JPH0346385B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ある地域から他の地域に荷材を搬送
する場合、この荷材を収容してトラツク、船舶等
で輸送するコンテナに関するものである。

〔従来の技術〕

荷材を遠隔地に輸送するのに箱形のコンテナが
使用されているのが一般である。

ところが、ある地域から他の地域に荷物を移送
しても、その遠隔地から帰る時に輸送する荷物が
無い場合には箱形のままでトラツク等に搭載する
にはスペース的に無駄である。又、コンテナを荷
物を入れていない状態で移動させたり、多数のコ
ンテナを倉庫等に保管する場合に立方形状、長方
体状に起立している状態では移動操作が面倒であ
り、収容スペースを多くとるからスペースが無駄
となり、多数のコンテナを一度に収容しきれな
い。

そこで、特開昭59−199443号公報に開示されて
いるような折り畳み自在なコンテナが開発されて
いる。

〔発明が解決しようとする問題点〕

しかしながら上記のコンテナには次のような問
題点がある。

第１に、このコンテナは天板と底板との両サ
イドに内方に屈曲する左右側面板を設け、正面
側と背面側にはスプリングとガイド溝とローラ
を介して天板内に収容されるシヤツターを上下
移動自在に設けたものである。

しかしながら、このコンテナは左右側面板起
立し、シヤツターを引き下げて箱形に構成した
時、輸送中に外部負荷がかかるとコンテナが変
形するおそれがある。

即ち、移動自在なシヤツターは比較的薄く、
屈曲可能であり、左右側面板の上下端がピン結
合され、中央が内方に折れ曲がり得る構造とな
つているから、上下、左右、又は斜め方向から
押圧力がかかつた場合、例えば複数のコンテナ
を上方に積み上げた時、下方への荷重と横揺れ
による荷重がかかり、下部のコンテナが変形し
てしまうおそれがある。

第２に、上記シヤツターは入口を閉じる為に
引き下げられた時、最下段まで来たときはその
自重がスプリングの張力に打ち勝ち、静止状態
では閉じたまゝ保持される。

しかしながら、輸送中に振動が作用したり、
その他の外部負荷がシヤツターに作用するとス
プリングに引張られてシヤツターが開いてしま
うおそれがある。

又、仮にシヤツターが閉じていたとしても、
第三者がかつてにシヤツターを開き、コンテナ
内の荷物が盗まれるおそれもある。

第３に、左右側面板の上下端は天板と底板に
ヒンジ結合され、中央がヒンジ部を介して内方
に折れ曲がり得る構造となつているから、上
下、左右、又は斜め方向から押圧力がかかつた
場合、例えば複数のコンテナを上方に積み上げ
た時、下方への荷重と横揺れによる荷重がかか
り、この荷重により中央のヒンジ部を介して左
右側面板が折れ曲がり下部のコンテナが変形し
たり、破損したりしてしまうおそれがある。

第４に、シヤツターを天板内に引き上げる
為、シヤツターの移動方向と同一方向に向けて
スプリングを配設し、このスプリングとシヤツ
ターの下部をワイヤを介して接続している。

しかし、このスプリングを天板内に設けた
時、天板内の配置スペースが制約されており、
しかもシヤツターの移動方向と同一方向に向け
られている為、スプリングのストロークが十分
にとれない。この為、シヤツターの引き上げが
不完全になつてしまうという不具合がある。

第５に、上記シヤツターは多数のパネルを接
続したものであるから、加工上どうしてもパネ
ルの接続部に〓間が形成され、この〓間から雨
水がコンテナ内に浸入してしまうという問題が
ある。

従つて、本発明の目的は、第１に外部から負荷
がかかつてもコンテナが変形しないこと、第２
に、シヤツターを引きおろした時これを確実にロ
ツクできること、第３にスプリングの伸縮ストロ
ークを十分にとれるようにすること、第４にシヤ
ツターを構成するパネル間に〓間があつてもこの
〓間から雨水等が浸入するのを防止できること、
を達成できる折り畳み自在なコンテナを提供する
ことである。

〔問題点を解決するための手段〕

上記の目的を達成するため、本発明の構成は、
天板と底板との間に屈曲可能な上下二枚の板体か
らなる左右側面板と、上下移動自在な正面シヤツ
ター及び背面シヤツターとを設け、天板と左右側
面板間のコーナ部及び底板と左右側面板間のコー
ナ部に伸縮自在なブレスを着脱自在に設け、正面
シヤツター及び背面シヤツターと底板との間には
係止ピンとフツクとからなるシヤツターのロツク
装置を着脱自在に設け、前記上下二枚の板体には
左右側面板の屈曲部に対向する側面板のロツク装
置を着脱自在に設け、更に天板内には互いに反対
方向に付勢され且つシヤツターの移動方向と直交
する方向に向けられている一対のスプリングを設
け、当該一対のスプリングにシヤツターを接続さ
せ、前記プレスは中空な長尺フレームとこの長尺
フレーム内に伸縮自在に挿入された係止フレーム
と長尺フレームに回転自在に枢着された係止フレ
ームの伸縮駆動用ハンドルとからなり、前記側面
板のロツク装置は上下各板体の側面に取り付けた
二つのケースと、各ケース内に上下移動自在に挿
入される楔とからなることを特徴とするものであ
る。

〔作用〕

外部負荷が作用すると補強装置と側面板のロツ
ク装置が働いてコンテナの変形が防止され、シヤ
ツターを引き下げた時シヤツターのロツク装置で
シヤツターを底板に保持し、スプリングは常時シ
ヤツターを上方に引帳つている。

〔実施例〕

以下本発明の実施の一例を図面について説明す
る。

本発明の補強装置を構成するプレスを使用した
コンテナは第１図、第２図に示すように、天板１
と底板２と、屈曲可能な左右側面板３，３と、正
面及び背面シヤツター５，５とで立方体状に構成
されている。

左右側面板３，３は上下二枚の剛性な板体４
ａ，４ｂとからなり、上部板体４ａはヒンジ部６
を介して天板１に回転自在に結合され、同じく下
部板体４ｂは底板２にヒンジ部７を介して回転自
在に結合され、更に上下二つの板体４ａ，４ｂは
中央のヒンジ部８，８を介してヒンジ結合され、
二つの板体４ａ，４ｂは中央のヒンジ部８，８を
介して内方に折れ曲がるように構成されている。

正面シヤツター５と背面シヤツター５の両側は
左右側面板３の枠体９に設けたガイド溝に挿入さ
れ、ローラを介して上下移動自在に案内され、コ
ンテナ内に荷物を収容する時は正面シヤツター５
を上昇させ、搬送時には引き下げて底板２側にロ
ツクさせる。

コンテナを折り畳む際には、正面シヤツター５
と背面シヤツター５とを引き上げ、天板１内に収
容させ、第２図に示すように、左右側面板３，３
を中央のヒンジ部８，８と上下のヒンジ部６，７
を介して内方に屈曲させる。

正面及び背面シヤツター５，５は天板１内に設
けたスプリングで常時引き上げ方向に付勢されて
おり、シヤツター５，５を開く時はスプリングで
天板１側に引張られ、ローラとガイド溝に案内さ
れて上昇する。

左右側面板３，３の中央ヒンジ部８，８に近接
してロツク機構１０，１０が設けられ、このロツ
ク機構１０，１０はケース１１と楔１２とからな
り、ケース１１内に楔１２を打ち込んだ時ヒンジ
部８，８をロツクさせ、外力が作用してもヒンジ
部８，８が折れ曲がらないようになつている。

正面及び背面シヤツター５，５と左右側面板
３，３との接合部上下にはシール装置１３が設け
られ雨水等の浸入を防止している。

底板２の端部にシヤツター５，５と対向してシ
ヤツターのロツク装置が設けられており、シヤツ
ター５，５を引き下げた時このロツク装置を介し
てシヤツター５，５を保持し、ロツク装置を解除
するとシヤツター５，５は天板１内のスプリング
で引き上げられる。

天板１と左右側面板３，３間には上部補強装置
１４，１４が着脱自在に設けられ、同じく底板２
と左右側面板３，３間には同一の構造の下部補強
装置１５，１５が設けられている。

上部及び下部補強装置１４，１５は伸縮自在な
ブレスから構成されている。

上部、下部ブレスは第１図、第３図に示すよう
に、中空な長尺フレーム１６とこの長尺フレーム
１６内に伸縮自在に挿入された係止フレーム１７
とからなり、各ブレスの基端は天板１又は底板２
に枢着され、他端は左右側面板３，３の枠体９，
９に設けたピン１８，１８ａにそれぞれ着脱自在
に引掛けられるようになつている。

長尺フレーム１６の基端側には長孔１９が長手
方向に沿つて形成され、この長孔１９内には軸２
０，３３が移動自在にそれぞれ挿入され、この軸
２０は天板１の正面に固定した二又状支持フレー
ム２１に結合され、軸３３は底板２の溝フレーム
３２に固定されている。これにより上部ブレスの
長尺フレーム１６は支持フレーム２１内で長孔１
９の長さ分移動でき、且つ軸２０を中心にして回
転できるようになつている。同じく下部ブレスの
長尺フレーム１６も長孔１９分上下に移動でき、
且つ軸３３を中心に回転できる。

長尺フレーム１６の先端側には開口部１６ａが
形成され、この開口部１６ａに近接した位置にブ
ラケツト２２が起立し、このブラケツト２２には
軸２３を介してハンドル２４の先端部が回転自在
に枢着されている。更に長尺フレーム１６の先端
下部には彎曲したピン係止部２５が形成されてい
る。

他方、係止フレーム１７は一枚の板又は二又の
板体からなり、その先端にはフツク２６がピン係
止部２５に対向して形成されている。

係止フレーム１７の先端附近上部にはブラケツ
ト２７が起立し、このブラケツト２７は長尺フレ
ーム１６の開口部１６ａより上方に突出し、且つ
開口部１６ａの範囲内を長手方向に沿つて移動で
きるようになつている。

ブラケツト２７には軸２８を介して二枚のリン
ク２９の一端が枢着され、このリンク２９の他端
はハンドル２４にピン３０を介して枢着されてい
る。

この為、ハンドル２４を軸２３を支点にしてフ
ツク２６方向に回転するとハンドル２４に連動し
てリンク２９がピン２８を中心にして同一方向に
回転し、この時ブラケツト２７は先端方向に押さ
れ、係止フレーム１７を押し出し、結果的には長
尺フレーム１６と係止フレーム１７の合計の長さ
が長くなる。他方、この状態からハンドル２４を
軟体方向に回転するとブラケツト２７と係止フレ
ーム１７が引き込まれ、ブレスの長さが短縮す
る。

天板１の正面、背面中央に上部ブレスの受け部
材３１が設けられ、ブレスの使用を停止している
時はこの受け部材３１にフツク２６を引掛けてお
く。使用時には長孔１９を介して長尺フレーム１
６を後退させてフツク２６を受け部材３１からは
ずし、次に軸２０を中心にして長尺フレーム１６
を下方に向けて回転し、更にハンドル２４を回転
して係止フレーム１７を引き出し、フツク２６を
枠体９のピン１８に対向させる。

次にハンドル２４を元の位置まで回転すると係
止フレーム２６が長尺フレーム１６内に引き込ま
れ、ブレスの長さが短縮すると同時にフツク２６
がピン１８に引掛けられ、ピン１８はフツク２６
とピン係止部２５とで保持される。

この為、天板１と左右側面板３，３間に斜めに
二つの上部ブレスが架設され、両者を補強するか
ら、天板１と左右側面板３，３に対して垂直方
向、横方向、斜め方向の負荷がかかつてもコンテ
ナは変形しない。同様に下部補強装置１５として
下部ブレスが底板２と左右側面板３，３のコーナ
に斜め方向に架設される。

即ち、下部ブレスの構造は前記の場合と全く同
じであるが、ブレスの基端は底板２の端部に設け
た溝フレーム３２内に軸３３を介して枢着され、
このブレスは不使用時には溝フレーム３３の溝３
４内に収容され、使用時には上方に回転して枠体
９のピン１８ａに係合し、底板２と左右側面板
３，３間を補強する。

次にシヤツター５，５とシヤツター５，５の引
き上げ機構と、シヤツター５，５のロツク装置を
第４図〜第９図にもとづいて説明する。

先ず、シヤツターとスプリングとの連結関係を
第９図にもとづいて説明する。

天板１の左右両側にはそれぞれ一対のガイド溝
３５，３５，３６，３６が正面及び背面シヤツタ
ー５，５の侵入方向に沿つて設けられ、このガイ
ド溝３５，３６は左右側面板３，３の枠体９，９
まで延びており、このガイド溝３５，３６内にロ
ーラ３７が嵌合している。この為、シヤツター
５，５は回転自在なローラ３７，３０を介してガ
イド溝３５，３６に沿つて上下動する。シヤツタ
ー５，５が天板１内に引き上げられた時、ガイド
溝３５，３６内におさまつてそのまゝスプリング
力で保持される。

天板１内には正面側と背面側に一対のスプリン
グ３８，３９が設けられている。正面側スプリン
グと背面側スプリングは同一構造であるから、正
面側スプリング３８，３９について述べる。

一対のスプリング３８，３９は互いに反対方向
に付勢されており、各スプリング３８，３９の向
きは、シヤツター５，５の移動方向と直交する方
向、いいかえればガイド溝３５，３６の延び方向
と直交する方向に向けられている。

更に詳しく述べると、天板１の両サイドにブラ
ケツト４０，４１が固定され、このブラケツト４
０，４１間に平行なスプリングガイド４２，４３
が架設され、このスプリングガイド４２，４３内
にスプリング３８，３９が伸縮自在に挿入されて
いる。（第６図） 各ブラケツト４０，４１の内側にはシーブ用ブ
ラケツト４４，４４とスプリング受け用ブラケツ
ト４５，４５が取り付けられ、各スプリングガイ
ド４２，４３内にはスライド部材４６，４６がス
ライド自在に挿入されている。

各シーブ用ブラケツト４４にはシーブ４７が回
転自在に支持され、端部にフツク４８が設けられ
ている。各スプリング受け用ブラケツト４５には
長さ調整自在にフツク４９が結合されている。

更に各スライド部材４６にはシーブ５０が回転
自在に支持されると共に他端に係止ピン５１が固
定されている。

各スプリング３８，３９は係止ピン５１とフツ
ク４９との間に架設され、互いに反対方向たる矢
印Ｘ方向に圧縮し、スライド部材４６を矢印Ｘ方
向に引張つている。

各フツク４８にはワイヤ５２，５２の一端が結
合され、このワイヤ５２，５２はシーブ５０，５
０とシーブ４７，４７に巻かれ、更に天板１の端
部付近に設けた他のシーブ５３，５３に巻かれた
後、シヤツター５の下部両サイドに張出したブラ
ケツト５４′，５４′に結合されている。

この為、各スプリング３８，３９がＸ方向に圧
縮すると各シーブ５０，４７，５３を介して同一
方向にワイヤ５２，５２が引張られ、これにより
シヤツター５が天板１内に下方から順次引き上げ
られる。ところで各シーブ４７，４７に巻かれた
各ワイヤ５２，５２はシーブ５０，５０を介して
再びシーブ４７，４７方向に復帰してフツク４
８，４８に結合されているから、スライド部材４
６とスプリング３８，３９のストローク量の２倍
ワイヤ５２，５２は移動し、結果的にシヤツター
５も２倍引き上げられる。

しかもスプリング３８，３９の向きはガイド溝
３５，３６と直交しており、シヤツター５の移動
方向と干渉しないからスプリング３８，３９のス
トロークを十分にとれる。

次にシヤツター５，５の構造について述べるが
正面側シヤツター５と背面側シヤツター５は同一
構造であるから、正面側シヤツター５のみについ
て説明する。

シヤツター５は多数のパネル５４を接続したも
のから構成されている。

パネル５４は第４図、第５図に示すように、断
面コ字状のフレームからなり、このフレームの上
端に水平面５５と長手方向に沿うコ字状の溝フレ
ーム５６を設け、下端にコ字状の溝５７と水平板
５８を設けている。

パネル５４の両端には断面Ｌ字状の押えパネル
６０を当てがつて固定し、この押えパネル６０の
上部に軸６１を介してローラ３７を回転自在に支
持させている。

各パネル５４は縦方向に沿つて列設され、且つ
ガイド溝３５に沿つて上下動できるように任意の
角度折り曲げられるようにそれぞれ結合されてい
る。

即ち、第７図に示すように、各パネル５４の背
面に中空な補強部材６２が縦方向に沿つて結合さ
れ、各補強部材６２同志はヒンジ６３を介して折
れ曲がり自在にヒンジ結合され、これにより各パ
ネル５４はこのヒンジ６３を介して屈曲できるよ
うになつている。

各パネル５４同志に於て、上記パネル５４の水
平板５８の下面に下部パネル５４の溝フレーム５
６を対向させ、同じく上部パネル５４のコ字状の
溝５７下面に下部パネル５４の水平面５５を当接
させることにより上下部の各パネル５４は連続し
て接合し、溝５７の下面と水平面５５の上面との
接合位置でシヤツター５は気密性を保持してい
る。

この際コ字状の溝フレーム５６は、上記接合位
置に対向しており、シヤツター５の外面からわず
かな接合位置における〓間を介して雨水が浸入し
たとしても、この雨水は雨水遮断用の溝フレーム
５６で止められ、それ以上コンテナ内に侵入する
のが防止される。

しかも、シヤツター５が天板１内に収容され、
ガイド溝３５で水平に保持された時でも溝フレー
ム５６は垂直となり、溝フレーム５６の溝内に溜
まつている雨水は下方に落下しない。

次にシヤツターのロツク装置について述べる。
最下段のパネル５４の背面中央に肉厚な補強部材
６４が固定されており、この補強部材６４の中央
に係止ピン６５が貫通し、この係止ピン６５の一
端がシヤツター５の外面に突出している。

他方、底板２の正面及び背面端部には溝３４を
形成した溝フレーム３２が設けられており、この
溝フレーム３２の下部中央にボツクス６６が取り
付けられている。溝フレーム３２の溝３４におけ
る内壁中央には軸６７を介してフツク６８が回転
自在に軸支され、このフツク６８の下部基端には
直角方向に延びるハンドル６９が一体に結合さ
れ、ハンドル６９の回転操作でフツク６８がシヤ
ツター５側の係止ピンに着脱されるようになつて
いる。

フツク６８が係止ピン６５と係止している時は
シヤツター５がスプリング３８，３９で上方に引
張られていてもシヤツター５は移動できずロツク
されており、フツク６８が係止ピン６５から離れ
るとシヤツター５はスプリング３８，３９の張力
でガイド溝３５，３６に沿つて上方に移動し、コ
ンテナの入口を開口させる。

フツク６８とハンドル６９の接合部７０はスト
レートでも良いが、好ましくは図示のようにＬ字
状に曲げられている方が良い。なぜならば、溝３
４内でハンドル６９を回動する時ハンドル６９が
溝３４の中央に位置していれば溝フレーム３２と
干渉することなくスムースに回転操作できるから
である。

ボツクス６６の上面中央には長孔７１がフツク
６８に対向して形成され、フツク６８を回転した
時フツク６８がボツクス６６の上面６６ａと干渉
しないようにしている。

但し、この長孔７１が形成されると雨水がボツ
クス６６内に浸入するから、このボツクス６６の
背部に孔７５を形成し、ボツクス６６内の水を外
部に排出できるようになつている。

フツク６８が係止ピン６５と係合している時は
フツク６８とハンドル６９は実線位置にあり、フ
ツク６８をはずす時はハンドル６９を第８図にお
いて反時計方向に180度回転して点線位置に移行
させる。この時フツク６８も180度回転し、この
フツク６８は長孔７１を通つてボツクス６６内に
収容される。

ハンドル６９の端部には係止孔７２に形成さ
れ、この係止孔７２に対応する係止孔７３が溝フ
レーム３２にも形成され、両係止孔７２，７３に
かぎ７４その他の止め具が挿入され、シヤツター
５をロツクしている時外力、その他の原因でロツ
クが解除されるのを防止している。

次に側面板のロツク装置１０は第１０図、第１
１図に示すように、上下二つのガイドケース７
６，７７とからなるケース１１と、ケース１１内
に挿入される楔１２と、楔１２を制御するハンド
ル７８とから成つている。

ガイドケース７６，７７は断面Ｌ状のフレーム
から構成され、上部ガイドケース７６は中央を切
欠き、切欠き片７９を起立して楔１２を案内させ
ている。

ガイドケース７６，７７は左右側面板３の枠体
９，９に対して、ヒンジ部８，８に対向させなが
ら溶接等で固着され、上下方向に沿つて楔１２が
差し込まれるようになつている。

ガイドケース７６，７７は楔１２を上下方向に
案内するものであれば、断面コ字状でもよく、中
空な四角柱でもよい。

上部のガイドケース７６には軸８８を介してハ
ンドル７８の上端が枢着され、又ハンドル７８に
設けた係止ピン８０はガイドケース７６に形成さ
れた彎曲状長孔８１に移動自在に挿入されてい
る。

楔１２は本体の側面に垂直面８２とテーパ面８
３を形成し、上端にフランジ８４を形成してい
る。又本体の中央に縦方向に沿う溝８５が形成さ
れ、この溝８５は横方向に切欠いた上下二つの係
止溝８６，８７に連通し、溝８５には切欠き片７
９が挿入され、更に溝８５と係止溝８６，８７に
係止ピン８０が選択的に嵌合している。

第１１図に示すように、枠体９，９には内方に
向けてシヤツター５のガイド３５，３６が突設さ
れ、このガイド３５，３６の正面にそれぞれガイ
ドケース７６，７７の垂直片７６ａ，７７ａの端
面を溶接させ、水平片７６ｂ，７７ｂの端面を枠
体９，９の内側面に垂直に固定させ、二つのガイ
ドケース７６，７７は下方に向けてやゝ傾斜させ
ている。ガイドケース７６，７７が傾斜している
のは楔１２がテーパ面を有しているからであり、
更に楔１２の垂直面８２と水平片７６ｂ，７７ｂ
の端面を枠体９，９に垂直に対向させるためであ
る。

コンテナを箱形に起立する場合は、左右側面板
３，３の板体４ａ，４ｂをヒンジ部８，８を介し
て垂直に起立させる。

この状態で楔１２をガイドケース７６，７７に
挿入させると楔１２は溝８５と係止ピン８０に案
内されて下降し、フランジ８４をハンマー等でた
たいて、締め付けた後、ハンドル７８を第１１図
に於て時計方向に回動すると係止ピン８０が係止
溝８６に嵌合し、楔１２は抜けなくなる。

この為、コンテナに負荷がかかり、ヒンジ部
８，８を介して枠体９，９が内方に彎曲しようと
しても、枠体９，９の内側面は楔１２の垂直面８
２に当接しており、しかも二つのガイドケース７
６，７７は楔１２でロツクされて分割できないか
ら、結果的には枠体９，９は屈曲できず、垂直状
態を維持でき、コンテナの変形を防止できる。

次にロツクを解除する場合には、ハンドル７８
を反時計方向に回転する。この時ハンドル７８の
上端コーナ部７８ａが楔１２のフランジ８４に当
接してこれをわずかに押し上げる、この為、比較
的小さな操作力で楔１２を押し上げ、その後は手
動で軽く楔１２をガイドケース７６，７８から引
き上げられる。楔１２を最上部まで引き上げた
時、再びハンドル７８を時計方向に回動すると係
止ピン８０が下方の係止溝８７に嵌合する。この
為楔１２はケース１１から抜けて外部に落下する
のが防止される。

一方、楔１２が引き上げられた時は、上下二つ
のガイドケース７６，７７は分割可能となり、こ
れによりコンテナを折り畳むため、枠体９，９を
ヒンジ部８，８を介して折り曲げても枠体９，９
はケース１１と楔１２と干渉せず、スムースに屈
曲できる。

次に左右側面板３，３と天板１間及び左右側面
板３，３と底板２間には換気装置Ｒ，Ｓが設けら
れている。

第１２図は左右側面板３，３の上部Ｒにおける
換気装置の拡大断面図を示す。

天板１は枠体９０から垂設された遮蔽板９３を
有している。

一方、左右側面板３の上部板体４ａには水平方
向に沿う中空な四角柱状の枠体９１が設けられ、
この枠体９１から上方に起立し且つ上端を内方に
彎曲させた雨水浸入防止用の板９２が遮蔽板９３
の内側に任意の〓間９４を介して対向している。

〓間９４は外部の入口が内方の出口より下方に
位置し、下方の入口から内方たる図において左方
向に曲がるように断面Ｌ状に構成されている。

板９２の上部が彎曲しているのは上部板体４ａ
がヒンジ８を介し内方に折れた時遮蔽板９３と干
渉するのを防止するためである。

遮蔽板９３は上方から垂下して板９２の外側に
対向してラツプし、且つ〓間４６の外部入口が下
方にあるから上方から降下する雨水の浸入を防止
する。

コンテナ内で加熱された空気は〓間９４より矢
印のように外方に排出される。

第１３図は左右側面板３，３の下部Ｓにおける
換気装置を示す。

底板２の支持板９４の外端に上方に起立する遮
蔽板９５が設けられる。

一方、左右側面板３，３における下部板体４ｂ
には下方に中空な四角柱状の枠体９６が設けら
れ、この枠体９６には下方に向けて延びる遮蔽板
９７が設けられ、当該遮蔽板９７は〓間９８を介
して底板２における遮蔽板９５の外側に対向して
いる。

この為、〓間９８の外部入口は内方の出口より
下方に位置し、断面がＬ状に構成され、上方から
降下する雨水は遮蔽板９５，９７とで遮断され、
〓間９８から上方に向けて雨水は浸入しない。

外気は〓間９８よりコンテナ内に矢印のように
侵入し、コンテナ内を冷却して、次いで上部換気
装置Ｒの〓間９４より外部に排気される。

〔発明の効果〕

以上のように、本発明によれば次の効果があ
る。

(A) 第１に天板と左右側面板及び底板と左右側面
板間の各コーナ４ケ所に伸縮自在なプレスが架
設されているからコンテナに対して垂直方向の
荷重がかかつてもこの荷重はプレスが担持し、
コンテナの変形が防止される。

プレスは着脱可能であるから、正面及び背面
シヤツターを開くとき、又はシヤツターを開
き、左右側面板を折り畳むとき、とりはずしが
可能である。

(B) 第２に補強装置としてブレスを使用してお
り、そのブレスの構造により、次の効果がる。

長尺フレーム内に係止フレームが伸縮自在に
挿入されているから、ブレスの架設位置の長さ
に任意に対応できる。

ハンドル操作で伸縮駆動するから操作性が良
好である。いいかえれば操作力が小さくて済
み、スピードツプを計れる。

(C) 第３に係止ピンとフツクとからなるシヤツタ
ーのロツク装置が設けられているから、シヤツ
ターの引き下げ時にはスプリングで上方に引張
られていても確実にロツクされ、シヤツターが
開かない。フツクを回転するとフツクが係止ピ
ンに係合するから、シヤツターに引き上げ力が
付勢されていてもシヤツターはロツクされて開
かない。

(D) 側面板のロツク装置が設けられているから、
外部負荷があつても左右側面板の屈曲部が屈曲
せず、従つてコンテナが変形しない。即ち、楔
を打ち込んだ時左右側面板の屈曲部が楔と干渉
し、楔が左右側面板の折り曲がりを防止する。
この為コンテナに外力が作用しても屈曲部が曲
らず、コンテナの変形が防止される。楔を引き
上げた時は左右側面板の屈曲部が楔と干渉せ
ず、二つのケースが分割されるから屈曲部が屈
曲可能となり、コンテナを折り畳みできる。

(E) シヤツターの実施例による構造によれば次の
効果がある。

パネルはフレーム本体の上部に水平面と連ら
なる溝フレームが設けられているから、各パネ
ルの接合部の隙間から水平面に沿つて雨水が侵
入しても、この雨水は溝フレームの溝内に溜ま
るだけでコンテナ内に侵入しない。シヤツター
が天板内に収容されて水平位置に保持された時
でも溝フレームは上向きに保持されるから溝内
に溜まつている雨水はコンテナ内に尊下しな
い。

(F) シヤツターのスプリングによる引き上げ機構
によれば次の効果がある。

シヤツターの移動方向と直交する方向に一対
のスプリングが設けられているから、スプリン
グの伸縮ストロークがシヤツターの移動方向と
干渉せず、スプリングのストロークが十分にと
れる。従つてシヤツターの移動距離が長くと
れ、シヤツターを天板内の奥くまで引き上げら
れる。

スプリングが一対設けられ、互いに反対方向
に付勢されているから、シヤツターの両サイド
を均一に引き上げることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はコンテナの斜視図、第２図は折り畳み
状態を示すコンテナの斜視図、第３図は下方のブ
レスの斜視図、第４図、第５図はパネルの斜視
図、第６図はスプリングの斜視図、第７図はシヤ
ツターを背面から見た一部切欠き斜視図、第８図
はシヤツターのロツク装置の斜視図、第９図はシ
ヤツターの引き上げ機構の一部切欠き斜視図、第
１０図、第１１図は側面板のロツク装置の斜視図
と正面図、第１２図、第１３図は換気装置の拡大
断面図である。 １……天板、２……底板、３……左右側面板、
５……正面シヤツター及び背面シヤツター、１０
……側面板のロツク装置、１４……補強装置、３
８，３９……スプリング。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 天板と底板との間に屈曲可能な上下二枚の板
   体からなる左右側面板と、上下移動自在な正面シ
   ヤツター及び背面シヤツターとを設け、天板と左
   右側面板間のコーナ部及び底板と左右側面板間の
   コーナ部に伸縮自在なプレスを着脱自在に設け、
   正面シヤツター及び背面シヤツターと底板との間
   には係止ピンとフツクとからなるシヤツターのロ
   ツク装置を着脱自在に設け、前記上下二枚の板体
   には左右側面板の屈曲部に対向する側面板のロツ
   ク装置を着脱自在に設け、更に天板内には互いに
   反対方向に付勢され且つシヤツターの移動方向と
   直交する方向に向けられている一対のスプリング
   を設け、当該一対のスプリングにシヤツターを接
   続させ、前記プレスは中空な長尺フレームとこの
   長尺フレーム内に伸縮自在に挿入された係止フレ
   ームと長尺フレームに回転自在に枢着された係止
   フレームの伸縮駆動用ハンドルとからなり、前記
   側面板のロツク装置は上下各板体の側面に取り付
   けた二つのケースと、各ケース内に上下移動自在
   に挿入される楔とからなる折り畳み自在なコンテ
   ナ。 ２ シヤツターは屈曲自在に接続した多数のパネ
   ルからなり、当該パネルはフレーム本体の上部に
   水平面とこの水平面に連らなる溝フレームを設
   け、又フレーム本体の下部には内側の溝フレーム
   とこの溝フレームに連なる水平板とを設け、下方
   のパネルにおける溝フレームを上方のパネルの水
   平板下面に対向させ、且つ上方のパネルの水平面
   を下方のパネルの溝フレーム下面に当接させたこ
   とを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の折り
   畳み自在なコンテナ。 ３ 溝フレームの溝はシヤツタが垂直位置にある
   時横方向に向き、シヤツターが天板内に収容され
   て水平位置にある時縦方向に向くようになつてい
   る特許請求の範囲第２項記載の折り畳み自在なコ
   ンテナ。 ４ シヤツターが正面側と背面側に設けられ、各
   シヤツターを引き上げるスプリングが天板内に一
   対づつ二組設けられている特許請求の範囲第１項
   記載の折り畳み自在なコンテナ。 ５ 天板内に左右一対のブラケツトを設け、各ブ
   ラケツト間に平行な二つのスプリングガイドを設
   け、これら二つのスプリングガイド内にそれぞれ
   反対方向に付勢されているスプリングが伸縮自在
   に挿入されている特許請求の範囲第１項又は第４
   項記載の折り畳み自在なコンテナ。