JPH01704A - 希土類−鉄系永久磁石 - Google Patents

希土類−鉄系永久磁石

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JPH01704A
JPH01704A JP63-47988A JP4798888A JPH01704A JP H01704 A JPH01704 A JP H01704A JP 4798888 A JP4798888 A JP 4798888A JP H01704 A JPH01704 A JP H01704A
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宏治 秋岡
理 小林
利昭 山上
達也 下田
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セイコーエプソン株式会社
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は希土類−鉄系永久磁石に関する。
〔従来の技術〕
従来、希土類−鉄系の永久磁石には次の4通りの方法に
よる磁石が報告されている。
(1)粉末冶金法に基づく焼結法による磁石。(参考文
献1) (2)アモルファス合金を製造するのに用いる急冷薄帯
製造装置で厚さ30μm程度の急冷薄片を作り、その薄
片を樹脂で結合する磁石。(参考文献(3)  (2)
の方法で使用した同じ薄片を、2段階のホットプレス法
で機械的配向処理を施した磁石。
(参考文献3) (4)鋳造インゴットを1段階の熱間加工により、機械
配向処理を施した磁石。(参考文献4)参考文献 1、特開昭59−46008号公報 2、特開昭59−211549号公報 3、特開昭60−100402号公報 4、特願昭61−144532号 次に上記の従来方法について説明する。
先ず(1)の焼結法では、溶解・鋳造により合金インゴ
ットを作製し、粉砕して適当な粒度(数μm)の磁石粉
を得る。磁石粉は成形助剤のバインダーと混練され、磁
場中でプレス成形されて成形体が出来上がる。成形体は
アルゴン中で1100℃前後の温度で1時間焼結され、
その後室温まで急冷される。焼結後、600℃前後の温
度で熱処理することにより保磁力を向上させる。
(2)のメルトスピニング法による急冷薄片を用いた樹
脂結合方法では、先ず急冷薄帯製造装置の最適な回転数
でR−Fe−B合金の急冷薄帯を作る。
得られた厚さ30μmのリボン状薄帯は、直径が100
0Å以下の結晶の集合体であり、脆くて割れ易く、結晶
粒は等方的に分布しているので、磁気的にも等方性であ
る。この薄帯を適当な粒度に粉砕して、樹脂と混練して
プレス成形する。
(3)の製造方法は、(2)におけるリボン状急冷薄帯
あるいは薄片を、真空中あるいは不活性雰囲気中で二段
階ホットプレス法と呼ばれる方法で緻密で異方性を有す
るR−FeB[石を得るものである。
このプレス過程では一軸性の圧力が加えられ、磁化容易
軸がプレス方向と平行に配向して、合金は異方性化する
尚、最初のメルトスピニング法で作られるリボン状薄帯
の結晶粒は、それが最大の保磁力を示す時の粒径よりも
小さめにしておき、後のホットプレス中に結晶粒の粗大
化が生じて最適の粒径になるようにしておく。
(4)の製造方法は、(1)と同様に溶解・鋳造により
作製した合金インゴットを、真空中あるいは、不活性ガ
ス雰囲気中で熱間加工することにより異方性を有するR
−Fe−B磁石を得るこのもである。
この方法では、異方性方向は(3)と同じく加工方向に
あるが、熱間加工は一段階のみでよく、結晶粒も、加工
によりむしろ小さくなるという違いがある。
〔発明が解決しようとする課題〕
叙上の従来技術で一応希土類元素と鉄とボロンを主成分
とする永久磁石は製造できるが、これらの製造方法には
次の如き欠点を有している。
(1)の焼結法は、合金を粉末にするのが必須であるが
、R−Fe−B系合金は大変酸素に対して活性であるの
で、粉末化すると余計酸化が激しくなり、焼結体中の酸
素濃度はどうしても裔くなってしまう。又粉末を成形す
るときに、例えばステアリン酸亜鉛のような成形助剤を
使用しなければならず、これは焼結工程で前もって取り
除かれるのであるが、成荊助剤中の敵側は、磁石体の中
に炭素の形で残ってしまう。この炭素は著しくR−Fe
−B合金の磁気性能を低下させ好ましくない。
成形助剤を加えてプレス成形した後の成形体はグリーン
体と言われ、これは大変脆く、ハンドリングが難しい。
従って焼結炉にきれいに並べて入れるのには、相当の手
間が掛かることも大きな欠点である。これらの欠点があ
るので、−船釣に言ってR−Fe−B系の永久磁石の製
造には、高価な設備が必要になるばかりでなく、生産効
率が悪く、結局磁石の製造コストが高くなってしまう。
従って、比較的原料費の安いR−Fe−B系磁石の長所
を活かすことができる方法とは言い難い。
次に(2)並びに(3)の方法は、真空メルトスピニン
グ装置を使用するがこの装置は現在では、大変生産性が
悪くしかも高価である。
(2)の樹脂結合による方法は、原理的に等方性である
ので低エネルギー積であり、ヒステリシスループの角形
性もよくないので温度特性に対しても、使用する面にお
いても不利である。
(3)の方法は、ホットプレスを二段階に使うというユ
ニークな方法であるが、実際に量産を考えると大変非効
率になることは否めないであろう。
更にこの方法では、高温例えば800℃以上では結晶粒
の粗大化が著しく、それによって保磁力iHcが極端に
低下し、実用的な永久磁石にはならない。
(4)の方法は、粉末工程を含まず、ホットプレスも一
段階でよいために、最も製造工程を簡略化されるが、性
能的には(1)(3)に比してやや劣るkいう問題があ
った。
本発明は、以上の従来技術のうち特に(4)の性能面で
の欠点を解決するものであり、その目的とするところは
、高性能かつ低コストな希土類−鉄系永久磁石を提供す
ることにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の永久磁石は、希土類−鉄系永久磁石に関するも
のであり、具体的には式RFeBCuで表わされる組成
を有し原子百分比において8〜30%のR(但しRはY
を包含する希土類元素の少なくとも一種)、2〜28%
のB、6%以下のCU、及び残部が鉄及びその他の製造
上不可避な不純物からなる合金を溶解及び鋳造後インゴ
ットを500℃以上の温度で熱間加工することにより結
晶粒を微細化しまたその結晶軸を特定の方向に配向せし
めて、該鋳造合金を磁気的に異方化することを特徴とす
る。
等法外の磁石としては、式RFeBCuで表わされる組
成を有し原子百分比で8〜25%のR(ただしRはYを
包含する希土類元素の少なくとも一種)、2〜8%のB
、6%以下のCu、そして残部が鉄及びその他の製造上
不可避な不純物からなる合金を溶解および鋳造後、該イ
ンゴットを250℃以上の温度で熱処理することにより
保磁力を向上せしめることができる合金を使用すること
を特徴とする。
磁気特性向上のためには、熱間加工前あるいは熱間加工
後あるいは熱間加工前と後の両方において、250℃以
上の温度で熱処理することにより保磁力を向上せしめる
ことができる合金を使用することを特徴とする。
温度特性の向上のためにはFeの50原子%以下をCo
で置換することを特徴とし、さらなる磁気特性の向上の
ためには、Aβ、Ga、Si、Ti、、Zr、、Hf、
V、Nb、Cr、Mo、W、、Mn、Biのうち一種ま
たは2種以上を6%以下添加することを特徴とする。
製造上不可避な不純物としては、原子百分比でSを2%
以下、Cを4%以下、Pを4%以下含有することを特徴
とする。
樹脂結合磁石化のためには、熱間加工により粒子が微細
化する性質を利用し、樹脂結合磁石とするための粉砕を
施した後に有機バインダーと混練し、異方性あるいは等
法外の樹脂結合磁石とできることと、熱間加工′により
粒子が微細化する性質を利用し、かつ水素化物を作り粒
子が微細化しやすい性質を利用して粉砕し、有機バイン
ダーとともに混練して樹脂結合磁石とすること、さらに
粉砕した後、希土類及び希土類合金原子を粉末に物理あ
るいは化学蒸着によりコーティングすることを特徴とす
る。。
前記のように、従来の技術で説明した、焼結法、急冷法
はそれぞれ粉砕による粉末管理の困難さ、生産性の悪さ
といった大きな欠点を有している。
本発明者らは、これらの欠点を改良するために、さきに
、従来技術(4)で説明した鋳造インゴットを熱間加工
で異方化するという方法を発明した。同方法は、粉末工
程を経ず、成形に有機バインダーを用いないことから、
酸素、炭素濃度が非常に低く、また工程が著しく簡略化
されるという特徴を存している。しかし、性能的には焼
結法に比して配向度の悪さのために若干、劣っていた。
本発明者らは、この欠点を改良するため、種々の添加元
素の研究に着手し、Cuが配向度の向上のために非常に
有効であることを発明した。
従来、Cu添加の例としては、参考文献5(特開昭59
−132105号)等の例があるが、CUは積極的に添
加する元素としてではなく、純度の低い安価な鉄を用い
るときの不純物として考えられてきた。それゆえ、Cu
を添加することにより性能が向上したという例はなく、
参考文献5によれば、Cuを1%含有するだけで、(B
H)、、Xは10MGOe程度にまで低下していた。本
発明においてはCuは積極的に添加する元素であり、添
加により性能が大幅に向上するところがら、添加の意味
するところは参考文献5とは全く異なる。
次にCuの与える実際の効果について説明する。
本発明においては、Cu添加により、インゴットを熱間
加工を経ず単に熱処理するだけの鋳造磁石としても、ま
た熱間加工を施した後の異方性磁石としても、エネルギ
ー積、保磁力が増加している。
Cuの効果は、他の保磁力を増すのに効果のある元素、
たとえばDyなどとは大きく異なる。すなわち、Dyは
Rz−x D)’x Fe+4Bとして本系磁石の主相
の希土類元素を置換することにより、主相の異方性磁場
を増加させ、その結果として保磁力の増加を見るわけで
ある。ところがCuの場合は主相中のFeを置換すると
いうより、主とじて粒界の希土類リッチ相に希土類とと
もに存在している。
よく知られているように、R−Fe−B系の磁石の保磁
力は主相のR2Fe、、B相のみではほとんど得られず
、粒界相である希土類リッチ相の共存により、始めて得
られる。現在、我々の発見したCuの他にも、Af、G
a、Mo、Nb、B i等の元素が保磁力増大効果があ
るとして知られているが、いずれも主相に直接、影響を
与えるのではなく、粒界相に影響を与える元素と考えら
れている。Cuもそのうちの一つと考えられ、Cu添加
により、鋳造後、及び熱間加工後に、金属組織上の変化
が表われる。それは以下の2つに分類される。
(1)鋳造時の結晶粒の微細化。
(2)加工性改善による、加工後組織の均一化。
参考文献4に示されるように、本系磁石の保磁力機構は
、その初磁化曲線の急峻な立ち上がりから、ニュークリ
エーションモデルによると考えられる。
このことは、保磁力は結晶粒の大きさに依存することを
意味する。鋳造法による磁石の場合、結晶粒のサイズは
鋳造時点で決定されるため、Cuによって鋳造磁石とし
ての保磁力が増大したのである。
次に加工性の改善について説明する。本系磁石の熱間加
工性については、希土類リッチ相が大きく関係している
。すなわち同相が粒子の回転を助長し、加工による破壊
から粒子を保護している。
Cuは、希土類リッチ相とともに存在し、その融点をさ
らに下げることにより、加工性をよくし、加工後の組織
を均一化することにより、結晶粒のプレス方向への配向
度を高めると考えられる。
樹脂結合磁石化の機構については、Cu添加を行っても
参考文献4に示した機構と変化はない。
以下、本発明による永久磁石の組成形限定理由を説明す
る。希土類としては、Y、La、Ce、Pr、Nd55
m、、Eu、Gd、Tb、 Dy、Mo、Eu、Tm、
Yb、Luが候補として挙げられ、このうちの1種ある
いは1種以上を組み合わせて用いられる。最も高い磁気
性能はPrで得られる。従って実用的にはP r、 N
d、 P r−Nd合金、Ce−Pr−Nd合金等が用
いられる。また少量の重希土元素Dy、Tb等は保磁力
の向上に有効である。R−Fe−B系磁石の主相はR2
Fe、、Bである。従ってRが8原子%未満では、もは
や上記化合物を形成せずα−鉄と同一構造の立方晶組織
となるため高磁気特性は得られない。
一方Rが30原子%を越えると非磁性のRrich相が
多(なり磁気特性は著しく低下する。よってRの範囲は
8〜30原子%が適当である。しかし鋳造磁石とするた
め、好ましくはR8〜25原子%が適当であ、る。
Bは、R2Fet4B相を形成するための必須元素であ
り、2原子%未満では菱面体のR−Fe系になるため高
保磁力は望めない。また28原子%を越えるとBに冨む
非磁性相が多くなり、残留磁束密度は著しく低下してく
る。しかし鋳造磁石としてはB88原子以下がよく、そ
れ以上では特殊な冷却を施さないかぎり、微細なR2F
e、、B相を得ることができず、保磁力は小さい。
Coは本系磁石のキュリー点を増加させるのに有効な元
素であり、基本的にFeのサイトを置換しR2Co、4
Bを形成するのだが、この化合物は結晶異方性磁界が小
さく、その量が増すにつれて磁石全体としての保磁力は
小さくなる。そのため永久磁石として考えられるIKO
e以上の保磁力を与えるには50原子%以内がよい。
Cuは前述したように柱状組織の微細化、熱間加工性の
向上により、エネルギー積、保磁力を増加させる元素で
ある。しかし、非磁性元素であるので、その添加量を極
端に増すと残留磁束密度が低下するので6原子%以下が
よい。
Cuの他にG a 、 ’A 42、St、Bi、V、
Nb、Ta、Cr、Mo、W、Nt、Mn、Ti、Z 
r、H「等の元素も保磁力の向上の効果が認められる。
また、15種類の元素は単独で添加するよりもCUと複
合させてR−Fe−Bに加えた方が効果が相乗的に高ま
る。これら元素はNiを除いて、いずれも主相に直接影
響を与えずに、粒界相に影響を与えると考えられるので
比較的少量で効果が出る。従って、Niを除いた他の元
素の添加量は6原子%以下でよい。これ以上多いとCu
の時と同様に残留磁束密度が低下する。ただしNiのみ
は主相に固溶するので30原子%位まで全体的な磁気性
能を極端に低下させずに加えられる。しかし、残留磁束
密度をある程度確保するために6%以下とした。なお、
該15種の元素は複合してR−”Fe−B−Cuに添加
しても効果が認められる。
不純物元素(s、c、p)はその含有を許すことにより
、本系磁石における原料選択の範囲を増すという効果を
有する。例えば原料とシてフェロポロンを用いた場合、
cSs、pが含有されることが多い。こういった不純物
を含む原料の使用を可能することにより、原料コストは
大きく低下するが、磁石体の不純物含有量に応じて残留
磁束密度は大きく低下してしまう。そのためS2.0原
子%以下、C4,0原子%以下、R4,0原子%以下が
良い。
〔実施例1〕 以下本発明による製造法の説明する。
まず所望の組成の合金を誘導炉で溶解し、鋳型に鋳造す
る。次に磁石に異方性を付与するために、各種の熱間加
工を施す。本実施例では、−船釣な鋳造法ではなく、特
殊鋳造法として急冷による結晶粒微細効果の大きなLi
quid  dynamic  compaction
法(参考文献6、T、S、Chin他、J、Appl、
Phys、59(4)、15  February  
1986゜P1297)を用いた。本実施例では、熱間
加工として■押し出し加工、■圧延加工、■スタンプ加
工、■プレス加工のいずれかを1000 ’Cで施した
。押し出し加工については、等方的に部が加えられるよ
うにグイ側からも力が加わるよう工夫した。圧延及びス
タンプについては、極力ひずみ速度が小さくなるように
ロール・スタンプの速度を調整した。いずれの方法でも
合金の押される方向に平行になるように結晶の磁化容易
軸は配向する。
第1表の組成の合金を溶解し、第1図に示す方法で磁石
を作製した。ただし用いた熱間加工法は表中に併記した
。また熱間加工後のアニール処理はすべて1000 ’
CX 24時間行った。
第1表 次に結果を示す。参考データとして熱間加工を行わない
試料の残留磁束密度を示した。
第2表 第2表より、押し出し、圧延、スタンプ、プレスのすべ
ての熱間加工法で残留磁束密度が増加し、磁気的に異方
化され、さらにCu、Ga添加のものでは著しく、エネ
ルギー積が向上していることがわかる。
〔実施例2〕 ここでは、通常の鋳造法を用いた実施例を紹介する。ま
ず第3表のような組成を誘導炉で溶解し鉄鋳型に鋳造し
、柱状晶を形成せしめる。加工率約50%以上の熱間加
工(本実施例ではプレス)を行った後、インゴットを磁
気的に硬化させるため1000℃×24時間のアニール
処理を施した。
このときアニール後の平均粒径は約15μmであった。
鋳造タイプの場合は、熱間加工を行わず、所望形状に加
工すれば、柱状晶の異方性を利用した面内異方性磁石と
なる。
第3表 第4表に各組成に対し、アニール処理のみを施したもの
と、熱間加工後アニール処理を施したものの結果を示し
た。
第4表 熱間加工によって(BH)、、、、iHcともに大幅な
増加を示している。これは加工により粒子が配向し、4
πI −Hループの角形性が大幅に改善されたためであ
る。参考文献3の急冷リボンのホットプレスによる配向
では、加工によりむしろiHcは減る傾向にあり、iH
cの大幅増加は本発明の大きな特徴になっている。また
本実施例によりCuの添加量c、s、pといった不純物
の含有限界もわかる。
〔実施例3〕 実施例(2)において最も高い性能の得られた、Pr+
tFetscutsGao、s B&組成を用いて樹脂
結合磁石化を試みた例を示す。樹脂結合磁1石化は次の
3つの方法で行った。
(1)鋳造上がりのインゴットを室温において18−8
ステンレス鋼製容器中、10気圧程度の水素ガス雰囲気
のもとての水素吸蔵と10−’t。
nでの脱水素をくり返し行い粉砕後、2.5重量%のエ
ポキシ樹脂と混練し、15KOe磁場で一辺が15mm
のキュービックを成形した。このとき粉砕後の平均粒径
は約30μm(フィッシャーサブシープサイザーにて測
定)だった。
(2)熱間加工後のインゴットをスタンプミル、ディス
クミルにて同じく平均粒径約30amにまで粉砕した。
このとき粒内のPr2Fe+d3相の粒径は2〜3μm
であった。この粉末を(1)と同様の方法で、圧縮磁場
成形した。
(3)  (2)で用いた粉末をシランカップリング剤
で表面処理したのち40Vo1%のナイロンにと約25
0″Cで混練した後、同じく一辺が15mmのキュービ
ックを15KOeの磁場で射出成形した。
(4)  (1)で用いた粉末にDyを高周波スパッタ
により約0.5μmつけ、その後、粉末を円筒状のケー
スにArとともに封入し、300℃で1時間処理後、再
び(1)と同様の条件で樹脂結合磁石とした。
以上の結果を第5表に示す。
第5表 本発明によれば異方性の樹脂結合磁石の製造が可能なこ
とがわかる。
〔実施例4〕 実施例2で用いたN(L 1、k4、kloを6o″C
×95%恒温槽内にて耐候性試験を行った。第6表にそ
の結果を示す。
第6表 No、 1組成、焼結法で用いられる標準組成であり、
Nα4.Nα10は本発明に適した組成である。第5表
の結果から、本発明によれば、磁石の耐候性を大きく改
善できることがわかる。このことは、粒界に存在するC
uの影響とNα4.Nα10の組成がNo、 1組成に
比して低B組成であり、不動態膜を形成しないとされる
ボロンリッチ相を含まないことの影響と考えられる。
〔実施例5〕 実施例2と同様の方法で第7表の組成の磁石を作成した
。その結果を第8表に示す。Nα1は比較例である。
第7表 第8表 Cuにさらにひとつの添加元素を加えることにより、磁
気特性、特に保磁力の向上が、比較例であるNα1に対
して見られる。
〔発明の効果〕
以上述べたように本発明によれば、従来の鋳造法の欠点
であった磁気特性の改善がなされ、焼結による磁石と同
等、もしくはそれ以上の性能を得ることができる。その
ため、製造工程の短縮、異方性樹脂結合磁石が可能とい
った、鋳造法の長所がさらに助長される。
以上 出願人  セイコーエプソン株式会社 代理人弁理士 最上  務 他1名

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)式RFeBCuで表わされる組成を有する合金を
    溶解および鋳造後該鋳造インゴットを500℃以上の温
    度で熱間加工することにより結晶粒を微細化しまたその
    結晶軸を特定の方向に配向せしめて、該鋳造合金を磁気
    的に異方性化することを特徴とする希土類−鉄系永久磁
    石。
  2. (2)式RFeBCuで表される組成を有する合金を溶
    解および鋳造後、該インゴットを250℃以上の温度で
    熱処理することにより保磁力を向上せしめることができ
    る合金を使用することを特徴とする希土類−鉄系永久磁
    石。
  3. (3)熱間加工前あるいは熱間加工後あるいは熱間加工
    前と後の両方において、250℃以上の温度で熱処理す
    ることにより保磁力を向上せしめることができる合金を
    使用することを特徴とする第1項記載の希土類−鉄系永
    久磁石。
  4. (4)Feの50原子%以下をCoで置換することを特
    徴とする第1項、第2項もしくは第3項記載の希土類−
    鉄系永久磁石。
  5. (5)原子百分比でGa、Al、Si、Bi、V、Nb
    、Ta、Cr、Mo、W、Ni、Mn、Ti、Zr、H
    fを単独あるいは複合で6%以下添加することを特徴と
    する第1項、第2項、第3項、第4項のいずれかに記載
    の希土類−鉄系永久磁石。
  6. (6)原子百分比でSを2%以下、Cを4%以下、Pを
    4%以下含有することを特徴とする第1項、第2項、第
    3項、第4項、第5項のいずれかに記載の希土類−鉄系
    永久磁石。
  7. (7)熱間加工により粒子が微細化する性質を利用し、
    樹脂結合磁石とするための粉砕を施した後に有機バイン
    ダーと混練し、異方性あるいは等方性の樹脂結合磁石と
    できることを特徴とする第1項、第3項、第4項、第5
    項、第6項のいずれかに記載の希土類−鉄系永久磁石。
  8. (8)熱間加工により粒子が微細化する性質を利用し、
    かつ水素化物を作り粒子が微細化しやすい性質を利用し
    て粉砕し、有機バインダーとともに混練して樹脂結合磁
    石とすることを特徴とする第1項、第3項、第4項、第
    5項、第6項のいずれかに記載の希土類−鉄系永久磁石
  9. (9)粉砕した後、希土類および希土類合金原子を該粉
    末に物理あるいは化学蒸着によりコーティングすること
    を特徴とした第7項または第8項記載の希土類−鉄系永
    久磁石。
JP63-47988A 1987-03-02 1988-03-01 希土類−鉄系永久磁石 Pending JPH01704A (ja)

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JP4704287 1987-03-02
JP62-47042 1987-03-02

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JPS64704A JPS64704A (en) 1989-01-05
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