JPS5921369B2 - 伸線加工性が優れた高張力高炭素鋼線材の製造法 - Google Patents

伸線加工性が優れた高張力高炭素鋼線材の製造法

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JPS5921369B2
JPS5921369B2 JP51128081A JP12808176A JPS5921369B2 JP S5921369 B2 JPS5921369 B2 JP S5921369B2 JP 51128081 A JP51128081 A JP 51128081A JP 12808176 A JP12808176 A JP 12808176A JP S5921369 B2 JPS5921369 B2 JP S5921369B2
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tensile
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cooling
steel
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直記 江口
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Nippon Steel Corp
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  • Heat Treatment Of Strip Materials And Filament Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は伸縮加工性が優れた高張力高炭素鋼線材の製造
法に関するものである。
高炭素鋼を熱間圧延後衝風などを利用し調節冷却し、強
度が高くしかも伸線加工性が優れた微細パーライト組織
の線材を製造することは既に広く実施されている。
この線材は直接パテンチング線材と呼ばれ、二次加工に
際し7パテンチング熱処理を省略することができるので
極めて経済的である。し、かも従来のパテンチング線材
に比較し機械的性質、伸縮加工性、更にはワイヤ伸線後
種々な熱処理を施してもその性質は従来材と同等以上で
あると評価されている。しかし、直接パテンチング線材
の上記の品質評価は比較的細径、例えば7mmφ以下に
あてはまりそれ以上の大径では強度が不足[7たり伸線
加工性が劣化するのが現状である。
この理由は冷却速度の調節に限界があり、比較的太径に
なると冷速かおそくなって望ましいソルバイト(微細パ
ーライト)組織にならぬことが主な原因である。又7m
mφ以下の細径でもソルバイト組織を有ししかも強度の
高いものが要求されつつある。これらの要求を満すため
には冷速を増加させることが考えられるが、これだけで
は種々な難点が生ずる。
その一つは冷速を上げ過ぎると線材表面のみが早く冷却
されマルテンサイトを生じたり好ましくないトルースタ
イト組織が発生するおそれがあること、更にはマルテン
サイト、トルースタイトがたとえ生成しなくとも断面内
が著しい不均一な組織になりかつ線材の重なり部と非重
なり部具体的にはリング端と中央とに冷速の差が拡大さ
れコイル内の変動が増加し商品価値がそこなわれる。従
って冷速を現状よりあまり上げずに強度を上げ且つ微細
パーライト組織を生成させるには太サイズに対しては連
続冷却変態曲線(CCT曲線)を左側に動かす合金元素
を加える方法が好ましく、細サイズにはArH変態温度
を下げかつ微細パーライト組織を生成させる元素が好ま
しい。合金添加量は多過ぎるとマルテンサイト組織を生
じ焼入硬化し目的を達成できないのみならず伸線加工性
にも悪影響があるので自から限界がある。本発明はC0
.4〜1.0%、Mn0.3〜1.2%、SiO.3%
以下にVO.OO5〜0.15%を含有するか又はさら
にこれにAAO.OO6〜0.1%、NO.OOs〜0
.02%を含有し残りが鉄および不可避的な不純物から
なる鋼を用い、線材仕上圧延後、Arl変態温度+20
0℃〜+350℃の温度から400℃までの温度域を3
0C/Sec以上40温C/ Sec以下の速度で冷却
することにより線材の引張強さを〔Ceq% XlO7
+S )Kg/Mitt2以上、絞り30%以上をもつ
微細パーライト組織(若干のフエライト組織を含む)の
伸線加工性が優れた高炭素鋼線材の製造法を提供するも
のである。
ここでCeq(%}一C(%)+1/6×Mn(%)、
C%−0.40〜1.00%、Mn%−0.3〜1.2
0%のSiキルド鋼であり、S=線材径(In)により
変る常数( Kt/Mm2)で、5〜77Itm未満は
16、7〜9闘未満は14、9關以上は12である。次
に本発明における化学成分及び熱処理条件の限定の理由
をのべる。
先づCO.4O〜1.00%、MnO.3〜1.20%
にしたのは直接パテンチング線材の強度、伸線加工性並
びに微細パーライト組織の生成などに影響する割合を考
慮したものである。
Cは周知の如く線材の強度に最も影響する元素であり、
本発明にかかる線材の最終用途であるPCワイヤ、ワイ
ヤロープ用ワイヤ、冷間硬引きスプリング用ワイヤ、レ
ーシングワイヤなどの強度に必要な最低C量は0.4%
であり、上限はワイヤの延性の劣化がない1.0係とし
た。Mnはパーライト組識の微細化並びに質量効果を減
するため欠かせない元素で、この効果があらわれるのは
0.3%Mnからであり、 ・上限はマルテンサイトの
生成がない1.2%である。Vは低温加熱でもオーステ
ナイト相に比較的よく固溶する元素で、オーステナイト
粒の微細化作用と焼入性の向上に役立つことは周知で、
低炭素の強靭鋼に使用されるほかに高温強度を必要とす
・るオイルテンパーの高炭素ばね鋼ではSUPIOの
主要成分として使用されている。しかし直接パテンチン
グ線材でVを応用した例はない。本発明におけるVの作
用は線材圧延に先立つ鋼片の加熱に際しVをオーステナ
イトに充分固溶させ仕上げ 一・圧延後調整冷却時にV
C又はV4C3又はV炭窒化物として析出させ、強化作
用をすることが主体であり、その他パーライト組織の微
細化作用にも働き伸線加工性を向上させることである。
従ってNとの共存が一層効果的であることがらN=0.
008〜0.02%添加し性能の向上をはかった。0.
15%V以上及び0.02%N以上では伸線ワイヤの延
性が劣化するのでこれを上限とし下限は効果の点で規定
した。
Atは脱酸作用をする他、鋼中のNを固定し、細粒オー
ステナイトにするために最も経済的な元素であるがNが
低い時にはAtは必須の元素でなG)。
本発明ではVと共存させることによりこの効果を一層確
実にさせたものであり、上限は非金属介在物の増加を考
慮T,O.l%とした。下限はAtの効果があらわれる
0.006%である。次に熱処理条件であるが、微細パ
ーライト組織を線材全長にわたって均一に生成させるに
は極めて限られた条件しか存在しない。
このためには先づ線材全体を均一なオーステナイト組織
にし、かつこれを限定した温度から適当な速度で冷却す
る必要がある。進歩した全連続式線材圧延機では圧延速
度が速くこのため仕上温度は1000℃以上の高温とな
るのが普通である。
この温度から直ちに調節冷却すると圧延による歪の程度
が異ることから生成されるパーライト結晶粒は不揃いで
あり又スケール生成量も多く品質の低下をきたすのみな
らず冷却に時間を要するため調節冷却設備が長くなり不
経済である。従って仕上直後水などを用いArl変態温
度以上の適当な温度にまで急冷するのが好まし7G)。
この場合急冷し過ぎると線材断面内の不均一さが増し又
調節冷却に好ましいオーステナイト粒になっていない。
又調節冷却はAr3〜ArH変態温度を限定した速度で
冷却しないとマルテンサイトを生じたり、或いは粗いパ
ーライトが生成し,たり17、共に伸線加工性を劣化せ
し,める。そこで本発明はArl変態温度より200℃
〜350℃高め以上の温度から調節冷却することにより
オーステナイト結晶粒を整え、かつ3℃〜40℃/Se
Cの速度がマルテンサイト及び粗大パーライト組織の生
成を防止することを知りこれらの条件を規定し,た。次
に実施例を説明する。本発明に用いた鋼の化学成分を第
1表に示す。
鋼片は116mmφ×18Mで、1150℃に加熱後全
連続式線材圧延機を用い5.5,7.0,8.0,9.
0,9.5,10,11,13.0闘φに圧延した。仕
上り温度は1050〜1000℃である。仕上り後直ち
に誘導水冷管を用い約850℃に冷却し約1.2Mのリ
ング径に巻取りステルモア冷却装置で調節冷却[7た。
この時の冷却温度曲線を第1図に示す。
図は巻取り後数秒経過し,てから測定したものである。
圧延のまま機械的性質及びミクロ組織の状況を第2表中
に示す。ここでミクロ組織で特性値として示したものは
500倍の顕微鏡で観察し組織中のパーライトがフエラ
イトとセメンタイトの二相と[7て明瞭に区別し得るも
のの面積率(%)を示している。すなわちこの面積率が
小さいもの程パーライトの層状間隔が狭い組織が多いこ
とを意味し、伸縮加工性が良いことを示すものである。
機械的性質で引張強さと絞りが共に高い方が延性バラン
スがよいことは言うまでもない。圧延のままではCeq
O.73〜0.78%の本発明鋼B及びCは比較鋼Aに
くらべ引張強さは高く、絞りは同等か或いはそれ以上で
ありミクロ組織も優れていることが判る。又Ceqのい
かんにかかわらず本発明鋼H及びE,F鋼は比較鋼D及
びGにくら/べ優れていることが判る。次に伸線試験を
行った結果についてのべる。
伸線サイズは第1表に示す通りで5.5及び7.0φは
約89〜95%、80〜13.0φは約71〜80係の
減面率で行った。これは夫々の線材が通常使用されてい
る条件のものである。伺伸線速度は5.5φ: 400
M/Min,7φ:500M/Min8φ以上は100
〜150M/Minである。ワイヤはすべて断線するこ
となしに伸線できた。伸線ワイヤの機械的性質を第2表
に示す。特性値として引張強さの値、絞りと捻回値を示
している。絞りはワイヤの延性の目安であり伸線加工限
界になると著しく低下(通常は30%以下)する。捻回
値はワイヤの長さ方向の均一性と破断挙動及び破面状況
をみるためのものである。引張及び捻回試片の破面はい
ずれの場合も異常はなかった。本発明鋼の引張強さはい
ずれの場合も比較鋼より高くかつ絞り、捻回値とも良好
である。特にC,F鋼は従来の鉛パテンチング材に匹敵
する性能である。これらのワイヤから実用性能を比較す
るため試験した結果を第3表、第4表に夫々示す。
第3表は2.6mmφ伸線後コイルバ不成形機で自由高
さH=39m− コイル平均径1)=17mm,有効巻
数n=5、バ不常数187Ky/Mm( C−セ一D6
.55、H/D=2.3)のばねに成形し、350℃×
30分プルインク熱処理し10回セッティングし,た。
BNはA鋼に比較しはね疲労の性能が優れている。第4
表はりラクセーション試験結果を示すもので、JIS規
定( ICHrで3.5%以内)を充分満足している。
【図面の簡単な説明】
第1図は第1表に示す化学成分の鋼片を1150℃に加
熱後、1050〜1000℃の仕上り温度で線材に仕上
圧延し、次いで直ちに約850℃に冷却し,、巻取り、
ステルモア冷却装置で調節冷却した際の冷却温度曲線を
示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 C0.4〜1.0%、Mn0.3〜1.2%、Si
    0.3%以下、V0.005〜0.15%を含み、残り
    が鉄および不可避的不純物からなる鋼を線材仕上圧延後
    Ar_1+200℃〜+350℃の温度から3〜40℃
    /secの速度で調節冷却し、微細パーライト組織を生
    成せしめることを特徴とする伸線加工性が優れた高張力
    高炭素鋼線材の製造法。 2 C0.4〜1.0%、Mn0.3〜1.2%、Si
    0.3%以下、V0.005〜0.05%及びAl0.
    006〜0.1%、N0.008〜0.02%を含み、
    残りが鉄および不可避的不純物からなる鋼を線材仕上圧
    延後、Ar_1+200℃〜+350℃の温度から3〜
    40℃/secの速度で調節冷却し、微細パーライト組
    織を生成せしめることを特徴とする伸線加工性が優れた
    高張力高炭素鋼線材の製造法。
JP51128081A 1976-10-25 1976-10-25 伸線加工性が優れた高張力高炭素鋼線材の製造法 Expired JPS5921369B2 (ja)

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