JPH0663304A - 真空蒸留装置 - Google Patents

真空蒸留装置

Info

Publication number
JPH0663304A
JPH0663304A JP22017692A JP22017692A JPH0663304A JP H0663304 A JPH0663304 A JP H0663304A JP 22017692 A JP22017692 A JP 22017692A JP 22017692 A JP22017692 A JP 22017692A JP H0663304 A JPH0663304 A JP H0663304A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vacuum
distillation
vacuum distillation
residue
chamber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP22017692A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsuru Tsukada
満 塚田
Saichi Okamura
佐一 岡村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
MARUSAN SHOKAI KK
TSUKADA FUAINESU KK
Original Assignee
MARUSAN SHOKAI KK
TSUKADA FUAINESU KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by MARUSAN SHOKAI KK, TSUKADA FUAINESU KK filed Critical MARUSAN SHOKAI KK
Priority to JP22017692A priority Critical patent/JPH0663304A/ja
Publication of JPH0663304A publication Critical patent/JPH0663304A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Vaporization, Distillation, Condensation, Sublimation, And Cold Traps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 蒸留サイクルの回転効率を向上可能な真空蒸
留装置を実現すること。 【構成】 真空蒸留装置10において、その真空蒸留室
11の下側に接続されたドレイン経路22には、それを
開閉する電磁バルブ231と蒸留残留物を吸い出してド
レイン端221に圧送するトロコイドポンプ232とを
備える残留物強制排出機構23が構成されている。接点
付き真空計28は、検出した真空度が設定値を越える
と、蒸留終了信号30を発し、それに基づき、制御部2
9は、残留物強制排出機構23に真空蒸留室11内の蒸
留残留物を排出するように指令する。この蒸留残留物の
排出処理中も、真空蒸留室11は真空状態のままであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は真空蒸留装置に関し、と
くに、真空蒸留室内からの蒸留残留物の排出機構に関す
る。
【0002】
【従来の技術】混合溶剤の成分分離や溶剤の再生などを
目的に行われる蒸留操作のうち、蒸留室内を真空状態に
して蒸留を行う方法は、混合溶剤などの被蒸留物の沸点
を下げた状態で行なえるため、蒸留効率を犠牲にするこ
となく、その蒸留に要する熱量を節約できるとともに、
混合溶剤の変質を防止できる。このような真空蒸留操作
に使用される真空蒸留装置としては、たとえば、図5に
示すものがあり、この真空蒸留装置80においては、真
空蒸留室81に接続する吸引経路82に吸引源としての
ギアポンプ83が接続されており、このギアポンプ83
によって、真空蒸留室81の内部が真空状態にされる。
ここで、真空蒸留室81の内部で気化した蒸留成分は、
まず、真空蒸留室81の内部に供給される混合溶剤に対
して熱交換器84を介して熱を与えた後、コンデンサー
85によって冷却されて液化し、しかる後に、ギアポン
プ83によって、水分分離器86に圧送され、そこで水
分が除去された後に、溶剤出口87から回収される。ま
た、真空蒸留室81には、その下方にドレイン経路88
およびスラッジ排出バルブ89が設けられており、蒸留
が終了したときには、手動真空解除バルブ90または自
動真空解除弁91を開放状態に切り換えて、真空蒸留室
81の内部を常圧に戻した後に、真空蒸留室81に残っ
た蒸留残留物をドレイン経路88から自然落下させて排
出するようになっている。なお、真空蒸留室81には真
空計92が接続されており、真空蒸留室81の内部の真
空度を監視可能になっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
真空蒸留装置80においては、蒸留残留物の排出をドレ
イン経路88からの自然落下を利用して行うため、蒸留
が終了した後には、真空蒸留室81の内部を大気圧にま
で戻す必要があるので、そのときにロスタイムが発生
し、また、蒸留を再開するときに、真空蒸留室81の内
部を真空状態にするにも長いロスタイムが発生するな
ど、蒸留サイクルの回転効率が低いという問題点があ
る。また、蒸留残留物を自然落下させて、ドレイン経路
88から排出するため、それに要する時間も蒸留サイク
ルの効率低下の原因になっている。
【0004】以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、
真空蒸留室内からの蒸留残留物の排出機構を改良して、
蒸留サイクルの効率を向上可能な真空蒸留装置を実現す
ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明に係る真空蒸留装置において講じた手段は、
真空蒸留室に接続するドレイン経路と、このドレイン経
路側に接続されて真空蒸留室を真空状態に保ったままで
その内部の蒸留残留物をドレイン端に向けて強制排出可
能な残留物強制排出手段と、真空蒸留室の内部の状態量
を検出して、それが設定値に達したときに蒸留を終了し
たとの蒸留終了信号を発生する終点検出手段と、この終
点検出手段からの蒸留終了信号に基づいて、残留物強制
排出手段に対して蒸留残留物をドレイン端に向けて強制
排出するように指令する制御部とを設けることである。
【0006】ここで、終点検出手段としては、真空蒸留
室の内部の真空度が設定値以上に達したときに蒸留終了
信号を発生する真空度検出手段、または真空蒸留室内の
混合溶剤や雰囲気の温度が設定値以上に達したときに蒸
留終了信号を発生する温度検出手段を採用することがで
きる。
【0007】また、残留物強制排出手段としては、制御
部からの指令に基づいて真空蒸留室の内部の蒸留残留物
を吸い出してドレイン端に向けて圧送可能なギアポンプ
やトロコイドポンプなどの圧送手段と、制御部からの指
令に基づいてドレイン経路を開閉するドレイン経路開閉
手段とを備えるものを採用することができる。
【0008】さらに、本発明においては、真空蒸留装置
のドレイン経路には、そこを介して強制排出される蒸留
残留物に対する強制冷却手段を設けて、回収された蒸留
残留物によるやけどの発生や可燃性ガスなどの発生を防
止することが好ましい。
【0009】また、被蒸留物の蒸発速度を高める目的
に、真空蒸留室内の被蒸留物に対する攪拌手段を設ける
ことが好ましい。
【0010】
【作用】上記手段を講じた本発明に係る真空蒸留装置に
おいて、その蒸留操作が進行して蒸留終点に近づくと、
たとえば、真空蒸留室内の真空度(状態量)が上昇し、
それを真空度検出手段(終点検出手段)が検出する。こ
こで、真空度検出手段は、検出した真空度が設定値を越
えた場合には、蒸留終了信号を発し、この蒸留終了信号
に基づいて、制御部は、残留物強制排出手段に対して真
空蒸留室内に残った蒸留残留物を排出するようにとの指
令を発する。ここで、蒸留終点を真空蒸留室内の真空度
で検出する代わりに、真空蒸留室内の混合溶剤の液温ま
たは真空蒸留室内の雰囲気温度で検出することもでき
る。すなわち、蒸留操作が進行して蒸留終点に近づく
と、真空蒸留室内の混合溶剤の液温または雰囲気温度が
上昇するため、それを温度検出手段で検出して蒸留残留
物の排出動作を行ってもよい。
【0011】ここで、残留物強制排出手段は、たとえ
ば、ギアポンプやトロコイドポンプなどの圧送手段とド
レイン経路開閉手段とを有し、真空蒸留室を真空状態に
保ったままでその内部の蒸留残留物をドレイン端に向け
て強制排出する。従って、蒸留残留物の排出中に真空蒸
留室の内部を大気圧にまで戻す必要がないので、そのと
きにロスタイムが発生せず、また、蒸留操作を再開する
ときに、真空蒸留室の内部を真空状態にするにも短時間
で済む。しかも、蒸留残留物を自然落下ではなく強制的
に排出するため、それに要する時間も短くて済む。それ
故、蒸留サイクルの効率が向上する。
【0012】
【実施例】つぎに、図面に基づいて、本発明の実施例に
ついて説明する。
【0013】〔実施例1〕図1は実施例1に係る蒸留装
置の概略構成図である。
【0014】図において、本例の真空蒸留装置10に
は、真空蒸留室11(蒸留釜)に接続する吸引経路12
に吸引源としてのギアポンプ13が接続されており、こ
のギアポンプ13によって、真空蒸留室11の内部の空
気を真空状態にまで吸引可能になっている。また、真空
蒸留室11からギアポンプ13までの吸引経路12に
は、真空蒸留室11から吸引経路12に引き込まれた気
体状態にある回収溶剤(蒸留物)のもつ熱量を真空蒸留
室11の内部に対して新たに供給される混合溶剤(被蒸
留物)に与えて、真空蒸留室11の内部の急激な温度低
下を防止するとともに、加熱エネルギーを削減するため
の熱交換器14と、吸引経路12に引き込まれた回収溶
剤を冷却水で冷却してそれを液化するためのコンデンサ
ー15と、回収溶剤が吸引経路12を逆流することを防
止するための逆止弁16とが介挿されている。さらに、
吸引経路12の下流側には、回収溶剤の回収経路17が
接続されており、その途中位置には、回収溶剤と水分と
の比重の差を利用して、回収溶剤から水分を分離し、分
離した水を木綿に吸収、保持しておく水分分離器18が
介挿されている一方、回収経路17の下流端が回収溶剤
出口19になっている。
【0015】なお、真空蒸留室11に対しては、そこに
混合溶剤を供給するための溶剤供給経路20が接続され
ており、この溶剤供給経路20は熱交換器14の内部を
貫通している一方、フロートスイッチ211の動作およ
び混合溶剤流入弁212の開閉動作によって、液位調整
器21は真空蒸留室11の内部の混合溶剤量を調整可能
になっている。
【0016】また、本例の真空蒸留装置10には、その
真空蒸留室11の下側に、ドレイン経路22が接続され
ており、このドレイン経路22には、このドレイン経路
22を開閉切換するための電磁バルブ231(ドレイン
経路開閉手段)が介挿されているとともに、その下流側
には、蒸留が終点に到達した以降において、真空蒸留室
11の内部に残留した混合溶剤の蒸留残留物、すなわ
ち、混合溶剤に混入していた混入成分や混合溶剤に溶け
込んでいた溶質汚れなどのスラッジを真空蒸留室11か
ら引き出して、それをドレイン端221に向けて圧送す
るトロコイドポンプ232(圧送手段)が介挿されてお
り、これらの電磁バルブ231およびトロコイドポンプ
232によって、真空蒸留室11を真空状態に保ったま
までその内部のスラッジなどをドレイン端221に向け
て強制排出可能な残留物強制排出機構23が構成されて
いる。なお、ドレイン端221の側に配置されているの
は、トロコイドポンプ232によって圧送されて排出さ
れたスラッジなどが排出される廃油タンク25である。
また、真空蒸留室11の底面側に配置されているのは、
真空乾燥室11の内部の混合溶剤を加熱する電熱ヒータ
を備える加熱源24であって、加熱源24としては、そ
の他にも、スチームや熱媒油などを熱媒に使用したもの
など周知の加熱源を採用することができる。
【0017】さらに、本例の真空蒸留装置10には、真
空蒸留室11の上方側面部に、手動真空解除バルブ26
および自動真空解除弁27に加えて、接点付き真空計2
8(真空度検出手段)が接続されており、この接点付き
真空計28は、真空蒸留室11の内部の真空度を表示可
能であるとともに、予め設定された設定値以上にまで真
空蒸留室11の内部の真空度が高まったときには、その
ときが蒸留終点として、蒸留終了信号30を発する。こ
こで、本実施例では、真空度検出手段として、接点付真
空計を使用しているが、圧力スイッチなどを使用しても
よい。そして、接点付き真空計28が発した蒸留終了信
号30は、制御部29に入力され、この蒸留終了信号3
0に基づいて、制御部29は、電磁バルブ231に対し
てドレイン経路22を開放するように指令するととも
に、トロコイドポンプ232に対してスラッジをドレイ
ン端221に向けて強制排出するように指令する。ここ
で、スラッジの排出にあたっては、電磁バルブ231お
よびトロコイドポンプ232を備える残留物強制排出機
構23が、真空蒸留室11を真空状態に保ったままでそ
の内部のスラッジなどの蒸留残留物をドレイン端221
に向けて強制排出可能であるため、手動真空解除バルブ
26および自動真空解除弁27を開放状態に切り換え
ず、真空蒸留室11は真空状態に保たれたままである。
【0018】このような構成の真空蒸留装置10におい
て、その蒸留操作は従来の真空蒸留装置と同様に、ギア
ポンプ13によって真空蒸留室11の内部を真空状態に
した状態で、加熱源24によって混合溶剤を加熱して行
う。このため、混合溶剤の沸点を実質的に下げた状態で
行なえるため、混合溶剤の加熱温度を低く設定できるの
で、蒸留効率を犠牲にすることなく、その蒸留に要する
熱量を節約できるとともに、混合溶剤の変質を防止でき
る。
【0019】さらに、本例の真空乾燥装置10において
は、その蒸留終了時における動作が、蒸留サイクルの効
率を向上可能な方法になっている。すなわち、蒸留が進
行して蒸留終点に近づくと、真空蒸留室11の内部の真
空度が上昇し、それを接点付き真空計28が検出する。
ここで、接点付き真空計28は、検出した真空度が設定
値を越えない場合には、真空度の表示のみを行って、蒸
留が継続されるのに対して、検出した真空度が設定値を
越えた場合には、制御部29に対して蒸留終了信号30
を発する。そして、蒸留終了信号30に基づいて、制御
部29は、真空蒸留室11の内部に残ったスラッジを排
出するための残留物強制排出機構23への指令として、
電磁バルブ231に対してドレイン経路22を開放する
ように指令31を発するともに、トロコイドポンプ23
2にはスラッジをドレイン端221に向けて強制的に圧
送するように指令32を発する。ここで、残留物強制排
出機構23は、真空蒸留室11の内部が真空状態のまま
であってもスラッジをドレイン端221に向けて強制排
出可能であるため、スラッジの排出動作は、真空蒸留室
11の内部を大気圧にまで戻すことなく行われる。
【0020】以上のとおり、本例の真空蒸留装置10に
おいて、接点付き真空計28からの指令に基づいて行わ
れるスラッジの排出動作は、真空蒸留室11の内部を大
気圧にまで戻さずに行なわれるので、真空蒸留室11を
大気圧に戻すまでのロスタイムが発生せず、また、蒸留
操作を再開するときに、真空蒸留室11の内部を真空状
態にするにも、それに要する時間が短くて済む。しか
も、スラッジを自然落下ではなく強制的に排出するた
め、それに要する時間も短くて済む。それ故、蒸留サイ
クルの回転効率が高い。さらに、トロコイドポンプ23
2はスラッジをドレイン端221に向けて強制的に圧送
するため、廃油タンク25およびドレイン経路22の配
置位置としては低い場所に限らず、高い場所に設けるこ
ともでき、それらの高さ制限を解消でき、その大容量化
も容易である。
【0021】なお、本例の真空蒸留装置10において、
蒸留残留物の真空蒸留室11からの排出時間はタイマー
設定により行っているが、真空蒸留室11に液面計11
1を設けて蒸留残留物の残量ゼロを検出してもよく、い
ずれの場合も、排出終了信号33を制御部29に出力す
ることによって、蒸留工程の自動化を図ることができ
る。すなわち、制御部29を、排出終了信号33に基づ
いて、電磁バルブ231に対してドレイン経路22を閉
鎖するように指令34を発するともに、トロコイドポン
プ232には動作を停止するように指令35を発する一
方、スラッジの排出動作中は閉鎖状態にあった混合溶剤
流入弁212に対して開放状態にせよとの指令36を送
出可能な構成にすることによって、新たな混合溶剤の供
給再開を自動的に行なえるように改良することができ
る。この場合には、蒸留終了からスラッジの排出動作を
自動的に行なえることに加えて、この排出動作の終了か
ら新たな混合溶剤の供給をも自動的に行なえるので、蒸
留工程の連続可動化および自動化を図ることができる。
【0022】〔実施例2〕図2は本発明の実施例2に係
る真空蒸留装置の要部の構成を示す概略構成図である。
ここで、本例の真空蒸留装置は、そのドレイン経路に、
そこを介して強制排出される蒸留残留物に対する強制冷
却手段を有することが特徴であって、その他の構成は、
実施例1に係る真空蒸留装置と略同様であるため、対応
する部分には同符号を付して、それらの説明を省略す
る。
【0023】図2において、本例の真空蒸留装置40
は、その真空蒸留室11の下方側に、ドレイン経路22
が接続されており、このドレイン経路22には、このド
レイン経路22を開閉切換するための電磁バルブ231
(ドレイン経路開閉手段)が介挿されているとともに、
その下流側には、蒸留が終点に到達した以降において、
真空蒸留室11の内部に残留したスラッジ(蒸留残留
物)を真空蒸留室11から引き出して、それをドレイン
端221に向けて圧送するトロコイドポンプ232(圧
送手段)が介挿されており、これらの電磁バルブ231
およびトロコイドポンプ232によって、真空蒸留室1
1を真空状態に保ったままでその内部のスラッジなどを
ドレイン端221に向けて強制排出可能な残留物強制排
出機構23が構成されている。
【0024】さらに、本例の真空蒸留装置40のドレイ
ン経路22には、トロコイドポンプ232の下流側に、
スラッジが通過するスラッジタンク421と、その周囲
に形成された冷却管422と、スラッジタンク421の
下流側に介挿されたバルブ423とを備える強制冷却装
置42が設けられている。その他の構成は、実施例1に
係る真空蒸留装置と同様である。
【0025】このような構成の真空蒸留装置40におい
ても、スラッジの排出動作は、真空蒸留室11の内部を
大気圧にまで戻さずに行なわれるので、蒸留サイクルの
効率が高いなど、実施例1に係る真空蒸留装置と同様な
効果を奏するのに加えて、真空蒸留室11から強制排出
されたスラッジは、強制冷却装置42によって冷却され
た後に、廃油タンク25に回収されるため、やけどをし
ないなど安全性が高い。また、可燃性ガスなどの発生も
抑制されるため、安全性がより高く、しかも、作業環境
を良好に保つことができる。
【0026】〔実施例3〕図3は本発明の実施例3に係
る真空蒸留装置の要部の構成を示す概略構成図である。
ここで、本例の真空蒸留装置は、真空蒸留室内の被蒸留
物に対する攪拌手段を有することが特徴であって、その
他の構成は、実施例1に係る真空蒸留装置と略同様であ
るため、対応する部分には同符号を付して、それらの説
明を省略する。
【0027】図3において、本例の真空蒸留装置50
は、その真空蒸留室11の底面を貫通するモータ出力軸
511を備える攪拌モータ51と、そのモータ出力軸5
11の先端側に取り付けられた羽根車52とを有する攪
拌機構53を有する。その他の構成は、実施例1に係る
真空蒸留装置と同様である。
【0028】このような構成の真空蒸留装置50におい
ても、スラッジの排出動作は、真空蒸留室11の内部を
大気圧にまで戻さずに行なわれ、しかも、スラッジを自
然落下ではなく強制的に排出するため、蒸留サイクルの
回転効率が高いなど、実施例1と同様な効果を奏するの
に加えて、混合溶剤からの蒸発速度の向上を図ることも
できる。すなわち、混合溶剤を攪拌することによって、
混合溶剤の実質的な蒸発面の拡大、気化成分が蒸発した
後の混合溶剤の表面側における組成の均一化(難気化性
組成側へのシフト防止)、さらに、混合溶剤の表面側の
温度の均一化(蒸発潜熱による混合溶剤表面の温度低下
の防止)などが作用して、混合溶剤からの蒸発速度が高
まるため、蒸発サイクルの短縮化を図ることができる。
【0029】また、真空蒸発装置に対する攪拌機構につ
いては、前述の攪拌モータを利用したものの他にも、図
4に示すように、モータ出力軸611に永久磁石612
を備えるモータ613と、マグネチック攪拌子614と
からなるマグネットスターラー61(攪拌機構)を採用
することもできる。この場合には、必要に応じて、真空
蒸留室11に対するドレイン経路22の接続位置を側方
にずらす。
【0030】なお、真空蒸留室を真空状態に保ったまま
でその内部の蒸留残留物をドレイン端に向けて強制排出
可能な残留物強制排出機構を構成するための圧送手段と
して、上述の実施例においては、トロコイドポンプを使
用したが、これに限らず、ギアポンプなども採用するこ
ともできる。
【0031】また、上述の実施例においては、真空蒸留
室の内部の状態量を検出して、それが設定値に達したと
きに蒸留終了信号を発生する終点検出手段として、真空
蒸留室の内部の真空度が設定値以上に達したときに蒸留
終了信号を発生する真空計(真空度検出手段)を採用し
たが、これに限らず、真空蒸留室内の混合溶剤の液温ま
たは真空蒸留室内の雰囲気温度(状態量)の変化から蒸
留の終点を検出してもよい。
【0032】
【発明の効果】以上のとおり、本発明に係る真空蒸留装
置においては、真空度検出手段または温度検出手段など
の終点検出手段からの蒸留終了信号に基づく制御部から
の指令に基づいて、ギアポンプやトロコイドポンプなど
を備える残留物強制排出手段は、真空蒸留室を真空状態
に保ったままで蒸留残留物を強制排出することに特徴を
有するため、蒸留残留物の排出中に、真空蒸留室の内部
を大気圧にまで戻す必要がない。従って、大気圧に戻す
過程および真空蒸留操作を再開する過程のロスタイムが
短くて済み、しかも、蒸留残留物を自然落下ではなく強
制的に排出するため、それに要する時間も短くて済む。
それ故、蒸留サイクルの回転効率が向上するという効果
を奏する。また、蒸留残留物を強制的に排出するため、
その排出力が強いので、廃油タンクやドレイン経路など
の配置位置に対する高さ制限を緩和できる。
【0033】また、ドレイン経路に蒸留残留物に対する
強制冷却手段を設けた場合には、回収された蒸留残留物
の温度が低いので、やけどなどが発生しないとともに、
可燃性ガスなどの発生も抑制される。それ故、安全性が
高く、作業環境を良好に保つことができる。
【0034】さらに、真空蒸留室内の被蒸留物に対する
攪拌手段を設けた場合には、蒸発速度が高まるので、蒸
留サイクルが短くて済み、効率がさらに向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に係る真空蒸留装置の構成を
示す概略構成図である。
【図2】本発明の実施例2に係る真空蒸留装置におい
て、その真空蒸留室の底面側の構成を示す概略構成図で
ある。
【図3】本発明の実施例3に係る真空蒸留装置におい
て、その真空蒸留室の底面側の構成を示す概略構成図で
ある。
【図4】図3に示す真空蒸留装置の変形例に係る真空蒸
留装置において、その真空蒸留室の底面側の構成を示す
概略構成図である。
【図5】従来の真空蒸留装置の構成を示す概略構成図で
ある。
【符号の説明】
10,40,50・・・真空蒸留装置 11・・・真空蒸留室 13・・・ギアポンプ 14・・・熱交換器 15・・・コンデンサー 16・・・逆止弁 18・・・水分分離器 19・・・回収溶剤出口 20・・・溶剤供給経路 21・・・液位調整器 22・・・ドレイン経路 23・・・残留物強制排出機構 24・・・加熱源 25・・・廃油タンク 26・・・手動真空解除バルブ 27・・・自動真空解除弁 28・・・接点付き真空計(真空度検出手段) 29・・・制御部 30・・・蒸留終了信号 31,32,34,35,36・・・指令 42・・・強制冷却装置 51・・・攪拌モータ 53・・・攪拌機構 61・・・マグネットスターラー(攪拌機構) 212・・・混合溶剤流入弁 221・・・ドレイン端 231・・・電磁バルブ(ドレイン経路開閉手段) 232・・・トロコイドポンプ(圧送手段) 421・・・スラッジタンク 422・・・冷却管 613・・・モータ 614・・・マグネチック攪拌子

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空蒸留室に接続するドレイン経路と、
    このドレイン経路側に接続されて前記真空蒸留室を真空
    状態に保ったままでその内部の蒸留残留物をドレイン端
    に向けて強制排出可能な残留物強制排出手段と、前記真
    空蒸留室の内部の状態量を検出して、それが設定値に達
    したときに蒸留が終了したとの蒸留終了信号を発生する
    終点検出手段と、この終点検出手段からの前記蒸留終了
    信号に基づいて、前記残留物強制排出手段に対して前記
    真空蒸留室の内部から蒸留残留物を前記ドレイン端に向
    けて強制排出するように指令する制御部と、を有するこ
    とを特徴とする真空蒸留装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記終点検出手段
    は、前記真空蒸留室の内部の真空度が設定値以上に達し
    たときに前記蒸留終了信号を発生する真空度検出手段、
    および前記真空蒸留室内の混合溶剤または雰囲気の温度
    が設定値以上に達したときに前記蒸留終了信号を発生す
    る温度検出手段のうちのいずれかの検出手段であること
    特徴とする真空蒸留装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2において、前記
    残留物強制排出手段は、前記制御部からの指令に基づい
    て前記真空蒸留室の内部の蒸留残留物をそこから吸い出
    してドレイン端に向けて圧送可能な圧送手段と、前記制
    御部からの指令に基づいて前記ドレイン経路を開閉する
    ドレイン経路開閉手段と、を備えることを特徴とする真
    空蒸留装置。
  4. 【請求項4】 請求項3において、前記圧送手段は、ギ
    アポンプおよびトロコイドポンプのうちの少なくとも一
    方のポンプからなることを特徴とする真空蒸留装置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項4のいずれかの項
    において、前記ドレイン経路には、そこを介して強制排
    出される蒸留残留物を強制冷却する強制冷却手段を有す
    ることを特徴とする真空蒸留装置。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし請求項5のいずれかの項
    において、前記真空蒸留室内の被蒸留物に対する攪拌手
    段を有することを特徴とする真空蒸留装置。
JP22017692A 1992-08-19 1992-08-19 真空蒸留装置 Pending JPH0663304A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22017692A JPH0663304A (ja) 1992-08-19 1992-08-19 真空蒸留装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22017692A JPH0663304A (ja) 1992-08-19 1992-08-19 真空蒸留装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0663304A true JPH0663304A (ja) 1994-03-08

Family

ID=16747082

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP22017692A Pending JPH0663304A (ja) 1992-08-19 1992-08-19 真空蒸留装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0663304A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1988006797A1 (en) * 1987-03-02 1988-09-07 Seiko Epson Corporation Rare earth element-iron base permanent magnet and process for its production
US4853045A (en) * 1987-02-27 1989-08-01 U.S. Philips Corporation Method for the manufacture of rare earth transition metal alloy magnets
JPH06170102A (ja) * 1992-12-08 1994-06-21 Tousei Denki Kk 石油系溶剤の再生方法およびその装置
JPH07116401A (ja) * 1993-08-30 1995-05-09 Tousei Denki Kk 石油系溶剤の再生装置
JP2003047801A (ja) * 2001-08-07 2003-02-18 Tokyo Rika Kikai Kk 連続式真空蒸留装置
JP2008289984A (ja) * 2007-05-23 2008-12-04 Hitachi Plant Technologies Ltd 液体濃縮システムおよび液体濃縮方法
JP2009028726A (ja) * 1993-08-30 2009-02-12 Tosei Electric Corp 減圧蒸留装置
JP2013100520A (ja) * 2009-02-26 2013-05-23 Japan Aroma Laboratory Co Ltd 抽出装置及び抽出方法

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4853045A (en) * 1987-02-27 1989-08-01 U.S. Philips Corporation Method for the manufacture of rare earth transition metal alloy magnets
WO1988006797A1 (en) * 1987-03-02 1988-09-07 Seiko Epson Corporation Rare earth element-iron base permanent magnet and process for its production
JPH06170102A (ja) * 1992-12-08 1994-06-21 Tousei Denki Kk 石油系溶剤の再生方法およびその装置
JPH07116401A (ja) * 1993-08-30 1995-05-09 Tousei Denki Kk 石油系溶剤の再生装置
JP2009028726A (ja) * 1993-08-30 2009-02-12 Tosei Electric Corp 減圧蒸留装置
JP2003047801A (ja) * 2001-08-07 2003-02-18 Tokyo Rika Kikai Kk 連続式真空蒸留装置
JP2008289984A (ja) * 2007-05-23 2008-12-04 Hitachi Plant Technologies Ltd 液体濃縮システムおよび液体濃縮方法
JP2013100520A (ja) * 2009-02-26 2013-05-23 Japan Aroma Laboratory Co Ltd 抽出装置及び抽出方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4249208B2 (ja) 減圧蒸留装置
US3483092A (en) Recovery of a volatile organic solvent by distillation with solvent feed flow responsive to still temperature
NO754127L (ja)
JPH0663304A (ja) 真空蒸留装置
KR102254574B1 (ko) 컴팩트형 원스톱 추출농축장치
US5980695A (en) Apparatus for vacuum distillation of solvents
EP1974781A2 (en) Vacuum distillation method and vacuum distillation apparatus
US5327920A (en) Automated apparatus and vapor/immersion cleaning method for soiled parts
US5653873A (en) System for reducing liquid waste generated by dry cleaning
JP2004148181A (ja) 油水分離方法と油水分離装置
US2345595A (en) Apparatus for oil purification
JP2003126842A (ja) 油水分離装置
JP3036223U (ja) 冷媒回収純化装置
JP2923732B2 (ja) 石油系溶剤の再生装置
CN218665472U (zh) 一种真空低温水处理设备
US6423153B2 (en) Method of and apparatus for removing oil from a waste object
US3417001A (en) Plural stage distillation process and system with foam control
JP6320969B2 (ja) 洗浄液蒸留再生装置、及び、部品洗浄装置
JP2003126603A (ja) 油水分離装置
JP2018122298A (ja) 洗浄液蒸留再生装置、部品洗浄装置、及び、洗浄液の蒸留再生方法
JPH09210512A (ja) 油精製器の保護制御装置
JP3421820B2 (ja) ヒートポンプ式蒸発濃縮装置
JP3067213B2 (ja) 気相式はんだ付け装置
JPH01271071A (ja) 気相式はんだ付け装置におけるフィルタリング方法
CN117662424A (zh) Mvr蒸发装置用清洗系统