JP7327406B2 - 膜電極接合体 - Google Patents

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Description

本発明は、膜電極接合体に関する。
近年、環境問題やエネルギー問題の有効な解決策として、燃料電池が注目を浴びている。燃料電池とは、水素などの燃料を酸素などの酸化剤を用いて酸化し、これに伴う化学エネルギーを電気エネルギーに変換する。
燃料電池は、電解質の種類によって、アルカリ形、リン酸形、高分子形、溶融炭酸塩形、固体酸化物形などに分類される。固体高分子形燃料電池(PEFC)は、低温作動、高出力密度であり、小型化・軽量化が可能であることから、携帯用電源、家庭用電源、車載用動力源としての応用が期待されている。
固体高分子形燃料電池(PEFC)は、電解質膜である高分子電解質膜を、燃料極(アノード)と空気極(カソード)とで挟んだ構造をしており、燃料極側に水素を含む燃料ガス、空気極側に酸素を含む酸化剤ガスを供給することで、下記の電気化学反応により発電する。
アノード:H → 2H + 2e ・・・(1)
カソード:1/2O + 2H + 2e → HO ・・・(2)
アノード及びカソードは、それぞれ触媒層とガス拡散層の積層構造からなる。アノード側触媒層に供給された燃料ガスは、電極触媒によりプロトンと電子となる(反応1)。プロトンは、アノード側触媒層内の高分子電解質、高分子電解質膜を通り、カソードに移動する。電子は、外部回路を通り、カソードに移動する。カソード側触媒層では、プロトンと電子と外部から供給された酸化剤ガスが反応して水を生成する(反応2)。このように、電子が外部回路を通ることにより発電する。
燃料電池の応用先として、車載用動力源としての自動車搭載などが挙げられる。車載用途では様々な環境下での利用が想定されるため、膜電極接合体には高い機械的耐久性を有することが望まれている。膜電極接合体の機械的耐久性を向上させる技術としては、例えば、特許文献1に記載したものがある。
特許文献1では、電解質膜の破断強度が大きく、加湿膨潤と乾燥収縮の繰り返しによる環境下であっても破膜しにくい電解質膜が提案されている。
国際公開第2018/061838号
機械的耐久性を向上させるための他のアプローチとして、電解質膜や触媒層の柔軟性を向上させることが考え得る。例えば燃料電池を車載用途に用いた場合、連続した振動を発する環境下にさらされる。機械的強度が低いと、車の振動により壊れてしまう可能性が高い。すなわち、振動による負荷などがかかっても壊れにくい膜電極接合体が望ましい。これを実現するためには、膜電極接合体の柔軟性が必要となる。
しかしながら、特許文献1では触媒層の柔軟性について十分に検証されておらず、膜電極接合体の耐久性は十分と言えない。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、膜電極接合体の耐久性を向上させるために、触媒層の柔軟性を向上させた、固体高分子形燃料電池用の膜電極接合体を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る固体高分子形燃料電池用の膜電極接合体は、触媒を担持した炭素粒子、高分子電解質、及び繊維状物質を含む、アノード側触媒層とカソード側触媒層とにより、プロトン伝導性の高分子電解質膜を挟持した構成であって、折り曲げ試験前と折り曲げ試験後で、前記触媒層に形成されるクラックの最大長さの差が、1200μm以下であることを特徴とする。
本発明の一態様によれば、触媒層の柔軟性を向上させた、固体高分子形燃料電池用の膜電極接合体を提供することが出来る。より詳しくは、本発明の一態様によれば、膜電極接合体に柔軟性が付与されるので、振動が発生する環境下であっても膜電極接合体の耐久性が維持され、高耐久性の固体高分子形燃料電池用の膜電極接合体を提供することが出来る。
本発明の実施形態に係る触媒層の構成例を示す模式図である。 本発明の実施形態に係る膜電極接合体の構成例を示す断面の模式図である。 本発明の実施形態に係る膜電極接合体の折り曲げ試験の方法例を示す模式図である。 本発明の実施形態に係る膜電極接合体の折り曲げ試験後の顕微鏡写真例を示す模式図である。 本発明の実施形態に係る膜電極接合体を装着した固体高分子形燃料電池の単セルの構成例を示す分解斜視図である。 本発明の実施例1に係る膜電極接合体の折り曲げ試験後の顕微鏡写真である。 本発明の実施例19に係る膜電極接合体の折り曲げ試験後の顕微鏡写真である。 本発明の比較例5に係る膜電極接合体の折り曲げ試験後の顕微鏡写真である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、本発明は、以下に記載する各実施形態に限定されうるものではなく、当業者の知識に基づいて設計の変更などの変形を加えることも可能であり、そのような変形が加えられた実施の形態も本発明の範囲に含まれものである。
(触媒層、膜電極接合体及び単セルの各構成)
図1に示すように、本発明の実施の形態(以下、本実施形態)に係る固体高分子形燃料電池用の触媒層、即ちアノード側触媒層及びカソード側触媒層は、触媒13を担持した炭素粒子14、高分子電解質15、及び繊維状物質16を含む。繊維状物質16を含むことにより、形成時にクラックが発生せず、また触媒層内の空孔を増加させることが出来る。
図2に示すように、本実施形態に係る固体高分子形燃料電池用の膜電極接合体12は、前述のアノード側触媒層3(以下、単に「触媒層3」とも称する)と、カソード側触媒層2(以下、単に「触媒層2」とも称する)とにより、プロトン伝導性の高分子電解質膜1を挟持した構成の膜電極接合体である。
図3に示すように、本実施形態に係る折り曲げ試験は、膜電極接合体12の片端をばね荷重クランプ17に固定し、もう一方の端を折曲げクランプ18に固定し、折曲げクランプ18を動かすことによって実施した。
図4に示すように、触媒層2又は触媒層3の表面上に生じたクラック19を、光学顕微鏡や走査型電子顕微鏡で観察し、最も長いクラック19の長さを「クラックの最大長さ」とした。クラック19の定義として、クラック19はクラック幅が0.5μm以上のものとした。
なお、上述の折り曲げ試験後、本実施形態に係る膜電極接合体12を構成する触媒層2及び触媒層3の少なくとも一方に形成されるクラック19の最大長さの、折り曲げ試験前の触媒層2及び触媒層3の少なくとも一方に存在するクラック19の最大長さとの差は、1200μm以下である。つまり、上述の折り曲げ試験後に形成される、膜電極接合体12の触媒層2及び触媒層3の少なくとも一方に形成されるクラック19の最大長さの、折り曲げ試験前の触媒層2及び触媒層3の少なくとも一方に存在するクラック19の最大長さとの差は、1200μm以下である。
また、上述の折り曲げ試験後に形成される、膜電極接合体12の触媒層2及び触媒層3の少なくとも一方のクラック19の最大長さは、1500μm以下であってもよい。
図5は、膜電極接合体12を装着した固体高分子形燃料電池の単セル11の構成例を示す分解斜視図である。図5に示すように、膜電極接合体12のカソード側触媒層2及びアノード側触媒層3と対向して、カソード側ガス拡散層4(以下、単に「ガス拡散層4」とも称する)及びアノード側ガス拡散層5(以下、単に「ガス拡散層5」とも称する)がそれぞれ配置されている。これにより、それぞれカソード6及びアノード7が構成される。そして、カソード6及びアノード7を一組のセパレータ10により挟持して単セル11が構成される。一組のセパレータ10は、導電性でかつガス不透過性の材料からなり、カソード側ガス拡散層4又はアノード側ガス拡散層5に面して配置された反応ガス流通用のガス流路8と、ガス流路8と相対する主面に配置された冷却水流通用の冷却水流路9とを備える。
この単セル11は、一方のセパレータ10のガス流路8を通って空気や酸素などの酸化剤がカソード6に供給され、他方のセパレータ10のガス流路8を通って水素を含む燃料ガスもしくは有機物燃料がアノード7に供給されることによって、発電するようになっている。
高分子電解質膜1は、例えば、プロトン伝導性を有する高分子材料で形成されており、そのプロトン伝導性を有する高分子材料としては、例えば、フッ素系樹脂や炭化水素系樹脂が挙げられる。フッ素系樹脂としては、例えば、Nafion(デュポン社製、登録商標)、Flemion(旭硝子社製、登録商標)、Gore-Select(ゴア社製、登録商標)などを用いることが出来る。炭化水素系樹脂としては、例えば、エンジニアリングプラスチック、又はその共重合体にスルホン酸基を導入したものなどを用いることが出来る。それらの中でも、ヤング率の大きい高分子電解質膜1が好まれる。高分子電解質膜1のヤング率が大きくなることにより、負荷がかかったときに高分子電解質膜の大きさが変わりにくくなり、高分子電解質膜1上のカソード側触媒層2及びアノード側触媒層3にクラックが生じにくくなるためである。
高分子電解質15は、例えば、プロトン伝導性を有する高分子物質であり、そのプロトン伝導性を有する高分子物質としては、例えば、フッ素系樹脂や炭化水素系樹脂が挙げられる。フッ素系樹脂としては、例えば、Nafion(デュポン社製、登録商標)などを用いることが出来る。炭化水素系樹脂としては、例えば、エンジニアリングプラスチック、又はその共重合体にスルホン酸基を導入したものなどを用いることが出来る。
高分子電解質15のプロトン供与性基1モル当たりの乾燥質量値(当量重量;EW)は、400以上1200以下の範囲内が好ましく、より好ましくは600以上1000以下の範囲内である。EWが小さ過ぎるとフラッディングにより発電性能が低下し、EWが大き過ぎるとプロトン伝導性が低下し発電性能が低下することがある。
触媒13としては、例えば、白金やパラジウム、ルテニウム、イリジウム、ロジウム、オスミウムの白金族元素の他、鉄、鉛、銅、クロム、コバルト、ニッケル、マンガン、バナジウム、モリブデン、ガリウム、アルミニウムなどの金属又はこれらの合金、又は酸化物、複酸化物などが使用出来る。その中でも、白金や白金合金が好ましい。上記の触媒は、反応中の金属の溶出が生じにくく、また、反応の過電圧が低いため好ましい。
また、これらの触媒13の粒径は、大きすぎると触媒13の活性が低下し、小さすぎると触媒13の安定性が低下するため、0.5nm以上20nm以下の範囲内が好ましく、1nm以上5nm以下の範囲内がより好ましい。
炭素粒子14としては、微粒子状で導電性を有し、触媒13におかされないものであればどのようなものでも構わない。炭素粒子14の粒径は、小さすぎると電子伝導パスが形成されにくくなり、また大きすぎると触媒層2、3が厚くなり抵抗が増加することで、出力特性が低下することがある。このため、炭素粒子14の平均粒径は、10nm以上1000nm以下の範囲内が好ましく、10nm以上100nm以下の範囲内がより好ましい。
炭素粒子14には、触媒13が担持されていることが好ましい。高表面積の炭素粒子14に触媒13を担持することで、高密度で触媒13が担持でき、触媒活性を向上させることが出来る。
アノード側触媒層3に含まれる高分子電解質15の炭素粒子14に対する質量比(高分子電解質(I)/炭素粒子(C))は、0.5以上1.5以下の範囲内が好ましく、0.7以上1.2以下の範囲内がより好ましい。小さ過ぎるとプロトン拡散速度が低下し発電性能が低くなったり、高分子成分が少ないことから柔軟性が低くなることがある。一方、大きすぎるとフラッディングにより発電性能が低下することがある。また、高分子電解質15は、発電時の乾湿の差により膨潤と収縮を繰り返すため、I/Cが大きい場合には、発電時の柔軟性にムラが生じることがある。
カソード側触媒層2に含まれる高分子電解質15の炭素粒子14に対する質量比(高分子電解質(I)/炭素粒子(C))は、0.4以上1.8以下の範囲内が好ましく、0.5以上1.3以下の範囲内がより好ましい。小さ過ぎるとプロトン拡散速度が低下し発電性能が低くなったり、高分子成分が少ないことから柔軟性が低くなることがある。一方、大きすぎるとフラッディングにより発電性能が低下したり、発電時の柔軟性にムラが生じることがある。
繊維状物質16としては、例えば、カーボンファイバー、カーボンナノファイバー、カーボンナノチューブ、セルロースナノファイバー、キチンナノファイバー、キトサンナノファイバー、高分子電解質繊維が使用出来る。好ましくは、カーボンナノファイバー、カーボンナノチューブが挙げられる。上記繊維状物質を選択することにより、触媒層内での電子移動抵抗の増加抑制が可能となる。
なお、繊維状物質16は、酸素還元電極用の電極活物質を繊維状に加工したものであってもよく、例えば、Ta、Nb、Ti、Zrから選択される、少なくとも一つの遷移金属元素を含む物質を使用してもよい。これらの遷移金属元素の炭窒化物の部分酸化物、または、これらの遷移金属元素の導電性酸化物や導電性酸窒化物が例示できる。
また、本実施形態に係る繊維状物質16としては、プロトン伝導性を有する高分子電解質を繊維状に加工したものであってもよく、例えば、フッ素系高分子電解質、炭化水素系高分子電解質を用いることができる。フッ素系高分子電解質としては、例えば、デュポン社製Nafion(登録商標)、旭硝子社製Flemion(登録商標)、旭化成社製Aciplex(登録商標)、ゴア社製Gore Select(登録商標)などを用いることができる。炭化水素系高分子電解質としては、例えば、スルホン化ポリエーテルケトン、スルホン化ポリエーテルスルホン、スルホン化ポリエーテルエーテルスルホン、スルホン化ポリスルフィド、スルホン化ポリフェニレンなどの電解質を用いることができる。中でも、高分子電解質としてデュポン社製Nafion(登録商標)系材料を好適に用いることができる。炭化水素系高分子電解質としては、例えば、スルホン化ポリエーテルケトン、スルホン化ポリエーテルスルホン、スルホン化ポリエーテルエーテルスルホン、スルホン化ポリスルフィド、スルホン化ポリフェニレンなどの電解質を用いることができる。
繊維状物質16の繊維径としては、0.5nm以上500nm以下の範囲内が好ましく、10nm以上300nm以下の範囲内がより好ましい。上記範囲にすることにより、触媒層2、3内の空孔を増加させることができ、高出力化が可能になる。
繊維状物質16の繊維長は1μm以上200μm以下の範囲内が好ましく、1μm以上50μm以下の範囲内がより好ましい。上記範囲にすることにより、触媒層2、3の強度(柔軟性)を高めることができ、形成時もしくは折り曲げ試験後にクラック19が生じることを抑制出来る。また、触媒層2、3内の空孔を増加させることができ、高出力化が可能になる。
触媒層2、3に含まれる繊維状物質16は、触媒13の質量を除いた炭素粒子14の質量に対して、0.1倍以上2.0倍以下の範囲内で含有されていることが好ましい。繊維状物質16の含有量が少なすぎると折り曲げ試験後の耐久性が著しく低下し、多すぎると発電性能が低下することがある。
触媒層2、3の厚さは、5μm以上30μm以下が好ましく、10μm以上20μm以下がより好ましい。触媒層2、3の厚さが5μmより薄いとフラッディングが生じ出力が低下することがあり、また、30μmより厚いと、触媒層2、3の抵抗が大きくなり、出力が低下することがある。
触媒層2、3の密度は、400mg/cm以上1000mg/cm以下が好ましく、600mg/cm以上900mg/cm以下がより好ましい。触媒層の密度が400mg/cmより小さい場合、単位体積当たりの触媒量が少なくなり発電性能が低下することがある。また、密度が低い場合には炭素粒子14、高分子電解質15や繊維状物質16の距離が離れることで、触媒層の構造が崩れやすくなり、耐久性が低下することがある。一方、1000mg/cmより大きい場合、触媒層2、3の構造が密になることで排水性やガス拡散性が低下し、高出力時の発電性能が低下することがある。また、触媒層は、密度が高いと柔軟性が失われることがある。
触媒層2、3の空孔率は、55%以上85%以下が好ましく、60%以上80%以下がより好ましい。空孔率が55%より小さいと、触媒13が近接することにより、発電時の触媒の凝集が生じやすくなり耐久性が低下することがある。また、触媒層に対する衝撃による応力が緩和されず、膜電極接合体が壊れることがある。一方、空孔率が85%より大きいと、触媒層2、3中を移動するプロトンや電子の移動距離が長くなるため、抵抗が増大し、発電性能が低下することがある。また、触媒層2、3が潰れやすくなるため、柔軟性が失われクラックが入りやすくなることがある。ここにおいて「空孔率」とは、膜電極接合体12の触媒層2及び触媒層3の少なくとも一方の体積に対する、触媒層中に含まれる3nm以上5.5μm以下の直径を有する細孔の容積の割合をいう。
(触媒層の製造方法)
触媒層2、3は、触媒層用スラリーを作製し、作製した触媒層用スラリーを基材や高分子電解質膜1などに塗工・乾燥することで製造出来る。
触媒層用スラリーは、触媒13、炭素粒子14、高分子電解質15、繊維状物質16及び溶媒を含む。溶媒としては、特に限定しないが、高分子電解質15を分散又は溶解出来るものがよい。一般的に用いられる溶媒としては、例えば、水、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、1-ブタノール、2-ブタノール、イソブチルアルコール、tert-ブチルアルコールなどのアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルプロピルケトン、メチルブチルケトン、メチルイゾブチルケトン、メチルアミルケトン、ペンタノン、へプタノン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、アセトニルアセトン、ジエチルケトン、ジプロピルケトン、ジイソブチルケトンなどのケトン類、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、ジオキサン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、アニソール、メトキシトルエン、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジブチルエーテルなどのエーテル類、イソプロピルアミン、ブチルアミン、イソブチルアミン、シクロヘキシルアミン、ジエチルアミン、アニリンなどのアミン類、蟻酸プロピル、蟻酸イソブチル、蟻酸アミル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸ペンチル、酢酸イソペンチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸ブチルなどのエステル類、その他酢酸、プロピオン酸、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドンなどが挙げられる。また、グリコール、グリコールエーテル系溶媒としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジアセトンアルコール、1-メトキシ-2-プロパノール、1-エトキシ-2-プロパノールなどが挙げられる。
触媒層用スラリーの固形分濃度としては、5質量%以上30質量%以下の範囲内が好ましく、8質量%以上20質量%以下の範囲内がより好ましい。濃度が小さ過ぎる、即ち濃度が5質量%未満であるとスラリーの粘度が下がり塗布量を一定に出来なくなり、また大き過ぎる、即ち30質量%を超えるとスラリーの粘度が上がり塗布した触媒層の外観が悪くなることがある。
触媒層用スラリーの塗工方法としては、例えば、ドクターブレード法、ダイコーティング法、ディッピング法、スクリーン印刷法、ラミネータロールコーティング法、スプレー法などが挙げられるが、特に限定しない。
触媒層用スラリーの乾燥方法としては、例えば、温風乾燥、IR乾燥などが挙げられる。乾燥温度は、40℃以上200℃以下の範囲内が好ましく、40℃以上120℃以下の範囲内がより好ましい。乾燥温度は低過ぎると溶媒が揮発せず、高過ぎると触媒層用スラリーが発火する危険性がある。
触媒層用スラリーの乾燥時間は、0.5分以上1時間以下の範囲内が好ましく、1分以上30分以下の範囲内がより好ましい。乾燥時間が短すぎると溶媒の残留が生じ、長すぎると高分子電解質膜1の乾燥による変形などが生じる可能性がある。
(膜電極接合体の製造方法)
膜電極接合体12の製造方法としては、例えば、転写基材又はガス拡散層4、5に触媒層2、3を形成した後、高分子電解質膜1に熱圧着で触媒層2、3を形成する方法や高分子電解質膜1に直接触媒層2、3を形成する方法が挙げられる。高分子電解質膜1に直接触媒層2、3を形成する方法は、高分子電解質膜1と触媒層2、3との密着性が高く、触媒層2、3が潰れる恐れがないため、好ましい。
折り曲げ試験後にクラックが形成されにくい膜電極接合体12は、触媒層用スラリーの組成や塗工・乾燥条件、触媒層構造の最適化などによって得ることが出来る。例として、触媒層2、3に含まれる繊維状物質16の配向を高分子電解質膜1に対し平行に近づけることにより、繊維状物質同士の平面方向での絡まりの度合いが高くなり、クラックが形成されにくくなる。ここにおいて「平面方向」とは、触媒層の厚み方向に対し垂直な方向を指す。
[実施例]
次に、本発明に基づく実施例について説明する。
[折り曲げ試験]
折り曲げ試験はMIT耐折疲労試験機(MIT-S、東洋精機製作所株式会社製)を用いて行った。試験片は以下のように準備した。50mm四方の触媒層を有する膜電極接合体を、触媒層部が中央となるよう、幅15.0±1mm、長さ約110mmに切り出した。試験は、荷重を0.30kgf、折り曲げ回数を200回まで、と設定した以外は、JIS P 8115(国際標準化機構:ISO5256)に従って行った。
JIS P 8115は紙及び板紙に適用する規格であるが、膜電極接合体に対して適用を行った。
以下に試験条件を記載する。
試験条件 荷重:0.30kgf (=2.94N)
折曲げ角度:±135°
折曲げ速度:175cpm
折曲げクランプ
先端曲率半径:R=0.38±0.02mm
開き:0.25mm
操作としては、折曲げ装置を水平に置き、折曲げクランプが垂直になるように向きを合わせた。試験片の測定に適切な荷重(0.30kgf)をばね荷重クランプのプランジャに加え、プランジャをその位置にとめ、ねじで固定した。試験片が完全に平面上になるように、上下のクランプに取り付けた。その際、試験片の折り曲げる部分に手を触れないように両端を持って取り扱い、かつ折曲げ装置に触れないよう注意した。下側の折曲げクランプは、各々の折曲げ面が0.38±0.02mmの曲率半径のものを使用した。
その後、静かにプランジャの留めねじを緩め、試験片に荷重を加えた。荷重指示器の読みが変化した場合は、もう一度所定の荷重を加え、試験片を再度取り付け直した。試験片を、垂直線の左右へ135±2°の角度に、毎分175±10回の速度で折り曲げ、カウンタで200回の往復折曲げ回数を記録したところで装置を停止した。
[クラックの評価]
走査型電子顕微鏡(SIGMA500、カールツァイスマイクロスコピー社製)を用いて、膜電極接合体の表面を観察した。検出器としてInLens Duoを用い、Gridを0Vとし、加速電圧は1.0kV、倍率は80倍で観察した。また、Blightnessは57%、Contrastは40%とした。得られた顕微鏡写真から、最長のクラックの長さ、即ちクラックの最大長さを算出した。図6におけるクラックの最大長さは220μm、図7におけるクラックの最大長さは330μmであった。折り曲げ試験の前後に観察を行うことで、クラックの最大長さの差を算出した。
[クラックの定義]
クラックは幅が0.5μm以上の触媒層中の亀裂を指す。クラックの長さは、クラックの両端を直線で結んだ際の長さと規定した。クラックの幅および端は、倍率を5000倍へと上げて観測した。また、途中で幅が0.5μm以下になったクラックについては、5μm以上連続で幅が0.5μmを下回った場合のみ、別々のクラックと見なす事とした。
折り曲げ試験において、触媒層が破断してしまったサンプルは、図8のように光学顕微鏡を用いて破断したことを確認し、クラック長は1500000μmとした。
[密度の算出]
密度は、触媒層2、3の質量と厚さから求めた。触媒層2、3の質量は、触媒層用スラリー塗布量から求めた質量又は乾燥質量を用いた。触媒層2、3の質量を塗布量から求める場合は、予め触媒層用スラリーの固形分(質量%)を求めておき、所定の塗布量と固形分質量から求めた。また、触媒層2、3の質量を乾燥質量から求める場合は、触媒層2、3を所定の大きさに加工し、その質量を計量し求めた。触媒層2、3の厚さは、走査型電子顕微鏡(SIGMA500、カールツァイスマイクロスコピー社製)で断面を観察することで厚さを計測し、その平均値求めた。
[空孔率の測定]
空孔率を算出するために必要な細孔容積Vpの分布を、水銀圧入法により測定した。具体的には、略25平方cmの膜電極接合体を用意し、自動ポロシメーター(マイクロメリティックス社製、オートポアIV9510)を用いて、細孔容積Vpを測定した。測定セルの容積は約5cmであり、水銀圧入の圧力を3kPaから400MPaまで昇圧した。これにより、各圧力における水銀の圧入量、つまり細孔容積Vpを得た。水銀圧入の圧力をWashburnの式を用いて細孔直径Dに換算し、細孔直径Dに対する細孔容積Vpの分布関数dVp/dlogD(Log微分細孔容積分布)のプロットを作成した。なお、表面張力γを0.48N/mとし、かつ、接触角θを130°とした。そして、このプロットのピークに対応する細孔直径Dを細孔直径Dpとして読み取った。
細孔直径Dが3nm以上5.5μm以下である全ての細孔の容積(Log微分細孔容積)を積算して積算細孔容積Vを算出した。また、自動ポロシメーターによる測定に用いた膜電極接合体の面積と厚さとを乗算して、膜電極接合体の幾何学的体積を算出した。さらに、自動ポロシメーターによる測定に用いた膜電極接合体の面積と高分子電解質膜の厚さとを乗算して、高分子電解質膜の体積を算出した。膜電極接合体の体積から高分子電解質膜の体積を減算することによって、電極触媒層の幾何学的体積Vを算出した。そして、電極触媒層の幾何学的体積Vに対する積算細孔容積Vの百分率(V/V)を算出した。空孔率とは、この百分率(V/V)を指す。
[発電性能の評価]
触媒層2、3の外側にガス拡散層(SIGRACET(登録商標) 35BC、SGL社製)を配置して、市販のJARI標準セルを用いて発電性能の評価を行った。セル温度は80℃として、アノードに水素(100%RH)とカソードに空気(100%RH)を供給した。
[耐久性の評価]
触媒層2、3の外側にガス拡散層(SIGRACET(登録商標) 39BC、SGL社製)を配置して、市販のJARI標準セルを用いて湿度サイクル試験により耐久性の評価を行った。なお、この評価は、新エネルギー・産業技術総合開発機構の定めるプロトコル(セル評価解析プロトコル 平成24年(2012年)12月)に従って行った。セル温度は80℃として、アノードとカソードに窒素を供給し、湿度は150%RHと0%RHとし、各2分保持した。
[実施例1]
白金担持カーボン(TEC10E50E、田中貴金属社製)20gを容器にとり、水150gを加えて混合後、1-プロパノール150g、高分子電解質(Nafion(登録商標)分散液、和光純薬工業)10gと繊維状物質としてカーボンナノファイバー(昭和電工社製、商品名「VGCF-H」、繊維径約150nm、繊維長約10μm)5gを加えて撹拌して、触媒層用スラリーを得た。なお、本実施例で使用した白金担持カーボン20g中、カーボン成分は10gであった。
得られた触媒層用スラリーを高分子電解質膜(デュポン社製、Nafion212)の両面にダイコーティング法で、乾燥後の触媒層厚みが20μmになるように塗工し、80℃の炉内で乾燥することで、実施例1に係る固体高分子形燃料電池用の膜電極接合体を製造した。
[実施例2]
繊維状物質としてカーボンナノチューブ(Nanocyl社製、商品名「NC7000」、繊維径約9.5nm、繊維長約1.5μm)2gを用いた以外は、実施例1と同様の手順で実施例2に係る固体高分子形燃料電池用の膜電極接合体を製造した。なお、実施例2では、触媒層用スラリーを、乾燥後の触媒層厚みが25μmになるように塗工した。
[実施例3]
繊維状物質として、針葉樹クラフトパルプより既知の方法で製造したセルロースナノファイバー(繊維径約4nm、繊維長約300nm)0.5gを用いた以外は、実施例1と同様の手順で実施例3に係る高分子形燃料電池用膜電極接合体を製造した。なお、実施例3では、触媒層用スラリーを、乾燥後の触媒層厚みが20μmになるように塗工した。
[実施例4]
繊維状物質を加える量を0.5gに変更した以外は、実施例1と同様の手順で実施例4に係る高分子形燃料電池用膜電極接合体を製造した。なお、実施例4では、触媒層用スラリーを、乾燥後の触媒層厚みが10μmになるように塗工した。
[実施例5]
繊維状物質を加える量を1gに変更した以外は、実施例1と同様の手順で実施例5に係る固体高分子形燃料電池用の膜電極接合体を製造した。なお、実施例5では、触媒層用スラリーを、乾燥後の触媒層厚みが12μmになるように塗工した。
[実施例6]
繊維状物質を加える量を20gに変更した以外は、実施例1と同様の手順で実施例6に係る固体高分子形燃料電池用の膜電極接合体を製造した。なお、実施例6では、触媒層用スラリーを、乾燥後の触媒層厚みが25μmになるように塗工した。
[実施例7]
繊維状物質を加える量を30gに変更した以外は、実施例1と同様の手順で実施例7に係る固体高分子形燃料電池用の膜電極接合体を製造した。なお、実施例7では、触媒層用スラリーを、乾燥後の触媒層厚みが30μmになるように塗工した。
[実施例8]
乾燥後の触媒層厚みが15μmになるように塗工した以外は、実施例1と同様の手順で実施例8に係る固体高分子形燃料電池用の膜電極接合体を製造した。
[実施例9]
乾燥後の触媒層厚みが10μmになるように塗工した以外は、実施例1と同様の手順で実施例9に係る固体高分子形燃料電池用の膜電極接合体を製造した。
[実施例10]
高分子電解質を加える量を5gに変更した以外は、実施例1と同様の手順で実施例10に係る固体高分子形燃料電池用の膜電極接合体を製造した。
[実施例11]
高分子電解質を加える量を18gに変更した以外は、実施例1と同様の手順で実施例11に係る固体高分子形燃料電池用の膜電極接合体を製造した。
[実施例12]
高分子電解質を加える量を4gに変更した以外は、実施例1と同様の手順で実施例12に係る固体高分子形燃料電池用の膜電極接合体を製造した。
[実施例13]
高分子電解質を加える量を20gに変更した以外は、実施例1と同様の手順で実施例13に係る固体高分子形燃料電池用の膜電極接合体を製造した。
[実施例14]
触媒層用スラリーを、乾燥後の触媒層の密度が400g/cm以下、厚みが40μmになるように塗工した以外は、実施例1と同様の手順で実施例14に係る固体高分子形燃料電池用の膜電極接合体を製造した。
[実施例15]
触媒層用スラリーを、乾燥後の触媒層の密度が1000g/cm以上、厚みが8μmになるように塗工した以外は、実施例1と同様の手順で実施例15に係る固体高分子形燃料電池用の膜電極接合体を製造した。
[実施例16]
塗工前に触媒層用スラリーを脱泡する手順を加えた以外は、実施例1と同様の手順で実施例16に係る固体高分子形燃料電池用の膜電極接合体を製造した。なお、実施例16では、触媒層用スラリーを、乾燥後の触媒層厚みが15μmになるように塗工した。
[実施例17]
塗工前に触媒層用スラリーを、空気を含ませるように撹拌する手順を加えた以外は、実施例1と同様の手順で実施例17に係る固体高分子形燃料電池用の膜電極接合体を製造した。なお、実施例16では、触媒層用スラリーを、乾燥後の触媒層厚みが25μmになるように塗工した。
[実施例18]
白金担持カーボン(TEC10E50E、田中貴金属社製)20gを容器にとり、水150gを加えて混合後、1-プロパノール150g、高分子電解質(Nafion(登録商標)分散液、和光純薬工業)10gと繊維状物質としてカーボンナノファイバー(昭和電工社製、商品名「VGCF-H」、繊維径約150nm、繊維長約10μm)5gを加えて撹拌して、触媒層用スラリーを得た。なお、本実施例で使用した白金担持カーボン20g中、カーボン成分は10gであった。
得られた触媒層用スラリーをPETフィルムにダイコーティング法で、乾燥後の触媒層厚みが20μmになるように塗工し、80℃の炉内で乾燥することで触媒層を得た。上記触媒層を2つ製造し、高分子電解質膜(デュポン社製、Nafion212)を挟んで両面から熱圧着により転写することで、実施例18に係る固体高分子形燃料電池用の膜電極接合体を製造した。
[実施例19]
繊維状物質を加える量を20gに変更した以外は、実施例18と同様の手順で実施例19に係る固体高分子形燃料電池用の膜電極接合体を製造した。なお、実施例19では、触媒層用スラリーを、乾燥後の触媒層厚みが25μmになるように塗工した。
[比較例1]
繊維状物質の代わりに板状物質グラフェン(厚み約15μm、横幅約5μm)5gを添加した以外は、実施例1と同様の手順で比較例1に係る高分子形燃料電池用膜電極接合体を製造した。なお、比較例1では、触媒層用スラリーを、乾燥後の触媒層厚みが20μmになるように塗工した。
[比較例2]
繊維状物質を加えないこと以外は、実施例1と同様の手順で比較例2に係る固体高分子形燃料電池用の膜電極接合体を製造した。なお、比較例2では、触媒層用スラリーを、乾燥後の触媒層厚みが10μmになるように塗工した。
[比較例3]
繊維状物質を加える量を0.5gに変更した以外は、実施例18と同様の手順で比較例3に係る固体高分子形燃料電池用の膜電極接合体を製造した。なお、比較例3では、触媒層用スラリーを、乾燥後の触媒層厚みが10μmになるように塗工した。
[比較例4]
繊維状物質を加えないこと以外は、実施例18と同様の手順で比較例4に係る固体高分子形燃料電池用の膜電極接合体を製造した。なお、比較例4では、触媒層用スラリーを、乾燥後の触媒層厚みが10μmになるように塗工した。
[比較例5]
乾燥後の触媒層厚みが10μmになるように塗工した以外は、実施例18と同様の手順で比較例5に係る固体高分子形燃料電池用の膜電極接合体を製造した。
実施例1~19及び比較例1~5の触媒層について、折り曲げ試験、発電性能、柔軟性及び耐久性の各評価を行った。その結果を表1に示す。
Figure 0007327406000001
「発電性能」については、以下の基準で評価した。
電流値が1.0A/cmのときの電圧が、
◎:0.61V以上
○:0.58V以上
△:0.55V以上
×:0.55V未満
なお、評価が「×」であっても、実用上は問題ない。
「柔軟性」については、以下の基準で評価した。
◎:クラックなし
○:折り曲げ試験前後におけるクラックの最大長さの差が600μm以下
△:折り曲げ試験前後におけるクラックの最大長さの差が1200μm以下
×:折り曲げ試験前後におけるクラックの最大長さの差が1200μm超
なお、評価が「×」であっても、実用上は問題ない。
「耐久性」については、以下の基準で評価した。
◎:20001サイクル以上
○:10001サイクル~20000サイクル
△:5001サイクル~10000サイクル
×:5000サイクル以下
なお、評価が「×」であっても、実用上は問題ない。
「評価(総合評価)」については、以下の基準で評価した。
◎:「発電性能」、「柔軟性」、「耐久性」のいずれかの評価において、「◎」が2つ以上あり、「△」および「×」がない。
○:「発電性能」、「柔軟性」、「耐久性」のいずれかの評価において、「〇」が2つ以上あり、「△」および「×」がない。
△:「発電性能」、「柔軟性」、「耐久性」のいずれかの評価において、1つ以上の「△」があり、「×」がない。
×:「発電性能」、「柔軟性」、「耐久性」のいずれかの評価において、1つ以上の「×」がある。
なお、評価が「×」であっても、実用上は問題ない。
表1に示す通り、繊維状物質を含む場合、クラック長(クラックの最大長さ)は短くなる傾向がある。また、繊維状物質の添加量が多くなることで、クラック長は短くなる傾向がある。ダイコーティング法で膜電極接合体を製造した場合、熱圧着で膜電極接合体を製造した場合と比較して、クラック長は短くなる傾向がある。これは、ダイコーティング法で製造した場合は触媒層に空孔が多く形成されるため、折り曲げによって触媒層にかかる応力が緩和されるためである。
繊維状物質をカーボンファイバーからセルロースナノファイバーに変更した場合、柔軟性が低下した。これは、繊維状物質の繊維長が短くなったことが、触媒層の柔軟性低下を引き起こしていると考えられる。繊維状物質をカーボンファイバーからカーボンナノチューブへと変更した際にも、同様の傾向が観測された。また、膜電極接合体で重要な発電性能は、炭素繊維であるカーボンナノファイバーやカーボンナノチューブを用いた場合に比べ、高分子繊維であるセルロースナノファイバーを用いた場合の方が著しく低かった。これは、前述の通り、繊維状物質の導電性の違いによって生じていると考えられる。
繊維状物質を加えなかった場合、及び繊維状物質の炭素粒子に対する質量が0.1より少なく、かつ熱圧着で膜電極接合体を製造した場合は、触媒層が破断した。
触媒層の厚みを薄くした場合、ダイコーティング法で製造した膜電極接合体はクラックが生じなかったが、熱圧着で製造した膜電極接合体はクラックが大きくなった。触媒層厚みが薄い場合は、触媒層にかかる応力が空孔により大きく緩和されるためである。
実施例1および10~13に示すように、加える高分子電解質の量により、膜電極接合体の性能を適正化することが出来る。同様に、実施例1および実施例14~17には、密度と空孔率を調整した場合の結果を示したが、いずれも膜電極接合体の性能を適正化することが出来る。
図6に実施例1、図7に実施例19の折り曲げ試験後の膜電極接合体の電子顕微鏡写真を示した。図8に比較例5の折り曲げ試験後の膜電極接合体の顕微鏡写真を示した。実施例1では、220μmのクラックが観測された。実施例19では、330μmのクラックが観測された。比較例5では、触媒層が破断してしまったため、クラックの長さは1500000μmとした。
表1に示す通り、折り曲げ試験前後のクラック長の差が小さかった、即ち触媒層の柔軟性が高かった実施例1~19では高い耐久性が示された。クラック長の差が大きかった、即ち触媒層の柔軟性が低かった比較例1~5では、耐久性が低かった。
以上説明したように、本実施形態によれば、折り曲げ試験を行った後の膜電極接合体でクラックが生じにくくなる、即ち膜電極接合体の柔軟性が向上する。これにより、高耐久な固体高分子形燃料電池用の触媒層を提供することが可能となる。
本発明は、例えば、固体高分子形燃料電池に極めて好適に適用し得る。
1 高分子電解質膜
2 カソード側触媒層
3 アノード側触媒層
4 カソード側ガス拡散層
5 アノード側ガス拡散層
6 カソード
7 アノード
8 ガス流路
9 冷却水流路
10 セパレータ
11 単セル
12 膜電極接合体
13 触媒
14 炭素粒子
15 高分子電解質
16 繊維状物質
17 ばね荷重クランプ
18 折曲げクランプ
19 クラック

Claims (13)

  1. 触媒を担持した炭素粒子、高分子電解質、及び繊維状物質を含む、アノード側触媒層とカソード側触媒層とにより、プロトン伝導性の高分子電解質膜を挟持した構成の固体高分子形燃料電池用の膜電極接合体であって、
    折り曲げ試験前と折り曲げ試験後で、前記触媒層に形成されるクラックの最大長さの差が、1200μm以下であり、
    前記繊維状物質が、前記触媒の質量を除いた前記炭素粒子の質量に対して、0.5倍以 上3.0倍以下で含有されていることを特徴とする膜電極接合体。
  2. 前記膜電極接合体の折り曲げ試験後、前記触媒層に形成されるクラックの最大長さが、1500μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の膜電極接合体。
  3. 前記繊維状物質が、炭素繊維、遷移金属元素、遷移金属元素の炭窒化物の部分酸化物、遷移金属元素の導電性酸化物、遷移金属元素の導電性酸窒化物、及びプロトン伝導性を有する高分子電解質繊維の少なくとも1種を含むことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の膜電極接合体。
  4. 前記繊維状物質が、前記触媒の質量を除いた前記炭素粒子の質量に対して、2.0倍以上3.0倍以下で含有されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の膜電極接合体。
  5. 前記触媒層に含まれる前記高分子電解質の前記炭素粒子に対する質量比(高分子電解質/炭素粒子)が、0.4倍以上1.8倍以下であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の膜電極接合体。
  6. 前記触媒層に含まれる前記高分子電解質の前記炭素粒子に対する質量比(高分子電解質 /炭素粒子)が、0.4倍以上1.0倍以下であることを特徴とする請求項1から請求項 4のいずれか1項に記載の膜電極接合体。
  7. 前記触媒層に含まれる前記高分子電解質の前記炭素粒子に対する質量比(高分子電解質 /炭素粒子)が、1.8倍以上2.0倍以下であることを特徴とする請求項1から請求項 4のいずれか1項に記載の膜電極接合体。
  8. 前記アノード側触媒層及びカソード側触媒層の少なくとも一方の密度が、400mg/cm以上1000mg/cm以下であることを特徴とする請求項1から請求項のいずれか1項に記載の膜電極接合体。
  9. 前記膜電極接合体の前記アノード側触媒層及びカソード側触媒層の少なくとも一方の体積に対する、触媒層中に含まれる3nm以上5.5μm以下の直径を有する細孔の容積の割合である空孔率が、55%以上85%以下であることを特徴とする請求項1から請求項のいずれか1項に記載の膜電極接合体。
  10. 前記繊維状物質が、Ta、Nb、Ti、Zrから選択される少なくとも一つの金属元素 を含むことを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の膜電極接合体。
  11. 前記触媒層の厚さが、5μm以上30μm以下であることを特徴とする請求項1から請 求項10のいずれか1項に記載の膜電極接合体。
  12. 前記繊維状物質が、遷移金属元素、遷移金属元素の炭窒化物の部分酸化物、遷移金属元 素の導電性酸化物、遷移金属元素の導電性酸窒化物、及びプロトン伝導性を有する高分子 電解質繊維の少なくとも1種を含むことを特徴とする請求項1から請求項11のいずれか 1項に記載の膜電極接合体。
  13. 触媒を担持した炭素粒子、高分子電解質、及び繊維状物質を含む、アノード側触媒層とカソード側触媒層とにより、プロトン伝導性の高分子電解質膜を挟持した構成の固体高分子形燃料電池用の膜電極接合体であって、
    折り曲げ試験前と折り曲げ試験後で、前記触媒層に形成されるクラックの最大長さの差が、1200μm以下であり、
    前記繊維状物質が炭素繊維を含み、
    前記繊維状物質の繊維径が4nm以上9.5nm以下であり、
    前記繊維状物質の繊維長が300nm以上1.5μm以下であることを特徴とする膜電極接合体。
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