以下の説明は、当業者が本発明を実施することができるように開示されている。以下の説明における好適な実施形態は、単なる例に過ぎない。当業者であれば、他の明らかな変更形態を考え付くことができる。以下の説明の中で定義される本発明の基本概念は、本発明の範囲または精神から逸脱しない、他の実施形態、修正形態、改良形態、等価物、および他の技術的解決法にも適用可能である。
当業者であれば、本発明の開示内容において、「長手方向」、「横方向」、「上」、「前面」、「裏」、「左」、「右」、「垂直方向」、「水平方向」、「頂部」、「底部」、「内側」、「外側」、および向きまたは位置の関係を示すそれ以外の用語は、添付図面に示されている向きまたは位置の関係に基づいており、単に本発明を説明しやすくして、説明を簡単にするために使用されているのであって、言及されたデバイスまたは要素が特定の向きを適用しなければならない、または特定の向きに操作され、または構成されなければならないことを示す、または意味するものではないことを理解されたい。したがって、上記の用語は、本発明を制限するものとして解釈されるべきではない。
以下の説明における用語「1つの」、「一」、および「一つ」は、実施形態において「少なくとも1つの」または「1つ以上の」を指すことを理解されたい。特に、「一」は、ある実施形態では「1つの」を指すが、別の実施形態では「1つよりも多い」を指す場合がある。したがって、上記用語は、本発明の要素の実際の数値を限定するものであってはならない。
図2〜図5は、本発明の第1の好適な実施形態に従う成形プロセスベースのカメラモジュールを示す。カメラモジュールは、写真撮影の作業を支援するのに、様々な電子デバイスで利用され得る。例えば、カメラモジュールは、物体または人物の写真またはビデオを撮影するのに利用され得る。好ましくは、カメラモジュールは、例えば、これらに限定されないが、携帯電話、タブレット、TV、高性能車両、高性能監視装置などの様々な電子デバイスで利用され得る。
図2〜図5は、本発明の第1の好適な実施形態に従うカメラモジュールを示す。カメラモジュールは成形回路ユニット1010と、レンズ1050と、モータ1060と、感光チップ1030とを含むズームレンズカメラモジュールであり得る。当然、カメラモジュールは、この実施形態のモータを含まない固定焦点カメラモジュールおよびドライバ(モータ)を含む以下の実施形態の代替形態として代替的に具現化され得ることは理解できる。レンズは、レンズフレーム上に取り付けられ、その後、成形回路ユニット上に取り付けられる。
モータ1060は、成形回路ユニット1010上に設置され、レンズ1050は、レンズ1050が成形回路ユニット1010の上で支持されるように、モータ1060上に設置される。
さらに、成形回路ユニット1010は、成形部分1011と回路基板部1012とを含み、成形部分1011は、成形によって回路基板部1012に接続される。
回路基板部1012は、主回路基板10121を含み、感光チップ1030は、主回路基板10121上かつ成形部分1011の内側面に設置される。
具体的には、モータ1060は、成形回路ユニット1010の成形部分1011上に設置され、回路基板部1012に電気的に接続され、レンズ1050は、モータ1060上に設置され、レンズ1050は、モータ1060によってオートフォーカスするように適合される。レンズ1050は、感光チップ1030の受光路に沿って配置されるので、カメラモジュールが物体の画像を取り込むときに、物体から反射された光は、最初にレンズ1050によって処理され、その後、光電変換に適応できるように感光チップ1030によって受光され得る。
さらに、回路基板部1012は、感光回路と、少なくとも1つの回路要素10122とを含む。感光回路は、主回路基板10121内に事前に設置され、回路要素10122は、感光チップ1030の感光動作のプロセスを提供するために感光回路および感光チップ1030に電気的に接続される。回路要素10122は、例えば、抵抗器、コンデンサ、ダイオード、三極管、ポテンショメータ、継電器、ドライバ、プロセッサ、メモリなどであり得るが、これらに限定されない。
特に、本発明の一実施形態では、カメラモジュールが組み立てられているときに、モータ1060は、少なくとも1つのモータピン1061を介して感光回路に電気的に接続され、モータピン1061は、主回路基板10121にはんだ付けされる。
成形部分1011は回路要素10122を内部に包み込むことができるので、回路要素10122は空間内で直接露出しておらず、特に、感光チップ1030と連通する閉鎖環境において露出していないことも理解しておきたい。この回路要素の形態は、塵埃および雑物が回路要素に付着し、感光チップを汚染するのを防止するために、抵抗器ーコンデンサ部品のような従来のカメラモジュールの回路要素の示す形とは異なる。成形部分1011は、成形部分1011で感光チップ1030の外側面を取り囲んで、レンズ1050および感光チップ1030用の光路を形成するために、貫通孔101100を形成する。すなわち、成形部分は、感光チップ用の光学窓を形成する。レンズ1050を通過する光はさらに、光学窓を通過してカメラモジュール内の感光チップに到達し得る。
成形部分1011が回路要素10122を包み込む形は、回路要素10122を保護する利点を有するが、当業者は、成形部分1011が回路要素10122を包み込む形に制限されないことを理解すべきであることに留意されたい。すなわち、本発明の他の実施形態では、成形部分1011は、回路要素10122が突出していない回路基板上に直接成形され得る、または回路要素10122の外側面および外周を含む様々な位置で成形され得る、または主回路基板10121の内部に組み込まれ得る。
本発明の一実施形態では、成形部分1011は感光チップ1030の外側面を突出する形で取り囲むことも理解されたい。特に、成形部分1011は、十分な封止品質を有するように一体的に閉鎖する形で接続されるので、モータ1060が成形部分1011上に設置されたときに、感光チップ1030は内部で封止されて、封止内部空間が形成される。
具体的には、成形回路ユニットを製造するときに、従来の回路基板は、主回路基板10121として使用され得、成形は主回路基板10121の表面で行われる。例えば、表面実装技術(SMT)によって処理された回路基板は、射出成形機を用いたインサート成形技術によって成形部分1011を形成するために、または半導体パッケージングで一般に使用されるプレス成形によって成形部分1011を形成するために成形され得る。主回路基板10121は、代替形態として、例えば、リジッドフレキシブル基板、セラミック基板(フレキシブル基板を含まない)、またはリジッドPCB(フレキシブル基板を含まない)であり得るが、これらに限定されない。成形部分1011を形成する方法は、場合により、例えば、射出成形技術またはプレス成形技術であり得るが、これらに限定されない。成形部分1011の可能な材料は、例えば、射出成形用のナイロン、LCP(液晶ポリマー)、またはPP(ポリプロピレン)、およびプレス成形用の樹脂であるが、これらに限定されない。当業者は、上記の可能な製造方法および任意の材料は、本発明の実施例を説明するための例に過ぎず、本発明を制限するものではないことを理解すべきである。
さらに、モータ1060は回路ユニット1010の成形部分1011上に設置されるので、成形部分1011はモータ1060を支持して固定するための従来のカメラモジュールのフレームの機能を果たすが、従来のCOB技術のプロセスとは異なる組み立て方法を使用することにも留意されたい。従来のCOB技術のカメラモジュールのフレームは、貼付方法を使用して、回路基板上に固定される。しかしながら、成形部分1011は、貼付および固定のプロセスの必要がない成形技術によって主回路基板10121上に取り付けられる。成形方法は、貼付および固定プロセスに比べて技術プロセスの十分な接続安定性および可制御性を有する。さらに、成形部分1011と主回路基板10121との間のAA調整用に確保される接着空間は必要なく、従来のカメラモジュールのAA調整用の前方の余分な空間が低減され、その結果、カメラモジュールの厚さが低減され得る。一方、成形部分1011は、従来のカメラモジュールのように回路部品の周囲の安全距離を確保するのではなく、従来のフレーム機能と回路要素とが空間的に重なって設置されるように、回路要素10122を包み込む。したがって、フレーム機能を有する成形部分1011の高さは、さらにカメラモジュールの厚さを低減することができるように、より小さな範囲に設定され得る。さらに、成形部分1011は、従来のフレームの代わりに使用され、その結果、フレームの固定および組み立てで生じる傾斜誤差が防止され、カメラモジュールの組み立ての累積公差が低減される。
また、成形部分1011は、サセプタ10111を含み、サセプタ10111は、フィルタ1040を設置するように適合されるので、フィルタ1040が感光チップ1030の上に配置される。すなわち、レンズ1050に入射した光は、光学フィルタ1030によって処理された後に感光チップ1040に到達する。フィルタ1040は、例えば、IRカットフィルタ(IRCF)として実施され得るが、これに限定されない。
成形部分1011のサセプタ10111は、フィルタ1040に十分な設置空間を付与するために、内側リング溝10113を形成する。成形部分1011、フィルタ1040、および回路要素10122を合理的に配置するために、成形部分1011は、モータ1060をフィルタ1040に接続し、フィルタ1040用の設置場所を形成するための従来のフレームの代わりに使用され、このことにより感光チップ1030の感光領域の外側の自由空間が十分に活用されてカメラモジュールが最小化されることに留意されたい。その一方で、成形技術の利点により、成形部分1011は水平で滑らかな形でサセプタ10111を形成することができるので、フィルタ1040を平坦に設置することができ、このことにより光の方向の一貫性が保証される。
より具体的には、内側リング溝10113の垂直断面は、Lリング形状であり、成形部分1011の貫通孔101100と連通されるので、フィルタ1040は、感光チップ1030の受光路に沿って支持され設置される。
本発明のこの実施形態によれば、感光チップ1030は、一連のリード線1031によって主回路基板10121に接続され、感光回路に電気的に接続される。リード線1031は、例えば、金線、銅線、アルミニウム線、または銀線として実施され得るが、これに限定されない。特に、感光チップ1030および一連のリード線1031は、従来のCOB方法(例えば、これに限定されないが、溶接)によって、主回路基板10121に接続され得る。すなわち、感光チップ1030と主回路基板10121との間の接続は、完全に既存の熟練した接続技術を使用することで、技術改良のコストを低減し、従来の技術および設備を十分に活用して、資源の浪費を回避することができる。当然、当業者は、感光チップ1030と主回路基板10121との間の接続は、本発明の目的を達成することができる任意の他の接続方法を使用して実施されてもよく、本発明はこの点に関して制限されないことを理解できるはずである。
本発明のこの実施形態では、感光チップ1030は主回路基板10121の上面に配置され(例えば、取り付けられ)、成形部分1011は感光チップ1030の外側面を取り囲むことも理解されたい。成形回路ユニット1010を製造する際に、様々な可能な製造順序がある。例えば、これに限定されないが、一実施例では、最初に、感光チップ1030が主回路基板10121上に設置され、その後、成形部分1011が感光チップ1030の外側面および主回路基板10121の辺縁部に形成されて、主回路基板10121の内部で主回路基板10121から突出した回路要素10122を包み込む。さらに、本発明の別の実施例では、最初に、成形部分1011を形成して主回路基板10121の内部で主回路基板10121から突出した回路要素10122を包み込むように、主回路基板10121の辺縁部が成形され得る。次に、感光チップ1030が、成形部分1011の内側面に配置されるように、主回路基板10121上に設置され得る。
図6Aおよび図6Bは、本発明の第1の好適な実施形態に従うカメラモジュールの成形回路ユニットの第1の代替形態を示す。成形回路ユニット1010Aは、成形部分1011Aと回路基板部1012Aとを含み、成形部分1011Aは、回路基板部1012Aに成形によって接続される。
回路基板部1012Aは、主回路基板10121Aを含み、感光チップ1030は、主回路基板10121A上かつ成形部分1011Aの内側面に設置される。
具体的には、モータ1060は、回路ユニット10Aの成形部分1011A上に設置され、回路基板部1012Aに電気的に接続され、レンズ1050は、モータ1060上に設置され、レンズ1050は、モータ1060によってオートフォーカスするように適合される。レンズ1050は、感光チップ1030の受光路に沿って配置されるので、カメラモジュールが物体の画像を取り込むときに、物体から反射された光は、最初にレンズ1050によって処理され、その後、光電変換に適応できるように感光チップ1030によって受光され得る。
さらに、回路基板部1012Aは、感光回路と、少なくとも1つの回路要素10122Aとを含む。感光回路は、主回路基板10121A内に事前に設置され、回路要素10122Aは、感光チップ1030の感光動作のプロセスを提供するために感光回路および感光チップ1030に電気的に接続される。回路要素10122Aは、具体的には、抵抗器、コンデンサ、ダイオード、三極管、ポテンショメータ、継電器、ドライバ、プロセッサ、メモリなどであり得るが、これらに限定されない。
特に、本発明の一実施形態では、カメラモジュールが組み立てられているときに、モータ1060は、少なくとも1つのモータピン1061を介して感光回路に電気的に接続され、モータピン1061は、主回路基板10121にはんだ付けされる。
成形部分1011Aは回路要素10122Aを内部に包み込むので、回路要素10122Aは空間内で直接露出しておらず、特に、感光チップ1030と連通する閉鎖環境において露出していないことも理解しておきたい。この回路要素の形態は、塵埃および雑物が回路要素に付着し、感光チップを汚染するのを防止するために、抵抗器ーコンデンサ部品のような従来のカメラモジュールの回路要素の示す形とは異なる。成形部分1011Aは、成形部分1011Aで感光チップ1030の外側面を取り囲んで、レンズ1050および感光チップ1030用の光路を提供するために貫通孔101100Aを形成する。
さらに、主回路基板10121Aは、内側溝101211Aを含み、感光チップ1030は、内側溝101211Aの内側に設置される。上記の実施形態の成形回路ユニットとは異なり、主回路基板10121Aは、その内側に設置され、感光チップ1030を内部に収容する内側溝101211Aを有するので、感光チップ1030は、主回路基板10121Aの上面から大きく突出せず、そのことにより感光チップ1030の高さが成形部分1011Aに対して低くなり得、その結果、感光チップ1030からの成形部分1011Aの高さ限界が低減され、さらに高さを低くする可能性が得られる。
具体的には、成形回路ユニット1010を製造するときに、従来の回路基板は、主回路基板10121Aとして使用され得、成形は主回路基板10121Aの表面で行われる。例えば、表面実装技術(SMT)によって処理された回路基板は、射出成形機を用いたインサート成形技術によって成形部分1011Aを形成するために、または半導体パッケージングで一般に使用されるプレス成形によって成形部分1011Aを形成するために成形され得る。特に、一実施形態では、最初に、内側溝12110Aが主回路基板10121A上に形成されなければならない。すなわち、内側溝101211Aは、感光チップ1030の収容および設置に適応できるように、従来の主回路基板上に形成される。主回路基板10121Aは、代替形態として、例えば、リジッドフレキシブル基板、セラミック基板(フレキシブル基板を含まない)、またはリジッドPCB(フレキシブル基板を含まない)であり得るが、これらに限定されない。成形部分1011Aを形成する方法は、場合により、例えば、射出成形技術またはプレス成形技術であり得るが、これらに限定されない。成形部分1011Aの可能な材料は、例えば、射出成形用のナイロン、LCP(液晶ポリマー)、またはPP(ポリプロピレン)、およびプレス成形用の樹脂であるが、これらに限定されない。当業者は、上記の可能な製造方法および任意の材料は、本発明の実施例を説明するための例に過ぎず、本発明を制限するものではないことを理解すべきである。
さらに、モータ1060は回路ユニット1010Aの成形部分1011A上に設置されるので、成形部分1011Aはモータ1060を支持して固定するための従来のカメラモジュールのフレームの機能を果たすが、従来のCOB技術のプロセスとは異なる組み立て方法を使用することにも留意されたい。従来のCOB技術のカメラモジュールのフレームは、貼付方法を使用して、回路基板上に固定される。しかしながら、成形部分1011Aは、貼付および固定のプロセスの必要がない成形技術によって主回路基板10121A上に取り付けられる。成形方法は、貼付および固定プロセスに比べて技術プロセスの十分な接続安定性および可制御性を有する。さらに、成形部分1011Aと主回路基板との間のAA調整用に確保される接着空間は必要なく、従来のカメラモジュールのAA調整用の前方の余分な空間が低減され、その結果、カメラモジュールの厚さが低減され得る。一方、成形部分1011Aは、従来のカメラモジュールのように回路部品の周囲の安全距離を確保するのではなく、従来のフレーム機能と回路要素とが空間的に重なって設置されるように、回路要素10122Aを包み込む。したがって、フレーム機能を有する成形部分1011Aの高さは、さらにカメラモジュールの厚さを低減することができるように、より小さな範囲に設定され得る。さらに、成形部分1011Aは、従来のフレームの代わりに使用され、その結果、フレームの固定および組み立てで生じる傾斜誤差が防止され、カメラモジュールの組み立ての累積公差が低減される。
また、成形部分1011Aは、サセプタ10111Aを含み、サセプタ10111Aは、フィルタ1040を設置するように適合可能であり、フィルタ1040が感光チップ1030の上に配置される。すなわち、レンズ1050に入射した光は、光学フィルタ1030によって処理された後に感光チップ1040に到達する。フィルタ1040は、例えば、IRカットフィルタ(IRCF)として実施され得るが、これに限定されない。
成形部分1011Aのサセプタ10111Aは、フィルタ1040に十分な設置空間を付与するために、内側リング溝10113Aを形成する。成形部分1011A、フィルタ1040、および回路要素10122Aを合理的に配置するために、成形部分1011は、モータ1060をフィルタ1040に接続し、フィルタ1040用の設置場所を形成するための従来のフレームの代わりに使用され、このことにより感光チップ1030の感光領域の外側の自由空間が十分に活用されてカメラモジュールが最小化されることに留意されたい。その一方で、成形技術の利点により、成形部分1011Aは水平で滑らかな形でサセプタ10111Aを形成することができるので、フィルタ1040を平坦に設置することができ、このことにより光の方向の一貫性が保証される。
より具体的には、内側リング溝10113Aの垂直断面は、Lリング形状であり、成形部分1011Aの貫通孔101100Aと連通されるので、フィルタ1040は、感光チップ1030の受光路に沿って支持され設置され得る。
本発明のこの実施形態によれば、感光チップ1030は、一連のリード線1031Aを介して主回路基板10121Aに接続され、感光回路に電気的に接続される。リード線51Aは、例えば、金線、銅線、アルミニウム線、または銀線として実施され得るが、これに限定されない。特に、感光チップ1030および一連のリード線1031Aは、従来のCOB方法(例えば、これに限定されないが、溶接)によって、主回路基板10121Aに接続され得る。すなわち、感光チップ1030と主回路基板10121Aとの間の接続は、完全に既存の熟練した接続技術を使用することで、技術改良のコストを低減し、従来の技術および設備を十分に活用して、資源の浪費を回避することができる。当然、当業者は、感光チップ1030と主回路基板10121Aとの間の接続は、本発明の目的を達成することができる任意の他の接続方法を使用して実施されてもよく、本発明はこの点に関して制限されないことを理解できるはずである。
本発明のこの実施形態では、感光チップ1030は主回路基板10121Aの内側溝101211Aに設置され、成形部分1011Aは感光チップ1030の外側面を取り囲むことも理解されたい。成形回路ユニットを製造する際に、様々な可能な製造順序がある。例えば、これに限定されないが、一実施例では、最初に、感光チップ1030が主回路基板10121Aの内側溝12110A内に設置され得るように内側溝101211Aが主回路基板10121A上に形成され、その後、成形部分1011Aが感光チップ1030の外側面および主回路基板10121Aの辺縁部に形成されて、主回路基板10121Aの内部で主回路基板10121Aから突出した回路要素10122Aを包み込む。さらに、本発明の別の実施形態では、最初に、内側溝101211Aが主回路基板10121A上に形成され得、その後、成形部分1011Aを形成して主回路基板10121Aの内部で主回路基板10121Aから突出した回路要素10122Aを包み込むように、主回路基板10121Aの辺縁部が成形され得る。次に、感光チップ1030が、成形部分1011Aの内側面に配置されるように、主回路基板10121Aの内側溝101211Aに設置され得る。
図7Aおよび図7Bは、本発明の上記の第1の好適な実施形態に従うカメラモジュールの成形回路ユニットの第2の代替形態を示す。成形回路ユニット1010Bは、成形部分1011Bと回路基板部1012Bとを含み、成形部分1011Bは、成形によって回路基板部1012Bに接続される。
回路基板部1012Bは、主回路基板10121Bを含み、感光チップ1030は、主回路基板10121B上かつ成形部分1011Bの内側面に設置される。
具体的には、モータ1060は、回路ユニット10Bの成形部分1011B上に設置され、回路基板部1012Bに電気的に接続され、レンズ1050は、モータ1060上に設置され、レンズ1050は、モータ1060によってオートフォーカスするように適合される。レンズ1050は、感光チップ1030の受光路に沿って配置されるので、カメラモジュールが物体の画像を取り込むときに、物体から反射された光は、最初にレンズ1050によって処理され、その後、光電変換に適応できるように感光チップ1030によって受光され得る。
さらに、回路基板部1012Bは、感光回路(図示せず)と、少なくとも1つの回路要素10122Bとを含む。感光回路は、主回路基板10121B内に事前に設置され、回路要素10122Bは、感光チップ1030の感光動作のプロセスを提供するために感光回路および感光チップ1030に電気的に接続される。回路要素10122Bは、例えば、抵抗器、コンデンサ、ダイオード、三極管、ポテンショメータ、継電器、ドライバ、プロセッサ、メモリなどであり得るが、これらに限定されない。
特に、本発明の一実施形態では、カメラモジュールが組み立てられているときに、モータ1060は、少なくとも1つのモータピン1061を介して感光回路に電気的に接続され、線は、主回路基板10121にはんだ付けされる。
成形部分1011Bは回路要素10122Bを内部に包み込むので、回路要素10122Bは空間内で直接露出しておらず、特に、感光チップ1030と連通する閉鎖環境において露出していないことも理解しておきたい。この回路要素の形態は、塵埃および雑物が回路要素に付着し、感光チップを汚染するのを防止するために、抵抗器ーコンデンサ部品のような従来のカメラモジュールの回路要素の示す形とは異なる。成形部分1011Bは、成形部分1011Bで感光チップ1030の外側面を取り囲んで、レンズ1050および感光チップ1030用の光路を提供するために貫通孔101100Bを形成する。
さらに、主回路基板10121Bは、通路101212Bを有し、通路101212Bの下部は、感光チップ1030の設置に適合される。通路101212Bは、主回路基板10121Bの上側面と下側面とを連通させるので、感光チップ1030が主回路基板10121Bの裏面から、感光領域が対向する形で主回路基板10121B上に設置されたときでも、感光チップ1030の感光領域はレンズ1050からの入射光を受光する状態であり得る。
さらに、通路101212Bは、感光チップ1030用の設置場所を設けるために、通路101212Bの底側に外側リング溝101213Bを有する。特に、感光チップ1030が底側の外側リング溝101213に設置されたときに、感光チップ1030の底面は、主回路基板10121Bの表面と一致し、感光チップ1030の底面と主回路基板10121Bの表面は同一平面になる。代替形態として、感光チップ1030の底面は、主回路基板10121Bの表面に対して沈んだ状態であり得る。すなわち、感光チップ1030の底面は、成形回路ユニット1010Bの表面の平坦性を保証するように、主回路基板10121Bの表面から突出しない状態であり得る。
本発明のこの実施形態では、通路101212Bは段差形状であるため、感光チップ1030が設置しやすくなり、感光チップ1030用の安定的な設置場所が提供され、その結果、さらに感光チップ1030の感光領域は内側空間に存在するようになる。
本発明のこの実施形態は、従来の方法とは異なる、ある種のチップ設置方法を提供し、これはフリップチップ(FC)方法であることに留意されたい。感光チップ1030は、主回路基板10121Bの背面方向から主回路基板10121Bに設置され、これは、主回路基板10121の前面から、すなわち、感光チップ1030の感光領域が上方を向いた状態で主回路基板10121の上側から主回路基板10121上に設置する必要がある上記実施形態とは異なる。この種の構造および設置方法は、感光チップ1030と成形部分1011Bとを比較的独立した状態にすることができる。感光チップ1030の設置は、成形部分1011Bによって影響を受けなくなる。さらに成形部分1011Bの成形は、感光チップ1030にほとんど影響を与えない。さらに、感光チップ1030は、主回路基板10121Bの内側により大きな空間を残すように、主回路基板10121Bの内側へ突出せずに主回路基板10121Bの外側に組み込まれるので、成形部分1011Bの高さは感光チップ1030の高さによって制限されることはなくなり、その結果、成形部分1011Bの高さを低くすることができる。
具体的には、成形回路ユニットを製造するときに、従来の回路基板は、主回路基板10121Bとして使用され得、成形は主回路基板10121Bの表面で行われる。例えば、表面実装技術(SMT)によって処理された回路基板は、射出成形機を用いたインサート成形技術によって成形部分1011Bを形成するために、または半導体パッケージングで一般に使用されるプレス成形によって成形部分1011Bを形成するために、さらに主回路基板10121B上に通路101212Bを形成するために、成形され得る。主回路基板10121Bは、代替形態として、例えば、リジッドフレキシブル基板、セラミック基板(フレキシブル基板を含まない)、またはリジッドPCB(フレキシブル基板を含まない)であり得るが、これらに限定されない。成形部分1011Bを形成する方法は、場合により、例えば、射出成形技術またはプレス成形技術であり得るが、これらに限定されない。成形部分1011Bの可能な材料は、例えば、射出成形用のナイロン、LCP(液晶ポリマー)、またはPP(ポリプロピレン)、およびプレス成形用の樹脂であるが、これらに限定されない。当業者は、上記の可能な製造方法および任意の材料は、本発明の実施例を説明するための例に過ぎず、本発明を制限するものではないことを理解すべきである。
さらに、モータ1060は回路ユニット1010Bの成形部分1011B上に設置されるので、成形部分1011Bはモータ1060を支持して固定するための従来のカメラモジュールのフレームの機能を果たすが、従来のCOB技術のプロセスとは異なる組み立て方法を使用することにも留意されたい。従来のCOB技術のカメラモジュールのフレームは、貼付方法を使用して、回路基板上に固定される。しかしながら、成形部分1011は、貼付および固定のプロセスの必要がない成形技術によって主回路基板10121B上に取り付けられる。成形方法は、貼付および固定プロセスに比べて技術プロセスの十分な接続安定性および可制御性を有する。さらに、成形部分1011と主回路基板との間のAA調整用に確保される接着空間は必要なく、従来のカメラモジュールのAA調整用の前方の余分な空間が低減され、その結果、カメラモジュールの厚さが低減され得る。一方、成形部分1011Bは、従来のカメラモジュールのように回路部品の周囲の安全距離を確保するのではなく、従来のフレーム機能と回路要素とが空間的に重なって設置されるように、回路要素10122Bを包み込む。したがって、フレーム機能を有する成形部分1011Bの高さは、さらにカメラモジュールの厚さを低減することができるように、より小さな範囲に設定され得る。さらに、成形部分1011Bは、従来のフレームの代わりに使用され、その結果、フレームの固定および組み立てで生じる傾斜誤差が防止され、カメラモジュールの組み立ての累積公差が低減される。
また、成形部分1011Bは、サセプタ10111Bを含み、サセプタ10111Bは、フィルタ1040を設置するように適合可能であるので、フィルタ1040が感光チップ1030の上に配置される。すなわち、レンズ1050に入射した光は、光学フィルタ40によって処理された後に感光チップ1040に到達する。フィルタ1040は、例えば、IRカットフィルタ(IRCF)として実施され得るが、これに限定されない。
成形部分1011Bのサセプタ10111Bは、フィルタ1040に十分な設置空間を付与するために、内側リング溝10113Bを形成する。成形部分1011B、フィルタ1040、および回路要素10122Bを合理的に配置するために、成形部分1011Bは、モータ1060をフィルタ1040に接続し、フィルタ1040用の設置場所を形成するための従来のフレームの代わりに使用され、このことにより感光チップ1030の感光領域の外側の自由空間が十分に活用されてカメラモジュールが最小化されることに留意されたい。その一方で、成形技術の利点により、成形部分1011Bは水平で滑らかな形でサセプタ10111Bを形成することができるので、フィルタ1040を平坦に設置することができ、このことにより光の方向の一貫性が保証される。
より具体的には、内側リング溝10113Bの垂直断面は、Lリング形状であり、成形部分1011Bの貫通孔101100BAと連通されるので、フィルタ1040は、感光チップ1030の受光路に沿って支持され設置される。
本発明のこの実施形態では、感光チップ1030は主回路基板10121Bの下面に設置され、成形部分1011Bは主回路基板10121Bの外側リムを取り囲むことも理解されたい。成形回路ユニット1010Bを製造する際に、様々な可能な製造順序がある。例えば、これに限定されないが、一実施例では、最初に、感光チップ1030が背面側から主回路基板10121の通路101212Bに設置され得るように通路101212Bが主回路基板10121B上に形成され得、その後、成形部分1011Bが感光チップ1030の外側面および主回路基板10121Bの辺縁部に形成されて、主回路基板10121Bの内部で主回路基板10121Bから突出した回路要素10122Bを包み込む。さらに、本発明の別の実施形態では、最初に、通路101212Bが主回路基板10121B上に形成され得、その後、成形部分1011Bを形成して主回路基板10121Bの内部で主回路基板10121Bから突出した回路要素10122Bを包み込むように、主回路基板10121の辺縁部が成形され得る。次に、感光チップ1030が、成形部分10121Bの外側リング溝101213Bに配置されるように、主回路基板10121B上に設置され得る。本発明の別の実施例では、最初に、成形部分1011Bを形成して主回路基板10121Bの内部で主回路基板10121Bから突出した回路要素10122Bを包み込むように、主回路基板10121Bの辺縁部が成形され得る。次に、感光チップ1030が背面側から主回路基板10121Bの通路101212Bに設置され得るように、通路101212Bが主回路基板10121B上に形成され得る。
図8Aおよび図8Bは、本発明の上記の第1の好適な実施形態に従うカメラモジュールの成形回路ユニットの第3の代替形態を示す。成形回路ユニット1010Cは、成形部分1011Cと回路基板部1012Cとを含み、成形部分1011Cは、成形によって回路基板部1012Cに接続される。
回路基板部1012Cは、主回路基板10121Cを含み、感光チップ1030は、主回路基板10121C上かつ成形部分1011Cの内側面に設置される。
具体的には、モータ1060は、回路ユニット10Cの成形部分1011C上に設置され、回路基板部1012Cに電気的に接続され、レンズ1050は、モータ1060上に設置され、レンズ1050は、モータ50によってオートフォーカスするように適合される。レンズ1050は、感光チップ1030の受光路に沿って配置されるので、カメラモジュールが物体の画像を取り込むときに、物体から反射された光は、最初にレンズ1050によって処理され、その後、光電変換に適応できるように感光チップ1030によって受光され得る。
さらに、回路基板部1012Cは、感光回路(図示せず)と、少なくとも1つの回路要素10122Cとを含む。感光回路は、主回路基板10121C内に事前に設置され、回路要素10122Cは、感光チップ1030の感光動作のプロセスを提供するために感光回路および感光チップ1030に電気的に接続される。回路要素10122Cは、例えば、抵抗器、コンデンサ、ダイオード、三極管、ポテンショメータ、継電器、ドライバ、プロセッサ、メモリなどであり得るが、これらに限定されない。
特に、本発明の一実施形態では、カメラモジュールが組み立てられているときに、モータ1060は、モータピン1061を介して感光回路に電気的に接続され、モータピン1061は、主回路基板10121Cにはんだ付けされる。
成形部分1011Cは回路要素10122Cを内部に包み込むので、回路要素10122Cは空間内で直接露出しておらず、特に、感光チップ1030と連通する閉鎖環境において露出していないことも理解しておきたい。この回路要素の形態は、塵埃および雑物が回路要素に付着し、感光チップを汚染するのを防止するために、抵抗器ーコンデンサ部品のような従来のカメラモジュールの回路要素の示す形とは異なる。成形部分1011Cは、成形部分1011Cで感光チップ1030の外側面を取り囲んで、レンズ1050および感光チップ1030用の光路を提供するために、貫通孔101100Cを形成する。
さらに、主回路基板10121Cは、少なくとも1つのビア101214Cを有し、成形部分11Cは、ビア101214C内に入り込む。各々のビア101214Cは、主回路基板の成形領域内に設置され、回路要素10122Cと協調する形で配置される。ビア101214Cの設置により、成形部分1011Cは、成形によって形成するときに、主回路基板10121Cへと入り込み、そのことが成形部分1011Cと主回路基板10121Cとの結合を強化するので、成形部分11Cは主回路基板から容易に外れなくなり、主回路基板10121Cの構造的強度も向上し、その結果、主回路基板10121Cの厚さは薄くなり得ることに留意されたい。ビア101214Cの位置および数は、要求に基づいて調整され得る。したがって、当業者は、ビア101214Cの位置および数が本発明を制限しないことを理解すべきである。
本発明の他の実施形態では、成形回路ユニット1010Cがより薄い厚さおよびより高い構造的強度を含む様々な利点を有することができるように、主回路基板10121Cに、内側溝101211Aまたは通路101212Bがさらに設置されることに留意されたい。
この実施形態の主回路基板10121C上のビア101214Cの設置は、主回路基板10121Cと成形部分1011Cとの成形結合の強化および主回路基板10121Cの構造的強度の向上を含む、いくつかの利益をもたらし得ることに留意されたい。当業者は、回路基板10121C上のビア101214Cの設置が本発明を制限しないことを十分に理解すべきである。すなわち、本発明の他の実施形態は、要求に基づいて、ビア101214Cを設置しない場合もあれば、異なる配置もしくは異なる量のビア12130Cを設置する場合もある。
具体的には、成形回路ユニットを製造するときに、従来の回路基板は、主回路基板10121Cとして使用され得、成形は主回路基板10121Cの表面で行われる。例えば、表面実装技術(SMT)によって処理された回路基板は、射出成形機を用いたインサート成形技術によって成形部分1011Cを形成するために、または半導体パッケージングで一般に使用されるプレス成形によって成形部分1011Cを形成するために成形され得る。主回路基板10121Cは、代替形態として、例えば、リジッドフレキシブル基板、セラミック基板(フレキシブル基板を含まない)、またはリジッドPCB(フレキシブル基板を含まない)であり得るが、これらに限定されない。成形部分1011Cを形成する方法は、場合により、例えば、射出成形技術またはプレス成形技術であり得るが、これらに限定されない。成形部分1011Cの可能な材料は、例えば、射出成形用のナイロン、LCP(液晶ポリマー)、またはPP(ポリプロピレン)、およびプレス成形用の樹脂であるが、これらに限定されない。当業者は、上記の可能な製造方法および任意の材料は、本発明の実施例を説明するための例に過ぎず、本発明を制限するものではないことを理解すべきである。
さらに、モータ1060は回路ユニット1010Cの成形部分1011C上に設置されるので、成形部分1011Cはモータ1060を支持して固定するための従来のカメラモジュールのフレームの機能を果たすが、従来のCOB技術のプロセスとは異なる組み立て方法を使用することにも留意されたい。従来のCOB技術のカメラモジュールのフレームは、貼付方法を使用して、回路基板上に固定される。しかしながら、成形部分1011Cは、貼付および固定のプロセスの必要がない成形技術によって主回路基板10121C上に取り付けられる。成形方法は、貼付および固定プロセスに比べて技術プロセスの十分な接続安定性および可制御性を有する。さらに、成形部分1011Cと主回路基板との間のAA調整用に確保される接着空間は必要なく、従来のカメラモジュールのAA調整用の前方の余分な空間が低減され、その結果、カメラモジュールの厚さが低減され得る。一方、成形部分1011Cは、従来のカメラモジュールのように回路部品の周囲の安全距離を確保するのではなく、従来のフレーム機能と回路要素とが空間的に重なって設置されるように、回路要素10122Cを包み込む。したがって、フレーム機能を有する成形部分1011Cの高さは、さらにカメラモジュールの厚さを低減することができるように、より小さな範囲に設定され得る。さらに、成形部分1011Cは、従来のフレームの代わりに使用され、その結果、フレームの固定および組み立てで生じる傾斜誤差が防止され、カメラモジュールの組み立ての累積公差が低減される。
また、成形部分1011Cは、サセプタ10111Cを含み、サセプタ10111Cは、フィルタ1040を設置するように適合可能であるので、フィルタ1040が感光チップ1030の上に配置される。すなわち、レンズ1050に入射した光は、光学フィルタ40によって処理された後に感光チップ1040に到達する。フィルタ1040は、例えば、IRカットフィルタ(IRCF)として実施され得るが、これに限定されない。
成形部分1011Cのサセプタ10111Cは、フィルタ1040に十分な設置空間を付与するために、内側リング溝10113Cを形成する。成形部分1011C、フィルタ1040、および回路要素10122Cを合理的に配置するために、成形部分1011Cは、モータ1060をフィルタ1040に接続し、フィルタ1040用の設置場所を形成するための従来のフレームの代わりに使用され、このことにより感光チップ1030の感光領域の外側の自由空間が十分に活用されてカメラモジュールが最小化されることに留意されたい。その一方で、成形技術の利点により、成形部分1011Cは水平で滑らかな形でサセプタ10111Cを形成することができるので、フィルタ1040を平坦に設置することができ、このことにより光の方向の一貫性が保証される。
より具体的には、内側リング溝10113Cの垂直断面は、Lリング形状であり、成形部分1011Cの貫通孔101100Cと連通されるので、フィルタ1040は、感光チップ1030の受光路に沿って支持され設置される。
本発明のこの実施形態によれば、感光チップ1030は、一連のリード線1031を介して主回路基板10121Cに接続され、感光回路に電気的に接続される。リード線1031は、例えば、金線、銅線、アルミニウム線、または銀線として実施され得るが、これに限定されない。特に、感光チップ1030および一連のリード線1031は、従来のCOB方法(例えば、これに限定されないが、溶接)によって、主回路基板10121Cに接続され得る。すなわち、感光チップ1030と主回路基板10121Cとの間の接続は、完全に既存の熟練した接続技術を使用することで、技術改良のコストを低減し、従来の技術および設備を十分に活用して、資源の浪費を回避することができる。当然、当業者は、感光チップ1030と主回路基板10121Cとの間の接続は、本発明の目的を達成することができる任意の他の接続方法を使用して実施されてもよく、本発明はこの点に関して制限されないことを理解できるはずである。
本発明のこの実施形態では、感光チップ1030は主回路基板10121Cの上面に設置され、成形部分1011Cは感光チップ1030の外側面を取り囲むことも理解されたい。成形回路ユニットを製造する際に、様々な可能な製造順序がある。例えば、これに限定されないが、一実施例では、最初に、感光チップ1030が主回路基板10121C上に設置され、その後、成形部分1011Cが感光チップ1030の外側面および主回路基板10121Cの辺縁部に形成されて、主回路基板10121Cの内部で主回路基板10121Cから突出した回路要素10122Cを包み込む。さらに、本発明の別の実施形態では、最初に、成形部分1011Cを形成して主回路基板10121Cの内部で主回路基板10121Cから突出した回路要素10122Cを包み込むように、主回路基板10121Cの辺縁部が成形され得る。次に、感光チップ1030が、成形部分1011Cの内側面に配置されるように、主回路基板10121上に設置され得る。
図9〜図11は、本発明の第2の好適な実施形態に従うカメラモジュールを示す。カメラモジュールは、固定焦点カメラモジュールである。カメラモジュールは、成形回路ユニット1010D、レンズ1050D、および感光チップ1030Dを含む。
レンズ1050Dは、成形回路ユニット1010Dの上に設置される。さらに、成形回路ユニット1010Dは、成形部分1011Dと回路基板部1012Dとを含み、成形部分1011Dは、成形によって回路基板部1012Dに接続される。
回路基板部1012Dは、主回路基板10121Dを含み、感光チップ1030Dは、主回路基板10121D上かつ成形部分1011DCの内側面に設置される。
レンズ1050Dは、感光チップ1030の受光路に沿って配置されるので、カメラモジュールが物体の画像を取り込むときに、物体から反射された光は、最初にレンズ1050Dによって処理され、その後、光電変換に適応できるように感光チップ1030Dによって受光され得る。
さらに、回路基板部1012Dは、感光回路と、少なくとも1つの回路要素10122とを含む。感光回路は、主回路基板10121D内に事前に設置され、回路要素10122Dは、感光チップ1030Dの感光動作のプロセスを提供するために感光回路および感光チップ1030Dに電気的に接続される。回路要素10122Dは、例えば、抵抗器、コンデンサ、ダイオード、三極管、ポテンショメータ、継電器、ドライバ、プロセッサ、メモリなどであり得るが、これらに限定されない。
成形部分1011Dは回路要素10122Dを内部に包み込むので、回路要素10122Dは空間内で直接露出しておらず、特に、感光チップ1030Dと連通する閉鎖環境において露出していないことも理解しておきたい。この回路要素の形態は、塵埃および雑物が回路要素10122Dに付着し、感光チップ1030Dを汚染するのを防止するために、抵抗器ーコンデンサ部品のような従来のカメラモジュールの回路要素の示す形とは異なる。成形部分1011Dは、成形部分1011Dで感光チップ1030Dの外側面を取り囲んで、レンズ1050Dおよび感光チップ1030D用の光路を提供するために、貫通孔101100Dを形成する。
具体的には、成形回路ユニットを製造するときに、従来の回路基板は、主回路基板10121Dとして使用され得、成形は主回路基板10121Dの表面で行われる。例えば、表面実装技術(SMT)によって処理された回路基板は、射出成形機を用いたインサート成形技術によって成形部分1011Dを形成するために、または半導体パッケージングで一般に使用されるプレス成形によって成形部分1011Dを形成するために成形され得る。主回路基板10121Dは、代替形態として、例えば、リジッドフレキシブル基板、セラミック基板(フレキシブル基板を含まない)、またはリジッドPCB(フレキシブル基板を含まない)であり得るが、これらに限定されない。成形部分1011Dを形成する方法は、場合により、例えば、射出成形技術またはプレス成形技術であり得るが、これらに限定されない。成形部分1011Dの可能な材料は、例えば、射出成形用のナイロン、LCP(液晶ポリマー)、またはPP(ポリプロピレン)、およびプレス成形用の樹脂であるが、これらに限定されない。当業者は、上記の可能な製造方法および任意の材料は、本発明の実施例を説明するための例に過ぎず、本発明を制限するものではないことを理解すべきである。
さらに、レンズ1050Dは回路ユニット1010Dの成形部分1011D上に設置されるので、成形部分1011Dはレンズ1050Dを支持して固定するための従来のカメラモジュールのフレームの機能を果たすが、従来のCOB技術のプロセスとは異なる組み立て方法を使用することにも留意されたい。従来のCOB技術のカメラモジュールのフレームは、貼付方法を使用して、回路基板上に固定される。しかしながら、成形部分1011Dは、貼付および固定のプロセスの必要がない成形技術によって主回路基板10121D上に取り付けられる。成形方法は、貼付および固定プロセスに比べて技術プロセスの十分な接続安定性および可制御性を有する。さらに、成形部分1011Dと主回路基板との間のAA調整用に確保される接着空間は必要なく、従来のカメラモジュールのAA調整用の前方の余分な空間が低減され、その結果、カメラモジュールの厚さが低減され得る。一方、成形部分1011Dは、従来のカメラモジュールのように回路部品の周囲の安全距離を確保するのではなく、従来のフレーム機能と回路要素とが空間的に重なって設置されるように、回路要素10122Dを包み込む。したがって、フレーム機能を有する成形部分1011Dの高さは、より薄い厚さの固定焦点カメラモジュールを製造するためにカメラモジュールの厚さを低減することができるように、より小さな範囲に設定され得る。さらに、成形部分1011Dは、従来のフレームの代わりに使用され、その結果、フレームの固定および組み立てで生じる傾斜誤差が防止され、カメラモジュールの組み立ての累積公差が低減される。
また、成形部分1011Dは、サセプタ10111Dを含み、サセプタ10111Dは、フィルタ1040Dを設置するように適合可能であるので、フィルタ1040が感光チップ1030Dの上に配置される。すなわち、レンズ1050Dに入射した光は、フィルタ40Dによって処理された後に感光チップ1040Dに到達する。フィルタ1040Dは、例えば、IRカットフィルタ(IRCF)として実施され得るが、これに限定されない。
成形部分1011Dのサセプタ10111Dは、フィルタ1040Dに十分な設置空間を付与するために、内側リング溝10113Dを形成する。成形部分1011D、フィルタ1040D、および回路要素10122Dを合理的に配置するために、成形部分1011Dは、レンズ1050Dを回路基板1012Dに接続し、フィルタ1040D用の設置場所を形成するための従来のフレームの代わりに使用され、このことにより感光チップ1030Dの感光領域の外側の自由空間が十分に活用されてカメラモジュールが最小化されることに留意されたい。その一方で、成形技術の利点により、成形部分1011Dは水平で滑らかな形でサセプタ10111Dを形成することができるので、フィルタ1040Dを平坦に設置することができ、このことにより光の方向の一貫性が保証される。
より具体的には、内側リング溝10113Dは、Lリング形状であり、成形部分1011Dの貫通孔101100Dと連通されるので、フィルタ1040Dは、感光チップ1030Dの受光路に沿って支持され設置される。
本発明のこの実施形態によれば、感光チップ1030Dは、一連のリード線1031Dを介して主回路基板10121Dに接続され、感光回路に電気的に接続される。リード線51Dは、例えば、金線、銅線、アルミニウム線、または銀線として実施され得るが、これに限定されない。特に、感光チップ1030Dおよび一連のリード線1031Dは、従来のCOB方法(例えば、これに限定されないが、溶接)によって、主回路基板10121Dに接続され得る。すなわち、感光チップ1030Dと主回路基板10121Dとの間の接続は、完全に既存の熟練した接続技術を使用することで、技術改良のコストを低減し、従来の技術および設備を十分に活用して、資源の浪費を回避することができる。当然、当業者は、感光チップ1030Dと主回路基板10121Dとの間の接続は、本発明の目的を達成することができる任意の他の接続方法を使用して実施されてもよく、本発明はこの点に関して制限されないことを理解できるはずである。
従来の製造プロセスでは、最初に、SMTによって抵抗器ーコンデンサ部品が回路基板上に取り付けられ、その後、回路基板に従来のCOBパッケージングが施され、次に、その上にチップが取り付けられ、金線が配置されて、最後に、プラスチックフレームまたはモータが接着剤によってその上に固定されることに留意されたい。しかしながら、本発明の製造方法では、SMTの後に、成形技術によって成形部分1011Dが回路基板の表面に形成され、その後、チップ取り付けおよび金線配置のプロセスが行われる。
本発明のこの実施形態では、感光チップ121Dは主回路基板10121Dの上面に設置され、成形部分1011Dは感光チップの外側面を取り囲むことも理解されたい。成形回路ユニットを製造する際に、様々な可能な製造順序がある。例えば、これに限定されないが、一実施例では、最初に、感光チップ1030Dが主回路基板10121D上に設置され、その後、成形部分1011Dが感光チップ1030Dの外側面および主回路基板10121Dの辺縁部に形成されて、主回路基板10121Dの内部で主回路基板10121Dから突出した回路要素10122Dを包み込む。本発明の別の実施例では、最初に、成形部分1011Dを形成して主回路基板10121Dの内部で主回路基板10121Dから突出した回路要素10122Dを包み込むように、主回路基板10121Dの辺縁部が成形され得る。次に、感光チップ1030Dが、成形部分1011Dの内側面に配置されるように、主回路基板10121D上に設置され得る。
レンズ1050Dはさらに、上記の好適な実施形態の様々な実施形態の成形回路ユニットに組み立てられ得、そのことにより様々な構造を有する固定焦点カメラモジュールが形成され得ることに留意されたい。すなわち、レンズ1050Dは、様々な固定焦点カメラモジュールを構成するために、成形回路ユニット1010A、成形回路ユニット1010B、および成形回路ユニット1010Cにそれぞれ組み立てられ得る。成形回路ユニットの構造については、上記の好適な実施形態で触れたが、ここでも繰り返し説明する。
図12および図13は、本発明の第3の好適な実施形態に従うカメラモジュールを示す。カメラモジュールは、成形回路ユニット1010E、レンズ1050E、およびモータ1060Eを含む、ズームレンズカメラモジュールである。
モータ1060Eは、成形回路ユニット1010E上に設置され、レンズ1050Eは、レンズ1050Eが成形回路ユニット1010Eの上で支持されるように、モータ1060E上に設置される。
成形回路ユニット1010Eは、成形部分1011Eと回路基板部1012Eとを含み、成形部分1011Eは、成形によって回路基板部1012Eに接続される。
回路基板部1012Eは、主回路基板10121Eと感光チップ1030Eとを含み、感光チップ1030Eは、主回路基板10121E上かつ成形部分1011Eの内側面に設置される。
具体的には、モータ1060Eは、回路ユニット10Eの成形部分1011E上に設置され、回路基板部1012Eに電気的に接続され、レンズ1050Eは、モータ1060E上に設置され、レンズ1050は、モータ1060Eによってオートフォーカスするように適合される。レンズ1050は、感光チップ1030Eの受光路に沿って配置されるので、カメラモジュールが物体の画像を取り込むときに、物体から反射された光は、最初にレンズ1050Eによって処理され、その後、光電変換に適応できるように感光チップ1030Eによって受光され得る。
さらに、回路基板部1012Eは、感光回路と、少なくとも1つの回路要素10122Eとを含む。感光回路は、主回路基板10121E内に事前に設置され、回路要素10122Eは、感光チップ1030Eの感光動作のプロセスを提供するために感光回路および感光チップ1030Eに電気的に接続される。回路要素10122Eは、例えば、抵抗器、コンデンサ、ダイオード、三極管、ポテンショメータ、継電器、ドライバ、プロセッサ、メモリなどであり得るが、これらに限定されない。
特に、本発明の一実施形態では、カメラモジュールが組み立てられているときに、モータ1060Eは、モータピン1061Eを介して感光回路に電気的に接続され、線は、主回路基板10121Eにはんだ付けされる。
成形部分1011Eは回路要素10122Eを内部に包み込むので、回路要素10122Eは空間内で直接露出しておらず、特に、感光チップ1030Eと連通する閉鎖環境において露出していないことも理解しておきたい。この回路要素の形態は、塵埃および雑物が回路要素に付着し、感光チップを汚染するのを防止するために、抵抗器ーコンデンサ部品のような従来のカメラモジュールの回路要素の示す形とは異なる。成形部分1011Eは、成形部分1011Eで感光チップ1030Eの外側面を取り囲んで、レンズ1050Eおよび感光チップ1030E用の光路を提供するために、貫通孔101100Eを形成する。
さらに、主回路基板10121Eは、通路101212Eを有し、通路101212Eの下部は、感光チップ1030Eの設置に適合される。通路101212Eは、主回路基板10121Eの上側面と下側面とを連通させるので、感光チップ1030Eが主回路基板10121Eの裏面から、感光領域が対向する形で主回路基板10121E上に設置されたときでも、感光チップ1030Eの感光領域はレンズ1050Eからの入射光を受光する状態であり得る。
さらに、通路101212Eは、感光チップ1030E用の設置場所を設けるために、外側リング溝101213Eを有する。特に、感光チップ1030Eが外側リング溝101213に設置されているとき、感光チップ1030Eの外面は、主回路基板10121Eの表面と一致し、感光チップ1030Eの外面と主回路基板10121Eの表面は、成形回路ユニット1010Eの表面の平坦性を保証するように同一平面上にある。
本発明のこの実施形態では、通路101212Eは段差形状であるため、感光チップ1030Eが設置しやすくなり、感光チップ1030E用の安定的な設置場所が提供され、その結果、さらに、感光チップ1030Eの感光領域は内側空間に存在するようになる。
本発明のこの実施形態は、従来の方法とは異なる、ある種のチップ設置方法を提供し、これはフリップチップ方法であることに留意されたい。感光チップ1030Eは、主回路基板10121Eの背面方向から主回路基板10121Eに設置され、これは、主回路基板10121の前面から、すなわち、感光チップ1030の感光領域が上方を向いた状態で主回路基板10121の上側から主回路基板10121上に設置する必要がある上記実施形態とは異なる。この種の構造および設置方法は、感光チップ1030Eと成形部分1011Bとを比較的独立した状態にすることができる。感光チップ1030Eの設置は、成形部分1011Eによって影響を受けなくなる。さらに成形部分1011Eの成形は、感光チップ1030Eにほとんど影響を与えない。さらに、感光チップ1030Eは、主回路基板10121Eの内側により大きな空間を残すように、主回路基板10121Eの内側へ突出せずに主回路基板10121Eの外側に組み込まれるので、成形部分1011Eの高さは感光チップ1030Eの高さによって制限されることはなくなり、その結果、成形部分1011Eの高さを低くすることができる。
具体的には、成形回路ユニットを製造するときに、従来の回路基板は、主回路基板10121Eとして使用され得、成形は主回路基板10121Eの表面で行われる。例えば、表面実装技術(SMT)によって処理された回路基板は、射出成形機を用いたインサート成形技術によって成形部分1011Eを形成するために、または半導体パッケージングで一般に使用されるプレス成形によって成形部分1011Eを形成するために、さらに主回路基板10121E上に通路101212Eを形成するために、成形され得る。主回路基板10121Eは、代替形態として、例えば、リジッドフレキシブル基板、セラミック基板(フレキシブル基板を含まない)、またはリジッドPCB(フレキシブル基板を含まない)であり得るが、これらに限定されない。成形部分1011Eを形成する方法は、場合により、例えば、射出成形技術またはプレス成形技術であり得るが、これらに限定されない。成形部分1011Eの可能な材料は、例えば、射出成形用のナイロン、LCP(液晶ポリマー)、またはPP(ポリプロピレン)、およびプレス成形用の樹脂であるが、これらに限定されない。当業者は、上記の可能な製造方法および任意の材料は、本発明の実施例を説明するための例に過ぎず、本発明を制限するものではないことを理解すべきである。
さらに、モータ1060Eは回路ユニット10Eの成形部分1011E上に設置されるので、成形部分1011Eはモータ1060Eを支持して固定するための従来のカメラモジュールのフレームの機能を果たすが、従来のCOB技術のプロセスとは異なる組み立て方法を使用することにも留意されたい。従来のCOB技術のカメラモジュールのフレームは、貼付方法を使用して、回路基板上に固定される。しかしながら、成形部分1011Eは、貼付および固定のプロセスの必要がない成形技術によって主回路基板10121E上に取り付けられる。成形方法は、貼付および固定プロセスに比べて技術プロセスの十分な接続安定性および可制御性を有する。さらに、成形部分1011Eと主回路基板との間のAA調整用に確保される接着空間は必要なく、従来のカメラモジュールのAA調整用の前方の余分な空間が低減され、その結果、カメラモジュールの厚さが低減され得る。一方、成形部分1011Eは、従来のカメラモジュールのように回路部品の周囲の安全距離を確保するのではなく、従来のフレーム機能と回路要素とが空間的に重なって設置されるように、回路要素10122Eを包み込む。したがって、フレーム機能を有する成形部分1011Eの高さは、さらにカメラモジュールの厚さを低減することができるように、より小さな範囲に設定され得る。さらに、成形部分1011Eは、従来のフレームの代わりに使用され、その結果、フレームの固定および組み立てで生じる傾斜誤差が防止され、カメラモジュールの組み立ての累積公差が低減される。
上記の好適な実施形態とは異なり、カメラモジュールはフィルタ1040Eを含み、フィルタ1040Eは、主回路基板10121E上かつ感光チップ1030Eの上に設置され、すなわち、主回路基板10121Eの通路101212Eの上部開口部に位置するので、レンズ1050Eから入射した光は、最初に、通路101212Eを通るときにフィルタ1040Eによって処理されることになることに留意されたい。上記の実施形態とは異なり、成形部分1011Eは、フィルタ1040E用の設置場所を設ける必要がなく、サセプタ10111を有する必要がない。むしろ、主回路基板11Eがフィルタ1040E用の設置場所を形成し、このことにより、フィルタ1040Eと感光チップ1030Eとの間の距離が低減されるので、成形部分1011Eの高さはさらに低減され得る。
フィルタ1040Eは、例えば、IRカットフィルタ(IRCF)として実施され得るが、これに限定されない。
本発明のこの実施形態では、通路101212E内に設置するFC(フリップチップ)方法によって、フィルタ1040Eが主回路基板10121E上に設置され得るので、回路ユニット10Eおよび回路ユニット10Eで組み立てられたカメラモジュールでは、FC方法およびフィルタ1040Eの設置方法によって、組み立ての便利さおよび厚さ低減を含む利点が得られることに留意されたい。しかしながら、当業者は、フィルタ1040Eの設置位置は本発明を制限するものではなく、本発明の他の実施形態では、フィルタ1040Eは、例えば、これらに限定されないが、成形部分1011、フレーム、およびモータのような異なる位置にも設置され得ることを理解すべきである。
成形部分1011E、フィルタ1040E、および回路要素10122Eを合理的に配置するために、成形部分1011Eは、モータ1060Eを回路基板1012Eに接続し、フィルタ1040E用の設置場所を形成するための従来のフレームの代わりに使用され、このことにより感光チップ1030Eの感光領域の外側の自由空間が十分に活用されてカメラモジュールが最小化されることに留意されたい。その一方で、成形技術の利点により、成形部分1011Eは水平で滑らかな形で固定位置を形成することができるので、モータ1060Eを平坦に設置することができ、このことにより光の方向の一貫性が保証される。
本発明のこの実施形態では、感光チップ1030Eは主回路基板10121Eの下面に設置され、成形部分1011Eは主回路基板10121Eの外側リムを取り囲むことも理解されたい。成形回路ユニット1010Eを製造する際に、様々な可能な製造順序がある。例えば、これに限定されないが、一実施例では、最初に、感光チップ1030Eが背面側から主回路基板10121の通路101212Eに設置され得るように通路101212Eが主回路基板10121E上に形成され得、その後、成形部分1011Eが感光チップ1030Eの外側面および主回路基板10121Eの辺縁部に形成されて、主回路基板10121Eの内部で主回路基板10121Eから突出した回路要素10122Eを包み込む。さらに、本発明の別の実施形態では、最初に、通路101212Eが主回路基板10121E上に形成され得、その後、成形部分1011Eを形成して主回路基板10121Eの内部で主回路基板10121Eから突出した回路要素10122Eを包み込むように、主回路基板10121Eの辺縁部が成形され得る。次に、感光チップ1030Eが、成形部分10121Eの外側リング溝101213Eに配置されるように、主回路基板10121E上に設置され得る。本発明の別の実施例では、最初に、成形部分1011Eを形成して主回路基板10121Eの内部で主回路基板10121Eから突出した回路要素10122Eを包み込むように、主回路基板10121Eの辺縁部が成形され得る。次に、感光チップ1030Eが背面側から主回路基板10121Eの通路101212E上設置され得るように、通路101212Eが主回路基板10121E上に形成され得る。
成形回路ユニット1010Eおよびフィルタ1040Eの設置方法はさらに、固定焦点カメラモジュールにも適用可能であることに留意されたい。
図14および図15は、本発明の第4の好適な実施形態に従うカメラモジュールを示す。上記の第1の好適な実施形態とは異なり、カメラモジュールはさらにフレーム1070を含み、フレーム1070は、成形回路ユニット1010上に設置され、モータ1060は、成形回路ユニット1010上に設置され、レンズ1050は、レンズ1050が成形回路ユニット1010の上で支持および固定されるように、モータ1060上に設置される。すなわち、成形回路ユニット1010、1010A、1010B、1010Cは、ズームレンズカメラモジュールおよび固定焦点カメラモジュールのような様々なタイプのカメラモジュールを形成するために、従来のフレームと組み立てられ得る。フィルタ1040は、任意で、フレーム1070、成形部分1011、またはモータ1060上に設置され得る。
上記の好適な実施形態から、カメラモジュールに成形技術を適用することで、市場における製品競争力、特に、高性能製品の製品競争力を高めることがわかる。カメラモジュールは、主に、以下の利点を有する。
(1)モジュールの長さおよび幅に関してサイズを低減することができる。成形部と抵抗器ーコンデンサ部は、空間的に重なり得る。
従来の解決法のフレームはコンデンサの外側に配置されなければならず、一定の安全距離を残さなければならないが、本発明の成形製造方法は、コンデンサ用の空間を直接使用して、コンデンサの周囲にフレームを形成するためにプラスチックを直接充填することができる。
(2)モジュールの傾斜を低減する。累積公差を低減するために、成形部分が現在のプラスチックフレームの設計の代わりに使用され得る。
(3)成形は、回路基板の構造的強度を高める。成形部分は、支持する機能を果たし、そのため強度を高めることができるので、同じ最終構造的強度を達成しなければならない場合、モジュールの高さを低くするために、回路基板をより薄くすることができる。
(4)高さ空間に関して、従来の解決法は、コンデンサおよびフレーム用の組み立ての安全空間を確保する必要があるが、成形技術はその必要がなく、その結果、モジュールの高さを低減することができる。
従来の解決法は、干渉を避けるために、コンデンサの頂部からフレームまでの安全隙間を確保する必要がある。しかしながら、本発明は、コンデンサのような回路要素の周囲に直接プラスチックを充填することができ、空間隙間を確保する必要がない。
(5)抵抗器およびコンデンサのような部品は、成形によって包み込まれ、このことにより、これらの抵抗器ーコンデンサ部品の領域がソルダレジスト、塵埃などの影響を受けて損傷されるのが回避され、歩留まり率を高めることができる。
(6)高効率かつ大規模の大量生産に適している。図14〜図18Cは、本発明の第5の好適な実施形態に従うカメラジュールを示す。カメラモジュールは、回路ユニット2010と、感光チップ2030と、レンズ2050とを含む。
感光チップ2030は、回路ユニット2010上に取り付けられる。レンズ2050は、回路ユニット2010の上に設けられ、レンズ2050は、感光チップ2030の受光路に位置決めされる。回路ユニット2010は、電子デバイスと共に利用されるように、電子デバイスと結合され得る。当業者は、レンズ2050およびチップは、撮像するために互いに協働し得ることを理解すべきである。具体的には、物体または人のような撮影対象から反射された光は、レンズ2050を通過した後、光電変換のために感光チップ2030によって受光される。すなわち、感光チップ2030は、光信号を電気信号に変換することができ、電気信号は、回路ユニット2010を介して電子デバイス上で撮影対象に対応する画像を生成するために、電子デバイスに伝送され得る。
回路ユニット2010は、パッケージング部2011と回路基板部2012とを含み、パッケージング部2011は、成形によって回路基板部2012と接続されるように、回路基板部2012と一体的パッケージングによって接続される。より具体的には、パッケージング部2011は、オンボード成形(MOB)技術を使用して、成形によって回路基板部と接続され、成形技術は、射出成形、プレス成形などであり得る。
回路基板部2012は、主回路基板20121を備え、パッケージング部2011は、主回路基板20121と一体的に接続される。パッケージング部2011は、パッケージング部2011で感光チップ2030の外側面を取り囲んで、レンズ2050および感光チップ2030用の光路を形成するために、貫通孔201100を形成する。感光チップ2030は、主回路基板20121上の貫通孔201100に対応する位置に配置される。
回路基板部2012は、接続回路2031と少なくとも1つの回路要素20122とを備え、接続回路2031は、主回路基板20121内に事前に設置され、回路要素20122は、感光チップ2030の感光動作のプロセスのために接続回路に電気的に接続される。回路要素20122は、例えば、抵抗器、コンデンサ、ダイオード、三極管、ポテンショメータ、継電器、ドライバ、プロセッサ、メモリなどであり得るが、これらに限定されない。
パッケージング部2011は回路要素20122を内部に包覆することができるので、回路要素20122は空間内で直接露出しておらず、特に、感光チップ2030と連通する閉鎖環境において露出していないことも理解しておきたい。それは、抵抗器ーコンデンサ部品を回路基板から突出させるような従来のカメラモジュール内の回路要素の配置とは異なるので、塵埃および雑物が回路要素20122に付着する、または感光チップ2030を汚染するのを防止することができる。本発明のこの実施形態では、回路要素20122は、この例では主回路基板20121から突出しているが、本発明の他の実施形態では、回路要素20122は、主回路基板20121から突出せずに主回路基板20121内に組み込まれる。したがって、当業者は、回路要素20122の構造、タイプ、および取り付け位置が本発明を制限すべきでないことを理解すべきである。従来のカメラモジュールでは、回路部品は回路基板から突出し、ベースは回路要素20122の外側面にのみ設置され得るので、回路部品およびベースは共に一定の空間が必要であることが理解できる。その結果、回路基板の横寸法をもっと大きくする必要が生じる。本発明の成形プロセスベースのカメラモジュールでは、パッケージング部2011は、主回路基板20121上に一体的にパッケージングされ、回路要素20122を包覆するので、パッケージング部2011の空間と回路要素20122の空間とが重なり、このことにより、パッケージング部2011を内側に配置するための追加の空間が形成され、主回路基板20121を外側に延長する必要性が低減される。したがって、より小型のデバイスを実現するために、カメラモジュールの横寸法は低減され得る。
パッケージング部2011が回路要素20122を包覆する形は、回路要素20122が汚染される、または偶然ぶつけられることから保護する利点を有し、これは対応するカメラモジュールにとっても有利であることを理解されたい。しかしながら、当業者は、パッケージング部2011は、回路要素20122を包覆する形に制限されるべきでないことを理解すべきである。すなわち、本発明の他の実施形態では、パッケージング部2011は、回路要素112が突出していない主回路基板20121上に直接成形され得る、または回路要素20122の外側面および外周を含む様々な位置で成形され得る。
本発明のこの実施形態によれば、パッケージング部2011は感光チップ2030の外側面の周囲を突出する形で取り囲む。特に、パッケージング部2011は、十分な封止品質を有するように一体的に閉鎖する形で接続されるので、レンズ2050が感光チップ2030の受光路に沿って設置されたときに、感光チップ2030は内部で封止され、その結果、対応する封止内部空間が形成される。
具体的には、回路ユニット2010を製造するときに、従来の回路基板が主回路基板20121となるように利用され、その後、主回路基板20121の表面で成形が行われてよい。例えば、一実施形態によれば、射出成形機を利用して、インサート成形技術によって、SMTによって処理された回路基板を一体的にパッケージング(成形によってパッケージング)して、パッケージング部2011を形成することができる。代替形態として、一般に半導体パッケージングに使用されるプレス成形技術を利用して、パッケージング部2011を形成する場合がある。さらに、感光チップ2030は、主回路基板20121上にそれぞれ取り付けられる。さらに、感光チップ2030は、例えば、ワイヤボンディングによって、それぞれ主回路基板20121と電気的に接続される。主回路基板20121は、代替形態として、例えば、リジッドフレキシブル基板、セラミック基板(フレキシブル基板を含まない)、またはリジッドPCB(フレキシブル基板を含まない)であり得るが、これらに限定されない。パッケージング部2011を形成する方法は、場合により、例えば、射出成形技術またはプレス成形技術であり得るが、これらに限定されない。パッケージング部2011の可能な材料は、例えば、射出成形用のナイロン、LCP(液晶ポリマー)、またはPP(ポリプロピレン)、およびプレス成形用のエポキシ樹脂であるが、これらに限定されない。当業者は、上記の可能な製造方法および任意の材料は、本発明の実施例を説明するための例に過ぎず、本発明を制限するものではないことを理解すべきである。
本発明のいくつかの実施形態では、回路ユニット2010を製造するプロセスはさらに、主回路基板20121にSMTを施すステップと、主回路基板20121上に感光チップ2030を取り付けるステップと、例えば、ワイヤボンディングによって、感光チップ2030を主回路基板20121に電気的に接続するステップと、例えば、インサート成形もしくは半導体パッケージングにおいて一般的な技術であるプレス成形を用いてパッケージング部2011を形成する成形パッケージングによって、主回路基板20121を一体的にパッケージングするステップとを含み得る。したがって、当業者は、回路ユニット2010の特定の製造順序が本発明を制限すべきでないことを理解すべきである。
カメラモジュールはさらに、フィルタ2040を備え、フィルタ2040は、フィルタ2040用の安定的で平滑な設置条件を実現するために、パッケージング部2011上に配置される。
より具体的には、本発明の一実施形態によれば、フィルタ2040は、赤外線カットフィルタ(IRカットフィルタ、IRCF)として具現化され、IRカットフィルタは、精密な光学コーティング技術を用いて光学基板上に高屈折率光学フィルムを交互に積層することによって作製された光学フィルタであり、可視光(400nm〜630nm)に対して高い透過性を有し、近赤外線(700nm〜1100nm)は遮断する。IRカットフィルタは、赤外光が、CCD、CMOSなどの感光チップ2030の撮像に影響を及ぼすのを防止することができるIRカットフィルタをカメラモジュールの撮像システムに組み入れて、撮像システムの画質に影響を及ぼす赤外光の一部を遮断することによって、カメラモジュールによって形成された画像は、人の目にとってより満足できる感覚を実現し得る。
CCD、CMOSなどの感光チップ2030は、人の目とは異なる形で光を検知することに留意されたい。人の目は、380mm〜780nmの波長帯域内の可視光のみを見ることができるが、感光チップ2030は、赤外光および紫外光を含む、より広い波長帯域を検知することができる。特に、感光チップ2030は赤外光に対して非常に敏感である。したがって、カメラモジュールにおいて、感光チップ2030の感知を人の目により近づけて、カメラモジュールの撮影画像を人の目の感知に適合させるために、可視光に対する高い透過性を維持しながら赤外光を制御する必要がある。したがって、IRカットフィルタは、カメラモジュールにとって不可欠である。
特に、本発明のこの実施形態によれば、フィルタ2040は、ウェハーレベルのIRカットフィルタ、狭帯域フィルタ、ブルーガラスIRCFから成る群から選択され得る。当業者は、フィルタ2040のタイプが本発明を制限すべきでないことを理解すべきである。
従来のCOB技術を使用して組み立てられるカメラモジュールでは、フィルタは、通常、一般に回路基板上に接着されたプラスチックベース上に取り付けられる。プラスチックベースおよびその対応する設置形態は、ずれまたは傾斜を引き起こしそうにないが、プラスチックフレームの表面の平坦性および平滑性は悪く、そのためフィルタ2040の理想的な設置条件を実現することができない。本発明のこの好適な実施形態によれば、フィルタ2040は、成形プロセスによってパッケージング部2011上に取り付けられるので、フィルタ2040の理想的な設置条件を提供するための表面の高い平坦性および平滑性が実現される。さらに、一体成形形態は、パッケージング部2011のずれまたは傾斜を防止することができ、そのことによりフィルタ2040の設置の累積公差が低減される。
本発明のこの実施形態によれば、パッケージング部2011の上面20112は、一体的に平坦に延長される。フィルタ2040は、パッケージング部2011の上面20112上に取り付けられる。特に、フィルタ2040は、接着によってパッケージング部2011の上面20112と接続され得る。
本発明のこの実施形態によれば、カメラモジュールは、ボイス・コイル・モータ、圧電モータなどとして具現化され得るモータ2060を備える。レンズ2050は、モータ2060上に取り付けられるので、レンズ2050は、カメラモジュールの焦点距離を調整するために、モータ2060によって移動するように駆動され得る。すなわち、カメラモジュールは、ズームレンズモジュールまたは自動焦点モジュール(AFM)である。当然、カメラモジュールは、固定焦点カメラモジュールとするために、ドライバを備えない、すなわち、モータ2060を備えない場合もある。
モータ2060は、回路ユニット2010のパッケージング部2011上に取り付けられる。さらに、モータ2060は、パッケージング部2011の上面20112上に取り付けられる。すなわち、フィルタ2040およびモータ2060は、協働する形でパッケージング部2011の上面20112に配置される。モータ2060は、少なくとも1つのモータピン2061によって、主回路基板20121と電気的に接続される。
レンズ2050は、モータ2060内に取り付けられる。モータ2060およびフィルタ2040は、パッケージング部2011内に取り付けられる。したがって、パッケージング部2011は、従来のCOB技術とは異なる製造および組み立て方法によってモータ2060およびフィルタ2040を支持して固定するための従来のカメラモジュールのベースの機能を果たす。従来のCOB技術のカメラモジュールのベースは、接着によって回路基板上に取り付けられる。しかしながら、パッケージング部2011は、貼付および固定のプロセスの必要がない成形によって、主回路基板20121上に取り付けられる。成形方法は、貼付および固定プロセスに比べて技術プロセスの十分な接続安定性および可制御性、さらに高い平坦性を有し、このことがモータ2060およびフィルタ2040用のより良好な設置条件を作り出す。さらに、パッケージング部2011と主回路基板20121との間のAA調整用に確保される接着空間はなくなり、そのため、従来のカメラモジュールのAA調整用の前方の余分な空間が省かれ、その結果、カメラモジュールの厚さが低減され得る。さらに、パッケージング部2011は、従来のカメラモジュールのように回路部品の周囲の安全距離を確保するのではなく、従来のベースの空間と回路要素20122の設置空間とが空間的に重なるように、回路要素20122を包覆する。したがって、ベースとしての機能も果たすパッケージング部2011は、より小さいサイズで設けられ得るので、カメラモジュールの厚さをさらに低減することができる。さらに、パッケージング部2011は、従来のベースの代わりに使用され、その結果、ベースの固定および組み立てで生じる傾斜誤差が防止され、カメラモジュールの組み立ての累積公差が低減される。
さらに、パッケージング部2011の形状は、要求に基づいて決定され得ることも理解されたい。例えば、パッケージング部2011は、パッケージング部2011の対応する幅を大きくするために突出部分を形成するように、回路要素20122の位置で内側へ延長され、この場合、パッケージング部2011は、回路要素20122が無い状態では、幅がより狭い規則的な形状を形成するように一貫して延在する。当業者は、パッケージング部2011の形状が本発明を制限すべきでないことを理解すべきである。
本発明のこの実施形態によれば、感光チップ2030は、少なくとも1つの接続線2031を介して主回路基板20121に電気的に接続され、接続回路に電気的に接続される。接続線2031は、例えば、金線、銅線、アルミニウム線、または銀線として実施され得るが、これに限定されない。特に、感光チップ2030および接続線2031は、従来のCOB方法(例えば、これに限定されないが、溶接)によって、主回路基板20121に接続され得る。すなわち、感光チップ2030と主回路基板20121との間の接続は、完全に既存の熟練した接続技術を使用することで、技術改良のコストを低減し、従来の技術および設備を十分に活用して、資源の浪費を回避することができる。当然、当業者は、感光チップ2030と主回路基板20121との間の接続は、本発明の目的を達成することができる任意の他の接続方法を使用して実施されてもよく、本発明はこの点に関して制限されないことを理解できるはずである。
本発明のこの実施形態では、感光チップ2030は主回路基板20121Dの上面に設置され、パッケージング部2011は感光チップ2030の外側面を取り囲むことも理解されたい。回路ユニット2010を製造する際に、様々な可能な製造順序がある。例えば、これに限定されないが、一実施例では、最初に、感光チップ2030が主回路基板20121上に取り付けられ得、その後、パッケージング部2011が主回路基板20121上の感光チップ2030の外側面に成形されて形成され、主回路基板121Aの内部で主回路基板121Aから突出した回路要素20122を包覆する。さらに、本発明の別の実施例では、最初に、パッケージング部2011を形成して主回路基板20121の内部で主回路基板20121から突出した回路要素20122を包覆するように、主回路基板20121が成形され得る。次に、感光チップ2030が、パッケージング部2011の内側面に配置されるように、主回路基板20121上に設置される。
図18Aは、本発明の上記の第5の好適な実施形態の別の実施例に従うカメラモジュールを示しており、カメラモジュールは、固定焦点モジュール(FFM)であり得る。レンズ2050は、パッケージング部2011の上面20112上に取り付けられ、これは、カメラモジュールの焦点距離が自由に調整可能であることを示している。レンズ2050およびフィルタ2040は、協働する形でパッケージング部2011の上面20112上に配置される。当業者は、カメラモジュールのタイプが本発明を制限すべきでないことを理解すべきである。
本発明のこの好適な実施形態によれば、パッケージング部2011は、フィルタ2040およびレンズ2050を支持して取り付けるのに利用され得、従来のベースの機能を果たし得ることに留意されたい。しかしながら、成形の利点に基づいて、パッケージング部2011はさらに、成形によって調整された平坦性および整合性を有し得るので、カメラモジュールのフィルタおよびレンズ2050の平滑で整合性のある取付環境が提供され、このことにより、従来のカメラモジュールよりもさらに容易にレンズ2050の光軸、フィルタ2040、および感光チップ2030間の整合性が保証され得る。
図18Bは、本発明の上記の第5の好適な実施形態の別の実施例に従うカメラモジュールを示しており、カメラモジュールは、固定焦点モジュール(FFM)であり得る。このカメラモジュールでは、レンズ2050は、レンズフレーム2080上に取り付けられ、レンズフレーム2080は、パッケージング部2011の上面20112上に取り付けられ、これは、カメラモジュールの焦点距離が自由に調整できないことを示している。レンズフレーム2080は、当然、内壁にねじ山のあるフレーム、またはねじ山の無いフレームであり得る。
図18Cは、本発明の上記の第5の好適な実施形態の別の実施例に従うカメラモジュールを示しており、カメラモジュールは、固定焦点モジュール(FFM)であり得る。このカメラモジュールでは、レンズ2050は、レンズフレーム2080上に取り付けられ、レンズフレーム2080は、支持体2070上に取り付けられ、支持体2070は、パッケージング部2011の上面に取り付けられる。
図19は、本発明の第6の好適な実施形態に従うカメラモジュールを示す。上記の好適な実施形態とは異なり、パッケージング部2011には、取付溝20113Aが配置され、取付溝20113Aは、フィルタ2040用の十分な設置空間を提供するために、貫通孔201100と連通される。すなわち、パッケージング部2011の上面20112は、一体的に延在する構造ではなく、段差形状の構造である。上面20112の段差部は、フィルタ2040、レンズ2050、およびモータ2060を設置するのに利用され得る。
さらに、取付溝20113Aの高さはフィルタ2040の厚さより大きいので、フィルタ2040が取付溝20113Aに取り付けられたときに、フィルタ2040はパッケージング部2011の頂部から突出しない。
特に、本発明のこの実施形態によれば、フィルタ2040は、正方形であり、取付溝20113Aの形状は、フィルタ2040の形状と一致する。すなわち、取付溝20113Aは、正方形のリング形状であり、貫通孔201100と連通される。
本発明のこの実施形態によれば、取付溝20113Aは、フィルタ2040を取り付けるのに利用され得るが、本発明の他の実施形態によれば、取付溝20113Aは、カメラモジュールのモータ2060またはレンズ2050のような他の部品を取り付けるのに利用され得ることに留意されたい。当業者は、取付溝20113の使用が本発明を制限すべきでないことを理解すべきである。
本発明のこの実施形態によれば、ズームレンズモジュールは、説明のために図面内に一例として挙げられているが、他の実施形態によれば、カメラモジュールは固定焦点モジュールであり得ることに留意されたい。当業者は、カメラモジュールのタイプが本発明を制限すべきでないことを理解すべきである。
図20は、本発明の第7の好適な実施形態に従う成形プロセスベースのカメラモジュールの断面斜視図である。上記の好適な実施形態とは異なり、カメラモジュールは、支持体2070Bを備え、支持体2070Bは、フィルタ2040を取り付けるように適合される。支持体2070Bは、パッケージング部2011上に取り付けられ、フィルタ2040は、パッケージング部2011上に取り付けられ、モータ2060またはレンズ2050は、支持体2070B上に取り付けられる。
本発明のこの実施形態によれば、支持体2070Bは、第1の支持溝2071Bと第2の支持溝2072Bとを有し、第1の支持溝2071Bは、フィルタ2040の表面が支持体2070Bの頂部から突出しないようにフィルタ2040を取り付けるための溝である。第2の支持溝2072Bは、カメラモジュールの背面焦点距離を短くするために、パッケージング部2011が支持体2070から上方に延長され得、フィルタ2040の位置が比較的低くなるように、パッケージング部2011上に支持体2070が取り付けられるために使用されるものである。
すなわち、支持体2070Bは、フィルタ2040が感光チップ2030の上で支持された状態で維持されるように、貫通孔201100まで延長され、下方に延長される。貫通孔201100内の空間を利用することによって、フィルタ2040は安定的に取り付けられ得、フィルタ2040は外部空間に位置しなくなる。
支持体2070Bが内側に延在する距離は、感光チップ2030の感光領域の範囲外にあることに留意されたい。すなわち、支持体2070Bは、感光チップ2030の感光プロセスに影響を及ぼさないように、感光チップ2030の感光領域を覆わない。支持体2070Bの寸法は、実際の要求に基づいて設計され得る。
本発明のこの実施形態および対応する図面によれば、ズームレンズモジュールが説明のための一例として使用されており、レンズ2050は、モータ2060上に取り付けられ、モータ2060は、支持体2070B上に取り付けられる。すなわち、支持体2070は、フィルタ2040およびモータ2060用の設置場所を形成する。本発明のいくつかの他の実施形態によれば、カメラモジュールは固定焦点モジュールでもあり得る。レンズ2050は、支持体2070B上に取り付けられる。すなわち、支持体2070Bは、フィルタ2040およびレンズ2050用の設置場所を形成する。当業者は、支持体2070Bの特定の構造およびカメラモジュールのタイプが本発明を制限すべきでないことを理解すべきである。
図21は、本発明の第8の好適な実施形態に従う成形プロセスベースのカメラモジュールの断面斜視図である。上記の好適な実施形態とは異なり、パッケージング部2011には、取付溝20113Cが配置され、取付溝20113Cは、貫通孔201100と連通される。すなわち、パッケージング部2011の上面20112は、一体的に延在する構造ではなく、段差形状の構造である。
カメラモジュールは、支持体2070Cを備え、支持体2070Cは、フィルタ2040を設置するように適合可能である。支持体2070Cは、パッケージング部2011上に取り付けられ、フィルタ2040は、パッケージング部2011上に取り付けられ、モータ2060またはレンズ2050は、パッケージング部2011上に取り付けられる。
さらに、支持体2070Cは、パッケージング部2011の取付溝20113Cに取り付けられ、取付溝20113Cの高さは支持体2070Cの取付高さより高いので、支持体2070Cは、パッケージング部2011の端部から突出しない。すなわち、支持体2070Cは、パッケージング部2011の内側に設けられ得る。
本発明のこの実施形態によれば、支持体2070Cは、第1の支持溝2071Cと第2の支持溝2072Cとを有し、第1の支持溝2071Cは、フィルタ2040の表面が支持体2070Cの頂部から突出しないようにフィルタ2040を取り付けるための溝である。第2の支持溝2072Cは、カメラモジュールの背面焦点距離を短くするために、パッケージング部2011が支持体2070Cから上方に延長され得、フィルタ2040の位置が比較的低くなるように、パッケージング部2011上に支持体2070Cが取り付けられるために使用されるものである。他の代替形態によれば、支持体2070Cは、支持体72Cの平滑かつ平坦な底面がパッケージング2011上に直接取り付けられるような上記の第2の支持溝2072Cを有さない場合もあることは理解できる。
すなわち、支持体2070Cは、フィルタ2040が感光チップ2030の上で支持された状態で維持されるように、貫通孔201100まで延長され、下方に延長される。貫通孔201100内の空間を利用することによって、フィルタ2040は安定的に取り付けられ得、フィルタ2040は外部空間に位置しなくなる。さらに、支持体2070は、感光チップ2030の受光経路を遮断しないように、感光チップ2030の感光領域の外側に位置する。
支持体2070Cが内側に延在する距離は、感光チップ2030の感光領域の範囲外にあることに留意されたい。すなわち、支持体2070Cは、感光チップ2030の感光プロセスに影響を及ぼさないように、感光チップ2030を覆わない。支持体2070Cの寸法は、実際の要求に基づいて設計され得る。
上記の第3の好適な実施形態とは異なり、第2の支持溝2072Cは、合致したバックル構造を形成するためにパッケージング部の取付溝20113Cと合致するので、支持体2070Cは、取付溝20113C上に安定的に取り付けられ得る。第3の好適な実施形態と比較して、この実施形態では、背面焦点距離のより短いカメラモジュールを提供するために、フィルタ2040と感光チップ2030との間の距離はより短くなる。
本発明のこの実施形態および対応する図面によれば、ズームレンズモジュールが説明のための一例として使用されており、レンズ2050は、モータ2060上に取り付けられ、モータ2060は、支持体2070C上に取り付けられる。すなわち、支持体2070Cは、フィルタ2040およびモータ2060用の設置場所を形成する。本発明のいくつかの他の実施形態によれば、カメラモジュールは固定焦点モジュールでもあり得る。レンズ2050は、支持体2070C上に取り付けられる。すなわち、支持体2070Cは、フィルタ2040およびレンズ2050用の設置場所を形成する。当業者は、支持体2070の特定の構造およびカメラモジュールのタイプが本発明を制限すべきでないことを理解すべきである。
図22は、本発明の第9の好適な実施形態に従う成形プロセスベースのカメラモジュールの断面斜視図である。上記の好適な実施形態とは異なり、フィルタ2040は、モータ2060D上に取り付けられ、モータ2060Dは、パッケージング部2011上に取り付けられるので、フィルタ2040を取り付けるのに追加の部品は必要でない。
モータ2060Dは、下端部2062Dを備え、下端部2062Dは、モータ2060Dがフィルタ2040上に取り付けられるように適合される。すなわち、レンズ2050は、モータ2060Dの上端部に取り付けられるが、フィルタ2040は、モータ2060Dの下端部2062Dのレンズの2050の下に取り付けられる。
本発明のこの実施形態によれば、フィルタ2040は、モータ2060D上に取り付けられるので、フィルタ2040を取り付けるのに追加の部品は必要でない。さらに、モータ2060Dは、パッケージング部2011上に直接取り付けられる。モータ2060D用の平滑かつ平坦な設置条件が実現される。
図23は、本発明の第10の好適な実施形態に従う成形プロセスベースのカメラモジュールの断面斜視図である。上記の好適な実施形態とは異なり、レンズ2050Eは、レンズコーン2051Eと、レンズコーン2051E内に配置された少なくとも1つの光学系2052Eとを備える。
本発明のこの実施形態によれば、フィルタ2040は、レンズコーン2051E内の全ての光学系2052Eの下に取り付けられるので、フィルタ2040を取り付けるのに追加の部品は必要でない。
より詳細には、レンズコーン2051Eは、フィルタ2040を設置するように適合可能な底部20511Eを備える。レンズコーン2051Eのベースの形状は、フィルタ2040の形状と一致する。すなわち、ベースは、フィルタ2040がベースの中に収容されて取り付けられるように中空正方形の形状である。レンズコーン2051Eの上部は、光学系2052Eを取り付けるのに利用され、レンズコーン2051Eの形状は光学系2052Eの形状と一致し、レンズコーン2051Eの下部は、フィルタ2040を取り付けるのに利用され、レンズコーン2051Eの形状はフィルタ2040の形状と一致する。したがって、レンズコーン2051Eの上部全体は、円管柱形状であるが、レンズコーン2051Eの下部の内側は、正方形である。さらに、管状部と正方形部は、一体的に接続される。
モータ2060は、パッケージング部2011上に取り付けられ、フィルタ2040は、レンズコーン2051E上に取り付けられるので、フィルタ2040を取り付けるのに追加の部品は必要でない。
図24は、本発明の第11の好適な実施形態に従う成形プロセスベースのカメラモジュールの断面斜視図である。上記の好適な実施形態とは異なり、回路ユニット2010は、主回路基板20121Fを備え、主回路基板20121Fは、通路201212Fを有し、通路201212Fの下部は、感光チップ2030を取り付けるように適合可能である。通路は、主回路基板20121Fの上側面と下側面とを連通させるので、感光チップ2030が主回路基板20121Fの裏面から、感光領域が対向する形で主回路基板20121F上に設置されたときでも、感光チップ2030の感光領域はレンズ2050からの入射光を受光する状態であり得る。
さらに、主回路基板20121Fは、感光チップ2030用の設置場所を形成するために、対応する通路と連通する外側溝201213Fを有する。特に、感光チップ2030が外側溝201213Fに設置されているときに、感光チップ2030の外面は、主回路基板20121Fの外面と一致し、感光チップ2030の外面と主回路基板20121Fの外面は、回路ユニット2010の表面の平坦性を保証するように同一平面上にある。
本発明のこの実施形態では、通路は段差形状であるため、感光チップ2030が設置しやすくなり、感光チップ2030用の安定的な設置場所が提供され、その結果、さらに、感光チップ2030の感光領域は内側空間に存在するようになる。
本発明のこの実施形態は、従来の方法とは異なる、ある種のチップ設置方法を提供し、これはフリップチップ(FC)方法であることに留意されたい。感光チップ2030は、主回路基板20121Fの背面方向から主回路基板20121Fに設置され、これは、主回路基板20121Fの前面から、すなわち、感光チップ2030の感光領域が上方を向いた状態で主回路基板20121Fの上側から主回路基板20121F上に設置する必要がある上記実施形態とは異なる。この種の構造および設置方法は、感光チップ2030とパッケージング部2011とを比較的独立した状態にすることができる。感光チップ2030の設置は、パッケージング部2011によって影響を受けなくなる。さらにパッケージング部2011の成形は、感光チップ2030にほとんど影響を与えない。また、感光チップ2030は、主回路基板20121Fの内側により大きな空間を残すように、主回路基板20121Fの内側へ突出せずに主回路基板20121Fの外側に組み込まれるので、パッケージング部2011の高さは感光チップ2030の高さによって制限されることはなくなり、その結果、パッケージング部2011の高さを低くすることができる。
本発明のこの実施形態によれば、フィルタ2040は、通路の上端部に取り付けられることに留意されたい。すなわち、フィルタ2040は、主回路基板20121Fの通路上に被せられ、フィルタ2040をパッケージング2011上に取り付ける必要がないので、カメラモジュールの背面焦点距離を短くすることができ、したがって、カメラモジュールの高さを低減することができる。特に、フィルタ2040は、IRカットフィルタ(IRCF)として具現化され得る。すなわち、フィルタ2040は、支持体のような任意の追加の部品に依存せずに、主回路基板20121F上に取り付けられる。
図25A〜図26は、本発明の第12の好適な実施形態に従う成形プロセスベースのカメラモジュールを示す。上記の好適な実施形態とは異なり、パッケージング部2011には、取付溝20113Gが配置され、取付溝20113Gは、貫通孔201100と連通される。すなわち、パッケージング部2011の上面20112Gは、一体的に延在する構造ではなく、段差形状の構造である。
さらに、カメラモジュールは、支持体2070Gを備え、支持体2070Gは、フィルタ2040を設置するように適合可能である。支持体2070Gは、パッケージング部2011上に取り付けられ、フィルタ2040は、支持体2070G上に取り付けられ、モータ2060またはレンズ2050は、パッケージング部2011上に取り付けられる。例えば、支持体2070Gは、接着によってパッケージング部2011上に固定して取り付けられる。
さらに、パッケージング部2011は、取付溝20113Gを形成するために、その上面の少なくとも2つの側に突出段差部20115Gを備えるが、その少なくとも1つの側には突出段差部20115Gが存在しない。すなわち、この実施形態によれば、取付溝20113Gの横断面は、閉鎖構造ではなく、少なくとも1つの側に隙間201131Gを有する。安定させるために、少なくとも2つの対称な突出段差部20115Gを設けることができ、すなわち、このことにより、2つの対称な取付溝20113が形成される。例えば、設けられる突出段差部20115Gの数は、1つ、2つ、3つ、または4つであり得る。2つの突出段差部20115Gが設けられる場合、突出段差部20115Gは、任意で、対称な両側に配置され、したがって、他方の対称な両側にはそれぞれ隙間201131Gを形成することができる。3つの突出段差部20115Gが設けられる場合、突出段差部20115Gは、任意で、いずれかの3つの側に配置され、したがって、1つの隙間201131Gを形成することができる。4つの突出段差部20115Gが設けられる場合、隙間201131Gは形成されず、すなわち、突出段差部20115Gは、閉鎖および封止する形で取付溝20113Gを形成する。異なる実施形態によれば、支持体2070Gは、様々な構造の突出段差部20115および突出段差部20115によって形成された取付溝201131Gと合致し得る。支持体2070Gが取付溝20113G上に取り付けられたときに、隙間201131Gは埋められて、感光チップ2030用の閉鎖内部環境が形成される。すなわち、支持体2070Gは、隙間201131Gまで延長され得る。
突出段差部20115Gの形状は、規則的な線形構造または不規則な曲線構造であり得ることに留意されたい。それに応じて、支持体2070Gの断面構造は、規則的な構造または不規則な曲線構造であり得る。
さらに、支持体2070Gは、取付溝20113Gの隙間201131Gに対応する少なくとも1つの延長リム2073Gを備える。特に、延長リム2073Gの数および位置は、隙間201131Gの数および位置に対応する。当然、4つの突出段差部20115Gがある場合には、突出段差部20115Gは閉鎖構造を形成することになる。その結果、延長リム2073Gを設ける必要はなくなる。支持体2070のいずれの側も、取付溝20113Gに対応する。当然、本発明の別の実施形態によれば、パッケージング部2011に、突出段差部20115Gが設けられない場合もある。すなわち、パッケージング部2011は、プラットフォーム構造を形成し、支持体2070は、プラットフォーム構造上に取り付けられる。それに応じて、支持体2070Gは、パッケージング部2011のリムにそれぞれに重なるように適合された4つの延長リム2073Gを備える。延長リムの幅は、1つの幅に限定されるのではなく、パッケージング部2011の幅に基づいて決定され得る。すなわち、支持体は、広い延長リム2073Gを有する場合もあれば、狭い延長リム2073Gを有する場合もある。
さらに、支持体2070Gは、パッケージング部2011の取付溝20113Gに取り付けられ、取付溝20113Gの高さは支持体2070Gの取付高さより高いので、支持体2070Gは、パッケージング部2011の頂部から突出しない。例えば、取付溝20113Gの高さは支持体2070Gの高さより0.05mm高いので、モータ2060がパッケージング部2011上に取り付けられたときに、モータ2060の底部は、支持体2070Gに直接接触せず、モータ2060内に取り付けられているレンズも支持体2070Gに接触しない。本発明のこの実施形態によれば、ズームレンズカメラモジュールの例では、モータはパッケージング部2011上に取り付けられることに留意されたい。しかし、本発明の別の実施形態によれば、カメラモジュールは、レンズ2050がパッケージング部2011上に取り付けられる固定焦点モジュールでもあり得る。特に、支持体2070Gと光学系とレンズ2050のレンズコーンとは、互いに直接接触しない。
感光チップ2030のサイズが大きく、パッケージング部2011の壁厚が薄い場合には、上記の配置および設計により、パッケージング部2011は、フィルタを取り付けるために、支持体2070Gを取り付けるための空間を形成することができることが理解できる。図11A〜図12を参照すると、パッケージング部2011は、その頂部の3つの側に形成された突出段差部20115を有し得るが、突出段差部20115がない側は、支持体2070Gを支持するのに直接利用され得る。図25Aの断面図を参照すると、突出段差部20115が左右両側にあり、その内側面に支持体2070Gが取り付けられることがわかる。図25Bの別の断面図を参照すると、左側のパッケージング部2011の上面は、支持体2070Gを直接支持しているが、右側の突出段差部20115は、支持体2070Gを停止および制限するためのものである。
さらに、この実施形態では、パッケージング部2011は一体的に形成され、モータ2060はパッケージング2011の突出段差部20115とだけ接触するので、モータ2060が突出段差部20115上に取り付けられたときに、モータ2060の傾斜が低減され得るように、突出段差部20115の上面は、支持体2070Gの上面より高くなり得る。
回路要素20122は、主回路基板20121上に平坦に配置されない場合があることに留意されたい。したがって、主回路基板20121上のパッケージング部2011用に確保された位置は、規則的かつ対称的でない場合がある。例えば、回路要素20122がある側に広い空間が残され、回路要素20122が無い側に狭い空間が残される場合がある。この場合、パッケージング部の狭い側に取付溝を形成するのが難しくなるのが問題である。しかしながら、本発明のこの実施形態では、取付溝20113GはU字形であるので、取付溝20113Gは、パッケージング部2011の広い側の外側ではなく、パッケージング部2011の狭い側の外側に連通され、取付溝20113Gは、貫通孔201100のみに連通され、最終的に、U字形の取付溝20113Gとなる。支持体2070Gは、取付溝20113Gに取り付けられ、パッケージング部2011の広い領域または狭い領域から安定的に支持され、その結果、フィルタ2040が安定的に取り付けられ得る。すなわち、支持体2070Gの延長リム2073Gは、取付溝20113Gを閉鎖するように、U字形構造の開口部を埋める。さらに、モータ60またはレンズ50が取り付けられるように、パッケージング部2011の上面の高さは一致する。
本発明の一実施形態によれば、取付溝20113Gの高さは支持体2070Gの高さより高いので、支持体2070Gが取付溝20113Gに取り付けられたときに、取付溝20113GのU字形構造の開口部の領域で支持体2070Gとモータ2060の面との間に隙間が生じることに留意されたい。したがって、この実施形態は、カメラモジュールの隙間を封止するためにシーラーを利用して、感光チップ2030を外部から隔離する。特に、一実施形態によれば、シーラーはコロイドである。すなわち、カメラモジュールが組み立てられた後に、パッケージング部2011上に取り付けられた支持体2070Gは、コロイドで封止される。
本発明のこの実施形態によれば、支持体2070Gは、第1の支持溝2071Gと第2の支持溝2072Gとを有し、第1の支持溝2071Gは、フィルタ2040の表面が支持体2070Gの頂部から突出しないようにフィルタ2040を取り付けるための溝である。第2の支持溝2072Gは、カメラモジュールの背面焦点距離を短くするために、パッケージング部2011が支持体2070Gから上方に延長され得、フィルタ2040の位置が比較的低くなるように、パッケージング部2011上に支持体2070Gが取り付けられるために使用されるものである。
第1の支持溝2071Gの形状とフィルタ2040の形状とは互いに一致し、第2の支持溝2072の形状とパッケージング部2011の取付溝20113の形状とは互いに一致する。
すなわち、支持体2070Gは、フィルタ2040が感光チップ2030の上で支持された状態で維持されるように、貫通孔201100まで延長され、下方に延長される。貫通孔201100内の空間を利用することによって、フィルタ2040は安定的に取り付けられ得、フィルタ2040は外部空間に位置しなくなる。
支持体2070Gが内側に延在する距離は、感光チップ2030の感光領域の範囲外にあることに留意されたい。すなわち、支持体2070Gは、感光チップ2030の感光プロセスに影響を及ぼさないように、感光チップ2030を覆わない。支持体2070Gの寸法は、実際の要求に基づいて設計され得る。
上記の第7の好適な実施形態とは異なり、第2の支持溝2072Gは、合致したバックル構造を形成するためにパッケージング部2011の取付溝20113Gと合致するので、支持体2070Gは、取付溝20113C上に安定的に取り付けられ得る。第3の好適な実施形態と比較して、この実施形態では、背面焦点距離のより短いカメラモジュールを提供するために、フィルタ2040と感光チップ2030との間の距離はより短くなる。
本発明のこの実施形態および対応する図面によれば、ズームレンズモジュールが説明のための一例として使用されており、レンズ2050は、モータ2060上に取り付けられ、モータ2060は、支持体2070G上に取り付けられる。すなわち、支持体2070Cは、フィルタ2040およびモータ2060用の設置場所を形成する。本発明のいくつかの他の実施形態によれば、カメラモジュールは固定焦点モジュールでもあり得る。レンズ2050は、支持体2070G上に取り付けられる。すなわち、支持体2070Gは、フィルタ2040およびレンズ2050用の設置場所を形成する。当業者は、支持体2070Gの特定の構造およびカメラモジュールのタイプが本発明を制限すべきでないことを理解すべきである。
様々な要求に基づいて、支持体2070Gは、フィルタ2040、モータ2060、レンズ2050などの様々な部品を取り付けるために、上記の実施形態に従う、支持体1070、支持体2070、支持体3070G、および支持体3070Hのような異なる構造を有し得ることに留意されたい。本発明のこの実施形態によれば、フィルタ2040は、支持体2070G上に取り付けられ、支持体2070Gは、パッケージング部2011上に取り付けられ、レンズ2050は、モータ2060上に取り付けられる。モータ2060の底部の一部は、パッケージング部2011によって支持されるが、モータ2060の別の部分は、支持体2070Gの上に位置決めされ、例えば、ズームレンズモジュールを形成するために支持体2070Gの上に重なり得る。本発明の別の実施形態によれば、レンズ2050の底部は、パッケージング部2011上で支持されるが、レンズ2050の別の部分は、固定焦点モジュールを形成するために、支持体2070Gの上部によって支持される。本発明の別の実施形態によれば、フィルタ2040は、支持体2070上に取り付けられ、支持体2070は、パッケージング部2011上に取り付けられ、レンズは、モータ2060上に取り付けられる。モータ2060は、支持体2070からの支持に依存せずに、パッケージング部2011内で完全に支持され設置される。すなわち、支持体は、パッケージング部2011の内側に完全に配置される。本発明の別の実施形態によれば、レンズ2050は、固定焦点モジュールを形成するために、パッケージング部2011によって完全に支持される。本発明の別の実施形態によれば、モータ2060またはレンズ2050は、支持体2070上で完全に支持される。すなわち、支持体2070は、パッケージング部2011とモータ2060またはレンズ2050との間に配置される。本発明の別の実施形態によれば、フィルタ2040は、支持体上に取り付けられず、感光チップ2030上、または主回路基板20121上に取り付けられる。
当業者は、本発明のこの実施形態に示されているパッケージング部2011および支持体2070Gの構造的特徴は、本発明の他の実施形態で自由に使用されてもよく、本発明はこの実施形態の構造的特徴に制限されるべきでないことを理解すべきである。
上記の実施形態および図面によれば、ズームレンズモジュールは、本発明の概念を示すために一例として挙げられているが、他の実施形態によれば、カメラモジュールは固定焦点モジュールでもあり得る。当業者は、カメラモジュールのタイプが本発明を制限すべきでないことを理解すべきである。図27〜図29は、本発明の第13の好適な実施形態に従う一体パッケージングプロセスベースのカメラモジュールを示す。カメラモジュールは、電子デバイスの写真撮影の作業を支援するために、様々な電子デバイスで利用され得る。例えば、カメラモジュールは、物体または人物の写真またはビデオを撮影するのに利用され得る。好ましくは、カメラモジュールは、例えば、これらに限定されないが、携帯電話またはタブレットコンピュータなどの様々な電子デバイスで利用され得る。
図27〜図29を参照すると、カメラモジュールは、一体ベース部品3010と、感光チップ3030と、レンズ3050とを含む。
さらに、感光チップ3030は、一体ベース部品3010上に取り付けられる。レンズ3050は、一体ベース部品3010の上に設けられ、レンズ3050は、感光チップ3030の受光路に位置決めされる。一体ベース部品3010は、電子デバイスと共に利用されるように、電子デバイスと結合され得る。当業者は、レンズ3050および感光チップ3030は、撮像するために互いに協働し得ることを理解すべきである。具体的には、物体または人のような撮影対象から反射された光は、レンズ3050を通過した後、光電変換のために感光チップ3030によって受光される。すなわち、感光チップ3030は、光信号を電気信号に変換することができ、電気信号は、一体ベース部品3010を介して電子デバイス上で撮影対象に対応する画像を生成するために、電子デバイスに伝送され得る。
一体ベース部品3010は、ベース部3011と回路基板部3012とを含み、ベース部3011は、成形によって回路基板部3012と接続されるように、回路基板部3012と一体的パッケージングによって接続される。より具体的には、ベース部3011は、オンボード成形(MOB)技術を使用して、成形によって回路基板部3012と接続される。すなわち、ベース部3011は、接着剤などの何かを介して接続されるのではく、回路基板部3012と直接接続される。したがって、ベース部3011と回路基板部3012との間の接続は、より信頼性が高くなる。
回路基板部3012は、主回路基板30121を備え、ベース部3011は、主回路基板30121と一体的に接続される。ベース部3011は、ベース部3011で感光チップ3030の外側面を取り囲んで、レンズ3050および感光チップ3030用の光路を提供するために、貫通孔301100を形成する。感光チップ3030は、主回路基板30121上の貫通孔301100に対応する位置に配置される。
回路基板部3012は、接続回路と少なくとも1つの回路要素30122とを備え、接続回路は、主回路基板内に事前に設置され、回路要素30122は、感光チップ3030の感光動作のプロセスのために接続回路に電気的に接続される。回路要素30122は、例えば、抵抗器、コンデンサ、ダイオード、三極管、ポテンショメータ、継電器、ドライバ、プロセッサ、メモリなどであり得るが、これらに限定されない。
ベース部3011は回路要素30122を内部に包覆することができるので、回路要素30122は空間内で直接露出しておらず、特に、感光チップ3030と連通する閉鎖環境において露出していないことも理解しておきたい。それは、抵抗器ーコンデンサ部品を回路基板から突出させるような従来のカメラモジュール内の回路要素の配置とは異なるので、塵埃および雑物が回路要素30122に付着する、または感光チップ3030を汚染するのを防止することができる。本発明のこの実施形態では、回路要素30122は、この例では主回路基板30121から突出しているが、本発明の他の実施形態では、回路要素30122は、主回路基板30121から突出せずに主回路基板30121内に組み込まれる。したがって、当業者は、回路要素30122の構造、タイプ、および取り付け位置が本発明を制限すべきでないことを理解すべきである。従来のカメラモジュールでは、回路部品は回路基板から突出し、ベース部は回路要素30122の外側面にのみ設置され得るので、回路部品およびベース部は共に一定の空間が必要であることが理解できる。その結果、回路基板の横寸法をもっと大きくする必要が生じる。本発明の一体パッケージングプロセスベースのカメラモジュールでは、ベース部3011は、主回路基板30121上に一体的にパッケージングされ、回路要素30122を包覆するので、ベース部3011の空間と回路要素30122の空間とが重なり、このことにより、ベース部3011を内側に配置するための追加の空間が形成され、主回路基板30121を外側に延長する必要性が低減される。したがって、より小型のデバイスを実現するために、カメラモジュールの横寸法は低減され得る。
ベース部3011が回路要素30122を包覆する形は、回路要素30122が汚染される、または偶然ぶつけられることから保護する利点を有し、これは対応するカメラモジュールにとっても有利であることを理解されたい。しかしながら、当業者は、ベース部3011は、回路要素30122を包覆する形に制限されるべきでないことを理解すべきである。すなわち、本発明の他の実施形態では、ベース部3011は、回路要素122が突出していない主回路基板30121上に直接成形され得る、または回路要素30122の外側面および外周を含む様々な位置で成形され得る。
本発明のこの実施形態によれば、ベース部3011は感光チップ3030の外側面の周囲を突出して取り囲む。特に、ベース部3011は、十分な封止品質を有するように一体的に閉鎖する形で接続されるので、レンズ3050が感光チップ3030の受光路に沿って設置されたときに、感光チップ3030は内部に封止され、このことにより、対応する密閉内部空間が形成される。
具体的には、一体ベース部品3010を製造するときに、従来の回路基板が主回路基板30121となるように利用され、その後、主回路基板30121の表面で成形が行われてよい。例えば、一実施形態によれば、射出成形機を利用して、インサート成形技術によって、SMTによって処理された回路基板を一体的にパッケージング(成形によってパッケージング)して、ベース部3011を形成することができる。代替形態として、一般に半導体パッケージングに使用されるプレス成形技術を利用して、ベース部3011を形成する場合がある。さらに、感光チップ3030は、主回路基板30121上にそれぞれ取り付けられる。さらに、感光チップ3030は、例えば、ワイヤボンディングによって、それぞれ主回路基板30121と電気的に接続される。主回路基板30121は、代替形態として、例えば、リジッドフレキシブル基板、セラミック基板(フレキシブル基板を含まない)、またはリジッドPCB(フレキシブル基板を含まない)であり得るが、これらに限定されない。ベース部3011を形成する方法は、場合により、例えば、射出成形技術またはプレス成形技術であり得るが、これらに限定されない。ベース部3011の可能な材料は、例えば、射出成形用のナイロン、LCP(液晶ポリマー)、またはPP(ポリプロピレン)、およびプレス成形用のエポキシ樹脂であるが、これらに限定されない。当業者は、上記の可能な製造方法および任意の材料は、本発明の実施例を説明するための例に過ぎず、本発明を制限するものではないことを理解すべきである。
本発明のいくつかの実施形態では、一体ベース部品3010を製造するプロセスはさらに、主回路基板30121にSMTを施すステップと、主回路基板30121上に感光チップ3030を取り付けるステップと、例えば、ワイヤボンディングによって、感光チップ3030を主回路基板30121に電気的に接続するステップと、例えば、インサート成形もしくは半導体パッケージングにおいて一般的な技術であるプレス成形を用いてベース部3011を形成する成形パッケージングによって、主回路基板30121を一体的にパッケージングするステップとを含み得る。当業者は、一体ベース部品3010の特定の製造順序が本発明を制限すべきでないことを理解すべきである。
カメラモジュールはさらに、フィルタ3040を備え、フィルタ3040は、フィルタ3040用の安定的で平滑な設置条件を実現するために、ベース部3011上に配置される。
より具体的には、本発明の一実施形態によれば、フィルタ3040は、赤外線カットフィルタ(IRカットフィルタ、IRCF)として具現化され、IRカットフィルタは、精密な光学コーティング技術を用いて光学基板上に高屈折率光学フィルムを交互に積層することによって作製された光学フィルタであり、可視光(400nm〜630nm)に対して高い透過性を有し、近赤外線(700nm〜1100nm)は遮断する。IRカットフィルタは、赤外光が、CCD、CMOSなどの感光チップ3030の撮像に影響を及ぼすのを防止することができるIRカットフィルタ3040をカメラモジュールの撮像システムに組み入れて、撮像システムの画質に影響を及ぼす赤外光の一部を遮断することによって、カメラモジュールによって形成された画像は、人の目にとってより満足できる感覚を実現し得る。
CCD、CMOSなどの感光チップ3030は、人の目とは異なる形で光を検知することに留意されたい。人の目は、380nm〜780nmの波長帯域内の可視光のみを見ることができるが、感光チップ3030は、赤外光および紫外光を含む、より広い波長帯域を検知することができる。特に、感光チップ2030は赤外光に対して非常に敏感である。したがって、カメラモジュールにおいて、感光チップ3030の感知を人の目により近づけて、カメラモジュールの撮影画像を人の目の感知に適合させるために、可視光に対する高い透過性を維持しながら赤外光を制御する必要がある。したがって、IRカットフィルタ3040は、カメラモジュールにとって不可欠である。
特に、本発明のこの実施形態によれば、フィルタ3040は、ウェハーレベルのIRカットフィルタ、狭帯域フィルタ、ブルーガラスIRCFから成る群から選択され得る。当業者は、フィルタ3040のタイプが本発明を制限すべきでないことを理解すべきである。
従来のCOB技術を使用して組み立てられるカメラモジュールでは、フィルタは、通常、一般に回路基板上に接着されたプラスチックベース上に取り付けられる。プラスチックベースおよびその対応する設置形態は、ずれまたは傾斜を引き起こしそうにないが、プラスチックフレームの表面の平坦性および平滑性は悪く、そのためフィルタ3040の理想的な設置条件を実現することができない。本発明のこの好適な実施形態によれば、フィルタ3040は、成形プロセスによってベース部3011上に取り付けられるので、フィルタ3040の理想的な設置条件を提供するための表面の高い平坦性および平滑性が実現される。さらに、一体成形形態は、ベース部3011のずれまたは傾斜を防ぐことができ、そのことによりフィルタ3040の設置の累積公差が低減される。
さらに、ベース部3011の形状は、要求に基づいて決定され得ることも理解されたい。例えば、ベース部3011は、ベース部3011の対応する幅を大きくするために突出部分を形成するように、回路要素30122の位置で内側へ延長され、この場合、ベース部3011は、回路要素30122が無い場所では、より狭い幅を有するより規則的な形状を形成するように一貫して延在する。当業者は、ベース部3011の特定の形状が本発明を制限すべきでないことを理解すべきである。
さらに、ベース部3011は、被覆セクション30114と、成形によって被覆セクション30114と一体接続されたフィルタ取付セクション30115とを備える。被覆セクション30114は、回路要素30122を包覆するために、成形によって主回路基板30121と接続される。フィルタ取付セクション30115は、フィルタ3040を取り付けるためのセクションである。
すなわち、一体ベース部品3010がカメラモジュールの組み立てに使用される場合、カメラモジュールのフィルタ3040は、取付セクション30115上に取り付けられるので、フィルタ3040は、対応する感光チップ3030の受光経路内に存在し、フィルタ3040の追加の取付フレームを必要としなくなる。すなわち、ベース部3011は、一体パッケージング技術の利点に基づいて、ここでは従来のレンズホルダの機能を果たすことができるが、フィルタ取付セクション30115の頂部はさらに、フィルタ3040を平坦に取り付けることができるように、成形技術によって高い平坦性を有することができ、この点が従来のカメラモジュールに勝る利点である。
さらに、フィルタ取付セクション30115は、取付溝30113を形成し、取付溝30113は、フィルタ3040がフィルタ取付セクション30115の上面から突出しないようにフィルタ3040用の十分な設置空間を提供するために、貫通孔301100と連通される。すなわち、取付溝30113は、フィルタ3040がベース部3011の頂部から突出せずにフィルタ3040をベース部3011上に安定的に取り付けるために、ベース部3011の上端部に設けられる。
本発明のこの実施形態によれば、取付溝30113は、フィルタ3040を取り付けるのに利用され得るが、本発明の他の実施形態によれば、取付溝30113は、カメラモジュールのモータまたはレンズのような他の部品を取り付けるのに利用され得ることに留意されたい。当業者は、取付溝30113の使用が本発明を制限すべきでないことを理解すべきである。
すなわち、ベース部3011は、取付溝30113を有し、取付溝30113は、フィルタ3040用の十分な設置空間を提供するために、貫通孔301100と連通される。つまり、ベース部3011の上面30112は、一体的に延在する構造ではなく、段差形状の構造である。上面30112の段差部は、フィルタ3040、レンズ3050、およびモータ3060を設置するのに利用され得る。
さらに、取付溝30113の高さはフィルタ3040の厚さより大きいので、フィルタ3040が取付溝30113に取り付けられたときに、フィルタ3040はベース部3011の頂部から突出しない。
特に、本発明のこの実施形態によれば、フィルタ3040は、正方形であり、取付溝30113の形状は、フィルタ3040の形状と一致する。すなわち、取付溝30113の横断面は、正方形のリング状であり、取付溝30113は、貫通孔301100と連通される。
本発明のこの実施形態によれば、取付溝30113は、フィルタ3040を取り付けるのに利用され得るが、本発明の他の実施形態によれば、取付溝30113は、カメラモジュールのモータ3060またはレンズ3050のような他の部品を取り付けるのに利用され得ることに留意されたい。当業者は、取付溝30113の使用が本発明を制限すべきでないことを理解すべきである。
本発明のこの実施形態によれば、カメラモジュールは、ボイス・コイル・モータのようなモータ3060を備える。レンズ3050は、モータ3060上に取り付けられるので、レンズ3050は、カメラモジュールの焦点距離を調整するために、モータ3060によって移動するように駆動され得る。すなわち、カメラモジュールは、ズームレンズモジュールまたは自動焦点モジュール(AFM)である。モータ3060は、少なくとも1つのモータピン3061によって、主回路基板30121と電気的に接続される。
本発明のこの実施形態によれば、ズームレンズモジュールは、説明のために図面内に一例として挙げられているが、他の実施形態によれば、カメラモジュールは固定焦点モジュールであり得ることに留意されたい。当業者は、カメラモジュールのタイプが本発明を制限すべきでないことを理解すべきである。
モータ3060は、一体ベース部品3010のベース部3011上に取り付けられる。さらに、モータ3060は、ベース部3011の上面30112上に取り付けられる。すなわち、フィルタ3040およびモータ3060は、協働する形でベース部3011の上面30112上に配置される。モータ3060は、少なくとも1つのモータピン3061によって、主回路基板30121と電気的に接続される。
レンズ3050は、モータ3060内に取り付けられる。モータ3060およびフィルタ3040は、ベース部3011内に取り付けられる。したがって、ベース部3011は、従来のCOB技術とは異なる製造および組み立て方法によってモータ3060およびフィルタ3040を支持して固定するための従来のカメラモジュールのベースの機能を果たす。従来のCOB技術のカメラモジュールのベースは、接着によって回路基板上に取り付けられる。しかしながら、パッケージング部3011は、貼付および固定のプロセスの必要がない成形によって主回路基板30121上に取り付けられる。成形方法は、貼付および固定プロセスに比べて技術プロセスの十分な接続安定性および可制御性、さらに高い平坦性を有し、このことがモータ3060およびフィルタ3040用のより良好な設置条件を作り出す。さらに、ベース部3011と主回路基板30121との間のAA調整用に確保される接着空間はなくなり、そのため、従来のカメラモジュールのAA調整用の前方の余分な空間が省かれ、その結果、カメラモジュールの厚さが低減され得る。さらに、ベース部3011は、従来のカメラモジュールのように回路部品の周囲の安全距離を確保するのではなく、従来のベースの空間と回路要素30122の設置空間とが空間的に重なるように、回路要素30122を包覆する。したがって、ベースとしての機能も果たすベース部3011は、より小さいサイズで設けられ得るので、カメラモジュールの厚さをさらに低減することができる。さらに、ベース部3011は、従来のベースの代わりに使用され、その結果、ベースの固定および組み立てで生じる傾斜誤差が防止され、カメラモジュールの組み立ての累積公差が低減される。
さらに、ベース部3011の形状は、要求に基づいて決定され得ることも理解されたい。例えば、ベース部3011は、ベース部3011の対応する幅を大きくするために突出部分を形成するように、回路要素30122の位置で内側へ延長され、この場合、接合成形部分は、回路要素30122が無い場所では、より狭い幅を有するより規則的な形状を形成するように一貫して延在する。当業者は、ベース部3011の形状が本発明を制限すべきでないことを理解すべきである。
本発明のこの実施形態によれば、感光チップ3030は、少なくとも1つの接続線3031によって主回路基板30121に電気的に接続され、接続回路に電気的に接続される。接続線3031は、例えば、金線、銅線、アルミニウム線、または銀線として実施され得るが、これに限定されない。特に、感光チップ3030および接続線3031は、従来のCOB方法(例えば、これに限定されないが、溶接)によって、主回路基板30121に接続され得る。すなわち、感光チップ3030と主回路基板30121との間の接続は、完全に既存の熟練した接続技術を使用することで、技術改良のコストを低減し、従来の技術および設備を十分に活用して、資源の浪費を回避することができる。当然、当業者は、感光チップ3030と主回路基板30121との間の接続は、本発明の目的を達成することができる任意の他の接続方法を使用して実施されてもよく、本発明はこの点に関して制限されないことを理解できるはずである。
本発明のこの実施形態では、感光チップ3030は主回路基板30121の上面に設置され、ベース部3011は感光チップ3030の外側面を取り囲むことも理解されたい。一体ベース部品3010を製造する際に、様々な可能な製造順序がある。例えば、これに限定されないが、一実施例では、最初に、感光チップ3030が主回路基板30121上に取り付けられ得、その後、ベース部3011が主回路基板30121上の感光チップ3030の外側面に成形されて形成され、主回路基板30121の内部で主回路基板30121から突出した回路要素30122を包覆する。さらに、本発明の別の実施例では、最初に、ベース部3011を形成して主回路基板30121の内部で主回路基板30121から突出した回路要素30122を包覆するように、主回路基板30121が成形され得る。次に、感光チップ3030が、ベース部3011の内側面に配置されるように、主回路基板30121上に設置される。
図30は、本発明の上記の第13の好適な実施形態の別の実施例に従うカメラモジュールを示しており、カメラモジュールは、固定焦点モジュール(FFM)であり得る。このカメラモジュールでは、レンズ3050は、ベース部3011の上面30112上に取り付けられ、これは、カメラモジュールの焦点距離が自由に調整可能であることを示している。レンズ3050およびフィルタ3040は、協働する形でベース部3011の上面30112上に配置される。フィルタ3040は、取付溝30113に取り付けられる。当業者は、カメラモジュールのタイプが本発明を制限すべきでないことを理解すべきである。
本発明のこの好適な実施形態によれば、ベース部3011は、フィルタ3040およびレンズ3050を支持して取り付けるのに利用され得、従来のベースの機能を果たし得ることに留意されたい。しかしながら、成形の利点に基づいて、ベース部3011はさらに、成形によって調整された平坦性および整合性を有し得るので、カメラモジュールのフィルタ3040およびレンズ3050の平滑で整合性のある取付環境が提供され、このことにより、従来のカメラモジュールよりもさらに容易にレンズ3050の光軸、フィルタ3040、および感光チップ3030間の整合性を保証し得る。
図31Aを参照すると、本発明の第14の好適な実施形態によれば、カメラモジュールの一体ベース部品3010は、カメラモジュールのモータ3060を接続するためのモータ接続部材3013を備える。モータ3060は、少なくとも1つのモータピン3061を有する。モータ接続部材3013は、モータ3060を主回路基板30121に電気的に接続するように適合された、少なくとも1つのリード線30131を備える。各々のリード線30131は、主回路基板30121と電気的に接続される。各々のリード線30131は、主回路基板30121と電気的に接続される。リード線30131は、ベース部3011上に配置され、ベース部3011の頂部まで延長される。リード線30131は、モータ3060のモータピン3061と電気的に接続されるように、ベース部3011の頂部で露出したモータ接続端部3013111311を備える。リード線30131は、ベース部3011が形成されるときに、埋め込まれて、設けられ得ることに留意されたい。従来の接続形態では、駆動モータなどのような部品は、独立した線によって回路基板に接続され、その製造プロセスは比較的複雑である。幸いにも、成形の間にリード線30131が埋め込まれ得るような本発明によって提供される方法は、モータ溶接などのような従来の技術およびプロセスの代わりに使用され得、回路接続をより安定的な接続にすることができる。特に、本発明の一実施形態によれば、リード線30131は、ベース部3011内に埋め込まれた線である。例えば、モータピン3061は、異方導電性フィルムまたは溶接およびはんだ付けによって、モータ接続端部301311と接続される場合がある。
リード線30131の埋め込み位置およびベース部3011上でのリード線30131のモータ接続端部301311の露出位置は共に、要求に基づいて決定され得ることも理解されたい。例えば、本発明の一実施形態によれば、リード線30131のモータ接続端部301311は、ベース部3011の外側に配置され得、その位置は、ベース部3011の上面またはフィルタ取付セクション30115の上面であり得る。本発明の別の実施形態によれば、モータ接続端部301311は、ベース部3011の内側面に配置され得、その位置は、ベース部3011の取付溝30113の底部側であり得る。したがって、モータ接続端部301311は、モータ3060の様々な設置場所を提供し得る。すなわち、モータ3060がベース部の頂部に取り付けられる必要がある場合、モータ接続端部301311は、ベース部の外側周囲の上面に設けられ得るが、モータ3060は、取付溝30113に取り付けられる必要がある場合、モータ接続端部301311は、ベース部3011の内側周囲に設けられ得、それは、取付溝30113の底部である。
すなわち、一体ベース部品3010の製造プロセスにおいて、最初に、感光チップ3030が、主回路基板30121上に取り付けられ得る。次に、ベース部3011が、MOB技術を用いて、主回路基板30121上に成形される。さらに、リード線30131が成形の間に埋め込まれて配設され、リード線30131が主回路基板30121と電気的に接続される。リード線30131のモータ接続端部301311は、モータ3060のモータピン3061と電気的に接続されるように、ベース部の頂部で露出している。例えば、一体ベース部品3010がカメラモジュールの組み立てに使用されるときに、モータ3060のモータピン3061は、はんだ付けおよび溶接によって、リード線30131のモータ接続端部301311と接続され、このことにより、モータ3060は主回路基板30121と電気的に接続され得る。それには、独立した線を介してモータ3060を主回路基板30121と接続する必要がある。したがって、モータ3060のモータピン3061の長さを短くすることができる。
図31Bは、本発明の上記の好適な実施形態に従うモータ接続部材の同等の形態を示す。モータ接続部材3013は、カメラモジュールのモータ3060のモータピン3061を収容するためのピンスロット30133を備える。ピンスロット30133は、ベース部3011の上端部に配置される。モータ接続部材3013は、モータ3060を主回路基板30121に電気的に接続するように適合された、少なくとも1つのリード線30134を備える。リード線30134は、ベース部3011上に配置され、ベース部3011のピンスロット30133の溝底壁まで上方に延長される。リード線30134は、モータ3060のモータピン3061と電気的に接続されるようにベース部3011のピンスロット30133の溝底壁に露出したモータ接続端部301341を備える。特に、一実施形態によれば、モータ接続端部301341は、ボンディングパッドとして具現化され得る。リード線30134は、ベース部3011内に埋め込まれた線として具現化され得る。
すなわち、一体ベース部品3010の製造プロセスにおいて、最初に、感光チップ3030が取り付けられる。次に、ベース部3011が、MOB技術を用いて主回路基板30121上に成形され、所定の長さを有するピンスロット30133も予めベース部3011に配置される。さらに、リード線30134が成形の間に埋め込まれて配設され、リード線30134は主回路基板30121と電気的に接続される。リード線30134のモータ接続端部3013111341は、モータ3060のモータピン3061と電気的に接続されるように、ベース部3011のピンスロット30133の溝底壁上に露出している。例えば、一体ベース部品3010がカメラモジュールの組み立てに使用されるときに、モータ3060のモータピン3061は、ピンスロット30133に挿入されて、はんだ付けおよび溶接によってリード線30134のモータ接続端部3013111341と接続され、このことにより、モータ3060は主回路基板30121と電気的に接続され得る。それには、独立した線を介してモータ3060を主回路基板30121と接続する必要がある。したがって、モータ3060のモータピン3061は安定的に接続され得、モータピン3061の外部の不必要な接触が防止され得る。特に、リード線30134は、ベース部3011内に埋め込まれた線として具現化され得る。
図31Cは、本発明の上記の好適な実施形態に従うモータ接続部材の同等の形態を示す。モータ接続部材3013は、カメラモジュールのモータ3060のモータピン3061を収容するためのピンスロット30135を備える。ピンスロット30135は、ベース部3011上に配置される。モータ接続部材3013は、主回路基板30121上に予め設置され、主回路基板122内の接続回路と電気的に接続された少なくとも1つの回路接合部30132を備える。さらに、ピンスロット30135は、ベース部3011の頂部から主回路基板30121まで延長され、露出した回路接合部30132を有する。一実施形態によれば、モータピン3061は、ピンスロット30135に挿入されるように適合され、溶接およびはんだ付けによって回路接合部30132に接続され得る。
すなわち、一体ベース部品3010の製造プロセスにおいて、回路接合部30132は、主回路基板30121上に予め設置される。その後、感光チップ123が取り付けられる。次に、ベース部3011が、MOB技術を用いて主回路基板30121上に成形され、所定の長さを有するピンスロット30135も予めベース部3011に設置される。回路接合部30132は、モータ3060のモータピン3061と電気的に接続されるように、ピンスロット30135内で露出する。例えば、一体ベース部品3010がカメラモジュールの組み立てに使用されるときに、モータ3060のモータピン3061は、ピンスロット30135に挿入されて、はんだ付けおよび溶接によって主回路基板30121の回路接合部30132と接続され、このことにより、モータ3060は主回路基板30121と電気的に接続され得、モータ3060のモータピン3061は安定的に接続され得る。このことにより、モータピン3061の外部の不必要な接触が避けられる。
図31Dは、本発明の上記の好適な実施形態に従うモータ接続部材の同等の形態を示す。モータ接続部材3013は、主回路基板30121上の接続回路、感光チップ3030、モータなどの部品を電気的に接続するためのエッチング回路30136を備える。例えば、エッチング回路30136は、ベース部3011が形成されるときに、レーザ・ダイレクト・ストラクチャリング(LDS)を用いて配置され得るが、この形に限定されない。従来の接続形態では、駆動モータなどのような部品は、独立した線によって回路基板に接続され、その製造プロセスは比較的複雑である。幸いにも、成形の間にエッチング回路30136が設けられ得るような本発明によって提供される方法は、モータ溶接などのような従来の技術およびプロセスの代わりに使用され得、回路接続をより安定的な接続にすることができる。より詳細には、エッチング回路30136を配置するプロセスは、ベース部3011上にエッチング溝を形成するステップと、電気めっきを用いてエッチング溝内に回路を配置するステップとを含む。
本発明の別の実施形態によれば、カメラモジュールのモータ3060が一体ベース部品3010と接続される方法は、図6A〜図6Dの説明に対応する接続形態から選択されて組み合わせられてよい。例えば、ピンスロット30133とリード線30134、ピンスロット30135と回路接合部30132などを利用するように、モータ3060の適切な接続形態が決定されてよい。さらに、本発明の一実施形態によれば、図2を参照すると、モータ3060はさらに、はんだ付けおよび溶接などの従来の手段によって一体ベース部品3010に接続され得る。当業者は、モータ3060と一体ベース部品3010との特定の接続形態が本発明を制限すべきでないことを理解すべきである。
図32は、本発明の第15の好適な実施形態に従うカメラモジュールおよびその一体ベース部品を示す。上記の好適な実施形態とは異なり、一体ベース部品3010は、主回路基板30121Aを備える。主回路基板30121Aは、2つの内側溝301211Aを含み、感光チップ3030は、対応する内側溝301211Aの内側にそれぞれ設置される。上記の実施形態に開示されている一体ベース部品3010とは異なり、感光チップ3030は、内側溝301211Aの内側に収容される形で配置されるので、感光チップ3030は、主回路基板30121Aの上面から大きく突出せず、そのことにより感光チップ3030の高さがベース部3011に対して低くなり、その結果、感光チップ3030からのベース部3011の高さ限界が低減され、さらに高さを低くする可能性が得られる。さらに、感光チップ3030は内側溝301211Aに取り付けられるので、感光チップ3030、および、特に接続線3031は保護され得る。このことにより、偶然、外部部品が感光チップ3030にぶつかり、接触することが防止される。
さらに、感光チップ3030は、接続線3031を介して主回路基板30121に電気的に接続され、接続回路に電気的に接続される。リード線は、例えば、金線、銅線、アルミニウム線、または銀線として実施され得るが、これに限定されない。すなわち、感光チップ3030および接続線3031は共に、主回路基板30121Aの内側溝301211Aに配置される。一実施形態によれば、一体ベース部品3010を製造するときに、内側溝301211Aは、最初に主回路基板30121A上に配置されなければならない。すなわち、内側溝301211Aは、感光チップ3030を収容および設置するのに適合可能であるように、従来の主回路基板上に形成される。
図33は、本発明の第16の好適な実施形態に従うカメラモジュールおよびその一体ベース部品の断面図である。
上記の好適な実施形態とは異なり、一体ベース部品3010は、主回路基板30121Bを備え、主回路基板30121Bは、通路301212Bを有し、通路301212Bの下部は、感光チップ3030を取り付けるように適合可能である。通路301212Bは、主回路基板30121Bの上側面と下側面とを連通させるので、感光チップ3030が主回路基板30121Bの裏面から、感光領域が対向する形で主回路基板30121B上に設置されたときでも、感光チップ3030の感光領域はレンズ3050からの入射光を受光する状態であり得る。
さらに、主回路基板は、感光チップ3030用の設置場所を形成するために、対応する通路301212Bと連通する外側溝301213Bを有する。特に、感光チップ3030が外側溝301213Bに設置されているときに、感光チップ3030の外面は、主回路基板30121Bの表面と一致し、感光チップ3030の外面と主回路基板30121Bの表面は、一体ベース部品3010の表面の平坦性を保証するように同一平面上にある。
すなわち、本発明のこの実施形態によれば、通路301212Bは段差形状であるため、感光チップ3030が設置しやすくなり、感光チップ3030用の安定的な設置場所が提供され、その結果、さらに、感光チップ3030の感光領域は内側空間に存在するようになる。
本発明のこの実施形態は、従来の方法とは異なる、ある種のチップ設置方法を提供し、これはフリップチップ(FC)方法であることに留意されたい。感光チップ3030は、主回路基板30121Bの背面方向から主回路基板30121Bに設置され、これは、主回路基板30121Bの前面から、すなわち、感光チップ3030の感光領域が上方を向いた状態で主回路基板30121Bの上側から主回路基板30121B上に設置する必要がある上記実施形態とは異なる。この種の構造および設置方法は、感光チップ3030とベース部3011とを比較的独立した状態にすることができる。感光チップ3030の設置は、ベース部3011によって影響を受けなくなる。さらにベース部3011の成形は、感光チップ3030にほとんど影響を与えない。さらに、感光チップ3030は、主回路基板30121Bの内側により大きな空間を残すように、主回路基板30121Bの内側へ突出せずに主回路基板30121Bの外側に組み込まれるので、ベース部3011Bの高さは感光チップ3030の高さによって制限されることはなくなり、その結果、ベース部3011の高さをより低くすることができる。
本発明の他の実施形態によれば、フィルタ3040は、通路301212Bの上端部に取り付けられることに留意されたい。すなわち、ベース部3011上にフィルタ3040を取り付ける必要がないので、カメラモジュールの背面焦点距離を短くすることができ、したがって、カメラモジュールの高さを低くすることができる。特に、フィルタ3040は、IRカットフィルタ(IRCF)として具現化され得る。
図34は、本発明の第17の好適な実施形態に従うカメラモジュールおよびその一体ベース部品の断面図である。
一体ベース部品3010は、主回路基板30121の構造的強度を補強するために、主回路基板30121の底層と重なる形で接続された補強層30123Cを備える。すなわち、補強層30123Cは、主回路基板30121がベース部3011および感光チップ3030を安定的かつ確実に支持することができるように、ベース部3011および感光チップ3030の領域に対応する領域で主回路基板30121の底面に取り付けられる。
さらに、補強層30123Cは、主回路基板30121の底部に取り付けられた金属板であり、そのため、主回路基板30121の構造的強度を補強し、金属板は感光チップ3030によって生成された熱を効果的に放散するので、一体ベース部品の放熱をさらに高める。
主回路基板30121はFPC(フレキシブルプリント回路)であり、補強層30123Cによって補強されているので、可撓性があり、折り畳み可能なFPCは、一体ベース部品の荷重要件も満たし得ることに留意されたい。すなわち、主回路基板30121について、PCB(プリント基板)、FPC、RG(リジッドフレキシブル基板)のように、より多くの選択肢がある。補強層30123Bは、主回路基板30121の構造的強度を高め、その放熱性能を高め得るので、主回路基板30121の厚さを低減することができる。したがって、一体ベース部品の高さはさらに低減され得、その結果、カメラモジュールの高さも低減され得る。
図35は、本発明の第18の好適な実施形態に従うカメラモジュールおよびその一体ベース部品の断面図である。
上記の好適な実施形態とは異なり、主回路基板30121Dは、少なくとも1つの補強保持部301214Dを有し、ベース部3011は、主回路基板30121Dの構造的強度を補強するために、補強保持部301214Dまで延長される。
補強保持部301214Dの位置は、要求に基づいて、さらに回路基板の構造的強度の必要性に従って、決定され得る。例えば、補強保持部301214Dは、対称構造を形成し得る。主回路基板30121Dの構造的強度は、補強保持部301214Dを設けることによって補強され得る。その結果、主回路基板30121Dの厚さは低減され得るので、主回路基板30121Dを使用して組み立てられたカメラモジュールの厚さは低減され得、したがって、一体ベース部品の放熱を高めることができる。
補強保持部301214Dは溝形状であるので、一体ベース部品を製造するときに、成形材料が補強保持部301214Dから流れ出る点に留意されたい。
図36は、本発明の第19の好適な実施形態に従うカメラモジュールおよびその一体ベース部品の断面図である。
上記の好適な実施形態とは異なり、主回路基板30121Eは、少なくとも1つの補強保持部301214Eを有し、ベース部3011は、主回路基板30121Eの構造的強度を補強するために、補強保持部301214Eまで延長される。
補強保持部301214Eの位置は、要求に基づいて、さらに回路基板の構造的強度の必要性に従って、決定され得る。例えば、補強保持部301214Eは、対称構造を形成し得る。主回路基板30121Eの構造的強度は、補強保持部301214Eを設けることによって補強され得る。その結果、主回路基板30121Eの厚さは低減され得るので、主回路基板30121Eを使用して組み立てられるカメラモジュールの厚さは低減され得、したがって、一体ベース部品の放熱を高めることができる。
補強保持部301214Eは、主回路基板30121Eを貫通し、主回路基板30121Eの両側の面を連通させる穿孔である点に留意されたい。したがって、ベース部3011の成形材料は、一体ベース部品の製造の間に主回路基板30121Eと完全に接着されて、より信頼性の高い複合材料構造を形成することができる。また、溝形状構造とは対照的に、穿孔の処理および形成の方が容易である。
図37は、本発明の第20の好適な実施形態に従うカメラモジュールおよびその一体ベース部品の断面図である。
上記の好適な実施形態とは異なり、ベース部3011Fは、被覆セクション30114Fと、フィルタ取付セクション30115Fと、レンズ取付セクション30116Fとを備える。フィルタ取付セクション30115Fおよびレンズ取り付けセクション30116Fは、連続成形によって一体的に被覆セクション30114Fに接続される。被覆セクション30114Fは、回路要素30122および接続線3031を包覆するために、成形によって主回路基板30121と接続される。フィルタ取付セクション30115Fは、フィルタ3040を取り付けるためのセクションである。すなわち、一体ベース部品がカメラモジュールの組み立てに使用されるときに、カメラモジュールのフィルタ3040は、取付セクション30115F上に取り付けられるので、フィルタ3040は、感光チップ3030の受光路内に存在し、フィルタ3040の追加の取付フレームを必要としなくなる。すなわち、ベース部3011Fは、一体パッケージング技術の利点に基づいて、ここでは従来のレンズホルダの機能を果たすことができるが、フィルタ取付セクション30115Fの頂部はさらに、フィルタ3040を平坦に取り付けることができるように、成形技術によって高い平坦性を有することができ、この点が従来のカメラモジュールに勝る利点である。レンズ取付セクション30116Fは、レンズ3050を取り付けるためのセクションである。すなわち、一体ベース部品がカメラモジュールの組み立てに使用されるときに、レンズ3050は、レンズ3050用の安定的な設置場所を提供するためにベース部3011Fのレンズ取付セクション30116Fの内側面に取り付けられる。
さらに、フィルタ取付セクション30115Fは、取付溝30113Fを有し、取付溝30113Fは、各々の対応するフィルタ3040用の十分な設置空間を提供するために貫通孔301100Fと連通され、その結果、各々のフィルタ3040は、安定的に取り付けられ得る。レンズ取付セクション30116Fは、取付溝301131Fを有し、各々のレンズ取付溝301131Fは、各々の対応するレンズ3050用の十分な設置空間を提供するために貫通孔301100Fと連通される。
すなわち、フィルタ取付セクション30115Fおよびレンズ取り付けセクション30116Fは、内部に段差形状構造を形成するように一体的に上方に延長されて、フィルタ3040およびレンズ3050用の取付位置をそれぞれ形成する。したがって、フィルタ3040およびレンズ3050を取り付ける際に特別な部品は必要でない。すなわち、ベース部3011は、2つの取付溝を有する。一方の取付溝30113Fは低い位置にあり、他方の取付溝30113Fは高い位置にあるので、2段の段差構造が形成される。低い方の取付溝30113Fは、フィルタ3040を取り付けるための溝であり、高い方の取付溝301113Fは、レンズ3050を取り付けるための溝である。
レンズ取付セクション30116Fは、2つのレンズ内壁301161Fを有する。各々のレンズ内壁301161Fは、閉鎖リング形状であり、レンズ3050用の設置空間を提供するように適合される。レンズ取付セクション301162Fの各々のレンズ内壁301161Fの表面は、固定焦点モジュールを形成するためにねじ山の無いレンズ3050を取り付けるのに適するように、平坦かつ平滑であることに留意されたい。特に、レンズ3050は、接着によって、レンズ取付セクション30116F上に固定して取り付けられ得る。
図38は、本発明の第21の好適な実施形態に従う一体ベース部品およびカメラモジュールを示す。上記の好適な実施形態とは異なり、一体ベース部品3010は、主回路基板30121およびベース部3011を包み込む遮蔽層30124を備えることにより、主回路基板30121の構造的強度が補強されるだけでなく、一体ベース部品3010の耐電磁妨害能力も高まる。
図39は、本発明の第22の好適な実施形態に従うカメラモジュールおよびその一体ベース部品を示す。上記の好適な実施形態とは異なり、カメラモジュールは、支持体3070Gを備え、支持体3070Gは、各々のフィルタ3040、各々のレンズ3050、および/または各々のモータ3060を取り付けるように適合可能である。本発明のこの実施形態によれば、支持体は、ベース部3011上に取り付けられ、フィルタ3040の各々は、支持体3070上に取り付けられ、モータ3060の各々は、支持体3070上に取り付けられる。支持体3070の特定の形状は、要求に基づいて決定され得る。例えば、支持体3070Gは、フィルタを取り付けるための突出プラットフォームを有し得る。
本発明のこの実施形態によれば、支持体3070Gは、第1の支持溝3071Gと第2の支持溝3072Gとを有し、第1の支持溝3071Gは、フィルタ3040の表面が支持体3070の頂部から突出しないようにフィルタ3040を取り付けるための溝である。第2の支持溝3072Gは、カメラモジュールの背面焦点距離を短くするために、ベース部3011が支持体3070Gから上方に延長され得、フィルタ3040の位置が比較的低くなるように、ベース部3011上に支持体3070Gが取り付けられるために使用されるものである。
すなわち、支持体3070Gは、フィルタ3040が感光チップ3030の上で支持された状態で維持されるように、貫通孔301100まで延長され、下方に延長される。貫通孔301100内の空間を利用することによって、フィルタ3040は安定的に取り付けられ得、フィルタ3040は外部空間に位置しなくなる。
支持体3070Gが内側に延在する距離は、感光チップ3030の感光領域の範囲外にあることに留意されたい。すなわち、支持体3070Gは、感光チップ3030の感光プロセスに影響を及ぼさないように、感光チップ3030の感光領域を覆わない。支持体3070Gの寸法は、実際の要求に基づいて設計され得る。
本発明のこの実施形態および対応する図面によれば、ズームレンズモジュールが説明のために一例として使用されており、レンズ3050は、モータ3060上に取り付けられ、モータ2060は、支持体3070G上に取り付けられる。すなわち、支持体3070Gは、フィルタ3040およびモータ3060用の設置場所を形成する。本発明のいくつかの他の実施形態によれば、カメラモジュールは固定焦点モジュールでもあり得る。レンズ3050は、支持体3070G上に取り付けられる。すなわち、支持体3070Gは、フィルタ3040およびレンズ3050用の設置場所を形成する。当業者は、支持体3070の特定の構造およびカメラモジュールのタイプが本発明を制限すべきでないことを理解すべきである。
図40は、本発明の上記の第22の好適な実施形態の別の実施例に従うカメラモジュールを示す。上記の好適な実施形態とは異なり、カメラモジュールは、支持体3070Hを備え、支持体3070Hは、フィルタ3040を取り付けるように適合可能である。支持体3070Hは、ベース部3011上に取り付けられ、フィルタ3040は、ベース部3011上に取り付けられ、モータ3060またはレンズ3050は、ベース部3011上に取り付けられる。
さらに、支持体3070Hは、ベース部3011の取付溝30113に取り付けられ、取付溝30113の高さは支持体3070Hの取付高さより高いので、支持体3070Hは、ベース部3011の頂部から突出しない。
本発明のこの実施形態によれば、支持体3070Hは、第1の支持溝3071Hと第2の支持溝3072Hとを有し、第1の支持溝3071Hは、フィルタ3040の表面が支持体3070Hの頂部から突出しないようにフィルタ3040を取り付けるための溝である。第2の支持溝3072Hは、カメラモジュールの背面焦点距離を短くするために、ベース部3011が支持体3070Hから上方に延長され得、フィルタ3040の位置が比較的低くなるように、ベース部3011上に支持体3070Hが取り付けられるために使用されるものである。
すなわち、支持体3070Hは、フィルタ3040が感光チップ3030の上で支持された状態で維持されるように、貫通孔301100まで延長され、下方に延長される。貫通孔301100内の空間を利用することによって、フィルタ3040は安定的に取り付けられ得、フィルタ3040は外部空間に位置しなくなる。
支持体3070Hが内側に延在する距離は、感光チップ3030の感光領域の範囲外にあることに留意されたい。すなわち、支持体3070Hは、感光チップ3030の感光プロセスに影響を及ぼさないように、感光チップ3030を覆わない。支持体3070Cの寸法は、実際の要求に基づいて設計され得る。
上記の好適な実施形態とは異なり、第2の支持溝3072Hは、合致したバックル構造を形成するためにパッケージング部の取付溝30113と合致するので、支持体3070Hは、取付溝30113上に安定的に取り付けられ得る。第3の好適な実施形態と比較して、この実施形態では、背面焦点距離のより短いカメラモジュールを提供するために、フィルタ3040と感光チップ3030との間の距離はより短くなる。
本発明のこの実施形態および対応する図面によれば、ズームレンズモジュールが説明のための一例として使用されており、レンズ3050は、モータ3060上に取り付けられ、モータ2060は、支持体3070H上に取り付けられる。すなわち、支持体3070Hは、フィルタ3040およびモータ3060用の設置場所を形成する。本発明のいくつかの他の実施形態によれば、カメラモジュールは固定焦点モジュールでもあり得る。レンズ3050は、支持体3070H上に取り付けられる。すなわち、支持体3070Hは、フィルタ3040およびレンズ3050用の設置場所を形成する。当業者は、支持体3070Hの特定の構造およびカメラモジュールのタイプが本発明を制限すべきでないことを理解すべきである。
図41は、従来のカメラモジュールの構造的強度と本発明の上記の好適な実施形態に従う一体パッケージングプロセスベースのカメラモジュールの構造的強度との比較を示す斜視図である。図42を参照すると、左側は、従来のカメラモジュールであり、右側は、本発明に従う一体パッケージングプロセスベースのカメラモジュールである。「a1」は、従来のカメラモジュールのフレーム3Pの厚さを示し、「a2」は、本発明のカメラモジュールのベース部3011の厚さを示す。
従来のカメラモジュールのフレーム3Pは、フィルタ4P、モータ5P、およびレンズ6Pを取り付けるためのものである。さらに、フレーム3Pは、通常は、射出成形によって形成されたプラスチック部品である。従来のカメラモジュールのフレーム3Pは、通常、回路部品11Pの外側面に取り付けられる。したがって、主回路基板の横寸法を大きくしなければ、フレーム3P用の限定された設置空間しか確保することができない。さらに、フレーム3Pの厚さ「a1」は、0.3mmのように、比較的小さい範囲に限定される。その結果、フレーム3Pと回路基板1Pとを互いに接着すべき領域も比較的小さくなり、接続安定性が比較的悪くなる。すなわち、フレーム3Pは、長期の使用またはより強い外部衝撃の条件下において、回路基板1Pから分離されやすい、または亀裂が生じる可能性がある。
しかし、本発明の好適な実施形態に従う一体パッケージングプロセスベースのカメラモジュールのベース部3011は、回路要素30122を覆うために、例えば、成形などによって、主回路基板30121上に一体的にパッケージングされる。したがって、ベース部3011は、フレーム3Pより大きな取り付けおよび設置の空間を有し得る。さらに、ベース部3011は、主回路基板の外周寸法を大きくしないように、主回路基板30121に対して内側に延在する。本発明のこの実施形態によれば、ベース部3011の厚さ「a2」は、0.6mmのように、より厚くなり得る。ベース部3011は、より高い支持安定性を有することになる。さらに、ベース部3011は、一体的パッケージングによって、しっかりと確実に主回路基板30121と接続され得、このことにより、カメラモジュールは、使用時に、より安定的かつ信頼性の高いものとなる。また、ベース部3011が主回路基板30121上に一体的にパッケージングされる方法は、主回路基板30121の接続領域の構造的強度を補強する。この場合、ベース部3011は、主回路基板30121を保護する機能を果たす。
図42は、従来のカメラモジュールの横寸法と本発明の上記の好適な実施形態に従う一体パッケージングプロセスベースのカメラモジュールの横寸法との比較を示す斜視図である。図43を参照すると、左側は、従来のカメラモジュールであり、右側は、本発明に従う一体パッケージングプロセスベースのカメラモジュールである。「b1」は、従来のカメラモジュールの断面の横寸法を示し、「b2」は、本発明に従う一体パッケージングプロセスベースのカメラモジュールの断面の横寸法を示す。
従来のCOB技術に基づくカメラモジュールのフレーム3Pは、回路部品11Pの外側面に取り付けられる。フレーム3Pおよび回路部品11Pは、互いに空間的に独立した形で取り付けられる。すなわち、フレーム3Pおよび回路部品11Pは共に、一定の空間に位置しなければならない。さらに、回路部品11Pを保護するために、回路部品11Pの周囲に、0.35mmのような一定の安全距離確保する必要もある。これらの要因の全てにより、カメラモジュールの横寸法「b1」が大きくなり、横寸法低減の可能性を阻み、より小さいカメラモジュールにするための要求を満たすことができない。
一方、本発明に従う一体パッケージングプロセスベースのカメラモジュールのベース部3011は、回路要素30122を包覆するために、主回路基板30121上に一体的にパッケージングされる。したがって、ベース部3011は、基礎強度の要件を満たすことを前提として、回路要素30122を包覆するには、0.15mmのように、より小さいサイズにすればよい。ベース部3011および回路要素30122は重なり、設置空間が十分に使用される。したがって、カメラモジュールの横寸法「b2」は低減され得る。特に、本発明の一実施形態によれば、一体パッケージングプロセスベースのカメラモジュールの横寸法b2は、従来のカメラモジュールの横寸法b1に対して、両側でそれぞれ0.2mm短くなり得る。
図43は、従来のカメラモジュールの高さと本発明の上記の好適な実施形態に従う一体パッケージングプロセスベースのカメラモジュールの高さとの比較を示す斜視図である。図44を参照すると、左側は、従来のカメラモジュールであり、右側は、本発明に従う一体パッケージングプロセスベースのカメラモジュールである。「c1」は、従来のカメラモジュールの高さを示し、「c2」は、本発明に従う一体パッケージングプロセスベースのカメラモジュールの高さを示す。「d1」は、従来のカメラモジュールの回路基板1Pの厚さを示し、「d2」は、本発明の一体パッケージングプロセスベースのカメラモジュールの主回路基板30121の厚さを示す。従来のカメラモジュールのフレーム3Pは、通常、回路基板1P上に接着される。さらに、従来のカメラモジュールのフレーム3Pは、AA調整の要求を満たすために、より多くの接着剤を使用する必要があるので、接着剤層はより厚くなる。また、従来のカメラモジュールのフレーム3Pは、回路部品11Pの上の設置距離を保つ必要がある。その結果、カメラモジュールの全高「c1」は、より高くなる。さらに、フレーム3Pは、回路部品11Pの外側面に位置し、その結果、横方向のスパン長がより長くなる。したがって、回路基板1Pは、カメラモジュールの形状を維持するためにより高い強度を有さなければならず、そのため回路基板1Pの厚さ「d1」は厚くなり、その結果、カメラモジュールの全高「d1」も高くなる。
しかしながら、本発明の一体パッケージングプロセスベースのカメラモジュールでは、ベース部3011は、主回路基板30121上に一体的にパッケージングされ、そのため、接着空間、AA調整空間、および回路要素30122用の安全距離は必要でないので、成形プロセスベースのカメラモジュールの高さ「c2」は低減され得る。さらに、ベース部3011は、回路要素30122を包覆するので、ベース部3011は、ベース部3011の横方向スパン長を低減するように内側に延在し得、したがって、回路基板の変形範囲を低減することにつながり、主回路基板30121に対する強度要件を低減することができる。また、ベース部3011は、主回路基板30121の構造的強度を補強することができ、そのため主回路基板30121の厚さ「d2」を低減することができる。したがって、一体パッケージングベースのカメラモジュールの全高「c1」は、さらに低減され得る。
図44は、本発明の上記の好適な実施形態に従う一体パッケージングプロセスベースのカメラモジュールの平滑性を示す図である。
従来のカメラモジュールのフレーム3Pは、射出成形によって作製され、接着によってカメラモジュールと組み立てられる。その結果、従来のカメラモジュールでは、傾斜、バイアスなどのような問題が生じやすい。フレーム3Pの表面の平滑性および平坦性は比較的悪く、そのため、フィルタ、モータ、レンズなどの部品のための平滑で平坦な設置条件を実現することはできない。
本発明に従う一体パッケージングプロセスベースのカメラモジュールでは、ベース部3011は、成形によって主回路基板30121と接続されるように、一体パッケージングによって主回路基板30121と接続される。さらに、一体ベース部品の製造において、ベース部を形成するために、成形型1が使用される。成形型1を使用することで、ベース部3011の表面の平坦性および平滑性が保証され、ベース部3011の上面30112の表面および感光チップの取付領域301216が一致した状態で維持されるので、フィルタ3040、レンズ3050、またはモータ3060の平滑かつ平坦な設置条件が作り出され、確実に感光チップ3030、フィルタ3040、レンズ3050、およびモータ3060の光軸が一致するようになる。
図45は、従来のカメラモジュールの撮像と本発明の上記の好適な実施形態に従う一体パッケージングプロセスベースのカメラモジュールの撮像との比較を示す斜視図である。図46を参照すると、左側は、従来のカメラモジュールであり、右側は、本発明に従う一体パッケージングプロセスベースのカメラモジュールである。従来のカメラモジュールの回路部品11Pは、感光チップ2Pと相互に連通された閉鎖環境内で露出している。回路部品11Pは、組み立てプロセスの間に、回路部品11Pに何らかの塵埃が付着する場合がある。塵埃は、モータをはんだ付けおよび溶接するときに落ちたソルダレジストを含み、それが回路部品11Pの表面に残存して、除去しにくい可能性がある。カメラモジュールがパッケージングされた後、塵埃が感光チップ上、特に感光領域内に落ちた場合に、塵埃はランダムに動く可能性があり、カメラモジュールに黒い点が生じ、カメラモジュールの画質が悪くなってしまう。
一方、本発明のパッケージングプロセスベースのカメラモジュールによれば、回路要素30122は、同じ環境内で感光チップ3030に露出しておらず、ベース部によって包覆される。したがって、回路要素11Pに、ソルダレジストなどの残留塵埃が付着していてる場合でも、塵埃はカメラモジュールのパッケージングの後に感光チップ上に落ちないので、カメラモジュールの画質の安定性が保証され得、パッケージング後に黒い点が生じない。
図46Aおよび図46Bは、従来のカメラモジュールの製造プロセスと本発明の上記の好適な実施形態に従う一体パッケージングプロセスベースのカメラモジュールの製造プロセスとの比較を示す斜視図である。
従来のカメラモジュールの組み立ておよび製造プロセスは、通常は、射出成形によってフレーム3Pを作製するステップと、回路基板全体を切断し、単一ピースの回路基板1P上にフレーム3Pを接着するステップと、回路基板1P上にチップのような部品を取り付けるステップと、フィルタ4P、レンズ6Pまたはモータ5Pをフレーム3P上に取り付けて固定焦点モジュールまたはズームレンズモジュールの組み立てを完成させるステップとを含むようなプロセスである。このタイプの組み立て製造プロセスでは、フレーム3Pは射出成形によって作製されるので、一度に、4個〜8個の少ないピースしか作製することができない。フレーム3Pの各々のピースは、単一ピースの回路基板1P上にそれぞれ接着される。そのため、カメラモジュールの生産効率は悪くなり、モジュール間の整合性を調整することが難しくなる。
一方、本発明に従う一体パッケージングベースのカメラモジュールの組み立ておよび製造プロセスは、通常、成形によって複数のベース部3011を実装回路基板2上に一度に一体的に形成するステップと、実装回路基板を複数の一体ベース部品に分割するステップと、感光チップ3030を一体ベース部品上に取り付けるステップと、フィルタ3040、レンズ3050またはモータ3060をベース部上に取り付けて固定焦点モジュールまたはズームレンズモジュールの組み立てを完成させるステップとを含む。このプロセスは、従来の組み立てプロセスとは異なる。実装プロセスは、カメラモジュールの生産効率を大幅に高める。さらに、複数のモジュール間の整合性を保証するのがはるかに容易になる。例えば、90個の一体ベース部品を1回の実装プロセスで形成することができる。本発明のモジュールは、パッケージング技術を用いて一体パッケージングによって形成されるので、本発明の実施形態は、説明するための例として、成形技術およびパッケージング技術のプロセスを使用している。したがって、本発明の内容をより明確に開示するために、成形技術およびプロセスについて、最初に概要を説明する。さらに、設備の差に基づいて、成形技術は、通常、射出成形およびプレス成形を含む。射出成形はさらに、ダイキャストおよびプレス成形の射出成形を含む。射出成形機は、プラスチック成形型を使用して熱可塑性または熱硬化性材料で様々な形状のプラスチック製品を作製する主要な成形機である。射出成形は、射出成形機と金型を使用して行われる。「プレス成形」は、圧縮成形の短縮した言い方である。プラスチック材料またはゴムのようなプレス成形材料は、製品を形成するために閉鎖成形チャンバ内で加熱されてプレスされ得る。本発明は、本明細書では、一例として成形技術のプレス成形を使用しているが、当業者は、本発明はプレス成形技術のみに限定されるべきではなく、他の成形技術およびプロセスも含むことを理解することができるはずである。したがって、本発明は、ここで述べる形態に制限されるべきではない。
図47は、本発明の第23の好適な実施形態に従う一体パッケージングプロセスベースのカメラモジュールを示しており、ここでは、MOB技術が使用されている。一体パッケージングプロセスベースのカメラモジュールは、パッケージング感光ユニット4010と、フィルタ4040と、レンズ4050と、モータ4060とを備える。当業者は、固定焦点(FF)モジュールのような別の実施形態では、モータ4060は、必要でない、または任意であることを理解すべきである。したがって、本発明は、ここで述べる形態に制限されるべきではない。すなわち、本発明のこの好適な実施形態は、一例として、自動焦点(AF)モジュールを使用している。パッケージング感光ユニット4010は、パッケージング部4011と感光ユニット4012とを備える。感光ユニット4012はさらに、感光チップ4030と、1組の電子部品40122(例えば、抵抗器、コンデンサ、アクチュエータなど、以降ではICと呼ぶ)およびそこに配置された1組のリード線4031とを備える回路基板40121とを備える。リード線4031は、感光チップ4030と回路基板40121とを接続して通信させる。実際に、感光チップ4030と回路基板40121は、他の手段を使用して接続され、通信される場合もある。本発明のこの実施形態によれば、リード線4031は、金線として具現化され得る。パッケージング部4011は、フィルタ4040を支承するフレームとしての機能を果たす。パッケージング部4011さらに、モータ4060と感光ユニット4012とを電気的に接続するためにエッチング回路を形成するように、電気的特性を有し得、従来のモータボンディングワイヤの代わりに使用されて従来の技術プロセスを低減することができる。当然、モータ4060および回路基板40121は、従来のモータ溶接脚を使用して接続されてもよい。パッケージングプロセスの間に、パッケージング部4011は、回路基板40121を封止してパッケージングする。本発明のこの実施形態によれば、パッケージング部4011は、回路基板40121上の感光チップ4030およびリード線4031の接触領域を除く全ての領域を封止してパッケージングする。パッケージング部4011は、回路基板40121の上面401215を封止してパッケージングするだけでなく、さらに回路基板40121の少なくとも1つの側面401216を封止してパッケージングすることによって包覆する。パッケージング部4011はさらに、パッケージングプロセスにおいて、電子部品40122を一体的にパッケージングし得ることが理解できる。モータ4060は、少なくとも1つのモータピンを介して回路基板40121と電気的に接続される。
図49A〜図49Eは、先行技術に従う成形モジュールを示す。図50Aを参照すると、パッケージング部4011Pの左側は回路基板40121Pと整列される。このような設計は、先行技術にも共通である。したがって、上記の設計要件を満たすために、図49Bを参照すると、モジュールは、組み立て前に図面に示されている構造を有する必要がある。成形のときに、回路基板40121Pは、図49Bに示されているように処理される必要がある。すなわち、成形プロセスでは、回路基板40121Pの2つ以上のピースを接続するということである。最後に、図49Bに示されているような中央部分が機械によって切断される。したがって、追加の切断装置が必要になる。図49Bに示されている方法が使用されない場合、回路基板40121Pと金型との位置合わせに一定のずれが存在するはずであり、回路基板40121Pの辺縁部はパッケージング部4011Pと整列しない可能性があることを考慮すると、この設計は、通常、図49Cが示すような形になる。図49Cを参照すると、回路基板40121Pは、成形圧入のために、わずかに突出しなければならない。回路基板40121Pの突出長さは、通常、0.1mm〜1mmである。
したがって、先行技術とは対照的に、本発明の一体パッケージングプロセスベースのカメラモジュールの回路基板40121の収縮設計により、パッケージング部4011の側面が回路基板40121の側面401216を包覆するので、回路基板40121とパッケージング部4011の側面との一定のずれ空間を確保することができる。そのため、回路基板40121は、成形プロセスの後、側面から突出せず、このことにより、切断プロセスが省略され、製品の品質が向上する。
パッケージング部4011は、回路基板40121の両側を封止してパッケージングすることにより包覆することができることに留意されたい。本発明のこの好適な実施形態によれば、右側面は、接続されるフレキシブルプリント回路のような他の部品を有するので、回路基板40121の左側面(側面401216)のみを封止してパッケージングする。しかし、当業者は、別の実施形態によれば、パッケージング部4011は、回路基板40121の側面401216を封止してパッケージングするだけでなく、さらに回路基板の両側の領域の一部または全てを横方向に封止してパッケージングすることによって包覆することを理解することができるはずである。したがって、本発明は、ここで述べる形態に制限されるべきではない。
図48は、本発明の第24の好適な実施形態に従う一体パッケージングプロセスベースのカメラモジュールを示す。確実にモジュールを成形プロセス後に容易に設置および位置決めされ得るように、また平滑性および平坦性を高めることができるように、MOB技術も利用される。一体パッケージングプロセスベースのカメラモジュールは、パッケージング感光ユニット4010Aと、フィルタ4040Aと、レンズ4050Aと、モータ4060Aとを備える。同様に、AFモジュールの例は、モータ4060Aを開示しているが、FFモジュールの他の例では、モータ4060Aは必要でない。したがって、本発明は、ここで述べる形態に制限されるべきではない。
具体的には、パッケージング感光ユニット4010Aは、パッケージング部4011Aと感光ユニット4012Aとを備える。感光ユニット4012はさらに、感光チップ4030Aと、1組の電子部品40122Aおよびそこに配置された1組のリード線4031Aを備える回路基板40121Aとを備える。パッケージング部4011Aは、フィルタ4040Aを支承するフレームとしての機能を果たす。成形部分11Aのエッチング回路は、モータ4060Aおよび感光ユニット4012Aと電気的に接続される。本発明の上記の好適な実施形態と比較して、パッケージング部4011Aは、電子部品40122Aおよび回路基板40121Aを封止してパッケージングし、回路基板40121Aの少なくとも1つの側面401216Aおよび上面1221Aを封止してパッケージングすることによって包覆するだけでなく、さらに回路基板40121Aの底部401217Aを封止してパッケージングする。その結果、成形プロセス後の一体パッケージングプロセスベースのカメラモジュール全体の平坦性および平滑性が保証され、他のツール上の設置および位置決めがさらに容易になり得る。
パッケージング部4011Aは、回路基板40121Aの底部401217Aの全てを封止してパッケージングすることによって包覆することができることに留意されたい。しかし、別の実施形態によれば、様々な要求に基づいて、パッケージング部4011Aは、回路基板40121Aの底部401217Aの一部のみを封止してパッケージングすることによって包覆することができる。したがって、本発明は、ここで述べる形態に制限されるべきではない。
本発明のこの好適な実施形態によれば、図示されているように、カメラモジュールの右側面は他の要素と接続された状態であり、他の技術によって加工され得るので、回路基板40121Aの右側面は、封止してパッケージングされないことに留意されたい。しかし、別の実施形態によれば、パッケージング部4011Aは、回路基板40121Aの2つ以上の側面を一度に封止してパッケージングすることによって包覆し、同時に、回路基板40121Aの底部401217Aの領域の全てまたは一部を封止してパッケージングすることによって包覆することができることに留意されたい。したがって、本発明は、ここで述べる形態に制限されるべきではない。
図50〜図55および図58は、本発明の第25の好適な実施形態に従うカメラモジュールを示す。カメラモジュール100は、例えば、これらに限定されないが、スマートフォン、ウェアラブルデバイス、コンピュータ、TV、車両、カメラ、監視装置などの様々な電子デバイス300で利用され得る。カメラモジュールは、対象物体の画像を取り込んで再現するために、電子デバイスと協働し得る。
カメラモジュール100の成形回路ユニット1010Fは、製造設備200によって製造され、形成され得る。
上記の第1の好適な実施形態とは異なり、成形部分1011Fは、第1の内側面10117Fと、第2の内側面10118Fと、外側面10119Fとを有し、第1の内側面10117Fおよび第2の内側面10118Fはそれぞれ、貫通孔101100Fを形成するように閉鎖され、そのことにより感光チップ用の光路が形成される。すなわち、成形部分1011Fは、感光チップ用に光が入射する窓を提供するために、第1の内側面10117Fおよび第2の内側面10118Fを利用して光学窓を形成する。光学窓の下方の開口部の形状は、第1の内側面10117Fの囲み形状によって決まる。第1の内側面10117Fは、光学窓または貫通孔101100Fの下端部を形成するように取り囲み、第2の内側面10118Fは、光学窓または貫通孔101100Fの上端部を形成するように取り囲む。
第1の内側面10117Fは、その断面が下から上に向かって次第に大きくなる台形になるように傾斜して上方に延在する。すなわち、貫通孔101100Fまたは光学窓の下端部の断面は、下から上に向かって次第に大きくなる台形である。第1の内側面10117Fの傾斜角は、第1の傾斜角αとして定義される。つまり、第1の内側面10117Fと成形カメラモジュールの中心光軸のY方向との間の傾斜角は、第1の傾斜角αである。
一実施形態によれば、第1の内側面10117Fが取り囲み、その内径は下から上に向かって次第に大きくなる。すなわち、光学窓の下端部の内径は、下から上に向かって次第に大きくなる。当然、本発明の別の実施形態によれば、第1の内側面10117Fはさらに、断面が台形の構造を形成するように取り囲むことができる。当業者は、第1の内側面10117Fの囲み形状が本発明を制限すべきでないことを理解すべきである。第1の内側面10117Fの囲み形状は、レンズ50、感光チップ30、および/またはフィルタ40の形状に応じて決定され得る。断面の角錐形状がちょうど近い構造であることに留意されたい。実際の製造プロセスでは、角錐の縁部および角部は、直線的に接続された鋭角ではなく、丸みのある角度になる。
本発明の一実施形態によれば、第1の傾斜角αは0°より大きく、つまり、第1の内側面10117Fと中心光軸Yの方向は平行ではない。中心光軸Yは主回路基板10121に対して垂直であるので、本発明のこの実施形態では、第1の内側面10117Fと主回路基板10121とは互いに垂直ではない。第1の傾斜角αでの配置は、成形部分1011Fの形成および製造に役立つ。より明確に説明するために、この点は、次の製造プロセスにおいて、組み合わされ、説明されている。
第1の内側面10117Fの傾斜配置である第1の傾斜角αでの配置により、第1の内側面10117Fに到達する光の入射角が小さくなり、その一方で、優角が小さくなることに留意されたい。したがって、反射光は感光チップ30から離れるので、成形部分1011Fの反射迷光がカメラモジュールの画質に及ぼす影響が低減される。さらに、貫通孔101100Fまたは光学窓は、次第に大きくなる台形断面を有する構造で形成され、その結果、光束が大きくなり、したがって、カメラモジュールの画質が向上する。
さらに、第2の内側面10118Fは、光学窓または貫通孔101100Fの上端部を取り囲む形で形成する。すなわち、光学窓の上端部の形状は、第2の内側面10118Fの囲み形状によって決まる。第2の内側面10118Fは、その断面が下から上に向かって次第に大きくなる台形になるように傾斜して上方に延在する。すなわち、貫通孔101100Fまたは光学窓の下端部の断面は、下から上に向かって次第に大きくなる台形である。第2の内側面10118Fの傾斜角は、第2の傾斜角βとして定義される。つまり、第2の内側面10118Fと成形カメラモジュールの中心光軸のY方向との間の傾斜角は、第2の傾斜角βである。
一実施形態によれば、第2の内側面10118Fは、その直径は下から上に向かって次第に大きくなる切頭角錐構造を形成するように取り囲む。すなわち、光学窓の下端部は、直径が下から上に向かって次第に大きくなる切頭角錐構造である。当然、本発明の別の実施形態によれば、第2の内側面10118Fはさらに、切頭円錐、四角錐などのように断面が台形の構造を形成するように取り囲むことができる。当業者は、第2の内側面10118Fの囲み形状が本発明を制限すべきでないことを理解すべきである。第2の内側面10118Fの囲み形状は、レンズ、感光チップ、および/またはフィルタの形状に応じて決定され得る。
本発明の一実施形態によれば、第2の傾斜角βは0°より大きく、つまり、第2の内側面10118Fと中心光軸の方向は平行ではない。光軸は主回路基板10121に対して垂直であるので、本発明のこの実施形態では、第2の内側面10118Fと主回路基板10121とは互いに垂直ではない。第2の傾斜角βでの配置は、成形体の形成および製造に役立つ。より明確に説明するために、この点は、次の製造プロセスにおいて、組み合わされ、説明されている。
さらに、成形体は、光学窓の外側面の周囲を取り囲む外側面10119Fを備える。外側面10119Fは、その断面が下から上に向かって次第に大きくなる台形になるように主回路基板10121から傾斜して上方に延在する。外側面10119Fの傾斜角は、第3の傾斜角γとして定義される。つまり、外側面10119Fと成形カメラモジュールの中心光軸のY方向との間の傾斜角は、第3の傾斜角γである。
本発明の一実施形態によれば、第3の傾斜角γは0°より大きく、つまり、外側面10119Fと中心光軸の方向は平行ではない。光軸は主回路基板10121に対して垂直であるので、本発明のこの実施形態では、外側面10119Fと主回路基板10121とは互いに垂直ではない。第3の傾斜角γでの配置は、成形体の形成および製造に役立つ。より明確に説明するために、この点は、次の製造プロセスにおいて、組み合わされ、説明されている。
例えば、これに限定されないが、第1の傾斜角αの好適な範囲は、3°〜85°である。第2の傾斜角βの好適な範囲は、3°〜45°である。第3の傾斜角γの好適な範囲は、3°〜45°である。
本発明のこの実施形態では、第1の傾斜角αの範囲は、3°〜45°であり、いくつかの実施形態では、3°〜15°、15°〜20°、20°〜30°、または45°〜60°であり得る。第2の傾斜角βの範囲は、3°〜45°であり、いくつかの実施形態では、3°〜15°、15°〜30°、または30°〜45°であり得る。第3の傾斜角γの範囲は、3°〜45°であり、いくつかの実施形態では、3°〜15°、15°〜20°、または20°〜30°であり得る。
本発明のこの実施形態によれば、第1の内側面10117F、第1の上面、第2の内側面10118F、第2の上面、および外側面10119Fは、様々な部品をそれぞれ取り付けるために、2段の台形段差構造を形成することに留意されたい。しかし、本発明の他の実施形態によれば、2段より多い、または少ない段差部を有し得る。例えば、1段の段差部を形成するために、第1の内側面10117Fと、第2の内側面10118Fと、外側面10119Fのみを有する場合がある。おそらく、3段の段差部を形成するために、上面およびその頂部の内側面をさらに有する場合もある。したがって、当業者は、内側面、上面、外側面10119Fの数および段数は、本発明を制限すべきでないことを理解すべきである。
さらに、第1の内側面10117F、第1の上面、第2の内側面10118F、第2の上面、および外側面10119Fは、成形カメラモジュールが封止内部環境を形成するように、それぞれ閉鎖構造であることにも留意されたい。レンズ1050またはモータ1060およびレンズ50が成形回路ユニットの上に取り付けられると、外部光の干渉から隔離される感光チップ1030用の封止内部環境が作られる。
図54Aおよび図54Bは、本発明の上記の第1の好適な実施形態に従う成形カメラモジュールの成形回路ユニットの製造設備および製造プロセスを示す。製造設備200は、成形回路ユニット1010Fを製造するための設備である。さらに、製造設備200は、成形回路ユニット1010Fを成形によって製造するための設備である。
成形回路ユニット1010Fの製造設備200は、成形型210と、供給機構220とを備える。供給機構220は、成形型210を使用して成形プロセスを行うために、成形型210に成形材料400を供給するための機構である。成形材料400は、ナイロン、LCP(液晶ポリマー)、PP(ポリプロピレン)、エポキシ樹脂などから選択され得る。
成形型210は、第1の型211と第2の型212とを備え、第1の型211および第2の型212は、型開きと型締めとを行うことができる。すなわち、成形型210は、開放状態と締め付け状態の2つの状態を有する。
一実施形態によれば、成形型210は、第1の型211および第2の型212の開放および締め付けを制御するために、取付装置を利用することができる。図54Aおよび図54Bを参照すると、成形型210が締め付け状態にあるとき、第1の型211と第2の型212は、成形チャンバ213と供給チャネル214とを形成し、供給チャネル214は、成形チャンバ213と連通している。成形チャンバ213は、回路基板部1012Fを収容するためのものである。供給チャネル214は、所定の位置かつ回路基板部1012F上の領域で成形プロセスを行うために、成形チャンバ213内に成形材料400を供給および補充するためのものである。すなわち、回路基板部1012Fは、成形型210が開放状態にあるとき、第2の型212内に配置される。その後、成形型210は、締め付け状態に変わる。次に、成形型210は、供給機構を利用して、例えば、高圧などを利用して成形材料400に作用し、供給チャネル214を介して成形材料400を成形チャンバ213に補充および供給する。成形材料400を成形チャンバ213の残りの空間に充填することによって、成形部分1011Fが形成され得る。
第1の型211は、成形材料400を分割するための光学窓成形ブロック2111を備えるので、成形材料400は、光学窓成形ブロック2111に沿って中空貫通孔101100Fまたは光学窓を形成することができる。
第1の型211は、第1の内側面10117F、第2の内側面10118F、および外側面10119Fをそれぞれ形成するために、成形部分1011Fの第1の傾斜角α、第2の傾斜角β、および第3の傾斜角γに対応する位置にそれぞれ形成された複数の成形面を備える。
さらに、光学窓成形ブロック2111は、圧入面21111を備える。成形によって形成するプロセスの間、圧入面21111は、回路基板部1012F上で圧入されるので、成形材料400は、回路基板部1012F上の圧入面21111に対応する領域では充填されなくなり、回路基板部1012Fと連通する光学窓が形成される。
さらに、成形チャンバ213は、充填部2131と収容部2132とを備える。充填部2131は、成形材料400を充填するための部分であり、収容部2132は、主回路基板10121を収容するための部分である。本発明の一実施形態によれば、充填部2131は、第1の型211内に設けられ、収容部2132は、第2の型212内に設けられる。すなわち、成形プロセスの間、主回路基板10121は、第2の型212の収容部2132内に配置され、成形材料400は、主回路基板10121と第1の型211とによって囲まれ形成された充填部2131の空間に充填されて、回路基板部1012Fの上面に成形部分1011Fが成形によって形成される。
回路基板部1012Fは、回路要素10122Fを有することに留意されたい。すなわち、主回路基板10121が成形チャンバ213の収容部2132内に配置されると、回路要素10122Fは、充填部2131内に収容される。成形材料400が成形チャンバ213の充填部2131に充填されると、回路要素10122Fは、成形材料400によって包覆される。
第1の傾斜角α、第2の傾斜角β、第3の傾斜角γの設定は、離型の間に第1の型211と第2の型212が分離されるときに、成形部分1011Eと第1の型211との間の摩擦を低減するので、第1の型211を成形部分1011Fからより簡単に抜き取ることができ、成形部分1011Fがより良好な成形状態を実現するのに役立つことが理解できる。図55を参照すると、より詳細には、光学窓成形ブロック2111および成形部分1011Fは、離型の瞬間に相対的に移動し、離型プロセスの間に、即座に、光学窓成形ブロック2111と成形部分1011Fとの間に隙間を形成する。したがって、光学窓成形ブロック2111と成形部分1011Fとは、その後、次の相対移動での接触によってもたらされる摩擦がないので、滑らかに分離され得る。
図56を参照すると、本発明の上記の第25の好適な実施形態によれば、感光チップ1030は、成形プロセスの前に、リード線1031を介して主回路基板10121Fと接続され得る。さらに、主回路基板10121Fは、主回路基板10121Fに取り付けられ貼り付けられたリング状障壁部品1014Gを備え得、障壁部品1014Gは、弾性を有し、リード線1031の最も高い位置より高い位置にあるので、成形プロセスの間に、光学窓成形ブロック2111が障壁部品1014Gに圧入されるときに、主回路基板10121Fの感光チップ1030およびリード線1031が光学窓成形ブロック214によって損傷されるのを防止する。一実施形態によれば、障壁部品1014Gは、正方形のリング形状であり、段差部のコロイドとして組み込まれる。すなわち、障壁部品は、成形部分によって少なくとも部分的にパッケージングされて、成形部分1011Fの少なくとも一部と主回路基板の10121Fとを分割する。
図57は、本発明の上記の第25の好適な実施形態に従う別の実施例を示す図である。上記の好適な実施形態とは異なり、回路基板部1012Fは、主回路基板10121上に配置された少なくとも1つの回路要素10122Gを備える。回路要素10122Gは、主回路基板10121から突出し、成形部分1011Fの内側面に設けられる。すなわち、回路要素10122Gは、貫通孔101100F内に配置される。つまり、回路要素10122Gは、成形部分1011Fによって成形されない。成形によって形成するプロセスにおいて、成形型の光学窓成形ブロックは内側溝を有するので、光学窓成形ブロックが回路要素10122Gを覆うときに、回路要素10122Gを包覆しない成形部分1011Fを形成することができる。当然、本発明の別の実施形態によれば、回路要素10122Fが成形される場合もある。すなわち、回路要素10122Fの一部が成形され、回路要素10122Gの他の部分は包覆されない。
図59は、本発明の上記の第21の好適な実施形態に従う一体ベース部品およびカメラモジュールの代替形態を示す図である。上記の好適な実施形態とは異なり、一体ベース部品3010は、ベース部3011の内側面に取り囲む形で配置された遮蔽層30124Aを備えるので、主回路基板30121の構造的強度が補強されるだけでなく、一体ベース部品3010の耐電磁妨害能力も高まる。遮蔽層30124Aは、金属網または金属板であり得る。
当業者は、本発明の様々な実施形態に従う、成形部分、ベース部、およびパッケージング部の構造は、再構成されて、本発明の他の実施形態に従うカメラモジュールの様々な構造および特徴と組み合わされ得ることを理解すべきである。上記の好適な実施形態は、本発明を実現し得る様々な実施例を説明するための例であり、様々な実施形態で示されている構造および特徴は、新規の実施例を構成するように、再構成されて組み合わされてもよい。したがって、本発明は、図面に示されている実施例に限定されるべきではなく、また任意の実施形態で制限されるべきでない。
当業者は、本明細書および図面において上記で説明した本発明の実施形態は、実施例を示すためのものであって、本発明を制限するものではないことを理解すべきである。本発明の目的は、完全かつ効率的に実施される。実施形態の中で本発明の機能および構造の概念が示され、説明されているが、本発明の実施例は、上記の概念に反することなく、任意の形の修正形態または変更形態を有する場合がある。
当業者は、図示され、上記で説明されている本発明の実施形態は、単なる例に過ぎず、限定的であることを意図するものではないことを理解するであろう。
したがって、本発明の目的は、完全かつ効率的に達成されることがわかるであろう。実施形態は、本発明の機能的および構造的原理を説明するために、図示され説明されており、この概念から逸脱せずに変更が加えられる。したがって、本発明は、以下の請求項の精神および範囲内に包含される全ての修正形態を含む。