図を参照して、図1は、全体的に110として示される捕虫装置の一実施形態の前側斜視図である。捕虫装置110は、ベース部分112と取り外し可能な捕虫部分114とを含む。ベース部分112の前側表面160は、スイッチ116を含み得、これはユーザーが望むようにスイッチ116の開閉により捕虫装置110をオン又はオフにすることができるように構成可能である。あるいは、スイッチ116は他の機能を制御するよう構成可能であり、例えば光の強さ、光の波長の組み合わせ、光ちらつきの様々なモード又は周波数、部屋が暗くなったときにオンにする自動設定、あるいはリモートコントロール設定が挙げられる。スイッチ116は手動で操作することができるが、ただし、スイッチ116は電気的、光学的、電子機械的、電子光学的、又は任意の他の方法、又は方法の組み合わせにより、スイッチ116の開閉を操作することができる。捕虫部分114は、前側表面168に少なくとも1つの開口部120を備えた前部ハウジング118を含む。前部ハウジング118の開口部120は、広範な種類の虫を捕虫装置110に受け入れるよう構成することができ、あるいは、1種類以上の特定の種の虫を受け入れるよう構成することができる。いくつかの実施形態において、開口部120は、捕虫部分114を取り外して交換するときに、ユーザーの指が開口部120に入ってしまい捕らえられた虫又は接着剤に誤って触れることを防ぐよう構成される。いくつかの実施形態において、開口部120は、直径25mmの球が開口部120を通過できないような寸法及び形状を有し、かつ、直径1mmの球が開口部120のいかなる部分も通過できるような寸法及び形状を有する。開口部120の幅、形状及び向きは、均一であってよく又は変化してよく、また、捕虫部分114が複数の開口部120を有する場合は、それらの幅、形状及び向きは、同一であってよく又は異なってよい。開口部120は、1種類以上の個々の虫又は様々な種類の虫を誘引するよう構成することができる。
図2は、捕虫部分114を取り外した捕虫装置110のベース部分112の後側斜視図である。ベース部分112の後側表面162から突出しているのは、複数の導電性プロング122であり、導電性プロング122を標準の家庭用壁面電気コンセントに差し込むことにより、捕虫装置110を壁面に取り付けて捕虫装置110に電源を供給するよう適合されている。あるいは、ベース部分112は、望ましいように静置又は吊り下げて、ベース部分112内に取り付けられた電池(図示せず)から電力を受け取るよう構成され得る。電気コンセントと電池は、捕虫装置110に電力を供給するものとして記述されるが、任意の好適な電源を使用することができる。ベース部分112は、1つ以上の発光ダイオード(LED)124などの発光エレメントを含む。いくつかの実施形態において、LED 124は、紫外(UV)光を発するLEDを少なくとも1つ、及び可視光を発するLEDを少なくとも1つ含む。いくつかの実施形態において、LED 124は、広範な種の虫をよりよく誘引するために、UV光を発するLEDを少なくとも1つ、及び青色光を発するLEDを少なくとも1つ含む。いくつかの実施形態において、この発光エレメントは、日光を模した波長の組み合わせを放射する。いくつかの実施形態において、LED 124は、蚊などの特定の種の虫をよりよく誘引するために、赤外(IR)光を発するLEDを少なくとも1つ含む。ベース部分112の上表面126に取り付けられているのは、透明又は半透明のウィンドウ128であってよく、図ではLED 124を見えるようにするため部分的に切り取られている。ウィンドウ128はLED 124をダストと虫の屑から保護し、ベース部分112をクリーニングしやすくする。上表面126にはスロット130があってよく、上表面126の外周164には、縁又は上向きの突出部132がある。
図3は、捕虫装置110の捕虫部分114の分解図である。捕虫部分114は、前側表面138を有し得るディバイダ134と、後部ハウジング140とを含む。いくつかの実施形態において、ディバイダ134は透明又は半透明の材料から構築されるか又はこれを含み、前側表面138が透明又は半透明の接着剤136でコーティングされ得る。接着剤136はこの図で部分的に切り取られて示されている。いくつかの実施形態において、ディバイダ134は、飛ぶ虫(広範な種類の飛ぶ虫が、偏光を感知することが知られている)を更に誘引するため、日光と同様に、ある向きで透過する光を偏光するよう構成される。いくつかの実施形態において、ディバイダ134の材料及び厚さと接着剤136の材料及び厚さは、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光のうちかなりの割合を透過するよう選択され、例えば、光の60%超がディバイダ134と接着剤136を透過するよう選択される。いくつかの実施形態において、後部ハウジング140は、反射性コーティングされた内側表面142を含む。あるいは、後部ハウジング140の材料及び表面仕上げは、反射性コーティングなしに、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光を反射及び分散させるように構成され得る。後部ハウジング140は、その下表面166に開口部144を含んでよく、あるいは開口部144は、透明又は半透明のウィンドウ(図示せず)に置き換えられてもよい。
いくつかの実施形態において、前部ハウジング118と後部ハウジング140は不透明のプラスチックシートで熱成形される。あるいは、紙、板紙、厚紙又は紙パルプなどの不透明、透明又は半透明の材料も使用することができる。いくつかの実施形態において、前部ハウジング118及び後部ハウジング140は、射出成形、注型成形、又はその他の好適な製造技法により構築される。図示のように、ディバイダ134は実質的に平らであるが、光の均一な分布を最適化するよう、凸状、凹状、又はサドル形状、又は形状の組み合わせに形成され得る。あるいは、ディバイダ134は、接着表面面積を増大させ、明暗コントラストの領域を形成するような、畝又はその他の特徴を有し得、これにより、広範な種類の虫に対して可視性が高く、虫をより誘引しやすくなり得る。
いくつかの実施形態において、前部ハウジング118は内側表面170を透明、半透明又は不透明の接着剤でコーティングされてよく、これにより付加的な捕虫効果及び能力が提供される。加えて、前部ハウジング118は更に内側表面170の接着剤コーティングの下に反射性コーティング(図示せず)を有してよく、これにより、虫の誘引効果を強化し、捕虫効果及び効率を更に改善する。
いくつかの実施形態において、前部ハウジング118、ディバイダ134及び後部ハウジング140は、その外周部が接着剤で接合されているが、これらは他の一般的に使用されているパッケージング組立技法により接合されてよく、例えば超音波溶接又はRF密封、又はその他任意の好適な組立方法により接合され得る。捕虫部分114の材料は更に、1つ以上の虫誘引性物質を含み得る。例えば、捕虫部分114は、ソルビトール、甲虫類誘引剤(ブレビコミン、ドミニカルア、フロンタリン、グランドルア、イプスジエノール、イプセノール、ジャポニルア、リネアチン、メガトモ酸、マルチストリアチン、オリクタルア、スルカトール、及びトランクコール(trunc-call)を含む)、双翅類誘引剤(セラルア、キュールア(cue-lure)、ラチルア、メドルア、モグチュン、ムスカルア、及びトリメドルアを含む)、同翅類誘引剤(レスカルアを含む)、鱗翅類誘引剤(例えばディスパールア)、直鎖レピドプテランフェロモン(コドレルア、ゴシップルア、ヘキサルア、リトルア、ループルア、オルフラルア、及びオストラモンを含む)、及びその他の虫誘引性物質(例えばオイゲノール、メチルオイゲノール、及びシグルア)、又はその他の、捕虫装置110の虫誘引効率を更に向上させるにおいを供給する物質を、含浸させることができる。そのような実施形態において、虫誘引性物質は、捕虫部分114に一体化している。あるいは、虫誘引性物質は、前部ハウジング118の内側表面170に、又は前部ハウジング118の開口部120を通して、又はディバイダ134の前側表面138に取り付けられる、別個のピース(図示せず)に埋め込むことができる。そのような誘引物質は、捕虫装置110から半径約2メートルにいる虫に感知可能となることが望ましい。
図4は、捕虫装置110を通る断面図である。図示のように、ディバイダ134は、捕虫部分114を前部エンクロージャ146と後部エンクロージャ148とに区分している。いくつかの実施形態において、ベース部分112は、コマンドを実行するためのプログラム可能プロセッサ又はチップ(図示せず)を有する回路基板150を含み、これは導電性プロング122(1つのみが図示されている)、スイッチ116、及びLED 124(1つのみが図示されている)に電気的に接続されている。ただし、見やすくするため、電気的接続は一部しか表示されていない。回路基板150は、導電性プロング122から通常の家庭用電流を受け取り、スイッチ116の位置に対応し、LED 124を点灯させる電力を供給するための電子回路部品を含み得る。回路基板150は、スイッチ116が閉位置にあるときに、LED 124に定電圧を供給する、全波整流回路又はその他の回路などのエネルギー安定器を含み得るが、ただし、一部の種の虫(蚊を含む)にとって誘引性となり得るような動きを模倣するちらつき光を提供するように、LED 124に変動電圧を供給することもできる。例えば、およそ0.05Hz(例えば、大型哺乳動物の呼吸数を模倣する)〜250Hz(例えば、オスのイエバエを誘引するちらつきの最高周波数)の範囲の光ちらつき周波数が望ましいことがあり、発光エレメントがこの範囲内でちらつくよう構成することができる。回路基板150は、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光を提供するために、LED 124に電力を供給するが、ただし、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光のちらつきの組み合わせを生み出すために、UV LED 124のみ又は可視光LED 124のみ又はIR光LED 124のみに電力を供給するか、あるいは変動電力を供給するよう、構成することもできる。回路基板150はまた、圧電スピーカー(図示せず)などの発信機又はトランシーバー、又はその他の装置を駆動させるよう構成することができ、これらはベース部分112に取り付けて、虫誘引性の音を発するようにすることができる。いくつかの実施形態において、この発信機又はトランシーバーは、虫(例えば蚊、小昆虫、蛾、又は蠅など)をよりよく誘引するために、録音及び/又は生成された虫の音又は振動を発することができ、これには、虫の発信、応答、求愛、及び連結の歌のうち1つ以上が含まれ得る。いくつかの実施形態において、この発信機又はトランシーバーは、録音及び/又は生成された虫誘引性の音又は振動(例えば哺乳動物の心拍など)を発することができる。例えば、この発信機又はトランシーバーは、約0.5Hz(例えば、大型哺乳動物の心拍数)〜約240kHz(例えば、虫が感知可能な最高周波数)の範囲の周波数を有する虫誘引性の単音又は複数の音を発することができる。いくつかの実施形態において、この周波数は約5Hz〜100kHzの範囲である。いくつかの実施形態において、この周波数は約35Hz〜50kHzの範囲である。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置110から約2メートル以内の距離にいる虫に感知可能となることが望ましい。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置110から約1メートル超の距離にいる人間に感知できないものであることが望ましい。
図示のように、ベース部分112の上表面126のスロット130と、ベース部分112の上表面126の突出部132とが、捕虫部分114と係合して、使用中に定位置に固定させる。ただし、捕虫部分114をベース部分112に取り外し可能にしっかりと取り付けることができるような、他の任意の取り付けの形態に置き換えることができる。
捕虫装置110の操作において、導電性プロング122を壁面電気コンセントに差し込み、スイッチ116を閉位置に動かす。LED 124が、好ましくはUV及び可視光の光を発し(矢印で表わされている)、これはベース部分112のウィンドウ128を透過して、捕虫部分114の後部ハウジング140の開口部144を通り、後部エンクロージャ148に入り、後部ハウジング140の内側表面142内に直接当たり、ディバイダ134の後側表面152に当たる。いくつかの実施形態において、光はベース部分112内では操作されず、捕虫部分114内へ直接発光される。後部ハウジング140の内側表面142は凹状形状を含み得、LED 124からの光を反射及び分散させて、光をディバイダ134の後側表面152に均等に分配するよう構成することができるが、ただし、後部ハウジング140の内側表面142は凸状又はサドル形状又は形状の組み合わせを有していてよく、あるいは、光をより均一に分配するように、畝又はその他の特徴を有してもよい。あるいは、ディバイダ134の後側表面152に光を分配するよう(例えば均等に、特定のパターンに従って、焦点を絞って、など)構成された、アナモルフィックレンズ(図示せず)又はその他のレンズ又はレンズの組み合わせなどの光学的エンハンサーを、後部ハウジング140の開口部144又はその近くで後部ハウジング140に取り付けてよく、又はベース部分112のウィンドウ128又はその近くでベース部分112に取り付けてよく、また、後部ハウジング140の内側表面142の役割を置換又は増強することができる。いくつかの実施形態において、LED 124からの光は、ディバイダ134の後側表面152に斜めの角度(例えば、約0°〜90°の鋭角)で直接当たり、ディバイダ134全体にわたって広がり、後部ハウジング140の内側表面142の役割、又は後部ハウジング140に取り付けられたレンズ(複数可)の役割を置換又は増強する。
その後、光は、ディバイダ134及び前側表面138の接着剤136を透過し、前部エンクロージャ146に入る。光は更に、ディバイダ134、前側表面138の接着剤136、又はこれら両方の光散乱特性により、均一に分配され得る。前部エンクロージャ146に入る光の一部が、前部ハウジング118の開口部120を通って、捕虫装置110が設置されている周辺領域に放射される。虫は、接着剤コーティング136と前部ハウジング118の開口部120とを通って放射される光に誘引され、開口部120内に飛び入り又は這い入って接着剤136の表面に当たり、ここで虫は接着剤(例えば、接着剤136)に捕らえられる。ユーザーは、前部ハウジング118の開口部120を通して見ることにより、捕らわれた虫を観察できる。十分な数の虫が捕獲されると、ユーザーは、捕獲された虫、虫の屑又は接着剤(これらは捕虫部分114内の届かないところに留まる)に触れることなしに、使用済みの捕虫部分114全体を容易に取り外して捨て、新しい捕虫部分114に交換することができる。新しい捕虫部分114は、接着剤コーティングされた新しい表面と光誘導表面を有しており、捕虫装置110が引き続き効率的かつ効果的に虫を確実に誘引して捕らえることができるようになる。
いくつかの実施形態において、捕虫部分114はベース部分112の前ではなく上に取り付けられているため、普通の家庭用壁面コンセントに差し込んだときに、捕虫装置110の壁面からの突出が最小限に抑えられ、これによって、家庭環境に対する邪魔を最小限に抑える。いくつかの実施形態において、捕虫装置110は、壁面に取り付けられたとき、捕虫装置110が壁から突出する合計距離によって画定される合計奥行きが、捕虫装置110の全体高さ及び全体の幅よりも小さくなるように構成される。
捕虫装置110の利点は、捕虫部分114内の光の操作であることが理解されよう。いくつかの実施形態において、光の操作は捕虫部分114内でのみ起こる。光の操作には、反射、屈折、偏光、分散及び/又は散乱が含まれ得、これは操作可能なエレメント又は表面(例えば、内側表面142、ディバイダ134及び接着剤136)と係合することにより達成される。いくつかの実施形態において、光の操作は、接着剤136上に光の均等な分布を生成する。いくつかの実施形態において、光は、接着剤136の上又は捕虫部分114内に所定のパターンを生成するよう操作され、例えば、均一な分布、高強度のホットスポットを伴う均一な分布、ホットスポットパターン、及び/又はこれらの組み合わせを生成するよう操作される。
任意の好適な接着剤材料を、虫を捕獲するための接着表面の一部として使用することができる。いくつかの実施形態において、アクリル、ブチルゴム、天然ゴム、ニトリル、シリコーン、スチレンブロックコポリマー、スチレン−エチレン/プロピレン、スチレン−イソプレン−スチレン、ビニルエーテルなどの感圧性接着剤を使用することができる。一般に、そのような接着剤の厚さは約0.01mm〜1mmの範囲である。いくつかの実施形態において、接着剤厚さは、約0.05mm〜0.2mmの範囲であり、厚さ約0.1mmが最もよく使用される。
この構成の捕虫装置110は、ベース部分112に取り外し可能に取り付けることができる様々な異なる捕虫部分114に対応することができ、それぞれの捕虫部分114は、特定の種類又は複数の種類の飛ぶ虫を誘引して捕らえるよう独自に構成される。例えば、捕虫部分114の全体の寸法及び形状、並びに捕虫部分114の前部ハウジング118の開口部120の寸法、形状、位置及び向きは、特定の種類又は複数の種類の飛ぶ虫を誘引して捕らえるよう独自に構成され得る。例えば、いくつかの実施形態において、捕虫部分114はおよそ、幅20mm〜600mm、高さ20mm〜600mm、及び奥行き5mm〜150mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分114はおよそ、幅20mm〜200mm、高さ20mm〜200mm、及び奥行き5mm〜80mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分114はおよそ、幅20mm〜130mm、高さ20mm〜130mm、及び奥行き5mm〜50mmである。
いくつかの実施形態において、ベース部分112はおよそ、幅20mm〜600mm、高さ10mm〜150mm、及び奥行き10mm〜150mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分112は、幅20mm〜200mm、高さ10mm〜100mm、及び奥行き10mm〜80mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分112は、幅20mm〜130mm、高さ10mm〜50mm、及び奥行き10mm〜50mmである。
本明細書で示すように、開口部120は様々な形状及び/又は寸法であり得る。例えば、開口部120の形状は、円形、正方形、長方形、多角形、及び/又は楕円形であり得る。あるいは、開口部120は、直線、曲線、又はうねりの形状又はパターンを有するスロット形状であり得る。開口部120が円形の場合、開口部120の直径は約0.5mm〜30mmであり得る。いくつかの実施形態において、円形開口部120の直径は約0.5mm〜20mmである。いくつかの実施形態において、円形開口部120の直径は約0.5mm〜15mmである。開口部120がスロット形状の場合、開口部120はおよそ、幅2mm〜30mm、長さ5mm〜500mmであり得る。いくつかの実施形態において、スロット形状開口部120はおよそ、幅2mm〜20mm、長さ5mm〜200mmである。いくつかの実施形態において、スロット形状開口部120はおよそ、幅2mm〜15mm、長さ5mm〜100mmである。
いくつかの実施形態において、開口部120は前部ハウジング118の全部又は一部を占める。例えば、開口部120は、前部ハウジング118の表面積の約1%〜75%の範囲を占めることができる。いくつかの実施形態において、開口部120は、前部ハウジング118の表面積の約5%〜50%を占める。いくつかの実施形態において、開口部120は、前部ハウジング118の表面積の約10%〜30%を占める。
図5は、捕虫装置の第2の実施形態の断面図であり、この捕虫装置は全体的に210として示される。捕虫装置210は、ベース部分212と取り外し可能な捕虫部分214とを含む。ベース部分212の後側表面262から突出しているのは、複数の導電性プロング216(1つのみが図示されている)であり、導電性プロング216を標準の家庭用壁面電気コンセントに差し込むことにより、捕虫装置210を壁面に取り付けて捕虫装置210に電源を供給するよう適合されている。あるいは、ベース部分212は、望ましいように静置又は吊り下げて、ベース部分212内に取り付けられた電池(図示せず)から電力を受け取るよう構成され得る。電気コンセントと電池は、捕虫装置210に電力を供給するものとして記述されるが、任意の好適な電源を使用することができる。ベース部分212には、1つ以上のLED 218(1つのみが図示されている)などの発光エレメントが含まれる。いくつかの実施形態において、LED 218は、紫外(UV)光を発するLEDを少なくとも1つ、及び可視光を発するLEDを少なくとも1つ含む。いくつかの実施形態において、LED 218は、広範な種の虫をよりよく誘引するために、UV光を発するLEDを少なくとも1つ、及び青色光を発するLEDを少なくとも1つ含む。いくつかの実施形態において、この発光エレメントは、日光を模した波長の組み合わせを放射する。いくつかの実施形態において、LED 218は、蚊及びノミなどの特定の種の虫をよりよく誘引するために、赤外(IR)光を発するLEDを少なくとも1つ含む。
いくつかの実施形態において、ベース部分212の上表面220に、透明又は半透明のウィンドウ222が取り付けられている。ウィンドウ222はLED 218をダストと虫の屑から保護し、ベース部分212をクリーニングしやすくする。ベース部分212の上表面220にはスロット224が含まれてよく、上表面220の外周270は上向きの突出部226である。捕虫部分214は、少なくとも1つの開口部230と光伝導体238を備えた前部ハウジング228を含む。前部ハウジング228の開口部230は、広範な種類の虫を捕虫装置210に受け入れるよう構成することができ、あるいは、1種類以上の特定の種の虫を受け入れるよう構成することができる。いくつかの実施形態において、開口部230は、捕虫部分214を取り外して交換するときに、ユーザーの指が開口部230に入ってしまい捕らえられた虫又は接着剤に誤って触れることを防ぐよう構成される。いくつかの実施形態において、開口部230は、直径25mmの球が開口部230を通過できないような寸法及び形状を有し、かつ、直径1mmの球が開口部230のいかなる部分も通過できるような寸法及び形状を有する。開口部230の幅、形状及び向きは、均一であってよく又は変化してよく、また、捕虫部分214が複数の開口部230を有する場合は、それらの幅、形状及び向きは、同一であってよく又は異なってよい。開口部230は、1種類以上の個々の虫又は様々な種類の虫を誘引するよう構成することができる。いくつかの実施形態において、光伝導体238は、前側表面254と、前側表面254上の接着剤コーティング又は接着剤層234と、後部カバー248とを含む。いくつかの実施形態において、接着剤層234の材料及び厚さは、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光のうちかなりの割合を透過するよう選択され、例えば、光の60%超が接着剤層234を透過するよう選択される。光伝導体は、LED 218から下表面240を通る光を受け取り、この光を反射させて均一に分配するよう(例えば、前側表面254及び接着剤層234を通して)、先細形状に構成され得る。後部カバー248は、光伝導体238の上表面242、後側表面256及び側面表面(図示せず)を通って光が逃げるのを防ぐよう構成することができる。本明細書で示すように、任意の好適な光伝導体を使用することができる。
いくつかの実施形態において、前部ハウジング228は不透明のプラスチックシートから熱成形されるが、他の不透明、透明又は半透明の材料(紙、板紙、厚紙又は紙パルプなど)も使用することができる。いくつかの実施形態において、前部ハウジング228は、射出成形、注型成形、又はその他の好適な製造技法により構築される。前部ハウジング228は内側表面250を透明、半透明又は不透明の接着剤でコーティングされてよく、これにより付加的な捕虫効果及び能力が提供される。加えて、前部ハウジング228は更に内側表面250の接着剤コーティングの下に反射性コーティング(図示せず)を有してよく、これにより、虫の誘引効果を強化し、捕虫効果及び効率を更に改善する。前部ハウジング228と光伝導体238は、交差する場所で接合させることができ、又は超音波溶接又は高周波(HF)溶接で係合させることができるが、ただし、接着剤により、又は一般的に使用されている他のパッケージング組立技法により、又は他の任意の好適な組立技法により、恒久的又は取り外し可能に接合することもできる。
図示のように、前部ハウジング228と光伝導体238を合わせて、前部エンクロージャ246が形成される。光伝導体238は先細であってよく(例えば、下表面240側がより厚く、上表面242側がより薄い)、また、アクリル又はポリカーボネートプラスチックなどの、UV及び/又はIR及び/又は可視光を伝導する任意の透明の材料から構築されていてもよい。後部カバー248の内側表面(図示せず)は、光を反射させて光伝導体238内に戻し、前側表面254を通過させる反射性コーティングを有し得、これにより光透過効率を高める。光伝導体238は、前側表面254上に、小平面又は様々な寸法、奥行き及び密度の光誘導形状を有し得、これにより光透過効率を高める。あるいは、いくつかの実施形態において、光伝導体238は、前側表面254上に、小平面又は他の光誘導形状を有し、しかも先細ではない。前側表面254上に微小平面又は他の形状を備えた光伝導体238は、一般に光ガイドプレートと呼ばれるが、この小平面又は他の形状は、より大きくしかも依然として効果的に機能するものであってもよい。
あるいは、いくつかの実施形態において、光伝導体238は接着剤コーティングを有していなくてもよく、光伝導体238と後部カバー248はベース部分212の一部であってもよい。そのような実施形態において、捕虫部分214は、外周が前部ハウジング228に取り付けられ、前側表面に接着剤コーティングを備えた、透明又は半透明のバックプレート(図示せず)を含み得る。
捕虫部分214の材料は更に、1つ以上の虫誘引性物質を含み得る。例えば、捕虫部分214は、ソルビトール、甲虫類誘引剤(ブレビコミン、ドミニカルア、フロンタリン、グランドルア、イプスジエノール、イプセノール、ジャポニルア、リネアチン、メガトモ酸、マルチストリアチン、オリクタルア、スルカトール、及びトランクコール(trunc-call)を含む)、双翅類誘引剤(セラルア、キュールア(cue-lure)、ラチルア、メドルア、モグチュン、ムスカルア、及びトリメドルアを含む)、同翅類誘引剤(レスカルアを含む)、鱗翅類誘引剤(例えばディスパールア)、直鎖レピドプテランフェロモン(コドレルア、ゴシップルア、ヘキサルア、リトルア、ループルア、オルフラルア、及びオストラモンを含む)、及びその他の虫誘引性物質(例えばオイゲノール、メチルオイゲノール、及びシグルア)、又はその他の、捕虫装置210の虫誘引効率を更に向上させるにおいを供給する物質を、含浸させることができる。そのような実施形態において、虫誘引性物質は、捕虫部分214に一体化している。あるいは、虫誘引性物質は、前部ハウジング228の内側表面250に、又は前部ハウジング228の開口部230を通して、又は光伝導体238の前側表面254に取り付けられる、別個のピース(図示せず)に埋め込むことができる。そのような誘引物質は、捕虫装置210から半径約2メートルにいる虫に感知可能となることが望ましい。
いくつかの実施形態において、ベース部分212は、コマンドを実行するためのプログラム可能プロセッサ又はチップ(図示せず)を有する回路基板252を含み、これは導電性プロング216及びLED 218に電気的に接続されている。ただし、見やすくするため、電気的接続は一部しか示されていない。回路基板252は、導電性プロング216から通常の家庭用電流を受け取り、LED 218を点灯させる電力を供給するための電子回路部品を含み得る。回路基板252は、LED 218に定電圧を供給する、全波整流回路又はその他の回路などのエネルギー安定器を含み得るが、ただし、一部の種の虫(蚊を含む)にとって誘引性となり得るような動きを模倣するちらつき光を提供するように、LED 218に変動電圧を供給することもできる。例えば、およそ0.05Hz(例えば、大型哺乳動物の呼吸数を模倣する)〜270Hz(例えば、オスのイエバエを誘引するちらつきの最高周波数)の範囲の光ちらつき周波数が望ましいことがあり、発光エレメントがこの範囲内でちらつくよう構成することができる。回路基板252は、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光を提供するために、LED 218に電力を供給するが、ただし、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光のちらつきの組み合わせを生み出すために、UV LED 218のみ又は可視光LED 218のみ又はIR LED 218のみに電力を供給するか、あるいは変動電力を供給するよう、構成することもできる。いくつかの実施形態において、回路基板252はまた、圧電スピーカーなどの発信機又はトランシーバー、又はその他の装置を駆動させるよう構成することができ、これらはベース部分212に取り付けて、虫誘引性の音を発するようにすることができる。いくつかの実施形態において、この発信機又はトランシーバーは、虫(蚊、小昆虫、蛾、又は蠅など)をよりよく誘引するために、録音及び/又は生成された虫の音又は振動を発することができ、これには、虫の発信、応答、求愛、及び連結の歌のうち1つ以上が含まれ得る。いくつかの実施形態において、この発信機又はトランシーバーは、録音及び/又は生成された虫誘引性の音又は振動(例えば哺乳動物の心拍など)を発することができる。例えば、この発信機又はトランシーバーは、約0.5Hz(例えば、大型哺乳動物の心拍数)〜約240kHz(例えば、虫が感知可能な最高周波数)の範囲の周波数を有する虫誘引性の単音又は複数の音を発することができる。いくつかの実施形態において、この周波数は約5Hz〜100kHzの範囲である。いくつかの実施形態において、この周波数は約35Hz〜50kHzの範囲である。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置210から約2メートル以内の距離にいる虫に感知可能となることが望ましい。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置210から約1メートル以内の距離にいる人間に感知できないものであることが望ましい。
図示のように、ベース部分212の上表面220のスロット224と、ベース部分212の上表面220の突出部226とが、捕虫部分214と係合して、使用中に定位置に固定されている。ただし、捕虫部分214をベース部分212に取り外し可能にしっかりと取り付けることができるような任意の他の取り付けの形態を、代わりに使用することができる。
捕虫装置210の操作において、導電性プロング216を壁面電気コンセントに差し込むと、LED 218が矢印で示すように光を発し、好ましくはこの光はUV及び可視光である。LED 218からの光がウィンドウ222を通過し、光伝導体238の下表面240に入り、前側表面254と後側表面256で繰り返し反射される。いくつかの実施形態において、光はベース部分212内では操作されず、捕虫部分214内へ直接発光される。反射光の一部が光伝導体238の前側表面254を透過し、接着剤層234を通りこの表面と前部エンクロージャ246内に均一に分布した光を提供する。この光は、光伝導体238の前側表面254の接着剤層234が有する屈折及び光散乱特性により、更に均一に分配される。前部エンクロージャ246に入る光の一部が、前部ハウジング228の開口部230を通って、捕虫装置210が設置されている周辺領域に放射される。虫は、接着剤層234と前部ハウジング228の開口部230とを通って放射される光に誘引され、開口部230を通って飛び入り又は這い入って接着剤層234の表面に当たり、ここで虫は接着剤に捕らえられる。ユーザーは、前部ハウジング228の開口部230を通して見ることにより、捕らわれた虫を観察できる。十分な数の虫が捕獲されると、ユーザーは、捕獲された虫、虫の屑又は接着剤(これらは捕虫部分214内の届かないところに留まる)に触れることなしに、使用済みの捕虫部分214全体を容易に取り外して捨て、新しい捕虫部分214に交換することができる。新しい捕虫部分214は、接着剤コーティングされた新しい表面と光誘導表面を有しており、捕虫装置210が引き続き効率的かつ効果的に虫を確実に誘引して捕らえることができるようになる。
いくつかの実施形態において、捕虫部分214はベース部分212の前ではなく上に取り付けられているため、普通の家庭用壁面コンセントに差し込んだときに、捕虫装置210の壁面からの突出が最小限に抑えられ、これによって、家庭環境に対する邪魔を最小限に抑える。いくつかの実施形態において、捕虫装置210は、壁面に取り付けられたとき、捕虫装置210が壁から突出する合計距離によって画定される合計奥行きが、捕虫装置210の全体高さ及び全体の幅よりも小さくなるように構成される。
捕虫装置210の利点は、捕虫部分214内の光の操作であることが理解されよう。いくつかの実施形態において、光の操作は捕虫部分214内でのみ起こる。光の操作には、反射、屈折、偏光及び/又は散乱が含まれ得、これは操作可能なエレメント又は表面(例えば、光伝導体238、前側表面254、後側表面256、及び接着剤層234)と係合することにより達成される。いくつかの実施形態において、光の操作は、接着剤層234上に光の均等な分布を生成する。いくつかの実施形態において、光は、接着剤層234の上又は捕虫部分214内に所定のパターンを生成するよう操作され、例えば、均一な分布、高強度のホットスポットを伴う均一な分布、ホットスポットパターン、及び/又はこれらの組み合わせを生成するよう操作される。
任意の好適な接着剤材料を、虫を捕獲するための接着表面の一部として使用することができる。いくつかの実施形態において、アクリル、ブチルゴム、天然ゴム、ニトリル、シリコーン、スチレンブロックコポリマー、スチレン−エチレン/プロピレン、スチレン−イソプレン−スチレン、ビニルエーテルなどの感圧性接着剤を使用することができる。一般に、そのような接着剤の厚さは約0.01mm〜1mmの範囲である。いくつかの実施形態において、接着剤厚さは、約0.05mm〜0.2mmの範囲であり、厚さ約0.1mmが最もよく使用される。
この構成の捕虫装置210は、ベース部分212に取り外し可能に取り付けることができる様々な異なる捕虫部分214に対応することができ、それぞれの捕虫部分214は、特定の種類又は複数の種類の虫を誘引して捕らえるよう独自に構成される。例えば、捕虫部分214の全体の寸法及び形状、並びに捕虫部分214の前部ハウジング228の開口部230の寸法、形状、位置及び向きは、特定の種類又は複数の種類の虫を誘引して捕らえるよう独自に構成され得る。例えば、いくつかの実施形態において、捕虫部分214はおよそ、幅20mm〜600mm、高さ20mm〜600mm、及び奥行き5mm〜150mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分214はおよそ、幅20mm〜200mm、高さ20mm〜200mm、及び奥行き5mm〜80mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分214はおよそ、幅20mm〜130mm、高さ20mm〜130mm、及び奥行き5mm〜50mmである。
いくつかの実施形態において、ベース部分212はおよそ、幅20mm〜600mm、高さ10mm〜150mm、及び奥行き10mm〜150mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分212は、幅20mm〜200mm、高さ10mm〜100mm、及び奥行き10mm〜80mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分212は、幅20mm〜130mm、高さ10mm〜50mm、及び奥行き10mm〜50mmである。
本明細書で示すように、開口部230は様々な形状及び/又は寸法であり得る。例えば、開口部230の形状は、円形、正方形、長方形、多角形、及び/又は楕円形であり得る。あるいは、開口部230は、直線、曲線、又はうねりの形状又はパターンを有するスロット形状であり得る。開口部230が円形の場合、開口部230の直径は約0.5mm〜30mmであり得る。いくつかの実施形態において、円形開口部230の直径は約0.5mm〜20mmである。いくつかの実施形態において、円形開口部230の直径は約0.5mm〜15mmである。開口部230がスロット形状の場合、開口部230はおよそ、幅2mm〜30mm、長さ5mm〜500mmであり得る。いくつかの実施形態において、スロット形状開口部230はおよそ、幅2mm〜20mm、長さ5mm〜200mmである。いくつかの実施形態において、スロット形状開口部230はおよそ、幅2mm〜15mm、長さ5mm〜100mmである。
いくつかの実施形態において、開口部230は前部ハウジング228の全部又は一部を占める。例えば、開口部230は、前部ハウジング228の表面積の約1%〜75%の範囲を占めることができる。いくつかの実施形態において、開口部230は、前部ハウジング228の表面積の約5%〜50%を占める。いくつかの実施形態において、開口部230は、前部ハウジング228の表面積の約10%〜30%を占める。
図6は、捕虫装置の第3の実施形態の前側斜視図であり、この捕虫装置は全体的に310として示される。捕虫装置310は、ベース部分312と取り外し可能な捕虫部分314とを含み得る。いくつかの実施形態において、ベース部分312の前側表面360は、スイッチ316を含み、これはユーザーが望むようにスイッチ316の開閉により捕虫装置310をオン又はオフにすることができるように構成可能である。あるいは、スイッチ316は他の機能を制御するよう構成可能であり、例えば光の強さ、光の波長の組み合わせ、様々な光ちらつきの周波数又はモード、部屋が暗くなったときにオンにする自動設定、あるいはリモートコントロール設定が挙げられる。スイッチ316は手動で操作することができるが、ただし、スイッチ316は電気的、光学的、電子機械的、電子光学的、又は任意の他の方法により、スイッチ316の開閉を操作することができる。捕虫部分314は、少なくとも1つの開口部320を備えたハウジング318を含み得る。ハウジング318の開口部320は、広範な種類の虫を捕虫装置310に受け入れるよう構成することができ、あるいは、1種類以上の特定の種の虫を受け入れるよう構成することができる。開口部320は好ましくは、捕虫部分314を取り外して交換するときに、ユーザーの指が開口部320に入ってしまい捕らえられた虫又は接着剤に誤って触れることを防ぐよう構成され得る。開口部320は好ましくは、直径25mmの球が開口部320を通過できないような寸法及び形状を有し得、かつ、開口部320は好ましくは、直径1mmの球が開口部320のいかなる部分も通過できるような寸法及び形状を有し得る。開口部320の幅、形状及び向きは、均一であってよく又は変化してよく、また、捕虫部分314が複数の開口部320を有する場合は、それらの幅、形状及び向きは、同一であってよく又は異なってよい。
図7は、捕虫装置310のベース部分312の後側斜視図である。ベース部分312の後側表面362から突出しているのは、複数の導電性プロング322であり、標準の家庭用壁面電気コンセントに差し込むことにより、捕虫装置310を壁面に取り付けて捕虫装置310に電源を供給するよう適合されている。あるいは、ベース部分312は、望ましいように静置又は吊り下げて、ベース部分312内に取り付けられた電池(図示せず)から電力を受け取るよう構成され得る。電気コンセントと電池は、捕虫装置310に電力を供給するものとして記述されるが、任意の好適な電源を使用することができる。ベース部分312は、1つ以上のLED 324などの発光エレメントを含む。いくつかの実施形態において、LED 324は、紫外(UV)光を発するLED、及び可視光を発するLEDを含む。いくつかの実施形態において、LED 324は、広範な種の虫をよりよく誘引するために、UV光を発するLEDを少なくとも1つ、及び青色光を発するLEDを少なくとも1つ含む。いくつかの実施形態において、この発光エレメントは、日光を模した波長の組み合わせを放射する。いくつかの実施形態において、LED 324は、蚊及びノミなどの特定の種の虫をよりよく誘引するために、赤外(IR)光を発するLEDを少なくとも1つ含む。ベース部分312の上表面326に取り付けられているのは、透明又は半透明のウィンドウ328であってよく、図ではLED 324を見えるようにするため部分的に切り取られている。ウィンドウ328はLED 324をダストと虫の屑から保護し、ベース部分312をクリーニングしやすくする。ベース部分312の上表面326の外周364から突出した上向き突出部又は縁330は、使用中に捕虫部分314を定位置に固定する役割を果たし得るが、ただし、捕虫部分314をベース部分312に取り外し可能にしっかりと取り付けることができるような、他の任意の取り付けの形態に置き換えることができる。
図8は、捕虫装置310の捕虫部分314の前側斜視図である。捕虫部分314はハウジング318を含み、これは、エンクロージャと、1つ以上の内側表面334に適用される透明又は半透明の接着剤コーティングとを形成する。いくつかの実施形態において、ハウジング318の材料及び厚さと接着剤コーティングの材料及び厚さは、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光のうちかなりの割合を透過するよう選択され、例えば、光の60%超がハウジング318と接着剤コーティングを透過するよう選択される。いくつかの実施形態において、ハウジング318は不透明のプラスチックシートから熱成形されるが、他の不透明、透明又は半透明の材料(紙、板紙、厚紙又は紙パルプなど)も使用することができる。いくつかの実施形態において、ハウジング318は、射出成形、又はその他の好適な製造技法により構築される。
図示のように、ハウジング318は、畝336又はその他の形状を含み、これが、接着剤コーティング表面積を増加させ、一部の種の虫にとって誘引性となるような交互の明暗領域を形成し、かつ、捕虫部分314の内側370への虫誘引性光の透過を増大させる。スリーブ338は、ハウジング318の外側表面368から放射される光の量を低減し、開口部320において下表面366以外のハウジング318の外側表面368を覆う。いくつかの実施形態において、スリーブ338は不透明のプラスチックシートから熱成形されるが、他の不透明、透明又は半透明の材料(紙、板紙、厚紙又は紙パルプなど)も使用することができる。いくつかの実施形態において、スリーブ338は、1つ以上の内側表面(図示せず)に反射性コーティングを含み、これによりスリーブ338がハウジング318の内側表面334を通してより多くの光を導くことができ、更に、虫誘引及び捕捉の効率と効果を増強することができる。いくつかの実施形態において、スリーブ338は、ハウジング318の外側表面368から放射される光の量を低減するよう構成されたコーティングに置き換えることができ、又は、ハウジング318の下表面366以外の外側表面368に適用された反射性コーティングの上に適用されるコーティングに置き換えることができる。
捕虫部分314の材料は更に、1つ以上の虫誘引性物質を含み得る。例えば、捕虫部分314は、ソルビトール、甲虫類誘引剤(ブレビコミン、ドミニカルア、フロンタリン、グランドルア、イプスジエノール、イプセノール、ジャポニルア、リネアチン、メガトモ酸、マルチストリアチン、オリクタルア、スルカトール、及びトランクコール(trunc-call)を含む)、双翅類誘引剤(セラルア、キュールア(cue-lure)、ラチルア、メドルア、モグチュン、ムスカルア、及びトリメドルアを含む)、同翅類誘引剤(レスカルアを含む)、鱗翅類誘引剤(例えばディスパールア)、直鎖レピドプテランフェロモン(コドレルア、ゴシップルア、ヘキサルア、リトルア、ループルア、オルフラルア、及びオストラモンを含む)、及びその他の虫誘引性物質(例えばオイゲノール、メチルオイゲノール、及びシグルア)、又はその他の、捕虫装置310の虫誘引効率を向上させるにおいを供給する物質を、含浸させることができる。そのような実施形態において、虫誘引性物質は、捕虫部分314に一体化している。あるいは、虫誘引性物質は、ハウジング318の内側表面334に、又はハウジング318の開口部320を通して取り付けられる、別個のピース(図示せず)に埋め込むことができる。そのような誘引物質は、捕虫装置310から半径約2メートルにいる虫に感知可能となることが望ましい。
図9は、捕虫装置310を通る断面図である。いくつかの実施形態において、ベース部分312は、コマンドを実行するためのプログラム可能プロセッサ又はチップ(図示せず)を有する回路基板340を含み、これは導電性プロング322(1つのみが図示されている)、スイッチ316、及びLED 324(1つのみが図示されている)に電気的に接続されている。ただし、見やすくするため、電気的接続は一部しか示されていない。回路基板340は、導電性プロング322から通常の家庭用電流を受け取り、スイッチ316の位置に対応し、LED 324を点灯させる電力を供給するための電子回路部品を含み得る。回路基板340は、スイッチ316が閉位置にあるときに、LED 324に定電圧を供給する、全波整流フィルター回路又はその他の回路などのエネルギー安定器を含み得るが、ただし、一部の種の虫(蚊を含む)にとって誘引性となり得るような動きを模倣するちらつき光を提供するように、LED 324に変動電圧を供給することもできる。例えば、およそ0.05Hz(例えば、哺乳動物の呼吸数を模倣する)〜250Hz(例えば、オスのイエバエを誘引するちらつきの最高周波数)の範囲の光ちらつき周波数が望ましいことがあり、発光エレメントがこの範囲内でちらつくよう構成することができる。回路基板340は、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光のすべてを提供するために、LED 324に電力を供給するが、ただし、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光のちらつきの組み合わせを生み出すために、UV LED 324のみ又は可視光LED 324のみ又はIR LED 324のみに電力を供給するか、あるいは変動電力を供給するよう、構成することもできる。いくつかの実施形態において、回路基板340はまた、圧電スピーカーなどの発信機又はトランシーバー、又はその他の装置を駆動させるよう構成することができ、これらはベース部分312に取り付けて、虫誘引性の音を発するようにすることができる。いくつかの実施形態において、この発信機又はトランシーバーは、虫(蚊、小昆虫、蛾、又は蠅など)をよりよく誘引するために、録音及び/又は生成された虫の音又は振動を発することができ、これには、虫の発信、応答、求愛、及び連結の歌のうち1つ以上が含まれ得る。いくつかの実施形態において、この発信機又はトランシーバーは、録音及び/又は生成された虫誘引性の音又は振動(例えば哺乳動物の心拍など)を発することができる。例えば、この発信機又はトランシーバーは、約0.5Hz(例えば、大型哺乳動物の心拍数)〜約240kHz(例えば、虫が感知可能な最高周波数)の範囲の周波数を有する虫誘引性の単音又は複数の音を発することができる。いくつかの実施形態において、この周波数は約5Hz〜100kHzの範囲である。いくつかの実施形態において、この周波数は約35Hz〜50kHzの範囲である。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置310から約2メートル以内の距離にいる虫に感知可能となることが望ましい。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置310から約1メートル以内の距離にいる人間に感知できないものであることが望ましい。
捕虫装置310の操作において、導電性プロング322を壁面電気コンセントに差し込み、スイッチ316を閉位置に動かす。LED 324は、矢印で示すように光を放射し、これがベース部分312のウィンドウ328を通り、ハウジング318の下表面366を透過する。いくつかの実施形態において、光はベース部分312内では操作されず、捕虫部分314内へ直接発光される。光の一部が、エンクロージャ内で、ハウジング318の1つ以上の側面372を上がり、内側表面334を通って外に出る。光の別の部分が、ハウジング318の下表面366を通ってエンクロージャに入り、ここで内側表面334を照らす。ハウジング318に入る光の一部が、開口部320を通って、捕虫装置が設置されている周辺領域に放射される。この領域にいる虫が、開口部320を透過する光に誘引され、開口部320に飛び入り又は這い入って、内側表面334に至り、ここで虫は接着剤にぶつかり、捕らえられる。ユーザーは、開口部320を通して見ることにより、捕らわれた虫を観察できる。十分な数の虫が捕獲されると、ユーザーは、捕獲された虫、虫の屑又は接着剤(これらは捕虫部分314内の届かないところに留まる)に触れることなしに、使用済みの捕虫部分314全体を容易に取り外して捨て、新しい捕虫部分314に交換することができる。新しい捕虫部分314は、接着剤コーティングされた新しい内側表面334を有しており、ハウジング318はクリーンな下表面366を有し、ここを通して光が捕虫部分314内へと透過し、捕虫部分314の透明又は半透明の材料は、LED 324からのUV光に長時間曝されることによる劣化を受けておらず、これによって、捕虫装置310が引き続き、虫を効率的かつ効果的に誘引し捕らえる。
いくつかの実施形態において、捕虫部分314はベース部分312の前ではなく上に取り付けられているため、普通の家庭用壁面コンセントに差し込んだときに、捕虫装置310の壁面からの突出が最小限に抑えられ、これによって、家庭環境に対する邪魔を最小限に抑える。いくつかの実施形態において、捕虫装置310は、壁面に取り付けられたとき、捕虫装置310が壁から突出する合計距離によって画定される合計奥行きが、捕虫装置310の全体高さ及び全体の幅よりも小さくなるように構成される。
捕虫装置310の利点は、捕虫部分314内の光の操作であることが理解されよう。いくつかの実施形態において、光の操作は捕虫部分314内でのみ起こる。光の操作には、反射、屈折、偏光、分散及び/又は散乱が含まれ得、これは操作可能なエレメント又は表面(例えば、ハウジング318及び内側表面318)と係合することにより達成される。いくつかの実施形態において、光の操作は、接着表面又は接着剤コーティング上に光の均等な分布を生成する。いくつかの実施形態において、光は、接着剤コーティングの上又は捕虫部分314内に所定のパターンを生成するよう操作され、例えば、均一な分布、高強度のホットスポットを伴う均一な分布、ホットスポットパターン、及び/又はこれらの組み合わせを生成するよう操作される。
任意の好適な接着剤材料を、虫を捕獲するための接着表面の一部として使用することができる。いくつかの実施形態において、アクリル、ブチルゴム、天然ゴム、ニトリル、シリコーン、スチレンブロックコポリマー、スチレン−エチレン/プロピレン、スチレン−イソプレン−スチレン、ビニルエーテルなどの感圧性接着剤を使用することができる。一般に、そのような接着剤の厚さは約0.01mm〜1mmの範囲である。いくつかの実施形態において、接着剤厚さは、約0.05mm〜0.2mmの範囲であり、厚さ約0.1mmが最もよく使用される。
この構成の捕虫装置310は、ベース部分312に取り外し可能に取り付けることができる様々な異なる捕虫部分314に対応することができ、それぞれの捕虫部分314は、特定の種類又は複数の種類の虫を誘引して捕らえるよう独自に構成される。例えば、捕虫部分314の全体の寸法及び形状、並びに捕虫部分314のハウジング318の開口部320の寸法、形状、位置及び向きは、特定の種類又は複数の種類の虫を誘引して捕らえるよう独自に構成され得る。例えば、いくつかの実施形態において、捕虫部分314はおよそ、幅20mm〜600mm、高さ20mm〜600mm、及び奥行き5mm〜150mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分314はおよそ、幅20mm〜200mm、高さ20mm〜200mm、及び奥行き5mm〜80mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分314はおよそ、幅20mm〜130mm、高さ20mm〜130mm、及び奥行き5mm〜50mmである。
いくつかの実施形態において、ベース部分312はおよそ、幅20mm〜600mm、高さ10mm〜150mm、及び奥行き10mm〜150mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分312は、幅20mm〜200mm、高さ10mm〜100mm、及び奥行き10mm〜80mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分312は、幅20mm〜130mm、高さ10mm〜50mm、及び奥行き10mm〜50mmである。
本明細書で示すように、開口部320は様々な形状及び/又は寸法であり得る。例えば、開口部320の形状は、円形、正方形、長方形、多角形、及び/又は楕円形であり得る。あるいは、開口部320は、直線、曲線、又はうねりの形状又はパターンを有するスロット形状であり得る。開口部320が円形の場合、開口部320の直径は約0.5mm〜30mmであり得る。いくつかの実施形態において、円形開口部320の直径は約0.5mm〜20mmである。いくつかの実施形態において、円形開口部320の直径は約0.5mm〜15mmである。開口部320がスロット形状の場合、開口部320はおよそ、幅2mm〜30mm、長さ5mm〜500mmであり得る。いくつかの実施形態において、スロット形状開口部320はおよそ、幅2mm〜20mm、長さ5mm〜200mmである。いくつかの実施形態において、スロット形状開口部320はおよそ、幅2mm〜15mm、長さ5mm〜100mmである。
いくつかの実施形態において、開口部320は捕虫部分314の全部又は一部を占める。例えば、開口部320は、捕虫部分314の表面積の約1%〜75%の範囲を占めることができる。いくつかの実施形態において、開口部320は、捕虫部分314の表面積の約5%〜50%の範囲を占める。いくつかの実施形態において、開口部320は、捕虫部分314の表面積の約10%〜30%の範囲を占める。
図1〜9の実施形態には、捕虫部分はベース部分の上表面の上に取り付けられているが、他の構成も想到される。例えば、図10及び11は、捕虫装置の第4の実施形態を示し、捕虫部分はベース部分の前方に取り付けられている。
図10は前側斜視図、図11は後側斜視図であり、両方とも、全体的に410として示される捕虫装置の第4の実施形態を示す。捕虫装置410は、ベース部分412と取り外し可能な捕虫部分420とを含む。捕虫部分420は、いずれの図でも、ベース部分412から取り外された状態で示されている。ベース部分412の後側表面432から突出しているのは、複数の導電性プロング434であり、標準の家庭用壁面電気コンセントに差し込むことにより、捕虫装置410を壁面に取り付けて捕虫装置410に電源を供給するよう適合されている。あるいは、ベース部分412は、望ましいように静置又は吊り下げて、ベース部分412内に取り付けられた電池(図示せず)から電力を受け取るよう構成され得る。電気コンセントと電池は、捕虫装置410に電力を供給するものとして記述されるが、任意の好適な電源を使用することができる。1つ以上のLED 414などの発光エレメントが、ベース部分412の前側表面418から突出している十字形突起に取り付けられ得る。あるいは、LED 414は、それ自体が突起を形成し得る。図には十字形突起として示されているが、LED 414の取り付け表面及び/又は構成は、任意の望ましい形状であり得る。いくつかの実施形態において、ベース部分412は、コマンドを実行するためのプログラム可能プロセッサ又はチップ(図示せず)を有する回路基板(図示せず)を含み、これは導電性プロング434及びLED 414に電気的に接続されている。捕虫部分420は、1つ以上の接着剤コーティングされた内側表面422と、少なくとも1つの開口部424とを備えた、半透明又は透明の材料のハウジング450を含む。いくつかの実施形態において、ハウジング450の材料及び厚さと接着剤の材料及び厚さは、光のかなりの割合を透過するよう選択され、例えば、光の60%超がハウジング450と接着剤コーティングを透過するよう選択される。開口部424は、広範な種類の虫を捕虫装置410に受け入れるよう構成することができ、あるいは、1種類以上の特定の種の虫を受け入れるよう構成することができる。開口部424は、捕虫部分420を取り外して交換するときに、ユーザーの指が開口部424に入ってしまい捕らえられた虫又は接着剤に誤って触れることを防ぐよう構成され得る。開口部424は好ましくは、直径25mmの球が少なくとも1つの開口部424を通過できないような寸法及び形状を有し得、かつ、開口部424は好ましくは、直径1mmの球が開口部424のいかなる部分も通過できるような寸法及び形状を有し得る。開口部424の幅、形状及び向きは、均一であってよく又は変化してよく、また、捕虫部分420が複数の開口部424を有する場合は、それらの幅、形状及び向きは、同一であってよく又は異なってよい。捕虫部分420は、開口部424以外の外側表面452と、後側表面428の十字形の隠れた凹部426で、外側表面452から放射される光の量を低減するよう構成されたコーティング(図示せず)を含み得る。図示のように、隠れた凹部426は十字形454であるが、これは任意の望ましい形状であり得る。例えば、ベース部分412の前側表面418の十字形突起416は、捕虫部分420の後側表面428の十字形凹部454にある陥凹と係合することができ、これにより捕虫部分420をベース部分412に取り外し可能に取り付けることができる。よってこの構成において、捕虫部分420はベース部分412の前側に取り付けられる。
捕虫装置410の操作において、ベース部分412が壁面電気コンセントに差し込まれ、捕虫部分420がベース部分412の前側に取り付けられる。LED 414からの光が、捕虫部分420の後側表面428にある十字形凹部454へと透過する。いくつかの実施形態において、光はベース部分412内では操作されず、捕虫部分420内へ直接発光される。光の一部が、捕虫部分420の半透明又は透明の壁の中にあり、光を散乱させ、捕虫部分420内に均等に拡散させ、内側表面422を透過させる。光の別の部分が、捕虫部分420の後壁を通り、捕虫部分420の内側430へと透過し、ここで内側表面422を照らす。捕虫部分420に入った光の一部が、開口部424を通過し、捕虫装置410が設置された室内へと向かう。この室内にいる虫が、開口部424を透過する光に誘引され、開口部424に飛び入り又は這い入って、内側表面422に至り、ここで虫は接着剤にぶつかり、捕らえられる。ユーザーは、開口部424を通して見ることにより、捕らわれた虫を観察できる。十分な数の虫が捕獲されると、ユーザーは、捕獲された虫、虫の屑又は接着剤(これらは捕虫部分420内の届かないところに留まる)に触れることなしに、使用済みの捕虫部分420全体を容易に取り外して捨て、新しい捕虫部分420に交換することができる。新しい捕虫部分420は、接着剤コーティングされた新しい内側表面422と、後側表面428のクリーンな十字形凹部426とを有しており、ここを通して光が捕虫部分420内へと透過し、捕虫部分420の透明又は半透明の材料は、LED 414からのUV光に長時間曝されることによる劣化を受けておらず、これによって、捕虫装置410が引き続き、虫を効率的かつ効果的に誘引し捕らえる。
捕虫装置410の利点は、捕虫部分420内の光の操作であることが理解されよう。いくつかの実施形態において、光の操作は捕虫部分420内でのみ起こる。光の操作には、反射、屈折、偏光、分散及び/又は散乱が含まれ得、これは操作可能なエレメント又は表面(例えば、捕虫部分420及び内側表面422)と係合することにより達成される。いくつかの実施形態において、光の操作は、接着表面又は接着剤コーティング上に光の均等な分布を生成する。いくつかの実施形態において、光は、接着剤コーティングの上又は捕虫部分420内に所定のパターンを生成するよう操作され、例えば、均一な分布、高強度のホットスポットを伴う均一な分布、ホットスポットパターン、及び/又はこれらの組み合わせを生成するよう操作される。
任意の好適な接着剤材料を、虫を捕獲するための接着表面の一部として使用することができる。いくつかの実施形態において、アクリル、ブチルゴム、天然ゴム、ニトリル、シリコーン、スチレンブロックコポリマー、スチレン−エチレン/プロピレン、スチレン−イソプレン−スチレン、ビニルエーテルなどの感圧性接着剤を使用することができる。一般に、そのような接着剤の厚さは約0.01mm〜1mmの範囲である。いくつかの実施形態において、接着剤厚さは、約0.05mm〜0.2mmの範囲であり、厚さ約0.1mmが最もよく使用される。
この構成の捕虫装置410は、ベース部分412に取り外し可能に取り付けることができる様々な異なる捕虫部分420に対応することができ、それぞれの捕虫部分420は、特定の種類又は複数の種類の虫を誘引して捕らえるよう独自に構成される。例えば、捕虫部分420の全体の寸法及び形状、並びに捕虫部分420の開口部424の寸法、形状、位置及び向きは、特定の種類又は複数の種類の虫を誘引して捕らえるよう独自に構成され得る。例えば、いくつかの実施形態において、捕虫部分420はおよそ、幅20mm〜600mm、高さ20mm〜600mm、及び奥行き5mm〜150mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分420はおよそ、幅20mm〜200mm、高さ20mm〜200mm、及び奥行き5mm〜80mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分420はおよそ、幅20mm〜130mm、高さ20mm〜130mm、及び奥行き5mm〜50mmである。
いくつかの実施形態において、ベース部分412はおよそ、幅10mm〜600mm、高さ10mm〜150mm、及び奥行き10mm〜150mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分412は、幅10mm〜200mm、高さ10mm〜100mm、及び奥行き10mm〜80mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分412は、幅10mm〜130mm、高さ10mm〜50mm、及び奥行き10mm〜50mmである。
本明細書で示すように、開口部424は様々な形状及び/又は寸法であり得る。例えば、開口部424の形状は、円形、正方形、長方形、多角形、及び/又は楕円形であり得る。あるいは、開口部424は、直線、曲線、又はうねりの形状又はパターンを有するスロット形状であり得る。開口部424が円形の場合、開口部424の直径は約0.5mm〜30mmであり得る。いくつかの実施形態において、円形開口部424の直径は約0.5mm〜20mmである。いくつかの実施形態において、円形開口部424の直径は約0.5mm〜15mmである。開口部424がスロット形状の場合、開口部424はおよそ、幅2mm〜30mm、長さ5mm〜500mmであり得る。いくつかの実施形態において、スロット形状開口部424はおよそ、幅2mm〜20mm、長さ5mm〜200mmである。いくつかの実施形態において、スロット形状開口部424はおよそ、幅2mm〜15mm、長さ5mm〜100mmである。
いくつかの実施形態において、開口部424は捕虫部分420の全部又は一部を占める。例えば、開口部424は、捕虫部分420の表面積の約1%〜75%の範囲を占めることができる。いくつかの実施形態において、開口部424は、捕虫部分420の表面積の約5%〜50%の範囲を占める。いくつかの実施形態において、開口部424は、捕虫部分420の表面積の約10%〜30%の範囲を占める。
図12は前側斜視図、図13は後側斜視図であり、全体的に510として示される捕虫装置の第5の実施形態を示す。捕虫装置510は、ベース部分512と取り外し可能な捕虫部分514とを含む。ベース部分512は、捕虫部分514を受容するために上表面560に上開口部518を備えたハウジング516と、前側表面562に少なくとも1つの前側開口部520と、後側表面564に複数の導電性プロング522とを含み、これは、標準の家庭用壁面電気コンセントに差し込むことにより、捕虫装置510を壁面に取り付けて捕虫装置510に電源を供給するよう適合されている。あるいは、ベース部分512は、望ましいように静置又は吊り下げて、ベース部分512内に取り付けられた電池(図示せず)から電力を受け取るよう構成され得る。電気コンセントは、捕虫装置510に電力を供給するものとして記述されるが、任意の好適な電源を使用することができる。前側開口部520は、広範な種類の虫を捕虫装置510に受け入れるよう構成することができ、あるいは、1種類以上の特定の種の虫を受け入れるよう構成することができる。前側開口部520は、捕虫部分514を取り外して交換するときに、ユーザーの指が前側開口部520に入ってしまい捕らえられた虫又は接着剤に誤って触れることを防ぐよう構成され得る。前側開口部520は好ましくは、直径25mmの球が前側開口部520を通過できないような寸法及び形状を有し得、かつ、前側開口部520は好ましくは、直径1mmの球が開口部520のいかなる部分も通過できるような寸法及び形状を有し得る。前側開口部520の幅、形状及び向きは、均一であってよく又は変化してよく、また、捕虫部分514が複数の前側開口部520を有する場合は、それらの幅、形状及び向きは、同一であってよく又は異なってよい。いくつかの実施形態において、ベース部分512は不透明のプラスチックを射出成型したものであるが、他の材料及び構築技法も使用することができる。
図14は、捕虫装置510の前側斜視図である。捕虫部分514はこの図で、ベース部分512から部分的に取り外された状態で示されている。捕虫部分514には、少なくとも1つの開口部526を備えたハウジング524と、捕虫部分514を取り外して交換するよう適合されたタブ528とが含まれ得る。捕虫部分514は、タブ528をつかみ、捕虫部分514をベース部分512のハウジング516から持ち上げることによって、取り外すことができる。捕虫部分514の開口部526は、寸法、形状、方向及び位置に関してベース部分512の前側開口部520に対応していてよく、これによって、捕虫部分514をベース部分512に取り付けたときに、開口部が揃い得る。そのような実施形態において、捕虫部分514は、内側スリーブ又はポケットとして見なすことができ、ベース部分512は外側スリーブとして見なすことができ、ユーザーは、内側スリーブを外側スリーブ内に投入又は挿入することができる。
図15は、捕虫部分514の前側斜視図である。捕虫部分514はこの図で部分的に切り取られて示されている。ハウジング524は、半透明又は透明の接着剤でコーティングされた内側表面530を含み得る。図示のように、ハウジング524は、畝532又はその他の形状を含み、これが、接着剤コーティング表面積を増加させ、一部の種の虫にとって誘引性となるような交互の明暗領域を形成し、かつ、捕虫部分514の内側への虫誘引性光の透過を増大させる。いくつかの実施形態において、捕虫部分514は、2つの別個のピースとして、又は「クラムシェル」形状で、半透明又は透明のプラスチックシートで熱成型され、2つの側面が一方で接合されて合わせて折りたたまれるが、ただし、捕虫部分514は、半透明又は透明のプラスチックで射出成型することもでき、又は半透明の紙又はその他の材料で構築することもできる。いくつかの実施形態において、捕虫部分514の材料及び厚さと接着剤の材料及び厚さは、光のかなりの割合を透過するよう選択され、例えば、光の60%超が捕虫部分514と接着剤コーティングを透過するよう選択される。捕虫部分514の材料は更に、1つ以上の虫誘引性物質を含み得る。例えば、捕虫部分514は、ソルビトール、甲虫類誘引剤(ブレビコミン、ドミニカルア、フロンタリン、グランドルア、イプスジエノール、イプセノール、ジャポニルア、リネアチン、メガトモ酸、マルチストリアチン、オリクタルア、スルカトール、及びトランクコール(trunc-call)を含む)、双翅類誘引剤(セラルア、キュールア(cue-lure)、ラチルア、メドルア、モグチュン、ムスカルア、及びトリメドルアを含む)、同翅類誘引剤(レスカルアを含む)、鱗翅類誘引剤(例えばディスパールア)、直鎖レピドプテランフェロモン(コドレルア、ゴシップルア、ヘキサルア、リトルア、ループルア、オルフラルア、及びオストラモンを含む)、及びその他の虫誘引性物質(例えばオイゲノール、メチルオイゲノール、及びシグルア)、又はその他の、捕虫装置510の虫誘引効率を向上させるにおいを供給する物質を、含浸させることができる。そのような実施形態において、虫誘引性物質は、捕虫部分514に一体化している。あるいは、虫誘引性物質は、ハウジング524の内側表面530に、又はハウジング524の開口部526を通して取り付けられる、別個のピース(図示せず)に埋め込むことができる。そのような誘引物質は、捕虫装置510から半径約2メートルにいる虫に感知可能となることが望ましい。
図16は、捕虫装置510を通る断面図である。いくつかの実施形態において、ベース部分512は、コマンドを実行するためのプログラム可能プロセッサ又はチップ(図示せず)を有する回路基板534を含み、これは導電性プロング522(1つのみが図示されている)、及び1つ以上のLED 536などの発光エレメント(1つのみが図示されている)に電気的に接続されている。いくつかの実施形態において、LED 536は、紫外(UV)光を発するLED、及び可視光を発するLEDを含む。いくつかの実施形態において、LED 536は、広範な種の虫をよりよく誘引するために、UV光を発するLEDを少なくとも1つ、及び青色光を発するLEDを少なくとも1つ含む。いくつかの実施形態において、この発光エレメントは、日光を模した波長の組み合わせを放射する。いくつかの実施形態において、LED 536は、蚊及びノミなどの特定の種の虫をよりよく誘引するために、赤外(IR)光を発するLEDを少なくとも1つ含む。見やすくするため、電気的接続は一部しか表示されていない。回路基板534は、導電性プロング522から任意の家庭用電流を受け取り、LED 536に電力を供給するための電子回路部品を含み得る。あるいは、回路基板534は、ベース部分512内に取り付けられた電池(図示せず)から電力を受け取るよう構成され得る。電気コンセントと電池は、捕虫装置510に電力を供給するものとして記述されるが、任意の好適な電源を使用することができる。回路基板534は、LED 536に定電圧を供給する、全波整流回路又はその他の回路を含み得るが、ただし、一部の種の虫(蚊を含む)にとって誘引性となり得るような動きを模倣するちらつき光を提供するように、LED 536に変動電圧を供給することもできる。例えば、およそ0.05Hz(例えば、哺乳動物の呼吸数を模倣する)〜270Hz(例えば、オスのイエバエを誘引することが知られているちらつきの最高周波数)の範囲の光ちらつき周波数が望ましいことがあり、発光エレメントがこの範囲内でちらつくよう構成することができる。回路基板534は、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光を提供するために、LED 536に電力を供給するが、ただし、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光のちらつきの組み合わせを生み出すために、UV LED 536のみ又は可視光LED 536のみに電力を供給するか、あるいは変動電力を供給するよう、構成することもできる。いくつかの実施形態において、回路基板534はまた、圧電スピーカーなどの発信機又はトランシーバー、又はその他の装置を駆動させるよう構成することができ、これらはベース部分512に取り付けて、虫誘引性の音を発するようにすることができる。いくつかの実施形態において、この発信機又はトランシーバーは、虫(蚊、小昆虫、蛾、又は蠅など)をよりよく誘引するために、録音及び/又は生成された虫の音又は振動を発することができ、これには、虫の発信、応答、求愛、及び連結の歌のうち1つ以上が含まれ得る。いくつかの実施形態において、この発信機又はトランシーバーは、録音及び/又は生成された虫誘引性の音又は振動(例えば哺乳動物の心拍など)を発することができる。例えば、この発信機又はトランシーバーは、約0.5Hz(例えば、大型哺乳動物の心拍数)〜約240kHz(例えば、虫が感知可能な最高周波数)の範囲の周波数を有する虫誘引性の単音又は複数の音を発することができる。いくつかの実施形態において、この周波数は約5Hz〜100kHzの範囲である。いくつかの実施形態において、この周波数は約35Hz〜50kHzの範囲である。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置510から約2メートル以内の距離にいる虫に感知可能となることが望ましい。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置510から約1メートル以内の距離にいる人間に感知できないものであることが望ましい。
捕虫装置510の操作において、導電性プロング522を壁面電気コンセントに差し込む。LED 536は、矢印で示すように光(好ましくはUV及び可視光)を放射し、これが捕虫部分514のハウジング524の後側表面538を透過する。いくつかの実施形態において、光はベース部分512内では操作されず、捕虫部分514内へ直接発光される。光の一部が、エンクロージャ内で、ハウジング524の1つ以上の側面572を上がり、内側表面530を通って外に出る。光の別の部分が、ハウジング524の壁を通ってエンクロージャに入り、ここで内側表面530を照らす。エンクロージャに入る光の一部が、捕虫部分514の開口部526及びベース部分の対応する前側開口部520を通って、捕虫装置510が設置されている領域に放射される。この領域にいる虫が、捕虫部分514の開口部526及びベース部分512の前側開口部520を透過する光に誘引され、前側開口部520に飛び入り又は這い入って、捕虫部分514の内側表面530に至り、ここで虫は接着剤にぶつかり、捕らえられる。ユーザーは、前側開口部520及び開口部526を通して見ることにより、捕らわれた虫を観察できる。十分な数の虫が捕獲されると、ユーザーは、捕獲された虫、虫の屑又は接着剤(これらは捕虫部分514内の届かないところに留まる)に触れることなしに、使用済みの捕虫部分514全体を容易に取り外して捨て、新しい捕虫部分514に交換することができる。新しい捕虫部分514は、接着剤コーティングされた新しい内側表面530を有しており、ハウジング524はクリーンな後側表面538を有し、ここを通して光が捕虫部分514内へと透過し、捕虫部分514の透明又は半透明の材料は、LED 536からのUV光に長時間曝されることによる劣化を受けておらず、これによって、捕虫装置510が引き続き、虫を効率的かつ効果的に誘引し捕らえる。
いくつかの実施形態において、捕虫部分514はベース部分512の前ではなく上に取り付けられているため、普通の家庭用壁面コンセントに差し込んだときに、捕虫装置510の壁面からの突出が最小限に抑えられ、これによって、家庭環境に対する邪魔を最小限に抑える。いくつかの実施形態において、捕虫装置510は、壁面に取り付けられたとき、捕虫装置510が壁から突出する合計距離によって画定される合計奥行きが、捕虫装置510の全体高さ及び全体の幅よりも小さくなるように構成される。
捕虫装置510の利点は、捕虫部分514内の光の操作であることが理解されよう。いくつかの実施形態において、光の操作は捕虫部分514内でのみ起こる。光の操作には、反射、屈折、偏光、分散及び/又は散乱が含まれ得、これは操作可能なエレメント又は表面(例えば、ハウジング516及び内側表面530)と係合することにより達成される。いくつかの実施形態において、光の操作は、接着表面又は接着剤コーティング上に光の均等な分布を生成する。いくつかの実施形態において、光は、接着剤コーティングの上又は捕虫部分514内に所定のパターンを生成するよう操作され、例えば、均一な分布、高強度のホットスポットを伴う均一な分布、ホットスポットパターン、及び/又はこれらの組み合わせを生成するよう操作される。
任意の好適な接着剤材料を、虫を捕獲するための接着表面の一部として使用することができる。いくつかの実施形態において、アクリル、ブチルゴム、天然ゴム、ニトリル、シリコーン、スチレンブロックコポリマー、スチレン−エチレン/プロピレン、スチレン−イソプレン−スチレン、ビニルエーテルなどの感圧性接着剤が使用される。一般に、そのような接着剤の厚さは約0.01mm〜1mmの範囲である。いくつかの実施形態において、接着剤厚さは、約0.05mm〜0.2mmの範囲であり、厚さ約0.1mmが最もよく使用される。
いくつかの実施形態において、捕虫部分514はおよそ、幅20mm〜600mm、高さ20mm〜600mm、及び奥行き5mm〜150mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分514はおよそ、幅20mm〜200mm、高さ20mm〜200mm、及び奥行き5mm〜80mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分514はおよそ、幅20mm〜130mm、高さ20mm〜130mm、及び奥行き5mm〜50mmである。
いくつかの実施形態において、ベース部分512はおよそ、幅20mm〜600mm、高さ10mm〜150mm、及び奥行き10mm〜150mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分512は、幅20mm〜200mm、高さ10mm〜100mm、及び奥行き10mm〜80mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分512は、幅20mm〜130mm、高さ10mm〜50mm、及び奥行き10mm〜50mmである。
本明細書で示すように、開口部526及び前側開口部520は様々な形状及び/又は寸法であり得る。例えば、開口部526及び前側開口部520の形状は、円形、正方形、長方形、多角形、及び/又は楕円形であり得る。あるいは、開口部526及び前側開口部520は、直線、曲線、又はうねりの形状又はパターンを有するスロット形状であり得る。開口部526及び前側開口部520が円形の場合、開口部526及び前側開口部520の直径は約0.5mm〜30mmであり得る。いくつかの実施形態において、円形開口部526及び円形前側開口部520の直径は約0.5mm〜20mmである。いくつかの実施形態において、円形開口部526及び円形前側開口部520の直径は約0.5mm〜15mmである。開口部526及び前側開口部520がスロット形状の場合、開口部526及び前側開口部526はおよそ、幅2mm〜30mm、長さ5mm〜500mmであり得る。いくつかの実施形態において、スロット形状開口部526及びスロット形状前側開口部520はおよそ、幅2mm〜20mm、長さ5mm〜200mmである。いくつかの実施形態において、スロット形状開口部526及びスロット形状前側開口部520はおよそ、幅2mm〜15mm、長さ5mm〜100mmである。
いくつかの実施形態において、開口部526はハウジング516の前側表面562の全部又は一部を占める。例えば、開口部526は、ハウジング516の前側表面562の約1%〜75%の範囲を占めることができる。いくつかの実施形態において、開口部526は、ハウジング516の前側表面562の表面積の約5%〜50%を占める。いくつかの実施形態において、開口部526は、ハウジング516の前側表面562の表面積の約10%〜30%を占める。
図17は、捕虫装置の第6の実施形態の前側斜視図であり、この捕虫装置は全体的に610として示される。捕虫装置610は、ベース部分612と取り外し可能な捕虫部分614とを含む。捕虫部分614は、この図で、ベース部分612から取り外された状態で示されている。いくつかの実施形態において、ベース部分612は、スイッチ616を含み、これはユーザーが望むようにスイッチ616の開閉により捕虫装置610をオン又はオフにすることができるように構成可能である。あるいは、スイッチ616は他の機能を制御するよう構成可能であり、例えば光の強さ、光の波長の組み合わせ、光ちらつきの様々なモード又は周波数、部屋が暗くなったときにオンにする自動設定、あるいはリモートコントロール設定が挙げられる。いくつかの実施形態において、スイッチ616は手動で操作することができるが、ただし、スイッチ616は電気的、光学的、電子機械的、電子光学的、又は任意の他の方法により、スイッチ616の開閉を操作することができる。捕虫部分614は、前側表面652に少なくとも1つの開口部620を備えた前部ハウジング618を含む。開口部620は、広範な種類の虫を捕虫装置610に受け入れるよう構成することができ、あるいは、1種類以上の特定の種の虫を受け入れるよう構成することができる。開口部620は好ましくは、捕虫部分614を取り外して交換するときに、ユーザーの指が開口部620に入ってしまい捕らえられた虫又は接着剤に誤って触れることを防ぐよう構成され得る。開口部620は好ましくは、直径25mmの球が開口部620を通過できないような寸法及び形状を有し得、かつ、開口部620は好ましくは、直径1mmの球が開口部620のいかなる部分も通過できるような寸法及び形状を有し得る。開口部620の幅、形状及び向きは、均一であってよく又は変化してよく、また、捕虫部分614が複数の開口部620を有する場合は、それらの幅、形状及び向きは、同一であってよく又は異なってよい。開口部620は、1種類以上の個々の虫又は様々な種類の虫を誘引するよう構成することができる。ベース部分612の後側表面670(図18に図示)から突出しているのは、複数の導電性プロング622(1つのみが図示されている)であり、導電性プロング622を標準の家庭用壁面電気コンセントに差し込むことにより、捕虫装置610を壁面に取り付けて捕虫装置610に電源を供給するよう適合されている。あるいは、ベース部分612は、望ましいように静置又は吊り下げて、ベース部分612内に取り付けられた電池(図示せず)から電力を受け取るよう構成され得る。電気コンセントと電池は、捕虫装置610に電力を供給するものとして記述されるが、任意の好適な電源を使用することができる。ベース部分612は、1つ以上のLED 624などの発光エレメントと、後部ハウジング626とを含み、これは反射性コーティングされた内側表面628を含む。いくつかの実施形態において、LED 624は、紫外(UV)光を発するLED、及び可視光を発するLEDを含む。いくつかの実施形態において、LED 624は、広範な種の虫をよりよく誘引するために、UV光を発するLEDを少なくとも1つ、及び青色光を発するLEDを少なくとも1つ含む。いくつかの実施形態において、この発光エレメントは、日光を模した波長の組み合わせを放射する。いくつかの実施形態において、LED 624は、蚊及びノミなどの特定の種の虫をよりよく誘引するために、赤外(IR)光を発するLEDを少なくとも1つ含む。いくつかの実施形態において、後部ハウジング626の材料及び表面仕上げは、反射性コーティングなしに、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光を反射及び分散させるように構成され得る。図示のように、ベース部分612は、透明又は半透明のウィンドウ630を含み得、図ではLED 624を見えるようにするため部分的に切り取られている。ウィンドウ630は、後部ハウジング626の内側表面628とLED 624をダストと虫の屑から保護し、ベース部分612をクリーニングしやすくする。ウィンドウ630は、飛ぶ虫(広範な種類の飛ぶ虫が、偏光を感知することが知られている)を更に誘引するため、日光と同様に、ある向きで透過する光を偏光するよう構成することができる。ウィンドウ630は、接着又は超音波溶接などの任意の好適な製造技法により、その外周(図示せず)を後部ハウジング626に取り付けることができる。いくつかの実施形態において、ウィンドウ630は後部ハウジング626に取り外し可能に取り付けられる。ベース部分612は、少なくとも1つの開口部632を含む。いくつかの実施形態において、ベース部分612の上表面634の外周672には、上向きの縁又は突起636がある。
図18は、捕虫装置610を通る断面図である。捕虫部分614は、開口部620を備えた前部ハウジング618と、バックプレート638とを含み、これは透明又は半透明の材料で構築されていてよく、かつ前側表面642を透明又は半透明の接着剤640でコーティングされていてよい。いくつかの実施形態において、バックプレート638の材料及び厚さと接着剤640の材料及び厚さは、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光のうちかなりの割合を透過するよう選択され、例えば、光の60%超がバックプレート638と接着剤640を透過するよう選択される。いくつかの実施形態において、捕虫部分614の前部ハウジング618とベース部分612の後部ハウジング626は、不透明のプラスチックシートから熱成型されるが、他の不透明、透明又は半透明の材料(紙、板紙、厚紙又は紙パルプなど)も使用することができる。いくつかの実施形態において、前部ハウジング618及び後部ハウジング626は、射出成形又はその他の好適な製造技法により構築される。バックプレート638は、飛ぶ虫(広範な種類の飛ぶ虫が、偏光を感知することが知られている)を更に誘引するため、日光と同様に、ある向きで透過する光を偏光するよう構成することができる。バックプレート638は後側表面(図示せず)を有し得、実質的に平らであってよいが、光の均一な分布を最適化するよう、凸状、凹状、又はサドル形状、又は形状の組み合わせに形成され得る。あるいは、バックプレート638は、畝532又はその他の形状を含み、これが、接着剤コーティング表面積を増加させ、一部の種の虫にとって誘引性となるような交互の明暗領域を形成し、かつ、捕虫部分614への虫誘引性光の透過を増大させる。いくつかの実施形態において、前部ハウジング618は、内側表面が透明、半透明又は不透明の接着剤でコーティングされ、これにより付加的な捕虫効果及び能力が提供される。加えて、前部ハウジング618は更に内側表面の接着剤コーティングの下に反射性コーティング(図示せず)を有してよく、これにより、虫の誘引効果を強化し、捕虫効果及び効率を更に改善する。前部ハウジング618及びバックプレート638は、その係合部が接着剤で接合されていてよいが、これらは他の一般的に使用されているパッケージング組立技法により接合されてよく、例えば超音波溶接又はRF密封、又はその他任意の好適な組立方法により接合され得る。捕虫部分614の材料は更に、1つ以上の虫誘引性物質を含み得る。例えば、捕虫部分614は、ソルビトール、甲虫類誘引剤(ブレビコミン、ドミニカルア、フロンタリン、グランドルア、イプスジエノール、イプセノール、ジャポニルア、リネアチン、メガトモ酸、マルチストリアチン、オリクタルア、スルカトール、及びトランクコール(trunc-call)を含む)、双翅類誘引剤(セラルア、キュールア(cue-lure)、ラチルア、メドルア、モグチュン、ムスカルア、及びトリメドルアを含む)、同翅類誘引剤(レスカルアを含む)、鱗翅類誘引剤(例えばディスパールア)、直鎖レピドプテランフェロモン(コドレルア、ゴシップルア、ヘキサルア、リトルア、ループルア、オルフラルア、及びオストラモンを含む)、及びその他の虫誘引性物質(例えばオイゲノール、メチルオイゲノール、及びシグルア)、又はその他の、捕虫装置610の虫誘引効率を向上させるにおいを供給する物質を、含浸させることができる。そのような実施形態において、虫誘引性物質は、捕虫部分610に一体化している。あるいは、虫誘引性物質は、前部ハウジング618の内側表面に、又は前部ハウジング618の開口部620を通して、又はバックプレート638の前側表面642に取り付けられる、別個のピース(図示せず)に埋め込むことができる。そのような誘引物質は、捕虫装置610から半径約2メートルにいる虫に感知可能となることが望ましい。
図示のように、前部ハウジング618とバックプレート638とが、捕虫部分614の前部エンクロージャ644を形成し、後部ハウジング626とウィンドウ630とが、ベース部分612の後部エンクロージャ646を形成する。いくつかの実施形態において、ベース部分612は、コマンドを実行するためのプログラム可能プロセッサ又はチップ(図示せず)を有する回路基板648を含み、これは導電性プロング622、スイッチ616、及びLED 624(1つのみが図示されている)に電気的に接続されている。ただし、見やすくするため、電気的接続は一部しか示されていない。回路基板648は、導電性プロング622(1つのみが図示されている)から通常の家庭用電流を受け取り、スイッチ616の位置に対応し、LED 624を点灯させる電力を供給するための電子回路部品を含み得る。回路基板648は、LED 624に定電圧を供給する、全波整流回路又はその他の回路を含み得るが、ただし、一部の種の虫(蚊を含む)にとって誘引性となり得るような動きを模倣するちらつき光を提供するように、LED 624に変動電圧を供給することもできる。例えば、およそ0.05Hz(例えば、哺乳動物の呼吸数を模倣する)〜270Hz(例えば、オスのイエバエを誘引するちらつきの最高周波数)の範囲の光ちらつき周波数が望ましいことがあり、発光エレメントがこの範囲内でちらつくよう構成することができる。回路基板648は、UV光及び可視光の両方を提供するために、LED 624に電力を供給するが、ただし、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光のちらつきの組み合わせを生み出すために、UV LED 624のみ又は可視光LED 624のみ又はIR光LED 624のみに電力を供給するか、あるいは変動電力を供給するよう、構成することもできる。いくつかの実施形態において、回路基板648はまた、圧電スピーカーなどの発信機又はトランシーバー、又はその他の装置を駆動させるよう構成することができ、これらはベース部分612に取り付けて、虫誘引性の音を発するようにすることができる。いくつかの実施形態において、この発信機又はトランシーバーは、虫(蚊、小昆虫、蛾、又は蠅など)をよりよく誘引するために、録音及び/又は生成された虫の音又は振動を発することができ、これには、虫の発信、応答、求愛、及び連結の歌のうち1つ以上が含まれ得る。いくつかの実施形態において、この発信機又はトランシーバーは、録音及び/又は生成された虫誘引性の音又は振動(例えば哺乳動物の心拍など)を発することができる。例えば、この発信機又はトランシーバーは、約0.5Hz(例えば、大型哺乳動物の心拍数)〜約240kHz(例えば、虫が感知可能な最高周波数)の範囲の周波数を有する虫誘引性の単音又は複数の音を発することができる。いくつかの実施形態において、この周波数は約5Hz〜100kHzの範囲である。いくつかの実施形態において、この周波数は約35Hz〜50kHzの範囲である。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置610から約2メートル以内の距離にいる虫に感知可能となることが望ましい。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置610から約1メートル以内の距離にいる人間に感知できないものであることが望ましい。
図示のように、ベース部分612の上表面634の縁又は突起636が、捕虫部分614と係合して、使用中に定位置に固定させる。ただし、捕虫部分614をベース部分612に取り外し可能にしっかりと取り付けることができるような、他の任意の取り付けの形態に置き換えることができる。
捕虫装置610の操作において、導電性プロング622を壁面電気コンセントに差し込み、スイッチ616を閉位置に動かす。LED 624は、矢印で表わされるように、光(好ましくはUV及び可視光)を発し、これがベース部分612の開口部632を通り、後部エンクロージャ646内に入り、後部ハウジング626の内側表面628とウィンドウ630の後側表面650に当たる。いくつかの実施形態において、光はベース部分612内では操作されず、捕虫部分614内へ直接発光される。後部ハウジング626の内側表面628は凹状形状を含み得、LED 624からの光を反射及び分散させて、光をウィンドウ630の後側表面650に均等に分配するよう構成することができるが、ただし、後部ハウジング626の内側表面628は凸状又はサドル形状又は形状の組み合わせを有していてよく、あるいは、光をより均一に分配するように、畝又はその他の特徴を有してもよい。あるいは、ウィンドウ630の後側表面650に光を分配するよう(例えば均等に、特定のパターンに従って、焦点を絞って、など)構成された、アナモルフィックレンズ(図示せず)又はその他のレンズ又はレンズの組み合わせなどの光学的エンハンサーを、ベース部分612の開口部632又はその近くでベース部分612に取り付けてよく、また、後部ハウジング626の内側表面628の役割を置換又は増強することができる。あるいは、LED 624からの光は、ウィンドウ630の後側表面650に斜めの角度(例えば、約0°〜90°の鋭角)で直接当たり、ベース部分612のウィンドウ630を通って捕虫部分614のバックプレート638に広がり、これは、後部ハウジング626の内側表面628の役割、又はベース部分612に取り付けられるレンズ(複数可)の役割を、置換又は増強することができる。光は、バックプレート638及び前側表面642の接着剤640を透過し、前部エンクロージャ644に入る。光は更に、ベース部分612のウィンドウ630、捕虫部分614のバックプレート638、バックプレート638の前側表面642の接着剤640、又はウィンドウ630、バックプレート638及び接着剤640の任意の組み合わせの光散乱特性により、均一に分配され得る。前部エンクロージャ644に入る光の一部が、前部ハウジング618の開口部620を通って、捕虫装置610が設置されている領域に放射される。虫は、接着剤640と前部ハウジング618の開口部620とを通って放射される光に誘引され、開口部620を通って飛び入り又は這い入って接着剤640の表面に当たり、ここで虫が捕らえられる。ユーザーは、前部ハウジング618の開口部620を通して見ることにより、捕らわれた虫を観察できる。十分な数の虫が捕獲されると、ユーザーは、捕獲された虫、虫の屑又は接着剤(これらは捕虫部分614内の届かないところに留まる)に触れることなしに、使用済みの捕虫部分614全体を容易に取り外して捨て、新しい捕虫部分614に交換することができる。新しい捕虫部分614は、接着剤コーティングされた新しい表面を有しており、捕虫装置610が引き続き効率的かつ効果的に虫を確実に誘引して捕らえることができるようになる。
いくつかの実施形態において、捕虫部分614はベース部分612の前ではなく上に取り付けられているため、普通の家庭用壁面コンセントに差し込んだときに、捕虫装置610の壁面からの突出が最小限に抑えられ、これによって、家庭環境に対する邪魔を最小限に抑える。いくつかの実施形態において、捕虫装置610は、壁面に取り付けられたとき、捕虫装置610が壁から突出する合計距離によって画定される合計奥行きが、捕虫装置610の全体高さ及び全体の幅よりも小さくなるように構成される。
捕虫装置610の利点は、捕虫部分614内の光の操作であることが理解されよう。いくつかの実施形態において、光の操作は捕虫部分614内でのみ起こる。光の操作には、反射、屈折、偏光、分散及び/又は散乱が含まれ得、これは操作可能なエレメント又は表面(例えば、内側表面628、ウィンドウ630、バックプレート638及び接着剤640)と係合することにより達成される。いくつかの実施形態において、光の操作は、接着剤640上に光の均等な分布を生成する。いくつかの実施形態において、光は、接着剤640の上又は捕虫部分614内に所定のパターンを生成するよう操作され、例えば、均一な分布、高強度のホットスポットを伴う均一な分布、ホットスポットパターン、及び/又はこれらの組み合わせを生成するよう操作される。
任意の好適な接着剤材料を、虫を捕獲するための接着表面の一部として使用することができる。いくつかの実施形態において、アクリル、ブチルゴム、天然ゴム、ニトリル、シリコーン、スチレンブロックコポリマー、スチレン−エチレン/プロピレン、スチレン−イソプレン−スチレン、ビニルエーテルなどの感圧性接着剤を使用することができる。一般に、そのような接着剤の厚さは約0.01mm〜1mmの範囲である。いくつかの実施形態において、接着剤厚さは、約0.05mm〜0.2mmの範囲であり、厚さ約0.1mmが最もよく使用される。
この構成の捕虫装置610は、ベース部分612に取り外し可能に取り付けることができる様々な異なる捕虫部分614に対応することができ、それぞれの捕虫部分614は、特定の種類又は複数の種類の虫を誘引して捕らえるよう独自に構成される。例えば、捕虫部分614の全体の寸法及び形状、並びに捕虫部分614の前部ハウジング618の開口部620の寸法、形状、位置及び向きは、特定の種類又は複数の種類の虫を誘引して捕らえるよう独自に構成され得る。例えば、いくつかの実施形態において、捕虫部分614はおよそ、幅20mm〜600mm、高さ20mm〜600mm、及び奥行き5mm〜150mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分614はおよそ、幅20mm〜200mm、高さ20mm〜200mm、及び奥行き5mm〜80mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分614はおよそ、幅20mm〜130mm、高さ20mm〜130mm、及び奥行き5mm〜50mmである。
いくつかの実施形態において、ベース部分612はおよそ、幅20mm〜600mm、高さ10mm〜150mm、及び奥行き10mm〜150mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分612は、幅20mm〜200mm、高さ10mm〜100mm、及び奥行き10mm〜80mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分612は、幅20mm〜130mm、高さ10mm〜50mm、及び奥行き10mm〜50mmである。
本明細書で示すように、開口部620は様々な形状及び/又は寸法であり得る。例えば、開口部620の形状は、円形、正方形、長方形、多角形、及び/又は楕円形であり得る。あるいは、開口部620は、直線、曲線、又はうねりの形状又はパターンを有するスロットであり得る。開口部620が円形の場合、開口部620の直径は約0.5mm〜30mmであり得る。いくつかの実施形態において、円形開口部620の直径は約0.5mm〜20mmである。いくつかの実施形態において、円形開口部620の直径は約0.5mm〜15mmである。開口部620がスロット形状の場合、開口部620はおよそ、幅2mm〜30mm、長さ5mm〜500mmであり得る。いくつかの実施形態において、スロット形状開口部620はおよそ、幅2mm〜20mm、長さ5mm〜200mmである。いくつかの実施形態において、スロット形状開口部620はおよそ、幅2mm〜15mm、長さ5mm〜100mmである。
いくつかの実施形態において、開口部620は前部ハウジング618の全部又は一部を占める。例えば、開口部620は、前部ハウジング618の表面積の約1%〜75%の範囲を占めることができる。いくつかの実施形態において、開口部620は、前部ハウジング618の表面積の約5%〜50%を占める。いくつかの実施形態において、開口部620は、前部ハウジング618の表面積の約10%〜30%を占める。
図19は、捕虫装置の第7の実施形態の断面図であり、この捕虫装置は全体的に710として示され、図20は図19の一部の拡大図である。捕虫装置710は、ベース部分712と取り外し可能な捕虫部分714とを含む。図示のように、ベース部分712は、スイッチ716を含み、これはユーザーが望むようにスイッチ716の開閉により捕虫装置710をオン又はオフにすることができるように構成可能である。あるいは、スイッチ716は他の機能を制御するよう構成可能であり、例えば光の強さ、光の波長の組み合わせ、光ちらつきの様々なモード又は周波数、部屋が暗くなったときにオンにする自動設定、あるいはリモートコントロール設定が挙げられる。スイッチ716は手動で操作することができるが、ただし、スイッチ716は電気的、光学的、電子機械的、電子光学的、又は任意の他の方法により、スイッチ716の開閉を操作することができる。ベース部分712の後側表面770から突出しているのは、複数の導電性プロング718(この図では1つのみが図示されている)であり、導電性プロング718を標準の家庭用壁面電気コンセントに差し込むことにより、捕虫装置710を壁面に取り付けて捕虫装置710に電源を供給するよう適合されている。あるいは、ベース部分712は、望ましいように静置又は吊り下げて、ベース部分712内に取り付けられた電池(図示せず)から電力を受け取るよう構成され得る。電気コンセントと電池は、捕虫装置710に電力を供給するものとして記述されるが、任意の好適な電源を使用することができる。いくつかの実施形態において、スロット722はベース部分712の上表面720にあり、上向きの縁又は突起724は上表面720の外周上にある。
捕虫部分714は、前側表面754に少なくとも1つの開口部728を備えた前部ハウジング726と、ディバイダ730と、後部ハウジング736と、1つ以上のLED 740(1つのみが図示されている)などの発光エレメントと、電気的捕虫接触742とを含む。前部ハウジング726の開口部728は、広範な種類の虫を捕虫装置710に受け入れるよう構成することができ、あるいは、1種類以上の特定の種の虫を受け入れるよう構成することができる。開口部728は好ましくは、捕虫部分714を取り外して交換するときに、ユーザーの指が開口部728に入ってしまい捕らえられた虫又は接着剤に誤って触れることを防ぐよう構成され得る。開口部728は好ましくは、直径25mmの球が開口部728を通過できないような寸法及び形状を有し得る。開口部728は好ましくは、直径1mmの球が開口部728のいかなる部分も通過できるような寸法及び形状を有し得る。開口部728の幅、形状及び向きは、均一であってよく又は変化してよく、また、捕虫部分714が複数の開口部728を有する場合は、それらの幅、形状及び向きは、同一であってよく又は異なってよい。開口部728は、1種類以上の個々の種又は様々な種類の虫を誘引するよう構成することができる。いくつかの実施形態において、ディバイダ730は透明又は半透明の材料から構築されており、前側表面734が透明又は半透明の接着剤732でコーティングされている。いくつかの実施形態において、ディバイダ730の材料及び厚さと接着剤732の材料及び厚さは、光のかなりの割合を透過するよう選択され、例えば、光の60%超がディバイダ730と接着剤732を透過するよう選択される。ディバイダ730は、飛ぶ虫(広範な種類の飛ぶ虫が、偏光を感知することが知られている)を更に誘引するため、日光と同様に、ある向きで透過する光を偏光するよう構成することができる。いくつかの実施形態において、LED 740は、紫外(UV)光を発するLED、及び可視光を発するLEDを含む。いくつかの実施形態において、LED 740は、広範な種の虫をよりよく誘引するために、UV光を発するLEDを少なくとも1つ、及び青色光を発するLEDを少なくとも1つ含む。いくつかの実施形態において、この発光エレメントは、日光を模した波長の組み合わせを放射する。いくつかの実施形態において、LED 740は、蚊及びノミなどの特定の種の虫をよりよく誘引するために、赤外(IR)光を発するLEDを少なくとも1つ含む。図示のように、LED 740それぞれに、2つの捕虫接触742がある。よって、捕虫接触742は、それぞれのLED 740に電気的に接続されている。それぞれのLED 740に対して2つずつ捕虫接触742が示されているが、任意の好適な数の接触を使用することができる。
いくつかの実施形態において、後部ハウジング736は、反射性コーティングされた内側表面738を含む。あるいは、後部ハウジング736の材料及び表面仕上げは、反射性コーティングなしに、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光を反射及び分散させるように構成され得る。いくつかの実施形態において、前部ハウジング726と後部ハウジング736は、不透明のプラスチックシートから熱成形されるが、他の不透明、透明又は半透明の材料(紙、板紙、厚紙又は紙パルプなど)も使用することができる。いくつかの実施形態において、前部ハウジング726及び後部ハウジング736は、射出成形又はその他の好適な製造技法により構築される。
図示のように、ディバイダ730は実質的に平らであってよく、また、LED 740により生成される光の主方向に対して平行又はある角度をなして構成されてもよいが、ただし、ディバイダ730は、光の均一な分布を最適化するよう、凸状、凹状、又はサドル形状、又は形状の組み合わせに形成され得る。あるいは、ディバイダ730は、畝532又はその他の形状を含み得、これが、接着剤コーティング表面積を増加させ、一部の種の虫にとって誘引性となるような交互の明暗領域を形成し、かつ、捕虫部分714の内側への虫誘引性光の透過を増大させる。いくつかの実施形態において、前部ハウジング726は、内側表面が透明、半透明又は不透明の接着剤でコーティングされ、これにより付加的な捕虫効果及び能力が提供される。加えて、前部ハウジング726は、内側表面の接着剤コーティングの下に反射性コーティングを含んでよく、これにより、虫の誘引効果を強化し、捕虫効果及び効率を更に改善する。前部ハウジング726、ディバイダ730、及び後部ハウジング736は、その交差部又は係合部が接着剤で接合されていてよいが、これらは他の一般的に使用されているパッケージング組立技法により接合されてよく、例えば超音波溶接又はRF密封、又はその他任意の好適な組立方法により接合され得る。捕虫部分714の材料は更に、1つ以上の虫誘引性物質を含み得る。例えば、捕虫部分714は、ソルビトール、甲虫類誘引剤(ブレビコミン、ドミニカルア、フロンタリン、グランドルア、イプスジエノール、イプセノール、ジャポニルア、リネアチン、メガトモ酸、マルチストリアチン、オリクタルア、スルカトール、及びトランクコール(trunc-call)を含む)、双翅類誘引剤(セラルア、キュールア(cue-lure)、ラチルア、メドルア、モグチュン、ムスカルア、及びトリメドルアを含む)、同翅類誘引剤(レスカルアを含む)、鱗翅類誘引剤(例えばディスパールア)、直鎖レピドプテランフェロモン(コドレルア、ゴシップルア、ヘキサルア、リトルア、ループルア、オルフラルア、及びオストラモンを含む)、及びその他の虫誘引性物質(例えばオイゲノール、メチルオイゲノール、及びシグルア)、又はその他の、捕虫装置710の虫誘引効率を向上させるにおいを供給する物質を、含浸させることができる。そのような実施形態において、虫誘引性物質は、捕虫部分714に一体化している。あるいは、虫誘引性物質は、前部ハウジング726の内側表面に、又は前部ハウジング726の開口部728を通して、又はディバイダ730の前側表面734に取り付けられる、別個のピース(図示せず)に埋め込むことができる。そのような誘引物質は、捕虫装置710から半径約2メートルにいる虫に感知可能となることが望ましい。図示のように、ディバイダ730は後側表面752を有し、捕虫部分714を前部エンクロージャ744と後部エンクロージャ746とに区分している。
いくつかの実施形態において、ベース部分712は、電気的ベース接触750と、コマンドを実行するためのプログラム可能プロセッサ又はチップ(図示せず)を有する回路基板750と含み、これは導電性プロング718、スイッチ716、及びベース接触750に電気的に接続されている。ただし、見やすくするため、電気的接続は一部しか示されていない。捕虫部分714のそれぞれのLED 740に対して2つずつベース接触742が示されているが、任意の好適な数の接触を使用することができる。ベース接触750は、捕虫部分714がベース部分712に取り外し可能に取り付けられているときに、捕虫接触742との電気的接触を提供するよう構成することができる。回路基板748は、導電性プロング718から通常の家庭用電流を受け取り、スイッチ716の位置に対応し、ベース接触750に電力を供給する。これにより、捕虫部分714がベース部分712に取り付けられているときに、捕虫接触742に電力が供給され、捕虫部分714のLED 740を点灯させる。いくつかの実施形態において、回路基板748は、LED 740に定電圧を供給する、全波整流回路又はその他の回路などのエネルギー安定器を含むが、ただし、一部の種の虫(蚊を含む)にとって誘引性となり得るような動きを模倣するちらつき光を提供するように、LED 740に変動電圧を供給することもできる。例えば、およそ0.05Hz(例えば、哺乳動物の呼吸数を模倣する)〜270Hz(例えば、オスのイエバエを誘引するちらつきの最高周波数)の範囲の光ちらつき周波数が望ましいことがあり、発光エレメントがこの範囲内でちらつくよう構成することができる。回路基板748は、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光を提供するために、LED 740に電力を供給するが、ただし、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光のちらつきの組み合わせを生み出すために、UV LED 740のみ又は可視光LED 740のみ又はIR LED 740のみに電力を供給するか、あるいは変動電力を供給するよう、構成することもできる。いくつかの実施形態において、回路基板748はまた、圧電スピーカーなどの発信機又はトランシーバー、又はその他の装置を駆動させるよう構成することができ、これらはベース部分712に取り付けて、虫誘引性の音を発するようにすることができる。いくつかの実施形態において、この発信機又はトランシーバーは、虫(蚊、小昆虫、蛾、又は蠅など)をよりよく誘引するために、録音及び/又は生成された虫の音又は振動を発することができ、これには、虫の発信、応答、求愛、及び連結の歌のうち1つ以上が含まれ得る。いくつかの実施形態において、この発信機又はトランシーバーは、録音及び/又は生成された虫誘引性の音又は振動(例えば哺乳動物の心拍など)を発することができる。例えば、この発信機又はトランシーバーは、約0.5Hz(例えば、大型哺乳動物の心拍数)〜約240kHz(例えば、虫が感知可能な最高周波数)の範囲の周波数を有する虫誘引性の単音又は複数の音を発することができる。いくつかの実施形態において、この周波数は約5Hz〜100kHzの範囲である。いくつかの実施形態において、この周波数は約35Hz〜50kHzの範囲である。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置710から約2メートル以内の距離にいる虫に感知可能となることが望ましい。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置710から約1メートル以内の距離にいる人間に感知できないものであることが望ましい。
ベース部分712の上表面720のスロット722及び突起724が、捕虫部分714と係合して、使用中に定位置に固定させるよう構成される。ただし、捕虫部分714をベース部分712に取り外し可能にしっかりと取り付けることができるような、他の任意の取り付けの形態に置き換えることができる。
捕虫装置710の操作において、導電性プロング718を壁面電気コンセントに差し込み、スイッチ716を閉位置に動かし、捕虫部分714をベース部分712に取り付ける。LED 740は、矢印で表わされるように、光を発し、これが透過して後部エンクロージャ746内に入り、後部ハウジング736の内側表面738とディバイダ730の後側表面752に当たる。いくつかの実施形態において、光はベース部分712内では操作されず、捕虫部分714内へ直接発光される。後部ハウジング736の内側表面738は凹状形状であってよく、LED 740からの光を反射及び分散させて、光をディバイダ730の後側表面752に均等に分配するよう構成することができるが、ただし、後部ハウジング736の内側表面738の形状は、凸状又はサドル形状又は形状の組み合わせを有していてよく、あるいは、光をより均一に分配するように、畝(図示せず)又はその他の特徴を有してもよい。あるいは、ディバイダ730の後側表面752に光を分配するよう(例えば均等に、特定のパターンに従って、焦点を絞って、など)構成された、アナモルフィックレンズ(図示せず)又はその他のレンズ又はレンズの組み合わせなどの光学的エンハンサーを、LED 740に隣接して又はその上で後部ハウジング736に取り付けてよく、又は、後部ハウジング736の内側表面738の役割を置換又は増強することができる。あるいは、LED 740からの光は、ディバイダ730の後側表面752に斜めの角度(例えば、約0°〜90°の鋭角)で直接当たってよく、ディバイダ730全体にわたって広がり得、後部ハウジング736の内側表面738の役割、又は後部ハウジング736に取り付けられたレンズ(複数可)の役割を置換又は増強し得る。この光は、ディバイダ730及び前側表面734の接着剤732を透過し、前部エンクロージャ744に入ることができる。この光は更に、ディバイダ730、前側表面734の接着剤732、又はこれら両方の光散乱特性により、均一に分配され得る。前部エンクロージャ744に入る光の一部が、前部ハウジング726の開口部728を通って、捕虫装置710が設置されている領域に放射される。虫は、接着剤732と前部ハウジング726の開口部728とを通って放射される光に誘引され、開口部728に飛び入り又は這い入って接着剤732の表面に当たり、ここで虫が捕らえられる。ユーザーは、前部ハウジング726の開口部728を通して見ることにより、捕らわれた虫を観察できる。十分な数の虫が捕獲されると、ユーザーは、捕獲された虫、虫の屑又は接着剤(これらは捕虫部分714内の届かないところに留まる)に触れることなしに、使用済みの捕虫部分714全体を容易に取り外して捨て、新しい捕虫部分714に交換することができる。新しい捕虫部分714は、接着剤コーティングされた新しい表面と光誘導表面を有しており、捕虫装置710が引き続き効率的かつ効果的に虫を確実に誘引して捕らえることができるようになる。
いくつかの実施形態において、捕虫部分714はベース部分712の前ではなく上に取り付けられているため、普通の家庭用壁面コンセントに差し込んだときに、捕虫装置710の壁面からの突出が最小限に抑えられ、これによって、家庭環境に対する邪魔を最小限に抑える。いくつかの実施形態において、捕虫装置710は、壁面に取り付けられたとき、捕虫装置710が壁から突出する合計距離によって画定される合計奥行きが、捕虫装置710の全体高さ及び全体の幅よりも小さくなるように構成される。
捕虫装置710の利点は、捕虫部分714内の光の操作であることが理解されよう。いくつかの実施形態において、光の操作は捕虫部分714内でのみ起こる。光の操作には、反射、屈折、偏光、分散及び/又は散乱が含まれ得、これは操作可能なエレメント又は表面(例えば、内側表面738、ディバイダ730及び接着剤732)と係合することにより達成される。いくつかの実施形態において、光の操作は、接着表面又は接着剤コーティング上に光の均等な分布を生成する。いくつかの実施形態において、光は、接着剤コーティングの上又は捕虫部分714内に所定のパターンを生成するよう操作され、例えば、均一な分布、高強度のホットスポットを伴う均一な分布、ホットスポットパターン、及び/又はこれらの組み合わせを生成するよう操作される。
任意の好適な接着剤材料を、虫を捕獲するための接着表面の一部として使用することができる。いくつかの実施形態において、アクリル、ブチルゴム、天然ゴム、ニトリル、シリコーン、スチレンブロックコポリマー、スチレン−エチレン/プロピレン、スチレン−イソプレン−スチレン、ビニルエーテルなどの感圧性接着剤を使用することができる。一般に、そのような接着剤の厚さは約0.01mm〜1mmの範囲である。いくつかの実施形態において、接着剤厚さは、約0.05mm〜0.2mmの範囲であり、厚さ約0.1mmが最もよく使用される。
この構成の捕虫装置710は、ベース部分712に取り外し可能に取り付けることができる様々な異なる捕虫部分714に対応することができ、それぞれの捕虫部分714は、特定の種類又は複数の種類の虫を誘引して捕らえるよう独自に構成される。例えば、捕虫部分714の全体の寸法及び形状、捕虫部分714の前部ハウジング726の開口部728の寸法、形状、位置及び向き、並びにLED 740の波長と強度は、特定の種類又は複数の種類の虫を誘引して捕らえるよう独自に構成され得る。例えば、いくつかの実施形態において、捕虫部分714はおよそ、幅20mm〜600mm、高さ20mm〜600mm、及び奥行き5mm〜150mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分714はおよそ、幅20mm〜200mm、高さ20mm〜200mm、及び奥行き5mm〜80mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分714はおよそ、幅20mm〜130mm、高さ20mm〜130mm、及び奥行き5mm〜50mmである。
いくつかの実施形態において、ベース部分712はおよそ、幅20mm〜600mm、高さ10mm〜150mm、及び奥行き10mm〜150mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分712は、幅20mm〜200mm、高さ10mm〜100mm、及び奥行き10mm〜80mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分712は、幅20mm〜130mm、高さ10mm〜50mm、及び奥行き10mm〜50mmである。
本明細書で示すように、開口部728は様々な形状及び/又は寸法であり得る。例えば、開口部728の形状は、円形、正方形、長方形、多角形、及び/又は楕円形であり得る。あるいは、開口部728は、直線、曲線、又はうねりの形状又はパターンを有するスロット形状であり得る。開口部728が円形の場合、開口部728の直径は約0.5mm〜30mmであり得る。いくつかの実施形態において、円形開口部728の直径は約0.5mm〜20mmである。いくつかの実施形態において、円形開口部728の直径は約0.5mm〜15mmである。開口部728がスロット形状の場合、開口部728はおよそ、幅2mm〜30mm、長さ5mm〜500mmであり得る。いくつかの実施形態において、スロット形状開口部728はおよそ、幅2mm〜20mm、長さ5mm〜200mmである。いくつかの実施形態において、スロット形状開口部728はおよそ、幅2mm〜15mm、長さ5mm〜100mmである。
いくつかの実施形態において、開口部728は前部ハウジング726の全部又は一部を占める。例えば、開口部728は、前部ハウジング726の表面積の約1%〜75%の範囲を占めることができる。いくつかの実施形態において、開口部728は、前部ハウジング726の表面積の約5%〜50%を占める。いくつかの実施形態において、開口部728は、前部ハウジング726の表面積の約10%〜30%を占める。
図21は、捕虫装置の第8の実施形態の前側斜視図であり、この捕虫装置は全体的に810として示される。捕虫装置810は、捕虫部分814及びベース部分812を含む。捕虫部分814は、この図で、ベース部分812から取り外された状態で示されている。いくつかの実施形態において、捕虫部分814は、下表面850から下向きに突出している係合可能部分818を含む。しかしながら、係合可能部分818は捕虫部分814から突出している必要はない。係合可能部分818は、ベース部分812と少なくとも部分的に係合する捕虫部分814の平らな下表面の非突出部分であり得る。ベース部分812は、捕虫部分814がベース部分812に取り付けられているときに、係合可能部分818を受け取るための対応する開口部824(図23に図示)を有し得る。開口部824は好ましくは、ユーザーの指が開口部824を通り抜けないように構成され得る。開口部824は好ましくは、直径10mmの球が開口部824を通過できないように構成され得る。図示のように、ベース部分812はスイッチ816を含む。
図22は、捕虫装置810の断面図であり、図23は図22の一部の拡大図である。ベース部分812は、回路基板822と、ドッキングスイッチ820と、1つ以上のLED 826(1つのみが図示されている)とを含み得る。ドッキングスイッチ820は回路基板822に取り付けられた状態で示されているが、ドッキングスイッチ820は、ベース部分812に直接取り付けられていてもよい。いくつかの実施形態において、LED 826は、広範な種の虫をよりよく誘引するために、紫外(UV)光を発するLEDを少なくとも1つ、及び可視光を発するLEDを少なくとも1つ含み得る。いくつかの実施形態において、この発光エレメントは、日光を模した波長の組み合わせを放射する。いくつかの実施形態において、1つ以上のLED 826は、蚊及びノミなどの特定の種の虫をよりよく誘引するために、赤外(IR)光を発し得る。いくつかの実施形態において、回路基板822は、コマンドを実行するためのプログラム可能プロセッサ又はチップ(図示せず)を有し、望ましいコンポーネント(例えば、スイッチ816、LED 826など)に電力及び指示を供給するよう構成されている。ただし、見やすくするため、電気的接続は一部しか示されていない。いくつかの実施形態において、回路基板822は、それ自体に取り付けられたドッキングスイッチ820を含む。
捕虫部分814がベース部分812に取り付けられると、捕虫部分814の係合可能部分818がドッキングスイッチ820に係合する。ドッキングスイッチ820は、捕虫部分814がベース部分812に取り付けられ、捕虫部分814の係合可能部分818が係合すると閉じるように構成することができ、また、捕虫部分814がベース部分812から取り外され、捕虫部分814の係合可能部分818がドッキングスイッチ820から外れると、開くように構成することができる。ドッキングスイッチ820は、捕虫部分814の係合可能部分818による力又は圧力に応答してオンになるよう構成することができる。あるいは、ドッキングスイッチ820は、捕虫部分814の係合可能部分818による変位に応答してオンになるよう構成することができる。あるいは、ドッキングスイッチ820は、捕虫部分814の係合可能部分818により光ビームが遮断されると閉じる光学スイッチとして構成することができ、あるいは、捕虫部分814の磁石に近づくと閉じるホール効果センサーとして構成することができ、あるいは、捕虫部分814のベース部分812への取り付け/取り外しに応じて開閉する任意の他のスイッチ又はセンサーとして構成することができる。ドッキングスイッチ820は、回路基板822及び/又はスイッチ816に電気的に接続されていてよく、捕虫部分814がベース部分812から取り外されると、UV及び/又は可視光及び/又はIR LED 826をオフにすることができる。これによって、ユーザーがUV光及び/又は可視光及び/又はIR光を直接見てしまうのを防ぎ、またエネルギー消費を低減することができる。あるいは、ドッキングスイッチ820は、回路基板822及び/又はスイッチ816に電気的に接続されていてよく、捕虫部分814がベース部分812から取り外されると、特定のUV LED 826のみ及び/又はIR LED 826のみ及び/又は可視光LED 826のみをオフにすることができる。
図24は、捕虫装置の第9の実施形態の前側斜視図であり、この捕虫装置は全体的に910として示される。捕虫装置910は、捕虫部分914及びベース部分912を含む。捕虫部分914は、この図で、ベース部分912から取り外された状態で示されている。いくつかの実施形態において、捕虫部分914は、下表面(図示せず)から下向きに突出している係合可能部分918を含む。しかしながら、係合可能部分918は捕虫部分914から突出している必要はない。係合可能部分918は、ベース部分912と少なくとも部分的に係合する捕虫部分914の平らな下表面の非突出部分であり得る。ベース部分912は、捕虫部分914がベース部分912に取り付けられているときに、係合可能部分918を受け取るための対応する開口部924(図26に図示)を有し得る。開口部924は好ましくは、ユーザーの指が開口部924を通り抜けないように構成され得る。開口部924は好ましくは、直径10mmの球が開口部924を通過できないように構成され得る。図示のように、ベース部分912はスイッチ916も含み得る。
図25は、捕虫装置910の断面図であり、図26は図25の一部の拡大図である。ベース部分912は、回路基板922と、ドッキングスイッチ920と、1つ以上のLED 926(1つのみが図示されている)とを含み得る。ドッキングスイッチ920は回路基板922に取り付けられた状態で示されているが、ドッキングスイッチ920は、ベース部分912に直接取り付けられていてもよい。いくつかの実施形態において、LED 926は、広範な種の虫をよりよく誘引するために、紫外(UV)光を発するLEDを少なくとも1つ、及び可視光(好ましくは青色光)を発するLEDを少なくとも1つ含み得る。いくつかの実施形態において、この発光エレメントは、日光を模した波長の組み合わせを放射する。いくつかの実施形態において、1つ以上のLED 926は、蚊及びノミなどの特定の種の虫をよりよく誘引するために、赤外(IR)光を発し得る。いくつかの実施形態において、回路基板922は、コマンドを実行するためのプログラム可能プロセッサ又はチップ(図示せず)を有し、望ましいコンポーネント(例えば、スイッチ916、LED 926など)に電力及び指示を供給するよう構成されている。ただし、見やすくするため、電気的接続は一部しか示されていない。ベース部分912は、スクリーン928を含み得る。捕虫部分914がベース部分912に取り付けられると、捕虫部分914の係合可能部分918がドッキングスイッチ920に係合する。ドッキングスイッチ920は、捕虫部分914がベース部分912に取り付けられ、捕虫部分914の係合可能部分918が係合すると閉じるように構成することができ、また、捕虫部分914がベース部分912から取り外され、捕虫部分914の係合可能部分918がドッキングスイッチ920から外れると、開くように構成することができる。ドッキングスイッチ920は、捕虫部分914の係合可能部分918による力又は圧力に応答してオンになるよう構成することができる。あるいは、ドッキングスイッチ920は、捕虫部分914の係合可能部分918による変位に応答してオンになるよう構成することができる。あるいは、ドッキングスイッチ920は、捕虫部分914の係合可能部分918により光ビームが遮断されると閉じる光学スイッチとして構成することができ、あるいは、捕虫部分914の磁石に近づくと閉じるホール効果センサーとして構成することができ、あるいは、捕虫部分914のベース部分912への取り付け/取り外しに応じて開閉する任意の他のスイッチ又はセンサーとして構成することができる。ドッキングスイッチ920は、回路基板922及び/又はスイッチ916に電気的に接続されていてよい。回路基板922は、1つ以上のUV及び/又は可視光及び/又はIR LED 926(1つのみが図示されている)に電気的に接続されていてよく、また、スクリーン928にも電気的に接続されていてよく、ドッキングスイッチ920が閉じたときに、スクリーン928をオンにすることができる。いくつかの実施形態において、スクリーン928は液晶(LC)技術を使用し、スクリーン928がオンになっているときに、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光LED 926からの光のすべて又は一部を遮断するよう構成することができ、これによって、ユーザーがUV光及び/又は可視光及び/又はIR光を直接見てしまうのを防ぎ、またエネルギー消費を低減することができる。いくつかの実施形態において、スクリーン928がオンになっているとき、UV LED 926からの光のみのすべて又は一部、又は可視光LED 926からの光のみのすべて又は一部、又はIR LED 926からの光のみのすべて又は一部、又はUV、可視光、及びIR LED 926の任意の組み合わせからの光のみのすべて又は一部を遮断するよう構成することができる。いくつかの実施形態において、スクリーン928は、電気モーター、又はソレノイド、又は磁歪アクチュエーター、又は圧電アクチュエーター、又は様々な電気機械式手法のうち1つ以上を利用して、シャッターを閉じ、UV LED 926からの光のすべて又は一部、可視光LED 926からの光のすべて又は一部、IR LED 926からの光のすべて又は一部、又はUV、可視光、及びIR LED 926の任意の組み合わせからの光のすべて又は一部を遮断することができる。あるいは、スクリーン928は、捕虫部分914がベース部分912から取り外されたときに、捕虫部分914の係合可能部分918により機械的に作動して、スクリーン928のシャッターを閉じ、UV及び/又は可視光及び/又はIR LED 926からの光のすべて又は一部を遮断するよう構成することができる。
図27は、捕虫装置の第10の実施形態の前側斜視図であり、この捕虫装置は全体的に1010として示される。捕虫装置1010は、ベース部分1012と取り外し可能な捕虫部分1014とを含む。捕虫部分1014は、この図で、ベース部分1012から取り外された状態で示されている。捕虫部分1014は、前側表面1058に少なくとも1つの開口部1020を備えた前部ハウジング1018を含む。前部ハウジング1018の開口部1020は、広範な種類の虫を捕虫装置1010に受け入れるよう構成することができ、あるいは、1種類以上の特定の種の虫を受け入れるよう構成することができる。いくつかの実施形態において、開口部1020は、捕虫部分1014を取り外して交換するときに、ユーザーの指が開口部1020に入ってしまい捕らえられた虫又は接着剤に誤って触れることを防ぐよう構成される。いくつかの実施形態において、開口部1020は、直径25mmの球が開口部1020を通過できないような寸法及び形状を有し、かつ、直径1mmの球が開口部1020のいかなる部分も通過できるような寸法及び形状を有する。開口部1020の幅、形状及び向きは、均一であってよく又は変化してよく、また、捕虫部分1014が複数の開口部1020を有する場合は、それらの幅、形状及び向きは、同一であってよく又は異なってよい。開口部1020は、1種類以上の個々の虫又は様々な種類の虫を誘引するよう構成することができる。
ベース部分1012の後側表面1060(図28に図示)から突出しているのは、複数の導電性プロング1022であり、導電性プロング1022を標準の家庭用壁面電気コンセントに差し込むことにより、捕虫装置1010を壁面に取り付けて捕虫装置1010に電源を供給するよう適合されている。あるいは、ベース部分1012は、望ましいように静置又は吊り下げて、ベース部分1012内に取り付けられた電池(図示せず)から電力を受け取るよう構成され得る。電気コンセントと電池は、捕虫装置1010に電力を供給するものとして記述されるが、任意の好適な電源を使用することができる。ベース部分1012は、1つ以上のLED 1024などの発光エレメントを含む。いくつかの実施形態において、ベース部分1012はLED 1024のアレイを含む。図示のように、LED 1024は青色及びUV LED 1024の2×3アレイで構成されているが、別の数及び配置のLED 1024を有する別のアレイ構成(例えば、3×2アレイ、又は4×3アレイ、又は1×2アレイなど)、様々な波長の光を放射するLED 1024、また様々な波長の光を放射するLED 1024の様々な組み合わせを、使用することができる。いくつかの実施形態において、LED 1024は、UV光を発するLEDを少なくとも1つ、及び可視光を発するLEDを少なくとも1つ含む。いくつかの実施形態において、LED 1024は、広範な種の虫をよりよく誘引するために、UV光を発するLEDを少なくとも1つ、及び青色光を発するLEDを少なくとも1つ含む。いくつかの実施形態において、この発光エレメントは、日光を模した波長の組み合わせを放射する。いくつかの実施形態において、LED 1024は、蚊を含む特定の種の虫をよりよく誘引するために、赤外(IR)光を発するLEDを少なくとも1つ含む。ベース部分1012の上表面1026に取り付けられているのは、透明又は半透明のウィンドウ1028であってよく、図ではLED 1024を見えるようにするため部分的に切り取られている。ウィンドウ1028はLED 1024をダストと虫の屑から保護し、ベース部分1012をクリーニングしやすくする。上表面1026にはスロット1030があってよく、上表面1026の外周には、縁又は上向きの突出部1032がある。
図28は、捕虫装置1010を通る断面図である。いくつかの実施形態において、各LED 1024から放射される光は、主方向1054を有する。捕虫部分1014は、前側表面1038を備えたディバイダ1034と、後部ハウジング1040とを含む。いくつかの実施形態において、ディバイダ1034は透明又は半透明の材料から構築されるか又はこれを含み、前側表面1038が透明又は半透明の接着剤1036でコーティングされ得る。いくつかの実施形態において、ディバイダ1034は、飛ぶ虫(広範な種類の飛ぶ虫が、偏光を感知することが知られている)を更に誘引するため、日光と同様に、ある向きで透過する光を偏光するよう構成される。いくつかの実施形態において、ディバイダ1034の材料及び厚さと接着剤1036の材料及び厚さは、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光のうちかなりの割合を透過するよう選択され、例えば、光の60%超がディバイダ1034と接着剤1036を透過するよう選択される。いくつかの実施形態において、後部ハウジング1040は、反射性コーティングされた内側表面1042を含む。あるいは、後部ハウジング1040の材料及び表面仕上げは、反射性コーティングなしに、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光を反射及び分散させるように構成され得る。後部ハウジング1040は、その下表面に開口部1044を含んでよく、あるいは開口部1044は、透明又は半透明のウィンドウ(図示せず)に置き換えられてもよい。
いくつかの実施形態において、前部ハウジング1018と後部ハウジング1040は、不透明のプラスチックシートから熱形成され、低価格と使い捨て性を維持しながら、クリーンで審美的に心地良い形状を形成する。あるいは、紙、板紙、厚紙又は紙パルプなどの不透明、透明又は半透明の材料も使用することができる。いくつかの実施形態において、前部ハウジング1018及び後部ハウジング1040は、射出成形、注型成形、又はその他の好適な製造技法により構築される。図示のように、ディバイダ1034は実質的に平らであり、1つ以上のLED 1024により生成される光の主方向1054に対して平行又はある角度1052になるように構成することができる。角度1052は鋭角であってよく、好ましくは0°〜45°であってよく、これにより、捕虫装置1010が壁に取り付けられたときに、ディバイダ1034の上端又は遠位端(例えば、ベース部分1012から最も遠い端)が、下側又は近位端側よりも壁に近づく。いくつかの実施形態において、ディバイダ1034は、光の均一な分布を最適化するよう、凸状、凹状、又はサドル形状、又は形状の組み合わせに形成され得る。いくつかの実施形態において、ディバイダ1034は、接着表面面積を増大させ、明暗コントラストの領域を形成するような、畝又はその他の特徴を有し得、これにより、広範な種類の虫に対して可視性が高く、虫をより誘引しやすくなり得る。
いくつかの実施形態において、前部ハウジング1018は、その内側表面が透明、半透明又は不透明の接着剤でコーティングされてよく、これにより付加的な捕虫効果及び能力が提供される。加えて、前部ハウジング1018は更に内側表面の接着剤コーティングの下に反射性コーティング(図示せず)を有してよく、これにより、虫の誘引効果を強化し、捕虫効果及び効率を更に改善する。
いくつかの実施形態において、前部ハウジング1018、ディバイダ1034及び後部ハウジング1040は、交差又は係合する場所で、超音波溶接又は高周波(HF)溶接で接合させることができるが、接着剤により、又は他の任意の好適な組立技法により、恒久的又は取り外し可能に接合することもできる。捕虫部分1014の材料は更に、1つ以上の虫誘引性物質を含み得る。例えば、捕虫部分1014は、ソルビトール、甲虫類誘引剤(ブレビコミン、ドミニカルア、フロンタリン、グランドルア、イプスジエノール、イプセノール、ジャポニルア、リネアチン、メガトモ酸、マルチストリアチン、オリクタルア、スルカトール、及びトランクコール(trunc-call)を含む)、双翅類誘引剤(セラルア、キュールア(cue-lure)、ラチルア、メドルア、モグチュン、ムスカルア、及びトリメドルアを含む)、同翅類誘引剤(レスカルアを含む)、鱗翅類誘引剤(例えばディスパールア)、直鎖レピドプテランフェロモン(コドレルア、ゴシップルア、ヘキサルア、リトルア、ループルア、オルフラルア、及びオストラモンを含む)、及びその他の虫誘引性物質(例えばオイゲノール、メチルオイゲノール、及びシグルア)、又はその他の、捕虫装置1010の虫誘引効率を更に向上させるにおいを供給する物質を、含浸させることができる。そのような実施形態において、虫誘引性物質は、捕虫部分1014に一体化している。あるいは、虫誘引性物質は、前部ハウジング1018の内側表面に、又は前部ハウジング1018の開口部1020を通して、又はディバイダ1034の前側表面1038に取り付けられる、別個のピース(図示せず)に埋め込むことができる。そのような誘引物質は、捕虫装置1010から半径約2メートルにいる虫に感知可能となることが望ましい。ディバイダ1034は、捕虫部分1014を前部エンクロージャ1046と後部エンクロージャ1048とに区分している。いくつかの実施形態において、ベース部分1012は、コマンドを実行するためのプログラム可能プロセッサ又はチップ(図示せず)を有する回路基板1050を含み、これは導電性プロング1022(1つのみが図示されている)、及びLED 1024(1つのみが図示されている)に電気的に接続されている。ただし、見やすくするため、電気的接続は一部しか示されていない。回路基板1050は、導電性プロング1022から通常の家庭用電流を受け取り、LED 1024を点灯させる電力を供給するための電子回路部品を含み得る。回路基板1050は、LED 1024に定電圧を供給する、全波整流回路又はその他の回路などのエネルギー安定器を含み得るが、ただし、一部の種の虫(蚊を含む)にとって誘引性となり得るような動きを模倣するちらつき光を提供するように、LED 1024に変動電圧を供給することもできる。例えば、およそ0.05Hz(例えば、大型哺乳動物の呼吸数を模倣する)〜250Hz(例えば、オスのイエバエを誘引するちらつきの最高周波数)の範囲の光ちらつき周波数が望ましいことがあり、発光エレメントがこの範囲内でちらつくよう構成することができる。回路基板1050は、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光を提供するために、LED 1024に電力を供給するが、ただし、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光のちらつきの組み合わせを生み出すために、UV LED 1024のみ又は可視光LED 1024のみ又はIR LED 1024のみに電力を供給するか、あるいは変動電力を供給するよう、構成することもできる。回路基板1050はまた、圧電スピーカー(図示せず)などの発信機又はトランシーバー、又はその他の装置を駆動させるよう構成することができ、これらはベース部分1012に取り付けて、虫誘引性の音を発するようにすることができる。いくつかの実施形態において、この発信機又はトランシーバーは、虫(蚊、小昆虫、蛾、又は蠅など)をよりよく誘引するために、録音及び/又は生成された虫の音又は振動を発することができ、これには、虫の発信、応答、求愛、及び連結の歌のうち1つ以上が含まれ得る。いくつかの実施形態において、この発信機又はトランシーバーは、録音及び/又は生成された虫誘引性の音又は振動(例えば哺乳動物の心拍など)を発することができる。例えば、この発信機又はトランシーバーは、約0.5Hz(例えば、大型哺乳動物の心拍数)〜約240kHz(例えば、虫が感知可能な最高周波数)の範囲の周波数を有する虫誘引性の単音又は複数の音を発することができる。いくつかの実施形態において、この周波数は約5Hz〜100kHzの範囲である。いくつかの実施形態において、この周波数は約35Hz〜50kHzの範囲である。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置1010から約2メートル以内の距離にいる虫に感知可能となることが望ましい。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置1010から約1メートル以内の距離にいる人間に感知できないものであることが望ましい。
図示のように、ベース部分1012の上表面1026のスロット1030と、ベース部分1012の上表面1026の突出部1032とが、捕虫部分1014と係合して、使用中に定位置に固定させる。ただし、捕虫部分1014をベース部分1012に取り外し可能にしっかりと取り付けることができるような、他の任意の取り付けの形態に置き換えることができる。
捕虫装置1010の操作において、導電性プロング1022を壁面電気コンセントに差し込む。LED 1024が、好ましくはUV及び可視光の光を発し(矢印で表わされている)、これはベース部分1012のウィンドウ1028を透過して、捕虫部分1014の後部ハウジング1040の開口部1044を通り、後部エンクロージャ1048に入り、後部ハウジング1040の内側表面1042内に直接当たり、ディバイダ1034の後側表面1056に当たる。見やすくするため、光を表わす矢印は、1つのLED 1024から放射される光のみを示す。いくつかの実施形態において、光はベース部分1012内では操作されず、捕虫部分1014内へ直接発光される。後部ハウジング1040の内側表面1042は凹状形状を含み得、LED 1024からの光を反射及び分散させて、光をディバイダ1034の後側表面1056に均等に分配するよう構成することができるが、ただし、後部ハウジング1040の内側表面1042は凸状又はサドル形状又は形状の組み合わせを有していてよく、あるいは、光をより均一に分配するように、畝又はその他の特徴を有してもよい。あるいは、ディバイダ1034の後側表面1056に光を分配するよう(例えば均等に、特定のパターンに従って、焦点を絞って、など)構成された、アナモルフィックレンズ(図示せず)又はその他のレンズ又はレンズの組み合わせなどの光学的エンハンサーを、後部ハウジング1040の開口部1044又はその近くで後部ハウジング1040に取り付けてよく、又はベース部分1012のウィンドウ1028又はその近くでベース部分1012に取り付けてよく、また、後部ハウジング1040の内側表面1042の役割を置換又は増強することができる。いくつかの実施形態において、LED 1024からの光は、ディバイダ1034の後側表面1056に斜めの角度(例えば、約0°〜90°の鋭角)で直接当たり、ディバイダ1034全体にわたって広がり、後部ハウジング1040の内側表面1042の役割、又は後部ハウジング1040に取り付けられたレンズ(複数可)の役割を置換又は増強し得る。
その後、光は、ディバイダ1034及び前側表面1038の接着剤1036を透過し、前部エンクロージャ1046に入る。光は更に、ディバイダ1034、前側表面1038の接着剤1036、又はこれら両方の光散乱特性により、均一に分配され得る。前部エンクロージャ1046に入る光の一部が、前部ハウジング1018の開口部1020を通って、捕虫装置1010が設置されている周辺領域に放射される。虫は、接着剤1036と前部ハウジング1018の開口部1020とを通って放射される光に誘引され、開口部1020に飛び入り又は這い入って接着剤1036の表面に当たり、ここで虫が捕らえられる。ユーザーは、前部ハウジング1018の開口部1020を通して見ることにより、捕らわれた虫を観察できる。十分な数の虫が捕獲されると、ユーザーは、捕獲された虫、虫の屑又は接着剤(これらは捕虫部分1014内の届かないところに留まる)に触れることなしに、使用済みの捕虫部分1014全体を容易に取り外して捨て、新しい捕虫部分1014に交換することができる。新しい捕虫部分1014は、接着剤コーティングされた新しい表面と光誘導表面を有しており、捕虫装置1010が引き続き効率的かつ効果的に虫を確実に誘引して捕らえることができるようになる。
いくつかの実施形態において、捕虫部分1014はベース部分1012の前ではなく上に取り付けられているため、普通の家庭用壁面コンセントに差し込んだときに、捕虫装置1010の壁面からの突出が最小限に抑えられ、これによって、家庭環境に対する邪魔を最小限に抑える。いくつかの実施形態において、捕虫装置1010は、壁面に取り付けられたとき、捕虫装置1010が壁から突出する合計距離によって画定される合計奥行きが、捕虫装置1010の全体高さ及び全体の幅よりも小さくなるように構成される。
捕虫装置1010の利点は、捕虫部分1014内の光の操作であることが理解されよう。いくつかの実施形態において、光の操作は捕虫部分1014内でのみ起こる。光の操作には、反射、屈折、偏光、分散及び/又は散乱が含まれ得、これは操作可能なエレメント又は表面(例えば、内側表面1042、ディバイダ1034及び接着剤1036)と係合することにより達成される。いくつかの実施形態において、光の操作は、接着剤1036上に光の均等な分布を生成する。いくつかの実施形態において、光は、接着剤1036の上又は捕虫部分1014内に所定のパターンを生成するよう操作され、例えば、均一な分布、高強度のホットスポットを伴う均一な分布、ホットスポットパターン、及び/又はこれらの組み合わせを生成するよう操作される。
任意の好適な接着剤材料を、虫を捕獲するための接着表面の一部として使用することができる。いくつかの実施形態において、アクリル、ブチルゴム、天然ゴム、ニトリル、シリコーン、スチレンブロックコポリマー、スチレン−エチレン/プロピレン、スチレン−イソプレン−スチレン、ビニルエーテルなどの感圧性接着剤を使用することができる。一般に、そのような接着剤の厚さは約0.01mm〜1mmの範囲である。いくつかの実施形態において、接着剤厚さは、約0.05mm〜0.2mmの範囲であり、厚さ約0.1mmが最もよく使用される。
この構成の捕虫装置1010は、ベース部分1012に取り外し可能に取り付けることができる様々な異なる捕虫部分1014に対応することができ、それぞれの捕虫部分1014は、特定の種類又は複数の種類の虫(飛ぶ虫も飛ばない虫も)を誘引して捕らえるよう独自に構成される。例えば、捕虫部分1014の全体の寸法及び形状、並びに捕虫部分1014の前部ハウジング1018の開口部1020の寸法、形状、位置及び向きは、特定の種類又は複数の種類の飛ぶ虫を誘引して捕らえるよう独自に構成され得る。
例えば、いくつかの実施形態において、捕虫部分1014はおよそ、幅20mm〜600mm、高さ20mm〜600mm、及び奥行き5mm〜150mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分1014はおよそ、幅20mm〜200mm、高さ20mm〜200mm、及び奥行き5mm〜80mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分1014はおよそ、幅20mm〜130mm、高さ20mm〜130mm、及び奥行き5mm〜50mmである。
いくつかの実施形態において、ベース部分1012はおよそ、幅20mm〜600mm、高さ10mm〜150mm、及び奥行き10mm〜150mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分1012は、幅20mm〜200mm、高さ10mm〜100mm、及び奥行き10mm〜80mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分1012は、幅20mm〜130mm、高さ10mm〜50mm、及び奥行き10mm〜50mmである。
本明細書で示すように、開口部1020は様々な形状及び/又は寸法であり得る。例えば、開口部1020の形状は、円形、正方形、長方形、多角形、及び/又は楕円形であり得る。あるいは、開口部1020は、直線、曲線、又はうねりの形状又はパターンを有するスロット形状であり得る。開口部1020が円形の場合、開口部1020の直径は約0.5mm〜30mmであり得る。いくつかの実施形態において、円形開口部1020の直径は約0.5mm〜20mmである。いくつかの実施形態において、円形開口部1020の直径は約0.5mm〜15mmである。開口部1020がスロット形状の場合、開口部1020はおよそ、幅2mm〜30mm、長さ5mm〜500mmであり得る。いくつかの実施形態において、スロット形状開口部1020はおよそ、幅2mm〜20mm、長さ5mm〜200mmである。いくつかの実施形態において、スロット形状開口部1020はおよそ、幅2mm〜15mm、長さ5mm〜100mmである。
いくつかの実施形態において、開口部1020は前部ハウジング1018の全部又は一部を占める。例えば、開口部1020は、前部ハウジング1018の表面積の約1%〜75%の範囲を占めることができる。いくつかの実施形態において、開口部1020は、前部ハウジング1018の表面積の約5%〜50%を占める。いくつかの実施形態において、開口部1020は、前部ハウジング1018の表面積の約10%〜30%を占める。
図29は、捕虫装置の第11の実施形態の前側斜視図であり、この捕虫装置は全体的に1110として示される。捕虫装置1110は、ベース部分1112と取り外し可能な捕虫部分1114とを含む。捕虫部分1114は、この図で、ベース部分1112から取り外された状態で示されている。いくつかの実施形態において、ベース部分1112は、スイッチ1116を含み、これはユーザーが望むようにスイッチ1116の開閉により捕虫装置1110をオン又はオフにすることができるように構成可能である。あるいは、スイッチ1116は他の機能を制御するよう構成可能であり、例えば光の強さ、光の波長の組み合わせ、光ちらつきの様々なモード又は周波数、部屋が暗くなったときに捕虫装置1110をオンにする自動設定、あるいはリモートコントロール設定が挙げられる。いくつかの実施形態において、スイッチ1116は手動で操作することができるが、ただし、スイッチ1116は電気的、光学的、電子機械的、電子光学的、又は任意の他の方法により、スイッチ1116の開閉を操作することができる。捕虫部分1114は、前側表面1132に少なくとも1つの開口部1120を備えた前部ハウジング1118を含み得る。開口部1120は、広範な種類の虫を捕虫装置1110に受け入れるよう構成することができ、あるいは、1種類以上の特定の種の虫を受け入れるよう構成することができる。開口部1120は好ましくは、捕虫部分1114を取り外して交換するときに、ユーザーの指が開口部1120に入ってしまい捕らえられた虫又は接着剤に誤って触れることを防ぐよう構成され得る。開口部1120は好ましくは、直径25mmの球が開口部1120を通過できないような寸法及び形状を有し得、かつ、開口部1120は好ましくは、直径1mmの球が開口部1120のいかなる部分も通過できるような寸法及び形状を有し得る。開口部1120の幅、形状及び向きは、均一であってよく又は変化してよく、また、捕虫部分1114が複数の開口部1120を有する場合は、それらの幅、形状及び向きは、同一であってよく又は異なってよい。開口部1120は、1種類以上の個々の虫又は様々な種類の虫を誘引するよう構成することができる。ベース部分1112の後側表面1152(図30に図示)から突出しているのは、複数の導電性プロング1122(1つのみが図示されている)であり、導電性プロング1122を標準の家庭用壁面電気コンセントに差し込むことにより、捕虫装置1110を壁面に取り付けて捕虫装置1110に電源を供給するよう適合されている。あるいは、ベース部分1112は、望ましいように静置又は吊り下げて、ベース部分1112内に取り付けられた電池(図示せず)から電力を受け取るよう構成され得る。電気コンセントと電池は、捕虫装置1110に電力を供給するものとして記述されるが、任意の好適な電源を使用することができる。ベース部分1112は、上表面1134と、後部ハウジング1126とを含み、これは反射性コーティングされた内側表面1128を含む。いくつかの実施形態において、後部ハウジング1126の材料及び表面仕上げは、反射性コーティングなしに、UV光及び/又は可視光を反射及び分散させるように構成され得る。ベース部分1112の後部ハウジング1126には、1つ以上のLED 1124などの発光エレメントが取り付けられている。いくつかの実施形態において、発光エレメントはLED 1124のアレイを含み、これは、UV光を発するLEDを少なくとも1つ、及び可視光を発するLEDを少なくとも1つ含む。いくつかの実施形態において、LED 1124は、広範な種の虫をよりよく誘引するために、UV光を発するLEDを少なくとも1つ、及び青色光を発するLEDを少なくとも1つ含む。いくつかの実施形態において、この発光エレメントは、日光を模した波長の組み合わせを放射する。いくつかの実施形態において、LED 1124は、蚊及びノミなどの特定の種の虫をよりよく誘引するために、赤外(IR)光を発するLEDを少なくとも1つ含む。
図示のように、ベース部分1112は、透明又は半透明のウィンドウ1130を含み得、図ではLED 1124を見えるようにするため部分的に切り取られている。ウィンドウ1130は、後側表面1150(図30に図示)を有し、後部ハウジング1126の内側表面1128とLED 1124をダストと虫の屑から保護し、ベース部分1112をクリーニングしやすくする。ウィンドウ1130は、飛ぶ虫(広範な種類の飛ぶ虫が、偏光を感知することが知られている)を更に誘引するため、日光と同様に、ある向きで透過する光を偏光するよう構成することができる。ウィンドウ1130は、接着又は超音波溶接などの任意の好適な製造技法により、その外周を後部ハウジング1126に取り付けることができる。いくつかの実施形態において、ウィンドウ1130は後部ハウジング1126に取り外し可能に取り付けられる。いくつかの実施形態において、ベース部分1112の上表面1134の外周1154には、上向きの縁又は突起1136がある。
図30は、捕虫装置1110を通る断面図である。捕虫部分1114は、前側表面1142を備えたバックプレート1138を含む。バックプレート1138は透明又は半透明の材料から構築されており、前側表面1142が透明又は半透明の接着剤1140でコーティングされている。バックプレート1138は、飛ぶ虫を更に誘引するため、日光と同様に、ある向きで透過する光を偏光するよう構成することができる。いくつかの実施形態において、バックプレート1138の材料及び厚さと接着剤1140の材料及び厚さは、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光のうちかなりの割合を透過するよう選択され、例えば、光の60%超がバックプレート1138と接着剤1140を透過するよう選択される。いくつかの実施形態において、捕虫部分1114の前部ハウジング1118とベース部分1112の後部ハウジング1126は、不透明のプラスチックシートから熱成型されるが、他の不透明、透明又は半透明の材料(紙、板紙、厚紙又は紙パルプなど)も使用することができる。いくつかの実施形態において、前部ハウジング1118及び後部ハウジング1126は、射出成形又はその他の好適な製造技法により構築される。バックプレート1138は実質的に平らであるが、光の均一な分布を最適化するよう、凸状、凹状、又はサドル形状、又は形状の組み合わせに形成され得る。あるいは、バックプレート1138は、畝532又はその他の形状を含み、これが、接着剤コーティング表面積を増加させ、一部の種の虫にとって誘引性となるような交互の明暗領域を形成し、かつ、捕虫部分1114への虫誘引性光の透過を増大させる。いくつかの実施形態において、前部ハウジング1118は、内側表面が透明、半透明又は不透明の接着剤でコーティングされ、これにより付加的な捕虫効果及び能力が提供される。加えて、前部ハウジング1118は更に内側表面の接着剤コーティングの下に反射性コーティング(図示せず)を有してよく、これにより、虫の誘引効果を強化し、捕虫効果及び効率を更に改善する。前部ハウジング1118及びバックプレート1138は、その係合部が接着剤で接合されていてよいが、これらは他の一般的に使用されているパッケージング組立技法により接合されてよく、例えば超音波溶接又はRF密封、又はその他任意の好適な組立方法により接合され得る。捕虫部分1114の材料は更に、1つ以上の虫誘引性物質を含み得る。例えば、捕虫部分1114は、ソルビトール、甲虫類誘引剤(ブレビコミン、ドミニカルア、フロンタリン、グランドルア、イプスジエノール、イプセノール、ジャポニルア、リネアチン、メガトモ酸、マルチストリアチン、オリクタルア、スルカトール、及びトランクコール(trunc-call)を含む)、双翅類誘引剤(セラルア、キュールア(cue-lure)、ラチルア、メドルア、モグチュン、ムスカルア、及びトリメドルアを含む)、同翅類誘引剤(レスカルアを含む)、鱗翅類誘引剤(例えばディスパールア)、直鎖レピドプテランフェロモン(コドレルア、ゴシップルア、ヘキサルア、リトルア、ループルア、オルフラルア、及びオストラモンを含む)、及びその他の虫誘引性物質(例えばオイゲノール、メチルオイゲノール、及びシグルア)、又はその他の、捕虫装置1110の虫誘引効率を向上させるにおいを供給する物質を、含浸させることができる。そのような実施形態において、虫誘引性物質は、捕虫部分1114に一体化している。あるいは、虫誘引性物質は、前部ハウジング1118の内側表面に、又は前部ハウジング1118の開口部1120を通して、又はバックプレート1138の前側表面1142に取り付けられる、別個のピース(図示せず)に埋め込むことができる。そのような誘引物質は、捕虫装置1110から半径約2メートルにいる虫に感知可能となることが望ましい。
図示のように、前部ハウジング1118とバックプレート1138とが、捕虫部分1114の前部エンクロージャ1144を形成し、後部ハウジング1126とウィンドウ1130とが、ベース部分1112の後部エンクロージャ1146を形成する。いくつかの実施形態において、ベース部分1112は、コマンドを実行するためのプログラム可能プロセッサ又はチップ(図示せず)を有する回路基板1148を含み、これは導電性プロング1122、スイッチ1116、及びLED 1124(1つのみが図示されている)に電気的に接続されている。ただし、見やすくするため、電気的接続は一部しか示されていない。回路基板1148は、導電性プロング1122(1つのみが図示されている)から通常の家庭用電流を受け取り、スイッチ1116の位置に対応し、LED 1124を点灯させる電力を供給するための電子回路部品を含み得る。回路基板1148は、スイッチ1116が閉位置にあるときに、LED 1124に定電圧を供給する、全波整流回路又はその他の回路などのエネルギー安定器を含み得るが、ただし、一部の種の虫(蚊を含む)にとって誘引性となり得るような動きを模倣するちらつき光を提供するように、LED 1124に変動電圧を供給することもできる。例えば、およそ0.05Hz(例えば、哺乳動物の呼吸数を模倣する)〜270Hz(例えば、オスのイエバエを誘引するちらつきの最高周波数)の範囲の光ちらつき周波数が望ましいことがあり、発光エレメントがこの範囲内でちらつくよう構成することができる。回路基板1148は、UV光及び可視光の両方を提供するために、LED 1124に電力を供給するが、ただし、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光のちらつきの組み合わせを生み出すために、UV LED 1124のみ又は可視光LED 1124のみ又はIR LED 1124のみに電力を供給するか、あるいは変動電力を供給するよう、構成することもできる。いくつかの実施形態において、回路基板1148はまた、圧電スピーカーなどの発信機又はトランシーバー(図示せず)、又はその他の装置を駆動させるよう構成することができ、これらはベース部分1112に取り付けて、虫誘引性の音を発するようにすることができる。いくつかの実施形態において、この発信機又はトランシーバーは、虫(蚊、小昆虫、蛾、又は蠅のうち1種類以上を含み得る)をよりよく誘引するために、録音及び/又は生成された虫の音又は振動を発することができ、これには、虫の発信、応答、求愛、及び連結の歌のうち1つ以上が含まれ得る。いくつかの実施形態において、この発信機又はトランシーバーは、録音及び/又は生成された虫誘引性の音又は振動(例えば哺乳動物の心拍など)を発することができる。例えば、この発信機又はトランシーバーは、約0.5Hz(例えば、大型哺乳動物の心拍数)〜約240kHz(例えば、虫が感知可能な最高周波数)の範囲の周波数を有する虫誘引性の単音又は複数の音を発することができる。いくつかの実施形態において、この周波数は約5Hz〜100kHzの範囲である。いくつかの実施形態において、この周波数は約35Hz〜50kHzの範囲である。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置1110から約2メートル以内の距離にいる虫に感知可能となることが望ましい。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置1110から約1メートル以内の距離にいる人間に感知できないものであることが望ましい。
ベース部分712の上表面1134のスロット722縁又は突起1136とウィンドウ1130が、捕虫部分1114と係合して、使用中に定位置に固定させるよう構成される。ただし、捕虫部分1114をベース部分1112に取り外し可能にしっかりと取り付けることができるような、他の任意の取り付けの形態に置き換えることができる。
捕虫装置1110の操作において、導電性プロング1122を壁面電気コンセントに差し込み、スイッチ1116を閉位置に動かす。LED 1124は、矢印で表わされるように光を発し、ウィンドウ1130の後側表面1150に直接当たる。いくつかの実施形態において、光はベース部分1112内では操作されず、捕虫部分1114内へ直接発光される。後部ハウジング1126の内側表面1128は凹状形状を含み得、LED 1124からのUV光及び可視光を反射及び分散させて、光をウィンドウ1130の後側表面1150に均等に分配するよう構成することができるが、ただし、後部ハウジング1126の内側表面1128は凸状又はサドル形状又は形状の組み合わせを有していてよく、あるいは、光をより均一に分配するように、畝又はその他の特徴を有してもよい。いくつかの実施形態において、LED 1124はウィンドウ1130に対して実質的に垂直である(例えば、LEDの光の主方向が実質的に垂直である)。光は、バックプレート1138及び前側表面1142の接着剤1140を透過し、前部エンクロージャ1144に入る。光は更に、ベース部分1112のウィンドウ1130、捕虫部分1114のバックプレート1138、バックプレート1138の前側表面1142の接着剤1140、又はウィンドウ1130、バックプレート1138及び接着剤1140の任意の組み合わせの光散乱特性により、均一に分配され得る。いくつかの実施形態において、前部エンクロージャ1144に入る光の一部が、前部ハウジング1118の開口部1120を通って、捕虫装置1110が設置されている領域に放射される。虫は、接着剤1140と前部ハウジング1118の開口部1120とを通って放射されるUV及び/又は可視光に誘引され、開口部1120を通って飛び入り又は這い入って接着剤1140の表面に当たり、ここで虫が捕らえられる。ユーザーは、前部ハウジング1118の開口部1120を通して見ることにより、捕らわれた虫を観察できる。十分な数の虫が捕獲されると、ユーザーは、捕獲された虫、虫の屑又は接着剤(これらは捕虫部分1114内の届かないところに留まる)に触れることなしに、使用済みの捕虫部分1114全体を容易に取り外して捨て、新しい捕虫部分1114に交換することができる。新しい捕虫部分1114は、接着剤コーティングされた新しい表面を有しており、捕虫装置1110が引き続き効率的かつ効果的に虫を確実に誘引して捕らえることができるようになる。
いくつかの実施形態において、捕虫部分1114はベース部分1112の前ではなく上に取り付けられているため、普通の家庭用壁面コンセントに差し込んだときに、捕虫装置1110の壁面からの突出が最小限に抑えられ、これによって、家庭環境に対する邪魔を最小限に抑える。いくつかの実施形態において、捕虫装置1110は、壁面に取り付けられたとき、捕虫装置1110が壁から突出する合計距離によって画定される合計奥行きが、捕虫装置1110の全体高さ及び全体の幅よりも小さくなるように構成される。
捕虫装置1110の利点は、捕虫部分1114内の光の操作であることが理解されよう。いくつかの実施形態において、光の操作は捕虫部分1114内でのみ起こる。光の操作には、反射、屈折、偏光、分散及び/又は散乱が含まれ得、これは操作可能なエレメント又は表面(例えば、内側表面1128、ウィンドウ1130、バックプレート1138及び接着剤1140)と係合することにより達成される。いくつかの実施形態において、光の操作は、接着剤1140上に光の均等な分布を生成する。いくつかの実施形態において、光は、接着剤1140の上又は捕虫部分1114内に所定のパターンを生成するよう操作され、例えば、均一な分布、高強度のホットスポットを伴う均一な分布、ホットスポットパターン、及び/又はこれらの組み合わせを生成するよう操作される。
任意の好適な接着剤材料を、虫を捕獲するための接着表面の一部として使用することができる。いくつかの実施形態において、アクリル、ブチルゴム、天然ゴム、ニトリル、シリコーン、スチレンブロックコポリマー、スチレン−エチレン/プロピレン、スチレン−イソプレン−スチレン、ビニルエーテルなどの感圧性接着剤を使用することができる。一般に、そのような接着剤の厚さは約0.01mm〜1mmの範囲である。いくつかの実施形態において、接着剤厚さは、約0.05mm〜0.2mmの範囲であり、厚さ約0.1mmが最もよく使用される。
この構成の捕虫装置1110は、ベース部分1112に取り外し可能に取り付けることができる様々な異なる捕虫部分1114に対応することができ、それぞれの捕虫部分1114は、特定の種類又は複数の種類の虫を誘引して捕らえるよう独自に構成される。例えば、捕虫部分1114の全体の寸法及び形状、並びに捕虫部分1114の前部ハウジング1118の開口部1120の寸法、形状、位置及び向きは、特定の種類又は複数の種類の虫を誘引して捕らえるよう独自に構成され得る。例えば、いくつかの実施形態において、捕虫部分1114はおよそ、幅20mm〜600mm、高さ20mm〜600mm、及び奥行き5mm〜150mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分1114はおよそ、幅20mm〜200mm、高さ20mm〜200mm、及び奥行き5mm〜80mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分1114はおよそ、幅20mm〜130mm、高さ20mm〜130mm、及び奥行き5mm〜50mmである。
いくつかの実施形態において、ベース部分1112はおよそ、幅20mm〜600mm、高さ10mm〜150mm、及び奥行き10mm〜150mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分1112は、幅20mm〜200mm、高さ10mm〜100mm、及び奥行き10mm〜80mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分1112は、幅20mm〜130mm、高さ10mm〜50mm、及び奥行き10mm〜50mmである。
本明細書で示すように、開口部1120は様々な形状及び/又は寸法であり得る。例えば、開口部1120の形状は、円形、正方形、長方形、多角形、及び/又は楕円形であり得る。あるいは、開口部1120は、直線、曲線、又はうねりの形状又はパターンを有するスロットであり得る。開口部1120が円形の場合、開口部1120の直径は約0.5mm〜30mmであり得る。いくつかの実施形態において、円形開口部1120の直径は約0.5mm〜20mmである。いくつかの実施形態において、円形開口部1120の直径は約0.5mm〜15mmである。開口部1120がスロット形状の場合、開口部1120はおよそ、幅2mm〜30mm、長さ5mm〜500mmであり得る。いくつかの実施形態において、スロット形状開口部1120はおよそ、幅2mm〜20mm、長さ5mm〜200mmである。いくつかの実施形態において、スロット形状開口部1120はおよそ、幅2mm〜15mm、長さ5mm〜100mmである。
いくつかの実施形態において、開口部1120は前部ハウジング1118の全部又は一部を占める。例えば、開口部1120は、前部ハウジング1118の表面積の約1%〜75%の範囲を占めることができる。いくつかの実施形態において、開口部1120は、前部ハウジング1118の表面積の約5%〜50%を占める。いくつかの実施形態において、開口部1120は、前部ハウジング1118の表面積の約10%〜30%を占める。
図31は、捕虫装置の第12の実施形態の前側斜視図であり、この捕虫装置は全体的に1210として示される。捕虫装置1210は、ベース部分1212と取り外し可能な捕虫部分1214とを含む。捕虫部分1214は、この図で、部分的に切り取られ、ベース部分1212から取り外された状態で示されている。ベース部分1212の前側表面1238は、スイッチ1216を含み得、これはユーザーが望むようにスイッチ1216の開閉により捕虫装置1210をオン又はオフにすることができるように構成可能である。あるいは、スイッチ1216は他の機能を制御するよう構成可能であり、例えば光の強さ、光の波長の組み合わせ、光ちらつきの様々なモード又は周波数、部屋が暗くなったときに捕虫装置1210をオンにする自動設定、あるいはリモートコントロール設定が挙げられる。スイッチ1216は好ましくは手動で操作することができるが、ただし、スイッチ1216は電気的、光学的、電子機械的、電子光学的、又は任意の他の方法により、スイッチ1216の開閉を操作することができる。ベース部分1212の後側表面1242(図32に図示)から突出しているのは、複数の導電性プロング1222であり、導電性プロング1222を標準の家庭用壁面電気コンセントに差し込むことにより、捕虫装置1210を壁面に取り付けて捕虫装置1210に電源を供給するよう適合されている。あるいは、ベース部分1212は、望ましいように静置又は吊り下げて、ベース部分1212内に取り付けられた電池(図示せず)から電力を受け取るよう構成され得る。電気コンセントと電池は、捕虫装置1210に電力を供給するものとして記述されるが、任意の好適な電源を使用することができる。ベース部分1212は、1つ以上のLED 1224などの発光エレメントを含む。いくつかの実施形態において、LED 1224は、UV光を発するLEDを少なくとも1つ、及び可視光を発するLEDを少なくとも1つ含む。いくつかの実施形態において、LED 1224は、広範な種の虫をよりよく誘引するために、UV光を発するLEDを少なくとも1つ、及び青色光を発するLEDを少なくとも1つ含む。いくつかの実施形態において、この発光エレメントは、日光を模した波長の組み合わせを放射する。いくつかの実施形態において、LED 1224は、蚊及びノミなどの特定の種の虫をよりよく誘引するために、IR光を発するLEDを少なくとも1つ含む。ベース部分1212の上表面1234には、少なくとも1つの開口部1232があってよく、開口部1232には、透明又は半透明のウィンドウ1230が取り付けられていてよく、これは、LED 1224を見えるようにするため部分的に切り取られている。ウィンドウ1230はLED 1224をダストと虫の屑から保護し、ベース部分1212をクリーニングしやすくする。また、上表面1234にはスロット1246があってよく、上表面1234の外周には、下向きの縁又は突出部1236があってよい。捕虫部分1214は、前側表面1254に少なくとも1つの開口部1220を備えた前部ハウジング1218と、後部ハウジング1226とを含む。前部ハウジング1218の開口部1220は、広範な種類の虫を捕虫装置1210に受け入れるよう構成することができ、あるいは、1種類以上の特定の種の虫を受け入れるよう構成することができる。いくつかの実施形態において、開口部1220は、捕虫部分1214を取り外して交換するときに、ユーザーの指が開口部1220に入ってしまい捕らえられた虫又は接着剤に誤って触れることを防ぐよう構成される。いくつかの実施形態において、開口部1220は、直径25mmの球が開口部1220を通過できないような寸法及び形状を有し、かつ、直径1mmの球が開口部1220のいかなる部分も通過できるような寸法及び形状を有する。開口部1220の幅、形状及び向きは、均一であってよく又は変化してよく、また、捕虫部分1214が複数の開口部1220を有する場合は、それらの幅、形状及び向きは、同一であってよく又は異なってよい。開口部1220は、1種類以上の個々の虫又は様々な種類の虫を誘引するよう構成することができる。捕虫部分1214の前部ハウジング1218及び後部ハウジング1226は、エンクロージャ1244を形成する。後部ハウジング1226は、透明、半透明又は不透明の接着剤1240でコーティングされ得る内側表面1228を含む。いくつかの実施形態において、後部ハウジング1226の内側表面1228も、接着剤1240の下に反射性コーティング(図示せず)を有する。あるいは、後部ハウジング1226の材料及び表面仕上げは、反射性コーティングなしに、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光を反射及び分散させるように構成され得る。あるいは、接着剤1240は更に、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光を反射するよう構成することができる。後部ハウジング1226の内側表面1228は、飛ぶ虫(広範な種類の飛ぶ虫が、偏光を感知することが知られている)を更に誘引するため、日光と同様に、ある向きで反射する光を偏光し得るよう構成することができる。後部ハウジング1226は、その下表面1252に開口部1250を含んでよく、あるいは開口部1250は、透明又は半透明のウィンドウ(図示せず)に置き換えられてもよい。いくつかの実施形態において、前部ハウジング1218は、その内側表面(図示せず)が透明、半透明又は不透明の接着剤でコーティングされてよく、これにより付加的な捕虫効果及び能力が提供される。前部ハウジング1218は更に内側表面の接着剤コーティングの下に反射性コーティング(図示せず)を有してよく、これにより、虫の誘引効果を強化し、捕虫効果及び効率を更に改善する。いくつかの実施形態において、前部ハウジング1218と後部ハウジング1226は、不透明なプラスチックシートから熱形成され、低価格と使い捨て性を維持しながら、クリーンで審美的に心地良い形状を形成する。あるいは、紙、板紙、厚紙又は紙パルプなどの不透明、透明又は半透明の材料も使用することができる。いくつかの実施形態において、前部ハウジング1218及び後部ハウジング1226は、射出成形又はその他の好適な製造技法により構築される。いくつかの実施形態において、前部ハウジング1218及び後部ハウジング1226は、その交差部又は係合部が接着剤で接合されているが、これらは他の一般的に使用されているパッケージング組立技法により接合されてよく、例えば超音波溶接又はRF密封、又はその他任意の好適な組立方法により接合され得る。捕虫部分1214の材料は更に、1つ以上の虫誘引性物質を含み得る。例えば、捕虫部分1214は、ソルビトール、甲虫類誘引剤(ブレビコミン、ドミニカルア、フロンタリン、グランドルア、イプスジエノール、イプセノール、ジャポニルア、リネアチン、メガトモ酸、マルチストリアチン、オリクタルア、スルカトール、及びトランクコール(trunc-call)を含む)、双翅類誘引剤(セラルア、キュールア(cue-lure)、ラチルア、メドルア、モグチュン、ムスカルア、及びトリメドルアを含む)、同翅類誘引剤(レスカルアを含む)、鱗翅類誘引剤(例えばディスパールア)、直鎖レピドプテランフェロモン(コドレルア、ゴシップルア、ヘキサルア、リトルア、ループルア、オルフラルア、及びオストラモンを含む)、及びその他の虫誘引性物質(例えばオイゲノール、メチルオイゲノール、及びシグルア)、又はその他の、捕虫装置1210の虫誘引効率を更に向上させるにおいを供給する物質を、含浸させることができる。そのような実施形態において、虫誘引性物質は、捕虫部分1214に一体化している。あるいは、虫誘引性物質は、エンクロージャ1244の内側表面に、又は前部ハウジング1218又は後部ハウジング1226の開口部を通して取り付けられ得る、別個のピース(図示せず)に埋め込むことができる。そのような誘引物質は、捕虫装置1210から半径約2メートルにいる虫に感知可能となることが望ましい。
図32は、捕虫装置1210を通る切り欠き断面図である。いくつかの実施形態において、ベース部分1212は、コマンドを実行するためのプログラム可能プロセッサ又はチップ(図示せず)を有する回路基板1248を含み、これは導電性プロング1222(1つのみが図示されている)、スイッチ1216、及びLED 1224(1つのみが図示されている)に電気的に接続されている。ただし、見やすくするため、電気的接続は一部しか示されていない。回路基板1248は、導電性プロング1222から通常の家庭用電流を受け取り、スイッチ1216の位置に対応し、LED 1224を点灯させる電力を供給するための電子回路部品を含み得る。回路基板1248は、スイッチ1216が閉位置にあるときに、LED 1224に定電圧を供給し得る、全波整流回路又はその他の回路などのエネルギー安定器を含み得るが、ただし、一部の種の虫(蚊を含む)にとって誘引性となり得るような動きを模倣するちらつき光を提供するように、LED 1224に変動電圧を供給することもできる。例えば、およそ0.05Hz(例えば、大型哺乳動物の呼吸数を模倣する)〜250Hz(例えば、オスのイエバエを誘引するちらつきの最高周波数)の範囲の光ちらつき周波数が望ましいことがあり、発光エレメントがこの範囲内でちらつくよう構成することができる。回路基板1248は、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光のすべてを提供するために、LED 1224に電力を供給するが、ただし、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光のちらつきの組み合わせを生み出すために、UV LED 1224のみ又は可視光LED 1224のみ又はIR LED 1224のみに電力を供給するか、あるいは変動電力を供給するよう、構成することもできる。回路基板1248はまた、圧電スピーカー(図示せず)などの発信機又はトランシーバー、又はその他の装置を駆動させるよう構成することができ、これらはベース部分1212に取り付けて、虫誘引性の音を発するようにすることができる。いくつかの実施形態において、この発信機又はトランシーバーは、虫(蚊、小昆虫、蛾、又は蠅など)をよりよく誘引するために、録音及び/又は生成された虫の音又は振動を発することができ、これには、虫の発信、応答、求愛、及び連結の歌のうち1つ以上が含まれ得る。いくつかの実施形態において、この発信機又はトランシーバーは、録音及び/又は生成された虫誘引性の音又は振動(例えば哺乳動物の心拍など)を発することができる。例えば、この発信機又はトランシーバーは、約0.5Hz(例えば、大型哺乳動物の心拍数)〜240kHz(例えば、虫が感知可能な最高周波数)の範囲の周波数を有する虫誘引性の単音又は複数の音を発することができる。いくつかの実施形態において、この周波数は約5Hz〜100kHzの範囲である。いくつかの実施形態において、この周波数は約35Hz〜50kHzの範囲である。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置1210から約2メートル以内の距離にいる虫に感知可能となることが望ましい。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置1210から約1メートル以内の距離にいる人間に感知できないものであることが望ましい。
図示のように、ベース部分1212の上表面1234のスロット1246と、上表面1234の縁又は突出部1236とが、捕虫部分1214と係合して、使用中に定位置に固定させる。ただし、捕虫部分1214をベース部分1212に取り外し可能にしっかりと取り付けることができるような、他の任意の取り付けの形態に置き換えることができる。
捕虫装置1210の操作において、導電性プロング1222を壁面電気コンセントに差し込み、スイッチ1216を閉位置に動かすことができる。LED 1224は、光を発し(矢印で表わされている)、これはベース部分1212の開口部1232を透過してエンクロージャ1244に入り、後部ハウジング1226の内側表面1228をコーティングしている接着剤1240に直接当たる。いくつかの実施形態において、光はベース部分1212内では操作されず、捕虫部分1214内へ直接発光される。
後部ハウジング1226の内側表面1228は凹状形状を含み得、LED 1224からの光を反射させて、光をエンクロージャ1244に均等に分配するよう構成することができるが、ただし、後部ハウジング1226の内側表面1228は凸状又はサドル形状又は形状の組み合わせを有していてよく、あるいは、光をより均一に分配するように、畝又はその他の特徴を有してもよい。あるいは、後部ハウジング1226の内側表面1228に光を分配するよう(例えば均等に、特定のパターンに従って、焦点を絞って、など)構成された、アナモルフィックレンズ(図示せず)又はその他のレンズ又はレンズの組み合わせなどの光学的エンハンサーを、ベース部分1212の開口部1232又はその近くでベース部分1212に取り付けてよく、又は捕虫部分1214開口部1250又はその近くで捕虫部分1214に取り付けてよく、また、後部ハウジング1226の内側表面1228の光分配の役割を置換又は増強することができる。いくつかの実施形態において、LED 1224からの光は、後部ハウジング1226の内側表面1228に斜めの角度(例えば、約0°〜90°の鋭角)で直接当たり、内側表面1228全体にわたって広がり、捕虫部分1214又はベース部分1212に取り付けられたレンズ(複数可)の、内側表面1228の光分配の役割を置換又は増強することができる。光は、ベース部分1212のウィンドウ1230の光拡散特性によって、後部ハウジング1226の内側表面1228の接着剤1240によって、又はこれら2つの組み合わせによって、更に均一に分配され得る。
こうして、光の一部が依然として前部ハウジング1218の開口部1220を通って、捕虫装置が設置されている周辺領域に放射される。虫は、開口部1220とを通って放射されるUV及び/又は可視光に誘引され、開口部1220を通って飛び入り又は這い入って接着剤1240の表面に当たり、ここで虫が捕らえられる。ユーザーは、前部ハウジング1218の開口部1220を通して見ることにより、捕らわれた虫を観察できる。十分な数の虫が捕獲されると、ユーザーは、捕獲された虫、虫の屑又は接着剤(これらは捕虫部分1214内の届かないところに留まる)に触れることなしに、使用済みの捕虫部分1214全体を容易に取り外して捨て、新しい捕虫部分1214に交換することができる。新しい捕虫部分1214は、接着剤コーティングされた新しい表面を有しており、捕虫装置1210が引き続き効率的かつ効果的に虫を確実に誘引して捕らえることができるようになる。
いくつかの実施形態において、捕虫部分1214はベース部分1212の前ではなく上に取り付けられているため、普通の家庭用壁面コンセントに差し込んだときに、捕虫装置1210の壁面からの突出が最小限に抑えられ、これによって、家庭環境に対する邪魔を最小限に抑える。いくつかの実施形態において、捕虫装置1210は、壁面に取り付けられたとき、捕虫装置1210が壁から突出する合計距離によって画定される合計奥行きが、捕虫装置1210の全体高さ及び全体の幅よりも小さくなるように構成される。
捕虫装置1210の利点は、捕虫部分1214内の光の操作であることが理解されよう。いくつかの実施形態において、光の操作は捕虫部分1214内でのみ起こる。光の操作には、反射、屈折、偏光、分散及び/又は散乱が含まれ得、これは操作可能なエレメント又は表面(例えば、内側表面1228及び接着剤1240)と係合することにより達成される。いくつかの実施形態において、光の操作は、接着剤1240上に光の均等な分布を生成する。いくつかの実施形態において、光は、接着剤1240の上又は捕虫部分1214内に所定のパターンを生成するよう操作され、例えば、均一な分布、高強度のホットスポットを伴う均一な分布、ホットスポットパターン、及び/又はこれらの組み合わせを生成するよう操作される。
任意の好適な接着剤材料を、虫を捕獲するための接着表面の一部として使用することができる。いくつかの実施形態において、アクリル、ブチルゴム、天然ゴム、ニトリル、シリコーン、スチレンブロックコポリマー、スチレン−エチレン/プロピレン、スチレン−イソプレン−スチレン、ビニルエーテルなどの感圧性接着剤を使用することができる。一般に、そのような接着剤の厚さは約0.01mm〜1mmの範囲である。いくつかの実施形態において、接着剤厚さは、約0.05mm〜0.2mmの範囲であり、厚さ約0.1mmが最もよく使用される。
この構成の捕虫装置1210は、ベース部分1212に取り外し可能に取り付けることができる様々な異なる捕虫部分1214に対応することができ、それぞれの捕虫部分1214は、特定の種類又は複数の種類の虫を誘引して捕らえるよう独自に構成される。例えば、捕虫部分1214の全体の寸法及び形状、並びに捕虫部分1214の前部ハウジング1218の開口部1220の寸法、形状、位置及び向きは、特定の種類又は複数の種類の飛ぶ虫を誘引して捕らえるよう独自に構成され得る。例えば、いくつかの実施形態において、捕虫部分1214はおよそ、幅20mm〜600mm、高さ20mm〜600mm、及び奥行き5mm〜150mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分1214はおよそ、幅20mm〜200mm、高さ20mm〜200mm、及び奥行き5mm〜80mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分1214はおよそ、幅20mm〜130mm、高さ20mm〜130mm、及び奥行き5mm〜50mmである。
いくつかの実施形態において、ベース部分1212はおよそ、幅20mm〜600mm、高さ10mm〜150mm、及び奥行き10mm〜150mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分1212は、幅20mm〜200mm、高さ10mm〜100mm、及び奥行き10mm〜80mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分1212は、幅20mm〜130mm、高さ10mm〜50mm、及び奥行き10mm〜50mmである。
本明細書で示すように、開口部1220は様々な形状及び/又は寸法であり得る。例えば、開口部1220の形状は、円形、正方形、長方形、多角形、及び/又は楕円形であり得る。あるいは、開口部1220は、直線、曲線、又はうねりの形状又はパターンを有するスロット形状であり得る。開口部1220が円形の場合、開口部1220の直径は約0.5mm〜30mmであり得る。いくつかの実施形態において、円形開口部1220の直径は約0.5mm〜20mmである。いくつかの実施形態において、円形開口部1220の直径は約0.5mm〜15mmである。開口部1220がスロット形状の場合、開口部1220はおよそ、幅2mm〜30mm、長さ5mm〜500mmであり得る。いくつかの実施形態において、スロット形状開口部1220はおよそ、幅2mm〜20mm、長さ5mm〜200mmである。いくつかの実施形態において、スロット形状開口部1220はおよそ、幅2mm〜15mm、長さ5mm〜100mmである。
いくつかの実施形態において、開口部1220は前部ハウジング1218の全部又は一部を占める。例えば、開口部1220は、前部ハウジング1218の表面積の約1%〜75%の範囲を占めることができる。いくつかの実施形態において、開口部1220は、前部ハウジング1218の表面積の約5%〜50%を占める。いくつかの実施形態において、開口部1220は、前部ハウジング1218の表面積の約10%〜30%を占める。
図33は、捕虫装置の第13の実施形態の前側斜視図であり、この捕虫装置は全体的に1310として示される。捕虫装置1310は、ベース部分1312と取り外し可能な捕虫部分1314とを含む。捕虫部分1314は、この図で、部分的に切り取られ、ベース部分1312から部分的に取り外された状態で示されている。ベース部分1312の前側表面1346は、スイッチ1316を含み得、これはユーザーが望むようにスイッチ1316の開閉により捕虫装置1310をオン又はオフにすることができるように構成可能である。あるいは、スイッチ1316は他の機能を制御するよう構成可能であり、例えば光の強さ、光の波長の組み合わせ、光ちらつきの様々なモード又は周波数、部屋が暗くなったときに捕虫装置1310をオンにする自動設定、あるいはリモートコントロール設定が挙げられる。スイッチ1316は手動で操作することができるが、ただし、スイッチ1316は電気的、光学的、電子機械的、電子光学的、又は任意の他の方法により、スイッチ1316の開閉を操作することができる。ベース部分1312の後側表面1350(図34に図示)から突出しているのは、複数の導電性プロング1322であり、導電性プロング1322を標準の家庭用壁面電気コンセントに差し込むことにより、捕虫装置1310を壁面に取り付けて捕虫装置1310に電源を供給するよう適合されている。あるいは、ベース部分1312は、望ましいように静置又は吊り下げて、ベース部分1312内に取り付けられた電池(図示せず)から電力を受け取るよう構成され得る。電気コンセントと電池は、捕虫装置1310に電力を供給するものとして記述されるが、任意の好適な電源を使用することができる。ベース部分1312は、上表面1332と、1つ以上の光源1324とを含む。光源1324は、蛍光灯、白熱灯、LED、又は任意の他の照明技術、又は照明技術の組み合わせを使用することができる。いくつかの実施形態において、光源1324はUVと可視光の両方を発する。いくつかの実施形態において、広範な種の虫をよりよく誘引するために、1つ以上の光源1324がUV光を発し、1つ以上の光源1324が青色光を発する。いくつかの実施形態において、光源1324は、日光を模した波長の組み合わせを放射する。いくつかの実施形態において、1つ以上の光源1324は、蚊及びノミなどの特定の種の虫をよりよく誘引するために、赤外(IR)光を発し得る。いくつかの実施形態において、光源1324は、ベース部分1312の上表面1332から少なくとも部分的に突出している。ベース部分1312の上表面1332には、少なくとも1つの開口部1330があってよく、これが光源1324を受容し得る。上表面1332の外周には、上向きの縁又は突起1334があってよい。捕虫部分1314は、前側表面1352に少なくとも1つの開口部1320を備えた前部ハウジング1318と、内側表面1328を備えた後部ハウジング1326とを含む。前部ハウジング1318の開口部1320は、広範な種類の虫を捕虫装置1310に受け入れるよう構成することができ、あるいは、1種類以上の特定の種の虫を受け入れるよう構成することができる。いくつかの実施形態において、開口部1320は、捕虫部分1314を取り外して交換するときに、ユーザーの指が開口部1320に入ってしまい捕らえられた虫又は接着剤に誤って触れることを防ぐよう構成される。いくつかの実施形態において、開口部1320は、直径25mmの球が開口部1320を通過できないような寸法及び形状を有し、かつ、直径1mmの球が開口部1320のいかなる部分も通過できるような寸法及び形状を有する。開口部1320の幅、形状及び向きは、均一であってよく又は変化してよく、また、捕虫部分1314が複数の開口部1320を有する場合は、それらの幅、形状及び向きは、同一であってよく又は異なってよい。開口部1320は、1種類以上の個々の虫又は様々な種類の虫を誘引するよう構成することができる。捕虫部分1314の前部ハウジング1318及び後部ハウジング1326は、エンクロージャ1344を形成する。後部ハウジング1326の内側表面1328は、透明、半透明又は不透明の接着剤でコーティングされ得る。いくつかの実施形態において、後部ハウジング1326の内側表面1328も、接着剤1340の下に反射性コーティング(図示せず)を有する。あるいは、後部ハウジング1326の材料及び表面仕上げは、反射性コーティングなしに、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光を反射及び分散させるように構成され得る。あるいは、接着剤1340は更に、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光を反射及び分散させるよう構成することができる。後部ハウジング1326の内側表面1328は、飛ぶ虫(広範な種類の飛ぶ虫が、偏光を感知することが知られている)を更に誘引するため、日光と同様に、ある向きで反射する光を偏光し得るよう構成することができる。いくつかの実施形態において、前部ハウジング1318は、その内側表面(図示せず)が透明、半透明又は不透明の接着剤でコーティングされてよく、これにより付加的な捕虫効果及び能力が提供される。前部ハウジング1318は更に内側表面の接着剤コーティングの下に反射性コーティング(図示せず)を有してよく、これにより、虫の誘引効果を強化し、捕虫効果及び効率を更に改善し得る。いくつかの実施形態において、捕虫部分1314の前部ハウジング1318と後部ハウジング1326は、不透明なプラスチックシートから熱形成され、低価格と使い捨て性を維持しながら、クリーンで審美的に心地良い形状を形成する。あるいは、紙、板紙、厚紙又は紙パルプなどの不透明、透明又は半透明の材料も使用することができる。いくつかの実施形態において、前部ハウジング1318及び後部ハウジング1326は、射出成形又はその他の好適な製造技法により構築される。いくつかの実施形態において、前部ハウジング1318及び後部ハウジング1326は、その交差部又は係合部が接着剤で接合されているが、これらは他の一般的に使用されているパッケージング組立技法により接合されてよく、例えば超音波溶接又はRF密封、又はその他任意の好適な組立方法により接合され得る。捕虫部分1314の材料は更に、1つ以上の虫誘引性物質を含み得る。例えば、捕虫部分1314は、ソルビトール、甲虫類誘引剤(ブレビコミン、ドミニカルア、フロンタリン、グランドルア、イプスジエノール、イプセノール、ジャポニルア、リネアチン、メガトモ酸、マルチストリアチン、オリクタルア、スルカトール、及びトランクコール(trunc-call)を含む)、双翅類誘引剤(セラルア、キュールア(cue-lure)、ラチルア、メドルア、モグチュン、ムスカルア、及びトリメドルアを含む)、同翅類誘引剤(レスカルアを含む)、鱗翅類誘引剤(例えばディスパールア)、直鎖レピドプテランフェロモン(コドレルア、ゴシップルア、ヘキサルア、リトルア、ループルア、オルフラルア、及びオストラモンを含む)、及びその他の虫誘引性物質(例えばオイゲノール、メチルオイゲノール、及びシグルア)、又はその他の、捕虫装置1310の虫誘引効率を向上させるにおいを供給する物質を、含浸させることができる。そのような実施形態において、虫誘引性物質は、捕虫部分1314に一体化している。あるいは、虫誘引性物質は、エンクロージャ1344の内側表面に、又は前部ハウジング1318又は後部ハウジング1326の開口部を通して取り付けられる、別個のピース(図示せず)に埋め込むことができる。そのような誘引物質は、捕虫装置1310から半径約2メートルにいる虫に感知可能となることが望ましい。いくつかの実施形態において、捕虫部分1314は更に、少なくとも1つの透明又は半透明のスリーブ1336を含み、これは、捕虫部分1314がベース部分1312に取り付けられたときに、光源1324を受容して保護する。いくつかの実施形態において、スリーブ1336の材料及び厚さは、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光のうちかなりの割合を透過するよう選択され、例えば、光の60%超がスリーブ1336を透過するよう選択される。
図34は、捕虫装置1310を通る断面図である。いくつかの実施形態において、ベース部分1312は、コマンドを実行するためのプログラム可能プロセッサ又はチップ(図示せず)を有する回路基板1348を含み、これは導電性プロング1322(1つのみが図示されている)、スイッチ1316、及び光源1324(1つのみが図示されている)に電気的に接続されている。ただし、見やすくするため、電気的接続は一部しか示されていない。回路基板1348は、導電性プロング1322から通常の家庭用電流を受け取り、スイッチ1316の位置に対応し、光源1324を点灯させる電力を供給するための電子回路部品を含み得る。回路基板1348は、スイッチ1316が閉位置にあるときに、光源1324に定電圧を供給する、全波整流回路又はその他の回路などのエネルギー安定器を含み得るが、ただし、一部の種の虫(蚊を含む)にとって誘引性となり得るような動きを模倣するちらつき光を提供するように、光源1324に変動電圧を供給することもできる。例えば、およそ0.05Hz(例えば、大型哺乳動物の呼吸数を模倣する)〜250Hz(例えば、オスのイエバエを誘引するちらつきの最高周波数)の範囲の光ちらつき周波数が望ましいことがあり、発光エレメントがこの範囲内でちらつくよう構成することができる。回路基板1348は、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光を提供するために、光源1324に電力を供給するが、ただし、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光のちらつきの組み合わせを生み出すために、UV光を生成する光源1324のみ又は可視光を生成する光源1324のみ又はIR光を生成する光源1324のみに電力を供給するか、あるいは変動電力を供給するよう、構成することもできる。回路基板1348はまた、圧電スピーカー(図示せず)などの発信機又はトランシーバー、又はその他の装置を駆動させるよう構成することができ、これらはベース部分1312に取り付けて、虫誘引性の音を発するようにすることができる。いくつかの実施形態において、この発信機又はトランシーバーは、虫(蚊、小昆虫、蛾、又は蠅など)をよりよく誘引するために、録音及び/又は生成された虫の音又は振動を発することができ、これには、虫の発信、応答、求愛、及び連結の歌のうち1つ以上が含まれ得る。いくつかの実施形態において、この発信機又はトランシーバーは、録音及び/又は生成された虫誘引性の音又は振動(例えば哺乳動物の心拍など)を発することができる。例えば、この発信機又はトランシーバーは、約0.5Hz(例えば、大型哺乳動物の心拍数)〜約240kHz(例えば、虫が感知可能な最高周波数)の範囲の周波数を有する虫誘引性の単音又は複数の音を発することができる。いくつかの実施形態において、この周波数は約5Hz〜100kHzの範囲である。いくつかの実施形態において、この周波数は約35Hz〜50kHzの範囲である。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置1310から約2メートル以内の距離にいる虫に感知可能となることが望ましい。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置1310から約1メートル以内の距離にいる人間に感知できないものであることが望ましい。
捕虫部分1314は、少なくとも1つの開口部1338を含み得る。捕虫部分1314のスリーブ1336は、開口部1338に隣接する開口端に取り付けることができ、これは、捕虫部分1314がベース部分1312に取り付けられたときに、光源1324をスリーブ1336内へとガイドするよう構成された、開口部1338に隣接する先細セクション1342を含み得る。あるいは、捕虫部分1314のスリーブ1336は不透明な材料でできていてよく、光源1324からの光がエンクロージャ1344内へと透過できるよう、1つ以上の開口部(図示せず)を含み得る。あるいは、スリーブ1336は、捕虫部分1314の前部ハウジング1318に隣接する外側表面上に不透明コーティング(図示せず)を含み得、これにより、光源1324からエンクロージャ1344を通って前部ハウジング1318の開口部1320へと光が直接透過するのを防ぐよう構成されている。あるいは、スリーブ1336は、光源1324を捕虫部分1314内にガイドし、光源1324が接着剤1340に接触しないよう保護し、光源1324からの光がエンクロージャ1344に入ることができるよう、プラスチック又は金属ワイヤのメッシュ(図示せず)、又は任意の形状で構成されていてよい。
図示のように、ベース部分1312の上表面1332の縁又は突起1334が、捕虫部分1314と係合して、使用中に定位置に固定させる。ただし、捕虫部分1314をベース部分1312に取り外し可能にしっかりと取り付けることができるような、他の任意の取り付けの形態に置き換えることができる。
捕虫装置1310の操作において、導電性プロング1322を壁面電気コンセントに差し込み、スイッチ1316を閉位置に動かす。光源1324は、光を発し(矢印で表わされている)、これは捕虫部分1314のスリーブ1336を透過してエンクロージャ1344に入り、後部ハウジング1326の内側表面1328をコーティングしている接着剤1340に直接当たる。いくつかの実施形態において、光はベース部分1312内では操作されず、捕虫部分1314内へ直接発光される。
後部ハウジング1326の内側表面1328は凹状形状を含み得、光源1324からの光を反射及び分散させて、光をエンクロージャ1344内及び前部ハウジング1318の開口部を通って均等に分配するよう構成することができるが、ただし、後部ハウジング1326の内側表面1328は凸状又はサドル形状又は形状の組み合わせを有していてよく、あるいは、光をより均一に分配するように、畝又はその他の特徴を有してもよい。光は、スリーブ1336の光拡散特性によって、後部ハウジング1326の内側表面1328の接着剤1340によって、又はこれら2つの組み合わせによって、更に均一に分配され得る。
このように、エンクロージャ1344に入る光の一部が、前部ハウジング1318の開口部1320を通って、捕虫装置1310が設置されている周辺領域に放射される。虫は、前部ハウジング1318の開口部1320とを通って放射される光に誘引され、開口部1320に飛び入り又は這い入って接着剤1340の表面に当たり、ここで虫が捕らえられる。ユーザーは、前部ハウジング1318の開口部1320を通して見ることにより、捕らわれた虫を観察できる。十分な数の虫が捕獲されると、ユーザーは、捕獲された虫、虫の屑又は接着剤(これらは捕虫部分1314内の届かないところに留まる)に触れることなしに、捕虫部分1314全体を容易に取り外して捨て、新しい捕虫部分1314に交換することができる。新しい捕虫部分1314は、接着剤コーティングされた新しい表面を有しており、捕虫装置1310が引き続き効率的かつ効果的に虫を確実に誘引して捕らえることができるようになる。スリーブ1336は、光源1324が虫、虫の屑、及び接着剤1340に触れないよう保護するため、光源1324はクリーンなままであり、光生成効率を維持する。
いくつかの実施形態において、捕虫部分1314はベース部分1312の前ではなく上に取り付けられているため、普通の家庭用壁面コンセントに差し込んだときに、捕虫装置1310の壁面からの突出が最小限に抑えられ、これによって、家庭環境に対する邪魔を最小限に抑える。いくつかの実施形態において、捕虫装置1310は、壁面に取り付けられたとき、捕虫装置1310が壁から突出する合計距離によって画定される合計奥行きが、捕虫装置1310の全体高さ及び全体の幅よりも小さくなるように構成される。
捕虫装置1310の利点は、捕虫部分1314内の光の操作であることが理解されよう。いくつかの実施形態において、光の操作は捕虫部分1314内でのみ起こる。光の操作には、反射、屈折、偏光、分散及び/又は散乱が含まれ得、これは操作可能なエレメント又は表面(例えば、内側表面1328及び接着剤1340)と係合することにより達成される。いくつかの実施形態において、光の操作は、接着剤1340上に光の均等な分布を生成する。いくつかの実施形態において、光は、接着剤1340の上又は捕虫部分1314内に所定のパターンを生成するよう操作され、例えば、均一な分布、高強度のホットスポットを伴う均一な分布、ホットスポットパターン、及び/又はこれらの組み合わせを生成するよう操作される。
任意の好適な接着剤材料を、虫を捕獲するための接着表面の一部として使用することができる。いくつかの実施形態において、アクリル、ブチルゴム、天然ゴム、ニトリル、シリコーン、スチレンブロックコポリマー、スチレン−エチレン/プロピレン、スチレン−イソプレン−スチレン、ビニルエーテルなどの感圧性接着剤を使用することができる。一般に、そのような接着剤の厚さは約0.01mm〜1mmの範囲である。いくつかの実施形態において、接着剤厚さは、約0.05mm〜0.2mmの範囲であり、厚さ約0.1mmが最もよく使用される。
この構成の捕虫装置1310は、ベース部分1312に取り外し可能に取り付けることができる様々な異なる捕虫部分1314に対応することができ、それぞれの捕虫部分1314は、特定の種類又は複数の種類の虫を誘引して捕らえるよう独自に構成される。例えば、捕虫部分1314の全体の寸法及び形状、並びに捕虫部分1314の前部ハウジング1318の開口部1320の寸法、形状、位置及び向きは、特定の種類又は複数の種類の飛ぶ虫を誘引して捕らえるよう独自に構成され得る。例えば、いくつかの実施形態において、捕虫部分1314はおよそ、幅20mm〜600mm、高さ20mm〜600mm、及び奥行き5mm〜150mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分1314はおよそ、幅20mm〜200mm、高さ20mm〜200mm、及び奥行き5mm〜80mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分1314はおよそ、幅20mm〜130mm、高さ20mm〜130mm、及び奥行き5mm〜50mmである。
いくつかの実施形態において、ベース部分1312はおよそ、幅20mm〜600mm、高さ10mm〜150mm、及び奥行き10mm〜150mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分1312は、幅20mm〜200mm、高さ10mm〜100mm、及び奥行き10mm〜80mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分1312は、幅20mm〜130mm、高さ10mm〜50mm、及び奥行き10mm〜50mmである。
本明細書で示すように、開口部1320は様々な形状及び/又は寸法であり得る。例えば、開口部1320の形状は、円形、正方形、長方形、多角形、及び/又は楕円形であり得る。あるいは、開口部1320は、直線、曲線、又はうねりの形状又はパターンを有するスロット形状であり得る。開口部1320が円形の場合、開口部1320の直径は約0.5mm〜30mmであり得る。いくつかの実施形態において、円形開口部1320の直径は約0.5mm〜20mmである。いくつかの実施形態において、円形開口部1320の直径は約0.5mm〜15mmである。開口部1320がスロット形状の場合、開口部1320はおよそ、幅2mm〜30mm、長さ5mm〜500mmであり得る。いくつかの実施形態において、スロット形状開口部1320はおよそ、幅2mm〜20mm、長さ5mm〜200mmである。いくつかの実施形態において、スロット形状開口部1320はおよそ、幅2mm〜15mm、長さ5mm〜100mmである。
いくつかの実施形態において、開口部1320は前部ハウジング1318の全部又は一部を占める。例えば、開口部1320は、前部ハウジング1318の表面積の約1%〜75%の範囲を占めることができる。いくつかの実施形態において、開口部1320は、前部ハウジング1318の表面積の約5%〜50%を占める。いくつかの実施形態において、開口部1320は、前部ハウジング1318の表面積の約10%〜30%を占める。
図35は、捕虫装置の第14の実施形態の前側斜視図であり、この捕虫装置は全体的に1410として示される。捕虫装置1410は、ベース部分1412と取り外し可能な捕虫部分1414とを含む。捕虫部分1414は、この図で、部分的に切り取られ、ベース部分1412から取り外された状態で示されている。ベース部分1412は、上表面1432と、少なくとも1つの光源1424と、少なくとも1つの開口部1430とを含み、この開口部を通して光源1424が露出している。
いくつかの実施形態において、光源1424はエレクトロルミネセント(EL)技術を使用しているが、他の照明技術又は照明技術の組み合わせを適合させて使用することもできる。いくつかの実施形態において、光源1424はUVと可視光の両方を発する。いくつかの実施形態において、光源1424は、広範な種の虫をよりよく誘引するために、UVと青色光の両方を発する。いくつかの実施形態において、光源1424は、日光を模した波長の組み合わせを放射する。いくつかの実施形態において、光源1424は、蚊及びノミなどの特定の種の虫をよりよく誘引するために、赤外(IR)光を発する。上表面1432の外周には、上向きの縁又は突起1434があってよい。捕虫部分1414は、前側表面1416に少なくとも1つの開口部1420を備えた前部ハウジング1418と、透明又は半透明のバックプレート1426とを含む。前部ハウジング1418の開口部1420は、広範な種類の虫を捕虫装置1410に受け入れるよう構成することができ、あるいは、1種類以上の特定の種の虫を受け入れるよう構成することができる。いくつかの実施形態において、開口部1420は、捕虫部分1414を取り外して交換するときに、ユーザーの指が開口部1420に入ってしまい捕らえられた虫又は接着剤に誤って触れることを防ぐよう構成される。いくつかの実施形態において、開口部1420は、直径25mmの球が開口部1420を通過できないような寸法及び形状を有し、かつ、直径1mmの球が開口部1420のいかなる部分も通過できるような寸法及び形状を有する。開口部1420の幅、形状及び向きは、均一であってよく又は変化してよく、また、捕虫部分1414が複数の開口部1420を有する場合は、それらの幅、形状及び向きは、同一であってよく又は異なってよい。開口部1420は、1種類以上の個々の虫又は様々な種類の虫を誘引するよう構成することができる。前部ハウジング1418とバックプレート1426とが、エンクロージャ1444を形成する。図示のように、バックプレート1426は実質的に平らであるが、ただし、接着表面面積を増大させ、明暗コントラストの領域を形成するような、畝又はその他の特徴(図示せず)を有し得、これにより、広範な種類の虫に対して可視性が高く、虫をより誘引しやすくなり得る。
バックプレート1426は前側表面1442を含み、これは透明又は半透明の接着剤1440でコーティングされ得る。バックプレート1426は、飛ぶ虫(広範な種類の飛ぶ虫が、偏光を感知することが知られている)を更に誘引するため、日光と同様に、ある向きで透過する光を偏光するよう構成することができる。いくつかの実施形態において、前部ハウジング1418は、その内側表面(図示せず)が透明、半透明又は不透明の接着剤(図示せず)でコーティングされており、これにより付加的な捕虫効果及び能力が提供される。いくつかの実施形態において、前部ハウジング1418は更に内側表面の接着剤コーティングの下に反射性コーティング(図示せず)を有してよく、これにより、虫の誘引効果を強化し、捕虫効果及び効率を更に改善する。いくつかの実施形態において、前部ハウジング1418とバックプレート1426は、不透明なプラスチックシートから熱形成され、低価格と使い捨て性を維持しながら、クリーンで審美的に心地良い形状を形成する。あるいは、紙、板紙、厚紙又は紙パルプなどの不透明、透明又は半透明の材料も使用することができる。いくつかの実施形態において、前部ハウジング1418及びバックプレート1426は、射出成形又はその他の好適な製造技法により構築される。
いくつかの実施形態において、前部ハウジング1418及びバックプレート1426は、その交差部又は係合部が接着剤で接合されているが、これらは他の一般的に使用されているパッケージング組立技法により接合されてよく、例えば超音波溶接又はRF密封、又はその他任意の好適な組立方法により接合され得る。捕虫部分1414の材料は更に、1つ以上の虫誘引性物質を含浸させることができる。例えば、捕虫部分1414は、ソルビトール、甲虫類誘引剤(ブレビコミン、ドミニカルア、フロンタリン、グランドルア、イプスジエノール、イプセノール、ジャポニルア、リネアチン、メガトモ酸、マルチストリアチン、オリクタルア、スルカトール、及びトランクコール(trunc-call)を含む)、双翅類誘引剤(セラルア、キュールア(cue-lure)、ラチルア、メドルア、モグチュン、ムスカルア、及びトリメドルアを含む)、同翅類誘引剤(レスカルアを含む)、鱗翅類誘引剤(例えばディスパールア)、直鎖レピドプテランフェロモン(コドレルア、ゴシップルア、ヘキサルア、リトルア、ループルア、オルフラルア、及びオストラモンを含む)、及びその他の虫誘引性物質(例えばオイゲノール、メチルオイゲノール、及びシグルア)、又はその他の、捕虫装置1410の虫誘引効率を向上させるにおいを供給する物質を、含浸させることができる。あるいは、虫誘引性物質は、エンクロージャ1444の内側表面に、又は前部ハウジング1418又はバックプレート1426の開口部を通して取り付けられ得る、別個のピース(図示せず)に埋め込むことができる。そのような誘引物質は、捕虫装置1410から半径約2メートルにいる虫に感知可能となることが望ましい。
図36は、捕虫装置1410を通る断面図である。ベース部分1412の後側表面1428から突出しているのは、複数の導電性プロング1422(1つのみが図示されている)であり、導電性プロング1422を標準の家庭用壁面電気コンセントに差し込むことにより、捕虫装置1410を壁面に取り付けて捕虫装置1410に電源を供給するよう適合されている。あるいは、ベース部分1412は、望ましいように静置又は吊り下げて、ベース部分1412内に取り付けられた電池(図示せず)から電力を受け取るよう構成され得る。電気コンセントと電池は、捕虫装置1410に電力を供給するものとして記述されるが、任意の好適な電源を使用することができる。いくつかの実施形態において、ベース部分1412は、コマンドを実行するためのプログラム可能プロセッサ又はチップ(図示せず)を有する回路基板1448を含み、これは導電性プロング1422(1つのみが図示されている)、及び光源1424に電気的に接続されている。ただし、見やすくするため、電気的接続は一部しか示されていない。回路基板1448は、導電性プロング1422から通常の家庭用電流を受け取り、光源1424を点灯させる電力を供給するための電子回路部品を含み得る。回路基板1448は、光源1424に定電圧を供給する、全波整流回路又はその他の回路などのエネルギー安定器を含み得るが、ただし、一部の種の虫(蚊を含む)にとって誘引性となり得るような動きを模倣するちらつき光を提供するように、光源1424に変動電圧を供給することもできる。例えば、およそ0.05Hz(例えば、大型哺乳動物の呼吸数を模倣する)〜250Hz(例えば、オスのイエバエを誘引するちらつきの最高周波数)の範囲の光ちらつき周波数が望ましいことがあり、発光エレメントがこの範囲内でちらつくよう構成することができる。回路基板1448は、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光のすべてを提供するために、光源1424に電力を供給するが、ただし、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光のちらつきの組み合わせを生み出すために、UV光源1424のみ又は可視光光源1424のみ又はIR光源のみに電力を供給するか、あるいは変動電力を供給するよう、構成することもできる。回路基板1448はまた、圧電スピーカー(図示せず)などの発信機又はトランシーバー、又はその他の装置を駆動させるよう構成することができ、これらはベース部分1412に取り付けて、虫誘引性の音を発するようにすることができる。いくつかの実施形態において、このトランシーバーの発信機は、虫(蚊、小昆虫、蛾、又は蠅など)をよりよく誘引するために、録音及び/又は生成された虫の音又は振動を発することができ、これには、虫の発信、応答、求愛、及び連結の歌のうち1つ以上が含まれ得る。いくつかの実施形態において、この発信機又はトランシーバーは、録音及び/又は生成された虫誘引性の音又は振動(例えば哺乳動物の心拍など)を発することができる。例えば、この発信機又はトランシーバーは、約0.5Hz(例えば、大型哺乳動物の心拍数)〜約240kHz(例えば、虫が感知可能な最高周波数)の範囲の周波数を有する虫誘引性の単音又は複数の音を発することができる。いくつかの実施形態において、この周波数は約5Hz〜100kHzの範囲である。いくつかの実施形態において、この周波数は約35Hz〜50kHzの範囲である。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置1410から約2メートル以内の距離にいる虫に感知可能となることが望ましい。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置1410から約1メートル以内の距離にいる人間に感知できないものであることが望ましい。
図示のように、ベース部分1412の上表面1432の縁又は突起1434が、捕虫部分1414と係合して、使用中に定位置に固定させる。ただし、捕虫部分1414をベース部分1412に取り外し可能にしっかりと取り付けることができるような、他の任意の取り付けの形態に置き換えることができる。
捕虫装置1410の操作において、導電性プロング1422を壁面電気コンセントに差し込み、回路基板1448が光源1424に電流を提供することができ、光源1424が光を発し(矢印で示す)、これが、バックプレート1426に直接当たり、透過して、前側表面1442の接着剤1440を通り、エンクロージャ1444に入る。いくつかの実施形態において、光はベース部分1412内では操作されず、捕虫部分1414内へ直接発光される。いくつかの実施形態において、この光は、バックプレート1426、接着剤1440、又はこれら2つの組み合わせによって、更に均一に分配される。
このように、エンクロージャ1444に入る光の一部が、前部ハウジング1418の開口部1420を通って、捕虫装置1410が設置されている周辺領域に放射される。虫は、接着剤1440との開口部1420とを通って放射される光に誘引され、開口部1420に飛び入り又は這い入って接着剤1440の表面に当たり、ここで虫が捕らえられる。ユーザーは、前部ハウジング1418の開口部1420を通して見ることにより、捕らわれた虫を観察できる。十分な数の虫が捕獲されると、ユーザーは、捕獲された虫、虫の屑又は接着剤(これらは捕虫部分1414内の届かないところに留まる)に触れることなしに、捕虫部分1414全体を容易に取り外して捨て、新しい捕虫部分1414に交換することができる。新しい捕虫部分1414は、接着剤コーティングされた新しい表面を有しており、捕虫装置1410が引き続き効率的かつ効果的に虫を確実に誘引して捕らえることができるようになる。
いくつかの実施形態において、捕虫装置1410は、壁面に取り付けられたとき、捕虫装置1410が壁から突出する合計距離によって画定される合計奥行きが、捕虫装置1410の全体高さ及び全体の幅よりも小さくなるように構成される。
任意の好適な接着剤材料を、虫を捕獲するための接着表面の一部として使用することができる。いくつかの実施形態において、アクリル、ブチルゴム、天然ゴム、ニトリル、シリコーン、スチレンブロックコポリマー、スチレン−エチレン/プロピレン、スチレン−イソプレン−スチレン、ビニルエーテルなどの感圧性接着剤を使用することができる。一般に、そのような接着剤の厚さは約0.01mm〜1mmの範囲である。いくつかの実施形態において、接着剤厚さは、約0.05mm〜0.2mmの範囲であり、厚さ約0.1mmが最もよく使用される。
この構成の捕虫装置1410は、ベース部分1412に取り外し可能に取り付けることができる様々な異なる捕虫部分1414に対応することができ、それぞれの捕虫部分1414は、特定の種類又は複数の種類の虫を誘引して捕らえるよう独自に構成される。例えば、捕虫部分1414の全体の寸法及び形状、並びに捕虫部分1414の前部ハウジング1418の開口部1420の寸法、形状、位置及び向きは、特定の種類又は複数の種類の飛ぶ虫を誘引して捕らえるよう独自に構成され得る。例えば、いくつかの実施形態において、捕虫部分1414はおよそ、幅20mm〜600mm、高さ20mm〜600mm、及び奥行き5mm〜150mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分1414はおよそ、幅20mm〜200mm、高さ20mm〜200mm、及び奥行き5mm〜80mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分1414はおよそ、幅20mm〜130mm、高さ20mm〜130mm、及び奥行き5mm〜50mmである。
いくつかの実施形態において、ベース部分1412はおよそ、幅20mm〜600mm、高さ10mm〜150mm、及び奥行き10mm〜150mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分1412は、幅20mm〜200mm、高さ10mm〜100mm、及び奥行き10mm〜80mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分1412は、幅20mm〜130mm、高さ10mm〜50mm、及び奥行き10mm〜50mmである。
本明細書で示すように、開口部1420は様々な形状及び/又は寸法であり得る。例えば、開口部1420の形状は、円形、正方形、長方形、多角形、及び/又は楕円形であり得る。あるいは、開口部1420は、直線、曲線、又はうねりの形状又はパターンを有するスロット形状であり得る。開口部1420が円形の場合、開口部1420の直径は約0.5mm〜30mmであり得る。いくつかの実施形態において、円形開口部1420の直径は約0.5mm〜20mmである。いくつかの実施形態において、円形開口部1420の直径は約0.5mm〜15mmである。開口部1420がスロット形状の場合、開口部1420はおよそ、幅2mm〜30mm、長さ5mm〜500mmであり得る。いくつかの実施形態において、スロット形状開口部1420はおよそ、幅2mm〜20mm、長さ5mm〜200mmである。いくつかの実施形態において、スロット形状開口部1420はおよそ、幅2mm〜15mm、長さ5mm〜100mmである。
いくつかの実施形態において、開口部1420は前部ハウジング1418の全部又は一部を占める。例えば、開口部1420は、前部ハウジング1418の表面積の約1%〜75%の範囲を占めることができる。いくつかの実施形態において、開口部1420は、前部ハウジング1418の表面積の約5%〜50%を占める。いくつかの実施形態において、開口部1420は、前部ハウジング1418の表面積の約10%〜30%を占める。
図37は、捕虫装置の第15の実施形態の前側斜視図であり、この捕虫装置は全体的に1510として示される。捕虫装置1510は、ベース部分1512と取り外し可能な捕虫部分1514とを含む。捕虫部分は、この図で、ベース部分1512から取り外された状態で示されている。捕虫部分1514は、前側表面1516にタブスロット1568と少なくとも1つの開口部1520を備えた前部ハウジング1518を含む。前部ハウジング1518の開口部1520は、広範な種類の虫を捕虫装置1510に受け入れるよう構成することができ、あるいは、1種類以上の特定の種の虫を受け入れるよう構成することができる。いくつかの実施形態において、開口部1520は、捕虫部分1514を取り外して交換するときに、ユーザーの指が開口部1520に入ってしまい捕らえられた虫又は接着剤に誤って触れることを防ぐよう構成される。いくつかの実施形態において、開口部1520は、直径25mmの球が開口部1520を通過できないような寸法及び形状を有し、かつ、直径1mmの球が開口部1520のいかなる部分も通過できるような寸法及び形状を有する。開口部1520の幅、形状及び向きは、均一であてよく又は変化してよく、また、捕虫部分1514が複数の開口部1520を有する場合は、それらの幅、形状及び向きは、同一であってよく又は異なってよい。開口部1520は、1種類以上の個々の虫又は様々な種類の虫を誘引するよう構成することができる。図示のように、捕虫部分1514の前部ハウジング1518のタブスロット1568から突出しているのは、取り外し可能なタブ1554の把持末端1562である。ベース部分1512の後側表面1572(図40に図示)から突出しているのは、複数の導電性プロング1522であり、導電性プロング1522を標準の家庭用壁面電気コンセントに差し込むことにより、捕虫装置1510を壁面に取り付けて捕虫装置1510に電源を供給するよう適合されている。あるいは、ベース部分1512は、望ましいように静置又は吊り下げて、ベース部分1512内に取り付けられた電池(図示せず)から電力を受け取るよう構成され得る。電気コンセントと電池は、捕虫装置1510に電力を供給するものとして記述されるが、任意の好適な電源を使用することができる。ベース部分1512は、上表面1526と、少なくとも1つのLED 1524とを含む。いくつかの実施形態において、LED 1524は、紫外(UV)光を発するLEDを少なくとも1つ、及び可視光を発するLEDを少なくとも1つ含む。いくつかの実施形態において、LED 1524は、広範な種の虫をよりよく誘引するために、UV光を発するLEDを少なくとも1つ、及び青色光を発するLEDを少なくとも1つ含む。いくつかの実施形態において、この発光エレメントは、日光を模した波長の組み合わせを放射する。いくつかの実施形態において、LED 1524は、蚊及びノミなどの特定の種の虫をよりよく誘引するために、IR光を発するLEDを少なくとも1つ含む。ベース部分1512の上表面1526に取り付けられているのは、透明又は半透明のウィンドウ1528であってよく、図ではLED 1524を見えるようにするため部分的に切り取られている。ウィンドウ1528はLED 1524をダストと虫の屑から保護し、ベース部分1512をクリーニングしやすくする。上表面1526にはスロット1530があってよく、上表面1526の外周には、縁又は上向きの突出部1532がある。
図38は、捕虫装置1510の前側斜視図である。捕虫装置1510はこの図で部分的に切り取られて示されている。図示のように、上向きのカップ1556は、前部ハウジング1518の下内側表面1570に取り付けられている。カップ1556は、その開放端の外周から突出しているリップ1558を有し得る。カップ1556は、本明細書に記述される任意の虫誘引性物質に対するバリヤとして作用する、任意の材料又はその組み合わせで構築され得る。取り外し可能なタブ1554は、密封端1560、及び、把持末端1562と密封端1560との間にウェブ1564を有してよく、これは、本明細書に記述される任意の虫誘引性物質に対するバリヤとして作用する、任意の可撓性かつ丈夫な材料又はその組み合わせで構築され得る。図示のように、密封端1560はカップ1556の開放端を覆うよう構築され、接着剤でリップ1558に付着させて気密封止を形成することができ、これにより、カップ1556内の任意の虫誘引性物質(図示せず)の新鮮さを維持し、同時に、ユーザーが取り除くまでの間、取り外し可能なタブ1554を定位置に保持する。ウェブ1564は、取り外し可能なタブ1554の密封端1560の上に折り重ね、前部ハウジング1518のタブスロット1568まで延在させることができる。取り外し可能なタブ1554の把持末端1562は、タブスロット1568を通って突出し、前部ハウジング1518の外側部分に被さるよう下向きに折り曲げることができる。
図39は、捕虫装置1510の前側斜視図である。捕虫部分1514はこの図で部分的に切り取られて示されており、取り外し可能なタブ1554は部分的に引き出された状態で示されている。ユーザーは、取り外し可能なタブ1554の把持末端1562を掴み、取り外し可能なタブ1554を捕虫部分1514から引き出すことができ、これにより、カップ1556のリップ1558と取り外し可能なタブ1554の密封端1560との間の封止を破ることができる。カップ1556の内側には、1つ以上の虫誘引性物質を含浸させた担体材料1566がある。例えば、担体材料1566は、ソルビトール、甲虫類誘引剤(ブレビコミン、ドミニカルア、フロンタリン、グランドルア、イプスジエノール、イプセノール、ジャポニルア、リネアチン、メガトモ酸、マルチストリアチン、オリクタルア、スルカトール、及びトランクコール(trunc-call)を含む)、双翅類誘引剤(セラルア、キュールア(cue-lure)、ラチルア、メドルア、モグチュン、ムスカルア、及びトリメドルアを含む)、同翅類誘引剤(レスカルアを含む)、鱗翅類誘引剤(例えばディスパールア)、直鎖レピドプテランフェロモン(コドレルア、ゴシップルア、ヘキサルア、リトルア、ループルア、オルフラルア、及びオストラモンを含む)、及びその他の虫誘引性物質(例えばオイゲノール、メチルオイゲノール、及びシグルア)、又はその他の、捕虫装置1310の虫誘引効率を向上させるにおいを供給する物質を、含浸させることができる。カップ1556と取り外し可能なタブ1554の密封端1560との間の封止を破ることにより、虫誘引性のにおい(複数可)が、前部ハウジング1518の開口部1520を通って、捕虫装置1510が設置されている周辺領域に放出される。そのような誘引物質は、捕虫装置1510から半径約2メートルにいる虫に感知可能となることが望ましい。
図40は、捕虫装置を通る断面図である。この図では、取り外し可能なタブ1554(図示せず)が完全に取り外されている。捕虫部分1514は、前側表面1538を備えた1534と、内側表面1542を備えた後部ハウジングディバイダとを含む。いくつかの実施形態において、ディバイダ1534は透明又は半透明の材料から構築されるか又はこれを含み、前側表面1538が透明又は半透明の接着剤1536でコーティングされ得る。いくつかの実施形態において、ディバイダ1534は、飛ぶ虫(広範な種類の飛ぶ虫が、偏光を感知することが知られている)を更に誘引するため、日光と同様に、ある向きで透過する光を偏光するよう構成され得る。いくつかの実施形態において、ディバイダ1534の材料及び厚さと接着剤1536の材料及び厚さは、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光のうちかなりの割合を透過するよう選択され、例えば、光の60%超がディバイダ1534と接着剤1536を透過するよう選択される。いくつかの実施形態において、後部ハウジング1540の内側表面1542は反射性コーティングを有する。あるいは、後部ハウジング1540の材料及び表面仕上げは、反射性コーティングなしに、UV光及び/又は可視光を反射及び分散させるように構成され得る。後部ハウジング1540は、その下表面に開口部1544を含んでよく、あるいは開口部1544は、透明又は半透明のウィンドウ(図示せず)に置き換えられてもよい。
いくつかの実施形態において、前部ハウジング1518と後部ハウジング1540は、不透明なプラスチックシートから熱形成され、低価格と使い捨て性を維持しながら、クリーンで審美的に心地良い形状を形成する。あるいは、紙、板紙、厚紙又は紙パルプなどの不透明、透明又は半透明の材料も使用することができる。いくつかの実施形態において、前部ハウジング1518及び後部ハウジング1540は、射出成形又はその他の好適な製造技法により構築される。図示のように、ディバイダ1534は後側表面1552を有し、これは実質的に平らであってよく、LED 1524により生成される光の主方向(図示せず)に対して平行又はある角度になるように構成することができる。いくつかの実施形態において、ディバイダ1534は、光の均一な分布を最適化するよう、凸状、凹状、又はサドル形状(図示せず)、又は形状の組み合わせに形成され得る。いくつかの実施形態において、ディバイダ1534は、接着表面面積を増大させ、明暗コントラストの領域を形成するような、畝又はその他の特徴(図示せず)を有し得、これにより、広範な種類の虫に対して可視性が高く、虫をより誘引しやすくなり得る。
いくつかの実施形態において、前部ハウジング1518は、その内側表面が透明、半透明又は不透明の接着剤(図示せず)でコーティングされており、これにより付加的な捕虫効果及び能力が提供される。加えて、前部ハウジング1518は更に内側表面の接着剤コーティングの下に反射性コーティング(図示せず)を有してよく、これにより、虫の誘引効果を強化し、捕虫効果及び効率を更に改善する。いくつかの実施形態において、前部ハウジング1518、ディバイダ1534及び後部ハウジング1540は、交差又は係合する場所で、超音波溶接又は高周波(HF)溶接で接合させることができるが、接着剤により、又は他の任意の好適な組立技法により、恒久的又は取り外し可能に接合することもできる。捕虫部分1514(例えば、前部ハウジング1518、後部ハウジング1540、ディバイダ1534及び接着剤1536)の材料も、1つ以上の虫誘引性物質を含浸させることができる。ディバイダ1534は、捕虫部分1514を前部エンクロージャ1546と後部エンクロージャ1548とに区分している。
いくつかの実施形態において、ベース部分1512は、コマンドを実行するためのプログラム可能プロセッサ又はチップ(図示せず)を有する回路基板1550を含み、これは導電性プロング1522(1つのみが図示されている)、及びLED 1524に電気的に接続されている。ただし、見やすくするため、電気的接続は一部しか示されていない。回路基板1550は、導電性プロング1522から通常の家庭用電流を受け取り、LED 1524を点灯させる電力を供給するための電子回路部品を含み得る。回路基板1550は、LED 1524に定電圧を供給する、全波整流回路又はその他の回路などのエネルギー安定器を含み得るが、ただし、一部の種の虫(蚊を含む)にとって誘引性となり得るような動きを模倣するちらつき光を提供するように、LED 1524に変動電圧を供給することもできる。例えば、およそ0.05Hz(例えば、大型哺乳動物の呼吸数を模倣する)〜250Hz(例えば、オスのイエバエを誘引するちらつきの最高周波数)の範囲の光ちらつき周波数が望ましいことがあり、発光エレメントがこの範囲内でちらつくよう構成することができる。回路基板1550は、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光を提供するために、LED 1524に電力を供給するが、ただし、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光のちらつきの組み合わせを生み出すために、UV LED 1524のみ又は可視光LED 1524のみ又はIR LED 1524のみに電力を供給するか、あるいは変動電力を供給するよう、構成することもできる。回路基板1550はまた、圧電スピーカー(図示せず)などの発信機又はトランシーバー、又はその他の装置を駆動させるよう構成することができ、これらはベース部分1512に取り付けて、虫誘引性の音を発するようにすることができる。いくつかの実施形態において、この発信機又はトランシーバーは、虫(蚊、小昆虫、蛾、又は蠅など)をよりよく誘引するために、録音及び/又は生成された虫の音又は振動を発することができ、これには、虫の発信、応答、求愛、及び連結の歌のうち1つ以上が含まれ得る。いくつかの実施形態において、この発信機又はトランシーバーは、録音及び/又は生成された虫誘引性の音又は振動(例えば哺乳動物の心拍など)を発することができる。例えば、この発信機又はトランシーバーは、約0.5Hz(例えば、大型哺乳動物の心拍数)〜約240kHz(例えば、虫が感知可能な最高周波数)の範囲の周波数を有する虫誘引性の単音又は複数の音を発することができる。いくつかの実施形態において、この周波数は約5Hz〜100kHzの範囲である。いくつかの実施形態において、この周波数は約35Hz〜50kHzの範囲である。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置1510から約2メートル以内の距離にいる虫に感知可能となることが望ましい。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置1510から約1メートル以内の距離にいる人間に感知できないものであることが望ましい。
図示のように、ベース部分1512の上表面1526のスロット1530と、ベース部分1512の上表面1526の突出部1532とが、捕虫部分1514と係合して、使用中に定位置に固定させる。ただし、捕虫部分1514をベース部分1512に取り外し可能にしっかりと取り付けることができるような、他の任意の取り付けの形態に置き換えることができる。
捕虫装置1510の操作において、導電性プロング1522(1つのみが図示されている)を壁面電気コンセントに差し込み、取り外し可能なタブ1554(図示せず)を捕虫部分1514から引き抜き、これによってカップ1556と取り外し可能なタブ1554との間の封止が破られ、担体材料1566及び虫誘引性物質(複数可)が空気に曝されて、虫誘引性のにおい(複数可)を捕虫部分1514に放出し、これが更に、捕虫装置1510が設置されている周辺領域に放出される。カップ1556、担体材料1566及び虫誘引性物質(複数可)は、捕虫部分1514の見込み耐用期間に対応する所定期間の間、虫誘引性のにおい(複数可)を放出するよう構成することができ、この期間は例えば1週間、1ヶ月、又は3ヶ月であり得る。あるいは、カップ1556、担体材料1566及び虫誘引性物質(複数可)は、捕虫部分1514の耐用期間の初期に、ある種類の虫誘引性のにおい(複数可)を優先的に放出し、捕虫部分1514の耐用期間の後期に、別の種類の虫誘引性のにおい(複数可)を放出して、変化するにおいを用いてより多くの虫又はより広範な種類の虫を誘引するか、捕虫部分1514の耐用期間の後期に、より強いにおいを供給するよう構成することができ、これによって、接着剤1536に多くの虫が捕らわれたときに、捕虫部分1514から放射される光が低減するのを補償することができる。あるいは、カップ1556及び担体材料1566は、虫に対する誘引性を実質的に低減することなしに、虫誘引性のにおい(複数可)をマスキングし得る、あるいは人間が不快だと感じ得るか又は子供若しくは対象外の動物(ペットなど)を誘引し得るような虫誘引性のにおい(複数可)の成分をマスキング又は除去し得るような、追加のにおいを放出するよう構成することができる。LED 1524が光を発し(矢印で表わされている)、これはベース部分1512のウィンドウ1528を透過して、捕虫部分1514の後部ハウジング1540の開口部1544を通り、後部エンクロージャ1548に入り、後部ハウジング1540の内側表面1542内に直接当たり、ディバイダ1534の後側表面1552に当たる。いくつかの実施形態において、光はベース部分1512内では操作されず、捕虫部分1514内へ直接発光される。後部ハウジング1540の内側表面1542は凹状形状を含み得、LED 1524からのUV光及び可視光を反射及び分散させて、光をディバイダ1534の後側表面1552に均等に分配するよう構成することができるが、ただし、後部ハウジング1540の内側表面1542は凸状又はサドル形状又は形状の組み合わせを有していてよく、あるいは、光をより均一に分配するように、畝又はその他の特徴(図示せず)を有してもよい。あるいは、ディバイダ1534の後側表面1552に光を分配するよう(例えば均等に、特定のパターンに従って、焦点を絞って、など)構成された、アナモルフィックレンズ(図示せず)又はその他のレンズ又はレンズの組み合わせなどの光学的エンハンサーを、後部ハウジング1540の開口部1544又はその近くで後部ハウジング1540に取り付けてよく、又はベース部分1512のウィンドウ1528又はその近くでベース部分1512に取り付けてよく、また、後部ハウジング1540の内側表面1542の役割を置換又は増強することができる。いくつかの実施形態において、LED 1524からの光は、ディバイダ1534の後側表面1552に斜めの角度(例えば、約0°〜90°の鋭角)で直接当たり、ディバイダ1534全体にわたって広がり、後部ハウジング1540の内側表面1542の役割、又は後部ハウジング1540に取り付けられたレンズ(複数可)の役割を置換又は増強し得る。
その後、光は、ディバイダ1534及び前側表面1538の接着剤1536を透過し、前部エンクロージャ1546に入る。光は更に、ディバイダ1534、前側表面1538の接着剤1536、又はこれら両方の光散乱特性により、均一に分配され得る。前部エンクロージャ1546に入る光の一部が、前部ハウジング1518の開口部1520を通って、捕虫装置1510が設置されている周辺領域に放射される。接着剤1536と、前部ハウジング1518の開口部1520とを通って放射される光に、虫が誘引される。虫は更に、カップ1556内の担体材料1566から放出されるにおい及び/又はフェロモンに誘引される。加えて、回路基板1550によって生じる熱が担体材料1566を温めることがあり、これによって、虫誘引性のにおい及び/又はフェロモンの放出が増加し得る。虫が、開口部1520に飛び入り又は這い入って接着剤1536の表面に当たり、ここで虫が捕らえられる。ユーザーは、前部ハウジング1518の開口部1520を通して見ることにより、捕らわれた虫を観察できる。十分な数の虫が捕獲されると、ユーザーは、捕獲された虫、虫の屑又は接着剤(これらは捕虫部分1514内の届かないところに留まる)に触れることなしに、使用済みの捕虫部分1514全体を容易に取り外して捨て、新しい捕虫部分1514に交換することができる。新しい捕虫部分1514は、接着剤コーティングされた新しい表面と光誘導表面を有しており、捕虫装置1510が引き続き効率的かつ効果的に虫を確実に誘引して捕らえることができるようになる。
いくつかの実施形態において、捕虫部分1514はベース部分1512の前ではなく上に取り付けられているため、普通の家庭用壁面コンセントに差し込んだときに、捕虫装置1510の壁面からの突出が最小限に抑えられ、これによって、家庭環境に対する邪魔を最小限に抑える。いくつかの実施形態において、捕虫装置1510は、壁面に取り付けられたとき、捕虫装置1510が壁から突出する合計距離によって画定される合計奥行きが、捕虫装置1510の全体高さ及び全体の幅よりも小さくなるように構成される。
捕虫装置1510の利点は、捕虫部分1514内の光の操作であることが理解されよう。いくつかの実施形態において、光の操作は捕虫部分1514内でのみ起こる。光の操作には、反射、屈折、偏光、分散及び/又は散乱が含まれ得、これは操作可能なエレメント又は表面(例えば、内側表面1542、ディバイダ1534及び接着剤1536)と係合することにより達成される。いくつかの実施形態において、光の操作は、接着剤1536上に光の均等な分布を生成する。いくつかの実施形態において、光は、接着剤1536の上又は捕虫部分1514内に所定のパターンを生成するよう操作され、例えば、均一な分布、高強度のホットスポットを伴う均一な分布、ホットスポットパターン、及び/又はこれらの組み合わせを生成するよう操作される。
任意の好適な接着剤材料を、虫を捕獲するための接着表面の一部として使用することができる。いくつかの実施形態において、アクリル、ブチルゴム、天然ゴム、ニトリル、シリコーン、スチレンブロックコポリマー、スチレン−エチレン/プロピレン、スチレン−イソプレン−スチレン、ビニルエーテルなどの感圧性接着剤を使用することができる。一般に、そのような接着剤の厚さは約0.01mm〜1mmの範囲である。いくつかの実施形態において、接着剤厚さは、約0.05mm〜0.2mmの範囲であり、厚さ約0.1mmが最もよく使用される。
この構成の捕虫装置1510は、ベース部分1512に取り外し可能に取り付けることができる様々な異なる捕虫部分1514に対応することができ、それぞれの捕虫部分1514は、特定の種類又は複数の種類の虫(飛ぶ虫も飛ばない虫も)を誘引して捕らえるよう独自に構成される。例えば、捕虫部分1514の全体の寸法及び形状、捕虫部分1514の前部ハウジング1518の開口部1520の寸法、形状、位置及び向き、並びに担体材料1566、前部ハウジング1518、ディバイダ1534、接着剤1536又は後部ハウジング1540に含浸させたにおい(複数可)は、特定の種類又は複数の種類の虫を誘引して捕らえるよう独自に構成され得る。
例えば、いくつかの実施形態において、捕虫部分1514はおよそ、幅20mm〜600mm、高さ20mm〜600mm、及び奥行き5mm〜150mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分1514はおよそ、幅20mm〜200mm、高さ20mm〜200mm、及び奥行き5mm〜80mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分1514はおよそ、幅20mm〜130mm、高さ20mm〜130mm、及び奥行き5mm〜50mmである。
いくつかの実施形態において、ベース部分1512はおよそ、幅20mm〜600mm、高さ10mm〜150mm、及び奥行き10mm〜150mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分1512は、幅20mm〜200mm、高さ10mm〜100mm、及び奥行き10mm〜80mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分1512は、幅20mm〜130mm、高さ10mm〜50mm、及び奥行き10mm〜50mmである。
本明細書で示すように、開口部1520は様々な形状及び/又は寸法であり得る。例えば、開口部1520の形状は、円形、正方形、長方形、多角形、及び/又は楕円形であり得る。あるいは、開口部1520は、直線、曲線、又はうねりの形状又はパターンを有するスロット形状であり得る。開口部1520が円形の場合、開口部1520の直径は約0.5mm〜30mmであり得る。いくつかの実施形態において、円形開口部1520の直径は約0.5mm〜20mmである。いくつかの実施形態において、円形開口部1520の直径は約0.5mm〜15mmである。開口部1520がスロット形状の場合、開口部1520はおよそ、幅2mm〜30mm、長さ5mm〜500mmであり得る。いくつかの実施形態において、スロット形状開口部1520はおよそ、幅2mm〜20mm、長さ5mm〜200mmである。いくつかの実施形態において、スロット形状開口部1520はおよそ、幅2mm〜15mm、長さ5mm〜100mmである。
いくつかの実施形態において、開口部1520は前部ハウジング1518の全部又は一部を占める。例えば、開口部1520は、前部ハウジング1518の表面積の約1%〜75%の範囲を占めることができる。いくつかの実施形態において、開口部1520は、前部ハウジング1518の表面積の約5%〜50%の範囲を占める。いくつかの実施形態において、開口部1520は、前部ハウジング1518の表面積の約10%〜30%を占める。
図41は、捕虫装置の第16の実施形態の前側斜視図であり、この捕虫装置は全体的に1610として示される。捕虫装置1610は、ベース部分1612と取り外し可能な捕虫部分1614とを含む。捕虫部分1614は、この図で、ベース部分1612から取り外された状態で示されている。捕虫部分1614は、前側表面1660に少なくとも1つの開口部1620を備えた前部ハウジング1618を含む。前部ハウジング1618の開口部1620は、広範な種類の虫を捕虫装置1610に受け入れるよう構成することができ、あるいは、1種類以上の特定の種の虫を受け入れるよう構成することができる。いくつかの実施形態において、開口部1620は、捕虫部分1614を取り外して交換するときに、ユーザーの指が開口部1620に入ってしまい捕らえられた虫又は接着剤に誤って触れることを防ぐよう構成される。いくつかの実施形態において、開口部1620は、直径25mmの球が開口部1620を通過できないような寸法及び形状を有し、かつ、直径1mmの球が開口部1620のいかなる部分も通過できるような寸法及び形状を有する。開口部1620の幅、形状及び向きは、均一であってよく又は変化してよく、また、捕虫部分1614が複数の開口部1620を有する場合は、それらの幅、形状及び向きは、同一であってよく又は異なってよい。開口部1620は、1種類以上の個々の虫又は様々な種類の虫を誘引するよう構成することができる。ベース部分1612の後側表面1662(図42に図示)から突出しているのは、複数の導電性プロング1622であってよく、導電性プロング1622を標準の家庭用壁面電気コンセントに差し込むことにより、捕虫装置1610を壁面に取り付けて捕虫装置1610に電源を供給するよう適合されている。あるいは、ベース部分1612は、望ましいように静置又は吊り下げて、ベース部分1612内に取り付けられた電池(図示せず)から電力を受け取るよう構成され得る。電気コンセントと電池は、捕虫装置1610に電力を供給するものとして記述されるが、任意の好適な電源を使用することができる。ベース部分1612は、1つ以上のLED 1624などの発光エレメントを含む。いくつかの実施形態において、LED 1624は、UV光を発するLEDを少なくとも1つ、及び可視光を発するLEDを少なくとも1つ含む。いくつかの実施形態において、LED 1624は、広範な種の虫をよりよく誘引するために、UV光を発するLEDを少なくとも1つ、及び青色光を発するLEDを少なくとも1つ含む。いくつかの実施形態において、この発光エレメントは、日光を模した波長の組み合わせを放射する。いくつかの実施形態において、LED 1624は、蚊及びノミなどの特定の種の虫をよりよく誘引するために、IR光を発するLEDを少なくとも1つ含む。ベース部分1612の上表面1626には開口部1652があり、これは透明又は半透明のウィンドウ1628で覆われていてよく、図ではLED 1624を見えるようにするため部分的に切り取られている。ウィンドウ1628はLED 1624をダストと虫の屑から保護し、ベース部分1612をクリーニングしやすくする。上表面1626の第2開口部1654には、電気機械式アクチュエーター1656(好ましくは圧電スピーカーなどの発信機又はトランシーバー)が取り付けられている。上表面1626には更にスロット1630があってよく、上表面1626の外周には、縁又は上向きの突出部1632がある。
図42は、捕虫装置1610を通る断面図である。捕虫部分1614は、前側表面1638を備えたディバイダ1634と、内側表面1642を備えた後部ハウジング1640とを含む。いくつかの実施形態において、ディバイダ1634は透明又は半透明の材料から構築されるか又はこれを含み、前側表面1638が透明又は半透明の接着剤1636でコーティングされ得る。いくつかの実施形態において、ディバイダ1634は、飛ぶ虫(広範な種類の飛ぶ虫が、偏光を感知することが知られている)を更に誘引するため、日光と同様に、ある向きで透過する光を偏光するよう構成される。いくつかの実施形態において、後部ハウジング1640の内側表面1642は反射性材料でコーティングされている。いくつかの実施形態において、後部ハウジング1640の材料及び表面仕上げは、反射性コーティングなしに、UV光及び/又は可視光を反射及び分散させるように構成され得る。いくつかの実施形態において、ディバイダ1634の材料及び厚さと接着剤1636の材料及び厚さは、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光のうちかなりの割合を透過するよう選択され、例えば、光の60%超がディバイダ1634と接着剤1636を透過するよう選択される。後部ハウジング1640は、その下表面に開口部1644を含んでよく、あるいは開口部1644は、透明又は半透明のウィンドウに置き換えられてもよい。
いくつかの実施形態において、前部ハウジング1618と後部ハウジング1640は、不透明なプラスチックシートから熱形成され、低価格と使い捨て性を維持しながら、クリーンで審美的に心地良い形状を形成する。あるいは、紙、板紙、厚紙又は紙パルプなどの不透明、透明又は半透明の材料も使用することができる。いくつかの実施形態において、前部ハウジング1618及び後部ハウジング1640は、射出成形又はその他の好適な製造技法により構築される。図示のように、ディバイダ1634は実質的に平らであってよく、LED 1624により生成される光の主方向(図示せず)に対して平行又はある角度になるように構成することができる。あるいは、ディバイダ1634は、光の均一な分布を最適化するよう、凸状、凹状、又はサドル形状(図示せず)、又は形状の組み合わせに形成され得る。いくつかの実施形態において、ディバイダ1634は、接着表面面積を増大させ、明暗コントラストの領域を形成するような、畝又はその他の特徴(図示せず)を有し、これにより、広範な種類の虫に対して可視性が高く、虫をより誘引しやすくなり得る。
いくつかの実施形態において、前部ハウジング1618は、内側表面が透明、半透明又は不透明の接着剤(図示せず)でコーティングされており、これにより付加的な捕虫効果及び能力が提供される。加えて、前部ハウジング1618は更に内側表面の接着剤コーティングの下に反射性コーティング(図示せず)を有してよく、これにより、虫の誘引効果を強化し、捕虫効果及び効率を更に改善する。
いくつかの実施形態において、前部ハウジング1618、ディバイダ1634及び後部ハウジング1640は、その交差部又は係合部が接着剤で接合されているが、これらは他の一般的に使用されているパッケージング組立技法により接合されてよく、例えば超音波溶接又はRF密封、又はその他任意の好適な組立方法により接合され得る。図示のように、ディバイダ1634は、捕虫部分1614を前部エンクロージャ1646と後部エンクロージャ1648とに区分している。
いくつかの実施形態において、ベース部分1612は、コマンドを実行するためのプログラム可能プロセッサ又はチップ(図示せず)を有する回路基板1650を含み、これは導電性プロング1622(1つのみが図示されている)、及びLED 1624に電気的に接続されている。ただし、見やすくするため、電気的接続は一部しか示されていない。回路基板1650は、導電性プロング1622から通常の家庭用電流を受け取り、LED 1624を点灯させる電力を供給するための電子回路部品を含み得る。回路基板1650は、LED 1624に定電圧を供給する、全波整流回路又はその他の回路などのエネルギー安定器を含み得るが、ただし、一部の種の虫(蚊を含む)にとって誘引性となり得るような動きを模倣するちらつき光を提供するように、LED 1624に変動電圧を供給することもできる。例えば、およそ0.05Hz(例えば、大型哺乳動物の呼吸数を模倣する)〜250Hz(例えば、オスのイエバエを誘引するちらつきの最高周波数)の範囲の光ちらつき周波数が望ましいことがあり、発光エレメントがこの範囲内でちらつくよう構成することができる。回路基板1650は、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光を提供するために、LED 1624に電力を供給するが、ただし、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光のちらつきの組み合わせを生み出すために、UV LED 1624のみ又は可視光LED 1624のみ又はIR光LED 1624のみに電力を供給するか、あるいは変動電力を供給するよう、構成することもできる。回路基板1650は更に、虫誘引性の音を発するために、ベース部分1612の開口部1654に取り付けられたアクチュエーター1656を駆動するよう構成され得る。いくつかの実施形態において、アクチュエーター1656は、虫(蚊、小昆虫、蛾、又は蠅など)をよりよく誘引するために、録音及び/又は生成された虫の音又は振動を発することができ、これには、虫の発信、応答、求愛、及び連結の歌のうち1つ以上が含まれ得る。いくつかの実施形態において、この発信機又はトランシーバーは、録音及び/又は生成された虫誘引性の音又は振動(例えば哺乳動物の心拍など)を発することができる。例えば、この発信機又はトランシーバーは、約0.5Hz(例えば、大型哺乳動物の心拍数)〜240kHz(例えば、虫が感知可能な最高周波数)の範囲の周波数を有する虫誘引性の単音又は複数の音を発することができる。いくつかの実施形態において、この周波数は約5Hz〜100kHzの範囲である。いくつかの実施形態において、この周波数は約35Hz〜50kHzの範囲である。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置1610から約2メートル以内の距離にいる虫に感知可能となることが望ましい。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置1610から約1メートル以内の距離にいる人間に感知できないものであることが望ましい。
図示のように、ベース部分1612の上表面1626のスロット1630と、ベース部分1612の上表面1626の突出部1632とが、捕虫部分1614と係合して、使用中に定位置に固定させる。ただし、捕虫部分1614をベース部分1612に取り外し可能にしっかりと取り付けることができるような、他の任意の取り付けの形態に置き換えることができる。
捕虫装置1610の操作において、導電性プロング1622(1つのみが図示されている)を壁面電気コンセントに差し込む。回路基板1650が、LED 1624とアクチュエーター1656に電力を供給する。LED 1624が光を発し(矢印で表わされている)、これはベース部分1612のウィンドウ1628を透過して、捕虫部分1614の後部ハウジング1640の開口部1644を通り、後部エンクロージャ1648に入り、後部ハウジング1640の内側表面1642内に直接当たり、ディバイダ1634の後側表面1658に当たる。いくつかの実施形態において、光はベース部分1612内では操作されず、捕虫部分1614内へ直接発光される。後部ハウジング1640の内側表面1642は凹状形状を含み得、LED 1624からの光を反射及び分散させて、光をディバイダ1634の後側表面1658に均等に分配するよう構成することができるが、ただし、後部ハウジング1640の内側表面1642は凸状又はサドル形状又は形状の組み合わせを有していてよく、あるいは、光をより均一に分配するように、畝又はその他の特徴(図示せず)を有してもよい。あるいは、ディバイダ1634の後側表面1658にUV及び可視光を分配するよう(例えば均等に、特定のパターンに従って、焦点を絞って、など)構成された、アナモルフィックレンズ(図示せず)又はその他のレンズ又はレンズの組み合わせなどの光学的エンハンサーを、後部ハウジング1640の開口部1644又はその近くで後部ハウジング1640に取り付けてよく、又はベース部分1612のウィンドウ1628又はその近くでベース部分1612に取り付けてよく、また、後部ハウジング1640の内側表面1642の役割を置換又は増強することができる。いくつかの実施形態において、LED 1624からの光は、ディバイダ1634の後側表面1658に斜めの角度(例えば、約0°〜90°の鋭角)で直接当たり、ディバイダ1634全体にわたって広がり、後部ハウジング1640の内側表面1642の役割、又は後部ハウジング1640に取り付けられたレンズ(複数可)の役割を置換又は増強し得る。
その後、光は、ディバイダ1634及び前側表面1638の接着剤1636を透過し、前部エンクロージャ1646に入る。光は更に、ディバイダ1634、接着剤1636、又はこれら両方の光散乱特性により、均一に分配され得る。前部エンクロージャ1646に入る光の一部が、前部ハウジング1618の開口部1620を通って、捕虫装置1610が設置されている周辺領域に放射される。アクチュエーター1656は虫誘引性の振動を生成し、これが捕虫部分1614の前部ハウジング1618を通って捕虫部分1614の前部エンクロージャ1646に入り、捕虫部分1614の開口部1620を通って外に出る。加えて、アクチュエーター1656は、捕虫部分1614の前部ハウジング1618を振動させて、虫誘引性の音又は振動を室内に放出させることができる。接着剤1636と、前部ハウジング1618の開口部1620とを通って放射される光に、虫が誘引される。虫は更に、ベース部分1612のアクチュエーター1656によって生成され捕虫部分1614の前部ハウジング1618を通過する音又は振動にも誘引される。虫が、開口部1620に飛び入り又は這い入って接着剤1636の表面に当たり、ここで虫が捕らえられる。ユーザーは、前部ハウジング1618の開口部1620を通して見ることにより、捕らわれた虫を観察できる。十分な数の虫が捕獲されると、ユーザーは、捕獲された虫、虫の屑又は接着剤(これらは捕虫部分1614内の届かないところに留まる)に触れることなしに、使用済みの捕虫部分1614全体を容易に取り外して捨て、新しい捕虫部分1614に交換することができる。新しい捕虫部分1614は、接着剤コーティングされた新しい表面と光誘導表面を有しており、捕虫装置1610が引き続き効率的かつ効果的に虫を確実に誘引して捕らえることができるようになる。
いくつかの実施形態において、捕虫部分1614はベース部分1612の前ではなく上に取り付けられているため、普通の家庭用壁面コンセントに差し込んだときに、捕虫装置1610の壁面からの突出が最小限に抑えられ、これによって、家庭環境に対する邪魔を最小限に抑える。いくつかの実施形態において、捕虫装置1610は、壁面に取り付けられたとき、捕虫装置1610が壁から突出する合計距離によって画定される合計奥行きが、捕虫装置1610の全体高さ及び全体の幅よりも小さくなるように構成される。
捕虫装置1610の利点は、捕虫部分1614内の光の操作であることが理解されよう。いくつかの実施形態において、光の操作は捕虫部分1614内でのみ起こる。光の操作には、反射、屈折、偏光、分散及び/又は散乱が含まれ得、これは操作可能なエレメント又は表面(例えば、内側表面1642、ディバイダ1634及び接着剤1636)と係合することにより達成される。いくつかの実施形態において、光の操作は、接着剤1636上に光の均等な分布を生成する。いくつかの実施形態において、光は、接着剤1636の上又は捕虫部分1614内に所定のパターンを生成するよう操作され、例えば、均一な分布、高強度のホットスポットを伴う均一な分布、ホットスポットパターン、及び/又はこれらの組み合わせを生成するよう操作される。
任意の好適な接着剤材料を、虫を捕獲するための接着表面の一部として使用することができる。いくつかの実施形態において、アクリル、ブチルゴム、天然ゴム、ニトリル、シリコーン、スチレンブロックコポリマー、スチレン−エチレン/プロピレン、スチレン−イソプレン−スチレン、ビニルエーテルなどの感圧性接着剤を使用することができる。一般に、そのような接着剤の厚さは約0.01mm〜1mmの範囲である。いくつかの実施形態において、接着剤厚さは、約0.05mm〜0.2mmの範囲であり、厚さ約0.1mmが最もよく使用される。
この構成の捕虫装置1610は、ベース部分1612に取り外し可能に取り付けることができる様々な異なる捕虫部分1614に対応することができ、それぞれの捕虫部分1614は、特定の種類又は複数の種類の虫(飛ぶ虫も飛ばない虫も)を誘引して捕らえるよう独自に構成される。例えば、捕虫部分1614の全体の寸法及び形状、捕虫部分1614の前部ハウジング1618の開口部1620の寸法、形状、位置及び向き、並びに捕虫部分1614の固有周波数及び音増幅特性は、特定の種類又は複数の種類の虫(飛ぶ虫も飛ばない虫も)を誘引して捕らえるよう独自に構成される。例えば、いくつかの実施形態において、捕虫部分1614はおよそ、幅20mm〜600mm、高さ20mm〜600mm、及び奥行き5mm〜150mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分1614はおよそ、幅20mm〜200mm、高さ20mm〜200mm、及び奥行き5mm〜80mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分1614はおよそ、幅20mm〜130mm、高さ20mm〜130mm、及び奥行き5mm〜50mmである。
いくつかの実施形態において、ベース部分1612はおよそ、幅20mm〜600mm、高さ10mm〜150mm、及び奥行き10mm〜150mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分1612は、幅20mm〜200mm、高さ10mm〜100mm、及び奥行き10mm〜80mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分1612は、幅20mm〜130mm、高さ10mm〜50mm、及び奥行き10mm〜50mmである。
本明細書で示すように、開口部1620は様々な形状及び/又は寸法であり得る。例えば、開口部120の形状は、円形、正方形、長方形、多角形、及び/又は楕円形であり得る。あるいは、開口部1620は、直線、曲線、又はうねりの形状又はパターンを有するスロット形状であり得る。開口部1620が円形の場合、開口部1620の直径は約0.5mm〜30mmであり得る。いくつかの実施形態において、円形開口部1620の直径は約0.5mm〜20mmである。いくつかの実施形態において、円形開口部1620の直径は約0.5mm〜15mmである。開口部1620がスロット形状の場合、開口部1620はおよそ、幅2mm〜30mm、長さ5mm〜500mmであり得る。いくつかの実施形態において、スロット形状開口部1620はおよそ、幅2mm〜20mm、長さ5mm〜200mmである。いくつかの実施形態において、スロット形状開口部1620はおよそ、幅2mm〜15mm、長さ5mm〜100mmである。
いくつかの実施形態において、開口部1620は前部ハウジング1618の全部又は一部を占める。例えば、開口部1620は、前部ハウジング1618の表面積の約1%〜75%の範囲を占めることができる。いくつかの実施形態において、開口部1620は、前部ハウジング1618の表面積の約5%〜50%を占める。いくつかの実施形態において、開口部1620は、前部ハウジング1618の表面積の約10%〜30%を占める。
図43は、捕虫装置の第17の実施形態の後側斜視図であり、この捕虫装置は全体的に1710として示される。捕虫装置1710は、ベース部分1712と取り外し可能な捕虫部分1714とを含む。捕虫部分1714は、この図で、部分的に切り取られ、ベース部分1712から取り外された状態で示されている。捕虫部分1714は、前側表面1716に少なくとも1つの開口部1720を備えた前部ハウジング1718と、後部ハウジング1740と、後側表面1752を備えたディバイダ1734を含む。前部ハウジング1718の開口部1720は、広範な種類の虫を捕虫装置1710に受け入れるよう構成することができ、あるいは、1種類以上の特定の種の虫を受け入れるよう構成することができる。いくつかの実施形態において、開口部1720は、捕虫部分1714を取り外して交換するときに、ユーザーの指が開口部1720に入ってしまい捕らえられた虫又は接着剤に誤って触れることを防ぐよう構成される。いくつかの実施形態において、開口部1720は、直径25mmの球が開口部1720を通過できないような寸法及び形状を有し、かつ、直径1mmの球が開口部1720のいかなる部分も通過できるような寸法及び形状を有する。開口部1720の幅、形状及び向きは、均一であってよく又は変化してよく、また、捕虫部分1714が複数の開口部1720を有する場合は、それらの幅、形状及び向きは、同一であってよく又は異なってよい。開口部1720は、1種類以上の個々の虫又は様々な種類の虫を誘引するよう構成することができる。ディバイダ1734の後側表面1752には、電気機械式アクチュエーター1754(好ましくは圧電アクチュエーターなどの発信機又はトランシーバー)が取り付けられている。アクチュエーター1754には、捕虫電気ワイヤ1756が取り付けられている。2本の捕虫ワイヤ1756がアクチュエーター1754に取り付けられて示されているが、任意の好適な数のワイヤを使用することができる。後部ハウジング1740は、その下表面に開口部1744を含んでよく、あるいは開口部1744は、透明又は半透明のウィンドウ(図示せず)に置き換えられてもよい。
ベース部分1712の後側表面1768から突出しているのは、複数の導電性プロング1722であり、導電性プロング1722を標準の家庭用壁面電気コンセントに差し込むことにより、捕虫装置1710を壁面に取り付けて捕虫装置1710に電源を供給するよう適合されている。あるいは、ベース部分1712は、望ましいように静置又は吊り下げて、ベース部分1712内に取り付けられた電池(図示せず)から電力を受け取るよう構成され得る。電気コンセントと電池は、捕虫装置1710に電力を供給するものとして記述されるが、任意の好適な電源を使用することができる。ベース部分1712は、1つ以上のLED 1724などの発光エレメントを含む。いくつかの実施形態において、LED 1724は、UV光を発するLEDを少なくとも1つ、及び可視光を発するLEDを少なくとも1つ含む。いくつかの実施形態において、LED 1724は、広範な種の虫をよりよく誘引するために、UV光を発するLEDを少なくとも1つ、及び青色光を発するLEDを少なくとも1つ含む。いくつかの実施形態において、この発光エレメントは、日光を模した波長の組み合わせを放射する。いくつかの実施形態において、LED 1724は、蚊を含む特定の種の虫をよりよく誘引するために、赤外(IR)を発するLEDを少なくとも1つ含む。ベース部分1712の上表面1726には開口部1766が含まれ、これは透明又は半透明のウィンドウ1728で覆われていてよく、図ではLED 1724を見えるようにするため部分的に切り取られている。ウィンドウ1728はLED 1724をダストと虫の屑から保護し、ベース部分1712をクリーニングしやすくする。ベース部分1712の上表面1726にある1つ以上の追加開口部1758には、複数のベース電気接触1760が取り付けられている。2つのベース接触1760が示されているが、任意の好適な数の接触を使用することができる。上表面1726にはスロット1730があってよく、上表面1726の外周には、縁又は上向きの突出部1732がある。
図44は捕虫装置1710を通る切り欠き断面図であり、ベース部分1712と捕虫部分1714の内部が示されている。図45は図44の一部の拡大図である。いくつかの実施形態において、後部ハウジング1740は、反射性コーティングされた内側表面1742を含む。あるいは、後部ハウジング1740の材料及び表面仕上げは、反射性コーティングなしに、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光を反射するように構成され得る。いくつかの実施形態において、ディバイダ1734は透明又は半透明の材料から構築されるか又はこれを含み、前側表面1738が透明又は半透明の接着剤1736でコーティングされ得る。いくつかの実施形態において、ディバイダ1734は、飛ぶ虫(広範な種類の飛ぶ虫が、偏光を感知することが知られている)を更に誘引するため、日光と同様に、ある向きで透過する光を偏光するよう構成される。いくつかの実施形態において、ディバイダ1734の材料及び厚さと接着剤1736の材料及び厚さは、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光のうちかなりの割合を透過するよう選択され、例えば、光の60%超がディバイダ1734と接着剤1736を透過するよう選択される。
いくつかの実施形態において、前部ハウジング1718と後部ハウジング1740は、不透明なプラスチックシートから熱形成され、低価格と使い捨て性を維持しながら、クリーンで審美的に心地良い形状を形成する。あるいは、紙、板紙、厚紙又は紙パルプなどの不透明、透明又は半透明の材料も使用することができる。いくつかの実施形態において、前部ハウジング1718及び後部ハウジング1740は、射出成形又はその他の好適な製造技法により構築される。図示のように、ディバイダ1734は実質的に平らであり、LED 1724により生成される光の主方向に対して平行又はある角度になるように構成することができる。いくつかの実施形態において、ディバイダ1734は、光の均一な分布を最適化するよう、凸状、凹状、又はサドル形状、又は形状の組み合わせに形成され得る。いくつかの実施形態において、ディバイダ1734は、接着表面面積を増大させ、明暗コントラストの領域を形成するような、畝又はその他の特徴(図示せず)を有し得、これにより、広範な種類の虫に対して可視性が高く、虫をより誘引しやすくなり得る。
いくつかの実施形態において、前部ハウジング1718は更に、その内側表面が透明、半透明又は不透明の接着剤でコーティングされてよく、これにより付加的な捕虫効果及び能力が提供される。加えて、前部ハウジング1718は更に内側表面の接着剤コーティングの下に反射性コーティング(図示せず)を有してよく、これにより、虫の誘引効果を強化し、捕虫効果及び効率を更に改善する。
いくつかの実施形態において、前部ハウジング1718、ディバイダ1734及び後部ハウジング1740は、交差又は係合する場所で、超音波溶接又は高周波(HF)溶接で接合させることができるが、接着剤により、又は他の任意の好適な組立技法により、恒久的又は取り外し可能に接合することもできる。捕虫部分1714の材料は更に、1つ以上の虫誘引性物質を含み得る。例えば、捕虫部分1714は、ソルビトール、甲虫類誘引剤(ブレビコミン、ドミニカルア、フロンタリン、グランドルア、イプスジエノール、イプセノール、ジャポニルア、リネアチン、メガトモ酸、マルチストリアチン、オリクタルア、スルカトール、及びトランクコール(trunc-call)を含む)、双翅類誘引剤(セラルア、キュールア(cue-lure)、ラチルア、メドルア、モグチュン、ムスカルア、及びトリメドルアを含む)、同翅類誘引剤(レスカルアを含む)、鱗翅類誘引剤(例えばディスパールア)、直鎖レピドプテランフェロモン(コドレルア、ゴシップルア、ヘキサルア、リトルア、ループルア、オルフラルア、及びオストラモンを含む)、及びその他の虫誘引性物質(例えばオイゲノール、メチルオイゲノール、及びシグルア)、又はその他の、捕虫装置1710の虫誘引効率を更に向上させるにおいを供給する物質を、含浸させることができる。そのような実施形態において、虫誘引性物質は、捕虫部分1714に一体化している。あるいは、虫誘引性物質は、前部ハウジング1718の内側表面に、又は前部ハウジング1718の開口部1720を通して、又はディバイダ1734の前側表面1738に取り付けられる、別個のピース(図示せず)に埋め込むことができる。そのような誘引物質は、捕虫装置1710から半径約2メートルにいる虫に感知可能となることが望ましい。ディバイダ1734は、捕虫部分1714を前部エンクロージャ1746と後部エンクロージャ1748とに区分している。後部ハウジング1740には、ベース部分1712のベース接触1760に対応する複数の捕虫電気接触1762(1つのみが図示されている)が含まれる。捕虫接触1762は捕虫ワイヤ1756に電気的に接続され、捕虫部分1714がベース部分1712に取り付けられたときに、ベース接触1760(1つのみが図示されている)と電気的接触を形成するよう構成されている。いくつかの実施形態において、ベース部分1712は、コマンドを実行するためのプログラム可能プロセッサ又はチップ(図示せず)を有する回路基板1750を含み、これは導電性プロング1722(1つのみが図示されている)、LED 1724(1つのみが図示されている)、及び、ベース接触1760に対応する複数のベース電気ワイヤ1764(1本のみが図示されている)に、電気的に接続されている。回路基板1750は、導電性プロング1722(1つのみが図示されている)、LED 1724(1つのみが図示されている)、及びベースワイヤ1764に電気的に接続されていてよく、これらが更に、それぞれ対応するベース接触1760に電気的に接続されていてよい。したがって、ディバイダ1734の後側表面1752に取り付けられているアクチュエーター1754は、捕虫部分1714がベース部分1712に取り付けられているときに、回路基板1750に電気的に接続され得る。ただし、見やすくするため、電気的接続は一部しか示されていない。回路基板1750は、導電性プロング1722から通常の家庭用電流を受け取り、LED 1724を点灯させる電力を供給するための電子回路部品を含み得る。回路基板1750は、LED 1724に定電圧を供給する、全波整流回路又はその他の回路などのエネルギー安定器を含み得るが、ただし、一部の種の虫(蚊を含む)にとって誘引性となり得るような動きを模倣するちらつき光を提供するように、LED 1724に変動電圧を供給することもできる。例えば、およそ0.05Hz(例えば、大型哺乳動物の呼吸数を模倣する)〜250Hz(例えば、オスのイエバエを誘引するちらつきの最高周波数)の範囲の光ちらつき周波数が望ましいことがあり、発光エレメントがこの範囲内でちらつくよう構成することができる。回路基板1750は、UV光及び可視光の両方を提供するために、LED 1724に電力を供給するが、ただし、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光のちらつきの組み合わせを生み出すために、UV LED 1724のみ又は可視光LED 1724のみ又はIR LED 1724のみに電力を供給するか、あるいは変動電力を供給するよう、構成することもできる。回路基板1750は更に、虫誘引性の音を発するよう、アクチュエーター1754に電力を供給するよう構成することができる。いくつかの実施形態において、この発信機又はトランシーバーは、虫(蚊、小昆虫、蛾、又は蠅など)をよりよく誘引するために、録音及び/又は生成された虫の音又は振動を発することができ、これには、虫の発信、応答、求愛、及び連結の歌のうち1つ以上が含まれ得る。いくつかの実施形態において、この発信機又はトランシーバーは、録音及び/又は生成された虫誘引性の音又は振動(例えば哺乳動物の心拍など)を発することができる。例えば、この発信機又はトランシーバーは、約0.5Hz(例えば、大型哺乳動物の心拍数)〜約240kHz(例えば、虫が感知可能な最高周波数)の範囲の周波数を有する虫誘引性の単音又は複数の音を発することができる。いくつかの実施形態において、この周波数は約5Hz〜100kHzの範囲である。いくつかの実施形態において、この周波数は約35Hz〜50kHzの範囲である。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置1710から約2メートル以内の距離にいる虫に感知可能となることが望ましい。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置1710から約1メートル以内の距離にいる人間に感知できないものであることが望ましい。
図示のように、ベース部分1712の上表面1726のスロット1730と、ベース部分1712の上表面1726の突出部1732とが、捕虫部分1714と係合して、使用中に定位置に固定させる。ただし、捕虫部分1714をベース部分1712に取り外し可能にしっかりと取り付けることができるような、他の任意の取り付けの形態に置き換えることができる。
捕虫装置1710の操作において、導電性プロング1722を壁面電気コンセントに差し込むと、回路基板1750がLED 1724及びアクチュエーター1754に電力を供給する。LED 1724が光を発し(矢印で表わされている)、これはベース部分1712のウィンドウ1728を透過して、捕虫部分1714の後部ハウジング1740の開口部1744を通り、後部エンクロージャ1748に入り、後部ハウジング1740の内側表面1742内に直接当たり、ディバイダ1734の後側表面1752に当たる。いくつかの実施形態において、光はベース部分1712内では操作されず、捕虫部分1714内へ直接発光される。後部ハウジング1740の内側表面1742は凹状形状を含み得、LED 1724からの光を発して、光をディバイダ1734の後側表面1752に均等に分配するよう構成することができるが、ただし、後部ハウジング1740の内側表面1742の形状は凸状又はサドル形状又は形状の組み合わせを有していてよく、あるいは、光をより均一に分配するように、畝又はその他の特徴(図示せず)を有してもよい。あるいは、ディバイダ1734の後側表面1752に光を分配するよう(例えば均等に、特定のパターンに従って、焦点を絞って、など)構成された、アナモルフィックレンズ(図示せず)又はその他のレンズ又はレンズの組み合わせなどの光学的エンハンサーを、後部ハウジング1740の開口部1744又はその近くで後部ハウジング1740に取り付けてよく、又はベース部分1712の開口部1766又はその近くでベース部分1712に取り付けてよく、また、後部ハウジング1740の内側表面1742の役割を置換又は増強することができる。いくつかの実施形態において、LED 1724からの光は、ディバイダ1734の後側表面1752に斜めの角度(例えば、約0°〜90°の鋭角)で直接当たり、ディバイダ1734全体にわたって広がり、後部ハウジング1740の内側表面1742の役割、又は後部ハウジング1740に取り付けられたレンズ(複数可)の役割を置換又は増強し得る。
その後、光は、ディバイダ1734及び前側表面1738の接着剤1736を透過し、前部エンクロージャ1746に入る。この光は更に、ディバイダ1734、前側表面1738の接着剤1736、又はこれら両方の光散乱特性により、均一に分配され得る。前部エンクロージャ1746に入る光の一部が、前部ハウジング1718の開口部1720を通って、捕虫装置が設置されている周辺領域に放射される。アクチュエーター1754は虫誘引性の振動を生成し、これがディバイダ1734により増幅され、捕虫部分1714の前部エンクロージャ1746を通り、捕虫部分1714の開口部1720を通って外に出る。接着剤1736と、前部ハウジング1718の開口部1720とを通って放射される光に、虫が誘引される。虫は更に、アクチュエーター1754により生成された虫誘引性の振動に誘引される。虫が、開口部1720に飛び入り又は這い入って接着剤1736の表面に当たり、ここで虫が捕らえられる。ユーザーは、前部ハウジング1718の開口部1720を通して見ることにより、捕らわれた虫を観察できる。十分な数の虫が捕獲されると、ユーザーは、捕獲された虫、虫の屑又は接着剤(これらは捕虫部分1714内の届かないところに留まる)に触れることなしに、使用済みの捕虫部分1714全体を容易に取り外して捨て、新しい捕虫部分1714に交換することができる。新しい捕虫部分1714は、接着剤コーティングされた新しい表面と光誘導表面を有しており、捕虫装置1710が引き続き効率的かつ効果的に虫を確実に誘引して捕らえることができるようになる。
いくつかの実施形態において、捕虫部分1714はベース部分1712の前ではなく上に取り付けられているため、普通の家庭用壁面コンセントに差し込んだときに、捕虫装置1710の壁面からの突出が最小限に抑えられ、これによって、家庭環境に対する邪魔を最小限に抑える。いくつかの実施形態において、捕虫装置1710は、壁面に取り付けられたとき、捕虫装置1710が壁から突出する合計距離によって画定される合計奥行きが、捕虫装置1710の全体高さ及び全体の幅よりも小さくなるように構成される。
捕虫装置1710の利点は、捕虫部分1714内の光の操作であることが理解されよう。いくつかの実施形態において、光の操作は捕虫部分1714内でのみ起こる。光の操作には、反射、屈折、偏光、分散及び/又は散乱が含まれ得、これは操作可能なエレメント又は表面(例えば、内側表面1742、ディバイダ1734及び接着剤1736)と係合することにより達成される。いくつかの実施形態において、光の操作は、接着剤1736上に光の均等な分布を生成する。いくつかの実施形態において、光は、接着剤1736の上又は捕虫部分1714内に所定のパターンを生成するよう操作され、例えば、均一な分布、高強度のホットスポットを伴う均一な分布、ホットスポットパターン、及び/又はこれらの組み合わせを生成するよう操作される。
任意の好適な接着剤材料を、虫を捕獲するための接着表面の一部として使用することができる。いくつかの実施形態において、アクリル、ブチルゴム、天然ゴム、ニトリル、シリコーン、スチレンブロックコポリマー、スチレン−エチレン/プロピレン、スチレン−イソプレン−スチレン、ビニルエーテルなどの感圧性接着剤を使用することができる。一般に、そのような接着剤の厚さは約0.01mm〜1mmの範囲である。いくつかの実施形態において、接着剤厚さは、約0.05mm〜0.2mmの範囲であり、厚さ約0.1mmが最もよく使用される。
この構成の捕虫装置1710は、ベース部分1712に取り外し可能に取り付けることができる様々な異なる捕虫部分1714に対応することができ、それぞれの捕虫部分1714は、特定の種類又は複数の種類の飛ぶ虫を誘引して捕らえるよう独自に構成される。例えば、捕虫部分1714の全体の寸法及び形状、捕虫部分1714の前部ハウジング1718の開口部1720の寸法、形状、位置及び向き、アクチュエーター1754の振動性性特性、並びに捕虫部分1714の固有周波数及び音増幅特性は、特定の種類又は複数の種類の飛ぶ虫を誘引して捕らえるよう独自に構成される。
例えば、いくつかの実施形態において、捕虫部分1714はおよそ、幅20mm〜600mm、高さ20mm〜600mm、及び奥行き5mm〜150mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分1714はおよそ、幅20mm〜200mm、高さ20mm〜200mm、及び奥行き5mm〜80mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分1714はおよそ、幅20mm〜130mm、高さ20mm〜130mm、及び奥行き5mm〜50mmである。
いくつかの実施形態において、ベース部分1712はおよそ、幅20mm〜600mm、高さ10mm〜150mm、及び奥行き10mm〜150mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分1712は、幅20mm〜200mm、高さ10mm〜100mm、及び奥行き10mm〜80mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分1712は、幅20mm〜130mm、高さ10mm〜50mm、及び奥行き10mm〜50mmである。
本明細書で示すように、開口部1720は様々な形状及び/又は寸法であり得る。例えば、開口部1720の形状は、円形、正方形、長方形、多角形、及び/又は楕円形であり得る。あるいは、開口部1720は、直線、曲線、又はうねりの形状又はパターンを有するスロット形状であり得る。開口部1720が円形の場合、開口部1720の直径は約0.5mm〜30mmであり得る。いくつかの実施形態において、円形開口部1720の直径は約0.5mm〜20mmである。いくつかの実施形態において、円形開口部1720の直径は約0.5mm〜15mmである。開口部1720がスロット形状の場合、開口部1720はおよそ、幅2mm〜30mm、長さ5mm〜500mmであり得る。いくつかの実施形態において、スロット形状開口部1720はおよそ、幅2mm〜20mm、長さ5mm〜200mmである。いくつかの実施形態において、スロット形状開口部1720はおよそ、幅2mm〜15mm、長さ5mm〜100mmである。
いくつかの実施形態において、開口部1720は前部ハウジング1718の全部又は一部を占める。例えば、開口部1720は、前部ハウジング1718の表面積の約1%〜75%の範囲を占めることができる。いくつかの実施形態において、開口部1720は、前部ハウジング1718の表面積の約5%〜50%を占める。いくつかの実施形態において、開口部1720は、前部ハウジング1718の表面積の約10%〜30%を占める。
図46は、捕虫装置の第18の実施形態の前側斜視図であり、この捕虫装置は全体的に1810として示される。捕虫部分1814はこの図で部分的に切り取られて示されている。捕虫装置1810は、ベース部分1812と取り外し可能な捕虫部分1814とを含む。ベース部分1812は、前述の他の実施形態のベース部分と同一又は同様であってよい。捕虫部分1814は、前側表面1830に少なくとも1つの開口部1818を備えた前部ハウジング1816と、後部ハウジング1820と、前側表面1824を備えた透明又は半透明のディバイダ1822とを含む。前部ハウジング1816の開口部1818は、広範な種類の虫を捕虫装置1810に受け入れるよう構成することができ、あるいは、1種類以上の特定の種の虫を受け入れるよう構成することができる。いくつかの実施形態において、開口部1818は、捕虫部分1814を取り外して交換するときに、ユーザーの指が開口部1820に入ってしまい捕らえられた虫又は接着剤に誤って触れることを防ぐよう構成される。いくつかの実施形態において、開口部1818は、直径25mmの球が開口部1818を通過できないような寸法及び形状を有し、かつ、直径1mmの球が開口部1820のいかなる部分も通過できるような寸法及び形状を有する。開口部1818の幅、形状及び向きは、均一であってよく又は変化してよく、また、捕虫部分1814が複数の開口部1818を有する場合は、それらの幅、形状及び向きは、同一であってよく又は異なってよい。開口部1818は、1種類以上の個々の虫又は様々な種類の虫を誘引するよう構成することができる。いくつかの実施形態において、ディバイダ1822は、飛ぶ虫(広範な種類の飛ぶ虫が、偏光を感知することが知られている)を更に誘引するため、日光と同様に、ある向きで透過する光を偏光するよう構成される。いくつかの実施形態において、テキスト又は図形1826がディバイダ1822の前側表面1824に適用されるが、テキスト又は図形1826は代わりに、ディバイダ1822の後側表面(図示せず)に適用されてもよく、またディバイダ1822の両面に適用されてもよい。テキスト又は図形1826は、従来の印刷、ホットスタンプ、シルクスクリーン、インクジェット印刷、又は、ディバイダ1822の前側表面1824及び/又は後側表面(図示せず)にテキスト又は図形1826を適用するための、任意の方法又はプロセスで適用され得る。あるいは、前側又は後側表面又は両面にテキスト又は図形が適用された透明又は半透明の薄いフィルムを、ディバイダ1822の前側表面1824に適用することができる。あるいは、テキスト又は図形1826は、エンボス加工、刻印、又は成形により、ディバイダ1822の前側表面1824又は後側表面(図示せず)にエンボス加工又は隆起させたものであってよく、これにより、光がディバイダ1822を透過したときに、テキスト又は図形1826が周辺領域より暗く又は明るく見えるようにすることができる。透明又は半透明の接着剤1828のコーティングが、ディバイダ1822の前側表面1824及びテキスト又は図形1826の上に適用される。テキスト又は図形1826は、通常の周辺光で、又は裏から照らされたときに、又はその両方で、接着剤1828を通して見ることができる。あるいは、テキスト又は図形1826は蛍光顔料で適用されてよく、これは、紫外光で照らされると光って見える。テキスト又は図形1826は、繰り返しのメッセージ又はブランド名又は会社ロゴの形態であってよく、これによりテキスト又は図形1826がディバイダ1822の前側表面1824に繰り返し表示され、これによって、製造中の位置揃え及び印刷見当合わせの問題が排除される。テキスト又は図形1826は、前部ハウジング1816の開口部1818を通して見えるため、テキスト又は図形1826は、短距離から見る場合以外、必ずしも完全に可視又は可読でなくともよい。例えばユーザーは、接着剤1828に捕らわれた虫を観察するために開口部1818から覗くことがあり、また、廃棄と交換のためにベース部分1812から捕虫部分1814を取り外すことがあり、このいずれの機会も、捕虫装置のブランド名及び/又はロゴ、使用又は廃棄の指示説明、あるいはその他のメッセージ(複数可)をユーザーにリマインドする機会となり得る。テキスト又は図形1826は、遠くから見たときに必ずしも完全に可視又は可読ではないため、テキスト又は図形1826は、捕虫装置1810が設置される部屋の外観に影響を及ぼさないと見られる。捕虫装置1810の使用中に、ディバイダ1822及びテキスト又は図形1826が裏から照らされると、テキスト又は図形1826は明瞭な明暗コントラスト領域として見えるようになっていてよく、これは、広範な種類の虫に対して可視性が高く、虫をより誘引しやすくなり得る。ディバイダ1822の前側表面1824に適用されたテキスト又は図形1826は、裏から照らされたときも照らされていないときも可視であってよく、一方、ディバイダ1822の後側表面に適用されたテキスト又は図形1826は、裏から照らされたときだけ可視であり得る。したがって、テキスト又は図形1826がディバイダ1822の両面に適用された場合、捕虫装置1810が使用中でディバイダ1822が照らされているときと、捕虫装置1810が使用中でないときとで、異なるメッセージ又は図形又はその組み合わせを表示させることができる。
図47は前側斜視図、図48は後側斜視図であり、全体的に1910として示される捕虫装置の第19の実施形態を示す。捕虫装置1910は、ベース部分1912と取り外し可能な捕虫部分1914とを含む。捕虫部分1914は、いずれの図でも、ベース部分1912から取り外された状態で示されている。捕虫部分1914とベース部分1912は、捕虫部分1914がベース部分1912に取り付けられたときに、捕虫部分1914がベース部分1912の上表面1926と係合するように構成されている。捕虫部分1914は、前側表面1916に少なくとも1つの開口部1920を備えた前部ハウジング1918と、後部ハウジング1940とを含む。前部ハウジング1918の開口部1920は、広範な種類の虫を捕虫装置1910に受け入れるよう構成することができ、あるいは、1種類以上の特定の種の虫を受け入れるよう構成することができる。いくつかの実施形態において、開口部1920は、捕虫部分1914を取り外して交換するときに、ユーザーの指が開口部1920に入ってしまい捕らえられた虫又は接着剤に誤って触れることを防ぐよう構成される。いくつかの実施形態において、開口部1920は、直径25mmの球が開口部1920を通過できないような寸法及び形状を有し、かつ、直径1mmの球が開口部1920のいかなる部分も通過できるような寸法及び形状を有する。開口部1920の幅、形状及び向きは、均一であってよく又は変化してよく、また、捕虫部分1914が複数の開口部1920を有する場合は、それらの幅、形状及び向きは、同一であってよく又は異なってよい。開口部1920は、1種類以上の個々の虫又は様々な種類の虫を誘引するよう構成することができる。いくつかの実施形態において、前部ハウジング1918は、特に開口部1920の周辺の剛性及び強度を高めるため、1つ以上の畝又はその他の立体形状(図示せず)を有する。
いくつかの実施形態において、ベース部分1912は、下表面に平らな表面(図示せず)又は1つ以上の突起(図示せず)を有し得、これにより、捕虫装置1910が平らな水平面(例えば床、あるいは保管用の棚)に置かれたときに、捕虫装置1910を直立状態に維持することができる。ベース部分1912の後側表面1962(図48に図示)から突出しているのは、複数の導電性プロング1922であり、導電性プロング1922を標準の家庭用壁面電気コンセントに差し込むことにより、捕虫装置1910を壁面に取り付けて捕虫装置1910に電源を供給するよう適合されている。あるいは、ベース部分1912は、望ましいように静置又は吊り下げて、ベース部分1912内に取り付けられた電池(図示せず)から電力を受け取るよう構成され得る。電気コンセントと電池は、捕虫装置1910に電力を供給するものとして記述されるが、任意の好適な電源を使用することができる。ベース部分1912は、上表面1926と、1つ以上のLED 1924などの発光エレメントとを含む。いくつかの実施形態において、ベース部分1912はLED 1924のアレイを含む。図示のように、LED 1924は青色及びUV LED 1924の2×3アレイで構成されているが、別の数及び配置のLED 1924を有する別のアレイ構成(例えば、3×2アレイ、又は4×3アレイ、又は1×2アレイなど)、様々な波長の光を放射するLED 1924、また様々な波長の光を放射するLED 1924の様々な組み合わせを、使用することができる。いくつかの実施形態において、LED 1924は、UV光を発するLEDを少なくとも1つ、及び可視光を発するLEDを少なくとも1つ含む。いくつかの実施形態において、LED 1924は、広範な種の虫をよりよく誘引するために、UV光を発するLEDを少なくとも1つ、及び青色光を発するLEDを少なくとも1つ含む。いくつかの実施形態において、この発光エレメントは、日光を模した波長の組み合わせを放射する。いくつかの実施形態において、LED 1924は、蚊を含む特定の種の虫をよりよく誘引するために、IR光を発するLEDを少なくとも1つ含む。ベース部分1912の上表面1926に取り付けられているのは、透明又は半透明のウィンドウ1928であってよく、図ではLED 1924を見えるようにするため部分的に切り取られている。ウィンドウ1928はLED 1924をダストと虫の屑から保護し、ベース部分1912をクリーニングしやすくする。いくつかの実施形態において、上表面1926は、好ましくは上表面1926の前部及び後部に、1つ以上のスナップ突起1956を有するが、スナップ突起1956は上表面1926の任意の場所に配置することができる。いくつかの実施形態において、スナップ突起1956は、その遠位部分の少なくとも一部の幅及び/又は奥行きが、その近位部分の少なくとも一部の幅及び/又は奥行きよりも大きくなるように構成され、これにより、アンダーカットと呼ばれる形状が形成される。捕虫部分1914の前部ハウジング1918及び/又は後部ハウジング1940は、ベース部分1912のスナップ突起1956に寸法、形状及び位置が対応する1つ以上のスナップ陥凹1958を有してよく、ただし、スナップ陥凹1958のアンダーカットは、その近位部分の少なくとも一部が、その遠位部分の少なくとも一部の幅及び/又は奥行きよりも大きくなるように構成され得る。捕虫部分1914がベース部分1912に取り付けられたときに、スナップ突起1956のアンダーカットとスナップ陥凹1958のアンダーカットが係合して、スナップ嵌めと呼ばれる、確実でありながら取り外し可能な取り付けが形成される。ベース部分1912と捕虫部分1914の間のスナップ嵌めは、捕虫部分1914がベース部分1912と適切に係合していることをユーザーが確認できるよう、明確な可触及び可聴合図を提供することができる。ベース部分1912と捕虫部分1914の間のスナップ嵌めにより、捕虫装置1910の使用中に、捕虫部分1914をベース部分1912に、取り外し可能にしっかりと取り付けることができ、また、捕虫部分1914又はベース部分1912を損傷することなく、かつユーザーが捕らわれた虫に接触することなく、捕虫部分1914をベース部分1912から容易に取り外すことが可能になる。いくつかの実施形態において、ベース部分1912と捕虫部分1914の間のスナップ嵌めは、ユーザーが片手で捕虫部分1914をベース部分1912から簡単に取り外して交換でき、同時に、ベース部分1912は取り外し可能にしっかりと壁面電気コンセントに差し込まれたままになっているよう、構成される。いくつかの実施形態において、ベース部分1912と捕虫部分1914の間のスナップ嵌めは、例えば、50ニュートン以下の下向きの力で、捕虫部分1914をベース部分1912に取り付けることができるように、また、例えば、50ニュートン以下の上向きの力で、捕虫部分1914をベース部分1912から取り外すことができるように、構成される。捕虫部分1914をベース部分1912に、取り外し可能にしっかりと取り付けるには、スナップ嵌めが好ましいと考えられるが、他の機構及び機構の組み合わせも想到される。
図49は、捕虫装置1910を通る断面図である。いくつかの実施形態において、各LED 1924から放射される光は、主方向1954を有する。捕虫部分1914は、前側表面1938を備えたディバイダ1934を含む。いくつかの実施形態において、ディバイダ1934は透明又は半透明の材料から構築されるか又はこれを含み、前側表面1938が透明又は半透明の接着剤1936でコーティングされ得る。いくつかの実施形態において、ディバイダ1934は、飛ぶ虫(広範な種類の飛ぶ虫が、偏光を感知することが知られている)を更に誘引するため、日光と同様に、ある向きで透過する光を偏光するよう構成される。いくつかの実施形態において、ディバイダ1934の材料及び厚さと接着剤1936の材料及び厚さは、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光のうちかなりの割合を透過するよう選択され、例えば、光の60%超がディバイダ1934と接着剤1936を透過するよう選択される。いくつかの実施形態において、後部ハウジング1940は、反射性コーティングされた内側表面1942を含む。あるいは、後部ハウジング1940の材料及び表面仕上げは、反射性コーティングなしに、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光を反射及び分散させるように構成され得る。後部ハウジング1940は、その下表面に開口部1944を含んでよく、あるいは開口部1944は、透明又は半透明のウィンドウ(図示せず)に置き換えられてもよい。
いくつかの実施形態において、前部ハウジング1918と後部ハウジング1940は、不透明なプラスチックシートから熱形成され、低価格と使い捨て性を維持しながら、クリーンで審美的に心地良い形状を形成する。あるいは、紙、板紙、厚紙又は紙パルプなどの不透明、透明又は半透明の材料も使用することができる。いくつかの実施形態において、前部ハウジング1918及び後部ハウジング1940は、射出成形又はその他の好適な製造技法により構築される。図示のように、ディバイダ1934は実質的に平らであり、LED 1924により生成される光の主方向1954に対して平行又はある角度1952になるように構成することができる。角度1952は、好ましくは、ディバイダ1934に光を均一に分布させるのに役立つよう、鋭角であってよく、好ましくは0°〜45°であってよい。いくつかの実施形態において、ディバイダ1934は、光の均一な分布を最適化するよう、凸状、凹状、又はサドル形状、又は形状の組み合わせに形成され得る。いくつかの実施形態において、ディバイダ1934は、接着表面面積を増大させ、明暗コントラストの領域を形成するような、畝又はその他の特徴(図示せず)を有し得、これにより、広範な種類の虫に対して可視性が高く、虫をより誘引しやすくなり得る。
いくつかの実施形態において、前部ハウジング1918は更に、その内側表面が透明、半透明又は不透明の接着剤(図示せず)でコーティングされてよく、これにより付加的な捕虫効果及び能力が提供される。加えて、前部ハウジング1918は更に内側表面の接着剤コーティングの下に反射性コーティング(図示せず)を有してよく、これにより、虫の誘引効果を強化し、捕虫効果及び効率を更に改善する。
いくつかの実施形態において、前部ハウジング1918、ディバイダ1934及び後部ハウジング1940は、交差又は係合する場所で、超音波溶接又は高周波(HF)溶接で接合させることができるが、接着剤により、又は他の任意の好適な組立技法により、恒久的又は取り外し可能に接合することもできる。捕虫部分1914の材料は更に、1つ以上の虫誘引性物質を含み得る。例えば、捕虫部分1914は、当該技術分野で周知の1つ以上の虫誘引性物質、例えば、ソルビトール、甲虫類誘引剤(ブレビコミン、ドミニカルア、フロンタリン、グランドルア、イプスジエノール、イプセノール、ジャポニルア、リネアチン、メガトモ酸、マルチストリアチン、オリクタルア、スルカトール、及びトランクコール(trunc-call)を含む)、双翅類誘引剤(セラルア、キュールア(cue-lure)、ラチルア、メドルア、モグチュン、ムスカルア、及びトリメドルアを含む)、同翅類誘引剤(レスカルアを含む)、鱗翅類誘引剤(例えばディスパールア)、直鎖レピドプテランフェロモン(コドレルア、ゴシップルア、ヘキサルア、リトルア、ループルア、オルフラルア、及びオストラモンを含む)、及びその他の虫誘引性物質(例えばオイゲノール、メチルオイゲノール、及びシグルア)、又はその他の、捕虫装置1910の虫誘引効率を向上させるにおいを供給する物質を、含浸させることができる。そのような実施形態において、虫誘引性物質は、捕虫部分1014に一体化している。あるいは、虫誘引性物質は、前部ハウジング1918の内側表面に、又は前部ハウジング1918の開口部を通して、又はディバイダ1934の前側表面1938に取り付けられる、別個のピース(図示せず)に埋め込むことができる。そのような誘引物質は、捕虫装置1910から半径約2メートルにいる虫に感知可能となることが望ましい。ディバイダ1934は、捕虫部分1914を前部エンクロージャ1946と後部エンクロージャ1948とに区分している。いくつかの実施形態において、ベース部分1912は、コマンドを実行するためのプログラム可能プロセッサ又はチップ(図示せず)を有する回路基板1950を含み、これは導電性プロング1922(1つのみが図示されている)、及びLED 1924(1つのみが図示されている)に電気的に接続されている。ただし、見やすくするため、電気的接続は一部しか示されていない。回路基板1950は、導電性プロング1922から通常の家庭用電流を受け取り、LED 1924を点灯させる電力を供給するための電子回路部品を含み得る。回路基板1950は、LED 1924に定電圧を供給する、全波整流回路又はその他の回路などのエネルギー安定器を含み得るが、ただし、一部の種の虫(蚊を含む)にとって誘引性となり得るような動きを模倣するちらつき光を提供するように、LED 1924に変動電圧を供給することもできる。例えば、およそ0.05Hz(例えば、大型哺乳動物の呼吸数を模倣する)〜250Hz(例えば、オスのイエバエを誘引するちらつきの最高周波数)の範囲の光ちらつき周波数が望ましいことがあり、発光エレメントがこの範囲内でちらつくよう構成することができる。回路基板1950は、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光を提供するために、LED 1924に電力を供給するが、ただし、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光のちらつきの組み合わせを生み出すために、UV LED 1924のみ又は可視光LED 1924のみ又はIR LED 1924のみに電力を供給するか、あるいは変動電力を供給するよう、構成することもできる。回路基板1950はまた、圧電スピーカー(図示せず)などの発信機又はトランシーバー、又はその他の装置を駆動させるよう構成することができ、これらはベース部分1912に取り付けて、虫誘引性の音を発するようにすることができる。いくつかの実施形態において、この発信機又はトランシーバーは、虫(蚊、小昆虫、蛾、又は蠅など)をよりよく誘引するために、録音及び/又は生成された虫の音又は振動を発することができ、これには、虫の発信、応答、求愛、及び連結の歌のうち1つ以上が含まれ得る。いくつかの実施形態において、この発信機又はトランシーバーは、録音及び/又は生成された虫誘引性の音又は振動(例えば哺乳動物の心拍など)を発することができる。例えば、この発信機又はトランシーバーは、約0.5Hz(例えば、大型哺乳動物の心拍数)〜約240kHz(例えば、虫が感知可能な最高周波数)の範囲の周波数を有する虫誘引性の単音又は複数の音を発することができる。いくつかの実施形態において、この周波数は約5Hz〜100kHzの範囲である。いくつかの実施形態において、この周波数は約35Hz〜50kHzの範囲である。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置1910から約2メートル以内の距離にいる虫に感知可能となることが望ましい。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置1910から約1メートル以内の距離にいる人間に感知できないものであることが望ましい。
捕虫装置1910の操作において、導電性プロング1922を壁面電気コンセントに差し込み、捕虫部分1914のスナップ陥凹1958(図示せず)を、ベース部分1912の対応するスナップ突起1956(図示せず)に係合させることにより、捕虫部分1914をベース部分1912に取り付ける。LED 1924が光を発し(矢印で表わされている)、これはベース部分1912のウィンドウ1928を透過して、捕虫部分1914の後部ハウジング1940の開口部1944を通り、後部エンクロージャ1948に入り、後部ハウジング1940の内側表面1942内に直接当たり、ディバイダ1934の後側表面1960に当たる。見やすくするため、光を表わす矢印は、1つのLED 1924から放射される光のみを示す。いくつかの実施形態において、光はベース部分1912内では操作されず、捕虫部分1914内へ直接発光される。後部ハウジング1940の内側表面1942は凹状形状を含み得、LED 1924からのUV光及び可視光を反射及び分散させて、光をディバイダ1934の後側表面1960に均等に分配するよう構成することができるが、ただし、後部ハウジング1940の内側表面1942の形状は凸状又はサドル形状又は形状の組み合わせ(図示せず)を有していてよく、あるいは、光をより均一に分配するように、畝又はその他の特徴を有してもよい。あるいは、ディバイダ1934の後側表面1960にUV及び可視光を分配するよう(例えば均等に、特定のパターンに従って、焦点を絞って、など)構成された、アナモルフィックレンズ(図示せず)又はその他のレンズ又はレンズの組み合わせなどの光学的エンハンサーを、後部ハウジング1940の開口部1944又はその近くで後部ハウジング1940に取り付けてよく、又はベース部分1912のウィンドウ1928又はその近くでベース部分1912に取り付けてよく、また、後部ハウジング1940の内側表面1942の役割を置換又は増強することができる。いくつかの実施形態において、LED 1924からの光は、ディバイダ1934の後側表面1960に斜めの角度(例えば、約0°〜90°の鋭角)で直接当たり、ディバイダ1934全体にわたって広がってよく、後部ハウジング1940の内側表面1942の役割、又は後部ハウジング1940に取り付けられたレンズ(複数可)の役割を置換又は増強し得る。
その後、光は、ディバイダ1934及び前側表面1938の接着剤1936を透過し、前部エンクロージャ1946に入る。この光は更に、ディバイダ1934、前側表面1938の接着剤1936、又はこれら両方の光散乱特性により、均一に分配され得る。前部エンクロージャ1946に入る光の一部が、前部ハウジング1918の開口部1920を通って、捕虫装置が設置されている領域に放射される。虫は、接着剤1936と前部ハウジング1918の開口部1920とを通って放射されるUV及び/又は可視光に誘引され、開口部1920内に飛び入り又は這い入って接着剤1936の表面に当たり、ここで虫が捕らえられる。ユーザーは、前部ハウジング1918の開口部1920を通して見ることにより、捕らわれた虫を観察できる。十分な数の虫が捕獲されると、ユーザーは、捕獲された虫、虫の屑又は接着剤(これらは捕虫部分1914内の届かないところに留まる)に触れることなしに、使用済みの捕虫部分1914全体を容易に取り外して捨て、新しい捕虫部分1914に交換することができる。新しい捕虫部分1914は、接着剤コーティングされた新しい表面と光誘導表面を有しており、捕虫装置1910が引き続き効率的かつ効果的に虫を確実に誘引して捕らえることができるようになる。
いくつかの実施形態において、捕虫部分1914はベース部分1912の前ではなく上に取り付けられているため、普通の家庭用壁面コンセントに差し込んだときに、捕虫装置1910の壁面からの突出が最小限に抑えられ、これによって、家庭環境に対する邪魔を最小限に抑える。いくつかの実施形態において、捕虫装置1910は、壁面に取り付けられたとき、捕虫装置1910が壁から突出する合計距離によって画定される合計奥行きが、捕虫装置1910の全体高さ及び全体の幅よりも小さくなるように構成される。
捕虫装置1910の利点は、捕虫部分1914内の光の操作であることが理解されよう。いくつかの実施形態において、光の操作は捕虫部分1914内でのみ起こる。光の操作には、反射、屈折、偏光、分散及び/又は散乱が含まれ得、これは操作可能なエレメント又は表面(例えば、内側表面1942、ディバイダ1934及び接着剤1936)と係合することにより達成される。いくつかの実施形態において、光の操作は、接着剤1936上に光の均等な分布を生成する。いくつかの実施形態において、光は、接着剤1936の上又は捕虫部分1914内に所定のパターンを生成するよう操作され、例えば、均一な分布、高強度のホットスポットを伴う均一な分布、ホットスポットパターン、及び/又はこれらの組み合わせを生成するよう操作される。
任意の好適な接着剤材料を、虫を捕獲するための接着表面の一部として使用することができる。いくつかの実施形態において、アクリル、ブチルゴム、天然ゴム、ニトリル、シリコーン、スチレンブロックコポリマー、スチレン−エチレン/プロピレン、スチレン−イソプレン−スチレン、ビニルエーテルなどの感圧性接着剤を使用することができる。一般に、そのような接着剤の厚さは約0.01mm〜1mmの範囲である。いくつかの実施形態において、接着剤厚さは、約0.05mm〜0.2mmの範囲であり、厚さ約0.1mmが最もよく使用される。
この構成の捕虫装置1910は、ベース部分1912に取り外し可能に取り付けることができる様々な異なる捕虫部分1914に対応することができ、それぞれの捕虫部分1914は、特定の種類又は複数の種類の虫(飛ぶ虫も飛ばない虫も)を誘引して捕らえるよう独自に構成される。例えば、捕虫部分1914の全体の寸法及び形状、並びに捕虫部分1914の前部ハウジング1918の開口部1920の寸法、形状、位置及び向きは、特定の種類又は複数の種類の飛ぶ虫を誘引して捕らえるよう独自に構成され得る。
例えば、いくつかの実施形態において、捕虫部分1914はおよそ、幅20mm〜600mm、高さ20mm〜600mm、及び奥行き5mm〜150mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分1914はおよそ、幅20mm〜200mm、高さ20mm〜200mm、及び奥行き5mm〜80mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分1914はおよそ、幅20mm〜130mm、高さ20mm〜130mm、及び奥行き5mm〜50mmである。
いくつかの実施形態において、ベース部分1912はおよそ、幅20mm〜600mm、高さ10mm〜150mm、及び奥行き10mm〜150mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分1912は、幅20mm〜200mm、高さ10mm〜100mm、及び奥行き10mm〜80mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分1912は、幅20mm〜130mm、高さ10mm〜50mm、及び奥行き10mm〜50mmである。
本明細書で示すように、開口部1920は様々な形状及び/又は寸法であり得る。例えば、開口部1920の形状は、円形、正方形、長方形、多角形、及び/又は楕円形であり得る。あるいは、開口部1920は、直線、曲線、又はうねりの形状又はパターンを有するスロット形状であり得る。開口部1920が円形の場合、開口部1920の直径は約0.5mm〜30mmであり得る。いくつかの実施形態において、円形開口部1920の直径は約0.5mm〜20mmである。いくつかの実施形態において、円形開口部1920の直径は約0.5mm〜15mmである。開口部1920がスロット形状の場合、開口部1920はおよそ、幅2mm〜30mm、長さ5mm〜500mmであり得る。いくつかの実施形態において、スロット形状開口部1920はおよそ、幅2mm〜20mm、長さ5mm〜200mmである。いくつかの実施形態において、スロット形状開口部1920はおよそ、幅2mm〜15mm、長さ5mm〜100mmである。
いくつかの実施形態において、開口部1920は前部ハウジング1918の全部又は一部を占める。例えば、開口部1920は、前部ハウジング1918の表面積の約1%〜75%の範囲を占めることができる。いくつかの実施形態において、開口部1920は、前部ハウジング1918の表面積の約5%〜50%を占める。いくつかの実施形態において、開口部1920は、前部ハウジング1918の表面積の約10%〜30%を占める。
図50は、捕虫装置の第20の実施形態の前側斜視図であり、この捕虫装置は全体的に2010として示される。捕虫装置2010は、ベース部分2012と取り外し可能な捕虫部分2014とを含み得る。捕虫部分2014は、この図で、部分的に切り取られ、ベース部分2012から取り外された状態で示されている。捕虫部分2014は、ディバイダ2034と、前側表面2016に少なくとも1つの開口部2020を備えた前部ハウジング2018とを含む。前部ハウジング2018の開口部2020は、広範な種類の虫を捕虫装置2010に受け入れるよう構成することができ、あるいは、1種類以上の特定の種の虫を受け入れるよう構成することができる。いくつかの実施形態において、開口部2020は、捕虫部分2014を取り外して交換するときに、ユーザーの指が開口部2020に入ってしまい捕らえられた虫又は接着剤に誤って触れることを防ぐよう構成される。いくつかの実施形態において、開口部2020は好ましくは、直径25mmの球が開口部2020を通過できないような寸法及び形状を有し得、かつ、直径1mmの球が開口部2020のいかなる部分も通過できるような寸法及び形状を有する。開口部2020の幅、形状及び向きは、均一であってよく又は変化してよく、また、捕虫部分2014が複数の開口部2020を有する場合は、それらの幅、形状及び向きは、同一であってよく又は異なってよい。開口部2020は、1種類以上の個々の虫又は様々な種類の虫を誘引するよう構成することができる。前部ハウジング2018は更にウィンドウ2060を含み得るが、ウィンドウ2060の代わりに開口部であってもよい。いくつかの実施形態において、ディバイダ2034は透明又は半透明の材料から構築されるか又はこれを含み、前側表面2038が透明又は半透明の接着剤2036でコーティングされ得る。使用中、捕らわれた1匹以上の虫2058が、ディバイダ2034の前側表面2038の接着剤2036に付着し得る。いくつかの実施形態において、ディバイダ2034は、飛ぶ虫(広範な種類の飛ぶ虫が、偏光を感知することが知られている)を更に誘引するため、日光と同様に、ある向きで透過する光を偏光するよう構成され得る。ベース部分2012の後側表面2064(図51に図示)から突出しているのは、複数の導電性プロング2022であってよく、導電性プロング2022を標準の家庭用壁面電気コンセントに差し込むことにより、捕虫装置2010を壁面に取り付けて捕虫装置2010に電源を供給するよう適合されている。あるいは、ベース部分2012は、望ましいように静置又は吊り下げて、ベース部分2012内に取り付けられた電池(図示せず)から電力を受け取るよう構成され得る。電気コンセントと電池は、捕虫装置2010に電力を供給するものとして記述されるが、任意の好適な電源を使用することができる。ベース部分2012は、1つ以上のLED 2024などの発光エレメントを含む。いくつかの実施形態において、LED 2024は、UV光を発するLEDを少なくとも1つ、及び可視光を発するLEDを少なくとも1つ含む。いくつかの実施形態において、LED 2024は、広範な種の虫をよりよく誘引するために、UV光を発するLEDを少なくとも1つ、及び青色光を発するLEDを少なくとも1つ含む。いくつかの実施形態において、この発光エレメントは、日光を模した波長の組み合わせを放射する。いくつかの実施形態において、LED 2024は、蚊及びノミなどの特定の種の虫をよりよく誘引するために、IR光を発するLEDを少なくとも1つ含む。ベース部分2012の上表面2026には開口部2052があり、これは透明又は半透明のウィンドウ2028で覆われていてよく、図ではLED 2024を見えるようにするため部分的に切り取られている。当業者には、本明細書に記述されるか又は添付図に示されるような開口部及びウィンドウ(例えば2052及び2028)は、本開示の範囲から逸脱することなく、様々な寸法及び/又は位置であり得ることが理解されよう。ウィンドウ2028はLED 2024をダストと虫の屑から保護し、ベース部分2012をクリーニングしやすくすることができる。いくつかの実施形態において、捕虫部分2014がベース部分2012に取り付けられたときに、ウィンドウ2028の少なくとも一部と、LED 2024の少なくとも一部とが、ベース部分2012の上表面2026から突出して捕虫部分2014内に入る。いくつかの実施形態において、ベース部分はウィンドウ2028を含まず、捕虫部分2014がベース部分2012に取り付けられたときに、LED 2024の少なくとも一部が、ベース部分2012の上表面2026から突出して捕虫部分2014内に入る。いくつかの実施形態において、上表面2026の開口部2054には、光センサー2056が取り付けられており、これは好ましくはフォトレジスタであるが、ただし、光電池、フォトダイオード、フォトトランジスタ、又は、光を検出し、その電気的特性を変化させることで応答する任意のセンサーを、使用することができる。上表面2026には更にスロット2030があってよく、上表面2026の外周には、縁又は上向きの突出部2032がある。
図51は、捕虫装置2010を通る断面図である。捕虫部分2014は、内側表面2042を備えた後部ハウジング2040を含む。いくつかの実施形態において、内側表面2042は反射性コーティングを有する。いくつかの実施形態において、後部ハウジング2040の材料及び表面仕上げは、反射性コーティングなしに、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光を反射及び分散させるように構成され得る。いくつかの実施形態において、ディバイダ2034の材料及び厚さと接着剤2036の材料及び厚さは、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光のうちかなりの割合を透過するよう選択され、例えば、光の60%超がディバイダ2034と接着剤2036を透過するよう選択される。後部ハウジング2040は、その下面に開口部2044を含んでよく、あるいは開口部2044は、透明又は半透明のウィンドウ(図示せず)に置き換えられてもよい。
いくつかの実施形態において、前部ハウジング2018と後部ハウジング2040は、不透明なプラスチックシートから熱形成され、低価格と使い捨て性を維持しながら、クリーンで審美的に心地良い形状を形成する。あるいは、紙、板紙、厚紙又は紙パルプなどの不透明、透明又は半透明の材料も使用することができる。いくつかの実施形態において、前部ハウジング2018及び後部ハウジング2040は、射出成形又はその他の好適な製造技法により構築される。図示のように、ディバイダ2034は実質的に平らであり、LED 2024により生成される光の主方向(図示せず)に対して平行又はある角度になるように構成することができる。あるいは、ディバイダ2034は、光の均一な分布を最適化するよう、凸状、凹状、又はサドル形状(図示せず)、又は形状の組み合わせに形成され得る。いくつかの実施形態において、ディバイダ2034は、接着表面面積を増大させ、明暗コントラストの領域を形成するような、畝又はその他の特徴(図示せず)を有し、これにより、広範な種類の虫に対して可視性が高く、虫をより誘引しやすくなり得る。
いくつかの実施形態において、前部ハウジング2018は、その内側表面が透明、半透明又は不透明の接着剤(図示せず)でコーティングされており、これにより付加的な捕虫効果及び能力が提供される。加えて、前部ハウジング2018は更に内側表面の接着剤コーティングの下に反射性コーティング(図示せず)を有してよく、これにより、虫の誘引効果を強化し、捕虫効果及び効率を更に改善する。
いくつかの実施形態において、前部ハウジング2018、ディバイダ2034及び後部ハウジング2040は、その交差部又は係合部が接着剤で接合されているが、これらは他の一般的に使用されているパッケージング組立技法により接合されてよく、例えば超音波溶接又はRF密封、又はその他任意の好適な組立方法により接合され得る。図示のように、ディバイダ2034は、捕虫部分2014を前部エンクロージャ2046と後部エンクロージャ2048とに区分していてよい。いくつかの実施形態において、ベース部分2012は、コマンドを実行するためのプログラム可能プロセッサ又はチップ(図示せず)を有する回路基板2050を含み、これは導電性プロング2022(1つのみが図示されている)、及びLED 2024に電気的に接続されている。ただし、見やすくするため、電気的接続は一部しか示されていない。回路基板2050は、例えば導電性プロング2022から通常の家庭用電流を受け取り、LED 2024を点灯させる電力を供給するための電子回路部品を含み得る。回路基板2050は、LED 2024に定電圧を供給する、全波整流回路又はその他の回路などのエネルギー安定器を含み得るが、ただし、一部の種の虫(蚊を含む)にとって誘引性となり得るような動きを模倣するちらつき光を提供するように、LED 2024に変動電圧を供給することもできる。例えば、およそ0.05Hz(例えば、大型哺乳動物の呼吸数を模倣する)〜250Hz(例えば、オスのイエバエを誘引するちらつきの最高周波数)の範囲の光ちらつき周波数が望ましいことがあり、発光エレメントがこの範囲内でちらつくよう構成することができる。回路基板2050は、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光を提供するために、LED 2024に電力を供給するが、ただし、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光のちらつきの組み合わせを生み出すために、UV LED 2024のみ又は可視光LED 2024のみ又はIR LED 2024のみに電力を供給するか、あるいは変動電力を供給するよう、構成することもできる。回路基板2050はまた、圧電スピーカー(図示せず)などの発信機又はトランシーバー、又はその他の装置を駆動させるよう構成することができ、これらはベース部分2012に取り付けて、虫誘引性の音を発するようにすることができる。いくつかの実施形態において、この発信機又はトランシーバーは、虫(蚊、小昆虫、蛾、又は蠅など)をよりよく誘引するために、録音及び/又は生成された虫の音又は振動を発することができ、これには、虫の発信、応答、求愛、及び連結の歌のうち1つ以上が含まれ得る。いくつかの実施形態において、この発信機又はトランシーバーは、録音及び/又は生成された虫誘引性の音又は振動(例えば哺乳動物の心拍など)を発することができる。例えば、この発信機又はトランシーバーは、約0.5Hz(例えば、大型哺乳動物の心拍数)〜約240kHz(例えば、虫が感知可能な最高周波数)の範囲の周波数を有する虫誘引性の単音又は複数の音を発することができる。いくつかの実施形態において、この周波数は約5Hz〜100kHzの範囲である。いくつかの実施形態において、この周波数は約35Hz〜50kHzの範囲である。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置2010から約2メートル以内の距離にいる虫に感知可能となることが望ましい。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置2010から約1メートル以内の距離にいる人間に感知できないものであることが望ましい。
図示のように、ベース部分2012の上表面2026のスロット2030と、ベース部分2012の上表面2026の突出部2032とが、捕虫部分2014と係合して、使用中に定位置に固定させる。ただし、捕虫部分2014をベース部分2012に取り外し可能にしっかりと取り付けることができるような、他の任意の取り付けの形態に置き換えることができる。
捕虫装置2010の操作において、導電性プロング2022(1つのみが図示されている)を壁面電気コンセントに差し込む。回路基板2050が、LED 2024と光センサー2056に電力を供給する。LED 2024が光を発し(矢印で表わされている)、これはベース部分2012のウィンドウ2028を透過して、捕虫部分2014の後部ハウジング2040の開口部2044を通り、後部エンクロージャ2048に入り、後部ハウジング2040の内側表面2042内に直接当たり、ディバイダ2034の後側表面2062に当たる。いくつかの実施形態において、光はベース部分2012内では操作されず、捕虫部分2014内へ直接発光される。後部ハウジング2040の内側表面2042は凹状形状を含み得、LED 2024からのUV光及び可視光を反射及び分散させて、光をディバイダ2034の後側表面2062に均等に分配するよう構成することができるが、ただし、後部ハウジング2040の内側表面2042の形状は凸状又はサドル形状又は形状の組み合わせを有していてよく、あるいは、光をより均一に分配するように、畝又はその他の特徴(図示せず)を有してもよい。あるいは、ディバイダ2034の後側表面2062にUV及び可視光を分配するよう(例えば均等に、特定のパターンに従って、焦点を絞って、など)構成された、アナモルフィックレンズ(図示せず)又はその他のレンズ又はレンズの組み合わせなどの光学的エンハンサーを、後部ハウジング2040の開口部2044又はその近くで後部ハウジング2040に取り付けてよく、又はベース部分2012の開口部2052又はその近くでベース部分2012に取り付けてよく、また、後部ハウジング2040の内側表面2042の役割を置換又は増強することができる。いくつかの実施形態において、LED 2024からの光は、ディバイダ2034の後側表面2062に斜めの角度(例えば、約0°〜90°の鋭角)で直接当たり、ディバイダ2034全体にわたって広がってよく、後部ハウジング2040の内側表面2042の役割、又は後部ハウジング2040に取り付けられたレンズ(複数可)の役割を置換又は増強し得る。
その後、光は、ディバイダ2034及び前側表面2038の接着剤2036を透過し、前部エンクロージャ2046に入る。ディバイダ2034、接着剤2036、又はこれら両方の光散乱特性により、光は更に均一に分配され得る。前部エンクロージャ2046に入る光の一部が、前部ハウジング2018の開口部2020を通って、捕虫装置2010が設置されている周辺領域に放射される。虫は、接着剤2036と前部ハウジング2018の開口部2020とを通って放射されるUV及び/又は可視光に誘引され、開口部2020内に飛び入り又は這い入って接着剤2036の表面に当たり、ここで虫が捕らえられる。捉えられた虫2058により、前部エンクロージャ2046内へ透過する光の量が低減される。光センサー2056は光の低減を検知し、電気的特性を変化させることにより応答する。回路基板2050は、所定の閾値を超えた電気的特性の変化に応答して、LED 2024を点滅させ、これにより、捕虫部分2014の交換が必要な可能性があることを知らせるインジケーター機能を提供する。あるいは、他の視覚的インジケーター機能(例えば光の色の変化(例えば黄色、橙色又は赤色))、あるいは聴覚的インジケーター機能(例えばトーン又は音声)を、点滅光インジケーター機能の強化又は代替に使用することができる。いくつかの実施形態において、回路基板2050は、周辺光レベルの変化に対して誤って応答するのを防ぐよう構成され、これは、LED 2024から発する光を、好ましくは人間の目で判別できない速度で周期的にパルス発光させるか又は変えることにより、光の周期的パルスで光センサー2056の電気的特性の変化を検出し、所定の閾値を超える変化に応答して、LED 2024を点滅させる。ユーザーは、捕虫装置2010から発せられる点滅光に気付き、前部ハウジング2018の開口部2020から覗くことにより、捕らわれた虫2058を観察することができる。ユーザーは、捕獲された虫、虫の屑又は接着剤(これらは捕虫部分2014内の届かないところに留まる)に触れることなしに、使用済みの捕虫部分2014全体を容易に取り外して捨て、新しい捕虫部分2014に交換することができる。新しい捕虫部分2014は、接着剤コーティングされた新しい表面と光誘導表面を有しており、捕虫装置2010が引き続き効率的かつ効果的に虫を確実に誘引して捕らえることができるようになる。
いくつかの実施形態において、捕虫部分2014はベース部分2012の前ではなく上に取り付けられているため、普通の家庭用壁面コンセントに差し込んだときに、捕虫装置2010の壁面からの突出が最小限に抑えられ、これによって、家庭環境に対する邪魔を最小限に抑える。いくつかの実施形態において、捕虫装置2010は、壁面に取り付けられたとき、捕虫装置2010が壁から突出する合計距離によって画定される合計奥行きが、捕虫装置2010の全体高さ及び全体の幅よりも小さくなるように構成される。
捕虫装置2010の利点は、捕虫部分2014内の光の操作であることが理解されよう。いくつかの実施形態において、光の操作は捕虫部分2014内でのみ起こる。光の操作には、反射、屈折、偏光、分散及び/又は散乱が含まれ得、これは操作可能なエレメント又は表面(例えば、内側表面2042、ディバイダ2034及び接着剤2036)と係合することにより達成される。いくつかの実施形態において、光の操作は、接着剤2036上に光の均等な分布を生成する。いくつかの実施形態において、光は、接着剤2036の上又は捕虫部分2014内に所定のパターンを生成するよう操作され、例えば、均一な分布、高強度のホットスポットを伴う均一な分布、ホットスポットパターン、及び/又はこれらの組み合わせを生成するよう操作される。
任意の好適な接着剤材料を、虫を捕獲するための接着表面の一部として使用することができる。いくつかの実施形態において、アクリル、ブチルゴム、天然ゴム、ニトリル、シリコーン、スチレンブロックコポリマー、スチレン−エチレン/プロピレン、スチレン−イソプレン−スチレン、ビニルエーテルなどの感圧性接着剤を使用することができる。一般に、そのような接着剤の厚さは約0.01mm〜1mmの範囲である。いくつかの実施形態において、接着剤厚さは、約0.05mm〜0.2mmの範囲であり、厚さ約0.1mmが最もよく使用される。
この構成の捕虫装置2010は、ベース部分2012に取り外し可能に取り付けることができる様々な異なる捕虫部分2014に対応することができ、それぞれの捕虫部分2014は、特定の種類又は複数の種類の虫(飛ぶ虫も飛ばない虫も)を誘引して捕らえるよう独自に構成される。例えば、捕虫部分2014の全体の寸法及び形状、捕虫部分2014の前部ハウジング2018の開口部2020の寸法、形状、位置及び向き、並びに捕虫部分2014の固有周波数及び音増幅特性は、特定の種類又は複数の種類の飛ぶ虫を誘引して捕らえるよう独自に構成される。例えば、いくつかの実施形態において、捕虫部分2014はおよそ、幅20mm〜600mm、高さ20mm〜600mm、及び奥行き5mm〜150mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分2014はおよそ、幅20mm〜200mm、高さ20mm〜200mm、及び奥行き5mm〜80mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分2014はおよそ、幅20mm〜130mm、高さ20mm〜130mm、及び奥行き5mm〜50mmである。
いくつかの実施形態において、ベース部分2012はおよそ、幅20mm〜600mm、高さ10mm〜150mm、及び奥行き10mm〜150mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分2012は、幅20mm〜200mm、高さ10mm〜100mm、及び奥行き10mm〜80mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分2012は、幅20mm〜130mm、高さ10mm〜50mm、及び奥行き10mm〜50mmである。
本明細書で示すように、開口部2020は様々な形状及び/又は寸法であり得る。例えば、開口部2020の形状は、円形、正方形、長方形、多角形、及び/又は楕円形であり得る。あるいは、開口部2020は、直線、曲線、又はうねりの形状又はパターンを有するスロット形状であり得る。開口部2020が円形の場合、開口部2020の直径は約0.5mm〜30mmであり得る。いくつかの実施形態において、円形開口部2020の直径は約0.5mm〜20mmである。いくつかの実施形態において、円形開口部2020の直径は約0.5mm〜15mmである。開口部2020がスロット形状の場合、開口部2020はおよそ、幅2mm〜30mm、長さ5mm〜500mmであり得る。いくつかの実施形態において、スロット形状開口部2020はおよそ、幅2mm〜20mm、長さ5mm〜200mmである。いくつかの実施形態において、スロット形状開口部2020はおよそ、幅2mm〜15mm、長さ5mm〜100mmである。
いくつかの実施形態において、開口部2020は前部ハウジング2018の全部又は一部を占める。例えば、開口部2020は、前部ハウジング2018の表面積の約1%〜75%の範囲を占めることができる。いくつかの実施形態において、開口部2020は、前部ハウジング2018の表面積の約5%〜50%を占める。いくつかの実施形態において、開口部2020は、前部ハウジング2018の表面積の約10%〜30%を占める。
図52は、捕虫装置の第21の実施形態の後側斜視図であり、この捕虫装置は全体的に2110として示される。捕虫装置2110は、ベース部分2112と取り外し可能な捕虫部分2114とを含む。捕虫部分2114は、この図で、部分的に切り取られ、ベース部分2112から取り外された状態で示されている。捕虫部分2114は、前側表面2116(図53に示す)に少なくとも1つの開口部2120を備えた前部ハウジング2118と、後部ハウジング2140と、後側表面2152を備えたディバイダ2134を含む。ディバイダ2134の後側表面2152には、電気機械式アクチュエーター2154(好ましくは圧電アクチュエーターなどの発信機又はトランシーバー)が取り付けられている。アクチュエーター2154には、捕虫電気ワイヤ2156が取り付けられている。2本の捕虫ワイヤ2156がアクチュエーター2154に取り付けられて示されているが、任意の好適な数のワイヤを使用することができる。後部ハウジング2140は、その下表面に開口部2144を含んでよく、あるいは開口部2144は、透明又は半透明のウィンドウ(図示せず)に置き換えられてもよい。
ベース部分2112の後側表面2172から突出しているのは、複数の導電性プロング2122であり、導電性プロング2122を標準の家庭用壁面電気コンセントに差し込むことにより、捕虫装置2110を壁面に取り付けて捕虫装置2110に電源を供給するよう適合されている。あるいは、ベース部分2112は、望ましいように静置又は吊り下げて、ベース部分2112内に取り付けられた電池(図示せず)から電力を受け取るよう構成され得る。電気コンセントと電池は、捕虫装置2110に電力を供給するものとして記述されるが、任意の好適な電源を使用することができる。ベース部分2112は、1つ以上のLED 2124などの発光エレメントを含む。いくつかの実施形態において、LED 2124は、UV光を発するLEDを少なくとも1つ、及び可視光を発するLEDを少なくとも1つ含む。いくつかの実施形態において、LED 2124は、広範な種の虫をよりよく誘引するために、UV光を発するLEDを少なくとも1つ、及び青色光を発するLEDを少なくとも1つ含む。いくつかの実施形態において、この発光エレメントは、日光を模した波長の組み合わせを放射する。いくつかの実施形態において、LED 2124は、蚊及びノミなどの特定の種の虫をよりよく誘引するために、IR光を発するLEDを少なくとも1つ含む。ベース部分2112の上表面2126には開口部2166が含まれ、これは透明又は半透明のウィンドウ2128で覆われていてよく、図ではLED 2124を見えるようにするため部分的に切り取られている。ウィンドウ2128はLED 2124をダストと虫の屑から保護し、ベース部分2112をクリーニングしやすくする。いくつかの実施形態において、捕虫部分2114がベース部分2112に取り付けられたときに、ウィンドウ2128の少なくとも一部と、LED 2124の少なくとも一部とが、ベース部分2112の上表面2126から突出して捕虫部分2114内に入る。いくつかの実施形態において、ベース部分2112はウィンドウ2128を含まず、捕虫部分2114がベース部分2112に取り付けられたときに、LED 2124の少なくとも一部が、ベース部分2112の上表面2126から突出して捕虫部分2114内に入る。ベース部分2112の上表面2126にある1つ以上の追加開口部2158には、複数のベース電気接触2160が取り付けられている。2つのベース接触2160が示されているが、任意の好適な数の接触を使用することができる。上表面2126にはスロット2130があってよく、上表面2126の外周には、縁又は上向きの突出部2132がある。
図53は、捕虫装置2110の前側斜視図である。捕虫部分2114は、この図で、部分的に切り取られ、ベース部分2112から取り外された状態で示されている。前部ハウジング2118の開口部2120は、広範な種類の虫を捕虫装置2110に受け入れるよう構成することができ、あるいは、1種類以上の特定の種の虫を受け入れるよう構成することができる。いくつかの実施形態において、開口部2120は、捕虫部分2114を取り外して交換するときに、ユーザーの指が開口部2120に入ってしまい捕らえられた虫又は接着剤に誤って触れることを防ぐよう構成される。いくつかの実施形態において、開口部2120は、直径25mmの球が開口部2120を通過できないような寸法及び形状を有し、かつ、直径1mmの球が開口部2120のいかなる部分も通過できるような寸法及び形状を有する。開口部2120の幅、形状及び向きは、均一であってよく又は変化してよく、また、捕虫部分2114が複数の開口部2120を有する場合は、それらの幅、形状及び向きは、同一であってよく又は異なってよい。開口部2120は、1種類以上の個々の虫又は様々な種類の虫を誘引するよう構成することができる。いくつかの実施形態において、ディバイダ2134は透明又は半透明の材料から構築されるか又はこれを含み、前側表面2138が透明又は半透明の接着剤2136でコーティングされ得る。使用中、捕らわれた虫2170が、ディバイダ2134の前側表面2138の接着剤2136に付着し得る。いくつかの実施形態において、ディバイダ2134の材料及び厚さと接着剤2136の材料及び厚さは、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光のうちかなりの割合を透過するよう選択され、例えば、光の60%超がディバイダ2134と接着剤2136を透過するよう選択される。
いくつかの実施形態において、ディバイダ2134は、飛ぶ虫(広範な種類の飛ぶ虫が、偏光を感知することが知られている)を更に誘引するため、日光と同様に、ある向きで透過する光を偏光するよう構成され得る。いくつかの実施形態において、前部ハウジング2118の内側下には、水の表面で反射する光と同様の向きで反射及び偏光するよう構成されたインサート2168が取り付けられており、これにより、様々な種類の虫、特に水の近くで繁殖する虫をより良く誘引する。インサート2168は、光を反射及び偏光する材料で構成されてよく、反射及び/又は偏光特性を強化するよう畝又は他の表面若しくは表面下形状を有していてよく、これにより虫を更に誘引することができる。
図54は、捕虫装置を通る断面図であり、図55は図54の一部の拡大図である。いくつかの実施形態において、後部ハウジング2140は、反射性コーティングされた内側表面2142を有し得る。あるいは、後部ハウジング2140の材料及び表面仕上げは、反射性コーティングなしに、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光を反射及び分散させるように構成され得る。
いくつかの実施形態において、前部ハウジング2118と後部ハウジング2140は、不透明なプラスチックシートから熱形成され、低価格と使い捨て性を維持しながら、クリーンで審美的に心地良い形状を形成する。あるいは、紙、板紙、厚紙又は紙パルプなどの不透明、透明又は半透明の材料を使用することができる。いくつかの実施形態において、前部ハウジング2118及び後部ハウジング2140は、射出成形又はその他の好適な製造技法により構築される。図示のように、ディバイダ2134は実質的に平らであり、LED 2124により生成される光の主方向に対して平行又はある角度になるように構成することができる。いくつかの実施形態において、ディバイダ2134は、光の均一な分布を最適化するよう、凸状、凹状、又はサドル形状、又は形状の組み合わせに形成され得る。いくつかの実施形態において、ディバイダ2134は、接着表面面積を増大させ、明暗コントラストの領域を形成するような、畝又はその他の特徴(図示せず)を有し得、これにより、広範な種類の虫に対して可視性が高く、虫をより誘引しやすくなり得る。
いくつかの実施形態において、前部ハウジング2118は更に、その内側表面が透明、半透明又は不透明の接着剤でコーティングされてよく、これにより付加的な捕虫効果及び能力が提供される。加えて、前部ハウジング2118は更に内側表面の接着剤コーティングの下に反射性コーティング(図示せず)を有してよく、これにより、虫の誘引効果を強化し、捕虫効果及び効率を更に改善する。いくつかの実施形態において、前部ハウジング2118、ディバイダ2134及び後部ハウジング2140は、交差又は係合する場所で、超音波溶接又は高周波(HF)溶接で接合させることができるが、接着剤により、又は他の任意の好適な組立技法により、恒久的又は取り外し可能に接合することもできる。ディバイダ2134は、捕虫部分2114を前部エンクロージャ2146と後部エンクロージャ2148とに区分している。後部ハウジング2140には、ベース部分2112のベース接触2160に対応する複数の捕虫電気接触2162(1つのみが図示されている)が含まれる。捕虫接触2162は、対応する捕虫ワイヤ2156に電気的に接続され、捕虫部分2114がベース部分2112に取り付けられたときに、ベース接触2160(1つのみが図示されている)と電気的接触を形成するよう構成されている。いくつかの実施形態において、ベース部分2112は、コマンドを実行するためのプログラム可能プロセッサ又はチップ(図示せず)を有する回路基板2150を含み、これは導電性プロング2122(1つのみが図示されている)、LED 2124(1つのみが図示されている)、及び、ベース接触2160に対応してこれに電気的に接触している複数のベース電気ワイヤ2164に、電気的に接続されている。したがって、ディバイダ2134の後側表面2152に取り付けられているアクチュエーター2154は、捕虫部分2114がベース部分2112に取り付けられているときに、回路基板2150に電気的に接続され得る。ただし、見やすくするため、電気的接続は一部しか示されていない。回路基板2150は、導電性プロング2122から通常の家庭用電流を受け取り、LED 2124を点灯させる電力を供給するための電子回路部品を含み得る。回路基板2150は、LED 2124に定電圧を供給する、全波整流回路又はその他の回路などのエネルギー安定器を含み得るが、ただし、一部の種の虫(蚊を含む)にとって誘引性となり得るような動きを模倣するちらつき光を提供するように、LED 2124に変動電圧を供給することもできる。例えば、およそ0.05Hz(例えば、大型哺乳動物の呼吸数を模倣する)〜250Hz(例えば、オスのイエバエを誘引するちらつきの最高周波数)の範囲の光ちらつき周波数が望ましいことがあり、発光エレメントがこの範囲内でちらつくよう構成することができる。回路基板2150は、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光を提供するために、LED 2124に電力を供給するが、ただし、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光のちらつきの組み合わせを生み出すために、UV LED 2124のみ又は可視光LED 2124のみ又はIR LED 2124のみに電力を供給するか、あるいは変動電力を供給するよう、構成することもできる。回路基板2150は更に、虫誘引性の音を発するために、ディバイダ2134の後側表面2152に取り付けられたアクチュエーター2154に電力を供給するよう構成され得る。いくつかの実施形態において、この発信機又はトランシーバーは、虫(蚊、小昆虫、蛾、又は蠅など)をよりよく誘引するために、録音及び/又は生成された虫の音又は振動を発することができ、これには、虫の発信、応答、求愛、及び連結の歌のうち1つ以上が含まれ得る。いくつかの実施形態において、この発信機又はトランシーバーは、録音及び/又は生成された虫誘引性の音又は振動(例えば哺乳動物の心拍など)を発することができる。例えば、この発信機又はトランシーバーは、約0.5Hz(例えば、大型哺乳動物の心拍数)〜約240kHz(例えば、虫が感知可能な最高周波数)の範囲の周波数を有する虫誘引性の単音又は複数の音を発することができる。いくつかの実施形態において、この周波数は約5Hz〜100kHzの範囲である。いくつかの実施形態において、この周波数は約35Hz〜50kHzの範囲である。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置2110から約2メートル以内の距離にいる虫に感知可能となることが望ましい。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置2110から約1メートル以内の距離にいる人間に感知できないものであることが望ましい。
図示のように、ベース部分2112の上表面2126のスロット2130と、ベース部分2112の上表面2126の突出部2132とが、捕虫部分2114と係合して、使用中に定位置に固定させる。ただし、捕虫部分2114をベース部分2112に取り外し可能にしっかりと取り付けることができるような、他の任意の取り付けの形態に置き換えることができる。
捕虫装置2110の操作において、導電性プロング2122を壁面電気コンセントに差し込む。回路基板2150が、LED 2124とアクチュエーター2154に電力を供給する。LED 2124が光を発し(矢印で表わされている)、これはベース部分2112のウィンドウ2128を透過して、捕虫部分2114の後部ハウジング2140の開口部2144を通り、後部エンクロージャ2148に入り、後部ハウジング2140の内側表面2142内に直接当たり、ディバイダ2134の後側表面2152に当たる。いくつかの実施形態において、光はベース部分2112内では操作されず、捕虫部分2114内へ直接発光される。後部ハウジング2140の内側表面2142は凹状形状を含み得、LED 2124からのUV光及び可視光を反射及び分散させて、光をディバイダ2134の後側表面2152に均等に分配するよう構成することができるが、ただし、後部ハウジング2140の内側表面2142の形状は凸状又はサドル形状又は形状の組み合わせを有していてよく、あるいは、光をより均一に分配するように、畝又はその他の特徴(図示せず)を有してもよい。あるいは、ディバイダ2134の後側表面2152にUV及び可視光を分配するよう(例えば均等に、特定のパターンに従って、焦点を絞って、など)構成された、アナモルフィックレンズ(図示せず)又はその他のレンズ又はレンズの組み合わせなどの光学的エンハンサーを、後部ハウジング2140の開口部2144又はその近くで後部ハウジング2140に取り付けてよく、又はベース部分2112の開口部2166又はその近くでベース部分2112に取り付けてよく、また、後部ハウジング2140の内側表面2142の役割を置換又は増強することができる。いくつかの実施形態において、LED 2124からの光は、ディバイダ2134の後側表面2152に斜めの角度(例えば、約0°〜90°の鋭角)で直接当たり、ディバイダ2134全体にわたって広がり、後部ハウジング2140の内側表面2142の役割、又は後部ハウジング2140若しくはベース部分2112に取り付けられたレンズ(複数可)の役割を置換又は増強し得る。
その後、光は、ディバイダ2134及び前側表面2138の接着剤2136を透過し、前部エンクロージャ2146に入る。この光は更に、ディバイダ2134、前側表面2138の接着剤2136、又はこれら両方の光散乱特性により、均一に分配され得る。前部エンクロージャ2146に入る光の一部が、前部ハウジング2118の開口部2120を通って、捕虫装置が設置されている領域に放射される。アクチュエーター2154は虫誘引性の振動を生成し、これがディバイダ2134により増幅され、開口部2120を通って外に出る。接着剤2136と、前部ハウジング2118の開口部2120とを通って放射されるUV及び/又は可視光に、虫が誘引される。虫は更に、アクチュエーター2154により生成された虫誘引性の振動に誘引される。虫が、開口部2120に飛び入り又は這い入って接着剤2136の表面に当たり、ここで虫が捕らえられる。ユーザーは、前部ハウジング2118の開口部2120を通して見ることにより、捕らわれた虫を観察できる。いくつかの実施形態において、回路基板2150は周期的に電気パルスをアクチュエーター2154に送信し、ディバイダ2134を振動させる。ディバイダ2134の振動により、アクチュエーター2154が電気的応答(例えば電圧、抵抗又は電荷の変化など)を生成する。捕らわれた虫2170が接着剤2136に付着すると、ディバイダ2134の振動特性が変化し、よって、アクチュエーター2154からの電気的応答信号が変化する。回路基板2150は、捕らわれた虫2170が十分な数、接着剤2136に付着したときに、所定の閾値を超えるアクチュエーター2154からの電気的応答信号の変化に対して回路基板2150が応答し、LED 2124を点滅させ、これにより、捕虫部分2114の交換が必要な可能性があることを知らせるよう、構成される。あるいは、他の視覚的インジケーター機能(例えば光の色の変化(例えば黄色、橙色又は赤色))、あるいは聴覚的インジケーター機能(例えばトーン又は音声)を、点滅光インジケーター機能の強化又は代替に使用することができる。ユーザーは、捕獲された虫、虫の屑又は接着剤(これらは捕虫部分2114内の届かないところに留まる)に触れることなしに、使用済みの捕虫部分2114全体を容易に取り外して捨て、新しい捕虫部分2114に交換することができる。新しい捕虫部分2114は、接着剤コーティングされた新しい表面と光誘導表面を有しており、捕虫装置2110が引き続き効率的かつ効果的に虫を確実に誘引して捕らえることができるようになる。
いくつかの実施形態において、捕虫部分2114はベース部分2112の前ではなく上に取り付けられているため、普通の家庭用壁面コンセントに差し込んだときに、捕虫装置2110の壁面からの突出が最小限に抑えられ、これによって、家庭環境に対する邪魔を最小限に抑える。いくつかの実施形態において、捕虫装置2110は、壁面に取り付けられたとき、捕虫装置2110が壁から突出する合計距離によって画定される合計奥行きが、捕虫装置2110の全体高さ及び全体の幅よりも小さくなるように構成される。
捕虫装置2110の利点は、捕虫部分2114内の光の操作であることが理解されよう。いくつかの実施形態において、光の操作は捕虫部分2114内でのみ起こる。光の操作には、反射、屈折、偏光、分散及び/又は散乱が含まれ得、これは操作可能なエレメント又は表面(例えば、内側表面2142、ディバイダ2134及び接着剤2136)と係合することにより達成される。いくつかの実施形態において、光の操作は、接着剤2136上に光の均等な分布を生成する。いくつかの実施形態において、光は、接着剤2136の上又は捕虫部分2114内に所定のパターンを生成するよう操作され、例えば、均一な分布、高強度のホットスポットを伴う均一な分布、ホットスポットパターン、及び/又はこれらの組み合わせを生成するよう操作される。
任意の好適な接着剤材料を、虫を捕獲するための接着表面の一部として使用することができる。いくつかの実施形態において、アクリル、ブチルゴム、天然ゴム、ニトリル、シリコーン、スチレンブロックコポリマー、スチレン−エチレン/プロピレン、スチレン−イソプレン−スチレン、ビニルエーテルなどの感圧性接着剤を使用することができる。一般に、そのような接着剤の厚さは約0.01mm〜1mmの範囲である。いくつかの実施形態において、接着剤厚さは、約0.05mm〜0.2mmの範囲であり、厚さ約0.1mmが最もよく使用される。
この構成の捕虫装置2110は、ベース部分2112に取り外し可能に取り付けることができる様々な異なる捕虫部分2114に対応することができ、それぞれの捕虫部分2114は、特定の種類又は複数の種類の虫(飛ぶ虫も飛ばない虫も)を誘引して捕らえるよう独自に構成される。例えば、捕虫部分2114の全体の寸法及び形状、捕虫部分2114の前部ハウジング2118の開口部2120の寸法、形状、位置及び向き、アクチュエーター2154の振動性性特性、捕虫部分2114の固有周波数及び音増幅特性、並びに、アクチュエーター2154からの電気的応答信号は、特定の種類又は複数の種類の虫(飛ぶ虫も飛ばない虫も)を誘引して捕らえるよう独自に構成される。例えば、いくつかの実施形態において、捕虫部分2114はおよそ、幅20mm〜600mm、高さ20mm〜600mm、及び奥行き5mm〜150mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分2114はおよそ、幅20mm〜200mm、高さ20mm〜200mm、及び奥行き5mm〜80mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分2114はおよそ、幅20mm〜130mm、高さ20mm〜130mm、及び奥行き5mm〜50mmである。
いくつかの実施形態において、ベース部分2112はおよそ、幅20mm〜600mm、高さ10mm〜150mm、及び奥行き10mm〜150mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分2112は、幅20mm〜200mm、高さ10mm〜100mm、及び奥行き10mm〜80mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分2112は、幅20mm〜130mm、高さ10mm〜50mm、及び奥行き10mm〜50mmである。
本明細書で示すように、開口部2120は様々な形状及び/又は寸法であり得る。例えば、開口部2120の形状は、円形、正方形、長方形、多角形、及び/又は楕円形であり得る。あるいは、開口部2120は、直線、曲線、又はうねりの形状又はパターンを有するスロット形状であり得る。開口部2120が円形の場合、開口部2120の直径は約0.5mm〜30mmであり得る。いくつかの実施形態において、円形開口部2120の直径は約0.5mm〜20mmである。いくつかの実施形態において、円形開口部2120の直径は約0.5mm〜15mmである。開口部2120がスロット形状の場合、開口部2120はおよそ、幅2mm〜30mm、長さ5mm〜500mmであり得る。いくつかの実施形態において、スロット形状開口部2120はおよそ、幅2mm〜20mm、長さ5mm〜200mmである。いくつかの実施形態において、スロット形状開口部2120はおよそ、幅2mm〜15mm、長さ5mm〜100mmである。
いくつかの実施形態において、開口部2120は前部ハウジング2118の全部又は一部を占める。例えば、開口部2120は、前部ハウジング2118の表面積の約1%〜75%の範囲を占めることができる。いくつかの実施形態において、開口部2120は、前部ハウジング2118の表面積の約5%〜50%を占める。いくつかの実施形態において、開口部2120は、前部ハウジング2118の表面積の約10%〜30%を占める。
図56は、捕虫装置の第22の実施形態の前側斜視図であり、この捕虫装置は全体的に2210として示される。捕虫装置2210は、ベース部分2212と取り外し可能な捕虫部分2214とを含む。捕虫部分2214は、この図で、ベース部分2212から取り外された状態で示されている。捕虫部分2214は、前側表面2216にタブスロット2268と少なくとも1つの開口部2220を備えた前部ハウジング2218を含む。前部ハウジング2218の開口部2220は、広範な種類の虫を捕虫装置2210に受け入れるよう構成することができ、あるいは、1種類以上の特定の種の虫を受け入れるよう構成することができる。いくつかの実施形態において、開口部2220は、捕虫部分2214を取り外して交換するときに、ユーザーの指が開口部2220に入ってしまい死んだ虫又は接着剤に誤って触れることを防ぐよう構成される。いくつかの実施形態において、開口部2220は、直径25mmの球が開口部2220を通過できないような寸法及び形状を有し、かつ、直径1mmの球が開口部2220のいかなる部分も通過できるような寸法及び形状を有する。開口部2220の幅、形状及び向きは、均一であってよく又は変化してよく、また、捕虫部分2214が複数の開口部2220を有する場合は、それらの幅、形状及び向きは、同一であってよく又は異なってよい。開口部2220は、1種類以上の個々の虫又は様々な種類の虫を誘引するよう構成することができる。いくつかの実施形態において、前部ハウジング2218は、開口部2220を取り囲む畝又は立体形状2270を備えて構成され、これにより捕虫部分2210に剛性と強度を付与し、前部ハウジング2218がより薄い材料で製造できるようになる。図示のように、捕虫部分2214の前部ハウジング2218のタブスロット2268から突出しているのは、取り外し可能なタブ2254である。ベース部分2212の後側表面2278(図59に図示)から突出しているのは、複数の導電性プロング2222であり、導電性プロング2222を標準の家庭用壁面電気コンセントに差し込むことにより、捕虫装置2210を壁面に取り付けて捕虫装置2210に電源を供給するよう適合されている。あるいは、ベース部分2212は、望ましいように静置又は吊り下げて、ベース部分2212内に取り付けられた電池(図示せず)から電力を受け取るよう構成され得る。電気コンセントと電池は、捕虫装置2210に電力を供給するものとして記述されるが、任意の好適な電源を使用することができる。ベース部分2212は、上表面2226と、1つ以上のLED 2224などの発光エレメントとを含む。いくつかの実施形態において、LED 2224は、UV光を発するLEDを少なくとも1つ、及び可視光を発するLEDを少なくとも1つ含む。いくつかの実施形態において、LED 2224は、広範な種の虫をよりよく誘引するために、UV光を発するLEDを少なくとも1つ、及び青色光を発するLEDを少なくとも1つ含む。いくつかの実施形態において、この発光エレメントは、日光を模した波長の組み合わせを放射する。いくつかの実施形態において、LED 2224は、蚊及びノミなどの特定の種の虫をよりよく誘引するために、赤外(IR)光を発するLEDを少なくとも1つ含む。ベース部分2212の上表面2226に取り付けられているのは、透明又は半透明のウィンドウ2228であってよく、図ではLED 2224を見えるようにするため部分的に切り取られている。ウィンドウ2228はLEDをダストと虫の屑から保護し、ベース部分2212をクリーニングしやすくする。いくつかの実施形態において、捕虫部分2214がベース部分2212に取り付けられたときに、ウィンドウ2228の少なくとも一部と、LED 2224の少なくとも一部とが、ベース部分2212の上表面2226から突出して捕虫部分2214内に入る。あるいは、ベース部分2212はウィンドウ2228を含まなくともよく、捕虫部分2214がベース部分2212に取り付けられたときに、LED 2224の少なくとも一部が、ベース部分2212の上表面2226から突出して捕虫部分2214内に入る。上表面2226にはスロット2230があってよく、上表面2226の外周には、縁又は上向きの突出部2232がある。
図57は、捕虫装置2210の前側斜視図である。捕虫部分2214はこの図で部分的に切り取られて示されている。いくつかの実施形態において、捕虫部分2214はディバイダ2234を含み、これは透明又は半透明の材料で構築されるか又はこれを含み、前側表面2238が透明又は半透明の接着剤2236でコーティングされている。いくつかの実施形態において、ディバイダ2234は、飛ぶ虫(広範な種類の飛ぶ虫が、偏光を感知することが知られている)を更に誘引するため、日光と同様に、ある向きで透過する光を偏光するよう構成される。いくつかの実施形態において、ディバイダ2234の材料及び厚さと接着剤2236の材料及び厚さは、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光のうちかなりの割合を透過するよう選択され、例えば、光の60%超がディバイダ2234と接着剤2236を透過するよう選択される。ディバイダ2234は、ディバイダのスロット2272と、1つ以上の穿孔2274とを含み得る。いくつかの実施形態において、ディバイダ2234の前側表面2238の、ディバイダのスロット2272及び穿孔2274のすぐ近くの領域は、接着剤2236でコーティングされていない。捕虫部分2214は、内側表面2242と下内側表面2276とを備えた後部ハウジング2240を含む。図示のように、上向きのカップ2256は、後部ハウジング2240の下内側表面2276に取り付けられている。カップ2256は、その開放端の外周から突出しているリップ2258を有し得る。カップ2256は、本明細書に記述される任意の虫誘引性物質に対するバリヤとして作用する、任意の材料又はその組み合わせで構築され得る。取り外し可能なタブ2254は、密封端2260、及び、密封端2260と把持末端2262との間にウェブ2264を含み、これは、本明細書に記述される任意の虫誘引性物質に対するバリヤとして作用する、任意の可撓性かつ丈夫な材料又はその組み合わせで製造され得る。図示のように、密封端2260はカップ2256の開放端を覆うよう構築され、接着剤でカップ2256のリップ2258に付着させて気密封止を形成し、これにより、カップ2256内の任意の虫誘引性物質(図示せず)の新鮮さを維持し、同時に、ユーザーが取り除くまでの間、取り外し可能なタブ2254を定位置に保持する。ウェブ2264は、取り外し可能なタブ2254の密封端2260の上に折り重ね、ディバイダ2234のディバイダのスロット2272を通り、前部ハウジング2218のタブスロット2268まで延在させることができる。取り外し可能なタブ2254の把持末端2262は、タブスロット2268を通って突出し、前部ハウジング2218の外側部分に被さるよう下向きに折り曲げることができる。
図58は、捕虫装置2210の前側斜視図である。捕虫部分2214はこの図で部分的に切り取られて示されており、取り外し可能なタブ2254は部分的に引き出された状態で示されている。ユーザーは、取り外し可能なタブ2254の把持末端2262を掴み、取り外し可能なタブ2254を捕虫部分2214から引き出すことができ、これにより、カップ2256のリップ2258と取り外し可能なタブ2254の密封端2260との間の封止を破ることができる。カップ2256の内側には、1つ以上の虫誘引性物質を含浸させた担体材料2266がある。例えば、担体材料2266は、ソルビトール、甲虫類誘引剤(ブレビコミン、ドミニカルア、フロンタリン、グランドルア、イプスジエノール、イプセノール、ジャポニルア、リネアチン、メガトモ酸、マルチストリアチン、オリクタルア、スルカトール、及びトランクコール(trunc-call)を含む)、双翅類誘引剤(セラルア、キュールア(cue-lure)、ラチルア、メドルア、モグチュン、ムスカルア、及びトリメドルアを含む)、同翅類誘引剤(レスカルアを含む)、鱗翅類誘引剤(例えばディスパールア)、直鎖レピドプテランフェロモン(コドレルア、ゴシップルア、ヘキサルア、リトルア、ループルア、オルフラルア、及びオストラモンを含む)、及びその他の虫誘引性物質(例えばオイゲノール、メチルオイゲノール、及びシグルア)、又はその他の、捕虫装置2210の虫誘引効率を向上させるにおいを供給する物質を、含浸させることができる。カップ2256と取り外し可能なタブ2254との間の封止を破ることにより、担体材料2266から虫誘引性のにおい(複数可)が放出される。捕虫部分2214(例えば、前部ハウジング2218、後部ハウジング2240、ディバイダ2234及び接着剤2236)の材料も、1つ以上の虫誘引性物質を含浸させることができる。そのような誘引物質は、捕虫装置2210から半径約2メートルにいる虫に感知可能となることが望ましい。
図59は、捕虫装置2210を通る断面図である。この図では、取り外し可能なタブ2254が完全に取り外されている。いくつかの実施形態において、後部ハウジング2240の内側表面2242は反射性コーティングを有する。あるいは、後部ハウジング2240の材料及び表面仕上げは、反射性コーティングなしに、UV光及び/又は可視光を反射及び分散させるように構成され得る。後部ハウジング2240は、その下面に開口部2244を含んでよく、あるいは開口部2244は、透明又は半透明のウィンドウ(図示せず)に置き換えられてもよい。
いくつかの実施形態において、前部ハウジング2218と後部ハウジング2240は、不透明なプラスチックシートから熱形成され、低価格と使い捨て性を維持しながら、クリーンで審美的に心地良い形状を形成する。あるいは、紙、板紙、厚紙又は紙パルプなどの不透明、透明又は半透明の材料を使用することができる。いくつかの実施形態において、前部ハウジング2218及び後部ハウジング2240は、射出成形又はその他の好適な製造技法により製造される。図示のように、ディバイダ2234は後側表面2252を有し、これは実質的に平らであり、LED 2224により生成される光の主方向(図示せず)に対して平行又はある角度になるように構成することができる。いくつかの実施形態において、ディバイダ2234は、光の均一な分布を最適化するよう、凸状、凹状、又はサドル形状(図示せず)、又は形状の組み合わせに形成され得る。いくつかの実施形態において、ディバイダ2234は、接着表面面積を増大させ、明暗コントラストの領域を形成するような、畝又はその他の特徴(図示せず)を有し得、これにより、広範な種類の虫に対して可視性が高く、虫をより誘引しやすくなり得る。
いくつかの実施形態において、前部ハウジング2218は、その内側表面が透明、半透明又は不透明の接着剤(図示せず)でコーティングされており、これにより付加的な捕虫効果及び能力が提供される。加えて、前部ハウジング2218は更に内側表面の接着剤コーティングの下に反射性コーティング(図示せず)を有してよく、これにより、虫の誘引効果を強化し、捕虫効果及び効率を更に改善する。いくつかの実施形態において、前部ハウジング2218、ディバイダ2234及び後部ハウジング2240は、交差又は係合する場所で、超音波溶接又は高周波溶接で接合させることができるが、接着剤により、又は他の任意の好適な組立技法により、恒久的又は取り外し可能に接合することもできる。ディバイダ2234は、捕虫部分2214を前部エンクロージャ2246と後部エンクロージャ2248とに区分している。
いくつかの実施形態において、ベース部分2212は、コマンドを実行するためのプログラム可能プロセッサ又はチップ(図示せず)を有する回路基板2250を含み、これは導電性プロング2222(1つのみが図示されている)、及びLED 2224(1つのみが図示されている)に電気的に接続されている。見やすくするため、電気的接続は一部しか示されていない。回路基板2250は、導電性プロング2222から通常の家庭用電流を受け取り、LED 2224を点灯させる電力を供給するための電子回路部品を含み得る。回路基板2250は、LED 2224に定電圧を供給する、全波整流回路又はその他の回路などのエネルギー安定器を含み得るが、ただし、一部の種の虫(蚊を含む)にとって誘引性となり得るような動きを模倣するちらつき光を提供するように、LED 2224に変動電圧を供給することもできる。例えば、およそ0.05Hz(例えば、大型哺乳動物の呼吸数を模倣する)〜250Hz(例えば、オスのイエバエを誘引するちらつきの最高周波数)の範囲の光ちらつき周波数が望ましいことがあり、発光エレメントがこの範囲内でちらつくよう構成することができる。回路基板2250は、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光を提供するために、LED 2224に電力を供給するが、ただし、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光のちらつきの組み合わせを生み出すために、UV LED 2224のみ又は可視光LED 2224のみ又はIR LED 2224のみに電力を供給するか、あるいは変動電力を供給するよう、構成することもできる。回路基板2250はまた、圧電スピーカー(図示せず)などの発信機又はトランシーバー、又はその他の装置を駆動させるよう構成することができ、これらはベース部分2212に取り付けて、虫誘引性の音を発するようにすることができる。いくつかの実施形態において、この発信機又はトランシーバーは、虫(蚊、小昆虫、蛾、又は蠅など)をよりよく誘引するために、録音及び/又は生成された虫の音又は振動を発することができ、これには、虫の発信、応答、求愛、及び連結の歌のうち1つ以上が含まれ得る。いくつかの実施形態において、この発信機又はトランシーバーは、録音及び/又は生成された虫誘引性の音又は振動(例えば哺乳動物の心拍など)を発することができる。例えば、この発信機又はトランシーバーは、約0.5Hz(例えば、大型哺乳動物の心拍数)〜約240kHz(例えば、虫が感知可能な最高周波数)の範囲の周波数を有する虫誘引性の単音又は複数の音を発することができる。いくつかの実施形態において、この周波数は約5Hz〜100kHzの範囲である。いくつかの実施形態において、この周波数は約35Hz〜50kHzの範囲である。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置2210から約2メートル以内の距離にいる虫に感知可能となることが望ましい。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置2210から約1メートル以内の距離にいる人間に感知できないものであることが望ましい。
図示のように、ベース部分2212の上表面2226のスロット2230と、ベース部分2212の上表面2226の突出部2232とが、捕虫部分2214と係合して、使用中に定位置に固定させる。ただし、捕虫部分2214をベース部分2212に取り外し可能にしっかりと取り付けることができるような、他の任意の取り付けの形態に置き換えることができる。
捕虫装置2210の操作において、導電性プロング2222(1つのみが図示されている)を壁面電気コンセントに差し込み、取り外し可能なタブ2254(図示せず)を捕虫部分2214から引き抜き、これによってカップ2256と取り外し可能なタブ2254との間の封止が破られ、担体材料2266及び虫誘引性物質(複数可)が空気に曝されて、虫誘引性のにおい(複数可)が、ディバイダ2234の穿孔2274(この図には示されていない)を通り、前部ハウジング2218の開口部2220を通って、捕虫装置2210が設置されている周辺領域に放出される。カップ2256、担体材料2266及び虫誘引性物質(複数可)は、捕虫部分2214の見込み耐用期間に対応する所定期間の間、虫誘引性のにおい(複数可)を放出するよう構成することができ、この期間は例えば1週間、1ヶ月、又は3ヶ月、又は他の長さの期間であり得る。あるいは、カップ2256、担体材料2266及び虫誘引性物質(複数可)は、捕虫部分2214の耐用期間の初期に、ある種類の虫誘引性のにおい(複数可)を優先的に放出し、捕虫部分2214の耐用期間の後期に、別の種類の虫誘引性のにおい(複数可)を放出して、変化するにおいを用いてより多くの虫又はより広範な種類の虫を誘引するか、捕虫部分2214の耐用期間の後期に、より強いにおいを供給するよう構成することができ、これによって、接着剤2236に多くの虫が捕らわれたときに、捕虫部分2214から放射される光が低減するのを補償することができる。あるいは、カップ2256及び担体材料2266は、虫に対する誘引性を実質的に低減することなしに、虫誘引性のにおい(複数可)をマスキングし得る、あるいは人間が不快だと感じ得るか又は子供若しくは対象外の動物(ペットなど)を誘引し得るような虫誘引性のにおい(複数可)の成分をマスキング又は除去し得るような、追加のにおいを放出するよう構成することができる。LED 2224が光を発し(矢印で表わされている)、これはベース部分2212のウィンドウ2228を透過して、捕虫部分2214の後部ハウジング2240の開口部2244を通り、後部エンクロージャ2248に入り、後部ハウジング2240の内側表面2242内に直接当たり、ディバイダ2234の後側表面2252に当たる。いくつかの実施形態において、光はベース部分2212内では操作されず、捕虫部分2214内へ直接発光される。後部ハウジング2240の内側表面2242は凹状形状を含み得、LED 2224からのUV光及び可視光を反射及び分散させて、光をディバイダ2234の後側表面2252に均等に分配するよう構成することができるが、ただし、後部ハウジング2240の内側表面2242は凸状又はサドル形状又は形状の組み合わせを有していてよく、あるいは、光をより均一に分配するように、畝又はその他の特徴(図示せず)を有してもよい。あるいは、ディバイダ2234の後側表面2252にUV及び可視光を分配するよう(例えば均等に、特定のパターンに従って、焦点を絞って、など)構成された、アナモルフィックレンズ(図示せず)又はその他のレンズ又はレンズの組み合わせなどの光学的エンハンサーを、後部ハウジング2240の開口部2244又はその近くで後部ハウジング2240に取り付けてよく、又はベース部分2212のウィンドウ2228又はその近くでベース部分2212に取り付けてよく、また、後部ハウジング2240の内側表面2242の役割を置換又は増強することができる。あるいは、1つ以上のLED 2224からのUV及び可視光は、ディバイダ2234の後側表面2252に斜めの角度(例えば、約0°〜90°の鋭角)で直接当たり、ディバイダ2234全体にわたって広がってよく、後部ハウジング2240の内側表面2242の役割、又は後部ハウジング2240に取り付けられたレンズ(複数可)の役割を置換又は増強し得る。
その後、光は、ディバイダ2234及び前側表面2238の接着剤2236を透過し、前部エンクロージャ2246に入る。光は更に、ディバイダ2234、接着剤2236、又はこれら両方の光散乱特性により、均一に分配され得る。前部エンクロージャ2246に入る光の一部が、前部ハウジング2218の開口部2220を通って、捕虫装置2210が設置されている周辺領域に放射される。接着剤2236と、前部ハウジング2218の開口部2220とを通って放射される光に、虫が誘引される。虫は更に、カップ2256内の担体材料2266から放出されるにおい及び/又はフェロモンに誘引される。加えて、回路基板2250によって生じる熱が担体材料2266を温めることがあり、これによって、虫誘引性のにおい及び/又はフェロモンの放出が増加し得る。虫が、開口部2220に飛び入り又は這い入って接着剤2236の表面に当たり、ここで虫が捕らえられる。ユーザーは、前部ハウジング2218の開口部2220を通して見ることにより、捕らわれた虫を観察できる。十分な数の虫が捕獲されると、ユーザーは、捕獲された虫、虫の屑又は接着剤(これらは捕虫部分2214内の届かないところに留まる)に触れることなしに、使用済みの捕虫部分2214全体を容易に取り外して捨て、新しい捕虫部分2214に交換することができる。新しい捕虫部分2214は、接着剤コーティングされた新しい表面と光誘導表面を有しており、捕虫装置2210が引き続き効率的かつ効果的に虫を確実に誘引して捕らえることができるようになる。
いくつかの実施形態において、捕虫部分2214はベース部分2212の前ではなく上に取り付けられているため、普通の家庭用壁面コンセントに差し込んだときに、捕虫装置2210の壁面からの突出が最小限に抑えられ、これによって、家庭環境に対する邪魔を最小限に抑える。いくつかの実施形態において、捕虫装置2210は、壁面に取り付けられたとき、捕虫装置2210が壁から突出する合計距離によって画定される合計奥行きが、捕虫装置2210の全体高さ及び全体の幅よりも小さくなるように構成される。
捕虫装置2210の利点は、捕虫部分2214内の光の操作であることが理解されよう。いくつかの実施形態において、光の操作は捕虫部分2214内でのみ起こる。光の操作には、反射、屈折、偏光、分散及び/又は散乱が含まれ得、これは操作可能なエレメント又は表面(例えば、内側表面2242、ディバイダ2234及び接着剤2236)と係合することにより達成される。いくつかの実施形態において、光の操作は、接着剤2236上に光の均等な分布を生成する。いくつかの実施形態において、光は、接着剤2236の上又は捕虫部分2214内に所定のパターンを生成するよう操作され、例えば、均一な分布、高強度のホットスポットを伴う均一な分布、ホットスポットパターン、及び/又はこれらの組み合わせを生成するよう操作される。
任意の好適な接着剤材料を、虫を捕獲するための接着表面の一部として使用することができる。いくつかの実施形態において、アクリル、ブチルゴム、天然ゴム、ニトリル、シリコーン、スチレンブロックコポリマー、スチレン−エチレン/プロピレン、スチレン−イソプレン−スチレン、ビニルエーテルなどの感圧性接着剤を使用することができる。一般に、そのような接着剤の厚さは約0.01mm〜1mmの範囲である。いくつかの実施形態において、接着剤厚さは、約0.05mm〜0.2mmの範囲であり、厚さ約0.1mmが最もよく使用される。
この構成の捕虫装置2210は、ベース部分2212に取り外し可能に取り付けることができる様々な異なる捕虫部分2214に対応することができ、それぞれの捕虫部分2214は、特定の種類又は複数の種類の飛ぶ虫を誘引して捕らえるよう独自に構成される。例えば、捕虫部分2214の全体の寸法及び形状、前部ハウジング2218の開口部2220の寸法、形状、位置及び向き、並びに担体材料2266、前部ハウジング2218、ディバイダ2234、接着剤2236又は後部ハウジング2240に含浸させたにおい(複数可)は、特定の種類又は複数の種類の虫を誘引して捕らえるよう独自に構成され得る。
例えば、いくつかの実施形態において、捕虫部分2214はおよそ、幅20mm〜600mm、高さ20mm〜600mm、及び奥行き5mm〜150mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分2214はおよそ、幅20mm〜200mm、高さ20mm〜200mm、及び奥行き5mm〜80mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分2214はおよそ、幅20mm〜130mm、高さ20mm〜130mm、及び奥行き5mm〜50mmである。
いくつかの実施形態において、ベース部分2212はおよそ、幅20mm〜600mm、高さ10mm〜150mm、及び奥行き10mm〜150mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分2212は、幅20mm〜200mm、高さ10mm〜100mm、及び奥行き10mm〜80mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分2212は、幅20mm〜130mm、高さ10mm〜50mm、及び奥行き10mm〜50mmである。
本明細書で示すように、開口部2220は様々な形状及び/又は寸法であり得る。例えば、開口部2220の形状は、円形、正方形、長方形、多角形、及び/又は楕円形であり得る。あるいは、開口部2220は、直線、曲線、又はうねりの形状又はパターンを有するスロット形状であり得る。開口部2220が円形の場合、開口部2220の直径は約0.5mm〜30mmであり得る。いくつかの実施形態において、円形開口部2220の直径は約0.5mm〜20mmである。いくつかの実施形態において、円形開口部2220の直径は約0.5mm〜15mmである。開口部2220がスロット形状の場合、開口部2220はおよそ、幅2mm〜30mm、長さ5mm〜500mmであり得る。いくつかの実施形態において、スロット形状開口部2220はおよそ、幅2mm〜20mm、長さ5mm〜200mmである。いくつかの実施形態において、スロット形状開口部2220はおよそ、幅2mm〜15mm、長さ5mm〜100mmである。
いくつかの実施形態において、開口部2220は前部ハウジング2218の全部又は一部を占める。例えば、開口部2220は、前部ハウジング2218の表面積の約1%〜75%の範囲を占めることができる。いくつかの実施形態において、開口部2220は、前部ハウジング2218の表面積の約5%〜50%の範囲を占める。いくつかの実施形態において、開口部2220は、前部ハウジング2218の表面積の約10%〜30%を占める。
図60は、捕虫装置の第23の実施形態の前側斜視図であり、この捕虫装置は全体的に2310として示され、図61は図60の一部の拡大図である。捕虫装置2310は、ベース部分2312と取り外し可能な捕虫部分2314とを含む。捕虫部分2314は、図60で、部分的に切り取られ、ベース部分2312から取り外された状態で示されている。捕虫部分2314は、前側表面2316に少なくとも1つの開口部2320を備えた前部ハウジング2318を含む。前部ハウジング2318の開口部2320は、広範な種類の虫を捕虫装置2310に受け入れるよう構成することができ、あるいは、1種類以上の特定の種の虫を受け入れるよう構成することができる。いくつかの実施形態において、開口部2320は、捕虫部分2314を取り外して交換するときに、ユーザーの指が開口部2320に入ってしまい捕らえられた虫又は接着剤に誤って触れることを防ぐよう構成される。いくつかの実施形態において、開口部2320は、直径25mmの球が開口部2320を通過できないような寸法及び形状を有し、かつ、直径1mmの球が開口部2320のいかなる部分も通過できるような寸法及び形状を有する。開口部2320の幅、形状及び向きは、均一であってよく又は変化してよく、また、捕虫部分2314が複数の開口部2320を有する場合は、それらの幅、形状及び向きは、同一であってよく又は異なってよい。開口部2320は、1種類以上の個々の虫又は様々な種類の虫を誘引するよう構成することができる。いくつかの実施形態において、前部ハウジング2318は、開口部2320を取り囲む畝又は立体形状2370を備えて構成され、これにより捕虫部分2314に剛性と強度を付与し、前部ハウジング2318がより薄い材料で製造できるようになる。捕虫部分2314はディバイダ2334を含み、これは透明又は半透明の材料で構築されるか又はこれを含み、前側表面2338(図62に示す)が透明又は半透明の接着剤2336でコーティングされている。いくつかの実施形態において、ディバイダ2334は、飛ぶ虫(広範な種類の飛ぶ虫が、偏光を感知することが知られている)を更に誘引するため、日光と同様に、ある向きで透過する光を偏光するよう構成される。いくつかの実施形態において、ディバイダ2334の材料及び厚さと接着剤2336の材料及び厚さは、光のかなりの割合を透過するよう選択され、例えば、光の60%超がディバイダ2334と接着剤2236を透過するよう選択される。ディバイダ2334は、1つ以上の穿孔2374を含む。いくつかの実施形態において、ディバイダ2334の前側表面2338の、穿孔2274のすぐ近くの領域は、接着剤2336でコーティングされていない。捕虫部分2314は、内側表面2342と下内側表面2376とを備えた後部ハウジング2340と、下向きカップ2356とを含む。カップ2356は、その開放端の外周から突出しているリップ2358を有し得、これは、本明細書に記述される任意の虫誘引性物質に対するバリヤとして作用する、任意の材料又はその組み合わせで製造され得る。
ベース部分2312の後側表面2354(図62に図示)から突出しているのは、複数の導電性プロング2322であってよく、導電性プロング2322を標準の家庭用壁面電気コンセントに差し込むことにより、捕虫装置2310を壁面に取り付けて捕虫装置2310に電源を供給するよう適合されている。あるいは、ベース部分2312は、望ましいように静置又は吊り下げて、ベース部分2312内に取り付けられた電池(図示せず)から電力を受け取るよう構成され得る。電気コンセントと電池は、捕虫装置2310に電力を供給するものとして記述されるが、任意の好適な電源を使用することができる。ベース部分2312は、上表面2326と、1つ以上のLED 2324などの発光エレメントとを含む。いくつかの実施形態において、LED 2324は、UV光を発するLEDを少なくとも1つ、及び可視光を発するLEDを少なくとも1つ含む。いくつかの実施形態において、LED 2324は、広範な種の虫をよりよく誘引するために、UV光を発するLEDを少なくとも1つ、及び青色光を発するLEDを少なくとも1つ含む。いくつかの実施形態において、この発光エレメントは、日光を模した波長の組み合わせを放射する。いくつかの実施形態において、LED 2324は、蚊及びノミなどの特定の種の虫をよりよく誘引するために、IR光を発するLEDを少なくとも1つ含む。ベース部分2312の上表面2326に取り付けられているのは、透明又は半透明のウィンドウ2328であってよく、図ではLED 2324を見えるようにするため部分的に切り取られている。ウィンドウ2328はLED 2324をダストと虫の屑から保護し、ベース部分2312をクリーニングしやすくする。いくつかの実施形態において、捕虫部分2314がベース部分2312に取り付けられたときに、ウィンドウ2328の少なくとも一部と、LED 2324の少なくとも一部とが、ベース部分2312の上表面2326から突出して捕虫部分2314内に入る。あるいは、ベース部分2312はウィンドウ2328を含まなくともよく、捕虫部分2314がベース部分2312に取り付けられたときに、LED 2324の少なくとも一部が、ベース部分2312の上表面2326から突出して捕虫部分2314内に入る。上表面2326にはスロット2330があってよく、上表面2326の外周には、縁又は上向きの突出部2332がある。図示のように、ベース部分2312の上表面2326にはパンチ2378が突出しており、これは、傾斜した上表面2380と、傾斜した上表面2380を通って延在するがパンチ2378の底面には達しない1本以上の軸方向溝2382を備えている。パンチ2378の傾斜した上表面2380は、パンチ2378の遠位端で尖頭を形成する。いくつかの実施形態において、パンチ2378の側面は先細になっており、これによってパンチ2378は、遠位端側よりも近位端側のほうが大きな断面積を有する。
図62は、捕虫装置2310を通る断面図であり、図63は図62の一部の拡大図である。捕虫部分2314は、この図で、ベース部分2312の上に持ち上げられている。カップ2356の開放端とリップ2358とを覆うよう構成された蓋2360は、カップ2356のリップ2358に接着剤で付着されて、気密封止を形成し、これにより、密封されたカップ2356内の任意の物質(図示せず)の新鮮さを維持する。蓋2360は、本明細書に記述される任意の虫誘引性物質に対するバリヤとして作用し得る、薄く丈夫だが穿孔可能な任意の材料又はその組み合わせで製造され得る。カップ2356は、少なくとも1本の支持ポスト2362の上に取り付けられ、これは、後部ハウジング2340の下内側表面2376の上にカップ2356及び蓋2360を取り付けるよう構成されている。いくつかの実施形態において、支持ポスト2362は、後部ハウジング2340の下内側表面2376にある、少なくとも1つの突起(図示せず)に置き換えられる。カップ2356の内側には、1つ以上の虫誘引性物質を含浸させた担体材料2366がある。例えば、担体材料2366は、ソルビトール、甲虫類誘引剤(ブレビコミン、ドミニカルア、フロンタリン、グランドルア、イプスジエノール、イプセノール、ジャポニルア、リネアチン、メガトモ酸、マルチストリアチン、オリクタルア、スルカトール、及びトランクコール(trunc-call)を含む)、双翅類誘引剤(セラルア、キュールア(cue-lure)、ラチルア、メドルア、モグチュン、ムスカルア、及びトリメドルアを含む)、同翅類誘引剤(レスカルアを含む)、鱗翅類誘引剤(例えばディスパールア)、直鎖レピドプテランフェロモン(コドレルア、ゴシップルア、ヘキサルア、リトルア、ループルア、オルフラルア、及びオストラモンを含む)、及びその他の虫誘引性物質(例えばオイゲノール、メチルオイゲノール、及びシグルア)、又はその他の、捕虫装置2310の虫誘引効率を向上させるにおいを供給する物質を、含浸させることができる。捕虫部分2314(例えば、前部ハウジング2318、後部ハウジング2340、ディバイダ2334及び接着剤2336)の材料も、1つ以上の虫誘引性物質を含浸させることができる。そのような誘引物質は、捕虫装置2310から半径約2メートルにいる虫に感知可能となることが望ましい。
いくつかの実施形態において、後部ハウジング2340の内側表面2342は反射性コーティングを有する。あるいは、後部ハウジング2340の材料及び表面仕上げは、反射性コーティングなしに、UV光及び/又は可視光を反射及び分散させるように構成され得る。後部ハウジング2340は、その下面に開口部2344を含んでよく、あるいは開口部2344は、透明又は半透明のウィンドウ(図示せず)に置き換えられてもよい。いくつかの実施形態において、前部ハウジング2318と後部ハウジング2340は、プラスチックシートから熱形成され、低価格と使い捨て性を維持しながら、クリーンで審美的に心地良い形状を形成する。あるいは、紙、板紙、厚紙又は紙パルプなどの不透明、透明又は半透明の材料を使用することができる。いくつかの実施形態において、前部ハウジング2318及び後部ハウジング2340は、射出成形又はその他の好適な製造技法により製造される。図示のように、ディバイダ2334は後側表面2352を有し、これは実質的に平らであり、LED 2324により生成される光の主方向(図示せず)に対して平行又はある角度になるように構成することができる。いくつかの実施形態において、ディバイダ2334は、光の均一な分布を最適化するよう、凸状、凹状、又はサドル形状(図示せず)、又は形状の組み合わせに形成される。いくつかの実施形態において、ディバイダ2334は、接着表面面積を増大させ、明暗コントラストの領域を形成するような、畝又はその他の特徴(図示せず)を有し、これにより、広範な種類の虫に対して可視性が高く、虫をより誘引しやすくなり得る。
いくつかの実施形態において、前部ハウジング2318は、その内側表面が透明、半透明又は不透明の接着剤(図示せず)でコーティングされており、これにより付加的な捕虫効果及び能力が提供される。加えて、前部ハウジング2318は更に内側表面の接着剤コーティングの下に反射性コーティング(図示せず)を有してよく、これにより、虫の誘引効果を強化し、捕虫効果及び効率を更に改善する。いくつかの実施形態において、前部ハウジング2318、ディバイダ2334及び後部ハウジング2340は、交差又は係合する場所で、超音波溶接又は高周波(HF)溶接で接合させることができるが、接着剤により、又は他の任意の好適な組立技法により、恒久的又は取り外し可能に接合することもできる。ディバイダ2334は、捕虫部分2314を前部エンクロージャ2346と後部エンクロージャ2348とに区分している。
いくつかの実施形態において、ベース部分2312は、コマンドを実行するためのプログラム可能プロセッサ又はチップ(図示せず)を有する回路基板2350を含み、これは導電性プロング2322(1つのみが図示されている)、及びLED 2324(1つのみが図示されている)に電気的に接続されている。見やすくするため、電気的接続は一部しか示されていない。回路基板2350は、導電性プロング2322から通常の家庭用電流を受け取り、LED 2324を点灯させる電力を供給するための電子回路部品を含み得る。回路基板2350は、LED 2324に定電圧を供給する、全波整流回路又はその他の回路などのエネルギー安定器を含み得るが、ただし、一部の種の虫(蚊を含む)にとって誘引性となり得るような動きを模倣するちらつき光を提供するように、LED 2324に変動電圧を供給することもできる。例えば、およそ0.05Hz(例えば、大型哺乳動物の呼吸数を模倣する)〜250Hz(例えば、オスのイエバエを誘引するちらつきの最高周波数)の範囲の光ちらつき周波数が望ましいことがあり、発光エレメントがこの範囲内でちらつくよう構成することができる。回路基板2350は、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光を提供するために、LED 2324に電力を供給するが、ただし、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光のちらつきの組み合わせを生み出すために、UV LED 2324のみ又は可視光LED 2324のみ又はIR LED 2324のみに電力を供給するか、あるいは変動電力を供給するよう、構成することもできる。回路基板2350はまた、圧電スピーカー(図示せず)などの発信機又はトランシーバー、又はその他の装置を駆動させるよう構成することができ、これらはベース部分2312に取り付けて、虫誘引性の音を発するようにすることができる。いくつかの実施形態において、この発信機又はトランシーバーは、虫(蚊、小昆虫、蛾、又は蠅など)をよりよく誘引するために、録音及び/又は生成された虫の音又は振動を発することができ、これには、虫の発信、応答、求愛、及び連結の歌のうち1つ以上が含まれ得る。いくつかの実施形態において、この発信機又はトランシーバーは、録音及び/又は生成された虫誘引性の音又は振動(例えば哺乳動物の心拍など)を発することができる。例えば、この発信機又はトランシーバーは、約0.5Hz(例えば、大型哺乳動物の心拍数)〜約240kHz(例えば、虫が感知可能な最高周波数)の範囲の周波数を有する虫誘引性の単音又は複数の音を発することができる。いくつかの実施形態において、この周波数は約5Hz〜100kHzの範囲である。いくつかの実施形態において、この周波数は約35Hz〜50kHzの範囲である。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置2310から約2メートル以内の距離にいる虫に感知可能となることが望ましい。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置2310から約1メートル以内の距離にいる人間に感知できないものであることが望ましい。
図64は、捕虫装置2310を通る断面図であり、図65は図64の一部の拡大図である。捕虫部分2314は、この図で、ベース部分2312に取り付けられた状態で示されている。図示のように、ベース部分2312の上表面2326のスロット2330と、ベース部分2312の上表面2326の突出部2332とが、捕虫部分2314と係合して、使用中に定位置に固定させる。ただし、捕虫部分2314をベース部分2312に取り外し可能にしっかりと取り付けることができるような、他の任意の取り付けの形態に置き換えることができる。捕虫部分2314をベース部分2312に取り付けることにより、パンチ2378の尖った遠位端が後部ハウジング2340の下表面及び蓋2360を突き破る。パンチ2378の軸方向溝2382に対応する蓋2360の一部が変形して、蓋2360とパンチ2378との間に隙間を形成し、軸方向溝2382を通って虫誘引性のにおい(複数可)が放出され、これが矢印で示すように捕虫部分2314の後部エンクロージャに入り、ディバイダ2334の穿孔2374及び前部ハウジング2318の開口部2320を通って、捕虫装置2310が設置されている周辺領域に放出される。軸方向溝wはパンチ2378の近位端まで届いていないため、パンチ2378が破った後部ハウジング2340の底の開口部をパンチ2378自体が塞ぎ、これによって、虫誘引性のにおい(複数可)が、ディバイダ2334の1つ以上の穿孔2374のみを通って放出される。
捕虫装置2310の操作において、導電性プロング2322(1つのみが図示されている)を壁面電気コンセントに差し込み、捕虫部分2314をベース部分2312に取り付け、これによって密封蓋2360を破り、これによって虫誘引性のにおい(複数可)がディバイダ2334の穿孔2374を通り、前部ハウジング2318の開口部2320を通って、捕虫装置2310が設置されている周辺領域に放出される。カップ2356、担体材料2366及び虫誘引性物質(複数可)は、捕虫部分2314の見込み耐用期間に対応する所定期間の間、虫誘引性のにおい(複数可)を放出するよう構成することができ、この期間は例えば1週間、1ヶ月、又は3ヶ月、又は他の長さの期間であり得る。あるいは、カップ2356、担体材料2366及び虫誘引性物質(複数可)は、捕虫部分2314の耐用期間の初期に、ある種類の虫誘引性のにおい(複数可)を優先的に放出し、捕虫部分2314の耐用期間の後期に、別の種類の虫誘引性のにおい(複数可)を放出して、変化するにおいを用いてより多くの虫又はより広範な種類の虫を誘引するか、捕虫部分2314の耐用期間の後期に、より強いにおいを供給するよう構成することができ、これによって、接着剤2336に多くの虫が捕らわれたときに、捕虫部分2314から放射される光が低減するのを補償することができる。あるいは、カップ2356及び担体材料2366は、虫に対する誘引性を実質的に低減することなしに、虫誘引性のにおい(複数可)をマスキングし得る、あるいは人間が不快だと感じ得るか又は子供若しくは対象外の動物(ペットなど)を誘引し得るような虫誘引性のにおい(複数可)の成分をマスキング又は除去し得るような、追加のにおいを放出するよう構成することができる。LED 2324が光を発し(矢印で表わされている)、これはベース部分2312のウィンドウ2328を透過して、捕虫部分2314の後部ハウジング2340の開口部2344を通り、後部エンクロージャ2348に入り、後部ハウジング2340の内側表面2342内に直接当たり、ディバイダ2334の後側表面2352に当たる。いくつかの実施形態において、光はベース部分2312内では操作されず、捕虫部分2314内へ直接発光される。後部ハウジング2340の内側表面2342は凹状形状を含み得、LED 2324からのUV光及び可視光を反射及び分散させて、光をディバイダ2334の後側表面2352に均等に分配するよう構成することができるが、ただし、後部ハウジング2340の内側表面wの形状は凸状又はサドル形状又は形状の組み合わせを有していてよく、あるいは、光をより均一に分配するように、畝又はその他の特徴(図示せず)を有してもよい。あるいは、ディバイダ2334の後側表面2352にUV及び可視光を分配するよう(例えば均等に、特定のパターンに従って、焦点を絞って、など)構成された、アナモルフィックレンズ(図示せず)又はその他のレンズ又はレンズの組み合わせなどの光学的エンハンサーを、後部ハウジング2340の開口部2344又はその近くで後部ハウジング2340に取り付けてよく、又はベース部分2312のウィンドウ2328又はその近くでベース部分2312に取り付けてよく、また、後部ハウジング2340の内側表面2342の役割を置換又は増強することができる。あるいは、LED 2324からの光は、ディバイダ2334の後側表面2352に斜めの角度(例えば、約0°〜90°の鋭角)で直接当たり、ディバイダ2334全体にわたって広がってよく、後部ハウジング2340の内側表面2342の役割、又は後部ハウジング2340に取り付けられたレンズ(複数可)の役割を置換又は増強し得る。
その後、光は、ディバイダ2334及び前側表面2338の接着剤2336を透過し、前部エンクロージャ2346に入る。光は更に、ディバイダ2334、接着剤2336、又はこれら両方の光散乱特性により、均一に分配され得る。前部エンクロージャ2346に入る光の一部が、前部ハウジング2318の開口部2320を通って、捕虫装置2310が設置されている周辺領域に放射される。接着剤2336と、前部ハウジング2318の開口部2320とを通って放射される光に、虫が誘引される。虫は更に、カップ2356内の担体材料2366から放出されるにおい及び/又はフェロモンに誘引される。加えて、回路基板2350によって生じる熱が担体材料2366を温めることがあり、これによって、虫誘引性のにおい及び/又はフェロモンの放出が増加し得る。虫が、開口部2320に飛び入り又は這い入って接着剤2336の表面に当たり、ここで虫が捕らえられる。ユーザーは、前部ハウジング2318の開口部2320を通して見ることにより、捕らわれた虫を観察できる。十分な数の虫が捕獲されると、ユーザーは、捕獲された虫、虫の屑又は接着剤(これらは捕虫部分2314内の届かないところに留まる)に触れることなしに、使用済みの捕虫部分2314全体を容易に取り外して捨て、新しい捕虫部分2314に交換することができる。新しい捕虫部分2314は、接着剤コーティングされた新しい表面と光誘導表面を有しており、捕虫装置2310が引き続き効率的かつ効果的に虫を確実に誘引して捕らえることができるようになる。
いくつかの実施形態において、捕虫部分2314はベース部分2312の前ではなく上に取り付けられているため、普通の家庭用壁面コンセントに差し込んだときに、捕虫装置2310の壁面からの突出が最小限に抑えられ、これによって、家庭環境に対する邪魔を最小限に抑える。いくつかの実施形態において、捕虫装置2310は、壁面に取り付けられたとき、捕虫装置2310が壁から突出する合計距離によって画定される合計奥行きが、捕虫装置2310の全体高さ及び全体の幅よりも小さくなるように構成される。
捕虫装置2310の利点は、捕虫部分2314内の光の操作であることが理解されよう。いくつかの実施形態において、光の操作は捕虫部分2314内でのみ起こる。光の操作には、反射、屈折、偏光、分散及び/又は散乱が含まれ得、これは操作可能なエレメント又は表面(例えば、内側表面2342、ディバイダ2334及び接着剤2336)と係合することにより達成される。いくつかの実施形態において、光の操作は、接着剤2336上に光の均等な分布を生成する。いくつかの実施形態において、光は、接着剤2336の上又は捕虫部分2314内に所定のパターンを生成するよう操作され、例えば、均一な分布、高強度のホットスポットを伴う均一な分布、ホットスポットパターン、及び/又はこれらの組み合わせを生成するよう操作される。
任意の好適な接着剤材料を、虫を捕獲するための接着表面の一部として使用することができる。いくつかの実施形態において、アクリル、ブチルゴム、天然ゴム、ニトリル、シリコーン、スチレンブロックコポリマー、スチレン−エチレン/プロピレン、スチレン−イソプレン−スチレン、ビニルエーテルなどの感圧性接着剤を使用することができる。一般に、そのような接着剤の厚さは約0.01mm〜1mmの範囲である。いくつかの実施形態において、接着剤厚さは、約0.05mm〜0.2mmの範囲であり、厚さ約0.1mmが最もよく使用される。
この構成の捕虫装置2310は、ベース部分2312に取り外し可能に取り付けることができる様々な異なる捕虫部分2314に対応することができ、それぞれの捕虫部分2314は、特定の種類又は複数の種類の飛ぶ虫を誘引して捕らえるよう独自に構成される。例えば、捕虫部分2314の全体の寸法及び形状、捕虫部分2314の前部ハウジング2318の開口部2320の寸法、形状、位置及び向き、並びに担体材料2366、前部ハウジング2318、ディバイダ2334、接着剤2336又は後部ハウジング2340に含浸させたにおい(複数可)は、特定の種類又は複数の種類の虫を誘引して捕らえるよう独自に構成され得る。
例えば、いくつかの実施形態において、捕虫部分2314はおよそ、幅20mm〜600mm、高さ20mm〜600mm、及び奥行き5mm〜150mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分2314はおよそ、幅20mm〜200mm、高さ20mm〜200mm、及び奥行き5mm〜80mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分2314はおよそ、幅20mm〜130mm、高さ20mm〜130mm、及び奥行き5mm〜50mmである。
いくつかの実施形態において、ベース部分2312はおよそ、幅20mm〜600mm、高さ10mm〜150mm、及び奥行き10mm〜150mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分2312は、幅20mm〜200mm、高さ10mm〜100mm、及び奥行き10mm〜80mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分2312は、幅20mm〜130mm、高さ10mm〜50mm、及び奥行き10mm〜50mmである。
本明細書で示すように、開口部2320は様々な形状及び/又は寸法であり得る。例えば、開口部2320の形状は、円形、正方形、長方形、多角形、及び/又は楕円形であり得る。あるいは、開口部2320は、直線、曲線、又はうねりの形状又はパターンを有するスロット形状であり得る。開口部2320が円形の場合、開口部2320の直径は約0.5mm〜30mmであり得る。いくつかの実施形態において、円形開口部2320の直径は約0.5mm〜20mmである。いくつかの実施形態において、円形開口部2320の直径は約0.5mm〜15mmである。開口部2320がスロット形状の場合、開口部2320はおよそ、幅2mm〜30mm、長さ5mm〜500mmであり得る。いくつかの実施形態において、スロット形状開口部2320はおよそ、幅2mm〜20mm、長さ5mm〜200mmである。いくつかの実施形態において、スロット形状開口部2320はおよそ、幅2mm〜15mm、長さ5mm〜100mmである。
いくつかの実施形態において、開口部2320は前部ハウジング2318の全部又は一部を占める。例えば、開口部2320は、前部ハウジング2318の表面積の約1%〜75%の範囲を占めることができる。いくつかの実施形態において、開口部2320は、前部ハウジング2318の表面積の約5%〜50%を占める。いくつかの実施形態において、開口部2320は、前部ハウジング2318の表面積の約10%〜30%を占める。
室内を飛ぶ害虫を誘引して捕らえるための、本開示に記述されている原理は、室内を這う又は跳ぶ有害節足動物を誘引して捕らえるのにも利点があることが、理解されよう。例えば、本開示の捕虫装置に誘引されるものとして蚊及び蠅が記述されているが、ゴキブリなどの這う虫又は翼のない虫、及び、クモなどの這う有害節足動物も、本開示の捕虫装置により誘引され、捕捉され得る。図66は、捕虫装置の第24の実施形態の前側斜視図であり、この捕虫装置は全体的に2410として示される。捕虫装置2410は、ベース部分2412と、取り外し可能な捕虫部分2414と、電気コード2416と、複数の導電性プロング2422を備えた電気プラグ2430とを含み、これは、導電性プロング2422を標準の家庭用壁面電気コンセントに差し込むことにより、捕虫装置2410に電力を供給するよう適合されている。あるいは、ベース部分2412は、ベース部分2412内に取り付けられた電池(図示せず)から電力を受け取るよう構成され得る。電気コンセントと電池は、捕虫装置2410に電力を供給するものとして記述されるが、任意の好適な電源を使用することができる。図示のように、捕虫装置2410は、使用時に床に置くよう構成され、這う虫及び跳ねる虫、並びにその他の有害節足動物を誘引して捕捉する。捕虫部分2414は、その外周に少なくとも1つの開口部2420を備えたハウジング2418を含む。開口部2420は、広範な種類の虫を捕虫装置2410に受け入れるよう構成することができ、あるいは、1種類以上の特定の種の虫を受け入れるよう構成することができる。いくつかの実施形態において、開口部2420は、捕虫部分2414を取り外して交換するときに、ユーザーの指が開口部2420に入ってしまい捕らえられた虫又は接着剤に誤って触れることを防ぐよう構成される。いくつかの実施形態において、開口部2420は、直径25mmの球が開口部2420を通過できないような寸法及び形状を有し、かつ、直径1mmの球が開口部2420のいかなる部分も通過できるような寸法及び形状を有する。開口部2420の幅、形状及び向きは、均一であってよく又は変化してよく、また、捕虫部分2414が複数の開口部2420を有する場合は、それらの幅、形状及び向きは、同一であってよく又は異なってよい。開口部2420は、1種類以上の個々の虫又は様々な種類の虫を誘引するよう構成することができる。
図67は、捕虫装置2410の前側斜視図である。捕虫部分2414は、この図で、部分的に切り取られ、ベース部分2412から取り外された状態で示されている。ベース部分2412は、1つ以上のLED 2424などの発光エレメントを含む。いくつかの実施形態において、LED 2424は、UV光を発するLEDを少なくとも1つ、及び可視光を発するLEDを少なくとも1つ含む。いくつかの実施形態において、LED 2424は、広範な種の虫をよりよく誘引するために、UV光を発するLEDを少なくとも1つ、及び青色光を発するLEDを少なくとも1つ含む。いくつかの実施形態において、この発光エレメントは、日光を模した波長の組み合わせを放射する。いくつかの実施形態において、LED 2424は、ノミを含む特定の種の虫をよりよく誘引するために、IR光を発するLEDを少なくとも1つ含む。ベース部分2412の前表面2426には、少なくとも1つの開口部2444があり、開口部wには、透明又は半透明のウィンドウ(図示せず)が取り付けられていてよい。このウィンドウはLED 2424をダストと虫の屑から保護し、ベース部分2412をクリーニングしやすくする。いくつかの実施形態において、捕虫部分2414がベース部分2412に取り付けられたときに、LED 2424の少なくとも一部が、ベース部分2412の前表面2426から突出して捕虫部分2414内に入る。前表面2426の外周には、前向きの縁2432があってよい。捕虫部分2414は、上表面2438を備えた底プレート2434を含み、この少なくとも一部が接着剤2436でコーティングされている。いくつかの実施形態において、底プレート2434の下表面(図示せず)は、平らであるか、又は外周部が平らであり、捕虫装置2410を床に置いたときに、虫が捕虫装置2410の下に這い入ることができないように構成されている。図示のように、ハウジング2418は、ベース部分2412の開口部2444に対応する少なくとも1つの開口部2442を有する。いくつかの実施形態において、ハウジング2418の開口部2442は、透明又は半透明のウィンドウ2440を有する。いくつかの実施形態において、ハウジング2418は、その内側表面(図示せず)に反射性コーティング(図示せず)を有する。あるいは、ハウジング2418の材料及び表面仕上げは、内側表面の反射性コーティングなしに、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光を反射及び分散させるように構成され得る。ハウジング2418はまた、その内側表面(図示せず)が透明、半透明又は不透明の接着剤でコーティングされてよく、これにより付加的な捕虫効果及び能力が提供される。いくつかの実施形態において、接着剤2436は、UV及び/又は可視光及び/又はIR光を反射及び分散させるよう構成される。ハウジング2418と底プレート2434とが、エンクロージャ2448を形成する。いくつかの実施形態において、ハウジング2418は、不透明なプラスチックシートから熱形成され、低価格と使い捨て性を維持しながら、クリーンで審美的に心地良い形状を形成する。あるいは、ハウジング2418は、紙、板紙、厚紙又は紙パルプなどの不透明、透明又は半透明の材料で構築することができる。いくつかの実施形態において、ハウジング2418は、射出成形、又はその他の好適な製造技法により構築される。いくつかの実施形態において、ハウジング2418及び底プレート2434は、その交差部又は係合部が接着剤で接合されているが、これらは他の一般的に使用されているパッケージング組立技法により接合されてよく、例えば超音波溶接又は高周波(HF)溶接、又はその他任意の好適な組立方法により接合され得る。捕虫部分2414の材料は更に、1つ以上の虫誘引性物質を含み得る。例えば、ハウジング2418及び/又は底プレート2434及び/又は接着剤2436は、ソルビトール、甲虫類誘引剤(ブレビコミン、ドミニカルア、フロンタリン、グランドルア、イプスジエノール、イプセノール、ジャポニルア、リネアチン、メガトモ酸、マルチストリアチン、オリクタルア、スルカトール、及びトランクコール(trunc-call)を含む)、双翅類誘引剤(セラルア、キュールア(cue-lure)、ラチルア、メドルア、モグチュン、ムスカルア、及びトリメドルアを含む)、同翅類誘引剤(レスカルアを含む)、鱗翅類誘引剤(例えばディスパールア)、直鎖レピドプテランフェロモン(コドレルア、ゴシップルア、ヘキサルア、リトルア、ループルア、オルフラルア、及びオストラモンを含む)、及びその他の虫誘引性物質(例えばオイゲノール、メチルオイゲノール、及びシグルア)、又はその他の、捕虫装置2410の虫誘引効率を向上させるにおいを供給する物質を、含浸させることができる。そのような実施形態において、虫誘引性物質は、捕虫部分2414に一体化している。あるいは、虫誘引性物質は、エンクロージャ2448の内側表面に、又はハウジング2418の開口部を通して取り付けられ得る、別個のピース(図示せず)に埋め込むことができる。そのような誘引物質は、捕虫装置2410から半径約2メートルにいる虫に感知可能となることが望ましい。
図68は、捕虫装置2410を通る断面図である。見やすくするため、コード2416、プラグ2430及び導電性プロング2422はこの図には示されていない。いくつかの実施形態において、ベース部分2412は、コマンドを実行するためのプログラム可能プロセッサ又はチップ(図示せず)を有する回路基板2450を含み、これはコード2416、導電性プロング2422、及びLED 2424(1つのみが図示されている)に電気的に接続されている。ただし、見やすくするため、電気的接続は一部しか示されていない。回路基板2450は、導電性プロング2422から通常の家庭用電流を受け取り、LED 2424を点灯させる電力を供給するための電子回路部品を含み得る。回路基板2450は、LED 2424に定電圧を供給する、全波整流回路又はその他の回路などのエネルギー安定器を含み得るが、ただし、一部の種の虫にとって誘引性となり得るような動きを模倣するちらつき光を提供するように、LED 2424に変動電圧を供給することもできる。回路基板2450は、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光を提供するために、LED 2424に電力を供給するが、ただし、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光のちらつきの組み合わせを生み出すために、1つ以上のUV LED 2424のみ又は可視光LED 2424のみ又はIR LED 2424のみに電力を供給するか、あるいは変動電力を供給するよう、構成することもできる。回路基板2450はまた、圧電スピーカー(図示せず)などの発信機又はトランシーバー、又はその他の装置を駆動させるよう構成することができ、これらはベース部分2412に取り付けて、虫誘引性の音を発するようにすることができる。いくつかの実施形態において、この発信機又はトランシーバーは、虫をよりよく誘引するために、録音及び/又は生成された虫の音又は振動を発することができ、これには、虫の発信、応答、求愛、及び連結の歌のうち1つ以上が含まれ得る。いくつかの実施形態において、この発信機又はトランシーバーは、録音及び/又は生成された虫誘引性の音又は振動(例えば哺乳動物の心拍など)を発することができる。例えば、この発信機又はトランシーバーは、約0.5Hz(例えば、大型哺乳動物の心拍数)〜約240kHz(例えば、虫が感知可能な最高周波数)の範囲の周波数を有する虫誘引性の単音又は複数の音を発することができる。いくつかの実施形態において、この周波数は約5Hz〜100kHzの範囲である。いくつかの実施形態において、この周波数は約35Hz〜50kHzの範囲である。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置2410から約2メートル以内の距離にいる虫に感知可能となることが望ましい。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置2410から約1メートル以内の距離にいる人間に感知できないものであることが望ましい。
図示のように、ベース部分2412の上表面2426の縁2432が、捕虫部分2414と係合して、使用中に定位置に固定させる。ただし、捕虫部分2414をベース部分2412に取り外し可能にしっかりと取り付けることができるような、他の任意の取り付けの形態に置き換えることができる。
捕虫装置2410の操作において、導電性プロング2422(図示せず)を壁面電気コンセントに差し込むと、LED 2424が矢印で示すように光を発し、これがベース部分2412の開口部2444を通ってエンクロージャ2448に入り、ハウジング2418の内側表面と、底プレート2434の上表面2438の接着剤2436とに直接当たる。いくつかの実施形態において、光はベース部分2412内では操作されず、捕虫部分2414内へ直接発光される。
ハウジング2418の内側表面は凹状形状を含んでよく、LED 2424からのUV光及び/又は可視光及び/又はIR光を反射及び分散させて、底プレート2434の上表面2438の接着剤2436に光を均等に分配し、エンクロージャ2448を通ってハウジング2418の開口部2420から外に放射されるよう、構成することができるが、ただし、ハウジング2418の内側表面は凸状又はサドル形状又は形状の組み合わせを有していてよく、あるいは、光をより均一に分配するように、畝又はその他の特徴を有していてもよく、あるいは、光をより均一に分配するように、畝又はその他の特徴を有してもよい。あるいは、ハウジング2418の内側表面にUV及び可視光を分配するよう(例えば均等に、特定のパターンに従って、焦点を絞って、など)構成された、アナモルフィックレンズ(図示せず)又はその他のレンズ又はレンズの組み合わせなどの光学的エンハンサーを、捕虫部分2414の開口部2442又はその近くで捕虫部分2414に取り付けてよく、又はベース部分2412の開口部2444又はその近くでベース部分2412に取り付けてよく、また、ハウジング2418の反射性コーティングされた内側表面の役割を置換又は増強することができる。いくつかの実施形態において、LED 2424からの光は、底プレート2434の上表面2438の接着剤2436に斜めの角度(例えば、約0°〜90°の鋭角)で直接当たり、接着剤2436全体にわたって広がり、捕虫部分2414又はベース部分2412に取り付けられたレンズ(複数可)の、ハウジング2418の内側表面の光分配の役割を置換又は増強することができる。光は、捕虫部分2414のウィンドウ2440の光拡散特性によって、底プレートwの上表面2438の接着剤2436によって、又はこれら2つの組み合わせによって、更に均一に分配され得る。
このように、エンクロージャ2448に入る光の一部が、ハウジング2418の開口部2420を通って、捕虫装置2410が設置されている周辺領域に放射される。虫は、開口部2420とを通って放射される光に誘引され、開口部2420を通って跳び入り又は這い入って接着剤2436の表面に当たり、ここで虫が捕らえられる。ユーザーは、ハウジング2418の開口部2420を通して見ることにより、捕らわれた虫を観察できる。十分な数の虫が捕獲されると、ユーザーは、捕獲された虫、虫の屑又は接着剤(これらは捕虫部分2414内の届かないところに留まる)に触れることなしに、使用済みの捕虫部分2414全体を容易に取り外して捨て、新しい捕虫部分2414に交換することができる。新しい捕虫部分2414は、接着剤コーティングされた新しい表面を有しており、捕虫装置2410が引き続き効率的かつ効果的に虫を確実に誘引して捕らえることができるようになる。
いくつかの実施形態において、捕虫部分2414はベース部分2412の上でも下でもなく側面に取り付けられているため、捕虫装置2410の床からの突出が最小限に抑えられ、これによって、家庭環境に対する邪魔を最小限に抑える。いくつかの実施形態において、捕虫装置2410は、床に置かれたとき、捕虫装置2410が床から突出する合計距離によって画定される合計高さが、その全体長さ及び全体の幅よりも小さくなるように構成される。
捕虫装置2410の利点は、捕虫部分2414内の光の操作であることが理解されよう。いくつかの実施形態において、光の操作は捕虫部分2414内でのみ起こる。光の操作には、反射、屈折、偏光及び/又は散乱が含まれ得、これは操作可能なエレメント又は表面(例えば、ハウジング2418の内側表面及び接着剤2436)と係合することにより達成される。いくつかの実施形態において、光の操作は、接着剤2436上に光の均等な分布を生成する。いくつかの実施形態において、光は、接着剤2436の上又は捕虫部分2414内に所定のパターンを生成するよう操作され、例えば、均一な分布、高強度のホットスポットを伴う均一な分布、ホットスポットパターン、及び/又はこれらの組み合わせを生成するよう操作される。
任意の好適な接着剤材料を、虫を捕獲するための接着表面の一部として使用することができる。いくつかの実施形態において、アクリル、ブチルゴム、天然ゴム、ニトリル、シリコーン、スチレンブロックコポリマー、スチレン−エチレン/プロピレン、スチレン−イソプレン−スチレン、ビニルエーテルなどの感圧性接着剤を使用することができる。一般に、そのような接着剤の厚さは約0.01mm〜1mmの範囲である。いくつかの実施形態において、接着剤厚さは、約0.05mm〜0.2mmの範囲であり、厚さ約0.1mmが最もよく使用される。
この構成の捕虫装置2410は、ベース部分2412に取り外し可能に取り付けることができる様々な異なる捕虫部分2414に対応することができ、それぞれの捕虫部分2414は、特定の種類又は複数の種類の虫を誘引して捕らえるよう独自に構成される。例えば、捕虫部分2414の全体の寸法及び形状、ハウジング2418の開口部2420の寸法、形状、位置及び向き、並びにハウジング2418、底プレートw、又は接着剤2436に含浸させたにおい(複数可)は、特定の種類又は複数の種類の虫を誘引して捕らえるよう独自に構成され得る。
例えば、いくつかの実施形態において、捕虫部分2414はおよそ、幅20mm〜600mm、長さ20mm〜600mm、及び高さ5mm〜150mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分2414はおよそ、幅20mm〜200mm、長さ20mm〜200mm、及び高さ5mm〜80mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分2414はおよそ、幅20mm〜130mm、長さ20mm〜130mm、及び高さ5mm〜50mmである。
いくつかの実施形態において、ベース部分2412はおよそ、幅20mm〜600mm、長さ10mm〜150mm、及び高さ10mm〜150mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分2412は、幅20mm〜200mm、長さ10mm〜100mm、及び高さ10mm〜80mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分2412は、幅20mm〜130mm、長さ10mm〜50mm、及び高さ10mm〜50mmである。
図69は、捕虫装置の第25の実施形態の前側斜視図であり、この捕虫装置は全体的に2510として示される。捕虫装置2510は、ベース部分2512と取り外し可能な捕虫部分2514とを含む。捕虫部分2514は、この図で、部分的に切り取られ、ベース部分2512から取り外された状態で示されている。図示のように、ベース部分2512は、電気コード2516と、複数の導電性プロング2522を備えた電気プラグ2530とを含み、これは、導電性プロング2522を標準の家庭用壁面電気コンセントに差し込むことにより、捕虫装置2510に電力を供給するよう適合されている。あるいは、ベース部分2512は、ベース部分2512内に取り付けられた電池(図示せず)から電力を受け取るよう構成され得る。電気コンセントと電池は、捕虫装置2510に電力を供給するものとして記述されるが、任意の好適な電源を使用することができる。図示のように、捕虫装置2510は、使用時に床に置くよう構成され、這う虫及び跳ねる虫又は害虫を誘引して捕捉する。捕虫部分2514は、その外周に少なくとも1つの開口部2520を備えたハウジング2518を含む。ハウジング2518の開口部2520は、様々な種類の虫を捕虫装置2510に受け入れるよう構成することができ、あるいは、1種類以上の特定の種の虫を受け入れるよう構成することができる。いくつかの実施形態において、開口部2520は、捕虫部分2514を取り外して交換するときに、ユーザーの指が開口部2520に入ってしまい捕らえられた虫又は接着剤に誤って触れることを防ぐよう構成される。いくつかの実施形態において、開口部2520は、直径25mmの球が開口部2520を通過できないような寸法及び形状を有し、かつ、直径1mmの球が開口部2520のいかなる部分も通過できるような寸法及び形状を有する。開口部2520の幅、形状及び向きは、均一であってよく又は変化してよく、また、捕虫部分2514が複数の開口部2520を有する場合は、それらの幅、形状及び向きは、同一であってよく又は異なってよい。開口部2520は、1種類以上の個々の虫又は様々な種類の虫を誘引するよう構成することができる。ベース部分2512は、1つ以上のLED 2524などの発光エレメントを含む。いくつかの実施形態において、LED 2524は、UV光を発するLEDを少なくとも1つ、及び可視光を発するLEDを少なくとも1つ含む。いくつかの実施形態において、LED 2524は、広範な種の虫をよりよく誘引するために、UV光を発するLEDを少なくとも1つ、及び青色光を発するLEDを少なくとも1つ含む。いくつかの実施形態において、この発光エレメントは、日光を模した波長の組み合わせを放射する。いくつかの実施形態において、LED 2524は、ノミを含む特定の種の虫をよりよく誘引するために、IR光を発するLEDを少なくとも1つ含む。ベース部分2512の前側表面wには少なくとも1つの開口部2544があり、開口部2544には透明又は半透明のウィンドウ(図示せず)が取り付けられ、これは、LED 2524をダストと虫の屑から保護し、ベース部分2512をクリーニングしやすくする。しかしながら、このウィンドウは必須ではない。いくつかの実施形態において、捕虫部分2514がベース部分2512に取り付けられたときに、LED 2524の少なくとも一部が、ベース部分2512の前表面2526から突出して捕虫部分2514内に入る。前表面2526の外周には、前向きの縁2532があってよい。捕虫部分2514は、上表面2538を備えた底プレート2534を含む。いくつかの実施形態において、底プレート2534の下表面(図示せず)は、平らであるか、又は外周部が平らであり、装置を床に置いたときに、虫が捕虫装置2410の下に這い入ることができないように構成されている。いくつかの実施形態において、底プレート2534の上表面2538は反射性コーティング(図示せず)を有する。あるいは、底プレート2534の材料と、底プレート2534の上表面2538の表面仕上げは、その内側表面の反射性コーティングなしに、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光を反射させるように構成され得る。捕虫部分2514は更に、透明又は半透明の材料からなり、凸状形状を有し得るディバイダ2546を含む。ディバイダ2546は、少なくとも一部分が透明又は半透明の接着剤2536でコーティングされている上表面と、下表面(図示せず)とを有する。いくつかの実施形態において、ハウジング2518は、その内側表面(図示せず)が接着剤でコーティングされており、これにより付加的な捕虫効果及び能力が提供される。いくつかの実施形態において、ハウジング2518の内側表面は、UV及び/又は可視光及び/又はIR光を反射及び分散させるよう構成される。いくつかの実施形態において、ハウジング2518の内側表面の接着剤コーティングは、UV及び/又は可視光及び/又はIR光を反射及び分散させるよう構成され得る。図示のように、ハウジング2518とディバイダ2546は上部エンクロージャ2548を形成し、ディバイダ2546と底プレート2534は下部エンクロージャ2528を形成する。図示のように、ハウジングwとディバイダ2546はそれぞれ、ベース部分2512の前側表面2526の開口部2544に対応した、少なくとも1つの開口部2542を有する。いくつかの実施形態において、開口部2542は、透明又は半透明のウィンドウ(図示せず)を有し得る。いくつかの実施形態において、ハウジング2518は、不透明なプラスチックシートから熱形成され、低価格と使い捨て性を維持しながら、クリーンで審美的に心地良い形状を形成する。あるいは、紙、板紙、厚紙又は紙パルプなどの不透明、透明又は半透明の材料で構築することができる。いくつかの実施形態において、ハウジング2518は、射出成形、又はその他の好適な製造技法により構築される。いくつかの実施形態において、ハウジング2518、ディバイダ2534及び底プレート2534は、その交差部又は係合部が接着剤で接合されているが、これらは他の一般的に使用されているパッケージング組立技法により接合されてよく、例えば超音波溶接又は高周波(HF)溶接、又はその他任意の好適な組立方法により接合され得る。捕虫部分2514の材料は更に、1つ以上の虫誘引性物質を含み得る。例えば、ハウジング2518及び/又はディバイダ2546及び/又は底プレート2534及び/又は接着剤2536は、ソルビトール、甲虫類誘引剤(ブレビコミン、ドミニカルア、フロンタリン、グランドルア、イプスジエノール、イプセノール、ジャポニルア、リネアチン、メガトモ酸、マルチストリアチン、オリクタルア、スルカトール、及びトランクコール(trunc-call)を含む)、双翅類誘引剤(セラルア、キュールア(cue-lure)、ラチルア、メドルア、モグチュン、ムスカルア、及びトリメドルアを含む)、同翅類誘引剤(レスカルアを含む)、鱗翅類誘引剤(例えばディスパールア)、直鎖レピドプテランフェロモン(コドレルア、ゴシップルア、ヘキサルア、リトルア、ループルア、オルフラルア、及びオストラモンを含む)、及びその他の虫誘引性物質(例えばオイゲノール、メチルオイゲノール、及びシグルア)、又はその他の、捕虫装置2510の虫誘引効率を向上させるにおいを供給する物質を、含浸させることができる。そのような実施形態において、虫誘引性物質は、捕虫部分2414に一体化している。あるいは、虫誘引性物質は、上部エンクロージャ2548の内側表面に、又はハウジング2518の開口部を通して取り付けられ得る、別個のピース(図示せず)に埋め込むことができる。そのような誘引物質は、捕虫装置2510から半径約2メートルにいる虫に感知可能となることが望ましい。
図70は、捕虫装置2510を通る断面図である。見やすくするため、コード2516、プラグ2530及び導電性プロング2522はこの図には示されていない。いくつかの実施形態において、ベース部分2512は、コマンドを実行するためのプログラム可能プロセッサ又はチップ(図示せず)を有する回路基板2550を含み、これはコード2516、導電性プロング2522、及びLED 2524に電気的に接続されている。ただし、見やすくするため、電気的接続は一部しか示されていない。回路基板2550は、導電性プロング2522から通常の家庭用電流を受け取り、LED 2524を点灯させる電力を供給するための電子回路部品を含み得る。回路基板2550は、LED 2524に定電圧を供給する、全波整流回路又はその他の回路などのエネルギー安定器を含み得るが、ただし、一部の種の虫にとって誘引性となり得るような動きを模倣するちらつき光を提供するように、LED 2524に変動電圧を供給することもできる。回路基板2550は、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光を提供するために、LED 2524に電力を供給するが、ただし、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光のちらつきの組み合わせを生み出すために、UV LED 2524のみ又は可視光LED 2524のみ又はIR LED 2524のみに電力を供給するか、あるいは変動電力を供給するよう、構成することもできる。回路基板2550はまた、圧電スピーカー(図示せず)などの発信機又はトランシーバー、又はその他の装置を駆動させるよう構成することができ、これらはベース部分2512に取り付けて、虫誘引性の音又は振動を発するようにすることができる。いくつかの実施形態において、この発信機又はトランシーバーは、虫をよりよく誘引するために、録音及び/又は生成された虫の音又は振動を発することができ、これには、虫の発信、応答、求愛、及び連結の歌のうち1つ以上が含まれ得る。いくつかの実施形態において、この発信機又はトランシーバーは、録音及び/又は生成された虫誘引性の音又は振動(例えば哺乳動物の心拍など)を発することができる。例えば、この発信機又はトランシーバーは、約0.5Hz(例えば、大型哺乳動物の心拍数)〜約240kHz(例えば、虫が感知可能な最高周波数)の範囲の周波数を有する虫誘引性の単音又は複数の音を発することができる。いくつかの実施形態において、この周波数は約5Hz〜100kHzの範囲である。いくつかの実施形態において、この周波数は約35Hz〜50kHzの範囲である。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置2510から約2メートル以内の距離にいる虫に感知可能となることが望ましい。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置2510から約1メートル以内の距離にいる人間に感知できないものであることが望ましい。
図示のように、ベース部分2512の上表面2526の縁2532が、捕虫部分2514と係合して、使用中に定位置に固定させる。ただし、捕虫部分2514をベース部分2512に取り外し可能にしっかりと取り付けることができるような、他の任意の取り付けの形態に置き換えることができる。
捕虫装置2510の操作において、導電性プロング2522を壁面電気コンセントに差し込むと、LED 2524が矢印で示すように光を発し、これがベース部分2512の開口部2544と捕虫部分2514の開口部2542とを通って下部エンクロージャ2528に入り、ディバイダ2546の下表面と、底プレート2534の上表面2538とに直接当たる。いくつかの実施形態において、光はベース部分2512内では操作されず、捕虫部分2514内へ直接発光される。底プレート2534の上表面2538は、LED 2524からの光を反射及び分散させて、光をディバイダ2546に均等に照射するよう構成することができるが、ただし、底プレート2534の上表面2538は、凸状又はサドル形状又は形状の組み合わせを有していてよく、あるいは、光をより均一に分配するように、畝又はその他の特徴を有してもよい。あるいは、ディバイダ2546の下表面に光を分配するよう(例えば均等に、特定のパターンに従って、焦点を絞って、など)構成された、アナモルフィックレンズ(図示せず)又はその他のレンズ又はレンズの組み合わせなどの光学的エンハンサーを、捕虫部分2514の開口部2542又はその近くで捕虫部分2514に取り付けてよく、又はベース部分2512の開口部2544又はその近くでベース部分2512に取り付けてよく、底プレート2534の上表面2538の役割を置換又は増強することができる。いくつかの実施形態において、LED 2524からの光は、底プレート2534の上表面2538に斜めの角度(例えば、約0°〜90°の鋭角)で直接当たり、上表面2538全体にわたって広がり、捕虫部分2514又はベース部分2512に取り付けられたレンズ(複数可)の、ディバイダ2546の下表面の光分配の役割を置換又は増強することができる。
その後、光は、ディバイダ2546及び接着剤2536を透過し、前部エンクロージャ2548に入る。光は更に、ディバイダ2546の光散乱特性、接着剤2536の光散乱特性、又はこれら2つの組み合わせにより、均一に分配され得る。上部エンクロージャ2548に入った光の一部が、開口部2520を通過し、捕虫装置2510が設置された室内へと向かう。虫及びその他の有害節足動物は、開口部2520とを通って放射される光に誘引され、開口部2520を通って跳び入り又は這い入って接着剤2536の表面に当たり、ここで虫が捕らえられる。ユーザーは、開口部2520を通して見ることにより、捕らわれた虫を観察できる。十分な数の虫が捕獲されると、ユーザーは、捕獲された虫、虫の屑又は接着剤(これらは捕虫部分2514内の届かないところに留まる)に触れることなしに、使用済みの捕虫部分2514全体を容易に取り外して捨て、新しい捕虫部分2514に交換することができる。新しい捕虫部分2514は、接着剤コーティングされた新しい表面を有しており、捕虫装置2510が引き続き効率的かつ効果的に虫を確実に誘引して捕らえることができるようになる。
いくつかの実施形態において、捕虫部分2514はベース部分2512の上でも下でもなく側面に取り付けられているため、捕虫装置2510の床からの突出が最小限に抑えられ、これによって、家庭環境に対する邪魔を最小限に抑える。いくつかの実施形態において、捕虫装置2510は、床に置かれたとき、捕虫装置2510が床から突出する合計距離によって画定される合計高さが、その全体長さ及び全体の幅よりも小さくなるように構成され得る。
捕虫装置2510の利点は、捕虫部分2514内の光の操作であることが理解されよう。いくつかの実施形態において、光の操作は捕虫部分2514内でのみ起こる。光の操作には、反射、屈折、偏光、分散及び/又は散乱が含まれ得、これは操作可能なエレメント又は表面(例えば、ハウジング2518の内側表面及び接着剤2536)と係合することにより達成される。いくつかの実施形態において、光の操作は、接着剤2536上に光の均等な分布を生成する。いくつかの実施形態において、光は、接着剤2536の上又は捕虫部分2514内に所定のパターンを生成するよう操作され、例えば、均一な分布、高強度のホットスポットを伴う均一な分布、ホットスポットパターン、及び/又はこれらの組み合わせを生成するよう操作される。
任意の好適な接着剤材料を、虫を捕獲するための接着表面の一部として使用することができる。いくつかの実施形態において、アクリル、ブチルゴム、天然ゴム、ニトリル、シリコーン、スチレンブロックコポリマー、スチレン−エチレン/プロピレン、スチレン−イソプレン−スチレン、ビニルエーテルなどの感圧性接着剤を使用することができる。一般に、そのような接着剤の厚さは約0.01mm〜1mmの範囲である。いくつかの実施形態において、接着剤厚さは、約0.05mm〜0.2mmの範囲であり、厚さ約0.1mmが最もよく使用される。
この構成の捕虫装置2510は、ベース部分2512に取り外し可能に取り付けることができる様々な異なる捕虫部分2514に対応することができ、それぞれの捕虫部分2514は、特定の種類又は複数の種類の虫を誘引して捕らえるよう独自に構成される。例えば、捕虫部分2514の全体の寸法及び形状、捕虫部分2514のハウジング2518の開口部2520の寸法、形状、位置及び向き、並びにハウジングw、底プレート2534、ディバイダ2546又は接着剤2536に含浸させたにおい(複数可)は、特定の種類又は複数の種類の虫を誘引して捕らえるよう独自に構成され得る。
例えば、いくつかの実施形態において、捕虫部分2514はおよそ、幅20mm〜600mm、長さ20mm〜600mm、及び高さ5mm〜150mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分2514はおよそ、幅20mm〜200mm、長さ20mm〜200mm、及び高さ5mm〜80mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分2514はおよそ、幅20mm〜130mm、長さ20mm〜130mm、及び高さ5mm〜50mmである。
いくつかの実施形態において、ベース部分2512はおよそ、幅20mm〜600mm、長さ10mm〜150mm、及び高さ10mm〜150mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分2512は、幅20mm〜200mm、長さ10mm〜100mm、及び高さ10mm〜80mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分2512は、幅20mm〜130mm、長さ10mm〜50mm、及び高さ10mm〜50mmである。
図71は、捕虫装置の第26の実施形態の前側斜視図であり、この捕虫装置は全体的に2610として示される。捕虫装置2610は、ベース部分2612と取り外し可能な捕虫部分2614とを含む。捕虫部分2614は、この図で、部分的に切り取られ、ベース部分2612から取り外された状態で示されている。図示のように、ベース部分2612は、電気コード2616と、複数の導電性プロング2622を備えた電気プラグ2630とを含み、これは、導電性プロング2622を標準の家庭用壁面電気コンセントに差し込むことにより、捕虫装置2610に電力を供給するよう適合されている。あるいは、ベース部分2612は、ベース部分2612内に取り付けられた電池(図示せず)から電力を受け取るよう構成され得る。電気コンセントと電池は、捕虫装置2610に電力を供給するものとして記述されるが、任意の好適な電源を使用することができる。図示のように、捕虫装置2610は、使用時に床に置くよう構成され、這う虫及び跳ねる虫、並びにその他の有害節足動物を誘引して捕捉する。捕虫部分2614は、その外周に少なくとも1つの開口部2620を備えたハウジング2618を含む。ハウジング2618の開口部2620は、広範な種類の虫を捕虫装置2610に受け入れるよう構成することができ、あるいは、1種類以上の特定の種の虫を受け入れるよう構成することができる。いくつかの実施形態において、開口部2620は、捕虫部分2614を取り外して交換するときに、ユーザーの指が開口部2620に入ってしまい捕らえられた虫又は接着剤に誤って触れることを防ぐよう構成される。いくつかの実施形態において、開口部2620は、直径25mmの球が開口部2620を通過できないような寸法及び形状を有し、かつ、直径1mmの球が開口部2620のいかなる部分も通過できるような寸法及び形状を有する。開口部2620の幅、形状及び向きは、均一であってよく又は変化してよく、また、捕虫部分2614が複数の開口部2620を有する場合は、それらの幅、形状及び向きは、同一であってよく又は異なってよい。開口部2620は、1種類以上の個々の虫又は様々な種類の虫を誘引するよう構成することができる。いくつかの実施形態において、ハウジング2618の内側表面(図示せず)は反射性コーティングを有し得る。あるいは、ハウジング2618の材料と、ハウジング2618の内側表面の表面仕上げは、その内側表面の反射性コーティングなしに、光を反射させるように構成され得る。ベース部分2612は、1つ以上のLED 2624などの発光エレメントを含む。いくつかの実施形態において、LED 2624は、UV光を発するLEDを少なくとも1つ、及び可視光を発するLEDを少なくとも1つ含む。いくつかの実施形態において、LED 2624は、広範な種の虫をよりよく誘引するために、UV光を発するLEDを少なくとも1つ、及び青色光を発するLEDを少なくとも1つ含む。いくつかの実施形態において、この発光エレメントは、日光を模した波長の組み合わせを放射する。いくつかの実施形態において、LED 2624は、ノミを含む特定の種の虫をよりよく誘引するために、IR光を発するLEDを少なくとも1つ含む。ベース部分2612の前側表面2644には少なくとも1つの開口部2620があり、開口部2620には透明又は半透明のウィンドウ(図示せず)が取り付けられ、これは、LED 2624をダストと虫の屑から保護し、ベース部分2612をクリーニングしやすくする。しかしながら、このウィンドウは必須ではない。いくつかの実施形態において、捕虫部分2614がベース部分2612に取り付けられたときに、LED 2624の少なくとも一部が、ベース部分2612の前表面2626から突出して捕虫部分2614内に入る。前表面2626の外周には、前向きの縁2632があってよい。捕虫部分2614は、上表面2638を備えた底プレート2634を含み、この少なくとも一部が接着剤2636でコーティングされている。いくつかの実施形態において、底プレート2634の下表面(図示せず)は、平らであるか、又は外周部が平らであり、装置を床に置いたときに、虫が捕虫装置2610の下に這い入ることができないように構成されている。捕虫部分2614は、透明又は半透明の材料からなり、上表面2640を含む、ディバイダ2646を含む。いくつかの実施形態において、ディバイダ2646はその内側表面が透明又は半透明の接着剤でコーティングされており、これにより付加的な捕虫効果及び能力が提供される。ディバイダ2646は、ハウジング2618の開口部2620に対応する少なくとも1つの開口部2652を有する。図示のように、ハウジング2618とディバイダ2646は上部エンクロージャ2648を形成し、ディバイダ2646と底プレート2634は下部エンクロージャ2628を形成する。図示のように、ハウジング2618は、ベース部分2614の前側表面2626の開口部2644に対応する少なくとも1つの開口部2642を有する。いくつかの実施形態において、開口部2642は、透明又は半透明のウィンドウ(図示せず)を有する。いくつかの実施形態において、ハウジング2618は、不透明なプラスチックシートから熱形成され、低価格と使い捨て性を維持しながら、クリーンで審美的に心地良い形状を形成する。あるいは、紙、板紙、厚紙又は紙パルプなどの不透明、透明又は半透明の材料で構築することができる。いくつかの実施形態において、ハウジング2618は、射出成形、又はその他の好適な製造技法により構築される。いくつかの実施形態において、ハウジング2618、ディバイダ2646及び底プレートwは、その交差部又は係合部が接着剤で接合されているが、これらは他の一般的に使用されているパッケージング組立技法により接合されてよく、例えば超音波溶接又は高周波(HF)溶接、又はその他任意の好適な組立方法により接合され得る。捕虫部分2614の材料は更に、1つ以上の虫誘引性物質を含み得る。例えば、ハウジング2618及び/又はディバイダ2646及び/又は底プレート2634及び/又は接着剤2636は、ソルビトール、甲虫類誘引剤(ブレビコミン、ドミニカルア、フロンタリン、グランドルア、イプスジエノール、イプセノール、ジャポニルア、リネアチン、メガトモ酸、マルチストリアチン、オリクタルア、スルカトール、及びトランクコール(trunc-call)を含む)、双翅類誘引剤(セラルア、キュールア(cue-lure)、ラチルア、メドルア、モグチュン、ムスカルア、及びトリメドルアを含む)、同翅類誘引剤(レスカルアを含む)、鱗翅類誘引剤(例えばディスパールア)、直鎖レピドプテランフェロモン(コドレルア、ゴシップルア、ヘキサルア、リトルア、ループルア、オルフラルア、及びオストラモンを含む)、及びその他の虫誘引性物質(例えばオイゲノール、メチルオイゲノール、及びシグルア)、又はその他の、捕虫装置2610の虫誘引効率を向上させるにおいを供給する物質を、含浸させることができる。そのような実施形態において、虫誘引性物質は、捕虫部分2614に一体化している。あるいは、虫誘引性物質は、下部エンクロージャ2628の内側表面に、又はハウジング2618の開口部を通して取り付けられ得る、別個のピース(図示せず)に埋め込むことができる。そのような誘引物質は、捕虫装置2610から半径約2メートルにいる虫に感知可能となることが望ましい。
図72は、捕虫装置2610を通る断面図である。見やすくするため、コード2616、プラグ2630及び導電性プロング2622は示されていない。いくつかの実施形態において、ベース部分2612は、コマンドを実行するためのプログラム可能プロセッサ又はチップ(図示せず)を有する回路基板2650を含み、これはコード2616、導電性プロング2622、及びLED 2624に電気的に接続されている。ただし、見やすくするため、電気的接続は一部しか示されていない。回路基板2650は、例えば導電性プロング2622から通常の家庭用電流を受け取り、LED 2624を点灯させる電力を供給するための電子回路部品を含み得る。回路基板2650は、LED 2624に定電圧を供給する、全波整流回路又はその他の回路などのエネルギー安定器を含み得るが、ただし、一部の種の虫にとって誘引性となり得るような動きを模倣するちらつき光を提供するように、LED 2624に変動電圧を供給することもできる。回路基板2650は、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光を提供するために、LED 2624に電力を供給するが、ただし、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光のちらつきの組み合わせを生み出すために、UV LED 2624のみ又は可視光LED 2624のみ又はIR LED 2624のみに電力を供給するか、あるいは変動電力を供給するよう、構成することもできる。回路基板2650はまた、圧電スピーカー(図示せず)などの発信機又はトランシーバー、又はその他の装置を駆動させるよう構成することができ、これらはベース部分2612に取り付けて、虫誘引性の音又は振動を発するようにすることができる。いくつかの実施形態において、この発信機又はトランシーバーは、虫をよりよく誘引するために、録音及び/又は生成された虫の音又は振動を発することができ、これには、虫の発信、応答、求愛、及び連結の歌のうち1つ以上が含まれ得る。いくつかの実施形態において、この発信機又はトランシーバーは、録音及び/又は生成された虫誘引性の音又は振動(例えば哺乳動物の心拍など)を発することができる。例えば、この発信機又はトランシーバーは、約0.5Hz(例えば、大型哺乳動物の心拍数)〜約240kHz(例えば、虫が感知可能な最高周波数)の範囲の周波数を有する虫誘引性の単音又は複数の音を発することができる。いくつかの実施形態において、この周波数は約5Hz〜100kHzの範囲である。いくつかの実施形態において、この周波数は約35Hz〜50kHzの範囲である。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置2610から約2メートル以内の距離にいる虫に感知可能となることが望ましい。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置2610から約1メートル以内の距離にいる人間に感知できないものであることが望ましい。
図示のように、ベース部分2612の上表面2626の縁2632が、捕虫部分2614と係合して、使用中に定位置に固定させる。ただし、捕虫部分2614をベース部分2612に取り外し可能にしっかりと取り付けることができるような、他の任意の取り付けの形態に置き換えることができる。
捕虫装置2610の操作において、導電性プロング2622(図示せず)を壁面電気コンセントに差し込むと、LED 2624が矢印で示すように光を発し、これがベース部分2612の開口部2644とハウジング2618の開口部2642とを通って上部エンクロージャ2648に入り、ハウジング2618の内側表面と、ディバイダ2646の上表面2640とに直接当たる。いくつかの実施形態において、光はベース部分2612内では操作されず、捕虫部分2614内へ直接発光される。いくつかの実施形態において、ハウジング2618の内側表面は、LED 2624からの光を反射して、光がディバイダ2646の上表面2640を照らしてこれを通過し、下部エンクロージャ2628内に入るが、ハウジング2618の内側表面は、光をより均一に分配するように、畝又はその他の特徴(図示せず)を有してもよい。ディバイダ2646の上表面2640は、接着剤2636の上に光をより均一に分配するように、平面又は凸状又は凹状又は形状の組み合わせであってよい。いくつかの実施形態において、ディバイダ2646を通り接着剤2636に光を分配するよう(例えば均等に、特定のパターンに従って、焦点を絞って、など)構成された、アナモルフィックレンズ(図示せず)又はその他のレンズ又はレンズの組み合わせなどの光学的エンハンサーを、ハウジング2618の開口部2642又はその近くで捕虫部分2614に取り付けてよく、又はベース部分2612の開口部2644又はその近くでベース部分2612に取り付けてよく、また、ハウジング2618の内側表面の役割を置換又は増強することができる。光は更に、ディバイダ2646の光散乱特性、ディバイダ2646の内側表面をコーティングする接着剤、又はこれら2つの組み合わせにより、均一に分配され得る。いくつかの実施形態において、LED 2624からの光は、ディバイダ2646の上表面2640に斜めの角度(例えば、約0°〜90°の鋭角)で直接当たり、上表面2640全体にわたって広がり、ディバイダ2646の上表面2640の光分配の役割、あるいは、捕虫部分2614又はベース部分2612に取り付けられたレンズ(複数可)の光分配の役割を、置換又は増強することができる。
このように、下部エンクロージャ2628に入る光の一部が、ディバイダ2646の開口部2652と、ハウジング2618の対応する開口部2620とを通って、捕虫装置2610が設置されている周辺領域に放射される。虫及びその他の有害節足動物は、ディバイダ2646の開口部2652と、ハウジング2618の対応する開口部2620とを通る光に誘引され、ハウジング2618の開口部2620及びディバイダ2646の対応する開口部2652を通って這い入り、底プレート2634の接着剤2636に乗り、ここで捕らえられる。ユーザーは、ハウジング2618の開口部2620及びディバイダ2646の対応する開口部2652を通して見ることにより、捕らわれた虫を観察できる。十分な数の虫が捕獲されると、ユーザーは、捕獲された虫、虫の屑又は接着剤(これらは捕虫部分2614内の届かないところに留まる)に触れることなしに、使用済みの捕虫部分2614全体を容易に取り外して捨て、新しい捕虫部分2614に交換することができる。新しい捕虫部分2614は、接着剤コーティングされた新しい表面を有しており、捕虫装置2610が引き続き効率的かつ効果的に虫を確実に誘引して捕らえることができるようになる。
いくつかの実施形態において、捕虫部分2614はベース部分2612の上でも下でもなく側面に取り付けられているため、捕虫装置2610の床からの突出が最小限に抑えられ、これによって、家庭環境に対する邪魔を最小限に抑える。いくつかの実施形態において、捕虫装置2610は、床に置かれたとき、捕虫装置2610が床から突出する合計距離によって画定される合計高さが、その全体長さ及び全体の幅よりも小さくなるように構成される。
捕虫装置2610の利点は、捕虫部分2614内の光の操作であることが理解されよう。いくつかの実施形態において、光の操作は捕虫部分2614内でのみ起こる。光の操作には、反射、屈折、偏光、分散及び/又は散乱が含まれ得、これは操作可能なエレメント又は表面(例えば、ハウジング2618の内側表面及び接着剤2636)と係合することにより達成される。いくつかの実施形態において、光の操作は、接着剤2636上に光の均等な分布を生成する。いくつかの実施形態において、光は、接着剤2636の上又は捕虫部分2614内に所定のパターンを生成するよう操作され、例えば、均一な分布、高強度のホットスポットを伴う均一な分布、ホットスポットパターン、及び/又はこれらの組み合わせを生成するよう操作される。
任意の好適な接着剤材料を、虫を捕獲するための接着表面の一部として使用することができる。いくつかの実施形態において、アクリル、ブチルゴム、天然ゴム、ニトリル、シリコーン、スチレンブロックコポリマー、スチレン−エチレン/プロピレン、スチレン−イソプレン−スチレン、ビニルエーテルなどの感圧性接着剤を使用することができる。一般に、そのような接着剤の厚さは約0.01mm〜1mmの範囲である。いくつかの実施形態において、接着剤厚さは、約0.05mm〜0.2mmの範囲であり、厚さ約0.1mmが最もよく使用される。
この構成の捕虫装置2610は、ベース部分2612に取り外し可能に取り付けることができる様々な異なる捕虫部分2614に対応することができ、それぞれの捕虫部分2614は、特定の種類又は複数の種類の虫を誘引して捕らえるよう独自に構成される。例えば、捕虫部分2614の全体の寸法及び形状、捕虫部分2614のハウジング2618の開口部2620の寸法、形状、位置及び向き、並びにハウジング2618、底プレート2634、ディバイダ2646又は接着剤2636に含浸させたにおい(複数可)は、特定の種類又は複数の種類の虫を誘引して捕らえるよう独自に構成され得る。
例えば、いくつかの実施形態において、捕虫部分2614はおよそ、幅20mm〜600mm、長さ20mm〜600mm、及び高さ5mm〜150mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分2614はおよそ、幅20mm〜200mm、長さ20mm〜200mm、及び高さ5mm〜80mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分2614はおよそ、幅20mm〜130mm、長さ20mm〜130mm、及び高さ5mm〜50mmである。
いくつかの実施形態において、ベース部分2612はおよそ、幅20mm〜600mm、長さ10mm〜150mm、及び高さ10mm〜150mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分2612は、幅20mm〜200mm、長さ10mm〜100mm、及び高さ10mm〜80mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分2612は、幅20mm〜130mm、長さ10mm〜50mm、及び高さ10mm〜50mmである。
図73は、捕虫装置の第27の実施形態の前側斜視図であり、この捕虫装置は全体的に2710として示される。捕虫装置2710は、ベース部分2712と取り外し可能な捕虫部分2714とを含む。この図で、捕虫部分2714とベース部分2712は部分的に切り取られて示されており、捕虫部分2714はベース部分2712から取り外された状態で示されている。捕虫装置2710は、床に置くよう構成され、這う虫及び跳ねる虫又は害虫を捕捉する。図示のように、ベース部分2712は、電気コード2716と、複数の導電性プロング2722を備えた電気プラグ2730とを含み、これは、導電性プロング2722を標準の家庭用壁面電気コンセントに差し込むことにより、捕虫装置2710に電力を供給するよう適合されている。あるいは、ベース部分2712は、ベース部分2712内に取り付けられた電池(図示せず)から電力を受け取るよう構成され得る。電気コンセントと電池は、捕虫装置2710に電力を供給するものとして記述されるが、任意の好適な電源を使用することができる。ベース部分2712は、1つ以上のLED 2724などの発光エレメントを含む。いくつかの実施形態において、LED 2724は、紫外(UV)光を発するLEDを少なくとも1つ、及び可視光を発するLEDを少なくとも1つ含む。いくつかの実施形態において、LED 2724は、広範な種の虫をよりよく誘引するために、UV光を発するLEDを少なくとも1つ、及び青色光を発するLEDを少なくとも1つ含む。いくつかの実施形態において、この発光エレメントは、日光を模した波長の組み合わせを放射する。いくつかの実施形態において、LED 2764は、ノミを含む特定の種の虫をよりよく誘引するために、IR光を発するLEDを少なくとも1つ含む。ベース部分2712の前側表面2726には少なくとも1つの開口部2744があり、開口部2744には透明又は半透明のウィンドウ(図示せず)が取り付けられ、これは、LED 2724をダストと虫の屑から保護し、ベース部分2712をクリーニングしやすくする。しかしながら、このウィンドウは必須ではない。いくつかの実施形態において、捕虫部分2714がベース部分2712に取り付けられたときに、LED 2724の少なくとも一部が、ベース部分2712の前表面2726から突出して捕虫部分2714内に入り得る。前表面2726の外周には、前向きの縁2732があってよい。
捕虫部分2714は、その外周に少なくとも1つの開口部2720を備えたハウジング2718を含む。ハウジング2718の開口部2720は、広範な種類の虫を捕虫装置2710に受け入れるよう構成することができ、あるいは、1種類以上の特定の種の虫を受け入れるよう構成することができる。いくつかの実施形態において、開口部2720は、捕虫部分2714を取り外して交換するときに、ユーザーの指が開口部2720に入ってしまい捕らえられた虫又は接着剤に誤って触れることを防ぐよう構成される。いくつかの実施形態において、開口部2720は、直径25mmの球が開口部2720を通過できないような寸法及び形状を有し、かつ、直径1mmの球が開口部2720のいかなる部分も通過できるような寸法及び形状を有する。開口部2720の幅、形状及び向きは、均一であってよく又は変化してよく、また、捕虫部分2714が複数の開口部2720を有する場合は、それらの幅、形状及び向きは、同一であってよく又は異なってよい。開口部2720は、1種類以上の個々の虫又は様々な種類の虫を誘引するよう構成することができる。いくつかの実施形態において、ハウジング2718の内側表面(図示せず)は反射性コーティングを有する。あるいは、ハウジング2718の材料と、ハウジング2718の内側表面の表面仕上げは、その内側表面の反射性コーティングなしに、光を反射及び分散させるように構成され得る。捕虫部分2714は、上表面2738を備えた底プレート2734を含み、この少なくとも一部が接着剤2736でコーティングされている。いくつかの実施形態において、底プレート2734の下表面(図示せず)は、平らであるか、又は外周部が平らであり、装置を床に置いたときに、虫が捕虫装置2710の下に這い入ることができないように構成され得る。捕虫部分2714は、透明又は半透明の材料からなり、上表面2740を含む、ディバイダ2746を含む。いくつかの実施形態において、ディバイダ2746はその内側表面が透明又は半透明の接着剤でコーティングされており、これにより付加的な捕虫効果及び能力が提供される。ディバイダ2746は、ハウジング2718の開口部2720に対応する少なくとも1つの開口部2752を有する。ディバイダ2746は、透明又は半透明のプラスチックで熱成形されてよく、これにより低価格と使い捨て性を維持するが、射出成形で製造することもでき、また他の透明又は半透明の材料で製造することもできる。捕虫部分2714は更に、ディフューザー2754(この図では半分のみが示されている)を含み、これは光散乱特性を備えた透明又は半透明の材料で製造される。あるいは、ディフューザー2754は、ディフューザー2754に光散乱特性を付与する表面仕上げ又は表面形状又は表面コーティングを有し得る。いくつかの実施形態において、ディフューザー2754は、ディバイダ2746内の凹部にフィットする帯状のシート材料であり、接触しているディバイダ2746の表面の形状にぴったり沿う。あるいは、ディフューザー2754の形状は注型成形又は熱成形され得る。図示のように、ハウジング2718とディバイダ2746は上部エンクロージャ2748を形成し、ディバイダ2746と底プレート2734は下部エンクロージャ2728を形成する。図示のように、ハウジング2718は、ベース部分2712の前側表面2726の開口部2744に対応する少なくとも1つの開口部2742を含む。いくつかの実施形態において、開口部2742は、透明又は半透明のウィンドウ(図示せず)を有する。いくつかの実施形態において、ハウジング2718は、不透明なプラスチックシートから熱形成され、低価格と使い捨て性を維持しながら、クリーンで審美的に心地良い形状を形成する。あるいは、紙、板紙、厚紙又は紙パルプなどの不透明、透明又は半透明の材料で構築することができる。いくつかの実施形態において、ハウジング2718は、射出成形、又はその他の好適な製造技法により構築される。いくつかの実施形態において、ハウジング2718、ディバイダ2746及び底プレート2734は、その交差部又は係合部が接着剤で接合されているが、これらは他の一般的に使用されているパッケージング組立技法により接合されてよく、例えば超音波溶接又は高周波(HF)溶接、又はその他任意の好適な組立方法により接合され得る。例えば、ハウジング2718及び/又はディバイダ2746及び/又は底プレート2734及び/又は接着剤2736は、ソルビトール、甲虫類誘引剤(ブレビコミン、ドミニカルア、フロンタリン、グランドルア、イプスジエノール、イプセノール、ジャポニルア、リネアチン、メガトモ酸、マルチストリアチン、オリクタルア、スルカトール、及びトランクコール(trunc-call)を含む)、双翅類誘引剤(セラルア、キュールア(cue-lure)、ラチルア、メドルア、モグチュン、ムスカルア、及びトリメドルアを含む)、同翅類誘引剤(レスカルアを含む)、鱗翅類誘引剤(例えばディスパールア)、直鎖レピドプテランフェロモン(コドレルア、ゴシップルア、ヘキサルア、リトルア、ループルア、オルフラルア、及びオストラモンを含む)、及びその他の虫誘引性物質(例えばオイゲノール、メチルオイゲノール、及びシグルア)、又はその他の、捕虫装置2710の虫誘引効率を向上させるにおいを供給する物質を、含浸させることができる。あるいは、虫誘引性物質は、ディバイダ2746の内側表面に、又はハウジング2718の開口部を通して取り付けられ得る、別個のピース(図示せず)に埋め込むことができる。そのような誘引物質は、捕虫装置2710から半径約2メートルにいる虫に感知可能となることが望ましい。
いくつかの実施形態において、ベース部分2712は、コマンドを実行するためのプログラム可能プロセッサ又はチップ(図示せず)を有する回路基板2750を含み、これはコード2716、導電性プロング2722、及びLED 2724に電気的に接続されている。ただし、見やすくするため、電気的接続は示されていない。回路基板2750は更に、例えば導電性プロング2722から通常の家庭用電流を受け取り、LED 2724を点灯させる電力を供給するための電子回路部品を含み得る。回路基板2750は、LED 2724に定電圧を供給する、全波整流回路又はその他の回路などのエネルギー安定器を含み得るが、ただし、一部の虫にとって誘引性となり得るような動きを模倣するちらつき光を提供するように、LED 2724に変動電圧を供給することもできる。回路基板2750は、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光のすべてを提供するために、LED 2724に電力を供給するが、ただし、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光のちらつきの組み合わせを生み出すために、UV LED 2724のみ又は可視光LED 2724のみ又はIR LED 2724のみに電力を供給するか、あるいは変動電力を供給するよう、構成することもできる。回路基板2750はまた、圧電スピーカー(図示せず)などの発信機又はトランシーバー、又はその他の装置を駆動させるよう構成することができ、これらはベース部分2712に取り付けて、虫誘引性の音又は振動を発するようにすることができる。いくつかの実施形態において、この発信機又はトランシーバーは、虫をよりよく誘引するために、録音及び/又は生成された虫の音又は振動を発することができ、これには、虫の発信、応答、求愛、及び連結の歌のうち1つ以上が含まれ得る。いくつかの実施形態において、この発信機又はトランシーバーは、録音及び/又は生成された虫誘引性の音又は振動(例えば哺乳動物の心拍など)を発することができる。例えば、この発信機又はトランシーバーは、約0.5Hz(例えば、大型哺乳動物の心拍数)〜約240kHz(例えば、虫が感知可能な最高周波数)の範囲の周波数を有する虫誘引性の単音又は複数の音を発することができる。いくつかの実施形態において、この周波数は約5Hz〜100kHzの範囲である。いくつかの実施形態において、この周波数は約35Hz〜50kHzの範囲である。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置2710から約2メートル以内の距離にいる虫に感知可能となることが望ましい。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置2710から約1メートル以内の距離にいる人間に感知できないものであることが望ましい。
図示のように、ベース部分2712の上表面2726の縁2732が、捕虫部分2714と係合して、使用中に定位置に固定させる。ただし、捕虫部分2714をベース部分2712に取り外し可能にしっかりと取り付けることができるような、他の任意の取り付けの形態に置き換えることができる。
捕虫装置2710の操作において、導電性プロング2722(図示せず)を壁面電気コンセントに差し込むと、LED 2724が矢印で示すように光を発し、これがベース部分2712の開口部2744とハウジング2718の開口部2742とを通って上部エンクロージャ2748に入り、ディフューザー2754と、ディバイダ2746の上表面と、ハウジング2718の内側表面とに直接当たる。いくつかの実施形態において、光はベース部分2712内では操作されず、捕虫部分2714内へ直接発光される。ディフューザー2754は、ディバイダ2746の対応する表面を通って下部エンクロージャ2728内へと均一に光を透過する。いくつかの実施形態において、ハウジング2718の内側表面は、LED 2724からの光を反射及び分散させて、光がディバイダ2746を通って下部エンクロージャ2728内に入り、底プレート2734の上表面2738をコーティングする接着剤2736上を均一に照らすが、ハウジング2718の内側表面は更に、光をより均一に分配するように、畝又はその他の特徴(図示せず)を有してもよい。ディバイダ2746の上表面2740は、接着剤2736の上に光をより均一に分配するように、平面又は凸状又は凹状又は形状の組み合わせであってよい。いくつかの実施形態において、ディバイダ2746を通り接着剤2736に光を分配するよう(例えば均等に、特定のパターンに従って、焦点を絞って、など)構成された、アナモルフィックレンズ(図示せず)又はその他のレンズ又はレンズの組み合わせなどの光学的エンハンサーを、ハウジング2718の開口部2742又はその近くでベース部分2714に取り付けてよく、又はベース部分2712の開口部2744又はその近くでベース部分2712に取り付けてよく、また、ハウジング2718の反射性コーティングされた内側表面の役割を置換又は増強することができる。光は更に、ディバイダ2746の光散乱特性、ディバイダ2746の内側表面をコーティングする接着剤、又はこれらの組み合わせにより、均一に分配され得る。いくつかの実施形態において、LED 2724からの光は、ディバイダ2746の上表面2740に斜めの角度(例えば、約0°〜90°の鋭角)で直接当たり、上表面2740全体にわたって広がり、ディバイダ2746の上表面2740の光分配の役割、あるいは、捕虫部分2714又はベース部分2712に取り付けられたレンズ(複数可)の光分配の役割を、置換又は増強することができる。
このように、下部エンクロージャ2728に入る光の一部が、ディバイダ2746の開口部2752と、ハウジング2718の対応する開口部2720とを通って、捕虫装置2710が設置されている周辺領域に放射される。虫及びその他の有害節足動物は、ディフューザー2754からの光と、ディバイダの開口部2752とハウジング2718の対応する開口部2720とを通る接着剤2736からの光とに誘引されて、ハウジング2718の開口部2720及びディバイダ2746の対応する開口部2752を通って飛び入り又は這い入り、接着剤2736に乗り、ここで捕らえられ得る。ユーザーは、ハウジング2718の開口部2720及びディバイダ2746の対応する開口部2752を通して見ることにより、捕らわれた虫を観察できる。十分な数の虫が捕獲されると、ユーザーは、捕獲された虫、虫の屑又は接着剤(これらは捕虫部分2714内の届かないところに留まる)に触れることなしに、使用済みの捕虫部分2714全体を容易に取り外して捨て、新しい捕虫部分2714に交換することができる。新しい捕虫部分2714は、接着剤コーティングされた新しい表面を有しており、捕虫装置2710が引き続き効率的かつ効果的に虫を確実に誘引して捕らえることができるようになる。
いくつかの実施形態において、捕虫部分wはベース部分2712の上でも下でもなく側面に取り付けられているため、捕虫装置2710の床からの突出が最小限に抑えられ、これによって、家庭環境に対する邪魔を最小限に抑える。いくつかの実施形態において、捕虫装置2710は、床に置かれたとき、捕虫装置2710が床から突出する合計距離によって画定される合計高さが、その全体長さ及び全体の幅よりも小さくなるように構成され得る。
捕虫装置2710の利点は、捕虫部分2714内の光の操作であることが理解されよう。いくつかの実施形態において、光の操作は捕虫部分2714内でのみ起こる。光の操作には、反射、屈折、偏光、分散及び/又は散乱が含まれ得、これは操作可能なエレメント又は表面(例えば、ハウジング2718の内側表面及び接着剤2736)と係合することにより達成される。いくつかの実施形態において、光の操作は、接着剤2736上に光の均等な分布を生成する。いくつかの実施形態において、光は、接着剤2736の上又は捕虫部分2714内に所定のパターンを生成するよう操作され、例えば、均一な分布、高強度のホットスポットを伴う均一な分布、ホットスポットパターン、及び/又はこれらの組み合わせを生成するよう操作される。
任意の好適な接着剤材料を、虫を捕獲するための接着表面の一部として使用することができる。いくつかの実施形態において、アクリル、ブチルゴム、天然ゴム、ニトリル、シリコーン、スチレンブロックコポリマー、スチレン−エチレン/プロピレン、スチレン−イソプレン−スチレン、ビニルエーテルなどの感圧性接着剤を使用することができる。一般に、そのような接着剤の厚さは約0.01mm〜1mmの範囲である。いくつかの実施形態において、接着剤厚さは、約0.05mm〜0.2mmの範囲であり、厚さ約0.1mmが最もよく使用される。
この構成の捕虫装置2710は、ベース部分2712に取り外し可能に取り付けることができる様々な異なる捕虫部分2714に対応することができ、それぞれの捕虫部分2714は、特定の種類又は複数の種類の虫を誘引して捕らえるよう独自に構成される。例えば、捕虫部分2714の全体の寸法及び形状、捕虫部分2714のハウジングwの開口部2720の寸法、形状、位置及び向き、並びにハウジング2718、底プレート2734、ディバイダ2746又は接着剤2736に含浸させたにおい(複数可)は、特定の種類又は複数の種類の虫を誘引して捕らえるよう独自に構成され得る。
例えば、いくつかの実施形態において、捕虫部分2714はおよそ、幅20mm〜600mm、長さ20mm〜600mm、及び高さ5mm〜150mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分2714はおよそ、幅20mm〜200mm、長さ20mm〜200mm、及び高さ5mm〜80mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分2714はおよそ、幅20mm〜130mm、長さ20mm〜130mm、及び高さ5mm〜50mmである。
いくつかの実施形態において、ベース部分2712はおよそ、幅20mm〜600mm、長さ10mm〜150mm、及び高さ10mm〜150mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分2712は、幅20mm〜200mm、長さ10mm〜100mm、及び高さ10mm〜80mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分2712は、幅20mm〜130mm、長さ10mm〜50mm、及び高さ10mm〜50mmである。
一態様において、捕虫装置が開示され、この捕虫装置は、接着表面と第1開口部を有するエンクロージャを含む捕虫部分であって、この接着表面は、エンクロージャ内に少なくとも部分的に収容され、かつ虫を付着するよう構成されている、捕虫部分と、発光エレメント及び取り付け部分を含むベース部分であって、この発光エレメントは、捕虫部分に対して光を提供するよう構成され、この取り付け部分は、電源につながって電力を受け取るよう構成されている、ベース部分と、を備え、この捕虫部分は、ベース部分と取り外し可能に係合し、係合しているときにベース部分からの光を受け取るよう構成されている。一実施形態において、この第1開口部は、虫をこのエンクロージャ内に入らせるよう構成される。一実施形態において、このエンクロージャは第2開口部を含み、この第2開口部は、このエンクロージャから光が放射されるように構成される。一実施形態において、このベース部分内で、光は操作されない。一実施形態において、このエンクロージャは第3開口部を含み、この第3開口部は、このベース部分から受け取る光をこのエンクロージャへと通すように構成される。一実施形態において、このエンクロージャは、光を所定のパターンで分配するよう構成される。一実施形態において、このエンクロージャは、第1内側表面を有する前部ハウジング部分と、第2内側表面を有する後部ハウジング部分とを有し、この前部ハウジング部分と後部ハウジング部分は互いに噛み合い係合してエンクロージャを形成し、第1内側表面又は第2内側表面のうち少なくとも一方が、光を操作するよう構成されている。一実施形態において、第1内側表面又は第2内側表面のうち少なくとも一方が、接着表面を含む。一実施形態において、この後部ハウジング部分が凹状表面を有し、この凹状表面は、エンクロージャ内に光を均一に反射するよう構成されている。一実施形態において、光は接着表面を透過し、接着表面を照らして、接着表面に虫を誘引する。一実施形態において、このエンクロージャは、第1内側表面を有する前部ハウジング部分と、第2内側表面を有する後部ハウジング部分と、前部ハウジング部分と後部ハウジング部分との間に少なくとも部分的に配置されるディバイダ部分とを含み、前部ハウジング部分と後部ハウジング部分は互いに噛み合い係合してエンクロージャを形成し、このディバイダ部分は、エンクロージャを前部エンクロージャ部分と後部エンクロージャ部分に分割する。一実施形態において、ディバイダ部分は、半透明材料を含む後側表面と、接着表面を含む前側表面とを含む。一実施形態において、この後部ハウジング部分の第2内側表面は、凹状表面を含み、この凹状表面は、ディバイダ部分の後側表面に光を反射させるよう構成されている。一実施形態において、光は接着表面を透過し、接着表面を照らして、接着表面に虫を誘引する。一実施形態において、このディバイダ部分の後側表面は、後部ハウジング部分の第2内側表面からの光、又は発光エレメントから直接来る光を、受け取るよう構成されている。一実施形態において、このディバイダ部分は、斜めの角度の光を受け取り、これをディバイダ部分にわたって広げるよう構成されている。一実施形態において、このディバイダ部分は、光を操作するよう構成されている。一実施形態において、このディバイダ部分は、平面又は形成形状を含み、このディバイダ部分の形状は、光分布を最適化するよう構成されている。一実施形態において、このベース部分は突起を含み、捕虫部分はこの突起を受け取るための陥凹を含み、この突起が捕虫部分により受け取られたときに、ベース部分と捕虫部分とが係合する。一実施形態において、この捕虫部分は突起を含み、ベース部分はこの突起を受け取るための陥凹を含み、突起がベース部分により受け取られたときに、ベース部分と捕虫部分とが係合する。一実施形態において、この捕虫部分は、ポリマー系、繊維系、又は炭素系材料を含む。一実施形態において、この取り付け部分は、取り付け部分の後側表面から実質的に垂直かつ直接突出している剛性の導電体を有する電気プラグを含み、この導電体は、電気コンセントに挿入可能である。一実施形態において、この電源は、電気コンセント又は電池を含む。一実施形態において、この発光エレメントは、発光ダイオード(LED)を含む。一実施形態において、この発光エレメントは、紫外(UV)LED及び青色LEDを含む。一実施形態において、このベース部分は、発光エレメントに定電圧を供給するよう構成されたエネルギー安定器を含む。一実施形態において、このエネルギー安定器は、全波整流回路を含む。一実施形態において、このベース部分は開口部を含み、この開口部は、ベース部分から捕虫部分へと光を発するよう構成されている。一実施形態において、この開口部は透明又は半透明のウィンドウを含む。一実施形態において、この開口部は発光エレメントに隣接している。一実施形態において、この捕虫部分は虫誘引性物質を含む。一実施形態において、この虫誘引性物質は、ソルビトール、甲虫類誘引剤、双翅類誘引剤、同翅類誘引剤、鱗翅類誘引剤、直鎖レピドプテランフェロモン、オイゲノール、メチルオイゲノール、及びシグルアからなる群から選択される。一実施形態において、この甲虫類誘引剤は、ブレビコミン、ドミニカルア、フロンタリン、グランドルア、イプスジエノール、イプセノール、ジャポニルア、リネアチン、メガトモ酸、マルチストリアチン、オリクタルア、スルカトール、及びトランクコール(trunc-call)を含む。一実施形態において、この双翅類誘引剤は、セラルア、キュールア(cue-lure)、ラチルア、メドルア、モグチュン、ムスカルア、及びトリメドルアを含む。一実施形態において、この同翅類誘引剤は、レスカルアを含む。一実施形態において、この鱗翅類誘引剤は、ディスパールアを含む。一実施形態において、この直鎖レピドプテランフェロモンは、コドレルア、ゴシップルア、ヘキサルア、リトルア、ループルア、オルフラルア、及びオストラモンを含む。一実施形態において、この虫誘引性物質は、エンクロージャに一体化している。一実施形態において、このベース部分は発信機を含む。一実施形態において、この発信機は、虫誘引性の音を発するよう構成された圧電スピーカーを含む。一実施形態において、この虫誘引性の音は、約0.2Hz〜240KHzの範囲の周波数を含む。一実施形態において、このベースはスイッチを含み、このスイッチは、ユーザーがこの捕虫装置の特性を制御できるよう構成される。一実施形態において、この特性は、電力、光の強さ、光の波長又は周波数、光のちらつき、光のパターン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。一実施形態において、このスイッチは、機械的スイッチ、光学的スイッチ、電子的スイッチ、電気機械的スイッチ、又はホール効果センサーを含む。一実施形態において、このエンクロージャは反射性表面を含む。一実施形態において、この接着表面はこの反射性表面に隣接している。一実施形態において、このベース部分は、発光エレメントに対して変動電圧を供給するよう構成された回路を含み、この発光エレメントは、捕虫部分に断続的な光を提供する。一実施形態において、このエンクロージャは外側表面を含み、この外側表面は、このエンクロージャから発する光の量を低減するよう構成されたスリーブにより少なくとも部分的に取り囲まれている。一実施形態において、この第1又は第2内側表面のうち少なくとも1つは、模様付き表面を含み、この模様付き表面は、エンクロージャの表面積を増加させるよう構成される。一実施形態において、この模様付き表面は、第1又は第2内側表面の長さの少なくとも一部分にわたって延在する畝を含む。一実施形態において、この第1又は第2内側表面のうち少なくとも1つは、模様付き表面を含み、この模様付き表面は、エンクロージャの表面積を増加させるよう構成される。一実施形態において、この模様付き表面は、第1又は第2内側表面の長さの少なくとも一部分にわたって延在する畝を含む。一実施形態において、この捕虫装置は更に、後部ハウジング部分の第2内側表面に隣接して配置される光伝導体を含み、この光伝導体は、前側表面及び後側表面を有し、この光伝導体は、ベース部分からの光を受け取り、この光を所定のパターンでエンクロージャ内に分配するよう構成される。一実施形態において、この光伝導体の前側表面は更に、接着剤材料を含む。一実施形態において、この光反射体の後側表面は、所定の方向に放射される光の量を低減するよう構成される。一実施形態において、この光伝導体は先細であり、ベース部分に隣接する部分でより厚い奥行きを有し、反対側でより薄い奥行きを有する。一実施形態において、この光伝導体の後側表面は、光を光伝導体内へと反射するよう構成されている。一実施形態において、光はこの光伝導体内で複数回反射されてから、エンクロージャ内に放射される。一実施形態において、この後側表面は、後部カバー又は艶消し層を含む。一実施形態において、このベース部分は更に、光学的エンハンサーを含み、この光学的エンハンサーは、光を所定のパターンで捕虫部分内に導くよう構成されている。一実施形態において、この光学的エンハンサーは、レンズを含む。一実施形態において、このエンクロージャは内側スリーブを含み、このベース部分は外側スリーブを含み、この内側スリーブはこの外側スリーブに揃うよう構成されている。一実施形態において、この外側スリーブは、開口部を有するフェースプレートを含む。一実施形態において、このフェースプレート開口部は、エンクロージャ開口部に対応し、この開口部は位置揃えの手段を提供する。一実施形態において、この内側スリーブは、外側スリーブ内に投入されるよう構成されている。一実施形態において、この内側スリーブは、この内側スリーブを保持するためのタブを含む。一実施形態において、このベース部分はドッキングスイッチを含み、このドッキングスイッチは、捕虫部分がベース部分に正しく係合したときに、発光エレメントをオンにするよう構成されている。一実施形態において、この捕虫部分はドッキングスイッチアクチベーターを含み、このドッキングスイッチアクチベーターは、捕虫部分がベース部分に正しく係合したときに、ドッキングスイッチをオンにするよう構成されている。一実施形態において、このドッキングスイッチは、機械的スイッチ、光学的スイッチ、電子的スイッチ、電気機械的スイッチ、又はホール効果センサーを含む。
一態様において、捕虫装置が開示され、この捕虫装置は、接着表面と第1開口部を有するエンクロージャを含む捕虫部分を含み、この接着表面は、エンクロージャ内に少なくとも部分的に収容され、かつ虫を付着するよう構成されており、また発光エレメントは、エンクロージャ内に少なくとも部分的に収容され、この発光エレメントは、エンクロージャ内に光を供給するよう構成されており、この発光エレメントは、電源につながって電力を受け取るよう構成されており、ベース部分は、捕虫部分に取り外し可能に係合するよう構成され、電源へのアクセスを提供する。一実施形態において、この発光エレメントは、複数の捕虫電気接触を含み、このベース部分は、複数のベース電気接触を含み、この捕虫接触はベース接触につながって、発光エレメントに電力を供給する。一実施形態において、このベース接触は、電源につながっている。一実施形態において、この発光エレメントは、発光ダイオード(LED)を含む。
一態様において、取り外し可能な捕虫装置カートリッジは、カートリッジを画定するエンクロージャを含み、このエンクロージャは、接着表面と第1開口部とを含み、この接着表面は、少なくとも部分的にエンクロージャ内に収容されかつ虫を付着させるよう構成されており、この第1開口部は、虫をこのエンクロージャ内に入らせるよう構成されており、このエンクロージャは、エンクロージャ内に所定のパターンで光を供給するよう構成されている。一実施形態において、このエンクロージャは更に発光エレメントを含む。一実施形態において、この発光エレメントは、発光ダイオード(LED)を含む。一実施形態において、この発光エレメントは、紫外(UV)LED及び青色LEDを含む。一実施形態において、このエンクロージャは、第1内側表面を有する前部ハウジング部分と、第2内側表面を有する後部ハウジング部分とを有し、この前部ハウジング部分と後部ハウジング部分は互いに噛み合い係合してエンクロージャを形成し、第1内側表面又は第2内側表面のうち少なくとも一方が、光を操作するよう構成されている。一実施形態において、第1内側表面又は第2内側表面のうち少なくとも一方が、接着表面を含む。一実施形態において、この後部ハウジング部分が凹状表面を有し、この凹状表面は、エンクロージャ内に光を均一に反射するよう構成されている。一実施形態において、光は接着表面を透過し、接着表面を照らして、接着表面に虫を誘引する。一実施形態において、このエンクロージャは、第1内側表面を有する前部ハウジング部分と、第2内側表面を有する後部ハウジング部分と、前部ハウジング部分と後部ハウジング部分との間に少なくとも部分的に配置されるディバイダ部分とを含み、前部ハウジング部分と後部ハウジング部分は互いに噛み合い係合してエンクロージャを形成し、このディバイダ部分は、エンクロージャを前部エンクロージャ部分と後部エンクロージャ部分に分割する。一実施形態において、ディバイダ部分は、半透明材料を有する後側表面と、接着表面を有する前側表面とを含む。一実施形態において、この後部ハウジング部分の第2内側表面は、凹状表面を含み、この凹状表面は、ディバイダ部分の後側表面に光を反射させるよう構成されている。一実施形態において、光は接着表面を透過し、接着表面を照らして、接着表面に虫を誘引する。一実施形態において、このディバイダ部分の後側表面は、後部ハウジング部分の第2内側表面からの光、又は発光エレメントから直接来る光を、受け取るよう構成されている。一実施形態において、このエンクロージャは下表面を含み、この下表面は、差し込み可能なベースを、取り外し可能に取り付けるよう構成されている。一実施形態において、このエンクロージャは生分解性材料を含む。一実施形態において、このエンクロージャは外側表面を含み、この外側表面は装飾エレメントを含む。一実施形態において、この装飾エレメントは、花、植物、貝殻、会社ロゴ、スポーツチームロゴ、フットボール、バスケットボール、サッカーボール、ホッケーパック、フットボールヘルメット、又はホッケースティックからなる群から選択される形状を含む。一実施形態において、この捕虫部分は虫誘引性物質を含む。一実施形態において、この虫誘引性物質は、ソルビトール、甲虫類誘引剤、双翅類誘引剤、同翅類誘引剤、鱗翅類誘引剤、直鎖レピドプテランフェロモン、オイゲノール、メチルオイゲノール、及びシグルアからなる群から選択される。一実施形態において、この虫誘引性物質は、カートリッジから約2メートルの距離にいる虫が感知可能である。一実施形態において、このエンクロージャは、模様付き表面を含み、この模様付き表面は、エンクロージャの表面積を増加させるよう構成される。一実施形態において、この模様付き表面は、エンクロージャの長さの少なくとも一部分にわたって延在する畝を含む。一実施形態において、このカートリッジは更に、エンクロージャ内に配置される光伝導体を含み、この光伝導体は、光を受け取って、この光を所定のパターンでエンクロージャ内に分配するよう構成される。一実施形態において、このエンクロージャは内側スリーブを含み、この内側スリーブは外側スリーブに内に受容されて揃うよう構成されている。一実施形態において、この外側スリーブは、開口部を有するフェースプレートを含む。一実施形態において、このフェースプレート開口部は、エンクロージャ開口部に対応し、この開口部は位置揃えの手段を提供する。一実施形態において、この内側スリーブは、この内側スリーブを保持するためのタブを含む。一実施形態において、このカートリッジはドッキングスイッチアクチベーターを含み、このドッキングスイッチアクチベーターは、カートリッジがベース部分に正しく係合したときに、ドッキングスイッチをオンにするよう構成されている。一実施形態において、このドッキングスイッチアクチベーターは、機械的スイッチ、光学的スイッチ、電子的スイッチ、電気機械的スイッチ、又はホール効果センサーを含む。
一態様において、一方法が開示され、この方法は、捕虫装置のベース部分を提供する工程と、捕虫装置の第1捕虫部分を提供する工程であって、この第1捕虫部分は開口部を含む、工程と、この第1捕虫部分をこのベース部分に取り付ける工程と、このベース部分を電源に接続して電力を発光エレメントに供給する工程であって、この発光エレメントはベース部分又は第1捕虫部分内にあり、かつこの発光エレメントは、第1捕虫部分内に虫を誘引するよう構成されている、工程と、この開口部を通して、第1捕虫部分に虫を受容する工程と、を含む。一実施形態において、この方法は更に、第1捕虫部分をベース部分から分離する工程と、この第1捕虫部分を廃棄する工程であって、虫は、廃棄される第1捕虫部分内に留まっている、工程と、を含む。一実施形態において、この第1捕虫部分は、人間が第1捕虫部分内の虫に接触することなしに廃棄される。一実施形態において、この第1捕虫部分は接着表面を含み、虫はこの接着表面に付着する。一実施形態において、このベース部分はドッキングスイッチを含み、このドッキングスイッチは、第1捕虫部分がベース部分に正しく取り付けられたときに、発光エレメントをオンにするよう構成されている。一実施形態において、第1捕虫部分をベース部分から分離すると、発光エレメントがオフになる。一実施形態において、第1捕虫部分をベース部分から分離すると、発光エレメントは、発光が部分的に遮蔽される。一実施形態において、この方法は更に、捕虫装置の第2捕虫部分を提供する工程であって、この第2捕虫部分は開口部を含む、工程と、この第2捕虫部分をこのベース部分に取り付ける工程と、を含む。第4の態様の一実施形態において、第1捕虫装置と第2捕虫装置は異なる構成を有する。
一態様において、ドッキング装置が開示され、これは、ドッキングアクチベーターに応答してオンになるよう構成されたドッキング構造を含み、このドッキングアクチベーターは、ドッキング構造を係合するよう構成された別のピース上に配置されており、このドッキング構造が電源につながって、発光エレメントへの電力を制御するよう構成されている。一実施形態において、このドッキングアクチベーターは、表面、突起、タブ、又は磁石を含む。一実施形態において、このドッキング構造は、ドッキングアクチベーターが係合しているときに閉じ、ドッキングアクチベーターの係合が外れているときに開くよう、構成されている。一実施形態において、このドッキング構造は、ドッキングアクチベーターからの圧力に応答してオンになるよう構成されている。一実施形態において、このドッキング構造は、ドッキングアクチベーターからの変位に応答してオンになるよう構成されている。
一態様において、取り外し可能な捕虫装置カートリッジは、カートリッジを画定するエンクロージャを含み、このエンクロージャは、接着表面と第1開口部とを含み、この接着表面は、少なくとも部分的にエンクロージャ内に収容されかつ虫を付着させるよう構成されており、更にドッキングアクチベーターを含み、このドッキングアクチベーターは、取り付け部分内のドッキング構造に係合するよう構成されている。
本明細書に開示される捕虫装置は、虫を効果的かつ効率的に誘引し捕らえることができる。これらは、既存の捕虫装置よりも安価であり得る。これらは必要とされるどのような場所にも十分にフィットする小ささであり、ある場所から別の場所へと便利に移動可能であり得る。これらは、壁に取り付けたときの突出が最小限であり得る。この取り外し可能で交換可能な捕虫部分は、外観が魅力的であり得、しかも、安価かつ使い捨て可能であり、捕捉された虫又は接着剤にユーザーが触れることなく、容易にメンテナンスすることができる。
本開示の実施形態の上記説明は、当業者に本開示の作成又は利用を可能にするよう提供されている。これらの実施形態に対する様々な改変が、当業者には明らかであり、また本明細書に記述されている包括的原理は、本開示の趣旨又は範囲から逸脱することなく、他の実施形態に適用可能である。よって、本明細書に示されている説明及び図面は、本開示の例示的な実施形態を表わし、よって主題を示すものであり、この主題は、本開示により幅広く想到されることが理解されよう。また更に、本開示の範囲は他の実施形態を完全に包含し、したがって本開示の範囲は添付の請求項以外のいかなるものによっても制限されないことが理解されよう。