図面を参照すると、図1は、捕虫装置の一実施形態の正面斜視図であり、この捕虫装置全体は110で示されている。捕虫装置110は、ベース部分112と取り外し可能な捕虫部分114と、を含む。捕虫装置110は、全体長さ、全体幅、及び全体奥行きを有していてよく、また、捕虫装置110が壁面に取り付けられたとき、捕虫装置110が壁面から突出する全距離によって定義される全体奥行きが、これら3つの全体寸法のうちで最小となるようになるように構成されてよい。ベース部分112の前面160は、スイッチ116を含み得、スイッチ116は、ユーザーの所望に応じて、スイッチ116の開閉により捕虫装置110の電源を入れたり、切ったりすることができるように構成可能である。あるいは、スイッチ116は他の機能を制御するように構成されていてもよく、例えば光の強さ、光の波長の組み合わせ、光の点滅モード又は点滅頻度の違い、部屋が暗くなったときに電源が入る自動設定、あるいはリモートコントロール設定が挙げられる。スイッチ116は手動で操作されてもよいが、スイッチ116は電気的、光学的、電子機械的、電子光学的、又はスイッチ116を開閉するための任意の他の方法、若しくは方法の組み合わせにより操作されてもよい。捕虫部分114は、前面168に少なくとも1つの開口部120を備えた前側ハウジング118を含む。前側ハウジング118の開口部120は、広範な種類の虫を捕虫装置110に受け入れるように構成してもよいし、あるいは、1種類又は2種類以上の特定の種類の虫を受け入れるように構成してもよい。いくつかの実施形態において、開口部120は、捕虫部分114を取り外して交換するときに、ユーザーの指が開口部120に入ってしまい捕獲された虫又は粘着剤に誤って触れることを防ぐように構成される。いくつかの実施形態において、開口部120は、直径25mmの球が開口部120を通過できないような寸法及び形状を有し、かつ、直径1mmの球が開口部120のいかなる部分も通過できるような寸法及び形状を有する。開口部120の幅、形状及び向きは、均一であってもよいし、又は、変化していてもよく、また、捕虫部分114が複数の開口部120を有する場合は、それらの幅、形状及び向きは、同一あってもよいし、又は、異なっていてもよい。開口部120は、1種類又は2種類以上の個々の種類の虫又は様々な種類の虫を誘引するように構成することができる。
図2は、捕虫部分114を取り外した捕虫装置110のベース部分112の背面斜視図である。ベース部分112の背面162から突出しているのは、複数の導電性プロング122であり、導電性プロング122を標準の家庭用壁面電気コンセントに差し込むことにより、捕虫装置110を壁面に取り付けて捕虫装置110に電力を供給するよう適合されている。あるいは、導電性プロング122は、導電性プロング122が水平方向を向いた家庭用壁面電気コンセントに差し込まれる場合に、捕虫装置110が直立したままとなり得るように、スイベル式に回転するように適合されていてもよい。あるいは、ベース部分112は、所望の任意の場所に静置又は吊り下げて、ベース部分112内に取り付けられた電池(図示せず)から電力を受け取るように構成されてもよい。電気コンセントと電池が、捕虫装置110に電力を供給するものとして記載されたが、任意の好適な電源を使用することができる。ベース部分112は、1つ又は2つ以上の発光ダイオード(LED)124などの発光素子を含む。いくつかの実施形態において、LED124は、紫外(UV)光を発するLEDを少なくとも1つ、及び可視光を発するLEDを少なくとも1つ含む。いくつかの実施形態において、LED124は、広範な種類の虫をよりよく誘引するために、UV光を発するLEDを少なくとも1つ、及び青色光を発するLEDを少なくとも1つ含む。いくつかの実施形態において、この発光素子は、日光を模した波長の組み合わせを放射する。いくつかの実施形態において、LED124は、蚊などの特定の種類の虫をよりよく誘引するために、赤外(IR)光を発するLEDを少なくとも1つ含む。ベース部分112の上面126には、透明又は半透明のウィンドウ128が取り付けられていてよい(図ではLED124を見えるようにするため部分的に切り取られている)。ウィンドウ128により、LED124が埃と虫の破片から保護され、ベース部分112のクリーニングが容易になる。上面126にはスロット130があってよく、上面126の外周164には、縁又は上向きの突出部132がある。
図3は、捕虫装置110の捕虫部分114の分解図である。捕虫部分114は、全体長さ、全体幅、及び全体奥行きを有していてよく、また、捕虫部分114が捕虫装置110に取り付けられ、かつ捕虫装置110が壁面に取り付けられたとき、その壁面に垂直な方向に測定される、捕虫部分114の全体奥行きが、捕虫部分114のこれら3つの全体寸法のうちで最小となるように構成されていてもよい。捕虫部分114は、前面138を有し得るディバイダ134と、後側ハウジング140とを含む。いくつかの実施形態において、ディバイダ134は、透明又は半透明の材料から構築されるか、又は透明又は半透明の材料を含み、また、前面138が透明又は半透明の粘着剤136でコーティングされ得る。粘着剤136はこの図で部分的に切り取られて示されている。いくつかの実施形態において、ディバイダ134は、飛翔昆虫(広範な種類の飛翔昆虫が、偏光を感知することが知られている)を更に誘引するため、ディバイダ134を透過する光を、日光と同様の配向に偏光するように構成される。いくつかの実施形態において、ディバイダ134の材料及び厚さと粘着剤136の材料及び厚さは、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光のかなりの割合を透過させるよう選択され、例えば、光の60%超がディバイダ134と粘着剤136を透過するよう選択される。いくつかの実施形態において、後側ハウジング140は、反射性コーティングされた内面142を含む。あるいは、後側ハウジング140の材料及び表面仕上げは、反射性コーティングなしに、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光を反射及び分散させるように構成され得る。後側ハウジング140は、その底面166に少なくとも1つの開口部144を含んでよく、あるいは開口部144は、透明又は半透明のウィンドウ(図示せず)に置き換えられてもよい。
いくつかの実施形態において、前側ハウジング118と後側ハウジング140は不透明のプラスチックシートで熱成形される。あるいは、紙、板紙、厚紙又は紙パルプなどの他の不透明、透明又は半透明の材料も使用することができる。いくつかの実施形態において、前側ハウジング118及び後側ハウジング140は、射出成形、注型成形、又はその他の好適な製造法により構築される。図示されているように、ディバイダ134は実質的に平らであるが、均一に配光するために最適化されるよう、凸状、凹状、又はサドル形状、又は形状の組み合わせに形成されてもよい。あるいは、ディバイダ134は、粘着面の面積を増大させ、かつ明暗コントラスト領域を形成するような、畝又はその他の形状を有していてもよい。明暗コントラスト領域は、広範な種類の虫に対して可視性が高く、それらの虫に対する誘引効果をより高めることができる。
いくつかの実施形態において、前側ハウジング118は内面170が透明、半透明又は不透明の粘着剤でコーティングされ、これにより更なる捕虫効果及び能力が提供されてもよい。加えて、前側ハウジング118は更に内面170の粘着剤コーティングの下に反射性コーティング(図示せず)を有し、これにより、虫の誘引効果を強化し、捕虫効果及び効率を更に向上させてもよい。
いくつかの実施形態において、前側ハウジング118、ディバイダ134及び後側ハウジング140は、外周が互いに接着剤で接合されているが、これらは、超音波溶接、若しくはRF密封などの他の一般的に使用されているパッケージング組立法、又は任意の他の好適な組立方法により、互いに接合されていてもよい。捕虫部分114の材料は更に、1種類又は2種類以上の虫誘引剤を含み得る。例えば、捕虫部分114には、ソルビトール、甲虫類誘引剤(ブレビコミン、ドミニカルア、フロンタリン、グランドルア、イプスジエノール、イプセノール、ジャポニルア、リネアチン、メガトモ酸、マルチストリアチン、オリクタルア、スルカトール、及びトランクコール(trunc-call)を含む)、双翅類誘引剤(セラルア、キュールア(cue-lure)、ラチルア、メドルア、モグチュン、ムスカルア、及びトリメドルアを含む)、同翅類誘引剤(レスカルアを含む)、鱗翅類誘引剤(ディスパールアを含む)、直鎖鱗翅類フェロモン(コドレルア、ゴシップルア、ヘキサルア、リトルア、ループルア、オルフラルア、及びオストラモンを含む)、及びその他の虫誘引剤(例えばオイゲノール、メチルオイゲノール、及びシグルア)、又はその他の、捕虫装置110の虫誘引効率を更に向上させるにおいをもたらす物質を、含浸させることができる。そのような実施形態において、虫誘引剤は、捕虫部分114に一体化している。あるいは、虫誘引剤は、前側ハウジング118の内面170若しくは外面上に、又は前側ハウジング118の開口部120を通して、又はディバイダ134の前面138上に取り付けられる、別個のピース(図示せず)に埋め込まれるか、又は収容されてもよい。あるいは、水蒸気は蚊に対する誘引剤として知られていることから、1種類又は2種類以上の虫誘引物質に加えて、又はそれに代えて、別個の部分に水を埋め込むか、又は収容してもよい。あるいは、1種類又は2種類以上の虫誘引物質に加えて、又はそれに代えて、糖液、糖蜜、又は蜂蜜などの他の虫誘引剤を、別個のピースに埋め込むか、又は収容してもよい。あるいは、1種類又は2種類以上の虫誘引物質に加えて、又はそれに代えて、蚊を誘引する二酸化炭素を産生し得るように、生酵母、砂糖、及び水を組み合わせて別個の部分に埋め込むか、又は収容してもよい。そのような誘引剤は、捕虫装置110から半径約2メートルにいる虫に感知可能であることが望ましい。
図4は、捕虫装置110の断面図である。図示されているように、ディバイダ134は、捕虫部分114を前側エンクロージャ146と後側エンクロージャ148とに分割している。いくつかの実施形態において、ベース部分112は、コマンドを実行するためのプログラム可能プロセッサ又はチップ(図示せず)を有する回路基板150を含み、これは導電性プロング122(1つのみ図示)、スイッチ116、及びLED124(1つのみ図示)に電気的に接続されている。ただし、見やすくするため、電気的接続は一部しか示されていない。回路基板150は、導電性プロング122から通常の家庭用電流を受け取り、スイッチ116の位置に対して応答し、LED124を点灯させる電力を供給するための電子回路を含み得る。回路基板150は、スイッチ116が閉位置にあるときに、LED124に一定電圧を供給する、全波整流回路又はその他の回路などのエネルギー安定器を含み得るが、一部の種類の虫(蚊を含む)を誘引し得るような変化を真似た点滅光が提供されるように、LED124に変動電圧を供給することもできる。例えば、およそ0.05Hz(例えば、大型哺乳動物の呼吸数を真似たもの)~250Hz(例えば、オスのイエバエを誘引する点滅の最高頻度)の範囲の点滅頻度が望ましいことがあり、発光素子は、この範囲内で点滅するように構成されてよい。回路基板150は、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光を提供するために、LED124に電力を供給してもよいが、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光の点滅の組み合わせを生み出すために、UV LED124のみ又は可視光LED124のみ又はIR光LED124のみに電力を供給するか、あるいは変動電力を供給するように構成してもよい。回路基板150はまた、圧電スピーカ(図示せず)などの発信機又はトランシーバー、又はその他の装置を駆動させるように構成することができ、これらはベース部分112に取り付けて、虫誘引性の音を発するようにすることができる。いくつかの実施形態において、この発信機又はトランシーバーは、虫(蚊、小昆虫、蛾、又は蠅など)をよりよく誘引するために、録音及び/又は生成された虫の音又は振動を発することができ、これには、虫の発信、応答、求愛、及び連結の歌のうちの1つ又は2つ以上が含まれ得る。いくつかの実施形態において、この発信機又はトランシーバーは、録音及び/又は生成された虫誘引性の音又は振動(例えば哺乳動物の心拍など)を発することができる。例えば、この発信機又はトランシーバーは、約0.5Hz(例えば、大型哺乳動物の心拍数)~約240kHz(例えば、虫が感知可能な最高周波数)の範囲の周波数を有する虫誘引性の1種類又は複数種類の音を発することができる。いくつかの実施形態において、この周波数は約5Hz~100kHzの範囲である。いくつかの実施形態において、この周波数は約35Hz~50kHzの範囲である。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置110から約2メートル以内の距離にいる虫に感知可能であることが望ましい。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置110から約1メートルを超える距離にいる人間に感知できないものであることが望ましい。また、回路基板150は、ノミ及び蚊などの一部の虫類を誘引するために、1つ若しくは2つ以上の抵抗発熱コイル、又は1つ若しくは2つ以上の抵抗器などの1つ又は2つ以上の電気的発熱体156、あるいは、1つ又は2つ以上の熱交換素子(例えば、ペルチェ効果及び/又はトムソン効果を用いて、熱を特定領域に移動させる素子など)、あるいは、熱を発生及び/又は移動させ、この熱を、ベース部分112を通して捕虫部分114へと伝達させ得る、電気素子の組み合わせを含んでもよい。あるいは、LED124のうちの1つ又は2つ以上によって熱を発生させ、1つ又は2つ以上の電気素子が発生させる熱を置き換えてもよいし、又は増大させてもよい。あるいは、1つ又は2つ以上のLED124を、熱と光の両方を発生させる1つ又は2つ以上の白熱電球で置き換えてもよいし、又は強化してもよい。哺乳類の肌の温度及び体温に似せるために、一般に、発生させる熱により、捕虫部分114の少なくとも一部分の温度をおよそ30℃~45℃、好ましくはおよそ33℃~42℃に上昇させて維持してもよい。また、熱を加えることにより水蒸気及び二酸化炭素などの虫誘引物質の放出を増大させ得る。
図示されているように、ベース部分112の上面126のスロット130と、ベース部分112の上面126の突出部132とが、捕虫部分114と係合して、使用中に捕虫部分114を定位置に固定する。しかしながら、捕虫部分114をベース部分112にしっかりと、かつ取り外し可能に取り付けることができるような、任意の他の取り付け形態に置き換えてもよい。捕虫装置110をコンセントから外した際に、捕虫装置110を床、机、テーブル、又は棚の上に直立させて静置できるように、ベース部分112の底面154は、実質的に平坦であるか又は凹状になっていてもよい。あるいは、ベース部分112の底面154は、捕虫装置110をコンセントから外した際に、捕虫装置110を直立させて静置可能とする、2つ以上の突出部又は脚部(図示せず)を有していてもよい。
捕虫装置110の操作においては、導電性プロング122を壁面電気コンセントに差し込み、スイッチ116を閉位置に動かす。LED124は、好ましくはUV及び可視光の光(矢印で示す)を発し、この光は、ベース部分112のウィンドウ128を通り、捕虫部分114の後側ハウジング140の底面166にある開口部144を通って、後側エンクロージャ148に入り、直接、後側ハウジング140の内面142上に、かつディバイダ134の背面152上に、伝わっていく。LED124からの光は、捕虫部分114の後側ハウジング140の底面166における開口部144(例えば、捕虫部分114の全体奥行きに実質的に平行な面にある)を通って、後側エンクロージャ148に入ることから、LED124からの光は、後側エンクロージャ148の長さ全体を通過することができるとともに、後側エンクロージャ148の長さ全体にわたって発散することができるため、後側エンクロージャ148全体にわたって、より均一に配光され得る。いくつかの実施形態において、光はベース部分112において操作されず、捕虫部分114内へ直接発せられる。後側ハウジング140の内面142は凹形状を含んでいてもよく、LED124からの光を反射及び分散させて、ディバイダ134の背面152上に均一に配光するように構成されていてもよいが、後側ハウジング140の内面142は凸状又はサドル形状又は形状の組み合わせを有していてよく、あるいは、より均一に配光するように、畝又はその他の形状を有していてもよい。あるいは、ディバイダ134の背面152上へと(例えば、均等に、特定のパターンに従って、焦点を絞って)配光するように構成された、アナモルフィックレンズ(図示せず)、又は任意の他のレンズ、又はレンズの組み合わせなどの光学的エンハンサを、開口部144において、若しくはその付近において、後側ハウジング140に取り付けるか、又はウィンドウ128において、若しくはその付近において、ベース部分112に取り付けてよく、また、この光学的エンハンサにより、後側ハウジング140の内面142の役割を置き換えるか、又は増強してもよい。いくつかの実施形態において、LED124からの光は、ディバイダ134の背面152に斜めの角度(例えば、約0°~90°の鋭角)で直接当たり、ディバイダ134全体にわたって広がり、後側ハウジング140の内面142の役割、又は後側ハウジング140に取り付けられた1つ若しくは複数のレンズの役割を置き換えるか、又は強化する。
その後、光は、ディバイダ134及び前面138上の粘着剤136を透過し、前側エンクロージャ146に入る。光は、ディバイダ134、前面138上の粘着剤136、又はこれら両方の光散乱特性により、更に均一に配光され得る。前側エンクロージャ146に入る光の一部は、続いて、前側ハウジング118の開口部120を通って、捕虫装置110が設置されている周辺領域に放たれる。虫は、粘着剤コーティング136と前側ハウジング118の開口部120とを通って放射される光に誘引され、開口部120から粘着剤136上へと飛んでいくか、又は這っていき、(例えば、粘着剤136の)粘着剤にて捕獲される。ユーザーは、前側ハウジング118の開口部120を通して見ることにより、捕獲された虫を確認できる。十分な数の虫が捕獲されると、ユーザーは、捕獲された虫、虫の破片又は粘着剤(これらは捕虫部分114内の届かないところに留まる)に触れることなく、使用済みの捕虫部分114全体を容易に取り外して捨て、新しい捕虫部分114に交換することができる。新しい捕虫部分114は、粘着剤コーティングされた新しい表面と光指向面を有しており、捕虫装置110での効率的かつ効果的な虫の誘引と捕獲が持続的に確保される。
いくつかの実施形態において、捕虫部分114はベース部分112の前ではなく上に取り付けられているため、一般的な家庭用壁面コンセントに差し込んだときに、壁面からの捕虫装置110の突出が最小限に抑えられ、これによって、家庭環境に対する邪魔を最小限に抑える。いくつかの実施形態において、捕虫装置110は、壁面に取り付けられたとき、捕虫装置110が壁面から突出する全距離によって定義される全体奥行きが、捕虫装置110の全体高さ及び全体幅よりも小さくなるように構成される。
捕虫装置110の利点は、捕虫部分114内の光の操作であることが理解されよう。いくつかの実施形態において、光の操作は捕虫部分114内でのみ行われる。光の操作には、反射、屈折、偏光、分散及び/又は散乱が含まれてよく、操作可能な素子又は表面(例えば、内面142、ディバイダ134及び粘着剤136)と係合することにより達成される。いくつかの実施形態において、光の操作により、粘着剤136上に光の均等な分布が形成される。いくつかの実施形態において、光は、粘着剤136の上又は捕虫部分114内に所定のパターンを生成するよう操作され、例えば、均一な分布、高強度のホットスポットを伴う均一な分布、ホットスポットパターン、及び/又はこれらの組み合わせを生成するよう操作される。
任意の好適な粘着材料を、虫を捕獲するための粘着面の一部として使用することができる。いくつかの実施形態において、アクリル、ブチルゴム、天然ゴム、ニトリル、シリコーン、スチレンブロックコポリマー、スチレン-エチレン/プロピレン、スチレン-イソプレン-スチレン、ビニルエーテルなどの感圧性粘着剤を使用することができる。一般に、そのような粘着剤の厚さは約0.01mm~1mmの範囲である。いくつかの実施形態において、粘着剤の厚さは、約0.05mm~0.2mmの範囲であり、厚さ約0.1mmが最もよく使用される。
この構成の捕虫装置110は、ベース部分112に取り外し可能に取り付けることができる様々な異なる捕虫部分114に対応することができ、それぞれの捕虫部分114は、特定の種類又は複数の種類の飛翔昆虫を誘引して捕獲するような固有の構成を有する。例えば、捕虫部分114の全体の寸法及び形状、並びに捕虫部分114の前側ハウジング118における開口部120の寸法、形状、位置及び向きは、特定の種類又は複数の種類の飛翔昆虫を誘引して捕獲するような固有の構成を有していてよい。例えば、いくつかの実施形態において、捕虫部分114はおよそ、幅20mm~600mm、高さ20mm~600mm、及び奥行き5mm~150mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分114はおよそ、幅20mm~200mm、高さ20mm~200mm、及び奥行き5mm~80mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分114はおよそ、幅20mm~130mm、高さ20mm~130mm、及び奥行き5mm~50mmである。
いくつかの実施形態において、ベース部分112はおよそ、幅20mm~600mm、高さ10mm~150mm、及び奥行き10mm~150mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分112は、幅20mm~200mm、高さ10mm~100mm、及び奥行き10mm~80mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分112は、幅20mm~130mm、高さ10mm~50mm、及び奥行き10mm~50mmである。
本明細書で提供されるように、開口部120は様々な形状及び/又は寸法であり得る。例えば、開口部120の形状は、円形、正方形、長方形、多角形、及び/又は楕円形であり得る。あるいは、開口部120は、直線、曲線、又は波状の形状又はパターンを有するスロット形状であり得る。開口部120が円形の場合、開口部120の直径は約0.5mm~30mmであり得る。いくつかの実施形態において、円形開口部120の直径は約0.5mm~20mmである。いくつかの実施形態において、円形開口部120の直径は約0.5mm~15mmである。開口部120がスロット形状の場合、開口部120はおよそ、幅2mm~30mm、長さ5mm~500mmであり得る。いくつかの実施形態において、スロット形状開口部120はおよそ、幅2mm~20mm、長さ5mm~200mmである。いくつかの実施形態において、スロット形状開口部120はおよそ、幅2mm~15mm、長さ5mm~100mmである。
いくつかの実施形態において、開口部120は前側ハウジング118の全部又は一部を占める。例えば、開口部120は、前側ハウジング118の表面積の約1%~75%の範囲を占めていてもよい。いくつかの実施形態において、開口部120は、前側ハウジング118の表面積の約5%~50%を占める。いくつかの実施形態において、開口部120は、前側ハウジング118の表面積の約10%~30%を占める。
図5は、捕虫装置の第2の実施形態の断面図であり、この捕虫装置全体は210で示されている。捕虫装置210は、ベース部分212と取り外し可能な捕虫部分214と、を含む。捕虫装置210は、全体長さ、全体幅、及び全体奥行きを有していてよく、また、捕虫装置210が壁面に取り付けられたとき、捕虫装置210が壁面から突出する全距離によって定義される全体奥行きが、これら3つの全体寸法のうちで最小となるようになるように構成されてよい。ベース部分212の後面262から突出しているのは、複数の導電性プロング216(1つのみ図示)であり、導電性プロング216を標準の家庭用壁面電気コンセントに差し込むことにより、捕虫装置210を壁面に取り付けて捕虫装置210に電力を供給するよう適合されている。あるいは、導電性プロング216は、導電性プロング216が水平方向を向いた家庭用壁面電気コンセントに差し込まれる場合に、捕虫装置210が直立したままとなり得るように、スイベル式に回転するように適合されていてもよい。あるいは、ベース部分212は、所望の任意の場所に静置又は吊り下げて、ベース部分212内に取り付けられた電池(図示せず)から電力を受け取るように構成されてもよい。電気コンセントと電池が、捕虫装置210に電力を供給するものとして記載されたが、任意の好適な電源を使用することができる。ベース部分212は、1つ又は2つ以上のLED218(1つのみ図示)などの発光素子を含む。いくつかの実施形態において、LED218は、紫外(UV)光を発するLEDを少なくとも1つ、及び可視光を発するLEDを少なくとも1つ含む。いくつかの実施形態において、LED218は、広範な種類の虫をよりよく誘引するために、UV光を発するLEDを少なくとも1つ、及び青色光を発するLEDを少なくとも1つ含む。いくつかの実施形態において、この発光素子は、日光を模した波長の組み合わせを放射する。いくつかの実施形態において、LED218は、蚊及びノミなどの特定の種類の虫をよりよく誘引するために、赤外(IR)光を発するLEDを少なくとも1つ含む。
いくつかの実施形態において、ベース部分212の上面220に、透明又は半透明のウィンドウ222が取り付けられる。ウィンドウ222により、LED218が埃と虫の破片から保護され、ベース部分212のクリーニングが容易になる。ベース部分212の上面220にはスロット224が含まれてよく、上面220の外周270には、上向きの突出部226がある。捕虫部分214は、少なくとも1つの開口部230と導光体238を備えた前側ハウジング228を含む。前側ハウジング228の開口部230は、広範な種類の虫を捕虫装置210に受け入れるように構成してもよいし、あるいは、1種類又は2種類以上の特定の種類の虫を受け入れるように構成してもよい。いくつかの実施形態において、開口部230は、捕虫部分214を取り外して交換するときに、ユーザーの指が開口部230に入ってしまい捕獲された虫又は粘着剤に誤って触れることを防ぐように構成される。いくつかの実施形態において、開口部230は、直径25mmの球が開口部230を通過できないような寸法及び形状を有し、かつ、直径1mmの球が開口部230のいかなる部分も通過できるような寸法及び形状を有する。開口部230の幅、形状及び向きは、均一であってもよいし、又は、変化していてもよく、また、捕虫部分214が複数の開口部230を有する場合は、それらの幅、形状及び向きは、同一あってもよいし、又は、異なっていてもよい。開口部230は、1種類又は2種類以上の個々の種類の虫又は様々な種類の虫を誘引するように構成することができる。いくつかの実施形態において、導光体238は、前面254と、前面254上の粘着剤コーティング又は粘着剤層234と、後側カバー248とを含む。いくつかの実施形態において、粘着剤層234の材料及び厚さは、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光のかなりの割合を透過させるよう選択され、例えば、光の60%超が粘着剤層234を透過するよう選択される。導光体は、先細形状になっていてよく、LED218から底面240を通して受光し、この光を偏向させ、(例えば、前面254及び粘着剤層234を通して)均一に配光するように構成されていてよい。後側カバー248は、導光体238の上面242、後面256及び側面(図示せず)を通って光が漏れ出るのを防ぐように構成することができる。本明細書で示すように、任意の好適な導光体を使用することができる。
いくつかの実施形態において、前側ハウジング228は不透明のプラスチックシートから熱成形されるが、紙、板紙、厚紙又は紙パルプなどの他の不透明、透明又は半透明の材料も使用することができる。いくつかの実施形態において、前側ハウジング228は、射出成形、注型成形、又はその他の好適な製造法により構築される。また、前側ハウジング228は内面250が透明、半透明又は不透明の粘着剤でコーティングされ、これにより更なる捕虫効果及び能力が提供されてもよい。加えて、前側ハウジング228は更に内面250の粘着剤コーティングの下に反射性コーティング(図示せず)を有し、これにより、虫の誘引効果を強化し、捕虫効果及び効率を更に向上させてもよい。前側ハウジング228と導光体238は、それらが交差又は係合する箇所において、超音波溶接又は高周波(HF)溶接で互いに接合されていてよいが、接着剤により、又は一般的に使用されている他のパッケージング組立法により、又は任意の他の好適な組立法により、恒久的又は取り外し可能に、接合されていてもよい。
図示されているように、前側ハウジング228と導光体238は一体となって、前側エンクロージャ246を形成する。導光体238は先細形状であってよく(例えば、底面240側がより厚く、上面242側がより薄い)、また、アクリル又はポリカーボネートプラスチックなどの、UV光及び/又はIR光及び/又は可視光を伝導する任意の透明材料から構築されていてもよい。後側カバー248の内面(図示せず)は、光を反射させて導光体238内に戻し、前面254を通過させる反射性コーティングを有し得、これにより光透過効率を高める。導光体238は、前面254上に、小平面又は様々な寸法、奥行き及び密度の光誘導形状を有し得、これにより光伝達効率を高める。あるいは、いくつかの実施形態において、導光体238は、前面254上に、小平面又は他の光誘導形状を有し、先細形状ではない。前面254上に微小平面又は他の形状を備えた導光体238は、一般に光ガイドプレートと呼ばれるが、この小平面又は他の形状は、より大きくしかも依然として効果的に機能するものであってもよい。
あるいは、いくつかの実施形態において、導光体238は粘着剤コーティングを有していなくてもよく、また、導光体238と後側カバー248はベース部分212の一部であってもよい。そのような実施形態において、捕虫部分214は、外周が前側ハウジング228に取り付けられ、前面に粘着剤コーティングを備えた、透明又は半透明の背板(図示せず)を含み得る。
捕虫部分214の材料は更に、1種類又は2種類以上の虫誘引剤を含み得る。例えば、捕虫部分214には、ソルビトール、甲虫類誘引剤(ブレビコミン、ドミニカルア、フロンタリン、グランドルア、イプスジエノール、イプセノール、ジャポニルア、リネアチン、メガトモ酸、マルチストリアチン、オリクタルア、スルカトール、及びトランクコールを含む)、双翅類誘引剤(セラルア、キュールア、ラチルア、メドルア、モグチュン、ムスカルア、及びトリメドルアを含む)、同翅類誘引剤(レスカルアを含む)、鱗翅類誘引剤(ディスパールアを含む)、直鎖鱗翅類フェロモン(コドレルア、ゴシップルア、ヘキサルア、リトルア、ループルア、オルフラルア、及びオストラモンを含む)、及びその他の虫誘引剤(例えばオイゲノール、メチルオイゲノール、及びシグルア)、又はその他の、捕虫装置210の虫誘引効率を更に向上させるにおいをもたらす物質を、含浸させることができる。そのような実施形態において、虫誘引剤は、捕虫部分214に一体化している。あるいは、虫誘引剤は、前側ハウジング228の内面250若しくは外面上に、又は前側ハウジング228の開口部230を通して、又は導光体238の前面254上に取り付けられる、別個のピース(図示せず)に埋め込まれるか、又は収容されてもよい。あるいは、水蒸気は蚊に対する誘引剤として知られていることから、1種類又は2種類以上の虫誘引物質に加えて、又はそれに代えて、別個のピースに水を埋め込むか、又は収容してもよい。あるいは、1種類又は2種類以上の虫誘引物質に加えて、又はそれに代えて、糖液、糖蜜、又は蜂蜜などの他の虫誘引剤を、別個のピースに埋め込むか、又は収容してもよい。あるいは、1種類又は2種類以上の虫誘引物質に加えて、又はそれに代えて、蚊を誘引する二酸化炭素を産生し得るように、生酵母、砂糖、及び水を組み合わせて別個のピースに埋め込むか、又は収容してもよい。そのような誘引剤は、捕虫装置210から半径約2メートルにいる虫に感知可能であることが望ましい。
いくつかの実施形態において、ベース部分212は、コマンドを実行するためのプログラム可能プロセッサ又はチップ(図示せず)を有する回路基板252を含み、これは導電性プロング216及びLED218に電気的に接続されている。ただし、見やすくするため、電気的接続は一部しか示されていない。回路基板252は、導電性プロング216から通常の家庭用電流を受け取り、LED218を点灯させる電力を供給するための電子回路を含み得る。回路基板252は、LED218に一定電圧を供給する、全波整流回路又はその他の回路などのエネルギー安定器を含み得るが、一部の種類の虫(蚊を含む)を誘引し得るような変化を真似たものであってもよい、点滅光が提供されるように、LED218に変動電圧を供給することもできる。例えば、およそ0.05Hz(例えば、大型哺乳動物の呼吸数を真似たもの)~270Hz(例えば、オスのイエバエを誘引する点滅の最高頻度)の範囲の点滅頻度が望ましいことがあり、発光素子は、この範囲内で点滅するように構成されてよい。回路基板252は、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光を提供するために、LED218に電力を供給してもよいが、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光の点滅の組み合わせを生み出すために、UV LED218のみ又は可視光LED218のみ又はIR LED218のみに電力を供給するか、あるいは変動電力を供給するように構成してもよい。いくつかの実施形態において、回路基板252はまた、圧電スピーカなどの発信機又はトランシーバー、又はその他の装置を駆動させるように構成することができ、これらはベース部分212に取り付けて、虫誘引性の音を発するようにすることができる。いくつかの実施形態において、この発信機又はトランシーバーは、虫(蚊、小昆虫、蛾、又は蠅など)をよりよく誘引するために、録音及び/又は生成された虫の音又は振動を発することができ、これには、虫の発信、応答、求愛、及び連結の歌のうちの1つ又は2つ以上が含まれ得る。いくつかの実施形態において、この発信機又はトランシーバーは、録音及び/又は生成された虫誘引性の音又は振動(例えば哺乳動物の心拍など)を発することができる。例えば、この発信機又はトランシーバーは、約0.5Hz(例えば、大型哺乳動物の心拍数)~約240kHz(例えば、虫が感知可能な最高周波数)の範囲の周波数を有する虫誘引性の1種類又は複数種類の音を発することができる。いくつかの実施形態において、この周波数は約5Hz~100kHzの範囲である。いくつかの実施形態において、この周波数は約35Hz~50kHzの範囲である。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置210から約2メートル以内の距離にいる虫に感知可能であることが望ましい。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置210から約1メートルを超える距離にいる人間に感知できないものであることが望ましい。また、回路基板252は、ノミ及び蚊などの一部の虫類を誘引するために、抵抗器(図示せず)若しくは抵抗発熱体(図示せず)などの1つ又は2つ以上の電気的発熱体(図示せず)、あるいは、1つ又は2つ以上の熱交換素子(図示せず)(例えば、ペルチェ効果及び/又はトムソン効果を用いて、熱を特定領域に移動させる素子など)、あるいは、熱を発生及び/又は移動させ、この熱を、ベース部分212を通して捕虫部分214へと伝達させ得る、電気素子の組み合わせを含んでもよい。あるいは、LED218のうちの1つ又は2つ以上によって熱を発生させ、1つ又は2つ以上の電気素子が発生させる熱を置き換えてもよいし、又は増大させてもよい。あるいは、1つ又は2つ以上のLED218を、熱と光の両方を発生させる1つ又は2つ以上の白熱電球で置き換えてもよいし、又は強化してもよい。哺乳類の肌の温度及び体温に似せるために、一般に、発生させる熱により、捕虫部分214の少なくとも一部分の温度をおよそ30℃~45℃、好ましくはおよそ33℃~42℃に上昇させて維持してもよい。また、熱を加えることにより水蒸気及び二酸化炭素などの虫誘引物質の放出を増大させ得る。
図示されているように、ベース部分212の上面220のスロット224と、ベース部分212の上面220の突出部226とが、捕虫部分214と係合して、使用中に捕虫部分114を定位置に固定する。しかしながら、捕虫部分214をベース部分212にしっかりと、かつ取り外し可能に取り付けることができるような、任意の他の取り付け形態に置き換えてもよい。捕虫装置210をコンセントから外した際に、捕虫装置210を床、机、テーブル、又は棚の上に直立させて静置できるように、ベース部分212の底面236は、実質的に平坦であるか又は凹状になっていてもよい。あるいは、ベース部分212の底面236は、捕虫装置210をコンセントから外した際に、捕虫装置210を直立させて静置可能とする、2つ以上の突出部(図示せず)又は脚部を有していてもよい。
捕虫装置210の操作においては、導電性プロング216が壁面電気コンセントに差し込まれ、LED218が光(矢印で示す)を発する。好ましくはこの光はUV及び可視光である。LED218からの光がウィンドウ222を通過し、導光体238の底面240に入り、前面254と後面256で繰り返し反射される。いくつかの実施形態において、光はベース部分212において操作されず、捕虫部分214内へ直接発せられる。反射光の一部が導光体238の前面254を透過し、粘着剤層234上へと、また、粘着剤層234を通って前側エンクロージャ246内へと、均一な配光がもたらされる。この光は、導光体238の前面254における粘着剤層234の屈折特性及び光散乱特性により、更に均一に配光される。前側エンクロージャ246に入る光の一部は、続いて、前側ハウジング228の開口部230を通って、捕虫装置210が設置されている周辺領域に放たれる。虫は、粘着剤層234と前側ハウジング228の開口部230とを通って伝わってくる光に誘引され、開口部230を通って粘着剤層234上へと飛んでいくか、又は這っていき、粘着剤にて捕獲される。ユーザーは、前側ハウジング228の開口部230を通して見ることにより、捕獲された虫を確認できる。十分な数の虫が捕獲されると、ユーザーは、捕獲された虫、虫の破片又は粘着剤(これらは捕虫部分214内の届かないところに留まる)に触れることなく、使用済みの捕虫部分214全体を容易に取り外して捨て、新しい捕虫部分214に交換することができる。新しい捕虫部分214は、粘着剤コーティングされた新しい表面と光指向面を有しており、捕虫装置210での効率的かつ効果的な虫の誘引と捕獲が持続的に確保される。
いくつかの実施形態において、捕虫部分214はベース部分212の前ではなく上に取り付けられているため、一般的な家庭用壁面コンセントに差し込んだときに、壁面からの捕虫装置210の突出が最小限に抑えられ、これによって、家庭環境に対する邪魔を最小限に抑える。いくつかの実施形態において、捕虫装置210は、壁面に取り付けられたとき、捕虫装置210が壁面から突出する全距離によって定義される全体奥行きが、捕虫装置210の全体高さ及び全体幅よりも小さくなるように構成される。
捕虫装置210の利点は、捕虫部分214内の光の操作であることが理解されよう。いくつかの実施形態において、光の操作は捕虫部分214内でのみ行われる。光の操作には、反射、屈折、偏光及び/又は散乱が含まれてよく、操作可能な素子又は表面(例えば、導光体238、前面254、後面256、及び粘着剤層234)と係合することにより達成される。いくつかの実施形態において、光の操作により、粘着剤層234上に光の均等な分布が形成される。いくつかの実施形態において、光は、粘着剤層234の上又は捕虫部分214内に所定のパターンを生成するよう操作され、例えば、均一な分布、高強度のホットスポットを伴う均一な分布、ホットスポットパターン、及び/又はこれらの組み合わせを生成するよう操作される。
任意の好適な粘着材料を、虫を捕獲するための粘着面の一部として使用することができる。いくつかの実施形態において、アクリル、ブチルゴム、天然ゴム、ニトリル、シリコーン、スチレンブロックコポリマー、スチレン-エチレン/プロピレン、スチレン-イソプレン-スチレン、ビニルエーテルなどの感圧性粘着剤を使用することができる。一般に、そのような粘着剤の厚さは約0.01mm~1mmの範囲である。いくつかの実施形態において、粘着剤の厚さは、約0.05mm~0.2mmの範囲であり、厚さ約0.1mmが最もよく使用される。
この構成の捕虫装置210は、ベース部分212に取り外し可能に取り付けることができる様々な異なる捕虫部分214に対応することができ、それぞれの捕虫部分214は、特定の種類又は複数の種類の虫を誘引して捕獲するような固有の構成を有する。例えば、捕虫部分214の全体の寸法及び形状、並びに捕虫部分214の前側ハウジング228における開口部230の寸法、形状、位置及び向きは、特定の種類又は複数の種類の虫を誘引して捕獲するような固有の構成を有していてよい。例えば、いくつかの実施形態において、捕虫部分214はおよそ、幅20mm~600mm、高さ20mm~600mm、及び奥行き5mm~150mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分214はおよそ、幅20mm~200mm、高さ20mm~200mm、及び奥行き5mm~80mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分214はおよそ、幅20mm~130mm、高さ20mm~130mm、及び奥行き5mm~50mmである。
いくつかの実施形態において、ベース部分212はおよそ、幅20mm~600mm、高さ10mm~150mm、及び奥行き10mm~150mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分212は、幅20mm~200mm、高さ10mm~100mm、及び奥行き10mm~80mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分212は、幅20mm~130mm、高さ10mm~50mm、及び奥行き10mm~50mmである。
本明細書で提供されるように、開口部230は様々な形状及び/又は寸法であり得る。例えば、開口部230の形状は、円形、正方形、長方形、多角形、及び/又は楕円形であり得る。あるいは、開口部230は、直線、曲線、又は波状の形状又はパターンを有するスロット形状であり得る。開口部230が円形の場合、開口部230の直径は約0.5mm~30mmであり得る。いくつかの実施形態において、円形開口部230の直径は約0.5mm~20mmである。いくつかの実施形態において、円形開口部230の直径は約0.5mm~15mmである。開口部230がスロット形状の場合、開口部230はおよそ、幅2mm~30mm、長さ5mm~500mmであり得る。いくつかの実施形態において、スロット形状開口部230はおよそ、幅2mm~20mm、長さ5mm~200mmである。いくつかの実施形態において、スロット形状開口部230はおよそ、幅2mm~15mm、長さ5mm~100mmである。
いくつかの実施形態において、開口部230は前側ハウジング228の全部又は一部を占める。例えば、開口部230は、前側ハウジング228の表面積の約1%~75%の範囲を占めていてもよい。いくつかの実施形態において、開口部230は、前側ハウジング228の表面積の約5%~50%を占める。いくつかの実施形態において、開口部230は、前側ハウジング228の表面積の約10%~30%を占める。
図6は、捕虫装置の第3の実施形態の正面斜視図であり、この捕虫装置全体は310で示されている。捕虫装置310は、ベース部分312と取り外し可能な捕虫部分314とを含み得る。捕虫装置310は、全体長さ、全体幅、及び全体奥行きを有していてよく、また、捕虫装置310が壁面に取り付けられたとき、捕虫装置310が壁面から突出する全距離によって定義される全体奥行きが、これら3つの全体寸法のうちで最小となるようになるように構成されてよい。いくつかの実施形態において、ベース部分312の前面360は、スイッチ316を含み、スイッチ316は、ユーザーの所望に応じて、スイッチ316の開閉により捕虫装置310の電源を入れたり、切ったりすることができるように構成可能である。あるいは、スイッチ316は他の機能を制御するように構成されていてもよく、例えば光の強さ、光の波長の組み合わせ、点滅頻度又は点滅モードの違い、部屋が暗くなったときに電源が入る自動設定、あるいはリモートコントロール設定が挙げられる。スイッチ316は手動で操作されてもよいが、スイッチ316は電気的、光学的、電子機械的、電子光学的、又はスイッチ316を開閉するための任意の他の方法により操作されてもよい。捕虫部分314は、少なくとも1つの開口部320を備えたハウジング318を含み得る。ハウジング318の開口部320は、広範な種類の虫を捕虫装置310に受け入れるように構成してもよいし、あるいは、1種類又は2種類以上の特定の種類の虫を受け入れるように構成してもよい。好ましくは、開口部320は、捕虫部分314を取り外して交換するときに、ユーザーの指が開口部320に入ってしまい捕獲された虫又は粘着剤に誤って触れることを防ぐように構成されていてもよい。開口部320は好ましくは、直径25mmの球が開口部320を通過できないような寸法及び形状を有し得、かつ、開口部320は好ましくは、直径1mmの球が開口部320のいかなる部分も通過できるような寸法及び形状を有し得る。開口部320の幅、形状及び向きは、均一であってもよいし、又は、変化していてもよく、また、捕虫部分314が複数の開口部320を有する場合は、それらの幅、形状及び向きは、同一あってもよいし、又は、異なっていてもよい。
図7は、捕虫装置310のベース部分312の背面斜視図である。ベース部分312の背面362から突出しているのは、複数の導電性プロング322であり、標準の家庭用壁面電気コンセントに差し込むことにより、捕虫装置310を壁面に取り付けて捕虫装置310に電力を供給するよう適合されている。あるいは、導電性プロング322は、導電性プロング322が水平方向を向いた家庭用壁面電気コンセントに差し込まれる場合に、捕虫装置310が直立したままとなり得るように、スイベル式に回転するように適合されていてもよい。あるいは、ベース部分312は、所望の任意の場所に静置又は吊り下げて、ベース部分312内に取り付けられた電池(図示せず)から電力を受け取るように構成されてもよい。電気コンセントと電池が、捕虫装置310に電力を供給するものとして記載されたが、任意の好適な電源を使用することができる。ベース部分312は、1つ又は2つ以上のLED324などの発光素子を含む。いくつかの実施形態において、LED324は、紫外(UV)光を発するLED、及び可視光を発するLEDを含む。いくつかの実施形態において、LED324は、広範な種類の虫をよりよく誘引するために、UV光を発するLEDを少なくとも1つ、及び青色光を発するLEDを少なくとも1つ含む。いくつかの実施形態において、この発光素子は、日光を模した波長の組み合わせを放射する。いくつかの実施形態において、LED324は、蚊及びノミなどの特定の種類の虫をよりよく誘引するために、赤外(IR)光を発するLEDを少なくとも1つ含む。ベース部分312の上面326には、透明又は半透明のウィンドウ328が取り付けられていてよい(図ではLED324を見えるようにするため部分的に切り取られている)。ウィンドウ328により、LED324が埃と虫の破片から保護され、ベース部分312のクリーニングが容易になる。ベース部分312の上面326の外周364から突出した上向き突出部又は縁330は、使用中に捕虫部分314を定位置に固定する役割を果たし得るが、捕虫部分314をベース部分312にしっかりと、かつ取り外し可能に取り付けることができるような、任意の他の取り付け形態に置き換えてもよい。
図8は、捕虫装置310の捕虫部分314の正面斜視図である。捕虫部分314は、エンクロージャを形成するハウジング318と、1つ又は2つ以上の内面334に適用される透明又は半透明の粘着剤コーティングとを含む。いくつかの実施形態において、ハウジング318の材料及び厚さと粘着剤コーティングの材料及び厚さは、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光のかなりの割合を透過させるよう選択され、例えば、光の60%超がハウジング318と粘着剤コーティングを透過するよう選択される。いくつかの実施形態において、ハウジング318は不透明のプラスチックシートから熱成形されるが、紙、板紙、厚紙又は紙パルプなどの他の不透明、透明又は半透明の材料も使用することができる。いくつかの実施形態において、ハウジング318は、射出成形、又はその他の好適な製造法により構築される。
図示されているように、ハウジング318は、畝336又はその他の形状を含み、これにより、粘着剤コーティングされた表面の面積を増加させ、一部の種類の虫にとって誘引性となる交互の明暗領域を形成し、捕虫部分314の内側370への虫誘引性の光の伝達を向上させる。スリーブ338は、ハウジング318の外面368から放射される光の量を低減し、開口部320において底面366以外のハウジング318の外面368を覆う。いくつかの実施形態において、スリーブ338は不透明のプラスチックシートから熱成形されるが、紙、板紙、厚紙又は紙パルプなどの他の不透明、透明又は半透明の材料も使用することができる。いくつかの実施形態において、スリーブ338は、1つ又は2つ以上の内面に反射性コーティング(図示せず)を含み、これにより、スリーブ338は、ハウジング318の内面334を通してより多くの光を指向して、虫の誘引及び捕獲の効率と効果を更に増強することができる。いくつかの実施形態において、スリーブ338は、ハウジング318の外面368から放射される光の量を低減するように構成されたコーティングに置き換えられるか、又は、ハウジング318の底面366以外の外面368に適用された反射性コーティングの上に適用されるコーティングに置き換えられる。
捕虫部分314の材料は更に、1種類又は2種類以上の虫誘引剤を含み得る。例えば、捕虫部分314には、ソルビトール、甲虫類誘引剤(ブレビコミン、ドミニカルア、フロンタリン、グランドルア、イプスジエノール、イプセノール、ジャポニルア、リネアチン、メガトモ酸、マルチストリアチン、オリクタルア、スルカトール、及びトランクコールを含む)、双翅類誘引剤(セラルア、キュールア、ラチルア、メドルア、モグチュン、ムスカルア、及びトリメドルアを含む)、同翅類誘引剤(レスカルアを含む)、鱗翅類誘引剤(ディスパールアを含む)、直鎖鱗翅類フェロモン(コドレルア、ゴシップルア、ヘキサルア、リトルア、ループルア、オルフラルア、及びオストラモンを含む)、及びその他の虫誘引剤(例えばオイゲノール、メチルオイゲノール、及びシグルア)、又はその他の、捕虫装置310の虫誘引効率を向上させるにおいをもたらす物質を、含浸させることができる。そのような実施形態において、虫誘引剤は、捕虫部分314に一体化している。あるいは、虫誘引剤は、ハウジング318の内面334上に、又はハウジング318の開口部320を通して取り付けられる、別個のピース(図示せず)に埋め込まれるか、又は収容されてもよい。あるいは、水蒸気は蚊に対する誘引剤として知られていることから、1種類又は2種類以上の虫誘引物質に加えて、又はそれに代えて、別個のピースに水を埋め込むか、又は収容してもよい。あるいは、1種類又は2種類以上の虫誘引物質に加えて、又はそれに代えて、糖液、糖蜜、又は蜂蜜などの他の虫誘引剤を、別個のピースに埋め込むか、又は収容してもよい。あるいは、1種類又は2種類以上の虫誘引物質に加えて、又はそれに代えて、蚊を誘引する二酸化炭素を産生し得るように、生酵母、砂糖、及び水を組み合わせて別個のピースに埋め込むか、又は収容してもよい。そのような誘引剤は、捕虫装置310から半径約2メートルにいる虫に感知可能であることが望ましい。
図9は、捕虫装置310の断面図である。いくつかの実施形態において、ベース部分312は、コマンドを実行するためのプログラム可能プロセッサ又はチップ(図示せず)を有する回路基板340を含み、これは導電性プロング322(1つのみ図示)、スイッチ316、及びLED324(1つのみ図示)に電気的に接続されている。ただし、見やすくするため、電気的接続は一部しか示されていない。回路基板340は、導電性プロング322から通常の家庭用電流を受け取り、スイッチ316の位置に対して応答し、LED324を点灯させる電力を供給するための電子回路を含み得る。回路基板340は、スイッチ316が閉位置にあるときに、LED324に一定電圧を供給する、全波整流フィルター回路又はその他の回路などのエネルギー安定器を含み得るが、一部の種類の虫(蚊を含む)を誘引し得るような変化を真似たものであってよい、点滅光が提供されるように、LED324に変動電圧を供給することもできる。例えば、およそ0.05Hz(例えば、哺乳動物の呼吸数を真似たもの)~250Hz(例えば、オスのイエバエを誘引する点滅の最高頻度)の範囲の点滅頻度が望ましいことがあり、発光素子は、この範囲内で点滅するように構成されてよい。回路基板340は、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光のすべてを提供するために、LED324に電力を供給してもよいが、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光の点滅の組み合わせを生み出すために、UV LED324のみ又は可視光LED324のみ又はIR LED324のみに電力を供給するか、あるいは変動電力を供給するように構成してもよい。いくつかの実施形態において、回路基板340はまた、圧電スピーカなどの発信機又はトランシーバー、又はその他の装置を駆動させるように構成することができ、これらはベース部分312に取り付けて、虫誘引性の音を発するようにすることができる。いくつかの実施形態において、この発信機又はトランシーバーは、虫(蚊、小昆虫、蛾、又は蠅など)をよりよく誘引するために、録音及び/又は生成された虫の音又は振動を発することができ、これには、虫の発信、応答、求愛、及び連結の歌のうちの1つ又は2つ以上が含まれ得る。いくつかの実施形態において、この発信機又はトランシーバーは、録音及び/又は生成された虫誘引性の音又は振動(例えば哺乳動物の心拍など)を発することができる。例えば、この発信機又はトランシーバーは、約0.5Hz(例えば、大型哺乳動物の心拍数)~約240kHz(例えば、虫が感知可能な最高周波数)の範囲の周波数を有する虫誘引性の1種類又は複数種類の音を発することができる。いくつかの実施形態において、この周波数は約5Hz~100kHzの範囲である。いくつかの実施形態において、この周波数は約35Hz~50kHzの範囲である。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置310から約2メートル以内の距離にいる虫に感知可能であることが望ましい。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置310から約1メートルを超える距離にいる人間に感知できないものであることが望ましい。また、回路基板340は、ノミ及び蚊などの一部の虫類を誘引するために、1つ若しくは2つ以上の抵抗器、又は抵抗発熱体などの1つ又は2つ以上の電気的発熱体342、あるいは、1つ又は2つ以上の熱交換素子(例えば、ペルチェ効果及び/又はトムソン効果を用いて、熱を特定領域に移動させる素子など)、あるいは、熱を発生及び/又は移動させ、この熱を、ベース部分312を通して捕虫部分314へと伝達させ得る、電気素子の組み合わせを含んでもよい。あるいは、LED324のうちの1つ又は2つ以上によって熱を発生させ、1つ又は2つ以上の電気素子が発生させる熱を置き換えてもよいし、又は増大させてもよい。あるいは、1つ又は2つ以上のLED324を、熱と光の両方を発生させる1つ又は2つ以上の白熱電球で置き換えてもよいし、又は強化してもよい。哺乳類の肌の温度及び体温に似せるために、一般に、発生させる熱により、捕虫部分314の少なくとも一部分の温度をおよそ30℃~45℃、好ましくはおよそ33℃~42℃に上昇させて維持してもよい。また、熱を加えることにより水蒸気及び二酸化炭素などの虫誘引物質の放出を増大させ得る。
捕虫装置310の操作においては、導電性プロング322を壁面電気コンセントに差し込み、スイッチ316を閉位置に動かす。LED324は、光(矢印で示す)を発し、この光は、ベース部分312のウィンドウ328を通り、ハウジング318の底面366を通って伝わる。いくつかの実施形態において、光はベース部分312において操作されず、捕虫部分314内へ直接発せられる。光の一部は、引き続きエンクロージャ内にて、ハウジング318の1つ又は2つ以上の側面372を上っていき、内面334を通って外に出る。光の別の一部は、引き続きハウジング318の底面366を通ってエンクロージャに入り、内面334を照らす。ハウジング318に入る光の一部は、続いて、開口部320を通って、捕虫装置が設置されている周辺領域に放たれる。この領域にいる虫は、開口部320を通って伝わってくる光に誘引され、開口部320から内面334上へと飛んでいくか、又は這っていき、粘着剤に貼り付いて捕獲される。ユーザーは、開口部320を通して見ることにより、捕獲された虫を確認できる。十分な数の虫が捕獲されると、ユーザーは、捕獲された虫、虫の破片又は粘着剤(これらは捕虫部分314内の届かないところに留まる)に触れることなく、使用済みの捕虫部分314全体を容易に取り外して捨て、新しい捕虫部分314に交換することができる。新しい捕虫部分314は、粘着剤コーティングされた新しい内面334を有し、ハウジング318は光が捕虫部分314内へと伝わる際の通路となる、汚れのない底面366を有する。捕虫部分314の透明又は半透明の材料は、LED324からのUV光に長時間曝されることによる劣化を受けていないため、捕虫装置310での効率的かつ効果的な虫の誘引と捕獲が持続的に確保される。
いくつかの実施形態において、捕虫部分314はベース部分312の前ではなく上に取り付けられているため、一般的な家庭用壁面コンセントに差し込んだときに、壁面からの捕虫装置310の突出が最小限に抑えられ、これによって、家庭環境に対する邪魔を最小限に抑える。いくつかの実施形態において、捕虫装置310は、壁面に取り付けられたとき、捕虫装置310が壁面から突出する全距離によって定義される全体奥行きが、捕虫装置310の全体高さ及び全体幅よりも小さくなるように構成される。
捕虫装置310の利点は、捕虫部分314内の光の操作であることが理解されよう。いくつかの実施形態において、光の操作は捕虫部分314内でのみ行われる。光の操作には、反射、屈折、偏光、分散及び/又は散乱が含まれてよく、操作可能な素子又は表面(例えば、ハウジング318及び内面334)と係合することにより達成される。いくつかの実施形態において、光の操作により、粘着面又は粘着剤コーティング上に光の均等な分布が形成される。いくつかの実施形態において、光は、粘着剤コーティングの上又は捕虫部分314内に所定のパターンを生成するよう操作され、例えば、均一な分布、高強度のホットスポットを伴う均一な分布、ホットスポットパターン、及び/又はこれらの組み合わせを生成するよう操作される。
任意の好適な粘着材料を、虫を捕獲するための粘着面の一部として使用することができる。いくつかの実施形態において、アクリル、ブチルゴム、天然ゴム、ニトリル、シリコーン、スチレンブロックコポリマー、スチレン-エチレン/プロピレン、スチレン-イソプレン-スチレン、ビニルエーテルなどの感圧性粘着剤を使用することができる。一般に、そのような粘着剤の厚さは約0.01mm~1mmの範囲である。いくつかの実施形態において、粘着剤の厚さは、約0.05mm~0.2mmの範囲であり、厚さ約0.1mmが最もよく使用される。
この構成の捕虫装置310は、ベース部分312に取り外し可能に取り付けることができる様々な異なる捕虫部分314に対応することができ、それぞれの捕虫部分314は、特定の種類又は複数の種類の虫を誘引して捕獲するような固有の構成を有する。例えば、捕虫部分314の全体の寸法及び形状、並びに捕虫部分314のハウジング318における開口部320の寸法、形状、位置及び向きは、特定の種類又は複数の種類の虫を誘引して捕獲するような固有の構成を有していてよい。例えば、いくつかの実施形態において、捕虫部分314はおよそ、幅20mm~600mm、高さ20mm~600mm、及び奥行き5mm~150mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分314はおよそ、幅20mm~200mm、高さ20mm~200mm、及び奥行き5mm~80mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分314はおよそ、幅20mm~130mm、高さ20mm~130mm、及び奥行き5mm~50mmである。
いくつかの実施形態において、ベース部分312はおよそ、幅20mm~600mm、高さ10mm~150mm、及び奥行き10mm~150mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分312は、幅20mm~200mm、高さ10mm~100mm、及び奥行き10mm~80mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分312は、幅20mm~130mm、高さ10mm~50mm、及び奥行き10mm~50mmである。
本明細書で提供されるように、開口部320は様々な形状及び/又は寸法であり得る。例えば、開口部320の形状は、円形、正方形、長方形、多角形、及び/又は楕円形であり得る。あるいは、開口部320は、直線、曲線、又は波状の形状又はパターンを有するスロット形状であり得る。開口部320が円形の場合、開口部320の直径は約0.5mm~30mmであり得る。いくつかの実施形態において、円形開口部320の直径は約0.5mm~20mmである。いくつかの実施形態において、円形開口部320の直径は約0.5mm~15mmである。開口部320がスロット形状の場合、開口部320はおよそ、幅2mm~30mm、長さ5mm~500mmであり得る。いくつかの実施形態において、スロット形状開口部320はおよそ、幅2mm~20mm、長さ5mm~200mmである。いくつかの実施形態において、スロット形状開口部320はおよそ、幅2mm~15mm、長さ5mm~100mmである。
いくつかの実施形態において、開口部320は捕虫部分314の全部又は一部を占める。例えば、開口部320は、捕虫部分314の表面積の約1%~75%の範囲を占めていてもよい。いくつかの実施形態において、開口部320は、捕虫部分314の表面積の約5%~50%の範囲を占める。いくつかの実施形態において、開口部320は、捕虫部分314の表面積の約10%~30%の範囲を占める。
図1~9の実施形態では、捕虫部分がベース部分の上面に取り付けられているが、他の構成も想到される。例えば、図10及び11は、捕虫装置の第4の実施形態を示し、ここで、捕虫部分はベース部分の前方に取り付けられている。
図10は正面斜視図であり、図11は背面斜視図であり、両方とも、捕虫装置の第4の実施形態を示しており、この捕虫装置全体は410で示されている。捕虫装置410は、ベース部分412と取り外し可能な捕虫部分420と、を含む。捕虫部分420は、どちらの図でも、ベース部分412から取り外された状態で示されている。ベース部分412の背面432から突出しているのは、複数の導電性プロング434であり、標準の家庭用壁面電気コンセントに差し込むことにより、捕虫装置410を壁面に取り付けて捕虫装置410に電力を供給するよう適合されている。あるいは、ベース部分412は、所望の任意の場所に静置又は吊り下げて、ベース部分412内に取り付けられた電池(図示せず)から電力を受け取るように構成されてもよい。電気コンセントと電池が、捕虫装置410に電力を供給するものとして記載されたが、任意の好適な電源を使用することができる。1つ又は2つ以上のLED414などの発光素子が、ベース部分412の前面418から突出している十字形突出部416に取り付けられ得る。あるいは、LED414は、それ自体が突出部を形成し得る。図には十字形突出部として示されているが、LED414の取り付け表面及び/又は構成は、任意の所望の形状であり得る。いくつかの実施形態において、ベース部分412は、コマンドを実行するためのプログラム可能プロセッサ又はチップ(図示せず)を有する回路基板(図示せず)を含み、これは導電性プロング434及びLED414に電気的に接続されている。捕虫部分420は、1つ又は2つ以上の粘着剤コーティングされた内面422と、少なくとも1つの開口部424とを備えた、半透明又は透明の材料からなるハウジング450を含む。いくつかの実施形態において、ハウジング450の材料及び厚さと粘着剤の材料及び厚さは、光のかなりの割合を透過させるよう選択され、例えば、光の60%超がハウジング450と粘着剤コーティングを透過するよう選択される。開口部424は、広範な種類の虫を捕虫装置410に受け入れるように構成してもよいし、あるいは、1種類又は2種類以上の特定の種類の虫を受け入れるように構成してもよい。開口部424は、捕虫部分420を取り外して交換するときに、ユーザーの指が開口部424に入ってしまい捕獲された虫又は粘着剤に誤って触れることを防ぐように構成されていてもよい。開口部424は好ましくは、直径25mmの球が少なくとも1つの開口部424を通過できないような寸法及び形状を有し得、かつ、開口部424は好ましくは、直径1mmの球が開口部424のいかなる部分も通過できるような寸法及び形状を有し得る。開口部424の幅、形状及び向きは、均一であってもよいし、又は、変化していてもよく、また、捕虫部分420が複数の開口部424を有する場合は、それらの幅、形状及び向きは、同一あってもよいし、又は、異なっていてもよい。捕虫部分420は、開口部424、及び背面428の十字形のブラインドキャビティ426を除く外面452上に、外面452から放射される光の量を、低減するように構成されたコーティング(図示せず)を含み得る。図示されているように、ブラインドキャビティ426は十字形454であるが、これは任意の望ましい形状であり得る。例えば、ベース部分412の前面418の十字形突出部416は、捕虫部分420の背面428の十字形キャビティ454にある凹部と係合することができ、これにより捕虫部分420をベース部分412に取り外し可能に取り付けることができる。よってこの構成において、捕虫部分420はベース部分412の前方に取り付けられる。
捕虫装置410の操作においては、ベース部分412が壁面電気コンセントに差し込まれ、捕虫部分420がベース部分412の前方に取り付けられる。LED414からの光は、捕虫部分420の背面428にある十字形キャビティ454へと伝わる。いくつかの実施形態において、光はベース部分412において操作されず、捕虫部分420内へ直接発せられる。光の一部は、捕虫部分420の半透明又は透明の壁の中に留まり、光は散乱して、捕虫部分420内において、また、内面422を通って、均等に拡がる。光の別の一部は、引き続き捕虫部分420の後壁を通り、捕虫部分420の内側430に入り、内面422を照らす。捕虫部分420に入った光の一部は、引き続いて、開口部424を通過していき、捕虫装置410が設置されている室内へと向かう。室内にいる虫は、開口部424を通って伝わってくる光に誘引され、開口部424から内面422上へと飛んでいくか、又は這っていき、ここで虫は粘着剤に貼り付いて捕獲される。ユーザーは、開口部424を通して見ることにより、捕獲された虫を確認できる。十分な数の虫が捕獲されると、ユーザーは、捕獲された虫、虫の破片又は粘着剤(これらは捕虫部分420内の届かないところに留まる)に触れることなく、使用済みの捕虫部分420全体を容易に取り外して捨て、新しい捕虫部分420に交換することができる。新しい捕虫部分420は、粘着剤コーティングされた新しい内面422と、光が捕虫部分420内へと伝わる際の通路となる、背面428における汚れのない十字形キャビティ426とを有する。捕虫部分420の透明又は半透明の材料は、LED414からのUV光に長時間曝されることによる劣化を受けていないため、捕虫装置410での効率的かつ効果的な虫の誘引と捕獲が持続的に確保される。
捕虫装置410の利点は、捕虫部分420内の光の操作であることが理解されよう。いくつかの実施形態において、光の操作は捕虫部分420内でのみ行われる。光の操作には、反射、屈折、偏光、分散及び/又は散乱が含まれてよく、操作可能な素子又は表面(例えば、捕虫部分420及び内面422)と係合することにより達成される。いくつかの実施形態において、光の操作により、粘着面又は粘着剤コーティング上に光の均等な分布が形成される。いくつかの実施形態において、光は、粘着剤コーティングの上又は捕虫部分420内に所定のパターンを生成するよう操作され、例えば、均一な分布、高強度のホットスポットを伴う均一な分布、ホットスポットパターン、及び/又はこれらの組み合わせを生成するよう操作される。
任意の好適な粘着材料を、虫を捕獲するための粘着面の一部として使用することができる。いくつかの実施形態において、アクリル、ブチルゴム、天然ゴム、ニトリル、シリコーン、スチレンブロックコポリマー、スチレン-エチレン/プロピレン、スチレン-イソプレン-スチレン、ビニルエーテルなどの感圧性粘着剤を使用することができる。一般に、そのような粘着剤の厚さは約0.01mm~1mmの範囲である。いくつかの実施形態において、粘着剤の厚さは、約0.05mm~0.2mmの範囲であり、厚さ約0.1mmが最もよく使用される。
この構成の捕虫装置410は、ベース部分412に取り外し可能に取り付けることができる様々な異なる捕虫部分420に対応することができ、それぞれの捕虫部分420は、特定の種類又は複数の種類の虫を誘引して捕獲するような固有の構成を有する。例えば、捕虫部分420の全体の寸法及び形状、並びに捕虫部分420における開口部424の寸法、形状、位置及び向きは、特定の種類又は複数の種類の虫を誘引して捕獲するような固有の構成を有していてよい。例えば、いくつかの実施形態において、捕虫部分420はおよそ、幅20mm~600mm、高さ20mm~600mm、及び奥行き5mm~150mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分420はおよそ、幅20mm~200mm、高さ20mm~200mm、及び奥行き5mm~80mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分420はおよそ、幅20mm~130mm、高さ20mm~130mm、及び奥行き5mm~50mmである。
いくつかの実施形態において、ベース部分412はおよそ、幅10mm~600mm、高さ10mm~150mm、及び奥行き10mm~150mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分412は、幅10mm~200mm、高さ10mm~100mm、及び奥行き10mm~80mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分412は、幅10mm~130mm、高さ10mm~50mm、及び奥行き10mm~50mmである。
本明細書で提供されるように、開口部424は様々な形状及び/又は寸法であり得る。例えば、開口部424の形状は、円形、正方形、長方形、多角形、及び/又は楕円形であり得る。あるいは、開口部424は、直線、曲線、又は波状の形状又はパターンを有するスロット形状であり得る。開口部424が円形の場合、開口部424の直径は約0.5mm~30mmであり得る。いくつかの実施形態において、円形開口部424の直径は約0.5mm~20mmである。いくつかの実施形態において、円形開口部424の直径は約0.5mm~15mmである。開口部424がスロット形状の場合、開口部424はおよそ、幅2mm~30mm、長さ5mm~500mmであり得る。いくつかの実施形態において、スロット形状開口部424はおよそ、幅2mm~20mm、長さ5mm~200mmである。いくつかの実施形態において、スロット形状開口部424はおよそ、幅2mm~15mm、長さ5mm~100mmである。
いくつかの実施形態において、開口部424は捕虫部分420の全部又は一部を占める。例えば、開口部424は、捕虫部分420の表面積の約1%~75%の範囲を占めていてもよい。いくつかの実施形態において、開口部424は、捕虫部分420の表面積の約5%~50%の範囲を占める。いくつかの実施形態において、開口部424は、捕虫部分420の表面積の約10%~30%の範囲を占める。
図12は正面斜視図であり、図13は背面斜視図であって、捕虫装置の第5の実施形態を示しており、この捕虫装置全体は510で示されている。捕虫装置510は、ベース部分512と取り外し可能な捕虫部分514と、を含む。捕虫装置510は、全体長さ、全体幅、及び全体奥行きを有していてよく、また、捕虫装置510が壁面に取り付けられたとき、捕虫装置510が壁面から突出する全距離によって定義される全体奥行きが、これら3つの全体寸法のうちで最小となるようになるように構成されてよい。ベース部分512は、捕虫部分514を受容するために上面560に上開口部518を備えたハウジング516と、前面562に少なくとも1つの前側開口部520と、背面564に複数の導電性プロング522とを含み、これは、標準の家庭用壁面電気コンセントに差し込むことにより、捕虫装置510を壁面に取り付けて捕虫装置510に電源を供給するよう適合されている。あるいは、導電性プロング522は、導電性プロング522が水平方向を向いた壁面電気コンセントに差し込まれる場合に、捕虫装置510が直立したままとなり得るように、スイベル式に回転するように適合されていてもよい。あるいは、ベース部分512は、所望の任意の場所に静置又は吊り下げて、ベース部分512内に取り付けられた電池(図示せず)から電力を受け取るように構成されてもよい。電気コンセントにより、捕虫装置510に電力を供給するものとして記載されたが、任意の好適な電源を使用することができる。前側開口部520は、広範な種類の虫を捕虫装置510に受け入れるように構成してもよいし、あるいは、1種類又は2種類以上の特定の種類の虫を受け入れるように構成してもよい。前側開口部520は、捕虫部分514を取り外して交換するときに、ユーザーの指が前側開口部520に入ってしまい捕獲された虫又は粘着剤に誤って触れることを防ぐように構成されていてもよい。前側開口部520は好ましくは、直径25mmの球が前側開口部520を通過できないような寸法及び形状を有し得、かつ、前側開口部520は好ましくは、直径1mmの球が前側開口部520のいかなる部分も通過できるような寸法及び形状を有し得る。前側開口部520の幅、形状及び向きは、均一であってよく又は変化してよく、また、捕虫部分514が複数の前側開口部520を有する場合は、それらの幅、形状及び向きは、同一であってよく又は異なってよい。いくつかの実施形態において、ベース部分512は不透明のプラスチックを射出成型したものであるが、他の材料及び構築法も使用することができる。
図14は、捕虫装置510の正面斜視図である。捕虫部分514はこの図で、ベース部分512から部分的に取り外された状態で示されている。捕虫部分514には、少なくとも1つの開口部526を備えたハウジング524と、捕虫部分514を取り外して交換するために適合されたタブ528とが含まれ得る。捕虫部分514は、タブ528をつかみ、捕虫部分514をベース部分512のハウジング516から持ち上げることによって、取り外すことができる。捕虫部分514の開口部526は、寸法、形状、方向及び位置に関してベース部分512の前側開口部520に対応していてよく、これによって、捕虫部分514をベース部分512に取り付けたときに、これらの開口部が揃い得るようになっている。そのような実施形態において、捕虫部分514は、内側スリーブ又はポケットとして見なすことができ、ベース部分512は外側スリーブとして見なすことができ、ユーザーは、内側スリーブを外側スリーブ内に投入又は挿入することができる。
図15は、捕虫部分514の正面斜視図である。捕虫部分514はこの図で部分的に切り取って示されている。ハウジング524は、半透明又は透明の粘着剤でコーティングされた内面530を含み得る。図示されているように、ハウジング524は、畝532又はその他の形状を含み、これにより、粘着剤コーティングされた表面の面積を増加させ、一部の種類の虫にとって誘引性となる交互の明暗領域を形成し、捕虫部分514の内側への虫誘引性の光の伝達を向上させる。いくつかの実施形態において、捕虫部分514は、2つの別個のピースとして、又は「クラムシェル」構成(2つの辺が一方で接合されて、互いに折りたたまれる構成)で、半透明又は透明のプラスチックシートで熱成形されるが、捕虫部分514は、半透明又は透明のプラスチックで射出成型することもでき、又は半透明の紙又はその他の材料で構築することもできる。いくつかの実施形態において、捕虫部分514の材料及び厚さと粘着剤の材料及び厚さは、光のかなりの割合を透過させるよう選択され、例えば、光の60%超が捕虫部分514と粘着剤コーティングを透過するよう選択される。捕虫部分514の材料は更に、1種類又は2種類以上の虫誘引剤を含み得る。例えば、捕虫部分514には、ソルビトール、甲虫類誘引剤(ブレビコミン、ドミニカルア、フロンタリン、グランドルア、イプスジエノール、イプセノール、ジャポニルア、リネアチン、メガトモ酸、マルチストリアチン、オリクタルア、スルカトール、及びトランクコールを含む)、双翅類誘引剤(セラルア、キュールア、ラチルア、メドルア、モグチュン、ムスカルア、及びトリメドルアを含む)、同翅類誘引剤(レスカルアを含む)、鱗翅類誘引剤(ディスパールアを含む)、直鎖鱗翅類フェロモン(コドレルア、ゴシップルア、ヘキサルア、リトルア、ループルア、オルフラルア、及びオストラモンを含む)、及びその他の虫誘引剤(例えばオイゲノール、メチルオイゲノール、及びシグルア)、又はその他の、捕虫装置510の虫誘引効率を向上させるにおいをもたらす物質を、含浸させることができる。そのような実施形態において、虫誘引剤は、捕虫部分514に一体化している。あるいは、虫誘引剤は、ハウジング524の内面530上に、又はハウジング524の開口部526を通して取り付けられる、別個のピース(図示せず)に埋め込まれるか、又は収容されてもよい。あるいは、水蒸気は蚊に対する誘引剤として知られていることから、1種類又は2種類以上の虫誘引物質に加えて、又はそれに代えて、別個のピースに水を埋め込むか、又は収容してもよい。あるいは、1種類又は2種類以上の虫誘引物質に加えて、又はそれに代えて、糖液、糖蜜、又は蜂蜜などの他の虫誘引剤を、別個のピースに埋め込むか、又は収容してもよい。あるいは、1種類又は2種類以上の虫誘引物質に加えて、又はそれに代えて、蚊を誘引する二酸化炭素を産生し得るように、生酵母、砂糖、及び水を組み合わせて別個のピースに埋め込むか、又は収容してもよい。そのような誘引剤は、捕虫装置510から半径約2メートルにいる虫に感知可能であることが望ましい。
図16は、捕虫装置510の断面図である。いくつかの実施形態において、ベース部分512は、コマンドを実行するためのプログラム可能プロセッサ又はチップ(図示せず)を有する回路基板534を含み、これは導電性プロング522(1つのみ図示)、及び1つ又は2つ以上のLED536などの発光素子(1つのみ図示)に電気的に接続されている。いくつかの実施形態において、LED536は、紫外(UV)光を発するLED、及び可視光を発するLEDを含む。いくつかの実施形態において、LED536は、広範な種類の虫をよりよく誘引するために、UV光を発するLEDを少なくとも1つ、及び青色光を発するLEDを少なくとも1つ含む。いくつかの実施形態において、この発光素子は、日光を模した波長の組み合わせを放射する。いくつかの実施形態において、LED536は、蚊及びノミなどの特定の種類の虫をよりよく誘引するために、赤外(IR)光を発するLEDを少なくとも1つ含む。見やすくするため、電気的接続は一部しか示されていない。回路基板534は、導電性プロング522から任意の家庭用電流を受け取り、LED536に電力を供給するための電子回路を含み得る。あるいは、回路基板534は、ベース部分512内に取り付けられた電池(図示せず)から電力を受け取るように構成されていてもよい。電気コンセントと電池が、捕虫装置510に電力を供給するものとして記載されたが、任意の好適な電源を使用することができる。回路基板534は、LED536に一定電圧を供給する、全波整流回路又はその他の回路を含み得るが、一部の種類の虫(蚊を含む)を誘引し得るような変化を真似た点滅光が提供されるように、LED536に変動電圧を供給することもできる。例えば、およそ0.05Hz(例えば、哺乳動物の呼吸数を真似たもの)~270Hz(例えば、オスのイエバエを誘引することが知られている点滅の最高頻度)の範囲の点滅頻度が望ましいことがあり、発光素子は、この範囲内で点滅するように構成されてよい。回路基板534は、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光を提供するために、LED536に電力を供給してもよいが、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光の点滅の組み合わせを生み出すために、UV LED536のみ又は可視光LED536のみに電力を供給するか、あるいは変動電力を供給するように構成してもよい。いくつかの実施形態において、回路基板534はまた、圧電スピーカなどの発信機又はトランシーバー、又はその他の装置を駆動させるように構成することができ、これらはベース部分512に取り付けて、虫誘引性の音を発するようにすることができる。いくつかの実施形態において、この発信機又はトランシーバーは、虫(蚊、小昆虫、蛾、又は蠅など)をよりよく誘引するために、録音及び/又は生成された虫の音又は振動を発することができ、これには、虫の発信、応答、求愛、及び連結の歌のうちの1つ又は2つ以上が含まれ得る。いくつかの実施形態において、この発信機又はトランシーバーは、録音及び/又は生成された虫誘引性の音又は振動(例えば哺乳動物の心拍など)を発することができる。例えば、この発信機又はトランシーバーは、約0.5Hz(例えば、大型哺乳動物の心拍数)~約240kHz(例えば、虫が感知可能な最高周波数)の範囲の周波数を有する虫誘引性の1種類又は複数種類の音を発することができる。いくつかの実施形態において、この周波数は約5Hz~100kHzの範囲である。いくつかの実施形態において、この周波数は約35Hz~50kHzの範囲である。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置510から約2メートル以内の距離にいる虫に感知可能であることが望ましい。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置510から約1メートルを超える距離にいる人間に感知できないものであることが望ましい。また、回路基板534は、ノミ及び蚊などの一部の虫類を誘引するために、1つ若しくは2つ以上の抵抗器、又は1つ若しくは2つ以上の抵抗発熱体(図示せず)などの1つ又は2つ以上の電気的発熱体542、あるいは、1つ又は2つ以上の熱交換素子(図示せず)(例えば、ペルチェ効果及び/又はトムソン効果を用いて、熱を特定領域に移動させる素子など)、あるいは、熱を発生及び/又は移動させ、この熱を、ベース部分512を通して捕虫部分514へと伝達させ得る、電気素子の組み合わせを含んでもよい。あるいは、LED536のうちの1つ又は2つ以上によって熱を発生させ、1つ又は2つ以上の電気素子が発生させる熱を置き換えてもよいし、又は増大させてもよい。あるいは、1つ又は2つ以上のLED536を、熱と光の両方を発生させる1つ又は2つ以上の白熱電球で置き換えてもよいし、又は強化してもよい。哺乳類の肌の温度及び体温に似せるために、一般に、発生させる熱により、捕虫部分514の少なくとも一部分の温度をおよそ30℃~45℃、好ましくはおよそ33℃~42℃に上昇させて維持してもよい。また、熱を加えることにより水蒸気及び二酸化炭素などの虫誘引物質の放出を増大させ得る。
捕虫装置510をコンセントから外した際に、捕虫装置510を床、机、テーブル、又は棚の上に直立させて静置できるように、ベース部分512の底面540は、実質的に平坦であるか又は凹状になっていてもよい。あるいは、ベース部分512の底面540は、捕虫装置510をコンセントから外した際に、捕虫装置510を直立させて静置可能とする、2つ以上の突出部(図示せず)又は脚部を有していてもよい。
捕虫装置510の操作においては、導電性プロング522を壁面電気コンセントに差し込む。LED536は、光(矢印で示す)(好ましくはUV及び可視光)を放射し、これが捕虫部分514のハウジング524の背面538を透過する。いくつかの実施形態において、光はベース部分512において操作されず、捕虫部分514内へ直接発せられる。光の一部は、引き続きエンクロージャ内にて、ハウジング524の1つ又は2つ以上の側面572を上っていき、内面530を通って外に出る。光の別の一部は、引き続きハウジング524の壁を通ってエンクロージャに入り、内面530を照らす。エンクロージャに入る光の一部は、続いて、捕虫部分514の開口部526及びベース部分の対応する前側開口部520を通っていき、捕虫装置510が設置されている領域へと放射される。この領域にいる虫は、捕虫部分514の開口部526及びベース部分512の前側開口部520を通って伝わってくる光に誘引され、前側開口部520から捕虫部分514の内面530上へと飛んでいくか、又は這っていき、ここで虫は粘着剤に貼り付いて捕獲される。ユーザーは、前側開口部520及び開口部526を通して見ることにより、捕獲された虫を確認できる。十分な数の虫が捕獲されると、ユーザーは、捕獲された虫、虫の破片又は粘着剤(これらは捕虫部分514内の届かないところに留まる)に触れることなく、使用済みの捕虫部分514全体を容易に取り外して捨て、新しい捕虫部分514に交換することができる。新しい捕虫部分514は、粘着剤コーティングされた新しい内面530を有し、ハウジング524は光が捕虫部分514内へと伝わる際の通路となる、汚れのない背面538を有する。捕虫部分514の透明又は半透明の材料は、LED536からのUV光に長時間曝されることによる劣化を受けていないため、捕虫装置510での効率的かつ効果的な虫の誘引と捕獲が持続的に確保される。
いくつかの実施形態において、捕虫部分514はベース部分512の前ではなく上に取り付けられているため、一般的な家庭用壁面コンセントに差し込んだときに、壁面からの捕虫装置510の突出が最小限に抑えられ、これによって、家庭環境に対する邪魔を最小限に抑える。いくつかの実施形態において、捕虫装置510は、壁面に取り付けられたとき、捕虫装置510が壁面から突出する全距離によって定義される全体奥行きが、捕虫装置510の全体高さ及び全体幅よりも小さくなるように構成される。
捕虫装置510の利点は、捕虫部分514内の光の操作であることが理解されよう。いくつかの実施形態において、光の操作は捕虫部分514内でのみ行われる。光の操作には、反射、屈折、偏光、分散及び/又は散乱が含まれてよく、操作可能な素子又は表面(例えば、ハウジング516及び内面530)と係合することにより達成される。いくつかの実施形態において、光の操作により、粘着面又は粘着剤コーティング上に光の均等な分布が形成される。いくつかの実施形態において、光は、粘着剤コーティングの上又は捕虫部分514内に所定のパターンを生成するよう操作され、例えば、均一な分布、高強度のホットスポットを伴う均一な分布、ホットスポットパターン、及び/又はこれらの組み合わせを生成するよう操作される。
任意の好適な粘着材料を、虫を捕獲するための粘着面の一部として使用することができる。いくつかの実施形態において、アクリル、ブチルゴム、天然ゴム、ニトリル、シリコーン、スチレンブロックコポリマー、スチレン-エチレン/プロピレン、スチレン-イソプレン-スチレン、ビニルエーテルなどの感圧性粘着剤が使用される。一般に、そのような粘着剤の厚さは約0.01mm~1mmの範囲である。いくつかの実施形態において、粘着剤の厚さは、約0.05mm~0.2mmの範囲であり、厚さ約0.1mmが最もよく使用される。
いくつかの実施形態において、捕虫部分514はおよそ、幅20mm~600mm、高さ20mm~600mm、及び奥行き5mm~150mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分514はおよそ、幅20mm~200mm、高さ20mm~200mm、及び奥行き5mm~80mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分514はおよそ、幅20mm~130mm、高さ20mm~130mm、及び奥行き5mm~50mmである。
いくつかの実施形態において、ベース部分512はおよそ、幅20mm~600mm、高さ10mm~150mm、及び奥行き10mm~150mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分512は、幅20mm~200mm、高さ10mm~100mm、及び奥行き10mm~80mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分512は、幅20mm~130mm、高さ10mm~50mm、及び奥行き10mm~50mmである。
本明細書で提供されるように、開口部526及び前側開口部520は様々な形状及び/又は寸法であり得る。例えば、開口部526及び前側開口部520の形状は、円形、正方形、長方形、多角形、及び/又は楕円形であり得る。あるいは、開口部526及び前側開口部520は、直線、曲線、又は波状の形状又はパターンを有するスロット形状であり得る。開口部526及び前側開口部520が円形の場合、開口部526及び前側開口部520の直径は約0.5mm~30mmであり得る。いくつかの実施形態において、円形開口部526及び円形前側開口部520の直径は約0.5mm~20mmである。いくつかの実施形態において、円形開口部526及び円形前側開口部520の直径は約0.5mm~15mmである。開口部526及び前側開口部520がスロット形状の場合、開口部526及び前側開口部526はおよそ、幅2mm~30mm、長さ5mm~500mmであり得る。いくつかの実施形態において、スロット形状開口部526及びスロット形状前側開口部520はおよそ、幅2mm~20mm、長さ5mm~200mmである。いくつかの実施形態において、スロット形状開口部526及びスロット形状前側開口部520はおよそ、幅2mm~15mm、長さ5mm~100mmである。
いくつかの実施形態において、開口部526はハウジング516の前面562の全部又は一部を占める。例えば、開口部526は、ハウジング516の前面562の表面積の約1%~75%の範囲を占めていてもよい。いくつかの実施形態において、開口部526は、ハウジング516の前面562の表面積の約5%~50%を占める。いくつかの実施形態において、開口部526は、ハウジング516の前面562の表面積の約10%~30%を占める。
図17は、捕虫装置の第6の実施形態の正面斜視図であり、この捕虫装置全体は610で示されている。捕虫装置610は、全体長さ、全体幅、及び全体奥行きを有していてよく、また、捕虫装置610が壁面に取り付けられたとき、捕虫装置610が壁面から突出する全距離によって定義される全体奥行きが、これら3つの全体寸法のうちで最小となるようになるように構成されてよい。捕虫装置610は、ベース部分612と取り外し可能な捕虫部分614と、を含む。捕虫部分614は、この図において、ベース部分612から取り外された状態で示されている。いくつかの実施形態において、ベース部分612は、スイッチ616を含み、スイッチ616は、ユーザーの所望に応じて、スイッチ616の開閉により捕虫装置610の電源を入れたり、切ったりすることができるように構成可能である。あるいは、スイッチ616は他の機能を制御するように構成されていてもよく、例えば光の強さ、光の波長の組み合わせ、光の点滅モード又は点滅頻度の違い、部屋が暗くなったときに電源が入る自動設定、あるいはリモートコントロール設定が挙げられる。いくつかの実施形態において、スイッチ616は手動で操作されてもよいが、スイッチ616は電気的、光学的、電子機械的、電子光学的、又はスイッチ616を開閉するための任意の他の方法により操作されてもよい。捕虫部分614は、前面652に少なくとも1つの開口部620を備えた前側ハウジング618を含む。開口部620は、広範な種類の虫を捕虫装置610に受け入れるように構成してもよいし、あるいは、1種類又は2種類以上の特定の種類の虫を受け入れるように構成してもよい。好ましくは、開口部620は、捕虫部分614を取り外して交換するときに、ユーザーの指が開口部620に入ってしまい捕獲された虫又は粘着剤に誤って触れることを防ぐように構成されていてもよい。開口部620は好ましくは、直径25mmの球が開口部620を通過できないような寸法及び形状を有し得、かつ、開口部620は好ましくは、直径1mmの球が開口部620のいかなる部分も通過できるような寸法及び形状を有し得る。開口部620の幅、形状及び向きは、均一であってもよいし、又は、変化していてもよく、また、捕虫部分614が複数の開口部620を有する場合は、それらの幅、形状及び向きは、同一あってもよいし、又は、異なっていてもよい。開口部620は、1種類又は2種類以上の個々の種類の虫又は様々な種類の虫を誘引するように構成することができる。ベース部分612の背面670(図18に図示)から突出しているのは、複数の導電性プロング622(1つのみ図示)であり、導電性プロング622を標準の家庭用壁面電気コンセントに差し込むことにより、捕虫装置610を壁面に取り付けて捕虫装置610に電力を供給するよう適合されている。あるいは、導電性プロング622は、導電性プロング622が水平方向コンセントに差し込まれる場合に、捕虫装置610が直立したままとなり得るように、スイベル式に回転するように適合されていてもよい。あるいは、ベース部分612は、所望の任意の場所に静置又は吊り下げて、ベース部分612内に取り付けられた電池(図示せず)から電力を受け取るように構成されてもよい。電気コンセントと電池が、捕虫装置610に電力を供給するものとして記載されたが、任意の好適な電源を使用することができる。ベース部分612は、1つ又は2つ以上のLED624などの発光素子と、後側ハウジング626とを含み、後側ハウジング626は反射性コーティングされた内面628を含む。いくつかの実施形態において、LED624は、紫外(UV)光を発するLED、及び可視光を発するLEDを含む。いくつかの実施形態において、LED624は、広範な種類の虫をよりよく誘引するために、UV光を発するLEDを少なくとも1つ、及び青色光を発するLEDを少なくとも1つ含む。いくつかの実施形態において、この発光素子は、日光を模した波長の組み合わせを放射する。いくつかの実施形態において、LED624は、蚊及びノミなどの特定の種類の虫をよりよく誘引するために、赤外(IR)光を発するLEDを少なくとも1つ含む。いくつかの実施形態において、後側ハウジング626の材料及び表面仕上げは、反射性コーティングなしに、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光を反射及び分散させるように構成され得る。図示されているように、ベース部分612は、透明又は半透明のウィンドウ630(LED624が見えるように部分的に切り取った状態で示す)を含む。ウィンドウ630により、後側ハウジング626の内面628、及びLED624が埃と虫の破片から保護され、ベース部分612のクリーニングが容易になる。また、ウィンドウ630は、飛翔昆虫(広範な種類の飛翔昆虫が、偏光を感知することが知られている)を更に誘引するため、ディバイダを透過する光を、日光と同様の配向に偏光するように構成されてもよい。ウィンドウ630は、接着剤又は超音波溶接などの任意の好適な製造法により、その外周(図示せず)が後側ハウジング626に取り付けられていてよい。いくつかの実施形態において、ウィンドウ630は後側ハウジング626に取り外し可能に取り付けられる。ベース部分612は、少なくとも1つの開口部632を含む。いくつかの実施形態において、ベース部分612の上面634の外周672には、上向きの縁又は突出部636がある。
図18は、捕虫装置610の断面図である。捕虫部分614は、開口部620を備えた前側ハウジング618と、背板638とを含み、これは透明又は半透明の材料で構築されていてよく、かつ前面642が透明又は半透明の粘着剤640でコーティングされていてよい。いくつかの実施形態において、背板638の材料及び厚さと粘着剤640の材料及び厚さは、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光のかなりの割合を透過させるよう選択され、例えば、光の60%超が背板638と粘着剤640を透過するよう選択される。いくつかの実施形態において、捕虫部分614の前側ハウジング618とベース部分612の後側ハウジング626は、不透明のプラスチックシートから熱成形されるが、紙、板紙、厚紙又は紙パルプなどの他の不透明、透明又は半透明の材料も使用することができる。いくつかの実施形態において、前側ハウジング618及び後側ハウジング626は、射出成形又はその他の好適な製造法により構築される。また、背板638は、飛翔昆虫(広範な種類の飛翔昆虫が、偏光を感知することが知られている)を更に誘引するため、背板638を透過する光を、日光と同様の配向に偏光するように構成されてもよい。背板638は背面(図示せず)を有し得、実質的に平らであってよいが、均一に配光するために最適化されるよう、凸状、凹状、又はサドル形状、又は形状の組み合わせに形成されてもよい。あるいは、背板638は、畝又はその他の形状を有していてもよく、これにより、粘着剤コーティングされた表面の面積を増加させ、一部の種類の虫にとって誘引性となる交互の明暗領域を形成し、捕虫部分614への虫誘引性の光の伝達を向上させる。いくつかの実施形態において、前側ハウジング618は、内面が透明、半透明又は不透明の粘着剤でコーティングされ、これにより更なる捕虫効果及び能力が提供される。加えて、前側ハウジング618は更に内面の粘着剤コーティングの下に反射性コーティング(図示せず)を有し、これにより、虫の誘引効果を強化し、捕虫効果及び効率を更に向上させてもよい。前側ハウジング618及び背板638は、それらが係合する箇所において、接着剤で互いに接合されていてよいが、これらは、超音波溶接、若しくはRF密封などの他の一般的に使用されているパッケージング組立法、又は任意の他の好適な組立方法により、互いに接合されていてもよい。捕虫部分614の材料は更に、1種類又は2種類以上の虫誘引剤を含み得る。例えば、捕虫部分614には、ソルビトール、甲虫類誘引剤(ブレビコミン、ドミニカルア、フロンタリン、グランドルア、イプスジエノール、イプセノール、ジャポニルア、リネアチン、メガトモ酸、マルチストリアチン、オリクタルア、スルカトール、及びトランクコールを含む)、双翅類誘引剤(セラルア、キュールア、ラチルア、メドルア、モグチュン、ムスカルア、及びトリメドルアを含む)、同翅類誘引剤(レスカルアを含む)、鱗翅類誘引剤(ディスパールアを含む)、直鎖鱗翅類フェロモン(コドレルア、ゴシップルア、ヘキサルア、リトルア、ループルア、オルフラルア、及びオストラモンを含む)、及びその他の虫誘引剤(例えばオイゲノール、メチルオイゲノール、及びシグルア)、又はその他の、捕虫装置610の虫誘引効率を向上させるにおいをもたらす物質を、含浸させることができる。そのような実施形態において、虫誘引剤は、捕虫部分610に一体化している。あるいは、虫誘引剤は、前側ハウジング618の内面若しくは外面上に、又は前側ハウジング618の開口部620を通して、又は背板638の前面642上に取り付けられる、別個のピース(図示せず)に埋め込まれるか、又は収容されてもよい。あるいは、水蒸気は蚊に対する誘引剤として知られていることから、1種類又は2種類以上の虫誘引物質に加えて、又はそれに代えて、別個のピースに水を埋め込むか、又は収容してもよい。あるいは、1種類又は2種類以上の虫誘引物質に加えて、又はそれに代えて、糖液、糖蜜、又は蜂蜜などの他の虫誘引剤を、別個のピースに埋め込むか、又は収容してもよい。あるいは、1種類又は2種類以上の虫誘引物質に加えて、又はそれに代えて、蚊を誘引する二酸化炭素を産生し得るように、生酵母、砂糖、及び水を組み合わせて別個のピースに埋め込むか、又は収容してもよい。そのような誘引剤は、捕虫装置610から半径約2メートルにいる虫に感知可能であることが望ましい。
図示されているように、前側ハウジング618と背板638とが、捕虫部分614の前側エンクロージャ644を形成し、後側ハウジング626とウィンドウ630とが、ベース部分612の後側エンクロージャ646を形成する。いくつかの実施形態において、ベース部分612は、コマンドを実行するためのプログラム可能プロセッサ又はチップ(図示せず)を有する回路基板648を含み、これは導電性プロング622、スイッチ616、及びLED624(1つのみ図示)に電気的に接続されている。ただし、見やすくするため、電気的接続は一部しか示されていない。回路基板648は、導電性プロング622(1つのみ図示)から通常の家庭用電流を受け取り、スイッチ616の位置に対して応答し、LED624を点灯させる電力を供給するための電子回路を含み得る。回路基板648は、LED624に一定電圧を供給する、全波整流回路又はその他の回路を含み得るが、一部の種類の虫(蚊を含む)を誘引し得るような変化を真似た点滅光が提供されるように、LED624に変動電圧を供給することもできる。例えば、およそ0.05Hz(例えば、哺乳動物の呼吸数を真似たもの)~270Hz(例えば、オスのイエバエを誘引する点滅の最高頻度)の範囲の点滅頻度が望ましいことがあり、発光素子は、この範囲内で点滅するように構成されてよい。回路基板648は、UV光及び可視光の両方を提供するために、LED624に電力を供給してもよいが、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光の点滅の組み合わせを生み出すために、UV LED624のみ又は可視光LED624のみ又はIR光LED624のみに電力を供給するか、あるいは変動電力を供給するように構成してもよい。いくつかの実施形態において、回路基板648はまた、圧電スピーカなどの発信機又はトランシーバー、又はその他の装置を駆動させるように構成することができ、これらはベース部分612に取り付けて、虫誘引性の音を発するようにすることができる。いくつかの実施形態において、この発信機又はトランシーバーは、虫(蚊、小昆虫、蛾、又は蠅など)をよりよく誘引するために、録音及び/又は生成された虫の音又は振動を発することができ、これには、虫の発信、応答、求愛、及び連結の歌のうちの1つ又は2つ以上が含まれ得る。いくつかの実施形態において、この発信機又はトランシーバーは、録音及び/又は生成された虫誘引性の音又は振動(例えば哺乳動物の心拍など)を発することができる。例えば、この発信機又はトランシーバーは、約0.5Hz(例えば、大型哺乳動物の心拍数)~約240kHz(例えば、虫が感知可能な最高周波数)の範囲の周波数を有する虫誘引性の1種類又は複数種類の音を発することができる。いくつかの実施形態において、この周波数は約5Hz~100kHzの範囲である。いくつかの実施形態において、この周波数は約35Hz~50kHzの範囲である。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置610から約2メートル以内の距離にいる虫に感知可能であることが望ましい。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置610から約1メートルを超える距離にいる人間に感知できないものであることが望ましい。
また、回路基板648は、ノミ及び蚊などの一部の虫類を誘引するために、抵抗器(図示せず)若しくは抵抗発熱体(図示せず)などの1つ又は2つ以上の電気素子(図示せず)、あるいは、1つ又は2つ以上の熱交換素子(図示せず)(例えば、ペルチェ効果及び/又はトムソン効果を用いて、熱を特定領域に移動させる素子など)、あるいは、熱を発生及び/又は移動させ、この熱を、ベース部分612を通して捕虫部分614へと伝達させ得る、電気素子の組み合わせを含んでもよい。あるいは、LED624のうちの1つ又は2つ以上によって熱を発生させ、1つ又は2つ以上の電気素子が発生させる熱を置き換えてもよいし、又は増大させてもよい。あるいは、1つ又は2つ以上のLED624を、熱と光の両方を発生させる1つ又は2つ以上の白熱電球で置き換えてもよいし、又は強化してもよい。哺乳類の肌の温度及び体温に似せるために、一般に、発生させる熱により、捕虫部分614の少なくとも一部分の温度をおよそ30℃~45℃、好ましくはおよそ33℃~42℃に上昇させて維持してもよい。また、熱を加えることにより水蒸気及び二酸化炭素などの虫誘引物質の放出を増大させ得る。
図示されているように、ベース部分612の上面634の縁又は突出部636が、捕虫部分614と係合して、使用中に捕虫部分614を定位置に固定する。しかしながら、捕虫部分614をベース部分612にしっかりと、かつ取り外し可能に取り付けることができるような、任意の他の取り付け形態に置き換えてもよい。捕虫装置610をコンセントから外した際に、捕虫装置610を床、机、テーブル、又は棚の上に直立させて静置できるように、ベース部分612の底面654は、実質的に平坦であるか又は凹状になっていてもよい。あるいは、ベース部分612の底面654は、捕虫装置610をコンセントから外した際に、捕虫装置610を直立させて静置可能とする、2つ以上の突出部(図示せず)又は脚部を有していてもよい。
捕虫装置610の操作においては、導電性プロング622を壁面電気コンセントに差し込み、スイッチ616を閉位置に動かす。LED624は、光(矢印で示す)(好ましくはUV及び可視光)を発し、この光は、ベース部分612の開口部632を通り、後側エンクロージャ646に入り、後側ハウジング626の内面628上に、かつウィンドウ630の背面650上に、伝わっていく。いくつかの実施形態において、光はベース部分612において操作されず、捕虫部分614内へ直接発せられる。後側ハウジング626の内面628は凹形状を含んでいてもよく、LED624からの光を反射及び分散させて、ウィンドウ630の背面650上に均一に配光するように構成されていてもよいが、後側ハウジング626の内面628は凸状又はサドル形状又は形状の組み合わせを有していてよく、あるいは、より均一に配光するように、畝又はその他の形状を有していてもよい。あるいは、ウィンドウ630の背面650上へと(例えば、均等に、特定のパターンに従って、焦点を絞って)配光するように構成された、アナモルフィックレンズ(図示せず)、又は任意の他のレンズ、又はレンズの組み合わせなどの光学的エンハンサを、ベース部分612の開口部632において、若しくはその付近において、ベース部分612に取り付けてよく、また、この光学的エンハンサにより、後側ハウジング626の内面628の役割を置き換えるか、又は増強してもよい。あるいは、LED624からの光は、ウィンドウ630の背面650に斜めの角度(例えば、約0°~90°の鋭角)で直接当たってよく、ベース部分612のウィンドウ630全体にわたって広がり、かつそれを通って捕虫部分614の背板638上へと広がり、後側ハウジング626の内面628の役割、又はベース部分612に取り付けられた1つ若しくは複数のレンズの役割を、置き換えるか、又は強化してもよい。光は、背板638及び前面642上の粘着剤640を透過し、前側エンクロージャ644に入る。光は、ベース部分612のウィンドウ630、捕虫部分614の背板638、背板638の前面642の粘着剤640、又はウィンドウ630、背板638及び粘着剤640の任意の組み合わせの光散乱特性により、更に均一に配光され得る。前側エンクロージャ644に入る光の一部は、続いて、前側ハウジング618の開口部620を通って、捕虫装置610が設置されている領域に放たれる。虫は、粘着剤640と前側ハウジング618の開口部620とを通って伝わってくる光に誘引され、開口部620を通って粘着剤640上へと飛んでいくか、又は這っていき、そこで捕獲される。ユーザーは、前側ハウジング618の開口部620を通して見ることにより、捕獲された虫を確認できる。十分な数の虫が捕獲されると、ユーザーは、捕獲された虫、虫の破片又は粘着剤(これらは捕虫部分614内の届かないところに留まる)に触れることなく、使用済みの捕虫部分614全体を容易に取り外して捨て、新しい捕虫部分614に交換することができる。新しい捕虫部分614は、粘着剤コーティングされた新しい表面を有しており、捕虫装置610での効率的かつ効果的な虫の誘引と捕獲が持続的に確保される。
いくつかの実施形態において、捕虫部分614はベース部分612の前ではなく上に取り付けられているため、一般的な家庭用壁面コンセントに差し込んだときに、壁面からの捕虫装置610の突出が最小限に抑えられ、これによって、家庭環境に対する邪魔を最小限に抑える。いくつかの実施形態において、捕虫装置610は、壁面に取り付けられたとき、捕虫装置610が壁面から突出する全距離によって定義される全体奥行きが、捕虫装置610の全体高さ及び全体幅よりも小さくなるように構成される。
捕虫装置610の利点は、捕虫部分614内の光の操作であることが理解されよう。いくつかの実施形態において、光の操作は捕虫部分614内でのみ行われる。光の操作には、反射、屈折、偏光、分散及び/又は散乱が含まれてよく、操作可能な素子又は表面(例えば、内面628、ウィンドウ630、背板638及び粘着剤640)と係合することにより達成される。いくつかの実施形態において、光の操作により、粘着剤640上に光の均等な分布が形成される。いくつかの実施形態において、光は、粘着剤640の上又は捕虫部分614内に所定のパターンを生成するよう操作され、例えば、均一な分布、高強度のホットスポットを伴う均一な分布、ホットスポットパターン、及び/又はこれらの組み合わせを生成するよう操作される。
任意の好適な粘着材料を、虫を捕獲するための粘着面の一部として使用することができる。いくつかの実施形態において、アクリル、ブチルゴム、天然ゴム、ニトリル、シリコーン、スチレンブロックコポリマー、スチレン-エチレン/プロピレン、スチレン-イソプレン-スチレン、ビニルエーテルなどの感圧性粘着剤を使用することができる。一般に、そのような粘着剤の厚さは約0.01mm~1mmの範囲である。いくつかの実施形態において、粘着剤の厚さは、約0.05mm~0.2mmの範囲であり、厚さ約0.1mmが最もよく使用される。
この構成の捕虫装置610は、ベース部分612に取り外し可能に取り付けることができる様々な異なる捕虫部分614に対応することができ、それぞれの捕虫部分614は、特定の種類又は複数の種類の虫を誘引して捕獲するような固有の構成を有する。例えば、捕虫部分614の全体の寸法及び形状、並びに捕虫部分614の前側ハウジング618における開口部620の寸法、形状、位置及び向きは、特定の種類又は複数の種類の虫を誘引して捕獲するような固有の構成を有していてよい。例えば、いくつかの実施形態において、捕虫部分614はおよそ、幅20mm~600mm、高さ20mm~600mm、及び奥行き5mm~150mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分614はおよそ、幅20mm~200mm、高さ20mm~200mm、及び奥行き5mm~80mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分614はおよそ、幅20mm~130mm、高さ20mm~130mm、及び奥行き5mm~50mmである。
いくつかの実施形態において、ベース部分612はおよそ、幅20mm~600mm、高さ10mm~150mm、及び奥行き10mm~150mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分612は、幅20mm~200mm、高さ10mm~100mm、及び奥行き10mm~80mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分612は、幅20mm~130mm、高さ10mm~50mm、及び奥行き10mm~50mmである。
本明細書で提供されるように、開口部620は様々な形状及び/又は寸法であり得る。例えば、開口部620の形状は、円形、正方形、長方形、多角形、及び/又は楕円形であり得る。あるいは、開口部620は、直線、曲線、又は波状の形状又はパターンを有するスロットであり得る。開口部620が円形の場合、開口部620の直径は約0.5mm~30mmであり得る。いくつかの実施形態において、円形開口部620の直径は約0.5mm~20mmである。いくつかの実施形態において、円形開口部620の直径は約0.5mm~15mmである。開口部620がスロット形状の場合、開口部620はおよそ、幅2mm~30mm、長さ5mm~500mmであり得る。いくつかの実施形態において、スロット形状開口部620はおよそ、幅2mm~20mm、長さ5mm~200mmである。いくつかの実施形態において、スロット形状開口部620はおよそ、幅2mm~15mm、長さ5mm~100mmである。
いくつかの実施形態において、開口部620は前側ハウジング618の全部又は一部を占める。例えば、開口部620は、前側ハウジング618の表面積の約1%~75%の範囲を占めていてもよい。いくつかの実施形態において、開口部620は、前側ハウジング618の表面積の約5%~50%を占める。いくつかの実施形態において、開口部620は、前側ハウジング618の表面積の約10%~30%を占める。
熱は、蚊などの様々な飛翔昆虫類を誘引することができる。したがって、捕虫装置の捕虫用粘着剤を加熱して、粘着剤自体を虫誘引性のものとすることが有益となり得る。粘着剤を均一な温度に加熱すると同時に、粘着剤を通過させて虫誘引性の光を最大限投射して、誘引性の熱と光の両方を用いることが、捕虫装置にとって特に有益となり得る。610の捕虫装置は、粘着剤を通過させて投影される虫誘引性の光を大きく妨げることなく、粘着剤を均一に加熱するように適合され得る。図19は、捕虫装置の第6の実施形態の一例の正面斜視図であり、この捕虫装置全体は610Aで示されている。捕虫装置610Aは、ベース部分612Aと、取り外し可能な捕虫部分614Aとを含む。捕虫部分614Aは、この図において、ベース部分612Aから取り外された状態で示されている。捕虫部分614Aは、捕虫装置610の捕虫部分614と同一の構成であってもよい。ベース部分612Aは、捕虫装置610のベース部分612と同様の構成であってもよく、導電性プロング622A(1つのみ図示)、1つ又は2つ以上のLED624Aなどの発光素子、ウィンドウ630A、及び開口部632Aを含んでいてよい。また、捕虫装置610Aのベース部分612Aは、ウィンドウ630Aの背面(図示せず)上に取り付けられた、1本又は2本以上の電熱線656Aなどの発熱体も含んでいる。電熱線656Aは、電力に応じて熱が均一に分散されるよう、均一パターンに構成されていてよい。
図20、図21、及び図22は、ウィンドウ630Aの背面図、及び電熱線656Aの様々な構成である。これらの図では、ウィンドウ630Aの輪郭は破線で示されている。図20は、ウィンドウ630Aの輪郭に沿い、複数のバス658Aに並列に接続される、電熱線656Aの均一な同心状パターンを示し、これら複数のバス658Aは、対応する複数の接続線660Aに電気的に接続されている。いくつかの実施形態において、接続線660Aは、はんだにより、バス658Aに電気的に接続される。図21は、バス658Aに並列接続される垂直方向の電熱線656Aの均一なパターンを示し、バス658Aは、接続線660Aに電気的に接続されている。あるいは、電熱線656Aは、ウィンドウ630Aにわたって水平に、又は斜めの角度で配向されてもよい。図22は、ウィンドウ630Aの輪郭に沿った、単一の電熱線656Aからなる均一な迷路パターンを示す。この図では、電熱線656Aは、一本のみであるため、バスは必要ではなく(この図では図示せず)、電熱線656Aは、接続線660Aに直接電気的に接続されている。いくつかの実施形態において、電熱線656Aは、いくつかの領域の温度を上下させるように、また、ウィンドウ630Aにわたる温度的均一性を向上させるように、不均一なパターンに構成されてもよい。いくつかの実施形態において、電熱線656Aは、均一に間隔を開けたパターンで、ウィンドウ630Aの背面に接着されるか、又はその他の方法で固定され、電流に応答した熱を生み出すように構成された抵抗線からなっていてもよい。いくつかの実施形態において、電熱線656Aは、ウィンドウ630Aの背面に直接塗布された導電性ポリマー又は他の導電性材料からなっていてもよい。いくつかの実施形態において、電熱線656Aは、自己補正性導電性ポリマー又は他の自己補正性導電性材料からなっていてもよく、これらの材料は、より高い温度にて内部抵抗が増加し、より高温の領域からより低温の領域に電力を移動させることにより、電熱線656A及びウィンドウ630Aにわたる温度的均一性を向上させる。一部の実施形態では、バス658Aは、銅などの高導電性金属からなっていてもよい。いくつかの実施形態において、電熱線656A及びバス658Aは共に導電性ポリマーからなっていてもよい。いくつかの実施形態において、電熱線656Aは、透明又は半透明な材料からなっていてもよい。いくつかの実施形態において、電熱線656Aは、ウィンドウ630Aの背面の両側において電気的に接続され、電流に応じた熱を生み出す、ウィンドウ630Aの背面上にある金属酸化物(図示せず)の薄い透明層で置き換えられる。哺乳類の肌の温度及び体温に似せるために、一般に、発生させる熱により、粘着剤の少なくとも一部分の温度をおよそ30℃~45℃、好ましくはおよそ33℃~42℃に上昇させて維持してもよい。
図23は、捕虫装置610Aの断面図であり、図24は図23の一部の拡大図である。捕虫部分614Aは、前面642A上に虫誘引性の粘着剤640Aのコーティングを有する背板638Aを含む。ベース部分612Aは、内面628Aを備える後側ハウジング626Aを含む。後側ハウジング626A及びウィンドウ630Aは、後側エンクロージャ646Aを形成する。また、ベース部分612Aは、導電性プロング622A(一つのみ図示)、LED624A(1つのみ図示)、及び接続線660A(1つのみ図示)に電気的に接続された回路基板648Aを含む。見やすくするため、電気的接続は一部しか示されていない。回路基板648Aは、導電性プロング622Aから通常の家庭用電流を受け取り、LED624Aを点灯させる電力を供給し、接続線660Aに電力を供給するように構成される。接続線660Aは、バス658A(この図では図示せず)に電力を供給し、バス658Aは、熱を発生させてウィンドウ630Aを温める電熱線656Aに電力を供給し、ウィンドウ630Aは、背板638Aを温め、これにより、粘着剤640Aが均一な温度に温められる。いくつかの実施形態において、回路基板は、接続線660Aを通る電流を監視して、電熱線656Aにかかる電圧を増減させて、電熱線656Aの抵抗値における、温度に関連した変化に応答することにより、粘着剤640Aを安定して、均一な温度に温めるように構成される。LED624Aからの光は、ベース612Aにおける開口部632Aを通り、後側エンクロージャ646Aへと伝わる。LED624Aからの光の一部は、ウィンドウ630Aを直接照らし、光の一部分は、後側ハウジング626Aの内面628Aで反射して、ウィンドウ630Aを照らす。光は、ウィンドウ630A、背板638A、及び粘着剤640Aを通って伝わる。電熱線656Aは、十分に細く、粘着剤640Aを通って伝わる光をほとんど妨害しない。したがって、捕虫装置610Aは、粘着剤640Aを通して投射される、虫誘引性の光を大きく妨げることなく、粘着剤640Aを均一な温度に温め得る。いくつかの実施形態において、熱のみを誘引物として用い、捕虫装置610Aにおいて、光源を用いない。
図25は、捕虫装置の第7の実施形態の断面図であり、この捕虫装置全体は710で示されている。図26は図25の一部の拡大図である。捕虫装置710は、ベース部分712と取り外し可能な捕虫部分714と、を含む。捕虫装置710は、全体長さ、全体幅、及び全体奥行きを有していてよく、また、捕虫装置710が壁面に取り付けられたとき、捕虫装置710が壁面から突出する全距離によって定義される全体奥行きが、これら3つの全体寸法のうちで最小となるようになるように構成されてよい。図示されているように、ベース部分712は、スイッチ716を含み、スイッチ716は、ユーザーの所望に応じて、スイッチ716の開閉により捕虫装置710の電源を入れたり、切ったりすることができるように構成可能である。あるいは、スイッチ716は他の機能を制御するように構成されていてもよく、例えば光の強さ、光の波長の組み合わせ、光の点滅モード又は点滅頻度の違い、部屋が暗くなったときに電源が入る自動設定、あるいはリモートコントロール設定が挙げられる。スイッチ716は手動で操作されてもよいが、スイッチ716は電気的、光学的、電子機械的、電子光学的、又はスイッチ716を開閉するための任意の他の方法により操作されてもよい。ベース部分712の背面770から突出しているのは、複数の導電性プロング718(この図では1つのみ図示)であり、導電性プロング718を標準の家庭用壁面電気コンセントに差し込むことにより、捕虫装置710を壁面に取り付けて捕虫装置710に電力を供給するよう適合されている。あるいは、導電性プロング718は、導電性プロング718が水平方向を向いた壁面電気コンセントに差し込まれる場合に、捕虫装置710が直立したままとなり得るように、スイベル式に回転するように適合されていてもよい。あるいは、ベース部分712は、所望の任意の場所に静置又は吊り下げて、ベース部分712内に取り付けられた電池(図示せず)から電力を受け取るように構成されてもよい。電気コンセントと電池が、捕虫装置710に電力を供給するものとして記載されたが、任意の好適な電源を使用することができる。いくつかの実施形態において、スロット722が、ベース部分712の上面720に位置し、上向きの縁又は突出部724が、上面720の外周に位置する。
捕虫部分714は、前面754に少なくとも1つの開口部728を備えた前側ハウジング726と、ディバイダ730と、後側ハウジング736と、1つ又は2つ以上のLED740(1つのみ図示)などの発光素子と、捕虫部電気接点742とを含む。前側ハウジング726の開口部728は、広範な種類の虫を捕虫装置710に受け入れるように構成してもよいし、あるいは、1種類又は2種類以上の特定の種類の虫を受け入れるように構成してもよい。好ましくは、開口部728は、捕虫部分714を取り外して交換するときに、ユーザーの指が開口部728に入ってしまい捕獲された虫又は粘着剤に誤って触れることを防ぐように構成されていてもよい。開口部728は好ましくは、直径25mmの球が開口部728を通過できないような寸法及び形状を有し得る。開口部728は好ましくは、直径1mmの球が開口部728のいかなる部分も通過できるような寸法及び形状を有し得る。開口部728の幅、形状及び向きは、均一であってもよいし、又は、変化していてもよく、また、捕虫部分714が複数の開口部728を有する場合は、それらの幅、形状及び向きは、同一あってもよいし、又は、異なっていてもよい。開口部728は、1種類又は2種類以上の個々の種類の虫又は様々な種類の虫を誘引するように構成することができる。いくつかの実施形態において、ディバイダ730は、透明又は半透明の材料から構築され、また、前面734が透明又は半透明の粘着剤732でコーティングされている。いくつかの実施形態において、ディバイダ730の材料及び厚さと粘着剤732の材料及び厚さは、光のかなりの割合を透過させるよう選択され、例えば、光の60%超がディバイダ730と粘着剤732を透過するよう選択される。また、ディバイダ730は、飛翔昆虫(広範な種類の飛翔昆虫が、偏光を感知することが知られている)を更に誘引するため、ディバイダ730を透過する光を、日光と同様の配向に偏光するように構成されてもよい。いくつかの実施形態において、LED740は、紫外(UV)光を発するLED、及び可視光を発するLEDを含む。いくつかの実施形態において、LED740は、広範な種類の虫をよりよく誘引するために、UV光を発するLEDを少なくとも1つ、及び青色光を発するLEDを少なくとも1つ含む。いくつかの実施形態において、この発光素子は、日光を模した波長の組み合わせを放射する。いくつかの実施形態において、LED740は、蚊及びノミなどの特定の種類の虫をよりよく誘引するために、赤外(IR)光を発するLEDを少なくとも1つ含む。図示されているように、LED740それぞれに、2つの捕虫部接点742がある。よって、捕虫部接点742は、それぞれのLED740に電気的に接続される。それぞれのLED740に対して2つずつ捕虫部接点742が示されているが、任意の好適な数の接点を使用することができる。
いくつかの実施形態において、後側ハウジング736は、反射性コーティングされた内面738を含む。あるいは、後側ハウジング736の材料及び表面仕上げは、反射性コーティングなしに、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光を反射及び分散させるように構成され得る。いくつかの実施形態において、前側ハウジング726と後側ハウジング736は、不透明のプラスチックシートから熱成形されるが、紙、板紙、厚紙又は紙パルプなどの他の不透明、透明又は半透明の材料も使用することができる。いくつかの実施形態において、前側ハウジング726及び後側ハウジング736は、射出成形又はその他の好適な製造法により構築される。
図示されているように、ディバイダ730は実質的に平らであってよく、また、LED740により生成される光の主方向に対して平行に、又は傾いて構成されてもよいが、ディバイダ730は、均一に配光するために最適化されるよう、凸状、凹状、又はサドル形状、又は形状の組み合わせに形成されてもよい。あるいは、ディバイダ730は、畝又はその他の形状を含み得、これにより、粘着剤コーティングされた表面の面積を増加させ、一部の種類の虫にとって誘引性となる交互の明暗領域を形成し、捕虫部分714の内側への虫誘引性の光の伝達を向上させる。いくつかの実施形態において、前側ハウジング726は、内面が透明、半透明又は不透明の粘着剤でコーティングされ、これにより更なる捕虫効果及び能力が提供される。加えて、前側ハウジング726は、内面の粘着剤コーティングの下に反射性コーティングを含んでよく、これにより、虫の誘引効果を強化し、捕虫効果及び効率を更に向上させてもよい。前側ハウジング726、ディバイダ730、及び後側ハウジング736は、それらが交差又は係合する箇所において、接着剤で互いに接合されていてよいが、これらは、超音波溶接、若しくはRF密封などの他の一般的に使用されているパッケージング組立法、又は任意の他の好適な組立方法により、互いに接合されていてもよい。捕虫部分714の材料は更に、1種類又は2種類以上の虫誘引剤を含み得る。例えば、捕虫部分714には、ソルビトール、甲虫類誘引剤(ブレビコミン、ドミニカルア、フロンタリン、グランドルア、イプスジエノール、イプセノール、ジャポニルア、リネアチン、メガトモ酸、マルチストリアチン、オリクタルア、スルカトール、及びトランクコールを含む)、双翅類誘引剤(セラルア、キュールア、ラチルア、メドルア、モグチュン、ムスカルア、及びトリメドルアを含む)、同翅類誘引剤(レスカルアを含む)、鱗翅類誘引剤(ディスパールアを含む)、直鎖鱗翅類フェロモン(コドレルア、ゴシップルア、ヘキサルア、リトルア、ループルア、オルフラルア、及びオストラモンを含む)、及びその他の虫誘引剤(例えばオイゲノール、メチルオイゲノール、及びシグルア)、又はその他の、捕虫装置710の虫誘引効率を向上させるにおいをもたらす物質を、含浸させることができる。そのような実施形態において、虫誘引剤は、捕虫部分714に一体化している。あるいは、虫誘引剤は、前側ハウジング726の内面上に、又は前側ハウジング726の開口部728を通して、又は前側ハウジング726の前面754上に、又はディバイダ730の前面734上に取り付けられる、別個のピース(図示せず)に埋め込まれるか、又は収容されてもよい。あるいは、水蒸気は蚊に対する誘引剤として知られていることから、1種類又は2種類以上の虫誘引物質に加えて、又はそれに代えて、別個のピースに水を埋め込むか、又は収容してもよい。あるいは、1種類又は2種類以上の虫誘引物質に加えて、又はそれに代えて、糖液、糖蜜、又は蜂蜜などの他の虫誘引剤を、別個のピースに埋め込むか、又は収容してもよい。あるいは、1種類又は2種類以上の虫誘引物質に加えて、又はそれに代えて、蚊を誘引する二酸化炭素を産生し得るように、生酵母、砂糖、及び水を組み合わせて別個のピースに埋め込むか、又は収容してもよい。そのような誘引剤は、捕虫装置710から半径約2メートルにいる虫に感知可能であることが望ましい。図示されているように、ディバイダ730は背面752を有し、捕虫部分714を前側エンクロージャ744と後側エンクロージャ746とに分割している。
いくつかの実施形態において、ベース部分712は、ベース部電気接点750と、コマンドを実行するためのプログラム可能プロセッサ又はチップ(図示せず)を有する回路基板748と含み、これは導電性プロング718、スイッチ716、及びベース部接点750に電気的に接続されている。ただし、見やすくするため、電気的接続は一部しか示されていない。ベース部分712には、捕虫部分714のLED740のそれぞれについて、2つのベース部接点750が図示されているが、任意の好適な数の接点を使用することができる。ベース部接点750は、捕虫部分714がベース部分712に取り外し可能に取り付けられているときに、捕虫部接点742との電気的接触を提供するように構成することができる。回路基板748は、捕虫部分714がベース部分712に取り付けられているとき、導電性プロング718から通常の家庭用電流を受け取り、スイッチ716の位置に対して応答し、ベース部接点750に電力を供給する電子回路を含み得、このベース部接点750は、捕虫部接点742に電力を供給し、捕虫部分714のLED740を点灯させる。いくつかの実施形態において、回路基板748は、LED740に一定電圧を供給する、全波整流回路又はその他の回路などのエネルギー安定器を含むが、一部の種類の虫(蚊を含む)を誘引し得るような変化を真似た点滅光が提供されるように、LED740に変動電圧を供給することもできる。例えば、およそ0.05Hz(例えば、哺乳動物の呼吸数を真似たもの)~270Hz(例えば、オスのイエバエを誘引する点滅の最高頻度)の範囲の点滅頻度が望ましいことがあり、発光素子は、この範囲内で点滅するように構成されてよい。回路基板748は、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光を提供するために、LED740に電力を供給してもよいが、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光の点滅の組み合わせを生み出すために、UV LED740のみ又は可視光LED740のみ又はIR LED740のみに電力を供給するか、あるいは変動電力を供給するように構成してもよい。いくつかの実施形態において、回路基板748はまた、圧電スピーカなどの発信機又はトランシーバー、又はその他の装置を駆動させるように構成することができ、これらはベース部分712に取り付けて、虫誘引性の音を発するようにすることができる。いくつかの実施形態において、この発信機又はトランシーバーは、虫(蚊、小昆虫、蛾、又は蠅など)をよりよく誘引するために、録音及び/又は生成された虫の音又は振動を発することができ、これには、虫の発信、応答、求愛、及び連結の歌のうちの1つ又は2つ以上が含まれ得る。いくつかの実施形態において、この発信機又はトランシーバーは、録音及び/又は生成された虫誘引性の音又は振動(例えば哺乳動物の心拍など)を発することができる。例えば、この発信機又はトランシーバーは、約0.5Hz(例えば、大型哺乳動物の心拍数)~約240kHz(例えば、虫が感知可能な最高周波数)の範囲の周波数を有する虫誘引性の1種類又は複数種類の音を発することができる。いくつかの実施形態において、この周波数は約5Hz~100kHzの範囲である。いくつかの実施形態において、この周波数は約35Hz~50kHzの範囲である。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置710から約2メートル以内の距離にいる虫に感知可能であることが望ましい。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置710から約1メートルを超える距離にいる人間に感知できないものであることが望ましい。また、回路基板748は、ノミ及び蚊などの一部の虫類を誘引するために、抵抗器(図示せず)若しくは抵抗発熱体(図示せず)などの1つ又は2つ以上の電気素子(図示せず)、あるいは、1つ又は2つ以上の熱交換素子(図示せず)(例えば、ペルチェ効果及び/又はトムソン効果を用いて、熱を特定領域に移動させる素子など)、あるいは、熱を発生及び/又は移動させ、この熱を、ベース部分712を通して捕虫部分714へと伝達させ得る、電気素子の組み合わせを含んでもよい。あるいは、LED740のうちの1つ又は2つ以上によって熱を発生させ、1つ又は2つ以上の電気素子が発生させる熱を置き換えてもよいし、又は増大させてもよい。あるいは、1つ又は2つ以上のLED740を、熱と光の両方を発生させる1つ又は2つ以上の白熱電球で置き換えてもよいし、又は強化してもよい。哺乳類の肌の温度及び体温に似せるために、一般に、発生させる熱により、捕虫部分714の少なくとも一部分の温度をおよそ30℃~45℃、好ましくはおよそ33℃~42℃に上昇させて維持してもよい。また、熱を加えることにより水蒸気及び二酸化炭素などの虫誘引物質の放出を増大させ得る。
ベース部分712の上面720のスロット722及び突出部724は、捕虫部分714と係合して、使用中に捕虫部分714を定位置に固定するように構成される。しかしながら、捕虫部分714をベース部分712にしっかりと、かつ取り外し可能に取り付けることができるような、任意の他の取り付け形態に置き換えてもよい。捕虫装置710をコンセントから外した際に、捕虫装置710を床、机、テーブル、又は棚の上に直立させて静置できるように、ベース部分712の底面756は、実質的に平坦であるか又は凹状になっていてもよい。あるいは、ベース部分712の底面756は、捕虫装置710をコンセントから外した際に、捕虫装置710を直立させて静置可能とする、2つ以上の突出部(図示せず)又は脚部を有していてもよい。
捕虫装置710の操作においては、導電性プロング718を壁面電気コンセントに差し込み、スイッチ716を閉位置に動かし、捕虫部分714をベース部分712に取り付ける。LED740は、光(矢印で表わす)を発し、この光は、後側エンクロージャ746内に入り、後側ハウジング736の内面738上へ、また、ディバイダ730の背面752上へと伝わる。いくつかの実施形態において、光はベース部分712において操作されず、捕虫部分714内へ直接発せられる。後側ハウジング736の内面738は凹形状であってよく、LED740からの光を反射及び分散させて、ディバイダ730の背面752上に均一に配光するように構成されていてもよいが、後側ハウジング736の内面738の形状は、凸状又はサドル形状又は形状の組み合わせを有していてよく、あるいは、より均一に配光するように、畝(図示せず)又はその他の形状を有していてもよい。あるいは、ディバイダ730の背面752上へと(例えば、均等に、特定のパターンに従って、焦点を絞って)配光するように構成された、アナモルフィックレンズ(図示せず)、又は任意の他のレンズ、又はレンズの組み合わせなどの光学的エンハンサを、LED740に近接させて、若しくはその上方において、後側ハウジング736に取り付けてもよいし、又は、LED740に取り付けてもよく、また、この光学的エンハンサにより、後側ハウジング736の内面738の役割を置き換えるか、又は増強してもよい。あるいは、LED740からの光は、ディバイダ730の背面752に斜めの角度(例えば、約0°~90°の鋭角)で直接当たってよく、ディバイダ730全体にわたって広がり得、後側ハウジング736の内面738の役割、又は後側ハウジング736若しくはLED740に取り付けられた1つ若しくは複数のレンズの役割を置き換えるか、又は強化してもよい。光は、ディバイダ730及び前面734上の粘着剤732を透過し、前側エンクロージャ744に入り得る。この光は、ディバイダ730、前面734上の粘着剤732、又はこれら両方の光散乱特性により、更に均一に配光され得る。前側エンクロージャ744に入る光の一部は、続いて、前側ハウジング726の開口部728を通って、捕虫装置710が設置されている領域に放たれる。虫は、粘着剤732と前側ハウジング726の開口部728とを通って伝わってくる光に誘引され、開口部728から粘着剤732上へと飛んでいくか、又は這っていき、そこで捕獲される。ユーザーは、前側ハウジング726の開口部728を通して見ることにより、捕獲された虫を確認できる。十分な数の虫が捕獲されると、ユーザーは、捕獲された虫、虫の破片又は粘着剤(これらは捕虫部分714内の届かないところに留まる)に触れることなく、使用済みの捕虫部分714全体を容易に取り外して捨て、新しい捕虫部分714に交換することができる。新しい捕虫部分714は、粘着剤コーティングされた新しい表面と光指向面を有しており、捕虫装置710での効率的かつ効果的な虫の誘引と捕獲が持続的に確保される。
いくつかの実施形態において、捕虫部分714はベース部分712の前ではなく上に取り付けられているため、一般的な家庭用壁面コンセントに差し込んだときに、壁面からの捕虫装置710の突出が最小限に抑えられ、これによって、家庭環境に対する邪魔を最小限に抑える。いくつかの実施形態において、捕虫装置710は、壁面に取り付けられたとき、捕虫装置710が壁面から突出する全距離によって定義される全体奥行きが、捕虫装置710の全体高さ及び全体幅よりも小さくなるように構成される。
捕虫装置710の利点は、捕虫部分714内の光の操作であることが理解されよう。いくつかの実施形態において、光の操作は捕虫部分714内でのみ行われる。光の操作には、反射、屈折、偏光、分散及び/又は散乱が含まれてよく、操作可能な素子又は表面(例えば、内面738、ディバイダ730及び粘着剤732)と係合することにより達成される。いくつかの実施形態において、光の操作により、粘着面又は粘着剤コーティング上に光の均等な分布が形成される。いくつかの実施形態において、光は、粘着剤コーティングの上又は捕虫部分714内に所定のパターンを生成するよう操作され、例えば、均一な分布、高強度のホットスポットを伴う均一な分布、ホットスポットパターン、及び/又はこれらの組み合わせを生成するよう操作される。
任意の好適な粘着材料を、虫を捕獲するための粘着面の一部として使用することができる。いくつかの実施形態において、アクリル、ブチルゴム、天然ゴム、ニトリル、シリコーン、スチレンブロックコポリマー、スチレン-エチレン/プロピレン、スチレン-イソプレン-スチレン、ビニルエーテルなどの感圧性粘着剤を使用することができる。一般に、そのような粘着剤の厚さは約0.01mm~1mmの範囲である。いくつかの実施形態において、粘着剤の厚さは、約0.05mm~0.2mmの範囲であり、厚さ約0.1mmが最もよく使用される。
この構成の捕虫装置710は、ベース部分712に取り外し可能に取り付けることができる様々な異なる捕虫部分714に対応することができ、それぞれの捕虫部分714は、特定の種類又は複数の種類の虫を誘引して捕獲するような固有の構成を有する。例えば、捕虫部分714の全体の寸法及び形状、捕虫部分714の前側ハウジング726における開口部728の寸法、形状、位置及び向き、並びにLED740の波長と光量は、特定の種類又は複数の種類の虫を誘引して捕獲するような固有の構成を有していてよい。例えば、いくつかの実施形態において、捕虫部分714はおよそ、幅20mm~600mm、高さ20mm~600mm、及び奥行き5mm~150mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分714はおよそ、幅20mm~200mm、高さ20mm~200mm、及び奥行き5mm~80mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分714はおよそ、幅20mm~130mm、高さ20mm~130mm、及び奥行き5mm~50mmである。
いくつかの実施形態において、ベース部分712はおよそ、幅20mm~600mm、高さ10mm~150mm、及び奥行き10mm~150mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分712は、幅20mm~200mm、高さ10mm~100mm、及び奥行き10mm~80mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分712は、幅20mm~130mm、高さ10mm~50mm、及び奥行き10mm~50mmである。
本明細書で提供されるように、開口部728は様々な形状及び/又は寸法であり得る。例えば、開口部728の形状は、円形、正方形、長方形、多角形、及び/又は楕円形であり得る。あるいは、開口部728は、直線、曲線、又は波状の形状又はパターンを有するスロット形状であり得る。開口部728が円形の場合、開口部728の直径は約0.5mm~30mmであり得る。いくつかの実施形態において、円形開口部728の直径は約0.5mm~20mmである。いくつかの実施形態において、円形開口部728の直径は約0.5mm~15mmである。開口部728がスロット形状の場合、開口部728はおよそ、幅2mm~30mm、長さ5mm~500mmであり得る。いくつかの実施形態において、スロット形状開口部728はおよそ、幅2mm~20mm、長さ5mm~200mmである。いくつかの実施形態において、スロット形状開口部728はおよそ、幅2mm~15mm、長さ5mm~100mmである。
いくつかの実施形態において、開口部728は前側ハウジング726の全部又は一部を占める。例えば、開口部728は、前側ハウジング726の表面積の約1%~75%の範囲を占めていてもよい。いくつかの実施形態において、開口部728は、前側ハウジング726の表面積の約5%~50%を占める。いくつかの実施形態において、開口部728は、前側ハウジング726の表面積の約10%~30%を占める。
図27は、捕虫装置の第8の実施形態の正面斜視図であり、この捕虫装置全体は810で示されている。捕虫装置810は、捕虫部分814及びベース部分812を含む。捕虫部分814は、この図において、ベース部分812から取り外された状態で示されている。いくつかの実施形態において、捕虫部分814は、底面850から下向きに突出している係合可能部分818を含む。しかしながら、係合可能部分818は捕虫部分814から突出している必要はない。係合可能部分818は、捕虫部分814の面一になった底面の、非突出部分であってもよく、この非突出部分が、ベース部分812と少なくとも部分的に係合する。ベース部分812は、捕虫部分814がベース部分812に取り付けられたときに、係合可能部分818を受容するための対応する開口部824(図29に図示)を有し得る。開口部824は好ましくは、ユーザーの指が開口部824を通り抜けることができないように構成され得る。開口部824は好ましくは、直径10mmの球が開口部824を通過できないように構成され得る。図示されているように、ベース部分812はスイッチ816を含む。
図28は、捕虫装置810の断面図であり、図29は図28の一部の拡大図である。ベース部分812は、回路基板822と、ドッキングスイッチ820と、1つ又は2つ以上のLED826(1つのみ図示)とを含み得る。ドッキングスイッチ820は回路基板822に取り付けられた状態で示されているが、ドッキングスイッチ820は、ベース部分812に直接取り付けられていてもよい。いくつかの実施形態において、LED826は、広範な種類の虫をよりよく誘引するために、紫外(UV)光を発するLEDを1つ又は2つ以上、及び可視光を発するLEDを1つ又は2つ以上含んでいてもよい。いくつかの実施形態において、この発光素子は、日光を模した波長の組み合わせを放射する。いくつかの実施形態において、1つ又は2つ以上のLED826は、蚊及びノミなどの特定の種類の虫をよりよく誘引するために、赤外(IR)光を発してもよい。いくつかの実施形態において、回路基板822は、コマンドを実行するためのプログラム可能プロセッサ又はチップ(図示せず)を有し、所望の部品(例えば、スイッチ816、LED826など)に電力を供給し、かつ命令を与えるように構成されている。ただし、見やすくするため、電気的接続は一部しか示されていない。いくつかの実施形態において、回路基板822は、回路基板822上に取り付けられたドッキングスイッチ820を含む。
捕虫部分814がベース部分812に取り付けられると、捕虫部分814の係合可能部分818がドッキングスイッチ820に係合する。ドッキングスイッチ820は、捕虫部分814がベース部分812に取り付けられ、捕虫部分814の係合可能部分818がドッキングスイッチ820と係合すると、閉じるように構成することができ、また、捕虫部分814がベース部分812から取り外され、捕虫部分814の係合可能部分818がドッキングスイッチ820から持ち上げられると、開くように構成することができる。ドッキングスイッチ820は、捕虫部分814の係合可能部分818による力又は圧力に応答してオンになるように構成することができる。あるいは、ドッキングスイッチ820は、捕虫部分814の係合可能部分818による変位に応答してオンになるように構成することができる。あるいは、ドッキングスイッチ820は、捕虫部分814の係合可能部分818により光ビームが遮断されると閉じる光学スイッチとして構成されてもよいし、あるいは、捕虫部分814の磁石に近づくと閉じるホール効果センサとして構成されてもよいし、あるいは、捕虫部分814のベース部分812への取り付け/取り外しに応じて開閉する任意の他のスイッチ又はセンサとして構成されてもよい。ドッキングスイッチ820は、回路基板822及び/又はスイッチ816に電気的に接続され、捕虫部分814がベース部分812から取り外されると、UV及び/又は可視光及び/又はIRのLED826が消灯されるようなっていてよい。これによって、ユーザーがLED826からのUV光及び/又は可視光及び/又はIR光を直接見てしまうことを防ぐとともに、エネルギー消費を低減する。あるいは、ドッキングスイッチ820は、捕虫部分814がベース部分812から取り外されると、UV用LED826のみ、かつ/又はIR用LED826のみ、かつ/又は可視光LED826のみを消灯するように、回路基板822及び/又はスイッチ816に電気的に接続されていてもよい。
図30は、捕虫装置の第9の実施形態の正面斜視図であり、この捕虫装置全体は910で示されている。捕虫装置910は、捕虫部分914及びベース部分912を含む。捕虫部分914は、この図において、ベース部分912から取り外された状態で示されている。いくつかの実施形態において、捕虫部分914は、底面(図示せず)から下向きに突出している係合可能部分918を含む。しかしながら、係合可能部分918は捕虫部分914から突出している必要はない。係合可能部分918は、捕虫部分914の面一になった底面の、非突出部分であってもよく、この非突出部分が、ベース部分912と少なくとも部分的に係合する。ベース部分912は、捕虫部分914がベース部分912に取り付けられたときに、係合可能部分918を受容するための対応する開口部924(図32に図示)を有し得る。開口部924は好ましくは、ユーザーの指が開口部924を通り抜けることができないように構成され得る。開口部924は好ましくは、直径10mmの球が開口部924を通過できないように構成され得る。図示されているように、ベース部分912はスイッチ916も含み得る。
図31は、捕虫装置910の断面図であり、図32は図31の一部の拡大図である。ベース部分912は、回路基板922と、ドッキングスイッチ920と、1つ又は2つ以上のLED926(1つのみ図示)とを含み得る。ドッキングスイッチ920は回路基板922に取り付けられた状態で示されているが、ドッキングスイッチ920は、ベース部分912に直接取り付けられていてもよい。いくつかの実施形態において、LED926は、広範な種類の虫をよりよく誘引するために、紫外(UV)光を発するLEDを1つ又は2つ以上、及び可視光(好ましくは青色光)を発するLEDを1つ又は2つ以上含んでいてもよい。いくつかの実施形態において、この発光素子は、日光を模した波長の組み合わせを放射する。いくつかの実施形態において、1つ又は2つ以上のLED926は、蚊及びノミなどの特定の種類の虫をよりよく誘引するために、赤外(IR)光を発してもよい。いくつかの実施形態において、回路基板922は、コマンドを実行するためのプログラム可能プロセッサ又はチップ(図示せず)を有し、所望の部品(例えば、スイッチ916、LED926など)に電力を供給し、かつ命令を与えるように構成されている。ただし、見やすくするため、電気的接続は一部しか示されていない。ベース部分912は、スクリーン928を含み得る。捕虫部分914がベース部分912に取り付けられると、捕虫部分914の係合可能部分918がドッキングスイッチ920に係合する。ドッキングスイッチ920は、捕虫部分914がベース部分912に取り付けられ、捕虫部分914の係合可能部分918がドッキングスイッチ920と係合すると、閉じるように構成することができ、また、捕虫部分914がベース部分912から取り外され、捕虫部分914の係合可能部分918がドッキングスイッチ920から持ち上げられると、開くように構成することができる。ドッキングスイッチ920は、捕虫部分914の係合可能部分918による力又は圧力に応答してオンになるように構成することができる。あるいは、ドッキングスイッチ920は、捕虫部分914の係合可能部分918による変位に応答してオンになるように構成することができる。あるいは、ドッキングスイッチ920は、捕虫部分914の係合可能部分918により光ビームが遮断されると閉じる光学スイッチとして構成されてもよいし、あるいは、捕虫部分914の磁石に近づくと閉じるホール効果センサとして構成されてもよいし、あるいは、捕虫部分914のベース部分912への取り付け/取り外しに応じて開閉する任意の他のスイッチ又はセンサとして構成されてもよい。ドッキングスイッチ920は、回路基板922及び/又はスイッチ916に電気的に接続されていてよい。回路基板922は、1つ又は2つ以上のUV及び/又は可視光及び/又はIR用LED926(1つのみ図示)に電気的に接続されていてよく、また、スクリーン928にも電気的に接続されていてよく、ドッキングスイッチ920が閉じたときに、スクリーン928を作動させることができる。いくつかの実施形態において、スクリーン928は液晶(LC)技術を使用し、スクリーン928が作動している際は、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光のLED926からの光のすべて又は一部が遮断されるように構成されてもよい。これによって、ユーザーがLED926からのUV光及び/又は可視光及び/又はIR光を直接見てしまうことを防ぐとともに、エネルギー消費を低減する。いくつかの実施形態において、スクリーン928は、作動中、UV LED926からのみの光のすべて若しくは一部、又は可視光LED926からのみの光のすべて若しくは一部、又はIR LED926からのみの光のすべて若しくは一部、又はUV、可視光、及びIR LED926の任意の組み合わせからの光のすべて若しくは一部を遮断するように構成することができる。いくつかの実施形態において、スクリーン928は、電気モーター、又はソレノイド、又は磁歪アクチュエーター、又は圧電アクチュエーター、又は様々な電気機械式手法のうちの1つ又は2つ以上を利用して、シャッターを閉じ、UV LED926からの光、可視光LED926からの光、IR LED926からの光、又はUV、可視光、及びIR LED926の任意の組み合わせからの光のすべて又は一部を遮断してもよい。あるいは、スクリーン928は、捕虫部分914がベース部分912から取り外されたときに、捕虫部分914の係合可能部分918により機械的に作動して、スクリーン928のシャッターを閉じ、UV及び/又は可視光及び/又はIR LED926からの光のすべて又は一部を遮断するように構成されてもよい。
図33は、捕虫装置の第10の実施形態の正面斜視図であり、この捕虫装置全体は1010で示されている。捕虫装置1010は、ベース部分1012と取り外し可能な捕虫部分1014と、を含む。捕虫部分1014は、この図において、ベース部分1012から取り外された状態で示されている。捕虫装置1010は、全体長さ、全体幅、及び全体奥行きを有していてよく、また、捕虫装置1010が壁面に取り付けられたとき、捕虫装置1010が壁面から突出する全距離によって定義される全体奥行きが、これら3つの全体寸法のうちで最小となるようになるように構成されてよい。捕虫部分1014は、前面1058に少なくとも1つの開口部1020を備えた前側ハウジング1018を含む。前側ハウジング1018の開口部1020は、広範な種類の虫を捕虫装置1010に受け入れるように構成してもよいし、あるいは、1種類又は2種類以上の特定の種類の虫を受け入れるように構成してもよい。いくつかの実施形態において、開口部1020は、捕虫部分1014を取り外して交換するときに、ユーザーの指が開口部1020に入ってしまい捕獲された虫又は粘着剤に誤って触れることを防ぐように構成される。いくつかの実施形態において、開口部1020は、直径25mmの球が開口部1020を通過できないような寸法及び形状を有し、かつ、直径1mmの球が開口部1020のいかなる部分も通過できるような寸法及び形状を有する。開口部1020の幅、形状及び向きは、均一であってもよいし、又は、変化していてもよく、また、捕虫部分1014が複数の開口部1020を有する場合は、それらの幅、形状及び向きは、同一あってもよいし、又は、異なっていてもよい。開口部1020は、1種類又は2種類以上の個々の種類の虫又は様々な種類の虫を誘引するように構成することができる。捕虫部分1014は、全体長さ、全体幅、及び全体奥行きを有していてよく、また、捕虫部分1014が捕虫装置1010に取り付けられ、かつ捕虫装置1010が壁面に取り付けられたとき、その壁面に垂直な方向に測定される、捕虫部分1014の全体奥行きが、捕虫部分1014のこれら3つの全体寸法のうちで最小となるように構成されていてもよい。
ベース部分1012の背面1060(図34に図示)から突出しているのは、複数の導電性プロング1022であり、導電性プロング1022を標準の家庭用壁面電気コンセントに差し込むことにより、捕虫装置1010を壁面に取り付けて捕虫装置1010に電力を供給するよう適合されている。あるいは、導電性プロング1022は、導電性プロング1022が水平方向を向いた壁面電気コンセントに差し込まれる場合に、捕虫装置1010が直立したままとなり得るように、スイベル式に回転するように適合されていてもよい。あるいは、ベース部分1012は、所望の任意の場所に静置又は吊り下げて、ベース部分1012内に取り付けられた電池(図示せず)から電力を受け取るように構成されてもよい。電気コンセントと電池が、捕虫装置1010に電力を供給するものとして記載されたが、任意の好適な電源を使用することができる。ベース部分1012は、1つ又は2つ以上のLED1024などの発光素子を含む。いくつかの実施形態において、ベース部分1012はLED1024のアレイを含む。図示されているように、LED1024は青色及びUV LED1024の2×3アレイで構成されているが、別の数及び配置のLED1024を有する別のアレイ構成(例えば、3×2アレイ、又は4×3アレイ、又は1×2アレイなど)、異なる波長の光を放射するLED1024、及び、異なる波長の光を放射するLED1024の異なる組み合わせを、使用することもできる。いくつかの実施形態において、LED1024は、UV光を発するLEDを少なくとも1つ、及び可視光を発するLEDを少なくとも1つ含む。いくつかの実施形態において、LED1024は、広範な種類の虫をよりよく誘引するために、UV光を発するLEDを少なくとも1つ、及び青色光を発するLEDを少なくとも1つ含む。いくつかの実施形態において、この発光素子は、日光を模した波長の組み合わせを放射する。いくつかの実施形態において、LED1024は、蚊などの特定の種類の虫をよりよく誘引するために、赤外(IR)光を発するLEDを少なくとも1つ含む。ベース部分1012の上面1026には、透明又は半透明のウィンドウ1028が取り付けられていてよい(図ではLED1024を見えるようにするため部分的に切り取られている)。ウィンドウ1028により、LED1024が埃と虫の破片から保護され、ベース部分1012のクリーニングが容易になる。上面1026にはスロット1030があってよく、上面1026の外周には、縁又は上向きの突出部1032がある。
図34は、捕虫装置1010の断面図である。いくつかの実施形態において、各LED1024から放射される光は、主方向1054を有する。捕虫部分1014は、前面1038を備えたディバイダ1034と、後側ハウジング1040とを含む。いくつかの実施形態において、ディバイダ1034は、透明又は半透明の材料から構築されるか、又は透明又は半透明の材料を含み、また、前面1038が透明又は半透明の粘着剤1036でコーティングされ得る。いくつかの実施形態において、ディバイダ1034は、飛翔昆虫(広範な種類の飛翔昆虫が、偏光を感知することが知られている)を更に誘引するため、ディバイダ1034を透過する光を、日光と同様の配向に偏光するように構成される。いくつかの実施形態において、ディバイダ1034の材料及び厚さと粘着剤1036の材料及び厚さは、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光のかなりの割合を透過させるよう選択され、例えば、光の60%超がディバイダ1034と粘着剤1036を透過するよう選択される。いくつかの実施形態において、後側ハウジング1040は、反射性コーティングされた内面1042を含む。あるいは、後側ハウジング1040の材料及び表面仕上げは、反射性コーティングなしに、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光を反射及び分散させるように構成され得る。後側ハウジング1040は、その底面に開口部1044を含んでよく、あるいは開口部1044は、透明又は半透明のウィンドウ(図示せず)に置き換えられてもよい。
いくつかの実施形態において、前側ハウジング1018と後側ハウジング1040は、不透明なプラスチックシートから熱成形され、低価格と使い捨て性を維持しながら、清潔で美観に優れた形状を生み出す。あるいは、紙、板紙、厚紙又は紙パルプなどの他の不透明、透明又は半透明の材料も使用することができる。いくつかの実施形態において、前側ハウジング1018及び後側ハウジング1040は、射出成形、注型成形、又はその他の好適な製造法により構築される。図示されているように、ディバイダ1034は実質的に平らであり、1つ又は2つ以上のLED1024により生成される光の主方向1054に対して平行又はある角度1052になるように構成することができる。角度1052は鋭角であってよく、好ましくは0°~45°とされ、捕虫装置1010が壁に取り付けられたときに、ディバイダ1034の上端又は遠位端(例えば、ベース部分1012から遠い方の端)が、下端又は近位端よりも壁に近づくようにされてもよい。いくつかの実施形態において、ディバイダ1034は、均一に配光するために最適化されるよう、凸状、凹状、又はサドル形状、又は形状の組み合わせに形成されてもよい。いくつかの実施形態において、ディバイダ1034は、粘着面の面積を増大させ、かつ明暗コントラスト領域を形成するような、畝又はその他の形状を有していてもよい。明暗コントラスト領域は、広範な種類の虫に対して可視性が高く、それらの虫に対する誘引効果をより高めることができる。
いくつかの実施形態において、前側ハウジング1018は、その内面が透明、半透明又は不透明の粘着剤でコーティングされてよく、これにより付加的な捕虫効果及び能力が提供される。加えて、前側ハウジング1018は更に内面の粘着剤コーティングの下に反射性コーティング(図示せず)を有し、これにより、虫の誘引効果を強化し、捕虫効果及び効率を更に向上させてもよい。
いくつかの実施形態において、前側ハウジング1018、ディバイダ1034及び後側ハウジング1040は、それらが交差又は係合する箇所において、超音波溶接又は高周波(HF)溶接で互いに接合されるが、接着剤により、又は任意の他の好適な組立法により、恒久的又は取り外し可能に、互いに接合されていてもよい。捕虫部分1014の材料は更に、1種類又は2種類以上の虫誘引剤を含み得る。例えば、捕虫部分1014には、ソルビトール、甲虫類誘引剤(ブレビコミン、ドミニカルア、フロンタリン、グランドルア、イプスジエノール、イプセノール、ジャポニルア、リネアチン、メガトモ酸、マルチストリアチン、オリクタルア、スルカトール、及びトランクコールを含む)、双翅類誘引剤(セラルア、キュールア、ラチルア、メドルア、モグチュン、ムスカルア、及びトリメドルアを含む)、同翅類誘引剤(レスカルアを含む)、鱗翅類誘引剤(ディスパールアを含む)、直鎖鱗翅類フェロモン(コドレルア、ゴシップルア、ヘキサルア、リトルア、ループルア、オルフラルア、及びオストラモンを含む)、及びその他の虫誘引剤(例えばオイゲノール、メチルオイゲノール、及びシグルア)、又はその他の、捕虫装置1010の虫誘引効率を更に向上させるにおいをもたらす物質を、含浸させることができる。そのような実施形態において、虫誘引剤は、捕虫部分1014に一体化している。あるいは、虫誘引剤は、前側ハウジング1018の内面上に、又は前側ハウジング1018の開口部1020を通して、又は前側ハウジング1018の前面1058上に、又はディバイダ1034の前面1038上に取り付けられる、別個のピース(図示せず)に埋め込まれるか、又は収容されてもよい。あるいは、水蒸気は蚊に対する誘引剤として知られていることから、1種類又は2種類以上の虫誘引物質に加えて、又はそれに代えて、別個のピースに水を埋め込むか、又は収容してもよい。あるいは、1種類又は2種類以上の虫誘引物質に加えて、又はそれに代えて、糖液、糖蜜、又は蜂蜜などの他の虫誘引剤を、別個のピースに埋め込むか、又は収容してもよい。あるいは、1種類又は2種類以上の虫誘引物質に加えて、又はそれに代えて、蚊を誘引する二酸化炭素を産生し得るように、生酵母、砂糖、及び水を組み合わせて別個のピースに埋め込むか、又は収容してもよい。そのような誘引剤は、捕虫装置1010から半径約2メートルにいる虫に感知可能であることが望ましい。ディバイダ1034は、捕虫部分1014を前側エンクロージャ1046と後側エンクロージャ1048とに分割している。いくつかの実施形態において、ベース部分1012は、コマンドを実行するためのプログラム可能プロセッサ又はチップ(図示せず)を有する回路基板1050を含み、これは導電性プロング1022(1つのみ図示)、及びLED1024(1つのみ図示)に電気的に接続されている。ただし、見やすくするため、電気的接続は一部しか示されていない。回路基板1050は、導電性プロング1022から通常の家庭用電流を受け取り、LED1024を点灯させる電力を供給するための電子回路を含み得る。回路基板1050は、LED1024に一定電圧を供給する、全波整流回路又はその他の回路などのエネルギー安定器を含み得るが、一部の種類の虫(蚊を含む)を誘引し得るような変化を真似た点滅光が提供されるように、LED1024に変動電圧を供給することもできる。例えば、およそ0.05Hz(例えば、大型哺乳動物の呼吸数を真似たもの)~250Hz(例えば、オスのイエバエを誘引する点滅の最高頻度)の範囲の点滅頻度が望ましいことがあり、発光素子は、この範囲内で点滅するように構成されてよい。回路基板1050は、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光を提供するために、LED1024に電力を供給してもよいが、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光の点滅の組み合わせを生み出すために、UV LED1024のみ又は可視光LED1024のみ又はIR LED1024のみに電力を供給するか、あるいは変動電力を供給するように構成してもよい。回路基板1050はまた、圧電スピーカ(図示せず)などの発信機又はトランシーバー、又はその他の装置を駆動させるように構成することができ、これらはベース部分1012に取り付けて、虫誘引性の音を発するようにすることができる。いくつかの実施形態において、この発信機又はトランシーバーは、虫(蚊、小昆虫、蛾、又は蠅など)をよりよく誘引するために、録音及び/又は生成された虫の音又は振動を発することができ、これには、虫の発信、応答、求愛、及び連結の歌のうちの1つ又は2つ以上が含まれ得る。いくつかの実施形態において、この発信機又はトランシーバーは、録音及び/又は生成された虫誘引性の音又は振動(例えば哺乳動物の心拍など)を発することができる。例えば、この発信機又はトランシーバーは、約0.5Hz(例えば、大型哺乳動物の心拍数)~約240kHz(例えば、虫が感知可能な最高周波数)の範囲の周波数を有する虫誘引性の1種類又は複数種類の音を発することができる。いくつかの実施形態において、この周波数は約5Hz~100kHzの範囲である。いくつかの実施形態において、この周波数は約35Hz~50kHzの範囲である。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置1010から約2メートル以内の距離にいる虫に感知可能であることが望ましい。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置1010から約1メートルを超える距離にいる人間に感知できないものであることが望ましい。また、回路基板1050は、ノミ及び蚊などの一部の虫類を誘引するために、抵抗器(図示せず)若しくは抵抗発熱体(図示せず)などの1つ又は2つ以上の電気素子(図示せず)、あるいは、1つ又は2つ以上の熱交換素子(図示せず)(例えば、ペルチェ効果及び/又はトムソン効果を用いて、熱を特定領域に移動させる素子など)、あるいは、熱を発生及び/又は移動させ、この熱を、ベース部分1012を通して捕虫部分1014へと伝達させ得る、電気素子の組み合わせを含んでもよい。あるいは、LED1024のうちの1つ又は2つ以上によって熱を発生させ、1つ又は2つ以上の電気素子が発生させる熱を置き換えてもよいし、又は増大させてもよい。あるいは、1つ又は2つ以上のLED1024を、熱と光の両方を発生させる1つ又は2つ以上の白熱電球で置き換えてもよいし、又は強化してもよい。哺乳類の肌の温度及び体温に似せるために、一般に、発生させる熱により、捕虫部分1014の少なくとも一部分の温度をおよそ30℃~45℃、好ましくはおよそ33℃~42℃に上昇させて維持してもよい。また、熱を加えることにより水蒸気及び二酸化炭素などの虫誘引物質の放出を増大させ得る。
図示されているように、ベース部分1012の上面1026のスロット1030と、ベース部分1012の上面1026の突出部1032とが、捕虫部分1014と係合して、使用中に捕虫部分1014を定位置に固定する。しかしながら、捕虫部分1014をベース部分1012にしっかりと、かつ取り外し可能に取り付けることができるような、任意の他の取り付け形態に置き換えてもよい。捕虫装置1010をコンセントから外した際に、捕虫装置1010を床、机、テーブル、又は棚の上に直立させて静置できるように、ベース部分1012の底面1016は、実質的に平坦であるか又は凹状になっていてもよい。あるいは、ベース部分1012の底面1016は、捕虫装置1010をコンセントから外した際に、捕虫装置1010を直立させて静置可能とする、2つ以上の突出部(図示せず)又は脚部を有していてもよい。
捕虫装置1010の操作においては、導電性プロング1022を壁面電気コンセントに差し込む。LED1024は、好ましくはUV及び可視光の光(矢印で示す)を発し、この光は、ベース部分1012のウィンドウ1028を通り、捕虫部分1014の後側ハウジング1040にある開口部1044を通って、後側エンクロージャ1048に入り、直接、後側ハウジング1040の内面1042上に、かつディバイダ1034の背面1056上に、伝わっていく。見やすくするため、光を表わす矢印は、1つのLED1024から放射される光のみを示す。LED1024からの光は、捕虫部分1014の後側ハウジング1040の底面における開口部1044(例えば、捕虫部分1014の全体奥行きに実質的に平行な面にある)を通って、後側エンクロージャ1048に入ることから、この光は、後側エンクロージャ1048の長さ全体を通過することができるとともに、後側エンクロージャ1048の長さ全体にわたって発散することができるため、後側エンクロージャ1048全体にわたって、より均一に配光され得る。いくつかの実施形態において、光はベース部分1012において操作されず、捕虫部分1014内へ直接発せられる。後側ハウジング1040の内面1042は凹形状を含んでいてもよく、LED1024からの光を反射及び分散させて、ディバイダ1034の背面1056上に均一に配光するように構成されていてもよいが、後側ハウジング1040の内面1042は凸状又はサドル形状又は形状の組み合わせを有していてよく、あるいは、より均一に配光するように、畝又はその他の形状を有していてもよい。あるいは、ディバイダ1034の背面1056上へと(例えば、均等に、特定のパターンに従って、焦点を絞って)配光するように構成された、アナモルフィックレンズ(図示せず)、又は任意の他のレンズ、又はレンズの組み合わせなどの光学的エンハンサを、開口部1044において、若しくはその付近において、後側ハウジング1040に取り付けるか、又はウィンドウ1028において、若しくはその付近において、ベース部分1012に取り付けてよく、また、この光学的エンハンサにより、後側ハウジング1040の内面1042の役割を置き換えるか、又は増強してもよい。いくつかの実施形態において、LED1024からの光は、ディバイダ1034の背面1056に斜めの角度(例えば、約0°~90°の鋭角)で直接当たってよく、ディバイダ1034全体にわたって広がり、後側ハウジング1040の内面1042の役割、又は後側ハウジング1040に取り付けられた1つ若しくは複数のレンズの役割を置き換えるか、又は強化してもよい。
その後、光は、ディバイダ1034及び前面1038上の粘着剤1036を透過し、前側エンクロージャ1046に入る。光は、ディバイダ1034、前面1038上の粘着剤1036、又はこれら両方の光散乱特性により、更に均一に配光され得る。前側エンクロージャ1046に入る光の一部は、続いて、前側ハウジング1018の開口部1020を通って、捕虫装置1010が設置されている周辺領域に放たれる。虫は、粘着剤1036と前側ハウジング1018の開口部1020とを通って放射される光に誘引され、開口部1020から粘着剤1036上へと飛んでいくか、又は這っていき、そこで捕獲される。ユーザーは、前側ハウジング1018の開口部1020を通して見ることにより、捕獲された虫を確認できる。十分な数の虫が捕獲されると、ユーザーは、捕獲された虫、虫の破片又は粘着剤(これらは捕虫部分1014内の届かないところに留まる)に触れることなく、使用済みの捕虫部分1014全体を容易に取り外して捨て、新しい捕虫部分1014に交換することができる。新しい捕虫部分1014は、粘着剤コーティングされた新しい表面と光指向面を有しており、捕虫装置1010での効率的かつ効果的な虫の誘引と捕獲が持続的に確保される。
いくつかの実施形態において、捕虫部分1014はベース部分1012の前ではなく上に取り付けられているため、一般的な家庭用壁面コンセントに差し込んだときに、壁面からの捕虫装置1010の突出が最小限に抑えられ、これによって、家庭環境に対する邪魔を最小限に抑える。いくつかの実施形態において、捕虫装置1010は、壁面に取り付けられたとき、捕虫装置1010が壁面から突出する全距離によって定義される全体奥行きが、捕虫装置1010の全体高さ及び全体幅よりも小さくなるように構成される。
捕虫装置1010の利点は、捕虫部分1014内の光の操作であることが理解されよう。いくつかの実施形態において、光の操作は捕虫部分1014内でのみ行われる。光の操作には、反射、屈折、偏光、分散及び/又は散乱が含まれてよく、操作可能な素子又は表面(例えば、内面1042、ディバイダ1034及び粘着剤1036)と係合することにより達成される。いくつかの実施形態において、光の操作により、粘着剤1036上に光の均等な分布が形成される。いくつかの実施形態において、光は、粘着剤1036の上又は捕虫部分1014内に所定のパターンを生成するよう操作され、例えば、均一な分布、高強度のホットスポットを伴う均一な分布、ホットスポットパターン、及び/又はこれらの組み合わせを生成するよう操作される。
任意の好適な粘着材料を、虫を捕獲するための粘着面の一部として使用することができる。いくつかの実施形態において、アクリル、ブチルゴム、天然ゴム、ニトリル、シリコーン、スチレンブロックコポリマー、スチレン-エチレン/プロピレン、スチレン-イソプレン-スチレン、ビニルエーテルなどの感圧性粘着剤を使用することができる。一般に、そのような粘着剤の厚さは約0.01mm~1mmの範囲である。いくつかの実施形態において、粘着剤の厚さは、約0.05mm~0.2mmの範囲であり、厚さ約0.1mmが最もよく使用される。
この構成の捕虫装置1010は、ベース部分1012に取り外し可能に取り付けることができる様々な異なる捕虫部分1014に対応することができ、それぞれの捕虫部分1014は、特定の種類又は複数の種類の飛翔昆虫又は非飛翔昆虫を誘引して捕獲するような固有の構成を有する。例えば、捕虫部分1014の全体の寸法及び形状、並びに捕虫部分1014の前側ハウジング1018における開口部1020の寸法、形状、位置及び向きは、特定の種類又は複数の種類の飛翔昆虫を誘引して捕獲するような固有の構成を有していてよい。
例えば、いくつかの実施形態において、捕虫部分1014はおよそ、幅20mm~600mm、高さ20mm~600mm、及び奥行き5mm~150mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分1014はおよそ、幅20mm~200mm、高さ20mm~200mm、及び奥行き5mm~80mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分1014はおよそ、幅20mm~130mm、高さ20mm~130mm、及び奥行き5mm~50mmである。
いくつかの実施形態において、ベース部分1012はおよそ、幅20mm~600mm、高さ10mm~150mm、及び奥行き10mm~150mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分1012は、幅20mm~200mm、高さ10mm~100mm、及び奥行き10mm~80mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分1012は、幅20mm~130mm、高さ10mm~50mm、及び奥行き10mm~50mmである。
本明細書で提供されるように、開口部1020は様々な形状及び/又は寸法であり得る。例えば、開口部1020の形状は、円形、正方形、長方形、多角形、及び/又は楕円形であり得る。あるいは、開口部1020は、直線、曲線、又は波状の形状又はパターンを有するスロット形状であり得る。開口部1020が円形の場合、開口部1020の直径は約0.5mm~30mmであり得る。いくつかの実施形態において、円形開口部1020の直径は約0.5mm~20mmである。いくつかの実施形態において、円形開口部1020の直径は約0.5mm~15mmである。開口部1020がスロット形状の場合、開口部1020はおよそ、幅2mm~30mm、長さ5mm~500mmであり得る。いくつかの実施形態において、スロット形状開口部1020はおよそ、幅2mm~20mm、長さ5mm~200mmである。いくつかの実施形態において、スロット形状開口部1020はおよそ、幅2mm~15mm、長さ5mm~100mmである。
いくつかの実施形態において、開口部1020は前側ハウジング1018の全部又は一部を占める。例えば、開口部1020は、前側ハウジング1018の表面積の約1%~75%の範囲を占めていてもよい。いくつかの実施形態において、開口部1020は、前側ハウジング1018の表面積の約5%~50%を占める。いくつかの実施形態において、開口部1020は、前側ハウジング1018の表面積の約10%~30%を占める。
図35は、捕虫装置の第11の実施形態の正面斜視図であり、この捕虫装置全体は1110で示されている。捕虫装置1110は、ベース部分1112と取り外し可能な捕虫部分1114と、を含む。捕虫装置1110は、全体長さ、全体幅、及び全体奥行きを有していてよく、また、捕虫装置1110が壁面に取り付けられたとき、捕虫装置1110が壁面から突出する全距離によって定義される全体奥行きが、これら3つの全体寸法のうちで最小となるようになるように構成されてよい。捕虫部分1114は、この図において、ベース部分1112から取り外された状態で示されている。いくつかの実施形態において、ベース部分1112は、スイッチ1116を含み、スイッチ1116は、ユーザーの所望に応じて、スイッチ1116の開閉により捕虫装置1110の電源を入れたり、切ったりすることができるように構成可能である。あるいは、スイッチ1116は他の機能を制御するように構成されていてもよく、例えば光の強さ、光の波長の組み合わせ、光の点滅モード又は点滅頻度の違い、部屋が暗くなったときに捕虫装置1110の電源が入る自動設定、あるいはリモートコントロール設定が挙げられる。いくつかの実施形態において、スイッチ1116は手動で操作されてもよいが、スイッチ1116は電気的、光学的、電子機械的、電子光学的、又はスイッチ1116を開閉するための任意の他の方法により操作されてもよい。捕虫部分1114は、前面1132に少なくとも1つの開口部1120を備えた前側ハウジング1118を含み得る。開口部1120は、広範な種類の虫を捕虫装置1110に受け入れるように構成してもよいし、あるいは、1種類又は2種類以上の特定の種類の虫を受け入れるように構成してもよい。好ましくは、開口部1120は、捕虫部分1114を取り外して交換するときに、ユーザーの指が開口部1120に入ってしまい捕獲された虫又は粘着剤に誤って触れることを防ぐように構成されていてもよい。開口部1120は好ましくは、直径25mmの球が開口部1120を通過できないような寸法及び形状を有し得、かつ、開口部1120は好ましくは、直径1mmの球が開口部1120のいかなる部分も通過できるような寸法及び形状を有し得る。開口部1120の幅、形状及び向きは、均一であってもよいし、又は、変化していてもよく、また、捕虫部分1114が複数の開口部1120を有する場合は、それらの幅、形状及び向きは、同一あってもよいし、又は、異なっていてもよい。開口部1120は、1種類又は2種類以上の個々の種類の虫又は様々な種類の虫を誘引するように構成することができる。ベース部分1112の背面1152(図36に図示)から突出しているのは、複数の導電性プロング1122(1つのみ図示)であり、導電性プロング1122を標準の家庭用壁面電気コンセントに差し込むことにより、捕虫装置1110を壁面に取り付けて捕虫装置1110に電力を供給するよう適合されている。あるいは、導電性プロング1122は、導電性プロング1122が水平方向コンセントに差し込まれる場合に、捕虫装置1110が直立したままとなり得るように、スイベル式に回転するように適合されていてもよい。あるいは、ベース部分1112は、所望の任意の場所に静置又は吊り下げて、ベース部分1112内に取り付けられた電池(図示せず)から電力を受け取るように構成されてもよい。電気コンセントと電池が、捕虫装置1110に電力を供給するものとして記載されたが、任意の好適な電源を使用することができる。ベース部分1112は、上面1134と、後側ハウジング1126とを含み、後側ハウジング1126は反射性コーティングされた内面1128を含む。いくつかの実施形態において、後側ハウジング1126の材料及び表面仕上げは、反射性コーティングなしに、UV光及び/又は可視光を反射及び分散させるように構成され得る。ベース部分1112の後側ハウジング1126には、1つ又は2つ以上のLED1124などの発光素子が取り付けられている。いくつかの実施形態において、発光素子はLED1124のアレイを含み、これは、UV光を発するLEDを少なくとも1つ、及び可視光を発するLEDを少なくとも1つ含む。いくつかの実施形態において、LED1124は、広範な種類の虫をよりよく誘引するために、UV光を発するLEDを少なくとも1つ、及び青色光を発するLEDを少なくとも1つ含む。いくつかの実施形態において、この発光素子は、日光を模した波長の組み合わせを放射する。いくつかの実施形態において、LED1124は、蚊及びノミなどの特定の種類の虫をよりよく誘引するために、赤外(IR)光を発するLEDを少なくとも1つ含む。
図示されているように、ベース部分1112は、透明又は半透明のウィンドウ1130(LED1124が見えるように部分的に切り取った状態で示す)を含む。ウィンドウ1130は、背面1150(図36に図示)を有し、後側ハウジング1126の内面1128、及びLED1124を埃と虫の破片から保護し、ベース部分1112のクリーニングを容易にし得る。また、ウィンドウ1130は、飛翔昆虫(広範な種類の飛翔昆虫が、偏光を感知することが知られている)を更に誘引するため、ウィンドウ1130を透過する光を、日光と同様の配向に偏光するように構成されてもよい。ウィンドウ1130は、接着剤又は超音波溶接などの任意の好適な製造法により、その外周が後側ハウジング1126に取り付けられていてよい。いくつかの実施形態において、ウィンドウ1130は後側ハウジング1126に取り外し可能に取り付けられる。いくつかの実施形態において、ベース部分1112の上面1134の外周1154には、上向きの縁又は突出部1136がある。
図36は、捕虫装置1110の断面図である。捕虫部分1114は、前面1142を備えた背板1138を含む。背板1138は、透明又は半透明の材料から構築されていてもよく、また、前面1142が透明又は半透明の粘着剤1140でコーティングされていてもよい。また、背板1138は、飛翔昆虫を更に誘引するため、背板1138を透過する光を、日光と同様の配向に偏光するように構成されてもよい。いくつかの実施形態において、背板1138の材料及び厚さと粘着剤1140の材料及び厚さは、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光のかなりの割合を透過させるよう選択され、例えば、光の60%超が背板1138と粘着剤1140を透過するよう選択される。いくつかの実施形態において、捕虫部分1114の前側ハウジング1118とベース部分1112の後側ハウジング1126は、不透明のプラスチックシートから熱成形されるが、紙、板紙、厚紙又は紙パルプなどの他の不透明、透明又は半透明の材料も使用することができる。いくつかの実施形態において、前側ハウジング1118及び後側ハウジング1126は、射出成形又はその他の好適な製造法により構築される。背板1138は実質的に平らであってよいが、均一に配光するために最適化されるよう、凸状、凹状、又はサドル形状、又は形状の組み合わせに形成されてもよい。あるいは、背板1138は、畝又はその他の形状を有していてもよく、これにより、粘着剤コーティングされた表面の面積を増加させ、一部の種類の虫にとって誘引性となる交互の明暗領域を形成し、捕虫部分1114への虫誘引性の光の伝達を向上させる。いくつかの実施形態において、前側ハウジング1118は、内面が透明、半透明又は不透明の粘着剤でコーティングされ、これにより更なる捕虫効果及び能力が提供される。加えて、前側ハウジング1118は更に内面の粘着剤コーティングの下に反射性コーティング(図示せず)を有し、これにより、虫の誘引効果を強化し、捕虫効果及び効率を更に向上させてもよい。前側ハウジング1118及び背板1138は、それらが係合する箇所において、接着剤で互いに接合されていてよいが、これらは、超音波溶接、若しくはRF密封などの他の一般的に使用されているパッケージング組立法、又は任意の他の好適な組立方法により、互いに接合されていてもよい。捕虫部分1114の材料は更に、1種類又は2種類以上の虫誘引剤を含み得る。例えば、捕虫部分1114には、ソルビトール、甲虫類誘引剤(ブレビコミン、ドミニカルア、フロンタリン、グランドルア、イプスジエノール、イプセノール、ジャポニルア、リネアチン、メガトモ酸、マルチストリアチン、オリクタルア、スルカトール、及びトランクコールを含む)、双翅類誘引剤(セラルア、キュールア、ラチルア、メドルア、モグチュン、ムスカルア、及びトリメドルアを含む)、同翅類誘引剤(レスカルアを含む)、鱗翅類誘引剤(ディスパールアを含む)、直鎖鱗翅類フェロモン(コドレルア、ゴシップルア、ヘキサルア、リトルア、ループルア、オルフラルア、及びオストラモンを含む)、及びその他の虫誘引剤(例えばオイゲノール、メチルオイゲノール、及びシグルア)、又はその他の、捕虫装置1110の虫誘引効率を更に向上させ得るにおいをもたらす物質を、含浸させることができる。そのような実施形態において、虫誘引剤は、捕虫部分1114に一体化している。あるいは、虫誘引剤は、前側ハウジング1118の内面上に、又は前側ハウジング1118の開口部1120を通して、又は前側ハウジング1118の前面1132上に、又は背板1138の前面1142上に取り付けられる、別個のピース(図示せず)に埋め込まれるか、又は収容されてもよい。あるいは、水蒸気は蚊に対する誘引剤として知られていることから、1種類又は2種類以上の虫誘引物質に加えて、又はそれに代えて、別個のピースに水を埋め込むか、又は収容してもよい。あるいは、1種類又は2種類以上の虫誘引物質に加えて、又はそれに代えて、糖液、糖蜜、又は蜂蜜などの他の虫誘引剤を、別個のピースに埋め込むか、又は収容してもよい。あるいは、1種類又は2種類以上の虫誘引物質に加えて、又はそれに代えて、蚊を誘引する二酸化炭素を産生し得るように、生酵母、砂糖、及び水を組み合わせて別個のピースに埋め込むか、又は収容してもよい。そのような誘引剤は、捕虫装置1110から半径約2メートルにいる虫に感知可能であることが望ましい。
図示されているように、前側ハウジング1118と背板1138とが、捕虫部分1114の前側エンクロージャ1144を形成し、後側ハウジング1126とウィンドウ1130とが、ベース部分1112の後側エンクロージャ1146を形成する。いくつかの実施形態において、ベース部分1112は、コマンドを実行するためのプログラム可能プロセッサ又はチップ(図示せず)を有する回路基板1148を含み、これは導電性プロング1122、スイッチ1116、及びLED1124(1つのみ図示)に電気的に接続されている。ただし、見やすくするため、電気的接続は一部しか示されていない。回路基板1148は、導電性プロング1122(1つのみ図示)から通常の家庭用電流を受け取り、スイッチ1116の位置に対して応答し、LED1124を点灯させる電力を供給するための電子回路を含み得る。回路基板1148は、スイッチ1116が閉位置にあるときに、LED1124に一定電圧を供給する、全波整流回路又はその他の回路などのエネルギー安定器を含み得るが、一部の種類の虫(蚊を含む)を誘引し得るような変化を真似た点滅光が提供されるように、LED1124に変動電圧を供給することもできる。例えば、およそ0.05Hz(例えば、哺乳動物の呼吸数を真似たもの)~270Hz(例えば、オスのイエバエを誘引する点滅の最高頻度)の範囲の点滅頻度が望ましいことがあり、発光素子は、この範囲内で点滅するように構成されてよい。回路基板1148は、UV光及び可視光の両方を提供するために、LED1124に電力を供給してもよいが、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光の点滅の組み合わせを生み出すために、UV LED1124のみ又は可視光LED1124のみ又はIR LED1124のみに電力を供給するか、あるいは変動電力を供給するように構成してもよい。いくつかの実施形態において、回路基板1148はまた、圧電スピーカなどの発信機又はトランシーバー(図示せず)、又はその他の装置を駆動させるように構成することができ、これらはベース部分1112に取り付けて、虫誘引性の音を発するようにすることができる。いくつかの実施形態において、この発信機又はトランシーバーは、虫(蚊、小昆虫、蛾、又は蠅のうちの1種類又は2種類以上を含み得る)をよりよく誘引するために、録音及び/又は生成された虫の音又は振動を発することができ、これには、虫の発信、応答、求愛、及び連結の歌のうちの1つ又は2つ以上が含まれ得る。いくつかの実施形態において、この発信機又はトランシーバーは、録音及び/又は生成された虫誘引性の音又は振動(例えば哺乳動物の心拍など)を発することができる。例えば、この発信機又はトランシーバーは、約0.5Hz(例えば、大型哺乳動物の心拍数)~約240kHz(例えば、虫が感知可能な最高周波数)の範囲の周波数を有する虫誘引性の1種類又は複数種類の音を発することができる。いくつかの実施形態において、この周波数は約5Hz~100kHzの範囲である。いくつかの実施形態において、この周波数は約35Hz~50kHzの範囲である。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置1110から約2メートル以内の距離にいる虫に感知可能であることが望ましい。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置1110から約1メートルを超える距離にいる人間に感知できないものであることが望ましい。また、回路基板1148は、ノミ及び蚊などの一部の虫類を誘引するために、抵抗器(図示せず)若しくは抵抗発熱体(図示せず)などの1つ又は2つ以上の電気素子(図示せず)、あるいは、1つ又は2つ以上の熱交換素子(図示せず)(例えば、ペルチェ効果及び/又はトムソン効果を用いて、熱を特定領域に移動させる素子など)、あるいは、熱を発生及び/又は移動させ、この熱を、ベース部分1112を通して捕虫部分1114へと伝達させ得る、電気素子の組み合わせを含んでもよい。あるいは、LED1124のうちの1つ又は2つ以上によって熱を発生させ、1つ又は2つ以上の電気素子が発生させる熱を置き換えてもよいし、又は増大させてもよい。あるいは、1つ又は2つ以上のLED1124を、熱と光の両方を発生させる1つ又は2つ以上の白熱電球で置き換えてもよいし、又は強化してもよい。哺乳類の肌の温度及び体温に似せるために、一般に、発生させる熱により、捕虫部分1114の少なくとも一部分の温度をおよそ30℃~45℃、好ましくはおよそ33℃~42℃に上昇させて維持してもよい。また、熱を加えることにより水蒸気及び二酸化炭素などの虫誘引物質の放出を増大させ得る。
図示されているように、ベース部分1112の上面1134の縁又は突出部1136とウィンドウ1130は、捕虫部分1114と係合して、使用中に捕虫部分1114を定位置に固定する。しかしながら、捕虫部分1114をベース部分1112にしっかりと、かつ取り外し可能に取り付けることができるような、任意の他の取り付け形態に置き換えてもよい。捕虫装置1110をコンセントから外した際に、捕虫装置1110を床、机、テーブル、又は棚の上に直立させて静置できるように、ベース部分1112の底面1156は、実質的に平坦であるか又は凹状になっていてもよい。あるいは、ベース部分1112の底面1156は、捕虫装置1110をコンセントから外した際に、捕虫装置1110を直立させて静置可能とする、2つ以上の突出部(図示せず)又は脚部を有していてもよい。
捕虫装置1110の操作においては、導電性プロング1122を壁面電気コンセントに差し込み、スイッチ1116を閉位置に動かす。LED1124は、光(矢印で表す)を発し、この光は、ウィンドウ1130の背面1150上に直接伝わる。いくつかの実施形態において、光はベース部分1112において操作されず、捕虫部分1114内へ直接発せられる。後側ハウジング1126の内面1128は凹形状を含んでいてもよく、LED1124からのUV光及び可視光を反射及び分散させて、ウィンドウ1130の背面1150上に均一に配光するように構成されていてもよいが、後側ハウジング1126の内面1128は凸状又はサドル形状又は形状の組み合わせを有していてよく、あるいは、より均一に配光するように、畝又はその他の形状を有していてもよい。いくつかの実施形態において、LED1124はウィンドウ1130に対して実質的に垂直である(例えば、LEDの光の主方向がウィンドウ1130に対して実質的に垂直となるように構成される)。光は、背板1138及び前面1142上の粘着剤1140を透過し、前側エンクロージャ1144に入る。光は、ベース部分1112のウィンドウ1130、捕虫部分1114の背板1138、背板1138の前面1142の粘着剤1140、又はウィンドウ1130、背板1138及び粘着剤1140の任意の組み合わせの光散乱特性により、更に均一に配光され得る。いくつかの実施形態において、前側エンクロージャ1144に入る光の一部は、続いて、前側ハウジング1118の開口部1120を通って、捕虫装置1110が設置されている領域に放たれる。虫は、粘着剤1140と前側ハウジング1118の開口部1120とを通って伝わってくるUV光及び/又は可視光に誘引され、開口部1120を通って粘着剤1140上へと飛んでいくか、又は這っていき、そこで捕獲される。ユーザーは、前側ハウジング1118の開口部1120を通して見ることにより、捕獲された虫を確認できる。十分な数の虫が捕獲されると、ユーザーは、捕獲された虫、虫の破片又は粘着剤(これらは捕虫部分1114内の届かないところに留まる)に触れることなく、使用済みの捕虫部分1114全体を容易に取り外して捨て、新しい捕虫部分1114に交換することができる。新しい捕虫部分1114は、粘着剤コーティングされた新しい表面を有しており、捕虫装置1110での効率的かつ効果的な虫の誘引と捕獲が持続的に確保される。
いくつかの実施形態において、捕虫部分1114はベース部分1112の前ではなく上に取り付けられているため、一般的な家庭用壁面コンセントに差し込んだときに、壁面からの捕虫装置1110の突出が最小限に抑えられ、これによって、家庭環境に対する邪魔を最小限に抑える。いくつかの実施形態において、捕虫装置1110は、壁面に取り付けられたとき、捕虫装置1110が壁面から突出する全距離によって定義される全体奥行きが、捕虫装置1110の全体高さ及び全体幅よりも小さくなるように構成される。
捕虫装置1110の利点は、捕虫部分1114内の光の操作であることが理解されよう。いくつかの実施形態において、光の操作は捕虫部分1114内でのみ行われる。光の操作には、反射、屈折、偏光、分散及び/又は散乱が含まれてよく、操作可能な素子又は表面(例えば、内面1128、ウィンドウ1130、背板1138及び粘着剤1140)と係合することにより達成される。いくつかの実施形態において、光の操作により、粘着剤1140上に光の均等な分布が形成される。いくつかの実施形態において、光は、粘着剤1140の上又は捕虫部分1114内に所定のパターンを生成するよう操作され、例えば、均一な分布、高強度のホットスポットを伴う均一な分布、ホットスポットパターン、及び/又はこれらの組み合わせを生成するよう操作される。
任意の好適な粘着材料を、虫を捕獲するための粘着面の一部として使用することができる。いくつかの実施形態において、アクリル、ブチルゴム、天然ゴム、ニトリル、シリコーン、スチレンブロックコポリマー、スチレン-エチレン/プロピレン、スチレン-イソプレン-スチレン、ビニルエーテルなどの感圧性粘着剤を使用することができる。一般に、そのような粘着剤の厚さは約0.01mm~1mmの範囲である。いくつかの実施形態において、粘着剤の厚さは、約0.05mm~0.2mmの範囲であり、厚さ約0.1mmが最もよく使用される。
この構成の捕虫装置1110は、ベース部分1112に取り外し可能に取り付けることができる様々な異なる捕虫部分1114に対応することができ、それぞれの捕虫部分1114は、特定の種類又は複数の種類の虫を誘引して捕獲するような固有の構成を有する。例えば、捕虫部分1114の全体の寸法及び形状、並びに捕虫部分1114の前側ハウジング1118における開口部1120の寸法、形状、位置及び向きは、特定の種類又は複数の種類の虫を誘引して捕獲するような固有の構成を有していてよい。例えば、いくつかの実施形態において、捕虫部分1114はおよそ、幅20mm~600mm、高さ20mm~600mm、及び奥行き5mm~150mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分1114はおよそ、幅20mm~200mm、高さ20mm~200mm、及び奥行き5mm~80mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分1114はおよそ、幅20mm~130mm、高さ20mm~130mm、及び奥行き5mm~50mmである。
いくつかの実施形態において、ベース部分1112はおよそ、幅20mm~600mm、高さ10mm~150mm、及び奥行き10mm~150mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分1112は、幅20mm~200mm、高さ10mm~100mm、及び奥行き10mm~80mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分1112は、幅20mm~130mm、高さ10mm~50mm、及び奥行き10mm~50mmである。
本明細書で提供されるように、開口部1120は様々な形状及び/又は寸法であり得る。例えば、開口部1120の形状は、円形、正方形、長方形、多角形、及び/又は楕円形であり得る。あるいは、開口部1120は、直線、曲線、又は波状の形状又はパターンを有するスロットであり得る。開口部1120が円形の場合、開口部1120の直径は約0.5mm~30mmであり得る。いくつかの実施形態において、円形開口部1120の直径は約0.5mm~20mmである。いくつかの実施形態において、円形開口部1120の直径は約0.5mm~15mmである。開口部1120がスロット形状の場合、開口部1120はおよそ、幅2mm~30mm、長さ5mm~500mmであり得る。いくつかの実施形態において、スロット形状開口部1120はおよそ、幅2mm~20mm、長さ5mm~200mmである。いくつかの実施形態において、スロット形状開口部1120はおよそ、幅2mm~15mm、長さ5mm~100mmである。
いくつかの実施形態において、開口部1120は前側ハウジング1118の全部又は一部を占める。例えば、開口部1120は、前側ハウジング1118の表面積の約1%~75%の範囲を占めていてもよい。いくつかの実施形態において、開口部1120は、前側ハウジング1118の表面積の約5%~50%を占める。いくつかの実施形態において、開口部1120は、前側ハウジング1118の表面積の約10%~30%を占める。
図37は、捕虫装置の第12の実施形態の正面斜視図であり、この捕虫装置全体は1210で示されている。捕虫装置1210は、ベース部分1212と取り外し可能な捕虫部分1214と、を含む。捕虫部分1214は、この図で、部分的に切り取られ、かつベース部分1212から取り外された状態で示されている。捕虫装置1210は、全体長さ、全体幅、及び全体奥行きを有していてよく、また、捕虫装置1210が壁面に取り付けられたとき、捕虫装置1210が壁面から突出する全距離によって定義される全体奥行きが、これら3つの全体寸法のうちで最小となるようになるように構成されてよい。ベース部分1212の前面1238は、スイッチ1216を含み得、スイッチ1216は、ユーザーの所望に応じて、スイッチ1216の開閉により捕虫装置1210の電源を入れたり、切ったりすることができるように構成可能である。あるいは、スイッチ1216は他の機能を制御するように構成されていてもよく、例えば光の強さ、光の波長の組み合わせ、光の点滅モード又は点滅頻度の違い、部屋が暗くなったときに捕虫装置1210の電源が入る自動設定、あるいはリモートコントロール設定が挙げられる。スイッチ1216は好ましくは手動で操作され得るが、スイッチ1216は電気的、光学的、電子機械的、電子光学的、又はスイッチ1216を開閉するための任意の他の方法により操作されてもよい。ベース部分1212の背面1242(図38に図示)から突出しているのは、複数の導電性プロング1222であり、導電性プロング1222を標準の家庭用壁面電気コンセントに差し込むことにより、捕虫装置1210を壁面に取り付けて捕虫装置1210に電力を供給するよう適合されている。あるいは、導電性プロング1222は、導電性プロング1222が水平方向を向いた壁面電気コンセントに差し込まれる場合に、捕虫装置1210が直立したままとなり得るように、スイベル式に回転するように適合されていてもよい。あるいは、ベース部分1212は、所望の任意の場所に静置又は吊り下げて、ベース部分1212内に取り付けられた電池(図示せず)から電力を受け取るように構成されてもよい。電気コンセントと電池が、捕虫装置1210に電力を供給するものとして記載されたが、任意の好適な電源を使用することができる。ベース部分1212は、1つ又は2つ以上のLED1224などの発光素子を含む。いくつかの実施形態において、LED1224は、UV光を発するLEDを少なくとも1つ、及び可視光を発するLEDを少なくとも1つ含む。いくつかの実施形態において、LED1224は、広範な種類の虫をよりよく誘引するために、UV光を発するLEDを少なくとも1つ、及び青色光を発するLEDを少なくとも1つ含む。いくつかの実施形態において、この発光素子は、日光を模した波長の組み合わせを放射する。いくつかの実施形態において、LED1224は、蚊及びノミなどの特定の種類の虫をよりよく誘引するために、IR光を発するLEDを少なくとも1つ含む。ベース部分1212の上面1234には、少なくとも1つの開口部1232があってよく、開口部1232には、透明又は半透明のウィンドウ1230が取り付けられていてよい(LED1224が見えるように部分的に切り取った状態で示す)。ウィンドウ1230により、LED1224が埃と虫の破片から保護され、ベース部分1212のクリーニングが容易になる。また、上面1234にはスロット1246があってよく、上面1234の外周には、上向きの縁又は突出部1236があってよい。捕虫部分1214は、全体長さ、全体幅、及び全体奥行きを有していてよく、また、捕虫部分1214が捕虫装置1210に取り付けられ、かつ捕虫装置1210が壁面に取り付けられたとき、その壁面に垂直な方向に測定される、部分1214の全体奥行きが、捕虫部分1214のこれら3つの全体寸法のうちで最小となるように構成されていてもよい。捕虫部分1214は、前面1254に少なくとも1つの開口部1220を備えた前側ハウジング1218と、後側ハウジング1226とを含む。前側ハウジング1218の開口部1220は、広範な種類の虫を捕虫装置1210に受け入れるように構成してもよいし、あるいは、1種類又は2種類以上の特定の種類の虫を受け入れるように構成してもよい。いくつかの実施形態において、開口部1220は、捕虫部分1214を取り外して交換するときに、ユーザーの指が開口部1220に入ってしまい捕獲された虫又は粘着剤に誤って触れることを防ぐように構成される。いくつかの実施形態において、開口部1220は、直径25mmの球が開口部1220を通過できないような寸法及び形状を有し、かつ、直径1mmの球が開口部1220のいかなる部分も通過できるような寸法及び形状を有する。開口部1220の幅、形状及び向きは、均一であってもよいし、又は、変化していてもよく、また、捕虫部分1214が複数の開口部1220を有する場合は、それらの幅、形状及び向きは、同一あってもよいし、又は、異なっていてもよい。開口部1220は、1種類又は2種類以上の個々の種類の虫又は様々な種類の虫を誘引するように構成することができる。捕虫部分1214の前側ハウジング1218及び後側ハウジング1226は、エンクロージャ1244を形成する。後側ハウジング1226は、透明、半透明又は不透明の粘着剤1240でコーティングされ得る内面1228を含む。いくつかの実施形態において、後側ハウジング1226の内面1228は、粘着剤1240の下に反射性コーティング(図示せず)をも有する。あるいは、後側ハウジング1226の材料及び表面仕上げは、反射性コーティングなしに、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光を反射及び分散させるように構成され得る。あるいは、粘着剤1240は更に、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光を反射するように構成することができる。また、後側ハウジング1226の内面1228は、飛翔昆虫(広範な種類の飛翔昆虫が、偏光を感知することが知られている)を更に誘引するため、内面1228で反射する光を、日光と同様の配向に偏光し得るような材料から構成されていてもよい。後側ハウジング1226は、その底面1252に開口部1250を含んでよく、あるいは開口部1250は、透明又は半透明のウィンドウ(図示せず)に置き換えられてもよい。いくつかの実施形態において、前側ハウジング1218は、その内面(図示せず)が透明、半透明又は不透明の粘着剤でコーティングされてよく、これにより付加的な捕虫効果及び能力が提供される。前側ハウジング1218は更に内面の粘着剤コーティングの下に反射性コーティング(図示せず)を有し、これにより、虫の誘引効果を強化し、捕虫効果及び効率を更に向上させてもよい。いくつかの実施形態において、前側ハウジング1218と後側ハウジング1226は、不透明なプラスチックシートから熱成形され、低価格と使い捨て性を維持しながら、清潔で美観に優れた形状を生み出す。あるいは、紙、板紙、厚紙又は紙パルプなどの他の不透明、透明又は半透明の材料も使用することができる。いくつかの実施形態において、前側ハウジング1218及び後側ハウジング1226は、射出成形又はその他の好適な製造法により構築される。いくつかの実施形態において、前側ハウジング1218及び後側ハウジング1226は、それらが交差又は係合する箇所において、接着剤で互いに接合されているが、これらは、超音波溶接、若しくはRF密封などの他の一般的に使用されているパッケージング組立法、又は任意の他の好適な組立方法により、互いに接合されていてもよい。捕虫部分1214の材料は更に、1種類又は2種類以上の虫誘引剤を含み得る。例えば、捕虫部分1214には、ソルビトール、甲虫類誘引剤(ブレビコミン、ドミニカルア、フロンタリン、グランドルア、イプスジエノール、イプセノール、ジャポニルア、リネアチン、メガトモ酸、マルチストリアチン、オリクタルア、スルカトール、及びトランクコールを含む)、双翅類誘引剤(セラルア、キュールア、ラチルア、メドルア、モグチュン、ムスカルア、及びトリメドルアを含む)、同翅類誘引剤(レスカルアを含む)、鱗翅類誘引剤(ディスパールアを含む)、直鎖鱗翅類フェロモン(コドレルア、ゴシップルア、ヘキサルア、リトルア、ループルア、オルフラルア、及びオストラモンを含む)、及びその他の虫誘引剤(例えばオイゲノール、メチルオイゲノール、及びシグルア)、又はその他の、捕虫装置1210の虫誘引効率を更に向上させ得るにおいをもたらす物質を、含浸させることができる。そのような実施形態において、虫誘引剤は、捕虫部分1214に一体化している。あるいは、虫誘引剤は、エンクロージャ1244の内面上に、又は前側ハウジング1218若しくは後側ハウジング1226の開口部を通して、又は前側ハウジング1218の前面1254上に取り付けられ得る、別個のピース(図示せず)に埋め込まれるか、又は収容されてもよい。あるいは、水蒸気は蚊に対する誘引剤として知られていることから、1種類又は2種類以上の虫誘引物質に加えて、又はそれに代えて、別個のピースに水を埋め込むか、又は収容してもよい。あるいは、1種類又は2種類以上の虫誘引物質に加えて、又はそれに代えて、糖液、糖蜜、又は蜂蜜などの他の虫誘引剤を、別個のピースに埋め込むか、又は収容してもよい。あるいは、1種類又は2種類以上の虫誘引物質に加えて、又はそれに代えて、蚊を誘引する二酸化炭素を産生し得るように、生酵母、砂糖、及び水を組み合わせて別個のピースに埋め込むか、又は収容してもよい。そのような誘引剤は、捕虫装置1210から半径約2メートルにいる虫に感知可能であることが望ましい。
図38は、捕虫装置1210の断面図である。いくつかの実施形態において、ベース部分1212は、コマンドを実行するためのプログラム可能プロセッサ又はチップ(図示せず)を有する回路基板1248を含み、これは導電性プロング1222(1つのみ図示)、スイッチ1216、及びLED1224(1つのみ図示)に電気的に接続されている。ただし、見やすくするため、電気的接続は一部しか示されていない。回路基板1248は、導電性プロング1222から通常の家庭用電流を受け取り、スイッチ1216の位置に対して応答し、LED1224を点灯させる電力を供給するための電子回路を含み得る。回路基板1248は、スイッチ1216が閉位置にあるときに、LED1224に一定電圧を供給し得る、全波整流回路又はその他の回路などのエネルギー安定器を含み得るが、一部の種類の虫(蚊を含む)を誘引し得るような変化を真似た点滅光が提供されるように、LED1224に変動電圧を供給することもできる。例えば、およそ0.05Hz(例えば、大型哺乳動物の呼吸数を真似たもの)~250Hz(例えば、オスのイエバエを誘引する点滅の最高頻度)の範囲の点滅頻度が望ましいことがあり、発光素子は、この範囲内で点滅するように構成されてよい。回路基板1248は、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光のすべてを提供するために、LED1224に電力を供給してもよいが、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光の点滅の組み合わせを生み出すために、UV LED1224のみ又は可視光LED1224のみ又はIR LED1224のみに電力を供給するか、あるいは変動電力を供給するように構成してもよい。回路基板1248はまた、圧電スピーカ(図示せず)などの発信機又はトランシーバー、又はその他の装置を駆動させるように構成することができ、これらはベース部分1212に取り付けて、虫誘引性の音を発するようにすることができる。いくつかの実施形態において、この発信機又はトランシーバーは、虫(蚊、小昆虫、蛾、又は蠅など)をよりよく誘引するために、録音及び/又は生成された虫の音又は振動を発することができ、これには、虫の発信、応答、求愛、及び連結の歌のうちの1つ又は2つ以上が含まれ得る。いくつかの実施形態において、この発信機又はトランシーバーは、録音及び/又は生成された虫誘引性の音又は振動(例えば哺乳動物の心拍など)を発することができる。例えば、この発信機又はトランシーバーは、約0.5Hz(例えば、大型哺乳動物の心拍数)~240kHz(例えば、虫が感知可能な最高周波数)の範囲の周波数を有する虫誘引性の1種類又は複数種類の音を発することができる。いくつかの実施形態において、この周波数は約5Hz~100kHzの範囲である。いくつかの実施形態において、この周波数は約35Hz~50kHzの範囲である。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置1210から約2メートル以内の距離にいる虫に感知可能であることが望ましい。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置1210から約1メートルを超える距離にいる人間に感知できないものであることが望ましい。また、回路基板1248は、ノミ及び蚊などの一部の虫類を誘引するために、抵抗器(図示せず)若しくは抵抗発熱体(図示せず)などの1つ又は2つ以上の電気素子(図示せず)、あるいは、1つ又は2つ以上の熱交換素子(図示せず)(例えば、ペルチェ効果及び/又はトムソン効果を用いて、熱を特定領域に移動させる素子など)、あるいは、熱を発生及び/又は移動させ、この熱を、ベース部分1212を通して捕虫部分1214へと伝達させ得る、電気素子の組み合わせを含んでもよい。あるいは、LED1224のうちの1つ又は2つ以上によって熱を発生させ、1つ又は2つ以上の電気素子が発生させる熱を置き換えてもよいし、又は増大させてもよい。あるいは、1つ又は2つ以上のLED1224を、熱と光の両方を発生させる1つ又は2つ以上の白熱電球で置き換えてもよいし、又は強化してもよい。哺乳類の肌の温度及び体温に似せるために、一般に、発生させる熱により、捕虫部分1214の少なくとも一部分の温度をおよそ30℃~45℃、好ましくはおよそ33℃~42℃に上昇させて維持してもよい。また、熱を加えることにより水蒸気及び二酸化炭素などの虫誘引物質の放出を増大させ得る。
図示されているように、ベース部分1212の上面1234のスロット1246と、上面1234の縁又は突出部1236とが、捕虫部分1214と係合して、使用中に捕虫部分1214を定位置に固定する。しかしながら、捕虫部分1214をベース部分1212にしっかりと、かつ取り外し可能に取り付けることができるような、任意の他の取り付け形態に置き換えてもよい。捕虫装置1210をコンセントから外した際に、捕虫装置1210を床、机、テーブル、又は棚の上に直立させて静置できるように、ベース部分1212の底面1256は、実質的に平坦であるか又は凹状になっていてもよい。あるいは、ベース部分1212の底面1256は、捕虫装置1210をコンセントから外した際に、捕虫装置1210を直立させて静置可能とする、2つ以上の突出部(図示せず)又は脚部を有していてもよい。
捕虫装置1210の操作においては、導電性プロング1222を壁面電気コンセントに差し込み、スイッチ1216を閉位置に動かし得る。LED1224は、光(矢印で示す)を発し、この光は、ベース部分1212の開口部1232を通って、エンクロージャ1244に入り、後側ハウジング1226の内面1228をコーティングしている粘着剤1240上に直接伝わる。いくつかの実施形態において、光はベース部分1212において操作されず、捕虫部分1214内へ直接発せられる。LED1224からの光は、捕虫部分1214の後側ハウジング1226の底面1252における開口部1238(例えば、捕虫部分1214の全体奥行きに実質的に平行な面)を通って、エンクロージャ1244に入ることから、この光は、エンクロージャ1244の長さ全体を通過することができるとともに、後側エンクロージャ1244の長さ全体にわたって発散することができるため、エンクロージャ1244全体にわたって、より均一に配光され得る。
後側ハウジング1226の内面1228は凹形状を含んでいてもよく、LED1224からの光を反射させて、エンクロージャ1244を通して均一に配光するように構成されていてもよいが、後側ハウジング1226の内面1228は凸状又はサドル形状又は形状の組み合わせを有していてよく、あるいは、より均一に配光するように、畝又はその他の形状を有していてもよい。あるいは、後側ハウジング1226の内面1228上へと(例えば、均等に、特定のパターンに従って、焦点を絞って)配光するように構成された、アナモルフィックレンズ(図示せず)、又は任意の他のレンズ、又はレンズの組み合わせなどの光学的エンハンサを、開口部1232において、若しくはその付近において、ベース部分1212に取り付けるか、又は開口部1250において、若しくはその付近において、捕虫部分1214に取り付けてよく、また、この光学的エンハンサにより、後側ハウジング1226の内面1228の配光の役割を置き換えるか、又は増強してもよい。いくつかの実施形態において、LED1224からの光は、後側ハウジング1226の内面1228に斜めの角度(例えば、約0°~90°の鋭角)で直接当たってよく、内面1228全体にわたって広がり、捕虫部分1214又はベース部分1212に取り付けられた1つ若しくは複数のレンズの、内面1228の配光の役割を置き換えるか、又は強化してもよい。光は、ベース部分1212のウィンドウ1230の光散乱特性によって、後側ハウジング1226の内面1228上の粘着剤1240によって、又はこれら2つの組み合わせによって、更に均一に配光され得る。
その後、光の一部は、続いて、前側ハウジング1218の開口部1220を通って、捕虫装置が設置されている周辺領域に放たれる。虫は、開口部1220を通って伝わってくるUV光及び/又は可視光に誘引され、開口部1220を通って粘着剤1240上へと飛んでいくか、又は這っていき、そこで捕獲される。ユーザーは、前側ハウジング1218の開口部1220を通して見ることにより、捕獲された虫を確認できる。十分な数の虫が捕獲されると、ユーザーは、捕獲された虫、虫の破片又は粘着剤(これらは捕虫部分1214内の届かないところに留まる)に触れることなく、使用済みの捕虫部分1214全体を容易に取り外して捨て、新しい捕虫部分1214に交換することができる。新しい捕虫部分1214は、粘着剤コーティングされた新しい表面を有しており、捕虫装置1210での効率的かつ効果的な虫の誘引と捕獲が持続的に確保される。
いくつかの実施形態において、捕虫部分1214はベース部分1212の前ではなく上に取り付けられているため、一般的な家庭用壁面コンセントに差し込んだときに、壁面からの捕虫装置1210の突出が最小限に抑えられ、これによって、家庭環境に対する邪魔を最小限に抑える。いくつかの実施形態において、捕虫装置1210は、壁面に取り付けられたとき、捕虫装置1210が壁面から突出する全距離によって定義される全体奥行きが、捕虫装置1210の全体高さ及び全体幅よりも小さくなるように構成される。
捕虫装置1210の利点は、捕虫部分1214内の光の操作であることが理解されよう。いくつかの実施形態において、光の操作は捕虫部分1214内でのみ行われる。光の操作には、反射、屈折、偏光、分散及び/又は散乱が含まれてよく、操作可能な素子又は表面(例えば、内面1228及び粘着剤1240)と係合することにより達成される。いくつかの実施形態において、光の操作により、粘着剤1240上に光の均等な分布が形成される。いくつかの実施形態において、光は、粘着剤1240の上又は捕虫部分1214内に所定のパターンを生成するよう操作され、例えば、均一な分布、高強度のホットスポットを伴う均一な分布、ホットスポットパターン、及び/又はこれらの組み合わせを生成するよう操作される。
任意の好適な粘着材料を、虫を捕獲するための粘着面の一部として使用することができる。いくつかの実施形態において、アクリル、ブチルゴム、天然ゴム、ニトリル、シリコーン、スチレンブロックコポリマー、スチレン-エチレン/プロピレン、スチレン-イソプレン-スチレン、ビニルエーテルなどの感圧性粘着剤を使用することができる。一般に、そのような粘着剤の厚さは約0.01mm~1mmの範囲である。いくつかの実施形態において、粘着剤の厚さは、約0.05mm~0.2mmの範囲であり、厚さ約0.1mmが最もよく使用される。
この構成の捕虫装置1210は、ベース部分1212に取り外し可能に取り付けることができる様々な異なる捕虫部分1214に対応することができ、それぞれの捕虫部分1214は、特定の種類又は複数の種類の虫を誘引して捕獲するような固有の構成を有する。例えば、捕虫部分1214の全体の寸法及び形状、並びに捕虫部分1214の前側ハウジング1218における開口部1220の寸法、形状、位置及び向きは、特定の種類又は複数の種類の飛翔昆虫を誘引して捕獲するような固有の構成を有していてよい。例えば、いくつかの実施形態において、捕虫部分1214はおよそ、幅20mm~600mm、高さ20mm~600mm、及び奥行き5mm~150mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分1214はおよそ、幅20mm~200mm、高さ20mm~200mm、及び奥行き5mm~80mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分1214はおよそ、幅20mm~130mm、高さ20mm~130mm、及び奥行き5mm~50mmである。
いくつかの実施形態において、ベース部分1212はおよそ、幅20mm~600mm、高さ10mm~150mm、及び奥行き10mm~150mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分1212は、幅20mm~200mm、高さ10mm~100mm、及び奥行き10mm~80mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分1212は、幅20mm~130mm、高さ10mm~50mm、及び奥行き10mm~50mmである。
本明細書で提供されるように、開口部1220は様々な形状及び/又は寸法であり得る。例えば、開口部1220の形状は、円形、正方形、長方形、多角形、及び/又は楕円形であり得る。あるいは、開口部1220は、直線、曲線、又は波状の形状又はパターンを有するスロット形状であり得る。開口部1220が円形の場合、開口部1220の直径は約0.5mm~30mmであり得る。いくつかの実施形態において、円形開口部1220の直径は約0.5mm~20mmである。いくつかの実施形態において、円形開口部1220の直径は約0.5mm~15mmである。開口部1220がスロット形状の場合、開口部1220はおよそ、幅2mm~30mm、長さ5mm~500mmであり得る。いくつかの実施形態において、スロット形状開口部1220はおよそ、幅2mm~20mm、長さ5mm~200mmである。いくつかの実施形態において、スロット形状開口部1220はおよそ、幅2mm~15mm、長さ5mm~100mmである。
いくつかの実施形態において、開口部1220は前側ハウジング1218の全部又は一部を占める。例えば、開口部1220は、前側ハウジング1218の表面積の約1%~75%の範囲を占めていてもよい。いくつかの実施形態において、開口部1220は、前側ハウジング1218の表面積の約5%~50%を占める。いくつかの実施形態において、開口部1220は、前側ハウジング1218の表面積の約10%~30%を占める。
図39は、捕虫装置の第13の実施形態の正面斜視図であり、この捕虫装置全体は1310で示されている。捕虫装置1310は、ベース部分1312と取り外し可能な捕虫部分1314と、を含む。捕虫部分1314は、この図で、部分的に切り取られ、かつベース部分1312から部分的に取り外された状態で示されている。捕虫装置1310は、全体長さ、全体幅、及び全体奥行きを有していてよく、また、捕虫装置1310が壁面に取り付けられたとき、捕虫装置1310が壁面から突出する全距離によって定義される全体奥行きが、これら3つの全体寸法のうちで最小となるようになるように構成されてよい。ベース部分1312の前面1346は、スイッチ1316を含み得、スイッチ1316は、ユーザーの所望に応じて、スイッチ1316の開閉により捕虫装置1310の電源を入れたり、切ったりすることができるように構成可能である。あるいは、スイッチ1316は他の機能を制御するように構成されていてもよく、例えば光の強さ、光の波長の組み合わせ、光の点滅モード又は点滅頻度の違い、部屋が暗くなったときに捕虫装置1310の電源が入る自動設定、あるいはリモートコントロール設定が挙げられる。スイッチ1316は手動で操作されてもよいが、スイッチ1316は電気的、光学的、電子機械的、電子光学的、又はスイッチ1316を開閉するための任意の他の方法により操作されてもよい。ベース部分1312の背面1350(図40に図示)から突出しているのは、複数の導電性プロング1322であり、導電性プロング1322を標準の家庭用壁面電気コンセントに差し込むことにより、捕虫装置1310を壁面に取り付けて捕虫装置1310に電力を供給するよう適合されている。あるいは、導電性プロング1322は、導電性プロング1322が水平方向を向いた壁面電気コンセントに差し込まれる場合に、捕虫装置1310が直立したままとなり得るように、スイベル式に回転するように適合されていてもよい。あるいは、ベース部分1312は、所望の任意の場所に静置又は吊り下げて、ベース部分1312内に取り付けられた電池(図示せず)から電力を受け取るように構成されてもよい。電気コンセントと電池が、捕虫装置1310に電力を供給するものとして記載されたが、任意の好適な電源を使用することができる。ベース部分1312は、上面1332と、1つ又は2つ以上の光源1324とを含む。光源1324は、蛍光灯、白熱灯、LED、又は任意の他の照明技術、又は照明技術の組み合わせを使用することができる。いくつかの実施形態において、光源1324はUV光と可視光の両方を発する。いくつかの実施形態において、広範な種類の虫をよりよく誘引するために、1つ又は2つ以上の光源1324がUV光を発し、1つ又は2つ以上の光源1324が青色光を発する。いくつかの実施形態において、光源1324は、日光を模した波長の組み合わせを放射する。いくつかの実施形態において、1つ又は2つ以上の光源1324は、蚊及びノミなどの特定の種類の虫をよりよく誘引するために、赤外(IR)光を発してもよい。いくつかの実施形態において、光源1324は、ベース部分1312の上面1332から少なくとも部分的に突出していてもよい。ベース部分1312の上面1332には、光源1324を受容し得る、少なくとも1つの開口部1330があってよい。上面1332の外周には、上向きの縁又は突出部1334があってよい。捕虫部分1314は、前面1352に少なくとも1つの開口部1320を備えた前側ハウジング1318と、内面1328を備えた後側ハウジング1326とを含む。前側ハウジング1318の開口部1320は、広範な種類の虫を捕虫装置1310に受け入れるように構成してもよいし、あるいは、1種類又は2種類以上の特定の種類の虫を受け入れるように構成してもよい。いくつかの実施形態において、開口部1320は、捕虫部分1314を取り外して交換するときに、ユーザーの指が開口部1320に入ってしまい捕獲された虫又は粘着剤に誤って触れることを防ぐように構成される。いくつかの実施形態において、開口部1320は、直径25mmの球が開口部1320を通過できないような寸法及び形状を有し、かつ、直径1mmの球が開口部1320のいかなる部分も通過できるような寸法及び形状を有する。開口部1320の幅、形状及び向きは、均一であってもよいし、又は、変化していてもよく、また、捕虫部分1314が複数の開口部1320を有する場合は、それらの幅、形状及び向きは、同一あってもよいし、又は、異なっていてもよい。開口部1320は、1種類又は2種類以上の個々の種類の虫又は様々な種類の虫を誘引するように構成することができる。捕虫部分1314の前側ハウジング1318及び後側ハウジング1326は、エンクロージャ1344を形成する。後側ハウジング1326の内面1328は、透明、半透明又は不透明の粘着剤でコーティングされ得る。いくつかの実施形態において、後側ハウジング1326の内面1328は、粘着剤1340の下に反射性コーティング(図示せず)をも有する。あるいは、後側ハウジング1326の材料及び表面仕上げは、反射性コーティングなしに、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光を反射及び分散させるように構成され得る。あるいは、粘着剤1340は、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光を反射及び分散させるように構成することもできる。また、後側ハウジング1326の内面1328は、飛翔昆虫(広範な種類の飛翔昆虫が、偏光を感知することが知られている)を更に誘引するため、内面1328で反射する光を、日光と同様の配向に偏光し得るような材料から構成されていてもよい。いくつかの実施形態において、前側ハウジング1318は、その内面(図示せず)が透明、半透明又は不透明の粘着剤でコーティングされてよく、これにより付加的な捕虫効果及び能力が提供される。前側ハウジング1318は更に内面の粘着剤コーティングの下に反射性コーティング(図示せず)を有し、これにより、虫の誘引効果を強化し、捕虫効果及び効率を更に向上させてもよい。いくつかの実施形態において、捕虫部分1314の前側ハウジング1318と後側ハウジング1326は、不透明なプラスチックシートから熱成形され、低価格と使い捨て性を維持しながら、清潔で美観に優れた形状を生み出す。あるいは、紙、板紙、厚紙又は紙パルプなどの他の不透明、透明又は半透明の材料も使用することができる。いくつかの実施形態において、前側ハウジング1318及び後側ハウジング1326は、射出成形又はその他の好適な製造法により構築される。いくつかの実施形態において、前側ハウジング1318及び後側ハウジング1326は、それらが交差又は係合する箇所において、接着剤で互いに接合されているが、これらは、超音波溶接、若しくはRF密封などの他の一般的に使用されているパッケージング組立法、又は任意の他の好適な組立方法により、互いに接合されていてもよい。捕虫部分1314の材料は更に、1種類又は2種類以上の虫誘引剤を含み得る。例えば、捕虫部分1314には、ソルビトール、甲虫類誘引剤(ブレビコミン、ドミニカルア、フロンタリン、グランドルア、イプスジエノール、イプセノール、ジャポニルア、リネアチン、メガトモ酸、マルチストリアチン、オリクタルア、スルカトール、及びトランクコールを含む)、双翅類誘引剤(セラルア、キュールア、ラチルア、メドルア、モグチュン、ムスカルア、及びトリメドルアを含む)、同翅類誘引剤(レスカルアを含む)、鱗翅類誘引剤(ディスパールアを含む)、直鎖鱗翅類フェロモン(コドレルア、ゴシップルア、ヘキサルア、リトルア、ループルア、オルフラルア、及びオストラモンを含む)、及びその他の虫誘引剤(例えばオイゲノール、メチルオイゲノール、及びシグルア)、又はその他の、捕虫装置1310の虫誘引効率を更に向上させ得るにおいをもたらす物質を、含浸させることができる。そのような実施形態において、虫誘引剤は、捕虫部分1314に一体化している。あるいは、虫誘引剤は、エンクロージャ1344の内面上に、又は前側ハウジング1318若しくは後側ハウジング1326の開口部を通して、又は前側ハウジング1318の前面1352上に取り付けられる、別個のピース(図示せず)に埋め込まれるか、又は収容されてもよい。あるいは、水蒸気は蚊に対する誘引剤として知られていることから、1種類又は2種類以上の虫誘引物質に加えて、又はそれに代えて、別個のピースに水を埋め込むか、又は収容してもよい。あるいは、1種類又は2種類以上の虫誘引物質に加えて、又はそれに代えて、糖液、糖蜜、又は蜂蜜などの他の虫誘引剤を、別個のピースに埋め込むか、又は収容してもよい。あるいは、1種類又は2種類以上の虫誘引物質に加えて、又はそれに代えて、蚊を誘引する二酸化炭素を産生し得るように、生酵母、砂糖、及び水を組み合わせて別個のピースに埋め込むか、又は収容してもよい。そのような誘引剤は、捕虫装置1310から半径約2メートルにいる虫に感知可能であることが望ましい。いくつかの実施形態において、捕虫部分1314は更に、少なくとも1つの透明又は半透明のスリーブ1336を含み、このスリーブ1336は、捕虫部分1314がベース部分1312に取り付けられたときに、光源1324を受容して保護する。いくつかの実施形態において、スリーブ1336の材料及び厚さは、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光のかなりの割合を透過させるよう選択され、例えば、光の60%超がスリーブ1336を透過するよう選択される。
図40は、捕虫装置1310の断面図である。いくつかの実施形態において、ベース部分1312は、コマンドを実行するためのプログラム可能プロセッサ又はチップ(図示せず)を有する回路基板1348を含み、これは導電性プロング1322(1つのみ図示)、スイッチ1316、及び光源1324(1つのみ図示)に電気的に接続されている。ただし、見やすくするため、電気的接続は一部しか示されていない。回路基板1348は、導電性プロング1322から通常の家庭用電流を受け取り、スイッチ1316の位置に対して応答し、光源1324を点灯させる電力を供給するための電子回路を含み得る。回路基板1348は、スイッチ1316が閉位置にあるときに、光源1324に一定電圧を供給する、全波整流回路又はその他の回路などのエネルギー安定器を含み得るが、一部の種類の虫(蚊を含む)を誘引し得るような変化を真似た点滅光が提供されるように、光源1324に変動電圧を供給することもできる。例えば、およそ0.05Hz(例えば、大型哺乳動物の呼吸数を真似たもの)~250Hz(例えば、オスのイエバエを誘引する点滅の最高頻度)の範囲の点滅頻度が望ましいことがあり、発光素子は、この範囲内で点滅するように構成されてよい。回路基板1348は、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光を提供するために、光源1324に電力を供給してもよいが、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光の点滅の組み合わせを生み出すために、UV光を生成する光源1324のみ又は可視光を生成する光源1324のみ又はIR光を生成する光源1324のみに電力を供給するか、あるいは変動電力を供給するように構成してもよい。回路基板1348はまた、圧電スピーカ(図示せず)などの発信機又はトランシーバー、又はその他の装置を駆動させるように構成することができ、これらはベース部分1312に取り付けて、虫誘引性の音を発するようにすることができる。いくつかの実施形態において、この発信機又はトランシーバーは、虫(蚊、小昆虫、蛾、又は蠅など)をよりよく誘引するために、録音及び/又は生成された虫の音又は振動を発することができ、これには、虫の発信、応答、求愛、及び連結の歌のうちの1つ又は2つ以上が含まれ得る。いくつかの実施形態において、この発信機又はトランシーバーは、録音及び/又は生成された虫誘引性の音又は振動(例えば哺乳動物の心拍など)を発することができる。例えば、この発信機又はトランシーバーは、約0.5Hz(例えば、大型哺乳動物の心拍数)~約240kHz(例えば、虫が感知可能な最高周波数)の範囲の周波数を有する虫誘引性の1種類又は複数種類の音を発することができる。いくつかの実施形態において、この周波数は約5Hz~100kHzの範囲である。いくつかの実施形態において、この周波数は約35Hz~50kHzの範囲である。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置1310から約2メートル以内の距離にいる虫に感知可能であることが望ましい。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置1310から約1メートルを超える距離にいる人間に感知できないものであることが望ましい。また、回路基板1348は、ノミ及び蚊などの一部の虫類を誘引するために、抵抗器(図示せず)若しくは抵抗発熱体(図示せず)などの1つ又は2つ以上の電気素子(図示せず)、あるいは、1つ又は2つ以上の熱交換素子(図示せず)(例えば、ペルチェ効果及び/又はトムソン効果を用いて、熱を特定領域に移動させる素子など)、あるいは、熱を発生及び/又は移動させ、この熱を、ベース部分1312を通して捕虫部分1314へと伝達させ得る、電気素子の組み合わせを含んでもよい。あるいは、光源1324のうちの1つ又は2つ以上によって熱を発生させ、1つ又は2つ以上の電気素子が発生させる熱を置き換えてもよいし、又は増大させてもよい。哺乳類の肌の温度及び体温に似せるために、一般に、発生させる熱により、捕虫部分1314の少なくとも一部分の温度をおよそ30℃~45℃、好ましくはおよそ33℃~42℃に上昇させて維持してもよい。また、熱を加えることにより水蒸気及び二酸化炭素などの虫誘引物質の放出を増大させ得る。
捕虫部分1314は、少なくとも1つの開口部1338を含み得る。捕虫部分1314のスリーブ1336は、スリーブ1336の開口端部が開口部1338に隣接する状態で、取り付けられてよく、また、スリーブ1336は、開口部1338に隣接する先細部分1342を含んでいてもよく、この先細部分1342は、捕虫部分1314がベース部分1312に取り付けられる際に、光源1324をスリーブ1336内へとガイドするように構成される。あるいは、捕虫部分1314のスリーブ1336は不透明な材料でできていてよく、光源1324からの光がエンクロージャ1344内へと伝わり得るよう、1つ又は2つ以上の開口部(図示せず)を含んでいてもよい。あるいは、スリーブ1336は、光源1324からエンクロージャ1344を通り、前側ハウジング1318の開口部1320を通って外部へと光が直接伝わっていくことを防ぐため、捕虫部分1314の前側ハウジング1318に隣接する外面上に不透明コーティング(図示せず)を含んでいてもよい。あるいは、スリーブ1336は、光源1324を捕虫部分1314内にガイドし、光源1324が粘着剤1340に接触しないよう保護し、光源1324からの光がエンクロージャ1344に入ることができるような、プラスチック又は金属のワイヤメッシュ(図示せず)、又は任意の構成で構成されていてよい。
図示されているように、ベース部分1312の上面1332の縁又は突出部1334が、捕虫部分1314と係合して、使用中に捕虫部分1314を定位置に固定する。しかしながら、捕虫部分1314をベース部分1312にしっかりと、かつ取り外し可能に取り付けることができるような、任意の他の取り付け形態に置き換えてもよい。捕虫装置1310をコンセントから外した際に、捕虫装置1310を床、机、テーブル、又は棚の上に直立させて静置できるように、ベース部分1312の底面1354は、実質的に平坦であるか又は凹状になっていてもよい。あるいは、ベース部分1312の底面1354は、捕虫装置1310をコンセントから外した際に、捕虫装置1310を直立させて静置可能とする、2つ以上の突出部(図示せず)又は脚部を有していてもよい。
捕虫装置1310の操作においては、導電性プロング1322を壁面電気コンセントに差し込み、スイッチ1316を閉位置に動かす。光源1324は、光(矢印で示す)を発し、この光は、捕虫部分1314のスリーブ1336を通って、エンクロージャ1344に入り、後側ハウジング1326の内面1328をコーティングしている粘着剤1340上に直接伝わる。いくつかの実施形態において、光はベース部分1312において操作されず、捕虫部分1314内へ直接発せられる。
後側ハウジング1326の内面1328は凹形状を含んでいてもよく、光源1324からの光を反射及び分散させて、光がエンクロージャ1344を通じて均一に投射され、前側ハウジング1318の開口部1320を通って出ていくように構成されていてもよいが、後側ハウジング1326の内面1328は凸状又はサドル形状又は形状の組み合わせを有していてよく、あるいは、より均一に配光するように、畝又はその他の形状を有していてもよい。光は、スリーブ1336の光散乱特性によって、後側ハウジング1326の内面1328上の粘着剤1340によって、又はこれら2つの組み合わせによって、更に均一に配光され得る。
その後、エンクロージャ1344に入る光の一部は、続いて、前側ハウジング1318の開口部1320を通って、捕虫装置1310が設置されている周辺領域に放たれる。虫は、前側ハウジング1318の開口部1320を通って伝わってくる光に誘引され、開口部1320から粘着剤1340上へと飛んでいくか、又は這っていき、そこで捕獲される。ユーザーは、前側ハウジング1318の開口部1320を通して見ることにより、捕獲された虫を確認できる。十分な数の虫が捕獲されると、ユーザーは、捕獲された虫、虫の破片又は粘着剤(これらは捕虫部分1314内の届かないところに留まる)に触れることなく、捕虫部分1314全体を容易に取り外して捨て、新しい捕虫部分1314に交換することができる。新しい捕虫部分1314は、粘着剤コーティングされた新しい表面を有しており、捕虫装置1310での効率的かつ効果的な虫の誘引と捕獲が持続的に確保される。スリーブ1336により、光源1324は、虫、虫の破片、及び粘着剤1340に触れないよう保護されているため、光源1324は清潔に保たれ、光生成効率を維持する。
いくつかの実施形態において、捕虫部分1314はベース部分1312の前ではなく上に取り付けられているため、一般的な家庭用壁面コンセントに差し込んだときに、壁面からの捕虫装置1310の突出が最小限に抑えられ、これによって、家庭環境に対する邪魔を最小限に抑える。いくつかの実施形態において、捕虫装置1310は、壁面に取り付けられたとき、捕虫装置1310が壁面から突出する全距離によって定義される全体奥行きが、捕虫装置1310の全体高さ及び全体幅よりも小さくなるように構成される。
捕虫装置1310の利点は、捕虫部分1314内の光の操作であることが理解されよう。いくつかの実施形態において、光の操作は捕虫部分1314内でのみ行われる。光の操作には、反射、屈折、偏光、分散及び/又は散乱が含まれてよく、操作可能な素子又は表面(例えば、内面1328及び粘着剤1340)と係合することにより達成される。いくつかの実施形態において、光の操作により、粘着剤1340上に光の均等な分布が形成される。いくつかの実施形態において、光は、粘着剤1340の上又は捕虫部分1314内に所定のパターンを生成するよう操作され、例えば、均一な分布、高強度のホットスポットを伴う均一な分布、ホットスポットパターン、及び/又はこれらの組み合わせを生成するよう操作される。
任意の好適な粘着材料を、虫を捕獲するための粘着面の一部として使用することができる。いくつかの実施形態において、アクリル、ブチルゴム、天然ゴム、ニトリル、シリコーン、スチレンブロックコポリマー、スチレン-エチレン/プロピレン、スチレン-イソプレン-スチレン、ビニルエーテルなどの感圧性粘着剤を使用することができる。一般に、そのような粘着剤の厚さは約0.01mm~1mmの範囲である。いくつかの実施形態において、粘着剤の厚さは、約0.05mm~0.2mmの範囲であり、厚さ約0.1mmが最もよく使用される。
この構成の捕虫装置1310は、ベース部分1312に取り外し可能に取り付けることができる様々な異なる捕虫部分1314に対応することができ、それぞれの捕虫部分1314は、特定の種類又は複数の種類の虫を誘引して捕獲するような固有の構成を有する。例えば、捕虫部分1314の全体の寸法及び形状、並びに捕虫部分1314の前側ハウジング1318における開口部1320の寸法、形状、位置及び向きは、特定の種類又は複数の種類の飛翔昆虫を誘引して捕獲するような固有の構成を有していてよい。例えば、いくつかの実施形態において、捕虫部分1314はおよそ、幅20mm~600mm、高さ20mm~600mm、及び奥行き5mm~150mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分1314はおよそ、幅20mm~200mm、高さ20mm~200mm、及び奥行き5mm~80mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分1314はおよそ、幅20mm~130mm、高さ20mm~130mm、及び奥行き5mm~50mmである。
いくつかの実施形態において、ベース部分1312はおよそ、幅20mm~600mm、高さ10mm~150mm、及び奥行き10mm~150mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分1312は、幅20mm~200mm、高さ10mm~100mm、及び奥行き10mm~80mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分1312は、幅20mm~130mm、高さ10mm~50mm、及び奥行き10mm~50mmである。
本明細書で提供されるように、開口部1320は様々な形状及び/又は寸法であり得る。例えば、開口部1320の形状は、円形、正方形、長方形、多角形、及び/又は楕円形であり得る。あるいは、開口部1320は、直線、曲線、又は波状の形状又はパターンを有するスロット形状であり得る。開口部1320が円形の場合、開口部1320の直径は約0.5mm~30mmであり得る。いくつかの実施形態において、円形開口部1320の直径は約0.5mm~20mmである。いくつかの実施形態において、円形開口部1320の直径は約0.5mm~15mmである。開口部1320がスロット形状の場合、開口部1320はおよそ、幅2mm~30mm、長さ5mm~500mmであり得る。いくつかの実施形態において、スロット形状開口部1320はおよそ、幅2mm~20mm、長さ5mm~200mmである。いくつかの実施形態において、スロット形状開口部1320はおよそ、幅2mm~15mm、長さ5mm~100mmである。
いくつかの実施形態において、開口部1320は前側ハウジング1318の全部又は一部を占める。例えば、開口部1320は、前側ハウジング1318の表面積の約1%~75%の範囲を占めていてもよい。いくつかの実施形態において、開口部1320は、前側ハウジング1318の表面積の約5%~50%を占める。いくつかの実施形態において、開口部1320は、前側ハウジング1318の表面積の約10%~30%を占める。
図41は捕虫装置の第13の実施形態の一例の正面斜視図であり、図42は背面斜視図であり、この捕虫装置全体は1310Aで示されている。捕虫装置1310Aは、ベース部分1312Aと、取り外し可能な捕虫部分1314Aとを含む。図41では、ベース部分1312Aは、部分的に切り取られて示されている。図41及び図42において、捕虫部分1314Aは、ベース部分1312Aから部分的に取り外した状態で示されている。ベース部分1312Aは、1つ又は2つ以上の光源1324Aと、捕虫部分1314Aがベース部分1312Aに取り付けられた際に、捕虫部分1314Aを受容し、捕虫部分1314Aを定位置にガイドするように適合された、1つ又は2つ以上の側方チャネル1358Aを備える、ハウジング1356Aと、を含む。捕虫部分1314Aは、フレーム1360Aと、前面1364Aが捕虫用粘着剤でコーティングされた膜1362Aと、を含む。フレーム1360Aは、タブ1366Aと、少なくとも1つの開口部1368Aと、を含む。タブ1366Aは、捕虫部分1314Aがベース部分1312Aに取り付けられた際、ハウジング1356Aの上方に突出するように構成される。膜1362Aは、膜1362Aの前面1364Aがフレーム1360A内で凹むように、フレーム1360Aに取り付けられ、粘着剤のコーティングは、フレーム1360Aにおける開口部1368Aを通して露出している。図示されているように、フレーム1360Aは、膜1362Aの周囲全体を取り囲んでいるが、フレーム1360Aは、膜1362Aの周囲の一部分(例えば、1辺、2辺、又は3辺)のみを取り囲んでいてもよい。膜1362Aは、紙、板紙、又はプラスチックなどの不透明又は半透明の材料から構成されていてもよい。フレーム1360Aは、様々な厚みのものであってよく、また、段ボール紙、発泡ポリスチレン、及び板紙などの各種シート材料で、並びに成型又は熱成形したプラスチックから作製されていてもよい。捕虫部分1314Aは、タブ1366Aをつかんで持ち上げることにより、ベース部分1312Aから取り外し得る。捕虫部分1314Aは、タブ1366Aをつかんで、捕虫部分1314Aを側方チャネル1358A内に差し込み、捕虫部分1314Aを定位置へと下げることによって、ベース部分1312Aに取り付けられる。フレーム1360A及び膜1362Aは、ユーザーが粘着剤又は死んだ虫に触れることなく、捕虫部分を取り外して交換できるように構成される。
ユーザーが粘着剤に触れたり、死んだ虫を見たり、触れたりしないで済むような様々な構成が想定されている。図43は捕虫装置の第13の実施形態の一例の正面斜視図であり、図44は背面斜視図であり、この捕虫装置全体は1310Bで示されている。捕虫装置1310Bは、ベース部分1312Bと、取り外し可能な捕虫部分1314Bとを含む。この図では、捕虫部分1314Bは、ベース部分1312Bから部分的に取り外した状態で示されている。ベース部分1312Bは、1つ又は2つ以上の側方チャネル1358Bを備えるハウジング1356Bを含む。捕虫部分1314Bは、フレーム1360Bと、前面1364Bが捕虫用粘着剤でコーティングされた膜1362Bと、可撓性ウェブ1372B及びカバー部分1374Bを備えるカバー1370Bと、を含む。フレーム1360Bは、タブ1366Bと、少なくとも1つの開口部1368Bと、を含む。膜1362Bは、膜1362Bの前面1364Bがフレーム1360B内で凹むように、フレーム1360Bに取り付けられ、粘着剤のコーティングは、フレーム1360Bにおける開口部1368Bを通して露出している。図示されているように、フレーム1360Bは、膜1362Bの周囲全体を取り囲んでいるが、フレーム1360Bは、膜1362Bの周囲の一部分(例えば、1辺、2辺、又は3辺)のみを取り囲んでいてもよい。カバー1370Bのウェブ1372Bは、フレーム1360Bのタブ1366Bに取り付けられ、かつヒンジとして機能するように構成されており、これにより、カバー1370Bが開位置(図の状態)にあるときは、カバー部分1374Bをフレーム1360B及び膜1362Bの後ろ側に折り曲げることができ、また、カバー1370Bが閉位置にあるときには、カバー部分1374Bを、フレーム1360Bの上に折り曲げることができるようになっている。ウェブ1372Bは、フレーム1360Bの頂部にあるタブ1366Bに取り付けられ、かつカバー部分1374Bは、捕虫部分1314Bの下部(例えば、ウェブ1372Bが取り付けられている箇所とは反対側)から開くように図示されているが、ウェブ1372Bは、フレーム1360Bの外周のどの箇所に取り付けられてもよいし、カバー部分1374Bは、フレーム1360Bの外周のどの箇所から開いてもよい。図43及び図44では、カバー部分1374Bは、フレーム1360Bの後ろ側に折り曲げられて図示されている(例えば、開位置にある)。側方チャネル1358Bは、捕虫部分1314Bがベース部分1312Bに取り付けられる際に、(例えば、開位置において)カバー部分1374Bをフレーム1360B及び膜1362Bの後ろ側に折り曲げた状態で、捕虫部分1314Bを受容し、捕虫部分1314Bを定位置にガイドするように適合されていてよい。膜1362Bは、紙、板紙、又はプラスチックなどの不透明又は半透明の材料から作製されていてもよい。フレーム1360Bは、段ボール紙、発泡ポリスチレン、及び板紙などの各種シート材料で、並びに成型又は熱成形したプラスチックから作製されていてもよい。カバー部分1374Bは、熱成形プラスチックシート、成型プラスチック、成形した板紙、又は成形した紙パルプなどの、様々な材料及びプロセスで作製されていてよい。
図45は、捕虫部分1314Bの正面斜視図である。図示されているように、捕虫部分1314Bには、数匹の虫が、膜1362Bの前面1364B上の粘着剤コーティングに貼り付いて、捕獲されており、また、捕虫部分1314Bは、ベース部分1312Bから取り外され、カバー部分1374Bは、部分的に閉位置にある状態で図示されている。いくつかの実施形態において、カバー部分1374Bは、フレーム1360Bの外周と係合する、畝、隆起部、又はリップなどの1つ又は2つ以上の機構(図示せず)を含んでいてもよく、フレーム1360Bは、凹部(図示せず)などの対応する機構を有していてよい。これにより、カバー部分1374Bが閉位置にあるときには、カバー部分1374Bがフレーム1360Bにしっかりと、かつ取り外し可能に固定され、また、カバー部分1374Bが開位置において、後ろに折り曲げられているときは、カバー部分1374Bがフレーム1360B及び/又は膜1362Bにしっかりと、かつ取り外し可能に固定される。また、いくつかの実施形態において、カバー部分1374B及びフレーム1360Bは、カバー部分1374Bを容易に開閉可能とするような、タブ又は凹部などの1つ又は2つ以上の形状(図示せず)を含んでいてもよい。
図43及び図44を再び参照すると、捕虫部分1314Bは、タブ1366Bをつかんで持ち上げることにより、ベース部分1312Bから取り外し得る。続いて、カバー部分1374Bを、フレーム1360Bの上へと折り曲げて閉位置とすることができ、これにより、フレーム1360B及び膜1362Bの前面1364Bを覆い、捕虫部分1314Bの廃棄の際に、ユーザーが死んだ虫を見たり、触れたりすることのないようにする。新しい捕虫部分1314Bを設置するためには、カバー部分1374Bを折り曲げて開位置とし、タブ1366Bをつかんで、捕虫部分1314Bを側方チャネル1358B内に差し込み、捕虫部分1314Bを定位置に下げることによって、捕虫部分1314Bをベース部分1312Bに取り付ける。取り外し可能な捕虫部分を取り外して交換する際に、粘着剤が触れたり、死んだ虫を見たり、触れたりすることからユーザーを更に保護することが望ましい場合もある。図46は、捕虫装置の第13の実施形態の一例の正面斜視図であり、この捕虫装置全体は1310Cで示されている。捕虫装置1310Cは、ベース部分1312Cと、取り外し可能な捕虫部分1314Cとを含む。ベース部分は部分的に切り取って示されており、捕虫部分1314Cは、ベース部分1312Cから取り外された状態で示されている。ベース部分1312Cは、1つ又は2つ以上の光源1324Cと、捕虫部分1314Cがベース部分1312Cに取り付けられた際に、捕虫部分1314Cを受容し、捕虫部分1314Cを定位置にガイドするように適合された、1つ又は2つ以上の側方チャネル1358C(1つのみ図示)を備える、ハウジング1356Cと、を含む。
図47は、捕虫部分1314Cの正面斜視図である。捕虫部分1314Cはこの図で部分的に切り取って示されている。捕虫部分1314Cは、開口部1368Cを備える前板1370Cと、開口部1374Cを備える前側スペーサ1372Cと、凹部1378C(1つのみ図示)を備えるコア1376Cと、前面1364Cが捕虫用粘着剤でコーティングされた膜1362Cと、開口部1382Cを備える後側スペーサ1380Cと、背板1384Cと、シェード1386Cと、円筒状ピン1388Cと、を含む。シェード1386Cは、前板1370C、コア1376C、及び前側スペーサ1372Cの開口部1374Cで境界付けられる空間、並びに、膜1362C、背板1384C、及び後側スペーサ1380Cの開口部1382Cで境界付けられる空間において、ピン1388C上で自由に移動するように構成される。コア1376Cの凹部1378Cにより、ピン1388Cは定位置に保持され、かつ自由に回転可能となっている。シェード1386Cは、ノブ1390Cを含み、このノブ1390Cは、捕虫部分1314Cがベース部分1312Cに取り付けられたときには、ハウジング1356C(この図では図示せず)と係合して、シェード1386Cを持ち上げることによって、膜1362Cの前面1364C上の捕虫用粘着剤を露出させ、捕虫部分1314Cがベース部分1312Cから取り外されるときには、シェード1386Cが下がって、粘着剤が覆われるように構成され、また、ユーザーが手動でシェード1386Cを上げ下げすることも可能となっている。シェード1386Cは、じゃばら扉(例えば、巻き込み戸机のカバーと同様の様式のもの)として動作するように構成される。また、ノブ1390Cは、前板1370Cにおける開口部1368Cの上縁部より上方にシェード1386Cが持ち上げられることを防ぐとともに、前板1370Cの開口部1368Cの下縁部より下方にシェード1386Cが下がることも防ぐ。前板1370C、前側スペーサ1372C、コア1376C、膜1362C、後側スペーサ1380C、及び背板1384Cは、プラスチックシート、成型プラスチック、段ボール紙、板紙、又は発泡プラスチックなどの様々な材料から作製されてよく、接着剤、ステープル処理、超音波溶接、及び高周波溶接などの様々な製造手法を用いて、互いに重ねて組み合わせた層構成としてもよい。シェード1386Cは、プラスチックシート、成型したプラスチック及び紙などの様々な材料から作製されてよい。いくつかの実施形態において、シェード1386Cは、可撓性を高めるための横断方向の刻み目の連なりを含んでいてよい。ピン1388Cは、旋盤加工した木材、成型プラスチック、又は金属から作製されていてもよい。ハウジング1356Cは、熱成形プラスチックシート、成型プラスチック、及び成型紙パルプなどの様々な材料で作製されてよい。
図48は、捕虫装置1310Cの断面図であり、図49は図48の一部の拡大図である。これらの図では、捕虫部分1314Cは、ベース部分1312Cから持ち上げられた状態で示されている。ハウジング1356Cは、リップ1392Cを含む。ノブ1390Cは、前板1370Cの下方に突出しており、上側傾斜面1394Cと、下側傾斜面1396Cと、を含む。ノブ1390Cの下側傾斜面1396Cは、捕虫部分1314Cがベース部分1312C上へと下げられた際、ハウジング1356Cのリップ1392Cと係合するように構成されている。捕虫部分1314Cが、ベース部分1312C上の定位置へと下げられる際、ノブ1390Cが前板1370Cの開口部1368Cの上縁部にまで達すると(例えば、シェード1386Cが十分に開き、捕虫用粘着剤が露出すると)、ハウジング1356Cのリップ1392Cが撓んで、ノブ1390Cを通過させる。ノブ1390Cの上側傾斜面1394Cは、捕虫部分1314Cがベース部分1312Cから持ち上げられる際、ハウジング1356Cのリップ1392Cと係合するように構成されている。捕虫部分1314Cが、ベース部分1312Cから取り外される際、ノブ1390Cが前板1370Cの開口部1368Cの下縁部にまで達すると(例えば、シェード1386Cが十分に閉じると)、ハウジング1356Cのリップ1392Cが撓んで、ノブ1390Cを通過させる。したがって、捕虫部分1314Cのシェード1386Cは、捕虫部分1314Cがベース部分1312Cに取り付けられるときには、自動的に開き、また、捕虫部分1314Cがベース部分1312Cから取り外されるときには、自動的に閉じるため、捕虫部分1314Cを取り外して、交換する間に、ユーザーが捕虫用粘着剤に触れたり、死んだ虫を見たり、触ったりすることが防がれる。
取り外し可能な捕虫部分を取り外して交換する際に、粘着剤が触れたり、死んだ虫を見たり、触れたりすることからユーザーが自動的に保護されるような様々な構成が想定されている。図50は、捕虫部分の一例の正面斜視図であり、この捕虫装置全体は1314Dで示されている。図51は、図50の一部分の拡大図である。捕虫部分1314Dはこの図で部分的に切り取って示されている。捕虫部分1314Dは、開口部1368Dを備える前板1370Dと、開口部1374Dを備えるスペーサ1372Dと、開口部1378D及びロール用凹部1380Dを備えるコア1376Dと、前面1364Dが捕虫用粘着剤でコーティングされた膜1362Dと、近位端1382D上にノブ1390Dを備えるシェード1386Dと、を含む。図示されているように、捕虫部分1314Dは層構造であり、膜1362Dの前面1364Dが、コア1376Dの後面(図示せず)に取り付けられ、コア1376Dの前面が、スペーサ1372Dの後面(図示せず)に取り付けられ、スペーサ1372Dの前面が、前板1370Dの後面(図示せず)に取り付けられ、膜1362D、コア1376D、前側スペーサ1372D、及び前板1370Dは、捕虫部分1314Dの外周に沿って位置合わせされるようになっている。膜1362Dの前面1364D上の虫誘引性の粘着剤コーティングは、コア1376Dにおける開口部1378D、スペーサ1372Dにおける開口部1374D、及び前板1370Dにおける開口部1368Dを通して露出している。前板1370D、スペーサ1372D、コア1376D、及び膜1362Dは、プラスチックシート、成型プラスチック、段ボール紙、板紙、及び発泡プラスチックなどの様々な材料から作製されてよく、粘着剤、機械的締結具、及び溶接などの様々な方法にて1つに組み立てられ得る。シェード1386Dは巻き取られて、ロール端部1396D(1つのみ図示)を備える円筒状ロール部分1394Dとなり、コア1376Dのロール用凹部1380D内部に緩く嵌合する遠位端(図示せず)を有する。シェード1386Dのロール部分1394Dは、シェード1386Dの近位端1382Dが下げられたときに、巻き出され、家庭用の窓用ローラブラインドと同様の動作を行うように構成されている。コア1376Dの前面、スペーサ1372Dにおける開口部1374D、及び前板1370Dの後面(図示せず)により形成されるチャネルにより、シェード1386Dの巻き出された部分の両辺がガイドされ、かつ、シェード1386Dの巻き出された部分が実質的に平坦に維持され、これにより、シェード1386Dの近位端1382Dが下げられた際に、シェードにより、コア1376Dの開口部1378D、及び膜1362Dの前面1364D上の粘着剤コーティングが覆われる。シェード1386Dは、しっかりと巻き取られ、かつ巻き出した際にも実質的に平坦なままとなるように、薄く可撓性のものであり、プラスチックシート、成型したプラスチック及び紙などの様々な材料から作製されてよい。いくつかの実施形態において、シェード1386Dのロール部分1394Dは、周りにシェード1386Dの遠位端を巻きつけるための中実形状(solid form)を提供し、ロール部分1394Dに剛性を付与する中心シャフト(図示せず)を有していてもよい。いくつかの実施形態において、この中心シャフト(図示せず)は、ロール部分1394Dのロール端部1396Dを超えて延びる両端を有し、ロール用凹部1380Dの両端にある凹部(図示せず)内で自由に回転してもよく、これにより、シェード1386Dのロール部分1394Dが、より明確に位置決めされるとともに、シェード1386Dが巻き出される際の摩擦が減少する。いくつかの実施形態において、コア1376Dの内部又は中心シャフト(図示せず)内部のばね機構(図示せず)により、近位端1382Dが持ち上げられる際に、シェード1386Dの巻き出された部分を再度巻き取るためのねじり力を付与してもよく、また、巻き出された部分を実質的に平坦に保ちやすくするための張力を付与してもよい。
捕虫装置1310Dの使用時には捕虫用粘着剤を露出させ、捕虫部分1314Cを取り外して交換する際には、粘着剤及び死んだ虫を覆い隠す他の構成も想定されている。いくつかの実施形態において、前板1370Dにおける開口部1368Dの前方に位置し、一体となって開閉するように構成された枢動スラットのアレイ(図示せず)によって、シェード1386Dを置き換えてもよい。
図52は、捕虫装置1310Dの断面図であり、図53は図52の一部の拡大図である。捕虫装置1310Dは、取り外し可能な捕虫部分1314Dと、ハウジング1356Dを備えるベース部分1312Dと、を含む。この図では、捕虫部分1314Dは、ベース部分1312Dから部分的に取り外した状態で示されている。シェード1386Dのノブ1390Dは、ハウジング1356Dと係合し、シェード1386Dの近位端1382Dを下げるように構成され、これにより、捕虫部分1314Dがベース部分1312Dから取り外されたとき、虫誘引性の粘着剤、及び粘着剤上に捕獲されて死んだ虫を覆い隠す。また、ノブ1390Dは、シェード1386Dが前板1370Dの開口部1368Dの下縁部より下方に下がってしまうことを防ぐ。また、いくつかの実施形態において、ノブ1390Dは、ハウジング1356Dと係合し、シェード1386Dの近位端1382Dを持ち上げるように構成されてもよく、これにより、捕虫部分1314Dがベース部分1312Dに取り付けられたとき、粘着剤を露出させるとともに、シェード1386Dが前板1370Dの開口部1368Dの上縁部より下方に持ち上げられることを防ぐ。したがって、捕虫部分1314Dのシェード1386Dは、捕虫部分1314Dがベース部分1312Dから取り外されるときには、自動的に閉じるため、捕虫部分1314Dを取り外して、交換する間に、ユーザーが捕虫用粘着剤に触れたり、死んだ虫を見たり、触ったりすることが防がれる。
図54は捕虫装置の第13の実施形態の一例の正面斜視図であり、図55は背面斜視図であり、この捕虫装置全体は1310Eで示されている。捕虫装置1310Eは、ベース部分1312Eと、取り外し可能な捕虫部分1314Eとを含む。捕虫部分1314Eは、ベース部分1312Eから部分的に取り外した状態で示されている。ベース部分1312Eは、少なくとも1つの開口部1318Eを備える前側部分1316Eと、後側部分1320Eと、前側部分1316Eと後側部分1320Eとの間の側方チャネル1358Eと、背面1328Eから突出する複数の導電性プロング1326Eを備える底部1322Eと、を含む。側方チャネル1358Eは、捕虫部分1314Eがベース部分1312Eに取り付けられたときに、捕虫部分1314Eを受容し、定位置にガイドするように適合されている。捕虫部分1314Eは、フレーム1360Eと、前面1364Eが捕虫用粘着剤でコーティングされた膜1362Eと、を含む。フレーム1360Eは、タブ1366Eと、少なくとも1つの開口部1368Eと、を含む。タブ1366Eは、捕虫部分1314Eがベース部分1312Eに取り付けられた際、ハウジング1356Eの上方に突出するように構成される。膜1362Eは、膜1362Eの前面1364Eがフレーム1360E内で凹むように、フレーム1360Eに取り付けられ、粘着剤のコーティングは、フレーム1360Eにおける開口部1368Eを通して露出している。図示されているように、フレーム1360Eは、膜1362Eの周囲全体を取り囲んでいるが、フレーム1360Eは、膜1362Eの周囲の一部分(例えば、1辺、2辺、又は3辺)のみを取り囲んでいてもよい。膜1362Eは、紙、板紙、又はプラスチックなどの透明又は半透明の材料から構成されていてもよい。フレーム1360Eは、様々な厚みのものであってよく、また、段ボール紙、発泡ポリスチレン、及び板紙などの各種シート材料で、並びに成型又は熱成形したプラスチックから作製されていてもよい。捕虫部分1314Eは、タブ1366Eをつかんで持ち上げることにより、ベース部分1312Eから取り外し得る。捕虫部分1314Eは、タブ1366Eをつかんで、捕虫部分1314Eを側方チャネル1358E内に差し込み、捕虫部分1314Eを定位置へと下げることによって、ベース部分1312Eに取り付けられる。
図56は、捕虫装置1310Eの断面図である。ベース部分1312Eの底部1322Eは、開口部1330Eと、導電性プロング1326E(1つのみ図示)に電気的に接続された回路基板1332Eと、1つ又は2つ以上のLED1324E(1つのみ図示)などの発光素子と、を含む。見やすくするため、電気的接続は一部しか示されていない。回路基板1332Eは、導電性プロング1326E(1つのみ図示)から通常の家庭用電流を受け取り、LED1324Eを点灯させる電力を供給するための電子回路を含む。捕虫部分1314Eは、ベース部分1312Eの後側部分1320Eとベース部分1312Eの前側部分1316Eとの間で、側方チャネル1358E(この図では図示せず)によって保持される。ベース部分1312Eの後側部分1320Eは、LED1324Eからの光を反射し、捕虫部分1314Eの膜1362Eへ向かって方向付けるように構成された内面1334Eを含む。いくつかの実施形態において、捕虫部分1314Eがベース部分1312Eから取り外されたときに、LED1324E及び後側部分1320Eの内面1334Eを埃及び虫の破片から保護するため、後側部分1320Eは、捕虫部分1314Eがベース部分1312Eに取り付けられたときに、捕虫部分1314Eの膜1362Eに隣接して配置されるウィンドウ(図示せず)を含む。
捕虫装置1310Eの操作においては、導電性プロング1326Eを壁面電気コンセントに差し込む。LED1324Eは光を放射し、この光は、底部1322Eの開口部1330Eを通り、後側部分1320Eの内面1334E上へ伝わり、捕虫部分1314Eの膜1362E上へと反射される。LED1324Eからの光の一部は、膜1362E上に直接放射される。膜1362Eと前面1364E上の粘着剤を通り抜けた光は、続いて、前側部分1316Eにおける開口部1318Eを通って、捕虫装置1310Eが設置されている領域へと伝わる。虫は、粘着剤と開口部1318Eとを通って伝わってくる光に誘引され、開口部1318Eを通って粘着剤上へと飛んでいくか、又は這っていき、そこで捕獲される。ユーザーは、開口部1318Eを通して見ることにより、捕獲された虫を確認できる。十分な数の虫が捕獲されると、ユーザーは、タブ1366Eをつかんで、捕虫部分1314Eを持ち上げてベース部分1312Eから外すことにより、捕虫部分1314Eを容易に取り外すことができ、また、捕獲された虫、虫の破片又は粘着剤に触れることなく、使用済みの捕虫部分1314Eを丸ごと捨てて、新しい捕虫部分1314Eに交換することができる。新しい捕虫部分1314Eは、粘着剤コーティングされた新しい表面を有しており、捕虫装置1310Eでの効率的かつ効果的な虫の誘引と捕獲が持続的に確保される。
図57は、捕虫装置の第13の実施形態の一例の背面斜視図であり、この捕虫装置全体は1310Fで示されている。捕虫装置1310Fは、ベース部分1312Fと、取り外し可能な捕虫部分1314Fとを含む。ベース部分1312Fは、少なくとも1つの開口部1318Fを備える前側部分1316Fと、後側部分1320Fと、前側部分1316Fと後側部分1320Fとの間の側方チャネル1358Fと、開口部1330F、1つ又は2つ以上のLED1324Fなどの発光素子、及び背面1328Fから突出する複数の導電性プロング1326Fを備える底部1322Fと、を含む。後側部分1320Fは、捕虫部分1314Fがベース部分1312Fから取り外されるとき、LED1324Fを埃及び虫の破片から保護するウィンドウ1338Fを含む。ウィンドウ1338Fはこの図で部分的に切り取って示されている。ウィンドウ1338Fの背面上に、背面上に取り付けられる1本又は2本以上の電熱線1340Fなどの発熱体が取り付けられる。電熱線1340Fは、電力に応じて熱が生み出されるよう、均一パターンに構成されていてよい。電熱線1340Fは、複数のバス1342Fに接続され、これら複数のバス1342Fは、対応する複数の接続線1344Fに電気的に接続される。いくつかの実施形態において、接続線1344Fは、はんだにより、バス1342Fに電気的に接続される。いくつかの実施形態において、電熱線1340Fは、均一に間隔を開けたパターンで、ウィンドウ1338Fの背面に接着されるか、又はその他の方法で固定され、電流に応答した熱を生み出すように構成された抵抗線からなっていてもよい。いくつかの実施形態において、電熱線1340Fは、ウィンドウ1338Fの背面に直接塗布された導電性ポリマー又は他の導電性材料からなっていてもよい。いくつかの実施形態において、電熱線1340Fは、自己補正性導電性ポリマー又は他の自己補正性導電性材料からなっていてもよく、これらの材料は、より高い温度にて内部抵抗が増加し、より高温の領域からより低温の領域に電力を移動させることにより、電熱線1340F及びウィンドウ1338Fにわたる温度的均一性を向上させる。一部の実施形態では、バス1342Fは、銅などの高導電性金属からなっていてもよい。いくつかの実施形態において、電熱線1340F及びバス1342Fは共に導電性ポリマーからなっていてもよい。いくつかの実施形態において、電熱線1340Fは、透明又は半透明な材料からなっていてもよい。いくつかの実施形態において、電熱線1340Fは、ウィンドウ1338Fの背面の両側において電気的に接続され、電流に応じた熱を生み出す、ウィンドウ1338Fの背面上にある金属酸化物(図示せず)の薄い透明層で置き換えられる。哺乳類の肌の温度及び体温に似せるために、一般に、発生させる熱により、粘着剤の少なくとも一部分の温度をおよそ30℃~45℃、好ましくはおよそ33℃~42℃に上昇させて維持してもよい。いくつかの実施形態において、捕虫装置1310Fにおいては、熱のみ、又は熱とにおいのみが誘引物として使用され、光源は使用されない。
側方チャネル1358Fは、捕虫部分1314Fがベース部分1312Fに取り付けられたときに、捕虫部分1314Fを受容し、定位置にガイドするように適合されている。捕虫部分1314Fは、フレーム1360Fと、膜1362Fと、を含む。フレーム1360Fは、タブ1366Fを含み、タブ1366Fは、捕虫部分1314Fがベース部分1312Fに取り付けられた際、ハウジング1356Fの上方に突出するように構成される。膜1362Fは、紙、板紙、又はプラスチックなどの透明又は半透明の材料から構成されていてもよい。フレーム1360Fは、様々な厚みのものであってよく、また、段ボール紙、発泡ポリスチレン、及び板紙などの各種シート材料で、並びに成型又は熱成形したプラスチックから作製されていてもよい。捕虫部分1314Fは、タブ1366Fをつかんで持ち上げることにより、ベース部分1312Fから取り外し得る。捕虫部分1314Fは、タブ1366Fをつかんで、捕虫部分1314Fを側方チャネル1358F内に差し込み、捕虫部分1314Fを定位置へと下げることによって、ベース部分1312Fに取り付けられる。
図58は、捕虫装置1310Fの断面図であり、図59は図58の一部の拡大図である。ベース部分1312Fの底部1322Fは、導電性プロング1326F(一つのみ図示)、LED1324F(1つのみ図示)、及び接続線1344F(1つのみ図示)に電気的に接続された回路基板1332Fを含む。見やすくするため、電気的接続は一部しか示されていない。回路基板1332Fは、導電性プロング1326Fから通常の家庭用電流を受け取り、LED1324Fを点灯させて発光させるための電力を供給するための電子回路を含み、また、この電力は、接続線1344Fに供給され、バス1342F(この図では図示せず)に電力を供給し、バス1342Fは、電熱線1340Fに電力を供給する。捕虫部分1314Fは、ベース部分1312Fの後側部分1320Fとベース部分1312Fの前側部分1316Fとの間で、側方チャネル1358F(この図では図示せず)によって保持される。フレーム1360Fは、開口部1368Fを含む。膜1362Fは、捕虫用粘着剤でコーティングされた前面1364Fを含む。膜1362Fは、膜1362Fの前面1364Fがフレーム1360F内で凹むように、フレーム1360Fに取り付けられ、粘着剤のコーティングは、フレーム1360Fにおける開口部1368Fを通して露出している。図示されているように、フレーム1360Fは、膜1362Fの周囲全体を取り囲んでいるが、フレーム1360Fは、膜1362Fの周囲の一部分(例えば、1辺、2辺、又は3辺)のみを取り囲んでいてもよい。ベース部分1312Fの後側部分1320Fは、LED1324Fからの光を反射し、捕虫部分1314Fの膜1362Fへ向かって方向付けるように構成された内面1334Fを含む。
捕虫装置1310Fの操作においては、導電性プロング1326Fが壁面電気コンセントに差し込まれ、LED1324Fが発光し、電熱線1340Fが発熱してウィンドウ1338Fを温めることにより、膜1362Fが温まり、ひいては粘着剤が温められる。いくつかの実施形態において、回路基板1332Fは、接続線1344Fを通る電流を監視して、電熱線1340Fにかかる電圧を増減させて、電熱線1340Fの抵抗値における、温度に関連した変化に応答することにより、粘着剤を安定して、均一な温度に温めるように構成される。LED1324Fからの光は、ベース部分1312Fの開口部1330Fを通り、後側部分1320Fの内面1334F上へ伝わり、捕虫部分1314Fの膜1362F上へと反射される。LED1324Fからの光の一部は、膜1362F上に直接放射される。膜1362Fと前面1364F上の粘着剤を通り抜けた光は、前側部分1316Fにおける開口部1318Fを通って、捕虫装置1310Fが設置されている領域へと伝わる。虫は、粘着剤を通り抜けてきた光と熱に誘引され、開口部1318Fを通って粘着剤上へと飛んでいくか、又は這っていき、そこで捕獲される。ユーザーは、開口部1318Fを通して見ることにより、捕獲された虫を確認できる。十分な数の虫が捕獲されると、ユーザーは、タブ1366Fをつかんで、捕虫部分1314Fを持ち上げてベース部分1312Fから外すことにより、捕虫部分1314Fを容易に取り外すことができ、また、捕獲された虫、虫の破片又は粘着剤に触れることなく、使用済みの捕虫部分1314Fを丸ごと捨てて、新しい捕虫部分1314Fに交換することができる。新しい捕虫部分1314Fは、粘着剤コーティングされた新しい表面を有しており、捕虫装置1310Fでの効率的かつ効果的な虫の誘引と捕獲が持続的に確保される。
図60は、捕虫装置の第14の実施形態の正面斜視図であり、この捕虫装置全体は1410で示されている。捕虫装置1410は、ベース部分1412と取り外し可能な捕虫部分1414と、を含む。捕虫部分1414は、この図で、部分的に切り取られ、かつベース部分1412から取り外された状態で示されている。捕虫装置1410は、全体長さ、全体幅、及び全体奥行きを有していてよく、また、捕虫装置1410が壁面に取り付けられたとき、捕虫装置1410が壁面から突出する全距離によって定義される全体奥行きが、これら3つの全体寸法のうちで最小となるようになるように構成されてよい。ベース部分1412は、上面1432と、少なくとも1つの光源1424と、少なくとも1つの開口部1430とを含み、この開口部を通して光源1424が露出している。
いくつかの実施形態において、光源1424は電界発光(EL)技術を使用しているが、他の照明技術又は照明技術の組み合わせを適合させて使用することもできる。いくつかの実施形態において、光源1424はUV光と可視光の両方を発する。いくつかの実施形態において、光源1424は、広範な種類の虫をよりよく誘引するために、UV光と青色光の両方を発する。いくつかの実施形態において、光源1424は、日光を模した波長の組み合わせを放射する。いくつかの実施形態において、光源1424は、蚊及びノミなどの特定の種類の虫をよりよく誘引するために、赤外(IR)光を発する。上面1432の外周には、上向きの縁又は突出部1434があってよい。捕虫部分1414は、前面1416に少なくとも1つの開口部1420を備えた前側ハウジング1418と、透明又は半透明の背板1426とを含む。前側ハウジング1418の開口部1420は、広範な種類の虫を捕虫装置1410に受け入れるように構成してもよいし、あるいは、1種類又は2種類以上の特定の種類の虫を受け入れるように構成してもよい。いくつかの実施形態において、開口部1420は、捕虫部分1414を取り外して交換するときに、ユーザーの指が開口部1420に入ってしまい捕獲された虫又は粘着剤に誤って触れることを防ぐように構成される。いくつかの実施形態において、開口部1420は、直径25mmの球が開口部1420を通過できないような寸法及び形状を有し、かつ、直径1mmの球が開口部1420のいかなる部分も通過できるような寸法及び形状を有する。開口部1420の幅、形状及び向きは、均一であってもよいし、又は、変化していてもよく、また、捕虫部分1414が複数の開口部1420を有する場合は、それらの幅、形状及び向きは、同一あってもよいし、又は、異なっていてもよい。開口部1420は、1種類又は2種類以上の個々の種類の虫又は様々な種類の虫を誘引するように構成することができる。前側ハウジング1418と背板1426とが、エンクロージャ1444を形成する。図示されているように、背板1426は実質的に平らであるが、粘着面の面積を増大させ、かつ明暗コントラスト領域を形成するような、畝又はその他の形状(図示せず)を有していてもよい。明暗コントラスト領域は、広範な種類の虫に対して可視性が高く、それらの虫に対する誘引効果をより高めることができる。
背板1426は前面1442を含み、前面1442は透明又は半透明の粘着剤1440でコーティングされていてよい。また、背板1426は、飛翔昆虫(広範な種類の飛翔昆虫が、偏光を感知することが知られている)を更に誘引するため、背板1426を透過する光を、日光と同様の配向に偏光するように構成されてもよい。いくつかの実施形態において、前側ハウジング1418は、その内面(図示せず)が透明、半透明又は不透明の粘着剤(図示せず)でコーティングされており、これにより付加的な捕虫効果及び能力が提供される。いくつかの実施形態において、前側ハウジング1418は更に内面の粘着剤コーティングの下に反射性コーティング(図示せず)を有し、これにより、虫の誘引効果を強化し、捕虫効果及び効率を更に向上させてもよい。いくつかの実施形態において、前側ハウジング1418と背板1426は、不透明なプラスチックシートから熱成形され、低価格と使い捨て性を維持しながら、清潔で美観に優れた形状を生み出す。あるいは、紙、板紙、厚紙又は紙パルプなどの他の不透明、透明又は半透明の材料も使用することができる。いくつかの実施形態において、前側ハウジング1418及び背板1426は、射出成形又はその他の好適な製造法により構築される。
いくつかの実施形態において、前側ハウジング1418及び背板1426は、それらが交差又は係合する箇所において、接着剤で互いに接合されているが、これらは、超音波溶接、若しくはRF密封などの他の一般的に使用されているパッケージング組立法、又は任意の他の好適な組立方法により、互いに接合されていてもよい。また、捕虫部分1414の材料に、1種類又は2種類以上の虫誘引剤を含浸させてもよい。例えば、捕虫部分1414には、ソルビトール、甲虫類誘引剤(ブレビコミン、ドミニカルア、フロンタリン、グランドルア、イプスジエノール、イプセノール、ジャポニルア、リネアチン、メガトモ酸、マルチストリアチン、オリクタルア、スルカトール、及びトランクコールを含む)、双翅類誘引剤(セラルア、キュールア、ラチルア、メドルア、モグチュン、ムスカルア、及びトリメドルアを含む)、同翅類誘引剤(レスカルアを含む)、鱗翅類誘引剤(ディスパールアを含む)、直鎖鱗翅類フェロモン(コドレルア、ゴシップルア、ヘキサルア、リトルア、ループルア、オルフラルア、及びオストラモンを含む)、及びその他の虫誘引剤(例えばオイゲノール、メチルオイゲノール、及びシグルア)、又はその他の、捕虫装置1410の虫誘引効率を更に向上させ得るにおいをもたらす物質を、含浸させることができる。あるいは、虫誘引剤は、エンクロージャ1444の内面上に、又は前側ハウジング1418の前面1416上に、又は前側ハウジング1418若しくは背板1426の開口部を通して、取り付けられ得る、別個のピース(図示せず)に埋め込まれるか、又は収容されてもよい。あるいは、水蒸気は蚊に対する誘引剤として知られていることから、1種類又は2種類以上の虫誘引物質に加えて、又はそれに代えて、別個のピースに水を埋め込むか、又は収容してもよい。あるいは、1種類又は2種類以上の虫誘引物質に加えて、又はそれに代えて、糖液、糖蜜、又は蜂蜜などの他の虫誘引剤を、別個のピースに埋め込むか、又は収容してもよい。あるいは、1種類又は2種類以上の虫誘引物質に加えて、又はそれに代えて、蚊を誘引する二酸化炭素を産生し得るように、生酵母、砂糖、及び水を組み合わせて別個のピースに埋め込むか、又は収容してもよい。そのような誘引剤は、捕虫装置1410から半径約2メートルにいる虫に感知可能であることが望ましい。
図61は、捕虫装置1410の断面図である。ベース部分1412の背面1428から突出しているのは、複数の導電性プロング1422(1つのみ図示)であり、導電性プロング1422を標準の家庭用壁面電気コンセントに差し込むことにより、捕虫装置1410を壁面に取り付けて捕虫装置1410に電力を供給するよう適合されている。あるいは、導電性プロング1422は、導電性プロング1422が水平方向を向いた壁面電気コンセントに差し込まれる場合に、捕虫装置1410が直立したままとなり得るように、スイベル式に回転するように適合されていてもよい。あるいは、ベース部分1412は、所望の任意の場所に静置又は吊り下げて、ベース部分1412内に取り付けられた電池(図示せず)から電力を受け取るように構成されてもよい。電気コンセントと電池が、捕虫装置1410に電力を供給するものとして記載されたが、任意の好適な電源を使用することができる。いくつかの実施形態において、ベース部分1412は、コマンドを実行するためのプログラム可能プロセッサ又はチップ(図示せず)を有する回路基板1448を含み、これは導電性プロング1422(1つのみ図示)、及び光源1424に電気的に接続されている。ただし、見やすくするため、電気的接続は一部しか示されていない。回路基板1448は、導電性プロング1422から通常の家庭用電流を受け取り、光源1424を点灯させる電力を供給するための電子回路を含み得る。回路基板1448は、光源1424に一定電圧を供給する、全波整流回路又はその他の回路などのエネルギー安定器を含み得るが、一部の種類の虫(蚊を含む)を誘引し得るような変化を真似た点滅光が提供されるように、光源1424に変動電圧を供給することもできる。例えば、およそ0.05Hz(例えば、大型哺乳動物の呼吸数を真似たもの)~250Hz(例えば、オスのイエバエを誘引する点滅の最高頻度)の範囲の点滅頻度が望ましいことがあり、発光素子は、この範囲内で点滅するように構成されてよい。回路基板1448は、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光のすべてを提供するために、光源1424に電力を供給してもよいが、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光の点滅の組み合わせを生み出すために、UV光源1424のみ又は可視光光源1424のみ又はIR光源のみに電力を供給するか、あるいは変動電力を供給するように構成してもよい。回路基板1448はまた、圧電スピーカ(図示せず)などの発信機又はトランシーバー、又はその他の装置を駆動させるように構成することができ、これらはベース部分1412に取り付けて、虫誘引性の音を発するようにすることができる。いくつかの実施形態において、トランシーバーの発信機は、虫(蚊、小昆虫、蛾、又は蠅など)をよりよく誘引するために、録音及び/又は生成された虫の音又は振動を発することができ、これには、虫の発信、応答、求愛、及び連結の歌のうちの1つ又は2つ以上が含まれ得る。いくつかの実施形態において、この発信機又はトランシーバーは、録音及び/又は生成された虫誘引性の音又は振動(例えば哺乳動物の心拍など)を発することができる。例えば、この発信機又はトランシーバーは、約0.5Hz(例えば、大型哺乳動物の心拍数)~約240kHz(例えば、虫が感知可能な最高周波数)の範囲の周波数を有する虫誘引性の1種類又は複数種類の音を発することができる。いくつかの実施形態において、この周波数は約5Hz~100kHzの範囲である。いくつかの実施形態において、この周波数は約35Hz~50kHzの範囲である。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置1410から約2メートル以内の距離にいる虫に感知可能であることが望ましい。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置1410から約1メートルを超える距離にいる人間に感知できないものであることが望ましい。また、回路基板1448は、ノミ及び蚊などの一部の虫類を誘引するために、抵抗器(図示せず)若しくは抵抗発熱体(図示せず)などの1つ又は2つ以上の電気素子(図示せず)、あるいは、1つ又は2つ以上の熱交換素子(図示せず)(例えば、ペルチェ効果及び/又はトムソン効果を用いて、熱を特定領域に移動させる素子など)、あるいは、熱を発生及び/又は移動させ、この熱を、ベース部分1412を通して捕虫部分1414へと伝達させ得る、電気素子の組み合わせを含んでもよい。あるいは、光源1424の少なくとも1つによって熱を発生させ、1つ又は2つ以上の電気素子が発生させる熱を置き換えてもよいし、又は増大させてもよい。哺乳類の肌の温度及び体温に似せるために、一般に、発生させる熱により、捕虫部分1414の少なくとも一部分の温度をおよそ30℃~45℃、好ましくはおよそ33℃~42℃に上昇させて維持してもよい。また、熱を加えることにより水蒸気及び二酸化炭素などの虫誘引物質の放出を増大させ得る。
図示されているように、ベース部分1412の上面1432の縁又は突出部1434が、捕虫部分1414と係合して、使用中に捕虫部分1414を定位置に固定する。しかしながら、捕虫部分1414をベース部分1412にしっかりと、かつ取り外し可能に取り付けることができるような、任意の他の取り付け形態に置き換えてもよい。捕虫装置1410をコンセントから外した際に、捕虫装置1410を床、机、テーブル、又は棚の上に直立させて静置できるように、ベース部分1412の底面1446は、実質的に平坦であるか又は凹状になっていてもよい。あるいは、ベース部分1412の底面1446は、捕虫装置1410をコンセントから外した際に、捕虫装置1410を直立させて静置可能とする、2つ以上の突出部(図示せず)又は脚部を有していてもよい。
捕虫装置1410の操作においては、導電性プロング1422が、壁面電気コンセントに差し込まれ、回路基板1448は、光源1424に電流を提供してもよく、光源1424が光(矢印で示す)を発し、この光は、背板1426に直接伝わり、背板1426を通り、前面1442上の粘着剤1440を通って、エンクロージャ1444へと伝わる。いくつかの実施形態において、光はベース部分1412において操作されず、捕虫部分1414内へ直接発せられる。いくつかの実施形態において、この光は、背板1426、又は粘着剤1440、又はこれら2つの組み合わせの光散乱特性によって、更に均一に配光される。
その後、エンクロージャ1444に入る光の一部は、続いて、前側ハウジング1418の開口部1420を通って、捕虫装置1410が設置されている周辺領域に放たれる。虫は、粘着剤1440と開口部1420とを通って伝わってくる光に誘引され、開口部1420から粘着剤1440上へと飛んでいくか、又は這っていき、そこで捕獲される。ユーザーは、前側ハウジング1418の開口部1420を通して見ることにより、捕獲された虫を確認できる。十分な数の虫が捕獲されると、ユーザーは、捕獲された虫、虫の破片又は粘着剤(これらは捕虫部分1414内の届かないところに留まる)に触れることなく、捕虫部分1414全体を容易に取り外して捨て、新しい捕虫部分1414に交換することができる。新しい捕虫部分1414は、粘着剤コーティングされた新しい表面を有しており、捕虫装置1410での効率的かつ効果的な虫の誘引と捕獲が持続的に確保される。
いくつかの実施形態において、捕虫装置1410は、壁面に取り付けられたとき、捕虫装置1410が壁面から突出する全距離によって定義される全体奥行きが、捕虫装置1410の全体高さ及び全体幅よりも小さくなるように構成される。
任意の好適な粘着材料を、虫を捕獲するための粘着面の一部として使用することができる。いくつかの実施形態において、アクリル、ブチルゴム、天然ゴム、ニトリル、シリコーン、スチレンブロックコポリマー、スチレン-エチレン/プロピレン、スチレン-イソプレン-スチレン、ビニルエーテルなどの感圧性粘着剤を使用することができる。一般に、そのような粘着剤の厚さは約0.01mm~1mmの範囲である。いくつかの実施形態において、粘着剤の厚さは、約0.05mm~0.2mmの範囲であり、厚さ約0.1mmが最もよく使用される。
この構成の捕虫装置1410は、ベース部分1412に取り外し可能に取り付けることができる様々な異なる捕虫部分1414に対応することができ、それぞれの捕虫部分1414は、特定の種類又は複数の種類の虫を誘引して捕獲するような固有の構成を有する。例えば、捕虫部分1414の全体の寸法及び形状、並びに捕虫部分1414の前側ハウジング1418における開口部1420の寸法、形状、位置及び向きは、特定の種類又は複数の種類の飛翔昆虫を誘引して捕獲するような固有の構成を有していてよい。例えば、いくつかの実施形態において、捕虫部分1414はおよそ、幅20mm~600mm、高さ20mm~600mm、及び奥行き5mm~150mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分1414はおよそ、幅20mm~200mm、高さ20mm~200mm、及び奥行き5mm~80mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分1414はおよそ、幅20mm~130mm、高さ20mm~130mm、及び奥行き5mm~50mmである。
いくつかの実施形態において、ベース部分1412はおよそ、幅20mm~600mm、高さ10mm~150mm、及び奥行き10mm~150mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分1412は、幅20mm~200mm、高さ10mm~100mm、及び奥行き10mm~80mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分1412は、幅20mm~130mm、高さ10mm~50mm、及び奥行き10mm~50mmである。
本明細書で提供されるように、開口部1420は様々な形状及び/又は寸法であり得る。例えば、開口部1420の形状は、円形、正方形、長方形、多角形、及び/又は楕円形であり得る。あるいは、開口部1420は、直線、曲線、又は波状の形状又はパターンを有するスロット形状であり得る。開口部1420が円形の場合、開口部1420の直径は約0.5mm~30mmであり得る。いくつかの実施形態において、円形開口部1420の直径は約0.5mm~20mmである。いくつかの実施形態において、円形開口部1420の直径は約0.5mm~15mmである。開口部1420がスロット形状の場合、開口部1420はおよそ、幅2mm~30mm、長さ5mm~500mmであり得る。いくつかの実施形態において、スロット形状開口部1420はおよそ、幅2mm~20mm、長さ5mm~200mmである。いくつかの実施形態において、スロット形状開口部1420はおよそ、幅2mm~15mm、長さ5mm~100mmである。
いくつかの実施形態において、開口部1420は前側ハウジング1418の全部又は一部を占める。例えば、開口部1420は、前側ハウジング1418の表面積の約1%~75%の範囲を占めていてもよい。いくつかの実施形態において、開口部1420は、前側ハウジング1418の表面積の約5%~50%を占める。いくつかの実施形態において、開口部1420は、前側ハウジング1418の表面積の約10%~30%を占める。
図62は、捕虫装置の第15の実施形態の正面斜視図であり、この捕虫装置全体は1510で示されている。捕虫装置1510は、ベース部分1512と取り外し可能な捕虫部分1514と、を含む。捕虫部分1514は、この図において、ベース部分1512から取り外された状態で示されている。捕虫装置1510は、全体長さ、全体幅、及び全体奥行きを有していてよく、また、捕虫装置1510が壁面に取り付けられたとき、捕虫装置1510が壁面から突出する全距離によって定義される全体奥行きが、これら3つの全体寸法のうちで最小となるようになるように構成されてよい。捕虫部分1514は、前面1516にタブスロット1568と少なくとも1つの開口部1520を備えた前側ハウジング1518を含む。捕虫部分1514は、全体長さ、全体幅、及び全体奥行きを有していてよく、また、捕虫部分1514が捕虫装置1510に取り付けられ、かつ捕虫装置1510が壁面に取り付けられたとき、その壁面に垂直な方向に測定される、捕虫部分1514の全体奥行きが、捕虫部分1514のこれら3つの全体寸法のうちで最小となるように構成されていてもよい。前側ハウジング1518の開口部1520は、広範な種類の虫を捕虫装置1510に受け入れるように構成してもよいし、あるいは、1種類又は2種類以上の特定の種類の虫を受け入れるように構成してもよい。いくつかの実施形態において、開口部1520は、捕虫部分1514を取り外して交換するときに、ユーザーの指が開口部1520に入ってしまい捕獲された虫又は粘着剤に誤って触れることを防ぐように構成される。いくつかの実施形態において、開口部1520は、直径25mmの球が開口部1520を通過できないような寸法及び形状を有し、かつ、直径1mmの球が開口部1520のいかなる部分も通過できるような寸法及び形状を有する。開口部1520の幅、形状及び向きは、均一であってもよいし、又は、変化していてもよく、また、捕虫部分1514が複数の開口部1520を有する場合は、それらの幅、形状及び向きは、同一あってもよいし、又は、異なっていてもよい。開口部1520は、1種類又は2種類以上の個々の種類の虫又は様々な種類の虫を誘引するように構成することができる。図示されているように、取り外し可能なタブ1554の把持端部1562が、捕虫部分1514の前側ハウジング1518のタブスロット1568から突出している。ベース部分1512の背面1572(図65に図示)から突出しているのは、複数の導電性プロング1522であり、導電性プロング1522を標準の家庭用壁面電気コンセントに差し込むことにより、捕虫装置1510を壁面に取り付けて捕虫装置1510に電力を供給するよう適合されている。あるいは、導電性プロング1522は、導電性プロング1522が水平方向を向いた壁面電気コンセントに差し込まれる場合に、捕虫装置1510が直立したままとなり得るように、スイベル式に回転するように適合されていてもよい。あるいは、ベース部分1512は、所望の任意の場所に静置又は吊り下げて、ベース部分1512内に取り付けられた電池(図示せず)から電力を受け取るように構成されてもよい。電気コンセントと電池が、捕虫装置1510に電力を供給するものとして記載されたが、任意の好適な電源を使用することができる。ベース部分1512は、上面1526と、少なくとも1つのLED1524とを含む。いくつかの実施形態において、LED1524は、紫外(UV)光を発するLEDを少なくとも1つ、及び可視光を発するLEDを少なくとも1つ含む。いくつかの実施形態において、LED1524は、広範な種類の虫をよりよく誘引するために、UV光を発するLEDを少なくとも1つ、及び青色光を発するLEDを少なくとも1つ含む。いくつかの実施形態において、この発光素子は、日光を模した波長の組み合わせを放射する。いくつかの実施形態において、LED1524は、蚊及びノミなどの特定の種類の虫をよりよく誘引するために、IR光を発するLEDを少なくとも1つ含む。ベース部分1512の上面1526には、透明又は半透明のウィンドウ1528が取り付けられていてよい(図ではLED1524を見えるようにするため部分的に切り取られている)。ウィンドウ1528により、LED1524が埃と虫の破片から保護され、ベース部分1512のクリーニングが容易になる。上面1526にはスロット1530があってよく、上面1526の外周には、縁又は上向きの突出部1532がある。
図63は、捕虫装置1510の正面斜視図である。捕虫装置1510はこの図で部分的に切り取って示されている。図示されているように、上向きのカップ1556が、前側ハウジング1518の底部内面1570に取り付けられている。カップ1556は、その開放端の外周から突出しているリップ1558を有し得る。カップ1556は、本明細書に記載される任意の虫誘引物質に対するバリヤとして機能する、任意の材料又は材料の組み合わせで構築されていてよい。取り外し可能なタブ1554は、密封端部1560、及び、把持端部1562と密封端部1560との間のウェブ1564を有していてよく、本明細書に記載される任意の虫誘引物質に対するバリヤとして機能する、任意の可撓性かつ丈夫な材料又は材料の組み合わせで構築されていてよい。図示されているように、密封端部1560はカップ1556の開放端を覆うよう構成され、接着剤によりリップ1558に固着されて気密封止を形成していてよく、これにより、カップ1556内の任意の虫誘引物質(図示せず)の新鮮さを維持するとともに、取り外し可能なタブ1554を、ユーザーによって取り外されるまで定位置に保持する。ウェブ1564は、取り外し可能なタブ1554の密封端部1560の上で折り返され、前側ハウジング1518のタブスロット1568へと延びていてよい。取り外し可能なタブ1554の把持端部1562は、タブスロット1568を通って突出し、前側ハウジング1518の外側部分上にて下向きに折り曲げられてよい。
図64は、捕虫装置1510の正面斜視図である。捕虫部分1514はこの図で部分的に切り取られて示されており、取り外し可能なタブ1554は部分的に取り外された状態で示されている。ユーザーは、取り外し可能なタブ1554を把持端部1562において掴み、取り外し可能なタブ1554を捕虫部分1514から引き出すことができ、これにより、カップ1556のリップ1558と取り外し可能なタブ1554の密封端部1560との間の封止を破ることができる。カップ1556の内側には、1種類又は2種類以上の虫誘引物質を含浸させた担体材料1566がある。カップ1556の内側の担体材料1566は、固体、液体、ゲル、又はこれらの任意の組み合わせであってよい。例えば、担体材料1566は、ソルビトール、甲虫類誘引剤(ブレビコミン、ドミニカルア、フロンタリン、グランドルア、イプスジエノール、イプセノール、ジャポニルア、リネアチン、メガトモ酸、マルチストリアチン、オリクタルア、スルカトール、及びトランクコールを含む)、双翅類誘引剤(セラルア、キュールア、ラチルア、メドルア、モグチュン、ムスカルア、及びトリメドルアを含む)、同翅類誘引剤(レスカルアを含む)、鱗翅類誘引剤(ディスパールアを含む)、直鎖鱗翅類フェロモン(コドレルア、ゴシップルア、ヘキサルア、リトルア、ループルア、オルフラルア、及びオストラモンを含む)、及びその他の虫誘引剤(例えばオイゲノール、メチルオイゲノール、及びシグルア)、又はその他の、捕虫装置の虫誘引効率を更に向上させ得るにおいをもたらす物質を、含浸させることができる。あるいは、水蒸気は蚊に対する誘引剤として知られていることから、1種類又は2種類以上の虫誘引物質に加えて、又はそれに代えて、担体材料1566に水を含浸させてもよい。あるいは、1種類又は2種類以上の虫誘引物質に加えて、又はそれに代えて、糖液、糖蜜、又は蜂蜜などの他の虫誘引剤を、担体材料1566に埋め込んでもよい。あるいは、1種類又は2種類以上の虫誘引物質に加えて、又はそれに代えて、蚊を誘引する二酸化炭素を産生し得るように、生酵母、砂糖、及び水を組み合わせて担体材料1566に埋め込んでもよい。あるいは、虫誘引物質を、担体材料1566なしでカップ1556内に収容してもよい。カップ1556と取り外し可能なタブ1554の密封端部1560との間の封止を破ることにより、1種類又は複数種類の虫誘引性のにおいが、前側ハウジング1518の開口部1520を通って、捕虫装置1510が設置されている周辺領域に放出される。そのような誘引剤は、捕虫装置1510から半径約2メートルにいる虫に感知可能であることが望ましい。
図65は、捕虫装置1510の断面図である。この図では、取り外し可能なタブ1554(図示せず)が完全に取り外されている。捕虫部分1514は、前面1538を備えたディバイダ1534と、内面1542を備えた後側ハウジング1540とを含む。いくつかの実施形態において、ディバイダ1534は、透明又は半透明の材料から構築されるか、又は透明又は半透明の材料を含み、また、前面1538が透明又は半透明の粘着剤1536でコーティングされ得る。また、いくつかの実施形態において、ディバイダ1534は、飛翔昆虫(広範な種類の飛翔昆虫が、偏光を感知することが知られている)を更に誘引するため、ディバイダ1534を透過する光を、日光と同様の配向に偏光するように構成されてもよい。いくつかの実施形態において、ディバイダ1534の材料及び厚さと粘着剤1536の材料及び厚さは、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光のかなりの割合を透過させるよう選択され、例えば、光の60%超がディバイダ1534と粘着剤1536を透過するよう選択される。いくつかの実施形態において、後側ハウジング1540の内面1542は反射性コーティングを有する。あるいは、後側ハウジング1540の材料及び表面仕上げは、反射性コーティングなしに、UV光及び/又は可視光を反射及び分散させるように構成され得る。後側ハウジング1540は、その底面に開口部1544を含んでよく、あるいは開口部1544は、透明又は半透明のウィンドウ(図示せず)に置き換えられてもよい。
いくつかの実施形態において、前側ハウジング1518と後側ハウジング1540は、不透明なプラスチックシートから熱成形され、低価格と使い捨て性を維持しながら、清潔で美観に優れた形状を生み出す。あるいは、紙、板紙、厚紙又は紙パルプなどの他の不透明、透明又は半透明の材料も使用することができる。いくつかの実施形態において、前側ハウジング1518及び後側ハウジング1540は、射出成形又はその他の好適な製造法により構築される。図示されているように、ディバイダ1534は背面1552を有し、また、実質的に平らであってよく、LED1524により生成される光の主方向(図示せず)に対して平行又はある角度になるように構成されていてもよい。いくつかの実施形態において、ディバイダ1534は、均一に配光するために最適化されるよう、凸状、凹状、又はサドル形状(図示せず)、又は形状の組み合わせに形成されてもよい。いくつかの実施形態において、ディバイダ1534は、粘着面の面積を増大させ、かつ明暗コントラスト領域を形成するような、畝又はその他の形状(図示せず)を有していてもよい。明暗コントラスト領域は、広範な種類の虫に対して可視性が高く、それらの虫に対する誘引効果をより高めることができる。
いくつかの実施形態において、前側ハウジング1518は、その内面が透明、半透明又は不透明の粘着剤(図示せず)でコーティングされており、これにより付加的な捕虫効果及び能力が提供される。加えて、前側ハウジング1518は更に内面の粘着剤コーティングの下に反射性コーティング(図示せず)を有し、これにより、虫の誘引効果を強化し、捕虫効果及び効率を更に向上させてもよい。いくつかの実施形態において、前側ハウジング1518、ディバイダ1534及び後側ハウジング1540は、それらが交差又は係合する箇所において、超音波溶接又は高周波(HF)溶接で互いに接合されるが、接着剤により、又は任意の他の好適な組立法により、恒久的又は取り外し可能に、互いに接合されていてもよい。捕虫部分1514(例えば、前側ハウジング1518、後側ハウジング1540、ディバイダ1534及び粘着剤1536)の材料にも、1種類又は2種類以上の虫誘引剤を含浸させてよい。ディバイダ1534は、捕虫部分1514を前側エンクロージャ1546と後側エンクロージャ1548とに分割している。
いくつかの実施形態において、ベース部分1512は、コマンドを実行するためのプログラム可能プロセッサ又はチップ(図示せず)を有する回路基板1550を含み、これは導電性プロング1522(1つのみ図示)、及びLED1524に電気的に接続されている。ただし、見やすくするため、電気的接続は一部しか示されていない。回路基板1550は、導電性プロング1522から通常の家庭用電流を受け取り、LED1524を点灯させる電力を供給するための電子回路を含み得る。回路基板1550は、LED1524に一定電圧を供給する、全波整流回路又はその他の回路などのエネルギー安定器を含み得るが、一部の種類の虫(蚊を含む)を誘引し得るような変化を真似た点滅光が提供されるように、LED1524に変動電圧を供給することもできる。例えば、およそ0.05Hz(例えば、大型哺乳動物の呼吸数を真似たもの)~250Hz(例えば、オスのイエバエを誘引する点滅の最高頻度)の範囲の点滅頻度が望ましいことがあり、発光素子は、この範囲内で点滅するように構成されてよい。回路基板1550は、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光を提供するために、LED1524に電力を供給してもよいが、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光の点滅の組み合わせを生み出すために、UV LED1524のみ又は可視光LED1524のみ又はIR LED1524のみに電力を供給するか、あるいは変動電力を供給するように構成してもよい。回路基板1550はまた、圧電スピーカ(図示せず)などの発信機又はトランシーバー、又はその他の装置を駆動させるように構成することができ、これらはベース部分1512に取り付けて、虫誘引性の音を発するようにすることができる。いくつかの実施形態において、この発信機又はトランシーバーは、虫(蚊、小昆虫、蛾、又は蠅など)をよりよく誘引するために、録音及び/又は生成された虫の音又は振動を発することができ、これには、虫の発信、応答、求愛、及び連結の歌のうちの1つ又は2つ以上が含まれ得る。いくつかの実施形態において、この発信機又はトランシーバーは、録音及び/又は生成された虫誘引性の音又は振動(例えば哺乳動物の心拍など)を発することができる。例えば、この発信機又はトランシーバーは、約0.5Hz(例えば、大型哺乳動物の心拍数)~約240kHz(例えば、虫が感知可能な最高周波数)の範囲の周波数を有する虫誘引性の1種類又は複数種類の音を発することができる。いくつかの実施形態において、この周波数は約5Hz~100kHzの範囲である。いくつかの実施形態において、この周波数は約35Hz~50kHzの範囲である。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置1510から約2メートル以内の距離にいる虫に感知可能であることが望ましい。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置1510から約1メートルを超える距離にいる人間に感知できないものであることが望ましい。また、回路基板1550は、ノミ及び蚊などの一部の虫類を誘引するために、抵抗器(図示せず)若しくは抵抗発熱体(図示せず)などの1つ又は2つ以上の電気素子(図示せず)、あるいは、1つ又は2つ以上の熱交換素子(図示せず)(例えば、ペルチェ効果及び/又はトムソン効果を用いて、熱を特定領域に移動させる素子など)、あるいは、熱を発生及び/又は移動させ、この熱を、ベース部分1512を通して捕虫部分1514へと伝達させ得る、電気素子の組み合わせを含んでもよい。あるいは、LED1524のうちの1つ又は2つ以上によって熱を発生させ、1つ又は2つ以上の電気素子が発生させる熱を置き換えてもよいし、又は増大させてもよい。あるいは、1つ又は2つ以上のLED1524を、熱と光の両方を発生させる1つ又は2つ以上の白熱電球で置き換えてもよいし、又は強化してもよい。哺乳類の肌の温度及び体温に似せるために、一般に、発生させる熱により、捕虫部分1514の少なくとも一部分の温度をおよそ30℃~45℃、好ましくはおよそ33℃~42℃に上昇させて維持してもよい。また、熱を加えることにより水蒸気及び二酸化炭素などの虫誘引物質の放出を増大させ得る。いくつかの実施形態において、捕虫装置1510においては、熱のみ、又は熱とにおいのみが誘引物として使用され、光源は使用されない。
図示されているように、ベース部分1512の上面1526のスロット1530と、ベース部分1512の上面1526の縁又は突出部1532とが、捕虫部分1514と係合して、使用中に捕虫部分1514を定位置に固定する。しかしながら、捕虫部分1514をベース部分1512にしっかりと、かつ取り外し可能に取り付けることができるような、任意の他の取り付け形態に置き換えてもよい。捕虫装置1510をコンセントから外した際に、捕虫装置1510を床、机、テーブル、又は棚の上に直立させて静置できるように、ベース部分1512の底面1574は、実質的に平坦であるか又は凹状になっていてもよい。あるいは、ベース部分1512の底面1574は、捕虫装置1510をコンセントから外した際に、捕虫装置1510を直立させて静置可能とする、2つ以上の突出部(図示せず)又は脚部を有していてもよい。
捕虫装置1510の操作においては、導電性プロング1522(1つのみ図示)が壁面電気コンセントに差し込まれ、取り外し可能なタブ1554(図示せず)が捕虫部分1514から引き抜かれて取り外され、これによってカップ1556と取り外し可能なタブ1554との間の封止が破られ、担体材料1566及び1種類又は複数種類の虫誘引物質が空気に曝されて、1種類又は複数種類の虫誘引性のにおいが捕虫部分1514内に放出され、そして、捕虫装置1510が設置されている周辺領域に放出される。カップ1556、担体材料1566及び1種類又は複数種類の虫誘引物質は、捕虫部分1514の見込み耐用期間に対応する所定期間にわたって、1種類又は複数種類の虫誘引性のにおいを放出するように構成されていてよく、この期間は例えば1週間、1ヶ月、又は3ヶ月であってよい。あるいは、カップ1556、担体材料1566及び1種類又は複数種類の虫誘引物質は、捕虫部分1514の耐用期間の初期に、ある種類の虫誘引性のにおい又はある一群の虫誘引性のにおいを優先的に放出し、捕虫部分1514の耐用期間の後期に、別の種類の虫誘引性のにおい又は別の一群の虫誘引性のにおいを放出して、においの変化により、より多くの虫又はより広範な種類の虫を誘引するように構成してもよいし、あるいは、粘着剤1536に多くの虫が捕獲された場合の、捕虫部分1514からの光の放射の低減を補うため、捕虫部分1514の耐用期間の後期に、より強いにおいを提供するように構成してもよい。あるいは、カップ1556及び担体材料1566は、虫に対する誘引性を実質的に低減することなく、1種類又は複数種類の虫誘引性のにおいをマスキングし得る、あるいは人間が不快だと感じ得るか又は子供若しくは対象外の動物(ペットなど)を誘引し得るような1種類又は複数種類の虫誘引性のにおいの成分をマスキング又は除去し得るような、追加のにおいを放出するように構成することができる。LED1524は、光(矢印で示す)を発し、この光は、ベース部分1512のウィンドウ1528を通り、捕虫部分1514の後側ハウジング1540にある開口部1544を通って、後側エンクロージャ1548に入り、直接、後側ハウジング1540の内面1542上に、かつディバイダ1534の背面1552上に、伝わっていく。LED1524からの光は、後側ハウジング1540の底面における開口部1544(例えば、捕虫部分1514の全体奥行きに実質的に平行な面にある)を通って、後側エンクロージャ1548に入ることから、この光は、後側エンクロージャ1548の長さ全体を通過することができるとともに、後側エンクロージャ1548の長さ全体にわたって発散することができるため、後側エンクロージャ1548全体にわたって、より均一に配光され得る。いくつかの実施形態において、光はベース部分1512において操作されず、捕虫部分1514内へ直接発せられる。後側ハウジング1540の内面1542は凹形状を含んでいてもよく、LED1524からのUV光及び可視光を反射及び分散させて、ディバイダ1534の背面1552上に均一に配光するように構成されていてもよいが、後側ハウジング1540の内面1542は凸状又はサドル形状又は形状の組み合わせを有していてよく、あるいは、より均一に配光するように、畝又はその他の形状(図示せず)を有していてもよい。あるいは、ディバイダ1534の背面1552上へと(例えば、均等に、特定のパターンに従って、焦点を絞って)配光するように構成された、アナモルフィックレンズ(図示せず)、又は任意の他のレンズ、又はレンズの組み合わせなどの光学的エンハンサを、開口部1544において、若しくはその付近において、後側ハウジング1540に取り付けるか、又はウィンドウ1528において、若しくはその付近において、ベース部分1512に取り付けてよく、また、この光学的エンハンサにより、後側ハウジング1540の内面1542の役割を置き換えるか、又は増強してもよい。いくつかの実施形態において、LED1524からの光は、ディバイダ1534の背面1552に斜めの角度(例えば、約0°~90°の鋭角)で直接当たってよく、ディバイダ1534全体にわたって広がり、後側ハウジング1540の内面1542の役割、又は後側ハウジング1540に取り付けられた1つ若しくは複数のレンズの役割を置き換えるか、又は強化してもよい。
その後、光は、ディバイダ1534及び前面1538上の粘着剤1536を透過し、前側エンクロージャ1546に入る。光は、ディバイダ1534、前面1538上の粘着剤1536、又はこれら両方の光散乱特性により、更に均一に配光され得る。前側エンクロージャ1546に入る光の一部は、続いて、前側ハウジング1518の開口部1520を通って、捕虫装置1510が設置されている周辺領域に放たれる。粘着剤1536と、前側ハウジング1518の開口部1520とを通って放射される光に、虫が誘引される。また、虫は、カップ1556内の担体材料1566から放出されるにおい及び/又はフェロモンに誘引される。加えて、回路基板1550によって生じる熱によって、担体材料1566を温めてもよく、これによって、虫誘引性のにおい及び/又はフェロモンの放出を増加させ得る。虫は、開口部1520から粘着剤1536上へと飛んでいくか、又は這っていき、そこで捕獲される。ユーザーは、前側ハウジング1518の開口部1520を通して見ることにより、捕獲された虫を確認できる。十分な数の虫が捕獲されると、ユーザーは、捕獲された虫、虫の破片又は粘着剤(これらは捕虫部分1514内の届かないところに留まる)に触れることなく、使用済みの捕虫部分1514全体を容易に取り外して捨て、新しい捕虫部分1514に交換することができる。新しい捕虫部分1514は、粘着剤コーティングされた新しい表面と光指向面を有しており、捕虫装置1510での効率的かつ効果的な虫の誘引と捕獲が持続的に確保される。
いくつかの実施形態において、捕虫部分1514はベース部分1512の前ではなく上に取り付けられているため、一般的な家庭用壁面コンセントに差し込んだときに、壁面からの捕虫装置1510の突出が最小限に抑えられ、これによって、家庭環境に対する邪魔を最小限に抑える。いくつかの実施形態において、捕虫装置1510は、壁面に取り付けられたとき、捕虫装置1510が壁面から突出する全距離によって定義される全体奥行きが、捕虫装置1510の全体高さ及び全体幅よりも小さくなるように構成される。
捕虫装置1510の利点は、捕虫部分1514内の光の操作であることが理解されよう。いくつかの実施形態において、光の操作は捕虫部分1514内でのみ行われる。光の操作には、反射、屈折、偏光、分散及び/又は散乱が含まれてよく、操作可能な素子又は表面(例えば、内面1542、ディバイダ1534及び粘着剤1536)と係合することにより達成される。いくつかの実施形態において、光の操作により、粘着剤1536上に光の均等な分布が形成される。いくつかの実施形態において、光は、粘着剤1536の上又は捕虫部分1514内に所定のパターンを生成するよう操作され、例えば、均一な分布、高強度のホットスポットを伴う均一な分布、ホットスポットパターン、及び/又はこれらの組み合わせを生成するよう操作される。
任意の好適な粘着材料を、虫を捕獲するための粘着面の一部として使用することができる。いくつかの実施形態において、アクリル、ブチルゴム、天然ゴム、ニトリル、シリコーン、スチレンブロックコポリマー、スチレン-エチレン/プロピレン、スチレン-イソプレン-スチレン、ビニルエーテルなどの感圧性粘着剤を使用することができる。一般に、そのような粘着剤の厚さは約0.01mm~1mmの範囲である。いくつかの実施形態において、粘着剤の厚さは、約0.05mm~0.2mmの範囲であり、厚さ約0.1mmが最もよく使用される。
この構成の捕虫装置1510は、ベース部分1512に取り外し可能に取り付けることができる様々な異なる捕虫部分1514に対応することができ、それぞれの捕虫部分1514は、特定の種類又は複数の種類の飛翔昆虫又は非飛翔昆虫を誘引して捕獲するような固有の構成を有する。例えば、捕虫部分1514の全体の寸法及び形状、捕虫部分1514の前側ハウジング1518における開口部1520の寸法、形状、位置及び向き、並びに担体材料1566、前側ハウジング1518、ディバイダ1534、粘着剤1536又は後側ハウジング1540に含浸させた1種類又は複数種類のにおいは、特定の種類又は複数の種類の飛翔昆虫を誘引して捕獲するように固有の構成を有していてよい。
例えば、いくつかの実施形態において、捕虫部分1514はおよそ、幅20mm~600mm、高さ20mm~600mm、及び奥行き5mm~150mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分1514はおよそ、幅20mm~200mm、高さ20mm~200mm、及び奥行き5mm~80mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分1514はおよそ、幅20mm~130mm、高さ20mm~130mm、及び奥行き5mm~50mmである。
いくつかの実施形態において、ベース部分1512はおよそ、幅20mm~600mm、高さ10mm~150mm、及び奥行き10mm~150mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分1512は、幅20mm~200mm、高さ10mm~100mm、及び奥行き10mm~80mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分1512は、幅20mm~130mm、高さ10mm~50mm、及び奥行き10mm~50mmである。
本明細書で提供されるように、開口部1520は様々な形状及び/又は寸法であり得る。例えば、開口部1520の形状は、円形、正方形、長方形、多角形、及び/又は楕円形であり得る。あるいは、開口部1520は、直線、曲線、又は波状の形状又はパターンを有するスロット形状であり得る。開口部1520が円形の場合、開口部1520の直径は約0.5mm~30mmであり得る。いくつかの実施形態において、円形開口部1520の直径は約0.5mm~20mmである。いくつかの実施形態において、円形開口部1520の直径は約0.5mm~15mmである。開口部1520がスロット形状の場合、開口部1520はおよそ、幅2mm~30mm、長さ5mm~500mmであり得る。いくつかの実施形態において、スロット形状開口部1520はおよそ、幅2mm~20mm、長さ5mm~200mmである。いくつかの実施形態において、スロット形状開口部1520はおよそ、幅2mm~15mm、長さ5mm~100mmである。
いくつかの実施形態において、開口部1520は前側ハウジング1518の全部又は一部を占める。例えば、開口部1520は、前側ハウジング1518の表面積の約1%~75%の範囲を占めていてもよい。いくつかの実施形態において、開口部1520は、前側ハウジング1518の表面積の約5%~50%の範囲を占める。いくつかの実施形態において、開口部1520は、前側ハウジング1518の表面積の約10%~30%を占める。
虫誘引物質を貯蔵及び送達するための様々な構成が想定されていることが理解されよう。図66は、捕虫装置の第15の実施形態の一例の正面斜視図であり、この捕虫装置全体は1510Aで示されている。図示されているように、捕虫装置1510Aは、ベース部分1512Aと、捕虫部分1514Aと、を含む。捕虫部分1514Aは、前面1516Aに取り付けられたキャップ1556Aを備える前側ハウジング1518Aを含む。キャップ1556Aと前側ハウジング1518Aの前面1516Aは、1種類又は2種類以上の虫誘引物質(図示せず)を含浸させた担体材料(図示せず)を収容するエンクロージャ(図示せず)を形成する。あるいは、キャップ1556Aは、箔又は他のバリヤ材料の膜(図示せず)によって、後面(図示せず)上において封止されていてもよい。キャップ1556Aは、前面1578Aを通る開口部1576Aを含み、開口部1576Aを覆うように構成された取り外し可能なタブ1554Aが、接着剤によって前面1578Aに固着され、封止部を形成している。タブ1554Aをキャップ1556Aから取り外すことにより、捕虫装置1510Aが設置されている室内に虫誘引物質が放出される。この構成による更なる利点は、ユーザーから視認可能な担体材料(図示せず)を、虫誘引物質が消耗したときに変色するように処方することにより、捕虫部分1514Aを取り外し、新しいものと交換すべきことを示す視覚的合図を提供し得ることである。
虫誘引物質が消耗したことを示す視覚的合図を提供する他の構成が想定されている。図67は、捕虫装置の第15の実施形態の一例の断面図であり、この捕虫装置全体は1510Bで示されている。図68は図67の一部の拡大図である。図示されているように、捕虫装置1510Bは、ベース部分1512Bと、取り外し可能な捕虫部分1514Bとを含む。捕虫部分1514Bは、底部内面1570Bを有する前側ハウジング1518Bと、前側ハウジング1518Bの底部内面1570B上に取り付けられた上向きのカップ1556Bと、複数の捕虫部電気接点1576Bと、複数の捕虫部電気配線1578Bと、を含む。カップ1556Bは、1種類又は2種類以上の虫誘引物質(図示せず)を含浸させた担体材料1566Bを収容する。あるいは、カップ1556Bは、1種類又は2種類以上の虫誘引物質を収容するが、担体材料1566Bを収容していなくてもよい。カップ1556Bの内側底面1580B上には、担体材料1566Bと接触する複数の電極1582Bがある。捕虫部配線1578Bは、電極1582B及び捕虫部接点1576Bと電気的に接続される。この図では、カップ1556Bの開放端を封止する取り外し可能なタブは、取り外されている。ベース部分1512Bは、複数の導電性プロング1522B(1つのみ図示)と、少なくとも1つのLED1524Bと、複数のベース部電気接点1584Bと、回路基板1550Bと、を含み、回路基板1550Bは、コマンドを実行するためのプログラム可能プロセッサ又はチップ(図示せず)を有し、導電性プロング1522B、LED1524B、及びベース部接点1584Bに電気的に接続されている。ただし、見やすくするため、電気的接続は一部しか示されていない。ベース部接点1584B、捕虫部接点1576B、捕虫部配線1578B、及び電極1582Bのセットが2つ図示されているが、任意の好適な数のセットが用いられてよい。ベース部接点1584Bは、捕虫部分1514Bがベース部分1512Bに取り外し可能に取り付けられているときに、それぞれに対応する捕虫部接点1576Bとの電気的接触を提供するように構成される。回路基板1550Bは、捕虫部分1514Bがベース部分1512Bに取り外し可能に取り付けられたとき、導電性プロング1522Bから通常の家庭用電流を受け取り、LED1524Bに電力を供給し、ベース部接点1584Bに電力を供給するための電子回路を含んでいてよく、ベース部接点1584Bは、捕虫部接点1576Bに電力を供給する。
使用時には、担体材料1566Bから虫誘引物質(図示せず)が蒸発するにつれて、担体材料1566Bの電気抵抗が変化する。回路基板1550Bは、電極1582B間の電気抵抗を監視するように構成される。いくつかの実施形態において、回路基板1550Bは、電極1582B間で電圧を一定に維持し、結果として得られる電極1582B間の電流を測定することにより、電極1582B間の抵抗値を測定するように構成される。いくつかの実施形態において、回路基板1550Bは、電極1582B間の電流を一定に維持し、結果として得られる電極1582B間の電圧を測定することにより、電極1582B間の抵抗値を測定するように構成される。いくつかの実施形態において、回路基板1550Bは、電極1582B間の抵抗値が閾値を超えるか、又は下回った場合、LED1524Bを点滅させることにより、虫誘引物質が消耗したことを知らせるように構成される。あるいは、回路基板1550Bは、電極1582B間の抵抗値の変化率(例えば、ある決められた期間にわたる抵抗値の変化)が閾値を超えるか、又は下回った場合に、LED1524Bを点滅させるように構成されてもよい。あるいは、回路基板1550Bは、電極1582B間の抵抗値が、捕虫部分1514Bがベース部分1512Bに取り付けられたとき(例えば、担体材料1566Bに含浸させた虫誘引物質が新しいとき)に測定される抵抗値を超える、ある閾値分だけ増加するか、又は、該抵抗値未満のある閾値分だけ減少した場合に、LED1524Bを点滅させるように構成されてもよい。あるいは、回路基板1550Bは、電極1582B間の静電容量の変化若しくは閾値、又は電極1582B間のインピーダンスの変化若しくは閾値、又は、虫誘引物質若しくは担体材料1566B、又はその両方の消耗に影響を受ける任意の他の測定可能な電気的特性の変化若しくは閾値に応答するように構成されていてもよい。あるいは、回路基板1550Bは、圧電スピーカなどのスピーカ(図示せず)にビープ音などの可聴音を発生させることによって、異なる色のLED1524Bを点灯させることにより捕虫装置1510Bを照らす可視光の色を変化させることによって、又は、1つ又は複数の視覚的信号及び/又は可聴信号を提供する、任意の他の構成又は構成の組み合わせにより、虫誘引物質が消耗したことを知らせるように構成されていてもよい。
加えて、熱を適用することにより、虫誘引物質の放出を増大させ得る。図69は、捕虫装置の第15の実施形態の一例の正面斜視図であり、この捕虫装置全体は1510Cで示されている。図示されているように、捕虫装置1510Cは、ベース部分1512Cと、捕虫部分1514Cと、を含む。捕虫部分1514Cはこの図で部分的に切り取って示されている。捕虫部分1514Cは、前面1516C及び底部内面1570Cを有する前側ハウジング1518Cと、前面1516Cにおけるタブスロット1568Cと、1種類又は2種類以上の虫誘引物質を含浸させた担体材料1566Cを保持する上向きのカップ1556Cと、上向きのカップ1556Cの開放端(図示せず)を封止し、タブスロット1568Cを通って突出する取り外し可能なタブ1554Cと、底部内面1570C上、かつカップ1556Cの下方に取り付けられた発熱体1576Cと、を含む。いくつかの実施形態において、カップ1556Cは、担体材料1566Cを伴わずに、1種類又は複数種類の虫誘引物質を収容していてもよい。発熱体1576Cとして、カップ1556Cの下に取り付けられた単一の電気抵抗コイルが図示されているが、1つ又は2つ以上の抵抗器、赤外LED(図示せず)、ペルチェ又はトムソン効果機器(図示せず)、カップ1556Cに直接印刷された導電性インク回路の組み合わせであってもよいし、又はカップ1556C及び担体材料1566Cに熱を供給する任意の他の要素又は複数の要素の組み合わせであってもよい。いくつかの実施形態において、発熱体1576Cは、カップ1556Cの裏側(図示せず)又はカップ1556Cの内側若しくは外側における任意の他の領域に直接取り付けられてもよい。
図70は、捕虫装置1510Cの断面図であり、図71は図70の一部の拡大図である。この図では、取り外し可能なタブ1554C(図示せず)が完全に取り外されている。ベース部分1512Cは、複数の導電性プロング1522C(1つのみ図示)と、少なくとも1つのLED1524C(1つのみ図示)と、複数のベース部接点1578Cと、プロング1522C、LED1524C、及びベース部接点1578Cに電気的に接続された回路基板1550Cと、を含む。見やすくするため、電気的接続は一部しか示されていない。いくつかの実施形態において、捕虫部分1514Cは、前側ハウジング1518Cの底部内面1570Cに取り付けられ、発熱体1576Cの上方でカップ1556Cを保持する、カップ支持体1580Cを含む。いくつかの実施形態において、発熱体1576Cは、カップ1556Cに直接取り付けられてもよく、この場合は、カップ支持体1580Cは不要となる。いくつかの実施形態において、前側ハウジング1518Cの底部内面1570Cは、発熱体1576Cの上方でカップ1556Cを保持する突出部(図示せず)を有していてもよく、この場合は、カップ支持体1580Cは不要となる。
また、捕虫部分1514Cは、複数の捕虫部接点1582Cを含み、この複数の捕虫部接点1582Cは、発熱体1576Cに電気的に接続されており、捕虫部分1514Cがベース部分1512Cに取り外し可能に取り付けられたとき、ベース部分1512Cにある、対応するベース部接点1578Cとの電気的接触を形成するように構成される。ベース部接点1578C及び捕虫部接点1582Cのセットが2つ図示されているが、任意の好適な数で用いられてよい。回路基板1550Cは、導電性プロング1522Cから通常の家庭用電流を受け取り、LED1524C及びベース部接点1578Cに電力を供給するための電子回路を含む。ベース部接点1578Cは、捕虫部分1514Cがベース部分1512Cに取り付けられたとき、捕虫部接点1582C及び発熱体1576Cに電力を供給する。発熱体1576Cは、回路基板1550Cからの電力に応じて熱を発生させて、カップ1556Cを温め、これにより、放射、伝導、又は対流によって、又はこれらの任意の組み合わせによって、担体材料1566Cが温められる。担体材料1566Cの温度上昇により、虫誘引物質の放出を増加させることができ、また、虫誘引物質のより完全な放出が可能となり得る。いくつかの実施形態において、担体材料1566Cの温度上昇により、通常の室温では放出できない、いくつかの虫誘引物質の放出が可能となり得る。また、いくつかの実施形態において、発熱体1576Cは、蚊などの熱を感知する虫を誘引するように構成されてもよい。いくつかの実施形態において、捕虫装置1510Cにおいては、熱とにおいのみが誘引物として使用され、光源は使用されない。
虫誘引物質を貯蔵して、取り外し可能なコンテナから送達するための様々な構成が想定されていることが理解されよう。図72は、捕虫装置の第15の実施形態の一例の正面斜視図であり、この捕虫装置全体は1510Dで示されている。図示されているように、捕虫装置1510Dは、ベース部分1512Dと、取り外し可能かつ交換可能な捕虫部分1514Dと、取り外し可能かつ交換可能なにおいカートリッジ1560Dと、を含む。この図では、捕虫部分1514Dは、部分的に切り取られて示されており、また、捕虫部分1514D、及びにおいカートリッジ1560Dは、ベース部分1512Dから取り外した状態で示されている。ベース部分1512Dは、においカートリッジ1560Dを受け入れるように構成された、前面1564Dにおける開口部1562Dと、前側上面1570Dにおける少なくとも1つの開口部1568Dと、を含む。捕虫部分1514Dは、前面1516Dにおける少なくとも1つの開口部1520Dと、底面1574Dにおける少なくとも1つの開口部1572Dと、を備える前側ハウジング1518Dを含む。開口部1572Dは、捕虫部分1514Dがベース部分1512Dに取り付けられたとき、ベース部分1512Dの前側上面1570Dにおける開口部1568Dと位置合わせされるように構成される。においカートリッジ1560Dは、開放端(図示せず)を蓋1576Dにより封止した上向きのカップ1556Dと、取り外し可能なタブ1554Dと、を含み、この図では、取り外し可能なタブ1554Dは部分的に取り外され、蓋1576Dにおける少なくとも1つの開口部1578Dが見えている。取り外し可能なタブ1554D、蓋1576D、及びカップ1556Dは、取り外し可能なタブ1554Dが蓋1576Dから取り外されるまで、においカートリッジ1560Dの内容物を密封するように構成される。蓋1576Dにおける開口部1578Dは、においカートリッジ1560Dがベース部分1512Dの開口部1562D内へ差し込まれたとき、ベース部分1512Dの前側上面1570Dにおける開口部1568Dと位置合わせされるように構成される。
図73は、捕虫装置1510Dの断面図であり、図74は図73の拡大図である。この図では、捕虫部分1514Dは、ベース部分1512D上に取り付けられ、取り外し可能なタブ1554Dは取り外され、においカートリッジ1560Dは、ベース部分1512D内に差し込まれた状態で図示されている。見やすくするため、においカートリッジ1560Dをベース部分1512D内部の定位置に保持する支持機構は、図示していない。カップ1556Dは、1種類又は2種類以上の虫誘引物質を含浸させた担体材料1566Dを収容する。いくつかの実施形態において、カップ1556Dは、担体材料1566Dを伴わずに、1種類又は複数種類の虫誘引物質を収容していてもよい。においカートリッジ1560Dは、においカートリッジ1560Dがベース部分1512D内に差し込まれた際には、ベース部分1512Dから突出するように構成されたタブ1580Dを含み、これにより、担体材料1566D中の虫誘引物質が消耗したとき、ユーザーがにおいカートリッジ1560Dを取り外して交換することが可能となっている。ベース部分1512Dは、複数の導電性プロング1522D(1つのみ図示)と、少なくとも1つのLED1524D(1つのみ図示)と、回路基板1550Dと、回路基板1550D上に取り付けられ、においカートリッジ1560Dの下方に配置される発熱体1582Dと、を含む。発熱体1582Dとして、においカートリッジ1560Dの下に取り付けられた単一の電気抵抗コイルが図示されているが、1つ又は2つ以上の抵抗器、赤外LED(図示せず)、ペルチェ又はトムソン効果機器(図示せず)の組み合わせで作製されていてもよいし、又はにおいカートリッジ1560D及び担体材料1566Dに熱を供給する任意の他の要素又は複数の要素の組み合わせで作製されていてもよい。回路基板1550Dは、プロング1522D、LED1524D、及び発熱体1582Dに電気的に接続される。見やすくするため、電気的接続は一部しか示されていない。回路基板1550Dは、導電性プロング1522Dから通常の家庭用電流を受け取り、LED1524D及び発熱体1582Dに電力を供給するための電子回路を含む。発熱体1582Dは、回路基板1550Dからの電力に応じて熱を発生させて、カップ1556Dを温め、放射、伝導、又は対流によって、又はこれらの任意の組み合わせによって、担体材料1566Dが温められる。担体材料1566Dの温度上昇により、虫誘引物質の放出を増加させることができ、また、虫誘引物質のより完全な放出が可能となり得る。いくつかの実施形態において、担体材料1566Dの温度上昇により、通常の室温では放出できない、いくつかの虫誘引物質の放出が可能となり得る。いくつかの実施形態において、発熱体1582Dは、蚊などの特定の種類の虫をより強く誘引するように、捕虫部分の他の構成要素にも熱を供給する。いくつかの実施形態において、ベース部分1512Dは、発熱体1582Dを含まず、虫誘引物質は、室温にて、又は回路基板1550Dが発生させる熱により、担体材料1566Dから放出される。においカートリッジ1560Dの蓋1576Dは、ベース部分1512Dの前側上面1570Dの裏側に接触する。担体材料1566Dにより放出された虫誘引物質は、においカートリッジ1560Dにおける開口部1578Dを通り、ベース部分1512Dにおける開口部1568Dを通り、前側ハウジング1518Dにおける開口部1572D及び開口部1520Dを通り、捕虫装置1510Dが設置されている周辺領域へと進んでいく。いくつかの実施形態において、捕虫装置1510Dにおいては、熱とにおいのみが誘引物として使用され、光源は使用されない。
蒸発性液体などの虫誘引物質を貯蔵して、取り外し可能なコンテナから送達するための更なる構成が想定されている。図75は、捕虫装置の第15の実施形態の一例の正面斜視図であり、この捕虫装置全体は1510Eで示されている。捕虫装置1510Eは、ベース部分1512Eと、取り外し可能な捕虫部分1514Eと、取り外し可能なにおいカートリッジ1560Eと、を含む。この図では、においカートリッジ1560E及び捕虫部分1514Eは、ベース部分1512Eから取り外した状態で示されており、捕虫部分は、部分的に切り取って示されている。ベース部分1512Eは、においカートリッジ1560Eを受け入れるように構成された、底面1564E(図76に図示)における、開口部1562E(図76に図示)を備えるポート1558Eと、前側上面1570Eにおける少なくとも1つの開口部1568Eと、を含む。捕虫部分1514Eは、前面1516Eにおける少なくとも1つの開口部1520Eと、底面1574Eにおける少なくとも1つの開口部1572Eと、を備える前側ハウジング1518Eを含む。捕虫部分1514Eにおける開口部1572Eは、捕虫部分1514Eがベース部分1512Eに取り付けられたとき、ベース部分1512Eの前側上面1570Eにおける開口部1568Eと位置合わせされるように構成される。においカートリッジ1560Eは、プラグイン式の空気清浄機用の詰め替え品と見られるものと同様の構成であってよく、液体1566Eを保持するコンテナ部分1556Eと、装着部分1576Eと、装着部分1576Eから突出する開放端1578Eを有する芯1554Eと、を含む。装着部分1576Eは、においカートリッジ1560Eをベース部分1512Eに取り外し可能にしっかりと取り付けるように構成される。コンテナ部分1556Eは、1種類又は複数種類の虫誘引物質が浸透せず、このような物質に対するバリヤとして機能するような、ガラス又はプラスチックから成型されていてよく、ユーザーがコンテナ部分1556E内の残りの液体1566Eの量を確認できるように透明又は半透明であってもよい。いくつかの実施形態において、においカートリッジ1560Eは、においカートリッジ1560Eがベース部分1512Eに設置されるまで、装着部分1576Eと係合し、においカートリッジ1560Eの内容物を封入するように構成された、保護キャップ(図示せず)を有していてもよい。
図76は、捕虫装置1510Eの断面図であり、図77は図76の一部の拡大図である。この図では、捕虫部分1514Eは、ベース部分1512E上に取り付けられた状態で図示され、においカートリッジ1560Eは、ベース部分1512E内に差し込まれた状態で図示されている。においカートリッジ1560Eのコンテナ部分1556E内の液体1566Eは、液体担体材料及び/又は1種類又は複数種類の虫誘引物質を含んでいてよく、蒸発することによって、1種類又は複数種類の虫誘引物質を大気中に放出するように構成される。芯1554Eの開放端1578Eは、装着部分1576Eを通ってベース部分1512Eの内部へと突出し、芯1554Eの残りの部分は、液体1566E中へ、コンテナ部分1556Eの底部まで延びている。芯1554Eは、ポリエステル繊維又は他の天然若しくは既製の材料から製造されていてよく、液体1566Eを吸収して、毛管作用により芯1554Eの開放端1578Eまで吸い上げるように構成され、この開放端1578Eにおいて、液体1566Eは大気に晒されて蒸発し、1種類又は複数種類の虫誘引物質が大気中に放出される。ベース部分1512Eは、複数の導電性プロング1522E(1つのみ図示)と、少なくとも1つのLED1524E(1つのみ図示)と、回路基板1550Eと、回路基板1550D上に取り付けられ、芯1554Eの開放端1578Eを取り囲むように構成される発熱体1582Eと、を含む。発熱体1582Eは、プラグイン式の空気清浄機に見られるものと同様の構成であってもよい。発熱体1582Eとして、単一の電気抵抗コイルが図示されているが、1つ又は2つ以上の抵抗器(図示せず)、赤外LED(図示せず)、ペルチェ又はトムソン効果機器(図示せず)の組み合わせで作製されていてもよいし、又は芯1554Eの開放端1578Eに熱を供給する任意の他の要素又は複数の要素の組み合わせで作製されていてもよい。回路基板1550Eは、プロング1522E、LED1524E、及び発熱体1582Eに電気的に接続される。見やすくするため、電気的接続は一部しか示されていない。回路基板1550Eは、導電性プロング1522Eから通常の家庭用電流を受け取り、LED1524E及び発熱体1582Eに電力を供給するための電子回路を含む。発熱体1582Eは、回路基板1550Eからの電力に応じて熱を発生させて、芯1554Eの開放端1578Eを温め、放射、伝導、又は対流によって、又はこれらの任意の組み合わせによって、芯1554Eの開放端1578Eにおける液体1566Eが温められる。いくつかの実施形態において、発熱体1582Eは、芯1554Eの開放端1578Eに含浸させた金属粒子(図示せず)を、誘導作用により加熱してもよい。いくつかの実施形態において、回路基板1550Eは、発熱体1582Eの温度を一定に維持するように構成されていてもよく、又は発熱体1582Eは、温度が上昇すると電気抵抗が増すような自己制御材料(self-regulating material)、若しくは発熱体1582Eの温度を調節する1つ又は複数の機構の任意の組み合わせを含んでいてもよい。液体1566Eの温度上昇により、虫誘引物質の放出を増加させることができ、また、虫誘引物質のより完全な放出が可能となり得る。いくつかの実施形態において、液体1566Eの温度上昇により、通常の室温では放出できない、いくつかの虫誘引物質の放出が可能となり得る。いくつかの実施形態において、発熱体1582Eは、蚊などの特定の種類の虫をより強く誘引するように、捕虫部分の他の構成要素にも熱を供給する。いくつかの実施形態において、ベース部分1512Eは、発熱体1582Eを含まず、虫誘引物質は、室温にて、又は回路基板1550Eが発生させる熱により、液体1566Eから放出される。いくつかの実施形態において、捕虫装置1510Eにおいては、熱のみ、又は熱とにおいのみが誘引物として使用され、光源は使用されない。
芯1554Eの開放端1578Eにおいて、液体1566Eにより放出された虫誘引物質は、ベース部分1512Eにおける開口部1568Eを通り、前側ハウジング1518Eにおける開口部1572E及び開口部1520Eを通り、捕虫装置1510Eが設置されている周辺領域へと進んでいく。
捕虫装置1510Eの更なる利点は、においカートリッジ1560Eが内蔵の寿命インジケータを含み得るということである。いくつかの実施形態において、コンテナ部分1556Eに残っている液体1566Eの量がユーザーにとって視認可能となり得る。いくつかの実施形態において、コンテナ部分1556E内部の視認性を高めるため、液体1566Eを染色又は着色してもよい。いくつかの実施形態において、コンテナ部分1556E上の1つ又は複数のマーク(図示せず)によって、液体1566Eが部分的に、かつ/又は完全に消耗した場合の液体1566Eの残量を示すことにより、捕虫部分1514Eを取り外し、新しい捕虫部分1514Eに交換すべきことを示す視覚的合図を提供してもよい。
捕虫装置1510Eの構成は、2種類以上の虫誘引物質の貯蔵及び送達に適合されていてもよいことが理解されよう。図78は、捕虫装置の第15の実施形態の一例の正面斜視図であり、この捕虫装置全体は1510Fで示されている。捕虫装置1510Fは、ベース部分1512Fと、取り外し可能な捕虫部分1514Fと、においカートリッジ1560Fと、を含む。この図では、においカートリッジ1560Fは、ベース部分1512Fから取り外した状態で示されている。においカートリッジ1560Fは、プラグイン式の空気清浄機用の詰め替え品に見られるものと同様の構成であってもよい。図示されているように、においカートリッジ1560Fは、2つ以上の装着部分1576Fと、開放端1578Fを備える2つ以上の芯1554Fと、2種類以上の異なる液体1566Fを保持するように構成された複数のコンテナ部分1556Fと、を含む。あるいは、2つ以上の別個のにおいカートリッジ(図示せず)に、それぞれ単一の液体(図示せず)を収容して、においカートリッジ1560Fの代わりに用いてもよい。ベース部分1512Fは、においカートリッジ1560Fの2つ以上の装着部分1576Fと係合する2つ以上のポート1572Fを含む。ベース部分1512Fの内側には、2つ以上の芯1554Fを温める2つ以上の発熱体(図示せず)がある。発熱体(図示せず)は、プラグイン式の空気清浄機に見られるものと同様の構成であってもよい。いくつかの実施形態において、発熱体は、互いに異なる温度で動作するように構成されていてもよい。いくつかの実施形態において、発熱体は、互いに異なる時間に動作するように構成されていてもよい。
捕虫装置1510Fは、多くの利点をもたらし得る。いくつかの実施形態において、単一の液体に処方できないような虫誘引剤の組み合わせが送達されてもよい。いくつかの実施形態において、別々の温度に加熱する必要のある虫誘引物質の組み合わせが送達されてもよい。いくつかの実施形態において、日中と夜間において、異なる虫誘引物質を送達して、日中又は夜間において、より活動的になる、異なる種類の虫の誘引及び捕獲を向上させてもよい。いくつかの実施形態において、送達される一方の物質は、人間にとって好ましくない臭いの虫誘引剤であってよく、同時に、その虫誘引剤の効果を打ち消すことなく、その好ましくない臭いを中和する、他の物質を別個に送達してもよい。いくつかの実施形態において、異なる虫誘引剤を経時的に切り替えて送達し、誘引剤の変化に応答し得る虫を誘引しやすくする。いくつかの実施形態において、送達される1種類又は2種類以上の物質は、天然のにおい、又は天然のものに基づいたにおいなど、人間にとって好ましいものであってもよい。
図79は、捕虫装置の第16の実施形態の正面斜視図であり、この捕虫装置全体は1610で示されている。捕虫装置1610は、ベース部分1612と取り外し可能な捕虫部分1614と、を含む。捕虫部分1614は、この図で、ベース部分1612から取り外された状態で示されている。捕虫装置1610は、全体長さ、全体幅、及び全体奥行きを有していてよく、また、捕虫装置1610が壁面に取り付けられたとき、捕虫装置1610が壁面から突出する全距離によって定義される全体奥行きが、これら3つの全体寸法のうちで最小となるようになるように構成されてよい。捕虫部分1614は、前面1660に少なくとも1つの開口部1620を備えた前側ハウジング1618を含む。捕虫部分1614は、全体長さ、全体幅、及び全体奥行きを有していてよく、また、捕虫部分1614が捕虫装置1610に取り付けられ、かつ捕虫装置1610が壁面に取り付けられたとき、その壁面に垂直な方向に測定される、捕虫部分1614の全体奥行きが、捕虫部分1614のこれら3つの全体寸法のうちで最小となるように構成されていてもよい。前側ハウジング1618の開口部1620は、広範な種類の虫を捕虫装置1610に受け入れるように構成してもよいし、あるいは、1種類又は2種類以上の特定の種類の虫を受け入れるように構成してもよい。いくつかの実施形態において、開口部1620は、捕虫部分1614を取り外して交換するときに、ユーザーの指が開口部1620に入ってしまい捕獲された虫又は粘着剤に誤って触れることを防ぐように構成される。いくつかの実施形態において、開口部1620は、直径25mmの球が開口部1620を通過できないような寸法及び形状を有し、かつ、直径1mmの球が開口部1620のいかなる部分も通過できるような寸法及び形状を有する。開口部1620の幅、形状及び向きは、均一であってもよいし、又は、変化していてもよく、また、捕虫部分1614が複数の開口部1620を有する場合は、それらの幅、形状及び向きは、同一あってもよいし、又は、異なっていてもよい。開口部1620は、1種類又は2種類以上の個々の種類の虫又は様々な種類の虫を誘引するように構成することができる。ベース部分1612の背面1662(図80に図示)から突出しているのは、複数の導電性プロング1622であってよく、導電性プロング1622を標準の家庭用壁面電気コンセントに差し込むことにより、捕虫装置1610を壁面に取り付けて捕虫装置1610に電力を供給するよう適合されている。あるいは、導電性プロング1622は、導電性プロング1622が水平方向を向いた壁面電気コンセントに差し込まれる場合に、捕虫装置1610が直立したままとなり得るように、スイベル式に回転するように適合されていてもよい。あるいは、ベース部分1612は、所望の任意の場所に静置又は吊り下げて、ベース部分1612内に取り付けられた電池(図示せず)から電力を受け取るように構成されてもよい。電気コンセントと電池が、捕虫装置1610に電力を供給するものとして記載されたが、任意の好適な電源を使用することができる。ベース部分1612は、1つ又は2つ以上のLED1624などの発光素子を含む。いくつかの実施形態において、LED1624は、UV光を発するLEDを少なくとも1つ、及び可視光を発するLEDを少なくとも1つ含む。いくつかの実施形態において、LED1624は、広範な種類の虫をよりよく誘引するために、UV光を発するLEDを少なくとも1つ、及び青色光を発するLEDを少なくとも1つ含む。いくつかの実施形態において、この発光素子は、日光を模した波長の組み合わせを放射する。いくつかの実施形態において、LED1624は、蚊及びノミなどの特定の種類の虫をよりよく誘引するために、IR光を発するLEDを少なくとも1つ含む。ベース部分1612の上面1626には開口部1652があり、開口部1652は透明又は半透明のウィンドウ1628(LED1624が見えるように部分的に切り取った状態で示す)で覆われていてよい。ウィンドウ1628により、LED1624が埃と虫の破片から保護され、ベース部分1612のクリーニングが容易になる。上面1626の第2の開口部1654には、電気機械式アクチュエーター1656(好ましくは圧電スピーカなどの発信機又はトランシーバー)が取り付けられている。また、上面1626にはスロット1630があってよく、上面1626の外周には、縁又は上向きの突出部1632がある。
図80は、捕虫装置1610の断面図である。捕虫部分1614は、前面1638を備えたディバイダ1634と、内面1642を備えた後側ハウジング1640とを含む。いくつかの実施形態において、ディバイダ1634は、透明又は半透明の材料から構築されるか、又は透明又は半透明の材料を含み、また、前面1638が透明又は半透明の粘着剤1636でコーティングされ得る。いくつかの実施形態において、ディバイダ1634は、飛翔昆虫(広範な種類の飛翔昆虫が、偏光を感知することが知られている)を更に誘引するため、ディバイダ1634を透過する光を、日光と同様の配向に偏光するように構成される。いくつかの実施形態において、後側ハウジング1640の内面1642は反射性材料でコーティングされている。いくつかの実施形態において、後側ハウジング1640の材料及び表面仕上げは、反射性コーティングなしに、UV光及び/又は可視光を反射及び分散させるように構成され得る。いくつかの実施形態において、ディバイダ1634の材料及び厚さと粘着剤1636の材料及び厚さは、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光のかなりの割合を透過させるよう選択され、例えば、光の60%超がディバイダ1634と粘着剤1636を透過するよう選択される。後側ハウジング1640は、その底面に開口部1644を含んでよく、あるいは開口部1644は、透明又は半透明のウィンドウに置き換えられてもよい。
いくつかの実施形態において、前側ハウジング1618と後側ハウジング1640は、不透明なプラスチックシートから熱成形され、低価格と使い捨て性を維持しながら、清潔で美観に優れた形状を生み出す。あるいは、紙、板紙、厚紙又は紙パルプなどの他の不透明、透明又は半透明の材料も使用することができる。いくつかの実施形態において、前側ハウジング1618及び後側ハウジング1640は、射出成形又はその他の好適な製造法により構築される。図示されているように、ディバイダ1634は実質的に平らであってよく、LED1624により生成される光の主方向(図示せず)に対して平行又はある角度になるように構成することができる。あるいは、ディバイダ1634は、均一に配光するために最適化されるよう、凸状、凹状、又はサドル形状(図示せず)、又は形状の組み合わせに形成されてもよい。いくつかの実施形態において、ディバイダ1634は、粘着面の面積を増大させ、かつ明暗コントラスト領域を形成するような、畝又はその他の形状(図示せず)を有する。明暗コントラスト領域は、広範な種類の虫に対して可視性が高く、それらの虫に対する誘引効果をより高めることができる。
いくつかの実施形態において、前側ハウジング1618は、内面が透明、半透明又は不透明の粘着剤(図示せず)でコーティングされており、これにより付加的な捕虫効果及び能力が提供される。加えて、前側ハウジング1618は更に内面の粘着剤コーティングの下に反射性コーティング(図示せず)を有し、これにより、虫の誘引効果を強化し、捕虫効果及び効率を更に向上させてもよい。
いくつかの実施形態において、前側ハウジング1618、ディバイダ1634及び後側ハウジング1640は、それらが交差又は係合する箇所において、接着剤で互いに接合されているが、これらは、超音波溶接、若しくはRF密封などの他の一般的に使用されているパッケージング組立法、又は任意の他の好適な組立方法により、互いに接合されていてもよい。図示されているように、ディバイダ1634は、捕虫部分1614を前側エンクロージャ1646と後側エンクロージャ1648とに分割している。
いくつかの実施形態において、ベース部分1612は、コマンドを実行するためのプログラム可能プロセッサ又はチップ(図示せず)を有する回路基板1650を含み、これは導電性プロング1622(1つのみ図示)、及びLED1624に電気的に接続されている。ただし、見やすくするため、電気的接続は一部しか示されていない。回路基板1650は、導電性プロング1622から通常の家庭用電流を受け取り、LED1624を点灯させる電力を供給するための電子回路を含み得る。回路基板1650は、LED1624に一定電圧を供給する、全波整流回路又はその他の回路などのエネルギー安定器を含み得るが、一部の種類の虫(蚊を含む)を誘引し得るような変化を真似た点滅光が提供されるように、LED1624に変動電圧を供給することもできる。例えば、およそ0.05Hz(例えば、大型哺乳動物の呼吸数を真似たもの)~250Hz(例えば、オスのイエバエを誘引する点滅の最高頻度)の範囲の点滅頻度が望ましいことがあり、発光素子は、この範囲内で点滅するように構成されてよい。回路基板1650は、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光を提供するために、LED1624に電力を供給してもよいが、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光の点滅の組み合わせを生み出すために、UV LED1624のみ又は可視光LED1624のみ又はIR光LED1624のみに電力を供給するか、あるいは変動電力を供給するように構成してもよい。また、回路基板1650は、ベース部分1612の開口部1654に取り付けられたアクチュエーター1656を駆動して、虫誘引性の音を発するように構成され得る。いくつかの実施形態において、アクチュエーター1656は、虫(蚊、小昆虫、蛾、又は蠅など)をよりよく誘引するために、録音及び/又は生成された虫の音又は振動を発し、これには、虫の発信、応答、求愛、及び連結の歌のうちの1つ又は2つ以上が含まれ得る。いくつかの実施形態において、この発信機又はトランシーバーは、録音及び/又は生成された虫誘引性の音又は振動(例えば哺乳動物の心拍など)を発することができる。例えば、この発信機又はトランシーバーは、約0.5Hz(例えば、大型哺乳動物の心拍数)~240kHz(例えば、虫が感知可能な最高周波数)の範囲の周波数を有する虫誘引性の1種類又は複数種類の音を発することができる。いくつかの実施形態において、この周波数は約5Hz~100kHzの範囲である。いくつかの実施形態において、この周波数は約35Hz~50kHzの範囲である。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置1610から約2メートル以内の距離にいる虫に感知可能であることが望ましい。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置1610から約1メートルを超える距離にいる人間に感知できないものであることが望ましい。また、回路基板1650は、ノミ及び蚊などの一部の虫類を誘引するために、抵抗器(図示せず)若しくは抵抗発熱体(図示せず)などの1つ又は2つ以上の電気素子(図示せず)、あるいは、1つ又は2つ以上の熱交換素子(図示せず)(例えば、ペルチェ効果及び/又はトムソン効果を用いて、熱を特定領域に移動させる素子など)、あるいは、熱を発生及び/又は移動させ、この熱を、ベース部分1612を通して捕虫部分1614へと伝達させ得る、電気素子の組み合わせを含んでもよい。あるいは、LED1624のうちの1つ又は2つ以上によって熱を発生させ、1つ又は2つ以上の電気素子が発生させる熱を置き換えてもよいし、又は増大させてもよい。あるいは、1つ又は2つ以上のLED1624を、熱と光の両方を発生させる1つ又は2つ以上の白熱電球で置き換えてもよいし、又は強化してもよい。哺乳類の肌の温度及び体温に似せるために、一般に、発生させる熱により、捕虫部分1614の少なくとも一部分の温度をおよそ30℃~45℃、好ましくはおよそ33℃~42℃に上昇させて維持してもよい。
図示されているように、ベース部分1612の上面1626のスロット1630と、ベース部分1612の上面1626の縁又は突出部1632とが、捕虫部分1614と係合して、使用中に捕虫部分1614を定位置に固定する。しかしながら、捕虫部分1614をベース部分1612にしっかりと、かつ取り外し可能に取り付けることができるような、任意の他の取り付け形態に置き換えてもよい。捕虫装置1610をコンセントから外した際に、捕虫装置1610を床、机、テーブル、又は棚の上に直立させて静置できるように、ベース部分1612の底面1616は、実質的に平坦であるか又は凹状になっていてもよい。あるいは、ベース部分1612の底面1616は、捕虫装置1610をコンセントから外した際に、捕虫装置1610を直立させて静置可能とする、2つ以上の突出部(図示せず)又は脚部を有していてもよい。
捕虫装置1610の操作においては、導電性プロング1622(1つのみ図示)を壁面電気コンセントに差し込む。回路基板1650は、LED1624とアクチュエーター1656に電力を供給する。LED1624は、光(矢印で示す)を発し、この光は、ベース部分1612のウィンドウ1628を通り、捕虫部分1614の後側ハウジング1640にある開口部1644を通って、後側エンクロージャ1648に入り、直接、後側ハウジング1640の内面1642上に、かつディバイダ1634の背面1658上に、伝わっていく。LED1624からの光は、後側ハウジング1640の底面における開口部1644(例えば、捕虫部分1614の全体奥行きに実質的に平行な面にある)を通って、後側エンクロージャ1648に入ることから、この光は、後側エンクロージャ1648の長さ全体を通過することができるとともに、後側エンクロージャ1648の長さ全体にわたって発散することができるため、後側エンクロージャ1648全体にわたって、より均一に配光され得る。いくつかの実施形態において、光はベース部分1612において操作されず、捕虫部分1614内へ直接発せられる。後側ハウジング1640の内面1642は凹形状を含んでいてもよく、LED1624からのを反射及び分散させて、ディバイダ1634の背面1658上に均一に配光するように構成されていてもよいが、後側ハウジング1640の内面1642は凸状又はサドル形状又は形状の組み合わせを有していてよく、あるいは、より均一に配光するように、畝又はその他の形状(図示せず)を有していてもよい。あるいは、ディバイダ1634の背面1658上へとUV光及び可視光を(例えば、均等に、特定のパターンに従って、焦点を絞って)配光するように構成された、アナモルフィックレンズ(図示せず)、又は任意の他のレンズ、又はレンズの組み合わせなどの光学的エンハンサを、開口部1644において、若しくはその付近において、後側ハウジング1640に取り付けるか、又はウィンドウ1628において、若しくはその付近において、ベース部分1612に取り付けてよく、また、この光学的エンハンサにより、後側ハウジング1640の内面1642の役割を置き換えるか、又は増強してもよい。いくつかの実施形態において、LED1624からの光は、ディバイダ1634の背面1658に斜めの角度(例えば、約0°~90°の鋭角)で直接当たってよく、ディバイダ1634全体にわたって広がり、後側ハウジング1640の内面1642の役割、又は後側ハウジング1640に取り付けられた1つ若しくは複数のレンズの役割を置き換えるか、又は強化してもよい。
その後、光は、ディバイダ1634及び前面1638上の粘着剤1636を透過し、前側エンクロージャ1646に入る。光は、ディバイダ1634、粘着剤1636、又はこれら両方の光散乱特性により、更に均一に配光され得る。前側エンクロージャ1646に入る光の一部は、続いて、前側ハウジング1618の開口部1620を通って、捕虫装置1610が設置されている周辺領域に放たれる。アクチュエーター1656は虫誘引性の振動を生成し、この振動は、捕虫部分1614の前側ハウジング1618を通って、捕虫部分1614の前側エンクロージャ1646に入り、捕虫部分1614の開口部1620を通って外部へと伝わる。加えて、アクチュエーター1656は、捕虫部分1614の前側ハウジング1618を誘導作用により振動させて、虫誘引性の音又は振動を室内に向かって発してもよい。粘着剤1636と、前側ハウジング1618の開口部1620とを通って伝わってくる光に、虫が誘引される。また、虫は、ベース部分1612のアクチュエーター1656によって生成され、捕虫部分1614の前側ハウジング1618を通過する音又は振動にも誘引される。虫は、開口部1620から粘着剤1636上へと飛んでいくか、又は這っていき、そこで捕獲される。ユーザーは、前側ハウジング1618の開口部1620を通して見ることにより、捕獲された虫を確認できる。十分な数の虫が捕獲されると、ユーザーは、捕獲された虫、虫の破片又は粘着剤(これらは捕虫部分1614内の届かないところに留まる)に触れることなく、使用済みの捕虫部分1614全体を容易に取り外して捨て、新しい捕虫部分1614に交換することができる。新しい捕虫部分1614は、粘着剤コーティングされた新しい表面と光指向面を有しており、捕虫装置1610での効率的かつ効果的な虫の誘引と捕獲が持続的に確保される。
いくつかの実施形態において、捕虫部分1614はベース部分1612の前ではなく上に取り付けられているため、一般的な家庭用壁面コンセントに差し込んだときに、壁面からの捕虫装置1610の突出が最小限に抑えられ、これによって、家庭環境に対する邪魔を最小限に抑える。いくつかの実施形態において、捕虫装置1610は、壁面に取り付けられたとき、捕虫装置1610が壁面から突出する全距離によって定義される全体奥行きが、捕虫装置1610の全体高さ及び全体幅よりも小さくなるように構成される。
捕虫装置1610の利点は、捕虫部分1614内の光の操作であることが理解されよう。いくつかの実施形態において、光の操作は捕虫部分1614内でのみ行われる。光の操作には、反射、屈折、偏光、分散及び/又は散乱が含まれてよく、操作可能な素子又は表面(例えば、内面1642、ディバイダ1634及び粘着剤1636)と係合することにより達成される。いくつかの実施形態において、光の操作により、粘着剤1636上に光の均等な分布が形成される。いくつかの実施形態において、光は、粘着剤1636の上又は捕虫部分1614内に所定のパターンを生成するよう操作され、例えば、均一な分布、高強度のホットスポットを伴う均一な分布、ホットスポットパターン、及び/又はこれらの組み合わせを生成するよう操作される。
任意の好適な粘着材料を、虫を捕獲するための粘着面の一部として使用することができる。いくつかの実施形態において、アクリル、ブチルゴム、天然ゴム、ニトリル、シリコーン、スチレンブロックコポリマー、スチレン-エチレン/プロピレン、スチレン-イソプレン-スチレン、ビニルエーテルなどの感圧性粘着剤を使用することができる。一般に、そのような粘着剤の厚さは約0.01mm~1mmの範囲である。いくつかの実施形態において、粘着剤の厚さは、約0.05mm~0.2mmの範囲であり、厚さ約0.1mmが最もよく使用される。
この構成の捕虫装置1610は、ベース部分1612に取り外し可能に取り付けることができる様々な異なる捕虫部分1614に対応することができ、それぞれの捕虫部分1614は、特定の種類又は複数の種類の飛翔昆虫又は非飛翔昆虫を誘引して捕獲するような固有の構成を有する。例えば、捕虫部分1614の全体の寸法及び形状、捕虫部分1614の前側ハウジング1618における開口部1620の寸法、形状、位置及び向き、並びに捕虫部分1614の固有周波数及び音増幅特性は、特定の種類又は複数の種類の飛翔昆虫又は非飛翔昆虫を誘引して捕獲するように固有の構成を有していてよい。例えば、いくつかの実施形態において、捕虫部分1614はおよそ、幅20mm~600mm、高さ20mm~600mm、及び奥行き5mm~150mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分1614はおよそ、幅20mm~200mm、高さ20mm~200mm、及び奥行き5mm~80mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分1614はおよそ、幅20mm~130mm、高さ20mm~130mm、及び奥行き5mm~50mmである。
いくつかの実施形態において、ベース部分1612はおよそ、幅20mm~600mm、高さ10mm~150mm、及び奥行き10mm~150mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分1612は、幅20mm~200mm、高さ10mm~100mm、及び奥行き10mm~80mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分1612は、幅20mm~130mm、高さ10mm~50mm、及び奥行き10mm~50mmである。
本明細書で提供されるように、開口部1620は様々な形状及び/又は寸法であり得る。例えば、開口部120の形状は、円形、正方形、長方形、多角形、及び/又は楕円形であり得る。あるいは、開口部1620は、直線、曲線、又は波状の形状又はパターンを有するスロット形状であり得る。開口部1620が円形の場合、開口部1620の直径は約0.5mm~30mmであり得る。いくつかの実施形態において、円形開口部1620の直径は約0.5mm~20mmである。いくつかの実施形態において、円形開口部1620の直径は約0.5mm~15mmである。開口部1620がスロット形状の場合、開口部1620はおよそ、幅2mm~30mm、長さ5mm~500mmであり得る。いくつかの実施形態において、スロット形状開口部1620はおよそ、幅2mm~20mm、長さ5mm~200mmである。いくつかの実施形態において、スロット形状開口部1620はおよそ、幅2mm~15mm、長さ5mm~100mmである。
いくつかの実施形態において、開口部1620は前側ハウジング1618の全部又は一部を占める。例えば、開口部1620は、前側ハウジング1618の表面積の約1%~75%の範囲を占めていてもよい。いくつかの実施形態において、開口部1620は、前側ハウジング1618の表面積の約5%~50%を占める。いくつかの実施形態において、開口部1620は、前側ハウジング1618の表面積の約10%~30%を占める。
図81は、捕虫装置の第17の実施形態の背面斜視図であり、この捕虫装置全体は1710で示されている。捕虫装置1710は、ベース部分1712と取り外し可能な捕虫部分1714と、を含む。捕虫部分1714は、この図で、部分的に切り取られ、かつベース部分1712から取り外された状態で示されている。捕虫装置1710は、全体長さ、全体幅、及び全体奥行きを有していてよく、また、捕虫装置1710が壁面に取り付けられたとき、捕虫装置1710が壁面から突出する全距離によって定義される全体奥行きが、これら3つの全体寸法のうちで最小となるようになるように構成されてよい。捕虫部分1714は、前面1716に少なくとも1つの開口部1720を備えた前側ハウジング1718と、後側ハウジング1740と、背面1752を備えたディバイダ1734を含む。捕虫部分1714は、全体長さ、全体幅、及び全体奥行きを有していてよく、また、捕虫部分1714が捕虫装置1710に取り付けられ、かつ捕虫装置1710が壁面に取り付けられたとき、その壁面に垂直な方向に測定される、捕虫部分1714の全体奥行きが、捕虫部分1714のこれら3つの全体寸法のうちで最小となるように構成されていてもよい。前側ハウジング1718の開口部1720は、広範な種類の虫を捕虫装置1710に受け入れるように構成してもよいし、あるいは、1種類又は2種類以上の特定の種類の虫を受け入れるように構成してもよい。いくつかの実施形態において、開口部1720は、捕虫部分1714を取り外して交換するときに、ユーザーの指が開口部1720に入ってしまい捕獲された虫又は粘着剤に誤って触れることを防ぐように構成される。いくつかの実施形態において、開口部1720は、直径25mmの球が開口部1720を通過できないような寸法及び形状を有し、かつ、直径1mmの球が開口部1720のいかなる部分も通過できるような寸法及び形状を有する。開口部1720の幅、形状及び向きは、均一であってもよいし、又は、変化していてもよく、また、捕虫部分1714が複数の開口部1720を有する場合は、それらの幅、形状及び向きは、同一あってもよいし、又は、異なっていてもよい。開口部1720は、1種類又は2種類以上の個々の種類の虫又は様々な種類の虫を誘引するように構成することができる。ディバイダ1734の背面1752には、電気機械式アクチュエーター1754(好ましくは圧電アクチュエーターなどの発信機又はトランシーバー)が取り付けられている。アクチュエーター1754には、捕虫部電気配線1756が取り付けられている。2本の捕虫部配線1756がアクチュエーター1754に取り付けられて示されているが、任意の好適な数の配線を使用することができる。後側ハウジング1740は、その底面に開口部1744を含んでよく、あるいは開口部1744は、透明又は半透明のウィンドウ(図示せず)に置き換えられてもよい。
ベース部分1712の背面1768から突出しているのは、複数の導電性プロング1722であり、導電性プロング1722を標準の家庭用壁面電気コンセントに差し込むことにより、捕虫装置1710を壁面に取り付けて捕虫装置1710に電力を供給するよう適合されている。あるいは、導電性プロング1722は、導電性プロング1722が水平方向を向いた壁面電気コンセントに差し込まれる場合に、捕虫装置1710が直立したままとなり得るように、スイベル式に回転するように適合されていてもよい。あるいは、ベース部分1712は、所望の任意の場所に静置又は吊り下げて、ベース部分1712内に取り付けられた電池(図示せず)から電力を受け取るように構成されてもよい。電気コンセントと電池が、捕虫装置1710に電力を供給するものとして記載されたが、任意の好適な電源を使用することができる。ベース部分1712は、1つ又は2つ以上のLED1724などの発光素子を含む。いくつかの実施形態において、LED1724は、UV光を発するLEDを少なくとも1つ、及び可視光を発するLEDを少なくとも1つ含む。いくつかの実施形態において、LED1724は、広範な種類の虫をよりよく誘引するために、UV光を発するLEDを少なくとも1つ、及び青色光を発するLEDを少なくとも1つ含む。いくつかの実施形態において、この発光素子は、日光を模した波長の組み合わせを放射する。いくつかの実施形態において、LED1724は、蚊などの特定の種類の虫をよりよく誘引するために、赤外(IR)光を発するLEDを少なくとも1つ含む。ベース部分1712の上面1726は、開口部1766を含み、開口部1766は透明又は半透明のウィンドウ1728(LED1724が見えるように部分的に切り取った状態で示す)で覆われていてよい。ウィンドウ1728により、LED1724が埃と虫の破片から保護され、ベース部分1712のクリーニングが容易になる。ベース部分1712の上面1726にある1つ又は2つ以上の更なる開口部1758内には、複数のベース部電気接点1760が取り付けられている。2つのベース部接点1760が示されているが、任意の好適な数の接点を使用することができる。上面1726にはスロット1730があってよく、上面1726の外周には、縁又は上向きの突出部1732がある。
図82は捕虫装置1710の断面図であり、ベース部分1712と捕虫部分1714の内部が示されている。図83は図82の一部の拡大図である。いくつかの実施形態において、後側ハウジング1740は、反射性コーティングされた内面1742を含む。あるいは、後側ハウジング1740の材料及び表面仕上げは、反射性コーティングなしに、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光を反射するように構成され得る。いくつかの実施形態において、ディバイダ1734は、透明又は半透明の材料から構築されるか、又は透明又は半透明の材料を含み、また、前面1738が透明又は半透明の粘着剤1736でコーティングされ得る。いくつかの実施形態において、ディバイダ1734は、飛翔昆虫(広範な種類の飛翔昆虫が、偏光を感知することが知られている)を更に誘引するため、ディバイダ1734を透過する光を、日光と同様の配向に偏光するように構成される。いくつかの実施形態において、ディバイダ1734の材料及び厚さと粘着剤1736の材料及び厚さは、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光のかなりの割合を透過させるよう選択され、例えば、光の60%超がディバイダ1734と粘着剤1736を透過するよう選択される。
いくつかの実施形態において、前側ハウジング1718と後側ハウジング1740は、不透明なプラスチックシートから熱成形され、低価格と使い捨て性を維持しながら、清潔で美観に優れた形状を生み出す。あるいは、紙、板紙、厚紙又は紙パルプなどの他の不透明、透明又は半透明の材料も使用することができる。いくつかの実施形態において、前側ハウジング1718及び後側ハウジング1740は、射出成形又はその他の好適な製造法により構築される。図示されているように、ディバイダ1734は実質的に平らであり、LED1724により生成される光の主方向に対して平行又はある角度になるように構成することができる。いくつかの実施形態において、ディバイダ1734は、均一に配光するために最適化されるよう、凸状、凹状、又はサドル形状、又は形状の組み合わせに形成されてもよい。いくつかの実施形態において、ディバイダ1734は、粘着面の面積を増大させ、かつ明暗コントラスト領域を形成するような、畝又はその他の形状(図示せず)を有していてもよい。明暗コントラスト領域は、広範な種類の虫に対して可視性が高く、それらの虫に対する誘引効果をより高めることができる。
また、いくつかの実施形態において、前側ハウジング1718は、その内面が透明、半透明又は不透明の粘着剤でコーティングされてよく、これにより付加的な捕虫効果及び能力が提供される。加えて、前側ハウジング1718は更に内面の粘着剤コーティングの下に反射性コーティング(図示せず)を有し、これにより、虫の誘引効果を強化し、捕虫効果及び効率を更に向上させてもよい。いくつかの実施形態において、前側ハウジング1718、ディバイダ1734及び後側ハウジング1740は、それらが交差又は係合する箇所において、超音波溶接又は高周波(HF)溶接で互いに接合されるが、接着剤により、又は任意の他の好適な組立法により、恒久的又は取り外し可能に、互いに接合されていてもよい。捕虫部分1714の材料は更に、1種類又は2種類以上の虫誘引剤を含み得る。例えば、捕虫部分1714には、ソルビトール、甲虫類誘引剤(ブレビコミン、ドミニカルア、フロンタリン、グランドルア、イプスジエノール、イプセノール、ジャポニルア、リネアチン、メガトモ酸、マルチストリアチン、オリクタルア、スルカトール、及びトランクコールを含む)、双翅類誘引剤(セラルア、キュールア、ラチルア、メドルア、モグチュン、ムスカルア、及びトリメドルアを含む)、同翅類誘引剤(レスカルアを含む)、鱗翅類誘引剤(ディスパールアを含む)、直鎖鱗翅類フェロモン(コドレルア、ゴシップルア、ヘキサルア、リトルア、ループルア、オルフラルア、及びオストラモンを含む)、及びその他の虫誘引剤(例えばオイゲノール、メチルオイゲノール、及びシグルア)、又はその他の、捕虫装置1710の虫誘引効率を更に向上させるにおいをもたらす物質を、含浸させることができる。そのような実施形態において、虫誘引剤は、捕虫部分1714に一体化している。あるいは、虫誘引剤は、前側ハウジング1718の内面上に、又は前側ハウジング1718の開口部1720を通して、又は前側ハウジング1718の前面1716上に、又はディバイダ1734の前面1738上に取り付けられる、別個のピース(図示せず)に埋め込まれるか、又は収容されてもよい。あるいは、水蒸気は蚊に対する誘引剤として知られていることから、1種類又は2種類以上の虫誘引物質に加えて、又はそれに代えて、別個のピースに水を埋め込むか、又は収容してもよい。あるいは、1種類又は2種類以上の虫誘引物質に加えて、又はそれに代えて、糖液、糖蜜、又は蜂蜜などの他の虫誘引剤を、別個のピースに埋め込むか、又は収容してもよい。あるいは、1種類又は2種類以上の虫誘引物質に加えて、又はそれに代えて、蚊を誘引する二酸化炭素を産生し得るように、生酵母、砂糖、及び水を組み合わせて別個のピースに埋め込むか、又は収容してもよい。
そのような誘引剤は、捕虫装置1710から半径約2メートルにいる虫に感知可能であることが望ましい。ディバイダ1734は、捕虫部分1714を前側エンクロージャ1746と後側エンクロージャ1748とに分割している。後側ハウジング1740には、ベース部分1712のベース部接点1760に対応する複数の捕虫部電気接点1762(1つのみ図示)が含まれる。捕虫部接点1762は捕虫部配線1756に電気的に接続されており、捕虫部分1714がベース部分1712に取り付けられたときに、ベース部接点1760(1つのみ図示)と電気的接触を形成するように構成されている。いくつかの実施形態において、ベース部分1712は、コマンドを実行するためのプログラム可能プロセッサ又はチップ(図示せず)を有する回路基板1750を含み、これは導電性プロング1722(1つのみ図示)、LED1724(1つのみ図示)、及び、ベース部接点1760に対応する複数のベース部電気配線1764(1本のみが図示)に、電気的に接続されている。回路基板1750は、導電性プロング1722(1つのみ図示)、LED1724(1つのみ図示)、及びベース部配線1764に電気的に接続されていてよく、ベース部配線1764は、それぞれに対応するベース部接点1760に電気的に接続されていてよい。したがって、ディバイダ1734の背面1752に取り付けられているアクチュエーター1754は、捕虫部分1714がベース部分1712に取り付けられたときに、回路基板1750に電気的に接続され得る。ただし、見やすくするため、電気的接続は一部しか示されていない。回路基板1750は、導電性プロング1722から通常の家庭用電流を受け取り、LED1724を点灯させる電力を供給するための電子回路を含み得る。回路基板1750は、LED1724に一定電圧を供給する、全波整流回路又はその他の回路などのエネルギー安定器を含み得るが、一部の種類の虫(蚊を含む)を誘引し得るような変化を真似た点滅光が提供されるように、LED1724に変動電圧を供給することもできる。例えば、およそ0.05Hz(例えば、大型哺乳動物の呼吸数を真似たもの)~250Hz(例えば、オスのイエバエを誘引する点滅の最高頻度)の範囲の点滅頻度が望ましいことがあり、発光素子は、この範囲内で点滅するように構成されてよい。回路基板1750は、UV光及び可視光の両方を提供するために、LED1724に電力を供給してもよいが、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光の点滅の組み合わせを生み出すために、UV LED1724のみ又は可視光LED1724のみ又はIR LED1724のみに電力を供給するか、あるいは変動電力を供給するように構成してもよい。また、回路基板1750は、虫誘引性の音を発するように、アクチュエーター1754に電力を供給するように構成されていてよい。いくつかの実施形態において、この発信機又はトランシーバーは、虫(蚊、小昆虫、蛾、又は蠅など)をよりよく誘引するために、録音及び/又は生成された虫の音又は振動を発することができ、これには、虫の発信、応答、求愛、及び連結の歌のうちの1つ又は2つ以上が含まれ得る。いくつかの実施形態において、この発信機又はトランシーバーは、録音及び/又は生成された虫誘引性の音又は振動(例えば哺乳動物の心拍など)を発することができる。例えば、この発信機又はトランシーバーは、約0.5Hz(例えば、大型哺乳動物の心拍数)~約240kHz(例えば、虫が感知可能な最高周波数)の範囲の周波数を有する虫誘引性の1種類又は複数種類の音を発することができる。いくつかの実施形態において、この周波数は約5Hz~100kHzの範囲である。いくつかの実施形態において、この周波数は約35Hz~50kHzの範囲である。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置1710から約2メートル以内の距離にいる虫に感知可能であることが望ましい。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置1710から約1メートルを超える距離にいる人間に感知できないものであることが望ましい。また、回路基板1750は、ノミ及び蚊などの一部の虫類を誘引するために、抵抗器(図示せず)若しくは抵抗発熱体(図示せず)などの1つ又は2つ以上の電気素子(図示せず)、あるいは、1つ又は2つ以上の熱交換素子(図示せず)(例えば、ペルチェ効果及び/又はトムソン効果を用いて、熱を特定領域に移動させる素子など)、あるいは、熱を発生及び/又は移動させ、この熱を、ベース部分1712を通して捕虫部分1714へと伝達させ得る、電気素子の組み合わせを含んでもよい。あるいは、LED1724のうちの1つ又は2つ以上によって熱を発生させ、1つ又は2つ以上の電気素子が発生させる熱を置き換えてもよいし、又は増大させてもよい。あるいは、1つ又は2つ以上のLED1724を、熱と光の両方を発生させる1つ又は2つ以上の白熱電球で置き換えてもよいし、又は強化してもよい。哺乳類の肌の温度及び体温に似せるために、一般に、発生させる熱により、捕虫部分1714の少なくとも一部分の温度をおよそ30℃~45℃、好ましくはおよそ33℃~42℃に上昇させて維持してもよい。また、熱を加えることにより水蒸気及び二酸化炭素などの虫誘引物質の放出を増大させ得る。
図示されているように、ベース部分1712の上面1726のスロット1730と、ベース部分1712の上面1726の縁又は突出部1732とが、捕虫部分1714と係合して、使用中に捕虫部分1714を定位置に固定する。しかしながら、捕虫部分1714をベース部分1712にしっかりと、かつ取り外し可能に取り付けることができるような、任意の他の取り付け形態に置き換えてもよい。捕虫装置1710をコンセントから外した際に、捕虫装置1710を床、机、テーブル、又は棚の上に直立させて静置できるように、ベース部分1712の底面1770は、実質的に平坦であってもよい。あるいは、ベース部分1712の底面1770は、捕虫装置1710をコンセントから外した際に、捕虫装置1710を直立させて静置可能とする、2つ以上の突出部(図示せず)又は脚部を有していてもよい。
捕虫装置1710の操作においては、導電性プロング1722が、壁面電気コンセントに差し込まれ、回路基板1750がLED1724及びアクチュエーター1754に電力を供給する。LED1724は、光(矢印で示す)を発し、この光は、ベース部分1712のウィンドウ1728を通り、捕虫部分1714の後側ハウジング1740にある開口部1744を通って、後側エンクロージャ1748に入り、直接、後側ハウジング1740の内面1742上に、かつディバイダ1734の背面1752上に、伝わっていく。LED1724からの光は、後側ハウジング1740の底面における開口部1744(例えば、捕虫部分1714の全体奥行きに実質的に平行な面にある)を通って、後側エンクロージャ1748に入ることから、この光は、後側エンクロージャ1748の長さ全体を通過することができるとともに、後側エンクロージャ1748の長さ全体にわたって発散することができるため、後側エンクロージャ1748全体にわたって、より均一に配光され得る。いくつかの実施形態において、光はベース部分1712において操作されず、捕虫部分1714内へ直接発せられる。後側ハウジング1740の内面1742は凹形状を含んでいてもよく、LED1724からの光を発して、ディバイダ1734の背面1752上に均一に配光するように構成されていてもよいが、後側ハウジング1740の内面1742の形状は凸状又はサドル形状又は形状の組み合わせを有していてよく、あるいは、より均一に配光するように、畝又はその他の形状(図示せず)を有していてもよい。あるいは、ディバイダ1734の背面1752上へと(例えば、均等に、特定のパターンに従って、焦点を絞って)配光するように構成された、アナモルフィックレンズ、又は任意の他のレンズ、又はレンズの組み合わせ(図示せず)などの光学的エンハンサを、開口部1744において、若しくはその付近において、後側ハウジング1740に取り付けるか、又は開口部1766において、若しくはその付近において、ベース部分1712に取り付けてよく、また、この光学的エンハンサにより、後側ハウジング1740の内面1742の役割を置き換えるか、又は増強してもよい。いくつかの実施形態において、LED1724からの光は、ディバイダ1734の背面1752に斜めの角度(例えば、約0°~90°の鋭角)で直接当たってよく、ディバイダ1734全体にわたって広がり、後側ハウジング1740の内面1742の役割、又は後側ハウジング1740に取り付けられた1つ若しくは複数のレンズの役割を置き換えるか、又は強化してもよい。
その後、光は、ディバイダ1734及び前面1738上の粘着剤1736を透過し、前側エンクロージャ1746に入る。この光は、ディバイダ1734、前面1738上の粘着剤1736、又はこれら両方の光散乱特性により、更に均一に配光され得る。前側エンクロージャ1746に入る光の一部は、続いて、前側ハウジング1718の開口部1720を通って、捕虫装置が設置されている周辺領域に放たれる。アクチュエーター1754は虫誘引性の振動を生成し、この振動は、ディバイダ1734により増幅され、捕虫部分1714の前側エンクロージャ1746を通り、捕虫部分1714の開口部1720を通って外部へと伝わる。粘着剤1736と、前側ハウジング1718の開口部1720とを通って伝わってくる光に、虫が誘引される。また、虫は、アクチュエーター1754により生成された虫誘引性の振動に誘引される。虫は、開口部1720から粘着剤1736上へと飛んでいくか、又は這っていき、そこで捕獲される。ユーザーは、前側ハウジング1718の開口部1720を通して見ることにより、捕獲された虫を確認できる。十分な数の虫が捕獲されると、ユーザーは、捕獲された虫、虫の破片又は粘着剤(これらは捕虫部分1714内の届かないところに留まる)に触れることなく、使用済みの捕虫部分1714全体を容易に取り外して捨て、新しい捕虫部分1714に交換することができる。新しい捕虫部分1714は、粘着剤コーティングされた新しい表面と光指向面を有しており、捕虫装置1710での効率的かつ効果的な虫の誘引と捕獲が持続的に確保される。
いくつかの実施形態において、捕虫部分1714はベース部分1712の前ではなく上に取り付けられているため、一般的な家庭用壁面コンセントに差し込んだときに、壁面からの捕虫装置1710の突出が最小限に抑えられ、これによって、家庭環境に対する邪魔を最小限に抑える。いくつかの実施形態において、捕虫装置1710は、壁面に取り付けられたとき、捕虫装置1710が壁面から突出する全距離によって定義される全体奥行きが、捕虫装置1710の全体高さ及び全体幅よりも小さくなるように構成される。
捕虫装置1710の利点は、捕虫部分1714内の光の操作であることが理解されよう。いくつかの実施形態において、光の操作は捕虫部分1714内でのみ行われる。光の操作には、反射、屈折、偏光、分散及び/又は散乱が含まれてよく、操作可能な素子又は表面(例えば、内面1742、ディバイダ1734及び粘着剤1736)と係合することにより達成される。いくつかの実施形態において、光の操作により、粘着剤1736上に光の均等な分布が形成される。いくつかの実施形態において、光は、粘着剤1736の上又は捕虫部分1714内に所定のパターンを生成するよう操作され、例えば、均一な分布、高強度のホットスポットを伴う均一な分布、ホットスポットパターン、及び/又はこれらの組み合わせを生成するよう操作される。
任意の好適な粘着材料を、虫を捕獲するための粘着面の一部として使用することができる。いくつかの実施形態において、アクリル、ブチルゴム、天然ゴム、ニトリル、シリコーン、スチレンブロックコポリマー、スチレン-エチレン/プロピレン、スチレン-イソプレン-スチレン、ビニルエーテルなどの感圧性粘着剤を使用することができる。一般に、そのような粘着剤の厚さは約0.01mm~1mmの範囲である。いくつかの実施形態において、粘着剤の厚さは、約0.05mm~0.2mmの範囲であり、厚さ約0.1mmが最もよく使用される。
この構成の捕虫装置1710は、ベース部分1712に取り外し可能に取り付けることができる様々な異なる捕虫部分1714に対応することができ、それぞれの捕虫部分1714は、特定の種類又は複数の種類の飛翔昆虫を誘引して捕獲するような固有の構成を有する。例えば、捕虫部分1714の全体の寸法及び形状、捕虫部分1714の前側ハウジング1718における開口部1720の寸法、形状、位置及び向き、アクチュエーター1754の振動生成特性、並びに捕虫部分1714の固有周波数及び音増幅特性は、特定の種類又は複数の種類の飛翔昆虫を誘引して捕獲するように固有の構成を有していてよい。
例えば、いくつかの実施形態において、捕虫部分1714はおよそ、幅20mm~600mm、高さ20mm~600mm、及び奥行き5mm~150mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分1714はおよそ、幅20mm~200mm、高さ20mm~200mm、及び奥行き5mm~80mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分1714はおよそ、幅20mm~130mm、高さ20mm~130mm、及び奥行き5mm~50mmである。
いくつかの実施形態において、ベース部分1712はおよそ、幅20mm~600mm、高さ10mm~150mm、及び奥行き10mm~150mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分1712は、幅20mm~200mm、高さ10mm~100mm、及び奥行き10mm~80mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分1712は、幅20mm~130mm、高さ10mm~50mm、及び奥行き10mm~50mmである。
本明細書で提供されるように、開口部1720は様々な形状及び/又は寸法であり得る。例えば、開口部1720の形状は、円形、正方形、長方形、多角形、及び/又は楕円形であり得る。あるいは、開口部1720は、直線、曲線、又は波状の形状又はパターンを有するスロット形状であり得る。開口部1720が円形の場合、開口部1720の直径は約0.5mm~30mmであり得る。いくつかの実施形態において、円形開口部1720の直径は約0.5mm~20mmである。いくつかの実施形態において、円形開口部1720の直径は約0.5mm~15mmである。開口部1720がスロット形状の場合、開口部1720はおよそ、幅2mm~30mm、長さ5mm~500mmであり得る。いくつかの実施形態において、スロット形状開口部1720はおよそ、幅2mm~20mm、長さ5mm~200mmである。いくつかの実施形態において、スロット形状開口部1720はおよそ、幅2mm~15mm、長さ5mm~100mmである。
いくつかの実施形態において、開口部1720は前側ハウジング1718の全部又は一部を占める。例えば、開口部1720は、前側ハウジング1718の表面積の約1%~75%の範囲を占めていてもよい。いくつかの実施形態において、開口部1720は、前側ハウジング1718の表面積の約5%~50%を占める。いくつかの実施形態において、開口部1720は、前側ハウジング1718の表面積の約10%~30%を占める。
図84は、捕虫装置の第17の実施形態の一例の正面斜視図であり、この捕虫装置全体は1710Aで示されている。捕虫装置1710Aは、ベース部分1712と取り外し可能な捕虫部分1714Aとを含む。捕虫部分1714Aは、この図で、部分的に切り取られ、かつベース部分1712Aから取り外された状態で示されている。捕虫部分1714Aは、少なくとも1つの開口部1720Aを備える前側ハウジング1718Aと、ディバイダ1734Aと、後側ハウジング1740Aと、を含む。ディバイダ1734Aの背面に、背面上に取り付けられる1本又は2本以上の電熱線1754Aなどの発熱体が固定される。電熱線1754Aは、電力に応じて熱が生み出されるよう、均一パターンに構成されていてよい。電熱線1754Aは、複数のバス1770Aに接続され、これら複数のバス1770Aは、対応する複数の捕虫部配線1756Aに電気的に接続される。2本の捕虫部配線1756A及び2本のバス1770Aが図示されているが、任意の好適な数で用いてよい。いくつかの実施形態において、捕虫部配線1756Aは、はんだにより、バス1770Aに電気的に接続される。いくつかの実施形態において、電熱線1754Aは、均一に間隔を開けたパターンで、ディバイダ1734Aの背面に接着されるか、又はその他の方法で固定され、電流に応答した熱を生み出すように構成された抵抗線からなっていてもよい。いくつかの実施形態において、電熱線1754Aは、ディバイダ1734Aの背面に直接塗布された導電性ポリマー又は他の導電性材料からなっていてもよい。いくつかの実施形態において、電熱線1754Aは、自己補正性導電性ポリマー又は他の自己補正性導電性材料からなっていてもよく、これらの材料は、より高い温度にて内部抵抗が増加し、より高温の領域からより低温の領域に電力を移動させることにより、電熱線1754A及びディバイダ1734Aにわたる温度的均一性を向上させる。一部の実施形態では、バス1770Aは、銅などの高導電性金属からなっていてもよい。いくつかの実施形態において、電熱線1754A及びバス1770Aは共に導電性ポリマーからなっていてもよい。いくつかの実施形態において、電熱線1754Aは、透明又は半透明な材料からなっていてもよい。いくつかの実施形態において、電熱線1754Aは、ディバイダ1734Aの背面の両側において電気的に接続され、電流に応じた熱を生み出す、ディバイダ1743Aの背面上にある金属酸化物(図示せず)の薄い透明層で置き換えられる。哺乳類の肌の温度及び体温に似せるために、一般に、発生させる熱により、粘着剤の少なくとも一部分の温度をおよそ30℃~45℃、好ましくはおよそ33℃~42℃に上昇させて維持してもよい。いくつかの実施形態において、捕虫装置1710Aにおいては、熱のみが誘引物として用いられ、光源は用いられない。
後側ハウジング1740Aは、その底面に開口部1744Aを含んでよく、あるいは開口部1744Aは、透明又は半透明のウィンドウ(図示せず)に置き換えられてもよい。ベース部分1712Aの背面1768Aから突出しているのは、複数の導電性プロング1722Aであり、導電性プロング1722Aを標準の家庭用壁面電気コンセントに差し込むことにより、捕虫装置1710Aを壁面に取り付けて捕虫装置1710Aに電力を供給するよう適合されている。ベース部分1712Aは、1つ又は2つ以上のLED1724Aなどの発光素子を含む。ベース部分1712Aの上面1726Aは、開口部1766Aを含む。ベース部分1712Aの上面1726Aにある1つ又は2つ以上の更なる開口部1758A内には、複数のベース部電気接点1760Aが取り付けられている。2つのベース部接点1760Aが示されているが、任意の好適な数の接点を使用することができる。
図85は捕虫装置1710Aの切り欠き断面図であり、ベース部分1712Aと捕虫部分1714Aの内部が示されている。図86は図85の一部の拡大図である。ディバイダ1734Aは、透明又は半透明の材料から構築されるか、又は透明又は半透明の材料を含み、また、前面1738Aが透明又は半透明の粘着剤でコーティングされ得る。いくつかの実施形態において、前側ハウジング1718Aと後側ハウジング1740Aは、不透明なプラスチックシートから熱成形され、低価格と使い捨て性を維持しながら、清潔で美観に優れた形状を生み出す。あるいは、紙、板紙、厚紙又は紙パルプなどの他の不透明、透明又は半透明の材料も使用することができる。いくつかの実施形態において、前側ハウジング1718A及び後側ハウジング1740Aは、射出成形又はその他の好適な製造法により構築される。いくつかの実施形態において、前側ハウジング1718A、ディバイダ1734A及び後側ハウジング1740Aは、それらが交差又は係合する箇所において、超音波溶接又は高周波(HF)溶接で互いに接合されるが、接着剤により、又は任意の他の好適な組立法により、恒久的又は取り外し可能に、互いに接合されていてもよい。ディバイダ1734Aは、捕虫部分1714Aを前側エンクロージャ1746Aと後側エンクロージャ1748Aとに分割している。後側ハウジング1740Aは、内面1742Aと、ベース部分1712Aにおけるベース部接点1760A(1つのみ図示)に対応する、複数の捕虫部電気接点1762A(1つのみ図示)と、を含む。捕虫部接点1762Aは捕虫部配線1756A(1つのみ図示)に電気的に接続されており、捕虫部分1714Aがベース部分1712Aに取り付けられたときに、ベース部接点1760Aと電気的接触を形成するように構成されている。いくつかの実施形態において、ベース部分1712Aは、コマンドを実行するためのプログラム可能プロセッサ又はチップ(図示せず)を有する回路基板1750Aを含み、これは導電性プロング1722A(1つのみ図示)、LED1724A(1つのみ図示)、及び、ベース部接点1760Aに対応する複数のベース部電気配線1764A(1本のみが図示)に、電気的に接続されている。回路基板1750Aは、導電性プロング1722A、LED1724A、及びベース部配線1764Aに電気的に接続されていてよく、ベース部配線1764Aは、それぞれに対応するベース部接点1760Aに電気的に接続されていてよい。したがって、電熱線1754Aは、捕虫部分1714Aがベース部分1712Aに取り付けられたとき、回路基板1750Aに電気的に接続され得る。ただし、見やすくするため、電気的接続は一部しか示されていない。回路基板1750Aは、導電性プロング1722Aから通常の家庭用電流を受け取り、電力を供給して、LED1724Aを点灯させ、かつ電熱線1754Aを動作させるための電子回路を含み得る。
捕虫装置1710Aの操作においては、導電性プロング1722Aが、壁面電気コンセントに差し込まれ、回路基板1750AがLED1724A及び電熱線1754Aに電力を供給する。電熱線1754Aは、熱を発生させてディバイダ1734Aを温め、これにより粘着剤が温められる。いくつかの実施形態において、回路基板1750Fは、電熱線1754Aを通る電流を監視して、電熱線1754Aにかかる電圧を増減させて、抵抗値における、温度に関連した変化に応答することにより、粘着剤を安定して、均一な温度に温めるように構成される。LED1724Aは、光を発し、この光は、ベース部分1712Aにある開口部1766Aを通り、捕虫部分1714Aの後側ハウジング1740Aにある開口部1744Aを通って、後側エンクロージャ1748Aに入り、直接、後側ハウジング1740Aの内面1742A上に、かつディバイダ1734Aの背面上に、伝わっていく。その後、光は、ディバイダ1734A及び前面1738A上の粘着剤を透過し、前側エンクロージャ1746Aに入る。電熱線1754Aは、十分に細く、粘着剤を通って伝わる光をほとんど妨害しない。前側エンクロージャ1746Aに入る光の一部は、続いて、前側ハウジング1718Aの開口部1720Aを通って、捕虫装置が設置されている周辺領域に放たれる。粘着剤と、前側ハウジング1718Aの開口部1720Aとを通って伝わってくる光と熱に、虫が誘引される。虫は、開口部1720Aから粘着剤1736A上へと飛んでいくか、又は這っていき、そこで捕獲される。ユーザーは、前側ハウジング1718Aの開口部1720Aを通して見ることにより、捕獲された虫を確認できる。十分な数の虫が捕獲されると、ユーザーは、捕獲された虫、虫の破片又は粘着剤(これらは捕虫部分1714A内の届かないところに留まる)に触れることなく、使用済みの捕虫部分1714A全体を容易に取り外して捨て、新しい捕虫部分1714Aに交換することができる。新しい捕虫部分1714Aは、粘着剤コーティングされた新しい表面と光指向面を有しており、捕虫装置1710Aでの効率的かつ効果的な虫の誘引と捕獲が持続的に確保される。
図87は、捕虫装置の第18の実施形態の正面斜視図であり、この捕虫装置全体は1810で示されている。捕虫部分1814はこの図で部分的に切り取って示されている。捕虫装置1810は、ベース部分1812と取り外し可能な捕虫部分1814と、を含む。ベース部分1812は、前述の他の実施形態のベース部分と同一又は同様であってよい。捕虫部分1814は、前面1830に少なくとも1つの開口部1818を備えた前側ハウジング1816と、後側ハウジング1820と、前面1824を備えた透明又は半透明のディバイダ1822とを含んでいてよい。前側ハウジング1816の開口部1818は、広範な種類の虫を捕虫装置1810に受け入れるように構成してもよいし、あるいは、1種類又は2種類以上の特定の種類の虫を受け入れるように構成してもよい。いくつかの実施形態において、開口部1818は、捕虫部分1814を取り外して交換するときに、ユーザーの指が開口部1820に入ってしまい捕獲された虫又は粘着剤に誤って触れることを防ぐように構成される。いくつかの実施形態において、開口部1818は、直径25mmの球が開口部1818を通過できないような寸法及び形状を有し、かつ、直径1mmの球が開口部1820のいかなる部分も通過できるような寸法及び形状を有する。開口部1818の幅、形状及び向きは、均一であってもよいし、又は、変化していてもよく、また、捕虫部分1814が複数の開口部1818を有する場合は、それらの幅、形状及び向きは、同一あってもよいし、又は、異なっていてもよい。開口部1818は、1種類又は2種類以上の個々の種類の虫又は様々な種類の虫を誘引するように構成することができる。いくつかの実施形態において、ディバイダ1822は、飛翔昆虫(広範な種類の飛翔昆虫が、偏光を感知することが知られている)を更に誘引するため、ディバイダ1822を透過する光を、日光と同様の配向に偏光するように構成される。いくつかの実施形態において、テキスト又は図形1826がディバイダ1822の前面1824に適用されるが、テキスト又は図形1826は代わりに、ディバイダ1822の背面(図示せず)に適用されてもよいし、又は、ディバイダ1822の両面に適用されてもよい。テキスト又は図形1826は、従来の印刷、ホットスタンプ、シルクスクリーン、インクジェット印刷、又は、ディバイダ1822の前面1824及び/又は背面(図示せず)にテキスト又は図形1826を適用し得る任意の方法又はプロセスによって適用され得る。あるいは、前側又は背面又は両面にテキスト又は図形が適用された透明又は半透明の薄いフィルムを、ディバイダ1822の前面1824に固定してもよい。あるいは、テキスト又は図形1826は、エンボス加工、刻印(engraving)、又は成型により、ディバイダ1822の前面1824又は背面(図示せず)上をエンボス加工又は隆起させたものであってよく、これにより、光がディバイダ1822を透過したときに、テキスト又は図形1826が周辺領域より暗く又は明るく見えるようにすることができる。透明又は半透明の粘着剤1828のコーティングが、ディバイダ1822の前面1824及びテキスト又は図形1826の上に適用される。テキスト又は図形1826は、通常の周辺光で、又は裏から照らされたときに、又はその両方で、粘着剤1828を通して見ることができてよい。あるいは、テキスト又は図形1826は、紫外光で照らされると光って見える蛍光顔料で適用されてもよい。テキスト又は図形1826は、反復されるメッセージ又はブランド名又は会社ロゴの形態であってよく、これによりテキスト又は図形1826がディバイダ1822の前面1824上に反復して表示されるため、製造中の位置合わせ及び印刷見当合わせの問題が排除される。テキスト又は図形1826は、前側ハウジング1816の開口部1818を通して視認可能となっているため、テキスト又は図形1826は、近距離から見ない限り、十分に視認可能又は読取り可能でなくてもよい。近距離から見る場合としては、ユーザーが、粘着剤1828に捕獲された虫を確認するために開口部1818を通して近距離から見る場合、又は廃棄と交換のためにベース部分1812から捕虫部分1814を取り外す場合などがあり得、このどちらの場合も、捕虫装置のブランド名及び/又はロゴ、使用又は廃棄の説明、あるいは任意の他の1つ又は複数のメッセージを、ユーザーに思い出させる機会となり得る。テキスト又は図形1826は、遠くから見たときに十分に視認可能又は読取り可能とならない場合があることから、テキスト又は図形1826は、捕虫装置1810が設置される部屋の外観に影響を及ぼさない場合がある。捕虫装置1810の動作時には、ディバイダ1822及びテキスト又は図形1826は裏側から照らされ、テキスト又は図形1826は、明瞭な明暗コントラスト領域として現れ得、この明暗コントラスト領域は、広範な種類の虫に対して可視性が高く、それらの虫に対する誘引効果をより高めることができる。ディバイダ1822の前面1824に適用されたテキスト又は図形1826は、裏側から照らされたときも照らされていないときも視認可能であってよく、一方、ディバイダ1822の背面に適用されたテキスト又は図形1826は、裏側から照らされたときだけ視認可能であり得る。したがって、テキスト又は図形1826がディバイダ1822の両面に適用された場合、捕虫装置1810の動作時にディバイダ1822が裏側から照らされているときと、捕虫装置1810が動作していないときとで、異なるメッセージ又は図形、又はメッセージ若しくは図形の組み合わせを表示させることができる。
図88は捕虫装置の第19の実施形態の正面斜視図であり、図89は背面斜視図であり、この捕虫装置全体は1910で示されている。捕虫装置1910は、ベース部分1912と取り外し可能な捕虫部分1914と、を含む。捕虫部分1914は、どちらの図でも、ベース部分1912から取り外された状態で示されている。捕虫装置1910は、全体長さ、全体幅、及び全体奥行きを有していてよく、また、捕虫装置1910が壁面に取り付けられたとき、捕虫装置1910が壁面から突出する全距離によって定義される全体奥行きが、これら3つの全体寸法のうちで最小となるようになるように構成されてよい。捕虫部分1914は、少なくとも1つの開口部1920を備えた前側ハウジング1918と、後側ハウジング1940と、を含む。捕虫部分1914は、全体長さ、全体幅、及び全体奥行きを有していてよく、また、捕虫部分1914が捕虫装置1910に取り付けられ、かつ捕虫装置1910が壁面に取り付けられたとき、その壁面に垂直な方向に測定される、捕虫部分1914の全体奥行きが、捕虫部分1914のこれら3つの全体寸法のうちで最小となるように構成されていてもよい。捕虫部分1914とベース部分1912は、捕虫部分1914がベース部分1912に取り付けられたときに、捕虫部分1914がベース部分1912の上面1926と係合するように構成されている。捕虫部分1914は、前面1916に少なくとも1つの開口部1920を備えた前側ハウジング1918と、後側ハウジング1940とを含む。前側ハウジング1918の開口部1920は、広範な種類の虫を捕虫装置1910に受け入れるように構成してもよいし、あるいは、1種類又は2種類以上の特定の種類の虫を受け入れるように構成してもよい。いくつかの実施形態において、開口部1920は、捕虫部分1914を取り外して交換するときに、ユーザーの指が開口部1920に入ってしまい捕獲された虫又は粘着剤に誤って触れることを防ぐように構成される。いくつかの実施形態において、開口部1920は、直径25mmの球が開口部1920を通過できないような寸法及び形状を有し、かつ、直径1mmの球が開口部1920のいかなる部分も通過できるような寸法及び形状を有する。開口部1920の幅、形状及び向きは、均一であってもよいし、又は、変化していてもよく、また、捕虫部分1914が複数の開口部1920を有する場合は、それらの幅、形状及び向きは、同一あってもよいし、又は、異なっていてもよい。開口部1920は、1種類又は2種類以上の個々の種類の虫又は様々な種類の虫を誘引するように構成することができる。いくつかの実施形態において、前側ハウジング1918は、特に開口部1920の周辺の剛性及び強度を高めるため、1つ又は2つ以上の畝又はその他のレリーフ(図示せず)を有する。
いくつかの実施形態において、ベース部分1912は、捕虫装置1910が平らな水平面(例えば床、あるいは保管用の棚)に置かれたときに、捕虫装置1910を直立したままとすることが可能なように、底面に実質的に平らな若しくは凹状の面(図示せず)、又は1つ若しくは2つ以上の突出部(図示せず)を有していてよい。ベース部分1912の背面1962(図89に図示)から突出しているのは、複数の導電性プロング1922であり、導電性プロング1922を標準の家庭用壁面電気コンセントに差し込むことにより、捕虫装置1910を壁面に取り付けて捕虫装置1910に電力を供給するよう適合されている。あるいは、導電性プロング1922は、導電性プロング1922が水平方向を向いた壁面電気コンセントに差し込まれる場合に、捕虫装置1910が直立したままとなり得るように、スイベル式に回転するように適合されていてもよい。あるいは、ベース部分1912は、所望の任意の場所に静置又は吊り下げて、ベース部分1912内に取り付けられた電池(図示せず)から電力を受け取るように構成されてもよい。電気コンセントと電池が、捕虫装置1910に電力を供給するものとして記載されたが、任意の好適な電源を使用することができる。ベース部分1912は、上面1926と、1つ又は2つ以上のLED1924などの発光素子とを含む。いくつかの実施形態において、ベース部分1912はLED1924のアレイを含む。図示されているように、LED1924は青色及びUV LED1924の2×3アレイで構成されているが、別の数及び配置のLED1924を有する別のアレイ構成(例えば、3×2アレイ、又は4×3アレイ、又は1×2アレイなど)、異なる波長の光を放射するLED1924、及び、異なる波長の光を放射するLED1924の異なる組み合わせを、使用することもできる。いくつかの実施形態において、LED1924は、UV光を発するLEDを少なくとも1つ、及び可視光を発するLEDを少なくとも1つ含む。いくつかの実施形態において、LED1924は、広範な種類の虫をよりよく誘引するために、UV光を発するLEDを少なくとも1つ、及び青色光を発するLEDを少なくとも1つ含む。いくつかの実施形態において、この発光素子は、日光を模した波長の組み合わせを放射する。いくつかの実施形態において、LED1924は、蚊などの特定の種類の虫をよりよく誘引するために、IR光を発するLEDを少なくとも1つ含む。ベース部分1912の上面1926には、透明又は半透明のウィンドウ1928が取り付けられていてよい(図ではLED1924を見えるようにするため部分的に切り取られている)。ウィンドウ1928により、LED1924が埃と虫の破片から保護され、ベース部分1912のクリーニングが容易になる。いくつかの実施形態において、上面1926は、好ましくは上面1926の前部及び後部に、1つ又は2つ以上のスナップ突出部1956を有するが、スナップ突出部1956は上面1926の任意の場所に配置することができる。いくつかの実施形態において、スナップ突出部1956は、その遠位部分の少なくとも一部の幅及び/又は奥行きが、その近位部分の少なくとも一部に比べてより大きくなるように構成され、これにより、アンダーカットと呼ばれる形状が形成される。捕虫部分1914の前側ハウジング1918及び/又は後側ハウジング1940は、ベース部分1912のスナップ突出部1956に寸法、形状及び位置が対応する1つ又は2つ以上のスナップ凹部1958を有してよいが、ただし、スナップ凹部1958のアンダーカットは、その近位部分の少なくとも一部の幅及び/又は奥行きが、その遠位部分の少なくとも一部と比べてより大きくなるように構成され得る。捕虫部分1914がベース部分1912に取り付けられたときに、スナップ突出部1956のアンダーカットと、スナップ凹部1958のアンダーカットが係合して、スナップ嵌めとして知られる、確実でありながら取り外し可能な取り付けが形成される。ベース部分1912と捕虫部分1914の間のスナップ嵌めにより、ユーザーが、確信をもって、捕虫部分1914とベース部分1912とを適切に係合させるための、明確な触覚的合図及び聴覚的合図を提供することができる。ベース部分1912と捕虫部分1914の間のスナップ嵌めにより、捕虫装置1910の使用中に、捕虫部分1914をベース部分1912に、しっかりと、かつ取り外し可能に取り付けることができ、また、捕虫部分1914又はベース部分1912を損傷することなく、かつユーザーが捕獲された虫に接触することなく、捕虫部分1914をベース部分1912から容易に取り外すことが可能になる。いくつかの実施形態において、ベース部分1912と捕虫部分1914の間のスナップ嵌めは、ユーザーが片手で捕虫部分1914をベース部分1912から簡単に取り外して交換できる一方で、ベース部分1912は取り外し可能にしっかりと壁面電気コンセントに差し込まれたままになっているように構成される。いくつかの実施形態において、ベース部分1912と捕虫部分1914の間のスナップ嵌めは、例えば、50ニュートン以下の下向きの力で、捕虫部分1914をベース部分1912に取り付けることができるように、かつ、例えば、50ニュートン以下の上向きの力で、捕虫部分1914をベース部分1912から取り外すことができるように、構成される。
捕虫部分1914をベース部分1912に、取り外し可能にしっかりと取り付けるには、スナップ嵌めが好ましいと考えられるが、他の機構及び機構の組み合わせも想到され得る。図90は捕虫装置の第19の実施形態の一例の正面斜視図であり、図91は背面斜視図であり、この捕虫装置全体は1910Aで示されている。捕虫装置1910Aは、ベース部分1912Aと、取り外し可能な捕虫部分1914Aとを含む。これらの図では、捕虫部分1914Aは、ベース部分1912Aから取り外した状態で示されている。ベース部分1912Aは、上面1926Aと、上面1926Aの前側部分にある少なくとも1つのスナップ突出部1956Aと、上面1926Aの後側部分にある少なくとも1つのフック突出部1964Aと、を含む。捕虫部分1914Aは、前側ハウジング1918Aと、後側ハウジング1940Aと、前側ハウジング1918Aにある少なくとも1つのスナップ凹部1958Aと、後側ハウジング1940Aにある少なくとも1つのフック凹部1966Aと、を含む。スナップ凹部1958Aは、ベース部分1912A上のスナップ突出部1956Aに対して、寸法、形状及び位置が対応しており、スナップ凹部1958A及びフック凹部1966Aは、捕虫部分1914Aがベース部分1912Aに取り付けられたとき、それぞれ、スナップ突出部1956A及びフック突出部1964Aと係合するように構成される。
図92は、捕虫装置1910Aの左側面図である。この図では、捕虫部分1914Aは、ベース部分1912Aに部分的に取り付けられた状態で示されている。捕虫部分1914Aをベース部分1912A上に取り付けるには、まず最初に、図示されているように、捕虫部分1914Aをわずかに後ろ(例えば、この図では、反時計回り方向)に傾けて、ベース部分上へと下ろし、捕虫部分1914Aにあるフック凹部1966Aを、ベース部分1912A上のフック突出部1964Aに係合させる。続いて、捕虫部分1914Aを前方(例えば、この図では、時計回り方向)に傾けることによって、スナップ凹部1958A(この図では図示せず)をスナップ突出部1956A上に係合させると、ユーザーが確実に捕虫部分1914Aをベース部分1912Aに適切に係合させられるように、明確な触覚的合図及び聴覚的合図が提供される。捕虫部分1914Aをベース部分1912Aから取り外すには、捕虫部分1914Aを後ろ(例えば、この図では、反時計回り方向)に傾けて、スナップ突出部1956Aからスナップ凹部1958Aを係合解除し、続いて、捕虫部分1914Aをわずかに前方に引っ張って、ベース部分1912Aから持ち上げる。ユーザーは捕虫部分1914Aの頂部を保持して力を加えることにより、捕虫部分1914Aを前方へ傾けて、スナップ突出部1956Aにあるスナップ凹部1958Aに係合させることができ、また、捕虫部分1914Aを後方に傾けることによって、スナップ突出部1956Aからスナップ凹部1958Aを係合解除することができることから、加えて、捕虫部分1914Aの頂部からフック凹部1966Aまでの距離が、フック突出部1964Aとスナップ突出部1956Aとの間の距離よりも大きいことから、捕虫部分1914Aを前方に傾け、捕虫部分1914Aをベース部分1912A上に取り付けるために必要な力、及び捕虫部分1914Aを後方に傾け、捕虫部分1914Aをベース部分1912Aから取り外すために必要な力は著しく小さくなる。あるいは、この機械的な利点により、捕虫部分1914Aを取り外して交換するために必要な力を増加させることなく、捕虫部分1914Aをベース部分1912A上に、より頑丈に取り付けることができるようになる。
図93は、捕虫装置の第19の実施形態の一例の正面斜視図であり、この捕虫装置全体は1910Bで示されている。捕虫装置1910Bは、上面1926Bを備えるベース部分1912Bと、底面1964B及び側方フランジ1966B(1つのみ図示)を備える、取り外し可能な捕虫部分1914Bと、を含む。この図では、捕虫部分1914Bは、ベース部分1912Bから部分的に取り外した状態で示されている。ベース部分1914Bは、概ね捕虫部分1914Bの長さ分、ベース部分1912Bの両側から上方へ突出する、2本の側方レール1968Bを含む。側方レール1968Bのそれぞれは、遠位端1970Bと、ベース部分1912Bの上面1926Bから側方レール1968Bの遠位端1970Bを通って延びるチャネル1974B(1つのみ図示)を備える内側表面1972B(1つのみ図示)と、を含む。チャネル1974Bは、捕虫部分1914Bが側方レール1968Bを自由に上下へ摺動し得るように、捕虫部分1914Bの側方フランジ1966Bを受容するように構成される。
捕虫部分1914Bをベース部分1912B上に取り付けるには、捕虫部分1914Bの底面1964Bに近い側方フランジ1966Bを、ベース部分1912Bの側方レール1968Bの遠位端1970Bにおいて、チャネル1974Bと位置合わせしてから、捕虫部分1914Bを解放し、捕虫部分1914Bの底面1964Bがベース部分1912Bの上面1926Bに接触するまで、捕虫部分1914Bを側方レール1968Bで下方に摺動させる。捕虫部分1914Bをベース部分1912Bから取り外すには、捕虫部分1914Bを上方へ持ち上げ、側方フランジ1966Bがチャネル1974Bと係合解除されるまで、捕虫部分1914Bを側方レール1968Bで上方へ摺動させる。したがって、捕虫部分1914Bの取り外し及び交換は、簡単かつ直感的である。
捕虫部分1914Bをベース部分1912Bにしっかりと、かつ取り外し可能に取り付けるための他の構成が想定されている。いくつかの実施形態において、ベース部分1912Bにある1つ又は複数の磁石(図示せず)により、捕虫部分1914Bにある1つ又は複数の鉄合金要素(図示せず)を引き付け、捕虫部分1914Bをベース部分1912Bにしっかりとかつ取り外し可能に取り付けてもよい。いくつかの実施形態において、ベース部分1912Bにある1つ又は複数の電磁石(図示せず)によって、1つ又は複数の磁石の役割を置き換えてもよい。
図94は、捕虫装置の第19の実施形態の一例の正面図であり、この捕虫装置全体は1910Cで示されている。捕虫装置1910Cは、ベース部分1912Cと、取り外し可能な捕虫部分1914Cとを含む。ベース部分1912C及び捕虫部分1914Cは、1つ又は2つ以上の把持部1976Cを含む。把持部1976Cにより、捕虫装置1910Cの設置時、及び/又は捕虫部分1914Cを取り外して交換するとき、ユーザーは、ベース部分1912C及び/又は捕虫部分1914Cを、よりしっかりと把持することができるようになる。図示されているように、ベース部分1912C及び捕虫部分1914Cは、どちらも把持部1976Cを含む。いくつかの実施形態において、捕虫部分1914Cだけが把持部1976Cを含んでいてもよいし、又は、ベース部分1912Cだけが把持部1976Cを含んでいてもよい。把持部1976Cは、ユーザーの指に適合するように構成された側方凹部として図示されているが、把持部1976Cは、任意の寸法の、ベース部分1912C又は捕虫部分1914Cの任意の部分にある、畝、隆起部、波状部、又は任意の他の凸形状若しくは凹形状の形態であってもよい。把持部1976Cは、組み立て前、組み立て中、又は組み立て後に、ベース部分1912C及び捕虫部分1914Cの部品に直接、成型、熱成形、切断、機械加工、又はスタンプ加工されてもよい。把持部1976Cにより、捕虫装置1910Cの設置が容易になるとともに、ベース部分1912C上への捕虫部分1914Cの取り外し及び交換が容易となり得る。あるいは、把持部1976Cにより、捕虫部分1914Cの取り外し及び交換の容易さを犠牲にすることなく、ベース部分1912Cと捕虫部分1914Cとの間の、よりしっかりとした取り外し可能な取り付けが可能となり得る。
捕虫装置1910に戻ると、図95は、捕虫装置1910の断面図である。いくつかの実施形態において、各LED1924から放射される光は、主方向1954を有する。捕虫部分1914は、前面1938を備えたディバイダ1934を含む。いくつかの実施形態において、ディバイダ1934は、透明又は半透明の材料から構築されるか、又は透明又は半透明の材料を含み、また、前面1938が透明又は半透明の粘着剤1936でコーティングされ得る。いくつかの実施形態において、ディバイダ1934は、飛翔昆虫(広範な種類の飛翔昆虫が、偏光を感知することが知られている)を更に誘引するため、ディバイダ1934を透過する光を、日光と同様の配向に偏光するように構成される。いくつかの実施形態において、ディバイダ1934の材料及び厚さと粘着剤1936の材料及び厚さは、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光のかなりの割合を透過させるよう選択され、例えば、光の60%超がディバイダ1934と粘着剤1936を透過するよう選択される。いくつかの実施形態において、後側ハウジング1940は、反射性コーティングされた内面1942を含む。あるいは、後側ハウジング1940の材料及び表面仕上げは、反射性コーティングなしに、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光を反射及び分散させるように構成され得る。後側ハウジング1940は、その底面に開口部1944を含んでよく、あるいは開口部1944は、透明又は半透明のウィンドウ(図示せず)に置き換えられてもよい。
いくつかの実施形態において、前側ハウジング1918と後側ハウジング1940は、不透明なプラスチックシートから熱成形され、低価格と使い捨て性を維持しながら、清潔で美観に優れた形状を生み出す。あるいは、紙、板紙、厚紙又は紙パルプなどの他の不透明、透明又は半透明の材料も使用することができる。いくつかの実施形態において、前側ハウジング1918及び後側ハウジング1940は、射出成形又はその他の好適な製造法により構築される。図示されているように、ディバイダ1934は実質的に平らであり、LED1924により生成される光の主方向1954に対して平行又はある角度1952になるように構成することができる。角度1952は、好ましくは、ディバイダ1934全体に光が均一に配光されやすくなるように、鋭角であってよく、好ましくは0°~45°であってよい。いくつかの実施形態において、ディバイダ1934は、均一に配光するために最適化されるよう、凸状、凹状、又はサドル形状、又は形状の組み合わせに形成されてもよい。いくつかの実施形態において、ディバイダ1934は、粘着面の面積を増大させ、かつ明暗コントラスト領域を形成するような、畝又はその他の形状(図示せず)を有していてもよい。明暗コントラスト領域は、広範な種類の虫に対して可視性が高く、それらの虫に対する誘引効果をより高めることができる。
また、いくつかの実施形態において、前側ハウジング1918は、その内面が透明、半透明又は不透明の粘着剤(図示せず)でコーティングされてよく、これにより付加的な捕虫効果及び能力が提供される。加えて、前側ハウジング1918は更に内面の粘着剤コーティングの下に反射性コーティング(図示せず)を有し、これにより、虫の誘引効果を強化し、捕虫効果及び効率を更に向上させてもよい。
いくつかの実施形態において、前側ハウジング1918、ディバイダ1934及び後側ハウジング1940は、それらが交差又は係合する箇所において、超音波溶接又は高周波(HF)溶接で互いに接合されるが、接着剤により、又は任意の他の好適な組立法により、恒久的又は取り外し可能に、互いに接合されていてもよい。捕虫部分1914の材料は更に、1種類又は2種類以上の虫誘引剤を含み得る。例えば、捕虫部分1914には、当該技術分野で既知の1種類又は2種類以上の虫誘引物質、例えば、ソルビトール、甲虫類誘引剤(ブレビコミン、ドミニカルア、フロンタリン、グランドルア、イプスジエノール、イプセノール、ジャポニルア、リネアチン、メガトモ酸、マルチストリアチン、オリクタルア、スルカトール、及びトランクコールを含む)、双翅類誘引剤(セラルア、キュールア、ラチルア、メドルア、モグチュン、ムスカルア、及びトリメドルアを含む)、同翅類誘引剤(レスカルアを含む)、鱗翅類誘引剤(ディスパールアを含む)、直鎖鱗翅類フェロモン(コドレルア、ゴシップルア、ヘキサルア、リトルア、ループルア、オルフラルア、及びオストラモンを含む)、及びその他の虫誘引剤(例えばオイゲノール、メチルオイゲノール、及びシグルア)、又はその他の、捕虫装置1910の虫誘引効率を更に向上させ得るにおいをもたらす物質を、含浸させることができる。そのような実施形態において、虫誘引剤は、捕虫部分1914に一体化している。あるいは、虫誘引剤は、前側ハウジング1918の内面上に、又は前側ハウジング1918の開口部を通して、又は前側ハウジング1918の前面1916上に、又はディバイダ1934の前面1938上に取り付けられる、別個のピース(図示せず)に埋め込まれるか、又は収容されてもよい。あるいは、水蒸気は蚊に対する誘引剤として知られていることから、1種類又は2種類以上の虫誘引物質に加えて、又はそれに代えて、別個のピース又はコンテナに水を埋め込むか、又は収容してもよい。あるいは、1種類又は2種類以上の虫誘引物質に加えて、又はそれに代えて、糖液、糖蜜、又は蜂蜜などの他の虫誘引剤を、別個のピース又はコンテナに埋め込むか、又は収容してもよい。あるいは、1種類又は2種類以上の虫誘引物質に加えて、又はそれに代えて、蚊を誘引する二酸化炭素を産生し得るように、生酵母、砂糖、及び水を組み合わせて別個のピース又はコンテナに埋め込むか、又は収容してもよい。そのような誘引剤は、捕虫装置1910から半径約2メートルにいる虫に感知可能であることが望ましい。ディバイダ1934は、捕虫部分1914を前側エンクロージャ1946と後側エンクロージャ1948とに分割している。いくつかの実施形態において、ベース部分1912は、コマンドを実行するためのプログラム可能プロセッサ又はチップ(図示せず)を有する回路基板1950を含み、これは導電性プロング1922(1つのみ図示)、及びLED1924(1つのみ図示)に電気的に接続されている。ただし、見やすくするため、電気的接続は一部しか示されていない。回路基板1950は、導電性プロング1922から通常の家庭用電流を受け取り、LED1924を点灯させる電力を供給するための電子回路を含み得る。回路基板1950は、LED1924に一定電圧を供給する、全波整流回路又はその他の回路などのエネルギー安定器を含み得るが、一部の種類の虫(蚊を含む)を誘引し得るような変化を真似た点滅光が提供されるように、LED1924に変動電圧を供給することもできる。例えば、およそ0.05Hz(例えば、大型哺乳動物の呼吸数を真似たもの)~250Hz(例えば、オスのイエバエを誘引する点滅の最高頻度)の範囲の点滅頻度が望ましいことがあり、発光素子は、この範囲内で点滅するように構成されてよい。回路基板1950は、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光を提供するために、LED1924に電力を供給してもよいが、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光の点滅の組み合わせを生み出すために、UV LED1924のみ又は可視光LED1924のみ又はIR LED1924のみに電力を供給するか、あるいは変動電力を供給するように構成してもよい。回路基板1950はまた、圧電スピーカ(図示せず)などの発信機又はトランシーバー、又はその他の装置を駆動させるように構成することができ、これらはベース部分1912に取り付けて、虫誘引性の音を発するようにすることができる。いくつかの実施形態において、この発信機又はトランシーバーは、虫(蚊、小昆虫、蛾、又は蠅など)をよりよく誘引するために、録音及び/又は生成された虫の音又は振動を発することができ、これには、虫の発信、応答、求愛、及び連結の歌のうちの1つ又は2つ以上が含まれ得る。いくつかの実施形態において、この発信機又はトランシーバーは、録音及び/又は生成された虫誘引性の音又は振動(例えば哺乳動物の心拍など)を発することができる。例えば、この発信機又はトランシーバーは、約0.5Hz(例えば、大型哺乳動物の心拍数)~約240kHz(例えば、虫が感知可能な最高周波数)の範囲の周波数を有する虫誘引性の1種類又は複数種類の音を発することができる。いくつかの実施形態において、この周波数は約5Hz~100kHzの範囲である。いくつかの実施形態において、この周波数は約35Hz~50kHzの範囲である。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置1910から約2メートル以内の距離にいる虫に感知可能であることが望ましい。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置1910から約1メートルを超える距離にいる人間に感知できないものであることが望ましい。また、回路基板1950は、ノミ及び蚊などの一部の虫類を誘引するために、抵抗器(図示せず)若しくは抵抗発熱体(図示せず)などの1つ又は2つ以上の電気素子(図示せず)、あるいは、1つ又は2つ以上の熱交換素子(図示せず)(例えば、ペルチェ効果及び/又はトムソン効果を用いて、熱を特定領域に移動させる素子など)、あるいは、熱を発生及び/又は移動させ、この熱を、ベース部分1912を通して捕虫部分1914へと伝達させ得る、電気素子の組み合わせを含んでもよい。あるいは、LED1924のうちの1つ又は2つ以上によって熱を発生させ、1つ又は2つ以上の電気素子が発生させる熱を置き換えてもよいし、又は増大させてもよい。あるいは、1つ又は2つ以上のLED1924を、熱と光の両方を発生させる1つ又は2つ以上の白熱電球で置き換えてもよいし、又は強化してもよい。哺乳類の肌の温度及び体温に似せるために、一般に、発生させる熱により、捕虫部分1914の少なくとも一部分の温度をおよそ30℃~45℃、好ましくはおよそ33℃~42℃に上昇させて維持してもよい。また、熱を加えることにより水蒸気及び二酸化炭素などの虫誘引物質の放出を増大させ得る。
捕虫装置1910の操作においては、導電性プロング1922が壁面電気コンセントに差し込まれ、捕虫部分1914は、捕虫部分1914のスナップ凹部1958(図示せず)を、ベース部分1912の対応するスナップ突出部1956(図示せず)に係合させることにより、ベース部分1912に取り付けられる。LED1924は、光(矢印で示す)を発し、この光は、ベース部分1912のウィンドウ1928を通り、捕虫部分1914の後側ハウジング1940にある開口部1944を通って、後側エンクロージャ1948に入り、直接、後側ハウジング1940の内面1942上に、かつディバイダ1934の背面1960上に、伝わっていく。見やすくするため、光を表わす矢印は、1つのLED1924から放射される光のみを示す。LED1924からの光は、後側ハウジング1940の底面における開口部1944(例えば、捕虫部分1914の全体奥行きに実質的に平行な面にある)を通って、後側エンクロージャ1948に入ることから、この光は、後側エンクロージャ1948の長さ全体を通過することができるとともに、後側エンクロージャ1948の長さ全体にわたって発散することができるため、後側エンクロージャ1948全体にわたって、より均一に配光され得る。いくつかの実施形態において、光はベース部分1912において操作されず、捕虫部分1914内へ直接発せられる。後側ハウジング1940の内面1942は凹形状を含んでいてもよく、LED1924からのUV光及び可視光を反射及び分散させて、ディバイダ1934の背面1960上に均一に配光するように構成されていてもよいが、後側ハウジング1940の内面1942の形状は凸状又はサドル形状又は形状の組み合わせ(図示せず)を有していてよく、あるいは、より均一に配光するように、畝又はその他の形状を有していてもよい。あるいは、ディバイダ1934の背面1960上へとUV光及び可視光を(例えば、均等に、特定のパターンに従って、焦点を絞って)配光するように構成された、アナモルフィックレンズ(図示せず)、又は任意の他のレンズ、又はレンズの組み合わせなどの光学的エンハンサを、開口部1944において、若しくはその付近において、後側ハウジング1940に取り付けるか、又はウィンドウ1928において、若しくはその付近において、ベース部分1912に取り付けてよく、また、この光学的エンハンサにより、後側ハウジング1940の内面1942の役割を置き換えるか、又は増強してもよい。いくつかの実施形態において、LED1924からの光は、ディバイダ1934の背面1960に斜めの角度(例えば、約0°~90°の鋭角)で直接当たってよく、ディバイダ1934全体にわたって広がってよく、後側ハウジング1940の内面1942の役割、又は後側ハウジング1940に取り付けられた1つ若しくは複数のレンズの役割を置き換えるか、又は強化してもよい。
その後、光は、ディバイダ1934及び前面1938上の粘着剤1936を透過し、前側エンクロージャ1946に入る。この光は、ディバイダ1934、前面1938上の粘着剤1936、又はこれら両方の光散乱特性により、更に均一に配光され得る。前側エンクロージャ1946に入る光の一部は、前側ハウジング1918の開口部1920を通って、捕虫装置が設置されている領域へと進んでいく。虫は、粘着剤1936と前側ハウジング1918の開口部1920とを通って伝わってくるUV光及び/又は可視光に誘引され、開口部1920から粘着剤1936上へと飛んでいくか、又は這っていき、そこで捕獲される。ユーザーは、前側ハウジング1918の開口部1920を通して見ることにより、捕獲された虫を確認できる。十分な数の虫が捕獲されると、ユーザーは、捕獲された虫、虫の破片又は粘着剤(これらは捕虫部分1914内の届かないところに留まる)に触れることなく、使用済みの捕虫部分1914全体を容易に取り外して捨て、新しい捕虫部分1914に交換することができる。新しい捕虫部分1914は、粘着剤コーティングされた新しい表面と光指向面を有しており、捕虫装置1910での効率的かつ効果的な虫の誘引と捕獲が持続的に確保される。
いくつかの実施形態において、捕虫部分1914はベース部分1912の前ではなく上に取り付けられているため、一般的な家庭用壁面コンセントに差し込んだときに、壁面からの捕虫装置1910の突出が最小限に抑えられ、これによって、家庭環境に対する邪魔を最小限に抑える。いくつかの実施形態において、捕虫装置1910は、壁面に取り付けられたとき、捕虫装置1910が壁面から突出する全距離によって定義される全体奥行きが、捕虫装置1910の全体高さ及び全体幅よりも小さくなるように構成される。
捕虫装置1910の利点は、捕虫部分1914内の光の操作であることが理解されよう。いくつかの実施形態において、光の操作は捕虫部分1914内でのみ行われる。光の操作には、反射、屈折、偏光、分散及び/又は散乱が含まれてよく、操作可能な素子又は表面(例えば、内面1942、ディバイダ1934及び粘着剤1936)と係合することにより達成される。いくつかの実施形態において、光の操作により、粘着剤1936上に光の均等な分布が形成される。いくつかの実施形態において、光は、粘着剤1936の上又は捕虫部分1914内に所定のパターンを生成するよう操作され、例えば、均一な分布、高強度のホットスポットを伴う均一な分布、ホットスポットパターン、及び/又はこれらの組み合わせを生成するよう操作される。
任意の好適な粘着材料を、虫を捕獲するための粘着面の一部として使用することができる。いくつかの実施形態において、アクリル、ブチルゴム、天然ゴム、ニトリル、シリコーン、スチレンブロックコポリマー、スチレン-エチレン/プロピレン、スチレン-イソプレン-スチレン、ビニルエーテルなどの感圧性粘着剤を使用することができる。一般に、そのような粘着剤の厚さは約0.01mm~1mmの範囲である。いくつかの実施形態において、粘着剤の厚さは、約0.05mm~0.2mmの範囲であり、厚さ約0.1mmが最もよく使用される。
この構成の捕虫装置1910は、ベース部分1912に取り外し可能に取り付けることができる様々な異なる捕虫部分1914に対応することができ、それぞれの捕虫部分1914は、特定の種類又は複数の種類の飛翔昆虫又は非飛翔昆虫を誘引して捕獲するような固有の構成を有する。例えば、捕虫部分1914の全体の寸法及び形状、並びに捕虫部分1914の前側ハウジング1918における開口部1920の寸法、形状、位置及び向きは、特定の種類又は複数の種類の飛翔昆虫又は非飛翔昆虫を誘引して捕獲するように固有の構成を有していてよい。
例えば、いくつかの実施形態において、捕虫部分1914はおよそ、幅20mm~600mm、高さ20mm~600mm、及び奥行き5mm~150mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分1914はおよそ、幅20mm~200mm、高さ20mm~200mm、及び奥行き5mm~80mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分1914はおよそ、幅20mm~130mm、高さ20mm~130mm、及び奥行き5mm~50mmである。
いくつかの実施形態において、ベース部分1912はおよそ、幅20mm~600mm、高さ10mm~150mm、及び奥行き10mm~150mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分1912は、幅20mm~200mm、高さ10mm~100mm、及び奥行き10mm~80mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分1912は、幅20mm~130mm、高さ10mm~50mm、及び奥行き10mm~50mmである。
本明細書で提供されるように、開口部1920は様々な形状及び/又は寸法であり得る。例えば、開口部1920の形状は、円形、正方形、長方形、多角形、及び/又は楕円形であり得る。あるいは、開口部1920は、直線、曲線、又は波状の形状又はパターンを有するスロット形状であり得る。開口部1920が円形の場合、開口部1920の直径は約0.5mm~30mmであり得る。いくつかの実施形態において、円形開口部1920の直径は約0.5mm~20mmである。いくつかの実施形態において、円形開口部1920の直径は約0.5mm~15mmである。開口部1920がスロット形状の場合、開口部1920はおよそ、幅2mm~30mm、長さ5mm~500mmであり得る。いくつかの実施形態において、スロット形状開口部1920はおよそ、幅2mm~20mm、長さ5mm~200mmである。いくつかの実施形態において、スロット形状開口部1920はおよそ、幅2mm~15mm、長さ5mm~100mmである。
いくつかの実施形態において、開口部1920は前側ハウジング1918の全部又は一部を占める。例えば、開口部1920は、前側ハウジング1918の表面積の約1%~75%の範囲を占めていてもよい。いくつかの実施形態において、開口部1920は、前側ハウジング1918の表面積の約5%~50%を占める。いくつかの実施形態において、開口部1920は、前側ハウジング1918の表面積の約10%~30%を占める。
図96は、捕虫装置の第20の実施形態の正面斜視図であり、この捕虫装置全体は2010で示されている。捕虫装置2010は、ベース部分2012と取り外し可能な捕虫部分2014とを含み得る。捕虫部分2014は、この図で、部分的に切り取られ、かつベース部分2012から取り外された状態で示されている。捕虫装置2010は、全体長さ、全体幅、及び全体奥行きを有していてよく、また、捕虫装置2010が壁面に取り付けられたとき、捕虫装置2010が壁面から突出する全距離によって定義される全体奥行きが、これら3つの全体寸法のうちで最小となるようになるように構成されてよい。捕虫部分2014は、ディバイダ2034と、前面2016に少なくとも1つの開口部2020を備えた前側ハウジング2018とを含む。捕虫部分2014は、全体長さ、全体幅、及び全体奥行きを有していてよく、また、捕虫部分2014が捕虫装置2010に取り付けられ、かつ捕虫装置2010が壁面に取り付けられたとき、その壁面に垂直な方向に測定される、捕虫部分2014の全体奥行きが、捕虫部分2014のこれら3つの全体寸法のうちで最小となるように構成されていてもよい。前側ハウジング2018の開口部2020は、広範な種類の虫を捕虫装置2010に受け入れるように構成してもよいし、あるいは、1種類又は2種類以上の特定の種類の虫を受け入れるように構成してもよい。いくつかの実施形態において、開口部2020は、捕虫部分2014を取り外して交換するときに、ユーザーの指が開口部2020に入ってしまい捕獲された虫又は粘着剤に誤って触れることを防ぐように構成される。いくつかの実施形態において、開口部2020は好ましくは、直径25mmの球が開口部2020を通過できないような寸法及び形状を有し得、かつ、直径1mmの球が開口部2020のいかなる部分も通過できるような寸法及び形状を有する。開口部2020の幅、形状及び向きは、均一であってもよいし、又は、変化していてもよく、また、捕虫部分2014が複数の開口部2020を有する場合は、それらの幅、形状及び向きは、同一あってもよいし、又は、異なっていてもよい。開口部2020は、1種類又は2種類以上の個々の種類の虫又は様々な種類の虫を誘引するように構成することができる。前側ハウジング2018は更にウィンドウ2060を含み得るが、ウィンドウ2060の代わりに開口部であってもよい。いくつかの実施形態において、ディバイダ2034は、透明又は半透明の材料から構築されるか、又は透明又は半透明の材料を含み、また、前面2038が透明又は半透明の粘着剤2036でコーティングされ得る。使用中、捕獲された1匹以上の虫2058が、ディバイダ2034の前面2038上の粘着剤2036に付着し得る。また、いくつかの実施形態において、ディバイダ2034は、飛翔昆虫(広範な種類の飛翔昆虫が、偏光を感知することが知られている)を更に誘引するため、ディバイダ2034を透過する光を、日光と同様の配向に偏光するように構成されてもよい。ベース部分2012の背面2064(図97に図示)から突出しているのは、複数の導電性プロング2022であってよく、導電性プロング2022を標準の家庭用壁面電気コンセントに差し込むことにより、捕虫装置2010を壁面に取り付けて捕虫装置2010に電力を供給するよう適合されている。あるいは、導電性プロング2022は、導電性プロング2022が水平方向コンセントに差し込まれる場合に、捕虫装置2010が直立したままとなり得るように、スイベル式に回転するように適合されていてもよい。あるいは、ベース部分2012は、所望の任意の場所に静置又は吊り下げて、ベース部分2012内に取り付けられた電池(図示せず)から電力を受け取るように構成されてもよい。電気コンセントと電池が、捕虫装置2010に電力を供給するものとして記載されたが、任意の好適な電源を使用することができる。ベース部分2012は、1つ又は2つ以上のLED2024などの発光素子を含む。いくつかの実施形態において、LED2024は、UV光を発するLEDを少なくとも1つ、及び可視光を発するLEDを少なくとも1つ含む。いくつかの実施形態において、LED2024は、広範な種類の虫をよりよく誘引するために、UV光を発するLEDを少なくとも1つ、及び青色光を発するLEDを少なくとも1つ含む。いくつかの実施形態において、この発光素子は、日光を模した波長の組み合わせを放射する。いくつかの実施形態において、LED2024は、蚊及びノミなどの特定の種類の虫をよりよく誘引するために、IR光を発するLEDを少なくとも1つ含む。ベース部分2012の上面2026には開口部2052があり、開口部2052は透明又は半透明のウィンドウ2028(LED2024が見えるように部分的に切り取った状態で示す)で覆われていてよい。当業者には、本明細書に記載されるか又は添付図に示されるような開口部及びウィンドウ(例えば2052及び2028)は、本開示の範囲から逸脱することなく、様々な寸法及び/又は位置であり得ることが理解されよう。ウィンドウ2028により、LED2024が埃と虫の破片から保護され、ベース部分2012のクリーニングが容易になり得る。いくつかの実施形態において、捕虫部分2014がベース部分2012に取り付けられたとき、ウィンドウ2028の少なくとも一部と、LED2024の少なくとも一部とが、ベース部分2012の上面2026から突出して捕虫部分2014内に入る。いくつかの実施形態において、ベース部分はウィンドウ2028を含まず、捕虫部分2014がベース部分2012に取り付けられたとき、LED2024の少なくとも一部が、ベース部分2012の上面2026から突出して捕虫部分2014内に入る。いくつかの実施形態において、上面2026の開口部2054内には、光センサ2056が取り付けられており、これは好ましくはフォトレジスタであるが、光電池、フォトダイオード、フォトトランジスタ、又は、光を検出し、その電気的特性を変化させることで応答する任意のセンサを、使用することができる。また、上面2026にはスロット2030があってよく、上面2026の外周には、縁又は上向きの突出部2032がある。
図97は、捕虫装置2010の断面図である。捕虫部分2014は、内面2042を備えた後側ハウジング2040を含む。いくつかの実施形態において、内面2042は反射性コーティングを有する。いくつかの実施形態において、後側ハウジング2040の材料及び表面仕上げは、反射性コーティングなしに、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光を反射及び分散させるように構成され得る。いくつかの実施形態において、ディバイダ2034の材料及び厚さと粘着剤2036の材料及び厚さは、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光のかなりの割合を透過させるよう選択され、例えば、光の60%超がディバイダ2034と粘着剤2036を透過するよう選択される。後側ハウジング2040は、その底面に開口部2044を含んでよく、あるいは開口部2044は、透明又は半透明のウィンドウ(図示せず)に置き換えられてもよい。
いくつかの実施形態において、前側ハウジング2018と後側ハウジング2040は、不透明なプラスチックシートから熱成形され、低価格と使い捨て性を維持しながら、清潔で美観に優れた形状を生み出す。あるいは、紙、板紙、厚紙又は紙パルプなどの他の不透明、透明又は半透明の材料も使用することができる。いくつかの実施形態において、前側ハウジング2018及び後側ハウジング2040は、射出成形又はその他の好適な製造法により構築される。図示されているように、ディバイダ2034は実質的に平らであり、LED2024により生成される光の主方向(図示せず)に対して平行又はある角度になるように構成することができる。あるいは、ディバイダ2034は、均一に配光するために最適化されるよう、凸状、凹状、又はサドル形状(図示せず)、又は形状の組み合わせに形成されてもよい。いくつかの実施形態において、ディバイダ2034は、粘着面の面積を増大させ、かつ明暗コントラスト領域を形成するような、畝又はその他の形状(図示せず)を有する。明暗コントラスト領域は、広範な種類の虫に対して可視性が高く、それらの虫に対する誘引効果をより高めることができる。
いくつかの実施形態において、前側ハウジング2018は、その内面が透明、半透明又は不透明の粘着剤(図示せず)でコーティングされており、これにより付加的な捕虫効果及び能力が提供される。加えて、前側ハウジング2018は更に内面の粘着剤コーティングの下に反射性コーティング(図示せず)を有し、これにより、虫の誘引効果を強化し、捕虫効果及び効率を更に向上させてもよい。
いくつかの実施形態において、前側ハウジング2018、ディバイダ2034及び後側ハウジング2040は、それらが交差又は係合する箇所において、接着剤で互いに接合されているが、これらは、超音波溶接、若しくはRF密封などの他の一般的に使用されているパッケージング組立法、又は任意の他の好適な組立方法により、互いに接合されていてもよい。図示されているように、ディバイダ2034は、捕虫部分2014を前側エンクロージャ2046と後側エンクロージャ2048とに分割していてよい。いくつかの実施形態において、ベース部分2012は、コマンドを実行するためのプログラム可能プロセッサ又はチップ(図示せず)を有する回路基板2050を含み、これは導電性プロング2022(1つのみ図示)、及びLED2024に電気的に接続されている。ただし、見やすくするため、電気的接続は一部しか示されていない。回路基板2050は、例えば導電性プロング2022から通常の家庭用電流を受け取り、LED2024を点灯させる電力を供給するための電子回路を含み得る。回路基板2050は、LED2024に一定電圧を供給する、全波整流回路又はその他の回路などのエネルギー安定器を含み得るが、一部の種類の虫(蚊を含む)を誘引し得るような変化を真似た点滅光が提供されるように、LED2024に変動電圧を供給することもできる。例えば、およそ0.05Hz(例えば、大型哺乳動物の呼吸数を真似たもの)~250Hz(例えば、オスのイエバエを誘引する点滅の最高頻度)の範囲の点滅頻度が望ましいことがあり、発光素子は、この範囲内で点滅するように構成されてよい。回路基板2050は、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光を提供するために、LED2024に電力を供給してもよいが、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光の点滅の組み合わせを生み出すために、UV LED2024のみ又は可視光LED2024のみ又はIR LED2024のみに電力を供給するか、あるいは変動電力を供給するように構成してもよい。回路基板2050はまた、圧電スピーカ(図示せず)などの発信機又はトランシーバー、又はその他の装置を駆動させるように構成することができ、これらはベース部分2012に取り付けて、虫誘引性の音を発するようにすることができる。いくつかの実施形態において、この発信機又はトランシーバーは、虫(蚊、小昆虫、蛾、又は蠅など)をよりよく誘引するために、録音及び/又は生成された虫の音又は振動を発することができ、これには、虫の発信、応答、求愛、及び連結の歌のうちの1つ又は2つ以上が含まれ得る。いくつかの実施形態において、この発信機又はトランシーバーは、録音及び/又は生成された虫誘引性の音又は振動(例えば哺乳動物の心拍など)を発することができる。例えば、この発信機又はトランシーバーは、約0.5Hz(例えば、大型哺乳動物の心拍数)~約240kHz(例えば、虫が感知可能な最高周波数)の範囲の周波数を有する虫誘引性の1種類又は複数種類の音を発することができる。いくつかの実施形態において、この周波数は約5Hz~100kHzの範囲である。いくつかの実施形態において、この周波数は約35Hz~50kHzの範囲である。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置2010から約2メートル以内の距離にいる虫に感知可能であることが望ましい。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置2010から約1メートルを超える距離にいる人間に感知できないものであることが望ましい。また、回路基板2050は、ノミ及び蚊などの一部の虫類を誘引するために、抵抗器(図示せず)若しくは抵抗発熱体(図示せず)などの1つ又は2つ以上の電気素子(図示せず)、あるいは、1つ又は2つ以上の熱交換素子(図示せず)(例えば、ペルチェ効果及び/又はトムソン効果を用いて、熱を特定領域に移動させる素子など)、あるいは、熱を発生及び/又は移動させ、この熱を、ベース部分2012を通して捕虫部分2014へと伝達させ得る、電気素子の組み合わせを含んでもよい。あるいは、光源2024のうちの1つ又は2つ以上によって熱を発生させ、1つ又は2つ以上の電気素子が発生させる熱を置き換えてもよいし、又は増大させてもよい。哺乳類の肌の温度及び体温に似せるために、一般に、発生させる熱により、捕虫部分2014の少なくとも一部分の温度をおよそ30℃~45℃、好ましくはおよそ33℃~42℃に上昇させて維持してもよい。
図示されているように、ベース部分2012の上面2026のスロット2030と、ベース部分2012の上面2026の縁又は突出部2032とが、捕虫部分2014と係合して、使用中に捕虫部分2014を定位置に固定する。しかしながら、捕虫部分2014をベース部分2012にしっかりと、かつ取り外し可能に取り付けることができるような、任意の他の取り付け形態に置き換えてもよい。捕虫装置2010をコンセントから外した際に、捕虫装置2010を床、机、テーブル、又は棚の上に直立させて静置できるように、ベース部分2012の底面2066は、実質的に平坦であるか又は凹状になっていてもよい。あるいは、ベース部分2012の底面2066は、捕虫装置2010をコンセントから外した際に、捕虫装置2010を直立させて静置可能とする、2つ以上の突出部(図示せず)又は脚部を有していてもよい。
捕虫装置2010の操作においては、導電性プロング2022(1つのみ図示)を壁面電気コンセントに差し込む。回路基板2050は、LED2024と光センサ2056に電力を供給する。LED2024は、光(矢印で示す)を発し、この光は、ベース部分2012のウィンドウ2028を通り、捕虫部分2014の後側ハウジング2040にある開口部2044を通って、後側エンクロージャ2048に入り、直接、後側ハウジング2040の内面2042上に、かつディバイダ2034の背面2062上に、伝わっていく。LED2024からの光は、後側ハウジング2040の底面における開口部2044(例えば、捕虫部分2014の全体奥行きに実質的に平行な面にある)を通って、後側エンクロージャ2048に入ることから、この光は、後側エンクロージャ2048の長さ全体を通過することができるとともに、後側エンクロージャ2048の長さ全体にわたって発散することができるため、後側エンクロージャ2048全体にわたって、より均一に配光され得る。いくつかの実施形態において、光はベース部分2012において操作されず、捕虫部分2014内へ直接発せられる。後側ハウジング2040の内面2042は凹形状を含んでいてもよく、LED2024からのUV光及び可視光を反射及び分散させて、ディバイダ2034の背面2062上に均一に配光するように構成されていてもよいが、後側ハウジング2040の内面2042の形状は凸状又はサドル形状又は形状の組み合わせを有していてよく、あるいは、より均一に配光するように、畝又はその他の形状(図示せず)を有していてもよい。あるいは、ディバイダ2034の背面2062上へとUV光及び可視光を(例えば、均等に、特定のパターンに従って、焦点を絞って)配光するように構成された、アナモルフィックレンズ(図示せず)、又は任意の他のレンズ、又はレンズの組み合わせなどの光学的エンハンサを、開口部2044において、若しくはその付近において、後側ハウジング2040に取り付けるか、又は開口部2052において、若しくはその付近において、ベース部分2012に取り付けてよく、また、この光学的エンハンサにより、後側ハウジング2040の内面2042の役割を置き換えるか、又は増強してもよい。いくつかの実施形態において、LED2024からの光は、ディバイダ2034の背面2062に斜めの角度(例えば、約0°~90°の鋭角)で直接当たってよく、ディバイダ2034全体にわたって広がってよく、後側ハウジング2040の内面2042の役割、又は後側ハウジング2040に取り付けられた1つ若しくは複数のレンズの役割を置き換えるか、又は強化してもよい。
その後、光は、ディバイダ2034及び前面2038上の粘着剤2036を透過し、前側エンクロージャ2046に入る。ディバイダ2034、粘着剤2036、又はこれら両方の光散乱特性により、光は更に均一に配光され得る。前側エンクロージャ2046に入る光の一部は、続いて、前側ハウジング2018の開口部2020を通って、捕虫装置2010が設置されている周辺領域に放たれる。虫は、粘着剤2036と前側ハウジング2018の開口部2020とを通って伝わってくるUV光及び/又は可視光に誘引され、開口部2020から粘着剤2036上へと飛んでいくか、又は這っていき、そこで捕獲される。捕獲された虫2058により、前側エンクロージャ2046内へ伝わる光量が減少する。光センサ2056は光の減少を検知し、電気的特性を変化させることにより応答する。回路基板2050は、所定の閾値を超えた電気的特性の変化に応答して、LED2024を点滅させ、これにより、捕虫部分2014を交換する必要があり得ることを知らせるインジケータ機能を提供する。あるいは、他の視覚的インジケータ機能(例えば光の色の変化(例えば黄色、橙色又は赤色への変化))、あるいは聴覚的インジケータ機能(例えばトーン、チャイム又は音声)を、点滅光インジケータ機能の強化又は代替に使用することができる。いくつかの実施形態において、回路基板2050は、LED2024から発せられる光を、好ましくは人間の目で判別できないほど高速に、周期的にパルス発光させるか又は変化させ、この光の周期的パルスによる光センサ2056の電気的特性の変化を検出し、所定の閾値を超える変化に応答して、LED2024を点滅させることにより、周辺光レベルの変化に対して誤って応答することを防ぐように構成される。ユーザーは、捕虫装置2010から発せられる点滅光に気付き、前側ハウジング2018の開口部2020から覗くことにより、捕獲された虫2058を確認することができる。ユーザーは、捕獲された虫、虫の破片又は粘着剤(これらは捕虫部分2014内の届かないところに留まる)に触れることなく、使用済みの捕虫部分2014全体を容易に取り外して捨て、新しい捕虫部分2014に交換することができる。新しい捕虫部分2014は、粘着剤コーティングされた新しい表面と光指向面を有しており、捕虫装置2010での効率的かつ効果的な虫の誘引と捕獲が持続的に確保される。
いくつかの実施形態において、捕虫部分2014はベース部分2012の前ではなく上に取り付けられているため、一般的な家庭用壁面コンセントに差し込んだときに、壁面からの捕虫装置2010の突出が最小限に抑えられ、これによって、家庭環境に対する邪魔を最小限に抑える。いくつかの実施形態において、捕虫装置2010は、壁面に取り付けられたとき、捕虫装置2010が壁面から突出する全距離によって定義される全体奥行きが、捕虫装置2010の全体高さ及び全体幅よりも小さくなるように構成される。
捕虫装置2010の利点は、捕虫部分2014内の光の操作であることが理解されよう。いくつかの実施形態において、光の操作は捕虫部分2014内でのみ行われる。光の操作には、反射、屈折、偏光、分散及び/又は散乱が含まれてよく、操作可能な素子又は表面(例えば、内面2042、ディバイダ2034及び粘着剤2036)と係合することにより達成される。いくつかの実施形態において、光の操作により、粘着剤2036上に光の均等な分布が形成される。いくつかの実施形態において、光は、粘着剤2036の上又は捕虫部分2014内に所定のパターンを生成するよう操作され、例えば、均一な分布、高強度のホットスポットを伴う均一な分布、ホットスポットパターン、及び/又はこれらの組み合わせを生成するよう操作される。
任意の好適な粘着材料を、虫を捕獲するための粘着面の一部として使用することができる。いくつかの実施形態において、アクリル、ブチルゴム、天然ゴム、ニトリル、シリコーン、スチレンブロックコポリマー、スチレン-エチレン/プロピレン、スチレン-イソプレン-スチレン、ビニルエーテルなどの感圧性粘着剤を使用することができる。一般に、そのような粘着剤の厚さは約0.01mm~1mmの範囲である。いくつかの実施形態において、粘着剤の厚さは、約0.05mm~0.2mmの範囲であり、厚さ約0.1mmが最もよく使用される。
この構成の捕虫装置2010は、ベース部分2012に取り外し可能に取り付けることができる様々な異なる捕虫部分2014に対応することができ、それぞれの捕虫部分2014は、特定の種類又は複数の種類の飛翔昆虫又は非飛翔昆虫を誘引して捕獲するような固有の構成を有する。例えば、捕虫部分2014の全体の寸法及び形状、捕虫部分2014の前側ハウジング2018における開口部2020の寸法、形状、位置及び向き、並びに捕虫部分2014の固有周波数及び音増幅特性は、特定の種類又は複数の種類の飛翔昆虫を誘引して捕獲するように固有の構成を有していてよい。例えば、いくつかの実施形態において、捕虫部分2014はおよそ、幅20mm~600mm、高さ20mm~600mm、及び奥行き5mm~150mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分2014はおよそ、幅20mm~200mm、高さ20mm~200mm、及び奥行き5mm~80mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分2014はおよそ、幅20mm~130mm、高さ20mm~130mm、及び奥行き5mm~50mmである。
いくつかの実施形態において、ベース部分2012はおよそ、幅20mm~600mm、高さ10mm~150mm、及び奥行き10mm~150mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分2012は、幅20mm~200mm、高さ10mm~100mm、及び奥行き10mm~80mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分2012は、幅20mm~130mm、高さ10mm~50mm、及び奥行き10mm~50mmである。
本明細書で提供されるように、開口部2020は様々な形状及び/又は寸法であり得る。例えば、開口部2020の形状は、円形、正方形、長方形、多角形、及び/又は楕円形であり得る。あるいは、開口部2020は、直線、曲線、又は波状の形状又はパターンを有するスロット形状であり得る。開口部2020が円形の場合、開口部2020の直径は約0.5mm~30mmであり得る。いくつかの実施形態において、円形開口部2020の直径は約0.5mm~20mmである。いくつかの実施形態において、円形開口部2020の直径は約0.5mm~15mmである。開口部2020がスロット形状の場合、開口部2020はおよそ、幅2mm~30mm、長さ5mm~500mmであり得る。いくつかの実施形態において、スロット形状開口部2020はおよそ、幅2mm~20mm、長さ5mm~200mmである。いくつかの実施形態において、スロット形状開口部2020はおよそ、幅2mm~15mm、長さ5mm~100mmである。
いくつかの実施形態において、開口部2020は前側ハウジング2018の全部又は一部を占める。例えば、開口部2020は、前側ハウジング2018の表面積の約1%~75%の範囲を占めていてもよい。いくつかの実施形態において、開口部2020は、前側ハウジング2018の表面積の約5%~50%を占める。いくつかの実施形態において、開口部2020は、前側ハウジング2018の表面積の約10%~30%を占める。
図98は、捕虫装置の第21の実施形態の背面斜視図であり、この捕虫装置全体は2110で示されている。捕虫装置2110は、ベース部分2112と取り外し可能な捕虫部分2114と、を含む。捕虫部分2114は、この図で、部分的に切り取られ、かつベース部分2112から取り外された状態で示されている。捕虫装置2110は、全体長さ、全体幅、及び全体奥行きを有していてよく、また、捕虫装置2110が壁面に取り付けられたとき、捕虫装置2110が壁面から突出する全距離によって定義される全体奥行きが、これら3つの全体寸法のうちで最小となるようになるように構成されてよい。捕虫部分2114は、前面2116(図99に示す)に少なくとも1つの開口部2120を備えた前側ハウジング2118と、後側ハウジング2140と、背面2152を備えたディバイダ2134を含む。捕虫部分2114は、全体長さ、全体幅、及び全体奥行きを有していてよく、また、捕虫部分2114が捕虫装置2110に取り付けられ、かつ捕虫装置2110が壁面に取り付けられたとき、その壁面に垂直な方向に測定される、捕虫部分2114の全体奥行きが、捕虫部分2114のこれら3つの全体寸法のうちで最小となるように構成されていてもよい。ディバイダ2134の背面2152には、電気機械式アクチュエーター2154(好ましくは圧電アクチュエーターなどの発信機又はトランシーバー)が取り付けられている。アクチュエーター2154には、捕虫部電気配線2156が取り付けられている。2本の捕虫部配線2156がアクチュエーター2154に取り付けられて示されているが、任意の好適な数の配線を使用することができる。後側ハウジング2140は、その底面に開口部2144を含んでよく、あるいは開口部2144は、透明又は半透明のウィンドウ(図示せず)に置き換えられてもよい。
ベース部分2112の背面2172から突出しているのは、複数の導電性プロング2122であり、導電性プロング2122を標準の家庭用壁面電気コンセントに差し込むことにより、捕虫装置2110を壁面に取り付けて捕虫装置2110に電力を供給するよう適合されている。あるいは、導電性プロング2122は、導電性プロング2122が水平方向を向いた壁面電気コンセントに差し込まれる場合に、捕虫装置2110が直立したままとなり得るように、スイベル式に回転するように適合されていてもよい。あるいは、ベース部分2112は、所望の任意の場所に静置又は吊り下げて、ベース部分2112内に取り付けられた電池(図示せず)から電力を受け取るように構成されてもよい。電気コンセントと電池が、捕虫装置2110に電力を供給するものとして記載されたが、任意の好適な電源を使用することができる。ベース部分2112は、1つ又は2つ以上のLED2124などの発光素子を含む。いくつかの実施形態において、LED2124は、UV光を発するLEDを少なくとも1つ、及び可視光を発するLEDを少なくとも1つ含む。いくつかの実施形態において、LED2124は、広範な種類の虫をよりよく誘引するために、UV光を発するLEDを少なくとも1つ、及び青色光を発するLEDを少なくとも1つ含む。いくつかの実施形態において、この発光素子は、日光を模した波長の組み合わせを放射する。いくつかの実施形態において、LED2124は、蚊及びノミなどの特定の種類の虫をよりよく誘引するために、IR光を発するLEDを少なくとも1つ含む。ベース部分2112の上面2126は、開口部2166を含み、開口部2166は透明又は半透明のウィンドウ2128(LED2124が見えるように部分的に切り取った状態で示す)で覆われていてよい。ウィンドウ2128により、LED2124が埃と虫の破片から保護され、ベース部分2112のクリーニングが容易になる。いくつかの実施形態において、捕虫部分2114がベース部分2112に取り付けられたとき、ウィンドウ2128の少なくとも一部と、LED2124の少なくとも一部とが、ベース部分2112の上面2126から突出して捕虫部分2114内へ突出する。いくつかの実施形態において、ベース部分2112はウィンドウ2128を含まず、捕虫部分2114がベース部分2112に取り付けられたとき、LED2124の少なくとも一部が、ベース部分2112の上面2126から突出して捕虫部分2114内へ突出する。ベース部分2112の上面2126にある1つ又は2つ以上の更なる開口部2158内には、複数のベース部電気接点2160が取り付けられている。2つのベース部接点2160が示されているが、任意の好適な数の接点を使用することができる。上面2126にはスロット2130があってよく、上面2126の外周には、縁又は上向きの突出部2132がある。
図99は、捕虫装置2110の正面斜視図である。捕虫部分2114は、この図で、部分的に切り取られ、かつベース部分2112から取り外された状態で示されている。前側ハウジング2118の開口部2120は、広範な種類の虫を捕虫装置2110に受け入れるように構成してもよいし、あるいは、1種類又は2種類以上の特定の種類の虫を受け入れるように構成してもよい。いくつかの実施形態において、開口部2120は、捕虫部分2114を取り外して交換するときに、ユーザーの指が開口部2120に入ってしまい捕獲された虫又は粘着剤に誤って触れることを防ぐように構成される。いくつかの実施形態において、開口部2120は、直径25mmの球が開口部2120を通過できないような寸法及び形状を有し、かつ、直径1mmの球が開口部2120のいかなる部分も通過できるような寸法及び形状を有する。開口部2120の幅、形状及び向きは、均一であってもよいし、又は、変化していてもよく、また、捕虫部分2114が複数の開口部2120を有する場合は、それらの幅、形状及び向きは、同一あってもよいし、又は、異なっていてもよい。開口部2120は、1種類又は2種類以上の個々の種類の虫又は様々な種類の虫を誘引するように構成することができる。いくつかの実施形態において、ディバイダ2134は、透明又は半透明の材料から構築されるか、又は透明又は半透明の材料を含み、また、前面2138が透明又は半透明の粘着剤2136でコーティングされ得る。使用中、捕獲された虫2170が、ディバイダ2134の前面2138上の粘着剤2136に付着し得る。いくつかの実施形態において、ディバイダ2134の材料及び厚さと粘着剤2136の材料及び厚さは、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光のかなりの割合を透過させるよう選択され、例えば、光の60%超がディバイダ2134と粘着剤2136を透過するよう選択される。
また、いくつかの実施形態において、ディバイダ2134は、飛翔昆虫(広範な種類の飛翔昆虫が、偏光を感知することが知られている)を更に誘引するため、ディバイダ2134を透過する光を、日光と同様の配向に偏光するように構成されてもよい。いくつかの実施形態において、前側ハウジング2118の底部内側には、インサート2168が取り付けられ、インサート2168は、様々な種類の虫、特に水の近くで繁殖する虫をより良く誘引するように、水面で反射する光と同様の配向で光を反射及び偏光させるように構成されている。インサート2168は、光を反射及び偏光する材料で構成されてよく、また、反射及び/又は偏光特性を向上させて、更に虫が誘引されるように、畝又は他の表面若しくは表面下形状を有していてもよい。
図100は、捕虫装置の断面図であり、図101は図100の一部の拡大図である。いくつかの実施形態において、後側ハウジング2140は、反射性コーティングされた内面2142を有し得る。あるいは、後側ハウジング2140の材料及び表面仕上げは、反射性コーティングなしに、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光を反射及び分散させるように構成され得る。
いくつかの実施形態において、前側ハウジング2118と後側ハウジング2140は、不透明なプラスチックシートから熱成形され、低価格と使い捨て性を維持しながら、清潔で美観に優れた形状を生み出す。あるいは、紙、板紙、厚紙又は紙パルプなどの他の不透明、透明又は半透明の材料を使用することができる。いくつかの実施形態において、前側ハウジング2118及び後側ハウジング2140は、射出成形又はその他の好適な製造法により構築される。図示されているように、ディバイダ2134は実質的に平らであり、LED2124により生成される光の主方向に対して平行又はある角度になるように構成することができる。いくつかの実施形態において、ディバイダ2134は、均一に配光するために最適化されるよう、凸状、凹状、又はサドル形状、又は形状の組み合わせに形成されてもよい。いくつかの実施形態において、ディバイダ2134は、粘着面の面積を増大させ、かつ明暗コントラスト領域を形成するような、畝又はその他の形状(図示せず)を有していてもよい。明暗コントラスト領域は、広範な種類の虫に対して可視性が高く、それらの虫に対する誘引効果をより高めることができる。
また、いくつかの実施形態において、前側ハウジング2118は、その内面が透明、半透明又は不透明の粘着剤でコーティングされてよく、これにより付加的な捕虫効果及び能力が提供される。加えて、前側ハウジング2118は更に内面の粘着剤コーティングの下に反射性コーティング(図示せず)を有し、これにより、虫の誘引効果を強化し、捕虫効果及び効率を更に向上させてもよい。いくつかの実施形態において、前側ハウジング2118、ディバイダ2134及び後側ハウジング2140は、それらが交差又は係合する箇所において、超音波溶接又は高周波(HF)溶接で互いに接合されるが、接着剤により、又は任意の他の好適な組立法により、恒久的又は取り外し可能に、互いに接合されていてもよい。ディバイダ2134は、捕虫部分2114を前側エンクロージャ2146と後側エンクロージャ2148とに分割している。後側ハウジング2140には、ベース部分2112のベース部接点2160に対応する複数の捕虫部電気接点2162(1つのみ図示)が含まれる。捕虫部接点2162は、それぞれに対応する捕虫部配線2156に電気的に接続されており、捕虫部分2114がベース部分2112に取り付けられたときに、ベース部接点2160(1つのみ図示)と電気的接触を形成するように構成されている。いくつかの実施形態において、ベース部分2112は、コマンドを実行するためのプログラム可能プロセッサ又はチップ(図示せず)を有する回路基板2150を含み、これは導電性プロング2122(1つのみ図示)、LED2124(1つのみ図示)、及び、ベース部接点2160に対応し、ベース部接点2160に電気的に接続されている複数のベース部電気配線2164に、電気的に接続されている。したがって、ディバイダ2134の背面2152に取り付けられているアクチュエーター2154は、捕虫部分2114がベース部分2112に取り付けられたときに、回路基板2150に電気的に接続され得る。ただし、見やすくするため、電気的接続は一部しか示されていない。回路基板2150は、導電性プロング2122から通常の家庭用電流を受け取り、LED2124を点灯させる電力を供給するための電子回路を含み得る。回路基板2150は、LED2124に一定電圧を供給する、全波整流回路又はその他の回路などのエネルギー安定器を含み得るが、一部の種類の虫(蚊を含む)を誘引し得るような変化を真似た点滅光が提供されるように、LED2124に変動電圧を供給することもできる。例えば、およそ0.05Hz(例えば、大型哺乳動物の呼吸数を真似たもの)~250Hz(例えば、オスのイエバエを誘引する点滅の最高頻度)の範囲の点滅頻度が望ましいことがあり、発光素子は、この範囲内で点滅するように構成されてよい。回路基板2150は、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光を提供するために、LED2124に電力を供給してもよいが、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光の点滅の組み合わせを生み出すために、UV LED2124のみ又は可視光LED2124のみ又はIR LED2124のみに電力を供給するか、あるいは変動電力を供給するように構成してもよい。また、回路基板2150は、虫誘引性の音を発するように、ディバイダ2134の背面2152に取り付けられたアクチュエーター2154に電力を供給するように構成されていてよい。いくつかの実施形態において、この発信機又はトランシーバーは、虫(蚊、小昆虫、蛾、又は蠅など)をよりよく誘引するために、録音及び/又は生成された虫の音又は振動を発することができ、これには、虫の発信、応答、求愛、及び連結の歌のうちの1つ又は2つ以上が含まれ得る。いくつかの実施形態において、この発信機又はトランシーバーは、録音及び/又は生成された虫誘引性の音又は振動(例えば哺乳動物の心拍など)を発することができる。例えば、この発信機又はトランシーバーは、約0.5Hz(例えば、大型哺乳動物の心拍数)~約240kHz(例えば、虫が感知可能な最高周波数)の範囲の周波数を有する虫誘引性の1種類又は複数種類の音を発することができる。いくつかの実施形態において、この周波数は約5Hz~100kHzの範囲である。いくつかの実施形態において、この周波数は約35Hz~50kHzの範囲である。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置2110から約2メートル以内の距離にいる虫に感知可能であることが望ましい。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置2110から約1メートルを超える距離にいる人間に感知できないものであることが望ましい。また、回路基板2150は、ノミ及び蚊などの一部の虫類を誘引するために、抵抗器(図示せず)若しくは抵抗発熱体(図示せず)などの1つ又は2つ以上の電気素子(図示せず)、あるいは、1つ又は2つ以上の熱交換素子(図示せず)(例えば、ペルチェ効果及び/又はトムソン効果を用いて、熱を特定領域に移動させる素子など)、あるいは、熱を発生及び/又は移動させ、この熱を、ベース部分2112を通して捕虫部分2114へと伝達させ得る、電気素子の組み合わせを含んでもよい。あるいは、LED2124のうちの1つ又は2つ以上によって熱を発生させ、1つ又は2つ以上の電気素子が発生させる熱を置き換えてもよいし、又は増大させてもよい。哺乳類の肌の温度及び体温に似せるために、一般に、発生させる熱により、捕虫部分2114の少なくとも一部分の温度をおよそ30℃~45℃、好ましくはおよそ33℃~42℃に上昇させて維持してもよい。
図示されているように、ベース部分2112の上面2126のスロット2130と、ベース部分2112の上面2126の縁又は突出部2132とが、捕虫部分2114と係合して、使用中に捕虫部分2114を定位置に固定する。しかしながら、捕虫部分2114をベース部分2112にしっかりと、かつ取り外し可能に取り付けることができるような、任意の他の取り付け形態に置き換えてもよい。捕虫装置2110をコンセントから外した際に、捕虫装置2110を床、机、テーブル、又は棚の上に直立させて静置できるように、ベース部分2112の底面2174は、実質的に平坦であるか又は凹状になっていてもよい。あるいは、ベース部分2112の底面2174は、捕虫装置2110をコンセントから外した際に、捕虫装置2110を直立させて静置可能とする、2つ以上の突出部(図示せず)又は脚部を有していてもよい。
捕虫装置2110の操作においては、導電性プロング2122を壁面電気コンセントに差し込む。回路基板2150は、LED2124とアクチュエーター2154に電力を供給する。LED2124は、光(矢印で示す)を発し、この光は、ベース部分2112のウィンドウ2128を通り、捕虫部分2114の後側ハウジング2140にある開口部2144を通って、後側エンクロージャ2148に入り、直接、後側ハウジング2140の内面2142上に、かつディバイダ2134の背面2152上に、伝わっていく。LED2124からの光は、後側ハウジング2140の底面における開口部2144(例えば、捕虫部分2114の全体奥行きに実質的に平行な面にある)を通って、後側エンクロージャ2148に入ることから、この光は、後側エンクロージャ2148の長さ全体を通過することができるとともに、後側エンクロージャ2148の長さ全体にわたって発散することができるため、後側エンクロージャ2148全体にわたって、より均一に配光され得る。いくつかの実施形態において、光はベース部分2112において操作されず、捕虫部分2114内へ直接発せられる。後側ハウジング2140の内面2142は凹形状を含んでいてもよく、LED2124からのUV光及び可視光を反射及び分散させて、ディバイダ2134の背面2152上に均一に配光するように構成されていてもよいが、後側ハウジング2140の内面2142の形状は凸状又はサドル形状又は形状の組み合わせを有していてよく、あるいは、より均一に配光するように、畝又はその他の形状(図示せず)を有していてもよい。あるいは、ディバイダ2134の背面2152上へとUV光及び可視光を(例えば、均等に、特定のパターンに従って、焦点を絞って)配光するように構成された、アナモルフィックレンズ、又は任意の他のレンズ、又はレンズの組み合わせ(図示せず)などの光学的エンハンサを、開口部2144において、若しくはその付近において、後側ハウジング2140に取り付けるか、又は開口部2166において、若しくはその付近において、ベース部分2112に取り付けてよく、また、この光学的エンハンサにより、後側ハウジング2140の内面2142の役割を置き換えるか、又は増強してもよい。いくつかの実施形態において、LED2124からの光は、ディバイダ2134の背面2152に斜めの角度(例えば、約0°~90°の鋭角)で直接当たり、ディバイダ2134全体にわたって広がり、後側ハウジング2140の内面2142の役割、又は後側ハウジング2140若しくはベース部分2112に取り付けられた1つ若しくは複数のレンズの役割を置き換えるか、又は強化してもよい。
その後、光は、ディバイダ2134及び前面2138上の粘着剤2136を透過し、前側エンクロージャ2146に入る。この光は、ディバイダ2134、前面2138上の粘着剤2136、又はこれら両方の光散乱特性により、更に均一に配光され得る。前側エンクロージャ2146に入る光の一部は、前側ハウジング2118の開口部2120を通って、捕虫装置が設置されている領域へと進んでいく。アクチュエーター2154は虫誘引性の振動を生成し、この振動は、ディバイダ2134により増幅され、前側エンクロージャを通り、開口部2120を通って外部へと伝わる。粘着剤2136と、前側ハウジング2118の開口部2120とを通って伝わってくるUV光及び/又は可視光に、虫が誘引される。また、虫は、アクチュエーター2154により生成された虫誘引性の振動に誘引される。虫は、開口部2120から粘着剤2136上へと飛んでいくか、又は這っていき、そこで捕獲される。ユーザーは、前側ハウジング2118の開口部2120を通して見ることにより、捕獲された虫を確認できる。いくつかの実施形態において、回路基板2150は周期的に電気パルスをアクチュエーター2154に送信し、ディバイダ2134を振動させる。ディバイダ2134の振動により、アクチュエーター2154が電気的応答(例えば電圧、抵抗又は電荷の変化など)を生成する。捕獲された虫2170が粘着剤2136に貼り付くと、ディバイダ2134の振動特性が変化し、これによって、アクチュエーター2154からの電気的応答信号が変化する。回路基板2150は、十分な数の虫2170が捕獲され、粘着剤2136に貼り付くと、所定の閾値を超えるアクチュエーター2154からの電気的応答信号の変化に対して回路基板2150が応答し、LED2124を点滅させて、捕虫部分2114を交換する必要があり得ることを知らせるように構成される。あるいは、他の視覚的インジケータ機能(例えば光の色の変化(例えば黄色、橙色又は赤色への変化))、あるいは聴覚的インジケータ機能(例えばトーン、チャイム又は音声)を、点滅光インジケータ機能の強化又は代替に使用することができる。ユーザーは、捕獲された虫、虫の破片又は粘着剤(これらは捕虫部分2114内の届かないところに留まる)に触れることなく、使用済みの捕虫部分2114全体を容易に取り外して捨て、新しい捕虫部分2114に交換することができる。新しい捕虫部分2114は、粘着剤コーティングされた新しい表面と光指向面を有しており、捕虫装置2110での効率的かつ効果的な虫の誘引と捕獲が持続的に確保される。
いくつかの実施形態において、捕虫部分2114はベース部分2112の前ではなく上に取り付けられているため、一般的な家庭用壁面コンセントに差し込んだときに、壁面からの捕虫装置2110の突出が最小限に抑えられ、これによって、家庭環境に対する邪魔を最小限に抑える。いくつかの実施形態において、捕虫装置2110は、壁面に取り付けられたとき、捕虫装置2110が壁面から突出する全距離によって定義される全体奥行きが、捕虫装置2110の全体高さ及び全体幅よりも小さくなるように構成される。
捕虫装置2110の利点は、捕虫部分2114内の光の操作であることが理解されよう。いくつかの実施形態において、光の操作は捕虫部分2114内でのみ行われる。光の操作には、反射、屈折、偏光、分散及び/又は散乱が含まれてよく、操作可能な素子又は表面(例えば、内面2142、ディバイダ2134及び粘着剤2136)と係合することにより達成される。いくつかの実施形態において、光の操作により、粘着剤2136上に光の均等な分布が形成される。いくつかの実施形態において、光は、粘着剤2136の上又は捕虫部分2114内に所定のパターンを生成するよう操作され、例えば、均一な分布、高強度のホットスポットを伴う均一な分布、ホットスポットパターン、及び/又はこれらの組み合わせを生成するよう操作される。
任意の好適な粘着材料を、虫を捕獲するための粘着面の一部として使用することができる。いくつかの実施形態において、アクリル、ブチルゴム、天然ゴム、ニトリル、シリコーン、スチレンブロックコポリマー、スチレン-エチレン/プロピレン、スチレン-イソプレン-スチレン、ビニルエーテルなどの感圧性粘着剤を使用することができる。一般に、そのような粘着剤の厚さは約0.01mm~1mmの範囲である。いくつかの実施形態において、粘着剤の厚さは、約0.05mm~0.2mmの範囲であり、厚さ約0.1mmが最もよく使用される。
この構成の捕虫装置2110は、ベース部分2112に取り外し可能に取り付けることができる様々な異なる捕虫部分2114に対応することができ、それぞれの捕虫部分2114は、特定の種類又は複数の種類の飛翔昆虫又は非飛翔昆虫を誘引して捕獲するような固有の構成を有する。例えば、捕虫部分2114の全体の寸法及び形状、捕虫部分2114の前側ハウジング2118における開口部2120の寸法、形状、位置及び向き、アクチュエーター2154の振動生成特性、捕虫部分2114の固有周波数及び音増幅特性、並びにアクチュエーター2154からの電気的応答信号は、特定の種類又は複数の種類の飛翔昆虫又は非飛翔昆虫を誘引して捕獲するように固有の構成を有していてよい。例えば、いくつかの実施形態において、捕虫部分2114はおよそ、幅20mm~600mm、高さ20mm~600mm、及び奥行き5mm~150mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分2114はおよそ、幅20mm~200mm、高さ20mm~200mm、及び奥行き5mm~80mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分2114はおよそ、幅20mm~130mm、高さ20mm~130mm、及び奥行き5mm~50mmである。
いくつかの実施形態において、ベース部分2112はおよそ、幅20mm~600mm、高さ10mm~150mm、及び奥行き10mm~150mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分2112は、幅20mm~200mm、高さ10mm~100mm、及び奥行き10mm~80mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分2112は、幅20mm~130mm、高さ10mm~50mm、及び奥行き10mm~50mmである。
本明細書で提供されるように、開口部2120は様々な形状及び/又は寸法であり得る。例えば、開口部2120の形状は、円形、正方形、長方形、多角形、及び/又は楕円形であり得る。あるいは、開口部2120は、直線、曲線、又は波状の形状又はパターンを有するスロット形状であり得る。開口部2120が円形の場合、開口部2120の直径は約0.5mm~30mmであり得る。いくつかの実施形態において、円形開口部2120の直径は約0.5mm~20mmである。いくつかの実施形態において、円形開口部2120の直径は約0.5mm~15mmである。開口部2120がスロット形状の場合、開口部2120はおよそ、幅2mm~30mm、長さ5mm~500mmであり得る。いくつかの実施形態において、スロット形状開口部2120はおよそ、幅2mm~20mm、長さ5mm~200mmである。いくつかの実施形態において、スロット形状開口部2120はおよそ、幅2mm~15mm、長さ5mm~100mmである。
いくつかの実施形態において、開口部2120は前側ハウジング2118の全部又は一部を占める。例えば、開口部2120は、前側ハウジング2118の表面積の約1%~75%の範囲を占めていてもよい。いくつかの実施形態において、開口部2120は、前側ハウジング2118の表面積の約5%~50%を占める。いくつかの実施形態において、開口部2120は、前側ハウジング2118の表面積の約10%~30%を占める。
図102は、捕虫装置の第22の実施形態の正面斜視図であり、この捕虫装置全体は2210で示されている。捕虫装置2210は、ベース部分2212と取り外し可能な捕虫部分2214と、を含む。捕虫部分2214は、この図において、ベース部分2212から取り外された状態で示されている。捕虫装置2210は、全体長さ、全体幅、及び全体奥行きを有していてよく、また、捕虫装置2210が壁面に取り付けられたとき、捕虫装置2210が壁面から突出する全距離によって定義される全体奥行きが、これら3つの全体寸法のうちで最小となるようになるように構成されてよい。捕虫部分2214は、前面2216にタブスロット2268と少なくとも1つの開口部2220を備えた前側ハウジング2218を含む。捕虫部分2214は、全体長さ、全体幅、及び全体奥行きを有していてよく、また、捕虫部分2214が捕虫装置2210に取り付けられ、かつ捕虫装置2210が壁面に取り付けられたとき、その壁面に垂直な方向に測定される、捕虫部分2214の全体奥行きが、捕虫部分2214のこれら3つの全体寸法のうちで最小となるように構成されていてもよい。前側ハウジング2218の開口部2220は、広範な種類の虫を捕虫装置2210に受け入れるように構成してもよいし、あるいは、1種類又は2種類以上の特定の種類の虫を受け入れるように構成してもよい。いくつかの実施形態において、開口部2220は、捕虫部分2214を取り外して交換するときに、ユーザーの指が開口部2220に入ってしまい死んだ虫又は粘着剤に誤って触れることを防ぐように構成される。いくつかの実施形態において、開口部2220は、直径25mmの球が開口部2220を通過できないような寸法及び形状を有し、かつ、直径1mmの球が開口部2220のいかなる部分も通過できるような寸法及び形状を有する。開口部2220の幅、形状及び向きは、均一であってもよいし、又は、変化していてもよく、また、捕虫部分2214が複数の開口部2220を有する場合は、それらの幅、形状及び向きは、同一あってもよいし、又は、異なっていてもよい。開口部2220は、1種類又は2種類以上の個々の種類の虫又は様々な種類の虫を誘引するように構成することができる。いくつかの実施形態において、前側ハウジング2218は、開口部2220を取り囲む畝又はレリーフ2270を備えるように構成され、これにより捕虫部分2210に剛性と強度を付与し、前側ハウジング2218がより薄い材料で製造できるようになる。図示されているように、取り外し可能なタブ2254が、捕虫部分2214の前側ハウジング2218のタブスロット2268から突出している。ベース部分2212の背面2278(図105に図示)から突出しているのは、複数の導電性プロング2222であり、導電性プロング2222を標準の家庭用壁面電気コンセントに差し込むことにより、捕虫装置2210を壁面に取り付けて捕虫装置2210に電力を供給するよう適合されている。あるいは、導電性プロング2222は、導電性プロング2222が水平方向を向いた壁面電気コンセントに差し込まれる場合に、捕虫装置2210が直立したままとなり得るように、スイベル式に回転するように適合されていてもよい。あるいは、ベース部分2212は、所望の任意の場所に静置又は吊り下げて、ベース部分2212内に取り付けられた電池(図示せず)から電力を受け取るように構成されてもよい。電気コンセントと電池が、捕虫装置2210に電力を供給するものとして記載されたが、任意の好適な電源を使用することができる。ベース部分2212は、上面2226と、1つ又は2つ以上のLED2224などの発光素子とを含む。いくつかの実施形態において、LED2224は、UV光を発するLEDを少なくとも1つ、及び可視光を発するLEDを少なくとも1つ含む。いくつかの実施形態において、LED2224は、広範な種類の虫をよりよく誘引するために、UV光を発するLEDを少なくとも1つ、及び青色光を発するLEDを少なくとも1つ含む。いくつかの実施形態において、この発光素子は、日光を模した波長の組み合わせを放射する。いくつかの実施形態において、LED2224は、蚊及びノミなどの特定の種類の虫をよりよく誘引するために、赤外(IR)光を発するLEDを少なくとも1つ含む。ベース部分2212の上面2226には、透明又は半透明のウィンドウ2228が取り付けられていてよい(図ではLED2224を見えるようにするため部分的に切り取られている)。ウィンドウ2228により、LED2224が埃と虫の破片から保護され、ベース部分2212のクリーニングが容易になる。いくつかの実施形態において、捕虫部分2214がベース部分2212に取り付けられたとき、ウィンドウ2228の少なくとも一部と、LED2224の少なくとも一部とが、ベース部分2212の上面2226から突出して捕虫部分2214内に入る。あるいは、ベース部分2212はウィンドウ2228を含まなくともよく、捕虫部分2214がベース部分2212に取り付けられたとき、LED2224の少なくとも一部が、ベース部分2212の上面2226から突出して捕虫部分2214内に入る。上面2226にはスロット2230があってよく、上面2226の外周には、縁又は上向きの突出部2232がある。
図103は、捕虫装置2210の正面斜視図である。捕虫部分2214はこの図で部分的に切り取って示されている。いくつかの実施形態において、捕虫部分2214はディバイダ2234を含み、ディバイダ2234は、透明又は半透明の材料から構築されるか、又は透明又は半透明の材料を含み、また、前面2238が透明又は半透明の粘着剤2236でコーティングされる。いくつかの実施形態において、ディバイダ2234は、飛翔昆虫(広範な種類の飛翔昆虫が、偏光を感知することが知られている)を更に誘引するため、ディバイダ2234を透過する光を、日光と同様の配向に偏光するように構成される。いくつかの実施形態において、ディバイダ2234の材料及び厚さと粘着剤2236の材料及び厚さは、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光のかなりの割合を透過させるよう選択され、例えば、光の60%超がディバイダ2234と粘着剤2236を透過するよう選択される。ディバイダ2234は、ディバイダスロット2272と、1つ又は2つ以上の穿孔2274とを含み得る。いくつかの実施形態において、ディバイダ2234の前面2238の、ディバイダスロット2272及び穿孔2274のすぐ近くの領域は、粘着剤2236でコーティングされていない。捕虫部分2214は、内面2242と底部内面2276とを備えた後側ハウジング2240を含む。図示されているように、上向きのカップ2256が、後側ハウジング2240の底部内面2276に取り付けられている。カップ2256は、その開放端の外周から突出しているリップ2258を有し得る。カップ2256は、本明細書に記載される任意の虫誘引物質に対するバリヤとして機能する、任意の材料又は材料の組み合わせで構築されていてよい。取り外し可能なタブ2254は、密封端部2260、及び、密封端部2260と把持端部2262との間のウェブ2264を含み、本明細書に記載される任意の虫誘引物質に対するバリヤとして機能する、任意の可撓性かつ丈夫な材料又は材料の組み合わせで作製されていてよい。図示されているように、密封端部2260はカップ2256の開放端を覆うよう構成され、接着剤によりカップ2256のリップ2258に固着されて気密封止を形成し、これにより、カップ2256内の任意の虫誘引物質(図示せず)の新鮮さを維持するとともに、取り外し可能なタブ2254を、ユーザーによって取り外されるまで定位置に保持する。ウェブ2264は、取り外し可能なタブ2254の密封端部2260の上で折り返され、ディバイダ2234のディバイダスロット2272を通って、前側ハウジング2218のタブスロット2268へと延びていてよい。取り外し可能なタブ2254の把持端部2262は、タブスロット2268を通って突出し、前側ハウジング2218の外側部分上にて下向きに折り曲げられてよい。
図104は、捕虫装置2210の正面斜視図である。捕虫部分2214はこの図で部分的に切り取られて示されており、取り外し可能なタブ2254は部分的に取り外された状態で示されている。ユーザーは、取り外し可能なタブ2254を把持端部2262において掴み、取り外し可能なタブ2254を捕虫部分2214から引き出すことができ、これにより、カップ2256のリップ2258と取り外し可能なタブ2254の密封端部2260との間の封止を破ることができる。カップ2256の内側には、1種類又は2種類以上の虫誘引物質を含浸させた担体材料2266がある。カップ2256の内側の担体材料2266は、固体、液体、ゲル、又はこれらの任意の組み合わせであってよい。例えば、担体材料2266には、ソルビトール、甲虫類誘引剤(ブレビコミン、ドミニカルア、フロンタリン、グランドルア、イプスジエノール、イプセノール、ジャポニルア、リネアチン、メガトモ酸、マルチストリアチン、オリクタルア、スルカトール、及びトランクコールを含む)、双翅類誘引剤(セラルア、キュールア、ラチルア、メドルア、モグチュン、ムスカルア、及びトリメドルアを含む)、同翅類誘引剤(レスカルアを含む)、鱗翅類誘引剤(ディスパールアを含む)、直鎖鱗翅類フェロモン(コドレルア、ゴシップルア、ヘキサルア、リトルア、ループルア、オルフラルア、及びオストラモンを含む)、及びその他の虫誘引剤(例えばオイゲノール、メチルオイゲノール、及びシグルア)、又はその他の、捕虫装置2210の虫誘引効率を更に向上させ得るにおいをもたらす物質を、含浸させることができる。あるいは、水蒸気は蚊に対する誘引剤として知られていることから、1種類又は2種類以上の虫誘引物質に加えて、又はそれに代えて、担体材料2266に水を含浸させてもよい。あるいは、1種類又は2種類以上の虫誘引物質に加えて、又はそれに代えて、糖液、糖蜜、又は蜂蜜などの他の虫誘引剤を、担体材料2266に埋め込んでもよい。あるいは、1種類又は2種類以上の虫誘引物質に加えて、又はそれに代えて、蚊を誘引する二酸化炭素を産生し得るように、生酵母、砂糖、及び水を組み合わせて担体材料2266に埋め込んでもよい。あるいは、虫誘引物質を、担体材料2266なしでカップ2256内に収容してもよい。カップ2256と取り外し可能なタブ2254との間の封止を破ることにより、担体材料2266から1種類又は複数種類の虫誘引性のにおいが放出される。捕虫部分2214(例えば、前側ハウジング2218、後側ハウジング2240、ディバイダ2234及び粘着剤2236)の材料にも、1種類又は2種類以上の虫誘引剤を含浸させてよい。そのような誘引剤は、捕虫装置2210から半径約2メートルにいる虫に感知可能であることが望ましい。
図105は、捕虫装置2210の断面図である。この図では、取り外し可能なタブ2254が完全に取り外されている。いくつかの実施形態において、後側ハウジング2240の内面2242は反射性コーティングを有する。あるいは、後側ハウジング2240の材料及び表面仕上げは、反射性コーティングなしに、UV光及び/又は可視光を反射及び分散させるように構成され得る。後側ハウジング2240は、その底面に開口部2244を含んでよく、あるいは開口部2244は、透明又は半透明のウィンドウ(図示せず)に置き換えられてもよい。
いくつかの実施形態において、前側ハウジング2218と後側ハウジング2240は、不透明なプラスチックシートから熱成形され、低価格と使い捨て性を維持しながら、清潔で美観に優れた形状を生み出す。あるいは、紙、板紙、厚紙又は紙パルプなどの他の不透明、透明又は半透明の材料を使用することができる。いくつかの実施形態において、前側ハウジング2218及び後側ハウジング2240は、射出成形又はその他の好適な製造法により製造される。図示されているように、ディバイダ2234は背面2252を有し、また、実質的に平らであり、LED2224により生成される光の主方向(図示せず)に対して平行又はある角度になるように構成されていてもよい。いくつかの実施形態において、ディバイダ2234は、均一に配光するために最適化されるよう、凸状、凹状、又はサドル形状(図示せず)、又は形状の組み合わせに形成されてもよい。いくつかの実施形態において、ディバイダ2234は、粘着面の面積を増大させ、かつ明暗コントラスト領域を形成するような、畝又はその他の形状(図示せず)を有していてもよい。明暗コントラスト領域は、広範な種類の虫に対して可視性が高く、それらの虫に対する誘引効果をより高めることができる。
いくつかの実施形態において、前側ハウジング2218は、その内面が透明、半透明又は不透明の粘着剤(図示せず)でコーティングされており、これにより付加的な捕虫効果及び能力が提供される。加えて、前側ハウジング2218は更に内面の粘着剤コーティングの下に反射性コーティング(図示せず)を有し、これにより、虫の誘引効果を強化し、捕虫効果及び効率を更に向上させてもよい。いくつかの実施形態において、前側ハウジング2218、ディバイダ2234及び後側ハウジング2240は、それらが交差又は係合する箇所において、超音波溶接又は高周波溶接で互いに接合されるが、接着剤により、又は任意の他の好適な組立法により、恒久的又は取り外し可能に、互いに接合されていてもよい。ディバイダ2234は、捕虫部分2214を前側エンクロージャ2246と後側エンクロージャ2248とに分割している。
いくつかの実施形態において、ベース部分2212は、コマンドを実行するためのプログラム可能プロセッサ又はチップ(図示せず)を有する回路基板2250を含み、これは導電性プロング2222(1つのみ図示)、及びLED2224(1つのみ図示)に電気的に接続されている。見やすくするため、電気的接続は一部しか示されていない。回路基板2250は、導電性プロング2222から通常の家庭用電流を受け取り、LED2224を点灯させる電力を供給するための電子回路を含み得る。回路基板2250は、LED2224に一定電圧を供給する、全波整流回路又はその他の回路などのエネルギー安定器を含み得るが、一部の種類の虫(蚊を含む)を誘引し得るような変化を真似た点滅光が提供されるように、LED2224に変動電圧を供給することもできる。例えば、およそ0.05Hz(例えば、大型哺乳動物の呼吸数を真似たもの)~250Hz(例えば、オスのイエバエを誘引する点滅の最高頻度)の範囲の点滅頻度が望ましいことがあり、発光素子は、この範囲内で点滅するように構成されてよい。回路基板2250は、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光を提供するために、LED2224に電力を供給してもよいが、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光の点滅の組み合わせを生み出すために、UV LED2224のみ又は可視光LED2224のみ又はIR LED2224のみに電力を供給するか、あるいは変動電力を供給するように構成してもよい。回路基板2250はまた、圧電スピーカ(図示せず)などの発信機又はトランシーバー、又はその他の装置を駆動させるように構成することができ、これらはベース部分2212に取り付けて、虫誘引性の音を発するようにすることができる。いくつかの実施形態において、この発信機又はトランシーバーは、虫(蚊、小昆虫、蛾、又は蠅など)をよりよく誘引するために、録音及び/又は生成された虫の音又は振動を発することができ、これには、虫の発信、応答、求愛、及び連結の歌のうちの1つ又は2つ以上が含まれ得る。いくつかの実施形態において、この発信機又はトランシーバーは、録音及び/又は生成された虫誘引性の音又は振動(例えば哺乳動物の心拍など)を発することができる。例えば、この発信機又はトランシーバーは、約0.5Hz(例えば、大型哺乳動物の心拍数)~約240kHz(例えば、虫が感知可能な最高周波数)の範囲の周波数を有する虫誘引性の1種類又は複数種類の音を発することができる。いくつかの実施形態において、この周波数は約5Hz~100kHzの範囲である。いくつかの実施形態において、この周波数は約35Hz~50kHzの範囲である。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置2210から約2メートル以内の距離にいる虫に感知可能であることが望ましい。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置2210から約1メートルを超える距離にいる人間に感知できないものであることが望ましい。
また、回路基板2250は、ノミ及び蚊などの一部の虫類を誘引するために、抵抗器(図示せず)若しくは抵抗発熱体(図示せず)などの1つ又は2つ以上の電気素子(図示せず)、あるいは、1つ又は2つ以上の熱交換素子(図示せず)(例えば、ペルチェ効果及び/又はトムソン効果を用いて、熱を特定領域に移動させる素子など)、あるいは、熱を発生及び/又は移動させ、この熱を、ベース部分2212を通して捕虫部分2214へと伝達させ得る、電気素子の組み合わせを含んでもよい。あるいは、LED2224のうちの1つ又は2つ以上によって熱を発生させ、1つ又は2つ以上の電気素子が発生させる熱を置き換えてもよいし、又は増大させてもよい。哺乳類の肌の温度及び体温に似せるために、一般に、発生させる熱により、捕虫部分2214の少なくとも一部分の温度をおよそ30℃~45℃、好ましくはおよそ33℃~42℃に上昇させて維持してもよい。また、熱を加えることにより水蒸気及び二酸化炭素などの虫誘引物質の放出を増大させ得る。
図示されているように、ベース部分2212の上面2226のスロット2230と、ベース部分2212の上面2226の縁又は突出部2232とが、捕虫部分2214と係合して、使用中に捕虫部分2214を定位置に固定する。しかしながら、捕虫部分2214をベース部分2212にしっかりと、かつ取り外し可能に取り付けることができるような、任意の他の取り付け形態に置き換えてもよい。捕虫装置2210をコンセントから外した際に、捕虫装置2210を床、机、テーブル、又は棚の上に直立させて静置できるように、ベース部分2212の底面2280は、実質的に平坦であるか又は凹状になっていてもよい。あるいは、ベース部分2212の底面2280は、捕虫装置2210をコンセントから外した際に、捕虫装置2210を直立させて静置可能とする、2つ以上の突出部(図示せず)又は脚部を有していてもよい。
捕虫装置2210の操作においては、導電性プロング2222(1つのみ図示)が壁面電気コンセントに差し込まれ、取り外し可能なタブ2254(図示せず)が捕虫部分2214から引き抜かれて取り外され、これによってカップ2256と取り外し可能なタブ2254との間の封止が破られ、担体材料2266及び1種類又は複数種類の虫誘引物質が空気に曝されて、1種類又は複数種類の虫誘引性のにおいがディバイダ2234の穿孔2274(この図には示されていない)を通り、前側ハウジング2218の開口部2220を通って、捕虫装置2210が設置されている周辺領域に放出される。カップ2256、担体材料2266及び1種類又は複数種類の虫誘引物質は、捕虫部分2214の見込み耐用期間に対応する所定期間にわたって、1種類又は複数種類の虫誘引性のにおいを放出するように構成されていてよく、この期間は例えば1週間、1ヶ月、又は3ヶ月、又は他の長さの期間であってよい。あるいは、カップ2256、担体材料2266及び1種類又は複数種類の虫誘引物質は、捕虫部分2214の耐用期間の初期に、ある種類の虫誘引性のにおい又はある一群の虫誘引性のにおいを優先的に放出し、捕虫部分2214の耐用期間の後期に、別の種類の虫誘引性のにおい又は別の一群の虫誘引性のにおいを放出して、においの変化により、より多くの虫又はより広範な種類の虫を誘引するように構成してもよいし、あるいは、粘着剤2236に多くの虫が捕獲された場合の、捕虫部分2214からの光の放射の低減を補うため、捕虫部分2214の耐用期間の後期に、より強いにおいを提供するように構成してもよい。あるいは、カップ2256及び担体材料2266は、虫に対する誘引性を実質的に低減することなく、1種類又は複数種類の虫誘引性のにおいをマスキングし得る、あるいは人間が不快だと感じ得るか又は子供若しくは対象外の動物(ペットなど)を誘引し得るような1種類又は複数種類の虫誘引性のにおいの成分をマスキング又は除去し得るような、追加のにおいを放出するように構成することができる。LED2224は、光(矢印で示す)を発し、この光は、ベース部分2212のウィンドウ2228を通り、捕虫部分2214の後側ハウジング2240にある開口部2244を通って、後側エンクロージャ2248に入り、直接、後側ハウジング2240の内面2242上に、かつディバイダ2234の背面2252上に、伝わっていく。LED2224からの光は、後側ハウジング2240の底部内面2276を通る開口部2244(例えば、捕虫部分2214の全体奥行きに実質的に平行な面にある)を通って、後側エンクロージャ2248に入ることから、この光は、後側エンクロージャ2248の長さ全体を通過することができるとともに、後側エンクロージャ2248の長さ全体にわたって発散することができるため、後側エンクロージャ2248全体にわたって、より均一に配光され得る。いくつかの実施形態において、光はベース部分2212において操作されず、捕虫部分2214内へ直接発せられる。後側ハウジング2240の内面2242は凹形状を含んでいてもよく、LED2224からのUV光及び可視光を反射及び分散させて、ディバイダ2234の背面2252上に均一に配光するように構成されていてもよいが、後側ハウジング2240の内面2242は凸状又はサドル形状又は形状の組み合わせを有していてよく、あるいは、より均一に配光するように、畝又はその他の形状(図示せず)を有していてもよい。あるいは、ディバイダ2234の背面2252上へとUV光及び可視光を(例えば、均等に、特定のパターンに従って、焦点を絞って)配光するように構成された、アナモルフィックレンズ(図示せず)、又は任意の他のレンズ、又はレンズの組み合わせなどの光学的エンハンサを、開口部2244において、若しくはその付近において、後側ハウジング2240に取り付けるか、又はウィンドウ2228において、若しくはその付近において、ベース部分2212に取り付けてよく、また、この光学的エンハンサにより、後側ハウジング2240の内面2242の役割を置き換えるか、又は増強してもよい。あるいは、1つ又は2つ以上のLED2224からのUV及び可視光は、ディバイダ2234の背面2252に斜めの角度(例えば、約0°~90°の鋭角)で直接当たってよく、ディバイダ2234全体にわたって広がってよく、後側ハウジング2240の内面2242の役割、又は後側ハウジング2240に取り付けられた1つ若しくは複数のレンズの役割を置き換えるか、又は強化してもよい。
その後、光は、ディバイダ2234及び前面2238上の粘着剤2236を透過し、前側エンクロージャ2246に入る。光は、ディバイダ2234、粘着剤2236、又はこれら両方の光散乱特性により、更に均一に配光され得る。前側エンクロージャ2246に入る光の一部は、続いて、前側ハウジング2218の開口部2220を通って、捕虫装置2210が設置されている周辺領域に放たれる。粘着剤2236と、前側ハウジング2218の開口部2220とを通って伝わってくる光に、虫が誘引される。また、虫は、カップ2256内の担体材料2266から放出されるにおい及び/又はフェロモンに誘引される。加えて、回路基板2250によって生じる熱によって、担体材料2266を温めてもよく、これによって、虫誘引性のにおい及び/又はフェロモンの放出を増加させ得る。虫は、開口部2220から粘着剤2236上へと飛んでいくか、又は這っていき、そこで捕獲される。ユーザーは、前側ハウジング2218の開口部2220を通して見ることにより、捕獲された虫を確認できる。十分な数の虫が捕獲されると、ユーザーは、捕獲された虫、虫の破片又は粘着剤(これらは捕虫部分2214内の届かないところに留まる)に触れることなく、使用済みの捕虫部分2214全体を容易に取り外して捨て、新しい捕虫部分2214に交換することができる。新しい捕虫部分2214は、粘着剤コーティングされた新しい表面と光指向面を有しており、捕虫装置2210での効率的かつ効果的な虫の誘引と捕獲が持続的に確保される。
いくつかの実施形態において、捕虫部分2214はベース部分2212の前ではなく上に取り付けられているため、一般的な家庭用壁面コンセントに差し込んだときに、壁面からの捕虫装置2210の突出が最小限に抑えられ、これによって、家庭環境に対する邪魔を最小限に抑える。いくつかの実施形態において、捕虫装置2210は、壁面に取り付けられたとき、捕虫装置2210が壁面から突出する全距離によって定義される全体奥行きが、捕虫装置2210の全体高さ及び全体幅よりも小さくなるように構成される。
捕虫装置2210の利点は、捕虫部分2214内の光の操作であることが理解されよう。いくつかの実施形態において、光の操作は捕虫部分2214内でのみ行われる。光の操作には、反射、屈折、偏光、分散及び/又は散乱が含まれてよく、操作可能な素子又は表面(例えば、内面2242、ディバイダ2234及び粘着剤2236)と係合することにより達成される。いくつかの実施形態において、光の操作により、粘着剤2236上に光の均等な分布が形成される。いくつかの実施形態において、光は、粘着剤2236の上又は捕虫部分2214内に所定のパターンを生成するよう操作され、例えば、均一な分布、高強度のホットスポットを伴う均一な分布、ホットスポットパターン、及び/又はこれらの組み合わせを生成するよう操作される。
任意の好適な粘着材料を、虫を捕獲するための粘着面の一部として使用することができる。いくつかの実施形態において、アクリル、ブチルゴム、天然ゴム、ニトリル、シリコーン、スチレンブロックコポリマー、スチレン-エチレン/プロピレン、スチレン-イソプレン-スチレン、ビニルエーテルなどの感圧性粘着剤を使用することができる。一般に、そのような粘着剤の厚さは約0.01mm~1mmの範囲である。いくつかの実施形態において、粘着剤の厚さは、約0.05mm~0.2mmの範囲であり、厚さ約0.1mmが最もよく使用される。
この構成の捕虫装置2210は、ベース部分2212に取り外し可能に取り付けることができる様々な異なる捕虫部分2214に対応することができ、それぞれの捕虫部分2214は、特定の種類又は複数の種類の飛翔昆虫を誘引して捕獲するような固有の構成を有する。例えば、捕虫部分2214の全体の寸法及び形状、前側ハウジング2218における開口部2220の寸法、形状、位置及び向き、並びに担体材料2266、前側ハウジング2218、ディバイダ2234、粘着剤2236又は後側ハウジング2240に含浸させた1種類又は複数種類のにおいは、特定の種類又は複数の種類の飛翔昆虫を誘引して捕獲するように固有の構成を有していてよい。
例えば、いくつかの実施形態において、捕虫部分2214はおよそ、幅20mm~600mm、高さ20mm~600mm、及び奥行き5mm~150mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分2214はおよそ、幅20mm~200mm、高さ20mm~200mm、及び奥行き5mm~80mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分2214はおよそ、幅20mm~130mm、高さ20mm~130mm、及び奥行き5mm~50mmである。
いくつかの実施形態において、ベース部分2212はおよそ、幅20mm~600mm、高さ10mm~150mm、及び奥行き10mm~150mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分2212は、幅20mm~200mm、高さ10mm~100mm、及び奥行き10mm~80mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分2212は、幅20mm~130mm、高さ10mm~50mm、及び奥行き10mm~50mmである。
本明細書で提供されるように、開口部2220は様々な形状及び/又は寸法であり得る。例えば、開口部2220の形状は、円形、正方形、長方形、多角形、及び/又は楕円形であり得る。あるいは、開口部2220は、直線、曲線、又は波状の形状又はパターンを有するスロット形状であり得る。開口部2220が円形の場合、開口部2220の直径は約0.5mm~30mmであり得る。いくつかの実施形態において、円形開口部2220の直径は約0.5mm~20mmである。いくつかの実施形態において、円形開口部2220の直径は約0.5mm~15mmである。開口部2220がスロット形状の場合、開口部2220はおよそ、幅2mm~30mm、長さ5mm~500mmであり得る。いくつかの実施形態において、スロット形状開口部2220はおよそ、幅2mm~20mm、長さ5mm~200mmである。いくつかの実施形態において、スロット形状開口部2220はおよそ、幅2mm~15mm、長さ5mm~100mmである。
いくつかの実施形態において、開口部2220は前側ハウジング2218の全部又は一部を占める。例えば、開口部2220は、前側ハウジング2218の表面積の約1%~75%の範囲を占めていてもよい。いくつかの実施形態において、開口部2220は、前側ハウジング2218の表面積の約5%~50%の範囲を占める。いくつかの実施形態において、開口部2220は、前側ハウジング2218の表面積の約10%~30%を占める。
捕虫装置内に虫誘引性のにおいを送達するための他の機構、又は機構の組み合わせが想定されている。図106は、捕虫装置の第22の実施形態の一例の正面斜視図であり、この捕虫装置全体は2210Aで示されている。捕虫装置2210Aは、ベース部分2212Aと、保護キャップ2216Aを備える取り外し可能な捕虫部分2214Aとを含む。捕虫装置2210Aは、他に記載した実施形態と比べると、上下反対の配向を有し得る(例えば、壁のコンセントに差し込まれるとき、ベース部分は、捕虫部分の上にくる)。この図では、ベース部分2212Aは、下面が見えるように傾けた状態で、捕虫部分2214Aは、ベース部分2212Aから取り外した状態で、また、保護キャップ2216Aは、捕虫部分から取り外した状態で図示されている。ベース部分2212Aは、1つ又は2つ以上の光開口部2220Aを備える後側底面2218Aと、少なくとも1つのにおい取り付け開口部2222Aと、1つ又は2つ以上の前側におい開口部2226Aを備える前側底面2224Aと、を含む。あるいは、ベース部分2212Aにおける光開口部2220Aは、透明又は半透明のウィンドウ(図示せず)に置き換えられてもよい。捕虫部分2214Aは、前面2230Aに開口部2232A、及び上面2234Aに1つ又は2つ以上の前側におい開口部2236Aを備える、前側ハウジング2228Aと、1つ又は2つ以上のウィンドウ2242A、及び上面2240Aにある少なくとも1つのにおい突出部2244Aを備える後側ハウジング2238Aと、を含み、芯2246Aの自由端2248Aが、におい突出部2244Aから突出している。芯2246Aの構成は、プラグイン式の空気清浄機用の詰め替え品に見られるものと同様であってもよい。
図107は、捕虫装置2210Aの断面図である。保護キャップ2216Aは取り外され、捕虫部分2214Aは、ベース部分2212A上に取り付けられている。ベース部分2212Aは、複数の導電性プロング2250Aと、回路基板2254Aを備えるベースエンクロージャ2252Aと、光開口部2220Aに隣接する1つ又は2つ以上のLED(図示せず)と、ベースエンクロージャ2252A内側にあり、におい取り付け開口部2222Aに隣接する発熱体2256Aと、を含んでいてよい。回路基板2254Aは、導電性プロング2250A、LED、及び発熱体2256Aに電気的に接続される。見やすくするため、電気的接続は一部しか示されていない。発熱体2256Aは、芯2246Aの自由端2248Aの周りでコイルを形成し、回路基板2254Aから電力を受け取って、芯2246Aの自由端2248Aに熱を供給するように構成されている。発熱体2256Aは、プラグイン式の空気清浄機に見られるものと同様の構成であってもよい。
捕虫部分2214Aはディバイダ2258Aを含み、ディバイダ2258Aは、透明又は半透明の材料から構築されるか、又は透明又は半透明の材料を含み、また、前面2260Aが透明又は半透明の粘着剤でコーティングされる。後側ハウジング2238A及びディバイダ2258Aは、熱溶着、超音波溶接、高周波溶接、又は接着剤による接着により互いに封着され、後側エンクロージャ2264Aを形成している。後側エンクロージャ2264Aは、液体2266Aを収容し、液体2266Aは、液体担体材料、及び/又は1種類又は複数種類の虫誘引物質を含んでいてよい。また、いくつかの実施形態において、後側エンクロージャ2264Aは、液体2266Aを収容した透明又は半透明の袋(図示せず)を収容していてもよい。芯2246Aの自由端2248Aは、におい突出部2244Aにおける開口部2268Aを通って、ベース部分2212A内へと突出しており、芯2246Aの残りの部分は、液体2266A中へ後側エンクロージャ2264Aの底部まで延びている。芯2246Aは、ポリエステル繊維又は他の天然若しくは既製の材料から製造されていてよく、液体2266Aを吸収して、毛管作用により、芯2246Aの長さ分吸い上げて、自由端2248Aに移動させるように構成され、この自由端2248Aにおいて、液体2266Aは、大気に晒される。発熱体2256Aは、芯2246Aの自由端2248A、及び芯2246Aの自由端2248Aにおける液体2266Aを加熱する。芯2246Aの自由端2248Aにおいて、液体2266Aは、蒸発して、ベースエンクロージャ2252A内へ入り、ベース2212Aにおける前側におい開口部2226Aを通り、捕虫部分2214Aの前側ハウジング2228Aにおける、対応する前側におい開口部2236Aを通り、更に前側ハウジング2228Aの開口部2232Aを通って、捕虫装置2210Aが設置されている部屋へと到達する。LED(図示せず)が点灯し、ベース部分2212Aの光開口部2220Aを通して光を投射し、光は、後側ハウジング2238Aのウィンドウ2242Aを通って、後側エンクロージャ2264Aに入り、液体2266Aを通る。いくつかの実施形態において、LED(図示せず)からの光の一部は、後側ハウジング2238Aの内面2270Aにて反射する。LEDからの光は、液体2266Aを通って投射され、ディバイダ2258Aを通り、粘着剤2262Aを通り、前側ハウジング2228Aの前面2230Aにおける開口部2232Aを通り、捕虫装置2210Aが設置されている部屋へと到達する。いくつかの実施形態において、捕虫装置2210Aにおいては、熱とにおいのみが誘引物として使用され、光源は使用されない。
捕虫装置2210Aの更なる利点は、捕虫部分2214Aが内蔵の寿命インジケータを含み得るということである。いくつかの実施形態において、液体2266Aを通して投射されるLEDからの光により、ディバイダ2258Aを通して視認可能な、水平線が示されてもよく、ここで、この水平線は、後側エンクロージャ2264A内に残留する液体2266Aの量に対応している。いくつかの実施形態において、ディバイダ2258Aを通して見える水平線の視認性を高めるため、液体2266Aを染色又は着色してもよい。いくつかの実施形態において、ディバイダ2258A上の1つ又は複数のマークによって、液体2266Aが部分的に、かつ/又は完全に消耗した場合に、ディバイダ2258Aを通して見える水平線の位置を示すことにより、捕虫部分2214Aを取り外し、新しい捕虫部分2214Aに交換すべきことを示す視覚的合図を提供してもよい。
図108は、捕虫装置の第23の実施形態の正面斜視図であり、この捕虫装置全体は2310として示されている。図109は図108の一部の拡大図である。捕虫装置2310は、ベース部分2312と取り外し可能な捕虫部分2314と、を含む。捕虫装置2310は、全体長さ、全体幅、及び全体奥行きを有していてよく、また、捕虫装置2310が壁面に取り付けられたとき、捕虫装置2310が壁面から突出する全距離によって定義される全体奥行きが、これら3つの全体寸法のうちで最小となるようになるように構成されてよい。捕虫部分2314は、図108で、部分的に切り取られ、かつベース部分2312から取り外された状態で示されている。捕虫部分2314は、全体長さ、全体幅、及び全体奥行きを有していてよく、また、捕虫部分2314が捕虫装置2310に取り付けられ、かつ捕虫装置2310が壁面に取り付けられたとき、その壁面に垂直な方向に測定される、捕虫部分2314の全体奥行きが、捕虫部分2314のこれら3つの全体寸法のうちで最小となるように構成されていてもよい。捕虫部分2314は、前面2316に少なくとも1つの開口部2320を備えた前側ハウジング2318を含む。前側ハウジング2318の開口部2320は、広範な種類の虫を捕虫装置2310に受け入れるように構成してもよいし、あるいは、1種類又は2種類以上の特定の種類の虫を受け入れるように構成してもよい。いくつかの実施形態において、開口部2320は、捕虫部分2314を取り外して交換するときに、ユーザーの指が開口部2320に入ってしまい捕獲された虫又は粘着剤に誤って触れることを防ぐように構成される。いくつかの実施形態において、開口部2320は、直径25mmの球が開口部2320を通過できないような寸法及び形状を有し、かつ、直径1mmの球が開口部2320のいかなる部分も通過できるような寸法及び形状を有する。開口部2320の幅、形状及び向きは、均一であってもよいし、又は、変化していてもよく、また、捕虫部分2314が複数の開口部2320を有する場合は、それらの幅、形状及び向きは、同一あってもよいし、又は、異なっていてもよい。開口部2320は、1種類又は2種類以上の個々の種類の虫又は様々な種類の虫を誘引するように構成することができる。いくつかの実施形態において、前側ハウジング2318は、開口部2320を取り囲む畝又はレリーフ2370を備えるように構成され、これにより捕虫部分2314に剛性と強度を付与し、前側ハウジング2318がより薄い材料で製造できるようになる。捕虫部分2314はディバイダ2334を含み、ディバイダ2334は、透明又は半透明の材料から構築されるか、又は透明又は半透明の材料を含み、また、前面2338が透明又は半透明の粘着剤2336でコーティングされる(図110に示す)。いくつかの実施形態において、ディバイダ2334は、飛翔昆虫(広範な種類の飛翔昆虫が、偏光を感知することが知られている)を更に誘引するため、ディバイダ2334を透過する光を、日光と同様の配向に偏光するように構成される。いくつかの実施形態において、ディバイダ2334の材料及び厚さと粘着剤2336の材料及び厚さは、光のかなりの割合を透過させるよう選択され、例えば、光の60%超がディバイダ2334と粘着剤2236を透過するよう選択される。ディバイダ2334は、1つ又は2つ以上の穿孔2374を含む。いくつかの実施形態において、ディバイダ2334の前面2338の、穿孔2374のすぐ近くの領域は、粘着剤2336でコーティングされていない。捕虫部分2314は、内面2342と底部内面2376とを備えた後側ハウジング2340と、下向きカップ2356とを含む。カップ2356は、その開放端の外周から突出しているリップ2358を有していてよく、本明細書に記載される任意の虫誘引物質に対するバリヤとして機能する、任意の材料又は材料の組み合わせで作製されていてよい。
ベース部分2312の背面2354(図110に図示)から突出しているのは、複数の導電性プロング2322であってよく、導電性プロング2322を標準の家庭用壁面電気コンセントに差し込むことにより、捕虫装置2310を壁面に取り付けて捕虫装置2310に電力を供給するよう適合されている。あるいは、導電性プロング2322は、導電性プロング2322が水平方向を向いた壁面電気コンセントに差し込まれる場合に、捕虫装置2310が直立したままとなり得るように、スイベル式に回転するように適合されていてもよい。あるいは、ベース部分2312は、所望の任意の場所に静置又は吊り下げて、ベース部分2312内に取り付けられた電池(図示せず)から電力を受け取るように構成されてもよい。電気コンセントと電池が、捕虫装置2310に電力を供給するものとして記載されたが、任意の好適な電源を使用することができる。ベース部分2312は、上面2326と、1つ又は2つ以上のLED2324などの発光素子とを含む。いくつかの実施形態において、LED2324は、UV光を発するLEDを少なくとも1つ、及び可視光を発するLEDを少なくとも1つ含む。いくつかの実施形態において、LED2324は、広範な種類の虫をよりよく誘引するために、UV光を発するLEDを少なくとも1つ、及び青色光を発するLEDを少なくとも1つ含む。いくつかの実施形態において、この発光素子は、日光を模した波長の組み合わせを放射する。いくつかの実施形態において、LED2324は、蚊及びノミなどの特定の種類の虫をよりよく誘引するために、IR光を発するLEDを少なくとも1つ含む。ベース部分2312の上面2326には、透明又は半透明のウィンドウ2328が取り付けられていてよい(図ではLED2324を見えるようにするため部分的に切り取られている)。ウィンドウ2328により、LED2324が埃と虫の破片から保護され、ベース部分2312のクリーニングが容易になる。いくつかの実施形態において、捕虫部分2314がベース部分2312に取り付けられたとき、ウィンドウ2328の少なくとも一部と、LED2324の少なくとも一部とが、ベース部分2312の上面2326から突出して捕虫部分2314内に入る。あるいは、ベース部分2312はウィンドウ2328を含まなくともよく、捕虫部分2314がベース部分2312に取り付けられたとき、LED2324の少なくとも一部が、ベース部分2312の上面2326から突出して捕虫部分2314内に入る。上面2326にはスロット2330があってよく、上面2326の外周には、縁又は上向きの突出部2332がある。図示されているように、ベース部分2312の上面2326からはパンチ2378が突出しており、パンチ2378は、傾斜した上面2380と、傾斜した上面2380を通って延在するがパンチ2378の底面までは延在していない、1本又は2本以上の軸方向溝2382を備えている。パンチ2378の傾斜した上面2380は、パンチ2378の遠位端で尖頭を形成する。いくつかの実施形態において、パンチ2378の側面は先細になっており、これによってパンチ2378は、遠位端側よりも近位端側のほうが大きな断面積を有する。
図110は、捕虫装置2310の断面図であり、図111は図110の一部の拡大図である。捕虫部分2314は、この図で、ベース部分2312の上方に持ち上げられている。カップ2356のリップ2358には、カップ2356の開放端とリップ2358とを覆うように構成された蓋2360が、気密封止を形成するように、接着剤で固定され、これにより、密封されたカップ2356内の任意の物質(図示せず)の新鮮さが維持される。蓋2360は、本明細書に記載される任意の虫誘引物質に対するバリヤとして機能し得る、薄く丈夫だが穿孔可能な材料又は材料の組み合わせで作製されていてよい。少なくとも1本の支持ポスト2362の上には、カップ2356が取り付けられ、この支持ポスト2362は、後側ハウジング2340の底部内面2376の上方にカップ2356及び蓋2360を取り付けるように構成されている。いくつかの実施形態において、支持ポスト2362は、後側ハウジング2340の底部内面2376にある、少なくとも1つの突出部(図示せず)に置き換えられる。カップ2356の内側には、1種類又は2種類以上の虫誘引物質を含浸させた担体材料2366がある。例えば、担体材料2366には、ソルビトール、甲虫類誘引剤(ブレビコミン、ドミニカルア、フロンタリン、グランドルア、イプスジエノール、イプセノール、ジャポニルア、リネアチン、メガトモ酸、マルチストリアチン、オリクタルア、スルカトール、及びトランクコールを含む)、双翅類誘引剤(セラルア、キュールア、ラチルア、メドルア、モグチュン、ムスカルア、及びトリメドルアを含む)、同翅類誘引剤(レスカルアを含む)、鱗翅類誘引剤(ディスパールアを含む)、直鎖鱗翅類フェロモン(コドレルア、ゴシップルア、ヘキサルア、リトルア、ループルア、オルフラルア、及びオストラモンを含む)、及びその他の虫誘引剤(例えばオイゲノール、メチルオイゲノール、及びシグルア)、又はその他の、捕虫装置2310の虫誘引効率を更に向上させ得るにおいをもたらす物質を、含浸させることができる。カップ2356の内側の担体材料2366は、固体、液体、ゲル、又はこれらの任意の組み合わせであってよい。あるいは、水蒸気は蚊に対する誘引剤として知られていることから、1種類又は2種類以上の虫誘引物質に加えて、又はそれに代えて、担体材料2366に水を含浸させてもよい。あるいは、1種類又は2種類以上の虫誘引物質に加えて、又はそれに代えて、糖液、糖蜜、又は蜂蜜などの他の虫誘引剤を、担体材料2366に埋め込んでもよい。あるいは、1種類又は2種類以上の虫誘引物質に加えて、又はそれに代えて、蚊を誘引する二酸化炭素を産生し得るように、生酵母、砂糖、及び水を組み合わせて担体材料2366に埋め込んでもよい。あるいは、虫誘引物質を、担体材料2366なしでカップ2356内に収容してもよい。捕虫部分2314(例えば、前側ハウジング2318、後側ハウジング2340、ディバイダ2334及び粘着剤2336)の材料にも、1種類又は2種類以上の虫誘引剤を含浸させてよい。そのような誘引剤は、捕虫装置2310から半径約2メートルにいる虫に感知可能であることが望ましい。
いくつかの実施形態において、後側ハウジング2340の内面2342は反射性コーティングを有する。あるいは、後側ハウジング2340の材料及び表面仕上げは、反射性コーティングなしに、UV光及び/又は可視光を反射及び分散させるように構成され得る。後側ハウジング2340は、その底面に開口部2344を含んでよく、あるいは開口部2344は、透明又は半透明のウィンドウ(図示せず)に置き換えられてもよい。いくつかの実施形態において、前側ハウジング2318と後側ハウジング2340は、プラスチックシートから熱成形され、低価格と使い捨て性を維持しながら、清潔で美観に優れた形状を生み出す。あるいは、紙、板紙、厚紙又は紙パルプなどの他の不透明、透明又は半透明の材料を使用することができる。いくつかの実施形態において、前側ハウジング2318及び後側ハウジング2340は、射出成形又はその他の好適な製造法により製造される。図示されているように、ディバイダ2334は背面2352を有し、また、実質的に平らであり、LED2324により生成される光の主方向(図示せず)に対して平行又はある角度になるように構成されていてもよい。いくつかの実施形態において、ディバイダ2334は、均一に配光するために最適化されるよう、凸状、凹状、又はサドル形状(図示せず)、又は形状の組み合わせに形成される。いくつかの実施形態において、ディバイダ2334は、粘着面の面積を増大させ、かつ明暗コントラスト領域を形成するような、畝又はその他の形状(図示せず)を有する。明暗コントラスト領域は、広範な種類の虫に対して可視性が高く、それらの虫に対する誘引効果をより高めることができる。
いくつかの実施形態において、前側ハウジング2318は、その内面が透明、半透明又は不透明の粘着剤(図示せず)でコーティングされており、これにより付加的な捕虫効果及び能力が提供される。加えて、前側ハウジング2318は更に内面の粘着剤コーティングの下に反射性コーティング(図示せず)を有し、これにより、虫の誘引効果を強化し、捕虫効果及び効率を更に向上させてもよい。いくつかの実施形態において、前側ハウジング2318、ディバイダ2334及び後側ハウジング2340は、それらが交差又は係合する箇所において、超音波溶接又は高周波(HF)溶接で互いに接合されるが、接着剤により、又は任意の他の好適な組立法により、恒久的又は取り外し可能に、互いに接合されていてもよい。ディバイダ2334は、捕虫部分2314を前側エンクロージャ2346と後側エンクロージャ2348とに分割している。
いくつかの実施形態において、ベース部分2312は、コマンドを実行するためのプログラム可能プロセッサ又はチップ(図示せず)を有する回路基板2350を含み、これは導電性プロング2322(1つのみ図示)、及びLED2324(1つのみ図示)に電気的に接続されている。見やすくするため、電気的接続は一部しか示されていない。回路基板2350は、導電性プロング2322から通常の家庭用電流を受け取り、LED2324を点灯させる電力を供給するための電子回路を含み得る。回路基板2350は、LED2324に一定電圧を供給する、全波整流回路又はその他の回路などのエネルギー安定器を含み得るが、一部の種類の虫(蚊を含む)を誘引し得るような変化を真似た点滅光が提供されるように、LED2324に変動電圧を供給することもできる。例えば、およそ0.05Hz(例えば、大型哺乳動物の呼吸数を真似たもの)~250Hz(例えば、オスのイエバエを誘引する点滅の最高頻度)の範囲の点滅頻度が望ましいことがあり、発光素子は、この範囲内で点滅するように構成されてよい。回路基板2350は、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光を提供するために、LED2324に電力を供給してもよいが、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光の点滅の組み合わせを生み出すために、UV LED2324のみ又は可視光LED2324のみ又はIR LED2324のみに電力を供給するか、あるいは変動電力を供給するように構成してもよい。回路基板2350はまた、圧電スピーカ(図示せず)などの発信機又はトランシーバー、又はその他の装置を駆動させるように構成することができ、これらはベース部分2312に取り付けて、虫誘引性の音を発するようにすることができる。いくつかの実施形態において、この発信機又はトランシーバーは、虫(蚊、小昆虫、蛾、又は蠅など)をよりよく誘引するために、録音及び/又は生成された虫の音又は振動を発することができ、これには、虫の発信、応答、求愛、及び連結の歌のうちの1つ又は2つ以上が含まれ得る。いくつかの実施形態において、この発信機又はトランシーバーは、録音及び/又は生成された虫誘引性の音又は振動(例えば哺乳動物の心拍など)を発することができる。例えば、この発信機又はトランシーバーは、約0.5Hz(例えば、大型哺乳動物の心拍数)~約240kHz(例えば、虫が感知可能な最高周波数)の範囲の周波数を有する虫誘引性の1種類又は複数種類の音を発することができる。いくつかの実施形態において、この周波数は約5Hz~100kHzの範囲である。いくつかの実施形態において、この周波数は約35Hz~50kHzの範囲である。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置2310から約2メートル以内の距離にいる虫に感知可能であることが望ましい。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置2310から約1メートルを超える距離にいる人間に感知できないものであることが望ましい。
また、回路基板2350は、ノミ及び蚊などの一部の虫類を誘引するために、抵抗器(図示せず)若しくは抵抗発熱体(図示せず)などの1つ又は2つ以上の電気素子(図示せず)、あるいは、1つ又は2つ以上の熱交換素子(図示せず)(例えば、ペルチェ効果及び/又はトムソン効果を用いて、熱を特定領域に移動させる素子など)、あるいは、熱を発生及び/又は移動させ、この熱を、ベース部分2312を通して捕虫部分2314へと伝達させ得る、電気素子の組み合わせを含んでもよい。あるいは、LED2324のうちの1つ又は2つ以上によって熱を発生させ、1つ又は2つ以上の電気素子が発生させる熱を置き換えてもよいし、又は増大させてもよい。哺乳類の肌の温度及び体温に似せるために、一般に、発生させる熱により、捕虫部分2314の少なくとも一部分の温度をおよそ30℃~45℃、好ましくはおよそ33℃~42℃に上昇させて維持してもよい。また、熱を加えることにより水蒸気及び二酸化炭素などの虫誘引物質の放出を増大させ得る。
いくつかの実施形態において、捕虫装置2310をコンセントから外した際に、捕虫装置2310を床、机、テーブル、又は棚の上に直立させて静置できるように、ベース部分2312の底面2364は、実質的に平坦であるか又は凹状になっていてもよい。あるいは、ベース部分2312の底面2364は、捕虫装置2310をコンセントから外した際に、捕虫装置2310を直立させて静置可能とする、2つ以上の突出部(図示せず)又は脚部を有していてもよい。
図112は、捕虫装置2310の断面図であり、図113は図112の一部の拡大図である。捕虫部分2314は、この図で、ベース部分2312に取り付けられた状態で示されている。図示されているように、ベース部分2312の上面2326のスロット2330と、ベース部分2312の上面2326の縁又は突出部2332とが、捕虫部分2314と係合して、使用中に捕虫部分2314を定位置に固定する。しかしながら、捕虫部分2314をベース部分2312にしっかりと、かつ取り外し可能に取り付けることができるような、任意の他の取り付け形態に置き換えてもよい。捕虫部分2314をベース部分2312に取り付けることにより、パンチ2378の尖った遠位端が後側ハウジング2340の底面及び蓋2360を突き破る。パンチ2378の軸方向溝2382に対応する蓋2360の一部分又は複数の部分が変形して、蓋2360とパンチ2378との間に隙間が形成され、1種類又は複数種類の虫誘引性のにおいが、矢印で示すように、軸方向溝2382を通り、捕虫部分2314の後側エンクロージャ2348に入り、更に、ディバイダ2334の穿孔2374及び前側ハウジング2318の開口部2320を通って、捕虫装置2310が設置されている周辺領域に放出されていく。軸方向溝2382はパンチ2378の近位端までは延びていないため、パンチ2378が突き破った後側ハウジング2340の底の開口部をパンチ2378自体が塞ぎ、これによって、1種類又は複数種類の虫誘引性のにおいが、ディバイダ2334の1つ又は2つ以上の穿孔2374のみを通って放出されることが確保される。
捕虫装置2310の操作においては、導電性プロング2322(1つのみ図示)が壁面電気コンセントに差し込まれ、捕虫部分2314がベース部分2312に取り付けられ、これによって密封蓋2360が破られ、1種類又は複数種類の虫誘引性のにおいがディバイダ2334の穿孔2374を通り、前側ハウジング2318の開口部2320を通って、捕虫装置2310が設置されている周辺領域に放出される。カップ2356、担体材料2366及び1種類又は複数種類の虫誘引物質は、捕虫部分2314の見込み耐用期間に対応する所定期間にわたって、1種類又は複数種類の虫誘引性のにおいを放出するように構成されていてよく、この期間は例えば1週間、1ヶ月、又は3ヶ月、又は他の長さの期間であってよい。あるいは、カップ2356、担体材料2366及び1種類又は複数種類の虫誘引物質は、捕虫部分2314の耐用期間の初期に、ある種類の虫誘引性のにおい又はある一群の虫誘引性のにおいを優先的に放出し、捕虫部分2314の耐用期間の後期に、別の種類の虫誘引性のにおい又は別の一群の虫誘引性のにおいを放出して、においの変化により、より多くの虫又はより広範な種類の虫を誘引するように構成してもよいし、あるいは、粘着剤2336に多くの虫が捕獲された場合の、捕虫部分2314からの光の放射の低減を補うため、捕虫部分2314の耐用期間の後期に、より強いにおいを提供するように構成してもよい。あるいは、カップ2356及び担体材料2366は、虫に対する誘引性を実質的に低減することなく、1種類又は複数種類の虫誘引性のにおいをマスキングし得る、あるいは人間が不快だと感じ得るか又は子供若しくは対象外の動物(ペットなど)を誘引し得るような1種類又は複数種類の虫誘引性のにおいの成分をマスキング又は除去し得るような、追加のにおいを放出するように構成することができる。LED2324は、光(矢印で示す)を発し、この光は、ベース部分2312のウィンドウ2328を通り、捕虫部分2314の後側ハウジング2340にある開口部2344を通って、後側エンクロージャ2348に入り、直接、後側ハウジング2340の内面2342上に、かつディバイダ2334の背面2352上に、伝わっていく。LED2324からの光は、後側ハウジング2340の底部内面2376における開口部2344(例えば、捕虫部分2314の全体奥行きに実質的に平行な面にある)を通って、後側エンクロージャ2348に入ることから、この光は、後側エンクロージャ2348の長さ全体を通過することができるとともに、後側エンクロージャ2348の長さ全体にわたって発散することができるため、後側エンクロージャ2348全体にわたって、より均一に配光され得る。いくつかの実施形態において、光はベース部分2312において操作されず、捕虫部分2314内へ直接発せられる。後側ハウジング2340の内面2342は凹形状を含んでいてもよく、LED2324からのUV光及び可視光を反射及び分散させて、ディバイダ2334の背面2352上に均一に配光するように構成されていてもよいが、後側ハウジング2340の内面2342の形状は凸状又はサドル形状又は形状の組み合わせを有していてよく、あるいは、より均一に配光するように、畝又はその他の形状(図示せず)を有していてもよい。あるいは、ディバイダ2334の背面2352上へとUV光及び可視光を(例えば、均等に、特定のパターンに従って、焦点を絞って)配光するように構成された、アナモルフィックレンズ(図示せず)、又は任意の他のレンズ、又はレンズの組み合わせなどの光学的エンハンサを、開口部2344において、若しくはその付近において、後側ハウジング2340に取り付けるか、又はウィンドウ2328において、若しくはその付近において、ベース部分2312に取り付けてよく、また、この光学的エンハンサにより、後側ハウジング2340の内面2342の役割を置き換えるか、又は増強してもよい。あるいは、LED2324からの光は、ディバイダ2334の背面2352に斜めの角度(例えば、約0°~90°の鋭角)で直接当たってよく、ディバイダ2334全体にわたって広がってよく、後側ハウジング2340の内面2342の役割、又は後側ハウジング2340に取り付けられた1つ若しくは複数のレンズの役割を置き換えるか、又は強化してもよい。
その後、光は、ディバイダ2334及び前面2338上の粘着剤2336を透過し、前側エンクロージャ2346に入る。光は、ディバイダ2334、粘着剤2336、又はこれら両方の光散乱特性により、更に均一に配光され得る。前側エンクロージャ2346に入る光の一部は、続いて、前側ハウジング2318の開口部2320を通って、捕虫装置2310が設置されている周辺領域に放たれる。粘着剤2336と、前側ハウジング2318の開口部2320とを通って伝わってくる光に、虫が誘引される。また、虫は、カップ2356内の担体材料2366から放出されるにおい及び/又はフェロモンに誘引される。加えて、回路基板2350によって生じる熱によって、担体材料2366を温めてもよく、これによって、虫誘引性のにおい及び/又はフェロモンの放出を増加させ得る。虫は、開口部2320から粘着剤2336上へと飛んでいくか、又は這っていき、そこで捕獲される。ユーザーは、前側ハウジング2318の開口部2320を通して見ることにより、捕獲された虫を確認できる。十分な数の虫が捕獲されると、ユーザーは、捕獲された虫、虫の破片又は粘着剤(これらは捕虫部分2314内の届かないところに留まる)に触れることなく、使用済みの捕虫部分2314全体を容易に取り外して捨て、新しい捕虫部分2314に交換することができる。新しい捕虫部分2314は、粘着剤コーティングされた新しい表面と光指向面を有しており、捕虫装置2310での効率的かつ効果的な虫の誘引と捕獲が持続的に確保される。
いくつかの実施形態において、捕虫部分2314はベース部分2312の前ではなく上に取り付けられているため、一般的な家庭用壁面コンセントに差し込んだときに、壁面からの捕虫装置2310の突出が最小限に抑えられ、これによって、家庭環境に対する邪魔を最小限に抑える。いくつかの実施形態において、捕虫装置2310は、壁面に取り付けられたとき、捕虫装置2310が壁面から突出する全距離によって定義される全体奥行きが、捕虫装置2310の全体高さ及び全体幅よりも小さくなるように構成される。
捕虫装置2310の利点は、捕虫部分2314内の光の操作であることが理解されよう。いくつかの実施形態において、光の操作は捕虫部分2314内でのみ行われる。光の操作には、反射、屈折、偏光、分散及び/又は散乱が含まれてよく、操作可能な素子又は表面(例えば、内面2342、ディバイダ2334及び粘着剤2336)と係合することにより達成される。いくつかの実施形態において、光の操作により、粘着剤2336上に光の均等な分布が形成される。いくつかの実施形態において、光は、粘着剤2336の上又は捕虫部分2314内に所定のパターンを生成するよう操作され、例えば、均一な分布、高強度のホットスポットを伴う均一な分布、ホットスポットパターン、及び/又はこれらの組み合わせを生成するよう操作される。
任意の好適な粘着材料を、虫を捕獲するための粘着面の一部として使用することができる。いくつかの実施形態において、アクリル、ブチルゴム、天然ゴム、ニトリル、シリコーン、スチレンブロックコポリマー、スチレン-エチレン/プロピレン、スチレン-イソプレン-スチレン、ビニルエーテルなどの感圧性粘着剤を使用することができる。一般に、そのような粘着剤の厚さは約0.01mm~1mmの範囲である。いくつかの実施形態において、粘着剤の厚さは、約0.05mm~0.2mmの範囲であり、厚さ約0.1mmが最もよく使用される。
この構成の捕虫装置2310は、ベース部分2312に取り外し可能に取り付けることができる様々な異なる捕虫部分2314に対応することができ、それぞれの捕虫部分2314は、特定の種類又は複数の種類の飛翔昆虫を誘引して捕獲するような固有の構成を有する。例えば、捕虫部分2314の全体の寸法及び形状、捕虫部分2314の前側ハウジング2318における開口部2320の寸法、形状、位置及び向き、並びに担体材料2366、前側ハウジング2318、ディバイダ2334、粘着剤2336又は後側ハウジング2340に含浸させた1種類又は複数種類のにおいは、特定の種類又は複数の種類の飛翔昆虫を誘引して捕獲するように固有の構成を有していてよい。
例えば、いくつかの実施形態において、捕虫部分2314はおよそ、幅20mm~600mm、高さ20mm~600mm、及び奥行き5mm~150mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分2314はおよそ、幅20mm~200mm、高さ20mm~200mm、及び奥行き5mm~80mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分2314はおよそ、幅20mm~130mm、高さ20mm~130mm、及び奥行き5mm~50mmである。
いくつかの実施形態において、ベース部分2312はおよそ、幅20mm~600mm、高さ10mm~150mm、及び奥行き10mm~150mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分2312は、幅20mm~200mm、高さ10mm~100mm、及び奥行き10mm~80mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分2312は、幅20mm~130mm、高さ10mm~50mm、及び奥行き10mm~50mmである。
本明細書で提供されるように、開口部2320は様々な形状及び/又は寸法であり得る。例えば、開口部2320の形状は、円形、正方形、長方形、多角形、及び/又は楕円形であり得る。あるいは、開口部2320は、直線、曲線、又は波状の形状又はパターンを有するスロット形状であり得る。開口部2320が円形の場合、開口部2320の直径は約0.5mm~30mmであり得る。いくつかの実施形態において、円形開口部2320の直径は約0.5mm~20mmである。いくつかの実施形態において、円形開口部2320の直径は約0.5mm~15mmである。開口部2320がスロット形状の場合、開口部2320はおよそ、幅2mm~30mm、長さ5mm~500mmであり得る。いくつかの実施形態において、スロット形状開口部2320はおよそ、幅2mm~20mm、長さ5mm~200mmである。いくつかの実施形態において、スロット形状開口部2320はおよそ、幅2mm~15mm、長さ5mm~100mmである。
いくつかの実施形態において、開口部2320は前側ハウジング2318の全部又は一部を占める。例えば、開口部2320は、前側ハウジング2318の表面積の約1%~75%の範囲を占めていてもよい。いくつかの実施形態において、開口部2320は、前側ハウジング2318の表面積の約5%~50%を占める。いくつかの実施形態において、開口部2320は、前側ハウジング2318の表面積の約10%~30%を占める。
捕虫装置2310の構成は、自己活性化して、蚊などのいくつかの種類の虫を誘引することが知られている二酸化炭素(CO2)を送達するように適合されていてよい。図114は、捕虫装置の第23の実施形態の一例の正面斜視図であり、この捕虫装置全体は2310Aとして示されている。図115は図114の一部の拡大図である。捕虫装置2310Aは、ベース部分2312Aと、取り外し可能な捕虫部分2314Aとを含む。捕虫部分2314Aは、部分的に切り取られ、かつベース部分2312Aから取り外された状態で示されている。この構成では、捕虫部分2014Aは、ベース部分2012Aの下に取り付けられてもよい。捕虫部分2314Aは、前面2316Aに少なくとも1つの開口部2320Aを備える前側ハウジング2318Aと、1つ又は2つ以上の穿孔2374A及び前面2338A上の透明又は半透明な粘着剤を備えるディバイダ2334Aと、内面2342A、内側上面2376A、及びリザーバアセンブリ2356Aを有する後側ハウジング2340Aと、を含む。ベース部分2312Aは、底面2326Aと、底面2326Aにある少なくとも1つの開口部2328Aと、ベース部分2012A内部にあり、開口部2328Aに隣接する1つ又は2つ以上のLED2324Aなどの発光素子と、を含む。図示されているように、ベース部分2312Aの底面2326Aからはパンチ2378Aが突出しており、パンチ2378Aは、傾斜した上面2380Aと、傾斜した上面2380Aを通って延在するがパンチ2378Aの底面までは延在していない、1本又は2本以上の軸方向溝2382Aを備えている。パンチ2378Aの傾斜した上面2380Aは、パンチ2378Aの遠位端で尖頭を形成する。いくつかの実施形態において、パンチ2378Aの側面は先細になっており、これによってパンチ2378Aは、遠位端側よりも近位端側のほうが大きな断面積を有する。パンチ2378Aは、捕虫部分2314Aがベース部分2312Aに取り付けられたとき、捕虫部分2314Aにおけるリザーバアセンブリ2356Aと位置合わせされ、リザーバアセンブリ2356Aに穴を開ける。
図116は、捕虫装置2310Aの断面図であり、図117は図116の一部の拡大図である。ベース部分2312Aは、この図で、捕虫部分2314の上方に持ち上げられている。リザーバアセンブリ2356Aは、下向きの上側カップ2368Aであって、その開放端の外周から突出するリップ2358Aを備える上側カップ2368Aと、上向きの下側カップ2370Aであって、その開放端から突出するリップ2372Aを備える下側カップ2370Aと、上側カップ2368Aと下側カップ2370Aとの間のリザーバディバイダ2360Aと、を含む。リザーバディバイダ2360Aは、リップ2358Aにおいて接着剤により上側カップ2368Aに固定され、気密シールされた上側エンクロージャ2384Aを形成しており、また、リザーバディバイダ2360Aは、リップ2372Aにおいて下側カップ2370Aに固定され、気密シールされた下側エンクロージャ2386Aを形成しており、これにより、リザーバディバイダ2360Aは、上側エンクロージャ2384Aと下側エンクロージャ2386Aとを分割している。上側エンクロージャ2384Aは、砂糖水2388Aを含み、下側エンクロージャ2386Aは、活性酵母培養物2390Aを含む。いくつかの実施形態において、上側エンクロージャ2384A、及び/又は下側エンクロージャ2386Aは、CO2の産生を増大若しくは調節する、追加的な1種類又は複数種類の物質を含んでいてもよいし、追加的な虫誘引物質によりCO2を増強したり、若しくは補ったりしてもよい。下側カップ2370Aは、本明細書に記載される任意の虫誘引物質に対するバリヤとして機能する、任意の材料又は材料の組み合わせで作製されていてよい。リザーバディバイダ2360A及び上側カップ2368Aは、本明細書に記載される任意の虫誘引物質に対するバリヤとして機能し得る、薄く丈夫だが穿孔可能な材料又は材料の組み合わせで作製されていてよい。リザーバアセンブリ2356Aは、後側ハウジング2340Aの内側上面2376Aの下方にリザーバアセンブリ2356Aを支持するように構成された、少なくとも1つの支持ポスト2362Aに取り付けられる。いくつかの実施形態において、支持ポスト2362Aは、後側ハウジング2340Aの内側上面2376Aにある、少なくとも1つの突出部(図示せず)に置き換えられる。後側ハウジング2340Aは、その内側上面2376Aに開口部2344Aを含むか、あるいは開口部2344Aは、透明又は半透明のウィンドウ(図示せず)に置き換えられてもよい。いくつかの実施形態において、前側ハウジング2318Aと後側ハウジング2340Aは、プラスチックシートから熱成形され、低価格と使い捨て性を維持しながら、清潔で美観に優れた形状を生み出す。あるいは、紙、板紙、厚紙又は紙パルプなどの他の不透明、透明又は半透明の材料を使用することができる。いくつかの実施形態において、前側ハウジング2318A及び後側ハウジング2340Aは、射出成形又はその他の好適な製造法により製造される。いくつかの実施形態において、前側ハウジング2318A、ディバイダ2334A及び後側ハウジング2340は、それらが交差又は係合する箇所において、超音波溶接又は高周波(HF)溶接で互いに接合されるが、接着剤により、又は任意の他の好適な組立法により、恒久的又は取り外し可能に、互いに接合されていてもよい。ディバイダ2334は、捕虫部分2314を前側エンクロージャ2346Aと後側エンクロージャ2348Aとに分割している。
図118は、捕虫装置2310Aの断面図であり、図119は図118の一部の拡大図である。捕虫部分2314Aは、この図で、ベース部分2312Aに取り付けられた状態で示されている。捕虫部分2314Aをベース部分2312Aに取り付けることにより、パンチ2378Aの尖った遠位端は、後側ハウジング2340Aの内側上面2376A、上側カップ2368Aの閉じた端部、及びリザーバディバイダ2360Aを突き破る。パンチ2378Aにおける軸方向溝2382Aに対応する上側カップ2368A及びリザーバディバイダ2360Aの一部分又は複数の部分が変形して、上側カップ2368Aとパンチ2378Aとの間、及びリザーバディバイダ2360Aとパンチ2378Aとの間に隙間が生じる。砂糖水2388A(図117に図示)は、リザーバディバイダ2360Aとパンチ2378Aの軸方向溝2382Aとの間の隙間を通って、下側カップ2370A内部の酵母培養物2390A(図117に図示)上へと滴り落ち、砂糖と水と酵母培養物の混合物2392Aを形成する。混合物2392Aは反応し、数時間以内にCO2が産生され始め、このCO2は、リザーバディバイダ2360Aとパンチ2378Aの軸方向溝2382Aとの間の隙間を通り、上側カップ2368Aとパンチ2378Aの軸方向溝2382Aとの間の隙間を通り、捕虫部分2314Aの後側エンクロージャ2348Aに入り(矢印で示す)、更に、ディバイダ2334Aの穿孔2374A(図114)及び前側ハウジング2318Aにおける開口部2320Aを通って、捕虫装置2310Aが設置されている周辺領域へと放出される。軸方向溝2382Aはパンチ2378Aの近位端までは延びていないため、パンチ2378Aが突き破った後側ハウジング2340Aの内側上面2376Aの開口部をパンチ2378A自体が塞ぎ、これによって、CO2が、ディバイダ2334Aの1つ又は2つ以上の穿孔2374Aのみを通って放出されることが確保される。リザーバアセンブリ2356A、パンチ2378Aにおける軸方向溝2382A、砂糖水2388A、酵母培養物2390A、及びリザーバアセンブリ2356Aにおける任意の他の1種類又は複数種類の物質は、捕虫部分2314Aの見込み耐用期間に対応する所定期間にわたって、CO2及び任意の他の1種類又は複数種類の虫誘引物質を放出するように構成されていてよく、この期間は例えば1週間、1ヶ月、又は3ヶ月、又は他の長さの期間であってよい。CO2及び任意の他の1種類又は複数種類の虫誘引物質は、捕虫装置2310Aの半径2メートル以内の虫によって感知可能であることが望ましい。いくつかの実施形態において、捕虫装置2310Aにおいては、熱のみ、又は熱と虫誘引物質のみが誘引物として使用され、光源は使用されない。
自己活性化して、1種類又は複数種類の虫誘引物質を送達するように適合された他の構成が想定されている。図120は、捕虫装置の第23の実施形態の一例の正面斜視図であり、この捕虫装置全体は2310Bで示されている。捕虫装置2310Bは、ベース部分2312Bと、取り外し可能な捕虫部分2314Bとを含む。この図では、捕虫部分2314Bをベース部分2312Bから取り外し、裏側が見えるように傾けた状態で示している。捕虫部分2314Bは、前面2316Bに少なくとも1つの開口部2320B、及び底面2358Bに開口部2356Bを備える前側ハウジング2318Bと、底面2376Bを備える後側ハウジング2340Bと、を含む。ベース部分2312Bは、上面2326Bと、1つ又は2つ以上のLED2324Bなどの発光素子とを含む。ベース部分2312Bの上面2326Bには、透明又は半透明のウィンドウ2328Bが取り付けられていてよい(図ではLED2324Bを見えるようにするため部分的に切り取られている)。このウィンドウ2328Bにより、LED2324Bが埃と虫の破片から保護され、ベース部分2312Bのクリーニングが容易になる。図示されているように、突出部2378Bが、ベース部分2312Bの上面2326Bから突出しており、突出部2378Bは、捕虫部分2314Bがベース部分2312Bに取り付けられたとき、後側ハウジング2340Bの底面2358Bにある開口部2356Bと位置合わせされて、その中に入る。
図121は、捕虫装置2310Bの捕虫部分2314Bの分解図である。捕虫部分2314Bは、前側ハウジング2318Bと、前面2338Bが捕虫用粘着剤2336Bでコーティングされたディバイダ2334Bと、ドーム2362Bを備えるトリガ2360Bと、膜2368Bと、平坦な座部2372Bを備える後側ハウジング2340Bと、を含む。ディバイダ2334Bは、多孔質の半透明シート材料で作製されていてもよく、粘着剤2336Bは、透明又は半透明であってよい。トリガ2360Bは、射出成型された透明又は半透明のプラスチックであってもよい。膜2368Bは、蒸気バリヤ性のある透明又は半透明のシート材料からできていてもよく、後側ハウジング2340Bは、蒸気バリヤ性のある透明又は半透明なプラスチックから射出成型されるか、又は熱成形されていてもよい。いくつかの実施形態において、後側ハウジング2340B、ディバイダ2334B、及び前側ハウジング2318Bは、交差又は係合する箇所において、超音波溶接、高周波溶接、又は接着剤により接合される。膜2368Bは、座部2372Bに当たって、後側ハウジング2340B内に嵌り込むように構成され、トリガ2360Bは、後側ハウジング2340Bと、膜2368Bと、ディバイダ2334Bとの間で嵌り込むように構成されている。捕虫部分2314Bの部品構成は、プラグイン式の空気清浄機用の詰め替え品に見られるものと同様であってもよい。いくつかの実施形態において、ディバイダ2334Bの前面2338Bの下部中心における領域2374Bは、粘着剤2336Bでコーティングされていない。
図122は、捕虫装置2310Bの断面図であり、図123は図122の一部の拡大図である。この図では、捕虫部分2314Bをベース部分2312Bの上方に持ち上げた状態で示している。ベース部分2312Bは、複数の導電性プロング2322B(この図では、1つのみ図示)と、LED2324Bと、プロング2322B及びLED2324Bに電気的に接続された回路基板2350Bと、を含む。見やすくするため、電気的接続は一部しか示されていない。後側ハウジング2340Bと膜とは、透明又は半透明の液体2366Bを収容する後側エンクロージャ2348Bを形成し、液体2366Bは、液体担体材料、及び/又は1種類又は複数種類の虫誘引物質を含んでいてよい。膜2368B及びディバイダ2334Bは、トリガ2360Bを収容する中間エンクロージャ2380Bを形成し、ディバイダ2334B及び前側ハウジング2318Bは、前側エンクロージャ2346Bを形成する。トリガ2360Bは、鋭利な先端2382B(この図では、1つのみ図示)を含み、ドーム2362Bは、ディバイダ2334Bを軽く押して、ディバイダ2334Bを前側エンクロージャ2346Bへ向かってわずかに変形させる。
図124は、捕虫装置2310Bの断面図であり、図125は図124の一部の拡大図である。捕虫部分2314Bは、この図で、ベース部分2312Bに取り付けられた状態で示されている。捕虫部分2314Bをベース部分2312Bに取り付けることにより、ベース部分2312B上の突出部2378Bが、前側ハウジング2318Bの底面2358Bにある開口部2356Bに入り、粘着剤2336Bでコーティングされていない領域2374Bにおいて、ディバイダ2334Bの前面2338Bに対して押し付けられる。突出部2378Bにより、ディバイダ2334Bは、トリガ2360Bのドーム2362Bに対して押し付けられ、トリガ2360Bが曲がって、トリガ2360Bの先端2382B(1つのみ図示)によって、膜2368Bに穴が開けられ、中間エンクロージャ2380B内へ、かつディバイダ2334Bに対して、液体2366Bが放出される。いくつかの実施形態において、トリガ2360Bは、トリガ2360Bの本体を通る開口部(図示せず)を有していてもよく、この開口部により、液体2366Bがトリガ2360Bを通って、ディバイダ2334B上へとより速く流れることが可能となる。ディバイダ2334Bは、液体2366Bを吸収し、粘着剤2336Bを通って、又は領域2374B若しくは粘着剤2336Bでコーティングされていないディバイダ2334Bの他の領域(図示せず)を通して、蒸発させ、1種類又は複数種類の虫誘引物質が、速度が調節されて、前側エンクロージャ2346Bへと放出され、開口部2320Bを通って、更には捕虫装置2310Bが設置されている周辺領域へと放出される。液体2366B、膜2368B、トリガ2360B、及びディバイダ2334Bは、捕虫部分2314Bの見込み耐用期間に対応する所定期間にわたって、1種類又は複数種類の虫誘引物質を放出するように構成されていてよく、この期間は例えば1週間、1ヶ月、又は3ヶ月、又は他の長さの期間であってよい。導電性プロング2322Bが通常の家庭用壁面電気コンセント(図示せず)に差し込まれると、回路基板2350Bは、プロング2322Bから電力を受け取って、LED2324Bを点灯させる。LED2324Bからの光は、ベース部分2312Bにおけるウィンドウ2328Bを通り、後側ハウジング2340Bの底面2376Bを通り、液体2366B、膜2368B、トリガ2360B、ディバイダ2334B、及び粘着剤2336Bを通り、前側エンクロージャ2346B内へ入り、開口部2320Bを通り、捕虫装置2310Bが設置されている周辺領域へと投射される。いくつかの実施形態において、捕虫装置2310Bにおいては、熱とにおいのみが誘引物として使用され、光源は使用されない。
捕虫装置2310Bの更なる利点は、捕虫部分2314Bが内蔵の寿命インジケータを含み得るということである。いくつかの実施形態において、液体2366Bを通して投射されるLEDからの光により、ディバイダ2334Bを通して視認可能な、水平線が示されてもよく、ここで、この水平線は、後側エンクロージャ2348B及び中間エンクロージャ2380B内に残留する液体2366Bの量に対応している。いくつかの実施形態において、ディバイダ2334Bを通して見える水平線の視認性を高めるため、液体2366Bを染色又は着色してもよい。いくつかの実施形態において、ディバイダ2334B上のマークによって、液体2366Bが完全に消耗した場合に、ディバイダ2334Bを通して見える水平線の位置を示すことにより、捕虫部分2314Bを取り外し、新しい捕虫部分2314Bに交換すべきことを示す視覚的合図を提供してもよい。
図126は、捕虫装置の第23の実施形態の一例の正面斜視図であり、この捕虫装置全体は2310Cで示されている。図示されているように、捕虫装置2310Cは、ベース部分2312Cと、取り外し可能かつ交換可能な捕虫部分2314Cと、取り外し可能かつ交換可能なにおいカートリッジ2330Cと、を含む。この図では、捕虫部分2314Cは、部分的に切り取られて示されており、また、捕虫部分2314C、及びにおいカートリッジ2330Cは、ベース部分2312Cから取り外した状態で示されている。ベース部分2312Cは、においカートリッジ2330Cを受け入れるように構成された、底面2354Cにおけるポート2332Cと、前側上面2326Cにおける少なくとも1つの開口部2364Cと、を含む。いくつかの実施形態において、ポート2332Cは、ベース部分2312Cの前面、又は側面、又は上面に、においカートリッジ2330Cを受容するように構成される。捕虫部分2314Cは、前面2316Cに少なくとも1つの開口部2320Cと、底面2358Cに少なくとも1つの開口部2356Cと、を備える前側ハウジング2318Cを含む。開口部2356Cは、捕虫部分2314Cがベース部分2312Cに取り付けられたとき、ベース部分2312Cにおける開口部2364Cと位置合わせされるように構成される。においカートリッジ2330Cは、プラグイン式の空気清浄機に見られるものと同様の構成であってもよく、開放端(図示せず)を蓋2368Cで覆った、後向きのカップ2344Cを含む。いくつかの実施形態において、カップ2344Cは、ベース部分2312Cに差し込んだとき、前方、左、右、上方、又は下方を向いていてもよい。においカートリッジ2330Cは、においカートリッジ2330Cがベース部分2312C内に差し込まれたとき、ベース部分2312Cにあるポート2332Cから突出することにより、ユーザーがにおいカートリッジ2330Cを容易に取り外して交換できるように構成されたタブ2352Cを含む。
図127は、捕虫装置2310Cの断面図であり、図128は図127の一部の拡大図である。これらの図では、においカートリッジ2330Cを、ベース部分2312Cにおけるポート2332C内に差し込んだ状態で示している。ベース部分2312Cは、複数の導電性プロング2322C(この図では、1つのみ図示)と、LED2324C(この図では、1つのみ図示)と、プロング2322C及びLED2324Cに電気的に接続された回路基板2350Cと、を含む。見やすくするため、電気的接続は一部しか示されていない。ポート2332Cに隣接したベース部分2312Cの内側には、においカートリッジ2330Cがベース部分2312Cのポート2332C内に差し込まれたとき、においカートリッジ2330Cの蓋2368Cを押し付けるように構成された突出部2380Cがある。においカートリッジ2330Cは、膜2378Cを含み、膜2378Cは、カップ2344C内の座部2374Cに接着されて、透明又は半透明の液体2366Cを収容する密封内部においエンクロージャ2370Cを形成し、ここで、液体2366Cは、液体担体材料、及び/又は1種類又は複数種類の虫誘引物質を含んでいてよい。カップ2344C、膜2378C、及び蓋2368Cは、外側においエンクロージャ2372Cを形成し、外側においエンクロージャ2372Cは、膜2378Cに向かって尖っている少なくとも1つの鋭いスパイク2382Cを備えるトリガ2360Cと、蓋2368Cに対面しているドーム2362Cと、を収容する。においカートリッジ2330Cがポート2332C内に差し込まれる前は、トリガ2360Cのドーム2362Cは、蓋2368Cを軽く押している状態であり、スパイク2382Cは、膜2378Cに接触していないか、又は膜2378Cを軽く押しているだけである。図示されているように、においカートリッジ2330Cが、ベース部分2312Cのポート2332C内へ差し込まれると、突出部2380Cが蓋2368Cに対して押し付けられ、蓋2368Cは、トリガ2360Cのドーム2362Cに対して押し付けられて、トリガ2360Cが曲がり、スパイク2382Cによって膜2378Cが突き破られることにより、外側においエンクロージャ2372C内へ、かつ多孔質の蓋2368C上へ液体2366Cが放出される。いくつかの実施形態において、トリガ2360Cは、トリガ2360Cの本体を通る開口部(図示せず)を含んでいてもよく、この開口部により、液体2366Cがトリガ2360Cを通って、蓋2368C上へとより速く流れることが可能となる。蓋2368Cは、液体2366Cを吸収して蒸発させ、1種類又は複数種類の虫誘引物質を、速度を調節してベース部分2312Cの内部へと放出し、ベース部分2312Cの開口部2364Cを通して、前側ハウジング2318Cの隣接する開口部2356Cを通して、更には、前側ハウジングの開口部2320Cを通して、捕虫装置2310Cが設置されている周辺領域へと放出する。液体2366C、膜2378C、トリガ2360C、及び蓋2368Cは、捕虫部分2314Cの見込み耐用期間に対応する所定期間にわたって、1種類又は複数種類の虫誘引物質を放出するように構成されていてよく、この期間は例えば1週間、1ヶ月、又は3ヶ月、又は他の長さの期間であってよい。いくつかの実施形態において、1つ又は2つ以上の発熱体(図示せず)が、回路基板2350Cに電気的に接続され、においカートリッジ2330Cの蓋2368Cに隣接して位置していてもよく、また、蓋2368C及び蓋2368Cに吸収された液体2366Cを温め、虫誘引物質の放出を増大させるように構成されていてもよい。
室内の飛翔害虫を誘引して捕獲するための、本開示に記載されている原理は、室内を這う又は跳ぶ有害節足動物を誘引して捕獲するのにも利点があることが、理解されよう。例えば、本開示の捕虫装置に誘引されるものとして蚊及び蠅が記載されているが、ゴキブリなどの這う虫又は翼のない虫、及び、クモなどの這う有害節足動物も、本開示の捕虫装置により誘引され、捕獲され得る。図129は、捕虫装置の第24の実施形態の正面斜視図であり、この捕虫装置全体は2410で示されている。捕虫装置2410は、ベース部分2412と、取り外し可能な捕虫部分2414と、電気コード2416と、複数の導電性プロング2422を備えた電気プラグ2430とを含んでいてよく、この電気プラグ2430は、導電性プロング2422を標準の家庭用壁面電気コンセントに差し込むことにより、捕虫装置2410に電力を供給するよう適合されている。あるいは、ベース部分2412は、ベース部分2412内に取り付けられた電池(図示せず)から電力を受け取るように構成されていてもよい。電気コンセントと電池が、捕虫装置2410に電力を供給するものとして記載されたが、任意の好適な電源を使用することができる。図示されているように、捕虫装置2410は、使用時に床に置いて、這う虫及び跳ねる虫、並びにその他の有害節足動物を誘引して捕獲するように構成される。捕虫部分2414は、ハウジング2418を含み、ハウジング2418は、その外周に少なくとも1つの開口部2420を有する。開口部2420は、広範な種類の虫を捕虫装置2410に受け入れるように構成してもよいし、あるいは、1種類又は2種類以上の特定の種類の虫を受け入れるように構成してもよい。いくつかの実施形態において、開口部2420は、捕虫部分2414を取り外して交換するときに、ユーザーの指が開口部2420に入ってしまい捕獲された虫又は粘着剤に誤って触れることを防ぐように構成される。いくつかの実施形態において、開口部2420は、直径25mmの球が開口部2420を通過できないような寸法及び形状を有し、かつ、直径1mmの球が開口部2420のいかなる部分も通過できるような寸法及び形状を有する。開口部2420の幅、形状及び向きは、均一であってもよいし、又は、変化していてもよく、また、捕虫部分2414が複数の開口部2420を有する場合は、それらの幅、形状及び向きは、同一あってもよいし、又は、異なっていてもよい。開口部2420は、1種類又は2種類以上の個々の種類の虫又は様々な種類の虫を誘引するように構成することができる。
図130は、捕虫装置2410の正面斜視図である。捕虫部分2414は、この図で、部分的に切り取られ、かつベース部分2412から取り外された状態で示されている。ベース部分2412は、1つ又は2つ以上のLED2424などの発光素子を含む。いくつかの実施形態において、LED2424は、UV光を発するLEDを少なくとも1つ、及び可視光を発するLEDを少なくとも1つ含む。いくつかの実施形態において、LED2424は、広範な種類の虫をよりよく誘引するために、UV光を発するLEDを少なくとも1つ、及び青色光を発するLEDを少なくとも1つ含む。いくつかの実施形態において、この発光素子は、日光を模した波長の組み合わせを放射する。いくつかの実施形態において、LED2424は、ノミなどの特定の種類の虫をよりよく誘引するために、IR光を発するLEDを少なくとも1つ含む。ベース部分2412の前面2426には、少なくとも1つの開口部2444があり、開口部2444内には、透明又は半透明のウィンドウ(図示せず)が取り付けられていてよい。このウィンドウにより、LED2424が埃と虫の破片から保護され、ベース部分2412のクリーニングが容易になる。いくつかの実施形態において、捕虫部分2414がベース部分2412に取り付けられたとき、LED2424の少なくとも一部が、ベース部分2412の前面2426から突出して捕虫部分2414内に入る。前面2426の外周には、前向きの縁2432があってよい。捕虫部分2414は、上面2438を備えた底板2434を含み、この少なくとも一部が粘着剤2436でコーティングされている。いくつかの実施形態において、底板2434の底面(図示せず)は、平らであるか、又は外周が平らであり、捕虫装置2410を床に置いたときに、虫が捕虫装置2410の下に這い入ることができないように構成される。図示されているように、ハウジング2418は、ベース部分2412の開口部2444に対応する少なくとも1つの開口部2442を有する。いくつかの実施形態において、ハウジング2418の開口部2442は、透明又は半透明のウィンドウ2440を有する。いくつかの実施形態において、ハウジング2418は、その内面(図示せず)に反射性コーティング(図示せず)を有する。あるいは、ハウジング2418の材料及び表面仕上げは、内面の反射性コーティングなしに、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光を反射及び分散させるように構成され得る。また、ハウジング2418は、その内面(図示せず)が透明、半透明又は不透明の粘着剤でコーティングされてよく、これにより付加的な捕虫効果及び能力が提供される。いくつかの実施形態において、粘着剤2436は、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光を反射及び分散させるように構成される。ハウジング2418と底板2434とは、エンクロージャ2448を形成する。いくつかの実施形態において、ハウジング2418は、不透明なプラスチックシートから熱成形され、低価格と使い捨て性を維持しながら、清潔で美観に優れた形状を生み出す。あるいは、ハウジング2418は、紙、板紙、厚紙又は紙パルプなどの他の不透明、透明又は半透明の材料で構成されていてもよく、いくつかの実施形態においては、ハウジング2418は、射出成形又は他の好適な製造方法で構成されていてもよい。いくつかの実施形態において、ハウジング2418及び底板2434は、それらが交差又は係合する箇所において、接着剤で互いに接合されているが、これらは、超音波溶接又は高周波(HF)溶接、又は任意の他の好適な組立方法などの他の一般的に使用されているパッケージング組立法により、互いに接合されていてもよい。捕虫部分2414の材料は更に、1種類又は2種類以上の虫誘引剤を含み得る。例えば、ハウジング2418及び/又は底板2434及び/又は粘着剤2436には、ソルビトール、甲虫類誘引剤(ブレビコミン、ドミニカルア、フロンタリン、グランドルア、イプスジエノール、イプセノール、ジャポニルア、リネアチン、メガトモ酸、マルチストリアチン、オリクタルア、スルカトール、及びトランクコールを含む)、双翅類誘引剤(セラルア、キュールア、ラチルア、メドルア、モグチュン、ムスカルア、及びトリメドルアを含む)、同翅類誘引剤(レスカルアを含む)、鱗翅類誘引剤(ディスパールアを含む)、直鎖鱗翅類フェロモン(コドレルア、ゴシップルア、ヘキサルア、リトルア、ループルア、オルフラルア、及びオストラモンを含む)、及びその他の虫誘引剤(例えばオイゲノール、メチルオイゲノール、及びシグルア)、又はその他の、捕虫装置2410の虫誘引効率を更に向上させ得るにおいをもたらす物質を、含浸させることができる。そのような実施形態において、虫誘引剤は、捕虫部分2414に一体化している。あるいは、虫誘引剤は、エンクロージャ2448の内面上に、又はハウジング2418の外面上に、又はハウジング2418の開口部を通して、取り付けられ得る、別個のピース(図示せず)に埋め込まれるか、又は収容されてもよい。あるいは、水蒸気は蚊に対する誘引剤として知られていることから、1種類又は2種類以上の虫誘引物質に加えて、又はそれに代えて、別個のピースに水を埋め込むか、又は収容してもよい。あるいは、1種類又は2種類以上の虫誘引物質に加えて、又はそれに代えて、糖液、糖蜜、又は蜂蜜などの他の虫誘引剤を、別個のピースに埋め込むか、又は収容してもよい。あるいは、1種類又は2種類以上の虫誘引物質に加えて、又はそれに代えて、蚊を誘引する二酸化炭素を産生し得るように、生酵母、砂糖、及び水を組み合わせて別個のピースに埋め込むか、又は収容してもよい。そのような誘引剤は、捕虫装置2410から半径約2メートルにいる虫に感知可能であることが望ましい。
図131は、捕虫装置2410の断面図である。見やすくするため、コード2416、プラグ2430及び導電性プロング2422はこの図には示されていない。いくつかの実施形態において、ベース部分2412は、コマンドを実行するためのプログラム可能プロセッサ又はチップ(図示せず)を有する回路基板2450を有し、これはコード2416、導電性プロング2422、及びLED2424(1つのみ図示)に電気的に接続されている。ただし、見やすくするため、電気的接続は一部しか示されていない。回路基板2450は、導電性プロング2422から通常の家庭用電流を受け取り、LED2424を点灯させる電力を供給するための電子回路を含み得る。回路基板2450は、LED2424に一定電圧を供給し得る、全波整流回路又はその他の回路などのエネルギー安定器を含み得るが、一部の種類の虫を誘引し得るような変化を真似た点滅光が提供されるように、LED2424に変動電圧を供給することもできる。回路基板2450は、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光を提供するために、LED2424に電力を供給してもよいが、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光の点滅の組み合わせを生み出すために、1つ又は2つ以上のUV LED2424のみ又は可視光LED2424のみ又はIR LED2424のみに電力を供給するか、あるいは変動電力を供給するように構成してもよい。回路基板2450はまた、圧電スピーカ(図示せず)などの発信機又はトランシーバー、又はその他の装置を駆動させるように構成することができ、これらはベース部分2412に取り付けて、虫誘引性の音を発するようにすることができる。いくつかの実施形態において、この発信機又はトランシーバーは、虫をよりよく誘引するために、録音及び/又は生成された虫の音又は振動を発することができ、これには、虫の発信、応答、求愛、及び連結の歌のうちの1つ又は2つ以上が含まれ得る。いくつかの実施形態において、この発信機又はトランシーバーは、録音及び/又は生成された虫誘引性の音又は振動(例えば哺乳動物の心拍など)を発することができる。例えば、この発信機又はトランシーバーは、約0.5Hz(例えば、大型哺乳動物の心拍数)~約240kHz(例えば、虫が感知可能な最高周波数)の範囲の周波数を有する虫誘引性の1種類又は複数種類の音を発することができる。いくつかの実施形態において、この周波数は約5Hz~100kHzの範囲である。いくつかの実施形態において、この周波数は約35Hz~50kHzの範囲である。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置2410から約2メートル以内の距離にいる虫に感知可能であることが望ましい。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置2410から約1メートルを超える距離にいる人間に感知できないものであることが望ましい。
また、回路基板2450は、ノミ及び蚊などの一部の虫類を誘引するために、抵抗器(図示せず)若しくは抵抗発熱体(図示せず)などの1つ又は2つ以上の電気素子(図示せず)、あるいは、1つ又は2つ以上の熱交換素子(図示せず)(例えば、ペルチェ効果及び/又はトムソン効果を用いて、熱を特定領域に移動させる素子など)、あるいは、熱を発生及び/又は移動させ、この熱を、ベース部分2412を通して捕虫部分2414へと伝達させ得る、電気素子の組み合わせを含んでもよい。あるいは、LED2424によって熱を発生させ、1つ又は2つ以上の電気素子が発生させる熱を置き換えてもよいし、又は増大させてもよい。哺乳類の肌の温度及び体温に似せるために、一般に、発生させる熱により、捕虫部分2414の少なくとも一部分の温度をおよそ30℃~45℃、好ましくはおよそ33℃~42℃に上昇させて維持してもよい。また、熱を加えることにより水蒸気及び二酸化炭素などの虫誘引物質の放出を増大させ得る。
図示されているように、ベース部分2412の前面2426の縁2432が、捕虫部分2414と係合して、使用中に捕虫部分2414を定位置に固定する。しかしながら、捕虫部分2414をベース部分2412にしっかりと、かつ取り外し可能に取り付けることができるような、任意の他の取り付け形態に置き換えてもよい。
捕虫装置2410の操作においては、導電性プロング2422(図示せず)が壁面電気コンセントに差し込まれ、LED2424が光(矢印で示す)を発し、この光は、ベース部分2412の開口部2444を通ってエンクロージャ2448に入り、ハウジング2418の内面と、底板2434の上面2438上の粘着剤2436とに直接伝わる。いくつかの実施形態において、光はベース部分2412において操作されず、捕虫部分2414内へ直接発せられる。
ハウジング2418の内面は凹形状を含んでいてもよく、また、LED2424からのUV光及び/又は可視光及び/又はIR光を反射及び分散させて、底板2434の上面2438上の粘着剤2436上へと均一に配光し、光が、エンクロージャ2448を通ってハウジング2418の開口部2420から外に出るように構成されていてもよいが、ハウジング2418の内面は、凸状又はサドル形状又は形状の組み合わせを有していてもよいし、より均一に配光されるように、畝又はその他の形状を有していてもよいし、又は、より均一に配光されるように、畝又はその他の形状を有していてもよい。あるいは、ハウジング2418の内面上へとUV光及び/又は可視光及び/又はIR光を(例えば、均等に、特定のパターンに従って、焦点を絞って)配光するように構成された、アナモルフィックレンズ、又は任意の他のレンズ、又はレンズの組み合わせ(図示せず)などの光学的エンハンサを、開口部2442において、若しくはその付近において、捕虫部分2414に取り付けるか、又は開口部2444において、若しくはその付近において、ベース部分2412に取り付けてよく、また、この光学的エンハンサにより、ハウジング2418の反射性コーティングされた内面の役割を置き換えるか、又は増強してもよい。いくつかの実施形態において、LED2424からの光は、底板2434の上面2438上の粘着剤2436に斜めの角度(例えば、約0°~90°の鋭角)で直接当たってよく、粘着剤2436全体にわたって広がり、ハウジング2418の内面の配光の役割、又は捕虫部分2414若しくはベース部分2412に取り付けられた1つ若しくは複数のレンズの役割を置き換えるか、又は強化してもよい。光は、捕虫部分2414のウィンドウ2440の光散乱特性によって、底板2434の上面2438上の粘着剤2436によって、又はこれら2つの組み合わせによって、更に均一に配光され得る。
その後、エンクロージャ2448に入る光の一部は、続いて、ハウジング2418の開口部2420を通って、捕虫装置2410が設置されている周辺領域に放たれる。虫は、開口部2420を通って伝わってくる光に誘引され、開口部2420から粘着剤2436上へと跳んでいくか、又は這っていき、そこで捕獲される。ユーザーは、ハウジング2418の開口部2420を通して見ることにより、捕獲された虫を確認できる。十分な数の虫が捕獲されると、ユーザーは、捕獲された虫、虫の破片又は粘着剤(これらは捕虫部分2414内の届かないところに留まる)に触れることなく、使用済みの捕虫部分2414全体を容易に取り外して捨て、新しい捕虫部分2414に交換することができる。新しい捕虫部分2414は、粘着剤コーティングされた新しい表面を有しており、捕虫装置2410での効率的かつ効果的な虫の誘引と捕獲が持続的に確保される。
いくつかの実施形態において、捕虫部分2414はベース部分2412の上でも下でもなく横に取り付けられているため、床からの捕虫装置2410の突出が最小限に抑えられ、これによって、家庭環境に対する邪魔を最小限に抑える。いくつかの実施形態において、捕虫装置2410は、床に置かれたとき、捕虫装置2410が床から突出する全距離によって画定される全体高さが、その全体長さ及び全体幅よりも小さくなるように構成される。
捕虫装置2410の利点は、捕虫部分2414内の光の操作であることが理解されよう。いくつかの実施形態において、光の操作は捕虫部分2414内でのみ行われる。光の操作には、反射、屈折、偏光及び/又は散乱が含まれてよく、操作可能な素子又は表面(例えば、ハウジング2418の内面及び粘着剤2436)と係合することにより達成される。いくつかの実施形態において、光の操作により、粘着剤2436上に光の均等な分布が形成される。いくつかの実施形態において、光は、粘着剤2436の上又は捕虫部分2414内に所定のパターンを生成するよう操作され、例えば、均一な分布、高強度のホットスポットを伴う均一な分布、ホットスポットパターン、及び/又はこれらの組み合わせを生成するよう操作される。
任意の好適な粘着材料を、虫を捕獲するための粘着面の一部として使用することができる。いくつかの実施形態において、アクリル、ブチルゴム、天然ゴム、ニトリル、シリコーン、スチレンブロックコポリマー、スチレン-エチレン/プロピレン、スチレン-イソプレン-スチレン、ビニルエーテルなどの感圧性粘着剤を使用することができる。一般に、そのような粘着剤の厚さは約0.01mm~1mmの範囲である。いくつかの実施形態において、粘着剤の厚さは、約0.05mm~0.2mmの範囲であり、厚さ約0.1mmが最もよく使用される。
この構成の捕虫装置2410は、ベース部分2412に取り外し可能に取り付けることができる様々な異なる捕虫部分2414に対応することができ、それぞれの捕虫部分2414は、特定の種類又は複数の種類の虫を誘引して捕獲するような固有の構成を有する。例えば、捕虫部分2414の全体の寸法及び形状、ハウジング2418における開口部2420の寸法、形状、位置及び向き、並びにハウジング2418、底板2434、又は粘着剤2436に含浸させた1種類又は複数種類のにおいは、特定の種類又は複数の種類の虫を誘引して捕獲するように固有の構成を有していてよい。
例えば、いくつかの実施形態において、捕虫部分2414はおよそ、幅20mm~600mm、長さ20mm~600mm、及び高さ5mm~150mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分2414はおよそ、幅20mm~200mm、長さ20mm~200mm、及び高さ5mm~80mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分2414はおよそ、幅20mm~130mm、長さ20mm~130mm、及び高さ5mm~50mmである。
いくつかの実施形態において、ベース部分2412はおよそ、幅20mm~600mm、長さ10mm~150mm、及び高さ10mm~150mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分2412は、幅20mm~200mm、長さ10mm~100mm、及び高さ10mm~80mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分2412は、幅20mm~130mm、長さ10mm~50mm、及び高さ10mm~50mmである。
図132は、捕虫装置の第25の実施形態の正面斜視図であり、この捕虫装置全体は2510で示されている。捕虫装置2510は、ベース部分2512と取り外し可能な捕虫部分2514と、を含む。捕虫部分2514は、この図で、部分的に切り取られ、かつベース部分2512から取り外された状態で示されている。図示されているように、ベース部分2512は、電気コード2516と、複数の導電性プロング2522を備えた電気プラグ2530とを含んでいてよく、この電気プラグ2530は、導電性プロング2522を標準の家庭用壁面電気コンセントに差し込むことにより、捕虫装置2510に電力を供給するよう適合されている。あるいは、ベース部分2512は、ベース部分2512内に取り付けられた電池(図示せず)から電力を受け取るように構成されていてもよい。電気コンセントと電池が、捕虫装置2510に電力を供給するものとして記載されたが、任意の好適な電源を使用することができる。図示されているように、捕虫装置2510は、使用時に床に置いて、這う虫及び跳ねる虫、又は害虫を誘引して捕獲するように構成される。捕虫部分2514は、ハウジング2518を含み、ハウジング2518は、その外周に少なくとも1つの開口部2520を有する。ハウジング2518の開口部2520は、広範な種類の虫を捕虫装置2510に受け入れるように構成してもよいし、あるいは、1種類又は2種類以上の特定の種類の虫を受け入れるように構成してもよい。いくつかの実施形態において、開口部2520は、捕虫部分2514を取り外して交換するときに、ユーザーの指が開口部2520に入ってしまい捕獲された虫又は粘着剤に誤って触れることを防ぐように構成される。いくつかの実施形態において、開口部2520は、直径25mmの球が開口部2520を通過できないような寸法及び形状を有し、かつ、直径1mmの球が開口部2520のいかなる部分も通過できるような寸法及び形状を有する。開口部2520の幅、形状及び向きは、均一であってもよいし、又は、変化していてもよく、また、捕虫部分2514が複数の開口部2520を有する場合は、それらの幅、形状及び向きは、同一あってもよいし、又は、異なっていてもよい。開口部2520は、1種類又は2種類以上の個々の種類の虫又は様々な種類の虫を誘引するように構成することができる。ベース部分2512は、1つ又は2つ以上のLED2524などの発光素子を含む。いくつかの実施形態において、LED2524は、UV光を発するLEDを少なくとも1つ、及び可視光を発するLEDを少なくとも1つ含む。いくつかの実施形態において、LED2524は、広範な種類の虫をよりよく誘引するために、UV光を発するLEDを少なくとも1つ、及び青色光を発するLEDを少なくとも1つ含む。いくつかの実施形態において、この発光素子は、日光を模した波長の組み合わせを放射する。いくつかの実施形態において、LED2524は、ノミなどの特定の種類の虫をよりよく誘引するために、IR光を発するLEDを少なくとも1つ含む。ベース部分2512の前面2526には少なくとも1つの開口部2544があり、開口部2544内には透明又は半透明のウィンドウ(図示せず)が取り付けられていてよく、この透明又は半透明のウィンドウにより、LED2524が埃及び虫の破片から保護され得、ベース部分2512のクリーニングが容易になり得る。しかしながら、このウィンドウは必須ではない。いくつかの実施形態において、捕虫部分2514がベース部分2512に取り付けられたとき、LED2524の少なくとも一部が、ベース部分2512の前面2526から突出して捕虫部分2514内に入る。前面2526の外周には、前向きの縁2532があってよい。捕虫部分2514は、上面2538を備えた底板2534を含む。いくつかの実施形態において、底板2534の底面(図示せず)は、平らであるか、又は外周が平らであり、床に置いたときに、虫が捕虫装置2510の下に這い入ることができないように構成される。いくつかの実施形態において、底板2534の上面2538は反射性コーティング(図示せず)を有する。あるいは、底板2534の材料と、底板2534の上面2538の表面仕上げは、内面に反射性コーティングを有していなくても、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光が反射されるように構成されていてもよい。捕虫部分2514は更に、透明又は半透明の材料からなり、凸形状を有し得るディバイダ2546を含む。ディバイダ2546は、少なくとも一部分が透明又は半透明の粘着剤2536でコーティングされている上面と、底面(図示せず)とを有する。いくつかの実施形態において、ハウジング2518は、その内面(図示せず)が粘着剤でコーティングされており、これにより付加的な捕虫効果及び能力が提供される。いくつかの実施形態において、ハウジング2518の内面は、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光を反射及び分散させるように構成される。いくつかの実施形態において、ハウジング2518の内面の粘着剤コーティングは、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光を反射及び分散させるように構成されてもよい。図示されているように、ハウジング2518とディバイダ2546は上側エンクロージャ2548を形成し、ディバイダ2546と底板2534は下側エンクロージャ2528を形成する。図示されているように、ハウジング2518とディバイダ2546はそれぞれ、ベース部分2512の前面2526にある開口部2544に対応した、少なくとも1つの開口部2542を有する。いくつかの実施形態において、開口部2542は、透明又は半透明のウィンドウ(図示せず)を有し得る。いくつかの実施形態において、ハウジング2518は、不透明なプラスチックシートから熱成形され、低価格と使い捨て性を維持しながら、清潔で美観に優れた形状を生み出す。あるいは、それらを、紙、板紙、厚紙又は紙パルプなどの他の不透明、透明又は半透明の材料で構築することができる。いくつかの実施形態において、ハウジング2518は、射出成形、又はその他の好適な製造法により構築される。いくつかの実施形態において、ハウジング2518、ディバイダ2546及び底板2534は、それらが交差又は係合する箇所において、接着剤で互いに接合されているが、これらは、超音波溶接又は高周波(HF)溶接、又は任意の他の好適な組立方法などの他の一般的に使用されているパッケージング組立法により、互いに接合されていてもよい。捕虫部分2514の材料は更に、1種類又は2種類以上の虫誘引物質を含み得る。例えば、ハウジング2518及び/又はディバイダ2546及び/又は底板2534及び/又は粘着剤2536には、ソルビトール、甲虫類誘引剤(ブレビコミン、ドミニカルア、フロンタリン、グランドルア、イプスジエノール、イプセノール、ジャポニルア、リネアチン、メガトモ酸、マルチストリアチン、オリクタルア、スルカトール、及びトランクコールを含む)、双翅類誘引剤(セラルア、キュールア、ラチルア、メドルア、モグチュン、ムスカルア、及びトリメドルアを含む)、同翅類誘引剤(レスカルアを含む)、鱗翅類誘引剤(ディスパールアを含む)、直鎖鱗翅類フェロモン(コドレルア、ゴシップルア、ヘキサルア、リトルア、ループルア、オルフラルア、及びオストラモンを含む)、及びその他の虫誘引剤(例えばオイゲノール、メチルオイゲノール、及びシグルア)、又はその他の、捕虫装置2510の虫誘引効率を更に向上させ得るにおいをもたらす物質を、含浸させることができる。そのような実施形態において、虫誘引剤は、捕虫部分2414に一体化している。あるいは、虫誘引剤は、上側エンクロージャ2548の内面上に、又はハウジング2518の外面上に、又はハウジング2518の開口部を通して、取り付けられ得る、別個のピース(図示せず)に埋め込まれるか、又は収容されてもよい。あるいは、水蒸気は蚊に対する誘引剤として知られていることから、1種類又は2種類以上の虫誘引物質に加えて、又はそれに代えて、別個のピースに水を埋め込むか、又は収容してもよい。あるいは、1種類又は2種類以上の虫誘引物質に加えて、又はそれに代えて、糖液、糖蜜、又は蜂蜜などの他の虫誘引剤を、別個のピースに埋め込むか、又は収容してもよい。あるいは、1種類又は2種類以上の虫誘引物質に加えて、又はそれに代えて、蚊を誘引する二酸化炭素を産生し得るように、生酵母、砂糖、及び水を組み合わせて別個のピースに埋め込むか、又は収容してもよい。そのような誘引剤は、捕虫装置2510から半径約2メートルにいる虫に感知可能であることが望ましい。
図133は、捕虫装置2510の断面図である。見やすくするため、コード2516、プラグ2530及び導電性プロング2522はこの図には示されていない。いくつかの実施形態において、ベース部分2512は、コマンドを実行するためのプログラム可能プロセッサ又はチップ(図示せず)を有する回路基板2550を有し、これはコード2516、導電性プロング2522、及びLED2524に電気的に接続されている。ただし、見やすくするため、電気的接続は一部しか示されていない。回路基板2550は、導電性プロング2522から通常の家庭用電流を受け取り、LED2524を点灯させる電力を供給するための電子回路を含み得る。回路基板2550は、LED2524に一定電圧を供給し得る、全波整流回路又はその他の回路などのエネルギー安定器を含み得るが、一部の種類の虫を誘引し得るような変化を真似た点滅光が提供されるように、LED2524に変動電圧を供給することもできる。回路基板2550は、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光を提供するために、LED2524に電力を供給してもよいが、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光の点滅の組み合わせを生み出すために、UV LED2524のみ又は可視光LED2524のみ又はIR LED2524のみに電力を供給するか、あるいは変動電力を供給するように構成してもよい。回路基板2550はまた、圧電スピーカ(図示せず)などの発信機又はトランシーバー、又はその他の装置を駆動させるように構成することができ、これらはベース部分2512に取り付けて、虫誘引性の音又は振動を発するようにすることができる。いくつかの実施形態において、この発信機又はトランシーバーは、虫をよりよく誘引するために、録音及び/又は生成された虫の音又は振動を発することができ、これには、虫の発信、応答、求愛、及び連結の歌のうちの1つ又は2つ以上が含まれ得る。いくつかの実施形態において、この発信機又はトランシーバーは、録音及び/又は生成された虫誘引性の音又は振動(例えば哺乳動物の心拍など)を発することができる。例えば、この発信機又はトランシーバーは、約0.5Hz(例えば、大型哺乳動物の心拍数)~約240kHz(例えば、虫が感知可能な最高周波数)の範囲の周波数を有する虫誘引性の1種類又は複数種類の音を発することができる。いくつかの実施形態において、この周波数は約5Hz~100kHzの範囲である。いくつかの実施形態において、この周波数は約35Hz~50kHzの範囲である。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置2510から約2メートル以内の距離にいる虫に感知可能であることが望ましい。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置2510から約1メートルを超える距離にいる人間に感知できないものであることが望ましい。
また、回路基板2550は、ノミ及び蚊などの一部の虫類を誘引するために、抵抗器(図示せず)若しくは抵抗発熱体(図示せず)などの1つ又は2つ以上の電気素子(図示せず)、あるいは、1つ又は2つ以上の熱交換素子(図示せず)(例えば、ペルチェ効果及び/又はトムソン効果を用いて、熱を特定領域に移動させる素子など)、あるいは、熱を発生及び/又は移動させ、この熱を、ベース部分2512を通して捕虫部分2514へと伝達させ得る、電気素子の組み合わせを含んでもよい。あるいは、LED2524によって熱を発生させ、1つ又は2つ以上の電気素子が発生させる熱を置き換えてもよいし、又は増大させてもよい。哺乳類の肌の温度及び体温に似せるために、一般に、発生させる熱により、捕虫部分2514の少なくとも一部分の温度をおよそ30℃~45℃、好ましくはおよそ33℃~42℃に上昇させて維持してもよい。また、熱を加えることにより水蒸気及び二酸化炭素などの虫誘引物質の放出を増大させ得る。
図示されているように、ベース部分2512の前面2526の縁2532が、捕虫部分2514と係合して、使用中に捕虫部分2514を定位置に固定する。しかしながら、捕虫部分2514をベース部分2512にしっかりと、かつ取り外し可能に取り付けることができるような、任意の他の取り付け形態に置き換えてもよい。
捕虫装置2510の操作においては、導電性プロング2522が壁面電気コンセントに差し込まれ、LED2524が光(矢印で示す)を発し、この光は、ベース部分2512の開口部2544と捕虫部分2514の開口部2542とを通って下側エンクロージャ2528に入り、ディバイダ2546の底面と、底板2534の上面2538とに直接伝わる。いくつかの実施形態において、光はベース部分2512において操作されず、捕虫部分2514内へ直接発せられる。底板2534の上面2538は、LED2524からの光を反射及び分散させて、光をディバイダ2546の底面上へ均等に投射するように構成されていてもよいが、底板2534の上面2538は、凸状又はサドル形状又は形状の組み合わせを有していてもよいし、より均一に配光されるように、畝又はその他の形状を有していてもよい。あるいは、ディバイダ2546の底面上へと(例えば、均等に、特定のパターンに従って、焦点を絞って)配光するように構成された、アナモルフィックレンズ(図示せず)、又は任意の他のレンズ、又はレンズの組み合わせなどの光学的エンハンサを、開口部2542において、若しくはその付近において、捕虫部分2514に取り付けるか、又は開口部2544において、若しくはその付近において、ベース部分2512に取り付けてよく、また、この光学的エンハンサにより、底板2534の上面2538の役割を置き換えるか、又は増強してもよい。いくつかの実施形態において、LED2524からの光は、底板2534の上面2538に斜めの角度(例えば、約0°~90°の鋭角)で直接当たってよく、上面2538全体にわたって広がり、ディバイダ2546の底面の配光の役割、又は捕虫部分2514若しくはベース部分2512に取り付けられた1つ若しくは複数のレンズの役割を置き換えるか、又は強化してもよい。
その後、光は、ディバイダ2546及び粘着剤2536を透過し、上側エンクロージャ2548に入る。光は、ディバイダ2546の光散乱特性、粘着剤2536の光散乱特性、又はこれら2つの組み合わせにより、更に均一に配光され得る。上側エンクロージャ2548に入った光の一部は、開口部2520を通って、捕虫装置2510が設置された周辺領域へと伝わる。虫及びその他の有害節足動物は、開口部2520を通って伝わってくる光に誘引され、開口部2520から粘着剤2536上へと跳んでいくか、又は這っていき、そこで捕獲される。ユーザーは、開口部2520を通して見ることにより、捕獲された虫を確認できる。十分な数の虫が捕獲されると、ユーザーは、捕獲された虫、虫の破片又は粘着剤(これらは捕虫部分2514内の届かないところに留まる)に触れることなく、使用済みの捕虫部分2514全体を容易に取り外して捨て、新しい捕虫部分2514に交換することができる。新しい捕虫部分2514は、粘着剤コーティングされた新しい表面を有しており、捕虫装置2510での効率的かつ効果的な虫の誘引と捕獲が持続的に確保される。
いくつかの実施形態において、捕虫部分2514はベース部分2512の上でも下でもなく横に取り付けられているため、床からの捕虫装置2510の突出が最小限に抑えられ、これによって、家庭環境に対する邪魔を最小限に抑える。いくつかの実施形態において、捕虫装置2510は、床に置かれたとき、捕虫装置2510が床から突出する全距離によって画定される全体高さが、その全体長さ及び全体幅よりも小さくなるように構成され得る。
捕虫装置2510の利点は、捕虫部分2514内の光の操作であることが理解されよう。いくつかの実施形態において、光の操作は捕虫部分2514内でのみ行われる。光の操作には、反射、屈折、偏光、分散及び/又は散乱が含まれてよく、操作可能な素子又は表面(例えば、ハウジング2518の内面及び粘着剤2536)と係合することにより達成される。いくつかの実施形態において、光の操作により、粘着剤2536上に光の均等な分布が形成される。いくつかの実施形態において、光は、粘着剤2536の上又は捕虫部分2514内に所定のパターンを生成するよう操作され、例えば、均一な分布、高強度のホットスポットを伴う均一な分布、ホットスポットパターン、及び/又はこれらの組み合わせを生成するよう操作される。
任意の好適な粘着材料を、虫を捕獲するための粘着面の一部として使用することができる。いくつかの実施形態において、アクリル、ブチルゴム、天然ゴム、ニトリル、シリコーン、スチレンブロックコポリマー、スチレン-エチレン/プロピレン、スチレン-イソプレン-スチレン、ビニルエーテルなどの感圧性粘着剤を使用することができる。一般に、そのような粘着剤の厚さは約0.01mm~1mmの範囲である。いくつかの実施形態において、粘着剤の厚さは、約0.05mm~0.2mmの範囲であり、厚さ約0.1mmが最もよく使用される。
この構成の捕虫装置2510は、ベース部分2512に取り外し可能に取り付けることができる様々な異なる捕虫部分2514に対応することができ、それぞれの捕虫部分2514は、特定の種類又は複数の種類の虫を誘引して捕獲するような固有の構成を有する。例えば、捕虫部分2514の全体の寸法及び形状、捕虫部分2514のハウジング2518における開口部2520の寸法、形状、位置及び向き、並びにハウジング2518、底板2534、ディバイダ2546又は粘着剤2536に含浸させた1種類又は複数種類のにおいは、特定の種類又は複数の種類の虫を誘引して捕獲するように固有の構成を有していてよい。
例えば、いくつかの実施形態において、捕虫部分2514はおよそ、幅20mm~600mm、長さ20mm~600mm、及び高さ5mm~150mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分2514はおよそ、幅20mm~200mm、長さ20mm~200mm、及び高さ5mm~80mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分2514はおよそ、幅20mm~130mm、長さ20mm~130mm、及び高さ5mm~50mmである。
いくつかの実施形態において、ベース部分2512はおよそ、幅20mm~600mm、長さ10mm~150mm、及び高さ10mm~150mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分2512は、幅20mm~200mm、長さ10mm~100mm、及び高さ10mm~80mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分2512は、幅20mm~130mm、長さ10mm~50mm、及び高さ10mm~50mmである。
捕虫装置2510は、這ったり、跳ねたりする有害節足動物に加えて、飛翔昆虫を誘引して捕獲するように適合されてもよいことが理解されよう。図134は、捕虫装置の第25の実施形態の一例の正面斜視図であり、この捕虫装置全体は2510Aで示されている。捕虫装置2510Aは、ベース部分2512Aと、取り外し可能な捕虫部分2514Aとを含む。捕虫部分は、上面2540Aを備えるハウジング2518Aを含む。捕虫装置2510Aは、捕虫部分2514Aの上面2540Aが、開口部2552Aを有する点を除いては、捕虫部分2510(この図では図示せず)と同じであってもよい。この開口部2552Aは、捕虫部分2514Aからの光を捕虫装置2510Aを設置した部屋へと上方に投射して、飛翔昆虫を誘引し、この飛翔昆虫が、ハウジング2518Aにおける開口部2552Aを通り、捕虫部分2514Aへ入って、捕虫部分2514Aの内部の粘着剤(図示せず)上へと飛んでいくか、又は這っていくように構成される。
捕虫装置2510Aを、通常の家庭用壁面電気コンセントに差し込むことにより、壁に取り付けるように適合させてもよいことが理解されるであろう。図135は、捕虫装置の第25の実施形態の一例の正面斜視図であり、この捕虫装置全体は2510Bで示されている。捕虫装置2510Bは、ベース部分2512Bと、取り外し可能な捕虫部分2514Bとを含む。この図では、捕虫装置2510Bを家庭用壁面電気コンセント2562Bに差し込んだ状態で示している。捕虫部分2514Bは、上面2540Bにある開口部2552Bと、外周にある開口部2520B(1つのみ図示)と、を備える、ハウジング2518Bを含む。
図136は、捕虫装置2510Bの背面斜視図である。この図では、捕虫装置2510Bを家庭用壁面電気コンセント(図示せず)から取り外した状態で示している。ベース部分2512Bは、背面2556Bにおける壁板(wall plate)凹部2554Bと、壁板凹部2554B内に固定され、かつ壁板凹部2554Bから垂直に突出する複数の導電性プロング2522Bと、を含む。捕虫装置2510Bは、家庭用壁面電気コンセント(この図では図示せず)にプロング2522Bを差し込むことにより、壁(この図では図示せず)に取り付けられ、かつ電力を受け取る。捕虫部分2514Bは、背面2560Bにおいて壁板凹部2558Bを備える底板2534Bを含む。ベース部分2512Bにある壁板凹部2554B、及び底板2534Bにある壁板凹部2558Bは、捕虫装置2510Bが家庭用壁面電気コンセント(この図では図示せず)内に差し込まれたとき、壁板(この図では図示せず)を収容して、ベース部分2512Bの背面2556B及び底板2534Bの背面2560Bが、壁板に隣接する壁面(この図では図示せず)に接触するように構成される。捕虫装置2510Bは、ハウジング2518Bの上面2540B(図135に図示)における開口部2552B(図135に図示)を通して、飛翔昆虫誘引して捕獲するように構成され、また、ハウジング2518Bの外周にある開口部2520B(1つのみ図示)を通して、壁を這う有害節足動物を誘引して捕獲するようにも構成される。
図137は、捕虫装置の第26の実施形態の正面斜視図であり、この捕虫装置全体は2610で示されている。捕虫装置2610は、ベース部分2612と取り外し可能な捕虫部分2614と、を含む。捕虫部分2614は、この図で、部分的に切り取られ、かつベース部分2612から取り外された状態で示されている。図示されているように、ベース部分2612は、電気コード2616と、複数の導電性プロング2622を備えた電気プラグ2630とを含んでいてよく、この電気プラグ2630は、導電性プロング2622を標準の家庭用壁面電気コンセントに差し込むことにより、捕虫装置2610に電力を供給するよう適合されている。あるいは、ベース部分2612は、ベース部分2612内に取り付けられた電池(図示せず)から電力を受け取るように構成されていてもよい。電気コンセントと電池が、捕虫装置2610に電力を供給するものとして記載されたが、任意の好適な電源を使用することができる。図示されているように、捕虫装置2610は、使用時に床に置いて、這う虫及び跳ねる虫、並びにその他の有害節足動物を誘引して捕獲するように構成される。捕虫部分2614は、ハウジング2618を含み、ハウジング2618は、その外周に少なくとも1つの開口部2620を有する。ハウジング2618の開口部2620は、広範な種類の虫を捕虫装置2610に受け入れるように構成してもよいし、あるいは、1種類又は2種類以上の特定の種類の虫を受け入れるように構成してもよい。いくつかの実施形態において、開口部2620は、捕虫部分2614を取り外して交換するときに、ユーザーの指が開口部2620に入ってしまい捕獲された虫又は粘着剤に誤って触れることを防ぐように構成される。いくつかの実施形態において、開口部2620は、直径25mmの球が開口部2620を通過できないような寸法及び形状を有し、かつ、直径1mmの球が開口部2620のいかなる部分も通過できるような寸法及び形状を有する。開口部2620の幅、形状及び向きは、均一であってもよいし、又は、変化していてもよく、また、捕虫部分2614が複数の開口部2620を有する場合は、それらの幅、形状及び向きは、同一あってもよいし、又は、異なっていてもよい。開口部2620は、1種類又は2種類以上の個々の種類の虫又は様々な種類の虫を誘引するように構成することができる。いくつかの実施形態において、ハウジング2618の内面(図示せず)は反射性コーティングを有し得る。あるいは、ハウジング2618の材料と、ハウジング2618の内面の表面仕上げは、内面に反射性コーティングを有していなくても、光が反射されるように構成されていてもよい。ベース部分2612は、1つ又は2つ以上のLED2624などの発光素子を含む。いくつかの実施形態において、LED2624は、UV光を発するLEDを少なくとも1つ、及び可視光を発するLEDを少なくとも1つ含む。いくつかの実施形態において、LED2624は、広範な種類の虫をよりよく誘引するために、UV光を発するLEDを少なくとも1つ、及び青色光を発するLEDを少なくとも1つ含む。いくつかの実施形態において、この発光素子は、日光を模した波長の組み合わせを放射する。いくつかの実施形態において、LED2624は、ノミなどの特定の種類の虫をよりよく誘引するために、IR光を発するLEDを少なくとも1つ含む。ベース部分2612の前面2644には少なくとも1つの開口部2620があり、開口部2620内には透明又は半透明のウィンドウ(図示せず)が取り付けられていてよく、この透明又は半透明のウィンドウにより、LED2624が埃及び虫の破片から保護され得、ベース部分2612のクリーニングが容易になり得る。しかしながら、このウィンドウは必須ではない。いくつかの実施形態において、捕虫部分2614がベース部分2612に取り付けられたとき、LED2624の少なくとも一部が、ベース部分2612の前面2626から突出して捕虫部分2614内に入る。前面2626の外周には、前向きの縁2632があってよい。捕虫部分2614は、上面2638を備えた底板2634を含み、この少なくとも一部が粘着剤2636でコーティングされている。いくつかの実施形態において、底板2634の底面(図示せず)は、平らであるか、又は外周が平らであり、床に置いたときに、虫が捕虫装置2610の下に這い入ることができないように構成される。捕虫部分2614は、透明又は半透明の材料からなり、上面2640を含む、ディバイダ2646を含む。いくつかの実施形態において、ディバイダ2646はその内面が透明又は半透明の粘着剤でコーティングされており、これにより付加的な捕虫効果及び能力が提供される。ディバイダ2646は、ハウジング2618の開口部2620に対応する少なくとも1つの開口部2652を有する。図示されているように、ハウジング2618とディバイダ2646は上側エンクロージャ2648を形成し、ディバイダ2646と底板2634は下側エンクロージャ2628を形成する。図示されているように、ハウジング2618は、ベース部分2614の前面2626の開口部2644に対応する少なくとも1つの開口部2642を有する。いくつかの実施形態において、開口部2642は、透明又は半透明のウィンドウ(図示せず)を有する。いくつかの実施形態において、ハウジング2618は、不透明なプラスチックシートから熱成形され、低価格と使い捨て性を維持しながら、清潔で美観に優れた形状を生み出す。あるいは、それらを、紙、板紙、厚紙又は紙パルプなどの他の不透明、透明又は半透明の材料で構築することができる。いくつかの実施形態において、ハウジング2618は、射出成形、又はその他の好適な製造法により構築される。いくつかの実施形態において、ハウジング2618、ディバイダ2646及び底板2634は、それらが交差又は係合する箇所において、接着剤で互いに接合されているが、これらは、超音波溶接又は高周波(HF)溶接、又は任意の他の好適な組立方法などの他の一般的に使用されているパッケージング組立法により、接合されていてもよい。捕虫部分2614の材料は更に、1種類又は2種類以上の虫誘引物質を含み得る。例えば、ハウジング2618及び/又はディバイダ2646及び/又は底板2634及び/又は粘着剤2636には、ソルビトール、甲虫類誘引剤(ブレビコミン、ドミニカルア、フロンタリン、グランドルア、イプスジエノール、イプセノール、ジャポニルア、リネアチン、メガトモ酸、マルチストリアチン、オリクタルア、スルカトール、及びトランクコールを含む)、双翅類誘引剤(セラルア、キュールア、ラチルア、メドルア、モグチュン、ムスカルア、及びトリメドルアを含む)、同翅類誘引剤(レスカルアを含む)、鱗翅類誘引剤(ディスパールアを含む)、直鎖鱗翅類フェロモン(コドレルア、ゴシップルア、ヘキサルア、リトルア、ループルア、オルフラルア、及びオストラモンを含む)、及びその他の虫誘引剤(例えばオイゲノール、メチルオイゲノール、及びシグルア)、又はその他の、捕虫装置2610の虫誘引効率を更に向上させ得るにおいをもたらす物質を、含浸させることができる。そのような実施形態において、虫誘引剤は、捕虫部分2614に一体化している。あるいは、虫誘引剤は、下側エンクロージャ2628の内面上に、又はハウジング2618の外面上に、又はハウジング2618の開口部を通して、取り付けられ得る、別個のピース(図示せず)に埋め込まれるか、又は収容されてもよい。あるいは、水蒸気は蚊に対する誘引剤として知られていることから、1種類又は2種類以上の虫誘引物質に加えて、又はそれに代えて、別個のピースに水を埋め込むか、又は収容してもよい。あるいは、1種類又は2種類以上の虫誘引物質に加えて、又はそれに代えて、糖液、糖蜜、又は蜂蜜などの他の虫誘引剤を、別個のピースに埋め込むか、又は収容してもよい。あるいは、1種類又は2種類以上の虫誘引物質に加えて、又はそれに代えて、蚊を誘引する二酸化炭素を産生し得るように、生酵母、砂糖、及び水を組み合わせて別個のピースに埋め込むか、又は収容してもよい。そのような誘引剤は、捕虫装置2610から半径約2メートルにいる虫に感知可能であることが望ましい。
図138は、捕虫装置2610の断面図である。見やすくするため、コード2616、プラグ2630及び導電性プロング2622は示されていない。いくつかの実施形態において、ベース部分2612は、コマンドを実行するためのプログラム可能プロセッサ又はチップ(図示せず)を有する回路基板2650を有し、これはコード2616、導電性プロング2622、及びLED2624に電気的に接続されている。ただし、見やすくするため、電気的接続は一部しか示されていない。回路基板2650は、例えば導電性プロング2622から通常の家庭用電流を受け取り、LED2624を点灯させる電力を供給するための電子回路を含み得る。回路基板2650は、LED2624に一定電圧を供給し得る、全波整流回路又はその他の回路などのエネルギー安定器を含み得るが、一部の種類の虫を誘引し得るような変化を真似た点滅光が提供されるように、LED2624に変動電圧を供給することもできる。回路基板2650は、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光を提供するために、LED2624に電力を供給してもよいが、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光の点滅の組み合わせを生み出すために、UV LED2624のみ又は可視光LED2624のみ又はIR LED2624のみに電力を供給するか、あるいは変動電力を供給するように構成してもよい。回路基板2650はまた、圧電スピーカ(図示せず)などの発信機又はトランシーバー、又はその他の装置を駆動させるように構成することができ、これらはベース部分2612に取り付けて、虫誘引性の音又は振動を発するようにすることができる。いくつかの実施形態において、この発信機又はトランシーバーは、虫をよりよく誘引するために、録音及び/又は生成された虫の音又は振動を発することができ、これには、虫の発信、応答、求愛、及び連結の歌のうちの1つ又は2つ以上が含まれ得る。いくつかの実施形態において、この発信機又はトランシーバーは、録音及び/又は生成された虫誘引性の音又は振動(例えば哺乳動物の心拍など)を発することができる。例えば、この発信機又はトランシーバーは、約0.5Hz(例えば、大型哺乳動物の心拍数)~約240kHz(例えば、虫が感知可能な最高周波数)の範囲の周波数を有する虫誘引性の1種類又は複数種類の音を発することができる。いくつかの実施形態において、この周波数は約5Hz~100kHzの範囲である。いくつかの実施形態において、この周波数は約35Hz~50kHzの範囲である。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置2610から約2メートル以内の距離にいる虫に感知可能であることが望ましい。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置2610から約1メートルを超える距離にいる人間に感知できないものであることが望ましい。
また、回路基板2650は、ノミ及び蚊などの一部の虫類を誘引するために、抵抗器(図示せず)若しくは抵抗発熱体(図示せず)などの1つ又は2つ以上の電気素子(図示せず)、あるいは、1つ又は2つ以上の熱交換素子(図示せず)(例えば、ペルチェ効果及び/又はトムソン効果を用いて、熱を特定領域に移動させる素子など)、あるいは、熱を発生及び/又は移動させ、この熱を、ベース部分2612を通して捕虫部分2614へと伝達させ得る、電気素子の組み合わせを含んでもよい。あるいは、LED2624によって熱を発生させ、1つ又は2つ以上の電気素子が発生させる熱を置き換えてもよいし、又は増大させてもよい。哺乳類の肌の温度及び体温に似せるために、一般に、発生させる熱により、捕虫部分2614の少なくとも一部分の温度をおよそ30℃~45℃、好ましくはおよそ33℃~42℃に上昇させて維持してもよい。また、熱を加えることにより水蒸気及び二酸化炭素などの虫誘引物質の放出を増大させ得る。
図示されているように、ベース部分2612の前面2626の縁2632が、捕虫部分2614と係合して、使用中に捕虫部分2614を定位置に固定する。しかしながら、捕虫部分2614をベース部分2612にしっかりと、かつ取り外し可能に取り付けることができるような、任意の他の取り付け形態に置き換えてもよい。
捕虫装置2610の操作においては、導電性プロング2622(図示せず)が壁面電気コンセントに差し込まれ、LED2624が点灯し(矢印で示す)、この光は、ベース部分2612の開口部2644とハウジング2618の開口部2642とを通って上側エンクロージャ2648に入り、ハウジング2618の内面と、ディバイダ2646の上面2640とに直接伝わる。いくつかの実施形態において、光はベース部分2612において操作されず、捕虫部分2614内へ直接発せられる。いくつかの実施形態において、ハウジング2618の内面は、LED2624からの光を反射して、この光をディバイダ2646の上面2640上に投射し、上面2640を通して、下側エンクロージャ2628に入らせるように構成されるが、ハウジング2618の内面は、より均一に配光されるように、畝又はその他の形状(図示せず)を有していてもよい。ディバイダ2646の上面2640は、粘着剤2636上へと、より均一に配光されるように、平面又は凸状又は凹状又は形状の組み合わせであってもよい。いくつかの実施形態において、ディバイダ2646を通り粘着剤2636上へと(例えば、均等に、特定のパターンに従って、焦点を絞って)配光するように構成された、アナモルフィックレンズ(図示せず)、又は任意の他のレンズ、又はレンズの組み合わせなどの光学的エンハンサを、ハウジング2618の開口部2642において、若しくはその付近において、捕虫部分2614に取り付けるか、又は開口部2644において、若しくはその付近において、ベース部分2612に取り付けてよく、また、この光学的エンハンサにより、ハウジング2618の内面の役割を置き換えるか、又は増強してもよい。光は、ディバイダ2646の光散乱特性、ディバイダ2646の内面をコーティングする粘着剤、又はこれら2つの組み合わせにより、更に均一に配光され得る。いくつかの実施形態において、LED2624からの光は、ディバイダ2646の上面2640に斜めの角度(例えば、約0°~90°の鋭角)で直接当たってよく、上面2640全体にわたって広がり、ディバイダ2646の上面2640の配光の役割、又は捕虫部分2614若しくはベース部分2612に取り付けられた1つ若しくは複数のレンズの配光の役割を、置き換えるか、又は強化してもよい。
その後、下側エンクロージャ2628に入る光の一部は、続いて、ディバイダ2646の開口部2652と、ハウジング2618の対応する開口部2620とを通って、捕虫装置2610が設置されている周辺領域へと進む。虫及びその他の有害節足動物は、ディバイダ2646の開口部2652と、ハウジング2618の対応する開口部2620とを通って伝わってくる光に誘引され、ハウジング2618の開口部2620及びディバイダ2646の対応する開口部2652を通り、底板2634の粘着剤2636上へと這っていき、粘着剤2636にて捕獲される。ユーザーは、ハウジング2618の開口部2620及びディバイダ2646の対応する開口部2652を通して見ることにより、捕獲された虫を確認できる。十分な数の虫が捕獲されると、ユーザーは、捕獲された虫、虫の破片又は粘着剤(これらは捕虫部分2614内の届かないところに留まる)に触れることなく、使用済みの捕虫部分2614全体を容易に取り外して捨て、新しい捕虫部分2614に交換することができる。新しい捕虫部分2614は、粘着剤コーティングされた新しい表面を有しており、捕虫装置2610での効率的かつ効果的な虫の誘引と捕獲が持続的に確保される。
いくつかの実施形態において、捕虫部分2614はベース部分2612の上でも下でもなく横に取り付けられているため、床からの捕虫装置2610の突出が最小限に抑えられ、これによって、家庭環境に対する邪魔を最小限に抑える。いくつかの実施形態において、捕虫装置2610は、床に置かれたとき、捕虫装置2610が床から突出する全距離によって画定される全体高さが、その全体長さ及び全体幅よりも小さくなるように構成される。
捕虫装置2610の利点は、捕虫部分2614内の光の操作であることが理解されよう。いくつかの実施形態において、光の操作は捕虫部分2614内でのみ行われる。光の操作には、反射、屈折、偏光、分散及び/又は散乱が含まれてよく、操作可能な素子又は表面(例えば、ハウジング2618の内面及び粘着剤2636)と係合することにより達成される。いくつかの実施形態において、光の操作により、粘着剤2636上に光の均等な分布が形成される。いくつかの実施形態において、光は、粘着剤2636の上又は捕虫部分2614内に所定のパターンを生成するよう操作され、例えば、均一な分布、高強度のホットスポットを伴う均一な分布、ホットスポットパターン、及び/又はこれらの組み合わせを生成するよう操作される。
任意の好適な粘着材料を、虫を捕獲するための粘着面の一部として使用することができる。いくつかの実施形態において、アクリル、ブチルゴム、天然ゴム、ニトリル、シリコーン、スチレンブロックコポリマー、スチレン-エチレン/プロピレン、スチレン-イソプレン-スチレン、ビニルエーテルなどの感圧性粘着剤を使用することができる。一般に、そのような粘着剤の厚さは約0.01mm~1mmの範囲である。いくつかの実施形態において、粘着剤の厚さは、約0.05mm~0.2mmの範囲であり、厚さ約0.1mmが最もよく使用される。
この構成の捕虫装置2610は、ベース部分2612に取り外し可能に取り付けることができる様々な異なる捕虫部分2614に対応することができ、それぞれの捕虫部分2614は、特定の種類又は複数の種類の虫を誘引して捕獲するような固有の構成を有する。例えば、捕虫部分2614の全体の寸法及び形状、捕虫部分2614のハウジング2618における開口部2620の寸法、形状、位置及び向き、並びにハウジング2618、底板2634、ディバイダ2646又は粘着剤2636に含浸させた1種類又は複数種類のにおいは、特定の種類又は複数の種類の虫を誘引して捕獲するように固有の構成を有していてよい。
例えば、いくつかの実施形態において、捕虫部分2614はおよそ、幅20mm~600mm、長さ20mm~600mm、及び高さ5mm~150mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分2614はおよそ、幅20mm~200mm、長さ20mm~200mm、及び高さ5mm~80mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分2614はおよそ、幅20mm~130mm、長さ20mm~130mm、及び高さ5mm~50mmである。
いくつかの実施形態において、ベース部分2612はおよそ、幅20mm~600mm、長さ10mm~150mm、及び高さ10mm~150mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分2612は、幅20mm~200mm、長さ10mm~100mm、及び高さ10mm~80mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分2612は、幅20mm~130mm、長さ10mm~50mm、及び高さ10mm~50mmである。
図139は、捕虫装置の第27の実施形態の正面斜視図であり、この捕虫装置全体は2710で示されている。捕虫装置2710は、ベース部分2712と取り外し可能な捕虫部分2714と、を含む。この図では、捕虫部分2714とベース部分2712は部分的に切り取られて示されており、捕虫部分2714はベース部分2712から取り外された状態で示されている。捕虫装置2710は、床に置いて、這う虫及び跳ねる虫、又は害虫を誘引して捕獲するように構成される。図示されているように、ベース部分2712は、電気コード2716と、複数の導電性プロング2722を備えた電気プラグ2730とを含んでいてよく、この電気プラグ2730は、導電性プロング2722を標準の家庭用壁面電気コンセントに差し込むことにより、捕虫装置2710に電力を供給するよう適合されている。あるいは、ベース部分2712は、ベース部分2712内に取り付けられた電池(図示せず)から電力を受け取るように構成されていてもよい。電気コンセントと電池が、捕虫装置2710に電力を供給するものとして記載されたが、任意の好適な電源を使用することができる。ベース部分2712は、1つ又は2つ以上のLED2724などの発光素子を含む。いくつかの実施形態において、LED2724は、紫外(UV)光を発するLEDを少なくとも1つ、及び可視光を発するLEDを少なくとも1つ含む。いくつかの実施形態において、LED2724は、広範な種類の虫をよりよく誘引するために、UV光を発するLEDを少なくとも1つ、及び青色光を発するLEDを少なくとも1つ含む。いくつかの実施形態において、この発光素子は、日光を模した波長の組み合わせを放射する。いくつかの実施形態において、LED2764は、ノミなどの特定の種類の虫をよりよく誘引するために、IR光を発するLEDを少なくとも1つ含む。ベース部分2712の前面2726には少なくとも1つの開口部2744があり、開口部2744内には透明又は半透明のウィンドウ(図示せず)が取り付けられていてよく、この透明又は半透明のウィンドウにより、LED2724が埃及び虫の破片から保護され得、ベース部分2712のクリーニングが容易になり得る。しかしながら、このウィンドウは必須ではない。いくつかの実施形態において、捕虫部分2714がベース部分2712に取り付けられたとき、LED2724の少なくとも一部が、ベース部分2712の前面2726から突出して捕虫部分2714内に入ってもよい。前面2726の外周には、前向きの縁2732があってよい。
捕虫部分2714は、ハウジング2718を含み、ハウジング2718は、その外周に少なくとも1つの開口部2720を有する。ハウジング2718の開口部2720は、広範な種類の虫を捕虫装置2710に受け入れるように構成してもよいし、あるいは、1種類又は2種類以上の特定の種類の虫を受け入れるように構成してもよい。いくつかの実施形態において、開口部2720は、捕虫部分2714を取り外して交換するときに、ユーザーの指が開口部2720に入ってしまい捕獲された虫又は粘着剤に誤って触れることを防ぐように構成される。いくつかの実施形態において、開口部2720は、直径25mmの球が開口部2720を通過できないような寸法及び形状を有し、かつ、直径1mmの球が開口部2720のいかなる部分も通過できるような寸法及び形状を有する。開口部2720の幅、形状及び向きは、均一であってもよいし、又は、変化していてもよく、また、捕虫部分2714が複数の開口部2720を有する場合は、それらの幅、形状及び向きは、同一あってもよいし、又は、異なっていてもよい。開口部2720は、1種類又は2種類以上の個々の種類の虫又は様々な種類の虫を誘引するように構成することができる。いくつかの実施形態において、ハウジング2718の内面(図示せず)は反射性コーティングを有する。あるいは、ハウジング2718の材料と、ハウジング2718の内面の表面仕上げは、内面に反射性コーティングを有していなくても、光が反射及び分散されるように構成されていてもよい。捕虫部分2714は、上面2738を備えた底板2734を含み、この少なくとも一部が粘着剤2736でコーティングされている。いくつかの実施形態において、底板2734の底面(図示せず)は、平らであるか、又は外周が平らであり、床に置いたときに、虫が捕虫装置2710の下に這い入ることができないように構成されていてよい。捕虫部分2714は、透明又は半透明の材料からなり、上面2740を含む、ディバイダ2746を含む。いくつかの実施形態において、ディバイダ2746はその内面が透明又は半透明の粘着剤でコーティングされており、これにより付加的な捕虫効果及び能力が提供される。ディバイダ2746は、ハウジング2718の開口部2720に対応する少なくとも1つの開口部2752を有する。ディバイダ2746は、低価格と使い捨て性を実現し得るように、透明又は半透明のプラスチックから熱成形されてもよいが、射出成形で製造することもでき、また他の透明又は半透明の材料で製造することもできる。捕虫部分2714は更に、ディフューザー2754(この図では半分のみが示されている)を含み、これは光散乱特性を備えた透明又は半透明の材料で製造される。あるいは、ディフューザー2754は、ディフューザー2754に光散乱特性を付与する表面仕上げ又は表面形状又は表面コーティングを有し得る。いくつかの実施形態において、ディフューザー2754は、ディバイダ2746にある凹部に嵌まり込み、接触しているディバイダ2746の表面の形状に適合する、シート材料からなるストリップである。あるいは、ディフューザー2754の形状は成型又は熱成形され得る。図示されているように、ハウジング2718とディバイダ2746は上側エンクロージャ2748を形成し、ディバイダ2746と底板2734は下側エンクロージャ2728を形成する。図示されているように、ハウジング2718は、ベース部分2712の前面2726の開口部2744に対応する少なくとも1つの開口部2742を含む。いくつかの実施形態において、開口部2742は、透明又は半透明のウィンドウ(図示せず)を有する。いくつかの実施形態において、ハウジング2718は、不透明なプラスチックシートから熱成形され、低価格と使い捨て性を維持しながら、清潔で美観に優れた形状を生み出す。あるいは、それらを、紙、板紙、厚紙又は紙パルプなどの他の不透明、透明又は半透明の材料で構築することができる。いくつかの実施形態において、ハウジング2718は、射出成形、又はその他の好適な製造法により構築される。いくつかの実施形態において、ハウジング2718、ディバイダ2746及び底板2734は、それらが交差又は係合する箇所において、接着剤で互いに接合されているが、これらは、超音波溶接又は高周波(HF)溶接、又は任意の他の好適な組立方法などの他の一般的に使用されているパッケージング組立法により、接合されていてもよい。例えば、ハウジング2718及び/又はディバイダ2746及び/又は底板2734及び/又は粘着剤2736には、ソルビトール、甲虫類誘引剤(ブレビコミン、ドミニカルア、フロンタリン、グランドルア、イプスジエノール、イプセノール、ジャポニルア、リネアチン、メガトモ酸、マルチストリアチン、オリクタルア、スルカトール、及びトランクコールを含む)、双翅類誘引剤(セラルア、キュールア、ラチルア、メドルア、モグチュン、ムスカルア、及びトリメドルアを含む)、同翅類誘引剤(レスカルアを含む)、鱗翅類誘引剤(ディスパールアを含む)、直鎖鱗翅類フェロモン(コドレルア、ゴシップルア、ヘキサルア、リトルア、ループルア、オルフラルア、及びオストラモンを含む)、及びその他の虫誘引剤(例えばオイゲノール、メチルオイゲノール、及びシグルア)、又はその他の、捕虫装置2710の虫誘引効率を更に向上させ得るにおいをもたらす物質を、含浸させることができる。あるいは、虫誘引剤は、ディバイダ2746の内面上に、又はハウジング2718の外面上に、又はハウジング2718の開口部を通して、取り付けられ得る、別個のピース(図示せず)に埋め込まれるか、又は収容されてもよい。あるいは、水蒸気は蚊に対する誘引剤として知られていることから、1種類又は2種類以上の虫誘引物質に加えて、又はそれに代えて、別個のピースに水を埋め込むか、又は収容してもよい。あるいは、1種類又は2種類以上の虫誘引物質に加えて、又はそれに代えて、糖液、糖蜜、又は蜂蜜などの他の虫誘引剤を、別個のピースに埋め込むか、又は収容してもよい。あるいは、1種類又は2種類以上の虫誘引物質に加えて、又はそれに代えて、蚊を誘引する二酸化炭素を産生し得るように、生酵母、砂糖、及び水を組み合わせて別個のピースに埋め込むか、又は収容してもよい。そのような誘引剤は、捕虫装置2710から半径約2メートルにいる虫に感知可能であることが望ましい。
いくつかの実施形態において、ベース部分2712は、コマンドを実行するためのプログラム可能プロセッサ又はチップ(図示せず)を有する回路基板2750を含み、これはコード2716、導電性プロング2722、及びLED2724に電気的に接続されている。しかしながら、見やすくするため、電気的接続は示されていない。回路基板2750は更に、例えば導電性プロング2722から通常の家庭用電流を受け取り、LED2724を点灯させる電力を供給するための電子回路を含み得る。回路基板2750は、LED2724に一定電圧を供給し得る、全波整流回路又はその他の回路などのエネルギー安定器を含み得るが、一部の虫を誘引するような変化を真似た点滅光が提供されるように、LED2724に変動電圧を供給することもできる。回路基板2750は、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光のすべてを提供するために、LED2724に電力を供給してもよいが、UV光及び/又は可視光及び/又はIR光の点滅の組み合わせを生み出すために、UV LED2724のみ又は可視光LED2724のみ又はIR LED2724のみに電力を供給するか、あるいは変動電力を供給するように構成してもよい。回路基板2750はまた、圧電スピーカ(図示せず)などの発信機又はトランシーバー、又はその他の装置を駆動させるように構成することができ、これらはベース部分2712に取り付けて、虫誘引性の音又は振動を発するようにすることができる。いくつかの実施形態において、この発信機又はトランシーバーは、虫をよりよく誘引するために、録音及び/又は生成された虫の音又は振動を発することができ、これには、虫の発信、応答、求愛、及び連結の歌のうちの1つ又は2つ以上が含まれ得る。いくつかの実施形態において、この発信機又はトランシーバーは、録音及び/又は生成された虫誘引性の音又は振動(例えば哺乳動物の心拍など)を発することができる。例えば、この発信機又はトランシーバーは、約0.5Hz(例えば、大型哺乳動物の心拍数)~約240kHz(例えば、虫が感知可能な最高周波数)の範囲の周波数を有する虫誘引性の1種類又は複数種類の音を発することができる。いくつかの実施形態において、この周波数は約5Hz~100kHzの範囲である。いくつかの実施形態において、この周波数は約35Hz~50kHzの範囲である。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置2710から約2メートル以内の距離にいる虫に感知可能であることが望ましい。そのような虫誘引性の音は、捕虫装置2710から約1メートルを超える距離にいる人間に感知できないものであることが望ましい。
また、回路基板2750は、ノミ及び蚊などの一部の虫類を誘引するために、抵抗器(図示せず)若しくは抵抗発熱体(図示せず)などの1つ又は2つ以上の電気素子(図示せず)、あるいは、1つ又は2つ以上の熱交換素子(図示せず)(例えば、ペルチェ効果及び/又はトムソン効果を用いて、熱を特定領域に移動させる素子など)、あるいは、熱を発生及び/又は移動させ、この熱を、ベース部分2712を通して捕虫部分2714へと伝達させ得る、電気素子の組み合わせを含んでもよい。あるいは、LED2724によって熱を発生させ、1つ又は2つ以上の電気素子が発生させる熱を置き換えてもよいし、又は増大させてもよい。哺乳類の肌の温度及び体温に似せるために、一般に、発生させる熱により、捕虫部分2714の少なくとも一部分の温度をおよそ30℃~45℃、好ましくはおよそ33℃~42℃に上昇させて維持してもよい。また、熱を加えることにより水蒸気及び二酸化炭素などの虫誘引物質の放出を増大させ得る。
図示されているように、ベース部分2712の前面2726の縁2732が、捕虫部分2714と係合して、使用中に捕虫部分2714を定位置に固定する。しかしながら、捕虫部分2714をベース部分2712にしっかりと、かつ取り外し可能に取り付けることができるような、任意の他の取り付け形態に置き換えてもよい。
捕虫装置2710の操作においては、導電性プロング2722(図示せず)が壁面電気コンセントに差し込まれ、LED2724が光(矢印で示す)を発し、この光は、ベース部分2712の開口部2744とハウジング2718の開口部2742とを通って上側エンクロージャ2748に入り、ディフューザー2754と、ディバイダ2746の上面2740と、ハウジング2718の内面とに直接伝わる。いくつかの実施形態において、光はベース部分2712において操作されず、捕虫部分2714内へ直接発せられる。ディフューザー2754は、ディバイダ2746の対応する表面を通って下側エンクロージャ2728内へと均一に光を透過させる。いくつかの実施形態において、ハウジング2718の内面は、LED2724からの光を、ディバイダ2746を通して下側エンクロージャ2728内に入らせ、底板2734の上面2738をコーティングする粘着剤2736上へと反射及び分散せるように構成されてもよいが、ハウジング2718の内面は、より均一に配光されるように、畝又はその他の形状(図示せず)を有していてもよい。ディバイダ2746の上面2740は、粘着剤2736上へと、より均一に配光されるように、平面又は凸状又は凹状又は形状の組み合わせであってもよい。いくつかの実施形態において、ディバイダ2746を通り粘着剤2736上へと(例えば、均等に、特定のパターンに従って、焦点を絞って)配光するように構成された、アナモルフィックレンズ(図示せず)、又は任意の他のレンズ、又はレンズの組み合わせなどの光学的エンハンサを、ハウジング2718の開口部2742において、若しくはその付近において、捕虫部分2714に取り付けるか、又は開口部2744において、若しくはその付近において、ベース部分2712に取り付けてよく、また、この光学的エンハンサにより、ハウジング2718の反射性コーティングされた内面の役割を置き換えるか、又は増強してもよい。光は、ディバイダ2746の光散乱特性、ディバイダ2746の内面をコーティングする粘着剤、又はこれらの組み合わせにより、更に均一に配光され得る。いくつかの実施形態において、LED2724からの光は、ディバイダ2746の上面2740に斜めの角度(例えば、約0°~90°の鋭角)で直接当たってよく、上面2740全体にわたって広がり、ディバイダ2746の上面2740の配光の役割、又は捕虫部分2714若しくはベース部分2712に取り付けられた1つ若しくは複数のレンズの配光の役割を、置き換えるか、又は強化してもよい。
その後、下側エンクロージャ2728に入る光の一部は、続いて、ディバイダ2746の開口部2752と、ハウジング2718の対応する開口部2720とを通って、捕虫装置2710が設置されている周辺領域へと進む。虫及びその他の有害節足動物は、ディバイダ2746の開口部2752と、ハウジング2718の対応する開口部2720とを通って伝わってくる、ディフューザー2754からの光及び粘着剤2736からの光に誘引され、ハウジング2718の開口部2720及びディバイダ2746の対応する開口部2752を通り、粘着剤2736上へと跳ねていくか又は這っていき、粘着剤2736にて捕獲され得る。ユーザーは、ハウジング2718の開口部2720及びディバイダ2746の対応する開口部2752を通して見ることにより、捕獲された虫を確認できる。十分な数の虫が捕獲されると、ユーザーは、捕獲された虫、虫の破片又は粘着剤(これらは捕虫部分2714内の届かないところに留まる)に触れることなく、使用済みの捕虫部分2714全体を容易に取り外して捨て、新しい捕虫部分2714に交換することができる。新しい捕虫部分2714は、粘着剤コーティングされた新しい表面を有しており、捕虫装置2710での効率的かつ効果的な虫の誘引と捕獲が持続的に確保される。
いくつかの実施形態において、捕虫部分2714はベース部分2712の上でも下でもなく横に取り付けられているため、床からの捕虫装置2710の突出が最小限に抑えられ、これによって、家庭環境に対する邪魔を最小限に抑える。いくつかの実施形態において、捕虫装置2710は、床に置かれたとき、捕虫装置2710が床から突出する全距離によって画定される全体高さが、その全体長さ及び全体幅よりも小さくなるように構成され得る。
捕虫装置2710の利点は、捕虫部分2714内の光の操作であることが理解されよう。いくつかの実施形態において、光の操作は捕虫部分2714内でのみ行われる。光の操作には、反射、屈折、偏光、分散及び/又は散乱が含まれてよく、操作可能な素子又は表面(例えば、ハウジング2718の内面及び粘着剤2736)と係合することにより達成される。いくつかの実施形態において、光の操作により、粘着剤2736上に光の均等な分布が形成される。いくつかの実施形態において、光は、粘着剤2736の上又は捕虫部分2714内に所定のパターンを生成するよう操作され、例えば、均一な分布、高強度のホットスポットを伴う均一な分布、ホットスポットパターン、及び/又はこれらの組み合わせを生成するよう操作される。
任意の好適な粘着材料を、虫を捕獲するための粘着面の一部として使用することができる。いくつかの実施形態において、アクリル、ブチルゴム、天然ゴム、ニトリル、シリコーン、スチレンブロックコポリマー、スチレン-エチレン/プロピレン、スチレン-イソプレン-スチレン、ビニルエーテルなどの感圧性粘着剤を使用することができる。一般に、そのような粘着剤の厚さは約0.01mm~1mmの範囲である。いくつかの実施形態において、粘着剤の厚さは、約0.05mm~0.2mmの範囲であり、厚さ約0.1mmが最もよく使用される。
この構成の捕虫装置2710は、ベース部分2712に取り外し可能に取り付けることができる様々な異なる捕虫部分2714に対応することができ、それぞれの捕虫部分2714は、特定の種類又は複数の種類の虫を誘引して捕獲するような固有の構成を有する。例えば、捕虫部分2714の全体の寸法及び形状、捕虫部分2714のハウジング2718における開口部2720の寸法、形状、位置及び向き、並びにハウジング2718、底板2734、ディバイダ2746又は粘着剤2736に含浸させた1種類又は複数種類のにおいは、特定の種類又は複数の種類の虫を誘引して捕獲するように固有の構成を有していてよい。
例えば、いくつかの実施形態において、捕虫部分2714はおよそ、幅20mm~600mm、長さ20mm~600mm、及び高さ5mm~150mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分2714はおよそ、幅20mm~200mm、長さ20mm~200mm、及び高さ5mm~80mmである。いくつかの実施形態において、捕虫部分2714はおよそ、幅20mm~130mm、長さ20mm~130mm、及び高さ5mm~50mmである。
いくつかの実施形態において、ベース部分2712はおよそ、幅20mm~600mm、長さ10mm~150mm、及び高さ10mm~150mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分2712は、幅20mm~200mm、長さ10mm~100mm、及び高さ10mm~80mmである。いくつかの実施形態において、ベース部分2712は、幅20mm~130mm、長さ10mm~50mm、及び高さ10mm~50mmである。
図140は、捕虫装置の第28の実施形態の正面斜視図であり、この捕虫装置全体は2810で示されている。捕虫装置2810は、ベース部分2812と取り外し可能かつ交換可能な捕虫部分2814とを含む。この図では、捕虫部分2814は、ベース部分2812に取り付けた状態で、部分的に切り取られて示されている。捕虫部分2814は、少なくとも1つの虫用開口部2820、前面2816にある枢軸用開口部2822、及び上面2826にあるタブ用開口部2824を備える前側ハウジング2818と、前側ハウジング2818の前面2816にある枢軸用開口部2822内に取り付けられた枢軸2828と、枢軸2828に取り付けられ、かつ前側ハウジング2818の前面2816のすぐ後ろに位置するシャッター2830と、を含む。シャッター2830は、前側ハウジング2818の前面2816にある虫用開口部2820に対して、寸法、形状、及び数において対応する、少なくとも1つの虫用開口部2832と、前側ハウジング2818の上面2826にあるタブ用開口部2824を通って突出するタブ2834と、を含む。シャッター2830は、枢軸2828を中心に回転するように、かつタブ2834が前側ハウジング2818の上面2826におけるタブ用開口部2824内を左右に自由に移動できるように構成される。図示されているように、タブ2834は、左に移動しており、シャッター2830の虫用開口部2832が前側ハウジング2818の虫用開口部2820と位置合わせされ、虫用開口部2820及び虫用開口部2832を通して、捕虫部分2814の内側が露出している。タブ2834が右へ移動すると、シャッター2830における虫用開口部2832は、前側ハウジング2818の虫用開口部2820と位置合わせされなくなり、シャッター2830により、虫用開口部2820が塞がれる。したがって、タブ2834を左に移動させることにより、捕虫部分2814が開かれ、タブを右に移動させることにより、捕虫部分2814が閉じられる。しかしながら、タブ2834を右に移動させることにより、捕虫部分2814が開かれ、タブ2834を左に移動させることにより、捕虫部分2814が閉じられるように、シャッター2830を反対の配向で構成してもよいことが容易に明らかであろう。シャッター2830は、金属シート、プラスチックシート、又は板紙などの任意の薄い、不透明、又は半透明な材料で作製されていてもよい。
シャッター2830が開位置にあるとき、及び閉位置にあるときに、ユーザーにとってタブの位置がわかるように、タブ2834は、前面上に印刷、成型、又は形成された文字又は図形を有していてもよい。図示されているように、タブ2834の前面は、左に「open」という文字を、右に「closed」という文字を有する。あるいは、タブ2834の適切な位置を示すため、「使用中」及び「廃棄」を示す文字又は図形を、タブ2834、又は、任意の文字又は図形又は文字及び/若しくは図形の組み合わせ上に提示してもよい。図示されているように、前側ハウジングにおける虫用開口部2820及びシャッター2830における虫用開口部2832は、枢軸2828を中心とした放射状パターンに構成されているが、虫用開口部2820及び虫用開口部2830は、様々な形状、寸法、及び配置であってよい。いくつかの実施形態において、シャッター2830は、前側ハウジングにおける突出部を中心に回転してもよく、この場合、枢軸2828は不要となる。シャッター2830は、実質的に前側ハウジング2818の前面2816に垂直な枢軸を中心に回転することにより、開閉するものとして示されているが、垂直軸若しくは水平軸上で枢動することによって、又は枢軸なしで垂直若しくは水平に摺動することによって、又はこれらの任意の組み合わせによって、動作するように構成されていてもよい。ユーザーは、捕虫部分2814を取り外して、交換する前に、タブ2834を摺動させることにより、捕虫部分2814を閉じることができ、これによって、捕虫部分2814を取り扱う際に死んだ虫を見たり、又は触れたりせずに済む。
捕虫装置2810は、ユーザーによる更なる動作を必要とすることなく自動的に開閉するように適合され得ることが理解されよう。図141は、捕虫装置の第28の実施形態の一例の正面斜視図であり、この捕虫装置全体は2810Aで示されている。捕虫装置2810Aは、ベース部分2812Aと、取り外し可能かつ交換可能な捕虫部分2814Aと、を含む。この図では、捕虫部分2814Aは、ベース部分2812Aに取り付けた状態で、部分的に切り取られて示されている。ベース部分2812Aは、上面2824Aを含む。捕虫部分2814Aは、少なくとも1つの虫用開口部2820A、及び前面281A6にある枢軸用開口部2822Aを備える前側ハウジング2818Aと、前側ハウジング2818Aの前面2816Aにある枢軸用開口部2822A内に取り付けられた枢軸2828Aと、枢軸2828Aに取り付けられ、かつ前側ハウジング2818Aの前面2816Aのすぐ後ろに位置するシャッター2830Aと、を含む。シャッター2830Aは、前側ハウジング2818Aの前面2816Aにある虫用開口部2820Aに対して、寸法、形状、及び数において対応する、少なくとも1つの虫用開口部2832Aと、捕虫部分2814Aがベース部分2812Aから取り外されたとき、前側ハウジング2818Aの底面(図示せず)にあるタブ用開口部(図示せず)を通って突出するタブ2834Aと、タブ2834Aに隣接してシャッター2830Aの後面(図示せず)上にあるつり合い重り2826Aと、を含む。シャッター2830Aは、枢軸2828Aを中心に回転するように、かつタブ2834Aが前側ハウジング2818の底面におけるタブ用開口部内を自由に移動できるように構成される。図示されているように、捕虫部分2814Aがベース部分2812Aに取り付けられるとき、ベース部分2812Aの上面2824Aは、タブ2834Aがもはや捕虫部分2814Aから突出しなくなるまで、タブ2834Aを捕虫部分2814Aに向かって上方へと押しやり、これにより、シャッター2830Aの虫用開口部2832Aが前側ハウジングの虫用開口部2820Aと位置合わせされるところまで、シャッター2830Aが回転し、捕虫部分2814Aの内部を露出させることで、捕虫部分2014Aが開かれる。捕虫部分2814Aがベース部分2812Aから取り外されるときは、つり合い重り2826Aが、タブ2834Aを、前側ハウジング2818Aの底面の開口部を通して下方へ押して、シャッター2830Aを回転させることによって、シャッター2830Aの虫用開口部2832Aが、前側ハウジングの虫用開口部2820Aと位置合わせされなくなって、シャッター2830Aにより、虫用開口部2820Aが塞がれることで、捕虫部分2014Aが閉じられ、これによって、ユーザーは、捕虫部分2814Aを取り外して廃棄する際に、死んだ虫を見たり、又は触れたりせずに済む。
図示されているように、ベース部分2812Aの上面2824Aは、タブ2834Aを押し、シャッター2830を回転させて捕虫部分2814Aを開き、また、つり合い重り2826Aは、シャッター2830Aを回転させて、捕虫部分2814Aを閉じる。しかしながら、捕虫部分2814Aを自動的に開閉する他の構成も想定されている。いくつかの実施形態において、自重で回転して捕虫部分2814Aが閉じられるように、シャッター2830Aをバランスをとって構成し、つり合い重り2826Aを不要としてもよい。いくつかの実施形態において、ばね(図示せず)によってシャッター2830Aを回転させて捕虫部分2814Aを閉じることで、つり合い重り2826Aを置き換えてもよい。いくつかの実施形態において、タブ2834Aの反対側のシャッター2830A上にある磁石(図示せず)によって、ベース部分2812Aの内側にある磁石(図示せず)を引き付け、シャッター2830Aを回転させて捕虫部分2814Aを開いてもよく、これにより、タブ2834Aの役割を置き換えてもよい。あるいは、タブ2834Aの反対側のシャッター2830A上にある1片の鉄合金により、ベース部分2812Aの内側にある電磁石を引き付け、シャッター2830Aを回転させて捕虫部分2814Aを開いてもよく、これにより、タブ2834Aの役割を置き換えるとともに、捕虫装置2810Aが電力を受け取っているときにのみ、捕虫部分2814Aが開くという更なる利点を提供してもよい。
一態様において、捕虫装置が開示され、本捕虫装置は、粘着面と第1の開口部を有するエンクロージャを含む捕虫部分であって、粘着面は、エンクロージャ内に少なくとも部分的には収容され、かつ虫を付着するように構成される、捕虫部分と、発光素子及び取り付け部分を含むベース部分であって、発光素子は、捕虫部分に光を供給するように構成され、取り付け部分は、電源に接続され、該電源から電力を受け取るように構成される、ベース部分と、を含み、捕虫部分は、ベース部分と取り外し可能に係合して、ベース部分と係合した際に、ベース部分から光を受け取るように構成される。一実施形態において、第1の開口部は、虫がエンクロージャ内に入り得るように構成される。一実施形態において、エンクロージャは第2の開口部を含み、この第2の開口部は、エンクロージャから光が放たれ得るように構成される。一実施形態において、ベース部分内で、光は操作されない。一実施形態において、エンクロージャは第3の開口部を含み、第3の開口部は、ベース部分から受け取る光をエンクロージャへと通すように構成される。一実施形態において、エンクロージャは、光を所定のパターンで配光するよう構成される。一実施形態において、エンクロージャは、第1の内側表面を有する前側ハウジング部分と、第2の内側表面を有する後側ハウジング部分と、を含み、前側ハウジング部分と後側ハウジング部分とは、互いに噛み合い係合してエンクロージャを形成し、第1の内側表面又は第2の内側表面のうちの少なくとも一方は、光を操作するように構成される。一実施形態において、第1の内側表面又は第2の内側表面のうち少なくとも一方が、粘着面を含む。一実施形態において、後側ハウジング部分が凹状表面を有し、この凹状表面は、エンクロージャ内に光を均一に反射するように構成されている。一実施形態において、光は粘着面を透過し、粘着面を照らして、粘着面に虫を誘引する。一実施形態において、エンクロージャは、第1の内側表面を有する前側ハウジング部分と、第2の内側表面を有する後側ハウジング部分と、少なくとも部分的には前側ハウジング部分と後側ハウジング部分との間に配置されるディバイダ部分と、を含み、前側ハウジング部分と後側ハウジング部分とは、互いに噛み合い係合してエンクロージャを形成し、ディバイダ部分は、エンクロージャを前側エンクロージャ部分と後側エンクロージャ部分とに分割する。一実施形態において、ディバイダ部分は、半透明材料を含む背面と、粘着面を含む前面とを含む。一実施形態において、後側ハウジング部分の第2の内側表面は、凹状表面を含み、凹状表面は、ディバイダ部分の背面へと光を反射させるように構成されている。一実施形態において、光は粘着面を透過し、粘着面を照らして、粘着面に虫を誘引する。一実施形態において、ディバイダ部分の背面は、後側ハウジング部分の第2の内側表面から光を受け取るように、又は発光素子から直接的に光を受け取るように構成されている。一実施形態において、ディバイダ部分は、斜めの角度の光を受け取り、ディバイダ部分にわたって広げるように構成されている。一実施形態において、ディバイダ部分は、光を操作するように構成されている。一実施形態において、ディバイダ部分は、平面又は形成形状を含み、ディバイダ部分の形状は、配光を最適化するように構成される。一実施形態において、ベース部分は突出部を含み、捕虫部分は突出部を受容するための凹部を含み、突出部が捕虫部分により受容されると、ベース部分と捕虫部分とが係合する。一実施形態において、捕虫部分は突出部を含み、ベース部分は突出部を受容するための凹部を含み、突出部がベース部分により受容されると、ベース部分と捕虫部分とが係合する。一実施形態において、捕虫部分は、ポリマー系、繊維系、又は炭素系材料を含む。一実施形態において、取り付け部分は、取り付け部分の背面から実質的に垂直かつ直接突出している剛性の導電体を有する電気プラグを含み、この導電体は、電気コンセントに挿入可能である。一実施形態において、電源は、電気コンセント又は電池を含む。一実施形態において、この発光素子は、発光ダイオード(LED)を含む。一実施形態において、この発光素子は、紫外(UV)LED及び青色LEDを含む。一実施形態において、ベース部分は、発光素子に一定電圧を供給するように構成されたエネルギー安定器を含む。一実施形態において、エネルギー安定器は、全波整流回路を含む。一実施形態において、ベース部分は開口部を含み、この開口部は、ベース部分から捕虫部分へと光を発し得るように構成されている。一実施形態において、開口部は透明又は半透明のウィンドウを含む。一実施形態において、開口部は発光素子に近接している。一実施形態において、捕虫部分は虫誘引剤を含む。一実施形態において、虫誘引剤は、ソルビトール、甲虫類誘引剤、双翅類誘引剤、同翅類誘引剤、鱗翅類、直鎖鱗翅類フェロモン、オイゲノール、メチルオイゲノール、及びシグルアからなる群から選択される。一実施形態において、甲虫類誘引剤は、ブレビコミン、ドミニカルア、フロンタリン、グランドルア、イプスジエノール、イプセノール、ジャポニルア、リネアチン、メガトモ酸、マルチストリアチン、オリクタルア、スルカトール、及びトランクコールを含み、一実施形態において、双翅類誘引剤は、セラルア、キュールア、ラチルア、メドルア、モグチュン、ムスカルア、及びトリメドルアを含み、一実施形態において、同翅類誘引剤は、レスカルアを含む。一実施形態において、鱗翅類誘引剤は、ディスパールアを含む。一実施形態において、直鎖鱗翅類フェロモンは、コドレルア、ゴシップルア、ヘキサルア、リトルア、ループルア、オルフラルア、及びオストラモンを含む。一実施形態において、虫誘引剤は、エンクロージャに一体化している。一実施形態において、ベース部分は発信機を含む。一実施形態において、この発信機は、虫誘引性の音を発するように構成された圧電スピーカを含む。一実施形態において、虫誘引性の音は、約0.2Hz~240KHzの範囲の周波数を含む。一実施形態において、ベースはスイッチを含み、このスイッチは、ユーザーが本捕虫装置の特性を制御できるように構成される。一実施形態において、この特性は、電力、光の強さ、光の波長又は周波数、光の点滅、光のパターン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。一実施形態において、スイッチは、機械的スイッチ、光学的スイッチ、電子的スイッチ、電気機械的スイッチ、又はホール効果センサを含む。一実施形態において、エンクロージャは反射面を含む。一実施形態において、粘着面は反射面に近接している。一実施形態において、ベース部分は、発光素子に対して変動電圧を供給するように構成された回路を含み、発光素子は、捕虫部分に断続的な光を提供する。一実施形態において、エンクロージャは外側表面を含み、この外側表面は、エンクロージャから発する光の量を低減するように構成されたスリーブにより少なくとも部分的に取り囲まれている。一実施形態において、第1又は第2の内側表面のうち少なくとも1つは、テクスチャ付き表面を含み、テクスチャ付き表面は、エンクロージャの表面積を増加させるように構成される。一実施形態において、テクスチャ付き表面は、第1又は第2の内側表面の長さの少なくとも一部分にわたって延在する畝を含む。一実施形態において、第1又は第2の内側表面のうち少なくとも1つは、テクスチャ付き表面を含み、テクスチャ付き表面は、エンクロージャの表面積を増加させるように構成される。一実施形態において、テクスチャ付き表面は、第1又は第2の内側表面の長さの少なくとも一部分にわたって延在する畝を含む。一実施形態において、本捕虫装置は、後側ハウジング部分の第2の内側表面に近接して配置される導光体を更に含み、この導光体は、前面及び背面を有し、この導光体は、ベース部分から光を受け取り、その光を所定のパターンでエンクロージャ内に配光するように構成される。一実施形態において、導光体の前面は、粘着材料を更に含む。一実施形態において、光反射体の背面は、所定の方向に放射される光の量を低減するように構成される。一実施形態において、導光体は先細形状であり、ベース部分に近接する部分でより厚い奥行きを有し、反対側でより薄い奥行きを有する。一実施形態において、導光体の背面は、光を導光体へと反射するように構成されている。一実施形態において、光は導光体内で複数回反射されてから、エンクロージャ内に放射される。一実施形態において、背面は、後側カバー又はマット層を含む。一実施形態において、ベース部分は、光学的エンハンサを更に含み、光学的エンハンサは、光を所定のパターンで捕虫部分内に導くように構成されている。一実施形態において、光学的エンハンサは、レンズを含む。一実施形態において、エンクロージャは内側スリーブを含み、ベース部分は外側スリーブを含み、内側スリーブは外側スリーブと位置合わせされるように構成されている。一実施形態において、外側スリーブは、開口部を有するフェースプレートを含む。一実施形態において、フェースプレート開口部は、エンクロージャ開口部に対応し、開口部は位置合わせの手段を提供する。一実施形態において、内側スリーブは、外側スリーブ内に投入されるように構成されている。一実施形態において、内側スリーブは、内側スリーブを保持するためのタブを含む。一実施形態において、ベース部分はドッキングスイッチを含み、ドッキングスイッチは、捕虫部分がベース部分に正しく係合したときに、発光素子を作動させるように構成されている。一実施形態において、捕虫部分はドッキング・スイッチ・アクチベータを含み、ドッキング・スイッチ・アクチベータは、捕虫部分がベース部分に正しく係合したときに、ドッキングスイッチを作動させるように構成されている。一実施形態において、ドッキングスイッチは、機械的スイッチ、光学的スイッチ、電子的スイッチ、電気機械的スイッチ、又はホール効果センサを含む。
一態様において、捕虫装置が開示され、本捕虫装置は、粘着面と第1の開口部を有するエンクロージャを含む捕虫部分であって、粘着面は、エンクロージャ内に少なくとも部分的に収容され、かつ虫を付着するように構成されており、発光素子は、エンクロージャ内に少なくとも部分的に収容され、発光素子は、エンクロージャ内に光を供給するように構成されており、発光素子は、電源に接続されて電力を受け取るように構成される、捕虫部分と、捕虫部分と取り外し可能に係合し、電力へのアクセスを提供する、ベース部分と、を含む。一実施形態において、発光素子は、複数の捕虫部電気接点を含み、ベース部分は、複数のベース部電気接点を含み、捕虫部接点はベース部接点に接続されて、発光素子に電力を供給するように構成される。一実施形態において、ベース部接点は、電源に接続されている。一実施形態において、この発光素子は、発光ダイオード(LED)を含む。
一態様において、取り外し可能な捕虫装置カートリッジは、カートリッジを画定するエンクロージャを含み、エンクロージャは、粘着面と第1の開口部とを含み、粘着面は、少なくとも部分的にエンクロージャ内に収容され、かつ虫を付着させるように構成されており、第1の開口部は、虫がエンクロージャ内に入り得るように構成されており、エンクロージャは、エンクロージャ内に所定のパターンで光を供給するように構成されている。一実施形態において、エンクロージャは、発光素子を更に含む。一実施形態において、この発光素子は、発光ダイオード(LED)を含む。一実施形態において、この発光素子は、紫外(UV)LED及び青色LEDを含む。一実施形態において、エンクロージャは、第1の内側表面を有する前側ハウジング部分と、第2の内側表面を有する後側ハウジング部分と、を含み、前側ハウジング部分と後側ハウジング部分とは、互いに噛み合い係合してエンクロージャを形成し、第1の内側表面又は第2の内側表面のうちの少なくとも一方は、光を操作するように構成される。一実施形態において、第1の内側表面又は第2の内側表面のうち少なくとも一方が、粘着面を含む。一実施形態において、後側ハウジング部分が凹状表面を有し、この凹状表面は、エンクロージャ内に光を均一に反射するように構成されている。一実施形態において、光は粘着面を透過し、粘着面を照らして、粘着面に虫を誘引する。一実施形態において、エンクロージャは、第1の内側表面を有する前側ハウジング部分と、第2の内側表面を有する後側ハウジング部分と、少なくとも部分的には前側ハウジング部分と後側ハウジング部分との間に配置されるディバイダ部分と、を含み、前側ハウジング部分と後側ハウジング部分とは、互いに噛み合い係合してエンクロージャを形成し、ディバイダ部分は、エンクロージャを前側エンクロージャ部分と後側エンクロージャ部分とに分割する。一実施形態において、ディバイダ部分は、半透明材料を有する背面と、粘着面を有する前面とを含む。一実施形態において、後側ハウジング部分の第2の内側表面は、凹状表面を含み、凹状表面は、ディバイダ部分の背面へと光を反射させるように構成されている。一実施形態において、光は粘着面を透過し、粘着面を照らして、粘着面に虫を誘引する。一実施形態において、ディバイダ部分の背面は、後側ハウジング部分の第2の内側表面から光を受け取るように、又は発光素子から直接的に光を受け取るように構成されている。一実施形態において、エンクロージャは底面を含み、この底面は、差し込み可能なベースを、取り外し可能に受容するように構成されている。一実施形態において、エンクロージャは生分解性材料を含む。一実施形態において、エンクロージャは外側表面を含み、この外側表面は装飾要素を含む。一実施形態において、装飾要素は、花、植物、貝殻、会社ロゴ、スポーツチームロゴ、フットボール、バスケットボール、サッカーボール、ホッケーパック、フットボールヘルメット、又はホッケースティックからなる群から選択される形状を含む。一実施形態において、捕虫部分は虫誘引剤を含む。一実施形態において、虫誘引剤は、ソルビトール、甲虫類誘引剤、双翅類誘引剤、同翅類誘引剤、鱗翅類、直鎖鱗翅類フェロモン、オイゲノール、メチルオイゲノール、及びシグルアからなる群から選択される。一実施形態において、虫誘引剤は、カートリッジから約2メートルの距離にいる虫によって感知可能である。一実施形態において、エンクロージャは、テクスチャ付き表面を含み、テクスチャ付き表面は、エンクロージャの表面積を増加させるように構成される。一実施形態において、テクスチャ付き表面は、エンクロージャの長さの少なくとも一部分にわたって延在する畝を含む。一実施形態において、カートリッジは、エンクロージャ内に配置される導光体を更に含み、導光体は、光を受け取って、光を所定のパターンでエンクロージャ内に配光するように構成される。一実施形態において、エンクロージャは内側スリーブを含み、内側スリーブは外側スリーブ内に受容されて、外側スリーブと位置合わせされるように構成されている。一実施形態において、外側スリーブは、開口部を有するフェースプレートを含む。一実施形態において、フェースプレート開口部は、エンクロージャ開口部に対応し、開口部は位置合わせの手段を提供する。一実施形態において、内側スリーブは、内側スリーブを保持するためのタブを含む。一実施形態において、カートリッジはドッキング・スイッチ・アクチベータを含み、ドッキング・スイッチ・アクチベータは、カートリッジがベース部分に正しく係合したときに、ドッキングスイッチをオンにするように構成されている。一実施形態において、ドッキング・スイッチ・アクチベータは、機械的スイッチ、光学的スイッチ、電子的スイッチ、電気機械的スイッチ、又はホール効果センサを含む。
一態様において、捕虫装置のベース部分を提供することと、捕虫装置の第1の捕虫部分を提供することであって、第1の捕虫部分は開口部を含む、ことと、ベース部分に第1の捕虫部分を取り付けることと、ベース部分を電源に接続して、発光素子へ電力を供給することとであって、発光素子は、ベース部分又は第1の捕虫部分内にあり、発光素子は、虫を第1の捕虫部分内に誘引するように構成される、ことと、該開口部を通して虫を第1の捕虫部分へと受け入れることと、を含む方法が開示される。一実施形態において、本方法は、第1の捕虫部分をベース部分から分離することと、第1の捕虫部分を廃棄することであって、廃棄した第1の捕虫部分内に虫が残留することと、を更に含む。一実施形態において、第1捕虫部分は、人間が第1捕虫部分内の虫に接触することなく、廃棄される。一実施形態において、第1捕虫部分は粘着面を含み、虫は粘着面に付着する。一実施形態において、ベース部分はドッキングスイッチを含み、ドッキングスイッチは、第1捕虫部分がベース部分に正しく取り付けられたときに、発光素子を作動させるように構成されている。一実施形態において、第1捕虫部分をベース部分から分離すると、発光素子がオフになる。一実施形態において、第1捕虫部分をベース部分から分離すると、発光素子は、発光が部分的に遮蔽される。一実施形態において、本方法は、捕虫装置の第2の捕虫部分を提供することであって、第2の捕虫部分は開口部を含む、ことと、第2の捕虫部分をベース部分に取り付けることと、を更に含む。第4の態様の一実施形態において、第1捕虫装置と第2捕虫装置は異なる構成を有する。
一態様において、ドッキング装置が開示され、これは、ドッキングアクチベータに応答して作動するように構成されたドッキング構造を含み、ドッキングアクチベータは、ドッキング構造と係合するように構成された別のピース上に配置されており、ドッキング構造は、電源に接続されて、発光素子への電力を制御するように構成される。一実施形態において、ドッキングアクチベータは、表面、突出部、タブ、又は磁石を含む。一実施形態において、ドッキング構造は、ドッキングアクチベータと係合しているときには閉じ、ドッキングアクチベータから係合解除されたときには開くように構成されている。一実施形態において、ドッキング構造は、ドッキングアクチベータからの圧力に応答して作動するように構成されている。一実施形態において、ドッキング構造は、ドッキングアクチベータからの変位に応答して作動するように構成されている。
一態様において、取り外し可能な捕虫装置カートリッジは、カートリッジを画定するエンクロージャであって、エンクロージャは、粘着面と第1の開口部とを含み、粘着面は、少なくとも部分的にエンクロージャ内に収容され、かつ虫を付着させるように構成された、エンクロージャと、ドッキングアクチベータであって、取り付け部分のドッキング構造に係合するように構成された、ドッキングアクチベータと、を含む。
一態様において、捕虫装置が開示され、本捕虫装置は、粘着面と第1の開口部を有するエンクロージャを含む捕虫部分であって、粘着面は、エンクロージャ内に少なくとも部分的には収容され、かつ虫を付着するように構成される、捕虫部分と、発光素子及び取り付け部分を含むベース部分であって、発光素子は、捕虫部分に、主方向において光を供給するように構成され、取り付け部分は、電源に接続され、該電源から電力を受け取るように構成される、ベース部分と、を含み、捕虫部分は、ベース部分と取り外し可能に係合して、ベース部分と係合した際に、ベース部分から光を受け取るように構成され、エンクロージャは、第1の内側表面を有する前側ハウジング部分と、第2の内側表面を有する後側ハウジング部分と、少なくとも部分的には前側ハウジング部分と後側ハウジング部分との間に配置されるディバイダ部分と、を含み、ディバイダ部分は、光の主方向に対して鋭角をなすように構成される。一実施形態において、前記鋭角は、光の主方向の面に対して約0度~45度である。一実施形態において、ディバイダ部分は、半透明材料を含む背面と、粘着面を含む前面とを含む。一実施形態において、ディバイダ部分の背面は、後側ハウジング部分の第2の内側表面から光を受け取るように、又は発光素子から直接的に光を受け取るように構成されている。一実施形態において、ディバイダ部分は、斜めの角度の光を受け取り、ディバイダ部分にわたって広げるように構成されている。一実施形態において、ディバイダ部分は、光を操作するように構成されている。一実施形態において、後側ハウジング部分の第2の内側表面は、凹状表面を含み、凹状表面は、ディバイダ部分の背面へと光を反射させるように構成されている。一実施形態において、光は粘着面を透過し、粘着面を照らして、粘着面に虫を誘引する。一実施形態において、ディバイダ部分は、平面又は形成形状を含み、ディバイダ部分の形状は、配光を最適化するように構成される。
一態様において、捕虫装置が開示され、本捕虫装置は、粘着面と第1の開口部を有するエンクロージャを含む捕虫部分であって、粘着面は、エンクロージャ内に少なくとも部分的には収容され、かつ虫を付着するように構成される、捕虫部分と、発光素子及び取り付け部分を含むベース部分であって、発光素子は、捕虫部分に光を供給するように構成され、取り付け部分は、電源に接続され、該電源から電力を受け取るように構成される、ベース部分と、を含み、捕虫部分は、ベース部分と取り外し可能に係合して、ベース部分と係合した際に、ベース部分から光を受け取るように構成され、ベース部分は、スナップ突出部を含み、捕虫部分は、スナップ突出部を受容するスナップ凹部を含み、スナップ突出部が捕虫部分によって受容される際、ベース部分と捕虫部分は、スナップ嵌めにより係合し、このスナップ嵌めは、ユーザーが捕虫装置を適切に係合させるための、明確な触覚的合図、又は聴覚的合図を提供するように構成される。一実施形態において、このスナップ嵌めは、約50ニュートン未満の力で着脱可能である。一実施形態において、このスナップ嵌めは、ユーザーが片手で、捕虫部分とベース部分とを着脱できるようなものである。第2の態様の一実施形態において、ベース部分は、水平面に置いたときに直立状態を保つように構成される。一実施形態において、このベース部分は、ベース部分が直立状態を保てるように、平らな底面又は脚部を含む。
一態様において、捕虫装置が開示され、本捕虫装置は、粘着面と第1の開口部を有するエンクロージャを含む捕虫部分であって、粘着面は、エンクロージャ内に少なくとも部分的には収容され、かつ虫を付着するように構成される、捕虫部分と、発光素子及び取り付け部分を含むベース部分であって、発光素子は、捕虫部分に光を供給するように構成され、取り付け部分は、電源に接続され、該電源から電力を受け取るように構成される、ベース部分と、を含み、捕虫部分は、ベース部分と取り外し可能に係合して、ベース部分と係合した際に、ベース部分から光を受け取るように構成され、エンクロージャは、第1の内側表面を有する前側ハウジング部分と、第2の内側表面を有する後側ハウジング部分と、を含み、第2の内側表面は、透明、半透明、又は不透明な粘着剤コーティングを含む。一実施形態において、第2の内側表面は、粘着剤コーティングの下に反射性コーティングを更に含む。一実施形態において、発光素子は紫外線(UV)発光ダイオード(LED)又は青色LEDを含み、発光素子は、後側ハウジング部分の粘着剤コーティング上に直接光を伝える。
一態様において、捕虫装置が開示され、本捕虫装置は、粘着面と第1の開口部を有するエンクロージャを含む捕虫部分であって、粘着面は、エンクロージャ内に少なくとも部分的には収容され、かつ虫を付着するように構成される、捕虫部分と、発光素子及び取り付け部分を含むベース部分であって、発光素子は、ベース部分から捕虫部分へと少なくとも部分的には突出し、捕虫部分と係合した際に、捕虫部分へ光を提供するように構成され、取り付け部分は、電源に接続され、該電源から電力を受け取るように構成される、ベース部分と、を含み、捕虫部分は、ベース部分と取り外し可能に係合するように構成される。一実施形態において、発光素子は、蛍光光源、白熱光源、発光ダイオード(LED)、又はこれらの組み合わせを含む。一実施形態において、捕虫部分は、捕虫部分内へと突出する発光素子を受容するように構成されたスリーブを更に含む。一実施形態において、スリーブは、透明、半透明、又は不透明のスリーブを含む。一実施形態において、スリーブは、開口部と先細部分とを含み、開口部はベース部分に近接して配置され、ここから発光素子が突出している。一実施形態において、スリーブの先細部分は、発光素子をスリーブ内へとガイドするように構成されている。一実施形態において、スリーブは、発光素子のために保護被覆を提供するのに十分な半剛性材料で構築されている。一実施形態において、スリーブは、不透明コーティングを更に含み、不透明コーティングは、発光素子から捕虫部分内へと光が直接伝わらないように構成されている。一実施形態において、捕虫部分は、捕虫部分内へと突出する発光素子を受容するように構成された不透明なスリーブを更に含む。一実施形態において、捕虫部分は、捕虫部分内へと突出する発光素子を受容するように構成され、発光素子をスリーブ内へとガイドするように構成された、半剛性スリーブを更に含む。一実施形態において、スリーブは、プラスチック又は金属のワイヤメッシュを含む。一実施形態において、スリーブは、発光素子が粘着面に接触することを防ぐように構成されている。一実施形態において、発光素子は、光を発するように構成されており、スリーブは、発せられた光をエンクロージャ内及び粘着面上へと透過させるように構成されている。一実施形態において、スリーブは、発光素子からの光を散乱させるように更に構成されている。
一態様において、捕虫装置が開示され、本捕虫装置は、粘着面と第1の開口部を有するエンクロージャを含む捕虫部分であって、粘着面は、エンクロージャ内に少なくとも部分的には収容され、かつ虫を付着するように構成される、捕虫部分と、発光素子及び取り付け部分を含むベース部分であって、発光素子は、捕虫部分に光を供給するように構成され、取り付け部分は、電源に接続され、該電源から電力を受け取るように構成される、ベース部分と、を含み、捕虫部分は、ベース部分と取り外し可能に係合して、ベース部分と係合した際に、ベース部分から光を受け取るように構成され、捕虫装置は、平らな表面上に置かれ、エンクロージャにおける第1の開口部を通じて這う虫を受容するように構成される。一実施形態において、この取り付け部分は、電気プラグに接続された電気コードを含み、電気プラグは、プラグから実質的に垂直かつ直接突出している剛性の導電体を有し、この導電体は、電気コンセントに挿入可能である。一実施形態において、捕虫部分は、上面及び底面を有する底板を含む。一実施形態において、底板の上面は、透明、半透明、又は不透明の粘着剤コーティングを含む。一実施形態において、底板の底面は、捕虫装置を平らな面の上に置いたときに、捕虫装置の下を虫が這うことを防ぐように構成されている。一実施形態において、底面は平坦であるか、又は外周部分が平坦である。一実施形態において、エンクロージャは、第1の内側表面を有する上側ハウジング部分と、第2の内側表面を有する下側ハウジング部分と、少なくとも部分的には上側ハウジング部分と下側ハウジング部分との間に配置されるディバイダ部分と、を含み、上側ハウジング部分と下側ハウジング部分とは、互いに噛み合い係合してエンクロージャを形成し、ディバイダ部分は、エンクロージャを上側エンクロージャ部分と下側エンクロージャ部分とに分割する。一実施形態において、第2の内側表面は、底板の一部を含み、かつ反射性コーティングを含む。一実施形態において、ディバイダ部分は、上面及び底面を含み、上面は、透明又は半透明の粘着剤で少なくとも部分的にコーティングされている。一実施形態において、捕虫部分内の第1の開口部は上側エンクロージャ部分内に位置し、虫は、ディバイダ部分上の粘着剤に捕獲される。一実施形態において、発光素子は光を発し、この光は、上側エンクロージャ内に受容され、ハウジングの第1の内側表面と、ディバイダ部分の上面とに当たる。一実施形態において、ディバイダ部分は、ハウジング部分の第1の開口部に対応するディバイダ開口部を含む。一実施形態において、第2の内側表面は、底板の一部を含み、かつ粘着剤コーティングを含む。一実施形態において、這う虫が第1の開口部及びディバイダ開口部を通って入ると、底板の粘着剤コーティングに捕獲される。一実施形態において、本捕虫装置は、上側エンクロージャ部分内に配置される光散乱部材を更に含み、この光散乱部材は光散乱特性を有する。一実施形態において、光散乱部材は、透明又は半透明の材料を含む。一実施形態において、光散乱部材は、光散乱を助ける表面形状を含む。一実施形態において、光散乱部材は、上側エンクロージャ部分の内側表面に適合するように構成された可撓性シートを含む。一実施形態において、光散乱部材は、ディバイダ部分の凹部に受容されるように構成されている。一実施形態において、光散乱部材は、ディバイダ部分を通って下側エンクロージャ部分内へと均一に光を透過するように構成されている。
一態様において、捕虫装置が開示され、本捕虫装置は、粘着面と第1の開口部を有するエンクロージャを含む捕虫部分であって、粘着面は、エンクロージャ内に少なくとも部分的には収容され、かつ虫を付着するように構成される、捕虫部分と、発光素子及び取り付け部分を含むベース部分であって、発光素子は、捕虫部分に光を供給するように構成され、取り付け部分は、電源に接続され、該電源から電力を受け取るように構成される、ベース部分と、を含み、捕虫部分は、ベース部分と取り外し可能に係合して、ベース部分と係合した際に、ベース部分から光を受け取るように構成され、捕虫部分は、取り外し可能なカバーを有する虫誘引剤モジュールを含む。一実施形態において、取り外し可能なカバーは、プルタブ及びウェビングを含み、エンクロージャは、取り外し可能なプルタブを受容するためのタブスロットを含む。一実施形態において、虫誘引剤モジュールは、使い捨てカップを含み、この使い捨てカップは、プルタブが係合するまでウェビングで覆われている。一実施形態において、プルタブを係合させることは、ウェビングがカップから分離するまで、タブスロットにおいてプルタブを引っ張ることを含む。一実施形態において、取り外し可能なカバーは、未使用の間、虫誘引剤モジュールを気密封止する。一実施形態において、虫誘引剤モジュールは、担体材料と、1種類又は2種類以上の虫誘引剤とを含む。一実施形態において、担体材料と虫誘引剤は、所定の期間、虫誘引性のにおいを放出するように構成される。一実施形態において、前記所定の期間は、1週間、1ヶ月、又は最大で3ヶ月を含む。一実施形態において、前記所定の期間は、捕虫装置の寿命を含む。一実施形態において、放出される虫誘引性のにおいは、経時的に変化する。一実施形態において、第1の虫誘引性のにおいが第1の期間にわたって放出され、第2の虫誘引性のにおいが第2の期間にわたって放出される。一実施形態において、第1の虫誘引性のにおいが第1の期間にわたって第1の濃度で放出され、第1の虫誘引性のにおいが第2の期間にわたって第2の濃度で放出される。一実施形態において、担体材料は1種類又は2種類以上のにおい隠し(masking scent)を放出するように構成されており、このにおい隠しは、人間及び/又は対象外の動物に対して、虫誘引剤をマスキングするように構成されている。一実施形態において、本捕虫装置は、発熱体を更に含み、この発熱体は、虫誘引剤モジュールを温めて、虫誘引剤の放出を助けるように構成されている。一実施形態において、発熱体は、捕虫装置のベース部分内に位置する回路基板を含む。一実施形態において、エンクロージャは、第1の内側表面を有する前側ハウジング部分と、第2の内側表面を有する後側ハウジング部分と、少なくとも部分的には前側ハウジング部分と後側ハウジング部分との間に配置されるディバイダ部分と、を含み、ディバイダ部分は、エンクロージャを前側エンクロージャ部分と後側エンクロージャ部分とに分割し、虫誘引剤モジュールが後側ハウジング部分に配置される。一実施形態において、取り外し可能なカバーはプルタブ及びウェビングを含み、ディバイダ部分は、スロットを含み、前側エンクロージャは、取り外し可能なプルタブを受容するためのタブスロットを含み、このプルタブは、ディバイダ部分のスロットと前側エンクロージャのタブスロットとを通って延在する。一実施形態において、ディバイダ部分と前側ハウジング部分は、虫誘引剤モジュールの虫誘引剤が捕虫装置から放出されるように、複数の開口部を含む。
一態様において、捕虫装置が開示され、本捕虫装置は、粘着面と第1の開口部を有するエンクロージャを含む捕虫部分であって、粘着面は、エンクロージャ内に少なくとも部分的には収容され、かつ虫を付着するように構成される、捕虫部分と、発光素子及び取り付け部分を含むベース部分であって、発光素子は、捕虫部分に光を供給するように構成され、取り付け部分は、電源に接続され、該電源から電力を受け取るように構成される、ベース部分と、を含み、捕虫部分は、ベース部分と取り外し可能に係合して、ベース部分と係合した際に、ベース部分から光を受け取るように構成され、捕虫部分は、捕虫部分がベース部分に係合された際に、虫誘引剤を自動的に放出するように構成された、虫誘引剤モジュールを含む。一実施形態において、虫誘引剤モジュールは、使い捨てカップを含み、この使い捨てカップは、貫通可能な蓋により覆われている。一実施形態において、ベース部分は、貫通可能な蓋及び/又は使い捨てカップに穴を開けるように構成されたパンチを含む。
一態様において、捕虫装置が開示され、本捕虫装置は、粘着面と第1の開口部を有するエンクロージャを含む捕虫部分であって、粘着面は、エンクロージャ内に少なくとも部分的には収容され、かつ虫を付着するように構成される、捕虫部分と、発光素子及び取り付け部分を含むベース部分であって、発光素子は、捕虫部分に光を供給するように構成され、取り付け部分は、電源に接続され、該電源から電力を受け取るように構成される、ベース部分と、を含み、捕虫部分は、ベース部分と取り外し可能に係合して、ベース部分と係合した際に、ベース部分から光を受け取るように構成され、捕虫装置は、虫誘引性の音又は振動を発するように構成された発信機を含む。一実施形態において、ベース部分は第2の開口部を含み、この第2の開口部は、発信機のための取り付け表面を提供する。一実施形態において、発信機は、電気機械アクチュエーター又は圧電スピーカを含む。一実施形態において、発信機は、本捕虫装置に、虫誘引性の音又は振動を発振させ、かつ増幅するように構成されている。一実施形態において、エンクロージャは、第1の内側表面を有する前側ハウジング部分と、第2の内側表面を有する後側ハウジング部分と、少なくとも部分的には前側ハウジング部分と後側ハウジング部分との間に配置されるディバイダ部分と、を含み、ディバイダ部分は、前側ハウジング部分に近接する前面と後側ハウジング部分に近接する背面を有し、ディバイダ部分は、エンクロージャを前側エンクロージャ部分と後側エンクロージャ部分とに分割し、発信機は、ディバイダ部分の背面に接続される。一実施形態において、本捕虫装置は、本捕虫装置のベース部分内に配置される回路基板を更に含み、この回路基板は、捕虫部分とベース部分とが係合しているとき、発信機と電気的に接続される。一実施形態において、発信機は、電気機械アクチュエーター又は圧電スピーカを含む。一実施形態において、虫誘引性の音又は振動は、蚊、小昆虫、蛾、又は蠅を誘引する。一実施形態において、虫誘引性の音又は振動は、虫の発信、応答、求愛、又は連結の歌を含む。一実施形態において、回路基板は、発信機に電気パルスを送信するように構成され、かつ発信機から電気的応答信号を受信するように構成されており、この応答信号は、本捕虫装置内に、ある量の虫が存在することを示す。一実施形態において、電気的応答信号は、粘着面に付着しディバイダ部分に接続されている虫の量により、部分的には生じる。一実施形態において、前記電気パルスは、ディバイダ部分を振動させ、この振動は、粘着面に付着しディバイダ部分に接続されている虫の量により影響を受ける。一実施形態において、回路基板は、虫の量が所定の閾値に達すると、可聴又は視覚的な指標をユーザーに提供するように構成されている。一実施形態において、前記視覚的指標は、光の点滅、又は所定の色の光の点灯を含む。一実施形態において、可聴指標は、トーン、又はチャイムを含む。一実施形態において、前側ハウジングは、前側エンクロージャ内に、偏光反射性の底面を更に含む。一実施形態において、偏光反射面は、水表面を模する。一実施形態において、偏光反射面は、畝又は微小形状を含む。
一態様において、捕虫装置が開示され、本捕虫装置は、粘着面と第1の開口部を有するエンクロージャを含む捕虫部分であって、粘着面は、エンクロージャ内に少なくとも部分的には収容され、かつ虫を付着するように構成される、捕虫部分と、発光素子及び取り付け部分を含むベース部分であって、発光素子は、捕虫部分に光を供給するように構成され、取り付け部分は、電源に接続され、該電源から電力を受け取るように構成される、ベース部分と、を含み、ベース部分は開口部を含み、この開口部は、ベース部分から捕虫部分へと光を発するように構成され、捕虫部分は、ベース部分と取り外し可能に係合して、ベース部分と係合した際に、ベース部分から光を受け取るように構成され、発光素子の一部分は、ベース部分から開口部を通って捕虫部分へと突出し、捕虫部分と係合した際に、捕虫部分へ光を提供する。一実施形態において、ベース部分における開口部は透明又は半透明のウィンドウを含む。一実施形態において、ベース部分の開口部は、光検出器のための取り付け表面を提供するように構成されている。一実施形態において、光検出器は、光センサ、光電池、光トランジスタ、光抵抗器、又は光ダイオードを含む。一実施形態において、本捕虫装置は、本捕虫装置のベース部分内に配置される回路基板を更に含み、この回路基板は、捕虫部分とベース部分とが係合しているとき、発光素子及び光検出器と電気的に接続される。一実施形態において、回路基板は、光検出器の電気的特性の変化を検出するように構成されており、この変化は、捕虫装置内の虫の量の指標となる。一実施形態において、回路基板は、虫の量が所定の閾値に達すると、視覚的な指標をユーザーに提供するように構成されている。一実施形態において、前記視覚的指標は、光の点滅、又は所定の色の光の点灯を含む。
一態様において、捕虫装置が開示され、本捕虫装置は、粘着面と第1の開口部を有するエンクロージャを含む捕虫部分であって、粘着面は、エンクロージャ内に少なくとも部分的には収容され、かつ虫を付着するように構成される、捕虫部分と、発光素子及び取り付け部分を含むベース部分であって、発光素子は、捕虫部分に光を供給するように構成され、取り付け部分は、電源に接続され、該電源から電力を受け取るように構成される、ベース部分と、を含み、捕虫部分は、ベース部分と取り外し可能に係合して、ベース部分と係合した際に、ベース部分から光を受け取るように構成され、エンクロージャは、第1の内側表面を有する前側ハウジング部分と、第2の内側表面を有する後側ハウジング部分と、少なくとも部分的には前側ハウジング部分と後側ハウジング部分との間に配置されるディバイダ部分と、を含み、ディバイダ部分は、虫誘引性の明暗コントラスト領域を提供するように構成されたテキスト又は図形を含む。一実施形態において、テキスト又は図形は、印刷、ホットスタンプ、シルクスクリーン、エンボス加工、刻印、又は成型により適用される。第10の態様の一実施形態において、テキスト又は図形は、照らされたときに光って見える蛍光顔料を含む。
一態様において、捕虫装置が開示され、本捕虫装置は、粘着面と第1の開口部を有するエンクロージャを含む捕虫部分であって、粘着面は、エンクロージャ内に少なくとも部分的には収容され、かつ虫を付着するように構成される、捕虫部分と、発光素子及び取り付け部分を含むベース部分であって、発光素子は、捕虫部分に光を供給するように構成され、取り付け部分は、電源に接続され、該電源から電力を受け取るように構成される、ベース部分と、を含み、捕虫部分は、ベース部分と取り外し可能に係合して、ベース部分と係合した際に、ベース部分から光を受け取るように構成され、エンクロージャは、ベース部分から光を受け取り、その光をエンクロージャ内に所定のパターンで配光するように構成される、電界発光体又は表面を更に含む。
一態様において、捕虫装置が開示され、本捕虫装置は、粘着面と第1の開口部を有するエンクロージャを含む捕虫部分であって、粘着面は、エンクロージャ内に少なくとも部分的には収容され、かつ虫を付着するように構成される、捕虫部分と、発光素子及び取り付け部分を含むベース部分であって、発光素子は、発光ダイオード(LED)のアレイを含み、捕虫部分に光を供給するように構成され、取り付け部分は、電源に接続され、該電源から電力を受け取るように構成される、ベース部分と、を含み、捕虫部分は、ベース部分と取り外し可能に係合して、ベース部分と係合した際に、ベース部分から光を受け取るように構成され、ベース部分は、反射面を有する後側ハウジングを含み、この反射面は、LEDから発せられた光に対する、後方向におけるバリヤとして機能するように構成される。一実施形態において、ベース部分は透明又は半透明のウィンドウを含み、このウィンドウは、ベース部分から捕虫部分へと光を発し得るように構成されている。一実施形態において、ウィンドウは、後側ハウジングの反射面とLEDを、埃と破片から保護するように更に構成されている。
一態様において、捕虫装置が開示され、本捕虫装置は、粘着面と第1の開口部を有するエンクロージャを含む捕虫部分であって、粘着面は、エンクロージャ内に少なくとも部分的には収容され、かつ虫を付着するように構成される、捕虫部分と、発光素子、取り付け部分、及びドッキングスイッチを含むベース部分であって、発光素子は、捕虫部分に光を供給するように構成され、取り付け部分は、電源に接続され、該電源から電力を受け取るように構成される、ベース部分と、を含み、捕虫部分は、ベース部分と取り外し可能に係合して、ベース部分と係合した際に、ベース部分から光を受け取るように構成され、ドッキングスイッチは、捕虫部分がベース部分に正しく係合された場合には、発光素子を作動させ、捕虫部分がベース部分に正しく係合されていない場合には、発光素子からの光を遮断するように構成される。一実施形態において、ベース部分がスクリーンを更に含み、このスクリーンは、作動時に、発光素子からの光の少なくとも一部を遮断するように構成される。一実施形態において、スクリーンは、液晶ディスプレイ(LCD)を含む。
一態様において、捕虫装置が開示され、本捕虫装置は、粘着面と第1の開口部を有するエンクロージャを含む捕虫部分であって、粘着面は、エンクロージャ内に少なくとも部分的には収容され、かつ虫を付着するように構成される、捕虫部分と、発光素子及び取り付け部分を含むベース部分であって、発光素子は、捕虫部分に光を供給するように構成され、取り付け部分は、電源に接続され、該電源から電力を受け取るように構成される、ベース部分と、電源に接続された第1の発熱体と、を含み、捕虫部分は、ベース部分と取り外し可能に係合して、ベース部分と係合した際に、ベース部分から光を受け取るように構成され、第1の発熱体は、捕虫部が係合された際に、捕虫部の少なくとも一部分に熱を供給する。一実施形態において、第1の発熱体は、ベース部分における回路に位置する。一実施形態において、前記回路は、発光素子に一定の又は断続的な電圧を供給するように構成される。一実施形態において、第1の発熱体は、抵抗器、抵抗発熱体、又は熱交換素子のうちの少なくとも1つを含む。一実施形態において、第1の発熱体は、捕虫装置の少なくとも一部分において、少なくともおよそ30℃の温度を維持する。一実施形態において、第1の発熱体は、捕虫装置の少なくとも一部分において、およそ30℃~45℃の温度を維持する。一実施形態において、第1の発熱体は、捕虫装置の少なくとも一部分において、およそ33℃~42℃の温度を維持する。一実施形態において、発光素子は、第2の発熱体を含み、この第2の発熱体は、本捕虫装置への熱の供給に関して、第1の発熱体を補助するように構成される。第1の態様の一実施形態において、発光素子は、1つ又は2つ以上の発光ダイオード(LED)、白熱電球、又はこれらの組み合わせを含む。一実施形態において、発光素子は、第2の発熱体を含み、この第2の発熱体は、本捕虫装置への熱の供給に関して、第1の発熱体を置き換えるように構成される。一実施形態において、発光素子は、1つ又は2つ以上の発光ダイオード(LED)、白熱電球、又はこれらの組み合わせを含む。一実施形態において、エンクロージャは、第1の内側表面を有する前側ハウジング部分と、第2の内側表面を有する後側ハウジング部分と、を含み、前側ハウジング部分と後側ハウジング部分とは、互いに噛み合い係合してエンクロージャを形成し、第1の内側表面又は第2の内側表面のうちの少なくとも一方は、光を操作するように構成され、ベース部分は、開口部を含み、この開口部は、ベース部分からエンクロージャへと光を発して、実質的に第2の内側表面にわたって光を発散させるように構成される。一実施形態において、開口部は、発光素子に近接しており、光は、第2の内側表面にわたって所定のパターンで発散する。一実施形態において、エンクロージャは、第1の内側表面を有する前側ハウジング部分と、第2の内側表面を有する後側ハウジング部分と、少なくとも部分的には前側ハウジング部分と後側ハウジング部分との間に配置されるディバイダ部分と、を含み、前側ハウジング部分と後側ハウジング部分とは、互いに噛み合い係合してエンクロージャを形成し、ディバイダ部分は、エンクロージャを前側エンクロージャ部分と後側エンクロージャ部分とに分割し、ベース部分は、開口部を含み、この開口部は、ベース部分からエンクロージャへと光を発して、実質的に第2の内側表面にわたって光を発散させるように構成される。一実施形態において、開口部は、発光素子に近接しており、光は、第2の内側表面にわたって所定のパターンで発散する。一実施形態において、捕虫部分は虫誘引剤を含む。一実施形態において、第1の発熱体は、虫誘引剤の放出を増大させる。一実施形態において、虫誘引剤は、水、水蒸気、砂糖、糖液、糖蜜、蜂蜜、酵母、虫誘引性のにおい、フェロモン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。一実施形態において、第1の発熱体は、水蒸気の放出を増大させる。一実施形態において、第1の発熱体は、二酸化炭素の放出を増大させる。
一態様において、捕虫装置が開示され、本捕虫装置は、粘着面と第1の開口部を有するエンクロージャを含む捕虫部分であって、粘着面は、エンクロージャ内に少なくとも部分的には収容され、かつ虫を付着するように構成される、捕虫部分と、発光素子及び取り付け部分を含むベース部分であって、発光素子は、捕虫部分に光を供給するように構成され、取り付け部分は、電源に接続され、該電源から電力を受け取るように構成される、ベース部分と、を含み、捕虫部分は、ベース部分と取り外し可能に係合して、ベース部分と係合した際に、ベース部分から光を受け取るように構成され、捕虫部分は、取り外し可能なカバー及び1種類又は2種類以上の虫誘引剤を有する虫誘引剤モジュールを含み、虫誘引物質のうちの少なくとも1種類は、水、水蒸気、砂糖、糖液、糖蜜、蜂蜜、酵母、虫誘引性のにおい、フェロモン、及びこれらの組み合わせを含む。一実施形態において、取り外し可能なカバーは、プルタブ及びウェビングを含み、エンクロージャは、取り外し可能なプルタブを受容するためのタブスロットを含む。一実施形態において、虫誘引剤モジュールは、コンテナを含み、このコンテナは、プルタブが係合するまでウェビングで覆われている。一実施形態において、虫誘引剤モジュールは、コンテナの内部に担体材料を更に含む。一実施形態において、担体材料は、固体、液体、ゲル、又はこれらの組み合わせを含む。一実施形態において、少なくとも1種類の虫誘引剤が担体材料内に埋め込まれる。一実施形態において、水又は水蒸気が、担体材料内に埋め込まれる。一実施形態において、少なくとも1種類の虫誘引剤は、コンテナ内に位置している。一実施形態において、虫誘引剤は、所定の期間、虫誘引性のにおいを放出するように構成される。一実施形態において、前記所定の期間は、1週間、1ヶ月、又は最大で3ヶ月を含む。一実施形態において、前記所定の期間は、捕虫装置の寿命を含む。一実施形態において、放出される虫誘引性のにおいは、経時的に変化する。一実施形態において、第1の虫誘引性のにおいが第1の期間にわたって放出され、第2の虫誘引性のにおいが第2の期間にわたって放出される。一実施形態において、第1の虫誘引性のにおいが第1の期間にわたって第1の濃度で放出され、第1の虫誘引性のにおいが第2の期間にわたって第2の濃度で放出される。一実施形態において、虫誘引剤モジュールは、1種類又は2種類以上のにおい隠しを放出するように構成されており、このにおい隠しは、人間及び/又は対象外の動物に対して、虫誘引剤をマスキングするように構成されている。一実施形態において、本捕虫装置は、発熱体を更に含み、この発熱体は、虫誘引剤モジュールを温めて、虫誘引剤の放出を助けるように構成されている。一実施形態において、発熱体は、捕虫装置のベース部分内に位置する回路部品を含む。一実施形態において、発熱体は、捕虫装置の少なくとも一部分において、少なくともおよそ30℃の温度を維持する。一実施形態において、発熱体は、捕虫装置の少なくとも一部分において、およそ30℃~45℃の温度を維持する。一実施形態において、発熱体は、捕虫装置の少なくとも一部分において、およそ33℃~42℃の温度を維持する。
本明細書に開示される捕虫装置は、虫を効果的かつ効率的に誘引し捕獲できる。本捕虫装置は、既存の捕虫装置よりも安価であり得る。本捕虫装置は、必要とされるどのような場所にも十分にフィットするほど小さく、ある場所から別の場所へと便利に移動可能であり得る。本捕虫装置は、壁に取り付けたときの突出が最小限であり得る。取り外し可能で交換可能な捕虫部分は、外観が魅力的であり得、しかも、安価かつ使い捨て可能となり得、また、ユーザーは、捕獲された虫又は粘着剤に触れることなく、容易にメンテナンスを行い得る。
本開示の実施形態の上記説明は、当業者が、本開示を実施又は利用できるように提供されている。これらの実施形態に対する様々な改変が、当業者には明らかとなるであろうし、また、本明細書に記載されている一般的原理は、本開示の趣旨又は範囲から逸脱することなく、他の実施形態に適用可能である。よって、本明細書に示されている説明及び図面は、本開示の例示的な実施形態を代表するものであり、よって本開示により幅広く想定される主題の代表例であることが理解されよう。また更に、本開示の範囲は他の実施形態を完全に包含し、したがって本開示の範囲は添付の請求項以外のいかなるものによっても制限されないことが理解されよう。
なお、本開示の実施の態様はつぎのとおりである。
[1]
フレームと粘着面を有する膜を含む捕虫部分であって、該膜は、少なくとも部分的には該フレーム内に収容されており、かつ虫に付着するように構成される、捕虫部分と、
発光素子とハウジング部分を含むベース部分であって、該ハウジング部分は、該捕虫部分と係合されたときに、該捕虫部分を受容し、かつ保持するように構成される、ベース部分と、を含む、捕虫装置。
[2]
前記ベース部分の前記ハウジング部分は、前記捕虫部分を受容する1つ又は2つ以上の位置合わせガイドを含む、[1]に記載の捕虫装置。
[3]
前記位置合わせガイドは、側方チャネル、スロット、フランジ、又は凹部を含む、[1]に記載の捕虫装置。
[4]
前記捕虫部分の前記フレームは、前記膜の外周を実質的に取り囲む境界部を含む、[1]に記載の捕虫装置。
[5]
前記捕虫部分の前記境界部は、前記膜の1辺、2辺、又は3辺を取り囲む、[4]に記載の捕虫装置。
[6]
前記捕虫部分の前記境界部は、側方フランジを含み、かつ前記ベース部分の前記ハウジング部分における1つ又は2つ以上の位置合わせガイド内に受容されるように構成される、[4]に記載の捕虫装置。
[7]
前記フレームは、ユーザーが前記捕虫部分を、前記ベース部分に差し込み可能となるように、かつ、前記ベース部分から取り外し可能となるように構成されるタブを更に含む、[4]に記載の捕虫装置。
[8]
前記捕虫部分は、前記タブを介して前記ベース部分と取り外し可能に係合させるように構成される、[7]に記載の捕虫装置。
[9]
前記ベース部分は、エンクロージャを更に含み、該エンクロージャは、前記捕虫部分を少なくとも部分的に取り囲み、かつ、虫が該エンクロージャ内に入り得るように構成される第1の開口部を含む、[1]に記載の捕虫装置。
[10]
前記発光素子は、前記捕虫部分の前方に位置する、[1]に記載の捕虫装置。
[11]
前記エンクロージャは、前記エンクロージャから光が放たれ得るように構成された第2の開口部を含む、[10]に記載の捕虫装置。
[12]
前記エンクロージャは、前記光を所定のパターンで配光するよう構成される、[11]に記載の捕虫装置。
[13]
前記ベース部分は、電源に接続され、該電源から電力を受け取るように構成された取り付け部分を更に含む、[1]に記載の捕虫装置。
[14]
前記捕虫部分は、前記捕虫部分が前記ベース部分に係合していないときに、前記捕虫部分の前記膜の少なくとも一部分を覆うように構成されたカバーを更に含む、[1]に記載の捕虫装置。
[15]
前記捕虫部分は、ヒンジを更に含み、該ヒンジは、前記カバーが開位置及び閉位置へとスイング動作可能となるように構成される、[14]に記載の捕虫装置。
[16]
前記カバーが開位置にあるとき、前記カバーは、前記膜の背後に位置し、これにより前記粘着面を露出させる、[15]に記載の捕虫装置。
[17]
前記カバーが閉位置にあるとき、前記カバーは、前記膜の前方に位置し、これにより、前記粘着面の少なくとも一部分を覆う、[15]に記載の捕虫装置。
[18]
前記カバーは、前記カバーを前記フレームに対して固定する、1つ又は2つ以上の係合機構を含む、[14]に記載の捕虫装置。
[19]
前記フレームは、前記カバーを前記フレームに対して固定する、1つ又は2つ以上の受容機構を含む、[18]に記載の捕虫装置。
[20]
前記係合機構は、畝、隆起部、リップ、突出部、及び凹部を含む、[18]に記載の捕虫装置。
[21]
前記受容機構は、畝、隆起部、リップ、突出部、及び凹部を含む、[18]に記載の捕虫装置。
[22]
前記カバーは、じゃばら扉、ローラブラインド、一枚板、シャッター、又は1つ若しくは2つ以上のスラットを含む、[14]に記載の捕虫装置。
[23]
前記カバーは、前記ベース部分から前記捕虫部分を取り外す際に、前記捕虫部分の前記膜の少なくとも一部分を自動的に覆うように構成される、[14]に記載の捕虫装置。
[24]
前記カバーは、前記捕虫部分を前記ベース部分と係合させた際に、前記捕虫部分の前記膜が自動的に覆われない状態となるように構成される、[14]に記載の捕虫装置。
[25]
前記発光素子は、発光ダイオード(LED)を含む、[1]に記載の捕虫装置。
[26]
前記発光素子は、紫外(UV)LED及び青色LEDを含む、[25]に記載の捕虫装置。
[27]
前記捕虫部分は、虫誘引剤を含む、[1]に記載の捕虫装置。
[28]
前記虫誘引剤は、ソルビトール、甲虫類誘引剤、双翅類誘引剤、同翅類誘引剤、鱗翅類、直鎖鱗翅類フェロモン、オイゲノール、メチルオイゲノール、及びシグルアからなる群から選択される、[27]に記載の捕虫装置。
[29]
前記捕虫部分は、反射面を更に含む、[1]に記載の捕虫装置。
[30]
前記膜は、反射面を含む、[29]に記載の捕虫装置。
[31]
捕虫部分であって、
粘着面と第1の開口部を有するエンクロージャであって、該粘着面は、該エンクロージャ内に少なくとも部分的に収容され、かつ虫に付着するよう構成され、該エンクロージャは、該エンクロージャに一体化された視覚的インジケータを更に含み、該視覚的インジケータは、捕虫装置の残りの寿命についての指標を提供する、エンクロージャと、
1種類又は2種類以上の虫誘引物質と、を含む、捕虫部分と、
該捕虫部分と取り外し可能に係合するように構成されるベース部分と、を含む、捕虫装置。
[32]
前記捕虫部分は、前記1種類又は2種類以上の虫誘引物質を覆う取り外し可能なタブを更に含み、前記タブを取り外した際に、前記1種類又は2種類以上の虫誘引物質が前記捕虫装置から放出される、[31]に記載の捕虫装置。
[33]
前記視覚的インジケータは、前記捕虫部分内の前記1種類又は2種類以上の虫誘引物質の視認可能な残量を含む、[31]に記載の捕虫装置。
[34]
前記1種類又は2種類以上の虫誘引物質は、虫誘引剤と、担体材料と、を含む、[31]に記載の捕虫装置。
[35]
前記担体材料は、前記虫誘引剤が消耗した際に、変色するように構成される、[34]に記載の捕虫装置。
[36]
前記ベース部分は、
電源に接続され、該電源から電力を受け取るように構成された取り付け部分と、
該電源から電力を受け取り、前記捕虫部分内の前記1種類又は2種類以上の虫誘引物質を加熱するように構成された発熱体と、を更に含む、[31]に記載の捕虫装置。
[37]
前記ベース部分は、
前記捕虫装置の動作設定に関するコマンドを実行するプログラム可能プロセッサを有する回路基板を更に含み、
該回路基板は、前記発熱体に接続されており、前記1種類又は2種類以上の虫誘引物質の電気的特性を監視するように構成される、[36]に記載の捕虫装置。
[38]
前記回路基板は、前記1種類若しくは2種類以上の虫誘引物質の電気的特性が閾値を上回った場合、又は下回った場合に、前記視覚的インジケータを提供するように構成される、[37]に記載の捕虫装置。
[39]
前記回路基板に接続された発光素子を更に含み、前記回路基板は、前記1種類又は2種類以上の虫誘引物質が消耗した場合に、前記視覚的インジケータとして、前記発光素子を点滅させるか、又は変色させるように構成される、[38]に記載の捕虫装置。
[40]
前記回路基板に接続されたスピーカを更に含み、前記回路基板は、前記1種類又は2種類以上の虫誘引物質が消耗した場合に、該スピーカから可聴音を発生させるように構成される、[38]に記載の捕虫装置。
[41]
前記発熱体は、電気接点、電気抵抗コイル、1つ若しくは2つ以上の抵抗器、1つ若しくは2つ以上の赤外LED、1つ若しくは2つ以上のペルチェ若しくはトムソン効果機器、金属酸化膜、又は印刷された導電性インクを含む、[36]に記載の捕虫装置。
[42]
前記プロセッサは、ユーザーから無線でコマンドを受信し、前記捕虫装置の前記動作設定に関する該コマンドを実行するように構成される、[37]に記載の捕虫装置。
[43]
前記ユーザーからの前記コマンドは、携帯機器を介して送信可能である、[42]に記載の捕虫装置。
[44]
前記ベース部分は、
電源に接続され、該電源から電力を受け取るように構成された取り付け部分と、
該電源から電力を受け取り、前記1種類又は2種類以上の虫誘引物質の電気的特性を監視するように構成されたセンサと、を更に含む、[31]に記載の捕虫装置。
[45]
前記ベース部分は、
前記捕虫装置の動作設定に関するコマンドを実行するプログラム可能プロセッサを有する回路基板を更に含み、
該回路基板は、前記センサに接続されている、[44]に記載の捕虫装置。
[46]
前記回路基板は、前記1種類若しくは2種類以上の虫誘引物質の電気的特性が閾値を上回った場合、又は下回った場合に、前記視覚的インジケータを提供するように構成される、[45]に記載の捕虫装置。
[47]
前記回路基板に接続された発光素子を更に含み、前記回路基板は、前記1種類又は2種類以上の虫誘引物質が消耗した場合に、前記視覚的インジケータとして、前記発光素子を点滅させるか、又は変色させるように構成される、[46]に記載の捕虫装置。
[48]
前記回路基板に接続されたスピーカを更に含み、前記回路基板は、前記1種類又は2種類以上の虫誘引物質が消耗した場合に、該スピーカから可聴音を発生させるように構成される、[46]に記載の捕虫装置。
[49]
前記センサは、電圧検出器、電流検出器、インピーダンス検出器、pHセンサ、又は水分検出器を含む、[44]に記載の捕虫装置。
[50]
粘着面と第1の開口部を有するエンクロージャを含む捕虫部分であって、該粘着面は、該エンクロージャ内に少なくとも部分的に収容され、かつ虫に付着するよう構成される、捕虫部分と、
該捕虫部分と取り外し可能に係合するように構成されたベース部分と、
該捕虫部分又は該ベース部分内に受容されるように構成される、取り外し可能な虫誘引剤カートリッジと、を含む、捕虫装置。
[51]
前記ベース部分は、前記虫誘引剤カートリッジを受容するように構成された開口部を含む、[50]に記載の捕虫装置。
[52]
前記取り外し可能な虫誘引剤カートリッジと連通した発熱体を更に含み、該発熱体は、前記虫誘引剤が放出される速度を増加させるように構成される、[50]に記載の捕虫装置。
[53]
前記虫誘引剤カートリッジは、においカートリッジ、2種型においカートリッジ、1チャンバ式コンテナ、又は2チャンバ式コンテナを含む、[50]に記載の捕虫装置。
[54]
前記虫誘引剤カートリッジは、1チャンバ式、又は2チャンバ式コンテナと、芯と、を含み、前記虫誘引剤は、蒸発性液体誘引剤を含む、[53]に記載の捕虫装置。
[50]
前記1つ又は2つのチャンバは、ユーザーが前記蒸発性液体誘引剤の残量を確認できるように、透明又は半透明である、[54]に記載の捕虫装置。
[56]
前記蒸発性液体誘引剤は、着色又は染色した液体を含む、[55]に記載の捕虫装置。
[57]
前記1つ又は2つのチャンバは、視覚的インジケータを含み、該視覚的インジケータは、前記チャンバ内の液体誘引剤の量を示す1本又は2本以上の残量線を提供する、[54]に記載の捕虫装置。
[58]
前記虫誘引剤カートリッジは、前記捕虫装置に装着するように構成された装着部分を更に含む、[53]に記載の捕虫装置。
[59]
前記捕虫装置は、前記芯と連通した発熱体を更に含み、該発熱体は、放射、伝導、又は対流によって前記虫誘引剤を加熱する、[54]に記載の捕虫装置。
[60]
前記虫誘引剤カートリッジは、2チャンバ式コンテナと、芯と、を含み、該2つのチャンバは、2種類の異なる虫誘引剤、2成分虫誘引剤の各1成分、又は、虫誘引剤と中和剤とを保持するように構成される、[53]に記載の捕虫装置。
[61]
前記2つのチャンバは、第1の時間に第1の虫誘引剤を、第2の時間に第2の虫誘引剤を放出する、[60]に記載の捕虫装置。
[62]
前記第1及び第2の虫誘引剤は、断続的な時間間隔で放出される、[61]に記載の捕虫装置。
[63]
前記ベース部分は、
前記取り外し可能な虫誘引剤カートリッジに穴を開けるように構成された突出部を更に含む、[50]に記載の捕虫装置。
[64]
粘着面と第1の開口部を有するエンクロージャを含む捕虫部分であって、該粘着面は、該エンクロージャ内に少なくとも部分的に収容され、かつ虫に付着するよう構成される、捕虫部分と、
複数の係合機構により該捕虫部分と取り外し可能に係合するように構成されるベース部分と、を含む、捕虫装置。
[65]
前記係合機構は、前記捕虫装置の前記ベース部分に位置するスナップ及びフックを含む、[64]に記載の捕虫装置。
[66]
前記係合機構は、前記捕虫装置の前記捕虫部分に位置するスナップ凹部及びフック凹部を更に含む、[65]に記載の捕虫装置。
[67]
前記捕虫装置は、前記捕虫部分、及び/又は前記ベース部分において把持部を更に含む、[64]に記載の捕虫装置。
[68]
前記把持部は、指をかけるための側方凹部、溝、畝、隆起部、又は波状部を含む、[67]に記載の捕虫装置。
[69]
前記ベース部分は、
電源に接続され、該電源から電力を受け取るように構成された取り付け部分を更に含み、
前記ベース部分は、前記捕虫装置が、壁面に取り付けられた際に、該壁面と同一平面となるように、該取り付け部分に近接する凹部領域を含む、[64]に記載の捕虫装置。
[70]
前記エンクロージャは、第2の開口部を更に含み、前記第1の開口部は、前記エンクロージャの前面に位置し、該第2の開口部は、前記エンクロージャの側面に位置する、[64]に記載の捕虫装置。
[71]
粘着面と第1の開口部を有するエンクロージャを含む捕虫部分であって、該粘着面は、該エンクロージャ内に少なくとも部分的に収容され、かつ虫に付着するよう構成され、該エンクロージャは、
前側ハウジング部分と、
後側ハウジング部分と、
該前側ハウジング部分と該後側ハウジング部分との間に少なくとも部分的に配置されるディバイダ部分と、を含み、該ディバイダ部分は、該エンクロージャを前側エンクロージャ部分と後側エンクロージャ部分とに分割する、捕虫部分と、
該捕虫部分と取り外し可能に係合するように構成されるベース部分と、
該エンクロージャ内に位置する蒸発性虫誘引剤と、を含む、捕虫装置。
[72]
前記蒸発性誘引剤は、固体、液体、ゲル、又は懸濁物を含む、[71]に記載の捕虫装置。
[73]
前記蒸発性虫誘引剤は、前記捕虫部分の前記後側エンクロージャ部分に位置する、[71]に記載の捕虫装置。
[74]
捕虫部分は、非係合時に、前記後側エンクロージャ部分を覆い、前記捕虫装置からの前記蒸発性虫誘引剤の漏出を防ぐ、保護キャップを更に含む、[73]に記載の捕虫装置。
[75]
前記後側エンクロージャ部分は、前記蒸発性虫誘引剤を蒸発させる芯を更に含む、[73]に記載の捕虫装置。
[76]
前記ベース部分は、
前記芯と連通した発熱体を更に含み、該発熱体は、放射、伝導、又は対流によって前記虫誘引剤を加熱する、[75]に記載の捕虫装置。
[77]
前記ベース部分は、
電源に接続され、該電源から電力を受け取るように構成された取り付け部分を更に含み、
前記発熱体は、前記電源から電力を受け取り、前記芯の少なくとも一部分を加熱するように構成される、[76]に記載の捕虫装置。
[78]
前記捕虫部分の前記前側エンクロージャ部分は、前記ベース部分と連通する複数の開口部を含み、該開口部は、蒸発した虫誘引剤を前記ベース部分から前記捕虫部分へと移動させるように構成される、[76]に記載の捕虫装置。
[79]
前記蒸発した虫誘引剤は、前記捕虫部分における前記第1の開口部から放出される、[78]に記載の捕虫装置。
[80]
前記ディバイダ部分は、視覚的インジケータを含み、該視覚的インジケータは、前記捕虫装置内の虫誘引剤の量を示す1本又は2本以上の残量線を提供する、[71]に記載の捕虫装置。
[81]
前記虫誘引剤は、着色又は染色した液体を含む、[71]に記載の捕虫装置。
[82]
前記ディバイダ部分は、第1の膜と、
該第1の膜に穴を開けるように構成された突出部と、を含む、[71]に記載の捕虫装置。
[83]
前記ディバイダ部分は、第2の膜を含む、[82]に記載の捕虫装置。
[84]
前記第1の膜は、バリヤ膜を含み、前記第2の膜は、吸収性膜を含む、[83]に記載の捕虫装置。
[85]
前記吸収性膜は、後側エンクロージャ部分に近接し、後側エンクロージャ部分は、前記蒸発性虫誘引剤を保持する、[84]に記載の捕虫装置。
[86]
前記吸収性膜は、前記突出部が前記バリヤ膜に穴を開けた際に、前記蒸発性虫誘引剤を吸収するように構成される、[85]に記載の捕虫装置。
[87]
前記ディバイダ部分は、視覚的インジケータを含み、該視覚的インジケータは、前記捕虫装置内の虫誘引剤の量を示す1本又は2本以上の残量線を提供する、[71]に記載の捕虫装置。
[88]
前記ベース部分は、前記エンクロージャに光を提供するように構成された発光素子を含み、該発光素子は、電源に接続され、該電源から電力を受け取るように構成される、[87]に記載の捕虫装置。
[89]
粘着面と第1の開口部を有するエンクロージャを含む捕虫部分であって、該粘着面は、該エンクロージャ内に少なくとも部分的に収容され、かつ虫に付着するよう構成される、捕虫部分と、
該捕虫部分と取り外し可能に係合するように構成されるベース部分と、
該捕虫部分又は該ベース部分に受容されるように構成される、リザーバアセンブリと、
リザーバアセンブリに穴を開け、該リザーバアセンブリの内容物を活性化するように構成されたパンチと、を含む、捕虫装置。
[90]
前記リザーバアセンブリは、前記捕虫部分内に位置し、前記パンチは、前記ベース部分に位置する、[89]に記載の捕虫装置。
[91]
前記パンチは、前記パンチの長さ方向の一部分にわたって延びる複数の溝を有する、[89]に記載の捕虫装置。
[92]
前記パンチは、前記リザーバアセンブリに穴を開けた際に、前記リザーバアセンブリに対する封止部として機能するように構成される、[89]に記載の捕虫装置。
[93]
前記リザーバアセンブリは、第1のチャンバと、第2のチャンバと、を含む、[89]に記載の捕虫装置。
[94]
前記第1のチャンバは、砂糖水を含み、前記第2のチャンバは、酵母培養物を含む、[93]に記載の捕虫装置。
[95]
前記パンチは、穴を開けて、前記第1のチャンバから前記第2のチャンバへの通路を形成するように構成される、[94]に記載の捕虫装置。
[96]
前記リザーバアセンブリの前記活性化された内容物は、二酸化炭素を産生する、[95]に記載の捕虫装置。
[97]
前記二酸化炭素は、前記捕虫部分における前記第1の開口部から放出される、[96]に記載の捕虫装置。
[98]
粘着面を有するハウジングを含む捕虫部分であって、該粘着面は、少なくとも部分的には該ハウジング内に収容されており、かつ虫に付着するように構成される、捕虫部分と、
ベース部分であって、
電源に接続され、該電源から電力を受け取るように構成された取り付け部分と、
該電源から電力を受け取り、該捕虫部分の該粘着面を加熱するように構成された発熱体と、を含む、ベース部分と、を含み、
該ベース部分は、該捕虫部分と取り外し可能に係合するよう構成される、捕虫装置。
[99]
前記発熱体は、前記粘着面に所定の発熱プロファイルを付与するように構成された、1本又は2本以上の電熱線を含む、[98]に記載の捕虫装置。
[100]
前記1本又は2本以上の電熱線は、同心状パターン、垂直パターン、水平パターン、又は迷路パターンを含むパターンに配置される、[99]に記載の捕虫装置。
[101]
前記所定の発熱プロファイルは、均一パターン又は不均一パターンを含む、[99]に記載の捕虫装置。
[102]
前記1本又は2本以上の電熱線は、導電性ポリマー、自己補正性導電性ポリマー、金属、又は金属酸化物から構成される、[99]に記載の捕虫装置。
[103]
前記電熱線は、前記粘着面の温度を、およそ30℃~およそ45℃に維持するように構成される、[99]に記載の捕虫装置。
[104]
前記電熱線は、前記粘着面の温度を、およそ33℃~およそ42℃に維持するように構成される、[103]に記載の捕虫装置。
[105]
前記ベース部分は、前記捕虫部分の前記粘着面を照らすように構成された発光素子を更に含む、[98]に記載の捕虫装置。
[106]
捕虫部分であって、
粘着面を有するハウジングであって、該粘着面は、少なくとも部分的には該ハウジング内に収容されており、かつ虫に付着するように構成される、ハウジングと、
該粘着面を加熱するように構成された発熱体と、を含む、捕虫部分と、
電源から電力を受け取るように構成され、かつ該発熱体に該電力を供給するように構成された取り付け部分を含むベース部分と、を含み、
該ベース部分は、該捕虫部分と取り外し可能に係合するよう構成される、捕虫装置。
[107]
前記発熱体は、前記粘着面に所定の発熱プロファイルを付与するように構成された、1本又は2本以上の電熱線を含む、[106]に記載の捕虫装置。
[108]
前記1本又は2本以上の電熱線は、同心状パターン、垂直パターン、水平パターン、又は迷路パターンを含むパターンに配置される、[107]に記載の捕虫装置。
[109]
前記所定の発熱プロファイルは、均一パターン又は不均一パターンを含む、[107]に記載の捕虫装置。
[110]
前記1本又は2本以上の電熱線は、導電性ポリマー、自己補正性導電性ポリマー、金属、又は金属酸化物から構成される、[107]に記載の捕虫装置。
[111]
前記電熱線は、前記粘着面の温度を、およそ30℃~およそ45℃に維持するように構成される、[107]に記載の捕虫装置。
[112]
前記電熱線は、前記粘着面の温度を、およそ33℃~およそ42℃に維持するように構成される、[111]に記載の捕虫装置。
[113]
前記ベース部分は、前記捕虫部分の前記粘着面を照らすように構成された発光素子を更に含む、[106]に記載の捕虫装置。