JP6626941B2 - 半導体装置 - Google Patents

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Description

開示する発明の一態様は、半導体装置に関する。
なお、本明細書等において半導体装置とは、半導体特性を利用することで機能しうる装置
全般を指す。トランジスタなどの半導体素子をはじめ、パワーデバイス、パワーデバイス
を有する集積回路、電源回路、又は電力変換回路の他、電気光学装置、半導体回路、電子
機器は、半導体装置の範疇に入る、あるいは半導体装置を含む。
絶縁表面を有する基板上に形成された半導体薄膜を活性層として用いたトランジスタは、
集積回路(IC)や画像表示装置(単に表示装置とも表記する)のような電子デバイスに
広く用いられている。
一般に、高集積化回路の形成において、トランジスタの微細化は必須技術である。従来、
薄膜トランジスタは、半導体膜、絶縁膜及び電極を平面上に積み重ねて形成する、所謂プ
レーナ型構造が主流であったが、半導体装置の更なる高集積化を図れるトランジスタとし
て、活性層にポリシリコン膜を用いたフィン型構造のトランジスタが開示されている。
特開2009−206306号公報
半導体装置の高速応答、高速駆動の実現には、微細化されたトランジスタのオン特性(例
えば、オン電流や電界効果移動度)の向上が望まれる。しかしながら、トランジスタの微
細化が進むにつれ、チャネル幅も縮小されるため、オン電流の低下が懸念される。また、
トランジスタを微細化すると、しきい値電圧のマイナスシフトやS値(サブスレッショル
ド値)の劣化などのトランジスタの電気特性の悪化やばらつきが生じることが知られてい
る。
したがって、本発明の一態様は、微細化に伴い顕著となる電気特性の低下を抑制できる構
成の半導体装置を提供することを目的の一つとする。または、低消費電力の半導体装置を
提供することを目的の一つとする。または、信頼性の高い半導体装置を提供することを目
的の一つとする。
なお、これらの課題の記載は、他の課題の存在を妨げるものではない。本発明の一態様は
、これらの課題の全てを解決する必要はないものとする。なお、これら以外の課題は、明
細書等の記載から自ずと明らかになるものであり、明細書等の記載からこれら以外の課題
を抽出することが可能である。
本発明の一態様の半導体装置は、チャネル幅方向に互いに平行に配置された少なくとも第
1のチャネル形成領域及び第2のチャネル形成領域を含む酸化物半導体層を有する。また
、ゲート絶縁層を介して、各々のチャネル形成領域の側面及び上面と重なるようにゲート
電極層が設けられている。このような構成とすることで、各々のチャネル形成領域に対し
て側面方向及び上面方向から電界が印加されるため、トランジスタのしきい値電圧を良好
に制御し、且つS値を向上させることができる。また、複数のチャネル形成領域を有する
ことで、トランジスタの実効的なチャネル幅を増加させることができるため、オン電流の
低下を抑制することができる。
また、本発明の一態様の半導体装置は、酸化物半導体層と、該酸化物半導体層と重なる絶
縁層との間に、酸化物半導体層を構成する金属元素のうち、少なくとも一の金属元素を構
成元素として含む酸化物層を有する。酸化物半導体層と絶縁層が接する場合、酸化物半導
体層と絶縁層との界面にトラップ準位が形成され得るが、酸化物半導体層と絶縁層との間
に酸化物層を有する上記のような構成とすることにより、当該トラップ準位の形成を抑制
することができる。そのため、トランジスタの電気特性の劣化を抑制することができる。
より具体的には、例えば以下の構成とすることができる。
本発明の一態様は、少なくとも第1及び第2のチャネル形成領域を含む酸化物半導体層と
、酸化物半導体層の下面に接して設けられた第1の酸化物層と、酸化物半導体層の上面に
接して設けられた第2の酸化物層と、酸化物半導体層と電気的に接続されたソース電極層
及びドレイン電極層と、酸化物半導体層上に設けられ、第1及び第2のチャネル形成領域
それぞれの側面及び上面と重なるゲート電極層と、酸化物半導体層とゲート電極層との間
に設けられたゲート絶縁層と、を有する半導体装置である。
また、本発明の一態様は、少なくとも第1及び第2のチャネル形成領域を含む酸化物半導
体層と、酸化物半導体層の下面に接して設けられた第1の酸化物層と、酸化物半導体層の
上面に接して設けられた第2の酸化物層と、酸化物半導体層と電気的に接続されたソース
電極層及びドレイン電極層と、酸化物半導体層上に設けられ、第1及び第2のチャネル形
成領域のそれぞれの側面及び上面と重なる第1のゲート電極層と、酸化物半導体層の下層
に設けられ、第1及び第2のチャネル形成領域とそれぞれ重なる第2のゲート電極層と、
第2の酸化物層と、第1のゲート電極層との間に設けられた第1のゲート絶縁層と、第1
の酸化物層と、第2のゲート電極層との間に設けられた第2のゲート絶縁層と、を有する
半導体装置である。
上記の半導体装置において、第1の酸化物層及び第2の酸化物層はそれぞれ、酸化物半導
体層を構成する金属元素のうち少なくとも一の金属元素を構成元素として含む。
また、上記の半導体装置において、第2の酸化物層は、第1のチャネル形成領域の側面及
び上面と、第2のチャネル形成領域の側面及び上面と、を覆うように酸化物半導体層上に
設けられ、且つ、第1のチャネル形成領域と、第2のチャネル形成領域との間の領域で、
第1の酸化物層と接していてもよい。
または、上記の半導体装置において、第1の酸化物層、酸化物半導体層、及び第2の酸化
物層は、断面形状において端部が一致してもよい。
または、上記の半導体装置において、ソース電極層及びドレイン電極層は、第1の酸化物
層の側面と、酸化物半導体層の側面及び上面に接して設けられてもよい。
本発明の一態様によって、微細化に伴い顕著となる電気特性の低下を抑制できる構成の半
導体装置を提供することができる。または、本発明の一態様によって、低消費電力の半導
体装置を提供することができる。または、本発明の一態様によって、信頼性の高い半導体
装置を提供することができる。
半導体装置の一態様を説明する平面図及び断面図。 半導体装置に含まれる積層構造のバンド図を説明する図。 半導体装置の作製方法の一例を説明する平面図及び断面図。 半導体装置の作製方法の一例を説明する平面図及び断面図。 半導体装置の一態様を説明する平面図及び断面図。 半導体装置の一態様を説明する平面図及び断面図。 半導体装置の一態様を説明する平面図及び断面図。 酸化物半導体の極微電子線回折パターンを示す図。 本発明の一態様の半導体装置の回路図。 本発明の一態様の半導体装置の回路図及び概念図。 本発明の一態様の半導体装置のブロック図。 本発明の一態様の半導体装置のブロック図。 本発明の一態様の半導体装置のブロック図。 本発明の一態様の半導体装置を適用することができる電子機器。
以下では、開示する発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。但し、本明
細書に開示する発明は以下の説明に限定されず、その形態及び詳細を様々に変更し得るこ
とは、当業者であれば容易に理解される。従って、本明細書に開示する発明は以下に示す
実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
なお、以下に示す本発明の一態様の構成において、同一部分又は同様の機能を有する部分
には、同一の符号を異なる図面間で共通して用い、その繰り返しの説明は省略する。また
、同様の機能を指す場合には、ハッチパターンを同じくし、特に符号を付さない場合があ
る。
なお、本明細書等における「第1」、「第2」等の序数詞は、構成要素の混同を避けるた
めに付すものであり、数的に限定するものではない。
なお、トランジスタの「ソース」や「ドレイン」の機能は、異なる極性のトランジスタを
採用する場合や、回路動作において電流の方向が変化する場合などには入れ替わることが
ある。このため、本明細書においては、「ソース」や「ドレイン」の用語は、入れ替えて
用いることができるものとする。
(実施の形態1)
本実施の形態では、本発明の一態様の半導体装置、及び半導体装置の作製方法の一態様を
図1乃至図7を用いて説明する。本実施の形態では、半導体装置の一例として、酸化物半
導体層を有するフィン型構造のトランジスタを示す。
<半導体装置の構成例>
図1に半導体装置としてトランジスタ200の構成例を示す。図1(A)は、トランジス
タ200の平面図であり、図1(B)は、図1(A)のV1−W1における断面図であり
、図1(C)は図1(A)のX1−Y1における断面図である。なお、図1(A)では、
煩雑になることを避けるため、トランジスタ200の構成要素の一部(例えば、第2の酸
化物層108等)は省略して図示している。なお、以降の平面図においても同様である。
図1に示すトランジスタ200は、絶縁表面を有する基板100上に設けられた下地絶縁
層102上に、第1の酸化物層104、第1の酸化物層104上に接する島状の酸化物半
導体層106、及び酸化物半導体層106上に接する第2の酸化物層108を含む酸化物
積層110と、酸化物半導体層106と電気的に接続されたソース電極層112a及びド
レイン電極層112bと、第2の酸化物層108上のゲート絶縁層114と、ゲート絶縁
層114を介して酸化物半導体層106と重なるゲート電極層116と、を有する。
また、図1(A)の平面図に示すように、トランジスタ200に含まれる酸化物半導体層
106は、ソース電極層112a及びドレイン電極層112bの間であって、ゲート電極
層116と重なる領域に開口部を有する。該開口部は、平面形状を略矩形状とし、長辺方
向をチャネル長方向と平行な方向とすることが好ましい。酸化物半導体層106の設けら
れない開口部にはチャネルが形成されないため、酸化物半導体層106はチャネル幅方向
に互いに平行に配置された複数のチャネル形成領域を有する。すなわち、酸化物半導体層
106に開口部を設けることでチャネル形成領域がチャネル幅方向に複数に分断される。
具体的には、チャネルが形成される酸化物半導体層106は、チャネル長Lであってチャ
ネル幅W_1である第1のチャネル形成領域106aと、チャネル長Lであってチャネル
幅W_2である第2のチャネル形成領域106bと、チャネル長Lであってチャネル幅W
_3である第3のチャネル形成領域106cと、を含む。
酸化物半導体層106は、開口部を有することで、所定の間隔を隔てて互いに平行に配列
された複数の短冊状の領域と、一対の矩形状の領域と、を含む。また、一対の矩形状の領
域の一方は、複数の短冊状の領域それぞれの一端に接して設けられ、一対の矩形状の領域
の他方は、複数の短冊状の領域それぞれの他端に接して設けられている。酸化物半導体層
106に含まれる一対の矩形状の領域の少なくとも一部は、ソース電極層112a及びド
レイン電極層112bと重なる。また、酸化物半導体層106に含まれる複数の短冊状の
領域はそれぞれ少なくとも一部においてゲート電極層116と重なる。
なお、トランジスタ200において酸化物積層110に含まれる第1の酸化物層104と
第2の酸化物層108とは、酸化物半導体層106の開口部及び島状の酸化物半導体層1
06の外周部において接する領域を有している。
図1(B)のチャネル幅方向の断面図に示すように、トランジスタ200に含まれる酸化
物半導体層106において、チャネル形成領域の一と、隣接するチャネル形成領域の一と
の間には、ゲート絶縁層114を介してゲート電極層116が設けられる。すなわち、チ
ャネル幅方向において、第1のチャネル形成領域106a乃至第3のチャネル形成領域1
06cそれぞれの側面及び上面と重なるように、ゲート電極層116が設けられている。
チャネル形成領域の側面及び上面と重なるようにゲート電極層116を設けることで、チ
ャネル形成領域の側面方向からもゲート電極層116の電界を印加することができる。こ
のような構成とすることで、各々のチャネル形成領域に対して全体的に電界が印加される
ようになるため、トランジスタ200のしきい値電圧の制御を良好に行うことができる。
また、S値を向上させることができる。
ここで、各々のチャネル形成領域のチャネル幅(W_1乃至W_3)を拡大しすぎると、
チャネル形成領域の側面方向からゲート電極層116の電界が印加されにくくなり、しき
い値電圧の制御性が低下する。第1のチャネル形成領域106a乃至第3のチャネル形成
領域106cの側面方向からゲート電極層116の電界を効果的に印加するためには、例
えば、ゲート絶縁層114の膜厚が20nmの場合、各々のチャネル形成領域のチャネル
幅(W_1乃至W_3)を40nm以上100nm以下とすることが好ましい。但し、チ
ャネル形成領域の好ましいチャネル幅(W_1乃至W_3)は、ゲート絶縁層114の膜
厚によって変化し、例えばゲート絶縁層114の膜厚が上述の値の1/2倍(10nm)
となった場合、チャネル幅(W_1乃至W_3)は上述の範囲の2倍の範囲(80nm以
上200nm以下)とすることが好ましい。
一方、チャネル幅を縮小すると、トランジスタのオン電流の低下が懸念される。しかしな
がら本実施の形態のトランジスタ200は、側面方向から効果的に電界を印加可能なチャ
ネル幅を有するチャネル形成領域を複数有することで、実効的なチャネル幅を拡大するこ
とが可能である。トランジスタ200は、フィン型構造のトランジスタが複数並列に接続
されたマルチフィン型構造のトランジスタであると言える。
なお、本実施の形態において、トランジスタ200は、第1のチャネル形成領域106a
乃至第3のチャネル形成領域106cの3つのチャネル形成領域を含んで構成される場合
を例に示すが、本発明の実施の形態はこれに限られない。トランジスタは、少なくとも2
つのチャネル形成領域を含んでいればよく、4つ以上に分断されたチャネル形成領域を含
んでいてもよい。
また、オン電流の向上のためには、チャネルが形成される酸化物半導体層106の膜厚を
増加させることも有効である。例えば、酸化物半導体層106の膜厚を、チャネル幅(W
_1乃至W_3)に対して10倍以上100倍以下とすると、トランジスタ200のオン
電流を向上させることができるため好ましい。但し、トランジスタ200に含まれる酸化
物半導体層106の膜厚はこの範囲に限られない。
また、本実施の形態のトランジスタ200では、図1(A)の平面図に示すように、ソー
ス電極層112a及びドレイン電極層112bのチャネル幅方向の幅は、島状の酸化物半
導体層106のチャネル幅方向の幅よりも小さく、当該酸化物半導体層106のチャネル
長方向の端部を覆うように形成される。このような構成とすることで、ゲート電極層11
6から酸化物半導体層106の側面への電界印加に対する障害物を減少することができる
ため、フィン型構造によるトランジスタのしきい値電圧の制御及びS値の向上の効果を助
長させることができる。
なお、ソース電極層112a及びドレイン電極層112bには、酸素と結合し易い導電材
料を好ましく用いることができる。例えば、Al、Cr、Cu、Ta、Ti、Mo、Wな
どを用いることができる。後のプロセス温度が比較的高くできることなどから、融点の高
いWを用いることが特に好ましい。なお、酸素と結合し易い導電材料には、酸素が拡散し
易い材料も含まれる。
このような導電材料と酸化物半導体層106を接触させると、酸化物半導体層106中の
酸素が、酸素と結合し易い導電材料側に取り込まれる。トランジスタの作製工程には、い
くつかの加熱工程があることから、上記酸素の移動により、酸化物半導体層106におい
てソース電極層112a及びドレイン電極層112bと接触した界面近傍の領域に酸素欠
損が発生し、n型化した領域(図中、網掛けで示す)を形成することができる。該n型化
した領域はトランジスタ200のソースまたはドレインとして機能することができる。な
お、n型化した領域は、第1の酸化物層104及び第2の酸化物層108において、ソー
ス電極層112a及びドレイン電極層112bと接する領域においても形成されうる。
トランジスタ200は、ソース又はドレインとして機能するn型化した領域を有すること
で、オン状態で電流をより流しやすくすることができるため、オン電流を増加させること
ができる。特に、酸化物半導体層106の膜厚が大きい場合、酸化物半導体層106のチ
ャネル長方向の端部にソース又はドレインとして機能するn型化した領域を設けることは
有効である。
なお、n型化した領域には、ソース電極層112a及びドレイン電極層112bの構成元
素が混入することがある。また、n型化した領域に接するソース電極層112a及びドレ
イン電極層112bでは、一部に酸素の濃度が高い領域が形成されうる。また、n型化し
た領域に接するソース電極層112a及びドレイン電極層112bでは、酸化物積層11
0の構成元素が混入することがある。
なお、チャネル長が極短いトランジスタを形成する場合、上記酸素欠損の発生によってn
型化した領域がトランジスタのチャネル長方向に延在してしまうことがある。この場合、
トランジスタの電気特性には、しきい値電圧のシフトやゲート電圧でオンオフの制御が困
難な状態(導通状態)が現れる。そのため、チャネル長が極短いトランジスタを形成する
場合は、ソース電極層及びドレイン電極層には、酸素と結合しにくい導電材料を用いるこ
とが好ましい。当該導電材料としては、例えば、窒化タンタル、窒化チタンなどを用いる
ことが好ましい。なお、酸素と結合しにくい導電材料には、酸素が拡散しにくい材料も含
まれる。
また、上述したようにトランジスタ200は、下地絶縁層102とゲート絶縁層114と
の間に、第1の酸化物層104、酸化物半導体層106及び第2の酸化物層108を含む
酸化物積層110を有する。第1の酸化物層104及び第2の酸化物層108は、酸化物
半導体層106を構成する金属元素を一種以上含む酸化物層である。
酸化物半導体層106としては、少なくともインジウム、亜鉛及びM(Al、Ga、Ge
、Y、Zr、Sn、La、CeまたはHf等の金属)を含むIn−M−Zn酸化物で表記
される層を含む。酸化物半導体層106がインジウムを含むと、トランジスタのキャリア
移動度が高くなるため、好ましい。
酸化物半導体層106の下層の第1の酸化物層104としてはIn−M−Zn酸化物(M
はAl、Ti、Ga、Ge、Y、Zr、Sn、La、CeまたはHf等の金属)で表記さ
れ、酸化物半導体層106よりもInに対するMの原子数比が高い酸化物層を含む。具体
的には、第1の酸化物層104として、酸化物半導体層106よりも前述の元素を1.5
倍以上、好ましくは2倍以上、さらに好ましくは3倍以上高い原子数比で含む酸化物層を
用いる。前述の元素はインジウムよりも酸素と強く結合するため、酸素欠損が酸化物層に
生じることを抑制する機能を有する。即ち、第1の酸化物層104は酸化物半導体層10
6よりも酸素欠損が生じにくい酸化物層である。
また、酸化物半導体層106の上層の第2の酸化物層108としては、第1の酸化物層1
04と同様にIn−M−Zn酸化物(MはAl、Ti、Ga、Ge、Y、Zr、Sn、L
a、CeまたはHf等の金属)で表記され、酸化物半導体層106よりもInに対するM
の原子数比が高い酸化物層を含む。具体的には、第2の酸化物層108として、酸化物半
導体層106よりも前述の元素を1.5倍以上、好ましくは2倍以上、さらに好ましくは
3倍以上高い原子数比で含む酸化物層を用いる。なお、Inに対するMの原子数比が多す
ぎると、第2の酸化物層108のバンドギャップが大きくなり絶縁層として機能しうるた
め、第2の酸化物層108が半導体層として機能しうる程度にMの原子数比を調整するこ
とが好ましい。但し、Mの原子数比によっては第2の酸化物層108がゲート絶縁層の一
部として機能することもある。
第1の酸化物層104、酸化物半導体層106、第2の酸化物層108が、少なくともイ
ンジウム、亜鉛およびM(Al、Ti、Ga、Ge、Y、Zr、Sn、La、Ceまたは
Hf等の金属)を含むIn−M−Zn酸化物であるとき、第1の酸化物層104をIn:
M:Zn=x:y:z[原子数比]、酸化物半導体層106をIn:M:Zn=x
:y:z[原子数比]、第2の酸化物層108をIn:M:Zn=x3:3:
[原子数比]とすると、y/xおよびy/xがy/xよりも大きくなるこ
とが好ましい。y/xおよびy/xはy/xよりも1.5倍以上、好ましく
は2倍以上、さらに好ましくは3倍以上とする。このとき、酸化物半導体層106におい
て、yがx以上であるとトランジスタの電気特性を安定させることができる。ただし
、yがxの3倍以上になると、トランジスタの電界効果移動度が低下してしまうため
、yはxの3倍未満であることが好ましい。
なお、第1の酸化物層104がIn−M−Zn酸化物であるとき、InおよびMの和を1
00atomic%としたとき、好ましくはInが50atomic%未満、Mが50a
tomic%以上、さらに好ましくはInが25atomic%未満、Mが75atom
ic%以上とする。また、酸化物半導体層106がIn−M−Zn酸化物であるとき、I
nおよびMの和を100atomic%としたとき、好ましくはInが25atomic
%以上、Mが75atomic%未満、さらに好ましくはInが34atomic%以上
、Mが66atomic%未満とする。また、第2の酸化物層108がIn−M−Zn酸
化物であるとき、InおよびMの和を100atomic%としたとき、好ましくはIn
が50atomic%未満、Mが50atomic%以上、さらに好ましくはInが25
atomic%未満、Mが75atomic%以上とする。
なお、第1の酸化物層104と、第2の酸化物層108とは、異なる構成元素を含む層と
してもよいし、同じ構成元素を同一の原子数比で、又は異なる原子数比で含む層としても
よい。
第1の酸化物層104、酸化物半導体層106、及び第2の酸化物層108には、例えば
、インジウム、亜鉛及びガリウムを含んだ酸化物半導体を用いることができる。
第1の酸化物層104の膜厚は、下地絶縁層102と第1の酸化物層104との界面に生
じうるトラップ準位が、チャネルに影響することを抑制することができる程度に厚くする
ことが好ましい。但し、第1の酸化物層104は下地絶縁層102から酸化物半導体層1
06へ供給される酸素の経路となる層であるため、その膜厚を厚くしすぎると酸素の供給
が阻害されるため好ましくない。
また、第2の酸化物層108は、酸化物半導体にとって不純物となるゲート絶縁層114
の構成元素が酸化物半導体層106に混入することを抑制する厚さ以上とする。また、第
2の酸化物層108は、ゲート電極層116とチャネルとして機能する酸化物半導体層1
06との間に設けられる層であるため、トランジスタのオン電流を向上させるためには可
能な限り薄くすることが好ましい。具体的には、第2の酸化物層108の膜厚は、例えば
、0.3nm以上10nm未満、好ましくは0.3nm以上5nm以下とすることができ
る。
また、第1の酸化物層104及び第2の酸化物層108は、酸化物半導体層106を構成
する金属元素を一種以上含み、伝導帯下端のエネルギーが酸化物半導体層106よりも、
0.05eV、0.07eV、0.1eV、0.15eVのいずれか以上であって、2e
V、1eV、0.5eV、0.4eVのいずれか以下の範囲で真空準位に近い酸化物半導
体で形成することが好ましい。
このような構造において、ゲート電極層116に電界を印加すると、酸化物半導体層を含
む積層構造のうち、伝導帯下端のエネルギーが最も小さい層である酸化物半導体層106
にチャネルが形成される。すなわち、酸化物半導体層106とゲート絶縁層114との間
に第2の酸化物層108が形成されていることよって、トランジスタのチャネルをゲート
絶縁層114と接しない構造とすることができる。
また、チャネルを形成する酸化物半導体層106の上側及び下側に接して、酸化物半導体
層106よりも酸素欠損の生じにくい酸化物層を設けることで、トランジスタのチャネル
における酸素欠損の形成を抑制することができる。
<トランジスタに含まれる積層構造のバンド構造>
ここで、トランジスタ200に含まれる下地絶縁層102、第1の酸化物層104、酸化
物半導体層106、第2の酸化物層108、及びゲート絶縁層114の有するバンド構造
について図2を用いて説明する。
図2において、EcI1、EcS1、EcS2、EcS3、EcI2はそれぞれ下地絶縁
層102、第1の酸化物層104、酸化物半導体層106、第2の酸化物層108、及び
ゲート絶縁層114の伝導帯下端のエネルギーを模式的に示している。なおここでは便宜
上、図1でのそれぞれの層の厚さは考慮していない。
ここで、真空準位と伝導帯下端のエネルギーとの差(電子親和力ともいう)は、真空準位
と価電子帯上端のエネルギーとの差(イオン化ポテンシャルともいう)からエネルギーギ
ャップを引いた値となる。なお、エネルギーギャップは、分光エリプソメータ(例えばH
ORIBA JOBIN YVON社 UT−300)を用いて測定できる。また、真空
準位と価電子帯上端のエネルギー差は、紫外線光電子分光分析(UPS:Ultravi
olet Photoelectron Spectroscopy)装置(例えばPH
I社 VersaProbe)を用いて測定できる。
図2に示すように、第1の酸化物層104、酸化物半導体層106、第2の酸化物層10
8において、伝導帯下端のエネルギーはこれらの間に障壁が無く連続的に変化する。これ
は、第1の酸化物層104、酸化物半導体層106、第2の酸化物層108の組成が近似
することにより、酸素が相互に拡散しやすく混合層が形成されているためと理解できる。
なお、図2では第1の酸化物層104及び第2の酸化物層108が同様のエネルギーギャ
ップを有する酸化物層である場合について示したが、それぞれが異なるエネルギーギャッ
プを有する酸化物層であっても構わない。
図2より、酸化物半導体層106を含む酸化物積層110において酸化物半導体層106
がウェル(井戸)となり、酸化物積層110を含むトランジスタにおいて、チャネルが酸
化物半導体層106に形成されることがわかる。なお、酸化物積層110は伝導帯下端の
エネルギーが連続的に変化しているため、U字型井戸(U Shape Well)とも
呼ぶことができる。またこのような構成で形成されたチャネルを埋め込みチャネルという
こともできる。
第1の酸化物層104及び第2の酸化物層108は、酸化物半導体層106を構成する金
属元素を一種以上含む酸化物層であるから、これらの層を含む積層構造は主成分を共通し
て積層された酸化物積層ともいえる。主成分を共通として積層された酸化物積層は、各層
を単に積層するのではなく連続接合(ここでは、特に伝導帯下端のエネルギーが各層の間
で連続的に変化するU字型の井戸構造)が形成されるように作製する。なぜなら、各層の
界面にトラップ中心や再結合中心のような欠陥準位を形成するような不純物が混在してい
ると、エネルギーバンドの連続性が失われ、界面でキャリアがトラップあるいは再結合に
より消滅してしまうためである。
連続接合を形成するためには、ロードロック室を備えたマルチチャンバー方式の成膜装置
(スパッタリング装置)を用いて各層を大気に触れさせることなく連続して積層すること
が必要となる。スパッタリング装置における各チャンバーは、酸化物半導体にとって不純
物となる水等を可能な限り除去すべくクライオポンプのような吸着式の真空排気ポンプを
用いて高真空排気(5×10−7Pa以上1×10−4Pa以下程度)することが好まし
い。または、ターボ分子ポンプとコールドトラップを組み合わせて排気系からチャンバー
内に気体が逆流しないようにしておくことが好ましい。
高純度真性酸化物半導体を得るためには、チャンバー内を高真空排気するのみならずスパ
ッタガスの高純度化も必要である。スパッタガスとして用いる酸素ガスやアルゴンガスは
、露点が−40℃以下、好ましくは−80℃以下、より好ましくは−100℃以下にまで
高純度化したガスを用いることで酸化物半導体に水分等が取り込まれることを可能な限り
防ぐことができる。
酸化物半導体層106の上層又は下層に設けられる第1の酸化物層104及び第2の酸化
物層108はバリア層として機能し、酸化物積層110に接する絶縁層(下地絶縁層10
2及びゲート絶縁層114)と、酸化物積層110との界面に形成されるトラップ準位の
影響が、トランジスタのキャリアの主な経路(キャリアパス)となる酸化物半導体層10
6へと及ぶことを抑制することができる。
例えば、酸化物半導体層に含まれる酸素欠損は、酸化物半導体のエネルギーギャップ内の
深いエネルギー位置に存在する局在準位として顕在化する。このような局在準位にキャリ
アがトラップされることで、トランジスタの信頼性が低下するため、酸化物半導体層に含
まれる酸素欠損を低減することが必要となる。本実施の形態のトランジスタ200では酸
化物半導体層106と比較して酸素欠損の生じにくい酸化物層を酸化物半導体層106の
上下に接して設けることで、酸化物半導体層106における酸素欠損を低減することがで
きる。例えば、酸化物半導体層106は、一定電流測定法(CPM:Constant
Photocurrent Method)により測定された局在準位による吸収係数を
1×10−3/cm未満、好ましくは1×10−4/cm未満とすることができる。
また、酸化物半導体層106が、構成元素の異なる絶縁層(例えば、酸化シリコン膜を含
む下地絶縁層)と接する場合、2層の界面に界面準位が形成され、該界面準位はチャネル
を形成することがある。このような場合、しきい値電圧の異なる第2のトランジスタが出
現し、トランジスタの見かけ上のしきい値電圧が変動することがある。しかしながら、本
実施の形態のトランジスタ200においては酸化物半導体層106を構成する金属元素を
一種以上含んで第1の酸化物層104が構成されるため、第1の酸化物層104と酸化物
半導体層106の界面に界面準位を形成しにくくなる。よって第1の酸化物層104を設
けることにより、トランジスタのしきい値電圧などの電気特性のばらつきを低減すること
ができる。
また、ゲート絶縁層114と酸化物半導体層106との界面にチャネルが形成される場合
、該界面で界面散乱が起こり、トランジスタの電界効果移動度が低くなる。しかしながら
、本実施の形態のトランジスタ200においては、酸化物半導体層106を構成する金属
元素を一種以上含んで第2の酸化物層108が構成されるため、酸化物半導体層106と
第2の酸化物層108との界面ではキャリアの散乱が起こりにくく、トランジスタの電界
効果移動度を高くすることができる。
また、第1の酸化物層104及び第2の酸化物層108は、下地絶縁層102及びゲート
絶縁層114の構成元素が、酸化物半導体層106へ混入して、不純物による準位が形成
されることを抑制するためのバリア層としても機能する。
例えば、第1の酸化物層104又は第2の酸化物層108に接する下地絶縁層102、又
はゲート絶縁層114として、シリコンを含む絶縁層を用いる場合、該絶縁層中のシリコ
ン、又は絶縁層中に混入されうる炭素が、第1の酸化物層104又は第2の酸化物層10
8の中へ界面から数nm程度まで混入することがある。シリコン、炭素等の不純物が酸化
物半導体層中に入ると不純物準位を形成し、不純物準位が電子の生成要因となることでn
型化することがある。
しかしながら、第1の酸化物層104及び第2の酸化物層108の膜厚が、数nmよりも
厚ければ、混入したシリコン、炭素等の不純物が酸化物半導体層106にまで到達しない
ため、不純物準位の影響は低減される。
なお、酸化物半導体層106を真性または実質的に真性とするためには、SIMSにおけ
る分析において、シリコン濃度を1×1019atoms/cm未満、好ましくは5×
1018atoms/cm未満、好ましくは3×1018atoms/cm未満、好
ましくは1×1018atoms/cm未満とする。また、水素濃度は、2×1020
atoms/cm以下、好ましくは5×1019atoms/cm以下、より好まし
くは1×1019atoms/cm以下、さらに好ましくは5×1018atoms/
cm以下とする。また、窒素濃度は、5×1019atoms/cm未満、好ましく
は5×1018atoms/cm以下、より好ましくは1×1018atoms/cm
以下、さらに好ましくは5×1017atoms/cm以下とする。
なお、酸化物半導体層中の不純物濃度は二次イオン分析法(SIMS:Secondar
y Ion Mass Spectrometry)で測定することができる。
また、酸化物半導体層106が結晶を含む場合、シリコンや炭素が高濃度で含まれると、
酸化物半導体層106の結晶性を低下させることがある。酸化物半導体層106の結晶性
を低下させないためには、シリコン濃度を1×1019atoms/cm未満、好まし
くは5×1018atoms/cm未満、さらに好ましくは1×1018atoms/
cm未満とすればよい。また、炭素濃度を1×1019atoms/cm未満、好ま
しくは5×1018atoms/cm未満、さらに好ましくは1×1018atoms
/cm未満とすればよい。
また、高純度化された酸化物半導体層106をチャネル形成領域に用いたトランジスタの
オフ電流は極めて小さい。例えば、高純度化された酸化物半導体層を用いたトランジスタ
がオフ状態のときのドレイン電流は、室温(25℃程度)にて1×10−18A以下、好
ましくは1×10−21A以下、さらに好ましくは1×10−24A以下、または85℃
にて1×10−15A以下、好ましくは1×10−18A以下、さらに好ましくは1×1
−21A以下とすることができる。なお、トランジスタがオフ状態とは、nチャネル型
のトランジスタの場合、ゲート電圧がしきい値電圧よりも十分小さい状態をいう。具体的
には、ゲート電圧がしきい値電圧よりも1V以上、2V以上または3V以上小さければ、
トランジスタはオフ状態となる。
<半導体装置の作製方法>
図1に示すトランジスタ200の作製方法の一例を図3及び図4を用いて説明する。
なお、以下に示す図3及び図4において、(A)では、トランジスタ200の作製工程中
の平面図を示し、(B)では、(A)中のV1−W1における断面図を示し、(C)では
、(A)中のX1−Y1における断面図を示す。例えば、図3(B1)は、図3(A1)
のV1−W1における断面図であり、図3(C1)は、図3(A1)のX1−Y1におけ
る断面図である。
まず、絶縁表面を有する基板100上に、下地絶縁層102を形成する。
基板100は、単なる支持部材に限らず、他のトランジスタなどのデバイスが形成された
基板であってもよい。この場合、トランジスタ200のゲート電極層116、ソース電極
層112a、又はドレイン電極層112bの少なくとも一つは、上記の他のデバイスと電
気的に接続されていてもよい。
下地絶縁層102は、基板100からの不純物の拡散を防止する役割を有する他、後に形
成される第1の酸化物層104及び/又は酸化物半導体層106に酸素を供給する役割を
担う。よって、下地絶縁層102には酸素を含む絶縁層を用いるものとする。また、過剰
に酸素を含む層とすることが好ましい。下地絶縁層102から酸素が供給されることで、
酸化物半導体層106における酸素欠損を低減することが可能となる。なお、下地絶縁層
102は、単層としても積層としてもよい。なお、下地絶縁層102は、スパッタ法、プ
ラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)法、MOCVD
(Metal Organic Chemical Vapor Deposition
)法やALD(Atomic Layer Deposition)法などの熱CVD法
などを用いて形成することができる。
また、上述のように基板100が他のデバイスが形成された基板である場合、下地絶縁層
102は、層間絶縁膜としての機能も有する。その場合は、表面が平坦になるようにCM
P(Chemical Mechanical Polishing)法等で平坦化処理
を行うことが好ましい。
本実施の形態のトランジスタ200において、酸素を含有する下地絶縁層102が、後に
形成される酸化物半導体層を含む積層構造の下方に設けられている。このような構成とす
ることで、下地絶縁層102に含まれる酸素を、チャネル形成領域へ供給することが可能
となる。下地絶縁層102は、化学量論的組成よりも過剰に酸素を含有する領域を有する
ことが好ましい。下地絶縁層102が過剰に酸素を含有することで、チャネル形成領域へ
の酸素の供給がより促進される。
なお、本明細書等において、過剰な酸素とは、加熱処理により酸化物半導体層中、又は酸
化シリコン中、又は酸化窒化シリコン中を移動可能な酸素、又は、本来の化学量論比にあ
る酸素より過剰に存在する酸素、又は、酸素の不足によるVo(酸素ベーカンシー(空孔
))を満たす又は充填する機能を有する酸素を示す。
下地絶縁層102に過剰に酸素を含有させるには、例えば、酸素雰囲気下にて下地絶縁層
102を成膜すればよい。又は、成膜後の下地絶縁層102に酸素を導入して過剰に酸素
を含有させてもよく、双方の手段を組み合わせてもよい。
また、下地絶縁層102は、第1の酸化物層104と接する絶縁層であるため、膜中の水
素濃度が低減されていることが好ましい。よって、下地絶縁層102を成膜後、水素の除
去を目的とした熱処理(脱水化処理又は脱水素化処理)を行うことが好ましい。
熱処理の温度は、250℃以上650℃以下、好ましくは350℃以上600℃以下、又
は基板の歪み点未満とする。例えば、加熱処理装置の一つである電気炉に基板を導入し、
下地絶縁層102に対して真空(減圧)雰囲気下450℃において1時間の熱処理を行う
なお、熱処理装置は電気炉に限られず、抵抗発熱体などの発熱体から熱伝導又は熱輻射に
よって、被処理物を加熱する装置を用いてもよい。例えば、GRTA(Gas Rapi
d Thermal Anneal)装置、LRTA(Lamp Rapid Ther
mal Anneal)装置等のRTA(Rapid Thermal Anneal)
装置を用いることができる。LRTA装置は、ハロゲンランプ、メタルハライドランプ、
キセノンアークランプ、カーボンアークランプ、高圧ナトリウムランプ、高圧水銀ランプ
などのランプから発する光(電磁波)の輻射により、被処理物を加熱する装置である。G
RTA装置は、高温のガスを用いて熱処理を行う装置である。高温のガスには、アルゴン
などの希ガス、または窒素のような、熱処理によって被処理物と反応しない不活性気体が
用いられる。なお、熱処理装置としてGRTA装置を用いる場合には、その処理時間が短
いため、650℃以上700℃以下の高温に加熱した不活性ガス中で基板を加熱してもよ
い。
熱処理は、窒素、酸素、超乾燥空気(水の含有量が20ppm以下、好ましくは1ppm
以下、好ましくは10ppb以下の空気)、または希ガス(アルゴン、ヘリウムなど)の
雰囲気下で行えばよいが、上記窒素、酸素、超乾燥空気、または希ガス等の雰囲気に水、
水素などが含まれないことが好ましい。また、加熱処理装置に導入する窒素、酸素、また
は希ガスの純度を、6N(99.9999%)以上好ましくは7N(99.99999%
)以上(即ち不純物濃度を1ppm以下、好ましくは0.1ppm以下)とすることが好
ましい。
なお、熱処理によって下地絶縁層102から酸素が脱離することがある。そのため、脱水
化又は脱水素化処理を行った下地絶縁層102に対して酸素(少なくとも、酸素ラジカル
、オゾン、酸素原子、酸素イオン(分子イオン、クラスタイオンを含む)のいずれかを含
む)を導入する処理を行うことが好ましい。
下地絶縁層102への酸素の導入は、例えばイオン注入法、イオンドーピング法、プラズ
マイマージョンイオン注入法、プラズマ処理等を用いることができる。酸素の導入処理に
は、酸素を含むガスを用いることができる。酸素を含むガスとしては、酸素、一酸化二窒
素、二酸化窒素、二酸化炭素、一酸化炭素などを用いることができる。また、酸素導入処
理において、酸素を含むガスに希ガスを含ませてもよい。下地絶縁層102への酸素の導
入処理によって、熱処理によって脱離されうる酸素を補填することができる。
次いで、下地絶縁層102上に、第1の酸化物層104及び酸化物半導体層106を、ス
パッタリング法、CVD法、MBE(Molecular Beam Epitaxy)
法、ALD法、又はPLD(Pulse Laser Deposition)法を用い
て成膜する。
第1の酸化物層104及び酸化物半導体層106には、上述の材料を用いることができる
例えば、第1の酸化物層104をスパッタリング法で成膜する場合には、原子数比がIn
:Ga:Zn=1:3:2のスパッタリングターゲット、原子数比がIn:Ga:Zn=
1:6:4のスパッタリングターゲット、又は原子数比がIn:Ga:Zn=1:9:6
のスパッタリングターゲット、又はその近傍の組成を有するスパッタリングターゲットを
用いることが好ましい。
また、例えば、酸化物半導体層106をスパッタリング法で成膜する場合には、原子数比
がIn:Ga:Zn=1:1:1のスパッタリングターゲット、又は原子数比がIn:G
a:Zn=3:1:2のスパッタリングターゲット、又はその近傍の組成を有するスパッ
タリングターゲットを用いることが好ましい。
なお、スパッタリング法によって成膜された膜の組成は、ターゲットの組成とは異なる場
合がある。例えば、ZnOを含むスパッタリングターゲットを用いて酸化物半導体層を成
膜した場合、成膜中にZnOが昇華する等によって、成膜された酸化物半導体層における
In及び/又はGaに対するZnの原子数比がスパッタリングターゲットにおけるIn及
び/又はGaに対するZnの原子数比と比較して低減することがある。
ただし、上述したように、第1の酸化物層104は、酸化物半導体層106よりも電子親
和力が小さくなるように材料を選択する。
なお、第1の酸化物層104及び酸化物半導体層106の成膜には、スパッタ法を用いる
ことが好ましい。スパッタ法としては、RFスパッタ法、DCスパッタ法、ACスパッタ
法等を用いることができる。特に、成膜時に発生するゴミを低減でき、かつ膜厚分布も均
一とすることからDCスパッタ法を用いることが好ましい。
なお、第1の酸化物層104及び酸化物半導体層106を成膜する際、できる限り膜中に
含まれる水素濃度を低減させることが好ましい。水素濃度を低減させるには、例えば、ス
パッタリング法を用いて成膜を行う場合には、スパッタリング装置の成膜室内に供給する
雰囲気ガスとして、水素、水、水酸基又は水素化物などの不純物が除去された高純度の希
ガス(代表的にはアルゴン)、酸素、及び希ガスと酸素との混合ガスを適宜用いる。
また、成膜室内の残留水分を除去しつつ水素及び水分が除去されたスパッタガスを導入し
て成膜を行うことで、成膜された膜中の水素濃度を低減させることができる。成膜室内の
残留水分を除去するためには、吸着型の真空ポンプ、例えば、クライオポンプ、イオンポ
ンプ、チタンサブリメーションポンプを用いることが好ましい。また、ターボ分子ポンプ
にコールドトラップを加えたものであってもよい。クライオポンプは、例えば、水素分子
、水(HO)など水素原子を含む化合物(より好ましくは炭素原子を含む化合物も)等
の排気能力が高いため、クライオポンプを用いて排気した成膜室で成膜した酸化物層及び
酸化物半導体層に含まれる不純物の濃度を低減できる。
なお、第1の酸化物層104を成膜後、酸化物半導体層106の成膜前に、第1の酸化物
層104に対して酸素を導入してもよい。当該酸素導入処理により、第1の酸化物層10
4が過剰に酸素を含有し、その後の成膜工程における熱処理によって該過剰な酸素を酸化
物半導体層106へ供給することができる。
第1の酸化物層104及び酸化物半導体層106を形成後、熱処理を行うことが好ましい
。熱処理は、250℃以上650℃以下、好ましくは300℃以上500℃以下の温度で
、不活性ガス雰囲気、酸化性ガスを10ppm以上含む雰囲気、又は減圧雰囲気で行えば
よい。また、不活性ガス雰囲気で熱処理を行った後に、脱離した酸素を補うために酸化性
ガスを10ppm以上含む雰囲気で熱処理を行ってもよい。ここでの加熱処理によって、
下地絶縁層102、第1の酸化物層104、又は酸化物半導体層106の少なくとも一か
ら水素や水などの不純物を除去することができる。なお、当該熱処理は、酸化物半導体層
106を島状に加工した後に行ってもよい。
次いで、酸化物半導体層106をパターン形成して、開口部を有する島状の酸化物半導体
層106へ加工する(図3(A1)(B1)(C1)参照)。なお、開口部は、後にゲー
ト電極層116と重畳する領域に選択的に形成する。
なお、酸化物半導体層106のエッチング加工の際に、酸化物半導体層106のオーバー
エッチングによって第1の酸化物層104の一部(島状の酸化物半導体層106から露出
した領域)がエッチングされ膜厚が減少することがある。
次いで、島状の酸化物半導体層106の側面及び上面を覆って、第1の酸化物層104上
に第2の酸化物層108を形成する(図3(A2)(B2)(C2)参照)。なお、第2
の酸化物層108は、スパッタ法、プラズマCVD法、MOCVD法やALD法などの熱
CVD法などを用いて形成することができる。以上によって、酸化物積層110が形成さ
れる。
第2の酸化物層108には、上述の材料を用いることができる。例えば、第2の酸化物層
108をスパッタリング法で成膜する場合には、原子数比がIn:Ga:Zn=1:3:
2のスパッタリングターゲット、原子数比がIn:Ga:Zn=1:6:4のスパッタリ
ングターゲット、又は原子数比がIn:Ga:Zn=1:9:6のスパッタリングターゲ
ット、又はその近傍の組成を有するスパッタリングターゲットを用いることが好ましい。
なお、酸化物半導体層106及び第2の酸化物層108の界面に酸化物半導体層106と
第2の酸化物層108が混合された層(又は領域)が形成されてもよい。この場合、トラ
ンジスタ200において、酸化物半導体層106と第2の酸化物層108との界面は不明
瞭となる場合がある。界面に各層の混合層(又は混合領域)が形成されることで、酸化物
半導体層106と第2の酸化物層108との界面散乱が低減される。酸化物半導体層10
6と第1の酸化物層104の界面についても同様である。
第2の酸化物層108を形成後、熱処理を行ってもよい。熱処理は、上記第1の酸化物層
104及び酸化物半導体層106の形成後の熱処理と同様の条件で行うことができる。
次に、第2の酸化物層108上に導電膜を形成し、該導電膜を加工してソース電極層11
2a及びドレイン電極層112bを形成する(図4(A1)(B1)(C1)参照)。な
お、ソース電極層112a及びドレイン電極層112bは、スパッタ法、プラズマCVD
法、MOCVD法やALD法などの熱CVD法などを用いて形成することができる。
なお、図示しないが、ソース電極層112a及びドレイン電極層112bの端部は階段状
に複数の段を設けた形状としてもよい。当該端部の加工は、アッシングによってレジスト
マスクを後退させる工程とエッチングの工程を交互に複数回行うことで形成することがで
きる。ソース電極層112a及びドレイン電極層112bの膜厚が厚いほど、当該段数を
増やすことが好ましい。
ソース電極層112a及びドレイン電極層112bを上記のような複数の段を設けた形状
とすることで、それらの上方に形成される膜、具体的には、ゲート絶縁層114などの被
覆性が向上し、トランジスタの電気特性や長期信頼性を向上させることができる。
なお、ソース電極層112a及びドレイン電極層112bの加工の際に、導電膜のオーバ
ーエッチングによって、第2の酸化物層108の一部(ソース電極層112a及びドレイ
ン電極層112bから露出した領域)がエッチングされ膜厚が減少することがある。
次いで、ソース電極層112a及びドレイン電極層112b上に、ゲート絶縁層114を
スパッタリング法、MBE法、CVD法、PLD法、ALD法等によって形成する。
ゲート絶縁層114としては、酸化シリコン膜、酸化ガリウム膜、酸化アルミニウム膜、
窒化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜、酸化窒化アルミニウム膜、または窒化酸化シリコ
ン膜等を用いることができる。ゲート絶縁層114は酸素を含む膜であると、第2の酸化
物層108又は酸化物半導体層106へ酸素を供給しうるため好ましい。また、ゲート絶
縁層114には、酸化ハフニウム、酸化イットリウム、ハフニウムシリケート(HfSi
(x>0、y>0))、窒素が添加されたハフニウムシリケート、ハフニウムアル
ミネート(HfAl(x>0、y>0))、酸化ランタンなどの材料を用いてもよ
い。さらに、ゲート絶縁層114は、単層構造としてもよいし、積層構造としてもよい。
なお、ゲート絶縁層114は、例えば、μ波(例えば周波数2.45GHz)を用いた高
密度プラズマCVDにより形成されることで、緻密で絶縁耐圧の高められた膜とすること
ができるため好ましい。
次いで、ゲート絶縁層114上にゲート電極層116を形成する(図4(A2)(B2)
(C2)参照)。
ゲート電極層116の材料は、モリブデン、チタン、タンタル、タングステン、アルミニ
ウム、銅、クロム、ネオジム、スカンジウムから選ばれた元素を含む金属膜、または上述
した元素を成分とする金属窒化物膜(窒化チタン膜、窒化モリブデン膜、窒化タングステ
ン膜)等を用いることができる。また、ゲート電極層116としてリン等の不純物元素を
ドーピングした多結晶シリコン膜に代表される半導体膜、ニッケルシリサイドなどのシリ
サイド膜を用いてもよい。又は、インジウム錫酸化物、酸化タングステンを含むインジウ
ム酸化物、酸化タングステンを含むインジウム亜鉛酸化物、酸化チタンを含むインジウム
酸化物、酸化チタンを含むインジウム錫酸化物、インジウム亜鉛酸化物、酸化ケイ素を添
加したインジウム錫酸化物などの導電性材料を適用することもできる。また、上記導電性
材料と、上記金属材料の積層構造とすることもできる。
また、ゲート電極層116は単層構造又は積層構造とすることができる。なお、ゲート絶
縁層114と接するゲート電極層116の一層として、窒素を含む金属酸化物、具体的に
は、窒素を含むIn−Ga−Zn−O膜や、窒素を含むIn−Sn−O膜や、窒素を含む
In−Ga−O膜や、窒素を含むIn−Zn−O膜や、窒素を含むSn−O膜や、窒素を
含むIn−O膜や、金属窒化膜(InN、SnNなど)を用いることができる。これらの
膜は5eV(電子ボルト)以上、好ましくは5.5eV(電子ボルト)以上の仕事関数を
有し、ゲート電極層として用いた場合、トランジスタのしきい値電圧をプラス側にシフト
させることができ、所謂ノーマリオフのスイッチング素子を実現できる。
ゲート電極層116は、プラズマCVD法、スパッタリング法、MOCVD法やALD法
などの熱CVD法等により形成することができる。
ゲート絶縁層114を形成後、及び/又はゲート電極層116を形成後に、熱処理を行っ
てもよい。熱処理は、上記第1の酸化物層104及び酸化物半導体層106の形成後の熱
処理と同様の条件で行うことができる。
以上によって、本実施の形態のトランジスタ200を形成することができる。
なお、ゲート電極層116を形成後、ゲート電極層116上に絶縁層を形成してもよい。
絶縁層の材料としては、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化シリコン、酸化窒化
シリコン、窒化酸化シリコン、窒化シリコン、酸化ガリウム、酸化ゲルマニウム、酸化イ
ットリウム、酸化ジルコニウム、酸化ランタン、酸化ネオジム、酸化ハフニウムおよび酸
化タンタルなどを用いることができる。なお絶縁層は、上記材料の積層膜を用いてもよい
。絶縁層は、スパッタリング法、CVD法、MBE法、ALD法またはPLD法などを用
いて形成することができる。
例えば、ゲート電極層116上の絶縁層として、酸素に対する透過性の低い(酸素に対す
るバリア性を有する)層を用いてもよい。酸素に対する透過性の低い層の材料としては、
酸化アルミニウムや、窒化シリコン、窒化酸化シリコンなどの窒化物が挙げられる。ゲー
ト絶縁層114を覆ってゲート電極層116上に酸素に対する透過性の低い絶縁層を設け
ることにより、その後の加熱処理によって下地絶縁層102等から放出される酸素が、外
部に放出されることを抑制し、当該酸素を効率的に酸化物積層110に供給することがで
きる。
または、ゲート電極層116上の絶縁層として、酸化物積層110への酸素の供給源とな
り得る酸素を含む(過剰の酸素を含む)層と、酸素に対する透過性の低い層との積層構造
を形成してもよい。
ゲート電極層116上の絶縁層の形成後、加熱処理を行ってもよい。加熱処理は、上記第
1の酸化物層104及び酸化物半導体層106の形成後の熱処理と同様の条件で行うこと
ができる。
以上示したように、本実施の形態で示すトランジスタは、側面及び上面と重なるようにゲ
ート電極層が設けられたチャネル形成領域を複数有する。チャネル形成領域の上面方向の
みでなく、側面方向からもゲート電極層の電界が印加されることで、しきい値電圧の制御
を良好に行うことができ、且つS値を向上させることができる。さらに、当該構成を有す
るチャネル形成領域を複数有することで、実効的なチャネル幅を拡大することができるた
め、トランジスタのオン電流を増大させることができる。
また、本実施の形態で示すトランジスタは、チャネルを形成する酸化物半導体層と、該酸
化物半導体層と重なる絶縁層との間に、酸化物半導体層を構成する金属元素のうち、少な
くとも一の金属元素を構成元素として含む酸化物層を有する。酸化物半導体層と絶縁層が
接する場合、酸化物半導体層と絶縁層との界面にトラップ準位が形成され得るが、酸化物
半導体層と絶縁層との間に酸化物層を有する上記のような構成とすることにより、当該ト
ラップ準位の形成を抑制することができる。そのため、トランジスタの電気特性の劣化を
抑制することができる。
<半導体装置の変形例1>
図5に、図1に示すトランジスタ200とは、構成の一部が異なる変形例を示す。図5(
A)は、トランジスタ210の平面図であり、図5(B)は、図5(A)のV2−W2に
おける断面図であり、図5(C)は、図5(A)のX2−Y2における断面図である。
図5に示すトランジスタ210は、酸化物積層110において、第2の酸化物層108が
、ソース電極層112a及びドレイン電極層112bから露出した酸化物半導体層106
に接して、ソース電極層112a及びドレイン電極層112b上に設けられた構成を有す
る。よって、トランジスタ210においてソース電極層112a及びドレイン電極層11
2bは、第1の酸化物層104の側面と、酸化物半導体層106の上面の一部及び側面と
に接して設けられ、ソース電極層112a及びドレイン電極層112bと酸化物半導体層
106とが接する領域には、n型化した領域が形成される。なお、n型化した領域は、第
1の酸化物層104及び第2の酸化物層108において、ソース電極層112a及びドレ
イン電極層112bと接する領域においても形成されうる。
また、第1の酸化物層104は、酸化物半導体層106のエッチング加工の際に同じマス
クを用いてエッチングされている。すなわち、トランジスタ210において、第1の酸化
物層104と酸化物半導体層106とは、同一の平面形状を有し、断面形状において第1
の酸化物層104の上端部と酸化物半導体層106の下端部とは一致している。
また、トランジスタ210において、第2の酸化物層108とゲート絶縁層114とは、
ゲート電極層116をマスクとして自己整合的にエッチング加工されている。すなわち、
トランジスタ210において第2の酸化物層108及びゲート絶縁層114と、ゲート電
極層116とは同一の平面形状を有する。
なお、本明細書等において「同一」又は「一致」の表現は、厳密に同一、又は一致である
ことを要しない趣旨で用いるものであり、略同一又は略一致を範疇に含む。例えば、同一
のマスクを用いたエッチングによって得られた形状における一致の程度を包含する。
トランジスタ210のそのほかの構成は、トランジスタ200と同様であるため、詳細な
説明は省略する。
図5(B)に示すように、トランジスタ210において、第1の酸化物層104を酸化物
半導体層106と同じマスクでパターン加工することで、チャネル形成領域の一と、隣接
するチャネル形成領域の一との間の領域において、第2の酸化物層108と下地絶縁層1
02とが接する。このような構成とすることで、当該領域において、第2の酸化物層10
8と第1の酸化物層104とが接する構成を有するトランジスタ200と比較して、当該
領域に設けられるゲート電極層116を、よりチャネル形成領域の膜厚方向の下端(第1
の酸化物層104との界面)に近づけることができる。
よって、トランジスタ210では、ゲート電極層116によって電界が印加される領域を
拡大することができるため、さらにしきい値電圧を良好に制御し、S値の向上したトラン
ジスタとすることができる。
なお、酸化物半導体層106及び第1の酸化物層104のエッチング加工の際に、第1の
酸化物層104をオーバーエッチングすることで、下地絶縁層102の一部(島状の酸化
物半導体層106及び第1の酸化物層104から露出する領域)をエッチングして膜厚を
減少させてもよい。これによって、チャネル形成領域の一と、隣接するチャネル形成領域
の一との間の領域に設けられるゲート電極層116を、さらにチャネル形成領域の膜厚方
向の下端(第1の酸化物層104との界面)に近づけることができる。
また、ゲート電極層116をマスクとして第2の酸化物層108を加工することで、第2
の酸化物層108に含有されるインジウムの外方拡散を抑制することができる。インジウ
ムの外方拡散は、トランジスタの電気的特性の変動を引き起こす要因や、工程中の成膜室
内の汚染要因となるため、ゲート電極層116をマスクとした第2の酸化物層108の加
工は効果的である。
なお、第1の酸化物層104は、酸化物半導体層106の加工と同じマスクを用いること
ができ、第2の酸化物層108の加工は、ゲート電極層116をマスクとして用いること
ができるため、トランジスタ200の作製工程と比較して、マスク数を増やすことなくト
ランジスタ210を作製することができるため、好ましい。
<半導体装置の変形例2>
図6に、図1に示すトランジスタ200とは、構成の一部が異なる変形例を示す。図6(
A)は、トランジスタ220の平面図であり、図6(B)は、図6(A)のV3−W3に
おける断面図であり、図6(C)は、図6(A)のX3−Y3における断面図である。
図6に示すトランジスタ220は、酸化物積層110において、第1の酸化物層104、
酸化物半導体層106及び第2の酸化物層108が同じマスクを用いてエッチングされて
いる。すなわち、トランジスタ220において、第1の酸化物層104と酸化物半導体層
106と第2の酸化物層108とは、同一の平面形状を有し、断面形状において第1の酸
化物層104の上端部と酸化物半導体層106の下端部とは一致し、酸化物半導体層10
6の上端部と第2の酸化物層108の下端部とは一致している。
よって、トランジスタ220においてソース電極層112a及びドレイン電極層112b
は、第1の酸化物層104の側面と、酸化物半導体層106の側面と、第2の酸化物層1
08の上面の一部及び側面とに接して設けられている。
トランジスタ220のそのほかの構成は、トランジスタ200と同様であるため、詳細な
説明は省略する。
図6(B)に示すように、トランジスタ220において、第1の酸化物層104、酸化物
半導体層106及び第2の酸化物層108と同じマスクでパターン加工することで、チャ
ネル形成領域の一と、隣接するチャネル形成領域の一との間の領域において、ゲート絶縁
層114と下地絶縁層102とが接する。このような構成とすることで、上述のトランジ
スタ210よりもさらに当該領域に設けられるゲート電極層116を、チャネル形成領域
の膜厚方向の下端(第1の酸化物層104との界面)に近づけることができる。
よって、トランジスタ220では、ゲート電極層116によって電界が印加される領域を
より拡大することができるため、しきい値電圧を良好に制御し、S値の向上したトランジ
スタとすることができる。
また、トランジスタ210と同様に、酸化物積層110のエッチング加工の際に、第1の
酸化物層104をオーバーエッチングすることで、下地絶縁層102の一部(島状の第2
の酸化物層108、酸化物半導体層106及び第1の酸化物層104から露出する領域)
をエッチングして膜厚を減少させてもよい。これによって、チャネル形成領域の一と、隣
接するチャネル形成領域の一との間の領域に設けられるゲート電極層116を、さらにチ
ャネル形成領域の膜厚方向の下端(第1の酸化物層104との界面)に近づけることがで
きる。
なお、トランジスタ220は、チャネル幅方向において、チャネルを形成する酸化物半導
体層106と、ゲート絶縁層114とが接する構成を有する。第2の酸化物層108とし
て上述のMの組成が多く絶縁性を有する材料を適用した場合に、第2の酸化物層108に
よってゲート絶縁層の膜厚が拡大し、チャネル形成領域へ側面方向から電界が印加されに
くくなることを抑制することができる。
なお、トランジスタ220においては、第1の酸化物層104、酸化物半導体層106及
び第2の酸化物層108を同一のマスクを用いてパターン形成することができる。従って
、トランジスタ200の作製工程と比較して、マスク数を増やすことなくトランジスタ2
20を作製することができるため、好ましい。
<半導体装置の変形例3>
図7に、図1に示すトランジスタ200とは、構成の一部が異なる変形例を示す。図7(
A)は、トランジスタ230の平面図であり、図7(B)は、図7(A)のV4−W4に
おける断面図であり、図7(C)は、図7(A)のX4−Y4における断面図である。
図7に示すトランジスタ230は、下地絶縁層102を介して第1の酸化物層104の下
層に、酸化物半導体層106と重なるゲート電極層103を有している。ゲート電極層1
03は、所謂バックゲート電極として機能することができる。また、トランジスタ230
において、下地絶縁層102は、ゲート絶縁層としても機能する。
また、トランジスタ230のゲート電極層116は、ソース電極層112a及びドレイン
電極層112bと重ならないように設けられている。このような構成とすることで、ゲー
ト電極層116とソース電極層112a及びドレイン電極層112b間の寄生容量を低減
することができる。
トランジスタ230のそのほかの構成は、トランジスタ200と同様であるため、詳細な
説明は省略する。
トランジスタ230は、酸化物半導体層106の下層にバックゲート電極として機能する
ゲート電極層103を有することで、ゲート電極層116のみでは電界の印加されにくい
チャネル形成領域の膜厚方向の下端(第1の酸化物層104との界面)にも効果的に電界
を印加することが可能となる。従って、トランジスタ230に含まれる酸化物半導体層1
06のチャネル形成領域は、側面方向及び上下方向の全体的に電界を印加することが可能
となるため、しきい値電圧を良好に制御し、S値を向上させることができる。
なお、ゲート電極層103の作製方法及び材料は、ゲート電極層116の作製方法及び材
料を参酌することができる。
ゲート絶縁層として機能する下地絶縁層102は、積層構造としてもよい。また、下地絶
縁層102において、第1の酸化物層104の被形成領域は、表面が平坦になるようにC
MP法等で平坦化処理を行うことが好ましい。
なお、図7では、上述のトランジスタ200にバックゲート電極として機能するゲート電
極層103を追加した構成を示したが、本発明の実施の形態はこれに限られず、トランジ
スタ210又はトランジスタ220にバックゲート電極として機能するゲート電極層を追
加することも可能である。
また、トランジスタ230に含まれるゲート電極層116を、ソース電極層112a及び
/又はドレイン電極層112bと重なる領域を有する構成としてもよいし、トランジスタ
200、トランジスタ210又はトランジスタ220のゲート電極層116を、ソース電
極層112a及びドレイン電極層112bと重ならない構成としてもよい。
上述の変形例1乃至3で示すトランジスタは、トランジスタ200と同様に、側面及び上
面と重なるようにゲート電極層が設けられたチャネル形成領域を複数有することで、チャ
ネル形成領域の上面方向のみでなく、側面方向からもゲート電極層の電界が印加される。
さらに変形例1乃至3で示すトランジスタは、電界の印加されにくい酸化物半導体層と第
1の酸化物層との界面近傍領域にも効果的に電界を印加することが可能となる。よって、
当該構成を有するトランジスタのしきい値電圧の制御を良好に行うことができ、且つS値
を向上させることができる。さらに、当該構成を有するチャネル形成領域を複数有するこ
とで、実効的なチャネル幅を拡大することができるため、トランジスタのオン電流を増大
させることができる。
以上、本実施の形態に示す構成、方法などは、他の実施の形態に示す構成、方法などと適
宜組み合わせて用いることができる。
(実施の形態2)
本実施の形態では、実施の形態1のトランジスタに適用可能な酸化物半導体層の一例につ
いて説明する。
<酸化物半導体層の結晶性>
トランジスタに適用する酸化物半導体層は、例えば非単結晶を含んでいてもよい。非単結
晶としては、例えば、CAAC(C Axis Aligned Crystal)、多
結晶、微結晶等が挙げられる。
酸化物半導体は、例えばCAACを有してもよい。なお、CAACを有する酸化物半導体
を、CAAC−OS(C Axis Aligned Crystalline Oxi
de Semiconductor)と呼ぶ。
CAAC−OSは、例えば、透過型電子顕微鏡(TEM:Transmission E
lectron Microscope)による観察像で、結晶部を確認することができ
る場合がある。CAAC−OSに含まれる結晶部は、例えば、TEMによる観察像で、一
辺100nmの立方体内に収まる大きさであることが多い。また、CAAC−OSは、T
EMによる観察像で、結晶部と結晶部との境界を明確に確認できない場合がある。また、
CAAC−OSは、TEMによる観察像で、粒界(グレインバウンダリーともいう。)を
明確に確認できない場合がある。CAAC−OSは、例えば、明確な粒界を有さないため
、不純物が偏析することが少ない。また、CAAC−OSは、例えば、明確な粒界を有さ
ないため、欠陥準位密度が高くなることが少ない。また、CAAC−OSは、例えば、明
確な粒界を有さないため、電子移動度の低下が小さい。
CAAC−OSは、例えば、複数の結晶部を有し、当該複数の結晶部においてc軸が被形
成面の法線ベクトルまたは表面の法線ベクトルに平行な方向に揃っている場合がある。ま
た、CAAC−OSは、例えば、X線回折(XRD:X−Ray Diffractio
n)装置を用い、out−of−plane法による分析を行うと、配向を示す2θが3
1°近傍のピークが現れる場合がある。2θが31°近傍のピークは、InGaZnO
の結晶であれば、(009)面に配向していることを示す。また、CAAC−OSは、例
えば、2θが36°近傍のピークが現れる場合がある。2θが36°近傍のピークは、Z
nGaの結晶であれば、(222)面に配向していることを示す。CAAC−OS
は、好ましくは、2θが31°近傍にピークが現れ、2θが36°近傍にピークが現れな
い。
また、CAAC−OSは、例えば、異なる結晶部間で、それぞれa軸およびb軸の向きが
揃っていない場合がある。例えば、InGaZnOの結晶を有するCAAC−OSであ
れば、XRD装置を用い、c軸に垂直な方向からX線を入射させるin−plane法に
よる分析を行うと、2θが56°近傍のピークが現れる場合がある。2θが56°近傍の
ピークは、InGaZnOの結晶の(110)面を示す。ここで、2θを56°近傍で
固定し、表面の法線ベクトルを軸(φ軸)として試料を回転させて分析(φスキャン)を
行うと、a軸およびb軸の向きが揃っている単結晶酸化物半導体の場合は6つの対称性の
ピークが現れるが、CAAC−OSの場合は明瞭なピークが現れない。
このように、CAAC−OSは、例えば、c軸配向し、a軸または/およびb軸はマクロ
に揃っていない場合がある。
また、CAAC−OSは、例えば、電子線回折パターンで、スポット(輝点)が観測され
る場合がある。なお、特に、ビーム径が10nmφ以下、または5nmφ以下の電子線を
用いて得られる電子線回折パターンを、極微電子線回折パターンと呼ぶ。
図8(A)は、CAAC−OSを有する試料の極微電子線回折パターンの一例である。こ
こでは、試料を、CAAC−OSの被形成面に垂直な方向に切断し、厚さが40nm程度
となるように薄片化する。また、ここでは、ビーム径が1nmφの電子線を、試料の切断
面に垂直な方向から入射させる。図8(A)より、CAAC−OSの極微電子線回折パタ
ーンは、スポットが観測されることがわかる。
CAAC−OSに含まれる結晶部は、例えば、c軸がCAAC−OSの被形成面の法線ベ
クトルまたは表面の法線ベクトルに平行な方向になるように揃い、かつab面に垂直な方
向から見て金属原子が三角形状または六角形状に配列し、c軸に垂直な方向から見て金属
原子が層状または金属原子と酸素原子とが層状に配列している。なお、異なる結晶部間で
、それぞれa軸およびb軸の向きが異なっていてもよい。本明細書において、単に垂直と
記載する場合、80°以上100°以下、好ましくは85°以上95°以下の範囲も含ま
れることとする。また、単に平行と記載する場合、−10°以上10°以下、好ましくは
−5°以上5°以下の範囲も含まれることとする。
CAAC−OSに含まれる結晶部のc軸は、CAAC−OSの被形成面の法線ベクトルま
たは表面の法線ベクトルに平行な方向になるように揃うため、CAAC−OSの形状(被
形成面の断面形状または表面の断面形状)によっては互いに異なる方向を向くことがある
。また、結晶部は、成膜したとき、または成膜後に加熱処理などの結晶化処理を行ったと
きに形成される。従って、結晶部のc軸は、CAAC−OSが形成されたときの被形成面
の法線ベクトルまたは表面の法線ベクトルに平行な方向になるように揃う。
CAAC−OSは、例えば、不純物濃度を低減することで形成することができる場合があ
る。ここで、不純物は、水素、炭素、シリコン、遷移金属元素などの酸化物半導体の主成
分以外の元素である。特に、シリコンなどの元素は、酸化物半導体を構成する金属元素よ
りも酸素との結合力が強い。従って、当該元素が酸化物半導体から酸素を奪う場合、酸化
物半導体の原子配列を乱し、結晶性を低下させることがある。また、鉄やニッケルなどの
重金属、アルゴン、二酸化炭素などは、原子半径(または分子半径)が大きいため、酸化
物半導体の原子配列を乱し、酸化物半導体の結晶性を低下させることがある。従って、C
AAC−OSは、不純物濃度の低い酸化物半導体である。また、酸化物半導体に含まれる
不純物は、キャリア発生源となる場合がある。
なお、CAAC−OSにおいて、結晶部の分布が一様でなくてもよい。例えば、CAAC
−OSの形成過程において、酸化物半導体の表面側から結晶成長させる場合、被形成面の
近傍に対し表面の近傍では結晶部の占める割合が高くなることがある。また、CAAC−
OSに不純物が混入することにより、当該不純物混入領域において結晶部が非晶質化また
は微結晶化することがある。
また、CAAC−OSは、例えば、欠陥準位密度を低減することで形成することができる
。酸化物半導体において、例えば、酸素欠損は欠陥準位である。酸素欠損は、トラップ準
位となることや、水素を捕獲することによってキャリア発生源となることがある。CAA
C−OSを形成するためには、例えば、酸化物半導体に酸素欠損を生じさせないことが重
要となる。従って、CAAC−OSは、欠陥準位密度の低い酸化物半導体である。または
、CAAC−OSは、酸素欠損の少ない酸化物半導体である。
不純物濃度が低く、欠陥準位密度の低い(酸素欠損の少ない)ことを高純度真性または実
質的に高純度真性と呼ぶ。高純度真性または実質的に高純度真性である酸化物半導体は、
キャリア発生源が少ないため、キャリア密度を低くすることができる場合がある。従って
、当該酸化物半導体をチャネル形成領域に用いたトランジスタは、しきい値電圧がマイナ
スとなる電気特性(ノーマリーオンともいう。)になることが少ない場合がある。また、
高純度真性または実質的に高純度真性である酸化物半導体は、欠陥準位密度が低いため、
トラップ準位密度も低くなる場合がある。従って、当該酸化物半導体をチャネル形成領域
に用いたトランジスタは、電気特性の変動が小さく、信頼性の高いトランジスタとなる場
合がある。なお、酸化物半導体のトラップ準位に捕獲された電荷は、消失するまでに要す
る時間が長く、あたかも固定電荷のように振る舞うことがある。そのため、トラップ準位
密度の高い酸化物半導体をチャネル形成領域に用いたトランジスタは、電気特性が不安定
となる場合がある。
また、高純度真性または実質的に高純度真性であるCAAC−OSを用いたトランジスタ
は、可視光や紫外光の照射による電気特性の変動が小さい。
CAAC−OSは、例えば、DC電源を用いたスパッタリング法によって形成することが
できる。
酸化物半導体は、例えば多結晶を有してもよい。なお、多結晶を有する酸化物半導体を、
多結晶酸化物半導体と呼ぶ。多結晶酸化物半導体は複数の結晶粒を含む。
多結晶酸化物半導体は、例えば、TEMによる観察像で、結晶粒を確認することができる
場合がある。多結晶酸化物半導体に含まれる結晶粒は、例えば、TEMによる観察像で、
2nm以上300nm以下、3nm以上100nm以下または5nm以上50nm以下の
粒径であることが多い。また、多結晶酸化物半導体は、例えば、TEMによる観察像で、
結晶粒と結晶粒との境界を確認できる場合がある。また、多結晶酸化物半導体は、例えば
、TEMによる観察像で、粒界を確認できる場合がある。
多結晶酸化物半導体は、例えば、複数の結晶粒を有し、当該複数の結晶粒において方位が
異なっている場合がある。また、多結晶酸化物半導体は、例えば、XRD装置を用い、o
ut−of−plane法による分析を行うと、単一または複数のピークが現れる場合が
ある。例えば多結晶のIn−Ga−Zn−Oでは、配向を示す2θが31°近傍のピーク
、または複数種の配向を示す複数のピークが現れる場合がある。また、多結晶酸化物半導
体は、例えば、電子線回折パターンで、スポットが観測される場合がある。
多結晶酸化物半導体は、例えば、高い結晶性を有するため、高い電子移動度を有する場合
がある。従って、多結晶酸化物半導体をチャネル形成領域に用いたトランジスタは、高い
電界効果移動度を有する。ただし、多結晶酸化物半導体は、粒界に不純物が偏析する場合
がある。また、多結晶酸化物半導体の粒界は欠陥準位となる。多結晶酸化物半導体は、粒
界がキャリア発生源、トラップ準位となる場合があるため、多結晶酸化物半導体をチャネ
ル形成領域に用いたトランジスタは、CAAC−OSをチャネル形成領域に用いたトラン
ジスタと比べて、電気特性の変動が大きく、信頼性の低いトランジスタとなる場合がある
多結晶酸化物半導体は、高温での加熱処理、またはレーザ光処理によって形成することが
できる。
酸化物半導体は、例えば微結晶を有してもよい。なお、微結晶を有する酸化物半導体を、
微結晶酸化物半導体と呼ぶ。
微結晶酸化物半導体は、例えば、TEMによる観察像では、明確に結晶部を確認すること
ができない場合がある。微結晶酸化物半導体に含まれる結晶部は、例えば、1nm以上1
00nm以下、または1nm以上10nm以下の大きさであることが多い。特に、例えば
、1nm以上10nm以下の微結晶をナノ結晶(nc:nanocrystal)と呼ぶ
。ナノ結晶を有する酸化物半導体を、nc−OS(nanocrystalline O
xide Semiconductor)と呼ぶ。また、nc−OSは、例えば、TEM
による観察像では、非晶質部と結晶部との境界、結晶部と結晶部との境界を明確に確認で
きない場合がある。また、nc−OSは、例えば、TEMによる観察像では、明確な粒界
を有さないため、不純物が偏析することが少ない。また、nc−OSは、例えば、明確な
粒界を有さないため、欠陥準位密度が高くなることが少ない。また、nc−OSは、例え
ば、明確な粒界を有さないため、電子移動度の低下が小さい。
nc−OSは、例えば、微小な領域(例えば、1nm以上10nm以下の領域)において
原子配列に周期性を有する場合がある。また、nc−OSは、例えば、結晶部と結晶部と
の間で規則性がないため、巨視的には原子配列に周期性が見られない場合、または長距離
秩序が見られない場合がある。従って、nc−OSは、例えば、分析方法によっては、非
晶質酸化物半導体と区別が付かない場合がある。nc−OSは、例えば、XRD装置を用
い、結晶部よりも大きいビーム径のX線でout−of−plane法による分析を行う
と、配向を示すピークが検出されない場合がある。また、nc−OSは、例えば、結晶部
よりも大きいビーム径(例えば、20nmφ以上、または50nmφ以上)の電子線を用
いる電子線回折パターンでは、ハローパターンが観測される場合がある。また、nc−O
Sは、例えば、結晶部と同じか結晶部より小さいビーム径(例えば、10nmφ以下、ま
たは5nmφ以下)の電子線を用いる極微電子線回折パターンでは、スポットが観測され
る場合がある。また、nc−OSの極微電子線回折パターンは、例えば、円を描くように
輝度の高い領域が観測される場合がある。また、nc−OSの極微電子線回折パターンは
、例えば、当該領域内に複数のスポットが観測される場合がある。
図8(B)は、nc−OSを有する試料の極微電子線回折パターンの一例である。ここで
は、試料を、nc−OSの被形成面に垂直な方向に切断し、厚さが40nm程度となるよ
うに薄片化する。また、ここでは、ビーム径が1nmφの電子線を、試料の切断面に垂直
な方向から入射させる。図8(B)より、nc−OSの極微電子線回折パターンは、円を
描くように輝度の高い領域が観測され、かつ当該領域内に複数のスポットが観測されるこ
とがわかる。
nc−OSは、微小な領域において原子配列に周期性を有する場合があるため、非晶質酸
化物半導体よりも欠陥準位密度が低くなる。ただし、nc−OSは、結晶部と結晶部との
間で規則性がないため、CAAC−OSと比べて欠陥準位密度が高くなる。
従って、nc−OSは、CAAC−OSと比べて、キャリア密度が高くなる場合がある。
キャリア密度が高い酸化物半導体は、電子移動度が高くなる場合がある。従って、nc−
OSをチャネル形成領域に用いたトランジスタは、高い電界効果移動度を有する場合があ
る。また、nc−OSは、CAAC−OSと比べて、欠陥準位密度が高いため、トラップ
準位密度も高くなる場合がある。従って、nc−OSをチャネル形成領域に用いたトラン
ジスタは、CAAC−OSをチャネル形成領域に用いたトランジスタと比べて、電気特性
の変動が大きく、信頼性の低いトランジスタとなる場合がある。ただし、nc−OSは、
比較的不純物が多く含まれていても形成することができるため、CAAC−OSよりも形
成が容易となり、用途によっては好適に用いることができる場合がある。例えば、AC電
源を用いたスパッタリング法などの成膜方法によってnc−OSを形成してもよい。AC
電源を用いたスパッタリング法は、大型基板へ均一性高く成膜することが可能であるため
、nc−OSをチャネル形成領域に用いたトランジスタを有する半導体装置は生産性高く
作製することができる。
酸化物半導体は、例えば非晶質部を有してもよい。なお、非晶質部を有する酸化物半導体
を、非晶質酸化物半導体と呼ぶ。非晶質酸化物半導体は、例えば、原子配列が無秩序であ
り、結晶部を有さない。または、非晶質酸化物半導体は、例えば、石英のような無定形状
態を有し、原子配列に規則性が見られない。
非晶質酸化物半導体は、例えば、TEMによる観察像で、結晶部を確認することができな
い場合がある。
非晶質酸化物半導体は、XRD装置を用い、out−of−plane法による分析を行
うと、配向を示すピークが検出されない場合がある。また、非晶質酸化物半導体は、例え
ば、電子線回折パターンでハローパターンが観測される場合がある。また、非晶質酸化物
半導体は、例えば、極微電子線回折パターンでスポットを観測することができず、ハロー
パターンが観測される場合がある。
非晶質酸化物半導体は、例えば、水素などの不純物を高い濃度で含ませることにより形成
することができる場合がある。従って、非晶質酸化物半導体は、例えば、不純物を高い濃
度で含む酸化物半導体である。
酸化物半導体に不純物が高い濃度で含まれると、酸化物半導体に酸素欠損などの欠陥準位
を形成する場合がある。従って、不純物濃度の高い非晶質酸化物半導体は、欠陥準位密度
が高い。また、非晶質酸化物半導体は、結晶性が低いためCAAC−OSやnc−OSと
比べて欠陥準位密度が高い。
従って、非晶質酸化物半導体は、nc−OSと比べて、さらにキャリア密度が高くなる場
合がある。そのため、非晶質酸化物半導体をチャネル形成領域に用いたトランジスタは、
ノーマリーオンの電気特性になる場合がある。従って、ノーマリーオンの電気特性が求め
られるトランジスタに好適に用いることができる場合がある。非晶質酸化物半導体は、欠
陥準位密度が高いため、トラップ準位密度も高くなる場合がある。従って、非晶質酸化物
半導体をチャネル形成領域に用いたトランジスタは、CAAC−OSやnc−OSをチャ
ネル形成領域に用いたトランジスタと比べて、電気特性の変動が大きく、信頼性の低いト
ランジスタとなる場合がある。ただし、非晶質酸化物半導体は、比較的不純物が多く含ま
れてしまう成膜方法によっても形成することができるため、形成が容易となり、用途によ
っては好適に用いることができる場合がある。例えば、スピンコート法、ゾル−ゲル法、
浸漬法、スプレー法、スクリーン印刷法、コンタクトプリント法、インクジェット印刷法
、ロールコート法、ミストCVD法などの成膜方法によって非晶質酸化物半導体を形成し
てもよい。従って、非晶質酸化物半導体をチャネル形成領域に用いたトランジスタを有す
る半導体装置は生産性高く作製することができる。
なお、酸化物半導体が、CAAC−OS、多結晶酸化物半導体、微結晶酸化物半導体、非
晶質酸化物半導体の二種以上を有する混合膜であってもよい。混合膜は、例えば、非晶質
酸化物半導体の領域、微結晶酸化物半導体の領域、多結晶酸化物半導体の領域、CAAC
−OSの領域、のいずれか二種以上の領域を有する場合がある。また、混合膜は、例えば
、非晶質酸化物半導体の領域、微結晶酸化物半導体の領域、多結晶酸化物半導体の領域、
CAAC−OSの領域、のいずれか二種以上の領域の積層構造を有する場合がある。
酸化物半導体は、例えば、単結晶を有してもよい。なお、単結晶を有する酸化物半導体を
、単結晶酸化物半導体と呼ぶ。
単結晶酸化物半導体は、例えば、不純物濃度が低く、欠陥準位密度の低い(酸素欠損の少
ない)ため、キャリア密度を低くすることができる。従って、単結晶酸化物半導体をチャ
ネル形成領域に用いたトランジスタは、ノーマリーオンの電気特性になることが少ない場
合がある。また、単結晶酸化物半導体は、欠陥準位密度が低いため、トラップ準位密度も
低くなる場合がある。従って、単結晶酸化物半導体をチャネル形成領域に用いたトランジ
スタは、電気特性の変動が小さく、信頼性の高いトランジスタとなる場合がある。
酸化物半導体は、例えば、欠陥が少ないと密度が高くなる。また、酸化物半導体は、例え
ば、水素などの不純物濃度が低いと密度が高くなる。例えば、単結晶酸化物半導体は、C
AAC−OSよりも密度が高い場合がある。また、例えば、CAAC−OSは、微結晶酸
化物半導体よりも密度が高い場合がある。また、例えば、多結晶酸化物半導体は、微結晶
酸化物半導体よりも密度が高い場合がある。また、例えば、微結晶酸化物半導体は、非晶
質酸化物半導体よりも密度が高い場合がある。
なお、ここでは、酸化物半導体層の結晶性について詳述したが、本発明の一態様の半導体
装置において、酸化物半導体層の上層または下層に接して設けられる第1の酸化物層及び
第2の酸化物層は、酸化物半導体層と主成分を同じくする酸化物層であるから、酸化物半
導体層と同様に、CAAC、多結晶、微結晶、非晶質又は単結晶を含んでいてもよいし、
これらの結晶状態を二種以上有する混合膜であってもよい。
《CAAC−OS膜の成膜方法》
CAAC−OS膜は、例えば、多結晶である酸化物半導体スパッタリング用ターゲットを
用い、スパッタリング法によって成膜する。当該スパッタリング用ターゲットにイオンが
衝突すると、スパッタリング用ターゲットに含まれる結晶領域がa−b面から劈開し、a
−b面に平行な面を有する平板状またはペレット状のスパッタリング粒子として剥離する
ことがある。この場合、当該平板状のスパッタリング粒子が、結晶状態を維持したまま基
板に到達することで、CAAC−OS膜を成膜することができる。
平板状のスパッタリング粒子は、例えば、a−b面に平行な面の円相当径が3nm以上1
0nm以下、厚さ(a−b面に垂直な方向の長さ)が0.7nm以上1nm未満である。
なお、平板状のスパッタリング粒子は、a−b面に平行な面が正三角形または正六角形で
あってもよい。ここで、面の円相当径とは、面の面積と等しい正円の直径をいう。
また、CAAC−OS膜を成膜するために、以下の条件を適用することが好ましい。
成膜時の基板温度を高めることで、基板到達後にスパッタリング粒子のマイグレーション
が起こる。具体的には、基板温度を100℃以上740℃以下、好ましくは200℃以上
500℃以下として成膜する。成膜時の基板温度を高めることで、平板状のスパッタリン
グ粒子が基板に到達した場合、基板上でマイグレーションが起こり、スパッタリング粒子
の平らな面が基板に付着する。このとき、スパッタリング粒子が正に帯電することで、ス
パッタリング粒子同士が反発しながら基板に付着するため、スパッタリング粒子が偏って
不均一に重なることがなく、厚さの均一なCAAC−OS膜を成膜することができる。
成膜時の不純物混入を低減することで、不純物によって結晶状態が崩れることを抑制でき
る。例えば、成膜室内に存在する不純物濃度(水素、水、二酸化炭素及び窒素など)を低
減すればよい。また、成膜ガス中の不純物濃度を低減すればよい。具体的には、露点が−
80℃以下、好ましくは−100℃以下である成膜ガスを用いる。
また、成膜ガス中の酸素割合を高め、電力を最適化することで成膜時のプラズマダメージ
を軽減すると好ましい。成膜ガス中の酸素割合は、30体積%以上、好ましくは100体
積%とする。
または、CAAC−OS膜は、以下の方法により形成する。
まず、第1の酸化物半導体膜を1nm以上10nm未満の厚さで成膜する。第1の酸化物
半導体膜はスパッタリング法を用いて成膜する。具体的には、基板温度を100℃以上5
00℃以下、好ましくは150℃以上450℃以下とし、成膜ガス中の酸素割合を30体
積%以上、好ましくは100体積%として成膜する。
次に、加熱処理を行い、第1の酸化物半導体膜を結晶性の高い第1のCAAC−OS膜と
する。加熱処理の温度は、350℃以上740℃以下、好ましくは450℃以上650℃
以下とする。また、加熱処理の時間は1分以上24時間以下、好ましくは6分以上4時間
以下とする。また、加熱処理は、不活性雰囲気または酸化性雰囲気で行えばよい。好まし
くは、不活性雰囲気で加熱処理を行った後、酸化性雰囲気で加熱処理を行う。不活性雰囲
気での加熱処理により、第1の酸化物半導体膜の不純物濃度を短時間で低減することがで
きる。一方、不活性雰囲気での加熱処理により第1の酸化物半導体膜に酸素欠損が生成さ
れることがある。その場合、酸化性雰囲気での加熱処理によって該酸素欠損を低減するこ
とができる。なお、加熱処理は1000Pa以下、100Pa以下、10Pa以下または
1Pa以下の減圧下で行ってもよい。減圧下では、第1の酸化物半導体膜の不純物濃度を
さらに短時間で低減することができる。
第1の酸化物半導体膜は、厚さが1nm以上10nm未満であることにより、厚さが10
nm以上である場合と比べ、加熱処理によって容易に結晶化させることができる。
次に、第1の酸化物半導体膜と同じ組成である第2の酸化物半導体膜を10nm以上50
nm以下の厚さで成膜する。第2の酸化物半導体膜はスパッタリング法を用いて成膜する
。具体的には、基板温度を100℃以上500℃以下、好ましくは150℃以上450℃
以下とし、成膜ガス中の酸素割合を30体積%以上、好ましくは100体積%として成膜
する。
次に、加熱処理を行い、第2の酸化物半導体膜を第1のCAAC−OS膜から固相成長さ
せることで、結晶性の高い第2のCAAC−OS膜とする。加熱処理の温度は、350℃
以上740℃以下、好ましくは450℃以上650℃以下とする。また、加熱処理の時間
は1分以上24時間以下、好ましくは6分以上4時間以下とする。また、加熱処理は、不
活性雰囲気または酸化性雰囲気で行えばよい。好ましくは、不活性雰囲気で加熱処理を行
った後、酸化性雰囲気で加熱処理を行う。不活性雰囲気での加熱処理により、第2の酸化
物半導体膜の不純物濃度を短時間で低減することができる。一方、不活性雰囲気での加熱
処理により第2の酸化物半導体膜に酸素欠損が生成されることがある。その場合、酸化性
雰囲気での加熱処理によって該酸素欠損を低減することができる。なお、加熱処理は10
00Pa以下、100Pa以下、10Pa以下または1Pa以下の減圧下で行ってもよい
。減圧下では、第2の酸化物半導体膜の不純物濃度をさらに短時間で低減することができ
る。
以上のようにして、合計の厚さが10nm以上であるCAAC−OS膜を形成することが
できる。当該CAAC−OS膜を、酸化物積層における酸化物半導体層として好適に用い
ることができる。
次に、例えば、基板加熱しないことなどにより被形成面が低温(例えば、130℃未満、
100℃未満、70℃未満または室温(20℃以上25℃以下)程度)である場合の酸化
物膜の形成方法について説明する。
被形成面が低温の場合、スパッタ粒子は被成膜面に不規則に降り注ぐ。スパッタ粒子は、
例えば、マイグレーションをしないため、既に他のスパッタ粒子が堆積している領域も含
め、無秩序に堆積していく。即ち、堆積して得られる酸化物膜は、例えば、厚さが均一で
なく、結晶の配向も無秩序になる場合がある。このようにして得られた酸化物膜は、スパ
ッタ粒子の結晶性を、ある程度維持するため、結晶部(ナノ結晶)を有する。
また、例えば、成膜時の圧力が高い場合、飛翔中のスパッタ粒子は、アルゴンなどの他の
粒子(原子、分子、イオン、ラジカルなど)と衝突する頻度が高まる。スパッタ粒子は、
飛翔中に他の粒子と衝突する(再スパッタされる)ことで、結晶構造が崩れる場合がある
。例えば、スパッタ粒子は、他の粒子と衝突することで、平板状の形状を維持することが
できず、細分化(例えば各原子に分かれた状態)される場合がある。このとき、スパッタ
粒子から分かれた各原子が被形成面に堆積していくことで、非晶質酸化物膜が形成される
場合がある。
また、多結晶酸化物を有するターゲットを用いたスパッタリング法ではなく、液体を用い
て成膜する方法の場合、またはターゲットなどの固体を気体化することで成膜する方法の
場合、各原子に分かれた状態で飛翔して被形成面に堆積するため、非晶質酸化物膜が形成
される場合がある。また、例えば、レーザアブレーション法では、ターゲットから放出さ
れた原子、分子、イオン、ラジカル、クラスターなどが飛翔して被形成面に堆積するため
、非晶質酸化物膜が形成される場合がある。
本発明の一態様のトランジスタに含まれる酸化物層及び酸化物半導体層の積層構造におい
て、第1の酸化物層、酸化物半導体層又は第2の酸化物層にはそれぞれ、上述のいずれの
結晶状態の酸化物層又は酸化物半導体層を適用してもよい。但し、チャネルとして機能す
る酸化物半導体層には、CAAC−OS膜を適用することが好ましい。
また、酸化物半導体層をCAAC−OS膜とする場合、酸化物半導体層上に接して設けら
れる第2の酸化物層は、酸化物半導体層が有する結晶を種結晶として結晶成長して、結晶
構造を有する膜となりやすい。従って、仮に、第1の酸化物層と第2の酸化物層を同様の
材料及び同様の作製方法を用いて形成しても、第2の酸化物層として第1の酸化物層より
結晶性の高い膜が得られる場合がある。また、第2の酸化物層のうち、酸化物半導体層と
接する領域と、接しない領域とでは、結晶性が異なる場合がある。
以上、本実施の形態で示す構成、方法などは、他の実施の形態に示す構成、方法などと適
宜組み合わせて用いることができる。
(実施の形態3)
本発明の一態様に係る半導体装置の一例として、論理回路であるNOR型回路の回路図の
一例を図9(A)に示す。図9(B)はNAND型回路の回路図である。
図9(A)に示すNOR型回路において、pチャネル型トランジスタであるトランジスタ
801、802は、チャネル形成領域に酸化物半導体以外の半導体材料(例えば、シリコ
ンなど)を用いたトランジスタとし、nチャネル型トランジスタであるトランジスタ80
3、804は、酸化物半導体を含む酸化物積層を含み実施の形態1で示すトランジスタと
同様な構造を有するトランジスタを用いる。
シリコンなどの半導体材料を用いたトランジスタは高速動作が容易である。一方、酸化物
半導体を用いたトランジスタは、その特性により長時間の電荷保持を可能とする。
論理回路の小型化のために、nチャネル型のトランジスタであるトランジスタ803、8
04は、pチャネル型のトランジスタであるトランジスタ801、802上に積層される
ことが好ましい。例えば、単結晶シリコン基板を用いてトランジスタ801、802を形
成し、絶縁層を介してトランジスタ801、802上にトランジスタ803、804を形
成することが可能である。
なお、図9(A)に示すNOR型回路において、トランジスタ803、804として、ト
ランジスタ230と同様な構成を有する構成として、第2のゲート電極の電位を制御し、
例えばGNDとすることでトランジスタ803、804のしきい値電圧をよりプラスとし
、さらにノーマリオフのトランジスタとすることができる。
また、図9(B)に示すNAND型回路では、pチャネル型トランジスタであるトランジ
スタ811、814は、チャネル形成領域に酸化物半導体以外の半導体材料(例えば、シ
リコンなど)を用いたトランジスタとし、nチャネル型トランジスタであるトランジスタ
812、813は、酸化物半導体を含む酸化物積層を含み、上記実施の形態1で示すトラ
ンジスタと同様な構造を有するトランジスタを用いる。
なお、図9(B)に示すNAND型回路において、トランジスタ812、813として、
トランジスタ230と同様な構成を有する構成として、第2のゲート電極の電位を制御し
、例えばGNDとすることでトランジスタ812、813のしきい値電圧をよりプラスと
し、さらにノーマリオフのトランジスタとすることができる。
また、図9(A)に示すNOR回路と同様に、論理回路の小型化のために、nチャネル型
のトランジスタであるトランジスタ812、813は、pチャネル型のトランジスタであ
るトランジスタ811、814上に積層されることが好ましい。
本実施の形態に示す半導体装置では、チャネル形成領域に酸化物半導体を用いたオフ電流
の極めて小さいトランジスタを適用することで、消費電力を十分に低減することができる
また、異なる半導体材料を用いた半導体素子を積層することにより、微細化及び高集積化
を実現し、かつ安定で高い電気的特性を付与された半導体装置、及び該半導体装置の作製
方法を提供することができる。
また、上記実施の形態1に示すトランジスタの構成を適用することで、信頼性が高く、安
定した特性を示すNOR型回路とNAND型回路を提供することができる。
なお、本実施の形態では、実施の形態1に示すトランジスタを使用したNOR型回路とN
AND型回路の例を示したが、特に限定されず、AND型回路やOR回路などを形成する
こともできる。
以上、本実施の形態に示す構成、方法などは、他の実施の形態に示す構成、方法などと適
宜組み合わせて用いることができる。
(実施の形態4)
本実施の形態では、実施の形態1に示すトランジスタを使用し、電力が供給されない状況
でも記憶内容の保持が可能で、かつ、書き込み回数にも制限が無い半導体装置(記憶装置
)の一例を、図面を用いて説明する。
図10(A)は、本実施の形態の半導体装置を示す回路図である。
図10(A)に示すトランジスタ260は、酸化物半導体以外の半導体材料(例えば、シ
リコンなど)を用いたトランジスタを適用することができ、高速動作が容易である。また
、トランジスタ262には酸化物半導体を含む酸化物積層を含み実施の形態1で示すトラ
ンジスタと同様な構造を有するトランジスタを適用することができ、その特性により長時
間の電荷保持を可能とする。
なお、上記トランジスタは、いずれもnチャネル型トランジスタであるものとして説明す
るが、本実施の形態に示す半導体装置に用いるトランジスタとしては、pチャネル型トラ
ンジスタを用いることもできる。
図10(A)において、第1の配線(1st Line)とトランジスタ260のソース
電極層又はドレイン電極層の一方とは、電気的に接続され、第2の配線(2nd Lin
e)とトランジスタ260のソース電極層又はドレイン電極層の他方とは、電気的に接続
されている。また、第3の配線(3rd Line)とトランジスタ262のソース電極
層又はドレイン電極層の一方とは、電気的に接続され、第4の配線(4th Line)
と、トランジスタ262のゲート電極層とは、電気的に接続されている。そして、トラン
ジスタ260のゲート電極層と、トランジスタ262のソース電極層又はドレイン電極層
の他方は、容量素子264の電極の一方と電気的に接続され、第5の配線(5th Li
ne)と、容量素子264の電極の他方は電気的に接続されている。
図10(A)に示す半導体装置では、トランジスタ260のゲート電極層の電位が保持可
能という特徴を生かすことで、次のように、情報の書き込み、保持、読み出しが可能であ
る。
情報の書き込みおよび保持について説明する。まず、第4の配線の電位を、トランジスタ
262がオン状態となる電位にして、トランジスタ262をオン状態とする。これにより
、第3の配線の電位が、トランジスタ260のゲート電極層、および容量素子264に与
えられる。すなわち、トランジスタ260のゲート電極層には、所定の電荷が与えられる
(書き込み)。ここでは、異なる二つの電位レベルを与える電荷(以下Lowレベル電荷
、Highレベル電荷という)のいずれかが与えられるものとする。その後、第4の配線
の電位を、トランジスタ262がオフ状態となる電位にして、トランジスタ262をオフ
状態とすることにより、トランジスタ260のゲート電極層に与えられた電荷が保持され
る(保持)。
トランジスタ262のオフ電流は極めて小さいため、トランジスタ260のゲート電極層
の電荷は長時間にわたって保持される。
次に情報の読み出しについて説明する。第1の配線に所定の電位(定電位)を与えた状態
で、第5の配線に適切な電位(読み出し電位)を与えると、トランジスタ260のゲート
電極層に保持された電荷量に応じて、第2の配線は異なる電位をとる。一般に、トランジ
スタ260をnチャネル型とすると、トランジスタ260のゲート電極層にHighレベ
ル電荷が与えられている場合の見かけのしきい値Vth_Hは、トランジスタ260のゲ
ート電極層にLowレベル電荷が与えられている場合の見かけのしきい値Vth_Lより
低くなるためである。ここで、見かけのしきい値電圧とは、トランジスタ260を「オン
状態」とするために必要な第5の配線の電位をいうものとする。したがって、第5の配線
の電位をVth_HとVth_Lの間の電位Vとすることにより、トランジスタ260
のゲート電極層に与えられた電荷を判別できる。例えば、書き込みにおいて、Highレ
ベル電荷が与えられていた場合には、第5の配線の電位がV(>Vth_H)となれば
、トランジスタ260は「オン状態」となる。Lowレベル電荷が与えられていた場合に
は、第5の配線の電位がV(<Vth_L)となっても、トランジスタ260は「オフ
状態」のままである。このため、第2の配線の電位を見ることで、保持されている情報を
読み出すことができる。
なお、メモリセルをアレイ状に配置して用いる場合、所望のメモリセルの情報のみを読み
出せることが必要になる。このように情報を読み出さない場合には、ゲート電極層の状態
にかかわらずトランジスタ260が「オフ状態」となるような電位、つまり、Vth_H
より小さい電位を第5の配線に与えればよい。又は、ゲート電極層の状態にかかわらずト
ランジスタ260が「オン状態」となるような電位、つまり、Vth_Lより大きい電位
を第5の配線に与えればよい。
図10(B)に異なる記憶装置の構造の一形態の例を示す。図10(B)は、半導体装置
の回路構成の一例を示し、図10(C)は半導体装置の一例を示す概念図である。まず、
図10(B)に示す半導体装置について説明を行い、続けて図10(C)に示す半導体装
置について、以下説明を行う。
図10(B)に示す半導体装置において、ビット線BLとトランジスタ262のソース電
極層またはドレイン電極層の一方とは電気的に接続され、ワード線WLとトランジスタ2
62のゲート電極層とは電気的に接続され、トランジスタ262のソース電極層またはド
レイン電極層の他方と容量素子254の第1の端子とは電気的に接続されている。
酸化物半導体を用いたトランジスタ262は、オフ電流が極めて小さいという特徴を有し
ている。このため、トランジスタ262をオフ状態とすることで、容量素子254の第1
の端子の電位(あるいは、容量素子254に蓄積された電荷)を極めて長時間にわたって
保持することが可能である。
次に、図10(B)に示す半導体装置(メモリセル250)に、情報の書き込み及び保持
を行う場合について説明する。
まず、ワード線WLの電位を、トランジスタ262がオン状態となる電位として、トラン
ジスタ262をオン状態とする。これにより、ビット線BLの電位が、容量素子254の
第1の端子に与えられる(書き込み)。その後、ワード線WLの電位を、トランジスタ2
62がオフ状態となる電位として、トランジスタ262をオフ状態とすることにより、容
量素子254の第1の端子の電位が保持される(保持)。
トランジスタ262のオフ電流は極めて小さいため、容量素子254の第1の端子の電位
(あるいは容量素子に蓄積された電荷)を長時間にわたって保持することができる。
次に、情報の読み出しについて説明する。トランジスタ262がオン状態となると、浮遊
状態であるビット線BLと容量素子254とが導通し、ビット線BLと容量素子254の
間で電荷が再分配される。その結果、ビット線BLの電位が変化する。ビット線BLの電
位の変化量は、容量素子254の第1の端子の電位(あるいは容量素子254に蓄積され
た電荷)によって、異なる値をとる。
例えば、容量素子254の第1の端子の電位をV、容量素子254の容量をC、ビット線
BLが有する容量成分(以下、ビット線容量とも呼ぶ)をCB、電荷が再分配される前の
ビット線BLの電位をVB0とすると、電荷が再分配された後のビット線BLの電位は、
(CB×VB0+C×V)/(CB+C)となる。従って、メモリセル250の状態とし
て、容量素子254の第1の端子の電位がV1とV0(V1>V0)の2状態をとるとす
ると、電位V1を保持している場合のビット線BLの電位(=(CB×VB0+C×V1
)/(CB+C))は、電位V0を保持している場合のビット線BLの電位(=(CB×
VB0+C×V0)/(CB+C))よりも高くなることがわかる。
そして、ビット線BLの電位を所定の電位と比較することで、情報を読み出すことができ
る。
このように、図10(B)に示す半導体装置は、トランジスタ262のオフ電流が極めて
小さいという特徴から、容量素子254に蓄積された電荷は長時間にわたって保持するこ
とができる。つまり、リフレッシュ動作が不要となるか、または、リフレッシュ動作の頻
度を極めて低くすることが可能となるため、消費電力を十分に低減することができる。ま
た、電力の供給がない場合であっても、長期にわたって記憶内容を保持することが可能で
ある。
次に、図10(C)に示す半導体装置について、説明を行う。
図10(C)に示す半導体装置は、上部に記憶回路として図10(B)に示したメモリセ
ル250を複数有するメモリセルアレイ251a及びメモリセルアレイ251bを有し、
下部に、メモリセルアレイ251(メモリセルアレイ251a及びメモリセルアレイ25
1b)を動作させるために必要な周辺回路253を有する。なお、周辺回路253は、メ
モリセルアレイ251と電気的に接続されている。
図10(C)に示した構成とすることにより、周辺回路253をメモリセルアレイ251
(メモリセルアレイ251a及びメモリセルアレイ251b)の直下に設けることができ
るため半導体装置の小型化を図ることができる。
周辺回路253に設けられるトランジスタは、トランジスタ262とは異なる半導体材料
を用いるのがより好ましい。例えば、シリコン、ゲルマニウム、シリコンゲルマニウム、
炭化シリコン、またはガリウムヒ素等を用いることができ、単結晶半導体を用いることが
好ましい。他に、有機半導体材料などを用いてもよい。このような半導体材料を用いたト
ランジスタは、十分な高速動作が可能である。したがって、前記トランジスタにより、高
速動作が要求される各種回路(論理回路、駆動回路など)を好適に実現することが可能で
ある。
なお、図10(C)に示した半導体装置では、2つのメモリセルアレイ251(メモリセ
ルアレイ251aと、メモリセルアレイ251b)が積層された構成を例示したが、積層
するメモリセルアレイの数はこれに限定されない。3つ以上のメモリセルアレイを積層す
る構成としてもよい。
トランジスタ262として、酸化物半導体をチャネル形成領域に用いるトランジスタを適
用することによって、長期にわたり記憶内容を保持することが可能である。つまり、リフ
レッシュ動作を必要としない、或いは、リフレッシュ動作の頻度が極めて少ない半導体記
憶装置とすることが可能となるため、消費電力を十分に低減することができる。
また、本実施の形態に示す半導体装置に、実施の形態1に示す、チャネル領域となる酸化
物半導体層が酸化物積層の表面から遠ざけられているトランジスタを適用することで、信
頼性が高く、安定した電気特性を示す半導体装置とすることができる。
(実施の形態5)
本実施の形態では、先の実施の形態で示した半導体装置を携帯電話、スマートフォン、電
子書籍などの電子機器に応用した場合の例を図11乃至図14を用いて説明する。
図11に電子機器のブロック図を示す。図11に示す電子機器はRF回路901、アナロ
グベースバンド回路902、デジタルベースバンド回路903、バッテリー904、電源
回路905、アプリケーションプロセッサ906、フラッシュメモリ910、ディスプレ
イコントローラ911、メモリ回路912、ディスプレイ913、タッチセンサ919、
音声回路917、キーボード918などより構成されている。ディスプレイ913は表示
部914、ソースドライバ915、ゲートドライバ916によって構成されている。アプ
リケーションプロセッサ906はCPU907、DSP908、インターフェイス(IF
)909を有している。一般にメモリ回路912はSRAMまたはDRAMで構成されて
おり、この部分に先の実施の形態で説明した半導体装置を採用することによって、情報の
書き込み及び読み出しが高速で、長期間の記憶保持が可能で、且つ消費電力が十分に低減
された信頼性の高い電子機器を提供することができる。
図12に、ディスプレイのメモリ回路950に先の実施の形態で説明した半導体装置を使
用した例を示す。図12に示すメモリ回路950は、メモリ952、メモリ953、スイ
ッチ954、スイッチ955及びメモリコントローラ951により構成されている。また
、メモリ回路は、信号線から入力された画像データ(入力画像データ)、メモリ952及
びメモリ953に記憶されたデータ(記憶画像データ)を読み出し、及び制御を行うディ
スプレイコントローラ956と、ディスプレイコントローラ956からの信号により表示
するディスプレイ957が接続されている。
まず、ある画像データがアプリケーションプロセッサ(図示しない)によって、形成され
る(入力画像データA)。入力画像データAは、スイッチ954を介してメモリ952に
記憶される。そしてメモリ952に記憶された画像データ(記憶画像データA)は、スイ
ッチ955、及びディスプレイコントローラ956を介してディスプレイ957に送られ
、表示される。
入力画像データAに変更が無い場合、記憶画像データAは、通常30Hz以上60Hz以
下程度の周期でメモリ952からスイッチ955を介して、ディスプレイコントローラ9
56から読み出される。
次に、例えばユーザーが画面を書き換える操作をしたとき(すなわち、入力画像データA
に変更が有る場合)、アプリケーションプロセッサは新たな画像データ(入力画像データ
B)を形成する。入力画像データBはスイッチ954を介してメモリ953に記憶される
。この間も定期的にメモリ952からスイッチ955を介して記憶画像データAは読み出
されている。メモリ953に新たな画像データ(記憶画像データB)が記憶し終わると、
ディスプレイ957の次のフレームより、記憶画像データBは読み出され、スイッチ95
5、及びディスプレイコントローラ956を介して、ディスプレイ957に記憶画像デー
タBが送られ、表示がおこなわれる。この読み出しはさらに次に新たな画像データがメモ
リ952に記憶されるまで継続される。
このようにメモリ952及びメモリ953は交互に画像データの書き込みと、画像データ
の読み出しを行うことによって、ディスプレイ957の表示をおこなう。なお、メモリ9
52及びメモリ953はそれぞれ別のメモリには限定されず、1つのメモリを分割して使
用してもよい。先の実施の形態で説明した半導体装置をメモリ952及びメモリ953に
採用することによって、情報の書き込み及び読み出しが高速で、長期間の記憶保持が可能
で、且つ消費電力が十分に低減することができる。また、外部からの水、水分等の侵入の
影響を受けにくい信頼性の高い半導体装置とすることができる。
図13に電子書籍のブロック図を示す。図13はバッテリー1001、電源回路1002
、マイクロプロセッサ1003、フラッシュメモリ1004、音声回路1005、キーボ
ード1006、メモリ回路1007、タッチパネル1008、ディスプレイ1009、デ
ィスプレイコントローラ1010によって構成される。
ここでは、図13のメモリ回路1007に先の実施の形態で説明した半導体装置を使用す
ることができる。メモリ回路1007は書籍の内容を一時的に保持する機能を持つ。例え
ば、ユーザーがハイライト機能を使用する場合、メモリ回路1007は、ユーザーが指定
した箇所の情報を記憶し、保持する。なおハイライト機能とは、ユーザーが電子書籍を読
んでいるときに、特定の箇所にマーキング、例えば、表示の色を変える、アンダーライン
を引く、文字を太くする、文字の書体を変えるなどによってマーキングして周囲との違い
を示すことである。メモリ回路1007は短期的な情報の記憶に用い、長期的な情報の保
存にはフラッシュメモリ1004に、メモリ回路1007が保持しているデータをコピー
してもよい。このような場合においても、先の実施の形態で説明した半導体装置を採用す
ることによって、情報の書き込み及び読み出しが高速で、長期間の記憶保持が可能で、且
つ消費電力を十分に低減することができる。また、外部からの水、水分等の侵入の影響を
受けにくい信頼性の高い半導体装置とすることができる。
図14に電子機器の具体例を示す。図14(A)及び図14(B)は、2つ折り可能なタ
ブレット型端末である。図14(A)は、開いた状態であり、タブレット型端末は、筐体
9630、表示部9631a、表示部9631b、表示モード切り替えスイッチ9034
、電源スイッチ9035、省電力モード切り替えスイッチ9036、留め具9033、操
作スイッチ9038を有する。
先の実施の形態に示した半導体装置は、表示部9631a、表示部9631bに用いるこ
とが可能であり、信頼性の高いタブレット型端末とすることが可能となる。また、先の実
施の形態に示す記憶装置を本実施の形態の半導体装置に適用してもよい。
表示部9631aは、一部をタッチパネルの領域9632aとすることができ、表示され
た操作キー9638にふれることでデータ入力をすることができる。なお、表示部963
1aにおいては、一例として半分の領域が表示のみの機能を有する構成、もう半分の領域
がタッチパネルの機能を有する構成を示しているが、該構成に限定されない。表示部96
31aの全面をキーボードボタン表示させてタッチパネルとし、表示部9631bを表示
画面として用いることができる。
また、表示部9631bにおいても表示部9631aと同様に、表示部9631bの一部
をタッチパネルの領域9632bとすることができる。また、タッチパネルのキーボード
表示切り替えボタン9639が表示されている位置に指やスタイラスなどでふれることで
表示部9631bにキーボードボタン表示することができる。
また、タッチパネルの領域9632aとタッチパネルの領域9632bに対して同時にタ
ッチ入力することもできる。
また、表示モード切り替えスイッチ9034は、縦表示または横表示などの表示の向きを
切り替え、白黒表示やカラー表示の切り替えなどを選択できる。省電力モード切り替えス
イッチ9036は、タブレット型端末に内蔵している光センサで検出される使用時の外光
の光量に応じて表示の輝度を最適なものとすることができる。タブレット型端末は光セン
サだけでなく、ジャイロ、加速度センサ等の傾きを検出するセンサなどの他の検出装置を
内蔵させてもよい。
また、図14(A)では表示部9631bと表示部9631aの表示面積が同じ例を示し
ているが特に限定されず、一方のサイズともう一方のサイズが異なっていてもよく、表示
の品質も異なっていてもよい。例えば一方が他方よりも高精細な表示を行える表示パネル
としてもよい。
図14(B)は、閉じた状態であり、タブレット型端末は、筐体9630、太陽電池96
33、充放電制御回路9634、バッテリー9635、DCDCコンバータ9636を有
する。なお、図14(B)では充放電制御回路9634の一例としてバッテリー9635
、DCDCコンバータ9636を有する構成について示している。
なお、タブレット型端末は2つ折り可能なため、未使用時に筐体9630を閉じた状態に
することができる。従って、表示部9631a、表示部9631bを保護できるため、耐
久性に優れ、長期使用の観点からも信頼性の優れたタブレット型端末を提供できる。
また、この他にも図14(A)および図14(B)に示したタブレット型端末は、様々な
情報(静止画、動画、テキスト画像など)を表示する機能、カレンダー、日付または時刻
などを表示部に表示する機能、表示部に表示した情報をタッチ入力操作または編集するタ
ッチ入力機能、様々なソフトウェア(プログラム)によって処理を制御する機能、等を有
することができる。
本実施の形態に示す構成、方法などは、他の実施の形態に示す構成、方法などと適宜組み
合わせて用いることができる。
100 基板
102 下地絶縁層
103 ゲート電極層
104 第1の酸化物層
106 酸化物半導体層
106a チャネル形成領域
106b チャネル形成領域
106c チャネル形成領域
108 第2の酸化物層
110 酸化物積層
112a ソース電極層
112b ドレイン電極層
114 ゲート絶縁層
116 ゲート電極層
200 トランジスタ
210 トランジスタ
220 トランジスタ
230 トランジスタ
250 メモリセル
251 メモリセルアレイ
251a メモリセルアレイ
251b メモリセルアレイ
253 周辺回路
254 容量素子
260 トランジスタ
262 トランジスタ
264 容量素子
801 トランジスタ
802 トランジスタ
803 トランジスタ
804 トランジスタ
811 トランジスタ
812 トランジスタ
813 トランジスタ
814 トランジスタ
901 RF回路
902 アナログベースバンド回路
903 デジタルベースバンド回路
904 バッテリー
905 電源回路
906 アプリケーションプロセッサ
907 CPU
908 DSP
910 フラッシュメモリ
911 ディスプレイコントローラ
912 メモリ回路
913 ディスプレイ
914 表示部
915 ソースドライバ
916 ゲートドライバ
917 音声回路
918 キーボード
919 タッチセンサ
950 メモリ回路
951 メモリコントローラ
952 メモリ
953 メモリ
954 スイッチ
955 スイッチ
956 ディスプレイコントローラ
957 ディスプレイ
1001 バッテリー
1002 電源回路
1003 マイクロプロセッサ
1004 フラッシュメモリ
1005 音声回路
1006 キーボード
1007 メモリ回路
1008 タッチパネル
1009 ディスプレイ
1010 ディスプレイコントローラ
9033 留め具
9034 スイッチ
9035 電源スイッチ
9036 スイッチ
9038 操作スイッチ
9630 筐体
9631a 表示部
9631b 表示部
9632a 領域
9632b 領域
9633 太陽電池
9634 充放電制御回路
9635 バッテリー
9636 DCDCコンバータ
9638 操作キー
9639 ボタン

Claims (2)

  1. 半導体層と、ソース電極層と、ドレイン電極層と、ゲート絶縁層と、ゲート電極層と、を有し、
    前記半導体層は、第1の領域と、第2の領域と、前記第1の領域と前記第2の領域の間に第3の領域と、を有し、
    前記第1の領域は、前記ゲート絶縁層を介して前記ゲート電極層と重畳し、
    前記第2の領域は、前記ゲート絶縁層を介して前記ゲート電極層と重畳し、
    前記第1の領域は、第1の半導体層と、第2の半導体層と、第3の半導体層と、を有し、
    前記第3の領域は、前記第1の半導体層と、前記第3の半導体層と、を有し、且つ前記第2の半導体層を有さず、
    前記第1の領域のチャネル幅方向の長さは、前記半導体層と前記ソース電極が重畳する領域におけるチャネル長方向の長さより小さく、
    前記第2の領域のチャネル幅方向の長さは、前記半導体層と前記ドレイン電極が重畳する領域におけるチャネル長方向の長さより小さい、半導体装置。
  2. 請求項1において、
    前記半導体層は、酸化物半導体を有する半導体装置。
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