JP6587418B2 - 電子写真用部材、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 - Google Patents

電子写真用部材、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 Download PDF

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Description

本発明は電子写真装置に用いられる電子写真用部材、該電子写真用部材を有するプロセスカートリッジ及び電子写真装置に関する。
電子写真装置(電子写真方式を用いた複写機、ファクシミリ及びプリンター等)においては、電子写真感光体(以降、「感光体」ともいう)が帯電ローラにより帯電され、レーザー等により露光され、その結果、感光体上に静電潜像が形成される。次いで、現像容器内のトナーがトナー供給ローラ及びトナー規制部材により現像ローラ上に塗布される。現像ローラによって現像領域に搬送されたトナーによって、感光体と現像ローラとの接触部又は近接部で感光体上の静電潜像の現像が行われる。その後、感光体上のトナーは、転写手段により記録紙に転写され、熱と圧力により定着される。一方、感光体上に残留したトナーはクリーニングブレードによって除かれる。
電子写真装置において現像ローラ又は帯電ローラとして用いられる、導電層を備えた導電性ローラには、均一で安定した電気特性が要求される。かかる導電層に所定の導電性を付与するために用いられる導電剤として、4級アンモニウム塩などのイオン導電剤がある。イオン導電剤を用いて導電化した導電層は、イオン導電剤が分子レベルで導電層中に分散されるため、カーボンブラックなどの導電性の粒子を用いた導電層と比較して、添加量の変動や加工履歴が、電気抵抗値に与える影響は少ない。そのため、導電層の電気抵抗が全体にわたって均一になり、現像ローラにおいては感光体に均一に現像剤を現像でき、帯電ローラにおいては感光体表面の均一な帯電が可能になる。
その一方で、イオン導電剤は移行性があるため、長期の使用によって、イオン導電剤が導電層中を移動して表面に浸みだし易い。イオン導電剤が導電層中を移動することにより、導電性ローラの電気抵抗値が経時的に変化してしまうことがある。また、表面に浸みだしたイオン導電剤は、導電性ローラに当接している感光体などの表面に付着し、電子写真画像の品位に影響を与えることがある。
この課題に対し、特許文献1では、水酸基を二つ持ったイオン液体を用いることで、イオン液体をウレタン樹脂組成物に固定し、イオン導電剤の浸みだしの抑制を図っている。
また、特許文献2では、導電性付与剤として、エーテル構造を付加した4級アンモニウム塩を含有してなることを特徴とする導電性材料が記載されている。とりわけ、水酸基を3個もった4級アンモニウム塩を用いることで、導電性材料の通電耐久性が向上する旨が記述されている。ここで、通電耐久性とは、導電性材料に長時間通電した際の、電気抵抗値の変動が小さいことである。
特開2011−118113公報 特開平11−209633公報
本発明者らの検討によれば、水酸基を二つ持ったイオン導電剤を含む導電層は、イオン導電剤が導電層に固定化されるため、導電層からのイオン導電剤の浸みだしは抑制された。しかしながら、高温高湿環境下に長期間放置した場合、他部材との当接部の残留変形による画像弊害を電子写真画像に生じさせることがあった。また、水酸基を三つ持ったイオン導電剤を含む導電層の場合は、イオン導電剤の浸みだしが更に抑制されたが、イオン導電剤のアニオンの種類によっては、高温高湿環境下に長期間放置した場合、他部材との当接部の残留変形による画像弊害を電子写真画像に生じさせることがあった。
本発明の目的は、高温高湿環境下での保存、使用によっても、変形回復性に優れる、高品位な電子写真画像の形成に資する電子写真用部材を提供することにある。
また本発明の他の目的は、高品位な電子写真画像を安定して出力できる電子写真装置及び電子写真装置に用いられるプロセスカートリッジを提供することにある。
本発明者らは前記目的を達成すべく鋭意検討を重ねた。その結果、特定の構成を有する導電層を有する電子写真用部材は、高温高湿環境下に長期間保管した際の変形回復性に優れることを見出し、本発明を為すに至った。
すなわち、本発明の一態様によれば、導電性の軸芯体と導電層とを有する電子写真用部材であって、該導電層が、イオン導電剤と、該イオン導電剤と反応可能な化合物とから合成される樹脂を含有しており、
該イオン導電剤は、アニオンと、少なくとも3個の水酸基を有するカチオンとを有しており、
該化合物は、該水酸基と反応可能な化合物であり、
該アニオンは、フッ化スルホン酸アニオン、フッ化カルボン酸アニオン、フッ化スルホニルイミドアニオン、フッ化スルホニルメチドアニオン、ジシアンアミドアニオン、フッ化アルキルフルオロホウ酸アニオン、フッ化リン酸アニオン、フッ化アンチモン酸アニオン、フッ化ヒ酸アニオン及びビス(オキサラト)ホウ酸アニオンから選ばれる少なくとも一つ、
であることを特徴とする電子写真用部材が提供される。
また、本発明の他の態様によれば、導電性の軸芯体と導電層とを有する電子写真用部材であって、該導電層が、
ポリマー鎖の分岐部分にカチオン性の構造を有する樹脂と、
フッ化スルホン酸アニオン、フッ化カルボン酸アニオン、フッ化スルホニルイミドアニオン、フッ化スルホニルメチドアニオン、ジシアンアミドアニオン、フッ化アルキルフルオロホウ酸アニオン、フッ化リン酸アニオン、フッ化アンチモン酸アニオン、フッ化ヒ酸アニオン及びビス(オキサラト)ホウ酸アニオンから選ばれる少なくとも一つのアニオンと、を有し、
該分岐部分が、下記式(1)〜(13)から選ばれる少なくとも一つのカチオン性の構造を有することを特徴とする電子写真用部材が提供される。
Figure 0006587418
(式(1)中、X 〜X は、各々独立して、エーテル結合、エステル結合及びウレタン結合から選ばれる一つの結合を介して樹脂と結合している部分を含む構造を表す。R は下記(a)〜(c)から選ばれる一つである。
(a)水素原子、
(b)炭素数1〜30の炭化水素基、
(c)エーテル結合、エステル結合及びウレタン結合から選ばれる一つの結合を介して樹脂と結合している部分を含む構造);
Figure 0006587418
(式(2)中、R 及びR は、各々独立して、下記(a)〜(c)から選ばれる一つである。
(a)水素原子、
(b)炭素数1〜30の炭化水素基、
(c)エーテル結合、エステル結合及びウレタン結合から選ばれる一つの結合を介して樹脂と結合している部分を含む構造、
はエーテル結合、エステル結合及びウレタン結合から選ばれる一つの結合を介して樹脂と結合している部分を含む構造を表す。Y は下記式(14)及び(15)中のYa及びYbから選ばれる一つである。)、
Figure 0006587418
Figure 0006587418
(式(14)及び(15)中、A 及びA は、各々独立して、炭化水素基又はアルキレンエーテル基である。X 17 〜X 20 は、各々独立して、エーテル結合、エステル結合及びウレタン結合から選ばれる一つの結合を介して樹脂と結合している部分を含む構造を表す。);
Figure 0006587418
(式(3)中、Y 及びY は、各々独立して、式(14)及び(15)中のYa及びYbから選ばれる一つである。R 及びR は、各々独立して、下記(a)〜(c)から選ばれる一つである。
(a)水素原子、
(b)炭素数1〜30の炭化水素基、
(c)エーテル結合、エステル結合及びウレタン結合から選ばれる一つの結合を介して樹脂と結合している部分を含む構造);
Figure 0006587418
(式(4)中、Y は式(14)及び(15)中のYa及びYbから選ばれる一つである。R は炭素数1〜3のヒドロカルビレン基であって、ヘテロ原子を含んでいてもよい。R はエーテル結合、エステル結合及びウレタン結合から選ばれる一つの結合を介して樹脂と結合している部分を含む構造である。
は水素原子又は炭素数1〜30の炭化水素基から選ばれる一つである。);
Figure 0006587418
(式(5)中、R は炭素数1〜3のヒドロカルビレン基であって、ヘテロ原子を含んでいてもよい。R 及びR 10 は、各々独立して、エーテル結合、エステル結合及びウレタン結合から選ばれる一つの結合を介して樹脂と結合している部分を含む構造又は式(14)及び(15)中のYa及びYbから選ばれる一つである。R 11 及びR 12 は、各々独立して、下記(a)〜(c)から選ばれる一つである。但し、R 11 及びR 12 の少なくとも一つは(c)である。
(a)水素原子、
(b)炭素数1〜30の炭化水素基、
(c)エーテル結合、エステル結合及びウレタン結合から選ばれる一つの結合を介して樹脂と結合している部分を含む構造);
Figure 0006587418
(式(6)中、R 13 は炭素数3〜5のヒドロカルビレン基であって、酸素原子又は硫黄原子を含んでいてもよい。X 〜X は、各々独立して、エーテル結合、エステル結合及びウレタン結合から選ばれる一つの結合を介して樹脂と結合している部分を含む構造を表す。);
Figure 0006587418
(式(7)中、R 14 は炭素数3〜5のヒドロカルビレン基であって、酸素原子又は硫黄原子を含んでいてもよい。R 15 及びR 16 は、各々独立して、下記(a)〜(c)から選ばれる一つである。但し、R 15 及びR 16 の少なくとも一つは(c)である。(a)水素原子、
(b)炭素数1〜30の炭化水素基、
(c)エーテル結合、エステル結合及びウレタン結合から選ばれる一つの結合を介して樹脂と結合している部分を含む構造、
は式(14)及び(15)中のYa及びYbから選ばれる一つである。式(7)中、窒素原子が二重結合を有している場合、R 16 は存在しない。);
Figure 0006587418
(式(8)中、R 17 は炭素数3〜5のヒドロカルビレン基であって、酸素原子又は硫黄原子を含んでいてもよい。R 18 は下記(a)〜(c)から選ばれる一つである。(a)水素原子、
(b)炭素数1〜30の炭化水素基、
(c)エーテル結合、エステル結合及びウレタン結合から選ばれる一つの結合を介して樹脂と結合している部分を含む構造、
及びY は、各々独立して、式(14)及び(15)中のYa及びYbから選ばれる一つである。);
Figure 0006587418
(式(9)中、R 19 は炭素数1〜3のヒドロカルビレン基であって、ヘテロ原子を含んでいてもよい。R 20 及びR 22 は、各々独立して、エーテル結合、エステル結合及びウレタン結合から選ばれる一つの結合を介して樹脂と結合している部分を含む構造、又は式(14)及び(15)中のYa及びYbから選ばれる一つであって、R 20 及びR 22 の少なくとも一つはYa又はYbから選ばれる一つである。R 21 は下記(a)〜(c)から選ばれる一つである。
(a)水素原子、
(b)炭素数1〜30の炭化水素基、
(c)エーテル結合、エステル結合及びウレタン結合から選ばれる一つの結合を介して樹脂と結合している部分を含む構造、
は水素原子又は炭素数1〜30の炭化水素基から選ばれる一つである。);
Figure 0006587418
(式(10)中、X 〜X 10 は、各々独立して、エーテル結合、エステル結合及びウレタン結合から選ばれる一つの結合を介して樹脂と結合している部分を含む構造を表す。R 23 は下記(a)〜(c)から選ばれる一つである。
(a)水素原子、
(b)炭素数1〜30の炭化水素基、
(c)エーテル結合、エステル結合及びウレタン結合から選ばれる一つの結合を介して樹脂と結合している部分を含む構造);
Figure 0006587418
(式(11)中、X 11 はエーテル結合、エステル結合及びウレタン結合から選ばれる一つの結合を介して樹脂と結合している部分を含む構造を表す。Y は式(14)及び(15)中のYa及びYbから選ばれる一つである。R 24 及びR 25 は、各々独立して、下記(a)〜(c)から選ばれる一つである。
(a)水素原子、
(b)炭素数1〜30の炭化水素基、
(c)エーテル結合、エステル結合及びウレタン結合から選ばれる一つの結合を介して樹脂と結合している部分を含む構造);
Figure 0006587418
(式(12)中、X 12 〜X 14 は、各々独立して、エーテル結合、エステル結合及びウレタン結合から選ばれる一つの結合を介して樹脂と結合している部分を含む構造を表す。);および
Figure 0006587418
(式(13)中、Y は式(14)及び(15)中のYa及びYbから選ばれる一つである。R 26 及びR 27 は、各々独立して、下記(a)〜(c)から選ばれる一つであり、R 26 及びR 27 の少なくとも一つは(c)である。
(a)水素原子、
(b)炭素数1〜30の炭化水素基、
(c)エーテル結合、エステル結合及びウレタン結合から選ばれる一つの結合を介して樹脂と結合している部分を含む構造。)
また本発明の他の態様によれば、帯電部材及び現像部材のいずれか一方を少なくとも有し、電子写真装置の本体に着脱可能に構成されているプロセスカートリッジであって、該帯電部材又は該現像部材が上記の電子写真用部材であることを特徴とするプロセスカートリッジが提供される。
さらに本発明の他の態様によれば、電子写真感光体、帯電部材及び現像部材を備えている電子写真装置において、該帯電部材又は該現像部材が上記の電子写真用部材であることを特徴とする電子写真装置が提供される。
本発明によれば、特定の構造を有する樹脂を導電層内に設けることで、高温高湿環境下に長期間保管した際の変形回復性を高いレベルで維持でき、高品位の電子写真画像の形成に資する電子写真用部材を得ることができる。
また本発明によれば、高品位な電子写真画像を安定して形成することのできるプロセスカートリッジ及び電子写真装置を得ることができる。
(a)本発明の電子写真用部材の一例を示す概念図である。(b)本発明の電子写真用部材の他の例を示す概念図である。(c)本発明の電子写真用部材のさらに他の例を示す概念図である。 本発明のプロセスカートリッジの一例を示す概略構成図である。 本発明の電子写真装置の一例を示す概略構成図である。 本発明に係る電子写真用部材の一実施形態における導電性ローラの電流値を測定する測定装置の概略構成図である。 本発明に係る電子写真用部材の一実施形態における導電性ローラの変形回復性を評価する装置の概略構成図である。
本発明に係る電子写真用部材は導電性の軸芯体と導電層とを具備する。電子写真用部材を導電性ローラとして用いた時の一実施形態を図1に示す。導電性ローラ1は、図1(a)に示すように、導電性の軸芯体2と、その外周に設けられた弾性層3とからなることができる。この場合、弾性層3は、イオン導電剤と、イオン導電剤と反応可能な化合物とから合成される樹脂からなる導電層である。また、図1(b)に示すように、弾性層3の表面に表面層4を形成してもよい。この場合、導電層は、弾性層3、表面層4のいずれにも適用可能である。
更に図1(c)に示すように、弾性層3と表面層4の間に中間層5を配置した3層構造、又は、中間層5を複数配置した多層構成であってもよい。この場合、導電層は弾性層3、中間層5、表面層4のいずれにも適用可能である。
本発明に係る電子写真用部材は帯電部材又は現像部材として用いることができる。また、上記導電性ローラは帯電ローラ又は現像ローラとして用いることができる。
<軸芯体>
軸芯体2は、導電性ローラ1の電極及び支持部材として機能するもので、アルミニウム、銅合金、ステンレス鋼の如き金属又は合金;クロム又はニッケルで鍍金処理を施した鉄;導電性を有する合成樹脂の如き導電性の材質で構成され、中実であってもよく、中空であってもよい。
<導電層>
本発明において、カチオンとは、導電層に含まれる樹脂を合成するための、イオン導電剤に含まれるカチオン部位を指し、水酸基と反応可能な化合物と反応する前の状態のものを言う。
また、カチオン性の構造とは、イオン導電剤と、該イオン導電剤と反応可能な化合物から合成された、導電層に含まれる樹脂の一部分を指す。カチオン性の構造はイオン導電剤に由来する残基であって、樹脂の他の部分と複数の箇所で結合している。
本発明に係る導電層は、イオン導電剤と、イオン導電剤と反応可能な化合物とから合成された樹脂を含有している。イオン導電剤は、アニオンと少なくとも3個の水酸基を有するカチオンとを有している。また、イオン導電剤と反応可能な化合物は、イオン導電剤のカチオンが有する水酸基と反応するものである。また、アニオンは、フッ化スルホン酸アニオン、フッ化カルボン酸アニオン、フッ化スルホニルイミドアニオン、フッ化スルホニルメチドアニオン、ジシアンアミドアニオン、フッ化アルキルフルオロホウ酸アニオン、フッ化リン酸アニオン、フッ化アンチモン酸アニオン、フッ化ヒ酸アニオン及びビス(オキサラト)ホウ酸アニオンから選ばれる少なくとも一つである。
また、本発明に係る導電層は、ポリマー鎖の分岐部分にカチオン性の構造を有する樹脂と、フッ化スルホン酸アニオン、フッ化カルボン酸アニオン、フッ化スルホニルイミドアニオン、フッ化スルホニルメチドアニオン、ジシアンアミドアニオン、フッ化アルキルフルオロホウ酸アニオン、フッ化リン酸アニオン、フッ化アンチモン酸アニオン、フッ化ヒ酸アニオン及びビス(オキサラト)ホウ酸アニオンから選ばれる少なくとも一つのアニオンとを有している。
本発明に係るイオン導電剤及びイオン導電剤と反応可能な化合物は、ポリマー鎖の分岐部分にカチオン性の構造を有する樹脂を得るための、必須の材料である。
水酸基と反応可能な化合物とは、水酸基と反応する官能基を1分子中に2個以上含む化合物をいう。反応可能な化合物は、イオン導電剤が有する水酸基だけでなく、後述するポリオール、又はその他の導電層に含まれる化合物が有する水酸基と反応してもよい。反応可能な化合物としては、例えば、イソシアネート化合物、カルボン酸化合物、エポキシド化合物及びメラミン化合物等が挙げられる。イソシアネート化合物の例としては、エチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)の如き脂肪族ポリイソシアネート、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、シクロヘキサン−1,3−ジイソシアネート、シクロヘキサン1,4−ジイソシアネートの如き脂環式ポリイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート(TDI)、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ポリメリックジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネートの如き芳香族イソシアネート及びこれらの共重合物やイソシアヌレート体、TMPアダクト体、ビウレット体、それらのブロック体等のイソシアネート化合物が挙げられる。カルボン酸化合物の例としては、アジピン酸、セバシン酸、マロン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、ヘキサヒドロイソフタル酸等の脂肪族ジカルボン酸、オルソフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等の芳香族ジカルボン酸が挙げられる。エポキシド化合物の例としては、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル等の脂肪族ジエポキシド、ビスフェノールAジグリシジルエーテル等の芳香族ジエポキシドが挙げられる。メラミン化合物の例としては、例えばメチル化型メラミン、ブチル化型メラミン、イミノ型メラミン、メチルブチル混合型メラミン、メチロール型メラミンを用いることができる。
この中でも、得られる樹脂の変形回復性が優れる点で、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリメリックジフェニルメタンジイソシアネートの如き芳香族イソシアネートが、より好適に用いられる。
導電層に含有される、イオン導電剤と、イオン導電剤と反応可能な化合物とによって樹脂を合成する際に、導電層の柔軟性をより向上させるために、イオン導電剤以外のポリオールをさらに添加して当該樹脂を合成してもよい。このポリオールは複数の水酸基を分子内に有しており、水酸基は前記水酸基と反応可能な化合物と反応する。ポリオールとしては、特に限定されるものではなく、例えば、ポリエーテルポリオールとポリエステルポリオールが挙げられる。ポリエーテルポリオールとしては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールが挙げられる。またポリエステルポリオールとしては、1,4−ブタンジオール、3−メチル−1,4−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコールの如きジオール成分や、トリメチロールプロパンの如きトリオール成分と、アジピン酸、無水フタル酸、テレフタル酸、ヘキサヒドロキシフタル酸等とのジカルボン酸との縮合反応により得られるポリエステルポリオールが挙げられる。該ポリエーテルポリオール及びポリエステルポリオールは必要に応じてあらかじめ2,4−トリレンジイソシアネート(TDI)、1,4ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)の如きイソシアネートにより鎖延長したプレポリマーとしてもよい。
導電層は、本発明の効果が損なわれない程度に、必要によって本発明に係る樹脂以外の一般的な樹脂、ゴム材料、配合剤、導電性付与剤、非導電性充填剤、架橋剤、触媒を添加しても良い。添加する樹脂は、特に限定されるものではないが、例えば、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ウレア樹脂、エステル樹脂、アミド樹脂、イミド樹脂、アミドイミド樹脂、フェノール樹脂、ビニル樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂等が挙げられる。ゴム材料としてはエチレン−プロピレン−ジエン共重合ゴム、アクリルニトリル−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、天然ゴム、イソプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、シリコーンゴム、エピクロロヒドリンゴム、ウレタンゴム等が挙げられる。配合剤としては、樹脂に対して一般的に用いられる充填剤、軟化剤、加工助剤、粘着付与剤、粘着防止剤、発泡剤等が挙げられる。導電性付与剤としては、カーボンブラック;アルミニウム、銅の如き導電性金属;導電性酸化亜鉛、導電性酸化錫、導電性酸化チタンの如き導電性金属酸化物の微粒子を用いることができる。非導電性充填剤としては、シリカ、石英粉末、酸化チタン、および炭酸カルシウムが挙げられる。架橋剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、テトラエトキシシラン、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサンおよびジクミルパーオキサイドが挙げられる。
導電層が電子写真用部材の表面層として用いられ、表面層として表面粗度が必要な場合は、導電層に粗さ制御のための微粒子を添加しても良い。特に、導電層が現像ローラの表面層に用いられる場合、粗さ制御用微粒子としては、体積平均粒径が3〜20μmであることが、現像剤を搬送する能力に優れる現像ローラが得られるため好ましい。また、導電層に添加する微粒子の添加量は、導電層の樹脂固形分100質量部に対し、1〜50質量部であることが、本発明の効果を損なわないため好ましい。粗さ制御用微粒子には、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂及びフェノール樹脂の微粒子を用いることができる。
導電層の形成方法としては特に限定されるものではないが、塗料によるスプレー、浸漬、およびロールコートが挙げられる。特開昭57−5047号公報に記載されているような浸漬槽上端から塗料をオーバーフローさせる浸漬塗工方法は、導電層を形成する方法として、簡便で生産安定性に優れている。また図1(a)に示す弾性層3として本発明に係る導電層を適用する際の導電層の形成方法としては、導電性ローラにおいて公知の方法を用いることができる。例えば、軸芯体と、導電層用の材料とを共に押出して成型する方法や、導電層形成用材料が液状であれば、円筒状のパイプと、このパイプの両端に配設された軸芯体を保持するための駒と、軸芯体とを配設した金型にこの材料を注入し、加熱硬化する方法等が挙げられる。
<イオン導電剤>
導電層に用いられるイオン導電剤は、カチオンとアニオンを有している。カチオンは、一つの分子内に3個以上の水酸基を有している。カチオンは、カチオン骨格と、水酸基を有する置換基を含んでいる。カチオンは、更に水酸基を有しない置換基を有していてもよい。水酸基を有する置換基と、水酸基を有しない置換基は、それぞれカチオン骨格に結合している。
カチオン骨格としては、四級アンモニウムカチオン、スルホニウムカチオン、ホスホニウムカチオン等の非環状のカチオン、イミダゾリウムカチオン、ピリジニウムカチオン、ピロリジニウムカチオン、ピペリジニウムカチオン、ピラゾリウムカチオン、モルホリニウムカチオン、ピラゾリニウムカチオン、ヒドロイミダゾリウムカチオン、トリアゾリウムカチオン、ピリダジニウムカチオン、ピリミジニウムカチオン、ピラジニウムカチオン、チアゾリウムカチオン、オキサゾリウムカチオン、インドリウムカチオン、キノリニウムカチオン、イソキノリニウムカチオン、キノキサリニウムカチオン等の含窒素複素環カチオンが挙げられる。
その中でも、四級アンモニウムカチオン及び含窒素複素環式カチオンのように、カチオン骨格に窒素原子を有するイオン導電剤を用いた導電層は、カチオン骨格に窒素原子を有しないイオン導電剤(スルホニウムカチオン、ホスホニウムカチオン等)を用いた導電層と比べて、比較的高い導電性が得られる点で好ましい。また、その中でも、四級アンモニウムカチオンまたはイミダゾリウムカチオンを有するイオン導電剤は、少量の添加量でも導電性に優れる導電層が得られる。そのため、四級アンモニウムカチオンまたはイミダゾリウムカチオンを有するイオン導電剤は、導電層へ添加した際、電子写真用部材を高温高湿環境下に長期間保管した際の変形回復性の低下をきわめて小さくできる点で、特に好ましい。
このように、本発明では、イオン導電剤のカチオンは、少なくとも3個の水酸基を有する四級アンモニウムカチオン、少なくとも3個の水酸基を有する含窒素複素環式カチオン、又は少なくとも3個の水酸基を有するイミダゾリウムカチオンであることが好ましい。
カチオンは水酸基を有する置換基を二つ以上含む。ここで、水酸基を有する置換基とは、一つの置換基が一つ又は複数の水酸基を有するものである。一つのカチオン骨格に対して、少なくとも3個の水酸基が結合するように、水酸基を有する置換基が選ばれる。カチオンが有する水酸基の数は多いほど好ましい。水酸基を有する置換基としては、ヒドロキシピリジニウムやヒドロキシイミダゾリウムのように、水酸基が直接カチオン骨格に結合していてもよく、炭化水素基やアルコキシ基等の連結基を介してカチオン骨格に結合していてもよい。
水酸基の反応性が比較的高い点で、水酸基は連結基を介してカチオン骨格に結合しているものが好ましい。水酸基をカチオン骨格に結合するための連結基としては、炭化水素基、アルキレンエーテル基を有する置換基、又は分岐構造を有する置換基が挙げられる。
炭化水素基は、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、フェニレン基等の炭素数1〜30の炭化水素基であって、ヘテロ原子を有していてもよく、その他の水酸基を有さない官能基(例えば、炭素数1〜30の炭化水素基、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素などのハロゲン基、メトキシ基、エトキシ基などのアルコキシ基、アミド基、シアノ基などのヘテロ原子を含む置換基、トリフルオロメチル基等のハロアルキル基等)を有していてもよい。
アルキレンエーテル基を有する置換基としては、オリゴ(エチレングリコール)、オリゴ(プロピレングリコール)、オリゴ(テトラメチレングリコール)等の、重合度が1〜10のアルキレンエーテルが挙げられる。
分岐構造を有する置換基は、炭素原子又は窒素原子を分岐点として、一つのカチオン骨格に対して、複数の上述の連結基を介して複数の水酸基を結合した置換基であって、1,2−プロパンジオール基、[ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノ]エチレン基、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−3−ヒドロキシプロピル基等が挙げられる。
イオン導電剤のカチオンは、水酸基を有する置換基の他に、水酸基を有さない置換基(例えば、炭素数1〜30の炭化水素基、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素などのハロゲン基、メトキシ基、エトキシ基などのアルコキシ基、アミド基、シアノ基などのヘテロ原子を含む置換基、トリフルオロメチル基等のハロアルキル基等)を一つ又は複数有していてもよい。
イオン導電剤のアニオンは、フッ化スルホン酸アニオン、フッ化カルボン酸アニオン、フッ化スルホニルイミドアニオン、フッ化スルホニルメチドアニオン、フッ化アルキルフルオロホウ酸アニオン、フッ化リン酸アニオン、フッ化アンチモン酸アニオン、フッ化ヒ酸アニオン、ジシアンアミドアニオン、ビス(オキサラト)ホウ酸アニオンから選ばれる。
フッ化スルホン酸アニオンとしては、トリフルオロメタンスルホン酸アニオン、フルオロメタンスルホン酸アニオン、パーフルオロエチルスルホン酸アニオン、パーフルオロプロピルスルホン酸アニオン、パーフルオロブチルスルホン酸アニオン、パーフルオロペンチルスルホン酸アニオン、パーフルオロヘキシルスルホン酸アニオン、パーフルオロオクチルスルホン酸アニオンが挙げられる。
フッ化カルボン酸アニオンとしては、トリフルオロ酢酸アニオン、パーフルオロプロピオン酸アニオン、パーフルオロ酪酸アニオン、パーフルオロ吉草酸アニオン、パーフルオロカプロン酸アニオンが挙げられる。
フッ化スルホニルイミドアニオンとしては、トリフルオロメタンスルホニルイミドアニオン、パーフルオロエチルスルホニルイミドアニオン、パーフルオロプロピルスルホニルイミドアニオン、パーフルオロブチルスルホニルイミドアニオン、パーフルオロペンチルスルホルイミドアニオン、パーフルオロヘキシルスルホニルイミドアニオン、パーフルオロオクチルスルホニルイミドアニオン、フルオロスルホニルイミドアニオンの如きアニオン、及びシクロ−ヘキサフルオロプロパン−1,3−ビス(スルホニル)イミドアニオンの如き環状アニオンが挙げられる。
フッ化スルホニルメチドアニオンとしては、トリフルオロメタンスルホニルメチドアニオン、パーフルオロエチルスルホニルメチドアニオン、パーフルオロプロピルスルホニルメチドアニオン、パーフルオロブチルスルホニルメチドアニオン、パーフルオロペンチルスルホニルメチドアニオン、パーフルオロヘキシルスルホニルメチドアニオン、パーフルオロオクチルスルホニルメチドアニオンが挙げられる。
フッ化アルキルフルオロホウ酸アニオンとしては、トリフルオロメチルトリフルオロホウ酸アニオン、パーフルオロエチルトリフルオロホウ酸アニオンが挙げられる。
フッ化リン酸アニオンとしては、ヘキサフルオロリン酸アニオン、トリス−トリフルオロメチル−トリフルオロリン酸アニオン、トリス−パーフルオロエチル−トリフルオロリン酸アニオンが挙げられる。
フッ化アンチモン酸アニオンとしては、ヘキサフルオロアンチモン酸アニオン、トリフルオロメチル−ペンタフルオロアンチモン酸アニオンが挙げられる。
フッ化ヒ酸アニオンとしては、ヘキサフルオロヒ酸アニオン、トリフルオロメチル−ペンタフルオロヒ酸アニオンが挙げられる。
その他のアニオンとしては、ジシアンアミドアニオン、ビス(オキサラト)ホウ酸アニオンが挙げられる。
その中でも、イオン導電剤のアニオンとしては、フッ化スルホン酸アニオン、フッ化スルホニルイミドアニオン、フッ化スルホニルメチドアニオン等の電子求引性のフッ化スルホニル基を有するものが、比較的少量を導電層に含有するだけで所望の導電性を得られる点で、好ましい。
イオン導電剤の配合量は、導電層100質量部に対して0.01質量部以上20質量部以下であることが好ましい。0.01質量部以上であると導電性の高い導電層が得られ、20質量部以下であると変形回復性に特に優れる導電層が得られる。
本発明に係る樹脂は、イオン導電剤と、イオン導電剤と反応可能な化合物とから合成され、イオン導電剤は、アニオンと少なくとも3個の水酸基を有するカチオンとを有しており、イオン導電剤と反応可能な化合物は、イオン導電剤のカチオンが有する水酸基と反応可能な化合物である。
本発明に係る樹脂は、少なくとも3個の水酸基を有するイオン導電剤と、イオン導電剤と反応可能な化合物との反応によって得られる。従って、本発明に係る樹脂には、例えば下記式(1)〜(13)から選ばれる少なくとも一つのカチオン性の構造を有してもよい。
Figure 0006587418
式(1)中、X〜Xは各々独立して、エーテル結合、エステル結合及びウレタン結合から選ばれる一つの結合を介して樹脂と結合している部分を含む構造を表す。Rは下記(a)〜(c)から選ばれる一つである。
(a)水素原子、
(b)炭素数1〜30の炭化水素基、
(c)エーテル結合、エステル結合及びウレタン結合から選ばれる一つの結合を介して樹脂と結合している部分を含む構造。
Figure 0006587418
式(2)中、R及びRは、各々独立して、下記(a)〜(c)から選ばれる一つである。
(a)水素原子、
(b)炭素数1〜30の炭化水素基、
(c)エーテル結合、エステル結合及びウレタン結合から選ばれる一つの結合を介して樹脂と結合している部分を含む構造。
はエーテル結合、エステル結合及びウレタン結合から選ばれる一つの結合を介して樹脂と結合している部分を含む構造を表す。Yは下記式(14)及び(15)中のYa及びYbから選ばれる一つである。
Figure 0006587418
Figure 0006587418
式(14)及び(15)中、A及びAは、各々独立して、炭化水素基又はアルキレンエーテル基である。X17〜X20は各々独立して、エーテル結合、エステル結合及びウレタン結合から選ばれる一つの結合を介して樹脂と結合している部分を含む構造を表す。
Figure 0006587418
式(3)中、Y及びYは、各々独立して、式(14)及び(15)中のYa及びYbから選ばれる一つである。R及びRは、各々独立して、下記(a)〜(c)から選ばれる一つである。
(a)水素原子、
(b)炭素数1〜30の炭化水素基、
(c)エーテル結合、エステル結合及びウレタン結合から選ばれる一つの結合を介して樹脂と結合している部分を含む構造。
Figure 0006587418
式(4)中、Yは式(14)及び(15)中のYa及びYbから選ばれる一つである。Rは炭素数1〜3のヒドロカルビレン基であって、ヘテロ原子を含んでいてもよい。なお、ヒドロカルビレン基とは、二価の炭化水素基をいう。具体的には、例えば、メチレン基(−CH−)、エチレン基(−CHCH−)、プロパン−1,3−ジイル基(−CHCHCH−)が挙げられる。
はエーテル結合、エステル結合及びウレタン結合から選ばれる一つの結合を介して樹脂と結合している部分を含む構造である。
は水素原子又は炭素数1〜30の炭化水素基から選ばれる一つである。
Figure 0006587418
式(5)中、Rは炭素数1〜3のヒドロカルビレン基であって、ヘテロ原子を含んでいてもよい。R及びR10は、各々独立して、エーテル結合、エステル結合及びウレタン結合から選ばれる一つの結合を介して樹脂と結合している部分を含む構造又は式(14)及び(15)中のYa及びYbから選ばれる一つである。R11及びR12は、各々独立して、下記(a)〜(c)から選ばれる一つである。但し、R11及びR12の少なくとも一つは(c)である。
(a)水素原子、
(b)炭素数1〜30の炭化水素基、
(c)エーテル結合、エステル結合及びウレタン結合から選ばれる一つの結合を介して樹脂と結合している部分を含む構造。
Figure 0006587418
式(6)中、R13は炭素数3〜5のヒドロカルビレン基であって、酸素原子又は硫黄原子を含んでいてもよい。X〜Xはエーテル結合、エステル結合及びウレタン結合から選ばれる一つの結合を介して樹脂と結合している部分を含む構造を表す。
Figure 0006587418
式(7)中、R14は炭素数3〜5のヒドロカルビレン基であって、酸素原子又は硫黄原子を含んでいてもよい。R15及びR16は各々独立して、下記(a)〜(c)から選ばれる一つである。但し、R15及びR16の少なくとも一つは(c)である。
(a)水素原子、
(b)炭素数1〜30の炭化水素基、
(c)エーテル結合、エステル結合及びウレタン結合から選ばれる一つの結合を介して樹脂と結合している部分を含む構造。
は式(14)及び(15)中のYa及びYbから選ばれる一つである。
式(7)中、窒素原子が二重結合を有している場合、R16は存在しない。
Figure 0006587418
式(8)中、R17は炭素数3〜5のヒドロカルビレン基であって、酸素原子又は硫黄原子を含んでいてもよい。R18は下記(a)〜(c)から選ばれる一つである。
(a)水素原子、
(b)炭素数1〜30の炭化水素基、
(c)エーテル結合、エステル結合及びウレタン結合から選ばれる一つの結合を介して樹脂と結合している部分を含む構造。
及びYは各々独立して、式(14)及び(15)中のYa及びYbから選ばれる一つである。
Figure 0006587418
式(9)中、R19は炭素数1〜3のヒドロカルビレン基であって、ヘテロ原子を含んでいてもよい。R20及びR22は、各々独立して、エーテル結合、エステル結合及びウレタン結合から選ばれる一つの結合を介して樹脂と結合している部分を含む構造、又は式(14)及び(15)中のYa及びYbから選ばれる一つであって、R20及びR22の少なくとも一つはYa又はYbから選ばれる一つである。R21は下記(a)〜(c)から選ばれる一つである。
(a)水素原子、
(b)炭素数1〜30の炭化水素基、
(c)エーテル結合、エステル結合及びウレタン結合から選ばれる一つの結合を介して樹脂と結合している部分を含む構造。
は水素原子又は炭素数1〜30の炭化水素基から選ばれる一つである。
Figure 0006587418
式(10)中、X〜X10は、各々独立して、エーテル結合、エステル結合及びウレタン結合から選ばれる一つの結合を介して樹脂と結合している部分を含む構造を表す。R23は下記(a)〜(c)から選ばれる一つである。
(a)水素原子、
(b)炭素数1〜30の炭化水素基、
(c)エーテル結合、エステル結合及びウレタン結合から選ばれる一つの結合を介して樹脂と結合している部分を含む構造。
Figure 0006587418
式(11)中、X11はエーテル結合、エステル結合及びウレタン結合から選ばれる一つの結合を介して樹脂と結合している部分を含む構造を表す。Yは式(14)及び(15)中のYa及びYbから選ばれる一つである。R24及びR25は各々独立して、下記(a)〜(c)から選ばれる一つである。
(a)水素原子、
(b)炭素数1〜30の炭化水素基、
(c)エーテル結合、エステル結合及びウレタン結合から選ばれる一つの結合を介して樹脂と結合している部分を含む構造。
Figure 0006587418
式(12)中、X12〜X14は、各々独立して、エーテル結合、エステル結合及びウレタン結合から選ばれる一つの結合を介して樹脂と結合している部分を含む構造を表す。
Figure 0006587418
式(13)中、Yは式(14)及び(15)中のYa及びYbから選ばれる一つである。R26及びR27は各々独立して、下記(a)〜(c)から選ばれる一つであり、R26及びR27の少なくとも一つは(c)である。
(a)水素原子、
(b)炭素数1〜30の炭化水素基、
(c)エーテル結合、エステル結合及びウレタン結合から選ばれる一つの結合を介して樹脂と結合している部分を含む構造。
式(14)、(15)中、A、Aは、上述のとおり、炭化水素基又はアルキレンエーテル基である。A及びAの長さは、各々独立して、最短距離で数えた原子の数が9以下である。この長さは、例えばA及びAが炭化水素基の場合は、ノニレン基がこれに相当する。A及びAがアルキレンエーテル基の場合には、ポリテトラメチレングリコール基であれば重合度が2のもの、ポリエチレングリコール基であれば重合度3のものがこれに相当する。A、Aはその他の水酸基を有さない官能基(例えば、炭素数1〜30の炭化水素基、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素などのハロゲン基、メトキシ基、エトキシ基などのアルコキシ基、アミド基、シアノ基などのヘテロ原子を含む置換基、トリフルオロメチル基等のハロアルキル基等)を有していてもよい。
導電層には、例えば下記式(16)〜(18)から選択される少なくとも一つで表されるカチオン性の構造を含んでもよい。
Figure 0006587418
式(16)中、X15、X16は、各々独立して、エーテル結合、エステル結合及びウレタン結合から選ばれる一つの結合を介して樹脂と結合している部分を含む構造を表す。R28〜R30は各々独立して、下記(a)〜(c)から選ばれる一つであり、R28〜R30の少なくとも一つは(c)である。
(a)水素原子、
(b)炭素数1〜30の炭化水素基、
(c)エーテル結合、エステル結合及びウレタン結合から選ばれる一つの結合を介して樹脂と結合している部分を含む構造。
Figure 0006587418
式(17)中、Y10は下記式(14)及び(15)中のYa及びYbから選ばれる一つである。Z、Z及びZは、各々独立して、水素原子又は炭素数1〜30の炭化水素基である。R31はエーテル結合、エステル結合及びウレタン結合から選ばれる一つの結合を介して樹脂と結合している部分を含む構造、又は式(14)及び(15)中のYa及びYbから選ばれる一つである。
Figure 0006587418
Figure 0006587418
式(14)及び(15)中、A及びAは、各々独立して、炭化水素基又はアルキレンエーテル基である。X17〜X20は各々独立して、エーテル結合、エステル結合及びウレタン結合から選ばれる一つの結合を介して樹脂と結合している部分を含む構造を表す。
Figure 0006587418
式(18)中、Y11は式(14)及び(15)中のYa及びYbから選ばれる一つである。R32は下記(a)〜(c)から選ばれる一つであるか、又は式(14)及び(15)中のYa及びYbから選ばれる一つである。
(a)水素原子、
(b)炭素数1〜30の炭化水素基、
(c)エーテル結合、エステル結合及びウレタン結合から選ばれる一つの結合を介して樹脂と結合している部分を含む構造、
33〜R35は各々独立して、上記(a)〜(c)から選ばれる一つであって、R33〜R35の少なくとも一つは(c)である。
以下、変形回復性とは、導電層に応力が加わった状態(すなわち該導電層が変形した状態)で、高温高湿度環境に長期間放置した後、該応力を除去し一定時間経過後の、該導電層の変形が回復する性質を指す。
導電層の変形回復性が高いほど、該導電層を有する電子写真用部材の高温高湿度環境に長期間放置した際の、残留変形量が小さくなる。
本発明に係るカチオン及びアニオンを用いることによって、導電層の変形回復性の向上に顕著な効果が見られる理由について、本発明者らは以下のように推測している。
まず、導電層に含まれる樹脂がカルボキシ基、ウレタン基、エステル基、水酸基、アミノ基などの極性官能基を有していると、極性官能基同士が、水素結合などの相互作用により擬似的な架橋点を形成する。この擬似的な架橋点が、変形回復性を保つ元になると思われる。
しかし、イオン導電剤を樹脂に用いると、イオン導電剤と、極性官能基の間に相互作用が生じて、擬似的な架橋点の元になる極性官能基間の相互作用が減り、変形回復性が低下する場合があると考えている。
以降、カチオン、アニオンの種類の違いによる本発明の効果の発現メカニズムについて、順に説明する。
カチオンに水酸基を2個有するイオン導電剤と、該イオン導電剤と反応可能な化合物から合成された樹脂において、該樹脂に含まれるカチオン性の構造はポリマー鎖と2箇所で結合し、ポリマーの主鎖に取り込まれている。主鎖に取り込まれると、カチオン性の構造の運動の自由度はある程度制限されるが、ポリマー鎖と結合している箇所は2点のみなので、ある程度の運動性は保たれたままである。
この状態で、カチオン性の構造が、樹脂中の極性官能基(カルボキシ基、ウレタン基、エステル基、水酸基、アミノ基等)と近づくと、極性官能基の負に分極した部分と、正の電荷をもったカチオン性の構造が引き合う。その結果、極性官能基間の相互作用が減って、擬似的な架橋点の数が減るため、変形回復性を保つことが困難になると考えている。
これに対して、本発明のように、カチオンに水酸基を3個以上有するイオン導電剤と、該イオン導電剤と反応可能な化合物とから合成された樹脂においては、樹脂に含まれるカチオン性の構造は、ポリマー鎖に対して3箇所以上で結合する。そのため、先の場合と比較して、カチオン性の構造の運動の自由度が更に制限され、樹脂中の極性官能基と近づきにくくなる。また、カチオン性の構造が嵩高いことも、該カチオン性の構造の運動を妨げるため、極性官能基と近づきにくくなる。
このため、先の場合のように、カチオン性の構造と極性官能基が引き合うことができなくなる。従って、極性官能基間の相互作用(擬似的な架橋点)がほとんど減ることがなく、変形回復性の低下を小さく抑えることができると考えられる。
また、アニオンの種類も、極性官能基間の相互作用を阻害する原因になると考えられる。
ハロゲン化物アニオン、硫酸アニオン、硝酸アニオン等のように、プロトンとの親和性が高く、プロトンを還元し易いアニオンは、該アニオンと、極性官能基の有するプロトンとが、相互作用しやすいと考えられる。
つまり、極性官能基の有するプロトン(エステル基中のカルボニル基に対してα位に位置するプロトン、及びウレタン基、アミノ基、水酸基の有するプロトン)は分極して正の電荷を帯びているので、極性官能基が負に分極している部分と相互作用すると考えられる。
このため、プロトンとの親和性が高いアニオンを用いると、アニオンとプロトンとの相互作用により、極性官能基間の相互作用(擬似的な架橋点)が失われるため、変形回復性の低下を抑えられなくなると考えられる。
これに対して、本発明に係るアニオンは、化学的に非常に安定であり、プロトンとの親和性が低く、プロトンを還元しにくいという特徴をもつ。
そのため、アニオンと、極性官能基のプロトンとが相互作用しにくく、極性官能基間の相互作用(擬似的な架橋点)をほとんど失うことがないため、変形回復性を維持できるのではないかと考えている。
以上に述べたように、本発明に係るカチオン、アニオンの両方が、導電層の樹脂の極性官能基間の相互作用(擬似的な架橋点)を減らすことがないものである。そのため、本発明に係るイオン導電剤を用いると、導電層の変形回復性の低下を抑えることができると考えられる。
なお、実施例と比較例で示すように、カチオンとアニオンの一方のみを、本発明と同じにしても、電子写真用部材の変形量を小さくする(導電層の変形回復性を維持する)効果は得られなかった。
したがって、上記で述べたカチオン種の効果と、アニオン種の効果との相乗効果によって、本発明の効果が奏されているものと推定される。
本発明の電子写真用部材は、帯電ローラ、現像ローラ、転写ローラ、又はクリーニングブレードなどの電子写真用部材に適用できる。
本発明に係る電子写真用部材を現像装置内の現像ローラに適用する場合、現像剤は磁性又は非磁性のものであってもよく、一成分又は二成分のものでもよい。現像装置は非接触型又は接触型のものであってもよい。
<プロセスカートリッジ、電子写真装置>
図2は、本発明に係るプロセスカートリッジの断面図である。図2に示したプロセスカートリッジ17は、現像ローラ16、現像ブレード(トナー量規制ブレード)21、電子写真感光体18、クリーニングブレード26、廃トナー収容容器25、及び、帯電ローラ24が一体化されている。また、当該プロセスカートリッジは、電子写真画像形成装置の本体に着脱可能に構成されている。現像装置22は、トナー容器20を含み、トナー容器20中には、トナー15が充填されている。トナー容器20中のトナー15は、トナー供給ローラ19によって現像ローラ16の表面に供給され、現像ブレード21によって、現像ローラ16の表面に所定の厚みのトナーの層が形成される。
図3は、本発明に係る電子写真用部材を現像ローラ16として用いた電子写真装置の断面図である。図3の電子写真装置には、現像ローラ16、トナー供給ローラ19、トナー15を収容可能なトナー容器20及び現像ブレード21からなる現像装置22が脱着可能に装着されている。また、感光体18、クリーニングブレード26、廃トナー収容容器25、帯電ローラ24からなるプロセスカートリッジ17が脱着可能に装着されている。現像装置22は、現像装置22単体で脱着可能に装着されていてもよいが、プロセスカートリッジ17と一体形成され、これと共に脱着可能に装着されていてもよい。また、現像装置22、感光体18、クリーニングブレード26、廃トナー収容容器25、帯電ローラ24は電子写真装置本体に配備されていてもよい。すなわち、本発明に係るプロセスカートリッジの実施形態では、帯電ローラ24及び現像ローラ16のいずれか一方を少なくとも有し、電子写真装置本体に脱着可能に装着されているプロセスカートリッジであればいかなるものであってもよい。
感光体18は矢印方向に回転し、感光体18を帯電処理するための帯電ローラ24によって一様に帯電され、感光体18に静電潜像を書き込む露光手段であるレーザー光23により、その表面に静電潜像が形成される。上記静電潜像は、感光体18に対して接触配置される現像装置22によってトナー15を付与されることにより現像され、トナー像として可視化される。
現像は、露光部にトナー像を形成する所謂反転現像を行っている。可視化された感光体18上のトナー像は、転写部材である転写ローラ29によって、記録媒体である紙34に転写される。紙34は、給紙ローラ35及び吸着ローラ36を経て装置内に給紙され、エンドレスベルト状の転写搬送ベルト32により感光体18と転写ローラ29の間に搬送される。転写搬送ベルト32は、従動ローラ33、駆動ローラ28、テンションローラ31により稼働している。転写ローラ29及び吸着ローラ36には、バイアス電源30から電圧が印加されている。トナー像を転写された紙34は、定着装置27により定着処理され、装置外に排紙されプリント動作が終了する。
一方、紙34に転写されずに感光体18上に残存したトナーは、クリーニングブレード26により掻き取られ、廃トナー収容容器25に収納される。
現像装置22は、一成分現像剤としてトナーを収容したトナー容器20と、トナー容器20内の長手方向に延在する開口部に位置し感光体18と対向設置された現像剤担持体としての現像ローラ16とを備えている。この現像装置22は感光体18上の静電潜像を現像して可視化するようになっている。なお、バイアス電源30から現像ローラ16および現像ブレード21にそれぞれ電圧が印加されている。
以下に、図1(b)に示すように、導電性ローラ1の表面層4に本発明に係る導電層を適用した具体的な実施例及び比較例について示すが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(弾性ローラD−1の作成)
SUS304製の直径6mm、全長278.9mmの芯金に、プライマー(商品名、DY35−051;東レダウコーニング社製)を塗布し、温度180℃に加熱したオーブンで20分間焼きつけ軸芯体とした。
上記で用意した軸芯体を金型に配置し、以下の材料を混合した付加型シリコーンゴム組成物を金型内に形成されたキャビティに注入した。
・液状シリコーンゴム材料(商品名、SE6724A/B;東レ・ダウコーニング社製)100質量部、
・カーボンブラック(商品名、トーカブラック#4300;東海カーボン社製)15質量部、
・耐熱性付与剤としてのシリカ粉体 0.2質量部、
・白金触媒 0.1質量部。
続いて、金型を15分間150℃に加熱して、シリコーンゴムを加硫して硬化させた。周面に硬化したシリコーンゴム層が形成された軸芯体を金型から脱型した後、当該軸芯体を、さらに温度180℃で1時間加熱して、シリコーンゴム層の硬化反応を完了させた。こうして、軸芯体の外周に直径12mmのシリコーンゴム弾性層が形成された弾性ローラD−1を作成した。
(弾性ローラD−2の作成)
快削鋼の表面に無電解ニッケルメッキ処理を施した全長252mm、外径6mmの丸棒を用意した。次に前記丸棒の両端部11mmずつを除く230mmの範囲に全周にわたって、接着剤を塗布し、軸芯体とした。接着剤は、導電性のホットメルトタイプのものを使用した。また、塗布にはロールコーターを用いた。
次に、下記に示す種類と量の各材料を加圧式ニーダーで混合して、A練りゴム組成物を得た。
・NBRゴム (商品名:Nipol DN219;日本ゼオン社製)100.0質量部
・カーボンブラック(商品名:トーカブラック#4300;東海カーボン社製)40.0質量部
・炭酸カルシウム(商品名:ナノックス#30;丸尾カルシウム社製)20.0質量部
・ステアリン酸(商品名:ステアリン酸S;花王社製) 1.0質量部、
さらに、前記A練りゴム組成物166.0質量部と下記に示す種類と量の各材料をオープンロールにて混合し未加硫ゴム組成物を調製した。
・硫黄(商品名:Sulfax 200S;鶴見化学工業社製) 1.2質量部
・テトラベンジルチウラムジスルフィド(商品名:TBZTD;三新化学工業社製)4.5質量部
次に、軸芯体の供給機構と、未加硫ゴムローラの排出機構とを有するクロスヘッド押出機に、内径16.5mmのダイスを取付け、押出機とダイス(クロスヘッド)を80℃に、導電性の軸芯体の搬送速度を60mm/secに調整した。この条件で、押出機より未加硫ゴム組成物を供給して、クロスヘッド内にて導電性の軸芯体に未加硫ゴム組成物を弾性層として被覆した。次にこれを、170℃の熱風加硫炉に投入し、60分間加熱した。冷却した後、弾性層の端部を切除、除去し、弾性層の表面を回転砥石で研磨することで、軸方向の中央部から両端部側へ各90mmの位置における各直径が8.4mm、中央部直径が8.5mmの弾性ローラD−2を作製した。
(表面層の形成)
以下に本発明に係る表面層を得るためのイオン導電剤の合成例を示す。使用した求核剤、求電子剤及びアニオン交換塩は、表1、表2及び表3にそれぞれ示す。求核剤、求電子剤及びアニオン交換塩の配合量は表4に示す。
<イオン導電剤の合成>
イオン導電剤は、例えばメンシュトキン反応等の、公知の求核置換反応を一段階又は複数の段階用いて前駆体を合成した後、公知のイオン交換反応を行うことによって得ることができる。
従って、求核剤には、例えば一級から三級までのアミン化合物、イミダゾール化合物、ピリジン化合物、ピペリジン化合物、ピロリジン化合物、モルホリン化合物、ピラゾール化合物、スルフィド化合物、ホスフィン化合物等の、求核性のヘテロ原子を有する化合物を用いることができる。
また、求電子剤には、例えば水酸基を置換したハロゲン化アルキル化合物等を用いることができる。
更に、イオン交換反応に用いるアルカリ金属塩には、例えばフッ化アルキルスルホン酸リチウム塩や、フッ化アルキルスルホニルイミドカリウム塩などの、本発明のアニオンを含むアルカリ金属塩を用いることができる。
求核置換反応に用いる求核剤、求電子剤及び、イオン交換反応に用いるアルカリ金属塩を所望の組み合わせに変更することで、目的のイオン導電剤を公知の方法の組み合わせによって合成することができる。
イオン導電剤を合成する例を以下に示す。
(イオン導電剤1−3の合成)
求核剤であるN−1(ジブチルアミン)(東京化成工業社製)24.2gをアセトニトリル50mlに溶解し、室温で求電子剤であるQ−1(4−ブロモ−1−ブタノール)(東京化成工業社製)68.3gを加えた後、90℃で72時間加熱還流した。その後溶媒を減圧留去した。得られた濃縮物をジエチルエーテルにて洗浄し、上澄み液をデカンテーションにて除去した。洗浄とデカンテーションの操作を3回繰り返し、残留物を得た。得られた残留物は、臭化物イオンを有する化合物である。
臭化物イオンを目的のアニオンに交換するため、得られた残留物をジクロロメタン30mlに溶解させた後、水30mlに溶解させたアニオン交換塩A−2(リチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド)(関東化学社製)57.5gを加え、24時間室温で攪拌した。得られた溶液を分液し、有機層を得た。この有機層を水にて2回分液後、ジクロロメタンを減圧留去し、アニオンがビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドアニオンであるイオン導電剤1−3を得た。
Figure 0006587418
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(イオン導電剤1−4、1−5、1−7、1−9、2−2〜2−4、2−6、2−7、3−1、3−2、4−1、4−2、5−1、5−2、8−1、8−2、9−2の合成)
原料となる求核剤、求電子剤、アニオン交換塩の種類及び配合量を、表1〜表4に記載の通り変更した以外は、イオン導電剤1−3の合成と同様にして、イオン導電剤1−4、1−5、1−7、1−9、2−2〜2−4、2−6、2−7、3−1、3−2、4−1、4−2、5−1、5−2、8−1、8−2、9−2を得た。イオン導電剤2−3は、アニオン交換を行わずにクロライド塩として得た。
(イオン導電剤1−6の合成)
求核剤であるN−3(4−ブチルアミノ−1−ブタノール)(東京化成工業社製)18.7gをベンゼン(関東化学株式会社製)200mlに溶解させ、ベンゼン200mlに溶解させた三級化させるための求電子剤Q−3(1−クロロトリアコンタン)(東京化成工業社製) 88.0gを滴下し、42時間85℃で加熱還流した。反応終了後炭酸ナトリウム5質量%水溶液800mlを加えて抽出し、ベンゼン層を水洗、乾燥後ベンゼンを留去して黄色粘性液体として3級アミン化合物を得た。続いて得られた3級アミン化合物をアセトニトリル300mlに溶解し、室温で四級化のための求電子剤Q−4(3−クロロ−1,2−プロパンジオール)(東京化成工業社製)21.2gを加えた後、90℃で72時間加熱還流した。その後溶媒を減圧留去した。得られた濃縮物をジエチルエーテルにて洗浄し、上澄み液をデカンテーションにて除去した。この操作を3回繰り返し、残留物を得た。得られた残留物は、塩化物イオンを有する化合物である。
塩化物イオンを目的のアニオンに交換するため、得られた残留物をジクロロメタン20mlに溶解させた後、水20mlに溶解させたアニオン交換塩A−1(トリフルオロメタンスルホン酸リチウム)(和光純薬工業社製)22.1gを加え、24時間室温で攪拌した。得られた溶液を分液し、有機層を得た。この有機層を水にて2回分液後、ジクロロメタンを減圧留去し、アニオンがトリフルオロメタンスルホン酸アニオンであるイオン導電剤1−6を得た。
Figure 0006587418
(イオン導電剤1−10、1−11、2−5、6−1、7−1の合成)
原料となる求核剤、求電子剤、アニオン交換塩の種類及び配合量を表5に記載の通り変更した以外は、イオン導電剤1−6の合成と同様にして、イオン導電剤1−10、1−11、2−5、6−1、7−1を得た。
(イオン導電剤1−8の合成)
求核剤N−5(3−メチルアミノ−1−プロパノール)(東京化成工業社製)15.4g及び4−クロロメチル−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン16.1gのアセトニトリル100mL溶液に、炭酸カリウム14.8gを添加し、90℃で18時間加熱還流させた。反応終了後、室温まで冷却し、析出した固体をろ過し、アセトニトリル300mLで洗浄した。ろ液を減圧下、濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、5.7gの中間体1を得た。
中間体1 5.0gに求電子剤Q−4(3−クロロ−1,2−プロパンジオール)(東京化成工業社製)2.1mLを加え、100℃で96時間反応させた。反応終了後、室温まで冷却し、メタノール5mLで希釈した後、1mol/Lの塩酸水溶液10mLを加え、室温で24時間撹拌させた。減圧下、溶媒を留去した後、水24mLを加え、アニオン交換塩A−2(リチウムビストリフルオロメタンスルホニルイミド)(関東化学社製)6.9gの水溶液24mLを滴下した。1時間撹拌の後、減圧下乾燥させ、14.1gのイオン導電剤1−8を得た。
(イオン導電剤1−12の合成)
求核剤N−9(3−アミノ−1,2−プロパンジオール)(東京化成工業社製)2.02gをベンゼン(関東化学株式会社製) 20mlに溶解させ、ベンゼン10mlに溶解させた求電子剤Q−7(テトラエチレングリコールパラトルエンスルホネート)(Sigma Aldrich社製)11.6gを滴下し、85℃で42時間加熱還流した。反応終了後5質量%炭酸ナトリウム水溶液80mlを加えて抽出し、ベンゼン層を水洗、乾燥後ベンゼンを留去して黄色粘性液体として二級アミン化合物を得た。次に撹拌装置、温度計、還流管、滴下装置及び温度調整装置を取り付けた反応容器中で、攪拌しながら二級アミン化合物に、純水100質量部を加え40℃まで加温した。次に、反応温度を40℃以下に保持しつつ、エチレンオキシド29.3gを30分かけて徐々に滴下した。さらに2時間攪拌して反応を行い、反応混合物を得た。得られた反応混合物にジエチルエーテルを加えて希釈し、塩化アンモニウム水溶液を加え抽出し、三級アンモニウム塩化物を得た。
三級アンモニウム塩化物の塩化物イオンを目的のアニオンに交換するために、得られた三級アンモニウム塩化物をジクロロメタン5mlに溶解させた後、水5mlに溶解させたアニオン交換塩A−8(ヘプタフルオロプロパンスルホン酸カリウム)(三菱マテリアル電子化成社製)7.04gを加え、24時間室温で攪拌した。得られた溶液を分液し、有機層を得た。この有機層を水にて2回分液後、ジクロロメタンを減圧留去し、アニオンがヘプタフルオロプロパンスルホン酸アニオンであるイオン導電剤1−12を得た。
(イオン導電剤1−13の合成)
撹拌装置、温度計、還流管、滴下装置及び温度調整装置を取り付けた反応容器中で、攪拌しながら求核剤N−7(4−アミノ−1−ブタノール)(東京化成工業社製)1.56gに、純水100質量部を加え40℃まで加温した。次に、反応温度を40℃以下に保持しつつ、エチレンオキシド46.1gを30分かけて徐々に滴下した。さらに2時間攪拌して反応を行い、反応物を減圧乾燥し、4級アンモニウム水酸化物を得た。
水酸化物イオンを目的のアニオンに交換するため、4級アンモニウム水酸化物をジクロロメタン5mlに溶解させた後、水5mlに溶解させたアニオン交換塩A−9(トリフルオロ酢酸リチウム)(和光純薬工業)2.31gを加え、24時間室温で攪拌した。得られた溶液を分液し、有機層を得た。この有機層を水にて2回分液後、ジクロロメタンを減圧留去し、アニオンがトリフルオロ酢酸アニオンであるイオン導電剤1−13を得た。
(イオン導電剤2−8の合成)
撹拌装置、温度計、還流管、滴下装置及び温度調整装置を取り付けた反応容器中で、攪拌しながら求核剤N−11(1H−イミダゾール−2−イル)メタノール(Sigma Aldrich社製)2.70gに、純水100質量部を加え40℃まで加温した。次に、反応温度を40℃以下に保持しつつ、エチレンオキシド27.23gを30分かけて徐々に滴下した。さらに2時間攪拌して反応を行い、反応混合物を得た。反応混合物を減圧加熱乾燥し、エーテル構造の付加したイミダゾール化合物を得た。
次に得られたイミダゾール化合物をアセトニトリル20mlに溶解し、室温でアセトニトリル10mlに溶解させた求電子剤Q−7(テトラエチレングリコールパラトルエンスルホネート)(Sigma Aldrich社製) 14.4gを加えた後、90℃で72時間加熱還流した。その後溶媒を減圧留去した。得られた濃縮物をジエチルエーテルにて洗浄し、上澄み液をデカンテーションにて除去した。洗浄とデカンテーションを3回繰り返し、残留物を得た。得られた残留物のアニオンは、パラトルエンスルホネートアニオンである。
残留物のパラトルエンスルホネートイオンを目的のアニオンに交換するために、得られた残留物をジクロロメタン5mlに溶解させた後、水5mlに溶解させたアニオン交換塩A−14(ヘキサフルオロヒ酸カリウム)(東京化成工業社製)5.72gを加え、24時間攪拌した。得られた溶液を分液し、有機層を得た。この有機層を水にて2回洗浄分液後、ジクロロメタンを減圧留去し、アニオンがヘキサフルオロヒ酸アニオンであるイオン導電剤2−8を得た。
(イオン導電剤2−9の合成)
求核剤N−13(イミダゾール)(東京化成工業社製)1.87gをアセトニトリル20mlに溶解し、室温でN−(2−ブロモエチル)フタルイミド(東京化成工業社製)21.3gを加えた後、90℃で72時間加熱還流した。その後溶媒を減圧留去した。得られた濃縮物をジエチルエーテルにて洗浄し、上澄み液をデカンテーションにて除去した。洗浄とデカンテーションを3回繰り返した後、残留物をエタノール10mlに溶解し、ヒドラジン一水和物(79%)2.66gを加え40℃にて4時間加熱撹拌した後、室温まで冷却し濾過した。濾液中の溶媒を減圧留去し、反応混合物を回収した。
次に得られた反応混合物をベンゼン(関東化学株式会社製) 20mlに溶解させ、ベンゼン20mlに溶解させた求電子剤Q−8(2−ブロモエタノール)(東京化成工業社製) 20.9gを滴下し、85℃で42時間加熱還流した。反応終了後5質量%炭酸ナトリウム水溶液100mlを加えて抽出し、ベンゼン層を水洗、乾燥後ベンゼンを留去した。得られた残留物は、臭化物イオンを含む化合物である。
臭化物イオンを目的のアニオンに交換するために、得られた残留物をジクロロメタン5mlに溶解させた後、アニオン交換塩であるA−15(ビス(オキサラト)ホウ酸リチウム)(商品名:LiBOB、BOCSciences社製)5.96gを溶解させた水溶液を加え、24時間攪拌した。得られた溶液を分液し、有機層を得た。この有機層を水にて2回洗浄分液後、ジクロロメタンを減圧留去し、アニオンがビス(オキサラト)ホウ酸アニオンであるイオン導電剤2−9を得た。
(イオン導電剤9−1の合成)
テトラキス(ヒドロキシメチル)ホスホニウムクロリド(東京化成工業社製)23.87gをジクロロメタン20mlに溶解させた後、水20mlに溶解させたアニオン交換塩A−14(ヘキサフルオロヒ酸カリウム)(東京化成工業社製)26.1gを加え、24時間攪拌した。得られた溶液を分液し、有機層を得た。この有機層を水にて2回洗浄分液後、ジクロロメタンを減圧留去し、アニオンがヘキサフルオロヒ酸アニオンであるイオン導電剤9−1を得た。
その他のイオン導電剤1−1(テトラブチルアンモニウムトリフルオロメタンスルホネート(東京化成工業社製))、イオン導電剤1−2(コリンビス(トリフルオロメタンスルホニルイミド)(関東化学工業社製))、イオン導電剤2−1(1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(東京化成工業社製))は、市販のものをそのまま用いた。
上記で合成したイオン導電剤1−1〜9−2に対応する構造式を下記(1)〜(9)に示し、構造式中の置換基及び対アニオンを表6に示す。
Figure 0006587418
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(イソシアネート基末端プレポリマーB−1の合成)
窒素雰囲気下、反応容器中でポリメリックMDI(商品名:ミリオネートMR200 東ソー(旧:日本ポリウレタン工業)社製)19.7質量部に対し、ポリ(テトラメチレングリコール−3−メチルテトラメチレングリコール)(商品名:PTG-L2000;保土谷化学工業社製) 100質量部を反応容器内の温度を65℃に保持しつつ、徐々に滴下した。
滴下終了後、温度65℃で2時間反応させた。得られた反応混合物を室温まで冷却し、イソシアネート基含有量4.2%のイソシアネート基末端プレポリマーB−1を得た。
(イソシアネート基末端プレポリマーB−2の合成)
窒素雰囲気下、反応容器中でトリレンジイソシアネート(TDI)(商品名:コスモネートT80;三井化学社製)25質量部に対し、ポリプロピレングリコール系ポリオール(PPG)(商品名:サンニックスPP−1000;三洋化成工業社製)100質量部を反応容器内の温度を65℃に保持しつつ、徐々に滴下した。
滴下終了後、温度65℃で2時間反応させた。得られた反応混合物を室温まで冷却し、イソシアネート基含有量4.2%のイソシアネート基末端プレポリマーB−2を得た。
(実施例1)
以下に、本発明の電子写真用部材の製造法について説明する。
表面層として用いる導電層の材料として、以下の材料を撹拌混合した。
・反応性化合物
反応性化合物R−5(商品名:ミリオネートMT;東ソー(旧:日本ポリウレタン工業)社製) 105.9質量部
・イオン導電剤
イオン導電剤1−5 162.3質量部
・ウレタン樹脂微粒子(商品名、アートパールC−400;根上工業社製)90.0質量部
次に、総固形分比が30質量%となるようにメチルエチルケトン(以下MEK)を加えた後、サンドミルにて混合した。ついで、更に、MEKで粘度10〜13cpsに調整して表面層形成用塗料を調製した。
先に作成した弾性ローラD−1を、表面層形成用塗料に浸漬して、弾性ローラD−1の弾性層の表面に当該塗料の塗膜を形成し、乾燥させた。さらに温度160℃にて1時間加熱処理することで弾性層の外周に膜厚15μmの表面層を設け、実施例1に係る電子写真用部材を作成した。
表面層中のカチオン性の構造が、樹脂のポリマー鎖の分岐部分に含まれていること、及び導電層が、式(1)〜(13)のうち少なくとも一つの構造を含むことは、例えば熱分解GC/MS、発生ガス分析(EGA−MS)、FT−IR又はNMRによる分析等により確認することが可能である。
本実施例で得られた表面層については、熱分解装置(商品名:パイロホイルサンプラーJPS−700、日本分析工業社製)及びGC/MS装置(商品名:Focus GC/ISQ、サーモフィッシャーサイエンティフィック社製)を用い、熱分解温度を590℃、キャリアガスとしてヘリウムを使用し、分析を行った。その結果、得られたフラグメントピークから、カチオン性の構造が、樹脂のポリマー鎖の分岐部分に含まれていることが確認された。
こうして得られた実施例1に係る電子写真用部材を現像ローラとして、以下の項目について評価を行った。
[現像ローラの抵抗値]
図4に示すように、現像ローラに直流電圧を印加した際の、現像ローラに流れる電流値を測定した。導電層の導電性が高い(抵抗が小さい)と、ローラに流れる電流値が大きくなる。そのため、一定電圧印加時の現像ローラに流れる電流値を測定することで、導電層の導電性を評価できる。まず、直径40mmのSUS製円筒状電極37に、現像ローラ16を乗せる。次に現像ローラ16の軸芯体露出部に各4.9Nの荷重を加え、現像ローラ16の外周面と円筒状電極37を当接させる。この状態で円筒状電極37を回転させ、現像ローラ16を、30rpmの速度で従動回転させる。回転が安定したところで、直流電源39より円筒状電極37と軸芯体との間に50Vの電圧をかける。その時の電流値を電流計38にて現像ローラ16の1周分計測し、その平均値を求めて、現像ローラ16に流れる電流値とした。上記の測定は、温度23℃、相対湿度55%の環境中に6時間以上放置した現像ローラを用いて、23℃、相対湿度55%の環境で行った。
[現像ローラの変形回復性(残留変形量)の評価]
まず、図5の装置を用いて、得られた本実施例の現像ローラと基準板41との隙間量40を測定した。本測定装置は、軸芯体を基準に回転する軸芯体受け(不図示)、軸芯体の回転を検知するエンコーダー(不図示)、基準板41、LED発光部42及び受光部43からなるLED寸法測定機(LS−7000(商品名)、キーエンス社製)を備えている。
現像ローラ16を回転させながら、寸法測定器により現像ローラ16の表面と基準板41との隙間量40を、現像ローラ16の1周に対して1°ピッチで360点測定した。なお、隙間量40の測定は、現像ローラ16の長手方向中央部、及び現像ローラ16の両端部から長手方向中央部側に20mmの位置の合計3点に関して行い、それらの平均値を高温高湿環境下における放置前の隙間量とした。上記の測定は、温度23℃、相対湿度55%の環境中に6時間以上放置した現像ローラを用いて、23℃、相対湿度55%の環境で行った。
上記のようにして予め測定を行った現像ローラ16を、レーザープリンター(商品名、LBP7700C;キヤノン社製)用のシアンカートリッジに組み込んだ。但し、現像ブレードの座面にスペーサを挿入することで現像ローラ16と現像ブレードの当接圧力を50gf/cmに調整し、変形に対してより厳しい設定に変更した。
次に該カートリッジを、高温高湿環境(温度40℃、相対湿度95%)に30日間放置した。その後、現像ローラ16を該カートリッジから取り外し、温度23℃、相対湿度55%の環境下で6時間放置した。その後、現像ローラ16の表面から基準板41までの隙間量40を、温度23℃、相対湿度55%の環境下で測定した。
測定は上記高温高湿環境に放置前の測定箇所と同じ位相で、現像ブレードの当接位置について行った。そして、高温高湿環境下における放置前後での隙間量40の変化、すなわち残留変形量を求め、変形回復性とした。
[現像ローラのセット画像の評価]
キヤノン製レーザープリンター(商品名:LBP7700C、キヤノン製)のシアンカートリッジに、上記残留変形量の測定を終えた現像ローラを組み込み、画像出力試験用カートリッジを作製した。
この画像出力試験用カートリッジを、上記レーザープリンターに装填し、ハーフトーン画像を1枚出力した。得られたハーフトーン画像について、以下の基準に従って評価した。なお、残留変形量の測定からハーフトーン画像の出力までは1時間とした。その結果を表11に示す。
A:均一な画像が得られた
B:現像ローラの変形に起因する濃度ムラが極めて軽微に見られる
C:画像の端部又は全体に現像ローラの変形に起因する軽微な濃度ムラが見られる
D:画像の全体に現像ローラの変形に起因する重度の濃度ムラが見られる
(実施例7)
以下に、本発明の電子写真用部材の別の製造法について説明する。
表面層として用いる導電層の材料として、以下の材料を撹拌混合した。
・反応性化合物
反応性化合物R−7(テレフタル酸(東京化成工業社製))192.4質量部
・イオン導電剤
イオン導電剤1−11 50.0質量部
・重合触媒
三酸化アンチモン(商品名:PATOX−C;日本精鉱社製) 0.01質量部
・ウレタン樹脂微粒子(商品名、アートパールC−400;根上工業社製)90.0質量部
次に、総固形分比が30質量%となるようにメチルエチルケトン(以下MEK)を加えた後、サンドミルにて混合した。ついで、更に、MEKで粘度10〜13cpsに調整して表面層形成用塗料を調製した。
先に作成した弾性ローラD−1を、表面層形成用塗料に浸漬して、弾性ローラD−1の弾性層の表面に当該塗料の塗膜を形成し、乾燥させた。さらに温度250℃にて1時間加熱処理することで弾性層外周に膜厚15μmの表面層を設け、実施例7に係る電子写真用部材を作成した。
(実施例8)
以下に、本発明の別の電子写真用部材の製造法について説明する。
表面層として用いる導電層の材料として、以下の材料を撹拌混合した。
・反応性化合物
反応性化合物R−8(2,4,6−トリス[ビス(メトキシメチル)アミノ]−1,3,5−トリアジン(東京化成工業社製)) 192.4質量部
・イオン導電剤
イオン導電剤1−12 50.0質量部
・ウレタン樹脂微粒子(商品名、アートパールC−400;根上工業社製)90.0質量部
次に、総固形分比が30質量%となるようにメチルエチルケトン(以下MEK)を加えた後、サンドミルにて混合した。ついで、更に、MEKで粘度10〜13cpsに調整して表面層形成用塗料を調製した。
先に作成した弾性ローラD−1を、表面層形成用塗料に浸漬して、弾性ローラD−1の弾性層の表面に当該塗料の塗膜を形成し、乾燥させた。さらに温度180℃にて20分間加熱処理することで弾性層外周に膜厚15μmの表面層を設け、実施例8に係る電子写真用部材を作製した。
(実施例9)
以下に、本発明の別の電子写真用部材の製造法について説明する。
表面層として用いる導電層の材料として、以下の材料を撹拌混合した。
・反応性化合物
反応性化合物R−9(2,2−ビス(4−グリシジルオキシフェニル)プロパン(東京化成工業社製)) 192.4質量部
・イオン導電剤
イオン導電剤1−13 50.0質量部
・ウレタン樹脂微粒子(商品名、アートパールC−400;根上工業社製)90.0質量部
次に、総固形分比が30質量%となるようにメチルエチルケトン(以下MEK)を加えた後、サンドミルにて混合した。ついで、更に、MEKで粘度10〜13cpsに調整して表面層形成用塗料を調製した。
先に作成した弾性ローラD−1を、表面層形成用塗料に浸漬して、弾性ローラD−1の弾性層の表面に当該塗料の塗膜を形成し、乾燥させた。さらに温度180℃にて2時間加熱処理することで弾性層外周に膜厚15μmの表面層を設け、実施例9に係る電子写真用部材を作製した。
(実施例2〜6、10〜27)
実施例1から、表面層として用いる導電層の材料であるイオン導電剤、反応性化合物およびポリオールを、下記表7〜表9に記載の材料を下記表7〜表9に記載の添加量で用いるように変更した以外は実施例1と同様に表面層形成用塗料を作成した。なお、ウレタン樹脂微粒子(商品名、アートパールC−400;根上工業社製)については、いずれにおいても実施例1と同様に90.0質量部用いた。そして、各塗料を弾性ローラD−1に対して、実施例1と同様にして塗布、乾燥及び加熱を行って実施例2〜6、10〜27に係る電子写真用部材を作製した。
(実施例28)
実施例1と同様に表面層形成用塗料を作成した。そして、弾性ローラD−1を弾性ローラD−2に変更した以外は実施例1と同様にして塗布、乾燥及び加熱を行って実施例28に係る電子写真用部材を作製した。
Figure 0006587418
Figure 0006587418
Figure 0006587418
(比較例1)
表面層の材料として、イソシアネート基末端プレポリマーB−1 143.1質量部に対し、イオン導電剤1−1(テトラブチルアンモニウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド) 1.1質量部、PTG−L2000 86.7質量部、及びウレタン樹脂微粒子(商品名、アートパールC−400;根上工業社製)90.0質量部を撹拌混合した。
以降は、実施例1に係る表面層形成用塗料の調製方法と同様にして比較例1に係る表面層形成用塗料を調製した。この表面層形成用塗料を実施例1と同様にして弾性ローラD−1のシリコーンゴム弾性層の表面に塗工、乾燥させて表面層を形成し、比較例1の電子写真用部材を作製した。
(比較例2〜7)
実施例1から、表面層の材料であるイオン導電剤、反応性化合物およびポリオールをとして、下記表10に記載の材料を下記表10に記載の添加量用いるように変更した以外は実施例1と同様に表面層形成用塗料を作成した。なお、ウレタン樹脂微粒子(商品名、アートパールC−400;根上工業社製)については、いずれにおいても実施例1と同様に90.0質量部用いた。そして、各塗料を弾性ローラに対して、実施例1と同様にして塗布、乾燥及び加熱を行って比較例2〜7に係る電子写真用部材を作製した。
Figure 0006587418
(比較例8)
表面層の材料として、比較例1の材料を用いた以外は実施例28と同様にして、比較例8に係る電子写真用部材を作製した。
上記実施例2〜27及び比較例1〜7に係る各電子写真用部材について、実施例1と同様にして現像ローラとして評価した。その結果を表11及び表12に示す。
Figure 0006587418
Figure 0006587418
実施例1〜27は、表面層に本発明に係る樹脂を含有しているため、高温高湿環境下に長期間放置した後も、残留変形量が小さく、高品質な画像が得られている。
特に、実施例1〜23に係る樹脂は、構造式(1)〜(7)のいずれかの構造を有するイオン導電剤を用いている。係る樹脂を含む表面層を備えた電子写真用部材は、残留変形量が小さく、高品質な画像が得られている。
さらに実施例1〜15に係る樹脂は、構造式(1)又は(2)のいずれかの構造を有するイオン導電剤を用いている。係る樹脂を含む表面層を備えた電子写真用部材は、特に残留変形量が小さく、高品質な画像が得られている。
それに対し比較例1〜3、5、6では、イオン導電剤の水酸基数が2以下であるため、高温高湿環境下に長期間放置した後の、残留変形量が大きく、画像弊害が認められる。
また比較例4、7に係る電子写真用部材では、イオン導電剤が本発明に係る特定のアニオンでないため、残留変形量が大きく、画像弊害が発生している。
上記実施例28で作製した電子写真用部材を帯電ローラとして、以下の項目について評価を行った。
[帯電ローラの抵抗値]
図4の装置を用い、現像ローラ16を実施例28で作製した帯電ローラに変更した以外は、現像ローラ16の抵抗値の測定と同様にして、実施例28に係る帯電ローラの抵抗値を測定した。
[帯電ローラの変形回復性(残留変形量)の評価]
まず、図5の装置を用いて、図5の現像ローラ16を実施例28の帯電ローラに変更して、帯電ローラと基準板41との隙間量40を測定した。本測定装置は、軸芯体を基準に回転する軸芯体受け(不図示)、軸芯体の回転を検知するエンコーダー(不図示)、基準板41、LED発光部42及び受光部43からなるLED寸法測定機(LS−7000(商品名)、キーエンス社製)を備えている。
帯電ローラを回転させながら、寸法測定器により帯電ローラの表面と基準板41との隙間量40を、帯電ローラの1周に対して1°ピッチで360点測定した。なお、隙間量40の測定は、帯電ローラの長手方向中央部、及び帯電ローラの両端部から長手方向中央部側に20mmの位置の合計3点に関して行い、それらの平均値を高温高湿環境下における放置前の隙間量とした。上記の測定は、温度23℃、相対湿度55%の環境中に6時間以上放置した帯電ローラを用いて、23℃、相対湿度55%の環境で行った。
上記のようにして予め測定を行った帯電ローラを、レーザープリンター(商品名、LBP7700C;キヤノン社製)用のシアンカートリッジに組み込んだ。但し、帯電ローラと感光体の当接圧力を50gf/cmに調整し、変形に対してより厳しい設定に変更した。
次に該カートリッジを、高温高湿環境(温度40℃、相対湿度95%)に30日間放置した。その後、帯電ローラを該カートリッジから取り外し、温度23℃、相対湿度55%の環境下で6時間放置した。その後、帯電ローラの表面から基準板までの隙間量40を、温度23℃、相対湿度55%の環境下で測定した。
測定は上記高温高湿環境に放置前の測定箇所と同じ位相で、感光体の当接位置について行った。そして、高温高湿環境下における放置前後での隙間量40の変化、すなわち残留変形量を求め、変形回復性とした。
[帯電ローラのセット画像の評価]
キヤノン製レーザープリンター(商品名:LBP7700C、キヤノン製)のシアンカートリッジに、上記残留変形量の測定を終えた帯電ローラを組み込み、画像出力試験用カートリッジを作製した。
この画像出力試験用カートリッジを、上記レーザープリンターに装填し、ハーフトーン画像を1枚出力した。得られたハーフトーン画像について、以下の基準に従って評価した。なお、残留変形量の測定からハーフトーン画像の出力までは1時間とした。
A:均一な画像が得られた
B:帯電ローラの変形に起因する濃度ムラが極めて軽微に見られる
C:画像の端部又は全体に帯電ローラの変形に起因する軽微な濃度ムラが見られる
D:画像の全体に帯電ローラの変形に起因する重度の濃度ムラが見られる
また、上記比較例8に係る電子写真用部材を帯電ローラとして、実施例28に係る電子写真用部材と同様にして抵抗値、変形回復性、セット画像の評価を行った。その結果を表13に示す。
Figure 0006587418
水酸基を3個有するイオン導電剤を用いた実施例28では、残留変形量が小さく、高品質な画像が得られている。水酸基をもたないイオン導電剤を用いた比較例8では残留変形量が大きく、画像弊害が認められる。
1:導電性ローラ
2:軸芯体
3:弾性層
4:表面層
16:現像ローラ
24:帯電ローラ

Claims (11)

  1. 導電性の軸芯体と導電層とを有する電子写真用部材であって、
    該導電層が、イオン導電剤と、該イオン導電剤と反応可能な化合物とから合成される樹脂を含有しており、
    該イオン導電剤は、アニオンと少なくとも3個の水酸基を有するカチオンとを有しており、
    該化合物は、該水酸基と反応可能な化合物であり、
    該アニオンは、フッ化スルホン酸アニオン、フッ化カルボン酸アニオン、フッ化スルホニルイミドアニオン、フッ化スルホニルメチドアニオン、ジシアンアミドアニオン、フッ化アルキルフルオロホウ酸アニオン、フッ化リン酸アニオン、フッ化アンチモン酸アニオン、フッ化ヒ酸アニオン及びビス(オキサラト)ホウ酸アニオンから選ばれる少なくとも一つ、
    であることを特徴とする電子写真用部材。
  2. 前記イオン導電剤のカチオンが、少なくとも3個の水酸基を有する四級アンモニウムカチオン、及び少なくとも3個の水酸基を有する含窒素複素環式カチオンから選ばれる少なくとも一つであることを特徴とする請求項1に記載の電子写真用部材。
  3. 前記イオン導電剤のカチオンが、少なくとも3個の水酸基を有する四級アンモニウムカチオンであることを特徴とする請求項1又は2に記載の電子写真用部材。
  4. 前記イオン導電剤のカチオンが、少なくとも3個の水酸基を有するイミダゾリウムカチオンであることを特徴とする請求項1又は2に記載の電子写真用部材。
  5. 前記、水酸基と反応可能な化合物が、イソシアネート化合物、カルボン酸化合物、エポキシド化合物及びメラミン化合物から選ばれる少なくとも一つであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の電子写真用部材。
  6. 導電性の軸芯体と導電層とを有する電子写真用部材であって、
    該導電層が、
    ポリマー鎖の分岐部分にカチオン性の構造を有する樹脂と、
    フッ化スルホン酸アニオン、フッ化カルボン酸アニオン、フッ化スルホニルイミドアニオン、フッ化スルホニルメチドアニオン、ジシアンアミドアニオン、フッ化アルキルフルオロホウ酸アニオン、フッ化リン酸アニオン、フッ化アンチモン酸アニオン、フッ化ヒ酸アニオン及びビス(オキサラト)ホウ酸アニオンから選ばれる少なくとも一つのアニオンと、を有し、
    該分岐部分が、下記式(1)〜(13)から選ばれる少なくとも一つのカチオン性の構造を有することを特徴とする電子写真用部材:
    Figure 0006587418
    (式(1)中、X 〜X は、各々独立して、エーテル結合、エステル結合及びウレタン結合から選ばれる一つの結合を介して樹脂と結合している部分を含む構造を表す。R は下記(a)〜(c)から選ばれる一つである。
    (a)水素原子、
    (b)炭素数1〜30の炭化水素基、
    (c)エーテル結合、エステル結合及びウレタン結合から選ばれる一つの結合を介して樹脂と結合している部分を含む構造);
    Figure 0006587418
    (式(2)中、R 及びR は、各々独立して、下記(a)〜(c)から選ばれる一つである。
    (a)水素原子、
    (b)炭素数1〜30の炭化水素基、
    (c)エーテル結合、エステル結合及びウレタン結合から選ばれる一つの結合を介して樹脂と結合している部分を含む構造、
    はエーテル結合、エステル結合及びウレタン結合から選ばれる一つの結合を介して樹脂と結合している部分を含む構造を表す。Y は下記式(14)及び(15)中のYa及びYbから選ばれる一つである。)、
    Figure 0006587418
    Figure 0006587418
    (式(14)及び(15)中、A 及びA は、各々独立して、炭化水素基又はアルキレンエーテル基である。X 17 〜X 20 は、各々独立して、エーテル結合、エステル結合及びウレタン結合から選ばれる一つの結合を介して樹脂と結合している部分を含む構造を表す。);
    Figure 0006587418
    (式(3)中、Y 及びY は、各々独立して、式(14)及び(15)中のYa及びYbから選ばれる一つである。R 及びR は、各々独立して、下記(a)〜(c)から選ばれる一つである。
    (a)水素原子、
    (b)炭素数1〜30の炭化水素基、
    (c)エーテル結合、エステル結合及びウレタン結合から選ばれる一つの結合を介して樹脂と結合している部分を含む構造);
    Figure 0006587418
    (式(4)中、Y は式(14)及び(15)中のYa及びYbから選ばれる一つである。R は炭素数1〜3のヒドロカルビレン基であって、ヘテロ原子を含んでいてもよい。R はエーテル結合、エステル結合及びウレタン結合から選ばれる一つの結合を介して樹脂と結合している部分を含む構造である。
    は水素原子又は炭素数1〜30の炭化水素基から選ばれる一つである。);
    Figure 0006587418
    (式(5)中、R は炭素数1〜3のヒドロカルビレン基であって、ヘテロ原子を含んでいてもよい。R 及びR 10 は、各々独立して、エーテル結合、エステル結合及びウレタン結合から選ばれる一つの結合を介して樹脂と結合している部分を含む構造又は式(14)及び(15)中のYa及びYbから選ばれる一つである。R 11 及びR 12 は、各々独立して、下記(a)〜(c)から選ばれる一つである。但し、R 11 及びR 12 の少なくとも一つは(c)である。
    (a)水素原子、
    (b)炭素数1〜30の炭化水素基、
    (c)エーテル結合、エステル結合及びウレタン結合から選ばれる一つの結合を介して樹脂と結合している部分を含む構造);
    Figure 0006587418
    (式(6)中、R 13 は炭素数3〜5のヒドロカルビレン基であって、酸素原子又は硫黄原子を含んでいてもよい。X 〜X は、各々独立して、エーテル結合、エステル結合及びウレタン結合から選ばれる一つの結合を介して樹脂と結合している部分を含む構造を表す。);
    Figure 0006587418
    (式(7)中、R 14 は炭素数3〜5のヒドロカルビレン基であって、酸素原子又は硫黄原子を含んでいてもよい。R 15 及びR 16 は、各々独立して、下記(a)〜(c)から選ばれる一つである。但し、R 15 及びR 16 の少なくとも一つは(c)である。(a)水素原子、
    (b)炭素数1〜30の炭化水素基、
    (c)エーテル結合、エステル結合及びウレタン結合から選ばれる一つの結合を介して樹脂と結合している部分を含む構造、
    は式(14)及び(15)中のYa及びYbから選ばれる一つである。式(7)中、窒素原子が二重結合を有している場合、R 16 は存在しない。);
    Figure 0006587418
    (式(8)中、R 17 は炭素数3〜5のヒドロカルビレン基であって、酸素原子又は硫黄原子を含んでいてもよい。R 18 は下記(a)〜(c)から選ばれる一つである。(a)水素原子、
    (b)炭素数1〜30の炭化水素基、
    (c)エーテル結合、エステル結合及びウレタン結合から選ばれる一つの結合を介して樹脂と結合している部分を含む構造、
    及びY は、各々独立して、式(14)及び(15)中のYa及びYbから選ばれる一つである。);
    Figure 0006587418
    (式(9)中、R 19 は炭素数1〜3のヒドロカルビレン基であって、ヘテロ原子を含んでいてもよい。R 20 及びR 22 は、各々独立して、エーテル結合、エステル結合及びウレタン結合から選ばれる一つの結合を介して樹脂と結合している部分を含む構造、又は式(14)及び(15)中のYa及びYbから選ばれる一つであって、R 20 及びR 22 の少なくとも一つはYa又はYbから選ばれる一つである。R 21 は下記(a)〜(c)から選ばれる一つである。
    (a)水素原子、
    (b)炭素数1〜30の炭化水素基、
    (c)エーテル結合、エステル結合及びウレタン結合から選ばれる一つの結合を介して樹脂と結合している部分を含む構造、
    は水素原子又は炭素数1〜30の炭化水素基から選ばれる一つである。);
    Figure 0006587418
    (式(10)中、X 〜X 10 は、各々独立して、エーテル結合、エステル結合及びウレタン結合から選ばれる一つの結合を介して樹脂と結合している部分を含む構造を表す。R 23 は下記(a)〜(c)から選ばれる一つである。
    (a)水素原子、
    (b)炭素数1〜30の炭化水素基、
    (c)エーテル結合、エステル結合及びウレタン結合から選ばれる一つの結合を介して樹脂と結合している部分を含む構造);
    Figure 0006587418
    (式(11)中、X 11 はエーテル結合、エステル結合及びウレタン結合から選ばれる一つの結合を介して樹脂と結合している部分を含む構造を表す。Y は式(14)及び(15)中のYa及びYbから選ばれる一つである。R 24 及びR 25 は、各々独立して、下記(a)〜(c)から選ばれる一つである。
    (a)水素原子、
    (b)炭素数1〜30の炭化水素基、
    (c)エーテル結合、エステル結合及びウレタン結合から選ばれる一つの結合を介して樹脂と結合している部分を含む構造);
    Figure 0006587418
    (式(12)中、X 12 〜X 14 は、各々独立して、エーテル結合、エステル結合及びウレタン結合から選ばれる一つの結合を介して樹脂と結合している部分を含む構造を表す。);および
    Figure 0006587418
    (式(13)中、Y は式(14)及び(15)中のYa及びYbから選ばれる一つである。R 26 及びR 27 は、各々独立して、下記(a)〜(c)から選ばれる一つであり、R 26 及びR 27 の少なくとも一つは(c)である。
    (a)水素原子、
    (b)炭素数1〜30の炭化水素基、
    (c)エーテル結合、エステル結合及びウレタン結合から選ばれる一つの結合を介して樹脂と結合している部分を含む構造。)。
  7. 前記カチオン性の構造が、上記式(1)〜(9)から選択される少なくとも一つである請求項に記載の電子写真用部材。
  8. 前記カチオン性の構造が、上記式(1)〜(3)から選択される少なくとも一つである請求項に記載の電子写真用部材。
  9. 前記カチオン性の構造が、下記式(16)〜(18)から選択される少なくとも一つである請求項6に記載の電子写真用部材:
    Figure 0006587418
    (式(16)中、X15、X16は、各々独立して、エーテル結合、エステル結合及びウレタン結合から選ばれる一つの結合を介して樹脂と結合している部分を含む構造を表す。R28〜R30は、各々独立して、下記(a)〜(c)から選ばれる一つであり、R28〜R30の少なくとも一つは(c)である。
    (a)水素原子、
    (b)炭素数1〜30の炭化水素基、
    (c)エーテル結合、エステル結合及びウレタン結合から選ばれる一つの結合を介して樹脂と結合している部分を含む構造);
    Figure 0006587418
    (式(17)中、Y10は下記式(14)及び(15)中のYa及びYbから選ばれる一つである。Z、Z及びZは、各々独立して、水素原子又は炭素数1〜30の炭化水素基である。R31はエーテル結合、エステル結合及びウレタン結合から選ばれる一つの結合を介して樹脂と結合している部分を含む構造、又は式(14)及び(15)中のYa及びYbから選ばれる一つである。)、
    Figure 0006587418
    Figure 0006587418
    (式(14)及び(15)中、A及びAは、各々独立して、炭化水素基又はアルキレンエーテル基である。X17〜X20は、各々独立して、エーテル結合、エステル結合及びウレタン結合から選ばれる一つの結合を介して樹脂と結合している部分を含む構造を表す。);および
    Figure 0006587418
    (式(18)中、Y11は式(14)及び(15)中のYa及びYbから選ばれる一つである。R32は下記(a)〜(c)から選ばれる一つであるか、又は式(14)及び(15)中のYa及びYbから選ばれる一つである。
    (a)水素原子、
    (b)炭素数1〜30の炭化水素基、
    (c)エーテル結合、エステル結合及びウレタン結合から選ばれる一つの結合を介して樹脂と結合している部分を含む構造、
    33〜R35は、各々独立して、上記(a)〜(c)から選ばれる一つであって、R33〜R35の少なくとも一つは(c)である。)。
  10. 帯電部材及び現像部材のいずれか一方を少なくとも有し、電子写真装置の本体に着脱可能に構成されているプロセスカートリッジであって、該帯電部材または該現像部材が、請求項1〜のいずれか1項に記載の電子写真用部材であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  11. 電子写真感光体、帯電部材及び現像部材を備えている電子写真装置において、該帯電部材または該現像部材が請求項1〜のいずれか1項に記載の電子写真用部材であることを特徴とする電子写真装置。
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