JP6523569B2 - 自己シール式アクセスバルブを有する薬瓶アダプタを備えるデュアルバイアルアダプタアセンブリ - Google Patents

Description

本発明は、ニードルレス注射器と、薬剤を収容する薬瓶と、液体内容物を収容する液瓶と、ともに使用するためのデュアルバイアルアダプタアセンブリに関する。

流体移送デバイスという表題のZingerらに付与された本願出願人が所有する米国特許第６，５５８，３６５号は、ニードルレス注射器と、薬剤を収容する薬瓶と、液体内容物を収容する液瓶と、ともに使用するためのデュアルバイアルアダプタアセンブリを開示している。薬瓶は、負圧下にある。ニードルレス注射器は、好ましくは、雄ルアーロックコネクタを有して形成される。薬剤は、粉末、固体または液体の形態であってもよい。液体内容物は、希釈剤のみの形態であってもよく、あるいは、代替的に活性成分を含んでいてもよい。米国特許第６，５５８，３６５号にしたがって構成され動作するデュアルバイアルアダプタアセンブリは、MIX2VIALとの登録商標で米国エクストンのWest Pharmaceutical Services, Inc.,から市販されている。

米国特許第６，５５８，３６５号のデュアルバイアルアダプタアセンブリは、薬瓶に入れ子式に取り付けるための薬瓶アダプタと、液瓶に入れ子式に取り付けるための液瓶アダプタであって、薬瓶アダプタに取り外し可能に最初に係合する液瓶アダプタと、を備えている。液瓶アダプタは、液瓶アダプタを液瓶に入れ子式に取り付ける際に液瓶ストッパを穿刺するための液瓶ストッパ穿刺カニューレに流れ連通する雄コネクタを備えている。この雄コネクタは、好ましくは、雄ルアーロックコネクタである。薬瓶アダプタは、薬瓶アダプタを薬瓶に入れ子式に取り付ける際に薬瓶ストッパを穿刺するための薬瓶ストッパ穿刺カニューレに流れ連通する雌コネクタを備えている。この雌コネクタは、好ましくは、雄ルアーロックコネクタをネジ取り付けするためのネジ部を有する雌ルアーコネクタである。

米国特許第６，５５８，３６５号のデュアルバイアルアダプタアセンブリの使用方法は以下の通りである。デュアルバイアルアダプタアセンブリは、液瓶アダプタのネジ部が薬瓶アダプタに取り付けられた状態で最初の流れ連通位置に用意される。その結果、液瓶アダプタの雄コネクタは、薬瓶アダプタの雌コネクタに流れ連通する。液瓶アダプタは、水平の作業テーブル上に配置された液瓶に入れ子式に取り付けられる。デュアルバイアルアダプタアセンブリは、逆さまにされ、液瓶アダプタが薬瓶アダプタの上方に位置する状態で、水平の作業テーブル上に配置された薬瓶に薬瓶アダプタを入れ子式に取り付ける用意がなされる。薬瓶アダプタを薬瓶に入れ子式に取り付ける際に、薬瓶内に液剤を形成するために、負圧が液瓶から薬瓶内へ下方に液体内容物を引っ張る。液瓶アダプタは、薬瓶アダプタから取り外され、ニードルレス注射器は、その雌コネクタに取り付けられ、薬瓶からニードルレス注射器へ液剤を吸引する用意がなされる。液剤内容物の全体が、単一の吸引、または、立て続けの２回以上の吸引で、薬瓶から吸引され得る。薬瓶アダプタからの液瓶アダプタの引き延ばされた取り外しの後の後続の吸引は、無菌状態がなくなる恐れがあるので、一般的に控えられる。

薬瓶アダプタからの液瓶アダプタの引き延ばされた取り外しの後に、衛生状態での薬瓶からの液剤用量の複数回の吸引を容易にするためのデュアルバイアルアダプタアセンブリが求められる。

本発明は、本願出願人が所有する上述の米国特許第６，５５８，３６５号に類似のデュアルバイアルアダプタアセンブリを対象としている。本発明は、通常は閉じられたニードルなしの拭き取り可能な自己シール式アクセスバルブが装着された雌コネクタを有する薬瓶アダプタを備えている点において当該米国特許と異なっている。このアクセスバルブは、選択的に開けられて、雄コネクタを挿入した際に流れ連通状態になることができる。本発明は、さらに、手動操作可能な流れ制御構成を備えている。そのような通常は閉じられたニードル無しの拭き取り可能な自己シール式アクセスバルブは、とりわけ、Halkey Robertsなどから市販されている。
http://www.halkeyroberts.com/products/medical/general.aspx

流れ制御構成は、次の３つの動作位置を有している。１つ目は、その自己シール式アクセスバルブが閉じられた状態に留まるように、液瓶アダプタの雄コネクタが薬瓶アダプタの雌コネクタに挿入されることなく液瓶アダプタが薬瓶アダプタに係合する初期拡張セットアップ位置である。２つ目は、薬瓶内に液剤内容物を形成することを可能にするために薬瓶と液瓶との間の流れ連通を可能にするために自己シール式アクセスバルブを圧縮して流れ連通状態にするための、液瓶アダプタの雄コネクタを雌コネクタ内へ押圧するための中間縮小流れ連通位置である。３つ目は、薬瓶アダプタから液瓶アダプタを取り外し、それによって、薬瓶から液剤内容物を繰り返し吸引するために自己シール式アクセスバルブへのアクセスを提供することを可能にするための最終取り外し位置である。

拡張セットアップ位置によって、デュアルバイアルアダプタアセンブリは、通常は閉じられた自己シール式アクセスバルブが、その圧縮された流れ連通状態で長期にわたり保存されること（これは、その自己シール能力を劣化させ得る）に起因して使用にそぐわない状態になることなく、その意図される保存可能期間の間保存され得る。液瓶アダプタの雄コネクタは、好ましくは、デュアルバイアルアダプタアセンブリの初期拡張セットアップ位置で保存される間その無菌状態を維持するように、自己シール式アクセスバルブに接触する。このようにして、デュアルバイアルアダプタアセンブリは、液剤内容物の最初の吸引の前に自己シール式アクセスバルブを拭き取る必要なしに、その無菌包装から取り出される際に使用準備がなされる。代替的には、雄コネクタは、初期拡張セットアップ位置において自己シール式アクセスバルブから離間していてもよい。このようにして、自己シール式アクセスバルブは、デュアルバイアルアダプタアセンブリを使用する前に取り外される手動で取り外し可能なラベルによって覆われることによって、無菌状態に維持される。

本発明のデュアルバイアルアダプタアセンブリの使用方法は、薬瓶内に液剤内容物を形成する前にその初期拡張セットアップ位置からその中間縮小流れ連通位置までデュアルバイアルアダプタアセンブリを最初に配置することがユーザに求められる限りにおいて、米国特許第６，５５８，３６５号のデュアルバイアルアダプタアセンブリから修正される。本発明のデュアルバイアルアダプタアセンブリは、流れ制御構成をその初期拡張セットアップ位置からその中間縮小流れ連通位置まで押圧するために、流れ制御構成が、液瓶アダプタを薬瓶アダプタに向けて手動で直線的に縮小させること、または、液瓶アダプタを薬瓶アダプタに対して手動で回転的に縮小させることを必要とするように実施され得る。流れ制御構成は、様々なタイプの機械的構成を使用して実施され得る。そのような機械的構成には、少なくとも１つのフック部材を備えるフック部材構造、少なくとも１つのピンと溝との対を備えるバイオネット構造、ネジ構造などが含まれる。

液瓶アダプタを薬瓶アダプタに向けて直線的に縮小させることを伴う流れ制御構成の場合、デュアルバイアルアダプタアセンブリは、好ましくは、ユーザが使用のための指示の所定のセットに従うことを補助するためにブリスター内に包装され得る。ブリスターは、液瓶アダプタを液瓶に入れ子式に取り付ける際に液瓶アダプタが液瓶に即座にスナップ嵌めされることを防止するために、そのブルスター容器の開放端のところに剛性を有する内部規制構成を備えている。剛性を有する内部規制構成は、ブリスター容器の開放端の内部に取り付けるための別体の離散的な規制リングとして設けられてもよく、あるいは、一体的なデザイン構造であってもよい。適切な取り付けには、とりわけ、スナップ嵌め、接着剤取り付けなどが含まれる。

本発明を理解し、それが実際にどのように実施され得るのかを理解するために、次に、好ましい実施形態について、同様の部分に同様の番号を付した添付図面を参照して、単なる非限定的な例として説明する。

本発明の第１実施形態にしたがった、ニードルレス注射器と、薬瓶と、液瓶と、初期拡張セットアップ位置にあるデュアルバイアルアダプタアセンブリを収容するブリスターと、を備える投与セットの図である。 ブリスターおよびデュアルバイアルアダプタアセンブリの第１の分解斜視図である。 ブリスターおよびデュアルバイアルアダプタアセンブリの第２の分解斜視図である。 デュアルバイアルアダプタアセンブリの分解正面図である。 線４Ｂ−４Ｂに沿った図４Ａのデュアルバイアルアダプタアセンブリの縦断面図である。 図４Ａの線４Ｂ−４Ｂに沿った、その初期拡張セットアップ位置にあるデュアルバイアルアダプタアセンブリの縦断面図である。 図４Ａの線４Ｂ−４Ｂに沿った、その中間縮小流れ連通位置にあるデュアルバイアルアダプタアセンブリの縦断面図である。 デュアルバイアルアダプタアセンブリを液瓶に入れ子式に取り付ける前の、ブリスター内にある、その拡張セットアップ位置にあるデュアルバイアルアダプタアセンブリと、液瓶と、の正面図である。 線５Ｂ−５Ｂに沿った、図５Ａの正面図の縦断面図である。 ブリスター内のデュアルバイアルアダプタアセンブリと、液瓶に接触している液瓶アダプタと、の正面図である。 線６Ｂ−６Ｂに沿った、図６Ａの正面図の縦断面図である。 デュアルバイアルアダプタアセンブリを液瓶に最初に入れ子式に取り付ける際に手動操作可能な流れ制御構成を押圧してその中間縮小流れ連通位置にした液瓶を示す正面図である。 線７Ｂ−７Ｂに沿った、図７Ａの正面図の縦断面図である。 液瓶アダプタが液瓶を穿刺した状態の、ブリスター内にあるデュアルバイアルアダプタアセンブリの正面図である。 線８Ｂ−８Ｂに沿った、図８Ａの正面図の縦断面図である。 デュアルバイアルアダプタアセンブリをブリスターから取り外すことと、薬瓶を穿刺することなく薬瓶上に薬瓶アダプタを配置するためにデュアルバイアルアダプタアセンブリを逆さまにすることと、を示す正面図である。 線９Ｂ−９Ｂに沿った、図９Ａの正面図の縦断面図である。 薬瓶内に液剤内容物を形成するために液瓶から薬瓶内へ希釈剤を引くために薬瓶を穿刺している薬瓶アダプタを示す正面図である。 線１０Ｂ−１０Ｂに沿った、図１０Ａの正面図の縦断面図である。 薬瓶から液剤内容物を吸引するために注射器を薬瓶アダプタへ取り付ける様子を示す正面図である。 線１１Ｂ−１１Ｂに沿った、図１１Ａの正面図の縦断面図である。 本発明の第２実施形態にしたがった、その初期拡張セットアップ位置にあるデュアルバイアルアダプタアセンブリの斜視図である。 その中間縮小流れ連通位置にある図１２のデュアルバイアルアダプタアセンブリの斜視図である。 本発明の第３実施形態にしたがった、その初期拡張セットアップ位置にあるデュアルバイアルアダプタアセンブリの斜視図である。 図１４のデュアルバイアルアダプタアセンブリの分解図である。 その初期拡張セットアップ位置にある図１４のデュアルバイアルアダプタアセンブリの正面図である。 図１６Ａの線１６Ｂ−１６Ｂに沿った図１４のデュアルバイアルアダプタアセンブリ縦断面図である。 その中間縮小流れ連通位置にある図１４のデュアルバイアルアダプタアセンブリの正面図である。 図１７Ａの線１７Ｂ−１７Ｂに沿った図１４のデュアルバイアルアダプタアセンブリ縦断面図である。 本発明の第４実施形態にしたがった、その初期拡張セットアップ位置にあるデュアルバイアルアダプタの正面図である。 線１８Ｂ−１８Ｂに沿った図１８Ａのデュアルバイアルアダプタアセンブリの縦断面図である。 その縮小流れ連通位置にある図１８Ａのデュアルバイアルアダプタアセンブリの正面図である。 線１９Ｂ−１９Ｂに沿った図１９Ａのデュアルバイアルアダプタアセンブリの縦断面図である。

図１は、最初は空のニードルレス注射器１０と、薬瓶２０と、液瓶３０と、デュアルバイアルアダプタアセンブリ５０Ａを収容するためのブリスター４０と、を備える投与セット１００を示している。ニードルレス注射器１０は、プランジャ１２を有する胴部１１と、雄ルアーロックコネクタ１３と、を備えている。注射器１０は、他のタイプの雄コネクタで形成されてもよい。薬瓶２０は、長手方向薬瓶軸線２０Ａを有しており、また、薬瓶クラウン２２と縮径薬瓶ネック２３とを有する頂部が開口した薬瓶ボトル２１を備えている。薬瓶クラウン２２は、薬瓶ストッパ２４によってシールされる。薬瓶ストッパ２４は、アルミニウムバンド２６によってシールされる。薬瓶２０は、粉末、固体または液体の形態の薬剤２７を収容する。薬瓶２０は、負圧下にあってもよい。液瓶３０は、長手方向液瓶軸線３０Ａを有しており、また、液瓶クラウン３２と縮径液瓶ネック３３とを有する頂部が開口した液瓶ボトル３１を備えている。液瓶クラウン３２は、液瓶ストッパ３４によってシールされる。液瓶ストッパ３４は、アルミニウムバンド３６によってシールされる。液瓶３０は、希釈剤のみ、または、活性成分の形態の液体内容物３７を収容する。

図２〜４は、ブリスター４０を示している。ブリスター４０は、端部が開口したブリスター容器４１を備えている。ブリスター容器４１は、ブリスター容器閉鎖端４２と、ブリスター容器開放端４３と、を有している。ブリスター４０は、開放端４３をシールするためのシール部４４を備えている。ブリスター容器閉鎖端４２は、薬瓶アダプタ８０を保持するための保持部凹部４６を備えている。端部が開口したブリスター容器４１は、液瓶アダプタ６０の最初の入れ子式の取り付け時に液瓶アダプタ６０を液瓶３０に即座にスナップ嵌めするのを防止するために、その開放端４３のところに剛性を有する内部規制構成４７を備えている。剛性を有する内部規制構成４７は、凹部４９によって適所にスナップ嵌めされる別体の規制リング４８として実施される。

デュアルバイアルアダプタアセンブリ５０Ａは、長手方向デュアルバイアルアダプタアセンブリ中央線５１を有しており、また、液瓶アダプタ６０と、液瓶アダプタ６０に最初に相互係合される薬瓶アダプタ８０と、を備えている。デュアルバイアルアダプタアセンブリ５０Ａは、次の３つの動作位置、すなわち、初期拡張セットアップ位置と、中間縮小流れ連通位置と、最終取り外し位置と、を有する手動動作可能な流れ制御構成５２Ａを備えている。代替的な薬瓶アダプタアセンブリは、以下で説明される意図される３つの動作位置をとることができる様々な流れ制御構成を使用して実施可能である。

液瓶アダプタ６０は、直立雄コネクタ６２を有する交差方向液瓶アダプタ頂部壁６１と、液瓶３０に入れ子式に取り付けるための反対側を向いた液瓶アダプタスカート６３と、を備えている。雄コネクタ６２は、好ましくは、雄ルアーロックコネクタである。液瓶アダプタ６０は、さらに、液瓶アダプタ６０を液瓶３０に入れ子式に取り付ける際に液瓶ストッパ３４を穿刺するための液瓶ストッパ穿刺カニューレ６４を備えている。直立雄コネクタ６２は、液瓶ストッパ穿刺カニューレ６４に流れ連通する。規制リング４８は、その非撓み位置で液瓶アダプタスカート６３をぴったりと受け入れる寸法の内径を有しており、液瓶３０にスナップ嵌めするために液瓶アダプタスカート６３が開くことを防止する。

液瓶アダプタ６０は、さらに、直立円筒状スリーブ６６を備えている。直立円筒状スリーブ６６は、交差方向液瓶アダプタ頂部壁６１に取り付けられ、直立雄コネクタ６２を取り囲む。直立円筒状スリーブ６６は、薬瓶アダプタ８０に対面する先行スリーブリム６７を有している。円筒状スリーブ６６は、非撓み円筒形断面から、僅かに変形した楕円形の断面に弾性的に変形され得るように、壁圧が薄い。円筒状スリーブ６６は、長手方向に向けられた閉鎖端の細長いスリット６８の直径対を有している。スリット６８は、交差方向液瓶アダプタ頂部壁６１から先行スリーブリム６７まで延在する。先行スリーブリム６７は、内側に向けられたフック部材６９の直径対を有している。フック部材６９は、長手方向に向けられた閉鎖端の細長いスリット６８の直径対と位置整合される。

薬瓶アダプタ８０は、直立雌コネクタ８２を有する交差方向薬瓶アダプタ頂部壁８１と、薬瓶２０に入れ子式に取り付けるための反対側に向けられた薬瓶アダプタスカート８３と、を備えている。雌コネクタ８２は、好ましくは、雌ルアーコネクタである。薬瓶アダプタ８０は、さらに、薬瓶アダプタ８０を薬瓶２０に入れ子式に取り付ける際に薬瓶ストッパ２４を穿刺するための薬瓶ストッパ穿刺カニューレ８４を備えている。直立雌コネクタ８２は、薬瓶ストッパ穿刺カニューレ８４に流れ連通する。直立雌コネクタ８２には、ニードルなしの拭き取り可能な自己シール式アクセスバルブ８６が装着される。自己シール式アクセスバルブ８６は、雄コネクタをそこへ密封挿入する際に、通常は閉じられた非圧縮状態から圧縮された流れ連通状態に選択的に圧縮可能である。ニードルなしの拭き取り可能な自己シール式アクセスバルブ８６は、拭き取り可能な予めスリットが形成されたアクセス面８７を備えている。

直立雌コネクタ８２は、長手方向に向けられたトラック８８の直径対を有して形成される。トラック８８の各々は、上部トラックリム８９と下部トラックリム９１とを有している。長手方向に向けられたトラック８８は、規制リング４８の高さよりも僅かに長い。長手方向に向けられたトラック８８は、下部トラックリム９１が上部トラックリム８９よりも長手方向デュアルバイアルアダプタアセンブリ中央線５１から遠くなるように、それらの上部トラックリム８９からそれらの下部トラックリム９１まで分岐する。直立雌コネクタ８２は、交差方向薬瓶アダプタ頂部壁８１に隣接して下部トラックリム９１の下に水平方向凹部９２の直径対を有して形成される。直立雌コネクタ８２は、薬瓶アダプタ８０に対して液瓶アダプタ６０を手動で回転させることによって内向きのフック部材６９が水平方向凹部９２から解放され、それらを傾斜した脱出斜面９３のうちの一方まで上がらせて、液瓶アダプタ６０を薬瓶アダプタ８０から離すように、傾斜した脱出斜面９３を水平方向凹部９２の両側に有して形成される。

図４Ｃは、その初期拡張セットアップ位置にある流れ制御構成５２Ａを示しており、この流れ制御構成５２Ａは、自己シール式アクセスバルブ８６が長期間保存に適したその通常の閉じられた状態になるように液瓶アダプタ６０を薬瓶アダプタ８０から離すために上部トラックリム８９のところに配置された内側に向けられたフック部材６９の直径対を有している。雄コネクタ６２は、拭き取り可能な予めスリットが形成されたアクセス面８７に接触しているが、自己シール式アクセスバルブ８６を開いてはいない。デュアルバイアルアダプタアセンブリ５０Ａは、初期拡張セットアップ位置高さＨ１を有している。

図４Ｄは、液瓶アダプタ６０を薬瓶アダプタ８０に向けて直線的に縮小させた後のその中間縮小流れ連通位置にある流れ制御構成５２Ａを示している。内側に向けられたフック部材８８は、長手方向に向けられたトラック８８の下に押圧され、下部トラックリム９１のまわりでスナップして水平方向凹部９２内に入る。それによって、液瓶アダプタ６０が薬瓶アダプタ８０と強固に係合する。同時に、雄コネクタ６２は、雌コネクタ８２内へ挿入され、液剤形成目的で液瓶３０から薬瓶２０へ液体が流れることができるようにするために自己シール式アクセスバルブ８６が開かれる。デュアルバイアルアダプタアセンブリ５０Ａは、中間縮小流れ連通位置高さＨ２を有しており、Ｈ２＜Ｈ１である。

流れ制御構成５２Ａは、液瓶アダプタ６０を薬瓶アダプタ８０に対して時計回り、または、反時計回りに回転させ、それによって自己シール式アクセスバルブ８６を露出させる際に液瓶アダプタ６０を薬瓶アダプタ８０から取り外し可能にするための最終取り外し位置を有している。そのように液瓶アダプタ６０を薬瓶アダプタ８０から解放することは、壁厚が薄い円筒状スリーブ６６が、その非撓み円筒形断面から、その撓んだ楕円形断面に僅かに弾性変形することを伴う。液瓶アダプタ６０を薬瓶アダプタ８０に対して手動回転させることによって、内側に向けられたフック部材６９が水平方向凹部９２から解放され、それらを傾斜した脱出斜面９３のうちの一方まで上がらせて、液瓶アダプタ６０が薬瓶アダプタ８０から離される。自己シール式アクセスバルブ８６は、その通常は閉じられた状態に戻り、拭き取り可能な予めスリットが形成されたアクセス面８７が現れる。

図５〜１１は、ブリスター４０、デュアルバイアルアダプタアセンブリ５０Ａおよび負圧下の薬瓶２０の使用方法を示している。デュアルバイアルアダプタアセンブリ５０Ａは、ブリスター４０なしでも、また、負圧下ではない薬瓶２０と一緒にでも同等に使用することができる。

図５Ａおよび図５Ｂは、ブリスター４０に収容されたデュアルバイアルアダプタアセンブリ５０Ａと、液瓶３０と、を示している。デュアルバイアルアダプタアセンブリ５０Ａは、初期拡張セットアップ位置高さＨ１を有するその初期拡張セットアップ位置にある。

図６Ａおよび図６Ｂは、液瓶３０に接触した液瓶アダプタ６０を示している。

図７Ａおよび図７Ｂは、液瓶アダプタ６０を液瓶３０に押しつける（ただし、剛性を有する規制リング４８は、液瓶アダプタスカート６３が開くことを防止する）ためのブリスター４０に作用する矢印Ａで示される直線的な手動縮小力を示している。直線的な手動縮小力は、壁厚が薄い円筒状スリーブ６６の弾性変形時に、内側に向けられたフック部材６９を、長手方向トラック８８の直径対に沿って下部トラックリム９１を超えて水平方向凹部９２の直径対内まで押圧する。雄コネクタ６２は、雌コネクタ８２内に挿入され、自己シール式アクセスバルブ８６は、液瓶ストッパ穿刺カニューレ６４と薬瓶ストッパ穿刺カニューレ８４との間の流れ連通を可能にするためのその流れ連通状態まで長手方向に完全に圧縮される。液瓶アダプタ６０は、規制リング４８を超える。デュアルバイアルアダプタアセンブリ５０Ａは、中間縮小流れ連通位置高さＨ２を有しており、Ｈ２＜Ｈ１である。

図８Ａおよび図８Ｂは、直線的な手動縮小力が引き続き、さらに、液瓶アダプタ６０を液瓶３０に押しつけ、その結果、液瓶アダプタ６０が液瓶３０にスナップし、それによって、その液瓶ストッパ３４を穿刺している状態を示している。

図９Ａおよび図９Ｂは、ブリスター４０からデュアルバイアルアダプタアセンブリ５０Ａを取り外し、薬瓶２０を穿刺することなく薬瓶アダプタ８０を薬瓶２０上に配置するためにデュアルバイアルアダプタアセンブリ５０Ａを逆さまにする様子を示している。

図１０Ａおよび図１０Ｂは、薬瓶２０を穿刺するために薬瓶アダプタ８０を薬瓶２０に押しつけるための、液瓶３０に作用する矢印Ｂによって示される直線的な手動縮小力を示している。負圧下の薬瓶２０は、液剤内容物９５をその中に形成するために、液瓶３０から薬瓶２０内へ液体内容物を引く。液瓶３０は、現在、空であり、薬瓶２０は、現在、液剤内容物９５を収容している。

図１１Ａおよび図１１Ｂは、図１０Ａに矢印Ｃで示されるように液瓶アダプタ６０を薬瓶アダプタ８０に対して時計回り、または、反時計回りに回転させることによって液瓶アダプタ６０と空の液瓶３０とを薬瓶アダプタ８０から取り外した後に、薬瓶アダプタ８０が、薬瓶２０から液剤９５を注射器吸引する準備ができている状態を示している。

図１２および図１３は、デュアルバイアルアダプタアセンブリ５０Ａと類似の構造および動作を有するデュアルバイアルアダプタアセンブリ５０Ｂを示しており、したがって、同様の部分には同様の符号が付してある。デュアルバイアルアダプタアセンブリ５０Ｂは、手動操作可能な流れ制御構成５２Ｂを有している点がデュアルバイアルアダプタアセンブリ５０Ａと異なっている。流れ制御構成５２Ｂは、４つの等間隔に離間した長手方向に向けられた弾性撓み支持部７１を有している。支持部７１の各々は、内側に向けられたフック部材６９を有している。したがって、手動操作可能な流れ制御構成５２Ｂは、対応する数の長手方向に向けられたトラック８２を有している。トラック８２の各々は、その上部トラックリム８９と、下部トラックリム９１と、水平方向凹部９２と、を有している。

図１４〜１７は、デュアルバイアルアダプタアセンブリ５０Ａと類似の構造および動作を有するデュアルバイアルアダプタアセンブリ５０Ｃを示しており、したがって、同様の部分には同様の符号が付してある。デュアルバイアルアダプタアセンブリ５０Ｃは、手動操作可能な流れ制御構成５２Ｃを有している点がデュアルバイアルアダプタアセンブリ５０Ａと異なっている。デュアルバイアルアダプタアセンブリ５０Ｃは、少なくとも１つのピンと溝との対、好ましくは、ピンと溝との対の直径対を備えるバイオネット構成の形態である。流れ制御構成５２Ｃは、直線縮小とは対照的に、回転縮小を受けた際に、その初期拡張セットアップ位置から中間縮小流れ連通位置まで押圧される。

液瓶アダプタ６０は、Ｙ字状溝７２の直径対を有する直立円筒状スリーブ６６を備えて形成される。略Ｙ字状の溝７２の各々は、第１の閉鎖端７３と、第１の閉鎖端７３と反対側の第２の閉鎖端７４と、閉鎖端７３に隣接する開放端７６と、を備えている。薬瓶アダプタ８０は、雌コネクタ８２を取り囲む直立円筒形スリーブ９６を有して形成される。直立円筒形スリーブ９６は、デュアルバイアルアダプタアセンブリ５０Ｃをその初期拡張セットアップ位置からその中間縮小流れ連通位置まで配置する際に直立円筒状スリーブ６６内に入れ子式に受け入れられる形状および寸法を有している。直立円筒形スリーブ９６は、Ｙ字状溝７２に沿って摺動するための外側に向けられたピン９７の直径対を有して形成される。ピン９７は、初期拡張セットアップ位置において第１の閉鎖端７３のところに位置し、中間縮小流れ連通位置において第２の閉鎖端７４のところに位置し、取り外し位置において開放端７６のところに位置する。

流れ制御構成５２Ｃは、次の３つの位置を有している。

図１６Ａおよび図１６Ｂは、デュアルバイアルアダプタアセンブリ５０Ｃが初期拡張セットアップ位置高さＨ１を有する初期拡張セットアップ位置を示している。液瓶アダプタ６０は、自己シール式アクセスバルブ８６が閉状態に留まるように、雄コネクタ６２が雌コネクタ８２内に挿入されることなく薬瓶アダプタ８０と係合する。ピン９７は、第１の閉鎖端７３のところに位置する。

図１７Ａおよび図１７Ｂは、デュアルバイアルアダプタアセンブリ５０Ｃが中間縮小流れ連通位置高さＨ２を有する中間縮小流れ連通位置を示している。液瓶アダプタ６０は、雄コネクタ６２を雌コネクタ８２内へ押圧して自己シール式アクセスバルブ８６を長手方向に圧縮し、自己シール式アクセスバルブ８６を開けるために薬瓶アダプタ８０と係合する。ピン９７は、図１４の矢印Ｄで示されるように液瓶アダプタ６０を固定的な薬瓶アダプタ８０に対して長手方向デュアルバイアルアダプタアセンブリ中央線５１を中心として時計回りに回転させた後、第２の閉鎖端７４のところに位置する。

図１７Ａに矢印Ｅで示されるように液瓶アダプタ６０を薬瓶アダプタ８０に対して長手方向デュアルバイアルアダプタアセンブリ中央線５１を中心として反時計回りに回転させた際に液瓶アダプタ６０を薬瓶アダプタ８０から取り外し可能にするための最終取り外し位置。ピン９７は、取り外し目的で開放端７６のところに位置する。

図１８および図１９は、デュアルバイアルアダプタアセンブリ５０Ｃと類似の構造および動作を有するデュアルバイアルアダプタアセンブリ５０Ｄを示しており、したがって、同様の部分には同様の符号が付してある。流れ制御構成５２Ｄは、直線的な縮小とは対照的に、回転的な縮小を受けた際に、初期拡張セットアップ位置から中間縮小流れ連通位置まで押圧される。デュアルバイアルアダプタアセンブリ５０Ｄは、手動操作可能な流れ制御構成５２Ｄを有している。流れ制御構成５２Ｄは、Ｙ字状の溝７２の直径対に代えて、逆さまに傾けられた略Ｕ字状の溝７７の直径対を備えている点が、手動操作可能な流れ制御構成５２Ｃと異なっている。逆さまに傾けられた略Ｕ字状の溝７７の各々は、閉鎖端７８と、開放端７９と、閉鎖端７８と開放端７９との間の湾曲頂部８１と、を備えている。ピン９７は、初期拡張セットアップ位置において閉鎖端７８のところに位置し、中間縮小流れ連通位置において湾曲頂部８１のところに位置し、最終取り外し位置において開放端７９のところに位置する。

本発明の特定の実施形態が例示され説明されたが、本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、様々な他の変更および修正を行うことができることが当業者には明らかであろう。

Claims (10)

1. 雄コネクタを有するニードルレス注射器と、薬瓶と、液瓶と、ともに使用するためのデュアルバイアルアダプタアセンブリであって、
   前記薬瓶は、薬瓶ボトルと、該薬瓶ボトルをシールする薬瓶ストッパと、を有し、
   前記薬瓶は、薬剤を収容し、
   前記液瓶は、液瓶ボトルと、該液瓶ボトルをシールする液瓶ストッパと、を有し、
   前記液瓶は、前記薬瓶内で前記薬剤を混合または再構成して、前記薬瓶内に液剤内容物を形成するために液体内容物を収容し、
   前記デュアルバイアルアダプタアセンブリは、長手方向デュアルバイアルアダプタアセンブリ中央線を有し、
   前記デュアルバイアルアダプタアセンブリは、
   （ａ）薬瓶アダプタであって、直立雌コネクタを有する交差方向薬瓶アダプタ頂部壁と、前記薬瓶に入れ子式に取り付けるための反対側に向けられた薬瓶アダプタスカートと、前記薬瓶アダプタを前記薬瓶に入れ子式に取り付ける際に前記薬瓶ストッパを穿刺するための薬瓶ストッパ穿刺カニューレと、を備える薬瓶アダプタを備え、
   前記直立雌コネクタは、前記薬瓶ストッパ穿刺カニューレに流れ連通し、
   前記直立雌コネクタは、雄コネクタを前記直立雌コネクタ内に密封挿入する際に、非圧縮の通常は閉じられた状態から圧縮され開かれた流れ連通状態へ選択的に長手方向に圧縮可能な、ニードルなしの拭き取り可能な自己シール式アクセスバルブを有し、
   前記デュアルバイアルアダプタアセンブリは、
   （ｂ）液瓶アダプタであって、直立雄コネクタを有する交差方向液瓶アダプタ頂部壁と、前記液瓶に入れ子式に取り付けるための反対側に向けられた液瓶アダプタスカートと、前記液瓶アダプタを前記液瓶に入れ子式に取り付ける際に前記液瓶ストッパを穿刺するための液瓶ストッパ穿刺カニューレと、を備える液瓶アダプタを備え、
   前記直立雄コネクタは、前記液瓶ストッパ穿刺カニューレに流れ連通し、
   前記デュアルバイアルアダプタアセンブリは、
   （ｃ）２つの動作位置を有する手動操作可能な流れ制御構成を備え、
   前記２つの動作位置は、
   ｉ）前記薬瓶内で記液剤を形成することを可能にするために前記薬瓶ストッパ穿刺カニューレと前記液瓶ストッパ穿刺カニューレとの流れ連通を可能にするために、前記雄コネクタが前記雌コネクタ内に押圧されて、前記開いた流れ連通状態になるまで前記自己シール式アクセスバルブを長手方向に圧縮した状態で、前記液瓶アダプタが前記薬瓶アダプタに係合する中間縮小流れ連通位置であって、前記デュアルバイアルアダプタアセンブリが縮小流れ連通位置高さＨ２を有する縮小流れ連通位置と、
   ｉｉ）前記液瓶アダプタを前記薬瓶アダプタから取り外し、それによって、前記薬瓶から液剤内容物を吸引するために、前記自己シール式アクセスバルブへの繰り返し可能なアクセスを提供することを可能にするための最終取り外し位置と
   を備え、
   前記手動操作可能な流れ制御構成は、さらに、前記雄コネクタが前記雌コネクタに挿入されることなく前記液瓶アダプタが前記薬瓶アダプタに係合し、それによって、前記自己シール式アクセスバルブが閉じられる初期拡張セットアップ位置であって、前記デュアルバイアルアダプタアセンブリがＨ２＜Ｈ１となる初期拡張セットアップ位置高さＨ１を有する初期拡張セットアップ位置を含むさらなる動作位置を有し、前記縮小流れ連通位置は、前記初期拡張セットアップ位置と前記最終取り外し位置との間の中間縮小流れ連通位置である
   デュアルバイアルアダプタアセンブリ。
2. 請求項１に記載のアセンブリであって、
   前記流れ制御構成は、前記雄コネクタを前記雌コネクタ内へ押圧するために、前記拡張セットアップ位置から前記縮小流れ連通位置まで直線的な縮小を受ける
   アセンブリ。
3. 請求項２に記載のアセンブリであって、
   前記液瓶アダプタは、前記直線的な縮小中に、前記薬瓶アダプタ上を、関連する長手方向トラックの下へ摺動するために、内側に向けられた少なくとも１つのフック部材を備える
   アセンブリ。
4. 請求項３に記載のアセンブリであって、
   前記液瓶アダプタは、前記雄コネクタを取り囲む直立円筒状スリーブを備え、
   前記直立円筒状スリーブは、前記内側に向けられた少なくとも１つのフック部材を有して形成される
   アセンブリ。
5. 請求項２ないし請求項４のいずれか一項に記載のアセンブリであって、
   さらに、前記デュアルバイアルアダプタアセンブリを収容するためのブリスターを備え、
   前記ブリスターは、ブリスター容器閉鎖端とブリスター容器開放端とを有する、頂部が開口したブリスターパックを備え、
   前記ブリスター容器開放端は、入れ子式の取り付けが最初に前記流れ制御構成を前記初期拡張セットアップ位置から前記中間縮小流れ連通位置まで押圧するように前記液瓶アダプタを前記液瓶に入れ子式に取り付ける際に前記液瓶アダプタが前記液瓶に即座にスナップ嵌めされることを防止するための、剛性を有する内部規制構成を備える
   アセンブリ。
6. 請求項１に記載のアセンブリであって、
   前記流れ制御構成は、前記雄コネクタを前記雌コネクタ内へ押圧するために、前記拡張セットアップ位置から前記縮小流れ連通位置まで回転的な縮小を受ける
   アセンブリ。
7. 請求項６に記載のアセンブリであって、
   前記流れ制御構成は、前記初期拡張セットアップ位置における第１の閉鎖端から、前記中間縮小流れ連通位置における前記第１の閉鎖端とは反対側の第２の閉鎖端まで、および、前記中間縮小流れ連通位置における前記第２の閉鎖端から前記最終取り外し位置における開放端まで、関連する略Ｙ字状の溝に沿ってピンが移動する少なくとも１つのピン溝の対を有するバイオネット構成である
   アセンブリ。
8. 請求項６に記載のアセンブリであって、
   前記流れ制御構成は、前記初期拡張セットアップ位置における第１の閉鎖端から前記中間縮小流れ連通位置における湾曲頂部まで、および、前記中間縮小流れ連通位置における前記湾曲頂部から前記最終取り外し位置における開放端まで、逆さまに傾けられた関連する略Ｕ字状の溝に沿ってピンが移動する少なくとも１つのピン溝対を有するバイオネット構成である
   アセンブリ。
9. 請求項１ないし請求項８のいずれか一項に記載のアセンブリであって、
   前記流れ制御構成は、前記最終取り外し位置のところで前記液瓶アダプタを前記薬瓶アダプタから係合解除するために、前記薬瓶アダプタに対する前記液瓶アダプタの手動回転を使用する
   アセンブリ。
10. 請求項１ないし請求項９のいずれか一項に記載のアセンブリであって、
    前記初期拡張セットアップ位置において、前記雄コネクタは、前記自己シール式アクセスバルブを長手方向に圧縮することなく、前記自己シール式アクセスバルブに接触する
    アセンブリ。

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