JP6517196B2 - 調整油 - Google Patents
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Description
本願は、米国特許法第119条(e)に基づき、2013年10月4日に出願された米国仮特許出願第61/887,268号明細書;2013年10月17日に出願された同第61/892,399号明細書;2013年10月24日に出願された同第61/895,355号明細書;2014年1月3日に出願された同第61/923,327号明細書;及び2014年7月10日に出願された同第62/023,109号明細書の利益を主張する。これらの出願の各々は、あらゆる目的から全体として参照により本明細書に援用される。本願は、2014年7月10日に出願された「Novel Ketoacyl ACP Synthase Genes and Uses Thereof」と題される米国仮特許出願第62/023,112号明細書(これもまた、本明細書によってあらゆる目的から全体として参照により援用される)に開示されるものに関する主題を含む。詳細には、米国仮特許出願第62/023,112号明細書の表1、表7及び表8、並びに同明細書中に特定される対応する配列が、本明細書によって参照により援用される。
配列表の参照
本願は、本明細書に添付される配列表を含む。
油産生性の非光合成藻類であるPrototheca moriformisは、栄養炭素供給が過剰な、しかし他の必須栄養素は制限されているために細胞分裂が阻害される場合の条件下で、多量のトリアシルグリセリド油を蓄える。最大C18の炭素鎖長を有する脂肪酸のバルク生合成がプラスチドで起こる;次に脂肪酸が小胞体に輸送され、そこでC18を越える伸長及びトリアシルグリセリド(TAG)への取り込みが(それが起こる場合には)起こると考えられている。脂質は脂肪体と呼ばれる大きい細胞質小器官に蓄えられ、環境条件が成長に有利に変化すると直ちに動員され、同化代謝のためのエネルギー及び炭素分子を提供する。
(i)配列番号46〜49のいずれかによってコードされる酵素と少なくとも60、65、70、75、80、85、90、又は95%のアミノ酸配列同一性を有するタンパク質を任意選択でコードする外来性KASI又はKASIV遺伝子と、配列番号11、87、89、159、162又は163と少なくとも60、65、70、75、80、85、90、又は95%の核酸配列同一性を有するタンパク質を任意選択でコードする少なくとも1つのFATBアシル−ACPチオエステラーゼ遺伝子とを発現するか;
(ii)配列番号129〜147のいずれかと少なくとも60、65、70、75、80、85、90、又は95%の配列同一性を有する窒素感受性プロモーターの制御下でFATA、FATB、KASI、KASII、LPAAT、SAD、又はFAD2をコードする遺伝子を発現するか;又は
(iii)SAD遺伝子、FAD2遺伝子、及びFATA遺伝子のノックアウト又はノックダウンを有し、外来性C18選択的FATA遺伝子、オレオイル選択的LPAAT遺伝子、及びKASII遺伝子を過剰発現する、工程と;
細胞から油を抽出する工程とを含む。
本発明は、例えば、以下の項目も提供する。
(項目1)
(a)組換え細胞を培養する工程であって、前記細胞が
(i)配列番号46〜49のいずれかによってコードされる酵素と少なくとも60、65、70、75、80、85、90、又は95%のアミノ酸配列同一性を有するタンパク質を任意選択でコードする外来性KASI又はKASIV遺伝子と、配列番号11、87、89、159、162又は163と少なくとも60、65、70、75、80、85、90、又は95%の核酸配列同一性を有するタンパク質を任意選択でコードする少なくとも1つのFATBアシル−ACPチオエステラーゼ遺伝子とを発現するか;
(ii)配列番号129〜147のいずれかと少なくとも60、65、70、75、80、85、90、又は95%の配列同一性を有する窒素感受性プロモーターの制御下でFATA、FATB、KASI、KASII、LPAAT、SAD、又はFAD2をコードする遺伝子を発現するか;又は
(iii)SAD遺伝子、FAD2遺伝子、及びFATA遺伝子のノックアウト又はノックダウンを有し、外来性C18選択的FATA遺伝子、オレオイル選択的LPAAT遺伝子、及びKASII遺伝子を過剰発現する、工程と;
(b)前記細胞から油を抽出する工程と
を含む方法。
(項目2)
前記細胞がタイプ(i)の細胞である、項目1に記載の方法。
(項目3)
前記細胞が、配列番号11、87、89、159、162又は163のいずれかと少なくとも60、65、70、75、80、85、90、又は95%の核酸配列同一性を有するタンパク質を任意選択でコードする第2のアシル−ACPチオエステラーゼを少なくとも含む、項目2に記載の方法。
(項目4)
前記油が少なくとも30%のC10:0及び少なくとも30%のC12:0を含む、項目2又は3に記載の方法。
(項目5)
前記油が、ASTM D445によって測定したとき40℃で30cS未満及び任意選択で25cS±20%の粘度を有する、項目2〜4のいずれか一項に記載の方法。
(項目6)
C10:0及びC12:0脂肪酸が20%、10%又は5%以内にバランスしている、項目2〜5のいずれか一項に記載の方法。
(項目7)
前記細胞がタイプ(iii)の細胞である、項目1に記載の方法。
(項目8)
前記細胞油が少なくとも60%のステアリン酸−オレイン酸−ステアリン酸(SOS)を含む、項目7に記載の方法。
(項目9)
(a)前記C18選択的FATA遺伝子が、配列番号156と少なくとも60、65、70、75、80、85、90、又は95%のアミノ酸同一性を有するタンパク質をコードし、
(b)前記LPAAT遺伝子が、配列番号157と少なくとも60、65、70、75、80、85、90、又は95%のアミノ酸同一性を有するタンパク質をコードし;及び/又は
(c)前記KASII遺伝子が、配列番号160又は161と少なくとも60、65、70、75、80、85、90、又は95%のアミノ酸同一性を有するタンパク質をコードする、項目7に記載の方法。
(項目10)
前記細胞が微細藻、任意選択でTrebouxiophyceaeの微細藻、及び任意選択でPrototheca属の微細藻である、項目1〜9のいずれか一項に記載の方法。
(項目11)
項目1〜10のいずれか一項により製造される油、石鹸、油脂化学品、食料品、又は他の油由来製品。
(項目12)
油産生組換え細胞、任意選択で油産生組換え真核微細藻のものを培養する工程を含む方法であって、前記細胞が、FAME GC/FID分析によって決定するとき少なくとも0.1のパルミトレイン酸対パルミチン酸比及び/又は0.5%以上のパルミトレイン酸レベルによって特徴付けられる脂肪酸プロフィールを有する油を産生する活性を有するパルミチン酸ACP−デサチュラーゼ酵素をコードする外来遺伝子を含む、方法。
(項目13)
前記外来遺伝子が、ACP−パルミチン酸に対して不飽和化活性を有するパルミトイル−ACPデサチュラーゼ(PAD)をコードする、項目12に記載の方法。
(項目14)
前記外来遺伝子が、ACP−パルミチン酸に対する活性が増加したステアロイル−ACPデサチュラーゼ変異体をコードする、項目13に記載の方法。
(項目15)
前記ステアロイル−ACPデサチュラーゼ変異体がL118W突然変異体である、項目14に記載の方法。
(項目16)
前記遺伝子が、真核油産生微細藻で遺伝子産物を発現させる活性を有するプロモーター、プラスチド標的トランジットペプチド、及び5’UTRに作動可能に連結している、項目12〜15のいずれか一項に記載の方法。
(項目17)
前記微細藻がTrebouxiophyceaeの微細藻、及び任意選択でChlorella属又はPrototheca属の微細藻である、項目16に記載の方法。
(項目18)
前記微細藻が、配列番号76と少なくとも65、70、75、80、85、90又は95%のヌクレオチド配列同一性を有する23S rRNAを有する、項目16に記載の方法。
(項目19)
前記脂肪酸プロフィールが3.5%未満の飽和脂肪酸によってさらに特徴付けられる、項目1〜18のいずれか一項に記載の方法。
(項目20)
前記細胞が乾燥細胞重量基準で少なくとも40%の油となるまで培養される、項目12〜19のいずれか一項に記載の方法。
(項目21)
前記微細藻が、内在性アシル−ACPチオエステラーゼのノックアウト又はノックダウン及び/又は外来性KASII遺伝子をさらに含む、項目12〜20のいずれか一項に記載の方法。
(項目22)
前記油が、内在性アシル−ACPチオエステラーゼのノックアウト又はノックダウン及び/又は外来性KASII遺伝子の結果として飽和脂肪酸量の減少を含む、項目21に記載の方法。
(項目23)
前記外来性KASII遺伝子が前記内因性アシル−ACPチオエステラーゼのコード領域に挿入される、項目21に記載の方法。
(項目24)
前記挿入されたKASII遺伝子が前記内因性アシル−ACPチオエステラーゼと逆向きにされる、項目23に記載の方法。
(項目25)
前記油がショ糖上での前記微細藻の従属栄養培養によって生成され、前記微細藻は、それがショ糖を代謝することを可能にする外来性インベルターゼ遺伝子を含む、項目12〜24のいずれか一項に記載の方法。
(項目26)
前記油が、少なくとも90%のオレイン酸、3%未満の飽和脂肪、及びリノール酸より多いオレイン酸を有する脂肪酸プロフィールを有する、項目12〜25のいずれか一項に記載の方法。
(項目27)
前記油を回収する工程をさらに含む、項目12〜26のいずれか一項に記載の方法。(項目28)
項目27に記載の油をフライ調理に又は加工食品の一成分として使用する工程を含む方法。
(項目29)
微細藻類ステロールプロフィールを含む、項目1〜28のいずれか一項に記載の方法によって生成される油。
(項目30)
前記微細藻類ステロールプロフィールが、β−シトステロールと比べたエルゴステロールの過剰及び/又は22,23−ジヒドロブラシカステロール、ポリフェラステロール又はクリオナステロールの存在によって特徴付けられる、項目27に記載の油。
(項目31)
油産生組換え細胞、任意選択で油産生組換え真核微細藻のものを培養する工程を含む方法であって、前記細胞が、20%超のリノール酸及び10%未満のリノレン酸を有する油を産生する、方法。
(項目32)
前記細胞が、外来性KASII遺伝子及び/又はFATAノックアウト又はノックダウンを含む、項目31に記載の方法。
(項目33)
前記細胞が、任意選択で環境条件によって調節可能なプロモーターの制御下にある、過剰発現するFAD2遺伝子をさらに含む、項目32に記載の方法。
(項目34)
前記細胞がTrebouxiophyceaeの微細藻、及び任意選択でChlorella属又はPrototheca属の微細藻であるか、又は配列番号76と少なくとも65、70、75、80、85、90又は95%のヌクレオチド配列同一性を有する23S rRNAを有する、項目31〜33のいずれか一項に記載の方法。
(項目35)
前記細胞が乾燥細胞重量基準で少なくとも40%の油となるまで培養される、項目31〜34のいずれか一項に記載の方法。
(項目36)
前記細胞がショ糖で培養され、及び前記細胞が、前記細胞による前記ショ糖の代謝を可能にする外来性インベルターゼ遺伝子を含む、項目31〜35のいずれか一項に記載の方法。
(項目37)
前記油を回収する工程をさらに含む、項目31〜36のいずれか一項に記載の方法。
(項目38)
微細藻類ステロールプロフィールを含む、項目37に記載の方法によって生成される油。
(項目39)
前記微細藻類ステロールプロフィールが、β−シトステロールと比べたエルゴステロールの過剰及び/又は22,23−ジヒドロブラシカステロール、ポリフェラステロール又はクリオナステロールの存在によって特徴付けられる、項目38に記載の油。
(項目40)
油産生細胞、任意選択で微細藻を培養する工程を含む方法であって、それにより細胞が、10%未満のパルミチン酸、85%超のオレイン酸、1%以下の多価不飽和脂肪酸、及び7%未満の飽和脂肪酸を有する油を産生する、方法。
(項目41)
前記細胞が、FAD及びFATAノックアウトを有する微細藻であり、且つ外来性KASII遺伝子を発現する、項目40に記載の方法。
(項目42)
前記細胞から前記油を抽出する工程をさらに含む、項目40又は41に記載の方法。
(項目43)
項目42に記載の方法によって生成される油。
(項目44)
微細藻類ステロールプロフィールを含む、項目43に記載の油。
(項目45)
項目43又は44に記載の油から製造される食料品又は化学品。
(項目46)
油産生細胞、任意選択で微細藻を培養する工程を含む方法であって、それにより前記細胞が、
(a)ラウリン酸とミリスチン酸との合計が少なくとも50%であり;
(b)総飽和脂肪酸が少なくとも50%であり、且つカプリン酸及びラウリン脂肪酸レベルが20%以内にバランスしており、
(c)カプリン酸が少なくとも45%であり、且つラウリン酸が少なくとも45%である脂肪酸プロフィールを有する油を産生する、方法。
(項目47)
ラウリン酸とミリスチン酸との合計が少なくとも60%である、項目46に記載の方法。
(項目48)
ラウリン酸とミリスチン酸との合計が少なくとも70%である、項目46に記載の方法。
(項目49)
ラウリン酸とミリスチン酸との合計が少なくとも75%である、項目46に記載の方法。
(項目50)
前記細胞が外来性植物FATB遺伝子を含む、項目46〜49のいずれか一項に記載の方法。
(項目51)
前記細胞が外来性KASI又はKASIV遺伝子を含む、項目46〜50のいずれか一項に記載の方法。
(項目52)
前記細胞から前記油を抽出する工程をさらに含む、項目46〜51のいずれか一項に記載の方法。
(項目53)
項目52に記載の方法によって生成される油。
(項目54)
微細藻類ステロールプロフィールを含む、項目53に記載の油。
(項目55)
項目53又は54に記載の油から製造される食料品又は化学品。
(項目56)
油産生細胞、任意選択で微細藻を培養する工程を含む方法であって、それにより前記細胞が、10%以下のリノレン酸及び20%以上のリノール酸によって特徴付けられる脂肪酸プロフィールを有する油を産生する、方法。
(項目57)
前記細胞が、過剰発現するKASII遺伝子と、FAD遺伝子置換と、任意選択で、
(a)オレイン酸特異的アシル−ACPチオエステラーゼをコードする外来遺伝子とを含むか;又は
(b)1つ以上のFATA対立遺伝子のノックアウトとを、オレイン酸特異的アシル−ACPチオエステラーゼをコードする外来遺伝子と共に含む、項目56に記載の方法。
(項目58)
前記FAD遺伝子の過剰発現が調節可能なプロモーターの環境制御による、項目57に記載の方法。
(項目59)
前記細胞から前記油を抽出する工程をさらに含む、項目56〜58のいずれか一項に記載の方法。
(項目60)
項目59に記載の方法によって生成される油。
(項目61)
微細藻類ステロールプロフィールを含む、項目60に記載の油。
(項目62)
項目61又は62に記載の油から製造される食料品又は化学品。
(項目63)
トリグリセリド油の生成方法において、
(a)窒素充満条件下で油産生細胞を培養する工程であって、それにより細胞の数を増加させる工程と、次に;
(b)窒素欠乏条件下で細胞を培養する工程であって、それにより細胞に乾燥細胞重量基準で少なくとも20%までトリグリセリドを蓄積させる工程であって、窒素充満条件下で活性及び窒素飢餓条件下で不活性なプロモーターであって、pH7.0と比較してpH5.0ではその活性の少なくとも半分を維持するプロモーターの制御下にあるFADc対立遺伝子、任意選択で単独の対立遺伝子を含む、工程と;
(c)前記油を得る工程であって、前記油が、前記窒素飢餓条件下における前記FADc遺伝子の下方調節に起因して減少したリノール酸を含む、工程と
を含む方法。
(項目64)
前記細胞がインベルターゼの存在下でショ糖を使用して6.5未満のpHで培養される、項目63に記載の方法。
(項目65)
前記インベルターゼが前記細胞によって産生される、項目63に記載の方法。
(項目66)
前記インベルターゼが、前記細胞によって発現される外来遺伝子から産生される、項目64又は65に記載の方法。
(項目67)
前記得られる油が、3%、2%、1%、又は0.5%未満のリノール酸を含む脂肪酸プロフィールを有する、項目64〜66のいずれか一項に記載の方法。
(項目68)
前記細胞が、リノール酸の変化を増幅させるためFADcノックアウトをさらに含む、項目64〜67のいずれか一項に記載の方法。
(項目69)
窒素充満条件と窒素飢餓条件との間でFADcの転写物レベルが10倍以上低下する、項目64〜68のいずれか一項に記載の方法。
(項目70)
外来性FATB遺伝子と外来性KASI遺伝子とを含む組換え細胞を培養する工程を含むトリグリセリド細胞油の生成方法であって、前記KASI遺伝子の発現により、前記油が、前記FATB遺伝子を有するが前記KASI遺伝子を有しない対照細胞と比べてより短鎖の分布を有する、方法。
(項目71)
配列番号90又は91と少なくとも75、80、85、90、91、92、93、94、95、96、97、98、又は88%のヌクレオチド同一性又は遺伝子コードの縮重に起因して等価な配列を有するか、或いは配列番号90又は91と少なくとも75、80、85、90、91、92、93、94、95、96、97、98、又は88%のアミノ酸同一性を有する酵素をコードするFATBアシル−ACPチオエステラーゼ遺伝子を含む組換え細胞。
(項目72)
前記細胞が、前記FATB遺伝子の発現に起因して脂肪酸プロフィールがシフトしているトリグリセリドを産生する、項目71に記載の細胞。
(項目73)
油を生成する方法であって、遺伝子操作された微生物、任意選択で微細藻から細胞油を得る工程と、前記細胞油を分画することにより、少なくとも70%のSOSを有してトリ飽和物が4%以下であるTAGプロフィールと、sn−2位における少なくとも90%のオレイン酸によって特徴付けられるsn−2プロフィールとによって特徴付けられるステアリン画分を生成する工程とを含む方法。
(項目74)
前記微生物が、過剰発現するKASII遺伝子、SADノックアウト若しくはノックダウン、又は外来性C18選択的FATA遺伝子、外来性LPAAT、及びFAD2ノックアウト若しくはノックダウンのうちの1つ以上を含む微細藻である、項目73に記載の方法。
(項目75)
前記ステアリン画分が、コクムバターの等価な曲線と本質的に同一の、最大ヒートフロー温度又はDSCで得られるSFC曲線を有する、項目73又は74に記載の方法。
(項目76)
前記分画が、OOSを除去する第1の温度、任意選択で約24℃、及びトリ飽和物を除去する第2の温度、任意選択で約29℃で実施される二段階分画である、項目73〜75のいずれか一項に記載の方法。
(項目77)
TAGプロフィールによって特徴付けられるトリグリセリド油の生成方法であって、(a)KASII遺伝子、外来性FATA遺伝子及び外来性LPAAT遺伝子を過剰発現する油産生プラスチド宿主細胞を提供する工程と、(b)前記油を産生させるため前記細胞を培養する工程と、(c)前記油を分離する工程とを含み、それらからなり、又はそれらから本質的になる方法において、前記TAGプロフィールが50%超のSOS及び10%未満のトリ飽和物を有する、方法。
(項目78)
前記細胞が内在性SAD2遺伝子のノックダウン又はノックアウトをさらに含む、項目77に記載の方法。
(項目79)
前記細胞が内在性FATA遺伝子のノックダウン又はノックアウトをさらに含む、項目77又は78に記載の方法。
(項目80)
前記外来性FATA遺伝子が、配列番号92と少なくとも90、91、92、93、94、95、96、97、98、又は99%の配列同一性を有する機能性FATAアシル−ACPチオエステラーゼタンパク質をコードする、項目77〜79のいずれか一項に記載の方法。
(項目81)
前記外来性LPAAT遺伝子が、配列番号93と少なくとも90、91、92、93、94、95、96、97、98、又は99%の配列同一性を有する機能性リゾホスファチジン酸アシルトランスフェラーゼタンパク質をコードする、項目77〜80のいずれか一項に記載の方法。
(項目82)
前記宿主細胞が微細藻、任意選択でTrebouxiophyceaeの微細藻、及び任意選択でChlorella属又はPrototheca属の微細藻であって、且つ任意選択で、配列番号76と少なくとも65、70、75、80、85、90又は95%のヌクレオチド配列同一性を有する23S rRNAを有する微細藻である、項目77〜81のいずれか一項に記載の方法。
(項目83)
任意選択でTrebouxiophyceaeのもの、及び任意選択でChlorella属又はPrototheca属のものであって、且つ任意選択で、配列番号76と少なくとも65、70、75、80、85、90又は95%のヌクレオチド配列同一性を有する23S rRNAを有する組換え微細藻類(microlagal)宿主細胞であって、配列番号92と少なくとも90、91、92、93、94、95、96、97、98、又は99%の配列同一性を有する機能性FATAアシル−ACPチオエステラーゼタンパク質をコードする外来性FATA遺伝子を発現する宿主細胞。
(項目84)
任意選択でTrebouxiophyceaeのもの、及び任意選択でChlorella属又はPrototheca属のものであって、且つ任意選択で、配列番号76と少なくとも65、70、75、80、85、90又は95%のヌクレオチド配列同一性を有する23S rRNAを有する組換え微細藻類(microlagal)宿主細胞であって、配列番号93と少なくとも90、91、92、93、94、95、96、97、98、又は99%の配列同一性を有する機能性リゾホスファチジン酸アシルトランスフェラーゼタンパク質をコードする外来性LPAAT遺伝子を発現する宿主細胞。
「対立遺伝子」は、生物が同じ染色体上であっても複数の類似した又は同一の遺伝子コピーを有する遺伝子のコピーを指す。対立遺伝子は同じ又は類似したタンパク質をコードし得る。
本発明の例示的な実施形態は、グリセロ脂質における変化した脂肪酸プロフィール及び/又は変化した脂肪酸位置特異的分布を生じる油産生細胞、及びその細胞から生成される生成物を特徴とする。油産生細胞の例としては、プラスチド油産生細胞、例えば油産生藻類のものを含めた、II型脂肪酸生合成経路を有する微生物細胞、並びに該当する場合には、限定はされないが市販の油糧種子作物、例えば、大豆、トウモロコシ、菜種/キャノーラ、綿、アマ、ヒマワリ、ベニバナ及びピーナッツを含めた高等植物の油生成細胞が挙げられる。細胞の他の具体的な例としては、Chlorophtya門、Trebouxiophytae綱、Chlorellales目、又はChlorellacae科の従属栄養又は偏性従属栄養微細藻類が挙げられる。油産生微細藻類及び培養方法の例はまた、偏性従属栄養生物を含む属であるChlorella属及びPrototheca属の種を含め、国際公開第2008/151149号パンフレット、国際公開第2010/06032号パンフレット、国際公開第2011/150410号パンフレット、及び国際公開第2011/150411号パンフレットにも提供される。油産生細胞は、例えば、細胞重量基準で25、30、40、50、60、70、80、85、又は約90%±5%の油を産生する能力を有し得る。場合により、産生される油は、高度不飽和脂肪酸、例えばDHA又はEPA脂肪酸が低くてもよい。例えば、油は、5%、2%、又は1%未満のDHA及び/又はEPAを含み得る。上述の公報はまた、かかる細胞を培養して油を、特に微細藻類細胞から抽出する方法も開示している;かかる方法は本明細書に開示される細胞に適用することができ、これらの教示について参照により援用される。微細藻類細胞が使用される場合、それらは独立栄養で培養するか(偏性従属栄養生物でない限り)又は暗所で糖(例えば、グルコース、フルクトース及び/又はショ糖)を使用して培養することができる。本明細書に記載される任意の実施形態において、細胞は、細胞によるショ糖原料からの油の産生を可能にするため外来性インベルターゼ遺伝子を含む従属栄養細胞であってもよい。それに代えて、又は加えて、細胞はセルロース系原料からキシロースを代謝することができる。例えば、活性キシロース輸送体、キシルロース−5−リン酸輸送体、キシロースイソメラーゼ、キシルロキナーゼ、キシリトールデヒドロゲナーゼ及びキシロースレダクターゼをコードする遺伝子など、1つ以上のキシロース代謝遺伝子を発現するように細胞を遺伝子操作することができる。キシロースを利用する遺伝子操作されたPrototheca株の開示を含め、2012年11月15日に公開された国際公開第2012/154626号パンフレット、「GENETICALLY ENGINEERED MICROORGANISMS THAT METABOLIZE XYLOSE」を参照のこと。
ある実施形態では、細胞は、脂質経路遺伝子の全ての対立遺伝子がノックアウトされるように遺伝子操作される。或いは、脂肪酸の補足を要求するように、それらの対立遺伝子の遺伝子産物の量又は活性がノックダウンされる。遺伝子の対立遺伝子の1つ以上と相同なドナー配列を有する第1の形質転換構築物を作成することができる。この第1の形質転換構築物が導入され、続く選択方法により、1つ以上の対立遺伝子破壊を特徴とする分離株が得られ得る。或いは、第1の対立遺伝子への挿入により第1の対立遺伝子を不活性化する選択可能なマーカーを発現するように操作された第1の株を作製してもよい。この株は、脂質経路遺伝子の残りの対立遺伝子をノックアウト又はノックダウンするさらに別の遺伝子操作のための宿主として使用することができる(例えば、第2の選択マーカーを使用して第2の対立遺伝子を破壊する)。当初活性を消失させた内在性遺伝子を有するさらなる形質転換構築物の操作された発現によって、又は好適な異種遺伝子の発現によって、内在性遺伝子の補足を実現することができる。補足遺伝子の発現は、構成的に調節されても、或いは調節可能な制御によって調節されてもよく、それにより成長を可能にし、又は任意に栄養要求条件を作り出すための所望のレベルに至る発現の調整が可能となる。ある実施形態では、脂肪酸要求細胞の集団を使用して補足遺伝子が、例えば外因性脂肪酸合成酵素に対する特定の遺伝子候補、又はかかる候補を含むと考えられる核酸ライブラリによる形質転換により、スクリーニング又は選択される。
本発明の実施形態において、細胞により産生される細胞油は、極めて低濃度の多価不飽和脂肪酸を有する。結果として、細胞油は、酸化安定性を含めた安定性の向上を備え得る。細胞油は、下述する位置特異的又は立体特異的な(stererospecific)油、高ステアリン酸油、又は高中鎖油を含め、室温で液体又は固体であっても、又は液体油と固体油とのブレンドであってもよい。酸化安定性は、規定の温度でAOCS Cd 12b−92標準試験を使用したランシマット方法により計測することができる。例えば、OSI(酸化安定性指数)試験を110℃〜140℃の温度で実行することができる。油は、1つ以上の脂肪酸デサチュラーゼの活性が低下するように遺伝子操作された細胞(例えば、上記又は本明細書の他の部分で言及しているプラスチド微生物細胞のいずれか)を培養することにより生成される。例えば、細胞は、オレイン酸(18:1)からリノール酸(18:2)への変換に関与する1つ以上の脂肪酸アシルΔ12デサチュラーゼ及び/又はリノール酸(18:2)からリノレン酸(18:3)への変換に関与する1つ以上の脂肪酸アシルΔ15デサチュラーゼの活性が低下するように遺伝子操作されてもよい。コード領域又は調節領域にあるデサチュラーゼをコードする遺伝子の1つ以上の対立遺伝子のノックアウト又は突然変異、RNAi、siRNA、miRNA、dsRNA、アンチセンス、及びヘアピンRNA技術を含めた、RNA転写、又は酵素の翻訳の阻害を含め、様々な方法を使用してデサチュラーゼを阻害することができる。阻害タンパク質又はデサチュラーゼに特異的な他の物質を産生する外来遺伝子の導入を含め、当該技術分野において公知の他の技法もまた用いることができる。具体的な例では、一方の脂肪酸アシルΔ12デサチュラーゼ対立遺伝子のノックアウトが第2の対立遺伝子のRNAレベルの阻害と組み合わされる。
意外にも、上記に記載したとおりの低多価不飽和油の生成について研究する間、多価不飽和物が高いもののユニークな脂肪酸プロフィールを有する油が発見された。この油の発見は、実施例59に記載する。従って、油産生プラスチド細胞(例えば、微細藻類)培養物を使用して、10%以下のリノレン酸(C18:3)及び20%以上のリノール酸(C18:2)によって特徴付けられる脂肪酸プロフィールを有する油を生成することが可能である。かかる油は、油産生微細藻又は他の油産生プラスチド細胞において、(内在性又は外来性)KASIIの過剰発現及びFADc(FAD2とも称される)の遺伝子置換によって、及び必要であれば宿主細胞に基づき天然アシル−ACPチオエステラーゼ活性を置き換えることによって生成し得る。実施例58〜59では、内因性KASIIを過剰発現させて、内在性FADc遺伝子をpH誘導性プロモーターの制御下に置いたが、しかし構成的発現もまた機能し得た。興味深いことに、リノール酸要求株(例えば、FADc二重ノックアウト)でFADcを過剰発現させたとき、油はリノール酸が非常に高かった。これは、微細藻類にこれまでに認識されていない遺伝子レベルの調節システムが存在し、リノール酸の効率的な蓄積のためにはこれを機能不能にしなければならないことが原因と考えられる。加えて、内在性アシル−ACPチオエステラーゼの2つのコピーをノックアウトしてオレイン酸特異的植物アシル−ACPチオエステラーゼに置き換えた。許容的pH条件下では、10%以下のリノレン酸(C18:3)及び20%以上のリノール酸(C18:2)を有する油。この油は、抽出して、食料品又は化学品に含められる様々な用途に使用することができる。宿主細胞が微細藻である場合、油は微細藻類ステロールを含むことができる。他の実施形態と同様に、宿主細胞は、外因性インベルターゼを発現するように形質転換された、従って従属栄養培養条件下でショ糖を油に変換することが可能な微細藻であってもよい。
本発明の様々な実施形態において、細胞により産生される細胞油の脂肪酸組成を変化させるため、アシルトランスフェラーゼ(脂肪酸とグリセロール又はグリセロール誘導体との縮合によるアシルグリセリドの形成に関与する酵素)をコードする1つ以上の遺伝子を油産生細胞(例えば、プラスチド微細藻類細胞)に導入することができる。この遺伝子は、グリセロール−3−リン酸アシルトランスフェラーゼ(GPAT)、1−アシルグリセロール−3−リン酸アシルトランスフェラーゼ(AGPAT)としても知られるリゾホスファチジン酸アシルトランスフェラーゼ(LPAAT)、ホスファチジン酸ホスファターゼ(PAP)、又はアシル基をDAGのsn−3位に転移させて、それによりTAGを産生するジアシルグリセロールアシルトランスフェラーゼ(DGAT)の1つ以上をコードし得る。
本発明の様々な実施形態において、エロンガーゼ又は脂肪酸アシル−CoA伸長複合体の成分をコードする1つ以上の遺伝子を油産生細胞(例えばプラスチド微細藻類細胞)に導入することにより、細胞又は細胞により産生される細胞油の脂肪酸組成を変えることができる。遺伝子は、β−ケトアシル−CoAシンターゼ(3−ケトアシルシンターゼ、β−ケトアシルシンターゼ又はKCSとも称される)、ケトアシル−CoAレダクターゼ、ヒドロキシアシル−CoAデヒドラターゼ、エノイル−CoAレダクターゼ、又はエロンガーゼをコードし得る。これらの遺伝子によりコードされる酵素は、アシル−ACPチオエステラーゼによって遊離するアシル−coA分子の伸長に活性を有する。組換え核酸が細胞のプラスミド又は染色体に組み込まれてもよい。特定の実施形態において、細胞は、Prototheca属の細胞などの従属栄養細胞を含めた、Chlorophytaの細胞である。
ある実施形態では、組換え細胞は、所与の位置特異的組成を有する細胞脂肪又は油を産生する。結果として、細胞は、所与の多形形態の結晶を(例えば、融解温度を上回るまで加熱し、次に脂肪の融解温度未満に冷却するとき)形成する傾向を有するトリグリセリド脂肪を産生することができる。例えば、脂肪は、テンパリングするかしないかに関わらず、β型又はβ’型の結晶多形(例えばX線回折解析によって決定するとき)を形成する傾向を有し得る。脂肪は規則性脂肪であってもよい。特定の実施形態において、脂肪は、冷却するとβ結晶或いはβ’結晶を直接形成し得る;或いは、脂肪はβ型を経てβ’型へと進み得る。かかる脂肪は、食品用途での構造化ラミネート用又はコーティング用脂肪として使用することができる。この細胞脂肪は、キャンディー、ダーク又はホワイトチョコレート、チョコレート風味の糖菓、アイスクリーム、マーガリン又は他のスプレッド、クリームの詰め物、ペストリー、又は他の食品に添合することができる。場合により、脂肪は(室温で)半固体であってもよいが、しかし人工的に作られたトランス脂肪酸は含まない。かかる脂肪はまた、スキンケア及び他の消費者製品又は工業製品においても有用であり得る。
(a)少なくとも10重量%のC18〜C24飽和脂肪酸、
(b)ステアリン酸及び/又はアラキジン酸及び/又はベヘン酸及び/又はリグノセリン酸を含むもの、及び
(c)オレイン酸及び/又はリノール酸、一方、
(d)飽和C18酸/飽和(C20+C22+C24)酸の比≧1、好ましくは≧5、より好ましくは≧10、
これらのグリセリドは以下を含有する:
(e)総脂肪酸重量に対して計算して≦5重量%のリノレン酸
(f)総脂肪酸重量に対して計算して≦5重量%のトランス脂肪酸
(g)sn−2位における≦75重量%、好ましくは≦60重量%のオレイン酸:これらのグリセリドは総グリセリド重量に対して計算して以下を含有する
(h)≧8重量%HOH+HHOトリグリセリド
(i)≦5重量%トリ飽和トリグリセリド、及び場合により以下の1つ以上の特性を有する:
(j)10℃で>10%の固形脂肪含有量
(k)35℃で≦15%固形脂肪含有量、
(l)10℃で>15%の固形脂肪含有量及び35℃で≦25%の固形脂肪含有量、
(m)(HOH+HHO)及び(HLH+HHL)トリグリセリドの比が>1、好ましくは>2であり、
ここでHはC18〜C24飽和脂肪酸を表し、Oはオレイン酸を表し、Lはリノール酸を表す。
本発明の実施形態において、細胞は、細胞中又は細胞の油中の中鎖脂肪酸(例えば、C8:0、C10:0、C12:0、C14:0、又はC16:0脂肪酸)のレベルを上昇させる働きをする組換え核酸を有する。細胞中又は細胞の油中の中鎖脂肪酸のレベルを増加させる一つの方法は、単独の改変として、或いは1つ以上の他の遺伝子改変との組み合わせで、中鎖脂肪酸アシル−ACP基質に対して活性を有する外因性アシル−ACPチオエステラーゼ(例えば、FatB遺伝子によりコードされるもの)を発現するように細胞を操作することである。細胞又は細胞の油中の中鎖脂肪酸レベルを増加させるさらなる遺伝子改変は、置換アシルグリセロエステルのsn−2位への中鎖脂肪酸アシル基の転移を触媒する活性リゾホスファチジン酸アシルトランスフェラーゼ(LPAAT)をコードする外来性リゾホスファチジン酸アシルトランスフェラーゼ遺伝子の発現である。例えば、LPAAT遺伝子は、実施例43〜44に開示される中鎖選択的LPAAT(配列番号77、78、79、81、82、84、及び85)と75、80、85、90、91、92、93、94、95、96、97、98又は99%のアミノ酸配列同一性を有し、又は75、80、85、90、91、92、93、94、95、96、97、98又は99%の核酸配列同一性(又は遺伝子コードの縮重に起因して等価な配列)を有し得る。特定の関連する実施形態では、外因性アシル−ACPチオエステラーゼ及びLPAATの両方が細胞で安定に発現する。ある実施形態では、組換え核酸は、外因性中鎖特異的チオエステラーゼ、及び置換アシルグリセロエステルのsn−2位への中鎖脂肪酸アシル基の転移を触媒する外因性LPAATの発現を生じさせる油産生細胞に(特にプラスチド微生物細胞に)導入される。結果として、細胞は、それが産生するTAG中の中鎖脂肪酸の割合が10、20、30、40、50、60、70、80、90倍、又はそれを超えて増加するように作られ得る。外因性LPAATを導入すると、外来性中鎖選択的アシル−ACPチオエステラーゼを単独で導入するのと比較して、sn−2位における中鎖脂肪酸が1.2、1.5、1.7、2、3、4倍又はそれを超えて増加し得る。ある実施形態では、中鎖脂肪酸は、細胞によって産生されるTAG脂肪酸の30、40、50、60、70、80、又は90%超である。様々な実施形態において、中鎖脂肪酸は、ラウリン酸、ミリスチン酸、又はパルミチン酸である。実施例3、43、及び44は、脂肪酸プロフィールの変化をもたらす微細藻類細胞における植物LPAATの発現を記載する。これらの例にあるとおり、細胞はまた、外因性アシル−ACPチオエステラーゼ(これもまた植物由来であってよい)も、所与の脂肪酸アシル−ACP鎖長に対する選択性を伴い発現し得る。例えば、微細藻類細胞は、C8、C10、C12、C14、C8〜C12、又はC8〜C10脂肪酸を選択的に切断するLPAAT及びアシル−ACPチオエステラーゼをコードする外来遺伝子を含み得る。特定の実施形態において、かかる細胞は、10〜20、20〜30、30〜40、40〜50、50〜60、60〜70、70〜80、80〜90、又は90〜99%、>20%、>30%、>40%、>50%、>60%、>70%、>80%又は>90%のC8、C10、C12、C14、C8〜C12、又はC8〜C10脂肪酸を含む脂肪酸プロフィールの細胞油を産生する能力を有する。他のLPAATは、C16又はC18脂肪酸を選択的に切断し得る(実施例44を参照のこと)。脂肪酸デサチュラーゼ経路のさらなる遺伝子操作(例えば、以下に記載するとおり)により、油の安定性を増加させることができる。
別の実施形態には、約60%のオレイン酸、25%のパルミチン酸及び場合により5%又はそれ以下の多価不飽和物を含む高オレイン酸油がある。高オレイン酸油は、米国特許出願第13/365,253号明細書(その関連する部分が参照により援用される)に開示される方法を用いて生成することができる。例えば、細胞が、アシル−ACPチオエステラーゼを抑制(例えばFATAをコードする遺伝子のノックアウト又はノックダウン)するとともにKASII活性を増加させる遺伝子を発現する働きをする核酸を有し得る。細胞は、上記に記載するとおりの遺伝子発現の調節を含め、デルタ12脂肪酸デサチュラーゼの発現を阻害するさらなる改変を有してもよい。結果として、多価不飽和物は、5、4、3、2、又は1面積%以下となり得る。
ある実施形態では、細胞油は組換え細胞から産生される。産生される油は、4%、3%、2%、又は1%(面積%)未満の飽和脂肪酸を有する脂肪酸プロフィールを有する。特定の実施形態において、油は0.1〜3.5%の飽和脂肪酸を有する。特定のかかる油を使用して、飽和脂肪酸の量が無視し得る程度である食品を製造することができる。場合により、これらの油は、少なくとも90%のオレイン酸又は少なくとも90%のオレイン酸と少なくとも3%の多価不飽和脂肪酸を含む脂肪酸プロフィールを有し得る。ある実施形態では、組換え細胞によって産生される細胞油は、少なくとも90%のオレイン酸、少なくとも3%のリノール酸とリノレン酸との合計を含み、且つ3.5%未満の飽和脂肪酸を有する。関連する実施形態において、組換え細胞によって産生される細胞油は、少なくとも90%のオレイン酸、少なくとも3%のリノール酸とリノレン酸との合計を含み、且つ3.5%未満の飽和脂肪酸を有し、この飽和脂肪酸の大部分は鎖長10〜16で構成される。これらの油は、限定はされないが、本明細書及び米国特許出願第13/365,253号明細書に記載されるものを含め、組換え油産生細胞によって産生され得る。例えば、高活性SADを含む細胞におけるKASII酵素の過剰発現は、飽和物が3.5%以下の高オレイン酸油を産生し得る。場合により、オレイン酸特異的アシル−ACPチオエステラーゼ及び/又はノックアウト若しくは抑制されたC18未満のアシル鎖を加水分解する傾向を有する内因性チオエステラーゼもまた過剰発現される。オレイン酸特異的アシル−ACPチオエステラーゼは、産生される油の脂肪酸プロフィールにおけるパルミチン酸とステアリン酸との合計に対するオレイン酸の比が3、5、7、又は10より大きくなるように、ACP−パルミチン酸及びACP−ステアリン酸に対する活性が低い導入遺伝子であってもよい。或いは、又はそれに加えて、以下の実施例36にあるとおり、FATA遺伝子がノックアウト又はノックダウンされてもよい。FATA遺伝子をノックアウト又はノックダウンし、且つ外来性KASIIを過剰発現させてもよい。別の任意選択の改変は、KASI及び/又はKASIII活性を増加させることであり、これは、より短鎖の飽和物の形成をさらに抑制し得る。場合により、置換グリセロールに対する不飽和脂肪酸アシル部分の転移に特異性を有する1つ以上のアシルトランスフェラーゼ(例えばLPAAT)もまた過剰発現され、及び/又は内因性アシルトランスフェラーゼがノックアウト又は減弱される。さらなる任意選択の改変は、不飽和脂肪酸の伸長に特異性を有するKCS酵素の活性を増加させることであり、及び/又は飽和脂肪酸の伸長に特異性を有する内因性KCSがノックアウト又は減弱される。場合により、デルタ12脂肪酸デサチュラーゼのノックアウト又はノックダウンにより、リノール酸産生を犠牲にしてオレイン酸が増加する;例えば、本特許出願の第IV章の技術が用いられる。任意選択で、使用される外来遺伝子は植物遺伝子;例えば、油糧種子に見られるmRNAに由来するcDNAから得られるものであってもよい。
特定の実施形態において、細胞は、ココアバターと乳脂肪とのブレンドに近い温度依存性固形脂肪含有量(「SFC曲線」)を有する細胞油を生成する。かかる油は、ココアバター/乳脂肪ブレンドを使用できるところ;例えば、チョコレート、他の糖菓、アイスクリーム又は他の冷菓、ペストリー、又はクイックブレッド用、若しくは他のベイクド食品用を含む生地において使用され得る。この油は、ブルーミングを抑え、風味を増強し、テクスチャを増強し、又はコストを低減し得る。特定の例では、細胞油に近い。従って、本発明の実施形態は、レシピにおけるココアバター/乳脂肪(milfat)ブレンドに代えて組換え微細藻類細胞からの細胞油を使用することである。関連する実施形態において、
上記の方法により産生される油は、ある場合には、微細藻類宿主細胞を使用して作製される。上記に記載したとおり、微細藻は、限定なしに、Chlorophyta、Trebouxiophyceae、Chlorellales、Chlorellaceae、又はChlorophyceaeの分類に含まれる。Trebouxiophyceaeの微細藻類は、そのステロールプロフィールに基づき植物油と区別できることが分かっている。Chlorella protothecoidesにより産生される油は、GC−MSによって検出したとき、ブラシカステロール、エルゴステロール、カンペステロール、スチグマステロール、及びβ−シトステロールであるように見えるステロールを産生することが見出された。しかしながら、Chlorellaによって産生されるステロールは全て、C24β立体化学を有すると考えられる。従って、カンペステロール、スチグマステロール、及びβ−シトステロールとして検出された分子は、実際には、それぞれ22,23−ジヒドロブラシカステロール、ポリフェラステロール及びクリオナステロールであると考えられる。従って、上記に記載する微細藻類によって産生される油は、C24β立体化学を有するステロールの存在と、存在するステロールにおけるC24α立体化学の非存在とにより植物油と区別することができる。例えば、産生される油は22,23−ジヒドロブラシカステロールを含有する一方、カンペステロールが欠損していてもよい;クリオナステロールを含有する一方、β−シトステロールが欠損していてもよく、及び/又はポリフェラステロールを含有する一方、スチグマステロールが欠損していてもよい。或いは、又は加えて、油は多量のΔ7−ポリフェラステロールを含有していてもよい。
上記で考察した油は、単独で、又は組み合わせで、食品、燃料及び化学品(プラスチック、発泡体、フィルム等を含む)の製造において有用である。油、トリグリセリド、油由来の脂肪酸は、C−H活性化、ヒドロアミノメチル化、メトキシ炭酸化(methoxy−carbonation)、オゾン分解、酵素変換反応、エポキシ化、メチル化、二量化、チオール化、メタセシス、ヒドロアルキル化、ラクトン化、又は他の化学的プロセスに供され得る。
実施例1:脂肪酸メチルエステル検出による脂肪酸分析
乾燥バイオマスから脂質サンプルを調製した。20〜40mgの乾燥バイオマスを2mLのMeOH中5%H2SO4に再懸濁し、適切な量の好適な内部標準(C19:0)を含有する200ulのトルエンを添加した。この混合物を短時間超音波処理してバイオマスを分散させ、次に70〜75℃で3.5時間加熱した。2mLのヘプタンを添加して脂肪酸メチルエステルを抽出し、続いて2mLの6%K2CO3(水溶液)を添加して酸を中和した。混合物を激しく撹拌し、標準FAME GC/FID(脂肪酸メチルエステルガスクロマトグラフィー水素炎イオン化検出)法を用いるガスクロマトグラフィー分析のため、上層の一部を、Na2SO4(無水)が入ったバイアルに移した。以下に報告する脂肪酸プロフィールは、この方法によって決定した。
ジクロロメタン中に約10mgの油を溶解し、それを、ヘプタンでプレコンディショニングしたBond−Elutアミノプロピル固相抽出カートリッジ(500MG)に負荷することにより、各油サンプルのトリアシルグリセリド(TAG)画分を単離した。ジクロロメタン(dicholoromethane)−MeOH(1:1)でTAGを収集チューブに溶出させ、その間、極性脂質はカラムに保持された。窒素ガス流で溶媒を除去した。トリス緩衝液及び2mgブタ膵リパーゼ(II型、Sigma、100〜400単位/mg)をTAG画分に加え、続いて胆汁酸塩及び塩化カルシウム溶液を添加した。ブタ膵リパーゼはsn−1及びsn−3脂肪酸を切断し、それにより2−モノアシルグリセリド及び遊離脂肪酸が生じる。この混合物を撹拌しながら40℃で3分間加熱し、短時間冷却し、次に6N HClでクエンチした。次に混合物をジエチルエーテルで抽出し、エーテル層を水で洗浄し、次に硫酸ナトリウムで乾燥させた。窒素流下で溶媒を除去した。モノアシルグリセリド(MAG)画分を単離するため、残渣をヘプタン中に溶解し、ヘプタンで前処理した第2のアミノプロピル固相抽出カートリッジに負荷した。残留TAGをジエチルエーテル−ジクロロメタン−ヘプタン(1:9:40)で溶出し、ジアシルグリセリド(DAG)を酢酸エチル−ヘプタン(1:4)で溶出し、MAGをカートリッジからジクロロメタン−メタノール(2:1)で溶出した。得られたMAG、DAG、及びTAG画分を、次に窒素流下で濃縮乾固し、実施例1に記載するとおりのGC/FID分析の定法の直接エステル転移法に供した。
この例では、C.nucifera 1−アシル−sn−グリセロール−3−リン酸アシルトランスフェラーゼ(CN LPAAT)酵素をコードする組換えポリヌクレオチドの使用による、形質転換微生物の脂肪酸プロフィール及びsn−2プロフィールにおいてラウリン酸が高濃度化した微生物の操作を記載する。
図1〜図14は、遺伝子操作されたPrototheca moriformis株からの精製、漂白、及び脱臭した油の脂肪酸プロフィール及び融解曲線を含む。ある場合には、遺伝子操作によって融解曲線の改変が達成される。例えば、産生される油によっては、対照微細藻類油(すなわち、所与の遺伝子改変を欠く株から産生されるもの)と比べて、又は広く利用可能な植物油と比べてより緩やかな又はよりシャープな融解遷移を有するものもある。加えて、図12は、高パルミチン酸油について室温で数日間保持することによりテンパリングしたとき(上側のトレース)及び同じ油について第1の走査を実施した後(下側のトレース)の走査熱量測定を示す。走査は10℃/分の加熱速度で−60℃〜+50℃の範囲であった。2つのトレース間の違いから、油のテンパリングにより油中の結晶構造に変化が生じたことが示唆される。
Prototheca moriformis(UTEX 1435)を形質転換ベクターpSZ1500(配列番号17)で形質転換する方法及び効果については、PCT出願番号第PCT/US2011/038463号明細書、PCT/US2011/038464号明細書、及びPCT/US2012/023696号明細書に既に記載されている。
この例では、形質転換ベクターを使用することによる、高いオレイン酸及び低いリノール酸を産生するように先に操作したPrototheca moriformis株のFATA遺伝子座の破壊を記載する。この例で使用した形質転換カセットは、微生物を操作するため選択可能なマーカー及びP.moriformis KASII酵素をコードするヌクレオチド配列を含み、ここで形質転換微生物の脂肪酸プロフィールは、さらにオレイン酸濃度が増加し、且つパルミチン酸濃度が低下するように改変されていた。
この例では、形質転換ベクターを使用することによる、シード及び脂質生産性の両方の増殖段階で高いオレイン酸及び極めて低いリノール酸を産生するように先に操作したPrototheca moriformis株におけるデルタ12脂肪酸デサチュラーゼ(FAD)の条件的発現を記載する。細胞油における極めて低いリノール酸濃度は、特定の用途において使用が求められる。しかしながら、宿主微生物の細胞分裂期(「シード段階」)にリノール酸が存在しないことは不利である。リノール酸をシード培地に補足して細胞分裂を促進し、且つ脂質産生中は添加しないことでもよいが、しかしながらこの追加により不要なコストがかかる。この問題を解消するため、細胞分裂に十分なリノール酸の濃度が達成され得るとともに、微生物培養の油生成段階において極めて低濃度のリノール酸を有する油が産生され得るように、FAD2酵素を制御して発現させるための形質転換カセットを構築した。この例で用いられる形質転換カセットは、微生物を操作するため選択可能なマーカー、pH調節可能なプロモーター、及びP.moriformis FAD2酵素をコードするヌクレオチド配列を含み、ここで形質転換微生物の脂肪酸プロフィールは、オレイン酸産生が増加し、且つリノール酸産生が調節可能となるように改変されていた。
APCI源を備えたShimadzu LCMS 8030トリプル四重極型質量分析器と結合したShimadzu Nexera超高速液体クロマトグラフィー装置(SIL−30ACオートサンプラー、2つのLC−30ADポンプ、DGU−20A5インラインデガッサー、及びCTO−20Aカラムオーブンを含む)を使用して、LC/MS TAG分布解析を実施した。データは、m/z 350〜1050のQ3スキャンを使用し、陽イオンモードにおいて1428u/秒の走査速度で、CIDガス(アルゴン)圧力を230KPaに設定して取得した。APCI、脱溶媒和ライン、及びヒートブロックの温度はそれぞれ300、250、及び200℃に設定し、噴霧ガス及び乾燥ガスの流速はそれぞれ3.0L/分及び5.0L/分であり、及び界面電圧は4500Vであった。油サンプルを、濃度が5mg/mLとなるようにジクロロメタン−メタノール(1:1)中に溶解し、0.8μLのサンプルを、30℃に維持したShimadzu Shim−pack XR−ODS III(2.2μm、2.0×200mm)に注入した。クロマトグラフ分離には、0.48mL/分で27分間の30%ジクロロメタン−2−プロパノール(1:1)/アセトニトリルから51%ジクロロメタン−2−プロパノール(1:1)/アセトニトリルに至る直線勾配を使用した。
この例では、C18:0選択的Brassica napusチオエステラーゼ(BnOTE)酵素をコードする組換えポリヌクレオチドの使用による、形質転換微生物のトリアシルグリセリド分布においてSOS、POS、及びPOPトリアシルグリセリドが高濃度化した微生物の操作を記載する。
以下の実施例10〜33は、本発明における様々な微生物の操作を記載する。微生物の脂肪酸プロフィールを変化させるため、微生物を遺伝子改変することができ、ここでは内在性又は外来性の脂質生合成経路酵素を発現させるか、過剰発現させるか、又は減弱させる。脂肪酸不飽和度に関して脂肪酸プロフィールが変化し、脂肪酸鎖長が減少又は増加するように微生物を遺伝子操作する工程は、形質転換ベクター(例えば、プラスミド)の設計及び構築、1つ以上のベクターによる微生物の形質転換、形質転換微生物(形質転換体)の選択、形質転換微生物の成長、及び操作された微生物により産生された脂質の脂肪酸プロフィールの分析を含む。
Chlorella sorokinianaにおける本発明に従う組換え遺伝子の発現は、本明細書において考察されるとおりDawson et al.が教示する方法及びベクターを改良することにより達成することができる。簡潔に言えば、Dawson et al.,Current Microbiology Vol.35(1997)pp.356−362は、プラスミドDNAによるChlorella sorokinianaの安定な核形質転換を報告した。Dawsonは、微粒子銃の形質転換方法を用いて、完全なChlorella vulgaris硝酸還元酵素遺伝子(NR、GenBank寄託番号U39931)をコードするプラスミドpSV72−NRgを、突然変異体Chlorella sorokinianaに導入した(NR突然変異体)。このNR突然変異体は、窒素源として硝酸塩を利用することなしには成長することができない。硝酸還元酵素は硝酸塩から亜硝酸塩への変換を触媒する。形質転換前、Chlorella sorokiniana NR突然変異体は、唯一の窒素源として硝酸塩(NO3 −)を含む培養培地上で微小コロニー段階より先に成長することはできなかった。NR突然変異体Chlorella sorokinianaにおけるChlorella vulgaris NR遺伝子産物の発現を選択可能なマーカーとして使用して、硝酸塩代謝の欠損を取り戻した。pSV72−NRgプラスミドによる形質転換後、Chlorella vulgaris NR遺伝子産物を安定的に発現するNR突然変異体Chlorella sorokinianaが得られ、これは単一炭素源として硝酸塩を含む寒天プレート上で微小コロニー段階より先に成長することができた。安定な形質転換体のDNAの評価はサザン解析により実施し、安定な形質転換体のRNAの評価はRNアーゼ保護により実施した。形質転換したChlorella sorokiniana(NR突然変異体)の選択及び維持は、0.2g/L MgSO4、0.67g/L KH2PO4、3.5g/L K2HPO4、1.0g/L Na3C6H5O7・H2O及び16.0g/L寒天、適切な窒素源(例えば、NO3 −)、微量栄養素、及び炭素源を含む寒天プレート(pH7.4)上で実施した。Dawsonはまた、液体培養培地におけるChlorella sorokiniana及びChlorella sorokiniana NR突然変異体の増殖も報告した。Dawsonは、Chlorella vulgaris硝酸還元酵素遺伝子のプラスミドpSV72−NRg並びにプロモーター及び3’UTR/ターミネーターが、Chlorella sorokiniana NR突然変異体における異種遺伝子発現を可能にするのに好適であったことを報告した。Dawsonはまた、Chlorella vulgaris硝酸還元酵素遺伝子産物の発現が、Chlorella sorokiniana NR突然変異体における選択可能なマーカーとして使用するのに好適であったことも報告した。
Chlorella vulgarisにおける本発明に従う組換え遺伝子の発現は、本明細書において考察されるとおりChow and Tung et al.が教示する方法及びベクターを改良することにより達成することができる。簡潔に言えば、Chow and Tung et al.,Plant Cell Reports,Volume 18(1999),pp.778−780は、プラスミドDNAによるChlorella vulgarisの安定な核形質転換を報告した。Chow and Tungは、エレクトロポレーションの形質転換方法を用いて、プラスミドpIG121−Hm(GenBank寄託番号AB489142)をChlorella vulgarisに導入した。pIG121−Hmのヌクレオチド配列は、GUSタンパク質コード配列の上流でCaMV 35Sプロモーターに動作可能に連結され、且つGUSタンパク質コード配列の下流でノパリンシンターゼ(nos)遺伝子の3’UTR/ターミネーターにさらに動作可能に連結されたβ−グルクロニダーゼ(GUS)レポーター遺伝子産物をコードする配列を含んだ。プラスミドpIG121−Hmの配列は、ハイグロマイシンB抗生物質耐性カセットをさらに含んだ。このハイグロマイシンB抗生物質耐性カセットは、ハイグロマイシンホスホトランスフェラーゼ(hpt、GenBank寄託番号BAH24259)遺伝子産物をコードする配列に動作可能に連結されたCaMV 35Sプロモーターを含んだ。形質転換前、Chlorella vulgarisは、50ug/mlハイグロマイシンBを含む培養培地で増殖することができなかった。pIG121−Hmプラスミドによる形質転換後、50ug/mlハイグロマイシンBを含む培養培地で増殖するChlorella vulgarisの形質転換体が得られた。Chlorella vulgarisにおけるhpt遺伝子産物の発現により、50ug/mLハイグロマイシンBの存在下における形質転換したChlorella vulgarisの増殖が可能となり、従ってChlorella vulgarisにおいて使用される選択可能なマーカーとしてのハイグロマイシンB耐性カセットの有用性が確立された。GUSレポーター遺伝子の検出可能な活性から、CaMV 35Sプロモーター及びnos 3’UTRが、Chlorella vulgarisにおける異種遺伝子発現を可能にするのに好適であることが示された。サザン解析により、安定な形質転換体のゲノムDNAの評価を行った。形質転換したChlorella vulgarisの選択及び維持は、YA培地(寒天及び4g/L酵母エキス)を含む寒天プレート上で行った。液体培養培地におけるChlorella vulgarisの増殖は、Chow and Tungにより考察されるとおり実施した。YA培地以外の培地におけるChlorella vulgarisの増殖については記載されている(例えば、Chader et al.,Revue des Energies Renouvelabes,Volume 14(2011),pp.21−26及びIllman et al.,Enzyme and Microbial Technology,Vol.27(2000),pp.631−635を参照)。Chow and Tungは、プラスミドpIG121−Hm、CaMV 35Sプロモーター、及びAgrobacterium tumefaciensノパリンシンターゼ遺伝子3’UTR/ターミネーターが、Chlorella vulgarisにおける異種遺伝子発現を可能にするのに好適であることを報告した。加えて、Chow and Tungは、ハイグロマイシンB耐性カセットが、Chlorella vulgarisにおける選択可能なマーカーとして使用するのに好適であったことを報告した。Chlorella vulgarisにおける異種遺伝子発現を可能にするのに好適なさらなるプラスミド、プロモーター、3’UTR/ターミネーター、及び選択可能なマーカーは、Chader et al.,Revue des Energies Renouvelabes,Volume 14(2011),pp.21−26において考察されている。
Chlorella ellipsoideaにおける本発明に従う組換え遺伝子の発現は、本明細書において考察されるとおりChen et al.が教示する方法及びベクターを改良することにより達成することができる。簡潔に言えば、Chen et al.,Current Genetics,Vol.39:5(2001),pp.365−370は、プラスミドDNAによるChlorella ellipsoideaの安定な形質転換を報告した。Chenは、エレクトロポレーションの形質転換方法を用いて、プラスミドpBinUΩNP−1をChlorella ellipsoideaに導入した。pBinUΩNP−1のヌクレオチド配列は、NP−1タンパク質コード領域の上流でZea maysユビキチン(ubi1)遺伝子プロモーターに動作可能に連結され、且つNP−1タンパク質コード領域の下流でノパリンシンターゼ(nos)遺伝子の3’UTR/ターミネーターに動作可能に連結された、好中球ペプチド−1(NP−1)ウサギ遺伝子産物をコードする配列を含んだ。プラスミドpBinUΩNP−1の配列は、G418抗生物質耐性カセットをさらに含んだ。このG418抗生物質耐性カセットは、アミノグリコシド3’−ホスホトランスフェラーゼ(aph 3’)遺伝子産物をコードする配列を含んだ。aph 3’遺伝子産物は、抗生物質G418に対する耐性を付与する。形質転換前、Chlorella ellipsoideaは、30ug/mL G418を含む培養培地で増殖することができなかった。pBinUΩNP−1プラスミドによる形質転換後、30ug/mL G418を含む選択的培養培地で増殖するChlorella ellipsoideaの形質転換体が得られた。Chlorella ellipsoideaにおけるaph 3’遺伝子産物の発現により、30ug/mL G418の存在下における形質転換したChlorella ellipsoideaの増殖が可能となり、従ってChlorella ellipsoideaにおいて使用される選択可能なマーカーとしてのG418抗生物質耐性カセットの有用性が確立された。NP−1遺伝子産物の検出可能な活性から、ubi1プロモーター及びnos 3’UTRが、Chlorella ellipsoideaにおける異種遺伝子発現を可能にするのに好適であることが示された。サザン解析により、安定な形質転換体のゲノムDNAの評価を行った。形質転換したChlorella ellipsoideaの選択及び維持は、15ug/mL G418(液体培養用)を含むか又は30ug/mL G418(1.8%寒天を含む固体培養用)を含むKnop培地(0.2g/L K2HPO4、0.2g/L MgSO4・7H2O、0.12g/L KCl、及び10mg/L FeCl3を含む、pH6.0〜8.0、0.1%酵母エキス及び0.2%グルコースを補足)上で行った。Knop培地以外の培地におけるChlorella ellipsoideaの増殖が報告されている(Cho et al.,Fisheries Science,Vol.73:5(2007),pp.1050−1056、Jarvis and Brown,Current Genetics,Vol.19(1991),pp.317−321及びKim et al.,Marine Biotechnology,Vol.4(2002),pp.63−73を参照)。Chlorella ellipsoideaにおける異種遺伝子発現を可能にするのに好適なさらなるプラスミド、プロモーター、3’UTR/ターミネーター、及び選択可能なマーカーが報告されている(Jarvis and Brown及びKim et al.,Marine Biotechnology,Vol.4(2002),pp.63−73を参照)。Chenは、プラスミドpBinUΩNP−1、ubi1プロモーター、及びAgrobacterium tumefaciensノパリンシンターゼ遺伝子3’UTR/ターミネーターが、Chlorella ellipsoideaにおける外来遺伝子発現を可能にするのに好適であることを報告した。加えて、Chenは、pBinUΩNP−1でコードされるG418耐性カセットが、Chlorella ellipsoideaにおける選択可能なマーカーとして使用するのに好適であったことを報告した。
Chlorella kessleriにおける本発明に従う組換え遺伝子の発現は、本明細書において考察されるとおりEl−Sheekh et al.が教示する方法及びベクターを改良することにより達成することができる。簡潔に言えば、El−Sheekh et al.,Biologia Plantarium,Vol.42:2(1999),pp.209−216は、プラスミドDNAによるChlorella kessleriの安定な形質転換を報告した。El−Sheekhは、微粒子銃の形質転換方法を用いて、プラスミドpBI121(GenBank寄託番号AF485783)をChlorella kessleriに導入した。プラスミドpBI121は、カナマイシン/ネオマイシン抗生物質耐性カセットを含んだ。このカナマイシン/ネオマイシン抗生物質耐性カセットは、Agrobacterium tumefaciensノパリンシンターゼ(nos)遺伝子プロモーター、カナマイシン及びG418に対する耐性用の、ネオマイシンホスホトランスフェラーゼII(nptII)遺伝子産物(GenBank寄託番号AAL92039)をコードする配列、及びAgrobacterium tumefaciensノパリンシンターゼ(nos)遺伝子の3’UTR/ターミネーターを含んだ。pBI121はさらに、CaMV 35Sプロモーターに動作可能に連結され、且つnos遺伝子の3’UTR/ターミネーターに動作可能に連結された、β−グルクロニダーゼ(GUS)レポーター遺伝子産物をコードする配列を含んだ。形質転換前、Chlorella kessleriは、15ug/Lカナマイシンを含む培養培地で増殖することができなかった。pBI121プラスミドによる形質転換後、15mg/Lカナマイシンを含む選択的培養培地で増殖するChlorella kessleriの形質転換体が得られた。Chlorella kessleriにおけるnptII遺伝子産物の発現により、15mg/Lカナマイシンの存在下における増殖が可能となり、従ってChlorella kessleriにおいて使用される選択可能なマーカーとしてのカナマイシン/ネオマイシン抗生物質耐性カセットの有用性が確立された。GUS遺伝子産物の検出可能な活性から、CaMV 35Sプロモーター及びnos 3’UTRが、Chlorella kessleriにおける異種遺伝子発現を可能にするのに好適であることが示された。サザン解析により、安定な形質転換体のゲノムDNAの評価を行った。El−Sheekhにより報告されるとおり、形質転換したChlorella kessleriの選択及び維持は、YEG培地(1%酵母エキス、1%グルコース)及び15mg/Lカナマイシンを含む半流動寒天プレート上で実施した。El−Sheekhはまた、YEG液体培養培地におけるChlorella kessleriの増殖も報告した。脂質産生のためのChlorella kessleriの培養に好適なさらなる培地が、Sato et al.,BBA Molecular and Cell Biology of Lipids,Vol.1633(2003),pp.27−34に開示されている。El−Sheekhは、プラスミドpBI121、CaMVプロモーター、及びノパリンシンターゼ遺伝子3’UTR/ターミネーターが、Chlorella kessleriにおける異種遺伝子発現を可能にするのに好適であることを報告した。加えて、El−Sheekhは、pBI121でコードされるカナマイシン/ネオマイシン耐性カセットが、Chlorella kessleriにおける選択可能なマーカーとして使用するのに好適であったことを報告した。
Dunaliella tertiolectaにおける本発明に従う組換え遺伝子の発現は、本明細書において考察されるとおりWalker et al.が教示する方法及びベクターを改良することにより達成することができる。簡潔に言えば、Walker et al.,Journal of Applied Phycology,Vol.17(2005),pp.363−368は、プラスミドDNAによるDunaliella tertiolectaの安定な核形質転換を報告した。Walkerは、エレクトロポレーションの形質転換方法を用いて、プラスミドpDbleFLAG1.2をDunaliella tertiolectaに導入した。pDbleFLAG1.2は、Dunaliella tertiolectaリブロース−1,5−二リン酸カルボキシラーゼ/オキシゲナーゼ小サブユニット遺伝子(rbcS1、GenBank寄託番号AY530155)のプロモーター及び3’UTRに動作可能に連結された、抗生物質フレオマイシンに対する耐性用の、Streptoalloteichus hindustanusブレオマイシン結合タンパク質(ble)をコードする配列を含むブレオマイシン抗生物質耐性カセットをコードする配列を含んだ。形質転換前、Dunaliella tertiolectaは、1mg/Lフレオマイシンを含む培養培地で増殖することができなかった。pDbleFLAG1.2プラスミドによる形質転換後、1mg/Lフレオマイシンを含む選択的培養培地で増殖するDunaliella tertiolectaの形質転換体が得られた。Dunaliella tertiolectaにおけるble遺伝子産物の発現により、1mg/Lフレオマイシンの存在下における増殖が可能となり、従ってDunaliella tertiolectaにおいて使用される選択可能なマーカーとしてのブレオマイシン抗生物質耐性カセットの有用性が確立された。サザン解析により、安定な形質転換体のゲノムDNAの評価を行った。Walkerにより報告されるとおり、形質転換したDunaliella tertiolectaの選択及び維持は、4.5g/L NaCl及び1mg/Lフレオマイシン(pheomycin)をさらに含むDunaliella培地(DM、Provasoli et al.,Archiv fur Mikrobiologie,Vol.25(1957),pp.392−428により記載されるとおり)において実施した。脂質産生のためのDunaliella tertiolectaの培養に好適なさらなる培地は、Takagi et al.,Journal of Bioscience and Bioengineering,Vol.101:3(2006),pp.223−226及びMassart and Hanston,Proceedings Venice 2010,Third International Symposium on Energy from Biomass and Wasteにおいて考察される。Walkerは、プラスミドpDbleFLAG1.2並びにDunaliella tertiolectaリブロース−1,5−二リン酸カルボキシラーゼ/オキシゲナーゼ小サブユニット遺伝子のプロモーター及び3’UTRが、Dunaliella tertiolectaにおける異種発現を可能にするのに好適であることを報告した。加えて、Walkerは、pDbleFLAG1.2でコードされるブレオマイシン耐性カセットが、Dunaliella tertiolectaにおける選択可能なマーカーとして使用するのに好適であったことを報告した。
Volvox carteriにおける本発明に従う組換え遺伝子の発現は、本明細書において考察されるとおりHallman and Rappel et al.が教示する方法及びベクターを改良することにより達成することができる。簡潔に言えば、Hallman and Rappel et al.,The Plant Journal,Volume 17(1999),pp.99−109は、プラスミドDNAによるVolvox carteriの安定な核形質転換を報告した。Hallman and Rappelは、微粒子銃の形質転換方法を用いて、pzeoEプラスミドをVolvox carteriに導入した。pzeoEプラスミドは、Volvox carteri β−チューブリン遺伝子(GenBank寄託番号L24547)のプロモーター及び3’UTRに動作可能に連結された、抗生物質ゼオシンに対する耐性用の、Streptoalloteichus hindustanusブレオマイシン結合タンパク質(ble)をコードする配列を含むブレオマイシン抗生物質耐性カセットをコードする配列を含んだ。形質転換前、Volvox carteriは、1.5ug/mlゼオシンを含む培養培地で増殖することができなかった。pzeoEプラスミドによる形質転換後、20ug/ml超のゼオシンを含む選択的培養培地で増殖するVolvox carteriの形質転換体が得られた。Volvox carteriにおけるble遺伝子産物の発現により、20ug/mlゼオシンの存在下における増殖が可能となり、従ってVolvox carteriにおいて使用される選択可能なマーカーとしてのブレオマイシン抗生物質耐性カセットの有用性が確立された。サザン解析により、安定な形質転換体のゲノムDNAの評価を行った。Hallman and Rappelにより報告されるとおり、形質転換したVolvox carteriの選択及び維持は、1mg/Lフレオマイシン(pheomycin)を含むVolvox培地(VM、Provasoli and Pintner,The Ecology of Algae,Special Publication No.2(1959),Tyron,C.A.and Hartman,R.T.,eds.,Pittsburgh:University of Pittsburgh,pp.88−96により記載されるとおり)において実施した。脂質産生のためのVolvox carteriの培養に好適な培地はまた、StarrによりStarr R,C,.Dev Biol Suppl.,Vol.4(1970),pp.59−100においても考察される。Hallman and Rappelは、プラスミドpzeoE並びにVolvox carteri β−チューブリン遺伝子のプロモーター及び3’UTRが、Volvox carteriにおける異種発現を可能にするのに好適であることを報告した。加えて、Hallman and Rappelは、pzeoEでコードされるブレオマイシン耐性カセットが、Volvox carteriにおける選択可能なマーカーとして使用するのに好適であったことを報告した。Volvox carteriにおける異種遺伝子発現を可能にするのに好適で、及びVolvox carteriにおける選択的マーカーとして使用するのに好適なさらなるプラスミド、プロモーター、3’UTR/ターミネーター、及び選択可能なマーカーが報告されている(例えば、Hallamann and Sumper,Proceedings of the National Academy of Sciences,Vol.91(1994),pp 11562−11566及びHallman and Wodniok,Plant Cell Reports,Volume 25(2006),pp.582−581を参照)。
Haematococcus pluvialisにおける本発明に従う組換え遺伝子の発現は、本明細書において考察されるとおりSteinbrenner and Sandmann et al.が教示する方法及びベクターを改良することにより達成することができる。簡潔に言えば、Steinbrenner and Sandmann et al.,Applied and Environmental Microbiology,Vol.72:12(2006),pp.7477−7484は、プラスミドDNAによるHaematococcus pluvialisの安定な核形質転換を報告した。Steinbrennerは、微粒子銃の形質転換方法を用いて、プラスミドpPlat−pds−L504RをHaematococcus pluvialisに導入した。プラスミドpPlat−pds−L504Rはノルフルラゾン耐性カセットを含み、このカセットは、Haematococcus pluvialisフィトエンデサチュラーゼ遺伝子(Pds、GenBank寄託番号AY781170)のプロモーター、タンパク質コード配列、及び3’UTRを含み、ここでPdsのタンパク質コード配列は、除草剤ノルフルラゾンに対する耐性を付与する遺伝子産物(Pds−L504R)をコードするように504位で改変された(それによりロイシンがアルギニンに変更された)。pPlat−pds−L504Rによる形質転換前、Haematococcus pluvialisは、5uMノルフルラゾンを含む培地上で増殖することができなかった。pPlat−pds−L504Rプラスミドによる形質転換後、5uMノルフルラゾンを含む選択的培養培地で増殖するHaematococcus pluvialisの形質転換体が得られた。Haematococcus pluvialisにおけるPds−L504R遺伝子産物の発現により、5uMノルフルラゾンの存在下における増殖が可能となり、従ってHaematococcus pluvialisにおいて使用される選択可能なマーカーとしてのノルフルラゾン除草剤耐性カセットの有用性が確立された。サザン解析により、安定な形質転換体のゲノムDNAの評価を行った。Steinbrennerにより報告されるとおり、形質転換したHaematococcus pluvialisの選択及び維持は、2.42g/Lトリス酢酸塩、及び5mMノルフルラゾンを補足したOHA培地(OHM(0.41g/L KNO3、0.03g/L Na2HPO4、0.246g/L MgSO4・7H2O、0.11g/L CaCl2・2H2O、2.62mg/L Fe(III)クエン酸塩×H2O、0.011mg/L CoCl2・6H2O、0.012mg/L CuSO4・5H2O、0.075mg/L Cr2O3、0.98mg/L MnCl2・4H2O、0.12mg/L Na2MoO4×2H20、0.005mg/L SeO2及び25mg/Lビオチン、17.5mg/Lチアミン、及び15mg/LビタミンB12)を含む寒天プレート上で実施した。液体培地におけるHaematococcus pluvialisの増殖は、Steinbrenner and Sandmannにより、基本培地(Kobayashi et al.,Applied and Environmental Microbiology,Vol.59(1993),pp.867−873により記載されるとおりの基本培地)を使用して行った。Steinbrenner and Sandmannは、pPlat−pds−L504Rプラスミド並びにHaematococcus pluvialisフィトエンデサチュラーゼ遺伝子のプロモーター及び3’UTRが、Haematococcus pluvialisにおける異種発現を可能にするのに好適であることを報告した。加えて、Steinbrenner and Sandmannは、pPlat−pds−L504Rでコードされるノルフルラゾン耐性カセットが、Haematococcus pluvialisにおける選択可能なマーカーとして使用するのに好適であったことを報告した。Haematococcus pluvialisにおける異種遺伝子発現を可能にするのに好適なさらなるプラスミド、プロモーター、3’UTR/ターミネーター、及び選択可能なマーカーが報告されている(Kathiresan et al.,Journal of Phycology,Vol.45(2009),pp 642−649を参照)。
Closterium peracerosum−strigosum−littorale複合体における本発明に従う組換え遺伝子の発現は、本明細書において考察されるとおりAbe et al.が教示する方法及びベクターを改良することにより達成することができる。簡潔に言えば、Abe et al.,Plant Cell Physiology,Vol.52:9(2011),pp.1676−1685は、プラスミドDNAによるClosterium peracerosum−strigosum−littorale複合体の安定な核形質転換を報告した。Abeは、微粒子銃の形質転換方法を用いて、プラスミドpSA106をClosterium peracerosum−strigosum−littorale複合体に導入した。プラスミドpSA106は、Closterium peracerosum−strigosum−littorale複合体クロロフィルa/b−結合タンパク質遺伝子(CAB、GenBank寄託番号AB363403)のプロモーター及び3’UTRに動作可能に連結された、Streptoalloteichus hindustanusブレオマイシン結合タンパク質遺伝子(ble、GenBank寄託番号CAA37050)をコードする配列を含むブレオマイシン耐性カセットを含んだ。pSA106による形質転換前、Closterium peracerosum−strigosum−littorale複合体は、3ug/mlフレオマイシンを含む培地上で増殖することができなかった。pSA106による形質転換後、3ug/mlフレオマイシンを含む選択的培養培地で増殖するClosterium peracerosum−strigosum−littorale複合体の形質転換体が得られた。Closterium peracerosum−strigosum−littorale複合体におけるble遺伝子産物の発現により、3ug/mlフレオマイシンの存在下における増殖が可能となり、従ってClosterium peracerosum−strigosum−littorale複合体において使用される選択可能なマーカーとしてのブレオマイシン抗生物質耐性カセットの有用性が確立された。サザン解析により、安定な形質転換体のゲノムDNAの評価を行った。Abeにより報告されるとおり、形質転換したClosterium peracerosum−strigosum−littorale複合体の選択及び維持は、初めにC培地(0.1g/L KNO3、0.015g/L Ca(NO3)2・4H2O、0.05g/Lグリセロリン酸塩−Na2、0.04g/L MgSO4・7H2O、0.5g/Lトリス(ヒドロキシルメチル)アミノメタン、微量ミネラル、ビオチン、ビタミンB1及びB12)を含む上層寒天において実施した後、続いてフレオマイシンを補足したC培地を含む寒天プレートに単離した。Abeにより報告されるとおり、液体培地におけるClosterium peracerosum−strigosum−littorale複合体の増殖は、C培地で行った。Closterium peracerosum−strigosum−littorale複合体の増殖に好適なさらなる液体培養培地は、Sekimoto et al.,DNA Research,10:4(2003),pp.147−153により考察される。Abeは、pSA106プラスミド並びにClosterium peracerosum−strigosum−littorale複合体CAB遺伝子のプロモーター及び3’UTRが、Closterium peracerosum−strigosum−littorale複合体における異種遺伝子発現を可能にするのに好適であることを報告した。加えて、Abeは、pSA106でコードされるブレオマイシン耐性カセットが、Closterium peracerosum−strigosum−littorale複合体における選択可能なマーカーとして使用するのに好適であったことを報告した。Closterium peracerosum−strigosum−littorale複合体における異種遺伝子発現を可能にするのに好適なさらなるプラスミド、プロモーター、3’UTR/ターミネーター、及び選択可能なマーカーが報告されている(Abe et al.,Plant Cell Physiology,Vol.49(2008),pp.625−632を参照)。
Dunaliella viridisにおける本発明に従う組換え遺伝子の発現は、本明細書において考察されるとおりSun et al.が教示する方法及びベクターを改良することにより達成することができる。簡潔に言えば、Sun et al.,Gene,Vol.377(2006),pp.140−149は、プラスミドDNAによるDunaliella viridisの安定な形質転換を報告した。Sunは、エレクトロポレーション(electoporation)の形質転換方法を用いて、完全なDunaliella viridis硝酸還元酵素遺伝子をコードするプラスミドpDVNRを、突然変異体Dunaliella viridis(Dunaliella viridis NR突然変異体)に導入した。このNR突然変異体は、窒素源として硝酸塩を使用しない限り成長できない。硝酸還元酵素は硝酸塩から亜硝酸塩への変換を触媒する。形質転換前、Dunaliella viridis NR突然変異体は、唯一の窒素源として硝酸塩(NO3 −)を含む培養培地において増殖することができなかった。NR突然変異体Dunaliella viridisにおけるDunaliella viridis NR遺伝子産物の発現を選択可能なマーカーとして使用して、硝酸塩代謝の欠損を取り戻した。pDVNRプラスミドによる形質転換後、単一炭素源として硝酸塩を含む寒天プレート上で成長可能な、Dunaliella viridis NR遺伝子産物を安定的に発現するNR突然変異体Dunaliella viridisが得られた。サザン解析により、安定な形質転換体のDNAの評価を行った。形質転換したDunaliella viridis(NR突然変異体)の選択及び維持は、5mM KNO3を含む寒天プレート上で行った。Sunはまた、液体培養培地におけるDunaliella viridis及びDunaliella viridis NR突然変異体の増殖も報告した。Dunaliella viridisの増殖に好適なさらなる培地は、Gordillo et al.,Journal of Applied Phycology,Vol.10:2(1998),pp.135−144及びMoulton and Burford,Hydrobiologia,Vols.204−205:1(1990),pp.401−408により報告される。Sunは、プラスミドpDVNR並びにDunaliella viridis硝酸還元酵素遺伝子のプロモーター及び3’UTR/ターミネーターが、Dunaliella viridis NR突然変異体における異種発現を可能にするのに好適であったことを報告した。Sunはまた、Dunaliella viridis硝酸還元酵素遺伝子産物の発現が、Dunaliella viridis NR突然変異体における選択可能なマーカーとして使用するのに好適であったことも報告した。
Dunaliella salinaにおける本発明に従う組換え遺伝子の発現は、本明細書において考察されるとおりGeng et al.が教示する方法及びベクターを改良することにより達成することができる。簡潔に言えば、Geng et al.,Journal of Applied Phycology,Vol.15(2003),pp.451−456は、プラスミドDNAによるDunaliella salinaの安定な形質転換を報告した。Gengは、エレクトロポレーションの形質転換方法を用いて、pUΩHBsAg−CATプラスミドをDunaliella salinaに導入した。pUΩHBsAg−CATは、HBsAGタンパク質コード領域の上流でZea mays ubi1プロモーターに動作可能に連結され、且つHBsAGタンパク質コード領域の下流で、Agrobacterium tumefaciensノパリンシンターゼ遺伝子(nos)の3’UTR/ターミネーターに動作可能に連結された、B型肝炎表面抗原をコードする配列を含むB型肝炎表面抗原(HBsAG)発現カセットを含む。pUΩHBsAg−CATは、シミアンウイルス40プロモーター及びエンハンサーに動作可能に連結された、抗生物質クロラムフェニコールに対する耐性を付与するクロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ(CAT)遺伝子産物をコードする配列を含むクロラムフェニコール耐性カセットをさらに含んだ。pUΩHBsAg−CATによる形質転換前、Dunaliella salinaは、60mg/Lクロラムフェニコールを含む培地上で増殖することができなかった。pUΩHBsAg−CATプラスミドによる形質転換後、60mg/Lクロラムフェニコールを含む選択的培養培地で増殖するDunaliella salinaの形質転換体が得られた。Dunaliella salinaにおけるCAT遺伝子産物の発現により、60mg/Lクロラムフェニコールの存在下における増殖が可能となり、従ってDunaliella salinaにおいて使用される選択可能なマーカーとしてのクロラムフェニコール耐性カセットの有用性が確立された。HBsAg遺伝子産物の検出可能な活性から、ubi1プロモーター及びnos 3’UTR/ターミネーターが、Dunaliella salinaにおける遺伝子発現を可能にするのに好適であることが示された。サザン解析により、安定な形質転換体のゲノムDNAの評価を行った。Gengは、形質転換したDunaliella salinaの選択及び維持を、60mg/Lクロラムフェニコールを含むJohnson培地(J1、Borowitzka and Borowitzka(eds),Micro−algal Biotechnology.Cambridge University Press,Cambridge,pp.460−461により記載される)を含む寒天プレート上で行ったことを報告した。Dunaliella salinaの液体増殖は、Gengにより、60mg/Lクロラムフェニコールを含むJ1培地において行われた。J1培地以外の培地におけるDunaliella salinaの増殖が考察されている(Feng et al.,Mol.Bio.Reports,Vol.36(2009),pp.1433−1439及びBorowitzka et al.,Hydrobiologia,Vols.116−117:1(1984),pp.115−121を参照)。Dunaliella salinaにおける異種遺伝子発現を可能にするのに好適なさらなるプラスミド、プロモーター、3’UTR/ターミネーター、及び選択可能なマーカーが、Feng et al.により報告されている。Gengは、プラスミドpUΩHBsAg−CAT、ubi1プロモーター、及びAgrobacterium tumefaciensノパリンシンターゼ遺伝子3’UTR/ターミネーターが、Dunaliella salinaにおける外来遺伝子発現を可能にするのに好適であることを報告した。加えて、Gengは、pUΩHBsAg−CATでコードされるCAT耐性カセットが、Dunaliella salinaにおける選択可能なマーカーとして使用するのに好適であったことを報告する。
Gonium pectoralにおける本発明に従う組換え遺伝子の発現は、本明細書において考察されるとおりLerche and Hallman et al.が教示する方法及びベクターを改良することにより達成することができる。簡潔に言えば、Lerche and Hallman et al.,BMC Biotechnology,Volume 9:64,2009は、プラスミドDNAによるGonium pectoraleの安定な核形質転換を報告した。Lercheは、微粒子銃の形質転換方法を用いて、プラスミドpPmr3をGonium pectoraleに導入した。プラスミドpPmr3は、aphVIIIタンパク質コード領域の上流でVolvox carteri hsp70A−rbcS3ハイブリッドプロモーターに動作可能に連結され、且つaphVIIIタンパク質コード領域の下流でVolvox carteri rbcS3遺伝子の3’UTR/ターミネーターに動作可能に連結された、抗生物質パロモマイシンに対する耐性用の、Streptomyces rimosusのアミノグリコシド3’−ホスホトランスフェラーゼ(aphVIII)遺伝子産物(GenBank寄託番号AAB03856)をコードする配列を含むパロモマイシン耐性カセットを含んだ。pPmr3による形質転換前、Gonium pectoraleは、0.06ug/mlパロモマイシンを含む培地上で増殖することができなかった。pPmr3による形質転換後、0.75ug/ml以上のパロモマイシンを含む選択的培養培地で増殖するGonium pectoraleの形質転換体が得られた。Gonium pectoraleにおけるaphVIII遺伝子産物の発現により、0.75ug/ml以上のパロモマイシンの存在下における増殖が可能となり、従ってGonium pectoraleにおいて使用される選択可能なマーカーとしてのパロモマイシン抗生物質耐性カセットの有用性が確立された。サザン解析により、安定な形質転換体のゲノムDNAの評価を行った。Lerche and Hallmanは、形質転換したGonium pectoraleの選択及び維持を、1.0ug/mlパロモマイシンを含む液体Jaworski培地(20mg/L Ca(NO3)2・4H2O、12.4mg/L KH2PO4、50mg/L MgSO4・7H2O、15.9mg/L NaHCO3、2.25mg/L EDTA−FeNa、2.25mg/L EDTA Na2、2.48g/L H3BO3、1.39g/L MnCl2.4H2O、1mg/L(NH4)6MO7O24.4H2O、0.04mg/LビタミンB12、0.04mg/Lチアミン−HCl、0.04mg/Lビオチン、80mg/L NaNO3、36mg/L Na4HPO4.12H2O)において行ったことを報告した。Gonium pectoraleにおける異種遺伝子発現を可能にするのに好適なさらなるプラスミド、プロモーター、3’UTR/ターミネーター、及び選択可能なマーカーが、Lerche and Hallmanによりさらに考察される。Lerche and Hallmanは、プラスミドpPmr3、Volvox carteri hsp70A−rbcS3ハイブリッドプロモーター、及びVolvox carteri rbcS3遺伝子の3’UTR/ターミネーターが、Gonium pectoraleにおける外来遺伝子発現を可能にするのに好適であることを報告した。加えて、Lerche and Hallmanは、パロモマイシン耐性カセットコードされるpPmr3が、Gonium pectoraleにおける選択可能なマーカーとして使用するのに好適であったことを報告した。
Phaeodactylum tricornutumにおける本発明に従う組換え遺伝子の発現は、本明細書において考察されるとおりApt et al.が教示する方法及びベクターを改良することにより達成することができる。簡潔に言えば、Apt et al.,Molecular and General Genetics,Vol.252(1996),pp.572−579は、ベクターDNAによるPhaeodactylum tricornutumの安定な核形質転換を報告した。Aptは、微粒子銃の形質転換技法を用いて、プラスミドpfcpAをPhaeodactylum tricornutumに導入した。プラスミドpfcpAは、bleタンパク質コード領域の上流でPhaeodactylum tricornutumフコキサンチンクロロフィルa結合タンパク質遺伝子(fcpA)のプロモーターに動作可能に連結され、且つbleタンパク質コード領域の3’領域において、又は下流で、Phaeodactylum tricornutum fcpA遺伝子の3’UTR/ターミネーターに動作可能に連結された、抗生物質フレオマイシン及びゼオシンに対する耐性用の、Streptoalloteichus hindustanusブレオマイシン結合タンパク質(ble)をコードする配列を含むブレオマイシン耐性カセットを含んだ。pfcpAによる形質転換前、Phaeodactylum tricornutumは、50ug/mlゼオシンを含む培地上で増殖することができなかった。pfcpAによる形質転換後、50ug/mlゼオシンを含む選択的培養培地で増殖するPhaeodactylum tricornutumの形質転換体が得られた。Phaeodactylum tricornutumにおけるble遺伝子産物の発現により、50ug/mlゼオシンの存在下における増殖が可能となり、従ってPhaeodactylum tricornutumにおいて使用される選択可能なマーカーとしてのブレオマイシン抗生物質耐性カセットの有用性が確立された。サザン解析により、安定な形質転換体のゲノムDNAの評価を行った。Aptは、形質転換したPhaeodactylum tricornutumの選択及び維持を、50mg/Lゼオシンを含むLDM培地(Starr and Zeikus,Journal of Phycology,Vol.29,Supplement,(1993)により報告されるとおり)を含む寒天プレート上で行ったことを報告した。Aptは、50mg/Lゼオシンを含むLDM培地におけるPhaeodactylum tricornutum形質転換体の液体増殖を報告した。LDM培地以外の培地におけるPhaeodactylum tricornutumの増殖が(Zaslavskaia et al.,Science,Vol.292(2001),pp.2073−2075により、及びRadokovits et al.,Metabolic Engineering,Vol.13(2011),pp.89−95により)考察されている。Phaeodactylum tricornutumにおける異種遺伝子発現を可能にするのに好適なさらなるプラスミド、プロモーター、3’UTR/ターミネーター、及び選択可能なマーカーが、Apt et al.、Zaslavskaia et al.、及びRadokovits et al.による同じ報告に報告されている。Aptは、プラスミドpfcpA、並びにPhaeodactylum tricornutum fcpAプロモーター及び3’UTR/ターミネーターが、Phaeodactylum tricornutumにおける外来遺伝子発現を可能にするのに好適であることを報告した。加えて、Aptは、pfcpAでコードされるブレオマイシン耐性カセットが、Phaeodactylum tricornutumにおける選択可能なマーカーとして使用するのに好適であったことを報告した。
Chaetoceros sp.における本発明に従う組換え遺伝子の発現は、本明細書において考察されるとおりYamaguchi et al.が教示する方法及びベクターを改良することにより達成することができる。簡潔に言えば、Yamaguchi et al.,Phycological Research,Vol.59:2(2011),pp.113−119は、プラスミドDNAによるChaetoceros sp.の安定な核形質転換を報告した。Yamaguchiは、微粒子銃の形質転換方法を用いて、プラスミドpTpfcp/natをChaetoceros sp.に導入した。pTpfcp/natは、natタンパク質コード領域の上流でThalassiosira pseudonanaフコキサンチンクロロフィルa/c結合タンパク質遺伝子(fcp)プロモーターに動作可能に連結され、且つ3’領域(natタンパク質コード配列の下流)でThalassiosira pseudonana fcp遺伝子3’UTR/ターミネーターに動作可能に連結された、ヌルセオトリシンアセチルトランスフェラーゼ(nat)遺伝子産物(GenBank寄託番号AAC60439)をコードする配列を含むヌルセオトリシン(nourseothricin)耐性カセットを含んだ。nat遺伝子産物は、抗生物質ヌルセオトリシンに対する耐性を付与する。pTpfcp/natによる形質転換前、Chaetoceros sp.は、500ug/mlヌルセオトリシンを含む培地上で増殖することができなかった。pTpfcp/natによる形質転換後、500ug/mlヌルセオトリシンを含む選択的培養培地で増殖するChaetoceros sp.の形質転換体が得られた。Chaetoceros sp.におけるnat遺伝子産物の発現により、500ug/mlヌルセオトリシンの存在下における増殖が可能となり、従ってChaetoceros sp.において使用される選択可能なマーカーとしてのヌルセオトリシン抗生物質耐性カセットの有用性が確立された。サザン解析により、安定な形質転換体のゲノムDNAの評価を行った。Yamaguchiは、形質転換したChaetoceros sp.の選択及び維持を、500ug/mlヌルセオトリシンを含むf/2培地(Guilard,R.R.,Culture of Phytoplankton for feeding marine invertebrates,In Culture of Marine Invertebrate Animals,Smith and Chanley(eds)1975,Plenum Press,New York,pp.26−60により報告されるとおり)を含む寒天プレート上で行ったことを報告した。Yamaguchiにより実施されたとおりの、Chaetoceros sp.形質転換体の液体増殖を、500mg/Lヌルセオトリシンを含むf/2培地で行った。さらなる培養培地におけるChaetoceros sp.の増殖が(例えば、Napolitano et al.,Journal of the World Aquaculture Society,Vol.21:2(1990),pp.122−130において、及びVolkman et al.,Journal of Experimental Marine Biology and Ecology,Vol.128:3(1989),pp.219−240により)報告されている。Chaetoceros sp.における異種遺伝子発現を可能にするのに好適なさらなるプラスミド、プロモーター、3’UTR/ターミネーター、及び選択可能なマーカーが、Yamaguchi et al.による同じ報告に報告されている。Yamaguchiは、プラスミドpTpfcp/nat、並びにThalassiosira pseudonana fcpプロモーター及び3’UTR/ターミネーターが、Chaetoceros sp.における外来遺伝子発現を可能にするのに好適であることを報告した。加えて、Yamaguchiは、pTpfcp/natでコードされるヌルセオトリシン耐性カセットが、Chaetoceros sp.における選択可能なマーカーとして使用するのに好適であったことを報告した。
Cylindrotheca fusiformisにおける本発明に従う組換え遺伝子の発現は、本明細書において考察されるとおりPoulsen and Kroger et al.が教示する方法及びベクターを改良することにより達成することができる。簡潔に言えば、Poulsen and Kroger et al.,FEBS Journal,Vol.272(2005),pp.3413−3423は、プラスミドDNAによるCylindrotheca fusiformisの形質転換を報告した。Poulsen and Krogerは、微粒子銃の形質転換方法を用いて、pCF−bleプラスミドをCylindrotheca fusiformisに導入した。プラスミドpCF−bleは、bleタンパク質コード領域の上流でCylindrotheca fusiformisフコキサンチン(fucozanthin)クロロフィルa/c結合タンパク質遺伝子(fcpA、GenBank寄託番号AY125580)プロモーターに動作可能に連結され、且つ3’領域(bleタンパク質コード領域の下流)でCylindrotheca fusiformis fcpA遺伝子3’UTR/ターミネーターに動作可能に連結された、抗生物質ゼオシン及びフレオマイシンに対する耐性用の、Streptoalloteichus hindustanusブレオマイシン結合タンパク質(ble)をコードする配列を含むブレオマイシン耐性カセットを含んだ。pCF−bleによる形質転換前、Cylindrotheca fusiformisは、1mg/mlゼオシンを含む培地上で増殖することができなかった。pCF−bleによる形質転換後、1mg/mlゼオシンを含む選択的培養培地で増殖するCylindrotheca fusiformisの形質転換体が得られた。Cylindrotheca fusiformisにおけるble遺伝子産物の発現により、1mg/mlゼオシンの存在下における増殖が可能となり、従ってCylindrotheca fusiformisにおいて使用される選択可能なマーカーとしてのブレオマイシン抗生物質耐性カセットの有用性が確立された。Poulsen and Krogerは、形質転換したCylindrotheca fusiformisの選択及び維持を、1mg/mlゼオシン含有の人工海水培地を含む寒天プレート上で行ったことを報告した。Poulsen and Krogerは、1mg/mlゼオシンを含む人工海水培地におけるCylindrotheca fusiformis形質転換体の液体増殖を報告した。さらなる培養培地におけるCylindrotheca fusiformisの増殖が(例えば、Liang et al.,Journal of Applied Phycology,Vol.17:1(2005),pp.61−65において、及びOrcutt and Patterson,Lipids,Vol.9:12(1974),pp.1000−1003により)考察されている。Chaetoceros sp.における異種遺伝子発現を可能にするためのさらなるプラスミド、プロモーター、及び3’UTR/ターミネーターが、Poulsen and Krogerによる同じ報告に報告されている。Poulsen and Krogerは、プラスミドpCF−ble並びにCylindrotheca fusiformis fcpプロモーター及び3’UTR/ターミネーターが、Cylindrotheca fusiformisにおける外来遺伝子発現を可能にするのに好適であることを報告した。加えて、Poulsen and Krogerは、pCF−bleでコードされるブレオマイシン耐性カセットが、Cylindrotheca fusiformisにおける選択可能なマーカーとして使用するのに好適であったことを報告した。
Amphidinium sp.における本発明に従う組換え遺伝子の発現は、本明細書において考察されるとおりten Lohuis and Miller et al.が教示する方法及びベクターを改良することにより達成することができる。簡潔に言えば、ten Lohuis and Miller et al.,The Plant Journal,Vol.13:3(1998),pp.427−435は、プラスミドDNAによるAmphidinium sp.の安定な形質転換を報告した。ten Lohuisは、炭化ケイ素ウィスカーの存在下における撹拌の形質転換技法を用いて、プラスミドpMT NPT/GUSをAmphidinium sp.に導入した。pMT NPT/GUSは、nptIIタンパク質コード領域の上流、又は5’でAgrobacterium tumefaciensノパリンシンターゼ(nos)遺伝子プロモーターに動作可能に連結され、且つ3’領域(nptIIタンパク質コード領域の下流)でnos遺伝子の3’UTR/ターミネーターに動作可能に連結された、ネオマイシンホスホトランスフェラーゼII(nptII)遺伝子産物(GenBank寄託番号AAL92039)をコードする配列を含むネオマイシン耐性カセットを含んだ。nptII遺伝子産物は、抗生物質G418に対する耐性を付与する。pMT NPT/GUSプラスミドは、CaMV 35Sプロモーターに動作可能に連結され、且つCaMV 35S 3’UTR/ターミネーターにさらに動作可能に連結された、β−グルクロニダーゼ(GUS)レポーター遺伝子産物をコードする配列をさらに含んだ。pMT NPT/GUSによる形質転換前、Amphidinium sp.は、3mg/ml G418を含む培地で増殖することができなかった。pMT NPT/GUSによる形質転換後、3mg/ml G418を含む選択的培養培地で増殖するAmphidinium sp.の形質転換体が得られた。Amphidinium sp.におけるnptII遺伝子産物の発現により、3mg/ml G418の存在下における増殖が可能となり、従ってAmphidinium sp.において使用される選択可能なマーカーとしてのネオマイシン抗生物質耐性カセットの有用性が確立された。GUSレポーター遺伝子の検出可能な活性から、CaMV 35Sプロモーター及び3’UTRが、Amphidinium sp.における遺伝子発現を可能にするのに好適であることが示された。サザン解析により、安定な形質転換体のゲノムDNAの評価を行った。ten Lohuis and Millerは、F/2濃縮溶液(供給業者Sigmaにより提供される)及び3mg/ml G418を補足した海水を含む培地におけるAmphidinium sp形質転換体の液体増殖並びにF/2濃縮溶液及び3mg/ml G418を補足した海水を含む寒天培地でのAmphidinium sp.形質転換体の選択及び維持を報告した。さらなる培養培地におけるAmphidinium sp.の増殖が(例えば、Mansour et al.,Journal of Applied Phycology,Vol.17:4(2005)pp.287−v300において)報告されている。Amphidinium sp.における異種遺伝子発現を可能にするための、さらなるプロモーター、3’UTR/ターミネーター、及び選択可能なマーカーを含む、さらなるプラスミドが、ten Lohuis and Millerによる同じ報告に報告されている。ten Lohuis and Millerは、プラスミドpMT NPT/GUS並びにnos及びCaMV 35S遺伝子のプロモーター及び3’UTR/ターミネーターが、Amphidinium sp.における外来遺伝子発現を可能にするのに好適であることを報告した。加えて、ten Lohuis and Millerは、pMT NPT/GUSでコードされるネオマイシン耐性カセットが、Amphidinium sp.における選択可能なマーカーとして使用するのに好適であったことを報告した。
Symbiodinium microadriacticumにおける本発明に従う組換え遺伝子の発現は、本明細書において考察されるとおりten Lohuis and Miller et al.が教示する方法及びベクターを改良することにより達成することができる。簡潔に言えば、ten Lohuis and Miller et al.,The Plant Journal,Vol.13:3(1998),pp.427−435は、プラスミドDNAによるSymbiodinium microadriacticumの安定な形質転換を報告した。ten Lohuisは、シリコン繊維媒介マイクロインジェクションの形質転換技法を用いて、プラスミドpMT NPT/GUSをSymbiodinium microadriacticumに導入した。pMT NPT/GUSは、nptIIタンパク質コード領域の上流、又は5’でAgrobacterium tumefaciensノパリンシンターゼ(nos)遺伝子プロモーターに動作可能に連結され、且つ3’領域(nptIIタンパク質コード領域の下流)でnos遺伝子の3’UTR/ターミネーターに動作可能に連結された、ネオマイシンホスホトランスフェラーゼII(nptII)遺伝子産物(GenBank寄託番号AAL92039)をコードする配列を含むネオマイシン耐性カセットを含んだ。nptII遺伝子産物は、抗生物質G418に対する耐性を付与する。pMT NPT/GUSプラスミドは、CaMV 35Sプロモーターに動作可能に連結され、且つCaMV 35S 3’UTR/ターミネーターにさらに動作可能に連結された、β−グルクロニダーゼ(GUS)レポーター遺伝子産物をコードする配列をさらに含んだ。pMT NPT/GUSによる形質転換前、Symbiodinium microadriacticumは、3mg/ml G418を含む培地で増殖することができなかった。pMT NPT/GUSによる形質転換後、3mg/ml G418を含む選択的培養培地で増殖するSymbiodinium microadriacticumの形質転換体が得られた。Symbiodinium microadriacticumにおけるnptII遺伝子産物の発現により、3mg/ml G418の存在下における増殖が可能となり、従ってSymbiodinium microadriacticumにおいて使用される選択可能なマーカーとしてのネオマイシン抗生物質耐性カセットの有用性が確立された。GUSレポーター遺伝子の検出可能な活性から、CaMV 35Sプロモーター及び3’UTRが、Symbiodinium microadriacticumにおける遺伝子発現を可能にするのに好適であることが示された。サザン解析により、安定な形質転換体のゲノムDNAの評価を行った。ten Lohuis and Millerは、F/2濃縮溶液(供給業者Sigmaにより提供される)及び3mg/ml G418を補足した海水を含む培地におけるSymbiodinium microadriacticum形質転換体の液体増殖並びにF/2濃縮溶液及び3mg/ml G418を補足した海水を含む寒天培地でのSymbiodinium microadriacticum形質転換体の選択及び維持を報告した。さらなる培養培地におけるSymbiodinium microadriacticumの増殖が(例えば、Iglesias−Prieto et al.,Proceedings of the National Academy of Sciences,Vol.89:21(1992)pp.10302−10305において)考察されている。Symbiodinium microadriacticumにおける異種遺伝子発現を可能にするための、さらなるプロモーター、3’UTR/ターミネーター、及び選択可能なマーカーを含む、さらなるプラスミドが、ten Lohuis and Millerによる同じ報告において考察されている。ten Lohuis and Millerは、プラスミドpMT NPT/GUS並びにnos及びCaMV 35S遺伝子のプロモーター及び3’UTR/ターミネーターが、Symbiodinium microadriacticumにおける外来遺伝子発現を可能にするのに好適であることを報告した。加えて、ten Lohuis and Millerは、pMT NPT/GUSでコードされるネオマイシン耐性カセットが、Symbiodinium microadriacticumにおける選択可能なマーカーとして使用するのに好適であったことを報告した。
Nannochloropsis sp.W2J3Bにおける本発明に従う組換え遺伝子の発現は、本明細書において考察されるとおりKilian et al.が教示する方法及びベクターを改良することにより達成することができる。簡潔に言えば、Kilian et al.,Proceedings of the National Academy of Sciences,Vol.108:52(2011)pp.21265−21269は、形質転換構築物によるNannochloropsisの安定な核形質転換を報告した。Kilianは、エレクトロポレーションの形質転換方法を用いて、形質転換構築物C2をNannochloropsis sp.W2J3Bに導入した。C2形質転換構築物は、bleタンパク質コード領域の上流でNannochloropsis sp.W2J3Bビオラキサンチン/クロロフィルa結合タンパク質遺伝子VCP2のプロモーターに動作可能に連結され、且つbleタンパク質コード領域の下流でNannochloropsis sp.W2J3Bビオラキサンチン/クロロフィルa結合遺伝子VCP1の3’UTR/ターミネーターに動作可能に連結された、抗生物質フレオマイシン及びゼオシンに対する耐性用の、Streptoalloteichus hindustanusブレオマイシン結合タンパク質(ble)のコード配列を含むブレオマイシン耐性カセットを含んだ。C2による形質転換前、Nannochloropsis sp.W2J3Bは、2ug/mlゼオシンを含む培地上で増殖することができなかった。C2による形質転換後、2ug/mlゼオシンを含む選択的培養培地で増殖するNannochloropsis sp.W2J3Bの形質転換体が得られた。Nannochloropsis sp.W2J3Bにおけるble遺伝子産物の発現により、2ug/mlゼオシンの存在下における増殖が可能となり、従ってNannochloropsisにおいて使用される選択可能なマーカーとしてのブレオマイシン抗生物質耐性カセットの有用性が確立された。PCRにより、安定な形質転換体のゲノムDNAの評価を行った。Kilianは、5倍レベルの微量金属、ビタミン、及びリン酸塩溶液を含み、さらに2ug/mlゼオシンを含むF/2培地(Guilard and Ryther,Canadian Journal of Microbiology,Vol.8(1962),pp.229−239により報告される)におけるNannochloropsis sp.W2J3B形質転換体の液体増殖を報告した。Kilianはまた、人工海水2mg/mlゼオシンを含む寒天F/2培地上でのNannochloropsis sp.W2J3B形質転換体の選択及び維持も報告した。さらなる培養培地におけるNannochloropsisの増殖が(例えば、Chiu et al.,Bioresour Technol.,Vol.100:2(2009),pp.833−838及びPal et al.,Applied Microbiology and Biotechnology,Vol.90:4(2011),pp.1429−1441において)考察されている。Nannochloropsis sp.W2J3Bにおける異種遺伝子発現を可能にするための、さらなるプロモーター及び3’UTR/ターミネーターを含むさらなる形質転換構築物、及び形質転換体選択用の選択可能なマーカーが、Kilianによる同じ報告において考察されている。Kilianは、形質転換構築物C2並びにNannochloropsis sp.W2J3Bビオラキサンチン/クロロフィルa結合タンパク質遺伝子VCP2のプロモーター及びNannochloropsis sp.W2J3Bビオラキサンチン/クロロフィルa結合タンパク質遺伝子VCP1の3’UTR/ターミネーターが、Nannochloropsis sp.W2J3Bにおける外来遺伝子発現を可能にするのに好適であることを報告した。加えて、Kilianは、C2でコードされるブレオマイシン耐性カセットが、Nannochloropsis sp.W2J3Bにおける選択可能なマーカーとして使用するのに好適であったことを報告した。
Cyclotella crypticaにおける本発明に従う組換え遺伝子の発現は、本明細書において考察されるとおりDunahay et al.が教示する方法及びベクターを改良することにより達成することができる。簡潔に言えば、Dunahay et al.,Journal of Phycology,Vol.31(1995),pp.1004−1012は、プラスミドDNAによるCyclotella crypticaの安定な形質転換を報告した。Dunahayは、微粒子銃の形質転換方法を用いて、プラスミドpACCNPT5.1をCyclotella crypticaに導入した。プラスミドpACCNPT5.1は、nptIIコード領域の上流でCyclotella crypticaアセチル−CoAカルボキシラーゼ(ACCアーゼ)遺伝子(GenBank寄託番号L20784)のプロモーターに動作可能に連結され、且つ3’領域(nptIIコード領域の下流)でCyclotella cryptica ACCアーゼ遺伝子の3’UTR/ターミネーターに動作可能に連結された、ネオマイシンホスホトランスフェラーゼII(nptII)遺伝子産物のコード配列を含むネオマイシン耐性カセットを含んだ。nptII遺伝子産物は、抗生物質G418に対する耐性を付与する。pACCNPT5.1による形質転換前、Cyclotella crypticaは、100ug/ml G418を含む50%人工海水培地で増殖することができなかった。pACCNPT5.1による形質転換後、100ug/ml G418を含む選択的50%人工海水培地において増殖するCyclotella crypticaの形質転換体が得られた。Cyclotella crypticaにおけるnptII遺伝子産物の発現により、100ug/ml G418の存在下における増殖が可能となり、従ってCyclotella crypticaにおいて使用される選択可能なマーカーとしてのネオマイシン抗生物質耐性カセットの有用性が確立された。サザン解析により、安定な形質転換体のゲノムDNAの評価を行った。Dunahayは、1.07mMケイ酸ナトリウム及び100ug/ml G418を補足した人工海水培地(ASW、Brown,L.,Phycologia,Vol.21(1982),pp.408−410により考察されるとおり)におけるCyclotella crypticaの液体増殖を報告した。Dunahayはまた、100ug/ml G418含有のASW培地を含む寒天プレート上でのCyclotella cryptica形質転換体の選択及び維持も報告した。さらなる培養培地におけるCyclotella crypticaの増殖が(例えば、Sriharan et al.,Applied Biochemistry and Biotechnology,Vol.28−29:1(1991),pp.317−326及びPahl et al.,Journal of Bioscience and Bioengineering,Vol.109:3(2010),pp.235−239において)考察されている。Dunahayは、プラスミドpACCNPT5.1及びCyclotella crypticaアセチル−CoAカルボキシラーゼ(ACCアーゼ)遺伝子のプロモーターが、Cyclotella crypticaにおける外来遺伝子発現を可能にするのに好適であることを報告した。加えて、Dunahayは、pACCNPT5.1でコードされるネオマイシン耐性カセットが、Cyclotella crypticaにおける選択可能なマーカーとして使用するのに好適であったことを報告した。
Navicula saprophilaにおける本発明に従う組換え遺伝子の発現は、本明細書において考察されるとおりDunahay et al.が教示する方法及びベクターを改良することにより達成することができる。簡潔に言えば、Dunahay et al.,Journal of Phycology,Vol.31(1995),pp.1004−1012は、プラスミドDNAによるNavicula saprophilaの安定な形質転換を報告した。Dunahayは、微粒子銃の形質転換方法を用いて、プラスミドpACCNPT5.1をNavicula saprophilaに導入した。プラスミドpACCNPT5.1は、nptIIコード領域の上流でCyclotella crypticaアセチル−CoAカルボキシラーゼ(ACCアーゼ)遺伝子(GenBank寄託番号L20784)のプロモーターに動作可能に連結され、且つ3’領域(nptIIコード領域の下流)でCyclotella cryptica ACCアーゼ遺伝子の3’UTR/ターミネーターに動作可能に連結された、ネオマイシンホスホトランスフェラーゼII(nptII)遺伝子産物のコード配列を含むネオマイシン耐性カセットを含んだ。nptII遺伝子産物は、抗生物質G418に対する耐性を付与する。pACCNPT5.1による形質転換前、Navicula saprophilaは、100ug/ml G418を含む人工海水培地で増殖することができなかった。pACCNPT5.1による形質転換後、100ug/ml G418を含む選択的人工海水培地において増殖するNavicula saprophilaの形質転換体が得られた。Navicula saprophilaにおけるnptII遺伝子産物の発現により、G418の存在下における増殖が可能となり、従ってNavicula saprophilaにおいて使用される選択可能なマーカーとしてのネオマイシン抗生物質耐性カセットの有用性が確立された。サザン解析により、安定な形質転換体のゲノムDNAの評価を行った。Dunahayは、1.07mM ケイ酸ナトリウム及び100ug/ml G418を補足した人工海水培地(ASW、Brown,L.,Phycologia,Vol.21(1982),pp.408−410により考察されるとおり)におけるNavicula saprophilaの液体増殖を報告した。Dunahayはまた、100ug/ml G418含有のASW培地を含む寒天プレート上でのNavicula saprophila形質転換体の選択及び維持も報告した。さらなる培養培地におけるNavicula saprophilaの増殖が(例えば、Tadros and Johansen,Journal of Phycology,Vol.24:4(1988),pp.445−452及びSriharan et al.,Applied Biochemistry and Biotechnology,Vol.20−21:1(1989),pp.281−291において)考察されている。Dunahayは、プラスミドpACCNPT5.1及びCyclotella crypticaアセチル−CoAカルボキシラーゼ(ACCアーゼ)遺伝子のプロモーターが、Navicula saprophilaにおける外来遺伝子発現を可能にするのに好適であることを報告した。加えて、Dunahayは、pACCNPT5.1でコードされるネオマイシン耐性カセットが、Navicula saprophilaにおける選択可能なマーカーとして使用するのに好適であったことを報告した。
Thalassiosira pseudonanaにおける本発明に従う組換え遺伝子の発現は、本明細書において考察されるとおりPoulsen et al.が教示する方法及びベクターを改良することにより達成することができる。簡潔に言えば、Poulsen et al.,Journal of Phycology,Vol.42(2006),pp.1059−1065は、プラスミドDNAによるThalassiosira pseudonanaの安定な形質転換を報告した。Poulsenは、微粒子銃の形質転換方法を用いて、プラスミドpTpfcp/natをThalassiosira pseudonanaに導入した。pTpfcp/natは、natタンパク質コード領域の上流でThalassiosira pseudonanaフコキサンチンクロロフィルa/c結合タンパク質遺伝子(fcp)プロモーターに動作可能に連結され、且つ3’領域(natタンパク質コード配列の下流)でThalassiosira pseudonana fcp遺伝子3’UTR/ターミネーターに動作可能に連結された、ヌルセオトリシンアセチルトランスフェラーゼ(nat)遺伝子産物(GenBank寄託番号AAC60439)をコードする配列を含むヌルセオトリシン耐性カセットを含んだ。nat遺伝子産物は、抗生物質ヌルセオトリシンに対する耐性を付与する。pTpfcp/natによる形質転換前、Thalassiosira pseudonanaは、10ug/mlヌルセオトリシンを含む培地で増殖することができなかった。pTpfcp/natによる形質転換後、100ug/mlヌルセオトリシンを含む選択的培養培地で増殖するThalassiosira pseudonanaの形質転換体が得られた。Thalassiosira pseudonanaにおけるnat遺伝子産物の発現により、100ug/mlヌルセオトリシンの存在下における増殖が可能となり、従ってThalassiosira pseudonanaにおいて使用される選択可能なマーカーとしてのヌルセオトリシン抗生物質耐性カセットの有用性が確立された。サザン解析により、安定な形質転換体のゲノムDNAの評価を行った。Poulsenは、形質転換したThalassiosira pseudonanaの選択及び維持を、100ug/mlヌルセオトリシンを含む変法ESAW培地(Harrison et al.,Journal of Phycology,Vol.16(1980),pp.28−35により考察されるとおり)を含む液体培地において行ったことを報告した。さらなる培養培地におけるThalassiosira pseudonanaの増殖が(例えば、Volkman et al.,Journal of Experimental Marine Biology and Ecology,Vol.128:3(1989),pp.219−240において)考察されている。Thalassiosira pseudonanaにおける使用に好適なさらなる選択可能なマーカーを含む、さらなるプラスミドが、Poulsenによる同じ報告において考察されている。Poulsenは、プラスミドpTpfcp/nat、並びにThalassiosira pseudonana fcpプロモーター及び3’UTR/ターミネーターが、Thalassiosira pseudonanaにおける外来遺伝子発現を可能にするのに好適であることを報告した。加えて、Poulsenは、pTpfcp/natでコードされるヌルセオトリシン耐性カセットが、Thalassiosira pseudonanaにおける選択可能なマーカーとして使用するのに好適であったことを報告した。
Chlamydomonas reinhardtiiにおける本発明に従う組換え遺伝子の発現は、本明細書において考察されるとおりCerutti et al.が教示する方法及びベクターを改良することにより達成し得る。簡潔に言えば、Cerutti et al.,Genetics,Vol.145:1(1997),pp.97−110は、形質転換ベクターによるChlamydomonas reinhardtiiの安定な核形質転換を報告した。Ceruttiは、微粒子銃の形質転換方法を用いて、形質転換構築物P[1030]をChlamydomonas reinhardtiiに導入した。構築物P[1030]は、aadAタンパク質コード領域の上流でChlamydomonas reinhardtiiリブロース−1,5−二リン酸カルボキシラーゼ/オキシゲナーゼ小サブユニット遺伝子(RbcS2、GenBank寄託番号X04472)プロモーターに動作可能に連結され、且つ3’領域(aadAタンパク質コード配列の下流)でChlamydomonas reinhardtii RbcS2遺伝子3”UTR/ターミネーターに動作可能に連結された、アミノグルコシド3’−アデニルトランスフェラーゼ(aadA)遺伝子産物をコードする配列を含むスペクチノマイシン耐性カセットを含んだ。aadA遺伝子産物は、抗生物質スペクチノマイシンに対する耐性を付与する。P[1030]による形質転換前、Chlamydomonas reinhardtiiは、90ug/mlスペクチノマイシンを含む培地で増殖することができなかった。P[1030]による形質転換後、90ug/mlスペクチノマイシンを含む選択的培養培地で増殖するChlamydomonas reinhardtiiの形質転換体が得られ、従ってChlamydomonas reinhardtiiにおいて使用される選択可能なマーカーとしてのスペクチノマイシン抗生物質耐性カセットの有用性が確立された。サザン解析により、安定な形質転換体のゲノムDNAの評価を行った。Ceruttiは、形質転換したChlamydomonas reinhardtiiの選択及び維持を、90ug/mlスペクチノマイシンを含むトリス酢酸塩リン酸塩培地(TAP、Harris,The Chlamydomonas Sourcebook,Academic Press,San Diego,1989により記載されるとおり)を含む寒天プレート上で行ったことを報告した。Ceruttiはさらに、90ug/mlスペクチノマイシンを含むTAP液体培地におけるChlamydomonas reinhardtiiの増殖を報告した。代替的な培養培地におけるChlamydomonas reinhardtiiの増殖が(例えば、Dent et al.,African Journal of Microbiology Research,Vol.5:3(2011),pp.260−270及びYantao et al.,Biotechnology and Bioengineering,Vol.107:2(2010),pp.258−268において)考察されている。Chlamydomonas reinhardtiiにおける使用に好適なさらなる選択可能なマーカーを含む、さらなる構築物、並びにChlamydomonas reinhardtiiにおける異種遺伝子発現を促進するのに好適なプロトマー及び3’UTRを含む数多くの調節配列は、当該技術分野において公知であり、考察されている(レビューは、Radakovits et al.,Eukaryotic Cell,Vol.9:4(2010),pp.486−501を参照)。Ceruttiは、形質転換ベクターP[1030]並びにChlamydomonas reinhardtiiプロモーター及び3’UTR/ターミネーターが、Chlamydomonas reinhardtiiにおける外来遺伝子発現を可能にするのに好適であることを報告した。加えて、Ceruttiは、P[1030]でコードされるスペクチノマイシン耐性カセットが、Chlamydomonas reinhardtiiにおける選択可能なマーカーとして使用するのに好適であったことを報告した。
Yarrowia lipolyticaにおける本発明に従う組換え遺伝子の発現は、本明細書において考察されるとおりFickers et al.が教示する方法及びベクターを改良することにより達成することができる。簡潔に言えば、Fickers et al.,Journal of Microbiological Methods,Vol.55(2003),pp.727−737は、プラスミドDNAによるYarrowia lipolyticaの安定な核形質転換を報告した。Fickersは、酢酸リチウム形質転換方法を用いて、プラスミドJMP123をYarrowia lipolyticaに導入した。プラスミドJMP123は、hphタンパク質コード領域の上流でYarrowia lipolytica LIP2遺伝子プロモーター(GenBank寄託番号AJ012632)に動作可能に連結され、且つhphタンパク質コード領域の下流でYarrowia lipolytica LIP2遺伝子3’UTR/ターミネーターに動作可能に連結された、ハイグロマイシンBホスホトランスフェラーゼ遺伝子産物(hph)をコードする配列を含むハイグロマイシンB耐性カセットを含んだ。JMP123による形質転換前、Yarrowia lipolyticaは、100ug/mlハイグロマイシンを含む培地上で増殖することができなかった。JMP123による形質転換後、100ug/mlハイグロマイシンを含む培地で増殖することが可能な形質転換Yarrowia lipolyticaが得られ、従ってYarrowia lipolyticaにおいて使用される選択可能なマーカーとしてのハイグロマイシンB抗生物質耐性カセットが確立された。Yarrowia lipolytica LIP2遺伝子のプロモーター及び3’UTR/ターミネーターのJMP123に提供されたヌクレオチド配列は、LIP2遺伝子座へのhphコード配列の相同組換え用ドナー配列として働いた。サザン法により、安定な形質転換体のゲノムDNAの評価を行った。Fickersは、形質転換したYarrowia lipolyticaの選択及び維持を、100ug/mlハイグロマイシン含有の標準YPD培地(酵母エキスペプトンデキストロース)を含む寒天プレート上で行ったことを報告した。形質転換したYarrowia lipolyticaの液体培養は、ハイグロマイシン含有のYPD培地において行った。Yarrowia lipolyticaの培養に用いられる他の培地及び技法が報告されており、Yarrowia lipolyticaにおいて使用される数多くの他のプラスミド、プロモーター、3’UTR、及び選択可能なマーカーが報告されている(例えば、Pignede et al.,Applied and Environmental Biology,Vol.66:8(2000),pp.3283−3289,Chuang et al.,New Biotechnology,Vol.27:4(2010),pp.277−282、及びBarth and Gaillardin,(1996),In:K,W.(Ed.),Nonconventional Yeasts in Biotecnology.Sprinter−Verlag,Berlin−Heidelber,pp.313−388を参照)。Fickersは、形質転換ベクターJMP123並びにYarrowia lipolytica LIP2遺伝子プロモーター及び3’UTR/ターミネーターが、Yarrowia lipolyticaにおける異種遺伝子発現を可能にするのに好適であることを報告した。加えて、Fickersは、JMP123でコードされるハイグロマイシン耐性カセットが、Yarrowia lipolyticaにおける選択可能なマーカーとして使用するのに好適であったことを報告した。
Mortierella alpineにおける本発明に従う組換え遺伝子の発現は、本明細書において考察されるとおりMackenzie et al.が教示する方法及びベクターを改良することにより達成することができる。簡潔に言えば、Mackenzie et al.,Applied and Environmental Microbiology,Vol.66(2000),pp.4655−4661は、プラスミドDNAによるMortierella alpinaの安定な核形質転換を報告した。MacKenzieは、プロトプラスト形質転換方法を用いて、プラスミドpD4をMortierella alpinaに導入した。プラスミドpD4は、hptタンパク質コード領域の上流でMortierella alpinaヒストンH4.1遺伝子プロモーター(GenBank寄託番号AJ249812)に動作可能に連結され、且つhptタンパク質コード領域の下流でAspergillus nidulans N−(5’−ホスホリボシル(phophoribosyl))アントラニル酸イソメラーゼ(trpC)遺伝子3’UTR/ターミネーターに動作可能に連結された、ハイグロマイシンBホスホトランスフェラーゼ遺伝子産物(hpt)をコードする配列を含むハイグロマイシンB耐性カセットを含んだ。pD4による形質転換前、Mortierella alpinaは、300ug/mlハイグロマイシンを含む培地上で増殖することができなかった。pD4による形質転換後、300ug/mlハイグロマイシンを含む培地上で増殖する形質転換Mortierella alpinaが得られ、従ってMortierella alpinaにおいて使用される選択可能なマーカーとしてのハイグロマイシンB抗生物質耐性カセットが確立された。サザン法により、安定な形質転換体のゲノムDNAの評価を行った。Mackenzieは、形質転換したMortierella alpinaの選択及び維持を、ハイグロマイシンを含むPDA(ポテトデキストロース寒天)培地上で行ったことを報告した。Mackenzieによる形質転換したMortierella alpinaの液体培養は、ハイグロマイシン含有の、PDA培地又はS2GYE培地(5%グルコース、0.5%酵母エキス、0.18% NH4SO4、0.02% MgSO4−7H2O、0.0001% FeCl3−6H2O、0.1%微量元素、10mM K2HPO4−NaH2PO4を含む)において行われた。Mortierella alpinaの培養に用いられる他の培地及び技法が報告されており、Mortierella alpinaにおいて使用される他のプラスミド、プロモーター、3’UTR、及び選択可能なマーカーが報告されている(例えば、Ando et al.,Applied and Environmental Biology,Vol.75:17(2009)pp.5529−35及びLu et al.,Applied Biochemistry and Biotechnology,Vol.164:7(2001),pp.979−90を参照)。Mackenzieは、形質転換ベクターpD4並びにMortierella alpinaヒストンH4.1プロモーター及びA.nidulans trpC遺伝子3’UTR/ターミネーターが、Mortierella alpinaにおける異種遺伝子発現を可能にするのに好適であることを報告した。加えて、Mackenzieは、pD4でコードされるハイグロマイシン耐性カセットが、Mortierella alpinaにおける選択可能なマーカーとして使用するのに好適であったことを報告した。
Rhodococcus opacus PD630における本発明に従う組換え遺伝子の発現は、本明細書において考察されるとおりKalscheuer et al.が教示する方法及びベクターを改良することにより達成することができる。簡潔に言えば、Kalscheuer et al.,Applied and Environmental Microbiology,Vol.52(1999),pp.508−515は、プラスミドDNAによるRhodococcus opacusの安定な形質転換を報告した。Kalscheuerは、エレクトロポレーションの形質転換方法を用いて、プラスミドpNC9501をRhodococcus opacus PD630に導入した。プラスミドpNC9501は、Streptomyces azureus 23S rRNA A1067メチルトランスフェラーゼ遺伝子の完全ヌクレオチド配列を含む(この遺伝子のプロモーター及び3’ターミネーター配列を含む)チオストレプトン耐性(thior)カセットを含んだ。pNC9501による形質転換前、Rhodococcus opacusは、1mg/mlチオストレプトンを含む培地上で増殖することができなかった。pNC9501によるRhodococcus opacus PD630の形質転換後、1mg/mlチオストレプトンを含む培養培地上で増殖する形質転換体が得られ、従ってRhodococcus opacus PD630における選択可能なマーカーとしてのチオストレプトン耐性カセットの使用が確立された。Kalscheuerにより記載される第2のプラスミド、pAK68は、耐性thiorカセット並びにlacZプロモーターにより駆動される、ポリヒドロキシアルカノエート生合成用のRalstonia eutropha β−ケトチオラーゼ(phaB)、アセトアセチル−CoA還元酵素(phaA)、及びポリ3−ヒドロキシアルカン酸シンターゼ(phaC)遺伝子の遺伝子配列を含んだ。ポリヒドロキシアルカノエート生合成が欠損しているRhodococcus opacus PD630株のpAK68形質転換後、非形質転換株と比べてより多量のポリヒドロキシアルカノエートを産生する形質転換Rhodococcus opacus PD630が得られた。導入されたRalstonia eutropha phaB、phaA、及びphaC酵素の検出可能な活性から、pAK68プラスミドでコードされる調節エレメントがRhodococcus opacus PD630における異種遺伝子発現に好適であったことが示された。Kalscheuerは、形質転換したRhodococcus opacus PD630の選択及び維持を、チオストレプトンを含む標準的なルリアブロス(LB)培地、栄養ブイヨン(NB)、又は無機塩類培地(MSM)上で行ったことを報告した。Rhodococcus opacus PD630の培養に用いられる他の培地及び技法が記載されている(例えば、Kurosawa et al.,Journal of Biotechnology,Vol.147:3−4(2010),pp.212−218及びAlverez et al.,Applied Microbial and Biotechnology,Vol.54:2(2000),pp.218−223を参照)。Kalscheuerは、形質転換ベクターpNC9501及びpAK68、Streptomyces azureus 23S rRNA A1067メチルトランスフェラーゼ遺伝子及びlacZ遺伝子のプロモーターが、Rhodococcus opacus PD630における異種遺伝子発現を可能にするのに好適であることを報告した。加えて、Kalscheuerは、pNC9501及びpAK68でコードされるthiorカセットが、Rhodococcus opacus PD630における選択可能なマーカーとして使用するのに好適であったことを報告した。
実施例3の株B、Cuphea wrightiiチオエステラーゼ(CwTE2)を発現するように操作したPrototheca moriformis(UTEX 1435)を、両方の内在性チオエステラーゼ対立遺伝子FATA1−1及びFATA1−2をノックアウトするさらなる遺伝子改変用の宿主生物として使用した。ここで、第1の形質転換構築物は、FATA1−1遺伝子座の株Bにネオマイシン発現カセットを組み込むように作成した。この構築物、pSZ2226は、核ゲノムのFATA1−1遺伝子座に対する5’(配列番号30)及び3’(配列番号31)相同組換え標的配列(構築物に隣接する)並びにC.reinhardtii β−チューブリンプロモーター/5’UTR(配列番号5)及びChlorella vulgaris硝酸還元酵素3’UTR(配列番号6)の制御下にあるネオマイシン耐性タンパク質コード配列を含んだ。このNeoR発現カセットは配列番号15として列挙され、選択可能なマーカーとして働いた。
Prototheca moriformis(UTEX 1435)の古典的に変異を誘発した株、株Jを、PCT/US2009/066141号明細書、PCT/US2009/066142号明細書、PCT/US2011/038463号明細書、PCT/US2011/038464号明細書、及びPCT/US2012/023696号明細書に記載されるとおりの遺伝子銃による形質転換方法によりプラスミド構築物pSZ2281で形質転換した。pSZ2281は、ステアロイル−ACPデサチュラーゼの発現を下方調節するRNAヘアピン(SAD2hpC、配列番号34)をコードするポリヌクレオチド、核ゲノムへの組み込み用の6Sゲノム領域に対する5’(配列番号1)及び3’(配列番号2)相同組換え標的配列(構築物に隣接する)、並びに配列番号3に示されるタンパク質配列を発現する、C.reinhardtii β−チューブリンプロモーター/5’UTR(配列番号5)及びChlorella vulgaris硝酸還元酵素3’UTR(配列番号6)の制御下にあるS.cerevisiae suc2ショ糖インベルターゼコード領域(配列番号4)を含んだ。このS.cerevisiae suc2発現カセットは配列番号7として列挙され、選択可能なマーカーとして働いた。SAD2hpC RNAヘアピンをコードするポリヌクレオチド配列は、C.protothecoidesアクチンプロモーター/5’UTR(配列番号22)及びC.vulgaris硝酸還元酵素3’UTR(配列番号6)の制御下にあった。
Prototheca moriformis(UTEX 1435)の古典的に変異を誘発した株、株Jを、PCT/US2009/066141号明細書、PCT/US2009/066142号明細書、PCT/US2011/038463号明細書、PCT/US2011/038464号明細書、及びPCT/US2012/023696号明細書に記載されるとおりの遺伝子銃による形質転換方法により、構築物pSZ2402〜pSZ2407の各々で独立して形質転換した。構築物pSZ2402〜pSZ2407の各々は、脂肪酸アシル−ACPチオエステラーゼの発現を下方調節するようにPrototheca moriformis FATA1 mRNA転写物に対して標的化されたヘアピンRNAをコードする異なるポリヌクレオチド、核ゲノムへの組み込み用の6Sゲノム領域に対する5’(配列番号1)及び3’(配列番号2)相同組換え標的配列(構築物に隣接する)、並びにC.reinhardtii β−チューブリンプロモーター/5’UTR(配列番号5)及びChlorella vulgaris硝酸還元酵素3’UTR(配列番号6)の制御下にある、配列番号3に示されるタンパク質配列を発現するS.cerevisiae suc2ショ糖インベルターゼコード領域(配列番号4)を含んだ。このS.cerevisiae suc2発現カセットは配列番号7として列挙され、選択可能なマーカーとして働いた。各ヘアピンに対応するポリヌクレオチドの配列表識別情報を表22に列挙する。各RNAヘアピンをコードするポリヌクレオチド配列は、C.reinhardtii β−チューブリンプロモーター/5’UTR(配列番号5)及びC.vulgaris硝酸還元酵素3’UTR(配列番号6)の制御下にあった。
この例では、KASI又はKASIV酵素をコードする組換えポリヌクレオチドの使用による、形質転換微生物の脂肪酸プロフィールにおいてラウリン酸、C10:0、及び全飽和脂肪酸が高濃度化した微生物の操作を記載する。
この例では、種々のKASI対立遺伝子を破壊する組換えポリヌクレオチドの使用による、形質転換微生物の脂肪酸プロフィールにおいてC10:0及び中鎖脂肪酸が高濃度化した微生物の操作を記載する。
この例では、KASI酵素を減弱させるRNAヘアピンをコードする組換えポリヌクレオチドの使用による、形質転換微生物の脂肪酸プロフィールにおいて中鎖脂肪酸が高濃度化した微生物の操作を記載する。
この例では、脂肪酸エロンガーゼをコードする組換えポリヌクレオチドの使用による、形質転換微生物の脂肪酸プロフィールにおいてステアリン酸、アラキジン酸、及びドコサジエン酸が高濃度化した微生物の操作を記載する。
この例では、種々のC18:0選択的アシル−ACPチオエステラーゼをコードする組換えポリヌクレオチドの使用による、形質転換微生物の脂肪酸プロフィールにおいてステアリン酸が高濃度化した微生物の操作を記載する。
本発明の実施形態において、場合によりプラスチドの油産生微生物で外因性エロンガーゼ又はβ−ケトアシル−CoAシンターゼを発現する働きをする組換えポリヌクレオチド形質転換ベクターを構築し、それを利用して、PCT/US2009/066141号明細書、PCT/US2009/066142号明細書、PCT/US2011/038463号明細書、PCT/US2011/038464号明細書、及びPCT/US2012/023696号明細書に記載されるとおりの遺伝子銃による形質転換法によりPrototheca moriformis(UTEX 1435)を形質転換し、エルカ酸の産生が増加した細胞を得る。形質転換ベクターは、表5に掲載するようなエロンガーゼ又はβ−ケトアシル−CoAシンターゼを過剰発現させるタンパク質コード領域、外来遺伝子の発現を調節するプロモーター及び3’UTR制御配列、P.moriformis(UTEX 1435)核ゲノムへの組み込み用の組換えポリヌクレオチドを標的化する5’及び3’相同組換え標的配列、並びに選択可能なマーカーを発現する働きをするヌクレオチドを含む。形質転換ベクターのタンパク質コード配列は、PCT/US2009/066141号明細書、PCT/US2009/066142号明細書、PCT/US2011/038463号明細書、PCT/US2011/038464号明細書、及びPCT/US2012/023696号明細書に記載されるとおり、P.moriformis(UTEX 1435)での発現用にコドンを最適化する。P.moriformis(UTEX 1435)での発現用に働くプロモーター、3’UTR、及び選択可能なマーカーをコードする組換えポリヌクレオチドは、本明細書及びPCT/US2009/066141号明細書、PCT/US2009/066142号明細書、PCT/US2011/038463号明細書、PCT/US2011/038464号明細書、及びPCT/US2012/023696号明細書に開示される。
本発明者らは、Cuphea wrightii由来のアシルACPチオエステラーゼ(FATB2)を発現する先述のP.moriformis(UTEX 1435)トランスジェニック株における2つの1−アシル−sn−グリセロール−3−リン酸アシルトランスフェラーゼ(LPAAT)の発現の効果を試験した。CuPSR23ゲノム配列とシードRNAに由来するトランスクリプトーム配列との組み合わせを分析することにより、Cuphea PSR23(CuPSR23)由来のLPAAT2及びLPAAT3遺伝子を同定した。これらの2つのLPAATについては、これまで記載がなかった。これらの遺伝子は、UTEX 1435コドン使用頻度を反映するようにコドンを最適化した。形質転換、細胞培養、脂質産生及び脂肪酸分析は、全て既述のとおり実施した。
ここで本発明者らは、先述のP.moriformis(UTEX 1435)トランスジェニック株、株Bにおける1−アシル−sn−グリセロール−3−リン酸アシルトランスフェラーゼ(LPAAT)の発現の効果を示す。上記に記載したとおり、株Bは、Cuphea wrightii由来のアシルACPチオエステラーゼ(FATB2)を発現するトランスジェニック株であり、40〜49%のC12:0脂肪酸を蓄積する。実施例43に加えて、CuPSR23ゲノム配列とシードRNAに由来するトランスクリプトーム配列との組み合わせを分析することにより、第3のCuPSR23 LPAAT、LPAATxが同定された。従って、中鎖特異的LPAATの発現により、sn−2位にカプリン酸(C10:0脂肪酸)、ラウリン酸(C12:0脂肪酸)、又はミリスチン酸(C14:0脂肪酸)を有するTAGの割合が増加するはずであり、結果的にこれらの脂肪酸のレベル全体が上昇するはずである。実施例43では、LPAAT2及びLPAAT3が、株Bにおけるカプリン酸、ラウリン酸、及びミリスチン酸蓄積を増加させることが示された。株BにLPAATxを導入し、この株における脂肪酸レベルに対するその効果を決定した。LPAATx遺伝子は、UTEX 1435コドン使用頻度を反映するようにコドンを最適化した。形質転換、細胞培養、脂質産生及び脂肪酸分析は、全て既述のとおり実施した。
ここで、本発明者らは、UTEX1435におけるPrototheca moriformis内因性チオエステラーゼFATA1の過剰発現が、細胞トリグリセリドC18:0及びC18:1アシル鎖の明確な減少とC16:0、C14:0の増加をもたらすことを示す。
食用脂肪の栄養及び機能特性は、従来、特定の化学組成及び結晶化条件と結び付けられている。ある油供給源から別の供給源に切り替えることは、脂肪の融解挙動及び構造のいずれもが劇的に変化して機能性に有害な変化が及ぶため、通常は困難な課題である。ここ最近のことで、部分的に水素化した脂肪がパーム油及びパーム油画分に置き換えられた際の苦しい時期が思い起こされ得る。本発明者らは、化学組成が大きく異なる2つの脂肪の降伏応力、弾性率、多形、微細構造及び融解特性をどうすれば一致させることができるかを調べた。油Aは、Chlorella protothecoidesプラスチド標的配列を含む外因性インベルターゼ及びUlmus americanaアシル−ACPチオエステラーゼを発現するPrototheca moriformis細胞から生成した。油Bは、外因性インベルターゼ及びCuphea hookerianaアシル−ACPチオエステラーゼを発現するPrototheca moriformis細胞から生成した。油Aは、62%(w/w)超の中鎖脂肪酸、又はMCT(C8:0〜C14:0)、23%(C16:0+C18:0)及び9%のC18:1を含有した一方、油Bは、2%未満のC8:0〜C14:0、54%(C16:0+C18:0)及び29%のC18:1を含有した。従って油Aは中鎖トリグリセリドリッチな脂肪であり、一方、油Bはパーム油に似ていた。両方の油とも、20℃で約45%の固形脂肪含有量を有し、SFC対温度プロフィールは極めて類似していた。DSC(動的走査熱量測定)融解プロフィールは、約12〜13℃及び約28〜35℃を中心とする2つの主要なピークを示した。両方の脂肪とも、βプライム多形形態(X線回折によって決定するとき)であり、特有の特徴を備える非対称の細長いクリスタリット形態を呈した。油A及び油Bの降伏応力及び貯蔵弾性率(G’)は、それぞれ520〜550Pa、及び7×106Pa〜1.8×107Paであった。この範囲の降伏応力は十分な可塑性を示唆しており、これが高い貯蔵弾性率と組み合わさると、理想的なロールイン用ショートニングになる。従って、食品油の薄層形成の機能性を保持しながらもその化学組成を変えることが可能である。
精製、漂白及び脱臭された油を株K4から得た(実施例35を参照)。油を70℃に加熱し、毎分0.5℃で36℃に冷却し、36℃に1時間保った。次に約2.5mlのサンプルを36℃で1時間、4300で遠心した。液体上清を回収し、リパーゼ及び質量分析法を用いて分析した。サンプルは、トリステアリン(SSS)、SSP、及びPPSが欠乏していることが分かった。サンプルのトリアシルグリセロールはココアバターのトリアシルグリセロールと極めて類似していることが見出され、液体上清は、トリ飽和物の量が少ない点でさらにココアバターに近いものであった。さらなる分画実験を実施例64に記載する。
油産生性の非光合成藻類であるPrototheca moriformisは、栄養炭素供給が過剰な条件下で多量のトリアシルグリセリド油を蓄えるが、他の必須栄養素が制限されるため、細胞分裂は阻害される。最長C18の炭素鎖長を有する脂肪酸のバルク生合成がプラスチドで起こる;次に脂肪酸が小胞体に輸送され、そこでC18を越える伸長及びトリアシルグリセリド(TAG)への取り込みが(それが起こる場合には)起こると考えられている。脂質は脂肪体と呼ばれる大きい細胞質小器官に蓄えられ、環境条件が成長に有利に変化すると、直ちに動員され、同化代謝にエネルギー及び炭素分子を提供する。野生型P.moriformis貯蔵脂質は、主に約60%オレイン酸(C18:1)、約25〜30%パルミチン酸(C16:0)、及び約5〜8%リノール酸(C18:2)から構成され、少量のステアリン酸(C18:0)、ミリスチン酸(C14:0)、α−リノレン酸(C18:3α)、及びパルミトレイン酸(C16:1)を含む。この脂肪酸プロフィールは、内在性脂肪酸生合成経路の酵素の相対活性及び基質親和性によってもたらされる。P.moriformisは、分子遺伝学的ツールを使用した脂肪酸及び脂質生合成の操作を行い易く、脂肪酸プロフィールが野生型組成と極めて異なる油の産生を可能にする。本明細書では、最大57%のステアリン酸を含み、且つパルミチン酸が7%もの低さである株を作成するため、本発明者らがステアロイル−ACPデサチュラーゼ(SAD)及びβ−ケトアシル−ACPシンターゼII(KASII)遺伝子の発現を改変した株について記載する。本発明者らは、FATAチオエステラーゼ及びFAD2脂肪酸デサチュラーゼ遺伝子の発現の下方調節と併せた同様の改変を実施するとき、最大55%のステアリン酸を含み、且つリノール酸が2.4%もの低さであるさらなる株を同定する。
高オレイン酸メチルのエステル化油は、機械類のクリーニング及び潤滑など、様々な用途に有用である。これらの用途の一部については、高い熱安定性が所望される。上記に記載したとおり従属栄養成長させた油産生微細藻類から調製した高オレイン酸及び高安定性−高オレイン酸トリグリセリド油から調製したメチル化油に対し、熱安定性試験を実施した。油はメチル化前に漂白及び脱臭した。市販の大豆メチルエステルを対照として使用した。
1.図1に示すとおり器具を準備する。
2.試験容器に1リットルの水を加え、ホットプレート上で沸騰させる.
3.各試験生成物に50ppmコバルト(100.0グラムのサンプル中0.083gの6%ナフテン酸コバルト(Cobalt Napthenate))を加え、十分に混合する。
4.時計皿に7.0gの100%綿ガーゼ(#50チーズクロス)を秤量する。
5.ステップ3で調製したとおりの試験生成物14.0gをガーゼ上に均一に広げる。
6.#15栓の中心に貫通させて熱電対(温度計)を置く。熱電対の周りに綿を巻き付ける。
7.24メッシュワイヤフレームシリンダの中に巻かれた綿を、それが上側4.5インチを占めるように置く。
8.ガーゼを巻き付けたシリンダを1Lトールビーカーの中に位置決めする。ビーカーを沸騰水中に固定し、時間に伴う温度増加の記録を開始する。
9.温度の観察を2時間、又は10度の温度降下が観察されるまで続ける。
10.温度対時間をグラフにプロットする。
11.1時間で100℃又は2時間で200℃を超える温度を示すサンプルはいずれも、危険な酸化リスク又は自然発火する可能性があるリスクであると見なされなければならない。
・182℃の引火点(ASTM D93)
・非VOC
・53.5のカウリブタノール値(ASTM D1133)
・4.57mm2/sの40℃における粘度(ASTM D445)
・0.17mg KOH/gの酸価(ASTM D664)
・沸点範囲分布(ASTM D2887)325〜362℃。
高オレイン酸油及び高安定性高オレイン酸藻類油は、図19に示す特性又は計測パラメータについてこれらの値の±20%を有し得る。
上記の例に記載されるとおり、微細藻類の遺伝子操作は、特にオレイン酸の産生を増加させることにより、飽和脂肪レベルを低下させることができる。しかしながら、ある場合には、油産生細胞で発現したアシル−ACPチオエステラーゼは、望ましい量より多くのパルミチン酸を遊離する。ここで、本発明者らは、パルミトイル−ACPデサチュラーゼ(PAD)遺伝子を過剰発現させることによりパルミチン酸(16:0)をパルミトレイン酸(16:1)に変換する方法について記載する。PAD遺伝子は、Macfadyena unguis(キャッツクロー)、Macadamia integrifolia(マカダミアナッツ)、Hippophae rhamnoides(シーバックソーン)などの天然の供給源から得るか、又は16:1活性を有するようステアロイル−ACPデサチュラーゼを突然変異させてPADを作成することにより得ることができる。Macfadyena unguisデサチュラーゼ(MuPAD)と命名される。
構築物pSZ3142 6S::CrTUB2:ScSUC2:CvNR::PmAMT3:CpSADtp:MuPAD:CvNR::6Sにおける関連する制限部位は、小文字、太字及び下線で示し、5’−3’にそれぞれBspQ 1、Kpn I、Xba I、Mfe I、BamH I、EcoR I、Spe I、Asc I、Cla I、Sac I、BspQ Iである。BspQI部位が形質転換DNAの5’末端及び3’末端の境界を定める。太字で小文字の配列は、6s遺伝子座での相同組換えによる標的化した組み込みを可能にするゲノムDNAを表す。5’から3’方向に進んで、酵母ショ糖インベルターゼ遺伝子(ショ糖を代謝する株Zの能力を付与する)の発現を駆動するC.reinhardtii β−チューブリンプロモーターを、囲い文字のテキストにより示す。インベルターゼのイニシエーターATG及びターミネーターTGAを、大文字、太字のイタリックにより示し、一方コード領域を小文字のイタリックで示す。Chlorella vulgaris硝酸レダクターゼ3’UTRを小文字の下線テキストにより示し、その後に、囲い文字のイタリックテキストにより示されるPrototheca moriformisの内因性amt03プロモーターが続く。MuPADのイニシエーターATG及びターミネーターTGAコドンは、大文字、太字のイタリックにより示し、一方、残りのコード領域は太字のイタリックにより示す。Chlorella protothecoides S106ステアロイル−ACPデサチュラーゼトランジットペプチドは、イニシエーターATGとAsc I部位との間に位置する。C.vulgaris硝酸レダクターゼ3’UTRはここでも小文字の下線テキストにより示し、その後に、太字の小文字テキストにより示される6Sゲノム領域が続く。
構築物pSZ3145 6S::CrTUB2:ScSUC2:CvNR::PmAMT3:MuPAD:CvNR::6Sにおける関連する制限部位は、小文字、太字及び下線で示し、5’−3’にそれぞれBspQ 1、Kpn I、Xba I、Mfe I、BamH I、EcoR I、Spe I、Cla I、Sac I、BspQ Iである。BspQI部位が形質転換DNAの5’末端及び3’末端の境界を定める。太字で小文字の配列は、6s遺伝子座での相同組換えによる標的化した組み込みを可能にするゲノムDNAを表す。5’から3’方向に進んで、酵母ショ糖インベルターゼ遺伝子(ショ糖を代謝する株Zの能力を付与する)の発現を駆動するC.reinhardtii β−チューブリンプロモーターを、囲い文字のテキストにより示す。インベルターゼのイニシエーターATG及びターミネーターTGAを、大文字、太字のイタリックにより示し、一方コード領域を小文字のイタリックで示す。Chlorella vulgaris硝酸レダクターゼ3’UTRを小文字の下線テキストにより示し、その後に、囲い文字のイタリックテキストにより示されるPrototheca moriformisの内因性amt03プロモーターが続く。MuPADのイニシエーターATG及びターミネーターTGAコドンは、大文字、太字のイタリックにより示し、一方、残りのコード領域は太字のイタリックにより示す。C.vulgaris硝酸レダクターゼ3’UTRはここでも小文字の下線テキストにより示し、その後に、太字の小文字テキストにより示される6Sゲノム領域が続く。
構築物pSZ3137 6S::CrTUB2:ScSUC2:CvNR::CrTUB2:CpSADtp:MuPAD:CvNR::6Sにおける関連する制限部位は、小文字、太字及び下線で示し、5’−3’にそれぞれBspQ 1、Kpn I、Xba I、Mfe I、BamH I、EcoR I、Spe I、Asc I、Cla I、Sac I、BspQ Iである。BspQI部位が形質転換DNAの5’末端及び3’末端の境界を定める。太字で小文字の配列は、6s遺伝子座での相同組換えによる標的化した組み込みを可能にするゲノムDNAを表す。5’から3’方向に進んで、酵母ショ糖インベルターゼ遺伝子(ショ糖を代謝する株Zの能力を付与する)の発現を駆動するC.reinhardtii β−チューブリンプロモーターを、囲い文字のテキストにより示す。インベルターゼのイニシエーターATG及びターミネーターTGAを、大文字、太字のイタリックにより示し、一方コード領域を小文字のイタリックで示す。Chlorella vulgaris硝酸レダクターゼ3’UTRを小文字の下線テキストにより示し、その後に、囲い文字のイタリックテキストにより示されるC.reinhardtii β−チューブリンプロモーターが続く。MuPADのイニシエーターATG及びターミネーターTGAコドンは、大文字、太字のイタリックにより示し、一方、残りのコード領域は太字のイタリックにより示す。Chlorella protothecoides S106ステアロイル−ACPデサチュラーゼトランジットペプチドは、イニシエーターATGとAsc I部位との間に位置する。C.vulgaris硝酸レダクターゼ3’UTRはここでも小文字の下線テキストにより示し、その後に、太字の小文字テキストにより示される6Sゲノム領域が続く。
ここで、本発明者らは、UTEX1435におけるCuphea palustrisチオエステラーゼ(Cpal FATB2、寄託AAC49180)の過剰発現がC14:0産生の大幅な増加(脂肪酸プロフィールの60%超)をもたらすことを示す。
この例では、本発明者らは、Cramble abyssinica(CaFAE、寄託番号AY793549)、Lunaria annua(LaFAE、ACJ61777)、及びCardamine graeca(CgFAE、ACJ61778)由来の、3−ケトアシル−CoAシンターゼ(KCS)としても知られる異種脂肪酸エロンガーゼ(FAE)遺伝子の発現が、UTEX 1435の古典的突然変異誘発誘導体、株Zにおいてエイコセン酸(20:1Δ11)及びエルカ酸(22:1Δ13)などの極めて長鎖の一価不飽和脂肪酸の産生をもたらすことを示す。他方でTropaeolum majus由来の推定FAE遺伝子(TmFAE、ABD77097)及びBrassica napus由来の2つのFAE遺伝子(BnFAE1、AAA96054及びBnFAE2、AAT65206)は、株Zにおいてエイコセン酸(20:1Δ11)の中程度の増加をもたらした一方、検出可能なエルカ酸を産生しなかった。興味深いことに、株ZにおけるBnFAE1の異種発現で得られる不飽和脂肪酸プロフィールは、ドコサジエン酸(22:2n6)の顕著な増加をもたらした。全ての遺伝子は、UTEX 1435コドン使用頻度を反映するようにコドンを最適化した。これらの結果は、CaFAE、LaFAE又はCgFAE遺伝子が、エイコセン酸及びエルカ酸含有量を向上させる特異な能力によって、一価不飽和及び飽和アシル基質を利用する超長鎖の生合成に関与する縮合酵素をコードすることを示唆している。
pSZ3071− 6S::CrTUB2−ScSUC2−Cvnr:PmAmt03−LaFAE−Cvnr::6S
pSZ3072− 6S::CrTUB2−ScSUC2−Cvnr:PmAmt03−CgFAE−Cvnr::6S
pSZ3067− 6S::CrTUB2−ScSUC2−Cvnr:PmAmt03−TmFAE−Cvnr::6S
pSZ3068− 6S::CrTUB2−ScSUC2−Cvnr:PmAmt03−BnFAE1−Cvnr::6S
pSZ3069− 6S::CrTUB2−ScSUC2−Cvnr:PmAmt03−BnFAE2−Cvnr::6S
「ゼロ飽和脂肪(zero SAT FAT)」(例えば、97%以上の全不飽和脂肪酸目標/3%以下の飽和脂肪)株の生成手法の一つは、株N(本発明者らは、これが複数回の発酵ランにおいて全不飽和物約93%で約85%のC18:1を産生することを見出している)などの高オレイン酸株でデサチュラーゼ遺伝子を発現させることである。本発明者らは、株Nでデサチュラーゼ遺伝子を発現させることにより、全飽和物がさらに減少するかどうかについて調べた。
低総飽和物(ゼロSAT脂肪)株を作成するため、本発明者らは、推定ステアロイル−ACPデサチュラーゼ(SAD)及びパルミトイル−ACPデサチュラーゼ(PAD)遺伝子の両方をPrototheca moriformisに導入している。本発明者らは、P.moriformis SAD2−1及びOlea europaea SADにおける単一アミノ酸置換(L118W)が、細胞によって産生されるトリグリセリド中のパルミチン酸部分の不飽和化の増加をもたらしたことを見出した。得られたトランスジェニック系においては、5%を超えるパルミトレイン酸の脂肪酸プロフィールを有する油が産生された。従って、これらの突然変異SADは、総飽和物を低下させる方法としてパルミトレイン酸を上昇させること、又はパルミトレイン酸含有油を得ることにおいて極めて有用であり得た。2、3、4、及び5面積%を超えるパルミトレイン酸を有する油が得られた。
1) 6SA::CrTUB2:ScSUC2:CvNR::PmUAPA1: PmSAD2−1(L118W)−CvNR::6SB (pSZ3305, D2066)
2) 6SA::CrTUB2:ScSUC2:CvNR::CrTUB2: PmSAD2−1(L118W)−CvNR::6SB (pSZ3299, D2060)
3) 6SA::CrTUB2:ScSUC2:CvNR::CrTUB2:CpSADtp−OeSAD (L118W)−CvNR::6SB (pSZ3298, D2059)
内在性FATA1遺伝子の下方調節を内在性KASII遺伝子の過剰発現と組み合わせてトランスジェニックP.Moriformis系を作成した。得られた株は、オレイン酸が高濃度化したトリグリセリドリッチの油を産生した。
1) FATA1 3’::CrTUB2:ScSUC2:CvNR::PmUAPA1:PmKASII−CvNR::FATA1 5’ (pSZ2533)
2) FATA1 3’::CrTUB2:ScSUC2:CvNR::PmLDH1:PmKASII−CvNR::FATA1 5’ (pSZ2532)
3) FATA1 3’::CrTUB2:ScSUC2:CvNR::PmAMT3:PmKASII−CvNR::FATA1 5’ (pSZ2750)
実施例56の株APは、約85%オレイン酸で総不飽和物が約93%の油を産生する。ここで本発明者らは、デルタ12脂肪酸デサチュラーゼをノックダウンして油産生細胞におけるリノール酸産生を低減することにより、高オレイン酸油の酸化安定性を改良し得ることを示す。
微細藻類のトリアシルグリセロールは、内在性FATA1及びFADc遺伝子の下方調節並びに内在性KASII活性の過剰発現などの分子遺伝学的手法を利用してオレイン酸(C18:1)のレベルを大幅に高濃度化することができる。この例では、本発明者らは、これらの手法を単一のトランスジェニック系に組み合わせる試みに注力する。FATA1対立遺伝子の単一コピーを破壊すると同時にPrototheca moriformis KASII遺伝子を過剰発現する構築物を、株R及び株Dと命名される種々のΔfad2系に導入した(図24の系統図を参照)。得られた株、例えば株AS及び株AZは、<0.05%のC18:2で約90%のC18:1を産生する。
実施例58に記載されるとおり、Prototheca moriformis株におけるPmFATA1の両方のコピーをノックすると同時にPmKASII遺伝子を過剰発現させることによりΔfad2系(株R)に株ASを作成した。株Rは、FAD2遺伝子座においてCrTUB2プロモーターの制御下にオレイン酸特異的C.tinctoriusアシル−ACPチオエステラーゼ(GenBank寄託番号AAA33019.1)をUTEX 1435に由来する高脂質産生株に挿入することにより作成されるFAD2(FADcとしても知られる)ノックアウト株である。株AS及びその親、株Rは内在性PmFAD2−1遺伝子の破壊を有し、そのためΔ12特異的デサチュラーゼ活性がなくなっており、これは窒素リッチシード条件及び低窒素脂質産生条件の両方で0%のC18:2(リノール酸)レベルとして現れる。株(Stain)AS(及びその親株R)ではC18:2が存在しないため成長不良となり、これはシード段階でリノール酸を外因的に添加することによって部分的に軽減し得る。しかしながら、工業的応用には、リノール酸の外因的な添加は高価である。株R(及び二次Δfad2株)をPmFAD2−1で補完することにより、リノール酸を補足することなしにC18:2レベルが野生型レベルに回復し、またシード及び脂質産生の間の成長特性のレスキューももたらされた。
・pH誘導性PmAMT3プロモーターの制御下におけるPrototheca moriformis由来の脂肪酸デサチュラーゼ−2遺伝子(PmFad2−1)のトランス発現では、PmFAD2−1の機能的補完がもたらされ、Δfad2、Δfata1株ASにおける成長及びC18:2レベルが回復する;
・株ASの補完は条件的/誘導性であり、AMT3プロモーターが不活性であるときのpH5.0とは対照的に、pH7.0で、AMT3プロモーターが活性化してPmFAD2−1の発現を駆動しているときに起こる;及び
・pH7.0でのPmFAD2−1の過剰発現は、>20%のC18:2レベルの株をもたらす。これらの高C18:2株の脂肪酸プロフィールは、この新規油がキャノーラ油(10%)の5分の1のC18:3を有することを除き、キャノーラ油を厳密に模倣する。この高いC18:2レベルは、野生型(即ち、操作されていない)対照株Zにおける同じ遺伝子の過剰発現がより高いC18:2レベルをもたらさないため、PmFAD2−1を過剰発現する株ASから誘導された株においてのみ見られる。
この例では、本発明者らは、古典的に突然変異誘発したUTEX 1435の高油産生誘導体、株BAにおいて極めて高い且つバランスしたC10:0及びC12:0脂肪酸を有する油を作成するための二分子手法を記載する。得られるトランスジェニック株は2つの異なる中鎖特異的チオエステラーゼ、広域特異性C10:0〜C14:0 Cuphea wrightii FATB2チオエステラーゼ(株(Stain)BAで発現する)と、主にC10:0特異的Cuphea hookeriana FATB2チオエステラーゼ(入ってくるベクターの一部)とを発現する。加えて、D1550形質転換体が、中性ゲノム部位Thi4bに組み込まれたC.wrightii KASIVエロンガーゼ遺伝子を発現し(ベクターpSZ2424)、一方、D1681形質転換体が、内因性KASI破壊カセットの一部としてのC.wrightii KASAIエロンガーゼを発現する(ベクターpSZ2746)。植物起源の異なるKASI活性を外因性チオエステラーゼと組み合わせて使用することにより、全体的なC10〜C12レベルの大幅な増加並びにC.hookerianaチオエステラーゼのC10:0特異性の向上がもたらされた。最良の株は、バランスしたそれぞれ約42%のC10:0及び約44%のC12:0脂肪酸レベルを有する約85%の総C10:0〜C12:0の脂肪酸を合成し、4%未満のC14:0、及び1.5%未満のC8:0であった。これらの結果は、FATB及びKAS遺伝子の選択によって、カプリン酸及びラウリン酸が20%以内に(又はさらには15%、又は10%以内に)バランスした少なくとも50%の総飽和物を有する油を生じさせ得ることを示している。
実施例43において、本発明者らは、UTEX1435誘導株S2014におけるCuphea PSR23(CuPSR23)由来の2個の異なる1−アシル−sn−グリセロール−3−リン酸アシルトランスフェラーゼ(LPAAT)、LPAAT2及びLPAAT3遺伝子の発現が、C10:0、C12:0及びC14:0脂肪酸レベルの上昇をもたらしたことを実証した。本例では、本発明者らは、Cuphea PSR23 LPAAT2がTAGにおけるsn−2位でのC10:0脂肪酸組み込みに対して高い特異性を呈することのエビデンスを提供する。Cuphea PSR23 LPAAT3は、TAGにおけるsn−2位にC18:2脂肪酸を特異的に組み込む。
ここで本発明者らは、P.moriformis(UTEX 1435)トランスジェニック株S5818において異種植物KASI遺伝子、Cuphea wrightiiβ−ケトアシル−ACPシンターゼ(KAS)、CwKASA1と組み合わせたとき、異種脂肪酸アシル−ACPチオエステラーゼがチオエステラーゼ特異性の変化を呈することを実証する。S5818は、6S遺伝子座でCinnamomum camphora及びUmbellularia californica由来のチオエステラーゼキメラ、CcFATB2−Uc FATB2キメラBを発現し、さらにpLOOP遺伝子座でCuphea wrightii KAS、CwKASA1を発現するトランスジェニック株である。CcFATB2−UcFATB2キメラB及びCwKASA1遺伝子を加えることにより、45%のC12:0及び14%のC14:0のS5818脂肪酸プロフィールがもたらされる。P.moriformisにおいて主にC14:0チオエステラーゼ活性を呈し且つC12:0チオエステラーゼ活性がそれ程顕著でないことが以前示された、チオエステラーゼをコードする5つの異なる構築物を、このバックグラウンドでC14:0及びC12:0レベルを増加させるためS5818に導入した。しかしながら、5つの異なるC14:0チオエステラーゼをS5818に導入すると、C12:0脂肪酸レベルの予想外ながら大幅な増加(全体で>50%)が生じ、C14:0脂肪酸レベルの増加はごく僅かであった(全体で<20%)。この結果は、KASI−FATBチオエステラーゼの組み合わせが、いずれか一方の遺伝子を別々に導入したときには示されないユニークな活性を呈することを示唆している。これらの結果は、油産生細胞における異種KAS遺伝子と異種チオエステラーゼとの組み合わせを用いることにより、いずれか一方の遺伝子を単独で導入することによっては示されない脂肪酸プロフィールを生じさせ得ることを実証している。さらに、異種KASの導入は、さらなる異種チオエステラーゼの新規特異性を明らかにするための重要且つ有益な手法であり得る。
Δfad2系、S2532においてPrototheca moriformisのFATA1の両方のコピー(PMFATA1)をノックアウトし、同時に内在性PmKASII遺伝子を過剰発現させることによりS5204を作成した。S2532それ自体はFAD2(FADcとしても知られる)二重ノックアウト株であり、先に、FAD2遺伝子座においてCrTUB2プロモーターの制御下でC.tinctorius ACPチオエステラーゼ(寄託番号AAA33019.1)をS1331に挿入することにより作成された。S5204及びその親S2532は内在性PmFAD2−1遺伝子の破壊を有するためΔ12特異的デサチュラーゼ活性がなく、これはシード段階及び脂質産生段階の両方で0%のC18:2(リノール酸)レベルとして現れる。S5204(及びその親S2532)にはC18:2が全くないため成長不良となり、これはシード段階でリノール酸を外因的に添加することによって部分的に軽減し得る。しかしながら、ゼロリノール酸油の工業的応用には、リノール酸の外因的な添加はコストの増加を伴う。本発明者らは先に、S5204(及び他のΔfad2株S2530及びS2532)をpH誘導性AMT03p駆動PmFAD2−1で補完することにより、いかなるリノール酸も補足することなしにpH7.0でC18:2が野生型レベルに回復し、またシード段階の間の成長特性のレスキューももたらされることを示している。さらに、続いてpH7.0で成長させた補完系のシードを、pHが(AMT03駆動FAD2タンパク質レベルを制御するため)5.0に調整された低窒素脂質産生フラスコに移したとき、得られる最終的な油プロフィールは親S5204又はS2532プロフィールと一致して、ゼロリノール酸レベルながら成長及び生産性の尺度がレスキューされる。従って本質的にはAMT03p駆動FAD2−1によって、本発明者らは、所望の用途に応じた各種リノール酸レベルを有する油の作成に使用し得る可能性のあるpH調節可能な株を開発している。
・トランスクリプトームベースのバイオインフォマティクス手法を用いて同定された下方調節プロモーターエレメントの制御下におけるPrototheca moriformis由来の脂肪酸デサチュラーゼ−2遺伝子(PmFad2−1)のトランス発現では、PmFAD2−1の機能的補完がもたらされ、Δfad2、Δfata1株S5204の成長が回復する。
・ロバストな成長表現型として現れるS5204の補完は、シード段階及び初期発酵段階において新規プロモーターエレメントが活性でPmFAD2−1の発現を駆動しているときにのみ起こる。
・細胞が活性脂質産生期間に入ると(およそ発酵槽においてNが使い尽くされた時点)、新規に同定されたプロモーターは下方調節され、それ以上のFAD2タンパク質をもたらさず、補完系の最終的な油プロフィールは、成長特性がより良好ではあるが、親S5204と同じである。
・これらの株は、初期の補完株においてAMT03p駆動FAD2で直面した問題を潜在的に軽減するはずである。
・重要なことには、本発明者らは、様々な強さの下方調節可能なプロモーターを同定しており、そのうちのいくつかは初めは比較的強力で、ランの残りの間は低度乃至中程度のレベルが提供される。従って、表現型に応じてこれらのプロモーターを選択し、所望の導入遺伝子レベルを微調整することができる。
1.シード段階及び初期脂質産生段階(T0〜T30時間)における下流遺伝子の妥当な発現(例えば、>500、<100、又は<50転写物百万分率[TPM])
2.発酵槽で窒素が枯渇したときの上記遺伝子の重度の下方調節(例えば、>5倍、10倍、又は15倍)。
3.プロモーターエレメントのpH中立性(例えば、培養条件がpH5.0から7.0に移ったときのTPM変化が2倍未満)、又は少なくとも、pH5条件下での有効な作動。
1.カルバモイルリン酸シンターゼ(PmCPS1p及びPmCPS2p)
2.ジフチンシンターゼ(dipthine synthase)(PmDPS1p及びPmDPS2p)
3.無機ピロホスファターゼ(PmIPP1p)
4.アデノシルホモシステイナーゼ(PmAHC1p及びPmAHC2p)
5.ペプチジル−プロリルシス−トランスイソメラーゼ(PmPPI1p及びPmPPI2p)
6.GMPシンテターゼ(PmGMPS1p及びPmGMPS2p)
7.グルタミン酸シンターゼ(PmGSp)
8.クエン酸シンターゼ(PmCS1p及びPmCS2p)
9.γグルタミルヒドロラーゼ(PmGGH1p)
10.アセトヒドロキシ酸イソメラーゼ(PmAHI1p及びPmAHI2p)
11.システインエンドペプチダーゼ(PmCEP1p)
12.脂肪酸デサチュラーゼ2(PmFAD2−1p及びPmFad2−2p)[対照]
乾燥分画法及び溶媒分画法を用いて微細藻類油を分画した。出発物質は、SOSトリグリセリドが高い油であった。この油はPrototheca moriformis株S7566から産生され、この株では内因性KASII遺伝子がSADII遺伝子座に挿入され(従ってそれをノックアウトする);加えて、Garcinia mangostana由来のC18選択的FATA1遺伝子が挿入され、FADIIヘアピンRNAが産生された(上記に記載したとおり)。培養及び抽出後、油は精製、漂白及び脱臭した。油の脂肪酸プロフィールは表115に提供する。SOS TAG面積%は約62%であった。RBD処理の間、油中の総トリ飽和物(即ち、SSS、PSS、PPS、PPP等、3つの完全飽和アシル鎖を有するトリグリセリド)は5.1%から1.2%に低下した。
ここで、本発明者らは、微細藻Prototheca moriformisにおいて、SAD2遺伝子の対立遺伝子の破壊、KASIIの過剰発現、内在性FATA−1のノックアウト、内在性FATAと比べてよりステアリン酸特異的なFATA(Garcinia mangostana由来のGarmFATA1)の過剰発現及びFAD2 RNAiの活性化により、本発明者らが構造化脂肪として有用な60%超のSOSを蓄積する能力を有する株を作成することを実証する。
Prototheca moriformisにおいて、本発明者らは、P.moriformis KASIIを過剰発現させ、内在性SAD2対立遺伝子をノックアウトし、内在性FATA対立遺伝子をノックアウトし、並びにBrassica napus由来のLPAAT及びGarcinia mangostana由来のFATA遺伝子(「GarmFAT1」)の両方を過剰発現させた。得られた株は、55%超のSOS、70%超のSat−O−Sat、及び8%未満のトリ飽和TAGを有する油を産生した。
Claims (20)
- トリグリセリド油を生成するための方法であって、該方法は、
a.Prototheca属またはChlorella属の組換え細胞を提供する工程であって、該細胞が、内因性脂肪アシル−ACPチオエステラーゼA(FATA)遺伝子のノックアウトまたはノックダウンおよびオレオイル選択的リゾホスファチジン酸アシルトランスフェラーゼ(LPAAT)をコードする外来性LPAAT遺伝子を含む、工程と、
b.該細胞を培養して、該油を生成する工程と、
c.該油を単離する工程と
を含む、方法。 - 前記外来性LPAAT遺伝子が、配列番号92または93と少なくとも90%の配列同一性を有するか、または前記外来性LPAAT遺伝子が、配列番号157と少なくとも90%のアミノ酸同一性を有するLPAATをコードする、請求項1に記載の方法。
- 前記細胞が、内因性のステアロイル−ACPデサチュラーゼ(SAD)遺伝子または脂肪酸デサチュラーゼ(FAD)遺伝子のノックダウンまたはノックアウトをさらに含む、
請求項1または2に記載の方法。 - 前記細胞が、ケトアシルシンターゼ(KAS)をコードする外来性遺伝子をさらに含む、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
- 前記外来性遺伝子が、配列番号160または配列番号161と少なくとも90%のアミノ酸同一性を有するKASをコードする、請求項4に記載の方法。
- 前記細胞が、オレオイル選択的FATA遺伝子をコードする外来性遺伝子をさらに含む、請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
- 前記オレオイル選択的FATA遺伝子をコードする外来性遺伝子が、配列番号152と少なくとも90%の同一性を有するか、または配列番号156と少なくとも90%のアミノ酸同一性を有するFATAをコードする、請求項6に記載の方法。
- 前記トリグリセリド油が、少なくとも60%のステアリン酸−オレイン酸−ステアリン酸を含む、請求項1〜7のいずれかに記載の方法。
- 前記トリグリセリド油が、少なくとも80%のステアリン酸−オレイン酸−ステアリン酸を含む、請求項8に記載の方法。
- 前記細胞が、Prototheca moriformisである、請求項1〜9のいずれかに記載の方法。
- Prototheca属またはChlorella属の組換え細胞であって、該細胞が、内因性脂肪アシル−ACPチオエステラーゼA(FATA)遺伝子のノックアウトまたはノックダウンおよびオレオイル選択的リゾホスファチジン酸アシルトランスフェラーゼ(LPAAT)をコードする外来性LPAAT遺伝子を含む、細胞。
- 前記外来性LPAAT遺伝子が、配列番号92または93と少なくとも90%の配列同一性を有するか、または前記外来性LPAAT遺伝子が、配列番号157と少なくとも90%のアミノ酸同一性を有するLPAATをコードする、請求項11に記載の細胞。
- 前記細胞が、ステアロイル−ACPデサチュラーゼ(SAD)遺伝子または脂肪酸デサチュラーゼ(FAD)遺伝子のノックダウンまたはノックアウトをさらに含む、請求項11または12に記載の細胞。
- 前記細胞が、ケトアシルシンターゼ(KAS)をコードする外来性遺伝子をさらに含む、請求項11〜13のいずれかに記載の細胞。
- 前記外来性遺伝子が、配列番号160または配列番号161と少なくとも90%のアミノ酸同一性を有するKASをコードする、請求項14に記載の細胞。
- 前記細胞が、オレオイル選択的FATA遺伝子をコードする外来性遺伝子をさらに含む、請求項11〜15のいずれかに記載の細胞。
- 前記オレオイル選択的FATA遺伝子をコードする外来性遺伝子が、配列番号152と少なくとも90%の同一性を有するか、または配列番号156と少なくとも90%のアミノ酸同一性を有するFATAをコードする、請求項16に記載の細胞。
- 前記細胞がトリグリセリド油を生成し、該トリグリセリド油が、少なくとも60%のステアリン酸−オレイン酸−ステアリン酸を含む、請求項11〜17のいずれかに記載の細胞。
- 前記トリグリセリド油が、少なくとも80%のステアリン酸−オレイン酸−ステアリン酸を含む、請求項18のいずれかに記載の細胞。
- 前記細胞が、Prototheca moriformisである、請求項11〜19のいずれかに記載の細胞。
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