JP2000136199A - シゾサッカロミセス・ポンベで使用可能なシグナルペプチド、分泌型発現ベクター、およびそれらを用いたタンパク質生産方法 - Google Patents

シゾサッカロミセス・ポンベで使用可能なシグナルペプチド、分泌型発現ベクター、およびそれらを用いたタンパク質生産方法

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JP2000136199A
JP2000136199A JP10308946A JP30894698A JP2000136199A JP 2000136199 A JP2000136199 A JP 2000136199A JP 10308946 A JP10308946 A JP 10308946A JP 30894698 A JP30894698 A JP 30894698A JP 2000136199 A JP2000136199 A JP 2000136199A
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Hideki Higashida
英毅 東田
Yuko Hama
祐子 浜
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 異種タンパク質を細胞外に分泌させるシグナ
ルペプチドをコードする遺伝子DNAを含み、分裂酵母
シゾサッカロミセス・ポンベ内で機能する新規な分泌型
発現ベクターを得る。 【解決手段】 配列番号1のアミノ酸配列における1番
目から22番目までのアミノ酸配列からなるシグナルペ
プチド、該ペプチドをコードする塩基配列からなるシグ
ナル遺伝子。該遺伝子と連結した異種タンパク質構造遺
伝子を含む分裂酵母シゾサッカロミセス・ポンベ内で機
能する発現ベクター。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、分裂酵母シゾサッ
カロミセス・ポンベ(Schizosaccharomyces pombe)で
使用可能なシグナルペプチド、それをコードするDN
A、そのDNAの配列を含む組換えベクター(特に、マ
ルチクローニングベクターおよび発現ベクター)、およ
びその発現ベクターを用いたタンパク質生産方法に関す
る。特に、分裂酵母シゾサッカロミセス・ポンベのショ
糖分解酵素であるインベルターゼに由来するシグナルペ
プチドを用いることによって、目的タンパク質を効率よ
く酵母菌体外に分泌せしめるタンパク質生産方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】遺伝子組換え技術を応用した異種タンパ
ク質の生産は、様々な産業に用いられている。その宿主
として主に大腸菌(Escherichia coli)、出芽酵母(Sa
ccharomyces cerevisiae)、メタノール資化性酵母(Pi
chia pastoris)、昆虫細胞、動物細胞が用いられてい
る。あらゆる天然・人工のタンパク質を生産の対象とす
ることが想定され、しかも近年は精製タンパク質のみな
らず、それを用いた反応系を生産系とを共役させ、様々
な化学物質の生産も試みられている。しかしながらあら
ゆるタンパク質あるいは化学物質を効率良く生産できる
「全能性宿主(ゼネラルホスト)」はいまだ開発されて
おらず、目的とするタンパク質あるいは化学物質ごとに
生産系を構築するという試行錯誤が続いている。このた
め、個々の発現系においても、そのさらなる技術革新が
待たれている。
【0003】異種タンパク質、特に真核生物由来のタン
パク質を生産するためには、微生物であり、かつ真核生
物である酵母が最も良いと考えられている。酵母は、人
類史上長い間、特に食料品として人間の生活に密接に関
与しているためなじみが深く、大量培養方法も確立して
おり、他の発現系に内在する人体に悪影響を及ぼす物質
も含まない。これまでに種々の酵母を宿主とした発現系
が開発されてきた(Romanos, M.A. et al., Yeast 8, 4
23-488, 1992)。中でも、分裂酵母シゾサッカロミセス
・ポンベ(Schizosaccharomyces pombe)は出芽酵母サ
ッカロミセス・セレビシエをはじめとする他の酵母に比
べ様々な性質、例えば細胞周期や染色体の構造、RNA
スプライシングなどが動物細胞により類似しているとい
われ、生産されてくるタンパク質のアセチル化、リン酸
化および糖鎖の付加などの翻訳後修飾も動物細胞でのそ
れに近いと考えられている(Russell, P.R. and Nurse,
P., Cell 45, 781-782, 1986; Kaufer, N.F. et al.,
Nature 318, 78-80, 1985;Chappell, T.G. and Warren,
G., J. Cell. Biol. 109, 2693-2702, 1989)。
【0004】このため、動物細胞由来のタンパク質を発
現させる宿主としては、分裂酵母シゾサッカロミセス・
ポンベを用いた異種タンパク質生産法を用いることが有
利であるのは明らかである。分裂酵母シゾサッカロミセ
ス・ポンベを用いることによって、動物細胞の場合と同
様の、より天然体に近い遺伝子産物が得られることが可
能である。その培養に関しても微生物学の方法、特に酵
母類で共通の方法を流用することができるなど、他の酵
母で知られている知見を容易に応用できる。分裂酵母シ
ゾサッカロミセス・ポンベについての組換えDNA技術
も、すでに実用段階に達している。これに対して、大腸
菌などの原核生物を用いる方法では必ずしも全てのタン
パク質について有効であるわけではなく、真核生物由来
のタンパク質の複雑な翻訳後修飾あるいは天然体と同じ
立体構造を再現することは必ずしも容易ではない。また
大腸菌には特有のエンドトキシンが存在し、最終製品の
夾雑物になる可能性がある。一方、動物細胞ないし昆虫
細胞を用いる方法は、扱いが微生物より難しく、培養に
コストがかかり、かつ生産効率も悪い。
【0005】分裂酵母シゾサッカロミセス・ポンベを用
いた遺伝子発現に関する研究は、大腸菌や出芽酵母に比
べて遅れている(特開昭61−181397号公報、特
開平2−283288号公報、特開平4−63596号
公報等参照)。この原因は強力なプロモーターを持ち、
菌体内に安定に存在し、かつ遺伝子を導入するのに最適
かつ簡便な発現プラスミドの開発が遅れていたためであ
る。最近になって、nmt1+遺伝子のプロモータ領域
を用いた誘導発現ベクター(pREP1)や動物細胞ウ
イルス由来のプロモーター領域をもつ、非常に発現能の
高い分裂酵母用ベクターが開発されたため、ようやく分
裂酵母シゾサッカロミセス・ポンベを用いての異種タン
パク質の大量生産への道が開かれた(本発明者らの発明
に係る特開平5−15380号公報、特開平7−163
373号公報参照)。これらの技術を用いることによ
り、多くの細胞内タンパク質は容易に生産できるように
なり、発現システムとしての有用性は高い。実際すで
に、分裂酵母シゾサッカロミセス・ポンベは異種タンパ
ク質遺伝子発現の宿主として次第に広く用いられるよう
になり、特にヒトを含む動物細胞由来の遺伝子の発現に
適していることが知られている(Giga-Hama and Kumaga
i, eds., Foreign gene expression in fissionyeast S
chizosaccharomyces pombe, Springer-Verlag, 199
7)。またゴルジ体や小胞体を含む膜構造の発達が知ら
れており、このことから膜タンパク質の発現にも用いら
れ、高い発現量を示している。
【0006】分裂酵母シゾサッカロミセス・ポンベは、
真核生物でありながら遺伝学、分子生物学、細胞生物学
分野での応用がきわめて容易な単細胞生物として広く研
究されている(Nasim A. et al. eds., Molecular biol
ogy of the fission yeast,Academic Press, 1989)。
その培養には炭素源としてブドウ糖(グルコース)や果
糖(フルクトース)等の単糖が主に用いられている。培
地中にこれら単糖が存在しない場合、ショ糖(スクロー
ス)をブドウ糖と果糖に分解する酵素であるインベルタ
ーゼの発現が誘導され、生育に必要な炭素源を獲得する
ことが知られておりインベルターゼタンパク質の精製に
ついて報告されている(Moreno S. et al., Arch. Micr
obiol. 142, 370, 1985)。
【0007】分裂酵母シゾサッカロミセス・ポンベにお
いて、インベルターゼは細胞表層に存在しており、分子
量205,000の高分子量糖タンパク質である。その
67%が糖鎖であり、等モルのマンノース残基とガラク
トース残基から成り立っている。精製酵素のタンパク質
分子量やアミノ酸組成および抗体を用いた実験から、分
裂酵母シゾサッカロミセス・ポンベ由来のインベルター
ゼは出芽酵母サッカロミセス・セレビシエ(Saccharomy
ces cerevisiae)のインベルターゼとタンパク質化学的
にも非常に類似していることが知られている(Moreno
S. et al., Biochem. J. 267, 697, 1990)。またグル
コース濃度の低下によりインベルターゼの合成抑制が解
除されることも知られている(Mitchison J. et al., C
ell Sci 5,373, 1969)。
【0008】出芽酵母サッカロミセス・セレビシエにお
いても同様に、固有のインベルターゼの誘導生産現象
(脱抑制)が知られている。その発現における遺伝子レ
ベルでの制御、生合成経路、糖鎖部分の構造解析等に関
する研究はすでに詳細に行われている。すなわち、出芽
酵母サッカロミセス・セレビシエのインベルターゼ遺伝
子は染色体上に6個重複しており、SUC1〜SUC5
およびSUC7という遺伝子によってコードされてい
る。このうちの1つでも活性なSUC遺伝子を持てばス
クロースとラフィノースの資化性を示すことが知られて
いる(Hohmann, S.and Zimmermann, F.K. Curr.Genet.
11, 217(1986))。
【0009】これに対し分裂酵母シゾサッカロミセス・
ポンベでは、インベルターゼタンパク質の精製について
は報告されているが(Moreno S. et al., 1985)、その
遺伝子に関しては本発明者らのグループの研究によって
最近になってようやく明らかになった。すなわち、分裂
酵母シゾサッカロミセス・ポンベのインベルターゼ遺伝
子は染色体上に2個重複しており、inv0+およびi
nv1+として同定されている。このうちinv0+はO
RF(オープンリーディングフレーム)が不完全で偽遺
伝子であると推定された。よって唯一inv1+が分裂
酵母シゾサッカロミセス・ポンベのインベルターゼをコ
ードする遺伝子である。分裂酵母シゾサッカロミセス・
ポンベはショ糖を唯一の炭素源として生育することが知
られており(橋谷義孝編、「酵母学」、岩波書店、196
7)、本インベルターゼによってショ糖の資化性を示す
ことが推定できる。
【0010】分裂酵母シゾサッカロミセス・ポンベは出
芽酵母サッカロミセス・セレビシエとは進化系統的に全
く異なる酵母である。すでに、染色体構造、ゲノム複製
機構、RNAスプライシング機構、転写機構、翻訳後修
飾等の諸機構が出芽酵母サッカロミセス・セレビシエに
代表される他の酵母と大きく異なり、その一部は動物細
胞と類似していることが知られている。このため真核生
物のモデルとして広く用いられている(Giga-Hama and
Kumagai eds., 1997)。このことは重大な意味を含む。
すなわち、分裂酵母シゾサッカロミセス・ポンベにおい
て分泌型発現ベクターを作製する場合、通常当該業者が
行う方法である出芽酵母サッカロミセス・セレビシエ由
来のシグナル配列の流用は、本分裂酵母シゾサッカロミ
セス・ポンベでは行うことができない。このため、長ら
くこのようなタイプのベクターの開発は遅れていた。
【0011】分裂酵母シゾサッカロミセス・ポンベ内で
有効に機能するシグナル配列としては「Tokunaga,M. et
al., Yeast 9, 379-387,1993 ; Broker,M. et al., B.
B.A.908, 203-213,1987」らの報告があるが、異種タン
パク質を大量に生産するという本発明者らの目的として
は不充分である。わずかに分裂酵母シゾサッカロミセス
・ポンベ自身が細胞外に分泌するタンパク質の一つで、
接合に関与する接合フェロモンであるP−ファクターの
前駆体Map2が分裂酵母シゾサッカロミセス・ポンベ
内の種々の酵素によってプロセッシングされてP−ファ
クターとなり培地中に分泌される事実(Imai,Y. and Ya
mamoto,M., Gene & Dev. 8, 328-338;特開平6−32
7481号公報参照)、およびP−ファクター前駆体M
ap2のシグナルを改変したP3シグナルについての報
告(Giga-Hama and Kumagai eds., 1997)があるだけで
ある。またToricoderma reesei由来のシグナル配列が機
能するという例が報告されているが、異種タンパク質と
しての実施例は報告されていない。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
技術の前記問題点を解決すべくなされたものである。
【0013】本発明者らは新たに分裂酵母シゾサッカロ
ミセス・ポンベのインベルターゼ遺伝子のクローニング
を行い、分泌型発現ベクターを構築することによって本
発明を完成させた。すなわち従来、分泌性の真核生物
(宿主以外)由来タンパク質については、そのタンパク
質が本来持つシグナル配列では酵母によって認識されに
くいため、生産物が宿主細胞から培地中に分泌されず、
良い結果を得難かった。また精製の際には、その細胞を
破壊した後不活性化しないように、種々の混在する細胞
成分から目的のタンパク質を精製しなければならなかっ
た。異種タンパク質を分泌生産させることは、これに比
べて精製が容易であるという点で、望ましい方法である
ばかりでなく、分泌生産されるタンパク質は宿主細胞の
分泌経路に入るため、適当な処理、例えばジスルフィド
結合の形成や糖鎖の形成がなされ、天然のタンパク質と
同じあるいは非常に近い立体構造を形成できるという利
点がある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、分裂酵母シゾ
サッカロミセス・ポンベで使用可能なシグナルペプチ
ド、それをコードするDNA、そのDNAの配列を含む
組換えベクター(特に、マルチクローニングベクターお
よび発現ベクター)、およびその発現ベクターを用いた
タンパク質生産方法に関する、下記の発明である。
【0015】Met Phe Leu Lys Tyr Ile Leu Ala Ser Gl
y Ile Cys Leu Val Ser Leu Leu Ser Ser Thr Asn Ala
のアミノ酸配列で表されるペプチド。
【0016】このペプチドをコードするDNA。
【0017】このDNAの配列を含む組換えベクター。
【0018】上記したDNAの配列とマルチクローニン
グサイトとを含むマルチクローニングベクター。
【0019】上記したDNAの配列と異種タンパク質構
造遺伝子とを含む発現ベクター。
【0020】この発現ベクターを含む、分裂酵母シゾサ
ッカロミセス・ポンベからなる形質転換体。
【0021】この形質転換体を培養し、発現された異種
タンパク質を採取することを特徴とするタンパク質生産
方法。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明者らは上記分裂酵母シゾサ
ッカロミセス・ポンベのインベルターゼの分泌性に着目
し、そのシグナル配列ペプチドを用いた分泌型異種タン
パク質生産系を提供することを目的とした。すなわちシ
グナル配列ペプチドをコードする遺伝子(シグナル遺伝
子)配列を用いた分泌型発現ベクターを作製し、これを
用いた異種タンパク質生産系を開発することを、以下に
記載する手段によって検討した。
【0023】本発明を構成するため、まず、従来その遺
伝子レベルでの実体が不明であった分裂酵母シゾサッカ
ロミセス・ポンベのインベルターゼ遺伝子の前駆体遺伝
子を単離クローニングし、その塩基配列(配列表の配列
番号1の塩基配列参照)ならびに構造を決定した。ま
た、遺伝子破壊法によりインベルターゼ遺伝子がクロー
ニングした、ただ一つの遺伝子ですべての活性を担って
いること明らかにした。
【0024】具体的には、(1)分裂酵母シゾサッカロ
ミセス・ポンベのcDNAライブラリーを鋳型テンプレ
ートとして、他生物種起源のインベルターゼ遺伝子に良
く保存されたアミノ酸配列から作製したプライマーに用
いてPCR反応を行う、(2)得られたPCR産物をプ
ローブとして分裂酵母シゾサッカロミセス・ポンベのゲ
ノムライブラリーからプラークハイブリダイゼーション
法によりポジティブクローンを選別する、(3)確認さ
れたポジティブクローンからサザンハイブリダイゼーシ
ョン法を用いて特定長のフラグメントを選別し、全塩基
配列を決定する、(4)遺伝子破壊法を用いてインベル
ターゼ活性の有無を調べる、との手順によった。
【0025】得られた分裂酵母シゾサッカロミセス・ポ
ンベのインベルターゼ遺伝子前駆体のどの領域がシグナ
ル遺伝子として有効に機能しているかについては長い間
不明であったが、さらなる検討の結果、本発明者らは前
駆体タンパク質のアミノ末端側から22番目までのポリ
ペプチド部分(配列表の配列番号1のアミノ酸配列参
照)がシグナル配列として有効に機能している部分であ
ることを見い出した。本発明のシグナル配列をアミノ末
端に持つ異種タンパク質はそれをコードする遺伝子を有
する形質転換体内ではシグナル配列を有する異種タンパ
ク質がまず産生され、引き続き菌体内でそのタンパク質
がシグナルペプチダーゼの作用でシグナル配列部分が切
断除去され、その後糖鎖付加などの修飾を受けた後、菌
体外へ分泌される。目的とするタンパク質を培地から分
離することにより、容易に目的タンパク質の回収を行う
ことができる。
【0026】分泌シグナルは配列表の配列番号1のアミ
ノ酸配列の1〜22番目までを必須として含み、それを
超える長い配列であってもよい。その場合、シグナルペ
プチダーゼの作用で切断除去される場所より下流のポリ
ペプチド部分が結合した異種タンパク質が分泌されるこ
ととなる。本来目的とする異種タンパク質にこの付加部
分が結合した異種タンパク質が有用である場合、あるい
は少なくとも不都合ではない場合(例えばその後に付加
部分を除去しうる場合)、本発明の目的を達成すること
ができる。しかし、通常付加部分が長い場合、目的とす
る異種タンパク質として不都合である場合が多い。した
がって、付加部分はないかまたは短いものであることが
好ましい。したがって、シグナル配列を含む配列番号1
のアミノ酸配列の22番目までの配列を有する異種タン
パク質が発現ベクターによって発現されるべく発現ベク
ターを構成することが好ましい。
【0027】本発明の分泌シグナル遺伝子は上記分裂酵
母シゾサッカロミセス・ポンベ由来のシグナル配列をコ
ードする遺伝子である。この分泌シグナル遺伝子は前記
インベルターゼ前駆体遺伝子の上流部分に相当する。こ
の遺伝子は分裂酵母シゾサッカロミセス・ポンベの染色
体から採取することができ、また遺伝子合成することも
できる。シグナル配列の遺伝子配列は上記分裂酵母シゾ
サッカロミセス・ポンベ由来の配列に限定されるもので
はなく、上記アミノ酸配列に対応する他の遺伝子配列で
あってもよい。目的とする異種タンパク質はその構造遺
伝子を組み込んだ発現系で発現される。発現系として
は、異種タンパク質構造遺伝子を有する発現ベクターで
形質転換した真核細胞が好ましい。真核細胞としては特
に分裂酵母シゾサッカロミセス・ポンベが好ましい。発
現系において異種タンパク質構造遺伝子の先端に上記し
た分泌シグナル遺伝子を結合することにより、分泌シグ
ナルと異種タンパク質が結合したタンパク質が産生さ
れ、その後細胞内でプロセッシングされて、異種タンパ
ク質が細胞外へ分泌される。
【0028】さらに本発明者らは、次に示す方法で、分
裂酵母シゾサッカロミセス・ポンベの分泌型発現ベクタ
ーを作製し、具体例としてヒト・インターロイキン−6
a’c1変異体(特開平7―224097号公報参照)
の分泌を確認した。すなわち、(1)分裂酵母シゾサッ
カロミセス・ポンベ用発現ベクターpTL2M5(特開
平5―15380号公報参照)を改変して、インベルタ
ーゼシグナル遺伝子およびヒト・インターロイキン−6
a’c1変異体構造遺伝子を導入した組換え分泌型発現
ベクターpSL2I06a’c1を作製する、(2)分
泌型発現ベクターpSL2I06a’c1を用いて分裂
酵母シゾサッカロミセス・ポンベを形質転換する、
(3)ヒト・インターロイキン−6a’c1変異体の発
現をSDSーPAGE・ウエスタンブロッティングを用
いて確認する、との手順によった。
【0029】本発明の発現ベクターは前記シグナル遺伝
子と異種タンパク質構造遺伝子が連結した遺伝子を有
し、真核細胞宿主内においてその遺伝子の発現が可能で
ある発現ベクターである。すなわち本発明の発現ベクタ
ーとしては、前記特開平5−15380号公報記載の構
造を有する発現ベクターが好ましい。また、この発現ベ
クターに関連した前記特開平7−163373号公報記
載のマルチクローニングベクターやそれを用いた発現ベ
クターの構築法を用いて本発明発現ベクターを構築する
ことが好ましい。また発現ベクターは本発明におけるシ
グナル配列を用いて種々の方法で構築することができ
る。しかし、本発明の発現ベクターとしては上記公報記
載の発現ベクター以外のものであってもよく、例えば、
上記発現ベクターpTL2M5以外の発現ベクターにシ
グナル配列を導入して構築することができる。その発現
ベクターは染色体組み込み型のものであってもよく、核
外でコピー数を増やし安定に存在するものであってもよ
い。以下、特開平5−15380号公報記載の構造を有
する本発明発現ベクターについて説明するが、本発明発
現ベクターはこれに限定されない。
【0030】異種タンパク質構造遺伝子に由来する異種
タンパク質としては、特に限定されないが、高等動物由
来の生理活性を持つタンパク質が望ましい。さらに例え
ば本来動物細胞にて分泌生産されているものであって大
腸菌では製造困難であるような糖タンパク質や、ジスル
フィド結合が多く複雑な立体構造を持つタンパク質など
が特に好ましい。例えばヒト血清アルブミンなどがあ
る。
【0031】本発明の発現ベクターを構築するための一
般的手法は公知であり、例えば文献「J.Sambrook et a
l., ”Molecular Cloning 2nd ed.”, Cold Spring Har
bor Laboratory Press (1989)」に記載されている方法
で構築することができる。宿主として本発明で用いる分
裂酵母シゾサッカロミセス・ポンベの菌株としては、例
えばATCC38399(leu1−32h-)やAT
CC38436(ura4−294h-)等が挙げら
れ、これらは、アメリカン・タイプ・カルチャー・コレ
クション(American Type Culture Collection)から入
手できる。発現ベクターを用いてシゾサッカロミセス・
ポンベを形質転換する方法は公知であり、例えば酢酸リ
チウム法(K.Okazaki et al., Nucleic Acids Res.,18,
6485-6489 (1990))等によって形質転換体が得られる。
形質転換体の培養方法もまた公知であり、例えば「M.
D. Rose et al.,”Methods In Yeast Genetics”,Cold
SpringHarbor Laboratory Press (1990)」に記載されて
いる。培養物中に生産されたタンパク質の回収方法とし
ては、まず濾過あるいは遠心分離ないし膜分離操作によ
って酵母菌体を除いた後、硫安沈殿やトリクロロ酢酸沈
殿のように溶解度の差を利用する方法あるいは透析・限
外濾過またはゲル電気泳動法等の分子量の差を利用する
方法、イオン交換クロマトグラフィー等の荷電の差を利
用する方法、アフィニティークロマトグラフィー等の特
異的親和性を利用する方法、逆相高速液体クロマトグラ
フィー等の疎水性の差を利用する方法、等電点電気泳動
法等の等電点の差を利用する方法など、公知の技術を用
いることによって可能である。必要に応じて更なる精製
を行っても良い。
【0032】
【実施例】次に本発明を実施例をもって具体的に説明す
るが、実施例は具体的認識を得るために挙げたものであ
り、本発明を限定するものではない。なお、参考例で使
用したインベルターゼ遺伝子の単離と同定を示す。
【0033】[参考例:インベルターゼ遺伝子の単離と
同定]分裂酵母シゾサッカロミセス・ポンベのcDNA
ライブラリーをテンプレートとして、他生物種起源のイ
ンベルターゼ遺伝子間でよく保存された配列部分をもと
に設計したプライマーを用いて、PCRによる増幅を行
った。その結果、300bpおよび400bpの近傍に
増幅されたバンドが得られた。それぞれのPCR産物を
EASY TRAP(宝酒造(株)製)を用いて精製し
た。pMOSBlueTベクターキット(アマシャムフ
ァルマシアバイオテク社製)を用いて得られたPCR産
物をベクターに組み込み、塩基配列の決定を行った。そ
の結果、400bpのPCR産物をアミノ酸に変換した
部分アミノ酸配列が出芽酵母サッカロミセス・セレビシ
エのSUC2遺伝子と高い相同性を示した。
【0034】この400bpのPCR産物をプローブと
して分裂酵母シゾサッカロミセス・ポンベのゲノムDN
Aライブラリーからプラークハイブリダイゼーション法
により全インベルターゼ遺伝子を含むポジティブクロー
ンの取得を試みた。その結果、約8000のプラークか
ら15個のポジティブクローンが取得された。このポジ
ティブクローンの2次スクリーニングを行うため、再び
プラークハイブリダイゼーションを行った。その結果、
感光したプラークが4個得られた。ポジティブクローン
のファージDNAを少量抽出し、種々の制限酵素で処理
して切断パターンを比較したところすべて同一であっ
た。よって、取得されたポジティブクローンは1種類で
あることがわかった。
【0035】インベルターゼ遺伝子の全長は、次の二段
階の方法で取得した。ハイブリッドを形成した3.0k
bのHindIII消化フラグメントを単離し、プラス
ミドpBluescript II SK−(東洋紡
(株)製)に組み込んだ。制限酵素地図を作成したとこ
ろ、BamHIおよびSalIの制限酵素部位が確認さ
れた。そこでこれらの制限酵素を用いてサブクローニン
グを行い、加えてディレーションを併用して塩基配列の
決定を行った。その結果、HindIIIフラグメント
に遺伝子のORFを全て含むことがわかった。しかし遺
伝子発現に関与すると思われる上流領域は約200bp
しか含まなかった。そのため新たに、ハイブリッドを形
成した3.5kbのBamHI消化フラグメントをさら
にHindIII消化によって2.6kbのフラグメン
トとして単離し、プラスミドpBluescript
II SK−に組み込み、同様にサブクローニングとデ
ィレーションにより塩基配列を決定した。その結果、B
amHI−HindIIIフラグメントには遺伝子発現
に関与する上流配列と思われる領域が含まれていること
がわかった。得られた全長5.6kbの遺伝子をinv
+遺伝子と名付けた。その塩基配列およびORFのア
ミノ酸配列を配列表の配列番号1に示す。また、この遺
伝子全長を組み込んだプラスミドをpINV3000と
名付けた。この結果、inv1+遺伝子にはN結合型糖
鎖付加部位は16箇所存在していることがわかった。加
えて、アミノ酸配列から推定されるシグナルペプチド開
裂部位は22残基目と23残基目のアミノ酸の間に存在
していると考えられた。また、分裂酵母シゾサッカロミ
セス・ポンベのinv1+遺伝子配列から推定されるア
ミノ酸配列、シュワニオミセス・オシデンタリス(Schw
anniomyces occidentalis)のインベルターゼのアミノ
酸配列、出芽酵母サッカロミセス・セレビシエのSUC
2遺伝子配列から推定されるアミノ酸配列を比較したと
ころ、inv1+遺伝子配列から推定されるアミノ酸配
列は、他生物種起源のインベルターゼであるシュワニオ
ミセス・オシデンタリス由来のものおよび出芽酵母サッ
カロミセス・セレビシエ由来のものと高い相同性を示す
ことがわかった。このことから、本遺伝子はインベルタ
ーゼをコードするものであると推定された。
【0036】プラスミドpBluescript II
SK−の制限酵素ClaI認識部位にシゾサッカロミセ
ス・ポンベ由来ura4+遺伝子を組み込んだプラスミ
ドを制限酵素HindIIIで消化し、末端平滑化の後
セルフライゲーション(自己環状化)させてHindI
IIサイトを破壊した。このプラスミドを制限酵素Xb
aIおよびHincIIで二重消化してura4+フラ
グメントを取得した。次にプラスミドpBluescr
ipt II SK−を制限酵素SpeIで消化して末端
平滑化し、さらに制限酵素XbaIで消化したベクター
に上述のura4+フラグメントを組み込み、制限酵素
BamHI認識部位をura4+の両側に配置したプラ
スミドを作製した。プラスミドpBluescript
II SK−の制限酵素BamHI認識部位も上述のよ
うに制限酵素処理、末端平滑化、セルフライゲーション
により破壊し、HindIII部位にinv1+遺伝子
のORF領域を含む3.0kbのフラグメントを組み込
んだ。このプラスミドをBamHIで消化して挿入フラ
グメント中の1.4kbのフラグメント(inv1+
ORFのC末端側領域を含む)を除き、両側にBamH
Iサイトを持つura4+遺伝子を組み込んだ。このプ
ラスミドをHindIIIで消化して両端にinv1+
遺伝子の近傍の領域を含むDNAフラグメントを取得し
た。
【0037】このフラグメントで分裂酵母シゾサッカロ
ミセス・ポンベの野生株TP4−1D〔h-、leu
1、ura4、ade6−M216、his2、登田隆
博士(Imperial Cancer Research Foundation)より供
与〕を形質転換してウラシル無添加の培地に生育してき
たコロニーを得た。オーバーレイアッセイによりインベ
ルターゼ活性について検討したところ、活性の消失した
株は28株中7株存在していた。すなわち得られたur
a4+コロニーの中でインベルターゼ活性の消失した株
は25%であった。
【0038】さらに染色体上のinv1+遺伝子の破壊
をサザンハイブリダイゼーションによって確認した。イ
ンベルターゼ活性の消失した株からゲノムDNAを抽出
し、制限酵素HindIIIおよびSalIによって二
重消化し、inv1+遺伝子のHindIII−Sal
I消化フラグメント(2.0kb)をプローブとしてサ
ザンハイブリダイゼーションを行った。その結果、イン
ベルターゼ活性の消失した株の染色体DNA上のinv
+遺伝子がura4+遺伝子に置換されていることを確
認した。
【0039】分裂酵母シゾサッカロミセス・ポンベ用発
現ベクターpAU−SK〔下田親博士(大阪市立大学理
学部)より供与〕に、インベルターゼ遺伝子inv1+
を制限酵素HindIIIで処理したORF全長を含む
3.0kbの切断フラグメントを組み込み、得られた組
換えベクターを用いて上記インベルターゼ欠損株を形質
転換した。得られた形質転換体をYPスクロース培地
(10μg/mlのアンチマイシンAおよび20μg/
mlのブロムクレゾールパープル添加)にストリークし
て、インベルターゼ活性の有無をオーバーレイアッセイ
によって調べた。加えてインベルターゼ遺伝子inv1
+の上流プロモータ領域を含む2.6kbのBamHI
−HindIII切断フラグメントをインベルターゼ遺
伝子のORFを含む2.0kbのHindIII−Sa
lI切断フラグメントと連結させた4.6kbのBam
HI−SalI切断フラグメントをpAU−SKに組み
込み、得られた組換えベクターを用いてインベルターゼ
欠損株を形質転換し、同様にインベルターゼ活性の有無
をオーバーレイアッセイによって調べた。
【0040】その結果、いずれの形質転換株において
も、また野生株TP4−1Dにおいても、遺伝子破壊株
にはみられない青い染色が観察され、インベルターゼを
発現していることが確認された。さらに上流プロモータ
領域を付加した場合、染色度がより強く、高いレベルで
インベルターゼを発現していることが示唆された。ま
た、YPスクロース培地(10マイクログラム/ミリリ
ットルのアンチマイシン含有)における生育を調べた結
果、インベルターゼ欠損株はほとんど生育を示さなかっ
たが、野生株と形質転換株は30℃、5日間の培養での
生育を確認した。
【0041】以上の結果よりinv1+遺伝子がインベ
ルターゼを発現して細胞表層にインベルターゼを生産し
ていることが証明された。
【0042】[実施例1] インベルターゼ遺伝子発現ベクターpTL2INV1の
作製 分裂酵母シゾサッカロミセス・ポンベのインベルターゼ
遺伝子を含むプラスミドpINV3000(参考例参
照)をテンプレートとして、配列番号2および配列番号
3に示すオリゴDNAをプライマーとしたPCR法によ
ってインベルターゼ遺伝子のORF領域を含む配列を増
幅し、かつ、両末端に制限酵素認識配列を導入した。制
限酵素AflIII(ニューイングランドバイオラボ)
およびHindIII(宝酒造(株)製)による二重消
化で末端を処理し、アガロースゲル電気泳動によって、
約3000塩基対に相当するバンドを切出し、EASY
TRAP(宝酒造(株)製)を用いたガラスビーズ法
で精製し、挿入フラグメントとした。
【0043】分裂酵母シゾサッカロミセス・ポンベ用マ
ルチクローニングベクターpTL2M(特開平7−16
3373号公報参照)を、制限酵素SpeIおよびEc
oIによる二重消化で末端を処理し、アガロースゲル電
気泳動によって、約4500塩基対に相当するバンドを
切出し、EASY TRAPを用いたガラスビーズ法で
精製し、ベクターフラグメントとした。
【0044】これら2本のフラグメントを、DNAライ
ゲーションキット(宝酒造(株)製)を用いて連結し
た。大腸菌DH5株(東洋紡(株)製)を形質転換した
後、制限酵素地図の作製および塩基配列決定によって、
インベルターゼ遺伝子発現ベクターpTL2INV1を
保持する大腸菌をスクリーニングし、この発現ベクター
をアルカリ−SDS法によって大量調製した。
【0045】[実施例2] インベルターゼシグナル配列遺伝子を用いたIL−6
a’c1分泌型発現ベクターpSL2I06a’c1の
作製 分裂酵母シゾサッカロミセス・ポンベのインベルターゼ
遺伝子を含むプラスミドpINV3000(参考例参
照)をテンプレートとして、配列番号4および配列番号
5に示すオリゴDNAをプライマーとしたPCR法によ
ってインベルターゼシグナルを含む配列を増幅し、か
つ、両末端に制限酵素認識配列を導入した。制限酵素S
peI(宝酒造(株)製)およびEcoRI(宝酒造
(株)製)による二重消化で末端を処理し、アガロース
ゲル電気泳動によって、約700塩基対に相当するバン
ドを切出し、EASY TRAP(宝酒造(株)製)を
用いたガラスビーズ法で精製し、挿入シグナルフラグメ
ントとした。
【0046】ヒト・インターロイキン−6a’c1改変
体のcDNAを含むプラスミドpSL2P06a’c1
(WO96/23890号明細書参照)をテンプレート
として、配列番号6および配列番号7に示すオリゴDN
AをプライマーとしたPCR法によって、インターロイ
キン−6a’c1改変体のORFを含む領域を増幅し
た。制限酵素EcoRIおよびHindIII(宝酒造
(株)製)による二重消化で末端を処理し、アガロース
ゲル電気泳動によって、約600塩基対に相当するバン
ドを切出し、EASY TRAP(宝酒造(株)製)を
用いたガラスビーズ法で精製し、挿入遺伝子フラグメン
トとした。
【0047】分裂酵母シゾサッカロミセス・ポンベ用マ
ルチクローニングベクターpTL2M(特開平7−16
3373号公報参照)を、制限酵素SpeIおよびHi
ndIIIによる二重消化で末端を処理し、アガロース
ゲル電気泳動によって、約4500塩基対に相当するバ
ンドを切出し、EASY TRAPを用いたガラスビー
ズ法で精製し、ベクターフラグメントとした。
【0048】これら3本のフラグメントを、DNAライ
ゲーションキットを用いて連結した。大腸菌DH5株
(東洋紡(株)製)を形質転換した後、制限酵素地図の
作製および塩基配列決定によって、IL−6a’c1分
泌型発現ベクターpSL2I06a’c1を保持する大
腸菌をスクリーニングし、この発現ベクターをアルカリ
−SDS法によって大量調製した。
【0049】[実施例3] 分裂酵母シゾサッカロミセス・ポンベ形質転換体ASP
168株の作製 インターロイキン−6a’c1改変体分泌型発現ベクタ
ーpSL2I06a’c1(実施例2記載)および導入
ベクターpAL7を用いて、分裂酵母シゾサッカロミセ
ス・ポンベのロイシン要求性株ARC001(leu1
−32h-(ATCC38399と同等))を岡崎ら(O
kazaki et al., "Nucleic Acid Research", 18,6485-64
89、(1990)に記載)の方法に従って形質転換した。
【0050】YES液体培地で前培養済みのARC00
1培養液 1mlを100mlの最少培地MB+Leu
に植菌し、30℃ で16時間振盪培養した。集菌、洗
菌後、0.1M酢酸リチウム(pH5.0)に細胞濃度
が109個/mlになるように懸濁し、30℃で60分
間インキュベートした。上記懸濁液100μlに、2μ
gの組換えベクターpSL2I06a’c1および1μ
gのPstI消化したpAL7をTE 15μlに溶か
して加え、さらに50%PEG4000を290μl加
えてよく混合した後、30℃で60分間、43℃で15
分間、室温で10分間の順にインキュベートした。PE
Gを遠心除去した後、菌体を1mlの1/2YEL+L
eu培地に懸濁した。10倍に希釈したもの1mlを3
2℃で1時間インキュベートし、うち300μlを最少
寒天培地MMAにスプレッドした。32℃で3日間培養
したところ、約1000個の互いに独立したコロニーが
プレート上に出現した。
【0051】得られた形質転換体(コロニー)を、抗生
物質G418を10μg/mlの濃度で含有する2ml
のYEL培地(YEL10培地)に植菌し、32℃で5
日間振盪培養した。生育したクローンを目的の形質転換
体の候補として、グリセロール凍結保存するとともに、
ASP168株と名付け、以下の実験に使用した。
【0052】[実施例4] 培地中に分泌されたインターロイキン−6a’c1改変
体の発現解析 分裂酵母シゾサッカロミセス・ポンベ形質転換体ASP
168株(実施例3)を500μg/mlのG418を
含むMAカザミノ酸培地(2%カザミノ酸、3%グルコ
ースを含むMA培地、MA培地の組成は「Alfa et al.,
"Experimentswith Fission Yeast", Cold Spring Harb
or Laboratory Press, (1993)」に記載)に植菌し、3
2℃で2日間培養した。
【0053】培養後遠心して培養上清を集めた後、メン
ブレンフィルター(アミコン製)を用いて100倍に濃
縮した。濃縮したサンプルをSDS−ポリアクリルアミ
ドゲル電気泳動を使用し、クマシーブリリアントブルー
で染色して解析した。その結果であるSDS−PAGE
観察図を図1に示す。図1におけるレーン1は精製イン
ターロイキン−6a’c1改変体を、レーン2はASP
168株の培養上清を、レーン3は対照であるASP0
21株[ORFを持たないベクターによる形質転換体。
pTL2M(特開平7−163373号公報参照)をも
とに特開平7−163373号公報記載の方法にしたが
って作成した発現対象遺伝子をもたないベクターのみの
組換え体]の培養上清を示す。レーン3に示されている
分子量約20000のバンドがインターロイキン−6
a’c1改変体であることが、レーン1およびレーン3
との比較から推定される。
【0054】さらに上記培養上清を抗IL−6a’c1
抗体を用いたウエスタンブロッティングにより解析した
結果の観察図を図2に示す。図2におけるレーン1は精
製インターロイキン−6a’c1改変体を、レーン2は
ASP168株の培養上清を、レーン3は対照であるA
SP021株(ORFを持たないベクターによる形質転
換体)の培養上清を示す。レーン2に示されている分子
量約20000のバンドがインターロイキン−6a’c
1改変体であることが、レーン1およびレーン3との比
較から確認された。
【0055】
【発明の効果】分裂酵母シゾサッカロミセス・ポンベ内
で機能する新規な分泌型発現ベクターを構築することが
でき、さらにその発現ベクターを用いて異種タンパク質
を効率良く分泌生産させることに成功した。
【0056】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> Asahi Glass Co., Ltd. <120> Signal peptides and secretory expression vectors usable in fission yeast Schizosaccharomyces pombe, as well as the production of proteins using the same <130> 980617 <160> 7 <170> PatentIn Ver. 2.0
【0057】 <210> 1 <211> 4748 <212> DNA <213> Schizosaccharomyces pombe <400> 1 ggatcctagt ccgcgaaatc gagatgcttt gaagattaaa attaaattta attttatgcg 60 agactggttt ccttattttt tgtatagtcg catgcaagcg aggttcgcat aatttggaaa 120 ataaaggtag tcaagaagac gttgaattaa ggctgcagtt tcaaagtact ctacaaacga 180 ttccttttaa aaaaaaagat tcaaaaaaaa ggcaaagggt ttaagtaatg cttgttattt 240 caatttacct ccaaacagtt actaatgcaa ttgcaaaaaa aaaacctacc tattgaatca 300 aaatttctag cccatccatc gctcctcaag ataaaggaat cgatattttg agtttaaggg 360 agttgctgat agatttcaga attaaaaatt tttggaaaag gatgtcgaga acaagaagat 420 acgtctagat tgctgatgat gcattctagc agacggaaat acaacgatat gtggacagca 480 cgacttttga tccgttcgga tcaaaaggaa gagaaatatc catctttcaa gaagaatgca 540 ggaaaagcaa taaatgccca tttgattcct aaattatccc caaaaatgaa cattatgaga 600 tcttcttgtg ggagacagga aatttcgcaa ttccaaacga aaattcggct ctttttttta 660 ccccacagtt gcggggtaaa tgatgtaacg gaccttgggg gaaaggatga tgagttagtt 720 gggaagcgga aaaaatggaa aacggaagta agaatagaaa ccagtatggc tgagtgcaat 780 ggcggaaaag 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Arg Val Pro Val Glu Gly 280 285 290 acc gat gaa tac aaa tgg gta ctc ttc at ctc catc aat cct ggc gct 3730 Thr Asp Glu Tyr Lys Trp Val Leu Phe Ile Ser Ile Asn Pro Gly Ala 295 300 305 cca ttg gga gga tcc gtt gtc caa tac ttt gtt ggc gat tgg aat ggt 3778 Pro Leu Gly Gly Ser Val Val Gln Tyr Phe Val Gly Asp Trp Asn Gly 310 315 320 aca aac ttc gtc ccc gat gat ggc caa act aga ttc gta gac ttg ggt 3826 Thr Asn Phe Val Pro Asp Asp Gly Gln Thr Arg Phe Val Asp Leu Gly 325 330 335 aag gac ttt tac gcc agc gct ttg tat cac tcg tct tcc gcc aat gcc 3874 Lys Asp Phe Tyr Ala Ser Ala Leu Tyr His Ser Ser Ser Ala Asn Ala 340 345 350 355 gat gtt att gga gtt gga tgg gct agc aac tgg caa tac acc aac caa 3922 Asp Val Ile Gly Val Gly Trp Ala Ser Asn Trp Gln Tyr Thr Asn Gln 360 365 370 gct cct act caa gtt ttc cgc agt gct atg aca gtt gca cga aaa ttc 3970 Ala Pro Thr Gln Val Phe Arg Ser Ala Met Thr Val Ala Arg Lys Phe 375 380 385 act ctt cgc gac gtt cct cag aac ccc atg acc aac ctt act tct ctc 4018 Thr Leu Arg Asp Val Pro Gln Asn Pro Met Thr Asn Leu Thr Ser Leu 390 395 400 att caa acc cca ttg aat gtt tct ctc tta cga gat gaa aca cta ttt 4066 Ile Gln Thr Pro Leu Asn Val Ser Leu Leu Arg Asp Glu Thr Leu Phe 405 410 415 acc gca ccc gtt atc aat agt tca agt agt ctt tcg ggc tct ccg att 4114 Thr Ala Pro Val Ile Asn Ser Ser Ser Ser Leu Ser Gly Ser Pro Ile 420 425 430 435 act ctt cca agc aat acc gca ttc gag ttc aat gtc aca ctc agt atc 4162 Thr Leu Pro Ser Asn Thr Ala Phe Glu Phe Asn Val Thr Leu Ser Ile 440 445 450 aat tac aca gaa ggc tgc aca aca gga tat tgt ctg ggg cgt att atc 4210 Asn Tyr Thr Glu Gly Cys Thr Thr Gly Tyr Cys Leu Gly Arg Ile Ile 455 460 465 att gat tct gat gat cca tac aga tta caa tcc atc tcc gtg gac gtt 4258 Ile Asp Ser Asp Asp Pro Tyr Arg Leu Gln Ser Ile Ser Val Asp Val 470 475 480 gat ttt gca gct agc act tta gtc att aat cgt gcc aaa gct cag atg 4306 Asp Phe Ala Ala Ser Thr Leu Val Ile Asn Arg Ala Lys Ala Gln Met 485 490 495 gga tgg ttt aat tca ctt ttc acg cct tct ttt gcc aac gat att tac 4354 Gly Trp Phe Asn Ser Leu Phe Thr Pro Ser Phe Ala Asn Asp Ile Tyr 500 505 510 515 att tat gga aac gta act ttg tat ggt att gtt gac aat gga ttg ctt 4402 Ile Tyr Gly Asn Val Thr Leu Tyr Gly Ile Val Asp Asn Gly Leu Leu 520 525 530 gaa ctg tat gtc aat aat ggc gaa aaa act tac act aat gac ttt ttc 4450 Glu Leu Tyr Val Asn Asn Gly Glu Lys Thr Tyr Thr Asn Asp Phe Phe 535 540 545 ttc ctt caa gga gca aca cct gga cag atc agc ttc gct gct ttc caa 4498 Phe Leu Gln Gly Ala Thr Pro Gly Gln Ile Ser Phe Ala Ala Phe Gln 550 555 560 ggc gtt tct ttc aat aat gtt acc gtt acg cca tta aag act atc tgg 4546 Gly Val Ser Phe Asn Asn Val Thr Val Thr Pro Leu Lys Thr Ile Trp 565 570 575 aat tgc taaatatttt gtttcaagtt aggaaagtat aataactttt gtccctgcat 4602 Asn Cys 580 attcaattgt aaagtttagt ttatcctttc atcgtaacca caattgtcac ctaaatctct 4662 aaaaatctct tcacttatct agttaatgtc gtaacaaaaa agtccagtag cttcgggaaa 4722 tgatgcttgg aatcatacaa gtcgac 4748
【0058】 <210> 2 <211> 28 <212> DNA <213> Artificial Sequence <400> 2 gggac atgtt tttga aatat atttt agc 28
【0059】 <210> 3 <211> 27 <212> DNA <213> Artificial Sequence <400> 3 gggaa gctta gcaat tccag atagt ct 27
【0060】 <210> 4 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <400> 4 ttgac tagtt attaa tagta 20
【0061】 <210> 5 <211> 29 <212> DNA <213> Artificial Sequence <400> 5 cccga attca taacg tttta catat aagt 29
【0062】 <210> 6 <211> 29 <212> DNA <213> Artificial Sequence <400> 6 aaaga attcc cagta ccccc aacct cttca 29
【0063】 <210> 7 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <400> 7 aaaat gattt aaagg ctata 20
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例4におけるSDS−PAGE観察図(電
気泳動図)である。
【図2】実施例4におけるウエスタンブロット観察図
(電気泳動図)である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12R 1:645) (C12P 21/02 C12R 1:645) Fターム(参考) 4B024 AA20 BA26 CA04 DA12 EA04 FA18 GA11 GA19 HA01 4B064 AG03 CA06 CA19 CC24 CE14 DA20 4B065 AA72X AA72Y AA93Y AB01 BA02 CA24 CA60 4H045 AA10 AA20 BA17 CA15 DA02 FA72 FA74 GA31

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Met Phe Leu Lys Tyr Ile Leu Ala Ser Gl
    y Ile Cys Leu Val Ser Leu Leu Ser Ser Thr Asn Ala
    のアミノ酸配列で表されるペプチド。
  2. 【請求項2】請求項1記載のペプチドをコードするDN
    A。
  3. 【請求項3】請求項2記載のDNAの配列を含む組換え
    ベクター。
  4. 【請求項4】請求項2記載のDNAの配列とマルチクロ
    ーニングサイトとを含むマルチクローニングベクター。
  5. 【請求項5】請求項2記載のDNAの配列と異種タンパ
    ク質構造遺伝子とを含む発現ベクター。
  6. 【請求項6】請求項5記載の発現ベクターを含む、分裂
    酵母シゾサッカロミセス・ポンベ(Schizosaccharomyce
    s pombe)からなる形質転換体。
  7. 【請求項7】請求項6記載の形質転換体を培養し、発現
    された異種タンパク質を採取することを特徴とするタン
    パク質生産方法。
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