JP3505743B2 - 変異型aox2プロモーター、それを担持するベクター、形質転換体および異種蛋白質の製造方法 - Google Patents
変異型aox2プロモーター、それを担持するベクター、形質転換体および異種蛋白質の製造方法Info
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Description
する上で好適に使用される変異型AOX2プロモータ
ー、該プロモーターを担持するベクター、該ベクターを
導入してなる形質転換体、および該形質転換体を培養す
ることを特徴とする異種蛋白質の製造方法に関する。
伝子の発現量及び目的蛋白質の産生量の増大を目的とし
て、従来から遺伝子発現システムの改良、開発が行われ
ている。メタノール資化性酵母を宿主とする発現系は、
このような異種蛋白質遺伝子発現システムとして興味が
もたれている系である。
の炭素源、及びエネルギー源として増殖することが可能
な酵母である。それは、この酵母がメタノールの代謝機
構における第一番目の反応、即ちメタノールを酸化して
ホルムアルデヒドとする反応を触媒する酵素であるアル
コールオキシダーゼ(EC1.1.3.B、以下AOX
ともいう。)をコードする遺伝子を有していることによ
る。
ル資化性酵母の一つであり、これはAOX1遺伝子及び
AOX2遺伝子の二種類のAOX系遺伝子を持ってい
る。それらの遺伝子はそれぞれ5’末端側の非翻訳領域
に独自のプロモーターをもつことが知られているが(A
OX1プロモーター、AOX2プロモーター)、強い転
写活性を有するAOX1プロモーターに比べて、AOX
2プロモーターの転写活性は極めて低く、実際に発現、
産生されているアルコールオキシダーゼはAOX1遺伝
子由来のものであるとされている [Molecular and Cell
ular Biology, Vol.9, 1316(1989)]。
産には、転写活性の強いAOX1プロモーターが使用さ
れている。また最近、このAOX系遺伝子の調節領域を
用いて異種蛋白質を生産する方法が研究されている(Ye
ast, 5, 167-177(1989) 、特開平1-128790号、同2-1042
90号公報、ヨーロッパ公開公報347928等) が、更にその
発現量を増幅させるために、強力な転写活性を有するプ
ロモーターの開発が求められている。
蛋白質を大量に産生する上で有用な高い転写活性を有す
るプロモーター、該プロモーターを担持したベクター、
及び該ベクターを導入した形質転換体を提供することで
ある。さらに本発明は、該形質転換体を培養することに
よる異種蛋白質の製造方法を確立することを目的とする
ものである。
の高いプロモーターを開発する目的で鋭意研究を重ねた
結果、野生型AOX2プロモーターの部分的DNA断片
の上流域に特定塩基配列からなるヌクレオチドを挿入し
て得られるDNA断片をプロモーターとして利用するこ
とによって、その下流域に位置する異種蛋白遺伝子を効
率良く発現させうることを見出し、更に研究をすすめて
本発明を完成した。
基配列を有する野生型AOX2プロモーターの部分的D
NA断片の5’末端側に新たにGATAGGCTATT
TTTGTCGCATAAATの塩基配列からなるオリ
ゴヌクレオチド〔配列表,配列番号2;以下、オリゴヌ
クレオチド(I) という。〕が1〜3個正方向または逆方
向に付加してなる変異型AOX2プロモーターを提供す
るものである。
ーターを担持してなるベクター、該ベクターを導入して
なる形質転換体、及び該形質転換体を培養することを特
徴とする異種蛋白質の製造方法に関する。
X2プロモーターの機能を解析した。その結果、プロモ
ーター転写活性を上昇させる部位(以下、UAS領域と
いう。)および抑制する部位2カ所(以下、URS1領
域およびURS2領域という。)およびTATA領域の
位置を確認することができた。すなわち本発明において
は、以下野生型AOX2プロモーター(配列表,配列番
号1)中の塩基番号845〜960からなる領域をUR
S1領域、塩基番号1192〜1216からなる領域を
UAS領域、塩基番号1274〜1314からなる領域
をURS2領域、塩基番号1325〜1330からなる
領域をTATA領域という。
う場合、野生型AOX2プロモーターの塩基配列(配列
表,配列番号1)における塩基番号をいうものとする。
ーの部分的DNA断片とは、野生型AOX2プロモータ
ーのある領域を欠失してなるDNA断片をいう。例え
ば、以下の態様が挙げられる。 野生型AOX2プロモーターのURS1領域より上流
側に位置する領域を欠失したもの〔以下、部分的DNA
断片という。URS1領域、UAS領域、URS2領
域およびTATA領域を含有する)。欠失する領域は、
URS1領域より上流側に位置する領域であれば特に限
定されない。
領域を含めてUAS領域より上流側に位置する領域を欠
失したもの〔以下、部分的DNA断片という。UAS
領域、URS2領域およびTATA領域を含有する〕。
欠失する領域は、URS1領域を含んでUAS領域より
上流側に位置する領域であれば特に限定されない。
領域およびUAS領域を含めてURS2領域より上流側
に位置する領域を欠失したもの〔以下、部分的DNA断
片という。URS2領域およびTATA領域を含有す
る。〕。欠失する領域は、URS1領域領域およびUA
S領域を含んでURS2領域より上流側に位置する領域
であれば特に限定されない。
領域、UAS領域およびURS2領域を含めてTATA
領域より上流側に位置する領域を欠失したもの〔以下、
部分的DNA断片という。TATA領域を含有す
る。〕。欠失する領域は、URS1領域領域、UAS領
域およびURS2領域を含んでTATA領域より上流側
に位置する領域であれば特に限定されない。
野生型AOX2プロモーターに由来する塩基配列の一部
が置換,欠失または付加変異されていてもよい。置換,
欠失または付加箇所およびその数は特に限定されず、U
RS1領域、UAS領域もしくはURS2領域中であっ
ても、またそれ以外の領域であってもよい。
る場合 置換位置は、URS2領域内であれば特に制限されな
い。この範囲において、置換される塩基数(ヌクレオチ
ド数)は1つでもそれ以上でもよく、また置換される部
位は1カ所でも数カ所でもよい。具体的には塩基番号1
274位に配位するチミン(T)がシトシン(C)に置
換されたものが挙げられる。
クレオチドが付加されている場合。 付加部位はURS2領域内であれば、特に制限されな
い。その範囲において付加されるヌクレオチドはいくつ
でもよく、また付加される部位は1カ所でも数カ所でも
よい。具体的には塩基番号1314位と1315位のヌ
クレオチドとの間に塩基番号1296〜1314に相当
する19bpのオリゴヌクレオチド(塩基配列表、配列
番号3)が重複して挿入されてなるものが挙げられる。
換されている場合 置換位置は、UAS領域内であれば特に制限されない。
この範囲において、置換される塩基数(ヌクレオチド
数)は1つでもそれ以上でもよく、また置換される部位
は1カ所でも数カ所でもよい。具体的には塩基番号12
09位に配位するグアニン(G)がチミン(T)に、か
つ塩基番号1212位に配位するチミン(T)がグアニ
ン(G)に置換されたもの、塩基番号1193位および
1195位に配位するアデニン(A)がグアニン(G)
にそれぞれ置換されたものが挙げられる。
野生型AOX2プロモーターの部分的DNA断片の5’
末端側にオリゴヌクレオチド(I)が正方向もしくは逆方
向に付加したものである。
るとは、上流域を欠失したAOX2プロモーターの5’
末端側にオリゴヌクレオチド(I) が5’−GATAGG
CTATTTTTGTCGCATAAAT−3’となる
ように配位することを意味する。また、オリゴヌクレオ
チド(I) を逆方向に付加するとは、上流域を欠失したA
OX2プロモーターの5’末端側にオリゴヌクレオチド
(I) が3’−GATAGGCTATTTTTGTCGC
ATAAAT−5’となるように配位することを意味す
る。
て、具体的には以下の態様のものが例示される。部分
的DNA断片の5’末端側にオリゴヌクレオチド(I)
が正方向もしくは逆方向に付加したもの。例えば、塩基
番号726〜1528からなるAOX2プロモーターの
部分的断片の5’末端側にオリゴヌクレオチド(I)が正
方向もしくは逆方向に付加したものが挙げられる。
ゴヌクレオチド(I) が正方向もしくは逆方向に付加した
もの。例えば、塩基番号1063〜1528からなるA
OX2プロモーターの部分的断片の5’末端側にオリゴ
ヌクレオチド(I) が正方向もしくは逆方向に付加したも
の, および塩基番号1188〜1528からなるAOX
2プロモーターの部分的断片の5’末端側にオリゴヌク
レオチド(I) が正方向もしくは逆方向に付加したものが
挙げられる。
ゴヌクレオチド(I) が正方向もしくは逆方向に付加した
もの。例えば、塩基番号1256〜1528からなるA
OX2プロモーターの部分的断片の5’末端側にオリゴ
ヌクレオチド(I) が正方向もしくは逆方向に付加したも
のが挙げられる。
ゴヌクレオチド(I) が正方向もしくは逆方向に付加した
もの。例えば、塩基番号1315〜1528からなるA
OX2プロモーターの部分的断片の5’末端側にオリゴ
ヌクレオチド(I) が正方向もしくは逆方向に付加したも
のが挙げられる。
上述の態様で上流域を欠失したAOX2プロモーターの
部分的DNA断片の5’末端側にオリゴヌクレオチド
(I) を連結状に複数個、好ましくは2〜3個含有してい
てもよい。また、複数含有されるオリゴヌクレオチド
(I) の塩基配列の方向性も問わず、正方向でも逆方向で
もよく、さらには正逆が混合してなるものであってもよ
い。
ー、(2)該プロモーターを担持してなるベクター、及
び(3)該ベクターを導入してなる形質転換体は、例え
ば次のようにして調製される。
2プロモーターを遺伝子工学的手法によって処理した部
分的DNA断片の5’末端側に化学合成したオリゴヌク
レオチド(I) を付加することによって調製することがで
きる。ここで部分的DNA断片は、具体的には、野生型
AOX2プロモーターの塩基配列のある部位を、欠失、
置換または新たなる塩基を付加処理することによって調
製される。この処理は、通常の遺伝子工学的手法による
ことができ、例えば部位指定削除法〔Site-directed de
letion, Nucl. Acids Res., 11, 1645(1983)〕、部位特
異的変異法〔Site-directed Mutagenesis 〕、制限酵素
処理、合成遺伝子の利用による方法、PCR法などが挙
げられる。
ーターの塩基配列に基づいて、化学的に合成することに
よっても得ることができる。
壊されており、残存するAOX2遺伝子のみからアルコ
ールオキシダーゼを発現、産生させるために、メタノー
ル資化能が低い菌株をメタノールを単一の炭素源とする
培地で継代培養を行うことにより変異させ、その結果メ
タノール資化能が上昇した菌株(Super High Grade Str
ain:SHG株)から、AOX2プロモーターの一部が変
異した部分的DNA断片を得て、その5’末端側に化学
合成したオリゴヌクレオチド(I) を付加することによっ
て、本発明の変異型AOX2プロモーターを調製するこ
ともできる。
ラスミドベクターまたはファージベクターの中に挿入さ
れ、異種蛋白質を発現するためのベクターとして使用さ
れる。
ージへの挿入は、DNA組換えの一般方法、例えば Mol
ecular Cloning.(1989), (Cold Spring Harbor Lab.)に
記載の方法に従って行うことができる。
ロモーターの3’側下流域に翻訳開始コドンを介して、
所望の異種蛋白遺伝子を挿入することによって、変異型
AOX2プロモーター支配下で異種蛋白遺伝子が発現す
る本発明の組換え発現ベクターを構築することができ
る。または、上記の組換えプラスミドベクターまたはフ
ァージベクターから、制限酵素によって本発明の変異型
AOX2プロモーターを切り出し、異種蛋白遺伝子を構
造遺伝子領域にもつベクターのプロモーター領域に、制
限酵素とDNAリガーゼなどを用いて組み込むことによ
ってもよい。
を効率よく発現させるために、転写の下流方向順に必要
により(1) 変異型AOX2プロモーター、(2) リボソー
ム結合部位、(3) 翻訳開始コドン、(4) シグナルペプチ
ドをコードする塩基配列をもつDNA、(5) 異種蛋白質
をコードする塩基配列をもつDNA、(6) 翻訳終始コド
ン、(7) ターミネーター、(8) 選択マーカー遺伝子、
(9) 宿主中で自己複製可能な自律性複製配列、(10)相同
領域等をふくむように構築される。
(例えば、ヒト血清アルブミン、プロウロキナーゼ、組
織プラスミノーゲンアクチベーター、B型肝炎表面抗
原、各種インターフェロン等)をコードする遺伝子であ
れば特に制限はなく、またいかなる方法で得られるもの
であってもよい。例えばmRNAから合成されたcDN
A、ゲノムDNA、化学合成されたDNA、これらを適
当に組み合わせて構築したDNAなどが挙げられる。具
体的には、HSA構造遺伝子、AOX1構造遺伝子、A
OX2構造遺伝子などが例示される。
コドンとしてATGを配していてもよい。また、3’末
端側に翻訳終止コドンを配していてもよい。翻訳終止コ
ドンとしては、TAA、TGA、またはTAGが例示さ
れる。これらそれぞれのコドンは、必要に応じてその各
領域において1つ以上組み合わて配列されてもよく、こ
れらに特に限定はない。
蛋白質をコードする塩基配列の発現に用いられる宿主に
対応したものであれば特に制限はない。例えばAOX1
ターミネーターまたはAOX2ターミネーター等が挙げ
られる。
遺伝子または栄養要求性遺伝子などが例示される。一般
に宿主が細菌である場合、抗生物質耐性遺伝子を用いる
ことができ、抗生物質耐性遺伝子としてはシクロヘキシ
ミド耐性遺伝子、アンピシリン耐性遺伝子、クロラムフ
ェニコール耐性遺伝子、ブレオマイシン耐性遺伝子、ハ
イグロマイシン耐性遺伝子、G−418耐性遺伝子等が
例示される。また、宿主がそれ以外の例えば酵母等の場
合、栄養要求性遺伝子を用いることができ、栄養要求性
遺伝子としてはHIS4、URA3、LEU2、ARG
4等が例示される。これらの選択マーカーは、1種また
は2種以上組み合わせて該ベクターの適切な位置に含有
されることが好ましい。
領域として、具体的にはHIS4、URA3、LEU
2、ARG4、TRP1等が例示される。
AOX2プロモーターを連結状に複数個、即ち直列状二
量体、三量体等として含有していてもよい。この場合、
該プロモーター間に翻訳開始コドンを有さないものが好
ましい。
ターを適当な宿主細胞に導入することによって調製され
る。
ーを公知の方法、例えばコンピテント細胞法(J. Mol. B
iol., 53, 154, 1970)、プロトプラストポリエチレン融
合法(Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 75, 1929, 1978)
、リチウムアセテート法(J.Bacteriol., 153, 163, 1
983)、リン酸カルシウム法 (Science, 221, 551, 198
3) 、DEAEデキストラン法 (Science, 215, 166, 1
982) 、電気パルス法(Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 8
1, 7161, 1984)、インビトロパッケージング法(Proc.
Natl. Acad. Sci. USA, 72, 581, 1975 )、ウイルス
ベクター法(Cell, 37, 1053, 1984)、またはマイクロ
インジェクション法(Exp. Cell. Res., 153, 347, 198
4)などによって宿主に導入することによって作製され
る。
菌、酵母などの微生物が挙げられるが、好ましくは酵
母、より好適にはピキア酵母である。具体的にはGTS
115(NRRL寄託番号Y−15851)等が例示さ
れる。
色体中に挿入されて、あるいは置換されて組み込まれ
る。またはプラスミド状態で存在してもよい。宿主に導
入される外来遺伝子のコピー数は1コピーでも複数であ
ってもよい。
的とする組換え異種蛋白質を産生させるためにその宿主
に応じて適切な公知培地中で培養することができる。培
地には該形質転換体の生育に必須な炭素源、窒素源、無
機物、ビタミン、薬剤などが含有される。
大腸菌の場合、LB培地(日水製薬)、M9培地(J. E
xp. Mol. Genet., Cold Spring Harbor Laboratory, Ne
w York, 1972. p.431)などが、また宿主が酵母の場合、
YPD培地(1% Bacto Yeast Extract, 2% Bacto P
eptone, 2% Glucose)、YPG培地(1% Bacto Yea
st Extract, 2% Bacto Peptone, 2% Glycerol )、
YPM培地(1% Bacto Yeast Extract, 2% Bacto P
eptone, 2% Methanol)、YPDM培地(1%Bacto Ye
ast Extract, 2% Bacto Peptone, 2% Dextrose,2
% Methanol)、0.1〜5%メタノールを含有したYN
B液体培地〔0.7% Yeast NitrogenBase(Difco
社)〕、及び0.01〜5%メタノールを含有したYP
培地〔1% Bacto Yeast Extract(Difco社) , 2% Pol
y Peptone(大五栄養社)〕、及びSMM培地 (2% Met
hanol,0.5% CH 3 COONH 4 -synthetic medium)など
が例示される。
30℃前後で20〜360時間程度実施され、必要に応
じて通気、攪拌を加えることもできる。培養液のpHは
5〜8の範囲が好ましい。
蓄積された目的の異種蛋白質は公知の方法で抽出、精製
される。例えば、塩析法、溶媒沈澱法、透析法、限外濾
過法、ゲル電気泳動法、あるいはゲル濾過クロマトグラ
フィー、イオン交換クロマトグラフィー、逆相クロマト
グラフィー、アフィニティークロマトグラフィー等の手
法を組み合わせて分離精製することができる。
法、反応及び分析方法は当業者らに自体周知のものであ
る。また、酵素、プラスミド、宿主等は商業的に入手で
きるものである。
に、以下に実施例及び実験例を挙げるが、本発明はこれ
らにより何ら限定されるものではない。
酵素は、特に断らない限り商業的供給源、例えば宝酒造
株式会社等から入手したものである。
に断らない限り各酵素の製造元の推奨に従って使用し
た。
S115、PC4130、PC4105およびプラスミ
ドpPGP1はフィリップス・ペトロリウム社から入手
した。
菌の形質転換法、プラークハイブリダイゼーション法、
及び電気泳動法は「モレキュラークローニング」コール
ドスプリングハーバーラボラトリー〔「Molecular Clon
ing 」Cold Spring Harbor Laboratory(1982) 〕に記載
されている方法により行った。
グ、及び組換えベクターの取得 AOX2遺伝子付近の配列及び制限酵素地図は Creggら
Mol. Cell. Biol, 9,1316-1323(1989)及び Koutzら YE
AST, 5, 167-177(1989)によって報告されており、それ
らを参考にしてAOX2遺伝子のクローニングを計画し
た。AOX2遺伝子付近の制限酵素地図を図1に示し
た。
法〔 Nucleic Acids Res., 4, 1429(1977) 〕により染
色体DNAを抽出精製した。なお、PC4130株はG
TS115(HIS4)のAOX1遺伝子領域の一部
を、pPGP1プラスミド(AOX1プロモーター支配
下にHSAが発現する転写ユニットをもつプラスミド)
をNotIで切断した断片と置換してなる遺伝子領域を
もつものである(図2)。この染色体DNAをAOX2
プロモーター領域、AOX2構造遺伝子及びAOX2タ
ーミネーター領域が完全に含まれるように制限酵素Xb
aIとPstIで完全に消化を行った。得られたDNA
断片をエタノール沈澱し、遠心して乾燥後に滅菌水に溶
かし、EcoRIメチラーゼ(宝酒造製)を添加し反応
させた。TE飽和フェノール・クロロホルム抽出、続い
てクロロホルム抽出を行い、水層についてエタノール沈
澱を行い、遠心、乾燥後に滅菌水に溶解した。DNAブ
ランティングキット(宝酒造製)を用いてDNA断片の
末端を平滑化し、そこにEcoRIリンカー d(pG-G-A-
A-T-T-C-C)(宝酒造製)をDNAライゲーションキット
(宝酒造製)を使用してライゲーションした。再度エタ
ノール沈澱を行い、遠心、乾燥後に滅菌水に溶かし、E
coRIを加え37℃1時間インキュベーションした。
1%アガロース電気泳動で4〜5Kbに相当する領域を切
り出し、GENE CLEAN II(BIO 101 社製) による溶出精製
を行ってDNAを回収し、滅菌水に溶かした。
toclone TM System :プロメガ社製) とライゲーション
し、Gigapack-GOLD3(ストラタジーン社製) を用いてイ
ンビトロパッケイジングを行った。その組換えファージ
をA600 =2に調製しておいたE.coli C600hfl株に吸着
させ、NZYプレート(1%NZアミン、0.5%塩化
ナトリウム、0.5%イーストエキストラクト、0.0
2%硫酸マグネシウム、1.5%寒天末)に、1プレー
トに約500個ずつのプラークが生じるように蒔いた。
生じたプラークのうち、上記のDNA断片を含有してな
るクローン(ポジティブクローン)をコロニーハイブリ
ダイゼーション法にて選択、取得した。即ち、4枚のナ
イロンメンブランColony/Plaque Screen TM (NEN
製)を用いて、プラークをメンブランに移行させ、変成
・中和・固定処理を行った。プローブとして、Pichia p
astoris由来のAOX1構造遺伝子前半分に当たる部分
をEcoRVとBalIIとで消化し得られた断片をラン
ダムプライマーラベリングキット( 宝酒造製) を用いて
32P標識して用いた。プレハイブリダイゼーションは1
%BSA、1mMEDTA、0.5 M NaH 2 PO4 (pH7.2)
、7%SDS溶液中65℃で5分間行った。ハイブリ
ダイゼーションは1%BSA、1mMEDTA、0.5 M
NaH 2 PO4 (pH7.2) 、7%SDS、32P−プローブ溶液
中65℃、一夜行った。その後 0.5 M NaH 2 PO 4 (pH
7.2)溶液中で室温10分間インキュベートして洗浄し、
更に0.5 % BSA、1mMEDTA、40 mM NaH 2 PO4 (p
H7.2) 、5%SDS溶液中で37℃30分間3回インキ
ュベートした。フィルターを風乾し、X線フィルム露光
カセット中X線フィルムと合わせて−80℃16時間放
置し、オートラジオグラフィーを行った。その結果、2
個のポジティブクローンが得られた。その内の1クロー
ンについてファージの増殖を行い、ファージDNAを抽
出した。該DNAをEcoRIで切断し、アガロース電
気泳動で目的の断片(1.5Kb と 2.9Kb )が生じているこ
とを確かめた。
性遺伝子を持つプラスミドpUC19(ベセスダ・リサ
ーチ・ラボラトリー社製) をEcoRIで切断し、アル
カリフォスファターゼ処理した断片を作製、回収した。
そのプラスミドのEcoRI切断部位に、先のファージ
から回収してEcoRI消化したDNA断片とをライゲ
ーションしてプラスミドベクターを構築し、E.coli HB1
01に導入して形質転換体を作製した。その形質転換体を
40μg/mLアンピシリン含有Lプレート(トリスベース
0.62g、ポリペプトン10g、イーストエキストラ
クト5g、塩化ナトリウム5gを水に溶解し、1Lに調
整した後に15gの寒天末を加えてオートクレーブ滅菌
する。冷却後アンピシリンを添加し、プラスチックシャ
ーレに分注固化してプレートとする。)に蒔き、37℃
一夜培養した。生じたコロニーをスクリーニング(ミニ
プレップして、EcoRI消化断片を確認した。)し
て、1.5kbと2.7kbの断片がpUC19に挿入
されたクローンが得られていることを確認した。そのク
ローンを40μg/mLアンピシリン含有スーパーブロス(
バクトトリプトン12g、イーストエキストラクト24
g、グリセロール5mLを水に溶解し、900mLとし
てオートクレーブ滅菌したA液、及びリン酸2水素カリ
ウム3.81g、リン酸1水素カリウム12.5gを水
に溶解して100mLとしてオートクレーブ滅菌したB
液とを9:1(v/v)の割合で混合した培養基)中、
37℃、一夜振盪培養し、アルカリ−SDS法にてプラ
スミドDNAを大量に抽出精製した。AOX2プロモー
ター領域を含むプラスミドをpMM030(図3参
照)、AOX2構造遺伝子及びターミネーターを含むプ
ラスミドをpMM031(図4参照)と命名した。これ
らのプラスミドの各種制限酵素消化により生じる断片の
大きさは報告されているパターンと一致していた。
塩基配列決定 実施例1において得られたプラスミドベクターpMM0
30をEcoRIで消化した。得られた1.5kb断片
を回収し、そのDNA断片をDNAブランティングキッ
ト(宝酒造製)で処理して、平滑末端を有するDNA断
片を得た。一方、プラスミドpUC19をXbaI消
化、マングビーンヌクレアーゼ(宝酒造製)処理、及び
アルカリフォスファターゼ処理を施し、そのXbaI切
断部位に先に得られたDNA断片をライゲーションし
た。この操作によりAOX2プロモーター領域DNAが
それぞれpUC19のXbaI部位にサブクローニング
されたプラスミドが得られた。これらのプラスミドをキ
ロシークエンス用デレーションキット(宝酒造製)を用
いて処理し、150〜300bpずつインサートサイズ
が異なるデレーションミュータントを5〜6クローン作
製した。これらのデレーションミュータントの塩基配列
をM13ジデオキシシークエンスキット(宝酒造製)を
用いて決定した。その結果、AOX2プロモーター領域
のATGから上流1.5kbの全塩基配列が決定され
た。
配されるHSA発現ベクターの構築 pPGP1をNotIで消化し、DNAブランティング
キット(宝酒造製)を用いて末端を平滑化した。そこに
EcoRIリンカーd(pG−G−A−A−T−T−C
−C)(宝酒造製)をライゲーションした。SphIに
よる完全な消化及びEcoRIによる部分消化を行い、
6.5kb断片を回収・精製した。pUC19をEco
RI及びSphIで消化し、アルカリフォスファターゼ
処理の後、前記断片をライゲーションし、pUC19に
AOX1プロモーター支配下にHSAが発現し、HIS
4を選択マーカーに持つプラスミドpPG001を得た
(図5参照)。pPG001をEcoRIで部分消化
し、DNAブランティングキット(宝酒造製)を用いて
末端を平滑化した。一方、アプライドバイオシステム社
製DNA合成機モデル381Aを用いてホスホアミダイ
ト法によってGGGATCCCの配列を持つBamHI
リンカーを合成した。これをT4ポリヌクレオチドキナ
ーゼ(宝酒造製)によりリン酸化し、先に平滑化処理し
た断片とライゲーションした。AsuII及びBamHI
で消化し、7.1kb断片を精製した。一方、pPGP
1をHindIII で消化し、DNA ブランティングキット
(宝酒造製)を用いて末端を平滑化した。そこにBam
HIリンカーd(pG−G−G−A−T−C−C−C)
(宝酒造製)をライゲーションし、AsuII及びBam
HIで消化し、1.9bp断片を精製した。前出の7.
1kb断片とライゲーションし、pPG002を得た
(図6参照)。
kbの断片を回収した。マングビーンーヌクレアーゼ
(宝酒造製)処理により末端を平滑化した。そこにアプ
ライドバイオシステム社製DNA合成機モデル381A
を用いてホスホアミダイト法にてCTTCGAAGの配
列をもつAsuIIリンカーを合成した。これをT4ポリ
ヌクレオチドキナーゼ(宝酒造製)によりリン酸化し、
先に平滑化処理した断片とライゲーションした。それを
EcoRI及びAsuIIで消化し、1.5kb のAOX2プ
ロモーター領域断片を回収した。一方、AOX1プロモ
ーター支配下にHSAが発現し、HIS4領域を持つプ
ラスミドpPG002をEcoRIおよびAsuIIで消
化し、AOX1プロモーター領域を除いた8.1kb断
片をアルカリフォスファターゼ処理を行った後に回収し
た。AOX2プロモーター領域1.5Kb断片とライゲ
ーションし、AOX2プロモーター支配下にHSAが発
現するプラスミドpMM041を作製した(図6参
照)。pMM041の制限酵素地図を図7に示す。
ロモーター遺伝子のPCR法による増幅 翻訳開始点ATG上流領域の長さが803bp、462
bp、341bp、273bp、214bpのAOX2
プロモーター断片をその5’末端にEcoRIサイト、
3’末端にAsuIIサイトを付加してPCR法で増幅で
きるようにプライマーの配列を設計し、392型DNA
/RNAシンセサイザー(アプライドバイオシステム社
製)を用いてホスホアミダイト法にて合成し、NAP1
0カラム(ファルマシア製)により精製した。それぞれ
の配列を表1に示す。
−RVを用いて、ピキアパストリスの染色体DNAに対
してPCRを行った。PCR装置には、パーキンエルマ
ーDNAサーマルサイクラー(シータス製)を用い、試
薬は GeneAmpTMDNAアンプリフィケーションキット
(宝酒造製)を用いた。反応液に混在する低分子をウル
トラフリーC3TK(ミリポア製)により除去したもの
を精製PCR産物とした。
ーにより支配されるHSA発現ベクターの構築 HSA発現ベクターpMM041をEcoRI及びAs
uIIで二重消化してアガロースゲル電気泳動により天然
型AOX2プロモーター分離、除去し、ベクター部分に
実施例4で得られたEcoRI及びAsuIIで二重消化
した精製PCR産物を挿入したプラスミドを作製した。
挿入されたDNA断片が上流領域を欠失したAOX2プ
ロモーター遺伝子であることを確認するために、AL
F.DNAシーケンサー(ファルマシア製)を用いて、
蛍光標識プライマーによるダイデオキシ法で塩基配列の
決定を行った。蛍光プライマーはユニバーサルプライマ
ー(ファルマシア製)を、反応キットはオートリードシ
ーケンシングキット(ファルマシア製)を用いた。その
結果、作製したプラスミドはすべて当初の設計どおり、
上流領域を欠失したAOX2プロモーターにより支配さ
れるHSA発現ベクターであることが確認された。プラ
イマーPCR60を用いて得たATG上流領域の長さが
803bp(プロモーターの5’末の塩基番号は72
6)のHSA発現ベクターをpHO060、プライマー
PCR65を用いて得たATG上流領域の長さが462
bp(プロモーターの5’末の塩基番号は1067)の
HSA発現ベクターをpHO065、プライマーPCR
71を用いて得たATG上流領域の長さが341bp
(プロモーターの5’末の塩基番号は1188)のHS
A発現ベクターをpYI071、プライマーPCR66
を用いて得たATG上流領域の長さが273bp(プロ
モーターの5’末の塩基番号は1256)のHSA発現
ベクターをpHO066、プライマーPCR68を用い
て得たATG上流領域の長さが214bp(プロモータ
ーの5’末の塩基番号は1315)のHSA発現ベクタ
ーをpHO068と命名した(図8)。
90、pHO095の構築 AOX2プロモーターの塩基番号1188〜1212に
わたる領域にPCR法を用いて2種の部分変異を導入
し、それらの変異がプロモーターの転写活性に及ぼす影
響について解析を行った。PCR法を用いた部分変異導
入法は文献(Ito, W., et al, Gene, 102, 67-70, 199
1) 記載の方法に従った。鋳型プラスミドとしてはHS
A発現ベクターpHO065のAOX2プロモーター及
びHSA前半領域の約1.2kbをEcoRIとPst
Iで切り出し、クローニングベクターpUC19のEc
oRI及びPstIサイトにサブクローニングしたプラ
スミドpHO074を用いた。さらに、2種の部分変異
導入プライマーUASpを合成した。その配列を図9に
示す。また変異導入の操作手順を図10および図11に
示す。
トの3’側に相補的なプライマーRV(宝酒造製)を用
いてPCR産物を調製した。さらに別の反応チューブで
マルチクローニングサイトの5’側に相補的なプライマ
ーM4(宝酒造製)とマルチクローニングサイトのSp
hIとHindIII を塩基置換により消失させたプライ
マーMUTF3(宝酒造製)を用いてPCR産物を調製
した。後者のPCR産物はマルチクローニングサイトの
SphIとHindIII が消失する。両PCR産物の低
分子を除去した後、等量混合し、熱変性後、徐冷してア
ニーリングを行い、ヘテロな2本鎖を形成させた。ポリ
メレース反応により2本鎖を完成させ、M4およびRV
で第2のPCRを行った。この場合、PCR産物は理論
上目的のUASに変異が導入されたものと、マルチクロ
ーニングサイトのSphIとHindIII が消失したも
のの2種類が生成する。従って、混合物をEcoRI−
SphIで消化し、低分子を除去した後、pUC19に
リクローニングをおこなえば、UASに変異が導入され
たものだけを得ることができる。このようにして得た数
種のプラスミドのAOX2プロモーターの塩基配列を決
定したところ、部分変異導入が導入されたAOX2プロ
モーターが得られた。これらを持つプラスミドをpHO
086、pHO087とした。
及びPstIで消化して462bpのAOX2プロモー
ター及びHSA遺伝子の5’側の約1.2Kbの断片を
得た。これとHSA発現ベクターpMM041をEco
RI及びPstIで消化して得られる天然型AOX2プ
ロモーター及びHSA遺伝子の5’側を含む約1170
bpを交換することにより、部分変異を導入したプロモ
ーター支配下のHSA発現ベクターpHO090、pH
O095を構築した(図12参照)。
4〜1314)が変異してなるAOX2プロモーター、
該プロモーターを担持するHSA発現ベクターの取得 AOX1遺伝子が欠失しているためにメタノール資化能
が低いピキアパストリス株をメタノールを単一炭素源と
する培地で継代培養を行うことにより、AOX1遺伝子
を有する株と同程度に増殖が良好になった変異株を取得
することができる。増殖が良好になったのはAOX2プ
ロモーターに変異が生じその転写活性が上昇したのが原
因であることが明らかになっている(特願平3−635
98号)。この方法を利用して、AOX1欠失株からメ
タノール資化能が上昇した変異株の取得を行った。AO
X1欠失株であるPC4105株をメタノールを単一炭
素源とするYPM培地で継代培養を続けた。この継代培
養液を107 〜108 細胞数/寒天培地の割合でYNB
w/o a.a. −MeOH寒天培地(0.67%イーストニ
トロゲンベース不含アミノ酸、2%メタノール、1.5
%寒天)に蒔くとAOX1欠失株は著しく生育が遅い
が、変異株の生育は早く、3〜4日でコロニーを形成す
る。このようにして、20〜45世代継代後の菌体より
メタノール資化能が強くなった変異株を取得した。これ
らをSHG4105−4株、SHG4105−8株と命
名した。
域をPCR法でクローニングした。すなわち、変異株及
びPC4105株の染色体DNAに対して、AOX2プ
ロモーターの塩基番号726〜743にハイブリダイズ
して、5’末端にBamHIサイトを付加した主鎖側プ
ライマー(5’−CCGGATCCACTAAGCGA
GTCATCATC−3’)、及び塩基番号1386〜
1369にハイブリダイズし、5’末端にEcoRIサ
イトを付加した逆鎖側プライマー(5’−CCGAAT
TCGACAATATTCTTTGATGC−3’)を
用いてPCRを行った。これにより増幅されたAOX2
プロモーター断片をpUC19のBamHI及びEco
RIサイトにクローニングした。
ロモーター断片の塩基配列を決定した。まず、親株のP
C4105株ではAOX2プロモーターの塩基配列は完
全に保持されていた。SHG4105−4株は塩基番号
1274のTがCに置換されていた。SHG4105−
8株においては塩基番号1274のTは保存されていた
が、塩基番号1296〜1314の配列がその両端の配
列“GGAGA”を介して重複していた。
ター支配下でHSAを発現するベクターを構築した。ま
ず、変異型AOX2プロモーターの5’末端のBamH
IサイトをEcoRIに変換した。次にEcoRI−S
spIで変異型AOX2プロモーター断片を分離し、H
SA発現ベクターpMM041の天然型AOX2プロモ
ーターと交換して、変異型AOX2プロモーター支配下
でHSAを発現するベクターpHO059(点変異)、
pHO061(重複変異)を構築した(図13)。
S2に変異の生じたAOX2プロモーター、および該プ
ロモーターを担持するHSA発現ベクターの取得 塩基配列1274の点変異AOX2プロモーターを持つ
SHG4105−4株、塩基番号1296〜1314の
重複変異をもつSHG4105−8株、及び天然型のG
TS115株の染色体DNAそれぞれに対して、プロモ
ーターの塩基番号1188〜1206にハイブリダイズ
し、5’末端にEcoRIサイトを付加した主鎖側プラ
イマー(5’−GAATTCCCAAGATAGGCT
ATTTTTG−3’)、及び塩基番号1529〜15
01にハイブリダイズし、5’末端にAsuIIサイトを
付加した逆鎖側プライマー(5’−TTCGAAGTT
TTTCTCAGTTGATTTGTTTGTGGGG
AT−3’)を用いてPCRを行った。これにより増幅
されたDNA断片は塩基番号1187より上流を欠失し
たプロモーター断片であるのでURS1が欠失している
がUASは保存されている。これをEcoRI−Asu
IIで消化後、HSA発現ベクターpMM041の天然型
AOX2プロモーターと交換して、ベクターpYI07
0(点変異)、pYI072(重複変異)、pYI07
1(天然型)を構築した(図14、図15)。
成とサブクローニングおよび該配列を有するHSA発現
ベクターの構築 AOX2プロモーターとAOX1プロモーターの塩基配
列のホモロジー検索を行ったところ、2箇所の相同配列
を見出した(図16)。その結果から、推定されるAO
X2プロモーターのUAS配列を含む領域、すなわち塩
基番号1192〜1216領域、5’−GATAGGC
TATTTTTGTCGCATAAAT−3’の機能を
調べた。まず、塩基番号1192〜1216の25bp
をその両端にEcoRIサイトを付加してDNA/RN
Aシンセサイザー(Model392,ABI社製)で
化学合成した。その配列は、正鎖:5’−AATTCG
ATAGGCTATTTTTGTCGCATAAATG
−3’、逆鎖:5’−AATTCATTTATGCGA
CAAAAATAGCCTATCG−3’である。合成
後、NAP10カラム(ファルマシア製)で精製した。
約5μgの正鎖ヌクレオチドおよび逆鎖ヌクレオチドを
混合し、95℃で5分間加熱し、徐冷して両鎖をアニー
リングした。アニーリング後、pUC19のEcoRI
サイトにサブクローニングした。このプラスミドをpH
O103とした。構築過程を図17に示す。
HO060,pHO066,pHO068,pYI07
1、実施例6においてUAS領域が部分的に変異してな
るHSA発現ベクターpHO090,pHO095、実
施例7で得られたHSA発現ベクターpHO059,p
HO061および実施例8で得られたHSA発現ベクタ
ーpYI070,pYI072,pYI071をそれぞ
れEcoRIで消化し、線状化した断片と、先のアニー
リングした合成DNA配列断片〔オリゴヌクレオチド
(I) 〕を連結した。これでE.coliJM109を形
質転換した。数個の形質転換体よりプラスミドを調製
し、制限酵素分析およびDNAシーケンシンングにより
EcoRIサイトに挿入断片の存在しているプラスミド
を選択し、挿入されている合成DNA配列断片のコピー
数、および方向をDNAシークエンシングにより決定し
た。その結果、1〜3個の合成配列が種々のAOX2プ
ロモーターの上流に挿入されたHSA発現ベクターがス
クリーニングして得られた。得られたベクターのプロモ
ーター構造の一部を図18および図19に示す。なお、
図18および図19において合成DNA配列断片がAO
X2プロモーターの上流に正方向に挿入されたHSA発
現ベクターについては、HSA発現ベクターの名の後ろ
にFの記号を、逆方向に挿入されたHSA発現ベクター
についてはRの記号を付けて示した。
g/μlに調製した。これを宿主である P. pastorisG
TS115株のHIS4領域に組み込み、ALKALI
CATION Yeast Translation Kit (Bio101)を用い
て酢酸リチウム法により形質転換体を作成した。これら
のコロニーを各プラスミドにつき適当個拾い、SD w/o
a.a.plateに釣菌して保存用プレートとした。これをニ
トロセルロース膜を上に敷いたYPM寒天培地(1%酵
母エキス,2%ペプトン,2%メタノール,1.5%寒
天)にレプリカを行い、72時間培養した。その後ニト
ロセルロース膜にトラップされた分泌HSAを抗HSA
抗体によるイムノブロティングで定性的に検出した。こ
れによりHSA産生株を1次スクリーニングした。次に
各プラスミドにつき数個のHSA産生株からDNAを抽
出し、BglIIで消化した。消化DNA断片のアガロー
スゲル電気泳動を行い、分離断片をナイロン膜にトラン
スファーした。HSAcDNA断片をプローブとしたサ
ザンブロット法による解析を行い、4.5kbの単一バ
ンドが確認された形質転換体を1コピーのプラスミドが
組み込まれた形質転換体とした。取得したこれらの1コ
ピー形質転換体のHSA産生量を指標として合成DNA
配列の機能を調べた。
YPD(1%イーストエキストラクト,2%ペプトン,
2%グルコース)培地/試験管で29.5℃で170r
pmの前培養を1〜3日行い、得られた前培養液を植え
込み時のOD540nm 値が0.1となるように3mlのY
PM(YP−2%メタノール)培地/試験管に植え込
み、29.5℃で170rpmで72時間まで培養を行
うことにより実施した。培養72時間目の上清中のHS
A産生量をRPHA法により測定した。その結果を以下
にまとめる(図18および図19参照)。pHO060
形質転換体は2μg/mlのHSA産生にとどまった。
しかし、pHO060のAOX2プロモーター5’上流
(URS1のさらに上流)に合成DNA配列断片を正方
向に挿入したプラスミドpHO060Fの形質転換体で
は5倍のHSA産生量(10μg/ml)が認められ
た。pHO060F形質転換体のHSA産生量の上昇は
挿入された合成DNA配列断片によるものと推察され
た。同様に合成DNA配列断片が逆方向に挿入されたプ
ラスミドpHO060Rの形質転換体でも10μg/m
lのHSA産生量が認められたので、合成DNA配列断
片の挿入方向は転写増強活性と無関係であることが示唆
された。さらに、3コピーの合成DNA配列断片が5’
末端側より順に逆、正、正方向に挿入されたpHO06
0RFF形質転換体では50μg/mlのHSA産生量
となり、pHO060形質転換体の25倍もの転写量で
あった。pHO060由来プラスミドによる形質転換体
で見られたHSA産生量増強活性は、pYI071,p
HO066,pHO068由来プラスミドによる形質転
換体にも認められた。従って合成DNA配列断片は“U
AS”として機能し、かつマルチコピーの挿入によっ
て、さらにその機能が増強されることが明らかになっ
た。pHO068Fを始めとするpHO068に合成D
NA配列断片を挿入したプラスミドはプロモーターのエ
レメントとしておそらくUASとTATA boxしか
含んでいない。しかもTATA boxの5’末端側に
近接してUASが位置している。しかしながら、これら
プラスミド形質転換体ではメタノール誘導性の十分なH
SA産生を認めた。すなわち、プロモーターとして重要
なエレメントはUASとTATA boxのみであると
いえる。合成DNA配列断片のUASとしての機能はま
た、pHO090やpHO095のAOX2プロモータ
ー5’末端側に挿入した場合にも認められた。つまり、
pHO090,pHO095は本来のUASが部位特異
変異され、その機能をほぼ失っているが、合成DNA配
列断片を挿入した場合には機能が回復していた。以上の
結果より、合成DNA断片はプロモーターの転写活性を
そのコピー数に依存して増強させた。挿入方向と増強機
能は無関係であった。またTATA boxの5’側上
流の任意の位置で増強機能を認めた。これらのことは酵
母のUASとしての条件を満たしていた。従って、25
bpの合成DNA配列断片にはAOX2プロモーターの
UASが完全に含まれていることが明らかになった。
のグルコース抑制 本発明の変異AOX2プロモーター制御下でHSAを発
現するピキア酵母の全種をYPM,YPDおよびYPD
M培地で培養し、HSAの発現を指標にプロモーターの
転写制御について解析を行った。なお、培養は2mlY
PD(1%イーストエキストラクト,2%ペプトン,2
%グルコース)培地/試験管で29.5℃で170rp
mの前培養を1〜3日行い、得られた前培養液を植え込
み時のOD540nm 値が0.1となるように3mlのYP
M(YP−2%メタノール)培地/試験管、YPD培地
/試験管およびYPDM(YP−2%グルコース,2%
メタノール)培地/試験管に植え込み、29.5℃で1
70rpmで96時間まで培養を行うことにより実施し
た。HSA産生量は、RPHA法により測定した。
殖度と上清のHSA産生量を確認した。また、対数増殖
後期にあたる培養48時間目の上清のHSA産生量をプ
ロモーター転写制御エレメントの有無と共に表2および
表3に示した。また、定常期にあたる培養72時間めの
上清のHSA産生量をプロモーター転写制御エレメント
の有無と共に表4および表5に示した。なお表中、−は
エレメントの欠失,+は天然型エレメント,
分的変異,PMはエレメントの点変異(1274位のT
がCに変異),DMはエレメントの重複変異(1294
位〜1314位)を意味する。
能的なUASが存在する場合にHSA発現のメタノール
誘導、およびグルコースが消費されるまではメタノール
誘導性のHSA発現の見られないグルコースカタボライ
ト抑制が認められた(YPDMの培養においてグルコー
スが消費された72時間目以降にメタノール誘導性のH
SA産生が認められた。)。また、プロモーター転写制
御エレメントとしてUASとTATA boxのみを有
するプロモーター(pHO068F,pHO068Rお
よび他のpHO068誘導プラスミド)において、メタ
ノール誘導性,グルコース抑制性,十分な転写活性を認
めた。一方、UASが欠失しているか、UAS部分が変
異しているプロモーターにおいては、メタノール誘導性
が認められずHSA発現がほとんど見られなかった。以
上から、メタノールが、転写促進因子の生成を誘導し、
UASに作用することが示唆された。また、一方でUA
S存在下で他の配列のない場合(pHO068F)でも
グルコースカタボライト抑制を示したことから、グルコ
ースはメタノールによる転写誘導経路を優先的にブロッ
クしていることが示唆された。しかもこれらの制御とU
RS1およびURS2の存在の有無は無関係であった。
このことから、URS1およびURS2はUAS関連因
子の活性を阻害するのみで、炭素源によるプロモーター
転写制御には無関係であることが示唆された。
ロモーターは野生型AOX2プロモーターと比べてプロ
モーター活性が格段に増強されている。ゆえに本プロモ
ーターは、異種遺伝子を発現しうる発現ベクターにおけ
るプロモーターとして利用価値が極めて高い。また、本
発明のベクターは種々の有用な異種蛋白質を宿主内で効
率よく発現、産生することができる。
示す図である。なお、括弧内の数字は、Xbal認識部
位を0とした時の距離(×100塩基)を示す。
域を示す図である。
の制限酵素地図を示す図である。なお、括弧内の数字
は、EcoRI認識部位を0とした時の距離(×100
塩基)を示す。
の制限酵素地図を示す図である。なお、括弧内の数字
は、EcoRI認識部位を0とした時の距離(×100
塩基)を示す。
るプラスミドベクターpMM041の構築を説明する図
である。
図を示す図である。なお、図中、AOX2pはAOX2
プロモーターを、AOX1tはAOX1ターミネーター
を、prepro HSAはプレプロHSA配列を、HSAは
HSAcDNAを、HIS4はP. pastoris HIS4遺
伝子を、Ampr はアンピシリン耐性遺伝子を、pUC
19はpUC19由来配列を、pBR322はpBR3
22由来配列を意味するものである。
れるHSA発現ベクターを示す図である。
列を示す図である。最上段の塩基配列はAOX2プロモ
ーターの配列を示す。4種のプライマーUASpの名称
に続いて、その塩基配列を示した。* はAOX2プロモ
ーターの配列と同じ塩基を示す。
ロモーターをもつHSA発現ベクター(例えばpHO0
90)の構築手順を示す図である。図11に続く。
ロモーターをもつHSA発現ベクター(例えばpHO0
90)の構築手順を示す図である。
ーター支配下のHSA発現ベクター(pHO090,p
HO095)を示す図である。
4)に変異を生じたAOX2プロモーター支配下のHS
A発現ベクターの構築手順を示す図である。
じたAOX2プロモーター支配下のHSA発現ベクター
の構築手順を示す図である。図15に続く。
じたAOX2プロモーター支配下のHSA発現ベクター
の構築手順を示す図である。
ーの相同配列を示す図である。
216に相当する配列を化学合成したDNA断片を含む
プラスミドpHO103構築手順を示す図である。
末端側に有する変異型AOX2プロモーターの構造、お
よびそれらのHSA産生量を示す図である。図19に続
く。
末端側に有する変異型AOX2プロモーターの構造、お
よびそれらのHSA産生量を示す図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 野生型AOX2プロモーター(配列番号
1)の部分的DNA断片の5’末端側に新たにGATA
GGCTATTTTTGTCGCATAAATの塩基配
列からなるオリゴヌクレオチドが1〜3個正方向または
逆方向に付加してなる変異型AOX2プロモーター、 ここで、部分的DNA断片は、 (i) 野生型AOX2プロ
モーターのURS1領域より上流側に位置する領域を欠
失したもの、 (ii) 野生型AOX2プロモーターのURS
1領域を含めてUAS領域より上流側に位置する領域を
欠失したもの、 (iii) 野生型AOX2プロモーターのU
RS1領域およびUAS領域を含めてURS2領域より
上流側に位置する領域を欠失したもの、 (iv) 野生型AO
X2プロモーターのURS1領域、UAS領域およびU
RS2領域を含めてTATA領域より上流側に位置する
領域を欠失したもの、から選ばれる(ここで、野生型A
OX2プロモーター(配列番号1)中の塩基番号845
〜960位からなる領域をURS1領域、塩基番号11
92から1216位からなる領域をUAS領域、塩基番
号1274〜1314位からなる領域をURS2領域、
塩基番号1325〜1330からなる領域をTATA領
域という) 。 - 【請求項2】 請求項1記載の変異型AOX2プロモー
ターを担持してなるベクター。 - 【請求項3】 異種蛋白構造遺伝子が請求項1の変異型
AOX2プロモーターの転写制御下にある、請求項2記
載のベクター。 - 【請求項4】 請求項2または請求項3のベクターを導
入してなる形質転換酵母。 - 【請求項5】 請求項4の形質転換酵母を培養して、該
培養物から異種蛋白質を採取することを特徴とする異種
蛋白質の製造方法。 - 【請求項6】 変異型AOX2プロモーターが、図18
で示したpHO060F、pHO060R、pHO06
0RFF、pHO090F、pHO090RF、pHO
095F、pHO095R、図19で示したpYI07
1F、pYI071R、pYI071FRF、pHO0
66R、pHO066FR、pHO068F、pHO0
68R、pHO068FF、pHO068FR、pHO
068FRRから選ばれる、請求項1記載の変異型AO
X2プロモーター。
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