JPH09168389A - アスコルビン酸オキシダーゼをコードするdna - Google Patents

アスコルビン酸オキシダーゼをコードするdna

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JPH09168389A
JPH09168389A JP7331459A JP33145995A JPH09168389A JP H09168389 A JPH09168389 A JP H09168389A JP 7331459 A JP7331459 A JP 7331459A JP 33145995 A JP33145995 A JP 33145995A JP H09168389 A JPH09168389 A JP H09168389A
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dna
asom
leu
gly
amino acid
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JP7331459A
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Kazuo Houriyou
一生 芳陵
Mamoru Takahashi
守 高橋
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アクレモニウム sp.HI−25由来のア
スコルビン酸オキシダーゼの生産の高効率化。 【解決手段】 アスコルビン酸オキシダーゼポリペプチ
ドをコードするDNAおよび該DNAを保有し、アスコ
ルビン酸オキシダーゼを生産するアクレモニウム・クリ
ソゲナム。 【効果】 アスコルビン酸オキシダーゼ(ASOM)遺
伝子の全DNA配列を明確とした新規なASOM遺伝子
を分離でき、該ASOM遺伝子を真核微生物アクレモニ
ウム・クリソゲナムに導入して新規なアクレモニウム・
クリソゲナムを作成でき、また該アクレモニウム・クリ
ソゲナムを使用して高効率なASOMの生産が可能であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術】本発明は、アスコルビン酸オキシ
ダーゼポリペプチドをコードするDNA、アスコルビン
酸オキシダーゼを生産するアクレモニウム・クリソゲナ
ムおよび該DNAを保有するアクレモニウム・クリソゲ
ナムに関する。
【0002】
【従来の技術】アスコルビン酸オキシダーゼ(Asco
rbate oxidase、以下AOXと略す)は
0.5moleの分子状酸素存在下、1moleのアス
コルビン酸を脱水素化し、1moleのデヒドロアスコ
ルビン酸と1moleの水分子を生ずる反応を触媒する
酵素である(E.C.1.10.3.3)。
【0003】AOXは還元作用を持つアスコルビン酸の
除去を行い、酵素反応系の精度を上昇させるのに利用さ
れる。従来、公知のAOXとしては、キュウリ(J.B
iochem.,64,189−195、(196
8))、カボチャ(J.Biol.Chem.,23
7,712−716、(1962))など植物により生
産されているものが知られている。
【0004】また、アクレモニウム・クリソゲナムとは
種を異にする、糸状菌であるアクレモニウム sp.
(Acremonium sp.)HI−25株(FE
RMP−15328)がAOXを生産していることが知
られている(特開平3−236766号公報;該AOX
を以下ASOMと表記する)。このASOMは植物由来
のAOXに比べ耐熱性が高い特徴を有する酵素である。
【0005】
【発明が解決しようとする問題点】ASOMの生産は上
記の糸状菌アクレモニウム sp.HI−25の培養に
より行われるが、本方法における培養活性はたかだか1
0〜20u/mlであり、1回の培養で得られる培養酵
素が少なく不経済であり、効率のよい高純度かつ高品質
ASOM生産法が望まれていた。
【0006】
【問題点を解決するための手段】本発明者らは、上記問
題点に関し鋭意研究の結果、上記アクレモニウム s
p.HI−25のASOMを構成するポリペプチドの部
分一次構造の決定、および該酵素のアミノ酸配列をコー
ドするDNAの塩基配列を決定した。この研究に際して
は、原因は不明であるが、ASOM蛋白のN末端部の一
次構造が解析できず、その決定には試行錯誤を要した。
【0007】なお、決定されたDNA配列から推定され
たASOMのアミノ酸配列は、公知であるキュウリ、カ
ボチャおよびタバコのAOXをコードするDNA配列
(EMBL−GDB Accession No.J0
4494,X55779,D43624)から推定され
るアミノ酸配列と相同性の数値は非常に低く(30%以
下)、しかも一部領域に偏っており、またDNA配列に
は相同性は見いだせず、全く別の遺伝子である。
【0008】また、該ASOM遺伝子をベクターに組み
込み、AOXの生産能を有していないアクレモニウム・
クリソゲナムに属する微生物に導入した結果、ASOM
遺伝子を保持し、ASOMを産生する新規なアクレモニ
ウム・クリソゲナム(Acremonium・chry
sogenum)を創製した。この創製に際しても、該
遺伝子を原核生物に導入しても活性酵素は生産されず、
試行錯誤の上ASOMの生産能を有していないアクレモ
ニウム・クリソゲナムによるASOMの生産に至ったも
のである。以上のようにして、発明者らは本発明を完成
するに至った。
【0009】本発明は、上記の知見に基づいてなされた
もので、配列表配列番号1のアミノ酸配列の1から55
1で表されるアミノ酸配列で構成されるASOMポリペ
プチドをコードすることを特徴とするDNA、ASOM
を生産することを特徴とする新規なアクレモニウム・ク
リソゲナムおよびASOMを生産するアクレモニウム・
クリソゲナムが配列表配列番号1のアミノ酸配列の1か
ら551で表されるアミノ酸配列で構成されるASOM
ポリペプチドをコードするDNAを保有することを特徴
とする新規なアクレモニウム・クリソゲナムである。
【0010】本発明の配列表配列番号1のアミノ酸配列
の1から551で表されるASOMポリペプチドのアミ
ノ酸配列をコードするDNAにおいて、その配列番号1
のアミノ酸配列にて表記されるアミノ酸配列のN末端側
およびC末端側はアミノ酸残基またはポリペプチド残基
を含む場合であってもよく、N末端側のMetの上流に
はさらに一個または複数のアミノ酸残基を有してもよ
く、またC末端側のValの下流には、さらに一個以上
のアミノ酸残基を有してもよい。
【0011】さらに、本発明のASOMを構成するアミ
ノ酸配列は、配列番号1のアミノ酸配列の1から551
で表されるASOMポリペプチドのアミノ酸配列からな
るポリペプチドによる酵素活性発現と同様の効果を発現
する配列番号1のアミノ酸配列の1から551で表され
るアミノ酸配列の一部であってもよい。本発明の配列番
号1のアミノ酸配列の1から551で表されるアミノ酸
配列をコードする新規なDNAは、そのN末端側および
C末端側のアミノ酸残基またはポリペプチド残基を含め
たアミノ酸配列の各アミノ酸に対応する一連のコドンの
うちいずれか1個のコドンからなるDNAであればよ
い。
【0012】さらに、本発明のASOMを構成するアミ
ノ酸配列をコードするDNAは配列番号1のアミノ酸配
列の1から551で表されるアミノ酸配列からなるポリ
ペプチドによる酵素活性発現と同様の効果を発現する配
列番号1のアミノ酸配列の1から551で表されるアミ
ノ酸配列の一部分のアミノ酸配列をコードするDNAで
あってもよい。
【0013】上記DNAの代表例として、5’末端側よ
り配列番号1の塩基配列の1から1653までで表され
る塩基配列で表される塩基配列を有するDNAを挙げる
ことができる。該DNAは、5’末端の上流側にアミノ
酸をコードするコドンを1個以上有したものでもよく、
TAA、TAG、及びTGA以外のコドンであればよ
い。3’末端たるGTAの下流側には、アミノ酸をコー
ドするコドンを1個以上有するか、又は翻訳終止コドン
を有するかのいずれでもよい。
【0014】さらに該DNAは、真核生物宿主で発現さ
せる場合には、コードするアミノ酸配列に影響を与えな
い、イントロンDNA配列を配列中に含んでもよい。イ
ントロンを含むDNAは例えば配列表配列番号2にて示
され、そのイントロンの塩基配列は配列番号2の808
から864までで表される。配列番号1の1から551
までのアミノ酸配列で表されるアミノ酸配列をコードす
るDNAを取得するには、例えば、ASOMを生産する
ASOM遺伝子の供与体である微生物より該微生物のD
NAを分離精製した後、超音波、制限酵素などを用いて
切断した該DNAと切断してリニヤーにした発現ベクタ
ーとを両DNAの平滑または接着末端部においてDNA
リガーゼなどにより結合閉環させ、かくして得られた組
み換えDNAベクターのマーカーを指標としてスクリー
ニングして取得した組み換えDNAベクターを保持する
微生物を培養し、該培養菌体から該組み換えDNAベク
ターを分離精製し、次いで該組み換えDNAベクターか
らASOM遺伝子であるDNAを取得すればよい。
【0015】DNAの供与体である供与微生物として
は、アクレモニウム sp.HI−25株を利用すると
よい。遺伝子の供与体である微生物に由来するDNAを
採取するには以下の如く行うが、その操作法のうち常法
とされるものは、例えばティー・マニアティスらの方法
(T.maniatis.,et al.Molecu
lar Cloning.Cold Spring H
arbor Laboratory 1982,198
9)や、市販の各種酵素、キット類に添付された手順に
従えば実施できるものである。
【0016】例えば、上述の供与体である微生物を、液
体培地で約3日間通気撹拌培養し、得られる培養物を遠
心分離して集菌し、次いでこれを溶菌させることによっ
てASOM遺伝子を含有する溶菌物を調製する。溶菌方
法としては、例えばザイモリアーゼなどの細胞壁溶解酵
素による処理が施され、必要によりプロテアーゼなどの
他の酵素やドデシル硫酸ナトリウムなどの界面活性剤が
併用される。さらに細胞壁の物理的破壊法である凍結融
解(特開昭63−185371号公報参照)やフレンチ
プレス処理を上述の溶菌法と組合せで行ってもよい。
【0017】この様にして得られた溶菌物からDNAを
分離精製するには、常法に従って、例えばフェノール抽
出による除蛋白処理、プロテアーゼ処理、リボヌクレア
ーゼ処理、アルコール沈澱、遠心分離などの方法を適宜
組み合わせることにより行うことができる。分離精製さ
れた微生物DNAを切断する方法は、常法に従って制限
酵素処理により行えばよく、特に得られるDNA断片と
ベクターとの結合を容易ならしめるため、とりわけ特定
ヌクレオチド配列に作用する、例えば、SalI、Bg
lII、BamHI、XhoI、MluIなどのII形
制限酵素が適している。
【0018】微生物DNA断片を組み込むベクターとし
ては、宿主微生物体内で自律的に増殖しうるファージ又
はプラスミドから遺伝子組み換え用として構築されたも
のが適しており、ファージベクターとしては、例えば、
エシェリヒア・コリ(Escherichia col
i)を宿主微生物とする場合にはλgt・λC、λgt
・λBなどが使用できる。また、プラスミドベクターと
しては、例えば、エシェリヒア・コリを宿主微生物とす
る場合には、プラスミドpBR322、pBR325、
pACYC184、pUC12、pUC13、pUC1
8、pUC19、pUC118、pIN Iなどが使用
できる。
【0019】このようなベクターを、微生物DNAの切
断に使用した制限酵素で生成するDNA末端と、同じ末
端を生成する制限酵素で切断してベクター断片を作成
し、微生物DNA断片とベクター断片とを、DNAリガ
ーゼ酵素により常法に従って結合させればよい。微生物
DNAの断片を結合したベクターを移入する宿主微生物
としては、組み換えDNAが安定かつ自律的に増殖可能
であればよく、例えば宿主微生物がエシェリヒア・コリ
(Escherichia coli)に属する微生物
の場合、エシェリヒア・コリ DH1、エシェリヒア・
コリ HB101、エシェリヒア・コリ W3110、
エシェリヒア・コリ C600等が利用できる。
【0020】宿主微生物に組み換えDNAを移入する方
法としては、例えば、宿主微生物がエシェリヒア属に属
する微生物の場合には、常法に従ってコンピテントセル
化した宿主菌株に組み換えDNAの移入を行えばよい。
宿主微生物への目的組み換えDNA移入の有無について
の選択は配列表3に例示した予め合成したASOMのD
NAプローブを32P等で放射能ラベルし、予め作製した
遺伝子ライブラリーとのコロニーハイブリダイゼーショ
ン法によりポジティブ株を目的の形質転換体とすればよ
い。
【0021】かくして得られる形質転換体である微生物
からは、常法によりASOM遺伝子を含むDNA断片を
分離でき、これを他の宿主微生物に移入することも容易
に実施できる。上記の方法により分離されるASOM遺
伝子にイントロンが存在したり、また蛋白への糖鎖の付
加などの問題で、原核生物を宿主として本遺伝子を使用
するASOM生産が困難である場合、真核微生物を宿主
として、新たにベクターを使用してASOM遺伝子を導
入する必要がある。宿主としては遺伝子の供与微生物で
あるアクレモニウム sp.HI−25と同属のアクレ
モニウム・クリソゲナムが優れており、本発明ではアク
レモニウム・クリソゲナムを宿主としてASOM遺伝子
を導入し、新規なアクレモニウム・クリソゲナムを作成
しているが、導入されるASOMをコードするDNA
は、これによりなんら限定されるものではない。
【0022】ベクターとしては、宿主で作用する薬剤耐
性または栄養要求性遺伝子マーカーを保有するベクター
であればよく、宿主真核微生物がアクレモニウム・クリ
ソゲナムの場合、プラスミドpPGKM5、pACTH
Y83、pEGAP83(特開平4−58891号公
報)、コスミドpBSFAHY83、pBSFPKM5
(特開平4−104792号公報)等が使用できる。
【0023】このようなベクターを、制限酵素で切断し
てベクター断片を作成し、微生物DNA断片とDNAリ
ガーゼ酵素により常法に従って結合させればよい。ま
た、1つのベクターに複数のASOM遺伝子を結合させ
ることも可能である。宿主アクレモニウム・クリソゲナ
ムとしては、例えば、アクレモニウム・クリソゲナム
ATCC11550(ATCC11550)が利用でき
る。
【0024】宿主糸状菌に組み換えDNAを移入する方
法としては、例えば、Queenerらの方法(Que
ener.,et al.Microbiology
1985.American Society for
Microbiology,(1985)468−4
72)に準じて行えばよい。上記の遺伝子操作に一般的
に使用される量的関係は、供与微生物からのDNA及び
プラスミドまたはコスミドDNAを0.1〜10μgに
対し、制限酵素を約1〜10u、リガーゼ約300u、
その他の酵素約1〜10u、程度が例示される。
【0025】かくして得られた新規なアクレモニウム・
クリソゲナムに属する微生物は、栄養培地に培養される
ことにより、多量のASOMを安定して産生し得る。ま
た必要なら、得られた組換え体プラスミドから、ASO
M遺伝子を含むより限定的なDNA断片を、ゾラーの方
法による部位特異的変異法(Zoller,M.J.a
nd Smith,M.Methods in Enz
ymology,154,367.(1983))によ
る制限酵素認識部位の作製や、制限酵素による切り出し
により分離し、新たにベクターに組み込んで作製したプ
ラスミドまたはコスミドにより、さらに効率のよい形質
転換体を作成し、より多量のASOMを安定に産生させ
てもよい。
【0026】また、同様に部位特異的変異法により該A
SOM遺伝子中のイントロンを除去し、制限酵素などに
より該遺伝子を含むDNAをコードするDNAを切り出
し、前記と同様な方法により切断して得られる他の開環
ベクター末端とを結合させて新規な特徴を有する組み換
えDNAを作製して、他の宿主に移入してASOMを産
生させることも容易に実施できる。
【0027】また、本発明のASOMは公知の遺伝子操
作手段によりペプチドの変異をなしてもよく、このよう
なムテインのDNAは、本発明のASOM遺伝子から遺
伝子工学的手法により作製される人工変異遺伝子を意味
し、この人工変異遺伝子は部位特異的塩基変換法及び目
的遺伝子の特定DNA断片を人工変異DNAで置換する
などの種々なる遺伝子工学的方法を使用して得られ、か
くして取得された人工変異遺伝子のうち特に優れた性質
を有するASOMムテインDNAについては最終的には
このムテインDNAをベクターに挿入せしめて組み換え
DNAを作成し、これを宿主微生物に移入させることに
よって、ASOMムテインの製造が可能である。
【0028】形質転換体を具体的に例示すれば、配列番
号1又は配列番号2に示されたDNA配列を有するDN
AをコスミドpBSFAHY83に組み込み、宿主微生
物アクレモニウム・クリソゲナム ATCC11550
に導入して染色体に挿入させ、ASOMを生成する微生
物を選択して得た形質転換体アクレモニウム・クリソゲ
ナム ATCC11550・pcsMAO1(FERM
P−15329)が挙げられる。
【0029】上述の方法によって得られたASOMを構
成するポリペプチドのアミノ酸配列をコードするDNA
の塩基配列は、ジデオキシ法(Sanger,F.,S
cience,214,1205−1210(198
1))で解読し、またASOMを構成するポリペプチド
の全アミノ酸配列は、塩基配列より予測決定した。ま
た、以下の方法により培養精製した該ASOMであるポ
リペプチドを用いて、液相プロテインシーケンサー(ベ
ックマン社製:BECKMAN System 890
ME)によりその部分アミノ酸配列が、予測決定され
たアミノ酸配列の一部と一致することを確認した。
【0030】形質転換体により該ASOMを製造するに
当たっては、該形質転換体を栄養培地で培養し、菌体中
または培養液中に該ASOMを産生せしめ、培養終了
後、もし生産物が菌体内にある場合には、得られた培養
物を濾過又は遠心分離などの手段により菌体を採集し、
次いでこの菌体を機械的方法又はリゾチームなどの酵素
的方法で破壊して菌体抽出液を得る。また生産物が菌体
外に放出される場合には遠心分離または濾過により培養
液中の菌体及び不溶成分を除去すればよい。また、必要
に応じてEDTAおよび/又は適当な界面活性剤などを
添加して該ASOMの水溶液を濃縮するか、又は濃縮す
る事なく硫安分画、ゲル濾過、アフィニティークロマト
グラフィー等の吸着クロマトグラフィー、イオン交換ク
ロマトグラフィーにより処理して、純度のよい該ASO
Mを得ることができる。
【0031】形質転換体である微生物の培養条件はその
栄養生理的性質を考慮して培養条件を選択すれば良く、
通常多くの場合は、液体培養で行うが、工業的には深部
通気撹拌培養を行うのが有利である。培地の栄養源とし
ては、微生物の培養に通常用いられるものが広く使用さ
れうる。炭素源としては、資化可能な炭素化合物であれ
ばよく、例えばグルコース、サッカロース、ラクトー
ス、マルトース、フラクトース、グリセロール、糖蜜な
どが使用される。窒素源としては利用可能な窒素化合物
であれば良く、例えばペプトン、肉エキス、酵母エキ
ス、大豆タンパク、カゼイン加水分解物などが使用され
る。
【0032】その他、リン酸塩、炭酸塩、硫酸塩、マグ
ネシウム、カルシウム、カリウム、鉄、マンガン、亜
鉛、銅などの塩類、特定のアミノ酸、特定のビタミンな
どが必要に応じて使用される。培養温度は微生物が発育
し、ASOMを生産する範囲で適宜変更し得るが、アク
レモニウム・クリソゲナムの場合、好ましくは25〜2
8℃程度である。培養条件は、条件によって多少異なる
が、ASOMが最高終了に達する時期を見計らって適当
な時期に培養を終了すればよく、アクレモニウム・クリ
ソゲナムの場合、通常は4〜7日間程度である。培地p
Hは菌が発育し、ASOMを生産する範囲で適宜変更し
得るが、アクレモニウム・クリソゲナムの場合、好まし
くはpH6程度である。
【0033】培養物中のASOMは、菌体を含む培養液
そのままを採取し、利用することもできるが、一般には
常法に従って、ASOMが培養液中に存在する場合に
は、濾過、遠心分離などによりASOM含有溶液と微生
物菌体とを分離した後に利用される。ASOMが菌体内
に存在する場合には、得られた培養物を濾過又は遠心分
離などの手段により、菌体を採取し、次いでこの菌体を
機械的方法又はリゾチーム、ザイモリアーゼなどの酵素
的方法で破壊し、又、必要に応じてEDTA等のキレー
ト剤及び/又は界面活性剤を添加してASOMを可溶化
し水溶液として分離採取する。
【0034】この様にして得られたASOM含有溶液
を、例えば、減圧濃縮、膜濃縮、更に、硫安、硫酸ナト
リウムなどの塩析処理などによる分別沈澱法により沈澱
せしめればよい。次いでこの沈澱物を、水に溶解し、半
透膜にて透析せしめて、より低分子量の不純物を除去す
ることができる。また、吸着剤あるいはゲル濾過剤など
によるゲル濾過、アフィニティークロマトグラフィー等
の吸着クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフ
ィー等により精製し、これらの手段を用いて得られるA
SOM含有溶液から、減圧濃縮凍結乾燥等の処理により
精製されたASOMが得られる。
【0035】以上の製造法により得られるASOMとし
て、例えば下記の諸物性を有するASOMが例示され
る。 (1)酵素作用 下記式に示したように、1moleのアスコルビン酸お
よび0.5moleの分子状酸素から1moleのデヒ
ドロアスコルビン酸および1moleの水分子を生成す
る反応を触媒する。
【0036】
【化1】
【0037】(2)分子量 単量体:60,000±5,000(上記の新規なアク
レモニウム・クリソゲナムの生産物を、SDS−PAG
E電気泳動した結果による)。ただし生成するASOM
は二量体である。 (3)等電点 pH4.0±.2(等電点電気泳動用カラム(LKB社
製)、キャリアーアンフォラインpH3.5〜10.0
(LKB社製)を用い、700V、48時間通電した
後、カラム(24×30cm)から2mlずつ分画し、
各々の画分のpHと活性を測定することによる。) (4)熱安定性 50mMリン酸緩衝液(pH7.0)に本酵素を溶解
し、各温度で10分間加熱処理した後、その残存活性を
後記の酵素活性測定法に従って測定した結果、本酵素は
少なくとも60℃以下では安定であった。 (5)pH安定性 本酵素を50mMのジメチルグルタル酸−水酸化ナトリ
ウム緩衝液(pH5.0〜7.0)、トリス塩酸緩衝液
(pH6.5〜9.0)、グリシン−水酸化ナトリウム
緩衝液(pH8.5〜10.0)に溶解し、30℃で2
4時間処理した後、その残存活性を後記の酵素活性測定
法に従って測定した。その結果、本酵素はpH6〜10
の範囲で安定であった。 (6)至適pH 後記の酵素活性測定法の反応液中のリン酸緩衝剤を、次
の緩衝剤に変えて酵素活性を測定した。塩酸−グリシン
緩衝液(pH3.0〜4.0)、酢酸緩衝液(pH4.
0〜5.0)、MES緩衝液(同仁化学研究所製)(p
H5.5)、リン酸緩衝液(pH6.0〜7.0)、ト
リス緩衝液(pH7.5〜8.0)。その結果、本酵素
はpH4〜4.5付近に至適pHを有した。 (7)ASOMの酵素活性測定法 反応液組成 反応液:0.5mMのアスコルビン酸、0.05mMの
塩酸、0.5mMのエチレンジアミン4酢酸ナトリウ
ム、0.1Mのリン酸2水素カリウム、5mMのリン酸
水素2ナトリウム(最終pH5.6) 酵素活性測定 酵素反応液1mlを試験管に入れ、30℃で5分間イン
キュベートした後に、適当に希釈した酵素液0.1ml
を添加して撹拌し、30℃で反応を開始する。正確に5
分間反応の後、0.2Nの塩酸3mlを添加して撹拌
し、反応を停止して、A245nmを測定して吸光度A
sを求める。また、酵素反応液1mlと0.2Nの塩酸
3mlを試験管中で混合、撹拌し、30℃で5分間イン
キュベートした後に、先述と同じ酵素液0.1mlを加
え撹拌し、A245nmを測定してブランク吸光度Ab
を求める。これにより得られたAsとAbから、以下の
式により酵素液の酵素活性値が導き出される。
【0038】活性値(u/ml)=(As−Ab)×
0.82×(希釈率)
【0039】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を挙げて詳
細に説明するが、何等本発明はこれによって限定される
ものではない。なお、実施例中、常法に従い、と記述し
た操作は、例えばティー・マニアティスらの方法(T.
maniatis.,et al.Molecular
Cloning.Cold Spring Harb
orLaboratory 1982,1989)や、
市販の各種酵素、キット類に添付された手順に従えば実
施できるものである。また、実験に使用した組換えDN
A酵素試薬(制限酵素等)は、特に指摘しない限りすべ
て宝酒造社製である。
【0040】
【実施例1】 <アクレモニウム sp.からのDNAの抽出>CM培
地(ショ糖20g/l、リン酸二水素カリウム0.5g
/l、リン酸水素二カリウム0.5g/l、塩化カリウ
ム0.5g/l、硫酸マグネシウム・7水塩0.5g/
l、硫酸第1鉄・7水塩0.01g/l、硝酸ナトリウ
ム3g/l、酵母エキス4g/l、ペプトン10g/
l)に、ASOM生産菌であるアクレモニウム sp.
(Acremonium sp.)HI−25 株(F
ERM P−15328)を植菌し28℃で3日間撹拌
培養し、培養液20mlを遠心分離(3,000G、4
℃、10分)し、集菌した菌体を24mlのTES(5
0mMトリス塩酸pH8.0、50mMエチレンジアミ
ン4酢酸ナトリウム(以下EDTAと略す)pH8.
0、15%ショ糖)に懸濁し、最終濃度が4μg/ml
になるようにザイモリアーゼ100T(生化学工業社
製)と、同じく最終濃度0.4mgのRNaseA(S
IGMA社製)を加え、37℃で1時間処理し、細胞壁
を破壊した。
【0041】これに20%ドデシル硫酸ナトリウム(以
下SDSと略す)1mlを加え、37℃に2時間置き菌
体を溶解した。これに2mg/ml濃度のプロテイナー
ゼK(SIGMA社製)2mlと15mlのクロロホル
ム・イソアミルアルコール24対1混合液を加え、37
℃で10時間緩やかに振盪撹拌し蛋白を分解した。これ
を遠心分離(25,000G、15分)し、分離した水
層を他の容器に移し、その上に24mlの−20℃エタ
ノールを重層し、界面に析出してくる染色体をガラス棒
にからめて取得した。
【0042】この染色体を20mlのTE(10mMト
リス塩酸(pH8.0)、1mMのEDTA(pH8.
0))に溶解し、常法に従ってフェノール・クロロホル
ム処理、エタノール沈澱及び乾燥操作を行った。以上の
操作によりアクレモニウム sp.HI−25の染色体
標品2mgを得た。
【0043】
【実施例2】 <放射性DNAプローブの作製>アクレモニウム s
p.HI−25株により生産された酵素ASOMを精製
し、その部分アミノ酸配列をエドマン分解法により決定
した。なお、当初N末端のアミノ酸配列を決定しようと
したが、全く解析データが得られず、決定を断念した。
【0044】判明した部分アミノ酸配列を基に、その遺
伝子の部分塩基配列を予想した。この予想配列を基に設
計されるオリゴヌクレオチドプローブには無数の形状が
あり、そのうち6種類のプローブを作成したが、本発明
で有効であったのはAO−1と命名したオリゴヌクレオ
チドのみであった。AO−1の塩基配列構造を配列番号
3に示した。
【0045】このオリゴヌクレオチドは外部業者(株式
会社BEX)により依託合成され、完成したオリゴヌク
レオチド200ngに、T4ポリヌクレオチドキナーゼ
により常法に従ってラジオアイソトープ32Pを取り込ま
せ、放射性オリゴヌクレオチドプローブとした。
【0046】
【実施例3】 <ASOM遺伝子含有DNAフラグメントの検定>実施
例1の操作で得られたアクレモニウム sp.HI−2
5株の染色体DNAから遺伝子ライブラリーを作成する
ため、本染色体を各種制限酵素で切断し、目的遺伝子が
含有されるDNAフラグメントの鎖長を検定する操作を
行った。即ち、アクレモニウム sp.HI−25株の
染色体DNA(5μg)を各種制限酵素で常法に従って
切断し、1.5%アガロースゲル(宝酒造社製H14)
中で常法に従い電気泳動し、泳動後のアガロースゲルか
ら、常法に従ったサザンブロッティング法により、ナイ
ロンメンブレンフィルター(PALL社製:バイオダイ
ンA)にDNAを移行・固定させた。このフィルターに
対して、実施例2で調製した放射性DNAプローブAO
−1を使用して、常法に従いサザンハイブリダイゼーシ
ョンを行い、各制限酵素による切断染色体が示すポジテ
ィブバンドのサイズを観察した。
【0047】その結果、EcoRI切断により約2.5
kb(キロベース:DNA鎖長の単位、1,000塩
基)、SacI切断により約3.8kbのDNAフラグ
メント上にASOM遺伝子が含有されることが明らかと
なり、EcoRIで切断した染色体DNAの2.5kb
フラグメント、SacIで切断した染色体DNAの3.
8kbフラグメントのそれぞれから遺伝子ライブラリー
を作成することとした。
【0048】
【実施例4】 <遺伝子ライブラリーの作成>実施例1の操作で得られ
たアクレモニウム sp.HI−25株の染色体DNA
10μgを常法に従い、制限酵素EcoRIで切断し約
2.5kb、SacIで切断し約3.8kbのDNAフ
ラグメントを低融点アガロース電気泳動を使用してそれ
ぞれ分離した。
【0049】このDNAフラグメントを、それぞれ同じ
制限酵素で切断しアルカリフォスファターゼ(BAP)
1uで切断末端を脱リン酸化したpUC118(宝酒造
社製)2μgと、DNA Ligation Kit
(宝酒造社製)で連結させた。これを用いてK.Shi
gesadaの方法(細胞工学2,616−626,
(1983))によってコンピテント細胞としたエシェ
リヒア・コリ JM109(宝酒造社製)(relA
1,supE44,endA1,hsdR17,gyr
A96,recA1,thi,△(lac−proA
B)/F’[traD36,proAB+,lacI
q,lacZ△M15],mcrA−,mcrB+(M
essing,J.(1985)Gene,33,11
9.))をトランスフォーメーションし、50μg/m
lアンピシリン含有L平板寒天培地(バクトトリプトン
(DIFCO社製)10g/l、酵母エキス(DIFC
O社製)5g/l、10g/lの塩化ナトリウム、バク
トアガー(DIFCO社製)15g/l)にて一夜培養
し、EcoRIフラグメントからは約2500個、Sa
cIフラグメントからは2800個のアンピシリン耐性
コロニーを得、遺伝子ライブラリーとした。
【0050】
【実施例5】 <ASOM遺伝子含有クローンのスクリーニング>実施
例4により得た遺伝子ライブラリーを、ナイロンメンブ
レンフィルター(PALL社製:バイオダインA)にレ
プリカし、このフィルターを別の50μg/mlアンピ
シリン含有L平板寒天培地上に、コロニー面が上になる
ように重ね、37℃で16時間培養した。培養後このフ
ィルターに対して、実施例2で調製された放射性DNA
プローブAO−1を使用して、常法に従いコロニーハイ
ブリダイゼーションを行った。その結果、ポジティブシ
グナルをしめすコロニーをEcoRIライブラリーから
2個、SacIライブラリーから1個確認した。
【0051】
【実施例6】 <組み換えプラスミドの抽出>実施例5で選ばれたポジ
ティブシグナルを示すコロニーを50μg/mlのアン
ピシリン含有LB液体培地(バクトトリプトン(DIF
CO社製)10g/l、酵母エキス(DIFCO社製)
5g/l、塩化ナトリウム10g/l)1.5mlに植
菌し37℃で16時間振盪培養した後、常法に従いプラ
スミドを抽出した。その結果、EcoRIライブラリー
より分離した2つのコロニーより抽出したプラスミドは
同じものであり、これをpcASOM1と命名した。ま
たSacIライブラリーより分離したコロニーから抽出
したプラスミドをpcASOM2と命名した。なお、p
cASOM1は約2.5kb、pcASOM2は約3.
8kbの染色体由来DNAを保有し、そのうち約1.5
kbの領域は双方に共通に保有されていた。
【0052】
【実施例7】 <ASOM遺伝子配列の決定>実施例6で調製したプラ
スミドpcASOM1、pcASOM2よりASOMを
コードしていると推定される部分についてジデオキシ法
により塩基配列を決定した。その結果、ASOM遺伝子
の全DNA配列が決定された。
【0053】
【実施例8】 <cDNA由来ASOM遺伝子の分離と比較>実施例7
で決定したASOMの遺伝子配列と、実施例2のASO
Mの部分アミノ酸配列を照合したところ、遺伝子中に真
核生物特有のイントロンが存在することが判明した。そ
こで遺伝子のエクソンとイントロンの領域を確定するた
め、ASOM遺伝子のcDNAを分離することにした。
【0054】CM培地に、ASOM生産菌であるアクレ
モニウム sp.HI−25株を植菌し28℃で3日間
撹拌培養し、培養液20mlを遠心分離(3,000
G、4℃、10分)し、集菌した菌体を乳鉢に入れ、液
体窒素を注いで瞬間凍結させた。これを乳棒ですりつぶ
し、破砕した菌体0.5gを20%グアニジン塩酸に懸
濁し、このサンプルより、ファルマシア社のmRNA
Purificationキットを使用して、添付のマ
ニュアルに従ってメッセンジャーRNA抽出を行った。
さらにこのメッセンジャーRNAを鋳型としたcDNA
の合成を、ファルマシア社のcDNA synthes
isキットを使用して、添付のマニュアルに従って行っ
た。以上の操作によりアクレモニウム sp.HI−2
5株のcDNA約50μgが分離された。
【0055】続いて、実施例7で明らかになったASO
M遺伝子の5’末端の正鎖と、3’末端の相補鎖と同じ
塩基配列を有する2種の20塩基のオリゴヌクレオチド
を、実施例2と同様に合成した。このオリゴヌクレオチ
ドをプライマーとし、アクレモニウム sp.HI−2
5株のcDNAを鋳型としたPCR反応操作(Saik
i,R.K.,et al.,Science,23
,487−491(1988))を、DNA The
rmal CyclerとGeneAmp PCR R
eagent Kit with AmpliTaq
DNA Polymerase(ともにPerkin−
Elmer社製)を使用して、添付のマニュアルに従っ
て実施した。
【0056】その結果約1.7kbのDNAフラグメン
トが合成され、このDNAフラグメントの塩基配列を実
施例7と同様にして決定した。その結果、このDNAフ
ラグメントがcDNA由来のASOM遺伝子であること
が確認され、染色体DNA由来のASOM遺伝子の塩基
配列との比較により、染色体DNA由来のASOM遺伝
子中のイントロン領域が確定した。また染色体DNA由
来のASOM遺伝子のエクソン領域の塩基配列は、cD
NA由来のASOM遺伝子の塩基配列と完全に一致する
ことが確認された。cDNA由来のASOM遺伝子の塩
基配列、すなわちASOM遺伝子のエクソン領域の塩基
配列と、そのコードするASOMアミノ酸配列を配列番
号1に、染色体DNA由来の、イントロン領域を含むA
SOM遺伝子および周辺領域の塩基配列を配列番号2に
示した。
【0057】
【実施例9】 <ASOM遺伝子の染色体組み込み用コスミドpcsM
AO1の作製>当初、実施例8で得たcDNA由来のA
SO遺伝子を、大腸菌を始めとするバクテリアに導入し
ASOMを生産させることを試みたが、活性を有する蛋
白は遂に得られなかった。そこで、新たに糸状菌を遺伝
子導入用宿主とすることにし、ASOM遺伝子を染色体
へ組み込むためのベクターの作成を行った。
【0058】2μgのpcASOM2をNspVで切断
し、DNA Blunting Kit(宝酒造社製)
を使用して添付のマニュアルに従って切断末端を平滑化
した後さらにSacIで切断し、低融点アガロース電気
泳動を使用して1.9kbのDNAフラグメントを分離
した。このフラグメントをSacIとSmaIで切断し
BAP1uで切断末端を脱リン酸化した2μgのpcA
SOM1と、DNALigation Kit(宝酒造
社製)で連結させた。
【0059】これを用いてK.Shigesadaの方
法によってコンピテント細胞としたエシェリヒア・コリ
DH1(ATCC33849)(F−,recA1,
endA1,gyrA96,thi−1,hsdR17
(rk−,mk+),supE44,relA1,λ−
(T.maniatis.,et al.Molecu
lar Cloning:Cold Spring H
arbor(1982),504−506))をトラン
スフォーメーションし、50μg/mlアンピシリン含
有L平板寒天培地(バクトトリプトン(DIFCO社
製)10g/l、酵母エキス(DIFCO社製)5g/
l、10g/mlの塩化ナトリウム、バクトアガー(D
IFCO社製)15g/l)にて一夜培養し、形質転換
体を得た。この形質転換体より常法に従ってプラスミド
を抽出、精製し、このプラスミドをpcASOM3と命
名した。
【0060】このpcASOM3(2μg)をXbaI
とBamHIで切断し、約2.6kbのDNAフラグメ
ントを低融点アガロース電気泳動を使用して分離した。
また、プラスミドpUC19のマルチクローニングサイ
トの両端に制限酵素SfiI認識部位を付加したプラス
ミドpSFI−2(特開平4−104792号公報)を
制限酵素XbaIとBamHIで切断し、このpSFI
−2(100ng)と先の2.6kbのDNAフラグメ
ント100ngを、DNA LigationKit
(宝酒造社製)で連結させた。これを用いてエシェリヒ
ア・コリ DH1のコンピテント細胞をトランスフォー
メーションし、50μg/mlアンピシリン含有L平板
寒天培地にて一夜培養し、形質転換体を得た。この形質
転換体より常法に従ってプラスミドを抽出、精製し、こ
のプラスミドをpSFAO1と命名した。
【0061】次に、2μgのプラスミドpSFAO1を
SfiI(東洋紡績社製)で切断し、ASOM遺伝子を
含む約2.2kbのDNAフラグメントを分離し、同じ
くSfiIで切断したコスミドpBSFAHY83(特
開平4−104792号公報)とを、反応液中のモル濃
度比15:1でDNA Ligation Kitを用
いて複数連結し、λDNAパッケージングキット(ファ
ルマシア社製)を用い添付のマニュアルに従って、新た
なコスミドDNAをファージ粒子に封入し、これをエシ
ェリヒア・コリ DH1に感染させて形質転換体を作製
した。この形質転換体よりプラスミド抽出と同様にして
コスミドを抽出、精製し、このコスミドをpcsMAO
1と命名した。
【0062】
【実施例10】 <コスミドpcsMAO1のアクレモニウム株への導入
と形質転換>CM寒天培地(CM培地+1.5%寒天)
上で30℃、5日間培養したアクレモニウム・クリソゲ
ナム ATCC11550株の菌糸体をCM培地50m
lに接種し、30℃で3日間振盪培養した。この培養液
1mlをGA培地(40g/lグリセロール、4g/l
アスパラギン、0.1g塩化カルシウム、0.1g/l
塩化ナトリウム、0.1g/l硫酸マグネシウム(7水
塩)、0.01g/l硫酸第1鉄(7水塩)、4mg/
l硫酸マンガン(4水塩)、0.01g/l硫酸亜鉛
(7水塩)、1mg/l無水硫酸銅、3mMリン酸バッ
ファーpH7.0)50mlに植菌し、さらに30℃2
0時間培養した。
【0063】培養後、菌体を3500rpmで5分遠心
して集菌し、菌体を0.9%塩化ナトリウム溶液で洗浄
した後、10mMジチオスレイトール含有マクイルベイ
ン緩衝液(12.9mMのクエン酸、187mMのリン
酸水素2ナトリウム)に懸濁して30℃にゆっくり旋回
撹拌しながら1時間置いた。これを再び3000rp
m、5分遠心して集菌し、菌体を10mg/mlのノボ
ザイム(ノボ社製)を添加したプロトプラスト緩衝液
(0.6Mの塩化カリウム、10mMの塩化マグネシウ
ム、25mMの塩化カルシウム)に懸濁し30℃にゆっ
くり旋回撹拌しながら30分放置し菌体をプロトプラス
ト化した。反応終了後3000rpmで10分遠心して
集菌し、プロトプラスト緩衝液に菌体を懸濁し、再び遠
心集菌して菌体洗浄を行った。
【0064】菌体は再びプロトプラスト緩衝液10ml
に懸濁して15ml滅菌試験管中に10分静置して菌糸
塊を沈澱させ、懸濁液上部2/3程度を分取してプロト
プラスト懸濁液とした。この懸濁液を血球計算板上にの
せ、顕微鏡観察下プロトプラスト濃度を計算し、遠心集
菌と懸濁により1×10の7乗cell/mlにプロト
プラスト濃度を調整した。調整したプロトプラスト懸濁
液100μlに、実施例9で調製したコスミドpcsM
AO1(3〜5μg)を5mg/mlヘパリン溶液10
μlに溶解したものを添加し、さらに50μlのポリエ
チレングリコール溶液(10mMのトリス塩酸緩衝液p
H8.0、50mMの塩化カルシウム、25%ポリエチ
レングリコール4000(シグマ社製)、0.6Mの塩
化カリウム)を添加し、氷中に25分放置した。
【0065】これにさらに1mlのポリエチレングリコ
ール溶液を添加し、室温下に30分置き、コスミドを菌
体中に取り込ませた。この懸濁液をBRM寒天平板培地
(27.5%シュークロース、0.2%硝酸ナトリウ
ム、0.1%リン酸2水素カリウム、1%ブレイン・ハ
ート・インフュージョン(DIFCO社製)、2%グル
コース、2mMの塩化マグネシウム、5mMの塩化カル
シウム、0.75%寒天:1枚当たり25ml)上に2
00μlを広げ、15℃に1晩置き、菌体細胞壁の修復
を待った。
【0066】その後、0.5mg/mlハイグロマイシ
ンB(和光純薬社製)含有BRM寒天培地を5ml重層
し、さらに30℃で7〜10日培養を行った。培養後寒
天培地上に生育してきたコロニーを、染色体中に先のp
csMAO1が組み込まれ、ハイグロマイシンB薬剤耐
性を獲得した形質転換体として取得し、これをアクレモ
ニウム・クリソゲナム ATCC11550・pcsM
AO1(Acremonium chrysogenu
m ATCC11550・pcsMAO1)と命名し、
寄託した(FERM P−15329)。
【0067】
【実施例11】 <遺伝子組換えアクレモニウムの培養>100μg/m
l濃度のハイグロマイシンBを添加したCM培地5ml
にアクレモニウム・クリソゲナム ATCC11550
・pcsMAO1の菌糸を1白金耳植菌し、28℃で3
日間振盪培養した。この培養液を12000rpmで2
分遠心し、上清を分取した。また同時にアクレモニウム
・クリソゲナム ATCC11550を、5mlのハイ
グロマイシンB無添加のCM培地で同様の条件の下培養
と上清の調製を行い、比較対照サンプルとした。
【0068】
【実施例12】 <培養上清中のASOM酵素活性の確認>実施例10で
調製したアクレモニウム・クリソゲナム ATCC11
550・pcsMAO1とアクレモニウム・クリソゲナ
ム ATCC11550の培養上清中のASOM酵素活
性を、前述したASOM酵素活性測定法によって測定し
た。
【0069】その結果、表1に示す通り、アクレモニウ
ム・クリソゲナム ATCC11550・pcsMAO
1の培養上清中にASOMの活性を確認し、またアクレ
モニウム・クリソゲナム ATCC11550培養上清
中にはASOM活性は検出されないことを確認した。
【0070】
【表1】
【0071】
【発明の効果】ASOMのN末端アミノ酸配列に基づい
て合成したオリゴヌクレオチドを使用して、ASOM生
産菌株に由来する染色体DNAライブラリーからASO
M遺伝子の全DNA配列を明確とした新規なASOM遺
伝子を分離したもので、該ASOM遺伝子を利用して、
高効率なASOMの生産が可能になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はプラスミドpcsMAO1の作成フロー
図を示す。
【図2】図2はプラスミドpcsMAO1の制限酵素地
図を示す。
【0072】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:1653 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:genomic DNA 起源 生物名:アクレモニウム sp.(Acremoniu
m sp.) 株名:HI−25 配列の特徴 1−1653 P CDS 配列 ATG CTT CTG GGC ACT CTC TTC ACG CTC TTG GCT CAA TGC CTT CTT ATT 48 Met Leu Leu Gly Thr Leu Phe Thr Leu Leu Ala Gln Cys Leu Leu Ile 1 5 10 15 GAG GCA ACT TCG TGT CTT GTG AAG CAT GAT GGT GGT TTC GTA CCT GAT 96 Glu Ala Thr Ser Cys Leu Val Lys His Asp Gly Gly Phe Val Pro Asp 20 25 30 CAT GTT CTC AGA GTG TCT AGT CGC AAT ATC AGC ATC GCT TGT ACG AGC 144 His Val Leu Arg Val Ser Ser Arg Asn Ile Ser Ile Ala Cys Thr Ser 35 40 45 CGA CAA TCA GCT GTG GTC AAT GGC ACA TCA CCT GGA CCA GAG CTC CGG 192 Arg Gln Ser Ala Val Val Asn Gly Thr Ser Pro Gly Pro Glu Leu Arg 50 55 60 GTC CCG GCC GGT CAG CGG ACC TGG ATC AGA GTT TAC AAT GAC TTG GAA 240 Val Pro Ala Gly Gln Arg Thr Trp Ile Arg Val Tyr Asn Asp Leu Glu 65 70 75 80 CAG GAG AAC TTG ACT ATG CAC TGG CAC GGC CTT GCC CAG CGC ATG GCA 288 Gln Glu Asn Leu Thr Met His Trp His Gly Leu Ala Gln Arg Met Ala 85 90 95 ATA TTT GCC GAT GGT AGC CCG CAA GGG TCT CAA TGG CCA ATT CCA CCC 336 Ile Phe Ala Asp Gly Ser Pro Gln Gly Ser Gln Trp Pro Ile Pro Pro 100 105 110 GGT CAC TTT TTC GAC TAC GAG CTT CAA ACG ACA GTT GAA GAT GCC GGC 384 Gly His Phe Phe Asp Tyr Glu Leu Gln Thr Thr Val Glu Asp Ala Gly 115 120 125 ACA TAT TTT TAC CAC TCT CAT GTC GGC ATG CAG GCC CTT ACA GCT TCA 432 Thr Tyr Phe Tyr His Ser His Val Gly Met Gln Ala Leu Thr Ala Ser 130 135 140 GGT GCC CTC ATC GTT GAA GGC TGC GAA CGC CCG CCG TAC CAA TAT GAT 480 Gly Ala Leu Ile Val Glu Gly Cys Glu Arg Pro Pro Tyr Gln Tyr Asp 145 150 155 160 GAC GAA CGC ACC CTG CAT TGG AGC GAC TTC TTC CCC CAA ACC GAT CAT 528 Asp Glu Arg Thr Leu His Trp Ser Asp Phe Phe Pro Gln Thr Asp His 165 170 175 GAG ATC GAA GTT GGC TTG CAA AGT GTA CCG CTC GTG TGG CCT GGC GAG 576 Glu Ile Glu Val Gly Leu Gln Ser Val Pro Leu Val Trp Pro Gly Glu 180 185 190 GTT CGC GCC GTC TTA CTC AAT GGG AAA GGC ATT GGC ATA GGT CAT GAG 624 Val Arg Ala Val Leu Leu Asn Gly Lys Gly Ile Gly Ile Gly His Glu 195 200 205 GCG GAC GTG AGT CCG TCT GGC GAC TGC TCC CTG CCC GTG ATT GAC GTT 672 Ala Asp Val Ser Pro Ser Gly Asp Cys Ser Leu Pro Val Ile Asp Val 210 215 220 GAT CCT GGC AAA ACA TAT CGG TTC AGA TTC ATC GGC GCA ACG GGC CTA 720 Asp Pro Gly Lys Thr Tyr Arg Phe Arg Phe Ile Gly Ala Thr Gly Leu 225 230 235 240 TCT CTT GTT AGC ATG GGC TTT GAG GGC CAT CAA AAT CTC ACC ATC ATT 768 Ser Leu Val Ser Met Gly Phe Glu Gly His Gln Asn Leu Thr Ile Ile 245 250 255 CAG GTT GAT GGT GGA GAA TGG ACA AAG CCA GCC TCA GTT GAC AGG ATA 816 Gln Val Asp Gly Gly Glu Trp Thr Lys Pro Ala Ser Val Asp Arg Ile 260 265 270 CAG CTG GCG TCT GGG CAG CGG TTT GAT GCA CTA TTC AAA GCA AAA ACA 864 Gln Leu Ala Ser Gly Gln Arg Phe Asp Ala Leu Phe Lys Ala Lys Thr 275 280 285 GAG GAG GAG CTT GCA TCA GAA GGC CGG CAA ACA TAT TTC ATT CAG TTT 912 Glu Glu Glu Leu Ala Ser Glu Gly Arg Gln Thr Tyr Phe Ile Gln Phe 290 295 300 GAG ACG CGC GAC CGG CCT GAG GTC TAT CGG GGC TAT GCA GTA ATT CGG 960 Glu Thr Arg Asp Arg Pro Glu Val Tyr Arg Gly Tyr Ala Val Ile Arg 305 310 315 320 TAC TCG AAG GCT AGC ACG ACG CCT CAT GTT CCA ACA ATA CCT CCG CTC 1008 Tyr Ser Lys Ala Ser Thr Thr Pro His Val Pro Thr Ile Pro Pro Leu 325 330 335 ACC CTT CCG AAC AAC ACA TAC GAC TGG CTC GAA TAC GAA CTT CGA CCC 1056 Thr Leu Pro Asn Asn Thr Tyr Asp Trp Leu Glu Tyr Glu Leu Arg Pro 340 345 350 CTC ATC GAA ACA GTG ACT CAG CCA ACT CTG GGC GAA GTC ACG CGT CGA 1104 Leu Ile Glu Thr Val Thr Gln Pro Thr Leu Gly Glu Val Thr Arg Arg 355 360 365 GTA ATA ATC AAT GCC TCT CAG TTG ACC GAT CCC CAA AAC CAA CAT GTC 1152 Val Ile Ile Asn Ala Ser Gln Leu Thr Asp Pro Gln Asn Gln His Val 370 375 380 GTT TGG CGG CTT GCG AAT CTT TCT TGG ACA GAA GCG GTG CGC CAG ACA 1200 Val Trp Arg Leu Ala Asn Leu Ser Trp Thr Glu Ala Val Arg Gln Thr 385 390 395 400 CCT CTG CTA GTT GAT ATA TAC AAA TTT GGC GAC CTC GCT ATC CCG AAC 1248 Pro Leu Leu Val Asp Ile Tyr Lys Phe Gly Asp Leu Ala Ile Pro Asn 405 410 415 TAC GAC GCT GCG CTG GCA AAT TAT GGC TGG GAC CCT GAG ACT CGG GCA 1296 Tyr Asp Ala Ala Leu Ala Asn Tyr Gly Trp Asp Pro Glu Thr Arg Ala 420 425 430 TTT CCT GCC AAG GTA GGA GAG GTG CTC GAG ATT GTC TTC CAG AAC ACG 1344 Phe Pro Ala Lys Val Gly Glu Val Leu Glu Ile Val Phe Gln Asn Thr 435 440 445 GGA TCT CTC GTG GGA AGT GAC GGT GCT GTA GAT ATA CAT CCT TTT CAT 1392 Gly Ser Leu Val Gly Ser Asp Gly Ala Val Asp Ile His Pro Phe His 450 455 460 GCT CAT GGC GAG CAC TTT TAT GAC ATC GGA AGC GGC GAC GGC GTT TAT 1440 Ala His Gly Glu His Phe Tyr Asp Ile Gly Ser Gly Asp Gly Val Tyr 465 470 475 480 GAT GCT GAG GCC AAT GAG GCA AAA CTC GTC GCC ATG AAC TAC ACA GCC 1488 Asp Ala Glu Ala Asn Glu Ala Lys Leu Val Ala Met Asn Tyr Thr Ala 485 490 495 GTG AAG AGG GAC ACG ACC ATG CTA TAT CAC TAC GCT GCC ACT ACA ACT 1536 Val Lys Arg Asp Thr Thr Met Leu Tyr His Tyr Ala Ala Thr Thr Thr 500 505 510 CCA GGG GCA CCC GCT GGC TGG CGA GCC TGG CGA CTC AGA GTG ACC CAA 1584 Pro Gly Ala Pro Ala Gly Trp Arg Ala Trp Arg Leu Arg Val Thr Gln 515 520 525 CCT GGA GTG TGG ATG ATT CAC TGC CAT ATT CTG CAG CAC ATG GTA ATG 1632 Pro Gly Val Trp Met Ile His Cys His Ile Leu Gln His Met Val Met 530 535 540 GGT AAG TCC GCA GAT GCT GTA 1653 Gly Lys Ser Ala Asp Ala Val 545 550
【0073】
【配列表】
配列番号:2 配列の長さ:2647 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:genomic DNA 起源 生物名:アクレモニウム sp.(Acremoniu
m sp.) 株名:HI−25 配列の特徴 550−2259 P CDS 808−864 E intron 配列 TCTAGAAAGC GGAATAGGTA TACATGTCAT ATCGTCGATT TGGAGAATCG ACTGTAAGGT 60 TCTCCATGTG ACAAATTAAC GGCAATTCCG ATGTTCACGA TCCTTTTTTA TCTAGGACTA 120 GAGCTGCCCT GCTCGTACGA GCAAGGTTAT TGCCGCCTCA TCCCTGTCCC GACAGATAAA 180 AAAGATCCTC TACGGAGTAC TCGTACGAAT ACGATATGAA ACGCCGAACA AGAGTAGATT 240 GGACCCATTT TCCGCGACCC ATAGCGGCAG CACCCTTGTG CTTGTCCTGC AGAACACGAG 300 TCGTGTCAAT CTGCTTCGCG AAGAGGGCCT TAAAGGCACG CATGCACTTC GGTTGCATCG 360 AATGATATCT GATGCGAAAA ATTGCACGAC AATTGTCCAC TGGAATTTAA CAAGGCATGC 420 TCATTTCATA ACTGTTATGA TATCAACCCT TTAATTCATA TTGGACCCAT GCCCCATTGA 480 TCGTGTTGGC AGCGTGGCAG CGTGGCAGCG TGGCATACAT GCACACAGCC AAAACGGCTT 540 GTTACGACA ATG CTT CTG GGC ACT CTC TTC ACG CTC TTG GCT CAA TGC CTT 591 Met Leu Leu Gly Thr Leu Phe Thr Leu Leu Ala Gln Cys Leu 1 5 10 CTT ATT GAG GCA ACT TCG TGT CTT GTG AAG CAT GAT GGT GGT TTC GTA 639 Leu Ile Glu Ala Thr Ser Cys Leu Val Lys His Asp Gly Gly Phe Val 15 20 25 30 CCT GAT CAT GTT CTC AGA GTG TCT AGT CGC AAT ATC AGC ATC GCT TGT 687 Pro Asp His Val Leu Arg Val Ser Ser Arg Asn Ile Ser Ile Ala Cys 35 40 45 ACG AGC CGA CAA TCA GCT GTG GTC AAT GGC ACA TCA CCT GGA CCA GAG 735 Thr Ser Arg Gln Ser Ala Val Val Asn Gly Thr Ser Pro Gly Pro Glu 50 55 60 CTC CGG GTC CCG GCC GGT CAG CGG ACC TGG ATC AGA GTT TAC AAT GAC 783 Leu Arg Val Pro Ala Gly Gln Arg Thr Trp Ile Arg Val Tyr Asn Asp 65 70 75 TTG GAA CAG GAG AAC TTG ACT ATG GTATGTCATG ACAATAATGA AAACAGACTG 837 Leu Glu Gln Glu Asn Leu Thr Met 80 85 AAGTACCTGC TAATAGTGAG AGTGAAG CAC TGG CAC GGC CTT GCC CAG CGC ATG 891 His Trp His Gly Leu Ala Gln Arg Met 90 95 GCA ATA TTT GCC GAT GGT AGC CCG CAA GGG TCT CAA TGG CCA ATT CCA 939 Ala Ile Phe Ala Asp Gly Ser Pro Gln Gly Ser Gln Trp Pro Ile Pro 100 105 110 CCC GGT CAC TTT TTC GAC TAC GAG CTT CAA ACG ACA GTT GAA GAT GCC 987 Pro Gly His Phe Phe Asp Tyr Glu Leu Gln Thr Thr Val Glu Asp Ala 115 120 125 GGC ACA TAT TTT TAC CAC TCT CAT GTC GGC ATG CAG GCC CTT ACA GCT 1035 Gly Thr Tyr Phe Tyr His Ser His Val Gly Met Gln Ala Leu Thr Ala 130 135 140 TCA GGT GCC CTC ATC GTT GAA GGC TGC GAA CGC CCG CCG TAC CAA TAT 1083 Ser Gly Ala Leu Ile Val Glu Gly Cys Glu Arg Pro Pro Tyr Gln Tyr 145 150 155 GAT GAC GAA CGC ACC CTG CAT TGG AGC GAC TTC TTC CCC CAA ACC GAT 1131 Asp Asp Glu Arg Thr Leu His Trp Ser Asp Phe Phe Pro Gln Thr Asp 160 165 170 175 CAT GAG ATC GAA GTT GGC TTG CAA AGT GTA CCG CTC GTG TGG CCT GGC 1179 His Glu Ile Glu Val Gly Leu Gln Ser Val Pro Leu Val Trp Pro Gly 180 185 190 GAG GTT CGC GCC GTC TTA CTC AAT GGG AAA GGC ATT GGC ATA GGT CAT 1227 Glu Val Arg Ala Val Leu Leu Asn Gly Lys Gly Ile Gly Ile Gly His 195 200 205 GAG GCG GAC GTG AGT CCG TCT GGC GAC TGC TCC CTG CCC GTG ATT GAC 1275 Glu Ala Asp Val Ser Pro Ser Gly Asp Cys Ser Leu Pro Val Ile Asp 210 215 220 GTT GAT CCT GGC AAA ACA TAT CGG TTC AGA TTC ATC GGC GCA ACG GGC 1323 Val Asp Pro Gly Lys Thr Tyr Arg Phe Arg Phe Ile Gly Ala Thr Gly 225 230 235 CTA TCT CTT GTT AGC ATG GGC TTT GAG GGC CAT CAA AAT CTC ACC ATC 1371 Leu Ser Leu Val Ser Met Gly Phe Glu Gly His Gln Asn Leu Thr Ile 240 245 250 255 ATT CAG GTT GAT GGT GGA GAA TGG ACA AAG CCA GCC TCA GTT GAC AGG 1419 Ile Gln Val Asp Gly Gly Glu Trp Thr Lys Pro Ala Ser Val Asp Arg 260 265 270 ATA CAG CTG GCG TCT GGG CAG CGG TTT GAT GCA CTA TTC AAA GCA AAA 1467 Ile Gln Leu Ala Ser Gly Gln Arg Phe Asp Ala Leu Phe Lys Ala Lys 275 280 285 ACA GAG GAG GAG CTT GCA TCA GAA GGC CGG CAA ACA TAT TTC ATT CAG 1515 Thr Glu Glu Glu Leu Ala Ser Glu Gly Arg Gln Thr Tyr Phe Ile Gln 290 295 300 TTT GAG ACG CGC GAC CGG CCT GAG GTC TAT CGG GGC TAT GCA GTA ATT 1563 Phe Glu Thr Arg Asp Arg Pro Glu Val Tyr Arg Gly Tyr Ala Val Ile 305 310 315 CGG TAC TCG AAG GCT AGC ACG ACG CCT CAT GTT CCA ACA ATA CCT CCG 1611 Arg Tyr Ser Lys Ala Ser Thr Thr Pro His Val Pro Thr Ile Pro Pro 320 325 330 335 CTC ACC CTT CCG AAC AAC ACA TAC GAC TGG CTC GAA TAC GAA CTT CGA 1659 Leu Thr Leu Pro Asn Asn Thr Tyr Asp Trp Leu Glu Tyr Glu Leu Arg 340 345 350 CCC CTC ATC GAA ACA GTG ACT CAG CCA ACT CTG GGC GAA GTC ACG CGT 1707 Pro Leu Ile Glu Thr Val Thr Gln Pro Thr Leu Gly Glu Val Thr Arg 355 360 365 CGA GTA ATA ATC AAT GCC TCT CAG TTG ACC GAT CCC CAA AAC CAA CAT 1755 Arg Val Ile Ile Asn Ala Ser Gln Leu Thr Asp Pro Gln Asn Gln His 370 375 380 GTC GTT TGG CGG CTT GCG AAT CTT TCT TGG ACA GAA GCG GTG CGC CAG 1803 Val Val Trp Arg Leu Ala Asn Leu Ser Trp Thr Glu Ala Val Arg Gln 385 390 395 ACA CCT CTG CTA GTT GAT ATA TAC AAA TTT GGC GAC CTC GCT ATC CCG 1851 Thr Pro Leu Leu Val Asp Ile Tyr Lys Phe Gly Asp Leu Ala Ile Pro 400 405 410 415 AAC TAC GAC GCT GCG CTG GCA AAT TAT GGC TGG GAC CCT GAG ACT CGG 1899 Asn Tyr Asp Ala Ala Leu Ala Asn Tyr Gly Trp Asp Pro Glu Thr Arg 420 425 430 GCA TTT CCT GCC AAG GTA GGA GAG GTG CTC GAG ATT GTC TTC CAG AAC 1947 Ala Phe Pro Ala Lys Val Gly Glu Val Leu Glu Ile Val Phe Gln Asn 435 440 445 ACG GGA TCT CTC GTG GGA AGT GAC GGT GCT GTA GAT ATA CAT CCT TTT 1995 Thr Gly Ser Leu Val Gly Ser Asp Gly Ala Val Asp Ile His Pro Phe 450 455 460 CAT GCT CAT GGC GAG CAC TTT TAT GAC ATC GGA AGC GGC GAC GGC GTT 2043 His Ala His Gly Glu His Phe Tyr Asp Ile Gly Ser Gly Asp Gly Val 465 470 475 TAT GAT GCT GAG GCC AAT GAG GCA AAA CTC GTC GCC ATG AAC TAC ACA 2091 Tyr Asp Ala Glu Ala Asn Glu Ala Lys Leu Val Ala Met Asn Tyr Thr 480 485 490 495 GCC GTG AAG AGG GAC ACG ACC ATG CTA TAT CAC TAC GCT GCC ACT ACA 2139 Ala Val Lys Arg Asp Thr Thr Met Leu Tyr His Tyr Ala Ala Thr Thr 500 505 510 ACT CCA GGG GCA CCC GCT GGC TGG CGA GCC TGG CGA CTC AGA GTG ACC 2187 Thr Pro Gly Ala Pro Ala Gly Trp Arg Ala Trp Arg Leu Arg Val Thr 515 520 525 CAA CCT GGA GTG TGG ATG ATT CAC TGC CAT ATT CTG CAG CAC ATG GTA 2235 Gln Pro Gly Val Trp Met Ile His Cys His Ile Leu Gln His Met Val 530 535 540 ATG GGT AAG TCC GCA GAT GCT GTA TAAAATGCAA GAATTCGACA AGCGTTCTGA 2289 Met Gly Lys Ser Ala Asp Ala Val 545 550 CTGTTATAGG AATGCAATCA ATCTGGGTAG TTGGCAATGC TTCGGAGATT CAGAGAGTAC 2349 CCTTTGGGTA TGCGCAAGGA TATTTGGAGT ATGGAGGCGA TGCCTATGGA AATAGAACGC 2409 ATGCGCCAAC CTGTATTCAC GAATTTGAAT GCGAGTTGGA GGACAACTGA CAACTGTGAG 2469 GAATCTGGGT CACGTACATA TTGAGCATAG TATATTAACC GCACTGAAAT ACGTGCCGAT 2529 TAGGGCAAAA CATCCGATGC AATGCTGAAA GCGTGAGGCG CTTCGGTATG TTGGTTGGTA 2589 CGGCTTTGCT TGTCGCAGCT GCCAACGAGA AGCGGCACAA TTCCAGTGTC TCTTCGAA 2647
【0074】
【配列表】
配列番号:3 配列の長さ:50 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:Other nucleic acid
(合成DNA) 配列の特徴 S CDS 配列 GCC TTC CCC GCC AAG GTC GGC GAG GTC CTC GAG ATC GTC TTC CAG AAC 48 Ala Phe Pro Ala Lys Val Gly Glu Val Leu Glu Ile Val Phe Gln Asn 1 5 10 15 AC 50 Thr
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12R 1:645) (C12N 1/15 C12R 1:645) (C12N 9/04 C12R 1:645)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配列表配列番号1のアミノ酸配列の1か
    ら551で表されるアミノ酸配列で構成されるアスコル
    ビン酸オキシダーゼポリペプチドをコードすることを特
    徴とするDNA。
  2. 【請求項2】 DNAが配列表配列番号1の塩基配列の
    1から1653で表される塩基配列で構成される請求項
    1記載のDNA。
  3. 【請求項3】 アスコルビン酸オキシダーゼを生産する
    ことを特徴とするアクレモニウム・クリソゲナム。
  4. 【請求項4】 アスコルビン酸オキシダーゼを生産する
    アクレモニウム・クリソゲナムが、配列表配列番号1の
    アミノ酸配列の1から551で表されるアミノ酸配列で
    構成されるアスコルビン酸オキシダーゼポリペプチドを
    コードするDNAを保有することを特徴とする請求項3
    記載のアクレモニウム・クリソゲナム。
  5. 【請求項5】 アクレモニウム・クリソゲナムが、アク
    レモニウム・クリソゲナム ATCC11550・pc
    sMAO1「FERM P−15329」である請求項
    4記載の新規なアクレモニウム・クリソゲナム。
JP7331459A 1995-12-20 1995-12-20 アスコルビン酸オキシダーゼをコードするdna Pending JPH09168389A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008178301A (ja) * 2007-01-23 2008-08-07 Asahi Kasei Pharma Kk アスコルビン酸オキシダーゼ

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JP2008178301A (ja) * 2007-01-23 2008-08-07 Asahi Kasei Pharma Kk アスコルビン酸オキシダーゼ

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