JP6426470B2 - 光制御フィルム - Google Patents

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Description

光コリメートフィルムの別名でも知られる光制御フィルム(LCF)は、光の透過率を調節し、他者から見られているもの(例えば、プライバシーフィルム)をしばしば見えなくするように構成される光学フィルムである。各種のLCFが周知であり、典型的には、光吸収材料で形成されている複数の平行な溝を有する光透過性フィルムが挙げられる。
LCFは、表示面、像表面、又は他の見える表面に近接して設置できる。視認者がフィルム表面に垂直な方向でLCFを通して画像を見ている垂直入射(即ち、視野角0度)では、画像を見ることができる。視野カットオフ角に達するまでは、視野角が増加するにつれてLCFを通って透過される光の量が減少し、視野カットオフ角では実質的にすべての光が光吸収材料により遮断され、画像はもはや見られなくなる。これは、視野角の典型的範囲の外側にいる他者による観察を遮断することによって、視認者にプライバシーを提供することができる。
LCFは、ポリカーボネート基材上で重合性樹脂を成形し、紫外線硬化させることによって調製できる。このようなLCFは、3M Company,St.Paul,MNから商品名「3M(商標)ノートブックコンピュータ及びLCDモニタ用フィルタ(Filters for Notebook Computers and LCD Monitors)」で市販されている。
従来の並列溝付きフィルムは、一次元の光制御フィルムであり、即ち、それらはフィルムの左右(又は上下)に対してのみ光制御効果を有する。したがって、従来のフィルムの単一シートは、フィルムの左右及び上下を含むあらゆる方向に安全性を確保する利用者の要求を満たすことができない。従来の光制御フィルムによる様々な方向における光制御効果を得るために、2つのフィルムは、互いに交差するルーバ方向で重なる可能性がある。しかしながら、これは必然的に、フィルムの厚さを増大させ、光透過率を減少させる問題をもたらす。
本開示は、表面に対する法線(垂直線)を中心にした視野領域内でのみ、光を透過させることができるか、又は視認者が情報を観察することを可能にする光制御フィルムを提供する。光制御フィルムは概して、この視野領域外の情報又は光を遮断し、フィルムの左右及び上下を含むあらゆる方向に安全性を提供する。光制御フィルムは概して、光吸収材料によって取り囲まれる複数の光透過性空洞を含み、そのため複数の空洞のそれぞれが、隣接する空洞から光学的に絶縁される。光透過性空洞のそれぞれが、視野角(即ち、カットオフ角)の外側の空洞に入る光を効果的に遮断する。
一態様では、本開示は、第1の主表面及び反対側の第2の主表面と、第1の主表面と第2の主表面との間に延在する光吸収材料と、第1の主表面と第2の主表面との間に少なくとも部分的に延在する複数の光学的に絶縁された光透過性空洞と、を含む光制御フィルムを提供する。複数の空洞のそれぞれが、第1の主表面と一致する第1の開口と、第2の主表面に隣接する第2の開口と、第1の開口と第2の開口との間に延在する少なくとも1つの側壁と、を含む。更に、第2の開口及び第2の主表面は、0.1マイクロメートルを超えるランド厚さを有する光吸収材料によって分離される。
別の態様では、本開示は、光制御フィルムを含む表示デバイスを提供する。光制御フィルムは、第1の主表面及び反対側の第2の主表面と、第1の主表面と第2の主表面との間に延在する光吸収材料と、第1の主表面と第2の主表面との間に少なくとも部分的に延在する複数の光学的に絶縁された光透過性空洞と、を含む。複数の空洞のそれぞれが、第1の主表面と一致する第1の開口と、第2の主表面に隣接する第2の開口と、第1の開口と第2の開口との間に延在する少なくとも1つの側壁と、を含む。更に、第2の開口及び第2の主表面は、0.1マイクロメートルを超えるランド厚さを有する光吸収材料によって分離される。
更に別の態様では、本開示は、光制御フィルムを含む窓フィルムを提供する。光制御フィルムは、第1の主表面及び反対側の第2の主表面と、第1の主表面と第2の主表面との間に延在する光吸収材料と、第1の主表面と第2の主表面との間に少なくとも部分的に延在する複数の光学的に絶縁された光透過性空洞と、を含む。複数の空洞のそれぞれが、第1の主表面と一致する第1の開口と、第2の主表面に隣接する第2の開口と、第1の開口と第2の開口との間に延在する少なくとも1つの側壁と、を含む。更に、第2の開口及び第2の主表面は、0.1マイクロメートルを超えるランド厚さを有する光吸収材料によって分離される。
「好ましい」及び「好ましくは」の言葉は、特定の状況下で、特定の効果をもたらし得る本開示の実施形態のことを指す。しかしながら、他の実施形態もまた、同じ状況又は他の状況下で、好ましい場合がある。更に、1以上の好ましい実施形態の説明は、他の実施形態が有用ではないことを示唆するものではなく、本開示の範囲から他の実施形態を除外することを目的としたものではない。
本明細書で使用するところの「a」、「an」、「the」、「少なくとも1つの」及び「1つ以上の」は、互換可能に使用される。したがって、例えば、「1つの」アレイを含む基材は、基材が「1つ以上の」アレイを含むことができることを意味すると解釈されることができる。
用語「及び/又は」とは、列記される要素のうちの1つ若しくは全て、又は列記される要素のうちの任意の2つ以上の組み合わせを意味する。
また、本明細書における端点による数の範囲の記載には、その範囲内に包含するすべての数を含む(例えば、1〜5では、1、1.5、2、2.75、3、3.80、4、5などを含む)。
上記の概要は、本発明の開示されるそれぞれの実施形態又はすべての実現形態を説明することを目的としたものではない。以下の図面及び詳細な説明により、例示的実施形態をより詳細に例示する。
本明細書の全体を通じ、同様の参照符合が同様の要素を示す添付の図面を参照されたい。
光制御フィルムの上面斜視分解図。 光制御フィルムの断面図。 図2Aの光制御フィルムの一部分の断面図。 光制御フィルムの断面図。 光制御フィルムの断面図。 光制御フィルムの断面概略図。 光制御フィルムの断面概略図。 光制御された物品の断面概略図。 光制御された物品の断面概略図。 光制御された物品の斜視概略図。 光制御フィルムのプロセスの概略的側面図。 いくつかのLCFのルミナンス対視野角のプロット。
図は必ずしも原寸に比例していない。図中、用いられる同様の番号は同様の構成要素を示すものとする。しかしながら、特定の図中のある要素を示す数字の使用は、同じ数字によって示される別の図中のその要素を限定しようとするものではないことは理解されるであろう。
本開示は、表面に対する法線(垂直線)を中心にした視野領域内でのみ、光を透過させることができるか、又は視認者が情報を観察することを可能にする光制御フィルムを提供する。光制御フィルムは概して、この視野領域外の情報又は光を遮断し、フィルムの左右及び上下を含むあらゆる方向に安全性を提供する。光制御フィルムは、光吸収材料によって取り囲まれる複数の光透過性空洞を含み、そのため複数の空洞のそれぞれが、隣接する空洞から光学的に絶縁される。光透過性空洞のそれぞれを取り囲む光吸収材料は、視野(即ち、カットオフ)角の外側の空洞に入る光を効果的に遮断する。場合によっては、例えば、空洞のそれぞれが円形断面を有するとき、この領域は、面法線から測定される均一なカットオフ角を有する円形領域であってもよい。場合によっては、例えば、空洞のそれぞれが楕円形断面を有するとき、この領域は、楕円形領域、例として上下視野が一方のカットオフ角によって決定され、左右視野がもう一方のカットオフ角によって決定される領域であってもよい。
本開示は、例えば、2010年11月23日に出願された、「Microwell Array Articles and Methods of Use」と題する、同時係属米国特許出願第61/263640号(代理人整理番号65738US002)に記載された物品を効果的に使用することができ、その開示全体が本明細書に含まれる。本発明者らは、記載されたMicrowell Array Articlesが「360度」視野特性を有する、即ち、表面に対する法線(即ち、垂直線)の周囲の任意の配向からの情報の視野を制限する光制御フィルムを提供するように適合され得ることを見出した。
本開示は、個々の空洞(即ち、マイクロウェル)を包含する基材を含むアレイ物品を提供する。本開示は、アレイが上に形成される基材と、基材に結合された可撓性の光学的に透過性の層と、任意に1つ以上の除去可能な保護層と、を含む多層構造体(例えば、積層品)を形成する方法を含むアレイの製造プロセスを含む。本発明者らは、X−Y平面の両軸では光学的に絶縁されるが、対応するZ軸では光学的に透過性のままである高密度微細特徴(例えば、空洞)を有する可撓性基材を作製することが特に難しいことを見出した。本発明者らは、薄い可撓性の高透過性基底部を有する光学的に絶縁された空洞のアレイを製造することが難しいことを更に見出した。本開示は、これらの困難を克服する、空洞アレイと、該空洞アレイを作製するためのプロセスと、を提供する。本発明のプロセスは、個々の空洞の顕著な光学的な絶縁をもたらす。
微細構造化層の空洞はそれぞれ、少なくとも1つの側壁と、底面(即ち、第2の開口)と、幅及び深さの両方と、を有する。空洞はあらゆる形状であってもよい。一実施形態では、空洞の形状は、好ましくは円錐台形であるが、空洞は、円筒形又は円錐台形に近似するように多面(即ち、多角形状)であってもよい。空洞は、滑らかな壁面を有してもよい。いくつかの実施形態では、空洞は、少なくとも1つの不規則な壁面を有してもよい。空洞の底面は、平面又は凹面又は凸面のいずれかであってもよい。
本開示の実施形態を詳細に説明する前に、本開示はその応用において、以下の説明に記載されるか、又は添付の図面に示される構成体の詳細及び構成要素の配置に限定されないことが理解されるべきである。本発明には他の実施形態が可能であり、本発明は様々な方法で実施又は実行することが可能である。また、本明細書で使用する語法及び専門用語は、説明を目的としたものであり、発明を限定するものとして見なされるべきでない点は理解されるべきである。本明細書における、「含む、有する(including)」、「備える、有する、含む(comprising)」、「含有する、含む(containing)」、又は「有する(having)」及びこれらの変形の使用は、その後に列記される要素及びその均等物、並びに更なる要素を包含するものとする。特に特定又は限定されないかぎり、「支持された」及び「結合された」なる用語並びにその変形は広義の意味で用いられ、直接的及び間接的な支持及び結合の両方を包含するものである。他の実施形態が利用されてもよく、また、構造的又は論理的な変更が、本開示の範囲から逸脱することなくなされ得ることを理解されたい。更に、「前」、「後」、「上」、「下」といった用語は、各要素の互いに対する関係を説明するためにのみ用いられるものであり、装置の特定の向きを説明すること、装置に必要とされる若しくは求められる向きを指示又は示唆すること、あるいは本明細書に記載される物品が、使用時にどのように使用、装着、表示、又は配置されるかを特定することを目的とするものでは決してない。
定義:
別段に定義されない限り、本明細書において使用されるすべての技術的用語及び科学的用語は、当業者に共通に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書に記載されるものと類似した又は等価な方法及び材料が、本開示を実施する際に使用され得るが、例示的な好適な方法及び材料が以下に記載される。例えば、3つ以上の工程を含む方法が記載されてもよい。そのような方法において、規定の目標を達成するためにすべての工程が必要ではないが、本発明は、これらの別個の目標を達成するために、独立した工程を用いることを企図するものである。すべての刊行物、特許出願、特許、及び他の参照文献の開示内容は、引用によってすべてが本明細書に組み込まれる。加えて、材料、方法、及び例は、単に例示的なものであり、限定を意図したものではない。
「光学的に透明な」は、材料を透過する光の能力を指す。本明細書に使用されるとき、「光学的に絶縁された」は、空洞内に向けられる光が実質的に物品を通って横方向に透過されず、かつ近接空洞と検出可能に関連付けられない(即ち、光の20%未満、好ましくは光の10%未満、より好ましくは光の5%未満、更により好ましくは光の1%未満が透過され、近接空洞と検出可能に関連付けられる)状態を指す。
「固体支持体上の領域のアレイ」は、線状又は二次元の好ましくは別個の領域のアレイであり、この領域のそれぞれが、固体支持体の表面上に形成される有限区域を有する。
「空洞アレイ」は、少なくとも約100/cm、好ましくは少なくとも約10/mmの別個の空洞の密度を有する空洞のアレイである。空洞は、寸法、例えば、例として約5〜250μmの範囲の直径、約2〜250マイクロメートルの範囲の深さを有する開口部を有する三次元構造を有する。本明細書において「アレイ」は、基材材料上でアレイ形式にある局部的ウェル又はチャンバである複数の空洞を意味し、アレイのサイズ及びその反応チャンバはアレイの組成及び最終用途に依存する。アレイは、最密アレイ若しくは矩形アレイ等のあらゆる規則的なアレイであってもよく、あるいは空洞は、不規則に分布されてもよい。
図1は、本開示の一態様による光制御フィルム(LCF)100の上面斜視分解図を示す。LCF 100は、第1の主表面114及び反対側の第2の主表面116を有する微細構造化層110を含む。第1の主表面114は、光学的に絶縁された光透過性空洞122のアレイを含む。特定の一実施形態では、光学的に絶縁された光透過性空洞122のそれぞれは、円形、楕円形、又は多角形であり得る第1の主表面114に平行な断面を含む。特定の一実施形態では、断面は、他所に記載されるように、第1の主表面114から第2の主表面116への方向にサイズが減少されてもよい。
LCF 100は、微細構造化層110の第2の主表面116に結合される光学的に透過性の可撓性層130を更に含む。図1は、空洞122が光学的に絶縁され、そのため光がX−Y軸によって形成される平面内で実質的に透過されないことを示す1組の座標軸を更に示す。しかしながら、Z軸に向かってに主に配向される方向(即ち、LCF 100から垂直方向)では、光が空洞122から実質的に透過され得る。
特定の一実施形態では、視野平面118は、Y−Z平面(Z軸に平行な垂直線115及びY軸に平行な線117によって画定される)から方位角βで位置決めされるように示される。視野平面118は、Z軸に平行な垂直線115を含み、X−Y平面に対して垂直に延在する。視野平面118は、垂直線115から測定される視野カットオフ角φ”に位置する視野カットオフ線119を更に含み、そのためこの視野カットオフ角φ”を超えるいずれの角度に対しても、光はLCF 100を通って実質的に透過されない。視野カットオフ角φ”の大きさは、他所に記載されるように、方位角β及び空洞122の形状に応じて変化してもよい。いくつかの実施形態では、視野カットオフ角φ”は、約10度〜約70度まで変化してもよい。いくつかの実施形態では、視野カットオフ角φ”は、方位角が0度から360度まで変化するとき(例えば、空洞が円形断面を含むとき)に一定のままであってもよい。いくつかの実施形態では、視野カットオフ角φ”は、方位角が0度から360度まで変化するときに変化してもよい。
図2Aは、本開示の一態様によるLCF 200の断面図を示す。図2Aに示される要素210〜230のそれぞれは、前述されている図1に示される同様に番号付けされた要素110〜130に対応する。例えば、図1を参照して記載される第1の主表面114は、図2Aに示される第1の主表面214などに対応する。図2Aでは、Y−Z平面に等しい視野平面118を通る図1のLCF 100の断面図が示される。LCF 200は、微細構造化層210を含む。微細構造化層210は、光学的に絶縁された光透過性空洞222のアレイを含む。それぞれの空洞222は、第1の開口224と、第2の開口228と、第1の開口224から第2の開口228まで延在する少なくとも1つの側壁226と、を含む。少なくとも1つの側壁226のそれぞれは、第1の主表面214に対する垂線215と側壁角θを形成する。
空洞222のそれぞれは、第1の開口224と第2の開口228との間の垂直距離である深さ「D」を更に含む。第1の開口224及び第2の開口228は、第1の開口幅「W1」及び第2の開口幅「W2」(図示せず)をそれぞれ有する。それぞれの開口が円形、楕円形、又は多角形のいずれであってもよいため、他所に記載されるように、それぞれの幅が、視野平面118において空洞222の断面に基づいて決定される。
アスペクト比D/Wが、概して、アスペクト比によって決定される方向に有効な視野角を決定する。微細構造化層210の光吸収領域は、側壁226を通って微細構造化層210に入る本質的にあらゆる光が微細構造化層210によって吸収されるのに十分な不透明度及び厚さで作製される。LCF 200は、1.25のアスペクト比(AR)によって決定される方向に70度の視野角を有するであろう。視野角は、8.25のアスペクト比によって決定される方向に10度である。したがって、AR<1.25は、70度を超える視野角に対応し、AR>8.25は、10度未満の視野角に対応する。特定の一実施形態では、複数の光学的に絶縁された光透過性空洞222のそれぞれが、1.25以上のD/((W1+W2)/2)及び8.25以下のD/((W1+W2)/2)のアスペクト比を含む。特定の一実施形態では、W1=W2であり、これらの比率は最良のカットオフ角のために最大化されるべきであり、空洞間距離は、透過率の改善のために最小化されるべきである。
微細構造化層は、他所に記載されるように、選択された光の波長に対して実質的に非透過性である着色剤を含む。本開示の開示される物品は、選択された光の波長がそれぞれの空洞の底面を通って実質的に透過されるが、選択された光の波長がそれぞれの空洞の側壁によって実質的に吸収される(あるいは場合によっては、それぞれの空洞の側壁によって反射される)、空洞アレイ物品を提供する。特定の一実施形態では、隣接する空洞間の光学クロストークが低減されるか、又は排除され得る。
空洞は、一定のパターンで、即ち、規則的な設計又は構成であってもよく、あるいは空洞は、アレイ表面上に不規則に分布されてもよい。一実施形態では、液晶ディスプレイのピッチに適合する離隔距離又はピッチを有する規則的なパターンの空洞がある。この意味において「パターン」は、繰り返し単位、好ましくは基材上に高密度の空洞を可能にするものを含む。
微細構造化層内の空洞の形状は、正方形、円形、又は多角形(例えば、五角形、六角形、八角形)であってもよい。好ましくは、空洞の側壁は、実質的に真っ直ぐであり、(微細構造化層の実質的に平面である表面と)90度を超える角度を形成する。角度を成した側壁は、例えば、空洞の、第1の開口及び第2の開口が円形である一実施形態において円錐台形の空洞を生じさせる。
空洞は、互いに空隙で分離される。当業者に認識されるように、この間隔は、中心間距離を計算すること、かつディスプレイの画素サイズ及び間隔を考慮することによって決定される。位置間の間隔を変動することは、高密度、中密度、又はより低い密度のアレイの形成をもたらす可能性がある。空洞は、任意の好適な距離で離間配置されてもよい。2つの隣接空洞の中心点間の距離を測定することによって間隔が決定される。空洞は概して、5μm〜200μmで離間配置される。いくつかの実施形態では、空洞は、約10μm〜約100μmで離間配置されてもよい。いくつかの実施形態では、空洞は、約12μm〜約80μmで離間配置されてもよい。いくつかの実施形態では、空洞は、約15〜約50μmで離間配置されてもよい。いくつかの実施形態では、空洞は、約0.5〜約5.0マイクロメートルで離間配置されてもよい。
空洞は、任意の好適な第1の開口幅W1を有してもよい。一実施形態では、空洞は、約3μm〜約100μmの第1の開口幅W1を有する。一実施形態では、空洞は、約5μm〜約70μmの第1の開口幅W1を有する。いくつかの実施形態では、約10μm〜約50μmの第1の開口幅W1を有する。
空洞は、任意の好適な深さDを有してもよい。空洞の実質的にすべての深さは概して、約5μm〜約250μmである。いくつかの実施形態では、空洞の実質的にすべての深さは、約10μm〜約100μmである。いくつかの実施形態では、空洞の実質的にすべての深さは、約30〜60μmである。空洞の実質的にすべてとは、空洞の少なくとも90%を意味する。いくつかの実施形態では、空洞の実質的にすべてとは、空洞の少なくとも95%を意味する。いくつかの実施形態では、空洞の実質的にすべてとは、空洞の少なくとも97%を意味する。更なる実施形態では、空洞の実質的にすべてとは、空洞の少なくとも99%、より好ましくはすべてを意味する。空洞の深さは、例えば、Wyko NT9100オプティカルプロファイラ(Veeco,Plainview,NY)を使用して測定されてもよい。通常の空洞深度測定は、計器の区域差プロット特徴を使用して行われてもよい。計器は、平均の空洞深度を提供するように複数の空洞の深さを平面上の基準点と比較してもよい。
微細構造化層210は、本明細書に記載される硬化プロセスを使用して好適な材料から形成されてもよい。好適な材料としては、ポリマー材料(例えば、エポキシ、ポリエステル、ポリエーテル、及びウレタンから誘導されるアクリル系樹脂、エチレン系不飽和化合物、少なくとも1つのペンダントアクリレート基を有するアミノプラスト誘導体、イソシアネート及びポリオール(又はポリアミン)から誘導されるポリウレタン(ポリ尿素)、少なくとも1つのペンダントアクリレート基を有するイソシアネート誘導体、アクリル化エポキシ以外のエポキシ樹脂、並びにこれらの混合物及び組み合わせ)が挙げられ、この材料は、可撓性層230、複数の空洞222を含む単一の可撓性の微細構造化層210を形成するように処理されてもよく、それぞれの空洞222が第2の開口228を含む。いくつかの実施形態では、ポリマー材料は、水に対して不浸透性であってもよい。いくつかの実施形態では、可撓性層230は、他所に記載されるように、1つ以上の材料でコーティングされてもよい。
微細構造化層210は、光学的に透過性の可撓性層230に結合される。いくつかの実施形態では、光学的に透過性の可撓性層230は、光の可視波長の透過を実質的に可能にする。いくつかの実施形態では、光学的に透過性の可撓性層230は、光の紫外線波長の透過を更に可能にする。いくつかの実施形態では、光学的に透過性の可撓性層230は、ポリマー材料を含む。好適なポリマー材料の非限定的な例としては、PC(ポリカーボネート)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PEN(ポリエチレンナフタレート)、HDPE(高密度ポリエチレン)、LDPE(低密度ポリエチレン)、LLDPE(線状低密度ポリエチレン)が挙げられる。PC、PET、及びPENは特に好ましい。
任意に、LCF 200は、接着剤層240を含んでもよく、接着剤層240の好適な接着剤材料が他所に記載される。いくつかの実施形態では、接着剤層240は、接着剤を光学的に透過性の可撓性層230にコーティングすることによってLCF 200に組み込まれてもよい。いくつかの実施形態では、接着剤層240は、例えば、当該技術分野において既知である積層プロセスを経て接着剤層240を担体から光学的に透過性の可撓性層230に移動させることによってLCF 200に移動させることが可能である。好ましくは、接着剤層240は、光(例えば、光の紫外線及び/又は可視波長)の透過を可能にする。
任意の接着剤層240は、LCF 200を様々な機能のうちの少なくとも1つを果たすことができる様々な基材250に結合してもよい。いくつかの実施形態では、基材250は、微細構造化層210又は処理工程の間に微細構造化層210を形成する材料を担持するように機能する可撓性担体(例えば、紙、コーティングされた紙、高分子フィルム、金属フィルム)であってもよい。いくつかの実施形態では、基材250は、剛性又は可撓性材料(例えば、建築用窓ガラス、スライドガラス、プラスチックフィルム、コーティングされた紙など)であってもよく、物品と関連付けられる機能特性(例えば、構造、形状、サイズ、化学的一体性、光学特性、及び/又は接着特性)を保持するように保護層として機能し得る。いくつかの実施形態では、基材250は、撮像システムのコンポーネント(例えば、液晶ディスプレイ、カメラ、レンズ、光ファイバ束)又は他の情報担持デバイスであってもよい。
基材250は、様々な目的に使用されることができる可撓性コンポーネントであってもよい。可撓性基材の非限定的な例としては、高分子フィルム、金属フィルム、又は紙が挙げられる。いくつかの実施形態では、基材250は、接着剤層240を光学的に透過性の可撓性層230に移動させるために、接着剤層240でコーティングされる担体(例えば、剥離ライナ)である。好ましくは、これらの及び他の実施形態では、基材250は、基材250から接着剤層240の剥離を容易にするように、シリコーン、フルオロシリコーン、ワックス、又は他の低表面エネルギー材料等の剥離化学物質でコーティングされる。可撓性基材は、処理し、担持し、及び/又はLCF 200を損傷若しくは汚損から保護するのに使用されてもよい。
基材250は、LCFを非可撓性にさせるか、又はそれに構造記憶を保持させる剛性の構造コンポーネント(例えば、表示面、建築用窓ガラス、カメラ、光ファイバフェースプレート、顕微鏡スライド、ミラー)であってもよい。LCFを剛性基材に結合することによって、物品は、光学的に検出可能(interrogatable)である形状を保持してもよい。LCFを剛性基材に結合する工程は、LCFを基材に直接接触させることによって、又はLCF及び/若しくは剛性基材を結合剤でコーティングし、次いでLCF/結合剤を基材に、又は基材/結合剤をLCFに接触させることによって行われる。結合工程の結果によって、LCFを剛性基材に付着させるであろう。
本開示の方法の被着工程に有用な結合剤は、基材又はLCFの有害な劣化なしにLCFを基材に付着するのを確保することができる任意の物質であってもよい。当業者に認識されるように、物品が結合剤でコーティングされるとき、LCFの後面はコーティングされ、即ち、結合剤でコーティングされた表面は、空洞等の形成された特徴を包含しないLCFの表面である。好適な結合剤としては、液状エポキシ、糊、又は接着材が挙げられるが、これらに限定されない。好ましくは、感圧接着剤が使用される。
剛性基材は、様々な材料のいずれかから形成されてもよく、上述した構造特性並びに平坦度、強度、剛直性、低熱膨張係数、光学特性、及び微細構造化層適合性等の化学特性などの他の構造特性を含むがこれらに限定されない剛性基材の所望の特性によって選択される。例えば、剛性基材は、透明であり、選択的に透明であり、選択された屈折率を有し、吸収性であり、選択的に吸収性であり、不透明であり、又は反射性であることを含むがこれらに限定されない光学特性を有するように選択されてもよい。加えて、金属又は金属コーティングされた剛性構造が用いられてもよい。剛性基材のための組成物としては、アルミニウム、鉄、鋼、様々な合金などの金属、セラミックス、繊維ガラス等の複合物、シリコン又は他の半導体材料、ガラス、硬質プラスチック又はポリマーなどが挙げられる。
図2Bは、本開示の一態様による図2AのLCF 200の一部分の断面図を示す。図2Bに示される要素210〜250のそれぞれは、前述されている図2Aに示される同様に番号付けされた要素210〜250に対応する。例えば、図2Aを参照して記載される空洞222は、図2Bに示される空洞222などに対応する。
図2Bは、第2の開口228を有する空洞222を含む微細構造化層210を示す。また、図示されるのは、光学的に透過性の可撓性層230、任意の接着剤層240、及び基材表面251を有する任意の基材250である。微細構造化層210の第2の主表面216が、厚さ「L」を有するランド領域229によって第2の開口228から分離される。ランド領域229は、他所に記載されるように、微細構造化層210の調製のための好ましい連続プロセスによって生じる。このランド領域229の厚さ「L」を最小化することが望ましくてもよいが(それが空洞222を通す光透過率を効果的に低減するため)、好ましいプロセスは、他所に記載されるように、ランド領域229を完全に排除しない。特定の一実施形態では、ランド領域229は、約0.1マイクロメートル〜約10マイクロメートル、約0.1マイクロメートル〜約5マイクロメートル、又は約0.1マイクロメートル〜約1マイクロメートル以下に及ぶ厚さLを有する。
LCF 200は、LCF 200を通過するために、光が空洞222超えて横断しなければならない最小距離を示す厚さ「t」を更に含む。光がLCF 200を通過し、基材250に達するために、光は、第2の開口228、ランド領域229、光学的に透過性の可撓性層230、及び接着剤層240が存在する場合、これらを通過しなければならない。したがって、第2の開口228、ランド領域229、光学的に透過性の可撓性層230、及び接着剤層240のそれぞれは、存在する場合、波長又は検出される光の波長に対して透過性でなければならない。
図2Cは、本開示の一態様による光制御フィルム201の断面図を示す。図2Cに示される要素210〜250のそれぞれは、前述されている図2Aに示される同様に番号付けされた要素210〜250に対応する。例えば、図2Cを参照して記載される空洞222は、図2Aに示される空洞222などに対応する。空洞222のそれぞれは、第1の開口224と、第2の開口228と、第1の開口224と及び第2の開口228の間の側壁226と、を含む。
図2Cでは、第1の主表面214及び第1の開口224が基材250に隣接して配設されるように微細構造化層210が反転され、光学的に透過性の可撓性層230が基材250と反対側に配設される。いくつかの実施形態では、微細構造化層210は、任意の接着剤240を使用して第1の主表面214で基材250に付着されてもよい。いくつかの実施形態(図示せず)では、光学接着剤240は、基材250の全体の上に配設されてもよい。いくつかの実施形態(また図示せず)では、任意の接着剤240が空洞222内に配設されてもよく、そのため側壁226と第1の開口224と第2の開口228と基材表面251との間の全領域が接着剤層240で充填される。
図2Dは、本開示の一態様による光制御フィルム202の断面図を示す。図2Dに示される要素210〜230のそれぞれは、前述されている図2Aに示される同様に番号付けされた要素210〜230に対応する。例えば、図2Dを参照して記載される空洞222は、図2Aに示される空洞222などに対応する。図2Dでは、複数の空洞222を有する微細構造化層210、第1の主表面214、第2の主表面216は、光学的に透過性の可撓性層230上に配設される。空洞222のそれぞれは、第1の開口224と、第2の開口228と、第1の開口224と第2の開口228との間の側壁226と、を含む。
図2Dでは、光透過性材料245は、空洞222を完全に充填し、第1の主表面214及び第1の開口を超えてまた任意に延在し、光学的に透過性の可撓性層230に実質的に平行である光透過性表面244を形成する。特定の一実施形態では、光透過性材料245の屈折率は、微細構造化層210内の光吸収材料の材料屈折率より低いか、より高いか、又はそれと同一であってもよく、そのため側壁236からの全反射(TIR)による反射が、例えば、米国特許出願第US2010/0214506号(Gaidesら)に記載されるように、改良されるか、又は排除されるかのいずれかであってもよい。特定の一実施形態では、光透過性材料245は、固体配合物100%(即ち、本質的に無溶媒)として配設され、図2A〜2Cを参照して記載される感圧接着剤(PSA)又は熱溶融性接着剤等の接着剤層240と同一の材料であってもよい。
接着剤層240(及び粘着性光透過性材料245)は、任意の好適な1つ又は複数の材料を使用して形成されてもよい。幾つかの実施形態では、接着剤層240は任意の好適な再付着性接着剤又は感圧接着剤(PSA)を含んでよい。
幾つかの実施形態では、有用なPSAは、(Handbook of Pressure Sensitive Adhesive Technology,Second Ed.,D.Satas,ed.,Van Nostrand Reinhold,New York,1989に記載されるような)ダルキスト基準線に記載のPSAを含む。
PSAは、特定の剥離力を有してよいか、少なくとも特定の範囲内の剥離力を呈してよい。例えば、PSAは、約10〜約3000g/インチ、約300〜約3000g/インチ、又は約500〜約3000g/インチ(約3.94〜約1181.1g/cm、約118.1〜約1181.1g/cm、又は約196.9〜約1181.1g/cm)の90°剥離力を有してもよい。剥離力は、IMASSからの剥離試験機を用いて測定することができる。
幾つかの実施形態では、PSAは可視光スペクトル(約400〜約700nm)の少なくとも一部にわたって約80〜約100%、約90〜約100%、約95〜約100%、又は約98〜約100%の高光透過率を有する光学的に透明なPSAを含む。幾つかの実施形態では、PSAは、約5%未満、約3%未満、又は約1%未満のヘイズ値を有する。幾つかの実施形態では、PSAは、約0.01〜約5%未満、約0.01〜約3%未満、又は約0.01〜約1%未満のヘイズ値を有する。透過率におけるヘイズ値は、ASTM D1003に従ってヘイズメータを用いて測定され得る。
幾つかの実施形態では、PSAは、高光透過率かつ低ヘイズ値を有する光学的に透明な接着剤を含む。高い光線透過率は、可視光スペクトルの少なくとも一部分(約400〜約700nm)にわたって、約90〜約100%、約95〜約100%、又は約99〜約100%であってもよく、ヘイズ値は、約0.01〜約5%未満、約0.01〜約3%未満、又は約0.01〜約1%未満であってもよい。
幾つかの実施形態では、PSAは、曇っていて、光、特に可視光を拡散する。曇ったPSAは、約5%超、約20%超、又は約50%超のヘイズ値を有し得る。曇ったPSAは、約5〜約90%、約5〜約50%、又は約20〜約50%のヘイズ値を有し得る。幾つかの好ましい実施形態では、光を拡散するヘイズは、主として拡散を促進し、つまり、発光元の光源へと後方散乱する光がほとんどない。
PSAは、約1.3〜約2.6、1.4〜約1.7、又は約1.5〜約1.7の範囲の屈折率を有してよい。PSAに選択される特定の屈折率又は屈折率の範囲は、LCFの全体的な設計に応じて異なってもよい。
PSAは、一般に少なくとも1つのポリマーを含む。PSAは、被着体同士を接着するうえで有用であり、(1)強力かつ持続的な粘着性を有し、(2)指で押さえる程度で接着し、(3)被着体上に固定される充分な性能を有し、(4)被着体からきれいに取り除かれるように充分な凝集力を有する、といった性質を示す。感圧接着剤として充分な機能を有することが示されている材料は、粘着力、剥離接着力、及び剪断保持力の望ましいバランスを得るうえで必要な粘弾性を示すように設計及び配合されたポリマーである。特性の適正なバランスを得ることは単純なプロセスではない。PSAの定量的な説明は、本明細書に引用したダルキストの参照文献に見ることができる。
例示のポリ(メタ)アクリレートPSAは、PSAの可撓性と粘着性に寄与する、モノエチレン的に不飽和の少なくとも1つのアルキル(メタ)アクリレートモノマーを含むモノマーA、及びPSAのTgを引き上げ、PSAの貼着強度に寄与する、モノエチレン的に不飽和で遊離基によって共重合可能な少なくとも1つの補強モノマーを含むモノマーBから得られる。モノマーBは、モノマーAより高いホモポリマーのガラス転移温度(Tg)を有する。本明細書で使用されるとき、(メタ)アクリル系は、アクリル系及びメタクリル系分子種の両方を指し、同様に(メタ)アクリレートに関する。
好ましくは、モノマーAは約0℃以下のホモポリマーTgを有する。好ましくは、(メタ)アクリレートのアルキル基が、平均約4から20の炭素原子を有する。モノマーAの例として、2−メチルブチルアクリレート、イソオクチルアクリレート、ラウリルアクリレート、4−メチル−2−ペンチルアクリレート、イソアミルアクリレート、sec−ブチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレート、n−デシルアクリレート、イソデシルアクリレート、イソデシルメタクリレート、及びイソノニルアクリレートが挙げられる。アルキル基は、エーテル、アルコキシエーテル、エトキシル化又はプロポキシル化メトキシ(メタ)アクリレートを含むことができる。モノマーAは、ベンジルアクリレートを含み得る。
好ましくは、モノマーBは少なくとも約10℃、例えば、約10〜約50℃のホモポリマーTgを有する。モノマーBは、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリルアミド及びそのN−モノアルキル若しくはN−ジアルキル誘導体、又は(メタ)アクリレートを含み得る。モノマーBの例には、N−ヒドロキシエチルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N−エチル−N−アミノエチルアクリルアミド、N−エチル−N−ヒドロキシエチルアクリルアミド、N,N−ジヒドロキシエチルアクリルアミド、t−ブチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチルアクリルアミド、及びN−オクチルアクリルアミドが挙げられる。モノマーBの他の例としては、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、2,2−(ジエトキシ)エチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート又はメタクリレート、3−ヒドロキシプロピルアクリレート又はメタクリレート、メチルメタクリレート、イソボルニルアクリレート、2−(フェノキシ)エチルアクリレート又はメタクリレート、ビフェニルアクリレート、t−ブチルフェニルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ジメチルアダマンチルアクリレート、2−ナフチルアクリレート、フェニルアクリレート、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、N−ビニルピロリドン、及びN−ビニルカプロラクタムが挙げられる。
一部の実施形態では、(メタ)アクリレートPSAは、約0℃未満及びより好ましくは約−10℃未満のTgが得られるように形成される。そのような(メタ)アクリレートPSAは、両方とも(メタ)アクリレートPSAコポリマーの総重量と比較して、少なくとも1つのモノマーAの重量で約60〜約98%及び少なくとも1つのモノマーBの重量で約2〜約40%を含む。
実用的なPSAは、天然ゴム系及び合成ゴム系のPSAを含む。ゴム系PSAには、ブチルゴム、イソブチレンとイソプレンのコポリマー、ポリイソブチレン、イソプレンのホモポリマー、ポリブタジエン、及びスチレン/ブタジエンゴムが挙げられる。これらのPSAは、本質的にべとついているか、又はこれらは、粘着付与剤を必要とし得る。粘着付与剤は、ロジン及び炭化水素樹脂を含む。
実用的なPSAは、熱可塑性エラストマーを含む。これらのPSAには、ポリイソプレン、ポリブタジエン、ポリ(エチレン/ブチレン)、ポリ(エチレンプロピレン)の弾性のあるブロックをともなうスチレンブロックコポリマーが挙げられる。エラストマー自体が十分に粘着性でない場合は、ゴム相に関連する樹脂を熱可塑性エラストマーPSAと共に使用してもよい。樹脂に関連するゴム相の例には、脂肪族オレフィン由来の樹脂、水素添加樹脂、及びテルペンフェノール樹脂が挙げられる。エラストマーが十分に硬くない場合は、熱可塑性相に関連する樹脂を熱可塑性エラストマーPSAと共に使用してもよい。樹脂と関連する熱可塑性相には、多環芳香族、クマロンインデン樹脂、コールタール又は石油由来の樹脂が挙げられる。
実用的なPSAには、米国特許第7,005,394号(Ylitaloら)に記載されるような、粘着力を高めた熱可塑性エポキシ感圧接着剤が挙げられる。これらのPSAは、熱可塑性ポリマー、粘着付与剤、及びエポキシコンポーネントを含む。
実用的なPSAには、米国特許第3,718,712号(Tushaus)に記載されるような、ポリウレタン感圧接着剤が挙げられる。これらのPSAは、架橋されたポリウレタン及び粘着付与剤を含む。
有用なPSAは、米国特許第2006/0216523号(Shusuke)に記載されるような、ポリウレタンアクリレートを含む。
これらのPSAは、ウレタンアクリレートオリゴマー、可塑剤及び反応開始剤を含む。
実用的なPSAには、例えば、米国特許第5,214,119号(Leirら)に記載された、ポリジオルガノシロキサン、ポリジオルガノシロキサンポリオキサミド、シリコーン尿素ブロックコポリマー等のシリコーンPSAが挙げられる。シリコーンPSAは、シリコン結合した水素と不飽和の脂肪族との間のヒドロシリル化反応から形成され得る。シリコーンPSAは、ポリマー又はゴム及び任意の粘着付与樹脂を含み得る。粘着付与樹脂は、トリアルキルシロキシ基で末端封鎖された三次元ケイ酸塩構造を含み得る。
有用なシリコーンPSAは、米国特許第7,361,474号(Shermanら)に記載されるような、ポリジオルガノシロキサンポリオキサミド及び任意の粘着付与剤も含み得る。有用な粘着付与剤としては、米国特許第7,090,922 B2号(ゾウ(Zhou)ら)に述べられるようなシリコーン粘着付与樹脂がある。
PSAは、PSAの分子量及び強度を築くため、架橋され得る。架橋剤は、化学架橋、物理架橋又はそれらの組み合わせを形成するために使用されてよく、熱、紫外線等によって活性化され得る。
幾つかの実施形態では、PSAは、米国特許第7,255,920 B2号(Everaertsら)に記載されるような(メタ)アクリレートブロックコポリマーから形成される。一般に、これらの(メタ)アクリレートブロックコポリマーは、アルキルメタクリレート、アラルキルメタクリレート、アリールメタクリレート、又はこれらの組み合わせを含む第1のモノマー組成物の反応生成物である少なくとも2つのAブロックポリマー単位であって、各Aブロックが少なくとも50℃のTgを有し、メタクリレートブロックコポリマーがAブロックを20〜50重量パーセント含む、少なくとも2つのAブロックポリマー単位と、アルキル(メタ)アクリレート、ヘテロアルキル(メタ)アクリレート、ビニルエステル、又はこれらの組み合わせを含む第2のモノマー組成物の反応生成物である少なくとも1つのBブロックポリマー単位であって、Bブロックが20℃以下のTgを有し、(メタ)アクリレートブロックコポリマーがBブロックを50〜80重量パーセント含む、少なくとも1つのBブロックポリマー単位と、を含み、Aブロックポリマー単位は、Bブロックポリマー単位のマトリックス中に、約150nm未満の平均サイズを有する微小領域として存在する。
幾つかの実施形態では、接着剤は透明なアクリルPSA、例えば、3M CompanyからのVHB(商標)Acrylic Tape 4910Fなどの転写テープ、及び国際公開第2004/0202879号に記載されている3M(商標)Optically Clear貼合せ用接着剤(8140及び8180シリーズ)、3M(商標)Optically Clear貼合せ用接着剤(8171 CL及び8172 CL)を含む。他の例示の接着剤が、米国特許公開第2001/0039099号(Shermanら)に記載される。幾つかの実施形態では、接着剤は、米国特許第6,663,978 B1号(Olsonら)に記載されるような置換又は非置換の芳香族部分を含有する少なくとも1つのモノマーから形成されたPSAを含む。
幾つかの実施形態では、PSAは、(a)ペンダントビフェニル基を有するモノマー単位と、(b)アルキル(メタ)アクリレートモノマー単位と、を含む米国特許出願第11/875194号(63656US002、Determanら)に記載されるようなコポリマーを含む。
幾つかの実施形態では、PSAは、(a)ペンダントカルバゾール基を有するモノマー単位と、(b)アルキル(メタ)アクリレートモノマー単位と、を含む米国特許仮出願第60/983735号(63760US002、Determanら)に記載されるようなコポリマーを含む。
幾つかの実施形態では、接着剤は、接着剤マトリックス中に分散されてルイス酸/塩基のペアを形成するブロックコポリマーを含む米国特許仮出願第60/986298号(63108US002、Schafferら)に記載されるような接着剤を含む。ブロックコポリマーはABブロックコポリマーを含み、Aブロック相は分離して、Bブロック/接着剤マトリックス内部に微小領域を形成する。例えば、接着剤マトリックスは、アルキル(メタ)アクリレートとペンダント酸官能基を有する(メタ)アクリレートとのコポリマーを含んでもよく、ブロックコポリマーは、スチレン−アクリレートコポリマーを含んでもよい。微小領域は散乱入射光線を前方に進めるほど十分に大きいが、入射光線を後方散乱するほど大きくなくてもよい。通常、これらのマイクロドメインは可視光の波長(約400〜約700nm)よりも大きい。いくつかの実施形態では、微小領域のサイズは約1.0〜約10μmである。
接着剤は、ストレッチリリースPSAを含んでもよい。ストレッチリリースPSAは、0度角で又はほぼ0度角で延伸されると基材から除去することができるPSAである。幾つかの実施形態では、接着剤又は光学テープで用いられたストレッチリリースPSAは、1ラジアン/秒及び−17℃で測定された場合、約10MPa未満の剪断力貯蔵弾性率を有する、又は1ラジアン/秒及び−17℃で測定された場合、約0.03〜約10MPaを有する。ストレッチリリースPSAは、分解、再加工、又は再生利用が望ましい場合に使用してもよい。
いくつかの実施形態では、ストレッチリリースPSAは、米国特許第6,569,521 B1号(Sheridanら)又は米国特許仮出願第61/020423号(63934US002、Shermanら)及び同第61/036501号(64151US002、Determanら)に記載されるようなシリコーン系PSAを含んでもよい。このようなシリコーン系PSAは、MQ粘着付与樹脂及びシリコーンポリマーの組成物を含む。例えば、ストレッチリリースPSAは、MQ粘着付与樹脂と、尿素系シリコーンコポリマー、オキサミド系シリコーンコポリマー、アミド系シリコーンコポリマー、ウレタン系シリコーンコポリマー、及びこれらの混合物からなる群から選択されるエラストマーのシリコーンポリマーと、を含んでもよい。
いくつかの実施形態では、ストレッチリリースPSAは、米国仮出願第61/141767号(64418US002、Yamanakaら)及び同第61/141827号(64935US002、Tranら)に記載されるようなアクリレート系PSAを含んでもよい。このようなアクリレート系のPSAには、アクリレート、無機粒子及び架橋剤の組成物が挙げられる。これらのPSAは、単層又は多層であることができる。
PSA及び/又は構造化面層は、充填剤、粒子、可塑剤、連鎖移動剤、反応開始剤、酸化防止剤、安定剤、粘度調整剤、帯電防止剤、蛍光染料及び顔料、リン光染料及び顔料、量子ドット、並びに繊維強化剤など1つ以上の添加剤を任意に含んでよい。
接着剤は、ナノ粒子(直径約1μm未満)などの粒子、微小球(直径1μm以上)又は繊維を含むことによって、曇ったように、かつ/又は拡散性に作製されてもよい。代表的なナノ粒子にはTiOが挙げられる。いくつかの実施形態では、粘弾性光ガイドは、光学的に透明なPSA及びPSAの屈折率未満の屈折率を有するシリコーン樹脂粒子を含む、米国特許仮出願第61/097685号(Shermanら、代理人整理番号64740US002)に記載されるようなPSAマトリックス及び粒子を含んでもよい。
いくつかの実施形態では、PSAが微細構造化された接着面を有して、塗布時に抽気できることが望ましくてもよい。抽気を有する光学PSAの付加方法は、米国特許出願公開第2007/0212535号に記載されている。
接着剤層は、米国特許第2007/0055019 A1号(Shermanら、代理人整理番号60940US002)及び同第2007/0054133 A1号(Shermanら、代理人整理番号61166US002)に記載されるような多官能性エチレン性不飽和シロキサンポリマーと1つ以上のビニルモノマーとの硬化反応生成物を含んでもよい。
接着剤層は、加圧がほとんどない、又は全くない場合に層が強力な接着性を示すようにPSAを含んでもよい。PSAは、(Handbook of Pressure Sensitive Adhesive Technology,Second Ed.,D.Satas,ed.,Van Nostrand Reinhold,New York,1989に記載されるような)ダルキスト基準線に記載のPSAである。有用なPSAには、天然ゴム、合成ゴム、スチレンブロックコポリマー、(メタ)アクリルブロックコポリマー、ポリビニルエーテル、ポリオレフィン、及びポリ(メタ)アクリレートに基づくものが挙げられる。本明細書で用いるとき、(メタ)アクリル系とは、アクリル系及びメタクリル系分子種の両方を指し、同様に(メタ)アクリレートに関する。
例示のPSAは、ポリエーテルセグメントを含むオリゴマー及び/又はモノマーから誘導されるポリマーを含み、そのポリマーの35〜85重量%がそれらのポリエーテルセグメントを含むものである。これらの接着剤は、米国特許出願公開第2007/0082969 A1号(Malikら)に記載されている。別の例示のPSAは、フリーラジカル重合可能なウレタン系又は尿素系オリゴマー及びフリーラジカル重合可能なセグメント化シロキサン系コポリマーの反応生成物を含み、これらの接着剤は、米国特許仮出願第61/410510号(Tapioら、代理人整理番号67015US002)に記載されている。
場合によっては、接着剤層はシリコーンを含有しない接着剤を含む。シリコーンは、Si−O及び/又はSi−C結合を有する化合物を含む。例示の接着剤は、国際公開第2009/085662号(代理人整理番号63704WO003)に記載されるような硬化性非シリコーン尿素系オリゴマーから調製される非シリコーン尿素系接着剤を含む。好適な非シリコーン尿素系接着剤は、X−B−X反応性オリゴマー及びエチレン性不飽和モノマーを含んでもよい。このX−B−X反応性オリゴマーは、エチレン性不飽和基としてXを含み、少なくとも1つの尿素基を有する非シリコーンセグメント化尿素系単位としてBを含む。幾つかの実施形態では、接着剤層は微細構造化されていない。
別の例示の接着剤は、国際出願PCT/US2010/031689号(代理人整理番号65412WO003)に記載されているような非シリコーンウレタン系接着剤を含む。好適なウレタン系接着剤は、X−A−B−A−X反応性オリゴマー及びエチレン性不飽和モノマーを含んでもよい。X−A−B−A−X反応性オリゴマーは、エチレン性不飽和基としてXを含み、数平均分子量が5,000グラム/モル以上の非シリコーン単位としてBを含み、ウレタン結合基としてAを含む。
図3Aは、本開示の一態様による光制御フィルム300の断面概略図を示す。図3Aに示される要素310〜330のそれぞれは、前述されている図2Aに示される同様に番号付けされた要素210〜230に対応する。例えば、図2Aを参照して記載される第1の主表面214は、図3Aに示される第1の主表面314などに対応する。図3Aでは、Y−Z平面に等しい視野平面118によって図1のLCF 100の断面図が、図2Aに示される断面図と類似して示される。
図3Aでは、LCF 300は、光学的に絶縁された光透過性空洞322のアレイを含む微細構造化層310を含み、光学的に透明なフィルム330上に配設される。それぞれの空洞322は、第1の開口324と、第2の開口328と、第1の開口324から第2の開口328まで延在する少なくとも1つの側壁326と、を含む。少なくとも1つの側壁326のそれぞれは、第1の主表面314に対する垂線315と側壁角θを形成する。垂線315から測定される第1の視野カットオフ角φは、空洞322から幾何学的に画定され得る。第1の視野カットオフ角φの外側のLCF 300を遮る光線は、微細構造化層310内の側壁326によって遮られ、当業者に既知であるように、反射されるか、又は吸収されるかのいずれかであり得る。反射(TIRによるなど)及び吸収の両方を含むLCFを通す光線の経路の更なる説明が、例えば、米国特許出願第US2010/0214506号(Gaidesら)に見ることができる。
図3Bは、本開示の一態様によるLCF 300の断面概略図を示す。図3Aに示される要素310〜330のそれぞれは、前述されている図2Aに示される同様に番号付けされた要素210〜230に対応する。例えば、図2Aを参照して記載される第1の主表面214は、図3Aに示される第1の主表面314などに対応する。図3Aでは、X−Z平面に等しい視野平面118によって図1のLCF 100の断面図が、図2A又は図3Aのいずれかに示されるY−Z平面図に垂直に示される。
図3Bでは、LCF 300は、光学的に絶縁された光透過性空洞322のアレイを含む微細構造化層310を含み、光学的に透明なフィルム330上に配設される。空洞322のそれぞれが円形断面と異なる断面を含んでもよいため、他所に記載されるように、図1の視野平面118におけるそれぞれの空洞322の形状は、図3Bが図2A及び図3Aに示されるようなY−Z平面に等しい視野平面118におけるそれぞれの空洞222、322の形状と異なってもよい場合に示されるようなX−Z平面に等しい。したがって、それぞれの空洞322と関連付けられる幅「W1」及び「W2」は、当業者に既知であるように、X−Z平面又はY−Z平面のいずれかの内部で見られるときにいずれかの視野及びそれぞれの空洞322の形状において異なってもよい。
それぞれの空洞322は、第1の開口324’と、第2の開口328’と、第1の開口324’から第2の開口328’まで延在する少なくとも1つの側壁326’と、を含む。少なくとも1つの側壁326’のそれぞれは、第1の主表面314に対する垂線315と第2の側壁角θ’を形成する。垂線315から測定される第2の視野カットオフ角φ’は、空洞322から幾何学的に画定され得る。第2の視野カットオフ角φ’の外側のLCF 300を遮る光線は、微細構造化層310内の側壁326’によって遮られ、当業者に既知であるように、反射されるか、又は吸収されるかのいずれかであり得る。場合によっては、例えば、空洞322の断面区域が円に対応するとき、第1の視野カットオフ角φ及び第2の視野カットオフ角φ’は、同一であってもよい。
それぞれの平面視野カットオフ角(例えば、φ及びφ’)は、W1及びW2が特定の視野平面118のそれぞれの開口幅であるD/((W1+W2)/2)によって得られるアスペクト比から本質的に決定される。特定の一実施形態では、複数の光学的に絶縁された光透過性空洞322のそれぞれは、最小のアスペクト比が少なくとも1.25であり、かつ最大のアスペクト比が8.25以下であるようなものである。光制御フィルム300は、少なくとも1.25のアスペクト比によって決定される方向に70度以下の視野角を有するであろう。光制御フィルム300は、8.25以下のアスペクト比によって制御される方向に10度以上の視野角を有するであろう。
図4Aは、本開示の一態様による光制御された物品401の断面概略図を示す。図4Aでは、LCF 400は光源490と基材450との間に配設され、視認者491は光源490から基材450の反対側である。いくつかの実施形態では、基材450は、液晶ディスプレイ、有機発光ダイオードディスプレイ、プラズマディスプレイ、電気泳動ディスプレイ、印刷画像などのディスプレイ、又は建築用窓ガラス等の窓であってもよい。いくつかの実施形態では、LCF 400は、本明細書に含まれる修正のいずれかを含んでもよく、図2A又は図2Cのいずれかに示されるように基材450に対して配向されてもよい。LCF 400は、垂直線415から測定されるように視野カットオフ角φを含む。したがって、LCF 400は、他所に記載されるように、視野カットオフ角φの外側である光源490からの光線が視認者491に達するのを防ぐ。
図4Bは、本開示の一態様による光制御された物品402の断面概略図を示す。図4Bでは、基材450は、光源490とLCF 400との間に配設され、視認者491は、光源490からLCF 400の反対側である。いくつかの実施形態では、基材450は、液晶ディスプレイ、有機発光ダイオードディスプレイ、プラズマディスプレイ、電気泳動ディスプレイ、印刷画像などのディスプレイ、又は建築用窓ガラス等の窓であってもよい。いくつかの実施形態では、LCF 400は、本明細書に含まれる修正のいずれかを含んでもよく、図2A又は図2Cのいずれかに示されるように基材450に対して配向されてもよい。LCF 400は、垂直線415から測定されるように視野カットオフ角φを含む。したがって、LCF 400は、他所に記載されるように、視野カットオフ角φの外側である光源490からの光線が視認者491に達するのを防ぐ。
図4Cは、本開示の一態様による光制御された物品403の斜視概略図を示す。図4Cでは、基材450及びLCF 400は、光源490と視認者A、B、C、又はD(図4A又は図4Bのいずれかに記載されるような視認者491と類似)との間に配設される。視認者A、B、C、Dは、垂線415の周囲の様々な場所(左右、上下、及び垂線415を取り囲む360度の円の周囲など)に位置する。したがって、LCF 400は、視野カットオフ角φの外側である光源490からの光線が視認者A、B、C、Dに達するのを防ぐ。
本開示は、可撓性空洞アレイ物品を作製するためのプロセスを提供する。本プロセスは、微細構造化成形型上に硬化性樹脂組成物を鋳造する工程と、樹脂組成物を硬化させる工程と、得られた物品を成形型から除去する工程と、を含む。同様のプロセスが米国特許第5,175,030号、同第5,183,597号、同第5,384,571号、同第5,691,846号、及び同第6,778,336号、並びにPCT国際特許公開第WO 9511464号に記載されている。簡潔に要約すると、このような空洞アレイ物品を作製するためのプロセスは、
a)微細構造体要素(例えば、空洞)を形成するために好適な成形面から延在する複数の突起部を備える成形面を有する成形型と、
流動性の硬化性樹脂組成物と、
第1の主表面及び第2の主表面を有する光学的に透過性の可撓性層と、を提供する工程であって、光学的に透過性の可撓性層の第1の主表面が、硬化樹脂組成物への接着を促進するように表面処理されることができ、光学的に透過性の可撓性層の厚さが、約250μm以下である、提供する工程と、
b)所望の微細構造体要素を形成するために好適な樹脂組成物の量を成形面に適用する工程と、
c)樹脂組成物を光学的に透過性の可撓性層の第1の主表面と接触させる工程と、
d)可撓性層に結合された硬化微細構造化層を含む空洞アレイ物品を形成する可撓性層と接触しながら樹脂組成物を硬化させる工程と、
e)空洞アレイ物品を成形型から除去する工程と、を含む。
成形型は、突起部が空洞アレイ物品の製造中に望ましくなく変形させるように、かつ空洞アレイが硬化した後にそこから分離され得るにすべきである。空洞アレイ物品の複製のための成形型を形成するのに有用であるように既知である基材の具体例としては、直接機械加工され得る材料が挙げられる。このような材料は、バリを形成せずに清潔に機械工し、低延性及び低粒状性を示し、突起部の形成後に寸法精度を維持することが好ましい。様々な機械加工可能なプラスチック(熱硬化性材料及び熱可塑性材料の両方を含む)、例えば、アクリル樹脂及び機械加工可能な金属、好ましくは非鉄、例としてアルミニウム、黄銅、銅、及びニッケルが既知である。多くの場合、成形型(即ち、開示された空洞アレイが形成される部材)として機械加工された又は成形された表面の最初又は後の生成複製物を使用することが所望される場合がある。使用される成形型及び樹脂組成物の性質に応じて、硬化空洞アレイは、成形型から容易に分離させてもよく、あるいは所望の分離特質を得るのに分割層が必要になる場合もある。分割層材料の具体例としては、誘起表面酸化層、中間薄金属コーティング、化学的銀鍍金、及び/又は例えば、シリコーン若しくはフッ素化材料等の低エネルギー面を生成する異なる材料若しくはコーティングの組み合わせが挙げられる。所望であれば、好適な作用剤が所望の分離特質を得るように樹脂組成物に組み込まれてもよい。
上述したように、成形型は、高分子、金属性複合物(polymeric, metallic, composite)、又はセラミック材料から作製されてもよい。いくつかの実施形態では、樹脂の硬化は、成形型を通って放射線を適用することによって実施される。かかる例において、成形型は、そこを通って樹脂の照射を可能にするように十分に透明であるべきである。かかる実施形態のための成形型が作製され得る材料の具体例としては、ポリイミド、ポリアクリレート、ポリオレフィン、ポリカーボネート、及び硬化ウレタンアクリレートが挙げられる。しかしながら、金属成形型が典型的に好ましく、それらが所望の形状に形成され得るとき、耐久性があり、基材に優れた光学面を提供することもできる。
流動性樹脂が成形型の成形面に適用される。樹脂は、任意に適用された真空、圧力、又は機械的手段で、成形面の区域及び/又は空洞の中に流れ込むようにすべきである。これは、空洞を少なくとも実質的に充填し、及び/又は成形面上の突起部を取り囲む、十分な量で適用されることが好ましい。
本開示の方法はまた、空洞アレイを型板構造の表面から剥離する工程も含む。一般に、成形可能な材料を型板構造の表面から除去する工程は、成形可能な材料が型板構造に完全に相補的である形状を維持することを可能にするように行われ、したがって成形可能な材料は、微細構造化層の形態で型板構造の表面から除去される。
空洞アレイ物品が実質的に不変の特徴を有すると特徴付けられるが、物品は、剛性であり又は特徴の形状を維持するものを超える構造記憶を保持することが必要とされないことが理解されるであろう。可撓性の空洞アレイ物品は、積み重ねたシートとしてスプール上の圧延形状、又は便利な貯蔵のための任意の他の構成など、小型の形態で保管されてもよい。
図5は、本開示の一態様によるLCFを作製するためのプロセスの概略的側面図を示す。樹脂組成物520の任意の第1の部分が押し出され、第1のゴムロール521に近接近させる任意の第1の樹脂ホッパー550を通過する。第1のゴムロール521は、時計回り運動で回転し、温度制御され得るパターン化成形型ロール583に対して挟む。パターン化成形型ロール583は、複数の微細構造化突起部584を含む。パターン化成形型ロール583は、図示されるように反時計方向に回転するマンドレル上に装着されてもよい。任意の第1の樹脂ホッパー550からの樹脂組成物520の任意の第1の部分は、微細構造化突起部584を少なくとも部分的に充填してもよい。次に、部分的に充填された微細構造化突起部584は、任意の第1の放射線源540で予め硬化されてもよい。任意の第1の放射線源540は、例えば、発光ダイオード(LED)のアレイを含む任意の好適な放射線源であってもよい。
光学的に透過可能な可撓性層530(例えば、高分子フィルム)は、巻き出しアイドラ581から第1のニップローラー587の上に、微細構造化突起部584を含むパターン化成形型ロール583の一部分を回って、第2のニップローラー588の一部分を回って、巻き戻しアイドラ582上に通される。樹脂組成物586の第2の部分が、第2の樹脂ホッパー585からパターン化成形型ロール583に近接する位置の光学的に透過可能な可撓性層530上に直接鋳造される。次に、第1のニップローラー587の適切な据え付け(後述)によって圧力が加えられて、樹脂/可撓性層の混合がパターン化成形型ロール583と接触される。第1のニップローラー587に加えられた圧力は、パターン化成形型ロール583の微細構造化突起部584と光学的に透過性の可撓性層530との間に延在する樹脂の量を制御する役割を果たし、微細構造化突起部584によって形成される空洞の底壁(即ち、例えば図2Bに示されるランド領域229)の厚さの制御を可能にする。樹脂組成物586は、例えば、複数の放射線放射バルブを含む第1の放射線源541からの化学線への曝露によって硬化される。硬化空洞アレイ物品500は、第2のニップローラー588でパターン化成形型ロール583から引っ張り出され、巻き戻しアイドラ582上に収集される。いくつかの実施形態では、任意の第2の放射線源592が、空洞アレイ物品500の微細構造化面上に放射線を指向するように位置決めされ、硬化プロセスを完了する。
いくつかの実施形態では、パターン化成形型ロール583は、樹脂組成物586の粘度を調節するように加熱され、それによって底壁の厚さを制御する追加の手段を提供してもよい。
本開示のポリマー成分を選択することに際して、微細構造化層及び可撓性層に適合したポリマー材料を選択することが重要であってもよい。好ましい適合性の態様は、硬化されるときに微細構造化層の樹脂組成物の材料が光学的に透過性の可撓性層に結合することができることである。特定の好ましい実施形態では、光学的に透過性の可撓性層の主表面が、微細構造化層を形成する硬化ポリマーとの結合を促進するように表面処理される。好適な表面処理としては、例えば、放射線処理、コロナ放電処理(例えば、空気又は窒素コロナ放電)、火炎処理、プラズマ処理、高エネルギー紫外線処理(例えば、閃光灯処理)、及び化学的プライミング処理(例えば、化学的反応コーティング)が挙げられる。
空洞のアレイに使用するのに選択される樹脂は好ましくは、十分な耐久性及び化学的安定性に加えて、高効率の光透過率を検出デバイス又はシステムに提供する反応生成物を生じる。好適なポリマーの具体例としては、エポキシ、ポリエステル、ポリエーテル、及びウレタンから誘導されるアクリル系樹脂、エチレン系不飽和化合物、少なくとも1つのペンダントアクリレート基を有するアミノプラスト誘導体、イソシアネート及びポリオール(又はポリアミン)から誘導されるポリウレタン(ポリ尿素)、少なくとも1つのペンダントアクリレート基を有するイソシアネート誘導体、アクリル化エポキシ以外のエポキシ樹脂、並びにこれらの混合物及び組み合わせからなる群から選択される樹脂が挙げられる。ポリ(カーボネート)、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリエチレンテレフタレート、脂肪族、ポリウレタン等のポリマー、一官能性若しくは多官能性アクリレート又はアクリル化エポキシ等の架橋アクリレート、及び一官能性若しくは多官能性モノマーと混合されるアクリル化ウレタンが典型的に好ましい。
これらのポリマーは、以下の理由の1つ以上に対して典型的に好ましい:高耐熱性、環境安定性かつ清澄性、金型又は成形型からの優れた剥離、及びコーティングを受容するための高い受容性。
微細構造化要素を形成するために好適な材料の他の具体例は、化学線、例えば、電子ビーム、紫外線、又は可視光に曝露することによって、フリーラジカル重合機構で架橋することができる反応性樹脂系である。放射線開始のカチオン重合性樹脂を使用してもよい。マイクロアレイ要素を形成するために好適な反応性樹脂は、光開始剤とアクリレート基を有する少なくとも1つの化合物との混合物であってもよい。好ましくは、樹脂混合物は、照射時に架橋ポリマー網状組織の形成を確実にするために、一官能性、二官能性、又は多官能性化合物を含有する。化学媒介による重合性樹脂が使用されてもよい(例えば、これらは、過酸化ベンゾイル等の熱反応開始剤を添加して熱的(thermal)手段によって重合されてもよい)。米国特許第6,395,124号、同第6,692,611号は、可視域(例えば、400nmより長い)内である光の波長を使用して重合のフリーラジカル開始に好適である例示の光開始剤を開示する。
本明細書で使用可能な、フリーラジカル機構によって重合可能な樹脂の代表的実施例としては、エポキシ、ポリエステル、ポリエーテル、及びウレタン、エチレン系不飽和化合物、少なくとも1つのペンダントアクリレート基を有するアミノプラスト誘導体、少なくとも1つのペンダントアクリレート基を有するイソシアネート誘導体、アクリレート化エポキシ以外のエポキシ樹脂、並びにこれらの混合物及び組み合わせから誘導されるアクリル系樹脂が挙げられる。本明細書では、用語「アクリレート」とは、アクリレート及びメタクリレートの両方を包含するために使用される。米国特許第4,576,850号は、本開示の空洞アレイに使用されてもよい架橋樹脂の例を開示する。
エチレン系不飽和樹脂は、炭素、水素及び酸素、並びに任意に、窒素、硫黄の原子を含有するモノマー化合物及び高分子化合物の両方を含み、ハロゲン元素が本発明で使用されてもよい。酸素原子又は窒素原子、あるいはその両方が、一般に、エーテル、エステル、ウレタン、アミド、及び尿素基中に存在する。エチレン系不飽和化合物は、好ましくは、約4,000未満の分子量を有し、好ましくは、脂肪族モノヒドロキシ基と、脂肪族ポリヒドロキシ基を含有する化合物フィルムと、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸などの不飽和カルボン酸と、の反応から調製されるエステルである。このような材料は、通常、市販品として容易に入手可能であって、容易に重合され得る。
本開示に用いるのに好適であるアクリル基又はメタクリル基を有する化合物のいくつかの具体例を以下に列記する。
(1)一官能性化合物:エチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレート、イソオクチルアクリレート、ボルニルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、2−フェノキシエチルアクリレート、及びN,N−ジメチルアクリルアミド;
(2)二官能性化合物:1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、及びジエチレングリコールジアクリレート;並びに
(3)多官能性化合物:トリメチロールプロパントリアクリレート、グリセロールトリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、及びトリス(2−アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート。
好ましくは、材料を含有する一官能性アクリレートと二官能性アクリレートと多官能性アクリレートとの混合物が使用される。これらの成分間の比率を変動することが、完全に硬化された材料の機械的特性を決定することを当業者は理解するであろう。
その他のエチレン系不飽和化合物及び樹脂の幾つかの代表例としては、スチレン、ジビニルベンゼン、ビニルトルエン、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、モノアリル、ポリアリル、及びポリメタリルエステル例えば、ジアリルフタレート及びジアリルアジパート、並びにカルボン酸のアミド例えば、N,N−ジアリルアジパミドが挙げられる。
本開示の空洞アレイ物品内のアクリル酸化合物と混合可能な光重合開始剤の具体例としては、以下の、ベンジル、メチルオルソベンゾエート、ベンゾイン、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等、ベンゾフェノン/三級アミンアセトフェノン、例えば、2,2−ジエトキシアセトフェノン、ベンジルメチルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル(isopropylphenyl))−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−N,N−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−1−ブタノン、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニルホスフィンオキシド、フェニル−ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシド、2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルホスフィナート、2−メチル−1−4(メチルチオ)、フェニル−2−モルホリノ−1−プロパノン、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)(2,4,4−トリメチルペンチル)ホスフィンオキシド等が挙げられる。これらの化合物は、個別に又は組み合わせて使用されてもよい。
エポキシ及びビニルエステル官能基を含有する材料を含むがこれらに限定されないカチオン重合性材料が本明細書で使用されてもよい。これらの系は、トリアリールスルホニウム塩及びジアリールヨードニウム塩のようなオニウム塩開始剤によって光重合が開始される。
好ましくは、本開示の方法に使用される光学的に透過性の可撓性層は、PC(ポリカーボネート)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PEN(ポリエチレンナフタレート)、HDPE(高密度ポリエチレン)、LDPE(低密度ポリエチレン)、LLDPE(線状低密度ポリエチレン)、他の光透過性エラストマー、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されるポリマー材料である。PC、PET、及びPENが特に好ましい。このような材料は典型的に、微細構造化層との所望の結合を可能にしながら、得られた空洞アレイ物品に所望の耐久性、可撓性、及び光透過率を付与する。
光学的に透過性の可撓性層は好ましくは、約70℃超のガラス転移温度及び約3×10Pa以上の弾性率を有するポリマーを含む。得られた空洞アレイ物品が形成されるときに曝露される条件下で光学的に透過性の可撓性層がその物理的一体性を保持するようなポリマーが好ましい。光学的に透過性の可撓性層は、光透過性であるべきであり、好ましくは、実質的に透明である。例えば、樹脂組成物がフィルムに適用されるときに透明になるか、又は例えば、硬化条件に応じて製造プロセス中にのみ透明になる艶消し仕上げを備えるフィルムが本明細書で有用である。
光学的に透過性の可撓性層は、所望により単層又は多層成分のいずれかであってもよい。多層の場合、微細構造化層が結合される層は、他の層が、得られた空洞アレイに所望の特質を付与する必要に応じて選択された特質(例えば、反射防止の光学透過率)を有する微細構造化層と接触しない点において有用であると本明細書に記載される特性を有するべきである。有利には、多層フィルムは、空洞アレイ物品に顕著な構造的一体性(例えば、引裂き抵抗)を付与してもよい。更に、多層構築に使用されるフィルムは、選択された光の波長を透過させ、及び/又は反射させるように選択されてもよい。
光学的に透過可能な可撓性層は、約2マイクロメートル〜約250マイクロメートルの厚さ、約2マイクロメートル〜約125マイクロメートルの厚さ、約2マイクロメートル〜約50マイクロメートルの厚さ、約4マイクロメートル〜約25マイクロメートルの厚さ、又は約2マイクロメートル〜約12マイクロメートルの厚さであってもよい。光学的に透過性の可撓性層の好ましい材料としては、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、及びポリエチレンテレフタレート(PET)が挙げられる。好ましくは、光学的に透過性の可撓性層は、図5に示されるプロセスに使用されるようにロール形状で利用可能である。
着色剤、ブロッキング防止剤等の加工助剤、剥離剤、潤滑剤、及び他の添加剤は、所望であれば、微細構造化層及び光学的に透過性の可撓性層のうちの1つ又は両方に添加されてもよい。着色剤は、微細構造化層が形成される樹脂組成物中に溶解される染料を含んでもよい。別の方法として、又は加えて、着色剤は、微細構造化層が形成される樹脂中に均一に分散される顔料を含んでもよい。選択される特定の着色剤は、特定の光の色に対する所望の透過率(及び/又は非透過性)に依存し、着色剤は典型的に、約0.01〜5.0重量パーセントで添加される。好ましい着色剤は、LCFの空洞を通して行われるディスプレイの観察を実質的に妨げない。
微細構造化層又は微細構造化層に適用されるコーティング内から樹脂に添加される着色剤の量は、以下のパラメータの1つ以上に応じて調節されてもよい:着色剤の光吸収特性、最も近い隣接する空洞間の距離、及び空洞の底壁の厚さ。着色剤の濃度が上昇するにつれて、微細構造化層によって吸収された光の量が増加することは当業者に認識されるであろう。
高濃度の着色剤を含有する微細構造化層は、比較的より多くの光を吸収し、したがって空洞の比較的より近い間隔を可能にする。しかしながら、これらの実施形態では、底壁は、空洞から底壁まで実質的にすべての光の透過を可能にするために、比較的より薄く調整されるべきである。
それに対して、着色剤のより低い濃度を含有する微細構造化層は、比較的より少ない光を吸収し、したがって光が1つの空洞から隣接する空洞まで微細構造化層を通って横方向に通過するのを防ぐために、空洞の比較的より大きい間隔を必要とする。しかしながら、これらの実施形態では、底壁は、比較的厚く調整されてもよいが、それでも空洞から底壁まで実質的にすべての光の透過を可能にする。
いくつかの実施形態では、成形型の成形面を流動性材料と接触させる工程の前に、剥離剤が成形型の表面に適用される。本明細書で使用されるとき、「剥離剤」は、物品を形成する際に成形可能な材料を成形型の表面から分離させるのに役立つ、任意の化合物、組成物、又は他の物質である。有用な剥離剤としては、シリコーンオイル、ポリビニルアルコール、フッ素化シラン、又は他の既知の剥離剤が挙げられる。剥離剤の種類及び量の選択は、得られた空洞アレイで行われる反応との適合性、成形型の強度、硬化性樹脂組成物、接触及び成形プロセスの環境条件、物品の歪み又は欠陥に対する許容誤差の度合いなどのいくつかの容易に判別可能な要因に依存する。
いくつかの実施形態では、上述した工程に加えて、空洞アレイ物品を作製するためのプロセスは、微細構造化層及び/又は光学的に透過性の可撓性層の一部分を除去する(例えば、切除又はエッチングによって)工程を更に含む。これらの実施形態では、空洞アレイ物品は、材料を空洞アレイ物品の少なくとも1つの表面(例えば、第1の主表面、第2の主表面、又は第1の主表面及び第2の主表面の両方)から選択的に除去するプロセスにかけられる。
したがって、切除又はエッチング工程が物品の第1の主表面にのみ適用されるいくつかの実施形態では、それぞれの空洞の比較的薄い底壁は、物品から選択的に除去され、それによって光学的に透過性の可撓性層がアレイ内のそれぞれの空洞の底を形成させてもよい。有利には、このプロセスは、高濃度の着色剤が使用されるときに特に、個々の空洞の内部から透過される光のより良い回復を提供することができる。
切除又はエッチング工程が物品の第2の主表面にのみ適用される代替の実施形態では、比較的厚い光学的に透過性の可撓性層の一部分は、より薄い光学的に透過性の可撓性層を生成するように均一に除去されてもよい。物品の第1の主表面及び第2の主表面の両方が切除プロセスにかけられるとき、得られた空洞アレイ物品は、空洞からの光透過率の増加を有することができる。
可撓性高分子フィルムの薄い層を制御可能に切除するためのプロセスは、当該技術分野において既知であり、例えば、プラズマ処理、反応性イオンエッチング、レーザーアブレーション、又は化学エッチング(例えば、PETフィルムを化学的にエッチングする40重量/体積%の水酸化カリウム及び20重量/体積%のエタノールアミン)を含む。
アレイ基材の表面は、空洞の特性及び機能を改良するように材料の薄い層でコーティングされてもよい。コーティングの望ましい特性は、耐久性及び反射率としてかかる光学特性を含んでもよい。
コーティングは、アレイの表面(即ち、空洞の外側にある区域)上に、空洞の底壁上に、及び/又は空洞の側壁上に蒸着されてもよい。一実施形態では、薄いフィルムは、基材全体に蒸着される。別の実施形態では、コーティングは、アレイの表面上に蒸着される。更なる実施形態では、コーティングは、それぞれの空洞の底壁上に蒸着される。更なる実施形態では、コーティングは、それぞれの空洞の側壁上に蒸着される。いくつかの実施形態では、コーティングは、それぞれの空洞の底壁及び側壁上、並びに基材の表面上に蒸着される。
用語「コーティング」は、基材の他の特質寸法より著しく狭い厚さを有する比較的薄い組成物(例えば、フィルム)を指す。好ましい実施形態では、コーティングは、約25〜約1000ナノメートルの厚さを有する微細構造化層に均一かつ等角である。コーティングの厚さは、アレイの表面にわたって不均一であってもよい。例えば、一実施形態では、薄いフィルムコーティングの厚さは、アレイ基材の上面上に約50〜500nm、空洞の側壁上に約25〜250nm、及び空洞の底壁上に約50〜500nmであってもよい。
多くの異なる種類の材料がコーティングとして使用されてもよい。コーティング材料の組成物は、アレイ材料、応用、及びコーティング蒸着の方法に依存する。一実施形態では、コーティングがポリマー(例えば、無機ポリマー)である。コーティングが非金属酸化物(例えば、二酸化ケイ素(SiO))であってもよい。他のコーティングが、例えば、金属合金、金属導体酸化物若しくは半導体酸化物、窒化物、炭化物、又はホウ化物であってもよい。基材をコーティングするための他の材料は、金層(例えば24カラットの金)を含んでもよい。多くのコーティングが市販されている。
光学的な絶縁
本開示は、X−Y平面で光学的に絶縁され、Z軸で光学的に透過性である空洞のアレイを提供する。空洞は、本明細書に記載される様々な手段によって光学的に絶縁されてもよい。いくつかの実施形態では、アレイの空洞を光学的に絶縁するための手段は、微細構造化層内の着色剤を分散させるか、又は溶解させる工程を含む。いくつかの実施形態では、着色剤は、微細構造化層が形成される材料(例えば、プラスチックポリマー)中に溶解され、又は均一に分散される。
着色剤は、選択された光の波長又は選択された光の波長帯域(例えば、特定の色又は色の集合又は可視波長の全スペクトル)を吸収する顔料又は染料であってもよい。特定の一実施形態では、人間の可視スペクトル全体にわたるような、広い光の色スペクトルにわたる均一の広範な吸光度がより好ましくあってもよい。可視スペクトルにわたる均一に広範な吸光度は、画像又は表示のカラーバランスが選択吸収によって悪影響を受けないため、光制御フィルムが画像又は表示等のフルカラーの情報担持構造と関連付けられる使用に有益であってもよい。場合によっては、広範な吸光度は、3つ以上の染料又は顔料からの補色を組み合わせることによって得られてもよい。紫外線スペクトル内の吸光度を最小化することがより好ましくてもよく、そのため樹脂の硬化が過度に阻害されない。好適な着色剤の非限定的な例としては、例えば、カーボンブラック、フクシン、カルバゾールバイオレット、及びForonブリリアントブルーを挙げられることができる。
本明細書に記載される好適な着色剤は、様々な染料の分類に属する。好適な着色剤の分類の非限定的な例としては、アントラキノン(例えば、1,5−ビス[(1−メチルエチル)アミノ)]−9,10−アントラセンジオン及び1−(ヘキシルアミノ)−4−ヒドロキシ−9,10−アントラセンジオン)、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)メチレンメロシアニン染料(例えば、4−[4,4−ビス[(トリフルオロメチル)スルホニル]−1,3−ブタジエン−1−yl]−ベンゼンアミン、4,4’−[4,4−ビス[(トリフルオロメチル)スルホニル]−1,3−ブタジエニリデン]ビス[N,N−ジメチル−ベンゼンアミン、及び4−[4−[4,4−ビス[(トリフルオロメチル)スルホニル]−1,3−ブタジエン−1−モルホリン)、p−(トリシアノビニル)アリールアミン染料(例えば、2−[4−(ジブチルアミノ)フェニル]−1,1,2−エテントリカルボニトリル)、メロシアニン染料(例えば、2−[(1−メチル−4(1H)−キノリニリデン)メチル]−5−ニトロ−ベンゾニトリル)、並びにインドアニリン(インドフェノール)染料(例えば、4−[[4−(ジメチルアミノ)フェニル]イミノ]−1(4H)−ナフタレノン及び4−[[4−(ジエチルアミノ)フェニル]イミノ]−1(4H)−ナフタレノン)が挙げられる。適切な吸収スペクトルを有する多数のメロシニアン染料の下位分類が、本開示による着色剤として好適である。
いくつかの実施形態では、着色剤は、選択された光の波長又は選択された光の波長帯域(例えば、紫外線波長)の透過を可能にする顔料又は染料であってもよい。いくつかの実施形態では、着色剤は、選択された光の波長又は選択された光の波長帯域(例えば、可視波長)を吸収し、かつ異なる選択された光の波長又は選択された光の波長帯域(例えば、紫外線波長)の透過を可能にする顔料又は染料であってもよい。光の可視波長を吸収し、かつ光の紫外線波長の透過を可能にする例示の着色剤は、Doylestown,PAのPenn Colorから入手可能なフクシン及びバイオレット顔料9S949Dである。本開示の物品は、着色剤を含んでもよい。着色剤としては、顔料、染料、顔料の混合物、染料の混合物、又は前述のいずれか2つの組み合わせが挙げられてもよい。いくつかの実施形態では、着色剤としては、非イオン性着色剤が挙げられる。
本開示の樹脂組成物は、着色剤を含んでもよい。いくつかの実施形態では、樹脂組成物は、化学線(例えば、光の紫外線波長及び/又は光の近紫外線波長)を使用して重合されてもよい。化学線の過剰吸収は、重合プロセスの効率を低減する可能性がある。したがって、いくつかの実施形態では、樹脂組成物(例えば、紫外線波長及び/又は近紫外線波長に対して実質的に透過性である着色剤)の重合プロセスに実質的に影響を及ぼさない着色剤を選択することが望ましい場合がある。
特定の好ましい実施形態では、着色剤は、微細複製成形型の中及び/又は上への樹脂組成物の流れを実質的に妨げない。本開示は、着色していない樹脂組成物と比較して、微細複製成形型への流れで妨げられない好適な強く着色された樹脂組成物を提供する。
したがって、いくつかの実施形態では、一方の光の波長域(例えば、紫外線波長及び/又は近紫外線波長)に対して実質的に透過性であり、かつもう一方の光の波長域(例えば、可視波長域)に対して実質的に吸収性がある着色剤を選択することが望ましい。
更に、ポリマーの特性を実質的に低下させ、及び/又は成分を実質的に妨げることなく光吸収特性を得るように樹脂組成物中に十分高い溶解度を有する着色剤を選択することが望ましい。例えば、着色剤を含む樹脂組成物は、それが375〜450nmの範囲で吸収するより480〜615nmの範囲で約4倍の光を吸収することができる。好ましくは、着色剤を含む樹脂組成物は、それが375〜450nmの範囲で吸収するより480〜615nmの範囲で4倍超の光を吸収することができる。
したがって、本開示による物品に使用するための着色剤の選択を誘導することができる2つの因子:光の波長を吸収する樹脂/着色剤混合物の能力を示す吸光度比(A)、及び樹脂組成物を硬化させるために使用される光の波長(この例では、約400nmの波長)を透過する樹脂/着色剤混合物の能力を示す吸光度率(F)、がある。概して、A及びFの両方は、任意の2つの実質的に重なり合わない波長域に対して計算され得る。具体例として、両方の因子は、可視波長域内あるにポリマー組成物及び2つ波長(550nm及び600nm)を硬化させるのに有用である波長(400nm)に関して下記に定義される。
=(A550+A600)/2 左記の数式において、
550=550nmの光吸光度、A600=600nmの光吸光度、
及びA=−log(光透過率)。
F=(2×A400)/(A550+A600) 左記の数式において、
400=400nmの光吸光度、A550=550nmの光吸光度、A600=600nmの光吸光度、及びA=−log(光透過率)。
より高いA因子は、着色剤を含む樹脂組成物が可視光(この例では550〜600nm)でより多くの光を吸収し、したがって隣接する空洞間でより少ない光学クロストークを可能にすることを示す。より低いF因子は、樹脂組成物が可視光(この例では550〜600nm)に対してより多くの近紫外線(この例では400nm)を可能にし、したがってより長い可視波長で光も吸収しながら良好なポリマーの硬化を可能にすることを示す。
いくつかの実施形態では、モノマー混合物中の着色剤は、5マイクロメートルの厚さを有する微細構造化層内に約0.3以上の吸光度比(A)、好ましくは0.5以上のA、より好ましくは1.0以上のA、更により好ましくは1.5以上のA、及び更により好ましくは2.0以上のAを提供する。いくつかの実施形態では、モノマー混合物中の着色剤は、10マイクロメートルの厚さを有する微細構造化層内に約0.3以上の吸光度比(A)、好ましくは0.5以上のA、より好ましくは1.0以上のA、更により好ましくは1.5以上のA、及び更により好ましくは2.0以上のAを提供する。好ましい混合物は、重合後に物品内で分子状に分散された着色剤を保ちながら、樹脂組成物の迅速な光重合を可能にする。
いくつかの実施形態では、モノマー混合物中の着色剤は、0.25以下、好ましくは0.10以下の吸光度率(F)を提供する。
及びFによって具体化される原理は、光硬化させるための他の選択された波長に適用されてもよく、下記に記載される実施例は、これらの因子が特定の望ましい属性を有する着色剤の組み合わせを選択するために使用され得る方法の例示にすぎないことが当業者に認識されるであろう。
隣接する空洞間の光学クロストークは、例えば、空洞の空間的分離を増大させる、微細構造化層内に分散された光学的に非透過性の着色剤、空洞の側壁上の光学的に非透過性のコーティング、空洞内の比較的薄い底壁、比較的薄い光学的に透過性の可撓性層、及び前述の因子の3つ以上の任意の組み合わせを含むいくつかの因子によって最小化されてもよい。光学クロストークはまた、個々の空洞の断面積に対して個々の画像画素の密度及び断面積によって影響を受ける可能性もある。
本発明は、以下の非制限的な実施例の参照により更に説明される。他に指定のない限り、全ての部及び百分率は重量部として表される。
実施例における全ての部、百分率、比等は、特に明記しない限り、重量基準である。使用された溶媒及びその他試薬は、特に記載のない限り、Sigma−Aldrich Chemical Company(Milwaukee,WI)より入手した。
材料
3M 8402:St.Paul,MNの3M社より入手したテープ。
3M 8403:St.Paul,MNの3M社より入手したテープ。
カーボンブラックペースト#9B898:Doylestown,PAのPenn Colorより入手したカーボンブラックペースト25%。
Doylestown,PAのPenn Colorより入手したカルバゾールバイオレット分散液9S949D。
Darocur 1173:Basel,SwitzerlandのCiba Specialty Chemicalsより入手した2−ヒドロキシ−2−メチルプロフェノン。
Darocur TPO:Basel,SwitzerlandのCiba Specialty Chemicalsより入手したジフェニル(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシド。
Desmodur W:Pittsburgh,PAのBayerより入手したH12MDI又はHMDIと呼ばれることもあるジイソシアネート。
Dytek A:Wilmington,DEのInvistaより入手した有機ジアミン。
EGC−1720:St.Paul,MNの3M社より入手したフッ化炭素溶液。
Fluorescebrite Plain Microspheres:Warrington PAのPolysciences,Inc.より入手した蛍光ビーズ。
Irgacure 819:Basel,SwitzerlandのCiba Specialty Chemicalsより入手したフェニル−ビス−(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシド。
Kapton H:Wilmington,DEのDuPontより入手したポリイミドフィルム。
Loparex 10256:Willowbrook,IllinoisのLoparexより入手したフルオロシリコーン処理したPET剥離ライナ。
Lucirin TPO−L:Luwigshafen,GermanyのBASFより入手した2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルホスフィナート。
Melinex 453:Wilmington,DEのDuPontより入手した、片面に接着処理した厚さ25マイクロメートル(1ミル)のポリエステルフィルム。
Photomer 6010:Monheim,GermanyのCognisより入手。
Photomer 6210:Monheim,GermanyのCognisより入手。
Photomer 6602:Monheim,GermanyのCognisより入手。
Scotchcast Electrical Resin #5:St.Paul,MNの3M社より入手した樹脂。
SilFlu 50MD07:Chicago,ILのSilicoNature USA,LLCから入手可能な剥離ライナ。
SR238:Exton PAのSartomer,Inc.より入手した1,6ヘキサンジオールジアクリレート。
SR339:Exton PAのSartomer,Inc.より入手した2−フェノキシエチルアクリレート。
SR545:Albany,NYのMomentive Performance Materialsより入手したMQ樹脂。
SR9003:Exton PAのSartomer,Inc.より入手。
Teonex Q71:Chester,VAのDupont−Teijinより入手した厚さ6マイクロメートルのポリ(エチレンナフタレート)又はPENのフィルム。
Vitel 1200B:Wauwatosa,WIのBostikより入手したコポリエステル樹脂。
Violet 9S949D:Doylestown,PAのPenn Colorより入手した顔料固体20%を含有するバイオレットペースト。
微細複製金型I(実施例1〜16)
米国特許第6,285,001号で述べられる手順によるレーザーアブレーションによって金型を調製した。165マイクロメートルの略均一な厚さまでウレタンアクリレートポリマー(Photomer 6602)を米国特許出願公開第2007/0231541号に記載されるようなアルミニウムの裏張りシート上にコーティングし、続いて六角形に詰められたポストのアレイを生成するようにコーティングを切除することによって成形型Aを構築した。結果として生じたポストが、42マイクロメートルの中心間距離を有した。それぞれのポストが、27マイクロメートルの直径、約10度の側壁角、及び39マイクロメートルの高さを有する円形の頂部を含んだ。六角形に詰められたポストのアレイを有するポストを構築するように厚さ125マイクロメートルのKapton Hポリイミドフィルムを切除することによって成形型Bを構築した。結果として生じたポストが、34マイクロメートルの中心間距離を有し、それぞれのポストが、27マイクロメートルの直径、約10度の側壁角、及び34マイクロメートルの高さを有する円形の頂部を含んだ。34マイクロメートルの中心間距離を有する六角形に詰められたポストのアレイを作製する成形型Aと同じようにPhotomer 6602から成形型Cを構築した。それぞれのポストが、27マイクロメートルの直径、約10度の側壁角、及び34マイクロメートルの高さを有する円形の頂部を含んだ。
金型表面処理
米国特許第5,888,594号に詳細に記載される装置を使用して最初にポリマー成形型Aをプラズマ処理した。円筒形ドラム電極上にポリマー成形型を装着し、5×10−4トル(0.067Pa)の基底圧までチャンバを圧縮した。500sccm(毎分標準立方センチメートル)の流量でチャンバの中にアルゴンガスを導入し、プラズマを点火させ、500ワットの電力で30秒間維持した。アルゴンプラズマ処理後、360sccmの流量でチャンバの中にテトラメチルシラン蒸気を導入し、500ワットの電力でプラズマを30秒間維持した。テトラメチルシラン蒸気中のプラズマ処理後、酸素ガスを500sccmの流量でチャンバの中に導入し、500ワットの電力でプラズマを60秒間維持した。これらのプラズマ処理工程の間、チャンバ内の圧力は、5〜10mトル(0.67〜1.33Pa)の範囲内であった。次に、プラズマチャンバを大気に放出し、処理した成形型をEGC−1720フッ化炭素溶液中に浸漬した。120℃のオーブンで処理した成形型を15分間加熱した。成形型Aと同じように成形型Cを処理した。
米国特許第5,888,594号に詳細に記載される装置を使用してポリマー成形型Bをプラズマ処理した。円筒形ドラム電極上にポリマー成形型を装着し、5×10−4トル(0.067Pa)の基底圧までチャンバを圧縮した。500sccmの流量でチャンバの中にアルゴンガスを導入し、プラズマを点火させ、500ワットの電力で30秒間維持した。アルゴンプラズマ処理後、360sccmの流量でチャンバの中にテトラメチルシラン蒸気を導入し、500ワットの電力でプラズマを30秒間維持した。
樹脂の調製
以下のように樹脂配合物を調製した。
溶液A:ガラス瓶内で1125グラムのPhotomer 6210、375グラムのSR238、15グラムのDarocur 1173を混ぜ合わせた。溶液B:3.75gのIrgacure 819をSR339に添加し、続いてローラーを用いて一晩混合してIrgacure 819を溶解した。溶液C:3.75グラムのIrgacure 819を187.5グラムのSR 238に添加し、18時間ローラーを用いて混合してIrgacure 819を溶解した。溶液D:溶液A、B、及びCをガラス瓶内で混ぜ合わせ、続いて混合した。これに対してDarocur 1173(3.7g)及びDarocur TPO(32g)を添加し、続いて30分間ローラーを用いて混合した。
溶液E:溶液D(708g)をアンバーガラス瓶内に入れた。溶液に対してカーボンブラックペースト#9B898(97g)を添加し、18時間ローラーを用いて混合し、3%の最終カーボンブラック濃度を有する樹脂配合物を提供した。
溶液F:溶液D(466g)をアンバーガラス瓶内に入れた。溶液に対してカーボンブラックペースト#9B898(40.5g)を添加し、18時間ローラーを用いて混合し、2%の最終カーボンブラック濃度を有する樹脂配合物を提供した。
溶液G:アンバーガラス瓶内に溶液D(466g)を入れた。溶液に対してカーボンブラックペースト#9B898(19.4g)を添加し、18時間ローラーを用いて混合し、1%の最終カーボンブラック濃度を有する樹脂配合物を提供した。
溶液H:アンバーガラス瓶内に溶液D(708g)を入れた。溶液に対してViolet 9S949D(121g)を添加し、18時間ローラーを用いて混合し、3%の最終バイオレット顔料濃度を有する樹脂配合物を提供した。
溶液I:500mLのガラス瓶の中に99.00gのSR238(1,6ヘキサンジオールジアクリレート)及び10.00gのSR339を入れた。溶液に対して5.94gのオイルブルーA(ソルベントブルー36)及び5.94gのソルベントバイオレット37を添加し、組成物を混合し、染料を分散/溶解した。混合物を遠心分離し、上清(193.85g)を回収した。上清に対して0.68gのIrgacure 819及び3.30gのLucirin TPO−Lを添加した。次に、一晩混合するために瓶に栓をして、振とう器内に入れた。染料のほとんどがアクリレート中に溶解されたようであった。その後、溶液に90.00gのPhotomer 6210を有する塩基性樹脂を添加した。溶液を振とう器内で1時間更なる混合にかけた。均質な青色着色した溶液を得た。
(実施例1〜5)
PCT国際特許公開第WO 9511464号に記載され、上述されるような紫外線硬化プロセスを使用して微細複製を実施した。特に明記しない限り、これらの実施例に使用される紫外線硬化プロセスは、図5に記載される任意の第2の放射線源を含まなかった。
3M 8402接着テープを使用して約37インチ(94cm)の直径を有するマンドレルに約7インチ×36インチ(17.8cm×91.4cm)のパターン化区域を有する成形型Aを固定した。Melinex 453フィルムを、巻き出しアイドラから、成形型Aの表面に沿って、図5に示されるような巻き戻しアイドラまで通した。フィルムの表面処理(接着促進)面が成形型に面していた。マンドレルを54℃(130°F)まで加熱した。フィルムを、第1のニップローラー(95 Shore Dニトリルゴムローラー)とマンドレルの接点で、207kPa(30psi)のニップ圧で、10cm/秒(毎分20フィート)のライン速度で作動した。図5に図示されるようにマンドレルから上流のホッパー位置で、小さな連続的な樹脂溶液のビーズをフィルムに手動で注入することによって樹脂をフィルムに適用した。樹脂は、ゴムニップローラーの成形型の幅にわたって横方向に延展し、幅約9インチ(22.9cm)の溶液の蓄積を形成した。実施例1、2、及び3で樹脂溶液E、F、及びGをそれぞれ使用した。Fusion Dランプ(Gaithersburg,MDのFusion UV Systemsから入手可能)からの放射線を使用して樹脂を硬化させた。Fusion Dランプを1cmあたり236ワットの入力電力で操作した。硬化空洞アレイフィルム物品を第2のニップローラーの成形型から除去し、図5に示されるような巻き戻しアイドラに巻き付けた。成形型Aの代わりに成形型Bを使用して上記手順で更なるサンプルを作製した。樹脂溶液Fを有する成形型Bを使用することによって実施例4を行い、樹脂溶液Hを有する成形型Bを使用することによって実施例5を行った。
SEM撮像と厚み計の組み合わせを用いていくつかの実施例のための硬化深度を決定し、表1に示した。これは、光重合が開始された硬化深度の増大が光のより大きな侵入を可能にする金型材料を提供すること(実施例1)、あるいは別の方法として光開始剤の波長域により低い吸光度断面を有する波長特異的着色剤を添加すること(実施例5)によって達成され得るこれらの実施例から分かることができる。
Figure 0006426470
Scotchcast Electrical Resin #5を使用して選択されたサンプルの部分を切り取り、浸漬コーティングした。サンプルは、マイクロトーム前に、少なくとも24時間硬化するまで放置された。ダイヤモンドナイフを使用して埋め込まれたサンプルを薄く切片した(1片あたり10um)。この切片を1.515のRIオイル中に入れ、撮像前にカバースリップで覆った。光学顕微鏡法によってサンプルを撮像した。表2に示されるように、空洞基底部(表2に「Count」として列記)の平均厚さを決定するように、いくつかの切片(底壁、即ち、ランド領域)を測定した。
Figure 0006426470
実施例1〜3の微細構造化フィルム及びMelinex 453フィルムから約1×1インチ(2.54cm×2.54cm)のサンプルを得た。サンプル間に小さな間隙(フィルムがない)を有する1×3インチ(2.54cm×7.6cm)の顕微鏡スライド上にフィルムを配置した。Zeiss AxioPlan 2顕微鏡(Plan−Neofluor 10X/0.03対物レンズ)及びZeiss AxioPlan 2デジタルカメラ(8ビット)を使用して明視野透過像を得た。最終画像取得前に、フィルム間のブランク区域がデジタルカメラの飽和水準未満であったことを確実にするように光の強度を調節した。スライドの「ブランク」区域(フィルム間の間隙)、Melinex 453フィルムだけを含んだスライドの区域、及びMelinex 453基材上で硬化される着色剤含有樹脂を含む複合品を含んだスライドの区域にわたって、ImagePro Plus画像分析ソフトウェア(Media Cybernetics)を使用してそれぞれの画像のライン走査を生成した。空洞の底壁を通す光の平均透過率を見積もるように、PETフィルムの画素強度と空洞底部からの画素強度を比較した。計算結果を、表3にて報告する。薄い空洞基底部が光を実質的に透過するが、壁が実質的に非透過性であることをこれらの測定から観察可能である。
Figure 0006426470
実施例1の中点側壁の厚さ(約5マイクロメートル)と類似する均一な厚さの硬化フィルムを調製することによって実施例1のX−Y平面(図1参照)の側壁を通す横方向の光透過率を見積もった。ポリエステルフィルム1に少量の溶液Eを適用した。第2のフィルム2でこれを覆い、溶液Eをフィルム間に延展させるように手動圧力を加えた。フィルム1を紫外光源に面して、7.6cm/秒(15ft/分)で紫外光源(500W融合ランプ)の下を通過させることによってフィルム間の溶液を硬化した。フィルム2を除去し、未硬化モノマーを除去するように紫外線曝露面上のフィルム1に被着された樹脂を洗浄した。はさみ尺を使用して硬化樹脂の厚さを測定した。平均厚さが4マイクロメートルであると決定した。分光光度計(Tecan Infinite M200)内に硬化樹脂を含有するフィルムの一部分を配置した。3つの位置で550ナノメートルの光透過率を測定した。4マイクロメートルのフィルムの場合、4%の光透過率に相当する1.4の平均吸光度値を得た。この実施例は、微細構造化空洞がZ軸に沿って実質的に透過性であり、X−Y平面で実質的に非透過性であることを示す役割を果たす。
(実施例6及び7)
スロットダイコーターを介してジオキソランとシクロヘキサノンの混合物85%/15%のVitel 1200Bの固溶体5%で片面に厚さ6マイクロメートルのTeonex Q71フィルムをプライミングし、続いて160°F(71℃)のオーブンで2分間乾燥した。白色光干渉計で測定されると、コーティングの厚さは300ナノメートルであった。次に、55:45の比率でMQ樹脂(SR545)とシリコーンポリ尿素(SPU)エラストマーの固溶体28%からなったシリコーン−ポリ尿素接着剤で反対側にフィルムをコーティングした。米国特許第6,824,820号に記載されるように、1:1:2の比率で33kDaジアミノ末端ポリジメチルシロキサンとDytek AとDesmodur Wとの縮合反応によってSPUエラストマーを形成した。次に、フィルムを、160°F(71℃)のオーブンで2分間乾燥し、材料をLoparex 10256フルオロシリコーン処理したPET剥離ライナと接触するニップローラーに通すことによってPETフィルムに積層した。白色光干渉計によって測定されると、コーティングの厚さは4.2マイクロメートルであった。
Melinex 453ポリエステルフィルムの代わりにコーティングされたTeonex Q71フィルムを使用して実施例1〜5に示すように微細複製を実施することによって、かつ成形型C及び樹脂溶液Hを使用することによって実施例6を行った。樹脂溶液Iが使用されたことを除いて実施例6のように実施例7を行った。実施例6及び7では、複製成形型に面するようにTeonex Q71フィルムのVitel 1200B処理面を位置決めした。上記の実施例1〜3に記載されるように実施例6の微細構造体の空洞基底部を通す光透過率を測定した。
(実施例8)
以下のように二酸化ケイ素の層で実施例1によって作製されるサンプルをコーティングし、実施例8をもたらした。バッチ反応性イオンプラズマエッチャー(Plasmatherm,Model 3280)でシリカ蒸着を行った。電力供給電極上に微細複製された物品を配置し、5mトル(0.67Pa)の基底圧までチャンバを圧縮した。25mトル(3.33Pa)圧力のアルゴンプラズマで最初に物品を20秒間プラズマ処理した。この後、150sccmの流量でテトラメチルシラン蒸気を導入し、1000ワットの電力でプラズマを10秒間維持し、続いて1000ワットで電力を更に10秒間維持して、500sccmの流量でテトラメチルシランに酸素ガスを添加した。この工程の後、150sccmから50sccm、25sccm、及び10sccmに段階的な方法でテトラメチルシラン蒸気の流量を減少させたが、プラズマはまだ動作中で、これらの工程のそれぞれが10秒間続いた。25sccmのテトラメチルシラン蒸気の最終工程の後、流れを停止させ、1000ワットでプラズマを維持し、処理を更に60秒間実施して、1000sccmの流量でアルゴン中のシランガス混合物2%を代わりに導入した。その後、プラズマチャンバを大気に放出し、チャンバからプラズマ処理した微細複製された物品を除去した。
(実施例9及び10)
溶液Eを実施例1に示すように25マイクロメートル(1mil)のPETフィルム上に鋳造、硬化させることによって空洞アレイ物品を調製した。エタノールアミン(20%)を含有する水酸化カリウム(40%)の溶液にPET面を曝露し、PETフィルムを化学的にエッチングした。フィルム(約7.6cm(3インチ)×10cm(4インチ))の一切片の微細構造化面を1枚のプリント回路基板材料シートに対して配置してエッチングを達成する。3M 8403テープを使用して基板に対してフィルムの周囲を密封し、構造化面への溶液の曝露を防いだ。大きなガラス容器内に水酸化カリウム/エタノールアミン溶液を配置し、水浴を使用して80℃まで加熱した。規定の時間、浴槽内で被着したフィルムを有する基板を浸し、続いて水で洗浄した。3分間エッチングされたフィルムが、12マイクロメートルの残余PETを有した(実施例9)。6分間と10秒間エッチングされたフィルムが、5マイクロメートルの残余PETを有した(実施例10)。
(実施例11〜14)
様々な厚さでライナ上にシリコーン接着剤をコーティングした。接着剤は、55:45の比率でMQ樹脂(SR545)とシリコーンポリ尿素(SPU)エラストマーの固溶体28%からなった。米国特許第6,824,820号に示すように、1:1:2の比率で33kDaジアミノ末端ポリジメチルシロキサンとDytek AとDesmodur Wとの縮合反応によってSPUエラストマーを形成した。使用されたライナは、透明な50マイクロメートル(2mil)のPET上のフルオロシリコーン剥離化学物質を使用するSilFlu 50MD07であった。50マイクロメートル(2mil)の湿式間隙を有するナイフコーターを使用して接着剤をコーティングした。様々な厚さを得るためにトルエンで接着剤を希釈した。115℃のオーブンでコーティングされたライナを6分間乾燥した。
次に、ゴムローラーを使用して実施例8及び15によるPETフィルム上に形成された空洞アレイ物品のサンプルに接着剤を積層した。PETフィルムで空洞構造を損傷から保護し、次に廃棄した。厚さ39マイクロメートルの接着剤を、64マイクロメートルの基底部全体の厚さに対して25マイクロメートルのPETフィルムの厚さを有した実施例1の空洞アレイに積層することによって実施例11を行った。厚さ7マイクロメートルの接着剤を、32マイクロメートルの基底部全体の厚さに対して25マイクロメートルのPETフィルムの厚さを有した実施例1の微細構造体に積層することによって実施例12を行った。厚さ3マイクロメートルの接着剤を、25マイクロメートルの基底部全体の厚さに対して12マイクロメートルのPETフィルムの厚さを有した実施例9の微細構造体に積層することによって実施例13を行った。厚さ2マイクロメートルの接着剤を、7マイクロメートルの基底部全体の厚さに対して5マイクロメートルのPETフィルムの厚さを有した実施例10の微細構造体に積層することによって実施例14を行った。
微細構造体未満の基底部全体の厚さ(即ち、PETフィルム及び接着剤層の両方が含まれた基底部の厚さ)の関数として延展する光を測定した。接着剤のエッチング及び適用の後、光ファイバのフェースプレート(繊維径6マイクロメートルのSchott North Americaの47Aガラス)にフィルムの切片を適用した。積層フィルムの微細構造化面上に約1000の蛍光ビーズ(27マイクロメートルのFluorescebrite Plain Microspheres)を含有する約20μLの水溶液を配置した。ビーズは、重力によって微細構造化空洞の基底部の中に沈むまで放置された。水が蒸発させられた後、微細構造面を下に向けて(対物レンズから離れて)、蛍光顕微鏡(フルオレセインフィルタを据え付けた、Zeiss AxioPlan 2顕微鏡、Plan−Neofluor 10X/0.03対物レンズ)内に積層フィルム/フェースプレートアセンブリを配置した。顕微鏡を、フェースプレートの裏面上に集中させた。据え付けたフルオレセインフィルタを使用してフェースプレートの裏面の画像を獲得した。フェースプレート上に投影された蛍光区域の直径にわたる6マイクロメートルのファイバの数を数えることによって延展された光の度を近似させた。結果を表4に示す。基底部層の厚さの最小化が延展される横方向光の量を減少させ、ひいては隣接空洞間で光学クロストークを最小化することがこのデータから分かることができる。
Figure 0006426470
(実施例15)
染料の吸光度率(F)の試験:この実施例では、350nm〜750nmまで動作可能な、10.00mmのセル及び分光光度仕様の酢酸エチルを供給される二光線束分光計を使用した。基準セルは酢酸エチルを含有した。酢酸エチル中に溶解され、0.5〜2.0のピーク吸光度を提供する微量の染料を試料セル内に配置した。吸光度を400nm、550nm、及び600nmで測定した。F比率を2×A400/(A550+A600)として計算した。この比率は、375〜450nm領域の有用な透過率の強力な指標である。
着色剤を含むモノマー混合物の着色の試験:モノマー混合物(TPO光増感剤0.1%及び6210 photomer 50重量%を含有する1,6−ヘキサンジオールジアクリレート50重量%)を、良好な機械的混合(圧延又は末端間反転による)を有する密閉容器で1〜5重量%の染料と組み合わせた。混合を24〜72時間行った。未溶解材料を沈ませるように混合容器を遠心分離にかけた。ペレット(存在する場合)から分離せずに、1%以下の上清を吸引し、酢酸エチル又はモノマー混合物中に1:1000で希釈した。上述のようにA比及びF比を計算した。
(実施例16)
以下の着色剤(英国染料染色学会及び米国繊維染色協会によって発行された色指数からのそれぞれの一般名によって列記される)を、以下に列記した重量パーセント比でモノマー混合物(1,6−ヘキサンジオールジアクリレート50重量%)に添加した。
Figure 0006426470
完全な混合後、溶液を分光光度仕様の酢酸エチル中に1:1000で希釈し、分岐ビーム走査分光光度計で吸光度を測定した(基準溶液は分光光度仕様の酢酸エチルであった)。スペクトルは、400〜450nmの超低吸光度、約550nmの最大吸光度、及び約590nmの二次的最大吸光度(ラムダ#2)を示す。
(実施例17)
微細複製金型II(実施例17)
米国特許第6,285,001号に記載された手順によるレーザー切除プロセスによって成形型マスタリングを調製した。マスターを調製するために、電着プロセスを使用して1.5ミル(38マイクロメートル)のKapton−Hフィルムのロールの片面に厚さ20マイクロメートルの銅層を適用した。米国特許第5,888,594号に詳細に記載される装置を使用して酸素雰囲気中でプラズマエッチングによって34マイクロメートルまでカプトン層の厚さを低減した。円筒形ドラム電極上に幅約12インチ×長さ60インチ(幅30.5cm×長さ152.4cm)である薄膜化カプトンフィルムの計測用切片を装着し、5×10−4トル(0.067Pa)の基底圧までチャンバを圧縮した。500sccm(毎分標準立方センチメートル)の流量でチャンバの中に酸素ガスを導入し、ドラム電極を回転させながら、プラズマを点火させ、500ワットの電力で18秒間維持した。米国特許第6,285,001号に記載されるように、(均一のウェル基底部を生成するように)カプトン面から銅層まで長さ40インチ、幅8インチ(長さ101.6cm、幅20.3cm)のフィルムの切片を切除し、直径34マイクロメートルの第1の円形開口、直径25マイクロメートルの第2の円形開口、34マイクロメートルの深さ、及び37マイクロメートルの中心間間隔を有する六角形に詰められた空洞のアレイを生成した。
米国特許公開第20070231541号に記載されるプロセスを使用して均一のカプトンマスターをニッケルスリーブ成形型(スリーブ成形型1)に変換した。均一の成形型をスリーブに形成し、図5に示され、後述される複製プロセスに利用した。
最初にカプトン基材をプラズマエッチングせずに類似の方法で第2のニッケル成形型(スリーブ成形型2)を調製し、直径34マイクロメートルの第1の円形開口、直径25マイクロメートルの第2の円形開口、38マイクロメートルの深さ、及び37マイクロメートルの中心間間隔を有する六角形に詰められた空洞のアレイを生成した。
樹脂の調製
以下に示される構造によるウレタンアクリレート官能性ポリエーテル(Poly−1)を調製した。
Figure 0006426470
1000グラムのTerathane 1000(Aldrichから入手可能)を65℃のオーブンで融解し、次に機械的攪拌器、凝縮器、Nキャップ、乾式空気パージ、温度プローブ、及び加熱マントルを装備した、5リットルの丸底四つ首フラスコに添加した。温度は65℃に維持された。真空を100mm Hg(13.3kPa)まで30分間引き抜き、材料を脱水した。45℃まで攪拌、冷却しながら、540.93グラムのDesmodur W(Bayerから入手可能)、2.4391グラムのブチル化ヒドロキシトルエン(Aldrich)、0.10456グラムのヒドロキノンモノメチルエーテル(Aldrich)を添加した。
この混合のために、攪拌で0.3835グラムのジブチル錫ジラウレート(Aldrich)を添加し、加熱マントルを除去した。この反応は発熱反応があり、75℃にまで至ってから、水/氷浴を使用してこの温度を維持するように発熱を管理した。バッチを1時間反応させ、冷却するまで一晩放置した。翌日、溶液を50℃まで加熱し、乾式空気パージした。239.42グラムのヒドロキシエチルアクリレート(Aldrich)を溶液に滴下し、再び加熱マントルを除去し、75℃未満で発熱を制御した。発熱が治まると、この反応は、IRスペクトルにて観察されるようにイソシアネートがなくなるまで、つまり約8時間、75℃で放置され、Poly−1をもたらした。
樹脂1:375グラムのPoly−1を1パイントのアンバー瓶に添加した。これに対して50グラムのSartomer SR9003、75グラムのカルバゾールバイオレット分散液9S949D(Penn Color)、及び1.5グラムのIrgacure 819を添加した。得られた混合物を適度の熱(約120°F(49℃))でローラーミル上に24時間配置した。圧延後、混合物を、Ultra−Turrax T25(Wilmington,NCのIkaから入手可能)回転子固定子型ミキサを使用して高剪断混合にかけた。
樹脂2:63グラムのPoly−1を8オンス(0.24L)のアンバー瓶に添加した。これに対して22グラムのSartomer SR9003、15グラムのカルバゾールバイオレット分散液9S949D(Penn Color)、及び0.5グラムのIrgacure 819を添加した。得られた混合物を、Ultra−Turrax T25(Ika)回転子固定子型ミキサを使用して高剪断混合にかけ、次に適度の熱(約120°F(49℃))でオーブンに24時間配置した。
樹脂2a:78gのPhotomer 6010を8オンス(0.24L)のアンバー瓶に添加した。これに対して7.0グラムのSartomer SR9003、15グラムのカルバゾールバイオレット分散液9S949D(Penn Color)、及び0.5グラムのIrgacure 819を添加した。得られた混合物を適度の熱(約120°F(49℃))でローラーミル上に24時間配置した。圧延後、混合物を、Ultra−Turrax T25(Ika)回転子固定子型ミキサを使用して高剪断混合にかけた。その後、混合物を更なる28ブラムのSR9003で希釈し、2回目、高剪断混合をした。
樹脂3:74.94グラムのPoly−1を8オンス(0.24L)のアンバー瓶に添加した。これに対して39.25グラムのSartomer SR9003、4.76グラムのカーボンブラック分散液9B898(Penn Color)、及び0.59グラムのIrgacure 819を添加した。得られた混合物を、Ultra−Turrax T25(Ika)回転子固定子型ミキサを使用して高剪断混合にかけ、次に適度の熱(約120°F(49℃))でオーブンに24時間配置した。
樹脂3a:74.34グラムのPoly−1を8オンス(0.24L)のアンバー瓶に添加した。これに対して68.39グラムのSartomer SR9003、5.95グラムのカーボンブラック分散液9B898(Penn Color)、及び0.74グラムのIrgacure 819を添加した。得られた混合物を、Ultra−Turrax T25(Ika)回転子固定子型ミキサを使用して高剪断混合にかけ、次に適度の熱(約120°F(49℃))でオーブンに24時間配置した。
樹脂4:75グラムのPhotomer 6210を8オンス(0.24L)のアンバー瓶に添加した。これに対して20.2グラムのSartomer SR9003、6.1のカーボンブラック分散液9B898(Penn Color)、及び0.51グラムのIrgacure 819を添加した。得られた混合物を、Ultra−Turrax T25(Ika)回転子固定子型ミキサを使用して高剪断混合にかけ、次に適度の熱(約120°F(49℃))でオーブンに24時間配置した。
樹脂4a:75グラムのPhotomer 6010を8オンス(0.24L)のアンバー瓶に添加した。これに対して20.2グラムのSartomer SR9003、6.1のカーボンブラック分散液9B898(Penn Color)、及び0.51グラムのIrgacure 819を添加した。得られた混合物を、Ultra−Turrax T25(Ika)回転子固定子型ミキサを使用して高剪断混合にかけ、次に適度の熱(約120°F(49℃))でオーブンに24時間配置した。
微細複製
図5を参照して記載されるPCT国際特許公開第WO 9511464号及び同時係属米国特許出願第61/263640号に記載されるような紫外線硬化プロセスを使用して微細複製を実施した。約8インチ×37インチ(20.3cm×93.9cm)のパターン化区域を有するスリーブ成形型1をマンドレルに固定した。成形型表面を、米国特許第6,824,882号に記載されるような剥離剤で処理した。
Melinex 453フィルム(厚さ3ミル(0.076mm))を、巻き出しアイドラから、スリーブ成形型1の表面に沿って、図5に示されるような巻き戻しアイドラまで通した。フィルムの表面処理(接着促進)面が成形型に面していた。マンドレルを54℃(150°F)まで加熱した。フィルムを毎分6feet(183cm/分)のライン速度で作動した。図5に示されるような2つの位置、即ち、(第2の樹脂ホッパー585から)フィルムに、(任意の第1の樹脂ホッパー550から)成形型に、樹脂を同時に適用した。
接点で60psi(413.7kPa)のニップ圧を有するゴム接触ローラー(95 Shore Dニトリルゴム)を使用して成形型上の第1の位置に樹脂を供給した。ビーズを接点の成形型のパターン化区域の縁部に横方向に延展させるのに十分な速さで、薄いビーズをローラーの中心に注入することによって樹脂をゴムローラーに手動で供給した。線状の紫外線LEDのアレイをゴムローラーとフィルムニップ587との間の位置で成形型の上、約1cmに装着した。LEDのアレイを100%の電力設定でコントローラ(Clearstone TechnologiesからModel CF2000として入手)によって制御した。
図5に図示されるようにマンドレルから上流のホッパー位置で、1ミル(25マイクロメートル)のコーティング間隙を使用してノッチバーコーターの上流の小さな連続的な樹脂溶液のビーズを手動で注入することによって樹脂をフィルム上の第2の位置に供給した。コーティングされた樹脂は、ゴムニップローラーの成形型の幅にわたって横方向に延展し、ニップローラーとマンドレルの接点で、413.7kPa(60psi)のニップ圧で、幅約8インチ(20.32cm)の溶液の蓄積を形成した。図示されるように2つのFusion Dランプからの放射線を使用して樹脂を硬化した。Fusion Dランプを1cmあたり236ワットの入力電力で操作した。ポスト硬化ランプ(592)を1cmあたり118ワットの電力で操作した。硬化空洞アレイフィルム物品を第2のニップローラーの成形型から除去し、図5に示されるような巻き戻しアイドラに巻き付けた。表5に示されるように以下のフィルムを調製した。
Figure 0006426470
フィルム実施例1〜3(表3)の他所に示されるようにランド区域を通す光学透過率を測定した。厚み計を使用して全体の厚さ(フィルム及び微細構造体)を決定した。測定された全体の厚さからベースフィルムの厚さ及び成形型の全体の高さ(既知)を減ずることによってランド厚さを決定した。加えて、目盛り付きスケールバーに対してSEM断面画像を使用してランド厚さを測定した。結果を表6に要約する。
Figure 0006426470
Eldim 80 Conoscope(FranceのEldim Corp.)を使用して視野角の関数としていくつかのLCFの光透過率を測定した。拡散透過性中空ライトボックスの上部にLCFを配置した。LCFを有するライトボックスのルミナンス(cd/m2又は「ニト」、即ち、輝度)特性を測定した。ライトボックスの拡散透過は、ランベルト型として説明できる。ライトボックスは、厚み〜6mmの拡散ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)板から作製した約12.5cm×12.5cm×11.5cm(L×W×H)の大きさの六面中空キューブであった。ボックスの1つの面をサンプル表面として選択した。中空ライトボックスは、サンプル表面で測定したとき、約0.83の拡散反射率を有した(例えば、400〜700nmの波長域にわたって平均した場合、約83%)。試験中、ボックスの底部(サンプル表面に対向し、内側からサンプル表面へと光が向けられる)にある約1cmの円形孔を通してボックスを内部から照らした。照光は、光を方向付けるために用いられる、光ファイバーバンドルに取り付けられている安定化広帯域白熱光源(Schott−Fostec LLC,Marlborough MA and Auburn,NYの直径1cmのファイバーバンドル延長部付きFostec DCR−II)を用いて提供された。Eldim 80 Conoscope(Eldim Corp,France)を使用して、LCFあり及びLCFなしの両方の拡散光源のルミナンス(輝度)特性を測定した。
フィルムサンプルC、D、及び2つの市販のLCF(3M社から入手可能なVikuiti(商標)Advanced Light Control Film)を積み重ねることによって調製されたサンプルに対する視野角の関数として光透過率を決定し、その結果、ルーバを90度で交差させた(交差性ルーバフィルム)。サンプルC及びDをそれぞれ、2つの異なる配向の計器内に配置した。配向1が光源(即ち、図4Bと類似)に対して遠位に開口2(より小さい開口)を含み、配向2が光源(即ち、LCF 400を基材450に対して180度反転させた、図4Bと類似)に対して近位に開口2を含んだ。
図6は、実施例17のいくつかのLCFのルミナンス対視野角のプロットを示す。図6では、拡散光源(600)、交差性ルーバフィルム(610)、配向1のフィルムC(620)、配向2のフィルムC(630)、配向1のフィルムD(640)、配向2のフィルムD(650)、配向1のフィルムE(660)、及び配向2のフィルムE(670)の視野角(φ)の関数として光透過率が示される。
以下は、本開示の実施形態のリストである。
項目1は、第1の主表面及び反対側の第2の主表面と、第1の主表面と第2の主表面との間に延在する光吸収材料と、第1の主表面と第2の主表面との間に少なくとも部分的に延在する複数の光学的に絶縁された光透過性空洞と、を備え、複数の空洞のそれぞれが、第1の主表面と一致する第1の開口と、第2の主表面に隣接する第2の開口と、第1の開口及び第2の開口の間に延在する少なくとも1つの側壁と、を備え、更に、第2の開口及び第2の主表面が、0.1マイクロメートルを超えるランド厚さを有する光吸収材料によって分離される、光制御フィルムである。
項目2は、第1の主表面に平行な空洞のそれぞれの断面が、円形、楕円形、又は多角形を含む、項目1に記載の光制御フィルムである。
項目3は、側壁が、約0度〜約10度の角度で第1の主表面に対する垂線に交差する、項目1又は項目2に記載の光制御フィルムである。
項目4は、複数の光学的に絶縁された光透過性空洞のそれぞれが、第1の主表面に直交する視野平面と関連付けられる、第1の開口と第2の開口との間の深さD、第1の開口幅W1、及び第2の開口幅W2を有し、視野平面において、D/((W1+W2)/2)が、少なくとも1.25であり、D/((W1+W2)/2)が、8.25以下である、項目1〜項目3に記載の光制御フィルムである。
項目5は、ランド厚さが、0.1マイクロメートル〜約10マイクロメートルである、項目1〜項目4に記載の光制御フィルムである。
項目6は、第1の主表面及び第2の主表面のうちの少なくとも1つに隣接して配設される光学的に透過性のフィルムを更に備える、項目1〜項目5に記載の光制御フィルムである。
項目7は、光学的に透過性のフィルムが、接着材を更に備える、項目6に記載の光制御フィルムである。
項目8は、それぞれの空洞が、光学的に透明な材料で充填される、項目1〜項目7に記載の光制御フィルムである。
項目9は、光学的に透明な材料が、空気、透明ポリマー、又は透明接着材を含む、項目8に記載の光制御フィルムである。
項目10は、光学的に透明な材料が、吸収材料の屈折率より低い屈折率を有する、項目8又は項目9に記載の光制御フィルムである。
項目11は、光吸収材料が、硬化性樹脂及び着色剤を含む、項目1〜項目10に記載の光制御フィルムである。
項目12は、硬化性樹脂が、放射線硬化性樹脂を含む、項目11に記載の光制御フィルムである。
項目13は、硬化性樹脂が、エポキシ、ポリエステル、ポリエーテル、及びウレタンから誘導されるアクリル系樹脂、エチレン系不飽和化合物、少なくとも1つのペンダントアクリレート基を有するアミノプラスト誘導体、イソシアネート及びポリオール(又はポリアミン)から誘導されるポリウレタン(ポリ尿素)、少なくとも1つのペンダントアクリレート基を有するイソシアネート誘導体、アクリル化エポキシ以外のエポキシ樹脂、並びにこれらの混合物及び組み合わせからなる群から選択される、項目11又は項目12に記載の光制御フィルムである。
項目14は、着色剤が、顔料又は染料を含む、項目11に記載の光制御フィルムである。
項目15は、着色剤が、カーボンブラック、フクシン、カルバゾールバイオレット、又はForonブリリアントブルーを含む、項目11に記載の光制御フィルムである。
項目16は、側壁が、コーティングを更に含む、項目1〜項目15に記載の光制御フィルムである。
項目17は、コーティングが、反射材料を含む、項目16に記載の光制御フィルムである。
項目18は、光学的に透過性のフィルムが、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、及び線状低密度ポリエチレンのうちの少なくとも1つを含む、項目6〜項目17に記載の光制御フィルムである。
項目19は、項目1〜項目18に記載の光制御フィルムを備える表示デバイスである。
項目20は、項目1〜項目19に記載の光制御フィルムを備える窓フィルムである。
指示がない限り、本明細書及び請求項で使用される特性となる大きさ、量、及び物理特性を示す全ての数字は、「約」と言う用語によって修飾されることを理解されたい。それ故に、別の指示がない限りは、本明細書及び添付の請求項に説明される数字のパラメータは近似値であり、本明細書に開示された教示を使用して当業者が獲得しようとする所望の特性に応じて変化し得る。
本明細書に引用したすべての参照文献及び刊行物は、本開示と直接矛盾し得る場合を除いて、それらの全容を参考として本開示に明確に援用するものである。以上、本明細書において特定の実施形態について図示及び説明してきたが、当業者であれば、本開示の範囲から逸脱することなく、様々な代替的及び/又は同等の実施形態を、図示及び説明した特定の実施形態に置き換えることが可能である点は認識されるであろう。本出願は、本明細書において考察した特定の実施形態のあらゆる適合形態又は変形形態を網羅するものである。したがって、本開示は、特許請求の範囲によってのみ限定されるものとする。本発明の実施態様の一部を以下の項目[1]−[20]に記載する。
[1]
光制御フィルムであって、
第1の主表面及び反対側の第2の主表面と、
前記第1の主表面と前記第2の主表面との間に延在する光吸収材料と、
前記第1の主表面と前記第2の主表面との間に少なくとも部分的に延在する複数の光学的に絶縁された光透過性空洞と、を備え、
前記複数の空洞のそれぞれが、前記第1の主表面と一致する第1の開口と、前記第2の主表面に隣接する第2の開口と、前記第1の開口及び前記第2の開口の間に延在する少なくとも1つの側壁と、を備え、
更に、前記第2の開口及び前記第2の主表面が、0.1マイクロメートルを超えるランド厚さを有する前記光吸収材料によって分離される、光制御フィルム。
[2]
前記第1の主表面に平行な前記空洞のそれぞれの断面が、円形、楕円形、又は多角形を含む、項目1に記載の光制御フィルム。
[3]
前記側壁が、約0度〜約10度の角度で前記第1の主表面に対する垂線に交差する、項目1に記載の光制御フィルム。
[4]
前記複数の光学的に絶縁された光透過性空洞のそれぞれが、前記第1の主表面に直交する視野平面と関連付けられる、前記第1の開口と前記第2の開口との間の深さD、第1の開口幅W1、及び第2の開口幅W2を有し、前記視野平面において、D/((W1+W2)/2)が、少なくとも1.25であり、D/((W1+W2)/2)が、8.25以下である、項目1に記載の光制御フィルム。
[5]
前記ランド厚さが、0.1マイクロメートル〜約10マイクロメートルである、項目1に記載の光制御フィルム。
[6]
前記第1の主表面及び前記第2の主表面のうちの少なくとも1つに隣接して配設される光学的に透過性のフィルムを更に備える、項目1に記載の光制御フィルム。
[7]
前記光学的に透過性のフィルムは、接着材を更に備える、項目6に記載の光制御フィルム。
[8]
それぞれの空洞が、光学的に透明な材料で充填される、項目1に記載の光制御フィルム。
[9]
前記光学的に透明な材料が、空気、透明ポリマー、又は透明接着材を含む、項目8に記載の光制御フィルム。
[10]
前記光学的に透明な材料が、前記吸収材料の屈折率より低い屈折率を有する、項目8に記載の光制御フィルム。
[11]
前記光吸収材料が、硬化性樹脂及び着色剤を含む、項目1に記載の光制御フィルム。
[12]
前記硬化性樹脂が、放射線硬化性樹脂を含む、項目11に記載の光制御フィルム。
[13]
前記硬化性樹脂が、エポキシ、ポリエステル、ポリエーテル、及びウレタンから誘導されるアクリル系樹脂、エチレン系不飽和化合物、少なくとも1つのペンダントアクリレート基を有するアミノプラスト誘導体、イソシアネート及びポリオール(又はポリアミン)から誘導されるポリウレタン(ポリ尿素)、少なくとも1つのペンダントアクリレート基を有するイソシアネート誘導体、アクリル化エポキシ以外のエポキシ樹脂、並びにこれらの混合物及び組み合わせからなる群から選択される、項目11に記載の光制御フィルム。
[14]
前記着色剤が、顔料又は染料を含む、項目11に記載の光制御フィルム。
[15]
前記着色剤が、カーボンブラック、フクシン、カルバゾールバイオレット、又はForonブリリアントブルーを含む、項目11に記載の光制御フィルム。
[16]
前記側壁が、コーティングを更に含む、項目1に記載の光制御フィルム。
[17]
前記コーティングが、反射材料を含む、項目16に記載の光制御フィルム。
[18]
前記光学的に透過性のフィルムが、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、及び線状低密度ポリエチレンのうちの少なくとも1つを含む、項目6に記載の光制御フィルム。
[19]
項目1に記載の光制御フィルムを備える表示デバイス。
[20]
項目1に記載の光制御フィルムを備える窓フィルム。

Claims (1)

  1. 光制御フィルムであって、
    第1の主表面及び反対側の第2の主表面と、
    前記第1の主表面と前記第2の主表面との間に延在する光吸収材料と、
    前記第1の主表面と前記第2の主表面との間に少なくとも部分的に延在する複数の光学的に絶縁された光透過性空洞と、を備え、
    前記複数の空洞のそれぞれが、前記第1の主表面と一致する第1の開口と、前記第2の主表面に隣接する第2の開口と、前記第1の開口及び前記第2の開口の間に延在する少なくとも1つの側壁と、を備え、
    更に、前記第2の開口及び前記第2の主表面が、0.1マイクロメートルを超えるランド厚さを有する前記光吸収材料によって分離され、
    前記複数の光学的に絶縁された光透過性空洞のそれぞれが、前記第1の主表面に直交する視野平面と関連付けられる、前記第1の開口と前記第2の開口との間の深さD、第1の開口幅W1、及び第2の開口幅W2を有し、前記視野平面に対する垂直線の周りのあらゆる方向において、D/((W1+W2)/2)が、1.25〜8.25の範囲内であり、かつ前記光制御フィルムは前記視野平面に対する垂直線の周りのあらゆる方向において10度〜70度の範囲内の視野カットオフ角を有し、
    前記空洞の形状は円錐台形であり、前記空洞の開口幅は、前記第1の主表面から前記第2の主表面への方向に減少し、2つの隣接する空洞の中心点間の距離は15〜50μm離間している、光制御フィルム。
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