JP2010122663A - 光学シート及びそれを用いたバックライトユニット - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の光学シートは、熱可塑性樹脂からなる賦形層と支持層の少なくとも2層からなる積層光学シートであって、賦形層が光学シートの表層に設けられ、少なくとも片側の賦形層に凹凸形状が賦形され、かつ、賦形層のガラス転移温度が85〜120℃、支持層のガラス転移温度が130〜200℃かつ全厚みが20〜60μmであることを特徴とするものである。
また、本発明のバックライトユニットは、かかる光学シートを用いて構成されていることを特徴とするものである。
【選択図】なし
Description
(1)熱可塑性樹脂からなる賦形層および支持層の少なくとも2層からなる光学シートであって、賦形層が光学シートの少なくとも片側の表層に設けられ、該賦形層に凹凸形状が賦形され、かつ、該賦形層のガラス転移温度が85〜120℃、支持層のガラス転移温度が130〜200℃、光学シート全体の厚みが20〜60μmであることを特徴とするものである。
また、本発明の光学シートの好ましい態様は、
(2)前記光学シートの吸水率が0.01%以下である(1)に記載の光学シート、
(3)前記光学シートの両表層が同一の熱可塑性樹脂からなる賦形層である(1)または(2)に記載の光学シート、
(4)賦形層を構成する熱可塑性樹脂が、環状ポリオレフィン系樹脂である(1)〜(3)のいずれかに記載の光学シート、
(5)前記凹凸形状が、断面形状が三角形をなす三角柱状のプリズムを略平行に複数形成してなるプリズムシート状のものである(1)〜(4)のいずれかに記載の光学シート
(6)前記賦形層が光学シートの片側の表層のみに設けられており、賦形面とは反対側の表面粗さRzが0.4μm以上1μm以下である(1)、(2)、(4)、(5)のいずれかに記載の光学シート、
(7)前記賦形層が光学シートの両側の表層に設けられており、該一方の賦形層に凹凸形状が賦形されており、賦形面とは反対側の表面粗さRzが0.4μm以上1μm以下である(1)〜(5)のいずれかに記載の光学シート、
また、本発明のバックライトユニットは、かかる光学シートを用いて構成されていることを特徴とするものである。
サイドライト型バックライトユニットの光源上側の光学部材の配置としては、最上方に輝度向上シートが用いられることが好ましく、導光板と輝度向上シートの間に、拡散シート又は/及びプリズムシートが、用途に合わせて任意の構成で用いられることが好ましい。
(測定・評価方法)
A.ガラス転移温度(Tg)測定
示差走査熱量測定(DSC)として、セイコー電子工業株式会社製ロボットDSC「RDSC220」を用い、データ解析装置として、同社製ディスクステーション「SSC/5200」を用いて、アルミニウム製受皿にカッターやミクロトームにて削り取った賦形層5mgの組成物またはフィルムサンプルを充填する。この試料を常温から20℃/分の昇温速度で300℃まで加熱して5分間溶融させる。次いで液体窒素で急冷し、この過程でガラス転移温度を測定した。JIS−K7121(1987)の9.3項の中間点ガラス転移温度の求め方に従い、測定チャートの各ベースラインの延長した直線から縦軸方向に等距離にある直線と、ガラス転移の階段状変化部分の曲線とが交わる点の温度とした。
ISO62に準拠し23℃の水中にて24時間浸漬した後の水分率を測定して求めた。
フィルムの断面を切り出し、白金−パラジウムを蒸着した後、日立製作所(株)製走査型電子顕微鏡S−2100Aを用い500倍で写真を撮影して断面観察を行い、表面に賦形した凹凸形状の寸法(高さ、ピッチ)を測定した。成形に用いた金型の凹凸高さをh、成形後のフィルムの凹凸高さをh‘とし、h’/h×100の値が98以上100以下となるものが成形性良好とし、評価を○とした。h‘/h×100が98未満となる場合、成形性不良とし、評価を×とした。
100mm×100mmサイズのサンプルを恒温恒湿試験機(タバイエスペック社製、PR−3SPW)に投入し、85℃・85%RH条件下で240時間放置した。恒温恒湿試験器から取り出した直後に凹凸形状を形成した面を上にして頂点4箇所のカール量(フィルム設置面からの高さ)を測定し、平均値をカール量とした。
100mm×100mmサイズのサンプルを恒温恒湿試験機(タバイエスペック社製、PR−3SPW)に投入し、85℃・85%RH条件下で240時間放置した。恒温恒湿試験器から取り出した後、賦形面を下向きにして机上に設置し、非賦形面を観察した。評価方法は、二本の直線状蛍光管を点灯し、非賦形面に映り込む蛍光灯像を観察して、直線状蛍光管の像が歪むかどうかで判断した。評価は3名で行い、二人以上が歪むと判断した場合を×、一人が歪むと判断した場合を△、全員が歪みを感じない場合を○とした。
評価用7インチサイドライト型バックライト(筐体、反射フィルム、導光板)を点灯させ、1時間経過後に導光板の上に拡散シート(東レセハン製、TDF187)、サンプルシートを設置し、2次元輝度計(コニカミノルタセンシング製、CA−2000)を用いて、正面方向における輝度を測定した。輝度は、バックライトの中心部を中心とした1辺50mmの正方形の範囲の平均値で評価した。また、輝度評価は、前記DおよびEに記載の85℃・85%RH条件下240時間の試験前後で行い、試験前の輝度を「初期輝度」、試験後の輝度を「試験後輝度」と定義する。また、試験後輝度/初期輝度×100の値が100の場合の耐湿熱性を◎、99%以上100%未満を◎、97%以上99%未満を△、97%未満を×とした。
小坂研究所性Surfcorder ET4000Aを用い、フィルム幅方向の中央部から、長手4.0×幅3.5cmの寸法に切り出したものをサンプルとし、十点平均表面粗さRzを測定した。測定条件を以下に示す。
測定速度:0.1mm/sec.(進行方向をxとする)
測定力:100mN
カットオフ値:0.25mm
測定ピッチ:1.0μm(x方向)、5.0μm(y方向)。
プリズム形状を付与した80mm×80mmの光学シートを、プリズム賦形面を下面にして面光源上に設置し、プリズム形状と平行方向及び垂直方向に180°視点をずらしてギラツキ性及び色づき性を評価した。評価は4人で行い、3人以上がギラツキと色づきを感じた場合は×、2人以上がギラツキと色づきを感じた場合を△、1人がギラツキと色づきを感じた場合を○、誰も感じなかった場合を◎とした。
2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル100.8重量部 エチレングリコール51.2重量部(ジカルボン酸成分の2倍モル)の割合でそれぞれ計量し、エステル交換反応装置に仕込み、内容物を180℃で溶融した後、触媒として酢酸マグネシウム4水塩を0.06重量部、三酸化二アンチモン0.02重量部、酢酸リチウム二水塩0.003重量部添加し撹拌した。60分かけて190℃まで昇温し、さらに60分かけて200℃まで昇温した後、さらに90分かけて240℃まで昇温しながらメタノールを留出させた。所定量のメタノールが留出したのち、触媒の失活剤としてトリエチルホスホノアセテートを0.04重量部含んだエチレングリコール溶液を加え、5分間攪拌してエステル交換反応を停止した。その後、反応物を重合装置へ仕込み、装置内温度を90分かけて235℃から290℃まで昇温しながら、装置内圧力を常圧から真空へ減圧しエチレングリコールを留出させる。重合反応の進行にしたがって反応物の粘度が上昇し、所定の撹拌トルクとなった時点で反応の終了とする。反応終了時は重合装置内を窒素ガスにて常圧に戻し、重合装置下部のバルブを開けてガット状のポリエステルを水槽へ吐出した。吐出されたポリエステル樹脂は水槽で急冷後、カッターにてカッティングしチップとした。
(金型1)
面内パターン :ストライプ状(図1(a))
個々の形状 :直角二等辺三角形(高さ10μm)
隣接パターン間のピッチ :20μm
サイズ :100mm×100mm(パターン領域)。
続いて、この光学シート1を温度85℃湿度85%のオーブンに入れ、240時間経過後に取り出した(光学シート1’)。光学シート1’は、温度85℃湿度85%で240時間経過後、たわみはカールが発生した。
また、前記光学シート1と光学シート1’を、評価用のバックライトに組み込んで、輝度を評価した。輝度特性評価結果を表1に示す。耐熱、耐湿熱試験後も、バックライトの輝度を保持していることを確認でき、耐熱性、耐湿熱性に優れた光学シートであった。
賦形層用樹脂として熱可塑性樹脂3(環状オレフィン樹脂‘ARTON’FX4727、Tg120℃、吸水率0.2%、JSR(株)製を100℃で6時間乾燥した原料を用い、260℃で押出したこと以外は実施例1と同様の方法にて厚さ50μmの積層光学シート2を得た。加熱温度及び維持温度を150℃としたこと以外は実施例1と同様の方法にて成形し、全厚みが55μm、吸水率0.2%の光学シート2を得た。得られた光学シート2の成形性を評価した結果、h’/h×100が100で良好な成形性であった。得られた光学シート2を実施例1と同様の方法にて耐湿熱試験を実施し光学シート2’を得た。得られた光学シート2’はカール及びたわみともに発生していなかった。また、前記光学シート2と光学シート2’を、評価用のバックライトに組み込んで、輝度を評価した。輝度特性評価結果を表1に示す。耐熱、耐湿熱試験後も、バックライトの輝度を保持していることを確認でき、耐熱性、耐湿熱性に優れた光学シートであった。
賦形層用樹脂として熱可塑性樹脂2(環状オレフィン樹脂‘TOPAS’6013、Tg130℃、吸水率0.01%、ポリプラスチックス(株)製)と、熱可塑性樹脂4(環状オレフィン樹脂‘TOPAS’8007、Tg78℃、吸水率0.01%、ポリプラスチックス(株)製)を重量で60:40にブレンドし、100℃で6時間乾燥した原料を用い、溶融2層共押出口金から100℃に保たれた金属ドラムにシート状に押出したこと以外は実施例2と同様の方法にて、厚みが30μmの積層光学シート3を得た。加熱温度及び維持温度を140℃としたこと以外は実施例1と同様の方法にて成形し、全厚みが35μm、吸水率0.01%の光学シート3を得た。得られた光学シート3の成形性を評価した結果、h’/h×100が100で良好な成形性であった。得られた光学シート3を実施例1と同様の方法にて耐湿熱試験を実施し光学シート3’を得た。得られた光学シート3’はカール及びたわみともに発生していなかった。また、前記光学シート3と光学シート3’を、評価用のバックライトに組み込んで、輝度を評価した。輝度特性評価結果を表1に示す。耐熱、耐湿熱試験後も、バックライトの輝度を保持していることを確認でき、耐熱性、耐湿熱性に優れた光学シートであった。
賦形層用樹脂として熱可塑性樹脂5(環状オレフィン樹脂‘TOPAS’6015、Tg150℃、吸水率0.01%、ポリプラスチックス(株)製)、熱可塑性樹脂4(環状オレフィン樹脂‘TOPAS’8007、Tg78℃、吸水率0.01%、ポリプラスチックス(株)製)を重量で25:75にブレンドし、100℃で6時間乾燥した原料を用い、実施例2と同様の方法にて、厚みが50μmの積層光学シート4を得た。実施例1と成形温度及び維持温度を120℃としたこと以外は同様の方法にて成形し、全厚みが55μm、吸水率が0.01%の光学シート4を得た。得られた光学シート4の成形性を評価した結果、h’/h×100が100で良好な成形性であった。得られた光学シート4を実施例1と同様の方法にて耐湿熱試験を実施し光学シート4’を得た。得られた光学シート4’はカール及びたわみともに発生していなかった。また、前記光学シート4と光学シート4’を、評価用のバックライトに組み込んで、輝度を評価した。輝度特性評価結果を表1に示す。耐熱、耐湿熱試験後も、バックライトの輝度を保持していることを確認でき、耐熱性、耐湿熱性に優れた光学シートであった。
賦形層用樹脂として熱可塑性樹脂5(環状オレフィン樹脂‘TOPAS’6015、Tg150℃、吸水率0.01%、ポリプラスチックス(株)製)、熱可塑性樹脂4(環状オレフィン樹脂‘TOPAS’8007、Tg78℃、吸水率0.01%、ポリプラスチックス(株)製)を重量で65:35にブレンドし、100℃で6時間乾燥した原料を用い、実施例2と同様の方法にて、厚みが50μmの積層光学シート5を得た。実施例2と同様の方法にて成形し、全厚みが55μm、吸水率が0.01%の光学シート5を得た。得られた光学シート5の成形性を評価した結果、h’/h×100が100で良好な成形性であった。得られた光学シート5を実施例1と同様の方法にて耐湿熱試験を実施し光学シート5’を得た。得られた光学シート5’はカール及びたわみともに発生していなかった。また、前記光学シート5と光学シート5’を、評価用のバックライトに組み込んで、輝度を評価した。輝度特性評価結果を表1に示す。耐熱、耐湿熱試験後も、バックライトの輝度を保持していることを確認でき、耐熱性、耐湿熱性に優れた光学シートであった。
溶融3層共押出口金を用いたこと以外は実施例3と同様の方法にて、全厚みが50μmの積層光学シート6を得た。実施例3と同様の方法にて成形し、全厚みが55μm、吸水率0.01%の光学シート6を得た。得られた光学シート6の成形性を評価した結果、h’/h×100が100で良好な成形性であった。得られた光学シート6を実施例1と同様の方法にて耐湿熱試験を実施し光学シート6’を得た。得られた光学シート6’はカール及びたわみともに発生していなかった。また、前記光学シート6と光学シート6’を、評価用のバックライトに組み込んで、輝度を評価した。輝度特性評価結果を表1に示す。耐熱、耐湿熱試験後も、バックライトの輝度を保持していることを確認でき、耐熱性、耐湿熱性に優れた光学シートであった。
実施例6において、賦形層用樹脂として熱可塑性樹脂6(環状オレフィン樹脂‘ZEONOR’1020R、Tg106℃、吸水率0.01%、日本ゼオン(株)製)、支持層用樹脂として、熱可塑性樹脂7(環状オレフィン樹脂‘ZEONOR’1420R、Tg142℃、吸水率0.01%、日本ゼオン(株)製)を用いたこと以外は同様の方法にて厚み50μmの積層光学シート2を得た。実施例6と同様の方法にて成形し、全厚みが55μm、吸水率が0.01%の光学シート7を得た。得られた光学シート7の成形性を評価した結果、h’/h×100が100で良好な成形性であった。得られた光学シート7を実施例1と同様の方法にて耐湿熱試験を実施し光学シート7’を得た。得られた光学シート7’はカール及びたわみともに発生していなかった。
また、前記光学シート7と光学シート7’を、評価用のバックライトに組み込んで、輝度を評価した。輝度特性評価結果を表1に示す。耐熱、耐湿熱試験後も、バックライトの輝度を保持していることを確認でき、耐熱性、耐湿熱性に優れた光学シートであった。
実施例6において、金属ドラムの速度を18m/分から30m/分に変更したこと以外は同様にして、厚み30μmの積層光学シート8を得た。実施例6と同様の方法にて成形し、全厚みが35μm、吸水率が0.01%の光学シート8を得た。得られた光学シート8の成形性を評価した結果、h’/h×100が100で良好な成形性であった。得られた光学シート8を実施例1と同様の方法にて耐湿熱試験を実施し光学シート8’を得た。得られた光学シート8’はカール及びたわみともに発生していなかった。 また、前記光学シート8と光学シート8’を、評価用のバックライトに組み込んで、輝度を評価した。輝度特性評価結果を表1に示す。耐熱、耐湿熱試験後も、バックライトの輝度を保持していることを確認でき、耐熱性、耐湿熱性に優れた光学シートであった。
実施例6において得られた積層光学シート6を、金型1とRzが0.8μmである金型2の間に挟み、135℃で1分加熱し、135℃を維持しながら圧力2MPaで、金型1、積層光学シート1、金型2とを30秒間圧着した。続いて70℃まで冷却後、金型を離型することにより、積層光学シート1に金型1と金型2の形状を反転したパターンを有する光学シート9を得た。光学シート9の全厚みは55μm、吸水率は0.01%であった。得られた光学シート0の成形性を評価した結果、h’/h×100が100で良好な成形性であった。得られた光学シート9を実施例1と同様の方法にて耐湿熱試験を実施し光学シート9’を得た。得られた光学シート9’はカール及びたわみともに発生していなかった。また、前記光学シート9と光学シート9’を、評価用のバックライトに組み込んで、輝度を評価した。輝度特性評価結果を表1に示す。耐熱、耐湿熱試験後も、バックライトの輝度を保持していることを確認でき、耐熱性、耐湿熱性に優れた光学シートであった。
実施例6において、支持層用樹脂として熱可塑性樹脂7(環状オレフィン樹脂‘ZEONOR’1420R、Tg142℃、吸水率0.01%、日本ゼオン(株)製)を用いたこと以外は同様の方法にて厚み50μmの積層光学シート10を得た。実施例6と同様の方法にて成形し、全厚みが55μm、吸水率が0.01%の光学シート10を得た。得られた光学シート10の成形性を評価した結果、h’/h×100が100で良好な成形性であった。得られた光学シート10を実施例1と同様の方法にて耐湿熱試験を実施し光学シート10’を得た。得られた光学シート10’はカール及びたわみともに発生していなかった。また、前記光学シート10と光学シート10’を、評価用のバックライトに組み込んで、輝度を評価した。輝度特性評価結果を表1に示す。耐熱、耐湿熱試験後も、バックライトの輝度を保持していることを確認でき、耐熱性、耐湿熱性に優れた光学シートであった。
実施例6において、支持層用樹脂として熱可塑性樹脂8(環状オレフィン樹脂‘TOPAS’6017、Tg180℃、吸水率0.01%、ポリプラスチック(株)製)を用いたこと以外は同様にして厚み50μmの積層光学シート11を得た。実施例6と同様の方法にて成形し、全厚みが55μm、吸水率が0.01%の光学シート11を得た。得られた光学シート11の成形性を評価した結果、h’/h×100が100で良好な成形性であった。得られた光学シート11を実施例1と同様の方法にて耐湿熱試験を実施し光学シート11’を得た。得られた光学シート11’はカール及びたわみともに発生していなかった。また、前記光学シート11と光学シート11’を、評価用のバックライトに組み込んで、輝度を評価した。輝度特性評価結果を表1に示す。耐熱、耐湿熱試験後も、バックライトの輝度を保持していることを確認でき、耐熱性、耐湿熱性に優れた光学シートであった。
熱可塑性樹脂4(環状オレフィン樹脂‘TOPAS’8007、Tg78℃、吸水率0.01%、ポリプラスチックス(株)製)を60℃で6時間乾燥した後に押出機に投入し、230℃に加熱して溶融させ、Tダイから50℃に保たれた金属ドラムにシート状に押出した。金属ドラムの速度を18m/分と設定して巻き取ることで、厚みが50μmの積層光学シート13を得た。次に、前記金型1と前記積層光学シート13を110℃で1分加熱し、110℃を維持しながら圧力2MPaで、金型1と熱可塑性樹脂シート13とを30秒間圧着した。続いて50℃まで冷却後、金型を離型することにより、熱可塑性樹脂シート1面に下記金型1の形状を反転したパターンを有する光学シート13を得た。光学シート13の全厚み(賦形面の頂部から裏面まで)は55μm、吸水率は0.01%であった。得られた光学シート13の成形性を評価した結果、h’/h×100が100で良好な成形性であった。続いて、この光学シート13を温度85℃湿度85%のオーブンに入れ、240時間経過後に取り出した(光学シート13’)。光学シート13’は、温度85℃湿度85%で240時間経過後、カールは無かったがたわみが発生していた。
また、前記光学シート13と光学シート13’を、評価用のバックライトに組み込んで、輝度を評価した。輝度特性評価結果を表1に示す。耐熱、耐湿熱試験後に、バックライトの輝度が低下していることがわかった。
熱可塑性樹脂8(環状オレフィン樹脂‘TOPAS’6017、Tg180℃、吸水率0.01%、ポリプラスチックス(株)製)を100℃で6時間乾燥した後に押出機に投入し、260℃に加熱して溶融させ、Tダイから100℃に保たれた金属ドラムにシート状に押出した。金属ドラムの速度を18m/分と設定して巻き取ることで、厚みが50μmの積層光学シート14を得た。
実施例6と同様の方法にて成形し、光学シート14を得た。光学シート14の全厚み(賦形面の頂部から裏面まで)は55μm、吸水率は0.01%であった。この光学シート14の成形性を評価した結果、断面観察より賦形したプリズム形状の頂部が丸まり高さが低くなっており、h’/h×100が80で成形性が不良であった。
実施例6において、支持層を熱可塑性樹脂1(環状オレフィン樹脂‘TOPAS’8007、Tg78℃、吸水率0.01%、ポリプラスチックス(株)製)に変更したこと以外は同様の方法にて厚さ50μmの積層光学シート15を得た。得られた光学シートを実施例4と同様の方法にて成形し、吸水率は0.01%の光学シート15を得た。得られた光学シート15の成形性を評価した結果、成形性は良好であったが、シワが発生し平面性に劣るシートとなった。
実施例7において、賦形層と支持層の熱可塑性樹脂を反対にしたこと以外は同様の方法にて積層光学シート16を得た。得られた光学シートを実施例6と同様の方法にて成形し吸水率は0.01%の光学シート16を得た。光学シート16の成形性を評価した結果、断面観察より賦形したプリズム形状の頂部が丸まり高さが低くなっており、h’/h×100が84で成形性が不良であった。形状観察を実施した結果、賦形したプリズム形状の頂部が丸くなり、高さが低くなっており、成形性に劣る光学シートであった。
厚み55μmのポリメチルメタクリレート(以下PMMA。Tg110℃)のシートを用いる以外は、実施例1と同様にして金型1を用いて光学シート17を得た。光学シート17の吸水率は0.3%であった。光学シート17の全厚み(賦形面の頂部から裏面まで)は40μmであった。
続いて、この光学シート17を温度85℃湿度85%のオーブンに入れ、240時間経過後に取り出した(光学シート17’)。光学シート17’は、温度85℃湿度85%で240時間経過後、たわみが発生した。
厚み55μmのポリカーボネート(以下PC。Tg150℃)のシートを用いる以外は、実施例1と同様にして金型1を用いて光学シート18を得た。光学シート18の吸水率は0.24%であった。光学シート18の全厚み(賦形面の頂部から裏面まで)は35mであった。続いて、この光学シート18を温度85℃湿度85%のオーブンに入れ、240時間経過後に取り出した(光学シート18’)。光学シート18’は、温度85℃湿度85%で240時間経過後、たわみが発生した。また、前記光学シート18と光学シート18’を、評価用のバックライトに組み込んで、輝度を評価した。輝度特性評価結果を表1に示す。耐熱、耐湿熱試験後に、バックライトの輝度の低下はみられなかったが、試験前の輝度が低下していることがわかった。
前記金型1の凹凸面に下記塗剤1を充填し、その上に厚み55μmの透明ポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)をのせ、該PETフィルム側から超高圧水銀灯で1J/m2照射して塗剤を硬化させ、金型を離型することで光学シート19を得た。光学シート19の吸水率は1.2%であった。また光学シート19の全厚み(賦形面の頂部から裏面まで)は60μmであった。
(塗剤1)
KAYARAD R−551(日本化薬(株)製) 60質量部
KAYARAD R−128H(日本化薬(株)製) 40質量部
ダロキュア1173(チバ・ジャパン(株)製) 4質量部。
続いて、この光学シート18を温度85℃湿度85%のオーブンに入れ、240時間経過後に取り出した(光学シート18’)。光学シート18’は、温度85℃湿度85%で240時間経過後、顕著にカールが発生した(賦形面側にカール)。また、前記光学シート18と光学シート18’を、評価用のバックライトに組み込んで、輝度評価を試みたが、カールしているために端部が浮き上がり評価できなかった。
比較例7において、厚み30μmの透明PETフィルムを用いたこと以外は同様の方法にて、光学シート20を得た。光学シート20の全厚みは40μm、吸水率が1.2%であった。
続いて、この光学シート20を温度85℃湿度85%のオーブンに入れ、240時間経過後に取り出した(光学シート20’)。光学シート20’は、温度85℃湿度85%で240時間経過後、顕著にカールが発生した(賦形面側にカール)。また、前記光学シート20と光学シート20’を、評価用のバックライトに組み込んで、輝度評価を試みたが、カールがひどく端部が浮き上がり評価できなかった。
2:熱可塑性樹脂シート
3:金型
Claims (8)
- 熱可塑性樹脂からなる賦形層および支持層の少なくとも2層からなる光学シートであって、賦形層が光学シートの少なくとも片側の表層に設けられ、該賦形層に凹凸形状が賦形され、かつ、該賦形層のガラス転移温度が85〜120℃、支持層のガラス転移温度が130〜200℃、光学シート全体の厚みが20〜60μmであることを特徴とする光学シート。
- 前記光学シートの吸水率が0.01%以下である請求項1に記載の光学シート。
- 前記光学シートの両表層が同一の熱可塑性樹脂からなる賦形層である請求項1または2に記載の光学シート。
- 賦形層を構成する熱可塑性樹脂が、環状ポリオレフィン系樹脂である請求項1〜3のいずれかに記載の光学シート。
- 前記凹凸形状が、断面形状が三角形をなす三角柱状のプリズムを略平行に複数形成してなるプリズムシート状のものである請求項1〜4のいずれかに記載の光学シート。
- 前記賦形層が光学シートの片側の表層のみに設けられており、賦形面とは反対側の表面粗さRzが0.4μm以上1μm以下である請求項1、2、4、5のいずれかに記載の光学シート。
- 前記賦形層が光学シートの両側の表層に設けられており、該一方の賦形層に凹凸形状が賦形されており、賦形面とは反対側の表面粗さRzが0.4μm以上1μm以下である請求項1〜5のいずれかに記載の光学シート。
- 請求項1〜7のいずれかに記載の光学シートを用いて構成されているバックライトユニット。
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