JPH0515836A - 方向選択性光線調整シートの製造方法 - Google Patents

方向選択性光線調整シートの製造方法

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JPH0515836A
JPH0515836A JP3201495A JP20149591A JPH0515836A JP H0515836 A JPH0515836 A JP H0515836A JP 3201495 A JP3201495 A JP 3201495A JP 20149591 A JP20149591 A JP 20149591A JP H0515836 A JPH0515836 A JP H0515836A
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plate
light
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JP3201495A
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Inventor
Hiroyuki Amamiya
裕之 雨宮
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 フィルム基材上に、各種線郡パターンからな
る光線調整用凹凸条を設けた方向選択性光線調整シート
を精度よく且つ迅速容易に製造する。 【構成】 光線調整用凹凸条5を、該凹凸条の賦型用形
状からなる版凹部6を形成したロール凹版1を使用し、
該ロール凹版の版凹部6に電離放射線硬化型樹脂3を充
填させると共にフィルム基材2を接触させ、該基材が凹
版に接触している間に電離放射線7を照射して基材と凹
版の間に介在している上記樹脂を硬化させて該樹脂と基
材とを密着せしめた後、硬化した樹脂が密着した基材を
凹版から剥離し、ついで形成された凹凸条に着色を施
す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、入射する方向により入
射光の透過又は反射の度合いやその状態が変化する方向
選択性透過シートの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】入射す
る光線の角度によって、その入射光が反射や吸収され、
或いは透過されて様々に調整される方向選択性光線調整
材料として以下のようなものが知られている。例えば、
液晶を利用して構成してなり該液晶分子の軸方向を電界
で調整することにより偏光特性を持たせたものや、多数
枚の透明シートと着色シートを交互に積層させた積層体
を積層方向にスライスすることにより得られる材料があ
る。しかし、前者は高価で、その利用法も複雑であって
汎用性に欠け、また透明電極等を付帯させるための煩雑
な加工等が必要である。また後者のものは製造工程が複
雑で、特に積層作業に手間取り、またスライス面をきれ
いにするための表面処理加工等が必要となり、高価なも
のと成らざるを得なかった。そのため、光線を調整する
ための凹凸形状をフィルム基材に設けた簡易構造の光線
調整材料も提案されている。具体的には、フィルム基材
に感光性樹脂を全面に塗布した後、その塗布面上に縞模
様のネガスクリーンを設置した状態で紫外線を照射し、
紫外線が照射されず未硬化の感光性樹脂部分を洗い流し
て除去してから、硬化した樹脂部分のみを着色したもの
である。しかし、これは上記した透明シートと着色シー
トを積層したものをスライスして得られる材料に比べて
製造工程が簡略化されるものの、未硬化の樹脂部分を洗
浄除去する等の煩雑な工程が依然として残り、また硬化
した樹脂部分からなる凹凸の形状が精度的に満足できる
ものではない等の難点がある。その他にも、フィルム基
材にグラビア印刷、スクリーン印刷等の盛り上げ印刷手
段により着色した凹凸形状を設けた材料がある。これは
製造が容易であるが、印刷時に基材に転移したインキの
レベリングが生じるため、最終的に得られる凹凸形状が
不定形となり、所望の凹凸形状が精度良く得られず、そ
の結果、方向選択性の効果が安定して充分に得られない
問題があった。本発明は上記従来技術の欠点に鑑みなさ
れたもので、フィルム基材に光線調整用の凹凸を設けた
構造の方向選択性光線調整材料を製造する方法として、
特に、その凹凸を簡便に且つ高精度に形成することがで
きる上、全体的にも迅速容易に量産することができる方
向選択性光線調整シートの製造方法を提供することを目
的とする。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明の方向選択性光線
調整シートの製造方法は、フィルム基材上に、着色され
た微細な平行直線群又は平行曲線群若しくはそれらを組
み合わせた線群からなる光線調整用凹凸条を設けた方向
選択性光線調整シートを製造する方法であって、上記光
線調整凹凸条の賦形用形状からなる版凹部を形成したロ
ール凹版を使用し、該ロール凹版の少なくとも版凹部に
電離放射線硬化型樹脂を充填させると共にフィルム基材
を接触させ、該基材が凹版に接触している間に電離放射
線を照射して基材と凹版の間に介在している上記樹脂を
硬化させて該樹脂と基材とを密着せしめた後、硬化した
樹脂が密着した基材を凹版から剥離し、次いで基材上に
形成された凹凸条に着色を施すことにより製造すること
を特徴とするものである。また本発明製造方法は着色さ
れた光線調整用凹凸条を設ける方向選択性光線調整シー
トを製造する場合、その着色を上記製造方法の着色手段
に代えて、版凹部に充填させる電離放射線硬化型樹脂と
して着色剤を含有させたものを適用して行なうことを特
徴とするものである。更に本発明製造方法は、フィルム
基材上に、少なくとも光学的特性の異なる粗面部分を有
する微細な平行直線群又は平行曲線群若しくはそれらを
組み合わせた線群からなる光線調整用凹凸条を設けた方
向選択性光線調整シートを製造する方法であって、上記
光線調整凹凸用条を賦形するため少なくとも微細凹凸面
部を有する形状からなる版凹部を形成したロール凹版を
使用し、該ロール凹版の少なくとも版凹部に電離放射線
硬化型樹脂を充填させると共にフィルム基材を接触さ
せ、該基材が凹版に接触している間に電離放射線を照射
して基材と凹版の間に介在している上記樹脂を硬化させ
て該樹脂と基材とを密着せしめた後、硬化した樹脂が密
着した基材を凹版から剥離することにより製造すること
を特徴とするものである。
【0004】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき説明す
る。図1は本発明製造方法の一例を示す工程説明図であ
り、図中1はロール凹版、2はフィルム基材、3は電離
放射線硬化型樹脂を示す。図2に本発明方法により得ら
れる方向選択性光線調整シート4の一例を示し、該光線
調整シート4は基本的にフィルム基材2と光線調整用凹
凸条5から構成される。本発明方法は先ず、方向選択性
光線調整シートにおける光線調整用凹凸条5を賦型形成
するための形状からなる版凹部6を型取りしたロール凹
版1を準備し、例えば図示の如く設置して使用する。図
中20と21はロール凹版1と対に設置される押圧ロールと
送りロールであり、両ロールともクリアランス調整等が
可能となっている。
【0005】次いで、上記ロール凹版1に対して適宜移
送手段にてフィルム基材2を、該凹版面に当接するよう
に供給する。これと同時に、電離放射線硬化型樹脂3を
凹版1の少なくとも版凹部6に充填すべく適宜手段によ
り供給する。そして、基材2が凹版1に接触している間
に電離放射線照射装置7により電離放射線を照射して基
材2と凹版1の間に介在している上記樹脂を硬化させる
と同時に基材側に密着せしめる。しかる後、硬化した樹
脂が密着した基材2を凹版1から剥離する。この剥離に
より、基材2上にロール凹版1にて賦形された光線調整
用凹凹凸条5が形成される。そして基材2上に設けられ
た凹凸条5に対して着色を施すことにより、図2の如き
着色された光線調整用凹凸条5aを備えた方向選択性光
線調整シート4が得られる。なお凹凸条5は図2(A)
に例示の如く凹部8に薄い樹脂層があるように形成して
も、或いは同図(B)に例示の如く凹部8には樹脂層が
全くないように形成してもよい。
【0006】凹凸条5の着色は、染料等により染色した
り、凹凸条の面上に適宜塗布手段にて着色層を設けるこ
とによって行なわれる。染料としてはオイル染料、分散
染料、カチオン染料、反応性染料、直接染料なとが使用
される。また本発明方法では凹凸条5の着色を上記の着
色手段に代えて、公知の顔料、染料等を含有させた電離
放射線硬化型樹脂を用い、その樹脂をロール凹版に供給
することにより凹凸条の賦型形成と同時に行う。後者の
着色方法の場合、着色が凹凸条の賦型形成と同時に行な
われるため簡単であり、しかも生産効率の点でも有利で
ある。この凹凸条5の着色内容は通常、フィルム基材2
の色と異なるように行なわれるが、それ以外に凹凸条の
中において互いに異なる色又は異なる濃度となるように
適宜配色して行ってもよい。
【0007】図2に例示したような基材2と異なる色に
着色した凹凸条5aを備えた光線調整シート4によれ
ば、例えば基材2が透明で透過用シートとして使用する
態様の場合、凹凸条の凹部8を直接通過する入射角度範
囲内で入射した光Xは基材2を通ってそのまま裏面に透
過し、一方、凹凸条の凸部9を通る入射角度範囲で入射
する光Yはすべて着色され、また減光される。特に図2
(B)の如き凹部8に樹脂層がない凹凸条5aを設けた
光線調整シート4の方が、方向による光線の変調コント
ラストが高く好ましい。
【0008】また本発明は、ロール凹版1として一部に
微細凹凸面を備えた版凹部6を型取りしたものを適用し
て同様の操作を行うことにより、図3に示すように他の
面部分と光学的特性が異なる粗面10を有する光線調整用
凹凸条5bを備えた方向選択性光線調整シート4が得ら
れる。これは凹凸条5を構成する複数の面群のうち、少
なくとも一群の面を粗面とする凹凸条を備えた光線調整
シートを製造する際に適用される。図3に例示したよう
な粗面10を設けた凹凸条5bを備えた光線調整シート4
によれば、例えば基材2が透明で透過用シートとして使
用する態様の場合、凹凸条の粗面10を通過する入射角度
範囲内で入射した光Pは粗面にて乱反射されるため減光
され、一方、凹凸条の粗面10以外の面11を通り入射角度
範囲内で入射する光Qは反射されるものもあるが、その
殆どは基材2を通ってそのまま裏面に透過する。なお凹
凸条5bの断面形状は、図3に例示の如き三角形状のも
のに限らず、四角形以上の多角形状や、半円形状や半楕
円形状などであってよい。
【0009】本発明方法ではいずれの態様の場合も上記
凹凸条5の形成を基本的に上述のような製造(賦型)手
段にて行っているため、ロール凹版に型取りした形状を
忠実に再現した極めて鮮明な凹凸形状が得られ、特に凹
凸形状が複雑で微細な形状のものであっても簡便に且つ
確実に得ることができる。また図2(A)に例示の如き
凸部9どうしの間(即ち凹部8)に樹脂層が存在する形
態をなす凹凸条5は、ロール凹版の版凹部に供給される
電離放射線硬化型樹脂3が版凹部のみならず凹版の頂面
と基材2の間に介在するように充填されることにより形
成される。従って、図2(B)に例示の如き凹部8に樹
脂層が全くない凹凸条5を形成する場合には、上記樹脂
をロール凹版に供給した後、版凹部以外の版面上の樹脂
をドクターブレードでかき取る等の操作をして版凹部の
みに樹脂を充填させればよい。
【0010】本発明に使用するロール凹版1における版
凹部6の形成は、電子彫刻、エッチング法、ミル押し、
電鋳法、数値制御(NC)旋盤やフライス盤等による旋
盤加工法等の手段にて行うことができる。版凹部6の形
成は光線調整用凹凸条5の凹凸形状を賦形すべく形状で
あって、実際には版の凹部部分が凹凸条の凸部を賦形す
ることになる。版材は銅、鉄等の金属や、合成樹脂等で
あり、必要に応じて表面にクロム等のメッキを施す。電
離放射線硬化型樹脂の供給充填は、本実施例の如くロー
ル凹版に直接ロールコート法にて供給して行う他、Tダ
イ法等のダイから供給したり、基材2がロール凹版1に
当接する前に該基材上に予めロールコート法等にて塗布
形成することにより行ってもよい。
【0011】上記電離放射線硬化型樹脂としては、分子
中に重合性不飽和結合やエポキシ基を有するプレポリマ
ー又は単量体からなるものて、ウレタンアクリレート、
ポリエステルアクリレート、エポキシアクリレート等を
はじめとする、公知の紫外線又は電子線硬化型樹脂を使
用できる。中でも溶剤タイプのものを使用すれば硬化に
よる体積収縮、形状変形、気泡発生等の不具合が生じる
ことなく、該樹脂の予備乾燥工程が不要となる上、より
再現性良好な凹凸条が確実に得られ易くなる。また照射
する電離放射線はフィルム基材2が透明である場合には
紫外線を使用することができるが、該基材が不透明であ
る場合には電子線を使用することが必要である。またロ
ール凹版を電離放射線透過性材料にて構成すれば、該凹
版内部に設置した照射装置からの照射が可能となる。電
子線を使用する場合、その照射量はシート基材の厚み、
材質等にもより異なるが通常0.5〜30Mrad程度が
好ましい。
【0012】フィルム基材2としては、ポリエチレンテ
レフタレート等のポリエステル、ナンロン等のポリアミ
ド、ポリ塩化ビニル、ポリメタクリル酸メチル等のアク
リル樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリアリ
レート、フッ素系樹脂、ポリプロピレン、三酢酸セルロ
ース、セロファン、ポリ塩化ビニル等の合成樹脂からな
るフィルムが挙げられる。基材2は透過シートとして用
いる場合には無色透明のものを通常用いるが、着色透明
のものであってもよい。また反射シートとして用いる場
合の基材2としては、基材樹脂にチタン白等の高反射性
の隠蔽性顔料を添加して成形したものや、或いは、フィ
ルム表面に金属蒸着層を形成したもの、更には酸化チタ
ン被覆雲母等のパール顔料又は金属粉末顔料等の光輝性
顔料入りの塗料を塗工形成したものを用いる。基材2の
厚さ、着色等の条件は凹凸条5に付与する光学的要素等
の兼ね合いで適宜選定する。
【0013】凹凸条5の断面形状はいずれの態様の場合
でも特に限定されないが、透過率又は反射率の方向選択
性による光学的効果を確実に得るという観点からすると
基材2の表面に対して異なる角度をなす複数の面群から
構成される形態のものが好ましい。具体的には三角形、
四角形、台形、それ以上の多角形の他、円、楕円等が挙
げられる。これらの凹凸形状は規則的なものが好ましい
が、不規則なものであってよい。また凹凸条5を構成す
る線群は、その平面図が図4(a) に例示の如き微細な平
行直線群や、図4(b) に例示の如き微細な平行曲線群
や、或いはそれらを適宜組合わせた図4(c) に例示の如
き線群のものである。平行曲線群は円状のものに限ら
ず、正弦波等の波状平行曲線等であってもよい。また図
4(c) に例示の線群は平行曲線群どうしを組み合わせて
格子状にしたものであるが、この組合わせた線群として
は平行直線群と平行曲線群との組合わせたもの、或いは
平行曲線群どうしを組み合わせたものも可能である。例
えば、図4(a) の如き線群では図面における左右方向か
ら斜めに入るの入射光を減光(着色)したり遮光するこ
とができる。また図4(b) の如き線群では図面に対して
垂直方向からの入射光のみをそのまま通過させることが
できる。更に図4(c) の如き線群では図面における左右
・上下方向から斜めに入る入射光を減光(着色)したり
遮光することができる。
【0014】本発明では、凹凸条5を構成する面郡の一
部に光線反射層、光線遮蔽層等を設けてもよく、それら
の層は凹凸条を賦型形成した後に形成することができ
る。例えば、反射層は蒸着、スパッタリング、昇華、ス
プレー等の手段により平滑な被膜を所定の面に与えるこ
とにより形成される。蒸着法の場合は斜蒸着とか、ルー
バーを用いた蒸着などの手法により部分的な蒸着を行う
ことができる。また蒸着法をはじめ他の手法も含め、反
射層を凹凸面全体にわたって行い、しかる後、適当な方
向からプラズマ、紫外線、電子線などを照射して特定の
面にある被膜を分解又は変質させ、昇華や溶解などによ
り除去することも可能である。
【0015】また本発明では必要に応じ、片面に凹凸条
5を設けたフィルム基材2を再度、該凹凸条非形成面が
ロール凹版1面に当接するように供給して上記と同様の
製造工程を通過させることにより、基材2の両面に凹凸
条5を形成することができる。このように凹凸条5を基
材の両面に設ける場合は、第2ロール凹版を後方に設置
しておき、最初のロール凹版から剥離した後の基材をそ
のまま第2ロール凹版へ供給させることにより連続した
効率のよい製造が可能となる。
【0016】本発明により得られる方向選択性光線調整
シート4は、入射する光が入射角度によって透過した
り、減光、着色、遮光、反射されるという独特の光学的
効果が得られる。そのためシート4は各種用途に利用で
き例えば、家屋の窓に貼り付けることにより採光量を調
節したり、また見る角度によって室内又は外庭からはそ
の家屋の屋外又は屋内の様子が見えるが、近所にある高
層建築物の窓からは下の家屋の室内の様子が見えないよ
うに遮蔽することができる。またディスプレイの防眩シ
ートとして、ブラウン管表面に貼ることによってディス
プレイの表示内容は視認できるが、室内天井の電灯から
の入射光は反射して見えないように利用することができ
る。更に、自動車の計器類の表面に貼ることにより視認
性を高めたり、或いはフロントガラス、サイドガラスに
貼付して採光調節や遮光シートとして利用することがで
きる。その他、映画や投影型テレビジョン等に用いる透
過型又は反射型映写スクリーンとして用いると、映写像
のみ効率よく透過又は反射させ、映写光線とは別の角度
でスクリーンに入射する散光を吸収して減衰させること
ができ、良好な可視特性を備えた映写スクリーンとな
る。
【0017】次に、具体的な実施例を挙げて本発明を更
に詳細に説明する。 実施例1 厚さ38μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの
片面に、図1に図示したような態様の装置を使用し下記
の構成材料および条件にて、凸条部幅50μm、凹条部
幅100μm、凹凸条高さ200μmの微細な平行曲線
パターンからなる光線調整凹凸条を形成した。 ・ロール凹版…エッチング法にて版凹部を形成した。 ・樹脂…不飽和ポリエステル系紫外線硬化型樹脂(粘度
3000cps/25°C)を使用。 ・照射条件…出力160Wの紫外線照射装置2灯にて紫
外線を照射。 ・基材速度…30m/min 次いで基材上に形成した凹凸条を分散染料を用いて黒色
に染色した後、フィルム裏面に粘着加工を施し、窓貼り
用としての方向選択性光線調整シートを得た。このシー
トを一般住宅の窓に貼り付けて観察したところ、屋外に
ある高層建物の高層階からはシートにより遮蔽されるこ
とによって屋内の様子を見ることができず、一方室内か
らは屋外の景色を見ることができた。これにより方向選
択性の光学的効果が得られることを確認できた。
【0018】実施例2 図5に示すように、厚さ25μmポリエチレンテレフタ
レートフィルムのフィルム基材2の片面に、凸部9の幅
(直径)が50μmの断面半円形からなる半円柱を隙間
なく平行に配列させたレンチキュラーレンズからなる凹
凸条5cを形成し、また該基材2の他面にレンチキュラ
ーレンズの凹凸条5c側に向かって(後述する反射層か
らの)反射光を収束させるような形態のフレネルレンズ
からなる凹凸条5dを形成した。なお凹凸条5cのレン
チキュラーレンズを構成する凸部9のフィルム基材2側
から60°までの周面に艶消し用の微細凹凸面 (粗面)
10を設けた。またフレネルレンズは図示の如き断面形状
をなす線群が同心円状に配列し、しかも中心(図中右
側)から外周(図中左側)にかけて線群の高さが徐々に
低くなるよう傾斜した形態をなしている。このレンチキ
ュラーレンズ及びフレネルレンズからなる凹凸条はいず
れも図1に図示したような装置を用い、下記の構成材料
および条件にて形成した。 ・ロール凹版…電鋳法でレンチキュラーレンズ又はフレ
ネルレンズ賦型用の凹凸形状(版凹部)を形成した銅製
の版面にクロムメッキを施したロール凹版を使用した。 ・樹脂…ウレタンアクリレートプレポリマー(粘度2000
cps/25°C)。 ・照射条件及び基材速度…実施例1と同じ。 次いで、フレネルレンズからなる凹凸条5d面上にクロ
ムを蒸着して反射層14を設けた後、フィルム基材2の凹
凸条5d側を、厚さ150μmのポリ塩化ビニルシート
(可塑剤:20phr )12に接着剤13 (イソシアネート架橋
型のウレタン系接着剤)により接着し、反射型映写スク
リーン用として使用する光線調整シートを作製した。こ
のようにして得られた上記シート(映写スクリーン)に
よれば、正面(法線方向近傍)方向から入射する映写像
光線はそのままレンチキュラーレンズ及びフレネルレン
ズの光学的作用により高反射率で拡散反射される。一
方、正面以外の方向から入射する外部の散光(日光、電
燈の光など)はレンチキュラーレンズの艶消部(粗面1
0)で散乱、消失してしまう。その結果、映写像のコン
トラストが良好なものとなる。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように、方向選択性光線調
整シートにおける微細な線郡パターンからなる光線調整
用凹凸条を、前記の如く電離放射線硬化型樹脂をロール
凹版内で硬化賦型させてフィルム基材上に形成している
ため、エッチング法や盛り上げ印刷法を採用していた従
来技術に比べ、凹版の版凹部に対して常に忠実で極めて
鮮明な版形状が再現された凹凸条を備えた光線調整シー
トを得ることができる。この高精度な凹凸条の形成に加
え、該凹凸条に適宜着色を施したり、また該凹凸条の賦
型形成と同時に少なくとも一郡の面を粗面とするロール
凹版を採用することにより、より高品質の光線調整シー
トを簡便かつ迅速に製造できる。また特に煩雑な工程が
なく、また連続した製造が可能であるため、製造効率が
よいばかりではなく、量産に適し、ひいては製品のコス
ト低減化を図ることができる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明製造方法の一実施例を示す工程説明図。
【図2】方向選択性光線調整シートの一例を示す断面
図。
【図3】方向選択性光線調整シートの他の例を示す断面
図。
【図4】光線調整凹凸条の線群パターンの代表例を示す
平面説明図。
【図5】実施例2で得られた方向選択性光線調整シート
を示す断面図。
【符号の説明】
1 ロール凹版 2 フィルム基材 3 電離放射線硬化型樹脂 4 方向選択性光線調整シート 5 光線調整用凹凸条 5a 着色された光線調整用凹凸条 5b 光学的特性が異なる粗損部分を有する光線調整用
凹凸条 6 版凹部 10 粗面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B32B 7/02 103 7188−4F 31/00 7141−4F E04C 2/54 7904−2E G02B 5/00 7316−2K

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フィルム基材上に、着色された微細な平
    行直線群又は平行曲線群若しくはそれらを組み合わせた
    線群からなる光線調整用凹凸条を設けた方向選択性光線
    調整シートを製造する方法であって、上記光線調整凹凸
    条の賦形用形状からなる版凹部を形成したロール凹版を
    使用し、該ロール凹版の少なくとも版凹部に電離放射線
    硬化型樹脂を充填させると共にフィルム基材を接触さ
    せ、該基材が凹版に接触している間に電離放射線を照射
    して基材と凹版の間に介在している上記樹脂を硬化させ
    て該樹脂と基材とを密着せしめた後、硬化した樹脂が密
    着した基材を凹版から剥離し、次いで基材上に形成され
    た凹凸条に着色を施すことにより製造することを特徴と
    する方向選択性光線調整シートの製造方法。
  2. 【請求項2】 フィルム基材上に、着色された微細な平
    行直線群又は平行曲線群若しくはそれらを組み合わせた
    線群からなる光線調整用凹凸条を設けた方向選択性光線
    調整シートを製造する方法であって、上記光線調整凹凸
    条の賦形用形状からなる版凹部を形成したロール凹版を
    使用し、該ロール凹版の少なくとも版凹部に着色剤含有
    の電離放射線硬化型樹脂を充填させると共にフィルム基
    材を接触させ、該基材が凹版に接触している間に電離放
    射線を照射して基材と凹版の間に介在している上記樹脂
    を硬化させて該樹脂と基材とを密着せしめた後、硬化し
    た樹脂が密着した基材を凹版から剥離することにより製
    造することを特徴とする方向選択性光線調整シートの製
    造方法。
  3. 【請求項3】 フィルム基材上に、少なくとも光学的特
    性の異なる粗面部分を有する微細な平行直線群又は平行
    曲線群若しくはそれらを組み合わせた線群からなる光線
    調整用凹凸条を設けた方向選択性光線調整シートを製造
    する方法であって、上記光線調整凹凸用条を賦形するた
    め少なくとも微細凹凸面部を有する形状からなる版凹部
    を形成したロール凹版を使用し、該ロール凹版の少なく
    とも版凹部に電離放射線硬化型樹脂を充填させると共に
    フィルム基材を接触させ、該基材が凹版に接触している
    間に電離放射線を照射して基材と凹版の間に介在してい
    る上記樹脂を硬化させて該樹脂と基材とを密着せしめた
    後、硬化した樹脂が密着した基材を凹版から剥離するこ
    とにより製造することを特徴とする方向選択性光線調整
    シートの製造方法。
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