JPH0659341A - 反射型映写スクリーンとその製造方法 - Google Patents

反射型映写スクリーンとその製造方法

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JPH0659341A
JPH0659341A JP21301592A JP21301592A JPH0659341A JP H0659341 A JPH0659341 A JP H0659341A JP 21301592 A JP21301592 A JP 21301592A JP 21301592 A JP21301592 A JP 21301592A JP H0659341 A JPH0659341 A JP H0659341A
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JP
Japan
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light
sheet
lens
support sheet
roll intaglio
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JP21301592A
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Keishi Hanamoto
恵嗣 花本
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 光反射性の基材シート上にレンズシートを設
け、裏面に裏打ち材を設けた反射型映写スクリーンにお
いて、レンチキュラーレンズのようなレンズシートの下
面にブラックストライプなどの吸光パターンを設けたこ
とを特徴とする。 このスクリーンの製造は、支持シー
トの一方の面に吸光パターンを印刷し、他方の面にレン
ズ形状の凹凸をもった硬化樹脂層を形成してレンズシー
トを製造し、これに光反射性の基材シートと裏打ち材を
積層して行なう。 【効果】 迷光を吸収して明るい場所でも鮮明な画像を
写し出すことができる反射型映写スクリーンが実現す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、映画、テレビジョンな
どの動画を映写するための、改良された反射型映写スク
リーンと、その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶プロジェクターの普及にともない、
大画面に高画質の映像を、高い輝度をもって映し出すこ
とができるスクリーンが求められるようになってきた。
これに対応すべく出願人は、下記のようなスクリーン
を開発してすでに提案した(特願平3−19676
3)。 そのひとつは、裏面に光吸収層を有するガラス
繊維の基布上に、白色不透明で柔軟なプラスチックの基
材シート、および光輝性顔料または方解石の粉末を練り
込んだ半透明で柔軟なプラスチックの光拡散層を順に設
け、表面にエンボスを施したスクリーンである。 いま
ひとつは、裏面に光吸収層を有する白色不透明で柔軟な
プラスチックの基材シート、および光輝性顔料または方
解石の粉末を練り込んだ半透明で柔軟なプラスチックの
光拡散層を順に設け、表面にエンボスを施したスクリー
ンである。
【0003】これらの映写スクリーンは、いずれも反射
率を高めることによって映像を鮮明にし、明るい場所で
も映像が見られるように企てたスクリーンである。 し
かし、反射率を高めただけでは所期の結果は得られない
ことが経験された。 これらの映写スクリーンを明るい
場所で使用すると、映写光以外の迷光に妨げられて、映
像はあまり鮮明とはいえない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、明る
い場所でもコントラストが高く鮮明な画像を確保でき、
迷光による妨害を抑えた反射型映写スクリーンと、その
製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の反射型映写スク
リーンのひとつの態様は、図1に示すように、光反射性
の基材シート(2)の裏面に光吸収層(4)をそなえた
基布(3)を貼り、表面に柔軟なプラスチックのレンチ
キュラーレンズシート(1)を積層してなり、レンズシ
ート下面の映写光が到達しない部分にブラックストライ
プ(5)を設けたことを特徴とする。 図1において、
符号(21)の部分は基材シートを構成する白色のプラ
スチックシートであり、(22)はその表面に設けた反
射層である。 レンチキュラーレンズに代えて、いわゆ
る「蠅の目レンズで」を使用することもできる。
【0006】レンチキュラーレンズは、円柱、楕円柱ま
たはそれらと類似の柱状体を中心線に沿って半裁した形
状をレンズの一単位とし、これを複数単位、凸部を同じ
側に揃えて長軸が互いに平行になるように並べたもので
ある。 蠅の目レンズとは、半球体、半回転楕円体また
はそれらと類似の形状のものをレンズ単位とし、それを
複数単位、凸部を同じ側に揃えて並べたものである。
【0007】レンチキュラーレンズに対応する吸光パタ
ーンがブラックストライプであって、これは、レンチキ
ュラーレンズの凹部に対応する部分を中心に、スクリー
ンに入射した映写光が焦点を結ぶ領域以外の部分を被覆
するように形成する。 蠅の目レンズに対応する吸光パ
ターンは、密に並んだ水玉模様である。 これらの吸光
パターンを形成すべき領域は、スクリーン表面のレンチ
キュラーレンズまたは蠅の目レンズの形状、曲率半径、
レンズ材料の屈折率および映写光の入射角度、さらに迷
光の入射角度によって定まる。 吸光パターンの形成
は、黒色インキなどの光吸収性インキで平行な帯または
水玉のネガ模様を印刷することによって行なえばよい。
印刷のほか、黒色の金属または金属酸化物を部分的に
メッキまたは蒸着することによっても形成できる。
【0008】上記のプラスチックには、光輝性顔料また
は方解石の粉末を練り込んで、半透明な光拡散層となる
ようにしてもよい。
【0009】光輝性顔料の例をあげれば、次のとおりで
ある。 (イ)パール顔料と称するもの、具体的には貝
がらの内側の部分や真珠を砕粉したもの、マイカ、マイ
カの微粒子にTiO2 または酸化鉄を焼き付けたもの、
(ロ)金属粉、具体的には銅、アルミニウム、真ちゅ
う、青銅、金、銀などの、好ましくは1〜120μmの
微粒子、(ハ)蒸着されたプラスチックフィルムの破
片、たとえばポリエチレンテレフタレートフィルムに上
記のような金属、通常はアルミニウムを蒸着し、粉砕し
たもの。 これらの光輝性顔料は、形状が鱗片状である
ものが好ましい。鱗片状体の面を基材シートの面と平行
に配列されると、高輝度の乱反射をさせることができ
る。
【0010】方解石の粉末は、平均粒径が2〜20μm
のものが好適であって、その粒度分布はなるべく狭いこ
とが好ましい。 たとえば平均粒径5μmの場合、80
重量%以上が3〜7μmの範囲に入るような粒度分布で
ある。
【0011】光拡散層とするプラスチックに添加する光
輝性顔料または方解石粉末の量は、0.5〜10重量
%、とくに2重量%程度が好ましい。
【0012】本発明の反射型映写スクリーンのいまひと
つの態様は、図2に示すように、光反射性の基材シート
(2)の裏面に光吸収層(4)をそなえた基布(3)を
貼り、表面に透明なプラスチックの支持シート(11)
上に透明なプラスチックでレンチキュラーレンズ(1
2)を形成したレンチキュラーレンズシート(1)を積
層してなり、支持シート下面の映写光が到達しない部分
にブラックストライプ(5)を設けたことを特徴とす
る。
【0013】支持シートの材料として使用するプラスチ
ックは、透明で柔軟なものであればよい。 材質はポリ
塩化ビニルが代表的であって、とくに、ポリ塩化ビニル
100重量部に対し、可塑剤を10〜60重量部程度加
えた半硬質ないし軟質の材料が好適である。 そのほ
か、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリカーボネート、セルローストリアセテ
ートなども好適に使用できる。 支持シートの厚さは2
5〜200mmの範囲が適当である。
【0014】レンチキュラーレンズの凹凸形状は、プラ
スチックのシートにエンボスを施して形成してもよい
し、プラスチックの支持シートの表面に、電離放射線硬
化性樹脂を用いた後述の印刷法で設けてもよい。
【0015】本発明のスクリーンにおいて、光反射性の
基材シートと、その裏面に貼る裏打ちシートは、図1に
示したような、暗色のプラスチックシートである光吸収
層(4)上に、可撓性をもった基布(3)もしくは剛性
をもった基板、および白色のプラスチックシート(2)
を順に積層して用意してもよいし、または暗色インキの
ベタ印刷層である光吸収層を有する白色のプラスチック
シートの非印刷面上に、可撓性をもった基布もしくは剛
性をもった基板を積層して用意してもよい。
【0016】可撓性をもつ基布には、スクリーンの寸法
安定性を高めること、とくに巻上げ式スクリーンとして
使用したときには、引き下したスクリーンがたるまない
ようにするはたらきが要求される。 また、巻き上げて
保管したスクリーンを再度巻き戻して映写に使用すると
きに、巻きぐせが残っていると映像が歪むため、基布は
十分な弾性復元性をもつことを要求される。 これらの
要求を最もよく満たすものは、ガラス繊維の織布または
不織布である。 ガラス繊維製品に代えて、小孔を多数
穿孔したボリエチレンテレフタレートシートを用いるこ
ともできる。
【0017】固定式のスクリーンには、剛性をもった基
板、たとえば金属板、木質板、プラスチック板を用い
る。
【0018】光吸収層となる暗色のプラスチックシート
は、たとえばアニリンブラック、カーボンブラック、べ
んがら等の黒色、黒褐色、濃紺色の顔料を、白色のプラ
スチックシートは、二酸化チタン(チタンホワイト)を
はじめ三酸化アンチモン、亜鉛華などの白色の顔料を、
それぞれ支持シートと同様なプラスチック材料に練り込
み、成形したものである。
【0019】暗色インキのベタ印刷層である光吸収層を
白色のプラスチックシートに形成するには、通常のイン
キを使用したグラビア法、シルクスクリーン法などの印
刷法や、スプレーコート、ロールコートなどの塗布法を
はじめとする既知の手法に従えばよい。
【0020】反射層の印刷に使用するインキは、通常の
インキビヒクル中に光輝性顔料または方解石の粉末を分
散させたインキである。 印刷は、上記と同様な既知の
手法に従えばよく、印刷層の厚さは、乾燥状態で1μm
以上あれば足りる。
【0021】光拡散層に使用するプラスチックおよびそ
れに添加する光輝性顔料または方解石粉末は、前記と同
様なものでよい。
【0022】本発明の反射型映写スクリーンの表面に暗
色のインキで外枠を、シルクスクリーン印刷など適宜の
手段で印刷しておくと、画像の端のトリミングが適切に
行なわれる上に、画面が一層鮮明になる。
【0023】映写スクリーンの使用時に臨場感を出した
いという要望に対しては、スクリーンの後にスピーカー
を置き、その位置に多数の小孔を設けるとよい。 スク
リーンに設ける小孔の大きさは直径が0.5〜2.0mm
の範囲が適当であり、その開口比は、大きすぎると孔が
目立つ上にスクリーンの裏側が見えてしまい、小さすぎ
ると音が通過しにくくなるので、15〜65%、とくに
30〜50%の範囲にすることが好ましい。 ここで
「開口比」とは、スクリーンの音が通過する部分の面積
に対する、小孔の面積の合計の割合である。 小孔の形
状は、円または楕円にすると、スクリーンが引張られた
ときにも裂けにくくて好ましい。 小孔はスクリーンの
全面に設けてもよいが、固定式スクリーンのようにその
背後に配置するスピーカーの位置が定まっている場合
は、スピーカーに対向する部分にだけ小孔を設ければよ
い。 スクリーンの穿孔は、刃型による打抜き、ドリル
穿孔、CO2 レーザによる溶融などの手段で行なう。
【0024】上記の映写スクリーンは、裏打ちシート、
光反射性の基材シートおよびブラックストライプを印刷
したプラスチックシートとを、ブラックストライプを内
側にして重ね、加熱加圧して一体化し、同時にプラスチ
ックシートの表面にレンチキュラーレンズ形状のエンボ
スを施すことによっても製造できる。 しかし、次の方
法により製造することが好ましい。
【0025】本発明の反射型映写スクリーンの製造方法
は図3に示すように、下記の諸工程からなる。
【0026】1)柔軟なプラスチックの支持シート(1
1)の片面に、光吸収性インキを用いてブラックストラ
イプ(5)または密に並んだ水玉模様からえらんだ吸光
パターンを印刷すること、 2A)表面にレンチキュラーレンズまたは蠅の目レンズ
の形状の凹凸を有するロール凹版(6)を回転させ、ロ
ール凹版の少なくとも凹部に電離放射線硬化性樹脂液
(7A)を充填し、上記の柔軟なプラスチックの支持シ
ートをロール凹版の回転方向に同期して走行させ、支持
シートの吸光パターン非印刷面をロール凹版に押し当て
るか、または 2B)表面にレンチキュラーレンズまたは蠅の目レンズ
の形状の凹凸を有するロール凹版を回転させ、上記の柔
軟なプラスチックの支持シートの吸光パターン非印刷面
に電離放射線硬化性樹脂液を塗布し、これをロール凹版
の回転方向に同期して走行させ、塗布面をロール凹版に
押し当てること、 3)ロール凹版と支持シートとを同期回転させながら電
離放射線を照射して、上記の電離放射線硬化性樹脂液を
硬化させると同時に硬化樹脂(7B)を支持シートに接
着させること、 4)支持シートを硬化樹脂層とともにロール凹版から分
離することにより、支持シートの一方の面にレンチキュ
ラーレンズ(12)または蠅の目レンズの形状の凹凸を
もった硬化樹脂層を形成し、他方の面に吸光パターンを
有するレンズシートを製造すること、および 5)このレンズシートの非レンズ面に、光反射性の基板
シートと、裏面に光吸収層をそなえた基布を積層するこ
と。 図3において、符号(8)は紫外線ランプなどの電離放
射線照射器であり、(9)は後記する見当合わせのため
の光学センサーである。
【0027】吸光パターンの印刷に使用する光吸収性イ
ンキは、前記した光吸収層を印刷するインキと同様な暗
色インキでよく、その印刷も通常の輪転印刷手段により
行なえばよい。 印刷方式としては、グラビア、オフセ
ット等を選択すればよい。
【0028】支持シートをロール凹版に押し当てるとき
は、吸光パターンの位置とロール凹版の凹凸とを見当合
わせしながら押し当てることが必要である。 見当合わ
せの手段は既知であって、たとえば、吸光パターンの印
刷時およびレンズ状凹凸の形成時に支持シートの余白部
にマークを付け、しかも吸光パターンとそれと対をなす
マーク、およびレンズ状凹凸とそれと対をなすマークと
を、各々所定の位置関係に製版しておき、両マークが重
なり合ったときに吸光パターンと凹凸とが所定の位置に
あるようにする。 これらのマークを光学センサーなど
により検出し、その位置が一致するようにシートの送り
や版胴の位置を調整すれば見当が合う。流れ方向のズレ
は、コンペンセータロールにより支持シートのパス長を
増減して補正し、幅方向のズレは、サイドレイ送り機構
により、印刷版胴やロール凹版を幅方向に移動して補正
する。
【0029】吸光パターンの印刷ユニットとレンズ状凹
凸の形成ユニットとを前後に連結し、帯状支持シートを
両ユニット連続して通過させるようにすれば、インライ
ンで吸光パターンの形成とレンズ状凹凸の形成が行なえ
る。 これは、生産性の点で好ましい。
【0030】ロール凹版の凹部に電離放射線硬化性樹脂
液を充填するには、ロール凹版に支持シートを押し当て
るところに樹脂を供給して、ロール凹版の回転とともに
その凹部に樹脂が充填されるようにすればよい。 より
好ましいのは、Tダイ式のノズル塗工装置などを用いて
樹脂をロール凹版の凹部に充填する手法であって、この
方が樹脂層への気泡混入の防止が容易である。
【0031】ここで使用する電離放射線硬化性樹脂は、
既知のもののなかからえらべばよいが、粘度が5000
cps以下のもの、とくに1000cps程度のものが、ロー
ル凹版の凹部によく行きわたり好ましい。 樹脂の粘度
は、適宜なモノマー、オリゴマー、プレポリマーの選択
によるほか、ロール凹版の温度を変化させることによっ
て調節できる。 電離放射線硬化性樹脂液は、なるべく
は溶剤で希釈せずに使用したい。 溶剤を含まない樹脂
は、硬化時に体積収縮や形状変化がほとんどなく、版の
凹凸形状を正確に支持シート上に再現できるからであ
る。
【0032】電離放射線硬化性樹脂の例は、分子中にエ
チレン性不飽和結合またはエポキシ基もしくはチオール
基を有するモノマー、オリゴマー、プレポリマーであ
り、具体的にはウレタン(メタ)アクリレート、ポリエ
ステル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリレー
ト類、不飽和ポリエステル類であり、とくに光または紫
外線で硬化させる場合には、これに既知の光反応開始剤
を添加するとよい。
【0033】支持シートへの電離放射線硬化性樹脂の塗
布は、ロールコーター、ナイフコーターなど既知の塗布
手段を利用すればよい。 この場合は、いずれの塗布手
段によるにしても、樹脂を溶剤で希釈しなければ実施が
困難であるから、支持シートをロール凹版へ押し当てる
のに先立ち、加熱して塗膜から溶剤を輝散させることが
好ましい。 必要ならば電離放射線を照射して塗膜を半
硬化させ、粘度を調節することもできる。
【0034】電離放射線の照射手段としては、紫外線ラ
ンプ、たとえば超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀
灯、カーボンアーク、ブラックライトランプ、メタルハ
ライドランプが、操作が簡単で好ましい。 各種の電子
線加速器、たとえばコックロフトワルトン型、バンデグ
ラフ型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、直線型、ダ
イナミトロン型、高周波型の電子線加速器を使用しても
よい。
【0035】
【作用】図1に示すように、日光や電灯の光などの迷光
は、映写光に比べて大きな角度でスクリーンに入射する
ので、表面のレンチキュラーレンズによってレンズ凹部
に対向する位置に集められ、吸光パターンに吸収され
る。 一方、映写光はスクリーンのほぼ正面からスクリ
ーンに入射するので、表面のレンチキュラーレンズによ
ってレンズ凸部に対向する位置に集光され、反射拡散さ
れて映像として見える。
【0036】このように本発明の反射型映写スクリーン
は、レンズシートの下面に吸光パターンを設けたことに
より、迷光はスクリーンに吸収され映写光だけを反射す
る。従って、明るい部屋でもコントラストの高い鮮明な
映像を写し出すことができる。
【0037】
【実施例】レンチキュラーレンズ形状に対してネガの凹
凸形状を電鋳法により形成し、表面にクロムメッキをし
た銅製のロール凹版を用意した。 電離放射線硬化性樹
脂液をロール凹版の凹部に充填するノズル塗工装置、支
持シートをロール凹版に押し当てる押圧ロール、支持シ
ートをロール凹版から外す送りロールを組み立て、押圧
ロールと送りロールとの間に、電離放射線照射手段とし
て、二灯式オゾン発生タイプ高圧水銀灯(強度120W
/cm)を、ロール凹版の回転方向に沿って5灯設けた。
【0038】このレンチキュラーレンズ形成ユニットの
前段に、吸光パターンを印刷するためのグラビア版、圧
胴およびインキパンを組み立て、その下流に乾燥器を設
けた印刷ユニットを配置した。
【0039】支持シートとして厚さ25μmの無色透明
な二軸延伸ポリエチレンテレフタレートシートを使用
し、上記の装置を用いて、支持シートの一方の面に黒色
インキで吸光パターンを印刷し、ついで支持シートの非
印刷面に、ポリエステルアクリレート多官能単量体を主
成分とする紫外線硬化性樹脂液(無溶剤タイプ、粘度1
000cps)により、レンチキュラーレンズ形状の硬化樹
脂層を形成したレンズシートを製作した。
【0040】基布の裏面に設ける光吸収層として、厚さ
0.2mmの黒色ポリ塩化ビニルシート(DOP:60ph
r)を使用し、基布としてガラス繊維の織布を使用した。
白色のプラスチックシートとしては、厚さ0.13mm
の白色ポリ塩化ビニルシート(DOP:60phr)を使用
し、光拡散層として、ポリ塩化ビニル(DOP:60ph
r)に2重量%のパール顔料(チタンコーティング雲母)
を混練して押出し成形した、厚さ0.12mmの半透明な
シートを使用した。
【0041】上記の黒色ポリ塩化ビニルシートの上に、
基布、白色ポリ塩化ビニルシートおよび光拡散層を順に
重ね、鏡面版ラミネートロールを用いた熱圧ダブリング
法により一体化した。
【0042】この積層体の光拡散層の上に、前記のレン
ズシートを、二液硬化型ポリウレタン接着剤を使用した
ドライラミネート法により積層し、所定の大きさに裁断
して本発明の反射型スクリーンを得た。
【0043】
【発明の効果】本発明の反射型映写スクリーンは、映写
光を高い反射率をもって反射する一方、迷光をブラック
ストライプなどの吸光パターン部分で吸収するから、画
像のコントラストが高く得られ、明るい場所でも鮮明な
画像を写し出すことができる。その製造は、本発明の方
法により容易にでき、とくに吸光パターンの形成とレン
ズ状凹凸の形成とをインラインで行なうことができ、高
い生産性が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の反射型映写スクリーンのひとつの例
を説明するための断面図。
【図2】 本発明の反射型スクリーンの、図1と別の例
を示す断面図。
【図3】 本発明の反射型スクリーンをインラインで製
造する工程を説明するための、装置の断面図。
【図4】 図3のA部分で形成したブラックストライプ
の平面図。
【図5】 図3のB部分で形成したレンチキュラーレン
ズの平面図。
【符号の説明】
1 レンチキュラーレンズシート 11 支持シート 12 レンチキュラーレンズ 2 基材シート 21 白色のプラスチックシート 22 反射層 3 基布 4 光吸収層(暗色のプラスチックシート) 5 ブラックストライプ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光反射性の基材シートの裏面に光吸収層
    をそなえた基布を貼り、表面に柔軟なプラスチックのレ
    ンチキュラーレンズまたは蠅の目レンズのレンズシート
    を積層してなり、レンズシート下面の映写光が到達しな
    い部分に吸光パターンを設けたことを特徴とする反射型
    映写スクリーン。
  2. 【請求項2】 レンチキュラーレンズまたは蠅の目レン
    ズのレンズシートが、光輝性顔料または方解石の粉末を
    含有するプラスチックの半透明で光拡散性をもった材料
    からなる請求項1の反射型映写スクリーン。
  3. 【請求項3】 光反射性の基材シートの裏面に光吸収層
    をそなえた基布を貼り、表面に透明なプラスチックの支
    持シート上に透明なプラスチックでレンチキュラーレン
    ズまたは蠅の目レンズを形成したレンズシートを積層し
    てなり、支持シート下面の映写光が到達しない部分に吸
    光パターンを設けたことを特徴とする反射型映写スクリ
    ーン。
  4. 【請求項4】 下記の諸工程からなる反射型映写スクリ
    ーンの製造方法。 1)柔軟なプラスチックの帯状支持シートの片面に、光
    吸収性インキを用いて吸光パターンを印刷すること、 2A)表面にレンチキュラーレンズまたは蠅の目のレン
    ズの形状の凹凸を有するロール凹版を回転させ、ロール
    凹版の少なくとも凹部に電離放射線硬化性樹脂液を充填
    し、上記の柔軟なプラスチックの支持シートをロール凹
    版の回転方向に同期して走行させ、支持シートの吸光パ
    ターン非印刷面をロール凹版に押し当てるか、または 2B)表面にレンチキュラーレンズまたは蠅の目レンズ
    の形状の凹凸を有するロール凹版を回転させ、上記の柔
    軟なプラスチックの支持シートの吸光パターン非印刷面
    に電離放射線硬化性樹脂液を塗布し、これをロール凹版
    の回転方向に同期して走行させ、塗布面をロール凹版に
    押し当てること、 3)ロール凹版と支持シートとを同期回転させながら電
    離放射線を照射して、上記電離放射線硬化性樹脂液を硬
    化させると同時に硬化樹脂を支持シートに接着させるこ
    と、 4)支持シートを硬化樹脂とともにロール凹版から分離
    することにより、支持シートの一方の面にレンチキュラ
    ーレンズまたは蠅の目レンズの形状の凹凸をもった硬化
    樹脂層を形成し、他方の面に吸光パターンを有するレン
    ズシートを製造すること、および 5)このレンズシートの非レンズ面に、光反射性の基材
    シートと、裏面に光吸収層をそなえた基布を積層するこ
    と。
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