JPWO2017013873A1 - 寸法測定装置、寸法測定システム、及び、寸法測定方法 - Google Patents

寸法測定装置、寸法測定システム、及び、寸法測定方法 Download PDF

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Abstract

測定面上に基準スケールが配置または投影されない場合でも測定精度を維持できる基準スケールおよび寸法測定システムを提供する。本発明の寸法測定装置は、長さ基準を表示するための模様が表面に施されているフィルムおよびフィルムに接するレンズを含む基準スケールと撮像装置の光軸とが成す所定の角度の変化に応じてレンズ上に映し出される長さ基準、を示す模様関数と撮像装置に結像する長さ基準を示す結像色関数との関係に基づいて、基準スケールを含む撮影画像データから長さ基準を結像した画像を抽出する基準スケール抽出手段と、基準スケールを含む撮影画像データから、測定対象物の画像を抽出する測定対象物抽出手段と、長さ基準を結像した画像の寸法と、前記測定対象物の画像とに基づいて、測定対象物の寸法を算出する寸法計算手段と、を備えている。

Description

本発明は、物体の寸法を測定する寸法測定装置、寸法測定システム、及び、寸法測定方法に関する。
カメラの撮影画像を使った物体の測定方法として、以下の方法が提案されている。すなわち、測定者は、寸法の長さ基準を示す模様を有するマーカー(基準スケール)を測定面(測定対象物の面、又は測定対象物の延長平面)に配置または投影して、これら基準スケールと測定対象物である物体とが共に画像に収まるようにカメラ等の撮像装置で撮像する。そして、測定装置は、前述の画像のデータから基準スケールと測定対象物の比率を計算して、測定対象物の寸法(長さ、面積、円周長等)を算出し、出力する。
特許文献1には、斜めから撮像された画像であって、測定面において寸法が既知の矩形状マーカーの画像を、正面画像に変換することで、寸法を正確に測定する方法が記載されている。
特許文献2には、測定面において寸法が既知のマーカーを使用して、直方体の寸法を測定する方法が記載されている。
特許文献3には、レンチキュラーレンズと白黒模様とを組み合わせたマーカーを用いて、マーカーの濃淡パターンから、マーカーとマーカーを観測する観測物との相対的な関係(位置や角度等)を計測する技術が記載されている。
特開2014−025748号公報 特開2003−303222号公報 特開2012−145559号公報 特表2008−539437号公報 特開2002−286420号公報
特許文献1は、斜めから撮影した画像を正面画像に変換できるが、測定面に矩形状マーカー(基準スケール)が配置または投影されない(たとえば、測定面からずれる)場合に、寸法の測定精度が低下する。
特許文献2は、測定面において寸法が既知のマーカーを使用して、直方体の寸法を測定する方法を記載している。しかし、測定面に基準スケールが配置または投影されない場合、寸法測定の精度を維持することは困難である。
特許文献3は、レンチキュラーレンズと白黒模様とを組み合わせたマーカーを用いているが、マーカーとマーカーを観測する観測物との相対的な関係(位置や角度等)を計測する技術であり、測定対象物の寸法を正確に測定する技術ではない。
上記の特許文献1および2に記載されている方法で寸法を測定する場合、基準スケールを測定面に配置または投影する必要がある。しかし、基準スケールを測定面に配置または投影することが困難である場合や、寸法測定システムにおいて経時変化により基準スケールが測定面に対して傾くことは、想定されていない。このような場合に、測定の精度を低下することなく寸法を測定する技術が求められている。
本発明は、上述の課題を解決し、測定面に基準スケールが配置または投影されない場合でも測定精度を維持できる、寸法測定装置、寸法測定システム、及び、寸法測定方法を提供することを目的とする。
本発明の寸法測定装置は、長さ基準を表示するための模様を有するフィルムおよび前記フィルムに接するレンズを含む基準スケールと撮像装置の光軸とが成す所定の角度の変化に応じて前記レンズ上に映し出される前記長さ基準、を示す模様関数と前記撮像装置に結像する前記長さ基準を示す結像色関数との関係に基づいて、前記基準スケールを含む撮影画像データから前記長さ基準を結像した画像を抽出する基準スケール抽出手段と、前記基準スケールを含む撮影画像データから、測定対象物の画像を抽出する測定対象物抽出手段と、前記長さ基準を結像した画像の寸法と、前記測定対象物の画像とに基づいて、前記測定対象物の寸法を算出する寸法計算手段と、を備えている。
本発明の寸法測定方法は、長さ基準を表示するための模様を有するフィルムおよび前記フィルムに接するレンズを含む基準スケールと撮像装置の光軸とが成す所定の角度の変化に応じて前記レンズ上に映し出される前記長さ基準、を示す模様関数と前記撮像装置に結像する前記長さ基準を示す結像色関数との関係に基づいて、前記基準スケールを含む撮影画像データから前記長さ基準を結像した画像を抽出し、前記基準スケールを含む撮影画像データから、測定対象物の画像領域を抽出し、前記長さ基準を結像した画像の寸法と、前記測定対象物の画像とに基づいて、前記測定対象物の寸法を算出する。
本発明の寸法測定装置によれば、測定面に基準スケールが配置または投影されない場合でも測定精度を維持できるという効果を奏する。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る、基準スケールの構成の一例を示す図である。 図2は、本発明の第1の実施の形態に係る、基準スケールの一部を示す拡大断面図である。 図3は、本発明の第1の実施の形態に係る、基準スケールの原理を説明する為の図である。 図4は、本発明の第1の実施の形態に係る、基準スケールを用いた寸法測定システムの一例を示す図である。 図5は、本発明の第1の実施の形態に係る、寸法測定システムにおける寸法測定装置および記憶装置の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。 図6は、本発明の第1の実施の形態に係る、寸法測定装置における処理の流れの一例を示す図である。 図7は、本発明の第2の実施の形態に係る、基準スケールの構成の一例を示す図である。 図8は、本発明の第3の実施の形態に係る、基準スケールの構成の一例を示す図である。 図9は、本発明の第4の実施の形態に係る、基準スケールの構成の一例を示す図である。 図10は、本発明の第5の実施の形態に係る基準スケールの構成の一例を示す図である。 図11は、本発明の第6の実施の形態に係る、寸法測定装置の構成の一例を示す図である。
<第1の実施形態>
本発明の第1の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
なお、第1の実施の形態は、寸法測定システム100(図4)を対象とするが、以下では、図1〜図3を使用して主に基準スケール3000を対象とした説明を行った後、図4〜図6を使用して寸法測定システム100の全体の説明を行う。なお、本発明に係わる基準スケール3000及び寸法測定システム100は、図1乃至図6に示す構成および処理に限定されるものではない。
図1は、第1の実施の形態に係る、基準スケール3000の構成の一例を示す図である。
図1に示す通り、本実施の形態に係る基準スケール3000は、フィルム2000と、フィルム2000の上面に接して取り付けられたレンチキュラーレンズ1000とを備えている。
フィルム2000は、白色のフィルム部材に印刷等を用いて黒色の所定のパターンの模様が表面に施されている薄膜部材、または黒色のフィルム部材に印刷等を用いて白色の所定のパターンの模様が表面に施されている薄膜部材である。なお、フィルム2000は、白色と黒色のフィルムを組み合わせて形成してもよいし、偏光方向の違う偏光板を組み合わせて偏光で模様を形成してもよい。また、フィルム2000の模様は、液晶モニタで表示してもよい。フィルム2000の構成と模様の形成方法は、図1に限定されない。
フィルム2000は、レンチキュラーレンズ1000の光学中心から、その焦点距離に配置されていることが望ましい。ただし、実利用において計測誤差を許容できる範囲で、フィルム2000が配置される場所は、焦点距離に対して前後してもよい。図1では、基準スケール3000のレンズの一例としてレンチキュラーレンズ1000を用いているが、本実施形態の基準スケール3000に使用されるレンズは、これに限定されるものではない。
本実施形態に係る基準スケール3000が、測定面200(図3を参照)に対して傾いて配置されていても、また経時変化により基準スケール3000と測定面200とのなす角度が変化しても、撮像装置5000(図3を参照)の視点から観察される長さ基準を示すフィルム2000上の模様の変動が少なくなる原理について、説明する。
図2は、本発明の第1の実施の形態に係る、基準スケール3000の一部を示す拡大断面図である。
まず、図2を用いて、レンチキュラーレンズ1000の1つの平凸シリンドリカルレンズ1000Aに注目して、視線角度と、レンズ上に拡大して映し出される模様の位置関係を詳細に説明する。
レンチキュラーレンズ1000は、平凸シリンドリカルレンズ1000Aを一方向に多数並べた構造をしている。図2は、レンチキュラーレンズ1000の1つの平凸シリンドリカルレンズ(以下、単にレンズとも記載)1000Aにおける、母線方向に直交する面での断面図である。母線とは、図1のY軸に平行であって、平凸シリンドリカルレンズ1000Aの結像能力のない方向の軸を指す。
レンズピッチをP、焦点距離をfとする。先述のようにフィルム2000(具体的に、フィルム2000の模様)は、レンズの光学中心からレンズの焦点距離fの位置に配置されていることが望ましいことから、以下の議論では焦点距離fであるレンチキュラーレンズ1000を使用し、その直下にフィルム2000が配置されている構成の基準スケール3000であるとする。レンチキュラーレンズ1000の底面の母線方向に直交する方向にX軸を取り、レンチキュラーレンズ1000の光軸400と底面の交点が原点Oとなるように座標系を決める。観察視線(図3に示す、撮像装置5000の光軸300)が光軸400となす角(視線角度)をθとするとき、このレンズに拡大して映し出されるフィルム2000のX軸上の位置xには次式が成立する。
Figure 2017013873
図2の左側に示すように、視線角度がレンチキュラーレンズ1000の光軸400と同一で基準スケール3000に対して垂直である状態はθ=0(deg)であるので、x=−f・tan0=0の位置にあるフィルム2000の模様が、レンズ1000A上に拡大されて映し出される。
図2の右側に示すように、視線角度が0(deg)ではない角度θである場合は、x=−f・tanθの位置にある模様が、レンズ1000A上に拡大されて映し出される。
次に、レンチキュラーレンズ1000を構成する複数のレンズを考えた時の基準スケール3000の振る舞いを、図3を用いて説明する。図3は、本発明の第1の実施の形態に係る、基準スケール3000の原理を説明する為の図である。
図3では、基準スケール3000が測定面200に対して角度θ傾いて設置されており、それを測定面200から距離L離れた位置から撮像装置5000で観察する。撮像装置5000の光軸300は、測定面200に対して垂直であるとする。なお、ここでは撮像装置5000にカメラを使用して説明するが、これは一例で、人が目で観察しても良く、限定しない。撮像装置5000は、距離Lの平面にピントが合うように、結像レンズ5100とセンサ面5200の距離Aが調整されている。すなわち、撮像装置5000は、結像レンズ5100の焦点距離をFと表すとき、レンズの公式
Figure 2017013873
を満たすものとする。
図3において、U軸は、センサ面5200に沿った方向の軸である。また、座標系の原点は、光軸300と測定面200との交点である。本実施の形態に係る基準スケール3000のレンチキュラーレンズ1000のレンズ総数は、Nで、レンチキュラーレンズ1000の一方の端にあるレンズ1000Aから順番に0〜(N−1)番までの番号が割り当てられる(0番目のレンズ1000(0)〜N−1番目のレンズ1000(N−1))。そして、レンチキュラーレンズ1000の底面にX軸を取り、基準スケール3000の中心位置を原点とする座標系を決める。
k番目のレンズ1000(K)のX軸上の位置(座標)xは、レンズピッチPを用いて、
Figure 2017013873
と表される。前述の議論のように、レンチキュラーレンズ1000は、観察視線の角度に応じて、レンチキュラーレンズ1000の下のフィルム2000の模様の異なるX軸上の位置を拡大して映し出す働きを持つ。式(1)を用いると、視線角度がθであるとき、k番目のレンズ1000(K)には、X軸上の位置x−f・tanθにある模様が拡大して映し出されることが分かる。この位置にある模様の色をC(x−f・tanθ)と表す。C(x−f・tanθ)は、模様関数Cとも言う。
次に、撮像装置5000において、レンチキュラーレンズ1000に拡大して映し出されたフィルム2000の模様が、センサ面5200のどの位置に結像するかを、引き続き図3を用いて説明する。撮像装置5000の光軸300とレンチキュラーレンズ1000の光軸400のなす角θが、図2で議論した視線角度θに対応する。k番目のレンズ1000(K)の光学中心位置xは、視線角度θも考慮に入れた上で、次式で与えられるU軸上の位置uに結像する。
Figure 2017013873
なお、式(4)は、基準スケール3000が角度θ傾くことにより生ずる値x・cosθが、撮像装置5000と測定面200までの距離Lに対して十分小さい(L>>x・cosθ)ことを仮定して近似した。センサ面5200上のこの位置における結像色をH(u)と表す。センサ面5200上に結像した像は、後述される寸法測定システム100によって、たとえば、カメラでの分光処理やアナログ・デジタル変換処理の後、デモザイキング・ノイズ除去等の画像処理を経て最終的な観察値に変換される。また、センサ面5200が人の眼であれば、センサは網膜に相当し、網膜上の像は視覚細胞により電気信号となり、視覚野での処理を経て人が知覚する観察値に変換される。このような変換を経た後の、センサ面5200上の位置uにおける観察値をI(u)と表す。観察値をI(u)として、例えば、センサ面5200上の位置uにおける結像色が白色である時に「1」、黒色である時に「0」となる観察値関数が考えられる。なお、このように二値をとる観察値関数は一例であって、観察値は輝度値等のスカラー値、或いはRGB(Red Green Blue)カラー値、HSV(Hue Saturation Value)カラー値等のベクトル値でも良いし、そのほか光の波長、位相、偏光特性、放射強度、変調量等の光学的物理量や、鮮明度、光沢度などの心理物理量でも良く、限定されない。
いま、既定の観察値関数Ω(u)が予め定められていて、それに対応する結像色関数H(u)も計算できているものとする。基準スケール3000のk番目のレンズ1000(K)に拡大して映し出された模様は、式(4)に示すU軸上の位置uに結像する。基準スケール3000が、測定面200に対して傾いて配置されていたり、また経時変化により基準スケール3000と測定面200の位置関係が変化しても、撮像装置5000の視点から観察される長さ基準を示す模様、即ち実際の観察値I(u)の変動が少なくなるようにするためには、基準スケール3000のレンチキュラーレンズ1000に拡大して映し出される模様色(模様関数C)と結像色関数H(u)が以下の関係式を満たすように、フィルム2000の模様を決定すれば良い。
Figure 2017013873
レンチキュラーレンズ1000が模様をセンサ面5200上に結像させる位置は離散的である(式(6)参照)。
Figure 2017013873
このため、実際の観察値I(u)が既定の観察値関数Ω(u)に対して十分な解像度を持つように、十分小さい値のレンズピッチPを持つレンチキュラーレンズ1000を選定することが望ましい。
基準スケール3000が、測定面200に対して傾いて配置されていても、また経時変化により基準スケール3000と測定面200とのなす角度が変化しても、撮像装置5000の視点から観察される長さ基準を示す模様の変動が少なくなるような模様関数Cの設計方法を以下に示す。
長さ基準を示す模様は、黒地に幅10cmの白色帯状模様とする。また、撮像装置5000としてカメラを用いるとする。撮像装置5000における結像レンズ5100の焦点距離をF=75mmとし、撮像装置5000と測定面200との距離はL=3mとする。
また、撮像装置5000のイメージセンサは、モノクロ256階調で、画素サイズを2.5μm正方格子形状とする。なお、ここで示したパラメータは、説明のための一例であって、これに限定されない。
前述の条件において、幅10cmの白色帯状模様は、
Figure 2017013873
に相当する。センサ面5200において結像した像の大きさに換算すると、2.5mmの大きさになる。観察値関数Ω(u)は、撮影画像データの画素値に所定の閾値を設けて、閾値以上であれば「1」、それ以外であれば「0」となる関数とする。これに従って、既定の観察値関数Ω(u)を以下のように定義する。
Figure 2017013873
なお、−1.25および1.25は、単位がmmであり、前述のように白色帯状模様が結像した像の大きさが2.5mmであることから、u=0を中心位置としたとき、左右の境界までの長さを示している。
これに対応する結像色関数H(u)は、次式のようになる。
Figure 2017013873
また、式(5)を用いると、模様関数C(x−f・tanθ)は以下のように求められる。
Figure 2017013873
このように、模様関数は、レンズ1000(K)が拡大して写す模様上の位置x−f・tanθと、該レンズ1000(K)のセンサ面5200上で結像する位置uにおける結像色関数H(u)の値によって定義される。
以上で説明したように、本実施形態に係る基準スケール3000は、模様関数Cで定められる模様を有するフィルムと、その上に配置されたレンチキュラーレンズ1000を備えることを特徴とする。模様の模様関数は、レンチキュラーレンズ1000の母線方向に直交する方向で定義される1変数関数であって、レンズ1000(K)が拡大して写しだす位置の模様が、該レンズ1000(K)の撮像装置5000における結像位置において定義される既定の結像模様であることを特徴とする。従って、フィルム2000の模様は、1次元模様である。また、観察される長さ基準を示す模様は、例えば、縞模様状の1次元模様であることが考えられる。
この構成としたことにより、基準スケール3000は、基準スケール3000と測定面200の角度がレンチキュラーレンズ1000の母線方向の軸回りに対して変化した場合、レンチキュラーレンズ1000の働きでレンチキュラーレンズ1000の下に配置されたフィルム2000の模様の異なる位置を拡大して映し出す。これにより、撮像装置5000において観察される長さ基準を示す模様、すなわち観察値I(u)の変動が抑制される。
以上のように基準スケール3000によれば、基準スケール3000と測定面200の角度がレンチキュラーレンズ1000の母線方向の軸回りに対して変化しても、撮像装置5000において観察される長さ基準を示す模様の変動が抑制される。これにより、測定面200に対して基準スケール3000が傾いて配置されていても、また経時変化により基準スケール3000と測定面200の角度がレンチキュラーレンズ1000の母線方向の軸回りに対して変化しても、連続的に寸法測定の精度が維持できるという効果がある。
図4は、第1の実施の形態に係る、基準スケール3000を用いた寸法測定システム100の一例を示す図である。
図4に示す通り、寸法測定システム100は、測定対象物4000の寸法を測定するシステムである。図4に示す通り、寸法測定システム100は、基準スケール3000と、測定対象物4000と、撮像装置5000と、寸法測定装置6000と、記憶装置7000と、表示装置8000とを備えている。また、図4に示す通り、撮像装置5000の光軸300が測定面200に対して垂直に設置されている。測定面200とは、測定対象物4000における測定を行う面あるいは断面、またはその延長平面のことを指す。そして、基準スケール3000は、基準スケール3000の底面が測定面200の上に乗るように設置されていることが望ましい。ただし、実利用において計測誤差が許容できる範囲で、撮像装置5000の光軸300の方向に前後してもよい。
各装置は、例えばLAN(Local Area Network)ケーブル等を用いて互いに接続されている。なお、本実施の形態はこれに限定されるものではなく、各装置は、互いに無線で接続される構成であってもよい。
撮像装置5000は、基準スケール3000と測定対象物4000を撮影する装置である。撮像装置5000は、例えば、測定対象物4000と基準スケール3000を含む画像領域を観察できる程度の画素数の画像データを出力可能な、一般的なデジタルカメラやウェブカメラ等によって実現される。撮像装置5000は、例えば、出力画素数が1920×1080ピクセルの、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサまたはCMOS(Complementary Metal−Oxide−Semiconductor)イメージセンサを備えたウェブカメラ等で実現されるが、本発明は、これに限定されるものではない。また、図4では基準スケール3000と測定対象物4000とを同時に撮影する構成になっているが、この限りではなく、基準スケール3000と測定対象物4000を異なるタイミングで撮影してもよい。撮像装置5000は、撮影した基準スケール3000と測定対象物4000の画像を示す画像データ(撮影画像データ)を、寸法測定装置6000に送信する。
寸法測定装置6000は、撮像装置5000から、撮影画像データを受信する。寸法測定装置6000は、受信した撮影画像データを用いて、測定対象物4000の寸法を測定する。寸法測定装置6000の具体的な機能構成については、図面を変えて図5で説明を行う。
記憶装置7000は、基準スケール3000の寸法が予め格納されている装置である。
基準スケール3000の寸法とは、観察される長さ基準を示す模様の実寸値(単位は、例えばcm)の事を指す。例えば、上記で例示した模様関数で定義される模様であれば、「白色帯状領域は10cmの長さである」という情報が格納されている。
表示装置8000は、寸法測定装置6000の処理結果や撮像装置5000が撮影した画像データを表示する手段である。
次に、図5を参照して、本実施の形態に係る寸法測定装置6000の機能構成について説明する。図5は、本実施の形態に係る寸法測定システム100における寸法測定装置6000および記憶装置7000の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。なお、図5には、撮像装置5000および表示装置8000も記載している。
図5に示す通り、寸法測定装置6000は、基準スケール抽出部6100と、測定対象物抽出部6200と、寸法計算部6300と、を備えている。
基準スケール抽出部6100は、撮像装置5000から、撮影画像データを受信する。
基準スケール抽出部6100は、受信した撮影画像データにより表される撮影画像から、基準スケール3000のレンチキュラーレンズ1000上に表示されている長さ基準を示すフィルム2000の模様の画像領域(観察パターンとも呼ぶ)を抽出する。具体的には、基準スケール抽出部6100は、色情報を用いて、上記撮影画像を、観察パターンとその他の領域とに区別し、上記観察パターンに区別された領域を撮影画像データから抽出する。基準スケール3000の観察パターンは、例えば、黒地に白色帯状模様であり二値を取る例を、上述の模様関数の設計において示した。したがって、基準スケール抽出部6100は、上記抽出処理に、このような色と模様の特徴を用いることで、上記観察パターンを抽出することが好ましい。あるいは、画像解析ソフトを用いて手作業で観察パターンを抽出してもよい。なお、基準スケール抽出部6100が行う観察パターンの抽出処理は、特に限定されず、一般的な方法を用いるとするため、本実施の形態では説明を省略する。
測定対象物抽出部6200は、撮像装置5000から、撮影画像データを受信する。測定対象物抽出部6200は、受信した撮影画像データにより表される撮影画像から、測定対象物4000の画像領域を抽出する。具体的には、測定対象物抽出部6200は、色情報を用いて、上記撮影画像を、測定対象物4000とその他の領域とに区別し、上記測定対象物4000に区別された領域を撮影画像データから抽出する。あるいは、画像解析ソフトを用いて手作業で測定対象物4000の画像領域を抽出してもよい。なお、測定対象物抽出部6200が行う測定対象物4000の抽出処理は、特に限定されず、一般的な方法を用いるとするため、本実施の形態では説明を省略する。
寸法計算部6300は、基準スケール抽出部6100が生成した観察パターンと、測定対象物抽出部6200が生成した測定対象物4000の画像領域の各々を、基準スケール抽出部6100と、測定対象物抽出部6200とから受信する。観察パターンと測定対象物4000の画像領域の画像データの単位は、例えば撮像装置5000がカメラである場合など、通常はピクセルである。観察パターンの寸法をS(ピクセル)と表し、測定対象物4000の寸法をW(ピクセル)と表す。また測定対象物4000の実寸値をW(cm)と表す。実寸値の単位はcmとしたが、これは一例で、限定しない。寸法計算部6300の目的は、測定対象物4000の実寸値Wを計算することである。そのために、寸法計算部6300は、記憶装置7000(基準スケール寸法記憶部7100)に格納されている基準スケール3000の寸法を参照する。基準スケール3000の寸法は、観察される長さ基準を示す模様の実寸値S(cm)のことである。測定対象物4000の実寸値Wは、次式で計算できる。
Figure 2017013873
寸法計算部6300は、計算した測定対象物4000の実寸値Wを、表示装置8000に供給する。
ここで、基準スケール抽出部6100、測定対象物抽出部6200、及び、寸法計算部6300は、例えば、論理回路等のハードウェア回路で構成される。
記憶装置7000(基準スケール寸法記憶部7100)は、例えば、ディスク装置、半導体メモリ等の記憶装置で構成される。
表示装置8000は、例えば、ディスプレイで構成される。
次に、図6を参照して、本実施の形態に係る寸法測定システム100の寸法測定装置6000における動作について説明する。図6は、寸法測定装置6000における処理の流れの一例を示す図である。
図6に示す通り、基準スケール抽出部6100が、撮像装置5000から送信された撮影画像データから、観察パターン(基準スケール3000のレンチキュラーレンズ1000上に表示されている長さ基準を示す模様の画像領域)を抽出する(ステップS10)。
次に、測定対象物抽出部6200は、撮像装置5000から送信された撮影画像データから、測定対象物4000の画像領域を抽出する(ステップS20)。
次に、寸法計算部6300が、記憶装置7000に格納されている基準スケールの観察パターンの実寸値SRと、ステップS10にて抽出した観察パターンと、ステップS20にて抽出した測定対象物4000の画像領域とから、測定対象物4000の実寸値を計算する(ステップS30)。
寸法測定装置6000は、この処理により、測定対象物4000の寸法を実寸値で測定することが出来る。
以上のように、本実施の形態に係る寸法測定システム100によれば、測定面に基準スケール3000が配置または投影されない場合でも測定精度を維持できるという効果を奏する。
その理由は、寸法測定システム100が、次のような構成を含むからである。第1に、寸法測定システム100が、長さ基準を表示するための模様を有するフィルム2000およびフィルム2000に接するレンチキュラーレンズ1000を含む基準スケール3000を備える。第2に、寸法測定装置6000の基準スケール抽出部6100は、基準スケールと撮像装置5000の光軸300とが成す所定の角度の変化に応じて、レンズ上に映し出される長さ基準を示す模様関数と撮像装置に結像する長さ基準を示す結像色関数との関係を利用する。すなわち、基準スケール抽出部6100は、その関係に基づいて、基準スケール3000を含む撮影画像データから長さ基準を結像した画像を抽出する。
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図7は、第2の実施の形態に係る、基準スケール3100の構成の一例を示す図である。
なお、基準スケール3100は、第1の実施の形態と同様に寸法測定システム100で動作するものとする。
図7に示す通り、本実施の形態に係る基準スケール3100は、模様が形成されたフィルム2100と、フィルム2100の上面に接して取り付けられたレンズ1100とを備えている。フィルム2100は、レンズ1100の光学中心から、その焦点距離の位置に配置されていることが望ましい。ただし、実利用において計測誤差が許容できる範囲で、フィルム2100が配置される場所は、焦点距離に対して前後してもよい。図7では、レンズ1100の一例としてレンズアレイを用いているが、本実施形態の基準スケール3100に使用されるレンズ1100は、これに限定されるものではない。
図1に示した基準スケール3000と、図7の基準スケール3100の違いを説明する。図1に示した基準スケール3000のフィルム2000の模様関数は、レンチキュラーレンズの母線方向に直交する方向で定義される1変数関数であった。しかし、図7で示した基準スケール3100のフィルム2100の模様関数は、X軸とY軸の張る平面上で定義される2変数関数である。該模様関数は、レンズ1100が拡大して写しだす位置の模様が、該レンズ1100の撮像装置5000における結像位置において定義される既定の結像色関数であることを特徴とする。従って、フィルム2100の模様は、2次元模様である。観察される長さ基準を示す模様は、例えば、チェッカーボード状の2次元模様であることが考えられる。
以上のように、本実施の形態に係る基準スケール3100によれば、基準スケール3000が測定面200に対して傾いて配置されていても、また経時変化により基準スケール3100と測定面200とのなす角度が変化しても、撮像装置5000において観察される長さ基準を示すフィルム2100上の模様の変動が抑制される。図1の基準スケール3000ではレンズの母線方向のみの1つの軸回りの角度変化に対してのみ効果があったが、本実施の形態に係る基準スケール3100では、X軸とY軸のどちらの軸回りの角度変化に対しても、撮像装置5000において観察される長さ基準を示す模様の変動が抑制できる。
これは、レンズ1100が、X軸断面、Y軸断面いずれにおいても、レンチキュラーレンズと同じ効果をもたらす形状を有しており、第1の実施形態と同様の効果が得られるからである。
本実施の形態に係る基準スケール3100によれば、X軸とY軸のどちらの軸回りの角度変化に対しても、測定面上に基準スケール3100が配置または投影されない場合でも測定精度を維持できるという効果を奏する。
その理由は、基準スケール3100のフィルム2100の模様関数が、X軸とY軸の張る平面上で定義される2変数関数であるからである。また、レンズ1100が、X軸断面、Y軸断面いずれにおいても、レンチキュラーレンズと同じ効果をもたらす形状を有しているからである。
<第3の実施形態>
次に、本発明の第3の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図8は、第3の実施の形態に係る、基準スケール3200の構成の一例を示す図である。
なお、基準スケール3200は、第1の実施の形態と同様に寸法測定システム100で動作するものとする。
図8に示す通り、本実施の形態に係る基準スケール3200は、模様が形成されたフィルム2200と、フィルム2200の上面に接して取り付けられたレンズ1200とを備えている。フィルム2200は、レンズ1200の光学中心から、その焦点距離の位置に配置されていることが望ましい。ただし、実利用において計測誤差が許容できる範囲で、フィルム2200が配置される場所は、焦点距離に対して前後してもよい。
図1に示した基準スケール3000と、図8の基準スケール3200との違いは、以下である。すなわち、図8に示した基準スケール3200のレンズ1200とフィルム2200は任意形状の曲面(平面を含む)である。一方、フィルム2200の模様関数は曲面(平面を含む)上で定義される2変数関数である。
以上のように、本実施の形態に係る基準スケール3200によれば、図1に示した基準スケール3000と同様の効果を得ることが出来る上、任意形状の曲面上に設置でき、設置の自由度がより高いという効果を奏する。
その理由は、基準スケール3200のレンズ1200とフィルム2200は任意形状の曲面(平面を含む)である。一方、フィルム2200の模様関数は曲面(平面を含む)上で定義される2変数関数であるからである。
<第4の実施形態>
次に、本発明の第4の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図9は、第4の実施の形態に係る、基準スケール3300の構成の一例を示す図である。
なお、基準スケール3300は、第1の実施の形態と同様に寸法測定システム100で動作するものとする。
図9に示す通り、本実施の形態に係る基準スケール3300は、模様が形成されたフィルム2300と、フィルム2300の上面に接して取り付けられたレンズ1300とを備えている。フィルム2300は、レンズの光学中心から、その焦点距離の位置に配置されていることが望ましい。ただし、実利用において計測誤差が許容できる範囲で、フィルム2300が配置される場所は、焦点距離に対して前後してもよい。
図8に示した基準スケール3200と、図9の基準スケール3300との違いは、以下である。すなわち、図9に示した基準スケール3300のレンズ1300とフィルム2300は任意形状の曲面であって、なおかつ変形可能な素材で作られている。一方、フィルム2300の模様関数は曲面(平面を含む)上で定義される2変数関数である。
以上のように、本実施の形態に係る基準スケール3300によれば、図8に示した基準スケール3200と同様の効果を得ることが出来る上、変形を伴う曲面上にも設置でき、設置の自由度がより高いという効果を奏する。また、本実施の形態に係る基準スケール3300を平面上や形状既知の曲面上に設置する場合でも、例えば、小さく折りたたんで運ぶ事が可能であり、運搬を簡便化できる効果もある。
その理由は、基準スケール3300のレンズ1300とフィルム2300は任意形状の曲面であって、なおかつ変形可能な素材で作られているからである。
<第5の実施形態>
次に、本発明の第5の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図10は、第5の実施の形態に係る、基準スケール3400の構成の一例を示す図である。
なお、基準スケール3400は、第1の実施の形態と同様に寸法測定システム100で動作するものとする。
図10に示す通り、本実施の形態に係る基準スケール3400は、図1と同様の模様が形成されたフィルム2400と、模様のみの領域が形成されたフィルム2410(長さ基準を表示するための模様が形成されたフィルム2400と区別するため、以下、このように記載)と、フィルム2400及びフィルム2410の上面に接して取り付けられたレンズ1400と、を備えている。フィルム2400及びフィルム2410は、レンズ1400の光学中心から、その焦点距離の位置に配置されていることが望ましい。ただし、実利用において計測誤差が許容できる範囲で、フィルム2400及びフィルム2410が配置される場所は、焦点距離に対して前後してもよい。図10では、レンズ1400の一例としてレンチキュラーレンズを用いているが、本実施形態の基準スケール3400に使用されるレンズ1400は、これに限定されるものではない。
図1に示した基準スケール3000と、図10の基準スケール3400との違いは、基準スケール3400ではフィルム2410が追加されている点である。このフィルム2410には、例えば、QR(Quick Response)コード(登録商標)やAR(Augmented Reality)マーカーを配置することが出来る。QRコードは、例えば画像解析ソフトを使用する事で、識別IDとして使用することが出来る。ARマーカーは、例えば画像解析ソフトを使用する事で、ARマーカーが配置されている平面の撮像装置5000に対する姿勢(位置・角度)を推定することに使用できる。
以上のように、本実施の形態に係る基準スケール3400によれば、図1に示した基準スケール3000と同様の効果を得ることが出来る上、フィルム2410を用いて基準スケール3400に付加情報を埋め込むという効果を奏する。一例として、フィルム2410にQRコードを配置すると、例えば画像解析ソフトを使用する事で、複数の異なる基準スケール3400を識別する効果が得られる。他の例として、フィルム2410にARマーカーを配置すると、例えば画像解析ソフトを使用する事で、基準スケール3400の撮像装置5000に対する姿勢(位置・角度)を推定することに使用できる。
その理由は、基準スケール3400ではフィルム2410が追加され、このフィルム2410には、例えば、QRコードやARマーカーを配置することが出来るからである。
<第6の実施形態>
次に、本発明の第6の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図11は、第6の実施の形態に係る、寸法測定装置9000の構成の一例を示す図である。図11に示す通り、本実施の形態に係る寸法測定装置9000は、基準スケール抽出部9100と、測定対象物抽出部9200と、寸法計算部9300と、を備えている。
基準スケール抽出部9100は、長さ基準を表示するための模様を有するフィルムおよびフィルムに接するレンズから構成される基準スケールを利用する。そして、基準スケール抽出部9100は、基準スケールと撮像装置の光軸とが成す所定の角度の変化に応じてレンズ上に映し出される長さ基準を示す模様関数と撮像装置に結像する長さ基準を示す結像色関数との関係を利用する。すなわち、基準スケール抽出部9100は、その関係に基づいて、基準スケールを含む撮影画像データから長さ基準を結像した画像を抽出する。
測定対象物抽出部9200は、基準スケールを含む撮影画像データから、測定対象物の画像を抽出する。
寸法計算部9300は、長さ基準を結像した画像の寸法と、測定対象物の画像とに基づいて、測定対象物の寸法を算出する。
以上のように、本実施の形態に係る寸法測定装置9000によれば、測定面上に基準スケールが配置または投影されない場合でも測定精度を維持できるという効果を奏する。
その理由は、基準スケール抽出部9100は、基準スケールのレンズ上に映し出される長さ基準を示す模様関数と撮像装置に結像する長さ基準を示す結像色関数との関係に基づいて、基準スケールを含む撮影画像データから長さ基準を結像した画像を抽出するからである。
以上、図面を参照して本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
本実施例は、第1の実施の形態に係る基準スケールと寸法測定システムを用いた。次に、本実施例と測定誤差を関連技術の基準スケールと比較した実験結果を示す。
関連技術の基準スケールとして、幅20cm、高さ5cmの黒色ボードの中心部分に、幅10cm、高さ5cmの白色帯状領域をもつ平板を作成した。これを第1の基準スケールと呼ぶことにする。
第1の実施の形態に係る基準スケール3000として、幅20cm、高さ5cmのレンチキュラーレンズ(レンズピッチP=2.4mm、焦点距離f=2.3mm、厚さt=2.3mm)1000と、レンチキュラーレンズの下に模様を備えるフィルム2000とを有する基準スケールを作成した。模様関数Cは、黒地に、幅10cmの白色帯状模様が観察されるように設計した。模様は、265dpi(dots per inch)の解像度で印刷してレンチキュラーレンズ直下に貼り付けした。なお、この基準スケールを第2の基準スケールと呼ぶことにする。
観察に使用する撮像装置5000には、PointGrey社FL3−U3−32S2M−CS(320万画素、ピクセルサイズ:2.5μm正方格子形状)に、焦点距離75mmの高解像レンズを装着したカメラを使用した。カメラの光学中心から、基準スケールの0番目のレンズまでの距離は3mとした。この距離平面に焦点が合うように、ピントを調整した。
評価の方法は、第1および第2の基準スケールを視線角度0〜27(deg)まで変化させて観察し、白色帯状領域のピクセル幅を測定した。そして、視線角度0(deg)で観察した場合の白色帯状領域の幅に対して、視線角度θで観察した場合の白色帯状領域の幅がどれだけ変動するかを計算した。
その結果、第1の基準スケールを視線角度0(deg)で観察したときの白色帯状領域の幅は1000(ピクセル)であった。次に視線角度を0〜27(deg)まで変化させて観察したところ、最も白色帯状領域の幅が変動したのが視線角度27(deg)で観察した場合で、白色帯状領域の幅は891(ピクセル)であった。1000(ピクセル)=10cmである基準スケールとして、この第1の基準スケールを用いて寸法測定を行った場合、視線角度27(deg)において12%の測定誤差が発生する。
一方、第2の基準スケールを視線角度0(deg)で観察したときの白色帯状領域の幅は1006(ピクセル)であった。次に視線角度を0〜27(deg)まで変化させて観察したところ、最も白色帯状領域の幅が変動したとき、その幅は1023(ピクセル)であった。1006(ピクセル)=10cmである基準スケールとして、この第2の基準スケールを用いて寸法測定を行った場合、視線角度0〜27(deg)の角度範囲において最大1.7%の測定誤差が発生する。
以上の実験の結果から、測定面と基準スケールの角度がずれてしまった場合でも、第2の基準スケールの方が第1の基準スケールに比べて、高い精度で寸法測定できる効果が確かめられた。
以上、上述した実施形態を模範的な例として本発明を説明した。しかしながら、本発明は、上述した実施形態には限定されない。即ち、本発明は、本発明のスコープ内において、当業者が理解し得る様々な態様を適用することができる。
この出願は、2015年7月23日に出願された日本出願特願2015−145623を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
100 寸法測定システム
200 測定面
300 光軸
400 光軸
1000 レンチキュラーレンズ
1000A 平凸シリンドリカルレンズ
1000(0) 0番目のレンズ
1000(K) k番目のレンズ
1000(N−1) N−1番目のレンズ
1100 レンズ
1200 レンズ
1300 レンズ
1400 レンズ
2000 フィルム
2100 フィルム
2200 フィルム
2300 フィルム
2400 フィルム
2410 フィルム
3000 基準スケール
3100 基準スケール
3200 基準スケール
3300 基準スケール
3400 基準スケール
4000 測定対象物
5000 撮像装置
5100 結像レンズ
5200 センサ面
6000 寸法測定装置
6100 基準スケール抽出部
6200 測定対象物抽出部
6300 寸法計算部
7000 記憶装置
7100 基準スケール寸法記憶部
8000 表示装置
9000 寸法測定装置
9100 基準スケール抽出部
9200 測定対象物抽出部
9300 寸法計算部

Claims (10)

  1. 長さ基準を表示するための模様を有するフィルムおよび前記フィルムに接するレンズを含む基準スケールと撮像装置の光軸とが成す所定の角度の変化に応じて前記レンズ上に映し出される前記長さ基準、を示す模様関数と前記撮像装置に結像する前記長さ基準を示す結像色関数との関係に基づいて、前記基準スケールを含む撮影画像データから前記長さ基準を結像した画像を抽出する基準スケール抽出手段と、
    前記基準スケールを含む撮影画像データから、測定対象物の画像を抽出する測定対象物抽出手段と、
    前記長さ基準を結像した画像の寸法と、前記測定対象物の画像とに基づいて、前記測定対象物の寸法を算出する寸法計算手段と、を備えている寸法測定装置。
  2. 前記模様が1次元模様であって、前記レンズがレンチキュラーレンズである請求項1に記載の寸法測定装置。
  3. 前記模様が2次元模様であって、前記レンズがレンズアレイである請求項1に記載の寸法測定装置。
  4. 前記基準スケールが、任意形状の曲面上に、前記フィルムと、前記フィルムに接する前記レンズを備えている事を特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の寸法測定装置。
  5. 前記曲面が、変形可能な素材で作られている事を特徴とする請求項4に記載の寸法測定装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の寸法測定装置と、
    前記測定対象物と、
    前記基準スケールと、
    前記測定対象物および前記基準スケールを撮影する撮像装置と、を備えている寸法測定システム。
  7. 長さ基準を表示するための模様を有するフィルムおよび前記フィルムに接するレンズを含む基準スケールと撮像装置の光軸とが成す所定の角度の変化に応じて前記レンズ上に映し出される前記長さ基準、を示す模様関数と前記撮像装置に結像する前記長さ基準を示す結像色関数との関係に基づいて、前記基準スケールを含む撮影画像データから前記長さ基準を結像した画像を抽出し、
    前記基準スケールを含む撮影画像データから、測定対象物の画像領域を抽出し、
    前記長さ基準を結像した画像の寸法と、前記測定対象物の画像とに基づいて、前記測定対象物の寸法を算出する、寸法測定方法。
  8. 前記模様が1次元模様であって、前記レンズがレンチキュラーレンズである、請求項7に記載の寸法測定方法。
  9. 前記模様が2次元模様であって、前記レンズがレンズアレイである、請求項7に記載の寸法測定方法。
  10. 前記基準スケールが、任意形状の曲面上に、前記フィルムと、前記フィルムに接する前記レンズを備えている事を特徴とする、請求項7乃至9のいずれか1項に記載の寸法測定方法。
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