JP2013113809A - 距離計測システム - Google Patents

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Abstract

【課題】計測対象物に添付した計測用コードを撮像し、画面上に表示した計測コードの画像上の2点を指定することで、2点間の距離を計算し、画面上に表示する距離計測システムを提供する。
【解決手段】計測用コード10と、撮像手段23と、計測用ソフトウェア29、及び端末機20と、からなる距離計測システムであって、端末機20は、計測用ソフトウェア29をインストールされ、表示部22に撮像手段23によって、計測用コード10を測定物1に添付した状態を撮像して作製した画像データを表示し、計測用ソフトウェア29は、表示部22に表示された計測用コード10を判読し、画像データ中の計測用コード10に対して指定された間隔の距離値を算出することができ、距離値を、表示部22に表示された画像データに重ねて表示すること、及び計測用コード10は、一次元コード又は二次元コードからなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、物品や建築物等の長さを計測するに関し、特に電子計算機に計測対象物及び測定物に添付した測量用メジャーの画像を表示し、電子計算機が自動的に長さを算出する計測用システムに関する。
建設現場に於いて、物品や建築物等の長さ、高さを計測する場合、図10に示す様に、標尺やメジャー等の計測器具(物差し)を物品や建築物等に添えて計測し、メモ等で記録する方法、又は標尺をあてた状態で写真撮影を行い、後日改めて撮像した写真から、標尺の目盛を読み出し、記録する方法が一般的である。例えば、現場で計測値を確認する場合、NA〜NDについて目視で目盛の読み値を確認し、メモ等の記録をとる。NB〜NC間の長さを求める場合は、前記NB及び前記NCの目盛の読み値を引き算して、NB〜NC間の長さを算出する必要がある。また、後日確認する場合は、NA〜NDについて写真を撮影し、確認時に前記写真を拡大し、前記NA〜NDの目盛の読み値を確認ことが必要である。
また、特許文献1には、望遠鏡により視準した標尺の目盛面を撮像手段によって撮像し、撮像した目盛面の画像データに基づいて、前記望遠鏡で視準した標尺の目盛を読み取り、記録可能な装置に係る発明が開示されている。
特開2003−42765号公報
しかしながら、従来の方法の標尺等を用いて寸法測定した状態を撮影した場合は、後に確認する場合、写真上の標尺の目盛を読まなければ寸法の確認ができない。また、目盛の読込、読込記録の作製は、作業者が手作業で行うため、手間や時間が掛かる上、間違いを生じる場合があった。さらに、前記読込記録を使用する場合は、新しく図表に起こすために、時間と労力が必要である。また、特許文献1に記載の方法は、撮像した目盛のデータの読み取りは撮像した現場ではすぐさま活用することができず、また、専用の視準望遠鏡を作製せねばならなかった。
そこで本発明では、標尺に代えてコード(一次元コード又は二次元コード)を計測対象物に付与し、端末機の画面に計測対象物に付加した前記コードを表示した場合、即座にその場で端末機の画面に表示されたコードを読み取って前記計測対象物の測定結果を表示することが可能な測定システムを提供する。
本発明の距離計測システムによれば、計測用コードと、撮像手段と、計測用ソフトウェア、及び端末機と、からなる距離計測システムであって、前記撮像手段は、単数又は複数の前記計測用コードを測定物に添付した状態を撮像することによって画像データを作製し、前記端末機は、前記計測用ソフトウェアをインストールされ、表示部に前記画像データを表示し、前記計測用ソフトウェアは、前記表示部に表示された画像データ中の前記計測用コードを判読し、前記画像データ中の前記計測用コードに対して指定された間隔の距離値を算出することを特徴とする。
本発明の距離計測システムによれば、前記距離値は、前記表示部に表示された前記画像データ中の前記計測用コードに対して指定された2点間の距離であることを特徴とする。
本発明の距離計測システムによれば、前記距離値は、前記表示部に表示された前記画像データ中の前記計測用コードに対して指定された1点及び前記計測用コードの端部との間の距離であることを特徴とする。
本発明の距離計測システムによれば、前記距離値は、前記表示部に表示された前記画像データに重ねて表示することを特徴とする。
本発明の距離計測システムによれば、前記計測用コードは、一次元コード又は二次元コードからなることを特徴とする。
本発明の距離計測システムによれば、前記画像データは、前記計測用コードを包含した、静止画、動画、又は中継映像の何れかであることを特徴とする。
本発明の距離計測システムによれば、前記距離値は、前記表示部に表示された画像データ中の前記計測用コードに対して、単数又は複数を同時に重ねて表示可能であることを特徴とする。
本発明の距離計測システムによれば、算出した前記距離値は、他のソフトウェアが使用可能な形式で保存可能であることを特徴とする。
本発明の距離計測システムによれば、前記端末機は、可搬可能な携帯用端末機であることを特徴とする。
本発明の距離計測システムによれば、前記端末機は、可搬不可能な据置型端末機であることを特徴とする。
本発明によれば、作業者は、計測対象物に添付した計測用コードを撮像し、及び携帯用端末機の画面に表示し、画面上に表示した計測コードの画像(静止画)上の2点を指定することで、2点間の距離を計算し、画面上に表示することで、作業者は、容易に2点間の距離を知ることができる。そのため、作業者が実際の標尺や、画像上の目盛の値を目視で読みとり、記録、及び距離の算出計算を行う必要がない。
また、画面上に表示した計測コードの画像上であれば、作業者は、任意の2点を自由に選択し、距離結果を即座に知ることができる。又は、任意の1点を自由に選択し、計測コードの端部からの絶対距離を即座に知ることができる。
また、画像上の計測コードの一部が不明瞭であっても、指定した位置の座標コードが計測用ソフトウェアで判読可能であれば、距離を計算することができる。
また、携帯用端末機が表示可能な画像で有れば良く、その場で携帯用端末機に内蔵のカメラで撮影したり、他のカメラで撮影した物を携帯用端末機に取り込んだ写真でも良く、前記画像を電子メール、LAN(Local Area Network)等で他の携帯用端末機に送信し取り込んでも良く、又は、ライブカメラや動画から静止画に変換した写真でも、容易に距離を算出し、表示することが可能である。
本発明のシステム全体の概要を示す図である。 本発明の計測用コードの使用方法を示す図である。 図3(A)は、本発明の計測用コードの拡大図、図3(B)は、計測用コードの他の例の拡大図である。 本発明の携帯用端末機を示す図である。 本発明の携帯用端末機のブロック図である。 図6(A)は、建築物の正面からの撮像画像の例、図6(B)は、建築物の正面から見上げた撮像画像の例を示す図である。 本発明に係る、画面表示処理の処理フローである。 本発明に係る、距離算出及び距離表示の処理フローである。 微少な計測対象物への計測用コードの使用方法を示す図である。 従来の計測器を使用した計測方法を示す図である。
以下、図面を用いて計測用コードシステムの説明をする。
[構成]
図1は、本発明のシステム全体の概要を示す図である。本発明は、計測対象物1に添付した計測用コード10と、計測対象物1と計測用コード10の画像を表示するための携帯用端末機20からなる。
計測用コード10は、連続した座標情報をコード化(座標コード11)し、測定器具に付加したものである。測定器具は、標尺、巻尺、粘着テープ等、前記座標コードが読みとれる器具で有れば、形状を問わない。例えば、物品の寸法を測る場合は、図2に示すように、標尺、巻尺の代わりに使用する方法や、ビルの高さ等の大きな建築物を測る場合には、図6(A)及び図6(B)に示すように、計測用コード10を屋上から垂れ幕形状に懸垂する方法等の様々な使用方法が考えられる。また、粘着テープに印刷して、計測後に使い捨てにして使用するようにしても良い。
図3を用いて、計測用コード10に記載された座標コード11について説明する。座標コード11は、主コード11a及び副コード11bからなる、コードパターンで表現する。主コード11aは、四角形の色彩の有無により、2進数で2〜216cm(0〜655,356cm)を表現し、副コード11bは計測用コード10の長辺の1辺に沿って設けられ、主コード11aの1/10を意味し、0.1〜0.9cmを表現する。
座標コード11は、計測用ソフトウェア29が座標データとして判読し、位置を特定することが出来れば、特に限定されるものではない。例えば図3(B)の様な座標コードでも良く、一次元コード(例えば、バーコード等)、二次元コード(例えば、QRコード(登録商標:Quick Response Code)等の、広く普及しているコードでも良い。
また、計測用ソフトウェア29が座標コード11のコードパターンを読み取る際に、計測用コード10の一部が破損してしまったり、隠れてしまったりと、不明瞭な場合でも、始点及び終点の座標コード11が判読可能であれば、始点及び終点の2点間の距離を算出することが可能である。
図4は、携帯用端末機20の外観図であり、計測対象物1及び、計測対象物1に添付した計測用コード10を、携帯用端末機20で閲覧している状態を示す。図5は、携帯用端末機20のブロック図である。
携帯用端末機20は、計測用ソフトウェア29をインストールされた端末機であり、計測用コード10が添付された計測対象物1の画像を、内蔵したカメラ23でリアルタイムに画面22に表示、又は写真撮影・動画撮影を行い、データを保存することができる。携帯用端末機20は、持ち運びが可能な、ノート型パソコン、タブレット型端末機、PDA、携帯電話機、等が好適である。あるいは、測定現場では計測対象物1に添付した計測用コード10の撮影のみを行い、撮像した画像を、持ち帰ったり、LAN等で他の端末に移行したり、及びライブ映像で流したり、動画撮影などで、撮影現場以外で距離を算出する場合は、計測用ソフトウェア29をインストールした端末機であれば、据置型(デスクトップ型)等の端末機でも良い。
マルチメディアプロセッサ21は、携帯用端末機20の全体の機器の制御及び各種処理を司る。例えば、画面への表示処理、距離の算出処理を行う。
表示部(画面)22は、携帯用端末機20の出力装置である。可搬可能な携帯用端末機20に有っては、液晶ディスプレイに付加して、タッチパネル型の入力デバイスを備えた方式が好適である。また、据置型のデスクトップ型端末機では、一般的なモニタで良い。
カメラ23は、計測対象物及び計測用コード10の撮像を行い、画像データを作製するための、撮像装置である。カメラ23は、画像データ中の計測用コード10が判別可能な程度の性能で有れば、静止画、動画用のカメラでも良い。また、携帯端末機20に内蔵するほか、出力端子27にケーブルで接続する構成や、ネットワーク30上に配置し、ネットワーク部28を経由して接続する構成でも良い。
音源24は、マルチメディアプロセッサ21からの指令により、音源関係の入出力を行う機器である。出力用のスピーカー、ヘッドホン端子等からなり、入力用にマイク、マイク端子等を備える。
記憶部25は、主記憶部25a及び副記憶部25bからなる。主記憶部25aは、携帯用端末機20の電源を切っても、記憶された内容が消去されない記憶領域であり、計測用ソフトウェア25や、前記画像データを保存するために使用する。副記憶部25bは、一時的な記憶領域であり、携帯用端末機20の電源を切ると、記憶された内容が消去されるため、計算結果や、画面表示用のバッファ等、一時的な結果を格納するために使用する。
電源部26は、携帯用端末機20の電源であり、コンセントに接続する外部電源端子(電源コネクタ)、及び内蔵バッテリー等から成る。
出力端子27は、携帯用端末機20と外部周辺機器との接続を行うための端子類であり、USBポート、HDMI(登録商標)コネクタ等からなる。
ネットワーク部28は、携帯用端末機20が外部のネットワーク30と接続を行うための機器である。例えば、LANケーブルコネクタ、無線LANの送受信機等から成る。
計測用ソフトウェア29は、携帯用端末機20にインストールされる。主な機能として、画面(表示部)22に表示された計測用コード10の座標コード11を判読して距離を算出する機能、使用者の指示により前記算出した距離を画面22に表示した画像に重ねて表示し、使用者に情報を伝達する表示機能を有する。また、前記算出した距離のデータを、他のソフトウェアが使用可能な形式の保存するデータ保存機能を有してもよい。計測用ソフトウェア29は、各メーカ製の携帯用端末機20や、デスクトップ型等の形態の異なる各種端末機に移植可能である。
また、計測用ソフトウェア29の前記距離を算出する機能及び前記表示機能は、次の場合の画像データで、処理を行うことが可能である。「リアルタイムにカメラ23から写し、画面22に表示するライブ画像」の場合、「計測対象物1をカメラ23で撮像した静止画を後から画面22に表示した」場合、「他のカメラや機器で撮像した静止画を携帯用端末機20に取込み、画面22に表示した」場合、「他のカメラや機器で撮像中のライブ中継画を、ネットワーク経由やテレビ受信し、画面22に表示した場合」、等である。また、ビデオ撮影等の動画は、画面22上では、表示が不明瞭になったり、カメラが動いて計測用コード10が判読不可能になる場合が発生するので、静止画に変換した後に画面22に表示することで、計測用ソフトウェア29は計測処理を行うことが望ましい。
ネットワーク30は、外部の電気通信網である。LANや、インターネット等であり、携帯用端末機20はネットワーク部28に接続された機器を経由して、ネットワーク30に接続し、ネットワーク上の他の端末や、サーバ等から各種データの送受信を行う。
また、携帯用端末機20は、使用者とのユーザインタフェースとして、USBポートにマウス、キーボード等(図示せず)を接続して入力したり、画面22にタッチパネル機能を備えている場合は、使用者の指やスタイラスペンで入力したりすると、操作性が向上し、好適である。
図6(A)及び図6(B)は、同一の建築物を異なる角度から撮像した画像の状態を示す図である。図6(A)は、建築物2(2a)を正面から撮像した状態の図、図6(B)は、建築物2(2b)を正面から見上げた状態である。図6(A)のHaと、図6(B)のHbは、同じ距離であるが、図6(B)の計測用コード10bは、左傾しており、底辺が広く、上辺が狭いテーパー形状となり、垂直方向の計測用コード10bの座標コード11は、上に行くほど隣接する座標コードの間隔が狭く表示されてしまう。
しかしながら、画像上でHaとHbの距離が異なっても、計測用コード10の座標コード11を計測用ソフトウェア29が判読することができる状態であれば、計測用ソフトウェア29の前記距離算出機能では、図6(A)のHaの計測結果による距離と、図6(B)のHbの計測結果よる距離は当然等しい結果が算出される。そして、それぞれの測定結果を画面22に表示することが可能である。このように、本発明の計測用コード10は、画像上で破損したり、又は一部が隠れてしまっている場合でも、計測用ソフトウェア29が座標コード11を判読することができる状態であれば、距離を算出し、画面22に表示することが可能である。また、計測用コード10を始点付近の座標コード、と終点付近の座標コードの短い2枚の部分に分けても、後述するエリア情報が同一であれば、距離を算出することができる。従って、測定作業に係る準備や、失敗した写真の撮影し直し等の作業時間を大幅に短縮し、効率化をすることができる。
[画像表示及び測定結果表示]
次に本発明に係る、画像表示及び測定結果表示の処理を、図4及び図7の処理フロー図を参照して、P2及びP3をシングルクリックした場合及びP5をダブルクリックした場合の説明をする。
まず、計測用ソフトウェア29は計測対象物1を撮影した、画像データが、記憶部25に存在するか否かを確認する。(ステップS1)。前記画像データは、写真データ、動画データから切り出した静止画データ、スキャナ等で読み込んだイメージデータ等、いずれでも良く、ファイル形式はJPEG形式、GIF形式、TIFF形式、MPEG形式等、一般的なファイル形式で良い。
前記画像データが記憶部25に存在する場合(ステップS1でYes)は、計測用ソフトウェア29は記憶部25から前記画像データを読み込み(ステップS2)、画面22に表示する(ステップS4)。
前記画像データが記憶部25に存在しない場合(ステップS1でNo)は、使用者は画像データを準備する(ステップS3)。画像データの準備は、携帯用端末機20に設置されたカメラ23で撮影し写真データを作製し、記憶部25に保存する方法、他端末やネットワークから画像データを取得し記憶部25に保存する方法、又は、カメラ23でライブ画像を画面22に表示して使用する方法、等により行う。なお、カメラ23でライブ画像や動画を画面22に表示して使用することも可能であるが、計測用ソフトウェア29の計測用コード11に対する判読性を向上させるために、静止画に変換して使用することが望ましい。そして、準備した前記画像データを、画面22に表示する(ステップS4)。画像データの記憶部25への保存は、再利用を考慮し主記憶部25aに保存しても良いし、今後の再利用を考慮しないのであれば、副記憶部25bに保存してもよい。
次に、計測用ソフトウェア29は、表示した画面22上の前記画像データ内に標尺コード10が存在するか確認をする(ステップS5)。存在する場合は(ステップS5でYes)、ステップS6に進み、前記画像データ上の、エリア情報Anを取得する(ステップS6)。エリア情報とは、前記画像データ上の標尺コード10が専有する範囲のことである。1画像データ内に複数の標尺コード10が存在する場合は、各々の前記エリア情報をA1・・・Anまで取得し、副記憶部25bに保存する(ステップS7)。図4では、標尺コード10Aのエリア情報をエリア情報A1、及び、標尺コード10Bのエリア情報をエリア情報A2として取得及び副記憶部25bに保存する。
また、前記画像データ内に標尺コード10が存在しない場合は(ステップS5でNo)、「標尺コードが存在しないため、計測用ソフトウェア29で処理不可能な画像である」旨のエラーメッセージを画面22に表示し(ステップS8)、使用者に警告する。
計測用ソフトウェア29は、画面22に前記画像データを表示した後、使用者の操作の待機状態となる(ステップS9)。前記使用者の操作とは、ユーザインタフェースである、マウス、タッチパネル、キーボード等による操作、又は、タッチパネルを使用者が指、スタイラスペン等で操作し、クリック、ダブルクリック、ドラッグや、キーボードの押下、タップ、ダブルタップ等の入力処理を行うことである。本実施例では、使用者がマウスを使用して操作する場合を説明する。
次に計測用ソフトウェア29に係る、距離算出及び距離表示の処理を、図8の処理フロー図を参照して説明する。なお、距離算出の例として、図4に示すP2〜P3間の距離算出及び距離表示について説明する。
まず始めに、携帯用端末機20の画面22に表示された前記画像データ上の一点である、P2を、使用者がクリックした場合、位置情報及びクリックの種別を取得し、副記憶部25bに保存する(ステップS11)。この時、使用者がクリックした位置を明確にするため、画面22に表示されている前記画像データに重ねて、矢印等のマークを表示するようにする。
次に、計測用ソフトウェア29は、前記P2のクリック位置を判定する(ステップS12)。前記P2のクリック位置が、S2で取得したステップエリア情報A1の範囲内にある場合(ステップS12でYes)は、正しいクリックが行われたと判定し、次のステップS13に進む。前記P2のクリック位置がエリア情報A1の範囲内に無い場合(ステップS12でNo)は、使用者が再度クリックするまで待機する。
次に前記クリックの種別を判定する。前記クリックがシングルクリック又は、ダブルクリックであるかを判定する(ステップS13)。シングルクリックの場合(ステップS13でYes)はステップS14に移行し、ダブルクリックの場合(ステップS13でNo)は、ステップS19に移行する。
次に、測定を開始する始点の始点位置SPが指定されているか否かを判定する。長さの算出は、標尺コード10のエリア情報A1内の2点である、始点位置SP及び終点位置EP間を算出することである。そのため、シングルクリックが始点位置SP又は終点位置EPの何れかであるかを判定する必要がある。
シングルクリックされた場合で、始点位置SPが指定されていないと判定した場合(ステップS14でNo)、今回取得したP2のクリックの位置情報を始点位置SPとし、始点情報SIにエリア情報A1と、標尺コード10から読み取った2進数の座標コード11を副記憶部25bに保存する(ステップS15)。そして、次のクリック情報を再びステップS11で取得するために、一旦処理を終了する。
そして、次のクリックP3を、使用者が行った場合、P2の際と同様に、P3位置情報及びクリックの種別を取得し、副記憶部25bに保存する(ステップS11)。この時、使用者がクリックした位置を明確にするため、画面22に表示されている前記画像データに重ねて、矢印等のマークを表示するようにする。また、計測用ソフトウェア29は、前記P3のクリック位置を判定する(ステップS12)。前記P3のクリック位置が、S2で取得したステップエリア情報A1の範囲内にある場合(ステップS12でYes)は、正しいクリックが行われたと判定し、次のステップS13に進む。次に、P3のクリックがシングルクリック又は、ダブルクリックであるかを判定する(ステップS13)。シングルクリックの場合(ステップS13でYes)はステップS14に移行し、ダブルクリックの場合(ステップS13でNo)は、ステップS19に移行する。
次にP3がシングルクリックされた場合で、始点位置SPが指定されていると判定した場合(ステップS14でYes)、今回取得したP3のクリックの位置情報を終点位置EPとし、終点情報EIにエリア情報A1と、標尺コード10から読み取った2進数の座標コードを副記憶部25bに保存する(ステップS16)。
そして、始点位置SP(P2)〜終点位置EP(P3)間の距離Lの算出を行う(ステップS17)。計測用ソフトウェア29は、始点位置SP及び終点位置EPの位置情報を副記憶部25bから読み出し、始点位置SP〜終点位置EPの間の距離Lを、
距離L=終点情報EI − 始点情報SI
によって算出する。
次に、算出した距離Lを画面22に表示する(ステップS18)。距離Lは、画面22に重ね合わせて、標尺コード10に沿って、P2〜P3の中間付近に表示すると、使用者が確認しやすく、好適である。表示は10進数で行い、使用者が表示単位(m、cm、mm、等)を切り替える様にしても良い。また、距離Lの表示は、画面22の何れかの場所に表示するようにしても良い。
次に、使用者がP5をダブルクリックしており、ステップS13でダブルクリックと判定した場合を説明する。ダブルクリックの場合は、ステップS13(ステップS13でNo)から、ステップS19に移行する。例えば、P5をダブルクリックした場合は、今回取得したP5のダブルクリックの位置情報を位置DPとし、ダブルクリック位置情報DIとして、P5のエリア情報A2と、標尺コード10から読み取ったP5の2進数の座標コードの位置情報(絶対座標)を副記憶部25bに保存する。
そして、計測用ソフトウェア29は、位置DP(P5)と計測用コード10の端部P4(目盛が0の位置)との距離L0を算出する(ステップS20)。副記憶部25bから読み出した、位置DPの前記絶対座標から前記端部までの距離がそのまま距離L0になる。
そして、距離L0を画面22に表示する(ステップS18)。距離Lは、画面22に重ね合わせて、標尺コード10に沿って、P4とDP(P5)の中間付近に表示すると、使用者が確認しやすく、好適である。表示は10進数で行い、使用者が表示単位(m、cm、mm、等)を切り替える様にしても良い。また、距離L0の表示は、画面22の何れかの場所に表示するようにしても良い。
このように、画面22をシングルクリックによって2点間の距離を算出及び表示することが可能であり、また、ダブルクリックによって、ダブルクリックの位置と、計測用コード10の端部との2点間の距離を算出及び表示することが可能である。
また、画面22には、複数の結果の表示が可能である。例えば、図4に示す、P1〜P2間(エリア情報A1)、P2〜P3間(エリア情報A1)、P4〜P5間(エリア情報A2)の様に、異なるエリア情報間でも、同時に複数の結果の表示が可能である。
なお、上記の説明は基本操作であるが、その他の操作として、画面22に表示された、計測用コード10上の1点を右クリック又は、シングルクリック(シングルタップ)をすることで、位置DPの絶対座標を設定し、前記絶対座標から前記端部までの距離L0を算出するようにしても良い。また、計測用コード10上の1点を右クリック又は、シングルクリック(シングルタップ)することで始点位置SPを設定し、そのままクリック(タップ)を保持してドラッグし、前記右クリックまたは、前記シングルクリック(シングルタップ)を終了(ドラッグの終了)した点を終点位置EPとし、前記ドラッグ中の始点位置SP〜終点位置EPの間の距離Lを算出するようにしても良い。
また、算出結果は、電子データとして記憶部25(主記憶部25a)に保存し、他のソフトウェア、例えばCADに使用することができるようにしても良い。従来の様に、手作業で測定値を読んだり、結果を記録したりする必要が無く、また、測定結果データを他の作業やソフトウェアに流用することができることから、計測値の精度や、作業効率を大幅に向上することができる。
[その他の実施例]
次に図9を参照して、本発明のその他の実施例を説明する。図1乃至図8では、建築物等の大型の計測対象物1を例にして説明したが、本発明に係る計測用コード10は、画像データが携帯用端末機20の画面22に表示可能で有れば計測用ソフトウェア29が計測結果を算出することが可能なため、顕微鏡写真等の小さい計測対象物についても使用可能である。図9は顕微鏡で観察する微生物3に対して、計測用コード10dを添付した場合を示す状態図である。座標コード11dは微生物3にあわせて、座標コード11d1の目盛をmm、μm、nm、pm等で作製し、座標コード11d2の目盛を、座標コード11dの1/10で作製する。図9の状態で写真撮影を行い画像データを作製し、携帯用端末機20の画面22に、前記写真撮影した写真を表示すれば、画面22には微生物3の画像データに重ねて計測用コード10dの計測結果が表示される。
このように、計測用ソフトウェア29が、計測用コード10の座標コード11を判読可能で有れば、計測物の大きさにかかわらず、測定することが可能である。
上述したように、本発明によれば、作業者は、計測対象物に添付した計測用コードを撮像し、及び携帯用端末機の画面に表示し、画面上に表示した計測コードの画像(静止画)上の2点を指定することで、2点間の距離を計算し、画面上に表示することで、作業者は、容易に2点間の距離を知ることができる。そのため、作業者が実際の標尺や、画像上の目盛の値を目視で読みとり、記録、及び距離の算出計算を行う必要がない。
また、画面上に表示した計測コードの画像上であれば、作業者は、任意の2点を自由に選択し、距離結果を即座に知ることができる。又は、任意の1点を自由に選択し、計測コードの端部からの絶対距離を即座に知ることができる。
また、画像上の計測コードの一部が不明瞭であっても、指定した、位置の座標コードが計測用ソフトウェアで判読可能で有れば、距離を計算することができる。
また、携帯用端末機が表示可能な画像で有れば良く、その場で携帯用端末機に内蔵のカメラで撮影したり、他のカメラで撮影した画像データを携帯用端末機に取り込んだ写真でも良く、前記画像データを電子メール、LAN等で他の携帯用端末機に送信し取り込んでも良く、又は、ライブカメラや動画から静止画に変換した写真でも、容易に距離を知ることができる。
また、計測結果は、電子データとして保存し、他のソフトウェア、例えばCADに使用することができることから、作業効率を大幅に向上することができる。
この発明は、その本質的特性から逸脱することなく数多くの形式のものとして具体化することができる。よって、上述した実施形態は専ら説明上のものであり、本発明を制限するものではないことは言うまでもない。
1、51 計測対象物
2 建築物
3 微生物
10、10A、10B、10d 計測用コード
11、11d、11d1、11d2 座標コード
11a 主コード、
11b 副コード、
20 携帯用端末機
22 画面(表示部)
23 カメラ
24 音源
25 記憶部
26 電源部
27 出力端子
28 ネットワーク部
29 計測用ソフトウェア
30 LAN

Claims (10)

  1. 計測用コードと、撮像手段と、計測用ソフトウェア、及び端末機と、からなる距離計測システムであって、
    前記撮像手段は、単数又は複数の前記計測用コードを測定物に添付した状態を撮像することによって画像データを作製し、
    前記端末機は、前記計測用ソフトウェアをインストールされ、表示部に前記画像データを表示し、
    前記計測用ソフトウェアは、前記表示部に表示された前記画像データ中の前記計測用コードを判読し、前記画像データ中の前記計測用コードに対して指定された間隔の距離値を算出すること
    を特徴とする距離計測システム。
  2. 前記距離値は、前記表示部に表示された前記画像データ中の前記計測用コードに対して指定された2点間の距離であることを特徴とする請求項1に記載の距離計測システム。
  3. 前記距離値は、前記表示部に表示された前記画像データ中の前記計測用コードに対して指定された1点及び前記計測用コードの端部との間の距離であること
    を特徴とする請求項1又は至請求項2に記載の距離計測システム。
  4. 前記距離値は、前記表示部に表示された前記画像データに重ねて表示すること
    を特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1に記載の距離計測システム。
  5. 前記計測用コードは、一次元コード又は二次元コードからなることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1記載の距離計測システム。
  6. 前記画像データは、前記計測用コードを包含した、静止画、動画、又は中継映像の何れかであること
    を特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1に記載の距離計測システム。
  7. 前記距離値は、前記表示部に表示された画像データ中の前記計測用コードに対して、単数又は複数を同時に重ねて表示可能であること
    を特徴とする請求項1乃至請求項6の何れか1に記載の距離計測システム。
  8. 算出した前記距離値は、他のソフトウェアが使用可能な形式で保存可能であること
    を特徴とする請求項1乃至請求項7の何れか1に記載の距離計測システム。
  9. 前記端末機は、可搬可能な携帯用端末機であることを特徴とする請求項1乃至請求項8の何れか1に記載の距離計測システム。
  10. 前記端末機は、可搬不可能な据置型端末機であることを特徴とする請求項1乃至請求項8の何れか1に記載の距離計測システム。
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