JP3293614B2 - レンチキュラーレンズシートの製造方法 - Google Patents
レンチキュラーレンズシートの製造方法Info
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Description
ートと組み合わせて、液晶プロジェクションテレビに使
用する透過型スクリーンを構成するのに好適なレンチキ
ュラーレンズシートの製造方法に関し、特に、片面のみ
にレンズ部が形成された簡便な構成であり、凸シリンド
リカルレンズ(半円柱状凸レンズ)が並設されてなるレ
ンズ部のファインピッチ化(微細化)が可能であると共
に、製造の容易なレンチキュラーレンズシートの製造方
法に関する。
ンズシートとレンチキュラーレンズシートとの組み合わ
せよりなり、そのレンチキュラーレンズシートは、図3
に示すように、両面に凸シリンドリカルレンズ面が形成
され、片面(映像光の出射側)の各シリンドリカルレン
ズの境界部には突起が形成され、突起の上部には遮光層
(光吸収性の黒色ストライプ)が形成された構成である
のが一般的である。
れているのは、プロジェクタ(光源)が3管式のCRT
方式の場合、入射側のレンズで3色のズレを補正する必
要があったためである。
し、その映像を観察するための透過型スクリーンが要求
されている。映像画質の高精細化に伴い、液晶プロジェ
クターの画素数も増大していることから、レンチキュラ
ーレンズシートに対してもシリンドリカルレンズのファ
インピッチ化が要求されている。具体的には、現状のシ
リンドリカルレンズのピッチが0.7mm前後であるの
に対して、0.3mm以下のファインピッチ化が要求さ
れている。
可塑性樹脂シートに対してプレス成型を行なったり、溶
融押し出しと同時に両面成型を行なうことにより得られ
ているのが現状である。しかし、熱可塑性樹脂に対する
各種の成型法では、上記のファインピッチ化が非常に困
難である。その理由は、熱可塑性樹脂の熱成型後の冷却
時に温度の不均一が生じ、成型物に反りが発生したり、
熱収縮の不均一が発生するというプラスチック特有の熱
戻り現象に起因するためである。
のに好適な製造方法として、紫外線(または、電子線)
硬化性樹脂を用いた各種の成型方法が公知であり、以下
に例示する提案が代表される。
を注入して、紫外線を照射することにより、透明樹脂板
と、この透明樹脂板に重合接着され、かつ反透明樹脂板
側にフレネルレンズ面を有する紫外線硬化性樹脂とを備
えてなるフレネルレンズ(およびその製造方法)。
後、前記樹脂にフィルムを脱泡しながらラミネートし、
紫外線(電子線)を照射して成型後、フィルム(および
樹脂)を離型した後、透明基板と一体化する。
硬化性樹脂を用いた成型方法では、レンチキュラーと比
較して複雑な形状のフレネルレンズシートの製造を目的
としているものが殆どであり、透過型スクリーン用のレ
ンチキュラーレンズシートの製造に関する提案はなされ
ていないのが現状である。
画質の液晶プロジェクションテレビの観察に好適な、フ
ァインピッチなレンズ部を有すると共に、そのレンズ部
に対応するさらにファインピッチな遮光パターンの形成
された精密な構成でありながら、製造の容易なレンチキ
ュラーレンズシートの製造方法を提供することを課題と
する。
は、片面に0.1mm〜0.2mmの厚みの紫外線硬化
性樹脂層を塗布形成した透明支持体フィルムを、レンチ
キュラーレンズ成型用ロール対間を通し、前記樹脂層
に、前記レンズ成型用ロール形状を転写すると同時に、
紫外線照射により、前記樹脂層を硬化させ、0.3mm
以下のピッチのレンズ部を成型し、次いで、紫外線硬化
性樹脂の硬化物からなるレンチキュラーレンズが形成さ
れた支持体フィルムの反レンズ部側に、ロールから供給
された紫外線感光性粘着フィルムをラミネートした後、
レンズ部側から紫外線を照射し、前記紫外線感光性粘着
フィルムに、前記レンズ部の形状,ピッチに対応した露
光部と非露光部を形成し、次いで、前記紫外線感光性粘
着フィルムの表面に、ロールから供給された黒色転写層
を有する転写紙を重合わせ、ラミネートロール対を通
し、前記紫外線感光性粘着フィルムの非露光部のみに黒
色転写層を転写させ、遮光パターンを形成し、 前記遮光
パターン上に、ロールから供給された光拡散フィルム
を、ラミネートロール対を通して積層することを特徴と
するレンチキュラーレンズシートの製造方法である。
への光拡散フィルムの積層にあたり、積層する側に施し
た粘着層を有する光拡散フィルムを用いて貼着すること
を特徴とする請求項1記載のレンチキュラーレンズシー
トの製造方法である。
さらに、供給ロールから供給された帯電防止機能を有す
るフィルムを、ラミネートロール対を通して積層する工
程を備えることを特徴とする請求項1または2記載のレ
ンチキュラーレンズシートの製造方法である。
さらに、供給ロールから供給された反射防止機能を有す
るフィルムを、ラミネートロール対を通して積層する工
程を備えることを特徴とする請求項1または2記載のレ
ンチキュラーレンズシートの製造方法である。
いることによって、熱可塑性樹脂による成型品では実現
不可能なファインピッチ化が可能であり、0.3mm以
下のピッチ、最小ピッチ50μmまでの微細なピッチの
レンチキュラーレンズシートを作製することができる。
また、前記透明支持体の片面に設ける紫外線硬化性樹脂
層の厚みのが、0.1mm〜0.2mmの範囲とするこ
とにより、よりファインピッチ化が可能となる
のレンチキュラーレンズシートに、連続状の部材(紫外
線感光性フィルム、転写紙、及び拡散フィルム)を用い
て順次、ロール対間を通し、積層するだけで位置精度の
良好なファインピッチな遮光パターンを有するレンチキ
ュラーレンズシートの製造ができる。
止機能を有するフィルムが積層された構成とすることに
より、レンチキュラーレンズシートの使用時にそれぞれ
の機能を発揮すると共に、拡散層を保護する役目を果た
すことになる。
説明する。図1は、本発明のレンチキュラーレンズシー
トの製造方法に用いる製造装置の説明図である。この製
造装置は、ロールから供給される支持体フィルム(1)
に紫外線硬化性樹脂を塗布する塗布装置(2)、表面に
レンチキュラーレンズの逆形状が形成されたレンズ成型
用ロ−ル(3)、加圧用ロール(3’)、紫外線照射装
置(4)、レンチキュラーレンズが形成された支持体フ
ィルムの反レンズ側にロールから供給される紫外線感光
性樹脂フィルム(6)を積層するラミネート用ロール対
(5,5’)、紫外線照射装置(9)、ロールから供給
される転写紙(11)にて黒色の転写層を形成するため
のラミネート用ロール対(10,10’)、ロールから
供給される拡散フィルム(14)を積層するラミネート
用ロール対(13,13’)、ロールから供給される帯
電防止機能または反射防止機能を有する透明樹脂フィル
ム(16)を積層するラミネート用ロール対(15,1
5’)などが配設された構成である。
ンズシートの製造方法を説明する。まず、支持体フィル
ム(1)としては、紫外線透過性を有する透明な樹脂フ
ィルムが好ましく、レンズ部の形成される側に紫外線硬
化性樹脂の易接着処理が施されてあることが一層好まし
い。材質としては、ポリエチレンテレフタレート(PE
T)、ポリカーボネート(PC)、ポリ塩化ビニル(P
VC)などが使用される。
に限定されるものではないがドクターブレード,ダイコ
ートなどの塗布装置が望ましい。支持体フィルム(1)
の片面への紫外線硬化性樹脂の塗布厚は、形成するレン
チキュラーレンズの形状によって異なるが、0.1mm
〜0.2mmが適当である。なお、塗布厚は、樹脂の粘
度や支持体フィルムの送り速度などによって調整するこ
とができる。
支持体フィルムを、レンチキュラー成型用ロール対
(3,3’)間に通し、レンズ成型用ロール(3)の形
状を紫外線硬化性樹脂に転写すると同時に、紫外線照射
装置(4)からの紫外線照射により樹脂を硬化させる。
レンチキュラーレンズの逆形状が表面に形成されたレン
ズ成型用ロール(3)は、切削加工された金属型や前記
金属型から所定の方法により複製した樹脂製型を、ロー
ル表面に配設するなどして得ることができる。
キュラーレンズが形成された支持体フィルムをラミネー
ト用ロール対(5,5’)に供給し、前記支持体フィル
ムの反レンズ側に、ロールから供給される紫外線感光性
樹脂フィルム(6)をラミネートする。
境界部に相当する位置に遮光パターンを形成する方法に
ついては、本出願人による特願平7−210723号に
おいて提案されている。上記提案は、感光性樹脂の露光
部と非露光部とでの粘着性の有無の違いを利用して、レ
ンズ部側からの露光により、背面に形成した感光性樹脂
層の粘着性を有する部分に遮光処理を施すというもので
ある。
して、レンチキュラーレンズシートの平坦面に遮光パタ
ーンを形成する。紫外線感光性樹脂フィルム(6)とし
ては、紫外線露光部が反応により非粘着性となり、未露
光部が粘着性である特性を示すことが好ましい。上記の
紫外線感光性樹脂フィルムとしては、例えばクロマリン
フィルム(商品名;デュポン製)が用いられ、110℃
に加熱されたラミネート用ロール対(5,5’)を通し
て、支持体フィルムの反レンズ側にラミネートする。次
いで、紫外線照射装置(9)から紫外線を照射すること
によって、レンチキュラーレンズの集光作用に基づく集
光部・非集光部に対応する非粘着部・粘着部を紫外線感
光性樹脂フィルムに形成し、前記フィルムから表面の保
護フィルムを剥離する。(図示せず)
0’)に通すことによって、ロールから供給される転写
紙(11)から前記粘着部のみに黒色の転写層を転移さ
せ、遮光パターンを形成する。遮光パターンの加圧転写
には、例えばクロマリンインキフォイル(商品名;デュ
ポン製)などが用いられ、遮光パターン(ブラックスト
ライプ)の線幅は、紫外線の露光量やフィルムの送り速
度によって調整することができる。
ルから供給される拡散フィルム(14)をラミネート用
ロール対(13,13’)によって積層する。拡散フィ
ルム(14)としては、例えばYS300(商品名;ソ
マール工業(株)製)などが用いられ、レンチキュラー
レンズシートにラミネートされる側に粘着加工を施すこ
とにより、常温で積層することができる。
は反射防止機能を付与した透明樹脂フィルム(16)
を、ラミネート用ロール対(15,15’)に通してラ
ミネートする。帯電防止機能を有する透明樹脂フィルム
(16)としては、非イオン系,アニオン系,カチオン
系の界面活性剤をフィルムに練り込む方法や、上記界面
活性剤を結合剤と混合しフィルム表面に塗布する方法、
導電性付与物質(例えば、酸化錫をドープした酸化イン
ジウム)をフィルム表面に真空蒸着し導電膜を形成する
方法、などによって得ることができる。反射防止機能を
有する透明樹脂フィルム(16)としては、SiO2 ,
Al2 O3 ,CaCO3 などの無機質粉末を結合剤と混
合し塗料としたものをフィルム表面に塗布し、表面を粗
面化したノングレアフィルムを積層することによって得
ることができる。
のレンチキュラーレンズシートが作製される。透明支持
体(22)の片面に、凸シリンドリカルレンズが並設さ
れるレンズ部(21)が形成されており、かつ、前記支
持体(22)の他面には、各シリンドリカルレンズの境
界部に相当する位置に、ストライプ状の遮光パターン
(23)が設けられ、さらに、前記遮光パターン(2
3)の観察側に、光拡散層(24)を設けた構成のレン
チキュラーレンズシート(30)となる。
ロジェクション表示装置の観察に好適な、ファインピッ
チなレンズ部を有すると共に、そのレンズ部に対応する
さらにファインピッチな遮光パターンの形成された精密
な構成のレンチキュラーレンズシートを、連続状のレン
チキュラーレンズシートに、連続状の部材(紫外線感光
性フィルム、転写紙、及び拡散フィルム)を用いて順
次、ロール対間を通し、積層するだけで位置精度の良好
なファインピッチな遮光パターンを有する製造方法が可
能となったので、液晶プロジェクションテレビ等の表示
装置向けの透過型スクリーンに要求されている0.3m
m以下のファインピッチのレンチキュラーレンズシート
が容易に作製できることになる。
説明図。
シートの構成を示す断面説明図。
す断面説明図。
Claims (4)
- 【請求項1】片面に0.1mm〜0.2mmの厚みの紫
外線硬化性樹脂層を塗布形成した透明支持体フィルム
を、レンチキュラーレンズ成型用ロール対間を通し、前
記樹脂層に、前記レンズ成型用ロール形状を転写すると
同時に、紫外線照射により、前記樹脂層を硬化させ、
0.3mm以下のピッチのレンズ部を成型し、 次いで、紫外線硬化性樹脂の硬化物からなるレンチキュ
ラーレンズが形成された支持体フィルムの反レンズ部側
に、ロールから供給された紫外線感光性粘着フィルムを
ラミネートした後、 レンズ部側から紫外線を照射し、前記紫外線感光性粘着
フィルムに、前記レンズ部の形状,ピッチに対応した露
光部と非露光部を形成し、次いで、前記紫外線感光性粘着フィルムの表面に、ロー
ルから供給された黒色転写層を有する転写紙を重合わ
せ、ラミネートロール対を通し、前記紫外線感光性粘着
フィルムの非露光部のみに黒色転写層を転写させ、遮光
パターンを形成し、 前記遮光パターン上に、ロールから供給された光拡散フ
ィルムを、ラミネートロール対を通して積層する ことを
特徴とするレンチキュラーレンズシートの製造方法。 - 【請求項2】遮光パターン上への光拡散フィルムの積層
にあたり、積層する側に施した粘着層を有する光拡散フ
ィルムを用いて貼着することを特徴とする請求項1記載
のレンチキュラーレンズシートの製造方法。 - 【請求項3】光拡散層上に、さらに、供給ロールから供
給された帯電防止機能を有するフィルムを、ラミネート
ロール対を通して積層する工程を備えることを特徴とす
る請求項1または2記載のレンチキュラーレンズシート
の製造方法。 - 【請求項4】光拡散層上に、さらに、供給ロールから供
給された反射防止機能を有するフィルムを、ラミネート
ロール対を通して積層する工程を備えることを特徴とす
る請求項1または2記載のレンチキュラーレンズシート
の製造方法。
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