JP2002049101A - 透過型スクリーン用レンチキュラーレンズシートおよびその製造方法 - Google Patents

透過型スクリーン用レンチキュラーレンズシートおよびその製造方法

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JP2002049101A
JP2002049101A JP2000236373A JP2000236373A JP2002049101A JP 2002049101 A JP2002049101 A JP 2002049101A JP 2000236373 A JP2000236373 A JP 2000236373A JP 2000236373 A JP2000236373 A JP 2000236373A JP 2002049101 A JP2002049101 A JP 2002049101A
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lenticular lens
layer
light
forming
sheet
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Futoshi Osawa
太 大澤
Kunpei Oda
訓平 織田
Yoshiyuki Yamashita
禎之 山下
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 レンチキュラーレンズをファインピッチ化し
ても、外観上、また、使用上のムラを生じる事が解消さ
れた、透過型スクリーン用レンチキュラーレンズシート
を提供することを課題とするものであり、また、そのよ
うなレンチキュラーレンズシートを精度よく、安定的に
製造し得る透過型スクリーン用レンチキュラーレンズシ
ートの製造方法を提供することを課題とするものでもあ
る。 【解決手段】 透明プラスチックシート3の一方の面
に、レンチキュラーレンズ層2a、他方の面に、クッシ
ョン性層4を介して遮光層5を積層した構成にして課題
を解決した。また、好ましくは、クッション性層4を先
に形成し、その後、成形ローラでレンチキュラーレンズ
層2aを形成し、同じ成形ローラ上で、遮光層5を形成
することにより、各々のレンチキュラーレンズと遮光層
とのズレを解消した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リアープロジェク
ション型の投映用スクリーンに使用するのに適した、高
精度のレンチキュラーレンズシートと、その製造方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】ビデオ映像を拡大投映して、大画面で眺
めようとする場合、従来はCRTを3管用いた投映機が
使用されていたが、最近、液晶プロジェクターやDMD
(登録商標、Digital Micromirror
Deviceの意味。)を用いたDLP(登録商標、
Digital Light Processingの
意味。)シネマのように、単光源のプロジェクターが使
用されはじめており、従来のもににくらべて高輝度であ
る上に、機械がコンパクトで済む利点があるために、利
用が伸びて来ている。
【0003】ところで、一般に、リアープロジェクショ
ン型の投映用スクリーンは、プロジェクターからの光を
フレネル凸レンズシートを用いて一定の方向に集光し、
その後、上下方向に多数配置したレンチキュラーレンズ
を有するレンチキュラーレンズシートを用いて、左右の
一定角度範囲にのみ光を出光させることにより、見える
範囲を確保し、かつ光の有効利用を図っている。
【0004】しかし、この種の単光源のプロジェクター
では、多数の画素を用いたマトリックス表示が行なわれ
ているために、スクリーンに投映すると、画素のピッチ
とレンチキュラーレンズのピッチとの間で、モアレが生
じやすい。このモアレの回避のため、現状のプロジェク
ターに関しては、レンチキュラーレンズシートのレンズ
ピッチを0.2mm以下の、いわゆるファインピッチに
する必要が生じている。通常、レンチキュラーレンズシ
ートのレンズの非集光部には、遮光層を設けて、コント
ラストの向上を図っているが、ファインピッチ化する
と、レンチキュラーレンズの焦点距離も短くなり、レン
チキュラーレンズシートの厚みを薄くする必要が生じ
る。例えば、従来、レンチキュラーレンズのピッチが
0.8mmであるとき、レンチキュラーレンズシートの
厚みは1mmであったのに対し、レンチキュラーレンズ
のピッチを0.18mmとしたときには、レンチキュラ
ーレンズシートの厚みは0.23mmとなる。
【0005】このように、薄いレンチキュラーレンズシ
ートを製造するには困難性がある。従来であれば、レン
チキュラーレンズシートを製造するには、押し出し成形
法、プレス成形法、もしくは紫外線硬化性樹脂を用いた
光硬化法等が利用可能である。
【0006】しかし、押し出し成形法によって得られる
レンチキュラーレンズシートには、精度の良い製品を安
定的に得るには、厚みの限界があり、大体、0.5mm
程度が下限である。また、プレス成形法によれば、ごく
薄いレンチキュラーレンズの製造自体は可能だが、1枚
当りの処理時間が長くなり、製造効率が悪く、ひいては
製造コストが高くなる。
【0007】最後の光硬化法は、例えば、ベースフィル
ムに電離放射線硬化性樹脂を塗布し、塗布面にレンチキ
ュラーレンズ用の成形ローラを用いて型付けし、ベース
フィルムが成形ローラに巻き付いているうちに、電離放
射線を照射して硬化を行なわせることと、ベースフィル
ムの反対側の所定の位置に遮光層を形成するものである
(特開平3−127041号)。
【0008】この光硬化法によれば、ファインピッチの
レンチキュラーレンズシートを連続的に成形でき、レン
チキュラーレンズの成形ローラ上のピッチと、遮光層形
成用の印刷ローラにおける遮光層のピッチとを一致させ
ることにより、レンチキュラーレンズのピッチと遮光層
のピッチを合わせることができる。
【0009】ところが、ファインピッチであることによ
り、新たに問題が生じた。それは、特に遮光層を形成す
る際に、成形ローラ上にあるベースフィルムの露出面
に、遮光層形成用の印刷ローラを接触させる際に、成形
ローラおよび印刷ローラの仕上げ精度が不十分である
と、接触圧が場所によって異なるため、遮光性組成物の
転移が一定にならず、得られる遮光層にムラが生じ、外
観上も好ましくない。また、このようにして得られたレ
ンチキュラーレンズシートを用いて、リアープロジェク
ション型の投映用スクリーンを構成すると、投映された
画像の輝度ムラや解像性のムラも生じる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明におい
ては、従来、この分野において使用されていたレンチキ
ュラーレンズをファインピッチ化しても、外観上、ま
た、使用上のムラを生じる事が解消された、透過型スク
リーン用レンチキュラーレンズシートを提供することを
課題とするものであり、また、そのようなレンチキュラ
ーレンズシートを精度よく、安定的に製造し得る透過型
スクリーン用レンチキュラーレンズシートの製造方法を
提供することを課題とするものでもある。
【0011】
【課題を解決する手段】上記の課題は、遮光層を、ベー
スフィルムの遮光層を設けるべき側に、クッション性の
ある樹脂層を介在させることにより、基本的に解消され
ることが判明し、さらに検討を重ねて本発明に到達する
ことができた。
【0012】第1の発明は、透明プラスチックシートの
一方の面に、電離放射線硬化性樹脂組成物が硬化した透
明な硬化樹脂層からなり、多数のレンチキュラーレンズ
が互いに平行に並べられた形状を有するレンチキュラー
レンズ層を有しており、前記透明プラスチックシートの
他方の面には、透明な樹脂からなるクッション性層を介
し、前記レンチキュラーレンズ層の各々のレンチキュラ
ーレンズの非集光部に相当する位置に、遮光層を有して
いることを特徴とする透過型スクリーン用レンチキュラ
ーレンズシートに関するものである。第2の発明は、第
1の発明において、前記透明プラスチックシートが剛性
を有するものであることを特徴とする透過型スクリーン
用レンチキュラーレンズシートに関するものである。第
3の発明は、第1または第2の発明において、前記クッ
ション性層は、厚み50μm〜150μmであり、かつ
引張弾性率が20N/mm2〜150N/mm2であるこ
とを特徴とする透過型スクリーン用レンチキュラーレン
ズシートに関するものである。第4の発明は、第1〜第
3いずれか記載の発明において、前記クッション性層
は、光拡散性微粒子が分散されたものであることを特徴
とする透過型スクリーン用レンチキュラーレンズシート
に関するものである。第5の発明は、第1〜第4いずれ
か記載の発明において、前記クッション性層と前記遮光
層との間に粘着剤層が積層されていることを特徴とする
透過型スクリーン用レンチキュラーレンズシートに関す
るものである。第6の発明は、連続的に走行する透明プ
ラスチックシートに、その一方の面と、多数のレンチキ
ュラーレンズが互いに平行に並べられた形状の逆型形状
のレンチキュラーレンズ成形用型面を有する成形ローラ
との間に電離放射線硬化性樹脂組成物をはさみ、電離放
射線照射により硬化させることにより、多数のレンチキ
ュラーレンズが互いに平行に並べられた形状を有するレ
ンチキュラーレンズ層を成形する工程、および前記透明
プラスチックシートの他方の面に透明なクッション性樹
脂の組成物を塗布し固化させてクッション性層を形成す
る工程とを順不同に行なった後、得られた前記クッショ
ン性層の表面の前記レンチキュラーレンズ層の各々のレ
ンチキュラーレンズの非集光部に相当する位置に、遮光
性組成物を適用し固化させて遮光層を形成する工程とを
行なうことを特徴とする透過型スクリーン用レンチキュ
ラーレンズシートの製造方法に関するものである。第7
の発明は、第6の発明において、前記レンチキュラーレ
ンズ層を成形する工程を先に行ない、前記クッション性
層を形成する工程を後に行なうことを特徴とする透過型
スクリーン用レンチキュラーレンズシートの製造方法に
関するものである。第8の発明は、第6の発明におい
て、前記クッション性層を形成する工程を先に行ない、
前記レンチキュラーレンズ層を成形する工程を後に行な
うことを特徴とする透過型スクリーン用レンチキュラー
レンズシートの製造方法に関するものである。第9の発
明は、第6〜第8いずれか記載の発明において、前記レ
ンチキュラーレンズ層を成形する工程、および前記クッ
ション性層を形成する工程とを行なった後、得られた前
記クッション性層の表面に遮光層を形成する工程を行な
うのに先立って、粘着剤層を形成する工程を行なうこと
を特徴とする透過型スクリーン用レンチキュラーレンズ
シートの製造方法に関するものである。
【0013】
【発明の実施の形態】図1〜図4は、本発明の透過型ス
クリーン用レンチキュラーレンズシートの基本的な構造
を示す図で、図1は斜視図、図2〜図4は、いずれも断
面図である。
【0014】図1を引用して説明すると、本発明の透過
型スクリーン用レンチキュラーレンズシート1は、全体
がシート状をなしており、ベースである透明プラスチッ
クシート3の一方の面(図では上面)にレンチキュラー
レンズ層2が、また、他方の面(図では下面)にはクッ
ション性層4と、遮光層5とが積層された構造を有して
いるものである。
【0015】本発明の透過型スクリーン用レンチキュラ
ーレンズシート1は、基本的には以上の構造を有してい
るが、幾つかの変形例があり得る。図2に示す透過型ス
クリーン用レンチキュラーレンズシート1は、ほぼ上記
の基本的な構造を有し、レンチキュラーレンズ層2のレ
ンズ2aは、レンチキュラー(=かまぼこ型)レンズ形
状をなしており、ベースである透明プラスチックシート
3の上面に、基本的には同一断面形状のレンズ形状が左
右方向に繰返して、形成され積層されている。
【0016】透明プラスチックシート3の下面には、ク
ッション性層4が積層されており、透明プラスチックシ
ート3と、クッション性層4とはそれらの厚みの合計
が、ほぼ上面のレンチキュラーレンズの焦点距離となる
よう調整されている。
【0017】透明プラスチックシート3は、無色で透明
性が高く、レンチキュラーレンズ層2を形成する上で、
電離放射線(紫外線や電子線)に対しても透明であるも
のを使用することが好ましい。また、製造上や、製品と
なった際の取扱い上の観点で、引張りに対して変形しに
くい強度や、塗布加工や印刷加工の際にローラによって
もたらされる圧力によって容易に圧縮しない圧縮性を有
するものであり、かつ、加工の際に意図的、もしくはや
むを得ず加えられる熱に耐え得る耐熱性を有するもので
あることが好ましい。本発明においては、透明プラスチ
ックシート3上に、レンチキュラーレンズ形状を有する
レンチキュラーレンズ層2、および遮光層5のように、
製作上の精度を要する各層を積層するので、より一層の
強度や耐熱性のあるものを使用することが好ましい。
【0018】具体的な透明プラスチックシート3の素材
としては、ポリエチレンテレフタレート樹脂等のポリエ
ステル樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂等のアクリ
ル樹脂、ポリカーボネート樹脂、もしくはポリプロピレ
ン等のポリオレフィン系樹脂等が好ましい。透明プラス
チックシート3の厚みとしては、後述するクッション性
層4の厚みとも関係するが、上記した物理的な性質を満
足する意味から、50μm〜200μm程度のものを使
用することが好ましい。これらの透明性プラスチックシ
ート3は、必要に応じ、コロナ放電処理やプライマー塗
装等により接着性の向上が図られたものであってもよ
い。
【0019】レンチキュラーレンズ層2を構成する各々
のレンチキュラーレンズ2aは、断面が楕円、円、もし
くはその他の形のもので、ピッチは、通常、0.05m
m〜0.3mmである。また、凹凸の高低差は、断面形
状や、レンチキュラーレンズに要求される性能にもよる
が、0.02〜0.15mm程度である。
【0020】レンチキュラーレンズ2aは、図中、クッ
ション性層4の下面において焦点を結ぶよう設計されて
いることが好ましい。図2(以降の図3および図4にお
いても同じである。)におけるように、上方から、レン
ズ2aに直角に、かつ互いに平行に入射した入射光線1
1は、レンズ2aにより屈折して集光し、レンチキュラ
ーレンズシート1のクッション性層4の下面のレンズ2
aの中心で焦点を結び、角度θの範囲に出射する。ただ
し、透過型スクリーンが使用される際の入射光が、平行
光よりもひろがって入射する場合や、逆に平行光よりも
狭まって入射する場合には、そのような入射光に対し
て、焦点を結ぶよう設計されていることが好ましい。
【0021】こうしたレンチキュラーレンズ2aは、平
版の金型、もしくはローラ状のローラ金型の表面に、レ
ンチキュラーレンズを多数ならべた逆型形状を設けて、
レンチキュラーレンズ用金型を設けておき、透明プラス
チックシート3に、電離放射線硬化性樹脂組成物を塗布
した後に、レンチキュラーレンズ用金型の型面を塗布面
に接触させて賦型を行ない、その後、電離放射線を照射
して硬化させるか、または、金型の型面と透明プラスチ
ックシート3との間に、電離放射線硬化性樹脂組成物を
適用した後に、そのまま、透明プラスチックシート3側
から、電離放射線を照射して硬化を行なわせ、いずれ
も、硬化後に、金型を剥離することにより形成できる。
【0022】クッション性層4は、透明性を有する合成
樹脂から構成され、遮光層5を形成する際の、印刷ロー
ラ、もしくはバックアップローラ等のローラの表面の仕
上げ精度が不十分であっても、それらを吸収し、透明プ
ラスチックシート3が印刷ローラに対し、充分な圧力を
持って接触できるようにするものである。
【0023】上記のローラの表面の仕上げ精度を吸収す
る効果を発揮する意味から、クッション性層4の厚みは
50μm以上であることが好ましく、さらに厚みが増す
ことにより、この効果は向上する。ただし、過度に厚く
なると、物理的な意味で厚みを要する透明プラスチック
シート3との合計厚みが厚くなりすぎ、レンチキュラー
レンズの焦点距離がクッション性層の下面において焦点
を結ぶよう設計すると焦点距離が長くならざるを得なく
なる。
【0024】レンチキュラーレンズの焦点距離が長い
と、レンチキュラーレンズによって決まる画角(その角
度内で、映像の視認性がよい角度)が狭くなるため、ク
ッション性層4の厚みは、幅1m前後の透過型スクリー
ンの場合、50μm〜150μm程度とすることが好ま
しい。
【0025】また、クッション性層4は、ローラの表面
の仕上げ精度を吸収する効果を発揮する意味から、上記
の厚みの範囲内であっても、さらに、引張弾性率が20
N/m2〜150N/m2であることが好ましく、より好
ましくは20N/m2〜100N/m2である。引張弾性
率が20N/m2〜150N/m2であれば、ローラの表
面に高低差で数μmの仕上げの誤差(理想的な円柱を想
定したときの、円柱側面各部分の円柱中心からの距離か
らの誤差)があっても、加圧されたローラどうしにかけ
られる圧力により、クッション性層4が圧縮され、いず
れの部分においても、透明プラスチックシートとローラ
間に充分な圧力がかかるので、遮光層5を形成する際の
遮光層形成用組成物の印刷ローラからの転移がほぼ良好
となるものである。
【0026】引張弾性率が150N/m2以下であれ
ば、加圧により変形しやすいが、引張り弾性率が低下す
るに従い、変形させても、生じる圧力が小さくなるた
め、遮光層形成用組成物の転移が次第に起こりにくくな
る傾向があるので、20N/m2以上とすることが好ま
しい。
【0027】クッション性層4は、透明性を有する合成
樹脂の中でも、特に柔軟性の高いもの、もしくはゴム系
のものを選んで構成するとよく、このため、一例とし
て、シリコーンゴム、もしくはウレタンゴム等のゴム系
のもので構成することができる。合成樹脂としては、ロ
ジン変成マレイン酸樹脂、ニトロセルロース、酢酸セル
ロース、酪酢酸セルロース、エチルセルロース、ポリア
ミド樹脂、塩化ゴム、環化ゴム、ポリ塩化ビニル樹脂、
塩化ビニル/酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン/酢酸ビ
ニル共重合樹脂、塩素化ポリプロピレン、アクリル樹
脂、もしくはポリウレタン樹脂等が使用でき、中でも、
ロジン変成マレイン酸樹脂、ニトロセルロース、酢酸セ
ルロース、酪酢酸セルロース、エチルセルロース、もし
くはポリアミド樹脂が好ましく使用できる。また、クッ
ション性層4は、ウレタンアクリレート系、エポキシア
クリレート系、もしくはポリエステルアクリレート等を
含む電離放射線硬化性樹脂組成物の硬化物を使用して構
成してもよい。
【0028】クッション性層4には、図3中、符号6で
示すように、光拡散性微粒子6が分散されていてもよ
い。図3に示すレンチキュラーレンズシート1は、光拡
散性微粒子6を含む点以外は、図2を引用して説明する
ものと同じである。
【0029】光拡散性微粒子としては、ガラスビーズ等
の無機質微粒子、またはアクリル樹脂ビーズもしくはポ
リスチレン樹脂ビーズ等の有機質微粒子が使用できる。
クッション性層4を電離放射線硬化性樹脂組成物を用い
て構成するときは、上記のうちでも、分散性の良い有機
質微粒子を用いて構成することができる。光拡散性微粒
子6の粒径は、分散性をよくする観点から、平均粒径を
20μm以下とすることが好ましい。この光拡散性微粒
子6の配合により、レンチキュラーレンズのレンズ機能
だけではカバーできない上下方向への光の拡散が生じ、
上下方向で視認可能な範囲が拡大する。
【0030】クッション性層4の積層は、上記のゴム系
のもの、または電離放射線硬化性組成物を塗布等の手段
により、透明プラスチックシート3の、レンチキュラー
レンズ層を形成しない方の側に適用し、乾燥手段、もし
くは電離放射線の照射により固化させて行なう。あるい
は、透明プラスチックシート3に直接適用せず、一旦、
シート化しておいたものをラミネートすることによって
積層してもよい。
【0031】遮光層5は、クッション性層4の下面に積
層されるもので、遮光層5を形成する位置は、入射光が
集光する集光部以外の非集光部である。従って、遮光層
5は反対側のレンチキュラーレンズ層2の溝に平行に設
けられた物である。遮光層5を積層することにより、正
規の屈折光以外の屈折光や、レンチキュラーレンズシー
ト1内での反射光が出射することを抑制でき、遮光層5
のない集光部からは、正規の屈折光が優先的に出射する
ので、レンチキュラーレンズシート1の下面側から観察
したときに、明るく、かつノイズの少ない映像が見られ
るようになる。
【0032】上記の遮光層5は、通常は、黒色の顔料等
を分散したインキ組成物もしくは塗料組成物により、印
刷もしくは塗布により適用され、固化された皮膜である
が、光の透過を阻止できるものであれば、他の素材で形
成してあってもよい。遮光層5は、このようにして形成
され、黒色の顔料を分散した樹脂組成物からなるので、
表面の光反射性も低く、従って、観察側における外光の
反射を防止する機能をも持っている。
【0033】クッション性層4と遮光層5との間には、
図4中、符号7で示すように、粘着剤層7が積層されて
いてもよい。図4に示すレンチキュラーレンズシート1
も、粘着剤層7が追加された以外は、図2を引用して説
明するものと同じである。
【0034】粘着剤層7は、クッション性層4の下面
に、遮光層5の形成に先立って形成されるもので、この
粘着剤層7の形成の目的は、遮光層5の形成の際に使用
するインキ組成物もしくは塗料組成物が付着しやすい性
質を、クッション性層4の下面に与えることである。従
って、粘着剤層7の粘着性の程度は、強固な粘着力を与
える必要は必ずしもなく、また、使用するインキ組成物
もしくは塗料組成物が付着しやすい性質を与え得るもの
であれば、普段は粘着剤として使用されてないもので
も、いわゆるブロッキングしやすい性質を持つ樹脂を使
用して構成してもよい。
【0035】なお、この粘着剤層7は、遮光層5を形成
する部分のみに形成することも可能だが、遮光層5のな
い集光部は面積的に僅かであるので、粘着剤層7はクッ
ション性層4の下面の全面に設けてよい。粘着剤層7と
しては、粘着剤組成物の塗布以外に、粘着剤フィルムの
ラミネートによって適用したものであってもよい。粘着
剤層7は、集光部において露出しており、周囲の遮光層
5は厚みが薄いものであるので、この粘着剤層7の露出
部を利用して、レンチキュラーレンズを他のものと積層
することもできる。例えば、粘着剤層7を有するレンチ
キュラーレンズシート1を作製後、全体の剛性を増す目
的で、厚みの厚い透明板(プラスチックもしくはガラ
ス)または透明プラスチックシートと、粘着剤層7の露
出部を利用して積層することができる。
【0036】本発明の透過型スクリーン用レンチキュラ
ーレンズシート1は、図5に示すような実施例の製造装
置および製造方法によって、連続シート状に製造するこ
とが出来る。
【0037】図5における製造装置において、向かって
右側の方向よりシート供給装置(図示せず。)により、
透明プラスチックシート3が連続的に巻き出され、向か
って左側の方向に走行する。
【0038】透明プライマーシート3は、間隙を有して
設置されたミラーローラ(=鏡面ローラ)12とバック
アップローラ14との間に導入され、その際に、両ロー
ラ12および14間に、下面側から上向きに塗料組成物
を吐出するよう設置された第1のディスペンサ11によ
り、シート3の下面に、クッション性層4形成用の電離
放射線硬化性樹脂組成物(例えば、紫外線硬化性樹脂組
成物)が適用される。電離放射線硬化性樹脂組成物が適
用された透明プラスチックシート3は、入り口側のバッ
クアップローラ14とミラーローラ12をほぼ半周した
位置に設置された離型ローラ15間の張力により、ミラ
ーローラ12に押し付けられて走行し、ミラーローラ1
2の上部に移動する。このとき、バックアップローラ1
4は、電離放射線硬化性樹脂組成物が気泡を有したまま
ミラーローラ12との間に導入されるのを防ぎ、かつ、
バックアップローラ14とミラーローラ12との間隔を
調整することにより、電離放射線硬化性樹脂組成物の塗
付量を規制して、所定の厚みの電離放射線硬化性樹脂組
成物を形成する役割を果たす。
【0039】ミラーローラ12の上部において、上方よ
り下方に向かって設置された電離放射線照射手段(例え
ば、紫外線照射装置)13aにより電離放射線(例えば
紫外線)が照射されて、適用された電離放射線硬化性樹
脂組成物が硬化し、その後、離型ローラ15により剥離
されることにより、上から、透明プラスチックシート
3、およびクッション性層4からなる2層の積層体が得
られ、この2層の積層体は、さらに向かって左側の方向
に走行する。
【0040】得られた2層の積層体は、次に、間隙を有
して設置された成形ローラ16とバックアップローラ1
7の間に導入され、導入される際に、上面側から下向き
に塗料組成物を吐出するよう設置された第2のディスペ
ンサ18により、2層の積層体の上面側(透明プラスチ
ックシート3側)に、レンチキュラーレンズ層形成用の
電離放射線硬化性樹脂組成物が適用される。
【0041】成形ローラ16には、バックアップローラ
17とはほぼ反対の位置に離型ローラ21が設置され、
成形ローラの下方のバックアップローラ17〜離型ロー
ラ21間には、バックアップローラ17側より、電離放
射線照射手段13b、インキパン20を伴なった印刷ロ
ーラ20、および電離放射線照射手段13cが設置さ
れ、電離放射線照射手段13bおよび13cはいずれ
も、成形ローラ表面側に電離放射線を照射できるよう設
置されており、印刷ローラ20は、成形ローラ表面側で
インキを転移できるよう設置されている。
【0042】適用されたレンチキュラーレンズ層形成用
の電離放射線硬化性樹脂組成物は、入り口側のバックア
ップローラ17〜成形ローラ16下方の印刷ローラ20
間、および印刷ローラ20〜離型ローラ21間において
2層の積層体の張力により、成形ローラ16に押し付け
られる。成形ローラ16の表面は、多数のレンチキュラ
ーレンズが互いに平行に並べられた形状の逆型形状であ
る、レンチキュラーレンズ成形用型面を有しているの
で、電離放射線硬化性組成物は、成形ローラに押し付け
られることにより賦型される。なお、成形ローラの型面
は、多数の溝がローラの周方向に形成されたものであ
る。
【0043】賦型された電離放射線硬化性樹脂組成物に
は、バックアップローラ17〜印刷ローラ19間で、左
上方向に向かって設置された電離放射線照射手段13b
により電離放射線が照射されて硬化し、これにより上層
側から、多数のレンチキュラーレンズが互いに平行に並
べられた形状を有するレンチキュラーレンズ層2、透明
プラスチックシート3、およびクッション性層4からな
る3層の積層体が得られる。
【0044】上記で得られた3層の積層体の下面側(=
クッション性層4側)には、さらに下流の部分でインキ
パン19、および印刷ローラ20等からなる印刷ユニッ
トにより、上面のレンチキュラーレンズ層の各々のレン
チキュラーレンズの非集光部に相当する位置に、電離放
射線硬化性の黒色インキ組成物を転移させ、多数の黒色
ストライプ状の遮光パターンを形成し、続いて、隣接部
の下流に設置された電離放射線照射手段13cにより電
離放射線が照射されて、電離放射線硬化性樹脂組成物が
硬化させられて遮光層が形成される。
【0045】ここで、印刷方式としては、グラビア印刷
法、もしくはフレキソ印刷法等の任意の印刷方式を利用
することが出来、遮光パターンを形成するための印刷ロ
ーラ20上の画線部は、印刷ローラ20の周方向に形成
されており、従って、黒色インキ組成物が転移して生じ
る遮光パターンは、上記3層の積層体の走行方向に平行
に形成される。電離放射線硬化性の黒色インキ組成物の
転移、および電離放射線の照射による硬化は、やはり、
上記3層の積層体および黒色インキ組成物が成形ローラ
16に密着したまま行なう。
【0046】この後、離型ローラ21により離型するこ
とにより、上面側から、レンチキュラーレンズ層2、透
明プライマーシート3、クッション性層4、および遮光
層5が積層した3層の積層体が得られ、図示しないシー
ト巻上装置により、巻き取られる。なお、巻き取る代わ
りに、図示しないシートカッターで、シートの走行方向
とは直角に、所望のサイズで裁断し、裁断されたシート
を堆積するようにしてもよく、シートカッターとして
は、例えば、金属刃、もしくはレーザーカッターが用い
られる。
【0047】上記の製造装置、製造方法によるときは、
印刷ローラ20と成形ローラ16との間は、線状に接触
している。実際には、両ローラ間には、成形ローラ16
側から、レンチキュラーレンズ層2、透明プラスチック
シート3、およびクッション性層4からなる3層の積層
体が成形ローラ16に巻き付いているので、印刷ローラ
20と3層の積層体のクッション性層4との間が線状に
接触している。
【0048】印刷ローラ20、および成形ローラ16の
いずれも、製作の際に、円柱の形状になるよう製作され
ているが、実際には、両ローラの表面の微細な凹凸や、
ローラの自重によるたわみのため、理想的な線接触を保
つことは困難である。しかしながら、本発明の製造法に
おいては、クッション性層4が介在するため、両ローラ
の凹凸や、場合によっては、積層された各層の厚みムラ
があっても、印刷ローラ20〜成形ローラ16間に適正
な圧力をかけておけば、クッション性層4が圧縮される
ことにより、全体としては、線接触を保つことが可能に
なるので、線圧のムラによる印刷インキの転移ムラを回
避することができる。
【0049】また、本発明の製造方法においては、レン
チキュラーレンズ層の形成に当たって、賦型から始まっ
て遮光層の形成までを、成形ローラ16上に、レンチキ
ュラーレンズ層2、透明プライマーシート3、クッショ
ン性層4からなる積層体が密着したままで行なうので、
成形ローラ16における型面のピッチと遮光層形成用の
印刷ローラ20上の遮光パターン形成用画線部のピッチ
とが、一致している限り、両者のズレは生じない。
【0050】以上の製造方法においては、クッション性
層4を形成する工程を先に行なった後に、レンチキュラ
ーレンズ層2を成形する工程を行なったが、両工程を行
なう順序を逆にしてもよい。レンチキュラーレンズ層2
を成形する工程を先に行なった後に、クッション性層4
を形成する場合には、レンチキュラーレンズのピッチと
遮光層のピッチとを一致させる目的からは、同一な成形
ローラ16上で、レンチキュラーレンズ層2の成形、ク
ッション性層4の形成、および遮光層5の形成を行なう
ことが好ましいが、レンチキュラーレンズ層2の成形と
遮光層5の形成とを同一の成形ロール16上で行なわな
くても、クッション性層4を形成してから遮光層5を形
成すれば、遮光層5をムラなく形成する効果を発揮する
ことができる。
【0051】粘着剤層7を形成するには、図5を用いて
説明した製造方法において、クッション性層4の形成
後、成形ローラ16に至る前に設置した、適宜な方式の
粘着剤塗布手段により、粘着剤層7を形成するか、もし
くは、成形ローラ16を囲んでいる種々のローラおよび
電離放射線照射手段のうち、電離放射線照射手段13b
と印刷ローラ20との間に設置した粘着剤塗布手段を用
いて行なえばよい。
【0052】
【実施例】(実施例)厚み125μm、幅1000mm
のポリエチレンテレフタレート樹脂シートを透明プラス
チックシートとして準備し、両面にコロナ放電処理およ
びプライマー処理からなる前処理を施した。図5に示し
た装置のうち、向かって右にあるミラーローラ12を中
心とし、バックアップローラ14、離型ローラ15、デ
ィスペンサー11、および紫外線照射装置13aからな
る部分を用い、上記の前処理したシートの下面に、ウレ
タンアクリレート系樹脂およびエポキシアクリレート系
樹脂の混合物からなる、硬化後の引張弾性率の異なる紫
外線硬化型樹脂を塗布し、1000mJ/cm2の紫外
線を照射して硬化させ、透明プラスチックシート/クッ
ション性層の層構成の積層体とした。
【0053】ここで、ミラーローラ12の直径は300
mm、ローラ面長は1200mmのものを使用した。な
お、一部は、さらに次のレンチキュラーレンズ層形成時
に、左方の成形ローラと上記クッション性層の間に、厚
み20μmの粘着剤フィルムを導入してラミネートし、
透明プラスチックシート/クッション性層/粘着剤層の
層構成の積層体とした。
【0054】続いて、図5の向かって左側にある、成形
ローラ16を中心とし、バックアップローラ17、印刷
ローラ20、離型ローラ21、ディスペンサー18、お
よび紫外線照射装置13bおよび13cからなる部分を
用い、まず、ディスペンサー18を用いて、上記で得ら
れた積層体の上面に、エポキシアクリレート系樹脂から
なる紫外線硬化型樹脂を塗布し、成形ローラ16の型面
と透明プラスチックシートとの間にはさんで賦型を行な
い、左下方の紫外線照射装置13bにより1000mJ
/cm2の紫外線を照射して硬化させた。
【0055】さらに、紫外線照射装置13bの左方の印
刷ローラ19を用い、アクリル系樹脂をバインダーとす
る黒色の紫外線硬化型インキ組成物を用い、グラビア印
刷法により、ピッチ0.18mm、画線部の線幅0.1
mmの黒色のストライプをレンチキュラーレンズの非集
光部に印刷し、左上方の紫外線照射装置13cにより2
000mJ/cm2の紫外線を照射して硬化させ、遮光
層を形成し、離型ローラ21により離型して、レンチキ
ュラーレンズ層/透明プラスチックシート/クッション
性層/遮光層の4層構成の積層体、およびレンチキュラ
ーレンズ層/透明プラスチックシート/クッション性層
/粘着剤層/遮光層の5層構成の積層体からなる、本発
明の透過型スクリーン用レンチキュラーレンズシートと
した。
【0056】上記において、成形ローラ16は、直径3
00mm、ローラ面長1200mmで、型面にピッチ
0.18mmで、断面が楕円形のレンチキュラーレンズ
型を有するものであり、また、印刷ローラ16は、直径
300mm、ローラ面長1200mmのものである。
【0057】得られた透過型スクリーン用レンチキュラ
ーレンズシートをプロジェクション型TVにセットし、
2m離れた位置で、映像を投映し、視覚的なムラの有無
を判定した結果を「表1」に示す。なお外観ムラの判定
は、2m離れた位置で観察してムラの無いものを○と
し、50cmの距離でムラの無いものを◎、2mの距離
でムラが視認できるが、軽微なものを△とした。
【0058】
【表1】
【0059】上記の「表1」で明らかなように、クッシ
ョン性層の厚みが50μm以上で、引張弾性率が2〜1
5N/mm2のものは、ムラがないか、有る場合でも軽
微であり、引張弾性率が2〜10N/mm2のものは、
観察距離2m以下であればムラが無かった。なお、粘着
剤層を有するものでは、引張弾性率が2〜10N/mm
2のものでは、さらに50cmの距離で観察してもムラ
の無いものであった。
【0060】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、従来の構成に
加えて、透明プラスチックシートと遮光層との間に、ク
ッション性層が介在したことにより、従来の製品性能を
損なわず、しかも、遮光層がより均一に形成された透過
型スクリーン用レンチキュラーレンズシートを提供でき
る。請求項2の発明によれば、請求項1の発明の効果に
加え、全体の剛性が増した透過型スクリーン用レンチキ
ュラーレンズシートを提供できる。請求項3の発明によ
れば、請求項1または2の発明の効果に加え、特定の厚
みおよび引張弾性率を有したクッション性層が介在した
ことにより、実用的な至近距離で観察して均一にムラ無
く遮光層が形成された透過型スクリーン用レンチキュラ
ーレンズシートを提供できる。請求項4の発明によれ
ば、請求項1〜3いずれかの発明の効果に加え、クッシ
ョン性層に光拡散性微粒子が分散されているために、ス
クリーンの上下方向の観察可能な画角が確保された透過
型スクリーン用レンチキュラーレンズシートを提供でき
る。請求項5の発明によれば、請求項1〜4いずれかの
発明の効果に加え、苦ション性層と遮光層との間に粘着
剤層が介在したことにより、よりムラの少ない透過型ス
クリーン用レンチキュラーレンズシートを提供できる。
請求項6の発明によれば、ロールとシートとの間に電離
放射線硬化性樹脂組成物等をはさんで電離放射線の照射
により硬化させる方式を取ることにより、遮光層の形成
ムラの少ない透過型スクリーン用レンチキュラーレンズ
シートを製造し得る製造方法を提供できる。請求項7の
発明によれば、請求項6の発明とほぼ同様に、遮光層の
形成ムラの少ない透過型スクリーン用レンチキュラーレ
ンズシートを製造し得る製造方法を提供できる。請求項
8の発明によれば、請求項6の発明の効果に加え、先に
クッション性層を形成してからレンチキュラーレンズ層
を成形するので、クッション性層の形成以降の工程を装
置的に区分して、成形ローラ上で行なう工程を少なくで
きるので、各工程が充分に完結してから次の工程に移る
ことができ、遮光層の形成ムラの少ない透過型スクリー
ン用レンチキュラーレンズシートを確実に製造し得る製
造方法を提供できる。請求項9の発明によれば、請求項
6〜8いずれかの発明の効果に加え、さらに粘着剤層を
形成する工程を追加したので、遮光層形成の際の遮光層
形成用組成物の付着がより確実になり、遮光層の形成ム
ラのさらに少ない透過型スクリーン用レンチキュラーレ
ンズシートを製造し得る製造方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】レンチキュラーレンズシートの図である。
【図2】レンチキュラーレンズシートの断面図である。
【図3】光拡散性微粒子を配合したレンチキュラーレン
ズシートの断面図である。
【図4】粘着剤層を有するレンチキュラーレンズシート
の断面図である。
【図5】レンチキュラーレンズシートの製造装置、製造
方法を示す図である。
【符号の説明】
1 レンチキュラーレンズシート 2 レンチキュラーレンズ層 3 透明プラスチックシート 4 クッション性層 5 遮光層 6 光拡散性微粒子 7 粘着剤層 11、18 ディスペンサー 12 ミラーローラ 13 電離放射線照射手段(紫外線照射装置) 14、17 バックアップローラ 15、21 離型ローラ 16 成形ローラ 20 印刷ローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29L 11:00 B29L 11:00 (72)発明者 山下 禎之 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 Fターム(参考) 2H021 BA23 BA26 BA27 BA29 BA32 2H042 BA02 BA12 BA14 BA19 4F204 AA34 AD05 AD08 AF01 AG01 AH74 EA03 EA04 EB02 EB12 EB23 EK03 EK18 EW37

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明プラスチックシートの一方の面に、
    電離放射線硬化性樹脂組成物が硬化した透明な硬化樹脂
    層からなり、多数のレンチキュラーレンズが互いに平行
    に並べられた形状を有するレンチキュラーレンズ層を有
    しており、前記透明プラスチックシートの他方の面に
    は、透明な樹脂からなるクッション性層を介し、前記レ
    ンチキュラーレンズ層の各々のレンチキュラーレンズの
    非集光部に相当する位置に、遮光層を有していることを
    特徴とする透過型スクリーン用レンチキュラーレンズシ
    ート。
  2. 【請求項2】 前記透明プラスチックシートが剛性を有
    するものであることを特徴とする請求項1記載の透過型
    スクリーン用レンチキュラーレンズシート。
  3. 【請求項3】 前記クッション性層は、厚み50μm〜
    150μmであり、かつ引張弾性率が20N/mm2
    150N/mm2であることを特徴とする請求項1また
    は2記載の透過型スクリーン用レンチキュラーレンズシ
    ート。
  4. 【請求項4】 前記クッション性層は、光拡散性微粒子
    が分散されたものであることを特徴とする請求項1〜3
    いずれか記載の透過型スクリーン用レンチキュラーレン
    ズシート。
  5. 【請求項5】 前記クッション性層と前記遮光層との間
    に粘着剤層が積層されていることを特徴とする請求項1
    〜4いずれか記載の透過型スクリーン用レンチキュラー
    レンズシート。
  6. 【請求項6】 連続的に走行する透明プラスチックシー
    トに、その一方の面と、多数のレンチキュラーレンズが
    互いに平行に並べられた形状の逆型形状のレンチキュラ
    ーレンズ成形用型面を有する成形ローラとの間に電離放
    射線硬化性樹脂組成物をはさみ、電離放射線照射により
    硬化させることにより、多数のレンチキュラーレンズが
    互いに平行に並べられた形状を有するレンチキュラーレ
    ンズ層を成形する工程、および前記透明プラスチックシ
    ートの他方の面に透明なクッション性樹脂の組成物を塗
    布し固化させてクッション性層を形成する工程とを順不
    同に行なった後、得られた前記クッション性層の表面の
    前記レンチキュラーレンズ層の各々のレンチキュラーレ
    ンズの非集光部に相当する位置に、遮光性組成物を適用
    し固化させて遮光層を形成する工程とを行なうことを特
    徴とする透過型スクリーン用レンチキュラーレンズシー
    トの製造方法。
  7. 【請求項7】 前記レンチキュラーレンズ層を成形する
    工程を先に行ない、前記クッション性層を形成する工程
    を後に行なうことを特徴とする請求項6記載の透過型ス
    クリーン用レンチキュラーレンズシートの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記クッション性層を形成する工程を先
    に行ない、前記レンチキュラーレンズ層を成形する工程
    を後に行なうことを特徴とする請求項6記載の透過型ス
    クリーン用レンチキュラーレンズシートの製造方法。
  9. 【請求項9】 前記レンチキュラーレンズ層を成形する
    工程、および前記クッション性層を形成する工程とを行
    なった後、得られた前記クッション性層の表面に遮光層
    を形成する工程を行なうのに先立って、粘着剤層を形成
    する工程を行なうことを特徴とする請求項6〜8いずれ
    か記載の透過型スクリーン用レンチキュラーレンズシー
    トの製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006231559A (ja) * 2005-02-22 2006-09-07 Nikon Corp 光学素子の製造方法
KR100675412B1 (ko) 2003-09-09 2007-01-29 다이니폰 인사츠 가부시키가이샤 광학용 시트 및 그 제조방법
KR101126795B1 (ko) * 2009-12-07 2012-03-29 도레이첨단소재 주식회사 광학 부재의 제조방법 및 이로부터 제조된 양면 패턴이 형성된 광학부재

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