JPH09311202A - レンチキュラーレンズシートとその製造方法 - Google Patents

レンチキュラーレンズシートとその製造方法

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JPH09311202A
JPH09311202A JP8144823A JP14482396A JPH09311202A JP H09311202 A JPH09311202 A JP H09311202A JP 8144823 A JP8144823 A JP 8144823A JP 14482396 A JP14482396 A JP 14482396A JP H09311202 A JPH09311202 A JP H09311202A
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fine
lens sheet
film
plastic film
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Yoshiyuki Yamashita
禎之 山下
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 透過型スクリーンに使用するレンチキュラー
レンズシートであって、従来の金型成形では得られなか
った微細な凹凸形状がレンズ面に形成されたレンチキュ
ラーレンズシートおよびその製造方法を提供する。 【解決手段】 レンチキュラーレンズシートを押し出し
成形するに先立って、予め微細凹凸形状が表面に形成さ
れたプラスチックフィルムを電離放射線硬化性樹脂を使
用して形成しておき、当該フィルムを押し出し成形の
際、成形金型と成形樹脂間に供給することによって、表
面に微細凹凸形状がラミネートして形成されたレンチキ
ュラーレンズシートを得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スクリーンの背面
から映像を投影して、映像を手前から観察する、いわゆ
る透過型プロジェクションテレビのスクリーンに用いら
れるレンチキュラーレンズに関し、フレネルレンズと組
み合わせて透過型スクリーンを構成するときに、光学的
特性に変化を持たせることができることを特徴としたレ
ンチキュラーレンズシートとその製造方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、背面側から映像を投影して、透過
した映像を手前から観察する、いわゆる透過型プロジェ
クションテレビのスクリーンに用いられるレンチキュラ
ーレンズシートは、透明もしくは半透明ベース樹脂中に
拡散剤を練り込んだ樹脂基材を押し出し成形もしくはプ
レス加工により製造していた。このレンチキュラーレン
ズシートは、入射光側には断面が円形もしくは楕円形の
形状の一部となる線状のレンズを、出光側にはブラック
ストライプを有する所定のリニア形状と断面が円形もし
くは楕円形の一部の形状のレンズを交互に並行して設け
た、一体成型してなるレンチキュラーレンズシートを用
いていた。
【0003】従来までのレンチキュラーレンズは、その
形状に要求される光学特性に応じた光学設計を行い、設
計に基づいて金型を作製し、金型により製品の加工を行
うのが通常のプロセスであった。しかし、現状の金型作
製技術では、光学設計の所定形状どおりに金型を作製す
るのは非常に困難な状況にある。例えば、レンチキュラ
ーレンズシートの入射光側には、前記のとおり断面が円
形もしくは楕円形の一部の形状からなるレンズが形成さ
れている。これは、0.1mm〜0.2mmの半円形で
あったり、4分の1円形であったりあるいは半楕円形で
あったりするわけであるが、それ以上の複雑な微細形状
を精度よく実現することは、現状の金型作製技術では殆
ど不可能である。そのため、光学特性にさらに複雑な変
化を持たせようとしても、円形もしくは楕円形の径を変
えたり、基材に練り込む拡散剤の種類や、拡散剤の濃度
を変更する手段しか選べなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、この発明は、
従来は不可能とされていた複雑かつ緻密な形状のレンズ
を有するレンチキュラーレンズシートおよびその製造方
法を提供すべくなされたものである。本発明によれば、
金型に従来以上の精度を求めることなく、従来とは異な
る手法により、レンチキュラーレンズシートの微細構造
が実現可能となるものである。また、このレンチキュラ
ーレンズシートによれば、従来のシートにない優れた光
学特性が得られる。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決する本発
明のレンチキュラーレンズシートについて説明すれば、
本発明のレンチキュラーレンズシートは、基体となる従
来のレンチキュラーレンズシートに相当する部分のレン
チキュラーレンズ側表面に電離放射線硬化性樹脂(紫外
線硬化性樹脂または電子線硬化性樹脂)による微細凹凸
形状が形成されたプラスチックフィルムシートが一体に
ラミネートされた構成となっている。また、上記問題を
解決する本発明のレンチキュラーレンズシートの製造方
法について説明すれば、本発明のレンチキュラーレンズ
シートの製造方法は、第1に、表面に電離放射線硬化性
の樹脂による微細凹凸形状が形成されたラミネート用の
プラスチックフィルムを作製する。これには、微細凹凸
形状が形成された金型ロールに電離放射線硬化性樹脂を
充填しながらその表面に透明ないし半透明のプラスチッ
クフィルムを密着し、同時にフィルム側から電離放射線
を照射して硬化させることによって微細凹凸形状がフィ
ルム表面に形成されたフィルムシートが形成される。第
2に、レンチキュラーレンズシート成形時に、少くとも
一方にレンチキュラーレンズ形状の刻設された2本のロ
ール型間に微細凹凸面を前記金型ロールの凹刻面側に向
けて供給するとともに、レンズ基体を押し出して、プラ
スチックフィルムとレンズ基体とを一体に成形すること
により製造することができる。
【0006】そこで、本発明の請求項1の発明は、透過
型スクリーンに用いられるレンチキュラーレンズシート
であって、入光面にレンチキュラーレンズ形状を有する
複数のレンチキュラーレンズ素子を平面状に平行に配列
してレンズ板を構成するとともに、当該各レンチキュラ
ーレンズ素子表面には、微細凹凸形状が形成されている
ことを特徴とするレンチキュラーレンズシート、にあ
る。かかる構成とすることによって、従来の拡散剤を多
量に練り込んだレンチキュラーレンズシートに代わり、
光透過性のよいレンズシートが得られる。
【0007】また、上記課題を解決するための本発明の
請求項4の発明は、(a)微細凹凸形状が刻設された金
型ロールの周面に沿って圧接搬送される透明ないし半透
明のプラスチックフィルムと、当該金型ロールの凹刻部
とにより形成する空間に電離放射線硬化性樹脂をフィル
ムが金型ロールに接触する時点で充填するとともに、搬
送中のフィルムの背面から電離放射線を照射して、当該
電離放射線硬化性樹脂を硬化させて微細凹凸面が形成さ
れたプラスチックフィルムを製造する工程と、(b)少
くとも一方にレンチキュラーレンズの形状が凹刻された
2本の金型ロール間に、熱可塑性樹脂を押し出してレン
チキュラーレンズシートを成形する際に、前記微細凹凸
面が形成されたプラスチックフィルムの微細凹凸面が、
前記金型ロールの凹刻面側に接するように供給して前記
熱可塑性樹脂と接触させて加圧し、プラスチックフィル
ムとレンズ基体シートとを一体に成形する工程と、を順
に行うことからなる微細凹凸形状が形成されたレンチキ
ュラーレンズシートの製造方法、にある。かかる構成の
製造方法とすることによって、拡散剤の使用量を減らし
た光透過性のよいレンチキュラーレンズシートが容易に
製造できる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、図面等を参照して、本発明
の実施の形態について説明する。図1は、本発明による
レンチキュラーレンズシートの斜視図および断面図であ
る。図1(A)は、レンチキュラーレンズに平行して微
細凹凸形状が形成されたフィルムをラミネートした状態
の斜視図とA−A線における断面図を示す。同図1
(B)は、レンチキュラーレンズに直交して微細凹凸形
状が形成されたフィルムをラミネートした状態の斜視図
とB−B線における断面図を示すものである。図1に見
られるように、本発明のレンチキュラーレンズシート
は、レンズ11とその上のプラスチックフィルム層1
2、さらにフィルム層12に形成された微細凹凸形状1
3からなっている。なお、図1では微細形状として、規
則的なリニア状の微細ストライプが図示されているが、
微細形状はこのような形状に限定されるものではなく、
不規則的な形状、例えば、微細円錐、角錐状、砂目状、
網目状、あるいは人為的な抽象パターン等であってもよ
い。また、微細形状とは、特に大きさに関する一定の範
囲を有するものではないが、通常、フィルムシートに形
成できるパターンとしては、1μm〜200μmの周期
性を有する範囲と考えられる。シートの製造可能範囲の
最大値と最小値に相当するからである。また、レンズ基
体のピッチよりは小さいことが必要である。
【0009】このようなレンチキュラーレンズシート
は、電離放射線硬化性樹脂による微細凹凸形状を予めフ
ィルムの表面に形成したプラスチックフィルムをレンチ
キュラーレンズの成形の際に、レンズ基体表面に一体に
ラミネートすることにより形成することができる。微細
凹凸形状のための電離放射線硬化性樹脂としては、エポ
キシ、ポリエステル、アクリル、ウレタンアクリレート
等の樹脂が挙げられる。ラミネート用フィルムは電子線
(EB)、紫外線(UV)等の電離放射線の透過性がよ
く透明性なものであればよい。一般的には、ポリエチレ
ンテレフタレート、ナイロン、ポリメチルメタクリレー
ト、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリスチレ
ン、ポリオレフィン等が挙げられる。これらのフィルム
に樹脂が接着しやすいようにプライマー処理をしたもの
であってもよい。レンズ基体の形成には、アクリル樹脂
等の光透過性の良い熱可塑性樹脂にシリカや有機架橋樹
脂等の拡散剤を分散したものが通常用いられる。
【0010】図2(A)は、本発明の製造方法により、
フィルム面に微細凹凸形状を設ける工程を示す図であ
る。図2(A)において、中心となる金型ロール21に
は、微細凹凸形状22が刻設されている。微細凹凸形状
は、レンチキュラーレンズに平行して微細凹凸を設ける
場合は、金型ロール21の回転方向に平行に刻設し、レ
ンチキュラーレンズに直交して設ける場合は、ロール2
1の軸方向に平行して刻設するのが、一般的な方法であ
る。これは、レンチキュラーレンズはレンズ基体のシー
トの流れ方向に平行に成形するのが、位置合わせやロー
ルからの離型が容易であり、微細凹凸形状レンズ基体シ
ートのレンチキュラーレンズに平行とする場合はこれに
合わせる必要があり、直交させる場合はそれと直角にす
る必要があるからである。なお、微細凹凸形状の場合、
離型性の問題はレンズ基体シートのレンチキュラーレン
ズ程困難を伴うことはない。また、砂目状とか網目状等
の不規則なパターンを設ける場合は、方向性を特に考慮
する必要はない。
【0011】金型ロール21の一側面には、ノズル塗工
装置または通常のコーターの吐出ノズル23が設けられ
ていて、液状の樹脂を供給するようにされている。当該
樹脂は未硬化の電離放射線硬化性樹脂、好ましくは紫外
線硬化性の樹脂であることが適切である。硬化型樹脂は
後工程での加熱、加圧により変形を受け難いからであ
る。電離放射線硬化性樹脂は、金型ロール上に供給して
もフィルム上に供給してもよいが、金型ロールの凹刻部
に気泡が混入しないようにする必要がある。
【0012】金型ロールの上下には、供給フィルムをロ
ールの周面に沿って搬送するための押圧ロール24,2
5が設けられている。また、吐出ノズル23の反対側に
は、紫外線硬化性樹脂を硬化させるための紫外線照射部
26が設けられている。金型ロールの下部から供給され
たフィルム27は押圧ロール24と金型ロール21の間
で金型ロールに刻設された微細凹凸内に充填されている
紫外線硬化性樹脂28と接触する。樹脂はフィルム面を
濡らすがこの段階では、未だ硬化していない状態であ
る。フィルムが圧接された状態でロールの回転に連れて
紫外線照射部26を通過すると樹脂は重合硬化し、フィ
ルム面に固着される。このようにして微細凹凸形状の形
成されたプラスチックフィルムは押圧ロール25の位置
でロール21から剥離して巻き取られる。
【0013】図2(B)は、この工程で用いられる金型
ロールの断面を示す図である。半径Rのロール21の表
面には、微細の凹凸形状22が形成されている。基体レ
ンチキュラーレンズに直交して微細凹凸形状を設ける場
合は、図2(B)のように微細断面の形状がロール断面
に直角に現れることになる。このような彫刻ロールは、
公知のエッチング技術や電鋳技術により製造することが
できる。なお、前記したように微細凹凸形状を金型ロー
ルに形成するのが、困難というのは、レンチキュラーレ
ンズ等の形状と重畳して微細凹凸形状を形成するのが困
難という意味であり、微細凹凸形状を単独で形成するこ
と自体は、一般的になされる技術である。
【0014】次に、この微細凹凸が形成されたプラスチ
ックフィルムをレンチキュラーレンズシートにラミネー
トする工程について説明する。図3は、本発明の製造方
法により、レンチキュラーレンズシート成形と同時に微
細凹凸形状が形成されたプラスチックフィルムをラミネ
ートする工程を示す図である。図3(A)において、3
1は、レンチキュラーレンズの凹凸形状が形成された金
型ロールである。通常は、0.1〜0.2mm程度のピ
ッチで、円周方向に平行にレンチキュラーレンズの形状
が刻設されている。32は冷却を兼ねる押圧ロールであ
る。金型ロール31には微細凹凸が形成されたプラスチ
ックフィルム36が周面に沿うように供給されており、
Tダイ33からは溶融アクリル樹脂34が当該フィルム
の裏面と押圧ロールの間に滴下されるように供給されて
いる。この際、押圧ロール32側にも、31とは異なる
形状の凹刻を施して裏面にレンズ形状の一部を成形する
ようにしてもよい。
【0015】Tダイから供給された樹脂34は金型ロー
ル31で形付けされるとともにフィルム36と一体にラ
ミネートされ、同時に樹脂は冷却されて固化する。その
後、シートは通常は、遮光ストライプの印刷がされた
後、断裁されて製品化される。図3(B)は、微細凹凸
形状を基体レンチキュラーレンズシートの両面にラミネ
ートする場合であって、微細凹凸が形成されたプラスチ
ックフィルム36が溶融樹脂の両サイドから供給され、
ロール31と32の間において溶融樹脂にラミネートさ
れるようにされている。なお、基体レンズシートに形成
するレンズの形状はレンチキュラーレンズに限られず、
Vレンチ、多角錐状、マット形状等とすることができ
る。
【0016】この際、レンチキュラーレンズに平行した
微細凹凸形状を形成する場合には、フィルム上にも長さ
方向に平行した微細凹凸が形成されたフィルムを使用
し、直交した微細凹凸形状を形成する場合には、フィル
ム上に幅方向に平行した微細凹凸が形成されたフィルム
を使用することになる。使用するフィルムは基体レンチ
キュラーレンズの金型の凹凸ピッチに対して厚過ぎる場
合は、凹凸の形状を忠実に再現しないことになる。従っ
て、適切なフィルム厚と加熱時にある程度伸縮するとと
もに、基体レンズの樹脂に密着可能なフィルム樹脂を選
択する必要がある。
【0017】
【実施例】
(微細凹凸形状が形成されたフィルムの製造)金型ロー
ル表面にピッチ20μm、高さ20μmの半円形状の断
面を有するリニアレンチキュラーレンズ用の溝を凹刻し
準備した。金型ロール表面には、図2(B)のように、
ロール軸芯に平行に半円形の溝が全面に形成された。当
該金型ロールを図2の装置にセッティングし、金型ロー
ル21とプラスチックフィルム27の間に電離放射線硬
化性樹脂28を供給して、塩化ビニルフィルムがロール
に巻きついて搬送される間に、背面から光源26により
紫外線(160W/cm)を照射して、表面のウレタン
アクリレート系樹脂を硬化させた。プラスチックフィル
ムには、厚さ80μmの塩化ビニルフィルム(理研ビニ
ル工業株式会社製「W−500」)であり、電離放射線
硬化性樹脂としては、ウレタンアクリレート系紫外線硬
化性樹脂(大日精化工業株式会社製「XD−808」)
を使用した。彫刻ロールから剥離した塩化ビニルフィル
ム表面には、ピッチ20μm、高さ20μmの半円形リ
ニア状の微細凹凸形状が並列して形成された。
【0018】(アクリル樹脂の成形と微細凹凸形状フィ
ルムのラミネーション)次に、この微細凹凸が形成され
た塩化ビニルフィルムに、アクリル樹脂を用いて図3の
装置により、レンチキュラーレンズ形状のフィルムを基
体シートの片面にラミネートした。押し出し成形に用い
た材料は、耐衝撃性アクリル樹脂ペレットに粒径約15
μmのガラスビーズを5パーツ混練したものを使用し
た。また、金型ロールには、ピッチ800μm、深さ5
0μmの断面楕円形の形状が円周方向に連続的に刻設さ
れているものを使用した。
【0019】微細凹凸が形成された塩化ビニルフィルム
は、フィルムの凹凸面がロール凹刻面の金型側に接する
ようにし、裏面側がアクリル樹脂に接するようにして両
ロール41,42間に通した。レンチキュラーレンズシ
ートの厚さが所定の厚み(0.9mm)になるよう、ダ
イスのスリット幅を調整し、所定速度(2.5m/mi
n)で押し出し成形すると、表面に微細凹凸形状がアク
リル樹脂のレンチキュラーレンズと直角に、図1(B)
のように形成されたレンチキュラーレンズシートが得ら
れた。
【0020】上記、実施例と同様にして、微細凹凸形状
が、基体レンチキュラーレンズシートと平行して形成さ
れたシートを作製し、図1(A)のようなシートが得ら
れた。両シートの出光側の輝度特性を測定した。図4
は、本発明の微細凹凸形状が、基体レンズシートに平行
に形成されたレンチキュラーレンズシートの背面側から
入射した光線がシートを透過した際の観察者側の輝度分
布を示すものである。図5は、本発明の微細凹凸形状
が、基体レンズシートに直交して形成されたレンチキュ
ラーレンズシートの背面側から入射した光線がシートを
透過した際の観察者側の輝度分布を示すものである。こ
れらの図に図示される特性は、賦形ピッチが粗い(大き
い)ため、必ずしも理想的なレンチキュラーレンズの特
性を示してはいないが、賦形ピッチを更に微小化するこ
とや微小形状の適切な形状を研究することで、従来の拡
散剤に代わる効果が得られることで意義がある。
【0021】
【発明の効果】本発明のレンチキュラーレンズシートの
各レンチキュラーレンズ素子表面には微細凹凸形状が形
成されている。従って、レンチキュラーレンズ素子の色
々な位置からの散乱光が観察者に到達し、サイドゲイン
の向上が図れる。また、従来では、金型製造技術上の制
限から不可能とされていた微細凹凸面を有するレンズシ
ートを微細な凹凸形状を有するラミネート用フィルムを
成形時に一体にラミネートすることにより容易に製造す
ることができるので、拡散剤を使用することによる光透
過率の減少を招かずに同様の拡散効果が得られる。な
お、本発明はレンチキュラーレンズ形状に限定されるも
のではなく、本発明の技術思想を逸脱しない範囲で、V
レンチ、多角錐状等のリニアな形状が含まれることは自
明なことである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるレンチキュラーレンズシートの
斜視図および断面図である。
【図2】 (A)は、本発明の製造方法により、フィル
ム面に微細凹凸形状を設ける工程を示す図である。
(B)は、金型ロールの断面を示す図である。
【図3】 本発明の製造方法により、レンチキュラーレ
ンズシート成形と同時に微細凹凸が形成されたプラスチ
ックフィルムをラミネートする工程を示す図である。
【図4】 本発明の微細凹凸形状が、基体レンズシート
に平行に形成されたレンチキュラーレンズシートの背面
側から入射した光線がシートを透過した際の観察者側の
輝度分布を示すものである。
【図5】 本発明の微細凹凸形状が、基体レンズシート
に直交して形成されたレンチキュラーレンズシートの背
面側から入射した光線がシートを透過した際の観察者側
の輝度分布を示すものである。
【符号の説明】
11 基体レンチキュラーレンズシート 12 プラスチックフィルム層 13 フィルム層に形成された微細凹凸形状 21 金型ロール 22 微細凹凸形状 23 吐出ノズル 24,25 押圧ロール 26 紫外線照射部 27 プラスチックフィルム 28 電離放射線硬化性樹脂 31 金型ロール 32 押圧ロール 33 Tダイ 36 微細凹凸形状が形成されたフィルム

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透過型スクリーンに用いられるレンチキ
    ュラーレンズシートであって、入光面にレンチキュラー
    レンズ形状を有する複数のレンチキュラーレンズ素子を
    平面状に平行に配列して基体レンズ板を構成するととも
    に、当該各レンチキュラーレンズ素子表面には、微細凹
    凸形状が形成されていることを特徴とするレンチキュラ
    ーレンズシート。
  2. 【請求項2】 微細凹凸形状がプラスチックフィルム上
    に形成されたものであり、当該プラスチックフィルムが
    微細凹凸面を外側にして、基体レンズ板上にラミネート
    されていることを特徴とする請求項1記載のレンチキュ
    ラーレンズシート。
  3. 【請求項3】 微細凹凸形状が電離放射線硬化性樹脂に
    より形成されていることを特徴とする請求項1または請
    求項2に記載のレンチキュラーレンズシート。
  4. 【請求項4】 (a)微細凹凸形状が刻設された金型ロ
    ールの周面に沿って圧接搬送される透明ないし半透明の
    プラスチックフィルムと、当該金型ロールの凹刻部とに
    より形成する空間に電離放射線硬化性樹脂をフィルムが
    金型ロールに接触する時点で充填するとともに、搬送中
    のフィルムの背面から電離放射線を照射して、当該電離
    放射線硬化性樹脂を硬化させて微細凹凸面が形成された
    プラスチックフィルムを製造する工程と、(b)少くと
    も一方にレンチキュラーレンズの形状が凹刻された2本
    の金型ロール間に、熱可塑性樹脂を押し出してレンチキ
    ュラーレンズシートを成形する際に、前記微細凹凸面が
    形成されたプラスチックフィルムの微細凹凸面が、前記
    金型ロールの凹刻面側に接するように供給して前記熱可
    塑性樹脂と接触させて加圧し、プラスチックフィルムと
    レンズ基体シートとを一体に成形する工程と、を順に行
    うことからなる微細凹凸形状が形成されたレンチキュラ
    ーレンズシートの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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