JPH09311203A - 直交型レンチキュラーレンズシートとその製造方法 - Google Patents

直交型レンチキュラーレンズシートとその製造方法

Info

Publication number
JPH09311203A
JPH09311203A JP8144824A JP14482496A JPH09311203A JP H09311203 A JPH09311203 A JP H09311203A JP 8144824 A JP8144824 A JP 8144824A JP 14482496 A JP14482496 A JP 14482496A JP H09311203 A JPH09311203 A JP H09311203A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lenticular lens
fine
shape
lens sheet
plastic film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8144824A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshiyuki Yamashita
禎之 山下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP8144824A priority Critical patent/JPH09311203A/ja
Priority to US08/856,597 priority patent/US6130777A/en
Publication of JPH09311203A publication Critical patent/JPH09311203A/ja
Priority to US09/520,343 priority patent/US6325880B1/en
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Overhead Projectors And Projection Screens (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 透過型スクリーンに使用するレンチキュラー
レンズシートであって、従来の金型成形では得られなか
った微細レンチキュラーレンズ形状が基体レンズと直交
して形成されたレンチキュラーレンズシートとその製造
方法を提供する。 【解決手段】 レンチキュラーレンズシートを押し出し
成形するに先立って、予め微細なレンチキュラーレンズ
形状が表面に基体レンズと直交するように設けられた賦
型用のプラスチックフィルムを電離放射線硬化性樹脂を
使用して形成しておき、当該賦型用フィルムを押し出し
成形の際、成形金型と成形樹脂間に微細レンチキュラー
レンズ面が溶融樹脂側となるように供給し、溶融樹脂が
冷却後、当該賦型用プラスチックフィルムを剥離するこ
とによって、表面に微細なレンチキュラーレンズ形状が
直交して形成されたレンチキュラーレンズシートを得る
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スクリーンの背面
から映像を投影して、透過した映像を手前から観察す
る、いわゆる透過型プロジェクションテレビのスクリー
ンに用いられるレンチキュラーレンズシートに関し、フ
レネルレンズと組み合わせて透過型スクリーンを構成す
るときに、光学的特性に変化を持たせることができるこ
とを特徴とした直交型レンチキュラーレンズシートとそ
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、背面側から映像を投影して、透過
した映像を手前から観察する、いわゆる透過型プロジェ
クションテレビのスクリーンに用いられるレンチキュラ
ーレンズシートは、透明もしくは半透明ベース樹脂中に
拡散剤を練り込んだ樹脂基材を押し出し成形もしくはプ
レス加工により製造していた。このレンチキュラーレン
ズシートは、入射光側には断面が円形もしくは楕円形の
形状の一部となる線状のレンズを、出光側にはブラック
ストライプを有する所定のリニア形状と断面が円形もし
くは楕円形の一部の形状のレンズを交互に並行して設け
た、一体成型してなるレンチキュラーレンズシートを用
いていた。または場合によっては、リニアレンズ形状を
有するレンチキュラーレンズシートを2枚直交して配置
したものも使用されていた。
【0003】従来までのレンチキュラーレンズを用いた
透過型スクリーンは、そのレンズ形状がリニアであるた
めにあらゆる角度に対する入射光に対し、出光特性に均
一性を持たせたり出光配分のコントロールに限界幅が生
じていた。これを解決するのに、前記のようにリニアレ
ンズを2枚直交して積層し使用することも考えられる
が、2層にすることによる光の損失、材料増加によるコ
ストアップの問題が避けられなかった。また、前もって
蠅の目形状のレンズを設計するという方法も考えられる
が、現状の金型作製技術では、バイト状の刃先で直線状
または円周状に金型を研削形成するので現在のレンチキ
ュラーレンズシート程度の大きさが限界で、それ以上細
かい形状を光学設計の所定形状どおりに研削して金型を
作製するのは非常に困難な状況にある。また、彫刻研磨
という手法で金型を作製する場合には、莫大なコストア
ップになることになる。
【0004】例えば、レンチキュラーレンズシートの入
射光側には、前記のとおり断面が円形もしくは楕円形の
一部のレンチキュラーレンズが形成されている。これ
は、0.1mm〜0.2mmの半円形であったり、4分
の1円形であったりあるいは半楕円形であったりするわ
けであるが、それ以上の複雑な微細形状を精度よく実現
することは、現状の金型作製技術では殆ど不可能であ
る。そのため、光学特性にさらに複雑な変化を持たせよ
うとしても、円形もしくは楕円形の径を変えたり、基材
に練り込む拡散剤の種類や、拡散剤の濃度を変更する手
段しか選べなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、この発明は、
従来は不可能とされていた微細レンチキュラーレンズ形
状が基体レンチキュラーレンズに直交して形成されたレ
ンチキュラーレンズシートおよびその製造方法を提供す
べくなされたものである。本発明によれば、金型に従来
以上の精度を求めることなく、従来とは異なる手法によ
り、微細レンチキュラーレンズ形状が基体レンチキュラ
ーレンズシートに直交して形成されたものが実現可能と
なるものである。このレンチキュラーレンズシートによ
れば、従来のシートでは得られない優れた光学特性が得
られる。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決する本発
明のレンチキュラーレンズシートについて説明すれば、
本発明のレンチキュラーレンズシートは、基体となる従
来のレンチキュラーレンズシートに相当する部分のレン
チキュラーレンズ素子表面に微細レンチキュラーレンズ
形状がレンチキュラーレンズ素子に直交して賦型形成さ
れた構成となっている。また、上記問題を解決する本発
明のレンチキュラーレンズシートの製造方法について説
明すれば、本発明のレンチキュラーレンズシートの製造
方法は、第1に、表面に電離放射線硬化性の樹脂による
微細レンチキュラーレンズ形状が形成された賦型用のプ
ラスチックフィルムを作製する。これには、微細レンチ
キュラーレンズ形状が形成された金型ロールに電離放射
線硬化性樹脂を充填しながらその表面に透明ないし半透
明のプラスチックフィルムを密着し、同時にフィルム側
から電離放射線を照射して熱硬化させることによって微
細レンチキュラーレンズ形状が表面に形成されたプラス
チックフィルムが形成される。第2に、レンチキュラー
レンズシート成形時に、当該微細レンチキュラーレンズ
形状が形成された賦型プラスチックフィルムをレンチキ
ュラーレンズ成形ロール型間に微細レンチキュラーレン
ズ面が熱可塑性樹脂面側に向くように金型ロールに沿わ
せて供給するとともに、レンチキュラーレンズ基体とプ
ラスチックフィルムとを一時的に一体に成形する。第3
に、この一体に押し出し成形されたレンチキュラーレン
ズシート基体から賦型用のプラスチックフィルムを剥離
する工程、とにより製造することができる。
【0007】そこで本発明請求項1の発明は、透過型ス
クリーンに用いられるレンチキュラーレンズシートであ
って、入光面にレンチキュラーレンズ形状を有する複数
のレンチキュラーレンズ素子が平面状に平行に配列して
なるレンズ板を構成するとともに、当該各レンズ素子表
面には、微細レンチキュラーレンズ形状が直交して賦型
形成されていることを特徴とするレンチキュラーレンズ
シート、にある。かかる構成とすることによって、従来
の拡散剤を多量に練り込んだレンチキュラーレンズシー
トに代わり、光透過性のよいレンズシートが得られる。
【0008】また、上記課題を解決するための本発明の
請求項4の発明は、(a)リニア状の微細レンチキュラ
ーレンズ形状が金型ロール表面に軸芯に平行に刻設され
た金型ロールの周面に沿って圧接搬送される透明ないし
半透明のプラスチックフィルムと、当該金型ロールの凹
刻部とにより形成される空間に電離放射線硬化性樹脂を
プラスチックフィルムが金型ロールに接触する時点で充
填するとともに、搬送中のプラスチックフィルムの背面
から電離放射線を照射して、当該電離放射線硬化性樹脂
を硬化させて微細レンチキュラーレンズ形状が形成され
た賦型プラスチックフィルムを製造する工程と、(b)
少くとも一方にレンチキュラーレンズの形状が円周方向
に平行に凹刻された2本の金型ロール間に、熱可塑性樹
脂を押し出してレンチキュラーレンズシートを押出し成
形する際に、前記微細レンチキュラーレンズ形状が形成
された賦形プラスチックフィルムの微細レンチキュラー
レンズ形状が、当該熱可塑性樹脂に接するように供給し
て前記熱可塑性樹脂と加圧状態で接触させる工程と、
(c)熱可塑性樹脂を冷却固化させた後、当該賦形プラ
スチックフィルムを剥離する工程と、を順に行うことか
らなる微細レンチキュラーレンズ形状が直交して形成さ
れたレンチキュラーレンズシートの製造方法、にある。
かかる製造方法とすることによって、拡散剤の使用量を
減らした光透過性のよいレンチキュラーレンズシートが
容易に製造できる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面等を参照して、本発明
の実施の形態について説明する。図1は、本発明による
レンチキュラーレンズシートの斜視図および断面図であ
る。図1(A)は、凹型のレンチキュラーレンズに直交
して凹型の微細レンチキュラーレンズ形状が賦型形成さ
れたレンチキュラーレンズシートの斜視図とA−A線に
おける断面図を示すものである。図1(B)は、凸型の
レンチキュラーレンズに直交して凹型の微細レンチキュ
ラーレンズ形状が賦型形成されたレンチキュラーレンズ
シートの斜視図とB−B線における断面図を示すもので
ある。図1(C)は、凸型のレンチキュラーレンズに直
交して凸型の微細レンチキュラーレンズ形状が賦型形成
されたレンチキュラーレンズシートの斜視図とC−C線
における断面図を示すものである。
【0010】図1に見られるように、本発明のレンチキ
ュラーレンズシートは、基体レンチキュラーレンズシー
ト11とその上に直交して形成された微細レンチキュラ
ーレンズ形状12からなっている。また、微細レンチキ
ュラーレンズ形状とは、特に大きさに関する一定の範囲
を有するものではないが、通常、フィルムシートに形成
できるパターンとしては、1μm〜200μmの周期性
を有する範囲と考えられる。シートの製造可能範囲の最
大値と最小値に相当するからである。また、基体レンチ
キュラーレンズのピッチよりも小さいことが必要であ
る。
【0011】このようなレンチキュラーレンズシート
は、電離放射線硬化性樹脂による微細レンチキュラーレ
ンズ形状を予めフィルムの表面に形成した賦型用プラス
チックフィルムをレンチキュラーレンズの成形の際に、
レンチキュラーレンズシート表面に押し当て賦型し樹脂
が冷却した後、当該賦型プラスチックフィルムを剥離す
ることにより形成することができる。微細レンチキュラ
ーレンズ形状を形成するための電離放射線硬化性樹脂と
しては、エポキシ、ポリエステル、アクリル、ウレタン
アクリレート等の樹脂が挙げられる。賦型用プラスチッ
クフィルムは電子線(EB)、紫外線(UV)等の電離
放射線の透過性がよくかつ基体レンチキュラーレンズシ
ート用の樹脂と剥離性のよいものであればよい。一般的
には、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン、ポリオ
レフィン等が挙げられる。これらのフィルムに樹脂の剥
離性を高めるために離型処理を施したものであってもよ
い。基体レンチキュラーレンズシートの形成には、アク
リル樹脂等の光透過性の良い樹脂に拡散剤を分散したも
のが通常用いられる。
【0012】図2は、本発明の製造方法により、フィル
ム面に微細レンチキュラーレンズ形状を設けている工程
を示す図である。図2において、中心となる金型ロール
21には、微細レンチキュラーレンズ形状22が刻設さ
れている。微細レンチキュラーレンズ形状は、レンチキ
ュラーレンズに直交して微細レンチキュラーレンズを設
けるので、金型ロール21の回転方向に直交して刻設す
ることになる。これは、基体となるレンチキュラーレン
ズシートはシートの流れ方向に平行に成形するのが、位
置合わせやロールからの離型が容易であるため、通常は
流れ方向に平行にレンチキュラーレンズを形成するため
である。微細レンチキュラーレンズ形状を基体シートの
レンチキュラーレンズ面上において凸状とする場合に
は、金型ロールには凹状の微細レンチキュラーレンズ形
状を刻設する必要があり、凹状とする場合は、金型ロー
ルには凸状の微細レンチキュラーレンズ形状を刻設する
必要がある。
【0013】金型ロール21の一側面には、ノズル塗工
装置または通常のコーターの吐出ノズル23が設けられ
ていて、液状の樹脂を供給するようにされている。当該
樹脂は未硬化の電離放射線硬化型樹脂、好ましくは紫外
線硬化型の樹脂であることが適切である。硬化型樹脂は
後工程での加熱、加圧により変形を受け難いからであ
る。電離放射線硬化型樹脂は、金型ロール上に供給して
もフィルム上に供給してもよいが、金型ロールの凹刻部
に気泡が混入しないようにする必要がある。
【0014】金型ロールの上下には、供給フィルムをロ
ールの周面に沿って搬送するための押圧ロール24,2
5が設けられている。また、吐出ノズル23の反対側に
は、紫外線硬化型樹脂を硬化させるための紫外線照射部
26が設けられている。金型ロールの下部から供給され
たフィルム27は押圧ロール24と金型ロール21の間
で金型ロールに刻設された微細レンチキュラーレンズ内
に充填されている紫外線硬化樹脂28と接触する。樹脂
はフィルム面を濡らすがこの段階では、未だ硬化してい
ない状態である。フィルムが圧接された状態でロールの
回転に連れて紫外線照射部26を通過すると樹脂は重合
硬化し、フィルム面に固着される。このようにして微細
レンチキュラーレンズの形成されたプラスチックフィル
ムは押圧ロール25の位置で金型ロール21から剥離し
て巻き取られる。
【0015】図2におけるロール21の表面には、微細
のレンチキュラーレンズ形状22が形成されている。基
体レンチキュラーレンズに直交して微細レンチキュラー
レンズ形状を設けるので、図2のように微細断面の形状
がロール断面に直角に現れることになる。このような彫
刻ロールは、公知の研削技術やエッチング技術、あるい
は電鋳技術により製造することができる。なお、前記し
たように微細レンチキュラーレンズ形状を金型ロールに
形成するのが困難というのは、レンチキュラーレンズ等
の形状と重畳して微細レンチキュラーレンズ形状を形成
するのが困難という意味であり、リニア状の微細レンチ
キュラーレンズ形状を金型ロールに単独で形成するの
は、一般的になされる技術である。
【0016】次に、この微細レンチキュラーレンズが形
成されたプラスチックフィルムを用いてレンチキュラー
レンズシートに賦型する工程について説明する。図3
は、本発明の製造方法に使用される微細レンチキュラー
レンズ形状が形成された賦型プラスチックフィルムの断
面を示す図である。本発明には、このような賦型フィル
ムが使用される。図4は、本発明の製造方法により、レ
ンチキュラーレンズシート成形と同時に微細レンチキュ
ラーレンズ形状が形成されたプラスチックフィルムを用
いてレンチキュラーレンズに賦型する工程を示す図であ
る。図4において、31は、レンチキュラーレンズの凹
凸形状が形成された金型ロールである。通常は、0.1
〜0.2mm程度のピッチで、円周方向に平行にレンチ
キュラーレンズの形状が刻設されている。32は冷却を
兼ねる押圧ロールである。金型ロール31には微細レン
チキュラーレンズが形成されたプラスチックフィルム3
6が周面に沿うように供給されており、Tダイ33から
は溶融アクリル樹脂が当該フィルムの微細レンチキュラ
ーレンズ形成面と押圧ロールの間に滴下されるように供
給されている。この際、押圧ロール32側にも、31と
は異なる形状の凹刻を施して両面に成形するようにして
もよい。
【0017】Tダイから供給された樹脂は金型ロール3
1で形付けされるとともに微細レンチキュラーレンズ形
状が形成された賦型プラスチックフィルム36と一時的
に一体にラミネートされ、同時に樹脂は冷却されて固化
する。一時的に一体にされた賦型プラスチックフィルム
は、レンチキュラーレンズシートが金型ロール31から
離れる際に、レンチキュラーレンズシートから剥離され
る。通常は、紫外線硬化した樹脂と熱可塑性樹脂との接
着性は弱いので、基体レンチキュラーレンズシートは賦
型プラスチックフィルムから容易に分離することができ
る。なお、レンズシートに形成するレンズの形状はレン
チキュラーレンズに限られず、Vレンチ、多角錐状とす
ることができる。
【0018】使用する賦型プラスチックフィルムは基体
レンチキュラーレンズの金型の凹凸ピッチに対して厚過
ぎる場合は、凹凸の形状を忠実に再現しないことにな
る。従って、適切なフィルム厚であることと加熱時にあ
る程度伸縮することも好ましい性質である。
【0019】
【実施例】
(微細レンチキュラーレンズ形状が形成された賦型フィ
ルムの製造)金型ロール表面にピッチ20μm、高さ2
0μmの半円形状の断面を有するリニアレンチキュラー
レンズ用の溝を凹刻し準備した。金型ロール表面には、
ロール軸芯に平行に半円形の溝が全面に形成された。当
該金型ロールを図2の装置にセッティングし、金型ロー
ル21とプラスチックフィルム27の間に電離放射線硬
化性樹脂28を供給した。PETフィルムがロールに巻
きついて搬送される間に、背面から光源26により紫外
線(160W/cm)を照射して、表面の電離放射線硬
化性樹脂を硬化させた。用いたフィルムは、厚さ25μ
mのポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィ
ルム)であり、電離放射線硬化性樹脂には、ウレタンア
クリレート系紫外線硬化性樹脂(大日精化工業株式会社
製「XD−808」)を使用した。彫刻ロールから剥離
したPETフィルム表面には、ピッチ20μm、高さ2
0μmの半円形リニア状の微細なレンチキュラーレンズ
形状が並列して形成された。
【0020】(アクリル樹脂の成形と賦型プラスチック
フィルムによる型付け)次に、図4の装置を用いて、溶
融アクリル樹脂を滴下し、レンチキュラーレンズシート
を押し出し成形した。その際、この微細なレンチキュラ
ーレンズ形状が形成された賦型PETフィルムの微細レ
ンチキュラーレンズ形状が溶融アクリル樹脂側になるう
よに、金型ロール31と溶融アクリル樹脂間に供給し
た。基体レンチキュラーレンズシートの厚さが所定の厚
み(0.9mm)になるよう、ダイスのスリット幅を調
整し、所定速度(2.5m/min)で押し出し成形し
た。この際、金型ロールには、ピッチ800μm、深さ
500μmの断面楕円形の形状が円周方向に連続的に刻
設されているものを使用した。図5は、本発明の製造方
法により、基体レンチキュラーレンズシートを成形する
ための金型ロールの正面図である。(A)は凹状の形状
を、(B)は凸状の形状を形成するためのものである。
【0021】(賦型フィルムの剥離)成形されたアクリ
ル樹脂からなる基体レンチキュラーレンズシートが、金
型ロール31から冷却ロール34側に移る際に、賦型P
ETフィルムを基体シートから剥離した。基体レンチキ
ュラーレンズシート表面には、微細なレンチキュラーレ
ンズ形状がアクリル樹脂の基体レンチキュラーレンズと
直交して、図1(A)のように形成されたレンチキュラ
ーレンズシートが得られた。このようにして得られた実
施例の資料の出光側の輝度分布を測定した。図6は、本
発明により、微細レンチキュラーレンズ形状が、基体レ
ンチキュラーレンズに直交して賦型された基体レンチキ
ュラーレンズシートの出光側の輝度分布を示す図であ
る。
【0022】
【発明の効果】本発明のレンチキュラーレンズシートの
各レンチキュラーレンズ素子表面には直交して微細レン
チキュラーレンズ形状が形成されている。従って、垂直
方向の拡散角の向上が図れる。また、従来では、金型製
造技術上の制限から不可能とされていた微細レンチキュ
ラーレンズ面を有するレンズシートを微細なレンチキュ
ラーレンズ形状を有する賦型シートを使用して成形時に
賦型することにより容易に製造することができるので、
拡散剤を使用することによる光透過率の減少を招かずに
同様の拡散効果が得られることになる。なお、本発明は
レンチキュラーレンズ形状に限定されるものではなく、
本発明の技術思想を逸脱しない範囲で、Vレンチ、多角
錐状等のリニアな形状が含まれることは自明なことであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるレンチキュラーレンズシートの
斜視図および断面図である。
【図2】 本発明の製造方法により、フィルム面に微細
レンチキュラーレンズ形状を設けている工程を示す図で
ある。
【図3】 本発明の製造方法に使用される微細レンチキ
ュラーレンズ形状が形成された賦型プラスチックフィル
ムの断面を示す図である。
【図4】 本発明の製造方法により、レンチキュラーレ
ンズシート成形と同時に微細レンチキュラーレンズ形状
が形成されたプラスチックフィルムを用いてレンチキュ
ラーレンズシートに賦型する工程を示す図である。
【図5】 本発明の製造方法により、基体レンチキュラ
ーレンズシートを成形するための金型の正面図である。
(A)は凹状の形状を、(B)は凸状の形状を形成する
ためのものである。
【図6】 本発明により、微細レンチキュラーレンズ形
状が、基体レンチキュラーレンズに直交して賦型された
基体レンチキュラーレンズシートの出光側の輝度分布を
示す図である。
【符号の説明】
11 基体レンチキュラーレンズシート 12 微細レンチキュラーレンズ形状 21 金型ロール 22 微細レンチキュラーレンズの凹刻形状 23 吐出ノズル 24,25 押圧ロール 26 紫外線照射部 27 フィルム 28 紫外線硬化性樹脂 29 微細レンチキュラーレンズ形状 31 金型ロール 32 押圧ロール 33 Tダイ 34 成形樹脂 35 賦型成形されたレンチキュラーレンズシート 36 微細レンチキュラーレンズ形状が形成された賦
型フィルム

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透過型スクリーンに用いられるレンチキ
    ュラーレンズシートであって、入光面にレンチキュラー
    レンズ形状を有する複数のレンチキュラーレンズ素子が
    平面状に平行に配列してなるレンズ板を構成するととも
    に、当該各レンズ素子表面には、微細レンチキュラーレ
    ンズ形状が直交して賦型形成されていることを特徴とす
    るレンチキュラーレンズシート。
  2. 【請求項2】 微細レンチキュラーレンズの断面形状が
    レンチキュラーレンズ素子上で凸状または凹状の楕円ま
    たは円形の一部であり、レンチキュラーレンズ素子の断
    面形状が凸状の楕円または円形であることを特徴とする
    請求項1記載のレンチキュラーレンズシート。
  3. 【請求項3】 微細レンチキュラーレンズの断面形状が
    レンチキュラーレンズ素子上で凸状または凹状の楕円ま
    たは円形の一部であり、レンチキュラーレンズ素子の断
    面形状が凹状の楕円または円形であることを特徴とする
    請求項1記載のレンチキュラーレンズシート。
  4. 【請求項4】 (a)リニア状の微細レンチキュラーレ
    ンズ形状が金型ロール表面に軸芯に平行に刻設された金
    型ロールの周面に沿って圧接搬送される透明ないし半透
    明のプラスチックフィルムと、当該金型ロールの凹刻部
    とにより形成される空間に電離放射線硬化性樹脂をプラ
    スチックフィルムが金型ロールに接触する時点で充填す
    るとともに、搬送中のプラスチックフィルムの背面から
    電離放射線を照射して、当該電離放射線硬化性樹脂を硬
    化させて微細レンチキュラーレンズ形状が形成された賦
    型プラスチックフィルムを製造する工程と、(b)少く
    とも一方にレンチキュラーレンズの形状が円周方向に平
    行に凹刻された2本の金型ロール間に、熱可塑性樹脂を
    押し出してレンチキュラーレンズシートを押出し成形す
    る際に、前記微細レンチキュラーレンズ形状が形成され
    た賦形プラスチックフィルムの微細レンチキュラーレン
    ズ形状が、当該熱可塑性樹脂に接するように供給して前
    記熱可塑性樹脂と加圧状態で接触させる工程と、(c)
    熱可塑性樹脂を冷却固化させた後、当該賦形プラスチッ
    クフィルムを剥離する工程と、を順に行うことからなる
    微細レンチキュラーレンズ形状が直交して形成されたレ
    ンチキュラーレンズシートの製造方法。
JP8144824A 1996-05-16 1996-05-16 直交型レンチキュラーレンズシートとその製造方法 Pending JPH09311203A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8144824A JPH09311203A (ja) 1996-05-16 1996-05-16 直交型レンチキュラーレンズシートとその製造方法
US08/856,597 US6130777A (en) 1996-05-16 1997-05-15 Lenticular lens sheet with both a base sheet having lenticular elements and a surface diffusing part having elements of elementary shape smaller than lenticular elements
US09/520,343 US6325880B1 (en) 1996-05-16 2000-03-07 Lenticular lens sheet with both a base sheet having lenticular elements and a surface diffusing part having elements of elementary shape smaller than lenticular elements

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8144824A JPH09311203A (ja) 1996-05-16 1996-05-16 直交型レンチキュラーレンズシートとその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09311203A true JPH09311203A (ja) 1997-12-02

Family

ID=15371315

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8144824A Pending JPH09311203A (ja) 1996-05-16 1996-05-16 直交型レンチキュラーレンズシートとその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09311203A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007334257A (ja) * 2006-06-19 2007-12-27 Citizen Electronics Co Ltd 光拡散装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007334257A (ja) * 2006-06-19 2007-12-27 Citizen Electronics Co Ltd 光拡散装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6325880B1 (en) Lenticular lens sheet with both a base sheet having lenticular elements and a surface diffusing part having elements of elementary shape smaller than lenticular elements
JP5964953B2 (ja) 非連続的なトポグラフィーを有する微細構造化ツールを作成するための方法、及びこれにより製造される物品
JP5973561B2 (ja) 相異するようにパターン硬化された微細構造化物品を作製する方法
KR100425511B1 (ko) 평판조명장치용 도광판 제조 장치 및 방법
JP3233669B2 (ja) 光拡散シートの製造方法
JP2931183B2 (ja) 凹凸フィルムの製造装置
US7919021B2 (en) Method for producing optical sheet
JP2003090902A (ja) 反射防止賦形フィルム及びそれを用いた反射防止加工方法
JP2002250807A (ja) レンズシート、それを用いたプロジェクションスクリーン、及びレンズシートの成形方法
JP2692095B2 (ja) スクリーンの製造方法
JPH11156869A (ja) 表面凹凸部品の製造方法
JPH09311204A (ja) レンチキュラーレンズシートとその製造方法
KR100516922B1 (ko) 렌즈시트의제조방법및투영스크린
JP4023294B2 (ja) レンチキュラーレンズシートの製造方法
JPH09311203A (ja) 直交型レンチキュラーレンズシートとその製造方法
JPH08278404A (ja) レンズシートおよびその製造方法
JP2001062853A (ja) 表面凹凸部品の製造方法
JPH09311202A (ja) レンチキュラーレンズシートとその製造方法
JPH03127041A (ja) 透過形スクリーンの製造方法および製造装置
JP2002268146A (ja) 光学物品の製造方法とその光学物品を用いたプロジェクション・スクリーンおよびプロジェクション・テレビ
JP3114988B2 (ja) レンズシートの製造装置
JP2006267132A (ja) 光拡散層の形成方法、光拡散シートまたはフィルム及びその製造方法、及び透過型スクリーン
JP3341224B2 (ja) レンズシ−トの製造方法
JPH0659109A (ja) 調光フィルムの製造方法
JPH0692130B2 (ja) フレネルレンズ板の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070208

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070703