JP2011145582A - スクリーン生地及びスクリーン - Google Patents
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Abstract
【課題】塩化ビニール樹脂を材料とすることに適したスクリーン生地及びスクリーンを提供する。
【解決手段】スクリーン生地200は、複数の層が積層された構造を有する。当該複数の層は、凸条部120が形成される表面層を構成する硬質塩ビ層210(第1の層)と、硬質塩ビ層210(第1の層)とは別の軟質塩ビ層220(第2の層)とを備える。硬質塩ビ層210(第1の層)は、塩化ビニール製であり、軟質塩ビ層220(第2の層)は、硬質塩ビ層210(第1の層)よりも硬度が低い構成とする。
【選択図】図4
【解決手段】スクリーン生地200は、複数の層が積層された構造を有する。当該複数の層は、凸条部120が形成される表面層を構成する硬質塩ビ層210(第1の層)と、硬質塩ビ層210(第1の層)とは別の軟質塩ビ層220(第2の層)とを備える。硬質塩ビ層210(第1の層)は、塩化ビニール製であり、軟質塩ビ層220(第2の層)は、硬質塩ビ層210(第1の層)よりも硬度が低い構成とする。
【選択図】図4
Description
この発明は、スクリーン生地及びスクリーンに関する。
従来、プロジェクターに利用されるスクリーンとして、表面に立体部を有するスクリーン部材を備えたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載のスクリーンは、表面に立体部(単位形状部)を形成し、当該立体部の一部の表面部分にのみ反射面を形成することで、良好な画像を表示できるようにしている。
また、スクリーンの基材として軟質塩化ビニール樹脂製のシート(軟質塩化ビニール樹脂シート)を用いることが提案されている(例えば、特許文献2参照)。塩化ビニール樹脂を材料とすることで、スクリーンの基材として広く普及しているポリエチレンテレフタレート(PET)等を材料とした場合と比較してスクリーンの材料費を低減することができる。
特許文献1に記載のスクリーンは、表面に立体部(単位形状部)を形成し、当該立体部の一部の表面部分にのみ反射面を形成することで、良好な画像を表示できるようにしている。
また、スクリーンの基材として軟質塩化ビニール樹脂製のシート(軟質塩化ビニール樹脂シート)を用いることが提案されている(例えば、特許文献2参照)。塩化ビニール樹脂を材料とすることで、スクリーンの基材として広く普及しているポリエチレンテレフタレート(PET)等を材料とした場合と比較してスクリーンの材料費を低減することができる。
そこで、軟質塩化ビニール樹脂製のシートをスクリーン生地として用い、当該スクリーン生地の表面に立体部を形成することが考えられる。
しかしながら、スクリーン生地の材料として軟質塩化ビニール樹脂製のシートを用いると、特許文献2に示されているように、強度確保等の目的のためにガラスクロス層等の裏生地を積層した構造とする必要がある。
したがって、巻回状態で放置(例えば、室温60℃で72時間放置)すると、立体部が裏生地と接した状態で加圧されるために、立体部が変形しやすい、という問題がある。
しかしながら、スクリーン生地の材料として軟質塩化ビニール樹脂製のシートを用いると、特許文献2に示されているように、強度確保等の目的のためにガラスクロス層等の裏生地を積層した構造とする必要がある。
したがって、巻回状態で放置(例えば、室温60℃で72時間放置)すると、立体部が裏生地と接した状態で加圧されるために、立体部が変形しやすい、という問題がある。
本発明の目的は、塩化ビニール樹脂を材料とすることに適したスクリーン生地及びスクリーンを提供することにある。
本発明のスクリーン生地は、複数の層が積層されたスクリーン生地であって、前記複数の層は、立体部が形成される表面層を構成する第1の層と、前記第1の層とは別の第2の層とを備え、前記第1の層は、塩化ビニール樹脂製であり、前記第2の層は、前記第1の層よりも硬度が低いことを特徴とする。
本発明では、第1の層が塩化ビニール樹脂製であり、第2の層は、第1の層よりも硬度が低い。このため、第1の層の表面に立体部を形成して巻回状態で放置しても、立体部には、該立体部よりも硬度の低い第2の層が接して圧力が加わるため、例えば、第1の層が軟質塩化ビニール製であっても、立体部が変形しにくいものとすることができる。また、第1の層が塩化ビニール樹脂製であるため、スクリーン生地の材料費を低廉とし、かつ難燃性を向上できる。
本発明では、前記第1の層は、硬質塩化ビニール樹脂製であり、前記第2の層は、軟質塩化ビニール樹脂製であることが好ましい。
本発明では、第1の層は、硬質塩化ビニール樹脂製であるため、巻回状態での放置(例えば、室温60℃で72時間放置)等によるシワが第1の層の表面に発生しにくいものとすることができる。
ところで、硬質塩化ビニール樹脂製のスクリーン生地の場合には、巻回状態での放置(例えば、室温60℃で72時間放置)等による巻き癖(カール)が付き易い、立体部を精度よく転写するには高温下で長時間の転写を要するためロールエンボス加工に適さない、表面に傷が付き易い、といった問題がある。
本発明では、第2の層は、軟質塩化ビニール樹脂製であるため、硬質塩化ビニール樹脂のみを材料とする場合よりも柔軟性があるため巻き癖をつきにくくすることができる。さらに、第1の層を、例えば0.1mm以下に薄く形成することで、第1の層の表面を押圧した場合に第1の層が第2の層に沈み込むため、ロールエンボス加工で立体部を精度良く転写でき、かつ、第1の層の表面に爪等による傷がつき難いものとすることができる。
本発明では、第1の層は、硬質塩化ビニール樹脂製であるため、巻回状態での放置(例えば、室温60℃で72時間放置)等によるシワが第1の層の表面に発生しにくいものとすることができる。
ところで、硬質塩化ビニール樹脂製のスクリーン生地の場合には、巻回状態での放置(例えば、室温60℃で72時間放置)等による巻き癖(カール)が付き易い、立体部を精度よく転写するには高温下で長時間の転写を要するためロールエンボス加工に適さない、表面に傷が付き易い、といった問題がある。
本発明では、第2の層は、軟質塩化ビニール樹脂製であるため、硬質塩化ビニール樹脂のみを材料とする場合よりも柔軟性があるため巻き癖をつきにくくすることができる。さらに、第1の層を、例えば0.1mm以下に薄く形成することで、第1の層の表面を押圧した場合に第1の層が第2の層に沈み込むため、ロールエンボス加工で立体部を精度良く転写でき、かつ、第1の層の表面に爪等による傷がつき難いものとすることができる。
本発明では、前記第1の層と前記第2の層とが貼り合わされた2層構造であることが好ましい。
本発明では、スクリーン生地が2層構造と積層数の少ない単純な構造であるため、容易に巻き癖が付きにくい構造とすることができる。
本発明では、スクリーン生地が2層構造と積層数の少ない単純な構造であるため、容易に巻き癖が付きにくい構造とすることができる。
本発明では、前記第1の層は、軟質塩化ビニール樹脂製であり、前記第2の層は、前記第1の層に対して弾性を有する層であることが好ましい。
本発明では、第1の層が軟質塩化ビニール樹脂製であり、第2の層は第1の層に対して弾性を有するため、巻回状態で放置した場合であっても、第2の層が立体部の形状に合わせてへこむため、立体部が変形することを、より防止できる。
本発明では、第1の層が軟質塩化ビニール樹脂製であり、第2の層は第1の層に対して弾性を有するため、巻回状態で放置した場合であっても、第2の層が立体部の形状に合わせてへこむため、立体部が変形することを、より防止できる。
本発明のスクリーンは、前記スクリーン生地を備えることを特徴とする。
本発明では、前記スクリーン生地を備えることで、前記スクリーン生地と同様の効果を得ることができる。
本発明では、前記スクリーン生地を備えることで、前記スクリーン生地と同様の効果を得ることができる。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。
〔スクリーンの構成〕
図1は、スクリーン100の使用状態を模式的に示す図である。
図2及び図3は、スクリーン100の構成を模式的に示す図である。具体的に、図2はスクリーン100の平面図であり、図3はスクリーン100の縦断面図である。
スクリーン100は、図1または図2に示すように、横長矩形状の反射型スクリーンで構成され、斜め下方に配設された近接投射型のプロジェクターPJ(図1)からの画像光を正面に反射し、投影画像を表示する。
以下、本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。
〔スクリーンの構成〕
図1は、スクリーン100の使用状態を模式的に示す図である。
図2及び図3は、スクリーン100の構成を模式的に示す図である。具体的に、図2はスクリーン100の平面図であり、図3はスクリーン100の縦断面図である。
スクリーン100は、図1または図2に示すように、横長矩形状の反射型スクリーンで構成され、斜め下方に配設された近接投射型のプロジェクターPJ(図1)からの画像光を正面に反射し、投影画像を表示する。
このスクリーン100は、図2に示すように、その前面側に基材110を備えており、この基材110の表面には、水平方向に沿う円弧形状を有する凸条部120(本発明に係る立体部に相当)が繰り返し多数配置されている。すなわち、基材110は、一面に凸条部120を有する。
これら凸条部120は、図2に示すように、基材110に対して下方側に位置する仮想的な位置Cを中心とする同心円状に形成されたものであり、鉛直方向(縦方向)に沿って並設されている。
具体的に、凸条部120は、図3に示すように、プロジェクターPJからの画像光の入射方向Ri(本実施形態では斜め下方)に向く入射対向面121と、画像光の非入射方向(本実施形態では斜め上方)に向く非入射面122とを有する断面三角形状(プリズム形状)で形成されている。
また、基材110における入射対向面121の表面上には、反射層121Aが形成されている。つまり、基材110は、凸条部120の表面に、部分的(入射対向面121の表面)に光を反射する反射層121Aを備えている。
なお、基材110は、以下に説明するスクリーン生地を成形することで形成される。すなわち、スクリーン100は、以下の成形されたスクリーン生地を備えることになる。
これら凸条部120は、図2に示すように、基材110に対して下方側に位置する仮想的な位置Cを中心とする同心円状に形成されたものであり、鉛直方向(縦方向)に沿って並設されている。
具体的に、凸条部120は、図3に示すように、プロジェクターPJからの画像光の入射方向Ri(本実施形態では斜め下方)に向く入射対向面121と、画像光の非入射方向(本実施形態では斜め上方)に向く非入射面122とを有する断面三角形状(プリズム形状)で形成されている。
また、基材110における入射対向面121の表面上には、反射層121Aが形成されている。つまり、基材110は、凸条部120の表面に、部分的(入射対向面121の表面)に光を反射する反射層121Aを備えている。
なお、基材110は、以下に説明するスクリーン生地を成形することで形成される。すなわち、スクリーン100は、以下の成形されたスクリーン生地を備えることになる。
〔スクリーン生地の構造〕
図4は、スクリーン生地200及びスクリーン100の断面を模式的に示す図である。
図4(A),図4(B)は、それぞれ成形前、成形後のスクリーン生地200の構造を示す。また、図4(C)は、成形後のスクリーン生地200に反射層121Aを形成することで完成したスクリーン100の構造を示す。
図4(A)に示すように、スクリーン生地200は、第1の層としての硬質塩ビ層210と、第2の層としての軟質塩ビ層220と、保護膜230とが順次積層された構造を備える。
図4は、スクリーン生地200及びスクリーン100の断面を模式的に示す図である。
図4(A),図4(B)は、それぞれ成形前、成形後のスクリーン生地200の構造を示す。また、図4(C)は、成形後のスクリーン生地200に反射層121Aを形成することで完成したスクリーン100の構造を示す。
図4(A)に示すように、スクリーン生地200は、第1の層としての硬質塩ビ層210と、第2の層としての軟質塩ビ層220と、保護膜230とが順次積層された構造を備える。
図4(B)に示すように、硬質塩ビ層210の第1の面210Aには、スクリーン100を作製するに際して凸条部120が形成される。つまり、スクリーン生地200において、硬質塩ビ層210は凸条部120が形成される表面層を形成する。
硬質塩ビ層210は、可塑剤を加えないで成形された塩化ビニール樹脂(硬質塩化ビニール樹脂)製の層である。可塑剤は、塩化ビニール樹脂のポリマーの分子間に入り込み分子間を広げた構造にするものであり、例えば、アジピン酸ポリエステル、フタル酸ジ−2−エチルヘキシル、アジピン酸ジ−2−エチルヘキシル等が挙げられる。
具体的に、硬質塩ビ層210は、厚みが0.05mm〜0.1mmであり、本実施形態では、0.06mmとされている。
硬質塩ビ層210の第2の面210Bには、軟質塩ビ層220が形成されている。具体的に、硬質塩ビ層210は、軟質塩ビ層220の第1の面220Aに硬質塩化ビニール樹脂製のシートをラミネートすることで形成される。
硬質塩ビ層210は、可塑剤を加えないで成形された塩化ビニール樹脂(硬質塩化ビニール樹脂)製の層である。可塑剤は、塩化ビニール樹脂のポリマーの分子間に入り込み分子間を広げた構造にするものであり、例えば、アジピン酸ポリエステル、フタル酸ジ−2−エチルヘキシル、アジピン酸ジ−2−エチルヘキシル等が挙げられる。
具体的に、硬質塩ビ層210は、厚みが0.05mm〜0.1mmであり、本実施形態では、0.06mmとされている。
硬質塩ビ層210の第2の面210Bには、軟質塩ビ層220が形成されている。具体的に、硬質塩ビ層210は、軟質塩ビ層220の第1の面220Aに硬質塩化ビニール樹脂製のシートをラミネートすることで形成される。
軟質塩ビ層220は、可塑剤を加えて成形された塩化ビニール樹脂(軟質塩化ビニール樹脂)製の層である。具体的に、軟質塩ビ層220は、厚みが0.3mm(保護膜230の厚みを含む)とされている。このように、スクリーン生地200は、硬質塩ビ層210よりも硬度が低い軟質塩ビ層220を基材とし、この軟質塩ビ層220に硬質塩ビ層210を貼り合わせた積層構造とされている。
軟質塩ビ層220の第2の面220Bには、保護膜230が形成されている。
保護膜230は、軟質塩ビ層220の第2の面220Bに黒色のコーティング剤をコーティングすることで形成された黒色の層である。保護膜230は、軟質塩ビ層220を保護し、かつ、黒色であることで入射光を吸収する。
軟質塩ビ層220の第2の面220Bには、保護膜230が形成されている。
保護膜230は、軟質塩ビ層220の第2の面220Bに黒色のコーティング剤をコーティングすることで形成された黒色の層である。保護膜230は、軟質塩ビ層220を保護し、かつ、黒色であることで入射光を吸収する。
〔スクリーンの製造方法〕
図4(C)に示すスクリーン100は、以下に示すように形成される。
図5は、スクリーン生地200の成形装置の構成を模式的に示す図である。
成形装置300は、ロールエンボス加工機であり、繰り出しローラー310、加熱装置320、押圧ローラー330、成形型としての転写ローラー340及び巻き取りローラー350を備える。
本実施形態では、ロール状のスクリーン生地200を繰り出しローラー310にセットする。そして、セットしたスクリーン生地200の一端を引き延ばし、押圧ローラー330と転写ローラー340の間を介して巻き取りローラー350に固定し、成形装置300を駆動する。
図4(C)に示すスクリーン100は、以下に示すように形成される。
図5は、スクリーン生地200の成形装置の構成を模式的に示す図である。
成形装置300は、ロールエンボス加工機であり、繰り出しローラー310、加熱装置320、押圧ローラー330、成形型としての転写ローラー340及び巻き取りローラー350を備える。
本実施形態では、ロール状のスクリーン生地200を繰り出しローラー310にセットする。そして、セットしたスクリーン生地200の一端を引き延ばし、押圧ローラー330と転写ローラー340の間を介して巻き取りローラー350に固定し、成形装置300を駆動する。
繰り出しローラー310は、スクリーン生地200をシート状に繰り出す。加熱装置320は、繰り出しローラー310によって繰り出されたスクリーン生地200を加熱する。押圧ローラー330は、転写ローラー340に対してスクリーン生地200を押圧する。転写ローラー340は、スクリーン生地200に対して転写する形状をローラーの周面341に備え、スクリーン生地200の一面(硬質塩ビ層210の第1の面210A)に、図4(B)に示すように、凸条部120を形成する。巻き取りローラー350は、スクリーン生地200をロール状に巻き取る。
したがって、ローラー310によってシート状に繰り出されたスクリーン生地200は、加熱装置320で加熱され、押圧ローラー330と転写ローラー340の間を通過してプリズム形状が形成された後、ローラー350によって巻き取られる。
以上のように成形したスクリーン生地200を所定のサイズに裁断することで、図2に示すように、矩形状の投影領域110Aに多数の凸条部120が形成された基材110が成形される。
以上のように成形したスクリーン生地200を所定のサイズに裁断することで、図2に示すように、矩形状の投影領域110Aに多数の凸条部120が形成された基材110が成形される。
基材110の成形後は、蒸着装置(図示略)により、反射層121Aを形成する。具体的に、蒸着装置は、真空状態で凸条部120の表面に、部分的(入射対向面121の表面)にアルミニウム(Al)を斜方蒸着させることで、図4(C)に示すように、入射対向面121に反射層121Aを形成する。なお、蒸着装置による蒸着前に、凸条部120が形成されている硬質塩ビ層210の第1の面210Aに、プラズマ放電処理等により表面改質処理を施しておくことで、蒸着を良好に行うことができる。
スクリーン100は、上述した構造を有することで、プロジェクターPJからの画像光を反射層121Aにより正面に反射し、投影画像を表示する。また、スクリーン100は、反射層121Aで反射されない他の光(画像光以外の光)を保護膜230で吸収する。
スクリーン100は、上述した構造を有することで、プロジェクターPJからの画像光を反射層121Aにより正面に反射し、投影画像を表示する。また、スクリーン100は、反射層121Aで反射されない他の光(画像光以外の光)を保護膜230で吸収する。
上述した第1実施形態によれば、以下の効果がある。
硬質塩ビ層210が塩化ビニール樹脂製であり、軟質塩ビ層220は、硬質塩ビ層210よりも硬度が低い。このため、スクリーン100を巻回状態で放置しても、凸条部120には、該凸条部120よりも硬度の低い軟質塩ビ層220が接して圧力が加わるため、凸条部120が変形しにくいものとすることができる。また、硬質塩ビ層210が塩化ビニール樹脂製であるため、スクリーン生地200の材料費を低廉とし、かつ難燃性を向上できる。
硬質塩ビ層210が塩化ビニール樹脂製であり、軟質塩ビ層220は、硬質塩ビ層210よりも硬度が低い。このため、スクリーン100を巻回状態で放置しても、凸条部120には、該凸条部120よりも硬度の低い軟質塩ビ層220が接して圧力が加わるため、凸条部120が変形しにくいものとすることができる。また、硬質塩ビ層210が塩化ビニール樹脂製であるため、スクリーン生地200の材料費を低廉とし、かつ難燃性を向上できる。
硬質塩ビ層210は、硬質塩化ビニール樹脂製であるため、巻回状態での放置(例えば、室温60℃で72時間放置)等によるシワが硬質塩ビ層210の表面に発生しにくいものとすることができる。軟質塩ビ層220は、軟質塩化ビニール樹脂製であるため、硬質塩化ビニール樹脂のみを材料とする場合よりも柔軟性があるため巻き癖をつきにくくすることができる。
さらに、硬質塩ビ層210は、0.06mmと薄いため、硬質塩ビ層210の表面を押圧した場合に硬質塩ビ層210が軟質塩ビ層220に沈み込むため、ロールエンボス加工で凸条部120を精度良く転写でき、かつ、硬質塩ビ層210の表面に爪等による傷がつき難いものとすることができる。
スクリーン生地200が硬質塩ビ層210と軟質塩ビ層220との2層構造であり、積層数の少ない単純な構造であるため、3層以上の構造の場合と比較して容易に巻き癖が付きにくい構造とすることができる。
さらに、硬質塩ビ層210は、0.06mmと薄いため、硬質塩ビ層210の表面を押圧した場合に硬質塩ビ層210が軟質塩ビ層220に沈み込むため、ロールエンボス加工で凸条部120を精度良く転写でき、かつ、硬質塩ビ層210の表面に爪等による傷がつき難いものとすることができる。
スクリーン生地200が硬質塩ビ層210と軟質塩ビ層220との2層構造であり、積層数の少ない単純な構造であるため、3層以上の構造の場合と比較して容易に巻き癖が付きにくい構造とすることができる。
通常、軟質塩化ビニール樹脂製のシートは、表側の生地と裏側の生地とでガラスクロス層を挟んだ構造で強度が確保される。ここで、裏側の生地があると、エンボス加工での高温下におけるプレス開放(例えば、プレス開放温度200℃)の際に、ガラスクロス層内に巻き込んだ空気が膨張して破裂し、クレーター状の欠損が発生する可能性がある。当該欠損を防止するためには、プレス開放温度を下げる(例えば、プレス開放温度150℃)必要があり、生産性が悪くなる。
本実施形態では、軟質塩ビ層220の第1の面220A上に形成されている硬質塩ビ層210で強度を確保しており、ガラスクロス層および裏側の生地がないため、生地内に空気が密閉されることがなく、当該欠損を確実に防止して、生産性を向上できる。
硬質塩ビ層210により表面が硬く、軟質塩ビ層220により内部が柔らかいため、60℃等の高温下であっても耐圧性が確保できる。
つまり、軟質および硬質塩化ビニール樹脂製の双方のスクリーン生地における良い特性を得ることができる。
本実施形態では、軟質塩ビ層220の第1の面220A上に形成されている硬質塩ビ層210で強度を確保しており、ガラスクロス層および裏側の生地がないため、生地内に空気が密閉されることがなく、当該欠損を確実に防止して、生産性を向上できる。
硬質塩ビ層210により表面が硬く、軟質塩ビ層220により内部が柔らかいため、60℃等の高温下であっても耐圧性が確保できる。
つまり、軟質および硬質塩化ビニール樹脂製の双方のスクリーン生地における良い特性を得ることができる。
スクリーン100に対して斜方投射されるプロジェクターPJからの画像光は、スクリーン100の正面方向(視聴者方向)へ反射させ、他の光は、保護膜230で吸収させることができる。これにより、スクリーン100に表示される画像のコントラストを向上することができる。また、プロジェクターPJ本体は、画像光の輝度を抑えることができ、プロジェクターPJの光源による消費電力を低減できる。
ここで、アルミニウム等による反射層を真空状態での蒸着によって形成する場合、反射層を形成する層が軟質塩化ビニール樹脂製であると、可塑剤の染み出し等により揮発性ガスが発生して蒸着時間が長くなってしまう。
しかしながら、本実施形態の反射層121Aを形成する層(硬質塩ビ層210)は、硬質塩化ビニール樹脂製であるため、軟質塩化ビニール樹脂製である場合よりも蒸着時間を短縮できる。
しかしながら、本実施形態の反射層121Aを形成する層(硬質塩ビ層210)は、硬質塩化ビニール樹脂製であるため、軟質塩化ビニール樹脂製である場合よりも蒸着時間を短縮できる。
また、エンボス加工の際に転写ローラー340に接する硬質塩ビ層210は、可塑剤を含まない硬質塩化ビニール樹脂製であるため、スクリーン生地200の成分の付着による型(転写ローラー340)の劣化を防止することができる。なお、この成分の付着としては、軟質塩化ビニール樹脂の可塑剤の成分(塩素・アンチモン等)の析出や、軟質塩化ビニール樹脂のシート表面のコーティング剤の付着、軟質塩化ビニール樹脂製の生地の型からの剥離時における凸条部120の欠損の残り等が挙げられる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態を図面に基づいて説明する。
以下の説明では、前記第1実施形態と同様の構造及び同一部材には同一符号を付して、その詳細な説明は省略または簡略化する。なお、本実施形態のスクリーン100は、スクリーン生地の構造のみが前記第1実施形態と相違し、他の構造、製造方法等は前記第1実施形態と同様である。
次に、本発明の第2実施形態を図面に基づいて説明する。
以下の説明では、前記第1実施形態と同様の構造及び同一部材には同一符号を付して、その詳細な説明は省略または簡略化する。なお、本実施形態のスクリーン100は、スクリーン生地の構造のみが前記第1実施形態と相違し、他の構造、製造方法等は前記第1実施形態と同様である。
〔スクリーン生地の構造〕
図6は、本実施形態のスクリーン生地400の断面を模式的に示す図である。
図6(A)は、エンボス加工前のスクリーン生地400の構造を示し、図6(B)は、エンボス加工後のスクリーン生地400の構造を示す。
図6(A)に示すように、スクリーン生地400は、第1の層としての軟質塩化ビニール樹脂製の軟質塩ビ層410と、補強層としてのガラスクロス層420と、第2の層としてのウレタン層430とが順次積層された構造を備える。
図6は、本実施形態のスクリーン生地400の断面を模式的に示す図である。
図6(A)は、エンボス加工前のスクリーン生地400の構造を示し、図6(B)は、エンボス加工後のスクリーン生地400の構造を示す。
図6(A)に示すように、スクリーン生地400は、第1の層としての軟質塩化ビニール樹脂製の軟質塩ビ層410と、補強層としてのガラスクロス層420と、第2の層としてのウレタン層430とが順次積層された構造を備える。
図6(B)に示すように、軟質塩ビ層410の第1の面410Aには、スクリーン100を作製するに際して凸条部120が形成される。具体的に、軟質塩ビ層410は、厚みが0.35mmとされている。なお、第1の面410Aには表面コート(図示略)が施されている。具体的に、この表面コートは、軟質塩ビ層410の材料となる軟質塩化ビニール樹脂製のシートの表面になされている有機物による表面コートであり、この表面コートが施されていることで、反射層121Aの蒸着を良好に行うことができる。
軟質塩ビ層410の第2の面410B側には、ガラスクロス層420を介してウレタン層430が形成されている。具体的に、ガラスクロス層420は、厚みが0.1mmとされており、黒色で構成され入射光を吸収する。ガラスクロス層420は、軟質塩化ビニール樹脂のシートが伸びてしまわないように当該シート裏面にラミネートされているものである。
具体的に、ウレタン層430は、ガラスクロス層420が形成された軟質塩ビ層410の第2の面410B側にウレタン製のシートをラミネートすることで形成される。
軟質塩ビ層410の第2の面410B側には、ガラスクロス層420を介してウレタン層430が形成されている。具体的に、ガラスクロス層420は、厚みが0.1mmとされており、黒色で構成され入射光を吸収する。ガラスクロス層420は、軟質塩化ビニール樹脂のシートが伸びてしまわないように当該シート裏面にラミネートされているものである。
具体的に、ウレタン層430は、ガラスクロス層420が形成された軟質塩ビ層410の第2の面410B側にウレタン製のシートをラミネートすることで形成される。
ウレタン層430は、緩衝材であり、軟質塩ビ層410に対して弾性を有する。具体的に、ウレタン層430は、厚みが5mm〜10mmとされている。
図6(B)に示すように、スクリーン生地400は、エンボス加工後においては、表面の軟質塩ビ層410より染み出した軟質塩化ビニール樹脂とウレタンとが溶着して接合する。なお、ウレタン層430は、加熱状態でのエンボス加工によって厚みが10分の1以下まで圧縮される。
このように、スクリーン生地400は、軟質塩ビ層410を基材とし、この軟質塩ビ層410の第2の面410B側に当該軟質塩ビ層410よりも柔らかいウレタン層430を積層した構造を有している。
このように、スクリーン生地400は、軟質塩ビ層410を基材とし、この軟質塩ビ層220に軟質塩ビ層410よりも硬度が低いウレタン層430を、ガラスクロス層420を介して貼り合わせた積層構造とされている。
図6(B)に示すように、スクリーン生地400は、エンボス加工後においては、表面の軟質塩ビ層410より染み出した軟質塩化ビニール樹脂とウレタンとが溶着して接合する。なお、ウレタン層430は、加熱状態でのエンボス加工によって厚みが10分の1以下まで圧縮される。
このように、スクリーン生地400は、軟質塩ビ層410を基材とし、この軟質塩ビ層410の第2の面410B側に当該軟質塩ビ層410よりも柔らかいウレタン層430を積層した構造を有している。
このように、スクリーン生地400は、軟質塩ビ層410を基材とし、この軟質塩ビ層220に軟質塩ビ層410よりも硬度が低いウレタン層430を、ガラスクロス層420を介して貼り合わせた積層構造とされている。
上述した第2実施形態によれば、以下の効果がある。
軟質塩ビ層410が塩化ビニール樹脂製であり、ウレタン層430は、軟質塩ビ層410よりも硬度が低い。このため、スクリーン100を巻回状態で放置しても、凸条部120には、該凸条部120よりも硬度の低いウレタン層430が接して圧力が加わるため、凸条部120が変形しにくいものとすることができる。特に、軟質塩ビ層410が軟質塩化ビニール樹脂製であり、ウレタン層430は軟質塩ビ層410に対して弾性を有するため、巻回状態で放置した場合であっても、図7に示すように、ウレタン層430が凸条部120の形状に合わせてへこむため、凸条部120が変形することを、より防止できる。
また、軟質塩ビ層410が塩化ビニール樹脂製であるため、スクリーン生地400の材料費を低廉とし、かつ難燃性を向上できる。
軟質塩ビ層410が塩化ビニール樹脂製であり、ウレタン層430は、軟質塩ビ層410よりも硬度が低い。このため、スクリーン100を巻回状態で放置しても、凸条部120には、該凸条部120よりも硬度の低いウレタン層430が接して圧力が加わるため、凸条部120が変形しにくいものとすることができる。特に、軟質塩ビ層410が軟質塩化ビニール樹脂製であり、ウレタン層430は軟質塩ビ層410に対して弾性を有するため、巻回状態で放置した場合であっても、図7に示すように、ウレタン層430が凸条部120の形状に合わせてへこむため、凸条部120が変形することを、より防止できる。
また、軟質塩ビ層410が塩化ビニール樹脂製であるため、スクリーン生地400の材料費を低廉とし、かつ難燃性を向上できる。
スクリーン生地400は、軟質塩ビ層410とウレタン層430とがガラスクロス層420を介して貼り合わされた構造としている。軟質塩ビ層410が軟質塩化ビニール樹脂製であり、ウレタン層430は軟質塩ビ層410よりも柔らかいため、巻き癖をつきにくくすることができる。ガラスクロス層420を有することで、柔らかい部材の貼り合せであっても強度を得ることができ、取り扱いを容易とすることができる。
また、軟質塩ビ層410が軟質塩化ビニール樹脂製であることで、ロールエンボス加工で凸条部120を精度良く転写でき、かつ、軟質塩ビ層410の表面に爪等による傷がつき難いものとすることができる。
つまり、軟質および硬質塩化ビニール樹脂製の双方のスクリーン生地における良い特性を得ることができる。
また、軟質塩ビ層410が軟質塩化ビニール樹脂製であることで、ロールエンボス加工で凸条部120を精度良く転写でき、かつ、軟質塩ビ層410の表面に爪等による傷がつき難いものとすることができる。
つまり、軟質および硬質塩化ビニール樹脂製の双方のスクリーン生地における良い特性を得ることができる。
また、前記第1実施形態と同様、スクリーン100に対して斜方投射されるプロジェクターPJからの画像光は、スクリーン100の正面方向(視聴者方向)へ反射させ、他の光は、保護膜230で吸収させることができる。これにより、スクリーン100に表示される画像のコントラストを向上することができる。また、プロジェクターPJ本体は、画像光の輝度を抑えることができ、プロジェクターPJの光源による消費電力を低減できる。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
スクリーン生地の構造は、前記各実施形態で例示したものに限定されない。
図8から図10は、変形例によるスクリーン生地の断面を模式的に示す図である。
図8及び図9は、前記第1実施形態のスクリーン生地200の変形例であり、ガラスクロス層240が設けられている点において、前記第1実施形態とは相違する。他の点は、第1実施形態と同様である。
スクリーン生地の構造は、前記各実施形態で例示したものに限定されない。
図8から図10は、変形例によるスクリーン生地の断面を模式的に示す図である。
図8及び図9は、前記第1実施形態のスクリーン生地200の変形例であり、ガラスクロス層240が設けられている点において、前記第1実施形態とは相違する。他の点は、第1実施形態と同様である。
図8に示すスクリーン生地200は、軟質塩ビ層220の第2の面220Bにガラスクロス層240が形成されている。なお、ガラスクロス層240の構造は、前記第2実施形態のガラスクロス層420と同様である。このように、軟質塩ビ層220を硬質塩ビ層210とガラスクロス層240とで挟む構造とすることで、スクリーン生地200の表側と裏側に強度を持たせて、より巻き癖が付きにくいものとすることができる。
図9に示すスクリーン生地200は、図8に示すスクリーン生地200において、保護膜230に代えて、軟質塩化ビニール樹脂製の他の軟質塩ビ層250を形成している。具体的に、軟質塩ビ層220、ガラスクロス層240及び軟質塩ビ層250は、積層した状態での合計の厚みが0.6mmとされる。軟質塩ビ層250は、厚みが0.1mmとされている。このように、スクリーン生地200は、ガラスクロス層240を挟んで軟質塩ビ層220,250を配置した構造であってもよい。
図10は、前記第2実施形態のスクリーン生地400の変形例である。図10(A)は、エンボス加工前のスクリーン生地400を示し、図10(B)は、エンボス加工後のスクリーン生地400を示す。
図10に示すスクリーン生地400は、ガラスクロス層420とウレタン層430との間に軟質塩化ビニール樹脂製の他の軟質塩ビ層440が設けられている点において、前記第2実施形態とは相違する。他の点は、第2実施形態と同様である。具体的に、軟質塩ビ層440の厚みは、0.1mmとされる。このように、スクリーン生地400は、軟質塩ビ層440を介してガラスクロス層420とウレタン層430とを配置した構造であってもよい。軟質塩ビ層440を介することで、ウレタン層430の接着面を多くしてウレタン層430の溶着密着度を高めることができる。
図10に示すスクリーン生地400は、ガラスクロス層420とウレタン層430との間に軟質塩化ビニール樹脂製の他の軟質塩ビ層440が設けられている点において、前記第2実施形態とは相違する。他の点は、第2実施形態と同様である。具体的に、軟質塩ビ層440の厚みは、0.1mmとされる。このように、スクリーン生地400は、軟質塩ビ層440を介してガラスクロス層420とウレタン層430とを配置した構造であってもよい。軟質塩ビ層440を介することで、ウレタン層430の接着面を多くしてウレタン層430の溶着密着度を高めることができる。
本発明に係る第1の層及び第2の層の材質は、第1の層が塩化ビニール樹脂製であり、第2の層が第1の層よりも柔らかい材質であれば、前記各実施形態で例示したものに限らない。表1は、硬質塩化ビニール樹脂(硬質塩ビ)、軟質塩化ビニール樹脂(軟質塩ビ)および第2の層として適用可能な材料についての、ショアA(測定条件:JIS−K−6253の硬度)に換算した硬度を示す。
前記第1実施形態では、硬質塩ビ層210と軟質塩ビ層220とを備え、前記第2実施形態では、軟質塩ビ層410とウレタン層430とを備えるのであれば、それぞれ例示した積層構造に限定されず、例えば、さらに他の層を備えた複数の層による積層構造であってもよい。
第2実施形態および変形例におけるウレタン層430は、表1に示すように、ウレタン樹脂の他、ポリ乳酸軟質コンパウンド、TPSコンパウンド等、ウレタン樹脂と同程度の硬度のものを適用することができる。具体的に、ウレタン層430としては、表1に示したもの以外として、種々の合成ゴム、天然ゴム等が挙げられる。なお、これら材料としては、熱溶着ができることが好ましい。
第2実施形態および変形例におけるガラスクロス層420,240は、スクリーン生地200,400を補強できるのであれば、ガラスクロスで構成することに限定されず、硬質塩化ビニール樹脂等で形成してもよい。
第2実施形態および変形例におけるガラスクロス層420,240は、スクリーン生地200,400を補強できるのであれば、ガラスクロスで構成することに限定されず、硬質塩化ビニール樹脂等で形成してもよい。
前記各実施形態において、スクリーン100は、基材110の一面に立体部として凸条部120を形成したが、立体部はこれに限定されない。複数の半球凹部状または半球凸部状の形状であってもよいし、配列についても格子状であってもよい。
前記各実施形態では、プロジェクターPJを、近接投射型のプロジェクターを前提として説明したが、これに限らず、通常の焦点距離を有するプロジェクターであってもよい。また、プロジェクターPJの投射方向もスクリーン100の正面側下方からの斜方入射に限らない。
前記各実施形態において、スクリーン100は、基材110に凸条部120が同心円状に形成され、鉛直方向に並設されたものとしたが、これに限定されない。例えば、各凸条部120が水平方向に直線状に延び、鉛直方向に並設されているスクリーンであってもよい。
前記各実施形態では、プロジェクターPJを、近接投射型のプロジェクターを前提として説明したが、これに限らず、通常の焦点距離を有するプロジェクターであってもよい。また、プロジェクターPJの投射方向もスクリーン100の正面側下方からの斜方入射に限らない。
前記各実施形態において、スクリーン100は、基材110に凸条部120が同心円状に形成され、鉛直方向に並設されたものとしたが、これに限定されない。例えば、各凸条部120が水平方向に直線状に延び、鉛直方向に並設されているスクリーンであってもよい。
前記各実施形態では、図3に示すように、入射対向面121にのみ反射層121Aが形成されていたが、これに限らない。例えば、投影領域110A全体に亘って(入射対向面121のみならず非入射面122上にも)反射層121Aを形成してもよい。全体に反射層121Aを形成した後、その反射層121A上に光吸収膜を形成してもよい。
前記各実施形態では、反射層121Aは、アルミニウムの蒸着により形成したが、これに限定されない。例えば、アルミニウムをスプレーコートすることで形成してもよい。
前記各実施形態において、反射層121A上に反射層121Aを保護するための保護膜を形成してもよい。さらに、スクリーン生地200,400により作製するスクリーンは、反射型のスクリーンに限らず、各層及び膜を透明とし、反射層121Aを省略した透過型のスクリーンに適用してもよい。
前記各実施形態では、反射層121Aは、アルミニウムの蒸着により形成したが、これに限定されない。例えば、アルミニウムをスプレーコートすることで形成してもよい。
前記各実施形態において、反射層121A上に反射層121Aを保護するための保護膜を形成してもよい。さらに、スクリーン生地200,400により作製するスクリーンは、反射型のスクリーンに限らず、各層及び膜を透明とし、反射層121Aを省略した透過型のスクリーンに適用してもよい。
前記各実施形態では、基材110の凸条部120を押圧ローラー330(ロール型)で成形するとしたが、これに限らない。例えば、基材110の凸条部120を型面が平面状の平型で成形してもよい。例えば、前記第2実施形態でのスクリーン生地400は、ガラスクロス層420を上向きにして、裏面の生地がない軟質塩化ビニール樹脂製のシートを電鋳型の上にセットする。そして、セットしたシート上に、ウレタンフォームを載せ、最上部に離型材(具体的には、テフロンシート)を載せてプレスすることで形成することができる。離型材を設けることで、エンボス加工の際の離型が良好となる。
本発明のスクリーンは、近接投射型のプロジェクターに用いられるスクリーンに利用できる。
100・・・スクリーン、120・・・凸条部(立体部)、200,400・・・スクリーン生地、210・・・硬質塩ビ層(第1の層)、220・・・軟質塩ビ層(第2の層)、410・・・軟質塩ビ層(第1の層)、430・・・ウレタン層(第2の層)。
Claims (5)
- 複数の層が積層されたスクリーン生地であって、
前記複数の層は、
立体部が形成される表面層を構成する第1の層と、
前記第1の層とは別の第2の層とを備え、
前記第1の層は、塩化ビニール樹脂製であり、
前記第2の層は、前記第1の層よりも硬度が低い
ことを特徴とするスクリーン生地。 - 請求項1に記載のスクリーン生地において、
前記第1の層は、硬質塩化ビニール樹脂製であり、
前記第2の層は、軟質塩化ビニール樹脂製である
ことを特徴とするスクリーン生地。 - 請求項1または請求項2に記載のスクリーン生地において、
前記第1の層と前記第2の層とが貼り合わされた2層構造である
ことを特徴とするスクリーン生地。 - 請求項1に記載のスクリーン生地において、
前記第1の層は、軟質塩化ビニール樹脂製であり、
前記第2の層は、前記第1の層に対して弾性を有する層である
ことを特徴とするスクリーン生地。 - 請求項1から請求項4のいずれかに記載のスクリーン生地を備える
ことを特徴とするスクリーン。
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