JP2009134261A - 反射型スクリーンの製造方法、反射型スクリーン及び転写ローラ - Google Patents
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Abstract
【課題】生産性に優れ、製造コストの低廉化を図ることができ、比較的大判のスクリーンを製造する場合であっても高品質のスクリーンを製造することが可能な反射型スクリーンの製造方法を提供する。
【解決手段】山形形状からなる複数の傾斜部と反射層とを有する反射型スクリーンの製造方法であって、基材シート50を準備する基材シート準備工程と、転写面132が表面に形成された転写ローラ130と押圧ローラ124との間に基材シートを通過させることにより、基材シートの表面に複数の傾斜部22を形成する傾斜部形成工程と、傾斜部の一部に反射層を形成する反射層形成工程とを含む。転写ローラ130の転写面132は、転写ローラの表面を展開したときに複数の凹凸134が順次配列されたパターンからなり、複数の凹凸における頂点部分を結ぶ仮想線が、それぞれ円弧を描くように構成されている。
【選択図】図5
【解決手段】山形形状からなる複数の傾斜部と反射層とを有する反射型スクリーンの製造方法であって、基材シート50を準備する基材シート準備工程と、転写面132が表面に形成された転写ローラ130と押圧ローラ124との間に基材シートを通過させることにより、基材シートの表面に複数の傾斜部22を形成する傾斜部形成工程と、傾斜部の一部に反射層を形成する反射層形成工程とを含む。転写ローラ130の転写面132は、転写ローラの表面を展開したときに複数の凹凸134が順次配列されたパターンからなり、複数の凹凸における頂点部分を結ぶ仮想線が、それぞれ円弧を描くように構成されている。
【選択図】図5
Description
本発明は、反射型スクリーンの製造方法、反射型スクリーン及び転写ローラに関する。
従来、複数の傾斜部の一部に反射層が形成された反射型スクリーンが知られている(例えば、特許文献1参照。)。反射型スクリーンの基材としては、光吸収性の材料が用いられている。
従来の反射型スクリーンによれば、複数の傾斜部に形成された反射層によって、斜め方向から入射する投写光を正面に向けて反射することが可能となる。また、光吸収性の基材を用いているため、外光を吸収することができ、明るい環境においても投写画像のコントラストの向上を図ることが可能となる。
ところで、従来の反射型スクリーンを製造する方法としては、スクリーンの大きさとほぼ同じ大きさの成形金型を用いて、当該成形金型に基材の材料である樹脂を流し込んで成形・転写するプレス成形方法が考えられる。
しかしながら、プレス成形法によって反射型スクリーンを製造する場合は、一回のプレスでの生産枚数に限りがあるし、スクリーンを1枚製造するのに要する時間も比較的長いため、生産性が悪く、製造コストが高くなるという問題がある。
また、プレス成形法の場合、スクリーンの大きさとほぼ同じ大きさの成形金型を用いることから、比較的大判のスクリーンを製造することとなると成形金型自体のコストが嵩んでしまい、この点からも、スクリーンの製造コストが高くなるという問題がある。
また、プレス成形法によって比較的大判の反射型スクリーンを製造する場合、成形金型が大きくなると成形金型と基材との接触面積が増加するため、離型が容易ではなくなり、離型不良が発生する場合がある。離型不良が発生すると、スクリーン品質が低下するため好ましくない。
そこで、本発明は、上記の問題を解決するためになされたもので、生産性に優れ、製造コストの低廉化を図ることができ、比較的大判のスクリーンを製造する場合であっても高品質のスクリーンを製造することが可能な反射型スクリーンの製造方法、反射型スクリーン及び転写ローラを提供することを目的とする。
本発明の反射型スクリーンの製造方法は、山形形状からなる複数の傾斜部と前記傾斜部の一部に形成された反射層とを有する反射型スクリーンの製造方法であって、前記反射型スクリーンの基材となる基材シートを準備する基材シート準備工程と、前記山形形状からなる複数の傾斜部に対応する転写面が表面に形成された転写ローラと押圧ローラとの間に前記基材シートを通過させることにより、前記基材シートの表面に前記複数の傾斜部を形成する傾斜部形成工程と、前記傾斜部の一部に反射層を形成する反射層形成工程とを含み、前記転写ローラの前記転写面は、前記転写ローラの表面を展開したときに複数の凹凸が順次配列されたパターンからなり、前記複数の凹凸における頂点部分を結ぶ仮想線が、それぞれ円弧を描くように構成されていることを特徴とする。
このため、本発明の反射型スクリーンの製造方法によれば、上記の構成からなる転写ローラを用いて反射型スクリーンを製造することとしているため、長尺の基材シートを用いて長尺の反射型スクリーンを製造することができ、当該長尺の反射型スクリーンを所定の大きさで切断することによって、複数枚のスクリーンを比較的短時間で製造することが可能となる。すなわち、本発明の反射型スクリーンの製造方法は、上述のプレス成形法に比べて、生産性よく、かつ、比較的低コストで反射型スクリーンを製造することが可能な方法であるといえる。
また、本発明の反射型スクリーンの製造方法によれば、比較的ローラ幅(転写ローラの回転軸方向に沿った長さ)の広い転写ローラを用いることによって、比較的大判のスクリーンであっても容易に製造することができる。このときの転写ローラの大きさは、プレス成形法で用いる成形金型の大きさと比べると小型であって、転写ローラ自体のコストも成形金型に比べて安く済むことから、スクリーンの製造コストの低廉化を図ることが可能となる。
また、本発明の反射型スクリーンの製造方法によれば、転写ローラによって基材シートの表面に複数の傾斜部を形成することとしているため、転写ローラと基材シートとの接触面積はプレス成形法の場合よりも小さくなり、転写ローラと基材シートとの接触時間もプレス成形法の場合よりも短くなる。このため、比較的大判の反射型スクリーンを製造する場合であっても、比較的容易に離型することが可能となり、高品質な反射型スクリーンを製造することが可能となる。
なお、本発明の反射型スクリーンの製造方法によって製造される反射型スクリーンは、複数の傾斜部が順次配列されたパターンからなり、複数の傾斜部における頂点部分を結ぶ仮想線が、それぞれ円弧を描くように構成された複数の傾斜部を備えているため、斜め方向から入射する投写光をほぼ正面に向けて反射することが可能な反射型スクリーンとなる。
本発明の反射型スクリーンの製造方法においては、前記仮想線によって描かれる前記円弧のそれぞれは、ローラ回転方向に沿って所定のピッチで配列された同一形状の円弧であってもよいし、前記転写ローラの表面を展開したときの平面上、かつ、ローラ回転方向に沿った前記転写ローラの幅方向における中心線上の所定の点を中心として形成される同心円形状の円弧であってもよい。
本発明の反射型スクリーンの製造方法においては、前記転写ローラの前記転写面は、前記仮想線によって描かれる前記円弧の両端部側が前記円弧の中央部側よりも後に前記基材シートから離型するように構成されていることが好ましい。
転写ローラの転写面が、仮に上記とは反対に、円弧の両端部側が円弧の中央部側よりも先に基材シートから離型するように構成されている場合には、転写ローラと基材シートとの間にかかる力の逃げ場所がなく、転写後の基材シートにしわ等が発生する可能性がある。また、転写ローラと基材シートとの間に空気が入り込んでしまった場合、そのような空気の逃げ場所がなく、転写後の基材シートに気泡が入ってしまい、スクリーン品質が低下する可能性がある。
これに対し、本発明の反射型スクリーンの製造方法によれば、転写ローラの転写面が、円弧の両端部側が円弧の中央部側よりも後に基材シートから離型するように構成されているため、転写ローラと基材シートとの間に力がかかったとしても、そのような力を外に逃がすことができ、転写後の基材シートにしわ等が発生するのを抑制することが可能となる。また、転写ローラと基材シートとの間に空気が入り込んでしまった場合でも、そのような空気を外に逃がすことができるため、気泡の発生を抑制することができ、スクリーン品質の低下を抑制することが可能となる。
これに対し、本発明の反射型スクリーンの製造方法によれば、転写ローラの転写面が、円弧の両端部側が円弧の中央部側よりも後に基材シートから離型するように構成されているため、転写ローラと基材シートとの間に力がかかったとしても、そのような力を外に逃がすことができ、転写後の基材シートにしわ等が発生するのを抑制することが可能となる。また、転写ローラと基材シートとの間に空気が入り込んでしまった場合でも、そのような空気を外に逃がすことができるため、気泡の発生を抑制することができ、スクリーン品質の低下を抑制することが可能となる。
本発明の反射型スクリーンの製造方法において、前記傾斜部形成工程においては、前記転写ローラと前記基材シートとの間に紫外線硬化性樹脂を充填し、前記転写ローラの前記転写面の凹凸に充填された前記紫外線硬化性樹脂に対して紫外線を照射して当該紫外線硬化性樹脂を硬化させることにより、前記基材シート上に前記転写ローラの前記パターンを転写することが好ましい。
このような方法とすることにより、基材シート上に転写ローラのパターンを簡単にかつ精度よく転写することができ、高品質な反射型スクリーンを安価に製造することができるようになる。
本発明の反射型スクリーンの製造方法において、前記傾斜部形成工程においては、ロール状の前記基材シートを繰り出し機構によってシート状に繰り出し、前記転写ローラと前記押圧ローラとの間にシート状の前記基材シートを通過させた後、シート状の前記基材シートを巻き取り機構によってロール状に巻き取ることが好ましい。
このような方法とすることにより、ロール・トゥ・ロール方式で反射型スクリーンを製造することができることから、生産性の面で非常に優れた製造方法となる。
本発明の反射型スクリーンの製造方法において、前記反射層形成工程においては、前記基材シートにおける前記複数の傾斜部の傾斜面に交差する方向から前記反射層の材料をスプレーで吹き付けることにより、前記傾斜部の一部に前記反射層を形成することが好ましい。
本発明の反射型スクリーンの製造方法においては、例えば真空蒸着の手法を用いて傾斜部の一部に反射層を形成することもできるが、上記のような方法とすることにより、反射層を比較的容易に形成することができ、真空蒸着の手法を用いる場合に比べて製造コストの低廉化を図ることが可能となる。
本発明の反射型スクリーンの製造方法において、前記傾斜部形成工程においては、所定の厚みを有する他のシート部材を、前記基材シートに対して前記押圧ローラ側となるように、前記転写ローラと前記押圧ローラとの間に前記基材シートと同時に通過させることが好ましい。
このような方法とすることにより、転写ローラの転写性を高くすることができ、より高品質な反射型スクリーンを製造することができるようになる。
本発明の反射型スクリーンは、山形形状からなる複数の傾斜部及び前記傾斜部の一部に形成された反射層を有する反射型スクリーンであって、前記複数の傾斜部は、複数の傾斜部が順次配列されたパターンからなり、前記複数の傾斜部における頂点部分を結ぶ仮想線が、それぞれ円弧を描くように構成されていることを特徴とする。
このため、本発明の反射型スクリーンによれば、上記の構成からなる複数の傾斜部を備えているため、斜め方向から入射する投写光をほぼ正面に向けて反射することが可能となる。
また、本発明の反射型スクリーンを、上述の効果を備える本発明の反射型スクリーンの製造方法によって製造することもできるため、比較的安価で、かつ、比較的大判であっても高品質な反射型スクリーンとなる。
本発明の転写ローラは、山形形状からなる複数の傾斜部と前記傾斜部の一部に形成された反射層とを有する反射型スクリーンを製造するために用いる転写ローラであって、前記山形形状からなる複数の傾斜部に対応する転写面を表面に備え、前記転写面は、前記転写ローラの表面を展開したときに複数の凹凸が順次配列されたパターンからなり、前記複数の凹凸における頂点部分を結ぶ仮想線が、それぞれ円弧を描くように構成されていることを特徴とする。
本発明の転写ローラによれば、上記の構成からなる転写面を備えているため、上述した本発明の反射型スクリーンの製造方法の理由と同様の理由により、プレス成形法に比べて、生産性よく、かつ、比較的低コストで反射型スクリーンを製造することができ、さらには、比較的大判であっても高品質な反射型スクリーンを製造することができる。
以下、本発明の反射型スクリーンの製造方法、反射型スクリーン及び転写ローラについて、図に示す実施の形態に基づいて説明する。
[実施形態1]
図1は、実施形態1に係る反射型スクリーン10を用いたプロジェクションシステムの構成図である。図1(a)はプロジェクションシステムの一の構成図であり、図1(b)はプロジェクションシステムの他の構成図である。
図2は、実施形態1に係る反射型スクリーン10を説明するために示す図である。図2(a)は反射型スクリーン10の要部断面図であり、図2(b)は図2(a)の符号Aで示す部分を拡大して示す図である。
図3は、実施形態1に係る反射型スクリーン10の正面図である。なお、図3においては、複数の傾斜部22の配列数を簡略化して図示している。
図1は、実施形態1に係る反射型スクリーン10を用いたプロジェクションシステムの構成図である。図1(a)はプロジェクションシステムの一の構成図であり、図1(b)はプロジェクションシステムの他の構成図である。
図2は、実施形態1に係る反射型スクリーン10を説明するために示す図である。図2(a)は反射型スクリーン10の要部断面図であり、図2(b)は図2(a)の符号Aで示す部分を拡大して示す図である。
図3は、実施形態1に係る反射型スクリーン10の正面図である。なお、図3においては、複数の傾斜部22の配列数を簡略化して図示している。
図4は、実施形態1に係る反射型スクリーンの製造方法を説明するために示すフローチャートである。
図5は、実施形態1に係る反射型スクリーンの製造方法を説明するために示す図である。図5(a)は傾斜部形成装置110を示す図であり、図5(b)は傾斜部形成装置110の要部を示す斜視図である。
図6は、実施形態1に係る転写ローラ130を説明するために示す図である。図6(a)は転写ローラ130の斜視図であり、図6(b)は転写ローラ130の表面を展開して示す図であり、図6(c)は転写ローラ130の側面図であり、図6(d)は転写ローラ130の要部を拡大して示す側面図である。
図5は、実施形態1に係る反射型スクリーンの製造方法を説明するために示す図である。図5(a)は傾斜部形成装置110を示す図であり、図5(b)は傾斜部形成装置110の要部を示す斜視図である。
図6は、実施形態1に係る転写ローラ130を説明するために示す図である。図6(a)は転写ローラ130の斜視図であり、図6(b)は転写ローラ130の表面を展開して示す図であり、図6(c)は転写ローラ130の側面図であり、図6(d)は転写ローラ130の要部を拡大して示す側面図である。
図7は、実施形態1に係る反射型スクリーンの製造方法を説明するために示す図である。図7(a)〜図7(c)は基材シート50に転写ローラ130の転写面132が転写される様子を模式的に示す図である。なお、図7においては、転写ローラ130の複数の凹凸134及び基材シート50の複数の傾斜部22のそれぞれの配列数や形状等は簡略化して図示している。また、発明の理解を容易にするため、転写ローラ130及び基材シート50のそれぞれ1つの円弧を一点鎖線で図示し、他の円弧を破線で図示している。
図8は、実施形態1に係る反射型スクリーンの製造方法を説明するために示す図である。図8(a)は反射層形成装置150を示す図であり、図8(b)は基材シート50に反射層30が吹き付けられる様子を示す図である。
図8は、実施形態1に係る反射型スクリーンの製造方法を説明するために示す図である。図8(a)は反射層形成装置150を示す図であり、図8(b)は基材シート50に反射層30が吹き付けられる様子を示す図である。
実施形態1に係る反射型スクリーン10は、図1に示すように、例えば近接投写型のプロジェクタ1を備えるプロジェクションシステムに用いる反射型スクリーンであって、斜めより入射する投写光を正面に向けて反射することにより、プロジェクタ1からの画像光を拡大投影するものである。
反射型スクリーン10は、図2に示すように、山形形状からなる複数の傾斜部22を有する光吸収性の基材20と、傾斜部22の一部に形成された反射層30とを有する。複数の傾斜部22は、図3に示すように、反射型スクリーンの例えば縦方向に沿って複数の傾斜部22が所定ピッチ(例えば0.3mm)で順次配列されたパターンからなり、複数の傾斜部22における頂点部分24(図2(b)参照。)を結ぶ仮想線が、それぞれ同一形状の円弧を描くように構成されている。
実施形態1に係る反射型スクリーンの製造方法は、上述の反射型スクリーン10を製造するための方法であって、図4に示すように、「基材シート準備工程S10」、「傾斜部形成工程S20」及び「反射層形成工程S30」が順次実施される。以下、これら各工程を順次説明する。
1.基材シート準備工程S10
まず、反射型スクリーン10の基材20となる基材シート50を準備する。
まず、反射型スクリーン10の基材20となる基材シート50を準備する。
基材シート50は、光吸収性のフィラーと、弾性を有するバインダー樹脂とを有する。
フィラーとしては、例えば、カーボンブラック等の顔料や、黒色系の色素粒子等を好適に用いることができる。
バインダー樹脂としては、例えば、弾性を有する熱可塑性エラストマーを好適に用いることができる。具体的には、塩化ビニル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂などを好適に用いることができる。
フィラーとしては、例えば、カーボンブラック等の顔料や、黒色系の色素粒子等を好適に用いることができる。
バインダー樹脂としては、例えば、弾性を有する熱可塑性エラストマーを好適に用いることができる。具体的には、塩化ビニル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂などを好適に用いることができる。
なお、上記のフィラー及びバインダー樹脂のほか、添加剤として、硬化剤、帯電防止剤、防汚処理剤、バインダー樹脂の劣化を防ぐための紫外線吸収剤などを適宜添加してもよい。
2.傾斜部形成工程S20
次に、傾斜部形成装置110に基材シート50をセットして、基材シート50の表面に複数の傾斜部22を形成する。
次に、傾斜部形成装置110に基材シート50をセットして、基材シート50の表面に複数の傾斜部22を形成する。
傾斜部形成装置110は、図5(a)に示すように、ロール状の基材シート50をシート状に繰り出す繰り出し機構としての繰り出しローラ120と、繰り出しローラ120によって繰り出されたシート状の基材シート50を加熱する加熱ローラ122と、転写ローラ130と、転写ローラ130に対して基材シート50を押圧する押圧ローラ124と、補助ローラ126と、シート状の基材シート50をロール状に巻き取る巻き取り機構としての巻き取りローラ128とを備える。なお、押圧ローラ124は、図示しない冷却機構を備えており、基材シート50を除熱する機能も有する。
転写ローラ130の表面には、図6に示すように、反射型スクリーン10の複数の傾斜部22に対応する複数の凹凸134からなる転写面132が形成されている。転写ローラ130の転写面132は、転写ローラ130の表面を展開したときにローラ回転方向に沿って複数の凹凸134が所定ピッチ(例えば0.3mm)で順次配列されたパターンからなる。
転写ローラ130の転写面132は、凹凸高さhの山形形状からなる複数の凹凸134を有し、複数の凹凸134における頂点部分136を結ぶ仮想線が、同一形状の円弧を描くように構成されている。このように構成された転写ローラ130と押圧ローラ124との間に基材シート50を通過させることによって、基材シート50の表面に、複数の凹凸134の凹凸高さhと同じ高さからなる傾斜部高さH(図2(b)参照。)を有する山形形状の傾斜部22を形成することができる。また、このとき形成される複数の傾斜部22は、複数の傾斜部22における頂点部分を結ぶ仮想線が、同一形状の円弧を描くように構成されている。
また、転写ローラ130の転写面132は、図7(a)〜図7(c)に示す転写ローラ130の回転と基材シート50の流れからもわかるように、仮想線によって描かれる円弧の両端部側が円弧の中央部(円弧の中間部分)側よりも後に基材シート50から離型するように構成されている。
繰り出しローラ120によってシート状に繰り出された基材シート50は、加熱ローラ122で加熱され、転写ローラ130と押圧ローラ124との間を通過した後、補助ローラ126を経て巻き取りローラ128によってロール状に巻き取られる。
3.反射層形成工程S30
そして、傾斜部22が形成された基材シート50を反射層形成装置150にセットして、傾斜部22の一部に反射層30を形成する。
そして、傾斜部22が形成された基材シート50を反射層形成装置150にセットして、傾斜部22の一部に反射層30を形成する。
反射層形成装置150は、図8に示すように、ロール状の基材シート50をシート状に繰り出す繰り出しローラ160と、繰り出しローラ160によって繰り出されたシート状の基材シート50に対して反射層30の材料を吹き付ける吹き付け装置162と、補助ローラ164と、反射層30を乾燥するための乾燥装置166と、シート状の基材シート50をロール状に巻き取る巻き取りローラ168とを備える。
反射層形成工程においては、図8(b)に示すように、基材シート50における複数の傾斜部22の傾斜面に交差する方向から反射層30の材料をスプレーで吹き付けることにより、傾斜部22の一部に反射層30を形成することとしている。
反射層30を形成するための材料は、光を反射するフィラーと、紫外線硬化性のバインダー樹脂とからなる。反射層30を形成するための材料としては、正反射成分の大きな材料を用いることが好ましい。
フィラーとしては、例えば、シリカ、酸化チタン、雲母、硫酸バリウム、塩化バリウム又はアルミニウム等の金属粉を好適に用いることができる。
バインダー樹脂としては、例えば、塩化ビニル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂などを好適に用いることができる。
バインダー樹脂としては、例えば、塩化ビニル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂などを好適に用いることができる。
なお、上記のフィラー及びバインダー樹脂のほか、添加剤として、硬化剤、帯電防止剤、防汚処理剤、バインダー樹脂の劣化を防ぐための紫外線吸収剤などを適宜添加してもよい。
以上により、図1〜図3に示す反射型スクリーン10を製造することができる。
このように、実施形態1に係る反射型スクリーンの製造方法によれば、上記の構成からなる転写ローラ130を用いて反射型スクリーン10を製造することとしているため、長尺の基材シート50を用いて長尺の反射型スクリーンを製造することができ、当該長尺の反射型スクリーンを所定の大きさで切断することによって、複数枚のスクリーンを比較的短時間で製造することが可能となる。すなわち、実施形態1に係る反射型スクリーンの製造方法は、上述のプレス成形法に比べて、生産性よく、かつ、比較的低コストで反射型スクリーンを製造することが可能な方法であるといえる。
また、実施形態1に係る反射型スクリーンの製造方法によれば、比較的ローラ幅(転写ローラ130の回転軸方向に沿った長さ)の広い転写ローラを用いることによって、比較的大判のスクリーンであっても容易に製造することができる。このときの転写ローラの大きさは、プレス成形法で用いる成形金型の大きさと比べると小型であって、転写ローラ自体のコストも成形金型に比べて安く済むことから、スクリーンの製造コストの低廉化を図ることが可能となる。
また、実施形態1に係る反射型スクリーンの製造方法によれば、転写ローラ130によって基材シート50の表面に複数の傾斜部22を形成することとしているため、転写ローラ130と基材シート50との接触面積はプレス成形法の場合よりも小さくなり、転写ローラ130と基材シート50との接触時間もプレス成形法の場合よりも短くなる。このため、比較的大判の反射型スクリーンを製造する場合であっても、比較的容易に離型することが可能となり、高品質な反射型スクリーンを製造することが可能となる。
実施形態1に係る反射型スクリーンの製造方法によって製造される反射型スクリーン10は、複数の傾斜部22が所定ピッチで順次配列されたパターンからなり、複数の傾斜部22における頂点部分24を結ぶ仮想線が、それぞれ円弧を描くように構成された複数の傾斜部22を備えており、さらに、当該仮想線によって描かれる円弧のそれぞれは、反射型スクリーン10の縦方向に沿って所定のピッチで配列された同一形状の円弧であるため、斜め方向から入射する投写光をほぼ正面に向けて反射することが可能な反射型スクリーンとなる。
実施形態1に係る反射型スクリーンの製造方法においては、転写ローラ130の転写面132は、円弧の両端部側が円弧の中央部側よりも後に基材シート50から離型するように構成されているため、転写ローラ130と基材シート50との間に力がかかったとしても、そのような力を外に逃がすことができ、転写後の基材シート50にしわ等が発生するのを抑制することが可能となる。また、転写ローラ130と基材シート50との間に空気が入り込んでしまった場合でも、そのような空気を外に逃がすことができるため、気泡の発生を抑制することができ、スクリーン品質の低下を抑制することが可能となる。
実施形態1に係る反射型スクリーンの製造方法において、傾斜部形成工程においては、ロール状の基材シート50を繰り出しローラ120によってシート状に繰り出し、転写ローラ130と押圧ローラ124との間にシート状の基材シート50を通過させた後、シート状の基材シート50を巻き取りローラ128によってロール状に巻き取ることとしている。これにより、ロール・トゥ・ロール方式で反射型スクリーン10を製造することができることから、生産性の面で非常に優れた製造方法となる。
実施形態1に係る反射型スクリーンの製造方法において、反射層形成工程においては、基材シート50における複数の傾斜部22の傾斜面に交差する方向から反射層30の材料をスプレーで吹き付けることにより、傾斜部22の一部に反射層30を形成することとしている。これにより、反射層30を比較的容易に形成することができ、真空蒸着の手法を用いる場合に比べて製造コストの低廉化を図ることが可能となる。
実施形態1に係る反射型スクリーン10は、実施形態に係る反射型スクリーンの製造方法によって製造することができるため、比較的安価で、かつ、比較的大判であっても高品質な反射型スクリーンとなる。
実施形態1に係る転写ローラ130によれば、上記の構成からなる転写面132を備えているため、上述した実施形態1に係る反射型スクリーンの製造方法の理由と同様の理由により、プレス成形法に比べて、生産性よく、かつ、比較的低コストで反射型スクリーンを製造することができ、さらには、比較的大判であっても高品質な反射型スクリーンを製造することができる。
なお、実施形態1に係る転写ローラ130は、複合NC加工機によって比較的容易に製造することができる。また、ローラの表面にキズを付けた後、硫酸等でエッチングして転写パターンの形状を形成する手法によっても、転写ローラ130を比較的容易に製造することができる。
[実施形態2]
図9は、実施形態2に係る転写ローラ230を説明するために示す図である。図9(a)は転写ローラ230の斜視図であり、図9(b)は転写ローラ230の表面を展開して示す図であり、図9(c)は転写ローラ230の断面図であり、図9(d)は転写ローラ230の要部拡大断面図である。
図10は、実施形態2に係る反射型スクリーンの製造方法を説明するために示す図である。図10(a)〜図10(c)は基材シート50に転写ローラ230の転写面232が転写される様子を模式的に示す図である。なお、図10においては、転写ローラ230の複数の凹凸234及び基材シート50の複数の傾斜部26のそれぞれの配列数や形状等は簡略化して図示している。また、図10において、図7と同一の部材については同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
図9は、実施形態2に係る転写ローラ230を説明するために示す図である。図9(a)は転写ローラ230の斜視図であり、図9(b)は転写ローラ230の表面を展開して示す図であり、図9(c)は転写ローラ230の断面図であり、図9(d)は転写ローラ230の要部拡大断面図である。
図10は、実施形態2に係る反射型スクリーンの製造方法を説明するために示す図である。図10(a)〜図10(c)は基材シート50に転写ローラ230の転写面232が転写される様子を模式的に示す図である。なお、図10においては、転写ローラ230の複数の凹凸234及び基材シート50の複数の傾斜部26のそれぞれの配列数や形状等は簡略化して図示している。また、図10において、図7と同一の部材については同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
図11は、実施形態2に係る反射型スクリーン12の正面図である。なお、図11においては、複数の傾斜部26の配列数を簡略化して図示している。
図12は、実施形態2に係る反射型スクリーン12を説明するために示す図である。図12(a)は実施形態2に係る反射型スクリーン12を用いたプロジェクションシステムの構成図であり、図12(b)は複数の凹凸における頂点部分を結ぶ仮想線を示す図である。
図12は、実施形態2に係る反射型スクリーン12を説明するために示す図である。図12(a)は実施形態2に係る反射型スクリーン12を用いたプロジェクションシステムの構成図であり、図12(b)は複数の凹凸における頂点部分を結ぶ仮想線を示す図である。
実施形態2に係る反射型スクリーンの製造方法は、基本的には実施形態1に係る反射型スクリーンの製造方法と同様の工程を有するが、傾斜部形成工程において使用する転写ローラの構成が実施形態1に係る反射型スクリーンの製造方法とは異なる。
すなわち、転写ローラ230は、図9に示すように、転写ローラ230の表面に、後述する反射型スクリーン12の複数の傾斜部26に対応する複数の凹凸234からなる転写面232が形成されている。転写ローラ230の転写面232は、転写ローラ230の表面を展開したときに複数の凹凸234が順次配列されたパターンからなる。
転写ローラ230の転写面232は、凹凸高さhの山形形状からなる複数の凹凸234を有し、複数の凹凸234における頂点部分236を結ぶ仮想線が、それぞれ円弧を描くように構成され、さらには、当該仮想線によって描かれる円弧のそれぞれは、転写ローラ230の表面を展開したときの平面上、かつ、ローラ回転方向に沿った転写ローラ230の幅方向における中心線上の所定の点を中心として形成される同心円形状の円弧を描くように構成されている。このように構成された転写ローラ230と押圧ローラ124との間に基材シート50を通過させることによって、基材シート50の表面に、複数の凹凸234の凹凸高さhと同じ高さからなる傾斜部高さH(図2(b)参照。)を有する山形形状の傾斜部26を形成することができる。
また、転写ローラ230の転写面232は、図10(a)〜図10(c)に示す転写ローラ230の回転と基材シート50の流れからもわかるように、仮想線によって描かれる円弧の両端部側が円弧の中央部(円弧の中間部分)側よりも後に基材シート50から離型するように構成され、さらに、転写ローラ230が1回転することで反射型スクリーン1枚分が形成されるように構成されている。
また、実施形態2に係る反射型スクリーンの製造方法によって製造される反射型スクリーン12は、図11及び図12に示すように、複数の傾斜部26が順次配列されたパターンからなり、複数の傾斜部26における頂点部分28を結ぶ仮想線r1,r2,…rnが、それぞれ円弧を描くように構成され、当該円弧が反射型スクリーン12の幅方向における中心線上の所定の点Pを中心して形成される同心円形状の円弧を描くように構成された複数の傾斜部26を備えている。なお、点Pは、図12に示すように、プロジェクタ1を設置したときのプロジェクタ1の光軸L1と反射型スクリーン12の幅方向における中心線L2とが交差する点である。
このように、実施形態2に係る反射型スクリーンの製造方法は、実施形態1に係る反射型スクリーンの製造方法とは、傾斜部形成工程において使用する転写ローラの構成が異なるが、実施形態1に係る反射型スクリーンの製造方法と同様に、転写ローラを用いて反射型スクリーンを製造することとしているため、長尺の基材シート50を用いて長尺の反射型スクリーンを製造することができ、当該長尺の反射型スクリーンを所定の大きさで切断することによって、複数枚のスクリーンを比較的短時間で製造することが可能となる。
実施形態2に係る反射型スクリーンの製造方法は、傾斜部形成工程において使用する転写ローラの構成が異なる点以外では、実施形態1に係る反射型スクリーンの製造方法と同様の工程を有するため、実施形態1に係る反射型スクリーンの製造方法が有する効果のうち該当する効果をそのまま有する。
実施形態2に係る反射型スクリーンの製造方法によって製造される反射型スクリーン12は、複数の傾斜部26が順次配列されたパターンからなり、複数の傾斜部26における頂点部分28を結ぶ仮想線が、それぞれ円弧を描くように構成された複数の傾斜部26を備えており、さらに、当該仮想線によって描かれる円弧のそれぞれは、反射型スクリーン12の幅方向における中心線上の所定の点を中心として形成される同心円形状の円弧であため、実施形態1に係る反射型スクリーンの製造方法によって製造される反射型スクリーン10と同様に、斜め方向から入射する投写光をほぼ正面に向けて反射することが可能な反射型スクリーンとなる。
実施形態2に係る転写ローラ230によれば、上記の構成からなる転写面232を備えているため、上述した実施形態1に係る反射型スクリーンの製造方法の理由と同様の理由により、プレス成形法に比べて、生産性よく、かつ、比較的低コストで反射型スクリーンを製造することができ、さらには、比較的大判であっても高品質な反射型スクリーンを製造することができる。
以上、本発明の反射型スクリーンの製造方法、反射型スクリーン及び転写ローラを上記の各実施形態に基づいて説明したが、本発明は上記の各実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
(1)上記各実施形態においては、傾斜部形成工程として、転写ローラ130,230と押圧ローラ124との間に基材シート50のみを通過させる場合を例示して説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、所定の厚みを有する他のシート部材を、転写ローラと押圧ローラとの間に基材シートと同時に通過させることとしてもよい。
図13は、変形例に係る反射型スクリーンの製造方法を説明するために示す図である。
傾斜部形成装置112は、図13に示すように、上述の傾斜部形成装置110の構成にさらに、ロール状の他のシート部材60をシート状に繰り出す繰り出しローラ140と、補助ローラ142,144,146と、シート状の他のシート部材60をロール状に巻き取る巻き取りローラ148とを備える。これにより、転写ローラの転写性を高くすることができ、より高品質な反射型スクリーンを製造することができるようになる。
なお、他のシート部材60としては、基材シート50と同一材料からなるシートを用いてもよいし、基材シート50と異なる材料・厚みからなるシートを用いてもよい。また、上記した変形例における傾斜部形成装置112においては、補助ローラ144に加熱機能を持たせることとしてもよい。
図13は、変形例に係る反射型スクリーンの製造方法を説明するために示す図である。
傾斜部形成装置112は、図13に示すように、上述の傾斜部形成装置110の構成にさらに、ロール状の他のシート部材60をシート状に繰り出す繰り出しローラ140と、補助ローラ142,144,146と、シート状の他のシート部材60をロール状に巻き取る巻き取りローラ148とを備える。これにより、転写ローラの転写性を高くすることができ、より高品質な反射型スクリーンを製造することができるようになる。
なお、他のシート部材60としては、基材シート50と同一材料からなるシートを用いてもよいし、基材シート50と異なる材料・厚みからなるシートを用いてもよい。また、上記した変形例における傾斜部形成装置112においては、補助ローラ144に加熱機能を持たせることとしてもよい。
(2)上記各実施形態においては、上述の構成からなる傾斜部形成装置110を用い、転写ローラ130,230と押圧ローラ124との間に基材シート50を単に通過させることにより、基材シート50の表面に複数の傾斜部22,26を形成する場合を例示して説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、傾斜部形成装置110の構成にさらに、転写ローラ130,230と基材シート50との間に紫外線硬化性樹脂を充填する(流し込む)樹脂充填装置と、転写ローラの前記転写面の凹凸に充填された紫外線硬化性樹脂に対して紫外線を照射する紫外線照射装置とを備える他の傾斜部形成装置を用いてもよい。この場合、傾斜部形成工程においては、樹脂充填装置によって転写ローラ130,230と基材シート50との間に紫外線硬化性樹脂を充填し、紫外線照射装置によって転写ローラ130,230の転写面132,232の凹凸134,234に充填された紫外線硬化性樹脂を硬化させることにより、基材シート50上に転写ローラ130,230のパターンを転写することとすれば、基材シート50上に転写ローラ130,230のパターンを簡単にかつ精度よく転写することができ、高品質な反射型スクリーンを安価に製造することができるようになる。
(3)上記各実施形態においては、転写面132,232を構成する複数の凹凸134,234は、図6及び図9に示すような頂点を有する山形形状であったが、本発明はこれに限定されるものではなく、頂点を有しない山形形状(例えば、かまぼこ形状、球形状)であってもよい。
(4)上記各実施形態においては、転写面132,232を構成する複数の凹凸134,234の凹凸高さhは、転写ローラ130,230のどの部分においても同じ高さとなるように構成されていたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、転写面132,232を構成する複数の凹凸134,234の凹凸高さhは、転写ローラ130,230の幅方向(ローラ回転軸方向)に沿って徐々に高さが変化していてもよいし、転写ローラ130,230の回転方向に沿って徐々に高さが変化していてもよい。これにより、スクリーンに入射する投写光を正面に向けてより真っ直ぐに反射することが可能な反射型スクリーンを製造することが可能となる。
(5)上記各実施形態においては、反射層30の材料をスプレーで吹き付けることにより、傾斜部22,26の一部に反射層30を形成することとしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、他の手法(例えば、スクリーン印刷、真空蒸着など)によって反射層を形成することとしてもよい。
(6)上記各実施形態においては、傾斜部形成装置110を用いて傾斜部22,26を形成した基材シート50を一旦ロール状に巻き取った後で、ロール状の基材シート50を反射層形成装置150にセットすることとしていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、傾斜部形成装置110と反射層形成装置150とが組み合わされたスクリーン製造装置を用い、傾斜部22,26の形成と反射層30の形成とを連続して行うこととしてもよい。
(7)上記各実施形態においては、反射型のプロジェクションシステムに用いるための反射型スクリーンの製造方法について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。基材シートとして、光透過性の材料からなる基材シートを用い、反射型スクリーンの前面から入射する光を反射型スクリーンの後方に向けて射出するように反射層を構成すれば、いわゆる透過型スクリーンとなり、透過型のプロジェクションシステムに用いることも可能となる。
1…プロジェクタ、2…反射ミラー、10,12…反射型スクリーン、20…基材、22,26…傾斜部、24,28…傾斜部の頂点部分、30…反射層、50…基材シート、60…他のシート部材、110,112…傾斜部形成装置、120,140,160…繰り出しローラ、122…加熱ローラ、124…押圧ローラ、126,142,144,146,164…補助ローラ、128,148,168…巻き取りローラ、130,230…転写ローラ、132,232…転写面、134,234…複数の凹凸、136,236…複数の凹凸の頂点部分、150…反射層形成装置、162…吹き付け装置、166…乾燥装置
Claims (10)
- 山形形状からなる複数の傾斜部と前記傾斜部の一部に形成された反射層とを有する反射型スクリーンの製造方法であって、
前記反射型スクリーンの基材となる基材シートを準備する基材シート準備工程と、
前記山形形状からなる複数の傾斜部に対応する転写面が表面に形成された転写ローラと押圧ローラとの間に前記基材シートを通過させることにより、前記基材シートの表面に前記複数の傾斜部を形成する傾斜部形成工程と、
前記傾斜部の一部に反射層を形成する反射層形成工程とを含み、
前記転写ローラの前記転写面は、前記転写ローラの表面を展開したときに複数の凹凸が順次配列されたパターンからなり、前記複数の凹凸における頂点部分を結ぶ仮想線が、それぞれ円弧を描くように構成されていることを特徴とする反射型スクリーンの製造方法。 - 請求項1に記載の反射型スクリーンの製造方法において、
前記仮想線によって描かれる前記円弧のそれぞれは、ローラ回転方向に沿って所定のピッチで配列された同一形状の円弧であることを特徴とする反射型スクリーンの製造方法。 - 請求項1に記載の反射型スクリーンの製造方法において、
前記仮想線によって描かれる前記円弧のそれぞれは、前記転写ローラの表面を展開したときの平面上、かつ、ローラ回転方向に沿った前記転写ローラの幅方向における中心線上の所定の点を中心として形成される同心円形状の円弧であることを特徴とする反射型スクリーンの製造方法。 - 請求項1〜3のいずれかに記載の反射型スクリーンの製造方法において、
前記転写ローラの前記転写面は、前記仮想線によって描かれる前記円弧の両端部側が前記円弧の中央部側よりも後に前記基材シートから離型するように構成されていることを特徴とする反射型スクリーンの製造方法。 - 請求項1〜4のいずれかに記載の反射型スクリーンの製造方法において、
前記傾斜部形成工程においては、
前記転写ローラと前記基材シートとの間に紫外線硬化性樹脂を充填し、前記転写ローラの前記転写面の凹凸に充填された前記紫外線硬化性樹脂に対して紫外線を照射して当該紫外線硬化性樹脂を硬化させることにより、前記基材シート上に前記転写ローラの前記パターンを転写することを特徴とする反射型スクリーンの製造方法。 - 請求項1〜5のいずれかに記載の反射型スクリーンの製造方法において、
前記傾斜部形成工程においては、
ロール状の前記基材シートを繰り出し機構によってシート状に繰り出し、前記転写ローラと前記押圧ローラとの間にシート状の前記基材シートを通過させた後、シート状の前記基材シートを巻き取り機構によってロール状に巻き取ることを特徴とする反射型スクリーンの製造方法。 - 請求項1〜6のいずれかに記載の反射型スクリーンの製造方法において、
前記反射層形成工程においては、
前記基材シートにおける前記複数の傾斜部の傾斜面に交差する方向から前記反射層の材料をスプレーで吹き付けることにより、前記傾斜部の一部に前記反射層を形成することを特徴とする反射型スクリーンの製造方法。 - 請求項1〜7のいずれかに記載の反射型スクリーンの製造方法において、
前記傾斜部形成工程においては、所定の厚みを有する他のシート部材を、前記基材シートに対して前記押圧ローラ側となるように、前記転写ローラと前記押圧ローラとの間に前記基材シートと同時に通過させることを特徴とする反射型スクリーンの製造方法。 - 山形形状からなる複数の傾斜部及び前記傾斜部の一部に形成された反射層を有する反射型スクリーンであって、
前記複数の傾斜部は、複数の傾斜部が順次配列されたパターンからなり、前記複数の傾斜部における頂点部分を結ぶ仮想線が、それぞれ円弧を描くように構成されていることを特徴とする反射型スクリーン。 - 山形形状からなる複数の傾斜部と前記傾斜部の一部に形成された反射層とを有する反射型スクリーンを製造するために用いる転写ローラであって、
前記山形形状からなる複数の傾斜部に対応する転写面を表面に備え、
前記転写面は、前記転写ローラの表面を展開したときに複数の凹凸が順次配列されたパターンからなり、前記複数の凹凸における頂点部分を結ぶ仮想線が、それぞれ円弧を描くように構成されていることを特徴とする転写ローラ。
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CN114624949A (zh) * | 2022-03-09 | 2022-06-14 | 广州西岛电子科技有限公司 | 一种抗光幕、设备以及制备方法 |
WO2023199926A1 (ja) * | 2022-04-15 | 2023-10-19 | デクセリアルズ株式会社 | スクリーン及びその製造方法、並びに金型 |
-
2008
- 2008-09-11 JP JP2008232975A patent/JP2009134261A/ja not_active Withdrawn
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