JP6351251B2 - 定着装置、及びその定着装置を備える画像形成装置 - Google Patents
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Description
導電層を有する筒状の回転体と、前記回転体の内部に配置され、螺旋軸が前記回転体の母線方向と実質平行である螺旋形状部を有し、前記導電層を電磁誘導発熱させる交番磁界を形成するためのコイルと、前記螺旋形状部の中に前記母線方向に沿って配置され、前記交番磁界の磁力線を誘導するための磁性コアと、前記回転体と共にニップ部を形成する加圧部材と、を有し、前記ニップ部で画像を担持する記録材を搬送しながら加熱し画像を記録材に定着する定着装置において、
前記磁性コアは、材質が強磁性体で、前記回転体の外部でループを形成しない形状であり、
前記導電層のパーミアンスと前記導電層と前記磁性コアの間の領域のパーミアンスとの和が前記磁性コアのパーミアンスの28%以下であり、
前記回転体の温度を検知する温度検知部材を有し、前記温度検知部材の検知温度の回転体1回転周期の変動量が所定量より大きい場合、前記回転体の通電を停止することを特徴とする。
導電層を有する筒状の回転体と、前記回転体の内部に配置され、螺旋軸が前記回転体の母線方向と実質平行である螺旋形状部を有し、前記導電層を電磁誘導発熱させる交番磁界を形成するためのコイルと、前記螺旋形状部の中に前記母線方向に沿って配置され、前記交番磁界の磁力線を誘導するための磁性コアと、前記回転体と共にニップ部を形成する加圧部材と、を有し、前記ニップ部で画像を担持する記録材を搬送しながら加熱し画像を記録材に定着する定着装置において、
前記磁性コアは、材質が強磁性体で、前記回転体の外部でループを形成しない形状であり、
前記導電層のパーミアンスと前記導電層と前記磁性コアの間の領域のパーミアンスとの和が前記磁性コアのパーミアンスの28%以下であり、
前記回転体の温度を検知する温度検知部材を有し、前記温度検知部材の検知温度の回転体1回転周期の変動量が所定量より大きい場合、異常を報知することを特徴とする。
(3)上記の目的を達成するために、本発明に係る画像形成装置は、
記録材に画像を形成する画像形成部と、記録材に形成された画像を記録材に定着する定着部と、を有する画像形成装置において、
前記定着部として上記の(1)又は(2)に記載の定着装置を備えることを特徴とする。
(1)画像形成装置100
図2を参照して、定着装置を搭載する画像形成装置を説明する。図2は電子写真記録技術を用いた画像形成装置(本参考例ではモノクロプリンタ)100の一例の概略構成を表わす断面図である。
図3、図4を参照して、本参考例の定着装置110を説明する。図3は本参考例に係る通電発熱方式の定着装置110の一例の概略構成を表わす断面図である。図4は図3に示す定着装置110の記録材搬送側からの概略構成を表わす正面図である。
図5に、定着装置110を立ち上げ、記録材P上の未定着トナー画像Tが定着可能となる温調目標温度まで昇温する過程におけるフィルム1の温度推移を示す。図5に示す温度推移は、加圧ローラ8の回転に追従してフィルム1が回転する状態における温度推移である。図5において、一点鎖線は、フィルム破損が発生していない場合の温度推移を表わしている。実線は、フィルム1に流れる電流の向きを遮るようにフィルム破損が発生した場合のフィルム破損端B、及びフィルム破損端C(図6(c)、(d)参照)での温度推移を表している。
次に、本参考例のフィルム1回転周期の温度推移に基づく、フィルム破損検知方法について説明する。図7は、フィルム破損の大きさによるフィルム1の表面温度の違いを、フィルム2回転分の時間で示した模式図である。図7では、フィルム回転方向のフィルム破損間の距離(図6(c)に示すフィルム1の回転方向におけるフィルム破損端Bとフィルム破損端Cとの間の距離を指す)を、破損長さとした。
プリンタコントローラ301がプリント指令を取り込み次第、エンジン制御部302は、モータMを駆動すると共に、温調目標温度となるように定着装置110の立上げ動作を開始する。
定着温度制御部303は、定着装置110の立上げ動作が開始されたと同時に、フィルム1の長手方向中央、長手方向左端部、及び長手方向右端部の検温素子9,10,11で、フィルム1回転周期の温度の変化量(温度の変動量)のモニターを開始する。
エンジン制御部302は、フィルム1回転周期の変動量が所定値以下か否かを判断する。フィルム1回転周期の変動量は、検温素子9,10,11が検知した温度推移を基に定着温度制御部303が演算する。
フィルム1回転周期の変動量が所定値以下である場合、フィルム1の長手方向中央の検温素子9の検知温度が、温調目標温度に到達したか否かを定着温度制御部303が判断する。温調目標温度に到達しない場合は、Step1−3に戻る。
フィルム1回転周期の変動量が所定値以下で、かつ、検温素子9の検知温度が温調目標温度に到達した場合は、定着装置110としてプリント可能な状況であると判断し、画像形成装置100の不図示の制御部にPrint Readyを報知する。
Step1−3において、フィルム1回転周期の変動量が所定値より大きい場合、画像弊害を引き起こす可能性がある、フィルム破損が発生していると定着温度制御部303が判断し、その旨をエンジン制御部302へ報知する。
フィルム破損が発生していると判断された場合は、エンジン制御部302が、即座に通電制御部304からのフィルム1への電力供給を停止する。
プリンタコントローラ301は、ホストコンピュータ311を介してユーザへ定着装置110の異常を報知する。或いは、画像形成装置本体100Aに設けられたオペレーションパネルを介してユーザへ定着装置110の異常を報知する。
定着装置110の他の例を説明する。本実施例に示す定着装置110は、記録材Pが担持する未定着トナー画像Tを電磁誘導発熱する円筒状のフィルム(スリーブ)21の熱で記録材に加熱定着する電磁誘導発熱方式の装置である。
図9は本実施例に係る電磁誘導加熱方式の定着装置110の一例の概略構成を表わす断面図である。図10は図9に示す定着装置110の記録材搬送側からの概略構成を表わす正面図である。
未定着トナー画像Tを担持する記録材Pはニップ部Nで挟持搬送されながらトナー画像にフィルム21の熱とニップ圧が印加され、これによりトナー画像は記録材上に加熱定着される。
t: フィルム厚み
f: 周波数
Bm: 最大磁束密度
ρ: 抵抗率
ke: 比例定数
磁性コア22より生じる磁力線は、フィルム21の回転軸線Xの方向(図11参照)と平行に生じるため、周回電流Jは、フィルムの回転軸線の方向と直交する周回方向に流れる。
図13に、定着装置110を立ち上げ、記録材P上の未定着トナー画像Tが定着可能となる温調目標温度まで昇温する過程におけるフィルム21の温度推移を示す。図13に示す温度推移は、参考例と同様、加圧ローラ25の回転に追従してフィルム21が回転する状態における温度推移である。図14は、フィルム21に流れる電流を遮るようにフィルム破損が発生した場合に、フィルムの1回転周期でフィルムの表面温度が変動する現象を説明するための図である。図14において矢印は電流の向きと電流密度を表している。
Xはフィルム21の回転軸線である。
本実施例の定着装置110におけるフィルム破損検知方法、及びフィルム破損を検知した場合の画像形成装置の動作は、参考例の定着装置110と同様、フィルム破損検知シーケンスとしてメモリに記憶され、エンジン制御部302によって実行される。本実施例のフィルム破損検知シーケンスも、実施例1と同様、温調目標温度に到達する前の定着装置110の立上げ時に実行される。本実施例のフィルム破損検知シーケンスは、図1のStep1−3で、フィルム1回転周期の温度の変動量として、フィルム1回転周期の最大温度と基準温度(平均温度)との差分を用いた点を除いて、参考例と同じである。
(1)定着装置110の発熱メカニズム
図18の(a)を用いて本実施例の定着装置110の発熱メカニズムについて説明する。
ところで、図18(a)の磁性コア22はループを形成しておらず端部を有する形状である。図18(b)のような磁性コア22が導電層21aの外でループを形成している定着装置における磁力線は、磁性コアに誘導されて導電層の内側から外側に出て内側に戻る。
そこで、定着装置110における外側ルートを通る磁力線の割合を磁力線の通り易さをパーミアンスという指標を用いて表す。まず、一般的な磁気回路の考え方について説明する。磁力線が通る磁路の回路を電気回路に対して磁気回路という。磁気回路において磁束を計算する際、電気回路の電流の計算に準じて行うことができる。磁気回路は、電気回路に関するオームの法則が適用可能である。電気回路の電流に対応する磁束をΦと、起電力に対応する起磁力をVと、電気抵抗に対応する磁気抵抗をRと、すると、次の式(501)を満たす。
しかし、ここでは原理をより理解しやすく説明するために磁気抵抗Rの逆数であるパーミアンスPを用いて説明する。パーミアンスPを用いると、上式(501)は次の式(502)ように表せる。
更に、このパーミアンスPは、磁路の長さをBと、磁路の断面積をSと、磁路の透磁率をμと、すると下記の式(503)のように表せる。
で表される。パーミアンスPは、断面積S及び透磁率μに比例し、磁路の長さBに反比例する。
また、φc、φa_in、φs、φa_outはそれぞれ以下の式(505)〜(508)で表される。
φs=Ps×Vm ・・・(506)
φa_in=Pa_in×Vm ・・・(507)
φa_out=Pa_out・Vm ・・・(508)
よって、式(504)に(505)〜(508)を代入するとPa_outは次の式(509)示すように表される。
=(Pa_in+Ps+Pa_out)×Vm
∴Pa_out=Pc−Pa_in−Ps ・・・(509)
図19の(b)より、磁性コア22の断面積をSc、導電層21aの内側の断面積をSa_in、導電層21a自身の断面積をSs、とすると、Pcは以下のように、「透磁率×断面積」で表すことができ、単位は[H・m]である。
Pa_in=μ0・Sa_in=μ0・π・((a2)2−(a1)2) ・・・(511)
Ps=μ2・Ss=μ2・π・((a3)2−(a2)2) ・・・(512)
これらの(510)〜(512)を式(509)に代入すると、Pa_outは
式(513)で表せる。
=μ1・Sc−μ0・Sa_in−μ2・Ss
=π・μ1・(a1)2
−π・μ0・((a2)2−(a1)2)
−π・μ2・((a3)2−(a2)2) ・・・(513)
上記の式(513)を使用することによって導電層21aの外側を通る磁力線の割合であるPa_out/Pcを計算することができる。
Pa_in=1.3×10−10+2.5×10−10[H・m]
Ps=1.9×10−12[H・m]
これらの値を用いて、次の式(514)からPa_out/Pc計算することができる。
尚、磁性コア22を長手方向で複数に分割し、分割した各磁性コア同士の間に空隙(ギャップ)を設ける場合もある。この場合、この空隙が空気又は比透磁率が1.0とみなせるものや磁性コア22の比透磁率よりもずっと小さいもので満たされている場合、磁性コア全体の磁気抵抗Rは大きくなり磁力線を誘導する機能が劣化することになる。
(Rm_g1+Rm_g2+・・・・・+Rm_g9)・・・(515)
本構成の場合は、磁性コアの形状と材質、ギャップ幅は一様であるので、Rm_cの足し合わせた合計をΣRm_c、Rm_gの足し合わせた合計をΣRm_gとすると、次の
式(516)〜(518)のように表せる。
Rm_c=Lc/(μc・Sc)・・・(517)
Rm_g=Lg/(μg・Sg)・・・(518)
式(516)に式(517)及び式(518)を代入して、長手全体の磁気抵抗
Rm_allは次の式(519)のように表せる。
=(Lc/(μc・Sc))×10+(Lg/(μg・Sg))×9
・・・(519)
ここで、単位長さ当たりの磁気抵抗Rmは、Lcの足し合わせた合計をΣLc、Lgの足し合わせた合計をΣLgとすると次の式(520)となる。
=Rm_all/(L×10+Lg×9)・・・(520)
以上から、単位長さあたりのパーミアンスPmは、以下の式(521)ように求められる。
=(ΣLc+ΣLg)/[{ΣLc/(μc+Sc)}+{ΣLg/(μg+S
g)}]
・・・(521)
ギャップLgを大きくすることは、磁性コア22の磁気抵抗の増加(パーミアンスの低下)につながる。本実施例の定着装置を構成する上で、発熱原理上、磁性コア22の磁気抵抗が小さく(パーミアンスが大きく)なるように設計することが望ましいため、ギャップを設けることはあまり望ましくない。しかし、磁性コア22の破損防止のために磁性コア2を複数に分割してギャップを設ける場合がある。
次に、本実施例の定着装置で必要な電力の変換効率について述べる。例えば、電力の変換効率が80%である場合、残り20%の電力は導電層以外のコイルやコア等で熱エネルギーに変換されて消費される。電力の変換効率が低い場合は、磁性コアやコイル等の発熱すべきでないものが発熱し、それらを冷却するための対策を講じる必要性がある場合がある。
・・・(522)
励磁コイル22に供給して導電層21a以外で消費される電力は、励磁コイルの抵抗による損失、磁性コア材料の磁気特性による損失などがある。
この回路に流れる電流は、R1により損失する。即ちR1はコイル及び磁性コアによる損失を表している。
Mは励磁コイルと導電層の相互インダクタンスを表す。
式(527)から式(528)を導出できる。
効率(電力の変換効率)は、抵抗R2の消費電力/(抵抗R1の消費電力+抵抗R2の消費電力)で表されるから式(529)のように表せる。
導電層の装着前の直列等価抵抗R1と、装着後の直列等価抵抗Rxを測定すると、励磁コイルに供給した電力のうち、どれだけの電力が導電層で消費されるかを示す電力の変換効率を求めることが出来る。
R1=103mΩ、Rx=2.2Ωとなり、この時電力の変換効率は式(529)により、95.3%と求めることが出来る。以後この電力の変換効率を用いて、定着装置の性能を評価する。
本構成は、磁性コアの断面積が26.5mm2(5.75mm×4.5mm)で、導電層の直径が143.2mmであり、外側ルートを通る磁束の割合は64%である。この装置のインピーダンスアナライザによって求めた電力の変換効率は54.4%であった。電力の変換効率は定着装置に投入した電力のうち、導電層の発熱に寄与した分を示すパラメータである。従って、最大1000W出力可能な定着装置として設計しても約450Wが損失となり、その損失はコイル及び磁性コアの発熱となる。
本構成は、磁性コアの断面積はP1と同じで、導電層の直径が127.3mmであり、外側ルートを通る磁束の割合は71.2%である。この装置のインピーダンスアナライザによって求めた電力の変換効率は70.8%である。定着装置のスペックによっては、コイル及びコアの昇温が課題になる場合がある。
本構成は、磁性コアの断面積はP1と同じであり、導電層の直径が63.7mmの場合である。この装置のインピーダンスアナライザによって求められる電力の変換効率は83.9%である。磁性コア及びコイル等に定常的に熱量が発生するものの、冷却手段が必要なレベルではない。
本構成は、磁性コアの断面積がP1と同じであり、円筒体の直径が47.7mmの場合である。この装置でインピーダンスアナライザによって求められる電力の変換効率は94.7%である。本構成の定着装置を60枚/分の印字動作ができる高スペックな装置(導電層の回転速度は330mm/sec)で導電層の表面温度を180℃に維持する場合であっても、励磁コイルやコイル等は、180℃以上に達することはない。従って、磁性コアやコイル等を冷却する冷却手段及び特別な耐熱設計は不要である。
導電層の外側ルートを通過する磁束の割合が72%以上であることは、導電層のパーミアンスと導電層の内側(導電層と磁性コアの間の領域)のパーミアンスとの和が磁性コアのパーミアンスの28%以下であることと等価である。従って、本実施例の特徴的な構成の一つは、磁性コアのパーミアンスをPc、導電層の内側のパーミアンスをPa、導電層のパーミアンスPsとした時に、次の式(529)を満足することである。
また、パーミアンスの関係式を磁気抵抗に置き換えて表現すると下記の式(530)になる。
ただし、RsとRaの合成磁気抵抗Rsaは以下の式(531)ように計算する。
Rc:磁性コアの磁気抵抗
Rs:導電層の磁気抵抗
Ra:導電層と磁性コアとの間の領域の磁気抵抗
Rsa:RsとRaの合成磁気抵抗
上記のパーミアンスもしくは磁気抵抗の関係式を、定着装置の記録材の最大搬送領域全域で、円筒形回転体の母線方向に直交する方向の断面において満足することが望ましい。同様に、本実施例のレンジR2の定着装置は導電層の外側ルートを通過する磁束の割合が92%以上である。
上記のパーミアンスの関係式を磁気抵抗の関係式に変換すると以下の式(533)ようになる。
更に、本実施例のレンジR3の定着装置は導電層の外側ルートを通過する磁束の割合が95%以上である。
上記のパーミアンスの関係式(534)を磁気抵抗の関係式に変換すると以下の式
(535)になる。
ところで、定着装置の最大の画像領域内の部材等が長手方向で均一な断面構成を有している定着装置についてパーミアンス及び磁気抵抗の関係式を示した。ここでは、長手方向で定着装置を構成する部材が不均一な断面構成を有する定着装置について説明する。図26は、導電層の内側(磁性コアと導電層の間の領域)に温度検知部材240を有している。その他の構成は本実施例と同様で、定着装置は導電層を有するフィルム21と、磁性コア22と、ニップ部形成部材24と、を備える。
ここで、導電層と磁性コアとの間の領域の単位長さ当たりの磁気抵抗raは、フィルムガイドrfの単位長さ当たりの磁気抵抗と導電層の内側の磁気抵抗rairの単位長さ当たりの磁気抵抗との合成磁気抵抗である。従って、下記の式(536)を用いて計算できる。
計算の結果、領域1における磁気抵抗ra1、及び、領域1における磁気抵抗rs1は下記のようになる。
rs1=5.3×1011[1/(H・m)]
また、領域3は領域1と同じであるから下記のようになる。
ra3=2.7×109[1/(H・m)]
rs3=5.3×1011[1/(H・m)]
次に、領域2における各部品の単位長さ当たりの磁気抵抗を下記の表5に示す。
導電層と磁性コアの間の領域の単位長さ当たりの磁気抵抗raは、ニップ部形成部材rfの単位長さ当たりの磁気抵抗と、サーミスタrtの単位長さ当たりの磁気抵抗と、導電層の内側の空気rairの単位長さ当たりの磁気抵抗と、の合成磁気抵抗である。従って下記の式(537)で計算できる。
計算の結果、領域2のおける単位長さ当たりの磁気抵抗ra2及び単位長さ当たりの磁気抵抗rc2は下記のようになる。
rs2=5.3×1011[1/(H・m)]
領域3の計算方法は領域1と同じであるので省略する。
従って、記録材の最大搬送領域の一端から他端までの区間におけるコアの磁気抵抗Rc[H]は下記の式(539)ように計算できる。
また、記録材の最大搬送領域の一端から他端までの区間における導電層と磁性コアとの間の領域の合成磁気抵抗Ra[H]は、下記の式(540)ように計算できる。
記録材の最大搬送領域の一端から他端までの区間における導電層の合成磁気抵抗Rs[H]は次の式(541)のようになる。
上記の計算を、それぞれの領域において行ったものを以下の表6に示す。
Ra=5.8×1011[1/H]
Rs=1.1×1014[1/H]
RsとRaの合成磁気抵抗Rsaは以下の式(542)で計算できる。
以上の計算から、Rsa=5.8×1011[1/H]となるので、下記の式
(543)を満たしている。
このように、導電層の母線方向で不均一な横断面形状を有している定着装置の場合は、導電層の母線方向で複数の領域に分けて、その領域毎に磁気抵抗を計算し、最後にそれらを合成したパーミアンス又は磁気抵抗を計算すればよい。ただし、対象となる部材が非磁性体である場合は、透磁率がほぼ空気の透磁率と等しいため、空気とみなして計算して良い。
参考例の定着装置110において、フィルム1回転周期の温度の変動量として、実施例1で説明したフィルム1回転周期の最大温度と基準温度(平均温度)との差分を用いてもよい。或いは、フィルム1回転周期の最低温度と最高温度の差分を用いてもよい。
Claims (9)
- 導電層を有する筒状の回転体と、前記回転体の内部に配置され、螺旋軸が前記回転体の母線方向と実質平行である螺旋形状部を有し、前記導電層を電磁誘導発熱させる交番磁界を形成するためのコイルと、前記螺旋形状部の中に前記母線方向に沿って配置され、前記交番磁界の磁力線を誘導するための磁性コアと、前記回転体と共にニップ部を形成する加圧部材と、を有し、前記ニップ部で画像を担持する記録材を搬送しながら加熱し画像を記録材に定着する定着装置において、
前記磁性コアは、材質が強磁性体で、前記回転体の外部でループを形成しない形状であり、
前記導電層のパーミアンスと前記導電層と前記磁性コアの間の領域のパーミアンスとの和が前記磁性コアのパーミアンスの28%以下であり、
前記回転体の温度を検知する温度検知部材を有し、前記温度検知部材の検知温度の回転体1回転周期の変動量が所定量より大きい場合、前記回転体の通電を停止することを特徴とする定着装置。 - 導電層を有する筒状の回転体と、前記回転体の内部に配置され、螺旋軸が前記回転体の母線方向と実質平行である螺旋形状部を有し、前記導電層を電磁誘導発熱させる交番磁界を形成するためのコイルと、前記螺旋形状部の中に前記母線方向に沿って配置され、前記交番磁界の磁力線を誘導するための磁性コアと、前記回転体と共にニップ部を形成する加圧部材と、を有し、前記ニップ部で画像を担持する記録材を搬送しながら加熱し画像を記録材に定着する定着装置において、
前記磁性コアは、材質が強磁性体で、前記回転体の外部でループを形成しない形状であり、
前記導電層のパーミアンスと前記導電層と前記磁性コアの間の領域のパーミアンスとの和が前記磁性コアのパーミアンスの28%以下であり、
前記回転体の温度を検知する温度検知部材を有し、前記温度検知部材の検知温度の回転体1回転周期の変動量が所定量より大きい場合、異常を報知することを特徴とする定着装置。 - 前記変動量とは、前記回転体が1回転する期間の最大温度と基準温度の差分であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の定着装置。
- 前記変動量とは、前記回転体が1回転する期間の最大温度と最低温度の差分であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の定着装置。
- 前記変動量とは、前記回転体が1回転する期間の基準温度に対して低温が持続する時間であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の定着装置。
- 前記温度検知部材を少なくとも2つ以上有し、前記2つ以上の温度検知部材の検知温度の結果を比較して前記変動量を求めることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか一項に記載の定着装置。
- 前記温度検知部材を複数有し、前記複数の温度検知部材は、それぞれ、前記回転体の回転軸線の方向において異なる位置の温度を検知することを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れか一項に記載の定着装置。
- 前記回転体の両端部に電極部材を接触させ、前記電極部材を通して、前記回転体の回転軸線の方向に電流を流すことで、前記回転体が発熱することを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れか一項に記載の定着装置。
- 記録材に画像を形成する画像形成部と、記録材に形成された画像を記録材に定着する定着部と、を有する画像形成装置において、
前記定着部として請求項1乃至請求項8の何れか一項に記載の定着装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
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