JP5703835B2 - 定着装置および画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、抵抗発熱層を含む定着ベルトを用いた定着装置および当該定着装置を用いた画像形成装置に関し、特に、抵抗発熱層の異常発熱を検出する技術に関する。
近年、プリンタ等の画像形成装置では、ハロゲンヒータを熱源とする定着装置よりも省エネルギー化を図るという観点から、抵抗発熱層を含む定着ベルトを用いた定着装置を採用するものが提案されている。(例えば、特許文献1)
図19(a)は、このような抵抗発熱方式の定着装置800の構成例を示す概略斜視図であり、図19(b)は、その要部拡大図である。
同図に示すように、定着装置800は、定着ベルト854、押圧ローラ850、加圧ローラ860および交流電源に接続された一対の給電ローラ870などを備えている。
定着ベルト854は、抵抗発熱層854bを含む円筒状の弾性変形可能なベルトであって、幅方向(Y軸方向)の両端部の外周において、抵抗発熱層854b上に電極854eが形成されたものである。
押圧ローラ850は、芯金851の表面が弾性層852で覆われており、定着ベルト854の周回経路内側に遊挿されている。
加圧ローラ860は、定着ベルト854の周回経路外側に配され、定着ベルト854を介して押圧ローラ850を押圧し、定着ニップ830を形成する。
また、加圧ローラ860は、駆動モータ(不図示)からの駆動力を受けて同図の矢印P方向に回転する。この駆動力が定着ベルト854を介して押圧ローラ850に伝わることにより、定着ベルト854と押圧ローラ850とが同図の矢印Q方向に従動回転する。
一対の給電ローラ870は、定着ベルト854の周回経路外側から当該定着ベルト854の電極854eに接触して、同図(a)の下方に押し付けるように構成されており、これにより、定着ベルト854の抵抗発熱層854bに給電される。
以上の構成において、定着ベルト854が周回駆動されつつ、給電ローラ870を介して抵抗発熱層854bの両端部に設けられた電極854eにそれぞれ電力が供給されると、電気抵抗としては、電極854eの方が抵抗発熱層854bよりも遥かに小さいため、同図(a)に示すように、抵抗発熱層854b全体にY軸方向の電流Iが流れ、抵抗発熱層854bが発熱する。
なお、電流Iの向きは周期的に逆転するため、同図(a)における電流Iの向きは、ある一瞬における状態を例示したものである。
このとき、定着ベルト854は、定着ニップ830と給電ローラ870とに押し付けられている部分以外で、他の部材との接触が生じておらず、熱が周囲に逃げにくいので、ジュール発熱により定着ニップ830の領域が効率的に昇温され、記録シート(不図示)上に形成されたトナー像が定着ニップ830を通過する際に、加熱、加圧されて当該記録シートに熱定着される。
特開2009−109997号公報 特開平8−211780号公報 特開2008−9330号公報 特開2001−75415号公報 特開2000−227732号公報
このような構成の定着装置800において、不適切なジャム処理や異物の混入などにより、図19(a)に示すように、抵抗発熱層854bに傷854sが生じると、当該傷854sの周囲だけが急激に加熱され、定着ベルト854の耐熱温度を越えてしまうことが判明した。
これは、図19(b)に示すように、Y軸方向に流れていた電流Iが、当該傷854sを迂回して流れざるを得なくなり、局所的に電流密度が上昇する部分891が生じるためである。
このような異常発熱が生じた場合、尚も抵抗発熱層854bに電流を流し続けると、押圧ローラ850や加圧ローラ860に熱変形が生じるなどの2次的損傷を招くため、異常発熱をいち早く検出し、抵抗発熱層854bへの通電を停止する構成が望まれている。
しかしながら、通常、定着ベルトは、幅方向(Y軸方向)において温度のバラツキが生じることはあっても、スポット的に異常発熱が生じることは、想定されていないため、抵抗発熱層854bの全域に亘り温度を検出する構成とはなっておらず、洩れなく異常発熱の発生を検出することは困難であった。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、抵抗発熱方式の定着装置および画像形成装置において、定着装置に異常発熱が生じた場合に、当該異常発熱の発生を見逃すことなく検出可能な定着装置および画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る定着装置の第1の態様は、抵抗発熱層を有する加熱回転体の周面に加圧部材を押圧してニップ部を形成し、当該ニップ部に、未定着画像の形成された記録シートを通紙して熱定着させる定着装置であって、前記抵抗発熱層に電力を供給する電力供給手段と、前記加熱回転体を周回駆動する駆動手段と、前記電力の供給状態を制御する制御手段と、前記加熱回転体の周回駆動中に、前記加熱回転体の周面において発熱する領域全てを網羅するように、異常発熱の発生を検出する異常発熱検出手段と、前記加熱回転体の周面の所定箇所の温度を計測して、当該加熱回転体を温調制御するための温度計測部とを備え、前記異常発熱検出手段は、前記領域の周方向における一部の範囲であって、かつ、当該領域の前記加熱回転体の回転軸方向全幅に亘って温度を検出する温度検出部を有し、前記加熱回転体が1周することにより、前記領域全てにおける異常発熱の検出動作が完了すると共に、前記温度検出部により検出された温度の値と、前記温度計測部により計測された温度の値との差が、所定値以上の場合に、異常発熱が生じていると判断し、前記制御手段は、前記異常発熱検出手段により異常発熱が検出された場合、前記抵抗発熱層への給電を停止することを特徴とする。
また、上記目的を達成するため、本発明に係る定着装置の第2の態様は、抵抗発熱層を有する加熱回転体の周面に加圧部材を押圧してニップ部を形成し、当該ニップ部に、未定着画像の形成された記録シートを通紙して熱定着させる定着装置であって、前記抵抗発熱層に電力を供給する電力供給手段と、前記加熱回転体を周回駆動する駆動手段と、前記電力の供給状態を制御する制御手段と、前記加熱回転体の周回駆動中に、前記加熱回転体の周面において発熱する領域全てを網羅するように、異常発熱の発生を検出する異常発熱検出手段と、前記加熱回転体の周面の所定箇所の温度を計測して、当該加熱回転体を温調制御するための温度計測部とを備え、前記異常発熱検出手段は、前記領域の周方向における一部の範囲であって、かつ、当該領域の前記加熱回転体の回転軸方向における一部の範囲の温度を検出する温度検出部と、前記温度検出部を前記回転軸方向に周期的に往復させる往復手段とを備え、前記加熱回転体を周回駆動させると共に、前記温度検出部をくり返し往復させながら、前記温度検出を所定の時間間隔で実行することにより、前記領域全てにおける異常発熱の検出動作を完了すると共に、前記温度検出部により検出された温度の値と、前記温度計測部により計測された温度の値との差が、所定値以上の場合に、異常発熱が生じていると判断し、前記制御手段は、前記異常発熱検出手段により異常発熱が検出された場合、前記抵抗発熱層への給電を停止することを特徴とする。
また、上記目的を達成するため、本発明に係る定着装置の第3の態様は、抵抗発熱層を有する加熱回転体の周面に加圧部材を押圧してニップ部を形成し、当該ニップ部に、未定着画像の形成された記録シートを通紙して熱定着させる定着装置であって、前記抵抗発熱層に電力を供給する電力供給手段と、前記加熱回転体を周回駆動する駆動手段と、前記電力の供給状態を制御する制御手段と、前記加熱回転体の周回駆動中に、前記加熱回転体の周面において発熱する領域全てを網羅するように、異常発熱の発生を検出する異常発熱検出手段と、前記加熱回転体の周面の所定箇所の温度を計測して、当該加熱回転体を温調制御するための温度計測部とを備え、前記異常発熱検出手段は、前記領域の周方向における一部の範囲であって、かつ、当該領域の前記加熱回転体の回転軸方向における一部の範囲の温度を検出する温度検出部と、前記温度検出部の検出方向を周期的に変更する検出方向変更手段とを備え、前記加熱回転体を周回駆動すると共に、前記検出方向の変更をくり返し実行しながら、前記温度検出を所定の時間間隔で実行することにより、前記領域全てにおける異常発熱の検出動作を完了すると共に、前記温度検出部により検出された温度の値と、前記温度計測部により計測された温度の値との差が、所定値以上の場合に、異常発熱が生じていると判断し、前記制御手段は、前記異常発熱検出手段により異常発熱が検出された場合、前記抵抗発熱層への給電を停止することを特徴とする。
上記構成により、異常発熱検出手段が、加熱回転体の周回駆動中に、加熱回転体の周面において発熱する領域全てを網羅するように、異常発熱の発生を検出するため、異常発熱の発生を見逃すことを防止することができる
た、前記制御手段は、前記加熱回転体の周回駆動が停止した場合、異常発熱検出手段の検出結果にかかわらず、前記抵抗発熱層への電力供給を停止するとしてもよい。
なお、本発明は、上記定着装置を備えた画像形成装置としてもよい。
本発明における第1の実施形態に係る定着装置Aを備える画像形成装置の一例であるモノクロプリンタの構成を説明するための概略図である。 上記定着装置Aの構成を示す斜視図である。 上記定着装置Aの断面図である。 上記定着装置Aの定着ベルトの積層構造を示す部分断面図である。 上記画像形成装置の制御部と、これの制御対象となる主構成要素との関係を示す機能ブロック図である。 上記制御部が行う対異常発熱処理の内容を示すフローチャートである。 上記定着装置における温度検出領域の拡大図である。 上記制御部が行う異常発熱部発生判断処理の内容を示すフローチャートである。 本発明における第2の実施形態に係る定着装置Bの要部構成を示す斜視図である。 上記定着装置Bにおいて、温度検出領域の面積が最小であると共に、形状が全て同一であるとした場合の温度検出痕の配置とその間隔との関係を示す図である。 上記定着装置Bにおいて、温度検出動作を繰り返した場合の定着ベルトの外周面における温度検出順序を示す図である。 上記定着装置Bにおいて、温度検出軌跡の数、温度検出開始位置のずれ量および全ての温度検出軌跡に対して温度検出を行えるか否かを示すものである。 上記定着装置Bにおいて、制御部が行う対異常発熱処理の内容を示すフローチャートである。 上記定着装置Bにおいて、制御部が行う異常発熱部発生判断処理の内容を示すフローチャートである。 本発明における第2の実施形態に係る画像形成装置における温度データ記憶部に格納されているテーブルの内容を示す図である。 上記定着装置Bの変形例の構成を示す斜視図である。 上記定着装置Bの変形例の構成を示す斜視図である。 上記定着装置Aの変形例の構成を示す斜視図である。 (a)は、従来の定着装置の斜視図であり、(b)は、その要部拡大図である。
<第1の実施形態>
以下、本発明の第1の実施形態に係る定着装置を備える画像形成装置について、図面を参照しながら説明する。
<画像形成装置の概略構成>
図1は、本発明の第1の実施形態に係る定着装置を備える画像形成装置の一例であるモノクロプリンタの構成を説明するための概略図である。
同図に示すように、このプリンタ1は、画像プロセス部3、給紙部4、定着部5および制御部60を備えており、ネットワーク(例えばLAN)に接続されて、外部の端末装置(不図示)からのプリントジョブの実行指示を受け付けると、その指示に基づいてモノクロからなるトナー像を形成し、これを熱定着してモノクロの画像形成を実行する。
画像プロセス部3は、作像部30および光学部13などを備えている。
作像部30は、感光体ドラム11、その周囲に配設された帯電器12、現像器14、転写ローラ15、剥離爪16、感光体ドラム11を清掃するためのクリーナ17、除電器18などを備えており、矢印A方向に回転駆動される感光体ドラム11上にモノクロのトナー像を作像する。
光学部13は、レーザダイオードなどの発光素子を備え、制御部60からの駆動信号により画像形成のためのレーザ光Lを発し、感光体ドラム11を露光走査させる。
この露光走査により、帯電器12により帯電された感光体ドラム11上に静電潜像が形成される。この静電潜像は、現像器14によって現像され、トナー像が形成される。
一方、給紙部4は、記録シートSを収容する給紙カセット21と、給紙カセット21内の記録シートSを搬送路43上に1枚ずつ繰り出す繰り出しローラ22と、繰り出された記録シートSを転写位置Vに送り出すタイミングをとるためのタイミングローラ対23などを備えており、感光体ドラム11上のトナー像の移動タイミングに合わせて給紙部4から記録シートSを転写位置Vに給送し、矢印B方向に従動する転写ローラ15に印加された転写電圧による電界の作用により、感光体ドラム11上のトナー像が記録シートS上に転写される。
転写位置Vを通過した記録シートSは、剥離爪16によって感光体ドラム11の表面から剥離された後、定着部5に搬送され、記録シートS上のトナー像(未定着画像)が、定着部5における加熱・加圧により記録シートSに定着された後、排出ローラ対24を介して排出トレイ19上に排出される。
<定着部の構成>
次に、定着部5の構成について説明する。
図2は、定着部5の斜視図であり、図3は、同図のE−E’断面図である。
同図に示されるように、定着部5は、弾性変形可能な無端状の定着ベルト51と、定着ベルト51内に遊嵌された押圧ローラ52と、定着ベルト51を介して押圧ローラ52に圧接された加圧ローラ53と、定着ベルト51に発熱のための電力を供給する給電部材54aおよび54b、温度センサ57とを有している。
定着ベルト51は、例えば、内径が30[mm]の無端状のベルトであって、組立て前には円筒形状となっており、半径方向にある程度の外力を加えると弾性変形し、変形状態から外力の付与を停止すると自身の復元力により元の状態に戻る自己形状保持可能なものが用いられている。
この定着ベルト51の構成については後に詳述する。
芯金523は、例えば、外径が18[mm]程度のアルミニウムやステンレス等のシャフトであり、その両端部には、外径がこの径よりも小さい軸部523aを有している。
弾性層522は、シリコーンゴム、フッ素ゴム等の耐熱性を有するゴム、もしくはその発泡材から成り(これらを積層させる場合もある)、厚さは、例えば5[mm]である。
押圧ローラ52の外径は、定着ベルト51の内径よりも小さく、押圧ローラ52と定着ベルト51は、定着ニップN以外の部分において、できるたけ接触しないようになっている。
このような構成をとると、定着ベルト51が押圧ローラ52に密着する構成よりも、定着ベルト51から押圧ローラ52への熱の伝達箇所の面積が小さくなり、定着ベルト51から発せられる熱の一部が、押圧ローラ52の芯金523を介して芯金523両端の軸部523aを回転自在に支持する軸受部材(不図示)に逃げるといった、いわゆる伝熱ロスを低減して、高い熱効率の実現を図ることができる。
なお、本第1の実施形態では、定着ベルト51の周回走行の安定性を考慮して、押圧ローラ52の外径は、例えば、28[mm]に設定している。
各図では、便宜上、定着ベルト51と押圧ローラ52の径の差を誇張して示している。
加圧ローラ53は、芯金534の周囲に弾性層532を介して離型層533が積層されて成り、ベルト周回経路の外側に配置されている。
また加圧ローラ53は、不図示の付勢機構により付勢されて定着ベルト51の外周側から定着ベルト51を介して押圧ローラ52を押圧し、定着ベルト51表面との間に定着ニップN(図3参照)を形成する。
加圧ローラ53の外径は20〜100[mm]の範囲内が望ましく、本第1の実施形態では35[mm]となっている。
芯金534は、例えばアルミニウムや鉄等から成る中空のパイプ形状で、外径は、例えば、30[mm]であって、その両端部には、芯金523と同様に、外径がこの径よりも小さい軸部534aを有している。
また、芯金534の厚みは、0.1〜10[mm]の範囲内が望ましく、本第1の実施形態においては、2[mm]である。なお、中実の円柱状のものや、断面形状が三ツ矢形状等のものを用いてもよい。
弾性層532は、例えば、シリコーンゴムやフッ素ゴム等の耐熱性を有するゴムや、これらの発泡材等から成り、厚さは1〜20[mm]の範囲内が望ましく、本第1の実施形態においては2.5[mm]とした。
離型層533は、PFA(Per Fluoro Alkoxy)等のフッ素樹脂チューブやフッ素樹脂コーティング等から成り、帯電によるトナーのオフセットを防止するために導電性が付与されたものを用いてもよい。
また、離型層533の厚さは5〜100[μm]の範囲内が望ましく、本第1の実施形態においては20[μm]としている。
なお、芯金534の軸方向両端の軸部534aは、軸受部材(不図示)により回転自在に支持されている。
加圧ローラ53は、駆動モータ(不図示)からの駆動力の伝達により矢印C方向に回転駆動される。
加圧ローラ53の回転に従動して、定着ベルト51が矢印D方向に沿って周回走行されると共に、押圧ローラ52が同方向に回転駆動される。
なお、押圧ローラ52を駆動側とし、定着ベルト51と加圧ローラ53とを従動側としても良い。
定着ベルト51の外周面上であって、押圧ローラ52の回転軸方向(以下、「ローラ軸方向」という。)における通紙領域を挟む両端部に、それぞれ全周に亘って電極515aおよび515bが設けられており、不図示の付勢機構により、一対の給電部材54aおよび54bが定着ベルト51の外周側から内周側へと向かう方向の付勢力を受けて、それぞれ電極515aおよび515bに圧接されている。
電極515aおよび515bのY軸方向における幅は、ここでは15[mm]となっている。
給電部材54aおよび54bは、大きさが、例えば、Y軸方向における幅が10[mm]、Z軸方向における長さが5[mm]、X軸方向における高さが7[mm]の直方体状のブロックであって、摺動性および導電性を有する銅黒鉛質や炭素黒鉛質等の材料から成るいわゆるカーボンブラシであり、導電線55および継電器501を介して、外部電源500に電気的に接続されている。
また、後述するように、定着部5は、定着ベルト51の異常発熱部の発生を検出するための検出機構を備えている。
次に、定着ベルト51の構成について説明する。
図4は、定着ベルト51の積層構造を示す部分断面図である。
なお、同図は定着ベルト51のローラ軸方向の一方の端部に着目したものであるが、他方の端部においても定着ベルト51は同様の構成を備えている。
また、同図では、理解を容易にするために、やや厚みを誇張して示しており、各部材の寸法は下記に例示する寸法と、必ずしも対応が取れているものではない。
同図に示すように、定着ベルト51は、絶縁層511上に抵抗発熱体層512、弾性層513及び離型層514を順次積層してなる。
また、押圧ローラ52のローラ軸方向であって、弾性層513の外周側には電極515a、515bが抵抗発熱体層512上に形成されている。
抵抗発熱体層512は、電極515a、515bから給電を受けて、ジュール熱を発生するものである。
この抵抗発熱体層512は、ベースとなる樹脂材料に導電性フィラーを分散させることにより所定の電気抵抗率に調整されている。
上記樹脂材料としてはPI(Poly Imide)、PPS(Poly Phenilene Sulfide)、PEEK(Poly Ether Ether Ketone)等の耐熱樹脂を用いるのが望ましい。
また、導電性フィラーとしては銀(Ag)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、ニッケル(Ni)等の金属や、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバ、カーボンマイクロコイル等のカーボン系材料を用いればよく、これらのうち2種類以上混合して分散させても良い。
導電性フィラーの形状としては同一含有量でフィラーどうしの接触する確率を高くするため、繊維状が望ましい。
導電性フィラーの太さは、5〜100[μm]程度が望ましい。
また、導電性フィラーの電気抵抗率は、印加する電圧、電流や抵抗発熱体層512の厚さ、定着ベルト51の径や長さに応じて決定されるべきであるのは言うまでもないが、例えば、1.0×10−6〜9.9×10−3[Ωm]の範囲内とすれば良く、1.0×10−5〜5.0×10−3[Ωm]の範囲内とすれば更に好適である。
弾性層513は、例えば、シリコーンゴムなどの弾性および耐熱性を有する材料からなり、その厚みは約200[μm]である。
なお、弾性層513の材質は、シリコーンゴムの他、フッ素ゴム等を用いても構わない。
離型層514は、PFA(Tetra Fluoro Ethylene-Perfluoro Alkylvinyl Ether Copolymer)、PTFE(Poly Tetra Fluoro Ethylene)、ETFE(Ethylene Tetra Fluoro Ethlylene)等のフッ素系チューブ及びフッ素系コーティング等の離型性を付与した構成が望ましく、導電性としても良い。
また、離型層514の厚さは、例えば、5〜100[μm]の範囲内とするのが望ましい。
電極515a、515bは、金属などの導電性を有する材料からなり、定着ベルト51のローラ軸方向における両端部において、それぞれ抵抗発熱体層512上の全周に亘って積層されている。
このような形状を採用すれば、電極515a、515bに通電する際、抵抗発熱体層512全体に均一な電流分布を実現することができるので、均一な発熱を得ることができる。
上記積層の方法としては、メッキもしくは金属箔を導電性接着剤を用いて接着する方法などが望ましい。
電極515a、515bの材料としては、例えば、ステンレス(SUS)、アルミニウム(Al)、ニッケル(Ni)、真鍮、リン青銅、銅(Cu)等の金属を用いることができる。
絶縁層511は、PI、PPS、PEEK等の耐熱性絶縁樹脂からなっており、厚さは5[μm]〜100[μm]の範囲内であるのが望ましい。絶縁層511の外周面はすべて抵抗発熱体層512によって覆われた構成となっている。
以上の構成において、定着ベルト51が周回駆動されつつ、給電部材54aおよび54bを介して抵抗発熱体層512の両端部に設けられた電極515a、515bにそれぞれ電力が供給されると、電気抵抗としては、電極515a、515bの方が抵抗発熱体層512よりも遥かに小さいため、電流iは、電極515a、515bから、その直下にある抵抗発熱体層512へと厚み方向に流れ込むのではなく、先ず、各電極515a、515bにおける周方向と、Y軸方向の他方の電極へと向かう方向(以下、「電極方向」という。)に流れる。
そして、各電極515a、515bの電極方向の端部に達した電流iは、そこから厚み方向、即ち、抵抗発熱体層512に向かって流れ込む。
したがって、抵抗発熱体層512において、上面に電極515a、515bが積層された部分では、電流が殆ど流れず、発熱しない。
温度センサ57は、複数のサーモパイルを列設してなるサーモパイルアレイであって、各サーモパイルに対応する温度検出領域517a〜517gが、図2に示すように、ローラ軸方向に沿って隙間なく並んでいると共に、抵抗発熱層31aの露出部分における幅方向(Y軸方向)全域に亘っており、周回駆動する定着ベルト51の表面温度を各検出領域毎に検出し、これらの検出結果を制御部60に出力する。
なお、温度センサ57は、定着ベルト51の周面から所定距離離れた位置において、各温度検出領域517a〜517gが、略同一面積となると共に、等間隔に並ぶように、各サーモパイルの焦点距離や視野角が個別に設定されている。
また、温度検出領域の数は、ここでは便宜上7つとしているが、実際にはもっと多くの数になることが考えられる。
その場合、列設されるサーモパイルの数が多いサーモパイルアレイを選定するか、サーモパイルアレイを複数使用することで対応することができる。
<制御部の構成>
図5は、制御部60の構成と、これの制御対象となる主構成要素との関係を示す機能ブロック図である。
制御部60は、所謂コンピュータであって、同図に示されるように、CPU(Central Processing Unit)601、通信インターフェース(I/F)部602、ROM(Read Only Memory)603、RAM(Random Access Memory)604、画像データ記憶部605、温度データ記憶部606などを備える。
通信I/F部602は、LANカード、LANボードといったLANに接続するためのインターフェースである。
ROM603には、画像プロセス部3、給紙部4および操作パネル7、温度センサ57および継電器501などを制御するためのプログラムや、後述する対異常発熱処理を実行するためのプログラムなどが格納されている。
RAM604は、CPU601のプログラム実行時のワークエリアとして用いられる。
画像データ記憶部605は、通信I/F部602などを介して入力された、印刷用の画像データを記憶する。
CPU601は、ROM603に格納されている各種プログラムを実行することにより、操作パネル7、温度センサ57から取得した信号に基づき、プリントの実行や画像安定化処理などの画像形成に関連する制御を実施する。
さらに、本第1の実施形態におけるプリンタ1において、CPU601は、継電器501など制御して、後述する対異常発熱処理を実行する。
温度データ記憶部606は、EEPROMなどの不揮発性のメモリであって、対異常発熱処理において用いる閾値Tk等を記憶している。
ここで、「閾値Tk」は、定着部5における異常発熱部の発生の有無を判定するために、温度センサ57の隣接するサーモパイル同士で検出された温度の差分と比較するための閾値であって、ここでは、例えば、20[℃]に設定されている。
CPU601は、定着部5の継電器501のオン・オフを切替える制御を行う。
操作パネル7は、液晶ディスプレイ、当該液晶ディスプレイに積層されたタッチパネルや各種指示を入力するための操作ボタン等から構成され、タッチパネルや操作ボタン等の操作を介してユーザから各種指示の入力を受け付ける。
液晶ディスプレイには、印刷設定画面等の操作画面や印刷結果等の各種表示情報が表示される。
<対異常発熱処理>
図6は、制御部60が行う対異常発熱処理の内容を示すフローチャートである。
CPU601は、定着ベルト51を周回駆動させ、当該定着ベルト51の温度制御を実行している間(以下、「温度制御期間」という。)において、温度センサ57の信号出力を参照し(ステップS101)、定着ベルト51に異常発熱部位が発生しているか否かを判定する処理(以下、「異常発熱部発生判断処理」という。)のサブルーチンを実行する(ステップS102)。
温度センサ57は、1回の信号出力において、各サーモパイルからの信号を連続的に出力しており、一連の信号出力に要する時間は極めて短い。
このため、CPU601は、ステップS101における温度センサ57の信号出力を参照により、全てのサーモパイルの出力信号を取得することができる。
上記温度制御期間としては、例えば、ウォーミングアップおよびプリント実行時などが挙げられる。
異常発熱部が存在しない間は、ステップS102とステップS101の動作が所定の周期で繰り返し実行され(ステップS103:NO)、異常発熱部位が検出されると(ステップS103:YES)、継電器501における電流を遮断して定着ベルト51への給電を停止し(ステップS104)、当該体異常発熱検出処理を終了する。
この際、操作パネル7に、異常発熱部の発生を警告するメッセージを表示するようにしてもよい。
ここで、温度センサ57における各サーモパイルに対応する温度検出領域517a〜517gに対する温度検出は、略同時に行われており、ステップS101とステップS103までの間で繰り返される処理時間(以下、「温度検出周期」という。)Cy1[s]は、以下のように決められている。
図7は、温度検出領域517a、517bおよび517cの拡大図である。
同図に示すように、各温度検出領域は、その輪郭が略円形状となっており、輪郭同士が交わる2点のうち、Z方向寄りの点Pz1および点Pz2、およびZ’方向寄りの点Pz’1および点Pz’2同士を結ぶと、Y軸に平行する2つの直線LH1、LH2が得られる。
これらの直線LH1およびLH2に挟まれた範囲が、定着ベルト51の外周面上における実質的な温度検出領域(以下、「温度検出領域DA1」という。)となり、これのZ軸方向における長さをLP[mm]とする。
ここで、定着ベルト51の外周面の走行速度をV1[mm/s]とすると、上述の温度検出周期Cy1[s]は、以下の式1を満足する。
(式1) Cy1≦LP/V1
このように、温度検出周期Cy1の値を規定すると、定着ベルト51が1周したときに、定着ベルト51の外周面の全体を網羅して温度を検出することが可能となる。
次に、異常発熱部発生判断処理について説明する。
図8は、制御部60が行う異常発熱部発生判断処理の内容を示すフローチャートである。
CPU601は、隣接する温度検出領域の温度差Tdが、閾値Tk以上となっているか否かを判定し、Tdが閾値Tk未満の場合には(ステップS201:NO)、異常発熱部が発生していないと判定して(ステップS202)、メインルーチンにリターンする。
なお、温度検出領域517a〜517gにおける各温度の値は、温度センサ57の各サーモパイルの出力信号値に、所定の変換係数を乗じることによって得られる。
上述の隣接する検出領域の温度差Tdを得るには、このようにして求められた隣接するサーモパイルの温度値同士の差をとればよい。
また、温度差Tdが閾値Tk以上となっている場合には(ステップS201:YES)、小サイズの記録シートSを通紙して(以下、「小サイズ通紙」という。)プリントジョブを実行中であるか否かを判定し、このような小サイズ通紙でプリントジョブを実行していなければ(ステップS203:NO)、異常発熱部が発生していると判定し(ステップS205)、メインルーチンにリターンする。
ここで、小サイズ通紙でプリントジョブが実行されているか否かは、操作パネル7から受け付けられた、用紙サイズ選択指示、もしくは、I/F部602を介して得られたプリント実行命令に含まれる用紙サイズに関する情報などによって判別することができる。
一方、小サイズ通紙でプリントジョブを実行している場合には(ステップS203:YES)、上述の隣接する検出領域が通紙領域と非通紙領域の境界付近か否か、即ち、温度差Tdの導出元となった2温度に対応する温度検出領域が、図2に示すように、通紙領域A1と非通紙領域A2の双方に跨っているか否かを判定する(ステップS204)。
例えば、同図における、温度検出領域517aおよび517bのように、温度差Tdの導出元となった2温度に対応する温度検出領域が、通紙領域A1と非通紙領域A2の双方に跨っている場合には(ステップS204:YES)、通紙によって、双方の領域の放熱量に差が生じ、温度差Tdが拡大し易いので、誤検出を防止するため、異常発熱部が発生していないと判定し(ステップS202)、メインルーチンにリターンする。
また、温度差Tdの導出元となった2温度に対応する温度検出領域が、通紙領域A1と非通紙領域A2の双方に跨っていない場合には(ステップS204:NO)、温度差Tdが閾値Tk以上となっている原因が異常発熱部によるものと考えられるため、異常発熱部が発生していると判定し(ステップS205)、メインルーチンにリターンする。
なお、ステップS204における判定のように、各検出領域が、通紙領域A1および非通紙領域A2のどちらに含まれるているのかを把握するには、例えば、記録シートSのサイズ毎に、各検出領域と通紙領域A1および非通紙領域A2との対応関係が示されたテーブルを、予めROM603に格納しておくことにより実現可能である。
このように、異常発熱部の発生を、隣接する温度検出領域の温度差Tdにより判定すると、温度制御中にリップルが発生し、定着ベルト51の温度が全体的に目標温度から外れた場合であっても、隣接する温度検出領域の温度差Tdは、リップルによる影響を受けても変化しにくいので、異常発熱部の発生を精度よく検出することができる。
また、定着ベルト51の外周面の全体を網羅して温度を検出することができるように、温度検出周期Cy1、温度検出領域DA1の幅LPおよび定着ベルト51の外周面の走行速度V1の値が決定されているので、定着装置に異常発熱部が発生した場合、これを見逃すことなく検出することができる。
<第2の実施形態>
第2の実施形態に係る定着部5aの構成は、基本的に上記第1の実施形態に係る定着部5と共通するが、温度センサ57の構成と、対異常発熱処理および異常発熱発生判断処理の内容が、第1の実施形態に係る定着装置とは異なる。
以下では、共通の構成部分には第1の実施形態と同じ符号を付してその説明は省略するか簡略するにとどめ、相違する点を中心に説明する。
図9は、第2の実施形態に係る定着部5aの要部構成を示す斜視図である。
同図に示すように、第2の実施形態における定着部5aでは、第1の実施形態における温度センサ57に代わる温度センサ557と、同図のXY平面において、温度センサ557の検出方向を変更するステッピングモータ85とを備える。
温度センサ557は、1つのサーモパイルからなり、略円形状の温度検出領域527を有している。
本第2の実施形態では、定着ベルト51を周回駆動させると共に、温度センサ557をY軸方向に揺動させて、温度検出領域527の位置を移動させながら、温度検出を繰り返し実行することにより、所定時間までに、定着ベルト51の外周面全体を網羅して温度検出を行う構成となっている。
このような温度検出動作を実行すると、温度検出領域527の中心点は、定着ベルト51の外周面において、図9に示すように、例えば、螺旋状の軌跡L1、L2、・・・、L8を辿ることになる。
ここで、軌跡L1に沿って温度検出が行われた温度検出領域527の痕、即ち、同図中における温度検出痕527a〜527gの各面積は、一定ではなく、定着ベルト51の外周面の法線方向を基準にして、温度センサ557の揺動角度θ1が大きくなる程、温度センサ557と温度検出位置との距離が拡大するため大きくなる。
なお、温度検出痕の数は、ここでは便宜上7つとしているが、実際にはもっと多くの数になると考えられる。
また、本第2の実施形態における温度センサ557では、温度検出領域527がY方向に移動している間にのみ温度検出を実行し、Y’方向に移動している間は、温度検出を中断している。
定着ベルト51の外周面の全てを網羅するように温度検出を行うには、軌跡L1と隣接する軌跡L2とのZ軸方向の間隔pを適切な値に設定する必要がある。
以下、当該間隔pを導出する方法について説明する。
先ず、温度検出痕527a〜527gのうち、最小面積のものが、温度検出痕527dとする。
少なくとも、最小面積の温度検出痕527dによって、定着ベルト51の外周面全体が網羅されるように温度検出が行えるように、間隔pを設定すれば、他の温度検出痕は、この温度検出痕527dよりも面積が大きいため、温度検出の洩れは生じないことになる。
図10は、このように、温度検出領域527が最小面積である温度検出痕527dと同一であって、半径rの円形状とすると共に、温度検出位置が異なる毎に、面積が変化しないものと仮定した場合における、定着ベルト51外周面での温度検出痕601a、601b・・等の配置と間隔pとの関係を示す図である。
なお、同図は、便宜上、定着ベルト51を展開して平面状にしたときの温度検出痕601a、601b・・・等の配置を示している。
先ず、軌跡L1上における各温度検出痕の配置に着目すると、定着ベルト51の外周面の全てを網羅するように温度検出を行うには、隣り合う温度検出痕601a、601b同士に、オーバーラップしている部分(「オーバーラップ部603」という。)が生じていることが必要である。
ここで、軌跡L1と直交する方向におけるオーバーラップ部603の長さをオーバーラップ幅Wと定義する。
また、オーバーラップ部603と軌跡L2上の温度検出痕602aとにおいて、オーバーラップが生じているか、もしくは、輪郭同士が接していなければ、同図中の点Uの下方に、温度検出痕によって埋め尽くされないスペースが生じる。つまり、定着ベルト51の外周面全体を網羅して温度を検出することができない。
図10では、オーバーラップ部603および温度検出痕602aの輪郭同士が接触している状態を示している。
この状態において、軌跡L1および軌跡L2のZ軸方向における間隔p’を求め、実際に設定する軌跡L1および軌跡L2の間隔pを、この間隔p’よりも小さく設定すれば、定着ベルト51の外周面の全てを網羅するように温度検出を行うことが可能となる。
同図に示すように、点Uと温度検出痕601aの中心点O1とを結んだ直線の長さは、温度検出痕の半径rに等しく、また、当該直線とY軸とがなす角をθ3とすると、間隔p’は、角度θ3および半径rから以下に示す式2を用いて求められる。
(式2) p’=2r×SINθ3
ここで、角度θ3は、以下の式3の関係を有する。
(式3)θ3=θ1+θ2
また、θ1およびθ2は、以下の式により求められる。
(式4) θ2=SIN-1(W/2r)
(式5) θ1=TAN-1(V3/V2)
V2:温度検出領域527のY方向への移動速度[mm/s]
V3:定着ベルト51の外周面の走行速度[mm/s]
上記V2の値は、ステッピングモータ85のステップ角、1パルスあたりの応答速度、1走査中におけるステップ数などによって決まる値である。
また、上記V3の値は、システムスピードにより設定される値である。
これらの式を用いて、例えば、半径rの値を8.5[mm]として間隔p’を算出すると、12mmという値が得られた。
定着ベルト51の内径は、30[mm]であり、厚みが0.5mm程度であるため、外径が31[mm]とすると、上記軌跡の総数は、定着ベルト51の外周をp’で除して得られた値7.9を、整数値に切り上げた8となる。
したがって、温度検出領域527を軌跡L1〜L8に沿って、上記速度V2で移動させることにより、定着ベルト51の外周面の温度を網羅して検出することができる。
温度検出領域527の移動は、温度センサ557が揺動することにより実行されるが、揺動範囲が広いために、1回の揺動に要する時間(以下、「揺動周期」という。)が、定着ベルト51が1回転する時間(以下、「回転周期」という。)よりも大きくならざるを得ない。
例えば、回転周期が0.44[s]であるのに対し、揺動周期は、最短でも1.0[s]が限界となっており、両者の値の間に2倍以上の開きがある。
このため、温度検出は、軌跡L1→L2・・・→L8のように、隣接するものから順に行うことができない。
上述の周期の条件では、軌跡L1の温度検出開始時から定着ベルト51が、2.26回転したときに、温度検出領域527が、ホームポジションHPに復帰する(図9参照)。
このとき、ホームポジションHPに存在するのは、軌跡L5のY’方向側の端部と、軌跡L4のY’方向側の端部とを結んだ線上の点であることが、計算により明らかとなった。
なお、ステッピングモータの応答時間は約7[ms/パルス]であるのに対し、温度センサ557の応答速度は、5[ms]程度となっており、温度センサ57の温度サンプリングのタイミングとステッピングモータへのパルス出力とを同期させて、温度センサ557を揺動させつつ温度検出を実施することにより、目的とする位置の温度を検出することができる。
図11は、このような温度検出動作を繰り返した場合の定着ベルト51外周面における温度検出順序を示す図である。
軌跡L1上の温度検出開始から、次の軌跡L4上の温度検出開始までは、定着ベルト51は、実際には2回転と3/8周するが、温度検出開始位置だけに着目すれば、今回の温度検出開始位置が前回の温度検出開始位置から3/8周ずれただけである。
定着ベルト51の温度検出は、周期的に繰り返し実施されるため、このような温度検出開始位置のずれが繰り返されることになる。
このため、定着ベルト51の温度検出は、同図に示すように、軌跡L1→軌跡L4→軌跡L7→軌跡L2→軌跡L5→軌跡L8→軌跡L3→軌跡L6→軌跡L1の順で実行され、定着ベルト51の外周面の全てを網羅するように温度検出を実施することができる。
なお、設定される温度検出軌跡の数や温度検出開始位置のずれ量によっては、上述のように、全ての軌跡に対して温度検出が実行できない場合もある。
図12は、温度検出軌跡の数が、3から10までを取るケースを想定し、これらにおいて考えられ得る温度検出開始位置のずれ量[周]を設定し、そのそれぞれについて、全ての軌跡を辿って温度検出が行えるか否かを示した図である。
欄701は、温度検出軌跡の数を示し、また、欄702は、温度検出開始位置のずれ量[周]を示す。
さらに、欄703は、全ての軌跡を辿って温度検出が行えるか否かを示しており、「○」が記載されているものは、全ての軌跡を辿って温度検出が行えることを意味し、「×」は、全ての軌跡を辿って温度検出が行えないことを意味する。
同図に示すように、温度検出軌跡の数が3、5および7の場合には、温度検出開始位置のずれ量[周]に関わらず、全ての軌跡を辿って温度検出を行うことができる。
一方、これら以外のケースでは、温度検出開始位置のずれ量[周]によって、全ての軌跡を辿って温度検出が行える場合とそうでない場合が混在する。
備考欄704では、温度検出動作を繰り返したときの、温度検出開始位置の変遷を図示しており、実線および二点鎖線は、温度検出開始位置のずれ量[周]との対応関係を示し、また、当該変遷の状態が単純なものについては、当該図示を省略している。
なお、二点鎖線で対応づけられている図は、実際には、示されている図と左右対称形状であることを示す。
温度検出軌跡の数を小さく設定しすぎると、定着ベルト51の外周面の全てを網羅して温度検出を行うにのに必要な軌跡L1と隣接する軌跡L2とのZ軸方向における間隔pの解が見い出せなくなり、また、温度検出軌跡の数を大きくしすぎると、定着ベルト51の外周面全ての温度検出を完了する時間が長くなるため、定着部5における各構成要素の寸法やシステムスピード等を考慮して、適切な温度検出軌跡の数を設定する必要がある。
次に対異常発熱処理について説明する。
<対異常発熱処理>
図13は、制御部60が行う対異常発熱処理の内容を示すフローチャートである。
CPU601は、定着ベルト51を周回駆動させ、当該定着ベルト51の温度制御を実行する、いわゆる温度制御期間中において、温度検出領域527がホームポジションHPに復帰しているかどうかを判定し、ホームポジションHPに復帰していなければ、復帰するまで待機する(ステップS301:NO)。
温度検出領域527がホームポジションHPに復帰しているかどうかは、ステッピングモータ85へのパルス出力の履歴を温度データ記憶部606に記憶させて、これを参照することにより把握することができる。
また、ホームポジションHPに復帰している場合(ステップS301:YES)、変数nの値を1に初期化し(ステップS302)、温度検出領域527の移動を開始すると共に、経過時間tのカウントアップを開始する(ステップS303)。
そして、経過時間tが、tnとなっているか否かを判定する(ステップS304)。
ここで、tnとは、変数nに対応づけられた時間であり、温度検出を実行すべき時間、即ち、温度検出のタイミングを示す。
本第2の実施形態におけるプリンタ1では、上記時間t1、t2、・・・、tnが、後述する閾値Txおよび温度変換係数h1、・・、hnと共に、温度データ記憶部606にテーブルとして格納されている。
経過時間tが、tnとなっていなければ、t=tnとなるまで待機する(ステップS304:NO)。
また、経過時間tが、tnとなっていれば、温度センサの出力信号にもとづき、温度Tnを取得し(ステップS305)、定着ベルト51に異常発熱部位が発生しているか否かを判定する異常発熱部発生判断処理のサブルーチンを実行する(ステップS306)。
異常発熱部が検出された場合は(ステップS307:YES)、継電器501における電流を遮断して定着ベルト51への給電を停止し(ステップS308)、当該体異常発熱検出処理を終了する。
この際、第1の実施形態と同様に、操作パネル7に、異常発熱部の発生を警告するメッセージを表示するようにしてもよい。
一方、異常発熱部が検出されなかった場合は(ステップS307:NO)、変数nの値を1インクリメントし(ステップS309)、温度検出位置が、軌跡L1、・・L8のいずれかにおいてY方向側の終端に達したかを判定し、終端に達していれば、温度検出位置をホームポジションに移動し(ステップS310:YES)、終端に達していなければ(ステップS310:NO)、経過時間tが、tnとなっているか否かを判定するステップS304以降のステップを実行する。
次に、異常発熱部発生判断処理について説明する。
図14は、制御部60が行う異常発熱部発生判断処理の内容を示すフローチャートである。
CPU601は、検出された温度Tnの値が閾値Txを超えるか否かを判定する(ステップS401)。
ここで、温度Tnは、温度センサ557から出力された信号出力のみにもとづいて求めているのではなく、以下のようにして求めている。
各温度検出領域527の面積、即ち、温度検出痕527a〜527gの面積は、一定ではなく、定着ベルト51のY軸方向の両端に近づくほど大きくなるため、定着ベルト51の外周面の温度を全て一定温度に保っていても、上記両端に近づくほど、温度センサ557の受光面に入射する赤外線の量も大きくなり、検出温度の値が大きく出力される。
このような誤差を修正するために、温度センサ557から得られた出力信号値を、その検出位置、即ち、検出面積に応じた温度変換係数を乗じることにより、正規の温度Tnを求める必要がある。
温度データ記憶部606には、このような温度補正を考慮して、温度Tnを求めるためのテーブル710が格納されている。
図15は、当該テーブル710の内容を示す図である。
同図において、欄711には、経過時間t1〜tnが示されており、欄712には、温度変換係数h1〜hnが示されており、欄713には、温度変換値T1〜Tnが示されており、また、欄714には、閾値Txが示されている。
経過時間t1、t2、・・・、tnは、温度検出位置に対応するものであり、当該経過時間t1、t2、・・・、tnごとに、温度変換係数h1、h2、・・、hnが対応づけられている。
例えば、経過時間t1での検出位置が、温度検出痕527aに対応し、経過時間tnでの検出位置が、温度検出痕527gに対応しており、また、これらの中間の経過時間tmでの検出位置が、温度検出痕527dに対応するため、温度変換係数hmの値が最も大きい値となっていると共に、温度変換係数hmを基準として、温度変換係数h1および温度変換係数hnに近付くにつれ、温度変換係数の値が、次第に小さくなるように設定されている。
閾値Txは、異常発熱が発生しているとみなす温度値のことであり、ここでは、350[℃]に設定されている。
この閾値Txは、小サイズ通紙時に異常発熱部発生の誤検出が生じないように、小サイズ通紙時における定着ベルト51の非通紙領域の加熱想定温度の上限よりも高く設定されている。
また、テーブル710には、温度センサ557から得られた出力信号値と温度変換係数とを乗じて得られる正規の温度T1・・Tnも格納される。
これらの温度T1・・Tnの値は、例えば、温度検出位置が、軌跡L1、・・L8のいずれかにおいてY方向側の終端に達したかを判定する上記ステップS310が実行されたときに、テーブル710からクリアし、温度データ記憶部606の記憶容量を節約することが望ましい。
このようにして得られたTnの値がTxの値以下の場合(ステップS401:NO)、異常発熱部が発生していないと判断し(ステップS402)、メインルーチンにリターンする。
また、Tnの値がTxの値よりも大きい場合(ステップS401:YES)、異常発熱部が発生していると判断して(ステップS403)、メインルーチンにリターンする。
以上のように、温度検出領域527の面積が変化しても、その面積に応じた温度変換係数hnの値を温度センサ57の出力信号値に乗じることによって、精度よく定着ベルト51の外周面の温度を検出することができる。
また、定着ベルト51の外周面の全体を網羅して温度を検出することができるように、温度検出領域527のY方向への移動速度V2、定着ベルト51の外周面の走行速度V3、温度検出領域の半径r、オーバーラップ幅Wおよび温度検出軌跡の間隔pが決定されているので、定着装置に異常発熱部が発生した場合、これを見逃すことなく検出することができる。
<変形例>
以上、本発明を第1および第2の実施形態に基づいて説明してきたが、本発明が上述の第1および第2の実施形態に限定されないのは勿論であり、以下のような変形例を実施することができる。
(1)上記第2の実施形態では、温度センサ557の温度検出方向を変更するために、当該温度センサ557を直接揺動させていたが、この構成に限られない。
図16は、温度センサ557の温度検出方向を、第2の実施形態とは別の方法で変更する定着部5bの構成を示す斜視図である。
当該定着部5bは、基本的に上記第2の実施形態に係る定着部5aと共通するが、温度センサ57とステッピングモータ85とが直接連結されていない点で異なる。
即ち、同図に示すように、定着部5bでは、ポリゴンミラー558が、ステッピングモータ85の回転軸に接合されており、さらに、温度センサ557は、受光面がポリゴンミラー558の反射面の方向を向いた状態で、プリンタ1の本体(不図示)に固定されている。
このような構成において、例えば、ステッピングモータ85を同図における時計周りに一定周期で回転させると、定着ベルト51の外周面における温度検出領域537をY方向に移動させながら、温度検出を行うことができる。
なお、本構成では、温度センサ557自体は、固定されて振動が生じないため、温度検出精度が高くなる。
(2)上記第1の実施形態では、隣接する温度検出領域同士の温度差Tdと閾値Tkとを比較し、また、第2の実施形態では、各温度検出領域における温度の値T1、T2、・・Tnと閾値Txとを比較して、異常発熱部の発生を判断していたが、これに限るものではない。
例えば、図16に示すように、定着部5bにおいて、定着ベルト51の温度制御専用の温度センサ757を設けている場合、当該温度センサ757が検出した温度(以下、「基準温度」という。)と温度検出領域537を移動させつつ検出された各温度との差が、所定値を超えた場合に、異常発熱部が発生していると判断してもよい。
無論、この場合も、上記所定値を適切な値に設定することにより、小サイズ通紙時における定着ベルト51の非通紙領域の温度上昇による誤検出が生じるのを避けることができる。
(3)また、温度検出領域の位置を移動させるために、上記第2の実施形態では、当該温度センサ557を直接揺動し、また、変形例(1)では、温度検出対象と温度センサ557との間にポリゴンミラー558を介在させていたが、これらの構成に限るものではない。
図17は、これらとは別の機構によって、温度検出領域の位置を移動させる定着部5cの構成を示す斜視図である。
当該定着部5bは、基本的に上記第2の実施形態に係る定着部5aと共通するが、温度センサ657をY軸方向に往復駆動する機構(以下、「スライド機構」という。)8を有する点で異なる。
以下、スライド機構8について説明する。
スライド機構8は、Y軸方向に延びるレール81が、アーム部81aおよび81bによって両端部が支持されており、また、従動プーリ84が、アーム部81aに軸支され、そして、アーム部81bにはステッピングモータ85が設けられている。
さらに、駆動プーリ83が、ステッピングモータ85の回転軸に連結されており、上記レール81には、温度センサ657が、摺動自在に設けられていると共に、従動プーリ84および駆動プーリ83に巻き掛けられたワイヤ86の各端が、温度センサ657に接続される構成となっている。
このような構成を用いることにより、温度検出領域547の面積を一定に保ちながら、当該温度検出領域547の位置をY軸方向に移動させつつ温度の検出を実施することができる。
(4)また、本第2の実施形態における温度センサ557では、温度検出領域527がY方向に移動している間にのみ温度検出を実行し、Y’方向に移動している間は、温度検出を中断しているとしたが、Y’方向に移動している間も温度検出を実行してもよい。
(5)また、上記第1の実施形態では、温度センサ57として、サーモパイルアレイを用いていたが、例えば、図18に示すように、よりきめ細かく温度検出が行えるサーモビュア957を用いても構わない。
サーモビュア957は、面状の赤外線検出素子を有し、サーモパイルアレイよりも分解能が高く、異常発熱部が発生している箇所の温度と同等の温度を検出することができるため、精度よく異常発熱部の発生の有無を検出することができる。
(6)上記第1および第2の実施形態では、押圧ローラ52が、定着ベルト51の周回経路内側に遊びを有した状態で配されていたが、遊びを有しない状態で定着ベルト51の周回経路内側に配されていても構わず、要するに、加熱回転体に抵抗発熱層が形成されている構成であればよい。
(7)また、上記第1および第2の実施形態では、定着ベルト51を挟み込み、定着ニップを形成するものが、いずれも押圧ローラ52や加圧ローラ53のような回転体で構成されていたが、これらのうちの一方のみを回転体として、もう一方を回転せずに固定された長尺な部材に置き換えてもよい。
(8)なお、上記実施の形態では、本発明に係る画像形成装置をモノクロプリンタに適用した場合の例を説明したが、これに限られず、例えば、タンデム型カラーデジタルプリンタに適用してもよく、要するに、いずれか一方が回転する第1および第2の押圧部材のうち、第1の押圧部材が定着ベルトの周回経路内側に配されており、第2の押圧部材により定着ベルトを介した状態で押圧されて定着ニップが形成される定着装置、および、当該定着装置を備える画像形成装置一般に適用することができる。
また、上記実施の形態および上記変形例の内容をそれぞれ組み合わせるとしてもよい。
本発明に係る定着装置及び画像形成装置は、抵抗発熱体に通電することにより発熱させて、熱定着すると共に、当該抵抗発熱体の異常発熱を検出する定着装置および画像形成装置に広く適用することができる。
1 プリンタ
3 画像プロセス部
4 給紙部
5,5a,5b,5c 定着部
7 操作パネル
8 スライド機構
13 光学部
11 感光体ドラム
12 帯電器
14 現像器
15 転写ローラ
16 剥離爪
17 クリーナ
18 除電器
19 排出トレイ
21 給紙カセット
22 繰り出しローラ
23 タイミングローラ対
24 排出ローラ対
30 作像部
51 定着ベルト
52 押圧ローラ
53 加圧ローラ
54a、54b 給電部材
57,557,657,757 温度センサ
60 制御部
500 外部電源
501 継電器
511 絶縁層
512 抵抗発熱体層
513 弾性層
514 離型層
515a 電極
517a,517b,517c,517d 温度検出領域
517e,517f,517g 温度検出領域
527a,527b,527c,527d 温度検出痕
527e,527f,527g 温度検出痕
537,547 温度検出領域
558 ポリゴンミラー
957 サーモビュア

Claims (5)

  1. 抵抗発熱層を有する加熱回転体の周面に加圧部材を押圧してニップ部を形成し、当該ニップ部に、未定着画像の形成された記録シートを通紙して熱定着させる定着装置であって、
    前記抵抗発熱層に電力を供給する電力供給手段と、
    前記加熱回転体を周回駆動する駆動手段と、
    前記電力の供給状態を制御する制御手段と、
    前記加熱回転体の周回駆動中に、前記加熱回転体の周面において発熱する領域全てを網羅するように、異常発熱の発生を検出する異常発熱検出手段と、
    前記加熱回転体の周面の所定箇所の温度を計測して、当該加熱回転体を温調制御するための温度計測部と
    を備え、
    前記異常発熱検出手段は、
    前記領域の周方向における一部の範囲であって、かつ、当該領域の前記加熱回転体の回転軸方向全幅に亘って温度を検出する温度検出部を有し、
    前記加熱回転体が1周することにより、前記領域全てにおける異常発熱の検出動作が完了すると共に、前記温度検出部により検出された温度の値と、前記温度計測部により計測された温度の値との差が、所定値以上の場合に、異常発熱が生じていると判断し、
    前記制御手段は、
    前記異常発熱検出手段により異常発熱が検出された場合、前記抵抗発熱層への給電を停止する
    ことを特徴とする定着装置。
  2. 抵抗発熱層を有する加熱回転体の周面に加圧部材を押圧してニップ部を形成し、当該ニップ部に、未定着画像の形成された記録シートを通紙して熱定着させる定着装置であって、
    前記抵抗発熱層に電力を供給する電力供給手段と、
    前記加熱回転体を周回駆動する駆動手段と、
    前記電力の供給状態を制御する制御手段と、
    前記加熱回転体の周回駆動中に、前記加熱回転体の周面において発熱する領域全てを網羅するように、異常発熱の発生を検出する異常発熱検出手段と、
    前記加熱回転体の周面の所定箇所の温度を計測して、当該加熱回転体を温調制御するための温度計測部と
    を備え、
    前記異常発熱検出手段は、
    前記領域の周方向における一部の範囲であって、かつ、当該領域の前記加熱回転体の回転軸方向における一部の範囲の温度を検出する温度検出部と、
    前記温度検出部を前記回転軸方向に周期的に往復させる往復手段とを備え、
    前記加熱回転体を周回駆動させると共に、前記温度検出部をくり返し往復させながら、前記温度検出を所定の時間間隔で実行することにより、前記領域全てにおける異常発熱の検出動作を完了すると共に、前記温度検出部により検出された温度の値と、前記温度計測部により計測された温度の値との差が、所定値以上の場合に、異常発熱が生じていると判断し、
    前記制御手段は、
    前記異常発熱検出手段により異常発熱が検出された場合、前記抵抗発熱層への給電を停止する
    ことを特徴とする定着装置。
  3. 抵抗発熱層を有する加熱回転体の周面に加圧部材を押圧してニップ部を形成し、当該ニップ部に、未定着画像の形成された記録シートを通紙して熱定着させる定着装置であって、
    前記抵抗発熱層に電力を供給する電力供給手段と、
    前記加熱回転体を周回駆動する駆動手段と、
    前記電力の供給状態を制御する制御手段と、
    前記加熱回転体の周回駆動中に、前記加熱回転体の周面において発熱する領域全てを網羅するように、異常発熱の発生を検出する異常発熱検出手段と、
    前記加熱回転体の周面の所定箇所の温度を計測して、当該加熱回転体を温調制御するための温度計測部と
    を備え、
    前記異常発熱検出手段は、
    前記領域の周方向における一部の範囲であって、かつ、当該領域の前記加熱回転体の回転軸方向における一部の範囲の温度を検出する温度検出部と、
    前記温度検出部の検出方向を周期的に変更する検出方向変更手段とを備え、
    前記加熱回転体を周回駆動すると共に、前記検出方向の変更をくり返し実行しながら、前記温度検出を所定の時間間隔で実行することにより、前記領域全てにおける異常発熱の検出動作を完了すると共に、前記温度検出部により検出された温度の値と、前記温度計測部により計測された温度の値との差が、所定値以上の場合に、異常発熱が生じていると判断し、
    前記制御手段は、
    前記異常発熱検出手段により異常発熱が検出された場合、前記抵抗発熱層への給電を停止する
    ことを特徴とする定着装置。
  4. 前記制御手段は、前記加熱回転体の周回駆動が停止した場合、異常発熱検出手段の検出結果にかかわらず、前記抵抗発熱層への電力供給を停止することを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の定着装置。
  5. 請求項1からのいずれかに記載の定着装置を備える画像形成装置。
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