JP2015138109A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】定着性能を確保しつつ、定着スリップを抑制することのできる画像形成装置を提供する。【解決手段】画像形成装置100は、像担持体1と、転写手段5と、転写手段5に電圧を印加する電源51と、定着手段6と、加熱源11の温度を基準値に近づけるように制御する温度制御手段41と、電源51から転写手段5に電圧を印加した際の電流を検知する検知手段52と、定着手段6により記録材Pを挟持する定着挟持部Nfと、像担持体1と転写手段5とにより記録材Pを挟持する転写挟持部Ntと、に記録材Pが同時に挟持されている際の検知手段52の検知結果に基づいて、上記基準値を変更する変更手段41と、を有する構成とする。【選択図】図11

Description

本発明は、電子写真方式や静電記録方式などを用いた複写機、プリンタ、ファクシミリ装置などの画像形成装置に関するものである。
従来、電子写真方式や静電記録方式などを用いた画像形成装置では、未定着のトナー像を担持した記録材を加熱してトナー像を記録材に定着させるために加熱定着装置(以下、単に「定着装置」ともいう。)が用いられる。この定着装置として、フィルム加熱方式のものがある(特許文献1)。近年では、画像形成装置に対し、プリントスピードや立ち上げの高速化、省エネやコンパクト化に対する要求が高まっている。そこで、スタンバイ時に電力を供給せずに消費電力を極力低く抑えることができ、また温度の立ち上げも高速なフィルム加熱方式の定着装置が広く用いられている。
フィルム加熱方式の定着装置における定着フィルムの駆動方式としては、次のものが知られている。まず、定着フィルムの内周面に駆動ローラを設け、定着フィルムにテンションを加えながら駆動する方式がある。また、定着フィルムを支持する部材に定着フィルムをルーズに巻き掛けて、これに当接させた加圧ローラを駆動することで定着フィルムを従動回転させる方式がある。近年では、部品点数が少なくて済むことから、後者の加圧ローラ駆動型が採用されることが多い。また、フィルム加熱方式の定着装置では、定着フィルムと支持部材との間に耐熱性の潤滑剤(グリース)を介在させることにより、定着フィルムと支持部材との間の摺動性を確保することが多い。
ここで、定着装置では、次のような「定着スリップ」という現象が発生することがある。特に、上述のようなフィルム加熱方式を採用した加圧ローラ駆動型の定着装置で発生し易い。つまり、このような定着装置では、記録材は、加圧ローラから摩擦力により駆動力を受け、定着フィルムと加圧ローラとに挟持されて搬送される。定着フィルムは、グリースを介してヒータ及び支持部材から摺動摩擦抵抗を受けながら、記録材から受ける摩擦力により回転する。したがって、記録材は、加圧ローラから駆動力を受けながら、定着フィルムからは抗力を受けて搬送される。この搬送過程において、記録材は、定着フィルムを介してヒータからの熱を受け取り、その上にトナーが定着される。そして、この過程において、記録材の搬送能力が不足することにより、記録材の送り速度に遅れないし停滞が起こる場合がある。この現象が、定着スリップである。定着スリップの発生条件として、次の[条件1]、[条件2]などが一般に知られている。
[条件1]高温高湿環境における含水率の高い薄肉の記録材に対するプリント時
高温高湿環境に放置された記録材は含水量が高く、加圧ローラと定着フィルムの外面との接触領域(以下、「定着ニップ部」ともいう。)において加熱される際に多量の水蒸気を発生させやすい。このとき発生した水蒸気が、加圧ローラと記録材との間に介在することにより摩擦力が低下し、記録材の得る搬送能力が不足することにより、定着スリップが発生しやすくなる。例えば、記録材として、30℃、80%RH環境などの高温高湿環境で放置された、含水率8%以上、坪量68g/m2以下の平滑紙を用いる場合には、定着スリップが発生しやすい。とりわけ、定着装置の個体差で、定着ニップ部の幅(記録材の搬送方向と略平行な方向)が大きい場合、定着スリップは発生しやすい。例えば、加圧ローラの硬度が製造公差により低い場合などに、定着ニップ部の幅が大きくなる。
[条件2]間欠プリント時
ジョブ待ちが発生し、一のジョブが終了してから次のジョブを開始するまでの間に休止期間のない間欠プリントが行われることがある。ここで、ジョブとは、一のプリント(画像形成、印刷)開始指示による単一又は複数の記録材に対する一連のプリント動作である。間欠プリントでは、各プリント工程(画像形成装置の動作工程)での前回転などにより、加圧ローラが長時間加熱されて蓄熱される。したがって、間欠プリントでは、連続プリントに比べて加圧ローラの表面温度が高くなる傾向にある。加圧ローラの表面温度が高い場合、記録材に与えられる熱量が多くなるため、記録材から発生される水蒸気が多くなる。とりわけ、加圧ローラと記録材との間で水蒸気層が形成され易いことから、摩擦力が顕著に低下し、定着スリップが発生し易くなる。つまり、加熱定着装置を用いた画像形成装置では、定着ニップ部において記録材に所定の熱量を与えるために、事前に前回転温調が行われて、記録材が定着ニップ部に到達するまでに定着装置の温度が上げられる。間欠プリントでは、この前回転温調の占める割合が必然的に多くなることから、加圧ローラの表面温度が高くなる傾向がある。したがって、間欠プリントが繰り返し行われると、加圧ローラの表面温度が高くなることにより、2枚目以降のプリント時に、定着スリップが発生しやすくなる。
一方、画像形成装置の小型化などのために、記録材が像担持体と転写部材との接触領域(以下、「転写ニップ部」ともいう。)を通過しているときに、記録材の先端が定着ニップ部に突入する構成とされることがある。この構成で、高温高湿環境に放置されて含水量が高くなるなどして記録材の電気的な表面抵抗値が低くなった場合には、トナー像を記録材に転写させる転写動作の際に、転写装置側から定着装置側へ転写電流が逃げる現象が発生することがある(特許文献2)。以下、この現象を、「定着干渉」ともいう。
特開平4−204980号公報 特開2002−23528号公報
上述の定着スリップに対する対策としては、周囲の環境に応じて定着装置の温調(温度調整、温度制御)の基準値(以下、単に「温調基準値」ともいう。)を変更する方法が考えられる。具体的には、高温環境を検知した場合には、温調基準値を通常よりも低い値に変更し、それによって定着装置の過剰加熱を抑制することが考えられる。
しかしながら、この方法では、定着スリップを抑制する効果は得られるが、温調基準値を低くすることによる定着性能への影響が大きく、定着不良が発生することがある。したがって、温調基準値の変更だけでは、定着スリップに対する対策としては不十分である。
つまり、通常、温調基準値は、定着装置を構成する各部品の製造工程において発生する製造公差を考慮したときに、定着性能が最も低い状態であっても良好な画像が得られるように設定されるものである。そのため、定着装置の個体差(定着性能が低い状態)を考慮せずに、温調基準値を通常よりも低い値に変更すると、定着不良が発生してしまうことがあり、定着スリップの抑制と定着性能の確保とを両立させることが難しい。
したがって、本発明の目的は、定着性能を確保しつつ、定着スリップを抑制することのできる画像形成装置を提供することである。
上記目的は本発明に係る画像形成装置にて達成される。要約すれば、本発明は、トナー像を担持する像担持体と、前記像担持体との間で記録材を挟持すると共に電圧が印加されることでトナー像を前記像担持体から記録材に転写させる転写手段と、前記転写手段に電圧を印加する電源と、加熱源を備えており記録材を挟持すると共に記録材を加熱することでトナー像を記録材に定着させる定着手段と、前記加熱源の温度を基準値に近づけるように制御する温度制御手段と、前記電源から前記転写手段に電圧を印加した際の電流を検知する検知手段と、前記定着手段により記録材を挟持する定着挟持部と、前記像担持体と前記転写手段とにより記録材を挟持する転写挟持部と、に記録材が同時に挟持されている際の前記検知手段の検知結果に基づいて、前記基準値を変更する変更手段と、を有することを特徴とする画像形成装置である。
本発明によれば、定着性能を確保しつつ、定着スリップを抑制することができる。
画像形成装置の模式的な断面図である。 定着装置の断面図である。 定着装置の加熱ヒータの断面図である。 定着装置の分解斜視図である。 画像形成装置の要部の制御ブロック図である。 定着ニップ部の幅と定着スリップの抑制及び定着性能の確保が可能な温調基準値との関係を説明するためのグラフ図である。 定着ニップ部の幅と定着スリップの抑制及び定着性能の確保が可能な温調基準値との関係を説明するためのグラフ図である。 転写装置における転写電流の動きを説明するための模式図である。 転写装置及び定着装置における転写電流の動きを説明するための模式図である。 転写装置及び定着装置における転写電流の動きを説明するための模式図である。 転写装置において測定される転写電流の波形の一例を示すグラフ図である。 定着ニップ部の幅と定着装置に漏れる転写電流I3との関係の一例を示すグラフ図である。 定着装置における転写電流の動きを説明するための模式図である。 定着装置の温調の基準値を変更する手順の一例を示すフローチャート図である。 転写装置及び定着装置における転写電流の動きの他の例を説明するための模式図である。 定着ニップ部の幅と定着装置に漏れる転写電流I3(n=20)の測定結果との関係を示すグラフ図である。 定着ニップ部の幅と定着装置に漏れる転写電流I4(n=20)の測定結果との関係を示すグラフ図である。
以下、本発明に係る画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。
実施例1
1.画像形成装置の全体的な構成及び動作
図1は、本発明の一実施例に係る画像形成装置の要部の概略構成を説明するための模式的な断面図である。本実施例の画像形成装置100は、電子写真方式を利用して画像を形成するレーザービームプリンターである。
画像形成装置100は、トナー像を担持する像担持体としての回転可能なドラム型(円筒形)の電子写真感光体(感光体)である感光ドラム1を有する。感光ドラム1は、図中矢印a方向に所定のプロセススピード(周速度)にて回転駆動される。感光ドラム1は、OPC、アモルファスSiなどの感光材料層を、アルミニウムやニッケルなどのシリンダ(ドラム)状の導電性基体の外周面に形成して構成される。本実施例では、感光ドラム1は、OPC感光ドラムである。
感光ドラム1は、その回転過程で帯電手段としてのローラ状の帯電部材である帯電ローラ2により、所定の極性(本実施例では負極性)の所定の電位に略一様に帯電処理される。その後、感光ドラム1の一様に帯電処理された表面に対して、露光手段としての露光装置(レーザービームスキャナ)3より、画像情報に応じたレーザービームによる走査露光Lがなされる。これにより、感光ドラム1の表面に、目的の画像情報の静電潜像(静電像)が形成される。
感光ドラム1上に形成された静電潜像は、現像手段としての現像装置4によって、現像剤としてのトナーを用いてトナー像として現像(可視化)される。現像方法としては、ジャンピング現像法、2成分現像法、FEED現像法などが用いられ、イメージ露光と反転現像との組み合わせでトナー像が形成されることが多い。本実施例では、ジャンピング現像法が用いられ、イメージ露光と反転現像との組み合わせでトナー像が形成される。すなわち、略一様に帯電処理された後に露光されることで電位の絶対値が低下した感光ドラム1上の露光部(画像部)に、感光ドラム1の帯電極性と同極性に帯電したトナーが付着させられることで、トナー像が形成される。
一方、感光ドラム1に当接するように、転写手段としてのローラ状の転写部材である転写ローラ(転写装置)5が設けられており、感光ドラム1と転写ローラ5との圧接部である転写ニップ部(転写挟持部)Ntが形成されている。また、給送ローラ8が駆動されることにより、記録材カセット9内に収容されている記録用紙などの記録材Pが一枚ずつ繰り出される。この記録材Pは、搬送ガイド31、レジストローラ32、転写前ガイド33などを有するシートパス(搬送経路)を通って、転写ニップ部Ntに所定の制御タイミングにて給送される。そして、電圧印加手段としての転写電源51によって、転写ローラ5に現像時のトナーの帯電極性とは逆極性(本実施例では正極性)の転写電圧(転写バイアス)が印加される。これにより、記録材Pが転写ニップ部Ntを通過する過程で、感光ドラム1上のトナー像が記録材P上に順次に転写されていく。転写ローラ5は、像担持体との間で記録材を挟持すると共に電圧が印加されることでトナー像を像担持体から記録材に転写させる転写手段の一例である。
転写ニップ部Ntを出た記録材Pは、感光ドラム1の表面から順次に分離されて、定着手段としての加熱装置である定着装置6に搬送される。そして、記録材Pは、定着装置6において、トナー像の熱定着処理を受ける。定着装置6については、後述して詳しく説明する。定着装置6を出た記録材Pは、定着出口ガイド34、搬送ローラ35、搬送ガイド36、排出ローラ37などを有するシートパス(搬送経路)を通って、排出トレイ38に排出(プリントアウト)される。
また、記録材Pが分離された後の感光ドラム1の表面は、クリーニング手段としてのクリーニング装置7により転写残トナーなどの付着汚染物の除去処理を受けて清浄面化され、繰り返し画像形成に供される。
2.定着装置
2−1.定着装置の全体的な構成
図2は、本実施例における定着装置(加熱定着装置)6の断面図である。図3は、本実施例における定着装置6が備える加熱ヒータの断面図である。また、図4は、本実施例における定着装置6の分解斜視図である。
本実施例における定着装置6は、フィルム加熱方式を採用した加圧ローラ駆動型のものである。この定着装置6は、互いに圧接して定着ニップ部(定着挟持部)Nfを形成する、定着部材としての定着アセンブリ10と、加圧部材としての加圧回転体である加圧ローラ20と、を有する。定着装置6は、加熱源を備えており記録材を挟持すると共に記録材を加熱することでトナー像を記録材に定着させる定着手段の一例である。
図2、図4に示すように、定着アセンブリ10は、加熱部材としての加熱回転体である定着フィルム13と、加熱源(加熱体)としての加熱ヒータ11と、加熱ヒータ11を保持する保持部材としての断熱ホルダー12と、を有する。また、定着アセンブリ10は、付勢部材としての加圧バネ15と、加圧バネ15により加圧力を受けて断熱ホルダー12を加圧ローラ20に抗して押圧する加圧作用部材としての金属ステー14と、を有する。
2−2.定着フィルム
定着フィルム13は、プリント開始指示からプリントが可能になるまでの時間の高速化(クイックスタート)を可能にするために、総厚200μm以下の厚みの耐熱性フィルムであることが好ましい。定着フィルム13は、ポリイミド、ポリアミドイミド、PEEKなどの耐熱性樹脂、あるいは耐熱性、高熱伝導性を有するSUS、Al、Ni、Cu、Znなどの純金属又は合金で形成された基層を有している。樹脂製の基層の場合は、熱伝導性を向上させるために、BN、アルミナ、Alなどの高熱伝導性粉末が混入されていても良い。また、定着フィルム13は、定着装置6を長寿命化するために、充分な強度を持ち、耐久性に優れたものとして、総厚20μm以上の厚みであることが好ましい。つまり、定着フィルム13は、総厚が20μm以上、200μm以下であることが好ましい。
また、定着フィルム13は、オフセットの抑制や記録材Pの分離性を確保するために、表層に、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PFA(テトラフルオロエチレンパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)、FEP(テトラフルオロエチレンヘキサフルオロプロピレン共重合体)、ETFE(エチレンテトラフルオロエチレン共重合体)、CTFE(ポリクロロトリフルオロエチレン)、PVDF(ポリビニルデンフルオライド)などのフッ素樹脂や、シリコーン樹脂などの、離型性の良好な耐熱樹脂を混合して又は単独で被覆して離型性層を形成することができる。定着フィルム13の表層を被覆する方法としては、定着フィルム13の基層の外面をエッチング処理した後に離型性層をディッピングしたり、粉体スプレーなどを塗布したりする方法であって良い。また、チューブ状に形成された樹脂を定着フィルム13の基層の表面に被せる方式であっても良い。また、定着フィルム13の基層の外面をブラスト処理した後に、接着剤であるプライマ層を塗布し、その上に離型性層を被覆する方法であっても良い。
本実施例では、厚み10μmのPFAで形成された表層(離型性層)と、厚み5μmのプライマ層と、厚み60μmのポリイミドで形成された基層とからなる、総厚75μm、外径φ18mmの定着フィルム13を用いた。
2−3.加熱ヒータ
図2、図3に示すように、加熱ヒータ11は、定着フィルム13の内面に接触することにより定着ニップ部Nfの加熱を行う。
加熱ヒータ11は、低熱容量のプレート状であるアルミナや窒化アルミなどの絶縁性セラミック基板11aを有する。そして、このセラミック基板11aの表面に、長手方向(記録材Pの搬送方向と略直交する方向)に沿って、通電発熱抵抗層11bが、スクリーン印刷などにより形成されている。通電発熱抵抗層11bは、Ag/Pd(銀パラジウム)、RuO2、Ta2Nなどにより、厚み約10μm、幅(記録材Pの搬送方向と略平行な方向)約1〜5mm程度に形成されている。また、加熱ヒータ11が定着フィルム13と接する面には、熱効率を損なわない範囲で、通電発熱抵抗層11bを保護する保護層11cが設けられている。保護層11cの厚みは十分薄く、表面性を良好にする程度が望ましい。保護層11cとしては、一般的には、30〜200μm程度のガラスコートが用いられる。
加熱ヒータ11のセラミック基板11aの背面には、温度検知手段としての温度検知素子であるサーミスタ11dが設けられている。
また、加熱ヒータ11の通電発熱抵抗層11bには、電圧印加手段としての定着電源16(図5)が接続されている。
2−4.加圧ローラ
加圧ローラ20は、SUS、SUM、Alなどの金属製の芯金21の外側に弾性層22が設けられて構成された弾性ローラである。弾性層22としては、例えば次のものが挙げられる。すなわち、シリコーンゴムやフッ素ゴムなどの耐熱ゴムで形成した弾性ソリッドゴム層が挙げられる。また、より断熱効果を持たせるためにシリコーンゴムを発泡して形成した弾性スポンジゴム層が挙げられる。また、シリコーンゴム層内に中空のフィラー(マイクロバルーンなど)を分散させて硬化物内に気体部分を持たせて断熱効果を高めた弾性気泡ゴム層が挙げられる。また、弾性層22の上に、パーフルオロアルコキシ樹脂(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン樹脂(PTFE)などの離型層が形成されていても良い。
本実施例では、Alで形成された芯金21と、シリコーンゴムで形成された弾性層22と、PFAで形成された離型層とからなる、外径φ20mmの加圧ローラ20を用いた。
2−5.定着装置の駆動及び制御方法
定着アセンブリ10は、加圧ローラ20の弾性に抗して押圧され、所定の定着ニップ部Nfを形成する。すなわち、図4に示すように、金属ステー14は、その長手方向の両端が断熱ホルダー12から突き出ている。そして、金属ステー14の長手方向の両端部に設けられたバネ受け部14aが、バネ受け部材15aを介して、加圧バネ15によって加圧される。荷重は、金属ステー14の断熱ホルダー12側に設けられたステー足部14bを介して、断熱ホルダー12の長手方向に渡って略均一に伝達される。
定着ニップ部Nfでは、定着フィルム13が、加熱ヒータ11と加圧ローラ20との間に挟まれることで加圧力によって撓み、加熱ヒータ11の加熱面に密着した状態になる。加圧ローラ20は、芯金21の長手方向の一方の端部に設けられた駆動伝達部材としての駆動ギア(図示せず)により駆動力を得て、図2中の矢印b方向に回転する。駆動力は、駆動手段(駆動源)としての駆動モータM(図5)から駆動ギアに伝達される。この加圧ローラ20の回転駆動に伴って、定着フィルム13は加圧ローラ20との摩擦力により、図2中の矢印c方向に従動回転する。
定着フィルム13と加熱ヒータ11との間には、フッ素系やシリコーン系の耐熱性グリースなどの潤滑材を介在させることにより、摩擦抵抗を低く抑え、滑らかに定着フィルム13を回転させることが可能となる。
また、加熱ヒータ11の温度制御は、セラミック基板11aの背面に設けた温度検知素子であるサーミスタ11dからの信号に応じて、後述するCPU41(図5)が定着電源16(図5)から通電発熱抵抗層11bに印加する電圧を制御することで行われる。すなわち、CPU41が、定着装置6の温調の基準値(目標値)に応じて、通電発熱抵抗層11bに印加する電圧のデューティー比や波数などを決定し、適切に制御することで、定着ニップ部Nf内の温度を所定の設定温度(定着温度)に保つようにする。
未定着のトナー像を保持した記録材Pは、定着ニップ部Nf内に搬送され、定着フィルム13と加圧ローラ20とに挟持されて搬送される過程で、その表面にトナー像が加熱定着される。定着ニップ部Nfより排出された記録材Pは、定着出口ガイド34(図1)に案内されて定着装置6から排出される。
3.制御態様
図5は、本実施例の画像形成装置100の要部の概略制御態様を示す。画像形成装置100は、装置本体に制御部(制御回路)40を有する。制御部40は、演算処理を行う中心的素子である制御手段としてのCPU41、記憶手段としてのROM、RAMなどのメモリ(記憶媒体)42などを有して構成される。書き換え可能なメモリであるRAMには、制御部40に入力された情報、検知された情報、演算結果などが格納され、ROMには制御プログラム、予め求められたデータテーブルなどが格納されている。CPU41とROM、RAMなどのメモリ42とは互いにデータの転送や読込みが可能となっている。
CPU41は、画像形成装置100の各部を統括的に制御してシーケンス動作させて、画像形成動作を実行させる。特に、本実施例との関係では、CPU41は、上述のようにして定着装置6の温度制御(温調)を行う。また、CPU41は、定着装置6の加圧ローラ20を駆動する駆動モータMの駆動を制御する。また、CPU41は、転写電源51から転写ローラ5に印加する電圧を制御する。転写電源51には、検知手段としての電流検知回路52が接続されており、転写電源51から転写ローラ5に電圧を印加した際に流れる電流を検知できるようになっている。この転写装置50に配設された電流検知回路52は、定着挟持部及び転写挟持部における記録材の有無にかかわらず転写手段に電気的に接続されている検知手段の一例である。詳しくは後述するように、電流検知回路52の検知結果は、定着ニップ部Nfの幅を検知するのに用いられる。転写電源51、電流検知回路52は、高圧基板53に配設されている。本実施例では、転写ローラ5、並びに、高圧基板53に配設された転写電源51及び電流検知回路52を有して、転写装置50が構成される。また、本実施例では、画像形成装置100の装置本体には、環境検知手段としての温湿度センサー60が設けられており、画像形成装置100が置かれた環境の温度及び/又は湿度を検知できるようになっている。なお、環境検知手段は、特に記録材Pの吸湿状況を検知できるように、記録材カセット9の近傍の温度及び/又は湿度を検知できるようになっていてもよい。
4.定着スリップの抑制メカニズム
前述のように、高温高湿環境における定着スリップは、定着装置6の加熱状態に起因して発生する。とりわけ間欠プリントでは、加圧ローラ20の表面温度上昇が問題となる。定着スリップに対する対策としては、高温環境を検知した場合に、温調基準値を通常よりも低い値に変更し、加圧ローラ20の過剰加熱を抑制することが考えられる。しかしながら、前述のように、この方法では、定着装置6の個体差によって、定着不良が発生してしまう場合がある。
すなわち、定着装置6の個体差で、加圧ローラ20と定着フィルム13の外面との接触領域である定着ニップ部Nfの幅(記録材Pの搬送方向と略平行な方向)が変わることがある。そして、定着ニップ部Nfの幅が小さいほど、加圧ローラ20に与える単位時間当たりの熱量が減るため、定着スリップは発生しにくい。一方、本発明者らの検討結果によると、定着ニップ部Nfの幅が大きいほど、記録材Pに与える単位時間当たりの熱量が増えるため、定着性能は良いことがわかった。
定着ニップ部Nfの幅と、定着スリップ及び定着性能との関係について、図6、図7を用いて説明する。図6、図7は、横軸に定着ニップ部Nfの幅、縦軸に定着性能(濃度低下率)を満足する温調基準値及び定着スリップの発生しない温調基準値をとったものである。
ここで、定着スリップ及び定着性能の評価方法について説明する。
・定着スリップの評価方法
定着ニップ部Nfを通過する過程での記録材Pの送り速度に遅れないし停滞が起こるかを確認した。定着スリップの評価時の詳細な評価条件は下記のとおりである。また、評価基準は次のとおりである。
○:定着スリップの発生なし
×:定着スリップの発生あり
<定着スリップ評価条件>
環境:30℃/80%(高温高湿環境)
画像パターン:ブラックトナー(K)の全面ベタ画像
紙種:上記環境に48時間放置し吸湿させたA4サイズ坪量60g/m2のGF600(商品名)
通紙枚数:1枚3秒間欠30枚
プリンタ本体:印字処理速度35ppm
・定着性能の評価方法
グレタグマクベス社製RD−19Iなどの反射濃度測定器を用いて、定着後に擦り前の画像濃度を測定し、その後重りなどを用いて所定の負荷をかけながら画像表面をシルボン紙で所定回数擦る。さらに、擦り後の濃度を測定する。そして、次式により、定着性能(濃度低下率)を計算する。
(濃度低下率:%)
={(擦り前画像濃度)―(擦り後画像濃度)}/(擦り前画像濃度)×100
定着性能の評価時の詳細な評価条件は下記のとおりである。ここでは、連続100枚通紙したときの平均濃度低下率を定着性能の指標とした。濃度低下率なので、値が小さいほど定着性能が良いことになる。このとき、濃度低下率が20%以上だと、目視で確認できるレベルの画像不良(画像剥がれ、オフセット)が発生していた。つまり、評価基準は次のとおりである。
○:濃度低下率が20%未満
×:濃度低下率が20%以上
<定着性能評価条件>
環境:30℃/80%(高温高湿環境)
画像パターン:ブラックトナー(K)のハーフトーン画像
紙種:上記環境に48時間放置し吸湿させたA4サイズ坪量60g/m2のGF600(商品名)
通紙枚数:連続100枚
プリンタ本体:印字処理速度35ppm
擦り時負荷:0.5N/cm2
擦り回数:5回
ここで、想定される定着ニップ部Nfの幅の変動要因としては、例えば次のものが考えられる。すなわち、定着フィルム13の厚みの製造公差(60〜80μm:Δ20μm)が考えられる。また、加圧ローラ20の硬度の製造公差(Asker−C硬度45〜55°:Δ10°)が考えられる。また、加圧バネ15の加圧力の製造公差(14〜16kgf:Δ2kgf)が考えられる。これらの変動要因を考慮したときの、定着ニップ部Nfの幅は6.1〜8.4mmであった。定着ニップ部Nfの幅が6.1mmのときの各種構成要件を下限構成、8.4mmのときの各種構成要件を上限構成、またその中間の7.1mmのときの各種構成要件を中心構成とした。
定着スリップに関しては、定着ニップ部Nfの幅が大きいほど加圧ローラ20が過剰加熱し、記録材Pの搬送力が不足するため、定着スリップは発生しやすい。図6、図7では、温調基準値が実線で示すプロット(○)(定着スリップOK温度)よりも低い値であれば、過剰加熱を抑えられるため、定着スリップは発生しない。定着性能に関しては、定着ニップ部Nfの幅が大きいほど記録材Pに与える熱量が多くなるため、定着性能は良い。図6、図7では、定着装置6の温調の基準値が一点鎖線で示すプロット(□)(定着性能OK温度)よりも高い値であれば、定着性能を満足する。なお、定着性能のOK温度のラインが定着スリップOK温度のラインより上側にくることは、定着性能の確保と定着スリップの抑制とが両立する温調基準値がないことを意味するのでありえない。
通常、温調基準値は、定着装置6を構成する各部品の製造工程において発生する製造公差を考慮したときに、定着性能が最も低い条件のときであっても良好な画像が得られるように設定されるものである。つまり、本実施例の構成では、温調基準値は、定着ニップ部Nfの幅が6.1mm(下限)のときであっても良好な画像が得られるように設定されることから、200℃ということになる。このように温調基準値を設定すると、定着ニップ部Nfの幅が6.1〜8.4mmのいずれの場合でも定着性能を満足する。しかし、定着ニップ部Nfの幅が7.6mm以上になると、定着スリップが発生してしまうことがわかる(図7)。そこで、定着ニップ部Nfの幅が6.1〜8.4mmのいずれの場合でも定着スリップが発生しないように、温調基準値を190℃に設定することが考えられる。しかし、その場合には、今度は定着ニップ部Nfの幅が6.6mm未満の場合に、定着性能を満足しないことになる(図6)。
このように、定着装置6の個体差(定着ニップ部Nfの幅)を考慮しない場合には、定着スリップの抑制と定着性能の確保とを両立することは難しい。
そこで、本実施例では、次のような原理に基づいて、定着装置6の温調を行う。すなわち、温調基準値を定着ニップ部Nfの幅がいずれの場合でも定着性能を満足するような値にしておき、定着ニップ部Nfの幅が7.6mm以上となる場合には、温調基準値を定着スリップの発生しない値まで低くする。これにより、定着スリップの抑制と定着性能の確保とを両立させることが可能となる(図7)。すなわち、本実施例では、定着ニップ部Nfの幅を判別し、ある閾値に応じて温調基準値を低くする。
5.定着ニップ部の幅の判別手法
本発明者らの検討結果によると、前述した定着干渉を応用することで、定着ニップ部Nfの幅を判別できることがわかった。以下に、本実施例における定着干渉を応用した定着ニップ部Nfの幅の判別手法について説明する。なお、特に記載のない場合でも、本実施例に係る手法は、高温高湿環境において含水率の高い記録材Pを用いた場合について説明するものである。
5−1.定着干渉の概要
例えば、記録材Pとしての紙の主成分は、吸湿性の高いセルロースであり、その乾燥状態によって電気抵抗値が大きく変化する。記録材Pである紙が水分を吸着する高温高湿環境では、紙の体積抵抗及び表面抵抗が低下し、電荷がリークしやすくなる。一方、低温低湿環境では、紙の電気的な体積抵抗値及び表面抵抗値が上昇し、紙への電荷付与が困難になることがある。本実施例では、転写ニップ部Ntを記録材Pが通過完了する前に、記録材Pが定着ニップ部Nfに突入する構成とされている。このため、記録材Pの電気的抵抗が低くなり過ぎると、転写ニップ部Ntと定着ニップ部Nfとで同時に記録材Pを挟持したときに、干渉が発生してしまうことがある。なお、記録材Pが転写ニップ部Ntを通過完了した後に、記録材Pが定着ニップ部Nfに突入する構成とすれば、干渉は発生しないが、装置構成が大きくなり、小型化という観点から好ましくない。
図8は、本実施例における転写装置(転写動作部)50での転写電流の動きを示す。ここで、Rtrは転写ローラ5の体積抵抗値、Rpvは記録材Pの体積抵抗値、Rpsは記録材Pの表面抵抗値、Vtrは転写バイアス、Vnipは転写ニップ部Ntの電位、Vdは感光ドラム1の表面電位である。いま、高温高湿環境において、記録材Pの表面抵抗値Rpsがある値よりも低くなると、転写ニップ部Ntと定着ニップ部Nfとで同時に記録材Pを挟持したときに、定着装置6側に別の電流経路ができ、転写電流が定着装置6側に流れやすくなる。定着装置6側に流れる転写電流が増加すると、転写ローラ5の体積抵抗値Rtrによる電圧降下が大きくなり、転写ニップ部Ntの電位Vnipが下がる。これにより、感光ドラム1の表面電位Vdとの電位差が小さくなり、転写ニップ部Ntに流れる転写電流が低下する。そのため、定着装置6側に漏れる転写電流が顕在化することになる。
例えば、本実施例では、転写ニップ部Ntから定着ニップ部Nfまでの距離は130.8mmである。そのため、長さが130.8mmを超える記録材Pにおいて、その電気的抵抗が低くなった場合、とりわけ表面抵抗が低くなった場合に、記録材Pが転写ニップ部Ntと定着ニップ部Nfとで同時に挟持されたときに、干渉が発生することとなる。
表1に、各温湿度環境における記録材Pの表面抵抗値と干渉の発生有無の関係を示す。後述するが、定着装置6側に漏れる転写電流は、定着ニップ部Nfの幅に起因するため、ここでは転写前ガイド33に電流が漏れるか否かにより、定着干渉の発生有無を判断した。なお、記録材Pとしては、A4サイズ坪量80g/m2のExtra(商品名)を用い、その表面抵抗値は各温湿度環境に48時間放置し吸湿させたときの値である。また、表面抵抗値は、JIS規格K6911の電極と、ADVANTEST社製R8340Aとを用いて、100V印加後10秒後の測定値である。記録材Pである紙が含蓄する水分量は、24時間経過すると飽和傾向にあり、48時間経過すれば十分飽和したため、放置時間は48時間とした。また、画像パターンは全面ベタ白画像(トナー像無し)とした。
Figure 2015138109
表1から、転写前ガイド33へ電流が漏れはじめるのは、記録材Pの表面抵抗値が4×108Ω/□程度まで低い値になったときであり、そのときの温湿度は30℃/80%RHの高温高湿環境であることがわかる。また、画像パターン(トナー像)がある場合でも、転写電流はトナーを迂回して白部に流れるため、画像パターンの有無は問題にならない。
また、前述した定着スリップの発生条件のうち[条件1]のように、定着スリップは高温高湿環境において含水率の高い記録材で発生しやすい。そのため、定着スリップが発生すしやすい条件下では、定着干渉も発生しやすいことを意味する。
5−2.定着干渉の応用方法
図9、図10は、転写装置50と定着装置6とに係る電気回路を模式的に示したものである。図9は記録材Pが転写ニップ部Ntのみを通過中の転写電流の動き、図10は記録材Pが転写ニップ部Nt及び定着ニップ部Nfの両方を通過中の転写電流の動きを模式的に示したものである。
図11は、図9から図10の状態に遷移するときに、転写装置50の高圧基板53に配設された電流検知回路52で測定される転写電流の波形(ここでは、便宜上、移動平均近似している)である。なお、このときの転写バイアスは500Vである。
図9に示すように記録材Pが転写ニップ部Ntのみを通過中は、転写電流は主に感光ドラム1側に流れる。このときに電流検知回路52で測定される転写電流波形は、図11の領域Aに対応する。図11の領域Aにおける転写電流の平均値はI1である。
一方、図10に示すように、記録材Pが転写ニップ部Nt及び定着ニップ部Nfの両方を通過中は、転写電流は記録材Pを伝わり、定着装置6側に漏れる。このときに電流検知回路52で測定される転写電流波形は、図11の領域Bに対応する。図11の領域Bにおける転写電流の平均値はI2である。
その後、記録材Pが転写ニップ部Ntを抜けたときに電流検知回路52で測定される転写電流波形は、図11の領域Cに対応する。
なお、図11の領域Aから領域Bに遷移するときに、転写電流波形にピークを持つのは、定着フィルム13の静電容量及び定着装置6側に配設されているコンデンサ(図示せず)の静電容量によるものである。このピークは、本実施例に影響するものではない。
電流I1と電流I2との差分値をI3とする。この差分値I3は、記録材Pを伝わり定着装置6側に漏れる転写電流に対応する。このように、転写装置50の高圧基板53に配設された電流検知回路52で測定される転写電流の波形から、記録材Pを伝わり定着装置6側に漏れる転写電流I3を判別することが可能である。
また、本発明者らの検討結果によると、定着ニップ部Nfの幅が、定着装置6側に漏れる転写電流I3に寄与することがわかった。図12は、定着ニップ部Nfの幅を6.1〜8.4mmと振ったときの定着装置6側に漏れる転写電流I3である。定着ニップ部Nfの幅が大きいほど、定着装置6側に漏れる転写電流I3も大きい。
図13は、本実施例における定着装置6での転写電流の動きを示す。定着ニップ部Nfの幅に応じて定着装置6側に漏れる転写電流I3も変化するのは、定着ニップ部Nfの幅に起因する記録材Pと定着フィルム13の外面との接触抵抗に依るものといえる。つまり、定着ニップ部Nfの幅が大きいほど、両者の接触抵抗が下がるために、定着装置6側に漏れる転写電流I3も大きくなる。
したがって、高温高湿環境において含水率の高い記録材Pを用いた場合に発生する定着干渉を応用することにより、定着装置6側に漏れる転写電流I3と定着ニップ部Nfの幅との関係から、定着ニップ部Nfの幅を判別することが可能である。例えば、図12より、定着装置6側に漏れる転写電流I3が1.8μA以上の場合は、定着ニップ部Nfの幅が7.6mm以上であると判別できる。また、定着装置6側に漏れる転写電流I3が0.8μAを下回る場合は、定着ニップ部Nfの幅が6.6mm未満であると判別できる。
5−3.制御フロー
図14は、本実施例における温調基準値の変更動作(温調基準値制御)の手順の一例の概略を示すフローチャート図である。
CPU41は、プリント開始指示が入力されると(S101)、温湿度センサー60から画像形成装置100の置かれた環境の温湿度の検知信号を取得する(S102)。CPU41は、予め設定された環境基準値に基づいて、現在の環境が高温高湿度環境(例えば30℃、80%RH)であると判断した場合、定着スリップが発生する可能性があるとして、S104に進む(S103)。CPU41は、当該プリントジョブの1枚目の記録材Pについて電流検知回路52による転写電流の検知信号を取得する(S104)。CPU41は、記録材Pが転写ニップ部Ntのみを通過中の転写電流の平均値I1と、転写ニップ部Ntと定着ニップ部Nfとを通過中の転写電流の平均値I2とから、定着装置6側に漏れる転写電流I3を求める(S105)。そして、CPU41は、電流I3が予め設定された所定の閾値である1.8μA以上であるか否かを判断する(S106)。
CPU41は、S106において、電流I3が1.8μA以上である(Yes)と判断した場合、定着ニップ部Nfの幅が所定値(本実施例では7.6mm)以上であり、定着スリップが発生する可能性があるとして、S107に進む。CPU41は、当該プリントジョブが終了した(2枚目以降のプリントが無い)か否かを判断する(S107)。そして、CPU41は、S107において、プリントジョブが終了していないと判断した場合(No)、定着装置6の温調の基準値を変更して、定着スリップが発生しない値まで低くする(S108)。その後、CPU41は、プリントを続行して(S109)、当該プリントジョブが終了したら(S110)、プリント動作を終了させる(S111)。なお、本実施例では、プリント動作が終了するごとに、変更された温調基準値はリセットされる。
一方、CPU41は、S103において高温高湿環境ではないと判断した場合、またS106で電流I3が1.8μA未満であると判断した場合、S109に進み、当該プリントジョブが終了したら(S110)、プリント動作を終了させる(S111)。また、CPU41は、S107において当該プリントジョブが終了したと判断した場合は、プリント動作を終了させる(S111)。
なお、図14の例では、環境検知手段により所定の温湿度環境よりも高温高湿度環境であることが検知された場合に、定着装置6の温調の基準値を変更するための処理が実行される。これに代えて又は加えて、記録材Pの種類を検知する種類検知手段により、使用される記録材Pが所定の厚さよりも薄い記録材Pであることが検知された場合に、定着装置6の温調の基準値を変更するための処理が実行されるようにしてもよい。記録材Pの種類(厚さ)の基準は、典型的には、記録材Pとしての紙の坪量で設定することができる。例えば、複数設けられた記録材カセット9のそれぞれに収容される記録材Pの種類を、その坪量と関係付けて、入力手段としての画像形成装置100の操作部などからメモリ42に予め記憶させておく。そして、種類検知手段としてのCPU41が、プリントジョブにおいて選択された記録材カセット9の情報から、記録材Pの種類を判別することができる。
また、温調基準値は、周囲の環境及び/又は記録材Pの種類などに応じて予め複数設定されており、プリント動作時に対応する温調基準値が選択されるようになっていてよい。この場合、その周囲の環境及び/又は記録材Pの種類が、上記同様、予め設定された所定の条件を満たす場合に、定着装置6の温調の基準値を変更するための処理を実行するようにすればよい。
6.効果
本実施例では、定着装置6側に漏れる転写電流I3が1.8μA以上の場合は、定着ニップ部Nfの幅が7.6mm以上であると判断する。そして、この場合に、温調基準値を、定着スリップの発生しない値まで低くする。また、前述した定着スリップの発生条件のうち[条件2]のように、定着スリップは加圧ローラ20の表面温度が高くなることで発生するため、2枚目以降で温調を低い値に切り替えれば良い。本実施例では、変更前の温調基準値は200℃であり、変更後の温調基準値は190°である。
比較例及び実施例において、定着ニップ部Nfの幅を6.1mm、6.5mm、7.1mm、7.9mm、8.4mmと振ったときに、定着スリップと定着性能の両者を満足するか確認した。比較例は、いずれの定着ニップ部Nfの幅においても温調基準値を190℃に設定したことを除いて、本実施例と実質的に同じ構成である。評価方法、評価条件は前述のとおりである。
比較例の評価結果を表2、本実施例の評価結果を表3に示す。
Figure 2015138109
Figure 2015138109
比較例では、定着ニップ部Nfの幅が6.1〜8.4mmのいずれの場合でも定着スリップが発生しないように、温調基準値を190℃としている。そのため、いずれの場合においても定着スリップは発生しなかった。しかしながら、定着性能が比較的低い場合、ここでは定着ニップ部Nfの幅が6.1〜6.5mmの場合には、定着性能を満足しなかった。
一方、本実施例では、定着ニップ部Nfの幅が6.1〜8.4mmのいずれの場合にも、定着性能を満足した。すなわち、本実施例では、記録材Pの1枚目を通紙したときに定着装置6側に漏れる転写電流I3が1.8μA未満の場合は、2枚目以降の温調基準値を200℃のままとした。また、定着装置6側に漏れる転写電流I3が1.8μA以上の場合は、2枚目以降の温調基準値を190℃とした。そのため、定着性能が比較的低い場合、ここでは定着ニップ部Nfの幅が6.1〜7.1mmの場合には、温調基準値は200℃であり、定着性能を満足し、また定着スリップも発生しなかった。また、定着性能が比較的高い場合、ここでは定着ニップ部Nfの幅が7.9〜8.4mmの場合には、温調基準値は190℃であり、定着スリップは発生せず、また定着性能も満足した。
以上説明したように、本実施例では、画像形成装置100は、定着装置6の加熱源11の温度を基準値に近づけるように制御する温度制御手段を有する。また、この画像形成装置100は、定着挟持部Nfと転写挟持部Ntとに記録材Pが同時に挟持されている際の電流検知回路52の検知結果に基づいて、定着装置6の温調基準値を変更する変更手段を有する。本実施例では、制御部40のCPU41が、上記温度制御手段、変更手段としての機能を有する。本実施例では、転写挟持部Ntのみに記録材Pが挟持されている際の電流検知回路52の検知結果と、定着挟持部Nfと転写挟持部Ntとに記録材Pが同時に挟持されている際の電流検知回路52の検知結果と、の差分値に基づいて、温調基準値が変更される。より詳細には、上記差分値が所定の閾値以上の場合に、温調基準値が低くされる。これにより、本実施例によれば、定着スリップの抑制と定着性能の確保とを両立させることが可能となる。
実施例2
次に、本発明の他の実施例について説明する。本実施例の画像形成装置の基本的な構成及び動作は実施例1のものと同じである。したがって、実施例1の画像形成装置のものと同一又はそれに相当する機能、構成を有する要素には同一符号を付して、詳しい説明は省略する。
実施例1では、転写装置50の高圧基板53に配設された電流検知回路52で測定される転写電流波形から読み取れる、定着装置6側に漏れる転写電流I3を利用することで、定着ニップ部Nfの幅を判別した。この転写装置50の電流検知回路52で測定される電流I3は、記録材Pを伝わって定着装置6に漏れる転写電流に加えて、例えば記録材Pが転写前ガイド33や定着出口ガイド34などに触れることで漏れる転写電流も含んだ総量である。そのため、定着装置6以外に転写電流が多く漏れた場合でも、定着ニップ部Nfを介して定着装置6に漏れた電流であるとして検出されることになり、定着ニップ部Nfの幅を精度よく判別することが難しくなる場合が考えられる。
そこで、本実施例では、図15に示すように、定着装置6に電流検知回路70を配設し、定着装置6に漏れる転写電流I4を直接測定する。図15は、転写装置50と定着装置6とに係る電気回路を模式的に示しており、特に、記録材Pが転写ニップ部Nt及び定着ニップ部Nfの両方を通過中の転写電流の動きを模式的に示したものである。本実施例では、導電性ローラとされる加圧ローラ20に電流検知回路70が接続される。この定着装置6に配設された電流検知回路70は、定着挟持部及び転写挟持部における記録材の有無にかかわらず定着手段に電気的に接続されている検知手段の一例である。これにより、定着装置6以外に漏れる転写電流の影響を小さくできる。
すなわち、実施例1では、転写装置50で測定される電流I3は、定着装置6に漏れる転写電流に、転写前ガイド33や定着出口ガイド34などに漏れる転写電流を加えたものである。これに対して、本実施例では、定着装置6で測定される電流I4は、実質的にそのまま定着装置6の加圧ローラ20を介して漏れる転写電流であるといえる。
なお、本実施例における電流I4も、実施例1における電流I3と同様に、測定される電流波形を図11に示すように領域Aと領域Bとに分け、各領域の平均電流値の差分値を求めることで得ることができる値である。ただし、本実施例における電流I4は、定着装置6に配設された電流検知回路70で測定するため、記録材Pが転写ニップ部Ntのみを通過中の電流I1はほぼ無く、実質的に電流I2が電流I4となる。したがって、所望により、図11における電流I1は測定せずに、図11における電流I2を本実施例における電流I4として測定するようにしてもよい。この場合、この電流I4と比較される閾値を予め設定するようにすればよい。
本実施例の効果を確認するために、定着ニップ部Nfの幅を6.1mm、7.1mm、8.4mmと振って、転写装置50で測定される電流I3及び定着装置6で測定される電流I4をそれぞれ繰り返し20回測定し、測定値のバラつきを確認した。評価条件は前述のとおりである。電流I3(実施例1)及び電流I4(本実施例)の評価結果を、それぞれ図16、図17に示す。プロットは測定値(n=20)の平均値であり、測定値(n=20)のバラつきをエラーバー表示にした。また、標準偏差を表4に示す。
Figure 2015138109
転写装置50で測定される電流I3は、定着装置6に漏れる転写電流と転写前ガイド33や定着排紙ガイド34などに漏れる転写電流の総量である。そのため、記録材Pが搬送される過程でガイドとの接触具合により測定値がバラつくことがある。一方、定着装置6で測定される転写電流I4は、定着装置6に漏れる転写電流を直接測定しているため、定着装置6以外に漏れる転写電流の影響が小さく測定値は安定していた。表4から、n=20での標準偏差をみると、実施例1と比べて本実施例では測定値のバラつきを60〜70%程度に抑えることができることがわかる。
以上説明したように、本実施例によれば、定着装置6に漏れる転写電流を直接測定することにより、実施例1と比べて本実施例では測定値のバラつきを60〜70%程度に抑えることができる。したがって、本実施例によれば、温調基準値を切り替えるべきか否かを、実施例1よりも精度良く判別しやすい。
その他
以上、本発明を具体的な実施例に即して説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではない。
例えば、上述の実施例では定着装置はフィルム加熱方式を採用した加圧ローラ駆動型のものであった。前述のように、このような定着装置において、定着スリップの問題は発生しやすい。しかし、本発明の原理はこのような定着装置にのみ適用できるものではなく、未定着のトナー像を担持した記録材を定着ニップ部において挟持して搬送しながら加熱することで記録材にトナー像を定着させる任意の態様の定着装置に適用できる。定着装置は、例えば、加熱源を内蔵した定着ローラと、熱源を内蔵しているか又はしていない加圧ローラとを圧接させて、これらの間の定着ニップ部において記録材を挟持して搬送するものであってもよい。また、定着フィルムは、無端移動するものに限定されるものではなく、供給ロールから繰り出されて巻き取りロールに巻き取られるようなものであってもよい。
また、上述の実施例では、像担持体としての感光体と転写部材とで形成される転写ニップ部と定着ニップ部とに記録材が同時に挟持される場合について説明した。しかし、本発明は、これに限定されるものではなく、像担持体としての中間転写体と転写部材とで形成される転写ニップ部(2次転写ニップ部)と定着ニップ部とに転写材が同時に挟持される場合にも適用することができる。つまり、第1の像担持体としての感光体に形成されたトナー像を、無端状のベルトなどとされる第2の像担持体としての中間転写体に転写(一次転写)した後に、該中間転写体から記録材にトナー像を転写(二次転写)する中間転写方式の画像形成装置がある。二次転写は、中間転写体に接触して転写ニップ部(二次転写ニップ部)を形成する二次転写部材に二次転写電圧(二次転写バイアス)が印加されることで行われる。この場合、定着装置側に漏れる二次転写電流を検知して、定着ニップ部の幅を検知することができる。したがって、定着ニップ部の幅の検知に関し、上述の実施例における転写ニップを二次転写ニップと読み替えて、実質的に上述の実施例と同じ構成を適用することで、上述の実施例と同様の効果が得られる。
また、本発明は、モノクロ/カラー画像形成装置において共通の課題を解決するものであり、本実施例による効果は、モノクロ画像形成装置のみでなく、カラー画像形成装置に対しても同様の効果が得られるものである。
また、転写手段は、ローラ状の転写部材に限定されるものではなく、ブラシ状やブレード状などの任意の態様の転写部材であってよい。
1 感光ドラム
5 転写ローラ
6 定着装置
10 定着アセンブリ
11 加熱ヒータ
13 定着フィルム
20 加圧ローラ
Nf 定着ニップ部
Nt 転写ニップ部

Claims (11)

  1. トナー像を担持する像担持体と、
    前記像担持体との間で記録材を挟持すると共に電圧が印加されることでトナー像を前記像担持体から記録材に転写させる転写手段と、
    前記転写手段に電圧を印加する電源と、
    加熱源を備えており記録材を挟持すると共に記録材を加熱することでトナー像を記録材に定着させる定着手段と、
    前記加熱源の温度を基準値に近づけるように制御する温度制御手段と、
    前記電源から前記転写手段に電圧を印加した際の電流を検知する検知手段と、
    前記定着手段により記録材を挟持する定着挟持部と、前記像担持体と前記転写手段とにより記録材を挟持する転写挟持部と、に記録材が同時に挟持されている際の前記検知手段の検知結果に基づいて、前記基準値を変更する変更手段と、
    を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記変更手段は、前記定着挟持部と前記転写挟持部とのうち前記転写挟持部のみに記録材が挟持されている際の前記検知手段の検知結果と、前記定着挟持部と前記転写挟持部とに記録材が同時に挟持されている際の前記検知手段の検知結果と、の差分値に基づいて、前記基準値を変更することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記変更手段は、前記差分値が所定の閾値以上の場合に、前記基準値を低くすることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記変更手段は、前記定着挟持部と前記転写挟持部とに記録材が同時に挟持されている際の前記検知手段の検知結果が所定の閾値以上の場合に、前記基準値を低くすることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  5. 前記検知手段は、前記定着挟持部及び前記転写挟持部における記録材の有無にかかわらず前記転写手段に電気的に接続されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  6. 前記検知手段は、前記定着挟持部及び前記転写挟持部における記録材の有無にかかわらず前記定着手段に電気的に接続されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  7. 温湿度環境を検知する環境検知手段を有し、前記変更手段は、前記環境検知手段により、所定の温湿度環境よりも高温高湿度環境であることが検知された場合に、前記基準値を変更するための処理を実行することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  8. 記録材の種類を検知する種類検知手段を有し、前記変更手段は、前記種類検知手段により、使用される記録材が所定の厚さよりも薄い記録材であることが検知された場合に、前記基準値を変更するための処理を実行することを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  9. 前記定着手段は、フィルムと、前記フィルムに圧接して前記定着挟持部を形成するローラと、を有し、前記加熱源は、前記フィルムを介して前記定着挟持部を加熱することを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  10. 前記ローラが回転駆動されることにより、前記フィルムは前記ローラに従動して移動することを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
  11. 前記フィルムは、無端移動することを特徴とする請求項9又は10に記載の画像形成装置。
JP2014008965A 2014-01-21 2014-01-21 画像形成装置 Pending JP2015138109A (ja)

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