JP5932390B2 - 像加熱装置、その像加熱装置に用いられるフィルム、及び、そのフィルムの最内層として用いる筒状の可撓性樹脂の製造方法 - Google Patents

像加熱装置、その像加熱装置に用いられるフィルム、及び、そのフィルムの最内層として用いる筒状の可撓性樹脂の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、電子写真方式の複写機又はプリンタなどの画像形成装置に搭載される像加熱装置、その像加熱装置に用いられるフィルム、及び、フィルムの最内層として用いる可撓性樹脂の製造方法に関する。
電子写真方式の複写機やプリンタに搭載する定着装置として、フィルム加熱方式の定着装置が知られている。このフィルム加熱方式の定着装置は、セラミックス製の基板上に通電発熱抵抗体を有するヒータと、ヒータと接触しつつ移動する定着フィルムと、定着フィルムを介してヒータと共にニップ部を形成する加圧ローラと、を有している。未定着トナー画像を担持する記録材はニップ部で挟持搬送されつつ加熱され、これにより記録材上の画像は記録材に加熱定着される。この定着装置は、ヒータへの通電を開始し定着可能温度まで昇温するのに要する時間が短いというメリットを有する。従って、このタイプの定着装置を搭載するプリンタは、プリント指令の入力後、1枚目の画像を出力するまでの時間(FPOT:first printout time)を短くできる。また、このタイプの定着装置は、プリント指令を待つ待機中の消費電力が少ないというメリットもある。
フィルム加熱方式の定着装置においては、定着フィルムがヒータと接触しつつ回転するため、定着フィルムのヒータに対する摺動抵抗がそのまま定着フィルムの駆動負荷となる。この駆動負荷を低減するためには、定着フィルムの内周面(内面)とヒータとの動摩擦抵抗を低減させることが非常に重要である。例えば、定着フィルム内面とヒータとの間に耐熱性の潤滑グリース等の潤滑剤を介在させることにより、定着フィルムとヒータとの摺動性を高めることが行われている。
また、カラープリンタに搭載されるフィルム加熱方式の定着装置においては、多色のトナーを重ねたトナー像を溶融する必要があるため、トナーの載り量はモノクロのトナー画像に比較して2倍以上になることがある。トナーの載り量の多いカラー画像を平滑に定着するために高い温度と圧力をかけて記録材上のトナーを定着することが必要である。
このように近年のカラー画像や生産性向上の要求に伴い、定着装置の定着フィルムがより高温、より高加圧の環境下で使用されることが多くなっている。その結果、定着フィルムの削れや、潤滑グリースの粘性劣化から定着フィルムの摺動抵抗が上昇しやすくなっている。
また、フィルム加熱方式の定着装置においては、高温化での定着フィルムの連続使用によって定着フィルムの内面の潤滑グリース切れが生じ、定着フィルムの摩耗が急速に進行する場合もある。その結果、一時的に定着フィルムが停止するスリップが発生し画像不良が発生することがある。更に、定着フィルムのスリップが発生するとジャムが発生することがある。スリップまで至らない場合であっても、低速かつ高温で定着装置を稼動させた場合に、定着フィルムがヒータに対して停止と摺動を周期的に繰り返すスティックスリップでビビリ音が発生することがある。特に画像に高い光沢度が要求される場合があるカラープリンタの場合、定着装置はより高い加圧力の下で定着するため、上述のスティックスリップが生じやすい。
この問題に対処するため、特許文献1、及び特許文献2には、フィルム加熱方式の定着装置のフィルム部材の内面を粗面化することによって、加熱体またはガイド部材とフィルム部材との接触面積を減らし、摩擦抵抗を軽減することが開示されている。
特開2001−341143号公報 特開2003−233264号公報
上述の粗面化されたフィルム部材(以下、定着フィルムと記す)の内周面(内面)は、ヒータや、ヒータを支持し定着フィルムの内面をガイドするフィルムガイドに接触している。ヒータの定着フィルムの内面と摺動するヒータ表面にはガラスやポリイミドのコーティングが施されており、ヒータ表面は定着フィルムの内面と良好な滑り性が得られるようになっている。
一方、定着フィルムの内面と摺動するフィルムガイドの表面はヒータ表面よりも表面粗さが粗くなっている。このようなフィルムガイドの表面と定着フィルムの粗面化された内面とが摺動すると、フィルムガイドの表面の凹凸と定着フィルムの内面の凹凸とが擦れあって振動が発生する場合がある。特に記録用紙(記録材)がニップ部で挟持搬送されている間は、定着フィルムの外周面(表面)と記録用紙とが接触している。このため、上述の振動が定着フィルムから記録用紙に伝わり、大きな摺擦音となって定着装置の稼動音を大きくしてしまうという課題があることを見出した。これは記録用紙がスピーカーのコーン紙のような役割を担い、定着フィルムで生じている高い振動数の振動が記録用紙全面の大きな面積に伝わり、記録用紙全体が空気を震えさせるために摺擦音として増幅されていると考えられる。
本発明の目的は、内面を粗面化した定着フィルムがフィルムガイド又はヒータなどのニップ部形成部材と摺擦する時の摺擦音を低減することができる像加熱装置、その像加熱装置に用いられる定着フィルム、及び、定着装置のフィルムの最内層として用いる筒状の可撓性樹脂の製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明に係る像加熱装置は、可撓性を有する筒状のフィルムと、前記フィルムの内面と接触するニップ部形成部材と、前記フィルムを介して前記ニップ部形成部材と共にニップ部を形成する加圧部材と、を有し、トナー画像を担持する記録材を前記ニップ部で搬送しつつ加熱する像加熱装置において、前記ニップ部形成部材と摺動する前記フィルムの内面の領域に前記フィルムの移動方向の粗さ曲線がスキューネスRsk<0を満足する粗面部を有することを特徴とする。
上記目的を達成するための本発明に係るフィルムは、内面に円周方向の粗さ曲線がスキューネスRsk<0を満足する粗面部を有し、トナー画像を担持した記録材を加熱する像加熱装置で用いられる可撓性を有する筒状のフィルムであることを特徴とする
上記目的を達成するための本発明に係る可撓性樹脂の製造方法は、トナー画像を担持した記録材を加熱する像加熱装置のフィルムの最内層として用いる筒状の可撓性樹脂の製造方法で、円周方向の粗さ曲線がスキューネスRsk>0を満足する粗面部を有する円筒状の金型の表面に前駆体溶液を付着させて、前記前駆体溶液を加熱し転化して得られることを特徴とする。
本発明によれば、定着フィルムの内面を粗面化際に定着フィルムの内面と、ヒータやフィルムガイドなどのニップ部形成部材と、の摺擦による摺擦音を低減することができる。
実施例に係る定着装置を記録材導入側から見た模式図である。 実施例に係る定着装置の概略構成を表わす斜視図である。 (a)実施例に係る定着装置の概略構成を表わす断面図である。(b)実施例に係る定着装置の定着フィルムの層構成を表わす断面図である。 (a)定着フィルムの基層の内面がRsk>0を満たすプロファイルを持つ比較例の定着フィルムと、ヒータホルダの断面を表した模式図である。(b)定着フィルムの基層の内面がRsk<0を満たすプロファイルを持つ実施例の定着フィルムと、ヒータホルダの断面を表した模式図である。 実施例1〜7及び比較例1〜4の定着フィルムを用いた定着装置で記録材を搬送した際の摺擦音の測定結果を示す表である。 実施例に係る定着装置を搭載した画像形成装置の模式図である。
[実施例]
(1)画像形成装置
図6は本実施例に係る像加熱装置を定着装置(定着器)として搭載する画像形成装置の概略図である。この画像形成装置は、電子写真プロセスを用いたカラーレーザープリンタである。
本実施例に示す画像形成装置は、画像形成部としての第1〜第4の4つの画像形成ステーションSa,Sb,Sc,Sdを、第2の像担持体としての回転可能な中間転写ベルト13の回転方向に沿って配置してある。本実施例では、中間転写ベルト13の回転方向上流側から第1の画像形成ステーションSaの画像形成色をイエロー(Y)、第2の画像形成ステーションSbの画像形成色をマゼンタ(M)としている。また第3の画像形成ステーションScの画像形成色をシアン(C)、第4の画像形成ステーションSdの画像形成色をブラック(K)としている。
各画像形成ステーションSa,Sb,Sc,Sdは、第1の像担持体としてのドラム形状の電子写真感光体(以下、感光ドラムと記す)1a,1b,1c,1dと、帯電手段としての帯電ローラ2a,2b,2c,2dなどを有している。また各画像形成ステーションSa,Sb,Sc,Sdは、現像手段としての現像ユニット8a,8b,8c,8dと、クリーニングユニット3a,3b,3c,3dなどを有している。
現像ユニット8a,8b,8c,8dは、現像スリーブ4a,4b,4c,4dと、非磁性一成分現像剤5a,5b,5c,5dと、現像剤塗布ブレード7a,7b,7c,7dなどを有している。非磁性一成分現像剤5a,5b,5c,5dのうち、5aはイエロートナーであり、5bはマゼンタトナーであり、5cはシアントナーであり、5dはブラックトナーである。
そして感光ドラム1a,1b,1c,1dと、帯電ローラ2a,2b,2c,2dと、現像ユニット8a,8b,8c,8dと、クリーニングユニット3a,3b,3c,3dは、それぞれプロセスカートリッジ9a,9b,9c,9dとして一体化されている。これらのプロセスカートリッジ9a,9b,9c,9dは画像形成装置の筐体を構成する画像形成装置本体(不図示)に取り外し可能に装着されている。
また各画像形成ステーションSa,Sb,Sc,Sdは、露光手段11a,11b,11c,11dと、1次転写部材10a,10b,10c,10dなどを有している。露光手段11a,11b,11c,11dは、レーザー光を多面鏡によって走査させるスキャナユニットまたはLEDアレイを有している。そしてホストコンピュータなどの外部装置から取り込んだ画像信号に基づいて変調された走査ビーム12aを感光ドラム1a,1b,1c,1dの外周面(表面)に照射するように構成してある。
中間転写ベルト13は、張架部材としての3本のローラ即ち2次転写対向ローラ24と、駆動ローラ14と、テンションローラ15の3本のローラに掛け回して支持され、テンションローラ15により適当なテンションが維持されるようになっている。この中間転写ベルト13は、中間転写ベルト13の外周面(表面)が4つの感光ドラム1a,1b,1c,1dと接触するように配置されている。駆動ローラ14を駆動させることにより中間転写ベルト13は感光ドラム1a,1b,1c,1dに対して矢印方向に感光ドラム1a,1b,1c,1dと略同じ回転速度で移動(回転)する。中間転写ベルト13の内側には、中間転写ベルト13を挟んで感光ドラム1a,1b,1c,1dと対向するように1次転写部材10a,10b,10c,10dが配置されている。
25は2次転写対向ローラ24と中間転写ベルト13を介して対向するように配置された2次転写ローラである。
帯電ローラ2a,2b,2c,2dには、それぞれ、帯電ローラ2a,2b,2c,2dへの電圧供給手段である帯電バイアス電源20a,20b,20c,20dが電気的に接続されている。現像スリーブ4a,4b,4c,4dには、それぞれ、現像スリーブ4a,4b,4c,4dへの電圧供給手段である現像バイアス電源21a,20b,20c,20dが電気的に接続されている。1次転写部材10a,10b,10c,10dには、それぞれ、1次転写部材10a,10b,10c,10dへの電圧供給手段である1次転写電源22a,22b,22c,22dが電気的に接続されている。2次転写ローラ25には、2次転写ローラ25への電圧供給手段である2次転写電源26が電気的に接続されている。
本実施例の画像形成装置の画像形成動作を説明する。本実施例の画像形成装置は、プリント指令に応じて、第1〜第4の画像形成ステーションSa〜Sdの感光ドラム1a〜1dや中間転写ベルト13などが所定のプロセススピードで矢印方向に回転する。
第1の画像形成ステーションSaにおいて、帯電ローラ2aは帯電バイアス電源20aから印加される帯電バイアスにより感光ドラム1a表面を一様に負極性に帯電する(帯電工程)。続いて、この感光ドラム1a表面の帯電面に露光手段11aからの走査ビーム12aによって画像情報に応じた静電潜像を形成する(露光工程)。
次に、現像ユニット8a内のトナー5aは、現像剤塗布ブレード7aによって負極性に帯電されて現像スリーブ4aに塗布される。そして、現像スリーブ4aには、現像バイアス電源21aより現像バイアスが印加され、感光ドラム1aが回転して感光ドラム1a表面に形成された静電潜像が現像スリーブ4aに到達する。すると、静電潜像は負極性のトナーによって可視化(現像)され、感光ドラム1a表面に第1色目のイエローのトナー画像が形成される(現像工程)。
第2〜第4の画像形成ステーションSb〜Sdにおいても、第1の画像形成ステーションと同様に、帯電工程、露光工程、現像工程の画像形成プロセスを行う。これにより、第2の画像形成ステーションSbの感光ドラム1b表面には第2色目のマゼンタのトナー画像が形成され、第3の画像形成ステーションScの感光ドラム1c表面には第3色目のシアンのトナー画像が形成される。そして第4の画像形成ステーションSdの感光ドラム1d表面には第4色目のブラックのトナー画像が形成される。
感光ドラム1a〜1d表面の各色のトナー画像は1次転写部材10a〜10dにより中間転写ベルト13表面に順次重ね転写される(転写工程)。これによって4色のフルカラーの未定着トナー画像が中間転写ベルト13表面に担持される。
トナー画像転写後の感光ドラム1a〜1d表面に残留する転写残トナーなどの残留物はクリーニングユニット3a〜3dによって除去される。これにより感光ドラム1a〜1d表面はクリーニングされて次の画像形成に供される。
一方、露光による静電潜像の作像に合わせて、給紙カセット16に積載収納されている記録用紙などの記録材Pは、給紙ローラ17によりピックアップされ、不図示の搬送ローラによりレジストローラ18に搬送される。この記録材Pは、中間転写ベルト13表面上のトナー画像に同期してレジストローラ18により中間転写ベルト13と2次転写ローラ25とで形成される転写部へ搬送される。そしてこの記録材Pは転写部で中間転写ベルト13の外周面(表面)と2次転写ローラ25の外周面(表面)とで挟持搬送される。この搬送過程で2次転写ローラ25には2次転写電源26からトナーと逆極性の転写バイアスが印加される。これにより中間転写ベルト13表面に担持された4色の多重トナー画像(以下、トナー画像と記す)は記録材P上に一括して2次転写される。
4色の未定着のトナー画像を担持した記録材Pは像加熱部(定着部)としての定着装置19の後述する定着ニップ部(ニップ部)に導入される。そして、この定着ニップ部を通過することによりトナー画像は熱と圧力を受けて記録材上に加熱定着される。この記録材Pは定着装置19から画像形成装置の排出トレー(不図示)へと搬送されて画像形成物(プリント、コピー)として排出される。
2次転写を終えた後、中間転写ベルト13表面上に残留している転写残トナーや、記録材Pから中間転写ベルト13表面上に転移した紙粉は、中間転写ベルト13表面に当接配置されたベルトクリーニング手段27により除去・回収される。ベルトクリーニング手段27では、ウレタンゴム等で形成された弾性を有するクリーニングブレードを用いて転写残トナーや紙粉などを除去している。
(2)定着装置全体の構成
以下の説明において、定着装置及びこの定着装置を構成する部材に関し、長手方向とは記録材搬送方向と直交する方向をいう。短手方向とは記録材搬送方向と平行な方向をいう。長さとは長手方向の寸法である。幅とは短手方向の寸法である。
図1は定着装置19の記録材導入側からの模式図である。図2は定着装置19の斜視図である。図3の(a)は定着装置19の概略構成を表わす断面図、(b)は定着装置19の定着フィルムの層構成を表わす断面図である。この定着装置19はテンションレスタイプのフィルム加熱方式の定着装置である。このタイプの定着装置は、エンドレスベルト状もしくは円筒状の耐熱性フィルムを定着フィルムとして用いている。そして定着フィルムの周長の少なくとも一部は常にテンションフリー(テンションが加わらない状態)とし、この定着フィルムを加圧ローラの回転駆動力で回転するように構成したものである。
本実施例に示す定着装置19は、ヒータアッセンブリユニット50と、加圧ローラ(加圧部材)31などを有している。ヒータアッセンブリユニット50は、定着フィルム(可撓性部材)30と、セラミックヒータ(加熱体)32と、剛性ステー(補強部材)33と、ヒータホルダ(加熱体支持部材)34と、規制フランジ(規制部材)36などを有する組み立て体である。定着フィルム30と、セラミックヒータ(以下、ヒータと記す)32と、剛性ステー33と、ヒータホルダ34と、加圧ローラ31は、何れも長手方向に長い部材である。
ヒータアッセンブリユニット50において、ヒータホルダ34は横断面が略樋型の形状に形成されている。このヒータホルダ34の短手方向中央の上面には、横断面が逆U形状に形成された剛性ステー33がヒータホルダ34の長手方向に沿って配設されている。
ヒータ32は、ヒータホルダ34の短手方向中央の下面において長手方向に沿って設けられたヒータ受け溝34aに支持されている。41(図3(a)参照)はサーミスタ(温度検知部材)である。サーミスタ41は、ヒータホルダ34の長手方向の略中央で、かつ、短手方向の中央の上面に、ヒータ32と接触するように配置されている。
上記剛性ステー33、ヒータ32及びサーミスタ41を備えたヒータホルダ34には、円筒状(筒状)の定着フィルム30がルーズに外嵌されている。この定着フィルム30の長手方向において、定着フィルム30の長手方向両側の端面から突き出ている剛性ステー33の張り出し部33aには、定着フィルム30の長手方向への移動を規制するための規制フランジ(規制部材)36が設けられている。剛性ステー33の長手方向両側の張り出し部33aに設けられた規制フランジ36の内側面間の距離は定着フィルム30の長さよりも長くなるように設定されている。これは定着フィルム30が長手方向へ移動せずに回転している通常使用時に定着フィルム30の長手方向両側のフィルム端部にダメージを与えないためである。
こうして組み立てられたヒータアッセンブリユニット50は、定着フィルム30の長手方向両側の規制フランジ36がブラケット(不図示)を介して図1に示す天板側筐体39に支持されている。
ヒータアッセンブリユニット50の各部材を更に詳しく説明する。
ヒータ32は、アルミナや窒化アルミニウムなどのセラミック製の細長いヒータ基板32pを有している。このヒータ基板32pの定着フィルム30側の表面には、通電発熱抵抗体32b(図3(a)参照)と給電用電極32a(図2参照)がパターン印刷されている。ヒータ基板32pの長手方向両側に設けられた給電用電極32a(図2参照)には給電コネクタ35が電気的に接続され、この給電コネクタ35から給電用電極32aを介して通電発熱抵抗体32bに給電される。
ヒータ基板32pの定着フィルム30の内周面(内面)と接触する表面には、通電発熱抵抗体32bを保護するガラスコート層32cが設けられている。ガラスコート層32cは、一般に定着フィルム30よりも硬い。そのため、ガラスコート層32cの定着フィルム30の内面と接触するガラスコート層32c表面(ヒータ表面)の凹凸が大きいと、定着フィルム30の内面を削ってしまい、スリップが発生しやすくなってしまう。よってガラスコート層32c表面はなるべく鏡面に近い方がよく、ガラスコート層32c表面の表面粗さはRzjisで1μm以下であることがより好ましい。
ヒータホルダ(フィルムガイド)34は、ヒータ32を支持する支持部材として機能すると共に、円筒状の定着フィルム30の回転(移動)をガイドするガイド部材として機能する。
ヒータホルダ34の材料としては、ポリイミド、ポリアミドイミド、PEEK(ポリエーテル・エーテル・ケトン)、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、液晶ポリマー等の高耐熱性樹脂や、これらの樹脂とセラミックス、金属、ガラス等との複合材料等を好適に用いることができる。中でも耐熱温度が高く、モールド成型ができ、寸法安定性に優れる液晶ポリマーを特に好適に用いることができる。本実施例ではヒータホルダ34の材料として液晶ポリマーを用いた。液晶ポリマーには以下のような利点がある。まず耐熱温度が高いためにヒータ32の設定温度の自由度が大きくできる。またモールド成型できるために、生産性が良く大量生産が可能である。さらには寸法安定性に優れるため、ヒータ32を定着フィルム30を介して加圧ローラ31表面に押圧する押圧力を均等にすることができ、後述する定着ニップ部Nにおける記録材搬送性能が安定するというメリットもある。
剛性ステー33は、ヒータホルダ34を加圧ローラ31側に押圧する押圧力でも大きく変形しないように、鉄等の金属材料を用いて横断面を逆U字形状に形成することによって、ヒータホルダ34を加圧ローラ31側に押圧する押圧力でも大きく変形しないような強度となっている。この剛性ステー33は、剛性ステー33の両端部の張り出し部33aが後述する加圧バネにより付勢されて加圧ローラ31側に加圧される。
定着フィルム30は、定着ニップ部Nでヒータ32の熱を効率よく記録材Pに与えるために厚みを50〜500μm程度としてある。図3(b)に示すように、この定着フィルム30は、最内層である円筒状のフィルム基層(以下、基層と記す)30aと、この基層30aの外周面上に設けられた最外層である離型性層30bなどを有している。
定着フィルム30の最も内側に設けられる基層30aの内面は、ヒータ32のガラスコート層32c、及びヒータホルダ(フィルムガイド)34と接触する。基層30aは耐熱性に優れ、可撓性があるポリイミド、ポリアミドイミド、PEEK等が用いられ、単体での厚み10〜100μm程度で形成されている。
定着フィルム30は、定着ニップ部Nにおいてヒータ32のガラスコート層32c表面、及びヒータホルダ34の後述する下流凸部34bの表面に十分倣ならって密着する。そのため、基層30aは可撓性を有することが重要である。可撓性を向上させるためには基層30aの厚みをより薄くすることが有効である。しかしながら、極端に基層30aの厚みを薄くすると、定着フィルム30の剛性は低下して、定着フィルム30が変形し、定着フィルム30にシワが入ってしまう。これを防止するために、例えば、基層30aがポリイミドの場合には、厚みを10μm以上にする必要がある。また、この基層30aは、定着フィルム30全体の引裂強度等の機械的強度を保っている。本実施例では、基層30aとしてマイクロメータで計測した厚みが50μm、内径が18mmの円筒状のポリイミド樹脂を用いている。
定着フィルム30の最も外側に設けられる離型性層30bは、基層30aの外周面にトナーが付着することを防止するための層であり、トナー画像Ta、記録材P、もしくは加圧ローラ31の後述する離型性層31cと接触する層である。離型性層30bとしては、厚み5〜70μm程度の離型性の良好なPFA(テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、FEP(テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体)等のフッ素樹脂を好適に用いることができる。本実施例では離型性層30bとして厚み15μmのPFA層を用いた。
加圧ローラ31は、金属材料からなる芯金31bと、芯金31bの外周面上に設けられた弾性層31aと、弾性層31aの外周面上に設けられた離型性層31cなどを有している。弾性層31aの材料として弾性特性を有するシリコーンゴムを用いている。離型性層31cは、弾性層31aの外周面にトナーが付着することを防止するための層である。本実施例では、離型性層31cとして定着フィルム30の離型性層30bと同じフッ素樹脂を用いた。
この加圧ローラ31は、ヒータアッセンブリユニット50の下方において、ヒータアッセンブリユニット50のヒータ32及びヒータホルダ34と定着フィルム30を介して対向するように配設されている。
図3に示すように、ヒータ32の短手方向の中心を通る線Lfcをヒータアッセンブリユニット50の中心線とし、加圧ローラ31の回転中心を通り、かつヒータ基板32p表面と直交する線を加圧ローラ31の中心線Lpcとする。そして中心線Lfcの方が中心線Lpcよりも記録材搬送方向上流側に位置するようにヒータアッセンブリユニット50と加圧ローラ31を配設して、ヒータアッセンブリユニット50のヒータ32及びヒータホルダ34を加圧ローラ31に対向させている。加圧ローラ31はその位置で芯金31bの長手方向両側の端部が底側筐体41に軸受け37を介して回転可能に支持されている。軸受け37は比較的高温になる芯金31bを回転可能に支持するために、軸受け37の材料としては耐熱性があって、かつ摺動性に優れる材料が用いられる。
ヒータアッセンブリユニット50は、天板側筐体39の長手方向両側に圧縮した状態で取り付けられた図1に示す加圧バネ38により剛性ステー33の張り出し部33aが加圧ローラ31の母線方向と直交する方向に付勢されている。これによりヒータ32のガラスコート層32c表面、及びヒータホルダ34の記録材搬送方向下流側の屈曲部である下流凸部34bの表面が定着フィルム30の内面に接触して定着フィルム30を加圧ローラ31の母線方向と直交する方向に加圧する。
この加圧によりヒータ32のガラスコート層32c表面、及びヒータホルダ34の下流凸部34bにおける定着フィルム30の内面と接触する表面が、定着フィルム30を介して加圧ローラ31を加圧ローラ31の母線方向と直交する方向に押圧する。この押圧により加圧ローラ31の弾性層31bが加圧ローラ31の母線方向と直交する方向に弾性変形して、定着フィルム30を介して加圧ローラ31はヒータ32及びヒータホルダ34と共に定着ニップ部Nを形成している。ここで、ヒータ32とヒータホルダ(フィルムガイド)34をニップ部形成部材とする。
このようにヒータホルダ34の下流凸部34bが定着ニップ部Nの記録材搬送方向下流側の支持部を構成している。この下流凸部34bによって定着フィルム30を屈曲させて押圧する場所を作ることで記録材Pが排出されるときの記録材Pのカールを矯正するとともに、定着後のトナー画像の表面に局所的に高い圧力をかけることで画像の光沢を増す効果がある。ヒータホルダ34の下流凸部34bの表面と定着フィルム30の内面との摺動については追って詳しく説明する。
(3)定着装置19の定着動作
本実施例の定着装置19は、プリント指令に応じて図3に示す駆動モータMが回転駆動して図1に示す駆動ギア31dを回転させる。これにより加圧ローラ31は図3に示す矢印方向へ所定の周速度(プロセススピード)で回転される。加圧ローラ31の回転は定着ニップ部Nにおける加圧ローラ31表面と定着フィルム30表面との摩擦力によって定着フィルム30表面に伝わる。これにより定着フィルム30は、定着フィルム30の内面がヒータ32のガラスコート層32cの表面とヒータホルダ34の下流凸部34bの表面に接触しつつ加圧ローラ31の回転に追従して図3に示す矢印方向へ回転する。
定着フィルム30の内面とヒータ32のガラスコート層32c表面、及び定着フィルム30の内面とヒータホルダ34の下流凸部34bの表面は押圧された状態で摺動する。そこで、その摺動抵抗を軽減するために、ヒータ32の定着フィルム30内面と接触するガラスコート層30c表面に潤滑剤としての不図示のグリースが塗られている。グリースは、液体潤滑剤としてフッ素オイルをベースに用い、かつこのフッ素オイルに固体潤滑剤となるフッ素樹脂を混合、分散させたものである。このように定着フィルム30の内面とヒータ32のガラスコート層30cとの間に潤滑剤を介在させて定着装置の長期間の使用でも良好な摺動性を維持できるようになっている。
本実施例では、加圧ローラ31の長さを定着フィルム30よりも10mm程度短くして、定着フィルム30のフィルム端部からはみ出したグリースが加圧ローラ31の表面に付着しないようにしている。加圧ローラ31の表面にグリースが付着すると、加圧ローラ31表面による定着フィルム30表面のグリップが失われて加圧ローラ31が定着フィルム30に対してスリップしてしまう。本実施例では、上記のように加圧ローラ31の長さを定着フィルム30よりも短くして、加圧ローラ31の定着フィルム30に対するスリップを防止している。
また本実施例の定着装置19は、プリント指令に応じて通電制御部としてのトライアック(不図示)がオンされる。するとトライアックは給電コネクタ35を通じてヒータ32の通電発熱抵抗体32bへの通電を開始する。これにより通電発熱抵抗体32bが発熱し、ヒータ32は急速に昇温して定着フィルム30を基層30a、離型性層30bの順に加熱する。このヒータ32の温度をサーミスタ41で検知し、サーミスタ41から出力される温度情報をCPU(不図示)が取り込む。CPUはサーミスタ41からの温度情報を基にトライアックによりAC電圧を位相制御あるいは波数制御等の電力駆動制御を行い、サーミスタ41によるヒータ32の温度情報が略一定となるようにヒータ32に対する通電量を制御する。これによりヒータ32の温度は記録材Pが担持する未定着のトナー画像Taを記録材上に加熱定着するための所定の定着温度(目標温度)に維持される。
加圧ローラ31が回転し、かつヒータ32の温度が所定の定着温度に維持されると、記録材Pはトナー像の担持面が定着フィルム30と接触する向きに定着ニップ部Nに導入される。この記録材Pは定着ニップ部Nで定着フィルム30表面と加圧ローラ31表面とで挟持されその状態に搬送(挟持搬送)される。そしてこの搬送過程において定着フィルム30の熱と定着ニップ部Nの圧力を受けることによってトナー画像Taは記録材上に加熱定着される。トナー画像Taが加熱定着された記録材Pは定着フィルム30表面から分離して定着ニップ部Nより排出される。
(4)定着フィルム30の内面の粗面化処理
定着フィルム30の内面即ち基層30aの内面はヒータ32の表面のガラスコート層32cと接触して摺動する。この摺動抵抗を下げるために潤滑剤としてのグリースがガラスコート層32cの表面(ヒータ32表面)に塗布される。このグリースを保持する目的で基層30aの内面のニップ部形成部材と摺動する領域は粗面化処理が施されている。また基層30aの内面の上記領域に粗面化処理を施すことで定着フィルム30とヒータ32との接触面積を低減することができ、定着フィルム30とヒータ32との摩擦抵抗を軽減することが出来る。その結果、ヒータ32の表面と定着フィルム30の内面との間におけるスティックスリップの発生を抑制できる。
粗面化処理された基層30aの内面はグリースの固形分の粒子が粗面化処理で設けられる凹凸の中に入る程度の表面粗さを有することが好ましい。これはフッ素オイルを枯渇しにくくするためである。グリースに含まれる固形分はその表面にフッ素オイルを保持している。そのため、グリースに含まれる固形分の比表面積が大きいほどオイル分を保持する性能が高まる。よってグリースの保持を効果的に行うためにはオイル分を保持する固形分粒子が嵌る程度の大きさの凹凸を基層30aの内面に設けることが好ましい。
グリースの固形分であるフッ素樹脂粉体の2次凝集粒子径は2μm程度のものを好適に用いることができる。2次粒子径が小さすぎるとオイル分を長期にわたって保持する能力が下がるため好ましくない。上記グリースの固形分を基層30aの内面の凹凸の中に格納できる大きさを確保するために、基層30aの内面をRzjis≧2μmを満足するように粗面化をすると良い。更に基層30aの内面とヒータ32のガラスコート層32cとの摺動によって基層30aの内面が数μm程度摩耗することがある。この摩耗によって基層30aの内面の凹凸が平滑化してしまい、グリースの保持性能が低下することが考えられる。そこで、基層30aの内面をRzjis≧3μmを満足するように粗面化することがより好ましい。
(5)定着フィルム30の基層30aの製造方法
比較例として、基層をポリイミド樹脂で形成した場合について説明する。基層の製造方法としては、表面が粗面化されたシームレス円筒状の金型の外側に、ポリイミド前駆体液をキャスト成形し、このポリイミド前駆体液をポリマー化させてポリイミド樹脂とする方法が用いられる。使用する金型の外表面をあらかじめ粗面化しておくことで基層30aとしてのポリイミド樹脂からなるシームレス円筒状の管状物の内面を粗面化することができる。使用する金型の外表面を粗面化する方法としてはサンドブラストが簡便、かつ一般的である。
しかしながら、サンドブラスト法を用いた場合、基層として成形されたシームレス円筒状のポリイミド樹脂(以下、ポリイミド管状物とも記す)の内面のプロファイルは尖った部分が多くなる。基層の内面の尖った部分とヒータホルダ(フィルムガイド)の下流凸部34bの表面とが摺擦することにより摺擦音が大きくなってしまうという問題があることが本発明者らの鋭意検討の結果判明した。
サンドブラスト法で基層の内面を粗面化した場合に、基層の内面に尖った部分が増えることについて以下のようなメカニズムであると推定される。ここで述べるサンドブラスト法は、研磨材としての鋭利な形状の粒子を金型の表面(粗面化処理対象面)に高速で衝突させる加工法である。サンドブラスト法で金型の表面がある程度粗面化されて凹凸が形成され、更に加工を続けるとその凸部は粒子と接触する頻度が高いため、削れて角が取れやすくて丸くなる。一方、金型の表面の凹部は、粒子と接触する頻度が低いため、上述の凸部よりもシャープな形状になる。従って、上述した方法で製造されたポリイミド樹脂の基層の内面の粗さ曲線は、前述した金型表面形状が転写されるので、凹部よりも凸部の方が尖ったプロファイルになりやすい。
尚、上述したような方法で粗面化した基層の内面を形成すると、その基層の内面に尖った凸部が形成されやすい傾向は、実施例1で用いたポリイミド樹脂に限らず、ポリアミドイミド、PEEKであっても同じである。
ここで、前述したような方法で粗面化した基層の内面を形成した場合の基層の内面の表面粗さは、JISB0601に基づいて表面粗さを測定すると、粗さ曲線のスキューネスRskは、Rsk>0を満足しやすい。スキューネスRskは、粗さ曲線の中心線に対する偏りを示す指標であって、次式で算出される。
上式の中で、Z(x)は粗さ曲線、Rqは2乗平均平方根粗さ、lrは基準長さを示す(Japanese Industrial standards B0601参照)。Rsk<0の場合、高さ分布が中心線に対して上側に偏っていることを示しており、Rsk>0の場合、高さ分布が中心線に対して下側に偏っていることを示す。
従って、上述の粗面化した基層の内面のように凸部の先端が凹部のボトムよりも尖ったプロファイルになると、スキューネスRskは、Rsk>0を満足しやすくなる。反対に、粗面化した基層の内面の凸部の先端が凹部のボトム付近よりも丸いプロファイルになると、スキューネスRskは、Rsk<0を満足しやすくなる。また、粗面化した基層の内面の凸部の先端も凹部のボトムも同じように丸いプロファイルである場合には、凸部の密度が高い程Rsk<0になりやすく、凸部の密度が低い程Rsk>0になりやすい。
図4(a)は、比較例として、ヒータホルダ34の下流凸部34bの表面と、Rsk>0を満足する表面粗さを持つ定着フィルム80の基層80aの内面の断面を表した図である。図4(a)に示すように、Rsk>0を満足する表面粗さである基層80aの内面は、凸部の先端が凹部のボトムよりも尖ったプロファイルになっている。
一方、図4(b)は、実施例1として、ヒータホルダ34の下流凸部34bの表面と、Rsk<0を満足する表面粗さである定着フィルム80の基層30aの内面の断面を表した図である。図4(b)に示したように,Rsk<0を満足する表面粗さである基層30aの内面は、凸部の先端が凹部のボトムよりも丸いプロファイルとなる。尚、図4(a)及び(b)において、ヒータホルダ34の下流凸部の平均粗さRzjisは、グリース保持のため、Rzjis>2μmを満足する。
ここで、比較例の定着フィルム80(Rsk>0)の内面と、ヒータホルダ34の下流凸部と、が摺擦する際に、騒音として認識される摺擦音が発生するメカニズムを説明する。
比較例の粗面化された基層80a内面の凸部は、図4(a)のPl1、Pl2、Pl3、Pl4に示されるように先端が尖っており、その尖った先端の剛性は小さくなりやすい。従って、比較例の基層80a内面の凸部は、ヒータホルダ34の下流凸部と摺擦する際に、定着フィルム80の移動方向やその逆方向に倒れたり元に戻ったりして変位する。この時の基層80aの凸部の変位は、定着フィルム80を定着フィルム80の厚み方向に大きい振幅且つ高い振動数で振動させる。この振動による音は高音になることが多く、摺擦音が騒音として認識されやすいのである。具体的には、上記の摺擦音は、人の聴感で騒音として認識されやすい振動数が3000Hz前後の音になりやすい。
特に、記録材が定着ニップ部で搬送されている際には、定着フィルム80の高い振動数の振動が定着フィルム80表面と密着している記録材伝わる場合がある。この時、記録材がスピーカーのコーン紙のような役割を担い、その振動を記録材全体に伝搬させてより大きな摺擦音になることがある。
以上述べたようなメカニズムによって、比較例の定着フィルム80の基層80aと、ヒータホルダ34の下流凸部と、が摺擦する際に騒音として認識されやすい摺擦音が発生する。
次に、本実施例の定着フィルム30(Rsk<0)の内面と、ヒータホルダ34の下流凸部と、が摺擦する際に騒音として認識される摺擦音が発生しにくいメカニズムを説明する。
本実施例の基層30aの内面においては、図4(b)のP15、Pl6、Pl7、Pl8にて示すように、凸部の先端は凹部のボトムよりも丸いプロファイルとなっており、凸部の先端の剛性は前述した比較例よりも高い。従って、本実施例の基層30a内面の凸部の変位量は小さくなるので、定着フィルム30の定着フィルム30の厚み方向の振動の振幅が小さくなって音圧が小さくなる。従って摺擦音は低減されて騒音と認識されるほどの摺擦音にはなりにくい。
また、粗面化された基層30aの内面でRsk<0を満足するものは、Rsk>0を満足するものよりも、基層30aの内面の凸部の密度が高い。基層30aの内面の凸部の密度が高い程、凸部一つあたりに加わるニップ部の加圧力も減るので凸部は変位しにくいため、摺擦音は軽減される。
次に、本実施例のように、Rsk<0を満足するように内面が粗面化された定着フィルム30の製造方法について説明する。
最初に、基層30aの内面がRsk>0となる定着フィルムを製造し、後加工で基層30aの内面をRsk<0を満足するように粗面化する方法がある。具体的には、Rsk>0となっている粗面化された基層の内面を、マイクログラインダで均一に研磨する方法である。
マイクログラインダで基層の内面の研磨を続けると基層の内面の尖った凸部の先端が削られて丸くなるので、Rskが徐々に小さくなり、Rsk<0を満足する粗面部を形成することができる。
ただし、マイクログラインダによる基層の内面の研磨時間が長くなると平均粗さRzjisも小さくなるため、予め平均粗さRzjisを狙っている値よりも大きめにすると良い。
次に、後加工をすることなく、Rsk<0を満足するように内面が粗面化された定着フィルムを製造する方法を示す。それは、予め金型の表面をRsk>0を満足するように粗面化して、その粗面化された金型の表面が基層の内面に転写されるように基層を成型することで定着フィルムを製造する方法である。金型の表面がRsk>0を満足する場合には、その表面を転写して成型した基層の表面もRsk<0を満足するようにできる。
金型の表面をRsk>0を満足するように粗面化する方法としては、筒状の金型の表面に鏡面加工を施した後に、この金型の表面にディンプル加工により半球状の窪みを設ける方法がある。尚、金型の表面をRsk>0を満足するように粗面化するその他の方法としてはエンボス加工、ローレット加工、及び、エッチング加工などがある。金型の材料としては、金属、ガラス、耐熱性の高いプラスチックなどを用いる。
前述した方法で予め表面を粗面化した筒状の金型にポリイミド樹脂をキャスト成形し、中間段階までイミド転化させ、その後、プライマー層、離型層を成形して定着フィルムを製造する。イミド転化は、金型表面のポリイミド前駆体(前駆体溶液)を80〜120℃で60分間程度加熱することにより、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)の蒸発と共に進行する。
そして、第1次イミド転化として約200℃の温度で20分間前後の加熱を行うことによりポリイミド半硬化管状物を得ることができる。この状態でプライマーの入った槽にポリイミド半硬化管状物を金型に一体化させたままディッピングし、所定の厚みのプライマーをコーティングして加熱する。その後、さらに最外層のフッ素樹脂層をディッピング方法などでコーティングし、250℃程度の温度で乾燥後、300〜380℃の温度でフッ素樹脂層の焼成と、ポリイミド樹脂のイミド転化反応を完結することができる。その後、冷却し、金型と可撓性樹脂としてのポリイミド管状物を分離し、定着フィルムを得ることができる。
このようにRsk>0を満足する金型の表面を転写して成型した可撓性樹脂の管状物を基層30aとして定着フィルムを製造する方法によって、後加工の手間がかからず、より安定した品質の内面が粗面化された定着フィルムを製造できる。
(6)定着フィルムの摺擦音の測定実験結果
本実施例の定着フィルム30の効果を確認するために行った実施例と比較例との定着フィルムの摺擦音の測定実験の結果について図5に示して説明する。
図5は、基層の内面のスキューネスRsk及び平均粗さRzjisを振った定着フィルムを用いた定着装置をプリンタに搭載して、記録材を通紙した際の摺擦音の音圧、及び、3000Hz付近の音の多少を判定したものである。
図5に示す比較例1〜4は、Rsk>0を満足するように基層の内面が粗面化された定着フィルムを用いた定着装置の測定結果である。実施例1〜7は、Rsk<0を満足するように基層の内面が粗面化された定着フィルムを用いた定着装置の測定結果である。また、比較例1〜4及び実施例1〜7は、定着フィルム以外の構成物は同じものを使用している。
尚、比較例1〜4及び実施例1〜7は、基層の内面をマイクログラインダで研磨する時間を変更することで、平均粗さRzjis及びスキューネスRskが図5に示すような値になるように調整を行った。
表面粗さの測定には、接触式表面粗さ計[(株)小坂研究所製:サーフコーダーSE−3300]を用いた。測定条件は、カットオフ値が0.8mm、測定長さが2.5mm、送りスピードが0.1mm/秒、倍率が5000倍である。表面粗さはJIS B0601による平均粗さRzjisである。
表面粗さの測定箇所は、定着フィルムの内周面(基層の内面)の中でフィルムの母線方向に4箇所と、その4箇所のそれぞれにつき定着フィルムの回転方向に各2箇所の合計8箇所において、定着フィルムの回転方向に測定長さ2.5mmを計測した。また、上述の8箇所の平均粗さRzjis及びRskの平均値を、それぞれ,図5のRzjis、及び、Rskとした。
実施例1〜7、及び比較例1〜4の定着フィルムを用いて構成された定着装置をヒューレットパッカード社製のレーザープリンタ(HP LaserJet Pro CP1525nw)に組み込んで印字テストを行った。印字テストはXerox社のBusiness 4200紙をカセットに100枚積載し、空白のページをモノクロモードで連続100枚の印刷を行った。
実施例1〜7、及び比較例1〜4の定着フィルムの摺擦音の測定方法を以下に示す。暗騒音30dBの無響室に上述のプリンタを設置し、プリンタの上面の排紙トレーから鉛直上方向50cmに相当する位置に、騒音計「NL−02」(リオン株式会社製)を設置する。
記録材が定着装置のニップ部で搬送され、記録材が騒音計に対向している時の音圧(dB)を測定した。また、騒音計に近接する位置にマイクロフォンを設置し、音の計測結果をFast Fourier Transform Analyzerで分析した。聴感上、摺擦音が気になる場合には周波数として3000Hz前後に多く分布していることがわかった。図5において測定された3000Hz前後の音圧が「少」の場合は、摺擦音は特に気にならず騒音としては認識されないレベルであり、「多」の場合は摺擦音が耳につき騒音として認識されるレベルである。
以上の実験結果をまとめると、実施例1〜7のRsk<0を満たす定着フィルムを用いた定着装置は、平均粗さRzjisによらず、いずれも摺擦音の音圧は小さく、騒音として認識されないレベルであり良好な結果であった。一方、比較例1〜4のRsk>0を満たす定着フィルムを用いた定着装置は、平均粗さRzjisによらず、摺擦音の音圧が実施例1〜7よりも大きく、騒音として認識されるレベルであった。
従って、本実施例のように基層30aの内面がRsk<0を満足するように粗面化された定着フィルム30を用いることで、定着フィルムの内面(基層の内面)とヒータホルダ34とが摺動する際に発生する摺擦音を低減する効果がある。
ここで、Rskの下限値について説明する。Rskが小さくなる程、粗面化された基層の内面の凸部の密度が大きくなり凹部が少なくなるので基層の内面は平面に近づいていく。基層の内面の表面粗さがRsk<−3を満足するようになると定着フィルムの内面とヒータホルダ34とが摺動する際にスティックスリップによるビビリ音が発生する場合がある。
従って、スティックスリップも摺擦音も発生しない定着フィルムの内面の表面粗さにするためには、定着フィルムの内面を−3<Rsk<0を満足するように粗面化すれば良い。
尚、定着装置又は定着装置が搭載されているプリンタが新品時から定着フィルムの内面(基層の内面)がRsk<0を満足していることで、定着装置又はプリンタが新品の時から定着フィルムの摺擦音を低減する効果を得ることができる。ここで述べる新品時とは、ユーザが定着装置又はプリンタを梱包材から取り出した時点を指す。
また、本実施例で示した定着フィルム30は、本実施例の定着装置の構成に限らず適用できる。例えば、定着フィルム30に内包され定着フィルム30の内面を輻射熱で加熱するヒータと、定着フィルム30の内面に接触するニップ部形成部材と、定着フィルム30を介してニップ部形成部材と共にニップ部を形成する加圧部材と、を有する構成の定着装置にも適用できる。この構成の定着装置の場合は、本実施例の定着フィルム30を用いることによって、ニップ部形成部材と定着フィルム30の内面との摺擦音を低減できるという効果がある。
(7)更なる摺擦音の低減を可能にする構成
上述した摺擦音を更に低減できる構成として、定着フィルムの粗面化された基層の内面と、振動を増幅させる記録用紙との間に、制振の役割を担う層を設けるという構成がある。これにより振動源である定着フィルムから記録用紙へ振動が伝達されるのを抑制して、定着フィルム30の摺擦音を低減することができる。具体的には、図3(b)に示すように、定着フィルム30の最内層である基層30aと、最外層である離型性層30bとの間にゴム層30cを介在させる。ゴム層30cの材料としては、反発係数が小さく、制振性に優れる材料が適しており、例えば厚みが10μm〜500μm程度のシリコーンゴムを用いることができる。
また、更に、摺擦音の低減を可能にする別の方法として、定着フィルム30と摺動するヒータホルダ(フィルムガイド)34の表面粗さを調整するという方法もある。ヒータホルダ34の摺擦面の平均粗さRzjisが大きいと、ヒータホルダ34と定着フィルム30の内面が摺擦する時に、定着フィルム30の基層30a内面の凸部が変位しやすくなって摺擦音が大きくなる可能性がある。従って、ヒータホルダ34は、平均粗さRzjisがRzjis≦10μmを満足するように調整することが好ましい。
ヒータホルダ34の表面の粗さの調整は、ヒータホルダ34の成型条件を変更して行うことができる。ヒータホルダ34の成型用金型の鏡面加工を施した加工面をヒータホルダ34の表面に転写する際の転写性を調整するのである。上述の転写性は、ヒータホルダを成型している時の圧力を上げたり、金型の温度を上げたりすることで向上する。
また、本実施例ではヒータホルダ34の材料として液晶ポリマーを用いているが、液晶ポリマーの樹脂配合を変更することによってもRzjisの大小を調整することができる。具体的には、ガラスファイバー等の補強用のフィラーを減らすことによって平均粗さRzjisが小さい鏡面に近い表面を得ることも可能である。しかしながら、樹脂成形において、金型内で溶融樹脂の流れが合流して融着した部分に発生するウェルド部において割れが生じやすくなる。このウェルド部での割れを回避するため、ガラスファイバーを適量配合することが好ましい。
従って、ガラスファイバーを適量配合する方が割れにくいこと、及び、グリースを保持することから、ヒータホルダ34の定着フィルム30と摺擦する面は、Rzjisは、Rzjis≧2μmを満たすようにする。ヒータホルダ34のベース樹脂にはガラスファイバーのみでなく中空のガラスバブルス(中空球状体)を配合しておく。こうすることで、耐久使用でヒータホルダ34の表面が削れた場合においても、鋭利なガラスファイバーだけでなく上述のガラスバブルスの球体状がヒータホルダ34の表面に出る。これによってヒータホルダ34と定着フィルム30の基層の内面とが摺擦したときに生じる定着フィルム30の振動を抑制する効果がある。
上述のガラスバブルスがヒータホルダ34の成型時に破壊されると、破壊で鋭利な形状となったガラスバブルスによって定着フィルムの基層30aの内面の凸部が削られてしまうため、ヒータホルダ34の成型時になるべくガラスバブルスを破壊しないようにすることが重要である。このため、中空球状体としてはガラスバブルス、シラスバルーン等の液晶ポリマーの成型時の400℃近い樹脂温度でも変形しにくい材料を用いると良い。また、ガラスバブルス(中空球状体)はモールド成型時の射出圧にも耐えられるように直径100μm以下のものが良い。更に、ガラスバブルスの直径は、小さすぎると定着フィルム30の基層30aの内面の凸部を削る可能性があるので1μm以上であることが好ましい。
上述のように、ヒータホルダ34を形成する樹脂のベース樹脂に直径が1μm以上100μm以下のガラスバブルス(中空球状体)を分散する。これにより、定着フィルム30がヒータホルダ34と摺動するときの摺擦音を低減できる。
[他の実施例]
実施例1の定着装置は、未定着トナー画像を記録材に加熱定着する定着装置としての使用に限られない。例えば未定着トナー画像を加熱して記録材に仮定着する像加熱装置、或いは記録材に加熱定着されたトナー画像を加熱してトナー画像表面の光沢を増大させる像加熱装置としても使用できる。
19‥‥定着装置、30‥‥定着フィルム、30a‥‥基層、30b‥‥離型性層、30c‥‥ゴム層、31‥‥加圧ローラ、32‥‥ヒータ、34‥‥ヒータホルダ、N‥‥定着ニップ部、P‥‥記録材

Claims (10)

  1. 可撓性を有する筒状のフィルムと、前記フィルムの内面と接触するニップ部形成部材と、前記フィルムを介して前記ニップ部形成部材と共にニップ部を形成する加圧部材と、を有し、トナー画像を担持する記録材を前記ニップ部で搬送しつつ加熱する像加熱装置において、
    前記ニップ部形成部材と摺動する前記フィルムの内面の領域に前記フィルムの移動方向の粗さ曲線がスキューネスRsk<0を満足する粗面部を有することを特徴とする像加熱装置。
  2. 前記粗面部の平均粗さRzjisは、Rzjis≧2μmを満足し、前記ニップ部形成部材のうち前記フィルムの前記粗面部と摺動する領域に潤滑剤が塗布されていることを特徴とする請求項1に記載の像加熱装置。
  3. 前記粗面部のスキューネスRskは、Rsk>−3を満足することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の像加熱装置。
  4. 前記ニップ部形成部材は、前記フィルムを加熱するヒータを有することを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の像加熱装置。
  5. 前記ニップ部形成部材は、前記フィルムの回転をガイドするフィルムガイドを有し、前記フィルムガイドの表面うち前記ニップ部を形成している領域の平均粗さRzjisは、2μm≦Rzjis≦10μmを満足する.ことを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の像加熱装置。
  6. 前記フィルムは、最内層の基層と、前記基層よりも外側に形成された弾性層と、を有し、前記粗面部は前記基層の内面にあることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の像加熱装置。
  7. 内面に円周方向の粗さ曲線がスキューネスRsk<0を満足する粗面部を有し、トナー画像を担持した記録材を加熱する像加熱装置で用いられる可撓性を有する筒状のフィルム。
  8. 最内層の基層と、前記基層よりも外側に形成された弾性層と、を有し、前記粗面部は前記基層の内面にあることを特徴とする請求項7に記載のフィルム。
  9. 前記基層は、ポリイミド、ポリアミドイミド、又は、ポリエーテル・エーテル・ケトンで形成されていることを特徴とする請求項8に記載のフィルム。
  10. 円周方向の粗さ曲線がスキューネスRsk>0を満足する粗面部を有する円筒状の金型の表面に前駆体溶液を付着させて、前記前駆体溶液を加熱し転化して得られることを特徴とする、トナー画像を担持した記録材を加熱する像加熱装置のフィルムの最内層として用いる筒状の可撓性樹脂の製造方法。
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