JP6171574B2 - 定着用加圧ベルト、定着装置、及び画像形成装置 - Google Patents

定着用加圧ベルト、定着装置、及び画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、定着用加圧ベルト、定着装置、及び画像形成装置に関する。
電子写真方式を用いた複写機、プリンタ等の画像形成装置では、記録紙等の記録媒体に形成された未定着のトナー像が定着装置によって定着される。
この定着装置としては、例えば、加熱ロールと加熱ロールに接触して配置された加圧ベルトとを備えた構成、又は、加熱ベルトと加熱ベルトに接触して配置された加圧ロールとを備えた構成のベルトニップ方式と呼ばれる定着装置が知られている。
特許文献1には、記録媒体上の未定着トナー画像を、加圧、加熱により前記記録媒体に定着させる定着装置に用い、前記加圧を行うための加圧定着部材であって、基材の外周面に、フッ素樹脂材料及びフッ素樹脂と充填剤との混合材料から形成した複数の層からなる離型層を備えることを特徴とする加圧定着部材が開示されている。
特許文献2には、弾性体層を有する定着用回転体に対して表面に未定着トナー像を有する記録媒体を圧接して当該未定着トナー像を当該記録媒体に定着させる加圧部材において、前記加圧部材は、基材上に、孔径が30μm以下の空孔を有し、かつ空孔率が45〜65%の範囲内に設定された熱硬化性樹脂を主成分とした断熱層を形成したことを特徴とする加圧部材が開示されている。
特開2006−30825号公報 特開2010−271394号公報
本発明は、記録媒体の両面に画像を形成したときの画像の光沢の変化と画像欠陥の発生が抑制される定着用加圧ベルトを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、以下の発明が提供される。
請求項1の発明は、表面が、フッ素樹脂と、外殻がシリカを含んで形成された当該フッ素樹脂100重量部に対して10重量部以上25重量部以下の中空粒子とを含む層によって構成されている定着用加圧ベルト
請求項の発明は、前記中空粒子の最大粒径が、5μm以下である請求項1に記載の定着用加圧ベルト
請求項の発明は、記録媒体上の未定着のトナー像を加熱する定着用加熱部材と、前記加熱部材に対して前記記録媒体を加圧する請求項1又は請求項に記載の定着用加圧ベルトと、を備える定着装置。
請求項の発明は、像保持体と、前記像保持体の表面を帯電させる帯電手段と、帯電された前記像保持体の表面に潜像を形成する潜像形成手段と、前記潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像手段と、前記トナー像を記録媒体に転写する転写手段と、前記トナー像を前記記録媒体に定着する請求項に記載の定着装置を含む定着手段と、を備える画像形成装置。
請求項1の発明によれば、表面が、フッ素樹脂と、外殻が無機材料で形成された当該フッ素樹脂100重量部に対して10重量部以上25重量部以下の中空粒子とを含む層によって構成されていない場合に比べ、記録媒体の両面に画像を形成したときの画像の光沢の変化や画像欠陥の発生が抑制される定着用加圧ベルトが提供される。
請求項の発明によれば、前記中空粒子が、外殻がシリカを含んで形成された中空粒子でない場合に比べ、表面の硬度ムラが抑制された定着用加圧ベルトが提供される。
請求項の発明によれば、前記中空粒子の最大粒径が、5μmを超える場合に比べ、表面の機械的強度が優れた定着用加圧ベルトが提供される。
請求項の発明によれば、定着用加圧ベルトの表面が、フッ素樹脂と、外殻が無機材料で形成された当該フッ素樹脂100重量部に対して10重量部以上25重量部以下の中空粒子とを含む層によって構成されていない場合に比べ、記録媒体の両面に画像を形成したときの画像の光沢の変化や画像欠陥の発生が抑制される定着装置が提供される。
請求項の発明によれば、定着用加圧ベルトの表面が、フッ素樹脂と、外殻が無機材料で形成された当該フッ素樹脂100重量部に対して10重量部以上25重量部以下の中空粒子とを含む層によって構成されていない場合に比べ、記録媒体の両面に画像を形成したときの画像の光沢の変化や画像欠陥の発生が抑制される画像形成装置が提供される。
本実施形態に係る加圧部材の一例(加熱ベルト)を概略的に示す模式断面図である。 本実施形態に係る加圧部材の一例(加熱ロール)を概略的に示す模式断面図である。 本実施形態に係る定着装置の一例を示す概略構成図である。 本実施形態に係る画像形成装置の一例を示す概略構成図である。
以下、本発明の一例である実施形態について説明する。
なお、実質的に同一の機能を有する部材には、全図面を通して同じ符合を付与し、重複する部材の符号及び説明は適宜省略する場合がある。
[定着用加圧部材]
本実施形態に係る定着用加圧部材(以下「加圧部材」と称する場合がある。)について説明する。本実施形態に係る加圧部材は、表面が、フッ素樹脂と、外殻が無機材料で形成された中空粒子(以下「無機中空粒子」と称する場合がある。)を当該フッ素樹脂100重量部に対して10重量部以上含む層によって、構成されている。
本実施形態に係る加圧部材を用いることで記録媒体の両面に画像を形成したときの画像の光沢の変化や画像欠陥の発生が抑制される。その理由は以下のように推測される。
電子写真装置の高速化と高画質化に伴い、定着温度の高温化が進み、定着装置における加熱部材と対向する加圧部材の温度も高温となる。これにより、両面印刷時に、記録媒体の片面(第1の面)に画像形成した後、反対側の面(第2の面)に画像形成する際、加圧部材の表面に接する記録媒体の片面側のトナーの溶融が進み、片面印刷時の画像全体の光沢が変化したり、加圧部材の表面のキズ、凹凸等が画像領域中での光沢差を生じさせ画像欠陥として反映されたりしてしまう場合がある。
このような光沢の変化や画像欠陥を抑制するため、例えば、加圧部材側に送風機(ファン)等の冷却装置を設け、空冷による加圧部材の冷却を行う方法があるが、ファンとそこからの空気の流路を設けるため定着装置が大型化しまう。また、記録媒体を挟み込む領域(ニップ部)の加熱部材から長時間熱供給を受けると加圧部材の表面の冷却が不十分となる場合がある。
一方、本実施形態に係る加圧部材は、表面を構成する層に無機中空粒子を含むことで加熱部材の表面の熱伝導率が低く抑えられ、ニップ部における加熱部材の表面からトナーへの熱移動が抑制される。そのため、加圧部材の表面温度が高くなったとしても、ニップ部において加圧部材の表面と接するトナー画像の温度上昇が抑制され、光沢の変化や画像欠陥の発生が抑制されると考えられる。
本実施形態に係る加圧部材は、表面(外周面)が、フッ素樹脂と、無機中空粒子とを含む層によって構成されていればよく、例えば、支持部材の外周面に、フッ素樹脂と、無機中空粒子とを含む表面層を設けた構成でもよいし、フッ素樹脂と、無機中空粒子とを含む単層であってもよい。
なお、本実施形態に係る加圧部材は回転体として構成されていることが望ましく、ロール状であってもよいし、ベルト状であってもよい。以下、本実施形態に係る加圧部材についてベルト状の加圧部材とロール状の加圧部材について説明する詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は、本実施形態に係るベルト状の加圧部材(以下、「加圧ベルト」と称する場合がる。)の一例を示す概略断面図である。本実施形態に係る加圧ベルト62は、基材110と、基材110上に形成された表面層112とを有し、表面層112はフッ素樹脂と無機中空粒子を含んで形成されている。
(基材)
加圧部材がベルト状(加圧ベルト62)の場合、基材110としては、例えば、金属ベルト(例えばニッケル、アルミニウム、ステンレス等の金属ベルト)、樹脂ベルト(例えばポリイミド、ポリアミドイミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリベンゾイミダゾール等の樹脂ベルト)が挙げられる。
なお、樹脂ベルトには導電性粉体などを添加、分散して、体積抵抗率が制御されていてもよい。具体的には、樹脂ベルトとしては、例えば、カーボンブラックを添加、分散して、体積抵抗率を制御したポリイミドベルトが挙げられる。
また、樹脂ベルトとしては、例えば、長尺のポリイミドシートの両端部をパズル状に組合せ、熱圧着部材を用いて熱圧着し、ベルト状に仕立てたものも挙げられる。
加圧部材がベルト状の場合、基材110の厚みは、例えば、20μm以上200μm以下であり、望ましくは30μm以上150μm以下、より望ましくは40μm以上130μm以下である。
(表面層)
表面層112は、フッ素樹脂と無機中空粒子とを含んで構成されている。
−フッ素樹脂−
表面層112がフッ素樹脂を含むことで離型性を発揮し、表面層112にトナーが付着することが抑制される。
表面層112に含まれるフッ素樹脂として具体的には、例えば、テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、ポリエチレン/テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリクロロ三フッ化エチレン(PCTFE)、フッ化ビニル(PVF)等が挙げられる。離型性の観点から、PTFE、PFA、FEPが好ましく、成型加工性と耐熱性の観点から、PFAが特に好ましい。
また、表面層112におけるフッ素樹脂の含有量は、離型性を発揮し、かつ、表面層の亀裂を抑制する観点から、74重量%以上が望ましく、80重量%以上がより望ましい。
−無機中空粒子−
表面層112に含まれる無機中空粒子として具体的には、外殻がシリカ(二酸化ケイ素)を含んで形成された中空粒子(一般的に「ガラスバルーン」と呼ばれる。)、アルミナ、ジルコニア等からなる中空粒子などが挙げられ、表面層112の熱伝導度を低く抑える観点から、ガラスバルーンが好ましい。
なお、ガラスバルーン等の無機中空粒子の添加以外の方法で、フッ素樹脂中に微細な気泡を設けて熱伝導率を下げる方法は幾つか存在する。例示すると、外殻が樹脂で構成された中空粒子(樹脂バルーン)を添加する方法、発泡PFAを用いる方法等が挙げられる。しかい、これらの方法により加圧部材の表面を形成すると、表面の硬度が気泡部分では柔らかくなってしまい、それによる微小面圧の差に起因して、片面(定着面)のトナー画像に光沢差として視認される欠陥が発生すると考えられる。
一方、加圧部材の表面を構成する層112に無機中空粒子を用いた場合は、例えばガラスバルーンであれば中空粒子による気泡自体がシリカを含む外殻をもつ為に、微小面圧のムラが小さく、光沢差等の欠陥の発生が抑制されるとともに、高い断熱効果が得られる。
無機中空粒子の径が5μm以下であれば、表面層112の膜強度の低下が抑制され、加圧部材としての使用時に表面層112の亀裂及び破断の発生が効果的に抑制される。そのため、無機中空粒子の粒度分布は、最大粒径が5μm以下であることが好ましい。
また、表面層112に含まれる無機中空粒子の最大粒径は、表面層112の熱伝導度を低く抑え、かつ、表面層112の亀裂及び破断の発生を抑制する観点から、5μm以下であることが望ましい。
なお、本実施形態における無機中空粒子の最大粒径は以下の方法によって測定される。
溶液中に均一分散させた無機中空粒子を、レーザー回折法による粒径測定で粒度分布を測定し、粒度分布の最大値から最大粒径を求める。具体的には、イオン交換水に水酸化カリウムを適量混合し、pHを8以上9以下に調整した水溶液に対し、無機中空粒子(例えばガラスバルーン)を12重量%の量で混合し、無機中空粒子の分散用液を作製した。作製した溶液を用い、レーザー回折式粒度分布測定装置(Malvern製マスターサイザー2000)にて粒度分布を測定した。そして、得られた粒度分布の最大値から最大粒径を求める。
表面層112における無機中空粒子の含有量としては、十分な断熱性を得るために、フッ素樹脂100重量部に対して10重量部以上である。フッ素樹脂100重量部に対する無機中空粒子の含有量が10重量部以上であれば十分な断熱性が得られ、ニップ部でのトナーの溶融が効果的に抑制され、その結果、光沢の変化及び画像欠陥の発生が効果的に抑制される。
表面層112における無機中空粒子の含有量は、表面層112の熱伝導度を低く抑え、かつ、表面層112の亀裂及び破断の発生を抑制する観点から、フッ素樹脂100重量部に対して10重量部以上35重量部以下であることが望ましく、10重量部以上25重量部以下であることがより望ましい。
−その他の添加剤−
表面層112には、フッ素樹脂及び無機中空粒子以外の成分を含んでもよい。例えばm、帯電防止の目的で、カーボンブラック等の導電性粒子(フィラー)を添加してもよい。
表面層112の厚みは、断熱性を高くし、かつ、必要なニップ幅を取るためにロール表面硬度を小さくする観点から、例えば20μm以上200μm以下であることが望ましく、望ましくは30μm以上150μm以下である。
表面層112を形成する方法としては特に限定されず、フッ素樹脂、無機中空粒子、必要に応じて他の添加剤を含む混合材料を用い、例えば、予め押出成形で管状の表面層112を成形する方法でもよいし、基材、弾性層等の支持部材の上にスプレー塗布法、浸漬塗布法等の公知の方法で塗布して表面層112を設ける方法でもよい。
なお、本実施形態に係る加圧部材は上記層構成に限定されず、例えば、フッ素樹脂と無機中空粒子を含む単層構造であってもよい。
<第2実施形態>
図2は、本実施形態に係るロール状の加圧部材(以下、適宜「加圧ロール」と称する。)の一例を示す概略断面図である。本実施形態に係る加圧ロール162は、基材120と、基材上に形成された弾性層121と、弾性層121上に形成された表面層122とを有し、表面層122はフッ素樹脂と無機中空粒子を含んで形成されている。
(基材)
加圧部材がロール状(加圧ロール162)の場合、基材120としては、例えば、金属(アルミ、SUS、鉄、銅等)、合金、セラミックス、FRM(繊維強化メタル)等で構成された円筒体が挙げられる。
加圧部材がロール状の場合、基材120の外径及び肉厚は、例えば、外径10mm以上50mm以下であることがよく、例えば、アルミニウム製の場合は厚さ0.5mm以上4mm以下、SUS(ステンレス鋼)製又は鉄製の場合は厚さ0.1mm以上2mm以下である。
(弾性層)
弾性層121は、耐熱性弾性材料を含んで構成される。なお、本明細書において「耐熱性」とは、定着装置の昇温温度(例えば定着温度)に達しても、溶けたり分解したりしない特性を意味する。
耐熱性弾性材料としては、例えば、シリコーンゴム、フッ素ゴム等が挙げられる。
シリコーンゴムとしては、例えば、RTVシリコーンゴム、HTVシリコーンゴム、液状シリコーンゴムなどが挙げられ、具体的には、ポリジメチルシリコーンゴム(MQ)、メチルビニルシリコーンゴム(VMQ)、メチルフェニルシリコーンゴム(PMQ)、フルオロシリコーンゴム(FVMQ)等が挙げられる。
フッ素ゴムとしては、フッ化ビニリデン系ゴム、四フッ化エチレン/プロピレン系ゴム、四フッ化エチレン/パーフルオロメチルビニルエーテルゴム、フォスファゼン系ゴム、フルオロポリエーテル等が挙げられる。
弾性層121には、各種添加剤が配合されてもよい。添加剤としては、例えば、補強剤(カーボンブラック等)、充填剤(炭酸カルシウム等)、軟化剤(パラフィン系等)、加工助剤(ステアリン酸等)、老化防止剤(アミン系等)、加硫剤(硫黄、金属酸化物、過酸化物等)、機能性充填剤(アルミナ等)等が挙げられる。
弾性層121の厚みは、例えば、30μm以上600μm以下であることがよく、望ましくは100μm以上500μm以下である。
(表面層)
表面層122は、フッ素樹脂と無機中空粒子とを含んで構成されている。
表面層122の構成材料については第1実施形態に係る加圧ベルトの表面層112と同様であり、ここでの説明は省略する。
加圧ロール162における表面層122の厚みは、断熱性を高くし、かつ、必要なニップ幅を取るためにロール表面硬度を小さくする観点から、例えば20μm以上200μm以下であることが望ましく、望ましくは30μm以上150μm以下である。
本実施形態に係る加圧部材62,162は、画像形成装置の定着装置における加熱部材に対向して配置される加圧部材として適用される。
なお、加熱部材である加熱ベルトとしては、電磁誘導方式により加熱する加熱ベルト、外部の熱源から加熱する加熱ベルトのいずれであってもよい。
[定着装置]
本実施形態に係る定着装置は、記録媒体上の未定着のトナー像を加熱する定着用加熱部材(以下「加熱部材」と称する場合がある。)と、前記加熱部材に対して前記記録媒体を加圧する前述の本実施形態の定着用加圧部材(加圧部材)と、を備えて構成される。
加熱部材としては加熱ロールと加熱ベルトが挙げられ、加圧部材としては加圧ロールと加圧ベルトが挙げられ、これらの加圧部材と加熱部材をそれぞれ組み合わせて定着装置が構成される。本実施形態に係る定着装置は、具体的には、加熱ロールと加圧ロールの組み合わせ、加熱ロールと加圧ベルトの組み合わせ、加熱ベルトと加圧ロールの組み合わせ、加熱ベルトと加圧ベルトの組み合わせが挙げられる。
以下に、代表例として加熱ロールと加圧ベルトと備えた定着装置を説明する。なお、本実施形態に係る加熱部材は加熱ベルトであってもよい。また、加圧部材は加圧ロールであってもよい。
図3は、本実施形態に係る定着装置の一例を示す概略概略図である。本実施形態に係る定着装置60は、図3に示すように、例えば、回転駆動する加熱ロール61(加熱部材の一例)と、加圧ベルト62(加圧部材の一例)と、加圧ベルト62を介して加熱ロール61を押圧する押圧パッド64(押圧部材の一例)とを備えて構成されている。
押圧パッド64は、例えば、加圧ベルト62と加熱ロール61とが相対的に加圧されていればよい。従って、加圧ベルト62側が加熱ロール61に加圧されてもよく、加熱ロール61側が加圧ベルト62に加圧されてもよい。
加熱ロール61の内部には、ハロゲンランプ66(加熱手段の一例)が配置されている。なお、加熱手段としては、ハロゲンランプに限られず、発熱する他の発熱部材を用いてもよい。
一方、加熱ロール61の表面には、例えば、感温素子69が接触して配置されている。この感温素子69による温度計測値に基づいて、ハロゲンランプ66の点灯が制御され、加熱ロール61の表面温度が目的とする設定温度(例えば、150℃)に維持される。
加圧ベルト62は、例えば、内部に配置された押圧パッド64とベルト走行ガイド63とによって回転自在に支持されている。そして、加圧ベルト62は、挟込領域N(ニップ部)において押圧パッド64により加熱ロール61に対して押圧されて配置されている。
押圧パッド64は、例えば、加圧ベルト62の内側において、加圧ベルト62を介して加熱ロール61に加圧される状態で配置され、加熱ロール61との間で挟込領域Nを形成している。
押圧パッド64は、例えば、幅の広い挟込領域Nを確保するための前挟込部材64aを挟込領域Nの入口側に配置し、加熱ロール61に歪みを与えるための剥離挟込部材64bを挟込領域Nの出口側に配置している。
加圧ベルト62の内周面と押圧パッド64との摺動抵抗を小さくするために、例えば、前挟込部材64a及び剥離挟込部材64bの加圧ベルト62と接する面にシート状の摺動部材68が設けられている。そして、押圧パッド64と摺動部材68は、金属製の保持部材65に保持されている。
摺動部材68は、例えば、その摺動面が加圧ベルト62の内周面と接するように設けられており、加圧ベルト62との間に存在するオイルの保持及び供給に関与する。
保持部材65には、例えば、ベルト走行ガイド63が取り付けられ、加圧ベルト62が回転する構成となっている。
加熱ロール61は、例えば、図示しない駆動モータにより矢印S方向に回転し、この回転に従動して加圧ベルト62は、加熱ロール61の回転方向と反対の矢印R方向へ回転する。すなわち、例えば、加熱ロール61が図3における時計方向へ回転するのに対して、加圧ベルト62は反時計方向へ回転する。
そして、未定着トナー像を有する用紙K(記録媒体の一例)は、例えば、定着入口ガイド56によって導かれて、挟込領域Nに搬送される。そして、用紙Kが挟込領域Nを通過する際に、用紙K上のトナー像は挟込領域Nに作用する熱と圧力とによって定着される。
本実施形態に係る定着装置60では、例えば、加熱ロール61の外周面に倣う凹形状の前挟込部材64aにより、前挟込部材64aがない構成に比して、広い挟込領域Nが確保される。
また、本実施形態に係る定着装置60では、例えば、加熱ロール61の外周面に対し突出させて剥離挟込部材64bを配置することにより、挟込領域Nの出口領域において加熱ロール61の歪みが局所的に大きくなるように構成されている。
このように剥離挟込部材64bを配置すれば、例えば、定着後の用紙Kは、剥離挟込領域を通過する際に、局所的に大きく形成された歪みを通過することになるので、用紙Kが加熱ロール61から剥離しやすい。
剥離の補助手段として、例えば、加熱ロール61の挟込領域Nの下流側に、剥離部材70が配置されている。剥離部材70は、例えば、剥離爪71が加熱ロール61の回転方向と対向する向き(カウンタ方向)に加熱ロール61と近接する状態で保持部材72によって保持されている。
なお、本実施形態に係る定着装置60では、加熱源の一例としてハロゲンヒータ(ハロゲンランプ)を適用した形態について説明したが、これに限られず、ハロゲンヒータ以外の輻射ランプ発熱体(放射線(赤外線等)を発する発熱体)、抵抗発熱体(抵抗に電流を流すことによりジュール熱を発生させる発熱体:例えばセラミック基板に厚膜抵抗を有する膜を形成して焼成させたもの等)を適用してもよい。
また、加熱部材として加熱ベルトを用いる場合、加熱源として輻射ランプ発熱体を用いてもよいし、定着ベルトの一部を構成する金属製の金属ベルト(又はそれを構成する一部の金属層)を電磁誘導方式により加熱する金属層として適用して加熱する加熱ベルトであってもよい。
[画像形成装置]
次に、本実施形態に係る画像形成装置について説明する。
本実施形態の画像形成装置は、像保持体と、前記像保持体の表面を帯電させる帯電手段と、帯電された前記像保持体の表面に潜像を形成する潜像形成手段と、前記潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像手段と、前記トナー像を記録媒体に転写する転写手段と、前記トナー像を前記記録媒体に定着する定着手段と、を備える。そして、定着手段として、前記した本実施形態に係る定着装置が適用される。
以下、本実施形態に係る画像形成装置について図面を参照しつつ説明する。
図4は、本実施形態に係る画像形成装置の構成を示した概略構成図である。
本実施形態に係る画像形成装置100は、図4に示すように、例えば、一般にタンデム型と呼ばれる中間転写方式の画像形成装置であって、電子写真方式により各色成分のトナー像が形成される複数の画像形成ユニット1Y、1M、1C、1Kと、各画像形成ユニット1Y、1M、1C、1Kにより形成された各色成分トナー像を中間転写ベルト15に順次転写(一次転写)させる一次転写部10と、中間転写ベルト15上に転写された重畳トナー像を記録媒体である用紙Kに一括転写(二次転写)させる二次転写部20と、二次転写された画像を用紙K上に定着させる定着装置60と、を備えている。また、画像形成装置100は、各装置(各部)の動作を制御する制御部40を有している。
この定着装置60が既述の実施形態に係る定着装置60である。
画像形成装置100の各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kは、表面に形成されるトナー像を保持する像保持体の一例として、矢印A方向に回転する感光体11を備えている。
感光体11の周囲には、帯電手段の一例として、感光体11を帯電させる帯電器12が設けられ、潜像形成手段の一例として、感光体11上に静電潜像を書込むレーザー露光器13(図中露光ビームを符号Bmで示す)が設けられている。
また、感光体11の周囲には、現像手段の一例として、各色成分トナーが収容されて感光体11上の静電潜像をトナーにより可視像化する現像器14が設けられ、感光体11上に形成された各色成分トナー像を一次転写部10にて中間転写ベルト15に転写する一次転写ロール16が設けられている。
更に、感光体11の周囲には、感光体11上の残留トナーが除去される感光体クリーナ17が設けられ、帯電器12、レーザー露光器13、現像器14、一次転写ロール16及び感光体クリーナ17の電子写真用デバイスが感光体11の回転方向に沿って順次配置されている。これらの画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kは、中間転写ベルト15の上流側から、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の順に、略直線状に配置されている。
中間転写体である中間転写ベルト15は、ポリイミド又はポリアミド等の樹脂をベース層としてカーボンブラック等の帯電防止剤を適当量含有させたフィルム状の加圧ベルトで構成されている。そして、その体積抵抗率は10Ωcm以上1014Ωcm以下となるように形成されており、その厚みは、例えば、0.1mm程度に構成されている。
中間転写ベルト15は、各種ロールによって図4に示すB方向に予め定めた速度で循環駆動(回転)されている。この各種ロールとして、定速性に優れたモータ(図示せず)により駆動されて中間転写ベルト15を回転させる駆動ロール31、各感光体11の配列方向に沿って略直線状に延びる中間転写ベルト15を支持する支持ロール32、中間転写ベルト15に対して一定の張力を与えると共に中間転写ベルト15の蛇行を防止する補正ロールとして機能する張力付与ロール33、二次転写部20に設けられる背面ロール25、中間転写ベルト15上の残留トナーを掻き取るクリーニング部に設けられるクリーニング背面ロール34を有している。
一次転写部10は、中間転写ベルト15を挟んで感光体11に対向して配置される一次転写ロール16で構成されている。一次転写ロール16は、シャフトと、シャフトの周囲に固着された弾性層としてのスポンジ層とで構成されている。シャフトは、鉄、SUS等の金属で構成された円柱棒である。スポンジ層はカーボンブラック等の導電剤を配合したNBRとSBRとEPDMとのブレンドゴムで形成され、体積抵抗率が107.5Ωcm以上108.5Ωcm以下のスポンジ状の円筒ロールである。
そして、一次転写ロール16は中間転写ベルト15を挟んで感光体11に圧力をかけて接触するように配置され、更に一次転写ロール16にはトナーの帯電極性(マイナス極性とする。以下同様。)と逆極性の電圧(一次転写バイアス)が印加されるようになっている。これにより、各々の感光体11上のトナー像が中間転写ベルト15に順次、静電吸引され、中間転写ベルト15上において重畳されたトナー像が形成されるようになっている。
二次転写部20は、背面ロール25と、中間転写ベルト15のトナー像保持面側に配置される二次転写ロール22と、を備えて構成されている。
背面ロール25は、中間転写ベルト15の裏面側に配置されて二次転写ロール22の対向電極を構成し、二次転写バイアスが安定的に印加される給電ロール26が接触するように配置されている。
そして、二次転写ロール22は中間転写ベルト15を挟んで背面ロール25に圧力をかけて配置され、更に二次転写ロール22は接地されて背面ロール25との間に二次転写バイアスが形成され、二次転写部20に搬送される用紙K上にトナー像を二次転写する。
また、中間転写ベルト15の二次転写部20の下流側には、二次転写後の中間転写ベルト15上の残留トナーや紙粉を除去し、中間転写ベルト15の表面をクリーニングする中間転写ベルトクリーナ35が接離自在に設けられている。
なお、中間転写ベルト15、一次転写部10(一次転写ロール16)、及び二次転写部20(二次転写ロール22)が、転写手段の一例に該当する。
一方、イエローの画像形成ユニット1Yの上流側には、各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kにおける画像形成タイミングをとるための基準となる基準信号を発生する基準センサ(ホームポジションセンサ)42が配置されている。また、黒の画像形成ユニット1Kの下流側には、画質調整を行うための画像濃度センサ43が配置されている。この基準センサ42は、中間転写ベルト15の裏側に設けられたマークを認識して基準信号を発生しており、この基準信号の認識に基づく制御部40からの指示により、各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kは画像形成を開始するように構成されている。
更に、本実施形態に係る画像形成装置では、用紙Kを搬送する搬送手段として、用紙Kを収容する用紙収容部50、この用紙収容部50に集積された用紙Kを予め定められたタイミングで取り出して搬送する給紙ロール51、給紙ロール51により繰り出された用紙Kを搬送する搬送ロール52、搬送ロール52により搬送された用紙Kを二次転写部20へと送り込む搬送ガイド53、二次転写ロール22により二次転写された後に搬送される用紙Kを定着装置60へと搬送する搬送ベルト55、用紙Kを定着装置60に導く定着入口ガイド56を備えている。
次に、本実施形態に係る画像形成装置の基本的な作像プロセスについて説明する。
本実施形態に係る画像形成装置では、図示しない画像読取装置や図示しないパーソナルコンピュータ(PC)等から出力される画像データは、図示しない画像処理装置により画像処理が施された後、画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kによって作像作業が実行される。
画像処理装置では、入力された反射率データに対して、シェーディング補正、位置ズレ補正、明度/色空間変換、ガンマ補正、枠消しや色編集、移動編集等の各種画像編集等の画像処理が施される。画像処理が施された画像データは、Y、M、C、Kの4色の色材階調データに変換され、レーザー露光器13に出力される。
レーザー露光器13では、入力された色材階調データに応じて、例えば半導体レーザーから出射された露光ビームBmを画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kの各々の感光体11に照射している。画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kの各感光体11では、帯電器12によって表面が帯電された後、このレーザー露光器13によって表面が走査露光され、静電潜像が形成される。形成された静電潜像は、各々の画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kによって、Y、M、C、Kの各色のトナー像として現像される。
画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kの感光体11上に形成されたトナー像は、各感光体11と中間転写ベルト15とが接触する一次転写部10において、中間転写ベルト15上に転写される。より具体的には、一次転写部10において、一次転写ロール16により中間転写ベルト15の基材に対しトナーの帯電極性(マイナス極性)と逆極性の電圧(一次転写バイアス)が付加され、トナー像を中間転写ベルト15の表面に順次重ね合わせて一次転写が行われる。
トナー像が中間転写ベルト15の表面に順次一次転写された後、中間転写ベルト15は移動してトナー像が二次転写部20に搬送される。トナー像が二次転写部20に搬送されると、搬送手段では、トナー像が二次転写部20に搬送されるタイミングに合わせて給紙ロール51が回転し、用紙収容部50から目的とするサイズの用紙Kが供給される。給紙ロール51により供給された用紙Kは、搬送ロール52により搬送され、搬送ガイド53を経て二次転写部20に到達する。この二次転写部20に到達する前に、用紙Kは一旦停止され、トナー像が保持された中間転写ベルト15の移動タイミングに合わせてレジストロール(図示せず)が回転することで、用紙Kの位置とトナー像の位置との位置合わせがなされる。
二次転写部20では、中間転写ベルト15を介して、二次転写ロール22が背面ロール25に加圧される。このとき、タイミングを合わせて搬送された用紙Kは、中間転写ベルト15と二次転写ロール22との間に挟み込まれる。その際に、給電ロール26からトナーの帯電極性(マイナス極性)と同極性の電圧(二次転写バイアス)が印加されると、二次転写ロール22と背面ロール25との間に転写電界が形成される。そして、中間転写ベルト15上に保持された未定着トナー像は、二次転写ロール22と背面ロール25とによって加圧される二次転写部20において、用紙K上に一括して静電転写される。
その後、トナー像が静電転写された用紙Kは、二次転写ロール22によって中間転写ベルト15から剥離された状態でそのまま搬送され、二次転写ロール22の用紙搬送方向下流側に設けられた搬送ベルト55へと搬送される。搬送ベルト55では、用紙Kを定着装置60まで搬送する。定着装置60に搬送された用紙K上の未定着トナー像は、定着装置60によって熱及び圧力で定着処理を受けることで用紙K上に定着される。
なお、用紙Kの両面に画像形成する場合、上記のようにして用紙Kの片面(第1面)にトナー画像が定着された後、反転機構54によって用紙Kが反転され、二次転写部20に再度搬送される。そして、上記と同様の作像プロセスによって用紙Kの反対側の面(第2面)にトナー画像が形成され、定着装置60によって熱及び圧力で定着処理を受けることで用紙K上に定着されるという例が多い。
そして定着画像が形成された用紙Kは、画像形成装置の排出部に設けられた排紙収容部(不図示)に搬送される。
一方、用紙Kへの転写が終了した後、中間転写ベルト15上に残った残留トナーは、中間転写ベルト15の回転に伴ってクリーニング部まで搬送され、クリーニング背面ロール34及び中間転写ベルトクリーナ35によって中間転写ベルト15上から除去される。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定的に解釈されるものではなく、種々の変形、変更、改良が可能である。
例えば、上記画像形成装置は感光体に形成したトナー像を中間転写ベルトに一次転写した後、記録媒体に二次転写する方式の画像形成装置について説明したが、中間転写体を備えず、感光体から記録媒体に直接転写する方式の画像形成装置であってもよい。
以下、実施例について説明する。ただし、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[加圧ベルトの作製]
フッ素樹脂塗料としてPFA(パーフルオロエチレンプロピレン共重合体:三井・デュポンフロロケミカル社製「EM−560CL」)を用いた。また、無機中空粒子としては、ガラスバルーン(3M社製グラスバブルズ)を使用し、気流式分級装置(日鉄鉱業株式会社製エルボージェット分級器)を用いて所定の粒径に分級した後、イオン交換水に水酸化カリウムを混合、pHを8以上9以下に調整した溶液で、分級したガラスバルーンの12質量%分散液を作製した。ガラスバルーンの最大粒径の測定は、既述の方法に従って、レーザー回折式粒度分布測定装置(Malvern製マスターサイザー2000)にて行った。
(実施例1)
フッ素樹脂塗料に無機中空粒子を混合した塗料を調製した。具体的には、塗料中に含まれるPFA100重量部に対し、最大粒径4.8μmのガラスバルーンを11.7重量部混合して塗料を調製し、ポリイミド製の基材(厚み:85μm)上にスプレー塗布した後、焼成(340℃、30分)して厚さ30μmの表面層を形成した。これにより、外径が30mmの加圧ベルトを作製した。
(実施例2)
実施例1における表面層の形成において、塗料中に含まれるPFA100重量部に対し、最大粒径4.8μmのガラスバルーンを22.3重量部含む塗料を調製して表面層の形成に用いたこと以外は実施例1と同様にして加圧ベルトを作製した。
(実施例3)
実施例1における表面層の形成において、塗料中に含まれるPFA100重量部に対し、最大粒径6.7μmのガラスバルーンを11.7重量部含む塗料を調製して表面層の形成に用いたこと以外は実施例1と同様にして加圧ベルトを作製した。
(比較例1)
実施例1における表面層の形成において、塗料中に含まれるPFA100重量部に対し、最大粒径6.7μmのガラスバルーンを9.2重量部含む塗料を調製して表面層の形成に用いたこと以外は実施例1と同様にして加圧ベルトを作製した。
(比較例2)
実施例1における表面層の形成において、塗料中に含まれるPFA100重量部に対し、最大粒径4.8μmのガラスバルーンを9.2重量部含む塗料を調製して表面層の形成に用いたこと以外は実施例1と同様にして加圧ベルトを作製した。
(比較例3)
実施例1における表面層の形成において、塗料中に含まれるPFA100重量部に対し、最大粒径4.8μmのガラスバルーンを11.7重量部含む塗料を調製し、20μmの厚みとなるようにポリイミド基材上にスプレー塗布した後、焼成した。さらにその上に、PFA塗料EM−560CLを塗布した後、焼成し、厚さが10μmの表面層を形成した。
(比較例4)
実施例1における表面層の形成において、PFA塗料EM−560CLを用いてポリイミド基材上にスプレー塗布した後、焼成して厚さ30μmの表面層を形成した。
[評価]
−評価条件−
実施例及び比較例で得られた加圧ベルトを、それぞれ別々に富士ゼロックス社製 DocuCentre−IV C7780(FBNF Fuserシステム)に取り付けた。加圧ベルトの表面温度が120℃になった状態で、127gsmのコート紙(OKトップコート127gsm)にて、単色(YMCK)と二次色(RGB)の全面ベタ画像を両面コピーし、両面の画像における光沢の変化及び画像欠陥を目視で確認した。
その後、127gsm紙を用いて、画像密度1%の黒色トナー格子パターンを5000枚通紙し、加圧ベルトの表面状態の観察を行い、以下の評価基準により評価した。
それぞれ、以下の評価基準により評価した。
(画像の光沢変化及び画像欠陥の確認)
A:両面の画像に光沢の変化及び画像欠陥が発生していない。
B:目視により、両面の画像に光沢の変化及び画像欠陥の少なくとも一方が認められた。
(5000枚通紙後の加圧ベルトの表面状態)
A:初期からの変化なし
B:表面に微小クラックが発生
Figure 0006171574
1Y,1M,1C,1K 画像形成ユニット
10 一次転写部
11 感光体(像保持体の一例)
12 帯電器(帯電手段の一例)
13 レーザー露光器(潜像形成手段の一例)
14 現像器(現像手段の一例)
15 中間転写ベルト(転写手段の一例)
16 一次転写ロール(転写手段の一例)
17 感光体クリーナ
20 二次転写部
22 二次転写ロール(転写手段の一例)
60 定着装置
61 加熱ロール
62 加圧ベルト(加圧部材の一例)
64 押圧パッド
64a 前挟込部材
66 ハロゲンランプ
68 摺動部材
100 画像形成装置
110 基材
112 表面層
120 基材
121 弾性層
122 表面層
162 加圧ロール(加圧部材の一例)

Claims (4)

  1. 表面が、フッ素樹脂と、外殻がシリカを含んで形成された当該フッ素樹脂100重量部に対して10重量部以上25重量部以下の中空粒子とを含む層によって構成されている定着用加圧ベルト
  2. 前記中空粒子の最大粒径が、5μm以下である請求項1に記載の定着用加圧ベルト
  3. 記録媒体上の未定着のトナー像を加熱する定着用加熱部材と、
    前記加熱部材に対して前記記録媒体を加圧する請求項1又は請求項に記載の定着用加圧ベルトと、
    を備える定着装置。
  4. 像保持体と、
    前記像保持体の表面を帯電させる帯電手段と、
    帯電された前記像保持体の表面に潜像を形成する潜像形成手段と、
    前記潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像手段と、
    前記トナー像を記録媒体に転写する転写手段と、
    前記トナー像を前記記録媒体に定着する請求項に記載の定着装置を含む定着手段と、
    を備える画像形成装置。
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