JP2005215238A - ベルト管状体、ベルト管状体の製造方法、複層ポリイミド樹脂組成物、定着装置および画像形成装置 - Google Patents

ベルト管状体、ベルト管状体の製造方法、複層ポリイミド樹脂組成物、定着装置および画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2005215238A
JP2005215238A JP2004020805A JP2004020805A JP2005215238A JP 2005215238 A JP2005215238 A JP 2005215238A JP 2004020805 A JP2004020805 A JP 2004020805A JP 2004020805 A JP2004020805 A JP 2004020805A JP 2005215238 A JP2005215238 A JP 2005215238A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
belt
heat
resistant resin
endless belt
fixing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004020805A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005215238A5 (ja
Inventor
Kenji Nakatogawa
健司 中戸川
Yosuke Tsutsumi
洋介 堤
Hirohisa Kato
博久 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
Priority to JP2004020805A priority Critical patent/JP2005215238A/ja
Publication of JP2005215238A publication Critical patent/JP2005215238A/ja
Publication of JP2005215238A5 publication Critical patent/JP2005215238A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Fixing For Electrophotography (AREA)
  • Electrophotography Configuration And Component (AREA)
  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)

Abstract

【課題】 無端ベルトの強度を高めることにより、無端ベルトの破損を抑制するとともに、画像形成装置に用いた場合に長期に亘り紙しわや画像不良等の発生を抑えて高品質な画像を形成する。
【解決手段】 管状の耐熱性樹脂層と、耐熱性樹脂層の外表面に形成された離型層とを有するベルト管状体であり、耐熱性樹脂層と離型層とは、耐熱性樹脂層のイミド化率が20〜70%の状態で離型層が塗布された後、焼成されて形成されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ベルト管状体等に関し、より詳しくは例えば電子写真方式を利用した画像形成装置の定着装置や中間転写体等に用いられるベルト管状体等に関する。
電子写真方式を用いた複写機、プリンタ等の画像形成装置では、例えばドラム状に形成された感光体を一様に帯電し、この感光体を画像情報に基づいて制御された光で露光して感光体上に静電潜像を形成する。そして、この静電潜像をトナーによって可視像(トナー像)とし、さらにこのトナー像を例えば中間転写体を介して記録紙に転写し、これを定着装置によって定着して画像形成している。
かかる画像形成装置に用いられる定着装置としては、画像形成装置の高速化に対応させるべく、表面が弾性変形する回転可能な定着ロールと、この定着ロールに接触したまま走行可能な無端ベルトと、この無端ベルトの内側に非回転状態で配置された圧力パッドとを具備し、圧力パッドによって、定着ロールとの接触面が形成されるように無端ベルトを定着ロールに圧接させて構成して、無端ベルトと定着ロールとの間に記録紙を通過させるベルトニップを設けるとともに、定着ロールの表面のうち、記録紙の出口側を局部的に弾性変形させるようにした技術が存在する(例えば、特許文献1参照)。
このような特許文献1に記載された定着装置はベルトニップ方式と呼ばれ、従来の定着ロールと加圧ロールとを圧接させる加熱ロール方式の定着装置とは異なり、圧力パッドを用いて無端ベルトを定着ロールに圧接させる構成を採用することにより、定着ロールと無端ベルトとによって形成されるベルトニップの幅が従来の定着ロールと加圧ロールとのロールニップの幅よりも容易に大きくすることができるので、高速化対応が可能となり、しかも装置の小型化を図ることも容易である。
かかるベルトニップ方式の定着装置では、定着ロールに圧接されたベルトによって形成されるベルトニップに記録紙を通過させるように構成されているため、ベルトは変形可能であることが必要であり、そのため肉厚の薄い耐熱性のプラスチック製のフィルムからなるベルトが用いられる。この場合、ベルトに継ぎ目(シーム)があると、出力画像に継ぎ目に起因する欠陥が生じるので、ベルトは継ぎ目がない無端ベルトで形成されるのが一般的である。
かかる無端ベルトには、耐熱性や耐久性、さらには優れた屈曲性が要求され、また表面へのトナーのオフセットが生じ難いように、表面は優れた離型性および耐摩耗性を有することが必要とされる。そのため、無端ベルトの材質としてはポリイミド樹脂が適しているとともに、表面にはフッ素樹脂等からなる離型層が形成された構成が採用されている。
このような無端ベルトに関する技術の一例として、高速通紙での耐久性の向上と、耐磨耗性と離型性の向上を図るべく、引張弾性率が6000N/mm以上のポリイミドベルトで無端ベルトを構成するとともに、表面には融解熱量28mJ/mg以下のフッ素樹脂からなる離型層を設ける技術が存在する(例えば、特許文献2参照)。
特許第3298354号公報(第4-7頁) 特開2003−114585号公報(第4−5頁)
ところで、無端ベルトを定着ロールに圧接させるベルトニップ方式の定着装置においては、無端ベルトが定着ロールの回転に伴って回動している間に、無端ベルトが幅方向へ移動(ベルトウォーク)することを抑える必要がある。そこで、無端ベルトの両端部にはフランジ等の規制部材が配置され、無端ベルトのベルトウォークを規制している。
しかしながら、無端ベルトのベルトウォークが規制される際においては、無端ベルトの端部が回動しながら規制部材に突き当たるために、無端ベルトの両端部で折れや挫屈、亀裂等の破損が生じ易いという問題があった。かかる無端ベルトの両端部における折れや挫屈、亀裂等の破損は、無端ベルトの円滑な回動を妨げて紙しわや画像不良を引き起こすばかりでなく、最終的に無端ベルト自体の破断を生じさせる可能性があった。
なお、特許文献2に記載された技術のように、ポリイミドベルトの引張弾性率を制御するだけでは、耐久性の向上を図ることはできても、無端ベルトの両端部における折れや挫屈、亀裂等の破損を防止するには充分ではない。
そこで本発明は、以上のような技術的課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、無端ベルトの強度を高めることにより、無端ベルトの破損を抑制することにある。
また他の目的は、画像形成装置に用いた場合に、長期に亘り紙しわや画像不良等の発生を抑えて高品質な画像を形成することにある。
かかる目的のもと、本発明のベルト管状体は、管状の耐熱性樹脂層と、耐熱性樹脂層の外表面に形成された離型層とを有し、耐熱性樹脂層と離型層とは、耐熱性樹脂層のイミド化率が20〜70%の状態で離型層が塗布された後、焼成されて形成されたことを特徴としている。
ここで、かかるベルト管状体は、120℃環境下での引張破断強度が200MPa以上であることを特徴とすることもできる。この場合に、さらに、120℃環境下での引張破断伸び率が25%以下であることを特徴とすることもできる。
また、耐熱性樹脂層は、ポリイミドからなる構成とすることもできる。さらに、離型層は、フッ素樹脂からなる構成とすることもできる。
また、本発明をベルト管状体の製造方法として捉え、本発明のベルト管状体の製造方法は、芯体の外側面に耐熱性樹脂溶解液を所定の膜厚で塗布する塗布工程と、塗布された耐熱性樹脂溶解液から溶剤を除去して、イミド化率が20〜70%の耐熱性樹脂層を形成する乾燥工程と、耐熱性樹脂層の表面に所定の膜厚の離型剤を塗布する離型剤塗布工程と、離型剤が塗布された耐熱性樹脂層に対し、所定温度による所定時間の焼成を行なう焼成工程とを含むことを特徴としている。
ここで、乾燥工程では、熱イミド反応によりイミド化率を制御することができる。その際、耐熱性樹脂溶解液は、熱反応促進溶剤が添加されたことを特徴とすることもできる。また、乾燥工程では、化学イミド反応によりイミド化率を制御することができる。その際、耐熱性樹脂溶解液は、三級アミンが添加されたことを特徴とすることもできる。さらに、耐熱性樹脂溶解液には、脱水剤が添加されてもよい。
また、本発明を複層ポリイミド樹脂組成物として捉え、本発明の複層ポリイミド樹脂組成物は、ポリイミド樹脂と離型剤とが積層された複層ポリイミド樹脂組成物であって、ポリイミド前駆体のイミド化率が20〜70%の状態で離型剤が積層された後、焼成されて形成されたことを特徴としている。ここで、離型剤の材料としては、フッ素樹脂を用いることができる。
さらに、本発明を定着装置として捉え、本発明の定着装置は、記録材に担持されたトナー像を定着する定着装置であって、回動可能な回動部材と、回動部材に接触しながら移動可能であって、耐熱性樹脂層と耐熱性樹脂層の外表面に配設された離型層とを有するエンドレスベルトとを備え、エンドレスベルトは、耐熱性樹脂層のイミド化率が20〜70%の状態で離型層が塗布された後、焼成されて形成されたことを特徴としている。
ここで、エンドレスベルトの内側に配置され、エンドレスベルトを回動部材に圧接させて回動部材とエンドレスベルトとの間に記録材が通過するニップ部を形成する圧力部材をさらに備えた構成とすることができる。また、エンドレスベルトは、120℃環境下での引張破断強度が200MPa以上であることを特徴とすることができる。その際、エンドレスベルトは、120℃環境下での引張破断伸び率が25%以下であることを特徴とすることもできる。また、エンドレスベルトは、耐熱性樹脂層がポリイミドで形成され、離型層がフッ素樹脂で形成された構成とすることができる。
さらに、回動部材は、発熱源を有する定着ロールである構成や、回動部材は加圧ロールであり、エンドレスベルトは発熱源を有する定着ベルトである構成とすることができる。
また、本発明を画像形成装置として捉え、本発明の画像形成装置は、トナー像を形成するトナー像形成手段と、トナー像形成手段によって形成されたトナー像を記録材上に転写する転写手段と、記録材上に転写されたトナー像を記録材に定着する定着手段とを含み、定着手段は、回動可能な回動部材と、回動部材に接触しながら移動可能であり、耐熱性樹脂層と離型層とを有するとともに、耐熱性樹脂層のイミド化率が20〜70%の状態で離型層が塗布された後、焼成されて形成されたエンドレスベルトとを備えたことを特徴としている。
さらにまた、本発明を画像形成装置として捉え、本発明の画像形成装置は、トナー像を形成するトナー像形成手段と、トナー像形成手段によって形成されたトナー像を一時的に担持する中間転写ベルトと、中間転写ベルトに担持されたトナー像を記録材上に転写する転写手段と、記録材上に転写されたトナー像を記録材に定着する定着手段とを含み、中間転写ベルトは、耐熱性樹脂層と離型層とを有するとともに、耐熱性樹脂層のイミド化率が20〜70%の状態で離型層が塗布された後、焼成されて形成されたことを特徴としている。
本発明の効果として、無端ベルトにおける破損の発生を抑制することができる。また、画像形成装置に用いた場合に、長期に亘り紙しわや画像不良の発生を抑えて高品質な画像を形成することが可能となった。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
[実施の形態1]
図1は本実施の形態が適用される画像形成装置を示した概略構成図である。図1に示す画像形成装置は、一般にタンデム型と呼ばれる中間転写方式の画像形成装置であって、電子写真方式により各色成分のトナー像が形成される複数の画像形成ユニット1Y,1M,1C,1K、各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kにより形成された各色成分トナー像を中間転写ベルト15に順次転写(一次転写)させる一次転写部10、中間転写ベルト15上に転写された重畳トナー画像を記録材(記録紙)である用紙Pに一括転写(二次転写)させる二次転写部20、二次転写された画像を用紙P上に定着させる定着装置60を備えている。また、各装置(各部)の動作を制御する制御部40を有している。
本実施の形態において、各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kは、矢印A方向に回転する感光体ドラム11の周囲に、これらの感光体ドラム11を帯電する帯電器12、感光体ドラム11上に静電潜像を書込むレーザ露光器13(図中露光ビームを符号Bmで示す)、各色成分トナーが収容されて感光体ドラム11上の静電潜像をトナーにより可視像化する現像器14、感光体ドラム11上に形成された各色成分トナー像を一次転写部10にて中間転写ベルト15に転写する一次転写ロール16、感光体ドラム11上の残留トナーが除去されるドラムクリーナ17、等の電子写真用デバイスが順次配設されている。これらの画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kは、中間転写ベルト15の上流側から、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の順に、略直線状に配置されている。
中間転写体である中間転写ベルト15は、ポリイミドあるいはポリアミド等の樹脂をベース層としてカーボンブラック等の帯電防止剤を適当量含有させたフィルム状の無端ベルトで構成されている。そして、各種ロールによって図1に示すB方向に所定の速度で循環駆動(回動)されている。この各種ロールとして、定速性に優れたモータ(図示せず)により駆動されて中間転写ベルト15を回動させる駆動ロール31、各感光体ドラム11の配列方向に沿って略直線状に延びる中間転写ベルト15を支持する支持ロール32、中間転写ベルト15に対して一定の張力を与えると共に中間転写ベルト15の蛇行を防止する補正ロールとして機能するテンションロール33、二次転写部20に設けられるバックアップロール25、中間転写ベルト15上の残留トナーを掻き取るクリーニング部に設けられるクリーニングバックアップロール34を有している。
一次転写部10は、中間転写ベルト15を挟んで感光体ドラム11に対向して配置される一次転写ロール16で構成されている。そして、一次転写ロール16は中間転写ベルト15を挟んで感光体ドラム11に圧接配置され、さらに一次転写ロール16にはトナーの帯電極性(マイナス極性とする。以下同様。)と逆極性の電圧(一次転写バイアス)が印加されるようになっている。これにより、各々の感光体ドラム11上のトナー像が中間転写ベルト15に順次、静電吸引され、中間転写ベルト15上において重畳されたトナー像が形成されるようになっている。
二次転写部20は、中間転写ベルト15のトナー像担持面側に配置される二次転写ロール22と、バックアップロール25とによって構成される。このバックアップロール25は、中間転写ベルト15の裏面側に配置されて二次転写ロール22の対向電極を構成し、二次転写バイアスが安定的に印加される金属製の給電ロール26が当接配置されている。そして、二次転写ロール22は中間転写ベルト15を挟んでバックアップロール25に圧接配置され、さらに二次転写ロール22は接地されてバックアップロール25との間に二次転写バイアスが形成され、二次転写部20に搬送される用紙P上にトナー像を二次転写する。
また、中間転写ベルト15の二次転写部20の下流側には、二次転写後の中間転写ベルト15上の残留トナーや紙粉を除去し、中間転写ベルト15の表面をクリーニングする中間転写ベルトクリーナ35が接離自在に設けられている。一方、イエローの画像形成ユニット1Yの上流側には、各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kにおける画像形成タイミングをとるための基準となる基準信号を発生する基準センサ(ホームポジションセンサ)42が配設されている。また、黒の画像形成ユニット1Kの下流側には、画質調整を行うための画像濃度センサ43が配設されている。この基準センサ42は、中間転写ベルト15の裏側に設けられた所定のマークを認識して基準信号を発生しており、この基準信号の認識に基づく制御部40からの指示により、各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kは画像形成を開始するように構成されている。
さらに、本実施の形態の画像形成装置では、用紙搬送系として、用紙Pを収容する用紙トレイ50、この用紙トレイ50に集積された用紙Pを所定のタイミングで取り出して搬送するピックアップロール51、ピックアップロール51により繰り出された用紙Pを搬送する搬送ロール52、搬送ロール52により搬送された用紙Pを二次転写部20へと送り込む搬送シュート53、二次転写ロール22により二次転写された後に搬送される用紙Pを定着装置60へと搬送する搬送ベルト55、用紙Pを定着装置60に導く定着入口ガイド56を備えている。
次に、本実施の形態に係る画像形成装置の基本的な作像プロセスについて説明する。図1に示すような画像形成装置では、図示しない画像読取装置(IIT)や図示しないパーソナルコンピュータ(PC)等から出力される画像データは、図示しない画像処理装置(IPS)により所定の画像処理が施された後、画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kによって作像作業が実行される。IPSでは、入力された反射率データに対して、シェーディング補正、位置ズレ補正、明度/色空間変換、ガンマ補正、枠消しや色編集、移動編集等の各種画像編集等の所定の画像処理が施される。画像処理が施された画像データは、Y、M、C、Kの4色の色材階調データに変換され、レーザ露光器13に出力される。
レーザ露光器13では、入力された色材階調データに応じて、例えば半導体レーザから出射された露光ビームBmを画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kの各々の感光体ドラム11に照射している。画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kの各感光体ドラム11では、帯電器12によって表面が帯電された後、このレーザ露光器13によって表面が走査露光され、静電潜像が形成される。形成された静電潜像は、各々の画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kによって、Y、M、C、Kの各色のトナー像として現像される。
画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kの感光体ドラム11上に形成されたトナー像は、各感光体ドラム11と中間転写ベルト15とが当接する一次転写部10において、中間転写ベルト15上に転写される。より具体的には、一次転写部10において、一次転写ロール16により中間転写ベルト15の基材に対しトナーの帯電極性(マイナス極性)と逆極性の電圧(一次転写バイアス)が付加され、トナー像を中間転写ベルト15の表面に順次重ね合わせて一次転写が行われる。
トナー像が中間転写ベルト15の表面に順次一次転写された後、中間転写ベルト15は移動してトナー像が二次転写部20に搬送される。トナー像が二次転写部20に搬送されると、用紙搬送系では、トナー像が二次転写部20に搬送されるタイミングに合わせてピックアップロール51が回転し、用紙トレイ50から所定サイズの用紙Pが供給される。ピックアップロール51により供給された用紙Pは、搬送ロール52により搬送され、搬送シュート53を経て二次転写部20に到達する。この二次転写部20に到達する前に、用紙Pは一旦停止され、トナー像が担持された中間転写ベルト15の移動タイミングに合わせてレジストロール(図示せず)が回転することで、用紙Pの位置とトナー像の位置との位置合わせがなされる。
二次転写部20では、中間転写ベルト15を介して、二次転写ロール22がバックアップロール25に押圧される。このとき、タイミングを合わせて搬送された用紙Pは、中間転写ベルト15と二次転写ロール22との間に挟み込まれる。その際に、給電ロール26からトナーの帯電極性(マイナス極性)と同極性の電圧(二次転写バイアス)が印加されると、二次転写ロール22とバックアップロール25との間に転写電界が形成される。そして、中間転写ベルト15上に担持された未定着トナー像は、二次転写ロール22とバックアップロール25とによって押圧される二次転写部20において、用紙P上に一括して静電転写される。
その後、トナー像が静電転写された用紙Pは、二次転写ロール22によって中間転写ベルト15から剥離された状態でそのまま搬送され、二次転写ロール22の用紙搬送方向下流側に設けられた搬送ベルト55へと搬送される。搬送ベルト55では、定着装置60における最適な搬送速度に合わせて、用紙Pを定着装置60まで搬送する。定着装置60に搬送された用紙P上の未定着トナー像は、定着装置60によって熱および圧力で定着処理を受けることで用紙P上に定着される。そして定着画像が形成された用紙Pは、画像形成装置の排出部に設けられた排紙載置部(不図示)に搬送される。
一方、用紙Pへの転写が終了した後、中間転写ベルト15上に残った残留トナーは、中間転写ベルト15の回動に伴ってクリーニング部まで搬送され、クリーニングバックアップロール34および中間転写ベルトクリーナ35によって中間転写ベルト15上から除去される。
次に、本実施の形態の画像形成装置に用いられる定着装置60について説明する。図2は本実施の形態の定着装置60の構成を示す側断面図である。定着装置60は、回動部材の一例としての定着ロール61、エンドレスベルト62、エンドレスベルト62を介して定着ロール61から押圧される圧力部材の一例としての圧力パッド64により主要部が構成されている。
定着ロール61は、金属製のコア(円筒状芯金)611の周囲に耐熱性弾性体層612、および離型層613を積層して構成されたものである。
定着ロール61の内部には、発熱源としてのハロゲンランプ66が配設されている。一方、定着ロール61の表面には温度センサ69が接触して配置されている。画像形成装置の制御部40は、この温度センサ69による温度計測値に基づいてハロゲンランプ66の点灯を制御し、定着ロール61の表面温度が所定の設定温度(例えば、170℃)を維持するように調整している。
エンドレスベルト62は、圧力パッド64とベルト走行ガイド63とによって回動自在に支持されている。そして、ニップ部Nにおいて定着ロール61に対して圧接されて配置されている。
圧力パッド64は、エンドレスベルト62の内側において、エンドレスベルト62を介して定着ロール61に押圧される状態で配置され、定着ロール61との間でニップ部Nを形成している。圧力パッド64は、幅の広いニップ部Nを確保するためのプレニップ部材64aをニップ部Nの入口側に配置し、定着ロール61に歪みを与えるための剥離ニップ部材64bをニップ部Nの出口側に配置している。さらに、エンドレスベルト62の内周面と圧力パッド64との摺動抵抗を小さくするために、プレニップ部材64aおよび剥離ニップ部材64bのエンドレスベルト62と接する面に低摩擦シート68が設けられている。そして、圧力パッド64と低摩擦シート68とは、金属製のホルダ65に保持されている。
さらに、ホルダ65には、ベルト走行ガイド63が取り付けられ、エンドレスベルト62がスムーズに回動することができるように構成されている。すなわち、ベルト走行ガイド63は、エンドレスベルト62内周面と摺擦するため、静止摩擦係数の小さな材質で形成されている。また、ベルト走行ガイド63は、エンドレスベルト62から熱を奪い難いように熱伝導率の低い材質で形成されている。
定着ロール61は、図示しない駆動モータにより矢印C方向に回転し、この回転によりエンドレスベルト62も従動回転する。図1に示した画像形成装置の二次転写部20においてトナー像が静電転写された用紙Pは、定着入口ガイド56によって導かれて、ニップ部Nに搬送される。そして、用紙Pがニップ部Nを通過する際に、用紙P上のトナー像はニップ部Nに作用する圧力と、定着ロール61から供給される熱とによって定着される。本実施の形態の定着装置60では、ほぼ定着ロール61の外周面に倣う凹形状のプレニップ部材64aによりニップ部Nを広く構成することができるため、安定した定着性能を確保することができる。
加えて、本実施の形態の定着装置60では、定着ロール61の外周面に対し突出させて剥離ニップ部材64bを配置することにより、ニップ部Nの出口領域(剥離ニップ部)において定着ロール61の歪みが局所的に大きくなるように構成することもできる。このように剥離ニップ部材64bを配置すれば、定着後の用紙Pは、剥離ニップ部を通過する際に、局所的に大きく形成された歪みを通過することになるので、定着ロール61に巻き付くことのない用紙Pの剥離を効果的に行うことができる。
なお、剥離の補助手段として、定着ロール61のニップ部Nの下流側に、剥離部材70を配設することも可能である。剥離部材70は、剥離バッフル71が定着ロール61の回転方向と対向する向き(カウンタ方向)に定着ロール61と近接する状態でホルダ72によって保持されている。
次に、定着装置60を構成する各部材について詳細に述べる。まず定着ロール61では、コア611は、鉄、アルミニウム、SUS等の熱伝導率の高い金属製の円筒体で構成されている。コア611の外形および肉厚は、本実施の形態の定着装置60では、圧力パッド64の押圧力が小さいため、小径化、薄肉化を図ることができる。
耐熱性弾性体層612としては、耐熱性の高い弾性体であればどのような材料を用いることも可能である。特に、ゴム硬度が25〜40°(JIS−A)程度のゴム、エラストマ等の弾性体を用いるのが好ましく、具体的には、シリコーンゴム、フッ素ゴム等を挙げることができる。
離型層613は、耐熱性の樹脂であればどのような樹脂を用いてもよく、例えばシリコーン樹脂、フッ素樹脂等を用いることができるが、離型層613のトナーに対する離型性や耐摩耗性の観点から、フッ素樹脂が適している。フッ素樹脂としては、PFA(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、FEP(テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体)等が使用できる。離型層613の厚みとしては、好ましくは5〜30μm、より好ましくは10〜20μmである。離型層613の厚みが5μm未満であると、定着ロール61の歪みに基づき用紙Pにしわが生じ易くなり、一方、30μmを超えると、離型層613が硬くなり、画像に光沢むら等の欠陥が生じる可能性が増え、ともに好ましくないからである。
エンドレスベルト62は、後段で詳述するが、出力画像に継ぎ目に起因する欠陥が生じないように、原形が円筒形状に形成された継ぎ目がない無端ベルトであり、ベース層と、このベース層の定着ロール61側の面または両面に被覆された離型層とから構成されている。ベース層は、ポリイミド、ポリアミド、ポリイミドアミド等のポリマーにより形成され、その厚みは、30〜200μm、好ましくは50〜125μm、より好ましくは75〜100μm程度である。ベース層の表面に被覆される離型層としては、フッ素樹脂、例えばPFA、PTFE、FEPで形成され、その厚みは5〜100μm、好ましくは10〜30μm程度である。
圧力パッド64は、上述したように、プレニップ部材64a、剥離ニップ部材64bで構成され、ホルダ65に支持されている。プレニップ部材64aには、シリコーンゴムやフッ素ゴム等の弾性体や板バネ等を用いることができ、定着ロール61側の面は、ほぼ定着ロール61の外周面に倣う凹形状で形成されている。
剥離ニップ部材64bは、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、ポリイミド、ポリエステル、ポリアミド等の耐熱性を有する樹脂、または鉄、アルミニウム、SUS等の金属で形成されている。剥離ニップ部材64bの形状としては、ニップ部Nにおける外面形状が一定の曲率半径を有する凸曲面状に形成されている。
低摩擦シート68は、エンドレスベルト62内周面と圧力パッド64との摺動抵抗(摩擦抵抗)を低減するために設けられ、摩擦係数が小さく、耐摩耗性・耐熱性に優れた材質が適している。具体的には、シンタード成型したPTFE樹脂シート、テフロン(商標名)を含浸させたガラス繊維シート、またガラス繊維にフッ素樹脂からなるスカイブフィルムシートを加熱融着サンドした積層シート等を用いることができる。なお、低摩擦シート68は、プレニップ部材64aや剥離ニップ部材64bと別体に構成しても、プレニップ部材64aや剥離ニップ部材64bと一体的に構成しても、いずれでもよい。
また、ベルト走行ガイド63は、上述したように、エンドレスベルト62の内周面と摺擦するため、摩擦係数が低く、かつ、エンドレスベルト62から熱を奪い難いように熱伝導率が低い材質が適しており、PFAやPPS等の耐熱性樹脂が用いられる。
ベルト走行ガイド63には、定着装置60の長手方向に亘って、潤滑剤塗布部材67が配設されている。潤滑剤塗布部材67は、エンドレスベルト62内周面に対して接触するように配置され、アミン変性シリコーンオイル等の潤滑剤を適量供給する。これにより、エンドレスベルト62と低摩擦シート68との摺動部に潤滑剤を供給し、低摩擦シート68を介したエンドレスベルト62と圧力パッド64との摺動抵抗をさらに低減して、エンドレスベルト62の円滑な回動を図っている。
次に、定着装置60におけるエンドレスベルト62を支持する構成について述べる。
図3は、エンドレスベルト62が支持された状態を説明する定着装置60の端部の断面図であり、用紙Pの搬送方向下流側から見た図である。
図3に示すように、ホルダ65の両端部にはエッジガイド80が配設されている。エッジガイド80は、ニップ部Nとその近傍に対応する部分に切り欠きが形成された円筒状、すなわち断面がC形状のベルト走行ガイド部801、ベルト走行ガイド部801の外側に設けられ、エンドレスベルト62の内径よりも大きな外径で形成されたフランジ部802、さらにフランジ部802の外側に設けられ、エッジガイド80を定着装置60本体に位置決めして固定するための保持部803で構成されている。
ホルダ65は、両端部がフランジ部802の内側面に固定され支持されている。また、ベルト走行ガイド部801は、ホルダ65の端部の一定領域とオーバーラップするように配置されている。
そして、エンドレスベルト62は、ニップ部Nとその近傍を除いて、両側部の内周面がベルト走行ガイド部801の外周面に支持され、ベルト走行ガイド部801の外周面に沿って回動する。したがって、ベルト走行ガイド部801は、エンドレスベルト62がスムーズに回動することができるように静止摩擦係数の小さな材質で形成され、さらには、エンドレスベルト62から熱を奪い難いように熱伝導率の低い材質で形成されている。
また、フランジ部802は、ホルダ65の両端部に配置されたフランジ部802の内側面同士の間隔がエンドレスベルト62の幅と略一致するように配置されている。そして、エンドレスベルト62が回動する際には、エンドレスベルト62の端部がフランジ部802の内側面に当接することによって、エンドレスベルト62の幅方向への移動(ベルトウォーク)が規制されている。このように、エンドレスベルト62は、エッジガイド80によって回動方向および幅方向の移動が規制されるように設定されている。
なお、エンドレスベルト62は、ニップ部Nを除いては、接触する部材が潤滑剤塗布部材67とこのエッジガイド80だけであるため、摺擦抵抗を極力小さく構成することができ、熱の損失も小さくすることができる。
次に、本実施の形態のエンドレスベルト62の製造方法について説明する。
エンドレスベルト62の製造方法は、円筒状芯体表面に、耐熱性樹脂溶解液を塗布し、耐熱性樹脂塗膜を形成する工程(「耐熱性樹脂塗膜形成工程(塗布工程)」)と、耐熱性樹脂塗膜を乾燥させる工程(「耐熱性樹脂塗膜乾燥工程(乾燥工程)」)と、乾燥された耐熱性樹脂塗膜に離型層を形成する工程(「離型層形成工程(離型剤塗布工程)」)と、離型層形成工程を経た塗膜を加熱する工程(「耐熱性樹脂皮膜形成工程(焼成工程)」)とを有し、更に、耐熱性樹脂皮膜を円筒状芯体から剥離する工程と、必要に応じて、その他の工程とを有する。以下、本実施の形態のエンドレスベルト62の製造方法を工程毎に分けて詳細に説明する。
(耐熱性樹脂塗膜形成工程)
耐熱性樹脂塗膜形成工程では、例えば耐熱性樹脂としてポリイミド樹脂を用いる場合には、まず、ポリイミド前駆体を非プロトン系極性溶剤に溶解してポリイミド前駆体溶液を調製する。ポリイミド前駆体としては、従来公知のものを用いることができる。また、非プロトン系極性溶剤としては、NMP(N−メチルピロリドン)、N,N−ジメチルアセトアミド、アセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等の従来公知のものを用いることができる。なお、ポリイミド前駆体溶液の濃度、粘度等は、適宜選択して行われ、またポリイミド前駆体溶液には、必要に応じて導電性粒子等の他の材料や添加物等を加えてもよい。
耐熱性樹脂塗膜形成工程において、ポリイミド前駆体溶液を円筒状芯体上に塗布してポリイミド前駆体塗膜を形成するが、その塗布方法としては、円筒状芯体をポリイミド前駆体溶液に浸漬して引き上げる浸漬塗布法(ディップコーティング)、円筒状芯体を回転させながらその表面にポリイミド前駆体溶液を吐出する流し塗り法、その際にブレードで皮膜をメタリングするブレード塗布法等、既存の公知の方法が採用できる。流し塗り法やブレード塗布法では塗布部を水平移動させるので皮膜はらせん状に形成されるが、ポリイミド前駆体溶液は乾燥が遅いために継ぎ目は自然に平滑化される。なお、「円筒状芯体上に塗布する」とは、円柱状芯体上に塗布する場合も含まれる。また、「塗付する」とは円筒状芯体の側面の表面上に塗布することをいい、側面上に層を有する場合には、その層表面上に塗布することをも意味する。
耐熱性樹脂塗膜形成工程では、ポリイミド前駆体溶液の塗布を浸漬塗布法で行う場合、ポリイミド前駆体溶液は粘度が非常に高いので、膜厚が所定値より厚くなりすぎる場合がある。その際には、例えば、以下に示すような環状体により膜厚を制御する浸漬塗布法を適用することができる。
環状体により膜厚を制御する浸漬塗布法を、図4〜6を参照して説明する。図4は、環状体により膜厚を制御する浸漬塗布法に用いる装置の一例を示す概略構成図である。ただし、図4〜6では塗布主要部のみを示し、他の装置は省略している。図4に示すように、この浸漬塗布法は、塗布槽103に満たされたポリイミド前駆体溶液102に、円筒状芯体101の外径よりも大きな孔106を設けた環状体105を浮かべ、この孔106を通して円筒状芯体101をポリイミド前駆体溶液102に浸漬し、次いで、引き上げる塗布法である。
図5は、図4に示す環状体105の設置状態を説明するための要部拡大斜視図である。図5に示すように、ポリイミド前駆体溶液102液面に、円筒状芯体101の外径よりも一定の間隙だけ大きい径を有する孔106を設けた環状体105を浮かべてある。
環状体105は、ポリイミド前駆体溶液102液面に浮くものであり、その材質は、ポリイミド前駆体溶液102によって侵されないものがよく、例えば、種々の金属、種々のプラスチック等が挙げられる。また、ポリイミド前駆体溶液102液面に浮き易いように、環状体105の構造は、例えば、中空構造であってもよい。
環状体105は、ポリイミド前駆体溶液102の液面を自由に動くことができる。そこで、環状体105は、ポリイミド前駆体溶液102上でわずかの力で動くことができるよう、環状体105をポリイミド前駆体溶液102上に浮遊させる方法の他、環状体105をロールやベアリングで支える方法、環状体105をエア圧で支える方法、等の自由移動可能状態で設置する方法がある。また、環状体105が塗布槽103の中央部に位置するように、環状体105を一時的に固定する固定手段を設けてもよい。このような固定手段として環状体105に足を設ける手段、塗布槽103と環状体105とを固定する手段等がある。ただし、これらの固定手段を用いた場合、後述するように、円筒状芯体101を浸漬した後、引き上げる際に、環状体105が自由に動き得るように、固定手段は取り外し可能に配置される。
円筒状芯体101の外径と、孔106の径との間隙は、塗布膜厚に応じて調整する。所望の塗膜厚、すなわち乾燥膜厚は、濡れ膜厚とポリイミド前駆体溶液102の不揮発分濃度の積になる。これらによって、所望の濡れ膜厚が求められる。また、円筒状芯体101の外径と、孔106の径との間隙は、所望の濡れ膜厚の1倍〜2倍であるのが好ましい。1倍〜2倍とするのは、ポリイミド前駆体溶液102の粘度および/または表面張力等により、間隙の距離が濡れ膜厚になるとは限らないからである。このように、所望の乾燥膜厚および所望の濡れ膜厚から、所望の孔106の径が求められる。
環状体105に設けられる孔106の壁面は、浮かべるポリイミド前駆体溶液102の液面に対してほぼ垂直となるように構成してもよい。例えば、図4に示す断面図にある直線状であり、かつその直線がポリイミド前駆体溶液102の液面に垂直であるものでもよいし、他の形態に構成されてもよい。例えば、図6(a)に示すように、ポリイミド前駆体溶液102に浸る下部が広く、上部が狭い、斜めの直線状の壁面107であるもの、または図6(b)に示すように、ポリイミド前駆体溶液102に浸る下部が広く、上部が狭い、曲線状の壁面108であるものが挙げられる。特に、図6(a)または図6(b)に示すように、ポリイミド前駆体溶液102に浸る下部が広い形状が好ましい。ここで、図6は環状体105に設けられる孔106の壁面の形状を示しており、(a)は直線状の壁面107、(b)は曲線状の壁面108を示す概略断面図である。
浸漬塗布を行う際には、円筒状芯体101を、孔106を通してポリイミド前駆体溶液102に浸漬し、円筒状芯体101が環状体105に接触しないようにする。次いで、孔106を通して円筒状芯体101を引き上げる。その際には、円筒状芯体101と孔106との間隙により塗膜104が形成される。引き上げ速度としては100〜1500mm/min程度であるのが好ましい。この塗布方法に好ましいポリイミド前駆体溶液102の固形分濃度は10〜40質量%、粘度は1〜200Pa・sである。
孔106を通して円筒状芯体101を引き上げる際には、環状体105は自由移動可能状態であり、さらに、環状体105の孔106が円形であり、かつ、円筒状芯体101の外周も円形であるため、円筒状芯体101と環状体105との摩擦抵抗が一定になるように、環状体105は動くことができる。すなわち、円筒状芯体101を引き上げる際、ある位置において、環状体105と円筒状芯体101との間隙が狭まろうとした場合には、狭まろうとした部分では摩擦抵抗が大きくなる。一方、その反対側では摩擦抵抗が小さくなり、一時的に摩擦抵抗が不均一な状態が生じうる。しかしながら、環状体105が自由に動くこと、円筒状芯体101の外周が円形であること、および、環状体105の孔106が円形であることから、そのような摩擦抵抗が不均一な状態から均一な状態になるように、環状体105が動く。そのため、環状体105が円筒状芯体101と接触するようなことはない。
また、摩擦抵抗が均一となる位置は、円筒状芯体101の外周の円形と、環状体105の孔106の円形とがほぼ同心円となる位置である。よって、円筒状芯体101断面の円の中心が、軸方向において、許容範囲内でずれている場合であっても、環状体105はそれに追随するように動く。したがって、円筒状芯体101の表面には、一定の濡れ膜厚を有するポリイミド前駆体の塗膜104を形成することができる。
さらに、浸漬塗布法に用いる塗布装置は、円筒状芯体101を保持する円筒状芯体保持手段、並びに、所望により、保持手段を上下方向に移動する第1の移動手段および/またはポリイミド前駆体溶液102を入れる塗布槽103を上下方向に移動する第2の移動手段を有してもよい。それらの保持手段、第1の移動手段および/または第2の移動手段が、移動の際に引き上げ方向と横断する面でフレを有する場合がある。そのような場合であっても、そのフレに追随して、環状体105は動くことができる。
このような、環状体105により膜厚を制御する浸漬塗布法を適用することで、高粘度のポリイミド前駆体溶液を用いることによる、円筒状芯体上端部でのタレは少なくなり、簡易に膜厚を均一にすることができる。
(耐熱性樹脂塗膜乾燥工程)
耐熱性樹脂塗膜乾燥工程では、ポリイミド前駆体塗膜中に過度に残留する非プロトン系極性溶剤を調整しながら除去して、ポリイミド前駆体塗膜中におけるイミド化率が20〜70%の範囲となるように乾燥を行う。
この場合、イミド化率を20〜70%の範囲に制御するには、2通りの方法を用いることができる。すなわち、熱イミド反応による制御と、化学イミド反応による制御である。
熱イミド反応による制御は、熱的条件を調整することでイミド化率を制御する方法である。具体的には、ポリイミド前駆体塗膜を乾燥させるオーブンの温度条件を、例えば120〜160℃の温度環境下で30〜90分程度の乾燥時間に設定することにより、イミド化率を20〜70%に制御することができる。なお、乾燥温度は、非プロトン系極性溶剤中の溶存気体が気泡となることを低減させるために、時間内において、段階的に上昇させたり、一定速度で上昇させることもできる。
その際、主溶剤(非プロトン系極性溶剤)に他の溶剤を添加させることにより、熱反応の促進化を図ることが可能となることから、設定温度を低くしたり、乾燥時間を短縮することができる。すなわち、ポリイミド前駆体の主溶剤としては、通常NMP(N-メチルピロリドン)を用いることが多いが、NMPだけでは熱反応に対する阻害現象が起こる。そのため、γブチルラクトン、MEK、ブチルセルソロブ、シクロヘキサノンを熱反応促進溶剤としてNMPに添加する。それによって、上述した120〜160℃の温度環境下で30〜90分程度の乾燥時間といった熱的条件を、より低温に、かつより短時間に設定することができる。なお、熱反応促進溶剤の添加量は、通常、NMP等の主溶剤に対して20〜30wt%程度が適している。これよりも少ない添加量では熱反応促進効果が不充分であり、これよりも多い添加量ではポリイミド前駆体の不溶化現象が発生して好ましくないからである。
一方、化学イミド反応による制御は、熱的反応因子を必要とせず、触媒的な働きをする物質を添加する方法である。具体的には、ポリイミド前駆体に対して、三級アミン(ピリジン、ピコリン、キノリン、イソキノリン、およびトリエチルアミン)を1〜20wt%添加することでそのイミド化を促進させることができる。その際に、脱水剤として、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水ブタン酸、無水シュウ酸および無水トリフルオロ酢酸を添加することで化学イミド反応を促進することもできる。
したがって、三級アミンの添加量、さらには脱水剤の添加量を調整することによって、ポリイミド前駆体塗膜のイミド化率が20〜70%の範囲となるように制御することが可能である。
このように、耐熱性樹脂塗膜乾燥工程において、ポリイミド前駆体塗膜中のイミド化率を20〜70%の範囲となるように制御することにより、溶媒であるNMP等の非プロトン系極性溶剤が反応に必要な量を充分に満たして存在するため、均質なポリマー配列状態のままで最終的な反応経路(後段で述べる「耐熱性樹脂皮膜形成工程」)に辿り着くことができる。それによって、耐熱性樹脂皮膜の強度を充分に強固なものとすることができる。
ここで、図7は、耐熱性樹脂塗膜乾燥工程において調整されたポリイミド前駆体塗膜中のイミド化率と、最終工程(「耐熱性樹脂皮膜形成工程」)を経たポリイミド樹脂皮膜(エンドレスベルト62)の引張破断強度との関係を実験により求めて、その結果を示した図である。図7における引張破断強度とは、実際の定着装置60内の使用環境である温度120℃の状態での引張破断強度である。これは、実際に使用される環境下でのエンドレスベルト62の引張強度が破損等の発生要因として重要であることに基づくものである。
図7から理解できるように、耐熱性樹脂塗膜乾燥工程においてイミド化率が20〜70%の範囲のエンドレスベルト62では、120℃環境下での引張破断強度を200MPa(JIS−K7113、以下同様)以上に設定することができる。この120℃環境下での引張破断強度が200MPa以上である場合には、後段で説明する実施例と比較例とにおける評価結果に基づき、エンドレスベルト62の端部での折れや挫屈、亀裂等の破損を抑制するために充分なレベルであるとの知見が得られている(図8参照)。
また、耐熱性樹脂塗膜乾燥工程でのポリイミド前駆体塗膜中のイミド化率を20〜70%とすることで、ポリマーの網目構造が次段の離型層形成工程で塗布される離型層のポリマーと絡み易くなるため、耐熱性樹脂塗膜と離型層との接着性を高めることができる。そのため、離型層が剥がれ難くなるとともに、離型層との強固な接着により耐熱性樹脂皮膜自体の強度をさらに高めることも可能となる。特に、イミド化率が70%を超えると、離型層との接着性の低下が著しくなる現象が認められ、イミド化率を70%以下とする必要性が大きい。
加えて、ポリイミド前駆体塗膜中のイミド化率が20%より小さい場合には、ポリイミド前駆体塗膜中のNMP量が多いために、NMPの揮発により、離型層形成工程で塗布される離型層表面にボイド(空乏)が発生するという現象も生じる。その観点からも、イミド化率は20%以上に設定する必要がある。
さらには、耐熱性樹脂塗膜乾燥工程でのポリイミド前駆体塗膜中のイミド化率を20〜70%とすることで、非プロトン系極性溶剤からの揮発ガスをポリイミド前駆体塗膜中からスムーズに揮発させることが可能となるので、エンドレスベルト62の寸法精度を向上させることもできる。
さらに加えて、エンドレスベルト62の120℃環境下における引張破断伸び率が25%よりも大きい場合には、定着装置60での使用環境下でエンドレスベルト62が不必要に伸び過ぎて、エンドレスベルト62の正常な回動を妨げ、端部での折れや挫屈、亀裂等の破損を発生させたり、紙しわや画像不良の原因となる場合がある。これに対し、耐熱性樹脂塗膜乾燥工程において、ポリイミド前駆体塗膜中のイミド化率を20〜70%の範囲となるように制御することによって、エンドレスベルト62の120℃環境下における引張破断伸び率は25%以下に設定することが可能となる。
ところで、イミド化率の測定は、次のような方法で行なう。すなわち、イミド化率の測定は、吸光度計(堀場製作所(株)製:FT−IR)を用い、波数1772cm−1付近のピーク吸光度と、波数1520cm−1付近のピーク吸光度との比により、例えば420℃で焼成して完全にイミド化させたサンプルのイミド化率を100%と仮定して求める。
具体的には、イミド化率を求めようとするサンプルの波数1772cm−1付近のピーク吸光度がX、波数1520cm−1付近のピーク吸光度がYである場合、完全にイミド化させたサンプルの波数1772cm−1付近のピーク吸光度がa、波数1520cm−1付近のピーク吸光度がbであるとして、次式で算出することができる。
イミド化率(%)=(X/Y)/(a/b)×100
(離型層形成工程)
離型層形成工程では、耐熱性樹脂塗膜乾燥工程において、イミド化率が20〜70%の範囲に制御されたポリイミド前駆体塗膜に対し、例えばフッ素樹脂のような離型性の樹脂を塗布し、離型層を形成する。
ここで、フッ素樹脂としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロメチルビニルエーテル共重合体(MFA)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロエチルビニルエーテル共重合体(EFA)、ポリエチレン−テトラフルオロエチレン(ETFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリクロロ三フッ化エチレン(PCTFE)、フッ化ビニル(PVF)等が挙げられ、特に耐熱性、機械特性等の観点から、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロメチルビニルエーテル共重合体(MFA)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロエチルビニルエーテル共重合体(EFA)が好適に用いられる。
また、離型層であるフッ素系樹脂層には、耐摩耗性や静電オフセットの向上のためにフィラーを添加してもよい。かかるフィラーとしては、無機物からなるものが好ましく、特に具体的には、硫酸バリウム、合成マイカ、グラファイト、カーボンブラック等のうち、少なくとも1種類以上が分散されていることが好ましい。
かかるフッ素系樹脂層を形成するには、その水性の分散液をポリイミド前駆体塗膜の表面に、上述した浸漬塗布法を用いて塗布する。また、ポリイミド前駆体塗膜とフッ素系樹脂層との密着性が不足する場合には、必要に応じて、ポリイミド前駆体塗膜表面にプライマー層をあらかじめ塗布形成しておく方法がある。プライマー層の材料としては、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、ポリアミドイミド、ポリイミドおよびこれらの誘導体等が挙げられ、さらにフッ素系樹脂から選ばれる少なくとも1種類以上の化合物を含むことが好ましい。また、プライマー層の厚さとしては、0.5〜10μmの範囲が好ましい。
(耐熱性樹脂皮膜形成工程)
耐熱性樹脂皮膜形成工程では、離型層形成工程の後、焼成炉内においてポリイミド前駆体塗膜が形成されたままの円筒状芯体101を加熱することでポリイミド前駆体塗膜を焼成し、ポリイミド樹脂皮膜を形成する。ここで、耐熱性樹脂皮膜形成工程における焼成温度条件は、毎分2℃の速度で380℃まで加熱し、380℃の状態で20分間の焼成を行なった。
そして耐熱性樹脂皮膜形成工程の後は、形成されたポリイミド樹脂皮膜を円筒状芯体101から剥離する工程を経てポリイミド樹脂製無端ベルト(エンドレスベルト62)が得られる。かかるエンドレスベルト62には、さらに、必要に応じて、端部の切断加工、穴あけ加工、テープ巻き付け加工等が施される場合もある。
このようにして製造されたエンドレスベルト62は、強度が高い複層ポリイミド樹脂組成物により構成されているために、エッジガイド80のフランジ部802によってエンドレスベルト62の幅方向への移動(ベルトウォーク)が規制される際において、エンドレスベルト62の端部がフランジ部802に突き当たっても、エンドレスベルト62の端部に折れや挫屈、亀裂等の破損が生じるのを抑制することができる。それによって、エンドレスベルト62はベルトウォークを生じることなく安定的に回動することが可能となるので、紙しわや画像ずれ等の画像不良の発生を抑えることができるとともに、エンドレスベルト62自体の破損をも防ぐことができ、長期に亘ってエンドレスベルト62の性能を維持することができる。特に、エンドレスベルト62の外径寸法も精度良く形成できるので、ベルトウォークの発生が起こり難く、エンドレスベルト62の端部のフランジ部802への突き当たりも弱くすることができ、折れや挫屈、亀裂等の破損の抑制効果をさらに向上させることができる。
なお、本実施の形態のエンドレスベルト62の製造工程で用いられる円筒状芯体101の材料としては、目的に応じて適宜選択されるが、例えば、アルミニウムや銅、ステンレス等の金属が一般に用いられる。また、金属製の円筒状芯体101表面にポリイミド前駆体の塗布液を直接塗布した場合には、耐熱性樹脂皮膜形成工程において、形成されたポリイミド樹脂皮膜が円筒状芯体101表面に接着してしまう可能性があるため、円筒状芯体101の表面には、離型性が付与されていることがさらに好ましい。離型性を付与するためには、円筒状芯体101表面をクロムやニッケルでメッキしたり、表面をフッ素系樹脂やシリコーン樹脂で被覆したり、またはポリイミド樹脂が接着しないよう、表面に種々の離型剤を塗布することが有効である。さらに、円筒状芯体101自体を離型性を有するフッ素系樹脂によって形成することも有効である。
以下、実施例およびこれに対する比較例に基づき、本実施の形態のエンドレスベルト62を具体的に説明する。なお、本実施の形態のエンドレスベルト62は実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
アルミニウムからなる金属基体上に、ポリイミドワニス(商品名:Uワニス/宇部興産(株)製)をディップコーティングしてポリイミド前駆体塗膜を形成した。その際、焼成後の厚みが80μmとなるように塗布槽103(図4参照)からの引き上げ速度を調整した。そして、熱風オーブン内における乾燥(一時焼成)条件として、120℃の温度で60分の乾燥時間を設定した。この場合のポリイミド前駆体塗膜のイミド化率は、40%であった。
その後に、乾燥されたポリイミドワニスの表面上にフッ素樹脂ディスパージョン(三井デュポンフロロケミカル社製:710CL)を厚さ30μmとなるようにディップコーティングし、熱風オーブンにおいて毎分2℃の速度で380℃まで加熱し、380℃の状態で20分間の焼成を行なった。このようにして、ポリイミド樹脂製無端ベルトを得た。
この場合のポリイミド樹脂製無端ベルトの外径寸法をレーザ外径測定機によって測定したところ、外径値のバラツキ幅は55μm以下であった。
そして、かかるポリイミド樹脂製無端ベルトをエンドレスベルト62とした定着装置60を富士ゼロックス社製DocuCenterColor400CPに組み込み、10万枚までの所定のモードでのランニングテストを実施したが、ランニング初期および10万枚のランニング後のいずれにおいても、ベルト端部の破損や摩耗、さらには紙しわや画像不良のいずれも発生することはなかった。
その際に、このエンドレスベルト62に関して120℃のオーブン内において引張強度の測定を行なった結果、引張破断強度は320MPa、その際の引張破断伸び率は25%以下であった。
(実施例2)
本実施例では、熱風オーブン内における乾燥条件として、150℃の温度で60分の乾燥時間を設定した。この場合のポリイミド前駆体塗膜のイミド化率は、55%であった。なお、それ以外の条件は、実施例1と同様である。
このようにして得られたポリイミド樹脂製無端ベルトの外径寸法は、レーザ外径測定機による測定によって、外径値のバラツキ幅は65μm以下であることが確認された。
さらに、実施例1と同様のランニングテストでは、10万枚程度のランニング後までにおいて、ベルト端部の破損、さらには紙しわや画像不良のいずれも発生することはなかった。
また、本実施例でのエンドレスベルト62に関して120℃のオーブン内において引張強度の測定を行なった結果、引張破断強度は280MPa、その際の引張破断伸び率は25%以下であった。
(実施例3)
本実施例では、熱風オーブン内における乾燥条件として、160℃の温度で60分の乾燥時間を設定した。この場合のポリイミド前駆体塗膜のイミド化率は、65%であった。なお、それ以外の条件は、実施例1と同様である。
このようにして得られたポリイミド樹脂製無端ベルトの外径寸法は、レーザ外径測定機による測定によって、外径値のバラツキ幅は77μm以下であることが確認された。
さらに、実施例1と同様のランニングテストでは、10万枚程度のランニング後までにおいて、ベルト端部の破損、さらには紙しわや画像不良のいずれも発生することはなかった。
また、本実施例でのエンドレスベルト62に関して120℃のオーブン内において引張強度の測定を行なった結果、引張破断強度は230MPa、その際の引張破断伸び率は25%以下であった。
(比較例1)
本比較例では、熱風オーブン内における乾燥条件として、200℃の温度で60分の乾燥時間を設定した。この場合のポリイミド前駆体塗膜のイミド化率は、75%であった。なお、それ以外の条件は、実施例1と同様である。
このようにして得られたポリイミド樹脂製無端ベルトの外径寸法は、レーザ外径測定機による測定では、外径値のバラツキ幅は130μm程度と大きなものとなった。
さらに、実施例1と同様のランニングテストを実施した際に、ランニングの5万枚程度の経過時点において、ベルト端部の破損が発生し、さらにベルト走行不良および紙しわが生じた。
また、本比較例でのエンドレスベルト62に関して、120℃のオーブン内において引張強度の測定を行なった結果、引張破断強度は130MPaと低いレベルであった。
(比較例2)
本比較例では、熱風オーブン内における乾燥条件として、90℃の温度で60分の乾燥時間を設定した。この場合のポリイミド前駆体塗膜のイミド化率は、18%であった。なお、それ以外の条件は、実施例1と同様である。
このようにして得られたポリイミド樹脂製無端ベルトでは、最終焼成の際にポリイミド前駆体塗膜に残存するNMP(N-メチルピロリドン)が多いために、離型層表面にボイド(空乏)が発生してしまった。それによって、このポリイミド樹脂製無端ベルトをエンドレスベルト62として組み込んだ定着装置60を用いた場合には、画像評価において、初期からプリント出力とは関係の無い画像欠陥が認められた。そのため、ランニングテストを中断し、ベルト端部の破損や紙しわの発生等については確認していない。
なお、本比較例でのエンドレスベルト62に関して、120℃のオーブン内において引張強度の測定を行なった結果、引張破断強度は160MPaと低いレベルであった。
以上の実施例および比較例の結果をまとめたものが図8である。図8に示したように、本実施の形態の製造方法により製造されたエンドレスベルト62を用いた定着装置60では、エンドレスベルト62の強度を高めることができるため、10万枚のランニングにおいても、ベルト端部の破損を抑制することができる。それによってエンドレスベルト62はベルトウォークを生じることなく安定的に回動することが可能となるので、紙しわや画像ずれ等の画像不良の発生を抑えることもできる。さらに、エンドレスベルト62の外径寸法も精度良く形成できるので、ベルトウォークの発生が起こり難く、エンドレスベルト62の端部のフランジ部802への突き当たりも弱くすることができ、ベルト端部の破損に対する抑制効果をさらに向上させることができる。
かかる本実施の形態のエンドレスベルト62での効果は、比較例との対比によって明確である。
以上説明したように、本実施の形態の定着装置60によれば、エンドレスベルト62の製造時における乾燥条件を調整して、ポリイミド前駆体塗膜中におけるイミド化率が20〜70%の範囲となるように設定している。これによって、120℃のオーブン内における引張破断強度が200MPa(JIS−K7113)以上となるような、強度の高い複層ポリイミド樹脂組成物によってエンドレスベルト62を形成することができる。そのため、エッジガイド80のフランジ部802によってエンドレスベルト62の幅方向への移動(ベルトウォーク)が規制される際に、エンドレスベルト62の端部がフランジ部802に突き当たっても、エンドレスベルト62の端部に折れや挫屈、亀裂等の破損が生じるのを抑制することができる。それによって、エンドレスベルト62はベルトウォークを生じることなく安定的に回動することが可能となるので、紙しわや画像ずれ等の画像不良の発生を抑えることができるとともに、エンドレスベルト62自体の破損をも防ぐことができ、長期に亘ってエンドレスベルト62の性能を維持することができる。特に、エンドレスベルト62の外径寸法も精度良く形成できるので、ベルトウォークの発生が起こり難く、エンドレスベルト62の端部のフランジ部802への突き当たりも弱くすることができ、折れや挫屈、亀裂等の破損の抑制効果をさらに向上させることができる。
[実施の形態2]
実施の形態1では、加熱手段として発熱源を有する定着ロール61を用い、加圧手段として圧力パッド64が押圧されたエンドレスベルト62を用いた定着装置60が搭載された画像形成装置について説明した。実施の形態2では、図1に示した画像形成装置に搭載する定着装置であって、加熱手段として発熱源が押圧された定着ベルトを用い、加圧手段として加圧ロールを用いた定着装置について説明する。尚、実施の形態1と同様な構成については同様な符号を用い、ここではその詳細な説明を省略する。
図9は、本実施の形態における定着装置90の構成を示す側断面図である。図9に示すように、本実施の形態の定着装置90では、定着ベルト92が用紙Pのトナー像担持面側に配置されている。定着ベルト92の内側に発熱源の一例としての抵抗発熱体であるセラミックヒータ82が配設され、セラミックヒータ82からニップ部Nに熱を供給するように構成している。
セラミックヒータ82は、加圧ロール91側の面がほぼフラットに形成されている。そして、定着ベルト92を介して加圧ロール91に押圧される状態で配置され、ニップ部Nを形成している。したがって、セラミックヒータ82は圧力部材としても機能している。ニップ部Nを通過した用紙Pは、ニップ部Nの出口領域(剥離ニップ部)において定着ベルト92の曲率の変化によって定着ベルト92から剥離される。
さらに、定着ベルト92内周面とセラミックヒータ82との間には、定着ベルト92の内周面とセラミックヒータ82との摺動抵抗を小さくするため、摺擦部材の一例としての低摩擦シート68が配設されている。この低摩擦シート68は、セラミックヒータ82と別体に構成しても、セラミックヒータ82と一体的に構成しても、いずれでもよい。
一方、加圧ロール91は定着ベルト92に対向するように配置され、図示しない駆動モータにより矢印D方向に回転し、この回転により定着ベルト92が従動回転するように構成されている。加圧ロール91は、コア (円柱状芯金)911と、コア911の外周面に被覆した耐熱性弾性体層912と、さらに耐熱性樹脂被覆または耐熱性ゴム被覆による離型層913とが積層されて構成されている。また、本実施の形態の定着装置90では、定着ベルト92は、原形が円筒形状に形成された無端ベルトであり、ベース層と、このベース層の加圧ロール91側の面または両面に被覆された離型層とから構成されている。
また、剥離の補助手段として、定着ベルト92のニップ部Nの下流側に、剥離部材70を配設することも可能である。剥離部材70は、剥離バッフル71が定着ベルト92の回転方向と対向する向き(カウンタ方向)に定着ベルト92と近接する状態でホルダ72によって保持されている。
そして、図1に示した画像形成装置の二次転写部20においてトナー像が静電転写された用紙Pは、定着入口ガイド56によって定着装置90のニップ部Nに導かれる。用紙Pがニップ部Nを通過する際には、用紙P上のトナー像は、ニップ部Nに作用する圧力と、定着ベルト92側のセラミックヒータ82から供給される熱とによって定着される。本実施の形態の定着装置90でも、加圧ロール91とセラミックヒータ82との間でニップ部Nを広く構成することができるため、安定した定着性能を確保することができる。
本実施の形態の定着装置90では、定着ベルト92は、外表面にフッ素樹脂からなる離型層が形成されたポリイミド樹脂製無端ベルトである。そして定着ベルト92は、実施の形態1におけるエンドレスベルト62と同様の製造方法で製造され、耐熱性樹脂塗膜乾燥工程における乾燥条件を調整して、ポリイミド前駆体塗膜中におけるイミド化率が20〜70%の範囲となるように設定している。このように製造されることで、120℃のオーブン内における引張破断強度が200MPa(JIS−K7113)以上となるような、強度の高い複層ポリイミド樹脂組成物によって定着ベルト92を形成することができる。そのため、実施の形態1の場合のエンドレスベルト62と同様に、フランジによって定着ベルト92の幅方向への移動(ベルトウォーク)が規制される際に、定着ベルト92の端部がフランジに突き当たっても、定着ベルト92の端部に折れや挫屈、亀裂等の破損が生じるのを抑制することができる。それによって、定着ベルト92はベルトウォークを生じることなく安定的に回動することが可能となるので、紙しわや画像ずれ等の画像不良の発生を抑えることができるとともに、定着ベルト92自体の破損をも防ぐことができ、長期に亘って定着ベルト92の性能を維持することができる。特に、定着ベルト92の外径寸法も精度良く形成できるので、ベルトウォークの発生が起こり難く、定着ベルト92の端部のフランジへの突き当たりも弱くすることができ、折れや挫屈、亀裂等の破損の抑制効果をさらに向上させることができる。
なお、実施の形態1、2では、定着装置60、90に用いられる無端ベルトについて説明した。しかしながら、本発明はかかる形態に限定されることはない。すなわち、例えば、複数のロールによって張架され、循環駆動(回動)されて使用される管状体ベルトのように、ベルトの両端部に規制部材が配設され、ベルトの幅方向への移動(ベルトウォーク)が規制されるように構成されるものに好適に適用することが可能である。具体的には、本実施の形態の画像形成装置に用いられる中間転写ベルト15に適用すれば、中間転写ベルト15を張架して中間転写ベルト15の蛇行を防止する補正ロールとして機能するテンションロール33の両端部に配置されたフランジに中間転写ベルト15の端部が突き当たっても、端部に折れや挫屈、亀裂等の破損が生じるのを抑制することができる。それによって、中間転写ベルト15はベルトウォークを生じることなく安定的に回動することが可能となるので、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色トナー像を精度良く重畳させることができる。また、感光体ベルトや帯電ベルトに適用しても同様である。
本発明の活用例として、電子写真方式を用いた複写機、プリンタ等の画像形成装置への適用、例えば記録紙(用紙)上に担持された未定着トナー像を定着する定着装置への適用、さらには転写ベルト、感光体ベルト、帯電ベルトへの適用がある。また、インクジェト方式を用いた複写機、プリンタ等の画像形成装置への適用、例えば記録紙(用紙)上に担持された未乾燥インク像を乾燥する定着装置への適用がある。
本発明の画像形成装置を示した概略構成図である。 実施の形態1に係る定着装置の構成を示す側断面図である。 エンドレスベルトが支持された状態を説明する定着装置の端部の断面図である。 環状体により膜厚を制御する浸漬塗布法に用いる装置の一例を示す概略構成図である。 環状体の設置状態を説明するための要部拡大斜視図である。 環状体に設けられる孔の壁面の形状を示した図である。 イミド化率と引張破断強度との関係を示した図である。 乾燥条件と評価結果との関係を示した図である。 実施の形態2に係る定着装置の構成を示す側断面図である。
符号の説明
1Y,1M,1C,1K…画像形成ユニット、11…感光体ドラム、12…帯電器、13…レーザ露光器、14…現像器、15…中間転写ベルト、16…一次転写ロール、17…ドラムクリーナ、20…二次転写部、60,90…定着装置、61…定着ロール、62…エンドレスベルト、63…ベルト走行ガイド、64…圧力パッド、64a…プレニップ部材、64b…剥離ニップ部材、65…ホルダ、66…ハロゲンランプ、67…潤滑剤塗布部材、68…低摩擦シート、69…温度センサ、70…剥離部材、82…セラミックヒータ、91…加圧ロール、92…定着ベルト、101…円筒状芯体、102…ポリイミド前駆体溶液、103…塗布槽、104…塗膜、105…環状体、106…孔、107,108…壁面

Claims (22)

  1. 管状の耐熱性樹脂層と、
    前記耐熱性樹脂層の外表面に形成された離型層とを有し、
    前記耐熱性樹脂層と前記離型層とは、当該耐熱性樹脂層のイミド化率が20〜70%の状態で当該離型層が塗布された後、焼成されて形成されたことを特徴とするベルト管状体。
  2. 120℃環境下での引張破断強度が200MPa以上であることを特徴とする請求項1記載のベルト管状体。
  3. 120℃環境下での引張破断伸び率が25%以下であることを特徴とする請求項2記載のベルト管状体。
  4. 前記耐熱性樹脂層は、ポリイミドからなることを特徴とする請求項1記載のベルト管状体。
  5. 前記離型層は、フッ素樹脂からなることを特徴とする請求項1記載のベルト管状体。
  6. 芯体の外側面に耐熱性樹脂溶解液を所定の膜厚で塗布する塗布工程と、
    塗布された前記耐熱性樹脂溶解液から溶剤を除去して、イミド化率が20〜70%の耐熱性樹脂層を形成する乾燥工程と、
    前記耐熱性樹脂層の表面に所定の膜厚の離型剤を塗布する離型剤塗布工程と、
    前記離型剤が塗布された前記耐熱性樹脂層に対し、所定温度による所定時間の焼成を行なう焼成工程と
    を含むことを特徴とするベルト管状体の製造方法。
  7. 前記乾燥工程は、熱イミド反応によりイミド化率を制御することを特徴とする請求項6記載のベルト管状体の製造方法。
  8. 前記耐熱性樹脂溶解液は、熱反応促進溶剤が添加されたことを特徴とする請求項7記載のベルト管状体の製造方法。
  9. 前記乾燥工程は、化学イミド反応によりイミド化率を制御することを特徴とする請求項6記載のベルト管状体の製造方法。
  10. 前記耐熱性樹脂溶解液は、三級アミンが添加されたことを特徴とする請求項9記載のベルト管状体の製造方法。
  11. 前記耐熱性樹脂溶解液は、さらに脱水剤が添加されたことを特徴とする請求項10記載のベルト管状体の製造方法。
  12. ポリイミド樹脂と離型剤とが積層された複層ポリイミド樹脂組成物であって、
    ポリイミド前駆体のイミド化率が20〜70%の状態で前記離型剤が積層された後、焼成されて形成されたことを特徴とする複層ポリイミド樹脂組成物。
  13. 前記離型剤は、フッ素樹脂からなることを特徴とする請求項12記載の複層ポリイミド樹脂組成物。
  14. 記録材に担持されたトナー像を定着する定着装置であって、
    回動可能な回動部材と、
    前記回動部材に接触しながら移動可能であって、耐熱性樹脂層と当該耐熱性樹脂層の外表面に配設された離型層とを有するエンドレスベルトとを備え、
    前記エンドレスベルトは、前記耐熱性樹脂層のイミド化率が20〜70%の状態で当該離型層が塗布された後、焼成されて形成されたことを特徴とする定着装置。
  15. 前記エンドレスベルトの内側に配置され、当該エンドレスベルトを前記回動部材に圧接させて当該回動部材と当該エンドレスベルトとの間に記録材が通過するニップ部を形成する圧力部材をさらに備えたことを特徴とする請求項14記載の定着装置。
  16. 前記エンドレスベルトは、120℃環境下での引張破断強度が200MPa以上であることを特徴とする請求項14記載の定着装置。
  17. 前記エンドレスベルトは、120℃環境下での引張破断伸び率が25%以下であることを特徴とする請求項16記載の定着装置。
  18. 前記エンドレスベルトは、前記耐熱性樹脂層がポリイミドで形成され、前記離型層がフッ素樹脂で形成されたことを特徴とする請求項14記載の定着装置。
  19. 前記回動部材は、発熱源を有する定着ロールであることを特徴とする請求項14記載の定着装置。
  20. 前記回動部材は加圧ロールであり、前記エンドレスベルトは発熱源を有する定着ベルトであることを特徴とする請求項14記載の定着装置。
  21. トナー像を形成するトナー像形成手段と、
    前記トナー像形成手段によって形成されたトナー像を記録材上に転写する転写手段と、
    前記記録材上に転写されたトナー像を当該記録材に定着する定着手段とを含み、
    前記定着手段は、
    回動可能な回動部材と、
    前記回動部材に接触しながら移動可能であり、耐熱性樹脂層と離型層とを有するとともに、当該耐熱性樹脂層のイミド化率が20〜70%の状態で当該離型層が塗布された後、焼成されて形成されたエンドレスベルトと
    を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  22. トナー像を形成するトナー像形成手段と、
    前記トナー像形成手段によって形成されたトナー像を一時的に担持する中間転写ベルトと、
    前記中間転写ベルトに担持されたトナー像を記録材上に転写する転写手段と、
    前記記録材上に転写されたトナー像を当該記録材に定着する定着手段とを含み、
    前記中間転写ベルトは、耐熱性樹脂層と離型層とを有するとともに、当該耐熱性樹脂層のイミド化率が20〜70%の状態で当該離型層が塗布された後、焼成されて形成されたことを特徴とする画像形成装置。
JP2004020805A 2004-01-29 2004-01-29 ベルト管状体、ベルト管状体の製造方法、複層ポリイミド樹脂組成物、定着装置および画像形成装置 Pending JP2005215238A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004020805A JP2005215238A (ja) 2004-01-29 2004-01-29 ベルト管状体、ベルト管状体の製造方法、複層ポリイミド樹脂組成物、定着装置および画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004020805A JP2005215238A (ja) 2004-01-29 2004-01-29 ベルト管状体、ベルト管状体の製造方法、複層ポリイミド樹脂組成物、定着装置および画像形成装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005215238A true JP2005215238A (ja) 2005-08-11
JP2005215238A5 JP2005215238A5 (ja) 2007-03-15

Family

ID=34904631

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004020805A Pending JP2005215238A (ja) 2004-01-29 2004-01-29 ベルト管状体、ベルト管状体の製造方法、複層ポリイミド樹脂組成物、定着装置および画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005215238A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007069582A (ja) * 2005-09-09 2007-03-22 Fuji Xerox Co Ltd 円筒状芯体及びその再生方法、無端ベルトの製造方法
US7570909B2 (en) 2006-04-21 2009-08-04 Sharp Kabushiki Kaisha Fixing apparatus and image forming apparatus including the same
JP2016161672A (ja) * 2015-02-27 2016-09-05 富士ゼロックス株式会社 定着装置および画像形成装置
US20170010565A1 (en) * 2015-07-06 2017-01-12 Konica Minolta, Inc. Intermediate transferring belt and image-forming apparatus

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007069582A (ja) * 2005-09-09 2007-03-22 Fuji Xerox Co Ltd 円筒状芯体及びその再生方法、無端ベルトの製造方法
JP4609254B2 (ja) * 2005-09-09 2011-01-12 富士ゼロックス株式会社 円筒状芯体の再生方法及び無端ベルトの製造方法
US7570909B2 (en) 2006-04-21 2009-08-04 Sharp Kabushiki Kaisha Fixing apparatus and image forming apparatus including the same
JP2016161672A (ja) * 2015-02-27 2016-09-05 富士ゼロックス株式会社 定着装置および画像形成装置
US20170010565A1 (en) * 2015-07-06 2017-01-12 Konica Minolta, Inc. Intermediate transferring belt and image-forming apparatus
US9958812B2 (en) * 2015-07-06 2018-05-01 Konica Minolta, Inc. Intermediate transferring belt and image-forming apparatus

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2007065082A (ja) 定着装置および画像形成装置
JP2007057682A (ja) 定着装置および画像形成装置
JP2008151902A (ja) 定着装置および画像形成装置
JP4528258B2 (ja) 画像形成装置
JP4539252B2 (ja) 定着装置、および画像形成装置
JP2010078863A (ja) 無端ベルト、定着装置及び画像形成装置
JP5157135B2 (ja) エンドレスベルト、定着装置、及び画像形成装置
JP2008185661A (ja) エンドレスベルト、定着装置、及び画像形成装置
JP2005215238A (ja) ベルト管状体、ベルト管状体の製造方法、複層ポリイミド樹脂組成物、定着装置および画像形成装置
JP4244837B2 (ja) 画像形成装置
JP5020775B2 (ja) 像加熱装置及び画像形成装置
JP6171574B2 (ja) 定着用加圧ベルト、定着装置、及び画像形成装置
JP2007065068A (ja) 定着装置および画像形成装置
JP5966806B2 (ja) 定着部材、定着装置、及び画像形成装置
JP2009042303A (ja) 加圧ローラ及び像加熱装置
JP2007057689A (ja) 定着装置
JP2005202091A (ja) ベルト管状体、ベルト管状体の製造方法、複層ポリイミド樹脂組成物、定着装置および画像形成装置
JP2013057898A (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP2005249992A (ja) 定着装置および画像形成装置
JP2006091214A (ja) 定着装置、ベルト管状体および画像形成装置
JP2006126467A (ja) 定着装置および画像形成装置
JP2005266716A (ja) 定着装置および画像形成装置
JP2006235006A (ja) 定着装置および画像形成装置
JP6488801B2 (ja) 管状体、定着装置および画像形成装置
JP2010026093A (ja) 無端ベルト、定着装置及び画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070126

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070126

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090914

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090924

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091120

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20091222