JP2006091214A - 定着装置、ベルト管状体および画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 記録材に担持されたトナー像を定着する定着装置において、ベルト部材を圧力部材によって回動部材に圧接させて記録材が通過するニップ部を形成するように構成し、ベルト部材の厚さが、幅方向において中央よりも両端部で厚く形成されている。
【選択図】 図2
Description
しかし、荷重を大きくする方法や、弾性体層の厚さを厚くする方法では、ロールの撓みに起因するニップ幅の形状がロール軸に沿って不均一になることから、定着むらや紙しわが生じ易い等といった画像品質上の問題がある。また、ロール径を大きくする方法では、装置の大型化を招くとともに、ロールを室温から定着可能温度に上昇させるまでの時間(ウォームアップタイム)が長くなるという問題がある。
一方、圧力パッドに関しても、圧力パッドの押圧力分布を、紙しわ等の発生を抑制するように最適な状態に設定することは容易ではない。そのため、定着装置の製造時に圧力パッドの設定に際して複雑な調整が必要となって、生産効率の低下、製造コストの上昇を招く原因となっていた。
さらに他の目的は、定着装置の生産効率を向上し、製造コストの低減化を図ることにある。
また、回動部材は、外径が軸方向において略一定に形成された定着ロールであることを特徴とすることもできる。さらに、圧力部材は、長手方向に亘って均一の押圧力で回動部材に圧接する構成とすることもできる。
加えて、回動部材を加熱する加熱部材、またはベルト部材を加熱する加熱部材をさらに備えた構成とすることもできる。
ここで、ベルト管状体の厚さは、幅方向中央での厚さをt1、両端部での厚さをt2として、1.2t1≦t2≦2.0t1を満たすことを特徴とすることができる。また、基材は、熱硬化性ポリイミド樹脂、熱可塑性ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリベンゾイミダゾール樹脂のうちの、1または複数からなることを特徴とすることもできる。
[実施の形態1]
図1は本実施の形態が適用される画像形成装置を示した概略構成図である。図1に示す画像形成装置は、一般にタンデム型と呼ばれる中間転写方式の画像形成装置であって、電子写真方式により各色成分のトナー像が形成される複数の画像形成ユニット1Y,1M,1C,1K、各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kにより形成された各色成分トナー像を中間転写ベルト15に順次転写(一次転写)させる一次転写部10、中間転写ベルト15上に転写された重畳トナー画像を記録材(記録紙)である用紙Pに一括転写(二次転写)させる二次転写部20、二次転写された画像を用紙P上に定着させる定着装置60を備えている。また、各装置(各部)の動作を制御する制御部40を有している。
一方、用紙Pへの転写が終了した後、中間転写ベルト15上に残った残留トナーは、中間転写ベルト15の回動に伴ってクリーニング部まで搬送され、クリーニングバックアップロール34および中間転写ベルトクリーナ35によって中間転写ベルト15上から除去される。
定着ロール61の内部には、発熱源として、例えば定格600Wのハロゲンヒータ66が配設されている。一方、定着ロール61の表面には温度センサ69が接触して配置されている。画像形成装置の制御部40は、この温度センサ69による温度計測値に基づいてハロゲンヒータ66の点灯を制御し、定着ロール61の表面温度が所定の設定温度(例えば、175℃)を維持するように調整している。
ここで、図3はエンドレスベルト62が支持される構成を説明する構成図であり、用紙Pの搬送方向下流側から見た定着装置60の一方の端部領域を示している。
図3に示したように、エンドレスベルト62の内部に配置されたホルダ65の両端部にエッジガイド部材80が配設されている。エッジガイド部材80は、ニップ部Nとその近傍に対応する部分に切り欠きが形成された円筒状、すなわち断面がC形状のベルト走行ガイド部801、このベルト走行ガイド部801の外側に設けられ、エンドレスベルト62の外径よりも大きな外径で形成されたフランジ部802、さらにフランジ部802の外側に設けられ、エッジガイド部材80を定着装置60本体に位置決めして固定するための保持部803で構成されている。
また、フランジ部802は、ホルダ65の両端部において対向するように配置された両フランジ部802の内側面が、エンドレスベルト62の幅と略一致する間隔を持つように配置されている。そして、エンドレスベルト62が回動する際には、エンドレスベルト62の端部がフランジ部802の内側面に当接することによって、エンドレスベルト62の幅方向への移動(ベルトウォーク)が制限されている。このように、エンドレスベルト62は、エッジガイド部材80によって片寄りが規制されるように支持されている。
ベルトガイド部材63は、エンドレスベルト62の内部に配置されたホルダ65に、長手方向に沿って取り付けられている。また、ベルトガイド部材63には、エンドレスベルト62の回転方向に向けて複数のリブが形成され、エンドレスベルト62内周面との接触面積を極力少なくするように構成されている。さらに、ベルトガイド部材63は、エンドレスベルト62がスムーズに回動することができるように摩擦係数が低い材質であって、かつ、エンドレスベルト62から熱を奪い難いように熱伝導率が低い材質で形成されている。具体的にはテトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)やポリフェニレンサルファイド(PPS)等の耐熱性樹脂が用いられる。
低摩擦シート68は、ニップ部Nの上流側端部が低摩擦シート固定部材68aによってホルダ65に固定されている。そして、エンドレスベルト62の回動方向に沿って、圧力パッド64とエンドレスベルト62内周面との間に挟持された状態で、ニップ部Nの全域に亘って配設されている。なお、低摩擦シート68のニップ部N下流側は、低摩擦シート68に歪みが生じないように、固定されず自由端(フリー)の状態に設定されている。そして、低摩擦シート68は、ニップ部Nにおいて圧力パッド64と定着ロール61との間に押圧力が印加されている状態の下で、エンドレスベルト62内周面と圧力パッド64との摺動抵抗(摩擦抵抗)を低減している。
耐熱性弾性体層612は、耐熱性の高い弾性体で構成され、特に、ゴム硬度が15〜45°(JIS−A)程度のゴム、エラストマー等の弾性体を用いるのが好ましい。具体的には、シリコーンゴム、フッ素ゴム等を用いることができる。本実施の形態の定着装置60では、ゴム硬度が35°(JIS−A)のシリコーンHTVゴムを600μmの厚さでコア611に被覆している。
剥離ニップ部材64bは、PPS、ポリイミド、ポリエステル、ポリアミド等の耐熱性を有する樹脂、または鉄、アルミニウム、SUS等の金属で形成されている。剥離ニップ部材64bの形状としては、ニップ部Nにおける外面形状が一定の曲率半径を有する凸状曲面に形成されている。
そして、本実施の形態の定着装置60では、エンドレスベルト62は、圧力パッド64により定着ロール61に約40°の巻き付き角度でラップされ、約8mm幅のニップ部Nを形成している。
図4は、エンドレスベルト62の幅方向における厚さを説明する断面図である。なお、図4では、理解の容易のため、厚さを誇張して表現している。図4に示すように、本実施の形態のエンドレスベルト62では、エンドレスベルト62の厚さが、幅方向において中央部よりも両端部で厚く形成されている。具体的には、幅方向における中心位置を対称軸として、両端部にかけて徐々に厚さが厚くなるように形成され、幅方向の中心での厚さをt1とした場合に、両端部の厚さt2は、1.2t1≦t2≦2.0t1の範囲となるように形成されている。
ところで、エンドレスベルト62の厚さを厚くする方向は、図4(a)に示すように、外側に向けて厚くしてもよく、また、図4(b)に示すように、内側に向けて厚くしてもよい。すなわち、いずれの方向に厚さを厚くしても、定着ロール61へのエンドレスベルト62からの押圧力は、中央部よりも両端部で大きく設定することができる。
なお、エンドレスベルト62の外径または内径は、軸方向に亘って略同一に形成することが、エンドレスベルト62の回動を安定させるために好ましい。
そのため、用紙Pがエンドレスベルト62に対してスリップを生じるように、エンドレスベルト62外周面の動摩擦係数は、所定値以下に設定することが必要である。本発明者の知見によれば、エンドレスベルト62外周面に形成した離型層(表面層)の動摩擦係数を0.06以下に設定することにより、用紙Pとエンドレスベルト62外周面との間にスリップが生じ、エンドレスベルト62の厚さに基づく用紙Pでの速度分布を連続的なものとして、紙しわの発生を抑制する効果を高めることができる。
そこで、本実施の形態のエンドレスベルト62では、弾性率を2500〜11000MPaに設定している。このように、弾性率を設定することで、定着ロール61の耐熱性弾性体層612を、紙しわの発生が抑制される程度に凹状に湾曲した形状とすることが可能となる。また、上述した用紙Pとエンドレスベルト62外周面との間の微視的なスリップによって、用紙Pの速度が幅方向に向けて連続的に変化するように、用紙Pにおいて自律的な調整が行なわれる程度に用紙Pの伸びを抑えることが可能となる。
(実施例1)
ポリイミド前駆体溶液としては、ポリイミド前駆体のN−メチルピロリドン溶液(商品名:Uワニス/宇部興産(株)製、固形分濃度:18%、粘度:約5Pa・s)を用い、これを内径80mm、高さ600mmの円筒容器からなる塗布槽に満たした。
また、円筒状芯体としては、外径が中央部でφ29.4mm、両端部でφ29.3mmであって、中央部から両端部に向かって連続的に外径が減少するように形成された、長さ500mmのアルミニウム製円筒金型を用いた。また、円筒状芯体の表面をショットブラスト加工することにより、円筒状芯体表面に、微細凹凸形状を形成した。
そして、この表面に脱型補助剤であるシリコーン系離型剤KS700(信越化学(株)製)を塗布し、300℃にて1時間の焼き付け処理を実施して被塗布金型とした。
その後、被塗布金型上に、上述した塗布槽においてポリイミド前駆体溶液をディッピングコートした。その際に、ポリイミド前駆体溶液の揮発分を考慮しながら、所定の厚さとなるように、被塗布金型表面とのクリアランスを設定したリング状の表面規制治具を用いて、余分なポリイミド前駆体溶液を掻き落とした。
そして、100℃にて1時間乾燥した後に、フッ素樹脂分散液710CL(三井デュポンフロロケミカル(株)製)をコートした。
このように形成されたベルト管状体は、外径が軸方向均一にφ30.0mm、内径は中央部でφ29.7mm、両端部でφ29.6mmである。したがって、厚さは、中央部で150μm、両端部で200μmであり、t2=1.3t1であった。
そして、かかるベルト管状体をエンドレスベルト62とした定着装置60を富士ゼロックス(株)製カラープリンタC2220に組み込み、20万枚までのランニング試験を実施した。その結果、ランニング初期および20万枚のランニング後のいずれにおいても、紙しわや画像ずれ等の画像不良はいずれも発生することはなかった。
円筒状芯体として、外径が中央部でφ29.4mm、両端部でφ29.2mmであって、中央部から両端部に向かって連続的に外径が減少するように形成された、長さ500mmのアルミニウム製円筒金型を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法によってベルト管状体を形成した。
このように形成されたベルト管状体は、外径が軸方向均一にφ30.0mm、内径は中央部でφ29.7mm、両端部でφ29.5mmである。したがって、厚さは、中央部で150μm、両端部で250μmであり、t2=1.7t1であった。
そして、かかるベルト管状体をエンドレスベルト62として、実施例1と同様のランニング試験を実施した。その結果、ランニング初期および20万枚のランニング後のいずれにおいても、紙しわや画像ずれ等の画像不良はいずれも発生することはなかった。
円筒状芯体として、外径が中央部でφ29.4mm、両端部でφ29.1mmであって、中央部から両端部に向かって連続的に外径が減少するように形成された、長さ500mmのアルミニウム製円筒金型を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法によってベルト管状体を形成した。
このように形成されたベルト管状体は、外径が軸方向均一にφ30.0mm、内径は中央部でφ29.7mm、両端部でφ29.4mmである。したがって、厚さは、中央部で150μm、両端部で300μmであり、t2=2.0t1であった。
そして、かかるベルト管状体をエンドレスベルト62として、実施例1と同様のランニング試験を実施した。その結果、ランニング初期および20万枚のランニング後のいずれにおいても、紙しわや画像ずれ等の画像不良はいずれも発生することはなかった。
円筒状芯体として、外径が中央部でφ29.4mm、両端部でφ29.34mmであって、中央部から両端部に向かって連続的に外径が減少するように形成された、長さ500mmのアルミニウム製円筒金型を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法によってベルト管状体を形成した。
このように形成されたベルト管状体は、外径が軸方向均一にφ30.0mm、内径は中央部でφ29.7mm、両端部でφ29.64mmである。したがって、厚さは、中央部で150μm、両端部で180μmであり、t2=1.2t1であった。
そして、かかるベルト管状体をエンドレスベルト62として、実施例1と同様のランニング試験を実施した。その結果、ランニング初期および20万枚のランニング後のいずれにおいても、紙しわや画像ずれ等の画像不良はいずれも発生することはなかった。
円筒状芯体として、外径が中央部でφ29.4mm、両端部でφ29.36mmであって、中央部から両端部に向かって連続的に外径が減少するように形成された、長さ500mmのアルミニウム製円筒金型を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法によってベルト管状体を形成した。
このように形成されたベルト管状体は、外径が軸方向均一にφ30.0mm、内径は中央部でφ29.7mm、両端部でφ29.66mmである。したがって、厚さは、中央部で150μm、両端部で170μmであり、t2=1.13t1であった。
そして、かかるベルト管状体をエンドレスベルト62として、実施例1と同様のランニング試験を実施した。その結果、ランニング15万枚程度から、紙しわや画像ずれ等の画像不良が発生した。
円筒状芯体として、外径が中央部でφ29.4mm、両端部でφ29.4mmであって、中央部から両端部に向かって連続的に外径が減少するように形成された、長さ500mmのアルミニウム製円筒金型を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法によってベルト管状体を形成した。
このように形成されたベルト管状体は、外径が軸方向均一にφ30.0mm、内径は中央部でφ29.7mm、両端部でφ29.7mmである。したがって、厚さは、中央部で150μm、両端部で150μmであり、t2=1.0t1であった。
そして、かかるベルト管状体をエンドレスベルト62として、実施例1と同様のランニング試験を実施した。その結果、ランニング初期から、紙しわや画像ずれ等の画像不良が発生した。
円筒状芯体として、外径が中央部でφ29.4mm、両端部でφ29.0mmであって、中央部から両端部に向かって連続的に外径が減少するように形成された、長さ500mmのアルミニウム製円筒金型を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法によってベルト管状体を形成した。
このように形成されたベルト管状体は、外径が軸方向均一にφ30.0mm、内径は中央部でφ29.7mm、両端部でφ29.3mmである。したがって、厚さは、中央部で150μm、両端部で350μmであり、t2=2.3t1であった。
そして、かかるベルト管状体をエンドレスベルト62として、実施例1と同様のランニング試験を実施した。その結果、ランニング初期から、紙しわや画像ずれ等の画像不良が発生した。
さらには、圧力パッド64の押圧力は、軸方向において一定に設定すればよいので、圧力パッド64の設定に際して複雑な調整を必要とせず、生産効率の向上、製造コストの低下を図ることもできる。
実施の形態1では、加熱手段として発熱源を有する定着ロール61を用い、加圧手段として圧力パッド64が押圧されたエンドレスベルト62を用いた定着装置60が搭載された画像形成装置について説明した。実施の形態2では、図1に示した画像形成装置に搭載する定着装置であって、加熱手段として発熱源が押圧された定着ベルトを用い、加圧手段として加圧ロールを用いた定着装置について説明する。尚、実施の形態1と同様な構成については同様な符号を用い、ここではその詳細な説明を省略する。
セラミックヒータ82は、加圧ロール91側の面がほぼフラットに形成されている。そして、定着ベルト92を介して加圧ロール91に押圧される状態で配置され、ニップ部Nを形成している。したがって、セラミックヒータ82は圧力部材としても機能している。ニップ部Nを通過した用紙Pは、ニップ部Nの出口領域(剥離ニップ部)において定着ベルト92の曲率の変化によって定着ベルト92から剥離される。
さらに、定着ベルト92内周面とセラミックヒータ82との間には、定着ベルト92の内周面とセラミックヒータ82との摺動抵抗を小さくするため、摺擦部材の一例としての低摩擦シート68が配設されている。この低摩擦シート68は、セラミックヒータ82と別体に構成しても、セラミックヒータ82と一体的に構成しても、いずれでもよい。
また、剥離の補助手段として、定着ベルト92のニップ部Nの下流側に、剥離補助部材70を配設することも可能である。剥離補助部材70は、剥離バッフル71が定着ベルト92の回転方向と対向する向き(カウンタ方向)に定着ベルト92と近接する状態でバッフルホルダ72によって保持されている。
また、セラミックヒータ82の押圧力は、軸方向において一定に設定すればよいので、セラミックヒータ82の設定に際して複雑な調整を必要とせず、生産性の向上、製造コストの低下を図ることもできる。
実施の形態1では、加熱手段として発熱源を有する定着ロール61を用い、加圧手段として圧力パッド64が押圧されたエンドレスベルト62を用いた定着装置60が搭載された画像形成装置について説明した。実施の形態3では、図1に示した画像形成装置に搭載する定着装置であって、加熱手段として発熱源を有する定着ロールを用い、加圧手段として3本のロールにより張架された加圧ベルトを用いた定着装置について説明する。尚、実施の形態1と同様な構成については同様な符号を用い、ここではその詳細な説明を省略する。
加圧ベルト620は、インレットロール631、圧力ロール632および張架ロール633の3本のロールにより張架されている。そして、加圧ベルト620は、定着ロール61が矢印E方向へ回転するのに伴い、定着ロール61と同様の方向(矢印F)に回動する。その移動速度は、定着ロール61の表面速度と同じである。
また、加圧ベルト620は、ベース層とその表面(定着ロール61側の面、または両面)に被覆された離型層とから構成されている。そして、ベース層としては、熱硬化性ポリイミド樹脂、熱可塑性ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリベンゾイミダゾール樹脂等から選ばれた1または複数の混合体が耐熱性、機械特性等の観点から好適に用いられる。ベース層の厚さは、例えば50〜300μm程度に形成される。ベース層の表面に形成される離型層としては、フッ素樹脂、例えばPFA等が5〜20μmの厚さでコーティングされたものが好ましい。さらには、必要であればベース層と離型層との間に厚さ100〜200μmの弾性層を積層させた構成を採ることもできる。弾性層の材料としては、シリコーンゴム等を使用することができる。
また、圧力ロール632には、両端部にフランジ632aが配設され、圧力ロール632の両端部において対向するように配置された両フランジ632aの内側面が、加圧ベルト620の幅と略一致する間隔を持つように設定されている。そして、加圧ベルト620が回動する際には、加圧ベルト620の端部がフランジ632aの内側面に当接することによって、加圧ベルト620の幅方向への移動(ベルトウォーク)が規制されている。このように、加圧ベルト620は、圧力ロール632の両端部に配置された両フランジ632aによって片寄りが規制されるように設定されている。
なお、圧力ロール632のほか、インレットロール631および張架ロール633の両方、またはいずれか一方においても、ベルトウォークを規制するため、両端部にフランジを配設してもよい。
なお、圧力パッド64としては、本実施の形態のようにパッド状に成型されたものの他に、例えば、ロール状に成型されたもの(圧力ロール)を用いることもでき、加圧ベルト620を介して定着ロール61表面に付勢させて従動回転させてもよい。ただし、本実施の形態のようにパッド状に成型された圧力パッド64の方が、当接するニップ部N全域に亘って、広く均一にニップ圧を付与することができる。
なお、剥離の補助手段として、定着ロール61のニップ部Nの下流側に、剥離補助部材70を配設することもできる。剥離補助部材70は、剥離バッフル71が定着ロール61の回転方向と対向する向き(カウンタ方向)に定着ロール61と近接する状態でバッフルホルダ72によって保持されている。
さらには、圧力パッド64やロール状の押圧部材である圧力ロールの押圧力は、軸方向において一定に設定すればよいので、圧力パッド64や圧力ロールの設定に際して複雑な調整が必要とせず、生産性の向上、製造コストの低下を図ることもできる。
Claims (12)
- 記録材に担持されたトナー像を定着する定着装置であって、
回動部材と、
前記回動部材に接触しながら移動可能なベルト部材と、
前記ベルト部材の内側に配置され、当該ベルト部材を前記回動部材に圧接させて当該回動部材と当該ベルト部材との間に前記記録材が通過するニップ部を形成する圧力部材とを備え、
前記ベルト部材は、厚さが、幅方向において中央よりも両端部で厚く形成されたことを特徴とする定着装置。 - 前記ベルト部材は、幅方向中央での前記厚さをt1、両端部での当該厚さをt2として、1.2t1≦t2≦2.0t1を満たすように形成されたことを特徴とする請求項1記載の定着装置。
- 前記ベルト部材は、耐熱性樹脂からなる基材と、当該基材の少なくとも前記回動部材側の面に形成されたフッ素樹脂からなる表面層とから構成されたことを特徴とする請求項1記載の定着装置。
- 前記ベルト部材は、前記回動部材側の面の動摩擦係数が0.06以下であることを特徴とする請求項1記載の定着装置。
- 前記ベルト部材は、弾性率が3000〜11000MPaに形成されたことを特徴とする請求項1記載の定着装置。
- 前記回動部材は、外径が軸方向において略一定に形成された定着ロールであることを特徴とする請求項1記載の定着装置。
- 前記圧力部材は、長手方向に亘って均一の押圧力で前記回動部材に圧接することを特徴とする請求項1記載の定着装置。
- 前記回動部材を加熱する加熱部材、または前記ベルト部材を加熱する加熱部材をさらに備えたことを特徴とする請求項1記載の定着装置。
- 記録材に担持されたトナー像を定着する定着装置に用いられるベルト管状体であって、
耐熱性樹脂からなる基材と、
前記基材の少なくとも外周面に形成されたフッ素樹脂からなる表面層とを有し、
厚さが、幅方向において中央よりも両端部で厚く形成されたことを特徴とするベルト管状体。 - 前記厚さは、幅方向中央での当該厚さをt1、両端部での当該厚さをt2として、1.2t1≦t2≦2.0t1を満たすことを特徴とする請求項9記載のベルト管状体。
- 前記基材は、熱硬化性ポリイミド樹脂、熱可塑性ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリベンゾイミダゾール樹脂のうちの、1または複数からなることを特徴とする請求項9記載のベルト管状体。
- トナー像を形成するトナー像形成手段と、
前記トナー像形成手段によって形成されたトナー像を記録材上に転写する転写手段と、
前記記録材上に転写されたトナー像を当該記録材に定着する定着手段とを含み、
前記定着手段は、
回動部材と、
前記回動部材に接触しながら移動可能なベルト部材と、
前記ベルト部材の内側に配置され、当該ベルト部材を前記回動部材に圧接させて当該回動部材と当該ベルト部材との間に前記記録材が通過するニップ部を形成する圧力部材とを備え、
前記ベルト部材は、厚さが、幅方向中央での当該厚さをt1、両端部での当該厚さをt2として、1.2t1≦t2≦2.0t1を満たすように形成されたことを特徴とする画像形成装置。
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