JP7155551B2 - 定着部材、定着装置、及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
特許文献2には、「筒状に形成された樹脂製の基層を少なくとも有する無端ベルトであって、上記基層は、ポリアミドイミドおよびポリイミドから選択される1種または2種以上の樹脂を含んで構成されており、かつ、上記基層内に、独立した回転楕円体状の気孔を多数有していることを特徴とする無端ベルト。」が開示されている。
特許文献3には、「湿式凝固法により得られる芳香族ポリアミド製の多孔質膜からなるベルト基材用シームレス管状体。」が開示されている。
基材と、
前記基材上に設けられた発泡層と、
前記発泡層上に設けられた弾性層と、
を有する定着部材。
<2>
基材と、
前記基材上に設けられた発泡層と、
前記発泡層上に設けられた弾性層と、
を有し、
前記基材と前記弾性層との初期の層間剥離力が1.0N/15mmを超える定着部材。
前記基材と前記発泡層が、同じ樹脂を含む<1>又は<2>に記載の定着部材。
<4>
前記基材及び前記発泡層に含まれる樹脂が、ポリイミド及びポリアミドイミドの少なくとも一方の樹脂である<3>に記載の定着部材。
<5>
前記基材及び前記発泡層に含まれる樹脂が、ポリイミドである<4>に記載の定着部材。
<6>
前記発泡の膜厚が30μm以上200μm以下である<1>~<5>のいずれか1項に記載の定着部材。
<7>
前記発泡層の膜厚が40μm以上200μm以下である<6>に記載の定着部材。
<8>
前記発泡層中に存在する気孔の割合が、周方向に沿う方向で切断した断面を観察したとき、面積比率で5.0%以上20.0以下である<1>~<7>のいずれか1項に記載の定着部材。
<9>
前記発泡層と、前記表面層との間に、接着層を有する<1>~<8>のいずれか1項に記載の定着部材。
<10>
前記弾性層上に、表面層を有する<1>~<9>のいずれか1項に記載の定着部材。
<11>
ベルト状の定着部材である<1>~<10>のいずれか1項に記載の定着部材。
第1回転体と、第1回転体の外面に接して配置される第2回転体と、を備え、
前記第1回転体及び前記第2回転体の少なくとも一方が、<1>~<11>のいずれか1項に記載の定着部材である定着装置。
像保持体と、
前記像保持体の表面を帯電させる帯電手段と、
帯電された前記像保持体の表面に潜像を形成する潜像形成手段と、
前記潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像手段と、
前記トナー像を記録媒体に転写する転写手段と、
前記トナー像を前記記録媒体に定着する定着手段であって、<12>に記載の定着装置である定着手段と、
を備える画像形成装置。
<6>又は<7>に係る発明によれば、発泡層の膜厚が30μm未満である場合に比べ、繰り返し画像を形成したときであっても、基材と弾性層との剥離耐久性が向上している定着部材が提供される。
<8>に係る発明によれば、発泡層中に存在する気孔の割合が、周方向に沿う方向で切断した断面を観察したとき、面積比率で5.0%未満である場合に比べ、繰り返し画像を形成したときであっても、基材と弾性層との剥離耐久性が向上している定着部材が提供される。
<9>に係る発明によれば、発泡層上に、弾性層が直接設けられている場合に比べ、繰り返し画像を形成したときであっても、基材と弾性層との剥離耐久性が向上している定着部材が提供される。
<11>に係る発明によれば、基材及び弾性層を有する定着部材において、基材上に、直接弾性層が設けられている場合、又は、基材、接着層、及び弾性層がこの順で設けられている場合に比べ、繰り返し画像を形成したときであっても、基材と弾性層との剥離耐久性が向上している、ベルト状の定着部材が提供される。
なお、実質的に同一の機能を有する部材には、全図面を通して同じ符合を付与し、重複する説明は適宜省略する場合がある。
本実施形態に係る定着部材について説明する。
図1は、本実施形態に係る定着部材の一例を示す概略断面図である。また、図2は、本実施形態に係る定着部材の一例を示す部分断面図である。
ここで、図1及び図2に示す表面層110Dは、必要に応じて設けられる層である。
また、本実施形態では、前記発泡層と前記弾性層との初期の層間剥離力が1.0N/15mmを超える定着部材も得られるため、基材と弾性層との剥離耐久性に優れた定着部材となるものと考えられ得る。
基材としては、例えば樹脂材料、金属材料を用いたものが挙げられる。なお、定着部材は、ベルト状の定着部材(すなわち定着ベルト)であっても、ロール状の定着部材(すなわち定着ロール)であってもよい。定着部材が、ベルト状である場合、樹脂材料および金属材料の少なくとも一方であることがよく、樹脂材料を含むことが好ましい。基材として樹脂材料を用いた樹脂ベルトとすることで、後述の発泡層との接着性が向上し、定着部材の基材と弾性層との剥離耐久性をより向上させ得る。
なお、樹脂材料と金属材料とを積層して基材としてもよい。
発泡層は、非弾性層である。発泡層としては、気孔(開口した孔及び開口していない孔)を有していれば、発泡層を形成するための材料は特に限定されず、例えば、樹脂材料が挙げられる。基材が樹脂材料を含む場合、定着部材の基材と弾性層との剥離耐久性をより向上させる点で、基材と同種の樹脂材質を用いることが好ましい。基材としての樹脂がポリイミド及びポリアミドイミドの少なくとも一方を含む場合、発泡層は、基材と同じ樹脂を含み、ポリイミド及びポリアミドイミドの少なくとも一方を含む樹脂から形成されることが好ましい。基材としての樹脂がポリイミドを含む場合、発泡層は、ポリイミドを含むことがより好ましい。
まず、測定対象となる定着部材の周方向に沿う方向で切断する。発泡層をある単位長さで顕微観察し、発泡層に含まれる気泡の大きさ(長手方向と短手方向の直径)を測定し、発泡層全体に占める気泡面積率(=気孔率)を計算する。
定着部材の基材と弾性層との剥離耐久性をより向上させる点で、発泡層と、弾性層との間に、接着層を設けてもよい。なお、接着層は、発泡層上に、連続した層で形成されていてもよく、非連続の層で形成されていてもよい。
接着層を形成する材料は、特に限定されず、例えば、シランカップリング剤系、チタンカップリング剤系、ウレタン系、アクリル系、ポリエステル系、ポリエーテル系、エポキシ系などの接着剤が挙げられる。これらの中でも、シリコーンゴムの接着に通常使用される接着剤が挙げられる。シリコーンゴムの接着に通常使用される接着剤としては、例えば、アミノシラン系カップリング剤、クロロシラン系カップリング剤、クロロメチルシラン系カップリング剤、シアノシラン系カップリング剤、メタクリル系シランカップリング剤、スチリル系シランカップリング剤、チタン酸エステル系カップリング剤、などが挙げられる。これらの中では、アミノシラン系カップリング剤及びチタン酸エステル系カップリング剤が好ましい。
ここで、本実施形態に係る定着部材において、発泡層と弾性層との初期の層間剥離力とは、定着部材を製造した後、特に処理(例えば、加熱処理)を施すことのない試験片を、ホットプレートで200℃に加熱した定着ベルトを180°剥離で測定した値のことを示す。
弾性層は、耐熱性弾性材料を含んで構成される。耐熱性弾性材料としては、例えば、シリコーンゴム、フッ素ゴム等が挙げられる。
シリコーンゴムとしては、例えば、RTVシリコーンゴム、HTVシリコーンゴム、液状シリコーンゴムなどが挙げられ、具体的には、ポリジメチルシリコーンゴム(MQ)、メチルビニルシリコーンゴム(VMQ)、メチルフェニルシリコーンゴム(PMQ)、フルオロシリコーンゴム(FVMQ)等が挙げられる。
フッ素ゴムとしては、フッ化ビニリデン系ゴム、四フッ化エチレン/プロピレン系ゴム、四フッ化エチレン/パーフルオロメチルビニルエーテルゴム、フォスファゼン系ゴム、フルオロポリエーテル等が挙げられる。
ここで、弾性層は、非発泡の弾性層である。非発泡の弾性層は、気孔を有していないか、又は有していても、発泡層の気孔率より少ない気孔率を有する弾性層である。
なお、弾性層とは、100Paの外力印加により変形しても、もとの形状に復元する材料から構成される層をいう。
耐熱性とは、定着装置の昇温温度(例えば定着温度)に達しても、溶けたり分解したりしない特性を意味する。以下、同様である。
表面層は、例えば、耐熱性離型材料を含んで構成される。
耐熱性離型材料としては、フッ素ゴム、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、ポリイミド樹脂等が挙げられる。
これらの中でも、耐熱性離型材料としては、フッ素樹脂がよい。フッ素樹脂を含む表面層は、薄膜化するとシワを発生し易いが、本実施形態では、当該表面層のシワが抑制される。
このようなフッ素樹脂として具体的には、例えば、テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、ポリエチレン/テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリクロロ三フッ化エチレン(PCTFE)、フッ化ビニル(PVF)等が挙げられる。
本実施形態に係る定着部材の製造方法は、基材上に、発泡層と形成する工程と、発泡層上に、弾性層を形成する工程と、を有する。
以下、定着部材の製造方法について具体的に説明するが、これに限られるわけではない。
基材として、例えば、ベルト状の基材を準備する。以下、ベルト状の基材として、樹脂ベルトを用いた場合について説明する。
具体的には、例えば、まず、加熱により硬化されてシリコーンゴムとなる液状シリコーンゴムを含む弾性層形成用塗布液を調製する。次に、発泡層上(接着層が設けられている場合は、接剤層形成用組成物の塗布及び乾燥により形成された接着剤皮膜上)に、弾性層形成用塗布液を塗布(例えば、フローコート法による塗布)して弾性塗膜を形成し、例えば、必要に応じて弾性塗膜を加硫させることで、接着層上に弾性層が形成される。なお、加硫における加硫温度としては、例えば150℃以上250℃以下が挙げられ、加硫時間としては、例えば30分以上120分以下が挙げられる。
本実施形態に係る定着装置としては、種々の構成があり、例えば、第1回転体と、第1回転体の外面に接して配置される第2回転体と、を備える。そして、第1回転体及び第2回転体の少なくとも一方として、本実施形態に係る定着部材が適用される。
なお、本実施形態に係る定着装置は、第1及び第2実施形態に限られず、加熱ロール又は加熱ベルトと加圧ベルトとを備えた定着装置であってよい。そして、本実施形態に係る定着部材は、加熱ロール、加熱ベルト及び加圧ベルトのいずれにも適用され得る。
また、本実施形態に係る定着装置は、第1及び第2実施形態に限られず、電磁誘導加熱方式の定着装置であってもよい。
第1実施形態に係る定着装置について説明する。図3は、第1実施形態に係る定着装置の一例を示す概略図である。
なお、押圧パッド64は、例えば、加圧ベルト62と加熱ロール61とが相対的に加圧されていればよい。従って、加圧ベルト62側が加熱ロール61に加圧されてもよく、加熱ロール61側が加熱ロール61に加圧されてもよい。
押圧パッド64は、例えば、幅の広い挟込領域Nを確保するための前挟込部材64aを挟込領域Nの入口側に配置し、加熱ロール61に歪みを与えるための剥離挟込部材64bを挟込領域Nの出口側に配置している。
なお、摺動部材68は、例えば、その摺動面が加圧ベルト62の内周面と接するように設けられており、加圧ベルト62との間に存在するオイルの保持・供給に関与する。
第2実施形態に係る定着装置について説明する。図4は、第2実施形態に係る定着装置の一例を示す概略図である。
定着ベルトモジュール86は、例えば、加熱ベルト84の外側に配置されてその周回経路を規定する支持ロール92と、加熱押圧ロール89から支持ロール90までの加熱ベルト84の姿勢を矯正する姿勢矯正ロール94と、加熱ベルト84(定着ベルトモジュール86)と加圧ロール88とが接触する領域である挟込領域Nの下流側において加熱ベルト84を内周面から張力を付与する支持ロール98とが設けられている。
摺動部材82は、例えば、その摺動面が加熱ベルト84の内周面と接するように設けられており、加熱ベルト84との間に存在するオイルの保持・供給に関与する。
ここで、摺動部材82は、例えば、その両端が支持部材96により支持された状態で設けられている。
支持ロール90の両端部には、例えば、加熱ベルト84を外側に押圧するバネ部材(不図示)が配設されている。
支持ロール92の離型層は、例えば、加熱ベルト84の外周面からのトナーや紙粉が支持ロール92に堆積するのを防止するために形成されるものである。
支持ロール92の内部には、例えば、ハロゲンヒータ92A(加熱源の一例)が配設されており、加熱ベルト84を外周面側から加熱するようになっている。
姿勢矯正ロール94には、例えば、端部位置測定機構の測定結果に応じて加熱ベルト84の軸方向における当り位置を変位させる軸変位機構(不図示)が配設され、加熱ベルト84の蛇行を制御するように構成されている。
次に、本実施形態に係る画像形成装置について説明する。
本実施形態の画像形成装置は、像保持体と、像保持体の表面を帯電させる帯電手段と、帯電された像保持体の表面に潜像を形成する潜像形成手段と、潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像手段と、トナー像を記録媒体に転写する転写手段と、トナー像を記録媒体に定着する定着手段と、を備える。そして、定着手段として、本実施形態に係る定着装置が適用される。
図4は、本実施形態に係る画像形成装置の構成を示した概略構成図である。
本実施形態に係る画像形成装置では、図示しない画像読取装置や図示しないパーソナルコンピュータ(PC)等から出力される画像データは、図示しない画像処理装置により画像処理が施された後、画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kによって作像作業が実行される。
[基材の準備]
導電剤として、カーボンブラック50部、及び樹脂としてポリイミド前駆体溶液100部を分散機で分散し、カーボンブラックが分散したポリイミド前駆体溶液を得た。そして、得られたカーボンブラックが分散したポリイミド前駆体溶液を、溶媒としてのN-メチル-2-ピロリドン(NMP)に、固形分比率が20%、カーボンブラックの部数が樹脂100部に対して26部となるように混合して、真空混合し、基材形成用塗布液を得た。この基材形成用塗布液の粘度は22Pa・sであった。この基材形成用塗布液の供給用にラジアルスクリューポンプ、吐出用にモーノポンプを用いて、ステンレス製の円筒状基体に、外面らせん塗布により塗布した後、塗膜を140℃で20分乾燥し、残留溶媒率が約30%の基材を準備した。
基材よりも高粘度(80Pa・s)のポリイミド前駆体溶液を含む発泡形成用塗布液に、体積比で1.2倍に相当する空気を空気供給ポンプを用いて一定に近い量で供給する。吐出用モーノポンプのみを連結した流下装置内で圧力開放を行い、空気を含んだ発泡形成用塗布液を、ノズル(吐出口径2mm)から毎分15mlで、発泡形成用塗布液の吐出を行う。円筒状基体を50rpmで回転させ、吐出された発泡形成用塗布液が円筒状基体上の基材に付着後、その表面にブレードを押し当て、円筒状基体軸方向に55mm/分の速度で移動させてブレードコートを行った。その後、140℃で15分乾燥させ、円筒状基体を垂直にした状態で、加熱焼成炉に入れ、130℃で25分、200℃で25分、250℃で25分、315℃で25分間加熱した。冷却後、円筒状基体から取り外し、ポリイミド(表1中、「PI」と表記)を含む基材と、ポリイミドを含む発泡層の2層構造体を得た。発泡層の表面には、塗布ピッチに対応した気孔が形成されていた。
上記で得た2層構造体の発泡層の外周面上に、接着剤として、プライマーNo4(信越化学工業社製)を塗布及び乾燥した。その後、信越化学工業社製のシリコーンゴム材料(X-34-1972-3A/X-34-1972-3B=50/50(質量比))85質量%を、酢酸ブチル15質量%で希釈した、弾性層形成用塗布液を、フローコート法で、膜厚200μmとなるように塗布し、100℃×20分乾燥で硬化させた。その後、信越化学工業社製のプライマー(KE-1950-10A/KE-1950-10B=1/1(質量比))をフローコート法により、20μmとなるように塗布した。その後、50℃で60分乾燥して半硬化し、プラズマ処理の易接着処理されたPFAチューブを被覆した。空気抜き後、200℃で4時間加熱硬化させ、幅360mmに切断して、実施例1の定着ベルトを得た。
2層構造体の発泡層の外周面上に、接着剤を塗布しないこと以外は、実施例1と同様にして、実施例2の定着ベルトを得た。
基材と発泡層のポリイミドをポリアミドイミド(表1中、「PAI」と表記)に変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例3の定着ベルトを得た。
基材と発泡層の厚みを変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例4の定着ベルトを得た。
発泡層を設けず、基材の外周面上に、接着剤を塗布したこと以外は、実施例1と同様にして、比較例1の定着ベルトを得た。
発泡層を設けず、基材の外周面上に、接着剤を塗布しないこと以外は、実施例1と同様にして、比較例1の定着ベルトを得た。
(層間剥離試験)
-初期の層間剥離試験-
各例で得た各々の定着ベルトについて、幅15mm×長さ10cmに切り出し試験用の試料を作製した。この試料を、ホットプレート上で加熱した状態で、弾性層と基材(発泡層)との間の初期の層間剥離力をフォースゲージにて測定した。層間剥離試験は、ベルト表面温度200℃、剥離速度2cm/秒、剥離方向180°で行った。層間剥離力とともに、目視により、層間の状態を観察した。弾性層と基材(発泡層)との界面での剥離が発生していないものをG0とし、全面で界面剥離が発生しているものをG4とした。なお、初期の層間剥離試験は、表1中で(t=0)と表記している。
剥離力測定用試料と同じ大きさの試料を230℃に加熱したオーブンに入れ、温度230℃、100時間経過後にオーブンから取り出して、上記の初期の層間剥離試験と同様の手順により、経時での層間剥離試験を行い、層間剥離力と目視による観察により評価した。なお、経時での層間剥離試験は、表1中で、(230℃×100hr)と表記している。
各例で得られた定着ベルトロールを、画像形成装置(富士ゼロックス社製、「Docu Centre-III C3300」)の定着装置に装着した。この定着装置を画像形成装置に組み込んだ。この画像形成装置により、J紙(富士ゼロックス社製)を用いて、2万枚の画像を出力する走行試験を行った。その後、弾性層と基材(発泡層)との剥離について、目視にて観察し、下記評価基準にて評価を行った。
G0:10回試験のうち、全ての試験片で層間剥離が認められない。
G1:10回試験のうち、一部の試験片で層間剥離が認められる。
G2:10回試験のうち、全ての試験片で層間剥離が認められる。
発泡層の気孔の量の測定を既述の方法で測定した。なお、表1中の気孔率は面積比率である。
63 ベルト走行ガイド
64 押圧パッド
64a 前挟込部材
64b 剥離挟込部材
65 保持部材
66 ハロゲンランプ
68 摺動部材
69 感温素子
70 剥離部材
71 剥離爪
72 保持部材
80 定着装置
82 摺動部材
84 加熱ベルト
86 定着ベルトモジュール
88 加圧ロール
89A ハロゲンヒータ
89 加熱押圧ロール
90A ハロゲンヒータ
90 支持ロール
92A ハロゲンヒータ
92 支持ロール
94 姿勢矯正ロール
96 支持部材
98 支持ロール
100 画像形成装置
110 定着部材
110A 基材
110B 発泡層
110C 弾性層
110D 表面層
Claims (11)
- 基材と、
前記基材上に設けられた発泡層と、
前記発泡層上に設けられた弾性層と、
を有し、前記発泡層中に存在する気孔の割合が、周方向に沿う方向で切断した断面を観察したとき、面積比率で5.0%以上20.0%以下であり、
前記発泡層の膜厚が30μm以上200μm以下である定着部材。 - 基材と、
前記基材上に設けられた発泡層と、
前記発泡層上に設けられた弾性層と、
を有し、前記発泡層中に存在する気孔の割合が、周方向に沿う方向で切断した断面を観察したとき、面積比率で5.0%以上20.0%以下であり、
前記発泡層と前記弾性層との初期の層間剥離力が1.0N/15mmを超え、
前記発泡層の膜厚が30μm以上200μm以下である定着部材。 - 前記基材と前記発泡層が、同じ樹脂を含む請求項1又は請求項2に記載の定着部材。
- 前記基材及び前記発泡層に含まれる樹脂が、ポリイミド及びポリアミドイミドの少なくとも一方の樹脂である請求項3に記載の定着部材。
- 前記基材及び前記発泡層に含まれる樹脂が、ポリイミドである請求項4に記載の定着部材。
- 前記発泡層の膜厚が40μm以上200μm以下である請求項1~請求項5のいずれか1項に記載の定着部材。
- 前記発泡層と、前記弾性層との間に、接着層を有する請求項1~請求項6のいずれか1項に記載の定着部材。
- 前記弾性層上に、表面層を有する請求項1~請求項7のいずれか1項に記載の定着部材。
- ベルト状の定着部材である請求項1~請求項8のいずれか1項に記載の定着部材。
- 第1回転体と、第1回転体の外面に接して配置される第2回転体と、を備え、
前記第1回転体及び前記第2回転体の少なくとも一方が、請求項1~請求項9のいずれか1項に記載の定着部材である定着装置。 - 像保持体と、
前記像保持体の表面を帯電させる帯電手段と、
帯電された前記像保持体の表面に潜像を形成する潜像形成手段と、
前記潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像手段と、
前記トナー像を記録媒体に転写する転写手段と、
前記トナー像を前記記録媒体に定着する定着手段であって、請求項10に記載の定着装置である定着手段と、
を備える画像形成装置。
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