JP6351441B2 - 画像加熱装置 - Google Patents

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Description

本発明は、画像形成装置に搭載する定着装置(定着器)として用いれば好適な、電磁誘導加熱方式の画像加熱装置に関する。
電子写真方式の複写機やプリンタ等の画像形成装置に搭載される画像加熱装置としての定着装置は、加熱回転体である定着スリーブとそれに圧接する加圧ローラとで形成されたニップ部で未定着トナー像を担持した記録材を搬送しながら加熱する。これによりトナー像を記録材に定着するものが一般的である。
近年、加熱回転体の導電層を直接発熱させることができる電磁誘導加熱方式の画像加熱装置が提案されており、これらはウォーミングアップ時間が短く、消費電力も低いという利点を持つ。
特許文献1、特許文献2には、加熱回転体の軸方向(長手方向、母線方向)に交番磁界を発生させ、加熱回転体の周方向に発生する渦電流によるジュール熱で発熱する方式の画像加熱装置が開示されている。
特開2008−191258号公報 特開2003−347030号公報
ところで、上述のような画像形成装置における画像加熱装置では、画像の定着ムラなどを防止するために定着スリーブの長手方向の発熱分布を均一にすることが望まれる。特許文献2では、定着スリーブの発熱層に抵抗率を長手方向で変化させるなどの方法で発熱分布を均一にしている。しかしながら、このような方法では、定着スリーブのTCR(抵抗温度係数)がゼロでない場合に、特に立ち上げ時(ウォームアップ時)において定着スリーブの長手方向の発熱分布を均一にすることができない場合があった。
以下、その理由を説明する。定着スリーブの発熱層が渦電流によって生じる発熱量Peは以下の式(1)で表される。
Pe=ke(tfBm)2/ρ ・・・(A)
Pe:渦電流損によって生じる発熱量
t:定着スリーブ(発熱層)厚み
f:周波数
Bm:最大磁束密度
ρ:抵抗率
ke:比例定数
式(A)に示すように、定着スリーブの発熱層の発熱量Peは抵抗率ρに依存することとなる。定着スリーブの発熱層のTCRがゼロでない場合は、抵抗率ρは特に温度変化の大きい立ち上げ時に変化しやすく、定着スリーブの発熱層の発熱量Peも変化することとなる。
特許文献2では、発熱層に抵抗率を長手方向で変化させているため、立ち上げ期間中に長手方向の発熱分布が変化してしまう。そのため、立ち上げ直後にはこの発熱分布の履歴を定着スリーブの温度として残している。このような状態でプリントされると画像の定着ムラやホットオフセットなどの画像不良となってしまうことが想定される。
そこで、本発明は、特に、画像加熱装置の立ち上げ時において、定着スリーブとしての導電層を有する筒状の回転体のTCRによらず長手方向(母線方向)の発熱分布を均一にすることのできる画像加熱装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための本発明に係る画像加熱装置の代表的な構成は、
導電層を有する筒状の回転体と、前記回転体の中空部に挿通され、前記導電層の外側でループを形成しない形状を有する磁性コアと、前記中空部において前記磁性コアの外側に前記回転体の母線方向に交差する方向に螺旋状に巻回された励磁コイルと、を有し、前記励磁コイルに交番電流を流して交番磁界を形成し前記導電層を電磁誘導発熱させて画像を担持した記録材の画像を加熱する画像加熱装置において、
前記交番電流の周波数を制御する制御部を有し、
前記導電層の体積抵抗率、厚さ、半径をそれぞれρ、t、rと、前記導電層の母線方向の長さをwと、した場合に、前記導電層の周回方向の抵抗である周回抵抗Rは、R=ρ2πr/twで表され、交番電流の周波数をfとすると、
前記制御部は、前記装置のウォームアップをする時に、f/Rが一定になるように前記周波数を制御することを特徴とする画像加熱装置。
本発明によれば、画像加熱装置のウォームアップの期間中の、導電層を有する筒状の回転体の長手方向の発熱分布が変動することを抑制し、ウォームアップ後の画像加熱において画像の定着ムラやホットオフセットなどの画像不良を防止することができる。
実施例1の画像加熱装置を定着装置として用いた画像形成装置の一例の概略構成図 (a)は定着装置の要部の横断側面模型図、(b)は同じく要部の正面模型図 定着装置の加熱ユニットの模式図および制御系統のブロック回路図 (a)は励磁コイルの巻間隔を示した図、(b)は励磁コイルに矢印の向きの電流を流した場合の磁界を示す図 (a)は発熱層に流れる周回電流を示す図、(b)は1次コイルと2次コイルを巻いた形状の同心軸トランスの磁気結合を示す図 等価回路を示す図 (a)は励磁コイルの巻間隔を示した図、(b)は発熱量分布を示す図 (a)は磁性コア両端部において「見かけの透磁率μ」が低くなる現象のイメージ図、(b)は一様な磁界中にフェライトと空気を配置した場合の磁束の形状図 磁性コアにコイルをスキャンする説明図 閉磁路を形成した場合の説明図 3分割した発熱層の配置図 等価回路図 中央、端部の発熱量を示す図 3分割した発熱層の配置図 等価回路図 端部発熱低下量を説明する図 f/Rと発熱分布の関係性を示す図 (a)は励磁コイルの巻き方を示す図、(b)は発熱分布を示す図 等価回路図 立ち上げ時の定着スリーブの温度、周波数、f/Rを示す図 周波数制御を示す図 発熱分布を示す図 等価回路図 立ち上げ時の定着スリーブの温度、周波数、f/Rを示す図 周波数を段階的に切り替える様子を示す図 印刷ジョブ中の定着スリーブの温度、周波数、f/Rを示す図
[実施例1]
1.画像加熱装置を備えた画像形成装置の概略説明
図1は本実施例1の画像加熱装置を定着装置として用いた画像形成装置の一例の概略構成図である。この画像形成装置100は、電子写真方式のレーザービームプリンタである。101は像担持体としての感光体ドラム(以下、ドラムと記す)であり、矢示の時計方向に所定のプロセススピード(周速度)にて回転駆動される。ドラム101はその回転過程で帯電ローラ102により所定の極性・電位に一様に帯電処理される。
103は画像露光手段としてのレーザービームスキャナである。このスキャナ103は、ホストコンピュータ等の外部機器42(図3)から入力され、画像処理部41(プリンタコントローラ)によって生成されたデジタル画像信号に対応してオン/オフ変調されたレーザー光Lを出力する。そして、このレーザー光Lによりドラム101の帯電処理面を走査露光する。上記のデジタル画像信号は外部機器42から受信した画像データから生成した画像形成用の画像信号である。
この走査露光によりドラム101の表面の露光明部の電荷が除電されてドラム101の表面に画像信号に対応した静電潜像が形成される。104は現像装置であり、現像ローラ104aからドラム101の表面に現像剤(トナー)が供給されて、ドラム101の表面の静電潜像は、可転写像であるトナー像として順次に現像される。
ここで、以下の説明においては、記録媒体としてのシート状の記録材の扱いについて、給紙、通紙、通紙部、通紙領域、非通紙部、非通紙領域、紙粉、排紙、紙間、通紙幅、大サイズ紙、小サイズ紙、紙などの紙にまつわる用語を使用している。しかし、記録材は紙に限定されるものではなく、樹脂シートやコート紙などであってもよい。
また、記録材の幅もしくは幅サイズとは記録材面において記録材の搬送方向に直交する方向の寸法である。画像形成装置又は定着装置に使用可能(装置に給送可能)な最大幅サイズの記録材を大サイズ記録材、この大サイズ記録材よりも幅が小さい記録材を小サイズ記録材と記す。
105は給紙カセットであり、記録材Pを積載収納させてある。給紙スタート信号に基づいて給紙ローラ106が駆動されて、給紙カセット105内の記録材Pは一枚ずつ分離給紙される。そして、レジストローラ対107を介して、ドラム101と接触して従動回転する転写ローラ108との当接ニップ部である転写部位108Tに、所定のタイミングで導入される。すなわち、ドラム101上のトナー像の先端部と記録材Pの先端部とが、同時に転写部位108Tに到達するように、レジストローラ107で記録材Pの搬送が制御される。
その後、記録材Pは転写部位108Tを挟持搬送され、その間、転写ローラ108には不図示の転写バイアス印加電源から所定に制御された転写電圧(転写バイアス)が印加される。転写ローラ108にはトナーと逆極性の転写バイアスが印加され、転写部位108Tにおいてドラム101の表面側のトナー像が記録材Pの表面に静電的に転写される。転写後の記録材Pは、ドラム101の表面から分離されて搬送ガイド109を通り定着装置(定着部)Aに導入される。
記録材Pは、定着装置Aにおいて、トナー画像の熱定着処理を受ける。一方、記録材Pに対するトナー像転写後のドラム101の表面はクリーニング装置110で転写残トナーや紙粉等の除去を受けて清浄面化され、繰り返して作像に供される。定着装置Aを通った記録材Pは、排紙口111から排紙トレイ112上に排出される。
上記の画像形成装置100において、定着装置Aまでの装置機構部が記録材Pにトナー像T(図2の(a))を形成する画像形成部113である。
2.定着装置の概略説明
本実施例において、定着装置Aは電磁誘導加熱方式の画像加熱装置である。図2の(a)は本実施例の定着装置Aの要部の横断側面模型図、図2の(b)は同じく要部の正面模型図である。図3は定着装置Aの加熱ユニットの模式図および制御系統のブロック回路図である。ここで、定着装置Aに関して、正面側とは記録材Pが導入される側である。左右とは定着装置Aを正面側から見て左または右である。
この定着装置Aは、大別して、加熱ユニット1Aとニップ形成部材(加圧部材)としての加圧ローラ8とを有する。加熱ユニット1Aと加圧ローラ8とが接触して記録材Pを搬送しながらトナー像Tを加熱加圧して定着させる定着ニップNを形成している。
加熱ユニット1Aは、導電層を有する筒状の回転体(加熱回転体)である定着スリーブ1を有する。定着スリーブ1の内空部には、以下に説明する、磁性部材としての磁性コア2、磁性コア2に巻かれた励磁コイル3、加圧用ステイ5、スリーブガイド部材6等が配設されている。
加圧ローラ8は、芯金8aと、その芯金周りに同心一体にローラ状に成形被覆させた耐熱性・弾性材層8bとで構成されており、表層に離型層8cを設けてある。弾性層8bは、シリコーンゴム、フッ素ゴム、フルオロシリコーンゴム等で耐熱性がよい材質が好ましい。芯金8aの両端部は装置シャーシ(不図示)の板金間に導電性軸受けを介して回転自由に保持させて配設してある。
加熱ユニット1Aはこの加圧ローラ8の上側に平行に配列されている。そして、加圧用ステイ5の両端部と装置シャーシ側のバネ受け部材18a、18bとの間にそれぞれ加圧バネ17a、17bを縮設することで加圧用ステイ5に押し下げ力を作用させている。なお、本実施例の定着装置Aでは、総圧約100N〜250N(約10kgf〜約25kgf)の押圧力を与えている。
これにより、耐熱性樹脂PPS等で構成されたスリーブガイド部材6の下面と加圧ローラ8の上面とが定着スリーブ1を内外から挟んで圧接して記録材搬送方向Qにおいて所定幅の定着ニップNが形成される。スリーブガイド部材6は定着スリーブ1の内面に接触して加圧ローラ8と対向するバックアップ部材であり、定着スリーブ1を保持するとともに定着スリーブ1の回転をガイドする役目をしている。
加圧ローラ8は不図示の駆動手段により図2の(a)において矢示の反時計方向に回転駆動され、定着ニップNにおける定着スリーブ1の外面との摩擦力で定着スリーブ1に回転力が作用する。これにより、定着スリーブ1が、その内面が定着ニップNにおいてスリーブガイド部材6の面に密着しながら矢印の時計方向に従動回転する。記録材Pは定着ニップNに導入されて挟持搬送される。
12a・12bは加熱ユニット1Aにおいてスリーブガイド6の左右両端部(一端側と他端側)に外嵌されたフランジ部材であり、左右位置を規制部材13a・13bで固定しつつ回転自在に取り付けられている。そして、定着スリーブ1の回転時に定着スリーブ1の端部を受けて定着スリーブ1のスリーブガイド部材長手に沿う寄り移動を規制する役目をする。フランジ部材12a・12bの材質としては、LCP(Liquid Crystal Polymer:液晶ポリマー)樹脂等の耐熱性の良い材料が好ましい。
定着スリーブ1は、直径10〜50mmの、基層となる導電性部材でできた発熱層(導電層)1aと、その外面に積層した弾性層1bと、その外面に積層した離型層(表層)1cの複合構造の可撓性を有する筒状の回転体である。
発熱層1aは、膜厚10〜70μmの金属フィルムとし、弾性層1bは、硬度が20度(JIS−A、1kg加重)のシリコーンゴムを0.3mm〜0.1mm成形している。そして、弾性層1b上に表層1c(離型層)として50μm〜10μmの厚さのフッ素樹脂チューブを被覆している。
この発熱層1aに対し、交番磁束を作用させ、誘導電流を発生させて発熱(電磁誘導発熱)する。この熱が弾性層1b、離型層1cに伝達されて、定着スリーブ1の全体が加熱され、定着ニップNに通紙されて挟持搬送される記録材Pを加熱加圧してトナー像Tの定着がなされる。
発熱層1aに対し、交番磁束を作用させ、誘導電流を発生させる機構について図3により詳述する。磁性芯材としての磁性コア2は、不図示の固定手段で定着スリーブ1の中空部を貫通して配置させ、磁極NP,SPを持つ直線状の開磁路を形成している。即ち、定着スリーブ1の中空部には、定着スリーブ1の母線方向Xに長い磁性コア2が挿通されている。磁性コア2は発熱層1aの外側でループを形成せず、磁路の一部が断絶した開磁路を形成している。
磁性コア2の材質は、ヒステリシス損が小さく比透磁率の高い材料が好ましい。例えば、純鉄、電磁鋼板、焼成フェライト、フェライト樹脂、ダストコア、非晶質合金(アモルファス合金)や、パーマロイ等から選択される高透磁率の酸化物、もしくは合金材質で構成される強磁性体が好ましい。
本実施例においては、磁性コア2として、比透磁率1800の焼成フェライトを用いる。形状は直径5〜30mmの円柱形状をしており、長手長さは340mmである。
図4の(a)は、励磁コイル3の巻き方を示した図である。励磁コイル3は、通常の単一導線を定着スリーブ1の中空部において、磁性コア2に螺旋状に巻き回して形成される。即ち、励磁コイル3は、中空部において磁性コア2の外側に定着スリーブ1の母線方向に交差する方向に磁性コア2に直接もしくはボビンなどの他物を介して巻回されている。
本実施例では、長手寸法340mmの磁性コア2に対し、励磁コイル3は巻間隔が均等に20mmピッチで18回巻きつけている。この励磁コイル3に給電接点部3a,3bを介して高周波コンバータ16(図3)などで高周波電流(交番電流、交流電流)を流し、磁束(定着スリーブ1の母線方向に平行な方向の磁束)を発生させる。
3.プリンタ制御
図2の(a)に示すように定着装置Aの検温素子9、10、11は、記録材Pが加熱装置Aに搬送されてくる上流側に配置する。定着スリーブ1の長手方向に関しては、図2の(b)に示すように、その長手方向の中央部および両端部の定着スリーブ対向位置に検温素子9、10、11を配設している。検温素子9、10、11は非接触型サーミスタなどによって構成される。この検温素子を用いた温調系により、定着スリーブ1は表面の温度が所定の目標温度に維持・調整される。
また、定着スリーブ1の端部付近に配設された検温素子10、11では、小サイズ記録材を連続プリントした時に記録材が通過しない、いわゆる非通紙域の昇温具合を検知することができる。
図3のプリンタ制御部40のブロック図を参照して、プリンタコントローラ(画像処理部)41は外部機器としてのホストコンピュータ42との間で通信と画像データの受信をする。そして、受け取った画像データをプリンタが印字可能な情報に展開する(受信した画像データから画像形成用の画像信号を生成する)。また、プリンタコントローラ41はこの展開と共に、エンジン制御部(制御部)43との間で信号のやり取り及びシリアル通信を行う。
エンジン制御部43はプリンタコントローラ41との間で信号のやり取りを行い、さらに、シリアル通信を介してプリンタエンジンの定着温度制御部44、電力制御部46、周波数制御部(周波数設定部)45の各ユニット44〜46の制御を行う。
定着温度制御部44は温度検温素子9、10、11によって検出された温度を基に定着装置Aの温調制御を行うと共に、定着装置Aの異常検出等を行う。周波数設定部としての周波数制御部45は高周波コンバータ16の駆動周波数の制御を行う。電力調整部としての電力制御部46は励磁コイル3に印加する電圧を調整して高周波コンバータ16の電力の制御を行う。本実施例の周波数制御部45の動作は、後述の「8.実施例1の構成」において更に詳しく説明する。
このようなプリンタ制御部40を有するプリンタシステムにおいて、ホストコンピュータ42はプリンタコントローラ41に画像データを転送する。また、ユーザからの要求に応じてプリンタコントローラ41に記録材サイズ等、様々なプリント条件を設定する。
4.発熱原理
図4の(b)は、励磁コイル3に矢印I1の向きに電流が増加している瞬間の磁界を示す図である。磁性コア2は、励磁コイル3にて生成された磁力線を内部に誘導し、磁路を形成する部材として機能する。そのため磁力線は、磁路に集中して通って、磁性コア2の端部において拡散し、外周の遥か遠くで繋がる形状となる。図の表記上は端部で途切れているものもある。ここでこの磁路を垂直に囲むように、長手幅の小さい円筒形状の回路61を設置させた。磁性コア内部には交番磁界(時間と共に大きさと方向が変化を繰り返す磁界)が形成される。
この、回路61の周回方向には、ファラデーの法則に従って誘導起電力が発生する。ファラデーの法則とは、「回路61に生じる誘導起電力の大きさは、その回路61を垂直に貫く磁界の変化の割合に比例する」というものであり、誘導起電力は、以下の式(1)で表される。
V:誘導起電力
N:コイル巻き数
ΔΦ/Δt:微小時間Δtでの回路を垂直に貫く磁束の変化
発熱層1aは、この極短い円筒形の回路61が長手方向に多数つながったものと考えることが出来る。従って、図5の(a)のようになり、励磁コイル3にI1を流すと、磁性コア2内部には交番磁界が形成され、発熱層1aには長手全体に周回方向の誘導起電力がかかり、長手全域に点線で示す周回電流I2が流れる。
発熱層1aは電気抵抗を有するので、この周回電流I2が流れることによりジュール発熱する。磁性コア内部に交番磁界が形成され続ける限り、周回電流I2は向きを変えながら形成され続ける。これが本発明の構成における、発熱層1aの発熱原理である。なお、例えばI1を50kHzの高周波交流にした場合、周回電流I2も50kHzの高周波交流となる。
図5の(a)において説明したように、I1は励磁コイル内を流れる電流の向きを示し、これによって形成された交番磁界を打ち消す方向に、発熱層1aの周方向全域に点線矢印I2方向に誘導電流が流れる。この電流I2を誘導する物理モデルは、図5の(b)に示すように、実線で示す1次コイル81と点線で示す2次コイル82を巻いた形状の同心軸トランスの磁気結合と等価である。
2次巻き線82は回路を形成しており、抵抗83を有している。高周波コンバータ16から発生した交番電圧により、1次巻き線81に高周波電流が発生し、その結果2次巻き線82に誘導起電力がかかり、抵抗83によって熱として消費される。ここで2次巻き線82と抵抗83は、発熱層1aにおいて発生するジュール熱をモデル化している。
図5の(b)に示すモデル図の等価回路を図6の(a)の(1)に示す。L1は図5の(b)中1次巻き線81のインダクタンス、L2は図5の(b)中2次巻き線82のインダクタンス、Mは1次巻き線81と2次巻き線82の相互インダクタンス、Rは抵抗83である。この図6の(a)の(1)の回路は、図6の(a)の(2)に等価変換することが出来る。
より単純化したモデルを考えるために、相互インダクタンスMが十分大きく、L1≒L2≒Mとであるとする。その場合(L1−M)と(L2−M)は十分小さくなる。そのため、回路は図6の(a)の(2)から図6の(a)の(3)のように近似することが出来る。
以上、図5の(a)に示す構成に対し、近似した等価回路として図6の(a)の(3)と置き換えて考える。またここで、抵抗について説明する。図6の(a)の(1)の状態において2次側のインピーダンスは、発熱層1aの周回方向の電気抵抗Rとなる。トランスにおいて、2次側のインピーダンスは、1次側から見るとN2(Nはトランスの巻き数比)倍の等価抵抗R’となる。
ここでトランスの巻き数比Nは、1次側巻き線の巻き数=発熱層1aの中での励磁コイルの巻き数(本実施例では18回)に対し、発熱層1aを巻き数1回とみなし、トランスの巻き数比N=18と考えることが出来る。よってR’= N2R=182Rと考えることが出来、巻き数が多い程図6の(a)の(3)に示す等価抵抗Rは大きくなる。
図6の(b)の(2)は合成インピーダンスXを定義し、更に単純化したものである。この単純化した等価回路は、後の説明で使用する。合成インピーダンスXを求めると、以下の式(2)のようになる。
5.磁性コア端部付近において発熱量が低下する原因
ここで「磁性コアの端部付近において発熱量が低下してしまい、長手方向に発熱ムラが発生する問題」について詳細を説明する。図7の(a)に示すように、磁性コア2は磁極NP,SPを持つ直線状の開磁路を形成しており、長手方向の長さが340mmである。本実施例では、この磁性コア2の長さは定着スリーブ1と同じ長さとしている。
本構成は開磁路を採用したことにより小型化を実現できるものの、図7の(b)に示すように磁性コア2の端部付近において発熱量が低下してしまい、長手方向に発熱ムラが発生するという問題が発生する。長手発熱ムラが発生すると、発熱量の低い部分でトナー定着不良を起こしたり、発熱量の高い部分で過定着になり、画像不良の原因となる。そもそも長手方向に発熱ムラが発生する原因は、磁性コア2によって開磁路を形成していることと大きく関与しており、具体的には、
5−1)磁性コア端部において見かけの透磁率が小さくなる事
5−2)磁性コア端部において合成インピーダンスが小さくなる事
の2つが寄与している。以下、5−1)と5−2)に分けて詳細を説明する。
5−1)磁性コア端部において見かけの透磁率が小さくなること
図8の(a)のグラフは、磁性コア2の両端部において、「見かけの透磁率μ」が中央部よりも低くなってしまう現象のイメージ図である。この現象が発生する理由を下記に詳述する。一様な磁界H中において、物体の磁化が外部磁場にほぼ比例するような磁場領域においては、空間の磁束密度Bは、以下の式(3)に従う。
B=μH・・・(3)
即ち、磁界H中に透磁率μの高い物質を置くと、理想的には透磁率の高さに比例した高さの磁束密度Bを作ることが出来る。本発明ではこの磁束密度の高い空間を、「磁路」として活用する。特に、磁路を作る際磁路そのものをループで繋げて作る閉磁路と、開放端にするなどして磁路を断絶させる開磁路があるが、本発明では開磁路を用いることに特徴がある。
図8の(b)は、一様な磁界H中に、フェライト201、空気202を配置した場合の磁束の形状を表している。フェライトは、空気に対し、磁力線と垂直な境界面NP⊥、SP⊥を有する開磁路を有している。磁界Hを磁性コアの長手方向に平行に発生させた場合、磁力線は図8の(b)に示すように、空気中では密度が薄く、磁性コアの中央部201Cでは密度が高くなる。更に、磁性コアの中央部201Cに比べ、磁束密度が端部201Eにおいては低くなっている。
このように端部で小さくなる理由は、空気とフェライトの境界条件にある。磁力線と垂直な境界面NP⊥、SP⊥において磁束密度は連続となるため境界面付近においてはフェライトと接している空気部分は磁束密度が高くなり、空気と接しているフェライト端部201Eは、磁束密度が低くなる。これによって、フェライト端部201Eでの磁束密度が小さくなる。本現象は、磁束密度が小さくなることによって、あたかも端部の透磁率が低くなっているかのように見えるため、本特許においては「磁性コア端部において見かけの透磁率が小さくなる」と表現する。
この現象は、インピーダンスアナライザを用いて間接的に検証する事が出来る。図9において、磁性コア2に対し、直径30mmのコイル141(コイルはN=5回巻)を通し、矢印方向にスキャンする。この時、コイルの両端をインピーダンスアナライザに接続し、コイル両端からの等価インダクタンスL(周波数は50kHz)を測定すると、グラフに示す山形の分布形状となる。等価インダクタンスLは端部においては、中央の半分以下に減衰している。Lは以下の式(4)に従う。
L=μN2S/l ・・・(4)
ここで、μは磁性コアの透磁率、Nはコイルの巻き数、lはコイルの長さ、Sはコイルの断面積である。コイル141の形状は変化していないので、本実験においてはS,N,lは変化していない。従って、等価インダクタンスLが山形の分布となる原因は、「磁性コア端部において見かけの透磁率が小さくなっている」ことが原因である。
以上纏めると、磁性コアを「開磁路に形成する事」によって、「磁性コア端部において見かけの透磁率が小さくなる」という現象が現れる。
なお、閉磁路であった場合には、本現象は起こらない。例えば、図10に示すような閉磁路の場合について説明する。励磁コイル151及び発熱層152より外側において、磁性コア153はループを形成しており、閉磁路となる。この場合、先の開磁路の事例とは異なり、磁力線は閉磁路の中だけを通るため「磁力線と垂直な境界面(図8の(b)に示す磁力線と垂直な境界面NP⊥、SP⊥)」を一切有さない。従って磁性コア153の内部全体(磁路の全周)において一様の磁束密度を形成する事が出来る。
5−2)磁性コア端部において合成インピーダンスが小さくなる事
本構成は、見かけの透磁率において、長手方向に分布を有している。これらを簡単なモデルで説明するため、図11の(a)と(b)の構成を用いて説明する。図11の(a)の(1)は、図7の(a)に示した構成に対し、磁性コアと発熱層を長手方向に3分割したものである。発熱層は、図11の(a)の(1)に示すように、同一形状、同一物性の173e、173cがそれぞれ配置されており、173eの周回方向の抵抗値をRe、173cの周回方向の抵抗値をRcとする。
周回抵抗とは、円筒の周回方向に電流経路を取った場合の抵抗値を示す。周回方向の抵抗をRとすると、図11の(a)の(2)のように、発熱層1aの体積抵抗率をρ、厚さをt、半径をr、長手方向の長さをwとした場合に、以下の式で表わされる。
R=ρ2πr/tw(Ω)
周回抵抗はRe=Rc(=R)で同じ値になっている。励磁コアは端部171e(透磁率μe)、中央部171c(透磁率μc)に分かれており、長手の寸法はそれぞれ80mmである。各コアの透磁率は
端部μe<中央部μc
の関係となっており、極力単純な物理モデルで考えるため、171e、171cの内部における個々の見かけの透磁率の変化は考えないものとする。
巻線は、図11の(b)に示すように励磁コア171eと励磁コア171cにそれぞれ励磁コイル172eと励磁コイル172cがNe=6回巻いてあり、それぞれ直列につながっている。また、端部と中央部での励磁コアの相互作用は十分少なく、各回路は図12の(a)に示すように、3つに枝分かれした回路でモデル化出来るものとする。励磁コアの透磁率はμe<μcの関係になっているので、相互インダクタンスの関係もMe<Mcとなっている。更に簡略化したモデルを図12の(b)に示す。
各回路の1次側から見た等価抵抗を見ると、端部ではR´=62R、中央部ではR´=
2Rとなる。よって、合成インピーダンスXeとXcを求めると、それぞれ下記式(5)(6)となっている。
RとLの並列回路部分を、合成インピーダンスXに置き換えると、図12の(c)のようになる。相互インダクタンスの関係はMe<Mcであるため、Xe<Xcとなる。高周波コンバータから交流電圧をかけた場合、図12の(c)に示すXeとXcの直列回路においては発熱量の大小関係はXeとXcの大小関係によって決まるため、Qe<Qcとなる。よって、励磁コイル3に交流電流を流すと、図13のh1に示すように、端部の発熱量が小さく、中央の発熱量が大きい山形の分布形状となる。
本モデルは現象を簡略化して説明するために長手方向に3分割したが、図7の(a)に示す実際の構成においては、見かけの透磁率の変化が連続的に起こっている。また、長手方向におけるインダクタンスの相互作用等を考えられるため、複雑な回路になる。しかし、本現象の骨子「磁性コア端部付近において発熱量が低下する原因」については説明できている。
6.長手方向の発熱分布に影響する要因
発熱層1aの長手方向の発熱分布を変化させる方法として、以下2通りの方法を説明する。
6−1)励磁コイル3の巻き方
ここでは、励磁コイル3の巻き数を磁性コア2の端部で密、中央で疎にした場合について説明する。励磁コイル3の巻き方を変えることで端部と中央部において、インダクタンスと抵抗のバランスを変えることが出来る。先に説明した磁性コアと発熱層を長手方向に3分割したモデルで説明する。
図14の(a)、(b)に示すように、励磁コア171eには励磁コイル172eがNe=7回巻いてあり、励磁コア171cにはコイル172cがNc=4回巻いてある。その他は図11の(a)の(1)のモデルと同一である。簡略化したモデル図を図15の(a)に示す。
各回路の1次側から見た等価抵抗を見ると、端部ではR´=72R、中央部ではR´=
2Rとなる。よって、合成インピーダンスXeとXcを求めると、それぞれ下記式(7)(8)となっている。
RとLの並列回路部分を、合成インピーダンスXに置き換えると、図15の(b)のようになる。このように、発熱層1aの長手方向の発熱分布を変化させる方法として、励磁コイル3の巻き方を調整することによって、XeとXcのバランス、つまりQeとQcのバランスを変化させることができる。
6−2)f/R
(5)式と(6)式より、Xe<Xcとなることを説明した。ここでは発熱分布が均一になる、つまりXe≒Xcとなる条件について考察する。仮に、Xe=Xc、つまり(5)式と(6)式の右辺が等しいとして式を整理すると、以下の関係式が成立する。
(9)式はMe=Mcであれば成立するが、前述したようにMe<Mcであるため、通常は成立しない。しかし、R/ωが限りなくゼロに近づくと(9)式が成立することとなる。
言いかえれば、f/Rが大きくなるほどXe=Xcが成立する方向に近づく、つまり長手方向の発熱分布が均一に近づくことを意味する。fは周波数で、ω=2πfが成り立つ。Rは前述した周回抵抗のことである。
次に、f/Rによって、発熱層1aの長手方向の発熱分布が決まるかどうかを確認するために、表1に実験を行った条件を示す。
結果として発熱層1aの長手方向の発熱分布が、例えば図16のように得られる。図16は長手方向の中心部分の発熱量が最も高く、この発熱量を100%とした場合の分布を示している。以降、長手方向の発熱分布が均一であるかどうかの指標として、端部発熱低下量を用いる。端部発熱低下量は、本実施例の画像形成領域の最端部(長手中心から155mmの位置)における発熱量が、長手中心の発熱量(100%)から、どの程度発熱量が低下しているかを表わしている。すなわち、この端部発熱低下量が小さいほど、発熱層1aの長手方向の発熱分布が均一である。
表1で示した各条件において、この端部発熱低下量をプロットしたのが図17である。図17で示すように、f/Rの値が大きくなるほど、端部発熱低下量は小さくなっていく。以上より、f/Rによって、発熱層1aの長手方向の発熱分布が決まることが確認できた。
本実施例では便宜上、表1に示すように発熱層1aの長手長さを固定して条件を振ったが、図17で得られるf/Rと端部発熱低下量の関係性は、発熱層1aの長手長さが変わっても変わらないことを筆者の実験によって確認している。
また、本現象は、空気と磁性コア2という、極端に透磁率の異なる部材を磁場領域に配置し、磁力線と垂直な境界面を有する場合にのみ起こり得る現象である。磁性コア2を有さず励磁コイル3だけの空芯の構成を採用した場合、本現象のように、見かけの透磁率が変わってしまう事はない。従って、発熱分布のf/Rに対する依存性は現れない。筆者の実験によると、図17で得られるf/Rと端部発熱低下量の関係性は、磁性コア2の透磁率が100以下になると成立しなくなった。
7.発熱層のTCR(抵抗温度係数)の影響(PTC特性)
以上、説明したように、発熱層1aの長手方向の発熱分布を均一にするためには、f/Rの値に応じて励磁コイル3の巻き方を変えなければならない。本実施例では、f/R=17.0(kHz/mΩ)とし、温調温度である200℃のときに均一に発熱するよう、図18の(a)のように励磁コイル3を巻いている。
一方、発熱層1aのTCRがゼロではない場合、以下の式(10)のように周回抵抗Rが温度に応じて変化する。
R=R0(1+TCR×ΔT) ・・・・・(10)
R0:基準温度(例えば常温)での周回抵抗
ΔT:温度の変化分
そのため、f/Rも温度変化に応じて変化することなり、発熱分布が変化することを意味する。特に、発熱層1aの温度変化が大きい定着装置Aの立ち上げ時(ウォームアップをする時)には、室温から温調温度まで大きく温度変化が起きることとなるため、この立ち上げ期間中の発熱分布も図18の(b)のように大きく変わってしまう。図18の(b)ではTCRが正である場合(PTC特性)を示している。TCRが正の場合、立ち上げ期間中に端部の発熱量が多いために、立ち上げ直後の定着スリーブ1の温度分布は、端部の温度が高くなってしまう。
以下、端部の発熱量が多くなる理由について述べる。端部と中央の発熱量を説明するために用いた、図12の(b)のような長手方向に3分割したモデルにおける等価回路で説明する。図19は励磁コイル3を端部で密に巻いた場合の等価回路である。ここでは仮に、端部で励磁コイル3は7回巻かれ、中央部では4回巻かれているとしている。図19の(a)は温調温度である200℃の状態であり、均一に発熱している状態である。そのため、計算を簡単にするために、
ωMe=42
ωMc=72
としている。この等価回路では、端部と中央ではインピーダンスが同じとなるため、均一に発熱する。
本実施例では、発熱層1aとして、室温25℃時の周回抵抗Rが2.7(mΩ)、TCRが5000(ppm/℃)の金属フィルムを用いている。温調温度である200℃では、発熱層1aの周回抵抗Rは5.1(mΩ)である。そのため、周回抵抗Rは室温25℃のときは、温調温度200℃のときの0.53倍となる。
図19の(b)は室温25℃の状態の等価回路である。この場合の、端部と中央の合成インピーダンスXe、Xcを式(5)、式(6)と同様に計算すると以下のようになる。
式(11)、式(12)より、端部のインピーダンスXeは中央のインピーダンスXcよりも大きくなるため、室温25℃時における端部での発熱量は中央よりも高くなる。同様に、25℃〜200℃の期間においても、端部での発熱量は中央よりも高くなる。
8.実施例1の周波数制御
図20の(a)は定着装置Aを室温から10秒間で立ち上げた際の発熱層1aの中央部の温度の推移である。簡単のため、200℃で温調をしている定着スリーブ1の表面温度と発熱層1aの温度が同じであるとして図示している。図20の(b)は、周波数が87kHzで一定の様子を示している。このような状況においては、図20の(c)に示すように立ち上げ期間である10秒の間にf/Rが大きく変化してしまい、発熱分布も変わってしまう。
この立ち上げ期間中の発熱分布の変化を抑えるために、本実施例では立ち上げ期間中にf/Rが一定となるように、周波数を随時変化させる。この制御のことを以降「周波数制御」と称する。即ち、エンジン制御部43は、励磁コイル3に通電を開始してから定着スリーブ1が所定の温度に達するまでの立ち上げ期間に、f/Rが一定になるように周波数制御部(周波数設定部)45により励磁コイル3に流す交番電流の周波数を制御する。
図21の(a)は定着装置Aを室温から10秒間で立ち上げた際の発熱層1aの中央部の温度の推移であり、図20の(a)と同じである。図21の(b)は、周波数を随時変化させた様子を示している。このような状況においては、図21の(c)に示すように立ち上げ期間である10秒の間にf/Rを一定にできるため、立ち上げ期間中の発熱分布を常に均一にすることができる。
次に、周波数制御の方法について図3を用いて説明する。長手中央に配置された検温素子9は定着スリーブ1の中央部の表面温度を常時モニタし、定着温度制御部44は検温素子9によって検出された温度を基に定着装置Aの温調制御を行う。周波数制御部45は、定着温度制御部44からの情報である定着スリーブ1の表面温度と、メモリなどの記憶部47に保存された発熱層1aのTCRの情報から、f/Rが一定となるように随時周波数を切り替える制御を行う。
つまり、立ち上げ開始時の検温素子9の出力温度をT0、立ち上げ中の前記検温素子の出力温度をT1、立ち上げ開始時の周波数をf0、立ち上げ中の周波数をf1とすると、以下の式(13)を満たすように周波数を制御する。
f1=f0(1+TCR・(T1−T0)) ・・・・・(13)
9.実施例1の効果
表2は上述した比較例1と実施例1の構成、および画像不良の有無についてまとめたものである。ここで、比較例1とは、前述した本実施例の周波数制御を行わない場合であり、実施例1とは、前述した本実施例の周波数制御を行う場合である。
表2に記載した画像不良については、以下のように確認した。記録材PとしてA3サイズの坪量80g/m2を使用し、定着スリーブ1は長手中心で温調されており、温調温度は200℃で、加熱装置Aを10秒で200℃まで立ち上げた直後に1枚のプリントを行い、記録材P上に形成された画像を目視で確認した。なお、記録材の搬送スピードは300mm/secで、記録材Pの紙間は40mmである。
以下、定着スリーブ1の端部温度が高いと、画像不良が発生することについて説明する。今回の条件においては、定着スリーブ1の温度が186℃以下では定着不良が発生し、203℃以上ではホットオフセットが発生してしまうトナーを用いている。
ここでいう、定着不良とは、不均一にトナーがつぶされることで発生する定着ムラや、光沢、定着性を判断したものである。また、ホットオフセットとは、定着スリーブ1の温度が高くトナーが過溶融となり、過溶融トナーが定着スリーブ1に付着して、定着スリーブ1が1周回転後に記録材Pへ転移して定着され、記録材Pを汚してしまう画像不良である。
比較例1では画像形成領域の端部において、定着スリーブ1の温度が226℃であるためにホットオフセットが生じる。また、実施例1では画像形成領域の端部において、定着スリーブ1の温度が198℃であるために定着不良やホットオフセットが生じず、良好な画像を得ることができる。
以上説明したように、本実施例では、定着装置Aの立ち上げ時において、定着スリーブ1の発熱層1aのTCRによらず長手方向の発熱分布を均一にし、良好な画像を得ることができる。
[実施例2]
本実施例2は、発熱層1aのTCRが負である場合(NTC特性)であり、それ以外は実施例1と同様の構成である。
10.発熱層のTCRの影響(NTC特性)
本実施例2のようにTCRが負の場合においては、図22に示すように立ち上げ期間中に端部の発熱量が少ない。そのため、立ち上げ直後の定着スリーブ1の温度分布は、端部の温度が低くなってしまう。
以下、端部の発熱量が少なくなる理由について述べる。端部と中央の発熱量を説明するために用いた、図12の(b)のような長手方向に3分割したモデルにおける等価回路で説明する。図23は励磁コイル3を端部で密に巻いた場合の等価回路である。ここでは仮に、端部で励磁コイル3は7回巻かれ、中央部では4回巻かれているとしている。図23の(a)は温調温度である200℃の状態であり、均一に発熱している状態である。そのため、計算を簡単にするために、
ωMe=42
ωMc=72
としている。この等価回路では、端部と中央ではインピーダンスが同じとなるため、均一に発熱する。
本実施例2では、発熱層1aとして、室温25℃時の周回抵抗Rが6.2(mΩ)、TCRが―1000(ppm/℃)の金属フィルムを用いている。温調温度である200℃では、発熱層1aの周回抵抗Rは5.1(mΩ)である。そのため、周回抵抗Rは室温25℃のときは、温調温度200℃のときの1.2倍となる。
図23の(b)は室温25℃の状態の等価回路である。この場合の、端部と中央の合成インピーダンスXe、Xcを式(5)、式(6)と同様に計算すると以下のようになる。
式(14)、式(15)より、端部のインピーダンスXeは中央のインピーダンスXcよりも小さくなるため、室温25℃時における端部での発熱量は中央よりも低くなる。同様に、25℃〜200℃の期間においても、端部での発熱量は中央よりも低くなる。
11.実施例2の周波数制御
立ち上げ期間中の発熱分布の変化を抑えるために、本実施例では立ち上げ期間中にf/Rが一定となるように、周波数制御を行う。図24の(a)は定着装置Aを室温から10秒間で立ち上げた際の発熱層1aの中央部の温度の推移である。図24の(b)の実線で示すのは、周波数を随時変化させた様子を示している。このような状況においては、図24の(c)に示すように立ち上げ期間である10秒の間にf/Rを一定に近づけることができるため、立ち上げ期間中の発熱分布を均一に近づけることができる。
本実施例2の周波数制御は図24の(b)の実線で示すように、立ち上げの初期において100kHzで固定している区間がある。これは、定着装置Aとして用いることのできる周波数帯は限られているためである。励磁コイル3に供給する電力の周波数は、電波法施行規則に基づく画像形成装置に係る型式指定を受けるための技術的要件より、20.05kHz〜100kHzの範囲を使用することが出来る。
そのため、本実施例2では、f/Rを一定にするための初期周波数は106kHzであるにも関わらず、100kHz以上の周波数とならないように、図3に示す周波数制御部45が制御している。
このような制御を行っているため、図24の(c)に示すように、立ち上げ初期においてf/Rが低い期間が存在し、この期間の発熱分布は均一ではなくなる。しかし、本実施例2では、この期間は1秒未満であり、立ち上げ期間の10秒に対して非常に短いためその影響は小さい。
12.実施例2の効果
表3は上述した比較例2と実施例2の構成、および画像不良の有無についてまとめたものである。ここで、比較例2とは、前述した本実施例2の周波数制御を行わない場合であり、実施例2とは、前述した本実施例の周波数制御を行う場合である。
表3に記載した画像不良については、以下のように確認した。記録材PとしてA3サイズの坪量80g/m2を使用し、定着スリーブ1は長手中心で温調されており、温調温度は200℃で、加熱装置Aを10秒で200℃まで立ち上げた直後に1枚のプリントを行い、記録材P上に形成された画像を目視で確認した。なお、記録材の搬送スピードは300mm/secで、記録材Pの紙間は40mmである。
以下、定着スリーブ1の端部温度が高いと、画像不良が発生することについて説明する。今回の条件においては、定着スリーブ1の温度が186℃以下では定着不良が発生し、203℃以上ではホットオフセットが発生してしまうトナーを用いている。
ここでいう、定着不良とは、不均一にトナーがつぶされることで発生する定着ムラや、光沢、定着性を判断したものである。また、ホットオフセットとは、定着スリーブ1の温度が高くトナーが過溶融となり、過溶融トナーが定着スリーブ1に付着して、定着スリーブ1が1周回転後に記録材Pへ転移して定着され、記録材Pを汚してしまう画像不良である。
比較例2では画像形成領域の端部において、定着スリーブ1の温度が182℃であるために定着不良が生じる。また、実施例2では画像形成領域の端部において、定着スリーブ1の温度が197℃であるために定着不良やホットオフセットが生じず、良好な画像を得ることができる。
なお、本実施例2に見たように、f/Rを立ち上げ期間中に常に一定に保たなくても、画像不良が発生しない場合もある。そこで、図25の実線に示すように、周波数を切り替える複数の段階を設け徐々に周波数を切り替えても良い(周波数を段階的に切り替える)。
以上説明したように、本実施例2では、定着装置Aの立ち上げ時において、定着スリーブ1の発熱層1aのTCRによらず長手方向の発熱分布を均一にし、良好な画像を得ることができる。
[実施例3]
本実施例3は、定着装置Aの立ち上げ期間中の周波数制御に加え、印刷ジョブ中にも周波数制御を行う。それ以外は実施例1と同様の構成である。
定着装置Aは、例えば以下に示す2つの例のように、印刷ジョブ中に温調温度を切り替える場合がある。
第1の例は、記録材の種類に応じた温調制御である。一つの印刷ジョブにおいて、普通紙とコート紙が混在して一つの成果物に仕上げられることがある。普通紙としては、例えば、厚紙、薄紙、再生紙などがある。これらの紙は、一般的に表面性が同じで坪量が異なる紙として扱われる。また、コート紙としては、片面コート紙、両面コート紙などがある。一つの印刷ジョブ内で種類や厚みの異なる複数の記録材を使用する場合に、トナー像を記録材に適切に定着するために、記録材の種類ごとにその記録材に適した加熱装置Aの温調温度を切り替える必要がある。
第2の例は、印刷の履歴に応じた温調制御である。定着装置Aでは、加圧ローラ8の温度によって記録材に与える熱量が異なるので、印刷(画像形成)枚数や前回定着してからの経過時間などにより、記録材に与える熱量を一定にするように温調温度を常に変更している。具体的には電源スイッチオン後の加圧ローラ温度8が低いときは、温調温度を高く設定し、印刷(画像形成)を重ねるうちに加圧ローラ温度8が高くなると、温調温度を徐々に下げていく。これにより定着不良やホットオフセットを防止することができる。
このように印刷ジョブ中に温調温度が切り替わる場合、発熱層1aの温度が印刷ジョブ中に変わることとなる。すると、発熱層1aのTCRの影響で周回抵抗Rが変化し(f/Rが変化し)、定着スリーブ1の長手方向の発熱分布が変わってしまうこととなる。
この印刷ジョブ中の発熱分布の変化を抑えるために、本実施例3では印刷ジョブ中にf/Rが一定となるように周波数を随時変化させる。即ち、エンジン制御部43は、前記立ち上げ期間が終了した後も、励磁コイル3に通電を行う際は、f/Rが一定になるように周波数制御部(周波数設定部)45により励磁コイル3に流す交番電流の周波数を制御する。
図26の(a)は印刷ジョブ中の発熱層1aの中央部の温調温度の推移である。連続的に印刷を行う場合、初期は200℃で温調しているが、加圧ローラ8の温度が高くなるため、途中で温調温度を下げている様子を示している。図26の(b)は、周波数を随時変化させた様子を示している。温調温度の切り替えタイミングに応じて、周波数を切り替えている。このような状況においては、図26の(c)に示すように印刷ジョブ中にf/Rを一定にできるため、印刷ジョブ中の発熱分布を常に均一にすることができる。
以上説明したように、本実施例3では、印刷ジョブ中において、定着スリーブ1の発熱層1aのTCRによらず長手方向の発熱分布を均一にし、良好な画像を得ることができる。
[その他の事項]
(1)画像加熱装置には、未定着トナー画像を固着像として定着する定着装置以外にも、記録材に仮定着されたトナー画像あるいは一度加熱定着されたトナー像を再度加熱加圧して光沢度を向上させる画質改質装置なども包含される。
(2)導電層1aを有する筒状の回転体1は、複数の張架部材間に懸回張設されて回転駆動される可撓性を有するエンドレスベルト形態のものにすることもできる。また、導電層1aを有する筒状の回転体1は、硬質の中空ローラあるいはパイプの形態のものにすることもできる。
(3)加熱回転体としての導電層1aを有する筒状の回転体1と定着ニップNを形成するニップ形成部材8は、回転体1が回転駆動されるものである場合には、回転体1の回転に従動して回転する回転体にすることもできる。
また、回転体1が回転駆動されるものである場合には、ニップ形成部材8は回転体1および記録材Pよりも表面の摩擦係数が小さい、横長のパッド状部材などの非回転部材にすることもできる。定着ニップNに導入された記録材Pは裏面側(非画像形成面側)が非回転部材の形態のニップ形成部材の摩擦係数が小さい表面に対して摺動しながら、回転体1の回転搬送力で定着ニップNを挟持搬送されていく。
(4)画像形成装置において、記録材にトナー像を形成する画像形成部113は実施例の転写方式の電子写真画像形成部に限られない。例えば、記録材として感光紙を用いてこれにトナー像を直接方式で形成する電子写真画像形成部であってもよい。また、像担持体として静電記録誘電体や磁気記録磁性体を用いる転写方式の静電記録画像形成部や磁気記録画像形成部であってもよい。また、記録材として静電記録紙や磁気記録紙を用いてこれにトナー像を直接方式で形成する静電記録画像形成部や磁気記録画像形成部であってもよい。
A・・画像加熱装置、1・・筒状の回転体、1a・・導電層、2・・磁性コア、3・・励磁コイル、P・・記録材、T・・画像、43・・制御部、45・・周波数設定部

Claims (8)

  1. 導電層を有する筒状の回転体と、前記回転体の中空部に挿通され、前記導電層の外側でループを形成しない形状を有する磁性コアと、前記中空部において前記磁性コアの外側に前記回転体の母線方向に交差する方向に螺旋状に巻回された励磁コイルと、を有し、前記励磁コイルに交番電流を流して交番磁界を形成し前記導電層を電磁誘導発熱させて画像を担持した記録材の画像を加熱する画像加熱装置において、
    前記交番電流の周波数を制御する制御部を有し、
    前記導電層の体積抵抗率、厚さ、半径をそれぞれρ、t、rと、前記導電層の母線方向の長さをwと、した場合に、前記導電層の周回方向の抵抗である周回抵抗Rは、R=ρ2πr/twで表され、交番電流の周波数をfとすると、
    前記制御部は、前記装置のウォームアップをする時に、f/Rが一定になるように前記周波数を制御することを特徴とする画像加熱装置。
  2. 前記回転体の表面温度を検知する検温素子を備え、前記ウォームアップを開始する時の前記検温素子の出力温度、前記周波数をそれぞれT0、f0、前記ウォームアップの期間中の前記検温素子の出力温度、前記周波数をそれぞれ、T1、f1、前記導電層の抵抗温度係数をTCRとした場合に、
    制御部は、
    f1=f0(1+TCR・(T1−T0))
    となるように前記周波数を制御することを特徴とする請求項1に記載の画像加熱装置。
  3. 前記周波数が20.05kHz〜100kHzの範囲であることを特徴とする請求項2に記載の画像加熱装置。
  4. 前記周波数を段階的に切り替えることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の画像加熱装置。
  5. 前記制御部は、前記ウォームアップの期間が終了した後も、前記励磁コイルに通電を行う際は、前記f/Rが一定になるように前記周波数を制御することを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の画像加熱装置。
  6. 前記磁性コアの材料は、純鉄、電磁鋼板、焼成フェライト、フェライト樹脂、ダストコア、非晶質合金、アモルファス合金、パーマロイから選択される高透磁率の酸化物、もしくは合金材質で構成される強磁性体、のいずれかであることを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の画像加熱装置。
  7. 前記回転体に当接して前記記録材を挟持搬送するニップを形成するニップ形成部材を有することを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載の画像加熱装置。
  8. 前記回転体の内面に接して前記ニップ形成部材と対向するバックアップ部材を有することを特徴とする請求項7に記載の画像加熱装置。
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