JP2003317923A - 誘導加熱ローラ装置、定着装置および画像形成装置 - Google Patents

誘導加熱ローラ装置、定着装置および画像形成装置

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JP2003317923A
JP2003317923A JP2002120365A JP2002120365A JP2003317923A JP 2003317923 A JP2003317923 A JP 2003317923A JP 2002120365 A JP2002120365 A JP 2002120365A JP 2002120365 A JP2002120365 A JP 2002120365A JP 2003317923 A JP2003317923 A JP 2003317923A
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Japan
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heating roller
induction
frequency power
induction coil
high frequency
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JP2002120365A
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English (en)
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Ichiro Yokozeki
一郎 横関
Takayuki Ogasawara
崇行 小笠原
Takaaki Tanaka
貴章 田中
Toshiya Suzuki
俊也 鈴木
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Toshiba Lighting and Technology Corp
Original Assignee
Harison Toshiba Lighting Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】加熱ローラの軸方向の温度分布を可変にした誘
導加熱ローラ装置、これを備えた定着装置および画像形
成装置誘導加熱ローラ装置を提供する。 【解決手段】第1および第2の誘導コイルIC1、IC
2に磁気結合して誘導電流により発熱する加熱ローラH
Rと、加熱ローラHRの軸方向に分散して配設された上
記第1および第2の誘導コイルIC1、IC2と、この
誘導コイルに高周波電力を供給する周波数可変高周波電
源HFSと、周波数可変高周波電源HFSおよび第1お
よび第2の誘導コイルIC1、IC2の間に介在すると
ともに、周波数に選択的に応動して通過する高周波電力
を制御する第1および第2のフィルタ手段F1、F2と
を具備している。周波数可変高周波電源HFSの出力周
波数を変化させて、第1または第2のフィルタ手段F1
またはF2の通過帯域にすることで、誘導コイルIC1
またはIC2を所望に選択する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、誘導加熱ローラ装
置、これを備えた定着装置および画像形成装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】トナー画像を熱定着するために、従来か
らハロゲン電球を熱源として用いた加熱ローラが用いら
れているが、効率が悪く、大電力を必要とする不具合が
ある。そこで、誘導加熱方式を導入してこの問題を解決
しようと開発が行われている。
【0003】特開2000−215974号公報には、
被加熱体に近接して配設され、被加熱体であるところの
磁性体製の加熱ローラに誘導電流を生じさせる励磁コイ
ルであって、コイル線材を平面的に巻いたものを被加熱
体の曲面に沿わせて変形してあり、励磁コイルの長手方
向両端部の被加熱体とは反対側に励磁コイルの曲面に沿
うように磁性体コアが配設されている励磁コイルが記載
されている。(従来技術1) また、特開2000−215971号公報には、電磁誘
導発熱性の加熱回転体すなわち加熱ローラと、加熱回転
体の内側に配置された磁束発生手段を有し、磁束発生手
段から発生させた高周波誘導磁束により加熱回転体を電
磁誘導発熱させて被加熱体を加熱する誘導加熱装置であ
って、磁束発生手段は、磁性体からなるコアと、コアに
巻線した電磁変換コイルを有し、磁性体コアは、電磁変
換コイルを巻線したコア部分と、コア部分より加熱回転
体の一部分に磁束を集中させるための、先端部間に磁気
空間ギャップを存して対向させた磁束誘導コア部分を有
する構造が記載されている。(従来技術2) 従来技術1および2は、いずれも渦電流損を利用する加
熱方式(以下、「渦電流損方式」という。)であり、I
Hジャーなどにおいて実用化されているのと同様な動作
原理である。なお、渦電流損方式において用いられてい
る高周波の周波数は、20〜100kHz程度である。
【0004】これに対して、特開昭59−33787号
公報には、導電部材で構成した円筒状ローラ本体すなわ
ち加熱ローラと、ローラ本体内に同心状に配置した円筒
状ボビンと、ボビンの外周に螺旋状に巻装して通電によ
りローラ本体内に誘導電流を誘起させて加熱する誘導コ
イルとを備えた高周波誘導加熱ローラが記載されてい
る。(従来技術3) 従来技術3においては、円筒状ローラ本体が閉回路の2
次コイルとなり、誘導コイルが1次コイルとなって、両
者の間にトランス結合が生じて、円筒状ローラ本体の2
次コイルに2次電圧が誘起される。そして、この2次電
圧に基づいて2次コイルの閉回路内を2次電流が流れる
ことにより、円筒状ローラ本体が発熱する2次側抵抗の
発熱による加熱方式(以下、「トランス方式」という。)
である。トランス方式は、渦電流損方式より磁気的結合
が強いために定常効率が高いとともに、加熱ローラ全体
を加熱できるので、従来技術1および2に比較して定着
装置の構造が簡単になるという利点がある。また、加え
て動作周波数を100kHz以上、好適には1MHz以
上の高周波にすることによって、誘導コイルのQを大き
くして電力伝達効率を高くすることができる。このた
め、加熱の総合効率が高くなり、省電力を図ることがで
きる。また、渦電流損方式に比較して定着装置の構造が
簡単になるという利点もある。さらに、渦電流損方式の
加熱ローラより熱容量をかなり小さくすることができ
る。したがって、トランス方式は、熱定着の高速化に甚
だ好適である。
【0005】本発明者らは、先に誘導コイルに空芯トラ
ンス結合する回転可能に支持される中空構造からなる加
熱ローラの2次側抵抗値を2次リアクタンスにほぼ等し
い閉回路に形成することにより、誘導コイルから加熱ロ
ーラへの電力伝達効率が高くなり、加熱ローラを効率よ
く加熱できる著しい効果が得られるトランス結合形の発
明をなした。この発明は、特願2001−016335
号として本件出願人により出願されている。この発明に
より加熱ローラの誘導加熱の省電力を図るとともに、熱
定着を高速化することが容易になった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】一方、複写機、プリン
ターなどの画像形成手段においては、画像を形成する用
紙のサイズを複数選択可能にしているものが多い。この
ような機能に対応させるには、用紙サイズに応じて加熱
ローラの発熱領域を変更することが要求される。
【0007】本発明は、加熱ローラの軸方向の温度分布
を可変にした誘導加熱ローラ装置、これを備えた定着装
置および画像形成装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を達成するための手段】請求項1の発明の誘導加
熱ローラ装置は、後記誘導コイルに磁気結合して誘導電
流により発熱する加熱ローラと;加熱ローラの軸方向に
分散して配設された複数の誘導コイルと;複数の誘導コ
イルに高周波電力を供給する共通の周波数可変高周波電
源と;周波数可変高周波電源および誘導コイルの間に介
在するとともに、周波数に選択的に応動して通過する高
周波電力を制御するフィルタ手段と;を具備しているこ
とを特徴としている。
【0009】本発明および以下の各発明において、特に
指定しない限り用語の定義および技術的意味は次によ
る。
【0010】<加熱ローラについて> 加熱ローラ
は、閉回路を形成した2次コイルを備えていて、この2
次コイルが誘導コイルと磁気結合、たとえば空芯トラン
ス結合する。後者の場合、閉回路の2次側抵抗値は、2
次コイルの2次リアクタンスとほぼ等しい値を有してい
る。なお、2次側抵抗値と2次リアクタンスとが「ほぼ
等しい」とは、2次側抵抗値をRaとし、2次リアクタ
ンスをXaとし、かつ、α=Ra/Xaとしたとき、数
式1を満足する範囲とする。なお、数式条件を規定する
理由については本発明者によりなされた特願2001−
016335に開示されている。また、2次側抵抗値
は、測定により求めることが可能である。2次リアクタ
ンスは、計算により求めることが可能である。さらに、
好適にはαが0.5〜2倍の範囲である。
【0011】
【数1】0.25<α<4 また、加熱ローラは、2次コイルを単一または複数配設
することができる。複数の2次コイルを配設する場合、
それらを加熱ローラの軸方向に分散して配設することが
望ましい。2次コイルを支持するために、絶縁性物質か
らなるローラ基体を用いることができる。そして、ロー
ラ基体の外面、内面またはローラ基体の内部に2次コイ
ルを配設することができる。
【0012】さらに、2次コイルを導体層、導電線およ
び導電板などの導体を持って形成することができる。導
体層は、所望の2次側抵抗値を得るために、以下の材料
および製造方法を採用することができる。厚膜形成法
(塗布+焼成)により形成する場合には、Ag、Ag+
Pd、Au、Pt、RuOおよびCからなるグループ
から選択した材料を用いるのがよい。塗布方法として
は、スクリーン印刷法、ロールコーター法およびスプレ
ー法などを用いることができる。これに対して、めっ
き、蒸着またはスパッタリング法により形成する場合に
は、Au、Ag、NiおよびCu+(Au、Ag)のグ
ループから選択した材料を用いるのがよい。導電線およ
び導電板は、銅およびアルミニウムなどを用いることが
できる。
【0013】次に、より一層実際的な加熱ローラを得る
ために、必要に応じて以下の構成を付加することが許容
される。
【0014】1 ローラ基体について 2次コイルを支持するために、絶縁性物質からなるロー
ラ基体を用いることができる。この場合、2次コイル
は、ローラ基体の外面、内面または内部に配設すること
ができる。絶縁性のローラ基体は、セラミックスまたは
ガラスを用いて形成することができる。そして、ローラ
基体の耐熱性、強い衝撃性および機械的強度などを考慮
して、たとえば以下の材料を用いることができる。セラ
ミックスとしては、たとえばアルミナ、ムライト、窒化
アルミニウムおよび窒化ケイ素などである。ガラスとし
ては、たとえば結晶化ガラス、石英ガラスおよびパイレ
ックス(登録商標)などである。
【0015】2 熱拡散層について 熱拡散層は、加熱ローラの軸方向における温度の均整度
を向上するための手段として、必要に応じて導体層の上
側に配設することができる。このために、熱拡散層は、
加熱ローラの軸方向への熱伝導が良好な物質を用いるの
がよい。熱伝導率の高い物質は、Cu、Al、Au、A
gおよびPtなど導電率の高い金属に多く見られる。し
かし、熱拡散層は、導体層の材料に対して同等以上の熱
伝導率を有していればよい。したがって、熱拡散層は、
導体層と同一材料であってもよい。
【0016】また、熱拡散層が導電性物質からなる場
合、導体層と導電的に接触していてもよいが、絶縁膜を
介して配設することにより、放射ノイズの輻射を遮断す
る作用をも奏する。なお、高周波磁界は、熱拡散層まで
作用しないので、熱拡散層には発熱に寄与するほどの2
次電流は誘起されない。
【0017】3 保護層について 保護層は、加熱ローラの機械的保護および電気絶縁、あ
るいは弾性接触性またはトナー離れ性向上のために、必
要に応じて配設することができる。前者のための保護層
の構成材料としては、ガラスを、また後者のための保護
層の構成材料としては合成樹脂を、それぞれ用いること
ができる。ガラスとしては、ホウケイ酸亜鉛系ガラス、
ホウケイ酸鉛系ガラス、ホウケイ酸系ガラスおよびアル
ミノシリケート系ガラスからなるグループの中から選択
して用いることができる。また、後者としては、シリコ
ーン樹脂、フッ素樹脂、ポリイミド樹脂+フッ素樹脂お
よびポリアミド+フッ素樹脂からなるグループの中から
選択して用いることができる。なお、ポリイミド樹脂+
フッ素樹脂およびポリアミド+フッ素樹脂の場合、フッ
素樹脂が外側に配設される。
【0018】4 加熱ローラの形状について 所望により加熱ローラにクラウンを形成することができ
る。クラウンとしては、鼓形および樽形のいずれであっ
てもよい。
【0019】5 加熱ローラの回転機構について 加熱ローラを回転するための機構は、既知の構成を適宜
選択して採用することができる。なお、トナー画像を熱
定着する場合には、加熱ローラと正対して加圧ローラを
配設して、両ローラの間をトナー画像が形成された記録
媒体が通過する際に加熱されてトナーが記録媒体に融着
するように構成することができる。
【0020】<複数の誘導コイルについて> 複数の
誘導コイルは、加熱ローラの軸方向に分散して配設され
ている。そして、後述する周波数可変高周波電源から直
接または整合回路およびまたは高周波伝送路を経由して
付勢すなわち励磁されるとともに、加熱ローラに磁気結
合たとえば空芯トランス結合するが、回転する加熱コイ
ルに対して静止していてもよいし、加熱ローラと一緒
に、または別に回転してもよい。なお、回転する場合に
は、周波数可変高周波電源と誘導コイルとの間に回転集
電機構を介在すればよい。なお、「空芯トランス結合」
とは、完全な空芯のトランス結合だけでなく、実質的に
空芯とみなせるトランス結合の場合を含む意味である。
しかし、要すれば、渦電流損加熱方式の電磁結合であっ
てもよい。
【0021】また、誘導コイルは、これを支持するため
に後述するコイルボビンを備えていることができる。コ
イルボビンには、整列巻の状態で誘導コイルを支持する
ための巻溝を形成することができる。コイルボビンを中
空にして内部に誘導コイルに接続する高周波伝送路を通
線するように構成することができる。しかし、コイルボ
ビンに代えて合成樹脂やガラス質材により誘導コイルを
直接成形ないし接着することによって、複数の誘導コイ
ルを所定形状に維持するように構成することもできる。
【0022】さらに、各誘導コイルは、共通の周波数可
変高周波電源に対して並列接続することができる。しか
し、要すれば、複数の誘導コイルを直列接続するように
してもよい。いずれにしても、複数の誘導コイルに対し
て周波数可変高周波電源から高周波電力を給電するため
の給電リード線は、誘導コイルの内面または外面に接近
した位置に配置するのがよい。給電リード線を誘導コイ
ルの内部に通線する場合、給電リード線が誘導コイルの
中心軸に近いと、給電リード線と鎖交する磁束が多くな
るために、内部に渦流損が生じて電力伝達効率が低下す
るので、好ましくない。これに対して、上記のように構
成することにより、給電リード線と鎖交する磁束が少な
くなるので、電力伝達効率の低下が相対的に抑制され
る。
【0023】さらにまた、複数の誘導コイルは、長さが
一定であってもよいし、相違してもよい。誘導コイルに
供給される高周波電力は、高周波電源を共通にしている
場合、高周波電圧の印加時間に概ね比例的になる。これ
に対して、加熱ローラの温度上昇は、誘導コイルに投入
される高周波電力の誘導コイル単位長当たりの大きさに
左右される。したがって、高周波電圧の印加時間が同じ
場合、相対的に長い誘導コイルは、相対的に短い誘導コ
イルに比較して温度上昇が遅くなる。そこで、長短複数
の誘導コイルを切り替えながらそれぞれが対向する加熱
ローラの領域を同じ温度出、しかも、迅速に加熱する場
合には、高周波電圧の印加時間を誘導コイルの長さにほ
ぼ比例的に変化させればよい。
【0024】<周波数可変高周波電源について> 周
波数可変高周波電源は、その出力の周波数範囲が基本的
に限定されるものではないが、トランス方式の場合は1
MHz以上の高周波を出力するように構成されていると
効果的である。なぜなら、1MHz以上の高周波にする
ことにより、導誘コイルのQを大きくして電力伝達効率
をより一層高くすることが可能になるからである。電力
伝達効率が高くなると、加熱の総合効率が高くなり、省
電力を図ることができる。しかし、実際には15MHz
以下の周波数にすることにより、放射ノイズの問題をな
るべく回避しやすくすることができる。なお、適合する
能動素子(たとえば、後述するようにMOSFETを用いるこ
とができる。)の経済性および高周波ノイズ抑制の容易
性などの観点からは、好適には1〜4MHzである。ま
た、本発明は、渦電流結合方式(渦電流加熱方式)であ
ってもよいが、その場合には、20〜100kHzの範
囲の周波数が好適である。
【0025】また、高周波を発生させるには、直流また
は低周波交流を直接または間接的に半導体スイッチ素子
などの能動素子を用いて高周波に変換するのが実際的で
ある。低周波交流から高周波電力を得るには、整流手段
を用いていったん低周波交流を直流に変換するのがよ
い。直流は、平滑回路を用いて形成した平滑化直流でも
よいし、非平滑直流であってもよい。直流を高周波に変
換するには、増幅器およびインバータなどの回路要素を
用いることができる。増幅器としては、たとえば電力変
換効率の高いE級増幅器などを用いることができる。ま
た、ハーフブリッジ形インバータなどを用いることもで
きる。さらに、能動素子としては、高周波特性に優れて
いるMOSFETが好適である。複数の高周波電源回路を並列
的に接続して、各高周波電源回路の高周波出力を合成し
てから誘導コイルに印加するように構成することができ
る。これにより、所望の電力でありながら各高周波電源
回路の出力を小さくてよいから、能動素子にMOSFETを用
いて、廉価に効率よく高周波を発生することができる。
【0026】さらに、周波数可変高周波電源は、その出
力の周波数が可変に構成されている高周波電源であっ
て、各誘導コイルに印加される高周波電圧の周波数を変
化させることにより、複数の誘導コイルに投入される高
周波電力を後述する理由で選択的に制御することが可能
になる。出力周波数を可変にするには、たとえば励振回
路の発振周波数を可変にするなど既知の周波数可変手段
を用いることができる。また、要すれば、たとえば起動
時の投入電力を通常運転時のそれより大きくして、急速
加熱を行なうように構成することができる。
【0027】さらにまた、周波数可変高周波電源は、複
数の誘導コイルに対して共通に配設することができる。
しかし、要すれば、周波数可変の高周波電源を各誘導コ
イルに対して個別に、または各誘導コイルをグループ化
してグループごとに配設することもできる。
【0028】さらにまた、各誘導コイルに対する高周波
電圧の印加時間を制御するには、たとえば周波数の変化
に加えてPWM制御を行なうことにより、実現すること
ができる。また、PWM制御は、高周波の各半サイクル
ごとに行なうようにしてもよいし、相対的に低周波で行
なってもよい。
【0029】<フィルタ手段について> フィルタ手
段は、周波数可変高周波電源と誘導コイルとの間に介在
して、フィルタ手段に印加される高周波の周波数を変化
させることによって応動して、複数の誘導コイルのう
ち、主として所望の一つまたは複数の誘導コイルに対し
て高周波電力を選択的に供給するための手段である。フ
ィルタ手段の備えているべきフィルタ特性としては、帯
域通過形、帯域阻止形、低域通過形および広域通過形の
いずれであってもよい。また、フィルタ手段の構成とし
ては、アナログ形、アクティブ形およびディジタル形の
いずれであってもよい。さらに、フィルタ手段は、誘導
コイルに対して直列または並列に接続することができ
る。
【0030】複数の誘導コイルのうち常時高周波電力を
供給しておきたい誘導コイルが一つまたは複数あれば、
当該誘導コイルと周波数可変高周波電源との間にはフィ
ルタ手段を介在させなくてもよい。しかし、残余の誘導
コイルは介在するフィルタ手段により高周波電力の供給
が制御されるように構成されているものとする。
【0031】<その他の構成について>本発明の必須構
成要素ではないが、所望により以下の構成を選択的に実
施することにより、さらに効果的な誘導加熱ローラ装置
を得ることができる。
【0032】2 ウオームアップ制御について 起動すなわち給電開始後のウオームアップ期間中、加熱
ローラが通常運転時におけるより低い回転数で回転する
ように制御することができる。
【0033】3 加熱ローラの温度制御について 加熱ローラの温度を所定範囲内で一定たとえば200℃
に維持にするために、加熱ローラの表面に感熱素子を導
熱的に接触させることができる。そして、感熱素子を温
度制御回路に接続する。感熱素子としては、負温度特性
を有するサーミスタや正温度特性を有する非直線抵抗素
子を用いることができる。
【0034】4 搬送シートについて 加熱ローラを用いて被加熱体を加熱する際に、加熱ロー
ラが直接被加熱体に当接するように構成することができ
るが、要すれば両者の間に搬送シートが介在するように
構成することができる。この場合、搬送シートは、無端
状またはロール状の形態をとることが許容される。搬送
シートを用いることにより、被加熱体の加熱と搬送をス
ムースに行うことが可能になる。
【0035】<本発明の作用について> 複数の誘導
コイルに高周波電圧を印加すると、誘導コイルから高周
波磁界が発生して加熱ローラの2次コイルと鎖交する。
すなわち、誘導コイルが1次コイルとなって、誘導コイ
ルと2次コイルとの間に磁気結合たとえばトランス結合
が行なわれる。その結果、2次コイルは閉回路を形成し
ているので、その内部に加熱ローラの周回方向に2次電
流が流れる。2次コイルは、適当な2次側抵抗値を有し
ているので、2次電流によりジュール熱が発生し、加熱
ローラは温度上昇する。また、1MHz以上の高周波に
よるトランス結合であれば、空芯トランス結合により電
力伝達効率が高くなり、たとえば95%以上になるの
で、省電力になる。
【0036】また、本発明においては、複数の誘導コイ
ルと周波数可変高周波電源との間にフィルタ手段が介在
していて、そのフィルタ手段が周波数に選択的に応動し
て当該フィルタ手段を通過する高周波電力を制御する。
したがって、電源周波数を変化することにより、所望の
誘導コイルを選択的に付勢することができる。このた
め、加熱ローラの加熱領域の長さを所望に応じて切り換
えることが可能になる。
【0037】したがって、誘導コイル装置を画像形成装
置のトナー画像定着に用いる場合、加熱ローラの温度上
昇を用紙サイズに適合する領域のみを優先的に加熱する
ことができる。しかし、複数の誘導コイルに高周波電力
が同時に供給されるようにフィルタ手段を構成するとと
もに、複数のフィルタ手段がそれぞれ通過帯域になるよ
うに周波数を選択すれば、各誘導コイルをほぼ等しい温
度になるように加熱することができる。このため、大き
な用紙サイズに適合するように加熱することもできる。
【0038】次に、フィルタ手段のフィルタ特性と誘導
コイルの選択的付勢との関係について説明する。フィル
タ特性が帯域通過形である場合、可変高周波電源が当該
通過帯域の周波数を出力するように可変高周波電源を制
御すれば、フィルタ手段に接続する誘導コイルは、フィ
ルタ手段を通過した高周波電力によって付勢されるの
で、当該誘導コイルが対向する加熱ローラの領域を選択
的に加熱することができる。したがって、たとえば2つ
の誘導コイルの付勢を周波数により選択的に切り換える
には、通過帯域の互いに異なる2つのフィルタ手段を用
意して、その一方を一方の誘導コイルに接続し、他方を
他方の誘導コイルに接続して、周波数可変高周波電源の
出力周波数をそれぞれの通過帯域内になるように切り換
えればよい。フィルタ手段のフィルタ特性が帯域阻止形
である場合、誘導コイルを付勢するには、周波数可変高
周波電源から阻止帯域以外の周波数帯の周波数を出力さ
せればよい。また、誘導コイルを選択的に付勢しないと
きには、阻止帯域内の周波数を出力させればよい。低域
通過形および広域通過形である場合、いずれも通過帯域
の周波数を出力させれば、誘導コイルを付勢することが
できる。付勢しないときには、通過帯域周波数を出力さ
せればよい。
【0039】さらに、各誘導コイルと周波数可変高周波
電源との間に介在して誘導コイルに供給される高周波電
力を制御する部分がフィルタ手段により構成されている
ので、誘導コイルの構成の如何に影響を受けないので、
安定した制御を行なうことができる。
【0040】請求項2の発明の誘導加熱ローラ装置は、
後記誘導コイルに磁気結合して誘導電流により発熱する
加熱ローラと;加熱ローラの軸方向に分散して配設され
た複数の誘導コイルと;複数の誘導コイルに高周波電力
を供給する高周波電源と;高周波電源および誘導コイル
の間に介在するとともに、誘導コイルを選択的に切り換
えるスイッチ手段と;誘導コイルを切り換える際に高周
波電源の高周波出力を一時的に停止する制御手段と;を
具備していることを特徴としている。
【0041】本発明は、複数の誘導コイルをスイッチ手
段により切り換えることにより、複数の誘導コイルを選
択的に付勢するようにした構成を規定している。
【0042】<高周波電源について> 高周波電源
は、各誘導コイルに対して共通になるように配設するこ
とができる。しかし、複数の高周波電源を各誘導コイル
に1対1の関係になるように個々に配設することもでき
る。また、グループ化された複数の誘導コイルを担当す
る複数の高周波電源を配設するように構成してもよい。
さらに、高周波電源の出力周波数は、固定的および可変
のいずれであってもよい。
【0043】<スイッチ手段について> スイッチ手
段は、有接点形および無接点形のいずれであってもよ
い。誘導コイルに対するスイッチ手段の接続は、直列的
に行なうのが一般的であるが、要すれば並列的に接続し
て、誘導コイルを短絡することにより、誘導コイルに対
する高周波電力の供給を遮断するように構成してもよ
い。なお、後者の接続態様においては、複数の誘導コイ
ルを高周波電源に対して直列接続することを許容する。
【0044】また、複数の誘導コイルの全てに対してス
イッチ手段を配設するだけでなく、必要に応じて一部の
誘導コイルにはスイッチ手段を配設しないで、常時高周
波電力が誘導コイルに供給されるように構成してもよ
い。このような誘導コイルは、加熱ローラの加熱領域を
切り換える場合、どのような長さの加熱領域であって
も、常に加熱される共通加熱領域に対向する。しかし、
残余の誘導コイルは、スイッチ手段を介して高周波電源
に接続するように構成されているものとする。
【0045】<制御手段について> 制御手段は、ス
イッチ手段により誘導コイルを切り換える際に高周波電
源の高周波出力を一時的に停止する。制御手段は、スイ
ッチ手段に機械的または電気的に連動してもよいし、連
動しなくてもよい。いずれにしても、スイッチ手段によ
って誘導コイルを切り換える際に、スイッチ手段におけ
る高周波出力が一時的に停止するように制御されれば、
その具体的な構成は問わない。高周波出力の停止時間
は、加熱ローラに熱慣性があるので、1秒以内、好適に
は0.5秒以内であれば、加熱ローラの温度が不所望に
低下することを回避できるとともに、スイッチ手段によ
り信頼性の高い誘導コイルの切り換えを確実に行なうこ
とができる。
【0046】<その他の構成について> 本発明の必須
構成要件ではないが、以下の構成を付加することによ
り、より一層安価に構成することができる。
【0047】すなわち、スイッチ手段より誘導コイル側
に力率改善手段を接続する。これにとり、スイッチ手段
を通過する高周波のVAが小さくなるので、スイッチ手
段の電流定格を小さくすることができる。このため、誘
導加熱ローラ装置を安価にすることができる。
【0048】また、請求項1において説明したその他の
構成を所望により選択的に付加することができる。
【0049】<本発明の作用について> 本発明にお
いては、誘導コイルの高周波電源に対する接続をスイッ
チ手段により切り換えるので、所望の誘導コイルに対す
る高周波電力の供給を確実に切り換えることが容易にな
り、誘導コイル切り換えの信頼性が高くなる。しかも、
比較的安価に構成することができる。
【0050】また、スイッチ手段を操作して誘導コイル
を切り換える際に、制御手段の作用により高周波電圧が
スイッチ手段に印加されないので、スイッチ手段の切り
換え容量を小さくすることができるとともに、スイッチ
手段の寿命が長くなる。
【0051】請求項3の発明の誘導加熱ローラ装置は、
後記誘導コイルに磁気結合して誘導電流により発熱する
加熱ローラと;加熱ローラの軸方向に分散して配設され
た複数の誘導コイルと;誘導コイルを共振回路要素とし
て含み、共振周波数およびQの大きさが異なるように構
成された複数の共振回路と;複数の誘導コイルに高周波
電力を供給する周波数可変高周波電源と;を具備してい
ることを特徴としている。
【0052】本発明は、共振回路を用いて複数の誘導コ
イルを切り換えるようにした構成の改良に関する。
【0053】<誘導コイルについて> 誘導コイル
は、請求項1におけると同様に構成することができる。
しかし、加えて後述する共振回路のQの大きさを小さく
するために、要すれば抵抗値の相対的に大きな導体を用
いて誘導コイルを形成することが許容される。また、誘
導コイルに外付けの抵抗器を接続してもよい。
【0054】<共振回路について> 共振回路は、誘
導コイルを共振回路要素として構成されている。誘導コ
イルは、主としてインダクタンスを含んでいるので、一
般的にはコンデンサを追加することにより共振回路を構
成することができる。共振回路は、周波数可変高周波電
源に対して直列共振回路および並列共振回路のいずれで
あってもよい。前者は、周波数可変高周波電源に対して
誘導コイルおよびコンデンサの直列接続回路を接続す
る。後者は、周波数可変高周波電源に対して誘導コイル
およびコンデンサの並列回路を接続する。しかし、要す
れば、誘導コイルの他にインダクタンスを付加すること
ができる。
【0055】また、複数の誘導コイルを含む複数の共振
回路は、それらの共振周波数およびQの大きさがそれぞ
れ少なくとも2つに異なった値を有する。すなわち、一
方の共振周波数と他方の共振周波数とは互いに相違して
いる。また、Q値の大きさは、一方が相対的に大きい
が、他方は相対的に小さい。たとえば、誘導コイルが3
つ以上、したがってこれらに付属する共振回路が3つ以
上ある場合、各共振回路の共振周波数およびQ値の大き
さが2種類または3種類になるように相違している。た
とえば、複数の誘導コイルのうち、加熱ローラの比較的
共通的に加熱される領域に対向する第1の誘導コイル
と、切り換えられたときにのみ選択的に加熱される加熱
ローラの領域に対向する第2の誘導コイルとがある場
合、第1の誘導コイルに付属する共振回路のQは、大き
く設定しておく。Qが大きいと、共振特性が急峻にな
り、選択性が強くなる。これに対して、第2の誘導コイ
ルに付属する共振回路のQは、小さく設定しておく。Q
が小さいと、共振特性が緩やかになり、選択性が弱くな
る。しかし、要すれば、上記と反対に構成することもで
きる。
【0056】さらに、要すれば複数の誘導コイルの全て
に共振回路を付設しないで、特定の誘導コイルたとえば
加熱ローラの常時共通に加熱される領域に対向する誘導
コイルには、共振回路を付設しないように構成すること
が許容される。
【0057】<周波数可変高周波電源について> 周
波数可変高周波電源は、請求項1におけるのと同様に構
成することができる。
【0058】<その他の構成について> 請求項1に
おいて説明したその他の構成を所望により選択的に付加
することができる。
【0059】<本発明の作用について> 本発明にお
いては、複数の誘導コイルを用いることによって、加熱
ローラの軸方向の特定部分を所望により選択的に加熱し
たい場合に効果的である。すなわち、周波数可変高周波
電源の出力周波数を変化させて、加熱ローラの選択的に
加熱したい領域に対向する一方の誘導コイルを共振回路
要素とする共振回路の共振周波数に合わせて同調させれ
ば、当該誘導コイルに対して選択的に高周波電力を供給
することが可能になる。これに対して、同調していない
共振回路を構成する他方の誘導コイルに対する高周波電
力の供給は、非常に少なくなるか、実質的に行なわれな
い。しかし、本発明においては、他方の誘導コイルの共
振回路のQが小さいので、共振が緩やかになっている。
そのため、周波数可変高周波電源の出力周波数が一方の
誘導コイルの共振周波数になっていても、ある程度の共
振が行なわれ、他方の誘導コイルも適度に付勢される。
その結果、一方の誘導コイルに対向する加熱ローラの一
方の領域が加熱状態のときに、他方の誘導コイルに対向
する加熱ローラの他方の領域が予熱状態に維持されるよ
うに構成することが可能になる。このため、他方の領域
の温度上昇を早くすることができる。
【0060】これに対して、周波数可変高周波電源の出
力周波数が他方の誘導コイルの共振周波数になっている
ときには、一方の誘導コイルの共振回路は同調しないの
で、一方の領域は加熱されない。しかし、周波数可変高
周波電源の出力周波数がある程度一方の誘導コイルの共
振回路の共振領域に入るような周波数であると、他方の
誘導コイルの共振特性が緩やかなため、他方の誘導コイ
ルを充分に加熱しながら、しかも、一方の誘導コイルの
共振回路も適度に共振するため、一方の誘導コイルに対
向する加熱ローラの一方の領域を予熱状態に維持するよ
うに構成することができる。
【0061】以上説明したように、本発明においては、
複数の共振回路の共振周波数およびQの大きさが異なっ
ているため、加熱ローラの選択的な領域を多様に加熱す
ることができる。
【0062】請求項4の発明の誘導加熱ローラ装置は、
請求項1ないし3のいずれか一記載の誘導加熱ローラ装
置において、複数の誘導コイルは、巻き方向が相違した
状態で隣接していることを特徴としている。
【0063】本発明は、複数の誘導コイルが加熱ローラ
の軸方向に分散して配設されるとともに、切り換え可能
に構成される場合に、所望の切り換えが適切に行なわれ
ているか確認しやすい構成を規定している。
【0064】すなわち、複数の誘導コイルの隣接するも
の同士の巻き方向が互いに相違していることにより、隣
接する一対の誘導コイルが同時に付勢されているときに
は、誘導コイルの隣接部位において、磁界が相殺される
ために、当該部位の磁界強度が低減する。その結果、加
熱ローラの当該隣接部位に対向する領域に生じる誘導電
流が小さくなり、そのため温度上昇が低下して、当該領
域の温度分布が低下する。そこで、加熱ローラの当該隣
接部位の温度を検出することにより、加熱領域の切り換
え不全または切り換え未了を検出することが可能にな
る。
【0065】本発明において、加熱ローラの誘導コイル
の隣接部位に対向する部位における温度を検出する手段
は、格別限定されない。たとえば、加熱ローラの当該部
位にサーミスタなどの温度検出手段を配設すれば、当該
領域の温度検出が可能になる。なお、温度検出手段を安
全回路に接続して、加熱領域の切り換え不全または切り
換え未了を検出した際に、安全回路が自動的に作動する
ように構成することができる。しかし、これに代える
か、付加して、表示装置や警報装置が作動するように構
成することができる。
【0066】請求項5の発明の定着装置は、加圧ローラ
を備えた定着装置本体と;定着装置本体の加圧ローラに
加熱ローラを圧接関係に対設して、両ローラ間にトナー
画像が形成された記録媒体を挟んで搬送しながらトナー
画像を定着するように配設された請求項1ないし3のい
ずれか一記載の誘導加熱ローラ装置と;を具備している
ことを特徴としている。
【0067】本発明において、「定着装置本体」とは、
定着装置から誘導加熱ローラ装置を除いた残余の部分を
いう。
【0068】加圧ローラと加熱ローラとは、直接圧接し
てもよいが、要すれば搬送シートなどを介して間接的に
圧接してもよい。なお、搬送シートは、無端またはロー
ル状であってもよい。
【0069】そうして、本発明においては、トナー画像
が形成された記録媒体を加熱ローラと加圧ローラとの間
に挟んで搬送しながらトナー画像を高速で定着すること
ができる。
【0070】請求項6の発明の画像形成装置は、記録媒
体にトナー画像を形成する画像形成手段を備えた画像形
成装置本体と;画像形成装置本体に配設されて記録媒体
のトナー画像を定着する請求項5記載の定着装置と;を
具備していることを特徴としている。
【0071】本発明において、「画像形成装置本体」と
は、画像形成装置から定着装置を除いた残余の部分をい
う。また、画像形成手段は、記録媒体に間接方式または
直接方式により画像情報を形成する画像を形成する手段
である。なお、「間接方式」とは、転写によって画像を
形成する方式をいう。
【0072】画像形成装置としては、たとえば電子写真
複写機、プリンタ、ファクシミリなどが該当する。
【0073】記録媒体としては、たとえば転写材シー
ト、印刷紙、エレクトロファックスシート、静電記録シ
ートなどが該当する。
【0074】そうして、本発明においては、高速タイプ
に好適な画像形成装置にすることができる。
【0075】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。
【0076】図1ないし図5は、本発明の誘導加熱ロー
ラ装置の第1の実施形態を示し、図1は装置全体の概要
を示す回路ブロック図、図2は誘導コイルおよび加熱ロ
ーラの一部切欠中央断面正面、図3は誘導コイルおよび
加熱ローラの横断面図、図4は回路図、図5は第1およ
び第2のフィルタ手段のフィルタ特性を示すグラフであ
る。本実施形態において、誘導加熱ローラ装置は、加熱
ローラHR、第1および第2の誘導コイルIC1、IC
2、周波数可変高周波電源HFSおよび第1および第2
のフィルタ手段F1、F2を備えて構成されている。ま
た、加熱ローラHRは、図2に示すように、回転機構R
Mを備え、これにより駆動されて回転する。以下、上記
の構成要素ごとにその構成を詳細に説明する。
【0077】<加熱ローラHRについて>加熱ローラH
Rは、ローラ基体1、2次コイルwsおよび保護層2を
備えて構成されているとともに、回転機構RMにより回
転駆動される。ローラ基体1は、アルミナセラミックス
製の円筒体からなり、たとえば長さ300mm、厚み3
mmである。2次コイルwsは、Cuの蒸着膜からなる
フィルム状をなした円筒状の1ターンコイルからなり、
ローラ基体1の外面において、軸方向の有効長のほぼ全
体にわたって配設されている。そして、2次コイルws
の厚みは、加熱ローラHRの周回方向の2次側抵抗Rの
値が2次リアクタンスとほぼ同じ値の1Ωになるように
設定されている。保護層2は、フッ素樹脂からなり、2
次コイルwsの外面を被覆して形成されている。
【0078】回転機構RMは、加熱ローラHRを回転さ
せるための機構であって、以下のように構成されてい
る。すなわち、図2に示すように、第1の端部部材3
A、第2の端部部材3B、一対の軸受4、4、ベベルギ
ア5、スプラインギア6およびモータ7を備えて構成さ
れている。第1の端部部材3Aは、キャップ部3a、駆
動軸3bおよび尖端部3cからなる。キャップ部3a
は、加熱ローラHRの図2において左端に外側から嵌合
するとともに、図示を省略している押しねじを用いて加
熱ローラHRに固定することによって、加熱ローラHR
の左端を支持している。駆動軸3bは、キャップ部3a
の外面の中央部から外方へ突出している。尖端部3c
は、キャップ部3aの内面の中央部からキャップ部3a
の内方へ突出している。第2の端部部材3Bは、リング
部3dからなる。リング部3dは、加熱ローラHRの図
2において右端に外側から嵌合するとともに、図示を省
略している押しねじを用いて加熱ローラHRに固定する
ことによって、加熱ローラHRの右端を支持している。
一対の軸受4、4の一方は、第1の端部部材3Aにおけ
るキャップ部3aの外面を回転自在に支持する。また、
他方は、第2の端部部材3Bの外面を回転自在に支持す
る。したがって、加熱ローラHRは、その両端に固定し
た第1および第2の端部部材3A、3Bと、一対の軸受
4、4とにより回転自在に支持されている。ベベルギア
5は、第1の端板3Aの駆動軸3bに装着されている。
スプラインギア6は、ベベルギア5に噛合している。モ
ータ7は、そのロータ軸がスプラインギア5に直結して
いる。
【0079】<第1および第2の誘導コイルIC1、I
C2について> 第1および第2の誘導コイルIC
1、IC2は、図4に示すように、加熱ローラHRの2
次コイルwsに磁気結合している。そして、図1に示す
ように、加熱ローラHRの軸方向に分散して配置されて
いる。したがって、第1の誘導コイルIC1は、加熱ロ
ーラHRの領域Aを加熱し、第2の誘導コイルIC2
は、同じく領域Bを加熱するように関係付けられてい
る。また、誘導コイルIC1、IC2は、図2および図
3に示すように、コイルボビン8に巻装されて、加熱ロ
ーラHRの軸方向に分散して配置されている。また、一
対の給電リード線9の間に直列接続し、両端は給電リー
ド線9を介して後述する高周波電源HFSの出力端に接
続する。
【0080】コイルボビン8は、フッ素樹脂製の円柱体
からなり、凹部8a、支持部8bおよび通線溝8cを有
している。凹部8aは、コイルボビン8の先端中央に形
成されていて、回転機構RMに相対的に回転自在に係止
している。支持部8bは、コイルボビン8の基端に形成
されていて、図示しない固定部に固定される。通線溝8
cは、コイルボビン8の外面の一部に軸方向に沿って樋
状に形成されていて、内部に給電リード線9を収納す
る。なお、給電リード線9は、図3に示すように、通線
溝1c内に収納されて、コイルボビン8の基端側から外
部へ導出され、高周波電源HFSの出力端に同軸ケーブ
ルを介して接続する。
【0081】そうして、第1および第2の誘導コイルI
C1、IC2は、静止状態で使用され、給電リード線9
は通線溝1c内に収納されて各誘導コイルIC1、IC
2に接近しているので、磁束の鎖交が殆どないため、給
電リード線9内には殆ど渦電流損が発生しない。一方、
第1および第2の誘導コイルIC1、IC2は、第2の
端部部材3Bのリング部3dから加熱ローラHRの内部
に挿入されていて、コイルボビン1の先端に形成された
凹部1aが第1の端板3Aの尖端部3cに係合し、か
つ、前述したように基端に形成した支持部1bが固定部
に固定されることによって、加熱ローラHRと同軸関係
に支持されるとともに、加熱ローラHRが回転しても静
止状態を維持する。
【0082】<高周波電源HFSについて> 高周波
電源HFSは、図4に示すように、低周波電源AS、直
流電源RDC、高周波発生部HFIおよび整合回路MC
から構成されている。なお、図1において、符号HF
は、上記のうち直流電源RDC、高周波発生部HFIお
よび整合回路MCの集合体を示す。
【0083】低周波交流電源ASは、たとえば100V
商用交流電源からなる。
【0084】直流電源RDCは、整流回路からなり、入
力端が低周波交流電源ASに接続し、低周波交流電圧を
非平滑直流電圧に変換して、その直流出力端から出力す
る。
【0085】高周波発生部HFIは、高周波フィルタH
FF、周波数可変形の高周波発振器OSC、駆動回路D
C、ハーフブリッジ形インバータ主回路HBI、負荷回
路LCおよび外部信号源OSS(図1に示す。)により
構成されている。高周波フィルタHFFは、両線路にそ
れぞれ直列の一対のインダクタL1、L2および一対の
インダクタL1、L2の前後で両線路間に接続された一
対のコンデンサC1、C2からなり、直流電源RDCお
よび後述するハーフブリッジ形インバータ主回路HBI
の間に介在して、高周波が低周波交流電源AS側へ流出
するのを阻止する。高周波発振器OSCは、発振周波数
可変形であり、後述する外部信号源OSSにより制御さ
れて可変周波数の高周波励振信号を発生して、駆動回路
DCに入力する。駆動回路DCは、プリアンプからな
り、高周波発振器OSCから送出された高周波信号を増
幅して駆動信号を出力する。ハーフブリッジ形インバー
タ主回路HBIは、直流電源RDC出力端間に直列接続
され、駆動回路DCの駆動信号により励振されて交互に
スイッチングする一対のMOSFETQ1、Q2および一対の
MOSFETQ1、Q2に並列接続されたコンデンサC3、C
4からなり、直流電源RDCの直流出力をほぼ矩形波の
高周波に変換する。コンデンサC3、C4は、インバー
タ動作中に高周波バイパス作用を行なう。負荷回路LC
は、直流カットコンデンサC5、インダクタL3および
後述する整合回路MCにより構成されている。直流カッ
トコンデンサC5は、一対のMOSFETQ1、Q2を介して
直流電源DC側から直流成分が負荷回路LCに流入する
のを阻止する。インダクタL3および整合回路MCは、
直列共振回路を形成して、第1および第2の誘導コイル
IC1、IC2の両端に印加される高周波電圧を正弦波
に波形整形する。波形整形された高周波電圧によって第
1および第2の誘導コイルIC1、IC2は付勢され
る。外部信号源OSSは、高周波電源HFSの出力周波
数を変化させるためのもので、発振器OSCを制御し
て、その発振周波数を変化させるように機能する。
【0086】整合回路MCは、図4に示すように、高周
波出力線路に直列のコンデンサC6および並列のコンデ
ンサC7からなるインピーダンス変換回路であり、高周
波発生部HFIに接近して配置されている。そして、高
周波発生部HFIと整合回路MCから見た負荷のインピ
ーダンスを整合させて電力伝達効率を高める作用を行な
う。
【0087】<第1および第2のフィルタ手段F1、F
2について> 第1および第2のフィルタ手段F1、
F2は、帯域通過形のフィルタからなり、その通過帯域
が互いに相違している。図5に示すように、それぞれの
通過帯域は、たとえば第1のフィルタ手段F1が1MH
zであり、第2のフィルタ手段F2が2MHzである。
【0088】<誘導加熱ローラ装置の動作について>低
周波交流電源ASの低周波交流電圧は、直流電源RDC
により直流電圧に変換され、さらに周波数可変高周波電
源HFSで高周波電圧に変換され、さらに第1および第
2のフィルタ手段F1、F2を経由して、静止状態の第
1および第2の誘導コイルIC1、IC2に印加され
る。
【0089】外部信号源OSSを操作して、高周波電源
HFSの高周波出力の周波数を1MHzにすると、第1
のフィルタ手段F1は、1MHzを通過させるので、第
1の誘導コイルIC1は付勢される。そのため、第1の
誘導コイルIC1に対向する加熱ローラHRの領域Aに
おいて、空芯トランス結合によって2次コイルwsに2
次電流が加熱ローラHRの周回方向に誘導される。その
結果、2次コイルwsの抵抗Rがジュール発熱するの
で、領域Aが加熱される。
【0090】これに対して、第2のフィルタ手段F2
は、その通過帯域が2MHzであるので、高周波出力を
阻止する。その結果、第2の誘導コイルIC2は付勢さ
れない。
【0091】したがって、周波数可変高周波電源HFS
の高周波出力が1MHzであると、加熱ローラHRの領
域Aのみが選択的に加熱される。しかし、高周波出力が
2MHzに変化すると、今度は領域Bのみが選択的に加
熱される。
【0092】図6は、本発明の誘導加熱ローラ装置の第
1の実施形態における第1のフィルタ手段の構成例を示
す回路図である。第1のフィルタ手段F1は、そのフィ
ルタ特性がいずれも帯域通過形であるが、なお、図中、
図4と同一部分については同一符号を付して説明は省略
する。図において、(a)は直列のコンデンサからな
る。同じく(b)は、電源側に直列された第1のコンデ
ンサと負荷側に並列された第2のコンデンサからなる。
同じく(c)は、負荷側に直列された第1のコンデンサ
と電源側に並列された第2のコンデンサからなる。な
お、第2のフィルタ手段F2二ついても上記と同様な回
路構成を採用することができる。
【0093】図7ないし図9は、本発明の誘導加熱ロー
ラ装置の第2の実施形態を示し、図7は要部の回路図、
図8は誘導コイルの斜視図、図9は2つの共振回路の共
振特性を示すグラフである。図において、図4と同一部
分については同一符号を付して説明は省略する。本実施
形態において、誘導加熱ローラ装置は、加熱ローラ、第
1ないし第3の誘導コイルIC1、IC2、IC3、周
波数可変高周波電源および第1ないし第3の共振回路R
C1、RC2、RC3を備えて構成されている。また、
加熱ローラおよび周波数可変高周波電源については、図
1ないし図4に示す第1の実施形態における構成を採用
している。さらに、第1ないし第3の誘導コイルIC
1、IC2、IC3については、数が相違する以外は、
図1ないし図4に示す第1の実施形態における構成を採
用している。
【0094】<第1ないし第3の誘導コイルIC1、I
C2、IC3について> 第1ないし第3の誘導コイ
ルIC1、IC2、IC3は、加熱ローラHRの軸方向
に分散して配設されている。すなわち、第2の誘導コイ
ルIC2が加熱ローラの中央領域に位置し、第1および
第3の誘導コイルIC1、IC2が加熱ローラHRの両
端領域に位置している。
【0095】<第1ないし第3の共振回路RC1、RC
2、RC3について> 第1ないし第3の共振回路R
C1、RC2、RC3は、各誘導コイルIC1、IC
2、IC3のインダクタンスおよび抵抗と、各誘導コイ
ルIC1、IC2、IC3に並列接続されたコンデンサ
C8、C9、C10により形成されている。したがっ
て、共振回路RC1、RC2、RC3は、並列共振回路
を構成している。
【0096】また、第1ないし第3の共振回路RC1、
RC2、RC3は、その共振周波数およびQが異なって
いる。図9に示すように、第1の共振回路RC1は、共
振周はすがたとえば1MHzであり、Qが小さく設定さ
れている。第2の共振回路RC2は、共振周波数が2M
Hzで、Qが大きく設定されている。第3の共振回路R
C3は、図4に示していないが、共振周波数が3MHz
で、Qが小さく設定されている。
【0097】さらに、各共振回路RC1、RC2、RC
3のそれぞれのコンデンサC8、C9、C10は、図8
に示すように、コイルボビン8の外部に集合して配設さ
れている。
【0098】<回路動作について> 本実施形態にお
いては、周波数可変高周波電源の出力周波数を2MHz
にすると、第2の共振回路RC2が共振して、そのイン
ピーダンスが極大になるので、誘導コイルIC2の端子
電圧が最大になり、周波数可変高周波電源から供給され
る高周波電力が第2の誘導コイルIC2に集中的に投入
される。その結果、加熱ローラにおいては、第2の誘導
コイルIC2に対向する中央領域が空芯トランス結合に
よる2次電流が集中的に誘起されるため、当該領域が加
熱される。
【0099】これに対して、加熱ローラHRの両端領域
に位置する第1および第3の誘導コイルIC1、IC3
は、それらの共振回路のQが小さくて、選択性が弱いの
で、上記の出力周波数に対しても多少の選択性を示し、
そのため低いながらも高周波電圧が第1および第3の誘
導コイルIC1、IC3に印加される。その結果、第1
および第3の誘導コイルIC1、IC3に対向する加熱
ローラHTの両端領域は、いくらか加熱されて予熱状態
に維持される。
【0100】図10および図11は、本発明の誘導加熱
ローラ装置の第3の実施形態を示し、図10は全体を概
念的に示す回路ブロック図、図11は誘導コイルの切り
換え制御信号波形図である。なお、図中図1と同一部分
については同一符号を付して説明は省略する。本実施形
態において、誘導加熱ローラ装置は、加熱ローラHR、
第1および第2の誘導コイルIC1、IC2、高周波電
源HFS、第1および第2のスイッチ手段SW1、SW
2ならびに制御手段CCを備えて構成されている。ま
た、加熱ローラHRならびに第1および第2の誘導コイ
ルIC1、IC2については、図1ないし図4に示す第
1の実施形態における構成を採用している。
【0101】<高周波電源HFSについて> 高周波
電源HFSは、出力周波数が一定である以外は、図1お
よび図4に示す第1の実施形態における周波数可変高周
波電源と同様の構成を採用することができる。
【0102】<第1および第2のスイッチ手段SW1、
SW2について> 第1および第2のスイッチ手段S
W1、SW2は、いずれも双極形の電磁リレーからな
り、それらの接点は、高周波電源HFSと誘導コイルI
C1、IC2の間に直列に挿入されている。
【0103】<制御手段CCについて> 制御手段C
Cは、第1および第2のスイッチ手段SW1、SW2の
駆動コイルと高周波電源HFSのオン、オフを所定にタ
イミングで制御するように構成されている。
【0104】<回路動作について> 本実施形態にお
いては、制御手段CCは、スイッチ手段SW1、SW2
および高周波電源HFSを図11に示すタイミングで制
御する。なお、図11において、(a)はSW1の駆動
制御信号、(b)はSW2の駆動制御信号、(c)は高
周波電源HFSのオン、オフ制御信号、をそれぞれ示し
ている。
【0105】すなわち、(a)の駆動制御信号がハイレ
ベルのときにはスイッチ手段SW1がオンしているが、
ローレベルになると、第1のスイッチ手段SW1はオフ
する。これと同時に(b)の駆動制御信号がローレベル
からハイレベルに変化するので、第2のスイッチ手段S
W2がオンする。第1および第2のスイッチ手段SW
1、SW2の以上の制御に先立って、制御手段CCから
高周波電源HFSに対するオン、オフ制御信号がハイレ
ベルからローレベルに変化する。これに応動して、高周
波電源HFは、その高周波出力の送出をオフする。
【0106】したがって、第1および第2のスイッチ手
段SW1、SW2の切り換え動作時には高周波出力が存
在しない。
【0107】図12は、本発明の誘導加熱ローラ装置の
第4の実施形態の要部を概念的に示す回路ブロック図で
ある。なお、図において、図10と同一部分については
同一符号を付して説明は省略する。本実施形態は、第1
および第2の誘導コイルIC1、IC2のそれぞれに力
率改善手段PFIを接続している点で、図10に示す第
3の実施形態と異なる。力率改善手段PFIは、第1お
よび第2の誘導コイルIC1、IC2に対して並列また
は直列に接続することができる。
【0108】そうして、力率改善手段PFIが第1およ
び第2の誘導コイルIC1、IC2のそれぞれに接続し
ていることにより、高周波電流の力率が改善されるの
で、第1および第2のスイッチ手段SW1、SW2を通
過する高周波のVAが小さくなる。そのため、第1およ
び第2のスイッチ手段SW1、SW2の接点定格を小さ
くすることができる。
【0109】図13は、本発明の誘導加熱ローラ装置の
第5の実施形態を示す要部説明図である。なお、図にお
いて、図1と同一部分については同一符号を付して説明
は省略する。本実施形態は、異なる長さの第1および第
2の誘導コイルIC1、IC2を同一温度に加熱するの
に好適な構成である。誘導加熱装置のその他の構成は、
図1ないし図4に示す第1の実施形態と同様な構成であ
る。しかし、図7および図8に示す第2の実施形態、第
10図または図12に示す第3または第4の実施形態と
同様な構成であってもよい。
【0110】すなわち、第1の誘導コイルIC1は軸方
向の長さがL1で、第2の誘導コイルIC2の同様な長
さがL2である。そして、L1>L2の関係になってい
る。第1および第2の誘導コイルIC1、IC2に対す
る高周波電力の供給は、高周波電源から第1および第2
のフィルタ手段により交互に切り換えながら行なわれ
る。その際に、第1の誘導コイルIC1に対する高周波
電力の供給時間をT1とし、第2の誘導コイルIC2に
対する供給時間をT2とすると、T1>T2で、その比
率は、L1:L2のほぼ比例している。これにより、加
熱ローラHRの軸方向のほぼ全長領域Cが均一な温度に
加熱される。第1および第2の誘導コイルIC1、IC
2に対する高周波電力の交互に切り換えながらの供給
は、たとえば低周波のPWM制御により行なう。
【0111】次に、第1の誘導コイルIC1のみに高周
波電力を供給すれば、加熱ローラHRの領域Aのみを局
部的に加熱することができる。
【0112】図14は、本発明の誘導加熱ローラ装置の
第6の実施形態における要部を分解的に示すとともに、
加熱ローラの軸方向の温度分布を示す概念図である。図
において、図1と同一部分については同一符号を付して
説明は省略する。
【0113】本実施形態において、誘導コイル加熱装置
は、4つの誘導コイルIC1、IC2、IC3、IC4
を加熱ローラHRの軸方向に分散して配設している。そ
して、隣接する誘導コイルは、その巻き方向が互いに逆
になっている。なお、図示を省略しているが、各誘導コ
イルIC1、IC2、IC3、IC4は、フィルタ手段
により周波数可変高周波電源の出力周波数を変化させて
切り換えるように構成されている。
【0114】また、加熱ローラHRの隣接関係にある一
対の誘導コイルの間に対向する部位には、複数のサーミ
スタS1、S2、S3が加熱ローラHRの周面に対して
摺接関係に配設されている。そして、各サーミスタS
1、S2、S3は、加熱ローラHRの摺接部位の温度を
図示しない保護回路に制御入力するように構成されてい
る。
【0115】次に、回路動作を説明すると、隣接する一
対の誘導コイルたとえばIC1とIC2とに高周波電力
が供給されていると、各誘導コイルIC1、IC2によ
ってそれぞれ発生する磁界の向きが互いに逆になる。そ
の結果、各誘導コイルIC1、IC2の間における磁界
強度が相殺されて加熱ローラ小さくなる。このため、加
熱ローラHRのサーミスタS1を配設した位置の温度が
低くなり、サーミスタS1がその温度を検出する。サー
ミスタS1の検出温度は、図示しない保護回路に制御入
力するので、加熱領域切り換え未了または切り換え異常
に対する保護動作を行なうことができる。
【0116】図15は、本発明の第6の実施形態に対す
る比較例における要部を分解的に示すとともに、加熱ロ
ーラの軸方向の温度分布を示す概念図である。図におい
て、図16と同一部分については同一符号を付して説明
は省略する。この比較例は、各誘導コイルIC1、IC
2、IC3、IC4の巻き方向が同一方向になってい
る。そして、たとえば誘導コイルIC1、IC3を周波
数f2で付勢し、IC2、IC4を周波数f1で付勢す
る場合に、各誘導コイルが個別に加熱される正常時に
は、加熱ローラの温度はグラフの上部に示すような分布
になるが、加熱領域切り換え未了または切り換え異常の
場合には、温度がほぼ一定になってしまい、検出が困難
になる。
【0117】図16は、本発明の定着装置の一実施形態
を示す縦断面図である。図において、21は誘導加熱ロ
ーラ装置、22は加圧ローラ、23は記録媒体、24は
トナー、25は架台、ICは誘導コイルである。
【0118】誘導加熱ローラ装置21は、図1ないし図
5に示す誘導加熱ローラ装置の第1の実施形態を用いて
いる。
【0119】加圧ローラ22は、誘導加熱ローラ装置2
1の加熱ローラHRと圧接関係を有して配設されてお
り、両者の間に記録媒体23を狭圧しながら搬送する。
【0120】記録媒体23は、その表面にトナー24が
付着することにより、画像が形成される。
【0121】架台25は、以上の各構成要素(記録媒体
23を除く。)を所定の位置関係に装架している。
【0122】そうして、定着装置は、トナー24が付着
して画像を形成している記録媒体23が誘導加熱ローラ
装置21の加熱ローラHRと加圧ローラ22との間に挿
入されて搬送されるとともに、加熱ローラHRの熱を受
けてトナー24が加熱されて溶融し、熱定着が行われ
る。
【0123】図17は、本発明の画像形成装置の一実施
形態としての複写機の概念的断面図である。図におい
て、31は読取装置、32は画像形成手段、33は定着
装置、34は画像形成装置ケースである。
【0124】読取装置31は、原紙を光学的に読み取っ
て画像信号を形成する。
【0125】画像形成手段32は、画像信号に基づいて
感光ドラム32a上に静電潜像を形成し、この静電潜像
にトナーを付着させて反転画像を形成し、これを紙など
の記録媒体に転写して画像を形成する。
【0126】定着装置33は、図16に示した構造を有
し、記録媒体に付着したトナーを加熱溶融して熱定着す
る。
【0127】画像形成装置ケース34は、以上の各装置
および手段31ないし33を収納するとともに、搬送装
置、電源装置および制御装置などを備えている。
【0128】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、誘導コイルに
磁気結合する加熱ローラと、加熱ローラの軸方向に分散
して配設された複数の誘導コイルと、複数の誘導コイル
に高周波電力を供給する周波数可変高周波電源と、周波
数に選択的に応動して誘導コイルへ供給する高周波電力
を制御するフィルタ手段とを具備していることにより、
加熱ローラの軸方向の温度分布を可変にするとともに、
高周波電力を制御する部分がフィルタ手段により構成さ
れているので、負荷側の構成に影響を受けないで安定し
た制御を行なう誘導加熱ローラ装置を提供することがで
きる。
【0129】請求項2の発明によれば、誘導コイルに磁
気結合する加熱ローラと、加熱ローラの軸方向に分散し
て配設された複数の誘導コイルと、複数の誘導コイルに
高周波電力を供給する高周波電源と、誘導コイルを選択
的に切り換えるスイッチ手段と、誘導コイルを切り換え
る際に高周波電源の高周波出力を一時的に停止する制御
手段とを具備していることにより、加熱ローラの軸方向
の温度分布を可変にするとともに、誘導コイル切り換え
の信頼性が高く、しかも、比較的安価に構成でき、か
つ、スイッチ手段を操作して誘導コイルを切り換える際
に、制御手段の作用により高周波電圧がスイッチ手段に
印加されないので、スイッチ手段の切り換え容量を小さ
くすることができて、スイッチ手段の寿命が長くなる誘
導加熱ローラ装置を提供することができる。
【0130】請求項3の発明によれば、誘導コイルに磁
気結合する加熱ローラと、加熱ローラの軸方向に分散し
て配設された複数の誘導コイル、誘導コイルを共振回路
要素として含み、共振周波数およびQの大きさが異なる
ように構成された複数の共振回路と、複数の誘導コイル
に高周波電力を供給する周波数可変高周波電源とを具備
していることにより、加熱ローラの軸方向の温度分布を
可変にするとともに、複数の共振回路の共振周波数およ
びQの大きさが異なっているため、加熱ローラの選択的
な領域を多様に加熱する誘導加熱装置を提供することが
できる。
【0131】請求項4の発明によれば、複数の誘導コイ
ルは、巻き方向が相違した状態で隣接していることによ
り、所望の切り換えが適切に行なわれているか確認しや
すい誘導加熱装置を提供することができる。
【0132】請求項5の発明によれば、加圧ローラを備
えた定着装置本体と、請求項1ないし4のいずれか一記
載の誘導加熱ローラ装置とを具備していることにより、
請求項1ないし4の効果を有する定着装置を提供するこ
とができる。
【0133】請求項6の発明によれば、画像形成装置本
体と、請求項5記載の定着装置とを具備していることに
より、請求項1ないし4の効果を有する画像形成装置を
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の誘導加熱ローラ装置の第1の実施形態
を示す装置全体の概要を示す回路ブロック図
【図2】同じく誘導コイルおよび加熱ローラの一部切欠
中央断面正面
【図3】同じく誘導コイルおよび加熱ローラの横断面図
【図4】同じく回路図
【図5】同じく第1および第2のフィルタ手段のフィル
タ特性を示すグラフ
【図6】本発明の誘導加熱ローラ装置の第1の実施形態
における第1のフィルタ手段の構成例を示す回路図
【図7】本発明の誘導加熱ローラ装置の第2の実施形態
を示す要部の回路図
【図8】同じく誘導コイルの斜視図
【図9】同じく2つの共振回路の共振特性を示すグラフ
【図10】本発明の誘導加熱ローラ装置の第3の実施形
態における全体を概念的に示す回路ブロック図
【図11】同じく誘導コイルの切り換え制御信号波形図
【図12】本発明の誘導加熱ローラ装置の第4の実施形
態の要部を概念的に示す回路ブロック図
【図13】本発明の誘導加熱ローラ装置の第5の実施形
態を示す要部説明図
【図14】本発明の誘導加熱ローラ装置の第6の実施形
態における要部を分解的に示すとともに、加熱ローラの
軸方向の温度分布を示す概念図
【図15】本発明の第6の実施形態に対する比較例にお
ける要部を分解的に示すとともに、加熱ローラの軸方向
の温度分布を示す概念図
【図16】本発明の定着装置の一実施形態を示す縦断面
【図17】本発明の画像形成装置の一実施形態としての
複写機の概念的断面図
【符号の説明】
AS…低周波電源、F1…第1のフィルタ手段、F2…
第2のフィルタ手段、HFS…周波数可変高周波電源、
HR…加熱ローラ、IC1…第1の誘導コイル、IC2
…第2の誘導コイル、OSS…外部信号源、RDC…直
流電源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 貴章 愛媛県今治市旭町5丁目2番地の1ハリソ ン東芝ライティング株式会社内 (72)発明者 鈴木 俊也 愛媛県今治市旭町5丁目2番地の1ハリソ ン東芝ライティング株式会社内 Fターム(参考) 2H033 AA20 AA32 BA25 BA27 BA32 BB03 BB05 BB13 BB14 BB21 BE06 CA02 CA07 3K059 AA08 AB19 AD05 AD14 AD17 AD30 AD35 CD75 CD79

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】後記誘導コイルに磁気結合して誘導電流に
    より発熱する加熱ローラと;加熱ローラの軸方向に分散
    して配設された複数の誘導コイルと;複数の誘導コイル
    に高周波電力を供給する周波数可変高周波電源と;周波
    数可変高周波電源および誘導コイルの間に介在するとと
    もに、周波数に選択的に応動して通過する高周波電力を
    制御するフィルタ手段と;を具備していることを特徴と
    する誘導加熱ローラ装置。
  2. 【請求項2】後記誘導コイルに磁気結合して誘導電流に
    より発熱する加熱ローラと;加熱ローラの軸方向に分散
    して配設された複数の誘導コイルと;複数の誘導コイル
    に高周波電力を供給する高周波電源と;高周波電源およ
    び誘導コイルの間に介在するとともに、誘導コイルを選
    択的に切り換えるスイッチ手段と;誘導コイルを切り換
    える際に高周波電源の高周波出力を一時的に停止する制
    御手段と;を具備していることを特徴とする誘導加熱ロ
    ーラ装置。
  3. 【請求項3】後記誘導コイルに磁気結合して誘導電流に
    より発熱する加熱ローラと;加熱ローラの軸方向に分散
    して配設された複数の誘導コイルと;誘導コイルを共振
    回路要素として含み、共振周波数およびQの大きさが異
    なるように構成された複数の共振回路と;複数の誘導コ
    イルに高周波電力を供給する周波数可変高周波電源と;
    を具備していることを特徴とする誘導加熱ローラ装置。
  4. 【請求項4】複数の誘導コイルは、巻き方向が相違した
    状態で隣接していることを特徴とする請求項1ないし3
    記載の誘導加熱ローラ装置。
  5. 【請求項5】加圧ローラを備えた定着装置本体と;定着
    装置本体の加圧ローラに加熱ローラを圧接関係に対設し
    て、両ローラ間にトナー画像が形成された記録媒体を挟
    んで搬送しながらトナー画像を定着するように配設され
    た請求項1ないし4のいずれか一記載の誘導加熱ローラ
    装置と;を具備していることを特徴とする定着装置。
  6. 【請求項6】記録媒体にトナー画像を形成する画像形成
    手段を備えた画像形成装置本体と;画像形成装置本体に
    配設されて記録媒体のトナー画像を定着する請求項5記
    載の定着装置と;を具備していることを特徴とする画像
    形成装置。
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