JP3324351B2 - 誘導加熱定着装置 - Google Patents
誘導加熱定着装置Info
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Description
機、プリンタおよびファクシミリなどに用いられる定着
装置に関し、さらに詳しくは、誘導加熱を利用してトナ
ー像を記録媒体に定着する定着装置に関する。
である記録紙ないし転写材などのシート上に転写された
トナー像をシートに定着させる定着装置が設けられてい
る。この定着装置は、例えば、シート上のトナーを熱溶
融させる定着ローラと、当該定着ローラに圧接してシー
トを挟持する加圧ローラとを有している。定着ローラは
円筒状に形成され、この定着ローラの中心軸上には、発
熱体が保持手段により保持されている。発熱体は、例え
ば、ハロゲンランプなどにより構成され、所定の電圧が
印加されることにより発熱するものである。この発熱体
は定着ローラの中心軸に位置しているため、発熱体から
発せられた熱は定着ローラ内壁に均一に輻射され、定着
ローラの外壁の温度分布は円周方向において均一とな
る。定着ローラの外壁は、その温度が定着に適した温度
(例えば、150〜200℃)になるまで加熱される。
この状態で定着ローラと加圧ローラは摺接しながら互い
に逆方向へ回転し、トナーが付着したシートを挟持す
る。定着ローラと加圧ローラとの摺接部(以下、ニップ
部という)において、シート上のトナーは定着ローラの
熱により溶解し、両ローラから作用する圧力によりシー
トに定着される。トナーが定着した後、定着ローラおよ
び加圧ローラの回転に伴い、シートは、排紙ローラによ
って搬送され、排紙トレイ上に排出される。
を備えた上記定着装置においては、電源を投入した後、
定着ローラの温度が定着に適した所定温度に達するまで
には比較的長時間を要していた。その間、使用者は複写
機を使用することができず、長時間の待機を強いられる
という問題があった。その一方、待機時間の短縮を図っ
てユーザの操作性を向上すべく定着ローラの熱容量を増
大させた場合には、定着装置における消費電力が増大
し、省エネルギ化に反するという問題が生じていた。
るためには、定着装置の省エネルギ化(低消費電力化)
と、ユーザの操作性向上(クイックプリント)との両立
を図ることが一層注目され重視されてきている。これに
伴い、従来から行われてきたトナーの定着温度、定着ロ
ーラの熱容量の低減だけでなく、電気−熱変換効率の向
上を図ることが必要となってきた。
熱方式の定着装置が提案されている(特開昭59−33
788号公報)。この誘導加熱定着装置は、図18
(A)(B)に示すように、金属導体からなる定着ロー
ラ1の内部に、螺旋状に巻かれたコイル2が同心状に配
置されている。そして、定着ローラ1の内面に近接した
前記コイル2に高周波電流を流し、これによって生じた
高周波磁界で定着ローラ1に誘導渦電流を発生させ、定
着ローラ自体の表皮抵抗によって定着ローラ1そのもの
をジュール発熱させるようになっている。
して次ぎのような利点がある。まず第1に、ハロゲンラ
ンプの近赤外加熱のような間接加熱よりも、速く昇温
し、定着ローラ以外の部分の発熱や伝熱が少ない。ま
た、ハロゲンランプの光漏れに相当するロスがない。第
2に、定着ローラ表面に固体抵抗発熱体を持つ表面加熱
よりも、電磁誘導特有の表皮効果があるために発熱効率
が良く、また摺動接点がないため定着装置の信頼性も長
期にわたって高い。
み、また、家電用高周波電源におけるインバータ回路ス
イッチング素子などの普及・低価格化などによって、上
記特長を持つ誘導加熱定着装置の実現が可能となりつつ
ある。
いて定着ローラの回転軸方向(長手方向)に沿って均一
な定着性を実現するためには、定着ローラの回転軸方向
に沿う温度分布を略均一にすることが必要であるが、定
着ローラの両端部は放熱による影響を受けることから、
中央部に比べて温度が低くなってしまう。このため、定
着ローラの両端部の発熱量を中央部に比べて高くするの
が一般的である。
報)に示される誘導加熱定着装置にあっても、ローラ両
端部の放熱による温度低下を考慮しており、図19
(A)〜(C)に示すように、ローラ両端部のコイル2
の巻き方を中央部よりも「密」にして、ローラ両端部の
発熱量を中央部よりも増やし、定着ローラ1の回転軸方
向に沿う温度分布を略均一にしようとしている。
の巻線密度が長手方向に沿って途中で変化するために、
コイル2の量産性がよくなく、コイル2の価格の低減を
図ることが難しいという問題がある。
に、コイル2の巻き方向が定着ローラ1の周方向と同じ
であり、発生する磁束と定着ローラ1とが平行であるの
で、両端部からの磁束の漏れが多くなり、発熱効率が悪
いという問題がある。
するためになされたものであり、その目的は、コイルの
巻線密度を変化させることなく発熱量の分布を調整して
ローラまたは金属板の長手方向に沿う温度分布を略均一
にすることができ、また、コイルの量産性も良い誘導加
熱定着装置を提供することにある。
の、請求項1に記載の本発明の誘導加熱定着装置は、被
加熱金属体である金属製中空ローラまたは金属製加熱板
と、前記被加熱金属体の長手方向に沿って、該被加熱金
属体との距離が変化するように、配置された複数個のコ
アと、前記コア毎に巻回された複数のコイルと、を有す
る誘導加熱定着装置である。
ば、磁気結合が強くなるので発熱量が大きくなり、距離
を大きくすれば、磁気結合が弱くなるので発熱量が小さ
くなる。したがって、コイルの巻線密度を変化させなく
とも、被加熱金属体の長手方向に沿って、該被加熱金属
体との距離が変化するように、コアを配置することによ
り、発熱量の分布を、所望に応じて、被加熱金属体の長
手方向に沿って調整することができ、コイルの量産性も
優れたものとなる。
熱による影響を受け易く、中央部に比べて温度が低くな
ってしまうことから、請求項2に記載のように、被加熱
金属体の長手方向端部における被加熱金属体とコアとの
間の距離は、被加熱金属体の長手方向中央部における被
加熱金属体とコアとの間の距離よりも小さくするのがよ
い。
して、被加熱金属体の長手方向に沿う温度分布を略均一
にでき、もって、被加熱金属体の長手方向に沿って均一
な定着性を実現することが可能となる。
定着装置は、被加熱金属体である金属製中空ローラまた
は金属製加熱板と、前記被加熱金属体の長手方向に並ん
で配設された、それぞれ透磁率が異なる複数個のコア
と、前記コア毎に巻回された複数のコイルと、を有する
誘導加熱定着装置である。
きくなるので、コアの透磁率を大きくすれば、被加熱金
属体を錯交する磁束が増えて発熱量が大きくなり、コア
の透磁率を小さくすれば、被加熱金属体を錯交する磁束
が減って発熱量が小さくなる。したがって、コイルの巻
線密度を変化させなくとも、それぞれ透磁率が異なる複
数個のコアを被加熱金属体の長手方向に並んで配設する
ことにより、発熱量の分布を、所望に応じて、被加熱金
属体の長手方向に沿って調整することができ、コイルの
量産性も優れたものとなる。
熱による影響を受け易く、中央部に比べて温度が低くな
ってしまうことから、請求項4に記載のように、複数個
のコアのうち、被加熱金属体の長手方向端部に配置され
たコアの透磁率を、該コアより中央部に配置されたコア
の透磁率よりも大きくするのがよい。
して、被加熱金属体の長手方向に沿う温度分布を略均一
にでき、もって、被加熱金属体の長手方向に沿って均一
な定着性を実現することが可能となる。
に基づいて説明する。
形態である誘導加熱定着装置を示す断面図、図2は、図
1に示される定着ローラおよび加圧ローラを示す斜視図
である。
まれた誘導加熱定着装置は、矢印a方向に回転駆動可能
に設けられたヒートローラつまり定着ローラ10と、当
該定着ローラ10に圧接して設けられ定着ローラ10の
回転に伴って従動回転する加圧ローラ11とを有する。
定着ローラ10は、導電体の中空パイプであり、その内
部には、当該定着ローラ10に誘導電流(渦電流)を発
生させるための複数個のコイル・アセンブリ12が配設
されている。各コイル・アセンブリ12は、ホルダ24
に保持されて、ホルダユニット13を構成している。誘
導電流により発熱するのは定着ローラ10自身であり、
この定着ローラ10が被加熱金属体に相当している。
部が形成され、図示しない定着ユニットフレームに回転
自在に取り付けられている。さらに、定着ローラ10
は、その片端に図示しない駆動ギアが固定され、この駆
動ギアに接続されたモータなどの図示しない駆動源によ
って回転駆動される。また、ホルダユニット13は、定
着ローラ10の内周面との間に所定寸法のギャップを保
って、定着ローラ10の内部に収納されている。このホ
ルダユニット13は、定着ユニットフレームに固定さ
れ、非回転となっている。
担持体つまりシート14は、図1中矢印bで示すように
左方向から搬送され、定着ローラ10と加圧ローラ11
との間のニップ部に向けて送り込まれる。シート14
は、後述する原理により熱せられた定着ローラ10の熱
と、両ローラ10、11から作用する圧力とが加えられ
ながら、ニップ部を搬送される。これにより、未定着ト
ナーが定着されて、シート14上には定着トナー像が形
成される。ニップ部を通過したシート14は、定着ロー
ラ10の曲率によって当該定着ローラ10から自然に分
離し、あるいは図1に示すように、先端部が定着ローラ
10の表面に摺接するように設けられた分離爪15ない
し分離ガイドによって定着ローラ10から強制的に分離
され、図1中右方向に搬送される。このシート14は、
図示しない排紙ローラによって搬送されて、排紙トレイ
上に排出される。
ラ10の温度を検出する温度センサ16が設けられてい
る。この温度センサ16は、定着ローラ10を隔ててコ
イル22の側面に向かい合うように、定着ローラ10の
表面に圧接している。温度センサ16は、例えば、サー
ミスタより構成される。このサーミスタ16で定着ロー
ラ10の温度を検出しつつ、定着ローラ10の温度が最
適温度となるように、コイル22への通電が制御され
る。
常上昇時の安全機構として、サーモスタット17が設け
られている。このサーモスタット17は、定着ローラ1
0の表面に圧接しており、予め設定された温度になると
接点を開放してコイル22への通電を切断する。これに
より、定着ローラ10が所定温度以上の高温となること
を防止している。
管、ニッケル、炭素鋼管あるいはアルミニウム合金管な
どの導電性部材から形成され、その外周面にフッ素樹脂
をコーティングして、表面に耐熱離型性層が形成されて
いる。定着ローラ10は、導電性磁性部材から形成する
ことがさらに好ましい。加圧ローラ11は、軸芯18の
周囲に、表面離型性耐熱ゴム層であるシリコンゴム層1
9が形成されている。また、スベリ軸受や分離爪15
は、耐熱摺動性エンジニアリング・プラスチックなどか
ら形成されている。
うに、中央部に通孔20aが形成されたロの字型のボビ
ン20を有し、このボビン20の周りに銅線21を一方
向に複数回巻いてコイル22を形成してある。ボビン2
0の通孔20aには、コイル22の銅線21と直交する
ようにコア23が挿入されている。ボビン20は、例え
ば、セラミックや耐熱絶縁性エンジニアリング・プラス
チックで形成すればよく、また、コイル22としては表
面に融着層と絶縁層を持つ単一またはリッツ銅線を用い
ることが好ましい。コア23は、例えば、フェライトコ
アまたは積層コアからなる。
コア23を示す透視図である。コイル・アセンブリ12
は、定着ローラ10の長手方向である回転軸方向に対し
直交する方向へ磁束が発生するように、ボビン20に巻
回された銅線21が定着ローラ10の回転軸に平行な平
面に沿うように、すなわち、コア23が回転軸と直交す
る向きに配設されている。
よび図5に示すように、複数(図示例では4個)のコイ
ル・アセンブリ12が、コア23がシート14の搬送方
向と平行でコイル22が加圧ローラ11と対向するよう
にホルダ24を用いて定着ローラ10の軸方向へ並んで
配設されている。このホルダ24は耐熱絶縁性エンジニ
アリング・プラスチックから形成され、図5に示すよう
に、円柱の周囲に上下左右に突き抜ける穴を複数個開け
た形状をしており、両端部には定着ユニットフレームに
固定するための突起部25が設けられている。コイル・
アセンブリ12は、例えばホルダ24に設けられた左右
の穴にボビン20を挿入し、その後上下の穴にコア23
を挿入することによってホルダ24に組み込まれる。複
数のコイル22はホルダ24内で直列に接続されてお
り、ホルダ24の両端にはこれらのコイル22ヘ電流を
流すためのリード線26が引き出されている。ホルダユ
ニット13は、定着ローラ10の内壁との間にギャップ
が形成されるように、定着ローラ10の内径よりも若干
小さい外径を有している。
置における定着ローラ10の加熱原理を説明する説明図
である。コイル22に高周波(数kHz〜数十kHz)
の電流が流されると、「アンペアの右ネジの法則」に従
って、図示するように、コア23から定着ローラ10の
長手軸方向に対し直交する磁束が発生する。この磁束も
また高周波磁束である。
は、定着ローラ10に沿って曲り、導電体の比透磁率に
依存した比率で定着ローラ10の円周面内を通る磁束と
なる。定着ローラ10の周面に集中した磁束は、コイル
22に対向する部分で密度が最大となる。
ラ10には「レンツの法則」に従って、前記磁束を妨げ
る前記磁束と逆方向の磁束を生じるような渦状の誘導電
流が壁面内部で発生する。この誘導電流は、定着ローラ
10の表皮抵抗によりジュール熱に変換されるので、定
着ローラ10が発熱する。
で円周面内の磁束密度が極大になり、逆に、Q、S点で
極小になる。よって、誘導電流密度も同様の傾向になる
ので、定着ローラ10の発熱は、円周面内において均一
ではなく、2点鎖線で囲まれる部分が局所的に発熱す
る。この局所的に発熱する部分は、図1において示せ
ば、定着ローラ10の上部領域と下部領域に相当する。
したがって、ニップ部と一方の発熱箇所(領域)とは、
少なくとも一部で重複している。また、他方の発熱箇所
(領域)には、サーミスタ16が接触しており、サーモ
スタット17も接触または近接するように配置される。
なお、サーミスタ16の取り付け箇所は、定着ローラ1
0の上部か下部のどちらかにすれば良いが、図示する実
施の形態では、上部の外側に取り付けている。また、サ
ーミスタ16が小型であれば、定着ローラ10上部の内
側または下部の内側に取り付けても良い。
(B)に示すように、各コイル・アセンブリ12のコア
23を定着ローラ10に対して直交する向きに配置し、
コイル22が定着ローラ10の回転軸と直交する軸を中
心に巻回した状態となるように配置したので、発生する
磁束の方向は定着ローラ10に対して直交する方向とな
り、定着ローラ10とコア23とにより閉磁路が作られ
ている。このため、定着ローラ10の両端部における磁
束の漏れが無く、または小さく、発熱効率が高効率とな
る。
を流し定着ローラ10の温度を制御する回路のブロック
図である。
ために周波数の高い電流を流す必要があることから、商
用電源の交流を一旦整流平滑し、高周波にインバートす
る手段が採られている。
交流を整流回路36によって整流し、インバータ回路3
7で高周波に変換し発生させる。商用電源35と回路と
の間には暴走時の安全保護のためにサーモスタット17
が入っている。誘導加熱コイル22への電流は、定着ロ
ーラ10の表面に圧接されたサーモスタット17を介し
て供給され、定着ローラ10の表面温度が予め設定され
ている異常温度に達すると、サーモスタット17によっ
て電流路が切断されるようになっている。制御回路38
は、マイクロプロセッサやメモリなどから構成され、サ
ーミスタ16の電位に基づいて定着ローラ10の温度を
監視しながら、温度制御を行う。制御回路38は、イン
バータ回路37内のドライブ回路40へオン/オフ信号
を出力し、温度制御を行う。インバータ回路37は、整
流回路36からの直流電流を高周波電流に周波数変換し
て、コイル22に供給する。
発せられる制御信号がオンになると、まずドライブ回路
40がスイッチング素子41をオンし、誘導加熱コイル
22と共振用コンデンサ44のLC共振回路に電圧をか
ける。これによって、誘導加熱コイル22に電流が流れ
る。スイッチオン時間はタイマ回路47により決めら
れ、タイマ回路47は、基準電圧46によるCR充放電
特性で決められる一定時間だけ、スイッチング素子41
をオンにして安定した加熱出力を得る。タイムアップす
るとスイッチング素子41をオフするようにドライブ回
路40に信号を送る。スイッチング素子41がオフされ
ると、誘導加熱コイル22と共振用コンデンサ44との
間で共振電流が流れる。そして、電圧検出回路43は、
共振によりスイッチング素子41の誘導加熱コイル22
側のドレイン電圧が0V付近まで下降したことを検出す
ると、スイッチング素子41を再びオンするようにドラ
イブ回路40に信号を送る。つまり、スイッチオフ時間
は電圧検出回路43により決められる。以下、このスイ
ッチングサイクルを繰り返すことによって高周波の電流
を誘導加熱コイル22へ流す。
47、ドライブ回路40、電圧検出回路43、基準電圧
46に直流電源を供給する簡易な安定化電源である。
は放熱による影響を受けて中央部に比べて温度が低くな
るため、定着ローラ10の両端部の発熱量を中央部に比
べて高くしなければ、定着ローラ10の長手方向の温度
分布が略均一にならず、前記長手方向に沿う均一な定着
性を実現することが難しくなる。
(B)に示すように、定着ローラ10とコア23との間
の距離を変化させることにより、発熱量の分布を定着ロ
ーラ10の長手方向に沿って変化させてあり、定着ロー
ラ10の長手方向端部における定着ローラ10とコア2
3との間の距離を、定着ローラ10の長手方向中央部に
おける前記距離よりも小さくしてある。つまり、4個の
コイル・アセンブリ12のうち外側2つのコイル・アセ
ンブリ12におけるコア23と定着ローラ10内面との
間のエアギャップL1を、内側2つのコイル・アセンブ
リ12におけるエアギャップL2よりも小さくしてあ
る。
小さくすれば、磁気結合が強くなるので発熱量が大きく
なる一方、距離を大きくすれば、磁気結合が弱くなるの
で発熱量が小さくなる。したがって、コイル22の巻線
密度を変化させなくとも、定着ローラ10とコア23と
の間の距離を変化させるだけで、発熱量の分布を、所望
に応じて、定着ローラ10の長手方向に沿って調整する
ことができる。また、均一な巻線密度でコイル22を製
造できるので、コイル22の量産性にも優れ、コイル2
2の価格の低減を図ることができる。
2におけるエアギャップL1を、内側2つのコイル・ア
センブリ12におけるエアギャップL2よりも小さくし
てあるので、定着ローラ10の長手方向に沿う発熱量の
分布は、図9(C)に示す通りとなる。このような発熱
量分布にすれば、定着ローラ10の長手方向端部は放熱
による影響を受け易いものの、定着ローラ10の長手方
向に沿う温度分布を略均一にでき、もって、定着ローラ
10の長手方向に沿って均一な定着性を実現することが
可能となる。
(C)は、それぞれ、実施の形態2における定着ローラ
の横透視図、同図(A)のB−B線に沿う断面図、およ
び、発熱分布図である。
数個のコイル・アセンブリ12を使用する点で、上述し
た実施の形態1と同様であり、発熱量を連続的に変化さ
せた点で、段階的に発熱量を変化させた実施の形態1と
異なる。
図中上下端面を傾斜面とし、エアギャップを、定着ロー
ラ10の中央部から端部に向かうにつれて徐々に小さく
してある。このようにすれば、定着ローラ10の長手方
向に沿う発熱量の分布は、同図(C)に示す通りとな
り、定着ローラ10の長手方向に沿う発熱量は連続的に
変化する。
10に対して直交する方向に磁束が発生するため、定着
ローラ10の両端部における磁束の漏れが小さく、発熱
効率が高効率となる。さらに、定着ローラ10の長手方
向に沿う温度分布を略均一にでき、もって、定着ローラ
10の長手方向に沿って均一な定着性を実現することが
可能となる。
(C)は、それぞれ、実施の形態3における定着ローラ
の横透視図、同図(A)のB−B線に沿う断面図、およ
び、発熱分布図である。
用すると共に発熱量を連続的に変化させる点で、実施の
形態2と同様であり、1個の比較的長尺のコイル・アセ
ンブリ12を使用する点で、4個の比較的短いコイル・
アセンブリ12を使用した実施の形態2と異なる。
1個のコア23の図中上下端面を傾斜面とし、エアギャ
ップを、定着ローラ10の中央部から端部に向かうにつ
れて徐々に小さくしてある。このようにすれば、定着ロ
ーラ10の長手方向に沿う発熱量の分布は、同図(C)
に示す通りとなる。
高効率で、定着ローラ10の長手方向に沿って均一な定
着性を実現することが可能となる。
定着ローラ10に代えて、記録紙に接触しながら移送さ
れる金属などの導電性材料からなる定着ベルトを使用す
るものがある。定着ベルトに対向して配置した誘導加熱
コイルにより、定着ベルト自体をジュール発熱させるよ
うになっており、当該定着ベルトが金属製加熱板に相当
する。
置は、図12(A)(B)に示すように、各コイル・ア
センブリ34のコア33を定着ベルト30に対して直交
する向きに配置し、コイル32が定着ベルト30と直交
する軸を中心に巻回した状態となるように配置してあ
る。したがって、実施の形態1〜3と同様に、発生する
磁束の方向は定着ベルト30に対して直交する方向とな
り、定着ベルト30とコア33とにより閉磁路が作られ
ている。このため、定着ベルト30の長手方向(幅方
向)の両端部における磁束の漏れが無く、または小さ
く、発熱効率が高効率となる。
実施の形態4における要部を示す横透視図、同図(A)
のB−B線に沿う断面図、および、発熱分布図である。
えて定着ベルト30を使用する点を除き、実施の形態1
と同様である。
イル・アセンブリ34におけるエアギャップL1を、内
側2つのコイル・アセンブリ34におけるエアギャップ
L2よりも小さくしてある。このようにすれば、定着ベ
ルト30の幅方向に沿う発熱量の分布は、同図(C)に
示す通りとなる。
30に対して直交する方向に磁束が発生するため、定着
ベルト30の幅方向両端部における磁束の漏れが小さ
く、発熱効率が高効率となる。さらに、定着ベルト30
の幅方向に沿う温度分布を略均一にでき、もって、定着
ベルト30の幅方向に沿って均一な定着性を実現するこ
とが可能となる。
(C)は、それぞれ、実施の形態5における要部を示す
横透視図、同図(A)のB−B線に沿う断面図、およ
び、発熱分布図である。
えて定着ベルト30を使用する点を除き、実施の形態2
と同様である。
図中下端面を傾斜面とし、エアギャップを、定着ベルト
30の中央部から幅方向に向かうにつれて徐々に小さく
してある。このようにすれば、定着ベルト30の幅方向
に沿う発熱量の分布は、同図(C)に示す通りとなり、
定着ベルト30の幅方向に沿う発熱量は連続的に変化す
る。
高効率で、定着ベルト30の幅方向に沿って均一な定着
性を実現することが可能となる。
(C)は、それぞれ、実施の形態6における要部を示す
横透視図、同図(A)のB−B線に沿う断面図、およ
び、発熱分布図である。
えて定着ベルト30を使用する点を除き、実施の形態3
と同様である。
1個のコア33の図中下端面を傾斜面とし、エアギャッ
プを、定着ベルト30の中央部から幅方向に向かうにつ
れて徐々に小さくしてある。このようにすれば、定着ベ
ルト30の幅方向に沿う発熱量の分布は、同図(C)に
示す通りとなる。
高効率で、定着ベルト30の幅方向に沿って均一な定着
性を実現することが可能となる。
(C)は、それぞれ、実施の形態7における要部を示す
横透視図、同図(A)のB−B線に沿う断面図、およ
び、発熱分布図である。
イル・アセンブリ34を使用しているが、図16(A)
に示すように、エアギャップが定着ベルト30の中央部
から幅方向に向かうにつれて徐々に小さくなるように、
各コイル・アセンブリ34を定着ベルト30に対して傾
斜させて配置してある。このようにすれば、定着ベルト
30の幅方向に沿う発熱量の分布は、同図(C)に示す
通りとなり、定着ベルト30の幅方向に沿う発熱量は連
続的に変化する。
高効率で、定着ベルト30の幅方向に沿って均一な定着
性を実現することが可能となる。
(C)は、それぞれ、実施の形態8における定着ローラ
の横透視図、同図(A)のB−B線に沿う断面図、およ
び、発熱分布図である。
変えることにより、発熱量の分布を定着ローラ10の長
手方向に沿って変化させたものであり、複数個のコア2
3のうち、定着ローラ10の長手方向端部に配置された
コア23の透磁率を、該コア23より中央部に配置され
たコア23の透磁率よりも大きくしてある。図示例では
4個のコイル・アセンブリ12が平行に並べられてお
り、個々のコイル・アセンブリ12におけるコア23、
コイル22の形状、および巻き方はすべて同じにされ、
全てのコイル22には同じ電流が流れるように結線され
ている。4個のコイル・アセンブリ12のうち外側2つ
のコイル・アセンブリ12におけるコア23の透磁率
を、内側2つのコイル・アセンブリ12におけるコア2
3の透磁率よりも大きくしてある。
ほど大きくなるので、コア23の透磁率を大きくすれ
ば、定着ローラ10を錯交する磁束が増えて発熱量が大
きくなる一方、コア23の透磁率を小さくすれば、定着
ローラ10を錯交する磁束が減って発熱量が小さくな
る。したがって、コイルの巻線密度を変化させなくと
も、定着ローラ10の長手方向に沿って配置する個々の
コア23の透磁率を変えるだけで、発熱量の分布を、所
望に応じて、定着ローラ10の長手方向に沿って調整す
ることができる。また、均一な巻線密度でコイル22を
製造できるので、コイル22の量産性も優れたものとな
る。
2におけるコアの透磁率を、内側2つのコイル・アセン
ブリ12におけるコアの透磁率よりも大きくしてあるの
で、定着ローラ10の長手方向に沿う発熱量の分布は、
図17(C)に示す通りとなる。このような発熱量分布
にすれば、定着ローラ10の長手方向端部は放熱による
影響を受け易いものの、定着ローラ10の長手方向に沿
う温度分布を略均一にでき、もって、定着ローラ10の
長手方向に沿って均一な定着性を実現することが可能と
なる。
れるが、フェライトにも、Znフェライトを初め、Mn
−Znフェライト、Ni−Znフェライト、Mn−Mg
フェライトなどがある。これらの自発磁化の強さは、4
00〜500G(0.5〜0.6Wb/m2)であり、
各々のフェライトの特性、即ち、自発磁化の強さ(透磁
率の違い)によって、定着ローラ10の長手方向に沿っ
てコアを使い分ければよい。
を変えることにより、定着ベルト30の幅方向に沿って
発熱量の分布を変化させることもできる。また、被加熱
金属体(定着ローラ10または定着ベルト30)とコア
23,33との間の距離を変化させ、さらにコア23,
33の透磁率をも変えて、発熱量の分布を被加熱金属体
10,30の長手方向に沿って変化させてもよい。
導加熱定着装置によれば、被加熱金属体の長手方向に沿
って、該被加熱金属体との距離が変化するように、複数
個のコアを配置するという簡単な構造で、被加熱金属体
の長手方向に沿う発熱量の分布を任意に設定することが
可能となる。また、均一な巻線密度でコイルを製造でき
るので、コイルの量産性も優れたものとなる。
よれば、放熱による影響を考慮して、被加熱金属体の長
手方向に沿う温度分布を略均一にでき、もって、被加熱
金属体の長手方向に沿って均一な定着性を実現すること
が可能となる。
よれば、それぞれ透磁率が異なる複数個のコアを被加熱
金属体の長手方向に並んで配設するという簡単な構造
で、被加熱金属体の長手方向に沿う発熱量の分布を任意
に設定することが可能となる。また、均一な巻線密度で
コイルを製造できるので、コイルの量産性も優れたもの
となる。
よれば、放熱による影響を考慮して、被加熱金属体の長
手方向に沿う温度分布を略均一にでき、もって、被加熱
金属体の長手方向に沿って均一な定着性を実現すること
が可能となる。
面図である。
定着ローラおよび加圧ローラを示す斜視図である。
コイル・アセンブリを示す斜視図である。
ある。
に保持されたホルダユニットを示す斜視図である。
ローラの加熱原理を説明する説明図である。
置で発生する磁束の方向を示す横透視図、同図(B)
は、同図(A)のB−B線に沿う断面図である。
ラの温度を制御する回路のブロック図である。
の形態1における定着ローラの横透視図、同図(A)の
B−B線に沿う断面図、および、発熱分布図である。
施の形態2における定着ローラの横透視図、同図(A)
のB−B線に沿う断面図、および、発熱分布図である。
施の形態3における定着ローラの横透視図、同図(A)
のB−B線に沿う断面図、および、発熱分布図である。
加熱定着装置で発生する磁束の方向を示す横透視図、同
図(B)は、同図(A)のB−B線に沿う断面図であ
る。
施の形態4における要部を示す横透視図、同図(A)の
B−B線に沿う断面図、および、発熱分布図である。
施の形態5における要部を示す横透視図、同図(A)の
B−B線に沿う断面図、および、発熱分布図である。
施の形態6における要部を示す横透視図、同図(A)の
B−B線に沿う断面図、および、発熱分布図である。
施の形態7における要部を示す横透視図、同図(A)の
B−B線に沿う断面図、および、発熱分布図である。
施の形態8における要部を示す横透視図、同図(A)の
B−B線に沿う断面図、および、発熱分布図である。
発生する磁束の方向を示す横透視図、同図(B)は、同
図(A)のB−B線に沿う断面図である。
来の誘導加熱定着装置における定着ローラの横透視図、
同図(A)のB−B線に沿う断面図、および、発熱分布
図である。
体)) 11…加圧ローラ 12,34…コイル・アセンブリ 14…シート(記録媒体) 22,32…コイル 23,33…コア 30…定着ベルト(金属製加熱板(被加熱金属体))
Claims (4)
- 【請求項1】 被加熱金属体である金属製中空ローラま
たは金属製加熱板と、 前記被加熱金属体の長手方向に沿って、該被加熱金属体
との距離が変化するように、配置された複数個のコア
と、 前記コア毎に巻回された複数のコイルと、を有する誘導
加熱定着装置。 - 【請求項2】 前記被加熱金属体の長手方向端部におけ
る前記被加熱金属体と前記コアとの間の距離を、前記被
加熱金属体の長手方向中央部における前記被加熱金属体
と前記コアとの間の距離よりも小さくしたことを特徴と
する請求項1に記載の誘導加熱定着装置。 - 【請求項3】 被加熱金属体である金属製中空ローラま
たは金属製加熱板と、 前記被加熱金属体の長手方向に並んで配設された、それ
ぞれ透磁率が異なる複数個のコアと、 前記コア毎に巻回された複数のコイルと、を有する誘導
加熱定着装置。 - 【請求項4】 前記複数個のコアのうち、前記被加熱金
属体の長手方向端部に配置されたコアの透磁率を、該コ
アより中央部に配置されたコアの透磁率よりも大きくし
たことを特徴とする請求項3に記載の誘導加熱定着装
置。
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Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22072495A JP3324351B2 (ja) | 1995-08-29 | 1995-08-29 | 誘導加熱定着装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH0962132A JPH0962132A (ja) | 1997-03-07 |
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ID=16755531
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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-
1995
- 1995-08-29 JP JP22072495A patent/JP3324351B2/ja not_active Expired - Fee Related
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