JP4960671B2 - 定着装置及びこれを搭載した画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば複写機やファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置において形成されたトナー画像を加熱して用紙に定着させる定着装置に係り、特に、その加熱体となるヒートローラを誘導電流により加熱する方式の定着装置及びこれを搭載した画像形成装置に関する。
誘導加熱方式の定着装置は、ハロゲンランプ等の輻射熱を用いた方式に比較してエネルギーロスが少なく、ヒートローラ表面を短時間で定着温度まで上昇させられる点で優れている。
その一方で、誘導加熱方式の定着装置では、ヒートローラを誘導加熱するコイル自身の温度上昇によって不具合(コイルの絶縁破壊、インダクタンスの低下等)が発生するおそれがあるため、従来からコイルの冷却に各種の対策を施した先行技術が知られている。コイルはヒートローラの軸方向に広い範囲で配置されているため、どこか一箇所だけを集中的に冷却しただけでは不充分であり、全体の温度に偏りが生じないよう均一に冷却する必要がある。
このため、例えばヒートローラ内部を軸方向に長く延びた仕切り部材で2つの空隙に仕切り、軸方向の両側にそれぞれファンを配置して、その両側から各空隙に対して、お互いに反対方向の風の流れを生じるようにした先行技術がある(特許文献1参照)。
またその他の先行技術として、コイルを巻き付けるボビンを略円筒状に形成し、さらにその周面上に円筒の内外に連通する多数の空気穴を分布して形成することにより、軸方向の広い範囲でコイルと空気との接触面積を大きくとることができるようにしたものがある(特許文献2参照)。
特開2005−321622号公報 特開2001−312164号公報
しかしながら、前者の先行技術(特許文献1)では、2つに仕切った空隙ごとにファンを設置する必要があるため、それだけ装置が大がかりになり、コストも高くなるという問題がある。
この点、後者の先行技術(特許文献2)は、1つのファンを用いてコイルの冷却を行っているため、装置の大型化やコストアップの問題がなく、そのメリットは大きい。それでもやはり、ヒートローラ内部を軸方向の片側だけからファンにより冷却する形態であることにかわりなく、風の流れの上流側と下流側で、軸方向に対して冷却効果が異なるという懸念が残る。
そこで本発明は上記事情に鑑み、特段にコストの上昇を招くことなく、コイルの過熱を効果的に防止することができる定着装置の提供を課題としたものである。
本発明は、ヒートローラの内部に配置されたボビンの内部を吸引し、ヒートローラの軸方向の両側から内部に向かう空気の流れを作り出すことで上記の課題を解決する。軸方向の両側から内部に向かう空気の流れは、以下の構成により作り出される。
円筒状のヒートローラの内部には、これと軸方向を一致させた筒状体からなるボビンが設置されている。ボビンには、その軸方向の一部に穴が形成されており、穴はボビンの内側と外側とを相互に連通させている。ボビンは筒状体のため、その内側は中空である。この状態でボビンの軸方向でみた一端部からその内部の空気を吸引すると、ボビンの外側の空気が穴に流れ込む。ボビンはヒートローラの内部に設置されているため、ボビンの外側はヒートローラの内部の空隙に相当する。このため、ヒートローラの内部(ボビンの外側の空隙)には、その両端から外気が導入される流れが発生する。
ヒートローラの両端から導入された外気は、ボビンの穴に吸い込まれるまでの間にコイルを両側から均等に冷却し、軸方向でコイルの温度分布を均一化することに寄与する。これにより、コイルの過熱による不具合の発生を防止し、安定したトナー画像の定着を確実なものにすることができる。
このように、本発明ではヒートローラの内部にその両側から外気が導入されるため、いずれか一方側からだけ風を送る形態に比較してコイルの温度に偏りが生じにくい。また、ボビンの内部を一端部だけで吸引しているため、装置の大型化やコストの上昇を招くこともない。
好ましくは、ボビンに形成された穴は、ヒートローラの内部でその軸方向でみた略中央の位置にある態様が適している。この場合、ヒートローラの内部では、軸方向の略中央から両側で均等な空気の流れが生じるため、コイルの温度分布の均一化を容易に実現することができる。なお、軸方向でボビンの中央位置とヒートローラの中央位置とが略一致している場合は、ボビンの略中央の位置に穴が形成されている構造として表現することもできる。
ボビンの内部を吸引する手段は、以下の構成を有する。
先ずボビンの軸方向の一端部にはダクトが接続されており、このダクト開口端に軸流ファンが設置されている。これと反対側のボビンの他端部は、蓋体によって閉塞されている。このため軸流ファンによってボビンの内部の空気を吸い出すと、他端部が気密構造であるため、ボビンの外側の空気だけを効率よく穴に吸い込ませることができる。
またコイルは、ボビンの軸方向でみて穴の位置に近づくほど低い密度で巻かれており、穴の位置から遠ざかるほど高い密度で巻かれている態様であってもよい。
より厳密には、ヒートローラの内部では、穴から遠い位置ほど新鮮な外気に触れやすく、それだけ冷却効率が高いといえる。一方、穴に近い位置ほど空気が次第に熱を帯びてくるため、全くの外気に比較して冷却能力はやや落ちる。このため、穴に近い位置ほどコイルの密度を低くし、反対に穴から遠い位置ほどコイルの密度を高くすることで、軸方向の温度分布をより良好に均一化することができる。
また本発明は、上述した誘導加熱方式の定着装置を搭載し、これを用いて画像形成部により形成したトナー画像を用紙に定着させる画像形成装置としても構成することができる。
本発明は、コイルの冷却効率を高めてコイルの過熱を効果的に防止することができる。加えて本発明は、複数のファンを用いたりすることなく、簡易な構成によりヒートローラの軸方向でコイルの冷却効果を均一化することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。定着装置は、例えば複写機や複合機、ネットワーク用の多機能周辺機器(MFP)等の画像形成装置において、トナー画像を用紙に定着させる用途に用いられる。
図1は、一実施形態の定着装置が搭載された画像形成装置1を右前上方から示した斜視図である。図1中の左斜め下方向は、ユーザに相対する画像形成装置1の正面である。また、図1中の右斜め下方向は画像形成装置1の右側面であり、左斜め上方向は画像形成装置1の左側面である。
先ず、画像形成装置1について概略を説明する。
画像形成装置1は、胴内排紙型と称される箱形状の本体2を備えている。このため本体2の内側には、胴内型の用紙排出トレイ15が形成されている。この用紙排出トレイ15には、画像形成装置1で印刷された用紙が本体2の左側から右側へ向かって排出されるものとなっている。ユーザは、用紙排出トレイ15に排出された用紙を本体2の正面側(又は右側)から取り出すことができる。なお、画像形成装置1には胴内排紙型でない排出トレイが設けられていてもよいし、パンチング処理やステープル処理等の後処理を行う後処理装置(図示されていない)が連結されていてもよい。
本体2の上側には、原稿送り装置8が搭載されている。画像形成装置1を複写機やファクシミリ、ネットワークスキャナとして利用するときは、原稿送り装置8に原稿をセットして原稿を読み取らせることができる。本体2の上部位置には光学式の画像読取部9が内蔵されており、原稿送り装置8に搬送された原稿の画像面は、画像読取部9にて光学的に読み取られる。
また原稿送り装置8は、図示しないヒンジ機構を介して本体2に連結されている。ヒンジ機構は本体2の後端部に位置しており、原稿送り装置8はヒンジ機構を支点として上方へ跳ね上げるようにして開閉動作することができる。
本体2の上部位置で、画像読取部9よりも手前側には操作・表示部102が設置されている。操作・表示部102には、ユーザの各種操作を受け付ける複数の操作キーやスイッチが配置されているほか、各種情報を表示する表示画面104が配置されている。また操作・表示部102は、表示画面104を介してユーザの操作を受け付けるタッチ式パネルの機能をも有している。
本体2の下部位置には上下2段の給紙カセット4が設置されている。給紙カセット4はいわゆるフロントローディング式であり、ユーザは給紙カセット4を本体2から手前側に引き出して用紙の補充を行うことができる。
本体2の右側面には、開閉式の手差しトレイ5が備えられている。手差しトレイ5は、給紙カセット4に収容されていないサイズの用紙や、OHPシート等を1枚ずつ給紙する場合に使用される。不使用時には、手差しトレイ5は本体2の右側面にたたみ込んで収納される。
次に、本実施形態の定着装置が搭載された画像形成装置1の内部構造について説明する。
図2は、画像形成装置1を概略的に示した垂直断面正面図である。なお、図2中の実線矢印は用紙の搬送経路及びその搬送方向を示している。図2に示されるように、画像形成装置1の本体2の下部には、用紙供給装置を構成するカセット式給紙部3が配置されている。カセット式給紙部3には、上記のように2段の給紙カセット4が備えられている。各給紙カセット4内には印刷前のカットペーパー等の用紙Pが積載して収容されている。カセット式給紙部3からは、給紙カセット4内に積載された用紙Pが1枚ずつ分離して送り出される。
上下2段の給紙カセット4には、それぞれの位置で異なる用紙サイズや用紙タイプを設定することができる。例えば、上段の給紙カセット4には使用頻度が比較的高いA4普通紙を収容し、下段の給紙カセット4にはA4より大型サイズの用紙を収容することができる。あるいは、上下段いずれかの給紙カセット4を多目的用途とし、ここにOHPシートや厚紙、薄紙等を収容することもできる。いずれにしても、各段の給紙カセット4に収容される用紙サイズや用紙タイプ等は、予め画像形成装置1に設定しておくことができる。
画像形成装置1は、その内部に用紙搬送部6を備えている。用紙搬送部6は、カセット式給紙部3との関係でみると、その給紙方向である左方に位置する。カセット式給紙部3から送り出された用紙Pは、用紙搬送部6により本体2の左側面に沿って形成された搬送路内を垂直上方に搬送され、また手差しトレイ5から送り出された用紙Pは本体2の内部を右側から左方向へ水平に搬送されてそれぞれ転写部11に至る。
画像形成装置1において画像の形成は、以下のように行われる。
本体2内には、用紙搬送部6からの用紙搬送方向でみて下流位置に画像形成部10及び転写部11が備えられている。このうち画像形成部10では、読み取り画像を処理した画像データに基づいて原稿画像の静電潜像が形成され、さらにこの静電潜像からトナー画像が形成される。
用紙搬送部6よりも用紙搬送方向下流側で、転写部11のすぐ上流側には、レジストローラ7が備えられている。レジストローラ7は、用紙Pの斜め送りを矯正するとともに、画像形成部10で形成されるトナー画像との同期をとりながら転写部11に向けて用紙Pを送り出す。転写部11では、レジストローラ7によって同期をとりつつ送られてきた用紙Pにトナー画像が転写される。
本実施形態の定着装置(参照符号12)は、用紙搬送方向でみて転写部11の下流側に配置されている。転写部11にて未定着トナー画像を転写された用紙Pは定着装置12へと送られる。定着装置12は、ヒートローラ120及び加圧ローラ121を内蔵しており、これらの間のニップを通過する際、用紙Pはここで加熱・加圧されてトナー画像を定着される。
また、用紙搬送方向でみて定着装置12の下流側で、本体2の左側面の近傍に排出・分岐部13が備えられている。両面印刷を行わない場合(片面印刷の場合)、定着装置12から排出された用紙Pは排出・分岐部13からそのまま用紙排出トレイ15に排出される。両面印刷を行う場合、用紙Pは一旦、排出・分岐部13から用紙排出トレイ15に向けて途中まで送り出された後、搬送方向が切り換えられて用紙反転部30に引き込まれる。引き込まれた用紙Pは、本体2の左側面に沿って形成されている搬送経路32を通じて下方へ搬送された後、カセット式給紙部3の上方位置で上向きに反転され、レジストローラ7に送られる。なお、用紙Pの幅方向への位置ずれを検知するためのセンサ31が設けられている。位置ずれが検知された場合には、シフト補正機構70によって位置補正(スキュー補正)が行われる。
以上が画像形成装置1の全体的な概要であるが、以下に本実施形態の定着装置12について、より詳しく説明する。
〔第1例〕
先ず、本実施形態の定着装置12の基本形となる第1例について説明する。図3は、定着装置12に備えられたヒートローラ120の構造を詳細に示した縦断面図である。また図4は、ヒートローラ120の構造を示した図3中のVI−VI線に沿う縦断面図である。図3中の左右方向は、ヒートローラ120の回転軸線の方向に一致している。
ヒートローラ120は、金属導体を円筒状に成形することで得られている。上記のようにヒートローラ120は、トナー画像が転写された用紙Pを加熱し、加圧ローラ121とともに加圧することで、トナー画像を用紙Pに定着させる機能を有している。定着装置12において、ヒートローラ120は図示しない軸受を介して回転自在に支持されており、また図示しないモータの動力を受けて一方向(用紙Pの搬送方向)に回転する。
ヒートローラ120の内部には、コイル122が設置されている。コイル122はヒートローラ120に誘導渦電流を発生させ、これを発熱させる役割を担う。またヒートローラ120の内部には、その回転軸線に沿って円筒状のボビン124(芯材)が設置されており、このボビン124の周囲にコイル122が巻き付けられている。なお本実施形態では、ボビン124の外周面に沿ってコア126が配置されており、コイル122はコア126の外側にて巻かれている。またコア126は、ボビン124の周囲で2つに分割されている。
ヒートローラ120の長手方向(回転軸線方向)でみて、ボビン124の略中央位置には穴128が形成されている。穴128はボビン124の周方向でみると2箇所に形成されており、図4に示されているように2つの穴128は周方向で真反対(約180°の開き)に位置している。個々の穴128はボビン124の壁を厚み方向に貫通して形成されており、このためボビン124の内側と外側とは、穴128を介して相互に連通された状態にある。
図3に示されているように、本実施形態ではヒートローラ120の長手方向、つまりその回転軸線方向でみると、コイル122及びコア126は複数のブロックに分割されている(例えば6つのブロック)。コイル122及びコア126のブロックは、ボビン124の穴128の位置を避けるようにして両側に3つずつ配置されている。このため穴128はコイル122及びコア126で塞がれることなく、そこには良好な通気性が保たれている。
またヒートローラ120の長手方向(回転軸線方向)でみて、ボビン124の一端開口は蓋体130により閉塞されている。このため、ボビン124の一端開口には通気性がない。これに対し、ボビン124の他端開口は閉塞されていないが、その周囲にはダクト132が取り付けられている。ダクト132は、ボビン124の他端開口からその外側へ向かって次第に内径が拡がる形状をなしている。
ダクト132の開口端には、軸流ファン134が取り付けられている。この軸流ファン134は、ダクト132内を排気(吸引)する方向に回転する。なお軸流ファン134により排出された空気は、例えば画像形成装置1の本体2の外へ放出される。
通常、画像形成装置1による画像形成動作時には、定着装置12はコイル122に通電することでヒートローラ120を発熱させ、トナー画像の定着に必要な加熱を行っている。その一方で定着装置12は、以下のようにヒートローラ120の内部を空気冷却している。
図3に示されているように、定着装置12は軸流ファン134を作動させ、ダクト132内の空気を排気(吸引)する。これにより、ボビン124の内部には穴128を通じて外側から空気が流れ込み、この流れ込んだ空気はさらに他端開口を通じてダクト132から吸い出される。このとき、穴128はボビン124の長手方向でみて略中央位置にあることから、ボビン124の外側では、その両端から中央位置の穴128に向けて集まってくる方向に空気の流れが発生することになる。
このようなボビン124の外側での空気の流れにより、ヒートローラ120については、その両端の開口(図3中の左右)から内部の中央へ向かって外気が導入される。ヒートローラ120の内部に導入される外気はコイル122を適度に冷却し、その過大な温度上昇を抑える働きをする。なお、ヒートローラ120の内部に導入された外気は、ボビン124の穴128から内側へ流れ込み、最終的に軸流ファン134により排出されることになる。
このように本実施形態では、ヒートローラ120の回転軸線の方向でみて、両端の開口から中心方向に向かう2方向への空気の流れを発生させているので、いずれか1方向だけに空気が流れる場合と比較してコイル122の冷却効率に偏りが生じにくい。このため本実施形態では、回転軸線の方向でコイル122の温度分布を均一にしながら、その過大な温度上昇を抑えることができる。
また本実施形態では、1つの軸流ファン134を用いてヒートローラ120の内部に2方向への空気の流れを発生させることができる。このため、空気の流れる方向別にそれぞれファンを設置する必要がなく、それだけ設置スペースを小さくすることができる。
以上が定着装置12の基本形となる第1例であるが、本実施形態では以下の第2例及び第3例を適用することもできる。
〔第2例〕
第1例ではヒートローラ120の回転軸線の方向でみて略中央位置にボビン124の穴128を形成しているが、定着装置12の周囲からの熱影響で予め温度分布が不均一になっている場合は、これにあわせて穴128の位置を調節(変更)することもできる。
例えば、ヒートローラ120の回転軸線の方向で、いずれか一端に近い位置に高温になりやすい箇所がある場合、穴128を高温箇所に接近した位置に形成し、コイル122の温度分布が均一になるように調節することができる。その他の構成については、基本的に第1例と共通である。
〔第3例〕
あるいは、コイル122の温度分布をより均一にする調整法として、例えばヒートローラ120の回転軸線の方向でコイル122の密度(単位幅あたりの巻数)を変えてもよい。すなわち、ヒートローラ120の両端に近い位置では、導入される外気によってコイル122が最初に冷却されるため、中央位置と比較して冷却効率は高いといえる。したがって、ヒートローラ120の両端に近い位置ではコイル122の密度を相対的に高くし、中央位置に近づくほど相対的にコイル122の密度を低くすることで、温度分布を均一に調整することができる。
〔定着装置の別例〕
次に図5から図7は、定着装置12の別例を示した概略図である。本実施形態では、以下に示す別例の定着装置12にも適用することができる。
図5中(A)は、加圧ローラ121に代えて、ベルト状加圧部材を用いた定着装置の別例を示す概略図である。ベルト状加圧部材は、図5中(A)でみて上下一対のローラ140及び加圧ベルト142を備えている。加圧ベルト142はローラ140の間に掛け回され、ローラ140の回転に伴い用紙搬送方向に走行(周回)する。このような別例の定着装置は、用紙搬送方向に走行する加圧ベルト(加圧部材)140とヒートローラ120との間に用紙Pを挟みこんで搬送し、トナー画像を定着させるものである。
また図5中(B)は、加圧ローラ121に代えて、シート状加圧部材144を用いた定着装置の別例を示す概略図である。シート状加圧部材144は板ばね状の弾性部材であり、図5中(B)でみて用紙搬送方向の上流側の位置で片持ち状に支持されている。またシート状加圧部材144は、ヒートローラ120と反対側の位置でコイルばね146の反発力により押されている。これにより、シート状加圧部材144はヒートローラ120との間で用紙Pを加圧することができる。このような別例の定着装置は、シート状加圧部材144とヒートローラ120との間に用紙Pを挟みこんで搬送し、それによってトナー画像を定着させるものである。
次に図6及び図7は、外部加熱方式と呼ばれる定着装置の例である。
図6(C)は、ヒートローラ120から定着ベルト(周回部材)148を介して熱を伝える方式の定着装置を示す。定着ベルト148は、ヒートローラ120と別の定着ローラ150との間に掛け回されており、定着ベルト148は、これらヒートローラ120及び定着ローラ150の回転に伴い走行(周回)する。この場合、ヒートローラ120の熱は定着ベルト148に伝えられる。また加圧ローラ121は定着ベルト148を介して定着ローラ150に隣接している。定着装置は、定着ベルト148と加圧ローラ121との間に用紙Pを挟み込んで搬送し、トナー画像を定着させるものである。
また図6(D)は、ヒートローラ120から加熱ローラ(周回部材)152を介して熱を伝える方式の定着装置を示す。加熱ローラ152には、その外周面に例えば2つのヒートローラ120が接しており、加熱ローラ152は、これらヒートローラ120の回転とともに回転する。この場合、ヒートローラ120の熱は加熱ローラ152に伝えられる。また加圧ローラ121は加熱ローラ152に隣接している。定着装置は、加熱ローラ152と加圧ローラ121との間に用紙Pを挟み込んで搬送し、トナー画像を定着させるものである。
図7は、ヒートローラ120から中間ベルト154及び加熱ローラ152を介して熱を伝える方式の定着装置を示す。中間ベルト154は、ヒートローラ120と別の中間ローラ156との間に掛け回されており、中間ベルト148は、これらヒートローラ120及び中間ローラ156の回転に伴い走行(周回)する。この場合、ヒートローラ120の熱は中間ベルト154を介して加熱ローラ152に伝えられる。また加圧ローラ121は加熱ローラ152に隣接している。定着装置は、加熱ローラ152と加圧ローラ121との間に用紙Pを挟み込んで搬送し、トナー画像を定着させるものである。
上述した別例の定着装置を用いる場合であっても、本実施形態のヒートローラ120は良好にコイルの温度分布を均一化し、トナー画像の定着性を安定化させることができる。
本発明は上述した実施形態に制約されることなく、各種の変形や置換を伴って実施することができる。例えば、穴128への通気性が確保されていれば、コイル122が複数のブロックに分割されていなくてもよい。また、コイル122は、コア126を介して巻かれていない態様であってもよい。
本実施形態においてコイル122の温度分布を均一にすることができるものであれば、軸流ファン134の性能やボビン124に形成される穴128の大きさや形状、個数については特に制限がない。また、ボビン124の形状は円筒状だけでなく、角形筒状(例えば六角形筒状、八角形筒状)であってもよい。
上記のダクト132は、軸流ファン134の排気(吸い出し)方向へさらに延長されていてもよい。この場合、延長されたダクトの先は、例えば本体2の外部に通じている態様が好ましい。
また一実施形態では軸流ファン134を用いているが、ボビン124の内部から空気を吸引して排出する能力を有するものであれば、ファン以外の手段(吸引ポンプ等)を用いてもよい。
その他、一実施形態で挙げた各種の部材・部品等はいずれも好ましい例示であり、これらは適宜変形して実施することが可能である。
一実施形態の画像形成装置を右前上方から示した斜視図である。 画像形成装置を概略的に示した垂直断面正面図である。 定着装置に備えられたヒートローラの構造を詳細に示した縦断面図である。 図3中のVI−VI線に沿う縦断面図である。 定着装置の別例を示した概略図である。 定着装置の別例を示した概略図である。 定着装置の別例を示した概略図である。
符号の説明
1 画像形成装置
2 本体
3 カセット式給紙部
4 給紙カセット
6 用紙搬送部
8 原稿搬送装置
9 画像読取部
10 画像形成部
11 転写部
12 定着装置
120 ヒートローラ
122 コイル
124 ボビン
126 コア
128 穴
130 蓋体(吸引手段)
132 ダクト(吸引手段)
134 軸流ファン(吸引手段)

Claims (5)

  1. 金属導体を用いて円筒状に成形されたヒートローラと、
    前記ヒートローラの内部に、その軸方向を前記ヒートローラに一致させた状態で配置された筒状体からなるボビンと、
    前記ヒートローラの内部で前記ボビンの周囲に巻き付けられて設置されたコイルとを備え、
    前記コイルに通電して発生させた磁界により前記ヒートローラに誘導渦電流を発生させて加熱し、この加熱した状態の前記ヒートローラを回転させながら所定の加圧部材と前記ヒートローラとの間にトナー画像が転写された用紙を挟み込んで搬送するか、もしくは前記ヒートローラの熱を他の周回部材に伝達し、この周回部材と前記加圧部材との間にトナー画像が転写された用紙を挟み込んで搬送することにより、用紙にトナー画像を定着させる誘導加熱方式の定着装置において、
    前記ボビンの軸方向の一端部とは反対の他端部を閉塞する蓋体を含み、前記ボビンの軸方向の一端部からその内部の空気を吸引する吸引手段と
    前記ボビンの軸方向でみてその一部に貫通して形成され、前記ボビンの内側と外側とを相互に連通させることで、前記吸引手段による空気の吸引に伴い前記ボビンの外側の空気をその内側に流れ込ませる穴とを備え、
    前記吸引手段は、
    前記ボビンの軸方向の一端部からその内部の空気を吸引することにより、前記ボビンの外側ではその軸方向の一端部及び他端部の両方から前記穴に向けて集まる2方向への空気の流れを発生させて前記コイルを冷却する一方で、前記ボビンの内側では前記穴を通じて外側から流れ込んだ冷却後の空気が前記ボビンの内側を通じて軸方向の一端部から1方向に排出される空気の流れを発生させることを特徴とする定着装置。
  2. 請求項1に記載の定着装置において、
    前記ボビンの軸方向でみてその一部に貫通して形成された穴は、前記ヒートローラの内部でその軸方向でみた略中央の位置にあることを特徴とする定着装置。
  3. 請求項1又は2に記載の定着装置において、
    前記吸引手段は、
    前記ボビンの軸方向の前記一端部に接続されたダクトと、
    前記ダクトの開口端に設置され、その内部の空気を吸い出す軸流ファンとをさらに含むことを特徴とする定着装置。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の定着装置において、
    前記コイルは、前記ボビンの軸方向でみて前記穴の位置に近づくほど低い密度で巻かれており、前記穴の位置から遠ざかるほど高い密度で巻かれていることを特徴とする定着装置。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の定着装置を搭載し、これを用いて画像形成部により形成したトナー画像を用紙に定着させる画像形成装置。
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