JP6617631B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
搬送部は、シートが経路を通過する際、トナー像を含むそのシートの表面に対向するように配置された内側ガイドと、その表面に対する裏面に対向するように配置された外側ガイドとを含んでもよい。内側ガイドと外側ガイドとは、シートが経路を通過する際にその表面の側に屈曲するようにその経路の境界を定めてもよい。シートのループ量が大きいほど、そのシートが経路を通過する際に生じるそのシートの屈曲部分の内側の空間が広くてもよい。搬送部は、シートの内側ガイドへの接触、内側ガイドから許容下限以下の距離までの接近、または内側ガイドに対する閾値以上の押圧力を検知する内側センサーを含んでもよい。制御部はその内側センサーの検知に応じてシートのループ量を増大させてもよい。内側ガイドは、経路の内側に向かって突出し、先端の受ける突出方向の外力に応じて突出量が変化する可動部材と、その可動部材に対して経路の内側に向かう弾性力を加える付勢部材とを含んでもよい。内側センサーは、その付勢部材の弾性力の増大を検知してもよい。搬送部は、シートの外側ガイドへの接触、外側ガイドから許容下限以下の距離までの接近、または外側ガイドに対する閾値以上の押圧力を検知する外側センサーを含んでもよい。制御部はその外側センサーの検知に応じてシートのループ量を減少させてもよい。
[画像形成装置の外観]
図1は、本発明の実施形態による画像形成装置の外観を示す斜視図である。この画像形成装置100は胴内排紙型の複合機(MFP)であり、スキャナー、カラーコピー機、およびカラーレーザープリンターの機能を併せ持つ。図1を参照するに、このMFP100の筐体の上面には自動原稿送り装置(ADF)110が開閉可能に装着されている。ADF110の直下に位置する筐体の上部にはスキャナー120が内蔵され、下部にはプリンター130が内蔵され、更にその底部には複数段の給紙カセット133が引き出し可能に取り付けられている。スキャナー120とプリンター130との間には隙間DSPが開けられ、その中に排紙トレイ45が配置されている。この隙間DSPの奥には排紙口43が設置され、そこから排紙トレイ45へシートが排紙される。隙間DSPの横に位置する筐体の前面部分には操作パネル51が取り付けられている。操作パネル51の前面にはタッチパネルが埋め込まれ、その周囲に各種の機械的な押しボタンが配置されている。タッチパネルは、操作画面、各種情報の入力画面等のGUI画面を表示し、それの含むアイコン、仮想ボタン、メニュー、ツールバー等のガジェットを通してユーザーの入力操作を受け付ける。
図2は、プリンター130の構造を模式的に示す正面図である。図2にはプリンター130の要素が、あたかも筐体の前面を透かして見えているように描かれている。図2を参照するに、プリンター130は電子写真式のカラープリンターすなわちカラーレザープリンターであり、給送部10、作像部20、定着部30、および排紙部40を含む。
作像部20は、給送部10から送られたシートSH2の上にトナー像を形成する。具体的には、4つの作像ユニット21Y、21M、21C、21Kのそれぞれがまず感光体ドラム25Y、25M、25C、25Kの表面を帯電させ、光走査部26からのレーザー光を利用してその表面を画像データに基づいたパターンで露光する。これにより、その表面には静電潜像が作成される。各作像ユニット21Y、…は次にその静電潜像を、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、およびブラック(K)のいずれかのトナーで現像する。得られた4色のトナー像は1次転写ローラー22Y、22M、22C、22Kと感光体ドラム25Y、…との間の電界によって感光体ドラム25Y、…の表面から順番に中間転写ベルト23の表面上の同じ位置へ転写される。こうしてその位置に1つのカラートナー像が構成される。このカラートナー像は更に、中間転写ベルト23の駆動ローラー23Rと2次転写ローラー24との間のニップを通過する際、両者23R、24の間の電界により、同じニップへ同時に通紙されたシートSH2の表面へ転写される。このシートSH2は2次転写ローラー24から剥がされた後、定着部30へ送り出される。
図3の(a)は、図2が示す定着部30の周辺の模式的な拡大図である。図3の(a)を参照するに、定着部30から排紙口43までのシートの搬送経路は、2枚のガイド板41、42の間に挟まれている。各ガイド板41、42は樹脂または金属製の板状部材であり、板面が、搬送ローラー31、32、44の軸方向に対しては平行(図3の(a)では図面に対して垂直)に拡がる一方、定着ローラー31の軸から排紙ローラー44の軸へと向かう方向に対してはその右側を迂回するように湾曲している。これらのガイド板41、42が経路の境界を定めることにより、シートはこの経路を通過する際、図3の(a)が一点鎖線で示す軌跡TRSのとおり、定着直後のトナー像を含む表面の側(図3の(a)では左側)に屈曲する。この表面に対向するように配置されたガイド板(図3の(a)では左方)41を「内側ガイド」と呼び、その表面に対する裏面に対向するように配置されたガイド板(図3の(a)では右方)42を「外側ガイド」と呼ぶ。
定着ローラー31はソフトローラーであり、直径数十mmの円筒形状の芯金の外側をシリコーンゴム等、高弾性の耐熱性樹脂から成る弾性体層が覆っている。芯金の内側の中空部には細い棒状のハロゲンヒーターが軸方向に伸びており、発光に伴う熱放射で芯金を内側から加熱する。この熱が弾性体層を通して外周面に伝わるので、その温度がたとえば摂氏百数十度〜数百度の範囲に維持される。一方、加圧ローラー32は、定着ローラー31と同様なソフトローラーであり、バネ、電磁石等の付勢部材からの106Pa程度の圧力で定着ローラー31へ押し付けられる。定着ローラー31からの高熱と加圧ローラー32からの高圧とにより、両ローラー31、32の間のニップに挟まれたシートの表面に付着したトナーがむらなく溶融してその表面に定着する。
定着部30が定着ローラー31の駆動に使用するモーター30A(以下、「定着モーター」という。)はたとえば直流ブラシレス(BLDC)モーターである。定着モーター30Aは、ギア、ベルト等の伝達機構を通してトルクを定着ローラー31の一端に伝え、それを回転させる。このトルクを加圧ローラー32は、定着ローラー31との間のニップを通して受けることにより従動回転する。
図4は、MFP100の電子制御系統の構成を示すブロック図である。図4を参照するに、この系統では、ADF110、スキャナー120、プリンター130に加え、操作部50、主制御部60、および吸気部70がバス90を通して互いに通信可能に接続されている。
プリンター130の各要素10、20、30、40は、モーター、ソレノイド等のアクチュエーター群10A、20A、30A、40Aとそれらの駆動部10D、20D、30D、40Dとを含む。アクチュエーター群10A、…は、図2の示す搬送ローラー群12P、12F、12R、13、14、23R、24、31、32、43を始め、感光体ドラム25Y、…、1次転写ローラー22Y、…等の可動部材を駆動する。各駆動部10D、…はこれらのアクチュエーターに対する制御回路と駆動回路とを含む。制御回路は、マイクロプロセッサ(MPU/CPU)、特定用途向け集積回路(ASIC)、またはプログラム可能な集積回路(FPGA)等の電子回路であり、アクチュエーターの出力(制御量)に対する目標値を設定して駆動回路に指示する。たとえば、モーターからフィードバックされる実際の回転数に基づいてそのモーターに対する印加電圧の目標値を駆動回路に指示する。駆動回路はインバーターであり、パワートランジスター(FET)等のスイッチング素子を利用してアクチュエーターに対して電力を供給する。特に定着部30の駆動部30Dは定着モーター30Aを制御して定着ローラー31の回転速度を目標値に維持し、排紙部40の駆動部40Dは排紙モーター40Aを制御して排紙ローラー44の回転速度を目標値に維持する。
操作部50はユーザーの操作または外部の電子機器との通信を通してジョブの要求と印刷対象の画像データとを受け付けてそれらを主制御部60へ伝える。図4を参照するに、操作部50は操作パネル51と外部インタフェース(I/F)52とを含む。操作パネル51は、図1が示すように、押しボタン、タッチパネル、およびディスプレイを含む。操作パネル51は、操作画面および各種パラメーターの入力画面等のGUI画面をディスプレイに表示する。操作パネル51はまた、ユーザーが押下した押しボタンを識別し、またはユーザーが触れたタッチパネル上の位置を検出し、その識別または検出に関する情報を操作情報として主制御部60へ伝える。特に印刷ジョブの入力画面がディスプレイに表示されている場合、操作パネル51は、印刷対象のシートのサイズ、紙種、姿勢(縦置きと横置きとの別)、部数、カラー/モノクロの別、画質等、印刷に関する動作条件をユーザーから受け付けて、これらの条件を示す項目を操作情報に組み込む。外部I/F52はUSBポートまたはメモリーカードスロットを含み、それらを通してUSBメモリー、HDD等の外付けの記憶装置から直に印刷対象の画像データを読み込み、またはそれらの記憶装置へスキャナー120で取り込んだ画像データを書き出す。外部I/F52はまた外部ネットワーク(図4は示していない。)に有線または無線で接続され、そのネットワーク上の他の電子機器から印刷対象の画像データを受信し、またはその電子機器へスキャナー120で取り込んだ画像データを送信する。
主制御部60は、MFP100が内蔵する印刷回路基板のうちの1枚に実装された集積回路である。図4を参照するに、主制御部60は、CPU61、RAM62、およびROM63を含む。CPU61は1つのMPUで構成され、各種ファームウェアを実行して他の要素10、20、…を制御する。RAM62は、DRAM、SRAM等の揮発性半導体メモリー装置であり、CPU61がファームウェアを実行する際の作業領域をCPU61に提供すると共に、操作部50が受け付けた印刷対象の画像データを保存する。ROM63は書き込み不可の不揮発性記憶装置と書き換え可能な不揮発性記憶装置との組み合わせで構成されている。前者はファームウェアを格納する。後者は、EEPROM、フラッシュメモリー、SSD等の半導体メモリー装置、またはHDDを含み、CPU61に環境変数等の保存領域を提供する。
稼働モードでは、主制御部60はRAM62にループテーブルRPTを設定する。「ループテーブル」RPTは、シートの紙種、定着温度、またはMFP100の動作モードの少なくともいずれかと、吸引71ファンの吸気量の目標値と、シートのループ量の目標値との間の対応表である。このテーブルRPTから主制御部60は、ジョブの対象とする紙種、その紙種に対する定着温度、または動作モードの少なくともいずれかに対応付けられた吸引ファンの吸気量の目標値とシートのループ量の目標値とを検索し、前者を吸気部70に指示し、後者を排紙部40の駆動部40Dに指示する。
−紙種、定着温度と吸気量、ループ量との間の対応関係−
図5の(a)を参照するに、紙種「薄紙」、「普通紙」、「厚紙」の順に、対応する定着温度は低い。これは、その順に厚み、すなわち秤量が小さいので、一般には熱容量が小さいことによる。たとえば、「薄紙」の秤量は60g/m2未満であり、「普通紙」の秤量は60−100g/m2であり、「厚紙」の秤量は100g/m2超である。一方、トナーの温度が高いほど、その単位量から発生するUFPの量が多いので、吸引ファン71に要求される吸気量は大きく、すなわち回転数は高い。したがって、「薄紙」、「普通紙」、「厚紙」の順に、対応する回転数の目標値は低い。
シートが排紙ローラー44まで到達した時点では、排紙部40は排紙ローラー44の回転速度を定着ローラー31の回転速度よりも高く維持する。この速度差により、経路の中に含まれるシートの部分は定着ローラー31と排紙ローラー44との双方から引っ張られるので、その部分が、図3の(a)の示す軌跡TRSのとおり、リブ411の先端に沿った形状に伸ばされる。一方、排紙部40はシートにループを形成させる場合、排紙ローラー44の回転速度を定着ローラー31の回転速度よりもループ量だけ低く維持する。この維持の間、経路の中に含まれるシートの部分が延長するので、ループが伸長する。ループが十分なサイズまで伸長した場合、排紙部40は排紙ローラー44の回転速度を定着ローラー31の回転速度に一致させる。これにより、経路の中に含まれるシートの部分の長さが一定に維持されるので、ループが同じサイズに保たれる。
図5の(b)を参照するに、動作モードにはたとえば、「標準」、「UFP低減」、「静音」の3種類が含まれる。「標準モード」は他の動作モードに対する基準を表す。「UFP低減モード」は、ダクト73からの排気に含まれるUFPの量を標準モードでの量よりも低減させる動作モードをいう。具体的には、UFP低減モードでは吸引ファン71の回転数が標準モードでの値よりも高く設定される。これにより、吸気流ARFが強まるので、フィルター72、74が単位時間あたりに捕集するUFPの量が増大する。「静音モード」は、MFP100の動作音量を標準モードでの音量よりも抑制する動作モードをいう。主な動作音源はたとえば、搬送ローラー等の可動部材、それらの駆動用モーター、それらが搬送するシート、および主制御部60と電源との冷却用ファンに加え、吸引ファン71を含む。静音モードでは、搬送ローラーの回転速度、モーターの回転数、シートの搬送速度、冷却ファンの回転数に加え、吸引ファン71の回転数が標準モードでの値よりも低く抑えられる。これにより、動作音量が低減する。
−経路へのシートの進入時−
図6の(a)は、定着部30から排紙口43までの搬送経路に進入したシートの先端が排紙ローラー44に到達した時点におけるシートの形状TRSを示す模式図である。この時点以降、シートは、定着ローラー31と排紙ローラー44との間の回転速度の差により排紙ローラー44に引っ張られるので、リブ411の先端に沿った形状TRSに伸ばされる。このとき、定着直後のトナー像を含む表面が吸気口412に対向すると共に、その表面と吸気口412との間隔がリブ411の高さに維持される。これにより、吸引ファン71はその回転数に見合う吸気量を、吸気口412とシートとの間の空間から確保できるので、シートから飛散するUFPは効率良く吸引ファン71に吸い込まれ、フィルター72に捕集される。
排紙ローラー44の回転速度が定着ローラー31の回転速度よりも高く維持されている間は、経路の中に含まれるシートの部分が短縮し続けるので、シートは次第に内側ガイド41へ接近する。このままでは、シートが吸気口412に貼り付くように大きく変形してリブ411に過度に擦り付けられ、更には内側ガイド41にまで接触する危険性がある。
図6の(c)は、外側ガイド42から許容下限を下回る距離まで接近したシートの形状を示す模式図である。たとえば、シートがループBRLを形成するタイミングよりも、アクチュエーター413の先端がシートから解放されて元の高さまで戻るタイミングが過剰に遅れた場合、ループが過大に伸長し、図6の(c)の示すようにループERLが外側ガイド42に過剰に接近しうる。この場合、外側ガイド42の屈曲部付近に設置されたアクチュエーター421の先端がループERLと接触し、その先端を外側ガイド42へ向かって押し上げる力UFRを受ける。この押圧力UFR、またはそれに伴うアクチュエーター421の変位量が閾値以上に達したことを外側センサーが検知した場合、排紙部40の駆動部40Dは排紙ローラー44の回転速度を通常時の目標値に設定する。以後、排紙ローラー44の回転速度が定着ローラー31の回転速度よりも高く維持されるので、経路の中からシートが引き出されてループERLが所望の形状BRLまで縮小する。これにより、シートは外側ガイド42の表面から遠ざかる。これに伴い、アクチュエーター421の先端がシートから解放されて元の高さまで戻る。このときの押圧力UFRまたはアクチュエーター421の変位量の減少を外側センサーが検知し、この検知に応じて駆動部40Dは排紙ローラー44の回転速度を通常時の目標値からループ保持時の目標値へ切り換える。以後、排紙ローラー44の回転速度が定着ローラー31の回転速度と一致した状態に維持されるので、経路の中に含まれるシートの部分が一定の長さに保たれ、ループBRLの形状が一定に維持される。
図7、図8は、ループ制御のフローチャートである。この制御は、MFP100の稼働モードへの移行により開始される。
ステップS101では、主制御部60はRAM62にループテーブルRPTを設定し、そのテーブルRPTから、ジョブの対象とする紙種、その紙種に対する定着温度、または動作モードの少なくともいずれかに対応付けられた吸引ファン71の回転数、シートのループ量、および排紙ローラー44の回転速度の各目標値を検索する。その後、制御はステップS102へ進む。
ステップS105では、排紙ローラー44の回転速度がループ形成時の目標値に設定され、定着ローラー31の回転速度よりも低下するのでループが伸長する。排紙部40の駆動部40Dは内側センサーの出力を監視して、シートが内側ガイド41から十分に遠のいたか否かを確認する。具体的には、内側ガイド41のアクチュエーター413の受ける押圧力DFRまたはアクチュエーター413の変位量が閾値を下回ったことを内側センサーが検知したか否かを確認する。検知していれば制御がステップS106へ進み、検知していなければ制御がステップS105を繰り返す。
ステップS107では、排紙部40の駆動部40Dが外側センサーの出力を監視して、ループが外側ガイド42から許容下限を下回る距離まで接近したか否かを確認する。具体的には、外側ガイド42のアクチュエーター421の受ける押圧力UFRまたはアクチュエーター421の変位量が閾値以上に達したことを外側センサーが検知したか否かを確認する。検知していれば制御がステップS108へ進み、検知していなければ制御がステップS111へ進む。
ステップS109では、排紙ローラー44の回転速度が通常時の目標値に設定され、定着ローラー31の回転速度よりも上昇するのでループが縮小する。排紙部40の駆動部40Dは外側センサーの出力を監視して、シートが外側ガイド42から十分に遠のいたか否かを確認する。具体的には、アクチュエーター421の受ける押圧力UFRまたはアクチュエーター421の変位量が閾値を下回ったことを外側センサーが検知したか否かを確認する。検知していれば制御がステップS110へ進み、検知していなければ制御がステップS109を繰り返す。
ステップS111では、ステップS103において内側センサーに検知されたシートを排紙ローラー44が排紙し終えたか否かを排紙部40の駆動部40Dが確認する。具体的にはたとえば、駆動部40Dはまず、経路の近傍に設置された通紙センサーの出力を監視し、その出力から、経路上の所定場所をそのシートが通過した時刻を特定する。駆動部40Dは次に、その通過時刻からの経過時間と排紙ローラー44の回転速度との積が、所定場所から排紙ローラー44までの経路に沿った距離以上の値に達したか否かを確認し、達していれば、排紙ローラー44がそのシートを排紙し終えたと判断する。排紙し終えていれば制御がステップS112へ進み、まだ排紙中であれば制御がステップS103から各ステップを繰り返す。
[実施形態の利点]
本発明の実施形態によるMFP100は上記のとおり、シートを定着部30から経路に沿って排紙口43へ搬送する際、排紙ローラー44と定着ローラー31との間の回転速度の差を制御する。特に、シートが内側ガイド41から許容下限を下回る距離まで接近したことを内側センサーで検知し、この検知に応じて排紙ローラー44の回転速度を定着ローラー31の回転速度よりも低下させる。これにより、経路の中に含まれるシートの部分が延長し、その部分にループBRLが形成されるので、シートは内側ガイド41からリブ411よりも高い距離まで遠ざかる。こうして、リブ411との過度な接触に起因するトナー像の擦り傷とシートの光沢むらとがいずれも防止される。さらに、定着直後のトナー像を含むループBRLの表面と吸気口412との間隔がリブ411の高さよりも大きく維持されるので、吸引ファン71がループBRLの内側の空間から、その回転数に見合う吸気量を十分に確保できる。その結果、シートから飛散するUFPは効率良く吸引ファン71に吸い込まれ、フィルター72に捕集される。このように、MFP100は、定着直後のシート搬送の高速かつ正確な制御と経路内のUFPの確実な捕集とを両立させることができる。
(A)本発明の実施形態による画像形成装置はMFP100である。本発明の実施形態による画像形成装置はその他に、レーザープリンター、コピー機、ファクシミリ機等のいずれの単機能機であってもよい。
(B)排紙部40が備えた内側センサーは、内側ガイド41の端部に設置されたアクチュエーター413を利用する。このアクチュエーターの構造は、図3の(a)が示すもの413には限られない。たとえば、リブ412そのものがアクチュエーターとして利用されてもよい。
(C)図3では、吸気口412が内側ガイド41の表面に設けられ、吸引ファン71が吸気口412を間に挟んで経路の反対側に配置されている。この配置により、吸気口412は、定着直後のトナー像を含むシートの表面に対向する。吸気口はその他に、シートが経路を移動する際にシートのいずれの表面にも対向しない位置に設けられてもよい。
30 定着部
31 定着ローラー
40 排紙部
41 内側ガイド
411 リブ
412 吸気口
413 内側ガイドのアクチュエーター
42 外側ガイド
421 外側ガイドのアクチュエーター
43 排紙口
44 排紙ローラー
70 吸気部
71 吸引ファン
72 フィルター
73 ダクト
ARF 吸気流
TRS シートの軌跡
BRL シートの適正なループ
ERL シートの過大なループ
DFR 内側ガイドのアクチュエーターの先端がシートから受ける押圧力
UFR 外側ガイドのアクチュエーターの先端がシートから受ける押圧力
Claims (18)
- 電子写真式の画像形成装置であって、
シートにトナー像を熱定着させる定着部と、
前記シートを前記定着部から所定の経路に沿って搬送する搬送部と、
前記搬送部により前記経路に沿って搬送される際の前記シートの速度を制御する制御部と、
前記経路の中から空気を吸い込む吸気部と、
を備え、
前記制御部は、前記シートの先端部と後端部との間の速度差を制御することにより、前記シートに前記経路の中でループを形成させると共に、前記吸気部が当該ループの内側の空間から所定の吸気量を確保できるように前記シートのループ量を調節する
ことを特徴とする画像形成装置。 - 前記吸気部は、前記経路の中から吸い込んだ空気から微粒子を除去するフィルターを含む請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記制御部は、
前記シートの紙種または前記定着部による前記シートの加熱温度と前記シートのループ量の目標値との間の対応表を記憶した記憶部を含み、
当該対応表から当該紙種または加熱温度に対応付けられた目標値を検索する
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像形成装置。 - 前記搬送部は、前記シートが前記経路を通過する際、前記トナー像を含む前記シートの表面に対向するように配置された内側ガイドと、前記表面に対する裏面に対向するように配置された外側ガイドとを含み、
前記内側ガイドと前記外側ガイドとは、前記シートが前記経路を通過する際に前記表面の側に屈曲するように前記経路の境界を定め、
前記シートのループ量が大きいほど、前記シートが前記経路を通過する際に生じる前記シートの屈曲部分の内側の空間が広い
ことを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかに記載の画像形成装置。 - 前記搬送部は、前記シートの前記内側ガイドへの接触、前記内側ガイドから許容下限以下の距離までの接近、または前記内側ガイドに対する閾値以上の押圧力を検知する内側センサーを含み、
前記制御部は、前記内側センサーの検知に応じて前記シートのループ量を増大させる
ことを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。 - 前記内側ガイドは、
前記経路の内側に向かって突出し、先端の受ける突出方向の外力に応じて突出量が変化する可動部材と、
前記可動部材に対して前記経路の内側に向かう弾性力を加える付勢部材と、
を含み、
前記内側センサーは前記付勢部材の弾性力の増大を検知する
ことを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。 - 前記搬送部は、前記シートの前記外側ガイドへの接触、前記外側ガイドから許容下限以下の距離までの接近、または前記外側ガイドに対する閾値以上の押圧力を検知する外側センサーを含み、
前記制御部は、前記外側センサーの検知に応じて前記シートのループ量を減少させる
ことを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。 - 前記搬送部は、前記経路の中で前記シートをニップ搬送する搬送ローラーを含み、
前記制御部は、前記搬送ローラーの回転速度を制御することにより前記シートの先端部と後端部との間の速度差を、前記シートのループ量の目標値に対応する値に調節する
ことを特徴とする請求項1から請求項7までのいずれかに記載の画像形成装置。 - 前記制御部は、前記シートの先端が前記定着部から前記搬送ローラーへ移動するまでの間、前記吸気部の吸気量を制限することを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
- 前記定着部は、前記シートを加熱しながら前記経路へ向けてニップ搬送する定着ローラーを含み、
前記制御部は、前記搬送ローラーと前記定着ローラーとの間の回転速度の差を制御することにより前記シートの先端部と後端部との間の速度差を、前記シートのループ量の目標値に対応する値に調節する
ことを特徴とする請求項8または請求項9に記載の画像形成装置。 - 前記制御部は、前記シートの後端が前記定着ローラーから離脱した時点に前記吸気部の吸気量に対する制限を開始することを特徴とする請求項10に記載の画像形成装置。
- 前記搬送部は、前記定着部から前記搬送ローラーへ前記シートをニップ搬送する前段ローラーを更に含み、
前記制御部は、前記搬送ローラーと前記前段ローラーとの間の回転速度の差を制御することにより前記シートの先端部と後端部との間の速度差を、前記シートのループ量の目標値に対応する値に調節する
ことを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。 - 前記搬送部は、前記搬送ローラーが前記シートに加える押圧力を調節する調節部を更に含み、
前記制御部は、前記シートの紙種に適した当該押圧力の目標値を前記調節部に指示する
ことを特徴とする請求項8から請求項12までのいずれかに記載の画像形成装置。 - 前記搬送部は、前記搬送ローラーに続いて前記シートをニップ搬送する後段ローラーを更に含み、
前記制御部は前記搬送ローラーの回転速度に応じて前記後段ローラーの回転速度を、前記シートのループ量が損なわれない値に調節する
ことを特徴とする請求項8から請求項13までのいずれかに記載の画像形成装置。 - 前記吸気部は吸気量を変更可能であり、前記制御部は当該吸気量に応じて前記シートのループ量を変化させることを特徴とする請求項1から請求項14までのいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記制御部は、
前記シートの紙種、前記定着部による前記シートの加熱温度、または前記画像形成装置の動作モードの少なくともいずれかと、前記吸気部の吸気量の目標値と、前記シートのループ量の目標値との間の対応表を記憶した記憶部を含み、
当該対応表から、当該紙種、当該加熱温度、または当該動作モードの少なくともいずれかに対応付けられた前記吸気部の吸気量の目標値と前記シートのループ量の目標値とを検索する
ことを特徴とする請求項15に記載の画像形成装置。 - 前記吸気部は、前記シートが前記経路を移動する際に前記シートの表面には対向しない位置に、前記経路の中の空間に連通する吸気口を含む請求項1から請求項16までのいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記吸気部は、前記シートが前記経路を移動する際に、前記シートの表面のうち前記トナー像を含む方に対向する位置に、前記経路の中の空間に連通する吸気口を含む請求項1から請求項16までのいずれかに記載の画像形成装置。
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