JP5258386B2 - 画像加熱装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の電子写真式や静電記録方式等を採用した画像形成装置に用いられ、記録材上の画像を加熱する画像加熱装置に関する。
この画像加熱装置としては、例えば、記録材上の未定着画像を定着する定着装置や、記録材に定着された画像を加熱することにより画像の光沢を増大させる光沢増大化装置等を挙げることができる。
従来、このような画像形成装置において、未定着トナー像を記録材に定着する定着方式として、安全性、定着性のよさなどから、未定着トナー像を加熱、溶融して記録材に定着させる熱定着方式が一般に用いられている。
特に、熱効率の良さ、小型化の容易さなどから、加熱ローラ(ロール)と加圧ローラとが圧接された定着領域で記録材上の未定着トナー像を加熱、加圧して熱定着させる熱ローラ方式が多く用いられている。
熱ローラ方式の定着装置は、内部にヒータを備えた定着ローラと、これに対向圧接させた加圧ローラとを用い、この一対のローラ間の定着ニップ部に記録材を導入通過させる。これにより、記録材面に形成担持されている未定着トナー画像を熱と圧力で記録材面に定着させるものである。
近年では、クイックスタートや省エネルギーの観点からフィルム加熱方式の定着装置が実用化されている。
フィルム加熱方式の定着装置は、加熱体としてのセラミックヒータと、加圧部材としての加圧ローラとの間に耐熱性フィルム(以下、定着フィルムと記す)を挟ませて定着ニップ部を形成させる。そして、定着ニップ部の定着フィルムと加圧ローラとの間に未定着トナー画像を形成担持させた記録材を導入して定着フィルムと一緒に挟持搬送させる。これにより、定着フィルムを介してセラミックヒータの熱を与えながら定着ニップ部の加圧力で未定着トナー画像を記録材面に定着させるものである。
このフィルム加熱方式の定着装置は、セラミックヒータ及びフィルムに低熱容量の部材を用いてオンデマンドタイプの装置を構成することができ、画像形成実行時のみ熱源のセラミックヒータに通電して所定の定着温度に発熱させればよい。そのため、画像形成装置の電源オンから画像形成実行可能状態までの待ち時間が短く(クイックスタート性)、スタンバイ時の消費電力も大幅に小さい(省電力)等の利点がある。
このようなフィルム加熱方式の定着装置では従来フィードバック方式の電力制御が行われている。例えばセラミックヒータの裏面に接着等されて設けられた温度検出手段で検出された温度により、ヒータに印加する電力量を比例制御等の方法により制御し、ヒータの温度を一定温度に保つ制御である。
上述したような熱ローラ方式やフィルム加熱方式の定着装置に於いては、最大通紙幅の記録材(以下、最大サイズ紙と記す)よりも幅の小さい記録材(以下、小サイズ紙と記す)の連続通紙時の非通紙部昇温という課題が知られている。
定着領域を各種サイズ(幅)の記録材が通過する際、記録材が通過する定着領域を通紙域、通紙域以外の定着領域を非通紙域という。また、回転時に通紙域を通過する定着ローラや定着フィルム表面、または加圧ローラ表面といった加熱部材の表面部分を通紙域通過表面、回転時に非通紙域を通過する加熱部材の表面部分を非通紙域通過表面ということにする。
最大サイズ紙を通紙して定着する場合、加熱部材表面は定着領域全長域に渡って略均一な温度分布となる。しかしながら、小サイズ紙を連続通紙して定着した場合に、加熱ローラの非通紙域通過表面の温度が過度に上昇する。これは、小サイズ紙を連続的に通紙すると、シートの通過しない非通紙域では紙による奪熱が無い分だけ、部分的に蓄熱されるためである。
一般的に紙による奪熱が増加する条件で、非通紙部昇温は大きくなる。例えば、単位時間あたりの処理枚数(生産性)が大きい場合、または記録材の単位面積あたりの重量が大きい場合などが挙げられる。
小サイズ紙の連続通紙による非通紙部昇温が生じると、以下の(1)〜(3)の問題が起こる。
(1)使用可能温度を超えて使用することで、耐久寿命が短くなる。
(2)非通紙域の温度が通紙域に回り込み、通紙域端部で高温オフセットが生じる。
(3)次のジョブで大サイズ紙を通紙する際、非通紙域が定着上限温度を越えると高温オフセットが生じる。また、非通紙域の長手方向に温度ムラがあると、画像に光沢ムラが生じる。
小サイズ紙の連続通紙で非通紙部昇温が生じることに対する対処技術として下記の(1)〜(3)の手段が知られている。
(1)小サイズ紙を連続通紙する際には、紙間を長くする(スループットダウン制御)。これにより通紙中に昇温した非通紙域の熱を通紙域や定着端部へ逃がし温度勾配を緩やかにする。
(2)特許文献1や特許文献2にあるように、冷却手段を設けて非通紙部昇温部分を冷却する。
(3)特許文献3にあるように、通紙方向と直交する方向で異なる発熱分布を有する複数の発熱体に対する通電比率を、記録材サイズに応じて定められた処理枚数や非通紙域の温度に応じて変化させる。
特開昭60−136779号公報 特開2002−287564号公報 特開2001−183929号公報
しかしながら、上記対処技術には以下のような課題がある。
(1)の連続通紙の際に紙間を長くする対策は、生産性を低下させるという課題が生じる。これは省エネルギー対応である低熱容量の加熱部材や加圧部材を用いた定着装置では著しく、商品性が低下してしまう。
(2)の対策に関して、特許文献1は、非通紙部に温度検出手段を配置し、非通紙部の温度を検出して冷却ファンをオン・オフ制御するものである。また、仕切り板により通紙部と非通紙部を仕切り、冷却風の風路を端部に固定している。しかしながら、この方式ではさまざまな紙サイズに対応することが困難である。
これに対し、特許文献2は、これに加えて、冷却域可変手段や風速変更手段を設け、記録材の幅に応じた冷却を行っている。この特許文献2のように冷却幅が記録材幅に応じて可変であり、かつ非通紙部の温度検出手段により冷却ファンを制御する装置を使用すると、下記の課題が発生した。
生産性を向上させた場合、装置サイズの制約およびファンによる騒音抑制のためにファンの風速を上げることができず、冷却ファンで非通紙域を十分冷却できずに非通紙部昇温が大きくなり、高温オフセットが発生するおそれがある。
(3)の通紙方向と直交する方向の発熱量を制御する方式は、非通紙域の発熱自体を抑制することが可能である。しかし、発熱体の本数が少ない場合には複数の記録材幅に対して必要な生産性を満足することができず、発熱体の本数を増やすと定着装置が大型化してしまう。
本発明は、上記従来技術を更に発展させたものである。その目的とするところは、小サイズ記録材を連続通紙した際に生産性を落すことなく、様々なシートサイズに対応可能であり、小型の装置で、各種部材の耐久寿命が短くなることなく、高温オフセットや光沢ムラまたは定着不良を防止することを目的とする。
この目的を達成するための本発明に係る画像加熱装置は、記録材上の画像をニップ部にて加熱する画像加熱部材と、画像加熱部材に熱を供給する加熱源と、画像加熱部材のうち、記録材の搬送方向と直行する長手方向の一部分を送風により冷却する冷却ファンと、加熱源及び冷却ファンの動作を制御する制御手段とを有する画像加熱装置であって、加熱源は、記録材の搬送方向と直行する長手方向に互いに異なる発熱分布を有する複数の発熱体を有し、複数の発熱体への通電比率を変更することで発熱分布を変更可能であり、制御手段は、冷却ファンの動作時に、冷却ファンによる冷却領域に対応する長手方向領域における発熱量を、冷却開始前に比べて大きくなるように加熱源の通電を制御することを特徴とする。
本発明にあっては、冷却ファンによる冷却開始後に、冷却領域に対応する長手方向領域における発熱量を大きくなるように加熱源の通電を制御することにより、通紙域の温度ムラおよび非通紙域の過剰な温度上昇を解消することができる。
次に本発明の一実施形態に係る画像加熱装置について、図面を参照して説明する。
〔第1実施形態〕
図2は第1実施形態に係る画像加熱装置を定着装置として搭載した画像形成装置の一例である電子写真フルカラープリンタの概略構成を示す縦断面模式図である。まず、画像形成部の概略を説明する。
[画像形成部]
このプリンタは、制御回路部(制御手段)100と通信可能に接続した外部ホスト装置200からの入力画像情報に応じて作像動作して、記録材上にフルカラー画像を形成して出力することができる。
外部ホスト装置200は、コンピュータ、イメージリーダー等である。制御回路部100は、外部ホスト装置200と信号の授受をする。また各種作像機器と信号の授受をし、作像シーケンス制御を司る。
8は無端状でフレキシブルな中間転写ベルト(以下、ベルトと略記する)であり、二次転写対向ローラ9とテンションロ−ラ10との間に張架されていて、二次転写対向ローラ9が駆動されることにより矢印の反時計方向に所定の速度で回転駆動される。11は二次転写ローラであり、上記の二次転写対向ローラ9に対してベルト8を介して圧接させてある。ベルト8と二次転写ローラ11との当接部が二次転写部である。
1Y・1M・1C・1Bkは第1〜第4の4つの画像形成部であり、ベルト8の下側においてベルト移動方向に沿って所定の間隔をおいて一列に配置されている。各画像形成部はレーザ露光方式の電子写真プロセス機構であり、それぞれ、矢印の時計方向に所定の速度で回転駆動される像担持体としてのドラム型の電子写真感光体(以下、ドラムと略記する)2を有する。各ドラム2の周囲には、一次帯電器3、現像装置4、転写手段としての転写ローラ5、ドラムクリーナ装置6が配置されている。各転写ローラ5はベルト8の内側に配置してあり、ベルト8の下行き側ベルト部分を介して対応するドラム2に対して圧接させてある。各ドラム2とベルト8との当接部が一次転写部である。7は各画像形成部のドラム2に対するレーザ露光装置であり、与えられる画像情報の時系列電気デジタル画素信号に対応した発光を行うレーザ発光手段、ポリゴンミラー、反射ミラー等で構成されている。
制御回路部100は外部ホスト装置200から入力されたカラー色分解画像信号に基づいて、各画像形成部を作像動作させる。これにより、第1〜第4の画像形成部1Y・1M・1C・1Bkにおいて、それぞれ回転するドラム2の面に対して所定の制御タイミングで、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの色トナー像が形成される。なお、ドラム2にトナー像を形成する電子写真作像原理・プロセスはよく知られているので説明を省略する。
各画像形成部のドラム2の面に形成される上記のトナー像はそれぞれ一次転写部にて、各ドラム2の回転方向と順方向に、かつ各ドラム2の回転速度に対応した速度で回転駆動されているベルト8の外面に対して順次に重畳転写される。これにより、ベルト8の面にこれら4つのトナー像の重ね合わせによる未定着のフルカラートナー像が合成形成される。
一方、所定の給送タイミングにて、それぞれ大小各種幅サイズの記録材Pを積載収容させた上下多段のカセット給送部13A・13B・13Cのうちの選択された段位の給送カセットの給送ローラ14が駆動される。これにより、その段位の給送カセットに積載収納されている記録材Pが1枚分離給送されて縦搬送パス15を通ってレジストローラ16に搬送される。手差し給送が選択されているときには、給送ローラ18が駆動される。これにより、手差しトレイ(マルチ・パーパス・トレイ)17上に積載セットされている記録材が1枚分離給送されて縦搬送パス15を通ってレジストローラ16に搬送される。
レジストローラ16は、回転するベルト8上のフルカラートナー像の先端が二次転写部に到達するタイミングに合わせて記録材Pの先端部が二次転写部に到達するように記録材Pをタイミング搬送する。これにより、二次転写部において、ベルト8上のフルカラーのトナー像が一括して記録材Pの面に順次に二次転写されていく。二次転写部を出た記録材は、ベルト8の面から分離され、縦ガイド19に案内されて、定着装置(定着器)20に導入される。この定着装置20により、上記の複数色のトナー像が溶融混色されて記録材表面に永久固着像として定着される。定着装置20を出た記録材はフルカラー画像形成物として搬送パス21を通って排出ローラ22により排出トレイ23上に送り出される。
二次転写部にて記録材分離後のベルト8の面はベルトクリーニング装置12により二次転写残トナー等の残留付着物の除去を受けて清掃され、繰り返して作像に供される。
モノ黒プリントモードの場合には、ブラックトナー像を形成する第4の画像形成部Bkのみが作像動作制御される。両面プリントモードが選択されている場合には、第1面プリント済みの記録材が排出ローラ22により排出トレイ23上に送り出されていき、後端部が排出ローラ22を通過する直前時点で排出ローラ22の回転が逆転に変換される。これにより、記録材はスイッチバックされて再搬送パス24に導入される。そして、表裏反転状態になって再びレジストローラ16に搬送される。以後は、第1面プリント時と同様に、二次転写部、定着装置20に搬送されて、両面プリント画像形成物として排出トレイ23上に送り出される。
[定着装置]
次に本実施形態における画像加熱装置としての定着装置20について説明する。なお、以下の説明において、定着装置またはこれを構成している部材について長手方向とは記録材搬送路面内において記録材搬送方向に直交する方向に並行な方向である。定着装置に関して、正面とは記録材導入側の面、左右とは装置を正面から見て左または右である。記録材の幅とは記録材面において記録材搬送方向に直交する方向の記録材寸法である。
図1は定着装置20の概略構成を示す横断面模式図である。この定着装置20は、大別して、フィルム(ベルト)加熱方式の定着機構部20Aと、送風冷却機構部20Bとからなる。図3は定着機構部20Aの正面模式図、図4はその縦断正面模式図である。
(定着機構部)
まず、定着機構部20Aの概略を説明する。定着機構部20Aはフィルム加熱方式・加圧回転体駆動方式(テンションレスタイプ)のオンデマンド定着装置である。
31は第1の定着部材(加熱部材)としてのフィルムアセンブリ、32は第2の定着部材(加圧部材)としての弾性加圧ローラであり、両者の圧接により定着ニップ(通紙ニップ)部を形成させている。
フィルムアセンブリ31において、33は画像加熱部材としての円筒状で可撓性を有する定着フィルム(定着ベルト、薄肉ローラ:以下、フィルムと略記する)である。34は横断面略半円弧状樋型の耐熱性・剛性を有するフィルムガイド部材(以下、ガイド部材と略記する)である。35は加熱源としてのセラミックヒータ(以下、ヒータと略記する)であり、ガイド部材34の外面に、該部材の長手に沿って設けた凹溝部に嵌め入れて固定して配設してある。フィルム33はヒータ35を取り付けたガイド部材34に対してルーズに外嵌させてある。36は横断面コ字型の剛性加圧ステイ(以下、ステイと略記する)であり、ガイド部材34の内側に配設してある。37はステイ36の左右両端部の外方突出腕部36aにそれぞれ嵌着した端部ホルダ、37aはこの端部ホルダ37と一体のフランジ部である。
加圧ローラ32は、芯金32aに、シリコーンゴム等の弾性層32bを設けて硬度を下げたものである。表面性を向上させるために、さらに外周に、PTFE、PFA、FEP等のフッ素樹脂層32cを設けてもよい。加圧ローラ32は加圧回転部材として、芯金32aの両端部を装置シャーシ(不図示)の左右の側板間に軸受部材を介して回転自由に軸受保持させて配設してある。
上記の加圧ローラ32に対して、フィルムアセンブリ31を、ヒータ35側を対向させて並行に配列し、左右の端部ホルダ37と左右の固定のばね受け部材39との間に加圧ばね40を縮設してある。これにより、ステイ36、ガイド部材34、ヒータ35が加圧ローラ32側に押圧付勢される。その押圧付勢力を所定に設定して、ヒータ35をフィルム33を挟んで加圧ローラ32に対して弾性層32bの弾性に抗して圧接させて、フィルム33と加圧ローラ32との間に記録材搬送方向において所定幅の定着ニップ部を形成させている。
本実施形態におけるフィルム33は、図5の層構成模式図のように、内面側から外面側に順に、基層33a、弾性層33b、離型層33cの3層複合構造である。基層33aは、熱容量を小さくしてクイックスタート性を向上させるために、フィルム膜厚は100μm以下、好ましくは50μm以下で20μm以上の耐熱性フィルムを使用できる。例えば、ポリイミド、ポリイミドアミド、PEEK、PES、PPS、PTFE、PFA、FEP等のフィルム、または、SUS、Ni等の金属製のスリーブを使用できる。本例では、直径30mmの円筒状SUSスリーブを用いた。弾性層33bは、ゴム硬度が10度(JIS−A)、熱伝導率が1.0W/m・K、厚さが300μmのシリコーンゴムを用いた。離型層33cは厚さ30μmのPFAチューブ層を用いた。
本実施形態におけるヒータ35は、ヒータ基板としてチッ化アルミニウム等を用いた、裏面加熱タイプのものであり、フィルム33・記録材Pの移動方向に直交する方向を長手とする低熱容量の横長の線状加熱体である。図6はそのヒータ35の横断面模式図と制御系統図である。ヒータ35はチッ化アルミニウム等でできたヒータ基板35aを有する。ヒータ基板35aの裏面側(定着フィルム対向面側とは反対面側)には長手に沿って設けた、例えばAg/Pd(銀/パラジウム)等の電気抵抗材料を約10μm、幅が1〜5mmにスクリーン印刷等により塗工して設けた発熱体H1およびH2を有する。この発熱体H1およびH2は、通電により発熱するが、発熱分布については後述する。更にその上に設けたガラスやフッ素樹脂等の保護層35cを有する。本実施形態においてはヒータ基板35aの表面側(フィルム対向面側)に摺動部材(潤滑部材)35dを設けている。
ヒータ35は、ガイド部材34の外面の略中央部にガイド長手に沿って形成具備させた溝部に、摺動部材35dを設けたヒータ基板表面側を露呈させて嵌入して固定支持させてある。定着ニップ部ではこのヒータ35の摺動部材35dの面とフィルム33の内面が相互接触摺動する。そして、回転する画像加熱部材であるフィルム33がヒータ35により加熱される。
ヒータ35の発熱体H1およびH2の長手両端間に通電されることで、発熱体H1およびH2が発熱してヒータ35がヒータ長手方向の有効発熱領域幅Aの全域において急速に昇温する。そのヒータ温度が保護層35cの外面に接触させて配設した、サーミスタ等の第1の温度センサ(第1の温度検知手段、中央部温度センサ)TH1により検出され、その出力(温度に関する信号値)がA/Dコンバータを介して制御回路部100に入力する。制御回路部100は、その入力する検出温度情報に基づいて、ヒータ温度を所定の温度に維持するように電源(電力供給部、ヒータ駆動回路部)101から発熱体H1およびH2に対する通電を発熱体ごとに独立して制御する。すなわち、ヒータ35で加熱される画像加熱部材であるフィルム33の温度が第1の温度センサTH1の出力に応じて所定の定着温度に温調制御される。
加圧ローラ32はモータ(駆動手段)M1により矢示の時計方向に回転駆動される。この加圧ローラ32の回転駆動による加圧ローラ32とフィルム33の外面との定着ニップ部における摩擦力でフィルム33に回転力が作用する。これにより、フィルム33が、その内面が定着ニップ部においてヒータ35に密着して摺動しながら矢示の反時計方向にガイド部材34の外回りを回転する(加圧ローラ駆動方式)。フィルム33は加圧ローラ32の回転周速度にほぼ対応した周速度をもって回転する。左右のフランジ部37aは、回転するフィルム33がガイド部材34の長手に沿って左方または右方に寄り移動したとき寄り移動側のベルト端部を受け止めて寄り移動を規制する役目をする。定着ニップ部におけるヒータ35とフィルム33の内面との相互摺動摩擦力を低減させるために、定着ニップ部のヒータ面に摺動部材35dを配設し、フィルム33の内面との間に耐熱性グリスなどの潤滑剤を介在させる。
そして、プリントスタート信号に基づいて、加圧ローラ32の回転が開始され、またヒータ35のヒートアップが開始される。フィルム33の回転周速度が定常化し、ヒータ35の温度が所定に立ち上がった状態において、定着ニップ部にトナー画像tを担持させた記録材Pがトナー画像担持面側をフィルム33側にして導入される。記録材Pは定着ニップ部においてフィルム33を介してヒータ35に密着して定着ニップ部をフィルム33と一緒に移動通過していく。その移動通過過程においてヒータ35で加熱されるフィルム33により記録材Pに熱が付与されてトナー画像tが記録材P面に加熱定着される。定着ニップ部を通過した記録材Pはフィルム33の面から分離されて排出搬送される。
本実施形態では、記録材Pの搬送は記録材中心のいわゆる中央基準搬送で行なわれる。すなわち、装置に通紙使用可能な大小いかなる幅の記録材も、記録材の幅方向中央部がフィルム33の長手方向中央部を通過することになる。Sはその記録材中央通紙基準線(仮想線)である。
W1は装置に通紙可能な最大幅記録材の通紙幅(最大通紙幅)である。本実施形態において、この最大通紙幅W1はA3サイズ幅297mm(A3縦送り)である。ヒータ長手方向の有効発熱領域幅Aはこの最大通紙幅W1よりも少し大きくしてある。W3は装置に通紙可能な最小幅記録材の通紙幅(最小通紙幅)である。本実施形態において、この最小通紙幅W3はA4縦サイズ幅210mm(A4縦送り)である。W2は上記の最大幅記録材と最小幅記録材の間の幅の記録材の通紙幅である。本実施形態において、通紙幅W2はB4サイズ幅257mm(B4縦送り)を示した。以下、最大通紙幅W1に対応する幅の記録材を最大サイズ記録材、この記録材よりも幅の小さい記録材を小サイズ記録材と記す。
aは最大通紙幅W1と通紙幅W2との差幅部((W1−W2)/2)、bは最大通紙幅W1と最小通紙幅W3との差幅部((W1−W3)/2)である。すなわち、それぞれ小サイズ記録材であるB4またはA4Rの記録材を通紙したときに生じる非通紙部である。本実施形態においては記録材通紙が中央基準であるから非通紙部aとbはそれぞれ通紙幅W2の左右両側部、最小通紙幅W3の左右両側部に生じる。この非通紙部の幅は通紙使用される小サイズ記録材の幅の大小により種々異なる。
第1の温度センサTH1は、最小通紙幅W3に対応する領域のヒータ温度(通紙部温度)を検出するように配設してある。TH2はサーミスタ等の第2の温度センサ(第2の温度検出手段、端部温度センサ)であり、非通紙部の温度を検出する。その出力(温度に関する信号値)がA/Dコンバータを介して制御回路部100に入力する。本実施形態においてはこの温度センサTH2は非通紙部aに対応するフィルム部分の基層内面に弾性的に接触させて配設してある。具体的には、この温度センサTH2は、ガイド部材34に基部が固定される板ばね形状の弾性支持部材38の自由端に配置されている。そして、この温度センサTH2を弾性支持部材38の弾性によりフィルム33の基層33aの内面に弾性的に当接させて非通紙部aに対応するフィルム部分の温度を検出させている。
なお、第1の温度センサTH1は、最小通紙幅W3に対応するフィルム部分の基層内面に弾性的に接触させて配設してもよい。逆に、第2の温度センサTH2は、非通紙部aに対応するヒータ温度を検出するように配設してもよい。
(送風冷却機構部)
送風冷却機構部20Bは小サイズ記録材を連続通紙(小サイズジョブ)した際に生じる、フィルム33の非通紙部の昇温を送風により冷却する冷却手段である。図7はこの送風冷却機構部20Bの外観斜視模式図である。図8は図7の(8)−(8)線に沿う拡大断面図である。
図1、図7、図8を参照して、本実施形態における送風冷却機構部20Bを説明する。送風冷却機構部20Bは、送風手段である冷却ファン(以下、ファンと略記する)41を有する。また、このファン41で生じる風を導く送風ダクト(送風遮蔽体)42と、この送風ダクト42の定着機構部20Aに対向する部分に配置された送風口(開口部)43を有する。また、この送風口43を開閉し、開口幅を通紙される記録材の幅に適した幅に調整するシャッタ44と、このシャッタを駆動するシャッタ駆動装置(開口幅調節手段)45を有する。
ファン41、送風ダクト42、送風口43、シャッタ44はフィルム33の長手方向左右部に対称に配置されている。49はファン41の吸気側に配設した吸気チャンネル部である。上記ファン41にはシロッコファン等の遠心ファンを使用することが可能である。すなわち、ファン41は、フィルム33のうち、記録材の搬送方向と直交する長手方向の一部分を宋風により冷却する。
左右のシャッタ44は、送風口43を形成した、左右方向に延びている支持板46の板面に沿って左右方向にスライド移動可能に支持させてある。この左右のシャッタ44をラック歯47とピニオンギア48により連絡させ、ピニオンギア48をモータ(パルスモータ)M2で正転または逆転駆動する。これにより、左右のシャッタ44を連動してそれぞれに対応する送風口43に対して左右対称の関係で開閉動するようにしてある。上記の支持板46、ラック歯47、ピニオンギア48、モータM2によりシャッタ駆動装置45が構成されている。
左右の送風口43は、最小幅記録材を通紙したときに生じる非通紙部bよりも僅かに中央寄りの位置から最大通紙幅W1にかけて設けられている。左右のシャッタ44は支持板46の長手中央から外に向けて送風口43を所定量だけ閉める向きに配置されている。
制御回路部100には、ユーザによる使用記録材サイズの入力や、給送カセット13や手差しトレイ17の記録材幅自動検出機構(不図示)といった情報に基づき通紙される記録材幅W(図6に示す)がインプットされる。そして、制御回路部100は、その情報に基づき、シャッタ駆動装置45を制御する。すなわち、モータM2を駆動してピニオンギア48を回転させ、ラック歯47によりシャッタ44を移動することで送風口43を所定量だけ開くことができる。
制御回路部100は、記録材の幅情報がA3サイズ幅の大サイズ記録材であるときは、シャッタ駆動装置45を制御して、図9のように、シャッタ44を送風口43を完全に閉ざした全閉位置に移動する。また、A4Rサイズ幅の小サイズ記録材であるときは、図10のように、シャッタ44を送風口43を完全に開いた全開位置に移動する。また、B4サイズ幅の小サイズ記録材であるときは、シャッタ44を、非通紙部aに対応する部分だけ送風口43を開いた位置に移動する。
なお、通紙される小サイズ記録材がLTR−R、EXE、K8、LTR等である場合には、制御回路部100は、それらの場合に生じる非通紙部に対応する分だけ送風口を開いた位置にシャッタ44を移動する。
すなわち、シャッタ44は送風口43の開口幅(送風幅)を記録材の幅に応じて調整可能である。
ここで、本実施形態における最小、最大および全シートサイズとは,画像形成装置本体が保証する定型紙のことであり、ユーザが独自に使用する不定形サイズ紙ではない。
シャッタ44の位置情報はシャッタ44の所定位置に配置されたフラグ50を支持板46上に配置されたセンサ51により検出する。具体的には、図9のように、送風口43を全閉したシャッタ位置でホームポジションを定め、開口量はモータM2の回転量から検出している。
シャッタ44の現在位置を直接検出する開口幅検出センサを具備させ、該センサによるシャッタ位置情報を制御回路にフィードバックして、通紙される記録材の幅に対応させてシャッタ44を適正な開口幅位置に移動制御するようにすることもできる。シャッタの停止位置はシャッタのエッジ位置をセンサで検出することで、小サイズ記録材の幅方向の長さに対応する位置を精度良く定められる。従って、全小サイズ記録材の非通紙領域に対してのみ冷却風の送風を行なうことができる。
(非通紙部昇温時動作)
図11にヒータ35の発熱体H1およびH2の長手方向における形状および発熱体への通電のための電極部を示す。発熱体H1およびH2各々に通電した場合の通紙中央Sを基準とした片側のみの長手方向の発熱分布を図12に示す。発熱体H1は、長手中央の発熱量が大きく端部に向かうに従い発熱量が小さくなり、発熱体H2は長手中央の発熱量が小さく端部に向かうに従い発熱量が大きくなる。発熱分布はほぼ2次曲線となるように、また2本の発熱体に等しく通電した場合の発熱分布がフラットになるように部分抵抗値を計算して発熱体形状を設定した。
次に中央の発熱量を揃えて発熱体H1および発熱体H2への通電比率を変えた場合の発熱分布を図13に示す。発熱体H1への通電量を100とした際に発熱体H2への通電量を減少させていくことで、図13に示すような発熱分布に制御することができる。すなわち、発熱体H1、発熱体H2の通電比率を変えることで発熱分布を変更可能である。
本実施形態では、非通紙部昇温時の冷却動作開始前後でシートサイズに対応する記録材幅Wに対応する発熱体H1とH2に通電する比率を決定する通電比率テーブルを有する。この通電比率テーブルを表1に示す。
Figure 0005258386
表1に示しているように、小サイズ紙に対しては冷却動作前に比べて冷却動作開始後に通電比率を端部の発熱量が大きくなるように設定した。例えば、B4サイズのプリントを実行する際には、冷却動作前では記録材幅W=257mmであるため通電比率100:50に設定され、冷却動作開始後は通電比率100:100に設定される。すなわち、制御回路部100は、ファン41の動作時に、ファン41による冷却領域に対応する長手方向領域における発熱量を、冷却開始前に比べて大きくなるように発熱体の通電を制御する。
制御回路部100は第2の温度センサ(第2の温度検知手段)TH2の検出温度Tsubに応じて送風冷却機構部20Bのファン41を駆動する。ファン41を駆動するファン駆動温度Tfan-onは、非通紙域の温度分布がシートサイズによって異なるため、シートサイズ毎に非通紙域の温度の最大値がフィルム使用上限温度以下となるように設定している。フィルム使用上限温度を超えて使用を続けると、フィルム33の弾性層33bや離型層33cが熱による劣化が促進されて、耐久寿命が短くなる。
また、記録材幅Wに基づいたシャッタ制御の信号をシャッタ駆動装置45に送り、モータM2を駆動させてシャッタ44を記録材幅Wに合わせた位置に移動させる。すなわち、非通紙域に対向する送風口部分を開けることでファン41により発生した冷却風を定着機構部20Aの非通紙部に当てる。冷却風を当てることにより非通紙部の温度が低下する。
ファン41は第2の温度センサTH2の検出温度Tsubにより制御される。すなわち、ファン駆動温度Tfan-on以上(冷却動作開始温度以上)になるとファン駆動を開始し、ファン駆動温度よりも低いファン停止温度Tfan-off以下(冷却動作停止温度以下)になるとファン駆動を停止する。
図14に基づいて、記録材を連続通紙した場合の非通紙部昇温時動作の説明をする。
プリントスタート信号を受信すると(ステップS1401)、ヒータ35への通電を開始し(ステップS1402)、定着装置の温度立上げ動作を開始する。次に記録材幅Wから冷却動作前の発熱体H1、H2の通電比率を設定する(ステップS1403)。定着装置が所定の温度に到達すると第1の温度センサTH1の温度が所定の定着温度となるように温度制御およびプリント動作を開始する(ステップS1404)。
その後プリントを継続しない場合には(ステップS1405)、プリントを終了する(ステップS1413)。一方、プリントを継続する場合には、プリント中に第2の温度センサTH2の検出温度Tsubがファン駆動温度Tfan-on以上になると(ステップS1406)、発熱体H1、H2の通電比率を冷却開始後用に変更する(ステップS1407)。そしてシャッタ44を記録材幅Wに基づいて開き(ステップS1408)、ファン41の駆動を開始する(ステップS1409)。
プリントを継続した場合には(ステップ1410)、ファン41により非通紙域が冷却され、第2の温度センサTH2の検出温度Tsubがファン駆動温度Tfan-off以下になると(ステップS1411)、ファン駆動を停止する(ステップS1412)。なお、ステップS1410において、プリントを継続しない場合には、プリントを終了する(ステップS1413)。
本実施形態に基づき各種サイズの記録材を連続通紙した際の、冷却動作開始直前のフィルム表面温度分布を図15に示す。同図に示すように、紙端部より内側に発熱分布により生ずる温度分布で中央部より温度の低い領域が生じ、小サイズ紙の紙端は非通紙部昇温による熱の回り込みで中央部より温度が上昇しているが、通紙域内の温度分布は光沢ムラ許容温度範囲内に収まっている。また、非通紙域の温度はフィルム使用上限温度を下回っている。
冷却動作開始後に継続して連続通紙を行い、ファン駆動停止する直前のフィルム表面温度分布を図16に示す。紙端部近傍の温度が風の回り込みによって低下しているが、通電比率を適正に設定することにより通紙域内の温度分布は光沢ムラ許容温度範囲内に収まっている。また、非通紙域の温度は冷却動作により低下している。
更に連続通紙を継続した場合、ファン41のオン・オフ制御により、フィルム表面温度分布は図15と図16の間を推移することになる。
以上のように本実施形態によれば、発熱分布を制御しつつ冷却動作を行う画像加熱装置において、加熱部材の使用可能温度の範囲内に非通紙域の温度を冷却すると同時に、冷却手段による風の回り込みによる画像の光沢ムラ及び定着不良を解消することができた。
[比較例]
非通紙部昇温した際に、発熱体H1、H2の通電比率を変更せずにファン41による冷却動作のみを行った場合を比較例として説明する。その他の構成に関しては、上述した第1実施形態と同様である。
シートサイズに対応する記録材幅W毎に、予め設定した通電比率を表2に示す。
Figure 0005258386
比較例における非通紙部昇温時動作を図17に示す。図14に示すフローチャートと同一のステップには同一の符号を付し、重複する説明を省略する。この比較例のフローチャートでは、図14のステップS7に相当するステップが実行されない。すなわち、電比率は、プリント開始前にステップS3で設定されるだけで、冷却動作に関わらずシートサイズに対して一定に設定されている点が、図14と異なっている。
冷却動作開始前の温度分布は、第1実施形態で示した図15と同様の温度分布となる。冷却動作開始後に継続して連続通紙を行い、ファン駆動停止する直前のフィルム表面温度分布を図18に示す。紙端部近傍の温度が風の回り込みによって低下しており、紙端部において光沢ムラ許容温度を下回っていることがわかる。
この状態で記録材上にベタ画像を通紙すると、紙端部において光沢低下が発生した。また、記録材の坪量が大きい場合や環境温度が低い場合には定着不良が発生した。
〔第2実施形態〕
本実施形態では、第1実施形態のヒータの発熱体H1、H2の形状を図19のように変更している。なお、他の構成は第1実施形態と同様である。図20に示すように、最小サイズであるA4R通紙領域における発熱分布をH1、H2ともに均一となるようにしている。この実施形態では、A4R通紙領域の発熱体の幅を一定として熱分布を均一にしている。このように設定することで、図21に示すように発熱分布を制御できる。第1実施形態と同様に冷却動作前の通電比率を表1の冷却動作前に設定し、冷却動作開始直前のフィルム表面温度分布を図22に示す。このとき、通紙域内の温度分布は光沢ムラ許容範囲内に収まっている。
第1実施形態同様に冷却動作を開始すると、通電比率を表1の冷却開始後の設定に切替える。本実施形態におけるファン駆動停止する直前のフィルム表面温度分布を図23に示す。図15と図22の比較および図16と図23の比較により、第1実施形態に対して通紙域内における温度ムラが更に小さくなっていることがわかる。
上述の第1実施形態、第2実施形態においては、ファン41は定着部材を冷却する構成としたが、加圧部材を冷却する構成としても同様の効果が得られる。また、定着機構部20Aは実施形態のフィルム加熱方式の加熱装置に限られず、熱ローラ方式の加熱装置、その他の構成の加熱装置とすることができる。電磁誘導加熱方式の装置にすることもできる。さらに、定着機構部20Aは記録材の通紙を片側搬送基準で行なう構成のものであっても同様の効果が得られる。
実施形態の定着装置(画像加熱装置)の概略構成を示す横断面模式図である。 その定着装置を搭載した画像形成装置の一例の縦断面模式図である。 その定着装置の定着機構部の正面模式図である。 その定着機構部の縦断正面模式図である。 定着フィルムの層構成模型図である。 ヒータの横断面模型図と制御系統のブロック図である。 送風冷却機構部の外観斜視模式図である。 図7の(8)−(8)線に沿う拡大断面図である。 シャッタが送風口を完全に閉ざした全閉位置に移動した状態図である。 シャッタが送風口を完全に開いた全開位置に移動した状態図である。 第1実施形態におけるヒータの発熱体形状および電極部の模式図である。 第1実施形態における各発熱体の発熱分布図である。 第1実施形態における通電比率毎の発熱分布図である。 実施形態における連続通紙中の通電比率および冷却動作を示したフローチャートである。 第1実施形態における冷却動作前のフィルム温度分布である。 第1実施形態における冷却動作後のフィルム温度分布である。 比較例における連続通紙中の通電比率および冷却動作を示したフローチャートである。 比較例における冷却動作後のフィルム温度分布である。 第2実施形態におけるヒータの発熱体形状および電極部の模式図である。 第2実施形態における各発熱体の発熱分布図である。 第2実施形態における通電比率毎の発熱分布図である。 第2実施形態における冷却動作前のフィルム温度分布である。 第2実施形態における冷却動作後のフィルム温度分布である。
符号の説明
41 …ファン
42 …送風ダクト
43 …送風口
44 …シャッタ
45 …シャッタ駆動装置
100 …制御回路部
H1,H2 …発熱体、加熱源
P …記録材
TH1 …第1の温度センサ
TH2 …第2の温度センサ

Claims (5)

  1. 記録材上の画像をニップ部にて加熱する画像加熱部材と、
    前記画像加熱部材に熱を供給する加熱源と、
    前記画像加熱部材のうち、記録材の搬送方向と直交する長手方向の一部分を送風により冷却する冷却ファンと、
    前記加熱源及び前記冷却ファンの動作を制御する制御手段と、
    を有する画像加熱装置であって、
    前記加熱源は、記録材の搬送方向と直交する長手方向に互いに異なる発熱分布を有する複数の発熱体を有し、前記複数の発熱体への通電比率を変更することで発熱分布を変更可能であり、
    前記制御手段は、前記冷却ファンの動作時に、前記冷却ファンによる冷却領域に対応する長手方向領域における発熱量を、冷却開始前に比べて大きくなるように前記加熱源の通電を制御することを特徴とする画像加熱装置。
  2. 前記冷却ファンからの送風を前記画像加熱部材に導き、開口部を有する送風遮蔽体と、
    前記送風遮蔽体の前記開口部に設けられ、使用する記録材の幅に応じて送風幅を調節する開口幅調節手段と、
    をさらに具備することを特徴とする請求項1記載の画像加熱装置。
  3. 前記複数の発熱体の各々の発熱分布が、前記画像加熱部材のうち、前記冷却ファンにより冷却されない長手方向の部分に対応する領域において均一であることを特徴とする請求項2記載の画像加熱装置。
  4. 前記画像加熱部材又は前記加熱源の温度を検知し前記加熱源を制御するための第1の温度検知手段と、
    前記画像加熱部材又は前記加熱源の温度を検知し前記冷却ファンの動作を制御するための第2の温度検知手段と、
    をさらに具備し、
    前記制御手段は、前記第1の温度検知手段及び前記第2の温度検知手段によって検知された温度に基づいて前記加熱源の通電及び前記冷却ファンの動作を制御することを特徴とする請求項1乃至3のうちのいずれか一項に記載の画像加熱装置。
  5. 前記制御手段が、前記第2の温度検知手段によって検知された温度が所定の冷却動作開始温度以上であった場合には冷却ファンの動作を開始し、前記第2の温度検知手段が検知した温度が所定の冷却動作停止温度以下を検知した場合には前記冷却ファンの動作を停止するように前記冷却ファンを制御することを特徴とする請求項4記載の画像加熱装置。
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