JP5609265B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、シート上に形成された未定着画像を熱定着する画像形成装置に関する。
従来の画像形成装置に備えられる定着装置として、特許文献1には、温度が上がると電気抵抗値が上がる抵抗温度特性を有する抵抗発熱層が設けられた定着ローラを備え、抵抗発熱層に給電して抵抗発熱層を発熱させつつ、抵抗発熱層の電気抵抗値の大きさに応じて抵抗発熱層への給電を制御する定着装置が開示されている。
特許文献1の給電制御は、次のようにして行われる。すなわち、抵抗発熱層に流れる電流値を検出し、検出された電流値と印加電圧とから電気抵抗値Rを算出する。抵抗発熱層が有する正の抵抗温度特性から、算出された抵抗値Rに対する現在の温度Tを求める。求めた現在の温度Tが定着の目標温度よりも低い場合には、抵抗発熱層への給電を実行し、温度Tが目標温度よりも高い場合には、抵抗発熱層への給電を停止させる。
定着ローラ自体を発熱させる構成なので、外部のヒータで定着ローラを加熱する構成よりも熱効率が高く、昇温速度が早くなって定着ニップの温度が目標温度に達するまでに要する時間を短縮できる。また、定着ローラの表面温度を検出するサーミスタなどの温度検出素子を定着ローラの周囲に配置する必要がなくなり、温度検出素子とこれを支持する台座が不要になって、装置構成を簡素化することができる。
ところで、通常、画像形成装置では、通紙される用紙が1つのサイズに限らず、異なるサイズの用紙が選択的に使用可能になっている。これら異なるサイズの用紙には、定着ローラの軸方向(用紙の幅方向)長さの長い(用紙幅が大きい)ものもあれば、短い(用紙幅が狭い)ものも含まれる。
発熱ベルトの用紙幅方向長さは一定なので、用紙幅が大きいサイズの用紙が使用される場合、用紙幅方向における通紙領域は広くなり、非通紙領域は狭くなるが、小サイズの用紙が使用される場合には、通紙領域が狭くなり、非通紙領域が広くなる。
非通紙領域は、用紙に熱が奪われないので、通紙領域よりも温度が高くなり、抵抗発熱層の単位体積当たりの抵抗値も通紙領域と異なる。
すなわち、用紙幅の異なる用紙が使用される場合、用紙幅毎に通紙領域と非通紙領域の大きさの比率が変わり、通紙領域と非通紙領域では各領域の温度の違いによって単位体積当たりの抵抗値が異なるので、仮に通紙領域が目標温度でも、抵抗発熱層全体の抵抗値は、通紙領域と非通紙領域の大きさの比率が用紙幅毎に変わる分だけ、異なることになる。
特許文献1の構成は、抵抗発熱層全体の電気抵抗値を検出するので、小サイズ紙を用いると、大サイズ紙よりも非通紙領域が多い分、抵抗値Rが下がり、抵抗値Rが下がった分だけ、現在の温度Tが目標温度T0よりも低い温度とみなされて、抵抗発熱層への給電が実行される。このため、小サイズ紙が通紙される場合は、通紙領域も非通紙領域も目標温度T0を超える温度に維持され、特に非通紙領域では、目標温度T0よりも数十度も高い高温(過昇温)に至り易く、過昇温の状態が続くと、定着ローラの弾性層の劣化が早期に進んで寿命が短くなるという問題がある。
また、過昇温になると、通紙領域と非通紙領域の境界部分での温度差が大きくなるため、小サイズ紙に続いて大サイズ紙を通紙する場合、その温度差の生じている部分で定着ムラや光沢ムラなど定着性が低下するという問題も生じる。
このような非通紙領域の過昇温を防止する技術として、特許文献2には、通紙部の温度を検出する第1温度検出手段と、非通紙部の温度を検出する第2温度検出手段を配置すると共に、非通紙部の温度を冷却する冷却手段を配置し、通紙部の温度を検出して通紙部の温度を目標温度に維持しつつ、非通紙部の過昇温が検出されると、非通紙部を冷却手段で冷却する技術が開示されている。
特開2008−112051号公報 特開2002−258645号公報
特許文献1の構成に、特許文献2の過昇温防止の構成を採り入れると、結果的に第1と第2という2つの温度検出手段を配置する必要が生じ、抵抗温度特性を有する抵抗発熱層を用いることによる温度検出手段を要しないというメリットが全く活かされず、コストアップと共に装置簡素化を図れないという問題が生じる。
本発明は、電気抵抗値が温度により変化する抵抗温度特性を有する抵抗発熱層を用いる構成において、できるだけコストアップを防止しつつ装置簡素化を図り、幅の異なるシートを使用する場合でも抵抗発熱層における非通紙領域の過昇温を防止することが可能な画像形成装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明に係る画像形成装置は、正または負の抵抗温度特性を有する抵抗発熱層が設けられた第1回転体と、これに圧接される第2回転体との間に定着ニップを確保し、前記抵抗発熱層に通電して当該抵抗発熱層を発熱させ、未定着画像の形成されたシートを当該定着ニップに通して未定着画像をシートに熱定着する画像形成装置であって、前記抵抗発熱層の抵抗値を指標する値を検出する検出手段と、使用されるシートの幅の大きさを指標するシート幅情報を取得する第1取得手段と、前記第1回転体の前記軸方向全域のうち、前記使用されるシートの通紙領域を除く非通紙領域を冷却する冷却手段と、前記使用されるシートについて、前記抵抗発熱層の抵抗温度特性と当該シートの幅の大きさとから得られる、前記抵抗発熱層の非通紙領域の温度が上限温度に達したときの当該抵抗発熱層の抵抗値を指標する値を閾値として取得する第2取得手段と、前記検出手段による検出値と前記閾値との比較結果に基づいて、前記冷却手段の冷却動作を制御する冷却制御手段と、前記第1回転体における通紙領域の温度を検出する温度検出手段と、前記上限温度に達したときの当該抵抗発熱層の抵抗値を指標する値を、前記異なるシートの幅の大きさ毎に対応付けてなる閾値情報を記憶している記憶手段と、を備え、前記記憶手段には、異なる温度領域のそれぞれに、当該温度領域に前記第1回転体の通紙領域の温度が属している場合における前記閾値情報が対応付けて記憶されており、前記第2取得手段は、前記記憶手段に記憶されている閾値情報であって、前記異なる温度領域のうち前記温度検出手段により検出された温度が属する温度領域に対応する閾値情報から、前記使用されるシートの幅に対応する前記抵抗値を指標する値を読み出すことにより、前記閾値を取得することを特徴とする。
ここで、前記抵抗温度特性が、負の温度特性である場合には、前記異なる温度領域のうち、第1温度領域について第1のシートの幅に対する抵抗値を第1の値とすると、前記第1温度領域よりも低い第2温度領域について当該第1のシートの幅と同じシートの幅に対する抵抗値が前記第1の値よりも低い第2の値であり、前記抵抗温度特性が、正の温度特性である場合には、前記異なる温度領域のうち、第1温度領域について第1のシートの幅に対する抵抗値を第1の値とすると、前記第1温度領域よりも低い第2温度領域について当該第1のシートの幅と同じシートの幅に対する抵抗値が前記第1の値よりも高い第3の値である関係を有することを特徴とする。
また、前記冷却手段は、前記第2回転体のうち、前記使用されるシートの通紙領域を除く非通紙領域であり、前記定着ニップにおいて前記第1回転体の非通紙領域に接する部分を冷却することを特徴とする。
ここで、前記冷却手段は、エアを送風するファンを含み、前記ファンによる前記第2回転体の非通紙領域への前記軸方向の送風領域の大きさが可変可能に構成されており、前記シートの幅毎にその幅の大きさに応じて前記送風領域の大きさを変化させることを特徴とする。
また、前記冷却手段は、エアを送風するファンを含み、前記ファンによる前記第1回転体の非通紙領域への前記軸方向の送風領域の大きさが可変可能に構成されており、前記シートの幅毎にその幅の大きさに応じて前記送風領域の大きさを変化させることを特徴とする。
さらに、複数枚のシートを連続通紙して、シート1枚毎に、当該シートに未定着画像を形成すると共に未定着画像の形成後のシートを前記定着ニップに通して熱定着する画像形成動作を実行可能な構成であり、前記冷却手段は、画像形成速度を基準からこれよりも低速に減速する減速手段であり、前記冷却制御手段は、前記減速手段を制御して前記画像形成速度を基準よりも低速に減速させることにより、前記第1回転体の非通紙領域の冷却を行うことを特徴とする。
また、前記検出手段による検出値および前記閾値は、前記抵抗発熱層の抵抗値、定電圧の場合の前記抵抗発熱層に流れる電流値、または定電流の場合の前記抵抗発熱層に印加される電圧値で示されることを特徴とする。
このように使用されるシートの幅の大きさに応じて、そのシートに対する閾値を用いて冷却手段の冷却動作を制御するので、通紙領域と非通紙領域の温度を検出するために各領域それぞれに専用の温度検出手段を備える必要がなくなり、コストアップを防止しつつ装置簡素化を図り、非通紙領域の過昇温を防止することが可能になる。
プリンタの全体の構成を示す図である。 プリンタに設けられる定着部の構成を示す斜視図である。 定着部に備えられる発熱ベルトの断面図である。 プリンタに設けられる制御部の構成を示す図である。 抵抗温度特性を有する発熱ベルトのベルト温度とベルト抵抗値の関係を説明するための図である。 制御部に記憶されている閾値決定テーブルの構成例を示す図である。 制御部による冷却動作制御の内容を示すフローチャートである。 ファン駆動制御処理のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。 実施例と比較例におけるベルト温度の推移を示すグラフである。 変形例に係る冷却動作制御の一部を示すフローチャートである。
以下、本発明に係る画像形成装置の実施の形態を、タンデム型カラーデジタルプリンタ(以下、単に「プリンタ」という。)を例にして説明する。
〔1〕プリンタの全体構成
図1は、プリンタ1の全体の構成を示す図である。
同図に示すように、プリンタ1は、電子写真方式により画像を形成するものであり、画像プロセス部10と、中間転写部20と、給送部30と、定着部40と、制御部50と、操作部60とを備え、ネットワーク(例えばLAN)に接続されて、外部の端末装置(不図示)からの印刷(プリント)ジョブの実行指示を受け付けると、その指示に基づいてイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)およびブラック(K)色からなるカラーの画像形成を実行する。
画像プロセス部10は、Y〜K色のそれぞれに対応する作像部10Y〜10Kを備えている。作像部10Yは、矢印Aで示す方向に回転する感光体ドラム11と、その周囲に配設された帯電器12、露光部13、現像器14、一次転写ローラ15、感光体ドラム11を清掃するためのクリーナ16などを備えており、帯電、露光、現像工程を経て感光体ドラム11上にY色のトナー像を作像する。この構成は、他の作像部10M〜10Kについて同様であり、対応する色のトナー像が感光体ドラム11上に作像される。なお、同図では符号が省略されている。
中間転写部20は、同図の矢印方向に循環走行される中間転写ベルト21を備える。
給送部30は、給紙カセット31から記録シートSを搬送路39に1枚ずつ繰り出す。本実施の形態では、異なるサイズ、例えばA6〜A3サイズ、B6〜B4サイズの記録シートSを選択的に切り替えて給紙カセット31に収容可能に構成されている。ユーザは、記録シートSを、その長手方向が搬送方向に沿った姿勢(縦姿勢)と、その短手方向が搬送方向に沿った姿勢(横姿勢)のいずれでも切り替えてセットすることができる。
定着部40は、通電により発熱する抵抗発熱層が設けられた発熱ベルトを有する。
作像部10Y〜10K毎に、対応する色のトナー像が感光体ドラム11上に作像されると、作像されたトナー像は、感光体ドラム11の転写位置において転写ローラ15による静電力の作用を受けて、循環走行する中間転写ベルト21上に一次転写される。この際、各色の作像動作は、中間転写ベルト21上において同じ位置に多重転写されるようにタイミングをずらして実行される。
この作像動作のタイミングに合わせて、給送部30からは、記録シートSが搬送されて来ており、その記録シートSは、中間転写ベルト21と、これに圧接された二次転写ローラ22の間に挟まれて搬送され、二次転写ローラ22による静電力の作用を受けて、中間転写ベルト21上の各色トナー像が一括して記録シートS上に二次転写される。二次転写後の記録シートSは、定着部40に送られる。
定着部40は、二次転写後の記録シートS上の各色トナー像を加熱、加圧により記録シートSに定着させる。定着後の記録シートSは、排出ローラ対32を介して機外に排出され、収容トレイ33上に収容される。
操作部60は、プリントジョブのプリント枚数の設定やトナー濃度の選択などのユーザからの入力を受け付ける機能と、受け付けた内容などを液晶画面に表示させる表示機能を有する。受け付けられた入力情報は、制御部50に送信される。
制御部50は、画像プロセス部10〜定着部40の動作を統括的に制御して、円滑なジョブを実行する。また、操作部60からのユーザによる入力情報を受け付ける。
なお、給紙カセット31の下方には、給紙カセット31に収容されている記録シートSのサイズを検出するシートサイズ検出センサ35が配置されている。シートサイズ検出センサ35により検出されたサイズ検出信号は、制御部50に送信される。
〔2〕定着部40の構成
図2は、定着部40を図1の矢印Bで示す方向から見たときの定着部40の主要部の構成を示す斜視図である。
同図に示すように定着部40は、無端状の発熱ベルト101と、弾性体ローラ102と、加圧ローラ103と、給電部104と、温度検出センサ105と、冷却ファン106a、106bを備える。以下、弾性体ローラ102の軸方向をローラ軸方向といい、ローラ軸方向の一方端側を左側、他方端側を右側という場合がある。
<発熱ベルト101の構成>
無端状の発熱ベルト101は、筒状であり、弾性体ローラ102の外周を取り囲むように配され、弾性体ローラ102の半径方向にある程度の力を加えると弾性変形し、変形状態から力を離して自由にすると自身の復元力により元の筒状に戻る自己形状保持可能なものが用いられている。
発熱ベルト101は、図3に示すように内周面側から絶縁層131、抵抗発熱層132、弾性層133、離型層134がこの順に積層されてなる。
絶縁層131は、厚みが例えば5〜100〔μm〕程度であり、PI(ポリイミド)、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)などの耐熱性樹脂からなる。
抵抗発熱層132は、厚みが例えば5〜100〔μm〕程度であり、樹脂に導電フィラーを分散させることにより所定の電気抵抗率に設定されたものからなり、抵抗温度特性として、ここでは温度が上がると体積抵抗率が低下し、温度が下がると体積抵抗率が上昇する負の温度特性(NTC:Negative Temperature Coefficient)を有する。
樹脂としては、PI、PPS、PEEKなどの耐熱性樹脂が用いられるが、このうちPIが最も耐熱性を有するので望ましい。導電フィラーとしては、銀、銅、アルミニウム、マグネシウム、ニッケルなどの金属粉末と、グラファイト、カーボンブラック、カーボンナノファイバー、カーボンナノチューブ、カーボンマイクロコイルなどの炭素化合物粉末と、ヨウ化銀、ヨウ化銅などの無機化合物中の高イオン導電体粉末が望ましく、それぞれ2種類以上を混合させて分散させても良い。さらに他の部材を混合させたものを用いるとしても良い。形状としては、少ない含有量でフィラー同士の接触する確率を高くするため、繊維状が望ましい。
高イオン導電体は、抵抗発熱層132の機械的強度を低下させることがないが、炭素化合物や高イオン導電体のみでは、抵抗発熱層132の電気抵抗率を商用電源で500〜1500W程度の定着部に適した発熱量に調整することが困難な場合があり、そのような場合には、金属微粒子を併用して電気抵抗率を調整することが望ましい。
金属微粒子は、特に針状やフレーク状の銀やニッケルが望ましく、粒径は0.01〜10〔μm〕が好ましい。炭素化合物や高イオン導電体と線状に絡み合うことで均一な体積抵抗率を有する抵抗発熱体層を成型できる。耐熱樹脂中に分散される導電フィラーは、耐熱樹脂重量に対して金属微粒子が50〜300重量%、炭素化合物と高イオン導電体が5〜100重量%であることが好ましい、
電気抵抗率は、抵抗発熱層132への印加電圧、供給電力、層厚、発熱ベルト101の径、発熱ベルト101のローラ軸方向長さなどにより予め適正値が決められる。例えば、1.0×10−6〜9.9×10−3〔Ω・m〕程度、より望ましくは、1.0×10−5〜5.0×10−3〔Ω・m〕とするとしても良い。
弾性層133は、厚みが例えば100〜300〔μm〕程度であり、絶縁性の弾性材料、例えばSiゴム、フッ素ゴムなどからなる。
離型層134は、厚みが例えば5〜100〔μm〕程度であり、PFA(パーフルオロアルコキシフッ素樹脂)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、ETFE(ポリエチレン・テトラフルオロエチレン共重合体)等のフッ素系チューブ、フッ素系コーティングなどの離型性を有する材料からなる。導電性としても良い。フッ素系チューブの例としては、三井・デュポンフロロケミカル(株)製PFA350−J、451HP−J、951HPPlusなどがある。水との接触角は90度以上が良く、より望ましくは110度以上が良い。表面粗さは、Ra:0.01〜50〔μm〕程度が望ましい。
絶縁層131と抵抗発熱層132は、ローラ軸方向長さが全長のL0に等しいが、弾性層133と離型層134は、ローラ軸方向長さがL0よりも短いLになっている。このLの範囲がローラ軸方向(シート幅方向)における記録シートSのシート通紙可能範囲になっている。なお、弾性層133や離型層134について、場合によって絶縁層131についても、装置構成によっては設けない場合もあり得る。
抵抗発熱層132のうち、ローラ軸方向両端部であり、弾性層133と離型層134が設けられていない部分の表面には、導電体層135a、135bが積層されている。
導電体層135a、135bは、例えば銅、アルミニウム、ニッケル、真鍮、リン青銅などの金属材料からなり、厚みが例えば1〜10〔μm〕、より好ましくは2〜5〔μm〕の範囲であり、鍍金などにより抵抗発熱層132上に接合される。
例えば、抵抗発熱層132に直接、導電体層135a、135bを設ける場合には、化学鍍金を施した後、電気鍍金を施す方法がある。例えば、銅の化学鍍金、電気鍍金の上にニッケル鍍金を施す方法をとることもできる。また、銅やニッケル箔を導電性接着剤で接着する方法、導電性インクやペーストを塗布する方法をとるとしても良い。
導電体層135a、135bは、抵抗発熱層132と電気的に接続され、給電部104からの電力を抵抗発熱層132に供給するための電極として機能する。以下、電極135a、135bという。
<弾性体ローラ102の構成>
弾性体ローラ102は、図2に示すように発熱ベルト101の周回経路の内側に配されており、軸部としての芯金181の周囲に弾性層が積層されてなる。
芯金181は、アルミニウムやステンレス等からなり、弾性層は、発泡ゴムや樹脂等からなる。なお、弾性層の表面に必要に応じて、例えばPFAチューブなどからなる表層を設けるとしても良い。
弾性体ローラ102の外径は、発熱ベルト101の内径よりも小さく、弾性体ローラ102と発熱ベルト101は、定着ニップNで接し、定着ニップN以外の部分で両者間に隙間(空間)110が設けられるようになっている。
<加圧ローラ103の構成>
加圧ローラ103は、軸部としての芯金182の周囲に弾性層が積層されてなり、外径が例えば20〜100〔mm〕であり、ベルト周回経路の外側に配置され、発熱ベルト101の外側から発熱ベルト101を介して弾性体ローラ102を押圧して、発熱ベルト101表面と加圧ローラ103間に定着ニップNを確保する。
芯金182は、アルミニウムやステンレスなどからなり、弾性層は、シリコーンゴム、フッ素ゴムなどの耐熱性の材料からなり、厚みが例えば1〜20〔mm〕である。弾性層の表面にフッ素系チューブ、フッ素系コーティングなどからなる離型層を設けるとしても良い。離型層は、厚みが5〜100〔μm〕程度であり、導電性としても良い。
弾性体ローラ102は、芯金181のローラ軸方向両端部が筐体(不図示)にベアリングなどの軸受部材(不図示)を介して回転自在に支持され、加圧ローラ103も芯金182のローラ軸方向両端部が筐体に軸受部材を介して回転自在に支持されている。
加圧ローラ103は、駆動モータ(不図示)からの駆動力の伝達により矢印aで示す方向に回転駆動される。加圧ローラ103の回転に従動して、発熱ベルト101が矢印bで示す方向に沿って周回すると共に弾性体ローラ102が同方向に回転する。なお、弾性体ローラ102を駆動側、加圧ローラ103を従動側としても良い。
上記の芯金181、182は、中実であっても良いし、パイプ状であっても良い。パイプ状の場合には、例えば厚みを0.1〜10〔mm〕とすることができる。また、断面が円形ではなく三ツ矢形状などの異型のものを用いるとしても良い。
<給電部104の構成>
給電部104は、ローラ軸方向に間隔をあけて配された左側の給電部104aと右側の給電部104bからなり、それぞれが基本的に同じ構成になっている。
給電部104aは、ブラシ140aと圧縮バネ141aを備え、給電部104bは、ブラシ140bと圧縮バネ141bを備える。
ブラシ140aは、発熱ベルト101のローラ軸方向一方端(同図左側の端部)に設けられた電極135aに接触し、ブラシ140bは、発熱ベルト101のローラ軸方向他方端(同図右側の端部)に設けられた電極135bに接触する。ブラシ140a、140bは、カーボン製のカーボンブラシであり、必要に応じて銅、銀などの金属フィラーを添加したものを用いるとしても良い。
圧縮バネ141aは、ブラシ140aを電極135aに向かう方向に付勢して、ブラシ140aを電極135aに圧接させる。また、圧縮バネ141bは、ブラシ140bを電極135bに向かう方向に付勢して、ブラシ140bを電極135bに圧接させる。
ブラシ140a、140bには、給電線191a、191bが電気的に接続されており、給電線191a、191bは、電源199に接続されている。電源199は、例えば直流電源であり、電源199から給電線191a、ブラシ140a、電極135a、抵抗発熱層132、電極135b、ブラシ140b、給電線191bを介して電源199に戻るまでの間が電気的に接続されることにより、電源199と抵抗発熱層112を繋ぐ給電回路が形成される。給電線191bの途中にはスイッチ160が設けられており、スイッチ160のオン、オフにより、抵抗発熱層112への電力の供給と停止が切り替えられる。スイッチ160のオン、オフは、制御部50の指示により実行される。
給電回路には、抵抗発熱層112に印加される電圧値を検出する電圧値検出部171と、抵抗発熱層112に流れる電流値を検出する電流値検出部172を有する検出回路170が設けられている。電圧値検出部171と電流値検出部172は、電圧と電流を検出可能であれば良く、電圧計や電流計、ホール素子を用いる構成などとすることができる。
電圧値検出部171と電流値検出部172により検出された検出値を示す情報は、制御部50に送信される。
<温度検出センサ105について>
温度検出センサ105は、発熱ベルト101に対してローラ軸方向中央かつ発熱ベルト101の外周面から所定間隔だけ離れた位置に配されており、発熱ベルト101の表面温度を非接触で検出して、その検出信号を制御部50に出力するセンサであり、例えばサーモパイルなどからなる。なお、非接触に限られず、接触する構成であっても良い。
温度検出センサ105は、どのサイズの記録シートSが通紙される場合でも通紙領域となるローラ軸方向中央部の温度を検出するセンサであり、小サイズ紙を通紙した場合に非通紙領域となるローラ軸方向端部の温度を検出することはできない。
本実施の形態では、非通紙領域を検出するための専用のセンサを別途、設けていないので、非通紙領域の過昇温をセンサで検出することはできないが、後述のように記録シートSのシート幅の大きさによって抵抗発熱層132の抵抗値の大きさが変わるというシート幅と抵抗値の関係を利用して、非通紙領域の過昇温を防止する構成をとっている。
これにより、非通紙領域専用のセンサとこれを支持する台座とを筐体に配さなくて済み、その分のコスト低下を図りつつ、非通紙領域の過昇温防止を実行することができる。
<冷却ファン106a、106bの構成>
冷却ファン106a、106bは、非通紙領域の過昇温を防止するための冷却手段の一例として設けられたものである。
冷却ファン106aは、ローラ軸方向に隣接する2つのファン161a、162aからなり、加圧ローラ103のローラ軸方向一方端側(左側)であり、加圧ローラ103の表面から所定距離だけ離れた位置に配されている。
ファン161a、162aの送風口は、加圧ローラ103のローラ軸方向一方端側の表面に対向しており、送風口から送風される冷却風163aが加圧ローラ103の表面に吹き付けられることにより、加圧ローラ103のローラ軸方向一方端側が冷却される。
冷却ファン106bは、ローラ軸方向に隣接する2つのファン161b、162bからなり、加圧ローラ103のローラ軸方向他方端側(右側)であり、加圧ローラ103の表面から所定距離だけ離れた位置に配されている。
ファン161b、162bの送風口は、加圧ローラ103のローラ軸方向他方端側の表面に対向しており、送風口からの冷却風163bが加圧ローラ103の表面に吹き付けられることにより、加圧ローラ103のローラ軸方向他方端側が冷却される。
加圧ローラ103は、発熱ベルト101と定着ニップNで接しているので、加圧ローラ103を冷却すれば、その冷却された部分が発熱ベルト101に接したときに、発熱ベルト101の、加圧ローラ103の冷却部分と接した部分が冷却されることになり、発熱ベルト101の温度を低下させることができる。
4個のファン161a〜162bは、使用される記録シートSのシート幅(ローラ軸方向長さ)の大きさに応じて、制御部50により個別に駆動制御される。以下、ファン161a、161bをローラ軸方向の内側に位置する内側ファンといい、ファン162a、162bをローラ軸方向の外側に位置する外側ファンという場合がある。
このような構成において、加圧ローラ103が回転駆動されることにより、弾性体ローラ102が従動回転しつつ発熱ベルト101が一緒に同方向に周回走行すると、給電部104a、104bのブラシ140a、140bが発熱ベルト101の電極135a、135bに摺擦し、電源199からの電力がブラシ140a、140b、電極135a、135bを介して抵抗発熱層132に供給されることにより、抵抗発熱層132に通電されて抵抗発熱層132が発熱する。
電源199からの抵抗発熱層132への通電量は、定着ニップNの温度が定着に要する温度として予め決められた温度(目標温度、例えば185〔℃〕)に維持されるように、スイッチ160の開閉の切り替え動作により調整される。
図2は、最大〜最小サイズの記録シートのうち、シート幅が最大サイズよりも小さいサイズの記録シートSが定着ニップNに通紙されている様子を示している。発熱ベルト101のシート幅方向全域のうち、定着ニップNを通過する記録シートSのシート幅に相当する領域が通紙領域dになり、通紙領域dを挟んでローラ軸方向両端側であり記録シートSが通過しない領域が非通紙領域d1、d2になる。
〔3〕制御部50の構成
図4は、制御部50の構成を示す図である。
同図に示すように、制御部50は、通信インターフェース(I/F)部51と、画像処理部52と、画像メモリ53と、CPU54と、ROM55と、RAM56と、閾値決定テーブル57を備え、これらはバスを介して相互に通信を行えるようになっている。
通信I/F部51は、LANカード、LANボードといったLANなどのネットワークに接続するためのインターフェースであり、外部からのプリントジョブのデータを受信して、受信したデータを画像処理部52に送る。
画像処理部52は、通信I/F部51からのプリントジョブのデータをY〜Kの再現色の画像データに変換して、変換した画像データを画像メモリ53に格納させる。
ROM55には、画像形成動作に関する制御プログラム、発熱ベルト101の温度制御や冷却ファン106a、106bによる冷却動作に関する制御プログラム(後述)などが格納されている。RAM56は、CPU54のワークエリアとして用いられる。
CPU54は、ROM55から必要なプログラムを読み出して、画像処理部52での画像データの変換処理や、画像メモリ53における画像データの書き込み/読み出しなどを制御すると共に、画像プロセス部10、中間転写部20、給送部30、定着部40などの動作をタイミングを取りながら統一的に制御して円滑なプリント動作を実行させる。
また、シートサイズ検出センサ35の検出信号を受け付け、受け付けた検出信号から給紙カセット31にセットされている記録シートSのサイズを知ることができる(シート幅を指標する情報の取得)。
さらに、発熱ベルト101のベルト温度制御を行う。具体的には、温度検出センサ105の検出信号を受け付け、その検出信号から発熱ベルト101におけるローラ軸方向の中央部(通紙領域)の温度Tを検出する。検出温度Tが目標温度T0よりも低ければ、スイッチ160をオン(閉状態)にして、給電により抵抗発熱層132を発熱させて昇温させる。一方、検出温度Tが目標温度T0以上であれば、スイッチ160をオフ(開状態)にして、抵抗発熱層132への給電を停止させる。この抵抗発熱層132への給電の実行と停止を繰り返して行う。これにより、発熱ベルト101の温度が目標温度T0を中心に上下に数℃、例えば5℃程度の幅を有する温度域内の温度に維持される。この温度幅の大きさは、定着に支障が生じない範囲内に抑えられる。
また、電圧値検出部171と電流値検出部172のそれぞれからの検出値を示す情報を受け付けて、現在の発熱ベルト101に給電されている電圧値と電流値を知得し、知得した電圧値と電流値とから現在の抵抗発熱層132の全体抵抗値〔Ω〕を演算する。この演算には、オームの法則に基づく式(抵抗値=電圧値/電流値)が用いられる。
演算した抵抗発熱層132の全体抵抗値〔Ω〕を用いて、冷却ファンによる冷却動作を制御する。この冷却動作の制御方法を、図5を用いて具体的に説明する。
〔4〕冷却動作の制御方法について
図5(a)は、NTC特性を有する抵抗発熱層の温度(ベルト温度)〔℃〕と抵抗発熱層の抵抗値(ベルト抵抗値)〔Ω〕との関係を示す図であり、図5(b)〜(d)は、異なるシート幅の記録シート毎にその記録シートに対するベルト温度とベルト抵抗値の大きさの例を示す図である。図5(b)では、最大サイズ紙、例えばA3サイズの記録シートを縦姿勢で通紙する場合の例を示し、図5(c)では、最小サイズ紙、例えばA6サイズの記録シートを縦姿勢で通紙する場合の例を示し、図5(d)では、中間サイズ紙、例えばA5サイズの記録シートを縦姿勢で通紙する場合の例を示している。
ここで、図5(b)〜(d)において、ベルト中央とは、通紙される記録シートにおける通紙領域を示しており、ベルト左側と右側とは、シート幅方向に通紙領域を挟んだ領域をそれぞれ示している。図5(b)と図5(c)では、発熱ベルト101のシート通紙可能範囲Lをローラ軸方向に3つの領域(左、中央、右)に等分したときの、その3つの領域を左側、中央、右側としている。図5(d)では、シート通紙可能範囲Lを6等分したときの、両端の領域(1/6の長さずつ)を左側と右側として、残りの中央の領域(4/6の長さ)を中央としている。
例えば、図5(b)のように最大サイズ紙が用いられる場合には、ベルト左側、中央、右側の全域に亘って通紙領域になり、図5(c)のように最小サイズ紙が用いられる場合には、シート通紙可能範囲Lの1/3の長さに相当するベルト中央が通紙領域になるが、残りの2/3の長さに相当するベルト左側と右側が非通紙領域になる。
また、図5(d)のように中間サイズ紙が用いられる場合には、シート通紙可能範囲Lの4/6の長さに相当するベルト中央が通紙領域になり、残りの2/6の長さに相当するベルト左側と右側が非通紙領域になっている。
上記のように発熱ベルト101の温度制御は、ローラ軸方向にベルト中央に位置する温度検出センサ105による検出温度に応じて実行されるため、使用される記録シートSが大サイズ紙、小サイズ紙、中間サイズ紙のいずれでも、通紙領域であるベルト中央の温度は、目標温度になるように制御される。図5は、目標温度が185〔℃〕の例であり、大サイズ紙の場合は、図5(b)のようにベルト左側も右側もベルト中央と同様に通紙領域になり、各領域では大サイズ紙に奪われる熱量も同じになるので、ベルト温度も同じになり、ベルト抵抗値も同じになる。同図の例では、各領域でベルト温度が185〔℃〕、ベルト抵抗値が15〔Ω〕、発熱ベルト101の全体抵抗値が45〔Ω〕になっている。
一方、小サイズ紙の場合は、図5(c)のようにベルト中央が通紙領域になるが、ベルト左側と右側は非通紙領域になる。通紙領域では記録シートSに熱が奪われるが、非通紙領域では熱が奪われないために、その熱量の分だけ非通紙領域の温度は、通紙領域よりも温度が高くなる。同図の例では、通紙領域であるベルト中央でベルト温度が185〔℃〕、ベルト抵抗値が15〔Ω〕になっているが、非通紙領域であるベルト左側と右側ではベルト温度が200〔℃〕、ベルト抵抗値が13〔Ω〕になっている。ベルト抵抗値が中央よりも2〔Ω〕小さくなっているのは、図5(a)に示すNTC特性によるものである。この場合、発熱ベルト101の全体抵抗値は41〔Ω〕になる。
中間サイズ紙の場合は、最小サイズ紙と同様にシート幅方向両側に非通紙領域ができるが、最小サイズ紙とは通紙領域と非通紙領域それぞれのシート幅方向長さが異なる。具体的には、中間サイズ紙は、最小サイズ紙よりも通紙領域がシート通紙可能範囲Lの2/6に相当する分だけ広くなるが、非通紙領域は、2/6の相当分だけ狭くなる。
従って、図5(d)のように中間サイズ紙におけるベルト中央(通紙領域)の抵抗値は、最小サイズ紙の場合よりも通紙領域が広くなった分だけ大きくなる。同図の例では、通紙領域の大きさが最小サイズ紙の2倍に拡大されているので、通紙領域の抵抗値が30〔Ω〕になっている。
一方、中間サイズ紙におけるベルト左側と右側(非通紙領域)の抵抗値は、非通紙領域の温度を最小サイズ紙と同じ温度の200〔℃〕とした場合、最小サイズ紙の場合よりも非通紙領域が狭くなった分だけ小さくなる。同図の例では、非通紙領域が最小サイズ紙の1/2倍に縮小されているので、ベルト左側と右側それぞれの非通紙領域の抵抗値が6.5〔Ω〕になっている。この場合、発熱ベルト101の全体抵抗値は43〔Ω〕になる。
このように、シート幅が異なる記録シートSが通紙される場合、通紙領域であるベルト中央のベルト温度が目標温度に維持されるように制御されても、非通紙領域の大きさによって発熱ベルト101の非通紙領域に相当する領域のベルト抵抗値が変化する。
発熱ベルト101における通紙領域の温度が目標温度になり、非通紙領域の温度がある上限温度(上記例では、200〔℃〕)になっているとしたとき、発熱ベルト101の抵抗温度特性と、通紙領域と非通紙領域の大きさ(比率)とから、予め、シート幅毎に発熱ベルト101の全体抵抗値(予測抵抗値)を求めることができる。
従って、サイズの異なる記録シート毎に、非通紙領域の温度が上限温度に達したときの予測抵抗値を対応付ける、例えばA6サイズに対して第1の抵抗値、B6サイズに対して第2の抵抗値、A5サイズに対して第3の抵抗値のように対応付けておけば、ジョブ毎に、画像形成動作中に発熱ベルト101(抵抗発熱層132)の全体抵抗値を随時検出して、検出した全体抵抗値が、使用される記録シートSのサイズに対応する予測抵抗値に達すると、非通紙領域が上限温度に達したとして、冷却ファン106a、106bによる冷却動作の実行により、非通紙領域のこれ以上の温度上昇(過昇温)を防止する制御を行うことができる。
このことから上限温度を、例えば過昇温の領域に至る直前の温度(非通紙領域の最大許容温度)として上記の予測抵抗値を求め、求めた予測抵抗値を、冷却動作の実行要否を判断するときの閾値Rthとして用いるようにすれば、非通紙領域の温度が上昇し続けることによる過昇温を防止することが可能になる。
本実施の形態では、予測抵抗値(閾値Rth)が書き込まれた閾値決定テーブル57を参照することにより、閾値Rthを取得する構成をとっている。
〔5〕閾値決定テーブルの構成
図6は、閾値決定テーブル57の構成を示す図である。
同図に示すように、閾値決定テーブル57には、通紙領域の検出温度欄とシート幅欄とが設けられている。通紙領域の検出温度t〔℃〕とは、温度検出センサ105による検出温度を示しており、シート幅d(mm)とは、使用される記録シートSのシート幅を示している。同図では、使用可能な異なるサイズの記録シートSのシート幅に対応するようにシート幅がd<128、128≦d<148など5つのシート幅領域に分けられている。
また、通紙領域の検出温度tが3つの温度領域、ここでは目標温度T0の属する中央領域(180≦t<190)572と、これよりも温度の高い領域(190≦t)571と、温度の低い領域(t<180)573とに分けられている。
閾値決定テーブル57は、シート幅領域毎に、検出温度tの温度領域571〜573に対応する閾値Rthがそれぞれ書き込まれる構成になっている。具体的には、通紙される記録シートSのシート幅dがd<128〔mm〕のシート幅領域に属する場合、検出温度tが190≦t〔℃〕の温度領域571内であれば、閾値Rth=41.2〔Ω〕、180≦t<190〔℃〕の温度領域572内であれば、閾値Rth=41.1〔Ω〕、t<180〔℃〕の温度領域573内であれば、閾値Rth=40.9〔Ω〕がそれぞれ対応付けされている。
このようにシート幅領域毎に、一のシート幅領域に対して異なる温度領域571〜573のそれぞれに閾値Rthを対応付ける構成にしているのは、次の理由による。
すなわち、発熱ベルト101の温度制御は、上記のように目標温度T0を中心に目標温度T0を挟んで上下にある程度の温度域内で変動する。この温度変動は、図5に示すベルト中央(通紙領域)の温度がある程度の幅(定着に支障が生じない範囲)で変動することを意味している。図5では、ベルト中央の温度が目標温度であると仮定したときに、シート幅によって変わる通紙領域と非通紙領域の大きさの比率から予測抵抗値を決めることができる旨を説明したが、実際のベルト温度制御によって、ベルト中央の温度が目標温度からずれてしまうと、そのずれた温度分だけ予測抵抗値の大きさも変わることになる。
具体的に、例えば図5(c)に示す最小サイズ紙の場合、ベルト中央の温度が目標温度の185〔℃〕であれば、予測抵抗値(閾値)Rthが41〔Ω〕に決められるが、目標温度の185〔℃〕よりもX〔℃〕下がると、そのX〔℃〕下がった分だけ全体抵抗値はY〔Ω〕上がることになり、このときのベルト抵抗値は、(41+Y)〔Ω〕になる。
ベルト中央の温度がX〔℃〕下がった場合でも、閾値Rth=41〔Ω〕とすると、閾値41〔Ω〕<ベルト抵抗値=(41+Y)〔Ω〕の関係になって、発熱ベルト101の温度が目標温度より下がっているのに、冷却動作が実行されることが生じる。
そこで、発熱ベルト101の温度が目標温度より下がっている場合には、目標温度に対する予測抵抗値よりも少し下方にシフトした抵抗値(図6の例では、40.9〔Ω〕)を、目標温度より下がっている場合に対する予測抵抗値(閾値)Rthとして用いるようにして、不要と想定される場合に冷却動作が実行されないようにしたものである。
ベルト中央の温度が目標温度の185〔℃〕よりもX〔℃〕上がった場合は、上記のX〔℃〕下がった場合の逆になる。すなわち、X〔℃〕上がった分だけ全体抵抗値はY〔Ω〕下がり、このときのベルト抵抗値は(41−Y)〔Ω〕になる。
ベルト中央の温度がX〔℃〕上がった場合でも、閾値Rth=41〔Ω〕とすると、閾値41〔Ω〕>ベルト抵抗値=(41−Y)〔Ω〕の関係になって、発熱ベルト101の温度が目標温度より上がっているのに、冷却動作が実行されないことが生じる。そこで、発熱ベルト101の温度が目標温度より上がっている場合には、目標温度に対する予測抵抗値よりも上方にシフトした抵抗値(図6の例では、41.2〔Ω〕)を、目標温度より上がっている場合に対する予測抵抗値(閾値)Rthとして用いるようにして、必要と想定される場合に冷却動作が実行されるようにしたものである。他のシート幅領域についても同じことがいえる。閾値決定テーブル57に書き込まれている閾値を示す情報は、予め実験などから求められて格納されたものである。
また、ベルト中央の温度が目標温度T0に対して上記のような変動が大変少なく、温度変動を特に考慮する必要がないような構成であっても、例えば使用される記録シートの種類(厚紙、薄紙、OHPフィルムなど)によって目標温度T0の値を変える温度制御を行う場合には、その紙種毎に異なる抵抗値(閾値)を対応付ける構成をとることにより、紙種によって予測抵抗値(閾値)をきめ細かく設定して、より効果的に冷却動作を実行することができるようになる。なお、使用される記録シートの紙種は、例えばユーザによる設定入力を受け付ける方法やセンサによりシート厚を検出して厚紙と薄紙を区別する方法などにより判断することができる。
〔6〕冷却動作制御の内容
図7は、制御部50による冷却動作制御の内容を示すフローチャートであり、当該制御は、一のジョブが実行される毎に、図示しないメインルーチンによりコールされることによって当該ジョブの実行中に実行される。当該一のジョブにより使用されるシート枚数は、1枚でも良いし、複数枚でも良い。なお、複数枚の場合には、複数枚のシートSが1枚ずつ所定の間隔をおいて連続通紙され、1枚毎に、そのシート上にトナー像(未定着画像)が形成され、そのシートが定着ニップNを通過する際に未定着画像が熱定着された後、機外に排出される画像形成動作が実行される。
同図に示すように、使用される記録シートSのシートサイズを検出する(ステップS1)。このサイズ検出は、シートサイズ検出センサ35の検出信号に基づき実行される。
次に、検出されたシートサイズから、使用される記録シートSのシート幅dを求める(ステップS2)。ここでは、シートサイズ毎にそのシートサイズに対応するシート幅dを示す情報、具体的には上記の縦姿勢で記録シートSが搬送される場合においてA3サイズに対してシート幅d=297〔mm〕、A4サイズに対してシート幅d=210〔mm〕、A5サイズに対してシート幅d=148〔mm〕などを示す情報が予めROM55に記憶されており、この記憶されている情報を参照することにより行われる。
検出されたシート幅dの値が最大サイズ紙のシート幅、ここでは297〔mm〕であるか否かを判断する(ステップS3)。最大サイズ紙のシート幅と判断すると(ステップS3で「YES」)、そのまま当該処理を終了する。この場合、冷却は実行されない。
このようにしているのは、本実施の形態では最大サイズ紙が通紙される場合、非通紙領域がほとんど存在しない、具体的には記録シートSと発熱ベルト101との相対的なローラ軸方向のずれを考慮して、発熱ベルト101のローラ軸方向両端側にローラ軸方向に数ミリ程度の幅の非通紙領域を設けているが、この程度の幅であれば非通紙領域の温度が上がろうとしてもその熱が、記録シートSに熱を奪われた通紙領域との境界を介してその通紙領域内に流れるようになって過昇温にまで至らないからである。
なお、最大サイズ紙でも非通紙領域がある程度の幅に亘って存在して過昇温に至るおそれがある場合には、ステップS3を設けない構成をとっても構わない。
最大サイズ紙のシート幅ではないと判断すると(ステップS3で「NO」)、現在の発熱ベルト101の温度(ベルト温度)tを検出する(ステップS4)。ベルト温度tの検出は、温度検出センサ105の検出信号を受け付けることにより行われる。
具体的に、ここでは所定周期、例えば50〔ms〕毎に温度検出センサ105の検出信号をサンプリングし、サンプリングによる得られた複数の温度値を移動平均により求めた平均値をベルト温度tとする。なお、後述のステップS9で「NO」と判断される毎に、ステップS4の処理が実行されるようになっており、ステップS4の実行回数毎に1回目、2回目・・n回目という具合に各回毎に移動平均により平均値が算出され、算出された平均値がその時々におけるベルト温度tとされる。
ステップS5では、閾値決定テーブル57を参照して、冷却動作の要否判断のための閾値Rthを決定する。具体的には、シート幅dと現在のベルト温度tとが対応する閾値Rthを読み出すことにより行われる。より具体的には、図6において、例えばシート幅d=148〔mm〕(A5サイズの記録シートSに相当)、ベルト温度t=185〔℃〕であれば、閾値Rth=41.9〔Ω〕に決定され、シート幅d=210〔mm〕(A4サイズの記録シートSに相当)、ベルト温度t<180〔℃〕であれば、閾値Rth=43.2〔Ω〕に決定される。
ステップS6では、現在の発熱ベルト101に給電されている電圧値と電流値を検出する。この検出は、電圧値検出部171と電流値検出部172の検出値を示す情報を受け付けることにより行われる。
そして、ステップS7では、発熱ベルト101における抵抗発熱層132の現在の全体抵抗値R〔Ω〕を演算する。具体的には、検出された電圧値と電流値を上記のオームの法則に基づく式に代入することにより全体抵抗値Rが演算される。
演算された全体抵抗値Rが、上記ステップS5において決定された閾値Rthより小さいか否かを判断する(ステップS8)。
全体抵抗値R<閾値Rthではない、すなわちR≧Rthであれば(ステップS8で「NO」)、発熱ベルト101における非通紙領域が過昇温に至っていない(上記例では、200〔℃〕以下の状態になっている)として、ステップS9に移る。
ステップS9では、ジョブ終了か否かを判断する。ジョブ終了は、ここでは当該ジョブにおいてプリントされるべき枚数のシート全てに対する画像形成が終了したことにより判断される。例えば、プリントされるべきシート枚数がN枚であった場合には、N枚目のシートが機外に排出されたことを終了としても良い。
ジョブ終了ではないと判断すると(ステップS9で「NO」)、ステップS4に戻り、発熱ベルト101の温度検出を再度、実行する。そして、ステップS4〜S8までの処理を実行する。
ステップS8において、R≧Rthであれば(ステップS8で「NO」)、再度ステップS4に戻って、ステップS4〜S8の処理を繰り返し実行する。ステップS4〜S8の処理を繰り返している間は、使用されている記録シートSが小サイズ紙や中間サイズ紙であっても、ジョブ実行中に非通紙領域の温度が上限温度まで上がっていないことになる。
ジョブ終了と判断すると(ステップS9で「YES」)、当該処理を終了する。
ジョブ実行中に、ステップS8においてR<Rthになったことを判断すると(ステップS8で「YES)、非通紙領域が上限温度(上記例では、200〔℃〕)を超えたとして、ファン駆動制御を実行する(ステップS10)。
ファン駆動制御は、冷却ファン106a、106bを構成する4個のファン161a〜162bのうち、どのファンを駆動制御するかを、シート幅dの大きさに応じて切り替えることにより行われる。ここでは、4個のファン161a〜162bそれぞれについて、全速回転と、単位時間当たりの冷却風の風量が全速回転の半分になる半速回転と、全速回転の1/4になる1/4速回転に切り替えて駆動させることができるようになっている。
図8は、ファン駆動制御処理のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。
同図に示すように、シート幅dがd<128〔mm〕であるか否かを判断する(ステップS21)。シート幅dの値は、上記のステップS2で求められた値が用いられる。
シート幅d<128〔mm〕と判断すると(ステップS21で「YES」)、4個のファン161a〜162bを全速回転させて(ステップS22)、リターンする。
シート幅dがd<128〔mm〕ではなく(ステップS21で「NO」)、128≦d<148と判断すると(ステップS23で「YES」)、外側のファン162a、162bを全速回転、内側のファン161a、161bを半速回転させて(ステップS24)、リターンする。ここで、内側のファンだけを半速回転させるのは、128≦d<148の幅領域の場合、d<128の幅領域よりも通紙領域が広くなり、その分、非通紙領域が狭くなるので、d<128の幅領域のときと同じように内側のファンを全速回転させると、通紙領域の温度が冷却風により低下してしまうおそれがあり、このような通紙領域の温度低下を防止するためである。
シート幅dが大きくなるに連れて、通紙領域が広くなるのに反して非通紙領域が狭くなるので、非通紙領域が狭くなった分、ファンによる冷却範囲と風量が制限される。
シート幅dが128≦d<148ではなく(ステップS23で「NO」)、148≦d<182と判断すると(ステップS25で「YES」)、外側のファン162a、162bを全速回転、内側のファン161a、161bを停止させて(ステップS26)、リターンする。
シート幅dが148≦d<182ではなく(ステップS25で「NO」)、182≦d<210と判断すると(ステップS27で「YES」)、外側のファン162a、162bを半速回転、内側のファン161a、161bを停止させて(ステップS28)、リターンする。
シート幅dが182≦d<210ではない、すなわち210≦dと判断すると(ステップS27で「NO」)、外側のファン162a、162bを1/4速回転、内側のファン161a、161bを停止させて(ステップS29)、リターンする。
このようにシート幅dの大きさに応じて、ファンによる冷却風の、加圧ローラ103に当たるローラ軸方向における領域(送風領域)の大きさを可変することにより、加圧ローラ103の非通紙領域に相当する領域を集中的に冷却することが可能になる。
なお、上記のように複数のファンの駆動(オンとオフ)と風量を切り替える構成に限られず、例えば送風口を非通紙領域に向けて可変可能な構成のファンを用いれば、シート幅dの大きさに応じて送風口の向きを切り替えることにより、非通紙領域だけに冷却風を送風する構成をとることも可能になる。
また、別の構成として、例えば上記のファンをローラ軸方向に沿って移動可能に構成し、シート幅dが変わる毎に、送風口からの冷却風が非通紙領域だけに当たる位置になるようにファンの位置を変位させる構成をとることもできる。
図7に戻って、ステップS11では、ジョブ終了か否かを判断する。ここで、ジョブ終了ではないと判断すると(ステップS11で「NO」)、ファン駆動制御を継続する。ジョブ終了を判断すると(ステップS11で「YES」)、駆動中のファンを停止させて(ステップS12)、当該処理を終了する。
図9は、小サイズ紙を通紙するジョブを実行した場合の抵抗発熱層の全体抵抗値R〔Ω〕の変化の様子と通紙領域および非通紙領域の温度〔℃〕の変化の様子を実験結果で示すグラフであり、(a)が本実施の形態に係る定着部40を用いた場合(実施例)を示し、(b)が冷却ファン106a、106bを設けないこと以外は定着部40と同じ構成の定着部を用いた場合(比較例)を示している。
本実験では、発熱ベルト101として内径30〔mm〕、ローラ軸方向長さL0が340〔mm〕、抵抗発熱層132には、PI(ポリイミド)100重量部に対して、ニッケル100重量部、カーボン35重量部を混合して形成されたものが用いられている。この混合比率では、抵抗発熱層の抵抗温度特性がNTC特性になる。
使用される記録シートは、A4サイズ(シート幅d=210〔mm〕)の記録シートSであり、この記録シートを100枚連続通紙しつつ、ジョブ実行中にベルト中央の温度が目標温度T0になるように制御するベルト温度制御を実行した。
また、発熱ベルトのベルト中央(通紙領域)の温度を検出する温度センサとベルト端部(非通紙領域)の温度を検出する温度センサとを別途、配置して、ジョブ実行中にベルト中央と端部の温度をそれぞれ測定した結果を示している。
なお、抵抗発熱層132の全体抵抗値Rは、ジョブ実行中に上記ステップS6とS7と同じ処理により電圧値と電流値のサンプリング毎に演算した結果を示している。
図9(b)に示すように比較例では、ベルト端部(非通紙領域)の冷却が実行されないことから、通紙枚数が多くなるに連れてベルト端部の温度が上昇し続け、これに反して抵抗発熱層の全体抵抗値が下降し続けている。このように比較例では、ベルト端部の温度が上昇し続けるので、直ぐに過昇温に至ることになってしまう。
これに対して、図9(a)に示すように実施例では、通紙枚数が20枚位までは比較例と同様にベルト端部(非通紙領域)の温度が上昇しているが、20枚位をすぎる頃にはベルト端部の温度上昇と抵抗発熱層の全体抵抗値の下降が止まり、これ以降は100枚に達するまでの間、ベルト端部の温度と抵抗発熱層の全体抵抗値が略一定の値に維持されている。ジョブ開始からプリント枚数が20枚位に達した時点で冷却動作が開始され、ジョブ終了までの間、ベルト温度制御と共に冷却動作が実行されたことによるものである。
このように実施例では、ベルト端部の温度を検出する専用のセンサを設けずとも、ベルト端部の温度が上昇し続けるのを防止して、過昇温に至ることを防止することができる。
以上、説明したように本実施の形態では、抵抗発熱層132の抵抗温度特性を利用しつつ、発熱ベルト101における非通紙領域の温度を検出する専用のセンサを配置しなくても非通紙領域の過昇温を防止可能になるので、専用のセンサとこれを支持する台座を定着部に設ける必要がなくなり、コストアップの防止と装置簡素化を実現することができる。
また、非通紙領域の過昇温防止により、通紙領域と非通紙領域の境界部分の温度差が少なくなるので、小サイズ紙に続いて大サイズ紙を通紙する場合でも、その温度差の生じている部分で定着ムラや光沢ムラなど定着性が低下するといったことも防止可能になる。
〔7〕変形例
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明は、上述の実施の形態に限定されないのは勿論であり、以下のような変形例が考えられる。
(1)上記実施の形態では、冷却ファン106a、106bからの冷却風を加圧ローラ103の非通紙領域に吹き付ける構成をとり、発熱体である発熱ベルト101に直接、冷却風を吹き付けるとした場合に温度の下がりすぎが生じるのを防止するようにしたが、この構成に限られず、非通紙領域を冷却することができれば良い。例えば、温度の下がりすぎが生じない場合などには、発熱ベルト101の非通紙領域に直接、冷却風を吹き付ける構成をとるとしても構わない。
また、非通紙領域の冷却を冷却ファン106a、106bを用いて行うとしたが、これに限られることもない。例えば、複数枚の記録シートSを連続通紙するジョブにおいて、画像形成速度(単位時間当たりの画像形成(印字)枚数)を、基準値Zと、これよりも低速のZ1とに切り替え可能に構成しておき、冷却動作が不要の場合には(R≧Rth:ステップS8で「NO」)、画像形成速度を基準値Zにして、冷却動作が必要な場合には(R<Rth:ステップS8で「YES」)、低速のZ1に切り替える制御が考えられる。
画像形成が低速のZ1に切り替えられると、単位時間当たりに定着ニップNを通過するシート枚数が少なくなるので、発熱ベルト101では、基準値Zのときよりも記録シートSに奪われる単位時間当たりの熱量が少なくなる。記録シートSに奪われる熱量が少なくなれば、発熱ベルト101を目標温度T0に維持するために供給すべき単位時間当たりの供給電力量も少なくて済むようになる。
発熱ベルト101への供給電力量が少なくなれば、発熱ベルト101全体の単位時間当たりの発熱量が基準値Zのときよりも少なくなり、発熱ベルト101の非通紙領域に相当する部分の温度上昇率が基準値Zのときよりも小さくなり、基準値Zのままにするよりも非通紙領域の温度をより速く降下(冷却)させることができる。
低速のZ1の値を遅くすれば冷却効果は上がるが、それだけプリントの生産性が落ちるので、生産性と冷却効果を比較考慮しつつ、適したZ1の値が決められる。冷却ファンを設けなくて済み、さらなる装置構成の簡素化とコスト低下を図ることができる。
画像形成速度の減速は、例えばシステムスピード(感光体ドラム、中間転写ベルト、発熱ベルトなどの周速)を基準の速度から所定値だけ減速する構成や、システムスピードは替えずに、連続通紙するシート間隔を基準値よりも所定量だけ大きくする構成などにより実現でき、これら構成が画像形成速度を減速する減速手段となる。
(2)上記実施の形態では、抵抗発熱層132の全体抵抗値〔Ω〕を演算するために、発熱ベルト101への供給電圧値と電流値をそれぞれ検出する構成例を説明したが、全体抵抗値〔Ω〕を演算できれば、電圧値と電流値の両方を検出する構成に限られない。
例えば、定電圧など電源199の電圧値がほとんど可変しない場合には、電圧値検出部171を設けずに、演算上では電圧値を固定値して用い、検出された電流値とから全体抵抗値を求める方法をとることもできる。また、定電流制御により、演算上では電流値を固定しても構わないような場合には、電圧値だけ検出する方法をとることもできる。
また、定電圧の場合、ベルト抵抗値と電流値が反比例の関係を有するので、発熱ベルト101の全体抵抗値が決まれば、発熱ベルト101に流れる電流値も一義的に決まる。例えば、定電圧値が100〔V〕、全体抵抗値が50〔Ω〕であれば、電流値は2〔A〕、全体抵抗値が25〔Ω〕であれば、電流値は4〔A〕という具合である。
上記では、ベルト温度と抵抗値の関係から、上限温度におけるベルト抵抗値を閾値と決める構成としたが、定電圧であれば、ベルト抵抗値に代えて電流値を閾値として用いる構成をとることも可能になる。小サイズ紙を通紙中に非通紙領域の温度が上昇すると、非通紙領域のベルト抵抗値が下がり、非通紙領域のベルト抵抗値が下がると、全体抵抗値が下がる。全体抵抗値が下がると、定電圧の場合、電流値はその分、上がることになる。
この関係を前提に、サイズ毎にその記録シートを使用する場合のベルト上限温度に対する閾値としての電流値A0を予め決めておき、ジョブ実行中に発熱ベルト101に流れる電流値Aを検出して、検出された電流値Aがそのサイズの記録シートに対応する閾値A0より大きくなると、非通紙領域の温度が上限温度に達したことが判ることになる。
定電流であれば、ベルト抵抗値と電圧値が比例関係を有するので、発熱ベルト101の全体抵抗値が決まれば、発熱ベルト101の印加電圧も一義的に決まる。
従って、定電流において、サイズ毎にその記録シートを使用する場合のベルト上限温度に対する閾値としての電圧値V0を予め決めておき、ジョブ実行中に発熱ベルト101に流れる電流値Vを検出して、検出された電流値Vがそのサイズの記録シートに対応する閾値V0より小さくなると、非通紙領域の温度が上限温度に達したことが判る。
このように定電圧や定電流では、全体抵抗値を演算することに代えて、電流値や電圧値を検出して、その検出値と閾値(電流値や電圧値)を比較する構成をとることでも、冷却の要否を判断することができる。この電圧値と電流値は、検出値が抵抗発熱層132の現在の抵抗値を指標する値であり、閾値が上限温度のときの抵抗値を指標する値といえる。
電流値と電圧値の両方を検出して抵抗値を求める構成に比べて検出処理の簡素化を図ることができる。
(3)上記実施の形態では、ジョブ実行中に一度、R<Rthと判断されると(ステップS8で「YES」)、これ以降は、全体抵抗値Rと閾値Rthの大小に関係なく、当該ジョブが終了するまで冷却動作が継続して実行されるとしたが、これに限られない。
例えば、ジョブ開始から終了までの間に、非通紙領域の温度が上限温度を超えれば冷却動作を開始し、冷却により上限温度以下になれば冷却動作を停止させるとしても良い。
図10は、当該変形例に係る冷却動作制御の一部の内容を示すフローチャートであり、図7の冷却動作制御のフローチャートと異なる部分を抜き出して示している。なお、図7と同じ内容のステップには、同じ符号を付している。
図10に示すように、ステップS10においてファン駆動制御を実行した後、ステップS11でジョブ終了ではないと判断すると(ステップS11で「NO」)、ステップS4に戻る。これにより、再度、ステップS4以降の処理が実行される。
ジョブ実行中にステップS8で、R<Rthではないと判断されるまで、ステップS4〜S8、S10、S11を経てS4に戻るという処理が繰り返し実行される。
非通紙領域の冷却によりジョブ実行中にR<Rthではない、すなわちR≧Rthと判断されると(ステップS8で「NO」)、ステップS51に移る。ステップS51では、ファン駆動中であるか否かを判断する。ファン駆動中(非通紙領域の冷却中)と判断すると(ステップS51で「YES」)、非通紙領域の温度をこれより下げる必要がないので、ファン駆動を停止し(ステップS52)、ステップS9に移る。
ステップS9でジョブ終了ではないと判断すると(ステップS9で「NO」)、ステップS4に戻り、再度ステップS4以降の処理が繰り返し実行される。ジョブ実行中に再度、ステップS8でR<Rthと判断すると(ステップS8で「YES」)、ファン駆動制御(ステップS10)を実行して、非通紙領域の冷却を開始する。
このようにジョブ実行中に全体抵抗値Rと閾値Rthを比較し、R<Rthになれば非通紙領域の冷却を行い、R≧Rthになれば非通紙領域の冷却を停止することにより、きめ細かい冷却制御を実行することが可能になる。
(4)上記実施の形態では、閾値決定テーブル57において、検出温度を3つの温度領域に分けたが、これに限られず、2または4以上の領域に分けて、それぞれの温度領域毎に、各サイズに対応する各閾値Rthからなる閾値情報が書き込まれるとしても良い。
また、検出温度を複数の領域に分けて、温度領域毎に閾値Rthを設定したのは、冷却が不要と想定される場合には冷却を停止でき、冷却が必要と想定される場合に冷却を実行できるといった、きめ細かな制御を行うためであるが、装置構成によっては、ここまでの細かな制御が不要である場合もあり得る。このような場合には、検出温度欄を設けずに、一のシート幅領域に対して一の閾値Rthを設定する構成をとるとしても構わない。
さらに、領域分けを行うと、温度領域毎に一つの閾値を対応付けるだけで良いので、テーブルの情報量が少なくて済み簡素化を図れるが、一の温度領域内、例えば180〜190〔℃〕の温度範囲のどの温度でも一つの閾値で制御されるので精度面で不利になることも想定される。このような場合には、一の温度領域の範囲をできるだけ小さく、例えば1℃ごとや0.1℃ごとなどにすることが考えられる。
(5)上記実施の形態では、閾値決定テーブル57において、シート幅dを5つの幅領域に分けたが、5つに限られず、使用可能な記録シートSの幅の大きさに応じて、異なる複数の幅領域毎に、その幅領域に対応する閾値Rthを設定するとしても良い。
また、例えば最大サイズと小サイズとの2つのサイズの記録シートを搬送可能な構成であれば、その小サイズのみに対する閾値Rthを設定するとしても良い。
さらに、シート幅dと閾値Rthとが1対1に対応するように、シート幅dと閾値Rthの関係を示す式を用いるとしても良い。
また、上限温度に達したときの抵抗発熱層131の抵抗値を指標する値を示す閾値情報を、記憶手段としての閾値決定テーブル57に格納しておくとしたが、これに限られず、例えば外部から取得するとしても良い。
(6)上記実施の形態では、発熱ベルト101がその表面(外周面)に環状の電極135a、135bを有すると共に、ブラシ140a、140bを発熱ベルト101の周回経路の外側に配置する構成としたが、これに限られない。例えば、発熱ベルト101の裏面(内周面)に環状の電極を有すると共に、ブラシを発熱ベルト101の周回経路の内側に配置する構成をとることも可能である。この構成の場合、発熱ベルト101の周回経路の内側に存在する空間110にブラシが配置されることになるので、この配置スペースを確保できる広さの空間110を有する装置に適用可能になる。また、ブラシが電極に接触する構成に限られず、例えば電磁誘導による非接触の給電の構成をとることも可能である。
(7)上記実施の形態では、抵抗発熱層を有する第1回転体を発熱ベルト101として、発熱ベルト101の周回経路内に配される押圧部材の一例である弾性体ローラ102により、弾性体ローラ102が発熱ベルト101を介して、第2回転体としての加圧ローラ103に圧接される構成例を説明したが、これに限られない。
例えば、発熱ベルト101として、より高剛性のものが用いられる場合、弾性体ローラ102を配さずに、発熱ベルト101の幅方向両端を周回可能に支持しつつ加圧ローラ103で発熱ベルト101を押圧して加圧ローラ103と発熱ベルト101間に定着ニップNを確保する構成が想定される。
また、定着ニップNを除く部分で発熱ベルト101と弾性体ローラ102の間に空間110が存在する構成例としたが、これに限られず、例えば空間110が存在しない、すなわち発熱ベルト101の裏面が弾性体ローラ102の表面に密着している構成をとることもできる。さらに、例えば発熱ベルト101を配さず、弾性体ローラ102を第1回転体として、弾性体ローラ102に抵抗発熱層を設けつつ、その両端部のそれぞれに電極を配置する構成とすることも可能である。さらに、第1回転体に圧接して定着ニップNを確保する第2回転体として、加圧ローラ103を用いた構成例を説明したが、これに限られず、例えばベルトを用いるとしても良い。
さらに、上記では、シート搬送路の幅方向中央とシートの幅方向中央とが一致するようにしてシートを搬送する、いわゆるセンター通紙の構成例を説明したが、これに限られない。例えば、シート搬送路の幅方向一方側を基準にしてその基準に、シートの基準側の側縁が沿うようにしてシートを搬送する、いわゆる片側通紙の構成にも適用できる。この構成の場合、シート搬送路の基準側が、どのサイズのシートでも通紙領域になり、基準側の反対側がシート幅の大きさによって非通紙領域になる。
(8)上記実施の形態では、シートサイズ検出センサ35の検出信号を受信することにより、シート幅を指標する情報(シート幅情報)を取得するとしたが、これに限られない。例えば、操作部60からユーザ等がシートサイズを入力することが可能な構成であれば、その入力の受け付けをシート幅情報の取得としても良い。
また、シートサイズの検出ではなく、シート幅dを直接検出するセンサなどの検出器を備える構成であれば、その検出信号の受信をシート幅情報の取得としても構わない。さらに、外部からシートサイズまたはシート幅dの情報を受信することが可能な構成であれば、その情報の受信をシート幅情報の取得とすることもできる。
(9)上記実施の形態では、本発明に係る画像形成装置をタンデム型カラーデジタルプリンタに適用した場合の例を説明したが、これに限られない。カラーやモノクロの画像形成に関わらず、抵抗温度特性を有する抵抗発熱層が設けられた第1の回転体に第2の回転体が圧接されることにより、第1と第2の回転体間に定着ニップを確保すると共に、給電部により抵抗発熱層に給電して抵抗発熱層に流れる電流により抵抗発熱層を発熱させる構成の定着装置、およびこの定着装置を備える画像形成装置であれば、例えば複写機、FAX、MFP(Multiple Function Peripheral)等に適用できる。
また、シートの一方の面(片面)にだけ画像形成を行う構成例を説明したが、例えば表(おもて)面に未定着画像を形成し、そのシートを定着部40を通過させて定着を行った後、反転させ、反転させたシートの裏面に画像形成を行い、そのシートを定着部40を通過させて定着を行った後、機外に排出する両面印刷機能を有する装置にも適用できる。
さらに、発熱ベルト101、弾性体ローラ102、加圧ローラ103、給電部104などに含まれる各部材の形状、材料、大きさ、長さ、厚みなどが上記のものに限られないことはいうまでもなく、装置構成に応じて、その構成に適した形状、材料、寸法等が決められる。目標温度と閾値についても同様に上記の値に限られない。また、抵抗発熱層に供給される電力は、直流に限られず、例えば交流であっても良い。
また、上記では抵抗温度特性としてベルト温度が上がるとベルト抵抗値(体積抵抗率)が下降する負の温度特性であるNTCを用いる例を説明したが、これに限られない。
例えば、ベルト温度が上がるとベルト(電気)抵抗値が上昇し、ベルト温度が下がるとベルト(電気)抵抗値が下降する正の温度特性(PTC:Positive Temperature Coefficient)を有する抵抗発熱層を用いることも可能である。PTCを用いる場合、NTCとはベルト温度に対するベルト抵抗値の大小関係が逆になるので、閾値決定テーブル57における検出温度とシート幅に対応する閾値の大小関係もNTCのものとは逆の関係になる。
また、上記実施の形態及び上記変形例の内容をそれぞれ組み合わせるとしても良い。
本発明は、通電により発熱する抵抗発熱層を有する回転体を備え、シート上の未定着画像を熱定着する画像形成装置に適用することができる。
1 プリンタ
35 シートサイズ検出センサ
40 定着部
50 制御部
57 閾値決定テーブル
101 発熱ベルト
102 弾性体ローラ
103 加圧ローラ
104a、104b 給電部
105 温度検出センサ
106a、106b 冷却ファン
132 抵抗発熱層
161a、161b 内側ファン
162a、162b 外側ファン
171 電圧検出部
172 電流検出部
181、182 芯金(回転軸)
199 電源
571、572、573 温度領域
d シート幅(通紙領域)
d1、d2 非通紙領域
N 定着ニップ

Claims (7)

  1. 正または負の抵抗温度特性を有する抵抗発熱層が設けられた第1回転体と、これに圧接される第2回転体との間に定着ニップを確保し、前記抵抗発熱層に通電して当該抵抗発熱層を発熱させ、未定着画像の形成されたシートを当該定着ニップに通して未定着画像をシートに熱定着する画像形成装置であって、
    前記抵抗発熱層の抵抗値を指標する値を検出する検出手段と、
    使用されるシートの幅の大きさを指標するシート幅情報を取得する第1取得手段と、
    前記第1回転体の前記軸方向全域のうち、前記使用されるシートの通紙領域を除く非通紙領域を冷却する冷却手段と、
    前記使用されるシートについて、前記抵抗発熱層の抵抗温度特性と当該シートの幅の大きさとから得られる、前記抵抗発熱層の非通紙領域の温度が上限温度に達したときの当該抵抗発熱層の抵抗値を指標する値を閾値として取得する第2取得手段と、
    前記検出手段による検出値と前記閾値との比較結果に基づいて、前記冷却手段の冷却動作を制御する冷却制御手段と、
    前記第1回転体における通紙領域の温度を検出する温度検出手段と、
    前記上限温度に達したときの当該抵抗発熱層の抵抗値を指標する値を、前記異なるシートの幅の大きさ毎に対応付けてなる閾値情報を記憶している記憶手段と、
    を備え
    前記記憶手段には、
    異なる温度領域のそれぞれに、当該温度領域に前記第1回転体の通紙領域の温度が属している場合における前記閾値情報が対応付けて記憶されており、
    前記第2取得手段は、
    前記記憶手段に記憶されている閾値情報であって、前記異なる温度領域のうち前記温度検出手段により検出された温度が属する温度領域に対応する閾値情報から、前記使用されるシートの幅に対応する前記抵抗値を指標する値を読み出すことにより、前記閾値を取得することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記抵抗温度特性が、負の温度特性である場合には、
    前記異なる温度領域のうち、第1温度領域について第1のシートの幅に対する抵抗値を第1の値とすると、前記第1温度領域よりも低い第2温度領域について当該第1のシートの幅と同じシートの幅に対する抵抗値が前記第1の値よりも低い第2の値であり、
    前記抵抗温度特性が、正の温度特性である場合には、
    前記異なる温度領域のうち、第1温度領域について第1のシートの幅に対する抵抗値を第1の値とすると、前記第1温度領域よりも低い第2温度領域について当該第1のシートの幅と同じシートの幅に対する抵抗値が前記第1の値よりも高い第3の値である関係を有することを特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
  3. 前記冷却手段は、
    前記第2回転体のうち、前記使用されるシートの通紙領域を除く非通紙領域であり、前記定着ニップにおいて前記第1回転体の非通紙領域に接する部分を冷却することを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  4. 前記冷却手段は、
    エアを送風するファンを含み、前記ファンによる前記第2回転体の非通紙領域への前記軸方向の送風領域の大きさが可変可能に構成されており、
    前記シートの幅毎にその幅の大きさに応じて前記送風領域の大きさを変化させることを特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
  5. 前記冷却手段は、
    エアを送風するファンを含み、前記ファンによる前記第1回転体の非通紙領域への前記軸方向の送風領域の大きさが可変可能に構成されており、
    前記シートの幅毎にその幅の大きさに応じて前記送風領域の大きさを変化させることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  6. 複数枚のシートを連続通紙して、シート1枚毎に、当該シートに未定着画像を形成すると共に未定着画像の形成後のシートを前記定着ニップに通して熱定着する画像形成動作を実行可能な構成であり、
    前記冷却手段は、
    画像形成速度を基準からこれよりも低速に減速する減速手段であり、
    前記冷却制御手段は、
    前記減速手段を制御して前記画像形成速度を基準よりも低速に減速させることにより、前記第1回転体の非通紙領域の冷却を行うことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  7. 前記検出手段による検出値および前記閾値は、
    前記抵抗発熱層の抵抗値、定電圧の場合の前記抵抗発熱層に流れる電流値、または定電流の場合の前記抵抗発熱層に印加される電圧値で示されることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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