JP2020112709A - シート排出装置、画像形成装置 - Google Patents

Abstract

【課題】シート積載部においてトナー像が定着されたシート同士が張り付くことを防止可能なシート排出装置、及び画像形成装置を提供すること。【解決手段】画像形成装置は、定着部５０を通過したシートを搬送路３３Ｂに沿って搬送し、更にシートを排出口３３Ａから排出する排出ローラー対３５Ａ、３５Ｂと、排出口３３Ａから排出されたシートが積載されるシート受け部１０Ａと、搬送路３３Ｂにおける排出口３３Ａ寄りの部分である排出直前部３３Ｃの下方に配置され、排出直前部３３Ｃへ向けて送風する第１シロッコファン６１と、排出口３３Ａの上方に配置され、シート受け部１０Ａへ向けて送風する第２シロッコファン６３と、を備える。【選択図】図３

Description

本発明は、画像が形成されたシートを排出するシート排出装置、及びシート排出装置を備える画像形成装置に関する。

電子写真方式で画像を形成可能なプリンターのような画像形成装置は、定着装置を備える。前記定着装置は、シートに転写されたトナー像を当該シートに定着させるために、トナー像が転写されたシートを加熱する。前記定着装置で加熱されたシートは、排出口から排出されてシート積載部に積載される。

この種の画像形成装置では、加熱により溶融したシート上のトナーが完全に固化する前に当該シートが前記シート積載部上に積載されることにより、シート積載部においてシート同士の張り付きが発生することがある。これに対し、前記定着装置から前記排出口へ搬送されるシートの一面に空気を吹き付けるとともに、当該シートに吹き付けられた空気を前記シート積載部へ案内するシート排出装置が関連技術として知られている（特許文献１参照）。上述の関連技術において、シート及び前記シート積載部の両方が冷却される。

特開２０１０−２６６７９９号公報

しかしながら、上述の関連技術に係るシート排出装置では、シートの一面に吹き付けられた空気を前記シート積載部の冷却に用いるため、前記シート積載部の冷却が不十分となり、前記シート積載部におけるシート同士の張り付きを防止できないことがある。

本発明の目的は、シート積載部においてトナー像が定着されたシート同士が張り付くことを防止可能なシート排出装置、及び画像形成装置を提供することにある。

本発明の一の局面に係るシート排出装置は、排出ローラー対と、シート積載部と、第１ファンと、第２ファンとを備える。前記排出ローラー対は、トナー像が転写されたシートを加熱する定着部を通過した当該シートを排出搬送路に沿って搬送し、更に当該シートを前記排出搬送路の出口である排出口から排出する。前記シート積載部は、前記排出口から下方へ延在する側壁、及び前記側壁から前記排出ローラー対によるシートの排出方向へ延在しており前記排出口から排出されたシートが積載されるシート積載トレイを有する。前記第１ファンは、前記排出搬送路における前記排出口寄りの部分である排出直前部の下方に配置され、前記排出直前部の下方から前記排出直前部へ向けて送風する。前記第２ファンは、前記排出口の上方に配置され、前記排出口の上方から前記シート積載部へ向けて送風する。

本発明の他の局面に係る画像形成装置は、前記シート排出装置と、給紙部と、画像形成部と、前記定着部とを備える。前記給紙部は、シートを給紙する。前記画像形成部は、前記給紙部から給紙されたシートにトナー像を形成する。

本発明によれば、シート積載部においてトナー像が定着されたシート同士が張り付くことを防止可能なシート排出装置、及び画像形成装置が実現される。

図１は、本発明の実施形態に係る画像形成装置の構成を示す斜視図である。 図２は、本発明の実施形態に係る画像形成装置における画像形成部の構成を示す断面図である。 図３は、本発明の実施形態に係る画像形成装置における冷却部の構成を示す断面図である。 図４は、本発明の実施形態に係る画像形成装置の構成を示す正面図である。 図５は、本発明の実施形態に係る画像形成装置におけるダクトの構成を示す断面図である。

以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。

［画像形成装置１００の構成］
まず、図１を参照しつつ、本発明の実施形態に係る画像形成装置１００の構成について説明する。

なお、説明の便宜上、画像形成装置１００が使用可能な設置状態（図１に示される状態）で鉛直方向を上下方向Ｄ１と定義する。また、図１に示される画像形成装置１００の左手前側の面を正面（前面）として前後方向Ｄ２を定義する。また、前記設置状態の画像形成装置１００の正面を基準として左右方向Ｄ３を定義する。

画像形成装置１００は、原稿から画像データを読み取るスキャン機能、及び画像データに基づいて画像を形成するプリント機能と共に、ファクシミリ機能、及びコピー機能などの複数の機能を有する複合機である。なお、本発明は、プリンター装置、ファクシミリ装置、及びコピー機などの画像形成装置に適用可能である。

図１に示されるように、画像形成装置１００は、画像読取部１、印刷部２、及び操作表示部３を備える。

画像読取部１は、原稿載置部に載置された原稿を排紙部へ搬送する自動原稿搬送装置（ＡＤＦ）を備える。また、画像読取部１は、原稿が載置される原稿台を備える。画像読取部１は、前記自動原稿搬送装置によって搬送される原稿、又は前記原稿台に載置された原稿から画像データを読み取ることが可能である。

印刷部２は、画像読取部１で読み取られた画像データに基づいて、電子写真方式でシートに画像を形成することが可能である。また、印刷部２は、外部の情報処理装置から入力された画像データに基づいて、シートに画像を形成することも可能である。

操作表示部３は、不図示の制御部からの制御指示に応じて各種の情報を表示する液晶ディスプレーなどの表示部を備える。また、操作表示部３は、ユーザーの操作に応じて前記制御部に各種の情報を入力する操作キー又はタッチパネルなどの操作部を備える。操作表示部３は、印刷部２の筐体１０によって回動可能に支持されている（図１及び図４参照）。

［印刷部２の構成］
次に、図１及び図２を参照しつつ、印刷部２の構成について説明する。ここで、図２は、筐体１０を、前後方向Ｄ２に垂直であって筐体１０における前後方向Ｄ２の中央を通る平面で切った断面図である。

図１及び図２に示されるように、印刷部２は、筐体１０、画像形成部２０、シート搬送部３０、及び定着部５０を備える。

筐体１０は、印刷部２の構成要素各々を収容する。筐体１０は略直方体状に形成されている。図１及び図２に示されるように、筐体１０の上部にはシート受け部１０Ａ（本発明におけるシート積載部の一例）が形成されている。シート受け部１０Ａには、印刷部２によって画像が形成されたシートが積載される。

画像形成部２０は、シート搬送部３０によって搬送されるシートにトナー像を形成する。図２に示されるように、画像形成部２０は、感光体ドラム２１、帯電装置２２、光走査装置２３、現像装置２４、トナーコンテナ２４Ａ、転写装置２５、及びクリーニング部材２６を備える。

感光体ドラム２１は、表面に静電潜像が形成される。帯電装置２２は、感光体ドラム２１の表面を帯電させる。光走査装置２３は、感光体ドラム２１の表面に静電潜像を形成する。現像装置２４は、トナーを用いて感光体ドラム２１の表面に形成された静電潜像を現像する。トナーコンテナ２４Ａは、現像装置２４にトナーを供給する。転写装置２５は、感光体ドラム２１に形成されたトナー像をシート搬送部３０によって搬送されるシートに転写する。クリーニング部材２６は、転写装置２５によるトナー像の転写後の感光体ドラム２１の表面を清掃する。

シート搬送部３０は、シートを画像形成部２０及び定着部５０を経由する経路で搬送する。図１及び図２に示されるように、シート搬送部３０は、給紙カセット３１、第１給紙ユニット３２（本発明における給紙部の一例）、第１搬送路３３、レジストローラー対３４、第１排出ローラー対３５（本発明における排出ローラー対の一例）、手差しトレイ３６、第２給紙ユニット３７、第２搬送路３８、切替部材３９、第３搬送路４０、第２排出ローラー対４１、及び第４搬送路４２を備える。

給紙カセット３１は、印刷部２によって画像が形成されるシートを収容する。給紙カセット３１は、図１及び図２に示されるように、筐体１０の底部に設けられる。例えば、給紙カセット３１には、紙、コート紙、ハガキ、封筒、及びＯＨＰシートなどのシート部材が収容される。給紙カセット３１は、収容された複数枚のシートを持ち上げる不図示のリフト板を有する。

第１給紙ユニット３２は、給紙カセット３１に収容されたシートを一枚ずつ第１搬送路３３へ送り出す。第１給紙ユニット３２は、ピックアップローラー、給紙ローラー、及びリタードローラーを備える。前記ピックアップローラーは、給紙カセット３１の前記リフト板によって持ち上げられた複数枚のシートのうち、最上層のシートの上面に接触して回転することで、当該シートを前記給紙ローラーへ送り出す。前記給紙ローラーは、前記ピックアップローラーによって送り出されたシートの上面に接触して回転することで、当該シートを第１搬送路３３へ送り出す。前記リタードローラーは、前記給紙ローラーの下側から前記給紙ローラーへ向けて付勢されて設けられる。前記リタードローラーは、前記ピックアップローラーによって複数枚のシートが重なり合って送り出された場合に、その重なり合う複数枚のシートから最上層以外のシートを分離する。

第１搬送路３３は、給紙カセット３１から排出口３３Ａへ至るシートの移動通路である。図２に示されるように、第１搬送路３３は、上下方向Ｄ１に延在している。第１搬送路３３には、レジストローラー対３４及び第１排出ローラー対３５を含む複数の搬送ローラーが設けられている。また、第１搬送路３３には、転写装置２５及び定着部５０が設けられている。第１搬送路３３では、第１給紙ユニット３２によって給紙カセット３１から送り出されたシートが排出口３３Ａへ向かう搬送方向Ｄ４（図２参照）に沿って搬送される。第１搬送路３３は、筐体１０内に設けられた一対の搬送ガイド部材によって形成される。

レジストローラー対３４は、感光体ドラム２１によってその表面に形成されたトナー像が転写装置２５による転写位置へ搬送されるタイミングに合わせて、シートを当該転写位置へ搬送する。

第１排出ローラー対３５は、第１搬送路３３における定着部５０から排出口３３Ａまでの区間である部分搬送路３３Ｂ（本発明における排出搬送路の一例）に設けられる。第１排出ローラー対３５は、定着部５０を通過したシートを部分搬送路３３Ｂに沿って搬送し、更にシートを排出口３３Ａから排出する。第１排出ローラー対３５は、上側に配置された上排出ローラー３５Ａ（図３参照）及び下側に配置された下排出ローラー３５Ｂ（図３参照）を含む。

図２に示されるように、シート受け部１０Ａは、排出口３３Ａから下方へ延在する側壁１０Ａ１、及び側壁１０Ａ１から第１排出ローラー対３５によるシートの排出方向Ｄ５へ延在するシート積載トレイ１０Ａ２を有する。第１排出ローラー対３５によって排出口３３Ａから排出されたシートは、シート受け部１０Ａのシート積載トレイ１０Ａ２に積載される。

手差しトレイ３６には、印刷部２によって画像が形成されるシートが載置される。手差しトレイ３６は、図１及び図２に示されるように、筐体１０の右側部に設けられる。手差しトレイ３６は、載置された複数枚のシートを持ち上げる不図示のリフト板を有する。

第２給紙ユニット３７は、手差しトレイ３６に載置されたシートを一枚ずつ第２搬送路３８へ送り出す。第２給紙ユニット３７は、第１給紙ユニット３２と同様の構成を備える。

第２搬送路３８は、手差しトレイ３６から第１搬送路３３におけるレジストローラー対３４よりも搬送方向Ｄ４の上流側の位置へ至るシートの移動通路である。第２搬送路３８では、第２給紙ユニット３７によって手差しトレイ３６から送り出されたシートが第１搬送路３３へ向けて搬送される。第２搬送路３８は、筐体１０内に設けられた一対の搬送ガイド部材によって形成される。

切替部材３９は、第１搬送路３３を開放して第３搬送路４０を閉鎖する第１姿勢（図２に示された状態）と、第３搬送路４０を開放して第１搬送路３３を閉鎖する第２姿勢との間で姿勢変化可能に設けられる。切替部材３９は、第１搬送路３３において回動可能に設けられる。切替部材３９は、不図示の駆動源から供給される駆動力により回動される。これにより、切替部材３９は、前記第１姿勢と前記第２姿勢との間で姿勢変化する。

第３搬送路４０は、部分搬送路３３Ｂから、排出口３３Ａの上方に設けられた排出口４０Ａへ至るシートの移動通路である。第３搬送路４０には、第２排出ローラー対４１が設けられている。第３搬送路４０は、筐体１０内に設けられた一対の搬送ガイド部材によって形成される。第３搬送路４０は、画像形成装置１００に装着される後処理装置へのシートの搬送に用いられる。

第２排出ローラー対４１は、定着部５０を通過したシートを第３搬送路４０に沿って搬送し、更にシートを排出口４０Ａから排出する。

第４搬送路４２は、部分搬送路３３Ｂから第１搬送路３３におけるレジストローラー対３４よりも搬送方向Ｄ４の上流側の位置へ至るシートの移動通路である。第４搬送路４２には、複数の搬送ローラーが設けられている。第４搬送路４２は、筐体１０内に設けられた一対の搬送ガイド部材によって形成される。第４搬送路４２は、両面印刷を行うためのシートの反転に用いられる。

定着部５０は、転写装置２５によってトナー像が転写されたシートを加熱して、当該シートにトナー像を定着させる。

ところで、加熱により溶融したシート上のトナーが完全に固化する前に当該シートがシート受け部１０Ａに積載されることにより、シート受け部１０Ａにおいてシート同士の張り付きが発生することがある。これに対し、定着部５０から排出口３３Ａへ搬送されるシートの一面に空気を吹き付けるとともに、当該シートに吹き付けられた空気をシート受け部１０Ａへ案内するシート排出装置が関連技術として知られている。この関連技術において、シート及びシート受け部１０Ａの両方が冷却される。

しかしながら、上述の関連技術に係るシート排出装置では、シートの一面に吹き付けられた空気をシート受け部１０Ａの冷却に用いるため、シート受け部１０Ａの冷却が不十分となり、シート受け部１０Ａにおけるシート同士の張り付きを防止できないことがある。

これに対し、本発明の実施形態に係る画像形成装置１００では、以下に説明するように、シート受け部１０Ａにおいてトナー像が定着されたシート同士が張り付くことを防止することが可能である。

具体的に、印刷部２は、図３に示される冷却部６０を備える。

［冷却部６０の構成］
以下、図２〜図５を参照しつつ、冷却部６０の構成について説明する。ここで、図３は、筐体１０における部分搬送路３３Ｂの周辺を、前後方向Ｄ２に垂直であって筐体１０における前後方向Ｄ２の中央よりも後方側を通る平面で切った断面図である。図３には、第１排出ローラー対３５が破線によって示されている。また、図４は、操作表示部３が上方を向く姿勢に回動された状態の画像形成装置１００の構成を示す正面図である。また、図５は、ダクト６４を、前後方向Ｄ２に垂直であって筐体１０における前後方向Ｄ２の中央を通る平面で切った断面図である。

冷却部６０は、部分搬送路３３Ｂを搬送されるシートへ向けて送風するとともに、シート受け部１０Ａへ向けて送風する。図３〜図５に示されるように、冷却部６０は、二つの第１シロッコファン６１（本発明における第１ファンの一例）、空気供給部６２、二つの第２シロッコファン６３（本発明における第２ファンの一例）、ダクト６４、及びシール部材６５を備える。ここに、筐体１０、シート搬送部３０の第１排出ローラー対３５、及び冷却部６０を備える装置が、本発明におけるシート排出装置の一例である。

二つの第１シロッコファン６１は、部分搬送路３３Ｂにおける排出口３３Ａ寄りの部分である排出直前部３３Ｃ（図３参照）の下方において、前後方向Ｄ２に沿って並んで配置されている。例えば、二つの第１シロッコファン６１は、筐体１０における前後方向Ｄ２の中央を挟む両側に設けられる。第１シロッコファン６１は、排出直前部３３Ｃの下方から排出直前部３３Ｃへ向けて送風する。

ここで、排出直前部３３Ｃは、部分搬送路３３Ｂにおける定着部５０よりも排出口３３Ａに近い部分である。換言すると、排出直前部３３Ｃは、部分搬送路３３Ｂにおける定着部５０と排出口３３Ａとの中間よりも排出口３３Ａ側の部分である。具体的に、画像形成装置１００において、排出直前部３３Ｃは、部分搬送路３３Ｂにおいて第１排出ローラー対３５が配置された部分である。排出直前部３３Ｃの下側の搬送面には、二つの第１シロッコファン６１から吹き付けられる空気が移動するための二つのスリット３３Ｄ（本発明における連通口の一例）が形成されている。なお、排出直前部３３Ｃは、部分搬送路３３Ｂにおいて第１排出ローラー対３５が配置された部分よりも搬送方向Ｄ４（図２参照）の上流側又は下流側の部分であってもよい。

第１シロッコファン６１は、左右方向Ｄ３に延びる扁平な円柱形状をしており、左側面に吸気口を有する。前記吸気口は、シート受け部１０Ａ側を向いており、側壁１０Ａ１の下側に形成された通風路６２Ａ（図３参照）を介して空気供給部６２に連通されている。また、第１シロッコファン６１は、上側の外周面において上方へ向けて開口する排気口を有する。

第１シロッコファン６１が不図示の電源から供給される電力により駆動されると、空気供給部６２内の空気が前記吸気口から第１シロッコファン６１に取り込まれる。また、第１シロッコファン６１に取り込まれた空気が前記排気口から上方へ吹き付けられる。第１シロッコファン６１の前記排気口から吹き出された空気は、スリット３３Ｄを通過して排出直前部３３Ｃ及び排出直前部３３Ｃを通過するシートの下面を冷却する。ここで、第１シロッコファン６１から吹き出される空気は、部分搬送路３３Ｂにおける排出口３３Ａ寄りの部分である排出直前部３３Ｃに吹き付けられる。そのため、当該空気が定着部５０寄りの部分に吹き付けられる構成と比較して、当該空気による定着部５０の温度低下が抑制される。なお、図３には、空気供給部６２から第１シロッコファン６１の前記吸気口へ流れる空気の移動経路、及び第１シロッコファン６１の前記排気口から吹き出された空気の移動経路が太い矢印線によって示されている。

なお、第１シロッコファン６１及びスリット３３Ｄの数は、一つであってもよく、三つ以上であってもよい。

空気供給部６２は、シート受け部１０Ａの下方において、左右方向Ｄ３に延在して設けられる。空気供給部６２は、第１シロッコファン６１に供給される空気を収容する空間を形成する。空気供給部６２は、通風路６２Ａを介して第１シロッコファン６１の前記吸気口に連通している。

例えば、空気供給部６２は、筐体１０の上面の一部を形成しておりシート受け部１０Ａを兼ねる外装部材１０Ｂ（図３参照）と、筐体１０における前後方向Ｄ２の両側面を形成する外装部材（不図示）と、筐体１０の内部に設けられる内部フレームの上面を形成する板金部材１０Ｃとによって構成される。なお、空気供給部６２は、左右方向Ｄ３に延在して設けられ、筐体１０の外面に形成された吸気口と第１シロッコファン６１の前記吸気口とに連通するダクトであってもよい。

二つの第２シロッコファン６３は、排出口３３Ａの上方において、前後方向Ｄ２に沿って並んで配置されている。例えば、二つの第２シロッコファン６３は、筐体１０における前後方向Ｄ２の中央を挟む両側に設けられる。第２シロッコファン６３は、ダクト６４内の空気を取り込んで排出口３３Ａの上方からシート受け部１０Ａへ向けて送風する。

第２シロッコファン６３は、右下から左上に延びる扁平な円柱形状をしており、右下側面に吸気口を有する。前記吸気口は、ダクト６４側を向いており、ダクト６４に連通されている。第２シロッコファン６３は、外周面においてシート積載トレイ１０Ａ２側へ向けて開口する排気口を有する。前記排気口は、筐体１０の外部に露出している。

第２シロッコファン６３が不図示の電源から供給される電力により駆動されると、ダクト６４内の空気が前記吸気口から第２シロッコファン６３に取り込まれる。また、第２シロッコファン６３に取り込まれた空気が前記排気口からシート受け部１０Ａのシート積載トレイ１０Ａ２へ吹き付けられる。第２シロッコファン６３の前記排気口から吹き出された空気は、シート積載トレイ１０Ａ２及びシート積載トレイ１０Ａ２に積載されたシートの上面を冷却する。なお、図３には、ダクト６４から第２シロッコファン６３の前記吸気口へ流れる空気の移動経路、及び第２シロッコファン６３の前記排気口から吹き出された空気の移動経路が太い矢印線によって示されている。

なお、第２シロッコファン６３の数は、一つであってもよく、三つ以上であってもよい。

ダクト６４は、排出直前部３３Ｃの上方において前後方向Ｄ２に延在し、筐体１０の正面に設けられた吸気口１０Ｄ（図４参照）と第２シロッコファン６３各々とに連通する。なお、前後方向Ｄ２は、シートの搬送方向Ｄ４に直交する方向であって、本発明における幅方向の一例である。また、筐体１０の正面は、本発明における画像形成装置の外面の一例である。

ダクト６４を設けることで、筐体１０の外部の空気を用いてシート受け部１０Ａを冷却することが可能となる。そのため、筐体１０の内部の空気を用いてシート受け部１０Ａを冷却する構成と比較して、シート受け部１０Ａの冷却効果を向上させることが可能である。

なお、画像形成装置１００において、筐体１０の正面及び背面の両方に吸気口１０Ｄが設けられていてもよい。この場合、ダクト６４は、筐体１０の正面に設けられた吸気口１０Ｄと、筐体１０の背面に設けられた吸気口１０Ｄと、第２シロッコファン６３各々とに連通すればよい。

図３及び図５に示されるように、ダクト６４は、搬送ガイド部材６４Ａ（本発明における底板の一例）及び搬送ガイド部材６４Ｂによって構成される。

搬送ガイド部材６４Ａは、ダクト６４の下部（底部）を構成する。搬送ガイド部材６４Ａは、ダクト６４の下面を形成するとともに、排出直前部３３Ｃを通過するシートの上面を案内する上面シートガイドを兼ねている。搬送ガイド部材６４Ａは、前後方向Ｄ２に延在している。搬送ガイド部材６４Ａは、前後方向Ｄ２の中央に下方へ向いた開口６４Ｃ（図５参照）を有する。

搬送ガイド部材６４Ｂは、ダクト６４の上部を構成する。搬送ガイド部材６４Ｂは、ダクト６４の上面を形成するとともに、第３搬送路４０を搬送されるシートの下面を案内する下面シートガイドを兼ねている。搬送ガイド部材６４Ｂは、前後方向Ｄ２に延在している。

第１排出ローラー対３５のうち、上排出ローラー３５Ａは、搬送ガイド部材６４Ａによって回転可能に支持されている。図５に示されるように、上排出ローラー３５Ａは、その上側の一部がダクト６４内に収容されており、その下側の一部が開口６４Ｃから排出直前部３３Ｃへ露出している。

シール部材６５は、図５に示されるように、搬送ガイド部材６４Ａの開口６４Ｃと上排出ローラー３５Ａとの間に形成される隙間を塞ぐ。例えば、シール部材６５は、樹脂製のフィルムであって、シートの搬送方向Ｄ４における一方の端部が開口６４Ｃの外側の縁部に固定され、他方の端部が所定の間隔を空けて上排出ローラー３５Ａの外周面に対向する。シール部材６５を設けることで、定着部５０によって熱せられた空気が開口６４Ｃと上排出ローラー３５Ａとの間に形成される隙間からダクト６４内に流入することが抑制される。なお、シール部材６５は、上排出ローラー３５Ａの外周面に接触して設けられてもよい。

なお、冷却部６０は、シール部材６５を備えていなくてもよい。また、ダクト６４は、第１排出ローラー対３５を避けて配置されてもよい。また、搬送ガイド部材６４Ａは、排出直前部３３Ｃを通過するシートの上面を案内する上面シートガイドを兼ねていなくてもよい。また、冷却部６０は、ダクト６４を備えていなくてもよい。

このように、画像形成装置１００では、第１シロッコファン６１によって排出直前部３３Ｃを通過するシートの下面が冷却されるとともに、第２シロッコファン６３によってシート受け部１０Ａが冷却される。そのため、シートの一面に吹き付けられた空気をシート受け部１０Ａの冷却に用いる従来の構成と比較して、シート受け部１０Ａに対する冷却効果を向上させることが可能である。従って、シート受け部１０Ａにおいてトナー像が定着されたシート同士が張り付くことを防止することが可能である。

また、画像形成装置１００では、排出直前部３３Ｃを通過するシート及びシート受け部１０Ａの冷却に第１シロッコファン６１及び第２シロッコファン６３が用いられる。そのため、排出直前部３３Ｃを通過するシート及びシート受け部１０Ａの冷却に軸流ファンが用いられる構成と比較して、冷却部６０を設けるためのスペースを小規模化することが可能である。

１ 画像読取部
２ 印刷部
３ 操作表示部
１０ 筐体
２０ 画像形成部
２１ 感光体ドラム
２２ 帯電装置
２３ 光走査装置
２４ 現像装置
２５ 転写装置
２６ クリーニング部材
３０ シート搬送部
３１ 給紙カセット
３２ 第１給紙ユニット
３３ 第１搬送路
３４ レジストローラー対
３５ 第１排出ローラー対
３６ 手差しトレイ
３７ 第２給紙ユニット
３８ 第２搬送路
３９ 切替部材
４０ 第３搬送路
４１ 第２排出ローラー対
４２ 第４搬送路
５０ 定着部
６０ 冷却部
６１ 第１シロッコファン
６２ 空気供給部
６３ 第２シロッコファン
６４ ダクト
６５ シール部材
１００ 画像形成装置

Claims (6)

1. トナー像が転写されたシートを加熱する定着部を通過した当該シートを排出搬送路に沿って搬送し、更に当該シートを前記排出搬送路の出口である排出口から排出する排出ローラー対と、
   前記排出口から下方へ延在する側壁、及び前記側壁から前記排出ローラー対によるシートの排出方向へ延在しており前記排出口から排出されたシートが積載されるシート積載トレイを有するシート積載部と、
   前記排出搬送路における前記排出口寄りの部分である排出直前部の下方に配置され、前記排出直前部の下方から前記排出直前部へ向けて送風する第１ファンと、
   前記排出口の上方に配置され、前記排出口の上方から前記シート積載部へ向けて送風する第２ファンと、
   を備えるシート排出装置。
2. 請求項１に記載のシート排出装置と、
   シートを給紙する給紙部と、
   前記給紙部から給紙されたシートにトナー像を形成する画像形成部と、
   前記定着部と、
   を備える画像形成装置。
3. 前記第１ファンはシロッコファンであって、吸気口が前記シート積載部側を向き、排気口が上方を向く姿勢で配置されており、前記側壁の下側に形成された通風路を介して前記シート積載部の下方から空気を取り込んで前記排出直前部の下面に設けられた連通口を介して前記排出直前部へ送風する、
   請求項２に記載の画像形成装置。
4. 前記排出直前部の上方において前記シートの搬送方向に直交する幅方向に延在し、前記画像形成装置の外面に設けられた吸気口と前記第２ファンとに連通するダクトを備え、
   前記第２ファンはシロッコファンであって、前記ダクト内の空気を取り込んで前記シート積載部へ向けて送風する、
   請求項２又は３に記載の画像形成装置。
5. 前記ダクトの下面を形成する底板は、前記排出直前部を通過する前記シートの上面を案内する上面シートガイドを兼ねる、
   請求項４に記載の画像形成装置。
6. 前記排出ローラー対は、上側に配置された上排出ローラー及び下側に配置された下排出ローラーを含み、
   前記ダクトの前記底板には開口が形成されており、
   前記上排出ローラーの上側の一部が前記ダクト内に収容され、前記上排出ローラーの下側の一部が前記底板の前記開口から前記排出直前部へ露出しており、
   前記画像形成装置は、
   前記底板の前記開口と前記上排出ローラーとの間に形成される隙間を塞ぐシール部材を備える、
   請求項５に記載の画像形成装置。