JP4508843B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
そこで、用紙のカールを矯正するために、デカーラ装置を設けたものがある(たとえば、特許文献2参照)。デカーラ装置は、たとえば、金属からなるハードローラと、芯金にゴムなどの弾性層を外嵌したソフトローラとからなるローラ対を備えている。ハードローラおよびソフトローラは、それぞれ、用紙の幅方向の全域に亘って延びており、互いに圧接されている。上記の構成により、ローラ対のニップ部を用紙が通過することで、用紙にコシをつけてカールを矯正することができる。
この発明は、かかる背景のもとでなされたもので、デカーラ装置に送られた用紙のジャムの発生を防止することのできる画像形成装置を提供することを目的とする。
この構成によれば、ローラ対のニップに向けてエアを吹き付けることにより、搬送されてきた用紙の先端を、ニップに案内することができる。これにより、用紙の先端が不用意な方向に進んでジャムが生じることを防止できる。
この構成によれば、用紙の幅方向両角が送風口内に垂れて、送風口の縁などに引っ掛かることを防止でき、ジャムの発生をより確実に防止することができる。
請求項4記載の発明は、上記デカーラ装置は、用紙搬送方向に見て、定着装置(3)の下流側に隣接して設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の画像形成装置である。
この構成によれば、デカーラ装置には、定着装置から出てきた高温の用紙が搬送されるため、デカーラ装置による用紙のコシ付けを、より良好に行うことができる。したがって、用紙のカールをより確実に矯正することができる。また、ローラ対は、高温の用紙の通過に伴い高温になるが、ニップにエアが吹き付けられていることにより、冷却されることとなる。すなわち、用紙をニップへ案内するためのエアを、ローラ対の冷却に兼用することができ、ローラ対が過度に加熱されることを確実に防止することができる。
図1は、この発明の一実施形態にかかる複写機の概略構成を示す図解的な正面図である。複写機1は、電子写真方式によって、画像データに基づくトナー像を形成して、用紙Pに転写し、転写したトナー像を用紙Pに定着させることにより、所定の画像を用紙Pに形成するものである。
複写機1は、感光体ドラム2と、定着装置3と、デカーラ装置4とを有している。
感光体ドラム3は、その軸方向(図1の紙面に垂直な方向)に長い筒状に形成されている。画像形成時、感光体ドラム3の外周面には、所定の画像データに基づくトナー像が形成され、このトナー像は、たとえば、転写位置Bで用紙Pに転写される。
定着装置3を通過した用紙Pは、定着したトナーが冷めて収縮することなどにより、搬送方向Cに沿ってカールする傾向にある。このため、用紙Pは、定着装置3からデカーラ装置4に送られて、カールを矯正されるようになっている。
大径ローラ6は、回転軸8と、回転軸8に一体回転可能に外嵌されたロール体9とを有している。回転軸8は、第1のフレーム10に回転自在に保持されており、所定の回転方向R1に回転するようになっている。ロール体9は、スポンジなどの弾性体を用いて形成されており、自由状態(小径ローラ7に接触していない状態)における直径は、約21mmに設定されている。
前述したように、ニップNを形成する小径ローラ7の圧接部12と、大径ローラ6のロール体9とは、硬度が異なっており、硬度の相対的に高い小径ローラ7の圧接部12が、硬度の相対的に低い大径ローラ6のロール体9に食い込んでいる。
図2は、複写機1の要部の斜視図である。図1および図2に示すように、複写機1には、ガイドユニット13が備えられており、このガイドユニット13は、定着装置3から搬送された用紙Pの移動を案内するとともに、小径ローラ7を回転自在に保持している。
このガイドユニット13は、第1のガイド部15(用紙搬送用ガイド)と、第1のガイド部15に対して搬送方向Cの下流側に配置される保持部16(保持手段)と、保持部16に対して搬送方向Cの下流側に配置される第2のガイド部17とを有している。
第2のガイド部17は、ニップNを通過した用紙Pを排出トレイ(図示せず)に案内するためのものであり、軸方向Sに延びている。
図4は、図3のA−A線に沿う縦断面図である。図3および図4に示すように、第1のガイド部15は、上面18と、上面18の搬送方向Cの両端部に配置される一対の側面19,20と、上面の18の軸方向Sの両端部に配置される一対の端面21,22とを有している。
一方の側面19は、第1のガイド部15の一方の側面19と兼用されており、底面23の搬送方向Cの上流側の端部から、上方に延びている。他方の側面24は、底面23の搬送方向Cの下流側の一端部から、上方に延設されている。一対の側面19,24は、搬送方向Cに対向している。
一対の受け部25,26は、軸方向Sに見て、溝形をなしており、小径ローラ7の回転軸11(図2参照)の両端部を受けている。
図2および図4を参照して、この実施形態の特徴の1つは、送風手段40を用いて、ニップNに向けてエアを吹き付けることにより、用紙Pがジャムを起こすことを防止するとともに、デカーラ装置4の各ローラ6,7、特に、小径ローラ7の圧接部12を、冷却するようになっている点にある。
ファン28は、ガイドユニット13の下方に配置されており、そのケーシング28aが、第2のフレーム14に取り付けられている。ダクト29は、第2のフレーム14に取り付けられており、ファン28、および、ガイドユニット13の第1のガイド部15のそれぞれに、接続されている。
各送風口30は、第1のガイド部15上を搬送される用紙Pのうち、幅方向Wに最も長い用紙P1(たとえば、JISのA4の用紙)が通過したときに、当該用紙P1の幅方向Wの両角よりも、幅方向Wの内側に位置するように、配置されている。
同様に、各送風口30は、第1のガイド部15上を搬送される用紙Pのうち、幅方向Wに2番目に長い用紙P2(たとえば、JISのB5の用紙)が通過したときに、当該用紙P2の幅方向Wの両角に対して、幅方向Wの両側方に位置するように、配置されている。
また、第1のガイド部15の空間D内には、各送風口30の近傍に、案内部材31が設けられている。案内部材31は、空間Dから各送風口30を通って吹き出されるエアを、搬送方向Cに案内するようになっている。
また、デカーラ装置4のニップNの面積をより多くするために、小径ローラ7の圧接部12を、大径ローラ6のロール体9よりも小径に形成して、圧接部12がロール体9に食い込むようにしている。このため、デカーラ装置4に到達した用紙Pの先端は、圧接部12およびロール体9のうち、圧接部12側に押されて不用意な方向(たとえば、下向き)に進む傾向にあるが、小径ローラ7の回転方向R2の上流側から当該小径ローラ7のニップNに向けて、エアを吹き付けていることにより、当該用紙Pの先端は、圧接部12側に押しやられることが防止されている。これにより、用紙Pの先端をニップNに確実に送ることができ、ジャムの発生を、より確実に防止することができる。
また、デカーラ装置4を、定着装置3に対して搬送方向Cの下流側に隣接して設けている。これにより、デカーラ装置4には、定着装置3から出てきた高温の用紙Pが搬送されるため、デカーラ装置4による用紙Pのコシ付けを、より良好に行うことができる。したがって、用紙Pのカールをより確実に矯正することができる。
特に、金属製の小径ローラ7の圧接部12は、用紙Pの熱に起因して高温になり易いが、この圧接部12にエアが直接吹き付けられるため、十分な冷却がなされる。
さらに、小径ローラ7の圧接部12は、例示した材料以外の材料により形成されていてもよい。同様に、大径ローラ6のロール体9は、例示した材料以外の材料により形成されていてもよい。また、搬送方向Cにおける定着装置3とデカーラ装置4との間の距離をより大きくしてもよい。
3 定着装置
4 デカーラ装置
6 大径ローラ(硬度の異なるローラの一方)
7 小径ローラ(硬度の異なるローラの他方、硬度の高いローラ)
13 ガイドユニット(一体成形品)
15 第1のガイド部(用紙搬送ガイド)
16 保持部(保持手段)
30 送風口(送風手段の一部)
40 送風手段
C 用紙搬送方向
N ニップ
P,P1,P2 用紙
R2 回転方向
W 幅方向
Claims (4)
- 硬度の異なる2つのローラが対をなしてニップを形成しており、このローラ対のニップ間を用紙が搬送される間に、用紙に生じているカールを矯正するためのデカーラ装置と、
上記デカーラ装置のローラ対のうち、硬度の高いローラに対し、ローラの回転方向上流側から上記ニップに向けてエアを吹き付ける送風手段と、
を有し、
上記硬度の高いローラは、硬度の低いローラよりも小径に形成されて硬度の低いローラに食い込まされており、
上記送風手段は、上記硬度の高いローラ側から硬度の低いローラ側に向けてエアを吹き付けることを特徴とする画像形成装置。 - 上記硬度の高いローラを回転自在に保持する保持手段と、
上記送風手段の一部を形成しており、上記ニップに向けてエアを吹き出す送風口と、
上記ニップへ用紙を案内するために、用紙搬送方向に見て、ニップの上流側に配置された用紙搬送ガイドとを備え、
上記保持手段、送風口および用紙搬送ガイドは、一体成形品として形成されていることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。 - 上記送風口は、搬送される用紙の幅方向両角が通過する位置を避けて配置されていることを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
- 上記デカーラ装置は、用紙搬送方向に見て、定着装置の下流側に隣接して設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の画像形成装置。
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