JP4770721B2 - 分離装置および画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は,例えば定着装置のような一対の回転体と,その回転体のいずれかの近傍に設けられた分離装置およびそれを有する画像形成装置に関する。さらに詳細には,一対の回転体のニップ部で用紙を搬送し,そのニップ部から排出される用紙を回転体から分離する分離装置および画像形成装置に関するものである。
電子写真方式の画像形成装置に用いられ,用紙上に形成されたトナー像を定着させる定着装置としては,定着ローラと加圧ローラとによる加熱加圧方式の定着装置がある。これらの一対のローラのニップ部から排出される用紙を,ローラ表面から分離するための分離装置も多く用いられている。分離装置として,その先端部がエッジ状となった分離爪では一般に,その爪の先端部をローラ表面に軽く接触させている。あるいは,ローラ表面のごく近傍に配置させている。そして,この分離爪によって,用紙端部をローラ表面から剥離させる。
このような画像形成装置では,定着処理後の用紙がジャバラ状となって搬送路に滞留するジャムが発生する場合がある。このとき,そのジャム紙のジャバラ部分によって,分離装置が押圧されることがある。場合によっては,分離爪がローラ表面に押し付けられる向きの押圧力を受けるため,分離爪によってローラが損傷されるおそれがあった。
そのため,従来より,ジャム発生時に分離爪をローラ表面から退避させる退避手段を備えた分離装置を有する画像形成装置が開示されている(例えば,特許文献1参照)。この文献に記載されている画像形成装置では,分離爪と同軸に配置されたガイド部材を有している。そして,ジャム紙がガイド部材に当接すると,ガイド部材がローラ表面に当接して,分離爪とともに移動される。これによって,分離爪がローラ表面から離間するとされている。
特開2003−295668号公報
しかしながら,前記した従来の分離装置および画像形成装置では,ジャム紙が当接する位置によっては,ガイド部材および分離爪が必ずしもローラから退避する方向へ移動されるとは限らない。もし,分離爪のより先端近くに用紙が当接した場合,ガイド部材とともに分離爪もローラに押し付けられるおそれがある。ジャム紙の形状は予測できないため,このようなことがおきないとは限らない。また,分離爪が無事に退避された場合でも,ガイド部材はローラ表面に当接しつつ移動される。ガイド部材は滑らかな形状に形成されているとはいえ,ローラ表面を擦ることはあまり好ましいものではない。
本発明は,前記した従来の分離装置および画像形成装置が有する問題点を解決するためになされたものである。すなわちその課題とするところは,ジャム紙がどんな形状となって周囲を押圧しても,分離爪をローラ表面に当接させることがなく,ローラの損傷を防止した分離装置および画像形成装置を提供することにある。
この課題の解決を目的としてなされた本発明の分離装置は,互いに圧接回転するローラ対のニップ部を通過したシートをローラから分離する分離装置であって,先端がローラ対の一方におけるニップ部の下流側の位置に近接して配置され,ニップ部を通過したシートをローラから剥離する分離爪と,分離爪を保持するとともに,装置本体に対して回転可能なガイド部材と,ガイド部材の回転可能範囲の,少なくとも,分離爪の先端がローラに近接する側の限界を規定する第1規制部材とを有し,ガイド部材は,通常時には,その回転可能範囲における第1規制部材による限界に位置しており,剥離されるべきシートの先端が分離爪とローラとの間に誤進入した際に,誤進入したシートの押圧力により,分離爪の先端がローラから遠ざかる方向に回転するものである。
本発明の分離装置によれば,互いに圧接回転するローラ対のニップ部を通過したシートがローラから分離される。シートを分離する分離爪が,ガイド部材によって保持されている。また,そのガイド部材は装置本体に対して回転可能にされているので,ガイド部材の回転によって分離爪も移動される。さらに,第1規制部材を有するので,ガイド部材の回転の限界が規定されている。すなわち,第1規制部材によって規定されている位置より,分離爪の先端がローラに近接することはない。この規定されている位置としては,分離爪の先端がローラの表面にごく近くに近接し,しかも接触していない位置が好ましい。ここで,剥離されるべきシートがジャム等によって分離爪とローラとの間に誤進入することがある。あるいは,分離爪をローラに近接する方向に押圧することがある。本発明の分離装置では,分離爪の先端がローラから遠ざかる方向にしか回転しないので,ローラの損傷が防止されている。
さらに本発明では,ガイド部材は,分離爪を回転可能に保持するものであり,分離爪の回転可能範囲の,分離爪の先端がローラに近接する側の限界を規定する第2規制部材を有し,分離爪は,通常時には,その回転可能範囲における第2規制部材による限界に位置しており,剥離したシートから押圧を受けた際に,その先端がローラから遠ざかる方向に回転するものである。このようになっているので,通常は第2規制部材によってローラに近接する位置に保持される。押圧を受けた際には,その先端がローラから遠ざかる方向に回転されるので,ローラの損傷は防止されている。
さらに本発明では,ガイド部材を,その回転軸に対して,分離爪の先端がローラに近接する方向に付勢する付勢部材を有し,ガイド部材は,剥離されるべきシートの先端が分離爪とローラとの間に誤進入した際に,誤進入したシートの押圧力により,付勢部材の付勢に抗して,分離爪の先端がローラから遠ざかる方向に回転するものであることが望ましい。このようなものであれば,通常は付勢部材によってガイド部材はローラに近接した位置に保持される。シートの誤進入の際に限り,分離爪の先端はローラから遠ざけられる。従って,ローラの損傷は防止されている。
さらに本発明では,分離爪の回転軸は,剥離したシートの進行方向に対して分離爪が占める範囲のうち,分離爪の先端側の半分の領域内に位置していることが望ましい。このようになっていれば,分離爪が回転される場合でも,その先端側はあまり大きく移動されないので,ローラの損傷は防止されている。
また,本発明は,画像形成部と,画像形成部での画像形成に供されるシートまたは供されたシートを互いに圧接回転して搬送するローラ対と,ローラ対のニップ部を通過したシートをローラから分離する分離装置とを有する画像形成装置であって,分離装置が,先端がローラ対の一方におけるニップ部の下流側の位置に近接して配置され,ニップ部を通過したシートをローラから剥離する分離爪と,分離爪を回転可能に保持するとともに,装置本体に対して回転可能なガイド部材と,ガイド部材の回転可能範囲の,少なくとも,分離爪の先端がローラに近接する側の限界を規定する第1規制部材と,分離爪の回転可能範囲の,分離爪の先端がローラに近接する側の限界を規定する第2規制部材とを有し,分離爪は,通常時には,その回転可能範囲における第2規制部材による限界に位置しており,剥離したシートから押圧を受けた際に,その先端がローラから遠ざかる方向に回転するものであり,ガイド部材は,通常時には,その回転可能範囲における第1規制部材による限界に位置しており,剥離されるべきシートの先端が分離爪とローラとの間に誤進入した際に,誤進入したシートの押圧力により,分離爪の先端がローラから遠ざかる方向に回転するものである画像形成装置にも及ぶ。
さらに本発明では,ローラ対は,画像形成部で画像形成に供されたシート上のトナー画像を定着する定着装置であることが望ましい。定着装置では特に,シートがローラ表面に吸着されがちである。そこで,定着装置にこのような分離装置を設ければ,シートが確実に分離される。
本発明の分離装置および画像形成装置によれば,ジャム紙がどんな形状となって周囲を押圧しても,分離爪をローラ表面に当接させることがなく,ローラの損傷が防止されている。
以下,本発明を具体化した最良の形態について,添付図面を参照しつつ詳細に説明する。本形態は,いわゆるタンデム方式のカラープリンタに本発明を適用したものである。
本形態のプリンタ1は,図1に示すように,4色の画像形成部10Y,10M,10C,10Kを有する電子写真方式のカラー画像形成装置である。各色の画像形成部10Y,10M,10C,10Kは,中間転写ベルト11に沿って並べられている。画像形成時には,中間転写ベルト11は図中反時計回りに回転され,その中間転写ベルト11上にそれぞれの画像形成部によって各色のトナー像が重ねて形成される。また,その重ね合わされたトナー像は,給紙装置12から給紙された用紙に,2次転写装置13によって転写される。トナー像が転写された用紙は,定着装置14を通り,排紙装置15から機外へ排出される。
定着装置14は,図2に示すように,定着ローラ21,加圧ローラ22,分離装置23を有している。定着ローラ21は,内周側から順にステンレス芯金25,シリコーンスポンジゴム層26,無端Niベルト27の3層構造となっている。このうち,最外周の無端Niベルト27は,無端状のNi電鋳スリーブの表面に,シリコーンゴム層とPFA(テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)チューブとが被覆されたものである。例えば,150〜300μmのシリコーンゴム層と30〜80μmのPFAチューブとによって被覆されている。
なお,無端Niベルト27は,その内周側のシリコーンスポンジゴム層26に接着固定されているものではない。シリコーンスポンジゴム層26の周囲に,ほとんど隙間無く巻き付けられている。また,この定着装置14では,無端Niベルト27の外部にIH加熱方式の加熱装置を有し,定着ローラ21の外周面を定着処理に適した温度まで加熱することが出来るようになっている。この加熱方式としては,外部からに限らず,内部からのIH加熱方式やハロゲンヒーターランプ方式のものでもよい。
また,加圧ローラ22は,鉄パイプ芯金28の周囲に,シリコーンスポンジゴム層29および離型層30が形成された層構造となっている。定着処理時には,定着ローラ21と加圧ローラ22とが互いに押し付けられ,図2に示すように,定着ローラ21の表面がやや押し込まれた形状となる。すなわち,定着ローラ21と加圧ローラ22とのローラ硬度を比較すれば,加圧ローラ22のほうがより硬い。そして,トナー像が形成された用紙Pは,これらのローラのニップ部を図中下部から上方へ向かって通過されつつ,定着処理される。
分離装置23は,図2に示すように,分離爪24を有し,定着ローラ21と加圧ローラ22とのニップ部出口より下流(図中上方)に配置されている。この分離爪24の位置は,ニップ部出口からさほど遠くなく,少なくとも定着ローラ21の中心を通りニップ部に平行な線よりはニップ部側である。また,この分離爪24は,定着ローラ21の外面のごく近傍に配置されており,通常の状態では定着ローラ21に接触していない。本形態の分離装置23は,図3に示すように,定着ローラ21とほぼ同じ長さのガイド部材31を有している。そのガイド部材31には,定着ローラ21の軸方向に適宜の間隔をあけて計5個の分離爪24が配置されている。なお,この図3では,加圧ローラ22は省略して示している。
分離装置23のガイド部材31は,図4と図5とに示すように,ガイド樹脂部材32,第1板金部材33,第2板金部材34を有している。図5は,図4の裏側から見た図である。ガイド樹脂部材32は,その外面が滑らかな曲面を描いており,図3中手前面に配置される。図4中に主として見えているのはこの面である。そしてこの面が,定着処理後の用紙が排出される搬送経路の壁の一部を構成している。これは,良好な離型性を有する樹脂で形成されている。
また,図5に示すように,第1板金部材33がガイド樹脂部材32の裏面側を覆っている。第1板金部材33のローラ軸方向の両端部は,ガイド樹脂部材32側に折り曲げられている。そして,その折り曲げ部分がガイド取付部35となっている。すなわち,図4に示すように,ガイド取付部35は,ガイド樹脂部材32より図中右手前側に突出している。さらに,両側のガイド取付部35には,その図4中右手前下方に,それぞれ支点軸36が取り付けられている。また,その支点軸36の周囲にネジリコイルバネ37が取り付けられている。また,ガイド取付部35の折り曲げ角部分には,略四角形の切り欠き38が形成されている。
また,第2板金部材34は,略長方形の板状部材であり,第1板金部材33の図5中左手前面に接して配置されている。この第2板金部材34は,分離装置23全体の補強部材である。特にねじれに対する補強の役割を担っている。これらの第1板金部材33と第2板金部材34とは,板金で形成されている。また,図5中左手前面には,3箇所の締結ネジ39が設けられ,ガイド樹脂部材32と第1板金部材33と第2板金部材34とが,互いに締結されている。
この分離装置23は,図3に示すように,ガイド取付部35の支点軸36によって,プリンタ1のハウジングに取り付けられる。この支点軸36は,図2に示すように,分離装置23全体の図中右下隅に配置されている。そのため,支点軸36は,分離装置23がハウジングに取り付けられた通常の状態では,定着ローラ21と加圧ローラ22とのニップ部よりシートの進行方向の下流で,かつ,ニップ部を通過するシートをはさんで分離爪24と反対側に位置している。
この分離装置23の定着ローラ21の軸に垂直な方向の断面を図6と図7に示す。これらは,図2と同じ方向から見た図である。図6に示しているのは分離爪24の無い部分の断面であり,図7に示しているのは分離爪24のある部分の断面である。図7に示すように,分離爪24は,第1パーツ41と第2パーツ42との2つの部材が組み合わされて構成されている。第1パーツ41は,離型性に優れた樹脂によって形成されている。第2パーツ42は,耐熱性に優れた樹脂,または金属によって形成されている。
ここで,定着ローラ21と加圧ローラ22とのニップ部を通過した用紙Pは通常,図7に矢印で示すように,図中左下から右上へと搬送される。従って,分離装置23のうち,用紙搬送経路の壁の一部に露出している部分は,分離爪24の第1パーツ41とガイド樹脂部材32のみである。これらはいずれも,離型性に優れた樹脂によって形成されているので,用紙の搬送はスムーズに行われる。
第2パーツ42には,図7中下部で左寄りの位置に貫通孔43が形成されている。この貫通孔43の位置は,分離爪24の図中上下方向長さのうち,下半分の範囲内にある。より好ましくは下3分の1の範囲内である。さらに,分離爪24の爪先端部47より図中左側,すなわちニップ部から遠い側に配置されている。分離爪24は,この貫通孔43を貫通して設けられた回転軸によって,ガイド部材31に回転可能に保持されている。これにより,分離爪24全体が,ガイド部材31に対して所定の角度範囲内で回転可能となっている。
この分離爪24のガイド部材31に対する回転可能な範囲は,次のように規定されている。まず,分離装置23の図7中上方には,分離爪24の配置されている箇所にそれぞれ対応して,爪規制ネジ44が設けられている。この爪規制ネジ44は,第1板金部材33に形成されたネジ孔45に,所定の深さまでねじ込まれている。分離爪24の回転の図7中時計回り方向の限界は,爪規制ネジ44と分離爪24の第2パーツ42(図中上端部)とが当接する位置として規定される。この限界位置にある分離爪24を図中に実線で示している。なお,通常状態では,分離爪24は,自重によって図7中時計回りに回転されるので,この実線で示す位置にある。そこで,この位置を分離爪24の通常位置という。爪規制ネジ44のねじ込み深さによって,分離爪24の通常位置における配置角度が微調整される。
一方,分離爪24の図7中左側には,ガイド部材31の内壁面46がある。分離爪24の回転の図中反時計回り方向の限界は,この内壁面46と分離爪24の第2パーツ42とが当接する位置として規定される。この限界位置を図中に破線の分離爪24で示す。こちらの限界位置では,爪先端部47が通常位置より図中右上に移動する。これは,爪先端部47が定着ローラ21の表面から離れる方向である。
すなわち,分離爪24は,図中に実線で示した爪規制ネジ44に当接する位置と,図中に破線で示した内壁面46に当接する位置との範囲内で自由に回転できる。そして,この定着装置14でジャムが発生した時には,図7中に矢印Pで示す用紙搬送経路がもっと太くなるイメージである。そのため,分離爪24は,図中左向きに押されることが多い。貫通孔43より図中上方が押された場合には,分離爪24は図中反時計回りに回転し,爪先端部47は通常位置よりローラから離れる。また,貫通孔43より図中下方が押された場合には,爪規制ネジ44によって分離爪24の図中時計回りの通常位置以上の回転は規制されている。すなわち,爪規制ネジ44によって規制されている位置が分離爪24の爪先端部47がローラに近接する側の限界である。
次に,この分離装置23のプリンタ1への取り付け箇所を図8に示す。ガイド取付部35の支点軸36は,プリンタ1のハウジングによって回転可能に支持されている。さらに,この支点軸36の回りにはネジリコイルバネ37が取り付けられているので,その弾性力によって分離装置23のガイド部材31は,図中反時計回りに付勢されている。また,プリンタ1のハウジングから突出した係止部51が,ガイド取付部35の切り欠き38を貫通している(図3参照)。
通常状態では,係止部51が切り欠き38の内側面(図中上側)に当接することにより,分離装置23は図8に示している位置で停止されている。この位置では,分離爪24あるいはその他のどの部分も,定着ローラ21の表面に接触していない。分離爪24の爪先端部47は定着ローラ21の表面との間に,0.5mm程度の隙間が設けられている。この程度の隙間であれば,定着ローラ21の表面に巻き付いている用紙を分離することは容易である。係止部51と切り欠き38とが当接しているので,分離装置23はこれ以上反時計回りには回転し得ない。従って,爪先端部47がこれ以上ローラ表面に近づくことはない。
一方,図8に示すように,切り欠き38は係止部51の厚さより図中下側には大きく形成されている。そのため,分離装置23は支点軸36の回りに,図中時計回りには多少回転可能である。すなわち,分離装置23は図中時計回り方向に押圧されると,ネジリコイルバネ37の弾性力に抗して回転することができる。回転可能範囲は,係止部51が切り欠き38内で移動できる範囲内である。すなわち,切り欠き38の大きさと係止部51の厚さとの関係によって,回転可能な角度範囲を設定可能である。なお本形態では,支点軸36に取り付けられているネジリコイルバネ37の弾性力は,比較的小さいものが選択されている。そのため,例えば,ジャム紙等によって押圧された程度でも,分離装置23は容易に回転されるようになっている。
次に,上記のようにプリンタ1に取り付けられた状態での支点軸36の配置について説明する。図9に示すように,支点軸36はニップ部をはさんで分離爪24と図中左右方向に反対側に位置されている。また図中上下方向には,ニップ部の出口と分離爪24の貫通孔43との間の範囲内に位置する。さらに,支点軸36は,分離爪24と定着ローラ21との最近接位置を通る定着ローラ21の法線L1をはさんで,分離装置23の主な部分と反対側にある。また法線L1に垂直な接線L2をはさんで,定着ローラ21と反対側にある。なお,本形態では,分離爪24と定着ローラ21との最近接位置は,分離爪24の先端ではなく,先端より図中やや左側にある。
支点軸36がこのように配置されていることから,分離装置23がプリンタ1に対して図中時計回りに回転されると,図9に実線で示す通常位置から破線で示す位置まで移動できる。この移動方向は,分離爪24がローラ表面から遠ざかる方向である。従って,ローラ表面を傷つけることはない。また,移動後の位置で分離爪24がガイド部材31に対して回転された場合でも,分離爪24の一部が定着ローラ21に接触することはない。さらに,支点軸36が分離爪24から離れた位置に配置されているため,分離爪24の大きさに比較して回転半径が大きく,押圧力を受けた場合の移動が容易である。
本形態の分離装置23によれば,通常では,図10に示すように,定着処理後の用紙は定着ローラ21と加圧ローラ22とのニップ部を抜けて,分離装置23によって定着ローラ21の表面から分離され,図中上方へ向かって搬送される。その搬送中にジャムが発生した場合には,ジャム紙によって搬送路内から外側へ向かって搬送路の周囲が押圧されることが多い。本形態の分離装置23では,分離爪24が貫通孔43内に設けられた回転軸周りに回転可能(図7参照)であるとともに,分離装置23の全体が支点軸36回りに回転可能(図9参照)にされている。これにより,ジャム紙がどの位置を押圧しても,分離爪24が定着ローラ21表面に押し付けられることはないようにされている。
ジャム紙によって押圧される箇所の例を図10に矢印A〜Eで示す。ここで,ジャムの発生の仕方には大きく分けて2種類のものがある。第1のものは,分離装置23による分離に成功した後の用紙がやや下流の位置で詰まり,ジャバラ状等となって用紙搬送経路内に滞留した場合である。この場合では,この用紙によって分離装置23は,矢印A〜Cに示すような方向に押圧される。第2のものは,分離装置23による分離に完全に成功せず,定着ローラ21に部分的に引っ張られた用紙が,分離爪24の下部等に入り込んだ場合である。この場合では,この用紙によって分離装置23は,矢印D〜Eに示すような方向に押圧される。
図中矢印Aで示す例は,分離爪24が露出している部分より図中上方のガイド部材31が押圧された場合である。ガイド部材31の矢印Aの箇所が図中矢印Aの向きに押圧された場合は,分離装置23の図中反時計回りの回転は係止部51と切り欠き38によって防止されている。従って,通常位置より爪先端部47が定着ローラ21に近づくことはない。分離爪24は,通常位置において定着ローラ21表面からやや離して配置されているので,各部のガタ等のために多少近づいたとしても,ローラ表面に傷が付くほど押し付けられることはない。
また,図中矢印Bで示す例は,分離爪24の回転軸より図中上方を左向きに押圧された場合である。この場合は,分離爪24のみが反時計回りに回転されて,爪先端部47が定着ローラ21から退避される。
また,図中矢印Cで示す例は,分離爪24の回転軸より図中下方を左向きに押圧された場合である。この場合は,分離爪24の図中時計回りの回転は,爪規制ネジ44によって防止されている。また,分離装置23全体の図中反時計回りの回転は係止部51と切り欠き38によって防止されている。従って,この場合でも,通常位置より分離爪24が定着ローラ21表面に近づくことはない。
また,図中矢印Dで示す例は,分離爪24の回転軸より図中下方を左から右に押圧された場合である。この場合は,分離爪24が反時計回りに回転されて,爪先端部47が定着ローラ21から退避される。分離爪24が定着ローラ21表面からやや離して配置されているため,その間に用紙が入り込む場合もありうる。例えば,用紙の先端部はローラから分離されたものの,そのやや後方がローラに引きずられて分離爪24との間に進入した場合等である。
また,図中矢印Eで示す例は,分離爪24の回転軸より図中左方を上に押圧された場合である。この場合は,分離装置23が支点軸36回りに回転することにより,爪先端部47が定着ローラ21から退避される。分離爪24と定着ローラ21との間に入り込んだ用紙が,やや進んでからジャバラ状になった場合では,この位置が押圧される可能性がある。このとき,支点軸36が上記のように配置されているので,分離装置23は,このように入り込んだ用紙を押し戻すような動きとはならない。経路からやや退避されることにより,用紙の排出が促される。
以上詳細に説明したように 本形態のプリンタ1によれば,分離爪24が図2中反時計回りに所定の角度範囲内で回転可能である。さらに,分離装置23全体が支点軸36の回りに図中時計回りに所定の角度範囲内で回転可能である。これにより,分離爪24と定着ローラ21との間にジャム紙が入り込んで押圧された場合でも,分離爪24が定着ローラ21表面から離れる方向にしか移動されない。従って,ジャム紙がどんな形状となった場合でも,分離爪24を定着ローラ21の表面に当接させることがなく,定着ローラ21の損傷が防止されている。
なお,本形態は単なる例示にすぎず,本発明を何ら限定するものではない。したがって本発明は当然に,その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良,変形が可能である。
例えば,本形態では,分離爪が5個取り付けられているとしたが,5個に限らず,4個や7個としてもよい。また,分離爪として2分割されている構成のものを示しているが,これに限らず,1部材のものでもよい。また,本形態の各ローラの構成や各部の詳細な形状はいずれも一例である。また,本形態では,いわゆるタンデム方式のカラープリンタに本発明を適用したが,モノクロプリンタ,コピー機,FAX機等にも適用できる。
本形態に係る画像形成装置の概略構成を示す断面図である。 定着装置の概略構成を示す断面図である。 分離装置の外観を示す斜視図である。 分離装置の右側外観を示す斜視図である。 分離装置の左側外観を示す斜視図である。 ガイド部材の断面図である。 ガイド部材の断面図である。 分離装置の取り付け部分を示す側面図である。 分離装置の動作範囲を示す説明図である。 ジャム紙による押圧位置の例を示す説明図である。
符号の説明
1 プリンタ
10Y,10M,10C,10K 画像形成部
14 定着装置
21 定着ローラ
22 加圧ローラ
23 分離装置
24 分離爪
31 ガイド部材
36 支点軸
37 ネジリコイルバネ
44 爪規制ネジ
51 係止部

Claims (5)

  1. 互いに圧接回転するローラ対のニップ部を通過したシートをローラから分離する分離装置において,
    先端が前記ローラ対の一方におけるニップ部の下流側の位置に近接して配置され,ニップ部を通過したシートをローラから剥離する分離爪と,
    前記分離爪を回転可能に保持するとともに,装置本体に対して回転可能なガイド部材と,
    前記ガイド部材の回転可能範囲の,少なくとも,前記分離爪の先端がローラに近接する側の限界を規定する第1規制部材と
    前記分離爪の回転可能範囲の,前記分離爪の先端がローラに近接する側の限界を規定する第2規制部材とを有し,
    前記分離爪は,
    通常時には,その回転可能範囲における前記第2規制部材による限界に位置しており,
    剥離したシートから押圧を受けた際に,その先端がローラから遠ざかる方向に回転するものであり,
    前記ガイド部材は,
    通常時には,その回転可能範囲における前記第1規制部材による限界に位置しており,
    剥離されるべきシートの先端が前記分離爪とローラとの間に誤進入した際に,誤進入したシートの押圧力により,前記分離爪の先端がローラから遠ざかる方向に回転するものであることを特徴とする分離装置。
  2. 請求項1に記載の分離装置において,
    前記ガイド部材を,その回転軸に対して,前記分離爪の先端がローラに近接する方向に付勢する付勢部材を有し,
    前記ガイド部材は,剥離されるべきシートの先端が前記分離爪とローラとの間に誤進入した際に,誤進入したシートの押圧力により,前記付勢部材の付勢に抗して,前記分離爪の先端がローラから遠ざかる方向に回転するものであることを特徴とする分離装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の分離装置において,前記分離爪の回転軸は,
    剥離したシートの進行方向に対して前記分離爪が占める範囲のうち,前記分離爪の先端側の半分の領域内に位置していることを特徴とする分離装置。
  4. 画像形成部と,前記画像形成部での画像形成に供されるシートまたは供されたシートを互いに圧接回転して搬送するローラ対と,前記ローラ対のニップ部を通過したシートをローラから分離する分離装置とを有する画像形成装置において,前記分離装置は,
    先端が前記ローラ対の一方におけるニップ部の下流側の位置に近接して配置され,ニップ部を通過したシートをローラから剥離する分離爪と,
    前記分離爪を回転可能に保持するとともに,装置本体に対して回転可能なガイド部材と,
    前記ガイド部材の回転可能範囲の,少なくとも,前記分離爪の先端がローラに近接する側の限界を規定する第1規制部材と
    前記分離爪の回転可能範囲の,前記分離爪の先端がローラに近接する側の限界を規定する第2規制部材とを有し,
    前記分離爪は,
    通常時には,その回転可能範囲における前記第2規制部材による限界に位置しており,
    剥離したシートから押圧を受けた際に,その先端がローラから遠ざかる方向に回転するものであり,
    前記ガイド部材は,
    通常時には,その回転可能範囲における前記第1規制部材による限界に位置しており,
    剥離されるべきシートの先端が前記分離爪とローラとの間に誤進入した際に,誤進入したシートの押圧力により,前記分離爪の先端がローラから遠ざかる方向に回転するものであることを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項に記載の画像形成装置において,
    前記ローラ対は,前記画像形成部で画像形成に供されたシート上のトナー画像を定着する定着装置であることを特徴とする画像形成装置。
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