JP3762836B2 - 定着装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真装置やファクシミリ等の記録装置に適用可能な電磁誘導加熱方式の定着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
加熱定着型の記録装置では、トナーに代表される被定着材を被記録材料に加熱定着させるために定着装置が用いられている。定着装置の加熱方式として、ハロゲンランプ等のランプで加熱するランプ方式と、交番磁界を磁性導体に鎖交させて渦電流を発生させることで加熱する誘導加熱方式とがある。
【0003】
誘導加熱方式の定着装置は、渦電流により発生するジュール熱を利用することで熱ローラ等の被加熱材を直接加熱することができるため、ランプ方式に比べて高効率の加熱を実現できる利点が有る。
【0004】
特開平8−6413号公報に、誘導加熱方式の定着装置を画像形成装置に適用した例が開示されている。渦電流が生成される被加熱材の材料としてキュリー温度が定着に必要な温度のものを使用している。磁性導体は加熱されてキュリー温度を越えると自発磁化がなくなるので、被加熱材(導体)中に生成される磁界が減少して渦電流が減少し発熱が抑制される。したがって、被加熱材の材料としてキュリー温度が定着に必要な温度のものを使用すれば、被加熱材の温度がキューリー点となる定着温度近傍に自己温度制御されることになる。定着温度の近傍で自己温度制御が働くことにより、複雑な温度制御を掛けることなく、常に被加熱材の加熱温度を定着温度近傍に維持することができる。
【0005】
このように、電磁誘導方式の熱源を使用し、かつ熱ローラーに自己温度制御機能を有する磁性導体を用いた場合は、キュリー点の設定を適切にすれば用紙上のトナーの定着温度に自己制御が可能となる。
【0006】
ところで、熱ローラ等の材料である磁性導体は、図18に示すように温度がキュリー点近傍になると、誘導加熱コイルに一定電流を流していても電気抵抗が減少して熱量が減少する。このため、定着温度付近に自己温度制御するようにキュリー点の設定を行うことが望ましいが、用紙を通過させた時に熱ローラから熱が奪われることにより熱供給量が追いつかない状態が発生すると、熱ローラの温度低下を招き、定着不良となる恐れがある。
【0007】
しかも、常温から熱ローラを温度上昇させた場合、温度上昇の傾きがキュリー点近傍で緩くなるので、定着温度付近に自己温度制御するようにキュリー点の設定を行うと、ウォームアップタイムが長くなりクイックスタートの障害となる。
【0008】
ウォームアップタイムを短縮してクイックスタートを実現するためには、熱ローラの熱容量を小さくすると共に、キュリー点を定着温度よりも高い温度に設定して熱源となるヒーターの発熱量を大きくする必要がある。
【0009】
しかしながら、熱ローラの熱容量を小さくし、かつキュリー点を定着温度よりも高くすると、小サイズの記録材を連続的に印字した後に幅の広い紙を通紙した場合、ホットオフセットを生じて画像を劣化させる可能性が有る。図19に示すように、通紙部は熱を奪われるが、非通紙部は熱を奪われずに定着温度よりも高くなってしまうので、非通紙部が定着温度よりも高くなった状態で幅の広い紙を通紙すると、定着温度よりも高くなった部分で定着過剰となり、一旦紙に転写されたトナーが熱ローラに再び付着するホットオフセットを生じる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来より在る誘導加熱方式の定着装置は、定着温度付近に自己温度制御するようにキュリー点を設定すると熱供給量が追いつかないために定着不良となる恐れがある。その一方で、キュリー点を定着温度よりも高くしたのではホットオフセットを生じる可能性があった。
【0011】
本発明は以上のような実情に鑑みてなされたものであり、被加熱材の温度がキュリー点近傍で温度上昇が鈍化することによるウォームアップタイムの遅れを防止でき、しかもホットオフセットを生じさせない定着装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するために、自己温度制御特性による飽和温度が、定着可能な温度である定着温度以上でかつホットオフセット開始温度以下の範囲に納まるようにキュリー点を設定した磁性導体を誘導加熱して、前記飽和温度にされた前記磁性導体により被加熱材を定着させたものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の態様は、自己温度制御特性による飽和温度が定着温度以上でかつホットオフセット開始温度以下の範囲に納まるようにキュリー点を設定した磁性導体を誘導加熱して被加熱材を定着させる構成を採る。
【0014】
この構成によれば、磁性導体のキュリー点を調整して自己温度制御特性による飽和温度が定着温度以上でかつホットオフセット開始温度以下の範囲に納まるようにしたので、被加熱材の温度がキュリー点近傍で温度上昇が鈍化することによるウォームアップタイムの遅れを防止でき、しかもホットオフセットの発生を防止できる。
【0015】
本発明の第2の態様は、前記磁性導体のキュリー点をホットオフセット開始温度以上に設定した。
【0016】
この構成によれば、磁性導体のキュリー点をホットオフセット開始温度以上に設定したので、自己温度制御特性による飽和温度が定着温度以上でかつホットオフセット開始温度以下の範囲に納まるようになる。
【0017】
本発明の第3の態様は、前記磁性導体の飽和温度が定着温度よりもホットオフセット開始温度に近づくようにキュリー点を設定した。
【0018】
この構成によれば、磁性導体の飽和温度が定着温度よりもホットオフセット開始温度に近づけることにより、定着温度近傍で温度上昇が鈍化することによるウォームアップタイムの遅れを防止できる。
【0019】
本発明の第4の態様は、磁性導体表面の通紙領域の温度が連続通紙時においても定着温度を下回らず、かつ非通紙領域の温度がホットオフセット開始温度を上回らないようにキュリー点を設定する。
【0020】
この構成により、連続通紙時においても磁性導体表面の通紙領域の温度が定着温度を下回らず、かつ非通紙領域の温度がホットオフセット開始温度を上回らないので、通紙領域の温度不足による定着不良と非通紙領域でのホットオフセットを防止できる。
【0021】
本発明の第5の態様は、自己温度制御特性による飽和温度が定着温度以上でかつホットオフセット開始温度以下の範囲に納まるようにキュリー点を設定した磁性導体と、この磁性導体に対して交番磁束を印加する励磁手段と、この励磁手段に交番電流を供給する給電手段と、被加熱材を前記磁性導体に対向配置させて搬送する搬送手段とを有する構成を採る。
【0022】
この構成によれば、磁性導体のキュリー点を調整して自己温度制御特性による飽和温度が定着温度以上でかつホットオフセット開始温度以下の範囲に納まるようにしたので、被加熱材の温度がキュリー点近傍で温度上昇が鈍化することによるウォームアップタイムの遅れを防止でき、しかもホットオフセットの発生を防止できる。
【0023】
本発明の第6の態様は、第5の態様において、前記磁性導体または定着領域近傍の温度を検出する温度センサと、この温度センサの検知温度に基づいて前記磁性導体の温度が定着温度近傍になるように前記給電手段に供給する電力を制御する制御手段とを具備した構成を採る。
【0024】
この構成によれば、磁性導体の温度が定着温度近傍になるように給電手段に供給する電力を制御するので、省電力化を図ることができる。
【0025】
本発明の第7の態様は、第6の態様において、前記制御手段は、前記検知温度が定着温度に対応した目標温度に到達すると、前記給電手段に対して供給する電力を低くして前記定着温度を維持する構成を採る。
【0026】
この構成によれば、検知温度が定着温度に対応した目標温度に到達した後は、給電手段に対して供給する電力を低くしても目標温度を維持できるので、定着温度到達後は供給電力を下げることで省電力化を図ることができる。
【0027】
本発明の第8の態様は、第6の態様において、前記制御手段は、前記検知温度が定着温度に対応した目標温度に到達すると、前記給電手段に対して供給する電力をオンオフして前記定着温度を維持する構成を採る。
【0028】
この構成によれば、検知温度が定着温度に対応した目標温度に到達した後は、給電手段に対して供給する電力を低くしても目標温度を維持できるので、定着温度到達後は電力をオンオフすることで省電力化を図ることができる。
【0029】
本発明の第9の態様は、第5〜第8の態様において、磁性導体を挟んで前記励磁手段と対向するように前記磁性導体よりも低抵抗の非磁性材料を接触配置した構成を採る。
【0030】
この構成によれば、磁性導体よりも低抵抗の非磁性材料を磁性導体に接触配置したので、磁性導体の温度がキュリー点に達して非磁性化すると、低抵抗の非磁性材料に誘導電流が流れるため発熱が抑制されて急激に温度低下するので、自己温度制御特性が高められる。
【0031】
本発明の第10の態様は、第5〜第8の態様において、磁性導体を挟んで前記励磁手段と対向する位置に断熱層を介して前記磁性導体よりも低抵抗の非磁性材料を配置した構成を採る。
【0032】
この構成によれば、磁性導体を挟んで励磁手段と対向する位置に断熱層を介して磁性導体よりも低抵抗の非磁性材料を配置したので、磁性導体の温度がキュリー点に達して非磁性化した後の磁性導体の発熱を抑制することができるとともに、非磁性材料の熱が磁性導体に伝播することを防止できる。
【0033】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0034】
(実施の形態1)
本発明の誘導加熱方式の定着装置を複写機又は複写機とファックスの複合機に適用した例について説明する。
【0035】
図1に、本発明の実施の形態1にかかる定着装置の全体構成を示す。
【0036】
定着装置1は、中空円筒体の磁性導体からなる熱ローラ2の内部に励磁部材3が配置され、熱ローラ2の下側に熱ローラ2を圧接するように加圧ローラ4が回転可能に配置されている。熱ローラ2と加圧ローラ4との間に記録紙5を挟持搬送するニップ6が形成される。
【0037】
熱ローラ2は、トナーの定着可能温度以上にキュリー点を有する磁性合金(感温金属ともいう)を用いる。特に、自己温度制御特性による熱ローラ安定温度が定着温度以上かつホットオフセット開始温度以下になるように、磁性合金のキュリー点を調製した、鉄−ニッケル合金又は鉄−ニッケル−クロム合金を使用する。定着可能温度及びホットオフセットはトナーに依存するので、トナーに適した定着可能温度になるように磁性合金の組成を変更する。
【0038】
本例では、190℃の定着温度に対して、60℃高い250℃にキュリー点を設定し、自己温度制御特性による熱ローラ安定温度を210℃の定着温度近傍に制御する。トナーのホットオフセットを220℃から250℃に想定している。
【0039】
熱ローラ2の外周面にトナーとの離型性を向上するために厚さ約15μmのフッ素樹脂7をコーティングしている。励磁部材3は、中空円筒状のボビン8と、ボビン8の周面上にらせん状に巻きつけられた励磁コイル9と、ボビン8内に挿入されたフェライト10とで構成されている。励磁コイル9には、細い導線を束ねてより線としたリッツ線を使用している。
【0040】
励磁コイル9には、高周波電流を供給するインバータ回路11が接続され、このインバータ回路11に励磁部材3へ供給する電力を可変制御する制御回路12が接続されている。制御回路12は、図2に示すように励磁部材3へ供給する電力を指令値V0にて制御するCPU21と、指令値V0に応じた出力電圧V1を発生させる電圧制御回路22とを備えている。
【0041】
次に、以上のように構成された本実施の形態の動作について説明する。
【0042】
図示していないスイッチを操作すると、制御回路12からインバータ回路11に電圧印可命令が出される。制御回路12の指令を受けたインバータ回路11から励磁コイル9に高周波電流が流されると、磁性導体で構成される熱ローラ2に励磁コイル9から発生する交番磁界が鎖交して熱ローラ2に渦電流が流れる。図3(a)に示すように、このとき熱ローラ2に流れる渦電流は、表皮効果により、熱ローラ2表面の狭い領域31(斜線領域)に制限されるためジュール熱による発熱効率が高くなる。熱ローラ2の温度がキュリー点に達すると、図3(b)に示すように熱ローラ2が非磁性化されるために渦電流は熱ローラ全体に流れる。この結果、誘導電流の流れる通路の断面積が大きくなりジュール熱の発生効率が著しく低下して熱ローラ温度が低下する。
【0043】
ここで、図4を参照して熱ローラ2の飽和温度とトナーの定着温度とホットオフセットとの関係について説明する。
【0044】
本例では、トナーの定着温度190℃に対して熱ローラ2を構成する磁性合金のキュリー点を250℃に設定しているので、熱ローラ2の自己温度制御による飽和温度(熱ローラ安定温度)は、定着温度190℃よりも高くかつホットオフセット開始温度220℃よりも低い210℃近傍になっている。
【0045】
このため、熱ローラ2を常温から誘導加熱した場合、図4に実線aで示すように熱ローラ2の温度上昇率は飽和温度220℃手前で緩くなるが、定着温度190℃付近ではほとんど温度上昇率は低下しない。
【0046】
一方、磁性合金のキュリー点を230℃に設定して自己温度制御が190℃でかかるように調整した熱ローラの温度上昇曲線を破線bで示す。この場合は、定着温度190℃に到達する前に温度上昇率が緩くなるため定着温度に到達するまでの時間である立ち上がり時間が遅くなる。
【0047】
図5に本実施の形態にかかる定着装置の熱ローラ2の長手方向における熱分布の模式図を示している。図5に示す例は小サイズの記録紙を連続給紙した場合である。小サイズ記録紙の給紙領域となる熱ローラ2の中央部の温度は、記録紙により熱を奪われるために低下しているが、熱ローラ2の飽和温度が定着温度190℃よりも高い温度に設定されているので、定着温度よりも僅かに高い温度に維持されている。このため、給紙領域の温度低下による定着不良の発生は防止される。
【0048】
一方、熱ローラ2における給紙領域を挟む両端部は記録紙によって熱が奪われることはないので定着温度よりも高い温度となる。しかし、飽和温度がホットオフセット開始温度よりも低い値に抑えられているので、ホットオフセット開始温度を越えないように自己温度制御が掛けられる。したがって、大きなサイズの記録紙を通過させても熱ローラ2の両端部においてホットオフセットが発生することを防止できる。
【0049】
また本実施の形態では、インバータ回路11から励磁コイル9に流す高周波電流を制御回路12において制御する。制御回路12は、立上げ時や待機時などの各モードに応じて励磁コイル9に流す高周波電流の電流値を制御する。
【0050】
図6にCPU21の出力する指令値V0と、電圧発生回路22の出力する出力電圧V1と、インバータ回路11の出力する高周波電流I0と、熱ローラ2のローラ温度との関係を示している。CPU21は、所定の時間にしたがって、電圧指令V0を出力する。電圧指令V0にしたがって電圧発生回路22は電圧出力V1を出力する。また、出力電圧V1にしたがってイバータ回路11は、高周波電流I0を誘導加熱コイルへ供給する。図のように、電圧値VAからVBそしてVCへ移行すると、インバータ回路11の出力電流I0も電流値IAからIB、ICと小さくなり、励磁コイル9へ供給する電力が減少し、結果として熱ローラの温度が下がるものである。したがって、CPU21が各モードを検知してモードに応じた指令値を出力することにより適切な省電力制御が可能となる。
【0051】
図7に定着装置の制御系の変形例を示す。図2に示す制御系は電圧発生回路22の出力電圧でインバータ回路11の電流値を制御しているが、図7に示す変形例では、デューティー比により制御するようにしている。
【0052】
制御回路71をCPU73とデューティー発生回路74とで構成する。図8にデューティー発生回路74の回路構成を示す。デューティー発生回路74は、直流電源81の両端間に発振回路82が接続され、さらに発振回路82に対して2つのトランジスタ83,84からなる直列回路が並列に接続されている。
【0053】
なお、図8に示す回路ではインバータ回路72と励磁部材3との間に電流計86及び電圧計87が設けられており、励磁部材に供給される電力を測定できるようにしている。
【0054】
図9に示すように、CPU73は、所定の時間にしたがって、指令値V0を出力する。V0にしたがってデューティー発生回路74はON−OFFの比率(デューティー)の異なる出力S0を出力する。インバータ回路72では、発振回路22から出力S0に応じた所定の発振周波数で、トランジスタ83及び84が交互にON、OFFを繰り返し、高周波電流を励磁コイル9へ供給する。出力S0がSAからSB、SCとデューティー比が小さくなると、高周波電流I1はIDからIE、IFと供給電力が減少する。以上の動作により前述と同様に熱ローラの温度を下げるものである。
【0055】
(実施の形態2)
図10に本発明の実施の形態2にかかる定着装置の全体構成を示す。なお、上述した実施の形態1と同一部分には同一符号を付している。
【0056】
この実施の形態2は、上記実施の形態1に対して熱ローラの表面温度を検出して定着温度近傍に温度制御を掛ける点を除き実施の形態と同じである。すなわち、本実施の形態においても、トナーの定着温度は190℃であり、ホットオフセット開始温度は220℃である場合を想定する。
【0057】
熱ローラ2の温度を検知するサーミスタ100が設けられている。サーミスタ100は用紙等の被加熱部材の幅の範囲内に配置している。
【0058】
次に、以上のように構成された本実施の形態の動作について説明する。
【0059】
本実施の形態では、熱ローラの温度をサーミスタ100で検出して制御回路101へ出力する。制御回路101では、CPU102がサーミスタ100から入力する熱ローラ温度をモニタする。そして、熱ローラ2が定着温度である190℃に到達したことをサーミスタ出力から検知した後は、励磁コイル9に印可する電力を低下させ、熱ローラ2を190℃に維持する。また、熱ローラ2を190℃に維持する方法として、励磁コイル9に印可する電力をオンオフしても良い。
【0060】
図11に励磁コイル9に印可する電力をオンオフした時の、熱ローラの温度上昇曲線を示す。また、小サイズの用紙を連続複写した場合の熱ローラ2の長手方向の温度分布の状態は実施の形態1と同様に図5に示す通りである。用紙が通過している範囲の熱ローラ2の温度は、サーミスタ検知による制御を行っている為、ほぼ190℃で一定となっている。用紙が通過していない両端の熱ローラ2の温度は中央部よりも温度上昇しているが、熱ローラ2の自己温度制御が機能している為に、210℃以上にはならない。
【0061】
上記実施の形態1では、サーミスタ100による温度制御を行っていない為に、熱ローラの温度は常時210℃付近で制御される。したがって、実施の形態1は本実施の形態2に比べて、装置全体への熱放出が多く装置全体の温度上昇が高くなる恐れがある。また熱ローラを高い温度で維持する必要がある為、当然電力消費エネルギーも高いものとなる。
【0062】
したがって、実施の形態2によれば、サーミスタ102による熱ローラ温度検知を基に定着温度近傍に制御することにより、より効率の良い定着装置とすることが出来る。
【0063】
(実施の形態3)
本実施の形態は、上述した定着装置において、熱ローラを2層にして自己温度制御機能を高めたものである。熱ローラについてのみ説明する。
【0064】
図12に示すように、熱ローラ120を、磁性導体で構成された内周部121と、内周部122の外周面に接触して配置され非磁性体で構成された外周部122とからなる2層構造にしてもよい。内周部121は、熱ローラ120の飽和温度が定着温度以上でかつホットオフセット以下になるように、キュリー点がホットオフセット開始温度以上に設定されている。外周部122は内周部121より低抵抗値の非磁性導体からできている。非磁性導体の材質としては、アルミもしくは銅が適当である。
【0065】
以上のように、磁性導体側よりも非磁性体側の抵抗率を低い値にした2層構造の熱ローラ120では、磁性導体側の内周部121の温度がキュリー温度以下である場合は、図12(a)に示すように表皮効果によって表面のみを誘導電流が流れて急激に温度上昇する。また内周部121の温度が上昇してキュリー点を越えて非磁性体となったときは、図12(b)に示すように誘導電流は相対的に低効率を低く設定している外周部122側を流れる。この結果、内周部121の発熱量が大幅に減少して熱ローラ全体の温度が急激に減少する。
【0066】
したがって、上記2層構造の熱ローラ120を用いることによりキュリー点に到達した熱ローラ120の温度を急激に下げることができるので自己温度制御特性の性能を高めることができる。熱ローラ120の飽和温度を定着温度以上でかるホットオフセット開始温度以下に納めるためには高い自己温度制御特性が要求されるため熱ローラ120を上記2層構造にすることは極めて有効である。
【0067】
また、上記した例ではローラータイプの定着装置を詳述したが、熱ローラの代わりに感温金属製のフィルム、もしくは固定熱源の感温金属板に接触または近接する耐熱フィルムを持つフィルムタイプの定着装置でも構成可能である。この際に、各感温金属の加熱コイルの反対面に、積層した非磁性金属材料を配置すれば、熱ローラ定着器と同様に自己温度制御特性を高めることが出来る。
【0068】
(実施の形態4)
図13は、本発明の実施の形態4に係る定着装置の誘導加熱部を示す斜視図である。本実施の形態4では、適温にキュリー温度を設定した磁性合金131の外側に、渦巻状に巻いた励磁コイル132を、適切な方法で磁性合金131とは接触しない形で配置している。また、磁性合金131の内側には、磁性合金131よりも低抵抗率とした非磁性金属材料133を、磁性合金131とは空間を設けて配置している。
【0069】
以上の構成により、励磁コイル132が加熱する対象は磁性合金131のみとなり、熱効率の高い加熱手段を実現できる。つまり、本実施の形態4によれば、磁性合金131と非磁性金属材料133とは空間を設けた配置となっているため、励磁コイル132が加熱する対象は磁性合金131のみとなっており、熱ローラ全体を加熱する場合に比べると非常に熱容量の小さい加熱対象となる。また、非磁性金属材料133が磁性合金131と接触していない状態であっても、磁気的には全く同様に動作する。つまり、磁性合金131の温度がキュリー点を超えた場合には、磁性合金131が非磁性となって磁束が磁性合金131を透過すると内側にある非磁性金属材料133に誘導電流が流れる。
【0070】
以上のように本実施の形態4によれば、励磁コイル132が加熱する対象を磁性合金131のみとでき、熱効率の高い定着装置を実現でき、所定温度に到達するまでの時間も短縮できる。
【0071】
(実施の形態5)
図14は、本発明の実施の形態5に係る定着装置の誘導加熱部を示す模式図である。本実施の形態5では、図14に示すように、励磁コイル141の配置位置を、被加熱物142と磁性合金131とが接触する位置、又は、磁性合金131が被加熱物142に接触する直前の位置に配置している。また、本実施の形態5では、非磁性金属材料133は磁性合金131とは空間を隔てて磁性合金131の一部と対峙する円弧を構成するように配置している。図中に矢印144で示す方向に、磁性合金131の回転方向を示している。また、本実施の形態5では、加圧ローラ145も低抵抗率の非磁性金属材料で構成している。
【0072】
以上の構成により、励磁コイル141は、磁性合金131が被加熱物142に接触している位置または被加熱物142に接触する直前の位置を加熱する。これにより、所定温度となった磁性合金131が直ちに被加熱物142を加熱し、磁性合金131が高温となっている時間が短くなり、磁性合金131の表面からの放熱量が減少して、使用電力の少ない定着装置を実現できる。
【0073】
なお本実施の形態5では、磁性合金131の自己温度制御性を高めるために配置している非磁性金属材料133を円弧とし、この非磁性金属材料133の作用を非磁性金属材料を使用して構成した加圧ローラ145によって補完するようにしている。
【0074】
(実施の形態6)
図15は、本発明の実施の形態6に係る定着装置の誘導加熱部を示す模式図である。本実施の形態6では、励磁コイル151を、被加熱物142と磁性合金131とが離脱する位置に配置している。励磁コイル151の配置位置をこの位置としているため、磁性合金131が矢印144に示すように回転して、次に被加熱物142に接触するまでには時間がかかる。このため、磁性合金131が被加熱物と接触する部分の温度は、励磁コイル151による加熱を受ける部分の温度よりは低下するが、温度分布はより均一になる。
【0075】
(実施の形態7)
図16は、本発明の実施の形態7に係る定着装置の誘導加熱部を示す模式図である。本実施の形態7に係る定着装置では、磁性導体フィルムを誘導加熱し、キュリー温度で非磁性となった磁性導体フィルムを透過した磁束による誘導電流を、加圧ローラの中に埋め込んだ電気抵抗率が低い非磁性材料に流すようにした。
【0076】
組成を調整することによって所定のキュリー温度とした表皮深さとほぼ同じ厚さの磁性導体フィルム160をフェライト161に巻いた励磁コイル162に高周波電流を流して誘導加熱する。磁性導体フィルム160は樹脂又はセラミックでできたガイド板163の下を滑らせて回転する。そしてトナー粉の乗った紙164を磁性導体フィルム160と加圧ローラ165で挟んで加圧しながら加熱して定着させる。
【0077】
加圧ローラ165は表面が弾力性を持ち、断熱材の役割を果たすシリコーンゴム166でできている。加圧ローラ165の内側に電気抵抗率が低い非磁性材料167が埋め込まれている。こうした加圧ローラ165が軸168を中心に回転する。このような構成によって、キュリー温度以下では磁性導体フィルム160が発熱し、キュリー温度を超えると非磁性となった磁性導体フィルム160を透過した磁束169による誘導電流が、加圧ローラ165の中に埋め込んだ電気抵抗率が低い非磁性材料167に流れるようにして発熱量を減らし自己温度制御性能を発揮させる。
【0078】
なお、電気抵抗率が低い非磁性材料167はアルミニウムや銅が良いが、電気抵抗率が低ければ炭素等の非金属でも良い。また軸168と同じ材料で一体としても良い。
【0079】
(実施の形態8)
図17(a)及び17(b)は、本発明の実施の形態8に係る定着装置の誘導加熱部を示す模式図である。本実施の形態8では、磁性導体パイプ170を励磁コイル171によって外から加熱している。磁性導体パイプ170の内側に空間を介して磁性導体パイプ170よりも電気抵抗率が低い非磁性材料172を配置している。この非磁性材料172の表面に断熱材173を磁性導体パイプ170と接しないように巻けば、空気も断熱効果を持って熱容量を小さくできると同時に、電気抵抗率が低い非磁性材料172、断熱材173を固定して磁性導体パイプ170のみが回転する構造とすることができる。
【0080】
一方、図17(b)のように断熱材173を磁性導体パイプ170と接触させた場合は、電気抵抗率が低い非磁性材料172、断熱材173で磁性導体パイプ170の強度を補強する構成とすることができる。
【0081】
【発明の効果】
以上詳記したように本発明によれば、被加熱材の温度がキュリー点近傍で温度上昇が鈍化することによるウォームアップタイムの遅れを防止でき、しかもホットオフセットを生じさせない定着装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1にかかる定着装置の構成図
【図2】実施の形態1の定着装置に備えた制御系のブロック図
【図3】磁性導体の表皮効果とキュリー温度到達後の状態を示す図
【図4】実施の形態1の定着装置における熱ローラの温度上昇曲線を示す図
【図5】小サイズの用紙を連続複写した場合の熱ローラの長手方向の温度分布図
【図6】指令値と高周波電流値とローラ温度との関係を示す図
【図7】実施の形態1の定着装置の制御系の変形例のブロック図
【図8】図7に示すデューティー発生回路及び励磁部材の回路図
【図9】変形例における指令値と高周波電流値とローラ温度との関係を示す図
【図10】実施の形態2にかかる定着装置の構成図
【図11】実施の形態2の定着装置における熱ローラの温度上昇曲線を示す図
【図12】実施の形態3にかかる定着装置に備えた熱ローラの構成図
【図13】実施の形態4にかかる定着装置の熱ローラ部分の構成図
【図14】実施の形態5にかかる定着装置の熱ローラ部分の構成図
【図15】実施の形態6にかかる定着装置の熱ローラ部分の構成図
【図16】実施の形態7にかかる定着装置の熱ローラ部分の構成図
【図17】実施の形態8にかかる定着装置の熱ローラ部分の構成図
【図18】熱ローラの自己温度制御特性を示す図
【図19】小サイズの記録材を連続的に印字した場合の、熱ローラの長手方向の温度分布図
【符号の説明】
1 定着装置
2 熱ローラ
3 励磁部材
4 加圧ローラ
5 記録紙
8 ボビン
9 励磁コイル
10フェライト
11 インバータ回路
12 制御回路

Claims (25)

  1. 自己温度制御特性による飽和温度が、定着可能な温度である定着温度以上でかつホットオフセット開始温度以下の範囲に納まるようにキュリー点を設定した磁性導体を誘導加熱して、前記飽和温度にされた前記磁性導体により被加熱材を定着させることを特徴とする定着装置。
  2. 前記磁性導体のキュリー点をホットオフセット開始温度以上に設定したことを特徴とする請求項1記載の定着装置。
  3. 前記磁性導体の飽和温度が定着温度よりもホットオフセット開始温度に近づくようにキュリー点を設定したことを特徴とする請求項1記載の定着装置。
  4. 磁性導体表面の通紙領域の温度が連続通紙時においても定着温度を下回らず、かつ非通紙領域の温度がホットオフセット開始温度を上回らないようにキュリー点を設定することを特徴とする請求項1記載の定着装置。
  5. 自己温度制御特性による飽和温度が、定着可能な温度である定着温度以上でかつホットオフセット開始温度以下の範囲に納まるようにキュリー点を設定した磁性導体を有する加熱部材と、
    この磁性導体に対して交番磁束を印加する励磁手段と、
    この励磁手段に交番電流を供給する給電手段と、
    記録紙を前記加熱部材に搬送する搬送手段とを有し、
    前記磁性導体を前記励磁手段により誘導加熱して前記飽和温度にし、前記加熱部材により記録紙を定着することを特徴とする定着装置。
  6. 前記磁性導体または定着領域近傍の温度を検出する温度センサと、
    この温度センサの検知温度に基づいて前記磁性導体の温度が定着温度近傍になるように前記給電手段に供給する電力を制御する制御手段とを具備したことを特徴とする請求項5記載の定着装置。
  7. 前記制御手段は、前記検知温度が定着温度に対応した目標温度に到達すると、前記給電手段に対して供給する電力を低くして前記定着温度を維持することを特徴とする請求項6記載の定着装置。
  8. 前記制御手段は、前記検知温度が定着温度に対応した目標温度に到達すると、前記給電手段に対して供給する電力をオンオフして前記定着温度を維持することを特徴とする請求項6記載の定着装置。
  9. 磁性導体を挟んで前記励磁手段と対向するように前記磁性導体よりも低抵抗の非磁性材料を積層したことを特徴とする請求項5乃至請求項8のいずれかに記載の定着装置。
  10. 磁性導体を挟んで前記励磁手段と対向する位置に断熱層を介して前記磁性導体よりも低抵抗の非磁性材料を配置したことを特徴とする請求項5乃至請求項8のいずれかに記載の定着装置。
  11. 自己温度制御特性による飽和温度が、定着可能な温度である定着温度以上でかつホットオフセット開始温度以下の範囲に納まるようにキュリー点を設定した磁性導体を有する加熱部材と、
    前記磁性導体に対して交番磁束を印加する励磁手段と、
    この励磁手段に交番電流を供給する給電手段と、
    前記加熱部材に圧接する加圧部材と、
    前記加熱部材と前記加圧部材とが圧接する定着領域に、記録紙を搬送する搬送手段と、
    前記磁性導体または定着領域近傍の温度を検出する温度センサと、を有し、
    前記磁性導体は、
    前記定着領域の用紙通過領域内において、前記温度センサの検知温度に基づいて温度制御され、
    前記定着領域の用紙通過領域外において、その自己温度制御特性により自己温度制御される、
    ことを特徴とする定着装置。
  12. 自己温度制御特性による飽和温度が、定着可能な温度である定着温度以上でかつホットオフセット開始温度以下の範囲に納まるようにキュリー点を設定した磁性導体を有する加熱部材と、
    前記磁性導体に対して交番磁束を印加する励磁手段と、
    この励磁手段に交番電流を供給する給電手段と、
    前記加熱部材に圧接する加圧部材と、
    前記加熱部材と前記加圧部材とが圧接する定着領域に、記録紙を搬送する搬送手段と、
    前記磁性導体または定着領域近傍の温度を検出する温度センサと、を有し、
    最大巾の記録紙が定着されるときには、前記磁性導体は、前記温度センサの検知温度に基づいて温度制御され、
    最大巾の記録紙よりも小さい巾の記録紙が定着されるときには、前記磁性導体は、前記温度センサの検知温度に基づき温度制御されると共に、その自己温度制御特性により自己温度制御される、
    ことを特徴とする定着装置。
  13. 磁性導体は、
    温度センサの検知温度に基づいて温度制御されることにより、定着温度近傍になるように制御され、
    その自己温度制御特性により自己温度制御されることにより、ホットオフセット開始温度以下になるように制御される、
    ことを特徴とする請求項11または請求項12記載の定着装置。
  14. 最大巾の記録紙よりも小さい巾の記録紙が定着されるときには、前記磁性導体は、記録紙の通過領域において、前記温度センサの検知温度に基づき温度制御され、記録紙の通過領域外において、その自己温度制御特性により自己温度制御される、
    ことを特徴とする請求項12記載の定着装置。
  15. 定着温度で入力電力を制御する制御手段と、
    前記定着温度よりも所定温度高い温度で、且つ、キュリー点よりも低い温度で自己温度制御するように、そのキュリー点が設定された磁性導体を有し、前記自己温度制御された磁性導体を用いて加熱する加熱部材と、
    前記加熱部材に対して交番磁束を印加する励磁手段と、
    を有することを特徴とする定着装置。
  16. 前記制御手段は、少なくとも記録紙の通紙時に、用紙の給紙領域に関する加熱部材の定着温度を制御することを特徴とする請求項15記載の定着装置。
  17. 前記所定温度高い温度は、ホットオフセット開始温度以下であることを特徴とする請求項15記載の定着装置。
  18. 磁性導体を用いた加熱部材を誘導加熱することにより定着を行う定着装置に用いられる、磁性導体のキュリー点の設定方法であって、
    画像定着のための定着温度、および、ホットオフセットが生じるホットオフセット開始温度を設定し、
    前記磁性導体の自己温度制御特性による飽和温度の範囲が、前記定着温度以上であってかつ前記ホットオフセット開始温度以下となるように設定し、
    前記設定された飽和温度の範囲を満足するように、前記磁性導体のキュリー点を設定する、
    ことを特徴とする磁性導体のキュリー点の設定方法。
  19. 磁性導体のキュリー点を、ホットオフセット開始温度以上に設定することを特徴とする請求項18記載の磁性導体のキュリー点の設定方法。
  20. 磁性導体のキュリー点を、前記磁性導体の飽和温度が定着温度よりもホットオフセット開始温度に近づくように設定することを特徴とする請求項18記載の磁性導体のキュリー点の設定方法。
  21. 磁性導体のキュリー点を、磁性導体表面の通紙領域の温度が連続通紙時においても定着温度を下回らず、かつ非通紙領域の温度がホットオフセット開始温度を 上回らないように、設定することを特徴とする請求項18記載の磁性導体のキュリー点の設定方法。
  22. 励磁手段により誘導加熱され、記録紙に画像を定着する定着装置に用いられ、自己温度制御特性による飽和温度が、定着可能な温度である定着温度以上でかつホットオフセット開始温度以下の範囲に納まるように、キュリー点が設定された、
    ことを特徴とする磁性導体。
  23. 磁性導体のキュリー点は、ホットオフセット開始温度以上に設定されたことを特徴とする請求項22記載の磁性導体。
  24. 磁性導体のキュリー点は、前記磁性導体の飽和温度が定着温度よりもホットオフセット開始温度に近づくように、設定されたことを特徴とする請求項22記載の磁性導体。
  25. 磁性導体のキュリー点は、磁性導体表面の通紙領域の温度が連続通紙時においても定着温度を下回らず、かつ非通紙領域の温度がホットオフセット開始温度を上回らないように、設定されたことを特徴とする請求項22記載の磁性導体。
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