JP4845919B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、画像形成装置に係り、更に詳しくは、ベルト加熱方式の加熱装置を像加熱装置として備えた電子写真装置・静電記録装置などに適用する場合に好適な画像形成装置に関する。
従来、画像形成装置に搭載される像加熱装置(定着装置)がある。従来例では、便宜上、複写機・プリンタ等の画像形成装置に搭載されトナー像を被記録材に加熱定着させる像加熱装置(定着装置)を例に挙げて説明する。
複写機・プリンタ等の画像形成装置では、電子写真プロセス・静電記録プロセス・磁気記録プロセス等の適宜の画像形成プロセス手段で、被記録材に画像を転写方式或いは直接方式にて形成担持させている。尚、被記録材としては、転写材シート・エレクトロファックスシート・静電記録紙・OHPシート・印刷用紙・フォーマット紙などがある。この種の画像形成装置においては、被記録材に形成担持させた目的の画像情報の未定着画像(トナー画像)を被記録材面に固着画像として加熱定着させる定着装置として、熱ローラ方式の装置が広く用いられていた。近時は、クイックスタートや省エネルギの観点からベルト加熱方式の装置が実用化されている。また、電磁誘導加熱方式の装置も提案されている。以下、画像形成装置における各種定着装置について説明する。
(a)熱ローラ方式の定着装置
熱ローラ方式の定着装置は、定着ローラ(加熱ローラ)と加圧ローラとの圧接ローラ対を基本構成とする。該ローラ対を回転させ、該ローラ対の相互圧接部である定着ニップ部に、画像定着すべき未定着トナー画像を形成担持させた被記録材を導入して挟持搬送させる。そして、定着ローラの熱と定着ニップ部の加圧力にて未定着トナー画像(未定着画像)を被記録材面に熱圧定着させるものである。
定着ローラは、一般に、アルミニウムの中空金属ローラを基体(芯金)とし、その内空に熱源としてのハロゲンランプを挿入配設してある。定着ローラは、ハロゲンランプの発熱で加熱され、外周面が所定の定着温度に維持されるようにハロゲンランプへの通電が制御されて温調される。
特に、最大4層のトナー画像を十分に加熱溶融させて混色させる能力を要求される、フルカラーの画像形成を行う画像形成装置の定着装置としては、定着ローラの芯金を高い熱容量を有するものにしている。また、その芯金外周にトナー画像を包み込んで均一に溶融するためのゴム弾性層を具備させ、そのゴム弾性層を介してトナー画像の加熱を行っている。また、加圧ローラ内にも熱源を具備させて加圧ローラも加熱・温調する構成にしたものもある。
しかし、熱ローラ方式の定着装置は、画像形成装置の電源をオンにして同時に定着装置の熱源であるハロゲンランプに通電を開始しても、次の問題がある。即ち、定着ローラの熱容量が大きく、定着ローラ等が冷え切っている状態から所定の定着可能温度に立ち上がるまでにはかなりの待ち時間(ウエイトタイム)を要し、クイックスタート性に欠ける。また、画像形成装置のスタンバイ状態時(非画像出力時)も何時でも画像形成動作が実行できるように、ハロゲンランプに通電して定着ローラを所定の温調状態に維持させておく必要があり、電力消費量が大きい等の問題があった。
また、上述のフルカラーの画像形成装置の定着装置のように特に熱容量の大きな定着ローラを用いるものにおいては、温調と定着ローラ表面の昇温とに遅延が発生するため、定着不良や光沢ムラやオフセット等の問題が発生していた。
(b)フィルム加熱方式の定着装置
フィルム加熱方式の定着装置に関しては各種の技術が提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4参照)。
即ち、加熱体としての一般にセラミックヒータと加圧部材としての加圧ローラとの間に、耐熱性フィルム(定着フィルム)を挟ませてニップ部を形成させる。該ニップ部のフィルムと加圧ローラとの間に、画像定着すべき未定着トナー画像を形成担持させた被記録材を導入してフィルムと一緒に挟持搬送させることで、ニップ部においてセラミックヒータの熱をフィルムを介して被記録材に与える。そして、ニップ部の加圧力にて未定着トナー画像を被記録材面に熱圧定着させるものである。
このフィルム加熱方式の定着装置は、セラミックヒータ及びフィルムとして低熱容量の部材を用いてオンデマンド(ondemand)タイプの装置を構成することができる。画像形成装置の画像形成実行時のみ熱源としてのセラミックヒータに通電して所定の定着温度に発熱させた状態にすればよい。そのため、画像形成装置の電源オンから画像形成実行可能状態までの待ち時間が短く(クイックスタート性)、スタンバイ時の消費電力も大幅に小さい(省電力)等の利点がある。但し、大きな熱量が要求されるフルカラー画像形成装置や高速機種用の定着装置としては熱量的に難点がある。
(c)電磁誘導加熱方式の定着装置
電磁誘導加熱方式の定着装置に関しては各種の技術が提案されている(例えば、特許文献5参照)。特許文献5には、磁束により定着ローラに電流を誘導させてジュール熱によって発熱させる誘導加熱定着装置が開示されている。これは、誘導電流の発生を利用することで直接定着ローラを発熱させることができて、ハロゲンランプを熱源として用いた熱ローラ方式の定着装置よりも高効率の定着プロセスを達成している。
しかしながら、磁場発生手段としての励磁コイルにより発生した交番磁束のエネルギが定着ローラ全体の昇温に使われるため放熱損失が大きく、投入エネルギに対する定着エネルギの密度が低く効率が良くないという問題があった。
そこで、定着に作用するエネルギを高密度で得るために発熱体である定着ローラに励磁コイルを接近させたり、励磁コイルの交番磁束分布を定着ニップ部近傍に集中させたりして、高効率の定着装置が考案された。
上述の励磁コイルの交番磁束分布を定着ニップに集中させて効率を向上させた電磁誘導加熱方式の定着装置の一例の概略構成について、便宜上、後述する本発明の実施形態で用いる図2を参照しながら説明する。図中10は電磁誘導発熱層(導電体層、磁性体層、抵抗体層)を有する電磁誘導発熱性の回転体としての円筒状の定着フィルムである。16は横断面略半円弧状樋型のフィルムガイド部材であり、円筒状の定着フィルム10はこのフィルムガイド部材16の外側にルーズに外嵌させてある。15はフィルムガイド部材16の内側に配設した磁場発生手段であり、励磁コイル18とE型の磁性コア(芯材)17とからなる。30は弾性加圧ローラであり、定着フィルム10を挟ませてフィルムガイド部材16の下面と所定の圧接力をもって所定幅の定着ニップ部Nを形成させて相互圧接させてある。上記磁場発生手段15の磁性コア17は、定着ニップ部Nに対応位置させて配設してある。
加圧ローラ30は、駆動手段Mにより矢示の反時計方向に回転駆動される。この加圧ローラ30の回転駆動による該加圧ローラ30と定着フィルム10の外面との摩擦力で定着フィルム10に回転力が作用する。定着フィルム10がその内面が定着ニップ部Nにおいてフィルムガイド部材16の下面に密着して摺動しながら、矢示の時計方向に加圧ローラ30の回転周速度に略対応した周速度をもってフィルムガイド部材16の外回りを回転状態になる(加圧ローラ駆動方式)。フィルムガイド部材16は、定着ニップ部Nへの加圧、磁場発生手段15としての励磁コイル18と磁性コア17の支持、定着フィルム10の支持、該定着フィルム10の回転時の搬送安定性を図る役目をする。このフィルムガイド部材16は、磁束の通過を妨げない絶縁性の部材であり、高い荷重に耐えられる材料が用いられる。
励磁コイル18は、不図示の励磁回路から供給される交番電流によって交番磁束を発生する。交番磁束は、定着ニップ部Nの位置に対応しているE型の磁性コア17により定着ニップ部Nに集中的に分布し、その交番磁束は、定着ニップ部Nにおいて定着フィルム10の電磁誘導発熱層に渦電流を発生させる。この渦電流は、電磁誘導発熱層の固有抵抗によって電磁誘導発熱層にジュール熱を発生させる。この定着フィルム10の電磁誘導発熱は、交番磁束を集中的に分布させた定着ニップ部Nにおいて集中的に生じて定着ニップ部Nが高効率に加熱される。定着ニップ部Nの温度は、不図示の温度検知手段を含む温調系により励磁コイル18に対する電流供給が制御されることで所定の温度が維持されるように温調される。
而して、加圧ローラ30が回転駆動され、それに伴って円筒状の定着フィルム10がフィルムガイド部材16の外回りを回転する。励磁回路から励磁コイル18への給電により上記のように定着フィルム10の電磁誘導発熱がなされて定着ニップ部Nが所定の温度に立ち上がって温調された状態において、次のように動作する。不図示の画像形成手段から搬送された未定着トナー画像tが形成された被記録材Pが定着ニップ部Nの定着フィルム10と加圧ローラ30との間に画像面が上向き、即ち、定着フィルム面に対向して導入される。定着ニップ部Nにおいて画像面が定着フィルム10の外面に密着して定着フィルム10と一緒に定着ニップ部Nを挟持搬送されていく。この定着ニップ部Nを定着フィルム10と一緒に被記録材Pが挟持搬送されていく過程において、定着フィルム10の電磁誘導発熱で加熱されて被記録材P上の未定着トナー画像tが加熱定着される。被記録材Pは、定着ニップ部Nを通過すると、回転中の定着フィルム10の外面から分離して排出搬送されていく。
特開昭63−313182号公報 特開平2−157878号公報 特開平4−44075号公報 特開平4−204980号公報 実開昭51−109739号公報
しかしながら、上述した従来のような構成では次の問題があった。誘導加熱コイル(励磁コイル)及び定着フィルムが冷えている状態で定着器に電力投入を行うと、誘導加熱コイルを構成している導線及び負荷であるスリーブを構成している金属の抵抗値に基づく表皮抵抗が小さいために、回路に大きな電流が流れる。そのため、スイッチ素子に大電流のものを使用しなければならなくなり、コストアップにつながるという問題があった。また、誘導加熱コイル及びスリーブの温度が上昇していくと温度上昇に伴う抵抗上昇により電流が流れ難くなり、電流が少なくなってしまうため、定常的に同じ電力を供給することができず、立ち上げ時間が遅くなるという問題があった。
本発明は、上述した点に鑑みなされたものであり、磁場発生手段に流れる平均電流を一定に保つことにより、電源電圧が変動した際にも最大電力の変動を抑えることを可能とし、磁場発生手段に電力を供給する交流入力電源の許容できる電圧変動幅を大きくすることを可能とした画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、磁場を発生する磁場発生手段と、交流入力電源に繋いで前記磁場発生手段に電力を供給する電力供給手段と、前記磁場発生手段から発生した磁場の作用で電磁誘導発熱する電磁誘導発熱部材と、前記電磁誘導発熱部材の温度を検出する温度検出手段と、前記温度検出手段の検出温度が目標温度となるように、前記電力供給手段から前記磁場発生手段へ供給される電力を制御する制御手段とを有する電磁誘導加熱方式の加熱装置を備え、前記加熱装置により被加熱材上の未定着画像を加熱定着する画像形成装置において、前記磁場発生手段に供給される電流を検出する電流検出手段と、前記電流検出手段により検出された電流を平均電流値として検出するためのフィルタリング手段とを有し、前記制御手段は、前記磁場発生手段に供給可能な最大電力が前記交流入力電源の電圧の変動に対して線形変化するように、前記フィルタリング手段により検出された前記平均電流値を一定に保つように前記磁場発生手段に流れる最大電流を制限して、前記検出温度が前記目標温度になるように、前記最大電力を超えない範囲で前記電力供給手段から前記磁場発生手段へ供給する電力を制御することを特徴とする。
本発明によれば、検出された平均電流値を一定に保つように磁場発生手段に流れる最大電流を制限して、検出温度が目標温度になるように、最大電力を超えない範囲で電力供給手段から磁場発生手段へ供給する電力を制御する。これにより、磁場発生手段に流れる平均電流を一定に保つことができ、電源電圧が変動した際にも最大電力の変動を抑えることができる。更に、磁場発生手段に供給可能な最大電力は、交流入力電源の電圧に対して線形で増加するため、交流入力電源の許容できる電圧変動幅は大きくなるという効果がある。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
[第1の実施の形態]
本発明の第1の実施の形態では、画像形成装置に搭載される定着装置(加熱装置)、定着装置における励磁コイル、定着ベルト、高周波インバータ装置、電流検出部、温度制御、最大電力の電圧依存性、安全装置の各項目毎に説明する。
<定着装置(加熱装置)>
本発明の第1の実施の形態に係る定着装置は電磁誘導加熱方式の装置である。図2は本発明の第1の実施の形態に係る定着装置100の要部の横断面構造を示す構成図、図3は定着装置100の要部の正面構造を示す構成図、図4は定着装置100の要部の縦断面構造を示す構成図である。尚、上記従来例で説明した箇所と共通する箇所の説明は省略または簡略化する。
定着装置100の要部の構成を詳述する。磁場発生手段は、磁性コア17a・17b・17c及び励磁コイル18からなる。磁性コア17a・17b・17cは高透磁率の部材であり、フェライトやパーマロイ等といったトランスのコアに用いられる材料がよく、より好ましくは100Hz以上でも損失の少ないフェライトを用いるのがよい。励磁コイル18には、給電部18a・18bに励磁回路27(図5参照)を接続してある。この励磁回路27(電力供給手段)は、20Hzから500Hzの高周波をスイッチング電源で発生できるようになっている。励磁コイル18は、励磁回路27から供給される交番電流(高周波電流)によって交番磁束を発生する。
ベルトガイド部材16a、16bは、横断面略半円弧状樋型の部材であり、開口側を互いに向かい合わせて略円柱体を構成し、外側に円筒状の電磁誘導性発熱ベルト(電磁誘導発熱部材)である定着ベルト10をルーズに外嵌させてある。ベルトガイド部材16aは、磁場発生手段としての磁性コア17a・17b・17cと励磁コイル18を内側に保持している。また、ベルトガイド部材16aには、図4に示すように紙面垂直方向長手の良熱伝導部材40がニップ部Nの加圧ローラ30との対向面側で、定着ベルト10の内側に配設してある。本例においては、良熱伝導部材40にアルミニウムを用いている。良熱伝導部材40は熱伝導率kが、
k=240[W・m-1・K-1]
であり、厚さ1[mm]である。
また、良熱伝導部材40は、磁場発生手段である励磁コイル18と磁性コア17a・17b・17cから発生する磁場の影響を受けないように、この磁場の外に配設してある。具体的には、良熱伝導部材40を励磁コイル18に対して磁性コア17cを隔てた位置に配設し、励磁コイル18による磁路の外側に位置させて良熱伝導部材40に影響を与えないようにしている。加圧用剛性ステイ22は、ベルトガイド部材16bの内面平面部に当接させて配設した横長のステイである。絶縁部材19は、磁性コア17a・17b・17c及び励磁コイル18と加圧用剛性ステイ22の間を絶縁するための部材である。フランジ部材23a・23bは、ベルトガイド部材16a、16bのアセンブリの左右両端部に外嵌し、前記左右位置を固定しつつ回転自在に取り付けられている。これにより、フランジ部材23a・23bは、定着ベルト10の回転時に該定着ベルト10の端部を受けて該定着ベルト10のベルトガイド部材長手に沿う寄り移動を規制する役目をする。
加圧部材としての加圧ローラ30は、芯金30aと、芯金30a周りに同心一体にローラ状に形成被覆させた、シリコンゴム・フッ素・フッ素樹脂などの耐熱性・弾性材層30bとで構成されている。芯金30aの両端部を装置の不図示のシャーシ側板金間に回転自在に軸受け保持させて配設してある。加圧用剛性ステイ22の両端部と装置シャーシ側のバネ受け部材29a・29bとの間にそれぞれ加圧バネ25a・25bを縮設することで、加圧用剛性ステイ22に押し下げ力を作用させている。これにより、ベルトガイド部材16aの下面と加圧ローラ30の上面とが定着ベルト10を挟んで圧接して所定幅の定着ニップ部Nが形成される。
加圧ローラ30は、駆動手段Mにより矢示の反時計方向に回転駆動される。この加圧ローラ30の回転駆動による該加圧ローラ30と定着ベルト10の外面との摩擦力で定着ベルト10に回転力が作用する。これにより、定着ベルト10がその内面が定着ニップ部Nにおいて良熱伝導部材40の下面に密着して摺動しながら、矢示の時計方向に加圧ローラ30の回転周速度に略対応した周速度をもってベルトガイド部材16a、16bの外回りを回転状態になる。
この場合、定着ニップ部Nにおける良熱伝導部材40の下面と定着ベルト10の内面との相互摺動摩擦力を低減化させるために、定着ニップ部Nの良熱伝導部材40の下面と定着ベルト10の内面との間に耐熱性グリスなどの潤滑剤を介在させる。或いは、良熱伝導部材40の下面を潤滑部材で被覆することもできる。これは、良熱伝導部材40としてアルミニウムを用いた場合のように表面滑り性が材質的によくない或いは仕上げ加工を簡素化した場合に、摺動する定着ベルト10に傷をつけて定着ベルト10の耐久性が低下してしまうことを防ぐものである。
良熱伝導部材40は、長手方向の温度分布を均一にする効果がある。例えば、小サイズ紙を通紙した場合、定着ベルト10での非通紙部の熱量が良熱伝導部材40へ伝熱し、良熱伝導部材40における長手方向の熱伝導により、非通紙部の熱量が小サイズ紙通紙部へ伝熱される。これにより、小サイズ紙通紙時の消費電力を低減させる効果も得られる。また、図5に示すように、ベルトガイド部材16aの周面に、その長手に沿い所定の間隔を置いて凸リブ部16eを形成具備させている。これにより、ベルトガイド部材16aの周面と定着ベルト10の内面との接触摺動抵抗を低減させて抵抗ベルト10の回転負荷を少なくしている。このような凸リブはベルトガイド部材16bにも同様に形成具備することができる。
図6は交番磁束の発生の様子を模式的に表した図である。磁束Cは発生した交番磁束の一部を表す。磁性コア17a・17b・17cに導かれた交番磁束Cは、磁性コア17aと磁性コア17bとの間、そして磁性コア17aと磁性コア17cとの間において、定着ベルト10の電磁誘導発熱層1に渦電流を発生させる。この渦電流は、電磁誘導発熱層1の固有抵抗によって電磁誘導発熱層1にジュール熱(渦電流損)を発生させる。ここでの発熱量Qは、電磁誘導発熱層1を通る磁束の密度によって決まり図6の右側のグラフのような分布を示す。図6の右側のグラフは、縦軸が磁性コア17aの中心を0とした角度θで表した定着ベルト10における円周方向の位置を示し、横軸が定着ベルト10の電磁誘導発熱層1での発熱量Qを示す。ここで、発熱域Hは、最大発熱量をQとした場合、発熱量がQ/e以上の領域と定義する。これは、定着に必要な発熱量が得られる量である。
この定着ニップ部Nの温度は、不図示の温度検知手段を含む温調系により励磁コイル18に対する電流供給が制御されることで所定の温度が維持されるように温調される。上記図2の26は定着ベルト10の温度を検知するサーミスタなどの温度センサであり、本例においては温度センサ26で測定した定着ベルト10の温度情報を基に定着ニップ部Nの温度を制御するようにしている。
而して、定着ベルト10が回転し、励磁回路27から励磁コイル18への給電により上記のように定着ベルト10の電磁誘導発熱がなされて定着ニップ部Nが所定の温度に立ち上がって温調された状態となる。この状態において、画像形成手段部から搬送された未定着トナー画像tが形成された被加熱材としての被記録材Pが定着ニップ部Nの定着ベルト10と加圧ローラ30との間に画像面が上向き、即ち定着ベルト面に対向して導入される。そして、定着ニップ部Nにおいて画像面が定着ベルト10の外面に密着して定着ベルト10と一緒に定着ニップ部Nを挟持搬送されていく。この定着ニップ部Nを定着ベルト10と一緒に被記録材Pが挟持搬送されていく過程において、定着ベルト10の電磁誘導発熱で加熱されて被記録材P上の未定着トナー画像tが加熱定着される。被記録材Pは、定着ニップ部Nを通過すると回転定着ベルト10の外面から分離して排出搬送されていく。被記録材P上の加熱定着トナー画像は、定着ニップ部通過後、冷却して固着像となる。
本例においては、上記図2に示すように、定着ベルト10のこの発熱域H(図6参照)の対向位置に暴走時の励磁コイル18への給電を遮断するため、温度検知素子であるサーモスイッチ50を配設している。
図7は本例で使用した安全回路の回路図である。温度検知素子であるサーモスイッチ50は、+24VDC電源及びリレースイッチ51と直列に接続されている。サーモスイッチ50が切れるとリレースイッチ51への給電が遮断されリレースイッチ51が動作し、励磁回路27への給電が遮断されることにより励磁コイル18への給電を遮断する構成をとっている。サーモスイッチ50はOFF動作温度を220度Cに設定した。また、サーモスイッチ50は、定着ベルト(フィルム)10の発熱域Hに対向して定着ベルト10の外面に非接触に配設した。サーモスイッチ50と定着ベルト10との間の距離は略2mmとした。これにより、定着ベルト10にサーモスイッチ50の接触による傷が付くことがなく、耐久による定着画像の劣化を防止することができる。
本例によれば、装置故障による定着装置暴走時、従来例のような定着ニップ部Nで発熱する構成とは違い、定着ニップ部Nに紙が挟まった状態で定着装置(定着器)が停止する。これにより、励磁コイル18に給電が続けられ定着ベルト10が発熱し続けた場合でも、紙が挟まっている定着ニップ部Nでは発熱していないために紙が直接加熱されることがない。また、発熱量が多い発熱域Hにはサーモスイッチ50が配設してあるため、サーモスイッチ50が220度Cを感知してサーモスイッチ50が切れた時点で、リレースイッチ51により励磁コイル18への給電が遮断される。また、本例によれば、紙の燃え始める温度は約400度C近辺であるため紙が燃え始めることなく、定着ベルト10の発熱を停止することができる。
尚、温度検知素子としてサーモスイッチの他に温度ヒューズを用いることもできる。また、本例ではトナーtに低軟化物質を含有させたトナーを使用したため、定着装置にオフセット防止のためのオイル塗布機構を設けていないが、低軟化物質を含有させていないトナーを使用した場合にはオイル塗布機構を設けてもよい。また、低軟化物質を含有させたトナーを使用した場合にもオイル塗布や冷却分離を行ってもよい。
<励磁コイル>
励磁コイル18は、コイル(線輪)を構成させる導線(電線)として一本ずつがそれぞれ絶縁被覆された銅製の細線を複数本束ねたもの(束線)を用い、これを複数回巻いて励磁コイルを形成している。絶縁被覆は定着ベルト10の発熱による熱伝導を考慮して耐熱性を有する被覆を用いるのがよい。例えば、アミドイミドやポリイミドなどの被覆を用いるとよい。励磁コイル18は外部から圧力を加えて密集度を向上させてもよい。
励磁コイル18の形状は、上記図2のように発熱層の曲面に沿うようにしている。本例では定着ベルト10の発熱層と励磁コイル18との間の距離は略2mmになるように設定した。励磁コイル保持部材19の材質としては絶縁性に優れ耐熱性のよいものがよい。例えば、フェノール樹脂、フッ素樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、PEEK樹脂、PES樹脂、PPS樹脂、PFA樹脂、PTFE樹脂、FEP樹脂、LCP樹脂などを選択するとよい。
磁性コア17a・17b・17c及び励磁コイル18と定着ベルト10の発熱層の間の距離はできる限り近付けた方が磁束の吸収効率が高いのであるが、この距離が5mmを超えるとこの効率が著しく低下するため5mm以内にするのがよい。また、5mm以内であれば定着ベルト10の発熱層と励磁コイル18の距離が一定である必要はない。励磁コイル18の励磁コイル保持部材19からの引出線、即ち18a・18b(図5)については、励磁コイル保持部材19から外の部分について束線の外側に絶縁被覆を施している。
<定着ベルト>
図8は本例における定着ベルト10の層構成を示す説明図である。本例の定着ベルト10は、電電磁誘導発熱性の定着ベルト10の基層となる金属ベルト等で構成された発熱層1と、その外面に積層した弾性層2と、その外面に積層した離型層3との複合構造となっている。発熱層1と弾性層2との間の接着、弾性層2と離型層3との間の接着のため、各層間にプライマ層(不図示)を設けてもよい。略円筒形状である定着ベルト10において発熱層1が内面側であり、離型層3が外面側である。上述したように、発熱層1に交番磁束が作用することで発熱層1に渦電流が発生して発熱層1が発熱する。その熱が弾性層2・離型層3を介して定着ベルト10を加熱し、定着ニップ部Nに通紙される被加熱材としての被記録材Pを加熱してトナー画像の加熱定着がなされる。
(a)発熱層1
発熱層1は、ニッケル、鉄、強磁性SUS、ニッケルーコバルト合金といった強磁性体の金属を用いるとよい。非磁性の金属でもよいが、より好ましくは磁束の吸収のよいニッケル、鉄、磁性ステンレス、コバルトーニッケル合金等の金属がよい。その厚みは次の式で表される表皮深さより厚く且つ200μm以下にすることが好ましい。表皮深さσ[m]は、励磁回路27の周波数f[Hz]と透磁率μと固有抵抗ρ[Ωm]で、
σ=503×(ρ/fμ)1/2
と表される。
これは、電磁誘導で使われる電磁波の吸収の深さを示しており、これより深いところでは電磁波の強度は1/e以下になっており、逆に言うと殆どのエネルギはこの深さまでで吸収されている(図10参照)。発熱層1の厚さは好ましくは1〜100μmがよい。発熱層1の厚みが1μmよりも小さいと殆どの電磁エネルギが吸収しきれないため効率が低下する。また、発熱層1が100μmを超えると剛性が高くなりすぎ、また屈曲性が低下し回転体として使用するには現実的ではない。従って、発熱層1の厚みは1〜100μmが好ましい。
(b)弾性層2
弾性層2は、シリコンゴム、フッ素ゴム、フルオロシリコンゴム等で耐熱性がよく熱伝導率がよい材質である。弾性層2の深さは10〜500μmが好ましい。この弾性層2は定着画像品質を保証するために必要な厚さである。カラー画像を印刷する場合、特に写真画像などでは被記録材P上で大きな面積に渡ってベタ画像が形成される。この場合、被記録材の凹凸或いはトナー層の凹凸に加熱面(離型層3)が追従できないと加熱ムラが発生し、伝熱量が多い部分と少ない部分で画像に光沢ムラが発生する。伝熱量が多い部分は光沢度が高く、伝熱量が少ない部分では光沢度が低い。弾性層2の厚さとしては、10μm以下では被記録材或いはトナー層の凹凸に追従しきれず画像光沢ムラが発生してしまう。また、弾性層2が1000μm以上の場合には弾性層2の熱抵抗が大きくなりクイックスタートを実現するのが難しくなる。より好ましくは弾性層2の厚みは50〜500μmがよい。
弾性層2の硬度は、硬度が高すぎると被記録材或いはトナー層の凹凸に追従しきれず画像光沢ムラが発生してしまう。そこで、弾性層2の硬度としては60度(JIS−A)以下、より好ましくは45度(JIS−A)以下がよい。弾性層2の熱伝導率λに関しては、
6×10-4〜2×10-3[cal/cm・sec・deg.]
がよい。
熱伝導率λが、
6×10-4[cal/cm・sec・deg.]
よりも小さい場合には、熱抵抗が大きく、定着ベルト10の表層(離型層3)における温度上昇が遅くなる。
熱伝導率λが、
2×10-3[cal/cm・sec・deg.]
よりも大きい場合には、硬度が高くなりすぎたり、圧縮歪みが低下する。
よって、熱伝導率λは、
6×10-4〜2×10-3[cal/cm・sec・deg.]
がよい。より好ましくは、
8×10-4〜1.5×10-3[cal/cm・sec・deg.]
がよい。
(c)離型層3
離型層3は、フッ素樹脂、シリコン樹脂、フルオロシリコンゴム、フッ素ゴム、シリコンゴム、PFA、PTFE、FEP等の離型性且つ耐熱性のよい材料を選択することができる。離型層3の厚さは1〜100μmが好ましい。離型層3の厚さが1μmよりも小さいと塗膜の塗ムラで離型性の良くない部分ができたり、耐久性が不足するといった問題が発生する。また、離型層3が100μmを超えると熱伝導が低下するという問題が発生し、特に樹脂系の離型層の場合は硬度が高くなりすぎ、弾性層2の効果がなくなってしまう。
また、図9に示すように、定着ベルト(定着フィルム)10の構成において、発熱層1のベルトガイド面側(発熱層1の弾性層2とは反対側面)に断熱層4を設けてもよい。断熱層4としては、フッ素樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、PEEK樹脂、PES樹脂、PPS樹脂、PFA樹脂、PTFE樹脂、FEP樹脂などの断熱樹脂がよい。
また、断熱層4の厚さとしては10〜1000μmが好ましい。断熱層4の厚さが10μmよりも小さい場合には断熱効果が得られず、また、耐久性も不足する。一方、100μmを超えると磁性コア17a・17b・17c及び励磁コイル18から発熱層1への距離が大きくなり、磁束が十分に発熱層1に吸収されなくなる。断熱層4は、発熱層1に発生した熱が定着ベルト10の内側に向かわないように断熱できるので、断熱層4がない場合と比較して被記録材P側への熱供給効率が良くなる。よって、消費電力を抑えることができる。
<高周波インバータ装置>
図1は本発明の第1の実施の形態に係る画像形成装置における、後述の図12に示す出力コンバータを含む誘導加熱制御部の全体構成を示すブロック図である。本発明の第1の実施の形態に係る画像形成装置の誘導加熱制御部は、電圧制御回路300、定着器ユニット部(Fuser)313、フィードバック制御回路315、ドライバ回路316を備えている。更に、上記電圧制御回路300は、サーキットブレーカ302、リレー303、整流回路(RECT)304、ゲート制御トランス305、306、主スイッチ素子307を備えている。更に、第2のスイッチ素子308、共振コンデンサ309、第2の共振コンデンサ310、カレントトランス311を備えている。図中301は電源ライン入力端子、314は定着器の加熱オン/オフ信号入力端子である。
上記要部の構成を動作と共に詳述する。サーキットブレーカ302は、過電流を保護する。整流回路304は、交流入力から両波整流を行うブリッジ整流回路と高周波フィルタを行うコンデンサで構成されている。主スイッチ素子307、第2のスイッチ素子308は、電流のスイッチングを行う。カレントトランス311(電流検出手段)は、主スイッチ素子307、第2のスイッチ素子308でスイッチングされたスイッチング電流を検出するトランスである。定着器ユニット部313は、電気部品構成としては上述した励磁コイル18(図2)と、温度検出サーミスタ26(図2)(電磁誘導発熱部材と被加熱材との接触部近傍の温度を検出する温度検出手段)と、過昇温を検出するサーモスイッチ312を有している。定着器の加熱オン/オフ信号入力端子314は、不図示の画像形成装置のプリンタシーケンスコントローラから送られてくる電圧信号により本高周波インバータ装置の出力オン、オフを制御している。
フィードバック制御回路315は、定着装置(定着器)のサーミスタ温度検出値に基づき、目標温度と比較しながら制御量をコントロールする。ドライバ回路316は、フィードバック制御回路315からのフィードバック制御信号を受けて、本高周波インバータ装置の制御形態に相応しい制御を行う。主スイッチ素子307、第2のスイッチ素子308としては、パワー用電力スイッチ素子が最適であり、FETもしくはIGBT(+逆導通ダイオード)により構成されている。主スイッチ素子307、第2のスイッチ素子308は、共振電流を制御するため、定常時の損失及びスイッチ損失が小さいもので、尚且つ高耐圧、大電流タイプのものがよい。
電源ライン入力端子301から交流入力電源を受け、サーキットブレーカ302及びリレー303を介して整流回路304に交流電源が印加されると、該整流回路304の両波整流ダイオードにより脈動化直流電圧を生成する。その後、主スイッチ素子307がスイッチングを行うようにゲート制御トランス305をドライブすることにより、励磁コイル18と共振コンデンサ309で構成された共振回路に交流パルス電圧が印加される。この結果、第2のスイッチ素子308の導通時には励磁コイル18に脈動化直流電圧が印加され、励磁コイル18のインダクタンスと抵抗により定まる電流が流れ始める。ゲート信号に従って第2のスイッチ素子308がターンオフすると、励磁コイル18は電流を流し続けようとする。そのため、励磁コイル18の両端に共振コンデンサ309と励磁コイル18により定まる共振回路の尖鋭度Qによりフライバック電圧と呼ばれる高電圧が発生する。この電圧は電源電圧を中心に振動し、そのままオフ状態を保っておくと電源電圧に収束する。
フライバック電圧のリンギングが大きく、第2のスイッチ素子308のコイル側端子の電圧が負になる期間は逆導通ダイオードがターンオフし、電流が励磁コイル18に流入する。この期間中、励磁コイル18と第2のスイッチ素子308の接点は0Vにクランプされることになる。このような期間に第2のスイッチ素子308をオンすれば、第2のスイッチ素子308は電圧を背負うことなくターンオン可能なことが一般に知られており、ZVS(Zero Voltage Switching)と呼ばれている。このような駆動方法により第2のスイッチ素子308のスイッチングに伴う損失は最小とすることができ、効率の良い、ノイズの少ないスイッチングを可能としている。
<電流検出部>
本発明の第1の実施の形態では、定着装置の励磁コイル18に流れる電流の検出に上記図1、後述の図11のカレントトランス311を用いた例で説明する。検出波形の一例を図13に示す。カレントトランス311は、第2のスイッチ素子308のエミッタ(FETの場合はドレイン)から整流回路304のマイナス端子及び整流回路304の後段のフィルタコンデンサ(図示略)へ流れる電流を検出すべく構成されている。1:nの巻線を有するカレントトランス311の1ターン側にパワー側の電流を流し、nターン側に設けた検出抵抗により電圧情報として検出する。検出電流はフィルタ回路(パッシブフィルタ)319(後述の図11参照)で波形整形した後、約50KHzの周波数に対応するピークホールド回路320(後述の図11参照)により電流ピークの縫絡線とする。
更に、その次に接続された約100Hzに対応するピークホールド回路340(後述の図11参照)により電圧リップルを含む電流ピーク波形を取り出し、最大電力制御値としている。具体的には、この出力電圧を電力制御ピーク値とするリミッタ動作をさせる構成としている。更に、最大出力電力のリミット値として本出力波形をフィルタ回路319(後述の図11参照)によりリップルを取り除き、ピーク電流に対応するより安定した電圧として上記図1のフィードバック制御回路315に入力してもよい。
<温度制御>
本発明の第1の実施の形態では、一例として温度制御をデジタルPID(Proportional plus Integral plus Derivative:比例・積分・微分)制御により行ったものとして記述する。定着装置(定着器)の定着温度検出はサーミスタ26により行っている。サーミスタ26は定着ニップよりも下流側に相当する部位でスリーブ内側に圧接して配置されており、被加熱材としての紙により奪われた熱量を温度変化として測定するようになっている。サーミスタ26の抵抗変化を検出回路により電圧に変換し、予め定められた基準電圧と比較することで目標温度(目標電圧)との差として検出する。この検出結果に基づいてスイッチ素子のオン時間を決定し、PWM(Pulse Width Modulation:パルス幅変調)制御を行っている。
PWM制御回路323は、オン時間制御部とオフ時間制御部の2対の定電流源回路及びコンデンサ、コンパレータからなっており、それぞれ定電流源回路からコンデンサへ定電流を充電した結果、電圧が基準値を超えることにより時間制御を行う構成となっている。オン時間中に主スイッチ素子307以外の素子がオン動作を行わなくするためにオン時間中はオフ時間制御部を停止し、オフ時間中はオン時間制御部を停止する。PWM制御回路323内の出力FF(ステアリングフリップフロップ)329により順次時間幅を制御されたオン時間、オフ時間を繰り返し出力していく。オフ時間のコンパレータは調整可能ではあるが、フィードバックループを持たせない構成にすることにより一定時間とし、オン時間のコンパレータ(図示略)の入力電圧を変更することで電力制御を行っている。
<最大電力の電圧依存性>
最大電力(初期電力)の電圧依存性について説明する。電流制御を行わない系においては、ACライン電圧に対し出力電力はACライン電圧の2乗で変動していくことになる。これに対し、電流検出によりリミットをかける本構成によれば、出力電力を電圧に線形依存するようにすることができる。このような回路を構成し、実験を行った結果を図14に示す。図14(a)の「制御無し領域」は従来例による実験結果であり電源電圧による電力変動が大きいが、「ピーク一定制御領域」は本発明による実験結果であり電源電圧による電力変動が少ないことを示している。図14(b)の角印で示す点は平均電流一定制御の場合の実験結果、菱形印で示す点はピーク一定制御の場合の実験結果を示す。
電流を検出し電力を制御するということから、定着器ユニット部313の励磁コイル18に電流を流す時間、即ち主スイッチ素子307のオンしている時間の最大値はACラインを流れる電流と供給可能な電力により定める。フィードバック制御回路315からの制御信号はその時間を超えない範囲となっている。また、最小時間についても規定する構成をとってもよい。例えば、複写機やプリンタ等の画像形成装置を朝一番で立ち上げる時などのように画像形成装置の定着器の温度が低い場合には、最大時間幅に近いオン時間幅で電力供給を行うことになる。投入可能な電力を一例として1100Wとすると、電源オン時から温度制御が掛かるまでは最大オン時間の範囲内で電流制御により1100Wの電力供給を行う。温度検出素子であるサーミスタ26の信号によりPI制御或いはPID制御と呼ばれる制御手法により温度上昇に伴ってオン時間幅を制限し、電力を制御するよう構成している。
温度が十分高くなり、温度制御によりオン時間幅が短くなった場合、先に述べたようにフライバック電圧は電源電圧を基準電圧として振動を行うために、特に電源電圧が高くオン時間幅が短い場合には0Vまで下がりきることができない。そのため、ZVSが実現できなくなってくる。このような場合にカレントトランス311により検出した回路電流を基準値と比較し、第2のスイッチ素子308を駆動する。第2のスイッチ素子308は通常動作させ続けるように構成してもよい。
図5は励磁コイル18と励磁回路27を接続して励磁電流により交番磁界(磁界)を発生する構成を示す図である。この励磁回路27は上記図1に示したように構成された高周波インバータ装置であり、約20Hzから100Hzの高周波電流を発生する。
図11は本発明の第1の実施の形態に係る励磁回路27の詳細構成を示すブロック図である。本発明の第1の実施の形態に係る励磁回路27は、主スイッチ素子201、逆導通ダイオード202、励磁コイル203、共振コンデンサ204、第2のスイッチ素子205を備えている。更に、逆導通ダイオード206、第2の共振コンデンサ207、ゲート制御トランス305、306、カレントトランス311、スイッチング制御回路350(緊急停止手段)を備えている。更に、スイッチング制御回路350は、ピーク検出回路318、フィルタ回路319、ピークホールド回路320、オペアンプ321、整流回路317、コンデンサ341、抵抗342を備えている。更に、PWM制御回路323、直流電源327、コンデンサ328、スイッチ素子330、抵抗331、332、ダイオード334、335等を備えている。
尚、図中のスイッチング制御回路350は上記図1のドライバ回路316に対応する。また、図中のオペアンプ321、整流回路317、コンデンサ341、抵抗342が第2のピークホールド回路340を構成している。また、図中の主スイッチ素子201、第2のスイッチ素子205、励磁コイル203、共振コンデンサ204、207は、上記図1の主スイッチ素子307、第2のスイッチ素子308、励磁コイル18、共振コンデンサ309、310に各々対応する。また、図中333、336は画像形成装置に搭載された定着装置による定着動作を外部から緊急停止する際の指示が入力される端子であり、図中322、324、325、337、338は信号線である。
上記要部の構成を動作と共に詳述する。主スイッチ素子201として一般的に用いるのはMOSFETやIGBTといった素子である。励磁コイル203の構成は上記図6及び図7に示した通りである。逆導通ダイオード206は第2のスイッチ素子205に並列に接続されている。通常の状態では第2のスイッチ素子205はオープン状態にしており、この状態で主スイッチ素子201をオン、オフすることによりシングル電圧共振を行っている。この第2のスイッチ素子(サブ共振スイッチ素子)205は、主スイッチ素子201がオフしている間、フライバック電圧が上昇を終える頃にオン、電圧が降下した頃にオフという上述した動作を続けてもよい。
励磁コイル203に流れる電流をカレントトランス311により検出し、整流回路317で整流を行った後、フィルタ回路319により検出する。この出力をピーク検出回路318により予め定められた基準値と比較し、基準値以上のピーク電流であることを検出するとPWM制御回路323の出力FF(フリップフロップ)329をオフに固定し、出力を禁止するリミッタ動作を行う。大電流が流れる場合など異常電流検出時は、このように保護を行っている。フィルタ回路319による波形整形後、先ずピークホールド回路320により高い周波数(数十KHz)でのピーク検出を行い、電流波形のピークを繋いだ商用交流(商用交流電源)の周期の縫絡線としてACラインに流れるピーク電流を検出する。オペアンプ321・整流回路317・コンデンサ341・抵抗342により構成された第2のピークホールド回路340により、商用交流の周期に対応するピーク値を検出する。
本発明の第1の実施の形態では、検出したピーク電流に基づき電力制御回路の最大出力値を制御する。これにより、ACライン電流検出結果により電力制御幅の最大値(最大投入可能電力)を制御し、最大供給可能な電力がACライン電圧に依存し難くなるよう制御している。
<安全装置>
安全装置は以下のように構成されている。本回路構成は、上記図1の電源入力端子301から交流電力を受け、渦電流を保護するサーキットブレーカ302及びリレー303の接点を介して整流回路304に接続するようになっている。ここで、リレー303の励磁巻線は画像形成装置に装備された24V電源によりオンする構成としている。更に、画像形成装置に装備された定着装置の定着ベルト(フィルム)10の温度を検出し、検出温度が規定温度を超え異常昇温したとき遮断するサーモスイッチ接点を介して励磁するように構成している。仮にトラブルが生じ定着装置が異常昇温した場合にはリレー303を介して励磁回路27の電源を切断し、熱暴走からの定着装置の保護を図るように構成している。
スイッチング周波数は、初期状態では最初に説明した通り約100Hzとなっている。初期状態ではゲートパルス幅=0であり、第2のスイッチ素子205(308)はオンしていない状態にある。定着スタート信号によりゲートパルスを出力し、電流制御回路により決められるデューティまで増加することになるわけであるが、この時、最大オン時間幅の1/2までの間にリミッタが動作すれば異常状態と判定して外部に知らせる構成となっている。
以上説明したように、本発明の第1の実施の形態によれば、磁気誘導加熱方式で被加熱材を加熱する定着装置において、次の構成を備える。励磁コイル18・定着ベルト10・サーミスタ26を有する定着器ユニット部313。励磁コイル18に流れる電流を検出するカレントトランス311。カレントトランス311の電流検出値に基づき励磁コイル18への供給電力の最大値を制限する制御、定着ベルト10と加圧ローラ30との相互圧接部の検出温度が規定温度を超過した場合に励磁コイル18への電力供給を停止する制御等を行うドライバ回路316。これにより、下記のような作用及び効果を奏する。
定着装置の励磁コイル18における最大電力制御をカレントトランス311の信号を用いて行う。これにより、磁気誘導加熱定着方式で金属製の定着ベルト10の加熱を行う際に最大電力を一定値に保ち、温度上昇に伴う出力低減を無くし、より高速且つ安定なオンディマンド定着を実現することが可能となる効果がある。また、定着ベルト10と加圧ローラ30との相互圧接部の検出温度が規定温度を超過した場合に励磁コイル18への電力供給を停止し、外部入力に基づき定着動作(加熱動作)を緊急停止可能としている。これにより、熱暴走からの定着装置を保護でき、非常時における定着動作の緊急停止も可能となる効果がある。
[第2の実施の形態]
図15は本発明の第2の実施の形態に係る励磁回路27の詳細構成を示すブロック図である。励磁回路27は、主スイッチ素子201、逆導通ダイオード202、励磁コイル203、共振コンデンサ204、第2のスイッチ素子205、逆導通ダイオード206を備えている。更に、第2の共振コンデンサ207、ゲート制御トランス305、306、カレントトランス311、スイッチング制御回路360(制御手段)を備えている。更に、スイッチング制御回路360は、整流回路317、ピーク検出回路318、第1のフィルタ回路345(第1のフィルタリング手段)、第2のフィルタ回路346(第2のフィルタリング手段)、オペアンプ347、PWM制御回路323を備えている。更に、直流電源327、コンデンサ328、スイッチ素子330、抵抗331、332、ダイオード334、335等を備えている。上記第1の実施の形態における図11との重複箇所の説明は省略する。
尚、図中のスイッチング制御回路360は上記図1のドライバ回路316に対応する。また、図中の主スイッチ素子201、第2のスイッチ素子205、励磁コイル203、共振コンデンサ204、第2の共振コンデンサ207は、次の各部に対応する。即ち、上記図1の主スイッチ素子307、第2のスイッチ素子308、励磁コイル18、共振コンデンサ309、第2の共振コンデンサ310に各々対応する。また、図中333、336は画像形成装置に搭載された定着装置による定着動作を外部から緊急停止する際の指示が入力される端子であり、図中322、324、325、337、338は信号線である。
上記要部の構成を動作と共に詳述する。励磁コイル203に流れる電流をカレントトランス311により検出し、整流回路317で整流を行った後、第1のフィルタ回路345により検出する。この出力をピーク検出回路318により予め定められた基準値と比較し、基準値以上のピーク電流であることを検出するとPWM制御回路323の出力FF329をオフに固定し、出力を禁止するリミッタ動作を行う構成となっている(禁止手段)。回路に大電流が流れる場合などの異常電流検出と回路保護はこのように行っている。
第1のフィルタ回路345により電流を波形整形した後、第2のフィルタ回路346により、より低い周波数でのフィルタリングを行い、ACラインに流れる平均電流として検出し、オペアンプ347により平均電流の値(平均電流値)に応じた電圧を出力させる。この出力電圧を電流制御回路の制御電源電圧とする。これにより、ACライン電流検出結果に基づいて制御幅の最大値(最大投入可能電力)を制御し(磁場発生手段に流れる最大電流が制限されるように)、最大供給可能な電力がACライン電圧に比例するよう制御を行っている。
スイッチング周波数は、初期状態では最初に説明した通り約100Hzとなっている。初期状態ではゲートパルス幅=0であり、第2のスイッチ素子205(308)はオンしていない状態にある。デューティ制御によりデューティを増加させていくことになるわけであるが、この時、最大オン時間幅の1/2までの間にリミッタが動作すれば異常状態と判定して外部に知らせる構成となっている。
以上説明したように、本発明の第2の実施の形態によれば、上記第1の実施の形態と同様に、定着装置の励磁コイル18における最大電力制御をカレントトランス311の信号を用いて行う。これにより、磁気誘導加熱定着方式で金属製の定着ベルト10の加熱を行う際に最大電力を一定値に保ち、温度上昇に伴う出力低減を無くし、より高速且つ安定なオンディマンド定着を実現することが可能となる効果がある。また、熱暴走からの定着装置を保護でき、非常時における定着動作の緊急停止も可能となる効果がある。
[第3の実施の形態]
図16は本発明の第3の実施の形態に係る励磁回路27の詳細構成を示すブロック図である。励磁回路27は、主スイッチ素子201、逆導通ダイオード202、励磁コイル203、共振コンデンサ204、第2のスイッチ素子205、逆導通ダイオード206を備えている。更に、第2の共振コンデンサ207、ゲート制御トランス305、306、カレントトランス311、スイッチング制御回路370を備えている。更に、スイッチング制御回路370は、整流回路317、ピーク検出回路318、フィルタ回路351、第1のピークホールド回路352、第2のピークホールド回路353、PWM制御回路323を備えている。更に、直流電源327、コンデンサ328、抵抗332、ダイオード334、335、スイッチ素子353等を備えている。上記第1の実施の形態における図11との重複箇所の説明は省略する。
尚、図中のスイッチング制御回路370は上記図1のドライバ回路316に対応する。また、図中の主スイッチ素子201、第2のスイッチ素子205、励磁コイル203、共振コンデンサ204、第2の共振コンデンサ207は、次の各部に対応する。即ち、上記図1の主スイッチ素子307、第2のスイッチ素子308、励磁コイル18、共振コンデンサ309、第2の共振コンデンサ310に各々対応する。また、図中333、336は画像形成装置に搭載された定着装置による定着動作を外部から緊急停止する際の指示が入力される端子であり、図中322、324、325、337、338は信号線である。
上記要部の構成を動作と共に詳述する。第1のピークホールド回路352、第2のピークホールド回路353を通過して得られたピーク電流情報は、フィードバック制御回路315(上記図1)へ同回路315内蔵のA/Dコンバータによりデジタル信号に変換され伝達される。その結果を温度制御を行う同回路315内蔵のPID制御部にピーク電流情報として入力し、ここから換算される最大電力が一定値を超えないように最大供給可能な電力の制御を行う。演算結果はゲートパルス信号に出力するゲートオン時間情報として反映され、同回路315内蔵のCPUからのD/Aコンバータよりの電圧出力またはPWM出力としてスイッチング制御回路370へ入力される。
演算結果が最大電力を超える場合には、ピーク電流情報から算出される最大電力を出力するようにし、PID制御のデータとしても、演算結果ではなく実際に出力された電力幅をフィードバックすることで円滑な制御が行えるように構成している。制御ループと異なる安全回路としての電流リミッタ動作は一波毎に掛ける必要がある場合には、ハードウエア的に掛ける上記第1の実施の形態をそのまま用いても構わない。
以上説明したように、本発明の第3の実施の形態によれば、上記第1の実施の形態と同様に、定着装置の励磁コイル18における最大電力制御をカレントトランス311の信号を用いて行う。これにより、磁気誘導加熱定着方式で金属製の定着ベルト10の加熱を行う際に最大電力を一定値に保ち、温度上昇に伴う出力低減を無くし、より高速且つ安定なオンディマンド定着を実現することが可能となる効果がある。また、熱暴走からの定着装置を保護でき、非常時における定着動作の緊急停止も可能となる効果がある。
[他の実施の形態]
上述した第1乃至第3の実施の形態では、本発明の定着装置が搭載される画像形成装置の種類については特に言及しなかった。本発明は、未定着画像を被加熱材に固着画像として加熱定着させ画像形成を行う複写機やプリンタ等の各種画像形成装置に適用可能である。
また、上述した第1乃至第3の実施の形態では、本発明の定着装置が搭載される画像形成装置以外の構成については特に言及しなかった。本発明は、画像形成装置など複数の機器から構成されるシステムに適用しても、画像形成装置など1つの機器からなる装置に適用してもよい。
本発明の第1の実施の形態に係る画像形成装置の定着装置の誘導加熱制御部の構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施の形態に係る画像形成装置の定着装置の要部の構造を示す断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る画像形成装置の定着装置の要部の正面構造を示す一部を断面とした構成図である。 本発明の第1の実施の形態に係る画像形成装置の定着装置の要部の正面構造を示す断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る画像形成装置の定着装置を構成するベルトガイド部材・励磁コイル等を示す斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係る画像形成装置の定着装置の定着ベルト等における交番磁束の発生の様子を示す説明図である。 本発明の第1の実施の形態に係る画像形成装置の定着装置の安全回路を示す回路図である。 本発明の第1の実施の形態に係る画像形成装置の定着装置の定着ベルトの層構成の例を示す概略断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る画像形成装置の定着装置の定着ベルトの層構成の他の例を示す概略断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る電磁波強度と発熱層深さとの関係を示す説明図である。 本発明の第1の実施の形態に係る画像形成装置の定着装置の励磁回路の詳細構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施の形態に係る画像形成装置の定着装置の出力コンバータの構成を示す回路図である。 本発明の第1の実施の形態に係る画像形成装置の定着装置における電流検出波形の例を示す説明図である。 本発明の第1の実施の形態に係る画像形成装置の定着装置における最大電力依存性の実験結果を示す図であり、(a)は制御無し領域の場合及びピーク一定制御領域の場合の電力−電圧特性であり、(b)は平均電流一定制御の場合及びピーク一定制御の場合の電力−電圧特性である。 本発明の第2の実施の形態に係る画像形成装置の定着装置の励磁回路の詳細構成を示すブロック図である。 本発明の第3の実施の形態に係る画像形成装置の定着装置の励磁回路の詳細構成を示すブロック図である。
符号の説明
10 定着ベルト
18 励磁コイル
26 サーミスタ
27 励磁回路
30 加圧ローラ
301 電源ライン入力端子
302 サーキットブレーカ
311 カレントトランス
315 フィードバック制御回路
316 ドライバ回路
318 ピーク検出回路
345 第1のフィルタ回路
346 第2のフィルタ回路
347 オペアンプ
351 フィルタ回路
352 第1のピークホールド回路
353 第2のピークホールド回路

Claims (1)

  1. 磁場を発生する磁場発生手段と、交流入力電源に繋いで前記磁場発生手段に電力を供給する電力供給手段と、前記磁場発生手段から発生した磁場の作用で電磁誘導発熱する電磁誘導発熱部材と、前記電磁誘導発熱部材の温度を検出する温度検出手段と、前記温度検出手段の検出温度が目標温度となるように、前記電力供給手段から前記磁場発生手段へ供給される電力を制御する制御手段とを有する電磁誘導加熱方式の加熱装置を備え、前記加熱装置により被加熱材上の未定着画像を加熱定着する画像形成装置において、
    前記磁場発生手段に供給される電流を検出する電流検出手段と、
    前記電流検出手段により検出された電流を平均電流値として検出するためのフィルタリング手段とを有し、
    前記制御手段は、前記磁場発生手段に供給可能な最大電力が前記交流入力電源の電圧の変動に対して線形変化するように、前記フィルタリング手段により検出された前記平均電流値を一定に保つように前記磁場発生手段に流れる最大電流を制限して、
    前記検出温度が前記目標温度になるように、前記最大電力を超えない範囲で前記電力供給手段から前記磁場発生手段へ供給する電力を制御することを特徴とする画像形成装置。
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