JP2006145673A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

定着装置及び画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2006145673A
JP2006145673A JP2004333180A JP2004333180A JP2006145673A JP 2006145673 A JP2006145673 A JP 2006145673A JP 2004333180 A JP2004333180 A JP 2004333180A JP 2004333180 A JP2004333180 A JP 2004333180A JP 2006145673 A JP2006145673 A JP 2006145673A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electromagnetic induction
magnetic field
temperature
exciting coil
induction heat
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2004333180A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroki Murata
宏樹 村田
Minoru Hayashizaki
実 林崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2004333180A priority Critical patent/JP2006145673A/ja
Publication of JP2006145673A publication Critical patent/JP2006145673A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Fixing For Electrophotography (AREA)
  • Control Or Security For Electrophotography (AREA)
  • General Induction Heating (AREA)

Abstract

【課題】 電磁誘導発熱性部材に定着温度より高い温度にキュリー点を有する部材を用いる事を特徴とする誘導加熱定着装置において、所定電圧または電流を検出する手段を有し、予め設定された温度以上に高温になった事を検出し、定着器への電力供給を停止することを特徴とする定着装置及び画像形成装置を提供する事。
【解決手段】 定着スリーブ10に定着温度よりも高い温度のキュリー点を有する磁性材を用い、励磁コイル104の電圧または電流を検出する手段を設け、検出した電圧または電流の波形から予め設定された温度以上になった事を検出し、定着器への電力供給を停止する安全回路を構成する。
【選択図】 図5

Description

本発明は、ローラ加熱方式及びベルト加熱方式の定着装置、及び前記定着装置を像加熱装置として備えた電子写真装置・静電記録装置などの画像形成装置に関するものである。
便宜上、複写機・プリンタ等の画像形成装置に具備させる、トナー画像を被記録材に加熱定着させる像加熱装置(定着装置)を例にして説明する。
画像形成装置において、電子写真プロセス・静電記録プロセス・磁気記録プロセス等の適宜の画像形成プロセス手段部で被記録材(転写材シート・エレクトロファックスシート・静電記録紙・OHPシート・印刷用紙・フォーマット紙など)に転写方式あるいは直接方式にて形成担持させた目的の画像情報の未定着画像(トナー画像)を被記録材面に永久固着画像として加熱定着させる定着装置としては熱ローラ方式の装置が広く用いられていた。近年はクイックスタートや省エネルギーの観点からベルト加熱方式の装置、電磁誘導加熱方式の装置が実用化されている。
・電磁誘導加熱方式の定着装置
たとえば、下記特許文献1においては、磁束により定着スリーブに電流を誘導させてジュール熱によって発熱させる誘導加熱定着装置が開示されている。これは、誘導電流の発生を利用することで直接定着スリーブを発熱させることができて、ハロゲンランプを熱源として用いた熱ローラ方式の定着装置よりも高効率の定着プロセスを達成している。
しかしながら、磁場発生手段としての励磁コイルにより発生した交番磁束のエネルギーが定着スリーブ全体の昇温に使われるため放熱損失が大きく、投入エネルギーに対する定着エネルギーの密度が低く、効率面での課題があった。
そこで、定着に作用するエネルギーを高密度で得るために発熱体である定着スリーブに励磁コイルを接近させたり、励磁コイルの交番磁束分布を定着ニップ部近傍に集中させたりして、高効率の定着装置が考案された。
図1に、電磁誘導加熱方式の定着装置の概略構成を示す。
本例において、定着装置(加熱手段)1は電磁誘導加熱方式の装置であり、定着装置1は円筒状の電磁誘導発熱性スリーブを用いた、加圧ローラ駆動方式、電磁誘導加熱方式の装置である。磁場発生手段は磁性コア13a,13b,13c及び励磁コイル14からなる。
磁性コア13a,13b,13cは高透磁率の部材であり、フェライトやパーマロイ等といったトランスのコアに用いられる材料がよく、より好ましくは100kHz以上でも損失の少ないフェライトを用いるのがよい。
励磁コイル14には給電部14a,14bに励磁回路18を接続してある(図2)。この励磁回路18は20kHzから500kHzの高周波をスイッチング電源で発生できるようになっている。
励磁コイル14は励磁回路18から供給される交番電流(高周波電流)によって交番磁束を発生する。
図3は交番磁束の発生の様子を模式的に表したものである。磁束Cは発生した交番磁束の一部を表す。
磁性コア13a,13b,13cに導かれた交番磁束Cは、磁性コア13aと磁性コア13bとの間、そして磁性コア13aと磁性コア13cとの間において定着スリーブ10の電磁誘導発熱層11に渦電流を発生させる。この渦電流は電磁誘導発熱層11の固有抵抗によって電磁誘導発熱層11にジュール熱(渦電流損)を発生させる。ここでの発熱量Qは電磁誘導発熱層11を通る磁束の密度によって決まり、図3の右側に示すようなグラフ分布を示す。図3のグラフは、縦軸が磁性コア13aの中心を0とした角度θで表した定着スリーブ10における円周方向の位置を示し、横軸が定着スリーブ10の電磁誘導発熱層11での発熱量Qを示す。ここで、発熱域Hは最大発熱量をQとした場合、発熱量がQ/e以上の領域と定義する。これは、定着に必要な発熱量が得られる領域である。
この定着ニップ部Nの温度は、不図示の温度検知手段を含む温調系により励磁コイル14に対する電流供給が制御されることで所定の温度が維持されるように温調される。図1の16は定着スリーブ10の温度を検知するサーミスタなどの温度センサであり、本例においては温度センサ16で測定した定着スリーブ10の温度情報をもとに定着ニップ部Nの温度を制御するようにしている。
而して、定着スリーブ10が回転し、励磁回路18から励磁コイル14への給電により、上記のように定着スリーブ10の電磁誘導発熱がなされて定着ニップ部Nが所定の温度に立ち上がって温調された状態において、画像形成手段部から搬送された未定着トナー画像tが形成された被記録材Pが定着ニップ部Nの定着スリーブ10と加圧ローラ17との間に画像面が上向き、即ち定着ベルト面に対向して導入され、定着ニップ部Nにおいて画像面が定着スリーブ10の外面に密着して定着スリーブ10と一緒に定着ニップ部Nを挟持搬送されていく。この定着ニップ部Nを定着スリーブ10と一緒に被記録材Pが挟持搬送されていく過程において定着スリーブ10の電磁誘導発熱で加熱されて被記録材P上の未定着トナー画像tが加熱定着される。被記録材Pは定着ニップ部Nを通過すると回転定着スリーブ10の外面から分離して排出搬送されていく。被記録材P上の加熱定着トナー画像は定着ニップ部N通過後、冷却して永久固着像となる。
本例においては、図4に示すように、定着スリーブ10のこの発熱域H(図3)の対向位置に、暴走時の励磁コイル14への給電を遮断するため、温度検知素子であるサーモスイッチ15を配設している。
図4は本例で使用した安全回路の回路図である。温度検知素子であるサーモスイッチ15は+24VDC電源とリレースイッチ19と直列に接続されており、サーモスイッチ15が切れると、リレースイッチ19への給電が遮断され、リレースイッチ19が動作し、励磁回路18への給電が遮断されることにより励磁コイル14への給電を遮断する構成をとっている。サーモスイッチ15はOFF動作温度を220℃に設定した。また、サーモスイッチ15は定着スリーブ10の発熱域Hに対向して定着スリーブ10の外面に非接触に配設した。サーモスイッチ15と定着スリーブ10との間の距離は約2mmとした。これにより、定着スリーブ10にサーモスイッチ15の接触による傷が付くことがなく、耐久による定着画像の劣化を防止することができる。
本例によれば、装置故障による定着装置暴走時に、定着ニップNに紙が挟まった状態で定着器が停止し、励磁コイル14に給電が続けられ、定着スリーブ10が発熱し続けた場合でも、紙が挟まっている定着ニップ部Nでは発熱していないために、紙が直接加熱されることがない。本例ではトナーtに低軟化物質を含有させたトナーを使用したため、サーモスイッチ15が220℃を感知して、サーモスイッチ15が切れた時点で、リレースイッチ19により励磁コイル14への給電が遮断される。また、発熱量が多い発熱域Hには、サーモスイッチ15が配設してあるため、温度検知素子としてサーモスイッチ15のほかに温度ヒューズを用いることもできる。オフセット防止のためのオイル塗布機構を設けていないものの、低軟化物質を含有させていないトナーを使用した場合にはオイル塗布機構を設けてもよい。また、低軟化物質を含有させたトナーを使用した場合にもオイル塗布や冷却分離を行ってもよい。
・励磁コイル14
励磁コイル14はコイル(線輪)を構成させる導線(電線)として、一本ずつがそれぞれ絶縁被覆された銅製の細線を複数本束ねたもの(束線)を用い、これを複数回巻いて励磁コイル14を形成している。本例では10ターン巻いて励磁コイル14を形成している。
絶縁被覆は定着スリーブ10の発熱による熱伝導を考慮して耐熱性を有する被覆を用いるのがよい。たとえば、アミドイミドやポリイミドなどの被覆を用いるとよい。
励磁コイル14は外部から圧力を加えて密集度を向上させてもよい。励磁コイル14の形状は、図1のように発熱層の曲面に沿うようにしている。本例では定着ベルトの発熱層と励磁コイル14との間の距離は約2mm程度になるように設定する。
・安全回路
定着器の安全装置の一例として、サーミスタにより温度を検出し、AC給電部に設けたリレーを用いて回路を停止する安全回路の説明を行う。
定着器の温度制御は定着スリーブに摺動配置されたサーミスタにより定着スリーブの温度を検出し、CPUにより温度制御を行っている。定着器の温度はソフトウェアにより検知を行っており、動作時において想定される温度よりも明らかに高温となった場合には異常高温と判断するようソフトウェアを構成し、定着器の安全を確保している。しかしながら、万一のソフトウェア暴走時にも定着器の安全を確保するために、ハードウェアによる保護回路を設け、さらにサーモスイッチや温度ヒューズといった、温度保護素子を設けて3重の保護回路としている。
・サーミスタ方式の安全回路
定着スリーブの温度を測定するために配置したサーミスタは、検出抵抗と直列接続して基準電源に接続されている。サーミスタは温度によって抵抗値が変化するため、検出抵抗と基準電圧によって抵抗値変化を電圧変化に変換している。サーミスタの検出電圧をコンパレータに入力し、予め定められた電圧値より低い電圧と成った場合に、リレー駆動回路を遮断することで定着器への電力供給を停止する構成としている。
・下記、特許文献2には、回転体と、この回転体内部に設けられた励磁コイルと、回転体とニップを形成する加圧部材と、を有し、回転体に発生する、うず電流により発熱する像加熱装置において、上記回転体は低熱伝導性基材と、この低熱伝導性基材よりも外側に設けられた100℃〜250℃のキュリー温度を有する磁性体からなる導電層と、を有することを特徴とする像加熱装置が開示されている。
特開平8−220912号公報 特開平7−114276号公報
しかしながら従来の安全回路方式では、端部昇温防止のために端部サーミスタが必要であり、かつ安全回路として使用していた。電磁誘導加熱方式の定着方式では、定着スリーブに電磁誘導発熱性部材を用いる場合に定着スリーブそのものが発熱するため、定着スリーブにサーミスタを当接、摺動させる必要があり、サーミスタの影響が画像に現れない位置に配置するか、もしくは画像に影響しない当接方式を用いる必要があり、構成が複雑、コスト高になる場合があった。
本発明は上述の問題点に着目してなされたものであって、定着スリーブに定着温度よりも高い温度のキュリー点を有する磁性材を用い、励磁コイルの電圧または電流を検出する手段を設け、検出した電圧または電流の波形から、予め設定された温度よりも高温になった事を検出し、定着器への電力供給を停止するよう安全回路を構成し、温度制御素子としてのサーミスタ以外のサーミスタを省略した構成を備えた定着装置及び画像形成装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は定着装置を下記(1)の構成とする。
(1)磁場発生手段と、前記磁場発生手段の磁界の作用で電磁誘導発熱する電磁誘導発熱性部材と、前記電磁誘導発熱性部材と相互圧接して被加熱部材のニップ部を形成する加圧部材を有し、前記電磁誘導発熱性部材に前記磁場発生手段の磁界を作用させ、電磁誘導発熱性部材の発熱で前記被加熱部材を、所定の定着温度に加熱する定着装置であり、前記磁場発生手段は、励磁コイル及びコイルにて発生する磁界を前記電磁誘導発熱性部材に導く磁路より成り、商用交流電源から入力された電源電圧を整流する整流手段と、前記励磁コイルへの電流を導通、遮断するスイッチング手段と、前記励磁コイルと共振すべく配置した共振コンデンサより成るインバータ装置を有し、前記定着温度以上、サーモスイッチ動作温度以下の温度にキュリー点を持つ前記電磁誘導発熱性部材を有する定着装置において、励磁コイル及び共振コンデンサから成る電圧共振回路に流れる共振電流を検出する共振電流検出手段と、共振電流が前記整流手段に電力を回生する方向に流れる時間を検出する回生時間検出手段を有し、回生時間が所定の値以下になった際に、前記インバータ装置から励磁コイルへの給電を停止する手段、又は前記商用交流電源から前記インバータ装置への給電を停止する手段を有する定着装置。
本発明によれば、以下の効果が得られる。
・温度制御素子としてのサーミスタ以外のサーミスタ素子が不要となるため、低コストの定着装置を提供する事が可能となる
・高温となる部分に接触サーミスタを用いないため、検知回路の長寿命化が可能となる
・直接温度を検出可能であるため、従来よりもさらに短時間で温度上昇を検出する事が可能となる
以下に、本発明を実施するための最良の形態を、実施例に基づいて説明する。
図5に第1の実施例を最も良く表す図を示す。図5において、100はサーモスイッチ、101はリレー、102はブリッジダイオード、103はフィルタ回路、104は励磁コイル、105はサーミスタ、106は制御演算を行うCPUを含む制御回路、107はスイッチング素子、108は共振コンデンサ、109は逆導通ダイオード、110はカレントトランス、111は電流検出回路からの信号の平均値またはピーク値を検出するフィルタ回路、112は電流検出回路、113はフィルタ回路、114は時間計測回路、115は安全回路、116はON幅決定回路、117はスイッチング制御回路である。
本体の電源が投入され、不図示である画像形成装置のDC電源回路が動作して24V DC電圧118が供給されると、サーモSW100接点を通してリレー101に電流が供給される。安全回路115は動作していないため、リレー101の安全回路115側に接続されている端子はGNDの電位とほぼ同電位になり、リレー101のリレーコイルに電流が供給される。その結果リレー101のリレー接点がONになり、AC電源ラインからAC電圧が回路に供給され、ブリッジダイオード102により全波整流されて脈流化DC電圧となり、フィルタ回路103により波形整形されている。
画像形成装置が定着動作を開始すると、スイッチング制御回路117によりスイッチング素子107の制御が開始される。スイッチング素子107がONになると、フィルタ回路103、励磁コイル104、スイッチング素子107、カレントトランス110より成る回路に電流が供給され、励磁コイル104に流れる電流は時間の経過に伴って一様に上昇する。制御回路106がスイッチング制御回路117のON時間決定回路(ON幅決定回路)116にON時間に相当する電圧を指示すると、スイッチング制御回路117は指示されたON時間が経過した後にスイッチング素子107をOFFにする。励磁コイル104に流れた電流は、カレントトランス110により電圧に変換されて、フィルタ回路111による波形整形を受けて制御回路106へフィードバックされており、励磁コイル104に流れた電流値と、サーミスタ105からの信号電圧をCPUが演算し、スイッチング素子107のON時間を制御する動作を行っている。また、一方でスイッチング素子107に流れる電流が大きすぎると、スイッチング素子107を破損させてしまう場合があるため、電流検出回路112の信号は過電流保護回路にも接続してスイッチング素子107に過大電流が流れないように構成している。スイッチング素子107がOFFになると、フィルタ回路103、励磁コイル104、共振コンデンサ108より成る共振回路による共振動作が開始される。その後にOFF幅決定回路により、予め定められた時間のOFF幅が出力される。出力フリップフロップは、スイッチング素子107のONとOFFが交互に発生するように構成されている。スイッチング素子107をON,OFF動作させる事により励磁コイル104に高周波電流が供給され、励磁コイル104より発生する高周波電磁界により定着スリーブ10が発熱する。
・キュリー点検知方式の安全回路
通常のプリント動作時は、定着スリーブの温度はプリント温調時の目標温度に制御されている。このような場合には定着スリーブは磁性を保っており、励磁コイルから見た負荷インダクタンスは20μHから50μHといった値を示している。
ソフトウェア暴走やサーミスタの不具合により温度が上昇し、定着スリーブの温度がキュリー点に近づくと、定着スリーブの磁性(透磁率)が低下する。その結果コイル両端から見たインダクタンスが小さくなり、コイルに流れていたスイッチング電流波形は図6のように変化する。
図6は第1の実施例の共振コイル電流波形変化を示した図である。縦軸は電流値、横軸は時間軸である。6−aは通紙時の共振コイル電流波形を示し、6−bは所定の温度以上に達した時の共振コイル電流波形を示している。所定の温度以上に達した際に、前記整流手段に電力を回生する方向に流れる共振電流の時間周期が短くなる。キュリー点付近では、共振電流の周期は温度により決まるため、共振電流波形から温度を推定する事が可能となる。
電流検出による安全回路の一例を図7に示す。回路の動きを以下で説明する。カレントトランス110により検出された電流は、電流検出回路112内に配置されている検出抵抗により電圧変換される。フィルタ回路113により、ノイズ成分を取り除いた後、整流ダイオード201によって整流する事により、負方向電圧分を検出(検波)する。この電流は、励磁コイル104と共振コンデンサ108からなる共振回路から整流回路への回生期間の電流である。図8にその動作を示す。
8−aはスイッチング素子107のゲート電圧であり、電圧が高いとスイッチング素子107はON、0VでOFFとなる。電流検出回路112にて検出された電圧を8−bに示す。V1のコイル電流と逆の極性で表されるような電圧波形となる。整流ダイオード201により整流された後の電圧が8−cに示すV2である。V2の電圧を予め定められた基準電圧202で設定される閾値電圧Vsと比較する事により、負方向電圧の時間幅に応じたパルス電圧波形V3を得ることが出来る。このパルス電圧の時間を計測すれば良い。ここではPWM回路を用いた例を示す。コンデンサ206に対し、定電流源205からの電流を充電し、V3が0Vの時に充電、V3がハイレベルを出力している時に放電を行うようにすると、コンデンサ206の端子間電圧V4は8−eのようになる。この電圧V4をダイオード207とコンデンサ208より成るピークホールド回路によりピーク検出すると、V5のようなDC電圧を得る事が出来る。定着スリーブ10の温度がキュリー点に近づくと、定着スリーブ10の透磁率μが低下するため、励磁コイル104のインダクタンスが低下して8−bに示したV1の波形は、図6に示す電流波形と同様に周期が短く変化する。これによりV5の電圧が低下してくる。V5の電圧は、所定の温度に相当する第二の基準電圧Vs2と比較され、V5の電圧が所定の温度に相当する電圧になった際に、AC給電部に設けたリレー101を駆動するリレー駆動回路212を停止する事により、安全動作を行っている。
本実施例は、電圧共振回路を用いて説明をしたものの、上記のほかに電流共振回路を採用しても良い。
図9に第2の実施例を最も良く表す電圧検出による安全回路の一例を示す。120は電圧検出回路である。ここでは重複する説明は省き、本実施例のみの部分を説明する。
・キュリー点検知方式の安全回路
ソフトウェア暴走やハードウェアの不具合により温度が上昇し、定着スリーブ10の温度がキュリー点に近づくと、励磁コイル104のインダクタンスが小さくなる。その結果、励磁コイル104両端の共振電圧波形が変化する。
図10は第2の実施例の励磁コイル104両端の共振電圧波形を示した図である。縦軸は電圧値、横軸は時間軸である。10−aは通紙時の共振コイル電圧波形を示し、10−bは所定の温度以上に達した時の共振コイル両端の電圧波形を示している。所定の温度以上に達した際に、励磁コイル104両端の共振電圧の時間周期が短くなる。共振電圧の周期は温度により決まるため、共振電圧波形から温度を推定する事が可能となる。
電圧検出による安全回路の一例を図11に示す。回路の動きを以下で説明する。励磁コイル104両端の電圧をトランス122で検出し、これ以降の回路構成は実施例1と同様の回路にて構成される。従って、実施例1と同様にして共振電圧の時間幅に応じたパルスを作成することが出来る。このパルス幅を計測し、所定の温度以上に相当するパルス幅となった際に、AC給電部に設けたリレーを駆動するリレー駆動回路を停止する事により、安全動作を行っている。
本例は、電圧共振回路を用いて説明をしたものの、上記のほかに電流共振回路を採用しても良い。
図12に第3の実施例を最も良く表す図を示す。ここでは重複する説明は省き、本実施例のみの部分を説明する。
図12及び図13において、110はカレントトランス、300は電流検出回路、301はフィルタ回路、302は整流回路、303はピークホールド回路、304は整流回路、305はピークホールド回路、306はコンパレータ、307はリレー駆動回路、101はリレーである。
定着スリーブ10の温度上昇に伴って定着スリーブ10の透磁率が低下する。この結果、定着スリーブ10の温度がキュリー点に近づく事により、励磁コイル104から見た定着スリーブ10を含む回路の等価インダクタンスが低下する。この結果、図13の13−aと13−bに示すように、正方向電流に対して負方向電流が大きくなる変化が現れる。この変化を検知し、リレーを遮断する。
電流検出による安全回路の一例を図14に示す。回路の動きを以下で説明する。以降、AC全波整流回路から共振回路へ流れる電流は正方向電流と表記する。また、回生方向の電流は負方向電流と表記する。電流検出回路300により共振回路に流れる電流を検出し電圧値に変換した後、フィルタ回路301によりノイズを除去する。その後、整流回路302にて負方向電流を検出し、ピークホールド回路303にてピークを検出する。一方で整流回路304にて共振回路に流れる電流を整流し、正方向電流に相当する電圧を得て、ピークホールド回路305にて正方向電流のピーク値を検出する。前記のように正方向電流のピーク値と負方向電流のピーク値をそれぞれ検出し、正方向電流の値を抵抗で分圧した電圧値をコンパレータ306の基準電圧として使用し、前記基準電圧値と負方向電流ピーク値を比較する。定着スリーブ10の温度が上昇しキュリー点に近づいて、前記基準電圧値と負方向電流ピーク値の比較値が所定値を超えたら、定着スリーブ10の温度がキュリー点に近づいたと判断して、リレー駆動回路307を動作させ、リレー101を停止するよう構成する。
本実施例は、電圧共振回路を用いて説明をしたものの、上記のほかに電流共振回路を採用しても良い。
電磁誘導加熱方式の画像形成装置の概略構成図 磁場発生手段と励磁回路の関係を示した図 磁場発生手段と発熱量Qの関係を示した図 安全回路構成を示した図 第1の実施例を最も良く表した図 第1の実施例の共振コイル電流波形変化を示した図 第1の実施例の安全回路の詳細図 第1の実施例の安全回路の検出波形を表した図 第2の実施例を最も良く表した図 第2の実施例の共振コイル電圧波形変化を示した図 第2の実施例の安全回路の詳細図 第3の実施例を最も良く表した図 第3の実施例の共振コイル電流波形変化を示した図 第3の実施例の安全回路 詳細図
符号の説明
1 定着装置
10 定着スリーブ
11 電磁誘導発熱層
12 ホルダ
13 磁性コア
14 励磁コイル
15 サーモスイッチ
16 温度センサ
17 加圧ローラ
18 励磁回路
19 リレースイッチ
100 サーモスイッチ
101 リレー
102 ブリッジダイオード
103 フィルタ回路
104 励磁コイル
105 サーミスタ
106 CPU
107 スイッチング素子
108 共振コンデンサ
109 逆導通ダイオード
110 カレントトランス
111 フィルタ回路
112 電流検出回路
113 フィルタ回路
114 時間計測回路
115 安全回路
116 ON幅決定回路
117 スイッチング制御回路
118 24V DC電圧
120 電圧検出回路
121 抵抗
122 トランス
130 整流回路
131 コンパレータ
201 整流ダイオード
202 基準電圧
203 コンパレータ
204 トランジスタ
205 定電流源
206 コンデンサ
207 ダイオード
208 コンデンサ
209 基準電圧
210 コンパレータ
211 抵抗
212 リレー駆動回路
300 電流検出回路
301 フィルタ回路
302 整流回路
303 ピークホールド回路
304 整流回路
305 ピークホールド回路
306 コンパレータ
307 リレー駆動回路

Claims (4)

  1. 磁場発生手段と、
    前記磁場発生手段の磁界の作用で電磁誘導発熱する電磁誘導発熱性部材と、
    前記電磁誘導発熱性部材と相互圧接して被加熱部材のニップ部を形成する加圧部材を有し、
    前記電磁誘導発熱性部材に前記磁場発生手段の磁界を作用させ、電磁誘導発熱性部材の発熱で前記被加熱部材を、所定の定着温度に加熱する定着装置であり、
    前記磁場発生手段は、励磁コイル及びコイルにて発生する磁界を前記電磁誘導発熱性部材に導く磁路より成り、
    商用交流電源から入力された電源電圧を整流する整流手段と、
    前記励磁コイルへの電流を導通、遮断するスイッチング手段と、
    前記励磁コイルと共振すべく配置した共振コンデンサより成るインバータ装置を有し、
    前記定着温度以上、サーモスイッチ動作温度以下の温度にキュリー点を持つ前記電磁誘導発熱性部材を有する定着装置において、
    励磁コイル及び共振コンデンサから成る電圧共振回路に流れる共振電流を検出する共振電流検出手段と、
    共振電流が前記整流手段に電力を回生する方向に流れる時間を検出する回生時間検出手段を有し、
    回生時間が所定の値以下になった際に、
    前記インバータ装置から励磁コイルへの給電を停止する手段、又は前記商用交流電源から前記インバータ装置への給電を停止する手段を有することを特徴とする定着装置。
  2. 磁場発生手段と、
    前記磁場発生手段の磁界の作用で電磁誘導発熱する電磁誘導発熱性部材と、
    前記電磁誘導発熱性部材と相互圧接して被加熱部材のニップ部を形成する加圧部材を有し、
    前記電磁誘導発熱性部材に前記磁場発生手段の磁界を作用させ、電磁誘導発熱性部材の発熱で前記被加熱部材を、所定の定着温度に加熱する定着装置であり、
    前記磁場発生手段は、励磁コイル及びコイルにて発生する磁界を前記電磁誘導発熱性部材に導く磁路より成り、商用交流電源から入力された電源電圧を整流する整流手段と、
    前記励磁コイルへの電流を導通、遮断するスイッチング手段と、
    前記励磁コイルと共振すべく配置した共振コンデンサより成るインバータ装置を有し、
    前記定着温度以上、サーモスイッチ動作温度以下の温度にキュリー点を持つ前記電磁誘導発熱性部材を有する定着装置において、
    前記電圧共振回路の励磁コイルの両端にかかる電圧を検出する電圧検出手段と、
    励磁コイルに流れる電流をOFFにした時の励磁コイルの両端にかかる電圧の周期を検出する電圧周期検出手段を有し、
    励磁コイルの両端にかかる電圧の周期が、所定の値以下になった際に、
    前記インバータ装置から励磁コイルへの給電を停止する手段、又は前記商用交流電源から前記インバータ装置への給電を停止する手段を有することを特徴とする定着装置。
  3. 磁場発生手段と、
    前記磁場発生手段の磁界の作用で電磁誘導発熱する電磁誘導発熱性部材と、
    前記電磁誘導発熱性部材と相互圧接して被加熱部材のニップ部を形成する加圧部材を有し、
    前記電磁誘導発熱性部材に前記磁場発生手段の磁界を作用させ、電磁誘導発熱性部材の発熱で前記被加熱部材を、所定の定着温度に加熱する定着装置であり、
    前記磁場発生手段は、励磁コイル及びコイルにて発生する磁界を前記電磁誘導発熱性部材に導く磁路より成り、
    商用交流電源から入力された電源電圧を整流する整流手段と、
    前記励磁コイルへの電流を導通、遮断するスイッチング手段と、
    前記励磁コイルと共振すべく配置した共振コンデンサより成るインバータ装置を有し、
    前記定着温度以上、サーモスイッチ動作温度以下の温度にキュリー点を持つ前記電磁誘導発熱性部材を有する定着装置において、
    励磁コイル及び共振コンデンサから成る前記電圧共振回路に流れる共振電流を検出する手段と、
    共振電流が前記整流手段に電力を回生する方向に流れる期間の最大値を検出する回生電流最大値検出手段を有し、
    回生電流が、所定の電流値以上になった際に、前記インバータ装置から励磁コイルへの給電を停止する手段、又は前記商用交流電源から前記インバータ装置への給電を停止する手段を有することを特徴とする定着装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の定着装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。
JP2004333180A 2004-11-17 2004-11-17 定着装置及び画像形成装置 Withdrawn JP2006145673A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004333180A JP2006145673A (ja) 2004-11-17 2004-11-17 定着装置及び画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004333180A JP2006145673A (ja) 2004-11-17 2004-11-17 定着装置及び画像形成装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006145673A true JP2006145673A (ja) 2006-06-08

Family

ID=36625482

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004333180A Withdrawn JP2006145673A (ja) 2004-11-17 2004-11-17 定着装置及び画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006145673A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008015431A (ja) * 2006-07-10 2008-01-24 Canon Inc 定着装置
JP2011090087A (ja) * 2009-10-21 2011-05-06 Canon Inc 像加熱装置
JP2012128105A (ja) * 2010-12-14 2012-07-05 Canon Inc 画像形成装置
JP2014013352A (ja) * 2012-07-05 2014-01-23 Konica Minolta Inc 定着装置および画像形成装置
JP2016110058A (ja) * 2014-11-27 2016-06-20 株式会社東芝 定着装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008015431A (ja) * 2006-07-10 2008-01-24 Canon Inc 定着装置
JP2011090087A (ja) * 2009-10-21 2011-05-06 Canon Inc 像加熱装置
JP2012128105A (ja) * 2010-12-14 2012-07-05 Canon Inc 画像形成装置
JP2014013352A (ja) * 2012-07-05 2014-01-23 Konica Minolta Inc 定着装置および画像形成装置
JP2016110058A (ja) * 2014-11-27 2016-06-20 株式会社東芝 定着装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7065315B2 (en) Fixing apparatus
JP4136210B2 (ja) 加熱装置及び画像形成装置
US20090238593A1 (en) Heating apparatus and induction heating control method
US20060159476A1 (en) Rotation control and heating control for a fixing rotatable member in rotational induction-heating type apparatus
US6346800B1 (en) Power supply device and fixing device operating with the power supply device
US6373232B1 (en) Power supply device for image forming apparatus, and image forming apparatus using the same
JP2006337740A (ja) 誘導加熱定着装置及びそれを用いた画像形成装置
JP2006259722A (ja) 画像形成装置の定着装置
JP5110907B2 (ja) 画像形成装置
JP2006145673A (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP2004325678A (ja) 画像形成装置
JP2007212868A (ja) 画像形成装置
JP4312581B2 (ja) 定着制御装置及び画像形成装置
JP4018421B2 (ja) 画像形成装置
JP3324351B2 (ja) 誘導加熱定着装置
JP4873702B2 (ja) 定着装置
JP4845919B2 (ja) 画像形成装置
JP2001331060A (ja) 定着装置及び定着方法
JP2002169393A (ja) 加熱装置及びこの加熱装置を備える画像形成装置
JP6579812B2 (ja) 定着装置
JP2006145672A (ja) 画像形成装置およびその制御方法
JP4355392B2 (ja) 定着装置
JP2004061650A (ja) 誘導加熱定着装置
JP2005148649A (ja) 誘導加熱を用いた定着装置
JPH08234621A (ja) 電磁誘導を利用した像加熱装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20080205