JPH1031389A - 誘導加熱定着装置 - Google Patents

誘導加熱定着装置

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JPH1031389A
JPH1031389A JP18585296A JP18585296A JPH1031389A JP H1031389 A JPH1031389 A JP H1031389A JP 18585296 A JP18585296 A JP 18585296A JP 18585296 A JP18585296 A JP 18585296A JP H1031389 A JPH1031389 A JP H1031389A
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JP
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coil
temperature
coils
fixing roller
current
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Takahiro Tsujimoto
隆浩 辻本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 昇温初期においてコイルに流れる電流を抑制
し、かつ、昇温速度が極力遅くならないようにした誘導
加熱定着装置を提供する。 【解決手段】 導電性部材で形成され、円筒形状の定着
ローラ1と、該定着ローラ1内部を通り、閉磁路を形成
するためのコア5と、該コア5に巻装され、直列に接続
されている第1および第2コイル3、4と、該第1およ
び第2コイル3、4に交流を流すための電源回路10
と、前記定着ローラの昇温開始から予め決められた一定
時間の間、前記第1および第2コイル3、4の両方に前
記電源回路10からの交流を供給し、該一定時間経過後
からは前記第1コイル3にのみ交流を供給するように回
路を切り換える制御装置13と、を有することを特徴と
する誘導加熱定着装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば電子写真式
の複写機、プリンタおよびファクシミリなどに用いられ
る定着装置に関し、さらに詳しくは、誘導加熱を利用し
てトナー像を記録媒体に定着する定着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真式の複写機、プリンタおよびフ
ァクシミリなどには、記録媒体である記録紙ないし転写
材などのシート上に転写されたトナー像をシートに定着
させる定着装置が設けられている。
【0003】この定着装置は、例えば、シート上のトナ
ーを熱溶融させる定着ローラと、当該定着ローラに圧接
してシートを挟持する加圧ローラとを有している。定着
ローラは円筒状に形成され、円筒内部にこの定着ローラ
を加熱するための発熱体が設けられていて、トナーの溶
融定着に必要な温度となるように定着ローラを加熱して
いる。
【0004】これまで発熱体としては、例えば、ハロゲ
ンランプなどを定着ローラの中心軸に配設して、ハロゲ
ンランプの輻射熱により定着ローラを加熱するものが主
流であった。このハロゲンランプを用いたものは、コス
ト的に低価格ではあるが輻射熱による加熱であるため、
熱効率が低くエネルギーロスが大きいという欠点があ
る。
【0005】このようなハロゲンランプによる加熱の欠
点を解決し、近年の省エネルギの要請や、より速いプリ
ント動作の要請などから誘導加熱を用いた定着装置が提
案されている。
【0006】例えば特公平4−73155公報には、閉
磁路を形成するためのコア(鉄心)にコイルを巻装し、
このコイルが巻装されたコアを取り巻くように導電性の
定着ローラを設け、該コイルに交流を流すことにより定
着ローラに誘導電流を生じさせて発熱させる定着装置が
開示されている。
【0007】このような誘導加熱を用いた定着装置、特
に上記公報の如く閉磁路を形成するコアを持つものは磁
束の漏れがほとんどないため、効率よく定着ローラに2
次電流を生じさせることができるので、省エネルギー効
果が高く、また、ハロゲンランプと比較して、より少な
い電力で、昇温が可能となる。したがって、大型の高速
複写機や高速プリンタなどに適している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このように省エネルギ
ー効果の高い誘導加熱定着装置であるが、その特性とし
て昇温開始時、すなわち定着ローラが未だ暖まっていな
い状態(室温の状態)からコイルに交流を流し始めたと
きに多くの電流が流れるという特性があり、これは導電
性材料特有の現象で、物質の導電性が温度依存性をもっ
ているために、温度上昇によって抵抗が上昇するためで
ある。
【0009】したがって、誘導加熱では定着ローラが定
着適性温度となった後にコイルを流れる電流値が低くて
も、温度の低い昇温初期において多くの電流が流れるこ
とがあり、これを防止するために、昇温開始時において
多くの電流が流れないように、例えばコイルの巻数を多
くしてコイルインピーダンスを高くして電流を制限する
などの工夫が施されている。しかし、コイルの巻数を多
くすると、コイルインピーダンス、すなわちコイルの抵
抗成分により流れる電流が少なくなるわけであり、結
局、定着ローラの昇温速度が遅くなってしまう。
【0010】なお、日本における電流値の制限としては
一般のコンセントを複写機などの電源として用いた場合
には15Aである。したがって、昇温初期の定着ローラ
が暖まっていない状態においても、この15Aを越える
ことは許されない。また、省エネルギーの要請として、
近年ではエネルギー総量の他、ピークエネルギー(一時
的な消費電力の増加)の削減も要請されており、その様
な点からも昇温初期における電流値のピークを低く抑え
る必要がある。
【0011】そこで本発明の目的は、昇温初期において
流れる電流を抑制し、かつ誘導加熱定着装置の昇温速度
が極力遅くならないようにした誘導加熱定着装置を提供
することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の請求項1記載の本発明は、記録媒体上に形成されたト
ナー像を前記記録媒体へ定着する定着装置であって、導
電性部材で形成され、円筒形状の定着ローラと、該定着
ローラ内部を通り、閉磁路を形成するためのコアと、該
コアに巻装され、直列に接続されている第1および第2
コイルと、該第1および第2コイルに交流を流すための
電源回路と、前記定着ローラの昇温開始から予め決めら
れた一定時間の間、前記第1および第2コイルの両方に
前記電源回路からの交流を供給し、該一定時間経過後か
らは前記第1コイルにのみ交流を供給するように回路を
切り換える切り換え手段と、を有することを特徴とする
誘導加熱定着装置である。
【0013】また上記目的を達成するための請求項1記
載の本発明は、記録媒体上に形成されたトナー像を前記
記録媒体へ定着する定着装置であって、導電性部材で形
成され、円筒形状の定着ローラと、該定着ローラ内部を
通り、閉磁路を形成するためのコアと、該コアに巻装さ
れ、直列に接続されている第1および第2コイルと、該
第1および第2コイルに交流を流すための電源回路と、
前記定着ローラの温度を検知するための温度検知手段
と、前記定着ローラの昇温開始から前記温度検知手段が
予め定めた温度を検知するまでの間、前記第1および第
2コイルの両方に前記電源回路からの交流を供給し、該
一定温度検知後からは前記第1コイルにのみ交流を供給
するように回路を切り換える切り換え手段と、を有する
ことを特徴とする誘導加熱定着装置である。
【0014】
【発明の実施の形態】上述のように構成された本発明の
実施の形態を添付した図面を用いて説明する。以下、ま
ず本発明を適用した誘導加熱定着装置の構成について説
明し、次いで、この誘導加熱定着装置の昇温動作につい
て説明する。
【0015】図1は、本発明を適用した誘導加熱定着装
置(以下、単に定着装置と称する)の概略構成を示す断
面図であり、図2は、この定着装置の定着ローラ部分の
構成を示す図面である。
【0016】この定着装置は、矢印a方向に回転駆動可
能に設けられた定着ローラ1と、該定着ローラ1に圧接
して設けられ定着ローラ1の回転に伴って従動回転する
加圧ローラ2とを有する。定着ローラ1は、導電体の円
筒形中空パイプであり、例えば炭素鋼管、ステンレス合
金管あるいはアルミニウム管などの導電性部材から形成
され、その外周面にフッ素樹脂をコーティングして、表
面に耐熱離型性層が形成されている。一方、加圧ローラ
2は、軸芯の周囲に表面離型性耐熱ゴム層例えばシリコ
ンゴムがコーティングされたものである。
【0017】定着ローラ1には、その内部を、第1コイ
ル(誘導コイル)3が巻装され、閉磁路が形成されるコ
ア5の一部が貫通している。そして、コア5には、さら
に図示する様に第2コイル(電流抑制コイル)4が巻装
されていて、これら第1コイル3と第2コイル4とが後
述するようにスイッチング動作により直列に接続される
ようになっている。
【0018】コア5は、通常のトランスなどに用いられ
ているいわゆる鉄心であり、例えば珪素鋼板積層鉄心の
ように高透磁率のものが好ましい。もちろん積層鉄心に
かかわらず柱状鉄心でもよい。
【0019】第1および第2コイル3、4は、表面に融
着層と絶縁層を持つ通常の単一導線をコア1に巻装した
ものである。
【0020】電気回路の構成は、図3に示すように、交
流電源10からの交流を第1コイル3のみに流すように
回路を切り換える第1ソリッドステートリレー(SS
R)11、第1および第2コイル3、4を直列に接続さ
れた状態として交流を流すように回路を切り換える第2
SSR12、および第1、第2SSR11,12に切り
換え指示を出す制御装置13よりなる。
【0021】第1および第2SSR11、12は、第1
および第2コイル3、4に印加する交流の流れを切り換
えるためのものであるが、ここでSSRを用いているの
は、制御系と交流をコイルに印加するための電源系とを
電気的に分離した上で、制御信号のみを伝えるためであ
る。したがって、SSRの他にフォトカプラなどでもよ
い。
【0022】制御装置13は、後述する昇温動作のため
に第1および第2SSR11、12にスイッチングのた
めの指示を行うもので、例えば予め動作制御のためのプ
ログラムによって動作する、CPUを中心とするマイク
ロコンピュータである。
【0023】この定着装置の定着動作は、まず、後述す
るように誘導加熱によって定着ローラ1の温度が定着に
適した温度(例えば、150〜200℃)になるまで加
熱される。この状態で定着ローラ1と加圧ローラ2は摺
接しながら互いに逆方向へ回転し、トナーが付着したシ
ートを挟持する。定着ローラ1と加圧ローラ2との摺接
部(ニップ部という)において、シート上のトナーは定
着ローラ1の熱により溶融し、両ローラから作用する圧
力によりシートに定着される。トナーが定着した後、定
着ローラ1および加圧ローラ2の回転に伴い、シート
は、図示しない排紙ローラによって搬送され、複写機や
プリンタなどの排紙トレイ(不図示)上に排出される。
【0024】以上のように構成された定着装置の昇温動
作について説明する(回路構成について図3参照)。ま
ず、誘導加熱の基本的動作について説明する。誘導加熱
定着装置の基本構造はトランスと同様の構成である。す
なわち、上記第1および第2コイル3、4が1次側コイ
ル(N巻き)に、定着ローラ1が2次側コイル(1巻
き)にそれぞれ相当する。そして、1次側コイル(後述
のように第1および第2コイルの両方、または第1コイ
ルのみ)に50〜60Hz程度の交流電圧V1を印加す
ると、1次側コイルに電流I1が流れる。これによりコ
ア5に磁束が生じて、その磁束によって2次側コイルで
ある定着ローラ1に誘導起電力V2が生じて電流I2が
流れる。磁束はコア5によって閉磁路が形成されている
ため漏れ出ることがなく、1次側エネルギーV1I1に
対して2次側のエネルギーはV2I2となる。
【0025】この誘導加熱が行われる系において発熱す
る部分は、一つ目は、1次側コイル(銅線内)の銅損に
よるコイルの発熱、すなわち第1および第2コイル3、
4の発熱または第1コイル3のみの発熱、二つ目に2次
側コイル(銅線内)の銅損によるコイルの発熱、すなわ
ち定着ローラ1の発熱、三つ目にコア内部に生じるジュ
ール熱損とヒステリシス損によるコア5の発熱である。
【0026】定着装置としては、一つ目と三つ目の発熱
はエネルギーロスとなるためこれらを極力抑え、二つ目
の定着ローラ1による発熱を利用して定着ローラ1を昇
温させるものである。
【0027】次に上記定着装置の昇温動作について説明
する。上記装置の昇温動作は、図4の実線に示すよう
に、昇温初期段階、つまり常温から温度を上昇させるた
めにコイルへの通電を開始してから、ある一定温度まで
(図中t2まで)は、第1SSR11をOFF、第2S
SR12をONとして第1および第2コイル3、4の両
方に交流を通電する。したがって、第1コイル3と第2
コイル4の両方に通電されるため、両方の抵抗成分(イ
ンピーダンス)が合わされることとなり、コイルに流れ
る電流値が低下する。そして一定の時間経過後(図中t
2からt3まで)、第1SSR11をON、第2SSR
12をOFFにして第1コイル3にのみ通電する。その
後は定着適正温度(ここでは200℃)に達した後(図
中t3以降)、定着適正温度を保つために第1SSR1
1のON、OFFを繰り変えす。なお、t3以降は第2
SSRは常にOFFである。
【0028】これにより昇温初期の定着ローラ1の温度
が低い状態、つまり2次側のインピーダンスが低いとき
に、1次側コイル(第1および第2コイル)に流れる電
流を第1および第2コイル3、4の合成インピーダンス
によって抑制することができる。そして、ある程度定着
ローラ1の温度が上昇することにより、温度上昇に伴う
2次側(定着ローラ)のインピーダンスが高くなると、
初期状態よりも1次側コイルに流れる電流が少なくなる
ので、ここで、第1コイル3にのみ通電し、第2コイル
4に電流を流さないようにしたことで、そのインピーダ
ンス上昇分を相殺して、定着ローラ1の昇温速度が低下
することを防止した。
【0029】このような動作をさせる理由は、既に説明
したように、第1には、定着ローラの温度が低い状態、
つまり2次側の温度が低いときには、そのインピーダン
スが低いため、温度が高いときと比較して多くの電流が
流れる。この時第1コイル3にのみ通電すると、電流の
制限値を越えてしまう。そこで、このような制限を越え
る電流が初期段階において流れないようにする必要から
である。また、第2の理由として、このように初期段階
における電流の制限を1つのコイルにより行うと、始め
から1次側コイルの抵抗値の大きなコイルを使用しなけ
ればならず、その場合、ある程度昇温して電流が少なく
なった状態ではさらに流れる電流が少なくなり昇温速度
が遅くなるので、このような昇温速度の遅れを極力なく
すようにするためである。
【0030】以上の理由による電流値の制限と、それに
伴う第1および第2SSR11、12のスイッチングの
タイミングをより具体的に説明する。例えば日本国内に
おいては通常のコンセントを使用した場合には、使用で
きる電流は15Aと制限されている。そこで、初期段階
で、第1コイル3にのみに通電すると、図4に示した点
線の如く、ある一定時間t1までは15Aを越えてしま
うこととなる。そこで、この段階では第1および第2コ
イル3、4の両方に通電して図4の実線の如く電流値が
15A以下となるようにしている。
【0031】一方、第1コイル3のみに通電しても15
Aを越えないような定着ローラの温度、すなわち時間t
1経過後の定着ローラ1の温度は、図5の点線に示すよ
うに、時間t1が経過したときの温度T1である。しか
し、第1コイル3と第2コイル4の両方に交流を印加し
たときの時間t1経過後の温度は、図5の実線に示すよ
うに、未だT1より低いT2にしか達していない。した
がって、このときに第1および第2SSR11、12を
切り換えて、第1コイル3のみの通電にしてしまうと、
定着ローラの温度が制限電流15Aを越えないT1の温
度に達していないために第1コイル3を流れる電流値が
制限電流15Aを越えてしまうことになる。そこで、第
1および第2SSR11、12を切り換えるタイミング
は、第1コイル3と第2コイル4の両方に交流を印加し
たときに温度T1となる時間t2経過後となる。
【0032】ここで、仮に初期段階から定着適正温度に
なるまで、制限電流値15Aを越えないようにした場
合、すなわちt3までの間第1および第2SSR11、
12を切り換えることなく、第1および第2コイル3、
4の両方に通電した場合には、図5の一点鎖線で示すよ
うに、定着適正温度である200℃に達する時間が、本
実施の形態である図5中の実線で示した定着適正温度
(200℃)に達するまでの時間より遅くなる。すなわ
ち、本発明を適用して時間t2からは第1コイル3にの
み交流を流すようにしたことで、定着適正温度に達する
時間が遅延することを防止している。
【0033】第1および第2SSR11、12のスイッ
チングの制御は、例えば予め上記t2の時間、すなわち
定着ローラ1の温度がT1となる時間を実験などによっ
て求めておいて、その時間を制御装置13に予めプログ
ラムしておき、この時間経過によって第1および第2S
SR11、12を切り換えてもよいし、また、定着ロー
ラ1の温度を検知するための温度検知手段、例えば熱電
対温度センサを設け、該温度センサによって検知された
温度がT1になった時点で第1および第2SSR11、
12を切り換えるようにしてもよい。
【0034】なお、第1コイル3と第2コイル4との巻
数については、上記のように昇温の初期段階において、
第1コイル3と第2コイル4を合わせて通電したときに
制限電流値を越えないようにし、かつ、第1コイル3と
第2コイル4を合わせた通電時間(t2までの時間)が
できるだけ短くなるように設定する。これには、定着ロ
ーラの大きさ(長さ、直径、肉厚)や材質、第1および
第2コイルに用いる銅線の太さなどを考慮して決定する
必要があるが、理論的には下記のようにして求められ
る。
【0035】すなわち、誘導加熱定着装置の基本構造は
前述のようにトランスと同様であるから N1/N2=V1/V2 …(1) の関係がある。し
たがって、1次側巻き数N1は、(1)式から、 (N1/N2)2 =(V1/V2)2 N12 =(V1/V2)2 ・N22 ={V12 /(R・I22 R)}・N22 ={V12 /(R・P)}・N22 (ただし、Rは2次側インピーダンス(本実施の形態で
は定着ローラの抵抗値である)、Pは電力) N1=V1N2√{1/(RP)} となる。誘導加
熱定着装置では、2次側は定着ローラであり、その巻き
数N2は1であるから、 ∴ N1=V1√{1/(RP)} …(2) とな
る。本実施の形態では、印加電圧を100V、その力率
cosφ=1とすると、第1コイルにのみ通電した瞬間
の電力Pは、図4から、 100(V)×18(A)×cosφ=1800(W)
となる。同様に第1および第2コイルの両方に通電し
た瞬間の電力Pは、図4から 100(V)×15(A)×cosφ=1500(W)
となる。
【0036】今、本実施の形態では、N1の巻数を50
0ターンとすると、上記(2)式から、第1コイルにの
み通電した場合には、 500=100√{1/(R×1800)} …(3)
となる。同様に、第1および第2コイルの両方に通電
した場合には、 500+x=100√{1/(R×1500)} …
(4) となる(ただし、xは第2コイルのターン
数)。(3)および(4)式から、第2コイルのターン
数xを求めると、 500/(500+x)=√(1500/1800) ∴ x=√(1500/1800)×500−500≒
48ターンとなる。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、請
求項ごとに以下のような効果を奏する。
【0038】請求項1記載の本発明は、閉磁路を形成す
るコアに、直列に接続される2つのコイル(第1および
第2コイル)を巻装し、昇温初期において定着ローラが
未だ暖まっておらず、電流が多く流れる状態のときに
は、第1および第2コイルの両方に通電して電流量を下
げ、ある程度定着ローラが暖まって来た一定時間経過後
からは第1コイルにのみ通電することとしたので、昇温
初期には電流量を抑制して消費電力を少なくし、かつ昇
温速度が極力遅くならないようにすることができる。
【0039】請求項2記載の本発明は、閉磁路を形成す
るコアに、直列に接続される2つのコイル(第1および
第2コイル)を巻装し、昇温初期において定着ローラが
未だ暖まっておらず、電流が多く流れる状態のときに
は、第1および第2コイルの両方に通電して電流量を下
げ、ある程度定着ローラが暖まって来たら、それを検知
して第1コイルにのみ通電することとしたので、昇温初
期には電流量を抑制して消費電力を少なくし、かつ昇温
速度が極力遅くならないようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を適用した誘導加熱定着装置の概略構
成を示す断面図である。
【図2】 上記誘導加熱定着装置の定着ローラ部分の構
成を示す概略図である。
【図3】 上記誘導加熱定着装置の電気回路構成を示す
ブロック図である。
【図4】 コイルに流れる電流の時間による変化を示す
図面である。
【図5】 定着ローラの温度と時間との関係を示す図面
である。
【符号の説明】
1…定着ローラ、 2…加圧ローラ、 3…第1コイル(誘導コイル)、 4…第2コイル(電流抑制コイル)、 5…コア、 10…交流電源、 11…第1SSR、 12…第2SSR、 13…制御装置。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録媒体上に形成されたトナー像を前記
    記録媒体へ定着する定着装置であって、 導電性部材で形成され、円筒形状の定着ローラと、 該定着ローラ内部を通り、閉磁路を形成するためのコア
    と、 該コアに巻装され、直列に接続されている第1および第
    2コイルと、 該第1および第2コイルに交流を流すための電源回路
    と、 前記定着ローラの昇温開始から予め決められた一定時間
    の間、前記第1および第2コイルの両方に前記電源回路
    からの交流を供給し、該一定時間経過後からは前記第1
    コイルにのみ交流を供給するように回路を切り換える切
    り換え手段と、を有することを特徴とする誘導加熱定着
    装置。
  2. 【請求項2】 記録媒体上に形成されたトナー像を前記
    記録媒体へ定着する定着装置であって、 導電性部材で形成され、円筒形状の定着ローラと、 該定着ローラ内部を通り、閉磁路を形成するためのコア
    と、 該コアに巻装され、直列に接続されている第1および第
    2コイルと、 該第1および第2コイルに交流を流すための電源回路
    と、 前記定着ローラの温度を検知するための温度検知手段
    と、 前記定着ローラの昇温開始から前記温度検知手段が予め
    定めた温度を検知するまでの間、前記第1および第2コ
    イルの両方に前記電源回路からの交流を供給し、該一定
    温度検知後からは前記第1コイルにのみ交流を供給する
    ように回路を切り換える切り換え手段と、を有すること
    を特徴とする誘導加熱定着装置。
JP18585296A 1996-07-16 1996-07-16 誘導加熱定着装置 Withdrawn JPH1031389A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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