JP2002334774A - 誘導加熱ローラ装置、定着装置および画像形成装置 - Google Patents

誘導加熱ローラ装置、定着装置および画像形成装置

Info

Publication number
JP2002334774A
JP2002334774A JP2001137813A JP2001137813A JP2002334774A JP 2002334774 A JP2002334774 A JP 2002334774A JP 2001137813 A JP2001137813 A JP 2001137813A JP 2001137813 A JP2001137813 A JP 2001137813A JP 2002334774 A JP2002334774 A JP 2002334774A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heating roller
conductor layer
power supply
induction coil
frequency
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001137813A
Other languages
English (en)
Inventor
Ichiro Yokozeki
一郎 横関
Shiro Ezaki
史郎 江崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Lighting and Technology Corp
Original Assignee
Harison Toshiba Lighting Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Harison Toshiba Lighting Corp filed Critical Harison Toshiba Lighting Corp
Priority to JP2001137813A priority Critical patent/JP2002334774A/ja
Publication of JP2002334774A publication Critical patent/JP2002334774A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Fixing For Electrophotography (AREA)
  • General Induction Heating (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】より一層加熱性能に優れ、製造が容易で、また
はコストが低い誘導加熱ローラ装置、これを備えた定着
装置および画像形成装置を提供する。 【解決手段】100kHz以上の高周波を出力する高周
波電源HFSと、高周波電源HFSの高周波出力により
付勢される誘導コイルICと、表皮深さ以下の厚みを有
する導体層5を備え、導体層5が誘導コイルICに空芯
トランス結合して周回方向に流れる2次電流により発熱
する加熱ローラHRとを具備している。加熱ローラHR
の導体層5は、フィルム状であってもよい。誘導コイル
への給電開始から所定時間の間加熱ローラを通常運転時
の回転数より低い回転数で回転させる制御回路を具備す
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、誘導加熱ローラ装
置、これを備えた定着装置および画像形成装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】トナー画像を熱定着するために、従来か
らハロゲン電球を熱源として用いた加熱ローラが用いら
れているが、効率が悪く、大電力を必要とする不具合が
ある。そこで、誘導加熱方式を導入してこの問題を解決
しようと開発が行われている。
【0003】特開2000−215974号公報には、
被加熱体に近接して配設され、被加熱体であるところの
磁性体製の加熱ローラに誘導電流を生じさせる励磁コイ
ルであって、コイル線材を平面的に巻いたものを被加熱
体の曲面に沿わせて変形してあり、励磁コイルの長手方
向両端部の被加熱体とは反対側に励磁コイルの曲面に沿
うように磁性体コアが配設されている励磁コイルが記載
されている。(従来技術1) また、特開2000−215971号公報には、電磁誘
導発熱性の加熱回転体すなわち加熱ローラと、加熱回転
体の内側に配置された磁束発生手段を有し、磁束発生手
段から発生させた高周波誘導磁束により加熱回転体を電
磁誘導発熱させて被加熱体を加熱する誘導加熱装置であ
って、磁束発生手段は、磁性体からなるコアと、コアに
巻線した電磁変換コイルを有し、磁性体コアは、電磁変
換コイルを巻線したコア部分と、コア部分より加熱回転
体の一部分に磁束を集中させるための、先端部間に磁気
空間ギャップを存して対向させた磁束誘導コア部分を有
する構造が記載されている。(従来技術2) 従来技術1および2は、いずれも渦電流損を利用する加
熱方式(以下、「渦電流損方式」という。)であり、I
Hジャーなどにおいて実用化されているのと同様な動作
原理である。なお、渦電流損方式において用いられてい
る高周波の周波数は、20〜100kHz程度である。
【0004】これに対して、特開昭59−33787号
公報には、導電部材で構成した円筒状ローラ本体すなわ
ち加熱ローラと、ローラ本体内に同心状に配置した円筒
状ボビンと、ボビンの外周に螺旋状に巻装して通電によ
りローラ本体内に誘導電流を誘起させて加熱する誘導コ
イルとを備えた高周波誘導加熱ローラが記載されてい
る。(従来技術3) 従来技術3においては、円筒状ローラ本体が閉回路の2
次コイルとなり、誘導コイルが1次コイルとなって、両
者の間にトランス結合が生じて、円筒状ローラ本体の2
次コイルに2次電圧が誘起される。そして、この2次電
圧に基づいて2次コイルの閉回路内を2次電流が流れる
ことにより、円筒状ローラ本体が発熱する2次側抵抗の
発熱による加熱方式(以下、「トランス方式」という。)
である。トランス方式は、渦電流損方式より磁気的結合
が強いために定常効率が高いとともに、加熱ローラ全体
を加熱できるので、従来技術1および2に比較して定着
装置の構造が簡単になるという利点がある。また、加え
て動作周波数を100kHz以上、好適には1MHz以
上の高周波にすることによって、誘導コイルのQを大き
くして電力伝達効率を高くすることができる。このた
め、加熱の総合効率が高くなり、省電力を図ることがで
きる。また、渦電流損方式に比較して定着装置の構造が
簡単になるという利点もある。さらに、渦電流損方式の
加熱ローラより熱容量をかなり小さくすることができ
る。したがって、トランス方式は、熱定着の高速化に甚
だ好適である。
【0005】本発明者らは、先に誘導コイルに空芯トラ
ンス結合する回転可能に支持される中空構造からなる加
熱ローラの2次側抵抗値を2次リアクタンスにほぼ等し
い閉回路に形成することにより、誘導コイルから加熱ロ
ーラへの電力伝達効率が高くなり、加熱ローラを効率よ
く加熱できる発明をなした。この発明は、特願2001
−016335号として本件出願人により出願されてい
る。この発明により加熱ローラの誘導加熱の省電力を図
るとともに、熱定着を高速化することが容易になった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、より一層加熱
性能に優れ、製造が容易で、コストが低い加熱ローラ装
置に対する市場の要求がある。
【0007】本発明は、本発明者らがなした先願発明の
概念を基調としながら、より一層加熱性能に優れ、製造
が容易で、またはコストが低い誘導加熱ローラ装置、こ
れを備えた定着装置および画像形成装置を提供すること
を目的とする。
【0008】
【課題を達成するための手段】請求項1の発明の誘導加
熱ローラ装置は、100kHz以上の高周波を出力する
高周波電源と;高周波電源の高周波出力により付勢され
る誘導コイルと;表皮深さ以下の厚みを有する導体層を
備え、導体層が誘導コイルに空芯トランス結合して周回
方向に流れる2次電流により発熱する加熱ローラと;を
具備していることを特徴としている。
【0009】本発明および以下の各発明において、特に
指定しない限り用語の定義および技術的意味は次によ
る。
【0010】<高周波電源について>高周波電源は、1
00kHz以上の高周波を出力するように構成されてい
る。導誘コイルのQを大きくして電力伝達効率を高くす
るためには、100kHz以上の高周波にする必要があ
る。電力伝達効率が高くなると、加熱の総合効率が高く
なり、省電力を図ることができる。なお、好適には1〜
4MHzである。
【0011】また、高周波を発生させるには、直流また
は低周波交流を直接または間接的に能動素子を用いて高
周波に変換するのが実際的である。低周波交流から高周
波電力を得るには、いったん低周波交流を整流手段を用
いて直流に変換するのがよい。直流は、平滑回路を用い
て形成した平滑化直流でもよいし、非平滑直流であって
もよい。直流を高周波に変換するには、増幅器およびイ
ンバータなどの回路要素を用いることができる。増幅器
としては、たとえば電力変換効率の高いE級増幅器など
を用いることができる。また、ハーフブリッジ形インバ
ータなどを用いることができる。さらに、能動素子とし
ては、高周波特性に優れているMOSFETが好適である。複
数の高周波電源回路を並列的に接続して、各高周波電源
回路の高周波出力を合成してから誘導コイルに印加する
ように構成することができる。これにより、所望の電力
でありながら各高周波電源回路の出力を小さくてよいか
ら、能動素子にMOSFETを用いて、廉価に効率よく高周波
を発生することができる。
【0012】さらに、高周波電源を可制御に構成するこ
とにより、加熱ローラに伝達される電力を制御すること
が可能になる。このため、たとえば起動時の投入電力を
通常運転時のそれより大きくして、急速加熱を行なうこ
とができる。
【0013】<誘導コイルについて>誘導コイルは、高
周波電源によって付勢すなわち励磁されるとともに、後
述する加熱ローラに高周波磁界を作用させる手段であ
る。そして、誘導コイルを中空の加熱ローラの内部に挿
入し、トランスの1次コイルとして機能させて、加熱ロ
ーラの2次コイルとの間で空芯トランス結合を行なうよ
うに構成する。なお、誘導コイルは、回転する加熱コイ
ルに対して静止していてもよいし、加熱ローラと一緒
に、または別に回転してもよい。なお、回転する場合に
は、交流電源と誘導コイルとの間に回転集電機構を介在
すればよい。また、「空芯トランス結合」とは、完全な
空芯のトランス結合だけでなく、実質的に空芯とみなせ
るトランス結合の場合を含む意味である。たとえば、誘
導コイルの内部に磁性体を有していない構成である。
【0014】また、誘導コイルは、これを所定の形状に
維持するために、誘電体損失のなるべく少ない材料を用
いて製作したコイルボビンを備えていることができる。
コイルボビンには、整列巻のための巻溝や給電リード線
を収納する軸方向の溝を形成することができる。しか
し、コイルボビンに代えて合成樹脂やガラス質材により
誘導コイルを直接成形ないし接着することによって、所
定形状に維持するように構成することもできる。さらに
また、誘導コイルは、それ自身が単一または複数である
ことを許容する。単一の場合には、加熱ローラのほぼ中
央位置に位置するように配設することができる。複数の
1次コイルを用いる場合には、それらを加熱コイルの軸
方向に分散して配設することができる。そして、各1次
コイルを交流電源に対して給電リード線を介して並列接
続することができる。
【0015】さらに、誘導コイルに対して高周波電源か
ら高周波を給電するための給電リード線は、誘導コイル
の内面または外面に接近した位置に配置するのがよい。
給電リード線を誘導コイルの内部に通線する場合、給電
リード線が誘導コイルの中心軸に近いと、給電リード線
と鎖交する磁束が多くなるために、内部に渦流損が生じ
て電力伝達効率が低下するので、好ましくない。これに
対して、上記のように構成することにより、給電リード
線と鎖交する磁束が少なくなるので、電力伝達効率の低
下が相対的に抑制される。
【0016】<加熱ローラについて>加熱ローラは、少
なくとも以下に規定する導体層を備えているものとし、
所望によりローラ基体、熱拡散層および保護層などを選
択的に備えることができる。
【0017】(導体層について)導体層は、その厚みが
表皮深さ以下でなければならない。なお、「表皮深さ」と
は、電磁界の強さが導体表面における値の1/eに減衰
する表面からの垂直方向の距離をいい、表皮深さをδと
すると、下式により定まる。
【0018】δ=√(2/ωμσ) ただし、ωは高周波の角周波数(2πf:fは周波
数)、μは導体の透磁率、σは導体の導電率である。
【0019】周知のように、周波数が低いときには、電
流は導体内を一様に流れるが、周波数が高くなると、導
体の深い部分を流れる電流は0になる。これを表皮効果
という。要するに、表面からdの深さを流れる電流密度
は表面の電流密度に比べてe −d/δに減衰する。した
がって、抵抗はed/δ倍に増加する。
【0020】本発明においては、導体層の厚みが表皮深
さ以下であるから、空芯トランス結合により誘起される
2次電流が導体層の厚さ方向の実質的な全体にわたり流
れる。換言すれば、厚さ方向に高周波電流が実質的に流
れない無駄な領域がないので、導体層の後述する2次側
抵抗値を所望値に設定しやすくなる。
【0021】次に、導体層の2次側抵抗値について説明
する。導体層は、加熱ローラの周回方向に閉回路状態の
2次コイルを形成する。そして、導体層すなわち2次コ
イルが1次コイルとして作用する誘導コイルと空芯トラ
ンス結合する。このような関係において、閉回路の2次
側抵抗値が2次コイルすなわち導体層の2次リアクタン
スとほぼ等しい値を有しているのが好ましい。なお、2
次側抵抗値と2次リアクタンスとが「ほぼ等しい」と
は、2次側抵抗値をRaとし、2次リアクタンスをXa
とし、かつ、α=Ra/Xaとしたとき、下式を満足す
る範囲とすることができる。なお、2次側抵抗値は、測
定により求めることが可能である。2次リアクタンス
は、計算により求めることが可能である。
【0022】0.25<α<4 また、導体層は、所望の2次側抵抗値を得るために、以
下の材料および製造方法を採用することができる。厚膜
形成法(塗布+焼成)により形成する場合には、Ag、
Ag+Pd、Au、Pt、RuOおよびCからなるグ
ループから選択した材料を用いるのがよい。塗布方法と
しては、スクリーン印刷法、ロールコーター法およびス
プレー法などを用いることができる。これに対して、め
っき、蒸着またはスパッタリング法により形成する場合
には、Au、Ag、NiおよびCu+(Au、Ag)の
グループから選択した材料を用いるのがよい。
【0023】また、加熱ローラの導体層は、軸方向に単
一または複数配設することができる。複数の2次コイル
を配設する場合、それらを加熱ローラの軸方向に分散し
て配設する。
【0024】(ローラ基体について)導体層を支持する
ために、絶縁性物質からなるローラ基体を用いることが
できる。この場合、導体層は、ローラ基体の外面、内面
またはローラ基体の内部に位置するように配設すること
ができる。絶縁性のローラ基体は、セラミックスまたは
ガラスを用いて形成することができる。そして、ローラ
基体の耐熱性、耐衝撃性および機械的強度などを考慮し
て以下の材料を用いることができる。セラミックスとし
ては、たとえばアルミナ、ムライト、窒化アルミニウム
および窒化ケイ素などである。ガラスとしては、たとえ
ば結晶化ガラス、石英ガラスおよびパイレックス(登録
商標)などである。
【0025】(熱拡散層について)熱拡散層は、加熱ロ
ーラの軸方向における温度の均整度を向上するための手
段として、必要に応じて導体層の上側に配設することが
できる。このために、熱拡散層は、加熱ローラの軸方向
への熱伝導が良好な物質を用いるのがよい。熱伝導率の
高い物質は、Cu、Al、Au、AgおよびPtなど導
電率の高い金属に多く見られる。しかし、熱拡散層は、
導体層の材料に対して同等以上の熱伝導率を有していれ
ばよい。したがって、熱拡散層は、導体層と同一材料で
あってもよい。
【0026】また、熱拡散層が導電性物質からなる場
合、導体層と導電的に接触していてもよいが、絶縁膜を
介して配設することにより、ノイズ放射を遮断する作用
をも奏する。なお、高周波磁界は、熱拡散層まで作用し
ないので、熱拡散層には発熱に寄与するほどの2次電流
は誘起されない。
【0027】(保護層について)保護層は、加熱ローラ
の機械的保護および電気絶縁、あるいは弾性接触性また
はトナー離れ性向上のために、必要に応じて配設するこ
とができる。前者のための保護層の構成材料としては、
ガラスを、また後者のための保護層の構成材料としては
合成樹脂を、それぞれ用いることができる。ガラスとし
ては、ホウケイ酸亜鉛系ガラス、ホウケイ酸鉛系ガラ
ス、ホウケイ酸系ガラスおよびアルミノシリケート系ガ
ラスからなるグループの中から選択して用いることがで
きる。また、後者としては、シリコーン樹脂、フッ素樹
脂、ポリイミド樹脂+フッ素樹脂およびポリアミド+フ
ッ素樹脂からなるグループの中から選択して用いること
ができる。なお、ポリイミド樹脂+フッ素樹脂およびポ
リアミド+フッ素樹脂の場合、フッ素樹脂が外側に配設
される。
【0028】(加熱ローラのその他の構成について) 1 加熱ローラの形状について 所望により加熱ローラにクラウンを形成することができ
る。クラウンとしては、鼓形および樽形のいずれであっ
てもよい。
【0029】2 加熱ローラの回転機構について 加熱ローラを回転するための機構は、既知の構成を適宜
選択して採用することができる。
【0030】<その他の構成について>本発明の必須構
成要素ではないが、所望により以下の構成を選択的に実
施することにより、さらに効果的な誘導コイル装置を得
ることができる。
【0031】1 ウオームアップ制御について 起動すなわち給電開始後のウオームアップ期間中、加熱
ローラが通常運転時におけるより低い回転数で回転する
ように制御することができる。
【0032】2 加熱ローラの温度制御について 加熱ローラの温度を所定範囲内で一定たとえば200℃
に維持にするために、加熱ローラの表面に感熱素子を導
熱的に接触させることができる。そして、感熱素子を温
度制御回路に接続する。感熱素子としては、負温度特性
を有するサーミスタや正温度特性を有する非直線抵抗素
子を用いることができる。
【0033】3 搬送シートについて 加熱ローラを用いて被加熱体を加熱する際に、加熱ロー
ラが直接被加熱体に当接するように構成することができ
るが、要すれば両者の間に搬送シートが介在するように
構成することができる。この場合、搬送シートは、無端
状またはロール状の形態をとることが許容される。搬送
シートを用いることにより、被加熱体の加熱と搬送をス
ムースに行うことが可能になる。
【0034】<本発明の作用について>誘導コイルに高
周波電圧を印加すると、誘導コイルから高周波磁界が発
生して加熱ローラの導体層と鎖交する。すなわち、誘導
コイルが1次コイルとなり、導体層が2次コイルとなっ
て、誘導コイルと導体層との間に空芯トランス結合が行
なわれる。その結果、導体層の内部に加熱ローラの周回
方向に2次電流が流れる。導体層は、リング状をなして
閉回路を形成していて、適当な2次側抵抗値を有してい
るので、2次電流によりジュール熱が発生し、加熱ロー
ラは温度上昇する。
【0035】本発明においては、加熱ローラの導体層の
厚みを表皮深さ以下にしたことにより、以下の作用およ
び効果を奏する。
【0036】1 導体層の2次側抵抗値の設定が容易に
なる。導体層の厚みが小さいので、Cu、Alなどの導
電性金属を用いて所要の2次側抵抗値を有する導体層を
形成することができる。したがって、導体層の2次側抵
抗値を2次リアクタンスとほぼ等しい値に設定するのが
容易になる。
【0037】2 加熱性能に優れている。導体層が薄い
ので、熱容量が小さくなり、温度上昇が早くなる。この
ため、高速加熱に好適である。
【0038】3 加熱ローラが軽量化される。空芯トラ
ンス結合を利用して100kHz以上の高周波による誘
導加熱を行なうので、加熱が加熱ローラの周回方向に流
れる2次電流によって行なわれ、必要な導体層の厚みが
小さくなって、導体層に材料の無駄がないため、軽量化
を図ることができる。
【0039】4 コストが低くなる。導体層の使用量が
少なくて、製造が容易であるため、コストが低くなる。
【0040】5 省電力を図れる。100kHz以上の
高周波の空芯トランス結合により電力伝達効率が高くな
り、たとえば95%以上になるので、省電力になる。
【0041】請求項2の発明の誘導加熱ローラ装置は、
100kHz以上の高周波を出力する高周波電源と;高
周波電源の高周波出力により付勢される誘導コイルと;
フィルム状の導体層を備え、導体層が誘導コイルに空芯
トランス結合して周回方向に流れる2次電流により発熱
する加熱ローラと;を具備していることを特徴としてい
る。
【0042】本発明は、請求項1との比較において、加
熱ローラの導体層がフィルム状をなしている点が特徴的
な構成である。しかし、請求項1とほぼ同様な作用、効
果を奏する。
【0043】請求項3の発明の誘導加熱ローラ装置は、
請求項1または2記載の誘導加熱ローラ装置において、
誘導コイルへの給電開始から所定時間の間加熱ローラを
通常運転時の回転数より低い回転数で回転させる制御回
路を具備していることを特徴としている。
【0044】所定時間としては、加熱ローラがウオーム
アップするまでの時間であるのが最適である。しかし、
ウオームアップが完了するより多少短くてもよいし、ウ
オームアップ完了後多少の時間が経過してからであって
もよい。所定時間の間加熱ローラの回転数を制御するた
めに、制御回路にタイマ回路を用いることができる。
【0045】加熱ローラの所定時間中の回転数は、通常
運転時の回転数より低くければよく、効果が得られるの
で、数値的に制限されるものではない。また、回転数
は、一定であってもよいし、可変であってもよい。たと
えば、加熱ローラの温度上昇に伴って回転数が連続的ま
たは段階的に増加するように構成することもできる。
【0046】そうして、本発明においては、加熱ローラ
の周回方向を中心として温度の均一化を図ることができ
る。なお、所定時間中の回転数が通常運転時のそれと変
わらないと、回転によって加熱ローラの冷却が促進され
るために、温度上昇が遅くなる。
【0047】請求項4の発明の定着装置は、加圧ローラ
を備えた定着装置本体と;定着装置本体の加圧ローラに
加熱ローラを圧接関係に対設して、両ローラ間にトナー
画像が形成された記録媒体を挟んで搬送しながらトナー
画像を定着するように配設された請求項1ないし3のい
ずれか一記載の誘導加熱ローラ装置と;を具備している
ことを特徴としている。
【0048】本発明において、「定着装置本体」とは、
定着装置から誘導加熱ローラ装置を除いた残余の部分を
いう。
【0049】加圧ローラと加熱ローラとは、直接圧接し
てもよいが、要すれば搬送シートなどを介して間接的に
圧接してもよい。なお、搬送シートは、無端またはロー
ル状であってもよい。
【0050】そうして、本発明においては、トナー画像
が形成された記録媒体を加熱ローラと加圧ローラとの間
に挟んで搬送しながらトナー画像を高速で定着すること
ができる。
【0051】請求項5の発明の画像形成装置は、記録媒
体にトナー画像を形成する画像形成手段を備えた画像形
成装置本体と;画像形成装置本体に配設されて記録媒体
のトナー画像を定着する請求項4記載の定着装置と;を
具備していることを特徴としている。
【0052】本発明において、「画像形成装置本体」と
は、画像形成装置から定着装置を除いた残余の部分をい
う。また、画像形成手段は、記録媒体に間接方式または
直接方式により画像情報を形成する画像を形成する手段
である。なお、「間接方式」とは、転写によって画像を
形成する方式をいう。
【0053】画像形成装置としては、たとえば電子写真
複写機、プリンタ、ファクシミリなどが該当する。
【0054】記録媒体としては、たとえば転写材シー
ト、印刷紙、エレクトロファックスシート、静電記録シ
ートなどが該当する。
【0055】そうして、本発明においては、高速タイプ
に好適な画像形成装置にすることができる。
【0056】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。
【0057】図1は、本発明の誘導加熱ローラ装置の第
1の実施形態を示す回路ブロック図である。
【0058】図2は、同じく高周波電源を示す回路ブロ
ック図である。
【0059】図3は、同じく誘導コイルおよび加熱ロー
ラの一部切欠中央断面正面図である。
【0060】図4は、同じく誘導コイルおよび加熱ロー
ラの横断面図である。
【0061】図5は、同じく誘導コイルの概念的一部切
欠底面図である。
【0062】各図において、誘導加熱ローラ装置は、直
流電源DC、高周波電源HFS、誘導コイルIC、加熱
ローラHRおよび回転機構RMからなる。なお、ASは
低周波交流電源である。以下、構成要素ごとに構成を説
明する。
【0063】<直流電源DCについて>直流電源DC
は、整流回路からなり、入力端が低周波交流電源ASに
接続して、低周波交流電圧を非平滑直流電圧に変換して
出力する。
【0064】<高周波電源HFSについて>高周波電源
HFSは、図2に示すように、発振器OSC、駆動回路
DC、分配回路DIS、高周波電源回路HFU、合成回
路GATおよびインピーダンス変換回路ZCからなる。
【0065】発振器OSCは、高周波発振器からなり、
所定周波数の高周波信号を発生して、駆動回路DCを励
振する。
【0066】駆動回路DCは、プリアンプからなり、発
振器OSCから送出された高周波信号を増幅して駆動信
号を出力する。
【0067】分配回路DISは、後述する合成回路GA
Tと電流容量は異なるものの同一の回路構成であって、
駆動回路DCから送出される駆動信号を4つの高周波電
源回路HFUに分配する。
【0068】高周波電源回路HFUは、E級増幅器から
なり、その4つが合成回路GATに対して並列接続して
いる。
【0069】合成回路GATは、4つの高周波電源回路
HFUの高周波出力を合成する手段であり、分配回路D
ISと同一回路構成であるが、4つのポート入力ポート
となり、単一のポートが出力ポートとなる。したがっ
て、4個の高周波電源回路HFUの高周波出力が合成さ
れて単一の出力ポートから出力する。
【0070】インピーダンス変換回路ZCは、たとえば
インダクタおよびコンデンサの直列共振回路からなる。
そして、合成回路GATの出力ポートから出力される高
周波出力のインピーダンスが50Ωであるとすると、4
つの高周波電源回路HFUの高周波出力を合成した際に
インピーダンスが12.5Ωに低下するので、インピー
ダンス変換回路ZCを介挿することにより、これを元に
戻すことができる。
【0071】<誘導コイルICについて>誘導コイルI
Cは、コイルボビン1、コイルユニット2および給電リ
ード線3を備えている。
【0072】コイルボビン1は、フッ素樹脂製の円柱体
からなり、凹部1a、支持部1bおよび通線溝1cを有
している。凹部1aは、コイルボビン1の先端中央に形
成されていて、後述する回転機構RMに相対的に回転自
在に係止している。支持部1bは、コイルボビン1の基
端に形成されていて、図示しない固定部に固定される。
通線溝1cは、コイルボビン1の外面の一部に軸方向に
沿って樋状に形成されていて、内部に給電リード線3収
納する。
【0073】コイルユニット2は、その4組が給電リー
ド線3を介して並列接続してなり、コイルボビン1の外
周に巻装されている。各コイルユニット2間の間隔は、
絶縁距離を確保しながらなるべく接近させている。
【0074】給電リード線3は、コイルユニット2の両
端から導出され、図4に示すように、通線溝1c内に収
納されて、コイルボビン1の基端側から外部へ導出さ
れ、高周波電源HFSの出力端に同軸ケーブルを介して
接続する。
【0075】そうして、誘導コイルICは、静止状態で
使用され、給電リード線3は通線溝1c内に収納されて
コイルユニット2のコイル部に接近しているので、磁束
の鎖交が殆どないため、給電リード線3内には殆ど渦電
流損が発生しない。
【0076】<加熱ローラHRについて>加熱ローラH
Rは、ローラ基体4、導体層5および保護層6を備えて
構成されていてる。
【0077】ローラ基体4は、アルミナセラミックス製
の円筒体からなり、長さ300mm、厚み3mmであ
る。
【0078】導体層5は、Cuの蒸着膜からなるフィル
ム状をなしていて、ローラ基体4の外面に配設されてい
る。そして、導体層4の厚みは、表皮深さ以下になって
いるとともに、周回方向の2次側抵抗値が2次リアクタ
ンスとほぼ同じ値の1Ωになっている。
【0079】保護層6は、フッ素樹脂からなり、導体層
5の外面を被覆して形成されている。 <回転機構RM
について>回転機構RMは、加熱ローラHRを回転させ
るための機構であって、図3に示すように、第1の端部
部材6A、第2の端部部材6B、一対の軸受7、7、ベ
ベルギア8、スプラインギア9およびモータ10を備え
て構成されている。
【0080】第1の端部部材6Aは、キャップ部6a、
駆動軸6bおよび尖端部6cからなる。キャップ部6A
は、加熱ローラHRの図3において左端に外側から嵌合
するとともに、図示を省略している押しねじを用いて加
熱ローラHRに固定することによって、加熱ローラHR
の左端を支持している。駆動軸6bは、キャップ部6a
の外面の中央部から外方へ突出している。尖端部6c
は、キャップ部6aの内面の中央部からキャップ部6a
の内方へ突出している。
【0081】第2の端部部材6Bは、リング部6dから
なる。リング部6dは、加熱ローラHRの図3において
右端に外側から嵌合するとともに、図示を省略している
押しねじを用いて加熱ローラHRに固定することによっ
て、加熱ローラHRの右端を支持している。
【0082】一対の軸受7、7の一方は、第1の端部部
材6Aにおけるキャップ部6aの外面を回転自在に支持
する。また、他方は、第2の端部部材6Bの外面を回転
自在に支持する。
【0083】したがって、加熱ローラHRは、その両端
に固定した第1および第2の端部部材6A、6Bと、一
対の軸受7、7とにより回転自在に支持されている。一
方、誘導コイルICは、第2の端部部材6Bのリング部
6dから加熱ローラHRの内部に挿入されていて、コイ
ルボビン1の先端に形成された凹部2が第1の端板6A
の尖端部6cに係合し、かつ、前述したように基端に形
成した支持部1bが固定部に固定されることによって、
加熱ローラHRと同軸関係に支持されるとともに、加熱
ローラHRが回転しても静止状態を維持する。
【0084】ベベルギア8は、第1の端板6Aの駆動軸
6bに装着されている。
【0085】スプラインギア9は、ベベルギア8に噛合
している。
【0086】モータ10は、そのロータ軸がスプライン
ギア9に直結している。
【0087】<誘導加熱ローラ装置の動作について>低
周波交流電源ASの低周波交流電圧は、直流電源DCに
より直流電圧に変換され、さらに高周波電源HFSでた
とえば2.6MHzの高周波電圧に変換されて静止状態
の誘導コイルICに印加される。これにより、誘導コイ
ルICは、高周波磁界を発生する。高周波磁界は、加熱
ローラHRの導体層4に鎖交するので、空芯トランス結
合によって導体層4に2次電流が加熱ローラHRの周回
方向に流れる。
【0088】加熱ローラHRの導体層4に2次電流が流
れると、導体層4は所定の抵抗値を有しているので、ジ
ュール発熱をして加熱ローラHRは温度上昇する。
【0089】一方、モータ10が回転すると、スプライ
ンギア9が回転し、噛合するベベルギア8が従動するの
で、加熱ローラHRは、図1の矢印方向に所定の速度で
回転しながら、静止状態の誘導コイルICとの間の空芯
トランス結合により発熱する。
【0090】図6は、本発明の誘導加熱装置の第1の実
施形態においてQと効率の関係をシミュレーションによ
り求めたグラフである。図において、横軸はQを、縦軸
は効率(%)を、それぞれ示す。また、曲線Aは高周波
電源に用いたMOSFETの電力変換効率、曲線Bは高周波電
源の出力効率、曲線Cは総合効率、をそれぞれ示す。
【0091】図から理解できるように、本実施形態にお
いては、総合効率90%以上を得ることが可能である。
【0092】図7は、本発明の誘導加熱装置の第1の実
施形態において一つの高周波電源回路HFUに投入する
電力と加熱所要時間の関係をシミュレーションにより求
めたグラフである。図において、横軸は電力(W)を、
縦軸は加熱所要時間(秒)を、それぞれ示す。
【0093】図から理解できるように、本実施形態にお
いては、少ない電力で、しかも短時間に所要温度まで加
熱することが可能である。
【0094】次に、実施例としての一例を示せば、たと
えば誘導加熱ローラ装置を画像形成装置の定着装置とし
て使用する場合、最大出力150Wの高周波電源回路H
FUを4つ並列運転して合成して出力するように構成す
ることによって、起動時に600Wを出力し、連続運転
時に300Wを出力させることにより、加熱ローラHR
の表面温度を200℃に加熱でき、35枚/分以上の高
速定着が可能になる。そして、連続運転時の総合効率を
90%、15秒で表面温度200℃まで加熱することが
できる。また、温度加熱ローラの温度均一性は、±5d
eg/cmである。
【0095】図8は、本発明の誘導加熱ローラ装置の第
2の実施形態を示す横断面図である。図において、図4
と同一部分については同一符号を付して説明は省略す
る。本実施形態は、導体層5および保護層6の間に絶縁
層11および熱拡散層12を順次積層して形成している
点で異なる。
【0096】絶縁層11は、ホウケイ酸亜鉛ガラスから
なり、導体層5の外面に形成されて導体層5を被覆して
絶縁している。
【0097】熱拡散層12は、厚みが1mmのAl製の
リングからなり、絶縁層11の外面に熱導関係に形成さ
れている。
【0098】図9は、本発明の定着装置の一実施形態を
示す縦断面図である。
【0099】図において、21は誘導加熱ローラ装置、
22は加圧ローラ、23は記録媒体、24はトナー、2
5は架台である。なお、図4と同一部分については同一
符号を付してある。
【0100】誘導加熱ローラ装置21は、図1ないし図
5に示す実施形態を用いている。
【0101】加圧ローラ22は、誘導加熱ローラ装置2
1の加熱ローラHRと圧接関係を有して配設されてお
り、両者の間に記録媒体23を狭圧しながら搬送する。
【0102】記録媒体23は、その表面にトナー24が
付着することにより、画像が形成される。
【0103】架台25は、以上の各構成要素(記録媒体
23を除く。)を所定の位置関係に装架している。
【0104】そうして、定着装置は、トナー24が付着
して画像を形成している記録媒体23が誘導加熱ローラ
装置21の加熱ローラHRと加圧ローラ22との間に挿
入されて搬送されるとともに、加熱ローラHRの熱を受
けてトナー24が加熱されて溶融し、熱定着が行われ
る。
【0105】図10は、本発明の画像形成装置の一実施
形態としての複写機の概念的断面図である。
【0106】図において、31は読取装置、32は画像
形成手段、33は定着装置、34は画像形成装置ケース
である。
【0107】読取装置31は、原紙を光学的に読み取っ
て画像信号を形成する。
【0108】画像形成手段32は、画像信号に基づいて
感光ドラム32a上に静電潜像を形成し、この静電潜像
にトナーを付着させて反転画像を形成し、これを紙など
の記録媒体に転写して画像を形成する。
【0109】定着装置33は、図9に示した構造を有
し、記録媒体に付着したトナーを加熱溶融して熱定着す
る。
【0110】画像形成装置ケース34は、以上の各装置
および手段31ないし33を収納するとともに、搬送装
置、電源装置および制御装置などを備えている。
【0111】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、100kHz
以上の高周波を出力する高周波電源の高周波出力により
付勢される誘導コイルと空芯トランス結合して周回方向
に流れる2次電流により発熱する加熱ローラの導体層の
厚みを表皮深さ以下にすることにより、導体層の2次側
抵抗値の設定が容易となり、加熱性能に優れて高速加熱
に好適で、しかも安価な誘導加熱ローラ装置を提供する
ことができる。
【0112】請求項2の発明によれば、100kHz以
上の高周波を出力する高周波電源の高周波出力により付
勢される誘導コイルと空芯トランス結合して周回方向に
流れる2次電流により発熱する加熱ローラの導体層をフ
ィルム状にすることにより、導体層の2次側抵抗値の設
定が容易となり、加熱性能に優れて高速加熱に好適で、
しかも安価な誘導加熱ローラ装置を提供することができ
る。
【0113】請求項3の発明によれば、誘導コイルへの
給電開始から所定時間の間加熱ローラを通常運転時の回
転数より低い回転数で回転させる制御回路を具備してい
ることにより、給電開始時に早く加熱ローラの周回方向
の温度分布を均一化しやすい誘導加熱ローラ装置を提供
することができる。
【0114】請求項4の発明によれば、加圧ローラを備
えた定着装置本体と、請求項1または2記載の誘導加熱
ローラ装置とを具備していることにより、請求項1ない
し3の効果を有する定着装置を提供することができる。
【0115】請求項5の発明によれば、画像形成装置本
体と、請求項4記載の定着装置とを具備していることに
より、請求項1ないし3の効果を有する画像形成装置を
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の誘導加熱ローラ装置の第1の実施形態
を示す回路ブロック図
【図2】同じく高周波電源を示す回路ブロック図
【図3】同じく誘導コイルおよび加熱ローラの一部切欠
中央断面正面図
【図4】同じく誘導コイルおよび加熱ローラの横断面図
【図5】同じく誘導コイルの概念的一部切欠底面図
【図6】本発明の誘導加熱装置の第1の実施形態におい
てQと効率の関係をシミュレーションにより求めたグラ
【図7】本発明の誘導加熱装置の第1の実施形態におい
て投入する電力と加熱所要時間の関係を実験により求め
たグラフ
【図8】本発明の誘導加熱ローラ装置の第2の実施形態
を示す横断面図
【図9】本発明の定着装置の一実施形態を示す縦断面図
【図10】本発明の画像形成装置の一実施形態としての
複写機の概念的断面図
【符号の説明】
1…コイルボビン 1a…凹部 1b…支持部 1c…通線溝 2…コイルユニット 3…給電リード線 4…ローラ基体 5…導体層 6…保護層 7…軸受 8…ベベルギア 9…スプラインギア 10…モータ DM…駆動機構 IC…誘導コイル HR…加熱ローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H033 AA02 AA21 AA31 BA25 BB02 BB12 BB18 BB30 BB32 BE06 CA27 CA40 CA44 3K059 AA08 AB19 AD02 AD05 AD35

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】100kHz以上の高周波を出力する高周
    波電源と;高周波電源の高周波出力により付勢される誘
    導コイルと;表皮深さ以下の厚みを有する導体層を備
    え、導体層が誘導コイルに空芯トランス結合して周回方
    向に流れる2次電流により発熱する加熱ローラと;を具
    備していることを特徴とする誘導加熱ローラ装置。
  2. 【請求項2】100kHz以上の高周波を出力する高周
    波電源と;高周波電源の高周波出力により付勢される誘
    導コイルと;フィルム状の導体層を備え、導体層が誘導
    コイルに空芯トランス結合して周回方向に流れる2次電
    流により発熱する加熱ローラと;を具備していることを
    特徴とする誘導加熱ローラ装置。
  3. 【請求項3】誘導コイルへの給電開始から所定時間の間
    加熱ローラを通常運転時の回転数より低い回転数で回転
    させる制御回路を具備していることを特徴とする請求項
    1または2記載の誘導加熱ローラ装置。
  4. 【請求項4】加圧ローラを備えた定着装置本体と;定着
    装置本体の加圧ローラに加熱ローラを圧接関係に対設し
    て、両ローラ間にトナー画像が形成された記録媒体を挟
    んで搬送しながらトナー画像を定着するように配設され
    た請求項1ないし3のいずれか一記載の誘導加熱ローラ
    装置と;を具備していることを特徴とする定着装置。
  5. 【請求項5】記録媒体にトナー画像を形成する画像形成
    手段を備えた画像形成装置本体と;画像形成装置本体に
    配設されて記録媒体のトナー画像を定着する請求項4記
    載の定着装置と;を具備していることを特徴とする画像
    形成装置。
JP2001137813A 2001-05-08 2001-05-08 誘導加熱ローラ装置、定着装置および画像形成装置 Pending JP2002334774A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001137813A JP2002334774A (ja) 2001-05-08 2001-05-08 誘導加熱ローラ装置、定着装置および画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001137813A JP2002334774A (ja) 2001-05-08 2001-05-08 誘導加熱ローラ装置、定着装置および画像形成装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002334774A true JP2002334774A (ja) 2002-11-22

Family

ID=18984854

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001137813A Pending JP2002334774A (ja) 2001-05-08 2001-05-08 誘導加熱ローラ装置、定着装置および画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002334774A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004246353A (ja) * 2003-01-24 2004-09-02 Canon Inc 誘導加熱方式の像加熱装置及びこの装置に用いられる励磁コイルユニット
US6909861B2 (en) * 2002-03-25 2005-06-21 Canon Kabushiki Kaisha Rotation control and heating control for a fixing rotatable member in rotational induction-heating type apparatus
US6957036B2 (en) 2003-01-10 2005-10-18 Ricoh Company, Limited Fixing member, fixing device, and image forming apparatus
US7756438B2 (en) 2004-06-29 2010-07-13 Samsung Electronics Co., Ltd. Device for fusing toner on print medium

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6909861B2 (en) * 2002-03-25 2005-06-21 Canon Kabushiki Kaisha Rotation control and heating control for a fixing rotatable member in rotational induction-heating type apparatus
US6983112B2 (en) 2002-03-25 2006-01-03 Canon Kabushiki Kaisha Rotation control and heating control for a fixing rotatable member in rotational induction-heating type apparatus
US7058328B2 (en) 2002-03-25 2006-06-06 Canon Kabushiki Kaisha Rotation control and heating control for a fixing rotatable member in rotational induction-heating type apparatus
US7099602B2 (en) 2002-03-25 2006-08-29 Canon Kabushiki Kaisha Rotation control and heating control for a fixing rotatable member in rotational induction-heating type apparatus
US6957036B2 (en) 2003-01-10 2005-10-18 Ricoh Company, Limited Fixing member, fixing device, and image forming apparatus
US7433641B2 (en) 2003-01-10 2008-10-07 Ricoh Company, Limited Fixing member, fixing device, and image forming apparatus
JP2004246353A (ja) * 2003-01-24 2004-09-02 Canon Inc 誘導加熱方式の像加熱装置及びこの装置に用いられる励磁コイルユニット
US7756438B2 (en) 2004-06-29 2010-07-13 Samsung Electronics Co., Ltd. Device for fusing toner on print medium
US8045878B2 (en) 2004-06-29 2011-10-25 Samsung Electronics Co., Ltd. Device for fusing toner on print medium

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6573485B2 (en) Induction heating roller apparatus of image formation apparatus
US6850728B2 (en) Induction heating roller apparatus, fixing apparatus and image formation apparatus
US6933479B2 (en) Induction heating roller apparatus and image formation apparatus
JP2002222688A (ja) 誘導加熱ローラ装置、誘導加熱ローラ装置における加熱ローラ、定着装置および画像形成装置
US6818871B2 (en) Induction heating roller unit, fixing device and image forming apparatus
JP2005050624A (ja) 誘導加熱装置、定着装置および画像形成装置
US6861626B2 (en) Induction heating roller device for use in image forming apparatus
US20040129696A1 (en) Induction heating roller device for use in image forming apparatus
JP2002334774A (ja) 誘導加熱ローラ装置、定着装置および画像形成装置
JP2003317923A (ja) 誘導加熱ローラ装置、定着装置および画像形成装置
JP3204052B2 (ja) 誘導加熱定着装置
JP2002222689A (ja) 誘導加熱ローラ装置における加熱ローラ、誘導加熱ローラ装置、定着装置および画像形成装置
JP2003223979A (ja) 誘導加熱ローラ装置、定着装置および画像形成装置
JP2005285656A (ja) 誘導加熱ローラ装置および画像形成装置
JP2003308956A (ja) 誘導加熱ローラ装置、定着装置および画像形成装置
JP2005285657A (ja) 誘導加熱ローラ装置および画像形成装置
JP2004200006A (ja) 誘導加熱ローラ装置および画像形成装置
JP2003338363A (ja) 誘導加熱ローラ装置および画像形成装置
JP2004200004A (ja) 誘導加熱ローラ装置および画像形成装置
JP2005093353A (ja) 誘導加熱ローラ装置、定着装置および画像形成装置
KR20050028858A (ko) 유도가열로울러장치, 정착장치 및 화상형성장치
JP2004206979A (ja) 誘導加熱装置、定着装置および画像形成装置
JP2003317924A (ja) 誘導加熱ローラ装置、定着装置および画像形成装置
JP2005285655A (ja) 誘導加熱ローラ装置および画像形成装置
JP2005293904A (ja) 誘導加熱ローラ装置および画像形成装置